JP2013073891A - 反射型フィールドエミッションランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】一層効率の良い新規なフィールドエミッションランプを提供することを目的とする。
【解決手段】真空空間内に形成された電子放出源、ゲート電極及び蛍光体層を備えた反射型フィールドエミッションランプであって、前記電子放出源は、間隙を空けて覆うように形成された前記ゲート電極との間に電界が形成されて、電子線を放出し、前記蛍光体層は、前記ゲート電極との間に電界が形成されて、前記電子線が衝突することにより励起発光し、前記電子放出源は、前記電子線が前記蛍光体層の表面に対して斜め方向から衝突し、且つ該蛍光体層からの発光光線を遮蔽しない場所に位置決めされている。
【選択図】図3

Description

本発明は、反射型フィールドエミッションランプに関する。
フィールドエミッションランプ(以下、「FEL」と略す。)は、真空容器中に電界放出陰極アレー(FEA)と蛍光体を塗布したアノード基板とを対向させ、電子を加速して蛍光体を励起発光させる光源である。FELの特徴は、(1)水銀不使用、(2)平面発光・前面発光が可能で、管形蛍光ランプ実効全光束が表示全光束よりも大幅に低いのに対して、実効全光束と全光束がほぼ等しい、(3)平面、管形以外の異形光源(曲面等)が可能、(4)温度変化・湿度に強い、(5)X−Yマトリクス形成不要でエミッタ欠陥の許容率が高く、低コストである等の特徴をもっている。
図1は、このようなFELの原理を説明する図である。電界放出電子源2とゲート4の間に電圧Vkが印加され電界が形成される。電子源2の表面は、ミクロに見ると凹凸があり、電圧を印加すると凸部に電界が集中して、量子力学的トンネル効果により電子8が飛び出す。ゲート4と蛍光板6の間にも電圧Vaが印加され電界が形成され、電子8は加速されて蛍光板6に衝突し、蛍光板6が励起発光する。
なお、本発明者等は、FELに関連する次の先行技術文献を承知している。
特開平10−255695号公報「照明装置及び発光装置」(公開日:1998年9月25日) 特許文献1には、「透光性を有するカソード板6と発光面板10を組み合わせる。発光面板10を構成する発光面基板7を延長し、その裏面に反射層11を形成し鏡とする。」(要約)というFELの構成が開示されている。 特開2008−91279号公報「発光装置」(公開日:2008年4月17日) 特許文献2には、「…アノード電極5を設け、アノード電極5の両側の領域にカソード電極6を設ける。…電子放出源8に電界を印加して電子線を放出させ、放物線状に蛍光体層7に均一に落下させて蛍光体層7を励起・発光させる。」(要約)というFELの構成が開示されている。 特開2009−117299号公報「発光装置」(公開日:2009年5月28日) 特許文献3には、「カソード電極10を透光部30の周部に配置するとともに、アノード電極15を透光部30との対向領域に配設し、アノード電極15の上層に配設される蛍光体16の表面16aを凹面で形成する。」というFELの構成が開示されている。 特開2010−282956号公報「電界放出型光源」(公開日:2010年12月16日) 特許文献4には、「エミッタ電極11をワイヤエミッタ11aより構成し、反射部15はアノード電極を兼ね、反射部15の内径は、後端側が小さく先端側が大きくなっている。」(要約,段落0026)というFELの構成が開示されている。
上村佐四郎,余谷純子「3 ナノ電子材料3‐1 カーボンナノチューブフィールドエミッションディスプレイ」電子情報通信学会誌 Vol.85,No.11,PP.814-818 (2002年11月) 図2は、非特許文献1に記載されたランプ型デバイス100を説明する構造模式図である。このランプ型デバイス100は、陰極の電子放出源20、グリッド電極(ゲート電極に相当)40及び陽極の蛍光面60からなる三極構造である。電子放出源20は、スクリーン印刷法で形成された多層カーボンナノチューブ(多層CNT)陰極であり、グリッド電極40で覆われている。蛍光面60は、片面がフラットなレンズ形状をしたガラス160のフラットな面にスクリーン印刷法で蛍光体膜60を形成し、その表面にはアルミ薄膜(「メタルバック層」ともいう。)70を真空蒸着により形成している。蛍光体膜60は、十分な導電性を有していないので、このアルミ薄膜70により、電荷の溜まり現象(「チャージアップ」ともいう。)を回避し、蛍光面の電位が保持されている。
陰極電子源20とグリッド電極40の間に正電圧Vkを印加し、多層CNT陰極20の表面に強電界を発生すると、電子80が飛び出す。電子源20から放出された電子80は真空空間で加速され、正電圧Vaが印加されたアルミ薄膜70を貫通して、蛍光体60に衝突し、蛍光体60は電子線励起で発光する。
なお、この出願書類では、分かり易くするため、電子線8,80を矢印付き実線で、発光光線14,140を矢印付き破線で、夫々図示する。
なお、特許文献1では、発光面板10を構成する発光面基板7を延長した構成が特徴であり、本実施形態とはその構造が異なる。
特許文献2では、上方に向けられた電子線をUターンさせて蛍光体層に均一に照射する構造を採択しており、本実施形態とはその構造が異なる。特許文献2では、電子線を偏向制御するため電子線源と蛍光面との距離を或る程度必要とし、更に非常に強い電界強度が必要であるため小型化が難しいと思われる。更に、特許文献2には、「電子放出源8に電界を印加して電子線を濃出させ、放物線上に蛍光体層7に均一に落下させて蛍光体層7を励起・発光させる。」(要約)と記載されているが、「電子放出源8に印加される電界強度や電子放出源8と蛍光体層7との間隔等を考慮し、電子放出源8から放出された電子線が蛍光体層7全面に均一に照射されるような形状に適宜設定される。」(段落0024)とされるだけで、上方に向けられた電子線をUターンさせて蛍光体層に均一に照射する具体的な提案はない。
特許文献3では、蛍光体16の表面16aを凹面で形成した点に特徴があり、本実施形態とはその構造が異なる。特許文献3に示す凹面の蛍光体は、スクリーン印刷での形成が困難であり、装置の薄型構造も難しいと判断されるが、本実施形態に記載する蛍光体層はフラットであるため、スクリーン印刷での成膜が容易であり、装置の薄型構造が可能になる。更に、特許文献3では電子線が蛍光体層の面に対してほぼ垂直に衝突して蛍光体層の劣化を早めると思われるが、本実施形態では電子線は斜め入射であり、電子線の過度の集中による蛍光体層の劣化は抑制可能である。更に、凹面の蛍光体は、追加の冷却機構を設けることは考慮していない。更に、レンズ曲面30aを有する蓋体7は、これを通過する光束の損失が比較的大きいと思われるが、本実施形態では厚い蓋体は必要としない。更に、凹面の蛍光体10は、カソード電極10迄の距離が比較的大きいため所定の電界強度を得るためには比較的高い電圧を必要とするが、本実施形態では電子放出源と蛍光体層の距離が比較的小さく、同じ電界強度を得るに必要な電圧は相対的に低くてよい。
特許文献4では、エミッタ電極がワイヤ状であり、反射部の形状がお椀形をしている点に特徴があり、本実施形態とはその構造が異なる。
非特許文献1のランプ型デバイスは透過型FELである。
いずれ先行技術文献記載の装置も、以下に説明する本実施形態に係る反射型FELの特徴と相違する。
図2に示すランプ型デバイス100は、電子線80から発光140に至るルートが蛍光体60を透過するため「透過型FEL」と称される。透過型FELは、蛍光体膜60の表面にアルミ薄膜70が存在するため、これを通過する際に電子線のエネルギーロスが発生する。また、蛍光体膜60は、電子線80の衝突によりかなり発熱するが、蛍光体膜60の裏面は熱伝導性の悪いガラス160であり、更にガラス160の裏面は大気曝露の対流冷却であるため、蛍光体膜60の冷却効率は悪い等の問題がある。
従って、本発明は、一層効率の良い新規なFELを提供することを目的とする。
上記目的に鑑みて、本発明に係る反射型フィールドエミッションランプは、真空空間内に形成された電子放出源、ゲート電極及び蛍光体層を備えた反射型フィールドエミッションランプであって、前記電子放出源は、間隙を空けて覆うように形成された前記ゲート電極との間に電界が形成されて、電子線を放出し、前記蛍光体層は、前記ゲート電極との間に電界が形成されて、前記電子線が衝突することにより励起発光し、前記電子放出源は、前記電子線が前記蛍光体層の表面に対して斜め方向から衝突し、且つ該蛍光体層からの発光光線を遮蔽しない場所に位置決めされている。
更に、上記反射型フィールドエミッションランプでは、前記電子放出源は、一定のサイズを有して形成されているのに対して、前記蛍光体層は、点状蛍光体層であってよい。
上記反射型フィールドエミッションランプでは、前記蛍光体層は、点状蛍光体層であり、
前記電子放出源は、点状電子放出源であってよい。
更に、上記反射型フィールドエミッションランプでは、前記電子放出源は、ワイヤの表面に電子材料を塗布して形成されていてもよい。
更に、上記反射型フィールドエミッションランプでは、前記電子放出源は、カーボンナノチューブにより形成されていてもよい。
更に、上記反射型フィールドエミッションランプでは、前記導電性部材は、金属基板から成り、前記蛍光体層は、該金属基板の表面に成膜されていてもよい。
本発明によれば、一層効率の良い新規なFELを提供することが出来る。
図1は、FELの原理を説明する図である。 図2は、非特許文献1に記載されたランプ型デバイスを説明する構造模式図である。 図3は、第1実施形態に係る反射型FELの構造を示す模式図である。 図4は、透過型FELを説明する図である。 図5は、反射型FELを説明する図である。 図6は、反射型FELが有する欠点を説明する図である。 図7は、電子線の斜め照射の欠点を説明する図である。 図8は、第2実施形態に係る反射型FELの構造を示す模式図である。 図9は、第3実施形態に係る反射型FELの構造を示す模式図である。
以下、本発明に係る反射型フィールドエミッションランプ(反射型FEL)の実施形態に関して、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中、同じ又は対応する要素に対しては同じ符号を付与して、重複した説明を省略する。また、本実施形態は、本発明を説明するための例示であって、本発明の技術的範囲を何等限定するものではないことを承知されたい。
[第1実施形態]
図3は、第1実施形態に係る反射型FEL20−1の構造を示す模式図である。反射型FEL20−1は、前面を透光性部材16で形成した容器12の内部空間12aに、2組の陰極の電子放出源2−1、各々の電子放出源を覆うメッシュ状のゲート電極4−1及びアノード電極としての蛍光体基板6−1,18−1が収納されている。容器12の内部空間12aは、真空に維持されている。
透光性部材16は、典型的には耐熱ガラス(例えば、パイレックス(登録商標))である。しかし、この透光性部材16は、その他のガラス或いは気密封止が可能な他の透光性部材であってもよい。容器12は、典型的には透光性部材16と同じ材料又はこれと熱膨張率の近い材料であるが、他の気密封止が可能な剛性部材であってもよい。
陰極の電子放出源2−1は、典型的には、20mmφの円形平板状であり、基板の表面に電子放出源の材料を塗布して形成した。しかし、図2のFEL100と同様に、透光性部材16の表面に、典型的にはスクリーン印刷法で形成された多層カーボンナノチューブ(多層CNT)陰極としてもよい。しかし、電子放出源2−1は、その他の効率良く電子の電界放出が可能な陰極を使用してもよい。
ゲート電極4−1は、典型的には銅製の網目部材(メッシュ)又は格子部材(グリッド)である。しかし、ゲート電極4−1の形状に関しては、その他の多孔形状、スリット形状等の電子を効率良く通過させる任意の形状であってよい。
アノード電極の蛍光体基板6−1,18−1は、板厚0.5mmのニッケル(Ni)基板18−1の表面に蛍光体層6−1をスクリーン印刷法により形成している。蛍光体層がフラットであり、このため、スクリーン印刷による成膜が可能であり、更に薄型構造のFELが可能となることは、本実施形態の特徴の1つである。しかし、基板18−1の板厚及び材質は、これに限定されず、任意所望の板厚でよく、材質も電気導電性を有する部材、例えば、他の種類の金属基板、又は表面を導電処理した絶縁体であってよい。
蛍光体層6−1は、従来から知られており、電子線が衝突すると電子線励起によって発光する。基板18−1に対する蛍光体層6−1の形成方法に関しては、スクリーン印刷法に限定されず、真空蒸着等により成膜してもよい。
電子放出源2−1とゲート電極4−1の間隔は、約0.5〜1.0mm、両者間に印加される電圧は約1〜2kVであり、強い電界が形成されている。また、ゲート電極4−1と蛍光体層6−1の間に印加される電圧は約8kVである。夫々の印加電圧をパルス電圧として、電子線の均一化、発光の均一化を図ってもよい。ここに示した間隔および電圧の値は典型例であり、別の適切な値であってもよい。
図3の反射型FEL20−1の発光は、陰極電子放出源2−1とゲート4−1の間に正電圧Vkを印加し、陰極電子放出源2−1に強電界を発生すると、電子8が飛び出す。電子放出源2−1から放出された電子8の一部はゲート4−1に捕捉されるが、大半は真空空間12aで加速され、正電圧Vaが印加されたNi基板18−1の表面の蛍光体層6−1に衝突し、蛍光体層6−1は電子線励起により発光し、この発光光線14は、電子放出源2−1とゲート電極4−1により遮られることなく、透光性部材16を通って外部を照射する。発光14は、一般に、可視光線であるが、これに限定されない。発光14は、不可視光線である紫外線等であってもよい。
(変形例)
図3では、2組の電子放出源2−1及びゲート電極4−1を図示しているが、これに限定されない。1組でもよく、更に3組以上であってもよく、また組でなく1つ又は複数の電子放出源であってもよい。
(図3に示す反射型FELの特徴等)
次に、図3に示す反射型FEL20−1の有する特徴について、図4〜9を参照しながら説明する。図2に示す透過型FEL100の構造と比較すると、図3に示すFEL20−1は、(1)反射型であり、(2)蛍光体の構造(具体的には、アルミ薄膜が存在しないこと、有効な冷却構造が存在すること、電子線の衝突を受けた蛍光体層表面の発光が蛍光体層を透過することによるロスを被ることなく透光性部材の側に放出が可能なこと等)で相違する。
反射型に関しては、図4に示す透過型FELと図5に示す反射型FELとを比較して説明する。図4に示すように、透過型FEL100−1では、電子線8から発光14に至るルートが蛍光体層6を透過する構造である。これに対して、図5の反射型FEL200−1では、電子線8から発光14に至るルートが蛍光体層6で反射して、発光14は透光性部材17を通して外部へ向かう構造である。
次に、蛍光体基板の構造に関しては、図4に示す透過型FEL100−1では、蛍光体層6は、ガラスの表面(図示せず。図2の符号160参照)に形成され、蛍光体層6の表面にアルミ薄膜(メタルバック層)7が形成されている。これに対して、図5に示す反射型FEL200−1では、蛍光体層6は、Ni基板18の表面に形成されている。蛍光体層6は導電性のNi基板18に形成されているため、別途、チャージアップを回避し蛍光体層の電位を保持するための新たなアルミ薄膜は必要としない。従って、電子放出源2から飛び出した電子8は、アルミ薄膜通過によるエネルギーロスを受けることなく、直接、蛍光体層6に衝突することができる。更に、透過型FEL100−1では、電子線が蛍光体層6に衝突して発生した発光光線14が、蛍光体層を透過して光放出面側に到達するまでに光線透過ロスが存在するが、反射型FEL200−1にはそのようなロスが無く透光性部材17の側に放出可能である。
また、電子線8が蛍光体層6に衝突すると蛍光体層6は発熱するが、図4に示す透過型FEL100−1では蛍光体層6の裏面はガラス(図示せず。図2の符号160参照)であり、ガラスは熱伝導性が悪い。これに対して、図5の反射型FEL200−1では、蛍光体層6の裏面はNi基板18であり、Ni基板は熱伝導性が良いため、良好な冷却効果が得られる。更に、必要に応じて、Ni基板18の裏面に、電子線8又は発光光線14を遮蔽することなく、適当な冷却手段(冷却フィン,クーラー等)を設けることも出来る。これに対して、図4に示す透過型FEL100−1では、ガラスの裏面に、発光光線14を遮蔽することなく冷却手段を設けることは難しい(図2参照)。
上述の通り、透過型FEL100−1と比較して、反射型FEL200−1は幾つかの利点を有しているため、図3に示す第1実施形態では反射型FELを採用している。
反面、透過型FEL100−1に比較して、反射型FEL200−1が有する欠点もある。図6に示すように、反射型FEL200−1では、蛍光体層6からの発光14の一部は、電子放出源2及びゲート4に遮蔽され、上方の発光範囲のうち、角度θの範囲は影になる欠点を有している。この欠点を回避するため、図3に示すように、第1実施形態に係る反射型FEL20−1では、一対の電子放出源2−1及びゲート電極4−1の間に大きく隙間を設け、各々、発光光線14を遮蔽しない場所に位置決めしている。これにより、発光を遮蔽して影を作る欠点が無くなる。
しかし、図3に示すように、電子線8が蛍光体層6−1に対して斜め入射する構成にも欠点がある。図7は、電子線の斜め照射の欠点を説明する図である。なお、図7に関しては、図を簡単にして分かり易くするため、電子放出源2−1と蛍光体層6−1のみを図示し、ゲート電極を省略してあることを承知されたい。図7に示すように、一定のサイズを有する電子放出源2−1と一定のサイズを有する蛍光体層6−1の間に電圧を印加して両者間に電界を形成した場合、理想的には、電子放出源全面から蛍光体層全面に向かって均一な電界が形成され、両方の面の間に破線8iに示すような均一な電子線が向かうことが望ましい。しかし、現実には、蛍光体層6−1の内で、電子放出源2−1に一番近い点Pに電界が集中して、電子放出源2−1からの電子線8は蛍光体層の点Pに集中し、点Pの発光体のみが発光することとなる。
[第2実施形態]
図8は、第2実施形態に係る反射型FEL20−2の構造を示す模式図である。図3に示す反射型FEL20−1と比較すると、図8に示す反射型FEL20−2は、蛍光体層6−2を微小なサイズの蛍光体層(点状蛍光体層)としている。これにより、電子線8が蛍光体層の一点に集中する欠点を回避することが出来る。蛍光体層6−2の寸法は、典型的には、3mmφの円形である。
電子放出源2−2の個数は、2個に限定されない。1個又は3個以上であってよい。同様に、点状蛍光体層6−2の個数も1個に限定されない。2個以上であってよい。
しかし、図8に示す反射型FEL20−2では、一定のサイズの電子放出源2−2からの電子線8が、点状蛍光体層6−2に過度に集中する欠点も有する。
[第3実施形態]
図9は、第3実施形態に係る反射型FEL20−3の構造を示す模式図である。図3に示す反射型FEL20−1と比較すると、図9に示す反射型FEL20−3は、微小なサイズの電子放出源(点状電子放出源)2−3と微小なサイズの蛍光体層(点状蛍光体層)6−3としている。電子放出源2−3及び発光体6−3の寸法は、各々、典型的には、3mmφの円形である。
ここで、点状電子放出源2−3の個数は、2個に限定されない。1個又は3個以上であってよい。同様に、点状蛍光体層6−3の項数も1個に限定されない。2個以上であってよい。
第3実施形態に係る反射型FEL20−3では、電子放出源と蛍光体層を微小サイズにした結果、第2実施形態に係る反射型FEL20−2に関して記載した、一定のサイズの電子放出源からの電子線が点状蛍光体層に過度に集中する欠点を回避することが出来る。
しかし、電子放出源と蛍光体層を微小サイズにした結果、発光光線の照度が弱くなる場合がある。図9を側面図として平面図を想定した場合、複数個の点状電子放出源を円周状に配置し、これに対応して複数個の点状蛍光体層を比較的小さめの同心円の円周状に配置することにより、照度を高めることが出来る。この場合、各々の点状電子放出源からの電子線は、夫々最も近い点状蛍光体層に向かうので、各々の点状蛍光体層は均一に発光することが期待できる。
[本実施形態の変形例等]
以上、本発明に係る反射型フィールドエミッションランプの実施形態について説明したが、これらは例示であり、本発明の範囲を何等制限するものではない。本実施形態に対して当業者が容易に成し得る追加・削除・変更・改良等は、本発明の範囲内である。本発明の技術的範囲は、添附の特許請求の範囲の記載に基づいて定められる。
2,2−1,2−2,2−3,20:電子源,電子線源、電子放出源、 4,4−1,4−2,4−3,40:ゲート電極、 6,6−1,6−2,6−3,60:蛍光体層,蛍光体膜、 70:アルミ薄膜,メタルバック層、 8,80:電子線、 10:FEL、 12:容器、 12a:真空空間、 16:透光性部材、 18,18−1:導電性部材,金属基板,ニッケル基板、 20,20−1,20−2,20−3,200−1:反射型FEL、 100,100−1:透過型FEL、 160:ガラス、
FEL:フィールドエミッションランプ、

Claims (6)

  1. 真空空間内に形成された電子放出源、ゲート電極及び蛍光体層を備えた反射型フィールドエミッションランプにおいて、
    前記電子放出源は、間隙を空けて覆うように形成された前記ゲート電極との間に電界が形成されて、電子線を放出し、
    前記蛍光体層は、前記ゲート電極との間に電界が形成されて、前記電子線が衝突することにより励起発光し、
    前記電子放出源は、前記電子線が前記蛍光体層の表面に対して斜め方向から衝突し、且つ該蛍光体層からの発光光線を遮蔽しない場所に位置決めされている、フィールドエミッションランプ。
  2. 請求項1に記載のフィールドエミッションランプにおいて、
    前記電子放出源は、一定のサイズを有して形成されているのに対して、前記蛍光体層は、点状蛍光体層である、フィールドエミッションランプ。
  3. 請求項1に記載のフィールドエミッションランプにおいて、
    前記蛍光体層は、点状蛍光体層であり、
    前記電子放出源は、点状電子放出源である、フィールドエミッションランプ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィールドエミッションランプにおいて、
    前記電子放出源は、ワイヤの表面に電子材料を塗布して形成されている、フィールドエミッションランプ。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィールドエミッションランプにおいて、
    前記電子放出源は、カーボンナノチューブにより形成されている、フィールドエミッションランプ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィールドエミッションランプにおいて、
    前記導電性部材は、金属基板から成り、前記蛍光体層は、該金属基板の表面に成膜されている、フィールドエミッションランプ。
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