実施例1のパチンコ機を、図面に基づいて詳細に説明する。図1〜図7は、それぞれパチンコ機10の正面図、前方斜視図、背面図、右側面図、左側面図、平面図及び底面図である。図8は、遊技盤30の正面図である。図9は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。図10は、第3図柄表示装置42の表示内容を示す説明図である。
図1,図2に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成し遊技場(ホール)の遊技島に固定される外枠11と、この外枠11の一側部(例えば正面視における左側部)を開閉軸J1として外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12と、この内枠12の一側部(例えば正面視における左側部)を開閉軸J2として内枠12に対して開閉自在に取り付けられる前面枠セット14とを備えている。
外枠11は、木製の板材により全体として正面視で矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。本実施の形態では、例えば、外枠11の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)としている。なお、外枠11は、樹脂やアルミニウム等の軽金属などにより構成されていてもよい。
内枠12は、大別すると、その外形を形成する主要部材としての樹脂ベース12a(図2参照)と、この樹脂ベース12aに取り付けられる遊技盤30(図8参照)とを備えている。また、内枠12は、図1,図2に示すように、樹脂ベース12aの前面側で片開き自在な前面枠セット14を備えている。
具体的には、樹脂ベース12aは、正面視で、その外形が略矩形状で、かつ、その略中央箇所を開口中心とする開口部(後述する遊技領域30a(図8参照)と同等の大きさの開口)が形成された板状部材としている。
前面枠セット14は、図1に示すように、正面視左側で上下方向の開閉軸J2を軸心にして当該内枠12に対して開閉可能に取り付けられている。詳細には、前面枠セット14は、正面視で左側を開閉基端側とし右側を開閉先端側として前方へ回動可能とされている。
遊技盤30(図8参照)は、その遊技領域30aを樹脂ベース12aの開口部に位置させるようにして当該樹脂ベース12aの背面側より着脱自在に取り付けられる。
ここで、もう少し詳細に前面枠セット14について説明する。
前面枠セット14は、図1に示すように、それを正面視すると、最下部に位置する下皿部13と、この下皿部13の上側に位置する上皿部21と、この上皿部21の上側に位置するガラス枠部23と、下皿部13及び上皿部21の右側に位置する大型立体キャラクタ部25とに大別される。
これらの下皿部13、上皿部21、ガラス枠部23及び大型立体キャラクタ部25を、前面枠セット14の樹脂成形部品であるベース板体(図示省略)の前面側各箇所にそれぞれ取り付けることで、前面枠セット14が構成されている。
下皿部13は、図1に示すように、下皿15を形成する部品とその部品を囲う部品等とが一体化された部品であり、前面枠セット14の最下部箇所に位置するように、ネジ等の締結具によりベース板体(図示省略)の正面視で最下部箇所に固定されている。この下皿部13は、その前面側に、下皿15と球抜きレバー17とを備えている。
球受皿としての下皿15は、図1,図2に示すように、当該パチンコ機10の正面視で大型立体キャラクタ部25の左側箇所に設けられ、前面枠セット14の横幅半分程度の大きさとしており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能である。球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜く(排出する)ためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所(例えば略中央箇所)に形成された円形排出部15a(図2参照)が開口され、下皿15内に貯留された遊技球を下皿15の底面における開口された円形排出部15aを通して下方向外部に抜くことができる。
大型立体キャラクタ部25は、図1に示すように遊技球発射ハンドル18を備えている。遊技球発射ハンドル18は、下皿15よりも右方で手前側に突出して配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、発射装置229(図3、図9参照)によって遊技球が遊技盤30(図8参照)の方へ打ち込まれる。
上皿部21は、図1に示すように、上皿19を形成する部品とその部品を囲う部品等とが一体化された部品であり、前面枠セット14の下部箇所(前述の下皿15の上方位置)に位置するように、ネジ等の締結具によりベース板体(図示省略)の正面視で下部箇所に固定されており、遊技球の受皿としての上皿19を備えている。ここで、上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら発射装置229の方へ導出するための球受皿である。
また、上皿部21は、図1、図2及び図6に示すように、その上面箇所に、遊技者によって操作される各種の操作ボタンを備えている。これらの操作ボタンとしては、図2に示すように、上皿部21の上面箇所における上皿19の球貯留空間に近い箇所に設けられたOKボタン80と、このOKボタン80の左側の近傍箇所に設けられた左指示用ボタン81と、OKボタン80の右側の近傍箇所に設けられた右指示用ボタン82と、OKボタン80の手前側箇所(OKボタン80よりも遊技者に近い箇所)も横並びに配列された4個の選択ボタン71〜74(図6に示すように平面視で、丸形、三角形、正方形及び菱形とした操作ボタン)とが挙げられる。
4個の選択ボタン71〜74は、パチンコ機10からその使い方が強制されるものではなく、遊技者が自由に使うことができるものである。また、4個の選択ボタン71〜74は、押下する毎に発光するように、その内部に例えばフルカラーLEDを備えており、押す度にボタンの発光色が変化するものである。例えば、白色発光→赤色発光→黄色発光→緑色発光→青色発光→元の白色発光に戻るようにし、色毎に数種類の発光パターンを用意するようにしてもよい。
ガラス枠部23は、図1に示すように、上皿部21の上側に形成された窓部101と、この窓部101の周囲に設けられた各種の電飾部(第1電飾部300、第2電飾部302及び第3電飾部304)と音出力部24とを備えている。
音出力部24は、図1に示すように、前面枠セット14の正面視で上部の左右2箇所に設けられ、その前面枠セット14の内部あるいは背面箇所に設けられたスピーカからの音を出力するための複数個の出力口で形成されている。この出力口は、図1では一部のみ図示し、全体図示を省略している。
詳述すれば、前面枠セット14には、図1に示すように、上皿部21の上側に位置するガラス枠部23の中央箇所に、遊技盤30の遊技領域30a(図8参照)のほとんどを外部から視認することができるよう略縦長楕円形状の窓部101が形成されている。詳しくは、窓部101は、略縦長楕円形状で中央が空洞(開口部101a)となっており、その開口部101aを略縦長楕円形状等のガラス板137で覆うように、図示省略のガラスユニットが前面枠セット14の背面側に取り付けられたものである。このガラスユニットは、二枚のガラス板137を前後方向に近設させて並べた二重ガラス構造としている。なお、窓部101の前記略中央部が直線状になるようにし、ガラス板137もその形状に合わせるようにしてもよい。また、ガラス板137は、ガラスに限定されず、所定の強度がある透明板であればその材質などは問わない。
さらに、ガラス枠部23は、図1に示すように、窓部101の周囲に、第1電飾部300、第2電飾部302及び第3電飾部304を備えている。詳述すれば、前面枠セット14は、図1に示すように、その正面視した状態で窓部101の周囲で左箇所に、LED等を内蔵した第1電飾部300(左側電飾部)を、窓部101の周囲で右箇所に、LED等を内蔵した第2電飾部302(右側電飾部)を、窓部101の周囲で上箇所に、LED等を内蔵した第3電飾部304(上側電飾部)を備えている。これらの電飾部は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。
パチンコ機10では、第1電飾部300、第2電飾部302及び第3電飾部304は、大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。その他、パチンコ機10の第1電飾部300及び第2電飾部302には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが備えられている。
また、窓部101の周縁で右斜め下箇所には、内枠12の表面や遊技盤30の表面等の一部を視認できるよう透明樹脂からなる小窓107が設けられている。この小窓107の所定箇所を平面状としているので、遊技盤30の右下隅部に貼り付けられた証紙などを、小窓107の当該平面状箇所から機械で好適に読み取ることができる。
また、窓部101の右下方の大型立体キャラクタ部25には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード(例えばプリペイドカード)等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、貸球操作部120にさらに度数表示部(図示省略)を設けるようにしてもよい。この度数表示部(図示省略)は、カード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
また、大型立体キャラクタ部25は、図1,図2に示すように、遊技領域30aの方を向くように前面枠セット14に設けられているので、遊技者を自然に遊技領域30aに注視させることができる。
また、大型立体キャラクタ部25は、図1,図2に示すように、遊技球発射ハンドル18の少なくとも一部を含む大きさのキャラクタとし、遊技球発射ハンドル18は大型立体キャラクタ部25と関連する装飾(例えば、色や模様や形状などの少なくとも一つが同じ装飾)が施されているので、大型立体キャラクタ部25と一体感を持たせた遊技球発射ハンドル18とすることができる。さらに、本実施例1の大型立体キャラクタ部25を有するパチンコ機(遊技機)は、このような大型立体キャラクタ部25を有しない他のパチンコ機(遊技機)と明確に区別でき、他の遊技機よりも際立たせることができる。
また、前面枠セット14は、図1に示すように、パチンコ機10の正面視で、右上隅部に「ホタテ貝」を象ったキャラクタ部26aが設けられている。このキャラクタ部26aは、例えば払出異常を発光表示する発光部でもある。また、図1に示すように、前面枠セット14の左上隅部には、女性の顔(例えば、マリンちゃん)を象ったキャラクタ部26bが設けられている。また、図1に示すように、前面枠セット14の右側の音出力口24及び左側箇所には、「カニ」を象ったキャラクタ部26cが設けられ、前面枠セット14の左側の音出力口24及び右側箇所には、「タコ」を象ったキャラクタ部26dが設けられている。また、球抜きレバー17は、図1に示すように「魚」を象った形状を採用している。
次に、図8を用いて遊技盤30の構成を説明する。遊技盤30は、図8に示すように、正面視で四角形状の木製(例えば、合板)でその左側の両角部が取れたような形状の遊技板30bを備えており、その周縁部(後述するレール51,52の外側部分)が内枠12の樹脂ベース12a(図2参照)の裏側に当接した状態で取り付けられている。この遊技盤30の前面側の略中央部分たる遊技領域30aは、前面枠セット14のベース板体(図示省略)の略楕円形状の図1に示した窓部101のガラス板137を通じて、当該前面枠セット14の前方外側から視認可能である。
また、遊技盤30は、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33(例えば作動チャッカ)、第3の始動口34(例えばスルーゲート)及び可変表示装置ユニット35を備えている。これらの一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33、第3の始動口34及び可変表示装置ユニット35は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通穴にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。
始動入賞装置33は、図2に示すように、上から順に、第1の始動口33a(例えば作動チャッカ)と第2の始動口33b(例えば作動チャッカ)とが上下に配設された単一の入賞装置で構成されている。そして、上部側の第1の始動口33aには第1の始動口33a用の図示省略の作動口スイッチ(通過検出スイッチ)が設けられ、この第1の始動口33aへの入球は、その第1の始動口33a用の作動口スイッチにより検出される。また、下部側の第2の始動口33bには第2の始動口33b用の図示省略の作動口スイッチ(通過検出スイッチ)が設けられ、この第2の始動口33bへの入球は、その第2の始動口33b用の作動口スイッチにより検出される。上述した上部側の第1の始動口33aへの遊技球の入球または下部側の第2の始動口33bへの遊技球の入球のどちらの場合にも、それが始動入賞であることに変わりは無く、それらの入球を個別に検出できる。
また、一般入賞口31への入球が検出スイッチ(図示省略の入賞口スイッチ)で検出され、可変入賞装置32への入球が検出スイッチ(図示省略のカウントスイッチ)でそれぞれに検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。
例えば、第1の始動口33a、第2の始動口33bへの入球の場合には、3個の賞球払い出しがされる。また、一般入賞口31及び可変入賞装置32への入球の場合には、10個の賞球払い出しがされる。なお、これらの賞球の個数は任意であり、種々の個数としてもよい。
なお、第3の始動口34に遊技球が入球し、当該入球が検出スイッチ(図示省略の通過検出スイッチ)で検出されるが、当該第3の始動口34へ入球しても、遊技球の払い出しは実行されない。
その他に、図8に示すように、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内される。遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘39が植設されているとともに、風車37等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示装置ユニット35は、図8に示すように、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの入賞をトリガとして、識別情報としての第1図柄(例えば特別図柄)を変動表示する第1図柄表示装置40と、第3の始動口34の通過をトリガとして、第2図柄(例えば普通図柄)を変動表示する第2図柄表示装置41と、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの入賞をトリガとして、第3図柄(例えば装飾図柄)を変動表示する第3図柄表示装置42とを備えている。
第1図柄表示装置40は、図8に示すように、例えば、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器(例えば、小数点付き7セグメントLED表示器)である第1セグメント表示部40aを備えている。この第1セグメント表示部40aは、第1の始動口33aまたは第2の始動口33bへの入球に基づいて変動発光等する。さらに、第1図柄表示装置40は、図8に示すように、第1セグメント表示部40aにおける変動表示の保留数を示す保留ランプ40cを備えている。
第1セグメント表示部40aは、第1の始動口33aまたは第2の始動口33bへの入球に基づいて、各セグメント発光部をランダムあるいは順番に発光変更することで、第1図柄の変動表示状態(本実施例では各セグメント発光部の発光変動態様)を発生させ、その発光変動の停止時に、例えば、第1記号(例えば数字や文字など)を発光表示すると確変大当たり(特定当たり)を意味し、第2記号(例えば数字や文字など)を発光表示すると潜伏確変大当たり(潜伏特定当たり)を意味し、第3記号(例えば数字や文字など)を発光表示すると通常大当たり(非特定当たり)を意味し、第4記号(例えば数字や文字など)を発光表示すると外れを意味する。なお、第1セグメント表示部40aによる第1記号〜第4記号の表示は、一般の遊技者が見ても何を意味するのか知らないため、遊技者がそれを見ただけでは、確変大当たり、潜伏確変大当たり、通常大当たりまたは外れを示すかが分からない(あるいは分かり難い)表示としている。
このように確変大当たり(特定当たり)や潜伏確変大当たり(潜伏特定当たり)や通常大当たり(非特定当たり)となると、可変入賞装置32が後述する特定遊技状態(例えば、大当たり状態)となる。
なお、この第1図柄表示装置40として、少なくとも2色以上の発光が可能なタイプの単一又は複数個のLEDを採用してもよい。具体的には、第1図柄表示装置40として、例えば赤色と青色に発光可能な2個のLEDを採用した場合を例に挙げると、各LEDの発光色を交互に変更させることで、第1図柄(各LEDの発光色態様)の変動表示状態を発生させ、例えば、両方のLEDが赤色発光状態で停止すると確変大当たり(特定当たり)を示し、一方のLEDが赤色発光状態で停止しかつ他方のLEDが消灯すると潜伏確変大当たり(潜伏特定当たり)を示し、両方のLEDが青色発光状態で停止すると通常大当たり(非特定当たり)を示し、両方のLEDが互いに異なる色の発光状態で停止すると外れを示すことが挙げられる。また、第1図柄表示装置40を構成する第1セグメント表示部40a及び保留ランプ40cのうち少なくとも一つを、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRTまたはドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成してもよいし、特に第3図柄表示装置42の表示画面42aに表示する構成としてもよい。また、第1図柄表示装置40にて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成または複数種の色が表示される構成などが考えられる。
第2図柄表示装置41は、第2図柄用としての例えば「○」が描かれた表示部41aと、第2図柄用としての例えば「×」が描かれた表示部41bと、保留ランプ41cとを有し、遊技球が第3の始動口34を通過する毎に例えば表示部41a,41bによる表示図柄(普通図柄)が変動し、その変動表示が所定図柄で停止した場合に下部側の第2の始動口33bが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。遊技球が第3の始動口34を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ41cにて点灯表示される。なお、表示部41a,41bは、その内部にLED(発光ダイオード)を有しており、このLEDの発光(あるいはランプの点灯)を切り換えることにより変動表示される構成としている。また、第2図柄表示装置41及び保留ランプ41cのうち少なくとも一つを、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRTまたはドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成してもよいし、特に第3図柄表示装置42の表示画面42aに表示する構成としてもよい。
第3図柄表示装置42では、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの入賞に基づき第1図柄表示装置40にて第1図柄の変動表示と所定の表示(停止表示)が行われる場合にそれに合わせて第3図柄の変動表示と所定の表示(停止表示)が行われる。なお、第3図柄表示装置42では、第1の始動口33aまたは第2の始動口33bへの入賞をトリガとした表示演出だけでなく、大当たり当選となった後に移行する特定遊技状態中の表示演出などが行われる。
第3図柄表示装置42は、例えば液晶表示装置で構成されており、後述する表示制御装置45により表示内容が制御される。第3図柄表示装置42には、例えば図10に示すように、左、中及び右の3つの装飾図柄列L,M,Rが表示される。各装飾図柄列L,M,Rは複数の装飾図柄によって構成されており、これら装飾図柄が装飾図柄列L,M,R毎にスクロールされるようにして第3図柄表示装置42に可変表示される。なお本実施の形態では、第3図柄表示装置42(液晶表示装置)は、例えば、11インチサイズの大型の液晶ディスプレイを備える。可変表示装置ユニット35には、正面視した状態で第3図柄表示装置42の表示画面42aをほぼ囲むようにしてこの第3図柄表示装置42の前方側にセンターフレーム47が配設されている。本実施形態では第3図柄表示装置42として液晶表示装置を採用するが他の種類の画像表示装置(例えば、PDP:プラズマ・ディスプレイ・パネルや、EL:エレクトロ・ルミネッセンス・ディスプレイや、有機ELなど)を採用してもよい。
図8に示す可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない閉状態(あるいは、入賞し難い閉状態としてもよい)になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるものである。このように、大当たりの際に可変入賞装置32が開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動される状態は、特定遊技状態(例えば、大当たり状態)と呼ばれ、可変入賞装置32に多数の遊技球が入球(入賞)し、その入賞に対して大量の遊技球が賞球払い出しされることから、遊技者にとって有利な遊技状態となっている。つまり、本実施例のパチンコ機10は、遊技球の投入数(発射装置229による遊技球の遊技領域30aへの発射数)の方が、遊技球の賞球払出数(一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33a、第2の始動口33bなどへの遊技球の入球に基づく賞球払出数)よりも多い通常遊技状態(遊技球消費状態)と、遊技球の賞球払出数の方が遊技球の投入数よりも多い特定遊技状態(例えば、大当たり状態)とに状態変移可能なものである。
より詳しくは、第1の始動口33aまたは第2の始動口33bに対し遊技球が入賞すると第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aが変動表示され、その変動停止後の第1セグメント表示部40aの表示が予め設定した記号で停止した場合に特定遊技状態が発生する。例えば、第1記号を停止表示する場合には、確変大当たり(特定当たり)の特定遊技状態に当選したことを意味し、第2記号を停止表示する場合には、潜伏確変大当たり(潜伏特定当たり)の特定遊技状態に当選したことを意味し、第3記号を停止表示する場合には、通常大当たり(非特定当たり)の特定遊技状態に当選したことを意味し、第4記号を停止表示する場合には外れ(特定遊技状態に落選したこと)を意味する。
そして、特定遊技状態の発生の場合には、可変入賞装置32は、その大入賞口32aが所定の開放状態となり、遊技球が入賞しやすい状態(大当たり状態)になるよう構成されている。具体的には、当該開放状態についての所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口32aが所定回数(例えば16ラウンド数)繰り返し開放される。また、遊技球が第1の始動口33a及び第2の始動口33bを通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ40cにて表示される。なお、保留ランプ40cは、第3図柄表示装置42の表示画面42aの一部で保留表示等される構成等であっても良い。
また、遊技盤30には、図8に示すように、発射装置229(図3参照)から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するための2本のレール51,52が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は2本のレール51,52の後述する球案内通路49を通じて所定の遊技領域30aに案内される。2本のレール51,52は長尺状をなすステンレス製の金属帯状部材であり、内外二重に遊技盤30に取り付けられている。内レール51は、遊技盤30の正面視で、略縦楕円のうちでその左斜め上から時計回りで右斜め下までの箇所を除いた形状に形成されている。外レール52は、一部(主に左側部)が内レール51に向かい合うようにして形成されている。かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51,52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路49が形成されている。なお、球案内通路49は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール51の先端部分(図8の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51及び外レール52間の球案内通路49から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路49内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、遊技盤30が内枠12に取り付けられた状態において、外レール52における、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図8の右上部:外レール52の先端部に相当する部位)には、返しゴム54が位置している。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって跳ね返されるようになっている。外レール52は、長尺状をなすステンレス製の金属帯としているので、遊技球の飛翔をより滑らかなものとする、つまり遊技球の摩擦抵抗を少なくすることができる。なお、図8に示すように、外レール52の先端部(図8の右上部)から内レール51の右側先端部(図8の右下部)までは、第1図柄表示装置40での遊技領域30a側の壁部56と、内枠12に形成された壁部55(図8に破線で示す)とが位置することにより、遊技領域30aが仕切られている。
なお、図8に示すように、遊技盤30の右下隅部は、証紙(例えば製造番号が記載されている)等のシールSL(プレートとしてもよい)を貼着するためのスペースである。遊技盤30の右下隅部に、証紙等のシールSLを貼着することで、遊技盤30と証紙との一義性を持たせることができる。
次に、遊技盤30の遊技領域30aについて説明する。遊技領域30aは、図8に示すように、内レール51と外レール52との内周部(内外レール)により略縦長円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、遊技盤30の盤面上に区画される当該遊技領域30aが大きく構成されている。
本実施の形態では、遊技領域30aを、パチンコ機10の正面から見て、内レール51及び外レール52によって囲まれる領域のうち、内外レール51,52の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。従って、遊技領域30aと言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域30aの向かって左側限界位置は外レール52によってではなく内レール51によって特定される。また、遊技領域30aの向かって右側限界位置は壁部55(内枠12の一部)によって特定される。また、遊技領域30aの下側限界位置は内レール51によって特定される。また、遊技領域30aの上側限界位置は外レール52によって特定される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、発射装置229には、前面枠セット14の図示省略の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。図3に示すように、パチンコ機10は、その背面(実際には内枠12及び遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるとともに所定の制御基板が前後に重ねられる(例えば、後述する図9の払出制御基板311aが背面視で手前側で、電源装置313の電源制御基板及び発射制御装置312の発射制御基板が払出制御基板311aよりも奥側に位置する)ようにして配置されており、さらに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構部352)や樹脂製の保護カバー353等が取り付けられている。本実施の形態では、各種制御基板を図3に示す複数(3個)の取付台230〜232に分けて搭載してそれらを各制御基板ユニットとし、各制御基板ユニットが個別に内枠12又は遊技盤30の背面に装着するようにしている。具体的には、図3に示すように、主制御装置261を取付台230に搭載し、サブ制御装置262を取付台232に搭載してそれぞれユニット化すると共に、払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313を取付台231に搭載してユニット化している。
また、払出機構部352は、図3に示すように、各種部品(後述するタンク355、タンクレール356、ケースレール357、払出装置358及び電源スイッチ基板382)がパチンコ機10の背面視で逆Lの字状に配設されて構成されており、払出機構部352及び保護カバー353も1ユニットとして一体化されており、当該ユニットを裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されており、さらにこれに加え、一部に支軸部を設けて内枠12又は遊技盤30の背面に対して開閉できる構成としている。これは、裏パックユニット203とその他構成とが前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
また、遊技盤30の背面には、各種入賞口などの遊技球の通過を検出するための入賞感知機構などが設けられている。具体的には、遊技盤30表側の一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ(図示省略)が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ(図示省略)が設けられている。カウントスイッチは入賞球をカウントするスイッチである。また、第1の始動口33a,第2の始動口33bに対応する位置には第1の始動口33a用の作動口スイッチ(図示省略)と第2の始動口33b用の作動口スイッチ(図示省略)(図示省略)とがそれぞれ設けられ、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの遊技球の入球をそれぞれの作動口スイッチで検出される。第3の始動口34に対応する位置にはゲートスイッチが設けられ、第3の始動口34への遊技球の通過を当該ゲートスイッチで検出される。
一般入賞口31の入賞口スイッチ(図示省略)及び第3の始動口34のゲートスイッチは、図示しない電気配線を通じて盤面接続基板(図示省略)に接続され、さらにこの盤面接続基板が後述する主制御装置261内の主制御基板261a(図9参照)に接続されている。また、可変入賞装置32のカウントスイッチは大入賞口中継端子基板(図示省略)に接続され、さらにこの大入賞口中継端子基板がやはり主制御基板261aに接続されている。これに対し、第1の始動口33a及び第2の始動口33bの各作動口スイッチは中継基板を介さずに直接に主制御基板261aに接続されている。
その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口32aを開放するための大入賞口ソレノイドが設けられ、下部側の第2の始動口33bには、電動役物を開放するための作動口ソレノイドが設けられている。
上記入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主制御装置261内の主制御基板261aに取り込まれ、該主制御基板261aよりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板311aに送信される。そして、該払出制御基板311aの出力により所定数の遊技球の払出が実施される。
図3に示すように、主制御装置261は、パチンコ機10の背面視における下側の取付台230に搭載され、サブ制御装置262は、パチンコ機10の背面視における上側の取付台232に搭載されている。ここで、主制御装置261は、図9に示すように、主たる制御を司るCPU501と、遊技プログラムを記憶したROM502と、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM503と、各種機器との連絡をとる入出力ポート505と、各種抽選の際に用いられる乱数発生器(図示省略)と、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路(図示省略)などを含む主制御基板261aを具備しており、この主制御基板261aが透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263(被包手段)に収容されて構成されている。なお、基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは、封印ユニット261cによって開封不能に連結され、これにより基板ボックス263が封印されている。
また、サブ制御装置262は、例えば主制御装置261内の主制御基板261aからの指示に従い音声やランプ表示の制御や表示制御装置45の制御を司るCPU551や、その他ROM552、RAM553、バスライン554及び入出力ポート555等を含むサブ制御基板262aを具備しており、このサブ制御基板262aが透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて構成されている。後述する電源基板より供給される電源はサブ制御装置262を介して表示制御装置45に出力される。
図3に示すように、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が取付台231に搭載されている。払出制御装置311は制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備している。また、発射制御装置312は発射制御基板を具備している。また、電源装置313は電源制御基板を具備している。払出制御装置311の払出制御基板311aは、賞球や貸出球の払出を制御する。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射装置229(図9参照)の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。本実施例の発射装置229は、発射ソレノイド(図示省略)への通電/非通電に従って進退自在な発射槌部(図示省略)で遊技球を打ちつけて発射させるソレノイド式発射部品を採用している。なお、それ以外の発射装置229として、発射モータの駆動に従って動作する発射杵で遊技球を打ちつけて発射させる機械式発射部品や、電磁場を発生させることで遊技球を発射させる電磁式発射部品など種々のタイプのものを採用してもよい。カードユニット接続基板314は、パチンコ機前面の貸球操作部120(図1参照)及び図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックスにそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、前述した主制御装置261と同様、基板ボックス311b(被包手段)を構成するボックスベースとボックスカバーとが封印ユニット(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス311bが封印されている。
払出制御装置311には、図3に示すように、状態復帰スイッチ311cが設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ311cが押下されると、払出モータ358a(図9参照)がゆっくり正回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られている。
また、電源監視基板261bにはRAM消去スイッチ323が設けられている。パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できる。従って、通常手順で(例えばホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入することとしている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、図3に示すように、樹脂成形された保護カバー353と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。
裏パックユニット203は、その最上部に上方に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備(遊技島設備)から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに下り傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。ケースレール357の最下流部には、払出装置358が設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は払出通路(図示省略)等を通じて上皿19に供給される。
また、タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360が設けられている。例えば、バイブレータ360が例えば2本のネジでタンクレール356に締結されて取り付けられる。さらに、バイブレータ360は、タンクレール356に面接触するのではなく、当該2本のネジの部分で接触しており、バイブレータ360による振動がより効果的にタンクレール356に伝わる。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりが解消される。
払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板(図示省略)が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ONまたは電源OFFとされる。
タンク355から払出通路(図示省略)に至るまでの払出機構部352は何れも導電性を有する樹脂材料(例えば導電性ポリカーボネート樹脂)にて成形され、その一部にて接地(アース)されている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制される。
なお、図3に示すように、内枠12の右上側には、内枠12が外枠11に対して開かれたことを検出する内枠開検出スイッチ388が設けられている。内枠12が開かれると、内枠開検出スイッチ388からホール内(パチンコ店内)用コンピュータへ出力される。
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図9を用いて説明する。パチンコ機10は、主制御装置261と、払出制御装置311と、発射制御装置312と、サブ制御装置262と、表示制御装置45と、電源装置313などを備えている。以下に、これらの装置を個別に詳細に説明する。
パチンコ機10の主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成としており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアを備えている。
つまり、停電などの発生により電源が切断された場合において、主制御装置261のCPU501は、通常処理を最後までを実行するので、RAM503は、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のカウンタ用バッファや保留球格納エリアの内容を記憶保持するだけでよく、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させることができる。具体的には、電源切断時における通常処理の途中の遊技情報についての各レジスタやI/O等の値を記憶しておくための専用のバックアップエリアをRAM503に設ける必要がない。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号S1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、発射制御装置312、サブ制御装置262、第1図柄表示装置40、第2図柄表示装置41や、その他図示しないスイッチ群などが接続されている。また、主制御装置261は、第1図柄表示装置40における第1図柄の変動表示と、第2図柄表示装置41における第2図柄の変動表示とを制御する機能を備えている。
払出制御装置311のRAM513は、前述した主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成としており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアを備えている。
RAM513は、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時の状態に関する情報を記憶保持する。つまり、このRAM513の記憶保持は、NMI割込み処理と払出制御処理の後半部分のステップとによって電源切断時に実行され、逆にRAM513の記憶情報の復帰は、電源入時の復電処理において実行される。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
図9に示すように、発射制御装置312は、発射装置229による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置229は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、発射制御装置312は、払出制御装置311からのカードユニット接続信号S4(前述したカードユニットがパチンコ機10に接続されている場合に出力される信号である)と、遊技者が遊技球発射ハンドル18をタッチしている場合に出力されるタッチ検出信号S5と、遊技球発射ハンドル18に設けられている、発射を停止させるための発射停止スイッチ18aが操作されていない場合に出力される発射維持信号S6との全てが入力されていることを条件に、発射許可信号S7を主制御装置261に出力する。また、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じたボリューム信号S10が当該遊技球発射ハンドル18から発射制御装置312に入力されており、発射制御装置312はこのボリューム信号S10を主制御装置261に出力する。
すなわち、発射許可信号S7がON(ハイレベル)である期間は発射許可状態であり、発射許可信号S7がOFF(ローレベル)である期間は発射不許可状態である。つまり、主制御装置261は、入力される発射許可信号S7がONである期間において、遊技球を発射する発射ソレノイド(図示省略)の制御を行う発射制御信号S8(パルス信号)と、発射レールに遊技球を送る球送りソレノイドの制御を行う球送り制御信号S9(パルス信号)とを、発射制御装置312に所定の繰り返し周期で繰り返し出力する。なお、発射制御信号S8(パルス信号)の振幅値は、主制御装置261においてボリューム信号S10に基づいて決定されており、例えば遊技球発射ハンドル18の操作量が大きいほど発射制御信号S8(パルス信号)の振幅値が大きくなる。発射制御装置312は、発射制御信号S8及び球送り制御信号S9に基づいて発射装置229を駆動制御し、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。逆に、主制御装置261は、入力される発射許可信号S7がOFFである期間においては、発射制御信号S8及び球送り制御信号S9を発射制御装置312に出力せず、発射装置229によって遊技球が発射されることはない。
表示制御装置45は、第3図柄表示装置42における第3図柄(装飾図柄)の変動表示を制御するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527の入力にはサブ制御装置262の出力が接続され、入力ポート527の出力には、CPU521、ROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529の出力には液晶表示装置である第3図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、主制御装置261からの各種コマンドがサブ制御装置262で編集等されて送信される各種コマンドに基づいて、第3図柄表示装置42における装飾図柄表示を制御する。ROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
ビデオRAM524は、第3図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、第3図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、第3図柄表示装置42に表示される装飾図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して第3図柄表示装置42に表示させるものである。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給するための電源部541とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
図9に示すように、主制御装置261は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263内に、主制御基板261aと、この主制御基板261aとは別体の電源監視基板261bとを備えている。電源監視基板261bは、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号S1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541で交流24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった時間が例えば20ミリ秒を超えた場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号S1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号S1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、電源部541で監視している交流24ボルトが22ボルト未満となった時間が20ミリ秒を越えた後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアするための回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号S2を主制御基板261aに出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261においてRAM503のデータがクリアされ、払出制御装置311は主制御装置261からの初期化コマンドを受けるとRAM513のデータがクリアされる。
ところで、第3図柄表示装置42(液晶表示装置)には、図10に示すように、左・中・右の3つの装飾図柄列L,M,Rが設定されており、装飾図柄列L,M,R毎に上装飾図柄、中装飾図柄、下装飾図柄の3個ずつの装飾図柄が変動表示される。本実施の形態では、一連の図柄は、「0」〜「9」の数字を各々付した主装飾図柄SZと、菱形状の絵図柄からなる副装飾図柄FZとにより構成されており、数字の昇順又は降順に主装飾図柄SZが表示されると共に各主装飾図柄SZの間に副装飾図柄FZが配されて一連の装飾図柄列L,M,Rが構成されている。そして、周期性を持って主装飾図柄SZと副装飾図柄FZが上から下へと変動表示されるようになっている。
かかる場合、左装飾図柄列Lにおいては、上記一連の装飾図柄が降順(すなわち、主装飾図柄SZの番号が減る順)に表示され、中装飾図柄列M及び右装飾図柄列Rにおいては、同じく上記一連の装飾図柄が昇順(すなわち、主装飾図柄SZの番号が増える順)に表示される。そして、左装飾図柄列L→右装飾図柄列R→中装飾図柄列Mの順に変動表示が停止し、その停止時に第3図柄表示装置42上の5つの有効ライン、すなわち上ラインL1、中ラインL2、下ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5の何れかで主装飾図柄SZが大当たり図柄の組合せ(本実施の形態では、同一の主装飾図柄SZの組合せ)で揃えば大当たりとして特別遊技動画が表示される。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
本実施の形態では、主制御装置261内のCPU501は、役物作動に係る乱数と、遊技の用に供するその他の乱数とを用いて、第1図柄表示装置40の抽選(大当たり抽選:第1図柄の大当たり抽選)や図柄表示の設定や、第2図柄表示装置41の抽選(第2図柄の当たり抽選)や図柄表示の設定や、第3図柄表示装置42の装飾図柄(第3図柄)の変動表示に関する抽選やその設定を行うこととしている。
具体的には、本実施例のパチンコ機10では、役物作動に係る乱数として、図11に示すように、第1図柄表示装置40の大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、第1図柄表示装置40の大当たり図柄の選択に使用する大当たり図柄カウンタC2と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINI1と、第2図柄表示装置41の当たりの抽選に使用する第2図柄乱数カウンタC4と、第2図柄乱数カウンタC4の初期値設定に使用する初期値第2図柄乱数カウンタCINI2と、を用いている。
また、このパチンコ機10では、遊技の用に供するその他の乱数として、図11に示すように、第3図柄表示装置42の装飾図柄の変動パターン選択に際して大まかにその変動パターンの種類を特定するための停止パターンの選択に使用する停止パターン選択カウンタC3と、第3図柄表示装置42の装飾図柄の変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1,CS2,CS3と、第2図柄表示装置41の外れ図柄選択に使用する第2図柄外れ図柄カウンタC5と、を用いている。上述した各カウンタは、CPU501で実行されるプログラムにより構成されている。
例えば、「停止パターン0」は複数種類の完全外れ変動パターンからなる完全外れ変動パターン群を示すものであり、「停止パターン1」は複数種類の前後外れリーチ変動パターンからなる前後外れリーチ変動パターン群を示すものであり、「停止パターン2」は複数種類の前後外れ以外リーチ変動パターンからなる前後外れ以外リーチ変動パターン群を示すものであり、「停止パターン3」は複数種類の通常大当たり変動パターンからなる通常大当たり変動パターン群を示すものであり、「停止パターン4」は複数種類の確変大当たり変動パターンからなる確変大当たり変動パターン群を示すものである。
これら全てのカウンタC1〜C5,CINI1〜CINI2,CS1〜CS3は、その更新の都度、前回値に「1」が加算され(以下、「更新」という)、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値が図11に示すRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜それぞれ格納される。また、RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
上述した各カウンタについて図11を用いて以下に詳細に説明する。大当たり乱数カウンタC1は、例えば「0」〜「599」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「599」)に達した後「0」に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINI1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINI1は、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜599)、後述するタイマ割込み(図16参照)毎に1回更新されるとともに、後述する通常処理(図13参照)の残余時間内で繰り返し更新される。大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本実施の形態では後述するタイマ割込み(図16参照)毎に1回)更新され、遊技球が第1の始動口33a,第2の始動口33bに入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
大当たり乱数カウンタC1の当たり値、つまり、大当たりとなる乱数の値の数は、低確率時と高確率時とで2種類設定されており、低確率時に大当たりとなる乱数の値の個数は2個で、その値は「150,450」であり、高確率時に大当たりとなる乱数の値の個数は4個で、その値は「50,150,350,450」である。つまり、低確率時では大当たり確率が1/300であり、高確率時では大当たり確率が1/150である。なお、高確率時とは、例えば予め定められた確率変動図柄によって大当たりになり、付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる「確変」の時をいい、通常時(低確率時)とはそのような確変状態でない時をいう。また、高確率時(確変状態)は、確変大当たりまたは潜伏確変大当たりの終了後(可変入賞装置32の大入賞口32aが例えば16ラウンドにわたって開放動作した後)、次回の大当たりまで継続される。
大当たり図柄カウンタC2は、大当たりの際における、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動停止時の図柄(本実施例では、第1セグメント表示部40aの変動表示後の最終表示記号)を決定するものである。本実施例では、大当たり図柄カウンタC2は、例えば「0」〜「9」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「9」)に達した後「0」に戻る構成となっている。大当たり図柄カウンタC2は、前述の大当たり乱数カウンタC1の場合と同様に、定期的に(後述するタイマ割込み(図16参照)毎に1回)更新され、遊技球が第1の始動口33a,第2の始動口33bに入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。なお、前述の大当たり乱数カウンタC1が当たりで、かつ、大当たり図柄カウンタC2の値が「1」,「4」,「7」の場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aが第3記号で停止し、低確率時大当たり、いわゆる通常大当たり(非特定当たり)を示す。また、前述の大当たり乱数カウンタC1が当たりで、かつ、大当たり図柄カウンタC2の値が「0」,「2」,「5」,「8」の場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aが第1記号で停止し、高確率時大当たり、いわゆる確変大当たり(特定当たり)を示す。また、前述の大当たり乱数カウンタC1が当たりで、かつ、大当たり図柄カウンタC2の値が「3」,「6」,「9」の場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aが第2記号で停止し、潜伏高確率時大当たり、いわゆる潜伏確変大当たり(潜伏特定当たり)を示す。なお、大当たり乱数カウンタC1が外れの場合には、大当たり図柄カウンタC2の値に関わらず、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aが第4記号で停止し、外れを示す。つまり、大当たり種類の振り分けとしては、確変:潜伏確変:通常=4:3:3としている。
また、停止パターン選択カウンタC3は、例えば「0」〜「238」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後「0」に戻る構成となっている。本実施の形態では、停止パターン選択カウンタC3によって、第3図柄表示装置42での装飾図柄のリーチ発生した後最終停止装飾図柄がリーチ装飾図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止装飾図柄がリーチ装飾図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしている。例えば、C3=0〜201が完全外れに該当し、C3=202〜208が前後外れリーチに該当し、C3=209〜238が前後外れ以外リーチに該当する。なお、停止パターン選択カウンタC3の抽選(リーチの抽通)内容は、パチンコ機10が低確率時であるか高確率時であるか、第1図柄表示装置40の変動時間短縮機能が未作動であるか作動であるか、第1図柄の変動開始時の作動保留球数が何個であるか等に応じて各々個別に設定されるものであっても良い。停止パターン選択カウンタC3は、定期的に(後述するタイマ割込み(図16参照)毎に1回)更新され、遊技球が第1の始動口33a,第2の始動口33bに入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
また、3つの変動種別カウンタCS1〜CS3のうち、変動種別カウンタCS1は、例えば「0〜198」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「198」)に達した後「0」に戻る構成となっており、変動種別カウンタCS2は、例えば「0〜240」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「240」)に達した後「0」に戻る構成となっており、変動種別カウンタCS3は、例えば「0〜162」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「162」)に達した後「0」に戻る構成となっている。以下の説明では、変動種別カウンタCS1を「第1変動種別カウンタ」、変動種別カウンタCS2を「第2変動種別カウンタ」、変動種別カウンタCS3を「第3変動種別カウンタ」とも適宜に呼ぶこととする。
第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のように装飾図柄(第3図柄)のリーチ種別や、完全外れの種別など、大まかな装飾図柄の変動パターン群が決定される。ここでは、例えば、停止パターン選択カウンタC3が「停止パターン1」を示す値(つまり、前後外れリーチ変動パターン群を示す値)のものであったとし、前後外れリーチ変動パターン群の中でも第1変動種別カウンタCS1によってノーマルリーチ群(種類の異なる複数個のノーマルリーチからなる)の変動パターンが決定されたとする。
続いて、このように第1変動種別カウンタCS1で決定された変動パターン群の中からさらに一の変動パターンが、第2変動種別カウンタCS2によって決定される。ここでは、例えばノーマルリーチ群の中から一の種類のノーマルリーチが第2変動種別カウンタCS2によって決定されたとする。なお、種類の異なる複数個のノーマルリーチとしては、リーチ発生後に最終停止装飾図柄(本実施の形態では例えば中装飾図柄)が停止するまでの経過時間が異なる等の違いを持たせることで実現することが挙げられる。
さらに続いて、このように第2変動種別カウンタCS2で決定された一の変動パターンにおいて変動時間加算を何れの時間とするかが、第3変動種別カウンタCS3によって決定される。例えば、この加算時間としては、第3図柄表示装置42での中装飾図柄列の装飾図柄(第3図柄)が滑り停止するなどの場合には、当該中装飾図柄列の装飾図柄が滑りその後に停止表示されるまでの時間である附加時間が挙げられる。このように、変動種別カウンタCS1〜CS3によって、より細かな装飾図柄変動態様を決定することができる。つまり、これらの変動種別カウンタCS1〜CS3を組み合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。
なお、第1変動種別カウンタCS1だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と第2変動種別カウンタCS2だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄との組み合わせで同じく図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1および第2変動種別カウンタCS2と停止図柄との組み合わせで同じく図柄変動態様を決定したりすることも可能である。
変動種別カウンタCS1〜CS3は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示装置40による第1図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCS1〜CS3のバッファ値が取得される。したがって、図11に示すように、変動種別カウンタCS1〜CS3は、第1図柄表示装置40による第1図柄の変動開始時に取得することとしているので、保留球格納エリアに保存しておく必要はなく、カウンタ用バッファに逐次更新記憶しておくだけでよい。
なお、上述した各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、大当たり乱数カウンタC1、停止パターン選択カウンタC3、変動種別カウンタCS1〜CS3の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また、図11に示すように、第2図柄表示装置41の第2図柄の抽選には、第2図柄乱数カウンタC4が用いられる。第2図柄乱数カウンタC4は、例えば「0」〜「250」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後「0」に戻るループカウンタとして構成されている。第2図柄乱数カウンタC4は、定期的に(後述するタイマ割込み(図16参照)毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかの第2の始動口34を通過した時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149個あり、その範囲は「5〜153」である。
特に、第2図柄乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の初期値第2図柄乱数カウンタCINI2の値が当該第2図柄乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。なお、初期値第2図柄乱数カウンタCINI2は、第2図柄乱数カウンタC4と同様のループカウンタであり(値=0〜250)、後述するタイマ割込み(図16参照)毎に1回更新されるとともに、後述する通常処理(図13参照)の残余時間内で繰り返し更新される。第2図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施の形態では後述するタイマ割込み(図16参照)毎に1回)更新され、遊技球が第2の始動口34を通過したタイミングでRAM503の第2図柄保留格納エリアに格納される。
つまり、RAM503には、保留球格納エリアとは別のエリアたる第2図柄保留格納エリアも有しており、1つの第2図柄用の実行エリアと4つの第2図柄用の保留エリア(第2図柄用保留第1〜第4エリア)とからなる第2図柄保留格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、第2の始動口34への遊技球の入賞履歴に合わせて、第2図柄乱数カウンタC4の各値が時系列的に格納されるようになっている。
また、第2図柄外れ図柄カウンタC5は、後述する図13での通常処理の第2図柄制御処理が1回実行される毎に1回更新され、その値がカウンタ用バッファの第2図柄外れ図柄バッファに更新取得され、第2図柄乱数カウンタC4の第2図柄保留球格納エリアへの記憶の際に、この第2図柄外れ図柄バッファに更新取得された第2図柄外れ図柄カウンタC5も第2図柄保留球格納エリアに記憶される。したがって、図11に示すように、第2図柄乱数カウンタC4の値が落選の場合には、第2図柄保留球格納エリアの第2図柄外れ図柄カウンタC5の値に基づいて、「×」が描かれた表示部41bの点灯表示される。なお、第2図柄外れ図柄カウンタC5を備えず、第2図柄乱数カウンタC4のみに基づいて第2図柄変動表示結果を行うようにしてもよい。つまり、第2図柄乱数カウンタC4が当選なら「○」が描かれた表示部41aを点灯表示し、落選なら「×」が描かれた表示部41bの点灯表示するごとくである。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を図12〜図22のフローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図16は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。
図16において、先ずステップS601では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS602では、初期値乱数カウンタCINI1と初期値第2図柄乱数カウンタCINI2との更新を実行する。具体的には、初期値乱数カウンタCINI1を1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では「599」)に達した際「0」にクリアし、初期値第2図柄乱数カウンタCINI2を1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では「250」)に達した後の1インクリメントの際に「0」にクリアする。そして、初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する(図11参照)。
また、図16に示すように、続くステップS603では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態ではそれぞれ、「599」,「9」,「250」)に達した後の1インクリメントの際にそれぞれ「0」にクリアする。そして、各カウンタC1〜C3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する(図11参照)。
その後、図16に示すように、ステップS604では、第1の始動口33a,第2の始動口33bへの入賞に伴う始動入賞処理を実行する。この始動入賞処理を図17のフローチャートにより説明すると、ステップS701では、遊技球が第1の始動口33a,第2の始動口33bに入賞したか否かを作動口スイッチの検出情報により判別する。遊技球が第1の始動口33a,第2の始動口33bに入賞したと判別されると、続くステップS702では、第1図柄表示装置40の作動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判別する。第1の始動口33a,第2の始動口33bへの入賞があり、かつ作動保留球数N<4であることを条件にステップS703に進み、作動保留球数Nを1インクリメントする。
また、続くステップS704では、第1図柄の当落に関わる乱数を取得する。具体的には、前記ステップS603で更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値を、図11に示したRAM503の保留球格納エリアの空き記憶エリアのうちの最初のエリアに格納する。
また、図16に示すように、続くステップS605では、発射制御処理を実行する。具体的には、発射制御処理では、主制御装置261のCPU501は、図9に示すように、発射制御装置312からの発射許可信号S7がONである場合に、発射制御信号S8及び球送り制御信号S9を発射制御装置312に出力し、発射装置229による遊技球発射制御が行われる。このように発射制御処理をした後、CPU501は本タイマ割込処理を一旦終了する。
図18は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリアに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号S1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断して図18のNMI割込み処理を開始する。図18のNMI割込み処理は、主制御装置261のROM502に記憶されている。停電信号S1が出力された後所定時間は、主制御装置261の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされており、この所定時間内にNMI割込み処理が実行される。
図18のNMI割込み処理において、ステップS801では、電源断の発生情報をバックアップエリアに設定する。本実施例では、電源断の発生情報のフラグを立ててバックアップエリアに記憶させる。
次に、メイン処理について説明する。
図12は、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、主制御装置261のCPU501は、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。また、ステップS102では、主制御装置261のCPU501は、サブ側の制御装置(サブ制御装置262、払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウエイト処理を実行する。続くステップS103では、主制御装置261のCPU501は、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS104では、主制御装置261のCPU501は、電源監視基板261bに設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、オフであればステップS105に進み、オンであればステップS113に進む。続くステップS105では、主制御装置261のCPU501は、RAM503のバックアップエリアに電源断の発生情報が設定されているか否か(電源断の発生情報のフラグが立っているか否か)を判別する。また、ステップS106では、主制御装置261のCPU501は、RAM判定値を算出し、続くステップS107では、主制御装置261のCPU501は、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAM503の初期化処理(ステップS113等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、使用RAM領域をクリアおよびRAM503の初期化処理(ステップS113等)に移行する。つまり、ステップS113では、主制御装置261のCPU501は、RAM503の使用領域を「0」にクリアし、RAM503の初期化処理を実行する。
続くステップS114では、主制御装置261のCPU501は、払出初期化コマンドを送信する。このように、払出初期化コマンドは、主制御装置261が初期化された時に払出制御装置311に出力される。
また、ステップS115では、主制御装置261のCPU501は、電源投入時のコマンドをサブ制御基板262aに送信する。この電源投入時のコマンドは、パチンコ機の機種を判別するためのコマンドを含むものであるため、サブ制御基板262aや表示制御装置45などのサブ側で当該コマンド内容に基づいて機種を判別することができる。
また、ステップS116では、主制御装置261のCPU501は、CTC(Counter/Timer Circuit)の初期設定を実行する。ステップS117では、主制御装置261のCPU501は、割込み許可を設定し、後述する通常処理(図13参照)に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS108では、電源断の発生情報をクリアする。ステップS109では、主制御装置261のCPU501は、払出復帰コマンドを払出制御装置311に送信し、払出制御開始を払出制御装置311に指示する。詳細は後述するが、払出制御装置311は、主制御装置261から払出復帰コマンドを受信すると、復帰し、払出制御を開始する。
ステップS110では、主制御装置261のCPU501は、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に複帰させるためのコマンドを送信し、ステップS111では、主制御装置261のCPU501は、CTC(Counter/Timer Circuit)の初期設定を実行する。さらに、ステップS112では、割込み許可を設定し、それから後述する通常処理(図13参照)に移行する。例えば、通常処理の途中で電源断が発生したとしても、当該通常処理の最後のステップ(図13に示す「RAMアクセス禁止」のステップ)まで実行してから電源断状態となるので、復電後は通常処理の最初のステップたるステップS201から実行されることになる。
次に、通常処理の流れを図13のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS210,S211のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
図13において、先ずステップS201では、主制御装置261のCPU501は、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信するという外部出力処理を行う。具体的には、入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置311に対して獲得遊技球数に対応する賞球払出コマンドを送信する。また、第1図柄表示装置40の第1図柄変動表示(第1セグメント表示部40aの変動表示)に連動して第3図柄表示装置42による装飾図柄(第3図柄)の変動表示も行われるのであるが、第1図柄表示装置40の第1図柄の変動表示に際して変動パターン指定コマンド、装飾図柄指定コマンド、全停止コマンド(確定コマンド)等を外部出力処理においてサブ制御装置262に送信する。
なお、このパチンコ機10では、第1図柄の変動開始時において、変動パターン指定コマンド→演出コマンド(変動時間の変更等を指定するためのコマンド)→装飾図柄指定コマンドの順で通常処理の外部出力処理の都度所定個数(例えば3つ)ずつ(すなわち、4msec毎に3つずつ)コマンドが送出され、変動時間経過のタイミングで全停止コマンドが送出されるようになっている。また、第1図柄の変動開始後において、変動パターン指定コマンド→演出コマンド→装飾図柄指定コマンドの順で通常処理の外部出力処理の都度所定個数(例えば3つ)ずつ(すなわち、4msec毎に3つずつ)コマンドが送出され、変動時間経過のタイミングで全停止コマンドが送出されるようにしてもよい。
変動パターン指定コマンドは、第3図柄表示装置42で変動表示される装飾図柄(第3図柄)の変動パターンを指定するためのコマンドである。変動パターン指定コマンドは、主制御装置261からサブ制御装置262に送信され、サブ制御装置262から表示制御装置45に送信される。表示制御装置45は、送信されてきた変動パターン指定コマンドに基づいて、装飾図柄の変動パターンを表示実行するように第3図柄表示装置42を制御する。
装飾図柄指定コマンドは、第3図柄表示装置42での装飾図柄(第3図柄)の変動表示演出が、確変大当たり(特定当たり)、潜伏確変大当たり(潜伏特定当たり)、通常大当たり(非特定当たり)、外れの何れとなるかを指定するためのコマンドである。装飾図柄指定コマンドは、主制御装置261からサブ制御装置262に送信され、サブ制御装置262から表示制御装置45に送信される。表示制御装置45は、装飾図柄の変動パターンの表示結果を、送信されてきた装飾図柄指定コマンドに応じた結果(確変大当たり(特定当たり)、潜伏確変大当たり(潜伏特定当たり)、通常大当たり(非特定当たり)あるいは外れ)となるように第3図柄表示装置42を表示制御する。
全停止コマンドは、第3図柄表示装置42で変動表示される装飾図柄(第3図柄)の変動パターンの停止を指示するためのコマンドである。全停止コマンドは、主制御装置261からサブ制御装置262に送信され、サブ制御装置262から表示制御装置45に送信される。表示制御装置45は、送信されてきた全停止コマンドに基づいて、装飾図柄の変動パターンを停止表示するように第3図柄表示装置42を制御する。
また、主制御装置261のCPU501は、通常処理の外部出力処理(ステップS201)にて、変動パターン指定コマンドと演出コマンド(変動時間の変更等を指定するためのコマンド)とをサブ制御装置262に送信することがある。つまり、変動種別カウンタCS3の値に基づいて変動時間加算(前述した装飾図柄の滑り演出による附加時間)を何れの時間とするかが決定され、このような加算時間を適切にサブ制御装置262に指示するために、演出コマンドが用いられるのである。したがって、第1図柄の変動開始後において、変動パターン指定コマンド→演出コマンド→装飾図柄指定コマンドの順で通常処理の外部出力処理の都度所定個数(例えば3つ)ずつ(すなわち、4msec毎に3つずつ)コマンドが送出され、変動時間経過のタイミングで全停止コマンドが送出されることがある。
次に、ステップS202では、主制御装置261のCPU501は、変動種別カウンタCS1〜CS3の更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCS1〜CS3をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240,162)に達した後の1インクリメントの際にそれぞれ「0」にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1〜CS3の更新値を、RAM503の該当する図11に示すバッファ領域に格納する。
続く図13のステップS203では、主制御装置261のCPU501は、払出制御装置311より受信した賞球計数信号や払出異常信号や下皿満タン信号を読み込む。その後、ステップS204では、第1図柄表示装置40による第1図柄の変動表示を行うための第1図柄変動処理を実行する。この第1図柄変動処理により、大当たり判定や第1図柄の変動パターンの設定などが行われる。但し、第1図柄変動処理の詳細は後述する。
その後、ステップS205では、主制御装置261のCPU501は、大当たり状態である場合において可変入賞装置32の大入賞口32aを開放又は閉鎖するための大入賞口開閉処理を実行する。すなわち、大当たり状態のラウンド毎に大入賞口32aを開放し、そのラウンド毎に、大入賞口32aの最大開放時間が経過したか、又は大入賞口32aに遊技球が規定数だけ入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立するとそのラウンドにおける大入賞口32aの開放を止めて閉鎖し、残りのラウンドがある場合には、大入賞口32aの開放を残りラウンド数繰り返し実行する。
また、ステップS206では、主制御装置261のCPU501は、第2図柄表示装置41による第2図柄の表示制御を実行する。簡単に説明すると、遊技球が第2の始動口34を通過したことを条件に、その都度の第2図柄乱数カウンタC4が取得されると共に第2図柄表示装置41の表示部41a,41bにて第2図柄の変動表示が実施される。そして、第2図柄乱数カウンタC4の値により第2図柄の抽選が実施され、第2図柄の当たり状態になると、主制御装置261のCPU501は、ステップS207に示すように、下部側の第2の始動口33bを所定時間開放する第2の始動口33bの開放処理を行う。なお説明は省略したが、第2図柄乱数カウンタC4も、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3と同様に、図16に示すタイマ割込処理にて更新されるようになっている。
また、ステップS208では、主制御装置261のCPU501は、RAM503のバックアップエリアに電源断の発生情報が設定されているか否か(電源断の発生情報のフラグが立っているか否か)を判別する。電源断の発生情報が設定されていない場合には、ステップS209に進み、電源断の発生情報が設定されている場合には、ステップS212に進む。
その後、ステップS209では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、初期値乱数カウンタCINI1、初期値第2図柄乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1〜CS3の更新を繰り返し実行する(ステップS210,S211)。つまり、ステップS210では、初期値乱数カウンタCINI1及び初期値第2図柄乱数カウンタCINI2の更新を実行する。具体的には、初期値乱数カウンタCINI1を1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では「599」)に達した後の1インクリメントの際に「0」にクリアする。そして、初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。これと同様に、初期値第2図柄乱数カウンタCINI2を1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では「250」)に達した後の1インクリメントの際に「0」にクリアする。そして、初期値第2図柄乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
また、ステップS211では、変動種別カウンタCS1〜CS3の更新を実行する(前記ステップS202と同様)。具体的には、変動種別カウンタCS1〜CS3を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では「198」,「240」,「162」)に達した後の1インクリメントの際にそれぞれ「0」にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1〜CS3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S207の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して初期値乱数カウンタCINI1,初期値第2図柄乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、初期値乱数カウンタCINI1(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)及び初期値第2図柄乱数カウンタCINI2(すなわち、第2図柄乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができるようになる。
また、ステップS208において、電源断の発生情報が設定されていて、ステップS212に進んだ場合には、主制御装置261のCPU501は、割込み禁止を設定する。続いて、ステップS213では、主制御装置261のCPU501は、電源が速断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置に対して送信する。続いて、ステップS214では、主制御装置261のCPU501は、制御信号の出力を停止する。続いて、ステップS215では、主制御装置261のCPU501は、RAM判定値を算出し、バックアップエリアに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。続いて、ステップS216では、主制御装置261のCPU501は、RAMアクセスを禁止する。その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
次に、前記ステップS205の第1図柄変動処理を図14のフローチャートを参照して説明する。
図14において、ステップS401では、主制御装置261のCPU501は、今現在大当たり中であるか否かを判別する。なお、大当たり中には、大当たりの際に第3図柄表示装置42で表示される特別遊技の最中と特別遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。続くステップS402では、主制御装置261のCPU501は、第1図柄表示装置40による第1図柄の変動表示中であるか否かを判別する。そして、大当たり中でなくさらに第1図柄の変動表示中でもない場合、ステップS403に進み、主制御装置261のCPU501は、第1図柄表示装置40の作動保留球数Nが「0」よりも大きいか否かを判別する。このとき、大当たり中であるか、又は作動保留球数Nが「0」である場合、そのまま本処理を終了する。
また、大当たり中、第1図柄の変動表示中の何れでもなく且つ作動保留球数N>0であれば、ステップS404に進む。ステップS404では、主制御装置261のCPU501は、作動保留球数Nを「1」減算する。ステップS405では、保留球格納エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2ユリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS406では、主制御装置261のCPU501は、変動開始処理を実行する。ここで、図15のフローチャートを用いて変動開始処理を詳細に説明すると、ステップS501では、主制御装置261のCPU501は、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する。具体的には、大当たりか否かは大当たり乱数カウンタC1の値とその時々のモード(確変状態であるのか通常状態であるのか)との関係に基づいて判別され、前述した通り通常の低確率時には大当たり乱数カウンタC1の数値「0」〜「599」のうち「150,450」が当たり値(2個)であり、高確率時には「50,150,350,450」が当たり値(4個)である。
主制御装置261のCPU501は、大当たりであると判別した場合、ステップS502では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値に対応する大当たり図柄、すなわち、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aで表示する第1記号〜第3記号の何れかとするかを求める。つまり、大当たり図柄カウンタC2の値と図柄との対応関係を表すテーブル(図示省略)に基づいて、大当たり図柄カウンタC2の値に対応する大当たり図柄(「特定当たり図柄」、「潜伏特定当たり図柄」または「非特定当たり図柄」)を求める。
次に、ステップS503では、主制御装置261のCPU501は、大当たり時における変動パターン(大当たり演出パターン)を決定する。具体的には、主制御装置261のCPU501は、停止パターン選択カウンタC3を用いることなく、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値及び変動種別カウンタCS1,CS2の値をその順に確認し、変動パターンを決定する。
つまり、大当たり図柄カウンタC2の値に基づいて、第3図柄表示装置42での装飾図柄を通常大当たり(非特定当たり)の「停止パターン3」で表示するのか、又は第3図柄表示装置42での装飾図柄を確変大当たり(特定当たり)の「停止パターン4」で表示するのかを決定する。このように決定した「停止パターン3」または「停止パターン4」の種別をさらに第1変動種別カウンタCS1の値に基づいて決定する。つまり、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のように装飾図柄(第3図柄)のリーチ種別など、大まかな装飾図柄の変動パターン群を決定する。続いて、このように決定した大まかな装飾図柄の変動パターン群の中から、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいて、一の変動パターンを決定する。例えば、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいて、リーチ発生後に最終停止装飾図柄(本実施の形態では中装飾図柄)が停止するまでの経過時間を所定時間にする等、より細かな装飾図柄変動態様を決定する。なお、大当たりの場合における次の各関係、つまり、大当たり図柄カウンタC2の数値と停止パターンとの関係、第1変動種別カウンタCS1の数値と変動パターンとの関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係は、それぞれに大当たり用のテーブル等により予め規定されている。
一方、ステップS501で大当たりではないと判別された場合には、ステップS504において、主制御装置261のCPU501は、外れ図柄、すなわち第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aを第4記号で停止表示させるという停止図柄に設定する。
次に、ステップS505では、主制御装置261のCPU501は、外れ時における変動パターン(外れ演出パターン)を決定し、当該外れ変動パターンを変動パターン指定コマンドに設定する。具体的には、主制御装置261のCPU501は、RAM503の保留球格納エリアの実行エリアに格納されている停止パターン選択カウンタC3及び変動種別カウンタCS1,CS2の値をその順に確認し、変動パターンを決定する。
つまり、停止パターン選択カウンタC3の値に基づいて、第3図柄表示装置42での装飾図柄のリーチ発生した後最終停止装飾図柄がリーチ装飾図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」である「停止パターン1」と、同じくリーチ発生した後最終停止装飾図柄がリーチ装飾図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」である「停止パターン2」と、リーチ発生しない「完全外れ」である「停止パターン0」との何れの停止パターンにするかを決定する。例えば、この決定した停止パターンが例えば前後外れリーチとなる「停止パターン1」である場合には、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいて、前後外れリーチ変動パターン群の中からノーマルリーチ、スーパーリーチ等のような装飾図柄(第3図柄)のリーチ種別が特定された変動パターンが決定されるなど、大まかな装飾図柄の変動パターン群を決定する。なおここではノーマルリーチが決定されたとする。続いて、このように決定した大まかな装飾図柄のノーマルリーチ変動パターン群の中から、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいて、さらに一の変動パターンを決定する。例えば、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいて、リーチ発生後に最終停止装飾図柄(本実施の形態では中装飾図柄)が停止するまでの経過時間を所定時間にする等、より細かな装飾図柄変動態様を決定する。なお、外れの場合における次の各関係、つまり、停止パターン選択カウンタC3の数値と停止パターンとの関係、第1変動種別カウンタCS1の数値と変動パターンとの関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係は、それぞれに外れ用のテーブル等により予め規定されている。
本実施の形態では、上述の外れ用のテーブルのうちの一つとしては、例えば、低確率時で、第1図柄表示装置40の変動時間短縮機能の状態で、第1図柄の変動開始時の当該第1図柄の作動保留数が「0」の場合に採用されるものがあり、停止パターン選択カウンタC3の値が「0〜201」の場合にはリーチなし(完全外れ)に該当し、「202〜208」が前後外れリーチに該当し、「209〜238」が前後外れ以外リーチに該当するものが挙げられる。
続いて、ステップS506では、主制御装置261のCPU501は、演出時間加算の決定、つまり、ステップS503で決定された大当たり変動パターンまたはステップS505で決定された外れ変動パターンの演出時間の加算の決定を行う。より具体的には、変動種別カウンタCS3の値に基づいて、第3図柄表示装置42での中装飾図柄列の装飾図柄(第3図柄)が滑り停止するなどによる演出時間の増加(当該中装飾図柄列の装飾図柄が滑りそれが停止表示されるまでの時間の増加)を含む変動パターンが決定される。
また、ステップS507では、主制御装置261のCPU501は、ステップS503で決定された大当たり変動パターンに対応する変動パターン指定コマンド、または、ステップS505で決定された外れ変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを設定する。
続いて、ステップS508では、主制御装置261のCPU501は、ステップS502,S503を経てきた場合には、ステップS502で決定された第1図柄表示装置40の大当たり図柄(「特定当たり図柄」または「非特定当たり図柄」)に対応する装飾図柄指定コマンドを設定し、ステップS504,S505を経てきた場合には、ステップS504で決定された第1図柄表示装置40の外れ図柄に対応する装飾図柄指定コマンドを設定する。
続いて、ステップS509では、主制御装置261のCPU501は、ステップS506で決定された演出時間加算に対応する演出時間加算指定コマンドを設定し、本処理を終了する。
図14の説明に戻り、ステップS402がYES、すなわち第1図柄の変動表示中である場合には、ステップS407に進み、主制御装置261のCPU501は、第1図柄の変動時間が経過したか否かを判別する。この第1図柄の変動時間は、図15を用いて前述したように決定された変動パターン及び演出時間加算に基づいて決められており、つまり、第1図柄の変動パターンに応じて当該第1図柄の変動時間が決められており、この変動時間が経過した時にステップS407が肯定判別される。変動時間が経過していなければステップS408に進み、変動時間が経過していればステップS409に進む。
そして、ステップS408では、主制御装置261のCPU501は、第1図柄表示装置40での第1図柄の変動表示を更新する。つまり、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動表示を継続し、本処理を終了する。
一方、ステップS409では、主制御装置261のCPU501は、第1図柄の変動表示を停止し、第1図柄の停止図柄を表示図柄へ設定する。つまり、図15のステップS502で大当たり図柄(確変大当たり)に決定された場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動表示後に、この第1セグメント表示部40aを第1記号で停止表示する(確変大当たり(特定当たり)を意味する)。図15のステップS502で大当たり図柄(潜伏確変大当たり)に決定された場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動表示後に、この第1セグメント表示部40aを第2記号で停止表示する(潜伏確変大当たり(潜伏特定当たり)を意味する)。図15のステップS502で大当たり図柄(通常大当たり)に決定された場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動表示後に、この第1セグメント表示部40aを第3記号で停止表示する(通常大当たり(非特定当たり)を意味する)。図15のステップS504で外れ図柄に決定された場合には、第1図柄表示装置40の第1セグメント表示部40aの変動表示後に、この第1セグメント表示部40aを第4記号で停止表示する(外れを意味する)。
続いて、ステップS410では、主制御装置261のCPU501は、第3図柄表示装置42で変動表示される装飾図柄(第3図柄)の変動パターンの停止を指示するための全停止コマンドを設定し、その後本処理を終了する。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。図19は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS901では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、払出制御装置311のCPU511は、スタックアドレスと割込みモードを設定する。また、ステップS902では、払出制御装置311のCPU511はRAMアクセスを許可し、ステップS903では、払出制御装置311のCPU511は外部割込みベクタの設定を行う。
その後、ステップS904では、払出制御装置311のCPU511は、RAM513のバックアップエリアに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。また、ステップS905では、払出制御装置311のCPU511は、RAM判定値を算出し、続くステップS906では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
続いて、ステップS907では、払出制御装置311のCPU511は、復電時のRAM513の初期設定を行う。具体的には、主制御装置261が初期化されるとこの主制御装置261から払出初期化コマンドが払出制御装置311に送信され、払出制御装置311のCPU511は、主制御装置261からの払出初期化コマンドを受けると、このステップS907で復電時のRAM513の初期設定を行う。つまり、RAM領域の初期化を行い、遊技球の払出しの制御を開始する。
したがって、電源投入時にRAM消去スイッチ323が押下(ON)されている場合には、主制御装置261が初期化されるとともに、この主制御装置261から払出制御装置311に払出初期化コマンドが送信されることになり、払出制御装置311のCPU511は、主制御装置261からの払出初期化コマンドに基づいて、RAM513の初期化処理が行われる。
続いて、ステップS908では、払出制御装置311のCPU511は、当該CPU511の周辺デバイスの初期設定を行う。具体的には、CPU周辺デバイスとは、CTC(Counter/Timer Circuit)と呼ばれるタイマ制御デバイスであり、このCTCを所定値に設定してタイマ割込みを2ミリ秒(ms)毎に発生させる。
続いて、ステップS909では、払出制御装置311のCPU511は、割込み許可設定し、後述する払出制御処理に移行する。
一方、ステップS904にて電源断の発生情報が設定されていない場合や、ステップS906にてRAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、払出制御装置311のCPU511はRAM513の全領域を「0」にクリア(ステップS910)し、初期化処理を行う(ステップS911)。
次に、払出制御処理の流れを図20のフローチャートを参照しながら説明する。
図20において、ステップS1001では、払出制御装置311のCPU511は、主制御装置261からのコマンドを取得し記憶する。ここで、この記憶するコマンドとしては、15種類の賞球コマンド(1個〜15個の払出しを指示するための15種類の賞球コマンド)や、払出制御装置311への払出制御開始を指示するための払出復帰コマンドや、払出制御装置311への払出初期化を指示するための払出初期化コマンドの合わせて17種類のコマンドが挙げられる。
ステップS1002では、払出制御装置311のCPU511は、払出許可を受信済みか否かを判別する。つまり、払出復帰コマンドや賞球コマンドを受けたか否かを判別する。また、ステップS1003では、払出制御装置311のCPU511は、状態復帰スイッチ(図示省略)をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。
その後、ステップS1004では、払出制御装置311のCPU511は、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。
また、ステップS1005では、払出制御装置311のCPU511は、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態又はタンク球無し解除状態の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった時、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった時、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS1006では、払出制御装置311のCPU511は、報知する状態の有無を判別し、報知する状態が有る場合には払出制御装置311に設けた7セグメントLEDにより報知する。
ステップS1007〜S1009では、賞球払出の処理を実行する。この場合、賞球の払出不可状態でなく、且つ前記ステップS1001で記憶した総賞球個数が「0」でなければ(ステップS1007,S1008が共にNO)、ステップS1009に進み、賞球制御処理(後述する図21)を開始する。また、賞球の払出不可状態、又は総賞球個数が0であれば(ステップS1007,S1008の何れかがYES)、貸球払出の処理に移行する。
その後、ステップS1010〜S1012では、貸球払出の処理を実行する。この場合、貸球の払出不可状態でなく、且つカードユニットからの貸球払出要求を受信していれば(ステップS1010がNO、S1011がYES)、ステップS1012に進み、貸球制御処理(後述する図22)を開始する。また、貸球の払出不可状態、又は貸球払出要求を受信していなければ(ステップS1010がYES又はS1011がNO)、後続のバイブモータ制御(ステップS1013)を実行する。
ステップS1013では、払出制御装置311のCPU511は、バイブレータ360(図3参照)の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、ステップS1014では、払出制御装置311のCPU511は、停電発生か否かを判別する。停電発生であればステップS1015に進み、そうでなければステップS1001に戻る。ステップS1015では、払出制御装置311のCPU511は、電源断の発生情報を設定し、ステップS1016では、RAM判定値を作成する。その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
ここで、図21に示す賞球制御処理において、ステップS1101では、払出モータ358aを駆動させて賞球の払出を実行する。続くステップS1102では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1103に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図20の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1104に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1105に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図20の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1106に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が総賞球個数に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1107で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図20の払出制御処理に戻る。
また、図22に示す貸球制御処理において、ステップS1201では、払出モータ358aを駆動させて貸球の払出を実行する。続くステップS1202では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1203に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図20の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1204に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1205に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図20の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1206に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が所定の貸球個数(25個)に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1207で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図20の払出制御処理に戻る。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、停電の発生等による電源断時の払出制御装置311の状態がRAM513のバックアップエリアに記憶される。停電信号S1が出力された後所定時間は、払出制御装置311の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされるのも同様である。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号S1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図18のNMI割込み処理を開始する。その内容は図18で説明した通りである。
次に、サブ制御装置262のメイン処理と通常処理とについて図23及び図24を用いて説明する。図23は、サブ制御装置262のCPU551により実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。図24は、サブ制御装置262のCPU551により実行される通常処理の一例を示すフローチャートである。
先ず、ステップS1301では、サブ制御装置262のCPU551は、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、ポートの設定(ポートI/O切り替えおよび初期値出力)と、タイマの設定(1ミリ秒インターバルタイマ、液晶コマンドストローブ出力タイマ)と、割込み設定(サブコマンドストローブ割込み)とを行う。
また、ステップS1302では、サブ制御装置262のCPU551は、電源断処理が未完了か否かを判別する。具体的には、パチンコ機10の前面枠セット14の各種ランプ(環状電飾部102や中央電飾部103等)が全消灯しており、かつ、スピーカが消音状態となっているか否かを判別する。そして、電源断処理が未完了であればステップS1304に進み、そうでなければステップS1303に進む。
続いて、ステップS1303では、サブ制御装置262のCPU551は、サブ制御装置262のRAMが破壊されているか否かを判別し、破壊されていればステップS1304に進み、そうでなければステップS1307に進む。ステップS1304では、サブ制御装置262のCPU551は、サブ制御装置262のRAM領域読み書きチェックを行う。そして、ステップS1305では、サブ制御装置262のCPU551は、サブ制御装置262のRAMは正常か否かを判別する。サブ制御装置262のRAMが正常であればステップS1306に進み、異常であればステップS1312に進む。ステップS1306では、サブ制御装置262のCPU551は、RAM553のエリア毎にRAM破壊チェック用のデータを書き込み、その読み出し異常があれば破壊されていると判別するためのRAM破壊チェックデータの設定を行う。
そして、ステップS1307では、サブ制御装置262のCPU551は、電源断後の電源投入であるのか否かを判別する。電源断後の電源投入であればステップS1308に進み、そうでなければステップS1309に進む。
ステップS1308では、サブ制御装置262のCPU551は、未処理化RAM領域以外のRAM領域をクリアする。具体的には、未処理化RAM領域は、データをクリアするとシステム上問題となる情報を保存する領域であり、RAM領域破壊時以外は残したい情報のエリアのことである。例えば、サブコマンド受信バッファや電源投入情報などが挙げられる。主制御装置261が電源断して、サブ制御装置262がリセットした場合(主制御装置261から電源断通知コマンドを受信した場合)に、未処理化RAM領域以外のRAM領域をクリアする。
ステップS1309では、サブ制御装置262のCPU551は、割込み許可を設定する。ステップS1310では、サブ制御装置262のCPU551は、サブ制御装置262のRAMの初期値設定を行う。ステップS1311では、サブ制御装置262のCPU551は、演出用初期化フラグを「1」に設定し、図24に示す通常処理に移行する。
なお、ステップS1312では、サブ制御装置262のCPU551は、RAM異常報知を行い、無限ループに入る。例えば、所定のランプを無条件で点灯させるなどの報知を行うことが挙げられる。
図24に示すように、ステップS1401では、サブ制御装置262のCPU551は、通常処理開始時から1ms以上経過したか否かを判別する。1ms以上経過していれば、ステップS1402に進み、経過していなければステップS1410に進む。
ステップS1402では、サブ制御装置262のCPU551は、ランプ出力処理を行う。具体的には、第3図柄表示装置42での装飾図柄(第3図柄)の変動パターン演出に合わせたランプ出力を行う。
ステップS1403では、サブ制御装置262のCPU551は、電源投入報知を行う。具体的には、電源投入コマンドによる30秒間の報知を行う。
ステップS1404では、サブ制御装置262のCPU551は、客待ち演出を行う。具体的には、タイトル/静止画の切り替えを行う。つまり、いわゆるデモ画面表示を行う。
ステップS1405では、サブ制御装置262のCPU551は、第1図柄変動の保留個数表示更新処理を行う。具体的には、この保留個数表示更新処理は、第1図柄表示装置40の保留ランプ40cに対応した表示を第3図柄表示装置42でも行うための処理であり、後述する図39に示すように、第1図柄表示装置40の保留ランプ40cに対応した保留表示90(保留ランプ40cと同様に最大で4個)を第3図柄表示装置42の表示画面42aにおいても行っている。図39では、第1図柄表示装置40の1個の保留ランプ40cが点灯していることに対応して、1個の保留表示90がなされている。つまり、図39に実線で示すように1個の保留表示90があり、破線で示すように残り3個の保留表示90は消灯している。なお、第1図柄表示装置40の保留ランプ40cのみで表示するパチンコ機の場合には本処理は不要となる。
ステップS1406では、サブ制御装置262のCPU551は、枠ボタン入力監視・演出処理を行う。具体的には、この枠ボタン入力監視・演出処理は、遊技者が押下可能な枠ボタン(例えば、図2に示した4個の選択ボタン71〜74、OKボタン80など)を備えたパチンコ機において、枠ボタンの押下による機種別の演出を行うためのものである。したがって、このような枠ボタンを備えないパチンコ機においては、本処理は不要である。
ステップS1407では、サブ制御装置262のCPU551は、ランプ編集処理を行う。具体的には、第3図柄表示装置42での装飾図柄の変動パターン演出に対応(同期)したランプ点灯パターンを編集する処理を行う。
ステップS1408では、サブ制御装置262のCPU551は、音編集・出力処理を行う。具体的には、第3図柄表示装置42での装飾図柄の変動パターン演出に対応(同期)した音を鳴らす(音声、音楽、効果音などを音声出力する)処理を行う。
ステップS1409では、サブ制御装置262のCPU551は、液晶演出実行管理処理を行う。具体的には、ランプと音声と液晶演出(第3図柄表示装置42での装飾図柄の変動パターン演出)とを同期させる時間管理等を行う。
ステップS1410では、サブ制御装置262のCPU551は、第3図柄表示装置42で行うべき装飾図柄の変動パターンおよび音声ランプの演出を決定するための乱数の値を更新する処理を行う。具体的には、この乱数は例えば「0」〜「32767」の値をとるものであって、上限値「37268」に達すると「0」に戻るものが挙げられる。
ステップS1411では、サブ制御装置262のCPU551は、主制御装置261からコマンドを受信した場合に、各コマンドに対応した処理を行う。
具体的には、サブ制御装置262のCPU551は、図37に示すように、主制御装置261からの変動パターン指定コマンドを受信した場合に、この変動パターン指定コマンドをコマンド変換した表示コマンドを表示制御装置45に送信する。なお、変動パターン指定コマンドをそのままスルー出力するようにしてもよい。また、サブ制御装置262のCPU551は、図37に示すように、主制御装置261からの装飾図柄指定コマンドを受信した場合に、この装飾図柄指定コマンドをコマンド変換した停止表示コマンドを表示制御装置45に送信する。また、装飾図柄指定コマンドのコマンド変換において、停止表示コマンド以外に予告コマンドが生成された場合には予告コマンドも表示制御装置45に送信する。この予告コマンドとしては、予告としての例えば魚群の出現の有無が挙げられる。また、サブ制御装置262のCPU551は、主制御装置261からの全停止コマンド(確定コマンド)を受信した場合に、この全停止コマンドをそのまま表示制御装置45に送信する。
ステップS1412では、サブ制御装置262のCPU551は、表示制御装置45などにコマンドを出力するコマンド出力処理を行う。サブ制御装置262のCPU551は、例えば、前述の表示コマンドや停止表示コマンドなど各種のコマンドを表示制御装置45に送信する。
ステップS1413では、サブ制御装置262のCPU551は、サブ制御装置262のRAMが破壊されているか否かを判別する。RAM破壊されていなければステップS1401に戻り、破壊されていれば無限ループに入る。
なお、表示制御装置45では、サブ制御装置262からの各コマンド(変動パターン指定コマンド、装飾図柄指定コマンド、予告演出コマンド、全停止コマンド)に基づいて、第3図柄表示装置42で行うべき装飾図柄の変動パターンの画像生成制御を行う。具体的には、表示制御装置45は、第3図柄表示装置42での装飾図柄変動パターンについての画像生成処理を実行し、例えばフレームレート30(1秒間に30枚の画像)で画像生成し、それらの生成画像をビデオRAM524(例えばフレームバッファ)に記憶し、それを適宜に第3図柄表示装置42に表示するようにすることで、第3図柄表示装置42での装飾図柄変動表示が実現されている。
以下に、サブ制御装置262による各処理について、図25〜図34を用いて説明し、表示制御装置45による処理について図35及び図36を用いて説明するが、これらの処理内容をより理解し易くするために、まず本実施例のパチンコ機10の特徴的な概略構成について、図37〜図43を用いて先に説明することとする。
図37は、各種コマンドの流れを示す図である。図38は、第3図柄表示装置42における変動表示の態様として予測用変動と図柄列変動と選択用変動との3つの変動種別を説明するための図である。図39(a)は、予測用変動の場合の遊技回開始時における第3図柄表示装置42の表示画面42aを示す図、図39(b)は、予測用変動の場合の遊技回終了時における第3図柄表示装置42の表示画面42aを示す図である。図40(a)は、12個のキャラクタの外観を示す図であり、図40(b)は、キャラクタの種類別に整理した説明図である。図41(a)は、遊技者が4個の選択ボタン71〜74をキャラクタの種類で使い分け操作した場合において第3図柄表示装置42の表示画面42aに表示されたデータ表示の内容を示す図であり、図41(b)は、遊技者が1個の選択ボタン71のみを操作した場合において第3図柄表示装置42の表示画面42aに表示されたデータ表示の内容を示す図である。図42(a)は、ボスキャラが『Aa.ゴルフ』の場合の外れ変動用テーブルを示す図、図42(b)は、ボスキャラが『Db.ラーメン』の場合の外れ変動用テーブルを示す図である。図43(a)は、選択用変動の場合の1回目の遊技回における第3図柄表示装置42の表示画面42aを示す図、図43(b)は、選択用変動の場合の1回目の遊技回における第3図柄表示装置42の表示画面42aを示す図である。
具体的には、本実施例のパチンコ機10は、図38に示すように、第3図柄表示装置42における変動表示の態様として予測用変動と図柄列変動と選択用変動との3つの変動種別を備えたものである。
大まかに説明すると、図38に示すように、例えば遊技開始から遊技者によるOKボタン80の操作によってデータ表示がされるまで(遊技者がボスキャラ(当たり図柄)を予測するまで)の期間については、各遊技回が予測用変動(図39参照)で行われる。そして、このデータ表示の終了後(遊技者がボスキャラを予測した後)から大当たり状態までの期間については、予測用変動に替えて、図10に示すように各遊技回が第3図柄を変動表示する図柄列変動で行われる。そして、この大当たり状態終了後(通常大当たり状態または潜伏確変大当たり状態の終了後)から最大で12回の遊技回数分までの期間については、各遊技回が選択用変動(図43参照)で行われる。
まず、予測用変動は、始動入賞(第1の始動口33aまたは第2の始動口33bへの入球)を契機として行われる遊技回において、図39(a)に示すように、12個のキャラクタを第3図柄表示装置42の表示画面42aに表示し、これらを動的表示し、図39(b)に示すように、最後に1個のキャラクタを残す変動であって、始動入賞を契機として行われる遊技回における当否抽選が外れの場合(大当たり状態にならない場合)には、最後に残った1個のキャラクタが外れキャラとして表示され、通常の遊技状態が維持される。つまり、12個のキャラクタのうちでボスキャラ(当たり図柄:当たりキャラ)は、予測用変動において最後の1個のキャラクタとして表示されることはない。言い換えれば、ボスキャラは、第3図柄表示装置42の表示画面42aに残るキャラクタ(停止キャラ)として選択されない。したがって、始動入賞を契機として行われる遊技回における当否抽選が当たりの場合(大当たり状態になる場合)には、最後の1個のキャラクタ(当りであるのでボスキャラ)が表示されることなく、大当たり状態(可変入賞装置32の大入賞口32aが16ラウンド開放される状態)に移行することになる。
図40に示すように、12個のキャラクタは、ボール系、動物系、入れ物系及び食べ物系の全4種類あり、例えば、ボール系では、その1番目にゴルフボール、2番目にラグビーボール、3番目にサッカーボールの3つがある。動物系では、その1番目にゴリラ、2番目にラクダ、3番目にサイの3つがある。入れ物系では、その1番目に揺りかご、2番目にクーラーボックス、3番目に財布の3つがある。食べ物系では、その1番目にご飯、2番目にラーメン、3番目にサンドイッチの3つがある。そして、図40(a)に示すように、各4系統の1番目は全て「ゴ」が付くものであり、各4系統の2番目は全て「ラ」が付くものであり、各4系統の3番目は全て「サ」が付くものである。
本実施例のパチンコ機10は、予測用変動の期間において、遊技者が予測したボスキャラの入力が可能であり、遊技者の予想したキャラクタがボスキャラであった場合には、所定の特典(大当たり状態後の遊技状態が潜伏確変遊技状態であるのか通常遊技状態であるかについての示唆)を付与する機能を備えている。
具体的には、予測用変動の期間において、遊技回毎の外れキャラクタを、4個の選択ボタン71〜74を遊技者が自由に使い分け操作することでパチンコ機10に対してデータ入力しておき、図38に示すように遊技者がOKボタン80を操作することで第3図柄表示装置42の表示画面42aに図41(a)に示すデータ表示をさせ、このデータ表示の右下領域(通知用表示領域)に表示されたボスキャラ候補(図41(a)ではラグビーB、ゴルフB、ラーメン、サッカーBの4つのキャラクタ)の中から遊技者がボスキャラとして一のキャラクタを選択してOKボタン80を用いて入力し、この選択入力したキャラクタ(遊技者の予想したキャラクタ)がボスキャラであった場合には、大当たり状態後の遊技状態が潜伏確変遊技状態であるのか通常遊技状態であるかが示唆され、遊技者は潜伏確変遊技状態であるのか通常遊技状態であるかを知ることができ、潜伏確変遊技状態(内部的には高確率時)であるため遊技者は遊技を継続する意思が強くなるし、通常遊技状態であれば仮に遊技を終了しようと考えていた場合には遊技者はきっぱりと(後腐れ無く)遊技を終了することができる。つまり、潜伏確変遊技状態において遊技を終了したのではないかという不安が生じない。
また、予測用変動において遊技者がボスキャラを予測する前に大当たりとなってしまうと、前記特典を得ることができない可能性が高くなるため、ボスキャラクタの予測に時間を掛け過ぎ(多数の遊技回が実行されるのを待ち過ぎ)てもいけない。したがって、遊技者は、遊技回が多数経過するまでにボスキャラ予想を行うように努める。
なお、予測用変動は、図38に示すように、パチンコ機10の電源投入後からデータ表示がされるか当該データ表示前に次の大当たりとなるまでの期間や、選択用変動後からデータ表示がされるか当該データ表示前に次の大当たりとなるまでの期間や、確変大当たり後からデータ表示がされるか当該データ表示前に大当たりとなるまでの期間に行われる。
次に、図柄列変動は、始動入賞(第1の始動口33aまたは第2の始動口33bへの入球)を契機として行われる遊技回において、前述した図10に示すように、3つの装飾図柄列L,M,Rの第3図柄(主装飾図柄SZ及び副装飾図柄FZ)を変動表示し、最終的に停止表示する変動である。
また、前述したデータ表示において遊技者がボスキャラを予想入力した場合(例えば、ボスキャラとしてゴルフボールを予想入力した場合)には、図柄列変動において図10に示すように、遊技者が予想したボスキャラ(ここでは例えばゴルフボール)が第3図柄表示装置42の表示画面42aの右下箇所に、常駐表示される。この常駐表示によって、遊技者は自己の予想したボスキャラをいつでも知ることができる。
選択用変動は、始動入賞(第1の始動口33aまたは第2の始動口33bへの入球)を契機として行われる所定回数分(図41(a)の通知用表示領域に表示されたキャラクタ数分(最大で12回分)の遊技回毎に、図43に示すように、1個のキャラクタを第3図柄表示装置42の表示画面42aに表示することを順番(キャラクタ順)に行う変動である。この選択用変動は、遊技者自身が予測したボスキャラが的中したのか否かを示すことができ、外れていた場合に遊技者に再度予測の機会を付与するための変動である。
具体的には、遊技開始から60回分の遊技回について、遊技者が4個の選択ボタン71〜74をキャラクタの種類で使い分け操作した場合には、図41(a)に示すように、第3図柄表示装置42のデータ表示の右下領域箇所の通知用表示領域において、ボスキャラ候補として、ラグビーボール、ゴルフボール、ラーメン及びサッカーボールの4個のキャラクタが表示されている。この場合には、選択用変動が4回行われる。つまり、この4個のキャラクタが1個ずつ遊技回で表示されることになる。例えば、遊技者がボスキャラとしてゴルフボールを予想入力し、それが正解である場合には、図43(a)に示すように、当該推測入力したゴルフボール(キャラクタ)を、大当たり状態終了後の遊技回の1回目に表示するので、遊技者の予想が正解である(予想が一発で的中した)ことを示すことができる。また、もし不正解であれば、図43(b)に示すように、ボスキャラ(ここではラグビーボールがボスキャラであるとする)及び当該推測入力したゴルフボールのいずれでもない別のキャラクタとしてのサッカーボールを、大当たり状態終了後の遊技回の1回目に表示するので、1回目に表示されたサッカーボールと、遊技者が予想したゴルフボールとが不一致であったため、両者とも外れ(不正解)であることを示すことができる。そして、残りのラーメンかラグビーボールのいずれかがボスキャラであると予想されるが、図41(a)のデータ表示における獲得メッセージにおいて、『ボスキャラと種類が同じキャラクタは、あんまり出ないよ』に基づいて、ラーメンはボスキャラでないことが遊技者は理解できる。よって、2回目の遊技回が開始されるまでに、ラグビーボールをボスキャラとして遊技者がOKボタン80を操作して再入力すれば、ボスキャラ的中によって前記の特典(大当たり状態後の遊技状態が潜伏確変遊技状態であるのか通常遊技状態であるかについての示唆)を得ることができる。
上述した予測用変動、図柄列変動及び選択用変動のいずれが実行される状態においても、主制御装置261からサブ制御装置262へのコマンド(変動パターン指定コマンド、装飾図柄指定コマンド、全停止コマンド(確定コマンド))は同じであり、サブ制御装置262が予測用変動、図柄列変動及び選択用変動に応じたコマンド(図37に示す表示コマンド及び停止表示コマンド)を生成して表示制御装置45に送信し、表示制御装置45が第3図柄表示装置42を表示制御することで、これらの予測用変動、図柄列変動及び選択用変動が第3図柄表示装置42の表示画面42aに表示される。
具体的には、図37に示すように、サブ制御装置262は、予測用変動開始コマンド、データ表示開始コマンド、図柄列変動開始コマンド及び選択用変動開始コマンドを表示制御装置45に送信する。そして、表示制御装置45は、サブ制御装置262からのこれらの開始コマンドに基づいて、予測用変動、データ表示、図柄列変動及び選択用変動を開始する。
また、図37に示すように、サブ制御装置262は、主制御装置261からの変動パターン指定コマンドに基づいて表示コマンドを生成し、主制御装置261からの装飾図柄指定コマンドに基づいて停止表示コマンドを生成し、これらのコマンドを表示制御装置45に送信する。そして、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの表示コマンド及び停止表示コマンドに基づいて、予測用変動、データ表示、図柄列変動及び選択用変動を実行制御する。
また、図37に示すように、サブ制御装置262は、主制御装置261からのオープニングコマンドに基づいて表示用オープニングコマンドを生成し、この表示用オープニングコマンドを表示制御装置45に送信する。そして、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの表示用オープニングコマンドに基づいて、大当たりオープニング(例えば5秒)の開始を実行する。また、図37に示すように、サブ制御装置262は、主制御装置261からのエンディングコマンドに基づいて表示用エンディングコマンドを生成し、この表示用エンディングコマンドを表示制御装置45に送信する。そして、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの表示用エンディングコマンドに基づいて、大当たりエンディング(例えば5秒)の開始を実行する。
また、図37に示すように、サブ制御装置262は、主制御装置261からの入賞コマンドに基づいて保留個数表示更新の処理でコマンドをセットし、このコマンドを表示制御装置45に送信する。そして、表示制御装置45は、サブ制御装置262からのコマンドに基づいて、保留表示を更新する。また、サブ制御装置262は、おめでとうコマンド及び残念コマンドを表示制御装置45に送信する。そして、表示制御装置45は、サブ制御装置262からのおめでとうコマンドに基づいて、遊技者によるボスキャラ予想が当たったことを例えば2秒程度報知する。また、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの残念コマンドに基づいて、遊技者によるボスキャラ予想が外れたことを例えば2秒程度報知する。
図39に示すように、予測用変動が実行される状態において、表示画面42aの右上隅部に、ミニ図柄表示部91によるミニ図柄変動表示(本発明における特定表示)が行われる。このミニ図柄表示部91は、当選を示す「○」表示する表示部91aと、落選を示す「×」表示する表示部91bとを備えている。そして、このミニ図柄変動表示は、当選を示す「○」表示と落選を示す「×」表示とが予測用変動と同期して変動表示(「○」と「×」が交互に点灯する)が開始(リーチとなるまでの期間では、例えば青色で変動表示がされ)し、図柄のリーチ期間に対応する期間(例えば、低確率時には11秒間、高確率時には8秒間)には、例えば赤色で変動表示され、図39(b)に示すように外れキャラが表示されるのと同期して例えば青色で「×」が停止表示される。
また、図10に示すように、図柄列変動が実行される状態においても、表示画面42aの右上隅部に、ミニ図柄表示部91によるミニ図柄変動表示が行われる。また、図43に示すように、選択用変動が実行される状態においても、表示画面42aの右上隅部に、ミニ図柄表示部91によるミニ図柄変動表示が行われる。さらに、図41に示すように、データ表示中の状態においても、表示画面42aの右上隅部に、ミニ図柄表示部91によるミニ図柄変動表示が行われる。
ここで、サブ制御装置262による図24に示したステップS1406の枠ボタン入力監視・演出処理について、図25〜図28を用いて説明する。図25は、サブ制御装置262による枠ボタン入力監視・演出処理を示すフローチャートである。図26は、サブ制御装置262による選択ボタン入力監視処理を示すフローチャートである。図27は、サブ制御装置262によるOKボタン入力監視・演出処理を示すフローチャートである。図28は、サブ制御装置262によるデータ表示処理を示すフローチャートである。
サブ制御装置262は、図25に示すように、枠ボタン入力監視・演出処理を行う。具体的には、先ず、ステップS1501では、サブ制御装置262のCPU551は、選択ボタン入力監視・演出処理を行う。
<選択ボタン入力監視・演出処理>
ここで、この選択ボタン入力監視・演出処理を、図26のフローチャートを用いて詳細に説明する。
図26に示すように、ステップS1601では、サブ制御装置262のCPU551は、図2に示した4個の選択ボタン71〜74の入力を監視する。ステップS1602では、サブ制御装置262のCPU551は、4個の選択ボタン71〜74のいずれかが遊技者によって操作された場合(つまり、その操作された選択ボタン71〜74の操作検出がされた場合)にはステップS1603に進み、選択ボタン71〜74の操作がされていない場合には本処理を終了する。
ステップS1603では、サブ制御装置262のCPU551は、第3図柄表示装置42の表示画面42aに図39に示す予測用変動を表示する状態であることを示す予測用変動中フラグが「1」であればステップS1604に進み、予測用変動中フラグが「0」であれば本処理を終了する。
ステップS1604では、サブ制御装置262のCPU551は、選択ボタン71〜74が操作(押下)されたデータを記憶する。具体的には、操作された選択ボタン71〜74と、当該操作されたときのキャラクタとを検出し、選択ボタン71〜74毎に操作されたキャラクタを記憶(4×12の記憶エリア)するとともに、選択ボタン71〜74の違いに関係なく12個のキャラクタ毎に操作回数を記憶する。
次に、図25に戻って、ステップS1502では、サブ制御装置262のCPU551は、OKボタン入力監視・演出処理を行い、本処理を終了する。
<OKボタン入力監視・演出処理>
ここで、このOKボタン入力監視・演出処理を、図27のフローチャートを用いて詳細に説明する。
図27に示すように、ステップS1701では、サブ制御装置262のCPU551は、図2に示したOKボタン80の入力を監視する。
ステップS1702では、サブ制御装置262のCPU551は、データ表示中フラグが「1」であればステップS1703に進み、データ表示中フラグが「0」であればステップS1704に進む。
ステップS1703では、サブ制御装置262のCPU551は、データ表示処理を行い、本処理を終了する。なお、このデータ表示処理については図28を用いて後述することとする。
ステップS1704では、サブ制御装置262のCPU551は、OKボタン80が遊技者によって操作された場合(つまり、OKボタン80の操作検出がされた場合)にはステップS1705に進み、OKボタン80の操作がされていない場合には本処理を終了する。
ステップS1705では、サブ制御装置262のCPU551は、OKボタン80の有効判定期間フラグが「1」であればステップS1706に進み、OKボタン80の有効判定期間フラグが「0」であれば本処理を終了する。
ステップS1706では、サブ制御装置262のCPU551は、予測用変動中フラグが「1」であればステップS1707に進み、予測用変動中フラグが「0」であればステップS1711に進む。
ステップS1707では、サブ制御装置262のCPU551は、OKボタン80が1秒以上長押しされた場合にはステップS1708に進み、1秒未満であればステップS1709に進む。
ステップS1708では、サブ制御装置262のCPU551は、ボスクリアフラグを「1」して、本処理を終了する。
ステップS1709では、サブ制御装置262のCPU551は、データ表示中フラグを「1」してステップS1710に進む。ステップS1710では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマの値に「180000」をセットし、本処理を終了する。このタイマは、1ミリ秒毎に1カウント減じるものであり、3分経過でタイマの値は「0」となる(180秒×1000ミリ秒=180000)。
少し戻って、ステップS1711では、サブ制御装置262のCPU551は、潜伏モードフラグが「1」であればステップS1712に進み、潜伏モードフラグが「0」であればステップS1716に進む。
ステップS1712では、サブ制御装置262のCPU551は、ボスキャラを表示する遊技回であればステップS1713に進み、そうでなければステップS1717に進む。
ステップS1713では、サブ制御装置262のCPU551は、おめでとうコマンドを設定し、ステップS1714に進む。ステップS1714では、サブ制御装置262のCPU551は、高確率又は低確率状態の報知コマンドを設定し、ステップS1715に進む。ステップS1715では、サブ制御装置262のCPU551は、潜伏モードフラグを「0」にし、通知検出フラグを「0」にし、潜伏モード終了フラグを「1」にして、本処理を終了する。
少し戻って、ステップS1716では、サブ制御装置262のCPU551は、ボスキャラを表示する遊技回が終了であればステップS1717に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS1717では、サブ制御装置262のCPU551は、残念コマンドを設定し、ステップS1718に進む。ステップS1718では、サブ制御装置262のCPU551は、OKボタン80の押下有効期間終了とし、ステップS1715に進む。ステップS1715では、サブ制御装置262のCPU551は、潜伏モードフラグを「0」にし、通知検出フラグを「0」にし、潜伏モード終了フラグを「1」にして、本処理を終了する。
<データ表示処理>
ここで、前述のステップS1703におけるデータ表示処理を、図28のフローチャートを用いて詳細に説明する。
図28に示すように、ステップS1801では、サブ制御装置262のCPU551は、1ミリ秒毎に1カウント減じるタイマ減算を行う。
ステップS1802では、サブ制御装置262のCPU551は、タイマの値が「0」であればステップS1803に進み、「0」でなければステップS1806に進む。
ステップS1803では、サブ制御装置262のCPU551は、OKボタン80の操作(押下)時またはOKボタン80の押下有効期間終了時点の通知キャラクタを記憶し、ステップS1804に進む。
ステップS1804では、サブ制御装置262のCPU551は、通知キャラクタがボスキャラクタと一致する場合には判定フラグを「1」に設定し、ステップS1805に進む。
ステップS1805では、サブ制御装置262のCPU551は、通知検出フラグを「1」に設定する。この通知検出フラグは、遊技者によるボスキャラ通知操作があると「1」となる。
ステップS1806では、サブ制御装置262のCPU551は、遊技球発射ハンドル18の発射操作が10秒間無い場合には、ステップS1807に進み、タイマクリア(タイマの値を「0」にする)し、前述したステップS1803に進む。
ステップS1808では、サブ制御装置262のCPU551は、OKボタン80が遊技者によって操作された場合(つまり、OKボタン80の操作検出がされた場合)には前述したステップS1803に進み、OKボタン80の操作がされていない場合には本処理を終了する。
上述したようにデータ表示処理は、予測用変動においてOKボタン80が1秒以下で押下されると、図41に示すように表示画面42aにデータ表示がされ、遊技者が遊技球発射ハンドル18の操作をして遊技球の発射を継続している場合には、最大で3分間表示可能であり、遊技者が遊技球発射ハンドル18の操作を止めてしまい、遊技球の発射がされない場合には、最大で10秒間表示可能である。つまり、遊技を継続しながらボスキャラ予測をする遊技者の方が、遊技を止めてボスキャラ予測する遊技者よりも優遇するような構成としている。
次に、サブ制御装置262による図24に示したステップS1409の液晶演出実行管理処理について図29〜図34を用いて説明する。
図29は、サブ制御装置262による液晶演出実行管理処理を示すフローチャートである。図30は、サブ制御装置262によるOKボタン有効判定期間設定処理を示すフローチャートである。図31は、サブ制御装置262による表示モード設定処理を示すフローチャートである。図32は、サブ制御装置262による開閉モード(大当たり)表示設定処理を示すフローチャートである。図33は、サブ制御装置262による変動表示態様設定処理を示すフローチャートである。図34は、サブ制御装置262による選択用変動関連処理を示すフローチャートである。
<OKボタン有効判定期間設定処理>
図29に示すように、ステップS1901では、サブ制御装置262のCPU551は、OKボタン有効判定期間設定処理を行う。このOKボタン有効判定期間設定処理について、図30を用いて以下に説明する。
図30に示すように、ステップS2001では、サブ制御装置262のCPU551は、有効期間判定フラグが「1」であればステップS2002に進み、有効期間判定フラグが「0」であればステップS2008に進む。
ステップS2002では、サブ制御装置262のCPU551は、遊技回終了のタイミングであればステップS2003に進み、そうでなければステップS2004に進む。ステップS2004では、サブ制御装置262のCPU551は、図柄列変動中フラグが「1」であれば、ステップS2007に進み、図柄列変動中フラグが「0」であれば、本処理を終了する。
ステップS2003では、サブ制御装置262のCPU551は、予告用変動中フラグが「1」であればステップS2005に進み、予測用変動中フラグが「0」であればステップS2006に進む。
ステップS2005では、サブ制御装置262のCPU551は、大当たりであればステップS2007に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2006では、サブ制御装置262のCPU551は、潜伏モードフラグが「1」であればステップS2007に進み、潜伏モードフラグが「0」であれば本処理を終了する。
ステップS2007では、サブ制御装置262のCPU551は、有効判定期間フラグを「0」に設定し、本処理を終了する。
ステップS2008では、サブ制御装置262のCPU551は、予測用変動中フラグが「1」であればステップS2009に進み、予測用変動中フラグが「0」であればステップS2010に進む。
ステップS2009では、サブ制御装置262のCPU551は、有効判定期間フラグを「1」に設定し、本処理を終了する。
ステップS2010では、サブ制御装置262のCPU551は、遊技回開始タイミングであればステップS2011に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2011では、サブ制御装置262のCPU551は、ボスキャラを表示する遊技回であればステップS2009に進み、そうでなければ本処理を終了する。
<選択ボタン有効判定期間設定処理>
図29に示す液晶演出実行処理に戻って、ステップS1902では、サブ制御装置262のCPU551は、選択ボタン有効判定期間設定処理を行う。
選択ボタン有効判定期間設定処理は、図38に示す予測用変動において、例えば、図39(b)に示すように停止キャラの確定(最後の一つとなったキャラクタの確定)の直前0.5秒から5秒経過するまでの期間を有効期間として設定する。
なお、このように停止キャラの確定の直前0.5秒から有効期間が開始しているのは、当該確定直前に遊技者が選択ボタン71〜74を操作(押下)することがあり、その操作を確実に検出することができるようにするためである。なお、0.5秒以外の秒数であっても、遊技者にとって停止キャラが明らかとなった時点からその停止キャラが確定するまでの時間の範囲内の時間を採用するようにしてもよい。
また、前記5秒間としている理由は、以下のような各種の変動パターンが連続して実行された場合であっても、遊技者による選択ボタン71〜74の操作(押下)を確実に検出することができるようにするためである。
例えば、低確率時の変動パターンとしては、表示期間が例えば10秒である低確率時第1変動パターン、表示期間が例えば15秒である低確率時第2変動パターン、及び、表示期間が例えば20秒である低確率時第3変動パターンが挙げられる。また、その表示時間が長い程、大当たり期待度が高い変動パターンである。また、高確率時の変動パターンとしては、表示期間が例えば7秒である高確率時第1変動パターン、及び、表示期間が例えば15秒である高確率時第2変動パターンが挙げられる。また、その表示時間が長い程、大当たり期待度が高い変動パターンである。また、これら5種類の変動パターンは、いずれも後半の2秒間において、12個のキャラクタから1個のキャラクタが残るという表示がされる内容としている。
表示時間が最も短い変動パターンは、高確率時第1変動パターン(7秒)であり、この高確率時第1変動パターン(7秒)が連続して表示される場合でも、後の高確率時第1変動パターンの開始から4.5秒経過時点で、前の高確率時第1変動パターンにおける停止キャラについての選択ボタン71〜74の検出期間が終了し、かつ、後の高確率時第1変動パターンにおいてはまだ12個のキャラクタが表示されたままであるので、遊技回の停止キャラ表示と、その停止キャラに関する選択ボタン71〜74の操作(押下)との関係を対応させてサブ制御装置262が記憶することができる。また、停止キャラの確定時(確定直前であってもよい)や当該確定後であって次の遊技回の変動パターンが開始された前半期間内に選択ボタン71〜74を操作することができるため、遊技者の立場から見ても操作がし易いものである。
<表示モード設定処理>
図29に示す液晶演出実行処理に戻って、ステップS1903では、サブ制御装置262のCPU551は、表示モード設定処理を行う。この表示モード設定処理について、図31を用いて以下に説明する。
図31に示すように、ステップS2101では、サブ制御装置262のCPU551は、演出用初期化フラグまたは潜伏モード終了フラグ「1」であればステップS2102に進み、演出用初期化フラグ及び潜伏モード終了フラグの両方が「0」であればステップS2105に進む。
ステップS2102では、サブ制御装置262のCPU551は、演出用初期化フラグを「0」に設定するとともに、潜伏モード終了フラグを「0」に設定し、ステップS2103に進む。ステップS2103では、サブ制御装置262のCPU551は、予測用変動中フラグを「1」に設定し、ステップS2104に進む。ステップS2104では、サブ制御装置262のCPU551は、予測用変動開始コマンドをセットし、ステップS2106に進む。
ステップS2105では、サブ制御装置262のCPU551は、ボスクリアフラグが「1」であればステップS2106に進み、ボスクリアフラグが「0」であればステップS2107に進む。
ステップS2106では、サブ制御装置262のCPU551は、図39(a)及び図40に示した12個のキャラクタの中からボスキャラクタを設定するボスキャラ設定処理を行う。
ステップS2107では、サブ制御装置262のCPU551は、データ表示中フラグが「1」であればステップS2108に進み、データ表示中フラグが「0」であればステップS2115に進む。
ステップS2108では、サブ制御装置262のCPU551は、通知検出フラグが「1」であればステップS2112に進み、通知検出フラグが「0」であればステップS2109に進む。つまり、ステップS2107においてデータ表示中フラグが「1」であり且つステップS2108において通知検出フラグが「0」あることによりステップS2109に進む場合は、予測用変動中またはデータ表示中であり、ステップS2107においてデータ表示中フラグが「1」であり且つステップS2108において通知検出フラグが「1」あることによりステップS2112に進む場合は、データ表示が終了した場合である。
ステップS2109では、サブ制御装置262のCPU551は、予測用変動中フラグが「1」であればステップS2110に進み、予測用変動中フラグが「0」であれば本処理を終了する。
ステップS2110では、サブ制御装置262のCPU551は、予測用変動中フラグを「1」に設定し、ステップS2111に進む。ステップS2111では、サブ制御装置262のCPU551は、ボス決定後から現在までの選択ボタン71〜74の操作(押下)及び補助演出の履歴に関する情報を含んだデータ表示開始コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS2112では、サブ制御装置262のCPU551は、データ表示中フラグを「0」に設定し、ステップS2113に進む。ステップS2113では、サブ制御装置262のCPU551は、図柄列変動中フラグを「1」に設定し、ステップS2114に進む。ステップS2114では、サブ制御装置262のCPU551は、図柄列変動開始コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS2115では、サブ制御装置262のCPU551は、確変大当たり以外の大当たりエンディングの終了タイミングであればステップS2116に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2116では、サブ制御装置262のCPU551は、潜伏モードフラグを「1」に設定し、ステップS2117に進む。ステップS2117では、サブ制御装置262のCPU551は、潜伏モード開始コマンドをセットし、本処理を終了する。
<開閉モード(大当たり)表示設定処理>
図29に示す液晶演出実行処理に戻って、ステップS1904では、サブ制御装置262のCPU551は、開閉モード(大当たり)表示設定処理を行う。この開閉モード(大当たり)表示設定処理について、図32を用いて以下に説明する。
図32に示すように、ステップS2201では、サブ制御装置262のCPU551は、オープニングコマンドを受信していればステップS2202に進み、そうでなければステップS2204に進む。
ステップS2202では、サブ制御装置262のCPU551は、表示用オープニングコマンドをセットし、ステップS2203に進む。ステップS2203では、サブ制御装置262のCPU551は、予測用変動中フラグを「0」に設定し、データ表示中フラグを「0」に設定し、図柄列変動中フラグを「0」に設定し、選択用変動中フラグを「0」に設定し、本処理を終了する。
ステップS2204では、サブ制御装置262のCPU551は、エンディングコマンドを受信していればステップS2205に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2205では、サブ制御装置262のCPU551は、表示用エンディングコマンドをセットし、本処理を終了する。
<変動表示態様設定処理>
図29に示す液晶演出実行処理に戻って、ステップS1905では、サブ制御装置262のCPU551は、変動表示態様設定処理を行い、本処理を終了する。この変動表示態様設定処理について、図33を用いて以下に説明する。
図33に示すように、ステップS2301では、サブ制御装置262のCPU551は、変動パターン指定コマンドを受信していればステップS2302に進み、受信していなければステップS2309に進む。
ステップS2302では、サブ制御装置262のCPU551は、予測用変動中フラグまたはデータ表示中フラグが「1」であればステップS2303に進み、予測用変動中フラグ及びデータ表示中フラグが「0」であればステップS2305に進む。
ステップS2303では、サブ制御装置262のCPU551は、補助演出決定処理を行い、ステップS2304に進む。ステップS2304では、サブ制御装置262のCPU551は、補助演出を含む表示コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS2305では、サブ制御装置262のCPU551は、図柄列変動中フラグが「1」であればステップS2306に進み、図柄列変動中フラグが「0」であればステップS2307に進む。
ステップS2306では、サブ制御装置262のCPU551は、図柄列変動の表示コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS2307では、サブ制御装置262のCPU551は、潜伏モードフラグが「1」であればステップS2308に進み、潜伏モードフラグが「0」であれば本処理を終了する。
ステップS2308では、サブ制御装置262のCPU551は、選択用変動関連処理を行い、本処理を終了する。なお、この選択用変動関連処理については後述することとする。
ステップS2309では、サブ制御装置262のCPU551は、装飾図柄指定コマンドを受信していればステップS2310に進み、受信していなければ本処理を終了する。
ステップS2310では、サブ制御装置262のCPU551は、予測用変動中フラグまたはデータ表示中フラグが「1」であればステップS2311に進み、予測用変動中フラグ及びデータ表示中フラグが「0」であればステップS2313に進む。
ステップS2311では、サブ制御装置262のCPU551は、停止キャラ決定処理を行い、ステップS2312に進み、ステップS2312では、停止キャラによる停止表示コマンドをセットし、本処理を終了する。
具体的には、サブ制御装置262のCPU551は、外れキャラを選択するためのカウンタ(0〜119のいずれかの値となる)を備えており、このカウンタの値が、ROM552に記憶された図42に示すような外れ変動用テーブルの何れに該当するかによって、外れキャラ(停止キャラ)を決定する。
例えばボスキャラが『Aa.ゴルフボール』の場合の外れ変動用テーブルは、図42に示すように、ボスキャラ(ゴルフボール)は値無しであり、カウンタの値が0〜1であればラグビーボールとなり、カウンタの値が2〜3であればサッカーボールとなり、カウンタの値が4〜29であればゴリラとなり、カウンタの値が30〜44であればラクダとなり、カウンタの値が45〜59であればサイとなり、カウンタの値が60〜69であれば揺りかごとなり、カウンタの値が70〜79であればクーラーボックスとなり、カウンタの値が80〜89であれば財布となり、カウンタの値が90〜99であればご飯となり、カウンタの値が100〜109であればラーメンとなり、カウンタの値が110〜119であればサンドイッチとなる。なお、図42(a)に示すように、「No.1」と表記したキャラクタは選択頻度が26/120であり、「No.2」と表記したキャラクタは選択頻度が15/120であり、「No.3」と表記したキャラクタは選択頻度が10/120であり、「No.4」と表記したキャラクタは選択頻度が2/120である。
ステップS2313では、サブ制御装置262のCPU551は、図柄列変動中フラグまたは潜伏モードフラグが「1」であればステップS2314に進み、図柄列変動中フラグ及び潜伏モードフラグが「0」であれば本処理を終了する。
ステップS2314では、サブ制御装置262のCPU551は、停止図柄による停止表示コマンドをセットし、本処理を終了する。
<選択用変動関連処理>
ここで、前述のステップS2308における選択用変動関連処理を、図34のフローチャートを用いて詳細に説明する。
図34に示すように、ステップS2401では、サブ制御装置262のCPU551は、通知検出フラグが「1」であればステップS2402に進み、通知検出フラグが「0」であればステップS2403に進む。
ステップS2403では、サブ制御装置262のCPU551は、12種のキャラクタを遊技回毎に順番に表示するようにキャラクタ表示コマンドをセットする。例えば、サブ制御装置262のCPU551において12種のキャラクタの順番が抽選決定(例えばランダムに決定)され、その決定順に12種のキャラクタを表示する選択用変動が実行される。なお、抽選などを行うことなく、予め固定的に決められた順番で12種のキャラクタを選択用変動において表示するようにしてもよい。
ステップS2402では、サブ制御装置262のCPU551は、潜伏モードの1回目の遊技回であれば、ステップS2404に進み、そうでなければステップS2408に進む。
ステップS2404では、サブ制御装置262のCPU551は、判定フラグが「1」であればステップS2405に進み、判定フラグが「0」であればステップS2407に進む。
ステップS2405では、サブ制御装置262のCPU551は、ボスキャラ表示コマンドをセットし、ステップS2406に進み、ステップS2406では、判定フラグを「0」に設定し、本処理を終了する。
ステップS2407では、サブ制御装置262のCPU551は、データ表示されたX個のキャラクタのうちでボスキャラクタ及び通知キャラクタ以外のキャラクタ表示コマンドをセットし、本処理を終了する。
ステップS2408では、サブ制御装置262のCPU551は、潜伏モードの2〜X回目の遊技回であれば、ステップS2409に進み、そうでなければ本処理を終了する。
ステップS2409では、サブ制御装置262のCPU551は、データ表示されたX個のキャラクタのうちで先の遊技回で表示済みキャラクタ以外の残キャラクタを遊技回毎に順番に表示するようにキャラクタ表示コマンドをセットし、本処理を終了する。
なおここで、上述した各フラグについて説明する。
演出用初期化フラグは、パチンコ機10の電源ON時に「1」にセットされ、予測用変動の開始時に「0」にセットされる。予測用変動中フラグを「1」にするためと、ボスキャラ決定処理を実行するためである。
予測用変動中フラグは、電源ON直後のモード設定、通常モード(疑似通常モード)開始時、及び確変モード開始時に「1」にセットされ、データ表示開始時(OKボタン80の押下)及び大当たり状態発生時に「0」にセットされる。
データ表示中フラグは、予測用変動におけるOKボタン80押下時に「1」にセットされ、データ表示中の通知操作開始時及び大当たり状態発生時に「0」にセットされる。
図柄変動中フラグは、通知検出時(予測用変動におけるOKボタン80押下時)に「1」にセットされ、大当たり状態発生時に「0」にセットされる。
潜伏モードフラグは、大当たり状態終了時(確変大当たり状態を除く)に「1」にセットされ、選択用変動(潜伏確変状態)の終了時(選択用変動においてボスキャラを表示する遊技回が終了、または、選択用変動においてボスキャラが表示される前の遊技回においてOKボタン80を押下)に「0」にセットされる。
潜伏モード終了フラグは、選択用変動(潜伏確変状態)の終了時に「1」にセットされ、予測用変動の開始時に「0」にセットされる。
ボスクリアフラグは、ボスクリア時(予測用変動中のOKボタン80の長押し)に「1」にセットされ、ボスキャラ決定時に「0」にセットされる。
通知検出フラグは、通知操作時(データ表示中においてボスキャラを遊技者が決定する際にOKボタン80を押下された場合、または、データ表示においてOKボタン80の押下有効期間が終了した場合)に「1」にセットされ、選択用変動(潜伏確変状態)の終了時(選択用変動においてボスキャラを表示する遊技回が終了、または、選択用変動においてボスキャラが表示される前の遊技回においてOKボタン80を押下)に「0」にセットされる。
判定フラグは、通知操作の正解時に「1」にセットされ、選択用変動の最初の遊技回開始時に「0」にセットされる。
次に、表示制御装置45の通常処理について、図35及び図36を用いて説明する。図35は、表示制御装置45の通常処理を示すフローチャートである。図36は、表示制御装置45による表示モード等の切り替え処理を示すフローチャートである。
ステップS3001では、表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信されてきた各種コマンドを入力処理するコマンド入力処理を行い、ステップS3002に進む。この各種コマンドとしては、例えば、表示コマンド、停止表示コマンド、表示用オープニングコマンド、表示用エンディングコマンド、デモ開始コマンド、予測用変動開始コマンド、データ表示開始コマンド、図柄列変動開始コマンド、潜伏モード開始コマンド、おめでとうコマンド、残念コマンドなどが挙げられる。
ステップS3002では、表示制御装置45のCPU521は、表示モード等(予測用変動、データ表示、図柄列変動、選択用変動、大当たりオープニング、大当たりエンディング等の表示)の切り替え処理を行い、ステップS3003に進む。ここで、この表示モード等の切り替え処理について図36を用いて説明する。
図36に示すように、ステップS3101では、表示制御装置45のCPU521は、予測用変動開始コマンドを受信していれば、ステップS3102に進み、そうでなければステップS3103に進む。
ステップS3102では、表示制御装置45のCPU521は、予測用変動を開始する。具体的には、表示制御装置45は、図39(a)に示すように、12個のキャラクタを第3図柄表示装置42の表示画面42aに動的表示し、図39(b)に示すように、最後に1個の外れキャラクタを残す変動表示を行うように第3図柄表示装置42を表示制御する。
ステップS3103では、表示制御装置45のCPU521は、データ表示開始コマンドを受信していれば、ステップS3104に進み、そうでなければステップS3105に進む。
ステップS3104では、表示制御装置45のCPU521は、データ表示を開始する。具体的には、表示制御装置45は、図41(a)に示すようなデータ表示を行うように第3図柄表示装置42を表示制御する。
なお、第3図柄表示装置42の表示画面42aの左上側箇所は、遊技者によるボスキャラの予測入力までの猶予時間(図41(a)では、「残り1分58秒」)を表示する領域である。また、当該左上側箇所の右側箇所は、補助演出(遊技者に対するメッセージとして、『ボスキャラと種類が同じキャラクタはあんまりでないよ』や『“ボール”系のどれかがボスキャラのときは“動物”系がよく出るよ』や『“ごはん”がボスキャラのときは“ゴルフボール”がよく出るよ』など)を表示する領域である。また、表示画面42aの左下半分箇所は、選択ボタン71〜74の操作(押下)の合計回数(図41(a)では、「合計60回」)と、4個の選択ボタン71〜74の操作(押下)回数と、それに対応するキャラクタの種類とを表示する領域である。また、表示画面42aの右下半分箇所は、遊技者が4個の選択ボタン71〜74の使い分けによってボスキャラ候補が表示される領域である。
ステップS3105では、表示制御装置45のCPU521は、図柄列変動開始コマンドを受信していれば、ステップS3106に進み、そうでなければステップS3107に進む。
ステップS3106では、表示制御装置45のCPU521は、図柄列変動を開始する。具体的には、表示制御装置45は、図10に示すように、3つの装飾図柄列L,M,Rの主装飾図柄SZ及び副装飾図柄FZを変動表示し、最終的に停止表示する変動表示を行うように第3図柄表示装置42を表示制御する。
ステップS3107では、表示制御装置45のCPU521は、選択用変動開始コマンドを受信していれば、ステップS3108に進み、そうでなければステップS3109に進む。
ステップS3108では、表示制御装置45のCPU521は、選択用変動を開始する。具体的には、表示制御装置45は、図43に示すように、遊技回において、1個のキャラクタのみを表示する変動表示を行うように第3図柄表示装置42を表示制御する。
ステップS3109では、表示制御装置45のCPU521は、表示用オープニングコマンドを受信していれば、ステップS3110に進み、そうでなければステップS3111に進む。ステップS3110では、表示制御装置45のCPU521は、大当たりオープニングの表示を開始するように第3図柄表示装置42を表示制御する。
ステップS3111では、表示制御装置45のCPU521は、表示用エンディングコマンドを受信していれば、ステップS3112に進み、そうでなければ本処理を終了する。ステップS3112では、表示制御装置45のCPU521は、大当たりエンディングの表示を開始するように第3図柄表示装置42を表示制御する。
図35に戻って、ステップS3003では、表示制御装置45のCPU521は、図柄列変動の場合には停止図柄を決定し、予測用変動の場合には停止キャラを決定し、ステップS3004に進む。
ステップS3004では、表示制御装置45のCPU521は、変動表示態様の決定を行い、ステップS3005に進む。
ステップS3005では、表示制御装置45のCPU521は、補助演出(図41(a)に示すように、遊技者に提供表示するメッセージ等)の決定を行い、ステップS3006に進む。
ステップS3006では、表示制御装置45のCPU521は、第3図柄表示装置42の表示画像制御を行う。
例えば、予測用変動においては、表示制御装置45は、図39(a)に示すように、12個のキャラクタを表示し、最終的に図39(b)に示すように外れキャラクタを表示するように第3図柄表示装置42を表示制御する。
また、図柄列変動においては、表示制御装置45は、図10に示すように、第3図柄表示装置42の表示画面42aに、各装飾図柄列L,M,Rにおける主装飾図柄SZ及び副装飾図柄SZの図柄変動表示を行うとともに、この第3図柄表示装置42の表示画面42aの右隅箇所に、遊技者がボスキャラとして予測入力されたキャラクタを表示する常駐表示を行うように第3図柄表示装置42を表示制御する。
また、選択用変動においては、表示制御装置45は、図43に示すように、第3図柄表示装置42の表示画面42aに、遊技回において1個のキャラクタのみを表示するように第3図柄表示装置42を表示制御する。
ステップS3007では、表示制御装置45のCPU521は、その他の処理(デモ、保留表示など)を行う。
例えば、デモ演出表示を行う場合には、表示制御装置45は、遊技者にゲーム内容を理解してもらう説明用のメッセージとして、『一番レアなボスキャラが予想できたら、OKボタンを押してね!』や、『キャラクタは大きく分けると4種類だよ!』や、『キャラクタの種類毎に、4個の選択ボタン(平面視で、丸形、三角形、正方形及び菱形とした操作ボタン)を使い分けると数え易いよ!』や、『OKボタンを長押しすると、ボスキャラが再決定されるよ!』などを、デモ動画の一部としてデモ画面に順次に表示するように、第3図柄表示装置42を表示制御する。
ステップS3008では、表示制御装置45のCPU521は、通常処理開始時から1ms以上経過したか否かを判別する。1ms以上経過していれば、ステップS3001に戻り、経過していなければステップS3008に戻る。
なお、上述した第3図柄表示装置42が後述する表示手段に相当し、上述した4個の選択ボタン71〜74が操作手段に相当し、上述したサブ制御装置262のデータ処理機能がデータ処理手段に相当し、上述したサブ制御装置262の示唆内容表示制御機能が示唆内容表示制御手段に相当し、上述したサブ制御装置262の設定機能が設定手段に相当し、上述したRAM553が記憶手段に相当し、上述したサブ制御装置262の条件継続機能が条件継続手段に相当し、上述したサブ制御装置262の表示演出発生割合設定機能が表示演出発生割合設定手段に相当する。
また、上述した大当たり乱数カウンタC1が当否抽選手段に相当し、上述したサブ制御装置262の正誤判別機能が正誤判別手段に相当し、上述したサブ制御装置262の結果表示制御機能が結果表示制御手段に相当し、上述したサブ制御装置262の特典付与機能が特典付与手段に相当し、上述したサブ制御装置262の再入力付与機能が再入力付与手段に相当する。
また、上述したサブ制御装置262の表示モード設定処理機能(図31参照)が決定手段に相当し、上述したサブ制御装置262の変動表示態様設定機能のうちステップS2302〜S2304及びステップS2309〜S2312(図33参照)が第1表示制御手段に相当し、上述したサブ制御装置262の変動表示態様設定機能のうちステップS2305,S2306及びステップS2313,S2314(図33参照)が第2表示制御手段に相当する。ミニ図柄表示部91が変動発光表示部に相当し、当選を示す「○」表示部91aと落選を示す「×」表示部91bとが発光表示部に相当する。
上述したように、本実施例1のパチンコ機10によれば、始動入賞(第1の始動口33aまたは第2の始動口33bへの入球)に基づいて、遊技者にとって有利な大当たり状態の発生の有無を知らせる複数(12個)のキャラクタの中から選択された一のキャラクタを表示する第3図柄表示装置42と、遊技者が操作可能な4個の選択ボタン71〜74と、第3図柄表示装置42において遊技回の終盤で確定表示されたキャラクタ(外れキャラクタ)と、その外れキャラクタについて遊技者が操作した選択ボタン71〜74と、を関連付けた関連データに基づいて、外れキャラクタと遊技者が使い分けた選択ボタン71〜74の操作内容との関係性を求めるデータ処理を行い(データ処理機能)、この求めた前記関係性に基づいて、キャラクタに関する所定情報(ボスキャラ候補)を示唆するデータ表示を第3図柄表示装置42に表示制御(示唆内容表示制御機能)するサブ制御装置262と、を備えている。
したがって、遊技者は、第3図柄表示装置42に表示されたキャラクタ(外れキャラクタ)の種類や内容に応じて、4個の選択ボタン71〜74の操作内容を任意に使い分けて操作することができる。つまり、4個の選択ボタン71〜74の操作内容の使い分けを遊技者自身が決めることができる。例えば、遊技者が使い分け操作を行うと、外れキャラクタの種類等と4個の選択ボタン71〜74の操作内容とにある関係性を持たせた関連データとなり、サブ制御装置262は関連データに基づいて、外れキャラクタと遊技者が使い分けた操作内容との関係性を求めることができ、このサブ制御装置262は、前記関係性に基づいて、ボスキャラを示唆するデータ表示を第3図柄表示装置42に表示制御することから、遊技者による使い分け操作が反映されたデータ表示とすることができ、使い分け操作が良いほどデータ表示が充実する。例えば、図41(a)に示すように、キャラクタの種類毎に4個の選択ボタン71〜74を使い分けた場合には、通知用表示領域には、全12個のキャラクタの中から、ボスキャラ候補として4個のキャラクタ(ラグビーB、ゴルフB、ラーメン、サッカーB)まで絞り込まれて表示されている。
これに対して、例えば遊技者が使い分け操作を行わない場合(例えば、第3図柄表示装置42に表示された外れキャラクタの種類や内容に関わらず、1個の選択ボタン71のみを操作する場合)や、遊技者が選択ボタン71〜74を一切操作しない場合には、外れキャラクタの種類等と選択ボタン71〜74の操作内容とに関係性を持たない関連データとなり、サブ制御装置262は当該関係性を求めることができず、ボスキャラを示唆するデータ表示が充実しない。
具体的には、図41(b)に示すように、1個の選択ボタン71のみを操作した場合には、キャラクタの種類の欄に種類表示がされないし、通知用表示領域に例えば6個のキャラクタが表示されており、ボスキャラ候補の絞り込みが十分でない。なお、このデータ表示後に図柄変動において大当たりとなると、当該大当たり状態後には選択用変動が6回行われる(つまり、この6個のキャラが順番に表示される)ことになる。
また、遊技者が選択ボタン71〜74を一切操作しない場合には、キャラクタの種類の欄に種類表示がされないし、通知用表示領域に全12個のキャラクタが表示されたままであり、ボスキャラ候補の絞り込みが一切行われない。なお、このデータ表示後に図柄変動において大当たりとなると、当該大当たり状態後には選択用変動が12回行われる(つまり、全く絞り込みがなされていない全12個のキャラが順番に表示される)ことになる。
このように、選択ボタン71〜74の操作内容の使い分け次第で、データ表示が充実することから、遊技者は選択ボタン71〜74の操作内容を工夫し、遊技への参加意識が高まり、選択ボタン71〜74を用いた遊技の興趣性を向上できる遊技機を提供することができる。
また、始動入賞(第1の始動口33aまたは第2の始動口33bへの入球)に基づいて、遊技者にとって有利な大当たり状態の発生の有無を知らせる複数(12個)のキャラクタの中から選択された一のキャラクタを表示する第3図柄表示装置42と、遊技者が操作可能な4個の選択ボタン71〜74と、を備え、サブ制御装置262は、第3図柄表示装置42に遊技回の終盤で確定表示されたキャラクタ(外れキャラクタ)についての選択ボタン71〜74の操作有効期間をキャラクタ毎に設定し(設定機能)、第3図柄表示装置42に確定表示された外れキャラクタと、その外れキャラクタについての操作有効期間における遊技者が行った選択ボタン71〜74の操作内容とを関連付けた関連データをRAM553に記憶し、RAM553に記憶された関連データに基づいて、外れキャラクタと遊技者が使い分けた操作内容との関係性を求めるデータ処理を行い(データ処理機能)、この求めた前記関係性に基づいて、キャラクタに関する所定情報(ボスキャラ候補)を示唆するデータ表示を第3図柄表示装置42に表示制御する(示唆内容表示制御機能)。
したがって、遊技者は、第3図柄表示装置42に表示されたキャラクタ(外れキャラクタ)の種類や内容に応じて、4個の選択ボタン71〜74の操作内容を任意に使い分けて操作することができる。つまり、4個の選択ボタン71〜74の操作内容の使い分けを遊技者自身が決めることができる。例えば、遊技者が使い分け操作を行うと、キャラクタの種類等と4個の選択ボタン71〜74の操作内容とにある関係性を持たせた関連データとなり、この関連データがRAM553に蓄積して記憶され、サブ制御装置262はRAM553に記憶された関連データに基づいて、外れキャラクタと遊技者が使い分けた操作内容との関係性を求めることができ、この求めた前記関係性に基づいて、ボスキャラを示唆するデータ表示を第3図柄表示装置42に表示制御することから、遊技者による使い分け操作が反映されたデータ表示とすることができ、使い分け操作が良いほどデータ表示が充実する。例えば、図41(a)に示すように、キャラクタの種類毎に4個の選択ボタン71〜74を使い分けた場合には、通知用表示領域には、ボスキャラ候補として、4個のキャラクタ(ラグビーB、ゴルフB、ラーメン、サッカーB)まで絞り込まれている。
これに対して、例えば遊技者が使い分け操作を行わない場合(例えば、第3図柄表示装置42に表示されたキャラクタの種類や内容に関わらず、1個の選択ボタン71のみを操作する場合)や、遊技者が選択ボタン71〜74を一切操作しない場合には、キャラクタの種類等と選択ボタン71〜74の操作内容とに関係性を持たない関連データとなり、サブ制御装置262は当該関係性を求めることができず、ボスキャラを示唆するデータ表示が充実しない。具体的には、図41(b)に示すように、1個の選択ボタン71のみを操作した場合には、キャラクタの種類の欄に種類表示がされないし、通知用表示領域に6個のキャラクタが表示されており、ボスキャラ候補の絞り込みが十分でない。また、遊技者が選択ボタン71〜74を一切操作しない場合には、キャラクタの種類の欄に種類表示がされないし、通知用表示領域に全12個のキャラクタが表示されたままであり、ボスキャラ候補の絞り込みが一切行われない。
このように、選択ボタン71〜74の操作内容の使い分け次第で、データ表示が充実することから、遊技者は選択ボタン71〜74の操作内容を工夫し、遊技への参加意識が高まり、選択ボタン71〜74を用いた遊技の興趣性を向上できる遊技機を提供することができる。
また、図40に示すように、キャラクタは、その総数が12個であり、これら12個のキャラクタは4種類に分類されるものであり、4個の選択ボタン71〜74を個別に操作することで4個の操作内容を可能とするものである。つまり、選択ボタン71〜74の数を、敢えてキャラクタの総数(12個)に足りない4個としているので、キャラクタの総数(12個)に一対一で選択ボタン71〜74を割り当てて操作することができないことから、4個の選択ボタン71〜74の使い分けを遊技者自身が決定する機会を提供できる。また、キャラクタが4個に分類されるものであることに遊技者が気付いた場合には、キャラクタの分類に対応させて4個の選択ボタン71〜74を操作するという使い分けを行うこともできる。
また、サブ制御装置262は、12個のキャラクタの中から選択された一のキャラクタをボスキャラ(当たりキャラクタ)とし、それ以外を外れキャラクタとする条件を、有利な大当たり状態の発生または条件変更成立となるまで継続する(条件継続機能)ので、有利な大当たり状態の発生または条件変更成立となるまでの間において、12個のキャラクタのうちのどれがボスキャラであるかを遊技者は予測することが可能となる。そして、サブ制御装置262は、ボスキャラの属する分類のキャラクタの発生割合を他の分類のキャラクタと比べて低く設定している(表示演出発生割合設定機能)ので、キャラクタの分類に対応させて4個の選択ボタン71〜74を操作した場合には、ボスキャラの属する分類に対応する選択ボタン71〜74の操作が少ないことから、ボスキャラの属する分類を遊技者は特定することができ、遊技者によるボスキャラの予測精度を上げることができる。
なお、予測用変動における遊技回は、12個のキャラクタの中から最終的に1個のキャラクタを表示する変動演出が行われるものであって、12個のキャラクタのうちの一のキャラクタをボスキャラ(当たりキャラ)とし、外れの遊技回において、ボスキャラ以外の外れキャラクタで最終的に表示するものとしてもよい。この場合には、遊技者が操作部を使い分けすることで、遊技者による当たり識別情報(例えばボスキャラあるいは当たりキャラ)の予測精度を上げることができる。
また、サブ制御装置262は、複数(12個)のキャラクタの中から選択された一のキャラクタをボスキャラ(当たりキャラクタ)とし、そのボスキャラ以外を外れキャラクタとした条件を、遊技者にとって有利な大当たり状態の発生または条件変更成立となるまで継続する条件継続機能を備え、主制御装置261は、所定条件成立(始動入賞)に基づいて、前記大当たり状態の発生の有無についての抽選を行う大当たり乱数カウンタC1を備え、パチンコ機10は、大当たり乱数カウンタC1で当否抽選がされた場合に、その結果が落選であるときには外れキャラクタを表示する第3図柄表示装置42と、遊技者が操作可能な4個の選択ボタン71〜74と、を備え、サブ制御装置262は、第3図柄表示装置42において遊技回で確定表示された外れキャラクタと、その外れキャラクタについて遊技者が行った選択ボタン71〜74の操作内容と、を関連付けた関連データに基づいて、外れキャラクタと遊技者が使い分けた操作内容との関係性を求めるデータ処理を行うデータ処理機能と、このデータ処理で求めた前記関係性に基づいて、ボスキャラの予測に関する所定情報(ボスキャラ候補)を示唆するデータ表示を第3図柄表示装置42に表示制御する示唆内容表示制御機能と、12個のキャラクタの中から遊技者がボスキャラとして推測入力したキャラクタがボスキャラであるか否かを正誤判別する正誤判別機能と、この正誤判別機能による判別結果を表示制御する結果表示制御機能と、を備えている。
したがって、遊技者は、第3図柄表示装置42に表示されたキャラクタ(外れキャラクタ)の種類や内容に応じて、4個の選択ボタン71〜74の操作内容を任意に使い分けて操作することができる。つまり、4個の選択ボタン71〜74の操作内容の使い分けを遊技者自身が決めることができる。例えば、遊技者が使い分け操作を行うと、外れキャラクタの種類等と4個の選択ボタン71〜74の操作内容とにある関係性を持たせた関連データとなり、サブ制御装置262は、関連データに基づいて、外れキャラクタと遊技者が使い分けた操作内容との関係性を求めることができ、この求めた前記関係性に基づいて、当たりキャラクタの予測に関する所定情報(ボスキャラ候補)を示唆するデータ表示を表示制御することから、遊技者による使い分け操作が反映されたデータ表示とすることができ、使い分け操作が良いほどデータ表示が充実する。例えば、図41(a)に示すように、キャラクタの種類毎に4個の選択ボタン71〜74を使い分けた場合には、通知用表示領域には、全12個のキャラクタの中から、ボスキャラ候補として4個のキャラクタ(ラグビーB、ゴルフB、ラーメン、サッカーB)まで絞り込まれて表示されている。
これに対して、例えば遊技者が使い分け操作を行わない場合(第3図柄表示装置42に表示された外れキャラクタの種類や内容に関わらず、1個の選択ボタン71のみを操作する場合)や、遊技者が選択ボタン71〜74を一切操作しない場合には、外れキャラクタの種類等と選択ボタン71〜74の操作内容とに関係性を持たない関連データとなり、サブ制御装置262は当該関係性を求めることができず、ボスキャラの予測に関する所定情報(ボスキャラ候補)を示唆するデータ表示が充実しない。具体的には、図41(b)に示すように、1個の選択ボタン71のみを操作した場合には、キャラクタの種類の欄に種類表示がされないし、通知用表示領域に例えば6個のキャラクタが表示されており、ボスキャラ候補の絞り込みが十分でない。また、遊技者が選択ボタン71〜74を一切操作しない場合には、キャラクタの種類の欄に種類表示がされないし、通知用表示領域に全12個のキャラクタが表示されたままであり、ボスキャラ候補の絞り込みが一切行われない。
このように、選択ボタン71〜74の操作内容の使い分け次第で、当たりキャラクタの予測精度が向上したデータ表示となることから、遊技者は選択ボタン71〜74の操作内容を工夫し、遊技への参加意識が高まり、選択ボタン71〜74を用いた遊技の興趣性を向上できる遊技機を提供することができる。
さらに、サブ制御装置262は、12個のキャラクタの中から遊技者がボスキャラとして推測入力したキャラクタがボスキャラであるか否かを正誤判別し(正誤判別機能)、その判別結果を第3図柄表示装置42に表示制御するので、遊技者が予想したキャラクタが正解かどうか(ボスキャラかどうか)を確認でき、正解であった場合には満足感を得ることができる。また、遊技者がボスキャラを予想し的中し得る遊技性を備えた遊技機を提供することができる。
また、大当たり状態の発生または条件変更成立となると、新たな当たりキャラクタが複数(12個)のキャラクタの中から選択し直しされるので、遊技者は、新たな当たりキャラクタの予想を行うことができ、更新の度に新たな遊技性を付与することができる。
また、サブ制御装置262による特典付与機能は、正誤判別機能において正解と判別(ボスキャラであると判別)された場合に、遊技者に対して所定の特典(例えば、潜伏確変状態であるか否かの示唆)を付与するので、遊技者は特典を得るために、選択ボタン71〜74の使い分け操作に対してより積極的に参加し、当たりキャラクタの的中を目指すことから、さらに遊技への参加意識を高めることができる。
なお、前記所定の特典として例えば潜伏確変状態であるか否かの示唆は、大当たり状態の発生後における遊技状態が潜伏確変遊技状態であるのか否かを示唆するものである。潜伏確変遊技状態とは、大当たり状態の発生確率が通常の遊技状態より高い確変遊技状態ではあるが、当該確変遊技状態を遊技者に対して報知などをしないため遊技者から見れば確変遊技状態であるか否かを把握できない状態(潜伏した状態)のことをいう。
また、サブ制御装置262は、正誤判別機能において誤りと判別(ボスキャラでないと判別)された場合に、当該誤りと判別されたキャラクタとは別のキャラクタを推測入力する機会を付与する(再入力付与機能)ので、遊技者は、再びボスキャラを予想して当てることができる。
また、サブ制御装置262は、外れキャラクタと遊技者が使い分けた操作内容との関係性に基づいて、ボスキャラの候補となるボスキャラ候補を第3図柄表示装置42に表示制御し(示唆内容表示制御機能)、12個のキャラクタの中から第3図柄表示装置42にデータ表示において表示されたボスキャラ候補のキャラクタを順番に表示するに際して、遊技者がボスキャラとして推測入力したキャラクタが正解であれば、当該推測入力したキャラクタを、大当たり状態終了後の遊技回の1回目に表示する(結果表示制御機能)ので、遊技者の予想が正解である(予想が一発で的中した)ことを示すことができる。また、もし不正解であれば、ボスキャラ及び当該推測入力したキャラクタのいずれでもない別のキャラクタを、大当たり状態終了後の遊技回の1回目に表示する(結果表示制御機能)ので、不正解であることを示すことができる。つまり、遊技者が予想したキャラクタとは異なるキャラクタが表示されたため、予想が外れたことが分かる。さらに、再入力付与手段は、ボスキャラが表示されるまでに、遊技者がボスキャラとして新たに推測されたキャラクタの入力を受け付けるので、ボスキャラの的中に再チャレンジすることができる。
また、本実施例1のパチンコ機10によれば、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当たり状態)の発生の有無を示す表示演出を表示画面42aに表示する第3図柄表示装置42と、表示画面42aの表示モードを、図柄を変動表示する図柄変動表示モードとするか、図柄に替えてキャラクタを表示するキャラクタ表示モードとするかを決定するサブ制御装置262の表示モード設定処理機能(図31参照)と、図柄変動表示モードにおいて始動入賞(第1の始動口33aまたは第2の始動口33bへの入球)があると、表示演出として図柄の変動表示演出を表示画面42aに表示するように制御するサブ制御装置262の変動表示態様設定機能のうちステップS2302〜S2304及びステップS2309〜S2312(図33参照)と、キャラクタ表示モードにおいて始動入賞(第1の始動口33aまたは第2の始動口33bへの入球)があると、表示演出としてキャラクタ表示演出を表示画面42aに表示するとともに、当該キャラクタ表示演出期間において図柄のリーチ期間に相当する表示情報を当該表示画面42aの一部に表示するように制御するサブ制御装置262の変動表示態様設定機能のうちステップS2305,S2306及びステップS2313,S2314(図33参照)と、を備えている。
したがって、キャラクタ表示モードにおいて始動入賞(第1の始動口33aまたは第2の始動口33bへの入球)があると、遊技者にとって有利な特定遊技状態の発生の有無を示す表示演出としてキャラクタ表示演出が表示画面42aに表示されるとともに、当該キャラクタ表示演出期間において図柄のリーチ期間に相当する表示情報が当該表示画面42aの一部に表示されるので、遊技者はキャラクタ表示演出が表示画面42aに表示されているときでも、リーチ期間に相当する表示情報を見ることができ、リーチ期間に相当する表示情報が表示されていれば、キャラクタ表示演出が大当たりの当否を示す表示演出であることを知ることができる。言い換えれば、キャラクタ表示演出がモード移行のための表示演出ではないことを知ることができる。よって、遊技初心者であっても、キャラクタ表示演出の際にリーチ期間に相当する表示情報が表示されているかを見ることで、キャラクタ表示演出が大当たりの当否を示す表示演出であるか否かを判別でき、遊技を楽しむことができ、遊技継続の意欲が減退することを改善できる。
例えば、キャラクタ表示演出において、図柄変動表示モードにおける3列の図柄変動表示を縮小表示する表示演出を、表示画面42aの一部に表示する構成では、キャラクタ表示演出の他に、3列の図柄変動表示の縮小表示も行わなければならず、表示処理負担がかかるという問題がある。これに対して、本実施例のパチンコ機10によれば、ミニ図柄表示部91における、当選を示す「○」表示部91aと落選を示す「×」表示部91bとを変動発光表示することから、3列の図柄変動表示の縮小表示画像を生成する必要が無く、その分だけ表示処理負担を低減できる。また、ミニ図柄表示部91における2個の表示部91a,91bを、図柄のリーチ期間以外の期間における変動発光態様(変動発光表示色)とは異なる変動発光態様(変動発光表示色)とすることで、当該異なる変動発光表示色で発光表示部が変動発光表示されている期間が、キャラクタ表示演出において図柄のリーチ期間であると知ることができる。
また、始動入賞(第1の始動口33aまたは第2の始動口33bへの入球)があると、所定のコマンド(変動パターン指定コマンド、装飾図柄指定コマンド)を生成出力する主制御装置261と、主制御装置261からのコマンド(変動パターン指定コマンド、装飾図柄指定コマンド)に基づいて表示制御に関するコマンド(表示コマンド、停止表示コマンド)を生成出力するサブ制御装置262と、サブ制御装置262からのコマンド(表示コマンド、停止表示コマンド)に基づいて図柄の変動表示演出及びキャラクタの表示演出を表示画面42aに表示するように制御する表示制御装置45と、を備え、サブ制御装置262は、サブ制御装置262の表示モード設定処理機能(図31参照)と、サブ制御装置262の変動表示態様設定機能のうちステップS2302〜S2304及びステップS2309〜S2312(図33参照)と、サブ制御装置262の変動表示態様設定機能のうちステップS2305,S2306及びステップS2313,S2314(図33参照)とを備えており、このサブ制御装置262が図柄の変動表示演出及びキャラクタ表示演出を制御するので、主制御装置261の制御負担を低減できる。また、サブ制御装置262は、主制御装置261では把握できないリーチ期間を把握できる。
実施例2のパチンコ機10について図44を用いて説明する。図44(a)は、大当たり状態の14ラウンド〜16ラウンドにかけての期間において最大実行回数である3回の表示演出が行われた後、引き続いてルーレット表示演出(ルーレットチャンス)が実行された場合を示すタイムチャートであり、図44(b)は、表示画面42aに表示されたルーレットチャンス画像を示す図である。
実施例2のパチンコ機10は、前述の実施例1と同様に、図1及び図2に示すように、遊技者に操作されるOKボタン80を備えている。また、前述の実施例1の選択ボタン71〜74にかえて、遊技者に操作される単一の操作ボタン71を備えることとする。
また、実施例2のサブ制御装置262は、大当たり状態の例えば14ラウンド〜16ラウンドにかけての期間において、所定の単位演出として第3図柄表示装置42の表示画面42aに表示される表示演出(本実施例では、操作ボタン71の有効期間に対応する期間に行われる表示演出、つまり、操作ボタン71を遊技者に押下操作させる演出部分のみを指す)について、その実行回数を予め抽選決定する表示演出実行数抽選決定機能を備え、この抽選決定された回数分の表示演出を、それぞれ1秒の間隔をあけながら連続的に表示する機能を備えている。なお、ここでは、連続的に表示されることとなる表示演出の実行回数として、1回〜3回のうち何れかが抽選決定される。また、実際の表示内容としては、上記抽選により決定された回数に対応する表示演出が行われた後、後述するルーレットチャンスが実行されることとなる。
また、実施例2のサブ制御装置262は、表示演出実行数抽選決定機能により抽選決定される回数分の表示演出が表示される全体期間に亘ってOKボタン80の有効期間を設定し、且つ、図44(a)に示すように、表示画面42aに表示演出が表示される期間毎に、操作ボタン71の有効期間(図44(a)の3秒間)を設定する有効期間設定機能を備えている。なお、操作ボタン71の有効期間については、次の有効期間の設定があるか否かにかかわらず、1秒間の無効期間が後続するように設定される。
なお、個々の表示演出はそれぞれ、例えば図44(a)に示すように、泡画像を動的表示するとともに、「操作ボタンを押して泡を割ってね」の文字情報を表示する演出とされている。また、この表示演出の後に設定される1秒間のインターバル(操作ボタン71の無効期間)では、遊技者によって操作ボタン71が押下操作されたことにより取得できたポイントや現時点での合計ポイントについて装飾的に報知する演出や、押下操作がされなかったことに対応して取得ポイントが無いことを装飾的に報知する演出などが行われるようになっている。つまり遊技者は、この1秒間のインターバルにおいて自己の保有するポイント数を確認しつつ、現時点でのポイントを、後述するルーレットチャンスでのポイントに加算するためのポイントとして確定するか否か(つまりOKボタン80を押すか否か)を自己判断により決定し、実際にOKボタン80を押下操作する、又は、押下操作せずに次の表示演出の発生を期待することとなる。なお、操作ボタン71の有効期間は、表示演出期間の一部(表示演出の中間期間、終盤期間など)として設定するようにしてもよい。
また、実施例2のサブ制御装置262は、有効期間において操作ボタン71が押下操作(第1操作)されるとポイント(有効期間に対応する情報)を取得する機能と、表示演出実行数抽選決定機能によって決定された回数の表示演出が全て終了したこと(所定条件成立)に基づいてルーレットチャンスへの移行(所定契機)を生じさせる機能と、ルーレットチャンスの発生前において、OKボタン80の押下操作があった場合には、表示演出時に操作ボタン71を操作したことに基づいて取得したポイントをルーレットチャンスにより獲得したポイントに加算した最終合計ポイントによって所定の特典を付与するか否かを決定し、OKボタン80の押下操作がされることなくルーレットチャンスが発生した場合には、取得したポイントを加算することなくルーレットチャンスにより獲得したポイントのみを最終合計ポイントとして所定の特典を付与するか否かを決定する機能と、を備えている。
図44(a)は、表示演出実行数抽選決定手段によって最大実行回数である3回の表示演出の実行が抽選決定された場合であり、1回目、2回目、3回目の表示演出が連続して行われた後に、ルーレット表示演出(ルーレットチャンス)が行われたことを示すタイムチャートである。この例では、1回目〜3回目の表示演出において遊技者がそれぞれ操作ボタン71を押下操作し、1回目では10ポイント、2回目では30ポイント、3回目では20ポイントをそれぞれ獲得しているため、合計で60ポイントを獲得していることになる。なお、これらのポイントは、各表示演出に対応する有効期間における最初の操作ボタン71の有効検出に基づき、5種類のポイント数(10ポイント、20ポイント、30ポイント・・・50ポイント)のうちから抽選される。
また、図44(a)において、1回目〜3回目の表示演出が行われたことに引き続き、遊技者に対する所定の特典(例えば、大当たり状態終了後の遊技状態についての報知など)を付与するか否かを確定報知するための演出であるルーレットチャンスを実行する。このルーレットチャンスにおいて、表示画面42aには、図44(b)に示すように、ルーレットの回転盤に複数の選択肢が表示されており、当該回転盤の回転が自動的に停止した際に矢印と対応する位置にある選択肢により表示される数値がポイントとして選択される。各選択肢が示す数値は、加算用のポイントと、減算用のポイントと、加算・減算の無いポイントとが混在するように環状に表示されている。具体的には、+100、+60、…、±0、−50などの数値が選択肢として表示される。
このルーレットチャンスの発生前にOKボタン80の押下操作があった場合には、ルーレットチャンスの結果として取得したポイントに対し、OKボタン80が押下操作されるまでに獲得したポイントが加算された最終合計ポイントによって所定の特典が付与されるか否かが決定される一方、OKボタン80の押下操作がされることなく(又は押下操作がされる前に)ルーレットチャンスが発生した場合には、前述の各表示演出にて先にポイントを取得していたとしてもそれが加算されることがなく、ルーレットチャンスの結果としてのポイントのみによって所定の特典が付与されるか否かが決定されるよう、ルーレットチャンスへの移行(所定契機)を検出する機能と、その所定契機の時点でOKボタン80の操作履歴があるか否かを検出する機能と、操作履歴がある場合にはその操作タイミング前の表示演出における取得ポイントを利用可能とする一方、操作履歴がない場合には表示演出における獲得ポイントを利用不可とする機能と、を備えている。
よって、前述した3回目の表示演出にて操作ボタン71が押下操作された時点からルーレットチャンスが開始される時点までの期間、つまり、1秒間の演出の終了時点までにOKボタン80の操作がされたことにより有効となった、先に取得した合計60ポイントと、ルーレットチャンスの結果としての60ポイントとで、最終合計ポイントが「120」となり、100ポイント以上となる。その結果、大当たり状態終了後の遊技状態を示唆する特典が遊技者に付与される。
なお、上述した各機能(表示演出実行数抽選決定機能、有効期間設定機能、ポイント取得機能、ルーレットチャンス発生機能、ポイント利用可能/利用不可の判断機能、ルーレット抽選機能)、及びその他の上述した機能は、図9に示したサブ制御装置262のROM552に記憶されたプログラムを読み出してCPU551で実行することにより構成されている。
なお、上述した操作ボタン71及びOKボタン80などの操作機能が操作手段に相当し、サブ制御装置262の有効期間設定機能が有効期間設定手段に相当し、サブ制御装置262の情報(ポイント)取得機能が情報を取得する手段に相当し、サブ制御装置262のルーレットチャンス発生機能が所定契機を生じさせる手段に相当し、遊技者によってOKボタン80がその有効期間に押下操作されることが特定の意思表示に相当し、サブ制御装置262のポイント利用可能/利用不可の判断機能が、取得した情報を利用した演出が実行され、又は、取得した情報を利用可能とするか、取得した情報を利用した演出が行われず、又は、取得した情報を利用不可とするかを決定する機能に相当する。
本実施例2のパチンコ機10によれば、所定契機(ルーレットチャンス)の発生前に、所定の単位演出(16ラウンド時において表示画面42aに表示される表示演出)における有効期間内に遊技者によるOKボタン80の押下操作があった場合には、取得した情報(ポイント)が利用可能となり、押下操作がされる前にルーレットチャンスが発生した場合には、取得したポイントが利用できなくなるので、遊技者はルーレットチャンスが発生するまでにOKボタン80を押下操作することが望ましい条件下で、ルーレットチャンスが発生するまでにおいて表示演出が1回〜3回のうち何回行われるかが事前に認識できない状況でありながら、後のルーレットチャンスにおけるポイントに加算できるポイントをどの程度取得しておけば良いかを予測しつつ、自己判断によるタイミングでOKボタン80を操作するという、演出への参加のしかたについての選択権を得ることができ、遊技への参加意識が高まり、操作手段(例えばOKボタン80)を用いた遊技の興趣性を向上できるパチンコ機を提供することができる。
なお、上記構成は、前述の実施例1に適用することも可能である。
つまり、実施例1において、遊技者に操作されるボタン群つまり選択ボタン71〜74及びOKボタン80(操作手段)と、変動表示(所定の単位演出)毎に選択ボタン71〜74の有効期間を設定するS1902の処理である選択ボタン有効判定期間設定処理(有効期間設定手段)と、この有効期間において選択ボタン71〜74が押下操作(第1操作)されると当該有効期間に対応する情報を取得するS1502の選択ボタン入力監視処理におけるS1604の処理と、第1の始動口33aまたは第2の始動口33bへの入球を契機とする大当たり乱数カウンタC1の値が特定値であったこと(所定条件成立)に基づいて大当たり状態(所定契機)を生じさせる手段と、を備え、大当たり状態の発生前において、OKボタン80の操作が行われた場合(遊技者による特定の意思表示が当該遊技機に伝達された場合)には、データ表示(取得した情報を利用した演出)が実行され、OKボタン80の操作が行われる前に大当たり状態が発生してしまった場合(特定の意思表示が反映される前に所定契機が発生した場合)には、データ表示が行われないようにした構成が該当する。また、上記データ表示において、それまでの各予告用変動で取得された複数の情報は、個々の情報が取得されたタイミングに対応する予告用変動の結果の違いにより分類された表示とされる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、同様の効果を奏する別の構成としてもよく、例えば下記のように変形実施することができる。
<1>上述した実施例では、第3図柄表示装置42にキャラクタを表示しているが、キャラクタを表示する表示部を第3図柄表示装置42とは別に備えるようにしてもよい。
<2>上述した実施例では、第3図柄表示装置42におけるキャラクタの表示、または、第3図柄表示装置42とは別に備えた、キャラクタを表示する表示部におけるキャラクタの表示を、主制御装置261や表示制御装置45で制御するようにしてもよい。
<3>上述した実施例では、複数の表示演出として、複数(例えば12個)のキャラクタのうちで最終的に1個のキャラクタが残る表示演出を採用しているが、最終的に2以上キャラクタが残る表示演出を採用してもよいし、ボスキャラは複数のキャラクタの組み合わせでもよい。また、複数の図柄変動パターンや、複数の絵柄変動パターンなどを採用してもよい。
<4>上述した実施例では、第3図柄表示装置42のように画像表示するもの以外に、複数の発光体(セグメント表示やドットマトリクス表示)からなるものを採用してもよい。例えば、各キャラクタは、複数の発光体のいずれかに対応させたものであってもよい。
<5>上述した実施例では、4個の操作ボタン(選択ボタン71〜74)を操作することで4個の操作内容を実現しているが、4個以外の個数の操作ボタンを設けるようにしてもよい。また、単一の操作手段であって複数の操作内容で操作可能なもの(例えば、複数の番号位置で停止可能なダイヤルなど)を採用するようにしてもよい。また、選択ボタン71〜74を上皿19に配設しているが、遊技球発射ハンドル18の近傍箇所に配設したり、遊技球発射ハンドル18自体に配設したりして、遊技球発射ハンドル18を握る右手の指で選択ボタン71〜74を操作可能としてもよい。
<6>上述した実施例では、予測用変動においては、最後の1個のキャラクタとして外れキャラが表示されるのみであり、たとえ当たりとなってもボスキャラが表示されることはない構成としていたが、図38に示す選択用変動において、ボスキャラ予想を外した場合に遊技者に対してボスキャラの再入力機会を付与している(再入力付与機能)を備えない場合には、予測用変動において最後の1個のキャラクタとしてボスキャラ(当たりキャラ)が表示されるようにしてもよい。
<7>上述した実施例では、図38に示すように、予測用変動においてデータ表示を行ってボスキャラを遊技者が予想入力(選択入力)すると、図柄列変動に切り替えているが、ボスキャラ予想後も予測用変動を継続するようにしてもよい。
<8>上述した実施例では、図39に示すように、当選を示す「○」表示部91aと落選を示す「×」表示部91bとの合計2個の表示部を採用しているが、単一の表示部に「○」と「×」とを交互に発光表示し、図柄のリーチ期間において発光色を変えるようにしてもよい。また、発光色に替えて、図柄のリーチ期間において点滅パターンを異ならせるようにしてもよい。
<9>上述した実施例では、パチンコ機に採用した場合について説明しているが、スロットマシンなど他の種類の遊技機に採用するようにしてもよい。
例えば、本発明を各種(例えば第一種、第三種など)の遊技機に実施してもよいし、上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される。)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞されることを必要条件として特定遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、球が所定の入賞口に入ることで特定遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施するようにしてもよい。
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の遊技球の投入後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受け皿に多量の球が払い出されるものである。
なお、本明細書は、次のような遊技機に係る発明も開示している。
<第1課題>
従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機がある。このパチンコ機は、例えば、遊技盤に設けられた始動口に遊技球が入賞すること(始動入賞)により、遊技盤中の可変表示装置に表示される図柄が変動を開始し、所定時間経過後に停止した図柄の態様が予め定められた大当たり図柄であった場合に大当たり状態(特定遊技状態)となるものがある。そして、この大当たり状態となると大入賞口が所定回数開放し、大入賞口に遊技球を複数個入賞させることで、遊技者が大量の出球を獲得できる。
また、操作ボタンの操作が有効であることを示唆する操作示唆表示が可変表示装置に表示されている特定期間において、遊技者がそれを見て操作ボタンを操作すると、当該操作によって可変表示装置の表示態様が変化するパチンコ機がある(例えば、特許文献:特開2006−81588号公報(第45頁,第40図)参照)。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の遊技機では、遊技者は当該遊技機からの操作示唆に従って(具体的には可変表示装置に表示された操作示唆表示を見て)、予め定められた操作手段(操作ボタン)を操作するだけであるので、遊技機の指示通りに遊技者が操作ボタンを機械的に操作するに過ぎないという側面があり、操作ボタンを用いた遊技の興趣性をこれ以上向上させることができないという問題がある。
以下の発明は、このような事情等に鑑みてなされたものであって、操作手段を用いた遊技の興趣性を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
(A1) 所定条件成立に基づいて複数の中から選択された表示演出が表示される表示手段を備えた遊技機において、
複数の操作態様による操作が可能であり、単数又は複数の操作部からなる操作手段と、
前記表示手段に対する所定の表示演出の表示に対応して前記操作手段が操作された場合に、その操作における前記操作態様と、前記所定の表示演出とが関連付けされるデータ処理を行い、当該データ処理の結果として情報を記憶するデータ処理手段と、
前記データ処理手段による前記データ処理で記憶された記憶情報に基づいて所定の示唆内容を表示制御する示唆内容表示制御手段と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(A1)に記載の発明によれば、遊技者は、表示手段に表示された所定の表示演出に対応して操作手段を操作する際の態様を、複数のうちから任意に選択することができる。つまり、操作手段に対する操作の仕方が遊技機の制御によって特定された遊技機では、遊技に関して遊技者の意思が反映されづらく、結果的に、遊技機の制御によって支持されるままに遊技者の操作が行われることになる。これに対し、上記構成によれば、例えば、操作手段の操作態様を遊技者自身が使い分けることができるようになる。具体的には、複数種類の表示演出に対して操作手段を異なる操作態様で操作することが必要な構成において、遊技者が各操作態様をどのように各表示演出と関連付けしようとも、示唆内容表示制御手段によって所定の示唆内容が表示されることとなるため、遊技者は自身が最も親しみ易いやり方によって操作手段を使用する演出を楽しむことができるようになる。これにより、遊技者の遊技への参加意識を高めることができ、遊技の興趣性を向上できる遊技機を提供することができる。なお、上記構成における「所定の示唆内容を表示制御する示唆内容表示制御手段」にかえて、表示以外に音声出力等を含む概念として例えば「所定の示唆内容を出力制御する示唆内容出力制御手段」などとしても良い。
(A2) 所定条件成立に基づいて、遊技者にとって有利な特定遊技状態の発生の有無を知らせる複数の表示演出の中から選択された一の表示演出を表示する表示手段を備える遊技機において、
遊技者が複数の操作内容の中から任意の操作内容で操作可能な操作手段と、
前記表示手段に表示された表示演出についての前記操作手段の操作有効期間を表示演出毎に設定する設定手段と、
前記表示手段に表示された表示演出と、その表示演出についての前記操作有効期間における遊技者が行った前記操作手段の操作内容とを関連付けた関連データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された関連データに基づいて、表示演出と遊技者が使い分けた操作内容との関係性を求めるデータ処理を行うデータ処理手段と、
前記データ処理手段で求めた前記関係性に基づいて、前記表示演出に関する所定情報を示唆する示唆内容を表示制御する示唆内容表示制御手段と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(A2)に記載の発明によれば、遊技者は、表示手段に表示された表示演出の種類や内容に応じて、操作手段の操作内容を任意に使い分けて操作することができる。つまり、操作手段の操作内容の使い分けを遊技者自身が決めることができる。例えば、遊技者が使い分け操作を行うと、表示演出の種類等と操作手段の操作内容とにある関係性を持たせた関連データとなり、この関連データが記憶手段に蓄積して記憶され、データ処理手段は記憶手段に記憶された関連データに基づいて表示演出と遊技者が使い分けた操作内容との関係性を求めることができ、示唆内容表示制御手段はデータ処理手段で求めた前記関係性に基づいて、表示演出に関する所定情報を示唆する示唆内容を表示制御することから、遊技者による使い分け操作が反映された示唆内容とすることができ、使い分け操作が良いほど示唆内容が充実する。これに対して、例えば遊技者が使い分け操作を行わない場合(例えば、表示手段に表示された表示演出の種類や内容に関わらず、操作手段を同一の操作内容で操作する場合)や遊技者が一切操作しない場合には、表示演出の種類等と操作手段の操作内容とに関係性を持たない関連データとなり、データ処理手段は当該関係性を求めることができず、表示演出に関する所定情報を示唆する示唆内容が充実しない。よって、操作手段の操作内容の使い分け次第で、示唆内容が充実することから、遊技者は操作手段の操作内容を工夫し、遊技への参加意識が高まり、操作手段を用いた遊技の興趣性を向上できる遊技機を提供することができる。
(A3) 前記(A1)または(A2)に記載の遊技機において、
前記複数の表示演出は、その総数がm個(mは自然数)であり、これらm個の表示演出はn個(nは自然数であってmより小さい数)に分類されるものであり、
前記操作手段は、n個の操作部を備え、このn個の操作部を個別に操作することでn個の操作内容を可能とするものである
ことを特徴とする遊技機。
前記(A3)に記載の発明によれば、操作部の数を、敢えて表示演出の総数(m個)に足りないn個としているので、表示演出の総数(m個)に一対一で操作部を操作することができないことから、n個の操作部の使い分けを遊技者自身が決定する機会を提供できる。また、表示演出がn個に分類されるものであることに遊技者が気付いた場合には、表示演出の分類に対応させてn個の操作部を操作するという使い分けを行うこともできる。
(A4) 前記(A3)に記載の遊技機において、
前記m個の表示演出の中から選択された一の表示演出を当たり表示演出とし、それ以外を外れ表示演出とした条件を、前記有利な特定遊技状態の発生または条件変更成立となるまで継続する条件継続手段と、
前記当たり表示演出の属する分類の表示演出の発生割合を他の分類の表示演出と比べて低く設定する表示演出発生割合設定手段と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(A4)に記載の発明によれば、条件継続手段は、m個の表示演出の中から選択された一の表示演出を当たり表示演出とし、それ以外を外れ表示演出とする条件を、有利な特定遊技状態の発生または条件変更成立となるまで継続するので、有利な特定遊技状態の発生または条件変更成立となるまでの間において、m個の表示演出のうちのどれが当たり表示演出であるかを遊技者は予測することが可能となる。そして、表示演出発生割合設定手段は、当たり表示演出の属する分類の表示演出の発生割合を他の分類の表示演出と比べて低く設定しているので、表示演出の分類に対応させてn個の操作部を操作した場合には、当たり表示演出の属する分類に対応する操作部の操作が少ないことから、当たり表示演出の属する分類を遊技者は特定することができ、遊技者による当たり表示演出の予測精度を上げることができる。
なお、前記m個の表示演出は、m個(mは自然数)の識別情報(例えばキャラクタ)の中から最終的に一の識別情報を表示する演出であり、m個の識別情報(例えばキャラクタ)のうち一の識別情報を当たり識別情報(例えばボスキャラあるいは当たりキャラ)とし、それ以外の識別情報を外れ識別情報(例えば外れキャラ)とし、外れの表示演出において最終的に外れ識別情報(例えば外れキャラ)を表示する演出としてもよい。この場合には、遊技者が操作部を使い分けすることで、遊技者による当たり識別情報(例えばボスキャラあるいは当たりキャラ)の予測精度を上げることができる。
(A5) 前記(A1)から(A4)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
前記(A5)に記載の遊技機によれば、操作手段を用いた遊技の興趣性を向上できるパチンコ機を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特定遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
(A6) 前記(A1)から(A4)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機。
前記(A6)に記載の遊技機によれば、操作手段を用いた遊技の興趣性を向上できるスロットマシンを提供できる。なお、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技用媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
<第2課題>
従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機がある。このパチンコ機は、例えば、遊技盤に設けられた始動口に遊技球が入賞すること(始動入賞)により、遊技盤中の可変表示装置に表示される図柄が変動を開始し、所定時間経過後に停止した図柄の態様が予め定められた大当たり図柄であった場合に大当たり状態(特定遊技状態)となるものがある。そして、この大当たり状態となると大入賞口が所定回数開放し、大入賞口に遊技球を複数個入賞させることで、遊技者が大量の出球を獲得できる。
また、操作ボタンの操作が有効であることを示唆する操作示唆表示が可変表示装置に表示されている特定期間において、遊技者がそれを見て操作ボタンを操作すると、当該操作によって可変表示装置の表示態様が変化するパチンコ機がある(例えば、特許文献:特開2006−81588号公報(第45頁,第40図)参照)。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の遊技機では、遊技者は当該遊技機からの操作示唆に従って(具体的には可変表示装置に表示された操作示唆表示を見て)、予め定められた操作手段(操作ボタン)を操作するだけであるので、遊技機の指示通りに遊技者が操作ボタンを機械的に操作するに過ぎないという側面があり、操作ボタンを用いた遊技の興趣性をこれ以上向上させることができないという問題がある。
以下の発明は、このような事情等に鑑みてなされたものであって、操作手段を用いた遊技の興趣性を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
(B1) 所定条件成立に基づいて、前記特定遊技状態の発生の有無についての抽選を行う当否抽選手段と、
前記当否抽選手段で行われた当否抽選の結果に基づいて複数種類のうちから選択された所定の情報が表示されることとなる表示手段と、
前記表示手段に表示させる前記情報の選択傾向を異ならせることで、現在の前記遊技状態が示唆されるように制御する示唆内容表示制御手段と、
遊技者が操作可能な操作手段と、
前記操作手段の操作態様または操作タイミングのうち少なくとも何れかに基づいて、遊技者が予測する前記示唆内容表示制御手段の前記選択傾向を認識し、実際の前記選択傾向に対して一致するものか否かの正誤判定を行う正誤判別手段と、
前記正誤判別手段による前記正誤判定の結果を所定の態様で表示する結果表示制御手段と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(B1)に記載の発明によれば、表示手段に表示される情報の選択傾向を異ならせることにより、遊技者はその表示される情報をもとに現在の遊技状態を予測することの楽しみをその遊技状態である期間に亘って生じさせることができ、遊技者の興味を長く維持することができる。また、遊技者が操作手段を操作することによって、遊技者が予測する選択傾向の正誤判定が当該遊技機において行われ、その結果が表示されることにより、遊技者に対して積極的に上記予測をさせ、遊技の興趣を高めることができる。なお、結果表示制御手段によって正誤判定が表示される構成にかえて、結果教示制御手段によって正誤判定が教示される構成としても良い。
(B2) 複数の表示演出の中から選択された一の表示演出を当たり表示演出とし、それ以外を外れ表示演出とした条件を、遊技者にとって有利な特定遊技状態の発生または条件変更成立となるまで継続する条件継続手段と、
所定条件成立に基づいて、前記特定遊技状態の発生の有無についての抽選を行う当否抽選手段と、
前記当否抽選手段で当否抽選がされた場合に、その結果が落選であるときには前記外れ表示演出を表示する表示手段と、
遊技者が複数の操作内容の中から任意の操作内容で操作可能な操作手段と、
前記表示手段に表示された表示演出と、その表示演出について遊技者が行った前記操作手段の操作内容と、を関連付けた関連データに基づいて、表示演出と遊技者が使い分けた操作内容との関係性を求めるデータ処理を行うデータ処理手段と、
前記データ処理手段で求めた前記関係性に基づいて、前記当たり表示演出の予測に関する所定情報を示唆する示唆内容を表示制御する示唆内容表示制御手段と、
前記複数の表示演出の中から遊技者が当たり表示演出として推測入力した表示演出に対して正誤判別する正誤判別手段と、
前記正誤判別手段による判別結果を表示制御する結果表示制御手段と、
を備え、
前記正誤判別手段において正解と判別された場合に、遊技者に対して所定の特典を付与する特典付与手段を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(B2)に記載の発明によれば、遊技者は、表示手段に表示された表示演出の種類や内容に応じて、操作手段の操作内容を任意に使い分けて操作することができる。つまり、操作手段の操作内容の使い分けを遊技者自身が決めることができる。例えば、遊技者が使い分け操作を行うと、表示演出の種類等と操作手段の操作内容とにある関係性を持たせた関連データとなり、データ処理手段は関連データに基づいて表示演出と遊技者が使い分けた操作内容との関係性を求めることができ、示唆内容表示制御手段はデータ処理手段で求めた前記関係性に基づいて、当たり表示演出の予測に関する所定情報を示唆する示唆内容を表示することから、遊技者による使い分け操作が反映された示唆内容とすることができ、使い分け操作が良いほど示唆内容が充実する(当たり表示演出の予測精度が向上した示唆内容となる)。これに対して、例えば遊技者が使い分け操作を行わない場合(例えば、表示手段に表示された表示演出の種類や内容に関わらず、操作手段を同一の操作内容で操作する場合)や遊技者が一切操作しない場合には、表示演出の種類等と操作手段の操作内容とに関係性を持たない関連データとなり、データ処理手段は当該関係性を求めることができず、当たり表示演出の予測に関する所定情報を示唆する示唆内容が充実しない。よって、操作手段の操作内容の使い分け次第で、当たり表示演出の予測精度が向上した示唆内容となることから、遊技者は操作手段の操作内容を工夫し、遊技への参加意識が高まり、操作手段を用いた遊技の興趣性を向上できる遊技機を提供することができる。
さらに、正誤判別手段は、複数の表示演出の中から遊技者が当たり表示演出として推測入力した表示演出に対して正誤判別し、その判別結果が表示されるので、遊技者が予想した表示演出が正解かどうか(当たり表示演出かどうか)を確認でき、正解であった場合には満足感を得ることができる。また、遊技者が当たり表示演出を予想し的中し得る遊技性を備えた遊技機を提供することができる。また、特定遊技状態の発生または条件変更成立となると、新たな当たり表示演出が複数の表示演出の中から選択し直しされるので、遊技者は、新たな当たり表示演出の予想を行うことができ、更新の度に新たな遊技性を付与することができる。
また、特典付与手段は、正誤判別手段において正解と判別された場合に、遊技者に対して所定の特典を付与するので、遊技者は特典を得るために、操作手段の使い分け操作に対してより積極的に参加し、当たり表示演出の的中を目指すことから、さらに遊技への参加意識を高めることができる。
所定の特典としては、特定遊技状態の発生後における遊技状態が潜伏確変遊技状態であるのか否かを示唆する特典などが挙げられる。潜伏確変遊技状態とは、特定遊技状態の発生確率が通常の遊技状態より高い確変遊技状態ではあるが、当該確変遊技状態を遊技者に対して報知などをしないため遊技者から見れば確変遊技状態であるか否かを把握できない状態(潜伏した状態)のことをいう。
(B3) 前記(B1)または(B2)に記載の遊技機において、
前記正誤判別手段において誤りと判別された場合に、当該誤りと判別された表示演出とは別の表示演出を推測入力する機会を付与する再入力付与手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(B3)に記載の発明によれば、再入力付与手段は、正誤判別手段において誤りと判別された場合に、当該誤りと判別された表示演出とは別の表示演出を推測入力する機会を付与するので、遊技者は再び当たり表示演出を予想して当てることができる。
(B4) 前記(B3)に記載の遊技機において、
前記示唆表示手段は、前記関係性に基づいて、前記示唆内容として当たり表示演出の候補となる表示演出を表示し、
前記結果表示制御手段は、前記複数の表示演出の中から前記示唆表示手段で候補表示された表示演出を順番に表示するに際して、遊技者が当たり表示演出として推測入力した表示演出が正解であれば、当該推測入力した表示演出を1番目に表示し、不正解であれば、当たり表示演出及び当該推測入力した表示演出のいずれでもない別の表示演出を1番目に表示するように制御し、
前記再入力付与手段は、当たり表示演出が表示されるまでに、遊技者が当たり表示演出として新たに推測された表示演出の入力を受け付ける
ことを特徴とする遊技機。
前記(B4)に記載の発明によれば、示唆表示手段は、表示演出と遊技者が使い分けた操作内容との関係性に基づいて、当たり表示演出の候補となる表示演出を表示する。結果表示制御手段は、複数の表示演出の中から示唆表示手段で候補表示された表示演出を順番に表示するに際して、遊技者が当たり表示演出として推測入力した表示演出が正解であれば、当該推測入力した表示演出を1番目に表示するように制御するので、遊技者の予想が正解である(予想が一発で的中した)ことを示すことができる。また、もし不正解であれば、当たり表示演出及び当該推測入力した表示演出のいずれでもない別の表示演出を1番目に表示するように制御するので、不正解であることを示すことができる。つまり、遊技者が予想した表示演出とは異なる表示演出が表示されたため、予想が外れたことが分かる。さらに、再入力付与手段は、当たり表示演出が表示されるまでに、遊技者が当たり表示演出として新たに推測された表示演出の入力を受け付けるので、当たり表示演出の的中に再チャレンジすることができる。
(B5) 前記(B1)から(B4)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
前記(B5)に記載の遊技機によれば、操作手段を用いた遊技の興趣性を向上でき、かつ、遊技者が当たり表示演出を予想し的中し得る遊技性を備えたパチンコ機を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特定遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
(B6) 前記(B1)から(B4)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機。
前記(B6)に記載の遊技機によれば、操作手段を用いた遊技の興趣性を向上でき、かつ、遊技者が当たり表示演出を予想し的中し得る遊技性を備えたスロットマシンを提供できる。なお、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技用媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
<第3課題>
従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機がある。このパチンコ機は、例えば、遊技盤に設けられた始動口に遊技球が入賞すること(始動入賞)により抽選が行われ、遊技盤中の可変表示装置の表示画面にて変動表示される図柄が抽選の結果に基づいて決定された所定の組み合わせで停止表示されることで、大当たり状態が発生するか否かを遊技者が認識できるようになっていると共に、抽選の結果を認識させるための図柄表示が可変表示装置にて行われるのに際し、アニメーションなどを用いて大当たり状態に対する遊技者の期待感が高まるように工夫されている。また、近年では、操作ボタンなどの操作手段を遊技者に操作させることによって遊技者自身が表示演出に変化を与えることができるように構成するなど、興趣を高めるための更なる工夫が施されているパチンコ機も存在する(例えば、特許文献:特開2006−81588公報)。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、操作手段などを備えた従来のパチンコ機では、遊技者が操作手段を操作しない場合に表示演出の変化が生じず、遊技者の興趣が高められないこととなるため、遊技者に対して操作手段の操作を過剰に要求することとなる。この場合に、遊技者によっては、操作手段の操作をパチンコ機側から強制されているように感じて遊技継続の意欲が減退し、遊技を止めてしまうという問題がある。
以下の発明は、このような事情等に鑑みてなされたものであって、強制的なイメージを与えることなく遊技者に操作手段を活用させ、結果的に遊技の興趣性を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
(C1) 遊技者にとって有利な特定遊技状態の発生の有無を示す表示演出を表示画面に表示する遊技機において、
遊技者が操作可能な操作手段と、
当該操作手段が操作されることに基づき、前記表示演出に関する表示モードを、第1表示モードと、当該第1表示モードで表示され得る期待演出が表示されない第2表示モードとを少なくとも含む複数のうち何れとするかを決定する手段であって、前記第2表示モードにて前記操作手段が有効に操作されたことに対応して表示モードを前記第1表示モードに変更可能な決定手段と、
所定条件が成立した場合に、前記決定手段によって決定されている表示モードに従った態様にて前記表示演出を実行する表示制御手段とを備え、
当該表示制御手段は、
前記第1表示モードにおいて、前記表示演出が前記表示画面に表示されるように制御する第1表示制御手段と、
前記第2表示モードにおいて、前記表示演出が前記表示画面に表示されるように制御すると共に、当該表示演出とは別に、当該表示演出の実行期間と同期するように実行され、且つ、前記期待演出を簡素化した所定の表示情報を含んで表示可能な特定表示が実行されるように制御する第2表示制御手段と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(C1)に記載の発明によれば、遊技者による操作手段の操作に基づいて決定手段が表示モードを第2表示モードから第1表示モードへ変更される構成、且つ、表示演出が表示されるための所定条件が成立した場合の表示モードが第1モードである場合には表示され得る期待演出が、操作手段が操作される前の第2表示モードでは表示されない構成であるが、当該第2表示モードにおいては、特定表示として、期待演出を簡素化した所定の表示情報が期待演出のかわりに表示される。このため遊技者は、第2表示モードにおいて所定の表示情報を視認した場合に、実際の期待演出が見たいとの欲求が高まり、操作手段を操作することとなる。従って、直接的なメッセージ表示として操作手段の操作を促す場合と比較して、強制的なイメージを与えることなく遊技者に操作手段を使用させることができ、結果的に遊技の興趣性を向上させることができる。尚、上記構成の具体例としては、例えば、第1表示モードとして、図柄を変動表示させた後に所定の組み合わせの停止図柄を表示させる図柄変動表示モードを採用する一方、第2表示モードとして、表示演出が特殊な態様で実行される表示モード、例えば、キャラクタの最終表示態様によって結果を表示するといったキャラクタ表示演出を実行するキャラクタ表示モードを採用し、且つ、キャラクタ表示モード中に遊技者が操作手段を操作することで特定の目的を達成しようとすると結果的に図柄変動表示モードに切り換えられる構成などが挙げられる。
(C2) 前記(C1)に記載の遊技機において、
前記期待演出はリーチ演出であり、
前記特定表示では、前記第2表示モードにおいて表示され得る前記所定の表示情報が、前記期待演出の仮想実行期間に相当する期間における変動態様を他の期間とは異なるものとすることによって表示される
ことを特徴とする遊技機。
前記(C2)に記載の発明によれば、例えば、表示演出が実行されるための所定条件が成立し、その実行される表示演出の内容にリーチ演出(期待演出)が含まれる状況であり、且つ、第2表示モードであるが故にそのリーチ演出が表示されない態様で表示演出が行われる場合において、実行される表示演出の期間のうち仮に第1表示モードであればリーチ演出が表示されるべき期間に、特定表示にて所定の表示情報を停止態様ではなく変動態様により表示することができる。このため遊技者は、自身が操作手段をすでに操作した状態(現在が第1表示モード中)であればリーチ演出が行われていたはずであることを認識できると共に、遊技機においてはリーチ演出に対応する表示情報を簡素化して表示することができる。つまり、特定表示においてはリーチ図柄を選択・表示する必要はなく、表示制御にかかる負担を過度に増加させることなく特定表示を実現することができる。
なお、特定表示を実行する部位としては例えば、変動発光表示部における1個または2個の発光表示部を、図柄のリーチ期間以外の期間における変動発光態様とは異なる変動発光態様とすることが挙げられる。
また、この場合、発光表示部の変動発光態様を異ならせる例としては、「前記図柄のリーチ期間に相当する期間において、前記発光表示部の変動発光表示色を、図柄のリーチ期間以外の期間における変動発光表示色とは異なるものとする」ことや、「前記図柄のリーチ期間に相当する期間において、前記発光表示部の点滅パターンを、図柄のリーチ期間以外の期間における点滅パターンとは異なるものとする」ことなどが挙げられる。例えば、変動発光表示部における1個または2個の発光表示部を、図柄のリーチ期間以外の期間における変動発光表示色とは異なる変動発光表示色で変動発光表示する場合には、当該異なる変動発光表示色で発光表示部が変動発光表示されている期間が、キャラクタ表示演出において図柄のリーチ期間であると知ることができる。
(C3) 前記(C1)または(C2)に記載の遊技機において、
前記所定条件の成立に基づいて所定のコマンドを生成出力する第1制御装置と、
前記第1制御装置からのコマンドに基づいて表示制御に関するコマンドを生成出力する第2制御装置と、
前記第2制御装置からのコマンドに基づいて前記表示演出を前記表示画面に表示するように制御する表示制御装置と、を備え、
前記第2制御装置は、前記決定手段と前記第1表示制御手段と前記第2表示制御手段とを備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(C3)に記載の発明によれば、第2制御装置は、決定手段と第1表示制御手段と第2表示制御手段とを備えているので、第1制御装置の制御負担を低減できる。また、第2制御装置は、第1制御装置では把握できないリーチ期間を把握できる。
(C4) 前記(C1)から(C3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
前記(C4)に記載の遊技機によれば、遊技初心者であっても遊技の興趣性を向上できるパチンコ機を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特定遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
(C5) 前記(C1)から(C3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機。
前記(C5)に記載の遊技機によれば、遊技初心者であっても遊技の興趣性を向上できるスロットマシンを提供できる。なお、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技用媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
<第4課題>
従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機がある。このパチンコ機は、例えば、遊技盤に設けられた始動口に遊技球が入賞すること(始動入賞)により、遊技盤中の可変表示装置に表示される図柄が変動を開始し、所定時間経過後に停止した図柄の態様が予め定められた大当たり図柄であった場合に大当たり状態(特定遊技状態)となるものがある。そして、この大当たり状態となると大入賞口が所定回数開放し、大入賞口に遊技球を複数個入賞させることで、遊技者が大量の出球を獲得できる。
また、操作ボタンの操作が有効であることを示唆する操作示唆表示が可変表示装置に表示されている特定期間において、遊技者がそれを見て操作ボタンを操作すると、当該操作によって可変表示装置の表示態様が変化するパチンコ機がある(例えば、特許文献:特開2006−81588号公報(第45頁,第40図)参照)。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の遊技機では、遊技者は当該遊技機からの操作示唆に従って(具体的には可変表示装置に表示された操作示唆表示を見て)、予め定められた操作手段(操作ボタン)を操作するだけであるので、遊技機の指示通りに遊技者が操作ボタンを機械的に操作するに過ぎないという側面があり、操作ボタンを用いた遊技の興趣性をこれ以上向上させることができないという問題がある。
以下の発明は、このような事情等に鑑みてなされたものであって、操作手段を用いた遊技の興趣性を向上できる遊技機を提供することを目的とする。
(D1) 遊技者に操作される操作手段と、
所定の単位演出毎に前記操作手段の有効期間を設定する有効期間設定手段と、
前記有効期間において前記操作手段が第1操作されると当該有効期間に対応する情報を取得する手段と、
所定条件成立に基づいて所定契機を生じさせる手段と、を備え、
前記所定契機の発生前において、前記第1操作とは異なる第2操作、又は、無操作により、遊技者による特定の意思表示が当該遊技機に伝達された場合には、取得した情報を利用した演出が実行され、又は、取得した情報を利用可能とし、
前記特定の意思表示が反映される前に前記所定契機が発生した場合には、取得した情報を利用した演出が行われず、又は、取得した情報を利用不可とする
ことを特徴とする遊技機。
前記(D1)に記載の発明によれば、単位演出(に対応する有効期間)において遊技者が操作手段を第1操作すると情報が取得される。当該第1操作に基づいて取得された情報は、所定契機の発生前において遊技者による“特定の意思”が遊技機に対して伝達された場合(第2操作として、第1操作とは異なる操作、第1操作とはタイミングが異なる操作がされること、又は、所定期間に操作をしないことつまり無操作、のうち何れかによる)に限り、利用され、又は利用可能となる。一方、所定契機の発生前において“特定の意思”が伝達されなかった場合には、第1操作に基づいて取得された情報が利用されず、又は利用不可となる。例えば、遊技者は、単位演出が継続的に行われていくような状況下において所定契機がどのようなタイミングで発生するのかを認識できないまま、どのタイミングで“特定の意思”を伝達するのが好ましいのか(どのタイミングまで“特定の意思”を伝達しない状態を維持しておけるのか)等を自身の予想に基づいて決定しながら遊技を行い、場合によっては、操作手段を操作するよりも前に所定契機が発生してしまう、などといった特殊な遊技性を付与することができる。これにより、遊技者の遊技への参加意識が高まり、操作手段を用いた遊技の興趣性を向上できる遊技機を提供することができる。なお、第1操作に基づいて取得される情報は、遊技者にとって有利となる情報のみに設定しても良いし、遊技者にとって不利となる情報を含んで設定しても良い。この場合には、遊技者に対し、どの単位演出で第1操作をするか、又は、どの単位演出まで継続して第1操作をするか、といった遊技性も加わり、より一層、遊技の興趣性を高めることができる。
(D2) 前記(D1)に記載の遊技機において、
前記所定条件は、所定の入球口への遊技球の入球を契機として実行される抽選の結果が特定の結果となることであり、
前記所定契機は、前記特定の結果に基づいて遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態に切り換わることであり、
前記単位演出は、1の前記抽選の結果に基づいて行われる1の図柄変動演出であり、
前記取得した情報が複数である場合において、当該複数の情報は、個々の情報が取得されたタイミングに対応する前記図柄表示演出の種別により分類された表示に反映される
ことを特徴とする遊技機。
前記(D2)に記載の発明によれば、操作手段の有効期間が図柄変動表示毎に設定され、この有効期間に操作手段が操作されるとその時点で行われている図柄変動演出に関する情報が取得される。また、所定契機の発生として遊技状態が特定遊技状態に切り換わるまでの間に遊技者の“特定の意思”が遊技機に伝達されることで、その時点まで取得されてきた複数の情報はそれに対応する図柄変動演出の種類により分類された表示に反映される。これにより、遊技者による操作手段の操作がされたことを必要条件として、実行済みの図柄変動演出の履歴表示を通じて、遊技者が自身の行った遊技の内容を確認できるようになる。従って、遊技者の遊技への参加意識が高まり、操作手段を用いた遊技の興趣性を向上できる遊技機を提供することができる。
(D3) 前記(D2)に記載の遊技機において、
前記所定契機は、遊技者にとって所定の特典を付与するか否かの抽選を実行する契機であり、前記所定契機の発生前に前記特定操作がある場合には、取得した情報を考慮して当該抽選を行い、前記特定操作がされる前に前記所定契機が発生した場合には、前記情報を取得できずに当該抽選を行う
ことを特徴とする遊技機。
前記(D3)に記載の発明によれば、所定契機の発生前に特定操作がある場合には、取得した情報を考慮して、遊技者にとって所定の特典を付与するか否かの抽選を行い、特定操作がされる前に所定契機が発生した場合には、情報を取得できずに当該抽選を行うので、遊技者は、特典付与抽選においてより確実に特典を得るために、特定遊技状態中における最後の表示演出における有効期間が終了するまでに操作手段を特定操作するように努めるとともに、最後の表示演出までにより有利と思われる任意の表示演出において操作手段を操作することで、遊技への参加意識が高まり、操作手段を用いた遊技の興趣性を向上できる遊技機を提供することができる。
(D4) 前記(D1)から(D3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
前記(D4)に記載の遊技機によれば、操作手段を用いた遊技の興趣性を向上できるパチンコ機を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特定遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
(D5) 前記(D1)から(D3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機。
前記(D5)に記載の遊技機によれば、操作手段を用いた遊技の興趣性を向上できるスロットマシンを提供できる。なお、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技用媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
なお、本明細書に開示する種々の発明に関して、全ての構成要素について種々の組み合わせが可能であり、他の構成要件がなくても単独で発明として成立する点に留意されたい。