JP2013041422A - 板情報解析装置、板情報解析方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】板情報を解析して市場参加者が直感的に理解できる注文状況の集約情報を生成する。
【解決手段】累積気配数量算出部2は、板情報取得部1が取得した板情報の気配値毎に累積気配数量を算出し、注文額算出部3は、板情報取得部1が取得した板情報の気配値毎に当該気配値に注文数を乗じた値である注文額を算出する。平均単価算出部4は、累積気配数量と注文額から気配値毎の平均単価を算出し、インパクト値算出部5は、板情報取得部1が取得した板情報の気配値毎に平均単価と最良気配値の差であるインパクト値を算出する。インパクト関数導出部6は、累積気配数量とインパクト値とを用いて、累積気配数量を変数とする単項式からなる冪関数で近似したインパクト関数を導出し、平均約定単価算出部7は、インパクト関数に証券の注文数を代入して得られるインパクト値に最良気配値を加算することで、ある注文数で証券が約定したときの証券の平均単価を算出する。
【選択図】図1
【解決手段】累積気配数量算出部2は、板情報取得部1が取得した板情報の気配値毎に累積気配数量を算出し、注文額算出部3は、板情報取得部1が取得した板情報の気配値毎に当該気配値に注文数を乗じた値である注文額を算出する。平均単価算出部4は、累積気配数量と注文額から気配値毎の平均単価を算出し、インパクト値算出部5は、板情報取得部1が取得した板情報の気配値毎に平均単価と最良気配値の差であるインパクト値を算出する。インパクト関数導出部6は、累積気配数量とインパクト値とを用いて、累積気配数量を変数とする単項式からなる冪関数で近似したインパクト関数を導出し、平均約定単価算出部7は、インパクト関数に証券の注文数を代入して得られるインパクト値に最良気配値を加算することで、ある注文数で証券が約定したときの証券の平均単価を算出する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ある銘柄の証券の取引状態を示す板情報を解析する板情報解析装置、板情報解析方法、及びプログラムに関する。
近年の情報処理技術の向上により、証券取引所における有価証券の売買システムについても、処理速度が向上している。例えば、近年の有価証券の売買システムでは、ミリ秒単位で取引を成立させることができるようになっている。なお、有価証券の売買注文に対する処理能力を向上させる技術として、特許文献1が開示されている。
しかしながら、ミリ秒単位で情報が更新されたとしても、市場参加者がその情報の変化を目視により認識することは困難である。このような市場環境の変化は、注文状況の瞬時の変化という速さのみならず、その変化量の大きさが膨大となり、情報処理環境の優劣が市場情報に対する格差を助長させるおそれがある。特に、このような格差により、板情報を主たる情報として取引を進めていた市場参加者の市場への参加意欲が減退してしまうおそれがある。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、板情報を解析して市場参加者が直感的に理解できるような注文状況の集約情報を生成する板情報解析装置、板情報解析方法、及びプログラムを提供することを課題とする。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、板情報を解析して市場参加者が直感的に理解できるような注文状況の集約情報を生成する板情報解析装置、板情報解析方法、及びプログラムを提供することを課題とする。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、ある銘柄の証券の取引状態を示す板情報を解析する板情報解析装置であって、ある銘柄の証券の取引希望価格である気配値に関連付けて、当該気配値での証券の売り注文数または買い注文数を示す注文数を格納する板情報を取得する板情報取得部と、前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、最も注文が成立しやすい気配値である最良気配値から当該気配値までの注文数の総和である累積気配数量を算出する累積気配数量算出部と、前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、当該気配値に注文数を乗じた値である注文額を算出する注文額算出部と、前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、前記最良気配値から当該気配値までの注文額算出部が算出した注文額の総和を前記累積気配数量算出部が算出した累積気配数量で除算することで、1株あたりの平均単価を算出する平均単価算出部と、前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、前記平均単価算出部が算出した平均単価と前記最良気配値の差であるインパクト値を算出するインパクト値算出部と、前記累積気配数量算出部が算出した気配値毎の累積気配数量と前記インパクト値算出部が算出した気配値毎のインパクト値とを用いて、前記累積気配数量と前記インパクト値との関係を、累積気配数量を変数とする単項式からなる冪関数で近似したインパクト関数を導出するインパクト関数導出部と、前記インパクト関数導出部が導出したインパクト関数に証券の注文数を代入して得られるインパクト値に前記最良気配値を加算することで、前記注文数で証券が約定したときの証券の平均単価を算出する平均約定単価算出部とを備えることを特徴とする。
また、本発明においては、前記板情報取得部は、所定時間毎に前記板情報を取得し、前記インパクト関数導出部は、前記板情報取得部が前記板情報を取得する度に前記インパクト関数を導出し、前記平均約定単価算出部は、前記インパクト関数導出部が前記インパクト関数を導出する度に所定の注文数に対する平均単価を算出し、一方の軸が時刻を示し他方の軸が所定の注文数で証券が約定したときの証券の平均単価を示す座標系において、前記平均約定単価算出部の算出結果をグラフとして描画するグラフ描画部を備えることが好ましい。
また、本発明においては、前記平均約定単価算出部は、前記インパクト関数導出部が前記インパクト関数を導出する度に所定の複数の注文数に対する平均単価を算出し、前記グラフ描画部は、一方の軸が時刻を示し他方の軸が所定の注文数で証券が約定したときの証券の平均単価を示す座標系において、前記平均約定単価算出部の注文数毎の算出結果をそれぞれグラフとして描画することが好ましい。
また、本発明においては、前記平均約定単価算出部は、複数の注文数に対する平均単価を算出し、一方の軸が注文数を示し他方の軸が前記注文数で証券が約定したときの証券の平均単価を示す座標系において、前記平均約定単価算出部の算出結果をグラフとして描画するグラフ描画部を備えることが好ましい。
また、本発明においては、前記インパクト関数導出部は、前記累積気配数量算出部が算出した気配値毎の累積気配数量と前記インパクト値算出部が算出した気配値毎のインパクト値とを用いて、前記累積気配数量と前記インパクト値との関係を、累積気配数量を変数とする単項式からなる冪関数で近似したインパクト関数を導出し、導出したインパクト関数と前記気配値毎のインパクト値との誤差が所定の閾値より大きい場合、前記インパクト関数の導出に用いた気配値のうち最良気配値から最も遠い気配値を除いた気配値毎の累積気配数量とインパクト値とを用いてインパクト関数を導出し、前記平均約定単価算出部は、前記インパクト関数導出部が導出したインパクト関数のうち前記気配値毎のインパクト値との誤差が所定の閾値以下であるものに、証券の注文数を代入して得られるインパクト値に前記最良気配値を加算することで、前記注文数で証券が約定したときの証券の平均単価を算出することが好ましい。
また、本発明は、ある銘柄の証券の取引状態を示す板情報を解析する板情報解析装置を用いた板情報解析方法であって、板情報取得部は、ある銘柄の証券の取引希望価格である気配値に関連付けて、当該気配値での証券の売り注文数または買い注文数を示す注文数を格納する板情報を取得し、累積気配数量算出部は、前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、最も注文が成立しやすい気配値である最良気配値から当該気配値までの注文数の総和である累積気配数量を算出し、注文額算出部は、前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、当該気配値に注文数を乗じた値である注文額を算出し、平均単価算出部は、前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、前記最良気配値から当該気配値までの注文額算出部が算出した注文額の総和を前記累積気配数量算出部が算出した累積気配数量で除算することで、気配値毎の平均単価を算出し、インパクト値算出部は、前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、前記平均単価算出部が算出した平均単価と前記最良気配値の差であるインパクト値を算出し、インパクト関数導出部は、前記累積気配数量算出部が算出した気配値毎の累積気配数量と前記インパクト値算出部が算出した気配値毎のインパクト値とを用いて、前記累積気配数量と前記インパクト値との関係を、累積気配数量を変数とする単項式からなる冪関数で近似したインパクト関数を導出し、平均約定単価算出部は、前記インパクト関数導出部が導出したインパクト関数に証券の注文数を代入して得られるインパクト値に前記最良気配値を加算することで、前記注文数で証券が約定したときの証券の平均単価を算出することを特徴とする。
また、本発明は、ある銘柄の証券の取引状態を示す板情報を解析する板情報解析装置を、ある銘柄の証券の取引希望価格である気配値に関連付けて、当該気配値での証券の売り注文数または買い注文数を示す注文数を格納する板情報を取得する板情報取得部、前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、最も注文が成立しやすい気配値である最良気配値から当該気配値までの注文数の総和である累積気配数量を算出する累積気配数量算出部、前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、当該気配値に注文数を乗じた値である注文額を算出する注文額算出部、前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、前記最良気配値から当該気配値までの注文額算出部が算出した注文額の総和を前記累積気配数量算出部が算出した累積気配数量で除算することで、気配値毎の平均単価を算出する平均単価算出部、前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、前記平均単価算出部が算出した平均単価と前記最良気配値の差であるインパクト値を算出するインパクト値算出部、前記累積気配数量算出部が算出した気配値毎の累積気配数量と前記インパクト値算出部が算出した気配値毎のインパクト値とを用いて、前記累積気配数量と前記インパクト値との関係を、累積気配数量を変数とする単項式からなる冪関数で近似したインパクト関数を導出するインパクト関数導出部、前記インパクト関数導出部が導出したインパクト関数に証券の注文数を代入して得られるインパクト値に前記最良気配値を加算することで、前記注文数で証券が約定したときの証券の平均単価を算出する平均約定単価算出部として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、板情報解析装置は、板情報を解析することでインパクト関数を生成する。板情報解析装置は、当該インパクト関数を用いることで、注文数に応じた証券の平均単価を算出することができる。つまり、板情報解析装置は、市場参加者が直感的に理解できるような注文状況の集約情報であるインパクト関数を生成することができる。
《第1の実施形態》
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による板情報解析装置の構成を示す概略ブロック図である。
第1の実施形態による板情報解析装置は、板情報を解析し、注文数と、当該注文数で証券が約定したときの証券の平均単価(平均約定単価)との関係を示すグラフをディスプレイに表示する。板情報解析装置は、板情報取得部1、累積気配数量算出部2、注文額算出部3、平均単価算出部4、インパクト値算出部5、インパクト関数導出部6、平均約定単価算出部7、グラフ描画部8を備える。
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による板情報解析装置の構成を示す概略ブロック図である。
第1の実施形態による板情報解析装置は、板情報を解析し、注文数と、当該注文数で証券が約定したときの証券の平均単価(平均約定単価)との関係を示すグラフをディスプレイに表示する。板情報解析装置は、板情報取得部1、累積気配数量算出部2、注文額算出部3、平均単価算出部4、インパクト値算出部5、インパクト関数導出部6、平均約定単価算出部7、グラフ描画部8を備える。
図2は、板情報の例を示す図である。
板情報取得部1は、有価証券の売買を管理するシステムから、板情報を取得する。ここで、板情報とは、ある銘柄の証券の取引状態を示す情報である。具体的には、板情報は、取引希望価格である気配値に関連付けて、当該気配値での証券の売り注文数または買い注文数を示す注文数を格納する。
例えば、図2に示す板情報は、501円で売りに出されている証券が1000株、502円で売りに出されている証券が800株、503円で売りに出されている証券が500株、504円で売りに出されている証券が800株、505円で売りに出されている証券が300株、506円で売りに出されている証券が200株あることを示している。
また、当該板情報は、500円での購入が希望されている証券が600株、499円での購入が希望されている証券が800株、498円での購入が希望されている証券が300株、497円での購入が希望されている証券が200株、496円での購入が希望されている証券が100株、495円での購入が希望されている証券が100株あることを示している。
板情報取得部1は、有価証券の売買を管理するシステムから、板情報を取得する。ここで、板情報とは、ある銘柄の証券の取引状態を示す情報である。具体的には、板情報は、取引希望価格である気配値に関連付けて、当該気配値での証券の売り注文数または買い注文数を示す注文数を格納する。
例えば、図2に示す板情報は、501円で売りに出されている証券が1000株、502円で売りに出されている証券が800株、503円で売りに出されている証券が500株、504円で売りに出されている証券が800株、505円で売りに出されている証券が300株、506円で売りに出されている証券が200株あることを示している。
また、当該板情報は、500円での購入が希望されている証券が600株、499円での購入が希望されている証券が800株、498円での購入が希望されている証券が300株、497円での購入が希望されている証券が200株、496円での購入が希望されている証券が100株、495円での購入が希望されている証券が100株あることを示している。
ここで、気配値のうち、最も注文が成立しやすい気配値のことを、最良気配値と呼ぶ。具体的には、売り注文が出ている気配値のうち最も安い気配値(図2に示す例では501円)が、売り注文の最良気配値であり、買い注文が出ている気配値のうち最も高い気配値(図2に示す例では500円)が、買い注文の最良気配値である。
累積気配数量算出部2は、売り注文の気配値(図2に示す例では501円〜506円)毎、及び買い注文の気配値(図2に示す例では500円〜495円)毎に、最良気配値から当該気配値までの注文数の総和である累積気配数量を算出する。図2に示す例を用いて説明すると、累積気配数量算出部2は、例えば気配値503円に対応する累積気配数量を、気配値501円(最良気配値)での売り注文数1000と、気配値502円での売り注文数800と、気配値503円(当該気配値)での売り注文数500との総和により算出する。すなわち、気配値503円に対応する累積気配数量は、2300である。
注文額算出部3は、売り注文の気配値毎、及び買い注文の気配値毎に、当該気配値に注文数を乗じた値である注文額を算出する。図2に示す例を用いて説明すると、注文額算出部3は、例えば503円に対応する注文額を、当該気配値である503円に、気配値503円での売り注文数500を乗じることで算出する。すなわち、気配値503円に対応する注文額は、251500円である。
平均単価算出部4は、売り注文の気配値毎、及び買い注文の気配値毎に、最良気配値から当該気配値までの注文額の総和を、累積気配数量で除算することで、1株あたりの平均単価を算出する。図2に示す例を用いて説明すると、平均単価算出部4は、例えば気配値503円に対応する平均単価を算出する場合、まず注文額算出部3が算出した注文額のうち、気配値501円から気配値503円までの注文額の総和を算出する。気配値501円から気配値503円までの注文額の総和は、501×1000+502×800+503×500=1154100円である。次に、平均単価算出部4は、当該注文額の総和を、気配値503円の累積気配数量2300で除算することで、気配値503円に対応する平均単価を算出する。すなわち、気配値503円に対応する平均単価は、501.78261円である。
インパクト値算出部5は、売り注文の気配値毎、及び買い注文の気配値毎に、平均単価算出部4が算出した平均単価と最良気配値の差であるインパクト値を算出する。図2に示す例を用いて説明すると、インパクト値算出部5は、例えば気配値503円に対応するインパクト値を、気配値503円に対応する平均単価501.78261円から最良気配値501円を減じることで算出する。すなわち、気配値503円に対応するインパクト値は、0.78261である。
インパクト関数導出部6は、気配値毎の累積気配数量とインパクト値とを式(1)に示す関数に当てはめることで、累積気配数量とインパクト値との関係を示すインパクト関数を導出する。
I=αXβ ・・・(1)
但し、Iはインパクト値を示し、Xは累積気配数量を示す。αはインパクト関数の係数、βはインパクト関数の指数であり、インパクト関数導出部6が気配値毎の累積気配数量とインパクト値とに基づいて推定する値である。
I=αXβ ・・・(1)
但し、Iはインパクト値を示し、Xは累積気配数量を示す。αはインパクト関数の係数、βはインパクト関数の指数であり、インパクト関数導出部6が気配値毎の累積気配数量とインパクト値とに基づいて推定する値である。
平均約定単価算出部7は、インパクト関数導出部6が導出したインパクト関数に複数の注文数を代入することで、注文数に対応するインパクト値を取得し、当該インパクト値に最良気配値を加算することで、当該注文数で証券が約定したときの証券の平均単価である平均約定単価を算出する。
グラフ描画部8は、X軸が注文数を示しY軸が平均約定単価を示す座標系において、平均約定単価算出部7の算出結果をグラフとして描画した画像データを生成する。
次に、第1の実施形態による板情報解析装置の動作について説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態による板情報解析装置の動作を示すフローチャートである。
板情報解析装置が動作を開始すると、板情報取得部1は、有価証券の売買を管理するシステムから、板情報を取得する(ステップS1)。
次に板情報取得部1は、売り注文と買い注文のそれぞれの気配値に対して、以下に示すステップS3〜ステップS14の処理を行う(ステップS2)。
図3は、本発明の第1の実施形態による板情報解析装置の動作を示すフローチャートである。
板情報解析装置が動作を開始すると、板情報取得部1は、有価証券の売買を管理するシステムから、板情報を取得する(ステップS1)。
次に板情報取得部1は、売り注文と買い注文のそれぞれの気配値に対して、以下に示すステップS3〜ステップS14の処理を行う(ステップS2)。
まず、板情報取得部1は、当該板情報の状態が一般気配を示すか否かを判定する(ステップS3)。ここで、一般気配とは、立会時間内における取引が、売買が成立しない程度に注文が大きく偏っている場合(特別気配)や、1注文で更新値幅の2倍に達するまで価格が変動してしまった場合(連続約定気配)でない、通常の状態であることを表す。板情報取得部1は、状態が一般気配以外を示すと判定した場合(ステップS3:NO)、平均約定単価の算出を行う必要がないため、注文数と平均約定単価の関係を示すグラフの描画を行うステップS14までの処理をスキップする。
他方、板情報取得部1は、状態が一般気配を示すと判定した場合(ステップS3:YES)、売り注文または買い注文の気配値毎に、最良気配値から当該気配値までの注文数の総和である累積気配数量を算出する(ステップS4)。また、注文額算出部3は、売り注文または買い注文の気配値毎に、当該気配値に注文数を乗じた注文額を算出する(ステップS5)。
累積気配数量算出部2及び注文額算出部3によって、気配値毎の累積気配数量及び注文額が算出されると、平均単価算出部4は気配値毎に、最良気配値から当該気配値までの注文額の総和を累積気配数量で除算することで、1株あたりの平均単価を算出する(ステップS6)。次に、インパクト値算出部5は気配値毎に、平均単価算出部4が算出した平均単価と最良気配値の差であるインパクト値を算出する(ステップS7)。
そして、インパクト関数導出部6は、気配値毎の累積気配数量とインパクト値とを式(1)に示す関数に当てはめることで、累積気配数量とインパクト値との関係を示すインパクト関数を導出する(ステップS8)。具体的には、インパクト関数導出部6は、最小二乗法によってインパクト値算出部5が算出したインパクト値と、インパクト関数によって得られるインパクト値との誤差が最小となるようなα及びβを推定する。
次に、インパクト関数導出部6は、導出したインパクト関数から導出されるインパクト値とインパクト値算出部5が算出したインパクト値との誤差が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS9)。インパクト関数導出部6は、誤差が所定の閾値以上であると判定した場合(ステップS9:YES)、前回のインパクト関数の導出に用いた気配値のうち最良気配値から最も遠い気配値を除いた気配の本数が3以上であるか否かを判定する(ステップS10)。図2に示す例を用いて説明すると、例えば前回の売り注文のインパクト関数の導出に気配値501円〜気配値506円に対応する累積気配数量とインパクト値を用いた場合、最良気配値から最も遠い気配値を除いた気配の本数は、501円、502円、503円、504円、505円の5本である。
インパクト関数導出部6は、最良気配値から最も遠い気配値を除いた気配の本数が3以上であると判定した場合(ステップS10:YES)、前回のインパクト関数の導出に用いた気配値毎の累積気配数量とインパクト値とのうち、最良気配値から最も遠い気配値を除いたものを用いて再度インパクト関数を導出する(ステップS11)。図2に示す例を用いて説明すると、前回の売り注文のインパクト関数の導出に気配値501円〜気配値506円に対応する累積気配数量とインパクト値を用いた場合、インパクト関数導出部6は、売り注文の最良気配値である501円から最も遠い気配値である506円を除く気配値、すなわち気配値501円〜気配値505円に対応する累積気配数量とインパクト値を用いて、売り注文のインパクト関数を導出する。インパクト関数導出部6は、再度インパクト関数を導出すると、ステップS8に戻り、当該インパクト関数の誤差の判定を行う。
他方、インパクト関数導出部6は、ステップS10において最良気配値から最も遠い気配値を除いた気配の本数が2以下であると判定した場合(ステップS10:NO)、注文数と平均約定単価の関係を示すグラフの描画を行うステップS14までの処理をスキップする。最良気配値から最も遠い気配値を除いた気配の本数が2以下である場合、インパクト関数導出部6は、2点を通るインパクト関数の導出を行うこととなる。しかし、曲線当てはめを用いる場合、2点を通る曲線を一意に定めることができない。そのため、ステップS10において最良気配値から最も遠い気配値を除いた気配の本数が2以下である場合は、インパクト関数の導出を行わない。
他方、インパクト関数導出部6が、誤差が所定の閾値未満であると判定した場合(ステップS9:NO)、平均約定単価算出部7は、誤差が所定の閾値未満となったインパクト関数に、所定のプロット間隔毎に注文数を代入することで、注文数に対応するインパクト値を取得する(ステップS12)。次に、平均約定単価算出部7は、取得したインパクト値のそれぞれに最良気配値を加算することで、当該注文数で証券が約定したときの証券の平均単価である平均約定単価を算出する(ステップS13)。そして、グラフ描画部8は、平均約定単価算出部7が算出した平均約定単価を、X軸が注文数を示しY軸が平均約定単価を示す座標系にプロットすることで、注文数と平均約定単価との関係を示すグラフを描画し、画像データを生成する(ステップS14)。
図4は、注文数と平均約定単価との関係を示すグラフの例を示す図である。
上述したステップS3〜ステップS13の処理を、売り注文と買い注文のそれぞれに対して行うと、グラフ描画部8は、図4に示すようなグラフを示す画像を生成する。板情報解析装置は、生成した画像データを市場参加者のPCに送信することで、市場参加者のPCのディスプレイに注文数と平均約定単価との関係を示すグラフが表示される。これにより、市場参加者は、当該グラフを参照することで、成行注文数に対応する平均約定単価を知ることができる。図4に示す例を用いて説明すると、図4(A)のグラフを参照することで、100000株の成行買い注文が約定した場合、平均約定単価が約1983円になると推定できる。他方、図4(B)のグラフを参照することで、100000株の成行売り注文が約定した場合、平均約定単価が約1974円になると推定できる。
上述したステップS3〜ステップS13の処理を、売り注文と買い注文のそれぞれに対して行うと、グラフ描画部8は、図4に示すようなグラフを示す画像を生成する。板情報解析装置は、生成した画像データを市場参加者のPCに送信することで、市場参加者のPCのディスプレイに注文数と平均約定単価との関係を示すグラフが表示される。これにより、市場参加者は、当該グラフを参照することで、成行注文数に対応する平均約定単価を知ることができる。図4に示す例を用いて説明すると、図4(A)のグラフを参照することで、100000株の成行買い注文が約定した場合、平均約定単価が約1983円になると推定できる。他方、図4(B)のグラフを参照することで、100000株の成行売り注文が約定した場合、平均約定単価が約1974円になると推定できる。
上述したステップS3〜ステップS14の処理を、売り注文・買い注文のそれぞれに対して実行すると、板情報解析装置は、管理者などによる操作や割り込み処理などにより、外部から処理の終了要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS15)。板情報解析装置は、外部から終了要求を受け付けていないと判定した場合(ステップS15:NO)、板情報取得部1は、所定の板情報取得タイミング(例えば5秒)の計時を開始する(ステップS16)。板情報取得部1は、板情報取得タイミングの計時が完了すると、ステップS1に戻り、再度板情報を取得する。これにより、ディスプレイには、板情報取得タイミング毎に最新の板情報に基づくグラフが表示される。
他方、板情報管理装置は、外部から終了要求を入力したと判定した場合(ステップS15:YES)、処理を終了する。
他方、板情報管理装置は、外部から終了要求を入力したと判定した場合(ステップS15:YES)、処理を終了する。
このように、本実施形態によれば、板情報解析装置は、板情報を解析することでインパクト関数を生成し、当該インパクト関数に基づいて、注文数と平均約定単価との関係を示すグラフを出力する。これにより、市場参加者は、直感的に注文数と平均約定単価との関係を理解することができる。
《第2の実施形態》
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について詳しく説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態による板情報解析装置の構成を示す概略ブロック図である。
第2の実施形態による板情報解析装置は、板情報を解析し、時刻と、当該時刻における平均約定単価との関係を示すグラフをディスプレイに表示する。第2の実施形態による板情報解析装置は、第1の実施形態による板情報解析装置の構成に加えて平均約定単価記憶部9を備えるものであり、平均約定単価算出部7及びグラフ描画部8の処理が異なる。
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について詳しく説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態による板情報解析装置の構成を示す概略ブロック図である。
第2の実施形態による板情報解析装置は、板情報を解析し、時刻と、当該時刻における平均約定単価との関係を示すグラフをディスプレイに表示する。第2の実施形態による板情報解析装置は、第1の実施形態による板情報解析装置の構成に加えて平均約定単価記憶部9を備えるものであり、平均約定単価算出部7及びグラフ描画部8の処理が異なる。
平均約定単価算出部7は、インパクト関数導出部6が導出したインパクト関数に基づいて所定の注文数(例えば、10000株、20000株、30000株のそれぞれ)に対する平均約定単価を算出し、現在時刻に関連付けて平均約定単価記憶部9に記録する。
平均約定単価記憶部9は、平均約定単価算出部7が算出した平均約定単価を、時刻に関連付けて記憶する。なお、平均約定単価記憶部9には、記憶する平均約定単価の数の上限値が定められている。当該上限値の個数の平均約定単価を記憶する平均約定単価記憶部9に新たに平均約定単価を記録する場合、平均約定単価算出部7は、平均約定単価記憶部9が記憶する最も古い時刻に関連付けられた平均約定単価を削除した後に、新たに平均約定単価を記録する。
グラフ描画部8は、X軸が時刻を示しY軸が所定の注文数における平均約定単価を示す座標系において、平均約定単価記憶部9が記憶する平均約定単価と時刻の関係をグラフとして描画する。つまり、例えば板情報取得部1の板情報取得タイミングが5秒であり、平均約定単価記憶部9の記憶上限値が300である場合、グラフ描画部8は、5秒間隔で現在時刻を含む直近の5分間の平均約定単価の推移を示すグラフを示す画像データを生成することとなる。
平均約定単価記憶部9は、平均約定単価算出部7が算出した平均約定単価を、時刻に関連付けて記憶する。なお、平均約定単価記憶部9には、記憶する平均約定単価の数の上限値が定められている。当該上限値の個数の平均約定単価を記憶する平均約定単価記憶部9に新たに平均約定単価を記録する場合、平均約定単価算出部7は、平均約定単価記憶部9が記憶する最も古い時刻に関連付けられた平均約定単価を削除した後に、新たに平均約定単価を記録する。
グラフ描画部8は、X軸が時刻を示しY軸が所定の注文数における平均約定単価を示す座標系において、平均約定単価記憶部9が記憶する平均約定単価と時刻の関係をグラフとして描画する。つまり、例えば板情報取得部1の板情報取得タイミングが5秒であり、平均約定単価記憶部9の記憶上限値が300である場合、グラフ描画部8は、5秒間隔で現在時刻を含む直近の5分間の平均約定単価の推移を示すグラフを示す画像データを生成することとなる。
図6は、時刻と平均約定単価との関係を示すグラフの例を示す図である。
グラフ描画部8の処理により、図6に示すようなグラフを示す画像データが生成される。これにより、市場参加者は、当該グラフを参照することで、平均約定単価の時刻による推移を知ることができる。特に、平均約定単価算出部7が複数の注文数について平均約定単価を算出した場合、市場参加者は、それぞれの平均約定単価のグラフの近さを見ることで、注文数の厚みの推移を知ることができる。図6に示す例を用いて説明すると、当該グラフには、売り注文・買い注文毎に4種類の線が描かれている。これらの線は、最良気配値に近い順に、最良気配値を示す線、10000株の注文の平均約定単価、20000株の注文の平均約定単価、30000株の注文の平均約定単価を示している。つまり、これらの線は、等高線の如く基準となる注文数毎の平均約定単価の値を示している。このことから、ある時刻において線同士が近いほど、その時刻における注文数が厚いということが分かる。
グラフ描画部8の処理により、図6に示すようなグラフを示す画像データが生成される。これにより、市場参加者は、当該グラフを参照することで、平均約定単価の時刻による推移を知ることができる。特に、平均約定単価算出部7が複数の注文数について平均約定単価を算出した場合、市場参加者は、それぞれの平均約定単価のグラフの近さを見ることで、注文数の厚みの推移を知ることができる。図6に示す例を用いて説明すると、当該グラフには、売り注文・買い注文毎に4種類の線が描かれている。これらの線は、最良気配値に近い順に、最良気配値を示す線、10000株の注文の平均約定単価、20000株の注文の平均約定単価、30000株の注文の平均約定単価を示している。つまり、これらの線は、等高線の如く基準となる注文数毎の平均約定単価の値を示している。このことから、ある時刻において線同士が近いほど、その時刻における注文数が厚いということが分かる。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、第1の実施形態による板情報解析装置が、ある時刻における注文数と平均約定単価の関係を示すグラフを描画し、第2の実施形態による板情報解析装置が、時刻と所定の注文数における平均約定単価の関係を示すグラフを描画する場合を説明したが、これに限られず、1つの装置が両方のグラフを描画するよう実装しても良い。
例えば、上述した実施形態では、第1の実施形態による板情報解析装置が、ある時刻における注文数と平均約定単価の関係を示すグラフを描画し、第2の実施形態による板情報解析装置が、時刻と所定の注文数における平均約定単価の関係を示すグラフを描画する場合を説明したが、これに限られず、1つの装置が両方のグラフを描画するよう実装しても良い。
また、上述した第2の実施形態では、グラフ描画部8が所定の注文数毎に平均約定単価のグラフを描画することで、等高線の如く注文数の厚みを可視化する場合について説明したが、これに限られず、例えば描画するグラフにグラデーションをかけることで注文数の厚みを表現するなど、他の表現を用いても良い。
また、上述した実施形態では、グラフ描画部8がグラフを描画することで板情報から抽出した情報を生成する場合について説明したが、これに限られない。例えば、平均約定単価算出部7が、市場参加者から執行予定の注文数の入力を受け付け、入力された注文数に対応する平均約定単価をインパクト関数に基づいて算出し、板情報解析装置が当該平均約定単価を利用者のPCに送信するようにしても良い。
上述の板情報解析装置は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
1…板情報取得部 2…累積気配数量算出部 3…注文額算出部 4…平均単価算出部 5…インパクト値算出部 6…インパクト関数導出部 7…平均約定単価算出部 8…グラフ描画部 9…平均約定単価記憶部
Claims (7)
- ある銘柄の証券の取引状態を示す板情報を解析する板情報解析装置であって、
ある銘柄の証券の取引希望価格である気配値に関連付けて、当該気配値での証券の売り注文数または買い注文数を示す注文数を格納する板情報を取得する板情報取得部と、
前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、最も注文が成立しやすい気配値である最良気配値から当該気配値までの注文数の総和である累積気配数量を算出する累積気配数量算出部と、
前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、当該気配値に注文数を乗じた値である注文額を算出する注文額算出部と、
前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、前記最良気配値から当該気配値までの注文額算出部が算出した注文額の総和を前記累積気配数量算出部が算出した累積気配数量で除算することで、1株あたりの平均単価を算出する平均単価算出部と、
前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、前記平均単価算出部が算出した平均単価と前記最良気配値の差であるインパクト値を算出するインパクト値算出部と、
前記累積気配数量算出部が算出した気配値毎の累積気配数量と前記インパクト値算出部が算出した気配値毎のインパクト値とを用いて、前記累積気配数量と前記インパクト値との関係を、累積気配数量を変数とする単項式からなる冪関数で近似したインパクト関数を導出するインパクト関数導出部と、
前記インパクト関数導出部が導出したインパクト関数に証券の注文数を代入して得られるインパクト値に前記最良気配値を加算することで、前記注文数で証券が約定したときの証券の平均単価を算出する平均約定単価算出部と
を備えることを特徴とする板情報解析装置。 - 前記板情報取得部は、所定時間毎に前記板情報を取得し、
前記インパクト関数導出部は、前記板情報取得部が前記板情報を取得する度に前記インパクト関数を導出し、
前記平均約定単価算出部は、前記インパクト関数導出部が前記インパクト関数を導出する度に所定の注文数に対する平均単価を算出し、
一方の軸が時刻を示し他方の軸が所定の注文数で証券が約定したときの証券の平均単価を示す座標系において、前記平均約定単価算出部の算出結果をグラフとして描画するグラフ描画部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の板情報解析装置。 - 前記平均約定単価算出部は、前記インパクト関数導出部が前記インパクト関数を導出する度に所定の複数の注文数に対する平均単価を算出し、
前記グラフ描画部は、一方の軸が時刻を示し他方の軸が所定の注文数で証券が約定したときの証券の平均単価を示す座標系において、前記平均約定単価算出部の注文数毎の算出結果をそれぞれグラフとして描画する
ことを特徴とする請求項2に記載の板情報解析装置。 - 前記平均約定単価算出部は、複数の注文数に対する平均単価を算出し、
一方の軸が注文数を示し他方の軸が前記注文数で証券が約定したときの証券の平均単価を示す座標系において、前記平均約定単価算出部の算出結果をグラフとして描画するグラフ描画部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の板情報解析装置。 - 前記インパクト関数導出部は、
前記累積気配数量算出部が算出した気配値毎の累積気配数量と前記インパクト値算出部が算出した気配値毎のインパクト値とを用いて、前記累積気配数量と前記インパクト値との関係を、累積気配数量を変数とする単項式からなる冪関数で近似したインパクト関数を導出し、導出したインパクト関数と前記気配値毎のインパクト値との誤差が所定の閾値より大きい場合、前記インパクト関数の導出に用いた気配値のうち最良気配値から最も遠い気配値を除いた気配値毎の累積気配数量とインパクト値とを用いてインパクト関数を導出し、
前記平均約定単価算出部は、前記インパクト関数導出部が導出したインパクト関数のうち前記気配値毎のインパクト値との誤差が所定の閾値以下であるものに、証券の注文数を代入して得られるインパクト値に前記最良気配値を加算することで、前記注文数で証券が約定したときの証券の平均単価を算出する
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の板情報解析装置。 - ある銘柄の証券の取引状態を示す板情報を解析する板情報解析装置を用いた板情報解析方法であって、
板情報取得部は、ある銘柄の証券の取引希望価格である気配値に関連付けて、当該気配値での証券の売り注文数または買い注文数を示す注文数を格納する板情報を取得し、
累積気配数量算出部は、前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、最も注文が成立しやすい気配値である最良気配値から当該気配値までの注文数の総和である累積気配数量を算出し、
注文額算出部は、前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、当該気配値に注文数を乗じた値である注文額を算出し、
平均単価算出部は、前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、前記最良気配値から当該気配値までの注文額算出部が算出した注文額の総和を前記累積気配数量算出部が算出した累積気配数量で除算することで、気配値毎の平均単価を算出し、
インパクト値算出部は、前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、前記平均単価算出部が算出した平均単価と前記最良気配値の差であるインパクト値を算出し、
インパクト関数導出部は、前記累積気配数量算出部が算出した気配値毎の累積気配数量と前記インパクト値算出部が算出した気配値毎のインパクト値とを用いて、前記累積気配数量と前記インパクト値との関係を、累積気配数量を変数とする単項式からなる冪関数で近似したインパクト関数を導出し、
平均約定単価算出部は、前記インパクト関数導出部が導出したインパクト関数に証券の注文数を代入して得られるインパクト値に前記最良気配値を加算することで、前記注文数で証券が約定したときの証券の平均単価を算出する
ことを特徴とする板情報解析方法。 - ある銘柄の証券の取引状態を示す板情報を解析する板情報解析装置を、
ある銘柄の証券の取引希望価格である気配値に関連付けて、当該気配値での証券の売り注文数または買い注文数を示す注文数を格納する板情報を取得する板情報取得部、
前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、最も注文が成立しやすい気配値である最良気配値から当該気配値までの注文数の総和である累積気配数量を算出する累積気配数量算出部、
前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、当該気配値に注文数を乗じた値である注文額を算出する注文額算出部、
前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、前記最良気配値から当該気配値までの注文額算出部が算出した注文額の総和を前記累積気配数量算出部が算出した累積気配数量で除算することで、気配値毎の平均単価を算出する平均単価算出部、
前記板情報取得部が取得した板情報の気配値毎に、前記平均単価算出部が算出した平均単価と前記最良気配値の差であるインパクト値を算出するインパクト値算出部、
前記累積気配数量算出部が算出した気配値毎の累積気配数量と前記インパクト値算出部が算出した気配値毎のインパクト値とを用いて、前記累積気配数量と前記インパクト値との関係を、累積気配数量を変数とする単項式からなる冪関数で近似したインパクト関数を導出するインパクト関数導出部、
前記インパクト関数導出部が導出したインパクト関数に証券の注文数を代入して得られるインパクト値に前記最良気配値を加算することで、前記注文数で証券が約定したときの証券の平均単価を算出する平均約定単価算出部
として機能させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011177910A JP2013041422A (ja) | 2011-08-16 | 2011-08-16 | 板情報解析装置、板情報解析方法、及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011177910A JP2013041422A (ja) | 2011-08-16 | 2011-08-16 | 板情報解析装置、板情報解析方法、及びプログラム |
Publications (1)
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---|---|
JP2013041422A true JP2013041422A (ja) | 2013-02-28 |
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ID=47889758
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2011177910A Withdrawn JP2013041422A (ja) | 2011-08-16 | 2011-08-16 | 板情報解析装置、板情報解析方法、及びプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2013041422A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105974819A (zh) * | 2016-04-29 | 2016-09-28 | 广东电网有限责任公司电力调度控制中心 | 电力实时数字仿真系统的故障点控制方法和系统 |
CN111080446A (zh) * | 2019-12-02 | 2020-04-28 | 泰康保险集团股份有限公司 | 一种数据处理方法及装置 |
JP2021111073A (ja) * | 2020-01-09 | 2021-08-02 | 富士通株式会社 | 累積和計算プログラム,情報処理装置及び累積和計算方法 |
-
2011
- 2011-08-16 JP JP2011177910A patent/JP2013041422A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105974819B (zh) * | 2016-04-29 | 2018-11-09 | 广东电网有限责任公司电力调度控制中心 | 电力实时数字仿真系统的故障点控制方法和系统 |
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