JP2013068230A - リニアアクチュエータの制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プランジャを目標とする位置まで移動させる際には、電磁ソレノイドVsに駆動電流を供給する電力制御部Bが、第1設定値F1を目標電流値に設定して駆動電流を供給するノーマル駆動モードの制御を実行する。次に、プランジャをストッパーに当接する位置まで戻す際には、電力制御部Bが、第1設定値F1より低い値で、プランジャがストッパーに当接しない値となる第2設定値F2を目標電流値に設定して駆動電流を供給する保持モードの制御を実行し、これに続いて、目標電流値を段階的に低減するスイープ駆動モードの制御を実行する。
【選択図】図2
Description
この後に、電力制御手段がスイープ駆動モードを実行することで、電磁ソレノイドに供給される駆動電流が時間経過に伴って低減し、付勢手段の付勢力によりプランジャがストッパーに接近する方向に移動し、駆動電流を遮断した際にはストッパーに対して近接する位置からプランジャを低速度で当接させることになり、衝撃を発生させることがない。
従って、電磁ソレノイドに供給される駆動電流を遮断する制御時にプランジャがストッパーに当接する際の速度を低くして、この当接の際の衝撃を抑制する制御装置が構成された。特に、この構成では、緩衝部材を用いる必要もない。
〔全体構成〕
図1及び図2示すように、電磁ソレノイドVsと、この電磁ソレノイドVsの作動力によって操作される弁ユニットVtとを備えて電磁弁Vが構成され、電磁ソレノイドVsに供給する電力を制御する制御装置としての電力制御部Bを備えて電磁弁制御ユニットDが構成されている。この電磁弁制御ユニットDは、乗用車等の車輌の変速系等に備えられる油圧クラッチCを制御するものであり、ECUとして構成されるクラッチ制御ユニットAから制御信号により電磁弁Vの制御を行うように構成されている。
電磁ソレノイドVsは、プランジャ1と、このプランジャ1とスライド移動自在に内挿する磁性体製のヨーク2と、ヨーク2の外周に嵌め込まれるコイル3とを円筒状のソレノイドケース4の内部に収め、端部に蓋体5を備えている。この電磁ソレノイドVsとプランジャ1とでリニアアクチュエータが構成され、このリニアアクチュエータは、電磁ソレノイドVsの電磁力でプランジャ1を直線的に作動させる。弁ユニットVtは、弁ボディ7と、この弁ボディ7の内部空間に軸芯方向に移動自在に嵌め込んだスプール8と、このスプール8を電磁ソレノイドVsの方向に付勢する付勢手段としてのスプリング9とを備えている。蓋体5はプランジャ1の位置を決めるストッパーとして機能するものであり、プランジャ1の外端部1sとの当接部位にストッパー部5sが形成されている。
図2に示す電磁弁制御ユニットDは、前述したクラッチ制御ユニットAからの制御信号が入力する電力制御部Bと、この電力制御部Bからの制御信号により駆動電流を制御する電力制御回路11とを有している。電力制御回路11はパワートランジスタ等の電力制御素子を備えており、パルス信号を間歇的に出力する際の出力周期におけるパルスのON時間の比率(デューティ比・デューティサイクル)からPWM式に駆動電流の値を設定する。この電力制御回路11から電磁ソレノイドVsのコイル3に供給される電力系にシャント抵抗器Rが直列に介装されている。
図4のフローチャートに示すように、電力制御部Bがクラッチ制御ユニットAから入り信号を取得した場合には、ノーマル駆動モードが設定され、第1設定値F1として1000mAを目標電流値にセットして電磁ソレノイドVsに駆動電流が供給される(#101〜#103ステップ)。
このように本発明の電磁弁制御ユニットDでは、電力制御部Bが、クラッチ制御ユニットAから入り信号を取得した際に、モード設定処理部14がノーマル駆動モードを設定し、第1設定値F1を目標駆動電流に設定して電磁ソレノイドVsに駆動電流を供給することで、プランジャ1を大きく作動させる。これにより、油圧クラッチCに作動油を供給して油圧クラッチCの入り操作(切り操作でも良い)を実現する。このノーマル駆動モードにおいて電力制御部Bが切り信号を取得した場合には、モード設定処理部14が保持モードを設定してプランジャ1をスプリング9の付勢力によりプランジャ1の外端部1sは蓋体5(ストッパーの一例)のストッパー部5sに近接する位置まで高速で戻すことが可能となり、油圧クラッチCは迅速に切り操作(入り操作でも良い)される。これに続いて、スイープ駆動モードに移行することで、電磁ソレノイドVsに供給される駆動電流は段階的に低減した後に遮断されるため、プランジャ1の外端部1sは蓋体5(ストッパーの一例)のストッパー部5sには緩速で当接することになり、衝撃を招くことがなく、緩衝部材を特別に用いずとも衝撃音を抑制し、プランジャ1の破損も抑制できる。
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い。
5 ストッパー(蓋体)
9 付勢手段(スプリング)
13 電流値取得手段(A/D変換部)
B 電力制御部
F1 第1設定値
F2 第2設定値
F3 第3設定値
F4 第4設定値
Vs 電磁ソレノイド
Claims (4)
- 付勢手段からの付勢力によりストッパーに当接する当接位置で停止するプランジャと、通電時の磁力の作用により前記付勢手段の付勢力に抗して前記プランジャを直線的に作動させる電磁ソレノイドとを備えてリニアアクチュエータが構成され、
前記電磁ソレノイドに駆動電流を供給する電力制御部を備え、この電力制御部は、前記プランジャを目標位置まで作動させるよう目標電流値を第1設定値に設定して前記電磁ソレノイドに駆動電流を供給するノーマル駆動モードと、このノーマル駆動モードから前記プランジャの前記当接位置への移行時に前記目標電流値を前記第1設定値より低い値で前記プランジャが前記ストッパーに当接しない値の第2設定値に設定して前記電磁ソレノイドに駆動電流を供給する保持モードと、この保持モードから前記プランジャの前記当接位置への移行時に前記電磁ソレノイドに供給される駆動電流を時間経過に伴って低減するスイープ駆動モードとに制御切換可能なリニアアクチュエータの制御装置。 - 前記電力制御部が、入り信号により前記ノーマル駆動モードでの制御を実行し、このノーマル駆動モードにおいて切り信号により前記保持モードでの制御を実行し、これに続き、前記スイープ駆動モードの制御を実行する請求項1記載のリニアアクチュエータの制御装置。
- 前記電磁ソレノイドに供給される駆動電流を検出電流値として取得する電流値取得手段を備え、
前記電力制御部は、前記保持モードにおいて前記電流値取得手段で取得した前記検出電流値が前記第2設定値より高い値の第3設定値に達するまで前記目標電流値を前記第2設定値に保持し、前記検出電流値が第3設定値まで低減した場合に、前記スイープ駆動モードに移行する請求項1又は2記載のリニアアクチュエータの制御装置。 - 前記電力制御部が、前記スイープ駆動モードでは、設定時間毎に目標電流値を低減することで前記電磁ソレノイドに供給される駆動電流の低減を図り、このスイープ駆動モードにおいて前記電流値取得手段で取得される検出電流値が、予め設定された第4設定値まで低下した場合に、前記電磁ソレノイドへの駆動電力の供給を停止する請求項3記載のリニアアクチュエータの制御装置。
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