JP2013043113A - 溶解分離タンクおよび気液混合溶解装置 - Google Patents

溶解分離タンクおよび気液混合溶解装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コンパクトな溶解分離タンクおよび気液混合溶解装置を提供する。
【解決手段】溶解分離タンク11は、水平方向を長手方向とする横置き筒形のタンク本体12を備えている。タンク本体12の長手方向一側部(図1右側部)上には、加圧供給した気液混合流体Aをタンク本体12の長手方向一側部内に導入する気液混合流体圧入口部21を設ける。タンク本体12の長手方向一側部内から長手方向他側部(図1左側部)内に向かって、液中に気体を溶解させる溶解槽部27を設ける。タンク本体12の長手方向他側部内にタンク本体12の底部から中位まで立ち上げるように気液分離用の気液分離板28を設ける。タンク本体12の長手方向他側部の端面板15の下部には、タンク本体12の下方に分離された液を取り出す液取出口31を設け、端面板15の上部には、タンク本体12の上方に分離された気体を外部へ排出する気体抜き口32を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、液中に気体を溶解させ、さらに溶解しきれなかった気体を分離する溶解分離タンクおよびその溶解分離タンクを用いた気液混合溶解装置に関する。
図4に示されるように、マイクロバブルなどの微細気泡を発生させる微細気泡発生装置などとして用いられる気液混合溶解装置は、液中に気体を混合する渦流ポンプから供給された気液混合流体を溶解タンク1の上部に設けられた入口2からタンク内に噴出させて液中に気体を溶解させ、この溶解タンク1の下部に設けられた出口3から取り出された気液混合流体を、溶解タンク1の側部に配置された気液分離タンク4に導き、液中に溶解されなかった気体をこの気液分離タンク4で分離して、気体が高濃度に溶解された液のみを液出口5から必要な施設に供給し、気体は抜気口6より排出するようにした気液混合溶解装置がある。
また、複数の溶解タンクを横方向に順次配置した気液混合溶解装置(例えば、特許文献1参照)、1つのタンクの上部内に溶解タンク機能を持たせるとともに下部内に分離タンク機能を持たせた気液混合溶解装置(例えば、特許文献2参照)もある。
特開2001−129377号公報 特開2002−273183号公報
上記のような気液混合溶解装置は、いずれも縦長の溶解タンクを用いるため高さ方向に大型化するとともに、渦流ポンプなどを溶解タンクの横方向に配置せざるを得ないため、平面設置スペースも大きくなる問題がある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、コンパクトな溶解分離タンクおよび気液混合溶解装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載された発明は、水平方向を長手方向とする横置き筒形のタンク本体と、上記タンク本体の長手方向一側部上に長手方向に沿って設けられ、加圧供給された気液混合流体を上記タンク本体の長手方向一側部内に導入する気液混合流体圧入口部と、上記タンク本体の長手方向一側部内から長手方向他側部内に向かって設けられ、液中に気体を溶解させる溶解槽部と、上記タンク本体の長手方向他側部内にタンク本体の底部から立設され、途中部から上記溶解槽部とは反対側に向かって上昇傾斜状に形成された斜面部を有し、かつ上端の上方に開口部を形成する気液分離用の気液分離板と、上記タンク本体の長手方向他側部の下部に設けられ、上記気液分離板の上端を経て上記タンク本体の下方に分離された液を取り出す液取出口と、上記タンク本体の長手方向他側部の上部に設けられ、上記気液分離板を経て上記タンク本体の上方に分離された気体を外部へ排出する気体抜き口とを具備した溶解分離タンクである。
請求項2に記載された発明は、請求項1記載の溶解分離タンクにおいて、上記気液分離板と上記タンク本体の長手方向他側部の端面板との間には、上記液取出口の上側に位置する液流制御板が水平に設けられ、上記液流制御板には、上記気液分離板に最も接近し上記液取出口から最も離れた位置に通液穴が開口された溶解分離タンクである。
請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載の溶解分離タンクと、上記溶解分離タンクの下側に配置され、上記溶解分離タンクの上記気液混合流体圧入口部に気液混合流体を加圧供給する渦流ポンプとを具備した気液混合溶解装置である。
請求項1記載の発明によれば、水平方向を長手方向とする横置き筒形のタンク本体内に溶解槽部および気液分離板が設けられたので、コンパクトで気体溶解効率および気液分離効率の良い溶解分離タンクを提供できる。すなわち、加圧供給された気液混合流体を気液混合流体圧入口部からタンク本体の長手方向一側部内に導入する際に、タンク本体の長手方向一側部内から長手方向他側部内にわたって形成される気層部を巻き込むようにして気液混合流体をタンク本体内の液中に噴射させるので、高い気体溶解効率が得られるとともに、液中に溶解しない気泡状態の気体は、気液分離板に沿って上昇する液とともに上昇し、タンク本体の長手方向他側部の下部に設けられた液取出口に向かって下降する液から効率良く分離され、タンク本体の上部内に形成される気層部となって、タンク本体の長手方向他側部の上部に設けられた気体抜き口から外部へ排出されるので、高い気液分離効率が得られる。特に、横置き筒形のタンク本体の長手方向に沿って広範囲に気液混合流体圧入口部を設けることで、タンク本体内の長手方向の広範囲で気体と液体の衝突による接触面積を増やし、タンク全体で気体と液体とを攪拌して溶解を促すことができ、また、未溶解の気泡を分離するために気液分離板の途中部から上記溶解槽部とは反対側に向かって上昇傾斜状に形成された斜面部により、気液混合流体を開口部内の気層部付近まで案内することで上昇流をつくり、気泡を気層部に巻き上げることによって、小さなタンク内でも効率よく気泡を分離できる。
請求項2記載の発明によれば、気液分離板とタンク本体の長手方向他側部の端面板との間に水平に設けられた液流制御板に、気液分離板に最も接近し液取出口から最も離れた位置に通液穴を開口したので、気液分離板を経て液取出口に向かう液の流れに効率良く抵抗を与えることができ、より高い気液分離効率が得られる。
請求項3記載の発明によれば、コンパクトな溶解分離タンクに加えて、この溶解分離タンクの下側に気液混合流体を加圧供給する渦流ポンプを配置したので、平面設置スペースがコンパクトな気液混合溶解装置を提供できる。
本発明に係る溶解分離タンクの一実施の形態を示す断面図である。 図1のII線断面図である。 同上溶解分離タンクを備えた気液混合溶解装置の一実施の形態を示す回路図である。 従来の溶解分離タンクを示す断面図である。
以下、本発明を、図1乃至図3に示された一実施の形態に基いて詳細に説明する。
図1および図2に示されるように、溶解分離タンク11は、水平方向を長手方向とする横置き筒形のタンク本体12を備えている。このタンク本体12の長手方向一端部(図1右端部)には端面板13が溶接付けされており、この端面板13にはドレン口14が設けられ、このドレン口14は通常は弁により閉じられている。一方、タンク本体12の長手方向他端部(図1左端部)のフランジ部12fには、端面板15がパッキング16を介してボルト17およびナット18により取り付けられている。
タンク本体12の長手方向一側部(図1右側部)上には、加圧供給された気液混合流体Aをタンク本体12の長手方向一側部内に導入する気液混合流体圧入口部21が、タンク本体12の長手方向に沿ってタンク本体12の長手方向の全長に対しほぼ半分もの広範囲にわたって設けられている。この気液混合流体圧入口部21は、タンク本体12の上面部にタンク本体12の長手方向に沿って複数の気液混合流体圧入孔22が直線的に配置された状態で穿設され、これらの気液混合流体圧入孔22を囲むようにタンク本体12の上面部に入口枠23が溶接付けされ、この入口枠23の周縁に沿って設けられたフランジ部23fにシール部材23sを介して蓋板24が、図示しないボルトにより取り付けられ、この蓋板24に計器取付口25と、気液混合流体供給口26とが設けられたものである。
上記気液混合流体圧入口部21には、複数の気液混合流体圧入孔22に替えて、タンク本体12の長手方向に沿って細長く穿設されたスリット状の気液混合流体圧入孔を設けるようにしてもよい。
タンク本体12の長手方向一側部内から長手方向他側部(図1左側部)内に向かって、液中に気体を溶解させる溶解槽部27が設けられている。
タンク本体12の長手方向他側部内にタンク本体12の底部から中位まで立ち上げるように気液分離用の気液分離板28が立設されている。この気液分離板28において、タンク本体12のほぼ中心の高さにあたる途中部から溶解槽部27とは反対側に向かって上昇傾斜状に形成された斜面部28sが、下部に対し折曲形成されている。この気液分離板28の斜面部28sの上端より上方には、開口部29が設けられている。
タンク本体12の長手方向他側部の端面板15の下部には、気液分離板28を経てタンク本体12の下方に分離された液を取り出す液取出口31が設けられている。
タンク本体12の長手方向他側部の端面板15の上部には、気液分離板28を経てタンク本体12の上方に分離された気体を外部へ排出する気体抜き口32が設けられている。
気液分離板28とタンク本体12の長手方向他側部の端面板15との間には、液取出口31の上側に位置する液流制御板33が水平に設けられ、この液流制御板33には、気液分離板28に最も接近し液取出口31から最も離れた位置に通液穴34が開口されている。
気液分離板28と端面板15との間には、気液分離板28の上端を経た液を通液穴34を通して液取出口31に導く液取出通路35が形成されている。気液分離板28は、この液取出通路35と上記溶解槽部27との間に設置されている。
図3は、気液混合溶解装置41を示し、溶解分離タンク11と、この溶解分離タンク11の気液混合流体圧入口部21に気液混合流体Aを加圧供給する渦流ポンプ42とを具備している。この渦流ポンプ42は、溶解分離タンク11の下側に配置され、図示しないフレームにより一体的に構成されている。
渦流ポンプ42は、流量調整弁43を有する液吸込配管44に接続された液吸込口45から液Lを吸い込むとともに、気体吸込口46から空気などの気体Gを吸い込み、ポンプ本体47内で回転される羽根車により移送しながら気液を羽根車内で発生する多数の渦流により混合攪拌し、気液混合流体Aを吐出口48より吐出する。この吐出口48は配管49により溶解分離タンク11の気液混合流体圧入口部21に接続されている。
この溶解分離タンク11の気液混合流体圧入口部21には、圧力計51が設置され、この圧力計51により溶解分離タンク11の上部内に形成される気層部の圧力が計測される。
溶解分離タンク11の気体抜き口32に接続された配管52中には気体抜き流量を調整する気体抜き量調整弁53が設けられ、また、溶解分離タンク11の液取出口31に接続された配管54には液取出流量を調整する液取出量調整弁55が設けられているので、圧力計51を見ながら、気体抜き量調整弁53を開度調整するとともに、液取出量調整弁55を開度調整することで、気液の各流量と共に気層部56と液層部57の厚み(高さ)が適切なバランスを保つように調整する。
気体抜き量調整弁53を経た配管58は、余剰気体分離器61に接続され、この余剰気体分離器61の下部すなわち液溜り部62は、電磁弁63を経て渦流ポンプ42への液吸込配管44に接続され、余剰気体分離器61に設けられた液位検知スイッチ64により、余剰気体分離器61内の液位が所定位置まで上昇すると感知され、電磁弁63が開いて余剰気体分離器61内の液が渦流ポンプ42へ吸収される。
余剰気体分離器61の上部すなわち気体溜り部65は、配管66を経てドレン配管67に接続されている。
次に、図1乃至図3に示された実施の形態の作用効果を説明する。
渦流ポンプ42は、液吸込口45から液Lを吸い込むとともに気体吸込口46から空気などの気体を吸い込み、これらの気液をポンプ本体47内で回転される羽根車により移送しながら多数の渦流により混合攪拌し、気液混合流体Aを吐出口48より吐出する。
この気液混合流体Aは、配管49によって溶解分離タンク11の気液混合流体圧入口部21に加圧供給され、入口枠23内を経て複数の気液混合流体圧入孔22から溶解分離タンク11のタンク本体12内に噴射され、このタンク本体12内で激しく混合攪拌されつつ横方向(図1左方)へ移動し、溶解槽部27内での液中への気体の溶解が促進される。
このとき、横型のタンク本体12の長手方向の全長に対しほぼ半分にわたる広範囲に気液混合流体圧入孔22もしくはスリット状の気液混合流体圧入孔を設けることで、これらの圧入孔がタンク本体12の長手方向に広がるようにすることによって、タンク本体12内の長手方向の広範囲で気体と液体の衝突による接触面積を増やし、タンク全体で気体と液体とを攪拌して溶解を促すようにする。
この段階で、液中に溶解されなかった気体は、気泡として浮上し、タンク本体12内の上部に溜るが、特に、気液分離板28に沿って上方へ移動する液中の気泡は、気液分離板28の先端で下方へ向かって移動する液から分離し易く、タンク本体12内の上部で気層部56となり、気体抜き口32からタンク本体12の外部へ排出される。
すなわち、未溶解の気泡を分離するためにタンク本体12のほぼ中心レベルに相当する気液分離板28の途中部から上記溶解槽部27とは反対側に向かって上昇傾斜状に傾けた斜面部28sを設け、この斜面部28sにより気液混合流体を開口部29内の気層部56付近まで案内することで上昇流をつくり、気泡を気層部56に巻き上げることによって、小さなタンク内でも効率よく気泡を分離できる。
一方、気液分離板28の先端を回り込むようにして下降した液は、液流制御板33に衝突して、微細な気泡も振り払うように蛇行しながら、液流制御板33の通液穴34を通って液取出口31より外部の気体溶解液を利用する施設、例えば浴槽などに供給され、浴槽内などでマイクロバブルなどの微細気泡を発生させる。
このように、水平方向を長手方向とする横置き筒形のタンク本体12内に溶解槽部27および気液分離板28が設けられたので、コンパクトで気体溶解効率および気液分離効率の良い溶解分離タンク11を提供できる。
すなわち、加圧供給された気液混合流体Aを気液混合流体圧入口部21からタンク本体12の長手方向一側部内に導入する際に、タンク本体12の長手方向一側部内から長手方向他側部内にわたって形成される気層部56を巻き込むようにして気液混合流体をタンク本体12内の液中に噴射させるので、高い気体溶解効率が得られるとともに、液中に溶解しない気泡状態の気体は、気液分離板28に沿って上昇する液とともに上昇し、タンク本体12の長手方向他側部の下部に設けられた液取出口31に向かって下降する液から効率良く分離され、タンク本体12の上部内に形成される気層部56となって、タンク本体12の長手方向他側部の上部に設けられた気体抜き口32から外部へ排出されるので、高い気液分離効率が得られる。
特に、横置き筒形のタンク本体12の長手方向に沿って広範囲に気液混合流体圧入口部21を設けることで、タンク本体12内の長手方向の広範囲で気体と液体の衝突による接触面積を増やし、タンク全体で気体と液体とを攪拌して溶解を促すことができる。また、未溶解の気泡を分離するために気液分離板28の途中部から上記溶解槽部27とは反対側に向かって上昇傾斜状に形成された斜面部28sにより、気液混合流体を開口部29内の気層部56付近まで案内することで上昇流をつくり、気泡を気層部56に巻き上げることによって、小さなタンク内でも効率よく気泡を分離できる。
さらに、気液分離板28とタンク本体12の長手方向他側部の端面板15との間に水平に設けられた液流制御板33に、気液分離板28に最も接近し液取出口31から最も離れた位置に通液穴34を開口したので、気液分離板28を経て液取出口31に向かう液の流れに効率良く抵抗を与えることができ、より高い気液分離効率が得られる。
また、コンパクトな溶解分離タンク11に加えて、この溶解分離タンク11の下側に気液混合流体を加圧供給する渦流ポンプ42を配置したので、平面設置スペースがコンパクトな気液混合溶解装置41を提供できる。
本発明は、溶解分離タンク11および気液混合溶解装置41の製造業、販売業、施工業などに携わる者にとって利用可能性がある。
A 気液混合流体
G 気体
L 液
11 溶解分離タンク
12 タンク本体
15 端面板
21 気液混合流体圧入口部
27 溶解槽部
28 気液分離板
28s 斜面部
29 開口部
31 液取出口
32 気体抜き口
33 液流制御板
34 通液穴
41 気液混合溶解装置
42 渦流ポンプ

Claims (3)

  1. 水平方向を長手方向とする横置き筒形のタンク本体と、
    上記タンク本体の長手方向一側部上に長手方向に沿って設けられ、加圧供給された気液混合流体を上記タンク本体の長手方向一側部内に導入する気液混合流体圧入口部と、
    上記タンク本体の長手方向一側部内から長手方向他側部内に向かって設けられ、液中に気体を溶解させる溶解槽部と、
    上記タンク本体の長手方向他側部内にタンク本体の底部から立設され、途中部から上記溶解槽部とは反対側に向かって上昇傾斜状に形成された斜面部を有し、かつ上端の上方に開口部を形成する気液分離用の気液分離板と、
    上記タンク本体の長手方向他側部の下部に設けられ、上記気液分離板の上端を経て上記タンク本体の下方に分離された液を取り出す液取出口と、
    上記タンク本体の長手方向他側部の上部に設けられ、上記気液分離板を経て上記タンク本体の上方に分離された気体を外部へ排出する気体抜き口と
    を具備したことを特徴とする溶解分離タンク。
  2. 上記気液分離板と上記タンク本体の長手方向他側部の端面板との間には、上記液取出口の上側に位置する液流制御板が水平に設けられ、
    上記液流制御板には、上記気液分離板に最も接近し上記液取出口から最も離れた位置に通液穴が開口された
    ことを特徴とする請求項1記載の溶解分離タンク。
  3. 請求項1または2記載の溶解分離タンクと、
    上記溶解分離タンクの下側に配置され、上記溶解分離タンクの上記気液混合流体圧入口部に気液混合流体を加圧供給する渦流ポンプと
    を具備したことを特徴とする気液混合溶解装置。
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