JP2013071636A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】温度上昇を好適に抑制することができる車両に装着可能な空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】接地端からリムチェックラインまでの領域となるタイヤサイド部Sを両側に有する空気入りタイヤ1において、車両装着時において車両の幅方向内側におけるタイヤサイド部Sの表面に設けられた複数の内側凹部100bと、車両装着時において車両の幅方向外側におけるタイヤサイド部Sの表面に設けられた複数の外側凹部100aと、を備え、複数の内側凹部100bの容積の総和は、複数の外側凹部100aの容積の総和に比して大きくなっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関するものである。
従来、少なくとも一方のサイドウォール部の表面に円環状の装飾体が設けられた空気入りタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。この空気入りタイヤにおいて、円環状の装飾体の表面には、突起が多数形成されている。このため、突起を多数形成することで、サイドウォール部に生じる凹凸や、金型加工によって生じるタイヤの外観不良を目立たなくすることができる。
また、タイヤ外側面にタイヤ周方向およびタイヤ径方向に亘って多数の凹部を設けた空気入りタイヤが知られている(例えば、特許文献2参照)。この空気入りタイヤでは、タイヤ外側面に多数の凹部を設けることで、走行時における空気抵抗を低減している。なお、多数の凹部は、タイヤ外側面の所定の領域に設けられ、車両装着状態で車両の幅方向両側または幅方向外側に設けられている。
特開平11−321243号公報 特開2010−260377号公報
ところで、車両に装着されるタイヤは、一方側のサイドウォール部が車両の幅方向外側に露出する一方で、他方側のサイドウォール部が車両の幅方向内側のホイールハウスに格納される。車両に装着されるタイヤは、走行時において、変形による発熱や車両からの廃熱等により、温度が上昇する。このとき、車両内側のサイドウォール部は、車両のホイールハウスに格納されているため、露出している車両外側のサイドウォール部に比して昇温し易い。
ここで、特許文献1では、サイドウォール部に多数の突起を形成している。しかしながら、本発明は、サイドウォール部に多数の突起を形成する構成ではないため、特許文献1とは着想が異なる。また、特許文献2では、タイヤ外側面に設けられた多数の凹部は、車両装着状態で車両の幅方向両側または幅方向外側に設けられている。しかしながら、多数の凹部を車両の幅方向両側に設ける場合、規格上のサイズ表示やブランドロゴを表記するため、製品として市販する際の制約条件となる。また、多数の凹部を車両の幅方向外側のみに凹部を設ける場合、車両内側のサイドウォール部における放熱のし難さを考慮することができず、車両内側のサイドウォール部における昇温の抑制を図ることが困難である。
そこで、本発明は、昇温の抑制を好適に図ることができる車両に装着可能な空気入りタイヤを提供することを課題とする。
本発明の空気入りタイヤは、接地端からリムチェックラインまでの領域となるタイヤサイド部を両側に有する空気入りタイヤにおいて、車両装着時において車両の幅方向内側におけるタイヤサイド部の表面に設けられた複数の内側凹部と、車両装着時において車両の幅方向外側におけるタイヤサイド部の表面に設けられた複数の外側凹部と、を備え、複数の内側凹部の容積の総和は、複数の外側凹部の容積の総和に比して大きいことを特徴とする。
この場合、複数の内側凹部が配置される領域を内側配置領域とし、複数の外側凹部が配置される領域を外側配置領域とし、内側配置領域と外側配置領域とは、タイヤ幅方向に投影する投影面において、異なる領域となっていることが好ましい。
この場合、複数の内側凹部が配置される領域を内側配置領域とし、複数の外側凹部が配置される領域を外側配置領域とし、内側配置領域と外側配置領域とは、タイヤ幅方向に投影する投影面において、同一領域となっていてもよい。
この場合、複数の内側凹部が配置される領域を内側配置領域とし、複数の外側凹部が配置される領域を外側配置領域とし、少なくとも内側配置領域および外側配置領域のいずれか一方は、タイヤ径方向において、接地端からタイヤ幅が最大となる最大幅位置までに至る外径側領域のうち、接地端位置から外径側領域の1/3となる位置までに至る第1領域を含んでいることが好ましい。
この場合、複数の内側凹部が配置される領域を内側配置領域とし、複数の外側凹部が配置される領域を外側配置領域とし、少なくとも内側配置領域および外側配置領域のいずれか一方は、タイヤ径方向において、タイヤ幅が最大となる最大幅位置を中心として、タイヤ径方向の内側および外側に延在する第2領域を含んでおり、第2領域は、最大幅位置からタイヤ径方向の内側および外側に延在するそれぞれの領域が、接地端から最大幅位置に至る外径側領域の1/3の領域となっていることが好ましい。
この場合、複数の内側凹部が配置される領域を内側配置領域とし、複数の外側凹部が配置される領域を外側配置領域とし、外側配置領域は、タイヤ径方向において、接地端からタイヤ幅が最大となる最大幅位置までに至る外径側領域のうち、接地端から外径側領域の1/3となる位置までに至る第1領域を含み、内側配置領域は、第1領域と、タイヤ径方向において、最大幅位置を中心として、タイヤ径方向の内側および外側に延在する第2領域とを含んでおり、第2領域は、最大幅位置からタイヤ径方向の内側および外側に延在するそれぞれの領域が、接地端から最大幅位置に至る外径側領域の1/3の領域となっていることが好ましい。
この場合、内側凹部および外側凹部は、その深さが、0.5mm以上5.0mm以下であることが好ましい。
この場合、内側凹部および外側凹部は、その開口が円形で、開口の直径が1.0mm以上8.0mm以下であることが好ましい。
本発明の空気入りタイヤによれば、複数の内側凹部の容積の総和を、複数の外側凹部の容積の総和に比して大きくすることができるため、車両の幅方向内側のタイヤサイド部を、車両の幅方向外側のタイヤサイド部に比して好適に昇温抑制することができる。
図1は、本実施の形態に係る空気入りタイヤの子午断面図である。 図2は、空気入りタイヤの外側配置領域および内側配置領域の一例を示す投影図である。 図3は、空気入りタイヤの外側配置領域および内側配置領域の他の一例を示す投影図である。 図4は、本実施の形態に係る空気入りタイヤの実施例を比較した表である。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の実施例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
(実施の形態)
図1は、本実施の形態に係る空気入りタイヤの子午断面図である。以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤ1の回転軸(図示せず)と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、前記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。また、タイヤ幅方向とは、前記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面(タイヤ赤道線)CLに向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面CLから離れる側をいう。タイヤ赤道面CLとは、空気入りタイヤ1の回転軸に直交すると共に、空気入りタイヤ1のタイヤ断面幅の中心を通る平面である。タイヤ断面幅とは、空気入りタイヤ1の総幅から、タイヤ幅方向の外側の表面に形成された模様の高さを差し引いた幅であり、タイヤ断面高さとは、空気入りタイヤ1の外径からリム径を引いた差分の1/2の高さである。タイヤ赤道線とは、タイヤ赤道面CL上にあって空気入りタイヤのタイヤ周方向に沿う線をいう。本実施の形態では、タイヤ赤道線にタイヤ赤道面と同じ符号「CL」を付す。
本実施の形態の空気入りタイヤ1は、車両(図示せず)に装着した場合、タイヤ幅方向において、車両の内側および外側に対する向きが指定されている。向きの指定は、図には明示しないが、例えば、サイドウォール部4に設けられた指標により示される。以下、車両に装着した場合に車両の幅方向内側に向く側を車両内側、車両の幅方向外側に向く側を車両外側という。なお、車両内側および車両外側の指定は、車両に装着した場合に限らない。例えば、リム組みした場合に、タイヤ幅方向において、車両の内側および外側に対するリムの向きが決まっている。このため、空気入りタイヤ1は、リム組みした場合、タイヤ幅方向において、車両の内側(車両内側)および外側(車両外側)に対する向きが指定される。
なお、本実施の形態の空気入りタイヤ1は、乗用車用タイヤに適用して説明するが、ランフラットタイヤまたは重荷重タイヤに適用してもよい。
本実施の形態の空気入りタイヤ1は、図1に示すようにトレッド部2と、その両側のショルダー部3と、各ショルダー部3から順次連続するサイドウォール部4およびビード部5とを有している。また、この空気入りタイヤ1は、カーカス層6と、ベルト層7と、ベルト補強層8とを備えている。
トレッド部2は、ゴム材(トレッドゴム)からなり、空気入りタイヤ1のタイヤ径方向の最も外側で露出し、その表面が空気入りタイヤ1の輪郭となる。トレッド部2の外周表面、つまり、走行時に路面と接触する踏面には、トレッド面21が形成されている。トレッド面21は、タイヤ周方向に沿って延び、タイヤ赤道線CLと平行なストレート主溝である複数(本実施の形態では4本)の主溝22が設けられている。複数の主溝22は、タイヤ赤道線CLを挟んで対称な配置となっている。そして、トレッド面21は、これら複数の主溝22により、タイヤ周方向に沿って延び、タイヤ赤道線CLと平行なリブ状の陸部23が複数形成されている。また、図には明示しないが、トレッド面21は、各陸部23において、主溝22に交差するラグ溝が設けられている。陸部23は、ラグ溝によってタイヤ周方向で複数に分割されている。また、ラグ溝は、トレッド部2のタイヤ幅方向最外側でタイヤ幅方向外側に開口して形成されている。なお、ラグ溝は、主溝22に連通している形態、または主溝22に連通していない形態の何れであってもよい。
ショルダー部3は、トレッド部2のタイヤ幅方向両外側の部位である。また、サイドウォール部4は、空気入りタイヤ1におけるタイヤ幅方向の最も外側に露出したものである。また、ビード部5は、ビードコア51とビードフィラー52とを有する。ビードコア51は、スチールワイヤであるビードワイヤをリング状に巻くことにより形成されている。ビードフィラー52は、カーカス層6のタイヤ幅方向端部がビードコア51の位置で折り返されることにより形成された空間に配置されるゴム材である。
カーカス層6は、各タイヤ幅方向端部が、一対のビードコア51でタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返され、かつタイヤ周方向にトロイド状に掛け回されてタイヤの骨格を構成するものである。このカーカス層6は、タイヤ周方向に対する角度がタイヤ子午線方向に沿いつつタイヤ周方向にある角度を持って複数並設されたカーカスコード(図示せず)が、コートゴムで被覆されたものである。カーカスコードは、有機繊維(ポリエステルやレーヨンやナイロンなど)からなる。このカーカス層6は、少なくとも1層で設けられている。
ベルト層7は、少なくとも2層のベルト71,72を積層した多層構造をなし、トレッド部2においてカーカス層6の外周であるタイヤ径方向外側に配置され、カーカス層6をタイヤ周方向に覆うものである。ベルト71,72は、タイヤ周方向に対して所定の角度(例えば、20度〜30度)で複数並設されたコード(図示せず)が、コートゴムで被覆されたものである。コードは、スチールまたは有機繊維(ポリエステルやレーヨンやナイロンなど)からなる。また、重なり合うベルト71,72は、互いのコードが交差するように配置されている。
ベルト補強層8は、ベルト層7の外周であるタイヤ径方向外側に配置されてベルト層7をタイヤ周方向に覆うものである。ベルト補強層8は、タイヤ周方向に略平行(例えば±5度)でタイヤ幅方向に複数並設されたコード(図示せず)がコートゴムで被覆されたものである。コードは、スチールまたは有機繊維(ポリエステルやレーヨンやナイロンなど)からなる。図1で示すベルト補強層8は、ベルト層7のタイヤ幅方向端部を覆うように配置されている。ベルト補強層8の構成は、上記に限らず、図には明示しないが、ベルト層7全体を覆うように配置された構成、または、例えば2層の補強層を有し、タイヤ径方向内側の補強層がベルト層7よりもタイヤ幅方向で大きく形成されてベルト層7全体を覆うように配置され、タイヤ径方向外側の補強層がベルト層7のタイヤ幅方向端部のみを覆うように配置されている構成、あるいは、例えば2層の補強層を有し、各補強層がベルト層7のタイヤ幅方向端部のみを覆うように配置されている構成であってもよい。すなわち、ベルト補強層8は、ベルト層7の少なくともタイヤ幅方向端部に重なるものである。また、ベルト補強層8は、帯状(例えば幅10[mm])のストリップ材をタイヤ周方向に巻き付けて設けられている。
このように構成された空気入りタイヤ1において、タイヤ幅方向両外側には、タイヤサイド部Sが設けられ、タイヤサイド部Sの表面には、図2に示すように、複数の凹部100が設けられている。図2は、空気入りタイヤの外側配置領域および内側配置領域の一例を示す投影図である。ここで、タイヤサイド部Sとは、タイヤ径方向において、トレッド部2の接地端TからリムチェックラインLまでの領域となっており、タイヤサイド部Sの表面は、タイヤ周方向およびタイヤ径方向に亘って一様に連続する面となっている。
なお、接地端Tとは、空気入りタイヤ1を正規リムにリム組みし、かつ正規内圧を充填するとともに正規荷重の70%をかけたとき、この空気入りタイヤ1のトレッド部2のトレッド面21が路面と接地する領域において、タイヤ幅方向の両最外端をいい、タイヤ周方向に連続する。また、リムチェックラインLとは、空気入りタイヤ1のリム組みが正常に行われているか否かを確認するためのラインであり、一般には、ビード部5の表側面において、リムフランジよりもタイヤ径方向外側であってリムフランジ近傍となる部分に沿ってタイヤ周方向に連続する環状の凸線として示されている。ここで、正規リムとは、JATMAで規定する「標準リム」、TRAで規定する「Design Rim」、あるいは、ETRTOで規定する「Measuring Rim」である。また、正規内圧とは、JATMAで規定する「最高空気圧」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、あるいはETRTOで規定する「INFLATION PRESSURES」である。また、正規荷重とは、JATMAで規定する「最大負荷能力」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、あるいはETRTOで規定する「LOAD CAPACITY」である。
図2に示すように、各凹部100は、いわゆるディンプルであり、タイヤサイド部Sの表面に没入して形成され、タイヤ径方向およびタイヤ周方向に所定間隔をおいて複数配置されている。各凹部100は、タイヤサイド部Sの表面に開口する開口形状が、円形状、楕円形状、長円形状、多角形状などに形成されている。また、各凹部100は、断面形状が、半円形状、半楕円形状、半長円形状、すり鉢形状、または矩形状などに形成されている。なお、図2において各凹部100は、タイヤ径方向およびタイヤ周方向に千鳥状に配置されているが、タイヤ径方向に並んで配置されていても、またはタイヤ周方向に並んで配置されていてもよい。
なお、各凹部100は、昇温抑制効果を有効に機能させるべく、その深さが、0.5mm以上5.0mm以下であることが好ましく、また、各凹部100は、その開口形状が円形で、開口の直径が1.0mm以上8.0mm以下であることが好ましい。
複数の凹部100は、車両外側のタイヤサイド部Sに設けられた複数の外側凹部100aと、車両内側のタイヤサイド部Sに設けられた複数の内側凹部100bとで構成されている。このとき、複数の外側凹部100aが配置される領域を外側配置領域Eaとし、複数の内側凹部100bが配置される領域を内側配置領域Ebとしている。
内側配置領域Ebに設けられた複数の内側凹部100bの容積の総和Vinは、外側配置領域Eaに設けられた複数の外側凹部100aの容積の総和Voutに比して大きくなっている。ここで、凹部100の容積とは、タイヤサイド部Sの表面に対して没入する中空空間であり、開口面積、深さおよび形状等を因子として求められる。総和Vinと総和Voutとの関係を示す凹部容積比は、「Vin/Vout=1.1〜2.5」となっており、好ましくは、「Vin/Vout=1.25〜2.0」となっている。これは、Vin/Vout=1.1より小さいと、車両外側のタイヤサイド部Sに対する車両内側のタイヤサイド部Sの放熱効果を十分に発揮できないためであり、また、Vin/Vout=2.5より大きいと、車両外側のタイヤサイド部Sにおける放熱効果を得ることが難しいためである。
外側配置領域Eaは、タイヤ周方向に円環状に設けられており、内側配置領域Ebは、外側配置領域Eaと同様に、タイヤ周方向に円環状に設けられている。少なくとも外側配置領域Eaおよび内側配置領域Ebのいずれか一方は、タイヤ径方向において、接地端Tからタイヤ幅が最大となる最大幅位置Dまでに至る外径側領域E0のうち、接地端Tから外径側領域E0の1/3となる位置までに至る第1領域E1を含んでいる。なお、タイヤ幅が最大となる最大幅とはタイヤ断面幅である。
また、少なくとも外側配置領域Eaおよび内側配置領域Ebのいずれか一方は、タイヤ径方向において、最大幅位置Dを中心として、タイヤ径方向の内側および外側に延在する第2領域E2を含んでいる。この第2領域E2は、最大幅位置Dを中心として、タイヤ径方向の内側および外側に延在するそれぞれの領域が、外径側領域E0の1/3の領域となっている。
ここで、外側配置領域Eaおよび内側配置領域Ebは、タイヤ幅方向に投影する投影面において、異なる領域となっている。異なる領域とは、外側配置領域Eaと内側配置領域Ebとが重複しない場合だけでなく、外側配置領域Eaの一部と内側配置領域Ebの一部とが重複する場合も含む。このため、図2に示すように、好ましい外側配置領域Eaおよび内側配置領域Ebの一例として、外側配置領域Eaは、第1領域E1で構成され、内側配置領域Ebは、第1領域E1と、第2領域E2と、第1領域E1と第2領域E2との間の領域とで構成されている。つまり、内側配置領域Ebは、第1領域E1から第2領域E2に至る連続する領域となっている。
図3は、空気入りタイヤの外側配置領域および内側配置領域の他の一例を示す投影図である。図3に示すように、好ましい外側配置領域Eaおよび内側配置領域Ebの他の一例として、外側配置領域Eaは、第1領域E1で構成され、内側配置領域Ebは、第2領域E2で構成してもよい。
以上のように、本実施の形態に係る空気入りタイヤ1の構成によれば、複数の内側凹部100bの容積の総和Vinを、複数の外側凹部100aの容積の総和Voutに比して大きくすることができる。このため、空気入りタイヤ1は、車両のホイールハウスに格納される車両内側のタイヤサイド部Sにおける昇温のし易さを考慮することができる。これにより、車両に装着された空気入りタイヤ1は、露出する車両外側のタイヤサイド部Sよりも、車両内側のタイヤサイド部Sの昇温を好適に抑制することができる。
また、本実施の形態に係る空気入りタイヤ1の構成によれば、外側配置領域Eaと内側配置領域Ebとを、タイヤ幅方向に向かって投影する投影面において、異なる領域とすることができる。このため、外側配置領域Eaを、車両外側のタイヤサイド部Sに適した配置とすることができ、また、内側配置領域Ebを、車両内側のタイヤサイド部Sに適した配置とすることができる。これにより、車両内側および車両外側のタイヤサイド部Sにおいて、余分な凹部100を形成することなく、空気入りタイヤ1の昇温を好適に抑制することができる。
また、本実施の形態に係る空気入りタイヤ1の構成によれば、少なくとも外側配置領域Eaおよび内側配置領域Ebのいずれか一方を、第1領域E1を含んで構成することができる。このため、タイヤサイド部Sにおいて最も角速度の大きい部分に、凹部100を設けることができるため、空気入りタイヤ1の昇温抑制効果をさらに高めることができる。
また、本実施の形態に係る空気入りタイヤ1の構成によれば、少なくとも外側配置領域Eaおよび内側配置領域Ebのいずれか一方を、第2領域E1を含んで構成することができる。このため、タイヤサイド部Sにおいて最も屈曲の大きい部分に、凹部100を設けることができる。これにより、屈曲することにより発生する熱を好適に放熱することができるため、空気入りタイヤ1の昇温抑制効果をさらに高めることができる。
なお、本実施の形態に係る空気入りタイヤ1では、外側配置領域Eaおよび内側配置領域Ebを、タイヤ幅方向に投影する投影面において、異なる領域としたが、複数の内側凹部100bの容積の総和Vinが、複数の外側凹部100aの容積の総和Voutに比して大きければ、同一領域としてもよい。つまり、外側配置領域Eaおよび内側配置領域Ebは、第1領域E1で構成されてもよいし、第2領域E2で構成されてもよいし、第1領域E1および第2領域E2で構成されてもよいし、第1領域E1から第2領域E2に至る連続する領域で構成されてもよい。この構成によれば、例えば、空気入りタイヤ1としてランフラットタイヤが適用された場合、外側配置領域Eaおよび内側配置領域Ebを、ランフラットタイヤのサイドウォール部4の最も厚みのある(ゲージの大きな)位置に設けることにより、効率よく放熱を促すことが可能となる。
続いて、図4を参照して、本実施の形態を適用した実施例1および2について説明すると共に、実施例1および2におけるタイヤサイド部Sの昇温抑制性能について比較する。なお、比較対象となる従来例は、タイヤサイド部Sに外側凹部100aおよび内側凹部100bが設けられていない空気入りタイヤである。ここで、従来例、実施例1および実施例2の空気入りタイヤの昇温抑制性能の評価は、下記する評価条件で行った。
評価条件としては、「195/65R15」となるサイズの空気入りタイヤ1を用い、この空気入りタイヤ1を、排気量1800ccでモーターアシスト駆動の前輪駆動車に装着した。そして、全長2kmのテストコースにおいて、前輪駆動車を、時速100km/hで50周走行させた。
実施例1に係る空気入りタイヤ1は、凹部容積比が「Vin/Vout=1.5」となっている。外側配置領域Eaは、第2領域E2で構成されている。また、内側配置領域Ebは、外側配置領域Eaと同じ領域となっており、第2領域E2で構成されている。外側凹部100aおよび内側凹部100bからなる各凹部100は、その深さが1.5mmとなっており、その円形開口の直径が6mmとなっている。
実施例2に係る空気入りタイヤ1は、凹部容積比が「Vin/Vout=1.5」となっている。外側配置領域Eaおよび内側配置領域Ebは、図2に示す領域であり、外側配置領域Eaは、第1領域E1で構成され、内側配置領域Ebは、第1領域E1から第2領域E2に至る連続する領域となっている。外側凹部100aおよび内側凹部100bからなる各凹部100は、その深さが1.5mmとなっており、その円形開口の直径が6mmとなっている。
従来例の空気入りタイヤの昇温抑制性能を「100」とした場合における、実施例1および2の空気入りタイヤ1の昇温抑制性能について比較する。なお、昇温抑制性能は、タイヤサイド部Sの昇温量の指数が高いほど、昇温抑制性能が向上していることを示している。つまり、昇温量の指数の定義は、数値が大きいほど温度上昇が抑えられているようにするため、「従来例の摂氏温度/実施例の摂氏温度×100」として計算している。
図4に示すように、実施例1の空気入りタイヤ1において、車両外側のタイヤサイド部Sの昇温量は「106」となっており、車両内側のタイヤサイド部Sの昇温量は「108」となっていることから、従来例と比較して、昇温抑制性能の向上が確認された。このため、外側配置領域Eaおよび内側配置領域Ebが、タイヤ幅方向に投影する投影面において、同一領域であっても、複数の内側凹部100bの容積の総和Vinが、複数の外側凹部100aの容積の総和Voutに比して大きければ、昇温抑制性能を向上できることが分かる。
また、実施例2の空気入りタイヤ1において、車両外側のタイヤサイド部Sの昇温量は「104」となっており、車両内側のタイヤサイド部Sの昇温量は「112」となっていることから、実施例1と比較して、昇温抑制性能の向上が確認された。このため、外側配置領域Eaおよび内側配置領域Ebを、タイヤ幅方向に投影する投影面において、異なる領域としたほうが、昇温抑制性能を向上できることが分かる。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
3 ショルダー部
4 サイドウォール部
5 ビード部
6 カーカス層
7 ベルト層
8 ベルト補強層
21 トレッド面
22 主溝
23 陸部
51 ビードコア
52 ビードフィラー
100 凹部
100a 外側凹部
100b 内側凹部
S タイヤサイド部
Ea 外側配置領域
Eb 内側配置領域
E0 外径側領域
E1 第1領域
E2 第2領域

Claims (8)

  1. 接地端からリムチェックラインまでの領域となるタイヤサイド部を両側に有する空気入りタイヤにおいて、
    車両装着時において車両の幅方向内側における前記タイヤサイド部の表面に設けられた複数の内側凹部と、
    車両装着時において車両の幅方向外側における前記タイヤサイド部の表面に設けられた複数の外側凹部と、を備え、
    前記複数の内側凹部の容積の総和は、前記複数の外側凹部の容積の総和に比して大きいことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記複数の内側凹部が配置される領域を内側配置領域とし、前記複数の外側凹部が配置される領域を外側配置領域とし、
    前記内側配置領域と前記外側配置領域とは、タイヤ幅方向に投影する投影面において、異なる領域となっていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記複数の内側凹部が配置される領域を内側配置領域とし、前記複数の外側凹部が配置される領域を外側配置領域とし、
    前記内側配置領域と前記外側配置領域とは、タイヤ幅方向に投影する投影面において、同一領域となっていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記複数の内側凹部が配置される領域を内側配置領域とし、前記複数の外側凹部が配置される領域を外側配置領域とし、
    少なくとも前記内側配置領域および前記外側配置領域のいずれか一方は、タイヤ径方向において、前記接地端からタイヤ幅が最大となる最大幅位置までに至る外径側領域のうち、前記接地端位置から前記外径側領域の1/3となる位置までに至る第1領域を含んでいることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記複数の内側凹部が配置される領域を内側配置領域とし、前記複数の外側凹部が配置される領域を外側配置領域とし、
    少なくとも前記内側配置領域および前記外側配置領域のいずれか一方は、タイヤ径方向において、タイヤ幅が最大となる最大幅位置を中心として、タイヤ径方向の内側および外側に延在する第2領域を含んでおり、
    前記第2領域は、前記最大幅位置から前記タイヤ径方向の内側および外側に延在するそれぞれの領域が、前記接地端から前記最大幅位置に至る外径側領域の1/3の領域となっていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記複数の内側凹部が配置される領域を内側配置領域とし、前記複数の外側凹部が配置される領域を外側配置領域とし、
    前記外側配置領域は、タイヤ径方向において、前記接地端からタイヤ幅が最大となる最大幅位置までに至る外径側領域のうち、前記接地端から前記外径側領域の1/3となる位置までに至る第1領域を含み、
    前記内側配置領域は、前記第1領域と、タイヤ径方向において、前記最大幅位置を中心として、タイヤ径方向の内側および外側に延在する第2領域とを含んでおり、
    前記第2領域は、前記最大幅位置から前記タイヤ径方向の内側および外側に延在するそれぞれの領域が、前記接地端から前記最大幅位置に至る外径側領域の1/3の領域となっていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記内側凹部および前記外側凹部は、その深さが、0.5mm以上5.0mm以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記内側凹部および前記外側凹部は、その開口が円形で、前記開口の直径が1.0mm以上8.0mm以下であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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