本願は、平成23年10月18日付けで特許査定謄本が送達された特願2011−072888(以下、「先出願」という)の関連出願である。本願発明は、先出願とは少なくとも以下の点で異なる。
例えば、先出願の請求項1に係る発明は、「前記貸出操作部の下方に位置する第一領域と、前記返却操作部の下方に位置して遊技者が該第一領域と相互に識別可能な第二領域とを備え、前記遊技球発射操作部の上方に設けられた貸出返却操作補助手段とを有し、前記第一領域および前記第二領域のうちの少なくとも一方は、演出を表示可能な演出表示部であること」を特徴とするのに対し、本願発明は、「前記複数の操作手段は少なくとも第一の操作手段と第二の操作手段とを含み、前記第一の操作手段および前記第二の操作手段のうちの少なくとも一方に対する操作を検出するための所定のセンサを備え、前記所定のセンサは、タッチ式のセンサまたは近接式のセンサであり、前記表示領域は所定の手段に設けられ、前記所定の手段は、他の領域を含み、前記所定の手段は、前記第一の操作手段と前記第二の操作手段との間に設けられ、前記所定の手段は、少なくとも前記いずれかの領域によって、遊技者が少なくとも触覚により位置を確認する際の補助を可能としたこと」を特徴とする。
[第1の実施の形態]
以下、図面を用いて、本発明の第1の実施の形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機等の弾球遊技機やスロットマシン等の回胴遊技機)について説明する。まず、図1を用いて、本実施の形態の前提となるパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状からなる木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きでかつ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。なお、前面枠扉106には、開口部116にガラス製または樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きでかつ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能でかつ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図1では図示せず)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、例えばパチンコ機100と併設または一体的に設けられたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観斜視図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させるとともに、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローのいずれか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローのいずれか他方の信号を払出制御部600(図2では図示せず)へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158と、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162と、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166と、遊技球の払出しに関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172と、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176と、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184と、払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインタフェース部186と、を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、普通図柄保留ランプ216と、高確中ランプ222とを配設している。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」、第2特別図柄を「特図2」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では7セグメントLEDによって構成する。特図1表示装置212および特図2表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施の形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施の形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、特図1始動口230と、特図2始動口232と、可変入賞口234とを配設している。
一般入賞口226は、本実施の形態では遊技盤200に複数配設しており、一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施の形態では、遊技球には、入賞の対価として遊技者に払い出す球(以下、「賞球」と呼ぶ場合がある)と、遊技者に貸し出す球(以下、「貸球」と呼ぶ場合がある)とが含まれる。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施の形態では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
特図1始動口230は、本実施の形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。特図1始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図1表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、特図1始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
特図2始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施の形態では特図1始動口230の真下に1つだけ配設している。特図2始動口232は、左右に開閉自在な一対の羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。特図2始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図2表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、特図2始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施の形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設しているとともに、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
パチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(特図1始動口230、特図2始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242および前面ステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉あるいはシャッタと称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、前面ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方の前面ステージ244にワープ出口242bから排出する。前面ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、前面ステージ244の中央部には、通過した球が特図1始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施の形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータを備え、肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」という)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えている。基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314と、を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路(カウンタ回路)318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば特図1表示装置212や特図2表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば特図2始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334と、を接続している。
なお、特図1始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、特図1始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、特図2始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、特図2始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースとをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。ただし、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は双方向通信により行われるように構成してもよい。
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412とを搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が設けられている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC(S−ROM)416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタンセンサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタンセンサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)434と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えている。基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512とを搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路502には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラムおよびデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530および遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御するとともに、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払出しが完了したか否かを検出する。また払出制御部600は、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施の形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
次に、図5(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の特図1表示装置212、特図2表示装置214、装飾図柄表示装置208、普図表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図5(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、特図1表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、特図2表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本実施形態にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図1表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図2表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本実施形態にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1または2の変動表示」を開始してから特図1または2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」〜「特図J」の10種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当り図柄であり、「特図B」は15R大当り図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態(以下、「特図確変」または単に「確変」という場合がある)と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当り遊技終了後および15R大当り遊技終了後はいずれも時短状態(電サポ状態)に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態のことを普図高確率状態(以下、「普図確変」という場合がある)と称し、時短状態でない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当り図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当り図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に対する有利度が相対的に大きくなる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変または潜伏確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当り図柄であり、「特図H」は第2小当り図柄であり、いずれも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当りは、2R時短無し大当りと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に対する有利度が相対的に小さくなる図柄である。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、15R特別大当り図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当り図柄等の他の図柄についても同様である。
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。特図1始動口230または特図2始動口232に球が入賞したこと、すなわち、特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・→「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、「特図A」の15R特別大当りまたは「特図B」の15R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当りを明示的に報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当り、「特図F」の突然通常と称される2R大当り、あるいは「特図G」の第1小当り、「特図H」の第2小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当り、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当りを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図5(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図5(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技のはずれを報知する場合には「普図B」を停止表示する。図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
まずステップS101では、初期設定1を行う。初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可および初期値の設定等を行う。なお、本実施の形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS101の次のステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。ステップS103の次のステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書込みを許可する設定等を行う。
ステップS107の次のステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理(復電処理)を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図5に示す主制御部300のRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS233)において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113の次のステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタの初期値を生成するための3つの初期値生成用乱数カウンタと、普図変動時間決定用乱数値、および特図変動時間決定用乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタとを更新する。例えば、普図変動時間決定用乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図変動時間決定用乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述する基本乱数初期値更新処理(ステップS207)でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。主制御部300は、所定の周期(本例では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
まずステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。ステップS201の次のステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本例では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本例では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203の次のステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、ステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施の形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。
主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。ステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、特図1始動口230、および特図2始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
また、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施の形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS205の次のステップS207では基本乱数初期値更新処理を行い、その次のステップS209では基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合には、それぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットするとともに、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図1乱数値生成用の乱数カウンタおよび特図2乱数値生成用の乱数カウンタがそれぞれ1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施の形態では特図1乱数値を取得するためのカウンタと特図2乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS209の次のステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS211の次のステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普図表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特図1表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、特図2表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS213の次のステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
ステップS215の次のステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、特図1始動口230、特図2始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS205における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。
特図1始動口230へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図1保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路(ハード乱数回路)318の特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図1当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図1乱数値生成用乱数カウンタから特図1乱数値を取得して特図1乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図1乱数値記憶領域内の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組は、特図1保留数記憶領域に記憶された特図1保留数と同数分だけ格納される。特図1乱数値記憶領域内では、特図1保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位(最先)の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位(最後)の特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図1当選乱数値および特図1乱数値の組のデータが書き込まれる。
特図2始動口232へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する特図2保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路318の特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した特図2当選乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた特図2乱数値生成用乱数カウンタから特図2乱数値を取得して特図2乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図2乱数値記憶領域内の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組は、特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数と同数分だけ格納される。特図2乱数値記憶領域内では、特図2保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位の特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図2当選乱数値および特図2乱数値の組のデータが書き込まれる。
普図始動口228へ入賞があった場合かつRAM308に設けた対応する普図保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する普図乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS217の次のステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS219の次のステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、普図当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、普図当りフラグがオフの場合には、はずれ図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A)およびはずれ図柄(図5(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、普図当りフラグがオンにされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、特図2始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500ms)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がはずれであれば、普図当りフラグがオフにされる。この普図当りフラグがオフの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および特図2始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、かつ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定を行い、当選とする場合にはRAM308に設けた普図当りフラグをオンに設定する。不当選の場合には、普図当りフラグをオフに設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図変動時間決定用乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図変動時間決定用乱数値として取得し、取得した普図変動時間決定用乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をする度に、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理では、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。
例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグがオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図5(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオフの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当りフラグがオンの場合には特図G、第2小当りフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Jそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は、15R特別大当り図柄(特図A)、15R大当り図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当り図柄(特図G)、第2小当り図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第1はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。
さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms)その表示を維持するために、RAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中でなければ、時短フラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフにする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンにされる。大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するために、RAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、扉部材234aの開放・閉鎖制御を所定回数(本実施の形態では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するために、RAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数(例えば、100回)をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンにする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンにすることもない。
ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態(普図確変)である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技で当りになる確率が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図2始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなり易い(電チュー開延)。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開き易い。これらの普図確変、普図変短、電チュー開延のいずれかが設定される状態を電サポ(電動チューリップによる始動口入賞サポート)状態という。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に特図2始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、はずれフラグ(本例では、第1はずれフラグまたは第2はずれフラグ)がオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。特図2関連抽選処理は、特図1および2の変動遊技を行っておらず特図1および2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図2変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図2乱数値記憶領域内の最先の特図2当選乱数値および特図2乱数値を用いて実行される。特図1関連抽選処理は、特図1および2の変動遊技を行っておらず特図1および2の状態がいずれも非作動中であり、かつ保留している特図1変動遊技の数が1以上であることを開始条件として、特図1乱数値記憶領域内の最先の特図1当選乱数値および特図1乱数値を用いて実行される。
これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、特図2変動遊技の保留数が1以上の場合には、特図1変動遊技の保留に関する抽選処理や変動遊技は行われない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の当否判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、特図1始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。以上の説明では、特図2変動遊技が特図1変動遊技よりも優先して開始され、特図2の保留が特図1の保留よりも優先して消化される特図2優先変動を例に挙げたが、特図1および特図2のいずれを優先することもなく特図1および特図2それぞれの保留に係る特図変動遊技を始動口入賞順に開始する始動口入賞順変動であってもよい。
特図2関連抽選処理(ステップS229)の場合には、主制御部300は、特図2乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から特図2始動情報(特図2乱数値の組)を取得し、取得した特図2始動情報内の特図2当選乱数値に基づいて、ROM306に記憶された不図示の当否判定用テーブルを用いて大当りとするか、小当りとするか、あるいははずれとするかの決定を行う。次いで、主制御部300は、取得した特図2始動情報内の特図2乱数値に基づいて、ROM306に記憶された不図示の特図決定用テーブルを用いて特図2の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定を行う。次いで、主制御部300は、例えば、決定した当否判定結果、停止図柄、当該当否判定時の特図2保留数、取得した特図変動時間決定用乱数値等に基づいて、ROM306に記憶された各種テーブルを用いて特図2の図柄変動表示時間(タイマ番号)の決定を行う。
主制御部300は、特図2乱数値記憶領域から最先の特図2始動情報を取り出した後、当該最先の特図2始動情報を特図2乱数値記憶領域から消去するとともに、特図2保留数記憶領域の特図2保留数を1減算する。このとき、特図2乱数値記憶領域から取り出した特図2始動情報をRAM308に設けた一時領域に記憶し、この一時領域に記憶している特図2始動情報に基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。
以上のような特図2関連抽選処理(ステップS229)の後に、特図1関連抽選処理(ステップS231)が同様にして行われる。
ステップS231の次のステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施の形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、FRAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオンまたはオフになるようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始(回転開始)コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、小当りフラグ、はずれフラグ、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止(回転停止)コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出開始コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、特図1始動口230への入賞の有無、特図2始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。
上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS233の次のステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS235の次のステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視する。前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合には、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して特図2始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS237の次のステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
次に、図8を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。図8(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理の流れを示すフローチャートである。まず、図8(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS401の次のステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS405の次のステップS407では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別し、受信したコマンドをRAM408内の所定領域に格納する。
ステップS407の次のステップS409では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS409の次のステップS411では、チャンスボタン制御処理を行う。チャンスボタン制御処理では、チャンスボタン136の押下を検出していた場合、ステップS409で更新した演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS411の次のステップS413では、画像制御処理を行う。画像制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。
ステップS413の次のステップS415では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS415の次のステップS417では、ランプ制御処理を行う。ランプ制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS417の次のステップS419では、シャッタ制御処理を行う。シャッタ制御処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。
ステップS419の次のステップS421では、情報送信処理を行う。情報送信処理では、ステップS409で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行う。その後、ステップS403に戻る。
図8(b)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部コマンド受信割込処理(ストローブ割込処理)の流れを示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が主制御部300からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS501では、主制御部300から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図8(c)は、第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。第1副制御部タイマ割込処理のステップS601では、第1副制御部メイン処理のステップS403において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS601の次のステップS603では、第1副制御部メイン処理の情報送信処理(ステップS421)で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、その他演出用乱数値の更新処理等を行う。
図8(d)は、第1副制御部メイン処理のステップS413における画像制御処理の流れを示すフローチャートである。ステップS701では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP434は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップS701の次のステップS703では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS705に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS705では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップS701でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434は、アトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS705の次のステップS707では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS707の次のステップS709では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS711に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS711では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
次に、図9を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。図9(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。まず、図9(a)のステップS901では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS901で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS901の次のステップS903では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS905の処理に移行する。ステップS905では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS905の次のステップS907では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS907の次のステップS909では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS907で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS909の次のステップS911では、ランプ制御処理を行う。例えば、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。
ステップS911の次のステップS913では、可動体制御処理を行う。例えば、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力する。その後、ステップS903に戻る。
図9(b)は、第2副制御部500のCPU504が実行するコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が第1副制御部400からのストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS1001では、第1副制御部400から受信したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
図9(c)は、第2副制御部500のCPU504が実行するタイマ割込処理のフローチャートである。第2副制御部500は、所定の周期(本例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。ステップS1101では、第2副制御部メイン処理のステップS903において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。したがって、ステップS903において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS1101の次のステップS1103では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、パチンコ機100での遊技を行う遊技者の体の部位とパチンコ機100との位置関係の例について説明する。図10は、遊技者700がパチンコ機100で遊技を行う様子を当該遊技者700の後方側(パチンコ機100の正面側)から見た模式図である。図10に示すように、パチンコ機100は、遊技店内に設置された島設備192に取付固定されている。パチンコ機100の正面側には、パチンコ機用椅子190が設置されている。遊技者700は、パチンコ機用椅子190に着座した状態でパチンコ機100での遊技を行う。以下、パチンコ機用椅子190(スロットマシンの場合にはスロットマシン用椅子)に着座した状態の遊技者のことを単に「遊技者」という。
パチンコ機100が島設備192に取付固定された状態では、装飾図柄表示装置208は、例えば、遊技者700の頭部704(特に遊技者700の目)と同程度の高さに位置している。また、球発射ハンドル134は、遊技者700の頭部704よりも高さが低く、当該遊技者700が見下ろすことが可能な位置であって、当該遊技者700の右手702による操作が容易な位置(例えば、パチンコ機100の前面右下部分)に設けられている。チャンスボタン136、球貸操作ボタン140、返却操作ボタン142、球抜ボタン130等の各種操作部についても、遊技者700の頭部704よりも高さが低く、当該遊技者700が見下ろすことが可能な位置であって、遊技者700の右手702(または左手)による操作が容易な位置に設けられている。
以上の説明を前提として、本実施の形態によるパチンコ機101の特徴的構成について説明する。図11は、本実施の形態によるパチンコ機101の球発射ハンドル134周辺部分を正面側から見た構成を示す正面図である。図12(a)は、同部分を正面斜め上方(例えば、遊技者700の視点)から見た構成を示す斜視図である。図12(b)は、同部分を右側から見た構成を示す右側面図である。図11および図12(a)、(b)に示すように、パチンコ機101の球貯留皿付扉108における球発射ハンドル134の付け根部分およびその上方には、前面側に向かって突出した突出部800が設けられている。突出部800は球発射ハンドル134と同様に、遊技者700の頭部704よりも高さが低く、当該遊技者700が見下ろすことが可能な位置であって、遊技者700の右手702による接触が容易な位置に設けられている。
突出部800のうちの少なくとも上部には、前方(遊技者側)かつ斜め上方を向いた傾斜面802が形成されている。傾斜面802は、球発射ハンドル134よりも上方に位置している。図12(c)は、傾斜面802を斜め右方から見た斜視図である。図12(c)および既に示した図11、図12(a)、(b)に示すように、傾斜面802は、遊技盤200(図11、図12では図示せず)の盤面に対して上方に所定角度(本例では約30°程度)傾いている。球発射ハンドル134は、突出部800のうち傾斜面802とは異なる面(例えば、遊技盤200の盤面に対して下方に傾いた面)に取り付けられている。本例では傾斜面802は平面状であるが、曲面状であってもよい。
傾斜面802には、当該傾斜面802に対していずれも凹状(凹面状)に形成された第一領域811および第二領域812が設けられている。第一領域811および第二領域812は、互いに左右方向に並んで配置されている。本例では、第一領域811および第二領域812はいずれも略長方形状の形状を有しているが、略円形状等の他の形状を有していてもよい。第一領域811および第二領域812のそれぞれの底面は、例えば、傾斜面802に対して概ね平行となるように形成されている。本例では第一領域811および第二領域812の底面はいずれも平面状であるが、曲面状であってもよい。例えば、傾斜面802が曲面状である場合には、第一領域811および第二領域812の底面を、大まかには傾斜面802に倣った曲面状となるように形成してもよい。
傾斜面802の第一領域811と第二領域812との間には、第一領域811および第二領域812に対して凸状(凸面状)に形成された第三領域813が設けられている。例えば第三領域813は、左右方向において第一領域811および第二領域812のいずれよりも幅狭に形成されている。第三領域813の表面は、例えば、傾斜面802自体と同一平面内に位置している。本例では、第三領域813の表面は平面状であるが、曲面状であってもよい。例えば、傾斜面802が曲面状である場合には、第三領域813表面も曲面状に形成される。傾斜面802および第三領域813表面がいずれも曲面状である場合には、例えば、傾斜面802と第三領域813表面とは連続面(傾斜の変化が連続な面)を構成する。第一領域811、第二領域812および第三領域813は、後述するように、遊技者による球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142の操作を補助する球貸返却操作補助手段として機能し得る。
突出部800のうちの上端部(傾斜面802のさらに上部)には、球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142や後述するダミーボタンを含む複数のボタンからなるボタン群804が設けられている。図12(d)は、ボタン群804を拡大して示している。図12(d)および既に示した図11、図12(a)〜(c)に示すように、ボタン群804を構成する複数のボタンは、それぞれ略長方形状で互いに略同一の平面形状を有している。
本例のボタン群804表面(押下面)は、傾斜面802に対して傾斜しており、傾斜面802とは連続でない面(傾斜の変化が連続でない面)である。傾斜面802を基準とすると、ボタン群804表面は、傾斜面802と向き合わない方向に所定角度(本例では約45°程度)で傾いている。また遊技盤200の盤面を基準とすれば、ボタン群804表面は、傾斜面802よりも急角度で上方に傾いている。本例ではボタン群804が同一平面内に配置されているため、ボタン群804の各ボタンは左右方向の一直線上に一列に配列している。例えば、ボタン群804が曲面上に配置される場合には、ボタン群804の各ボタンは当該曲面に沿った曲線上に、概ね左右方向に一列に配列されるようにしてもよい。
本例では、ボタン群804の複数のボタンのうち球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142以外はダミーボタンであり、押下操作はできないようになっている。また本例では、ボタン群804の複数のボタンのうち左から2番目のボタンが返却操作ボタン142であり、左から4番目のボタンが球貸操作ボタン140である。すなわち、球貸操作ボタン140と返却操作ボタン142とは互いに隣接しておらず、両ボタン140、142間には1つのダミーボタンが介在している。これにより、遊技者による球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142の誤操作を防止できる場合がある。球貸操作ボタン140が押下されると、例えば500円分の遊技球が貸し出されて上皿126に排出される。また、返却操作ボタン142が押下されると、カードユニット608からICカードが取り出される。
球貸操作ボタン140の表面には、「球貸」という文字が印字されているとともに、文字の下方に所定の点字が設けられている。本例の点字は、2行3列の各位置に配置され得る1〜6個の突起により構成されている。また本例の点字は、触覚(例えば指先の触覚)により何らかの情報(文字や数字に限られない)を取得可能であればよい。
一方、返却操作ボタン142の表面には、「返却」という文字が印字されているとともに、球貸操作ボタン140表面の点字とは異なる点字が文字の下方に設けられている。球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142のそれぞれ表面に設けられる点字は、触覚により相互に識別可能であればよい。球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142のそれぞれ表面に点字を設けることにより、両ボタン140、142を触覚により相互に識別することができる。ここで、本例では球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142のいずれにも点字が設けられているが、球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142のいずれか一方のみに点字を設け、他方には点字を設けないようにしてもよい。球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142のいずれか一方のみに点字を設けることによっても、両ボタン140、142を触覚により相互に識別することができる。
球貸操作ボタン140は、傾斜面802に形成された第一領域811の上方に配置されており、返却操作ボタン142は、第二領域812の上方に配置されている。より正確には、球貸操作ボタン140は、第一領域811の左斜め上方であって第三領域813の真上に配置されており、返却操作ボタン142は、第二領域812の真上に配置されている。ここで、「上方」あるいは「真上」とは鉛直上方に限られず、例えば遊技者が、傾斜面802に沿って上方あるいは真上と認識できる方向であればよい。
ボタン群804のさらに上方に位置する鉛直面には、ICカードに記憶されている残高等を表示する球貸表示部144が配置されている。本例では球貸表示部144をボタン群804とは分離して設けているが、球貸表示部144をボタン群804と一体的に設けてもよい。例えば、球貸表示部144がボタン群804の一部を構成するようにしてもよい。
また本例では、チャンスボタン136の一種として、演出ボタン136a、右選択ボタン136b、左選択ボタン136cが設けられている。本例では、演出ボタン136aは横長長方形状の平面形状を有している。右選択ボタン136bは、演出ボタン136aの右側に配置され、「右」を示唆する平面形状(例えば、頂角が右側に位置する二等辺三角形状の形状、右向き矢印状の形状)を有している。左選択ボタン136cは、演出ボタン136aの左側に配置され、「左」を示唆する平面形状(例えば、右選択ボタン136bと対称な形状)を有している。
次に、遊技者による球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142の操作手順の例について説明する。図13(a)、(b)は、遊技者が遊技をしながら球貸操作ボタン140を操作するときの手順の例を示している。図13(a)に示すように、まず遊技者は、右手702により球発射ハンドル134を操作しながら、左手706を当該右手702の上方に移動させる。続いて遊技者は、球発射ハンドル134上方の傾斜面802に形成された第一領域811および第二領域812を左手706の指先等の触覚により識別し、右側に位置する第一領域811を特定する。
次に遊技者は、図13(b)に示すように、左手706の指を第一領域811から傾斜面802に沿って上方に滑らせ、ボタン群804に到達したら左手706の指をボタン群804に沿ってさらに左に滑らせる。そして、左手706の指先の触覚によって球貸操作ボタン140の点字を識別し、球貸操作ボタン140を押下する。このように、第一領域811および傾斜面802によって球貸操作ボタン140の操作が補助されるため、例えば目の不自由な遊技者や、装飾図柄表示装置208等から目を離したくない遊技者であっても、球貸操作ボタン140の操作が容易になる場合がある。ここで、球貸操作ボタン140は第一領域811の真上ではなく左斜め上に位置しているため、球貸操作ボタン140を操作する際には、遊技者は第一領域811から上方に指を滑らせた後、さらに左に指を滑らせる必要がある。これにより、球貸操作ボタン140の誤操作を防止できる場合がある。球貸操作ボタン140の操作は、遊技球の貸出しによりICカード等の有価価値を減少させる操作であるため、操作性の向上よりも誤操作の防止が優先される場合がある。したがって、本例のような構成は特に効果が大きい。
図13(c)は、慣れている遊技者が遊技をしながら球貸操作ボタン140を操作するときの手順の例を示している。上述のように、球貸操作ボタン140は第三領域813の真上に位置しているため、図13(c)に示すように、慣れている遊技者(例えば、球貸操作ボタン140が第三領域813の真上にあることを知っている遊技者)は、左手706の指を第三領域813から傾斜面802に沿って上方に滑らせることによって、左手706の指先を球貸操作ボタン140に直接移動させることもできる。ただし、第三領域813は第一領域811および第二領域812よりも左右方向において幅狭に形成されているため、第三領域813を経由して球貸操作ボタン140に指先を移動させるのは、第二領域812を経由して返却操作ボタン142に指先を移動させるのと比較するとやや困難である。したがって、球貸操作ボタン140の誤操作を防止できる場合がある。
図14(a)、(b)は、遊技者が遊技を終了した後に返却操作ボタン142を操作するときの手順の例を示している。図14(a)に示すように、遊技を終了した遊技者は、右手702による球発射ハンドル134の操作を終了し、右手702を球発射ハンドル134上方の傾斜面802に移動させる。そして、第一領域811および第二領域812を右手702の指先等の触覚により識別し、左側に位置する第二領域812を特定する。
次に遊技者は、図14(b)に示すように、右手702の指を第二領域812から傾斜面802に沿って上方に滑らせる。そして、右手702の指先の触覚によって返却操作ボタン142の点字を識別し、返却操作ボタン142を押下する。このように、第二領域812および傾斜面802によって返却操作ボタン142の操作が補助されるため、例えば目の不自由な遊技者等であっても返却操作ボタン142の操作が容易になる場合がある。また、返却操作ボタン142は第二領域812の真上に位置しているため、返却操作ボタン142の操作がさらに容易になる場合がある。ここで、図14(a)、(b)では返却操作ボタン142の操作を右手702で行う例を示したが、返却操作ボタン142の操作は左手706で行ってもよい。
図15は、遊技者による球貸操作ボタン140または返却操作ボタン142の操作手順を右側から見た図である。既に説明したように、傾斜面802と、ボタン群804の球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142表面とは、互いに向き合わない方向に所定角度で傾いている。したがって、傾斜面802に設けられた第一領域811や第二領域812を指先で識別し易い左手706(706a)の角度と、球貸操作ボタン140または返却操作ボタン142を指先で押下し易い左手706(706b)の角度とは、互いに異なっている。これにより、球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142の誤操作を防止できる場合がある。また、傾斜面802と球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142表面とが所定角度で傾いていることにより、球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142表面に指をひっかけた状態で指を休ませることができる場合がある。
以下、本実施の形態によるパチンコ機の種々の変形例等について説明する。図16は、本実施の形態によるパチンコ機の変形例を示している。図16(a)に示す例では、第一領域811および第二領域812が所定色で発光(例えば、連続点灯、点滅)するようになっている。例えば、突出部800内部には所定色で発光する光源が設けられ、第一領域811および第二領域812の底面は、光源からの光を外部に透過させる部材により形成されている。第一領域811および第二領域812が発光することにより、遊技者が第一領域811および第二領域812の位置を認識し易くなる場合がある。
図16(b)に示す例では、演出の表示を行う演出表示装置が第一領域811および第二領域812のそれぞれに設けられている。図16(c)は、例えば第一領域811に設けられた演出表示装置を拡大して示している。図16(c)に示すように、第一領域811および第二領域812にそれぞれ設けられた演出表示装置としては、例えば縦横それぞれ数ドット〜十数ドット程度の自発光型のドットマトリクス表示装置が用いられる。演出表示装置は、例えば、第1副制御部400の制御により、装飾図柄表示装置208と連動した演出の表示を行う。本例では、第一領域811および第二領域812の演出表示装置のフレームレート(例えば、16fps)と装飾図柄表示装置208のフレームレート(例え32fps)とが互いに異なっている。また本例では、少なくとも一部の演出(例えば、所定のスーパーリーチ演出)において、第一領域811および第二領域812の演出表示装置と装飾図柄表示装置208とでは、表示タイミングが互いに異なっている。本例の構成によれば、ドットマトリクス表示装置の点灯、点滅表示などにより、遊技者が第一領域811および第二領域812の位置をさらに認識し易くなる場合がある。なお、第一領域811および第二領域812の演出表示装置としては、ドットマトリクス表示装置に代えて液晶表示装置等の他の表示装置を採用してもよい。
図16(d)は、突出部800内部の基板の配置の例を示している。図中のハッチングは基板の位置を表している。図16(d)に示すように、突出部800内部には、第一領域811の演出表示装置を駆動する駆動回路が実装された回路基板821、第二領域812の演出表示装置を駆動する駆動回路が実装された回路基板822、球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142の押下を検出するボタンセンサ等が実装された回路基板823、およびそれらを集約して例えば第1副制御部400との間を中継する中継基板824等が設けられている。本例では、回路基板821は第一領域811の底面直下に第一領域811と重なって設けられ、回路基板822は第二領域812の底面直下に第二領域812と重なって設けられている。第三領域813の直下には基板は設けられていない。また、回路基板823は球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142の近傍に設けられ、中継基板824は球発射ハンドル134の近傍に設けられている。
第一領域811の底面直下には回路基板821が設けられているため、回路基板821の実装部品等からの発熱により、第一領域811の温度は高くなる。同様に、第二領域812の底面直下には回路基板822が設けられているため、回路基板822の実装部品等からの発熱により、第二領域812の温度は高くなる。一方、第三領域813の直下には回路基板が設けられていないため、第三領域813の温度は第一領域811および第二領域812よりも低くなる。遊技者が手を触れると、第一領域811および第二領域812は暖かく感じ、第一領域811および第二領域812の間に位置する第三領域813は、第一領域811および第二領域812よりも冷たく感じる。したがって、第一領域811、第二領域812および第三領域813を遊技者が触覚(温度感覚)により識別するのが容易になる場合がある。
図17は、本実施の形態によるパチンコ機の他の変形例を示している。図17に示すように、本例では、第一領域811および第二領域812が右上がりの直線上に配置されている。また、第一領域811の右上には、球貯留皿付扉108、前面枠扉106および本体104の施解錠を行うための鍵穴830が設けられている。鍵穴830は、第一領域811および第二領域812と共に右上がりの直線上に配置されている。すなわち、第一領域811は第二領域812よりも右上方に設けられ、鍵穴830は第一領域811よりも右上方に設けられる。これにより、球貯留皿付扉108、前面枠扉106および本体104等を開放した状態での遊技店員の作業が容易になる場合がある。
球発射ハンドル134は、第一領域811および第二領域812のいずれよりも右側に配置されている。より正確には、球発射ハンドル134の回動軸は第一領域811の右端部よりも右側に位置している。これにより、遊技者が左手706によって第一領域811および第二領域812を識別するのが容易になる場合がある。また、球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142と、第一領域811および第二領域812との間の距離(例えば、図中の距離a)は、球発射ハンドル134と第一領域811および第二領域812との間の距離(例えば、図中の距離b)よりも短くなっている。これにより、第一領域811から球貸操作ボタン140まで、または第二領域812から返却操作ボタン142まで、遊技者が指を滑らせるのが容易になり、誤操作を防止できる場合がある。
図18は、本実施の形態によるパチンコ機の他の変形例を右側から見た構成を示している。図18(a)に示す例では、突出部800が球発射ハンドル134と同程度に前面側に突出している。一方、図18(b)に示す例では、突出部800が球発射ハンドル134よりもさらに前面側に突出している。このように、突出部800の突出幅は、図12(b)等に示したように球発射ハンドル134の突出幅よりも小さくてもよいし、図18(a)に示すように球発射ハンドル134の突出幅と同程度でもよいし、図18(b)に示すように球発射ハンドル134の突出幅よりも大きくてもよい。
図19は、本実施の形態によるパチンコ機の他の変形例を右側から見た構成を示している。図19に示す例では、傾斜面802に形成された第一領域811および第二領域812が凸面状に形成されている。例えばこの場合、第一領域811と第二領域812との間の第三領域813は、第一領域811および第二領域812に対して相対的に凹面状に形成される。このように、第一領域811および第二領域812は、図11および図12等に示したように凹面状であってもよいし、図19に示すように凸面状であってもよい。また第三領域813は、図11および図12等に示したように凸面状であってもよいし、図19に示すように凹面状であってもよい。
図20は、本実施の形態によるパチンコ機における突出部800の傾斜面802の構成の例を示す上面図である。図20に示す例では、突出部800は左側ほど突出幅が小さく、右側ほど突出幅が大きくなっている。これにより、傾斜面802は、上方から見て、球発射ハンドル134の回動軸134aに対して傾斜している。なお、本例では傾斜面802は平面状であるが曲面状であってもよい。
図21は、本実施の形態によるパチンコ機の他の変形例を示している。図21(a)に示すように、傾斜面802のうち球貸操作ボタン140の下方には、凸面状で所定の平面形状を有する第一領域841が形成されている。例えば第一領域841は、球発射ハンドル134上方の傾斜面802下端部から球貸操作ボタン140に向かって斜め右上がりに延伸する略帯状の平面形状を有している。第一領域841の両側の側端面はいずれも鋸歯状に形成されている。一方、傾斜面802のうち返却操作ボタン142の下方には、第一領域841の左側に位置し、凸面状で第一領域841とは異なる平面形状を有する第二領域842が形成されている。例えば第二領域842は、球発射ハンドル134上方の傾斜面802下端部から返却操作ボタン142に向かって斜め左上がりに延伸する略帯状の平面形状を有している。第二領域842の両側の側端面はいずれも直線状(平面状)に形成されている。このように、本例の第一領域841および第二領域842は、指先等の触覚により両者の違いを認識できる形状を有している。
例えば、遊技者が遊技をしながら球貸操作ボタン140を操作するときには、右手702により球発射ハンドル134を操作しながら、左手706を右手702の上方に移動させる。続いて遊技者は、傾斜面802に形成された第一領域841を左手706の指先等の触覚により特定する。ここで、第一領域841を特定する際、第一領域841および第二領域842の双方を触覚により識別した後、互いの位置関係に基づいて第一領域841を特定するようにしてもよいし、側端面の形状に基づいて第一領域841を直接特定するようにしてもよい。
第一領域841を特定した遊技者は、図21(b)に示すように、左手706の指を第一領域841に沿って上方に滑らせる。これにより、左手706の指は球貸操作ボタン140に到達する。そして、必要であれば左手706の指先の触覚によって球貸操作ボタン140の点字を識別し、球貸操作ボタン140を押下する。このように、球貸操作ボタン140を操作する際には第一領域841によって操作が補助されるため、例えば目の不自由な遊技者であっても球貸操作ボタン140の操作が容易になり、誤操作を防止できる場合がある。説明は省略するが、返却操作ボタン142を操作する際には第二領域842によって操作が補助されるため、同様に返却操作ボタン142の誤操作も防止できる場合がある。
以上説明したように、上記実施の形態による遊技台は、遊技球の貸出しを行うための有価価値を記憶する有価価値記憶媒体(例えば、ICカード(例えば1000円分、10000円分))を受け付け、該有価価値記憶媒体に記憶されている有価価値に基づいて遊技球を貸し出すための貸出信号を遊技台に出力する遊技台用装置(例えば、カードユニット(CRユニット)608)を、併設または一体的に設けてなる遊技台であって、遊技球の貸出しを要求するための貸出操作部(例えば、球貸操作ボタン140)と前記有価価値記憶媒体の返却を要求するための返却操作部(例えば、返却操作ボタン142)とを有する貸出返却操作部(例えば、ボタン群804)と、所定の遊技領域に遊技球を発射させるための遊技球発射操作部(例えば、球発射ハンドル134)と、前記貸出操作部の下方に位置する第一領域(例えば、第一領域811)と、前記返却操作部の下方に位置して遊技者が該第一領域と相互に識別可能(例えば、触覚や視覚により識別可能)な第二領域(例えば、第二領域812)とを備え、前記遊技球発射操作部の上方に設けられた貸出返却操作補助手段(例えば、傾斜面802)とを有することを特徴とする。
この構成によれば、遊技球発射操作部(例えば、右手で操作している球発射ハンドル134)を基点として、貸出返却操作補助手段を介して貸出返却操作部の位置を認識することができるため、目が不自由な遊技者であっても、あるいは目が悪い遊技者、メガネ等を忘れてしまった遊技者、目が疲れて目をつぶりながら遊技をしている遊技者であっても、貸出返却操作部の誤操作を防止することが可能となる場合がある。また、通常遊技操作を行う右手を基点にしているため、遊技を行いながら貸出返却操作部の操作を行うことができる場合がある。さらに、遊技の進行を妨げることなく貸出返却操作部を操作可能になる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、前記貸出返却操作補助手段は、前記第一領域と前記第二領域との間に第三領域(例えば、第三領域813)を有し、前記第一領域は前記貸出操作部の斜め下方に位置し、前記第三領域は該貸出操作部の下方(例えば真下)に位置することを特徴とする。
この構成によれば、貸出操作部が操作し易くなる場合がある。第一領域の斜め上に貸出操作部が位置しているので、貸出操作部の操作を行う場合は第一領域から上(例えば真上)に指を動かした後、更に横方向に指を動かす必要がある。これにより、特に有価価値が減る操作部である貸出操作部の誤操作を防止できる場合がある。また、貸出操作部が第三領域の上方に位置しているので、第二領域ではなく第三領域を介して操作を行うことにより、早く操作を行うことが可能になる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、前記第一領域および前記第二領域は、前記第三領域に対して相対的に凹面状または凸面状に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、遊技者の触覚により第一領域、第二領域および第三領域が相互に識別可能となるため、誤操作を更に防止することが可能になる場合がある。また、遊技者の触覚のみによって操作可能になるので、貸出返却操作部の操作を楽に行うことが可能になる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、前記貸出返却操作補助手段および前記貸出返却操作部は、互いに連続でない面(例えば、互いに向き合わない方向に傾いた面、異なる面)に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、貸出返却操作補助手段と貸出返却操作部の境が分かり易くなるため、貸出返却操作部の誤操作を更に防止可能になる場合がある。また、貸出返却操作部の操作をより慎重に行うことができるため、誤操作を更に防止可能になる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、前記第一領域および前記第二領域のうちの少なくとも一方は、演出を表示可能な演出表示部であることを特徴とする。
この構成によれば、貸出返却操作補助手段の位置が分かり易くなるため、貸出返却操作部が操作し易くなる場合がある。また、第一領域または第二領域では表示色を変化させることができるため、色覚異常の遊技者であっても目を引く場合がある。さらに、貸出返却操作補助手段による操作補助を要しない遊技者の興趣を向上できる場合がある。これにより、目が悪い遊技者は操作補助により恩恵を受け、目が悪くない遊技者は演出表示により恩恵を受けるため公平となる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、前記貸出操作部および前記返却操作部のうちのいずれか一方のみに点字が設けられているか、または、前記貸出操作部および前記返却操作部の双方に、相互に識別可能な点字が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、貸出返却操作部が操作し易くなる場合があり、誤操作を更に防止可能になる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、遊技球発射操作部と貸出返却操作補助手段との距離が、貸出返却操作補助手段と貸出返却操作部との距離よりも長いことを特徴とする。この構成によれば、貸出返却操作補助手段から貸出返却操作部まで操作する手(指)がずれにくくなるので誤操作を防止可能になる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、貸出返却操作補助手段が傾斜面に設けられていることを特徴とする。この構成によれば、貸出返却操作補助手段の操作を行いやすくなる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、貸出返却操作部と貸出返却操作補助手段とが遊技球発射操作部より左側に設けられていることを特徴とする。この構成によれば、遊技球発射操作部を右手で操作している場合、左手で貸出返却操作補助手段を触りやすくなるため、無理な姿勢をとらずに操作補助を受けることができる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、貸出操作部が返却操作部よりも右側に設けられていることを特徴とする。この構成によれば、貸出操作部を左手で操作しにくいので、誤操作を防止できる場合がある(特に軽はずみによる誤操作を防止)。
また、上記実施の形態による遊技台は、第一領域が第二領域よりも上方(例えば、右上方)に位置することを特徴とする。この構成によれば、貸出操作部に対応する第一領域が第二領域よりも上方に位置することにより、第一領域に左手を持っていきにくく、貸出操作部の誤操作を防止できる場合がある(特に軽はずみによる誤操作を防止)。
従来、球貸ボタンと返却ボタンに点字を付していたが、ボタンを識別する際に誤操作をしてしまうおそれがあった。また、演出用ボタンの左側に返却ボタン、演出用ボタンの右側に球貸ボタンを備えるように構成すれば、各ボタンを識別可能になると思われるが、目の不自由な遊技者や、目が疲れて視界がぼやけてしまう遊技者は、各ボタンを識別する際の基点となる演出用ボタンの位置が分からないため誤操作するおそれがあった。
これに対し本実施の形態の構成によれば、遊技者が操作する遊技球発射操作部(球発射ハンドル134)を基点として、換言すれば、遊技者の体の一部(例えば右手)を基点として、貸出返却操作補助手段を介して球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142の位置を認識することができる。このため、球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142の識別が容易となり、誤操作を防止できる場合がある。
上記実施の形態では、遊技者が操作可能な演出用ボタン(例えば、演出ボタン136a、右選択ボタン136b、左選択ボタン136c)を備え、該ボタンを貸出返却操作補助手段と貸出返却操作部の間以外の位置に設けている。これにより、演出用ボタンや貸出返却操作部の誤操作を防止できる場合がある。
上記実施の形態では、遊技店員による操作サポートが容易になる場合がある。例えば、遊技店員は、「普段は右手はハンドル(球発射ハンドル134)、左手はチャンスボタン(演出ボタン136a)」、「発射されなくなったり、離席時は左手を一旦ハンドルに添え、そのまま誘導部(第一領域811、第二領域812)を頼りに上方向に動かしてください」、「ハンドルから左側誘導部(第二領域812)に沿って上方に移動させれば返却(返却操作ボタン142)ですからね」等の説明を遊技者に対し口頭で行うことができる。
上記実施の形態では、第一の表示部(例えば、装飾図柄表示装置208)と第二の表示部(例えば、第一領域811および第二領域812の演出表示部)との間に操作部(例えば、球貸操作ボタン140、返却操作ボタン142、演出ボタン136a、右選択ボタン136b、左選択ボタン136c)が設けられている。これにより、各操作部の誤操作を防止できる場合がある。
上記実施の形態では、第一の表示部(例えば、装飾図柄表示装置208)と第二の表示部(例えば、第一領域811の演出表示部)との間に球貸操作ボタン140が設けられ、第一の表示部と第三の表示部(例えば、第二領域812の演出表示部)との間に返却操作ボタン142が設けられている。
また、上記実施の形態の遊技台は、特定の操作部(例えば、球発射ハンドル134)と第一の操作部(例えば、球貸操作ボタン140)との間に設けられた第一の誘導用形状(第一領域811)と、当該特定の操作部と第二の操作部(例えば、返却操作ボタン142)との間に設けられた第二の誘導用形状(第二領域812)とを備えている。
本発明に係る遊技台は、図22に示す「複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール1002と、リールの回転を指示するためのスタートレバー1004と、各々のリールに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるためのストップボタン1006(左ストップボタン1006a、中ストップボタン1006b、右ストップボタン1006c)と、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段(入賞役内部抽選)と、抽選手段の抽選結果に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段(リール停止制御処理)と、抽選手段の抽選結果に基づいて停止されたリールによって表示される図柄組合せが、内部当選した役に対応して予め定めた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段(入賞判定処理)と、図柄の停止態様が所定の入賞態様である場合、所定の入賞態様に対応する遊技媒体を払い出す遊技媒体払出処理を行う払出制御手段(メダル払出処理1008)と、に加え、抽選手段の抽選結果に基づいて演出を実行する演出手段1010を備え、この演出手段が、所定の遊技領域1012に球を発射する発射装置1014と、発射装置から発射された球を入球可能に構成された入賞口1016と、入賞口1016に入球した球を検知する検知手段1018と、検知手段1018が球を検知した場合に球を払い出す払出手段1020と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置(演出画像表示装置)1022と、可変表示装置1022を遮蔽する位置に移動可能なシャッタ1024と、所定動作態様で動作する可動体1026と、を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置1022が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技を演出するような演出装置1010、であるスロットマシン1000」にも好適である。
例えば上記のスロットマシン1000では、左ストップボタン1006aと中ストップボタン1006bとの間には、凸面状の第一領域1030が形成されている。第一領域1030は、左ストップボタン1006aと中ストップボタン1006bとの間で延伸し、両側の側端面が直線状である略帯状の平面形状を有している。右ストップボタン1006cと中ストップボタン1006bとの間には、凸面状の第二領域1032が形成されている。第二領域1032は、右ストップボタン1006cと中ストップボタン1006bとの間で延伸し、両側の側端面が鋸歯状である略帯状の平面形状を有している。この構成によっても、上記実施の形態と同様の効果が得られる場合がある。
上記のスロットマシンは、特定の操作部(例えば、中ストップボタン1006b)と第一の操作部(例えば、左ストップボタン1006a)との間に設けられた第一の誘導用形状(第一領域1030)と、当該特定の操作部と第二の操作部(例えば、右ストップボタン1006c)との間に設けられた第二の誘導用形状(第二領域1032)とを備えている。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る遊技台について説明する。図23(a)は、本実施の形態によるスロットマシン1000の一部の構成を示している。図23(b)は、図23(a)のA−A線で切断したときの大まかな凹凸構造を示す概略の断面図である。図24(a)は、同じく図23(a)のA−A線で切断した構成を図23(b)よりも詳細に示す断面図である。
図23(a)に示すように、スロットマシン1000の前面側のスタートレバー1004とベットボタン1130、1131、1132との間(スタートレバー1004よりも所定方向側(例えば、上方側)でベットボタン1130、1131、1132よりも当該所定方向とは逆方向側(例えば、下方側))には、横長長方形状のタッチパネル1100が設けられている。タッチパネルとは、液晶表示装置等の表示装置と、タッチ式の位置入力装置(タッチ式センサの一例)とを組み合わせた電子部品であり、画面上の所定の表示画像を指等でタッチ操作することで各種入力操作が可能となる入力装置である。タッチパネル1100は、所定の情報や演出を表示する表示手段としての機能と、遊技者による操作を受け付ける操作手段としての機能とを併せ持っている。タッチパネル1100には、表示手段および操作手段のいずれとしても機能する領域、表示手段としてのみ機能する領域、操作手段としてのみ機能する領域、表示手段および操作手段のいずれとしても機能しない領域等が存在していてもよい。タッチパネル1100としては、抵抗膜方式(感圧式)や表面型静電容量方式、投影型静電容量方式等を用いることができる。タッチパネル1100の表示装置としては、液晶表示装置だけでなく、SED、有機EL表示装置、無機EL表示装置、プラズマディスプレイ等の種々の表示装置を用いることができる。
図23(b)および図24(a)に示すように、本例のタッチパネル1100の表面には、タッチ操作が可能な領域を区画する例えばプラスチック製の平板部材(カバー部材)1110が取り付けられている。平板部材1110は、タッチパネル1100にほぼ等しい横長長方形状の外形状を有している。平板部材1110には、それぞれ略長方形状の形状を有し、タッチパネル1100の表面を部分的に露出させる所定個数(本例では5個)の開口部が形成されている。本例のタッチパネル1100は、平板部材1110の開口部を介して露出した領域ではタッチ操作を検出可能であり、開口部以外の領域ではタッチ操作を検出できないようになっている。平板部材1110は透明であってもよいし、非透明であってもよい。
開口部を介して露出したタッチパネル1100の表面は、その周囲に存在する平板部材1110の表面を基準として凹状に配置される。したがって、遊技者は、開口部のそれぞれの位置を触覚により特定することが可能な場合がある。また、タッチパネル1100の表面の温度は、バックライトユニットや駆動回路が実装された基板等からの放熱によって、平板部材1110の表面の温度よりも高いため、遊技者は開口部のそれぞれの位置を触覚(温度感覚)により特定することが可能な場合がある。さらに、タッチパネル1100上に平板部材1110が積層された部分で平板部材1110の表面を押圧すると、比較的小さいたわみが生じるかまたはたわみがほとんど生じないため、遊技者には比較的硬く感じる。これに対し、平板部材1110の開口部においてタッチパネル1100の表面を直接押圧すると、それよりも大きいたわみが生じるため、遊技者には比較的柔らかく感じられる。したがって、遊技者は、開口部のそれぞれの位置を触覚(硬さの感覚、たわみの量)により特定することが可能な場合がある。
本例では、平板部材1110の表面は、それらの周囲に存在するスロットマシン1000の筐体表面1000aよりも、遊技者側から見て奥に配置されている。すなわち、タッチパネル1100の表面および平板部材1110の表面はいずれも、筐体表面1000aに対して凹状に配置されている。したがって、タッチパネル1100(平板部材1110)自体も、遊技者の触覚による位置の特定が可能な場合がある。
タッチパネル1100の右上部に位置する開口部は、例えばスロットマシン1000と併設または一体的に設けられたカードユニットに対してメダルの貸出し指示を行う貸出操作ボタン1140として機能する。貸出操作ボタン1140の領域は、例えば、貸出操作ボタン1140であることを示す表示等を行う表示手段、および遊技者のメダル貸出し操作を受け付ける操作手段のいずれとしても機能するようになっている。貸出操作ボタン1140の領域またはその近傍に貸出操作ボタン1140であることを示す文字等が印字されていれば、貸出操作ボタン1140は操作手段としてのみ機能するようになっていてもよい。
タッチパネル1100の中央上部であって貸出操作ボタン1140の左隣に位置する開口部は、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン1142として機能する。返却操作ボタン1142の領域は、例えば、返却操作ボタン1142であることを示す表示等を行う表示手段、および遊技者の返却操作を受け付ける操作手段のいずれとしても機能するようになっている。返却操作ボタン1142の領域またはその近傍に返却操作ボタン1142であることを示す文字等が印字されていれば、返却操作ボタン1142は操作手段としてのみ機能するようになっていてもよい。
タッチパネル1100の右下部であって貸出操作ボタン1140の真下に位置する開口部は、周囲の平板部材1110表面に対して凹状に形成された第一領域1811である。第一領域1811は、第1の実施の形態の第一領域811と同様の機能を有する。第一領域1811は、遊技者の触覚による位置の確認を補助可能であるため、スタートレバー1004から貸出操作ボタン1140への遊技者の手の移動を補助可能(遊技者の手を誘導可能)である。タッチパネル1100の中央下部であって返却操作ボタン1142の真下に位置する開口部は、周囲の平板部材1110表面に対して凹状に形成された第二領域1812である。第二領域1812は、第1の実施の形態の第二領域812と同様の機能を有する。第二領域1812は、遊技者の触覚による位置の確認を補助可能であるため、スタートレバー1004から返却操作ボタン1142への遊技者の手の移動を補助可能である。さらに第一領域1811および第二領域1812は、例えば、所定の演出表示を行う表示手段として機能してもよいし、所定のタッチ操作を受け付ける操作手段として機能してもよい。第一領域1811および第二領域1812が設けられていることにより、遊技者の手がスタートレバー1004から貸出操作ボタン1140または返却操作ボタン1142に誘導されるため、貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142の誤操作を軽減できる場合がある。
また本例では、第一領域1811および貸出操作ボタン1140はスタートレバー1004の右上(真上よりも右寄り)に設けられており、第二領域1812および返却操作ボタン1142はスタートレバー1004の左上(真上よりも左寄り)に設けられている。このように、第一領域1811および貸出操作ボタン1140と第二領域1812および返却操作ボタン1142とがスタートレバー1004を基準として左右に分かれて配置されているため、貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142の誤操作を軽減できる場合がある。
タッチパネル1100の左端に位置する比較的大きい開口部は、カードユニット内のカードに記憶されている残高等を表示する貸出表示部1144として機能する。貸出表示部1144の領域は、所定のタッチ操作を受け付ける操作手段としても機能してもよい。
本例のタッチパネル1100の表示領域(貸出操作ボタン1140、返却操作ボタン1142、貸出表示部1144の各領域、第一領域811および第二領域812を含む)では、英数字、漢字、ひらがな、カタカナ、記号等の各種文字情報や、タッチ操作可能な領域を表すボタン画像、所定の演出画像、一次元バーコード画像、マトリクス型二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))画像等の各種静止画像または動画像の表示が可能である。
図24(b)は、タッチパネル1100近傍の構成の変形例を示している。図24(b)に示す例では、タッチパネル1100の表面は筐体表面1000aとほぼ同一面内に位置しているが、平板部材1110の表面は、遊技者側から見て筐体表面1000aよりも手前に配置されている。すなわち平板部材1110の表面は、タッチパネル1100の表面および筐体表面1000aのいずれに対しても凸状に配置されている。平板部材1110の平面的な外形状はタッチパネル1100の外形状とほぼ同じであるため、本例においても、遊技者の触覚によりタッチパネル1100自体の位置の特定が可能な場合がある。
図24(c)は、タッチパネル1100近傍の構成の他の変形例を示している。図24(c)に示す例では、遊技者側から見て、タッチパネル1100の表面は筐体表面1000aよりも奥に配置されているが、平板部材1110の表面は筐体表面1000aよりも手前に配置されている。本例においても、平板部材1110の表面が筐体表面1000aに対して凸状に配置されているため、遊技者の触覚によりタッチパネル1100自体の位置の特定が可能な場合がある。
なお、本実施の形態では、スロットマシン1000におけるスタートレバー1004の上方にタッチパネル1100を設けているが、パチンコ機における球発射ハンドル134の上方にタッチパネル1100を設けるようにしてもよい。例えば、図11等に示すパチンコ機101において、第一領域811、第二領域812、ボタン群804に代えて本例のタッチパネル1100を設けるようにしてもよい。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態に係る遊技台について説明する。図25(a)は、本実施の形態によるパチンコ機101における傾斜面802を斜め右方から見た斜視図である。図25(b)は、図25(a)のA−A線で切断した断面(横断面)の大まかな凹凸構造を示す概略の断面図である。図26(a)は、同じく図25(a)のA−A線で切断した横断面の構成を図25(b)よりも詳細に示す断面図である。なお、第1の実施の形態と同一の機能および作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図25(a)、(b)に示すように、傾斜面802には、当該傾斜面802に対していずれも凹状に形成された第一領域811および第二領域812が設けられている。本実施の形態では、第一領域811および第二領域812は、それぞれ表示領域を備えた演出手段として機能する。第一領域811および第二領域812は、互いに左右方向に並んで配置されている。本例では、第一領域811および第二領域812はいずれも略円形状の形状を有している。第一領域811は球貸操作ボタン140の右下に配置されており、第二領域812は返却操作ボタン142の真下に配置されている。
第一領域811と第二領域812との間には、第一領域811および第二領域812に対して凸状に形成された第三領域813が設けられている。第三領域813の表面は、例えば、傾斜面802自体と同一平面内に位置している。本例では、第三領域813の表面は平面状であるが、曲面状であってもよい。例えば、傾斜面802が曲面状である場合には、第三領域813表面も曲面状に形成される。傾斜面802および第三領域813表面がいずれも曲面状である場合には、例えば、傾斜面802と第三領域813表面とは連続面(傾斜の変化が連続な面)を構成する。
図26(a)に示すように、第一領域811は、傾斜面802に対して略すり鉢状に窪んだ形状を有している。第一領域811は、すり鉢の斜面に相当する窪み斜面802aと、すり鉢の底部に相当する部分で開口された略円筒形状の開口部802bとを有している。窪み斜面802aは、例えば、傾斜面802に対して連続的かつ滑らかに形成されている。また窪み斜面802aは概ね左右対称に形成されているため、開口部802bを挟んで右側の窪み斜面802aと左側の窪み斜面802aとでは、傾斜面802に対する傾斜角度がほぼ等しい。後述するように、窪み斜面は上下方向においては非対称に形成されている。
開口部802bには、略円形状の平面形状を有するレンズ部材(カバー部材)910が取り付けられている。レンズ部材910は、可視光の少なくとも一部を透過させる透明、半透明または着色透明の材料によって形成されている。本例のレンズ部材910は、比較的小さい曲率の球面で凸状に形成された上面910aと、平面状に形成された下面とを有する凸レンズである。レンズ部材910の上面910aは、略すり鉢状の第一領域811の底面に相当する。すなわち、第一領域811の上面側(遊技者側)の形状は、少なくとも、窪み斜面802aとレンズ部材910の上面910aとによって構成されている。窪み斜面802aと上面910aとは概ね連続面を構成している。なお、本例では、窪み斜面802aの開口部802b側の縁部とレンズ部材910の上面910aとがほぼ同じ高さに形成されているが、これらの高さは互いに異なっていてもよい。
レンズ部材910の下面の下方には、所定の演出を表示可能な液晶表示装置900が近接して設けられている。液晶表示装置900は、ドットマトリクス型の液晶パネルおよびバックライトユニットを備えている。液晶表示装置900の表示内容は、レンズ部材910を介して遊技者等が視認可能になっている。これにより、第一領域811の底部(レンズ部材910の上面910a)は、所定の演出を表示可能な表示領域(表示画面)となる。第一領域811は、表示領域となる底部と、その周囲の窪み斜面(窪み斜面802aおよび後述する窪み斜面802c、802d)とを備えた演出手段として機能する。なお、液晶表示装置900に代えて、バックライトユニットを備えない反射型液晶表示装置、自発光型のドットマトリクス表示装置(例えば、SED、有機EL表示装置、無機EL表示装置、プラズマディスプレイ等)、セグメント式表示装置、1つまたは複数のLED等を用いてもよい。第一領域811で表示される演出には、文字、静止画像、動画像、第一領域811全体の点灯や点滅等が含まれる。
第二領域812は、第一領域811と同様の構成を有している。第二領域812も、所定の演出を表示可能な表示領域となる底部と、その周囲の窪み斜面とを備えた演出手段として機能する。第二領域812で表示される演出には、文字、静止画像、動画像、第二領域812全体の点灯や点滅等が含まれる。第二領域812は、第一領域811と同一の演出を表示してもよいし、第一領域811の演出表示と同期して関連した演出を表示してもよいし、第一領域811の演出表示とは無関係の演出を表示してもよい。
また、第一領域811および第二領域812は、装飾図柄表示装置208と同一の演出を表示してもよいし、装飾図柄表示装置208の演出表示と同期して関連した演出を表示してもよいし、装飾図柄表示装置208の演出表示とは無関係の演出を表示してもよい。
図26(b)は、第一領域811および第二領域812の変形例の横断面を示す断面図である。図26(b)に示すように、本変形例では、第一領域811および第二領域812のそれぞれにおいて、凸状の球面に形成されたレンズ部材910の上面910aの曲率が図26(a)に示す例よりも大きくなっている。本変形例の上面910aは、その頂点においても傾斜面802より低い位置にあるが、上面910aの頂点は傾斜面802とほぼ同じ高さにあってもよいし、傾斜面802より高い位置にあってもよい。
次に、第一領域811および第二領域812の別の断面(縦断面)の構成について説明する。図27(a)は、図25(a)と同様に、本実施の形態によるパチンコ機101における傾斜面802を斜め右方から見た斜視図である。図27(b)は、図27(a)のB−B線で切断した第二領域812の縦断面の大まかな凹凸構造を示す概略の断面図である。図28(a)は、同じく図27(a)のB−B線で切断した第二領域812の縦断面の構成を図27(b)よりも詳細に示す断面図である。ここで、図27(b)および図28(a)において、図の左方が第二領域812の上部(返却操作ボタン142側)を表し、右方が第二領域812の下部(球発射ハンドル134側)を表している。
図27(a)、(b)および図28(a)に示すように、第二領域812の窪み斜面は上下方向で非対称に形成されている。すなわち、上側の窪み斜面802cにおける傾斜面802に対する傾斜角度は、下側の窪み斜面802dにおける傾斜面802に対する傾斜角度よりも大きくなっている。右側および左側の窪み斜面802a(図26(a)参照)の傾斜角度と比較すれば、上側の窪み斜面802cの傾斜角度は窪み斜面802aの傾斜角度よりも大きく、下側の窪み斜面802dの傾斜角度は窪み斜面802aの傾斜角度よりも小さい。
第一領域811については、第二領域812と同様の構成を有しているため説明を省略する。
図28(b)は、図26(b)に示した変形例の縦断面を示す断面図である。本変形例においても、上側の窪み斜面802cの傾斜角度は、下側の窪み斜面802dの傾斜角度よりも大きくなっている。
本実施の形態では、図11〜図15等に示した構成と同様に、第一領域811および第二領域812が周囲の傾斜面802に対して凹状に形成されているため、遊技者が触覚により第一領域811および第二領域812の位置を確認する際の補助が可能である。なお、本例では第一領域811および第二領域812が周囲の傾斜面802に対して凹状に形成されているが、これに限られない。第一領域811や第二領域812は、周囲の傾斜面802に対して凸状に形成されていてもよい。また、第一領域811や第二領域812の周囲の傾斜面802に、例えば第一領域811や第二領域812をそれぞれ囲む溝部や突起部が形成されていてもよい。この場合には第一領域811や第二領域812は傾斜面802と同一面内に形成されていてもよい。
第一領域811(あるいは、第一領域811の周囲の溝部や突起部)は、球発射ハンドル134と球貸操作ボタン140との間(言い換えれば、球発射ハンドル134よりも所定方向側(例えば、上方側)でかつ球貸操作ボタン140よりも当該所定方向とは逆方向側(例えば、下方側))に設けられているため、球発射ハンドル134から球貸操作ボタン140への遊技者の手の移動を補助可能である。また、第二領域812(あるいは、第二領域812の周囲の溝部や突起部)は、球発射ハンドル134と返却操作ボタン142との間(言い換えれば、球発射ハンドル134よりも所定方向側(例えば、上方側)でかつ返却操作ボタン142よりも当該所定方向とは逆方向側(例えば、下方側))に設けられているため、球発射ハンドル134から返却操作ボタン142への遊技者の手の移動を補助可能である。したがって、球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142の誤操作を軽減できる場合がある。
また本実施の形態では、第一領域811および第二領域812の底部には液晶表示装置900が設けられているため、液晶表示装置900のバックライトユニットや駆動回路が実装された基板等からの放熱によって第一領域811および第二領域812の温度は傾斜面802の他の部分の温度よりも高くなる。このことによっても、遊技者は、触覚(指先等の温度感覚)により第一領域811および第二領域812の少なくとも底部の位置を特定できる場合がある。
また本実施の形態では、第一領域811および第二領域812の底部がレンズ部材910および液晶表示装置900により構成されているため、傾斜面802の他の部分とは異なる層構成を有している。したがって、第一領域811および第二領域812を押圧したときのたわみ量は、傾斜面802の他の部分を押圧したときのたわみ量とは異なる場合がある。このことによっても、遊技者は、触覚(指先等で押圧したときのたわみ量の差異、硬さの感覚の差異)により、第一領域811および第二領域812の少なくとも底部の位置を特定できる場合がある。
さらに、第一領域811および第二領域812の底部は、傾斜面802の他の領域とは異なる材質で形成されることが多く、異なる表面処理を施されることも多い。このことによっても、遊技者は、触覚(材質の熱伝導率の違いによる温度感覚の差異、材質の違いや表面処理の違い等による表面粗さの差異)により、第一領域811および第二領域812の少なくとも底部の位置を特定できる場合がある。
また本実施の形態では、第一領域811および第二領域812に液晶表示装置900が設けられているため、第一領域811および第二領域812が発光するようになっている。したがって、第一領域811および第二領域812は、遊技者の触覚に加えて視覚によっても容易に位置を特定できる場合がある。
また本実施の形態では、第一領域811において、上側(すなわち球貸操作ボタン140側)の窪み斜面802cの傾斜角度が下側(すなわち球発射ハンドル134側)の窪み斜面802dの傾斜角度よりも大きくなっている。また第二領域812において、上側(すなわち返却操作ボタン142側)の窪み斜面802cの傾斜角度が下側(すなわち球発射ハンドル134側)の窪み斜面802dの傾斜角度よりも大きくなっている。このため、遊技者が球発射ハンドル134から球貸操作ボタン140または返却操作ボタン142に向かって指を滑らせた場合には、上側の窪み斜面802cで指の引っかかりが生じ易くなる。この指の引っかかりによって、球貸操作ボタン140または返却操作ボタン142を操作しようとする遊技者に対して注意を喚起することができ、例えば遊技に集中している遊技者が球貸操作ボタン140や返却操作ボタン142を意図せず誤操作してしまうことを防止できる場合がある。
以下、本実施の形態によるパチンコ機の種々の変形例等について説明する。図29は、本実施の形態によるパチンコ機の変形例を正面斜め上方から見た構成を示す斜視図である。図29に示すように、本例の突出部800は、滑らかな曲面(平面を含む)を複数組み合わせた表面形状を有している。曲面同士の接合部分には、外側に凸となる角部が形成されている。第二領域812は矢印Aで示す斜め左前方を向いており、第一領域811は矢印Bで示す斜め右前方を向いている。これにより、遊技者は第二領域812の表示領域に表示される演出を視認し易くなる場合があり、右隣の遊技者、通路にいる遊技客、遊技店員等は、第一領域811の表示領域に表示される演出を視認し易くなる場合がある。例えば遊技店員は、特に灰皿取替え時等に、第一領域811に表示される演出を視認し易くなる。このため、着座中の遊技者が非遊技状態にあることを遊技店員が認識し易くなるため、遊技台の操作方法が分からない遊技者に対する遊技店員の操作サポートが円滑にできる場合がある。
また本例では、前面側に凸となる角部が第三領域813に含まれている。したがって、遊技者が第三領域813を手探りで探す際に、第三領域813の位置の特定が容易になる場合がある。
図30(a)は、突出部800内に収容される基板(特に、表示装置用の基板)の配置の例を示している。図30(a)に示すように、突出部800の内部には、第一領域811および第二領域812の表示装置を駆動する駆動回路等が実装されたプリント基板(リジット基板)920が不図示の遊技盤面にほぼ平行に配置されている。
図30(b)は、突出部800内に収容される基板の配置の他の例を示している。図30(b)に示すように、突出部800の内部には、第一領域811および第二領域812の表示装置を駆動する駆動回路等が実装されたフレキシブル基板921が配置されている。フレキシブル基板921は、突出部800の前面側の突出形状に合わせて、前面側が凸となるように曲げられた状態で組み込まれている。フレキシブル基板921の右側部分は第一領域811にほぼ平行であり、フレキシブル基板921の左側部分は第二領域812にほぼ平行である。この構成によれば、例えば第一領域811および第二領域812の各表示装置として、フレキシブル基板921に実装された上面発光型のLEDを用いる場合、LEDの発光面を第一領域811および第二領域812のそれぞれに正対させることができる。したがって、第一領域811や第二領域812をより高い輝度で点灯表示させることができる場合がある。
図31は、突出部800を右側から見た構成を示す右側面図である。図31に示すように、本例の第一領域811および第二領域812は、前面側に凸となる角部近傍に配置されている。したがって、遊技者が第一領域811や第二領域812を手探りで探す際に、第一領域811や第二領域812の位置の特定が容易になる場合がある。
図32〜図34は、第一領域811および第二領域812での演出表示内容の例を示している。図32(a)に示す例では、第二領域812に「残金は」という文字が表示され、第一領域811に「4,000円」という文字が表示されている。これらの表示によって、カードユニット内のカードの残高が4000円であることが遊技者に報知される。これらの表示は、第一領域811と第二領域812とを使用して球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142に関連する一の報知を行う表示である。なお、カードの残高は、不図示の球貸表示部144にも表示される。
図32(b)に示す例では、第二領域812に上向き矢印の画像と「返却」という文字とが表示され、第一領域811に左上向き矢印の画像と「貸出」という文字とが表示されている。これらの表示によって、返却操作ボタン142は第二領域812の真上にあり、球貸操作ボタン140は第一領域811の左上にあることが遊技者に報知される。これらの表示は、球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142の配置された方向を特定する表示である。
図32(c)に示す例では、第二領域812に「カードのとり忘れに」という文字が表示され、第一領域811に「ご注意ください」という文字が表示されている。これらの表示は、遊技者へのカードの取り忘れについての注意喚起のために、例えば返却操作ボタン142が押下されたことを契機として表示される。これらの表示は、第一領域811と第二領域812とを使用して、球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142に関連する一の報知を行う表示である。
図33(a)に示す例では、第二領域812に「カード書き込みエラー」という文字が表示され、第一領域811に「エラー番号E004」という文字が表示される。これらの表示によって、カードの書き込みにエラーが発生したことと、そのエラー番号がE004であることとが遊技者や遊技店員に報知される。ここで、例えば図29等に示したような構成では、第二領域812は遊技者にとって視認し易く、第一領域811は遊技店員にとって視認し易い場合がある。このため本例では、第二領域812には遊技者に理解し易いメッセージを表示し、第一領域811には遊技店員にとって状態を正確に把握し易いメッセージを表示している。これらの表示は、第一領域811と第二領域812とを使用して、球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142に関連するエラーの報知を行う表示である。
図33(b)に示す例では、第一領域811および第二領域812の双方に、左上向きの矢印と「画面に注目」という文字とが表示されている。これらの表示によって、第一領域811や第二領域812の左上に配置されている装飾図柄表示装置208で所定の演出が開始されることが遊技者に報知され、遊技者の注目を装飾図柄表示装置208での演出に集めることができる。これらの表示は、第一領域811と第二領域812とを使用して、装飾図柄表示装置208に視線を誘導する報知を行う表示である。
図33(c)に示す例では、第二領域812に「シャッターに」という文字が表示され、第一領域811に「注目!!」という文字が表示されている。これらの表示によって、遮蔽装置246や装飾図柄表示装置208において所定の演出が開始されることが遊技者に報知される。これらの表示は、第一領域811と第二領域812とを使用して、遮蔽装置246および装飾図柄表示装置208に視線を誘導する一の報知を行う表示である。
図34(a)に示す例では、第二領域812に「保留が」という文字が表示され、第一領域811に「満タンです」という文字が表示されている。これらの表示によって、遊技球が始動口に入球しても保留が増加しないことが遊技者に報知される。これらの表示は、遊技者の球発射ハンドル134の操作に影響するため、第一領域811と第二領域812とを使用して球発射ハンドル134に関連する一の報知を行う表示である。
図34(b)に示す例では、第二領域812に「もうすぐ設定値を下回ります」という文字が表示され、第一領域811に「2098発(2000発設定)」という文字が表示されている。これらの表示は、例えば、所定数の遊技球を循環して使用し、遊技者の遊技球数を電子的に管理する封入式パチンコ機において表示され得る。本例の封入式パチンコ機では、報知を希望する下限の球数(例えば、2000個)を遊技者が予め設定でき、遊技中に残球数が当該下限の球数に近づいたときに遊技者に報知されるようになっている。これらの表示によって、設定された下限の球数に残球数が近づいたことが遊技者に報知される。これらの表示は、遊技者の球発射ハンドル134の操作に影響するため、第一領域811と第二領域812とを使用して球発射ハンドル134に関連する一の報知を行う表示である。
図35は、本実施の形態によるパチンコ機における第一領域811、第二領域812、球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142近傍の構成の変形例を示している。本例では、図35に示すタッチパネル930が球発射ハンドル134の上方に設けられている。タッチパネル930の画面上には、第一領域811、第二領域812、球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142が配置されている。タッチパネル930の画面上において、左下には第二領域812となる長方形状のボタン画像が表示されており、右下には第一領域811となる長方形状のボタン画像が表示されている。さらに、第二領域812のボタン画像上には「シャッターに」という文字が表示されており、第一領域811のボタン画像上には「注目!!」という文字が表示されている。
また、タッチパネル930の画面上において、第二領域812の真上には返却操作ボタン142となる長方形状のボタン画像が表示されており、第一領域811の真上には球貸操作ボタン140となる長方形状のボタン画像が表示されている。
タッチパネル930には、当該タッチパネル930を振動させる不図示の振動器が設けられている。振動器は、第1副制御部400または第2副制御部500の制御により、タッチパネル930の画面上の第一領域811または第二領域812に遊技者の指等が接触したときに振動するようになっている。これにより、遊技者は第一領域811および第二領域812の位置を触覚により特定できる場合がある。第一領域811は、球発射ハンドル134と球貸操作ボタン140との間に設けられているため、球発射ハンドル134から球貸操作ボタン140への遊技者の手の移動を補助可能である。第二領域812は、球発射ハンドル134と返却操作ボタン142との間に設けられているため、球発射ハンドル134から返却操作ボタン142への遊技者の手の移動を補助可能である。なお、振動器は、タッチパネル930の画面上の球貸操作ボタン140または返却操作ボタン142に遊技者の指等が接触したときにも振動するようにしてもよい。
図36は、本実施の形態によるパチンコ機における演出手段について説明する図である。図36に示すように、本実施の形態によるパチンコ機は、表示領域を備えた演出手段として、第一領域811、第二領域812および装飾図柄表示装置208を少なくとも有している。第一領域811および第二領域812は、球発射ハンドル134と、球貸操作ボタン140または返却操作ボタン142との間に配置されており、演出手段としての機能だけでなく、遊技者の操作(例えば、球発射ハンドル134と、球貸操作ボタン140または返却操作ボタン142との間の手の移動)を補助する操作補助手段としての機能を有している。したがって、第一領域811および第二領域812は、比較的狭い領域に配置されていることに加え、操作補助手段として大きさに制約がある場合があるため、それぞれの表示領域は比較的小さい面積を有している。
一方、装飾図柄表示装置208は、遊技盤200のほぼ中央部であって遊技者の目の正面に位置している。また、装飾図柄表示装置208は、基本的には演出手段としてのみ機能する。したがって、装飾図柄表示装置208の表示領域は、演出表示によって遊技者を楽しませるために、第一領域811および第二領域812の表示領域よりも大きい面積を有している。
装飾図柄表示装置208と第一領域811および第二領域812とは、表示領域の面積だけでなく、視野角、コントラスト比、駆動周波数等も異なっている。本例の装飾図柄表示装置208は、第一領域811および第二領域812と比較して、視野角が広く、コントラスト比が高く、駆動周波数が高く、その他全体として表示性能が高くなっている。ただし、装飾図柄表示装置208の視野角、コントラスト比、駆動周波数等は、第一領域811および第二領域812よりも低くてもよいし、第一領域811および第二領域812と同じでもよい。また装飾図柄表示装置208や第一領域811および第二領域812には、視差バリアを利用して、見る方向によって異なる表示内容を表示するデュアルビュー方式やトリプルビュー方式等を採用してもよい。
以上のように、演出手段としての第一領域811や第二領域812は、2つの操作手段の間(例えば、球発射ハンドル134と球貸操作ボタン140または返却操作ボタン142との間)に配置されている。ここで、2つの操作手段と1つの演出手段との位置関係の定義について説明する。図37〜図40は全て、2つの操作手段A、Bの間に演出手段Cが配置されている例を示している。図37(a)〜(c)に示すように、操作手段A、Bが上下方向に離れて配置されている場合、操作手段Aの右端および操作手段Bの右端を結ぶ直線(図中の破線L1)と、操作手段Aの左端および操作手段Bの左端を結ぶ直線(図中の破線L2)との間の範囲内に演出手段Cの少なくとも一部が含まれていれば、演出手段Cは操作手段A、Bの間に配置されているものとする。
具体的には、図37(a)に示す例では、演出手段Cの右端は破線L1上にあり、演出手段Cの左端は破線L2上にあり、演出手段Cの全体が破線L1、L2間の範囲内に含まれている。図37(b)に示す例では、演出手段Cの右端および左端はいずれも破線L1、L2間にあり、演出手段Cの全体が破線L1、L2間の範囲内に含まれている。図37(c)〜(e)に示す例では、演出手段Cの右端は破線L1、L2間の範囲外にあるが、演出手段Cの左端は破線L1、L2間の範囲内にあり、演出手段Cの一部が破線L1、L2間の範囲内に含まれている。
また、操作手段A、Bは遊技者の手によって操作されるものであるため、操作手段A、B間の範囲の定義については手の幅を考慮する必要がある。図38および図39に示す破線L3、L4は、操作手段A、Bの中心同士を結ぶ直線にそれぞれ平行であり、当該直線との距離が互いに等しく、かつ互いの間隔が一般的な遊技者の手の幅(10〜12cm程度)に等しい直線である。図38および図39に示すように、破線L3、L4間の範囲内に演出手段Cの少なくとも一部が含まれていれば、演出手段Cは操作手段A、Bの間に配置されているものとする。
図40に示す破線L5は、破線L1と平行であり、破線L1から外側に手の幅の分(10〜12cm程度)だけ離れた直線である。破線L6は、破線L2と平行であり、破線L2から外側に手の幅の分(10〜12cm程度)だけ離れた直線である。つまり、破線L5、L6間の領域は、操作手段Aと操作手段Bとの間を直線的に移動する手の軌跡の最大範囲である。図40に示すように、破線L5、L6間の範囲内に演出手段Cの少なくとも一部が含まれていれば、操作手段A、B間で手を移動させた場合に手が演出手段Cに接触し得るため、演出手段Cは操作手段A、Bの間に配置されているものとする。
なお、以上の説明では、タッチ式センサを備えた操作手段としてタッチ式の位置入力装置を備えたタッチパネルを例に挙げたが、タッチパネルに限らず、遊技者の指、手等の接触を検知する種々のタッチ式センサを備えた操作手段を用いることができる。また、タッチ式センサに代えて、遊技者の指、手等の近接を非接触で検知する近接式センサを用いることもできる。
以上説明したように、上記実施の形態による遊技台は、遊技者が操作可能な複数の操作手段と、演出を表示可能な表示領域(例えば、第一領域811の底部、第二領域812の底部)と、を備えた遊技台であって、前記表示領域は所定の手段(例えば、所定の領域、表示領域とその周囲の他の領域とを含む領域、第一領域811とその周囲の傾斜面802とを含む領域、第二領域812とその周囲の傾斜面802とを含む領域)に設けられ、前記所定の手段は、他の領域(例えば、表示領域とは異なる他の領域、表示領域の縁の部分、表示領域とその周囲との間に形成される隙間の部分)を含み、前記所定の手段は、前記複数の操作手段のうちの第一の操作手段(例えば、球発射ハンドル134)と第二の操作手段(例えば、球貸操作ボタン140、返却操作ボタン142)との間(例えば、第一の操作手段よりも所定方向側(例えば、上方側)でかつ第二の操作手段よりも当該所定方向とは逆方向側(例えば、下方側))に設けられ、前記所定の手段は、少なくとも前記いずれかの領域によって(例えば、表示領域と他の領域とを触り比べることによって、他の領域と所定の手段の周囲の部材とを触り比べることによって)、遊技者が少なくとも触覚により位置を確認する際の補助を可能としたことを特徴とする。
この構成によれば、第一の操作手段と第二の操作手段との間に所定の手段が設けられており、当該所定の手段は、少なくとも表示領域または他の領域によって遊技者が少なくとも触覚により位置を確認する際の補助を可能としているため、第一の操作手段と第二の操作手段との間で遊技者の手を誘導可能な場合がある。したがって、目が不自由な遊技者であっても、あるいは目が悪い遊技者、メガネ等を忘れてしまった遊技者、目が疲れて目をつぶりながら遊技をしている遊技者であっても、第一の操作手段および第二の操作手段の誤操作を軽減することができる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台において、前記所定の手段の表示領域よりも大きい表示領域を備えた第二の所定の手段を備えていることを特徴とする。
所定の手段は、第一の操作手段と第二の操作手段との間に設けられており、遊技者が位置を確認する際の補助を可能としている。このため、所定の手段では、種々の制約により表示領域を大きくすることができない場合がある。上記の構成によれば、所定の手段の表示領域よりも大きい表示領域を別途設けることができる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台において、前記第二の所定の手段の表示領域は、少なくとも演出を表示可能であることを特徴とする。
この構成によれば、所定の手段の表示領域よりも大きい表示領域を備えた第二の所定の手段によって演出を表示可能であるため、遊技者を十分に楽しませることができる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、遊技者が操作可能な複数の操作手段と、演出を表示可能な表示領域(例えば、第一領域811、第二領域812)と、を備えた遊技台であって、前記複数の操作手段は少なくとも第一の操作手段(例えば、球発射ハンドル134)と第二の操作手段(例えば、球貸操作ボタン140、返却操作ボタン142)とを含み、前記第一の操作手段および前記第二の操作手段のうちの少なくとも一方に対する操作を検出するための所定のセンサを備え、前記所定のセンサは、タッチ式のセンサまたは近接式のセンサであり、前記表示領域は所定の手段(例えば、所定の領域、表示領域とその周囲の他の領域とを含む領域、第一領域811とその周囲の傾斜面802とを含む領域、第二領域812とその周囲の傾斜面802とを含む領域)に設けられ、前記所定の手段は、他の領域(例えば、表示領域とは異なる他の領域、表示領域の縁の部分、表示領域とその周囲との間に形成される隙間の部分)を含み、前記所定の手段は、前記第一の操作手段と前記第二の操作手段との間(例えば、第一の操作手段よりも所定方向側(例えば、上方側)でかつ第二の操作手段よりも当該所定方向とは逆方向側(例えば、下方側))に設けられ、前記所定の手段は、少なくとも前記いずれかの領域によって(例えば、表示領域と他の領域とを触り比べることによって、他の領域と所定の手段の周囲の部材とを触り比べることによって)、遊技者が少なくとも触覚により位置を確認する際の補助を可能としたことを特徴とする。
一般に、タッチ式や近接式のセンサは、当該センサに手を触れただけあるいは手を近づけただけで反応してしまうため、誤操作が生じ易い。上記の構成によれば、第一の操作手段と第二の操作手段との間に所定の手段が設けられており、当該所定の手段は、少なくとも表示領域または他の領域によって遊技者が少なくとも触覚により位置を確認する際の補助を可能としているため、第一の操作手段と第二の操作手段との間で遊技者の手を誘導可能な場合がある。したがって、目が不自由な遊技者であっても、あるいは目が悪い遊技者、メガネ等を忘れてしまった遊技者、目が疲れて目をつぶりながら遊技をしている遊技者であっても、第一の操作手段および第二の操作手段の誤操作を軽減することができる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台において、前記所定の手段は、少なくとも前記第一の操作手段に係る内容を表示可能であることを特徴とする。
この構成によれば、少なくとも第一の操作手段に係る内容を視覚によって遊技者に認識させることができるため、少なくとも第一の操作手段の誤操作をさらに軽減することができる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台において、前記所定の手段の表示領域よりも大きい表示領域を備えた第二の所定の手段を備えていることを特徴とする。
所定の手段は、第一の操作手段と第二の操作手段との間に設けられており、遊技者が位置を確認する際の補助を可能としている。このため、所定の手段では、種々の制約により表示領域を大きくすることができない場合がある。上記の構成によれば、所定の手段の表示領域よりも大きい表示領域を別途設けることができる場合がある。また、第二の所定の手段の表示領域によって演出を表示することによって、遊技者を十分に楽しませることができる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、遊技者が操作可能な第一の操作手段(例えば、球発射ハンドル134)および第二の操作手段(例えば、球貸操作ボタン140、返却操作ボタン142)と、前記第一の操作手段と前記第二の操作手段との間に設けられ、所定の演出表示を行う表示領域(例えば、第一領域811の底部、第二領域812の底部)を備えた演出手段(例えば、第一領域811、第二領域812)と、を備え、前記演出手段は、遊技者が触覚により位置を特定可能な特定領域(例えば、第一領域811、第二領域812、周囲の基準面に対して凹状または凸状に形成された領域、周囲の基準面に対して表面粗さ、硬さ(押圧時に生じるたわみ量)または温度等の異なる領域、タッチパネルにおいて指で接触すると振動する領域)を遊技者側の表面に有していることを特徴とする。
この構成によれば、第一の操作手段と第二の操作手段との間に演出手段が設けられており、当該演出手段は遊技者が触覚により位置を特定可能な特定領域を有しているため、第一の操作手段と第二の操作手段との間で遊技者の手を誘導可能である。したがって、目が不自由な遊技者であっても、あるいは目が悪い遊技者、メガネ等を忘れてしまった遊技者、目が疲れて目をつぶりながら遊技をしている遊技者であっても、第一の操作手段および第二の操作手段の誤操作を軽減することができる場合がある。
ここで、上記実施の形態では、第一の操作手段および第二の操作手段として球発射ハンドル134、球貸操作ボタン140、返却操作ボタン142を例示しているが、他の操作手段であってもよい。また、上記実施の形態では、第一領域811または第二領域812は演出手段および特定領域の双方として機能し、演出手段と特定領域とが一致している例を挙げているが、特定領域は演出手段の遊技者側の表面のうち少なくとも一部に含まれていればよい。
また、上記実施の形態による遊技台において、前記特定領域は、前記表示領域の少なくとも一部を含むことを特徴とする。
この構成によれば、特定領域の少なくとも一部の領域を表示領域として機能させることができるとともに、表示領域の少なくとも一部の領域を特定領域として機能させることができる。特定領域および表示領域はいずれも演出手段の遊技者側の表面に設けられるため、少なくとも一部の領域が特定領域および表示領域の双方として機能することにより、演出手段の遊技者側の表面におけるスペースを有効に活用することができる場合がある。
また、一般に表示領域の外周の枠には段差が形成される場合が多く、表示領域はその周囲の領域に対して凹状(または凸状)に形成される場合が多いため、当該凹状(または凸状)の部分を特定領域として有効に活用することができる場合がある。
さらに、表示領域は周囲の領域に対して硬さの感覚(押圧時に生じるたわみ量)等が異なる場合が多いため、当該表示領域を特定領域として有効に活用することができる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台において、前記演出手段の表示領域よりも大きい表示領域を備えた第二の演出手段をさらに有することを特徴とする。
演出手段は遊技者の手の移動を補助する特定領域を有するため、種々の制約により表示領域を大きくすることができず、当該表示領域による演出表示のみでは遊技者を十分に楽しませることが困難な場合がある。上記実施の形態の構成によれば、演出手段の表示領域よりも大きい表示領域を備えた第二の演出手段を別途設けることによって、遊技者を十分に楽しませることができる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台は、遊技者が操作可能な第一の操作手段(例えば、球発射ハンドル134)および第二の操作手段(例えば、球貸操作ボタン140、返却操作ボタン142)と、前記第一の操作手段と前記第二の操作手段との間に設けられ、所定の演出表示を行う表示領域(例えば、第一領域811の底部、第二領域812の底部)を備えた演出手段(例えば、第一領域811、第二領域812)と、を備え、前記第一の操作手段および前記第二の操作手段のうちの少なくとも一方はタッチ式または近接式のセンサを有し、前記演出手段は、遊技者が触覚により位置を特定可能な特定領域(例えば、第一領域811、第二領域812、周囲の基準面に対して凹状または凸状に形成された領域、周囲の基準面に対して表面粗さ、硬さ(押圧時に生じるたわみ量)または温度等の異なる領域、タッチパネルにおいて指で接触すると振動する領域)を遊技者側の表面に有していることを特徴とする。
一般に、タッチ式や近接式のセンサを備えた操作手段は、当該センサに手を触れただけあるいは手を近づけただけで反応してしまうため、誤操作が生じ易い。上記の構成によれば、第一の操作手段と第二の操作手段との間に演出手段が設けられており、当該演出手段は遊技者が触覚により位置を特定可能な特定領域を有しているため、第一の操作手段と第二の操作手段との間で遊技者の手を誘導可能である。したがって、目が不自由な遊技者であっても、あるいは目が悪い遊技者、メガネ等を忘れてしまった遊技者、目が疲れて目をつぶりながら遊技をしている遊技者であっても、第一の操作手段および第二の操作手段の誤操作を軽減することができる場合がある。
また、上記実施の形態による遊技台において、前記演出手段は、前記第一の操作手段および前記第二の操作手段のうちの少なくとも一方に係る内容を表示可能であることを特徴とする。
この構成によれば、第一の操作手段や第二の操作手段に係る内容を視覚によって遊技者に認識させることができるため、第一の操作手段や第二の操作手段の誤操作をさらに軽減することができる場合がある。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態に係る遊技台について説明する。図41は、本実施の形態によるスロットマシン1000を正面側から見た外観図である。図42(a)は、本実施の形態によるスロットマシン1000の一部の構成を示す正面図であり、図42(b)は、同スロットマシン1000の一部の構成を示す左側面図である。なお、図22に示したスロットマシン1000と同一の機能および作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。図41および図42(a)、(b)に示すように、本実施の形態によるスロットマシン1000は、図16(a)、(b)等に示した第一領域811、第二領域812、球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142と類似した構成の第一領域1811、第二領域1812、貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142が、スタートレバー1004の上方に設けられている点に特徴を有している。
貸出操作ボタン1140は、遊技者の操作により、カードユニットに対してメダルの貸出し指示を行う操作手段である。返却操作ボタン1142は、遊技者の操作により、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う操作手段である。貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142は、ボタン群1804を構成している。
第一領域1811は貸出操作ボタン1140の右下に配置されており、第二領域1812は返却操作ボタン1142の真下に配置されており、第三領域1813は貸出操作ボタン1140の真下に配置されている。第一領域1811および第二領域1812はいずれも長方形状で周囲に対して凹状に形成されており、その底部には表示装置が設けられている。表示装置としては、バックライトユニットを備えた液晶表示装置、バックライトユニットを備えない反射型液晶表示装置、自発光型のドットマトリクス表示装置、セグメント式表示装置、1つまたは複数のLED等が用いられる。第一領域1811や第二領域1812での表示内容には、文字、静止画像、動画像、第一領域1811全体または第二領域1812全体の点灯や点滅等が含まれる。本例では、第一領域1811および第二領域1812の表示装置としては1つまたは複数のLEDが用いられ、第一領域1811および第二領域1812がそれぞれ全体として点灯または点滅する表示が行われる。
また本実施の形態において、第一領域1811や第二領域1812では、当該領域1811、1812を挟んで配置された操作手段の操作に関連する表示が可能である。後述するように、第一領域1811は、貸出操作ボタン1140とスタートレバー1004との間で、かつ、返却操作ボタン1142とスタートレバー1004との間に配置されている。したがって、第一領域1811では、貸出操作ボタン1140の操作、返却操作ボタン1142の操作、またはスタートレバー1004の操作等に関連する表示が可能である。例えば、第一領域1811では、貸出操作ボタン1140の操作タイミング、返却操作ボタン1142の操作タイミング、またはスタートレバー1004の操作タイミングにおいて点灯または点滅する表示が可能である。
また第二領域1812は、後述するように、貸出操作ボタン1140とスタートレバー1004との間で、かつ、返却操作ボタン1142とスタートレバー1004との間に配置されている。したがって、第二領域1812では、貸出操作ボタン1140の操作、返却操作ボタン1142の操作、またはスタートレバー1004の操作等に関連する表示が可能である。例えば第二領域1812では、貸出操作ボタン1140の操作タイミング、返却操作ボタン1142の操作タイミング、またはスタートレバー1004の操作タイミングにおいて点灯または点滅する表示が可能である。
第二領域1812の左方には、カードユニット内のカードに記憶されている残高等を表示する貸出表示部1144が設けられている。
次に、図43を用いて、スロットマシン1000の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。スロットマシン1000の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部1300と、主制御部1300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部1400と、第1副制御部1400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部1500と、主制御部1300が送信するコマンドに応じてメダルの払出しに関する制御を行う払出制御部1600と、によって構成されている。
まず、スロットマシン1000の主制御部1300について説明する。主制御部1300は、主制御部1300の全体を制御する基本回路1302を備えており、この基本回路1302には、CPU1304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM1306と、一時的にデータを記憶するためのRAM1308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1312と、WDT(ウォッチドックタイマ)1314を搭載している。なお、ROM1306やRAM1308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部1400や第2副制御部1500についても同様である。
この基本回路1302のCPU1304は、水晶発振器1315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU1304は、電源が投入されるとROM1306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ1312に送信し、カウンタタイマ1312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU1304に送信する。CPU1304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器1315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ1312の分周値を1/256、ROM1306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部1300は、水晶発振器1315aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路1316(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路1338を備えており、CPU1304は、この起動信号出力回路1338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
乱数値生成回路1316は、基本回路1302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路1316における乱数値の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数値として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数値の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数値として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数値として導出する。乱数値生成回路1316では、各種センサ1318からセンサ回路1320に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路1316は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数値の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
また、主制御部1300には、センサ回路1320を備えており、CPU1304は、割り込み時間ごとに各種センサ1318(ベットボタン1130センサ、ベットボタン1131センサ、ベットボタン1132センサ、メダル投入口から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー1004センサ、ストップボタン1006aセンサ、ストップボタン1006bセンサ、ストップボタン1006cセンサ、精算ボタンセンサ、メダル払出装置から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール1002aのインデックスセンサ、中リール1002bのインデックスセンサ、右リール1002cのインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路1320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路1316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路1316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー1004センサは、スタートレバー1004内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン1006aセンサ、ストップボタン1006bセンサ、および、ストップボタン1006cセンサは、各々のストップボタン1006a〜1006cに設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン1130センサ、ベットボタン1131センサ、および、ベットボタン1132センサは、ベットボタン1130〜1132のそれぞれに設置されており、RAM1308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタンセンサは、精算ボタンに設けられている。精算ボタンが一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール1002aのインデックスセンサ、リール1002bのインデックスセンサ、および、リール1002cのインデックスセンサは、各リール1002a〜1002cの取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU1304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部1300は、リール装置1002a〜1002cに設けたステッピングモータを駆動する駆動回路1322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ1170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路1324、各種ランプ1339(入賞ライン表示ランプ、告知ランプ、遊技メダル投入可能ランプ、再遊技ランプ、遊技メダル投入ランプ、遊技開始ランプ、貯留枚数表示器、遊技情報表示器、払出枚数表示器)を駆動する駆動回路1328を備えている。
また、基本回路1302には、情報出力回路1334(外部集中端子板)を接続しており、主制御部1300は、この情報出力回路1334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路1652にスロットマシン1000の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部1300は、電源制御部(図示しない)から主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路1330を備えており、電圧監視回路1330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路1302に出力する。
また、主制御部1300は、第1副制御部1400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部1600にコマンドを送信するための出力インタフェースとを備えており、第1副制御部1400および払出制御部1600との通信を可能としている。なお、主制御部1300と第1副制御部1400および払出制御部1600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部1300は第1副制御部1400および払出制御部1600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部1400および払出制御部1600からは主制御部1300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。ただし、主制御部1300と第1副制御部1400および払出制御部1600との情報通信は双方向通信により行われるように構成してもよい。
次に、スロットマシン1000の第1副制御部1400について説明する。第1副制御部1400は、主制御部1300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部1400の全体を制御する基本回路1402を備えており、この基本回路1402は、CPU1404と、一時的にデータを記憶するためのRAM1408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1412を搭載している。基本回路1402のCPU1404は、水晶発振器1414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM1406は、第1副制御部1400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU1404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM1406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ1412に送信する。カウンタタイマ1412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU1404に送信する。CPU1404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部1400には、音源IC1418を設けており、音源IC1418に出力インタフェースを介してスピーカ1272、1277を設けている。音源IC1418は、CPU1404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ1272、1277から出力する音声の制御を行う。音源IC1418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ1272、1277から出力する。
また、第1副制御部1400には、駆動回路1422が設けられ、駆動回路1422に入出力インタフェースを介して各種ランプ1420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ、タイトルパネルランプ、等)が接続されている。
また、CPU1404は、出力インタフェースを介して第2副制御部1500へ信号の送受信を行う。第2副制御部1500は、演出画像表示装置(液晶表示装置)1022の表示制御を含む演出装置の各種制御を行う。なお、第2副制御部1500は、例えば、演出画像表示装置1022の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ1024のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部1500は、第1副制御部1400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部1500の全体を制御する基本回路1502を備えており、この基本回路1502は、CPU1504と、一時的にデータを記憶するためのRAM1508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O1510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ1512と、を搭載している。基本回路1502のCPU1504は、水晶発振器1514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM1506は、第2副制御部1500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU1504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM1506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ1512に送信する。カウンタタイマ1512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU1504に送信する。CPU1504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部1500には、シャッタ1024のモータを駆動する駆動回路1530を設けており、駆動回路1530には出力インタフェースを介してシャッタ1024を設けている。この駆動回路1530は、CPU1504からの命令に応じてシャッタ1024に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第2副制御部1500には、センサ回路1532を設けており、センサ回路1532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ1538を接続している。CPU1504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ1538の状態を監視している。
また、第2副制御部1500には、VDP1534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP1534には、バスを介してROM1506、VRAM1536が接続されている。VDP1534は、CPU1504からの信号に基づいてROM1506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM1536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置1022に画像を表示する。
払出制御部1600は、主に主制御部1300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出モータ1602を制御するとともに、払出センサ1604が出力する制御信号に基づいてメダルの払出しが完了したか否かを検出する。また払出制御部1600は、インタフェース部1606を介して、スロットマシン1000とは別体で設けられたカードユニット1608との通信を行う。
ここで、本実施の形態の特にスロットマシンにおける第一領域1811、第二領域1812、貸出操作ボタン1140、返却操作ボタン1142およびスタートレバー1004の位置関係の定義について説明する。図44(a)は、スタートレバー1004の上方の範囲を説明する図である。図44(a)に示すように、スタートレバー1004の上方の範囲(図中、薄墨色で示している)は、上下方向においてはスタートレバー1004の球状のグリップ部分の中心よりも上方であり、左右方向においては同グリップ部分の中心から左右にそれぞれ幅d1分の範囲である。幅d1は、遊技者の手の幅の半分(5〜6cm程度)を表している。本実施の形態では、第一領域1811の少なくとも一部がスタートレバー1004の上方の範囲に含まれていれば、当該第一領域1811はスタートレバー1004の上方に位置するものと定義する。第二領域1812についても同様である。
本例の構成では、第一領域1811の全域がスタートレバー1004の上方の範囲に含まれているため、第一領域1811はスタートレバー1004の上方に位置している。また第二領域1812の全域がスタートレバー1004の上方の範囲に含まれているため、第二領域1812はスタートレバー1004の上方に位置している。
図44(b)は、貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142の下方の範囲を説明する図である。図44(b)に示すように、貸出操作ボタン1140の下方の範囲は、上下方向においては貸出操作ボタン1140よりも下方であり、左右方向においては貸出操作ボタン1140の中心から左右にそれぞれ幅d1分の範囲である。返却操作ボタン1142の下方の範囲は、上下方向においては返却操作ボタン1142よりも下方であり、左右方向においては返却操作ボタン1142の中心から左右にそれぞれ幅d1分の範囲である。図44(b)では、スタートレバー1004の上方の範囲、貸出操作ボタン1140の下方の範囲、および返却操作ボタン1142の下方の範囲の全てに含まれる範囲を薄墨色で示している。本実施の形態では、第一領域1811の少なくとも一部が貸出操作ボタン1140の下方の範囲に含まれていれば、当該第一領域1811は貸出操作ボタン1140の下方に位置するものと定義する。また、第一領域1811の少なくとも一部が返却操作ボタン1142の下方の範囲に含まれていれば、当該第一領域1811は返却操作ボタン1142の下方に位置するものと定義する。第二領域1812についても同様である。
本例の構成では、第一領域1811の全域が貸出操作ボタン1140の下方の範囲および返却操作ボタン1142の下方の範囲の双方に含まれているため、第一領域1811は貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142の双方の下方に位置している。第二領域1812は、その全域が貸出操作ボタン1140の下方の範囲に含まれているため、第二領域1812は貸出操作ボタン1140の下方に位置している。また、第二領域1812は、その一部が返却操作ボタン1142の下方の範囲に含まれているため、第二領域1812は返却操作ボタン1142の下方に位置している。
第一領域1811は、スタートレバー1004の上方かつ貸出操作ボタン1140の下方に位置しているため、スタートレバー1004と貸出操作ボタン1140の間に位置している。また第一領域1811は、スタートレバー1004の上方かつ返却操作ボタン1142の下方に位置しているため、スタートレバー1004と返却操作ボタン1142の間に位置している。スタートレバー1004の動作方向は上下方向であるため、第一領域1811、貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142はスタートレバー1004の動作方向の延長線上にある。
第二領域1812は、スタートレバー1004の上方かつ貸出操作ボタン1140の下方に位置しているため、スタートレバー1004と貸出操作ボタン1140の間に位置している。また第二領域1812は、スタートレバー1004の上方かつ返却操作ボタン1142の下方に位置しているため、スタートレバー1004と返却操作ボタン1142の間に位置している。第二領域1812、貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142はスタートレバー1004の動作方向の延長線上にある。
図45(a)は、本実施の形態によるスロットマシンの構成の変形例を示す正面図である。図45(b)は、図45(a)のA−A線で切断した構成を示す断面図である。図45(a)に示すように、本例では、貸出操作ボタン1140の真下に第一領域1811が配置されており、返却操作ボタン1142の真下に第二領域1812が配置されている。第一領域1811、第二領域1812、貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142はいずれも円形状である。
図45(b)に示すように、第一領域1811は、スロットマシン1000の前面側の筐体表面1000aが円筒形状に開口され、その開口部に略円板状のカバー部材1910が取り付けられた構成を有している。カバー部材1910は、透明、半透明または着色透明の材料によって形成されている。カバー部材1910の表面1910aは、周囲の筐体表面1000aよりも遊技者側から見て奥に配置されている。これにより、第一領域1811は筐体表面1000aに対して凹状となっている。第一領域1811の底部はカバー部材1910によって構成されている。カバー部材1910の表面1910a上には、直径方向に延伸する直線状突起1911が形成されている。直線状突起1911は、筐体表面1000aよりも遊技者側に突出して配置されている。これにより、直線状突起1911は筐体表面1000aおよび表面1910aのいずれに対しても凸状となっている。直線状突起1911は、平面的に見ると、表面1910aの範囲内において、スタートレバー1004側から貸出操作ボタン1140側に向かって延伸している。
カバー部材1910の奥側には、複数のLED1912が実装された照明基板1913が配置されている。LED1912は、第1副制御部1400または第2副制御部1500の制御により、所定のタイミングで点灯または点滅する。これにより、第一領域1811の底部(カバー部材1910)は、貸出操作ボタン1140の操作、返却操作ボタン1142の操作、またはスタートレバー1004の操作に関連する点灯表示または点滅表示が可能な表示領域となる。
なお、複数のLED1912のそれぞれが異なる点灯または点滅を行ってもよいし、複数のLED1912のそれぞれが同じ点灯または点滅を行ってもよい。なお、カバー部材1910の奥側には、単数のLED1912が実装された照明基板1913を配置し、この単数のLED1912を所定のタイミングで点灯または点滅させてもよい。
第二領域1812の構成については、第一領域1811の構成と同様であるので説明を省略する。
図46(a)は、本実施の形態によるスロットマシンの構成の他の変形例を示す正面図である。図46(b)は、図46(a)のA−A線で切断した構成を示す断面図である。図46(a)に示すように、本例では、スロットマシン1000の前面側の筐体表面1000a上に、スタートレバー1004と第一領域1811との間を延伸する直線状突起1921、第一領域1811と貸出操作ボタン1140との間を延伸する直線状突起1922、スタートレバー1004と第二領域1812との間を延伸する直線状突起1923、および第二領域1812と返却操作ボタン1142との間を延伸する直線状突起1924が設けられている。直線状突起1921、1922、1923、1924は、例えば、透明、半透明または着色透明の材料によって形成されている。直線状突起1921、1922、1923、1924は、それぞれ不図示の光源からの光を導光して直線状に発光するようにしてもよい。
図46(b)に示すように、直線状突起1922は五角形状の断面形状を有している。直線状突起1922の下部は、筐体表面1000aに形成された断面矩形状の溝1000b内に埋め込まれており、直線状突起1922の上部は筐体表面1000aから断面直角三角形状に突出している。直線状突起1921、1923、1924についても直線状突起1922と同様の構成を有している。
第一領域1811および第二領域1812は、筐体表面1000aが円筒形状に開口され、その開口部に円板状のカバー部材が取り付けられた構成を有している。当該カバー部材の表面は、周囲の筐体表面1000aよりも奥に配置されている。これにより、第一領域1811および第二領域1812は筐体表面1000aに対して凹状となっている。
図47(a)は、本実施の形態によるスロットマシンの構成の他の変形例を示す正面図である。図47(b)は、図47(a)のA−A線で切断した構成を示す断面図である。図47(a)に示すように、本例では、第一領域および第二領域が一体的に形成されている。スタートレバー1004と貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142との間において、筐体表面1000aは横長形状に開口されている。当該開口部には、横長平板状のカバー部材1930が取り付けられている。カバー部材1930の表面1930aは、周囲の筐体表面1000aよりも奥に配置されている。カバー部材1930の表面1930a上には、2本の直線状突起1931、1932が形成されている。直線状突起1931、1932は、表面1930aに対して凸状となっている。本例の直線状突起1931、1932は、筐体表面1000aよりも遊技者側には突出せず、筐体表面1000aより奥に配置されている。直線状突起1931は、平面的に見ると、表面1930aの範囲内において、スタートレバー1004側から貸出操作ボタン1140側に向かって延伸している。直線状突起1931は、遊技者が触覚により位置を特定可能な第一領域に相当する。直線状突起1932は、表面1930aの範囲内において、スタートレバー1004側から返却操作ボタン1142側に向かって延伸している。直線状突起1932は、遊技者が触覚により位置を特定可能な第二領域に相当する。
カバー部材1930の奥側には、LED1933、1934が実装された照明基板1935が配置されている。例えば、LED1933は、直線状突起1931に沿って列状に複数配置されており全て同期して点灯制御され、LED1934は、直線状突起1932に沿って列状に複数配置されており全て同期して点灯制御される。カバー部材1930、LED1933、1934、照明基板1935によって、点灯表示部1938が構成される。
本例では、第一領域および第二領域が一体的に形成されているものの、第一領域に相当する直線状突起1931と、第二領域に相当する直線状突起1932が表面1930a上でそれぞれ独立して形成されているため、遊技者の触覚によって第一領域および第二領域を特定することができる。また、直線状突起1931、1932のそれぞれの直下に列状に配列されたLEDを点灯させることにより、直線状突起1931、1932のそれぞれを独立して直線状に点灯表示させることができるため、遊技者の視覚によっても第一領域および第二領域を特定することができる。
図48(a)は、本実施の形態によるスロットマシンの構成の他の変形例を示す正面図である。図48(b)は、図48(a)のA−A線で切断した構成を示す断面図である。図48(a)に示すように、本例では、貸出操作ボタン1140と返却操作ボタン1142とが一体的に形成されている。
図48(b)に示すように、貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142の押下面は、1枚の横長形状の平板部材1940によって形成されている。平板部材1940の右端部は貸出操作ボタン1140の押下面となり、左端部は返却操作ボタン1142の押下面となる。両押下面は、筐体表面1000aに対して凸状に形成されている。平板部材1940の中心部は、当該平板部材1940の平板面に平行でかつ長手方向に垂直な回転軸1941により回転可能に支持されている。これにより、貸出操作ボタン1140の押下面または返却操作ボタン1142の押下面の一方が押下されて下方に変位すると、他方が持ち上がって上方に変位するようになっている。
貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142のそれぞれの押下面の裏面側には、下方向に延伸した検知片1942が取り付けられている。検知片1942の下方には、検知片1942が下方に変位したときに検知可能なセンサ1943が設けられている。センサ1943は、筐体に対して固定されたセンサ基板1945上に実装されている。また、貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142のそれぞれの押下面の裏面側には、いずれか一方への押下が終了したときに両ボタン1140、1142を原点位置に戻すためのばね部材1944が設けられている。以上の構成により、貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142は、遊技者により択一的に操作されるようになっている。
図49(a)は、本実施の形態によるスロットマシンの構成の他の変形例を示す正面図である。図49(b)は、図49(a)のA−A線で切断した構成を示す断面図である。図49(a)に示すように、本例では、第一領域1811、第二領域1812、貸出操作ボタン1140、返却操作ボタン1142および貸出表示部1144としての機能を有するタッチパネル1100が、スタートレバー1004の上方に配置されている。例えば、タッチパネル1100の表示制御は第2副制御部1500によって行われ、タッチパネル1100から出力される位置情報を入力する制御は第1副制御部1400によって行われる。タッチパネル1100は、横長長方形状の形状を有している。
図49(b)に示すように、タッチパネル1100の表面には、タッチ操作が可能な領域を区画する例えば透明プラスチック製の平板部材2110が取り付けられている。平板部材2110は、タッチパネル1100にほぼ等しい横長長方形状の形状を有している。平板部材2110表面には、厚さの厚い厚膜部と厚さの薄い薄膜部とによる凹凸が形成されている。平板部材2110の外周部は全て厚膜部となっている。本例のタッチパネル1100は、薄膜部ではタッチ操作を検出可能であり、厚膜部ではタッチ操作を検出できないようになっている。薄膜部は周囲の厚膜部に対して凹状に形成されているため、薄膜部の位置は触覚により特定可能である。また、厚膜部は周囲の筐体表面1000aに対して凸状に形成されているため、タッチパネル1100自体の位置も触覚により特定可能である。
タッチパネル1100の右上部に位置する薄膜部は、貸出操作ボタン1140として機能する。貸出操作ボタン1140の領域は、例えば、貸出操作ボタン1140であることを示す表示等を行う表示手段、および遊技者のメダル貸出し操作を受け付ける操作手段のいずれとしても機能するようになっている。
タッチパネル1100の中央上部であって貸出操作ボタン1140の左隣に位置する薄膜部は、返却操作ボタン1142として機能する。返却操作ボタン1142の領域は、例えば、返却操作ボタン1142であることを示す表示等を行う表示手段、および遊技者の返却操作を受け付ける操作手段のいずれとしても機能するようになっている。
タッチパネル1100の右下部であって貸出操作ボタン1140の真下に位置する薄膜部は、第一領域1811として機能する。第一領域1811は、スタートレバー1004と貸出操作ボタン1140との間に配置されているため、スタートレバー1004から貸出操作ボタン1140への遊技者の手の移動を補助可能である。タッチパネル1100の中央下部であって返却操作ボタン1142の真下に位置する薄膜部は、第二領域1812として機能する。第二領域1812は、スタートレバー1004と返却操作ボタン1142との間に配置されているため、スタートレバー1004から返却操作ボタン1142への遊技者の手の移動を補助可能である。第一領域1811および第二領域1812は、例えば、貸出操作ボタン1140の操作、返却操作ボタン1142の操作またはスタートレバー1004の操作等に関連する表示を行うことが可能な表示手段としても機能する。第一領域1811および第二領域1812は、所定のタッチ操作を受け付ける操作手段として機能してもよい。第一領域1811および第二領域1812が設けられていることにより、遊技者の手がスタートレバー1004から貸出操作ボタン1140または返却操作ボタン1142に誘導されるため、貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142の誤操作を軽減できる場合がある。
タッチパネル1100の左端に位置する比較的大きい薄膜部は、貸出表示部1144として機能する。貸出表示部1144の領域は、所定のタッチ操作を受け付ける操作手段としても機能してもよい。
ここで、本例では、第一領域1811および貸出操作ボタン1140はスタートレバー1004の右上(真上よりも右寄り)に設けられており、第二領域1812および返却操作ボタン1142はスタートレバー1004の左上(真上よりも左寄り)に設けられている。このように、第一領域1811および貸出操作ボタン1140と第二領域1812および返却操作ボタン1142とがスタートレバー1004を基準として左右に分かれて配置されているため、貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142の誤操作を軽減できる場合がある。
図50は、本実施の形態によるスロットマシン1000の構成の他の変形例を示す外観図である。図51(a)は、同スロットマシン1000の一部の構成を示す正面図であり、図51(b)は、同スロットマシン1000の一部の構成を示す左側面図である。図50および図51(a)、(b)に示すように、本例のスロットマシン1000は、図42(a)に示した第一領域1811、第二領域1812、貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142等が、互いの位置関係を維持しつつ反時計回りに90°傾いて、スタートレバー1004の左方に配置された構成を有している。貸出操作ボタン1140および返却操作ボタン1142は、ボタン群1804を構成している。
第一領域1811は貸出操作ボタン1140の右上に配置されており、第二領域1812は返却操作ボタン1142の右方に配置されており、第三領域1813は貸出操作ボタン1140の右方に配置されている。
本例においても、第一領域1811は、貸出操作ボタン1140とスタートレバー1004との間で、かつ、返却操作ボタン1142とスタートレバー1004との間に配置されている。第一領域1811では、貸出操作ボタン1140の操作、返却操作ボタン1142の操作、またはスタートレバー1004の操作等に関連する表示が可能である。
また第二領域1812は、貸出操作ボタン1140とスタートレバー1004との間で、かつ、返却操作ボタン1142とスタートレバー1004との間に配置されている。第二領域1812では、貸出操作ボタン1140の操作、返却操作ボタン1142の操作、またはスタートレバー1004の操作等に関連する表示が可能である。
ボタン群1804の左方には、カードユニット内のカードに記憶されている残高等を表示する貸出表示部1144が設けられている。
図52(a)は、本実施の形態によるスロットマシンの構成の他の変形例を示す正面図である。図52(b)は、図52(a)のA−A線で切断した構成を示す断面図である。図52(a)に示すように、本例では、スタートレバー1004とベットボタン(マックスベットボタン)1132との間を筐体表面1000aに沿って延伸する直線状突起1950が設けられている。直線状突起1950は、筐体表面1000aに対して凸状に形成されている。またスタートレバー1004には、当該スタートレバー1004を振動させる不図示の振動器が設けられている。
図52(b)に示すように、直線状突起1950は、透明、半透明または着色透明の材料で形成されたカバー部材1951と、カバー部材1951の下方に配置され、照明基板1953上に実装された複数のLED1952とを有している。カバー部材1951において筐体表面1000aから露出する上面部は、外側に凸となる円弧状に形成されている。複数のLED1952は、直線状突起1950の延伸方向において複数にゾーン分けされており、ゾーン毎に点灯制御されるようになっている。
図示していないが、マックスベットボタン1132の下方には、当該マックスベットボタン1132を発光させるベットボタンランプ(LED)が設けられている。本例のマックスベットボタン1132は、電子的に貯留されているメダルを最大3枚投入するベットボタンとして機能するとともに、所定の条件が成立したときには演出態様に変化を与えるチャンスボタンとしても機能するようになっている。
図53は、本例のスロットマシンで実行される演出の一例について(1)〜(6)の時系列で示している。まず図53(1)に示すように、遊技者によりスタートレバー1004が操作されると、リール1002a〜1002cの回転が開始される。その後、所定の条件が成立(例えば、演出用乱数値を用いた乱数抽選に当選)すると、同図(2)に示すように、振動器によるスタートレバー1004の振動演出が開始される。次に、同図(3)に示すように、直線状突起1950のLED1952の点灯制御が行われ、直線状突起1950の発光ゾーンがスタートレバー1004側からマックスベットボタン1132側に向かって徐々に延伸する演出が行われる。その後、直線状突起1950の発光ゾーンがマックスベットボタン1132側の端部にまで到達すると、同図(4)に示すように、マックスベットボタン1132が発光する演出が行われる。その後、同図(5)に示すように、遊技者によりマックスベットボタン1132が押下されると、同図(6)に示すように、スピーカ1272からボーナス確定音が出力される。
図54は、本実施の形態によるスロットマシンの構成の他の変形例を示す正面図である。図54に示すように、本例では、ベットボタン1130〜1132の上方であって、リール1002手前に配置されたリールパネルの一部に、横長長方形状のタッチパネル2120が配置されている。本例のタッチパネル2120は、凹凸のない平坦な表示面を有している。タッチパネル2120には、当該タッチパネル2120を振動させる不図示の振動器が設けられている。
タッチパネル2120の上方であってリール1002手前に配置されたリールパネルの一部には、左右方向に配列した3つの演出ボタン1961〜1963が設けられている。タッチパネル2120の表示面において、演出ボタン1961の真下の領域は第一領域2121となり、演出ボタン1962の真下の領域は第二領域2122となり、演出ボタン1963の真下の領域は第三領域2123となる。第一領域2121、第二領域2122、第三領域2123のいずれかに遊技者の指等が接触すると、振動器によりタッチパネル2120が振動するようになっている。これにより、遊技者は第一領域2121、第二領域2122、第三領域2123の位置を触覚により特定できる。第一領域2121では主に演出ボタン1961の操作に関連する表示が可能であり、第二領域2122では主に演出ボタン1962の操作に関連する表示が可能であり、第三領域2123では主に演出ボタン1963の操作に関連する表示が可能である。
なお、3つの演出ボタン1961〜1963のうちいずれか一つ演出ボタンを操作された場合に、振動器によるタッチパネル2120の振動を終了するようにする。タッチパネル2120から遊技者の指等が離れた場合であっても、演出ボタン1961〜1963を操作する前に再度タッチパネル2120に遊技者の指等が離れる可能性があり、演出ボタン1961〜1963の操作受付が終わっていないことを認識できる場合がある。なお、3つの演出ボタン1961〜1963の例としたが、2つ、または3つ以上の演出ボタンでもよい。なお、タッチパネル2120は、リール1002手前に配置されたリールパネルの一部のうちリール1002視認開口部に設け、3つの演出ボタン1961〜1963は、リール1002視認開口部の上方に設けるようにしてもよい。この場合、リール1002が停止しているときに演出ボタン1961〜1963に関連する表示を行うことにより、視認性が向上する場合がある。なお、タッチパネル2120は、演出手段1010の手前に配置された演出パネルの一部または全部に設け、3つの演出ボタン1961〜1963は、演出パネルの上方に設けるようにしてもよい。この場合、演出画像表示装置1022で行う表示とタッチパネル2120で行う表示を連動させる表示を行うことにより、演出の興趣とタッチパネル2120の操作性とが向上する場合がある。なお、タッチパネル2120ではなく、演出画像表示装置1022と、この演出画像表示装置の手前にある物体を検知する近接センサ、または3つの演出ボタン1961〜1963の近傍にある物体を検知する近接センサと、の両者からなる装置であってもよい。近接センサはいわゆる静電容量式近接センサとし、大気と異なる誘電率を有する物体が一対の電極間に近接すると電極間容量が変化することを利用して物体が近接したことを検知するセンサとするが、静電容量式でなくても、電磁誘導を利用した高周波発信型、磁石を用いた磁気型など各種の方式の近接センサを適用することもできる。タッチパネル2010は、上述したように各種方式を用いることができるが、遊技者に強打された場合に故障する可能性があるという問題がある。よって、遊技者が触れる可能性の高い部位を丈夫な構造とし、尚且つ遊技者の指等を検知できるようにすることで、遊技者に強打された場合に生じる故障割合を減らすことができる場合がある。遊技者が触れる可能性の高い部位は、発光装置(例:LED)の表面を覆う着色透光樹脂レンズとしてもよい。丈夫であり遊技者手垢等の汚れの掃除が楽になる場合がある。遊技者が触れる可能性の高い部位は、タッチパネル2010では実現が困難な凹凸形状からなる造形物とすることもできる。遊技者の指等が触れた場合に位置の認識が容易になる場合がある。なお、3つの演出ボタン1961〜1963の近傍にある物体を検知する近接センサを備えた場合は、演出ボタン1961〜1963のそれぞれに対する近傍物体の検知が可能に近接センサを備えるようにし、第一領域2121、第二領域2122、第三領域2123は、表示装置の機能のみを備えるようにしてもよい。なお、演出ボタン1961〜1963に対応して設けた近接センサが、それぞれに対応する第一領域2121、第二領域2122、第三領域2123の近傍にある物体を検知するように備えてもよい。演出ボタン1961を操作しようとして第一領域2121の近傍に移動した遊技者の指等を検知できるので、その後に遊技者が誤って操作した演出ボタン1962または演出ボタン1963を検知する可能性を低くする場合がある。この場合、演出ボタン1961〜1963に対応して設けた近接センサに検知があった場合に、演出ボタン1961〜1963内に備えた発光装置(図示せず)により点滅または点灯発光するように備えてもよい。演出ボタン1961〜1963に近づけた遊技者の手等が近接センサによって検知されたことを容易に把握できる場合がある。
図55は、本例のスロットマシンで実行される演出の一例について(1)〜(4)の時系列で示している。まず図55(1)に示すように、遊技者によりスタートレバー1004が操作されると、リール1002a〜1002cの回転が開始される。その後、所定の条件が成立(例えば、演出用乱数値を用いた乱数抽選に当選)すると、同図(2)に示すように、タッチパネル2120では、3つの演出ボタン1961〜1963のうち押下すべきボタンを示唆する演出表示が行われる。例えば、演出ボタン1961の真下の第一領域2121には上向きの矢印と「ココ」という文字が表示され、演出ボタン1962の真下の第二領域2122および演出ボタン1963の真下の第三領域2123には特に何も表示されない。この演出表示により、演出ボタン1961を押下すべきであることが遊技者に示唆される。
図示していないが、3つの演出ボタン1961〜1963のうち予め決定していたいずれか一つの演出ボタンを操作することにより、演出画像表示装置1022に内部抽選結果を表示するようになっている。例えば、逸速く遊技結果を知りたい遊技者は、第一領域2121、第二領域2122、第三領域2123に注目するようになり、この領域に表示された内容に従って、3つの演出ボタン1961〜1963のうちいずれか一つの演出ボタンを操作し、演出画像表示装置1022に表示された内容に応じたストップボタン1006(左ストップボタン1006a、中ストップボタン1006b、右ストップボタン1006c)の操作が可能になっている。つまり、スタートレバー1004の操作に基づいて、第一領域2121、第二領域2122、または第三領域2123のいずれかの領域を使用して演出ボタン1963の操作に関連する表示を行い、表示された内容に従って、3つの演出ボタン1961〜1963のうちいずれか一つの演出ボタンを操作することで、演出手段1010に遊技結果の報知を行う。遊技者は、ストップボタン1006(左ストップボタン1006a、中ストップボタン1006b、右ストップボタン1006c)を操作する前に、内部抽選結果を知ることができ、この結果に応じたストップボタン1006に対する操作ができる場合がある。
同図(3)に示すように、この演出表示を見た遊技者が指先で第一領域2121に触れると、振動器によってタッチパネル2120が振動するとともに、第二領域2122および第三領域2123では、演出ボタン1961の操作に関連する表示として、「そのまま上に進んで!」という文字が表示される。その後、遊技者の指先が第一領域2121に触れたまま上方に移動すると、第二領域2122および第三領域2123では、演出ボタン1961の操作に関連する表示として、「そこです!」という文字が表示される(同図(4)参照)。遊技者が演出表示の示唆通りに演出ボタン1961を押下すると、特定の演出が開始される。第一領域2121、第二領域2122、または第三領域2123の全ての領域を使用して演出ボタン1963の操作後に関連する表示を行うので、遊技者は自らの操作結果の把握が容易になる場合がある。なお、第一領域2121(第二領域2122、第三領域2123)に表示した上向きの矢印と「ココ」の表示が占める領域の面積は、演出ボタン1961(演出ボタン1962、演出ボタン1963)の占める領域の面積と略同じ面積としたので、第一領域2121の表示を見た場合に演出ボタン1961の概ねの大きさを予測できる場合がある。第一領域2121の表示が占める領域の面積を、演出ボタン1061の占める領域の面積と懸け離れた面積としてしまうと、操作ボタンを探る時間がかかる問題や、他の操作ボタンを誤操作してしまう問題が生じる場合がある。詳しくは、第一領域2121の表示が占める領域の面積を、演出ボタン1061の占める領域の面積の±20パーセント範囲で設定するとよい。なお、タッチパネル2120の第一領域2121、第二領域2122、第三領域2123は、遊技者に操作される可能性が高く、継続使用により手垢等の汚れが付着するおそれがある。そこで、タッチパネル2120の第一領域2121、第二領域2122、第三領域2123は、変更可能にしてもよい。例えば、演出実行毎に変更してもよい。但し、領域を大きく変更してしまうと、逆に演出ボタン1961、演出ボタン1962、演出ボタン1963の操作が困難になってしまうおそれがあるので、第一領域2121、第二領域2122、第三領域2123それぞれが上下左右に+200%の範囲で移動、また拡縮する領域の変更を行うとよい。
図56は、本例のスロットマシンで実行される演出の別の例を(1)〜(4)の時系列で示している。本例では、タッチパネル2120よりも表示領域の大きい演出画像表示装置1022においても、タッチパネル2120での演出と同期した演出が表示される。なお、本例の演出は、3つ目のストップボタンの操作(第三停止操作)後であって次のスタートレバー操作前のタイミング(例えば、第三停止操作により全てのリールが停止した直後)で実行される。
まず図56(1)に示すように、遊技者により第三停止操作が行われてリール1002a〜1002cが全て停止すると、例えばそれを契機として、演出画像表示装置1022の画面上部において、装飾図柄の変動表示(例えば、第1の実施の形態等参照)と同様の演出が開始される。図中では、左図柄および右図柄として「装飾7」が停止表示され、中図柄のみが変動表示されているリーチ状態を示している。また、演出画像表示装置1022の画面中央には、「チャンス!」という文字が表示される。
タッチパネル2120では、演出画像表示装置1022の演出の開始よりも後または当該演出の開始と同時に、演出画像表示装置1022の演出と同期した演出ボタン押下演出が開始される。具体的には、同図(2)に示すように、タッチパネル2120の第一領域2121、第二領域2122、第三領域2123の全てに上向きの矢印と「ココ」という文字が表示される。本例では、演出ボタン1961〜1963のうち1つのみが正解のボタンであり、残り2つははずれのボタンであるため、第一領域2121、第二領域2122、第三領域2123のうちいずれか1つの表示は真であるが、残り2つの表示はガセである。またタッチパネル2120の別の領域には「どれか操作して」という文字が表示される。これらの表示により、演出ボタン1961〜1963のうちいずれか1つを押下すべきであることが遊技者に示唆される。演出画像表示装置1022では、依然として装飾図柄の変動表示が行われるとともに、「ボタンを操作してね」という演出ボタン1961〜1963の操作に関連する表示が行われる。
遊技者が第一領域2121、第二領域2122、第三領域2123のうちから例えば第三領域2123を選んで指を接触させ、その状態で指を上方に移動させると、第三領域2123上方の演出ボタン1963が正解のボタンである場合にはタッチパネル2120に「そこです!」という文字が表示される。演出ボタン1963がはずれのボタンである場合には、タッチパネル2120にはそれ以外の文字が表示されるか、または何も表示されない。その後、同図(3)に示すように、演出ボタン1963が押下されると、演出画像表示装置1022では、「操作受付しました。どうかな?」という演出ボタン1961〜1963の操作に関連する表示が行われる。
本例では正解のボタンである演出ボタン1963が押下されたため、所定時間経過後、同図(4)に示すように、「正解!」という文字がタッチパネル2120に表示される。それとほぼ同時に、演出画像表示装置1022では、中図柄として「装飾7」が停止表示されて図柄組合せ「装飾7−装飾7−装飾7」が表示されるとともに、「正解です。大当たり!」という文字が表示される。
なお、タッチパネル2120の第一領域2121、第二領域2122、第三領域2123の全ての領域に上向きの矢印と「ココ」という文字が表示されるようにしたが、この表示により遊技者は、演出ボタン1961〜1963のうち1つの演出ボタンをより確実に操作しようと考える可能性が高まるので、例えば、演出ボタン1961と演出ボタン1962を同時に操作するような誤操作を軽減できる場合がある。なお、(図示はしないが)タッチパネル2120の第一領域2121、第二領域2122、第三領域2123の全てに上向きの矢印と「ココ」という文字を表示した後に、演出ボタン1961〜1963の操作受付を開始するタイミングを設定し、誤操作を軽減させている。なお、タッチパネル2120の第一領域2121、第二領域2122、第三領域2123の全てに上向きの矢印と「ココ」という文字が表示した後に演出画像表示装置1022に「ボタンを操作してね」という演出ボタン1961〜1963の操作に関連する表示を行う場合は、演出画像表示装置1022によって演出ボタン1961〜1963の操作に関連する表示が行われた後に、演出ボタン1961〜1963の操作受付を開始するタイミングを設定し、誤操作を軽減させてもよい。なお、(図示はしないが)演出ボタン1961〜1963のうち1つの演出ボタンが操作された場合には、演出ボタン1961〜1963の操作受付を終了する。
図57は、本実施の形態によるスロットマシンにおけるタッチパネルの変形例を示す図である。上方の図は本例のタッチパネル2130の正面図であり、下方の図は下側面図である。図57に示すように、タッチパネル2130は横長長方形状の形状を有している。タッチパネル2130の裏面側には2つの振動器が設けられている。一方の振動器1はタッチパネル2130の左端部に配置されており、他方の振動器2はタッチパネル2130の右端部に配置されている。振動器1、2は、互いに独立して制御されるようになっている。
図58は、本例のタッチパネル2130を用いたスロットマシンの演出の一例を示している。例えば図55(2)に示したような状態で、遊技者の指が第一領域2121から右側に外れた部分に接触すると、図58(a)に示すように、第二領域2122および第三領域2123には、「もっと左です」という文字が表示される。また、振動器1、2は、図58(b)に示すテーブルのように動作する。すなわち、時刻t、t1、t2、t3がこの順に経過するとした場合、まず時刻t〜時刻t1の期間(時間t〜t1)には、右側の振動器2が強く振動し、左側の振動器1は振動しない。その後の時刻t2〜時刻t3の期間(時間t2〜t3)には、左側の振動器1が強く振動し、右側の振動器2は振動しない。これにより、遊技者には、タッチパネル2130の振動が右から左に移動するように感じられる場合がある。これらのタッチパネル2130の表示および振動により、指を左に移動すべきであることが遊技者に示唆される。
一方、図55(2)に示したような状態で、遊技者の指が第一領域2121から左側に外れた部分に接触すると、図58(c)に示すように、第二領域2122および第三領域2123には、「もっと右です」という文字が表示される。また、振動器1、2は、図58(d)に示すテーブルのように動作する。すなわち、まず時間t〜t1には、左側の振動器1が強く振動し、右側の振動器2は振動しない。その後の時間t2〜t3には、右側の振動器2が強く振動し、左側の振動器1は振動しない。これにより、遊技者には、タッチパネル2130の振動が左から右に移動するように感じられる場合がある。これらのタッチパネル2130の表示および振動により、指を右に移動すべきであることが遊技者に示唆される。
図59は、本実施の形態によるスロットマシンにおけるタッチパネルの他の変形例を示す図である。上方の図は本例のタッチパネル2140の正面図であり、下方の図は下側面図であり、右方の図は右側面図である。図59に示すように、タッチパネル2140は横長長方形状の形状を有している。タッチパネル2140の裏面側には4つの振動器が設けられている。振動器1はタッチパネル2140の左端部(例えば、上下方向においては中央部)に配置されており、振動器2はタッチパネル2140の右端部(例えば、上下方向においては中央部)に配置されており、振動器3はタッチパネル2140の上端部(例えば、左右方向においては中央部)に配置されており、振動器4はタッチパネル2140の下端部(例えば、左右方向においては中央部)に配置されている。振動器1〜4は、互いに独立して制御されるようになっている。
図60は、本例のタッチパネル2140を用いたスロットマシンの演出の一例を示している。例えば図55(2)に示したような状態で、遊技者の指が第一領域2121から右下に外れた部分に接触すると、図60(a)に示すように、第二領域2122および第三領域2123には、「もっと左です」(または「もっと左上です」)という文字が表示される。また、振動器1〜4は、図60(b)に示すテーブルのように動作する。すなわち、時刻t、t1、t2、t3、t4、t5、t6、t7がこの順に経過するとした場合、まず時間t〜t1には、右側の振動器2のみが強く振動し、他の振動器1、3、4は振動しない。その後の時間t2〜t3には、左側の振動器1のみが強く振動し、他の振動器2〜4は振動しない。その後の時間t4〜t5には、下側の振動器4のみが強く振動し、他の振動器1〜3は振動しない。その後の時間t6〜t7には、上側の振動器3のみが強く振動し、他の振動器1、2、4は振動しない。これにより、遊技者には、タッチパネル2130の振動が右から左に移動し、その後下から上に移動するように感じられる場合がある。これらのタッチパネル2130の表示および振動により、指を左上に移動すべきであることが遊技者に示唆される。
一方、図55(2)に示したような状態で、遊技者の指が第一領域2121から左下に外れた部分に接触すると、図60(c)に示すように、第二領域2122および第三領域2123には、「もっと右です」(または「もっと右上です」)という文字が表示される。また、振動器1〜4は、図60(d)に示すテーブルのように動作する。すなわち、まず時間t〜t1には、左側の振動器1のみが強く振動し、他の振動器2〜4は振動しない。その後の時間t2〜t3には、右側の振動器2のみが強く振動し、他の振動器1、3、4は振動しない。その後の時間t4〜t5には、下側の振動器4のみが強く振動し、他の振動器1〜3は振動しない。その後の時間t6〜t7には、上側の振動器3のみが強く振動し、他の振動器1、2、4は振動しない。これにより、遊技者には、タッチパネル2130の振動が左から右に移動し、その後下から上に移動するように感じられる場合がある。これらのタッチパネル2130の表示および振動により、指を右上に移動すべきであることが遊技者に示唆される。
以上説明したように、上記実施の形態によるスロットマシンは、図柄変動手段(例えば、リール1002a〜1002c)によって停止表示された図柄に基づいて特典付与するスロットマシンであって、遊技者が操作可能な第一の操作手段(例えば、スタートレバー1004、図54に示す構成ではベットボタン1130〜1132)および第二の操作手段(例えば、貸出操作ボタン1140、返却操作ボタン1142、図52に示す構成ではマックスベットボタン1132、図54に示す構成では演出ボタン1961〜1963)と、前記第一の操作手段と前記第二の操作手段との間に設けられ、所定の表示を行う表示領域を備えた表示手段(例えば、第一領域1811、第二領域1812、図47に示す構成では点灯表示部1938、図52に示す構成では直線状突起1950、図54に示す構成ではタッチパネル2120)と、を備え、前記第一の操作手段は、遊技の開始操作を受け付ける遊技開始操作受付手段であり、前記表示手段は、前記表示領域に所定の操作表示(例えば、第一の操作手段または第二の操作手段の操作に関連する表示)を行うことが可能な操作表示手段であることを特徴とする。
この構成によれば、第一の操作手段と第二の操作手段との間に表示手段が設けられており、当該表示手段は所定の操作表示を行うことが可能であるため、第一の操作手段および第二の操作手段の誤操作を軽減することができる場合がある。
上記実施の形態のスロットマシンにおいて、前記第二の操作手段は、第一の操作受付部(例えば、貸出操作ボタン1140)および第二の操作受付部(例えば、返却操作ボタン1142)を備え、前記表示領域は、前記第一の操作受付部の下方に位置する第一領域(例えば、第一領域1811)と、前記第二の操作受付部の下方に位置する第二領域(例えば、第二領域1812)とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、第一の操作受付部の下方に位置する第一領域、および第二の操作受付部の下方に位置する第二領域においても所定の操作表示を行うことが可能であるため、第二の操作手段(第一の操作受付部および第二の操作受付部)の誤操作をさらに軽減することができる場合がある。
なお、以上説明した実施の形態および各種変形例は、例えば、制御の異なる装置同士の組合せであったとしても、相互に組み合わせて実施可能である。
また、本発明に係る遊技台は図61(a)に示す、「紙幣投入口2002に紙幣を投入し、ベット2004およびスタート2006の操作に基づいて抽選を実行し、抽選結果を抽選結果表示装置2012で表示し、当選時には特典コイン数を残クレジット数に加算し、キャッシュアウト2008が選択された場合には、レシート発行機2010から残クレジット数に対応するコードが記載されたレシートを発行するカジノマシン2000」であってもよい。
さらには、同図(b)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている携帯電話機3000、同図(c)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えているポータブルゲーム機4000、同図(d)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている家庭用テレビゲーム機5000、に適用してもよい。
より具体的には、同図(b)における携帯電話機3000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを携帯電話回線を通じて取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部とを備えている。
同図(c)におけるポータブルゲーム機4000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部とを備えている。
同図(d)における家庭用テレビゲーム機5000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部とを備えている。
さらには、同図(e)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶したデータサーバ6000に適用してもよい。このデータサーバ6000からインターネット回線を介して同図(d)に示す家庭用テレビゲーム機5000に本発明を実現する電子データをダウンロードするような場合がある。
また、パチンコ機等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
本発明は、遊技台としてパチンコ機およびスロットマシンを例に挙げたが、これに限るものではなく、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール、所定数の遊技球を循環して使用する封入式遊技機等に適用してもよい。
上記実施の形態の遊技台は、例えば以下のように表現される。
(付記1)遊技者が操作可能な複数の操作手段と、演出を表示可能な表示領域と、を備えた遊技台であって、前記複数の操作手段は少なくとも第一の操作手段と第二の操作手段とを含み、前記第一の操作手段および前記第二の操作手段のうちの少なくとも一方に対する操作を検出するための所定のセンサを備え、前記所定のセンサは、タッチ式のセンサまたは近接式のセンサであり、前記表示領域は所定の手段に設けられ、前記所定の手段は、他の領域を含み、前記所定の手段は、前記第一の操作手段と前記第二の操作手段との間に設けられ、前記所定の手段は、少なくとも前記いずれかの領域によって、遊技者が少なくとも触覚により位置を確認する際の補助を可能としたことを特徴とする遊技台。
(付記2)付記1記載の遊技台において、前記所定の手段は、少なくとも前記第一の操作手段に係る内容を表示可能であることを特徴とする遊技台。
(付記3)付記1または2に記載の遊技台において、前記所定の手段の表示領域よりも大きい表示領域を備えた第二の所定の手段を備えていることを特徴とする遊技台。