JP2013057300A - 電動送風機およびそれを用いた電気掃除機 - Google Patents

電動送風機およびそれを用いた電気掃除機 Download PDF

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博之 香山
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Abstract

【課題】高速回転時のブラシレスモータの軸受冷却を小型でかつ低圧損の構成で実現し、高い送風性能と信頼性を有する電動送風機およびそれを用いた電気掃除機を提供する。
【解決手段】回転軸2aを有するロータ3とロータ3外周に対向配置されたステータ4と回転軸2aの軸受5を保持しステータ4を覆うモータフレーム6とで構成されるブラシレスモータ7と、回転軸2aに固定されたインペラ8と、インペラ8の外周に通風路を形成するエアガイド9と、インペラ8を覆いエアガイド9前面に固定されたファンケース10とを備え、回転軸2aはヒートパイプで構成した放熱軸11と主軸12aとの二重構造で形成され軸受5で発生した熱を回転軸2aの放熱軸11へと伝えインペラ8からの流入気流で連続的に放熱させることで高速回転時における軸受5を効率よく冷却し過度な温度上昇を抑えて焼付けを防止し小型で高い送風性能の電動送風機を実現できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、高速回転時のブラシレスモータの軸受冷却を小型でかつ低圧損の構成で実現し、高い送風性能と信頼性を有する電動送風機およびそれを用いた電気掃除機に関するものである。
従来、送風機の軸受冷却機構としては、冷却液を軸受に供給して冷却するものや、空気を用いた強制冷却が知られており、軸受の熱を回転軸に伝導させて冷却する機構も多く用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。
家庭用の電気掃除機の入力電力は限られており、より強い吸引力を得るためには電動送風機の送風性能を向上する必要がある。同時に、掃除のしやすさの視点から掃除機本体の小回りが良いことが望まれており、電動送風機を小型化する必要がある。
電動送風機を小型化するにはインペラを高速回転させて径小化する必要があるが、回転数の増加に伴い、インペラのアンバランス量の影響が大きくなり、軸受にかかる荷重が増大するとともに、転動体と内輪・外輪との接触回数が増えて摩擦による軸受の温度が上昇して焼付きを起こしてしまう課題がある。また、モータ内部にインペラで発生した気流を通して軸受を冷却しようとすると、曲がり損失が増えて電動送風機の性能が低下してしまうため、電動送風機の性能と小型化との両立が困難であるという課題がある。
図10は、特許文献1に記載された従来の軸受冷却機構を用いた送風機の断面構成を示す図である。軸受36が外嵌される有底筒状の回転軸37と、回転軸37に挿入されるパイプ38と、回転軸37の内周面とパイプ38の外周面との間に介装される螺旋状の吸排気用フィン39とを有し、回転軸37に随伴して吸排気用フィン39を回転させることにより、パイプ38の内部又はパイプ38の外周面と回転軸37の内周面との間に形成される通気路40のうちいずれか一方側から吸い込んだ冷却用の気体を他方側から排気して回転軸37及び軸受36を冷却するように構成したことを特徴とする高速回転軸37の軸受36冷却機構を用いた送風機41が開示されている。
図11は、特許文献2に記載された従来の軸受冷却機構を用いた冷凍用ターボ圧縮機の断面構成を示す図である。インペラ42を取り付けた回転軸43の内部に、ヒートパイプ44の一端部を同心状に挿入するとともに、そのヒートパイプ44の他方の端部を、熱を奪う冷却部分45に臨ませたことを特徴とする冷凍用ターボ圧縮機46が開示されている。
特開2007−192265号公報 実開平2−18700号公報
しかしながら、特許文献1に記載の従来の軸受冷却機構を用いた送風機の構成では、回転軸の内周面とパイプの外周面との間に螺旋状の吸排気用フィンを有しているため、ファンを回すために必要なトルクに加え、吸気用フィンを回すために必要なトルクが必要になり、高速回転時の軸受冷却は可能であるが、回転軸に必要なトルクは一般に回転数の自乗
に比例して増加するため、必要とされるトルクが大幅に大きくなり、送風機の性能が落ちてしまうという課題を有していた。
また、特許文献2に記載の従来の軸受冷却機構を用いた冷凍用ターボ圧縮機の構成では、回転軸の内部に挿入したヒートパイプの熱を放熱させるために熱交換器などの冷却部が別に必要になるため、サイズが大きくなり、家庭用の電気掃除機へ適用しようとすると、掃除機本体に収納することが難しく、実質的に適用が困難であるという課題を有していた。
つまり、特許文献1、2に記載の従来の軸受冷却機構では、いずれも電動送風機の性能と小型化を実現することができないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、高速回転時のブラシレスモータの軸受冷却を小型でかつ低圧損の構成で実現し、高い送風性能と信頼性を有する電動送風機およびそれを用いた電気掃除機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の電動送風機は、回転軸を有するロータと前記ロータ外周に対向配置されたステータと前記回転軸の軸受を保持し前記ステータを覆うモータフレームとで構成されるブラシレスモータと、前記回転軸に固定されたインペラと、前記インペラの外周に通風路を形成するエアガイドと、前記インペラを覆い前記エアガイド前面に固定されたファンケースとを備え、前記回転軸は材質の異なる放熱軸と主軸との二重構造で形成され、前記放熱軸はヒートパイプで構成され前記主軸の中空部に当接した状態で内装され、前記放熱軸の熱伝導率は前記主軸よりも大きく、前記放熱軸の端部は前記主軸の端部よりも突出して前記インペラの内部流路もしくはその上流に位置する構成をしている。
これによって、ブラシレスモータを高速で駆動させた際に、軸受の熱は内輪と当接する主軸を通じて放熱軸へと伝導して放熱軸内部の作動液が蒸発して蒸気が発生し、またインペラが回転することによって発生する気流は常に主軸の上端部より突出している放熱軸の上端部周囲を通過してインペラ内部へと流入するため、放熱軸の上端部の温度が低くなり、蒸気が凝縮されて潜熱を放出する。つまり、作動液の軸受周辺での蒸発と放熱軸の上端部での凝縮に伴う潜熱移動を繰り返すことで、小さな温度差でも軸受の熱を大量に輸送して放出することができるようになり、高速回転中の軸受の過度な温度上昇を抑え、軸受の焼付けを防止することができ、高速回転中の軸受の温度上昇を抑え、小型で高い送風性能を有する電動送風機を実現することができる。
また、本発明の電気掃除機は、軸受の信頼性が高く小型で高い送風性能を有する電動送風機を搭載しているので、強い吸引力を有しゴミ取れ性が良好であり、小回りの利く使い勝手がよい電気掃除機となる。
本発明の電動送風機は、回転軸をヒートパイプで構成された放熱軸と主軸の二重構造で形成し、軸受で発生した熱を素早く放熱軸の端部へと伝え、インペラから流入する気流へ連続的に放熱することができるため、高速回転時においても軸受を効率よく冷却して過度な温度上昇を抑えて焼付けを防止し、小型で高い送風性能を有する電動送風機を実現することができる。また、このような電動送風機を用いた電気掃除機は、強い吸引力を有し、ゴミ取れ性が良好であり、電動送風機が軽量なので、小回りが利いて使い勝手がよい。
本発明の第1の実施の形態における電動送風機の一部断面図 同、電動送風機の回転軸の一部断面斜視図 同、電動送風機の展開図 同、電動送風機のインペラの一部断面斜視図 同、電動送風機を用いた電気掃除機の構成を表す断面図 本発明の第2の実施の形態における電動送風機の一部断面図 同、電動送風機の回転軸の一部断面斜視図 本発明の第3の実施の形態における電動送風機の一部断面図 同、電動送風機の回転軸の一部断面斜視図 従来の電動送風機の断面図 従来の電動送風機の断面図
第1の発明は、回転軸を有するロータと前記ロータ外周に対向配置されたステータと前記回転軸の軸受を保持し前記ステータを覆うモータフレームとで構成されるブラシレスモータと、前記回転軸に固定されたインペラと、前記インペラの外周に通風路を形成するエアガイドと、前記インペラを覆い前記エアガイド前面に固定されたファンケースとを備え、前記回転軸は材質の異なる放熱軸と主軸との二重構造で形成され、前記放熱軸はヒートパイプで構成され前記主軸の中空部に当接した状態で内装され、前記放熱軸の上端部は前記主軸の上端部よりも突出して前記インペラの内部流路もしくはその上流に位置する構成とした電動送風機としたものである。
これによって、ブラシレスモータを高速で駆動させた際に、軸受の熱は内輪と当接する主軸を通じて放熱軸へと伝導し、放熱軸内部の作動液が蒸発して蒸気が発生する。インペラが回転することによって発生する気流は、常に主軸の上端部より突出している放熱軸の上端部周囲を通過してインペラ内部へと流入するため、放熱軸の上端部周囲の温度が低くなり、蒸気は凝縮されて潜熱を放出する。つまり、作動液の軸受周辺での蒸発と放熱軸の上端部での凝縮に伴う潜熱移動を繰り返すことで、小さな温度差でも軸受の熱を大量に輸送して放出することができるようになり、高速回転中の軸受の過度な温度上昇を抑え、軸受の焼付けを防止することができる。
また、軸受の熱を回転軸の放熱軸を通じて気流へ放熱させるというシンプルな軸受冷却構成であるため、熱交換器などを必要とせず、小型で高い送風性能を有する電動送風機を実現することができる。
第2の発明は、特に第1の発明において、主軸は、軸受と当接する面に放射状の複数の孔を有し、主軸よりも熱伝導率の高い放熱体を複数の孔に充填させた構成をしているので、軸受と対向する放熱軸との間の熱抵抗が小さくなり、軸受から放熱軸に伝わる熱流量が大きくなるため、軸受の熱が放熱軸へと伝わりやすくなり、軸受冷却をより効率的に行うことができるため、軸受の信頼性を向上することができる。
第3の発明は、特に第1または第2の発明において、主軸は、ロータと当接する面に放射状の複数の孔を有し、主軸よりも熱伝導率の高い放熱体を複数の孔に充填させた構成をしているので、ロータと対向する放熱軸との間の熱抵抗が小さくなり、ロータから放熱軸に伝わる熱流量が大きくなるため、ロータの熱を放熱しやすくなり、軸受だけでなくロータも冷却することが可能になり、ロータの過度な温度上昇による熱減磁を防止することができる。
第4の発明は、特に第1〜3のいずれか1つの発明の電動送風機を搭載した電気掃除機とすることにより、強い吸引力を有しゴミ取れ性がよく、本体サイズが小さいので小回りの利く使い勝手がよい電気掃除機となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1〜図5は、本発明の実施の形態1における電動送風機の構成を示すものである。図1は同電動送風機の一部断面図であり、図2は同電動送風機の回転軸の一部断面斜視図であり、図3は同電動送風機の展開図であり、図4は同電動送風機のインペラの一部断面斜視図であり、図5は同電動送風機を用いた電気掃除機の構成を表す断面図である。
図1に示すように、電動送風機1aは、回転軸2aを有するロータ3とロータ3外周に対向配置されたステータ4と回転軸2aの軸受5を保持しステータ4を覆うモータフレーム6とで構成されるブラシレスモータ7と、回転軸2aに固定されたインペラ8と、インペラ8の外周に通風路を形成するエアガイド9と、インペラ8を覆いエアガイド9前面に固定されたファンケース10とを備え、回転軸2aは、図2に示すように、放熱軸11と鋼製の主軸12aとの二重構造で形成され、主軸12aは中空部を有し放熱軸11は主軸12aに圧入固定され、放熱軸11の外周面は中空部に当接している。
放熱軸11には、金属フェルト13を内張りした銅製パイプ14の内部を真空にした後、作動液である水を適量だけ封入して作製したヒートパイプを使用し、放熱軸11の上端部は主軸12aの上端部よりも突出し、さらにインペラ8上部よりも上流側に位置している。
また、図3に示すように、エアガイド9は複数の案内翼15を有し、その上面にファンケース10が当接する状態で固定され、各々の案内翼15間に独立風路16が形成されており、各々の独立風路16はインペラ8外周からエアガイド9外周にかけて流路断面積が連続的に大きくなっている。また、図4に示すように、インペラ8は、板金製の前シュラウド17とこれに対向する後シュラウド18とで3次元翼を有するインデューサ19および複数のブレード20を挟持することで構成されている。また、図1に示すように、軸受5には摩擦トルクが少ない特徴を有するころがり軸受5を使用した。ころがり軸受5は、内輪21と外輪22を有し、その間に転動体23が介在しており、転動体23の転がりによって回転荷重を支えている。インペラ8入口先端部は、インペラ8が回転駆動可能な状態でPTFE樹脂製リング24を接触させて動的にシールされている。
また、図5において、電気掃除機25は、本体吸気口26に連通した集塵室27と本体排気口28を備えた送風室29とを有する掃除機本体30と、集塵室27に本体吸気口26と気密に装着された集塵袋31と、送風室29に設置された電動送風機1aと、電動送風機1aを覆う難燃樹脂製の防音カバー32と、送風室29の上下に配置された吸音材33とから構成されている。なお、図示していないが、本体吸気口26には、ホース、延長管が順次接続され、延長管の先端には床面上の塵埃を吸引するノズルが取りつけられている。
以上のように構成された電動送風機およびそれを用いた電気掃除機について、以下その動作、作用を説明する。
まず、電動送風機1aの動作について説明する。図1において、巻線34を励磁することで回転磁界が発生し、回転磁界と同期してロータ3が回転し、回転軸2aに固定されたインペラ8が回転する。インペラ8が回転することで、3次元翼と複数のブレード20によってインペラ8内部の空気がインペラ8内部の外周へと押しやられ、インペラ8内部が負圧になり、インペラ8内部へ流れ込む気流が発生する。
気流はインペラ8の入口から軸方向に流入し、インデューサ19、複数のブレード20、前シュラウド17、後シュラウド18とで形成された複数の内部流路に沿って流れた後、インペラ8外周へ流出する。インペラ8から流出した気流は、エアガイド9に複数の案内翼15で形成された各々の独立風路16に流入し、エアガイド9外周へかけて流れる。その際、各々の独立風路16の流路断面積はインペラ8外周からエアガイド9外周にかけて大きくなるため、独立風路16を流れる気流の流速は減速されながら、動圧が静圧へと変換される。
電動送風機1aの送風性能は、インペラ8を回転駆動するために入力した電力と、電動送風機1aが行う仕事(インペラ8が回転することで発生する真空度と流量の積で求まる空気出力)との比であらわされる。そのため、実際に使用する流量において電動送風機1aが発生する真空度(静圧)を大きくすることが、電動送風機1aの送風性能をあげる上で大変重要となる。
また、電動送風機1aを小型化するためには、インペラ8を高速回転させて径小化する必要がある。従来の電動送風機1aでは50,000rpm未満で駆動させているが、更なる小型化には50,000rpm以上の高速回転が必要であり、ブラシの摺動損失がないブラシレスモータ7が適している。一方、回転数が増加することで、インペラ8のアンバランスが回転軸2aへ及ぼす影響が大きくなるため、回転軸2aの振れ回りが起こりやすくなって軸受5にかかる荷重が増大するとともに、転動体23と内輪21・外輪22との接触回数が増えて、摩擦によって軸受5の温度が過度に上昇して軸受5が焼付けを起こしてしまうという課題がある。そのため、高速回転時には、軸受5を効率よく冷却して温度上昇を抑えることが大変重要となる。
一方、インペラ8からの気流をブラシレスモータ77内部に流して軸受5を冷却しようとすると、気流が曲がる曲率半径が小さく、曲がり損失が増えて電動送風機1aの性能が大幅に低下してしまうため、電動送風機1aの性能と小型化を両立するためには、軸受5の熱を効率的にブラシレスモータ7外部へ放熱できる構成が必要である。
軸受5の温度上昇は、上述した転動体23と内輪21・外輪22との摩擦による熱と、ブラシレスモータ7内部における軸受5周辺の熱が軸受5に伝わることによって起こる。軸受5の熱は内輪21と当接する主軸12aを通じて放熱軸11へと伝導し、放熱軸11内部の作動液が蒸発して蒸気が発生する。インペラ8が回転することによって発生する気流は、常に主軸12aの上端部より突出している放熱軸11の上端部周囲を通過してインペラ8内部へと流入するため、放熱軸11の上端部周囲の温度が低くなり、移動してきた蒸気が凝縮されて潜熱を放出する。つまり、作動液の軸受5周辺での蒸発と放熱軸11の上端部での凝縮に伴う潜熱移動を繰り返すことで、小さな温度差でも軸受5の熱を大量に輸送して放出することができるようになり、高速回転中の軸受5の過度な温度上昇を抑え、軸受5の焼付けを防止することができる。
また、軸受5の熱をヒートパイプで構成された放熱軸11を通じて気流へ放出するというシンプルな軸受冷却構成であり、熱交換器などを必要とせず、インペラ8に流入する気流に対して圧損にもならないため、小型で高い送風性能を有する電動送風機1aを実現することができる。
なお、作動液を還流させるためのウィックとしては、金属フェルト13の他にも金網などの多孔質物質を用いたり、複数のスラスト方向の溝(グルーブ)を銅製パイプ14に設けてもよい。
次に、電気掃除機25の動作について説明する。図5において、電動送風機1aのインペラ8が回転すると、集塵室27が負圧状態になり、ノズル(図示せず)から吸引された
塵埃を含む気流が本体吸気口26を通過して集塵室27へ流入する。集塵袋31で塵埃を濾過分離した清潔な気流は、電動送風機1aのインペラ8へ流入し、通気路に設けられた複数の風路を通過した後、防音カバー32の排気口から流出し、本体排気口28を通じて掃除機本体30外部へと放出される。
電気掃除機25は、小型で送風性能の高い電動送風機1aを搭載しているため、強い吸引力を有し、ゴミ取れ性がよく、電動送風機1aの本体サイズが小さくて、小回りが利いて使い勝手がよい。また、掃除機本体30内の吸音面積や排気通路の延長を行うことで、運転音の小さな電気掃除機25にすることも可能である。
以上のように、本実施の形態においては、回転軸2aを放熱軸11と鋼製の主軸12aとの二重構造で形成し、放熱軸11をヒートパイプで構成したことにより、放熱軸11内部での作動液の蒸発と凝縮伴う潜熱移動を繰り返すことで、小さな温度差でも軸受5の熱を大量に放熱軸11の上端部に輸送してインペラ8から流入する気流へと放出することができるため、高速回転中の軸受5の過度な温度上昇を抑え、軸受5の焼付けを防止することができる。
(実施の形態2)
図6、図7は、本発明の実施の形態2における電動送風機の構成を示すものである。図6は同電動送風機の一部断面図であり、図7は同電動送風機の回転軸の一部断面斜視図である。なお、実施の形態1と同一要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
図6、図7において、電動送風機1bの回転軸2bは、ヒートパイプで構成された放熱軸11と鋼製の主軸12bとの二重構造で形成され、主軸12bには軸受5との当接面に放射状に複数の孔を設けられ、複数の孔には銅の放熱体35が充填されている。複数の孔に充填された銅の外周面は主軸12bの外周面と略同一面を有し、軸受5の内輪21が当接している。
以上のように構成された電動送風機について、以下その動作、作用を説明する。
まず、電動送風機1bの動作について説明する。図7において、巻線34を励磁することで回転磁界が発生し、回転磁界と同期してロータ3が回転し、回転軸2bに固定されたインペラ8が回転する。インペラ8が回転することで、3次元翼と複数のブレード20によってインペラ8内部の空気がインペラ8内部の外周へと押しやられ、インペラ8内部が負圧になり、インペラ8内部へ流れ込む気流が発生する。気流はインペラ8の入口から軸方向に流入し、インペラ8の複数の内部流路に沿って流れた後、インペラ8外周へ流出する。
軸受5の温度上昇は、転動体23と内輪21・外輪22との摩擦による熱と、ブラシレスモータ7内部における軸受5周辺の熱が軸受5に伝わることで起こる。放熱体35は銅であり主軸12bに比べて熱伝導率が大きいため、軸受5の熱は軸受5の内輪21と当接している複数の放熱体35を伝導して放熱軸11へと伝わる。放熱軸11へと伝導した熱によって、放熱軸11内部の作動液が蒸発して蒸気が発生する。
インペラ8が回転することによって発生する気流は、常に主軸12bの上端部より突出している放熱軸11の上端部周囲を通過してインペラ8内部へと流入するため、放熱軸11の上端部周囲の温度が低くなり、移動してきた蒸気が凝縮されて潜熱を放出する。つまり、作動液の軸受5周辺での蒸発と放熱軸11の上端部での凝縮に伴う潜熱移動を繰り返すことで、小さな温度差でも軸受5の熱を大量に輸送して放出することができる。
また、主軸12bに設けた複数の孔に放熱体35が充填されていることで、軸受5と対向する放熱軸11との間の熱抵抗が大幅に小さくなり、軸受5から放熱軸11に伝わる熱流量が大きくなるので、軸受5の熱が放熱軸11へと伝わりやすくなる。
これにより、高速回転中の軸受5の熱を効率的に放熱し、過度な温度上昇を抑え、高速回転中の軸受5の過度な温度上昇を抑え、軸受5の焼付けを防止して軸受5の信頼性を向上することができる。また、軸受5の熱を回転軸2bの放熱軸11を通じて放熱させるというシンプルな軸受冷却構成であり、熱交換器などを必要とせず、インペラ8に流入する気流に対して圧損にもならないため、小型で高い送風性能を有する電動送風機1bにすることができる。
以上のように、本実施の形態においては、回転軸2bを放熱軸11と鋼製の主軸12bとの二重構造で形成し、軸受5と対向する主軸12bに放射状に設けられた複数の孔に銅の放熱体35を充填させたことにより、軸受5と対向する放熱軸11との間の熱抵抗を小さくし、軸受5から放熱軸11に伝わる熱流量を大きくすることで軸受5の熱を放熱軸11へ伝わりやすくし、軸受5の温度上昇をさらに抑え、軸受5の信頼性を向上することができる。
(実施の形態3)
図8、図9は、本発明の実施の形態3における電動送風機の構成を示すものである。図8は同電動送風機の一部断面図であり、図9は同電動送風機の回転軸の一部断面斜視図である。なお、実施の形態1、2と同一要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
図8、図9において、電動送風機1cの回転軸2cは、ヒートパイプで構成された放熱軸11と鋼製の主軸12cとの二重構造で形成され、主軸12cには軸受5およびロータ3との当接面に放射状に複数の孔を設けられ、複数の孔には銅の放熱体35が充填されている。複数の孔に充填された銅の外周面は主軸12cの外周面と略同一面を有し、軸受5の内輪21が当接している。
以上のように構成された電動送風機1cについて、以下その動作、作用を説明する。
まず、電動送風機1cの動作について説明する。図8において、インペラ8が回転することで、3次元翼と複数のブレード20によってインペラ8内部の空気がインペラ8内部の外周へと押しやられ、インペラ8内部が負圧になり、インペラ8内部へ流れ込む気流が発生する。気流はインペラ8の入口から軸方向に流入し、インペラ8の複数の内部流路に沿って流れた後、インペラ8外周へ流出する。
軸受5の温度上昇は、転動体23と内輪21・外輪22との摩擦による熱と、ブラシレスモータ7内部における軸受5周辺の熱が軸受5に伝わることで起こる。放熱体35は銅であり主軸12cに比べて熱伝導率が大きいため、軸受5の熱は複数の放熱体35を伝導して放熱軸11へと伝わる。また、高速回転するロータ3においても渦電流による発熱が起こるが、主軸12cの軸受5およびロータ3との当接面に設けられた複数の孔に放熱体35が存在するため、軸受5と同様、ロータ3の熱はロータ3と当接している放熱体35を伝導して放熱軸11へと伝わる。
放熱軸11へと伝導した熱によって、放熱軸11内部の作動液が蒸発して蒸気が発生する。インペラ8が回転することによって発生する気流は、常に主軸12cの上端部より突出している放熱軸11の上端部周囲を通過してインペラ8内部へと流入するため、放熱軸
11の上端部周囲の温度が低くなり、移動してきた蒸気が凝縮されて潜熱を放出する。つまり、作動液の軸受5周辺での蒸発と放熱軸11の上端部での凝縮に伴う潜熱移動を繰り返すことで、小さな温度差でも軸受5の熱を大量に輸送して放出することができる。
これにより、放熱軸11の内部において、両端部と軸受5当接部、ロータ3当接部との間に温度勾配が生じて、軸受5およびロータ3の熱が放熱軸11内部を伝導して両端部からインペラ8に流入する気流および空気中へと放熱される。放熱軸11の上端部の周辺はインペラ8に流入する気流によって絶えず強制冷却されるため、モータフレーム6下端より突出している放熱軸11の端部よりも温度が低くなるため、軸受5およびロータ3の熱の大半は、放熱軸11の端部から気流へと放熱されることになる。
また、主軸12cに設けた複数の孔に放熱体35が充填されていることで、軸受5およびロータ3と対向する放熱軸11との間の熱抵抗が大幅に小さくなり、軸受5およびロータ3から放熱軸11に伝わる熱流量が大きくなるので、軸受5およびロータ3の熱が放熱軸11に伝わりやすくなる。これにより、高速回転中の軸受5およびロータ3の過度な温度上昇を抑え、軸受5の焼付けとロータ3の熱減磁を防止してブラシレスモータ7の信頼性を向上することができる。
また、軸受5およびロータ3の熱を回転軸2cの放熱軸11を通じて放熱させるというシンプルな冷却構成であり、熱交換器などを必要とせず、インペラ8に流入する気流に対して圧損にもならないため、小型で高い送風性能を有する電動送風機1cにすることができる。
以上のように、本実施の形態においては、回転軸2cを放熱軸11と鋼製の主軸12cとの二重構造で形成し、軸受5およびロータ3と対向する主軸12cに放射状に設けられた複数の孔に銅の放熱体35を充填させたことにより、軸受5およびロータ3と対向する放熱軸11との間の熱抵抗を小さくし、軸受5およびロータ3から放熱軸11に伝わる熱流量を大きくすることで軸受5およびロータ3の熱を放熱軸11へ伝わりやすくし、軸受5の温度上昇を抑えるだけでなく、ロータ3の熱減磁を防ぐことができるようになり、ブラシレスモータ7の信頼性を向上することができる。
なお、上述した各実施の形態1〜3の構成は、これに限定されるものではなく、必要に応じて適宜組み合わせて構成することができる。
以上のように、本発明にかかる電動送風機は、回転軸を放熱軸と主軸の二重構造で形成し、前記放熱軸はヒートパイプで構成され前記主軸の中空部に当接した状態で内装したことで、軸受で発生した熱を回転軸の放熱軸へと伝え、インペラから流入する気流に連続的に放熱することができ、高速回転時においても軸受を効率よく冷却して過度な温度上昇を抑えて焼付けを防止し、小型で高い送風性能を有する電動送風機を実現することができるため、家庭用は勿論のこと、業務用の電気掃除機に適用することができる。
1a,1b,1c 電動送風機
2a,2b,2c 回転軸
3 ロータ
4 ステータ
5 軸受
6 モータフレーム
7 ブラシレスモータ
8 インペラ
9 エアガイド
10 ファンケース
11 放熱軸
12a,12b,12c 主軸
13 金属フェルト
14 銅製パイプ
15 案内翼
16 独立風路
21 内輪
22 外輪
23 転動体
24 樹脂製リング
25 電気掃除機
34 巻線
35 放熱体

Claims (4)

  1. 回転軸を有するロータと前記ロータ外周に対向配置されたステータと前記回転軸の軸受を保持し前記ステータを覆うモータフレームとで構成されるブラシレスモータと、
    前記回転軸に固定されたインペラと、
    前記インペラの外周に通風路を形成するエアガイドと、
    前記インペラを覆い前記エアガイド前面に固定されたファンケースとを備え、
    前記回転軸は材質の異なる放熱軸と主軸との二重構造で形成され、
    前記放熱軸はヒートパイプで構成され前記主軸の中空部に当接した状態で内装され、
    前記放熱軸の上端部は前記主軸の上端部よりも突出して前記インペラの内部流路もしくはその上流に位置する構成とした電動送風機。
  2. 主軸は、軸受と当接する面に放射状の複数の孔を有し、
    前記主軸よりも熱伝導率の高い放熱体を複数の孔に充填させた請求項1に記載の電動送風機。
  3. 主軸は、ロータと当接する面に放射状の複数の孔を有し、
    前記主軸よりも熱伝導率の高い放熱体を複数の孔に充填させた請求項1または請求項2に記載の電動送風機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動送風機を搭載した電気掃除機。
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