JP2013043250A - ロボットアームの制御装置及び制御方法、ロボット、制御プログラム、並びに、集積電子回路 - Google Patents

ロボットアームの制御装置及び制御方法、ロボット、制御プログラム、並びに、集積電子回路 Download PDF

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Abstract

【課題】 ロボットアームを人が操作する際に、人の反応時間内に生じる不安定動作の影響を防ぎ、正確に人が操作することができるロボットアームの制御装置及び制御方法、ロボット、ロボットアームの制御プログラム、並びに、集積電子回路を提供する。
【解決手段】 ロボットアーム102の制御装置であって、人がロボットアームを操作する際に刺激が発生した時点から反応時間が経過した時点までの時間において制御方法を制御部110で切り替える。
【選択図】図1A

Description

本発明は、ロボットを操作するためのロボットアームの制御装置及び制御方法、ロボットアームの制御装置を有するロボット、ロボットアームの制御プログラム、集積電子回路に関する。
近年、製造現場では多品種少量生産のため、モデルチェンジが頻繁に起こる。セル生産の製造現場において、ネジ締め作業、部品の嵌合作業、装着作業、フレキシブル基板などの挿入作業、又は、研磨作業などをロボットにより自動化するためには、多種多様な部品又は作業手順に柔軟に対応する必要がある。具体的には、部品の位置又は向き、あるいは作業を行う順番の変更に対応する必要がある。
例えば、フレキシブル基板の挿入作業などのように、柔軟な部品を取り扱う作業は、複雑な作業となり、主に人手による作業である。具体的には、挿入作業時に、柔軟な部品が、挿入対象物に接触して、たわむ際に人の手に伝わる反力によって、人は、柔軟な部品のたわみ具合、又は位置を推測し、複雑な作業を行うことができる。
これに対して、ロボットは、試行ごとに、たわみ具合又は位置などが変わる柔軟な部品の力情報又は位置情報を定式化できないため、得られる反力に応じた複雑な作業を行うことは困難である。以上の問題を解決し、人手で行っている作業をロボットにより自動化する需要は大きい。
ロボットに作業を教示する方法として、ロボットを触って動作を教示するダイレクトティーチングが用いられている。ダイレクトティーチングを行う場合などにおいて、ロボットの操作時の安全性の確保は重要である。安全性の確保として、ダイレクトティーチングを行うときに、ロボットに力センサを取り付け、人などが接触する時に、ロボットに加わる外力を力センサで測定し、力センサで測定した外力が閾値を超えるとロボットを停止させる(特許文献1、特許文献2参照)。
また、自動化のために行う教示動作ではなく、協調搬送作業又は手術作業などに用いられる操縦型のロボットにおいても人がロボットを操縦している場合に、ロボットに取り付けられた力センサによって人などが接触する時の外力を計測し、力センサで測定した外力が閾値を超えるとロボットを停止させる(特許文献3参照)。
特開平11−77580号公報 特開平4−344505号公報 特開昭63−127888号公報
特許文献1及び特許文献2においては、教示時において、閾値を超える外力が検出されるとロボットを停止させる。しかしながら、ロボットを一度停止すると、ロボットを再度操作を行う場合に、初めからロボットの操作を行わなければならない。また、教示データは停止した時点までの情報しか取得することができない。このように、接触の際にロボットを停止していると、連続した教示データを取得することができず、人は正確な教示をロボットに行うことができない。
一方、特許文献3のような、教示データを取得しない操縦型のロボットにおいては、閾値を超える外力が検出されると、ロボットを停止させる。しかしながら、接触の際にロボットを停止することで、連続した操作ができず、作業を途中で中断してしまい、時間の制約がある作業、又は、手順通りに行わなければならない作業の場合においては、このような操縦型のロボットを用いることができない。
人が力情報などの感覚刺激を感じてから行動を変化させるまでの時間(一般的に200ms程度)は、「反応時間」と呼ばれる。力情報などの感覚刺激が発生してから反応時間が経過するまでの時間では、人の意図しない行動が生じ、不安定動作を起こすことがある。
人の反応時間内に生じる、人が意図しない不安定動作について、図65A〜図65H、図66を用いて説明する。図65は、図65A→図65C→図65E→図65Gの順に、人の手1901がロボットアーム1102に操作し、ロボットアーム1102で保持するフレキシブル基板902をコネクタ903に挿入する手順を示す。そのときのフレキシブル基板902とコネクタ903との状態を図65B→図65D→図65F→図65Hの順に示す。
図65Aでは、人の手1901がロボットアーム1102を把持し、人がロボットアーム1102に対して操作を開始した時点である。この時点では、フレキシブル基板902とコネクタ903とが接触していないので、人の手1901には、フレキシブル基板902とコネクタ903との接触時の反力は伝わらない。
図65Cは、フレキシブル基板902の先端とコネクタ903の入り口とが接触した時点である。この時点では、接触の際の力が発生した瞬間であり、人の手1901には力が伝わっていない。
図65Eでは、フレキシブル基板902の先端とコネクタ903の入り口とが接触した直後であり、人の手1901には接触の際の力が伝わっていない。ここで、接触した直後とは、フレキシブル基板902の先端とコネクタ903の入り口とが接触してから反応時間が経過するまでの間の時間のことを示す。
しかしながら、接触の反動により不安定動作が起こり、ロボットアーム1102はコネクタ903に対して前後に移動している。不安定動作としては、この例の他にも、コネクタ903に対してロボットアーム1102の前後、左右、上下、又は、回転などいかなる方向の移動も含まれる。
この不安定動作の影響によって、フレキシブル基板902又はコネクタ903が破損することがある。不安定動作を抑えるために、特許文献1、特許文献2、及び、特許文献3においては、ロボットアーム1102を停止させるようにしている。しかしながら、この時点でロボットアーム1102が停止すると、挿入作業を終了時点まで教示することができない。
図65Gでは、フレキシブル基板902の先端とコネクタ903の入り口とが接触した時点から反応時間が経過しており、人の手1901には接触の際の力が伝わっている。フレキシブル基板902をコネクタ903に押し込み、フレキシブル基板902の挿入作業を行っている時点を示す。このときの反力を人の手1901が感じることによって、コネクタ903へのフレキシブル基板902の挿入具合を人が調整する。
図66は、図65A〜図65Hの操作における、ロボットアーム1102のハンド1601の基部に取り付けられた力センサ1616の値とロボットアーム1102の位置情報とを示す。力センサ1616の値は、フレキシブル基板902がコネクタ903に接触する際に生じる、人の手1901に伝わる反力の大きさを示す。第一の実線のグラフ5801は、力センサ1616で検出される値を示す。第二の実線のグラフ5802は、ロボットアーム1102の位置を示す。図66の横軸は、実験開始時間(0ms)から実験終了時間までの実験時間を示す。図66の左縦軸は、ロボットアーム1102の位置(mm)を示す。図66の右縦軸は、力センサ1616で検出される値(N)を示す。図66のグラフの下に描かれている図は、実験時間における、コネクタ903に対するフレキシブル基板902の挿入状態(図65A、図65C、図65E、図65Gの状態)を示す。
図66中の参照符号Aの時点が、フレキシブル基板902とコネクタ903とが接触した時点である。図66中の参照符号Cの時間が、反応時間内の不安定動作が生じている時間帯である。その時間帯の位置情報から、理解できるように、人が意図せずロボットアーム1102の位置が前後に急激に移動していることが確認できる。
本発明の目的は、このような課題に鑑みてなされたものであり、人がロボットアームを操作する際に、人の反応時間内に生じる不安定動作の影響を防ぎ、正確に人が操作することができる、ロボットアームの制御装置及び制御方法、ロボット、ロボットアームの制御プログラム、並びに、集積電子回路を提供することにある。
前記の目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の1つの態様によれば、人が操作するロボットアームの制御装置であって、
前記ロボットアームが動作する際に生じる周辺環境に関する力情報、音量情報、及び、位置情報の少なくとも1つ以上の情報である環境情報を取得する環境情報取得部と、
前記人が前記ロボットアームを操作する際に前記環境情報を受けてから前記人が前記ロボットアームの操作を行うまでの既定の時間情報である既定反応時間情報を取得する既定反応時間情報取得部と、
前記環境情報取得部で取得した前記環境情報が変化する時点を情報変化点として検出する情報変化点検出部と、
前記情報変化点検出部で取得した前記情報変化点から、前記既定反応時間情報取得部で取得した前記既定反応時間が経過した時点までの時間の間、前記ロボットアームの制御方法を切り替える制御部とを有するロボットアームの制御装置を提供する。
本発明の別の態様によれば、前記ロボットアームと、
前記ロボットアームを制御する前記態様に記載の前記ロボットアームの制御装置とを備えるロボットを提供する。
本発明のさらに別の態様によれば、人が操作するロボットアームの制御方法であって、
前記ロボットアームが動作する際に生じる周辺環境に関する力情報、音量情報、及び、位置情報の少なくとも1つ以上の情報である環境情報を環境情報取得部で取得し、
前記人が前記ロボットアームを操作する際に前記環境情報を受けてから前記人が前記ロボットアームの操作を行うまでの既定の時間情報である既定反応時間情報を既定反応時間情報取得部で取得し、
前記環境情報取得部で取得した前記環境情報が変化する時点を情報変化点として情報変化点検出部で検出し、
前記情報変化点検出部で検出した前記情報変化点から、前記既定反応時間情報取得部で取得した前記既定反応時間が経過した時点までの時間の間、前記ロボットアームの制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モード以外の制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モードに制御部で切り替えるロボットアームの制御方法を提供する。
本発明のさらに別の態様によれば、人が操作するロボットアームの制御プログラムであって、
前記ロボットアームが動作する際に生じる周辺環境に関する力情報、音量情報、及び、位置情報の少なくとも1つ以上の情報である環境情報を環境情報取得部で取得するステップと、
前記人が前記ロボットアームを操作する際に前記環境情報を受けてから前記人が前記ロボットアームの操作を行うまでの既定の時間情報である既定反応時間情報を既定反応時間情報取得部で取得するステップと、
前記環境情報取得部で取得した前記環境情報が変化する時点を情報変化点として情報変化点検出部で検出するステップと、
前記情報変化点検出部で検出した前記情報変化点から、前記既定反応時間情報取得部で取得した前記既定反応時間が経過した時点までの時間の間、前記ロボットアームの制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モード以外の制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モードに制御部で切り替えるステップとをコンピュータに実行させるための、ロボットアームの制御プログラムを提供する。
本発明のさらに別の態様によれば、人が操作するロボットアームの集積電子回路であって、
前記ロボットアームが動作する際に生じる周辺環境に関する力情報、音量情報、及び、位置情報の少なくとも1つ以上の情報である環境情報を環境情報取得部で取得し、
前記人が前記ロボットアームを操作する際に前記環境情報を受けてから前記人が前記ロボットアームの操作を行うまでの既定の時間情報である既定反応時間情報を既定反応時間情報取得部で取得し、
前記環境情報取得部で取得した前記環境情報が変化する時点を情報変化点として情報変化点検出部で検出し、
前記情報変化点検出部で検出した前記情報変化点から、前記既定反応時間情報取得部で取得した前記既定反応時間が経過した時点までの時間の間、前記ロボットアームの制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モード以外の制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モードに制御部で切り替えるロボットアームの集積電子回路を提供する。
本発明のロボットアームの制御装置及び制御方法、ロボット、ロボットアームの制御プログラム、並びに、集積電子回路によれば、人がロボットアームを操作する際に、刺激が発生した時点から反応時間が経過した時点までの時間において、制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モード以外の制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モードに切り替えるので、反応時間内に生じる不安定動作を防ぐことができ、安全性を向上させることができる。また、人の意図しない動作をロボットアームが行わないので、人が正確に操作をすることができる。
本発明の第1実施形態のロボットのブロック図。 本発明の第1実施形態のロボットにおける入出力IFのブロック図。 本発明の第1実施形態のロボットにおける動作情報のデータ図。 本発明の第1実施形態のロボットにおける環境情報のデータ図。 本発明の第1実施形態のロボットにおける既定反応時間情報のデータ図。 本発明の第1実施形態のロボットにおける情報変化点のデータ図。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームの説明図。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるフレキシブル基板を挿入方向に対して下から見た図。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるフレキシブル基板を挿入方向に対して横から見た図。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるコネクタを挿入方向に対して正面から見た図。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるコネクタを挿入方向に対して横から見た図。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(力情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(力情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(力情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(力情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(力情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(力情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(力情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(力情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(力情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(力情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の力情報と位置情報の図。 本発明の第1実施形態のロボットにおける集音装置の取り付け位置を示す説明図。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(音量情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(音量情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(音量情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(音量情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(音量情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(音量情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(音量情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(音量情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(音量情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(音量情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の音量情報の図。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームの対象物位置情報の説明図。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームの対象物位置情報の説明図。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームの対象物位置情報の説明図。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームの対象物位置情報の説明図。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(対象物位置情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(対象物位置情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(対象物位置情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(対象物位置情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(対象物位置情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(対象物位置情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(対象物位置情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(対象物位置情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(対象物位置情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図(対象物位置情報を使用する例)。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の対象物位置情報の図。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図。 本発明の第1実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の力情報の図。 本発明の第1実施形態のロボットの制御装置の操作手順におけるフローチャート。 本発明の第2実施形態のロボットのブロック図。 本発明の第2実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(既定反応時間が経過までに第2の閾値を下回る場合)。 本発明の第2実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(既定反応時間が経過までに第2の閾値を下回る場合)。 本発明の第2実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(既定反応時間が経過までに第2の閾値を下回る場合)。 本発明の第2実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(既定反応時間が経過までに第2の閾値を下回る場合)。 本発明の第2実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(既定反応時間が経過までに第2の閾値を下回る場合)。 本発明の第2実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(既定反応時間が経過までに第2の閾値を下回る場合)。 本発明の第2実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の力情報の図(既定反応時間が経過までに第2の閾値を下回る場合)。 本発明の第2実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(既定反応時間が経過までに第2の閾値を下回らない場合)。 本発明の第2実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(既定反応時間が経過までに第2の閾値を下回らない場合)。 本発明の第2実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(既定反応時間が経過までに第2の閾値を下回らない場合)。 本発明の第2実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(既定反応時間が経過までに第2の閾値を下回らない場合)。 本発明の第2実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(既定反応時間が経過までに第2の閾値を下回らない場合)。 本発明の第2実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(既定反応時間が経過までに第2の閾値を下回らない場合)。 本発明の第2実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の力情報の図(既定反応時間が経過までに第2の閾値を下回らない場合)。 本発明の第2実施形態のロボットの制御装置の操作手順におけるフローチャート。 本発明の第3実施形態のロボットのブロック図。 本発明の第3実施形態のロボットにおける制御部のブロック図。 本発明の第3実施形態のロボットにおけるロボットアームの予備実験の説明図。 本発明の第3実施形態のロボットにおけるロボットアームの予備実験の説明図。 本発明の第3実施形態のロボットにおけるロボットアームの予備実験の説明図。 本発明の第3実施形態のロボットにおけるロボットアームの予備実験の説明図。 本発明の第3実施形態のロボットにおけるロボットアームの予備実験の力情報と位置情報の図。 本発明の第3実施形態のロボットにおける既定反応時間情報のデータ図。 本発明の第3実施形態のロボットの制御装置の操作手順におけるフローチャート。 本発明の第4実施形態のロボットのブロック図。 本発明の第4実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(制御を切り替える場合)。 本発明の第4実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(制御を切り替える場合)。 本発明の第4実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(制御を切り替える場合)。 本発明の第4実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(制御を切り替える場合)。 本発明の第4実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(制御を切り替える場合)。 本発明の第4実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(制御を切り替える場合)。 本発明の第4実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の力情報の図(制御を切り替える場合)。 本発明の第4実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(制御を切り替えない場合)。 本発明の第4実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(制御を切り替えない場合)。 本発明の第4実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(制御を切り替えない場合)。 本発明の第4実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(制御を切り替えない場合)。 本発明の第4実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(制御を切り替えない場合)。 本発明の第4実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(制御を切り替えない場合)。 本発明の第4実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の力情報の図(制御を切り替えない場合)。 本発明の第4実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(1人で操作する場合)。 本発明の第4実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(複数人で操作する場合)。 本発明の第4実施形態のロボットの制御装置の操作手順におけるフローチャート。 本発明の第5実施形態のロボットのブロック図。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替え、環境情報を伝達する場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替え、環境情報を伝達する場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替え、環境情報を伝達する場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替え、環境情報を伝達する場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替え、環境情報を伝達する場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替え、環境情報を伝達する場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の力情報の図(マスターロボットアームの制御を切り替え、環境情報を伝達する場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替え、環境情報を伝達しない場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替え、環境情報を伝達しない場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替え、環境情報を伝達しない場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替え、環境情報を伝達しない場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替え、環境情報を伝達しない場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替え、環境情報を伝達しない場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の力情報の図(マスターロボットアームの制御を切り替え、環境情報を伝達しない場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替えず、環境情報を伝達する場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替えず、環境情報を伝達する場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替えず、環境情報を伝達する場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替えず、環境情報を伝達する場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替えず、環境情報を伝達する場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替えず、環境情報を伝達する場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の力情報の図(マスターロボットアームの制御を切り替えず、環境情報を伝達する場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替えず、環境情報を伝達しない場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替えず、環境情報を伝達しない場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替えず、環境情報を伝達しない場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替えず、環境情報を伝達しない場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替えず、環境情報を伝達しない場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の説明図(マスターロボットアームの制御を切り替えず、環境情報を伝達しない場合)。 本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアームの手術用メスを用いた手術の力情報の図(マスターロボットアームの制御を切り替えず、環境情報を伝達しない場合)。 本発明の第5実施形態のロボットの制御装置の操作手順におけるフローチャート。 本発明の第6実施形態のロボットのブロック図。 本発明の第6実施形態のロボットにおけるロボットアームの既定反応時間情報の説明図。 本発明の第6実施形態のロボットの制御装置の操作手順におけるフローチャート。 本発明の第7実施形態のロボットのブロック図。 本発明の第7実施形態のロボットにおけるロボットアームの既定反応時間情報の説明図。 本発明の第7実施形態のロボットの制御装置の操作手順におけるフローチャート。 本発明の第8実施形態のロボットのブロック図。 本発明の第8実施形態のロボットにおけるロボットアームの把持位置情報の説明図。 本発明の第8実施形態のロボットにおけるロボットアームの把持位置情報の説明図。 本発明の第8実施形態のロボットにおけるロボットアームの既定反応時間情報の説明図。 本発明の第8実施形態のロボットの制御装置の操作手順におけるフローチャート。 本発明の第9実施形態のロボットのブロック図。 本発明の第9実施形態のロボットにおけるロボットアームの把持力情報の説明図。 本発明の第9実施形態のロボットにおけるロボットアームの既定反応時間情報の説明図。 本発明の第9実施形態のロボットの制御装置の操作手順におけるフローチャート。 本発明の第10実施形態のロボットのブロック図。 本発明の第10実施形態のロボットにおける情報変化点検出部のブロック図。 本発明の第10実施形態のロボットにおけるロボットアームの情報変化点検出の説明図。 本発明の第10実施形態のロボットの制御装置の操作手順におけるフローチャート。 従来のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図。 従来のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図。 従来のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図。 従来のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図。 従来のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図。 従来のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図。 従来のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図。 従来のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の説明図。 従来のロボットにおけるロボットアームのフレキシブル基板挿入作業の力情報と位置情報の図。
以下、図面を参照して本発明における実施形態を詳細に説明する前に、本発明の種々の態様について説明する。
本発明の第1態様によれば、人が操作するロボットアームの制御装置であって、
前記ロボットアームが動作する際に生じる周辺環境に関する力情報、音量情報、及び、位置情報の少なくとも1つ以上の情報である環境情報を取得する環境情報取得部と、
前記人が前記ロボットアームを操作する際に前記環境情報を受けてから前記人が前記ロボットアームの操作を行うまでの既定の時間情報である既定反応時間情報を取得する既定反応時間情報取得部と、
前記環境情報取得部で取得した前記環境情報が変化する時点を情報変化点として検出する情報変化点検出部と、
前記情報変化点検出部で取得した前記情報変化点から、前記既定反応時間情報取得部で取得した前記既定反応時間が経過した時点までの時間の間、前記ロボットアームの制御方法を切り替える制御部とを有するロボットアームの制御装置を提供する。
本発明の第2態様によれば、前記制御部は、前記人の操作により前記ロボットアームが移動する制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない前記制御モードに切り替える第1態様に記載のロボットアームの制御装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、前記制御部は、前記人の操作により前記ロボットアームが移動する制御モードから、前記人の操作によらず前記環境情報が閾値を下回るように前記ロボットアームが移動する制御モードに切り替える第1の態様に記載のロボットアームの制御装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、前記既定反応時間情報を測定する既定反応時間情報測定部を備え、
予備実験として前記環境情報を生成した時点から、前記人に前記環境情報が伝わり前記人が前記ロボットアームを移動させた時点までの時間を前記既定反応時間情報測定部で測定して前記既定反応時間情報を求め、前記既定反応時間情報測定部で求めた前記既定反応時間情報を前記既定反応時間情報取得部に入力する第2の態様又は第3の態様に記載のロボットアームの制御装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、前記人が操作しかつ前記ロボットアームの制御装置で制御する前記ロボットアームが複数あり、
前記ロボットアームの制御装置の制御により1つの対象物に対して複数の前記ロボットアームで共働して作業を行う場合において、前記複数のロボットアームのうち一方のロボットアームに前記情報変化点が前記情報変化点検出部で検出されたとき、
前記制御部は、前記情報変化点が前記情報変化点検出部で検出されていない他方のロボットアームの制御方法を、
(I)前記人の操作により前記ロボットアームが移動する前記制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない前記制御モードに切り替えることと、
(II)前記人の操作により前記ロボットアームが移動する前記制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない前記制御モードに切り替えないことと、
のいずれか1つを選択する第2の態様又は第3の態様に記載のロボットアームの制御装置を提供する。
本発明の第6態様によれば、前記ロボットアームをスレーブロボットアームとして操作するように前記人が遠隔操作するマスターロボットアームと、
前記人が遠隔操作により前記マスターロボットアームを介して前記スレーブロボットアームを操作する場合において、前記環境情報取得部で取得した前記環境情報を前記マスターロボットアームに伝達する環境情報生成部とをさらに備え、
前記スレーブロボットアームに前記情報変化点が前記情報変化点検出部で検出された場合、前記制御部は、
(I)前記マスターロボットアームの制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動する前記制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない前記制御モードに切り替え、前記環境情報を前記環境情報生成部に伝達することと、
(II)前記マスターロボットアームの制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動する前記制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない前記制御モードに切り替え、前記環境情報を前記環境情報生成部に伝達しないことと、
(III)前記マスターロボットアームの制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動する前記制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない前記制御モードに切り替えず、前記環境情報を前記環境情報生成部に伝達することと、
(IV)前記マスターロボットアームの制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動する前記制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない前記制御モードに切り替えず、前記環境情報を前記環境情報生成部に伝達しないことと、
のいずれか1つを選択する第2の態様又は第3の態様に記載のロボットアームの制御装置を提供する。
本発明の第7態様によれば、前記制御部は、前記環境情報取得部で取得する環境情報の種類に応じて、前記制御方法を切り替える時間を変化させる第2の態様又は第3の態様に記載のロボットアームの制御装置を提供する。
本発明の第8態様によれば、前記制御部は、前記ロボットアームを操作する人に応じて、前記制御方法を切り替える時間を変化させる第2の態様又は第3の態様に記載のロボットアームの制御装置を提供する。
本発明の第9態様によれば、前記制御部は、前記人が前記ロボットアームを把持する位置に応じて、前記制御方法を切り替える時間を変化させる第2の態様又は第3の態様に記載のロボットアームの制御装置を提供する。
本発明の第10態様によれば、前記制御部は、前記人が前記ロボットアームを把持する力の大きさに応じて、前記制御方法を切り替える時間を変化させる第2の態様又は第3の態様に記載のロボットアームの制御装置を提供する。
本発明の第11態様によれば、前記情報変化点検出部は、前記環境情報取得部で取得した前記環境情報の変位が閾値を上回る時点を情報変化点として検出する第1の態様に記載のロボットアームの制御装置を提供する。
本発明の第12態様によれば、前記情報変化点検出部は、前記環境情報取得部で取得した前記環境情報を平滑化し、平滑化した情報と元の情報との差を求め、求めた差が閾値を上回る時点を変化点として検出する第1の態様に記載のロボットアームの制御装置を提供する。
本発明の第13態様によれば、前記ロボットアームと、
前記ロボットアームを制御する第1〜12のいずれか1つの態様に記載の前記ロボットアームの制御装置とを備えるロボットを提供する。
本発明の第14態様によれば、人が操作するロボットアームの制御方法であって、
前記ロボットアームが動作する際に生じる周辺環境に関する力情報、音量情報、及び、位置情報の少なくとも1つ以上の情報である環境情報を環境情報取得部で取得し、
前記人が前記ロボットアームを操作する際に前記環境情報を受けてから前記人が前記ロボットアームの操作を行うまでの既定の時間情報である既定反応時間情報を既定反応時間情報取得部で取得し、
前記環境情報取得部で取得した前記環境情報が変化する時点を情報変化点として情報変化点検出部で検出し、
前記情報変化点検出部で検出した前記情報変化点から、前記既定反応時間情報取得部で取得した前記既定反応時間が経過した時点までの時間の間、前記ロボットアームの制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モード以外の制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モードに制御部で切り替えるロボットアームの制御方法を提供する。
本発明の第15態様によれば、人が操作するロボットアームの制御プログラムであって、
前記ロボットアームが動作する際に生じる周辺環境に関する力情報、音量情報、及び、位置情報の少なくとも1つ以上の情報である環境情報を環境情報取得部で取得するステップと、
前記人が前記ロボットアームを操作する際に前記環境情報を受けてから前記人が前記ロボットアームの操作を行うまでの既定の時間情報である既定反応時間情報を既定反応時間情報取得部で取得するステップと、
前記環境情報取得部で取得した前記環境情報が変化する時点を情報変化点として情報変化点検出部で検出するステップと、
前記情報変化点検出部で検出した前記情報変化点から、前記既定反応時間情報取得部で取得した前記既定反応時間が経過した時点までの時間の間、前記ロボットアームの制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モード以外の制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モードに制御部で切り替えるステップとをコンピュータに実行させるための、ロボットアームの制御プログラムを提供する。
本発明の第16態様によれば、人が操作するロボットアームの集積電子回路であって、
前記ロボットアームが動作する際に生じる周辺環境に関する力情報、音量情報、及び、位置情報の少なくとも1つ以上の情報である環境情報を環境情報取得部で取得し、
前記人が前記ロボットアームを操作する際に前記環境情報を受けてから前記人が前記ロボットアームの操作を行うまでの既定の時間情報である既定反応時間情報を既定反応時間情報取得部で取得し、
前記環境情報取得部で取得した前記環境情報が変化する時点を情報変化点として情報変化点検出部で検出し、
前記情報変化点検出部で検出した前記情報変化点から、前記既定反応時間情報取得部で取得した前記既定反応時間が経過した時点までの時間の間、前記ロボットアームの制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モード以外の制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モードに制御部で切り替えるロボットアームの集積電子回路を提供する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1Aは、本発明の第1実施形態におけるロボット101のブロック図を示す。図1Aにおいて、ロボット101は、ロボットアーム102と、ロボットアーム102の制御装置103とで構成されている。
<ロボットアームの制御装置の説明>
ロボットアーム102の制御装置103は、制御装置本体部104と、周辺装置105とで構成されている。
<制御装置本体部の説明>
制御装置本体部104は、動作情報取得部106と、環境情報取得部107と、既定反応時間情報取得部108と、既定反応時間情報記憶部108Aと、情報変化点検出部109と、制御部110と、制御記憶部110Aとで構成されている。周辺装置105は、入出力IF(インターフェース)111と、モータドライバ112とで構成されている。それぞれの機能について、以下に説明する。
動作情報取得部106は、入出力IF111からロボットアーム102の位置情報及び姿勢情報と、入出力IF111に内蔵されたタイマーからの時間情報とが入力される。
また、動作情報取得部106は、入出力IF111から取得した位置情報及び姿勢情報を時間情報で微分することによって、速度情報を取得する。図2は、動作情報取得部106で取得する時間情報と、位置情報と、姿勢情報と、速度情報と、角速度情報とを示す。動作情報取得部106は、取得したロボットアーム102の位置情報と、姿勢情報と、速度情報と、時間情報とを、情報変化点検出部109と制御部110とにそれぞれ出力する。
環境情報取得部107は、ロボットアーム102が動作する際に生じる周辺環境に関する力情報、音量情報、及び、位置情報の少なくとも1つ以上の情報である環境情報を取得する。具体的には、環境情報取得部107には、後述する力センサ616(図6参照)の測定値と、後述する集音装置617(図6参照)の測定値と、後述する画像撮像装置618(図6参照)の撮像画像とのうちで少なくとも1つ以上の情報が、入出力IF111から入力される。また、入出力IF111に内蔵されたタイマーからの時間情報が環境情報取得部107に入力される。環境情報取得部107では、入力された力センサ616の測定値を力情報とし、集音装置617の測定値を音量情報とし、画像撮像装置618の撮像画像情報から対象物の位置情報を取得して対象物位置情報とする。力情報は、ロボットアーム102に取り付けられた力センサ616の値であり、ロボットアーム102が対象物と接触した際に生じる反力の大きさを示す。音量情報は、ロボットアーム102の周辺に取り付けられた集音装置617の値であり、ロボットアーム102が移動し、接触などが生じる際に発生する音量を示す。対象物位置情報は、ロボットアーム102の周辺に取り付けられた画像撮像装置618の撮像画像情報から求めた対象物の位置情報であり、ロボットアーム102と対象物との距離を示す(詳細については後述する)。図3は、環境情報取得部107で取得する時間情報と、力情報と、音量情報と、対象物位置情報とを示す。環境情報取得部107は、力情報と、音量情報と、対象物位置情報とのうちで少なくとも1つ以上の環境情報と、時間情報とを、情報変化点検出部109と、制御部110とに出力する。
既定反応時間情報取得部108は、入出力IF111から入力された情報に基づいて既定反応時間情報が求められて既定反応時間情報記憶部108Aに記憶し、入力された既定反応時間情報を制御部110に出力する。
既定反応時間情報とは、人が感覚刺激の提示から行動による反応が生じるまでに経過した時間の情報のことであり、ここでは例えば200msと設定されている。具体的には、人が入出力IF111の一例としてのキーボード又はマウス又はタッチパネル又は音声入力装置などを用いて、作業経験年数と対象作業とを入力し、入力された作業経験年数と対象作業とに基づき、既定反応時間情報取得部108で既定反応時間情報が決定される。図4は、既定反応時間情報取得部108で既定反応時間情報を決定する際に利用するデータ図の一例を示す。また、既定反応時間情報、及び、既定反応時間情報を決定する際の情報は、それぞれ、既定反応時間情報取得部108により、既定反応時間情報記憶部108Aに記憶する。
情報変化点検出部109は、環境情報取得部107から環境情報と時間情報とが入力され、入力された、少なくとも1つ以上の環境情報に基づいて、情報変化点を検出する。検出した情報変化点とその点に対応する時間情報とを制御部110に出力する。
この情報変化点の検出方法について説明する。環境情報取得部107から情報変化点検出部109に入力された環境情報の変位を情報変化点検出部109で求め、情報変化点検出部109において、求めた変位が第1の閾値(情報変化点検出用閾値)を上回る箇所を情報変化点とする。ただし、「閾値を上回る」とは、閾値と符号が同じであり、かつ絶対値が閾値より大きいことを意味する。以降、本明細書では、同様の意味で用いる。また、第1の閾値とは、入出力IF111を用いて入力することができ、それぞれの環境情報により異なり、例えば、力情報では3N、音量情報では10dB、対象物位置情報では10mmとする。
また、情報変化点検出部109において、第1の閾値を上回る箇所が検出されない場合は、情報変化点を検出しない。また、情報変化点は、情報変化点検出部109に入力された動作情報に基づいて、情報変化点検出部109で検出することも可能である。具体的には、情報変化点検出部109において、動作情報取得部106から入力された動作情報の変位を求め、求めた変位が第1の閾値を上回る箇所を情報変化点とする。前記そのときの第1の閾値は、例えば位置情報では10mm、姿勢情報では0.2rad、速度情報では0.1mm/msとする。また、複数の情報を使用する場合においては、使用する情報がすべて第1の閾値を上回る箇所を情報変化点とする。
図5は、時間情報と情報変化点とのデータ図を示す。制御部110には、動作情報取得部106から位置情報と、姿勢情報と、速度情報との少なくとも1つの動作情報と、時間情報とが入力され、環境情報取得部107から環境情報と時間情報とが入力され、既定反応時間情報取得部108から既定反応時間情報が入力され、情報変化点検出部109から情報変化点と時間情報とが入力される。制御部110は、入力された情報を基に、動作情報を生成し、入出力IF111に内蔵されたタイマーを利用して、ある一定時間毎(例えば、1ms毎)に、生成した動作情報を入出力IF111に出力する。
制御部110での動作情報の生成方法について説明する。制御部110は、情報変化点検出部109から取得した情報変化点と、既定反応時間情報取得部107から取得した既定反応時間情報とを基に、情報変化点を取得した時点から既定反応時間が経過する時点までの時間の間、動作情報を生成し、生成した動作情報を入出力IF111に出力する。制御部110で生成する動作情報は、情報変化点を取得した時点において動作情報取得部106から取得する位置情報と、姿勢情報とを動作情報として制御部110で生成し、情報変化点を取得した時点の位置と姿勢とで動作情報の生成を停止する。それ以外の時間については、人の操作に応じた動作情報を生成し、生成した動作情報を入出力IF111に出力する。つまり、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部110で判定した場合は、検出された時点から既定反応時間が経過するまでの時間の間、検出された時点の位置と姿勢とを保持し、ロボットアーム102は移動しないように制御部110で動作制御するような動作情報を制御部110で生成し、生成した動作情報を制御部110から入出力IF111に出力する。
情報変化点を取得した時点から既定反応時間が経過する時点までの時間の間の制御方法については、制御記憶部110Aで記憶する。
情報変化点検出部109で情報変化点が検出されない場合は、人の操作に応じてロボットアーム102が移動する。また、教示動作を行う場合は、再生時に使用するデータの生成を行う。
制御部110において、再生時に使用するデータは、動作情報取得部106から入力されて制御記憶部110Aに記憶された動作情報と環境情報取得部107から入力されて制御記憶部110Aに記憶された環境情報との少なくとも1つ以上の情報を再生時に使用するデータとする。ただし、ロボットアーム102の移動に関する制御が切り替わっている時間(情報変化点が検出された時点から既定反応時間が経過するまでの時間)における動作情報又は環境情報を、再生時に使用するデータとして生成するか、又は、生成しないか(削除指示情報が入力されて動作情報又は環境情報を削除するか)を、制御部110で選択することができる。この選択は、再生時に使用するデータを生成するとき、ロボットアーム102が停止している時間の情報を削除するか否かを人に問い合わせる処理が行われ、人が、入出力IF111を用いて、制御部110に削除指示情報入力することができる。つまり、ロボットアーム102が停止している時間の情報を削除するための削除指示情報を入力する入力部の一例として入出力IF111を備えている。前記問い合わせは、例えば、入出力IF111の一例としてのディスプレイなどの表示装置に、ロボットアーム102が停止している時間の情報を削除するか否かの選択を促がす指示が表示される。このように、入出力IF111を用いて、ロボットアーム102が停止している時間の情報を削除したのち、再生時に使用するデータを生成することによって、人が意図しない時間の動作を削除することができる。
入出力IF111は、制御部110から入力された動作情報をモータドライバ112に出力する。また、入出力IF111は、力センサ616の測定値と、集音装置617の測定値と、画像撮像装置618の撮像画像と、入出力IF111に内蔵されたタイマーからの時間情報とを環境情報取得部107に出力する。エンコーダ615から入力された値からロボットアーム102の位置情報及び姿勢情報をエンコーダ615内部の演算部で求め(詳細は後で述べる)、位置情報及び姿勢情報と入出力IF111に内蔵されたタイマーからの時間情報とを、制御部110から動作情報取得部106に出力する。人が入出力IF111を経て入力した既定反応時間情報(例えば、200ms)を制御部110から既定反応時間取得部108に出力する。
また、入出力IF111は、図1Bに示すように、入力部111Aと出力部111Bとによって構成される。入力部111Aは、入力IFとなっており、キーボード又はマウス又はタッチパネル又は音声入力などにより人が項目を選択する場合、又は、キーボード又はマウス又はタッチパネル又は音声入力などにより人が数字を入力する場合などに用いられる。出力部111Bは、出力IFとなっており、取得した情報などを外部に出力する場合又はディスプレイなどに表示する場合などに用いられる。
モータドライバ112は、入出力IF111から取得した動作情報を基に、ロボットアーム102を制御するために、ロボットアーム102のそれぞれのモータ614(図6参照)への指令値をロボットアーム102に出力する。
ロボットアーム102において、入出力IF111に内蔵されたタイマーを利用して、ある一定時間毎(例えば、1ms毎)に、ロボットアーム102の位置情報をロボットアーム102の各エンコーダ615を用いてエンコーダ615内部の演算部で求めて入出力IF111に出力する。
また、ロボットアーム102は、モータドライバ112からの指令値に従って制御される。
これらの詳細については、以下に、図6を用いて説明する。ロボットアーム102は、一例として、合計6個の軸周りに回転可能として6自由度の多リンクマニピュレータを構成している。
図6に示すように、ロボットアーム102は、一例として、多関節ロボットアームであって、具体的には、6自由度の多リンクのマニピュレータである。ロボットアーム102は、ハンド601と、ハンド601が取り付けられている手首部602を先端603aに有する前腕リンク603と、前腕リンク603の基端603bに回転可能に先端604aが連結される上腕リンク604と、上腕リンク604の基端604bが回転可能に連結支持される台部605とを備えている。台部605は、一定位置に固定されているが、図示しないレールに移動可能に連結されていても良い。手首部602は、第4関節部609と、第5関節部610と、第6関節部611との3つの互いに直交する回転軸を有しており、前腕リンク603に対するハンド601の相対的な姿勢(向き)を変化させることができる。すなわち、図6において、第4関節部609は、手首部602に対するハンド601の横軸周りの相対的な姿勢を変化させることができる。第5関節部610は、手首部602に対するハンド601の、第4関節部609の横軸とは直交する縦軸周りの相対的な姿勢を変化させることができる。第6関節部611は、手首部602に対するハンド601の、第4関節部609の横軸及び第5関節部610の縦軸とそれぞれ直交する横軸周りの相対的な姿勢を変化させることができる。前腕リンク603の他端603bは、上腕リンク604の先端604aに対して第3関節部608周りに、すなわち、第4関節部609の横軸と平行な横軸周りに回転可能とする。上腕リンク604の他端は、台部605に対して第2関節部607周りに、すなわち、第4関節部609の横軸と平行な横軸周りに回転可能とする。さらに、台部605の上側可動部605aは、台部605の下側固定部605bに対して第1関節部606周りに、すなわち、第5関節部610の縦軸と平行な縦軸周りに回転可能としている。
この結果、ロボットアーム102は、合計6個の軸周りに回転可能として前記6自由度の多リンクマニピュレータを構成している。
ロボットアーム102の各軸の回転部分を構成する各関節部には、関節部駆動用のモータ614のような回転駆動装置と、モータ614の回転軸の回転位相角(すなわち関節角)を検出して位置情報、姿勢情報をエンコーダ615内部の演算部で算出して出力するエンコーダ615(実際には、ロボットアーム102の各関節部の内部に配設されている。)とを備えている。モータ614(実際には、ロボットアーム102の各関節部の内部に配設されている。)は、各関節部を構成する一対の部材(例えば、回動側部材と、該回動側部材を支持する支持側部材)のうちの一方の部材に備えられる、モータドライバ609により駆動制御される。各関節部の一方の部材に備えられたモータ614の回転軸が、各関節部の他方の部材に連結されて、前記回転軸を正逆回転させることにより、他方の部材を一方の部材に対して各軸周りに回転可能とする。
また、612は、台部605の下側固定部605bに対して相対的な位置関係が固定された絶対座標系であり、613は、ハンド601に対して相対的な位置関係が固定された手先座標系である。絶対座標系612から見た手先座標系613の原点位置O(x,y,z)をロボットアーム102の手先位置とするとともに、絶対座標系612から見た手先座標系613の姿勢をロール角とピッチ角とヨー角とで表現した(φ,θ,ψ)をロボットアーム102の手先姿勢(姿勢情報)とし、手先位置及び姿勢ベクトルをベクトルr=[x,y,z,φ,θ,ψ]と定義する。よって、一例として、絶対座標系612のz軸に対して第1関節部606の縦軸が平行であり、絶対座標系612のx軸に対して第2関節部607の横軸が平行に位置可能とするのが好ましい。また、手先座標系613のx軸に対して第4関節部609の横軸が平行に位置可能であり、手先座標系613のy軸に対して第6関節部611の横軸が平行に位置可能であり、手先座標系613のz軸に対して第5関節部610の縦軸が平行に位置可能とするのが好ましい。
なお、手先座標系613のx軸に対しての回転角をヨー角ψとし、y軸に対しての回転角をピッチ角θとし、z軸に対しての回転角をロール角φとする。
なお、図6では、ロボットアーム102が動作する際に生じる環境情報をそれぞれ取得する、力センサ616と、集音装置617と、画像撮像装置618とを備えるように構成しているが、環境情報を取得するためには、力センサ616と、集音装置617と、画像撮像装置618とのうちの少なくとも1つ以上の装置を備えて構成すれば良い。力センサ616は、ロボットアーム102のハンド601が取り付けられている、前腕リンク603の手首部602に取り付けられて、ハンド601に作用する力を検出可能とする。集音装置617は、コネクタ903の先端の近傍に配置して、フレキシブル基板902とコネクタ903とが接触するときに生じるカチッという音を集音可能とする。画像撮像装置618は、ロボットアーム102の周辺(例えば、上方)に取り付けて、ロボットアーム102のハンド601とコネクタ903(被対象物)とを含む撮像画像を取得可能とする。すなわち、画像撮像装置618は、ロボットアーム102のハンド601の先端からのコネクタ903(被対象物)までの長さを求めることが可能なデータを取得可能とする。
次に、人の手901がロボットアーム102を操作する手順を説明する。
第1実施形態の例は、フレキシブル基板902の挿入作業を説明する。
本例のフレキシブル基板902は、幅5.5mm、厚さ0.3mmであり、コネクタ903に対して10本の接続ピンを有する。コネクタ903の挿入口のサイズは、幅5.57mm、厚さ0.35mmである。
図7Aは、フレキシブル基板902をコネクタ903の挿入方向に対して下から見た図である。図7Bは、フレキシブル基板902を挿入方向に対して横から見た図である。図8Aは、コネクタ903を挿入方向に対して正面から見た図である。図8Bは、コネクタ903を挿入方向に対して横から見た図である。
フレキシブル基板902は、薄く柔軟性の高いフレキシブル基板であるため、コネクタ903への挿入作業は非常に細かく難しい作業となる。
ここで、環境情報として、(i)力情報を使用する例、(ii)音量情報を使用する例、(iii)対象物位置情報を使用する例の3例を以下に順に説明する。
(i)力情報を使用する例
力情報を使用する例について説明する。
人は、手901を用いて、フレキシブル基板902をハンド601に把持したロボットアーム102を移動させて、治具などに固定されたコネクタ903に、前記フレキシブル基板902を挿入するロボットアーム102の動作を教示する。
図9A〜図9Jのうち、図9A→図9C→図9E→図9G→図9Iの順に人の手901によりロボットアーム102に動作を教示していく手順を示し、対応するフレキシブル基板902とコネクタ903との状態を図9B→図9D→図9F→図9H→図9Jの順に示す。
図9Aでは、人の手901がロボットアーム102を把持し、人がロボットアーム102を用いて操作を開始した時点である。この時点では、まだ、ロボットアーム102のハンド601に把持したフレキシブル基板902とコネクタ903とが接触していないので、人の手901には、フレキシブル基板902とコネクタ903との接触時の反力は人の手901には伝わらない。
次いで、図9Cは、フレキシブル基板902の先端とコネクタ903の入り口とが接触した時点である。この時点では、情報変化点が情報変化点検出部109で検出され、既定反応時間が経過するまでロボットアーム102は移動しないように、制御部110で動作制御する。既定反応時間が経過した直後に、人の手901に接触時の反力が伝わる。この時点から、人の手901は、コネクタ903にフレキシブル基板902が接触する際の反力を感じる。人は、手901で感じる反力の大きさを基に、フレキシブル基板902のたわみ具合又は位置を推測しながら、フレキシブル基板902に加える力又はフレキシブル基板902の挿入方向を変化させて、フレキシブル基板902をコネクタ903に対して挿入する。そのときの反力の大きさを力センサ616で検出する。このように、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されてから既定反応時間が経過するまでの間、ロボットアーム102が移動しないように、制御部110で動作制御することによって、人が意図しない反応時間内に生じる不安定動作を抑えることができる。
次いで、図9Eでは、フレキシブル基板902をコネクタ903に押し込み、接触後の挿入作業を行っている時点を示す。この時点では、人の手901に、フレキシブル基板902をコネクタ903に挿入する際の反力が伝わる。このときの反力を人の手901が感じることによって、コネクタ903へのフレキシブル基板902の挿入具合を人が調整する。
次いで、図9Gでは、フレキシブル基板902の先端がコネクタ903の奥に接触し、挿入作業が完了した時点を示す。この時点では、情報変化点が情報変化点検出部109で検出され、既定反応時間が経過するまでロボットアーム102は移動しないように、制御部110で動作制御する。既定反応時間が経過した直後に、人の手901に、フレキシブル基板902の先端がコネクタ903の奥に接触した際の反力が伝わる。このときの反力を人の手901が感じることによって、コネクタ903へのフレキシブル基板902の挿入の完了を人が確認する。
次いで、図9Iでは、教示操作を終了した時点である。図9Gの時点で、挿入作業が完了の反力を人の手901が感じてから操作終了時点までは、コネクタ903に対してフレキシブル基板902を押し込まず、作業を終了する。
以上のようにして、フレキシブル基板902のコネクタ903への挿入作業を行う。また、前記の挿入作業を教示動作とし、開始時点(図9A)から終了時点(図9I)までの作業中に取得した動作情報と環境情報とを教示データとして制御部110により制御記憶部110Aに記憶し、記憶した教示データを制御部110により再生時に用いることができる。その場合は、ロボットアーム102が停止している時間(情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過するまでの時間)の情報を、削除するか又は削除しないかを人が入力IF111を用いて選択することができる。詳細については、挿入作業時に取得した情報(図10)を用いて説明する。
図10は、図9A〜図9Jの操作における、力センサ616の値とロボットアーム102の位置情報とを示す。ロボットアーム102の位置情報は、動作情報取得部106で取得した位置情報を示す。第1の実線のグラフ401は、ロボットアーム102の力センサ616で検出される値を示す。第2の実線のグラフ402は、ロボットアーム102の位置を示す。図10の横軸は、教示動作開始時間を(0ms)から教示動作終了時間までの教示動作時間(ms)を示す。図10の左縦軸は、ロボットアーム102の位置(mm)を示す。図10の右縦軸は、力センサ616で検出される値(N)を示す。図10のグラフの下に描かれている図は、教示動作時間における、コネクタ903に対するフレキシブル基板902の挿入状態(図9A、図9C、図9E、図9G、図9Iの状態)を示す。
情報変化点検出部109は、力情報の変位が力情報の第1の閾値を上回る時点を検出する。第1実施形態では、力情報の第1の閾値を−0.5Nとする。図10中の参照符号A、Dの時点の力情報が情報変化点として情報変化点検出部109で検出される。この時点(A、D)から既定反応時間が経過した時点(B、E)までの時間の間(C、F)、制御部110において、ロボットアーム102が移動しないように制御を切り替える(すなわち、人の操作によりロボットアーム102が移動する制御(制御モード)から、人の操作によりロボットアーム102が移動しない制御(制御モード)に制御を切り替える)。この時間以外の時間では、制御を行わずに、人の操作によりロボットアーム102が移動する制御(制御モード)となり、人の手901の操作に従ってロボットアーム102が移動する。このように、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されてから既定反応時間が経過するまでの間、ロボットアーム102が移動しないように、制御部110で動作制御することによって、人が意図しない反応時間内に生じる不安定動作を抑えることができる。情報変化点が情報変化点検出部109で検出されてから既定反応時間が経過した後は、ロボットアーム102は停止する前と同様に移動することができる。また、前記ロボットアームの制御装置103は、前記の挿入作業を教示動作とし、取得した情報を再生時に使用する情報として生成することができる。その場合においては、制御部110において、図10中の参照符号C、Fの時間の情報を削除するか又は削除しないか(例えば削除指示情報を入力するか又は入力しないか)を、人が入力IF111を用いて選択し、再生時に使用する情報を生成する。選択の基準としては、教示動作と同様の動作を行う場合においては反応時間情報における動作を削除せずに再生し、効率良く短時間で再生する場合においては反応時間情報における動作を削除して再生する。
(ii)音量情報を使用する例
次に、音量情報を使用する例について説明する。
集音装置617は、図11の参照符号Lに示すように、集音装置617の先端からコネクタ903の先端までの距離Lが例えば10.0cm以内の位置に、コネクタ903を支持する治具903Jに取り付ける。また、その際にフレキシブル基板902とコネクタ903とが接触するときに生じるカチッという音を集音装置617で集音する。なお、以下の図では、簡略化のため、治具903Jを省略して図示する。
図12A〜図12Jを用いて、人の手901がロボットアーム102を操作している手順を示す。図12A→図12C→図12E→図12G→図12Iの順に人の手901がロボットアーム102を操作している手順を示している。また、そのときのフレキシブル基板902とコネクタ903との状況を、図12B→図12D→図12F→図12H→図12Jの順に示す。
図12Aでは、人の手901がロボットアーム102を把持し、人がロボットアーム102を用いて操作を開始した時点である。この時点では、まだ、フレキシブル基板902とコネクタ903とが接触していない。
次いで、図12Cは、フレキシブル基板902の先端とコネクタ903の入り口とが接触した時点である。この時点では、情報変化点が情報変化点検出部109で検出され、既定反応時間が経過するまでロボットアーム102は移動しないように、制御部110で動作制御する。既定反応時間が経過した直後に、接触の際に生じる音を人が聞き取ることができる。
次いで、図12Eでは、フレキシブル基板902をコネクタ903に押し込み、挿入作業を行っている時点を示す。この時点では、フレキシブル基板902をコネクタ903に押し込むにつれて、音量情報が徐々に大きくなる。
次いで、図12Gでは、フレキシブル基板902の先端がコネクタ903の奥に接触し、挿入作業が完了した時点を示す。この時点では、情報変化点が情報変化点検出部109で検出され、既定反応時間が経過するまでロボットアーム102は移動しないように、制御部110で動作制御する。既定反応時間が経過した直後に、フレキシブル基板902の先端がコネクタ903の奥に接触した際に生じる音を人が聞き取ることができ、コネクタ903へのフレキシブル基板902の挿入の完了を人が確認する。
次いで、図12Iでは、操作を終了した時点である。
以上のようにしてフレキシブル基板902のコネクタ903への挿入作業を行う。また、前記の挿入作業を教示動作とし、開始時点(図12A)から終了時点(図12I)までの作業中に取得した動作情報及び環境情報を教示データとして制御部110により制御記憶部110Aに記憶し、記憶した教示データを制御部110により再生時に用いることができる。その場合は、ロボットアーム102が停止している時間(情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過するまでの時間)の情報を削除するか又は削除しないかを人が入力IF111を用いて選択することができる。詳細については、挿入作業時に取得した情報(図13)を用いて説明する。
図13は、図12A〜図12Jの操作における、集音装置617で取得した音量情報を示す。図13において、横軸は、教示動作開始時間(0ms)から教示動作終了時間までの時間を示し、縦軸は、音量情報(dB)を示す。図13のグラフの下に描かれている図は、教示動作時間における、フレキシブル基板902のコネクタ903に対する挿入状態(図12A、図12C、図12E、図12G、図12Iの状態)を示す。
情報変化点検出部109は、集音装置617で取得した音量情報の変位が第1の閾値を上回る時点を検出する。ここでは、例えば、第1の閾値を10dBとし、図13中の参照符号A、Dの時点の音量情報が情報変化点として検出される。この時点(A、D)から既定反応時間が経過した時点(B、E)までの時間の間(C、F)、制御部110において、ロボットアーム102が移動しないように制御を切り替える(すなわち、人の操作によりロボットアーム102が移動する制御(制御モード)から、人の操作によりロボットアーム102が移動しない制御(制御モード)に制御を切り替える)。この時間以外の時間では、制御を行わずに、人の操作によりロボットアーム102が移動する制御(制御モード)となり、人の手901の操作に従ってロボットアーム102が移動する。このように、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されてから既定反応時間が経過するまでの間、ロボットアーム102が移動しないように、制御部110で動作制御することによって、人が意図しない反応時間内に生じる不安定動作を抑えることができる。情報変化点が情報変化点検出部109で検出されてから既定反応時間が経過した後は、ロボットアーム102は、停止する前と同様に、移動することができる。また、制御部110においては、前記の挿入作業を教示動作とし、取得した情報を再生時に使用する情報として生成することができる。その場合においては、制御部110において、図13中の参照符号C、Fの時間の情報を削除するか又は削除しないかを人が入力IF111を用いて選択し、再生時に使用する情報を制御部110で生成して制御記憶部110Aに記憶する。選択の基準としては、教示動作と同様の動作を行う場合においては反応時間情報における動作を削除せずに再生し、効率良く短時間で再生する場合においては反応時間情報における動作を削除する。
(iii)対象物位置情報を使用する例
対象物位置情報を使用する例について説明する。
対象物位置情報は、環境情報取得部107により取得する情報であり、画像撮像装置618で取得した撮像画像を基に環境情報取得部107で求める。具体的には、対象物位置情報は、ロボットアーム102のハンド601の先端からのコネクタ903(被対象物)までの長さを示す。それぞれの特徴点(ロボットアーム102のハンド601の先端とコネクタ903)間の距離を撮像画像から環境情報取得部107で算出する。図14A〜図14Dを用いて説明する。図14A〜図14Dの参照符号Lの部分の長さが対象物位置情報である。厳密に言うと、参照符号Lの部分の長さは、コネクタ903(被対象物)に対向するロボットアーム102のハンド601の先端面からコネクタ903(被対象物)のハンド対向面との間の距離である。
図15A〜図15Jを用いて、人の手901がロボットアーム102を操作している手順を示す。図15A→図15C→図15E→図15G→図15Iの順に人の手901がロボットアーム102に操作していく手順を示している。また、そのときのフレキシブル基板902とコネクタ903の状況を図15B→図15D→図15F→図15H→図15Jの順に示す。
図15Aでは、人の手901がロボットアーム102を把持し、人がロボットアーム102を用いて操作を開始した時点である。この時点では、まだ、フレキシブル基板902とコネクタ903とが接触していないので、対象物位置情報である長さLの値は大きい。
次いで、図15Cは、フレキシブル基板902の先端とコネクタ903の入り口とが接触した時点である。この時点では、接触の際にフレキシブル基板902の先端がコネクタ903に入り始めるので、対象物位置情報の変位が変化し始める。ここで、情報変化点が情報変化点検出部109で検出され、既定反応時間が経過するまでロボットアーム102は移動しないように、制御部110で動作制御する。
次いで、図15Eでは、フレキシブル基板902をコネクタ903に押し込み、挿入作業を行っている時点を示す。
次いで、図15Gでは、フレキシブル基板902の先端がコネクタ903の奥に接触し、挿入作業が完了した時点を示す。この時点では、情報変化点が情報変化点検出部109で検出され、既定反応時間が経過するまでロボットアーム102は移動しないように、制御部110で動作制御する。フレキシブル基板902の先端がコネクタ903の奥に接触することによって対象物位置情報の変位が止まるので、コネクタ903へのフレキシブル基板902の挿入の完了を人が確認する。
次いで、図15Iでは、操作を終了した時点である。
以上のようにしてフレキシブル基板902のコネクタ903への挿入作業を行う。また、前記の挿入作業を教示動作とし、開始時点(図15A)から終了時点(図15I)までの作業中に取得した動作情報及び環境情報を教示データとして制御部110により制御記憶部110Aに記憶し、記憶した教示データを制御部110により再生時に用いることができる。その場合は、ロボットアーム102が停止している時間(情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過するまでの時間)の情報を削除するか又は削除しないかを人が入力IF111を用いて選択することができる。詳細については、挿入作業時に取得した情報(図16)を用いて説明する。
図16は、図15A〜図15Jの操作における、対象物位置情報を示す。図16において、横軸は、教示動作開始時間(0ms)から教示動作終了時間までの教示動作時間を示し、縦軸は、対象物位置情報(mm)を示す。図16のグラフの下に描かれている図は、それぞれ、フレキシブル基板902のコネクタ903に対する挿入状態(図15A、図15C、図15E、図15G、図15Iの状態)を示す。
情報変化点検出部109では、対象物位置情報の変位が第1の閾値を上回る時点を検出する。ここでは、例えば、第1の閾値を−0.5mmとすることにより、図16中の参照符号A、Dの時点の音量情報が情報変化点として情報変化点検出部109で検出される。この時点(A、D)から既定反応時間が経過した時点(B、E)までの時間の間(C、F)、制御部110において、ロボットアーム102が移動しないように制御を切り替える。この時間以外の時間では、制御を行わずに、人の手901の操作に従ってロボットアーム102が移動する。このように、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されてから既定反応時間が経過するまでの間ロボットアーム102が移動しないように、制御部110で動作制御することによって、人が意図しない反応時間内に生じる不安定動作を抑えることができる。情報変化点が情報変化点検出部109で検出されてから既定反応時間が経過した後は、制御部110での制御により、ロボットアーム102は停止する前と同様に移動することができる。また、制御部110により、前記の挿入作業を教示動作として制御記憶部110Aに記憶し、教示動作として取得した情報を再生時に使用する情報として生成することができる。その場合においては、制御部110において、図16中の参照符号C、Fの時間の情報を削除するか又は削除しないかを人が入力IF111を用いて選択し、再生時に使用する情報を生成して、制御部110により制御記憶部110Aに記憶する。選択の基準としては、教示動作と同様の動作を行う場合においては反応時間情報における動作を削除せずに再生し、効率良く短時間で再生する場合においては反応時間情報における動作を削除する。
以上では、教示動作の例として、フレキシブル基板902のコネクタ903への挿入作業の例を示している。挿入作業時における、感覚刺激が発生してから反応時間が経過するまでの時間において、ロボットアーム102を停止させることで、不安定動作が起こることを防げる。また、人の反応時間内のみ停止するので、中断することなく教示動作を行え、正確な教示データを取得できる。一方で、教示動作で得られた教示データを再生する際には、人の反応時間内の動作を削除することができ、人の意図した動作のみを再生することができる。
次に、ロボットアーム102を用いて手術を行う例について説明する。ここでは、力情報を用いた例について説明する。ロボットアーム102のハンド601には手術用メス1701が把持されており、手術用メス1701により臓器1702を切る手術を行う場合を想定する。
図17A〜図17Dを用いて、人の手901がロボットアーム102を操作し、ロボットアーム102が把持した手術用メス1701によって、臓器1702の手術を行っている手順を示す。図17A→図17B→図17C→図17Dの順に人の手901がロボットアーム102を操作している手順を示している。
図17Aでは、人の手901がロボットアーム102を把持し、人がロボットアーム102を用いて操作を開始した時点である。この時点では、まだ、手術用メス1701と臓器1702とが接触していないので、人の手901には、手術用メス1701と臓器1702との接触時の反力は伝わらない。
図17Bは、手術用メス1701の先端と臓器1702とが接触した時点である。この時点では、情報変化点が情報変化点検出部109で検出され、既定反応時間が経過するまでロボットアーム102は移動しないように、制御部110で動作制御する。既定反応時間が経過した直後に、人の手901に接触時の反力が伝わる。この時点から、人の手901は、臓器1702に手術用メス1701が接触する際の反力を感じる。人は、手901で感じる反力の大きさを基に、ロボットアーム102を介して手術を行う。そのときの反力の大きさをハンド601の基部付近に配置した力センサ616で検出する。このように、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されてから既定反応時間が経過するまでの間、ロボットアーム102が移動しないように制御部110で動作制御することによって、人が意図しない反応時間内に生じる不安定動作を抑えることができる。
図17Cでは、手術用メス1701が臓器1702に対して接触後に臓器1702の切開などの手術を行っている時点を示す。この時点では、人の手901に、手術用メス1701が臓器1702に接触する際の反力が伝わる。このときの反力を人の手901が感じることによって、臓器1702への手術用メス1701の接触具合を人が調整する。
図17Dでは、手術操作を終了した時点である。この時点では、手術用メス1701は臓器1702に接触していない。
以上のようにして、人がロボットアーム102を介して手術を行う。
図18は、図17A〜図17Dの操作における、力センサ616の値を示す。図18において、横軸は、手術操作開始時間(0ms)から手術操作終了時間までの手術操作時間を示し、縦軸は、力センサ616で検出される値(N)を示す。
情報変化点検出部109においては、力情報の変位が第1の閾値を上回る時点を検出する。ここでは、例えば第1の閾値を−0.5Nとし、図18中の参照符号Aの時点の力情報が情報変化点として情報変化点検出部109で検出される。この時点(A)から既定反応時間が経過した時点(B)までの時間の間(C)、制御部110において、ロボットアーム102が移動しないように制御を切り替える。この時間以外の時間では、制御を行わずに、人の手901の操作に従ってロボットアーム102が移動する。このように、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されてから既定反応時間が経過するまでの間、ロボットアーム102が移動しないように、制御部110で動作制御することによって、人が意図しない反応時間内に生じる不安定動作を抑えることができる。手術用ロボットアーム102などにおいては、不安定動作によって臓器を傷つける事故にもつながるので、不安定動作を抑えることは非常に重要である。
以上では、操縦型のロボットアーム102の例として、人のロボットアーム102を介した手術作業の例を示した。接触が生じてから反応時間が経過するまでにおいて、ロボットアーム102を停止させることで、不安定動作が起こることを防げる。また、人の反応時間内のみ停止するので、中断することなく手術作業を行うことができ、連続的な作業が可能となる。
第1実施形態のロボットアーム102の制御装置103の操作手順を図19のフローチャートを用いて説明する。
ステップS1901では、動作情報取得部106において動作情報を取得し、環境情報取得部107において環境情報を取得し、既定反応時間情報取得部108において既定反応時間情報を取得し、ステップS1902に進む。
次いで、ステップS1902では、情報変化点検出部109において情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部110で判定した場合は、ステップS1903に進む。情報変化点検出部109において情報変化点が情報変化点検出部109で検出されなかったと制御部110で判定した場合は、ステップS1904に進む。
ステップS1903では、制御部110において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過する時点までロボットアーム102を移動させない制御(動作制御)を行い、フローを終了する。
ステップS1904では、制御部110において、ロボットアーム102の制御を行わず、人の操作によってロボットアーム102を移動させ、フローを終了する。
第1実施形態によれば、人がロボットアーム102を操作する際に、力覚、聴覚、又は、視覚などの刺激が発生した時点から人が行動を変化するまでの反応時間の間、ロボットアーム102が移動をしないように制御部110で動作制御するので、人の反応時間内に生じる不安定動作の影響を防ぐことができ、安全にかつ正確に作業を行うことができる。また、反応時間の間だけロボットアーム102が移動しないように制御部110で動作制御するので、中断することなく作業を行うことができる。教示動作を行う場合は、削除するか又は削除しないかを人が入力IF111を用いて選択することにより、停止している時間のデータを削除することができ、停止している時間のデータを削除した教示データを生成して、制御部110により制御記憶部110Aに記憶することができ、制御部110により、人の意図した動作のみで教示データを生成して制御部110により制御記憶部110Aに記憶することができる。第1実施形態では、感覚刺激が発生する作業に有効で、特にフレキシブル基板の挿入作業又は手術などのように傷みやすい対象物における作業又は細かな作業などに大変有効である。
(第2実施形態)
図20は、本発明の第2実施形態のロボット101のブロック図を示す。本発明の第2実施形態のロボット101におけるロボットアーム102と、周辺装置105と、制御装置103のうちの動作情報取得部106と、環境情報取得部107と、既定反応時間取得部108と、情報変化点検出部109とは第1実施形態と同様であるので、共通の参照符号を付して共通部分の説明は省略し、異なる部分についてのみ、以下、詳細に説明する。
制御部2001は、制御部110に代えて制御装置103に備えられ、第1実施形態における制御部110の機能に加えて、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部110で判定した場合の動作情報の生成方法が異なる。第1実施形態における制御部110では、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部110で判定した場合、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過するまでの時間の間において、ロボットアーム102を移動させないように制御している。それに対して、第2実施形態における制御部2001では、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部110で判定した場合、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過するまでの時間において、情報変化点が検出された環境情報が第2の閾値(環境情報制御用閾値)を下回るようにロボットアーム102を移動制御する。ロボットアーム102の移動制御の方法は、情報変化点が検出された時点の移動を基に、その時点の移動の方向と逆方向に移動するように制御する。また、第2の閾値とは、入出力IF111を用いて入力することができる。ここで、「閾値を下回る」とは、閾値と符号が同じであり、かつ絶対値が閾値より小さいことを意味する。以降、本明細書では、同様の意味で用いる。
ここで、移動制御中においては、制御部2001により、ロボットアーム102は、人の操作による移動は行わず、自動制御される。このように移動制御することによって、接触などの際に生じる環境情報を小さくすることができる。第1実施形態で説明したように大きな力が発生した時点で停止するのではなく、制御部2001により、力を小さくする方向に自動制御する。そうすることによって、強く接触した状態を和らげることができるので、ロボットアーム102又は対象物に大きな力がかかることを防げる。
なお、音量情報を使用する場合は、第1実施形態で説明したように大きな音が発生した時点で停止するのではなく、制御部2001により、音を小さくする方向に自動制御する。対象物位置情報を使用する場合は、第1実施形態で説明したように対象物位置情報が急激に短くなった時点で停止するのではなく、制御部2001により、対象物位置情報が長くなる方向に自動制御する。そうすることによって、強く接触した状態を和らげることができるので、ロボットアーム102又は対象物に大きな力がかかることを防げる。
具体的には、移動量y、第2の閾値x、環境情報xとすると、y=k(x−x)の式で、ロボットアーム102の移動量yを求める。ここで、kは係数であり、入出力IF111によってkの値を前記制御装置の外部から入力することができる。また、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過するまでの時間の間において、制御部2001により、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された環境情報が第2の閾値を下回るように、ロボットアーム102を移動制御する。ここで、その時間の間に環境情報が第2の閾値を下回らなかったと制御部2001により判定した場合は、制御部2001により、移動制御を中断し、人の操作によるロボットアーム102の移動が再開されるのを待つ。第2の閾値を下回るか否かを制御部2001により判定する時間は、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過するまでの時間である。また、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過する前に環境情報が第2の閾値を下回ったと制御部2001により判定した場合は、制御部2001により、既定反応時間が経過するまでの時間の間、ロボットアーム102を移動させないように制御する。
次に、制御部2001の機能について、既定反応時間が経過するまでに第2の閾値を下回った例と、第2の閾値を下回らない例とを、手術作業を用いて説明する。
(i)既定反応時間が経過するまでに第2閾値を下回った例
既定反応時間が経過するまでに第2の閾値を下回ったと制御部2001により判定された場合について説明する。
図21A〜図21Fを用いて、人の手901がロボットアーム102を操作し、ロボットアーム102のハンド601が把持した手術用メス1701によって、臓器1702の手術を行っている手順を示す。図21A→図21B→図21C→図21D→図21E→図21Fの順に人の手901がロボットアーム102を操作している手順を示している。
図21Aでは、人の手901がロボットアーム102を把持し、人がロボットアーム102を用いて操作を開始した時点である。この時点では、まだ、手術用メス1701の先端と臓器1702とが接触していないので、人の手901には、手術用メス1701と臓器1702との接触時の反力は伝わらない。
図21Bは、手術用メス1701の先端と臓器1702とが接触した時点である。この時点では、情報変化点が情報変化点検出部109で検出され、制御部2001により、力情報が第2の閾値を下回るように移動制御を開始する。ここでは、例えば、第2の閾値を、−1.0Nとする。ここでの移動制御とは、手術用メス1701と臓器1702との接触を和らげる方向に制御部2001により移動することであり、制御部2001により、ロボットアーム102が臓器1702から離れる方向に移動する。ロボットアーム102の移動制御の方法は、情報変化点が検出された時点の移動を基に、その時点の移動の方向と逆方向に移動するように制御する。また、移動制御中は人による操作は行うことができず、制御部2001により、ロボットアーム102が自動で移動する。
図21Cは、制御部2001により、ロボットアーム102が移動制御を行っている時点である。制御部2001により、力情報が第2の閾値を下回るように、図21Cのように手術用メス1701が臓器1702から離れるような移動制御を行っている。この時点では、人はまだ反力を感じていない。この時点での動作が第1実施形態とは異なる動作であり、第1実施形態ではロボットアーム102は停止している。
図21Dは、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過していない時点であるが、力情報が第2の閾値を下回ったため、ロボットアーム102が移動しないようにすなわち停止するように制御部2001で動作制御されている状態である。
図21Eは、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過した後の時間であり、人の手901が操作を行っている状態である。手術用メス1701が臓器1702に対して手術を行っている時点を示す。この時点では、人の手901に、手術用メス1701が臓器1702に接触する際の反力が伝わる。このときの反力を人の手901が感じることによって、臓器1702への手術用メス1701の接触具合を人が調整する。
図21Fは、手術操作を終了した時点である。この時点では、手術用メス1701は臓器1702に接触していない。
以上のようにして、人がロボットアーム102を介して手術を行う。
図22は、図21A〜図21Fの操作における、力センサ616の値を示す。図22において、横軸は、手術操作開始時間(0ms)から手術操作終了時間までの手術操作時間を示し、縦軸は、力センサ616で検出される値(N)を示す。
情報変化点検出部109において、力情報の変位が第1の閾値を上回る時点を検出する。ここでは、例えば、第1の閾値を−0.5Nとし、図22中の参照符号Aの時点の力情報が情報変化点として情報変化点検出部109で検出される。この時点(A)から第2の閾値(D)を下回るように制御部2001により移動制御する。また、例えば、第2の閾値を−1.0Nと設定して、制御部2001により移動制御を行い、図22中の参照符号Bの時点において、第2の閾値を下回ると制御部2001により判定される。この時点(B)からロボットアーム102が移動しないように制御部2001で動作制御を行う。図22中の参照符号Cの時点において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過し、制御部2001により、制御の切り替えを終了する。この時間帯(A〜C)以外の時間では、制御部2001による制御を行わずに、人の手901の操作に従ってロボットアーム102が移動する。
このように、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されてから既定反応時間が経過するまでの間、力情報が第2の閾値を下回るように制御部2001によりロボットアーム102を移動制御することによって、人が意図しない反応時間内に生じる不安定動作を抑えるとともに、接触の際に生じた大きな力を緩めることができる。
(ii)既定反応時間が経過するまでに第2閾値を下回らない例
既定反応時間が経過するまでに第2の閾値を下回らないと制御部2001により判定された場合について説明する。
図23A〜図23Fを用いて、人の手901がロボットアーム102を操作し、ロボットアーム102のハンド601が把持した手術用メス1701によって、臓器1702の手術を行っている手順を示す。図23A→図23B→図23C→図23D→図23E→図23Fの順に人の手901がロボットアーム102を操作している手順を示している。
図23Aでは、人の手901がロボットアーム102を把持し、人がロボットアーム102を用いて操作を開始した時点である。この時点では、まだ、手術用メス1701の先端と臓器1702とが接触していないので、人の手901には、手術用メス1701と臓器1702との接触時の反力は伝わらない。
図23Bは、手術用メス1701の先端と臓器1702とが接触した時点である。この時点では、情報変化点が情報変化点検出部109で検出され、制御部2001により、力情報が第2の閾値を下回るように移動制御を開始する。ここでは、例えば、第2の閾値を、−1.0Nとする。ここでの移動制御とは、手術用メス1701と臓器1702との接触を和らげる方向に制御部2001により移動することであり、制御部2001により、ロボットアーム102が臓器1702から離れる方向に移動する。また、移動制御中は人による操作は行うことができず、制御部2001により、ロボットアーム102が自動で移動する。
図23Cは、制御部2001により、ロボットアーム102が移動制御を行っている時点である。制御部2001により、力情報が第2の閾値を下回るように、図21Cのように手術用メス1701が臓器1702から離れるような移動制御を行っている。この時点では、人はまだ反力を感じていない。
図23Dは、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過した時点である。力情報が第2の閾値を下回らなかったが、制御部2001による移動制御を終了し、人の手901が操作を再開する状態である。この時点での動作が、図21Dの時点の動作とは異なる動作である。図21Dでは、移動制御によって力情報が第2の閾値を下回り、制御部2001によりロボットアーム102が停止している。それに対して、図23Dでは、制御部2001により、移動制御によって力情報が第2の閾値を下回らず、ロボットアーム102は移動制御を行っている。
図23Eは、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過した後の時間であり、人の手901が操作を行っている状態である。手術用メス1701が臓器1702に対して手術を行っている時点を示す。この時点では、人の手901に、手術用メス1701が臓器1702に接触する際の反力が伝わる。このときの反力を人の手901が感じることによって、臓器1702への手術用メス1701の接触具合を人が調整する。
図23Fは、手術操作を終了した時点である。この時点では、手術用メス1701は臓器1702に接触していない。
以上のようにして、人がロボットアーム102を介して手術を行う。
図24は、図23A〜図23Fの操作における、力センサ616の値を示す。実線のグラフは、力センサ616で検出される値を示す。図24の横軸は、実験時間(ms)を示し、実験開始時間を0msとし、実験開始時間から実験終了時間までの時間を示している。図24の縦軸は、力センサ616で検出される値(N)を示している。
情報変化点検出部109において、力情報の変位が第1の閾値を上回る時点を検出する。ここでは、例えば、第1の閾値を−0.5Nとし、図24中の参照符号Aの時点の力情報が情報変化点として情報変化点検出部109で検出される。この時点(A)から第2の閾値(C)を下回るように制御部2001により移動制御する。また、例えば、第2の閾値を−1.0Nと設定して、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点(A)から制御部2001により移動制御を行っているが、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点(A)から既定反応時間が経過した時点(B)においても、第2の閾値を下回らなかったと制御部2001により判定されたが、この時点(B)において制御部2001により制御の切り替えを終了する。この時間帯(A〜B)以外の時間では、制御部2001による制御を行わずに、人の手901の操作に従ってロボットアーム102が移動する。
このように、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されてから既定反応時間が経過するまでの間力情報が第2の閾値を下回るように制御部2001によりロボットアーム102を移動制御する。よって、第2の閾値を下回らないと制御部2001により判定された場合においても、接触の際に生じた大きな力を緩めることができる。
なお、既定反応時間が経過するまでに第2の閾値を下回らないと制御部2001により判定された場合において、ここでは、既定反応時間が経過した時点で制御部2001により移動制御を止める例を説明したが、既定反応時間が経過した時点以降においても制御部2001により移動制御を行い、第2の閾値を下回るまで制御部2001による制御を行う方法を用いることも可能である。
第2実施形態のロボットアーム102の制御装置103の操作手順を図25のフローチャートを用いて説明する。
ステップS1901では、動作情報取得部106において動作情報を取得し、環境情報取得部107において環境情報を取得し、既定反応時間情報取得部108において既定反応時間情報を取得し、ステップS1902に進む。
次いで、ステップS1902では、情報変化点検出部109において情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部2001により判定された場合は、ステップS2501に進む。情報変化点検出部109において情報変化点が情報変化点検出部109で検出されなかったと制御部2001により判定された場合は、ステップS1904に進む。
ステップS2501では、制御部2001において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から環境情報が第2の閾値を下回るようにロボットアーム102を移動制御し、ステップS2502に進む。
次いで、ステップS2502では、制御部2001において、環境情報が第2の閾値を下回ったかどうか判定する。環境情報が第2の閾値を下回ったと制御部2001により判定した場合は、ステップS2503に進み、環境情報が第2の閾値を下回らなかったと制御部2001により判定した場合は、ステップS2504に進む。
ステップS2503では、制御部2001において、ロボットアーム102を移動させない制御を行い、ステップS2505に進む。
ステップS2504では、制御部2001において、環境情報が第2の閾値を下回るようにロボットアーム102を移動制御し、ステップS2505に進む。
ステップS2505では、制御部2001において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されてから既定反応時間が経過したかどうか判定する。経過したと制御部2001により判定した場合は、フローを終了する。経過していないと制御部2001により判定した場合は、ステップS2502に戻る。
一方、ステップS1904では、制御部2001において、ロボットアーム102の制御を行わず、人の操作によってロボットアーム102を移動させ、フローを終了する。
第2実施形態によれば、人がロボットアーム102を操作する際に、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部2001により判定された場合、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過するまでの時間において、人の操作によらず環境情報が第2の閾値を下回るように制御部2001によりロボットアーム102を移動制御するように構成している。このため、接触時などに生じる人の反応時間内の不安定動作を防ぐことができる。また、反応時間が経過するまでの時間において、接触時に生じる大きな力を小さくする方向にロボットアームを自動制御するので、接触に伴うロボットアーム102又は対象物への負荷を軽減することができる。
(第3実施形態)
図26Aは、本発明の第3実施形態のロボット101のブロック図を示す。本発明の第3実施形態のロボット101におけるロボットアーム102と、周辺装置105と、制御装置103のうちの動作情報取得部106と、環境情報取得部107と、既定反応時間取得部108と、情報変化点検出部109とは第2実施形態と同様であるので、共通の参照符号を付して共通部分の説明は省略し、異なる部分についてのみ、以下、詳細に説明する。
制御部2601は、制御部2001に代えて制御装置103に備えられ、第2実施形態における制御部2001の機能に加えて、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部2001により判定された場合の動作情報の生成方法を、入出力IF111からの選択情報により、選択することができる。このときの選択情報の選択肢は、第1実施形態で使用した移動しないようにロボットアーム102を制御する方法と、第2実施形態で使用した環境情報が第2の閾値を下回るようにロボットアーム102を移動制御する方法との、2通りである。選択基準は、対象物及び被対象物に大きな力(例えば、絶対値が5.0N以上の力)がかかる作業においては、第2実施形態で使用した制御方法を選択し、大きな力がかからない作業においては、第1実施形態で使用した制御方法を選択して、選択情報が入出力IF111から制御部2601に入力される。
図26Bは、制御部2601の内部の詳細を示した図である。制御部2601は、情報取得部2601Bと、制御方法切替部2601Cと、人操作制御部2601Dと、停止制御部2601Eと、移動制御部2601Fとを備えて構成している。
情報取得部2601Bは、他の要素から入力される情報を取得し、制御方法切替部2601Cに出力する。
制御方法切替部2601Cは、情報取得部2601Bから入力された情報を基に制御方法を選択し、選択した制御方法の制御部(人操作制御部2601D又は停止制御部2601E又は移動制御部2601F)に対して情報取得部2601Bから入力された情報を出力する。選択方法は下記の通りである。情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過するまでの間の時間においては、停止制御部2601E又は移動制御部2601Fを制御方法切替部2601Cで選択し、それ以外の時間においては、人操作制御部2601Dを制御方法切替部2601Cで選択する。制御方法切替部2601Cにおける停止制御部2601E又は移動制御部2601Fかの選択は、入出力IF111にからの人の選択情報に基づいて選択することができる。
人操作制御部2601Dは、人の操作に応じた動作情報を生成して、生成した動作情報を、人操作制御部2601Dにより、制御装置103に備えられた制御記憶部2601Aに記憶する。
停止制御部2601Eは、ロボットアーム102を移動しないように制御する動作情報を生成して、生成した動作情報を人操作制御部2601Dにより制御記憶部2601Aに記憶する。
移動制御部2601Fは、力を小さくする方向にロボットアーム102を移動制御する動作情報を生成して、生成した動作情報を人操作制御部2601Dにより制御記憶部2601Aに記憶する。制御記憶部2601Aに記憶された動作情報は、教示データとして再生時にそれぞれの制御部2601D,2601E,2601Fで使用される。
環境情報生成部2602は、制御装置103に備えられ、環境情報を生成し、入出力IF111に出力する。環境情報は、力情報、音量情報、及び、対象物位置情報の少なくとも1つ以上の情報である。環境情報生成部2602で生成された環境情報生成部2602は、既定反応時間情報を測定する予備実験を行う際に使用する(予備実験については後で説明する)。
既定反応時間情報測定部2603は、制御装置103に備えられ、動作情報取得部106から動作情報と時間情報とが入力され、情報変化点検出部109から情報変化点と時間情報とが入力される。既定反応時間情報測定部2603は、入力された動作情報を基に、変位を求める。既定反応時間情報測定部2603では、情報変化点以降の時間において、求めた変位が動作情報変化点検出用閾値を上回る箇所を動作情報変化点とする。動作情報変化点検出用閾値は、各情報により異なり、例えば、位置情報では1mm、姿勢情報では0.02rad、速度情報では0.01mm/msとする。既定反応時間情報測定部2603においては、既定反応時間情報として、求めた動作情報変化点の時点と入力された情報変化点の時点との差を求め(測定し)、既定反応時間情報測定部2603から入出力IF111に、既定反応時間情報測定部2603で求めた既定反応時間情報を出力する。出力された既定反応時間情報は、既定反応時間取得部108で記憶され、既定反応時間情報として制御部2601に出力される。出力した既定反応時間情報は、既定反応時間情報を測定する予備実験を行う際に使用する(予備実験については以下で説明する)。
既定反応時間情報を測定する予備実験について説明する。環境情報として、力情報を使用した予備実験について、図27A〜図27Dを用いて説明する。予備実験は、図27A→図27B→図27C→図27Dの手順で行う。
図27Aは、人の手901がロボットアーム102を把持し、静止している状態である。
図27Bは、環境情報生成部2602によって力情報が生成された状態である。具体的には、位置を制御し力を提示することによって力情報を生成する。または、実際に被対象物にハンド601を衝突させる。力センサ616の値は変化するが、人の手901には、まだ力情報が伝わっていない。
図27Cは、環境情報生成部2602によって力情報が生成された時点から反応時間が経過した時点であり、人の手901に力情報が伝わり、人の手901がロボットアーム102を移動させた状態である。図27Bの時点(力情報が生成された時点、言い換えれば、後述するように情報変化点検出部109から情報変化点が検出された時点)から図27Cの時点(言い換えれば、後述するように既定反応時間情報測定部2603で動作情報変化点が検出された時点)までの時間が、既定反応時間情報として、既定反応時間情報測定部2603で測定される。
図27Dは、人の手901がロボットアーム102を把持し、静止している状態であり予備実験が終了した状態である。
図28は、図27A〜図27Dの予備実験中に得られたロボットアーム102の位置情報と力センサ616との測定値を示す。図28における、実線のグラフ2101は、力センサ616で検出される値を示す。別の実線のグラフ2102は、ロボットアーム102の位置を示す。図28の横軸は、予備実験開始時間(0ms)から予備実験終了時間までの予備実験時間を示す。図28の左縦軸は、ロボットアーム102の位置(mm)を示す。図28の右縦軸は、力センサ616で検出される値(N)を示す。図28のグラフの下には、図27A〜図27Dのどの状態にあるのかを示す。図28の参照符号Aは情報変化点を表し、図28の参照符号Bは動作情報変化点を表す。また、図28の参照符号Cは既定反応時間情報を表す。
図28より、図27Bの状態において力情報の変位が大きくなり、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されていることがわかる。また、図27Cの状態において位置情報の変位が大きくなり、動作情報変化点が既定反応時間情報測定部2603で検出されていることがわかる。情報変化点の時点(図27Bの状態)から動作情報変化点の時点(図27Cの状態)までの時間(図28中の参照符号C)を既定反応時間情報として既定反応時間情報測定部2603で求める。このようにして既定反応時間情報測定部2603で求めた既定反応時間情報を用いることによって、人、又は、対象作業、又は、環境情報などによる反応時間の差異に対応した既定反応時間情報を取得することができる。また、既定反応時間情報測定部2603で求めた既定反応時間情報は、入出力IF111を介して既定反応時間取得部108に入力されて既定反応時間取得部108で記憶され、既定反応時間情報として制御部2601に出力される。予備実験は、実際の作業の前準備として実施され、作業者又は対象作業ごとに異なり、図29に示すような情報として入出力IF111を介して既定反応時間取得部108に記憶する。作業者情報と、対象作業情報とを入出力IF111を介して既定反応時間情報測定部2603に入力したのち、予備実験を行い、その結果を含めて、入出力IF111を介して既定反応時間取得部108に記憶する。
第3実施形態のロボットアーム102の制御装置103の操作手順を図30のフローチャートを用いて説明する。
ステップS3001では、予備実験を行い、既定反応時間情報測定部2603で既定反応時間情報を測定し、入出力IF111に出力し、ステップS1901に進む。
次いで、ステップS1901では、動作情報取得部106において動作情報を取得し、環境情報取得部107において環境情報を取得し、既定反応時間情報取得部108において既定反応時間情報を取得し、ステップS1902に進む。
次いで、ステップS1902では、情報変化点検出部109において情報変化点が検出されたと制御部2601により判定された場合は、ステップS3002に進む。情報変化点検出部109において情報変化点が検出されなかったと制御部2601により判定された場合は、ステップS1904に進む。
ステップS3002では、制御部2601において、制御切り替え時の制御方法を人が入出力IF111を用いて選択するように促がされる。例えば、入出力IF111の一例としてのディスプレイなどの表示装置に、制御切り替え時の制御方法の選択を促がす指示が表示される。制御切り替え時の制御方法を選択するとき、環境情報が第2の閾値を下回るように移動制御する制御方法を人が選択して、その旨の選択指示が入出力IF111に入力された場合は、ステップS2501に進む。移動しないように制御する制御方法を人が選択して、その旨の指示が入出力IF111に入力された場合は、ステップS1903に進む。選択基準は、対象物及び被対象物に大きな力(例えば、絶対値が5.0N以上の力)がかかる作業においては、環境情報が第2の閾値を下回るように移動制御する制御方法を選択し、大きな力がかからない作業においては、移動しないように制御する制御方法を選択する。
ステップS2501では、制御部2601において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から環境情報が第2の閾値を下回るようにロボットアーム102を移動制御し、ステップS2502に進む。
次いで、ステップS2502では、制御部2601において、環境情報が第2の閾値を下回ったかどうか判定する。環境情報が第2の閾値を下回ったと制御部2601により判定した場合は、ステップS2503に進み、環境情報が第2の閾値を下回らなかったと制御部2601により判定した場合は、ステップS2504に進む。
ステップS2503では、制御部2601において、ロボットアーム102を移動させない制御を行い、ステップS2505に進む。
ステップS2504では、制御部2601において、環境情報が第2の閾値を下回るようにロボットアーム102を移動制御し、ステップS2505に進む。
ステップS2505では、制御部2601において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されてから既定反応時間が経過したかどうか判定する。経過したと制御部2601に判定した場合は、フローを終了する。経過していないと制御部2601に判定した場合は、ステップS2502に戻る。
ステップS1903では、制御部2601において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過する時点までロボットアーム102を移動させない制御を行い、フローを終了する。
ステップS1904では、制御部2601において、ロボットアーム102の制御を行わず、人の操作によってロボットアーム102を移動させ、フローを終了する。
第3実施形態によれば、予備実験を行い既定反応時間情報を既定反応時間情報測定部2603で測定することによって、人、又は、対象作業、又は、環境情報などによる反応時間の差異に対応することができる。その結果、既定反応時間情報を正確に求めることができ、人、又は、対象作業、又は、環境情報などが変わった場合においても正確に作業を行うことができる。
(第4実施形態)
図31は、本発明の第4実施形態のロボット101のブロック図を示す。本発明の第4実施形態のロボット101におけるロボットアーム102が複数備えられて構成されている点が第3実施形態とは異なる。第4実施形態の各構成要素では、複数のロボットアーム102の情報を独立に保持し、独立に処理する。複数のロボットアーム102は、1人の人が操作する場合でも、又は、複数の人(例えば第1の人と第2の人)が操作する場合でもどちらでも可能である(詳細は後述する)。複数のロボットアーム102(例えば第1のロボットアーム102A、第2のロボットアーム102B)の情報を扱うこと以外は、本発明の第4実施形態のロボット101におけるロボットアーム102と、周辺装置105と、制御装置103のうちの動作情報取得部106と、環境情報取得部107と、既定反応時間取得部108と、情報変化点検出部109とは第3実施形態と同様であるので、共通の参照符号を付して共通部分の説明は省略し、異なる部分についてのみ、以下、詳細に説明する。
制御部3101は、制御部2601に代えて制御装置103に備えられ、第3実施形態における制御部2601の機能に加え、複数のロボットアーム102のうちの一方のロボットアーム102(第1のロボットアーム102A又は第2のロボットアーム102B)において情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部3101により判定された場合において、情報変化点が検出されていない他方のロボットアーム102(第2のロボットアーム102B又は第1のロボットアーム102A)に対して、制御方法を切り替えるか又は切り替えないかを選択することができる。この選択は、例えば、入出力IF111の一例としてのディスプレイなどの表示装置に、制御方法の切り替えの選択を促がす指示が表示されて、人が手動で選択指示を入出力IF111を用いて制御部3101に入力することができる。
制御方法を切り替える場合と切り替えない場合とを手術の例を通して説明する。ただし、ここでは、制御部3101において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部3101により判定された場合の動作情報の生成方法を、移動しないように制御する方法を選択した場合で説明する。
(i)制御方法を切り替える例
制御方法を切り替える場合について説明する。
図32A〜図32Fを用いて、例えば、二人の人の手901(第1の人の手901A、第2の人の手901B)が2個のロボットアーム102(第1のロボットアーム102A、第2のロボットアーム102B)をそれぞれ独立して操作し、2個のロボットアーム102がそれぞれ把持した手術用メス1701(第1の手術用メス1701A、第2の手術用メス1701B)によって、臓器1702の手術を行っている手順を示す。図32A→図32B→図32C→図32D→図32E→図32Fの順に人の手901がロボットアーム102を操作している手順を示している。
図32Aでは、第1の人の手901Aと第2の人の手901Bとが第1のロボットアーム102Aと第2のロボットアーム102Bとを把持し、人がロボットアーム102を用いて操作を開始した時点である。この時点では、まだ、第1の手術用メス1701A及び第2の手術用メス1701Bと臓器1702とが接触していないので、第1の人の手901Aと第2の人の手901Bとには、第1の手術用メス1701A及び第2の手術用メス1701Bと臓器1702との接触時の反力は伝わらない。
図32Bは、第1の手術用メス1701Aの先端と臓器1702とが接触した時点である。この時点では、第1のロボットアーム102Aの力情報において情報変化点が情報変化点検出部109で検出される。このとき、第2の手術用メス1701Bと臓器1702とは接触してしない。
図32Cは、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたことによって、制御部3101により、第1のロボットアーム102Aと第2のロボットアーム102Bとを移動しないように制御している時点である。この時点では、人はまだ反力を感じていない。
図32Dは、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過した時点であり、第1の人の手901Aと第2の人の手901Bとにより第1のロボットアーム102Aと第2のロボットアーム102Bとを操作再開した時点である。この時点で、第1の人の手102Aに、第1の手術用メス1701Aと臓器1702とが接触した時点の反力が伝わる。
図32Eは、第1の人の手901Aと第2の人の手901Bとが操作を行っている状態である。第1の手術用メス1701Aと第2の手術用メス1701Bとが臓器1702に対して手術を行っている時点を示す。このときの反力を第1の人の手901Aと第2の人の手901Bとが感じることによって、臓器1702への第1の手術用メス1701Aと第2の手術用メス1701Bとの接触具合を人が調整する。この時点で、第2の手術用メス1701Bと臓器1702とは接触する。
図32Fは、手術操作を終了した時点である。この時点では、第1の手術用メス1701Aと第2の手術用メス1701Bとは臓器1702に接触していない。
以上のようにして、第1のロボットアーム102Aに関する力情報から情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部3101により判定された場合に、制御部3101により、第1のロボットアーム102Aとともに第2のロボットアーム102Bも制御を切り替える。このように制御を切り替えることによって、第1のロボットアーム102Aと第2のロボットアーム102Bとを操作する場合において、片方のロボットアーム102が対象物に接触したときに、人の不安定動作により他方のロボットアーム102に影響を与えることを防ぐことができる。具体的には、1人の人が複数のロボットアーム102を操作している場合において、第1のロボットアーム102Aが接触した際に片手が不安定動作(例えば振動)を起こしたときに、その振動している片手の振動を止めようと片手に集中する影響で他方の手への集中が途切れて他方の手が振動することがある。このように一方の手での接触動作が両方の手の不安定動作に起因する場合がある。この第4実施形態では、このような複数に影響する不安定動作を防ぐことができる。
図33の(A)及び(B)は、図32A〜図32Fの操作における、力センサ616の値を示す。図33の(A)が第1のロボットアーム102Aの力センサ616で検出される値を示し、図33の(B)が第2のロボットアーム102Bの力センサ616で検出される値を示す。図33の(A)及び(B)において、横軸は、手術操作開始時間(0ms)から手術操作終了時間までの手術操作時間を示し、縦軸は、力センサ616で検出される値(N)を示す。
第1のロボットアーム102Aの力情報のうちの図33の(A)及び(B)中の参照符号Aの時点の力情報が、情報変化点として情報変化点検出部109で検出される。第1のロボットアーム102Aの力情報において情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点(A)から既定反応時間が経過する時点(B)までの時間(C)において、第1のロボットアーム102Aと第2のロボットアーム102Bとを移動させないように制御部3101で制御を行っている。
(ii)制御方法を切り替えない例
制御方法を切り替えない場合について説明する。
図34A〜図34Fを用いて、人の手901(第1の人の手901A、第2の人の手901B)がロボットアーム102(第1のロボットアーム102A、第2のロボットアーム102B)を操作し、ロボットアーム102が把持した手術用メス1701(第1の手術用メス1701A、第2の手術用メス1701B)によって、臓器1702の手術を行っている手順を示す。図34A→図34B→図34C→図34D→図34E→図34Fの順に人の手901がロボットアーム102を操作している手順を示している。
図34Aでは、第1の人の手901Aと第2の人の手901Bとが第1のロボットアーム102Aと第2のロボットアーム102Bとを把持し、人がロボットアーム102を用いて操作を開始した時点である。この時点では、まだ、第1の手術用メス1701A及び第2の手術用メス1701Bと臓器1702とが接触していないので、第1の人の手901Aと第2の人の手901Bとには、第1の手術用メス1701A及び第2の手術用メス1701Bと臓器1702との接触時の反力は伝わらない。
図34Bは、第1の手術用メス1701Aの先端と臓器1702とが接触した時点である。この時点では、第1のロボットアーム102Aの力情報において情報変化点が情報変化点検出部109で検出される。このとき、第2の手術用メス1701Bと臓器1702とは接触してしない。
図34Cは、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたことによって、制御部3101により、第1のロボットアーム102Aを移動しないように制御している時点である。この時点では、人はまだ反力を感じていない。一方で、第2のロボットアーム102Bは、第2の人の手901Bによって操作を行っている。この時点での動作が図32Cとは異なる動作である。図32Cにおいては、第1のロボットアーム102Aが停止しているのと同様に第2のロボットアーム102Bも停止している。それに対して、図34Cにおいては、第1のロボットアーム102Aは停止しているが、第2のロボットアーム102Bは第2の人の手901Bによって移動している。
図34Dは、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過した時点であり、第1の人の手901Aにより第1のロボットアーム102Aとを操作再開した時点である。この時点で、第1の人の手901Aに第1の手術用メス1701Aの先端と臓器1702とが接触した時点の反力が伝わる。一方で、第2のロボットアーム102Bは、第2の人の手901Bによって操作を行っている。
図34Eは、第1の人の手901Aと第2の人の手901Bとが操作を行っている状態である。第1の手術用メス1701Aと第2の手術用メス1701Bとが臓器1702に対して手術を行っている時点を示す。このときのそれぞれの反力を第1の人の手901Aと第2の人の手901Bとがそれぞれ感じることによって、臓器1702への第1の手術用メス1701Aと第2の手術用メス1701Bとの接触具合を人が調整する。
図34Fは、手術操作を終了した時点である。この時点では、第1の手術用メス1701Aと第2の手術用メス1701Bとは臓器1702に接触していない。
以上のようにして、第1のロボットアーム102Aに関する力情報から情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部3101により判定された場合に、制御部3101により、第1のロボットアーム102Aの制御を切り替える。一方で、第2のロボットアーム102Bの制御は切り替えない。このように制御を切り替えないことによって、第1のロボットアーム102Aと第2のロボットアーム102Bとを操作する場合において、それぞれ独立に操作することができ、複数のロボットアーム102において、相互干渉することなく、それぞれ正確に操作することができる。
図35の(A)及び(B)は、図34A〜図34Fの操作における、力センサ616の値を示す。図35の(A)が第1のロボットアーム102Aの力センサ616で検出される値を示し、図35の(B)が第2のロボットアーム102Bの力センサ616で検出される値を示す。図35の(A)及び(B)において、横軸は、手術操作開始時間(0ms)から手術操作終了時間までの手術操作時間を示し、縦軸は、力センサ616で検出される値(N)を示す。
第1のロボットアーム102Aの力情報のうちの図35の(A)及び(B)中の参照符号Aの時点の力情報が、情報変化点として情報変化点検出部109で検出される。第1のロボットアーム102Aの力情報において情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点(A)から既定反応時間が経過する時点(B)までの時間(C)において、第1のロボットアーム102Aを移動させないように制御部3101で制御を行っている。一方で、第2のロボットアーム102Bは、人の手901Bによって操作されている。
前記のように説明した第1のロボットアーム102Aと第2のロボットアーム102Bとは、図36Aに示すように1人の人3601が操作する場合と、図36Bに示すように複数の人(人3601A、人3601B)が操作する場合との、どちらの場合においても、使用することができる。
第4実施形態のロボットアーム102の制御装置103の操作手順を図37のフローチャートを用いて説明する。
ステップS1901では、動作情報取得部106において動作情報を取得し、環境情報取得部107において環境情報を取得し、既定反応時間情報取得部108において既定反応時間情報を取得し、ステップS1902に進む。
次いで、ステップS1902では、情報変化点検出部109において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部3101により判定された場合は、ステップS3701に進む。情報変化点検出部109において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されなかったと制御部3101により判定された場合は、ステップS1904に進む。
ステップS3701では、制御部3101において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたロボットアーム102の制御を行い、ステップS3702に進む。ここで、制御方法は、図30中の破線で示すステップS3003(ステップS3002と、ステップS2501と、ステップS2502と、ステップS2503、ステップS2504と、ステップS2505と、ステップS1903とを含むステップ)の手順で行う。
次いで、ステップS3702では、制御部3101において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたロボットアーム102以外のロボットアーム(他のロボットアーム)102について制御を行うかどうか選択するように人に促す。他のロボットアーム102について制御を行う場合は、ステップS3703に進む。他のロボットアーム102について制御を行わない場合は、ステップS3704に進む。
ステップS3703では、制御部3101において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたロボットアーム102以外のロボットアーム(他のロボットアーム)102について制御を行い、フローを終了する。ここで、制御方法は、図30中の破線で示すステップS3003の手順で行う。
ステップS3704では、制御部3101において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたロボットアーム102以外のロボットアーム(他のロボットアーム)102の制御を行わず、人の操作によってロボットアーム(他のロボットアーム)102を移動させ、フローを終了する。
ステップS1904では、制御部3101において、ロボットアーム102の制御を行わず、人の操作によってロボットアーム102を移動させ、フローを終了する。
なお、第4実施形態では、ロボットアーム102が2体の場合について説明したが、それ以上の数の場合においても適用可能である。
第4実施形態によれば、複数のロボットアーム102を使用する場合において、制御方法を選択することができるので、人、又は、対象作業、又は、環境情報などに応じて操作方法を変化させることができる。その結果、正確に複数のロボットアーム102を操作することができる。
(第5実施形態)
図38は、本発明の第5実施形態のロボット101とマスターロボット3801とのブロック図を示す。第5実施形態では、第3実施形態のロボット101におけるロボットアーム102に対して、人がマスターロボットアーム3802を操作することによってロボットアーム102を遠隔より操作する。つまり、第3実施形態のロボット101をスレーブロボットとし、マスターロボット3801をマスターロボットとした、マスタースレーブロボットの構成の実施形態である。マスターロボット3801のマスターロボットアーム3802の構造はロボットアーム102の構造と同じであるため、同じ参照符号を付して説明を省略する。本発明の第5実施形態のロボットにおけるロボットアーム(スレーブロボットアーム)102と、周辺装置105と、制御装置103のうちの動作情報取得部106と、環境情報取得部107と、既定反応時間取得部108と、情報変化点検出部109とは第3実施形態と同様であるので、共通の参照符号を付して共通部分の説明は省略し、異なる部分についてのみ、以下、詳細に説明する。
マスターロボット3801は、マスターロボットアーム3802と、マスターロボットアーム3802の制御装置3803とで構成されている。
マスターロボットアーム3802の制御装置3803は、マスター制御装置本体部3804と、マスター周辺装置3805とで構成されている。マスター制御装置本体部3804は、マスター動作情報取得部3806と、マスター環境情報生成部3807と、マスター制御部3808とで構成されている。マスター周辺装置3805は、マスター入出力IF3809と、マスターモータドライバ3810とで構成されている。それぞれの機能について、以下に説明する。
マスター動作情報取得部3806は、マスター入出力IF3809からマスターロボットアーム3802の位置情報及び姿勢情報と、マスター入出力IF3809に内蔵されたタイマーからの時間情報とが入力される。また、マスター動作情報取得部3806は、取得した位置情報及び姿勢情報を時間情報で微分することによって、速度情報を取得する。マスター動作情報取得部3806は、取得したマスターロボットアーム3802の位置情報と、姿勢情報と、速度情報と、時間情報とを、マスター制御部3808に出力する。
マスター環境情報生成部3807は、制御装置103の制御部3811から、環境情報取得部107で取得した環境情報と、時間情報とが入力される。マスター環境情報生成部3807は、制御部3811から入力された環境情報を生成する(すなわち、入力された環境情報を、そのまま、出力する)。生成した環境情報と時間情報とをマスター入出力IF3809に出力して、マスターロボットアーム3802に入力する。言い換えれば、制御装置103の環境情報取得部107で取得した環境情報をマスターロボットアーム3802に伝達する。
マスター制御部3808は、マスター動作取得部3806から位置情報と、姿勢情報と、速度情報と、時間情報とが入力され、制御部3811から制御切替情報と動作情報と時間情報とが入力される。制御切替情報とは、「切替あり」又は「切替なし」のどちらかの情報で構成される。マスター制御部3808は、入力された情報を基に、動作情報を生成し、マスター入出力IF3809に内蔵されたタイマーを利用して、ある一定時間毎(例えば、1ms毎)に、マスター入出力IF3809に出力する。動作情報の生成方法について説明する。マスター制御部3808は、制御切替情報が「切替あり」の場合は、制御部3811から入力される動作情報をマスター入出力IF3809に出力する。マスター制御部3808は、制御切替情報が「切替なし」の場合は、人の操作に応じた動作情報を生成し、マスター入出力IF3809に出力する。また、マスター制御部3808は、マスター動作情報取得部3806から入力される動作情報と時間情報とを制御部3811に出力する。
マスター入出力IF3809は、マスター制御部3808から入力された動作情報をマスターモータドライバ3810に出力する。ロボットアーム102のエンコーダ615と同様にマスターロボットアーム3802に取り付けたエンコーダ615から入力された値からマスターロボットアーム3802の位置情報及び姿勢情報をエンコーダ615内部の演算部で求め、マスター入出力IF3809から、位置情報及び姿勢情報とマスター入出力IF3809に内蔵されたタイマーからの時間情報とをマスター動作情報取得部3806に出力する。また、マスター入出力IF3809は、マスター環境情報生成部3808から入力された環境情報を出力する。
マスターモータドライバ3810は、マスター入出力IF3809から取得した動作情報を基に、マスターロボットアーム3802を制御するために、ロボットアーム102のそれぞれのモータ614と同様に取り付けられたマスターロボットアーム3802のそれぞれのモータ614への指令値をマスターロボットアーム3802に出力する。
マスターロボットアーム3802は、マスター入出力IF3809に内蔵されたタイマーを利用して、ある一定時間毎(例えば、1ms毎)に、マスターロボットアーム3802の位置情報をマスターロボットアーム3802の各エンコーダ615からマスター入出力IF3809に出力する。また、マスターロボットアーム3802は、マスターモータドライバ3810からの指令値に従って制御される。マスターロボットアーム3802の構成は図6のロボットアーム102に示す構成である。
制御部3811は、制御部2601などに代えて制御装置103に備えられ、第3実施形態における制御部2601の機能に加え、マスター制御部3808から入力される動作情報により動作情報を生成する機能と、制御切替情報を生成しマスター制御部3808に出力する機能と、環境情報取得部107から入力された環境情報をマスター環境情報生成部3807に出力する機能を備える。各機能について説明する。
まず、制御部3811における、マスター制御部3808から入力される動作情報により動作情報を生成する機能について説明する。マスター制御部3808から入力されるマスターロボットアーム3802の動作情報をロボットアーム102の動作情報として生成し、入出力IF111に出力する。ただし、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された場合は、第3実施形態と同様の動作情報を制御部3811で生成し、生成した動作情報を制御部3811から入出力IF111に出力する。この機能を用いることによって、人の手308がマスターロボットアーム3802を操作することによって、スレーブ側のロボットアーム102が移動することとなり、遠隔操作を実現することができる。
次に、制御部3811における、制御切替情報を生成しマスター制御部3808に出力する機能について説明する。上述したように制御切替情報には、「切替あり」又は「切替なし」のいずれかの情報が含まれる。制御部3811では、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過する時点までの時間において、制御切替情報を、「切替あり」にするか又は「切替なし」にするか選択することができる。選択基準は、スレーブ側のロボットアーム102とマスターロボットアーム3802の動きを同様にする場合は「切替あり」を選択し、マスターロボットアーム3802を人の操作のみで動かす場合は「切替なし」を選択する。なお、後述する4種類の実現方法を実現する上での1つの選択がこの選択となるため、この選択が入力されたときに、後述する実現方法が決定されることになる。
その他の時間について、制御切替情報は「切替なし」として制御部3811で生成する。つまり、「切替あり」を選択する場合は、マスターロボットアーム3802においても制御部3811により制御を切り替え、「切替なし」を選択する場合は、マスターロボットアーム3802においては制御を切り替えない。選択は入出力IF111を用いて人が入力することができる。また、「切替あり」の場合には、制御部3811で生成した動作情報をマスター制御部3808に出力する。この機能を用いることによって、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された際に、マスターロボットアーム3802においても、ロボットアーム102と同様に制御を切り替えるか切り替えないかを選択することができる。
次に、制御部3811における、環境情報取得部107から入力された環境情報をマスター環境情報生成部3807に出力する機能について説明する。制御部3811では、環境情報取得部107から入力された環境情報をマスター環境情報生成部3807に出力する。ただし、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過する時点までの時間において、環境情報取得部107から制御部3811に入力された環境情報を、マスター環境情報生成部3807に制御部3811から出力するか又は出力しないかを選択して、選択情報を制御部3811に入力することができる。選択は、入出力IF111を用いて人が制御部3811に入力することができる。この機能を用いることによって、ロボットアーム102で取得した環境情報をマスターロボットアーム3802に伝達することができる。その結果、マスターロボットアーム3802を操作する人が、ロボットアーム102で取得した環境情報を取得することができる。また、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されてから既定反応時間が経過するまでの時間の伝達方法を選択することができる。
上述した制御部3811の機能により、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されてから既定反応時間が経過するまでの時間において、マスターロボットアーム3802の制御を切り替えるかどうか、制御部3811からマスター環境情報生成部3807に環境情報を伝達するかどうかを選択して、制御部3811に入力することができる。
よって、選択の仕方により、以下の4種類の実現方法(i)〜(iv)が存在する。それぞれの場合について、手術操作の例を用いて説明する。ただし、ここでは、制御部3811において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部3811により判定された場合の動作情報の生成方法を、移動しないように制御する方法を選択した場合で説明する。
(i) マスターロボットアームの制御を切り替え、環境情報を伝達する例
マスターロボットアーム3802の制御を切り替え、環境情報を伝達する場合について説明する。すなわち、この例では、予め、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過する時点までの時間において、環境情報取得部107から制御部3811に入力された環境情報をマスター環境情報生成部3807に制御部3811から出力することを人が選択して、選択情報を制御部3811に入出力IF111を用いて入力している。また、制御部3811では、「切替あり」が選択されている。
図39A〜図39Fを用いて、人の手901がマスターロボットアーム3802を操作し、ロボットアーム102が把持した手術用メス1701によって、臓器1702の手術を行っている手順を示す。図39A→図39B→図39C→図39D→図39E→図39Fの順に、人の手901がマスターロボットアーム3802を操作している手順を示している。
図39Aでは、人の手901がマスターロボットアーム3802を把持し、人がロボットアーム3802を用いて操作を開始した時点である。この時点では、まだ、手術用メス1701と臓器1702とが接触していないので、人の手901には、手術用メス1701と臓器1702との接触時の反力は伝わらない。
図39Bは、手術用メス1701の先端と臓器1702とが接触した時点である。この時点では、ロボットアーム102の力情報において情報変化点が情報変化点検出部109で検出される。
図39Cは、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたことによって、ロボットアーム102とマスターロボットアーム3802とを移動しないようにそれぞれの制御部3811,3808で制御している時点である。この時点では、人はまだ反力を感じていない。この時点の力情報は、制御部3808で制御により、マスターロボットアーム3802に伝達されている。この時点において、制御部3808でマスターロボットアーム3802を移動しないように制御し、マスターロボットアーム3802に力情報を伝達する点が、他の例との違いである。
図39Dは、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過した時点であり、人の手901によりロボットアーム102とマスターロボットアーム3802とを操作再開した時点である。この時点で、人の手901に、手術用メス1701と臓器1702とが接触した時点の反力が伝わる。
図39Eは、人の手901が操作を行っている状態である。手術用メス1701が臓器1702に対して手術を行っている時点を示す。このときの反力を人の手901が感じることによって、臓器1702への手術用メス1701の接触具合を人が調整する。
図39Fは、手術操作を終了した時点である。この時点では、手術用メス1701とは臓器1702に接触していない。
以上のようにして、ロボットアーム102に関する力情報から情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部3811により判定された場合に、制御部3811,3808において、ロボットアーム102とともにマスターロボットアーム3802も制御を切り替え、力情報は伝達する。このように制御を切り替えることによって、ロボットアーム102が行っている操作を、マスターロボットアーム3802を把持する人の手901が感じることができ、正確に操作することができる。
図40の(A)及び(B)は、図39A〜図39Fの操作における、力の大きさを示す。図40の(A)がロボットアーム102の力センサ616で検出される値を示し、図40の(B)がマスターロボットアーム3802の提示する力の値を示す。図40の(A)及び(B)において、横軸は、手術操作開始時間(0ms)から手術操作終了時間までの手術操作時間を示し、縦軸は、力の大きさ(N)を示す。
ロボットアーム102の力情報のうちの図40の(A)及び(B)中の参照符号Aの時点の力情報が、情報変化点として情報変化点検出部109で検出される。ロボットアーム102の力情報において情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点(A)から既定反応時間が経過する時点(B)までの時間(C)において、制御部3808でマスターロボットアーム3802を移動させないように制御し、力情報は伝達している。
この方法のメリットは、マスターロボットアーム3802がスレーブ側のロボットアーム102と同様の動き、力の伝達を行うので、作業を行っているロボットアーム102の動き、力の伝達を忠実に人が体感できる。
(ii) マスターロボットアームの制御を切り替え、環境情報を伝達しない例
マスターロボットアーム3802の制御を切り替え、環境情報を伝達しない場合について説明する。すなわち、この例では、予め、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過する時点までの時間において、環境情報取得部107から制御部3811に入力された環境情報をマスター環境情報生成部3807に制御部3811から出力しないことを人が選択して、選択情報を制御部3811に入出力IF111を用いて入力している。また、制御部3811では、「切替あり」が選択されている。
図41A〜図41Fを用いて、人の手901がマスターロボットアーム3802を操作し、ロボットアーム102が把持した手術用メス1701によって、臓器1702の手術を行っている手順を示す。図41A→図41B→図41C→図41D→図41E→図41Fの順に人の手901がマスターロボットアーム3802を操作している手順を示している。
図41Aでは、人の手901がマスターロボットアーム3802を把持し、人がロボットアーム3802を用いて操作を開始した時点である。この時点では、まだ、手術用メス1701と臓器1702とが接触していないので、人の手901には、手術用メス1701と臓器1702との接触時の反力は伝わらない。
図41Bは、手術用メス1701の先端と臓器1702とが接触した時点である。この時点では、ロボットアーム102の力情報において情報変化点が情報変化点検出部109で検出される。
図41Cは、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたことによってロボットアーム102とマスターロボットアーム3802とを移動しないようにそれぞれの制御部3811,3808で制御している時点である。この時点では、人はまだ反力を感じていない。この時点の力情報は、制御部3808で制御により、マスターロボットアーム3802に伝達されない。この時点において、制御部3808でマスターロボットアーム3802を移動しないように制御し、マスターロボットアーム3802に力情報を伝達しない点が、他の例との違いである。
図41Dは、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過した時点であり、人の手901によりロボットアーム102とマスターロボットアーム3802とを操作再開した時点である。この時点で、人の手901に、手術用メス1701と臓器1702とが接触した時点の反力が伝わる。
図41Eは、人の手901が操作を行っている状態である。手術用メス1701が臓器1702に対して手術を行っている時点を示す。このときの反力を人の手901が感じることによって、臓器1702への手術用メス1701の接触具合を人が調整する。
図41Fは、手術操作を終了した時点である。この時点では、手術用メス1701とは臓器1702に接触していない。
以上のようにして、ロボットアーム102に関する力情報から情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部3811により判定された場合に、制御部3811,3808において、ロボットアーム102とともにマスターロボットアーム3802も制御を切り替え、力情報は伝達しない。このように人が反応しない時間の力情報を伝達しないことによって、マスターロボットアーム3802を把持する人の手901においても、人が反応しない時間の力情報が伝わらない。その結果、力情報の影響によって人の手901が不安定動作を起こすことを防げる。
図42の(A)及び(B)は、図41A〜図41Fの操作における、力の大きさを示す。図42の(A)がロボットアーム102の力センサ616で検出される値を示し、図42の(B)がマスターロボットアーム3802の提示する力の値を示す。図42の(A)及び(B)において、横軸は、手術操作開始時間(0ms)から手術操作終了時間までの手術操作時間を示し、縦軸は、力の大きさ(N)を示す。
ロボットアーム102の力情報のうちの図42の(A)及び(B)中の参照符号Aの時点の力情報が、情報変化点として情報変化点検出部109で検出される。ロボットアーム102の力情報において情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点(A)から既定反応時間が経過する時点(B)までの時間(C)において、制御部3808でマスターロボットアーム3802を移動させないように制御し、力情報は伝達していない。
この方法のメリットは、マスターロボットアーム3802がスレーブ側のロボットアーム102と同様の動きを行い、力伝達を行わないので、制御を行っている間の力は人には伝達せず、力を感じた際の誤動作の可能性を低減できる。
(iii) マスターロボットアームの制御を切り替えず、環境情報を伝達する例
マスターロボットアーム3802の制御を切り替えず、環境情報を伝達する場合について説明する。この例では、予め、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過する時点までの時間において、環境情報取得部107から制御部3811に入力された環境情報をマスター環境情報生成部3807に制御部3811から出力することを人が選択して、選択情報を制御部3811に入出力IF111を用いて入力している。また、制御部3811では、「切替なし」が選択されている。
図43A〜図43Fを用いて、人の手901がマスターロボットアーム3802を操作し、ロボットアーム102が把持した手術用メス1701によって、臓器1702の手術を行っている手順を示す。図43A→図43B→図43C→図43D→図43E→図43Fの順に人の手901がマスターロボットアーム3802を操作している手順を示している。
図43Aでは、人の手901がマスターロボットアーム3802を把持し、人がロボットアーム3802を用いて操作を開始した時点である。この時点では、まだ、手術用メス1701と臓器1702とが接触していないので、人の手901には、手術用メス1701と臓器1702との接触時の反力は伝わらない。
図43Bは、手術用メス1701の先端と臓器1702とが接触した時点である。この時点では、ロボットアーム102の力情報において情報変化点が情報変化点検出部109で検出される。
図43Cは、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたことによって、ロボットアーム102を移動しないように制御部3811で制御し、マスターロボットアーム3802は人の手901によって操作されている時点である。この時点では、人はまだ反力を感じていない。この時点の力情報は、制御部3808で制御により、マスターロボットアーム3802に伝達されている。この時点において、マスターロボットアーム3802は人の手901によって操作され、マスターロボットアーム3802に力情報を伝達する点が、他の例との違いである。
図43Dは、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過した時点であり、人の手901によりロボットアーム102を操作再開した時点である。この時点で、人の手901に、手術用メス1701と臓器1702とが接触した時点の反力が伝わる。
図43Eは、人の手901が操作を行っている状態である。手術用メス1701が臓器1702に対して手術を行っている時点を示す。このときの反力を人の手901が感じることによって、臓器1702への手術用メス1701の接触具合を人が調整する。
図43Fは、手術操作を終了した時点である。この時点では、手術用メス1701とは臓器1702に接触していない。
以上のようにして、ロボットアーム102に関する力情報から情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部3811により判定された場合に、制御部3811,3808において、マスターロボットアーム3802は制御を切り替えず、力情報は伝達する。このように制御を切り替えないことによって、ロボットアーム102によらずマスターロボットアーム3802を操作することができる。一方で、ロボットアーム102で取得した力情報はマスターロボットアーム3802に伝達する。
図44の(A)及び(B)は、図43A〜図43Fの操作における、力の大きさを示す。図44の(A)がロボットアーム102の力センサ616で検出される値を示し、図44の(B)がマスターロボットアーム3802の提示する力の値を示す。図44の(A)及び(B)において、横軸は、手術操作開始時間(0ms)から手術操作終了時間までの手術操作時間を示し、縦軸は、力の大きさ(N)を示す。
ロボットアーム102の力情報のうちの図44の(A)及び(B)中の参照符号Aの時点の力情報が、情報変化点として情報変化点検出部109で検出される。ロボットアーム102の力情報において情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点(A)から既定反応時間が経過する時点(B)までの時間(C)において、制御部3808でマスターロボットアーム3802を制御せず、力情報は伝達している。
この方法のメリットは、マスターロボットアーム3802は情報変化点が検出されても制御を行わず、力伝達は行うので、人が作業中の力を感じながらマスターロボットアーム3802をスレーブ側のロボットアーム102と独立して操作することができる。
(iv) マスターロボットアームの制御を切り替えず、環境情報を伝達しない例
マスターロボットアーム3802の制御を切り替えず、環境情報を伝達しない場合について説明する。この例では、予め、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過する時点までの時間において、環境情報取得部107から制御部3811に入力された環境情報をマスター環境情報生成部3807に制御部3811から出力しないことを人が選択して、選択情報を制御部3811に入出力IF111を用いて入力している。また、制御部3811では、「切替なし」が選択されている。
図45A〜図45Fを用いて、人の手901がマスターロボットアーム3802を操作し、ロボットアーム102が把持した手術用メス1701によって、臓器1702の手術を行っている手順を示す。図45A→図45B→図45C→図45D→図45E→図45Fの順に人の手901がマスターロボットアーム3802を操作している手順を示している。
図45Aでは、人の手901がマスターロボットアーム3802を把持し、人がロボットアーム3802を用いて操作を開始した時点である。この時点では、まだ、手術用メス1701と臓器1702とが接触していないので、人の手901には、手術用メス1701と臓器1702との接触時の反力は伝わらない。
図45Bは、手術用メス1701の先端と臓器1702とが接触した時点である。この時点では、ロボットアーム102の力情報において情報変化点が情報変化点検出部109で検出される。
図45Cは、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたことによってロボットアーム102を移動しないように制御部3811で制御し、マスターロボットアーム3802は人の手901によって操作されている時点である。この時点では、人はまだ反力を感じていない。この時点の力情報は、制御部3808で制御により、マスターロボットアーム3802に伝達されていない。この時点において、制御部3808でマスターロボットアーム3802は人の手901によって操作され、マスターロボットアーム3802に力情報を伝達しない点が他の例との違いである。
図45Dは、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過した時点であり、人の手901によりロボットアーム102を操作再開した時点である。この時点で、人の手901に、手術用メス1701と臓器1702とが接触した時点の反力が伝わる。
図45Eは、人の手901が操作を行っている状態である。手術用メス1701が臓器1702に対して手術を行っている時点を示す。このときの反力を人の手901が感じることによって、臓器1702への手術用メス1701の接触具合を人が調整する。
図45Fは、手術操作を終了した時点である。この時点では、手術用メス1701とは臓器1702に接触していない。
以上のようにして、ロボットアーム102に関する力情報から情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部3811により判定された場合に、制御部3808において、マスターロボットアーム3802は制御を切り替えず、力情報は伝達しない。このようにすることによって、ロボットアーム102によらずマスターロボットアーム3802を操作することができる。
図46の(A)及び(B)は、図45A〜図45Fの操作における、力の大きさを示す。図46の(A)がロボットアーム102の力センサ616で検出される値を示し、図46の(B)がマスターロボットアーム3802の提示する力の値を示す。図46の(A)及び(B)において、横軸は、手術操作開始時間(0ms)から手術操作終了時間までの時間を示し、縦軸は、力の大きさ(N)を示す。
ロボットアーム102の力情報のうちの図46の(A)及び(B)中の参照符号Aの時点の力情報が、情報変化点として情報変化点検出部109で検出される。ロボットアーム102の力情報において情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点(A)から既定反応時間が経過する時点(B)までの時間(C)において、制御部3808でマスターロボットアーム3802を制御せず、力情報は伝達していない。
この方法のメリットは、マスターロボットアーム3802は情報変化点が検出されても制御を行わず、力伝達も行わないので、スレーブ側のロボットアーム102が制御されている間は、マスターロボットアーム3802をスレーブ側のロボットアーム102と独立して操作することができる。
第5実施形態のロボットアーム102の制御装置103の操作手順を図47のフローチャートを用いて説明する。
ステップS1901では、動作情報取得部106において動作情報を取得し、環境情報取得部107において環境情報を取得し、既定反応時間情報取得部108において既定反応時間情報を取得し、ステップS1902に進む。
次いで、ステップS1902では、情報変化点検出部109において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部3811により判定された場合は、ステップS3701に進む。情報変化点検出部109において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されなかったと制御部3811により判定された場合は、ステップS1904に進む。
ステップS3701では、制御部3811において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたロボットアーム102の制御を行い、ステップS4701に進む。ここで、制御方法は、図30中の破線で示すステップS3003(ステップS3002と、ステップS2501と、ステップS2502と、ステップS2503、ステップS2504と、ステップS2505と、ステップS1903とを含むステップ)の手順で行う。
次いで、ステップS4701では、制御部3811において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過する時点までの時間の間、環境情報取得部107で取得した環境情報をマスター環境情報生成部3807に伝達するかしないかを選択するように人に促す。環境情報を伝達する場合はステップS4702に進み、環境情報を伝達しない場合はステップS4703に進む。
ステップS4702では、マスター環境情報生成部3807において、環境情報を生成しマスター入出力IF3809に出力し、ステップS4704に進む。
ステップS4703では、マスター環境情報生成部3807において、環境情報を生成せずマスター入出力IF3809に出力し、ステップS4704に進む。
ステップS4704では、制御部3811において、マスターロボットアーム3802について制御を行うかどうか選択するように人に促す。マスターロボットアーム3802について制御を行う場合は、ステップS4705に進む。マスターロボットアーム3802について制御を行わない場合は、ステップS4706に進む。
ステップS4705では、制御部3811において、マスターロボットアーム3802について制御を行い、フローを終了する。ここで、制御方法は、図30中の破線で示すステップS3003の手順で行う。
ステップS4706では、制御部3811において、マスターロボットアーム3802の制御を行わず、人の操作によってマスターロボットアーム3802を移動させ、フローを終了する。
ステップS1904では、制御部3811において、ロボットアーム102の制御を行わず、マスターロボットアーム3802を介した人の操作によってロボットアーム102を移動させ、フローを終了する。
第5実施形態によれば、マスタースレーブロボットを使用する場合において、制御方法及び環境情報の伝達方法を選択することができるので、人、又は、対象作業、又は、環境情報などに応じて操作方法を変化させることができる。その結果、正確にマスタースレーブロボットを操作することができる。
(第6実施形態)
図48は、本発明の第6実施形態のロボット101のブロック図を示す。本発明の第6実施形態のロボット101におけるロボットアーム102と、周辺装置105と、制御装置103のうちの動作情報取得部106と、環境情報取得部107と、情報変化点検出部109とは第3実施形態と同様であるので、共通の参照符号を付して共通部分の説明は省略し、異なる部分についてのみ、以下、詳細に説明する。
既定反応時間情報取得部4801は、第3実施形態における既定反応時間情報取得部108の機能に加えて、環境情報の種類に応じた既定反応時間情報を取得し、制御部4802に出力する。具体的には、既定反応時間情報取得部4801は、図49に示すような既定反応時間情報を取得する。人の反応時間は感覚器により異なることから、図49に示すように、環境情報の種類に応じて既定反応時間情報が異なる。また、人の反応時間は作業の種類でも異なるため、作業の種類毎に、環境情報の種類に応じて既定反応時間情報が異なる。よって、既定反応時間情報取得部4801から制御部4802に既定反応時間情報を出力するとき、作業の種類及び環境情報の種類に応じて既定反応時間情報を出力する。
制御部4802は、制御部2601に代えて制御装置103に備えられ、第3実施形態における制御部2601の機能に加えて、作業の種類毎に、情報変化点として検出された環境情報に応じて既定反応時間情報を変化させることができる。変化させる方法は、既定反応時間情報取得部4801から入力された作業の種類情報及び既定反応時間情報(図49参照)に従い、制御部4802で決定する。また、情報変化点として検出された環境情報が複数ある場合においては、既定反応時間情報が最も短い環境情報の既定反応時間情報を制御部4802で採用する。作業の選択は、人が入出力IF111を用いて制御部4802に選択情報を入力する。
このように既定反応時間情報を変化させることによって、人の感覚器による反応時間の差異を考慮しているので、人がロボットアーム102を操作しやすくなる。
第6実施形態のロボットアーム102の制御装置103の操作手順を図50のフローチャートを用いて説明する。
ステップS1901では、動作情報取得部106において動作情報を取得し、環境情報取得部107において環境情報を取得し、既定反応時間情報取得部4801において既定反応時間情報を取得する。また、既定反応時間情報を選択するときの作業の情報について、入出力IF111から制御部4802に入力する。その後、ステップS1902に進む。
次いで、ステップS1902では、情報変化点検出部109において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部4802により判定された場合は、ステップS5001に進む。情報変化点検出部109において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されなかったと制御部4802により判定された場合は、ステップS1904に進む。
ステップS5001では、制御部4802において、情報変化点として検出された環境情報に応じて既定反応時間情報を決定し、ステップS5002に進む。
ステップS5002では、制御部4802において、ロボットアーム102の制御を行い、フローを終了する。ここで、制御方法は、図30中の破線で示すステップS3003の手順で行う。
ステップS1904では、制御部4802において、ロボットアーム102の制御を行わず、人の操作によってロボットアーム102を移動させ、フローを終了する。
第6実施形態によれば、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された環境情報に応じて、制御部4802により既定反応時間情報を変化させることによって、人の感覚器による反応時間の差異を考慮することができて、人が正確にロボットアームを操作することができる。
(第7実施形態)
図51は、本発明の第7実施形態のロボット101のブロック図を示す。本発明の第7実施形態のロボット101におけるロボットアーム102と、周辺装置105と、制御装置103のうちの動作情報取得部106と、環境情報取得部107と、情報変化点検出部109とは第3実施形態と同様であるので、共通の参照符号を付して共通部分の説明は省略し、異なる部分についてのみ、以下、詳細に説明する。
既定反応時間情報取得部5101は、第3実施形態における既定反応時間情報取得部108の機能に加えて、人の作業の熟練度に応じた既定反応時間情報を取得し、制御部5102に出力する。具体的には、図52に示すような既定反応時間情報を取得する。人の反応時間は熟練度により異なることから、図52に示すように、作業の熟練度が高くなると反応時間が短くなる。
制御部5102は、制御部2601に代えて制御装置103に備えられ、第3実施形態における制御部2601の機能に加えて、作業毎に人の熟練度に応じて既定反応時間情報を変化させることができる。変化させる方法は、人に入出力IF111を用いて作業及び作業経験年数を入力してもらい決定する。その際に、既定反応時間情報取得部5101から入力された既定反応時間情報(図52参照)に従い、制御部5102で既定反応時間情報を決定する。制御部5102で入力がなかったと判定した場合は、作業A、作業経験年数が0〜2年の既定反応時間情報を制御部5102で選択する。
このように既定反応時間情報を変化させることによって、人の熟練度による反応時間の差異を考慮しているので、人がロボットアーム102を操作しやすくなる。
第7実施形態のロボットアーム102の制御装置103の操作手順を図53のフローチャートを用いて説明する。
ステップS1901では、動作情報取得部106において動作情報を取得し、環境情報取得部107において環境情報を取得し、既定反応時間情報取得部5101において既定反応時間情報を取得し、ステップS1902に進む。
次いで、ステップS1902では、情報変化点検出部109において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部5102により判定された場合は、ステップS5301に進む。情報変化点検出部109において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されなかったと制御部5102により判定された場合は、ステップS1904に進む。
ステップS5301では、制御部5102において、入出力IF111により入力された作業及び作業者の作業経験年数に応じて既定反応時間情報を決定し、ステップS5002に進む。
次いで、ステップS5002では、制御部5102において、ロボットアーム102の制御を行い、フローを終了する。ここで、制御方法は、図30中の破線で示すステップS3003の手順で行う。
ステップS1904では、制御部5102において、ロボットアーム102の制御を行わず、人の操作によってロボットアーム102を移動させ、フローを終了する。
第7実施形態によれば、作業者の作業の熟練度に応じて既定反応時間情報を変化させることによって、熟練度による反応時間の差異を考慮しているので、作業を行う作業者が正確にロボットアームを操作することができる。
(第8実施形態)
図54は、本発明の第8実施形態のロボット101のブロック図を示す。本発明の第8実施形態のロボット101におけるロボットアーム102と、周辺装置105と、制御装置103のうちの動作情報取得部106と、環境情報取得部107と、情報変化点検出部109とは第3実施形態と同様であるので、共通の参照符号を付して共通部分の説明は省略し、異なる部分についてのみ、以下、詳細に説明する。
把持位置情報取得部5401は、入出力IF111から入力される力センサ616の値に応じて、ロボットアーム102に対して人の手901が把持している位置を決定し、把持位置情報として制御部5403に出力する。把持位置情報の取得方法について、一例として図55A、図55Bを用いて説明する。図55A、図55Bのロボットアーム102のA点(第2関節部607)、B点(第3関節部608)、C点(第4関節部609)の3点にそれぞれ第1の力センサ616A、第2の力センサ616B、第3の力センサ616Cが取り付けられている。それぞれの力センサ616(616A,616B,616C)で取得した力情報が入出力IF111を介して把持位置情報取得部5401に入力される。把持位置情報取得部5401では、入力されたA点、B点、C点の力情報を比較し、最も大きな値を示した点を把持位置情報として制御部5403に出力する。また、入力されたA点、B点、C点の力情報が同じ値を示すと把持位置情報取得部5401により判定された場合は、ハンド601に近い位置を把持位置情報とする。全ての点において力情報が検出されないと把持位置情報取得部5401により判定された場合は、ハンド601から最も遠い位置を把持位置情報とする。
既定反応時間情報取得部5402は、第3実施形態における既定反応時間情報取得部108の機能に加えて、人の手901のロボットアーム102に対する把持位置に応じた既定反応時間情報を取得し、制御部5403に出力する。具体的には、既定反応時間情報取得部5402は、図56に示すような既定反応時間情報を取得する。人の反応時間は、対象作業の種類又は作業への集中度合いによって異なることから、その反応時間の差異を、図56に示すように把持位置情報の差異で表す。また、作業の選択は人が入出力IF111を用いて行い、制御部5403に入力する。
制御部5403は、制御部2601などに代えて制御装置103に備えられ、第3実施形態における制御部2601の機能に加えて、人の把持位置に応じて既定反応時間情報を変化させることができる。変化させる方法は、把持位置情報取得部5401から入力された把持位置情報と既定反応時間情報取得部5402から入力された既定反応時間情報(図56参照)とを対応させて、既定反応時間情報を制御部5403で決定する。
このように既定反応時間情報を変化させることによって、人の把持位置により表現した対象作業の種類又は作業への集中度合いなどによる反応時間の差異を考慮しているので、人がロボットアーム102を操作しやすくなる。
第8実施形態のロボットアーム102の制御装置103の操作手順を図57のフローチャートを用いて説明する。
ステップS5701では、動作情報取得部106において動作情報を取得し、環境情報取得部107において環境情報を取得し、既定反応時間情報取得部5402において既定反応時間情報を取得し、把持位置情報取得部5401において把持位置情報を取得し、ステップS1902に進む。
次いで、ステップS1902では、情報変化点検出部109において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部5403により判定された場合は、ステップS5702に進む。情報変化点検出部109において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されなかったと制御部5403により判定された場合は、ステップS1904に進む。
ステップS5702では、制御部5403において、把持位置情報取得部5401により入力された把持位置情報に応じて既定反応時間情報を決定し、ステップS5002に進む。
次いで、ステップS5002では、制御部5403において、ロボットアーム102の制御を行い、フローを終了する。ここで、制御方法は、図30中の破線で示すステップS3003の手順で行う。
ステップS1904では、制御部5403において、ロボットアーム102の制御を行わず、人の操作によってロボットアーム102を移動させ、フローを終了する。
第8実施形態によれば、人の把持位置により表現した対象作業の種類又は作業への集中度合いなどに応じて既定反応時間情報を変化させることによって、対象作業の種類又は作業への集中度合いなどによる反応時間の差異を考慮しているので、人が正確にロボットアーム102を操作することができる。
(第9実施形態)
図58は、本発明の第9実施形態のロボット101のブロック図を示す。本発明の第9実施形態のロボット101におけるロボットアーム102と、周辺装置105と、制御装置103のうちの動作情報取得部106と、環境情報取得部107と、情報変化点検出部109とは第3実施形態と同様であるので、共通の参照符号を付して共通部分の説明は省略し、異なる部分についてのみ、以下、詳細に説明する。
把持力情報取得部5801は、入出力IF111から入力される力センサ616の値に応じて、ロボットアーム102に対して人の手901が把持している力を決定し、把持力情報として制御部5803に出力する。把持力情報の取得方法について、一例として図59を用いて説明する。図59のロボットアーム102には、人の手901が把持する把持位置(例えば、前腕リンク603の中間部)に力センサ616が取り付けられている。力センサ616で取得した力情報が、入出力IF111を介して、把持力情報取得部5801に入力される。把持力情報取得部5801では、入力された力情報を把持力情報として制御部5803に出力する。
既定反応時間情報取得部5802は、第3実施形態における既定反応時間情報取得部108の機能に加えて、人の手901のロボットアーム102に対する把持力に応じた既定反応時間情報を取得し、制御部5803に出力する。具体的には、既定反応時間情報取得部5802は、図60に示すような既定反応時間情報を取得する。人の反応時間は対象作業の種類又は作業への集中度合いによって異なることから、その反応時間の差異を、図60に示すように把持力情報の差異で表す。また、作業の選択は人が入出力IF111を用いて行い、制御部5803に入力する。
制御部5803は、制御部2601などに代えて制御装置103に備えられ、第3実施形態における制御部2601の機能に加えて、人のロボットアーム102に対する把持力に応じて既定反応時間情報を変化させることができる。変化させる方法は、把持力情報取得部5801から入力された把持力情報と既定反応時間情報取得部5802から入力された既定反応時間情報(図60参照)とを対応させて、既定反応時間情報を制御部5803で決定する。
このように既定反応時間情報を変化させることによって、人の把持力により表現した対象作業の種類又は作業への集中度合いなどによる反応時間の差異を考慮しているので、人がロボットアーム102を操作しやすくなる。
第9実施形態のロボットアーム102の制御装置103の操作手順を図61のフローチャートを用いて説明する。
ステップS6101では、動作情報取得部106において動作情報を取得し、環境情報取得部107において環境情報を取得し、既定反応時間情報取得部5802において既定反応時間情報を取得し、把持力情報取得部5801において把持力情報を取得し、ステップS1902に進む。
次いで、ステップS1902では、情報変化点検出部109において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部5803により判定された場合は、ステップS6102に進む。情報変化点検出部109において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されなかったと制御部5803により判定された場合は、ステップS1904に進む。
ステップS6102では、制御部5803において、把持力情報取得部5801により入力された把持力情報に応じて既定反応時間情報を決定し、ステップS5002に進む。
次いで、ステップS5002では、制御部5803において、ロボットアーム102の制御を行い、フローを終了する。ここで、制御方法は、図30中の破線で示すステップS3003の手順で行う。
ステップS1904では、制御部5803において、ロボットアーム102の制御を行わず、人の操作によってロボットアーム102を移動させ、フローを終了する。
第9実施形態によれば、人の把持力により表現した対象作業の種類又は作業への集中度合いなどに応じて既定反応時間情報を変化させることによって、対象作業の種類又は作業への集中度合いなどによる反応時間の差異を考慮しているので、人が正確にロボットアーム102を操作することができる。
(第10実施形態)
図62Aは、本発明の第10実施形態のロボット101のブロック図を示す。本発明の第1実施形態のロボット101におけるロボットアーム102と、周辺装置105と、制御装置103のうちの動作情報取得部106と、環境情報取得部107と、既定反応時間情報取得部108と、情報変化点検出部109と、制御部110とは第1実施形態と同様であるので、共通の参照符号を付して共通部分の説明は省略し、異なる部分についてのみ、以下、詳細に説明する。
情報変化点検出部6201は、第1実施形態における情報変化点検出部109と機能は同じであるが、情報変化点を検出する方法が異なる。第9実施形態までの実施形態では、環境情報又は動作情報の変位により情報変化点を検出している。それに対して、本第10実施形態では、情報変化点検出部6201において、取得した環境情報又は動作情報と、平滑化フィルタを用いて平滑化した環境情報又は動作情報とを比較し、差が大きい箇所を情報変化点として検出する。平滑化フィルタとしては、例えばガウシアンフィルタを用いる。このように情報変化点を情報変化点検出部6201で求めることによって、ノイズを情報変化点として検出せず、正確に情報変化点を検出することができる。
図62Bは、情報変化点検出部6201の内部の詳細を示した図である。情報変化点検出部6201は、情報取得部6201Aと、演算部6201Bと、比較部6201Cと、検出部6201Dとを備えて構成している。
情報取得部6201Aは、他の要素から入力される情報を取得し、演算部6201Bと比較部6201Cとに出力する。
演算部6201Bは、情報取得部6201Aから取得した動作情報又は環境情報を平滑化フィルタを用いて平滑化し、平滑化した動作情報又は環境情報を比較部6201Cに出力する。
比較部6201Cは、情報取得部6201Aから取得した動作情報又は環境情報と、演算部6201Bから取得した平滑化した動作情報又は環境情報とを比較する(差を求める)。比較部6201Cは、求めた比較情報を検出部6201Dに出力する。
検出部6201Dは、比較部6201Cから入力された比較情報を基に、差が大きい箇所を変化点として検出して出力する。
図63を用いて、検出部6201Dにおいて力情報の情報変化点を導出する方法を説明する。図63における実線は環境情報取得部107で取得した力情報であり、破線はその力情報をガウシアンフィルタを用いて平滑化した力情報である。検出部6201Dは、上述した2つの力情報を比較し、その差が第3の閾値(変化点検出用閾値)(例えば、1N)を上回った時点を情報変化点として検出する(図63中の参照符号Aの箇所)。
第10実施形態のロボットアーム102の制御装置103の操作手順を図64のフローチャートを用いて説明する。
ステップS1901では、動作情報取得部106において動作情報を取得し、環境情報取得部107において環境情報を取得し、既定反応時間情報取得部108において既定反応時間情報を取得し、ステップS6401に進む。
次いで、ステップS6401では、情報変化点検出部6201において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されたと制御部110により判定された場合は、ステップS1903に進む。情報変化点検出部6201において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出されなかったと制御部110により判定された場合は、ステップS1904に進む。
ステップS1903では、制御部110において、情報変化点が情報変化点検出部109で検出された時点から既定反応時間が経過する時点までロボットアーム102を移動させない制御を行い、フローを終了する。
ステップS1904では、制御部110において、ロボットアーム102の制御を行わず、人の操作によってロボットアーム102を移動させ、フローを終了する。
第10実施形態によれば、情報変化点を検出する際に平滑化した情報を情報変化点検出部6201で用いて求めることによって、ノイズの影響を軽減でき、正確に情報変化点を検出することができる。その結果、人の操作を正確に検出することができ、人が正確にロボットアーム102を操作することができる。
なお、前記様々な実施形態又は変型例のうちの任意の実施形態又は変型例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明にかかるロボットアームの制御装置及び制御方法、ロボット、ロボットアームの制御プログラム、並びに、集積電子回路は、人がロボットアームを操作する際に、刺激が発生した時点から反応時間が経過した時点までの時間において制御を切り替え、安全性が高く正確な操作ができ、産業用ロボット又は生産設備などにおける可動機構のロボットアームの制御装置及び制御方法、ロボット、ロボットアーム制御プログラム、並びに、集積電子回路として有用である。また、本発明にかかるロボットアームの制御装置及び制御方法、ロボット、ロボットアームの制御プログラム、並びに、集積電子回路は、産業用ロボットに限らず、家庭用、医療用ロボットのロボットアーム、ロボットアームの制御装置及び制御方法、ロボット、ロボットアーム制御プログラム、並びに、集積電子回路として適用される可能性もある。
101 ロボット
102 ロボットアーム
102A 第1のロボットアーム
102B 第2のロボットアーム
103 ロボットアームの制御装置
104 制御装置
105 周辺装置
106 動作情報取得部
107 環境情報取得部
108 既定反応時間情報取得部
109 情報変化点検出部
110 制御部
111 入出力IF
112 モータドライバ
601 ハンド
602 手首部
603 前腕リンク
604 上腕リンク
605 台座
606 第1関節部
607 第2関節部
608 第3関節部
609 第4関節部
610 第5関節部
611 第6関節部
612 絶対座標系
613 手先座標系
614 モータ
615 エンコーダ
616 力センサ
616A 第1の力センサ
616B 第2の力センサ
616C 第3の力センサ
617 集音装置
618 画像撮像装置
901 人の手
901A 第1の人の手
901B 第2の人の手
902 フレキシブル基板
903 コネクタ
1701 手術用メス
1701A 第1の手術用メス
1701B 第2の手術用メス
1702 臓器
2001 制御部
2601 制御部
2602 環境情報生成部
2603 既定反応時間情報測定部
3101 制御部
3601 人
3601A 人A
3601B 人B
3801 マスターロボット
3802 マスターロボットアーム
3803 マスターロボットアームの制御装置
3804 マスター制御装置
3805 マスター周辺装置
3806 マスター動作情報取得部
3807 マスター環境情報生成部
3808 マスター制御部
3809 マスター入出力IF
3810 マスターモータドライバ
3811 制御部
4801 既定反応時間情報取得部
4802 制御部
5101 既定反応時間情報取得部
5102 制御部
5401 把持位置情報取得部
5402 既定反応時間情報取得部
5403 制御部
5801 把持力情報取得部
5802 既定反応時間情報取得部
5803 制御部
6201 情報変化点検出部

Claims (16)

  1. 人が操作するロボットアームの制御装置であって
    前記ロボットアームが動作する際に生じる周辺環境に関する力情報、音量情報、及び、位置情報の少なくとも1つ以上の情報である環境情報を取得する環境情報取得部と、
    前記人が前記ロボットアームを操作する際に前記環境情報を受けてから前記人が前記ロボットアームの操作を行うまでの既定の時間情報である既定反応時間情報を取得する既定反応時間情報取得部と、
    前記環境情報取得部で取得した前記環境情報が変化する時点を情報変化点として検出する情報変化点検出部と、
    前記情報変化点検出部で取得した前記情報変化点から、前記既定反応時間情報取得部で取得した前記既定反応時間が経過した時点までの時間の間、前記ロボットアームの制御方法を切り替える制御部とを備えるロボットアームの制御装置。
  2. 前記制御部は、前記人の操作により前記ロボットアームが移動する制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モードに切り替えることを特徴とする請求項1に記載のロボットアームの制御装置。
  3. 前記制御部は、前記人の操作により前記ロボットアームが移動する制御モードから、前記人の操作によらず前記環境情報が閾値を下回るように前記ロボットアームが移動する制御モードに切り替えることを特徴とする請求項1に記載のロボットアームの制御装置。
  4. 前記既定反応時間情報を測定する既定反応時間情報測定部を備え、
    予備実験として前記環境情報を生成した時点から、前記人に前記環境情報が伝わり前記人が前記ロボットアームを移動させた時点までの時間を前記既定反応時間情報測定部で測定して前記既定反応時間情報を求め、前記既定反応時間情報測定部で求めた前記既定反応時間情報を前記既定反応時間情報取得部に入力することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のロボットアームの制御装置。
  5. 前記人が操作しかつ前記ロボットアームの制御装置で制御する前記ロボットアームが複数あり、
    前記ロボットアームの制御装置の制御により1つの対象物に対して複数の前記ロボットアームで共働して作業を行う場合において、前記複数のロボットアームのうち一方のロボットアームに前記情報変化点が前記情報変化点検出部で検出されたとき、
    前記制御部は、前記情報変化点が前記情報変化点検出部で検出されていない他方のロボットアームの制御方法を、
    (I)前記人の操作により前記ロボットアームが移動する前記制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない前記制御モードに切り替えることと、
    (II)前記人の操作により前記ロボットアームが移動する前記制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない前記制御モードに切り替えないことと、
    のいずれか1つを選択することを特徴とする請求項2又は3に記載のロボットアームの制御装置。
  6. 前記ロボットアームをスレーブロボットアームとして操作するように前記人が遠隔操作するマスターロボットアームと、
    前記人が遠隔操作により前記マスターロボットアームを介して前記スレーブロボットアームを操作する場合において、前記環境情報取得部で取得した前記環境情報を前記マスターロボットアームに伝達する環境情報生成部とをさらに備え、
    前記スレーブロボットアームに前記情報変化点が前記情報変化点検出部で検出された場合、前記制御部は、
    (I)前記マスターロボットアームの制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動する前記制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない前記制御モードに切り替え、前記環境情報を前記環境情報生成部に伝達することと、
    (II)前記マスターロボットアームの制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動する前記制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない前記制御モードに切り替え、前記環境情報を前記環境情報生成部に伝達しないことと、
    (III)前記マスターロボットアームの制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動する前記制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない前記制御モードに切り替えず、前記環境情報を前記環境情報生成部に伝達することと、
    (IV)前記マスターロボットアームの制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動する前記制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない前記制御モードに切り替えず、前記環境情報を前記環境情報生成部に伝達しないことと、
    のいずれか1つを選択することを特徴とする請求項2又は3に記載のロボットアームの制御装置。
  7. 前記制御部は、前記環境情報取得部で取得する環境情報の種類に応じて、前記制御方法を切り替える時間を変化させることを特徴とする請求項2又は3に記載のロボットアームの制御装置。
  8. 前記制御部は、前記ロボットアームを操作する人に応じて、前記制御方法を切り替える時間を変化させることを特徴とする請求項2又は3に記載のロボットアームの制御装置。
  9. 前記制御部は、前記人が前記ロボットアームを把持する位置に応じて、前記制御方法を切り替える時間を変化させることを特徴とする請求項2又は3に記載のロボットアームの制御装置。
  10. 前記制御部は、前記人が前記ロボットアームを把持する力の大きさに応じて、前記制御方法を切り替える時間を変化させることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のロボットアームの制御装置。
  11. 前記情報変化点検出部は、前記環境情報取得部で取得した前記環境情報の変位が閾値を上回る時点を情報変化点として検出することを特徴とする請求項1に記載のロボットアームの制御装置。
  12. 前記情報変化点検出部は、前記環境情報取得部で取得した前記環境情報を平滑化し、平滑化した情報と平滑化前の情報との差を求め、求めた差が閾値を上回る時点を変化点として検出することを特徴とする請求項1に記載のロボットアームの制御装置。
  13. 前記ロボットアームと、
    前記ロボットアームを制御する請求項1〜12のいずれか1つに記載の前記ロボットアームの制御装置とを備えることを特徴とするロボット。
  14. 人が操作するロボットアームの制御方法であって、
    前記ロボットアームが動作する際に生じる周辺環境に関する力情報、音量情報、及び、位置情報の少なくとも1つ以上の情報である環境情報を環境情報取得部で取得し、
    前記人が前記ロボットアームを操作する際に前記環境情報を受けてから前記人が前記ロボットアームの操作を行うまでの既定の時間情報である既定反応時間情報を既定反応時間情報取得部で取得し、
    前記環境情報取得部で取得した前記環境情報が変化する時点を情報変化点として情報変化点検出部で検出し、
    前記情報変化点検出部で検出した前記情報変化点から、前記既定反応時間情報取得部で取得した前記既定反応時間が経過した時点までの時間の間、前記ロボットアームの制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モード以外の制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モードに制御部で切り替えることを特徴とするロボットアームの制御方法。
  15. 人が操作するロボットアームの制御プログラムであって、
    前記ロボットアームが動作する際に生じる周辺環境に関する力情報、音量情報、及び、位置情報の少なくとも1つ以上の情報である環境情報を環境情報取得部で取得するステップと、
    前記人が前記ロボットアームを操作する際に前記環境情報を受けてから前記人が前記ロボットアームの操作を行うまでの既定の時間情報である既定反応時間情報を既定反応時間情報取得部で取得するステップと、
    前記環境情報取得部で取得した前記環境情報が変化する時点を情報変化点として情報変化点検出部で検出するステップと、
    前記情報変化点検出部で取得した前記情報変化点から、前記既定反応時間情報取得部で取得した前記既定反応時間が経過した時点までの時間の間、前記ロボットアームの制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モード以外の制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モードに制御部で切り替えるステップとをコンピュータに実行させるための、ロボットアームの制御プログラム。
  16. 人が操作するロボットアームの集積電子回路であって、
    前記ロボットアームが動作する際に生じる周辺環境に関する力情報、音量情報、及び、位置情報の少なくとも1つ以上の情報である環境情報を環境情報取得部で取得し、
    前記人が前記ロボットアームを操作する際に前記環境情報を受けてから前記人が前記ロボットアームの操作を行うまでの既定の時間情報である既定反応時間情報を既定反応時間情報取得部で取得し、
    前記環境情報取得部で取得した前記環境情報が変化する時点を情報変化点として情報変化点検出部で検出し、
    前記情報変化点検出部で取得した前記情報変化点から、前記既定反応時間情報取得部で取得した前記既定反応時間が経過した時点までの時間の間、前記ロボットアームの制御方法を、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モード以外の制御モードから、前記人の操作により前記ロボットアームが移動しない制御モードに制御部で切り替えることを特徴とするロボットアームの集積電子回路。
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