JP2013048742A - 遊技台 - Google Patents

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Abstract

【課題】弾球遊技機(パチンコ機)や回胴遊技機(スロットマシン)に代表される遊技台に関し、遊技台の印象を向上させることができる遊技台を提供する。
【解決手段】遊技球が進入可能な第1の進入領域251と、演出を行う演出手段208と、遊技球の進入に基づいて前記所定条件が成立する第2の進入領域226と、所定の演出中(普図図柄変動演出)に第2の進入領域226に遊技球が進入したことに基づいて、演出手段208に所定の演出(普図図柄変動演出)を変化させた演出(普図図柄変動演出が賞球払出演出によって変化した演出)を行わせる演出制御手段400,500を備える。
【選択図】図20

Description

本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)や回胴遊技機(スロットマシン)に代表される遊技台に関する。
パチンコ機などの遊技台では、遊技盤の遊技領域に遊技球の落下の方向に変化を与える障害物や、遊技球が進入可能な、入賞口や始動口などの進入領域を設けているのが一般的である(例えば、特許文献1および2等参照)。
これらの進入領域のうち、遊技球が進入すると、賞球等の所定の遊技価値が遊技者に付与される進入領域もあるが、所定の遊技価値とは異なる遊技者への特典が与えられる進入領域も用意されている。
従来の遊技台では、遊技の興趣を向上するため、これらの進入領域のうち、所定の進入領域に遊技球が進入したことに基づいて演出を行うものがある。
特開2008−200302号公報 特許第4368929号公報
その結果、遊技者は、所定の進入領域に遊技球が進入したことに基づく演出に気をとられ、所定の遊技価値が付与されていても、その付与に気付かないことがあり、所定の遊技価値の付与が行われにくい悪い遊技台という印象を持たれてしまうことがある。
本発明は上記事情に鑑み、遊技台の印象を向上させることができる遊技台を提供することを目的とする。
上記目的を解決する本発明の遊技台は、所定条件が成立したことに基づいて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技台において、
遊技球が進入可能な第1の進入領域と、
前記第1の進入領域へ遊技球が進入したことに基づいて始動情報を生成する始動情報生成手段と、
前記始動情報生成手段が生成した始動情報に基づいて当否判定を行なう当否判定手段と、
演出を行う演出手段と、
前記当否判定手段の当否判定結果に基づいて、前記演出手段に所定の演出を行わせる演出制御手段と、
遊技球の進入に基づいて前記所定条件が成立する第2の進入領域と、を備え、
前記演出制御手段は、前記所定の演出中に前記第2の進入領域に遊技球が進入したことに基づいて、前記演出手段に該所定の演出を変化させた演出を行わせるものである
ことを特徴とする。
本発明によれば、遊技台の印象を向上させることができる遊技台を提供することができる。
パチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。 パチンコ機100を裏側から見た外観斜視図である。 遊技盤200を正面側(遊技者側)から見た略示正面図である。 制御部の回路ブロック図を示したものである。 (a)は特図の停止図柄態様(第2の図柄態様)の一例を示したものであり、(b)は同(a)に示す特図の特性をまとめた表である。 (a)は普図の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示したものであり、(b)は普図装飾図柄の一例を示したものである。 主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は普図電動役物252の動作態様をまとめた表を示す図であり、(b)は普図当否判定用低確率テーブルを示す図であり、(c)は普図当否判定用高確率テーブルを示す図である。 (a)は普図変動期間決定用低確率当りテーブルを示す図であり、(b)は普図変動期間決定用低確率ハズレテーブルを示す図であり、(c)は普図変動期間決定用高確率当りテーブルを示す図であり、(d)は普図変動期間決定用高確率ハズレテーブルを示す図である。 (a)は特図当否判定用低確率テーブルを示す図であり、(b)は特図当否判定用高確率テーブルを示す図であり、(c)は大当り用特図決定用テーブルを示す図である。 (a)は普図高確率時特図変動期間決定用大当りテーブルを示す図であり、(b)は普図低確率時特図変動期間決定用大当りテーブルを示す図であり、(c)は普図高確率時特図変動期間決定用ハズレテーブルを示す図であり、(d)は普図低確率時特図変動期間決定用ハズレテーブルを示す図である。 (a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートであり、(b)は、同図(a)に示す演出制御処理の流れを示すフローチャートであり、(c)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、(d)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。 図1に示すパチンコ機100におけるゲームの流れの一部を示すフローチャートである。 図14に示すゲームの流れにおける装飾図柄表示装置の画面を段階的に示す図である。 図14に示すゲームの流れの続きを示すフローチャートであるる。 初当りが確変無しの大当りであった場合の装飾図柄表示装置の画面を段階的に示す図である。 図17(c)に示す上乗せチャンスの変形例を示す図である。 普図図柄変動演出と賞球払出演出のタイムチャートである。 普図図柄変動演出と賞球払出演出の具体例を示す図である。 普図図柄変動演出が行われている状態における、普図保留増加演出と賞球払出演出の具体例を示す図である。 普図図柄変動演出が賞球払出演出に変化するタイムチャートである。 普図図柄変動演出から賞球払出演出へ変化する具体例を示す図である。 普図図柄変動演出が行われている状態において普図保留増加演出が変化する具体例を示す図である。 普図保留増加演出から賞球払出演出に演出が変化した後、普図保留増加演出に戻る例を示す図である。 遊技球が中央一般入賞口226を通過したタイミングから少し遅れて賞球払出演出が開始される例を示す図である。 第2実施形態の遊技盤200を正面から見た略示正面図である。 (a)は特図の停止図柄態様(第2の図柄態様)の一例を示したものであり、(b)は特図の装飾図柄の一例を示したものであり、(c)は普図の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示したものであり、(d)は普図の装飾図柄の一例を示したものである。 第2実施形態における主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は、主制御部300のCPU304が実行する特図先読み処理の流れを示すフローチャートであり、(b)は、特図当否事前判定用テーブルを示す図であり、(c)は、特図事前判定用テーブルを示す図である。 (a)は、主制御部300のROM306に記憶されているテーブルセット選択テーブルを示す図であり、(b)は、主制御部300のROM306に記憶されているタイマ番号決定用テーブルを示す図であり、(c)は、タイマ番号と図柄変動表示時間の関係を示す図である。 (a)は、主制御部300のROM306に記憶された普図当否判定用テーブルを示す図であり、(b)は、主制御部300のROM306に記憶された普図決定用テーブルを示す図である。 普図図柄変動演出と、特図図柄変動演出および先読み予告演出の具体例を示す図である。 普図図柄変動演出と先読み予告演出の具体例を示す図である。 普図図柄変動演出と特図保留増加演出の具体例を示す図である。 普図図柄変動演出自体が変化する具体例を示す図である。
以下、図面を用いて、本発明に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明を適用可能なパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面(遊技者側)に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、施錠機能付きで且つ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる扉部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。このパチンコ機100を設置した店舗(遊技店)の店員は、この本体104を開閉操作することが可能であり、本体104が開いたことを検出する本体開放センサ1041が設けられている。
前面枠扉106は、施錠機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。遊技店の店員は、この前面枠扉106も開閉操作することが可能であり、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサ1061も設けられている。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124が設けられる空間を区画形成する。なお、ここでの説明では、光源をLEDとするものもランプと称する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、施錠機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。この球貯留皿付扉108は、前面枠扉106を開放した状態で操作可能となる開放レバー1081を押すことによって開く。また、球貯留皿付扉108が開いたことを検出する球貯留皿付扉センサ1082も設けられている。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図3参照)の演出態様に変化を与える演出ボタン136と、演出ボタン136に内蔵され、その演出ボタン136を発光させる演出ボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、図1に示すパチンコ機100には、下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサ(不図示)が設けられている。さらに、十字キー141も備えている。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。この発射装置110は、遊技者に球発射ハンドル134が継続的に発射操作されている間は、所定の発射期間(例えば0.6秒)の経過ごとに遊技球を遊技盤の遊技領域124へ向けて発射する。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。なお、図1では遊技領域124の具体的構成は図示省略してあり、その具体的構成は図3に示す。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。この払出装置152は、着脱自在なものであり、所定位置に装着されると、タンクレール154の下流端に接続する。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。すなわち、払出装置152は、遊技球に駆動力を与えてその遊技球を搬送する球送り装置の一種である。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、所定の付与条件が成立したことに基づいて遊技者にその付与条件に応じた量の遊技価値(遊技球)をこの構成により付与する(払い出す)。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300(図4参照)を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400(図4参照)を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500(図4参照)を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630(図4参照)を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRAMクリア信号を主制御部300に出力するRAMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
図3に示す遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、特別図柄表示装置212と、普通図柄保留ランプ216と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」と称する場合があり、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための画像表示装置であり、図1に示すパチンコ機100では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。また、図1に示すパチンコ機100では、後述するように、演出表示領域208dの左隅には普図の第4図柄と特図の第4図柄が表示される。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、図1に示すパチンコ機100では7セグメントLEDによって構成する。特図表示装置212は、特図の表示を行うための表示装置であり、図1に示すパチンコ機100では7セグメントLEDによって構成する。これらの普図表示装置210、および特図表示装置212は、報知手段の一例に相当する。
なお、普図表示装置210、および特図表示装置212(報知手段)の表示領域(ここでは7ゼグメントの大きさが相当)と装飾図柄表示装置208(図柄表示手段)の表示領域(ここでは表示画面の大きさが相当)とでは、装飾図柄表示装置208の表示領域の方が大きい。また、図1に示すパチンコ機100では、普図表示装置210および特図表示装置212は、動画の表示が不可能であるのに対して、装飾図柄表示装置208は動画の表示が可能である。
普図保留ランプ216は、保留している所定の第1の変動遊技(詳細は後述する普図変動遊技)の数を示すためのランプであり、図1に示すパチンコ機100では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。
高確中ランプ222は、現在の図柄制御状態を示す報知を行なうためのランプ(報知手段)である。この高確中ランプ222は、電源が投入されてから大当り遊技の開始まで、現在の図柄制御状態を示す報知を行ない、それ以降は、現在の図柄制御状態を示す報知をしないように構成している。また図柄制御状態では、電源が再投入された場合には、電源が遮断される直前の図柄制御状態に復帰する。
また、この演出装置206の周囲には、一般入賞口226と、2つの普図始動ゲート251,253と、普図電動役物252と、特図始動口230と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、図1に示すパチンコ機100では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として図1に示す上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。図1に示すパチンコ機100では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。複数配設された一般入賞口226の中で、一つの一般入賞口226だけは、普図始動ゲート251の下方に配設されている。すなわち、その一般入賞口226は、遊技盤の中央下部に設けられた普図始動ゲート251と可変入賞口234の間に配設されている。以下、この一般入賞口226を、他の一般入賞口226と区別する場合には、中央一般入賞口226と称する。また、遊技盤の中央下部に設けられた普図始動ゲート251を、もう一方の普図始動ゲート253と区別する場合には、中央普図始動ゲート251と称する。中央普図始動ゲート251を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出されることはなく、その球は、中央一般入賞口226に入賞することが可能である。ただし、中央普図始動ゲート251を遊技球が通過しても、賞球が払い出されることはない。中央普図始動ゲート251は第1の進入領域の一例に相当し、その下の中央一般入賞口226は第2の進入領域の一例に相当する。
ここで、図3に示す遊技盤200を備えたパチンコ機100のゲーム性について簡単に説明する。このパチンコ機100は、可変入賞口234に遊技球を進入させて出球を稼ぐのではなく、普図電動役物252に遊技球を進入させて出球を稼ぐ遊技機である。通常状態(後述する特図低確率普図低確率状態)では、まず、遊技盤の中央下部に設けられた中央普図始動ゲート251を狙い、この中央普図始動ゲート251に遊技球が進入すると、普図の当否判定(第1の当否判定)が行われ、普図表示装置210が変動表示を開始する。また、普図表示装置210の変動表示に併せて、装飾図柄表示装置208では、普図の装飾図柄の変動表示が行われる。すなわち、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄は、普図表示装置210に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄である。
普図の当否判定で当りに当選した場合には、普図表示装置210が、当りに対応した所定の図柄態様の停止図柄(図5(c)参照)を表示するとともに、装飾図柄表示装置208も、当りに対応した装飾図柄の組み合わせを停止表示する。また、装飾図柄表示装置208には、右打ちを行うことを指示する画面が表示され、遊技領域124の右側領域に配置された普図電動役物252が所定時間(例えば5.8秒間)開放する。すなわち、この普図電動役物252は、開閉自在な可動部材(ここでは扉部材2521)を備えており、扉部材2521が開放すると、特図始動口230への入賞が可能になる。扉部材2521は、特図始動口230への入賞の難易度を変更する部材である。扉部材2521が閉じたままでは特図始動口230への入球は不可能であり、扉部材2521が閉じた閉状態は入賞困難な開閉状態である。一方、扉部材2521が開いた状態は入賞容易な開閉状態である。したがって、特図始動口230は、入り口(遊技球の進入口)の大きさが小サイズ(第1の大きさに相当)と大サイズ(第2の大きさに相当)のうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化する、遊技球の進入のしやすさが可変の可変始動領域である。この大サイズの大きさは、普図始動ゲート251,253の入り口の大きさよりも大きい。一方、小サイズの大きさは、普図始動ゲート251,253の入り口の大きさよりも小さいか、あるいはそれら(251,253)の入り口の大きさ以下である。なお、普図電動役物252の扉部材2521における閉状態は必ずしも完全に閉塞した状態である必要はなく、少し開いていても、遊技球の入球が不可能あるいは困難な状態であればよい。普図電動役物252の扉部材2521における閉状態は第一状態の一例に相当し、開状態は第二状態の一例に相当する。特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、7個)の球を賞球として上皿126に排出する。特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。なお、図3に示す普図電動役物252は、可変始動手段であって、アタッカー形式の電動チューリップ(電チュー)であるといえる。
扉部材2521が開放した状態の普図電動役物252に遊技球が進入すると、特図始動口230へ必ず入球する。扉部材2521の一回の開放で遊技球が特図始動口230へ複数入球しいても、最初に入球した1球についてのみ特図の当否判定(抽選)が行われる。すなわち、このパチンコ機100では、特図の保留記憶がない。したがって、遊技盤200には特図保留ランプが設けられていない。また、普図電動役物252の近傍(この例では右横)には入賞ランプ254が設けられている。この入賞ランプ254は、特図始動口230へ入賞があると発光(点滅)する。また、扉部材2521が閉塞した時にも発光(点滅)する。入賞ランプ254は発光部の一例に相当する。
普図電動役物252の扉部材2521は、所定時間(ここでは5.8秒間)開放するが、その所定時間の間に所定球数(ここでは10球)が普図電動役物252に進入した場合には、所定球数目が進入した時点で所定時間の経過を待たずに扉部材2521は閉鎖する。普図電動役物252に遊技球が進入すると、特図の当否判定(抽選)が行われ、特図表示装置212が変動表示を開始する。また、特図表示装置212の変動表示に併せて、装飾図柄表示装置208では演出表示が行われる。このように図1に示すパチンコ機100では、普図電動役物252の一回の開放は、一回の特図の当否判定の権利の獲得と、一又は複数球の入賞による賞球の増加を目的としたものである。
特図の当否判定で大当りに当選した場合には、特図表示装置212が、大当りに対応した所定の図柄態様の停止図柄を表示するとともに、装飾図柄表示装置208も、大当りに対応した演出を表示し、可変始動口234が極短時間(例えば0.1秒)、所定回数(例えば、15回や2回)開放する。この可変入賞口234は、図3に示す遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、入賞開口と、ソレノイドによってその入賞開口を開閉自在な扉部材2341とを備えている。入賞開口は大入賞口と呼ばれることがあり、可変入賞口234はアタッカと呼ばれることがある。可変入賞口234は、後述する大当り遊技が開始されるまでは閉状態を維持し、大当り遊技が開始されると、開状態と閉状態との間で状態変更を繰り返す。すなわち、可変入賞口234は、所定の第1の開閉状態(ここでは閉状態)およびその第1の開閉状態よりも遊技球の入賞が容易な第2の開閉状態(ここでは開状態)のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能な可変入賞手段である。なお、可変入賞口234における閉状態も必ずしも完全に閉塞した状態である必要はなく、少し開いていても、遊技球の入球が不可能あるいは困難な状態であればよい。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数の球を賞球として上皿126に排出する。しかしながら、上述のごとく図1に示すパチンコ機100では、可変入賞口234における開状態は極短時間(例えば0.1秒)であるため、可変入賞口234への入球による払い出しはほとんど期待することができない。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
また、通常状態(特図低確率普図低確率状態)において特図の当否判定で大当りに当選した場合には、電サポ状態(時短状態とも言い、普図高確率状態)へ必ず移行する。電サポ状態では、まず、遊技領域124の右側領域に配置された普図始動ゲート253を狙う。この普図始動ゲート253の真下に普図電動役物252は設けられている。右側の普図始動ゲート253も第1の進入領域の一例に相当し、その真下の普図電動役物252の扉部材2521が開放すると遊技球の進入が可能になる特図始動口230も第2の進入領域の一例に相当する。
普図始動ゲート253を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出されることはなく、賞球が払い出されることもない。球が右側の普図始動ゲート253を通過したことを所定の球検出センサが検出すると普図の当否判定が行われ、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
パチンコ機100が電サポ状態であれば、普図の当否判定で当りやすい。普図の当否判定で当たれば、再び、普図電動役物252の扉部材2521が開放し、普図電動役物252に遊技球が進入すると、特図の当否判定が行われる。図1に示すパチンコ機100では、確変状態(特図高確率状態)と非確変状態(特図低確率状態)では、特図の当否判定で大当りに当選する確率は変わるものの、いずれの状態でも高確率で大当りに当選するように構成されている。特図の当否判定で大当りに当選しなければ(ハズレであれば)、可変入賞口234は開放しない。しかしながら、電サポ状態であるため、遊技球が右側の普図始動ゲート253を通過すれば、かなりの確率で普図電動役物252の扉部材2521が開放する。こうして、電サポ状態の間に、特図の大当りに何回か当選しやすい。図1に示すパチンコ機100では、この電サポ状態の間が、特別遊技状態に相当し、ボーナスゲームの演出が行われる。
一般的に、出球が減らない状態の間に、繰り返し特図の大当りに当選することを連荘と称する。したがって、非電サポ状態であっても確変状態である間に、特図の大当りに繰り返し当選することを連荘と称する場合もある。しかしながら、図3に示す遊技盤200では、特図始動口が1つしかなく、その1つの特図始動口230には、普図電動役物252の扉部材2521が開放しないと入賞しない。そこで、ここでは、電サポ状態の間に、電サポ付きの大当りに繰り返し当選して普図電動役物252の扉部材2521が繰り返し開放することを連荘と称する。例えば、電サポ状態の間に、特図のハズレを一又は複数回はさんで特図の電サポ付きの大当りに当選した場合にも連荘が成立する。特図の大当りには、確変付き大当りと非確変大当りが用意されている。確変付き大当りと非確変大当りとでは、確変付き大当りに当選しやすいが、電サポ状態に移行してから非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる回数には制限が設けられている。以下、この確変がらみの制限をリミッタと称し、上記回数を規定回数と称する。ここでは、規定回数は11回である。規定回数に達すると、電サポ状態から非電サポ状態へ移行するとともに、非確変状態へ移行する。すなわち、通常状態である特図低確率普図低確率状態になる。
一方、規定回数に達する前に、特図が非確変大当りに当選すると、リミッタがリセットされ、確変付き大当りを獲得した回数は0になる。
以上説明した構成のパチンコ機100では、普図の当否判定結果を導出するまでの時間、すなわち普図表示装置210の変動時間として複数種類の時間が用意されており、特図の当否判定結果を導出するまでの時間、すなわち特図表示装置212の変動時間も、複数種類の時間が用意されている。電サポ状態では普図の変動時間は短く、遊技球が右側の普図始動ゲート253を通過すると、すぐに当否判定結果が報知される。特図の変動時間は、特図が大当りの場合には、普図電動役物252における扉部材2521の一回の開放期間(ここでは5.8秒)以下であるが、一回の開放期間よりも所定確率で長くなる場合がある。
さらに、図3に示すように、入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
上皿126に収容されている球は発射レールの発射位置に供給される。このパチンコ機100では、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(普図始動ゲート251,253、特図始動口230)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなくアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、およびステージ244の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技釘238などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が中央普図始動ゲート251へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
図1に示すスピーカ120や枠ランプ122等の装飾ランプ、図3に示す装飾図柄表示装置208、および遮蔽装置246は、演出手段に相当し、これらの中でも装飾図柄表示装置208は図柄表示手段の一例に相当する。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部660と、によって構成している。図1に示すパチンコ機100では、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500はそれぞれ別の回路基板からなるものであるが、これら3つの制御部(300,400,500)は、共通の一つの回路基板からなるものであってもよいし、第1副制御部400と第2副制御部500が、主制御部300の回路基板とは別の共通の一つの回路基板からなるものであってもよい。したがって、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500それぞれを所定の制御手段ととらえることもできるし、これら3つの制御部(300,400,500)を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできるし、第1副制御部400および第2副制御部500を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできる。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路318(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、本体開放センサ1041、前面枠扉センサ1061、球貯留皿付扉センサ1082、および図1に示す下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサや、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、特図表示装置212の表示制御を行うための駆動回路324と、普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、普図電動役物252の扉部材2521や可変入賞口234の扉部材2341等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334と、入賞ランプ254の発光制御を行うための駆動回路335とを接続している。なお、入賞ランプ254の発光制御は、第1副制御部400側で行うようにしてもよい。
乱数値生成回路318は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。乱数値生成回路318では、各種センサ320からセンサ回路322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、特図始動口230に球が入賞したことを、各種センサ320のうちの球検出センサが検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、特図始動口230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、特図始動口230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、普図始動ゲート251,253(これら2つの普図始動ゲートを総称して普図始動領域という)に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、普図始動領域に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、普図始動領域に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
また、この明細書にいう球検出センサとしては、具体的には、一般入賞口226、特図始動口230、可変入賞口234など所定の入賞口や始動口に入賞した球を検出するセンサや、普図始動ゲート251,253を通過する球を検出するセンサがあげられる。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、制御状態を表す情報等)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(ここでは9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。低電圧信号は、主制御部300のCPU304を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号であり、電圧監視回路338は電気系統異常信号出力手段の一例に相当する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。主制御部300のCPU304は、遊技制御手段の一例に相当する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が接続されている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418の制御を行うための駆動回路420と、図1に示す演出ボタン136の押下を検出する演出ボタン検出センサ426と、各種センサからの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、を接続している。
さらに、第1副制御部400には、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)208および遮蔽装置246の制御を行うための第2副制御部500が接続されている。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源管理部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて図2に示す払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、図1に示す発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源管理部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給する。主制御部300、第1副制御部400、および発射制御部630は、払出制御部600から所定電圧の供給を受ける。また、電源管理部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、図1に示すパチンコ機100では、電源管理部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第1副制御部400と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図5(a)を用いて、パチンコ機100の特図表示装置212が停止表示する特図の種類について説明する。
図5(a)は特図の停止図柄態様(第2の図柄態様)の一例を示したものである。普図電動役物252の扉部材2521は開いて特図始動口230に球が入球したことを球検出センサが検出したことを条件として特図変動遊技が開始される。特図変動遊技が開始されると、特図表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図の変動表示」(特図変動遊技)を行う。そして、特図の変動開始前に決定した変動時間(第一変動時間)が経過すると、特図表示装置212は特図の停止図柄態様を停止表示する。以下、この「特図の変動表示」を開始してから特図の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を特図の変動停止表示と称することがある。この特図の変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図W」の22種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
図1に示すパチンコ機100では、特図の停止図柄態様として、20種類の大当り図柄(「特図A」から「特図T」)が用意されている。いずれの大当り図柄も所定ラウンド(例えば、15ラウンドや2ラウンド)の大当り図柄である。
ここにいうラウンドとは、所定量の遊技価値(所定球数)を獲得することができるチャンスの回数をいう。図1に示すパチンコ機100では、図3に示す可変入賞口234の作動回数を表すものであり、15ラウンドとは、可変入賞口234の1または複数回の開閉動作を1回(1回の作動)として、この作動が15回続くことを意味する。すなわち、1回の作動が、開閉状態が第1の開閉状態(ここでは閉状態)から第2の開閉状態(ここでは開状態)に変化する特定変化の一例に相当し、可変入賞口234は、大当り遊技中に、この特定変化を複数の定数回(15ラウンドの場合であれば15回)行うものである。各ラウンドは所定のラウンド終了条件(例えば所定球数(一例として10球)の遊技球の進入、所定量の遊技価値(所定球数)の獲得、ラウンド開始から所定時間の経過などのうちのうちの1または複数)が成立することにより終了する。所定ラウンドの間が大当り遊技中になる。
図5(b)は、同図(a)に示す特図の特性をまとめた表である。
通常遊技状態(特図低確率普図低確率)で特図が大当りした場合、すなわち非電サポ状態で特図が大当りした状態では、普図電動役物252の扉部材2521が繰り返し開閉動作を行っている確率は極めて低く、図5(b)では普図電動役物解放時(初期)と記してある。これは、特図の当否判定が行われることになった普図電動役物252の扉部材2521の1回の開放を意味している。普図電動役物解放時(初期)では、特図A〜特図Pが確変付き大当りになる。確変付きであると、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い状態へ移行する。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。図1に示すパチンコ機100では、大当り遊技中には特図低確率状態へ移行し、確変付き大当りに当選すると、大当り遊技終了後に特図高確率状態へ移行する。一方、特図Q〜特図Tが確変無し大当りになる。
また、普図電動役物解放時(初期)では、特図が大当りの場合は時短が付与される。すなわち、特図A〜特図Pが次回大当りまで時短付き大当りになり、特図Q〜特図Tが特図の図柄変動停止表示が100回行われる間、時短が付与される。特図A〜特図Tまでのいずれの大当り遊技終了後にも、電チューサポート(電サポ)有りの状態(以下、電サポ状態と称する)に移行する。電サポ状態は、このパチンコ機100に用意された制御状態の一つであり、時短状態と称されることもある。電サポ状態(時短状態)は、大当り遊技の終了を条件に開始される。なお、厳密にいえば、「電サポ状態」はあくまでも普図がらみの状態であり、「時短状態」は特図がらみの状態または普図および特図がらみの状態である。主制御部300のRAM308には時短フラグが用意されており、時短フラグがオンに設定されていると、電サポ状態であり、普図高確率状態である。なお、時短フラグは、大当り遊技中にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、非電サポ状態が維持される。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に当選しやすくなる(普図確変)。例えば、普図変動遊技の当選確率が、普図低確率状態(非電サポ状態)では1/60であるのに対し、普図高確率状態(電サポ状態)では1/1.00003に上昇する。また、電サポ状態の方が、非電サポ状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。例えば、非電サポ状態では10秒の普図変動遊技の変動時間が電サポ状態では1.5秒に短縮される。普図確変や普図変短により、特図始動口230に入球する確率が高まる。なお、図1に示すパチンコ機100では、電サポ状態(時短状態)では、普図確変、および普図変短が行われるが、電チュー開放期間延長や電チュー開放回数増加を行ってもよい。以上のことから、非電サポ状態では、電サポ状態よりも遊技球が特図始動口230に進入し難い。すなわち、非電サポ状態では、普図電動役物252の扉部材2521が閉じた状態になりやすく、特図始動口230への遊技球の進入率は低い。一方、電サポ状態では、普図電動役物252の扉部材2521が開きやすく、特図始動口230への遊技球の進入率が高められる。したがって、非電サポ状態が非特定状態(通常遊技状態にも相当)の一例に相当し、電サポ状態が特定状態(特別遊技状態にも相当)の一例に相当する。また、主制御部300のCPU304は、通常遊技状態と特別遊技状態の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行手段の一例に相当する。
また、上述のごとく図1に示すパチンコ機100では、電サポ状態に移行してから非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる回数には制限(リミッタ)が設けられている。主制御部300のRAM308には、確変付き大当りを獲得することができる回数をカウントする確変カウンタが設けられており、非電サポ状態から電サポ状態へ移行すると、この確変カウンタに規定回数がセットされ、確変付き大当りを獲得するたびに確変カウンタは1減算される。この確変カウンタは、規定回数カウンタの一例に相当する。リミッタが設定され規定回数に未到達時(リミッタ未到達時)、すなわち電サポ状態に移行してからの確変付き大当りの獲得回数が規定回数に達するまでは、連荘中であり、連荘中では、特図A〜特図Pが確変付きかつ次回大当りまで時短付きの大当りになる。また、特図A〜特図Pでは、確変カウンタのリセットは行われない。一方、リミッタ未到達時では、特図Q〜特図Tは、確変無しの大当りであって、かつ確変カウンタの規定回数へのリセットが行われるとともに時短が特図の図柄変動停止表示が100回行われる間付与される。
さらに、確変カウンタが規定回数に到達(ここではカウンタ値が0になる)、すなわちリミッタ到達時には、特図A〜特図Hおよび特図Q,Rが、確変無しの大当りであって、時短が特図の図柄変動停止表示が100回行われる間付与され、確変カウンタのリセットが行われる。一方、リミッタ到達時では、特図I〜特図Pおよび特図S,Tは、確変無しかつ時短無しの大当りであり、リミッタ設定が終了になり通常遊技状態へ移行する。
以上をまとめると、初当り(普図電動役物解放時(初期))からリミッタ未到達時(連荘中)間では、特図A〜特図Pが特図高確率普図高確率状態であり、特図Q〜特図Sが特図低確率普図高確率状態である。そして、リミッタに到達すると、特図A〜特図Hおよび特図Q,Rが特図低確率普図高確率状態であり、特図I〜特図Pおよび特図S,Tが特図低確率普図低確率状態である。このように、図1に示すパチンコ機100では、特図の停止図柄態様に基づいて遊技者に付与される利益が、遊技状態(普図電動役物解放時(初期)、リミッタ未到達時(連荘中)、リミッタ到達時の別)で相違するが、異なる遊技状態で特図の停止図柄態様を共通にしている。
また、図1に示すパチンコ機100では、ハズレ図柄も2種類用意されている。図5(a)に示す、特図Vは第1ハズレ図柄であり、特図Wは第2ハズレ図柄である。ハズレ図柄が停止表示されると、可変入賞口234の扉部材2341は開閉動作を行わない。
なお、大当り図柄およびハズレ図柄の他に、小当り遊技前後で制御状態(遊技状態)が変化しない小当り図柄を用意してもよい。
特図表示装置212は、特図の当否決定結果(第2の当否判定結果)を報知する第一図柄表示手段の一例に相当する。
報知手段である。
図6(a)は普図の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示したものである。図1に示すパチンコ機100の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、ハズレ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動領域(普図始動ゲート251,253)に球が進入したことを球検出センサであるゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」(普図変動遊技)を行う。そして、変動時間が経過した後に、当り図柄である「普図A」とハズレ図柄である「普図B」の内のいずれか一方の図柄を停止表示する。この図6(a)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
以下、この「普図の変動表示」を開始してから普図の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を普図の変動停止表示と称することがある。普図表示装置210は普図の当否決定結果(第1の当否判定結果)を報知する第二図柄表示手段の一例に相当する。
図6(b)は普図装飾図柄の一例を示したものである。図1に示すパチンコ機100の普図装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。普図始動領域(普図始動ゲート251,253)に球が進入したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。すなわち、装飾図柄表示装置208は、普図表示装置210とは別に、装飾図柄を変動表示するものである。そして、装飾図柄の組合せである停止図柄態様を停止表示する。普図の当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。装飾図柄表示装置208に同じ装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せが表示されると、普図電動役物252の扉部材2521が所定時間(ここでは5.8秒)開放する。一方、普図のハズレを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せ以外の装飾図柄の組合せ(例えば、ばらけ目)を停止表示する。以下、装飾図柄表示装置208において、この「装飾図柄の変動表示」を開始してから装飾図柄の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を装飾図柄の変動停止表示と称することがある。
なお、普図の停止図柄態様(図6(a)参照)と、装飾図柄表示装置208の左中右の各図柄表示領域208a〜cに表示される一つの装飾図柄の停止図柄態様(同図(b)参照)は、装飾図柄(同図(b)参照)の方が大きい。
<主制御部メイン処理>
次に、図7を用いて、図4に示す主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300のRAM308には、特図決定用乱数カウンタ、特図変動時間決定用乱数カウンタ、および普図変動期間決定用乱数カウンタが設けられている。また、そのRAM308には、特図当否判定結果、特図決定結果、特図変動時間決定結果、普図当否判定結果、および普図変動期間決定結果、および普図保留数がそれぞれが記憶される。さらに、RAM308には、普図当否判定(抽選)の開始を保留することができる最大数(この例では4つ)の領域に区分けされた普図保留記憶部が用意されている。
上述したように、図4に示す主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図7に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、図1に示すパチンコ機100では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660が第2副制御部500を介して主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(ここでは9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、図2に示す電源基板182に設けたRAMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、特図決定用乱数カウンタの初期値を生成するための初期値生成用乱数カウンタと、特図変動時間決定用乱数値、および普図変動期間決定用乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、基本乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、このステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図8を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300は、所定の周期(ここでは約4msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(ここでは32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(ここでは、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種の球検出センサを含む図4に示す各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。図1に示すパチンコ機100では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(ここでは、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(ここでは、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、普図始動ゲート251,253、特図始動口230、可変入賞口234への入球または通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234や始動口230やゲート251,253への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(ここでは、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、特図決定用乱数カウンタ、特図変動時間決定用乱数カウンタ、および普図変動期間決定用乱数カウンタを更新する。例えば、ある乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けたその乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、その乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、その乱数カウンタにセットすると共に、その乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普図表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特図表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放期間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口等ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、普図始動領域(普図始動ゲート251,253)に入賞があり、且つ、保留している普図変動遊技の数が所定数(ここでは4)未満である場合には、所定の始動情報を取得する。すなわち、普図の保留数が所定数未満であれば、普図当選乱数値および普図変動期間決定用乱数値を取得する。普図当選乱数および普図変動期間決定用乱数は、本発明にいう始動情報の一例に相当する。ここで取得する普図当選乱数値は、ハードウェア乱数を加工した値(ハードウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)であり、普図変動期間決定用乱数値は、ソフトウェア乱数を加工した値(ソフトウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。図4に示す乱数値生成回路318の、普図始動領域に対応した乱数値記憶用レジスタ、RAM308に設けられた普図変動期間決定用乱数カウンタ、ならびに乱数加工を施す主制御部300を併せたものが、始動情報生成手段(第1の始動情報生成手段)の一例に相当する。ここで取得された乱数値(始動情報)は、RAM308に設けた普図保留記憶部の、入賞順(保留順)に応じた空いている領域に、1セットの始動情報として記憶される。この普図保留記憶部は、普図始動領域(普図始動ゲート251,253)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の上限個数(ここでは4個)まで記憶可能なの始動情報記憶手段に相当する。このとき始動情報をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を普図の保留記憶部に記憶してもよく、この場合、一時領域を始動情報記憶手段としてもよいし、普図の保留記憶部および一時領域を始動情報記憶手段としてもよい。また、主制御部300のCPU304は、RAM308に記憶されている普図の保留数の値に1を加算し、普図の保留数が1増加する。したがって、主制御部300のCPU304が保留手段の一例に相当する。
また、図1に示すパチンコ機100では特図の保留記憶がない。主制御部300のRAM308には特図入賞フラグが用意されている。特図入賞フラグは、普図電動役物252の扉部材2521が閉鎖するとオフ状態になる。したがって、普図電動役物252の扉部材2521が開放した直後には特図入賞フラグはオフ状態である。主制御部300のCPU304は、特図始動口230に入賞があり、且つ、特図入賞フラグがオフ状態であれば、所定の始動情報を取得する。すなわち、所定の始動情報として、特図当選乱数値、特図決定用乱数値、および特図変動時間決定用乱数値を取得する。ここで取得する特図当選乱数値は、ハードウェア乱数を加工した値(ハードウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)であり、特図決定用乱数値および特図変動時間決定用乱数値は、ソフトウェア乱数を加工した値(ソフトウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。図4に示す乱数値生成回路318の、特図始動口230に対応した乱数値記憶用レジスタ、RAM308に設けられた特図変動時間決定用乱数カウンタ、ならびに乱数加工を施す主制御部300を併せたものが、始動情報導出手段(第2の始動情報導出手段)の一例に相当する。ここで取得された、特図当選乱数値、特図決定用乱数値、および特図変動時間決定用乱数値は、RAM308に設けた特図始動情報記憶領域に、1セットの始動情報として記憶される。
さらに、この入賞受付処理では、所定の球検出センサにより、普図始動ゲート251,253、特図始動口230、または可変入賞口234への入賞(入球)を検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、普図始動ゲート251,253、特図始動口230、および可変入賞口234の入賞(入球)の有無を示す入賞受付情報を設定する。
加えて、特図始動口230に入賞があった場合には、主制御部300のCPU304は、図3に示す入賞ランプ254を発光させる。
なお、普図の始動情報は、普図の保留数が所定数以上であれば取得せずに、ステップS219に進む。また、特図の始動情報は、特図入賞フラグがオン状態であれば取得せずに、ステップS219に進む。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。図4に示す払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、ハズレ図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は、当り図柄(図6(a)に示す普図A)およびハズレ図柄(図6(b)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。
図9(a)は、普図電動役物252の動作態様をまとめた表を示す図である。
普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、RAM308に設けた扉部材開放期間管理用タイマの記憶領域に所定の開放期間を示す情報を設定する。図1に示すパチンコ機100では、電サポ状態(普図高確率状態)であっても非電サポ状態(普図低確率状態)であっても、扉部材開放期間管理用タイマの記憶領域には5.8秒の開放期間を示す情報を設定する。したがって、電サポ状態における普図電動役物252の動作と、非電サポ状態における普図電動役物252の動作は同じになり、遊技者は、普図電動役物252の動作態様を見て電サポ状態か否かを判断することはできない。主制御部300のCPU304は、ここで設定した5.8秒間、あるいは特図始動口230に所定球数(ここでは10球)の遊技球の入賞を検出するまで、扉部材2521の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2521を開放状態に保持する信号を出力する。図1に示すパチンコ機100では、1回の作動期間の間に可変始動手段(普図電動役物252)は1回しか開状態(第二状態)にならないため、この5.8秒が第二期間の一例に相当する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド普図電動役物開放設定処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に所定の値を送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。加えて、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド普図作動中処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に所定の値を送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉部材開放期間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する処理では、RAM308の設定領域に設定されている普図作動中を維持するとともに、RAM308に設けた扉部材閉鎖期間管理用タイマの記憶領域に所定の開放期間を示す情報を設定する。図1に示すパチンコ機100では、扉部材閉鎖期間管理用タイマの記憶領域に、電サポ状態(普図高確率状態)では0.5秒の閉鎖期間を示す情報を設定し、非電サポ状態(普図低確率状態)では60秒の閉鎖期間を示す情報を設定する。すなわち、図1に示すパチンコ機100では、電サポ状態(普図高確率状態)では0.5秒が第一期間の一例に相当し、非電サポ状態(普図低確率状態)では60秒が第一期間の一例に相当する。したがって、第一期間は、非電サポ状態の方が電サポ状態よりも長い。なお、上述のごとく、ここにいう電サポ状態は特定状態の一例であり、非電サポ状態は非特定状態の一例である。特定状態(電サポ状態)、は非特定状態(非電サポ状態)に比べて、可変始動手段(普図電動役物252)が第二状態(開状態)になりやすく、可変始動手段(特図始動口230)への遊技球の進入率は高い。主制御部300のCPU304は、ここで設定した閉鎖期間が経過するまで、扉部材2521の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2521を閉鎖状態に保持する信号を出力する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド普図電動役物閉鎖設定処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に所定の値を送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
そして、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(扉部材閉鎖期間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド普図非作動中処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に所定の値を送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
図1に示すパチンコ機100では、普図作動中期間は、電サポ状態(普図高確率状態)では第一の作動時間(ここでは6.3秒)であり、非電サポ状態(普図低確率状態)では、第一の作動期間よりも長い第二の作動期間(ここでは65.8秒)になる。RAM308に、これらの作動期間(普図作動中期間)の経過を計時する作動期間タイマを設けておいて、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、その作動期間タイマの記憶領域に所定期間を示す情報を設定するようにしてもよい。図1に示すパチンコ機100では、第一の所定条件の一例に相当する普図の当りに当選したという条件が成立したことに基づいて、作動期間が開始される。また、図1に示すパチンコ機100では、1回の作動期間の間に可変始動手段(普図電動役物252)は1回しか第二状態(開状態)にならないが、第二状態(開状態)に複数回なる態様であってもよい。例えば、作動期間開始と同時に開状態を1秒間維持して、閉状態に所定期間(例えば、0.5秒)なり、次いで、開状態を1.8秒間維持して、閉状態に所定期間(例えば、0.5秒)なり、最後に開状態を2秒間維持して、閉状態を、電サポ状態では0.5秒間、非電サポ状態では60秒間維持する態様であってもよい。この場合、最後の第二状態(開状態)を維持する2秒間が第二期間の一例に相当する。また、非電サポ状態でおける、一回の作動期間の最後の閉状態を維持する60秒間は、それまでの閉状態を維持する期間(この例では0.5秒)よりも長い最長の期間である。
このようにして扉部材2521の開閉制御を行う主制御部300のCPU304が、可変始動手段である普図電動役物252の制御を行う可変始動制御手段の一例に相当する。
さらに、普図変動遊技の結果がハズレであれば、普図ハズレフラグがオンされる。この普図ハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
続いて、ステップS223では普図関連抽選処理を実行する。主制御部300のCPU304は、まず、普図変動遊技が行われているか、あるいは普図電動役物252の開閉制御が行われているか(普図の状態が作動中)を判定し、いずれか一方でも行われている場合には、普図関連抽選処理は終了になる。反対に、いずれも行われていない場合には、保留している普図変動遊技の数が1以上であるか否かを判定し、0であれば普図関連抽選処理は終了になり、1以上であれば、RAM308に設けられた普図保留記憶部から、最も過去に格納した始動情報である1セット分の乱数値(普図当選乱数値および普図変動期間決定用乱数値)を取り出し、その保留記憶部にまだ格納されている始動情報(乱数値のセット)を、今記憶されている領域から隣の領域に移し替える。すなわち、最も過去に格納した始動情報を普図保留記憶部から取り出し、さらに普図保留記憶部に始動情報が格納されていれば、N番目に古い始動情報を普図保留記憶部におけるN−1番目に古い始動情報として設定したことになる。また、RAM308に記憶している普図の保留数を1減算する。RAM308の普図保留記憶部から1セット分の乱数値(普図当選乱数値および普図変動期間決定用乱数値)を取り出す処理を行う主制御部300が、始動情報取得手段(第1の始動情報取得手段)の一例に相当する。
次いで、普図当否判定処理を行う。主制御部300のROM306には、普図当否判定用テーブルが記憶されている
図9(b)は普図当否判定用低確率テーブルを示す図であり、同図(c)は普図当否判定用高確率テーブルを示す図である。
普図当否判定処理においては、時短フラグを参照し、現在の制御状態が電サポ状態であるか否かに基づいて当否判定を行う。時短フラグがオフされていれば(非電サポ状態であれば)、図9(b)に示す低確率テーブルを用いて普図の当否判定を行い、時短フラグがオンされていれば(電サポ状態であれば)、図9(c)に示す高確率テーブルを用いて普図の当否判定を行う。普図当否判定は、RAM308の普図保留記憶部から取り出した始動情報のうちの普図当選乱数値(取り得る範囲は0〜65535)に基づいて行う。普図のアタリ確率は、図9(b)に示す低確率テーブルでは1/60であり、図9(c)に示す高確率テーブルでは1/1.00003であり、かなりの高確率である。普図入賞は、非電サポ状態であると中央普図始動ゲート251がメインになり、電サポ状態であると右打ちを促し普図電動役物252の扉部材2521が開放しやすい関係から右側の普図始動ゲート253がメインになる。したがって、図9(b)に示す低確率テーブルは中央普図始動ゲート251入賞時に用いられるテーブルであり、同図(c)に示す高確率テーブルは右側の普図始動ゲート253入賞時に用いられるテーブルであるといえる。ここで、「当り」または「ハズレ」を導出することが普図当否判定(抽選)に相当し、ここで普図当否判定処理を実行する主制御部300のCPU304が、第一当否判定手段の一例に相当する。また、「当り」の当否判定結果は、特定の第1の当否判定結果の一例に相当する。
普図当否判定処理の実行が完了すると、普図の変動停止表示における普図変動期間を決定する。主制御部300のROM306には、普図変動期間決定用テーブルも記憶されている。
図10(a)は普図変動期間決定用低確率当りテーブルを示す図であり、同図(b)は普図変動期間決定用低確率ハズレテーブルを示す図である。また、図10(c)は普図変動期間決定用高確率当りテーブルを示す図であり、同図(d)は普図変動期間決定用高確率ハズレテーブルを示す図である。
普図変動期間の決定でも、時短フラグを参照し、現在の制御状態が電サポ状態であるか否かに基づいて当否判定を行う。時短フラグがオフされていれば(非電サポ状態であれば)、図10(a)および同図(b)に示す低確率時のテーブルを用いて普図変動期間の決定を行い、時短フラグがオンされていれば(電サポ状態であれば)、図10(c)および同図(d)に示す高確率時のテーブルを用いて普図変動期間の決定を行う。また、先の普図当否判定結果に基づいて、ハズレであれば図10(b)および同図(d)に示すハズレ時のテーブルを用いて普図変動期間の決定を行い、当りであれば図10(a)および同図(c)に示す当り時のテーブルを用いて普図変動期間の決定を行う。さらに、普図変動期間の決定は、RAM308の普図保留記憶部から取り出した始動情報のうちの普図変動期間決定用乱数値(取り得る範囲は0〜65535)に基づいて行う。なお、普図変動期間決定用乱数値の取得タイミングは、始動情報を取得するタイミングであるが、普図変動開始直前のタイミングであってもよい。加えて、非電サポ状態において普図当否判定結果がハズレであった場合には、その時の保留数にも基づいて普図変動期間が決定される。なお、上述のごとく、図1に示すパチンコ機100では、RAM308に設けられた普図保留記憶部から1セット分の乱数値(普図当選乱数値および普図変動期間決定用乱数値)を取り出したタイミングで保留数を1減算する関係から、ここでの普図の保留球数の最小値は0、最大値は3になる。図10(b)に示すように、普図変動期間決定用乱数値が0〜59000の範囲に属する場合、普図の保留数が3つであると3秒の普図変動期間になり、0〜2であると10秒の変動期間になる。普図変動期間決定用乱数値が59001以上である場合には、普図の保留数によらず共通の普図変動期間になる。また、電サポ状態では、普図当否判定結果がハズレであっても、普図の保留数によらず共通の普図変動期間になる。
また、図10(c)および同図(d)に示すように、電サポ状態であると、普図当否判定結果が当りであってもハズレであっても、普図変動期間は1.5秒の超短縮された変動期間になる。この電サポ状態である場合の普図変動期間は、後述する普図電動役物252の扉部材2521の開放期間よりも短い。また、電サポ状態である場合の普図変動期間は、非電サポ状態である場合の普図変動期間よりも短い。
さらに、図10(a)〜(d)の各テーブルには、普図変動期間の長さに応じて定められた、装飾図柄表示装置208における普図装飾図柄の演出態様が示されている。ここで決定された普図変動時間を表す情報は、後述するように、主制御部300から第1副制御部400へ送信される普図変動開始コマンドに含められ、そのコマンドを受信した第1副制御部400は、普図変動時間を表す情報に基づいて、ここで示されている普図装飾図柄の演出態様を具体的に決定する。普図装飾図柄の演出態様には、ノーマルリーチやスーパーリーチが含まれている。ノーマルリーチとは、一般に2つの図柄表示領域(例えば、図3に示す左右図柄表示領域208a、208c)が等しい装飾図柄を停止表示し、残りの1つの図柄表示領域(例えば中図柄表示領域208b)が変動表示している状態のこと、すなわち、変動表示している図柄表示領域が特定の図柄(停止表示している図柄表示領域と等しい図柄)を停止表示すれば所定の大当り図柄の組合せ(図6(b)に示す装飾図柄の組合せ)を停止表示することとなる状態のことである。スーパーリーチは、ノーマルリーチにさらに特殊な変動表示等を加味して演出効果を向上させたもの(ロングリーチ、ノーマル逆転リーチ、ダブルラインリーチ等)である。なお、装飾図柄の演出態様には、特殊変動と呼ばれる態様もある。特殊変動には、特別マルチラインリーチ、全回転リーチ、特別全回転リーチ等が含まれ、単にリーチというときには、ノーマルリーチとスーパーリーチと特殊変動を含んだ装飾図柄の変動パターンを意味する。このリーチは、普図関連処理における普図当否判定の結果が特定の第1の当否判定結果(遊技者の有利度が高い所定の結果)になることを、その当否判定を行った後であってその当否判定の結果を報知する前に遊技者に事前に報知する予告演出であり、リーチを行うか否かは、その当否判定を行った後に決定される。
普図変動期間の決定が終了すると、普図関連抽選処理(ステップS223)は終了になり、次いで、特図状態更新処理を実行する(ステップS225)。特図状態更新処理は、特図の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図の図柄変動停止表示の途中(上述の特図表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図状態更新処理では、特図表示装置212を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、特図表示装置212は特図の変動表示(特図変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、大当りフラグおよびハズレフラグが用意されている。特図変動表示期間が経過したタイミング(特図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、後述する特図関連抽選処理における特図決定結果(特図の停止図柄態様)に基づいて特図表示装置212を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、特図表示装置212は、大当り図柄(特図A〜特図T)、第1ハズレ図柄(特図V)、および第2ハズレ図柄(特図W)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図が所定期間停止表示され、特図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、後述するコマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に5Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、所定の開放期間(例えば0.1秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放期間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に7Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放期間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1秒間)可変入賞口234の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(例えば15ラウンドや2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
以上説明したように、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中に、可変入賞口234の扉部材2341の開閉状態の変化制御を行う可変入賞制御手段の一例に相当する。なお、主制御部300のROM306には、可変入賞口234の扉部材2341の開閉パターンが記憶されており、主制御部300のCPU304は、そのROM306から、特図変動遊技の当否判定に応じた開閉パターンを取得する。
また、主制御部300のRAM308には時短フラグの他に確変フラグも用意されており、主制御部300のCPU304は、特図決定結果が表す停止図柄態様、およびその特図決定結果を得る際に用いた始動情報を取得した時の遊技状態(普図電動役物解放時(初期)、リミッタ未到達時(連荘中)、リミッタ到達時の別)に基づいて、大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた確変フラグや時短フラグをオンに設定する。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に6Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図非作動中を設定する。さらに、特図変動遊技の結果がハズレであれば、ハズレフラグがオンされる。このハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図非作動中を設定する。特図非作動中の場合における特図状態更新処理では、何もせずに次の処理に移行するようにしている。
ステップS225における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図関連抽選処理(ステップS229)を行う。この特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が第二当否判定手段の一例に相当する。特図関連抽選処理(ステップS229)では、抽選(第一当否判定)の実行、停止表示する特図の決定、および特図の図柄変動停止表示における変動期間(第一変動期間)の決定を行う。まず、所定条件を充足したか否かを判定する。すなわち、最初に、所定の当否判定禁止条件が不成立であるか否かの判定を行う。ここでは、特図表示装置212が特図変動表示中であるか、または停止表示中であるか否かを判定し、いずれかの表示中である場合には特図関連抽選処理は終了になる。一方、いずれの表示中でもない場合には、特図作動中に設定されているか特図非作動中に設定されているかを判定し、特図作動中に設定されていれば特図関連抽選処理は終了になり、特図非作動中に設定されていれば、当否判定禁止条件が不成立であったことになり、今度は、所定の当否判定条件が成立しているか否かの判定を行う。ここでの判定は、RAM308に設けた特図始動情報記憶領域に始動情報が記憶されているか否かを判定する。始動情報が記憶されていなければ特図関連抽選処理は終了になり、始動情報が記憶されていれば所定の当否判定条件が成立していることになる。
所定の当否判定条件が成立していれば、その特図始動情報記憶領域に記憶されている始動情報(特図当選乱数値、特図決定用乱数値、および特図変動時間決定用乱数値)を取得し、特図当否判定(第一当否判定)処理を行う。主制御部300のROM306には、特図の当否判定用テーブルが記憶されている。
図11(a)は特図当否判定用低確率テーブルを示す図であり、同図(b)は特図当否判定用高確率テーブルを示す図である。
この特図当否判定処理では、RAM308に用意された確変フラグを参照し、現在の制御状態が特図確変状態であるか否かに基づいて当否判定を行う。確変フラグがオフされていれば(特図低確率状態であれば)図11(a)に示す低確率のテーブルを用いて特図の当否判定を行い、確変フラグがオン状態(特図高確率状態)であれば図11(b)に示す高確率テーブルを用いて特図の当否判定を行う。特図当否判定は、RAM308の特図始動情報記憶領域から取得した始動情報のうちの特図当選乱数値(取り得る範囲は0〜65535)に基づいて行う。また、図1に示すパチンコ機100では、規定回数に達すると(リミッタ時)、非確変状態(特図低確率状態)へ移行する。この際の、特図当否判定では、図11(a)に示すように、12.5%の確率で時短無し大当りに当選し、12.5%の確率で次回の特図の図柄変動停止表示から特図の図柄変動停止表示が100回行われるまで時短付きになる大当りに当選する。なお、図1に示すパチンコ機100では特図当否判定結果は、非確変状態では、図11(a)の特図当否判定用テーブルに示すように25%の確立で大当りの結果になり、確変状態では、図11(b)の特図当否判定用テーブルに示すようにほとんど大当りの結果になる。この「大当り」の特図当否判定結果は、特定の第2の当否判定結果の一例に相当する。
特図当否判定処理の実行が完了すると、特図の停止図柄態様を決定する特図決定処理を行う。主制御部300のROM306には、特図決定用テーブルも記憶されている。
図11(c)は大当り用特図決定用テーブルを示す図である。この図11(c)に示す大当り用特図決定用テーブルには、リミッタ到達までの回数が併せて示されている。
この特図決定処理では、RAM308の特図始動情報記憶領域から取得した始動情報のうちの特図決定用乱数値(取り得る範囲は0〜65535)に基づいて行う。また、特図当否判定結果を得る際に用いた始動情報を取得した時の遊技状態に基づいて特図停止図柄態様を決定する。すなわち、特図当否判定結果が、普図電動役物解放時(初期普図当り時)の大当りであれば、特図決定用乱数値に基づいて、96%の確率で特図A〜特図P(確変付きかつ次回大当りまで時短付きの大当り図柄)のうちのいずれかの特図に決定し、4%の確率で特図Q〜特図T(確変無しかつ100回の時短付きの大当り図柄)のうちのいずれかの特図に決定する。なお、リミッタ到達までの回数は、特図A〜特図Pのうちのいずれかの特図に決定した場合には、確変付き大当りを1回獲得したことになり、確変付き大当りの最大獲得回数(11回)−1回=10回になる。一方、特図Q〜特図Tのうちのいずれかの特図に決定した場合には確変付き大当りの最大獲得回数である11回になる。特図当否判定結果が、リミッタ未到達時(連荘中)の大当りである場合にも、特図決定用乱数値に基づいて、96%の確率で特図A〜特図P(確変付きかつ次回大当りまで時短付きの大当り図柄)のうちのいずれかの特図に決定し、4%の確率で特図Q〜特図T(確変無しかつ100回の時短付きの大当り図柄)のうちのいずれかの特図に決定する。ただし、リミッタ到達までの回数は、特図A〜特図Pのうちのいずれかの特図に決定した場合には、確変付き大当りを1回獲得したことになり、1回減算になり、特図Q〜特図Tのうちのいずれかの特図に決定した場合にはリセットされ、規定回数の11回が再度セットされる。特図当否判定結果が、リミッタ到達時の大当りである場合には、特図決定用乱数値に基づいて、53.3%の確率で特図A〜特図H,特図Q,特図R(確変無しかつ100回の時短付きの大当り図柄)のうちのいずれかの特図に決定し、4%の確率で特図I〜特図P,特図S,特図T(確変無しかつ時短なしの大当り図柄)のうちのいずれかの特図に決定する。この場合のリミッタ到達までの回数は、特図A〜特図H,特図Q,特図Rのうちのいずれかの特図に決定した場合にはリセットされ、規定回数の11回が再度セットされる。特図I〜特図P,特図S,特図Tのうちのいずれかの特図に決定した場合には0回になる。
すなわち、電サポ状態に移行してから非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる回数は11回であり、非確変状態(特図低確率状態)に非確変大当りを引くと、11回のリミッタ回数がセットされ、確変大当りを引くと10回のリミッタ回数になる。また、連荘中に非確変大当りを引くとリミッタ回数がリセットされ、規定回数の11回が再度セットされるとともに、100回の時短が付与される。つまり、非確変大当り後の時短で特図1回の変動が許容されることになるので、このときに当ることでリミッタ回数のリセットに連荘が付加されることになる。さらに、リミッタ到達時は確変図柄が表示されても非確変大当り扱いになるが、このときに時短が付与されれば、詳しくは後述するように、実質連荘が上乗せされていくことになる。
特図決定処理の実行が完了すると、特図の図柄変動停止表示における特図変動期間を決定する。主制御部300のROM306には、特図変動期間決定用テーブルも記憶されている。
図12(a)は普図高確率時特図変動期間決定用大当りテーブルを示す図であり、同図(b)は普図低確率時特図変動期間決定用大当りテーブルを示す図であり、同図(c)は普図高確率時特図変動期間決定用ハズレテーブルを示す図であり、同図(d)は普図低確率時特図変動期間決定用ハズレテーブルを示す図である。
特図変動期間の決定では、先の特図当否判定結果、および電サポ状態(普図高確率状態)か非電サポ状態(普図低確率状態)に基づいて、図12に示すテーブルを用いて特図変動期間の決定を行う。さらに、特図変動期間の決定は、RAM308の特図始動情報記憶領域から取得した始動情報のうちの特図変動期間決定用乱数値(取り得る範囲は0〜65535)に基づいて行う。なお、特図変動期間決定用乱数値の取得タイミングは、始動情報を取得するタイミングであるが、特図変動開始直前のタイミングであってもよい。図12(a)のテーブルに示すように、図1に示すパチンコ機100では、電サポ状態で特図当否判定結果が大当りである場合には、かなりの高確率で特図変動期間は所定の短期間(ここでは1秒)の変動期間になる。この所定の短期間は、普図電動役物252の扉部材2521の開放期間(5.8秒)よりも短く、普図電動役物252の扉部材2521が1回開放している間に、その間に特図始動口230に入賞したことに基づく特図当否判定の結果は報知されることが電サポ状態では多くなる。また、電サポ状態では、120秒の変動期間と、360秒の変動期間も用意されている。所定の短期間になる確率は、120秒や360秒といった長期間になる確率よりも高い。
一方、図12(b)のテーブルに示すように、非電サポ状態で特図当否判定結果が大当りである場合には、特図変動期間は一律に所定期間(ここでは60秒)の変動期間になる。
また、図12(c)のテーブルに示すように、電サポ状態で特図当否判定結果がハズレである場合には、特図の変動期間は一律に10秒になり、同図(d)のテーブルに示すように、非電サポ状態で特図当否判定結果がハズレである場合には、特図の変動期間は一律に60秒になる。
このように、図1に示すパチンコ機100では、非電サポ状態では、特図の変動時間は一律に60秒になる。また、電サポ状態で特図当否判定結果が大当りである場合に限って、その特図当否判定結果を報知する特図の図柄変動停止表示の期間を異ならせており、ボーナスゲームの演出が行われる特別遊技状態中に異なる間隔で特図当否判定が行われる。
特図の変動期間を表す情報は、主制御部300から第1副制御部400へ送信される特図の図柄変動開始コマンドに含められ、そのコマンドを受信した第1副制御部400は、装飾図柄表示装置208に、120秒の変動期間である場合にはその変動期間中にプレミアAの大当り演出を表示させ、360秒の変動期間である場合にはその変動期間中にプレミアBの大当り演出を表示させる。
特図変動期間の決定が終了すると、特図関連抽選処理(ステップS229)は終了になり、次いで、図8に示すコマンド設定送信処理(ステップS233)を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(ここでは、基本コマンド、特図図柄変動開始コマンド、特図図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンド、普図保留増加コマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、特図図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、特図停止図柄を表す情報、制御状態を表す情報(時短フラグおよび確変フラグの設定状態を表す情報)、特図変動時間を表す情報を含み、特図図柄変動停止コマンドの場合であれば、特図停止図柄を表す情報、制御状態を表す情報などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、特図始動口230への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の一般コマンド入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報を設定する。上述の一般コマンド終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報を設定する。これらの演出に関するコマンドを受信した第1副制御部400は、受信したコマンドに基づいて第2副制御部500に演出に関する制御コマンドを送信する。
また、上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している当りラウンド数、現在のラウンド数、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している現在のラウンド数、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。
さらに、このステップS233では一般コマンド普図保留増加処理も行われる。この一般コマンド普図保留増加処理では、普図保留増加コマンドのコマンドデータに、制御状態を表す情報等を設定する。
また、主制御部300から第1副制御部400には、普図絡みのコマンドとして、普図の変動表示が開始した(する)ことを表す普図図柄変動開始コマンドも送信される。この普図図柄変動開始コマンドのコマンドデータには、普図当否判定結果を表す情報、制御状態を表す情報(時短フラグおよび確変フラグの設定状態を表す情報)、普図変動時間を表す情報、確変カウンタの値を表す情報等が含まれている。さらに、主制御部300から第1副制御部400には、普図の変動表示が停止した(する)ことを表す普図変動停止コマンドや、普図電動役物252の扉部材2521が開放を開始した(する)ことを表す普図電動役物開放開始コマンドや、その扉部材2521が閉鎖した(する)ことを表す普図電動役物閉鎖コマンド等が送信される。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
また、このコマンド設定送信処理では、図4に示す払出制御部600にもコマンドを送信する。払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップ205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、ガラス枠開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、図4に示す各種ソレノイド332を駆動して普図電動役物252や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普図表示装置210、特図表示装置212、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報をI/O310の出力ポートを介して第1副制御部400に出力する。さらに、普図電動役物252の扉部材2521が閉塞すると、主制御部300のCPU304は、図3に示す入賞ランプ254を発光させる。この扉部材2521閉塞時の入賞ランプ254の発光によって、後述する所定の特別演出を電チュー入賞に基づく演出と遊技者に思わせることができる場合がある。
ステップS239では、電源の遮断(電断)を検出したか否かを判定するために、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進み、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行い、その後、図7に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断時処理を行い、その後、図7に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図13を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、ステップS301の初期設定が実行される。この初期設定では、図4に示すI/Oポート410の初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、S307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。この演出制御処理については詳しくは後述する。
ステップS311では、図1に示す演出ボタン136の押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データを演出ボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS313では、S309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS315では、S309で読み出した演出データの中に各種ランプ418の駆動回路420への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
第1副制御部400のRAM408には、第2副制御部500に送信する制御コマンドを設定する送信領域が設けられている。この送信領域に制御コマンドが設定されている場合には、その制御コマンドを第2副制御部500へ送信する処理を行い(ステップS319)、ステップS303へ戻る。
図13(b)は、同図(a)に示す演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400には、図8に示すコマンド設定送信処理(ステップS233)で、主制御部300から、普図の作動期間の開始を表す普図作動開始コマンド、普図電動役物252における扉部材2521の閉鎖を表す普図電動役物閉鎖コマンド、特図の変動開始を表す図柄変動開始コマンド等が送信される。普図作動開始コマンドには、普図電動役物252における扉部材2521の開閉パターンを表す情報が含められている。図9(a)に示すようにここでは、扉部材2521の開閉パターンは、1回開放して、1回閉鎖するパターンであるが、第1副制御部400は、この情報に基づいて、一回の普図の作動期間における扉部材2521の最後の閉鎖を認識することができる。すなわち、第一期間の一例に相当する電チュー開放終了待機時間(ここでは60秒)の直前の閉鎖を認識することができる。第1副制御部400は、演出制御処理において、まず、特別演出開始条件が成立したか否かを判定する(ステップS3091)。すなわち、普図作動開始コマンドを受信してから、最後の閉鎖を表す普図電動役物閉鎖コマンドを受信するまでの間に、一度も図柄変動開始コマンドを受信しなかった場合には、特別演出開始条件が成立し、第1副制御部400のRAM408に設けられた送信領域に、特別演出コマンドを設定し(ステップS3092)、ステップS3093に進む。一方、特別演出開始条件が不成立であれば、ステップS3092の処理は行わずにステップS3093へ進む。ステップS3093では、その他の演出制御処理を行い、演出制御処理は終了する。ステップS3092で設定された特別演出コマンドは、図13(a)に示すステップS319の情報送信処理において、第2副制御部500に送信される。第2副制御部500は、特別演出コマンドを受信すると、その特別演出コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置208の制御を行い、装飾図柄表示装置208には、後述する所定の特別演出の画像が表示される。
次に、図13(c)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。図13(c)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS331では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に設定し、このコマンド受信割込処理が終了する。
次に、図13(d)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。図13(d)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(ここでは2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS341では、図7(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS343では、演出用乱数値の更新処理等を行い、このタイマ割込処理が終了する。
<第2副制御部500の処理>
第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置208の制御を実行する。第2副制御部500には、装飾図柄表示装置208に画像を表示する画像制御部が接続されている。この画像制御部は、VRAM(ビデオRAM)およびGPU(グラフィックス プロセッシング ユニット)を有する。GPUは、第2副制御部500のROMに記憶された絵柄情報等を第2副制御部500のCPUからの信号に基づいて読み出してVRAMの表示領域(ワークエリア)を使用して表示画像を生成し装飾図柄表示装置208に画像を表示する。
より具体的に説明すると、第2副制御部500のCPUは、最初に、画像データの転送指示を行う。ここでは、まず、VRAMの表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPUは、GPUのアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROMの転送元アドレス)、VRAM座標(VRAMの転送先アドレス)などを設定した後、ROMからVRAMへの画像データの転送開始を指示する命令を設定する。GPUは、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROMからVRAMに転送する。その後、GPUは、転送終了割込信号をCPUに対して出力する。
次いで、GPUからの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合は、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPUは、VRAMに転送した画像データに基づいてVRAMの表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAMの座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をGPUに指示する。GPUはアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。一方、GPUからの転送終了割込信号が未入力の場合は、転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
続いて、描画指示を行う。この描画指示では、CPUは、GPUに画像の描画開始を指示する。GPUは、CPUの指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
描画指示が行われると、画像の描画終了に基づくGPUからの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が未入力の場合には、生成終了割込み信号が入力されるのを待ち、生成終了割込み信号が入力された場合には、RAMの所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタを、インクリメント(+1)して処理を終了する。
以上説明したように、装飾図柄表示装置208は画像表示手段の一例に相当する。また、第1副制御部400および第2副制御部500を併せたものが、演出制御手段の一例に相当する。
また、第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、遮蔽装置246の制御も実行する。
続いて、図1に示すパチンコ機100におけるゲームの流れについて詳細に説明する。
図14は、図1に示すパチンコ機100におけるゲームの流れの一部を示すフローチャートであり、図15は、図14に示すゲームの流れにおける装飾図柄表示装置の画面を段階的に示す図である。図15では(a)から(f)のアルファベット順に時間が経過していき、以降の図においても同様である。また、図15に示す装飾図柄表示装置208の、演出表示領域208dの左隅には、普図の第4図柄217と特図の第4図柄218が表示されている。これらの第4図柄217,218では、白丸が変動中表示を表し、黒丸が停止中表示を表し、以降の図においても同様である。
遊技が開始された状態では、通常遊技状態(特図低確率普図低確率状態)である。遊技者は、中央普図始動ゲート251を狙い、左打ちを行う。やがて、中央普図始動ゲート251に入賞し(ステップS501)、普図表示装置210が図柄変動停止表示を開始する。これと同時に、図15(a)に示すように、液晶表示パネルである装飾図柄表示装置208では、普図の装飾図柄の図柄変動が開始される(ステップS502)。加えて、装飾図柄表示装置208では、特図の第4図柄218は停止表示中であるが、普図の第4図柄217が変動表示中になる。装飾図柄表示装置208において、普図の装飾図柄を用いたリーチ演出が行われること(ステップS503)もあるが、リーチ演出が行われず、普図表示装置210がハズレ図柄(図6(a)参照)を停止表示するとともに、装飾図柄表示装置208には、同じ装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せ以外の装飾図柄の組合せ(例えば、ばらけ目)を停止表示し、ステップS501に戻る(ステップS504)。
図15(b)および同図(d)に示すようなリーチ演出(ステップS503)が行われても、普図表示装置210に当り図柄(図6(a)参照)が必ず停止表示されるとともに、装飾図柄表示装置208に、同じ装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せが必ず停止表示されるとは限らず、ステップS504に進む場合もある。一方、普図当否判定結果が当りであれば、普図表示装置210に当り図柄(図6(a)参照)が停止表示されるとともに、図15(d)に示すように、装飾図柄表示装置208に同じ装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せが停止表示され(ステップS505)、普図変動遊技の当選が報知される。また、図15(d)に示すように、普図表示装置210が停止表示すると同時に、装飾図柄表示装置208の普図の第4図柄217も停止中表示になる。普図変動遊技の当選とともに、装飾図柄表示装置208には、右打ちを行うことを指示する画面が表示され(ステップS506)、遊技領域124の右側領域に配置された普図電動役物252の扉部材2521が所定時間(ここでは5.8秒間)開放する(ステップS507)。
普図電動役物252の扉部材2521が開放することで、特図始動口230への入賞が可能になるが、入賞がなければ、ステップS501に戻り(ステップS508)、入賞があれば、最初に入賞した1球についての特図当否判定(特図抽選)が行われる(ステップS509)。特図当否判定が行われると、図15(e)および同図(f)に示すように、装飾図柄表示装置208ではボーリングのチャンスゲームが開始される(ステップS510)。加えて、装飾図柄表示装置208では、普図の第4図柄217は停止表示中であるが、特図の第4図柄218が変動表示中になる。特図当否判定結果がハズレであれば、特図表示装置212にハズレ図柄(図5(a)参照)が停止表示されるとともに、図15(h)に示すように、装飾図柄表示装置208にはストライクが取れなかった場面の画像が表示される(ステップS511)。ここでの特図当否判定がハズレになる確率は、2/65536である(図11(a)参照)。一方、特図当否判定結果が大当りであれば、特図表示装置212に大当り図柄である特図A〜特図Pのいずれかの停止図柄(図5(a)参照)が停止表示されるとともに、図15(g)に示すように、装飾図柄表示装置208にはストライクがとれてボーナスゲームが開始されることを報知する画像が表示される(ステップS512)。ここでの特図当否判定が大当りに当選する確率は、65534/65536であり、かなりの高確率である(図11(a)参照)。特図の大当りに当選すると、必ず、非電サポ状態(普図低確率状態)から電サポ状態(普図高確率状態)へ移行する。なお、図15(g)および(h)に示すように、特図表示装置212が停止表示すると同時に、装飾図柄表示装置208の特図の第4図柄218も停止中表示になる。
図16は、図14に示すゲームの流れの続きを示すフローチャートであり、図17は、初当りが確変無しの大当りであった場合の装飾図柄表示装置の画面を段階的に示す図である。
ここでの特図変動遊技において確変付きの大当りに当選する確率は96%であり、確変無しの大当りに当選する確率は4%である(図11(c)参照)。確変無しの大当りに当選すると、主制御部300のRAM308に用意された確変カウンタには11の値がセットされ、図17(a)に示すように、大当り遊技中の装飾図柄表示装置208には、非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる残り回数として「残り11回」が表示される(ステップS513)。また、このときの装飾図柄表示装置208には、普図電動役物252の扉部材2521が先に1回開放したこと(図14に示すステップS507)から「1連荘中」という表示もなされる。一方、確変付きの大当りに当選すると、確変カウンタには10の値がセットされる(ステップS514)。
制御状態は、電サポ状態へ移行したことから、普図の当否判定は当りに当選しやすく、普図電動役物252の扉部材2521は開きやすい。このため、特図の当否判定も行われやすく、図1に示すパチンコ機100では、特図の当否判定は、非確変状態であると25%の確率で大当りに当選し、確変状態であればかなりの高確率で大当りに当選する。非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる残り回数が2回以上の状態では、確変付きかつ次回大当りまで時短付きの大当りに当選する確率は96%であり、確変無しかつ100回の時短付きの大当りに当選する確率は4%である(図11(c)参照)。例えば、残り回数が11回の状態で確変付きかつ次回大当りまで時短付きの大当りに当選すると、確変カウンタには、それまでセットされていた11の値から1減算した10の値がセットされ、図17(b)に示すように、大当り遊技中の装飾図柄表示装置208には、「残り10回」が表示される。また、このときの装飾図柄表示装置208には、「2連荘中」という表示もなされる。
一方、確変無しかつ100回の時短付きの大当りに当選すると、主制御部300のRAM308に用意された確変カウンタがリセットされ、非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる残り回数が増加する。この確変カウンタのリセットは、遊技者とって有利なことであるが、上述のごとく4%の確率でしか行われない。
図17(c)には、残り回数が2回の状態になったときの大当り遊技中の装飾図柄表示装置208が示されている。図17(c)に示す装飾図柄表示装置208には、「残り2回」と「10連荘中」の表示がなされるとともに、「上乗せチャンス ストライクをとればボーナス追加」といった表示もなされている。そして、残り回数が1回の状態になると、大当り遊技中の装飾図柄表示装置208では、ボーリングのチャンスゲームが開始される。ここでの大当り遊技を行うことになった特図変動遊技の結果は、確変無しの大当りであるが、53.3%の確率で100回時短付きの大当りであり、46.7%の確率で時短なしの大当りである。特図変動遊技の結果が時短なしの大当りであった場合には、ボーナスは終了になり(ステップS519)、非電サポ状態へ移行するとともに、非確変状態にも移行し、通常遊技状態になる。図17(g)に示す装飾図柄表示装置208には、ストライクが取れなかった場面の画像が表示されている。一方、特図変動遊技の結果が100回時短付きの大当りであった場合には、非確変状態に移行するが、特図の図柄変動停止表示が100回行われるまで電サポ状態は延長される。
図1に示すパチンコ機100では、電サポ状態で特図当否判定結果が大当りであった場合には、図12(a)に示すように、確変状態であっっても非確変状態であっても、特図の変動期間は、多くの場合は、1秒の短期間である。しかしながら、500/65536の確率で120秒になり、35/65536の確率で360秒になる。したがって、ボーナス中に確変なしの大当りに当選した場合にも、特図の変動期間は、長期間になる120秒や360秒が選択される可能性がある。なお、ボーナス中に確変なしの大当りに当選した場合に限って、特図の変動期間が長期間になる場合があるようにしてもよい。非確変状態であっても時短が付いているため、普図電動役物252の扉部材2521は開きやすく、特図の当否判定も行われやすい。特図の変動期間が短期間(ここでは1秒)であると、すぐに特図の当否判定結果が報知されてしまい、普図電動役物252の扉部材2521の1回の開放に対し、特図変動遊技は1回しか行われないことが多くなる。すなわち、確変のリミッタ回数に普図電動役物252の扉部材2521開放回数が同期していることになる。ところが、特図の変動期間が長期間(ここでは120秒や360秒)であると、特図変動遊技が1回行われる間に、普図電動役物252の扉部材2521は複数回開放し、特図始動口230への入賞に基づく払い出し(ここでは7球/1入賞)で出球が稼げる。
図16に示すように、特図の変動期間が短期間の場合には、ステップS513に戻り、図17(f)に示すように、装飾図柄表示装置208には「残り11回」が表示される。一方、特図の変動期間が長期間の場合には、主制御部300から送られてきた特図図柄変動開始コマンドに含まれている特図の変動期間を表す情報(ここでは長期間の情報)に基づいて、第1副制御部400は、電サポ状態に移行してから非電サポ状態へ移行するまでの間に普図電動役物252の扉部材2521が何回開放することができるかの予測計算を行う。ここでの予測計算は、普図電動役物252の扉部材2521の1回の開放期間が5.8秒と一律であることに基づいて行われる。なお、特図の変動期間が第一の長期間(ここでは120秒)である場合には、一律に上記規定回数よりも多い所定回とする。例えば、普図電動役物252の扉部材2521は、120秒の間に5回開放すると予測し、規定回数である11回にこの予測回数である5回を加えた16回を残り回数(特定情報の一例に相当)として表示する。また、特図の変動期間が第一の長期間よりも長い第二の長期間(ここでは360秒)である場合には、一律に所定の記号等による表示(例えば???回)を行うようにしてもよい。
ここで予測計算された回数は、非電サポ状態へ移行するまでの間に普図電動役物252の扉部材2521が何回開放することができるかの回数であるが、上述のごとく、特図の変動期間は多くの場合は短期間であり、普図電動役物252の扉部材2521の1回の開放に対し、特図変動遊技は1回しか行われないことが多いことから、その予測計算された回数を、非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる回数と見なして、第1副制御部400は、装飾図柄表示装置208に残り回数として表示させる(ステップS520)。なお、このことからもわかるように、図1に示すパチンコ機100では、上乗せチャンスを考慮しなければ、1回の特図変動遊技と、1回の普図電動役物252の開放はリンクしている。
図18は、図17(c)に示す上乗せチャンスの変形例を示す図である。
図18(a)には、非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる残り回数が5回の状態における大当り遊技中の装飾図柄表示装置208が示されている。図18(a)に示す装飾図柄表示装置208には「大ボーナスチャンス カップインしたら大ボーナス追加」といった表示がなされている。
図18(c)は、「大ボーナスチャンス」が偽の表示であった場合に表示される画面であり、「残念」という表示がなされている。すなわち、同図(a)に示す「大ボーナスチャンス」は、本来であれば、ボーナス中に確変なしの大当りに当選した場合に表示される画面であり、残り回数はリセットされるばずであるが、同図(c)では、残り回数に変化がなく、依然として「残り5回」が表示されている。
一方、図18(b)は、「大ボーナスチャンス」が真の表示であった場合に表示される画面であり、「おめでとう」という表示がなされている。
図18(d)は、特図の変動期間が第二の長期間(例えば360秒)であった場合に表示される画面であり、残り回数は???回になっている。
図18(e)は、特図の変動期間が第一の長期間(例えば120秒)であった場合に表示される画面であり、残り回数は、規定回数である11回に、120秒の予測回数である5回を加えた16回になっている。
以上説明したように、特別遊技状態中であるボーナス中に、長い演出期間(特図の変動期間)となった場合には通常とは異なる演出を行う。また、電サポ状態で特図の大当り図柄を停止表示する際、普図電動役物252の扉部材2521の開放は、多くの場合は、特図変動遊技1回に対して1回であるが、図12(a)に示す、プレミアAの演出では12回、プレミアBの演出では36回になる。また、以上説明したパチンコ機100では、可変入賞口234(アタッカ)は開放するが、普図電動役物252の扉部材2521の開放で遊技球増加を図るものである。なお、賞球数としては、普図始動ゲート251,253に入賞時には0球、可変入賞口234(アタッカ)に入賞時には4球、普図電動役物252(特図始動口)に入賞時には7球、一般入賞口226に入賞時には10球としてもよい。本発明にいう所定条件の成立は、これらの入賞口や始動口への遊技球の進入が相当し、本実施形態の遊技台では、所定条件が成立したことに基づいて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技価値付与手段(遊技媒体を払出す遊技媒体払出手段(払出装置152))を備えている。さらに、賞球が多い普図電動役物252(特図始動口)よりも下流に賞球が少ない可変入賞口234(アタッカ)を配設している。普図電動役物252と可変入賞口234の位置関係を逆にすることも考えられるが、そうすると賞球が少ない可変入賞口234に先に入賞してしまう。本実施形態では、特別遊技状態中であるボーナス中に、普図電動役物252への入球に漏れた遊技球が可変入賞口234(アタッカ)に入賞可能となっており賞球増加に寄与する。
本実施形態のパチンコ機100によれば、電サポ状態では、特図確変付き大当り(特定の第一当否判定結果)を導出する間隔(1秒、120秒、360秒それぞれに基づく間隔)が異なることになり、遊技の興趣が向上する。また、本実施形態のゲーム性は、いわゆるリミッタ機(確変連荘数に上限がある)であることと、普図電動役物252(電チュー)で遊技球を増加させるものである。つまり、特図の大当り間の時間が異なることでその間の電チューの開放回数に違いが生じるため、増加する遊技球の量に変化をもたらすことができる。このゲーム性は、遊技者がはまるほど有利なゲーム性である。また、高確率かつ短時間で普通図柄の当りを導出することで、電チューの開放を頻繁に行うことができ、電チューが遊技球増加のゲーム性に寄与する。また、電サポ状態では、特図の変動時間に変化(1秒、120秒、360秒)を与えることで、電チューの開放頻度に差を設けることが可能になる。さらに、リミッタ到達までの特図大当りの導出確率を高確率にしたことで、ほぼ特図の変動時間により電チューの開放頻度、およびその開放頻度に基づく獲得可能な遊技球に変化を与えることができる。また、リミッタのリセットがなされることで、普図電動役物252(電チュー)で遊技球の増加を図るゲーム性においても特図の結果に興味を持たせることが可能になる。また、特図の変動時間が長いこと自体が、特別遊技状態中の遊技者にとって有利となるものであるが、リミッタリセット時に長い変動時間を決定可能にすることで、当該変動終了後も特図の規定回数分の当り導出まで特別遊技状態を継続することが可能になる。すなわち、リミッタリセットと長時間変動という遊技者に有利な状態を2つ同時に付与することが可能である。さらに、現在の連荘数や、リミッタまでの残り回数を報知することで、特別遊技状態中における遊技の興趣が向上する場合がある。また、電チューの開放回数に基づく報知を行うと出玉とリンクして、より興趣が向上する場合がある。さらに、特図の長時間変動は、リミッタに対して特図1回分の消化であり短時間変動と同等であるが、電チューの開放回数に関連付けて報知する情報を変化させることで遊技の興趣が増大する場合がある。本実施形態におけるゲーム性は、リミッタ機であるためいずれのタイミングにおいても、リミッタ回数以上の特別遊技状態の付与は確約されていないが、長時間変動で得られる遊技球は通常の特図消化1回分(リミッタの減算)よりも多いことを利用して、あたかもリミッタ回数以上の特別遊技状態が付与されているように遊技者に報知することが可能である。すなわち、出玉と報知をリンクさせることができる。さらに、報知内容をリミッタまでの残回数とすることで、規定回数を超える報知を行ったとしても出玉をリンクさせることできるため、遊技の興趣が向上する場合がある。
なお、ボーナス中に確変なしの大当りに当選した場合に限って、特図の変動期間は、長期間になるようにしてもよい。あるいは、ハズレの場合にも、長期間の特図の変動期間を用いてもよく、この場合は、規定回数の消化がなく(リミッタの減算がなく)なく、多数の遊技球を獲得することが可能である。
また、遊技盤200盤面構成は、実施形態では、右打ちを行った際(特別遊技状態中)に普図電動役物252および可変入賞口234のいずれにも遊技球が誘導されるように構成されているが、これに限られるものではない。例えば、可変入賞口234(アタッカ)は特別遊技状態中の発射強度では入賞困難となる場所に配設してもよい。この場合、特図の長い変動期間(大ボーナス)中にアタッカが開かない点を目立たせないことが可能となる。
さらに、本実施形態では、特図低確率時の大当り確率が1/4であり、上乗せ後(非確変大当り後)に付与される時短回数が100回であることにより、次の大当りを実現できるとともに、3/4の特図のハズレによりこの間の普図電動役物252の開放により遊技球を増加させることが可能である。
また、特図の長期間の変動期間の決定は、特図の停止図柄と完全に1:1に対応させておいてもよい。
さらに、特図確変付き大当り(特定の第一当否判定結果)を導出する間隔は、特図の変動時間(演出時間)によるものの他、大当り遊技中の期間によっても異ならせることができる。例えば、大当り遊技の開始演出や終了演出やラウンド間のインターバルの演出の時間を変えることでも上記間隔を異ならせることができる。また、特図の停止表示期間を変えることでも、上記間隔を異ならせることができる。
続いて、本発明における特徴的な点について説明する。
本実施形態のパチンコ機では、普図始動ゲート251,253を遊技球が通過(入賞)しても賞球は払い出されないことから、普図始動ゲート251,253は、賞球の払出しという利益を遊技者に付与しない利益非付与進入領域に相当する。なお、遊技球が普図始動ゲート251,253を通過(入賞)すると、遊技者は、普図変動遊技の抽選を受けられるという利益は付与される。一方、中央普図始動ゲート251の下方に配置された中央一般入賞口226は、遊技球が進入(入賞)すると、所定の個数(例えば、10球)の賞球が払い出され、右側の普図始動ゲート251の下方に配置された普図電動役物252の扉部材2521が開放すると遊技球の進入が可能になる特図始動口230も、遊技球が進入(入賞)すると、所定の個数(例えば、7球)の賞球が払い出される。したがって、中央一般入賞口226や特図始動口230は、遊技球が進入すると、賞球の払出しという利益を遊技者に付与する利益付与進入領域に相当する。
本実施形態では、主制御部300から第1副制御部400に普図の図柄変動開始コマンドが送信される。普図の図柄変動開始コマンドを受信した第1副制御部400は、第2副制御部400に、装飾図柄表示装置208に普図図柄変動演出を実行させることを指示する制御コマンドを出力し、第2副制御部500は、その制御コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置208を制御し、飾図柄表示装置208には、普図図柄変動演出として所定の演出画像が表示される。また、普図の図柄変動開始コマンドを受信した第1副制御部400は、図4に示す音源IC416に普図図柄変動演出として所定の音出力を指示し、スピーカ120では、所定の音出力が行われる。ここで装飾図柄表示装置208で実行される所定の演出画像の表示や、スピーカ120で実行される所定の音出力は、本発明にいう所定の演出の一例に相当する。
また、中央一般入賞口226や特図始動口230に遊技球が進入すると、上述のごとく、主制御部300は、入賞受付処理で入賞受付情報を設定し、その入賞受付情報は第1副制御部400に送信される。入賞受付情報を受信した第1副制御部400は、第2副制御部400に、装飾図柄表示装置208に賞球払出演出を実行させることを指示する制御コマンドを出力し、第2副制御部500は、その制御コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置208を制御し、飾図柄表示装置208には、賞球払出演出として特定の演出画像が表示される。また、入賞受付情報を受信した第1副制御部400は、図4に示す音源IC416に賞球払出演出として特定の音出力を指示し、スピーカ120では、特定の音出力が行われる。ここで装飾図柄表示装置208で実行される特定の演出画像の表示や、スピーカ120で実行される特定の音出力は、本発明にいう特定演出の一例に相当する。
図19は、普図図柄変動演出と賞球払出演出のタイムチャートである。この図19では、図の左から右に向かって時間が経過し、以降のタイムチャートでも同様である。
普図始動ゲート251,253である利益非付与進入領域に設けられた球検出センサが、普図始動ゲート251,253への遊技球の進入を検出した場合には、検出信号が、非検出から検出に変化し、図中に示す(ア)のタイミングで装飾図柄表示装置208およびスピーカ120では、普図図柄変動演出(利益非付与進入領域進入演出)が開始される。
また、中央普図始動ゲート251を通過した遊技球が中央一般入賞口226に進入すると、中央一般入賞口226に設けられた球検出センサが、その遊技球の進入を検出して検出信号が非検出から検出に変化し、図中に示す(イ)のタイミングで装飾図柄表示装置208およびスピーカ120では賞球払出演出(利益付与進入領域進入演出)が開始され、図中に示す(ウ)のタイミングで賞球払出演出が終了する。一方、図中に示す(ア)のタイミングで開始された普図図柄変動演出は賞球払出演出が終了しても継続している。すなわち、普図図柄変動演出の実行期間の方が、賞球払出演出の実行期間よりも長く、普図図柄変動演出の実行期間の中に賞球払出演出の実行期間は含まれている。
なお、普図始動ゲート251,253を遊技球が通過した際の普図の保留数が所定数(例えば4)未満であれば、主制御部300は、第1副制御部400に、普図保留増加コマンドを送信する。普図保留増加コマンドを受信した第1副制御部400は、第2副制御部400に、装飾図柄表示装置208に普図保留増加演出を実行させることを指示する制御コマンドを出力するようにしてもよい。また、普図保留増加コマンドを受信した第1副制御部400は、図4に示す音源IC416に普図保留増加演出として所定の音出力を指示するようにしてもよい。こうすることで、装飾図柄表示装置208には、普図保留増加演出として所定の演出画像が表示され、スピーカ120では、所定の音出力が行われることになり、これらの所定の演出画像の表示や所定の音出力を、本発明にいう所定の演出としてもよい。
図20は、普図図柄変動演出と賞球払出演出の具体例を示す図である。
図20(a)に示す装飾図柄表示装置208には、普図の装飾図柄の停止図柄の組合せが表示されている。すなわち、普図変動遊技が停止している状態である。この状態で、中央普図始動ゲート251を遊技球が通過する(図19に示す(ア)のタイミングに相当)と、普図表示装置210において図柄変動表示が開始されるとともに、同図(b)に示すように、装飾図柄表示装置208では、普図の装飾図柄の変動表示(所定の演出画像の一例に相当)が開始される。また、ここでは不図示のスピーカ120からは、普図表示装置210において図柄変動表示が行われていることを表す普図変動音が出力される。この装飾図柄の変動表示と普図変動音の出力が、普図図柄変動演出の一例に相当する。また、中央普図始動ゲート251が第1の進入領域の一例に相当する。
続いて、中央一般入賞口226に遊技球が進入する(図19に示す(イ)のタイミングに相当)と、同図(c)に示すように、装飾図柄の変動表示が行われている装飾図柄表示装置208の表示画面の中央に、「ジャラジャラ」と声を発した怖い顔のパンダのキャラクタ画像2081(他の画像の一例に相当)が大きく表示される。すなわち、装飾図柄表示装置208における中図柄表示領域208bを覆うように、怖い顔のパンダのキャラクタ画像2081が表示され、スピーカ120からは、払出音を模した「ジャラジャラ」という賞球払出音が出力される。この怖い顔のパンダのキャラクタ画像2081の表示と「ジャラジャラ」という賞球払出音出力が、賞球払出演出の一例に相当する。
この具体例では、装飾図柄の変動表示の画像の一部に、怖い顔のパンダのキャラクタ画像2081がかぶさり、装飾図柄の変動表示の画像の一部(ここでは中図柄表示領域208b)が見えなくなっている。また、普図変動音の途中から賞球払出音も鳴り始め、普図変動音に賞球払出音がかぶさって聞こえる。このように、普図図柄変動演出は賞球払出演出によって変化する。その結果、賞球払出演出が優先され、賞球の払出しが行われていることに遊技者が気付きやすくなり、球持ちが良いと思われ、遊技台の印象が向上する場合がある。すなわち、賞球の発生に遊技者が気づかないことがないため、気づかない場合よりも球持ちの良い遊技台と遊技者に思わせることができる場合がある。また、遊技者が集中する演出を変化させるため、遊技者が賞球の発生に気づきやすくなる。さらに、中央普図始動ゲート251を通過した遊技球が中央一般入賞口226に入賞することで、同じ遊技球で普図図柄変動演出と普図図柄変動演出が変化した演出を楽しむことができるため、遊技者は少ない投資で多くの演出を楽しむことができ、遊技台の印象を向上させることができる場合がある。
図21は、普図図柄変動演出が行われている状態における、普図保留増加演出と賞球払出演出の具体例を示す図である。
図21(a)に示す装飾図柄表示装置208では、普図表示装置210において図柄変動表示(以下、当該図柄変動表示と称する)が行われ、これに合わせて装飾図柄表示装置208では普図の装飾図柄の変動表示が行われている。また、不図示のスピーカ120からは、普図表示装置210において図柄変動表示が行われていることを表す普図変動音が出力されている。すなわち、当該図図柄変動表示における普図図柄変動演出が行われている。
また、この例では、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dには、RAM308の普図保留記憶部に記憶されている1セットの始動情報に対応する普図保留表示が、普図保留記憶部に始動情報が記憶された順(入賞順)に古いものから順番に左側から並べて表示される。普図保留表示は、第1の始動情報記憶手段(RAM308の普図保留記憶部)に始動情報が記憶されていること、あるいは記憶されていたことを表す表示である。すなわち、第1の始動情報記憶手段に記憶されている普図の始動情報ごとに普図保留表示が行われ、普図保留表示の数は普図の保留数に相当する。装飾図柄表示装置208は第1の始動保留表示手段の一例に相当する。第1副制御部400は、普図保留増加コマンドを受信する度に、第2副制御部500に普図についての保留増加指示を送信し、第2副制御部500は、その指示に基づいて、装飾図柄表示装置208を制御し、普図保留表示の数を1つ増加させる。一方、第1副制御部400は、普図の保留消化の合図となる普図図柄変動開始コマンドを受信する度に第2副制御部500に普図保留減少信号を送信し、第2副制御部500は、その普図保留減少信号に基づいて、装飾図柄表示装置208を制御し、普図保留表示の数を1つ減少させる。図21(a)に示す装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dには、2つの普図保留表示が表示されている。以下、古い方の普図保留(以下、普図保留1と称する)を表す普図保留表示を第一普図保留表示291と称し、新しい方の普図保留(以下、普図保留2と称する)を表す普図保留表示を第二普図保留表示292と称する。ここでは普図の保留数は2である。
当該図柄変動表示が行われている最中に、中央普図始動ゲート251を遊技球が通過すると、ここでは当該図柄変動表示が行われている最中であり、普図の保留数も所定数未満の2であるため、今回の遊技球の中央普図始動ゲート251通過に基づく始動情報がRAM308の普図保留記憶部に記憶され、普図の保留数が増加する。図21(b)に示す装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dには第三普図保留表示293が追加表示される。ここで表示された第三普図保留表示293は、その第三普図保留表示293が表す普図保留3が消化されるまで表示され続ける。また、第三普図保留表示293が追加表示されると同時に、スピーカ120からは、普図の保留が増加したことを報知する普図保留増加音が所定期間出力される。この普図保留増加音は、当該図柄変動表示が終了する前に鳴り止む。この第三普図保留表示293の追加表示と普図保留増加音の出力が、普図保留増加演出の一例に相当する。
続いて、中央一般入賞口226に遊技球が進入すると、図20(c)と同様、装飾図柄の変動表示が行われている装飾図柄表示装置208の表示画面の中央に、「ジャラジャラ」と声を発した怖い顔のパンダのキャラクタ画像2081が大きく表示され、スピーカ120からは、払出音を模した「ジャラジャラ」という賞球払出音が出力される(図21(c)参照)。装飾図柄表示装置208に表示された、パンダの怖い顔部分2081aは、中図柄表示領域208bに表示され、「ジャラジャラ」という吹き出し部分2081bは、演出表示領域208dに表示されている。図21に示す例でも、この怖い顔のパンダのキャラクタ画像2081の表示と「ジャラジャラ」という賞球払出音の出力が、賞球払出演出の一例に相当する。
この具体例では、装飾図柄の変動表示の画像の一部に、パンダの怖い顔部分2081aがかぶさり、装飾図柄の変動表示の画像の一部(ここでは中図柄表示領域208b)が見えなくなっている。また、演出表示領域208dに表示された第一普図保留表示〜第三普図保留表示291〜293それぞれのほとんどの部分に、「ジャラジャラ」という吹き出し部分2081bがかぶさり、各普図保留表示291〜293が見えなくなっている。また、図柄変動表示が行われていることを表す普図変動音の途中から、まず、普図の保留が増加したことを報知する普図保留増加音が鳴り始め、普図変動音に普図保留増加音がかぶさって聞こえる。次いで、賞球払出音も鳴り始め、普図変動音と普図保留増加音にさらに賞球払出音がかぶさって聞こえる。このように、普図図柄変動演出は賞球払出演出によって変化し、普図保留増加演出も賞球払出演出によって変化する。その結果、演出に集中している遊技者に、演出の変化、すなわち賞球払出演出が行われたことによる影響によって賞球が発生したことを報せることができ、遊技台の印象を向上させることができる場合がある。すなわち、これまで行われていた演出画像の一部を、賞球払出演出による演出画像によって覆うことで、賞球が発生したことを視覚的に報せることができ、遊技台の印象を向上させることができる場合がある。また、スピーカ120からの演出音がかぶることで、賞球が発生したことを聴覚的にも報せることができる。
以上の説明では、普図図柄変動演出および/または普図保留増加演出に賞球払出演出がかぶさる態様であったが、普図図柄変動演出および/または普図保留増加演出が賞球払出演出に変化する態様であってもよい。
図22は、普図図柄変動演出が賞球払出演出に変化するタイムチャートである。
図22に示すタイムチャートでも、普図始動ゲート251,253である利益非付与進入領域に設けられた球検出センサが、普図始動ゲート251,253への遊技球の進入を検出した場合には、検出信号が、非検出から検出に変化し、図中に示す(ア)のタイミングで装飾図柄表示装置208およびスピーカ120では、普図図柄変動演出(利益非付与進入領域進入演出)が開始される。
また、中央普図始動ゲート251を通過した遊技球が中央一般入賞口226に進入すると、中央一般入賞口226に設けられた球検出センサが、その遊技球の進入を検出して検出信号が非検出から検出に変化し、図中に示す(イ)のタイミングで、普図図柄変動演出を行っていた装飾図柄表示装置208およびスピーカ120では、その普図図柄変動演出を終了し、代わりに賞球払出演出(利益付与進入領域進入演出)を開始する。やがて、図中に示す(ウ)のタイミングでその賞球払出演出を終了する。
図23は、普図図柄変動演出から賞球払出演出へ変化する具体例を示す図である。
図23(a)に示す装飾図柄表示装置208には、普図の装飾図柄の停止図柄の組合せが表示されている。すなわち、普図変動遊技が停止している状態である。この状態で、中央普図始動ゲート251を遊技球が通過する(図22に示す(ア)のタイミングに相当)と、図23(b)に示すように、普図表示装置210において図柄変動表示が開始されるとともに、装飾図柄表示装置208では装飾図柄の変動表示が開始される。装飾図柄表示装置208における装飾図柄の変動表示では、背景画面は無模様である。また、不図示のスピーカ120からは、普図表示装置210において図柄変動表示が行われていることを表す第一の普図変動音が出力される。この装飾図柄の変動表示と第一の普図変動音の出力が、普図図柄変動演出の一例に相当する。
やがて、図23(c)に示すように、左図柄表示領域208aに「装飾6」の図柄が停止表示される。ここで停止表示された装飾図柄の表示態様は、図6(b)に示すデフォルトの表示態様である。一方、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cそれぞれでは、装飾図柄の変動表示が継続されている。なお、スピーカ120からは、第一の普図変動音の出力が継続している。
続いて、中央一般入賞口226に遊技球が進入する(図22に示す(イ)のタイミングに相当)と、図23(d)に示すように、装飾図柄の変動表示が行われている装飾図柄表示装置208の背景画面が無模様の背景画面から所定の背景画面(ここではクロスハッチングの模様の背景画面)に変化するとともに、先程停止表示した左図柄表示領域208aの装飾図柄(「装飾6」)の表示態様もデフォルトの表示態様から所定の表示態様(ここでは黒一色の表示態様)に変化する。また、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cにそれぞれ表示されている、装飾図柄が変動表示中であることを表す画像の表示態様も、所定の表示態様(ここでは横縞の模様の表示態様)に変化する。また、スピーカ120から出力されている普図変動音も、これまで出力されていた第一の普図変動音から第二の普図変動音に切り替わる。この所定の背景画面と装飾図柄の所定の表示態様の表示、および第二の普図変動音の出力が、賞球払出演出の一例に相当し、普図図柄変動演出から賞球払出演出に演出が変化している。なお、この演出変化は、普図図柄変動演出自体の変化ととらえることもできる。いずれにしても、中央一般入賞口226に遊技球が進入したことに基づいて、普図図柄変動演出を変化させた演出が行われている。なお、所定の表示態様に変化した装飾図柄は、普図表示装置210における図柄変動表示が終了するまで所定の表示態様に変化したままであり、その図柄変動表示が終了するタイミング、すなわち停止図柄が表示されるタイミングでは、デフォルトの表示態様に戻るか、あるいはその他の表示態様にさらに変化する。また、第二の普図変動音に変化した普図変動音も、普図表示装置210における図柄変動表示が終了するまで第二の普図変動音に変化したままであり、その図柄変動表示が終了すると、普図変動音自体が鳴り止む。
以上説明したように、中央一般入賞口226への入賞といった賞球払出条件(所定の条件)の成立によって普図図柄変動演出自体に変化が生じ、賞球の払出しが行われていることに遊技者が気付きやすくなり、球持ちが良いと思われ、遊技台の印象が向上する場合がある。
図24は、普図図柄変動演出が行われている状態において普図保留増加演出が変化する具体例を示す図である。
図24(a)に示す装飾図柄表示装置208では、普図表示装置210において図柄変動表示(以下、当該図柄変動表示と称する)が行われ、これに合わせて装飾図柄表示装置208では普図の装飾図柄の変動表示が行われている。また、不図示のスピーカ120からは、普図表示装置210において図柄変動表示が行われていることを表す普図変動音が出力されている。すなわち、この図24に示す具体例でも、当該図図柄変動表示における普図図柄変動演出が行われている。さらに、図24(a)に示す装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dには、普図保留1を表す第一普図保留表示291と、普図保留2を表す第二普図保留表示292が表示されている。
当該図柄変動表示が行われている最中に、中央普図始動ゲート251を遊技球が通過すると、ここでも普図の保留数が増加し、図24(b)に示す装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dには第三普図保留表示293が追加表示される。図24(b)では、第一普図保留表示291〜第三普図保留表示293の3つの普図保留表示が表示されているが、いずれの保留表示も、デフォルトの表示態様である無模様かつ黒一色の表示態様で表示されている。また、第三普図保留表示293が追加表示されると同時に、スピーカ120からは、普図の保留が増加したことを報知する第一の普図保留増加音が所定期間出力される。この第三普図保留表示293の追加表示と第一の普図保留増加音の出力が、普図保留増加演出の一例に相当する。
続いて、中央一般入賞口226に遊技球が進入すると、同図(c)に示すように、デフォルトの表示態様であった第三普図保留表示293の表示態様が所定の表示態様に変化する。すなわち、デフォルトの表示態様で表示されている3つの普図保留表示291〜293のうち、今回増加した第三普図保留表示293のみの表示態様が所定の表示態様(ここでは横縞の模様)に変化する。また、スピーカ120から出力されている普図保留増加音も、これまで出力されていた第一の普図保留増加音から第二の普図保留増加音に切り替わる。この第三普図保留表示293における所定の表示態様による表示、および第二の普図保留増加音の出力が、賞球払出演出の一例に相当し、普図保留増加演出から賞球払出演出に演出が変化している。なお、この演出変化は、普図保留増加演出自体の変化ととらえることもできる。いずれにしても、中央一般入賞口226に遊技球が進入したことに基づいて、普図保留増加演出を変化させた演出が行われている。なお、所定の表示態様に変化した第三普図保留表示293は、当該図柄変動表示が終了するまで所定の表示態様に変化したままであっても、保留3が消化されて第三普図保留表示293自体が消えるまで所定の表示態様に変化したままであってもよい。また、第二の普図保留増加音に変化した普図保留増加音は、第二の普図保留増加音に変化したまま鳴り続け、当該図柄変動表示が終了する前に鳴り止む。
以上説明したように、中央一般入賞口226への入賞といった賞球払出条件(所定の条件)の成立によって、ここでは普図保留増加演出自体に変化が生じ、賞球の払出しが行われていることに遊技者が気付きやすくなり、球持ちが良いと思われ、遊技台の印象が向上する場合がある。
次に、図24に示す具体例では、所定の表示態様に変化した第三普図保留表示293が少なくとも当該図柄変動表示が終了するまでは所定の表示態様に変化したままであったが、当該図柄変動表示が終了する前にデフォルトの表示態様に戻る例について説明する。
図25は、普図保留増加演出から賞球払出演出に演出が変化した後、普図保留増加演出に戻る例を示す図である。
図25(a)に示すタイムチャートでは、図中(ア)に示すタイミングで、普図保留増加演出(利益非付与進入領域進入演出)が開始され、図中(イ)に示すタイミングで、普図保留増加演出が賞球払出演出(利益付与進入領域進入演出)に一旦変化する。そして、所定の期間、賞球払出演出が行われた後、図中(ウ)に示すタイミングで、普図保留増加演出(利益非付与進入領域進入演出)に戻る。
図25(b)における(イ)の図面は、同図(a)に示す(イ)のタイミングにおいて装飾図柄表示装置208に表示される画像をレイヤ別に示した図である。図25(a)に示す(イ)のタイミングにおいて装飾図柄表示装置208に表示される画像は、背景画像と、装飾図柄が変動表示中であることを表す画像と、3つの保留表示の画像になる。これら3つの保留表示の画像のうち、第一普図保留表示291の画像と第二普図保留表示292の画像はいずれも、デフォルトの表示態様による画像、すなわち無模様かつ黒一色の画像である。一方、第三普図保留表示293の画像は、賞球払出演出によって、白地に黒い横縞が付された画像に変化している。
背景画像は遊技者から見て最も奥側に表示される第1レイヤL1に描画され、装飾図柄が変動表示中であることを表す画像は、第1レイヤL1よりも一つ手前の第2レイヤL2に描画される。
3つの普図保留表示の画像291〜293は、第2レイヤL2よりも一つ手前の第3レイヤL3に描画される。この第3レイヤL3に描画される3つの普図保留表示の画像はいずれも、無模様かつ黒一色の画像(黒丸の画像)290bである。第3レイヤL3よりもさらに一つ手前の第4レイヤL4には、第3レイヤL3に描画される第三普図保留表示293の黒丸の画像に重なる位置に、白地に黒い横縞が付された画像290wが表示される。ここでは、第4レイヤL4が遊技者から見て最も手前側に表示されるレイヤになる。第三普図保留表示293の画像は、第3レイヤL3に描画された黒丸の画像290bに第4レイヤL4に描画された白地に黒い横縞が付された画像290wが重なって、黒丸の画像290bが見えなくなり、第4レイヤL4に描画された白地に黒い横縞が付された画像290wが見える。
図25(b)における(ロ)の図面は、同図(a)に示す(ウ)のタイミングにおいて装飾図柄表示装置208に表示される画像をレイヤ別に示した図である。図25(b)に示す(ロ)のタイミングにおいて装飾図柄表示装置208に表示される画像も、背景画像と、装飾図柄が変動表示中であることを表す画像と、3つの保留表示の画像になる。ここでの3つの保留表示の画像はいずれも、デフォルトの表示態様による画像(黒丸の画像)である。すなわち、賞球払出演出によって変化していた第三普図保留表示293の画像は、普図保留増加演出に戻ることで、デフォルトの表示態様による画像(黒丸の画像)になる。図25(a)に示す(ウ)のタイミングにおける装飾図柄表示装置208の描画処理では、(イ)のタイミングにおける装飾図柄表示装置208の描画処理における第1レイヤL1〜第3レイヤL3をそのまま用い、第4レイヤL4のみを描画しなければよい。こうすることで、白地に黒い横縞が付された画像290wが非表示になり、第三普図保留表示293の画像も、黒丸の画像、すなわちデフォルトの表示態様に戻る。この態様では、描画の処理付加を軽減することができる。
続いて、これまでの具体例では、遊技球が中央一般入賞口226を通過したタイミングで賞球払出演出が開始されていたが、その賞球払出演出が少し遅れて開始される例について説明する。
図26は、遊技球が中央一般入賞口226を通過したタイミングから少し遅れて賞球払出演出が開始される例を示す図である。
図26(a)に示すタイムチャートでは、図中(ア)に示すタイミングで、普図保留増加演出(利益非付与進入領域進入演出)が開始され、図中(イ)に示すタイミングで、遊技球が中央一般入賞口226を通過したことが検出されるが、このタイミングでは、普図保留増加演出が賞球払出演出(利益付与進入領域進入演出)に変化せず、所定期間の経過、あるいはその後に発生する所定の契機に基づいて、図中(ウ)に示すタイミングで、普図保留増加演出が賞球払出演出に一旦変化する。ここでの所定の契機とは、具体的には、普図図柄変動演出で所定の演出(例えば、スーパーリーチ等)が実行されたことであってもよい。そして、一定期間、賞球払出演出が行われた後、図中(エ)に示すタイミングで、普図保留増加演出(利益非付与進入領域進入演出)に戻る。
図26(b)における(ウ)の図面は、同図(a)に示す(ウ)のタイミングにおいて装飾図柄表示装置208に表示される画像をレイヤ別に示した図である。図26(a)に示す(ウ)のタイミングにおいて装飾図柄表示装置208に表示される画像は、背景画像と、装飾図柄が変動表示中であることを表す画像と、3つの保留表示の画像になる。これら3つの保留表示の画像のうち、第一普図保留表示291の画像と第二普図保留表示292の画像はいずれも、デフォルトの表示態様による画像、すなわち無模様かつ黒一色の画像(黒丸の画像)である。一方、第三普図保留表示293の画像は、賞球払出演出によって、ここでは、黒丸の画像が黒丸に白色の横縞が付加された画像に変化している。
この例でも、背景画像は第1レイヤL1に描画され、装飾図柄が変動表示中であることを表す画像は第2レイヤL2に描画される。
また、3つの普図保留表示の画像291〜293は第3レイヤL3に描画される。ここでも、第3レイヤL3に描画される3つの普図保留表示の画像はいずれも、無模様かつ黒一色の画像(黒丸の画像)290bである。第4レイヤL4には、第3レイヤL3に描画される第三普図保留表示293の黒丸の画像に重なる位置に、白色の横縞のみの画像290sが表示される。第三普図保留表示293の画像は、第3レイヤL3に描画された黒丸の画像290bに第4レイヤL4に描画された白色の横縞のみの画像290sが重なって、黒丸に白色の横縞が付加された画像に見える。すなわち、黒丸の画像290bの一部が白色の横縞のみの画像290sによって覆われているが、黒丸の画像290bの残った部分は見えており、第3レイヤL3に描画された黒丸の画像290bと、第4レイヤL4に描画された白色の横縞のみの画像290sが一つになった画像である。
図26(b)における(エ)の図面は、同図(a)に示す(エ)のタイミングにおいて装飾図柄表示装置208に表示される画像をレイヤ別に示した図である。ここでの3つの保留表示の画像も、デフォルトの表示態様による画像(黒丸の画像)である。すなわち、賞球払出演出によって変化していた第三普図保留表示293の画像は、普図保留増加演出に戻ることで、デフォルトの表示態様による画像(黒丸の画像)になる。図26(a)に示す(エ)のタイミングにおける装飾図柄表示装置208の描画処理でも、(ウ)のタイミングにおける装飾図柄表示装置208の描画処理における第1レイヤL1〜第3レイヤL3をそのまま用い、第4レイヤL4のみを描画しなければよい。こすうることで、白色の横縞のみの画像290sが非表示になり、第三普図保留表示293の画像も、黒丸の画像290b、すなわちデフォルトの表示態様に戻る。この態様でも、描画の処理付加を軽減することができる。
なお、賞球払出演出が行われている状態、例えば、図20(c)に示すような、「ジャラジャラ」と声を発した怖い顔のパンダのキャラクタ画像2081の表示がされている状態で、中央普図始動ゲート251に遊技球が進入(入賞)し、その入賞に基づく普図の当否判定で当りに当選した場合には、所定の演出(例えば、右打ちを行うことを指示する演出)が装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに表示され、賞球払出演出の一部である「ジャラジャラ」という吹き出し部分2081bに所定の演出がかぶり、賞球払出演出が変化する。
また、右打ちを行うことを指示する演出を行わない場合であっても、装飾図柄表示装置208で普図図柄変動演出を行い、普図の当否判定結果を表す装飾図柄を停止表示することで、普図電動役物252の扉部材2521が開放することを遊技者が認識することができる場合がある。
また、以上の説明では、中央普図始動ゲート251とその下方の中央一般入賞口226への遊技球の進入を例にあげて説明したが、右側の普図始動ゲート251とその下方に配置された普図電動役物252の扉部材2521が開放すると遊技球の進入が可能になる特図始動口230においても同様である。また、中央普図始動ゲート251の下方の中央一般入賞口226に限らず、その他の一般入賞口226や、賞球が払い出される進入領域であっても同様である。
さらに、以上の説明では、演出音(例えば、賞球払出音)の出力はスピーカ120を用いて行っていたが、払出装置152から払い出された遊技球が、上皿126あるいは上皿126に貯留された遊技球に衝突したことによって発生する衝突音を演出音(例えば、賞球払出音)としてもよい。こうすることで、衝突音がスピーカ120とは異なる方向から遊技者に向かうため、遊技者が利益の発生をより認識することができる場合がある。
続いて、本発明の第2実施形態のパチンコ機について説明する。以下の説明では、これまでに説明した事項と重複する事項についても、改めてもう一度説明する。また、これまでに説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまでに用いた符号と同じ符号を付して説明する。
図27は、第2実施形態の遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」と称する場合があり、特別図柄、第1特別図柄、第2特別図柄のうちの一つまたは複数を「特図」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLumineS3ence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。これらの第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、所定の図柄表示手段である。なお、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄は、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄であり、装飾図柄表示装置208も、所定の図柄表示手段としてもよい。
普図保留ランプ216は、保留している所定の第1の変動遊技(詳細は後述する普図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。
第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している所定の第2の変動遊技(詳細は後述する特図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ、第1特図用と第2特図用を合わせると8つ)まで保留することを可能としている。ここにいう保留とは、後述する始動情報に基づく各種判定処理(抽選処理等)の開始を保留することを意味する。
高確中ランプ222は、現在の図柄制御状態を示す報知を行なうためのランプ(報知手段)である。この高確中ランプ222は、電源が投入されてから大当り遊技の開始まで、現在の図柄制御状態を示す報知を行ない、それ以降は、現在の図柄制御状態を示す報知をしないように構成している。また図柄制御状態では、電源が再投入された場合には、電源が遮断される直前の図柄制御状態に復帰する。この図柄制御状態については後述するが、ここでの図柄制御状態として、通常状態、時短状態(電サポ状態)、および確変状態のうちのいずれの状態としてもよいし、特図確変ありの状態および特図確変なしの状態のうちの一方の状態としてもよい。
なお、本明細書では制御状態という遊技台(パチンコ機100)の内部における状態をさす文言を用いて説明するが、この制御状態という文言にはいわゆる遊技状態の概念が含まれる。
また、この演出装置206の周囲には、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として図1に示す上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230は、遊技球が進入する入り口の大きさが変化しない第一の始動領域である。第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。この第1特図始動口230は、始動領域の一つであり、自身の大きさが変化しない固定始動領域の一例に相当する。
第2特図始動口232は、本実施形態では普図始動口228の下側に1つだけ配設している。すなわち、第2特図始動口232は、遊技盤200の右側に設けられている。この第2特図始動口232の近傍には、ソレノイドによって左右に開閉自在な一対の羽根部材2321が設けられており、一対の羽根部材2321と第2特図始動口232を併せたものが、可変始動手段に相当し、一般には、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれる。一対の羽根部材2321は、第2特図始動口232への入賞の難易度を変更する部材である。すなわち、一対の羽根部材2321が閉じたままでは第2特図始動口232への入球は不可能であり、一対の羽根部材2321が閉じた態様は入賞困難な開閉態様である。一方、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に一対の羽根部材2321が所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、第2特図始動口232への球の入球が可能(入賞容易状態)になり、一対の羽根部材2321が開いた開状態は入賞容易な状態である。すなわち、第2特図始動口232は、入り口(遊技球の進入口)の大きさが小サイズ(第1の大きさに相当)と大サイズ(第2の大きさに相当)のうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化する、遊技球の進入のしやすさが可変の可変始動領域であって、第二の始動領域の一例に相当する。この大サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも大きい。一対の羽根部材2321が開いた状態では、遊技領域124に進入した遊技球のうち、固定始動領域である第1特図始動口230に進入する遊技球よりも、可変始動領域である第2特図始動口232に進入する遊技球の方が多い。一方、小サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも小さいか、あるいは第1特図始動口230の入り口の大きさ以下である。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、本実施形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、可変入賞開口と、ソレノイドによってその可変入賞開口を開閉自在な扉部材2341とを備えている。可変入賞開口は大入賞口と呼ばれることがあり、可変入賞口234はアタッカと呼ばれることがある。扉部材2341は、所定の閉状態およびその閉状態よりも遊技球の、可変入賞開口への進入が容易な開状態のうちのいずれか一方の状態からいずれか他方の状態に状態変更する。閉状態および開状態はともに静止状態であり、閉状態は所定の第1の静止状態であり、本実施形態の可変入賞口234における閉状態は、扉部材2341が遊技盤200の遊技者側の面と一致した静止状態である。一方、開状態は所定の第2の静止状態であり、本実施形態の可変入賞口234における開状態は、扉部材2341が遊技盤200に対して略垂直になるまで遊技者側に回動した静止状態である。可変入賞口234は、大当り遊技が開始されるまでは閉状態を維持し、特図の大当りに当選して大当り遊技が開始されると、開状態と閉状態との間で状態変更を繰り返す。この可変入賞口234は、本発明にいう入賞装置の一例に相当し、特図の大当りに当選したことが、本発明にいう第2条件が成立したことの一例に相当する。なお、閉状態には、完全に閉塞してしる状態の他、遊技球の進入が実質的に不可能な程度に少し開いている状態であってもよい。また、可変入賞口は、遊技球が通過したり入り込んだりすること等によって遊技球の入賞となるものであればよく、図27に示すものに限定されない。特図変動遊技に当選して第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材2341が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
上皿126に収容されている球は発射レールの発射位置に供給される。このパチンコ機100では、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技釘238などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
スピーカ120や枠ランプ122等の装飾ランプ、図27に示す装飾図柄表示装置208、演出可動体224、および遮蔽装置246は、演出手段に相当し、これらの中でも装飾図柄表示装置208は画像表示手段の一例に相当する。
なお、第2実施形態におけるパチンコ機100の制御部の回路構成については、第1実施形態のパチンコ機の制御部の回路構成と基本的には同じであるため、説明は省略する。
<図柄の種類>
次に、図28(a)〜(d)を用いて、パチンコ機100の第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図28(a)は特図の停止図柄態様(第2の図柄態様)の一例を示したものである。第1特図始動口230に球が入球したことを球検出センサである第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを球検出センサである第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」(特図変動遊技)を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」(特図変動遊技)を行う。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を特図の変動停止表示と称することがある。この特図の変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図28(a)には、図柄変動表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図F」の6種類の特図が示されている。図28(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
本実施形態では、特図の停止図柄態様として、4種類の大当り図柄(「特図A」から「特図D」)が用意されている。「特図A」は15ラウンド(R)特別大当り図柄であり、特図Aが停止表示されるとその後、制御状態は特図高確率普図高確率状態になる。「特図B」は電サポ付き15R大当り図柄であり、特図Bが停止表示されるとその後、制御状態は特図低確率普図高確率状態になる。「特図C」は確変付き4R大当り図柄であって、この特図Cが停止表示されるとその後、制御状態は特図高確率普図低確率状態になる。「特図D」は4R大当り図柄であって、この特図Dが停止表示されると、制御状態は特図低確率普図低確率状態になる。
ここにいうラウンドとは、所定量の遊技価値(所定球数)を獲得することができるチャンスの回数をいう。本実施形態では、図27に示す可変入賞口234の作動回数を表すものであり、15ラウンドとは、可変入賞口234の1または複数回の開閉動作を1回(1回の作動)として、この作動が15回続くことを意味する。すなわち、1回の作動が、開閉状態が第1の開閉状態(ここでは閉状態)から第2の開閉状態(ここでは開状態)に変化する特定変化の一例に相当し、可変入賞口234は、大当り遊技中に、この特定変化を複数の定数回(15ラウンドの場合であれば15回)行うものである。各ラウンドは所定のラウンド終了条件(例えば所定球数(一例として10球)の遊技球の進入、所定量の遊技価値(所定球数)の獲得、ラウンド開始から所定時間の経過などのうちのうちの1または複数)が成立することにより終了する。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。特図Aによる大当りや特図Cによる特図大当りは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当りあるいは時短大当り)。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。本実施形態では、大当り遊技中には特図低確率状態へ移行し、特図Aまたは特図Cに当選した場合には、大当り遊技終了後、次に大当りするまで特図高確率状態が維持される。一方、特図Bまたは特図Dに当選した場合には、大当り遊技終了後も特図低確率状態のままである。特図低確率状態は第1の確率制御状態の一例に相当する。また、大当り遊技終了後に特図高確率状態になることを特図確変と称することもあり、大当り遊技終了後に大当りに当選する確率が高くなっている状態(特図高確率状態)は、遊技者の有利度が高くなる制御状態であって第2の確率制御状態の一例に相当する。この特図高確率状態を確変状態と称することがある。なお、本明細書では制御状態という遊技台(パチンコ機100)の内部における状態をさす文言を用いて説明するが、この制御状態という文言にはいわゆる遊技状態の概念が含まれる。この確率制御状態の移行は主制御部300が行い、主制御部300は、確率制御状態移行手段の一例に相当する。
また、特図Aまたは特図Bに当選すると、いずれも大当り遊技終了後、電チューサポート(電サポ)有りの状態(以下、電サポ状態と称する)に移行する。電サポ状態とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くする等して、遊技者の有利度が非電サポ状態より高い所定状態のことをいう。この電サポ状態は、このパチンコ機100に用意された制御状態の一つであり、時短状態と称されることもある。すなわち、電サポ状態(時短状態)は、大当り遊技の終了を条件に開始される。なお、厳密にいえば、「電サポ状態」はあくまでも普図がらみの状態であり、「時短状態」は特図がらみの状態または普図および特図がらみの状態である。主制御部300のRAM308には時短フラグも用意されており、時短フラグがオンに設定されていると、電サポ状態であり、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に当選しやすくなる(普図確変)。例えば、普図変動遊技の当選確率が、普図低確率状態(非電サポ状態)では1/101であるのに対し、普図高確率状態(電サポ状態)では99/101に上昇する。また、電サポ状態の方が、非電サポ状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。例えば、非電サポ状態では10秒の普図変動遊技の変動時間が電サポ状態では1.2秒に短縮される。また、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321の1回の開放における開放時間が長くなりやすい(電チュー開放期間延長)。例えば、非電サポ状態では0.3秒の電チュー開放期間が電サポ状態では1.7秒に延長される。さらに、電サポ状態では非電サポ状態に比べて、一対の羽根部材2321は多く開きやすい(電チュー開放回数増加)。例えば、普図始動口228への1回の入賞につき非電サポ状態では1回しか開かない一対の羽根部材2321が、電サポ状態では3回開く(例えば、1.7秒開放することを3回繰り返し、開放と開放の間の閉鎖時間は1.6秒)。電チュー開放期間延長や電チュー開放回数増加により、第2特図始動口232に入球する確率が高まる。なお、時短フラグは、大当り遊技中にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、非電サポ状態が維持される。これは、大当り遊技中に電サポ状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。なお、本実施形態では、電サポ状態(時短状態)では、普図確変、普図変短、電チュー開放期間延長、および電チュー開放回数増加の総てが行われるが、これらのうちの少なくともいずれか一つが行われれば、遊技者の有利度が高い状態になり、電サポ状態(時短状態)としてもよい。あるいは、第2特図始動口232に入球する確率が高まる、電チュー開放期間延長または電チュー開放回数増加のうちのいずか一方が行われれば、電サポ状態(時短状態)としてもよい。非電サポ状態では、電サポ状態よりも遊技球が第2特図始動口232に進入し難い。上述のごとく、第2特図始動口232は、遊技球が進入する入り口の大きさが小サイズと大サイズのうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化するものである。この第2特図始動口232は、入り口が、電サポ状態では非電サポ状態よりも長期間にわたって大サイズである。本実施形態では、特図Aが停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、次に大当り遊技が開始されるまで電サポ状態(普図高確率状態)が維持され、特図Bが停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、特図変動遊技が100回行われる間、電サポ状態が維持され、101回目には非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。一方、電サポ無しの大当り(特図C,特図D)に当選した場合には、大当たり遊技終了後に電サポ状態に移行しない。非電サポ状態では、第2特図始動口232は、入り口が小サイズに維持される。一方、上述のごとく、電サポ状態では、第2特図始動口232は、入り口が大サイズになり、遊技球の進入率が高められる。すなわち、非電サポ状態では、遊技球が可変始動領域である第2特図始動口232に第1の進入率で進入するのに対して、電サポ状態では、遊技球が第2特図始動口232に上記第1の進入率よりも進入率が高い第2の進入率で進入する。したがって、非電サポ状態が第一の進入率制御状態の一例に相当し、電サポ状態が第二の進入率制御状態の一例に相当する。
さらに、本実施形態では、大当り図柄の他に小当り図柄として特図Eの停止図柄が用意されている。小当り遊技では、可変入賞口234の扉部材2341が所定回(例えば15回)作動し、その扉部材2341は、1回の作動につき開状態を最大で1.5秒間しか維持しない。小当りにおける扉部材2341の開放では、例えば、1回目の開放で、遊技球が所定球数(例えば10球)進入してしまうと、あるいは所定量の遊技価値(所定球数)を獲得してしまうと、2回目以降の開放は行われない。小当り遊技中には、特図低確率普図低確率状態へ移行する。小当りは、小当り遊技前後で制御状態が変化しない役であり、小当り遊技終了後には小当り遊技開始前の制御状態に復帰する。なお、「特EI」以外の小当り図柄(例えば、第2の小当り図柄等)を用意しておいてもよい。
大当り遊技および小当り遊技では、可変入賞口234の扉部材2341が1または複数回の開閉動作を行い、遊技者の有利度が相対的に高い状態になる。
また、図28(a)に示す特図Fはハズレ図柄である。このハズレ図柄が停止表示されると、可変入賞口234の扉部材2341は開閉動作を行わず、遊技者の有利度が相対的に低い状態になる。なお、「特図F」以外のハズレ図柄(例えば、第2のハズレ図柄等)をさらに用意しておいてもよい。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機100では、遊技者の有利度が高い第2の有利度の当り制御状態(大当り制御状態および小当り制御状態)と、第2の有利度よりは有利度が低い第1の有利度のハズレ制御状態とが用意され、パチンコ機100は当り制御状態(第二の制御状態)とハズレ制御状態(第一の制御状態)のうちのいずれか一方の制御状態をとる。これらの制御状態の移行も主制御部300のCPU304が行い、主制御部300のCPU304は、特別遊技状態付与手段の一例にも相当する。なお、小当り制御状態は、可変入賞口234の扉部材2341が開閉動作を行うものの、可変入賞口234への入球はほとんど期待することができないため、小当り制御状態を上記第1の有利度の制御状態(第一の制御状態)ととらえることもできる。
また、大当りには、遊技者に相対的に有利な大当りと相対的に不利な大当りがある。ラウンド数で見れば、15R系の大当り(特図A,特図B)が有利な大当りに相当し、4R系の大当り(特図C,特図D)が不利な大当りに相当する。また、確変付きか否かで見れば、特図Aによる大当りおよび特図Cによる大当りが有利な大当りに相当し、特図Bによる大当りおよび特図Dによる大当りが不利な大当りに相当する。これらの遊技者に相対的に有利な大当りの当否判定結果は、特定の当否判定結果の一例に相当し、遊技者に相対的に有利な大当り制御状態が、特別遊技状態の一例に相当する。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、大当り図柄1として「特図A」以外の図柄も用意されており、大当り図柄2等の他の図柄についても同様である。
第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、当否判定結果(抽選結果)を報知する報知手段であって、図柄変動を開始してから当否判定の結果に対応した図柄態様(特図A〜特図F)を停止表示するまでの図柄変動表示を行う図柄表示手段の一例に相当する。
図28(b)は特図の装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の特図の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「特図の装飾図柄の変動表示」を行う。すなわち、装飾図柄表示装置208は、第1特別図柄表示装置212および第2特別図柄表示装置214とは別に、特図の装飾図柄を変動表示するものである。そして、特図の装飾図柄の組合せである停止図柄態様(演出図柄態様)を停止表示する。大当り(特図A〜特図D)を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ装飾図柄が3つ並んだ“装飾図柄の組合せ1”(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。通常遊技状態(特図低確率普図低確率)での確変大当り(特図Aまたは特図C)あるいは通常遊技状態(特図低確率普図低確率)以外での大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ“装飾図柄の組合せ2”(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。小当り(特図E)を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、“装飾図柄の組合せ3”(例えば「装飾1−装飾3−装飾5」等)を停止表示する。また、ハズレである「特図F」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、“装飾図柄の組合せ1”、“装飾図柄の組合せ2”および“装飾図柄の組合せ3”以外の装飾図柄の組合せ(例えば、ばらけ目)を停止表示する。以下、装飾図柄表示装置208において、この「特図の装飾図柄の変動表示」を開始してから特図の装飾図柄の停止図柄態様(例えば、“装飾図柄の組合せ2”)を停止表示するまでの一連の表示を特図の装飾図柄の変動停止表示と称することがある。
なお、特図1や特図2の停止図柄態様(図28(a)参照)と、装飾図柄表示装置208の左中右の各図柄表示領域208a〜cに表示される一つの特図の装飾図柄の停止図柄態様(同図(b)参照)は、特図の装飾図柄(同図(b)参照)の方が大きい。
図28(c)は普図の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄1である「普図A」および当り図柄2である「普図B」と、ハズレ図柄である「普図C」の3種類がある。当り図柄1である「普図A」は、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321の開放時間が相対的に短い開放となる普図当りであり、当り図柄2である「普図B」は、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321の開放時間が相対的に長い開放となる普図当りである。普図始動口228を球が通過したことを球検出センサであるゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」(普図変動遊技)を行う。そして、変動時間が経過した後に、3種類の図柄の内のいずれか一つの図柄を停止表示する。この図28(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
以下、この「普図の変動表示」を開始してから普図の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を普図の変動停止表示と称することがある。普図表示装置210は補助図柄報知手段の一例に相当する。
図28(d)は普図の装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の装飾図柄には、普図装飾1〜3の3種類がある。普図始動口228を球が通過したこと、すなわち、普図始動口228に球が進入したことを普図始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの中央部分となる所定領域に、「装飾○」→「装飾◎」→・・・の順番で表示を切り替える「普図の装飾図柄の変動表示」を行う。すなわち、装飾図柄表示装置208は、普図表示装置210とは別に、普図の装飾図柄を変動表示するものである。そして、普図の装飾図柄の停止図柄態様(演出図柄態様)を停止表示する。普図の当り図柄1(普図A)を報知する場合には、装飾図柄表示装置208の上記所定領域に普図装飾1である「装飾○」を停止表示する。普図の当り図柄2(普図B)を報知する場合には、上記所定領域に普図装飾2である「装飾◎」を停止表示する。一方、普図のハズレ図柄(普図C)を報知する場合には、上記所定領域に普図装飾3である「装飾×」を停止表示する。以下、装飾図柄表示装置208において、この「普図の装飾図柄の変動表示」を開始してから普図の装飾図柄の停止図柄態様(例えば、普図装飾2)を停止表示するまでの一連の表示を普図の装飾図柄の変動停止表示と称することがある。
なお、普図Aや普図Bの停止図柄態様(図28(c)参照)と、装飾図柄表示装置208の上記所定領域に表示される一つの普図の装飾図柄の停止図柄態様(同図(d)参照)は、普図の装飾図柄(同図(d)参照)の方が大きい。
<主制御部制御処理>
次に、第2実施形態における主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理については、第1実施形態における主制御部300のCPU304が実行する図8に示す主制御部メイン処理と基本的には同じであるため、説明は省略する。
続いて、第2実施形態における主制御部タイマ割込処理について説明する。図29は、第2実施形態における主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
第2実施形態におけるパチンコ機100は、特図1と特図2というように特図が2種類あり、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選(特図2の当否判定)を、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選(特図1の当否判定)よりも優先して行う。言い換えれば、第2実施形態のパチンコ機100では、第1の特別始動領域に遊技球が進入した場合に第1の乱数値記憶領域に乱数値を最大保留数まで格納し、第2の特別始動領域に遊技球が入賞した場合に第2の乱数値記憶領域に乱数値を最大保留数まで格納する入賞記憶部と、前記第1の乱数値記憶領域および前記第2の乱数値記憶領域の両方に乱数値が記憶されている場合に、前記第1の乱数値記憶領域に前記乱数値が記憶された時期および前記第2の乱数値記憶領域に前記乱数値が記憶された時期とは無関係に該第2の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行うとともに、前記第1の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されておらず、かつ前記第2の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されている場合には、該第2の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行い、前記第2の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されておらず、かつ前記第1の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されている場合には、該第1の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行う当否判定手段を備えている。また、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214による特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、主制御部300で行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく当否判定の結果報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく当否判定の結果報知よりも優先して行われ、当否判定が行われていない始動情報として、特図1の始動情報と特図2の始動情報のうちの特図1の始動情報のみが残っている状態で、特図2の始動情報が新たに記憶された場合には、新たに記憶された特図2の始動情報に基づく当否判定の結果の報知が、既に記憶されていた特図1の始動情報に基づく当否判定の結果の報知よりも先に行われる。また、始動情報を取得する始動情報取得手段は、第1の始動情報記憶手段および第2の始動情報記憶手段のうちの両方に始動情報が記憶されている場合には、該第2の始動情報記憶手段から始動情報を取得し、該第1の始動情報記憶手段および該第2の始動情報記憶手段のうちの一方に始動情報が記憶されている場合には、始動情報が記憶されている始動情報記憶手段から始動情報を取得するものである。
第2実施形態における主制御部タイマ割込処理では、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行い(ステップS1225)、次いで、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS1227)。ステップS1225およびステップS1227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。この特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が当否判定手段の一例に相当する。主制御部300は、最初に特図2についての処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS1229)、その後、特図1についての処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS1231)。このように、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、同じタイミングで、第1特図始動口230に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得し、かつ第2特図始動口232に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得した場合や、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合や、特図2変動遊技の開始条件と特図1変動遊技の開始条件の両方が成立している場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。
また、入賞受付処理S1217を行った後であって、特図状態更新処理を行う前に特図先読み処理を行う(ステップS1224)。
図30(a)は、主制御部300のCPU304が実行する特図先読み処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS1224aでは、特図2の始動情報の増加があったか否か、すなわちRAM308に設けた特図2の保留記憶部に、特図2についての始動情報(特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値)が追加されたか否かを判定し、増加していれば(追加されていれば)、増加した特図2の始動情報を先読みして特図2の停止図柄を事前判定する(ステップS1224b)。このステップS1224bでは、まず、特図2の保留記憶部から特図2の始動情報を先読みする。すなわち、第2特図始動口232への入賞を契機にして、その入賞に基づいて生成された始動情報を先読みする。したがって、当否判定(図29に示すステップS1229における特図2関連抽選処理)で始動情報が取得される前に、その始動情報が先読みされることになる。この先読みを行う主制御部300のCPU304が始動情報先読手段の一例に相当する。ここでの先読みは、入賞分(保留増加分)だけを先読みしたが総てを先読みしてもよい。なお、ここでの先読みとは始動情報を当否判定(本抽選)の前に先に読むことを意味するが、以降の説明では、先読みという言葉を、先(当否判定(本抽選)の結果等)を読むという意味で使用することがある。
主制御部300のROM306には、図30(b)に示す特図当否事前判定用テーブルおよび同図(c)に示す特図事前判定用テーブルが用意されている。
主制御部300のCPU304は、始動情報を先読みすると、将来行われる特図2関連抽選処理における当否判定結果と停止する図柄を、先読みした始動情報に基づいて事前判定する。すなわち、主制御部300のCPU304は、まず、確変フラグを参照し、図30(b)に示す特図当否事前判定用テーブルを用いて、先読みした始動情報のうちの特図2当選乱数値(取り得る数値範囲は0〜65535)に基づいて、当否判定の結果が、大当りの当否判定結果になるか、小当りの当否判定結果になるか、ハズレの当否判定結果になるかを事前判定する。すなわち、第2特図始動口232への入賞を契機にして、その入賞に基づいて生成された始動情報に基づく当否判定結果が、大当りの当否判定結果(特定の当否判定結果)になるか否かを事前判定する。この事前判定を行う主制御部300のCPU304が事前判定手段の一例に相当し、ここで事前判定した結果は特図2当否事前判定結果として扱われる。
主制御部300のROM306には、図30(b)に示す特図当否事前判定用テーブルの内容と同じ内容の特図当否判定用テーブルが記憶されている。この特図当否判定用テーブルにしても、図30(b)に示す特図当否事前判定用テーブルにしても、大当り確率は、特図低確率状態(非電サポ状態)では1/320であるのに対し、特図高確率状態(電サポ状態)では1/32に上昇する。一方、小当り確率は、特図低確率状態(非電サポ状態)であっても特図高確率状態(電サポ状態)であっても1/100である。
次いで、主制御部300のCPU304は、特図2当否事前判定結果が大当りであった場合には、図30(c)に示す特図事前判定用テーブルを用い、先読みした始動情報のうちの大当り用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)に基づいて、停止図柄となる大当り図柄の事前判定を行う。ここでの特図の事前判定も、先読みした始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に実行され、ここで事前判定した結果は特図2事前判定結果として扱われる。ここでの大当り図柄の事前判定は、複数種類用意された大当りの種類のうちいずれの種類の大当りかを事前判定していることに相当する。なお、第2実施形態では、小当り図柄およびハズレ図柄はそれぞれ1種類しか用意されていないため、特図2当否事前判定結果が小当りであったり、あるいはハズレであった場合には、一義的に特図2事前判定結果が得られる。
主制御部300のROM306には、図30(c)に示す特図事前判定用テーブルの内容と同じ内容の特図決定用テーブルが記憶されている。図30(c)に示す特図事前判定用テーブルを参照して第2実施形態の特図の大当り種別について詳述すると、大当り図柄1(特図A)あるいは大当り図柄2(特図B)が停止表示して開始される大当り遊技では、可変入賞口234の扉部材2341が30秒開放(ただし、その可変入賞口234に10球入賞した時点で閉鎖)する1ラウンドが15回行われる。大当り図柄3(特図C)あるいは大当り図柄4(特図D)が停止表示して開始される大当り遊技では、可変入賞口234の扉部材2341が30秒開放(ただし、その可変入賞口234に10球入賞した時点で閉鎖)する1ラウンドが4回行われる。なお、大当り図柄1(特図A)の当選確率が50%と最も高い。
ステップS1224bに続くステップS1224cでは、ステップS1224bで得た特図2の停止図柄情報(特図2事前判定結果)を、RAM308に用意された特図2事前判定結果記憶領域に記憶し、ステップS1224dに進む。
一方、ステップS1224aにおける判定で特図2の始動情報が増加していなければステップS1224dに進み、特図2の始動情報の先読みや事前判定は行われない。
ステップS1224dでは、今度は、特図1の始動情報(特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値)の増加があったか否か、すなわちRAM308に設けた特図1の保留記憶部に1セット分の乱数値が追加されたか否かを判定し、増加していれば(追加されていれば)、今度は、現在の制御状態が電サポ状態であるか否かを、RAM308に用意された時短フラグを参照して判定し(ステップS1224e)、現在の制御状態が非電サポ状態であれば(時短フラグがオフ状態であれば)、ステップS1224fに進む。
ステップS1224fでは、上述のステップS1224bと同様に、まず、特図1の保留記憶部から特図1の始動情報を先読みする。次いで、ステップS1224bと同様に、図30(b)に示す特図当否事前判定用テーブルを用い、先読みした始動情報(特図1当選乱数値)に基づいて特図1当否事前判定結果を得る。続いて、特図1当否事前判定結果が大当りであった場合には、ステップS1224bと同様に、図30(c)に示す特図事前判定用テーブルを用いて、先読みした始動情報(大当り用特図1乱数値)に基づいて、特図1事前判定結果を取得する。
ステップS1224fに続くステップS1224gでは、ステップS1224fで得た特図1の停止図柄情報(特図1事前判定結果)を、RAM308に用意された特図1事前判定結果記憶領域に記憶し、図29に示す主制御部タイマ割込処理に復帰する。
なお、この特図先読み処理では、特図の停止図柄の事前判定までしか行わなかったが、先読みした始動情報のうちの特図変動時間決定用乱数値に基づいて、特図の変動時間の事前判定まで行い、変動時間の事前判定結果(特図変動時間事前判定結果)を事前判定結果記憶領域に記憶してもよい。また、変動時間に代えて、装飾図柄表示装置208における演出態様(変動パターン)を事前判定してもよい。本実施形態では、特図の変動時間と装飾図柄表示装置208の演出態様は、1対1に対応付けられており、変動時間を選択しているということは変動パターンを選択していると見ることもできる。さらに、演出態様をグループ分けしておき、例えば、「はずれ・ノーマルリーチハズレ」のグループか「リーチAはずれ・リーチBハズレ」のグループかのみを抽選するようにしてもよい。あるいは、「ノーマルリーチ当り、ノーマルリーチハズレ、リーチA当り、リーチB当り、リーチA当り、リーチB当り」のリーチ演出のグループに属するか、「超短縮ハズレ、短縮ハズレ、ハズレ、チャンス目全消灯」のリーチなしのグループに属するかを事前判定するにとどめてもよい。
RAM308の事前判定結果記憶領域に新たに記憶された事前判定情報(特図事前判定結果を表す情報)は、事前判定した特図1あるいは特図2の情報として特図保留増加コマンドのコマンドデータに含められ、主制御部300から第1副制御部400に送信される。
一方、図30(a)に示すステップS1224dにおける判定で特図1の始動情報が増加していなければ、図29に示す主制御部タイマ割込処理に復帰し、特図1の始動情報の先読みや事前判定は行わない。
また、ステップS1224eにおいて現在の制御状態が電サポ状態(時短フラグがオン状態)であった場合にも、特図1の始動情報の先読みや事前判定は行わず、これらの場合には、今回増加した特図1の始動情報に基づく当否判定や停止図柄の事前判定が行われていないことを表す「未判定」情報を、特図1事前判定結果記憶領域に記憶し(ステップS1224h)、図29に示す主制御部タイマ割込処理に復帰する。なお、大当り遊技が開始されたことに基づいて、特図1事前判定結果記憶領域における、特図1事前判定結果が記憶されている領域は、「未判定」情報に書き換えられる。また、第2実施形態では、未判定情報設定条件(ここでは電サポ状態中)が成立していれば、始動情報自体の先読みも行わないが、先読みは行って事前判定は行わない態様であってもよく、さらには、先読みおよび事前判定は行うが、その結果を主制御部300から第1副制御部400へ送らない態様であってもよい。
なお、本実施形態では、主制御部300は特図事前判定結果まで得ているが、主制御部300では特図事前判定結果を得ずに、先読みした始動情報を特図保留増加コマンドのコマンドデータに含めて第1副制御部400に送信し、第1副制御部400が、必要に応じて、特図事前判定結果を得る態様であってもよい。ただし、普図の状態更新を主制御部300で行っているため、電サポ中か否かの判定を第1副制御部400で行おうとすると、普図の状態も第1副制御部400に送信する必要があり、効率的でない。よって、事前判定は、主制御部300において実行する方が効率が良い。
主制御部300は、以上説明した特図先読み処理を実行した後、特図関連抽選処理(ステップS1229,S1231)を実行し、特図先読み処理で対象になった先読みした始動情報と同じ始動情報に基づいて、上述の特図当否判定用テーブルを用いた特図当否判定結果、上述の特図決定用テーブルを用いた特図決定結果、および特図の変動時間を改めて得る。
ここで、特図関連抽選処理(ステップS1229,S1231)における特図の変動時間の決定方法について説明する。以下の説明では、特図1の変動時間であっても特図2の変動時間であっても同じであるため、両者を区別することなく説明する。
図29に示す特図関連抽選処理(ステップS1229,S1231)では、特図決定用テーブルを用いて特図決定結果が得られると、主制御部300のCPU304は、その特図決定結果に応じて、特図の変動時間を表すタイマ番号を決定する。
図31(a)は、主制御部300のROM306に記憶されているテーブルセット選択テーブルを示す図である。
このテーブルセット選択テーブルには、特図決定結果(特図停止図柄)、特図変動回数、およびタイマ選択テーブルの関係が規定されている。第2実施形態では、タイマ選択テーブルとして2種類のテーブルが用意されている。タイマ選択テーブルは、特図の変動時間を決定するために用いられるテーブルである。主制御部300のRAM308には、タイマ選択テーブルを表す情報を格納する領域(タイマ選択テーブル情報格納領域)が設けられている。また、RAM308には、特図変動遊技の実行回数をカウントする特図変動遊技実行回数カウンタも設けられている。この特図変動遊技実行回数カウンタの値が0より大きな値であれば、特図表示装置212による変動表示が終了し、確定した特図が所定期間停止表示された後、CPU304によって特図変動遊技実行回数カウンタの値が1減算される。
例えば、特図停止図柄が大当り図柄2である15R大当りに当選し、15R大当り遊技の終了演出期間が終了したタイミングにおける特図状態更新処理(ステップS1227,S1229)では、特図変動遊技実行回数カウンタに100の値をセットするとともに、上記タイマ選択テーブル情報格納領域にテーブル4を表す情報を格納する。また、特図の停止表示が終了したタイミングにおける特図状態更新処理(ステップS1227,S1229)では、特図変動遊技実行回数カウンタの値が0より大きければ、そのカウンタの値を1だけ減算し、そのカウンタの値が0になるまでタイマ選択テーブル情報格納領域にテーブル2を表す情報を格納し続ける。特図変動遊技実行回数カウンタの値が1から0になった場合に、RAM308上のポインタを進め、特図変動遊技実行回数カウンタに0の値をセットするとともに、上記タイマ選択テーブル情報格納領域にテーブル1を表す情報を格納する。そして、特図決定結果が切り替わるまで、特図の停止表示が終了したタイミングにおける特図状態更新処理(ステップS1227,S1229)では、特図変動遊技実行回数カウンタの値に0をセットし続け、タイマ選択テーブル情報格納領域にはテーブル1を表す情報を格納し続ける。この結果、15R大当り遊技が終了すると、大当りあるいは小当りに当選しない限り、最初の100回の特図変動遊技ではタイマ選択テーブル2を用いて特図の変動時間が決定され、101回以降はタイマ選択テーブル1を用いて特図の変動時間が決定される。
図31(b)は、主制御部300のROM306に記憶されているタイマ番号決定用テーブルを示す図である。
主制御部300のCPU304は、始動情報のうちの特図変動時間決定用乱数値(取り得る範囲は0〜99)に基づいて、図31(b)に示すタイマ番号決定用テーブルに規定されているタイマ番号を判定する。すなわち、このタイマ番号の判定は、特図決定結果、所定の乱数(例えばタイマ番号決定用乱数)、特図1の保留数と特図2の保留数を合算した保留数、および所定の期間情報テーブル(例えばタイマ選択テーブル)に基づいて行なわれ、先読み処理による先読み結果や事前判定の結果には基づかずに行なわれる。
タイマ番号は、特図1表示装置212あるいは特図2表示装置214が、図柄の変動を開始してから当否判定の結果を表す停止図柄を表示するまでの時間、すなわち特図の変動表示する時間(図柄変動表示時間)を表すものである。主制御部300は図柄の変動時間を決定する変動時間決定手段の一例に相当する。なお、装飾図柄表示装置208が、特図の装飾図柄の変動を開始してから当否判定の結果を表す停止図柄を表示するまでの時間(装飾図柄変動停止表示の時間)も、この図柄変動表示時間に合わせられる。
図31(c)は、タイマ番号と図柄変動表示時間の関係を示す図である。
第2実施形態では、図柄変動表示時間に合わせて、装飾図柄表示装置208における特図の装飾図柄の変動パターンが定められている。すなわち、第1副制御部400は、タイマ番号(図柄変動表示時間)に基づいて、特図の装飾図柄の変動パターンを決定する。この図31(c)には、参考までに、タイマ番号と特図の装飾図柄の変動パターンとの関係も示されている。
タイマ1は特図変動時間が2秒になる超短縮された変動時間になることを表し、タイマ2は特図変動時間が5秒になる短縮された変動時間になることを表す。なお、タイマ1あるいはタイマ2に決定されることを特図変短と称することがある。タイマ3は特図変動時間が10秒の通常の変動時間(基準となる変動時間)になることを表す。また、タイマ1〜タイマ3では図27に示す装飾図柄表示装置208における特図の装飾図柄の変動パターンはリーチなしになる。タイマ4は特図変動時間が12秒の変動時間になることを表し、タイマ4に決定されると装飾図柄表示装置208における特図の装飾図柄の変動パターンはノーマルリーチが選択される。タイマ5は特図変動時間が40秒の変動時間になることを表し、タイマ6は特図変動時間が50秒の変動時間になることを表す。タイマ5および6に決定されると装飾図柄表示装置208における特図の装飾図柄の変動パターンはスーパーリーチが選択される。
このリーチは、特図関連抽選処理(ステップS1229,S1231)の当否判定(本抽選)の結果が特定の当否決定結果(遊技者の有利度が高い所定の結果)になることを、その当否判定を行った後であってその当否判定の結果を報知する前に遊技者に事前に報知する予告演出であり、リーチを行うか否かは、その当否判定を行った後に決定される。主制御部300は、予告制御手段の一例に相当する。
第2実施形態では、リーチ演出という予告を行なわない場合よりも行なう場合の方が、特図の当否判定を行ってからその当否判定の結果を報知するまでの期間の長さ(特図変動時間)が長くなるようにしている。
図31(b)に示すように、特図決定結果がはずれ図柄(「特図F」)であったときには、保留数が0〜2であれば、リーチなしのタイマ3に90%の確率で決定され、保留数が3〜7であれば、同じくリーチなしのタイマ2に98%の確率で決定される。また、はずれ図柄でテーブル1が選択されている場合には、保留数に関係なく、スーパーリーチのタイマ5又はタイマ6に1%ずつの確率で決定される。
また、当否決定結果が大当りであった場合には、特図の種類(大当り図柄1〜4)に関係なく、また、タイマ選択テーブルにも関係なく、さらに、保留数にもよらず、ノーマルリーチのタイマ4に2%の確率で決定され、スーパーリーチ1のタイマ5に32%の確率で決定され、スーパーリーチ2のタイマ6には66%の確率で決定される。また、特図決定結果が小当り図柄であったときにも同様である。
次に、図29に示す普図関連抽選処理(ステップS1223)について説明する。第2実施形態における普図の始動情報は、普図当選乱数値と当り用普図乱数値になる。この普図関連抽選処理(ステップS1223)では、普図当否判定処理が行われる。
図32(a)は、主制御部300のROM306に記憶された普図当否判定用テーブルを示す図である。
普図当否判定処理においては、時短フラグを参照し、現在の制御状態が電サポ状態であるか否かに基づいて当否判定を行う。この普図当否判定は、RAM308の普図保留記憶部から取り出した始動情報のうちの普図当選乱数値(取り得る範囲は0〜65535)に基づいて行う。第2実施形態では、普図のアタリ確率は、普図低確率状態(非電サポ状態)では、およそ10%であるが、普図高確率状態(電サポ状態)では100%である。
普図当否判定処理の実行が完了し、普図当否判定結果が当りであった場合には、普図停止図柄決定処理を実行する。なお、普図のはずれ図柄は1種類しかないため、普図当否判定結果がハズレであれば普図の停止図柄は一義的に定まる。
図32(b)は、主制御部300のROM306に記憶された普図決定用テーブルを示す図である。
ここでも時短フラグを参照し、現在の制御状態が電サポ状態であるか否かに基づいて当否判定を行う。この普図停止図柄決定処理は、RAM308の普図保留記憶部から取り出した始動情報のうちの当り用普図乱数値(取り得る範囲は0〜99)に基づいて行う。普図低確率状態(非電サポ状態)では、90%の確率で普図当り図柄1(普図A)に当選し、10%の確率で普図当り図柄2(普図B)に当選する。一方、普図高確率状態(電サポ状態)では、100%の確率で普図当り図柄2(普図B)に当選する。
ここで、図32(b)に示す普図決定用テーブルを参照して第2実施形態の普図の当り種別について詳述すると、普図表示装置210に普図当り図柄1(普図A)が停止表示すると、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321が1.8秒間開放(ただし、その第2特図始動口232に10球入賞した時点で閉鎖)する。一方、普図表示装置210に普図当り図柄2(普図B)が停止表示すると、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321が6.0秒間開放(ただし、その第2特図始動口232に10球入賞した時点で閉鎖)する。
また、第2実施形態では、普図変動時間は、普図の制御状態に応じて所定時間に一義的に決まっている。例えば、普図低確率状態(非電サポ状態)では10秒であり、普図高確率状態(電サポ状態)では5秒である。
<副制御部側制御処理>
次に、第2実施形態における第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部メイン処理等については、第1実施形態における第1副制御部400のCPU404が実行する図13に示す第1副制御部の各処理と基本的には同じであるため説明は省略する。また、第2副制御部500における処理も、第1実施形態と基本的には同じであるため説明は省略する。
続いて、第2実施形態における先読み予告について詳述する。
まず、第2実施形態では、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの左側、すなわち、普図の装飾図柄が表示される所定領域の左側には、特図1保留表示領域が用意されており、その右側には特図2保留表示領域が用意されている。特図1保留表示領域には、主制御部300のRAM308に設けられた特図1の保留記憶部に記憶されている1セットの始動情報に対応する保留表示が、特図1の保留記憶部に始動情報が記憶された順(入賞順)に古いものから順番に左側から並べて表示される。保留表示は、始動情報記憶手段(RAM308の特図の保留記憶部)に始動情報が記憶されていること、あるいは記憶されていたことを表す表示である。特図2保留表示領域には、主制御部300のRAM308に設けられた特図2の保留記憶部に記憶されている1セットの始動情報に対応する保留表示が、特図2の保留記憶部に始動情報が記憶された順(入賞順)に古いものから順番に左側から並べて表示される。すなわち、始動情報記憶手段に記憶されている始動情報ごとに保留表示が行われ、保留表示の数は保留数に相当する。装飾図柄表示装置208は始動保留表示手段の一例に相当する。この保留表示におけるデフォルトの表示態様は、本実施形態では、丸い図形を無模様かつ一色で表示する態様になり、第一の態様の一例に相当する。第1副制御部400は、特図保留増加コマンドを受信する度に、第2副制御部500に保留増加コマンドを送信し、第2副制御部500は、その保留増加コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置208を制御し、保留表示の数を1つ増加させる。一方、第1副制御部400は、保留消化の合図となる図柄変動開始コマンドを受信する度に第2副制御部500に保留減少信号を送信し、第2副制御部500は、その保留減少信号に基づいて、装飾図柄表示装置208を制御し、保留表示の数を1つ減少させる。
第2実施形態における先読み予告は、図29に示す特図関連抽選処理(ステップS1229,S1231)で行われる当否判定の結果が大当りになる可能性があることを予告するための演出である。より具体的に説明すれば、本実施形態では、大当りにも、遊技者に相対的に有利な大当り(例えば、15R系の大当り:特図A,特図B)と相対的に不利な大当り(例えば、4R系の大当り:特図C,特図D)が用意されており、先読み予告は、有利な大当りになる可能性があることを予告するための演出である。なお、4R系の大当りでも確変付きの大当り(特図C)は有利な大当りとしてもよい。また、第2実施形態における先読み予告は、上記特図関連抽選処理(ステップS1229,S1231)で始動情報を取得するよりも先に取得した始動情報(先読みした始動情報)に基づいて行われる予告である。すなわち、先読み予告は、先読みした始動情報に基づく事前判定結果に基づいて行われる。
また、ここでの先読み予告には、事前判定結果が有利な大当りでなくても、有利な大当りになるかのように偽りで予告する偽の先読み予告も含まれる。すなわち、先読み予告は、当否判定の結果が有利な大当りになる可能性があることを表したり、遊技者に示唆する予告であったり、あるいは当否判定の結果が有利な大当りになることを遊技者に期待させる予告であるといえる。
第2実施形態では、保留表示の表示態様を変化させることで、保留表示を用いた先読み予告演出を行うことが可能である。この保留表示を用いた先読み予告演出は、実行開始タイミングが入賞時であり、実行領域は、装飾図柄表示装置208における演出表示領域208d内になる。なお、特図の保留が0の状態で特図始動口230,232に入賞があった場合には、当該入賞に基づく特図の当否判定はすぐに行われ、特図の図柄変動表示もすぐに開始されるため、当該入賞に基づく特図の保留表示を行わないことも考えられるが、あえて、その入賞に基づく特図の図柄変動表示を開始した直後の数秒間行うようにしてもよい。この場合には、先読みした始動情報に基づく当否判定結果を報知する図柄変動表示(先読みした始動情報に対応した図柄変動表示)中に先読み予告の演出が行われることになる。保留表示を用いた先読み予告は先読み予告の所定の予告態様の一例に相当し、装飾図柄表示装置208が、先読み予告手段の一例に相当する。
また、演出可動体224や遮蔽装置246を駆動させることで、役物作動による先読み予告演出を行うことも可能であるも行う。この役物作動による先読み予告演出は、実行開始タイミングが、入賞時であってもよいし、図柄変動停止時であってもよく、実行領域は、装飾図柄表示装置208にかぶさる領域になる。先読み予告における図柄変動停止時とは、先読みした始動情報に対応した図柄変動表示及び当該図柄変動表示よりも前の図柄変動表示の少なくとも一方の停止時になる。より詳細に説明すれば、保留が0の状態で入賞があった場合には、当該入賞に基づく当否判定はすぐに行われ、特図の図柄変動表示もすぐに開始されるため、先読みした始動情報に対応した図柄変動表示の停止時が、先読み予告の実行開始時になる。
また、装飾図柄表示装置208に特定のキャラクタやシンボル等の図柄を登場させることでも先読み予告演出を行うことが可能である。この特定の図柄を用いた先読み予告演出の実行開始タイミングは、入賞時であってもよいし、入賞後の最初の図柄変動開始コマンドを受信してから所定時間経過後の当該図柄変動開始コマンドによって開始された図柄変動表示中であってもよい。ここで、保留が0の状態で入賞があった場合には、当該入賞に基づく当否判定はすぐに行われ、特図の図柄変動表示もすぐに開始されるため、先読みした始動情報に基づく当否判定結果を報知する図柄変動表示(先読みした始動情報に対応した図柄変動表示)が開始されてから所定時間経過後の当該図柄変動表示中になる。保留が1以上の状態で入賞があった場合には、上記当該図柄変動表示よりも前に行われる図柄変動表示中になる。また、その実行領域は、装飾図柄表示装置208における、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cであってもよいし、演出表示領域208dにかかる所定領域であってもよい。
さらに、装飾図柄表示装置208の背景画像を変化させることでも先読み予告演出を行うことが可能である。この背景画像を用いた先読み予告演出の実行開始タイミングは、入賞時であり、実行領域は、装飾図柄表示装置208の表示画面全体になる。
なお、先読み予告演出は画像や役物を用いた予告に限らず、音や光を用いた予告であってもよい。
第1副制御部400は、特図保留増加コマンドを受信すると、第1副制御部メイン処理における演出制御処理で先読み予告実行処理を行う。この先読み予告実行処理では、保留表示を用いた先読み予告、役物作動による先読み予告、特定の図柄を用いた先読み予告、および背景画像を用いた先読み予告それぞれの先読み予告の実行可否抽選を行う。また、保留表示を用いた先読み予告であれば、予め用意された複数種類の保留表示の表示態様の中から先読み予告による変化後の表示態様を抽選により決定する。役物作動による先読み予告ではあれば、予め用意された複数種類の演出可動体224や遮蔽装置246の駆動パターンの中から一つの駆動パターンを抽選により決定する。特定の図柄を用いた先読み予告であれば、予め用意された複数種類のキャラクタやシンボル等の図柄の中から先読み予告で登場させる図柄を抽選により決定する。背景画像を用いた先読み予告であれば、予め用意された複数種類の背景画像の中から先読み予告で用いる背景画像を抽選により決定する。
第2実施形態でも、第1副制御部400が普図図柄変動開始コマンドを受信すると、装飾図柄表示装置208では普図図柄変動演出が実行される。また、第1副制御部400が特図図柄変動開始コマンドを受信すると、装飾図柄表示装置208では特図図柄変動演出も実行される。
図33は、普図図柄変動演出と、特図図柄変動演出および先読み予告演出の具体例を示す図である。
図33(a)に示す装飾図柄表示装置208には、特図の装飾図柄の停止図柄の組合せが表示されているとともに、演出表示領域208dにおいて普図の装飾図柄が表示される所定領域208xには、普図装飾図柄の停止図柄が表示されている。すなわち、特図変動遊技も普図変動遊技も停止している状態である。この状態で、普図始動口228を遊技球が通過すると、図33(b)に示すように、普図表示装置210において図柄変動表示が開始されるとともに、装飾図柄表示装置208の所定領域208xでは、普図装飾図柄の変動表示が開始される。また、ここでは不図示のスピーカ120からは、普図表示装置210において図柄変動表示が行われていることを表す普図変動音が出力される。この普図装飾図柄の変動表示と普図変動音の出力が、普図図柄変動演出の一例に相当し、普図図柄変動演出は、本発明にいう所定の演出の一例に相当する。
続いて、第1特図始動口230に遊技球が進入すると、所定の個数(例えば、3個)の球が賞球として払い出される。また、図33(c)に示すように、特図1表示装置212において図柄変動表示が開始されるとともに、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cでは、特図装飾図柄の変動表示が開始される。また、スピーカ120からは、特図1表示装置212において図柄変動表示が行われていることを表す特図変動音が出力される。この特図装飾図柄の変動表示と特図変動音の出力が、特図図柄変動演出の一例に相当する。加えて、当該第1特図始動口230への入賞によってRAM308の特図1保留記憶部に記憶された始動情報の先読みに基づく先読み予告演出も実行される。ここでは、当該第1特図始動口230への入賞時に特定の図柄を用いた先読み予告演出が実行され、特定の図柄として姫のキャラクタの図柄2082が、演出表示領域208dを含む下側領域を左から右に向かって移動する。なお、この姫のキャラクタの図柄2082の移動中にスピーカ120から先読み予告演出音を出力してもよい。
以上説明した具体例では、普図変動音の途中から特図変動音も鳴り始め、普図変動音に特図変動音がかぶさって聞こえる。また、普図装飾図柄の変動表示が行われている所定領域208xが、先読み予告演出によって通過する姫のキャラクタの図柄2082により一瞬覆われ、普図装飾図柄の変動表示が一瞬見えなくなる。言い換えれば、所定領域208xに姫のキャラクタの図柄2082が入り込むことで、所定領域208xが小さくなる。したがって、本発明にいう所定の演出の一例に相当する普図図柄変動演出が、特図図柄変動演出あるいは先読み予告演出によって変化している。
なおここでは、姫のキャラクタの図柄2082の移動を、先読み予告演出として実行しているが、特図図柄変動演出として実行してもよい。
また、図33(c’)に示すように、第1特図始動口230に遊技球が進入すると、特図装飾図柄の中図柄が、普図装飾図柄の変動表示が行われている所定領域208xにかぶさって変動表示する特図図柄変動演出であってもよい。こうすることで、普図図柄変動演出が特図図柄変動演出によって変化する。なお、特図装飾図柄の中図柄が所定領域208xにかぶさって変動表示する演出を、第1特図始動口230への入賞によってRAM308の特図1保留記憶部に記憶された始動情報の先読みに基づく先読み予告の演出として行ってもよい。
さらに、図33(c)では、第1特図始動口230への入賞によってRAM308の特図1保留記憶部に記憶された始動情報の先読みに基づく先読み予告演出が、特定の図柄を用いた予告態様で実行されているが、同図(c’’)に示すように、演出可動体224を駆動させる予告態様で実行されてもよい。この場合にも、普図装飾図柄の変動表示が行われている所定領域208xに、回動してきた前腕部224bがかぶさり、普図図柄変動演出が先読み予告演出によって変化する。
以上説明した第2実施形態における具体例でも、第1特図始動口230への入賞といった賞球払出条件(所定の条件)の成立によって、ここでは普図図柄変動演出に変化が生じ、賞球の払出しが行われていることに遊技者が気付きやすくなり、球持ちが良いと思われ、遊技台の印象が向上する場合がある。このことは、以下に説明する具体例においても同様である。また、先読み予告演出によって普図図柄変動演出に変化が生じているため、遊技者は、所定の利益(ここでは賞球の払出し)の発生と、可変入賞口234が有利な状態となる可能性が高いことと、を先読み予告演出(特定演出)によって一度に認識することができ、それぞれを別個に認識する場合よりも遊技者の遊技の興趣を高めることができるとともに、遊技台の印象を向上させることができる場合がある。
図34は、普図図柄変動演出と先読み予告演出の具体例を示す図である。以下、図33に示す具体例との相違点を中心に説明する。
この具体例でも、普図始動口228を遊技球が通過すると、普図図柄変動演出が開始される。すなわち、装飾図柄表示装置208の所定領域208xでは、普図装飾図柄の変動表示が開始され、不図示のスピーカ120から普図変動音が出力される。
続いて、第1特図始動口230に遊技球が進入すると、所定の個数(例えば、3個)の球が賞球として払い出される。また、図33に示す具体例と同様な特図図柄変動演出が開始されるが、第1特図始動口230への入賞によってRAM308の特図1保留記憶部に記憶された始動情報の先読みに基づく先読み予告演出も実行される。ここでの先読みに基づく先読み予告演出の予告態様は、背景画像を用いた態様であり、特図1表示装置212において図柄変動表示が開始されると同時に、図34(c)に示すように、装飾図柄表示装置208の表画面全体が一瞬真っ暗になり、装飾図柄表示装置208において実行されていた普図図柄変動演出も、装飾図柄表示装置208で開始される特図図柄変動演出も一瞬見えなくなる。すなわち、普図図柄変動演出が先読み予告演出によって変化する。
なおここでは、背景画像の切り替えを先読み予告演出として実行しているが、特図図柄変動演出として実行してもよい。すなわち、特図の装飾図柄の変動表示を開始する前に装飾図柄表示装置208の背景画像を一瞬真っ暗な背景画像(ブラックアウト画像)に切り替えた後、通常の背景画像に戻して特図の装飾図柄の変動表示を行ってもよい。こすうることでも、普図図柄変動演出が特図図柄変動演出によって変化する。ブラックアウト画像は場面切り替え画像としても用いることができ、このような背景画像の切り替えは場面切り替え演出を兼ねた特図図柄変動演出と見ることもできる。
また、図34(c)では、背景画像を暗い画像(ブラックアウト画像)に切り替えたが、図34(c’)に示すように、背景画像を明るい画像(ここではホワイトアウト画像)に切り替えてもよい。
さらに、図34(c)では、第1特図始動口230への入賞によってRAM308の特図1保留記憶部に記憶された始動情報の先読みに基づく先読み予告演出が、背景画像を用いた予告態様で実行されているが、同図(c’’)に示すように、開いていた遮蔽装置246を閉める予告態様で実行されてもよい。この場合にも、普図装飾図柄の変動表示が行われている所定領域208xが、遮蔽装置246の左扉246aおよび右扉246bによって隠され、普図図柄変動演出が先読み予告演出によって変化する。なお、ホワイトアウト画像への切り替えや左扉246aおよび右扉246bが閉まる役物演出も、場面切り替え演出と見ることもできる。
なお、背景画像は半透明な画像であってもよい。半透明であることで、普図図柄変動演出や特図図柄変動演出が視認可能となるので演出効果低下を防ぐことができる場合がある。
さらに、第2実施形態では、第1副制御部400が特図保留増加コマンドを受信すると、装飾図柄表示装置208では特図保留増加演出が実行される。
図35は、普図図柄変動演出と特図保留増加演出の具体例を示す図である。
図35(a)では、特図1表示装置212において図柄変動表示(以下、当該図柄変動表示と称する)が行われており、装飾図柄表示装置208では特図装飾図柄の変動表示が行われている。また、図35(a)に示す装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dには、3つの特図保留表示が表示されている。以下、最も古い特図保留(以下、特図保留1と称する)を表す特図保留表示を第一特図保留表示296と称し、二番目に古い特図保留(以下、特図保留2と称する)を表す特図保留表示を第二特図保留表示297と称し、最も新しい特図保留(以下、特図保留3と称する)を表す特図保留表示を第三特図保留表示298と称する。ここでは特図の保留数は3である。一方、普図表示装置210は停止表示しており、装飾図柄表示装置208の所定領域208xには、普図装飾図柄の停止図柄が表示されている。
当該図柄変動表示が行われている最中に、普図始動口228を遊技球が通過すると、普図図柄変動演出が開始される。すなわち、装飾図柄表示装置208の所定領域208xでは、普図装飾図柄の変動表示が開始され、不図示のスピーカ120から普図変動音が出力される。
次いで、第1特図始動口230に遊技球が進入すると、所定の個数(例えば、3個)の球が賞球として払い出される。また、特図の保留が増加する。以下、ここで増加した特図の保留を特図保留4と称し、その特図保留4を表す特図保留表示を第四特図保留表示299と称する。第1特図始動口230に遊技球が進入すると、不図示のスピーカ120から特図保留増加音が出力されるとともに、装飾図柄表示装置208の右端から、デフォルトの表示態様である黒丸の第四特図保留表示299の図柄を載せたトラックの図柄2991が登場し、このトラックの図柄2991は、演出表示領域208dを左側に向かって移動する。その結果、図35(c)に示すように、普図装飾図柄の変動表示が行われている所定領域208xをそのトラックの図柄2991が通過し、所定領域208xで行われている普図装飾図柄の変動表示が一瞬見えなくなる。言い換えれば、所定領域208xにトラックの図柄2991が入り込むことで、所定領域208xが小さくなる。この具体例でも、普図図柄変動演出が特図保留増加演出によって変化する。
トラックに載せられていたデフォルトの表示態様である黒丸の第四特図保留表示299の図柄は、第三特図保留表示298の右横まで運ばれた後、そのトラックから降ろされ、第四特図保留表示299は第三特図保留表示298の右横に表示される。第四特図保留表示299が、第三特図保留表示298の右横に表示されると、保留表示を用いた先読み予告演出が行われる。ここでは、図35(d)に示すように、デフォルトの表示態様である黒丸の画像に、その黒丸の画像から光が放射状に発散している様子を表す光のオーラのエフェクト画像2992が付加された表示態様に変化している。この光のオーラのエフェクト画像2992は、普図装飾図柄の変動表示が行われている所定領域208xに入り込み、ここでも所定領域208xが小さくなる。したがって、普図図柄変動演出が、先読み予告演出によっても変化している。なお、光のオーラのエフェクト画像2992は、半透明な画像であってもよい。半透明であることで、普図図柄変動演出が視認可能となるので普図図柄変動演出の演出効果低下を防ぐことができる場合がある。
なお、第三特図保留表示298の右横に表示された第四特図保留表示299の表示形態は、他の表示態様に変化してもよい。図35(d’)では、第三特図保留表示298の右横に表示された第四特図保留表示299の表示形態が、怖い顔のパンダのキャラクタ画像に変化している。しかも、このキャラクタ画像は、デフォルトの表示態様の黒丸の画像よりも大きく、その一部が所定領域208xに入り込み、ここでも普図図柄変動演出が先読み予告演出によっても変化している。先読み予告演出を兼ねた保留表示は、遊技者からしてみれば大当りの期待が持てる保留を表すものであり、デフォルトの表示態様の大きさよりも大きく表示することで、遊技者にわかりやすくなる。このように、先読み予告の期待度(信頼度)に応じて保留表示の大きさを変えてもよい。なお、保留表示の最初の所定期間のみ大きく表示してその後はデフォルトの表示態様の大きさと同じ大きさで表示してもよい。
図36は、普図図柄変動演出自体が変化する具体例を示す図である。以下、図33に示す具体例との相違点を中心に説明する。
この具体例でも、普図始動口228を遊技球が通過すると、普図図柄変動演出が開始される。すなわち、装飾図柄表示装置208の所定領域208xでは、普図装飾図柄の変動表示が開始され、不図示のスピーカ120から普図変動音が出力される。
続いて、第1特図始動口230に遊技球が進入すると、ここでも所定の個数(例えば、3個)の球が賞球として払い出される。また、図36(c)に示すように、図33に示す具体例と同様な特図図柄変動演出が開始される。さらに、特図の図柄変動表示の開始に基づいて、普図装飾図柄の変動表示が行われている所定領域208xの背景画面が変化し、普図図柄変動演出自体が変化する。ここでは、無模様の背景画像が斜めの縞模様の背景画像に変化している。
また、特図の図柄変動表示の開始に基づく普図図柄変動演出自体の変化として、図36(d)に示すように、所定領域208xで行われている普図装飾図柄の変動表示に代えて、カウントダウン表示を行い、例えば、5→4→3→2→1→○のような表示に変化させてもよい。
なお、特図の保留が増加した場合には、特図始動口への入賞によってRAM308の特図保留記憶部に記憶された始動情報の先読みに基づく先読み予告演出を、普図装飾図柄の変動表示が行われている所定領域208xにおいて実行してもよい。この場合には、図36(e)に示すように、普図装飾図柄の変動表示に代えて、特定のキャラクタやシンボル等の図柄(ここでは怖い顔のパンダのキャラク図柄)が所定領域208xに表示される。
また、以上の説明では、装飾図柄表示装置208における普図装飾図柄の変動表示(普図図柄変動演出)を、毎回必ず行うようにしたが、普図の当否判定でハズレの場合には、所定確率(例えば、10%あるいは0%)で行うようにしてもよい。こうすることで、普図図柄変動演出に対する遊技者の期待度を高めることができる場合がある。
また、各演出に基づく音演出は無音演出を含んでもよい。こうすることで、利益(例えば、賞球の払出し)が発生したことを遊技者がより気づきやすくなる。また、特図絡みの演出の邪魔にならず、特図の当否判定に当たったと遊技者が勘違いしてしまうことを防止することができる場合もある。
なお、電サポ中は普図図柄変動演出を行わないようにしてもよい。電サポ中であれば、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321が開きやすく、賞球が発生し易い状態であるので、遊技者は賞球発生に基づく演出に集中することができる場合がある。
またここでは、本発明をパチンコ機に適用した例を説明したが、本発明は、回動遊技機(スロットマシン)にも適用することが可能である。
以上の説明では、『所定条件が成立(例えば、入賞口や始動口への遊技球の進入)したことに基づいて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技台において、遊技球が進入可能な第1の進入領域(例えば、中央普図始動ゲート251)と、前記第1の進入領域へ遊技球が進入したことに基づいて始動情報(例えば、普図当選乱数および普図変動期間決定用乱数)を生成する始動情報生成手段(例えば、図4に示す乱数値生成回路318の、普図始動領域に対応した乱数値記憶用レジスタ、RAM308に設けられた普図変動期間決定用乱数カウンタ、ならびに乱数加工を施す主制御部300を併せたもの)と、前記始動情報生成手段が生成した始動情報に基づいて当否判定を行なう当否判定手段(例えば、普図当否判定処理を実行する主制御部300のCPU304)と、演出を行う演出手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、前記当否判定手段の当否判定結果に基づいて、前記演出手段に所定の演出(例えば、普図図柄変動演出)を行わせる演出制御手段(例えば、第1副制御部400および第2副制御部500を併せたもの)と、遊技球の進入に基づいて前記所定条件が成立する第2の進入領域(例えば、中央一般入賞口226)と、を備え、前記演出制御手段は、前記所定の演出中に前記第2の進入領域に遊技球が進入したことに基づいて、前記演出手段に該所定の演出を変化させた演出(例えば、普図図柄変動演出が賞球払出演出によって変化した演出)を行わせるものであることを特徴とする遊技台。』についての説明がなされている。
ここで、前記第1の進入領域は、遊技球が通過する領域(例えば、ゲート等)であってもよい。すなわち、前記第1の進入領域は、遊技球が転動する遊技領域に設けられたものであって、進入しても遊技球が該遊技領域をさらに転動するものであってもよい。また、前記第1の進入領域に遊技球が進入しても前記所定条件は成立しない態様であってもよい。
また、前記第2の進入領域は、前記遊技領域に設けられたものであって、進入すると遊技球が該遊技領域よりも裏側へ導かれるものであってもよい。
また、前記第2の進入領域は、前記当否判定手段の当否判定結果が特定の当否判定結果であったことに基づいて、遊技球の進入が困難な第一状態から遊技球の進入が容易な第二状態へ状態変化する可変始動口を含むものであってもよい。
さらに、前記所定の演出は、画像表示による演出であってもよいし、音による演出であってもよいし、光による演出であってもよい。
また、ここにいう所定の演出を変化させた演出とは、所定の演出自体を他の演出に切り替えた演出であってもよいし、所定の演出の一部に変化を与えた演出であってもよいし、所定の演出の一部又は全部に他の演出が被さった演出であってもよい。
また、所定の遊技価値を遊技者に付与するとは、遊技媒体を払い出すことが一例としてあげられる。
またこれまでの説明においては『前記演出制御手段は、前記所定の演出を変化させるため、該所定の演出に影響を与える特定演出(例えば、賞球払出演出)を前記演出手段に行わせるものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
またこれまでの説明においては『前記演出手段は、演出画像を表示する画像表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を含み、前記演出制御手段は、所定の演出画像(例えば、普図の装飾図柄の変動表示)を前記画像表示手段に表示させることで前記所定の演出を該画像表示手段に行わせ、該所定の演出を変化させた演出として、該所定の演出画像の一部又は全部を他の画像(例えば、怖い顔のパンダのキャラクタ画像2081)の一部又は全部で覆った画像(例えば、図20(c)参照)を該画像表示手段に表示させるものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
ここで、前記演出制御手段は、前記特定演出として、全部または一部が半透明な演出画像を前記画像表示手段に表示させるものであってもよい。
また、前記演出手段は、所定の音を出力する音出力手段を含み、
前記演出制御手段は、前記所定の音を前記音出力手段に出力させることで前記所定の演出を該音出力手段に行わせ、前記特定演出として、前記所定の音と並行して出力される特定音を、該音出力手段に出力させるものであってもよい。こうすることで、特定演出に基づく音声によって利益の発生を遊技者は認識することができる場合がある。
さらに、前記音出力手段は、遊技球を貯留可能な球皿を含み、遊技球の払出手段から払い出された遊技球が球皿または球皿に貯留された遊技球に衝突したことに基づく衝突音を前記特定音として出力するものであってもよい。こうすることで、衝突音がスピーカとは異なる方向から遊技者に向かうため、遊技者が利益の発生をより認識することができる場合がある。
またこれまでの説明においては『前記第1の進入領域(例えば、中央普図始動ゲート251)は、遊技球が転動する遊技領域(例えば、遊技領域124)に設けられ、進入した遊技球が該遊技領域をさらに転動するものであって、前記第2の進入領域(例えば、中央一般入賞口226)は、前記遊技領域の、前記第1の進入領域に進入した後の遊技球が進入し得る位置に設けられたものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
さらにこれまでの説明においては『所定の第2条件が成立したこと(例えば、特図の大当りに当選したこと)に基づいて、遊技者に有利な状態となる入賞装置(例えば、可変入賞口234)を備え、前記演出制御手段は、前記特定演出として、前記所定の第2条件が成立する可能性が高いことを示唆する演出(例えば、先読み予告の演出)を、前記演出手段に行わせるものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
以下、前記第1の進入領域へ遊技球が進入したことに基づいて生成される始動情報を第1の始動情報とし、その第1の始動情報に基づく当否判定を第1の当否判定にするとともに第1の当否判定を行う当否判定手段を第1の当否判定手段にする。
また、前記第2の進入領域(例えば、第1特図始動口230、第2特図始動口232)へ遊技球が進入したことに基づいて生成された第2の始動情報(例えば、特図当選乱数値、大当り用特図乱数値、小当り用特図乱数値、ハズレ用特図乱数値、および特図変動時間決定用乱数値)を記憶する第2の始動情報記憶手段(例えば、RAM308に設けた特図1および特図2の保留記憶部)と、前記第2の始動情報記憶手段に記憶されている第2の始動情報を取得し、取得した第2の始動情報に基づいて当否判定を行って第2の当否判定結果を導出する第2の当否判定手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、図柄の変動表示を行い該図柄の変動表示を終えると前記第2の当否判定結果を表す図柄態様を停止表示する図柄変動表示を行う第2の図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212,第2特図表示装置214)と、前記第2の図柄表示手段が特定の第2の当否判定結果を表す図柄態様を停止表示した後に通常制御状態から大当り制御状態に制御状態を移行させる制御状態移行手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、前記第2の当否判定手段による所定の第2の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の第2の当否判定結果(例えば、大当りの当否判定結果)になる可能性があることを予告する先読み予告演出を、該第2の当否判定手段が該所定の第2の始動情報を取得するよりも先に取得した該所定の第2の始動情報に基づいて所定の実行確率で実行する先読み予告演出手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、前記先読み予告演出手段を含み、前記演出制御手段は、前記特定演出として前記先読み予告演出を、前記先読み予告演出手段に行わせるものであることを特徴とする遊技台であってもよい。
また、前記第2の図柄表示手段が前記特定の第2の当否判定結果(例えば、特図大当り判定結果)を表す図柄態様を停止表示した後に開放する可変入賞手段(例えば、可変入賞口234)を備えた態様であってもよい。
なお、前記先読み予告演出手段は、前記当否判定手段による所定の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になる可能性があることを予告する先読み予告演出を実行するものであってもよいし、あるいは、前記当否判定手段が前記所定の始動情報を取得するよりも先に取得した該所定の始動情報に基づく情報を報知する先読み予告演出を実行するものであってもよい。
また、前記先読み予告演出手段は、前記先読み予告演出を該当否判定手段が該所定の始動情報に基づく当否判定を行うよりも前に開始するものであってもよい。
また、図柄変動を開始してから前記当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示するまでの図柄変動表示を前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報ごとに行う図柄表示手段を備えた態様であれば、前記先読み予告演出制御手段は、所定の始動情報に対応した図柄変動表示中及び当該図柄変動表示よりも先に実行される図柄変動表示中の少なくとも一方で該所定の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になることを予告するための先読み予告演出を実行するものであってもよい。
また、前記先読み予告演出手段は、前記当否判定手段による所定の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になる可能性があることの予告についての実行可否が該当否判定手段が該所定の始動情報に基づく当否判定を行うよりも前に決定される先読み予告演出を実行するものであってもよい。
また、前記先読み予告演出手段は、前記先読み予告演出を、前記始動情報記憶手段に前記所定の始動情報が記憶されたことに基づいて実行するものであってもよいし、あるいは前記先読み予告演出を、前記始動情報記憶手段に前記所定の始動情報が記憶されたことを表すコマンドを受信したことに基づいて実行するものであってもよい。
また、所定数の遊技球を封入球として封入し、前記封入球を遊技領域へ発射して遊技を行い、所定の進入領域に前記封入球が入賞したことに基づいて遊技者に所定の遊技価値を付与し、前記所定の進入領域に入賞した前記封入球または入賞しなかった前記封入球を再び前記遊技領域へ発射して循環使用可能な封入球式遊技機であってもよい。また、前記遊技価値は、前記遊技領域へ発射可能な所定数の遊技球数データであってもよく、前記演出制御手段は、該遊技球数データが遊技者に付与されたことに基づいて、前記演出手段に該所定の演出を変化させた演出(例えば、普図図柄変動演出が賞球払出演出によって変化した演出)を行わせるものであってもよい。また、前記演出制御手段は、前記特定演出として、前記所定数の遊技球数データの該所定数を示す画像を前記画像表示手段に表示させるものであってももよい。
以下、これまで説明したことも含めて付記する。
(付記1)
遊技球が進入可能な第1の進入口と、
前記第1の進入口へ遊技球が進入したことに基づいて始動情報を導出する始動情報導出手段と、
前記始動情報取得手段が取得した始動情報に基づいて当否判定を行なう当否判定手段と、
前記当否判定手段の当否判定結果に応じて所定の演出を行う演出手段と、
遊技球の進入に基づいて所定の利益が発生する第2の進入口と、を備え、
前記演出手段は、前記所定の演出中に前記第2の進入口へ遊技球が進入したことに基づいて、前記所定の演出を変化させる
ことを特徴とする遊技台。
(付記2)
付記1記載の遊技台であって、
前記第2の進入口へ遊技球が進入したことに基づいて所定の利益を遊技者に付与する利益付与手段と、を備え、
前記演出手段は、前記所定の演出中に前記第2の進入口へ遊技球が進入したことに基づいて、前記所定の演出に影響を与える特定の演出を行う
ことを特徴とする遊技台。
(付記3)
付記1又は2記載の遊技台であって、
前記演出手段は、所定の表示を行なう表示手段を含み、
前記表示手段は、前記所定の演出中に前記第2の進入口へ遊技球が進入したことに基づいて、前記所定の演出に基づく表示演出の一部を前記特定の演出に基づく表示演出の一部で覆う
ことを特徴とする遊技台。
(付記4)
付記1から3のうちいずれか1項記載の遊技台であって、
前記第1の進入口と前記第2の進入口は、前記第1の進入口へ進入した遊技球が前記第2の進入口に進入し得る位置にそれぞれ配置される
ことを特徴とする遊技台。
(付記5)
付記2に記載の遊技台であって、
所定条件が成立したことに基づいて、遊技者に有利な状態となる入賞装置を備え、前記特定の演出は、前記所定条件が成立する可能性が高いことを示唆する演出である
ことを特徴とする遊技台。
なお、以上説明した各実施形態や付記の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の実施形態や付記に適用してもよい。
100 パチンコ機
208 装飾図柄表示装置
210 普図表示装置
212 特図表示装置
216 普通図柄保留ランプ
222 高確中ランプ
230 特図始動口
234 可変入賞口
251 普図始動入賞口
252 普図電動役物
2521 扉部材
253 普図始動ゲート
300 主制御部
304 CPU
306 ROM
308 RAM
400 第1副制御部
404 CPU
406 ROM
408 RAM
500 第2副制御部
600 払出制御部
上記目的を解決する本発明の遊技台は、所定条件が成立したことに基づいて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技台において、
遊技球が進入しても前記所定条件が成立しないの進入領域と、
前記第の進入領域へ遊技球進入を含む所定の当否判定条件の成立に基づいて当否判定を実行可能な当否判定手段と、
所定の演出画像を表示可能な画像表示手段を少なくとも含む演出手段と、
前記演出手段を制御可能な演出制御手段と、
遊技球の進入に基づいて前記所定条件が成立する第の進入領域と、を備え、
前記演出制御手段は、図柄の変動表示を開始した後に前記当否判定手段の当否判定結果に対応する図柄の停止表示を行う図柄変動表示を前記画像表示手段に表示させ、
前記演出制御手段は、前記画像表示手段が前記図柄変動表示を表示中に前記第二の進入領域に遊技球が進入した場合に、該図柄変動表示の少なくとも一部を遊技者が視認困難となる第一の演出を実行可能であり、
前記図柄変動表示の少なくとも一部を遊技者が視認困難であっても、前記当否判定結果を所定の報知態様で報知可能な報知手段を備えた
ことを特徴とする。
(付記5)
付記2に記載の遊技台であって、
所定条件が成立したことに基づいて、遊技者に有利な状態となる入賞装置を備え、前記特定の演出は、前記所定条件が成立する可能性が高いことを示唆する演出である
ことを特徴とする遊技台。
(付記6)
所定条件が成立したことに基づいて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技台において、
遊技球が進入しても前記所定条件が成立しない第一の進入領域と、
前記第一の進入領域への遊技球の進入を含む所定の当否判定条件の成立に基づいて当否判定を実行可能な当否判定手段と、
所定の演出画像を表示可能な画像表示手段を少なくとも含む演出手段と、
前記演出手段を制御可能な演出制御手段と、
遊技球の進入に基づいて前記所定条件が成立する第二の進入領域と、を備え、
前記演出制御手段は、図柄の変動表示を開始した後に前記当否判定手段の当否判定結果に対応する図柄の停止表示を行う図柄変動表示を前記画像表示手段に表示させ、
前記演出制御手段は、前記画像表示手段が前記図柄変動表示を表示中に前記第二の進入領域に遊技球が進入した場合に、該図柄変動表示の少なくとも一部を遊技者が視認困難となる第一の演出を実行可能であり、
前記図柄変動表示の少なくとも一部を遊技者が視認困難であっても、前記当否判定結果を所定の報知態様で報知可能な報知手段を備えたことを特徴とする遊技台。
(付記7)
付記6記載の遊技台であって、
前記報知手段は、前記図柄の停止表示の少なくとも一部を遊技者が視認困難であっても、前記当否判定結果を前記所定の報知態様で報知可能であることを特徴とする遊技台。
(付記8)
付記6又は7に記載の遊技台であって、
前記演出制御手段は、前記画像表示手段が前記図柄変動表示を表示中に前記第二の進入領域に遊技球が進入した場合に、該図柄変動表示を遊技者が視認困難とならない第二の演出を実行可能であり、
前記第一の演出は、前記第二の演出を遊技者が視認困難とならない演出であることを特徴とする遊技台。
(付記9)
付記6から8のうちいずれか1項記載の遊技台であって、
前記当否判定結果は、第一の当否判定結果と第二の当否判定結果を含み、
前記報知手段は、前記当否判定結果が前記第一の当否判定結果である場合には第一の報知態様で報知可能であり、前記当否判定結果が前記第二の当否判定結果である場合には前記第一の報知態様とは異なる第二の報知態様で報知可能であることを特徴とする遊技台。
(付記10)
付記6から9のうちいずれか1項記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記図柄変動表示を前方から覆わない第一の位置と該図柄変動表示の少なくとも一部を前方から覆う第二の位置を含む複数の位置に移動可能な可動体を含み、
前記演出制御手段は、前記可動体を前記第一の位置から前記第二の位置に移動させることによって前記第一の演出を実行するものであることを特徴とする遊技台。
上記目的を解決する本発明の遊技台は、遊技価値付与条件成立があった場合に、遊技価値を遊技者に付与する遊技価値付与手段と、
遊技球が通過しても前記遊技価値付与条件が成立しない第一の進入領域と、
遊技球の入球に基づいて前記遊技価値付与条件が成立する第二の進入領域と、
否判定条件の成立があった場合に、当否判定を実行可能な当否判定手段と、
前記当否判定手段による当否判定結果に対応する図柄態様を、図柄の変動表示を行った後に停止表示可能な報知手段と、
所定の演出画像を表示可能な画像表示手段を少なくとも含み、前記報知手段とは別体で構成された演出手段と、
前記演出手段を制御可能な演出制御手段と、
を備えた遊技台において、
記当否判定条件は、前記第一の進入領域への遊技球の通過があったことを少なくとも含むものであり、
前記演出制御手段は、図柄の変動表示を開始した後に前記当否判定手段による当否判定結果に対応する図柄の停止表示を行う図柄変動表示を前記画像表示手段に表示させることが可能なものであり、
前記第二の進入領域は、前記当否判定手段による当否判定結果が特定の当否判定結果であった場合に、遊技球が少なくとも入球可能となるものであり、
前記演出制御手段は、大当りが発生するかどうかを予告する大当り予告を、前記演出手段に少なくとも実行させることが可能なものであり、
前記大当りは、前記第二の進入領域に遊技球が入球したことを少なくとも一つの条件として発生されるものであり、
前記演出制御手段は、前記画像表示手段による前記図柄変動表示の表示中に、該図柄変動表示の少なくとも一部が遊技者から視認困難となるように前記大当り予告を、前記演出手段に少なくとも行わせることが可能なものであり、
前記報知手段による図柄の変動表示は、前記画像表示手段による前記図柄変動表示の少なくとも一部が遊技者から視認困難な期間中も、遊技者から視認容易なものである、
ことを特徴とする。

Claims (5)

  1. 所定条件が成立したことに基づいて所定の遊技価値を遊技者に付与する遊技台において、
    遊技球が進入可能な第1の進入領域と、
    前記第1の進入領域へ遊技球が進入したことに基づいて始動情報を生成する始動情報生成手段と、
    前記始動情報生成手段が生成した始動情報に基づいて当否判定を行なう当否判定手段と、
    演出を行う演出手段と、
    前記当否判定手段の当否判定結果に基づいて、前記演出手段に所定の演出を行わせる演出制御手段と、
    遊技球の進入に基づいて前記所定条件が成立する第2の進入領域と、を備え、
    前記演出制御手段は、前記所定の演出中に前記第2の進入領域に遊技球が進入したことに基づいて、前記演出手段に該所定の演出を変化させた演出を行わせるものである
    ことを特徴とする遊技台。
  2. 請求項1記載の遊技台であって、
    前記演出制御手段は、前記所定の演出を変化させるため、該所定の演出に影響を与える特定演出を前記演出手段に行わせるものであることを特徴とする遊技台。
  3. 請求項1又は2に記載の遊技台であって、
    前記演出手段は、演出画像を表示する画像表示手段を含み、
    前記演出制御手段は、所定の演出画像を前記画像表示手段に表示させることで前記所定の演出を該画像表示手段に行わせ、該所定の演出を変化させた演出として、該所定の演出画像の一部又は全部を他の画像の一部又は全部で覆った画像を該画像表示手段に表示させるものであることを特徴とする遊技台。
  4. 請求項1から3のうちいずれか1項記載の遊技台であって、
    前記第1の進入領域は、遊技球が転動する遊技領域に設けられ、進入した遊技球が該遊技領域をさらに転動するものであって、
    前記第2の進入領域は、前記遊技領域の、前記第1の進入領域に進入した後の遊技球が進入し得る位置に設けられたものであることを特徴とする遊技台。
  5. 請求項2記載の遊技台であって、
    所定の第2条件が成立したことに基づいて、遊技者に有利な状態となる入賞装置を備え、
    前記演出制御手段は、前記特定演出として、前記所定の第2条件が成立する可能性が高いことを示唆する演出を、前記演出手段に行わせるものであることを特徴とする遊技台。
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