以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(無線通信制御:MCIMのグループと関連付けたログイン情報を無線通信装置に供給する例)
2.第2の実施の形態(無線通信制御:ログイン情報を無線通信装置に供給する度に、グループに関する情報をROから取得する例)
<1.第1の実施の形態>
[無線通信装置の使用例]
図1は、本技術の第1の実施の形態における複数の無線通信装置(デバイス)の使用例を簡略化して示す図である。
図1(a)には、ユーザ60が所有する4つの無線通信装置(第1の無線通信装置300、第2の無線通信装置130、第3の無線通信装置140および第4の無線通信装置150)を示す。
第1の無線通信装置300は、ウェブブラウザを備え、文字入力が容易に行える無線通信装置(例えば、タブレットデバイス、ノート形パーソナルコンピュータ)である。また、第2の無線通信装置130は、例えば、無線通信機能を備える撮像装置(例えば、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ(カメラ一体型レコーダ))である。また、第3の無線通信装置140は、例えば、無線通信機能を備える音声出力装置(例えば、携帯型ミュージックプレーヤー)である。また、第4の無線通信装置150は、例えば、携帯電話装置(例えば、通話機能およびデータ通信機能を備えるスマートフォン)である。なお、これらの無線通信装置は、ソフトウェアダウンローダブルSIM(Subscriber Identity Module)を利用することが可能な無線通信装置の一例である。また、ソフトウェアダウンローダブルSIMを利用することが可能な他の無線通信装置(例えば、無線通信機能を備える電子書籍表示装置)についても適用することができる。また、例えば、無線通信機能を備える無線通信機器を装着することにより、無線通信を行うことが可能な情報処理装置(例えば、無線通信機能を備えていないパーソナルコンピュータ)についても適用することができる。
また、これらの4つの無線通信装置は、所定のネットワークに接続するための接続権を共有するグループ(グループ名:グループAB)に属しているものとする。この接続権は、例えば、MCIM(Machine Communication Identity Module)の使用権として把握することができる。
ここで、MCIMは、契約認証情報の一例であり、契約認証情報は、電話の加入者(Subscriber)情報と、認証鍵(Authentication)の情報とを含む情報である。MCIMは、例えば、デバイス購入時には特定の通信事業者(例えば、携帯電話事業者)に限定されず、購入後に柔軟に通信事業者を設定することができる契約認証情報(いわゆる、ソフトSIM)である。また、MCIMをネットワーク上から書き換え可能とすることにより、携帯電話機の販売と通信事業者選択とを分離し易くなり、さらに、複数の無線通信装置間で契約認証情報を容易に共有することができる。また、MCIMの使用権を保持していない場合は、例えば、MCIM自体を保持していない場合、または、MCIMの無効化処理により無効とされたMCIMのみを保持している場合を意味する。
図1(b)には、第2の無線通信装置130を用いて写真撮影を行う場合を簡略化して示す。
ここで、例えば、第2の無線通信装置(例えば、カメラ)は、インターネット等のネットワークに接続して通信処理を行うことが比較的少ないと想定される。このため、第2の無線通信装置(例えば、カメラ)については、インターネット等のネットワークに常時接続しておく必要はない。例えば、運動会等のイベントにおいて写真撮影を行った場合に、その写真をコンテンツサーバ80にアップロードするため、第2の無線通信装置(例えば、カメラ)を、インターネット等のネットワークに接続することが想定される。
すなわち、第2の無線通信装置(例えば、カメラ)のようなデバイスは、通常時には、限定接続状態としておき、必要に応じて、MCIMの使用権を一時的に利用することにより、対応が可能であることが多い。
なお、第2の無線通信装置のようなデバイスは、ウェブブラウザを備えていないことが多いため、コンテンツサーバ80のネットワークサービスなどの登録はできないことが多い。また、ネットワークサービスのログインについても、双方において対応していることが必要になる。すなわち、第2の無線通信装置のようなデバイスからでもネットワークサービスを簡単に利用できると利便である。
そこで、本技術の第1の実施の形態では、MCIMを共有する複数の無線通信装置のグループ単位でネットワークサービスのログイン情報(アカウント情報)を管理して、無線通信装置のネットワークサービス利用を容易にさせる例を示す。
[通信システムの構成例]
図2は、本技術の第1の実施の形態における通信システム10のシステム構成例を示すブロック図である。図2では、SHO(Selected Home Operator)およびRO(Registration Operator)から構成されるネットワーク構成を前提とする場合における通信システムの構成例を示す(例えば、非特許文献1参照。)。
また、図2(a)には、第1の無線通信装置300が有効なMCIM(MCIMの使用権)301を保持している場合における無線通信例を示す。また、図2(b)には、第1の無線通信装置300が有効なMCIM(MCIMの使用権)301を保持していない場合における無線通信例を示す。
通信システム10は、RO20と、SHO30と、基地局21、31と、ネットワーク40と、情報処理装置51と、第1の無線通信装置300とを備える。
ここで、RO、SHOは、論理的な役割を示すものであり、異なる事業者により運営されることが想定されるが、同一の事業者により運営されることも想定される。また、RO、SHOは、それぞれ複数存在することも想定される。また、RO、SHOのそれぞれは、情報処理装置として一体として構成されるようにしてもよく、複数の装置により構成されるようにしてもよい。ここで、RO、SHOは、有効なMCIMを有する無線通信装置を基準とする場合における相対的な役割を意味するものである。このため、1つの無線通信装置についてROに相当するものが、他の無線通信装置についてはSHOに相当する可能性もある。
図2(a)に示すように、第1の無線通信装置300が有効なMCIM(MCIMの使用権)301を保持している場合には、第1の無線通信装置300は、MCIM301に基づいて、基地局31を介してSHO30と接続することが可能となる。これに対して、図2(b)に示すように、第1の無線通信装置300が有効なMCIM(MCIMの使用権)301を保持していない場合には、第1の無線通信装置300は、SHO30と接続することができない。ただし、この場合には、第1の無線通信装置300は、PCID(Provisional Connectivity Identity)に基づいて、基地局21を介してRO20と接続することが可能となる。
ここで、PCIDは、ROに接続するための識別子(例えば、図4に示すネットワーク上の端末識別情報225)であり、ソフトウェアダウンローダブルSIMの仕組みを有する全ての無線通信装置(デバイス)に付与される。
ネットワーク40は、電話網、インターネット等のネットワーク(例えば、公衆回線網)である。また、ネットワーク40とSHO30とは、ゲートウェイ(図示せず)を介して接続される。同様に、ネットワーク40とRO20とは、ゲートウェイ(図示せず)を介して接続される。
RO20は、初期接続登録等のサービスを提供する無線事業者により管理される通信制御装置である。RO20は、例えば、無線接続サービスを提供する無線事業者(例えば、携帯電話事業者)に対応する。また、RO20は、制御部(図示せず)を備える。
RO20の制御部は、基地局21を介して接続される無線通信装置の認証制御を行うものである。例えば、RO20の制御部は、基地局21を介して接続される無線通信装置について、PCIDに基づく認証を行う。そして、RO20は、認証された無線通信装置について、初期接続登録等のサービスを提供する。また、RO20の制御部は、SHO30と接続され、SHO30との間で各種情報のやり取りを行う。
基地局21は、無線回線を介して第1の無線通信装置300およびRO20を接続する移動体通信基地局(NodeB)である。
SHO30は、無線接続サービスを提供する無線事業者により管理される通信制御装置である。SHO30は、インターネット・サービス等を提供するものであり、例えば、無線接続サービスを提供する無線事業者(例えば、携帯電話事業者)に対応する。また、SHO30は、制御部(図示せず)を備える。
SHO30の制御部は、基地局31を介して接続される無線通信装置の認証制御を行うものである。例えば、SHO30の制御部は、基地局31を介して接続される無線通信装置のうち、SHO30の有効なMCIM(契約認証情報)を保持する無線通信装置を認証する。そして、SHO30は、認証された無線通信装置をゲートウェイ(図示せず)を介してネットワーク40に接続する。
また、SHO30の制御部は、RO20と接続され、RO20との間で各種情報のやり取りを行う。ここで、有効なMCIM(契約認証情報)を保持していない無線通信装置は、その無線通信装置のPCIDに基づいて、SHO30を介したRO20との接続(限定接続)が可能である。
基地局31は、無線回線を介して第1の無線通信装置300およびSHO30を接続する移動体通信基地局(NodeB)である。
サービス提供会社50は、コンテンツ保存サービス、コンテンツ配信サービス等の各種通信サービスを提供する会社(SP(Service Provider))であり、これらの通信サービスを提供するための情報処理装置51を備える。また、情報処理装置51は、ネットワーク40を介してRO20およびSHO30に接続される。ここで、各種通信サービスを行う事業者は、無線接続サービスを提供する通信事業者、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)(いわゆる、仮想通信事業者と称される事業形態の事業者)等が想定される。
情報処理装置51は、ネットワーク40を介して各種通信サービスを提供する情報処理装置であり、無線通信を利用して第1の無線通信装置300に各種通信サービスを提供する。例えば、情報処理装置51は、Webサービス、データダウンロードサービス、データアップロードサービス、オンラインゲーム等の通信サービスを提供する。
例えば、図2(a)に示すように、第1の無線通信装置300が有効なMCIM301を保持する場合には、第1の無線通信装置300は、MCIM301に基づいて、無線回線を介して基地局31と接続され、基地局31を介してSHO30と接続される。この場合には、第1の無線通信装置300は、基地局31を介してSHO30と接続され、情報処理装置51からの各種サービスの提供(例えば、コンテンツのダウンロード)を受けることができる。また、有効なMCIM301を保持する第1の無線通信装置300がRO20と接続する場合には、SHO30を介してRO20と接続される。
また、図2(b)に示すように、第1の無線通信装置300が有効なMCIM301を保持していない場合は、第1の無線通信装置300は、保持されているPCIDに基づいて、基地局21を介してRO20との接続(限定接続)が可能である。この場合には、第1の無線通信装置300は、基地局21を介してRO20と接続(限定接続)されるが、限定的な通信(例えば、MCIMのダウンロード、MCIMの有効化/無効化)のみを行うことができる。
なお、第1の無線通信装置300が有効なMCIM301を保持していない場合には、第1の無線通信装置300は、使用されている位置に応じて、基地局21、31の何れについても接続が可能であり、これらの基地局を介してRO20と接続される。
このように、有効なMCIM301を保持していない第1の無線通信装置300については、情報処理装置51からの各種サービスの提供を受けることができない。すなわち、MCIMの使用権を保持していない無線通信装置は、サービス限定接続しているデバイス(RO Connected Device)として把握することができる。これに対して、MCIMの使用権を保持する無線通信装置は、サービス接続(通常接続)しているデバイス(SHO Connected Device)として把握することができる。なお、MCIMの使用権を保持していない無線通信装置は、MCIMの使用権をRO20経由で取得(例えば、MCIMのダウンロード、MCIMの有効化)することにより、SHO30への接続が可能となる。また、第2の無線通信装置130、第3の無線通信装置140、第4の無線通信装置150についても同様である。
[通信システムの構成例]
図3は、本技術の第1の実施の形態における通信システム100のシステム構成例を示すブロック図である。
通信システム100は、ネットワーク110と、基地局121、122、206と、第1の無線通信装置300と、第2の無線通信装置130と、第3の無線通信装置140と、第4の無線通信装置150とを備える。また、通信システム100は、通信制御装置(第2通信事業者)120と、通信制御装置(第1通信事業者)200と、情報処理装置(第1事業者)170と、情報処理装置(第2事業者)160とを備える。
ここで、通信システム100は、図2に示す通信システム10に対応するシステムである。具体的には、通信制御装置(第2通信事業者)120は、図2に示すSHO30に対応し、通信制御装置(第1通信事業者)200は、図2に示すRO20に対応する。また、情報処理装置(第1事業者)170および情報処理装置(第2事業者)160は、図2に示す情報処理装置51に対応する。このため、この例では、図2に示す通信システム10と共通する部分についての説明の一部を省略する。
ネットワーク110は、電話網、インターネット等のネットワーク(例えば、公衆回線網)である。また、ネットワーク110と通信制御装置(第2通信事業者)120とは、ゲートウェイ(図示せず)を介して接続される。同様に、ネットワーク110と通信制御装置(第1通信事業者)200とは、ゲートウェイ(図示せず)を介して接続される。
通信制御装置(第2通信事業者)120は、無線接続サービスを提供する無線事業者により管理される通信制御装置であり、図2に示すSHO30に対応する。すなわち、通信制御装置(第2通信事業者)120は、インターネット・サービス等を提供するものであり、例えば、無線接続サービスを提供する無線事業者(例えば、携帯電話事業者)に対応する。また、通信制御装置120は、制御部125を備える。
制御部125は、基地局121、122を介して接続される無線通信装置の認証制御を行うものである。例えば、制御部125は、基地局121、122を介して接続される無線通信装置のうち、通信制御装置(第2通信事業者)120の有効なMCIM(契約認証情報)を保持する無線通信装置を認証する。そして、通信制御装置120は、認証された無線通信装置をゲートウェイ(図示せず)を介してネットワーク110に接続する。
また、制御部125は、通信制御装置(第1通信事業者)200と接続され、通信制御装置(第1通信事業者)200との間で各種情報のやり取りを行う。ここで、有効なMCIM(契約認証情報)を保持していない無線通信装置は、その無線通信装置のPCIDに基づいて、通信制御装置(第2通信事業者)120を介した通信制御装置(第1通信事業者)200との接続(限定接続)が可能である。また、制御部125は、MCIMの移転要求を無線通信装置から受信した場合には、その移転要求を通信制御装置(第1通信事業者)200に送信する。
基地局121、122は、第1の無線通信装置300、第2の無線通信装置130、第3の無線通信装置140、第4の無線通信装置150と、通信制御装置(第2通信事業者)120とを無線回線を介して接続する移動体通信基地局(NodeB)である。
例えば、通信システム100において、有効なMCIMを保持する無線通信装置は、無線回線を介して基地局121、122と接続され、基地局121、122を介して通信制御装置(第2通信事業者)120と接続される。また、有効なMCIMを保持する無線通信装置が通信制御装置(第1通信事業者)200と接続する場合には、通信制御装置(第2通信事業者)120を介して通信制御装置(第1通信事業者)200と接続される。
また、有効なMCIMを保持していない無線通信装置は、その無線通信装置のPCIDに基づいて、基地局206を介して通信制御装置(第1通信事業者)200との接続(限定接続)が可能である。なお、有効なMCIMを保持しない無線通信装置は、使用されている位置に応じて、基地局121、122、206の何れについても接続が可能であり、これらの基地局を介して通信制御装置(第1通信事業者)200と接続される。
通信制御装置(第1通信事業者)200は、初期接続登録等のサービスを提供する無線事業者により管理される通信制御装置であり、図2に示すRO20に対応する。通信制御装置(第1通信事業者)200は、例えば、無線接続サービスを提供する無線事業者(例えば、携帯電話事業者)に対応する。また、通信制御装置(第1通信事業者)200は、通信部205と、制御部210と、グループ管理データベース220とを備える。なお、通信制御装置(第1通信事業者)200は、特許請求の範囲に記載の管理システムおよび管理サーバの一例である。
通信部205は、制御部210の制御に基づいて、各種情報の送受信を行うものである。通信部205は、例えば、通信制御装置(第2通信事業者)120、基地局206と接続され、これらを介して接続される各無線通信装置との間で各種情報の送受信を行う。
制御部210は、通信部205(または、通信部205および通信制御装置(第2通信事業者)120)を介して接続される無線通信装置に関する各種制御を行うものである。例えば、制御部210は、MCIMの使用権を共有する複数の無線通信装置により構成されるグループに関する情報(グループ情報)をグループ管理データベース220から取得する。そして、制御部210は、そのグループ情報を、通信部205、通信制御装置(第2通信事業者)120を介して無線通信装置に供給する。
ここで、複数の無線通信装置間においてMCIMの使用権(MCIMを使用する権利)を移転することにより、複数の無線通信装置によりMCIMを共有することができる。この場合には、この共有に係る複数の無線通信装置を1つのグループとして設定することができる。このグループについては、グループ管理データベース220により管理することができる。
このグループは、接続権(ネットワーク接続権)を共有するグループである。この接続権は、無線通信を利用して所定のネットワーク(例えば、ネットワーク110)に接続するための権利であり、例えば、MCIMの使用権に対応する。すなわち、接続権は、通信事業者が運営する基地局に接続するためのMCIM(契約認証情報)に基づいて、その基地局に接続するための権利である。また、例えば、接続権の有無は、MCIMの使用権の有無に対応する。
グループ管理データベース220は、MCIMを共有する複数の無線通信装置により構成されるグループを管理するためのデータベースである。なお、グループ管理データベース220については、図4を参照して詳細に説明する。
ここで、通信システム100において、MCIMの使用権を移転する例(ネットワーク接続権の移転例)について説明する。例えば、各無線通信装置にMCIMを保持させておく。そして、制御部210からの指示に基づいて、通信制御装置(第2通信事業者)120が各無線通信装置に保持されているMCIMの有効化/無効化を行うことにより、MCIMの使用権を移転することができる。なお、各無線通信装置に保持されているMCIMの有効化/無効化については、通信制御装置(第1通信事業者)200側で行うことも可能である。このため、制御部210が、各無線通信装置に保持されているMCIMの有効化/無効化を行うことにより、MCIMの使用権を移転するようにしてもよい。
また、各無線通信装置にMCIMを保持させる代わりに、MCIMそのものを移転することにより、MCIMの使用権を移転するようにしてもよい。例えば、第1の無線通信装置300から第2の無線通信装置130にMCIMの使用権を移転する場合を想定する。例えば、MCIMの移転要求が、第1の無線通信装置300から制御部210に送信される。この場合には、制御部210からの指示に基づいて、第1の無線通信装置300に保持されているMCIMが通信制御装置(第2通信事業者)120により無効(消去)とされる。また、制御部210を介して通信制御装置(第2通信事業者)120から第2の無線通信装置130に設定情報(MCIMを含む)が送信される。この設定情報に含まれるMCIMを第2の無線通信装置130に保持させることにより、第2の無線通信装置130に有効なMCIMが設定される。なお、各無線通信装置への設定情報(MCIMを含む)の送信については、通信制御装置(第1通信事業者)200側で行うことも可能である。このため、制御部210が、各無線通信装置に設定情報(MCIMを含む)を送信することにより、MCIMの使用権を移転するようにしてもよい。
情報処理装置(第1事業者)170および情報処理装置(第2事業者)160は、ネットワーク110を介して各種通信サービスを提供する情報処理装置(例えば、コンテンツサーバ)であり、無線通信を利用して各無線通信装置に各種通信サービスを提供する。例えば、情報処理装置(第2事業者)160は、コンテンツ記憶部161を備え、オンラインストレージサービスを提供する。
また、情報処理装置(第1事業者)170は、機器管理システムを提供する情報処理装置である。ここで、機器管理システムとは、ログイン情報(ログインID(アカウントID)およびログインパスワード(アカウントパスワード)が必要なサービスを複数の無線通信装置で利用可能にするためのサービスである。情報処理装置(第1事業者)170は、接続権を共有するグループに通信サービスのログイン情報(アカウント情報)を紐付けて保持する機能を備え、無線通信装置からの要求に応じてその保持するログイン情報を無線通信装置に供給する。情報処理装置(第1事業者)170は、制御部171と、グループ情報記憶部172と、プロファイル記憶部180とを備える。
制御部171は、情報処理装置(第1事業者)170が行う通信の制御を行うものである。例えば、制御部171は、無線通信装置から情報処理装置(第1事業者)170のログインIDとログインパスワードとが供給された場合には、プロファイル記憶部180に保持されているユーザごとの登録情報(プロファイル)を参照し、無線通信装置のユーザが、情報処理装置(第1事業者)170の提供サービスの登録者であるか否かを確認する。
また、制御部171は、グループ情報にアクセスするために必要な情報(グループID、グループパスワード)が無線通信装置から供給された場合には、グループ情報要求を通信制御装置(第1通信事業者)200に送信する。このグループ情報要求は、グループ情報の送信を要求するための情報であり、少なくとも、グループIDおよびグループパスワードが含まれる。グループ情報要求を受信した通信制御装置(第1通信事業者)200の制御部210は、グループ情報要求に含まれるグループIDおよびグループパスワードにより特定されるグループ情報をグループ管理データベース220から取得する。そして、その取得したグループ情報を情報処理装置(第1事業者)170の制御部171に送信する。なお、制御部171は、特許請求の範囲に記載の取得部、制御部および送信部の一例である。
グループ情報記憶部172は、通信制御装置(第1通信事業者)200から供給されたグループ情報を記憶するものである。情報処理装置(第1事業者)170は、この記憶されたグループ情報を用いて、無線通信装置が属するグループを検出する。なお、本技術の実施の形態では、説明の便宜上、グループ情報を記憶する例について説明するが、グループに属する無線通信装置を識別する情報(端末識別情報)とグループの識別情報(例えば、グループID)とを保持するようにしても良い。すなわち、グループ情報記憶部172にはグループに属する無線通信装置のリストが保持され、情報処理装置(第1事業者)170は、このリストを用いて無線通信装置が属するグループを検出する。
プロファイル記憶部180は、情報処理装置(第1事業者)170の提供サービスの登録者の情報(プロファイル)を保持するものである。例えば、プロファイル記憶部180は、複数のユーザのプロファイルをデータベースとして保持する。このプロファイル記憶部180が保持するプロファイルには、ユーザのアカウント情報が登録される。このプロファイルには、少なくとも、ユーザのグループの識別情報(例えば、グループID)と、接続権(ネットワーク接続権)を共有するグループに属する無線通信装置に提供されるサービスのログイン情報とが関連付けられて登録される。なお、プロファイル記憶部180に保持されるプロファイルについては、図5を参照して説明するため、ここでの説明を省略する。そして、このログイン情報は、無線通信装置からの要求に応じて無線通信装置に供給される。
[グループ管理データベースの構成例]
図4は、本技術の第1の実施の形態におけるグループ管理データベース220を模式的に示す図である。
図4には、グループABに、第1の無線通信装置300、第2の無線通信装置130、第3の無線通信装置140および第4の無線通信装置150が登録されている場合を示す。
グループ管理データベース220には、グループ名称221と、グループID222と、グループパスワード223と、デバイスネーム224と、端末識別情報225と、有効無効情報226とがグループ単位で関連付けて記憶されている。これらの情報は、例えば、各無線通信装置からの各要求(グループ追加要求、グループ削除要求)に基づいて、制御部210により順次更新される。
グループ名称221には、グループに付与されている名称が格納される。この名称は、例えば、グループの作成時に格納される。
グループID222には、グループに付与されているIDが格納される。また、グループパスワード223には、グループに付与されているパスワードが格納される。これらのIDおよびパスワードを用いて、例えば、新たな無線通信装置をグループに追加するグループ追加要求が行われる。すなわち、これらのIDおよびパスワードは、グループを特定するための情報を変更するための認証情報である。また、グループに属する各無線通信装置は、そのグループに付与されているIDおよびパスワードを記憶しておくようにしてもよい(例えば、図6に示すメモリ340に記憶)。あるいは、IDおよびパスワードを無線通信装置に記憶させずにユーザに毎回入力させるような態様とするようにしてもよい。
デバイスネーム224には、デバイスに付与されている名称が格納される。この名称は、例えば、無線通信装置のグループへの追加登録時に格納される。
端末識別情報225には、無線通信装置(デバイス)の端末識別番号が格納される。この端末識別情報は、無線通信装置を識別するための識別情報であり、例えば、PCIDが格納される。また、図4では、端末識別情報225の「PCID#1」が第1の無線通信装置300に対応するものとする。同様に、端末識別情報225の「PCID#2」が第2の無線通信装置130に対応し、端末識別情報225の「PCID#3」が第3の無線通信装置140に対応するものとする。
有効無効情報226には、無線通信装置におけるMCIMが有効であるか、無効(または、MCIMを未保持)であるかを示す情報が格納される。なお、図4では、説明の容易のため、MCIMが有効である無線通信装置には「有効」を示し、MCIMが無効である無線通信装置には「無効」を示す。
このように、グループ管理データベース220において、MCIMを共有する複数の無線通信装置により構成されるグループが管理される。なお、本技術の第1の実施では、同一のグループに属する無線通信装置間でMCIMの移転処理が行われることを想定する。
ここで、無線通信装置のグループへの登録について説明する。例えば、追加対象となる新たな無線通信装置において、追加登録操作を行うことにより、そのグループに新たな無線通信装置を追加登録することができる。この場合に、新たな無線通信装置以外の1または複数の無線通信装置(グループに登録されている)において、その追加登録の承認操作が行われたことを条件に、そのグループに新たな無線通信装置を追加登録するようにしてもよい。
なお、本技術の実施の形態では、説明の容易のため、複数の無線通信装置により構成されるグループについて、1つのMCIMを共有する例を示す。ただし、M個の無線通信装置により構成されるグループについて、N個のMCIM(M>N)を共有する場合についても同様に適用することができる。
なお、図4において説明したグループ情報は、情報処理装置(第1事業者)150からの要求に応じて、情報処理装置(第1事業者)150に送信される。すなわち、情報処理装置(第1事業者)150からの要求とともに供給されたグループID222およびグループパスワード223に関連するグループ情報が検索され、そして、その検索されたグループ情報が情報処理装置(第1事業者)170に送信される。なお、本技術の実施の形態では、グループ情報が情報処理装置(第1事業者)170に送信される例について説明するが、図3において説明したように、グループID222と、端末識別情報225とのみを送信するようにしても良い。
[プロファイル記憶部におけるプロファイルデータベースの構成例]
図5は、本技術の第1の実施の形態におけるプロファイル記憶部180に記憶されるプロファイルデータベース181を模式的に示す図である。
図5では、ユーザナンバー(顧客No)が「12345」のユーザのプロファイルに着目して説明する。なお、図5では、顧客No「12345」のユーザのグループ情報がグループ情報記憶部172にすでに記憶されていることを想定して説明する。
また、図5では、グループ情報に関連付けてログイン情報が保持されるサービスの数が3つの場合を想定して説明する。そして、図5では、顧客No「12345」のユーザは、3つのサービス(Aサービス、Bサービス、Cサービス)のうちの全てのサービスでログイン情報を登録済みであることを想定して説明する。
プロファイルデータベース181には、顧客No182と、ログインID183と、ログインパスワード184と、グループID185と、管理対象ログイン情報187とが、ユーザ単位(顧客No単位)で関連付けて記憶されている。これらの情報のうち、顧客No182以外は、例えば、情報処理装置(第1事業者)170のログインシステムにウェブサイトを介してアクセス可能な無線通信装置(例えば、ウェブブラウザを起動可能な無線通信装置)を用いたユーザからの操作により更新される。
顧客No182は、機器管理システムに登録したユーザごとに割り当てられるナンバーである。
ログインID183は、機器管理システムに登録したユーザが、機器管理システムにログインする際に用いられるIDである。
ログインパスワード184は、機器管理システムに登録したユーザが、機器管理システムにログインする際に用いられるパスワードである。
グループID185は、機器管理システムに登録したユーザの所有する無線通信装置が属するグループであって、接続権(ネットワーク接続権)を共有するグループのIDである。すなわち、グループID185は、図4のグループID222に対応する。
管理対象ログイン情報187は、機器管理システムにおいてアカウントを管理する対象のサービスであって、グループに属する無線通信装置が使用するサービスのログイン情報(管理対象サービスのログインIDおよびログインパスワード)である。グループに属する無線通信装置が使用するサービスが複数ある場合には、それぞれのサービスのログイン情報(例えば、Aサービス、Bサービス、Cサービス)が格納される。
このように、プロファイル記憶部180には、グループID(グループの識別情報)と、このグループに属する無線通信装置が使用するサービスのログイン情報とがユーザごとに関連付けられて保持される。すなわち、本技術の第1の実施の形態では、グループIDと端末識別情報との間における関連を示す情報としてグループ情報をグループ情報記憶部172に保持する。また、グループIDとログイン情報との間における関連を示す情報としてプロファイルをプロファイル記憶部180に保持する。すなわち、情報処理装置(第1事業者)170において、端末識別情報とログイン情報とが関連付けられ、無線通信装置から端末識別情報が供給されると、その端末識別情報に対応するログイン情報が検出できるようになる。そして、この検出されたログイン情報は、端末識別情報を送信した無線通信装置へ送信される。なお、これらの関連を示す情報は、図4および図5において示すグループ情報およびプロファイルに限定されるものではなく、図5に示すプロファイルに端末識別情報が追加されたものをプロファイル記憶部180に保持させる場合も考えられる。
また、本技術の実施の形態では、無線通信装置のみが機器管理システムにおいて管理される例を想定するが、これに限定されるものではなく、ユーザが所有する無線通信装置以外の装置がプロファイルに登録されて様々な装置が管理される場合も考えられる。この場合においても、無線通信装置の端末識別情報とグループIDとが関連付けられて、また、グループIDとログイン情報とが関連付けられる。
[無線通信装置の構成例]
図6は、本技術の第1の実施の形態における第1の無線通信装置300の内部構成例を示すブロック図である。なお、第2の無線通信装置130、第3の無線通信装置140および第4の無線通信装置150の内部構成については、第1の無線通信装置300と同様であるため、ここでの説明を省略する。また、図7以降において、第2の無線通信装置130、第3の無線通信装置140および第4の無線通信装置150を用いて説明する場合には、第1の無線通信装置300に対応する名称および符号を付して説明する。
第1の無線通信装置300は、アンテナ311と、アンテナ共用部312と、変調部321と、復調部322と、制御部330と、メモリ340と、MCIM情報記憶部350とを備える。また、第1の無線通信装置300は、操作部360と、表示部370と、位置情報取得部380と、マイクロフォン391と、スピーカ392とを備える。また、各部がバス331により接続される。第1の無線通信装置300は、例えば、通話およびデータ通信が可能な携帯電話装置により実現される。
例えば、受信処理が行われる場合には、アンテナ311により受信された電波が、アンテナ共用部312を経由して復調部322により復調され、この復調された受信データが制御部330に供給される。その受信処理が受話処理である場合には、その復調された受信データ(音声データ)が制御部330を経由してスピーカ392から音声として出力される。
また、例えば、送信処理が行われる場合には、制御部330により出力された送信データが変調部321により変調され、変調された送信データがアンテナ共用部312を経由してアンテナ311から送信される。その送信処理が送話処理である場合には、マイクロフォン391から入力された音声データが制御部330を経由して変調部321により変調され、変調された送信データ(音声データ)がアンテナ共用部312を経由してアンテナ311から送信される。
制御部330は、メモリ340に格納されている制御プログラムに基づいて各種の制御を行うものである。制御部330は、例えば、マイクロプロセッサにより構成される。例えば、制御部330は、変調部321および復調部322と接続され、基地局121、122を介して接続される通信制御装置(第2通信事業者)120との間で行われる各種データの送受信を行う。また、制御部330は、例えば、MCIMを用いずにPCIDに基づく限定接続により無線回線を介して通信制御装置(第1通信事業者)200と接続する接続処理を行う。なお、制御部330は、特許請求の範囲に記載の第1制御部および第2制御部の一例である。
メモリ340は、制御部330が各種制御を行うための制御プログラム、送信データ、受信データ等を格納するメモリである。メモリ340は、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)により構成される。また、メモリ340には、第1の無線通信装置300を特定するための端末識別情報(PCID#1)と、第1の無線通信装置300のデバイスネーム(例えば、図4に示すデバイスネーム224)とが記憶されている。このデバイスネームについては、例えば、ユーザ操作により登録される。また、メモリ340には、第1の無線通信装置300が属するグループABに付与されているIDおよびパスワード(例えば、図4に示すグループID222、グループパスワード223)が記憶されている。このグループIDおよびパスワードについては、例えば、グループ追加要求に応じたグループ追加認証結果に含めて、通信制御装置(第1通信事業者)200から送信されて、メモリ340に記憶される。
また、メモリ340には、各設定情報(例えば、図7に示す表示画面において設定された設定内容)が記憶されている。
MCIM情報記憶部350は、MCIM(契約認証情報)を保持するメモリである。MCIM情報記憶部350として、例えば、UICC(Universal Integrated Circuit)カードを用いるようにしてもよく、MCIMをセキュアに保つための専用メモリを用いるようにしてもよい。なお、MCIM情報記憶部350としてUICCカードを用いる場合には、MCIMが固定的に書き込まれているものではなく、MCIMの有効化処理および無効化処理が可能なものを用いる。すなわち、アンテナ311から受信して復調された移転情報に基づいて制御部330がMCIMの有効化処理および無効化処理が可能なものを用いる。また、MCIMの書換処理が可能なものを用いる。なお、MCIMの有効化処理および無効化処理については、3GPP(Third Generation Partnership Project)に規定されている有効化処理および無効化処理により行うことができる。また、メモリ340にセキュアな領域を確保することにより、MCIM情報記憶部350をメモリ340内に設けるようにしてもよい。
操作部360は、ユーザにより操作された操作入力を受け付ける操作受付部であり、受け付けられた操作入力に応じた信号を制御部330に出力する。操作部360は、数字キーやアルファベットキー等の各種キーを備える。
表示部370は、制御部330の制御に基づいて、各種情報(文字情報や時刻情報等)を表示する表示部である。表示部370は、例えば、各種設定を行うための情報(例えば、図7に示す表示画面)を表示する。なお、表示部370として、例えば、有機EL(Electro Luminescence)パネル、LCD(Liquid Crystal Display)パネル等の表示パネルを用いることができる。なお、操作部360および表示部370については、使用者がその指を表示面に接触または近接することにより操作入力を行うことが可能なタッチパネルを用いて一体で構成することができる。
ここで、例えば、制御部330は、無線通信を利用して所定のネットワークに接続するための接続権が設定されていない無線通信装置(無線通信装置A)がそのネットワークに接続して所定の通信処理を行うための所定条件を満たすかを判定する。
また、制御部330は、所定条件を満たす場合には、接続権が設定されている無線通信装置(無線通信装置B)から無線通信装置Aへの接続権の移転により、無線通信装置Aに設定された接続権を用いて無線通信装置Aが通信処理を行うための制御を行う。
ここで、第2の無線通信装置130を想定して説明する。この場合に、上述した所定条件は、例えば、写真撮影の終了直後、内蔵メモリに記憶されている写真の容量が所定容量を超えた、電源をオフする操作がされたなどである。すなわち、第2の無線通信装置130の制御部330は、次の(1)乃至(3)の何れかのタイミングにおいて所定条件を満たすと判定する。(1)画像コンテンツが生成されたタイミング。(2)メモリ340に記憶されている画像コンテンツの容量が所定容量を超えたタイミング。(3)電源オフ時または電源オフ時から一定時間経過後のタイミング。
また、第2の無線通信装置130の制御部330は、第2の無線通信装置130において所定条件を満たすと判定された場合には、無線通信装置B(例えば、第1の無線通信装置300)から第2の無線通信装置130に接続権を移転するための移転要求を行う。この移転要求は、通信制御装置(第1通信事業者)200に対して行われる。そして、第2の無線通信装置130の制御部330は、その移転要求に応じて通信制御装置(第2通信事業者)120により設定された接続権を用いて上述した通信処理を行うための制御を行う。
具体的には、制御部330は、生成された画像コンテンツを記憶させるための情報処理装置(情報処理装置(第2事業者)160)に、その生成された画像コンテンツをアップロードするアップロード処理を通信処理として行うための制御を行う。
また、上述した移転により設定された接続権を用いた通信処理(例えば、画像コンテンツのダウンロード処理)が終了した場合には、移転先から移転元に接続権が移転される。
位置情報取得部380は、第1の無線通信装置300が存在する位置を示す位置情報を取得するものであり、この取得された位置情報を制御部330に出力する。位置情報取得部380は、例えば、GPS(Global Positioning System)信号受信アンテナ(図示せず)により受信されたGPS信号に基づいて位置情報を算出するGPSユニットにより実現することができる。この算出された位置情報には、GPS信号の受信時における緯度、経度、高度等の位置に関する各データが含まれる。また、他の位置情報の取得方法により位置情報を取得する位置情報取得装置を用いるようにしてもよい。例えば、周囲に存在する無線LAN(Local Area Network)によるアクセスポイント情報を用いて位置情報を導き出し、この位置情報を取得する位置情報取得装置を用いるようにしてもよい。
次に、情報処理装置(第1事業者)150のサービス(機器管理システム)へのログイン画面について説明する。
[機器管理システムログイン画面の表示例]
図7は、本技術の第1の実施の形態において、機器管理システムにログインする際に無線通信装置(第1の無線通信装置300)に表示されるログイン画面(機器管理システムログイン画面410)の一例を示す図である。
機器管理システムログイン画面410には、ウェブブラウザ上に表示されたログイン画面が模式的に示されている。この機器管理システムログイン画面410には、説明メッセージと、機器管理システムのログインに必要なIDとパスワードを入力する入力フォーム(入力フォーム411、入力フォーム412)とが示されている。また、この画面には、通信制御装置(第1通信事業者)200からグループ情報を取得するのに必要なID(グループID)とパスワード(グループパスワード)とを入力する入力フォーム(入力フォーム413、入力フォーム414)が示されている。さらに、この画面には、各入力フォームへの入力を確定してログインを開始するためのボタン(確定ボタン415)と、各入力フォームへの入力を取り消して画面を1つ前の表示に戻すためのボタン(戻るボタン416)とが示されている。
機器管理システムログイン画面410において、入力フォーム411および入力フォーム412を入力して確定ボタン415を押下すると、機器管理システムへのログインが行われる。なお、ログインの際に、入力フォーム413および入力フォーム414を入力してログインを行うと、情報処理装置(第1事業者)170の制御部171は、通信制御装置(第1通信事業者)200の通信部205にグループ情報要求を送信する。すなわち、入力フォーム413および入力フォーム414に入力されたグループIDおよびグループパスワードは、情報処理装置(第1事業者)170にグループ情報を登録するための要求(登録要求)に用いられる。なお、本技術の第1の実施では、グループ情報記憶部172に記憶されるグループ情報は、入力フォーム413および入力フォーム414を入力してログインされる度に更新される。
図7に示すように、機器管理システムへのログインは、ウェブサイトを介して行われる。ウェブブラウザが必要なため、ウェブブラウザ機能を備えている通信装置はログイン可能であるが、ウェブブラウザ機能を備えていない通信装置はログイン不可能である。本技術の第1の実施の形態では、タブレットデバイスを想定している第1の無線通信装置300と、スマートフォンを想定している第4の無線通信装置150とがログイン可能である。一方、デジタルスチルカメラを想定している第2の無線通信装置130と、携帯型ミュージックプレーヤーを想定している第3の無線通信装置140とは、ログイン不可能である。
次に、機器管理システムへのログイン後に、機器管理システムにおいてアカウントを管理する対象のサービスを登録する画面について説明する。
[機器管理システムログイン画面の表示例]
図8は、本技術の第1の実施の形態において、機器管理システムに管理対象アカウントを登録する際に第1の無線通信装置300に表示される登録画面(管理対象アカウント登録画面420)の一例を示す図である。
なお、図8では、3つのアカウント管理対象サービス(A乃至Cサービス)のうちのAサービスのログイン情報を登録する例について説明する。また、図7と同様に、ウェブブラウザ上に表示された画面を想定して説明する。
管理対象アカウント登録画面420には、説明メッセージと、登録するサービスを選択するためのラジオボタン(ラジオボタン421乃至423)とが示されている。また、図8には、登録するサービスのログインID(アカウントID)およびログインパスワード(アカウントパスワード)の入力フォーム(入力フォーム424および入力フォーム425)が示されている。さらに、入力されたログイン情報が情報処理装置(第1事業者)170に保持されることへの同意を求めるチェックボタン(チェックボタン426)と、登録を開始するためのボタン(登録ボタン427)とが示されている。また、入力を取り消して画面を1つ前の表示に戻すためのボタン(戻るボタン428)が示されている。
管理対象アカウント登録画面420において、ラジオボタン421乃至423で登録するサービス選択し、そのサービスのログイン情報を入力フォーム424および425に入力して登録ボタン427を押下すると、ログイン情報の登録が行われる。これにより、プロファイル記憶部180に記憶されているプロファイルのうちの入力したユーザのプロファイルの管理対象ログイン情報(図5を参照)に、入力したログイン情報が登録される。
ここで、登録されたログイン情報の用途について説明する。この登録されたログイン情報は、登録したユーザのMCIMのグループに属する無線通信装置(図4および図5参照)が情報処理装置(第1事業者)170にログイン情報を取得するアクセスを行った場合に、その無線通信装置へ供給される。この供給されたログイン情報を受信した無線通信装置は、その供給されたログイン情報を使用してサービスにログインし、サービスの利用を開始する。
ここで、供給されたログイン情報を使用してサービスにログインし、サービスの利用を開始するまでを、情報処理装置(第2事業者)160がAサービス(オンラインストレージサービス)を供給する事業者であることを想定して図3を参照しながら説明する。この場合において、まず、ユーザは、Aサービスのログイン情報を取得した後に、図7に示すログイン画面から機器管理システムにログインし、そして、図8に示す管理対象アカウント登録画面420においてAサービスのログイン情報を登録する。登録後、第1の無線通信装置300と同一のグループの無線通信装置は、Aサービスの利用を開始する前に、Aサービスのログイン情報を取得するために、情報処理装置(第1事業者)170へログイン情報の取得を要求する。
要求(ログイン情報要求)を受信した情報処理装置(第1事業者)170は、情報処理装置が送信した端末識別情報に基づいて、要求した無線通信装置が属するグループを特定し、このグループに関連付けられているAサービスのログイン情報を取得する。なお、このログイン情報の供給は、無線通信装置から供給される要求に含まれる端末識別情報(図4参照)およびサービスの識別情報(Aサービスを示す情報)のみを用いて行われ、情報処理装置(第1事業者)170へのログインを必要としない。ログインを必要としないことにより、ウェブブラウザ機能を備えていない無線通信装置からログイン情報を取得することを可能としている。具体的には、情報処理装置(第1事業者)170は、ログイン情報要求を受信すると、そのログイン情報要求を発信した無線通信装置の端末識別情報を用いて、そのログイン情報要求を発信した無線通信装置が属するグループを検索する。すなわち、グループ情報記憶部172に保持されているグループ管理データベースから、ログイン情報要求を発信した無線通信装置の端末識別情報が関連付けられているグループが検出される。そして、その検出されたグループのグループIDを用いて、プロファイル記憶部180に保持されているプロファイルのうちからそのグループIDが関連付けられているプロファイルが検出される。その後、検出されたプロファイルに関連付けられているAサービスのログイン情報が、ログイン情報要求を発信した無線通信装置へ送信される。
なお、図8では、A乃至Cサービスの3つを想定して、ラジオボタンによるサービスの選択としたが、これに限定されるものではなく、サービスごとの登録画面の場合や、ブルダウンメニューである場合も考えられる。
[情報処理装置(第1事業者)によるグループ情報の取得例]
図9は、本技術の第1の実施の形態において、情報処理装置(第1事業者)170が通信制御装置(第1通信事業者)200からグループ情報を取得する際の流れを簡略化して示す図である。
図9(a)では、第1の無線通信装置300のユーザが、情報処理装置(第1事業者)170のサービス(機器管理システム)のログイン情報(IDおよびパスワード)にグループIDおよびグループパスワードを加えてログインを行っている状態を示す。また、図9(b)では、ログイン情報(IDおよびパスワード)に加えて入力されたグループIDおよびグループパスワードが通信制御装置(第1通信事業者)200に供給され、グループ情報が通信制御装置(第1通信事業者)200から供給されている状態を示す。そして、図9(c)では、通信制御装置(第1通信事業者)200から取得されたグループ情報が、情報処理装置(第1事業者)170のグループ情報記憶部172に記憶される状態を示す。
図9(a)に示すように、ログインの際(図7参照)に、グループIDおよびグループパスワードを入力してログインを行うと、情報処理装置(第1事業者)170は、通信制御装置(第1通信事業者)200からグループ情報を取得する動作を行う。
そして、図9(b)に示すように、情報処理装置(第1事業者)170は、ログインの際に入力されたグループIDおよびグループパスワードを含むグループ情報要求を通信制御装置(第1通信事業者)200に送信する。このグループ情報要求を受信した通信制御装置(第1通信事業者)200は、グループ情報要求に含まれているグループIDおよびグループパスワードにより特定されるグループ情報をグループ管理データベース220から取得する。すなわち、通信制御装置(第1通信事業者)200では、グループ情報要求に含まれているグループIDおよびグループパスワードに基づいてグループ情報の検索が行われ、グループIDおよびグループパスワードが完全に一致するグループ情報が検出される。通信制御装置(第1通信事業者)200は、検出したグループ情報を、情報処理装置(第1事業者)170へ送信する。
その後、図9(c)に示すように、情報処理装置(第1事業者)170は、通信制御装置(第1通信事業者)200から供給されたグループ情報を、グループ情報記憶部172に記憶する。なお、そのグループのグループ情報が既に記憶されている場合には、その記憶されているグループ情報が更新される。
[情報処理装置(第1事業者)における管理対象サービスのログイン情報の登録例]
図10は、本技術の第1の実施の形態において、管理対象のサービスのログイン情報を、第1の無線通信装置300を介して登録する際の流れを簡略化して示す図である。
図10(a)では、機器管理システムの管理対象のサービスのログイン情報を第1の無線通信装置300のユーザが取得している状態を示す。また、図10(b)では、第1の無線通信装置300のユーザが、情報処理装置(第1事業者)170にログイン情報を登録している状態を示す。そして、図10(c)では、情報処理装置(第1事業者)170において、第1の無線通信装置300のユーザのプロファイルにログイン情報が登録された状態を示す。
図10(a)に示すように、第1の無線通信装置300のユーザは、情報処理装置(第2事業者)160のサービスを利用したい場合には、情報処理装置(第2事業者)160に対してユーザ登録を行う。そして、第1の無線通信装置300のユーザは、情報処理装置(第2事業者)160のサービスのログイン情報(ログインIDおよびログインパスワード)を取得する。なお、このユーザ登録は、ウェブサイト上でのみ受け付けられていることを想定する。すなわち、ウェブブラウザを備えている第1の無線通信装置300および第4の無線通信装置150はログイン情報を取得可能だが、第2の無線通信装置130および第4の無線通信装置140はログイン情報を取得できない。
そして、図10(b)に示すように、第1の無線通信装置300のユーザは、取得したログイン情報を情報処理装置(第1事業者)170に送信する。
そして、図10(c)の太枠(枠189)に示すように、情報処理装置(第1事業者)170に送信されたログイン情報が、第1の無線通信装置300のユーザのプロファイルに登録される。すなわち、第1の無線通信装置300の属するグループと、情報処理装置(第2事業者)160のログイン情報とが関連付けられる。
[情報処理装置(第2事業者)のサービスの利用例]
図11は、本技術の第1の実施の形態において、第2の無線通信装置130を用いて情報処理装置(第2事業者)160のサービスを利用する際の流れを簡略化して示す図である。
図11(a)では、情報処理装置(第1事業者)170が保持するログイン情報を第2の無線通信装置130が取得している状態を示す。また、図11(b)では、情報処理装置(第2事業者)160のサービス(オンラインストレージサービス)に、取得したログイン情報を用いて第2の無線通信装置130がログインしている状態を示す。そして、図11(c)では、情報処理装置(第2事業者)160のコンテンツ記憶部161に、第2の無線通信装置130が撮像した画像をアップロードしている状態を示す。
図11(a)に示すように、第2の無線通信装置130を用いて情報処理装置(第2事業者)160のサービスを利用する際には、このサービスのログイン情報を取得する要求(ログイン情報要求)を情報処理装置(第1事業者)170に送信する。そして、情報処理装置(第1事業者)170は、ログイン情報要求に含まれている端末識別情報に基づいて、グループ情報記憶部172に保持されているグループ情報のうちから第2の無線通信装置130が属するグループのグループ情報を検出する。このグループ情報が検出されると、情報処理装置(第1事業者)170は、プロファイル記憶部180に記憶されているプロファイルのうちから、検出されたグループ(グループID)が関連付けられているプロファイルを検出する。そして、情報処理装置(第1事業者)170は、検出されたプロファイルにおける情報処理装置(第2事業者)160のサービスのログイン情報を取得して、この取得したログイン情報を第2の無線通信装置130へ送信する。
そして、図11(b)に示すように、ログイン情報を取得した第2の無線通信装置130は、情報処理装置(第2事業者)160のサービス(オンラインストレージサービス)へ取得したログイン情報を用いてログインする。
その後、図11(c)に示すように、第2の無線通信装置130は、撮像した写真(画像コンテンツ133)を情報処理装置(第2事業者)160へ送信し、情報処理装置(第2事業者)160のコンテンツ記憶部161に記憶させる。
このように、情報処理装置(第1事業者)において、グループ情報と、このグループに属する無線通信装置の端末識別情報と、ログイン情報とを関連付けておくことにより、このグループに属する無線通信装置にログイン情報を供給することができる。なお、ログイン情報の供給の判定において、MCIMの設定において用いられる端末識別情報(PCID)を用いるため、ログイン情報の供給における安全性(セキュリティ)を高くすることができる(PCIDの偽造が困難なため)。
また、グループに属する複数の無線通信装置とログイン情報とが1度で関連付けられるため、無線通信装置を個々に登録する必要が無く、登録を容易に行うことができる。
[ログイン情報を登録する場合における通信例]
図12および図13は、本技術の第1の実施の形態における通信システム100を構成する各装置間において、プロファイルにログイン情報を登録する際に行われる通信処理の一例を示すシーケンスチャートである。
なお、図12および図13では、説明の便宜上、情報処理装置(第1事業者)170のサービス(機器管理システム)にログインした状態で、情報処理装置(第2事業者)160のサービス(オンラインストレージサービス)に新規登録する一例を説明する。この一例は、例えば、オンラインストレージサービスと機器管理システムとが提携関係にあり、機器管理システムにログインしたままオンラインストレージサービスに新規登録すると、個人情報が引き継がれて入力操作が省かれる場合を想定したものである。
なお、図12および図13では、第1の無線通信装置300に有効なMCIMが保持されていることを想定して説明する。また、図12乃至図13では、第2の無線通信装置130、第3の無線通信装置140および第4の無線通信装置150の図示を省略する。
まず、通信制御装置(第2通信事業者)120と第1の無線通信装置300とが接続状態(501)とされている。最初に、第1の無線通信装置300において、機器管理システムのログインサイトへのアクセスが行われ、機器管理システムへのログイン操作が行われる(502)。このログイン操作では、例えば、図7の機器管理システムログイン画面410のようなサイトが表示され、機器管理システムのログインIDと、機器管理システムのログインパスワードと、グループIDと、グループパスワードとの送信が求められる。
そして、各入力フォームに入力して確定する(確定ボタン415を押下する)と、その各入力値を含む要求(機器管理システムログイン要求)が、第1の無線通信装置300から情報処理装置(第1事業者)170へ送信される(503乃至506)。ここで、機器管理システムログイン要求は、第1の無線通信装置300のユーザが機器管理システムを利用するために必要なログインを行うための要求である。機器管理システムログイン要求には、機器管理システムのログインIDと、機器管理システムのログインパスワードと、グループIDと、グループパスワードとが含まれる。すなわち、図7の入力フォーム411乃至414の入力内容が含まれる。なお、上述したように、第1の無線通信装置300は、通信制御装置(第2通信事業者)120と接続状態(501)とされている。このため、機器管理システムログイン要求は、通信制御装置(第2通信事業者)120を介して送信される(503乃至506)。
そして、機器管理システムログイン要求を情報処理装置(第1事業者)170が受信すると(506)、情報処理装置(第1事業者)170の制御部171は、グループ情報要求を通信制御装置(第1通信事業者)200へ送信する(507、508)。なお、このグループ情報要求は、機器管理システムログイン要求に含まれているグループIDおよびグループパスワードにより特定されるグループ情報を取得するための要求である。グループ情報要求には、少なくとも、機器管理システムログイン要求に含まれているグループIDおよびグループパスワードが含まれる。
グループ情報要求を通信制御装置(第1通信事業者)200が受信すると(508)、通信制御装置(第1通信事業者)200の制御部210は、特定されるグループ情報をグループ管理データベース220から取得する。そして、通信制御装置(第1通信事業者)200の制御部210は、取得したグループ情報を情報処理装置(第1事業者)170へ送信する(509、510)。
そして、グループ情報を情報処理装置(第1事業者)170が受信すると(510)、情報処理装置(第1事業者)170の制御部171は、受信したグループ情報をグループ情報記憶部172に記憶させる(511)。その後、情報処理装置(第1事業者)170の制御部171は、ログインが正常に完了して機器管理システムを利用可能であることの通知(サービス開始通知)を、第1の無線通信装置300へ送信する(512乃至515)
その後、第1の無線通信装置300では、情報処理装置(第2事業者)160のサービス(オンラインストレージサービス)への新規登録の設定操作が行われる(516)。そして、新規登録に必要な各種の個人情報(新規登録設定情報)が、情報処理装置(第2事業者)160へ送信される(517乃至520)。新規登録設定情報を情報処理装置(第2事業者)160が受信すると(520)、情報処理装置(第2事業者)160は、第1の無線通信装置300のユーザを新規登録する処理を行う(521)。
そして、情報処理装置(第2事業者)160は、新規登録により発行されたログイン情報を、第1の無線通信装置300へ送信する(522乃至525)。なお、ログイン情報には、少なくとも、情報処理装置(第2事業者)160のサービスにログインするために必要なID(ログインID)とパスワード(ログインパスワード)とが含まれる。
その後、第1の無線通信装置300において、機器管理システムにおけるアカウントの管理対象サービスを登録するサイトへのアクセスが行われ、管理対象アカウントの設定操作が行われる(526)。この管理対象アカウント設定操作では、例えば、図8の管理対象アカウント登録画面420のようなサイトが表示される。管理対象アカウント設定操作では、アカウントを管理する対象のサービスと、そのサービスのログインID(アカウントID)と、ログインパスワード(アカウントパスワード)との送信が求められる。
そして、管理対象アカウント登録画面420の各入力フォームに入力して確定する(登録ボタン427を押下する)と、その各入力値を含む情報(管理対象アカウント設定情報)が、情報処理装置(第1事業者)170へ送信される(527乃至530)。ここで、管理対象アカウント設定情報は、第1の無線通信装置300のユーザが、機器管理システムに管理させるアカウント情報を、情報処理装置(第1事業者)170に送信するための情報である。この管理対象アカウント設定情報には、少なくとも、サービスを識別する情報と、そのサービスのログインIDと、そのサービスのログインパスワードとが含まれる。すなわち、図8のラジオボタン421乃至423における選択内容を示す情報と、入力フォーム424の入力内容と、入力フォーム425の入力内容とが少なくとも含まれる。
そして、管理対象アカウント設定情報が情報処理装置(第1事業者)170に受信されると(530)、情報処理装置(第1事業者)170の制御部171は、プロファイル記憶部180のプロファイルデータベースを更新する(531)。この更新では、プロファイル記憶部180に記憶されているプロファイルのうちの登録対象ユーザのプロファイルに、管理対象アカウント設定情報が示すログイン情報が登録される。この更新により、情報処理装置(第1事業者170)において、端末識別情報とログイン情報とが関連付けられ、無線通信装置から端末識別情報が供給されると、その端末識別情報に対応するログイン情報が供給できるようになる。
次に、情報処理装置(第1事業者)170に登録されたログイン情報を用いて情報処理装置(第2事業者)160のサービスを利用する際の通信処理について、図14および図15を参照して説明する。
[ログイン情報を利用する場合における通信例]
図14および図15は、本技術の第1の実施の形態における通信システム100を構成する各装置間において、ログイン情報を取得してサービスを利用する際に行われる通信処理の一例を示すシーケンスチャートである。
なお、図14および図15では、第2の無線通信装置130から情報処理装置(第2事業者)160のサービスを利用する例について説明する。なお、図14および図15では、図12および図13と同様に、第1の無線通信装置300に有効なMCIMが保持されていることを想定して説明する。すなわち、第1の無線通信装置300に保持されているMCIM(有効なMCIM)が第2の無線通信装置130に移転され、この移転後にサービスの利用が行われることを想定して説明する。なお、図14乃至図15では、第1の無線通信装置300、第3の無線通信装置140および第4の無線通信装置150の図示を省略する。
まず、通信制御装置(第1通信事業者)200と第2の無線通信装置130とが接続状態(551)とされている。最初に、第2の無線通信装置130において、写真の撮像動作が行われる(552)。そして、情報処理装置(第2事業者)160のサービス(オンラインストレージサービス)の利用が必要だと判断されると、通信機能を利用するために、MCIMの移転処理が行われる(600)。なお、このMCIM移転処理の詳細については、図16を参照して説明するため、ここでの説明を省略する。また、オンラインストレージサービスの利用が必要だと判断される条件については、種々の条件が考えられる。例えば、第2の無線通信装置130のデータ保持部における空き容量が少なくなった場合、写真を撮像するごとの場合、ユーザが指示操作を行った場合などが想定される。
そして、MCIM移転処理(600)の後に、通信制御装置(第2通信事業者)120と第2の無線通信装置130とが接続状態(554)とされる。その後、オンラインストレージサービスのログイン情報を情報処理装置(第1事業者)170から取得するための要求(ログイン情報要求)が、第2の無線通信装置130から情報処理装置(第1事業者)170へ送信される(555乃至558)。なお、ログイン情報要求には、少なくとも、アカウントを要求するサービスを識別するための情報(オンラインストレージサービスを示す情報)と、第2の無線通信装置130の端末識別情報とが含まれる。なお、上述したように、第2の無線通信装置130は、通信制御装置(第2通信事業者)120と接続状態(554)とされている。このため、ログイン情報要求は、通信制御装置(第2通信事業者)120を介して送信される(555乃至558)。
そして、ログイン情報要求が情報処理装置(第1事業者)170に受信されると(558)、ログイン情報要求に含まれている端末識別情報に基づいて、第2の無線通信装置130が属するグループが検出される(559)。このグループの検出は、情報処理装置(第1事業者)170のグループ情報記憶部172に保持されているグループ情報のうちから、ログイン情報要求の端末識別情報と同じ端末識別情報が関連付けられているグループ情報が検索されることにより行われる。
次に、情報処理装置(第1事業者)170では、検出されたグループの識別情報(グループID)に基づいて、プロファイル記憶部180に記録されているプロファイルのうちから、第2の無線通信装置130のユーザのプロファイルが検出される(560)。そして、情報処理装置(第1事業者)170の制御部171は、その検出されたプロファイルに登録されているオンラインストレージサービスのログイン情報を取得する(561)。
そして、情報処理装置(第1事業者)170の制御部171は、取得したログイン情報を、第2の無線通信装置130に送信する(562乃至565)。
ログイン情報が第2の無線通信装置130に受信されると(565)、第2の無線通信装置130の制御部は、オンラインストレージサービスのログイン情報を情報処理装置(第2事業者)160へ送信する(566乃至569)。このログイン情報には、ログイン情報に含まれていたログインIDおよびログインパスワードが含まれる。
その後、ログイン情報が情報処理装置(第2事業者)160に受信されると(569)、情報処理装置(第2事業者)160のサービス(オンラインストレージサービス)へのログイン処理が行われる(570)。次に、ログインが完了したことの通知(ログイン完了通知)が、情報処理装置(第2事業者)160から第2の無線通信装置130へ送信される(571乃至574)。
そして、ログイン完了通知が第2の無線通信装置130に受信されると(574)、写真(データ)のアップロード処理が行われ、情報処理装置(第2事業者)160のコンテンツ記憶部161に写真がアップロードされる(575)。
その後、通信処理が終了された後に(576)、第2の無線通信装置130から第1の無線通信装置300にMCIMが移転される(577)。なお、このMCIM移転処理(577)は、図14において示したMCIM移転処理(600)と略同様であるため、説明を省略する。
そして、MCIM移転処理(577)の後に、通信制御装置(第2通信事業者)120と第1の無線通信装置300とが接続状態(578)とされる。
次に、MCIM移転処理(600)の通信処理について図16を参照して説明する。
[MCIMを移転する場合における通信例]
図16は、本技術の第1の実施の形態における通信システム100を構成する各装置間において、MCIMを移転する際に行われる通信処理の一例を示すシーケンスチャートである。
なお、図16では、第3の無線通信装置140、第4の無線通信装置150、情報処理装置(第1事業者)170および情報処理装置(第2事業者)160の図示を省略する。
MCIM移転処理600では、まず、第2の無線通信装置130がMCIMの移転要求を通信制御装置(第2通信事業者)120へ送信する(601乃至604)。なお、上述したように、第2の無線通信装置130は、通信制御装置(第1通信事業者)200と接続状態(図14の551参照)とされている。このため、MCIMの移転要求は、通信制御装置(第1通信事業者)200を介して送信される(601乃至604)。
そして、通信制御装置(第2通信事業者)120がMCIMの移転要求を受信すると(604)、通信制御装置(第2通信事業者)120の制御部125は、MCIMの無効化情報を第1の無線通信装置300に送信する(605、606)。このMCIMの無効化情報は、有効なMCIMが保持されている無線通信装置におけるそのMCIMを無効化するための情報である。この場合には、第1の無線通信装置300が通信制御装置(第2通信事業者)120と接続状態とされている。このため、MCIMの無効化情報は、通信制御装置(第2通信事業者)120から第1の無線通信装置300に直接送信される(605、606)。
MCIMの無効化情報を第1の無線通信装置300が受信すると(606)、第1の無線通信装置300のMCIM情報記憶部350に記憶されているMCIMの無効化処理が行われる(607)。これにより、第1の無線通信装置300に保持されているMCIMが無効化されるため、第1の無線通信装置300は、通信制御装置(第2通信事業者)120とのMCIMに基づく接続を行うことができなくなる。このため、第1の無線通信装置300は、PCIDに基づく限定接続により通信制御装置(第1通信事業者)200と接続する接続状態となる(608)。
このように、移転元(第1の無線通信装置300)におけるMCIMの無効化処理が行われ(607)、移転元および通信制御装置(第2通信事業者)120の接続が切断されると、この切断を通信制御装置(第1通信事業者)200の制御部210が検出する。例えば、MCIMの無効化処理が行われた後に、その旨を移転元(第1の無線通信装置300)から通信制御装置(第1通信事業者)200に送信することにより、その切断を制御部210が検出することができる。また、PCIDに基づく限定接続により移転元(第1の無線通信装置300)が通信制御装置(第1通信事業者)200と接続する状態(接続状態)となったことを制御部210が検出することにより、その切断を制御部210が検出することができる。
このように、移転元および通信制御装置(第2通信事業者)120の切断を通信制御装置(第1通信事業者)200の制御部210が検出すると、制御部210は、MCIMの状態情報を通信制御装置(第2通信事業者)120に送信する(609、610)。このMCIMの状態情報は、有効なMCIMがどの無線通信装置にも設定されていないことを示す情報である。
MCIMの状態情報を通信制御装置(第2通信事業者)120が受信すると(610)、通信制御装置(第2通信事業者)120の制御部125は、MCIMの設定情報を第2の無線通信装置130に送信する(611乃至614)。このMCIMの設定情報は、無線通信装置に有効なMCIMを設定するための情報である。
MCIMの設定情報を第2の無線通信装置130が受信すると(614)、第2の無線通信装置130のMCIM情報記憶部350にMCIMの設定処理(例えば、有効化処理)が行われる(615)。これにより、第2の無線通信装置130に有効なMCIMが設定されるため、第2の無線通信装置130は、MCIMに基づく通信制御装置(第2通信事業者)120との接続を行うことができる(616)。すなわち、第2の無線通信装置130は、MCIMに基づく接続により通信制御装置(第2通信事業者)120と接続する接続状態となる(616)。
このように、第2の無線通信装置130が通信制御装置(第2通信事業者)120と接続状態となった場合に(616)、通信制御装置(第2通信制御装置)120が、移転完了通知を、通信制御装置(第1通信制御装置)200に送信する(617、618)。この移転完了通知は、MCIMの移転処理が完了した旨の通知である。そして、移転完了通知を通信制御装置(第1通信制御装置)200が受信すると(618)、通信制御装置(第1通信制御装置)200の制御部210は、グループ管理データベース220(図3に示す)の内容を更新する(619)。例えば、図4に示す有効無効情報226について、第1の無線通信装置300(端末識別情報225「PCID#1」)が「有効」から「無効」に変更される。一方、第2の無線通信装置130(端末識別情報225「PCID#2」)が「無効」から「有効」に変更される。
[通信システムの動作例]
次に、本技術の第1の実施の形態における通信システム100の動作について図面を参照して説明する。
図17および図18では、第1の無線通信装置300が管理対象サービスのログイン情報を設定する際における第1の無線通信装置300および情報処理装置(第1事業者)170の通信処理の処理手順について説明する。
また、図19および図20では、第2の無線通信装置130がデータをアップロードする際における第2の無線通信装置130および情報処理装置(第1事業者)170の通信処理の処理手順について説明する。
[管理対象サービスを設定する無線通信装置の動作例]
図17は、本技術の第1の実施の形態において、管理対象サービスのログイン情報を設定する際の第1の無線通信装置300の通信処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図17では、図12および図13と同様に、情報処理装置(第1事業者)170のサービス(機器管理システム)にログインした後に、情報処理装置(第2事業者)160のサービス(オンラインストレージサービス)に新規登録する一例を説明する。
まず、機器管理システムへのログイン操作がされたか否かが、第1の無線通信装置300の制御部330により判断される(ステップS901)。そして、機器管理システムへのログイン操作が行われていないと判断された場合には(ステップS901)、ログイン操作が行われるまで待機する。
一方、機器管理システムへのログイン操作が行われたと判断された場合には(ステップS901)、機器管理システムログイン要求が情報処理装置(第1事業者)170へ送信される(ステップS902)。その後、制御部330は、サービス開始通知を受信したか否かを判断する(ステップS903)。そして、情報処理装置(第1事業者)170が送信したサービス開始通知を受信していないと判断した場合には(ステップS903)、サービス開始通知を受信するまで待機する。
また、サービス開始通知を受信したと判断した場合には(ステップS903)、制御部330は、オンラインストレージサービスへの新規登録の設定操作がされたか否かを判断する(ステップS904)。そして、オンラインストレージサービスへの新規登録の設定操作がされていないと判断された場合には(ステップS904)、通信処理の動作を終了する。
一方、オンラインストレージサービスへの新規登録の設定操作がされたと判断された場合には(ステップS904)、オンラインストレージサービスの新規登録設定情報が、情報処理装置(第2事業者)160へ送信される(ステップS905)。その後、制御部330は、ログイン情報を受信したか否かを判断する(ステップS906)。そして、ログイン情報を受信していないと判断された場合には(ステップS906)、ログイン情報を受信するまで待機する。
また、ログイン情報を受信したと判断された場合には(ステップS906)、管理対象アカウントの設定操作が行われる(ステップS907)。そして、制御部330は、管理対象アカウント設定情報を情報処理装置(第1事業者)170へ送信し、(ステップS908)、通信処理の動作を終了する。
[管理対象サービスが設定される際の情報処理装置(第1事業者)の動作例]
図18は、本技術の第1の実施の形態において、管理対象サービスが設定される際の情報処理装置(第1事業者)170の通信処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、情報処理装置(第1事業者)170の制御部171は、機器管理システムログイン要求を受信したか否かを判断する(ステップS911)。そして、機器管理システムログイン要求を受信していないと判断された場合には(ステップS911)、機器管理システムログイン要求を受信するまで待機する。
一方、機器管理システムログイン要求を受信したと判断された場合には(ステップS911)、制御部171は、その機器管理システムログイン要求にグループIDおよびグループパスワードが含まれているか否かを判断する(ステップS912)。そして、グループIDおよびグループパスワードが含まれていないと判断された場合には(ステップS912)、グループ情報を参照しないサービスを提供し(ステップS913)、通信処理の動作を終了する。
また、グループIDおよびグループパスワードが含まれていると判断された場合には(ステップS912)、制御部171は、グループIDおよびグループパスワードを含むグループ情報要求を情報処理装置(第1事業者)170へ送信する(ステップS914)。その後、情報処理装置(第1事業者)170が送信したグループ情報を受信したか否かが制御部171により判断される(ステップS915)。そして、グループ情報を受信していないと判断された場合には(ステップS915)、グループ情報を受信するまで待機する。
一方、グループ情報を受信したと判断された場合には(ステップS915)、制御部171は、第1の無線通信装置300が送信した管理対象アカウント設定情報を受信したか否かが判断される(ステップS916)。そして、管理対象アカウント設定情報が受信されていないと判断された場合には(ステップS916)、管理対象アカウント設定情報を受信するまで待機する。なお、ステップS916は、特許請求の範囲に記載の取得手順の一例である。
また、管理対象アカウント設定情報が受信されたと判断された場合には(ステップS916)、制御部171は、プロファイル記憶部180のプロファイルデータベースを更新し(ステップS917)、通信処理の動作を終了する。なお、ステップS917は、特許請求の範囲に記載の制御手順の一例である。
[データをアップロードする際の第2の無線通信装置の動作例]
図19は、本技術の第1の実施の形態において、第2の無線通信装置130がデータ(写真)をアップロードする際の第2の無線通信装置130の通信処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
なお、図19では、アップロードデータ(写真)を情報処理装置(第2事業者)160に送信するまでの処理手順について説明する。
まず、第2の無線通信装置130の制御部は、データのアップロードの条件(オンラインストレージサービスの利用が必要だと判断される条件)を満たしているか否かを判断する(ステップS921)。このステップS921では、例えば、第2の無線通信装置130のデータ保持部における空き容量が条件として設定されている場合には、空き容量が所定の量より少なくなった場合には、条件を満たしていると判断される。そして、データのアップロードの条件を満たしていないと判断された場合には(ステップS921)、条件を満たすまで待機する。
一方、データのアップロードの条件を満たしていると判断された場合には(ステップS921)、第2の無線通信装置130に有効なMCIMが設定されているか否かが制御部により判断される(ステップS922)。そして、有効なMCIMが設定されていないと判断された場合には(ステップS922)、同一グループ内の有効なMCIMが設定されている無線津新装置からMCIMを移転するMCIM移転処理が行われた後に(ステップS923)、ステップS924へ進む。
また、有効なMCIMが設定されていると判断された場合には(ステップS922)、制御部は、オンラインストレージサービスのログイン情報を取得するためのログイン情報要求を情報処理装置(第1事業者)170へ送信する(ステップS924)。続いて、オンラインストレージサービスのログイン情報を受信したか否かが第2の無線通信装置130の制御部により判断される(ステップS925)。そして、ログイン情報を受信していないと判断された場合には(ステップS925)、ログイン情報を受信するまで待機する。
一方、ログイン情報を受信したと判断された場合には(ステップS925)、第2の無線通信装置130の制御部は、オンラインストレージサービスのログイン情報を情報処理装置(第2事業者)160へ送信する(ステップS926)。その後、情報処理装置(第2事業者)160が送信したログイン完了通知を受信したか否かが、第2の無線通信装置130の制御部により判断される(ステップS927)。そして、ログイン完了通知を受信していないと判断された場合には(ステップS927)、ログイン完了通知を受信するまで待機する。
また、ログイン完了通知を受信したと判断された場合には(ステップS927)、第2の無線通信装置130の制御部は、アップロードデータ(写真)を情報処理装置(第2事業者)160へ送信し(ステップS928)、通信処理の動作を終了する。
[データがアップロードされる際の情報処理装置(第1事業者)の動作例]
図20は、本技術の第1の実施の形態において、データ(写真)がアップロードされる際の情報処理装置(第1事業者)170の通信処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
なお、図20では、ログイン情報要求を受信してからログイン情報を送信するまでの通信処理の処理手順について説明する。
まず、第2の無線通信装置130が送信したログイン情報要求を受信したか否かが、情報処理装置(第1事業者)170の制御部171により判断される(ステップS931)。そして、ログイン情報要求を受信していないと判断された場合には(ステップS931)、ログイン情報要求を受信するまで待機する。
一方、ログイン情報要求を受信したと判断された場合には(ステップS931)、制御部171は、ログイン情報要求に含まれている端末識別情報に基づいて、第2の無線通信装置130が属するグループ(グループ情報)を検出する(ステップS932)。そして、制御部171は、検出されたグループの識別情報(グループID)に基づいて、プロファイル記憶部180に記憶されているプロファイルのうちから第2の無線通信装置130のユーザのプロファイルを検出する(ステップS933)。続いて、制御部171は、その検出されたプロファイルに登録されているオンラインストレージサービスのログイン情報を取得する(ステップS934)。
そして、情報処理装置(第1事業者)170の制御部171は、取得したログイン情報を第2の無線通信装置130に送信し(ステップS935)、通信処理の動作を終了する。
このように、本技術の第1の実施の形態によれば、通信制御装置(第1通信事業者)からMCIMのグループ情報を取得することにより、複数の無線通信装置の識別情報(PCID)と、通信サービスのログイン情報とを容易に関連付けることができる。これにより、同一のグループに属する複数の無線通信装置にログイン情報をまとめて設定できるため、ログイン情報を設定する際の手間を減少させることができ、ログインを必要とする通信サービスを無線通信装置に容易に利用させることができる。また、この関連付けたログイン情報を無線通信装置に容易に供給できるため、ログインを必要とする通信サービスを無線通信装置に容易に利用させることができる。
また、ログイン情報を無線通信装置に供給する際に、セキュリティのレベルが高い接続であるROとの接続において用いられるPCIDを用いて無線通信装置を識別するため、機器管理システムのセキュリティを強化することができる。
<2.第2の実施の形態>
本技術の第1の実施の形態では、情報処理装置(第1事業者)170のサービス(機器管理システム)へのログイン時に情報処理装置(第1事業者)170のグループ情報記憶部172に保持するグループ情報を取得する例について説明した。すなわち、本技術の第1の実施の形態では、同一のグループに属する無線通信装置のリストを情報処理装置(第1事業者)170に保持させる例を説明した。この例では、ログイン情報要求を受信した場合にグループ情報記憶部172に保持されているグループ情報(同一のグループに属する無線通信装置のリスト)を参照すればよいため、高速な処理が可能である。しかしながら、この例では、グループ管理データベース220におけるグループ情報が更新された際に、グループ情報記憶部172に保持されているグループ情報もこの更新に応じて更新する必要が生じる。例えば、通信制御装置(第1通信事業者)200が備える機能によっては、この更新が難しい場合が考えられる。このような場合に対処する方法としは、情報処理装置(第1事業者)170がグループ情報を必要とする度に、通信制御装置(第1通信事業者)200に保持されているグループ情報を参照する方法などが考えられる。
そこで、本技術の第2の実施の形態では、情報処理装置(第1事業者)170がグループ情報を必要とする度に、通信制御装置(第1通信事業者)200に保持されているグループ情報を参照する例について図21を参照して説明する。
なお、本技術の第2の実施の形態の機能構成は、情報処理装置(第1事業者)170におけるグループ情報記憶部172を省略した点以外は本技術の第1の実施の形態の機能構成と同様であるため、ここでの説明を省略する。ここでは、通信制御装置(第1通信事業者)200に保持されているグループ情報を参照するタイミングに着目し、このグループ情報を参照するタイミングが示されているシーケンスチャートを図21において説明する。
[ログイン情報を利用する場合における通信例]
図21は、本技術の第2の実施の形態における通信システムを構成する各装置間において、ログイン情報を取得してサービスを利用する際に行われる通信処理の一例を示すシーケンスチャートである。
なお、図21は、図14において示したシーケンスチャートの変形例であり、グループ情報を参照してグループIDを取得する通信処理(711乃至714)が加わる点のみが異なる。そこで、図14と同一の通信処理については、同一の符号を付してここでの説明を省略する。
図21に示すように、本技術の第2の実施の形態では、情報処理装置(第1事業者)170がログイン情報要求を受信すると(558)、グループ情報要求を通信制御装置(第1通信事業者)200へ送信する(711、712)。なお、このグループ情報要求には、ログイン情報要求に含まれていた端末識別情報が含まれる。
そして、グループ情報要求が通信制御装置(第1通信事業者)200に受信されると、通信制御装置(第1通信事業者)200の制御部210は、グループ情報要求に含まれている端末識別情報に基づいて、その端末識別情報により特定されるグループ情報を取得する。そして、通信制御装置(第1通信事業者)200の制御部210は、取得したグループを識別する情報(例えば、グループID)を情報処理装置(第1事業者)170へ送信する(713、714)。そして、情報処理装置(第1事業者)170は、受信したグループIDに基づいてプロファイルを検出する(560)。
このように、本技術の第2の実施の形態によれば、ログイン情報要求を受信する度に通信制御装置(第1通信事業者)からMCIMのグループ情報を取得することができる。すなわち、情報処理装置(第1事業者)170がグループ情報を保持しないため、情報処理装置(第1事業者)170が保持するグループ情報の更新が不要になる。
このように、本技術の実施の形態によれば、MCIMのグループ情報を用いて無線通信装置とログイン情報とを関連付けることで、ログインを必要とする通信サービスの無線通信装置に対する利便性が向上し、ユーザ好みの通信サービスを容易に受けることができる。
なお、本技術の実施の形態では、供給されるログイン情報の用途として、第2の無線通信装置130(デジタルスチルカメラ)からオンラインストレージサービスに写真をアップロードする例について説明したが、これに限定されるものではない。他にも種々の用途が考えられる。例えば、デジタルフォトフレームに写真を定期的に供給するサービスなども考えられる。
なお、本技術の実施の形態では、一体として構成される情報処理装置(通信制御装置120、200等)を例にして説明した。ただし、これらの情報処理装置が備える各部(例えば、制御部210、グループ管理データベース220)を複数の装置により構成する情報処理システムについても本技術の実施の形態を適用することができる。また、本技術の実施の形態では、4の無線通信装置により構成されるグループABを例にして説明したが、2、3、または、5以上の無線通信装置により構成されるグループについても本技術の実施の形態を適用することができる。
また、携帯型の無線通信装置(例えば、データ通信専用端末装置)や、固定型の無線通信装置に本技術の実施の形態を適用することができる。例えば、自動販売機のデータ収集を目的とする無線通信装置、エレベータ、自動車、電子機器(例えば、家電製品、ゲーム機、デジタルフォトフレーム)に搭載されている無線通信装置に本技術の実施の形態を適用することができる。
また、本技術の実施の形態では、ネットワーク接続権(接続権)として、MCIMの使用権を例にして説明した。ただし、他の情報(例えば、USIM(Universal Subscriber Identity Module))に基づいて、所定のネットワークと接続するための接続権についても、本技術の実施の形態を適用することができる。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、ハードディスク、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc(登録商標))等を用いることができる。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1) 無線通信を利用して所定のネットワークに接続するための接続権を共有する複数の無線通信装置から構成されるグループに属する無線通信装置を識別するための装置識別情報を登録するための登録要求を前記グループに属する無線通信装置から受信した場合に、前記登録要求を送信した無線通信装置が属するグループを構成する無線通信装置を識別するための装置識別情報を、前記グループを管理する管理システムから取得する取得部と、
前記取得された装置識別情報と、当該装置識別情報に係る無線通信装置が通信サービスを利用する際に用いられるログイン情報とを関連付けて保持部に保持させる制御を行う制御部と
を具備する情報処理装置。
(2) 前記制御部は、前記ログイン情報の供給要求を無線通信装置から受信した場合には、当該供給要求を送信した無線通信装置に係る装置識別情報に関連付けられている前記ログイン情報を供給する前記(1)に記載の情報処理装置。
(3) 前記供給要求には、前記装置識別情報が含まれており、
前記管理システムは、グループを識別するためのグループ識別情報と、当該グループ識別情報に係るグループに属する各無線通信装置に係る前記装置識別情報とを前記無線通信装置ごとに関連付けて保持し、
前記取得部は、前記登録要求を受信した場合に、前記登録要求を送信した無線通信装置が属するグループに係るグループ識別情報と、当該グループ識別情報に関連付けられている前記装置識別情報とを取得し、
前記制御部は、前記取得された装置識別情報と前記取得されたグループ識別情報とを関連付けて保持させて、前記供給要求を送信した無線通信装置に前記ログイン情報を供給する場合には、前記送信された供給要求に含まれている装置識別情報に基づいて前記供給要求を送信した無線通信装置が属するグループに係るグループ識別情報を検出し、当該検出されたグループ識別情報に関連付けられているログイン情報を前記供給要求を送信した無線通信装置に送信する
前記(2)に記載の情報処理装置。
(4) 前記情報処理装置は、前記ログイン情報を前記無線通信装置に送信する送信サービスを提供するサーバであり、
前記取得部は、前記送信サービスの提供を受けるためのログイン要求が行われた際に、前記管理システムが管理するグループに関するグループ情報を変更するための認証情報が供給された場合には、前記グループ識別情報および前記装置識別情報を取得する
前記(3)に記載の情報処理装置。
(5) 前記管理システムは、RO(Registration Operator)であり、
前記取得部は、前記ROに接続するために用いられるPCID(Provisional Connectivity Identity)を前記装置識別情報として取得する
前記(1)から(4)のいずれかに記載の情報処理装置。
(6) 無線通信を利用して所定のネットワークに接続するための接続権を共有する複数の無線通信装置から構成されるグループを識別するためのグループ識別情報と、当該グループ識別情報に係るグループに属する無線通信装置が通信サービスを利用する際に用いられるログイン情報とを関連付けて保持する保持部と、
前記ログイン情報の供給要求を無線通信装置から受信した場合には、前記送信された供給要求に含まれている無線通信装置を識別するための装置識別情報を、前記グループ識別情報と当該グループ識別情報に係るグループに属する各無線通信装置に係る前記装置識別情報とを前記無線通信装置ごとに関連付けて保持する管理システムに送信する送信部と、
前記送信された装置識別情報に応じて前記管理システムから供給される情報であって、前記供給要求を送信した無線通信装置が属するグループに係る前記グループ識別情報を用いて、当該取得されたグループ識別情報に関連付けられているログイン情報を前記供給要求を送信した無線通信装置に送信する制御を行う制御部と
を具備する情報処理装置。
(7) 通信サービスを利用する際にログインを必要とする通信サービスのログイン情報と、無線通信を利用して所定のネットワークに接続するための接続権を共有する複数の無線通信装置から構成されるグループを識別するためのグループ識別情報とを関連付けて保持している情報処理装置へ送信する前記ログイン情報の供給要求であって、無線通信装置を識別するための装置識別情報を含む供給要求を送信する制御を行う第1制御部と、
前記送信された供給要求に含まれる装置識別情報に基づいて検出されたグループ識別情報に関連付けられているログイン情報が前記情報処理装置から供給された場合には、当該供給されたログイン情報に基づいて前記通信サービスにログインし、当該ログインの後に前記通信サービスの利用に関するデータの送受信の制御を行う第2制御部と
を具備する無線通信装置。
(8) 無線通信を利用して所定のネットワークに接続するための接続権を共有する複数の無線通信装置から構成されるグループを識別するためのグループ識別情報と、当該グループ識別情報に係るグループに属する各無線通信装置を識別するための装置識別情報とを前記無線通信装置ごとに関連付けて保持して前記グループを管理する管理サーバと、
前記グループ識別情報を取得するための登録要求を前記グループに属する無線通信装置から受信した場合に前記グループ識別情報および前記装置識別情報を前記管理サーバから取得し、当該取得されたグループ識別情報および装置識別情報と、当該取得されたグループ識別情報に係るグループに属する無線通信装置が通信サービスを利用する際に用いられるログイン情報とを関連付けて保持部に保持させる制御を行う情報処理装置と、
前記通信サービスを利用する際に、装置識別情報を含む前記ログイン情報の登録要求を前記情報処理装置に送信し、当該装置識別情報に基づいて検出されたログイン情報が前記情報処理装置から供給された場合には、当該ログイン情報に基づいて前記通信サービスにログインし、当該ログインの後に前記通信サービスの利用に関するデータの送受信の制御を行う無線通信装置と
を具備する通信システム。
(9) 無線通信を利用して所定のネットワークに接続するための接続権を共有する複数の無線通信装置から構成されるグループに属する無線通信装置を識別するための装置識別情報を登録するための登録要求を前記グループに属する無線通信装置から受信した場合に、前記登録要求を送信した無線通信装置が属するグループを構成する無線通信装置を識別するための装置識別情報を、前記グループを管理する管理システムから取得する取得手順と、
前記取得された装置識別情報と、当該装置識別情報に係る無線通信装置が通信サービスを利用する際に用いられるログイン情報とを関連付けて保持部に保持させる制御を行う制御手順と
を具備する情報処理装置の制御方法。