JP2013088245A - パワー半導体測定用コンタクトプローブ - Google Patents

パワー半導体測定用コンタクトプローブ Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構造で、かつ小型で精密な電気特性検査が可能なパワー半導体測定用コンタクトプローブを提供する。
【解決手段】パワー半導体測定用コンタクトプローブ1は、円筒状のスリーブ2と、スリーブ2内を摺動自在に嵌合するプランジャーコンタクト3と、プランジャーコンタクト3をパワー半導体の外部接続用端子へ向けて付勢するコイルスプリング4とを備え、プランジャーコンタクト4のコンタクト側を可動軸受け5に圧入して固定し、非コンタクト側を固定軸受け6に摺動自在に挿通し、可動軸受け5と、固定軸受け6とで、スリーブ2内にプランジャーコンタクト3を摺動自在とし、可動軸受け5と、固定軸受け6との間にコイルスプリング4をプランジャーコンタクト3に装着して配置し、コイルスプリング4を、スリーブ2、プランジャーコンタクト3、可動軸受け5、固定軸受け6に対して電気的に絶縁した。
【選択図】図1

Description

この発明は、基板の表面に電極を備えたパワー半導体の断線、ショート等を精密に検査することのできるパワー半導体測定用コンタクトプローブに関するものである。
周知のように、種々の電子機器の高品質化に伴って、これらに使用される電子部品においても同様の高品質が求められている。そのため、この種の電子部品は、製造後出荷される前や、実際に使用される際に電気的特性を測定する検査が行われている。
従来技術による電子部品の検査用コンタクトプローブは、電子部品の集積回路を検査するには、集積回路の接続用端子を、プランジャーコンタクトに対して押した状態で接触させることにより、接続用端子と検査用回路とを、バネに付勢された状態で、プランジャーコンタクトを通して電気的に接続することにより行われる。
しかしながら、このような従来のコンタクトプローブには、検査用回路から供給される電流がプランジャーコンタクトへ流れる際には、バネにも流れてしまうため、バネをスリーブおよびプランジャーコンタクトに対して電気的に絶縁したものがある(特許文献1)。
特開平11−174084号公報
この特許文献1に記載のものは、スリーブをバネに対して分離して配置し、バネとプランジャーコンタクトとの間に電気絶縁部材を配置し、スリーブはバネを収納しないようにしてプランジャーコンタクトからバネへ電気が流れることを防止しており、バネを支持する別部材が必要であり、またプランジャーコンタクトをバネが直接付勢しており、構成が複雑で、かつコンタクトプローブが長くなるなどの問題がある。
この発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、簡単な構造で、かつ小型で精密な電気特性検査が可能なパワー半導体測定用コンタクトプローブを提供することを目的とする。
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
請求項1に記載の発明は、円筒状のスリーブと、
前記スリーブ内を摺動自在に嵌合するプランジャーコンタクトと、
前記プランジャーコンタクトをパワー半導体の外部接続用端子へ向けて付勢するコイルスプリングとを備え、
前記プランジャーコンタクトのコンタクト側を可動軸受けに圧入して固定し、非コンタクト側を固定軸受けに摺動自在に挿通し、
前記可動軸受けと、前記固定軸受けとで、前記スリーブ内に前記プランジャーコンタクトを摺動自在とし、
前記可動軸受けと、前記固定軸受けとの間に前記コイルスプリングを前記プランジャーコンタクトに装着して配置し、
前記コイルスプリングを、前記スリーブ、前記プランジャーコンタクト、前記可動軸受け、前記固定軸受けに対して電気的に絶縁したことを特徴とするパワー半導体測定用コンタクトプローブである。
請求項2に記載の発明は、前記プランジャーコンタクトを電気絶縁フィルムパイプで被覆し、
前記可動軸受けと前記コイルスプリングの一方の端部との間に第1の電気絶縁フィルムリングを介在させ、
かつ前記固定軸受けと前記コイルスプリングの他方の端部との間に第2の電気絶縁フィルムリングを介在させたことを特徴とする請求項1に記載のパワー半導体測定用コンタクトプローブである。
請求項3に記載の発明は、前記スリーブと前記コイルスプリングとの間に、前記プランジャーコンタクトを押した状態で接触させて測定するとき、前記コイルスプリングが圧縮し拡大しても前記スリーブと接触することがないようにする隙間を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパワー半導体測定用コンタクトプローブである。
請求項4に記載の発明は、前記プランジャーコンタクトの表面を、銀層、金層の順に積層した複合層構造としたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のパワー半導体測定用コンタクトプローブである。
請求項5に記載の発明は、前記スリーブのコンタクト側を凹ませて前記可動軸受けの抜け止めとし、
前記スリーブの非コンタクト側端部を内側に曲げて前記固定軸受けの抜け止めとしたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のパワー半導体測定用コンタクトプローブである。
前記構成により、この発明は、以下のような効果を有する。
請求項1に記載の発明では、プランジャーコンタクトのコンタクト側を可動軸受けに圧入して固定し、非コンタクト側を固定軸受けに摺動自在に挿通し、可動軸受けと、固定軸受けとで、スリーブ内にプランジャーコンタクトを摺動自在とし、可動軸受けと、固定軸受けとの間にコイルスプリングをプランジャーコンタクトに装着して配置し、コイルスプリングを、スリーブ、プランジャーコンタクト、可動軸受け、固定軸受けに対して電気的に絶縁したことで、簡単な構造で、かつ小型で精密な電気特性検査が可能である。
請求項2に記載の発明では、プランジャーコンタクトを電気絶縁フィルムパイプで被覆し、可動軸受けとコイルスプリングの一方の端部との間に第1の電気絶縁フィルムリングを介在させ、かつ固定軸受けとコイルスプリングの他方の端部との間に第2の電気絶縁フィルムリングを介在させ、電気絶縁フィルムを利用してコイルスプリングを安価な構造で、電気的に絶縁することができる。
請求項3に記載の発明では、スリーブとコイルスプリングとの間に、プランジャーコンタクトを押した状態で接触させて測定するとき、コイルスプリングが圧縮し拡大してもスリーブと接触することがないようにする隙間を設けたことで、コイルスプリングを安価な構造で、電気的に絶縁することが可能で、測定誤差の発生を防止することができる。
請求項4に記載の発明では、プランジャーコンタクトの表面を、銀層、金層の順に積層した複合層構造としたことで、ミリΩの抵抗値が得られる。
請求項5に記載の発明では、スリーブのコンタクト側を凹ませて可動軸受けの抜け止めとし、スリーブの非コンタクト側端部を内側に曲げて固定軸受けの抜け止めとしたことで、コンパクトな構造でスリーブに組み付けることができる。
第1の実施の形態のパワー半導体測定用コンタクトプローブの断面図である。 プランジャーコンタクトの一部の断面図である。 パワー半導体測定用コンタクトプローブの組み付けを説明する図である。 パワー半導体測定を示す図である。 第2の実施の形態のパワー半導体測定用コンタクトプローブの断面図である。 パワー半導体測定用コンタクトプローブの組み付けを説明する図である。
以下、この発明のパワー半導体測定用コンタクトプローブの実施の形態について説明する。この発明の実施の形態は、発明の最も好ましい形態を示すものであり、この発明はこれに限定されない。
[第1の実施の形態]
(パワー半導体測定用コンタクトプローブの構造)
この実施の形態のパワー半導体測定用コンタクトプローブの構成を、図1に基づいて説明する。図1はパワー半導体測定用コンタクトプローブの断面図である。
この実施の形態のパワー半導体測定用コンタクトプローブ1は、パワー半導体の外部接続用端子と検査用回路とを電気的に接続するものであって、円筒状のスリーブ2と、スリーブ2内を摺動自在に嵌合するプランジャーコンタクト3と、プランジャーコンタクト3をパワー半導体の外部接続用端子へ向けて付勢するコイルスプリング4とを備え、これらはいずれも導電性材料で構成されている。
プランジャーコンタクト3のコンタクト側3aを可動軸受け5に圧入して固定し、非コンタクト側3bを固定軸受け6に摺動自在に挿通し、可動軸受け5と、固定軸受け6とで、スリーブ2内にプランジャーコンタクト3を摺動自在とした構成であり、可動軸受け5及び固定軸受け6はいずれも金属の導電性材料で構成されている。
プランジャーコンタクト3は、銅、銅合金、タングステンなどの材料から形成され、 このプランジャーコンタクト3には、表面の酸化防止のために、ニッケルメッキを行いその上に金メッキの加工を行うが、この実施の形態では、図2に示すように、表面にまず銀メッキを行いその上に銀の酸化防止をするために金メッキの加工を行い、銀層100、金層101を順に積層した複合層構造とした。電気抵抗は、金より銀の方がより優れており、プランジャーコンタクト3の表面を銀層101と金層100を順に積層した複合層構造とすることで、低いミリΩの抵抗値が得られる。
ニッケルメッキを行いその上に金メッキの加工を行うものでは、金メッキは、0.2ミクロンであるが、プランジャーコンタクト3による測定時のコンタクト作業では、コンタクト部分が金の0.2ミクロン層であるため、表面の金磨耗が早く、金の0.2ミクロン層が磨耗で消化された後は、ニッケルメッキ部分に到達する。このため、測定時にニッケルの抵抗に変化し電気抵抗値が2倍以上になり、パワー半導体測定には、使用不能になる。
この実施の形態では、プランジャーコンタクト3の第1の加工には、ニッケルの変わりに銀メッキを行い、その上に金メッキ加工を行っており、プランジャーコンタクト3の表面が銀層100、金層101を順に積層した複合層構造となり、従来にないミリΩの抵抗値が得られる。
この可動軸受け5と、固定軸受け6との間にコイルスプリング4をプランジャーコンタクト3に装着して配置し、このコイルスプリング4を、スリーブ2およびプランジャーコンタクト3に対して電気的に絶縁している。この実施の形態では、プランジャーコンタクト3のコイルスプリング4が位置する部分を電気絶縁フィルムパイプ10で被覆し、可動軸受け5とコイルスプリング4の一方の端部4aとの間に第1の電気絶縁フィルムリング11を介在させ、かつ固定軸受け6と付勢部材4の他方の端部4bとの間に第2の電気絶縁フィルムリング12を介在させている。
スリーブ2の内周面とコイルスプリング4との間に、隙間90を設け、この隙間90によってコイルスプリング4を安価な構造で、電気的に絶縁している。すなわち、スリーブ2のパイプ内径(φ0.36±0.02mm)に対し、プランジャーコンタクト3に装着した電気絶縁フィルムパイプ10のパイプ外径(φ0.262mm)が小さく、更にコイルスプリング4のコイルバネ外径(φ0.33mm)が電気絶縁フィルムパイプ10のパイプ外径より大きく、かつスリーブ2のパイプ内径より小さくなるように寸法が設定される。
パワー半導体の外部接続用端子に、プランジャーコンタクト3のコンタクト部3cを押した状態で接触させて測定するために、コンタクト部3cを0.2〜0.3mm押し当てると、その分コイルスプリング4が圧縮し、コイルスプリング4のコイルバネの外径はφ0.341mm程度に拡大する。スリーブ2のパイプ内径は、(φ0.36±0.02mm)であり、スリーブ2のパイプ内径と拡大したコイルスプリング4のコイルバネの外径との差は、約0.2程度の隙間90が残り、スリーブ2のパイプ内径とコイルスプリング4のコイルバネの外径は、スリーブ2とコイルスプリング4とが接触することがないように隙間90が設定される。このように、スリーブ2とコイルスプリング4とが接触することがないように隙間90を設定することで、測定誤差の発生を防止することができる。
この実施の形態では、電気絶縁フィルムパイプ10と、第1の電気絶縁フィルムリング11及び第2の電気絶縁フィルムリング12を用い、電気絶縁フィルムを利用したコイルスプリング4を安価な構造で、電気的に絶縁することができる。この電気絶縁フィルムパイプ10、第1の電気絶縁フィルムリング11及び第2の電気絶縁フィルムリング12は、耐熱300℃以上のものが用いられる。
また、電気絶縁フィルムパイプ10に代えてプランジャーコンタクト3のコイルスプリング4に対向する部分に、電気絶縁性樹脂剤を塗布して電気絶縁層を設けてもよい。
スリーブ2は、コンタクト側2aを凹ませ、この凹み部2cを可動軸受け5の小径軸5aに形成される段部5bに係止して可動軸受け5の抜け止めとし、非コンタクト側2bは端部2dを内側に曲げて固定軸受け6の抜け止めとしている。
また、プランジャーコンタクト3のコンタクト部3cには、接触部3dの軸心位置に円錐穴3eを形成している。これにより、プランジャーコンタクト3のコンタクト部3cを、パワー半導体の外部接続用端子に接触させて検査を行うときに、接触部3dの軸心位置に形成した円錐穴3eによって接触部3dを安定して接触することができる。
(パワー半導体測定用コンタクトプローブの組み付け)
次に、この実施の形態のパワー半導体測定用コンタクトプローブの組付けを、図3に基づいて説明する。図3はパワー半導体測定用コンタクトプローブの組み付けを説明する図である。
プランジャーコンタクト3を可動軸受け5に圧入し、プランジャーコンタクト3に所定位置に可動軸受け5を固定する。このプランジャーコンタクト3に電気絶縁フィルムパイプ10を挿入し、プランジャーコンタクト3のコイルスプリング4が位置する部分を電気絶縁フィルムパイプ10で被覆し、第1の電気絶縁フィルムリング11を挿入して可動軸受け5に接触させるようにする。
次に、プランジャーコンタクト3の電気絶縁フィルムパイプ10の位置に、コイルスプリング4を挿入して装着し、コイルスプリング4の端部に接触させるように第2の電気絶縁フィルムリング12を挿入する(図3(a))。
予め、スリーブ2の非コンタクト側2bの端部2dを内側に曲げて固定軸受け6の抜け止めとしておき、このスリーブ2の中に固定軸受け6をコンタクト側2aから挿入し、さらに図3(a)において組み付けが完了したプランジャーコンタクト3を挿入する(図3(b))。
この状態では、プランジャーコンタクト3が固定軸受け6に移動可能に挿通され、固定軸受け6に第2の電気絶縁フィルムリング12が接触しており、さらにプランジャーコンタクト3をコイルスプリング4が圧縮するまで押し込み、コンタクト側2aをスリーブ2の内側へ凹ませ、この凹み部2cが可動軸受け5の段部5bに係合するようにし、可動軸受け5の抜け止めとする(図3(c))。
(パワー半導体測定)
この実施の形態のパワー半導体測定用コンタクトプローブ1は、図4に示すように、パワー半導体50の接続用端子51に、プランジャーコンタクト3のコンタクト部3cを押した状態で接触させる。これにより、接続用端子51とテスト回路60とは、プランジャーコンタクト3及びスリーブ2を通して、コイルスプリング4に付勢された状態で電気的に接続されるので、テスト回路60を通してパワー半導体50の電気的特性を検査することができる。
このとき、プランジャーコンタクト3とコイルスプリング4との間は、電気絶縁フィルムパイプ10、第1の電気絶縁フィルムリング11、第2の電気絶縁フィルムリング12により電気的に絶縁される。また、スリーブ2とコイルスプリング4との間に、プランジャーコンタクト3を押した状態で接触させて測定するとき、コイルスプリング4が圧縮し拡大してもスリーブ2と接触することがないようにする隙間90により電気的に絶縁されており、測定誤差の発生を防止することができる。また、可動軸受け5と固定軸受け6は、プランジャーコンタクト3と密着され、高電流を吸収し、電気抵抗が小さくなり電流損失も小さくなる。
また、この実施の形態では、コイルスプリング4がスリーブ2、プランジャーコンタクト3、可動軸受け4、固定軸受け5に対して電気的に絶縁されているので、コイルスプリング4によるインダクタンスや抵抗値変化が発生することない。また、スリーブ2とコイルスプリング4との間に隙間90があり、スリーブ2にプランジャーコンタクト3が可動軸受け4を介して摺動するために十分な長さを確保したとしても、電流の流れる経路が短くなり特性検査を高精度に実施することができると共に、構造を簡素化できるので製造コストを低減することができる。
[第2の実施の形態]
(パワー半導体測定用コンタクトプローブの構造)
この実施の形態のパワー半導体測定用コンタクトプローブの構成を、図5に基づいて説明する。図5はパワー半導体測定用コンタクトプローブの断面図である。
この実施の形態では、第1の実施の形態と同じ構成は同じ符号を付して説明を省略する。この実施のパワー半導体測定用コンタクトプローブ1は、円筒状のスリーブ2と、スリーブ2内を摺動自在に嵌合するプランジャーコンタクト3と、プランジャーコンタクト3をパワー半導体の外部接続用端子へ向けて付勢するコイルスプリング4とを備え、プランジャーコンタクト3のコンタクト側3aを可動軸受け5に圧入して固定し、非コンタクト側3bを固定軸受け6に摺動自在に挿通し、可動軸受け5と、固定軸受け6とで、スリーブ2内にプランジャーコンタクト3を摺動自在とした構成であるが、コイルスプリング4を電気絶縁材料20で被覆した構成である。この電気絶縁材料20での被覆は、例えばガラス粉末等の電気絶縁材料を塗布して硬化させて被覆してもよく、またガラス粉末等の電気絶縁材料のシートを巻き付けて被覆したものでもよい。
このコイルスプリング4を電気絶縁材料20で被覆することで、コイルスプリング4を、スリーブ2、プランジャーコンタクト3、可動軸受け5、固定軸受け6に対して電気的に絶縁している。この実施の形態では、コイルスプリング4を電気絶縁材料20で被覆し、安価な構造で、電気的に絶縁することができる。
(パワー半導体測定用コンタクトプローブの組み付け)
次に、この実施の形態のパワー半導体測定用コンタクトプローブの組付けを、図6に基づいて説明する。図6はパワー半導体測定用コンタクトプローブの組み付けを説明する図である。
プランジャーコンタクト3を可動軸受け5に圧入し、プランジャーコンタクト3に所定位置に可動軸受け5を固定する。このプランジャーコンタクト3にコイルスプリング4を挿入して可動軸受け5に接触させるようにする(図6(a))。
予め、スリーブ2の非コンタクト側2bの端部2dを内側に曲げて固定軸受け6の抜け止めとしておき、このスリーブ2の中に固定軸受け6をコンタクト側2aから挿入し、さらに図6(a)において組み付けが完了したプランジャーコンタクト3を挿入する(図6(b))。
この状態では、プランジャーコンタクト3が固定軸受け6に移動可能に挿通され、さらにプランジャーコンタクト3を可動軸受け5によってコイルスプリング4が圧縮されるまで押し込み、コンタクト側2aをスリーブ2の内側へ凹ませ、この凹み部2cが可動軸受け5の段部5bに係合するようにし、可動軸受け5の抜け止めとする(図6(c))。
(パワー半導体測定)
この実施の形態のパワー半導体測定用コンタクトプローブ1は、図4に示すように、パワー半導体50の接続用端子51に、プランジャーコンタクト3のコンタクト部3cを押した状態で接触させ、テスト回路60を通してパワー半導体50の電気的特性を検査することができる。
このとき、コイルスプリング4は、電気絶縁材料20で被覆することで、スリーブ2、プランジャーコンタクト3、可動軸受け5、固定軸受け6に対して電気的に絶縁される。また、可動軸受け5と固定軸受け6は、プランジャーコンタクト3と密着され、高電流を吸収し、電気抵抗が小さくなり電流損失も小さくなる。
また、この実施の形態では、コイルスプリング4がスリーブ2、プランジャーコンタクト3、可動軸受け4、固定軸受け5に対して電気的に絶縁されているので、コイルスプリング4によるインダクタンスや抵抗値変化が発生することない。
この発明は、基板の表面に電極を備えたパワー半導体の断線、ショート等を精密に検査することのできるパワー半導体測定用コンタクトプローブに適用され、簡単な構造で、かつ小型で精密な電気特性検査が可能である。
1 パワー半導体測定用コンタクトプローブ
2 スリーブ
2a コンタクト側
2b 非コンタクト側端部
2c 凹み部
3 プランジャーコンタクト
3a コンタクト側
3b 非コンタクト側
3c コンタクト部
3e 円錐穴
4 コイルスプリング
5 可動軸受け
6 固定軸受け
10 絶縁フィルムパイプ
11 第1の絶縁フィルムリング
12 第2の絶縁フィルムリング
20 電気絶縁材料



Claims (5)

  1. 円筒状のスリーブと、
    前記スリーブ内を摺動自在に嵌合するプランジャーコンタクトと、
    前記プランジャーコンタクトをパワー半導体の外部接続用端子へ向けて付勢するコイルスプリングとを備え、
    前記プランジャーコンタクトのコンタクト側を可動軸受けに圧入して固定し、非コンタクト側を固定軸受けに摺動自在に挿通し、
    前記可動軸受けと、前記固定軸受けとで、前記スリーブ内に前記プランジャーコンタクトを摺動自在とし、
    前記可動軸受けと、前記固定軸受けとの間に前記コイルスプリングを前記プランジャーコンタクトに装着して配置し、
    前記コイルスプリングを、前記スリーブ、前記プランジャーコンタクト、前記可動軸受け、前記固定軸受けに対して電気的に絶縁したことを特徴とするパワー半導体測定用コンタクトプローブ。
  2. 前記プランジャーコンタクトを電気絶縁フィルムパイプで被覆し、
    前記可動軸受けと前記コイルスプリングの一方の端部との間に第1の電気絶縁フィルムリングを介在させ、
    かつ前記固定軸受けと前記コイルスプリングの他方の端部との間に第2の電気絶縁フィルムリングを介在させたことを特徴とする請求項1に記載のパワー半導体測定用コンタクトプローブ。
  3. 前記スリーブと前記コイルスプリングとの間に、前記プランジャーコンタクトを押した状態で接触させて測定するとき、前記コイルスプリングが拡大しても前記スリーブと接触することがないようにする隙間を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパワー半導体測定用コンタクトプローブ。
  4. 前記プランジャーコンタクトの表面を、銀層、金層の順に積層した複合層構造としたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のパワー半導体測定用コンタクトプローブ。
  5. 前記スリーブのコンタクト側を凹ませて前記可動軸受けの抜け止めとし、
    前記スリーブの非コンタクト側端部を内側に曲げて前記固定軸受けの抜け止めとしたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のパワー半導体測定用コンタクトプローブ。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017096903A (ja) * 2015-11-20 2017-06-01 インクス株式会社 パワー半導体検査用コンタクトプローブ

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