JP2013089563A - 非水系二次電池用セパレータ並びにこれを備えた二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シャットダウン機能を有しつつ、且つ、電池内部の温度上昇による寸法収縮を生じない、リチウムイオン電池等をはじめとする非水系二次電池用セパレータを提供する。
【解決手段】 本発明の非水系二次電池用セパレータは、平均繊維径2.0μm以下のガラス繊維から構成された空孔率85〜97体積%のガラス繊維製不織布内部およびその少なくとも一方の表面に、空孔率85体積%以下のポリオレフィン樹脂製の微多孔体を設けることにより構成する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、二次電池用セパレータ並びにこれを備えた二次電池に関する。
従来、リチウムイオン電池のセパレータ等の非水系二次電池用セパレータとして、例えば、特許文献1や特許文献2に記載されるポリオレフィン樹脂製の微多孔膜を用いるのが一般的である。ポリオレフィン系のセパレータが一般的であるのは、正極−負極間の短絡等により電解質内に過大な電流が流れ、更に、反応が加速して熱暴走を起こすことを防止するため、セパレータの微孔が通常の使用温度域を超えた場合に、ポリオレフィンが流動して微孔を閉塞し、過剰電流が流れることを防止することができるためである。このようなシャットダウン機能を持たせることで安全対策を施している。
シャットダウンは、電池の使用温度域を僅かに超えた温度で起きる必要があり、セパレータを構成する材料の融点は100〜200℃の範囲で、且つ、有機電解質溶液に高い耐薬品性を有する必要があるため、ポリオレフィン系のものにほぼ限定されている。
また、特許文献3や特許文献4には、高融点の有機材料や無機材料のセパレータが提案され、ポリオレフィン樹脂製のセパレータの欠点である耐熱性の低さを改善しているが、シャットダウン機能はない。
また、特許文献5には、ガラス繊維製織物にポリオレフィン樹脂を含浸して得られるセパレータが提案されている。
さらに、特許文献6には、比較例1としてガラス繊維製不織布の両面にポリエチレン樹脂製の微多孔層を形成したものが記載されている。しかし、このような構成では、ポリエチレン微多孔層の多孔性を維持したまま高温での貼り合わせをすることは困難であり、ガラス繊維とポリエチレン樹脂との接着が不十分で、部分剥離した場合に電池発熱時に部分的収縮による皺や破れが生じてしまう。
更に、上述した特許文献1〜6に開示のセパレータには、次のような問題点があった。
特許文献1および2のようなポリオレフィン樹脂製のセパレータは、正極−負極間の短絡等により電池が高温になった場合、局所的な温度上昇であればシャットダウン機能が働く。しかし、広い範囲の温度上昇の場合、セパレータが収縮して破れや寸法不足が生じ、極板間にセパレータのない部分が生じ、その部分で更に短絡を生じる。また、非常に急速な温度上昇でも、シャットダウンが起きる前に収縮が起きる場合がある。
また、ポリオレフィン樹脂製の微多孔膜は、融点以下で延伸を行うことで開孔するのが一般的である。そのために、大きな残留応力を有しており、融点以下の加熱で延伸と逆方向に収縮を起こす。延伸処理をしていないとしても、溶融したポリオレフィン樹脂の凝集による収縮は必ず起きるため、骨格となる材料がないと皺が生じてしまう。
また、特許文献6の比較例1のような無機材料製の不織布と有機材料製の多孔体を積層した構造のセパレータとした場合、電池内部で温度上昇が起きると有機材料製の多孔体が溶融して無機材料製の不織布の孔を閉塞し、セパレータを通過するイオン伝導を阻害する必要がある。
有機材料製の多孔膜の場合は、電池に予め付与された面圧力のために、厚さが薄くなって溶融した有機材料が厚さ方向に圧縮されて孔を閉塞する。しかし、無機材料製の不織布の場合は、面圧力によって無機材料製の不織布が十分薄くならないため、これを閉塞し得るに十分な体積の有機材料が含有されている必要がある。更に、代表的な無機材料のガラス繊維と、ポリエチレン樹脂とは親和性が乏しいため、大きな空隙を形成しやすくシャットダウン機能が得られにくい。
また、特許文献5のように無機材料の織布と有機材料の多孔体を積層した場合、十分な体積の有機材料が必要であるのは、上記で述べたものと同様であるが、ガラス繊維製の不織布では繊維の間隔が広いため、最大孔径が不織布よりも大きく、不織布よりも多くの体積の樹脂がないと確実に閉塞できない。厚さ一定で樹脂量を増やした場合、積層体の空孔率は低くなり、イオン伝導度は低くなる。
また、特許文献4のような無機材料や、特許文献3のパラアラミドのような高融点の有機材料によりセパレータを構成することも考えられるが、シャットダウン機能が働かないので、安全面でポリオレフィン樹脂製のセパレータに劣るという問題がある。
特開2009−001817号公報 国際公開第05/113657号 特開2007−277580号公報 特開2004−335367号公報 特開2004−269579号公報 特開2003−346765号公報
これらの課題を解決するため、本発明の目的は、シャットダウン機能を有しつつ、且つ、電池内部の温度上昇による寸法収縮を生じない、リチウムイオン電池等をはじめとする非水系二次電池用セパレータを提供することにある。
本発明の非水系二次電池用セパレータは、請求項1に記載の通り、平均繊維径2.0μm以下のガラス繊維から構成された空孔率85〜97体積%のガラス繊維製不織布内部およびその少なくとも一方の表面に、空孔率85体積%以下のポリオレフィン樹脂製の微多孔体を設けたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ガラス繊維製不織布を構成するガラス繊維の平均繊維径を1.2μm以下としたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記ポリオレフィン微多孔体は、延伸工程を経ずに形成されたものであることを特徴とする。
請求項4記載の非水系二次電池は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の非水系二次電池用セパレータを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、温度上昇に伴うセパレータの破れ、皺、寸法不足を低減することができる。また、このセパレータを延伸処理をせずに形成することにより、残留応力がなく、電池内部の温度上昇時にセパレータに及ぼす影響を抑えて更に収縮率を抑えることが可能となる。
本発明の一実施例であるセパレータの平面SEM画像 同断面SEM画像
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明の非水系二次電池用セパレータは、平均繊維径2.0μm以下のガラス繊維から構成された空孔率85〜97体積%のガラス繊維製不織布内部およびその少なくとも一方の表面に、空孔率85体積%以下のポリオレフィン樹脂製の微多孔体を設けたものである。
ガラス繊維の平均繊維径は2.0μm以下とする。ガラス繊維間の微小領域において均一に非延伸樹脂の微多孔膜を形成することができるからである。これより太いとガラス繊維製不織布の繊維間隔が大きすぎて溶融したポリオレフィン樹脂製の微多孔膜が閉塞しきれず、シャットダウン機能が損なわれるからである。また、微多孔膜の閉塞性を向上させるためには、ガラス繊維の平均径を1.2μm以下とすることが好ましい。尚、平均繊維長としては、2〜5mmとすることが好ましい。
また、ガラス繊維製不織布の空孔率は85〜97体積%とする。97体積%よりも大きいと、ガラス繊維が少なくなり強度が低下して、ポリオレフィン樹脂の僅かな収縮を抑えることができず、85体積%よりも小さいとイオン伝導を阻害するからである。
また、ポリオレフィン樹脂製の微多孔体は、ガラス繊維製不織布内部及び少なくとも一方の表面(表裏両面又は一方の面のみ)にも、ポリオレフィン樹脂のみの微多孔層として形成する。
ガラス繊維製不織布の内部のみにポリオレフィン樹脂製の多孔体が存在する場合、温度上昇に伴う流動でポリオレフィン樹脂がランダムに移動する。このため、部分的にポリオレフィン樹脂のない領域、即ち、10μmを超えるような大きな空隙が生じやすくなり、ポリオレフィン樹脂製の微多孔膜が十分に閉塞しないからである。この不足分を補うため、本発明では、表面層で溶融したポリオレフィン樹脂がガラス繊維製不織布の内部に浸透させることができるような構造を採用している。
また、ガラス繊維製不織布内部のポリオレフィン樹脂及び少なくとも一方の表面のポリオレフィン樹脂の体積の合計を100%として、ポリオレフィン樹脂製の多孔体の空孔率は85体積%以下とし、好ましくは、60体積%〜85体積%とする。85体積%よりも大きいと、ポリオレフィンの体積が少なく、十分なシャットダウン機能が得られないからである。
更に、ガラス繊維製不織布の嵩体積を100%に対して、ガラス繊維製不織布内部のポリオレフィン樹脂及び少なくとも一方の表面のポリオレフィン樹脂の体積の合計を25%以上とすることが好ましい。実験により、この25%以上とすることにより、確実にシャットダウン機能が得られることが解ったためである。
本発明では、上記構成のセパレータとすることにより、ガラス繊維製不織布には温度上昇による収縮が生じず、ポリオレフィン樹脂製の微多孔体の収縮に伴って生じる、破れ、皺、寸法不足を低減することができる。
尚、ガラス繊維とポリオレフィン樹脂とでは親和性が乏しいため、繊維間隔が大きいと、ガラス繊維が溶融したポリオレフィン樹脂をはじいて大きい孔が形成されることとなる。従って、繊維径を細くして繊維本数を増やし、繊維間隔を小さくすることが重要である。
また、得られたセパレータの厚さは20〜80μmとすることが好ましい、これより厚いと電気抵抗が大きくなり、薄いとピンホールが生じやすく絶縁機能が損なわれるからである。
ガラス繊維製不織布にポリオレフィン樹脂製の微多孔膜を形成する方法は、ガラス繊維製不織布を、ポリオレフィン樹脂を濃度10〜22体積%となるように溶媒と混練した溶液に浸漬した後に、除去する方法等の公知の方法を使用することができる。ポリオレフィン樹脂が溶融時に悪影響を与えないようにするために、熱誘起相分離方等の延伸処理をせずに形成することが好ましい。ロール加工による残留応力がなく、溶融後の流動によって収縮は生じるものの延伸処理を施したものに比べれば僅かであり、温度上昇時に基材に及ぼす歪みが小さく、寸法収縮率はほぼゼロとなるからである。従って、延伸処理をせずに形成されたポリオレフィン樹脂製の微多孔体は、延伸処理を施したポリオレフィン樹脂製の微多孔体に比べて温度上昇時の収縮率が小さくなり、上記で説明したガラス繊維製不織布を基材と一体化することにより、収縮は極めて小さく抑えることができる。
ポリオレフィン樹脂製の微多孔体を構成するポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン(高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン)、ポリプロピレン等が挙げられる。また、例えば、ポリエチレン以外に、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等の他のポリオレフィンを混合して用いても良い。
本発明の非水系二次電池用セパレータは、公知の手段を用いて、非水電解質二次電池を製造することができる。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に具体的に説明する。尚、本発明の要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
厚さ30μmのガラス繊維製不織布(空孔率;約94体積%、平均繊維径;約0.5μm、平均繊維長;2〜5mm)に、ポリエチレン樹脂のフタル酸ジイソデシル溶液(濃度;20体積%、温度;約200℃)をガラス繊維製不織布の両面に十分含浸し、ポリイミドフィルムに挟んで加圧下で室温まで冷却した。この内部のフタル酸ジイソデシルをイソプロピルアルコールで抽出し、ガラス繊維製不織布−ポリエチレン樹脂製の微多孔体の複合膜を得た。作製した複合膜の厚さは、約50μmであった。また、質量測定の結果、ポリエチレン多孔体の空孔率は約80体積%であった。図1及び図2にSEM画像を示す。図1は平面画像であり、図2は断面画像である。図2から、ポリエチレン樹脂製の単体層はガラス繊維製不織布の両面に形成されていることがわかった。
実施例1の試料片の熱プレス(140℃、0.2kPa)前後のガーレ透気抵抗度(JIS P8117、B形試験機)を測定した(以下、「シャットダウン試験」とする。)。
熱プレスによって微孔が閉塞した部分の透気抵抗度(単位;s(秒))の値は、熱プレス後の方が大きくなり、熱プレス前後の比が高い程シャットダウン機能が高いといえる。ここでは、前後比100以上を満たす場合にシャットダウン機能があるものとした。尚、本測定の適用範囲は、透気抵抗度1.4〜1300sであることが同JIS規格にて定められているが、閉塞の程度を評価するために、測定値が最大50,000sとなるまで測定を行った。測定値が50,000sを超える場合は、完全に閉塞したとして、測定を打ち切った。
実施例1の透気抵抗度の測定結果は、以下の通りとなった。
・試験前:約50s
・試験後:50,000s超
・前後比:1,000超
上記結果から、シャットダウン機能の条件を十分に満たしていることがわかった。
次に、実施例1の試験片を無加圧、160℃で加熱し、寸法変化を測定した(以下、「収縮試験」とする)。
面積収縮率(1−加熱後面積/加熱前面積)は、2%未満であった。
[実施例2]
実施例1と同様のガラス繊維製不織布に、実施例1と同様のポリエチレン樹脂のフタル酸ジイソデシル溶液をガラス繊維製不織布の片面から含浸し、完全に含浸する前に素早くポリイミドフィルムに挟んで室温まで冷却した。作製した複合膜の厚さは、約50μmであった。また、質量測定の結果、ポリエチレン多孔体の空孔率は約80体積%であった。ポリエチレン樹脂のみの多孔層はガラス繊維製不織布片面にのみ形成され、他方はガラス繊維が露出していることをSEMで確認した。
シャットダウン試験を実施したところ、透気抵抗度は以下の通りとなった。
・試験前:約29s
・試験後:10,000〜18,000s
・前後比:340〜620
以上の結果から、シャットダウン機能の条件を満たしていた。
また、収縮試験を実施したところ、面積収縮率は、2%未満であった。
[比較例1]
市販のポリオレフィン樹脂製の多孔体(セルガード2400)を使用した。
シャットダウン試験を実施したところ、透気抵抗度は以下の通りとなった。
・試験前:190s
・試験後:50,000s超
・前後比:260超
以上の結果から、シャットダウン機能の条件を満たしていた。
また、試験片の収縮試験を実施したところ、面積収縮率は36%であった。
[比較例2]
実施例1のガラス繊維製不織布のみを使用した。
シャットダウン試験を実施したところ、透気抵抗度は試験前後いずれも測定下限の1.4s未満であった。シャットダウン機能の条件は満たしていなかった。
また、試験片の収縮試験を実施したところ、収縮は全く検出されなかった。
[比較例3]
厚さ50μmのガラス繊維製不織布(空孔率;約94体積%、平均繊維径;約0.5μm、平均繊維長;2〜5mm)に、ポリエチレン樹脂のフタル酸ジイソデシル溶液(濃度;20体積%、温度;約200℃)をガラス繊維製不織布の両面に十分含浸した後、温度を保持したまま両面の余剰液を厚さ2mmのガラスマットで除去し、ポリイミドフィルムに挟んで加圧下で室温まで冷却した。この内部のフタル酸ジイソデシルをイソプロピルアルコールで抽出し、ガラス繊維製不織布−ポリエチレン多孔体複合膜を得た。作製した複合膜の厚さは、約50μmであった。複合膜の両面にガラス繊維が露出していることをSEM画像で確認した。
シャットダウン試験を実施したところ、透気抵抗度は以下の通りとなった。
・試験前:30s
・試験後:6.2s
・前後比:0.2s
シャットダウン機能の条件を満たしていなかった。
試験後に透気抵抗度が低い理由は、溶融したポリエチレンが凝集し、大きな径の孔が形成されたためと考えられる。
また、試験片の収縮試験を実施したところ、面積収縮率は2%未満であった。
[比較例4]
実施例1と同じガラス繊維製不織布に、ポリエチレン樹脂のフタル酸ジイソデシル溶液(濃度;8体積%、温度;約200℃)を、実施例1と同様にして、ガラス繊維製不織布内にポリエチレン樹脂製の多孔体を設けたセパレータを得た。作製した複合膜の厚さは、約50μmであった。また、質量測定の結果、ポリエチレン多孔体の空孔率は約92体積%であった。ポリエチレン樹脂の単体層が、ガラス繊維製不織布の両面に形成されていることをSEM画像で確認した。
得られた試験片に対して、シャットダウン試験を実施したところ、透気抵抗度は以下の通りとなった。
・試験前:8.4s
・試験後:3.6s
・前後比:0.4
シャットダウン機能の条件を満たしていなかった。
試験後に透気抵抗度が低い理由は、溶融したポリエチレン樹脂が凝集し、大きな径の孔が形成されたためと考えられる。
また、試験片の収縮試験を実施したところ、面積収縮率は2%未満であった。
[比較例5]
実施例1と同様のガラス繊維製不織布と、比較例1のポリオレフィンシートを重ね合せ、微孔が閉塞しない温度である120℃に加熱し、0.2kPaでプレスして両者を貼り合せた。
得られた試験片に対して、シャットダウン試験を実施したところ、透気抵抗度は以下の通りとなった。
・試験前:200s
・試験後:50,000s超
・前後比:250超
シャットダウン機能の条件を満たしていた。
また、試験片の収縮試験を実施したところ、ガラス繊維製不織布とポリオレフィンシートが部分剥離し、ポリオレフィンシートのみが収縮して、強いシワが発生した。
実施例1〜2、比較例1〜5の厚さ、透気抵抗度(試験前後)、透気度前後比及び加熱収縮(面積収縮率)を以下の表1にまとめた。
上記表1からも明らかなように、本発明の実施例1及び2は、比較例1〜5と比べて、シャットダウン性能に優れ、加熱後の変形も優れ、非水系二次電池用セパレータとして有用であることがわかった。

Claims (4)

  1. 平均繊維径2.0μm以下のガラス繊維から構成された空孔率85〜97体積%のガラス繊維製不織布内部およびその少なくとも一方の表面に、空孔率85体積%以下のポリオレフィン樹脂製の微多孔体を設けたことを特徴とする非水系二次電池用セパレータ。
  2. 前記ガラス繊維製不織布を構成するガラス繊維の平均繊維径を1.2μm以下としたことを特徴とする請求項1に記載の非水系二次電池用セパレータ。
  3. 前記ポリオレフィン樹脂製の微多孔体は、延伸工程を経ずに形成されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の非水系二次電池用セパレータ。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の非水系二次電池用セパレータを備えたことを特徴とする非水電解質二次電池。
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