JP2013088089A - ボイラ - Google Patents

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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Abstract

【課題】簡易な構造によって、面燃焼バーナの火炎リフトによる笛吹音およびこれに起因する騒音の発生を防止し得るボイラを提供する。
【解決手段】上部に水平方向に延在する面燃焼バーナ4を備えた燃焼室2が配置され、その下方に燃焼ガスが流下する方形箱状の熱交換室3が形成された燃焼炉1と、熱交換室3の下部に設けられて熱交換室3を経た燃焼ガスが流入する煙室箱15とを備え、かつ煙室箱15を、熱交換室3下部の一辺部から鉛直方向に底部15aまで垂下する縦壁15bと、辺部の対向辺部から底部15aに向けて漸次縦壁15b側に接近する傾斜壁15cと、これら縦壁と傾斜壁との間の両端部を塞ぐ端壁15dとを有する側面視略直角三角形状に形成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、給湯などの熱源として用いられるボイラに関するものである。
近年、給湯などの熱源として用いられるボイラには、高効率、低Nox、低CO、低騒音等の環境対応が要請されており、これに伴って負荷調整領域を拡大した広い燃焼ターンダウンを有する面燃焼の比例バーナが多用されつつある。
ところで、このような比例バーナを用いたボイラにあっては、入力が30%以下の燃焼時において、供給空気量に対する背圧バランスが崩れたりなどして火炎がリフトし、常時笛吹音が発生する傾向にある。そして、当該笛吹音が騒音になるとともに、さらに当該笛吹音の波長が、ボイラの燃焼炉内の寸法諸元の複数倍に合致する振動数(Hz)になると、いわゆる共鳴現象が生じて、当該騒音が助長されることになる。
そこで、上記笛吹音に起因する騒音の発生を防止するために、バーナの吸い込み口側に抵抗を設けるなどして燃焼風量の調整を行うと、逆に高燃焼の際に燃焼風量が不足になるという問題点があった。他方、バーナの下流側に所定の背圧を保持して上記騒音の発生を防止すべく、燃焼炉の下流側の煙室箱側の容量等を調整しようとすると、この煙室箱が過度に大きなものになり、ボイラ全体の小型化に逆行するという問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、簡易な構造によって、面燃焼バーナの火炎リフトによる笛吹音およびこれに起因する騒音の発生を防止し得るボイラを提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明は、上部に水平方向に延在する面燃焼バーナを備えた燃焼室が配置されるとともに当該燃焼室の下方に上記バーナの燃焼ガスが流下する略方形箱状の熱交換室が形成された燃焼炉と、この燃焼炉の上下部に各々配置された上部ヘッダーおよび下部ヘッダーと、これら上下部ヘッダーに各々上下端部が接続されるとともに上記熱交換室内に上記面燃焼バーナの延在方向に間隔をおいて複数形成されて内部に水が供給される貯水室と、この貯水室の外壁に上下方向および水平方向に間隔をおいて設けられ、上記熱交換室内に水平方向に突出する複数本の伝熱フィンと、上記熱交換室の下部に上記面燃焼バーナの延在方向に設けられて当該熱交換室を経た上記燃焼ガスが流入する煙室箱と、この煙室箱の端部から上方に延びる排気管とを備えたボイラにおいて、上記煙室箱を、上記熱交換室下部の一辺部から鉛直方向に当該煙室箱の底部まで垂下する縦壁と、上記辺部の対向辺部から当該煙室箱の上記底部に向けて漸次上記縦壁側に接近する傾斜壁と、これら縦壁と傾斜壁との間の両端部を塞ぐ端壁とを有する側面視略直角三角形状に形成したことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記排気管に、二重排気管が介装されているとともに、当該二重排気管の内管と外管との間には、吸音材が充填されていることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、上記傾斜壁の水平方向に対する傾斜角度をθとし、かつ上記煙室箱の底面から上記バーナの中心までの高さ寸法をH(mm)としたときに、上記傾斜角度θが10°〜30°の範囲であって、かつ上記高さ寸法Hが2.5θ+425<H<2θ+470の範囲、または上記傾斜角度θが30°〜35°の範囲であって、かつ上記高さ寸法Hが500<H<530の範囲となるように形成されていることを特徴とするものである。
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、上記煙室箱の底部に、ドレン管が接続されていることを特徴とするものである。
請求項1〜4のいずれかに記載の発明によれば、熱交換室を経た燃焼ガスが流入する煙室箱を、上記熱交換室下部の一辺部から鉛直方向に当該煙室箱の底部まで垂下する縦壁と、上記辺部の対向辺から当該煙室箱の底部に向けて漸次上記縦壁側に接近する傾斜壁と、これら縦壁と傾斜壁との両端部間を塞ぐ端壁とを有する側面視略直角三角形状に形成しているために、コンパクトな構成によって、面燃焼バーナの全長にわたって燃焼室の下流側に所望の背圧を均一に形成することができ、これにより、例えば入力が30%以下の低燃焼時においても、リフト燃焼を防止して笛吹音の発生を抑制することができる。
さらに、熱交換室が方形箱状に形成されているにも拘わらず、下方の煙室箱に、上記面燃焼バーナの延在方向に沿って傾斜壁を形成しているために、燃焼室に水平方向に設けられた面燃焼バーナから煙室箱の底部までの長さ寸法が、上記面燃焼バーナの延在方向と直交する方向において相違する。このため、一定の振動数における共鳴現象の発生を抑止することができ、よって低燃焼時に笛吹音が生じた場合においても、その共鳴による騒音の発生を防止することができる。
加えて、請求項2に記載の発明によれば、上記排気管に二重排気管を介装し、かつ当該二重排気管の内管と外管との間に吸音材を充填しているために、高燃焼時における騒音を5〜10dB程度、低減することができる。
ところで、本発明者等の実験によれば、入力が30%以下の低燃焼時に、上記笛吹音を全く無くすことは困難である。この際に、当該笛吹音は、特に315Hz帯域において60dBを超えて突出する傾向が見られた。
そこで、後述する実施例において詳述するように、上記傾斜壁の水平方向に対する傾斜角度をθとし、かつ上記煙室箱の底面から面燃焼バーナの中心までの高さ寸法をH(mm)としたときに、これらθおよびHを変化させることにより、上記笛吹音による騒音の音圧レベルが変化することを見出した。
そして、実用上、問題を生じない騒音の音圧レベル範囲の判断基準として、315Hz帯域におけるC特性の音圧レベルが60dB(C)以下であって、かつ全騒音値(ALL PASS)のA特性による音圧レベルが60dB(A)以下であることを設定し、当該判断基準を充足し得る上記高さ寸法Hおよび傾斜角度θの範囲を検証したところ、請求項3に記載の発明において特定する範囲内において、当該判断基準を充足し得るとの知見を得た。すなわち、請求項3に記載の発明によれば、笛吹音が生じる低燃焼時においても、確実に、実用上問題のない騒音の音圧レベル内に保持することが可能になる。
また、このボイラは、正面視において、面燃焼バーナから排出された燃焼ガスが、燃焼室から熱交換室に流下して煙室箱に流入し、この煙室箱の端部から排気管を上方に略U字状に流れる構造であることに加えて、さらに煙室箱に、その底部に向けて漸次縦壁側に接近する傾斜壁を形成しているために、請求項4に記載の発明のように、上記煙室箱の底部に、ドレン管を接続することにより、熱交換室における燃焼ガスからの潜熱回収時に発生するドレン水を、複雑なドレン漏れ処理を行うことなく、容易かつ確実に煙室箱の底部において収集して外部に排水することができる。
本発明に係るボイラの一実施形態を示す正面図である。 図1の側面図である。 本発明の効果を検証するために行った実施例の結果を示す図表である。 図3の低騒音の判断基準内となる傾斜角度と高さ寸法との関係を示すグラフである。 本発明に係るボイラの他の実施形態を示す正面図である。 図5の側面図である。
図1および図2は、本発明に係るボイラを、無圧式温水機のボイラに適用した一実施形態を示すもので、図中符号1が、上部に燃焼室2が形成されるとともに、この燃焼室2の下部に熱交換室3が形成された燃焼炉である。
この燃焼炉1は、図1に示す操作側から見た正面図において、左右方向に長手方向を有するもので、熱交換室3は略方形箱状に形成されている。また、この熱交換室3の上側の燃焼室2は、頂部に向けて漸次中央部側に傾斜する傾斜面2aによって形成されている。
そして、この傾斜面2aに、面燃焼比例バーナ4が設けられている。この面燃焼比例バーナ4は、給気ファン4bから供給される燃焼用空気によって、図示されない燃料ラインから供給される気体燃料を、傾斜面2aの内壁に設けたバーナ部4aにおいて燃焼させるものである。このバーナ部4aは、燃焼火炎を半円筒形の網目から燃焼室2内に斜め下方に向けて噴出させるもので、その軸線を傾斜面2aにおける上記長手方向に向けて水平に配置されている。
また、この燃焼炉1における燃焼室2の頂部には、上記長手方向に沿って管状の上部ヘッダー5が設けられ、熱交換室3の前面(操作面)側の下部角隅部には、上記長手方向に沿って管状の下部ヘッダー6が設けられている。他方、熱交換室3の内部は、当該熱交換室3内を上記長手方向に区画する複数の壁部7aが形成されており、これら壁部7aによって複数(図では5つ)の貯水室7がバーナ部4aの延在方向に間隔をおいて並列的に形成されている。そして、各貯水室7の上下端部が、各々上部ヘッダー5および下部ヘッダー6に接続されている。
また、熱交換室3の貯水室7間には、燃焼室2に連通する燃焼ガスの流路3aが形成されている。そして、貯水室7を画成する壁部7aの外壁には、燃焼ガスの流路3a側に水平方向に突出する複数本の棒状の伝熱フィン8が、上下方向および水平方向に間隔をおいて植設されている。
また、上部ヘッダー5の吐出側と下部ヘッダー6の吸入側との間には、循環ポンプ9および熱交換器10が介装された循環ライン11が設けられており、熱交換器10には、給水ライン12と、この熱交換器10において加熱された温水を給湯設備に送る給湯ライン13とが接続されている。さらに、上部ヘッダー5には、水を補給するための補給タンク14が接続されている。なお、図中符号14aは、補給タンク14の所定レベル位置に設けられた溢水孔である。
他方、熱交換室3の下方には、当該熱交換室3を流下した燃焼ガスが流入する煙室箱15が配置されている。この煙室箱15は、図2に示すように、熱交換室3の前面下部の辺部3bから鉛直方向に底面15aまで垂下する縦壁15bと、熱交換室3の後面下部の辺部3c(対向辺部)から底面15aに向けて漸次縦壁15b側に接近する傾斜壁15cとを有することにより、略直角三角形状に形成されている。
また、この煙室箱15は、一端部が熱交換室3の下部から燃焼炉1の側方に延出するように形成されており、その両端部が端壁15dによって塞がれている。そして、ボイラにおいては、図2に示すように、煙室箱15の傾斜壁15cの水平方向に対する傾斜角度をθとし、かつ底面15aから面燃焼バーナ4のバーナ部4aの中心までの高さ寸法をH(mm)としたときに、傾斜角度θが10°〜30°の範囲であって、かつ高さ寸法Hが2.5θ+425<H<2θ+470の範囲、または傾斜角度θが30°〜35°の範囲であって、かつ高さ寸法Hが500<H<530の範囲となるように形成されている。
さらに、煙室箱15の底面15aには、ドレン管19が接続されている。
他方、煙室箱15の燃焼炉1からの延出部分の上面に延びる排気管16の下端部が接続されている。この排気管16は、煙室箱15の上面から上方部分が、内管17aと外管17bとを備えた二重排気管17によって構成されており、これら内管17aと外管17bとの間には、吸音材18が充填されている。ここで、二重排気管17の内管17aの横断面積は、煙室箱15の燃焼ガス流路断面積よりも小さくなるように設定されている。
以上の構成からなるボイラにおいては、面燃焼比例バーナ4に燃焼用空気および気体燃料を供給してバーナ部4aにおいて燃焼させ、その燃焼ガスを燃焼室2から熱交換室3内の流路3aを流下させることにより、伝熱フィン8を利用して貯水室7内の水を加熱するとともに、これと併行して循環ポンプ9によって、加熱媒体となった上部ヘッダー6内の高温水を熱交換器10に送り、給水ライン12から供給される給水を加熱して、得られた温水を給湯ライン13へと供給する。他方、熱交換室3において、貯水室7内の水と熱交換した燃焼ガスは煙室箱15内に流入し、さらに排気管16、17を介して排出されて行く。
この際に、上記ボイラによれば、燃焼ガスの流路3aに、貯水室7の外壁7aに植設された多数の伝熱フィン8が突出しているために、高い熱交換率を得ることができるとともに、当該燃焼ガスの顕熱に加えて、これがドレン化する際に発生する潜熱も回収することができる。また、加熱手段として、面燃焼比例バーナ4を用い、かつバーナ部4aからの火炎を傾斜面2aから燃焼室2内へ斜め下方に向けて噴出させているために、当該火炎長が短いことと相まって、伝熱フィン8が直接火炎に曝されることがない。
さらに、上記ボイラによれば、熱交換室3を経た燃焼ガスが流入する煙室箱15を、縦壁15bと、その対向辺3cから煙室箱15の底面15aに向けて漸次縦壁15b側に接近する傾斜壁15cとを有する側面視略直角三角形状に形成しているために、コンパクトな構成によって、面燃焼比例バーナ4の全長にわたって、燃焼室2の下流側に所望の背圧を均一に形成することができ、これにより低燃焼時においても、リフト燃焼を防止して笛吹音の発生を抑制することができる。
また、下方の煙室箱15に、面燃焼比例バーナ4の延在方向に沿って傾斜壁15cを形成しているために、図2に示すように、熱交換室3が方形箱状に形成されていても、面燃焼比例バーナ4から煙室箱15の底部までの高さ寸法が、面燃焼比例バーナ4の延在方向と直交する方向(すなわち、ボイラの前後方向)において相違する。このため、一定の振動数における燃焼ガスの流路内での共鳴現象の発生を抑止することができ、よって低燃焼時に笛吹音が生じた場合においても、その共鳴による騒音の助長を防止することができる。
加えて、排気管16に二重排気管17を介装し、当該二重排気管17の内管17aの横断面積を、煙室箱15の燃焼ガス流路断面積よりも小さくなるように設定しているために、全ての燃焼領域における低騒音化を図ることができるとともに、さらに内管17aと外管17bとの間に吸音材18を充填しているために、高燃焼時における騒音も5〜10dB程度、低減することができる。
しかも、煙室箱15の傾斜壁15cの傾斜角度θが10°〜30°の範囲であって、かつ底面15aから面燃焼バーナ4のバーナ部4aの中心までの高さ寸法をH(mm)が2.5θ+425<H<2θ+470の範囲、または傾斜角度θが30°〜35°の範囲であって、かつ高さ寸法Hが500<H<530の範囲となるように形成しているために、後述するように、笛吹音が生じる低燃焼時においても、315Hz帯域におけるC特性の音圧レベルが60dB(C)以下であって、かつ全騒音値(ALL PASS)のA特性による音圧レベルが60dB(A)以下といった実用上問題を生じない音圧レベル内に保持することができる。
また、このボイラは、図1に示す正面視において、面燃焼比例バーナ4から排出された燃焼ガスが、燃焼室2から熱交換室3の流路3aに流下して煙室箱15に流入し、この煙室箱15の端部から排気管16を上方に略U字状に流れる構造であることに加えて、さらに、図2に示すように、煙室箱15に、底面15aに向けて漸次縦壁15b側に接近する傾斜壁を形成しているために、煙室箱15の底面15aにドレン管19を接続することにより、熱交換室3における燃焼ガスからの潜熱回収時に発生するドレン水を、複雑なドレン漏れ処理を行うことなく、容易かつ確実に煙室箱15の底部において収集して外部に排水することができる。
なお、上記実施形態は、本発明に係るボイラを、無圧式温水機のボイラに適用した場合についてのみ説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図5および図6に示すように、下部ヘッダー6に直接給水ライン12が接続されるとともに、上部ヘッダー5から加圧された温水が直接給湯ライン13に送られる加圧式のボイラにも同様に適用することが可能である。
また、上記実施形態においては、上記煙室箱15の前面側に縦壁15bを設け、後面側に底面15aに向けて漸次前面側の縦壁15b側に接近する傾斜壁15cを設けた場合について示したが、本発明はこれに限るものではなく、逆に上記煙室箱の後面側に縦壁を設け、前面側に、同様にして底面に向けて漸次後面側の縦壁側に接近する傾斜壁を設けても同様の作用効果を得ることが可能である。
入力が120kwのボイラについて、入力23%の負荷時において、上述した高さ寸法Hおよび傾斜壁15cの傾斜角度θを変化させた場合に発生する騒音の音圧レベルを、ボイラ前面側の高さ1mの位置において等価音圧レベルによって測定した。なお、騒音の音圧レベルは、10秒間測定した結果である。
図3は、この結果を示すものであり、問題を生じない騒音の音圧レベル範囲の判断基準として、315Hz帯域におけるC特性の音圧レベルが60dB(C)以下であって、かつ全騒音値(ALL PASS)のA特性による音圧レベルが60dB(A)以下であることを設定した。そして、当該判断基準に合致した高さ寸法Hおよび傾斜角度θの欄を丸印で示し、当該判断基準から外れた欄を×印で示した。
そして、上記結果を、図4に示すように、高さ寸法Hを縦軸とし、傾斜角度θを横軸としてプロットしたところ、図3において上記判断条件に合致した高さ寸法Hおよび傾斜角度θの組み合わせ(丸印)は、下限線と上限線とに挟まれる領域にあり、上記判断条件に合致しない組み合わせ(×印)については、いずれも上記領域を外れた位置にあることが判明した。
ちなみに、下限線は、傾斜角度θが10°〜30°の範囲においては、高さ寸法H=2.5θ+425であり、傾斜角度θが30°〜35°の範囲においては、高さ寸法H=500である。また、上限線は、傾斜角度θが10°〜30°の範囲においては、高さ寸法H=2θ+470であり、傾斜角度θが30°〜35°の範囲においては、高さ寸法H=530である。
したがって、これら(θ、H)の組み合わせが、上記下限線と上限線との間の領域になるように当該ボイラの諸元を設定することにより、笛吹音が生じる低燃焼時においても、315Hz帯域におけるC特性の音圧レベルが60dB(C)以下であって、かつ全騒音値(ALL PASS)のA特性による音圧レベルが60dB(A)以下といった実用上問題を生じない音圧レベル内に保持することができることが実証された。
1 燃焼炉
2 燃焼室
3 熱交換室
4 面燃焼比例バーナ
4a バーナ部
5 上部ヘッダー
6 下部ヘッダー
7 貯水室
8 伝熱フィン
15 煙室箱
15a 底面(底部)
15b 縦壁
15c 傾斜壁
15d 端壁
16 排気管
17 二重排気管
18 吸音材
19 ドレン管

Claims (4)

  1. 上部に水平方向に延在する面燃焼バーナを備えた燃焼室が配置されるとともに当該燃焼室の下方に上記面燃焼バーナの燃焼ガスが流下する略方形箱状の熱交換室が形成された燃焼炉と、この燃焼炉の上下部に各々配置された上部ヘッダーおよび下部ヘッダーと、これら上下部ヘッダーに各々上下端部が接続されるとともに上記熱交換室内に上記面燃焼バーナの延在方向に間隔をおいて複数形成されて内部に水が供給される貯水室と、この貯水室の外壁に上下方向および水平方向に間隔をおいて設けられ、上記熱交換室内に水平方向に突出する複数本の伝熱フィンと、上記熱交換室の下部に上記面燃焼バーナの延在方向に設けられて当該熱交換室を経た上記燃焼ガスが流入する煙室箱と、この煙室箱の端部から上方に延びる排気管とを備えたボイラにおいて、
    上記煙室箱を、上記熱交換室下部の一辺部から鉛直方向に当該煙室箱の底部まで垂下する縦壁と、上記辺部の対向辺部から当該煙室箱の上記底部に向けて漸次上記縦壁側に接近する傾斜壁と、これら縦壁と傾斜壁との間の両端部を塞ぐ端壁とを有する側面視略直角三角形状に形成したことを特徴とするボイラ。
  2. 上記排気管に、二重排気管が介装されているとともに、当該二重排気管の内管と外管との間には、吸音材が充填されていることを特徴とする請求項1に記載のボイラ。
  3. 上記傾斜壁の水平方向に対する傾斜角度をθとし、かつ上記煙室箱の底面から上記面燃焼バーナの中心までの高さ寸法をH(mm)としたときに、上記傾斜角度θが10°〜30°の範囲であって、かつ上記高さ寸法Hが2.5θ+425<H<2θ+470の範囲、または上記傾斜角度θが30°〜35°の範囲であって、かつ上記高さ寸法Hが500<H<530の範囲となるように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のボイラ。
  4. 上記煙室箱の底部に、ドレン管が接続されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のボイラ。
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