JP2013041147A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】予備発光時の反射光量に基づいて閃光撮影時の発光量を決定する場合に、絞りの設定誤差に起因する発光量の過補正を防止すること。
【解決手段】撮像装置100は、閃光撮影前の予備発光と閃光撮影時の本発光とを行う閃光手段300へ発光を指示する発光指示手段103と、撮影光学系210を通して予備発光時の反射光を測光する測光手段103と、予備発光時の撮影光学系210の絞り値、予備発光時の閃光手段300による発光量、および測光手段103による測光結果に基づいて第1発光量を演算する演算手段103と、撮影光学系210の絞り誤差情報に基づいて第1発光量を補正した第2発光量を得る発光量補正手段103と、第2発光量で本発光を行うように閃光手段300を制御する制御手段103と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、撮像装置に関する。
従来から、デジタルカメラに内蔵または装着される閃光装置において、該閃光装置を撮影前に小光量で発光(いわゆる予備発光)し、該予備発光時に撮影レンズを介して受光される被写体からの反射光量に基づいて、閃光撮影時に閃光装置から発すべき発光量を決定する技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2006−317674号公報
一般に、撮影レンズの虹彩絞りは、目標とする絞り値(設定絞り値)と実際の絞り値との間に設定誤差が生じる。このため、予備発光を行う際に撮影レンズの絞りを制御する場合、絞りの上記設定誤差によって受光される反射光量に誤差が生じることから、決定される撮影時の発光量に影響が及んでしまう。たとえば、実際の絞り口径が大きいにもかかわらず閃光発光時の発光量を増加させる補正を行うと露出オーバーになってしまい、実際の絞り口径が小さいにもかかわらず閃光発光時の発光量を減じる補正を行うと露出アンダーになってしまう。
本発明による撮像装置は、閃光撮影前の予備発光と閃光撮影時の本発光とを行う閃光手段へ発光を指示する発光指示手段と、撮影光学系を通して予備発光時の反射光を測光する測光手段と、予備発光時の撮影光学系の絞り値、予備発光時の閃光手段による発光量、および測光手段による測光結果に基づいて第1発光量を演算する演算手段と、撮影光学系の絞り誤差情報に基づいて第1発光量を補正した第2発光量を得る発光量補正手段と、第2発光量で本発光を行うように閃光手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明による撮像装置では、予備発光時の反射光量に基づいて閃光撮影時の発光量を決定する場合に、絞りの設定誤差に起因する発光量の過補正を防止できる。
本発明の一実施の形態によるレンズ交換式のカメラシステムを例示する斜視図である。 カメラシステムを説明する断面図である。 レンズマウントにおける接点群の詳細を示す模式図である。 コマンドデータ通信の例を示すタイミングチャートである。 ホットライン通信の例を示すタイミングチャートである。 ボディ側制御部が閃光撮影動作時に実行する処理の流れを例示するフローチャートである。 (a)被写体を例示する図である。(b)評価値の出力を例示する図である。 (a)発光量の補正値と被写体の反射率との関係を例示する図である。(b)発光量の補正値と被写体の反射率、ならびに絞りバラツキ誤差の関係を例示する図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。図1は、本発明の一実施の形態によるレンズ交換式のカメラシステムを例示する斜視図である。なお、図1では本発明に係わる機器および装置のみを示し、それ以外の機器および装置については図示と説明を省略する。カメラシステム1は、カメラボディ100と、カメラボディ100に着脱可能な交換レンズ200と、カメラボディ100に着脱可能な閃光装置300とから構成される。
カメラボディ100の前面には、交換レンズ200を着脱可能に取り付けるためのボディ側レンズマウント101が設けられている。カメラボディ100の上面には、閃光装置300を着脱可能に取り付けるためのアクセサリー取り付け部105が設けられている。
交換レンズ200には、ボディ側レンズマウント101と嵌合するレンズ側レンズマウント201が設けられている。交換レンズ200がカメラボディ100に装着されると、ボディ側レンズマウント101上に設けられた複数の接点から成る接点群102(後に詳述)が、交換レンズ200のレンズ側レンズマウント201上に設けられた複数の接点から成る接点群202(後に詳述)に接続される。接点群102、202は、カメラボディ100から交換レンズ200への電力供給、および、カメラボディ100と交換レンズ200との信号の送受信に利用される。
閃光装置300には、カメラボディ100のアクセサリー取り付け部105に嵌合する取り付け部が設けられている。閃光装置300がカメラボディ100に装着されると、アクセサリー取り付け部105に設けられている接点(不図示)を介してカメラボディ100と閃光装置300との間で所定の通信が行われる。通信内容には、発光を指示する情報、発光量を示す情報および発光準備状態を知らせる情報が含まれる。
カメラボディ100内のボディ側レンズマウント101の後方には、撮像素子104が設けられる。カメラボディ100の上方には、入力装置たるレリーズボタン107が設けられている。ユーザはレリーズボタン107等の入力装置を用いてカメラボディ100に対する撮影指示や撮影条件の設定指示等を行う。
<交換レンズ>
図2は、上記カメラシステム1を説明する断面図である。交換レンズ200は、被写体像を結像させる結像光学系210、および光束を制限する虹彩絞り(以下絞りという)220を備える。結像光学系210は複数のレンズ210a〜210cにより構成されている。フォーカシングレンズ210bは、被写体像のピント位置を調節するためのレンズである。ズームレンズ210cは、変倍調節するためのレンズである。
交換レンズ200の内部には、交換レンズ200の各部の制御を司るレンズ側制御部203が設けられている。レンズ側制御部203は不図示のマイクロコンピュータおよびその周辺回路等により構成される。レンズ側制御部203には、レンズ側第1通信部217、レンズ側第2通信部218、フォーカシングレンズ駆動部212、フォーカシングレンズ位置検出部213、ズームレンズ位置検出部219、絞り駆動部211、絞り位置検出部214、ROM215、およびRAM216が接続されている。
レンズ側第1通信部217およびレンズ側第2通信部218は、接点群202を介してカメラボディ100との間で信号の授受を行うことにより、カメラボディ100とのデータ通信を行う。フォーカシングレンズ駆動部212は、例えばステッピングモータ等のアクチュエータを有し、フォーカシングレンズ駆動部212に入力された信号に応じてフォーカシングレンズ210bを駆動する。フォーカシングレンズ位置検出部213は、例えばフォーカシングレンズ駆動部212が有するステッピングモータに入力された信号のパルス数を計数して、フォーカシングレンズ210bの位置を検出する。あるいは、交換レンズ200に設けられた周知の距離エンコーダ等を用いてフォーカシングレンズ210bの位置を検出してもよい。ズームレンズ位置検出部219は、例えば交換レンズ200に設けられたエンコーダを用いてズームレンズ210cの位置を検出する。
絞り駆動部211は、絞り駆動部211に入力された信号に応じて絞り220を駆動し、その口径を変化させる。絞り位置検出部214は、絞り220の状態(駆動方向(開方向または閉方向)および設定絞り値)を検出する。ROM215は不揮発性の記憶媒体であり、レンズ側制御部203が実行する所定の制御プログラム等が予め記憶される。RAM216は揮発性の記憶媒体であり、レンズ側制御部203により各種データの記憶領域として利用される。
<カメラボディ>
撮像素子104の前面には、光学的ローパスフィルターや赤外線カットフィルターを組み合わせた光学フィルター116が設けられている。結像光学系210からの被写体光は、フィルター116を介して撮像素子104に入射する。カメラボディ100の内部には、カメラボディ100の各部の制御を司るボディ側制御部103が設けられている。ボディ側制御部103は不図示のマイクロコンピュータ、RAMおよびその周辺回路等により構成される。ボディ側制御部103にはボディ側第1通信部117、ボディ側第2通信部118、およびレンズ着脱検知部119が接続されている。
ボディ側第1通信部117は接点群102を介して交換レンズ200内のレンズ側第1通信部217との間で信号の授受を行うことにより、レンズ側第1通信部217とのデータ通信を行う。同様に、ボディ側第2通信部118は接点群102を介して交換レンズ200内のレンズ側第2通信部218との間で信号の授受を行うことにより、レンズ側第2通信部218とのデータ通信を行う。レンズ着脱検知部119は接点群102のうち後述する特定の接点の信号レベルに基づいて交換レンズ200の着脱を検知する。
カメラボディ100の背面には、LCDパネル等により構成される表示装置111が配設される。ボディ側制御部103はこの表示装置111に対し、撮像素子104の出力に基づく被写体の画像(いわゆるスルー画)や、撮影条件等を設定するための各種のメニュー画面を表示する。
ボディ側制御部103はさらに、撮像素子104の出力に基づく被写体輝度に基づいて露出や撮像感度などの撮影時の制御情報を決定する。レリーズボタン107(図1)が押下されると、交換レンズ200からの被写体光束を撮像素子104へ導く。そして、撮像素子104により被写体像を撮影する。
また、ボディ側制御部103は、撮影時に閃光装置300を発光させる本発光に先立って該閃光装置300に予備発光を行わせ、予備発光時の被写界からの反射光量に基づいて本発光時の発光量を決定する。予備発光は、被写界の反射光量を調べるために撮影前に閃光装置300を小光量で発光させることをいう。反射光量は、撮像素子104の出力に基づいて算出する。
<閃光装置>
閃光装置300の内部には、閃光装置300の各部の制御を司る閃光装置側制御部303と発光部304が設けられている。閃光装置側制御部303は、不図示のマイクロコンピュータおよびその周辺回路等により構成される。閃光装置側制御部303には、発光部304が接続されている。
閃光装置側制御部303は、上述したカメラボディ100のアクセサリー取り付け部105の接点(不図示)を介してカメラボディ100との間で信号の授受を行うことにより、カメラボディ100との間で通信を行う。発光部304は、不図示の充電回路、コンデンサおよび放電管を含む。発光部304は、内蔵されるバッテリー(不図示)の電力によりコンデンサーを充電して発光エネルギーを蓄え、この発光エネルギーを放電管で放電させて発光する。
<レンズマウントの接点群の説明>
図3は、上記レンズマウント101、102における接点群102、202の詳細を示す模式図である。図3に示すように、接点群102はBP1〜BP12の12個の接点を有する。また接点群202は、上記の12個の接点にそれぞれ対応する、LP1〜LP12の12個の接点を有する。以下、BP1〜BP12をボディ側接点、LP1〜LP12をレンズ側接点と称する。
ボディ側接点BP1およびBP2は、カメラボディ100内の第1電源回路120に接続されている。第1電源回路120は、ボディ側接点BP1に、フォーカシングレンズ駆動部212を除く交換レンズ200内の各部の動作電圧を供給する。すなわち、ボディ側接点BP1およびレンズ側接点LP1からは、フォーカシングレンズ駆動部212を除く交換レンズ200内の各部(レンズ側第1通信部217およびレンズ側第2通信部218を含む)の動作電圧が供給される。ボディ側接点BP2は、上記の動作電圧に対応する接地端子である。すなわち、ボディ側接点BP2およびレンズ側接点LP2は、上記の動作電圧に対応する接地端子である。
以下の説明では、ボディ側接点BP1およびレンズ側接点LP1により構成される信号線を、信号線V33と呼ぶ。また、ボディ側接点BP2およびレンズ側接点LP2により構成される信号線を、信号線GNDと呼ぶ。
ボディ側接点BP3、BP4、BP5、およびBP6はコマンドデータ通信と称するデータ通信を行うための接点である。これら4つのボディ側接点は、ボディ側第1通信部117に接続されている。これら4つの接点にそれぞれ接続されるレンズ側接点LP3、LP4、LP5、およびLP6は、レンズ側第1通信部217に接続されている。ボディ側第1通信部117とレンズ側第1通信部217は、これら4つのボディ側接点および4つのレンズ側接点を介して信号の授受を行うことによりデータ通信を行う。ボディ側第1通信部117とレンズ側第1通信部217が行うデータ通信(コマンドデータ通信)の内容については、後に詳述する。
ボディ側第1通信部117およびレンズ側第1通信部217は、各接点から入力される信号の信号レベルが所定の基準レベル(例えば2.0V)以上であった場合に、当該入力信号が真理値「真」(1、H、High等とも称する)を表していると判断する。また、各接点から入力される信号の信号レベルが上記の基準レベルとは別個に設定される所定の基準レベル(例えば0.8V)以下であった場合に、当該入力信号が真理値「偽」(0、L、Low等とも称する)を表していると判断する。ボディ側第2通信部118およびレンズ側第2通信部218についても同様である。
ボディ側接点BP6は、カメラボディ100内においてプルアップ抵抗R1を介して電源Vcc(例えば5V)に接続されている。すなわち、ボディ側接点BP6はプルアップされている。他方、レンズ側接点LP6は、交換レンズ200内においてプルダウン抵抗R2を介して接地されている。すなわち、レンズ側接点LP6はプルダウンされている。
プルアップ抵抗R1およびプルダウン抵抗R2の抵抗値は、交換レンズ200にカメラボディ100が取り付けられ且つレンズ側第1通信部217によるデータ通信が行われていない場合に、ボディ側接点BP6の信号レベルが真理値Lに対応する信号レベル(例えば0.8V以下の信号レベル)になるよう定められる。例えば、R1=10kΩ、R2=100Ωである。
また、ボディ側レンズマウント101に交換レンズ200が取り付けられていない場合には、ボディ側接点BP6の信号レベルが真理値Hに対応する信号レベル(例えば2.0V以上)になる。これは、ボディ側接点BP6がプルアップされていることによる。
ボディ側接点BP6にはレンズ着脱検知部119が接続されている。レンズ着脱検知部119は、ボディ側接点BP6の信号レベルに基づいて交換レンズ200の着脱を検知する。レンズ着脱検知部119による着脱の検知については後に詳述する。
なお、以下の説明では、ボディ側接点BP3およびレンズ側接点LP3により構成される信号線を、信号線CLKと呼ぶ。同様に、ボディ側接点BP4およびレンズ側接点LP4により構成される信号線を信号線BDATと、ボディ側接点BP5およびレンズ側接点LP5により構成される信号線を信号線LDATと、ボディ側接点BP6およびレンズ側接点LP6により構成される信号線を信号線RDYと呼ぶ。
ボディ側接点BP7、BP8、BP9、およびBP10はホットライン通信と称するデータ通信を行うための接点である。これら4つのボディ側接点は、ボディ側第2通信部118に接続されている。これら4つの接点にそれぞれ接続されるレンズ側接点LP7、LP8、LP9、およびLP10は、レンズ側第2通信部218に接続されている。ボディ側第2通信部118とレンズ側第2通信部218は、これら4つのボディ側接点および4つのレンズ側接点を介して信号の授受を行うことによりデータ通信を行う。ボディ側第2通信部118とレンズ側第2通信部218が行うデータ通信(ホットライン通信)の内容については、後に詳述する。
なお、以下の説明では、ボディ側接点BP7およびレンズ側接点LP7により構成される信号線を、信号線HREQと呼ぶ。同様に、ボディ側接点BP8およびレンズ側接点LP8により構成される信号線を信号線HANSと、ボディ側接点BP9およびレンズ側接点LP9により構成される信号線を信号線HCLKと、ボディ側接点BP10およびレンズ側接点LP10により構成される信号線を信号線HDATと呼ぶ。
ボディ側接点BP11およびBP12は、カメラボディ100内の第2電源回路121に接続されている。第2電源回路121は、ボディ側接点BP12に、フォーカシングレンズ駆動部212の駆動電圧を供給する。すなわち、ボディ側接点BP12およびレンズ側接点LP12からは、フォーカシングレンズ駆動部212の駆動電圧が供給される。ボディ側接点BP11は、上記の駆動電圧に対応する接地端子である。すなわち、ボディ側接点BP11およびレンズ側接点LP11の電圧は、上記の駆動電圧に対応する接地電圧である。
以下の説明では、ボディ側接点BP11およびレンズ側接点LP11により構成される信号線を、信号線PGNDと呼ぶ。また、ボディ側接点BP12およびレンズ側接点LP12により構成される信号線を、信号線BATと呼ぶ。
<コマンドデータ通信の説明>
レンズ側第1通信部217は、レンズ側接点LP3〜LP6、すなわち信号線CLK、BDAT、LDAT、およびRDYを介して、ボディ側第1通信部117とのデータ通信を行う。このデータ通信は、例えば16ミリ秒毎に繰り返し行われる。また、このデータ通信では、ボディ側第1通信部117からの制御データの受信とボディ側第1通信部117への応答データの送信とが並行して行われる。以下、レンズ側第1通信部217とボディ側第1通信部117との間で行われる通信の詳細を説明する。なお、本実施形態において、レンズ側第1通信部217とボディ側第1通信部117との間で行われる通信をコマンドデータ通信と称する。
図4は、コマンドデータ通信の例を示すタイミングチャートである。ボディ側第1通信部117およびレンズ側第1通信部217がデータ通信を行っていない場合(図4の時刻T1より前)、信号線RDYの信号レベルは、真理値Lに対応する信号レベルとなっている。
ボディ側第1通信部117はコマンドデータ通信の開始時(T1)、まず信号線RDYの信号レベルを確認する。信号線RDYの信号レベルはレンズ側第1通信部217の通信可否を表している。すなわち、レンズ側第1通信部217は、レンズ側接点LP6に、レンズ側第1通信部217がデータ通信を行える状態か否かを表す信号を送信する。この信号は、データ信号でもクロック信号でもない信号である。レンズ側第1通信部217がデータ通信を行えない状態であれば、レンズ側接点LP6からはH(High)レベルの信号が出力される。ボディ側第1通信部117は、信号線RDYがHレベルである場合、これがLレベルになるまで通信を開始しない。また、通信中の次の処理を実行しない。
信号線RDYがL(Low)レベルであれば、ボディ側第1通信部117はボディ側接点BP3からクロック信号401を出力する。ボディ側第1通信部117はこのクロック信号401に同期して、ボディ側接点BP4から制御データの前半部分であるボディ側コマンドパケット信号402を出力する。また、信号線CLKにクロック信号401が出力されると、レンズ側第1通信部217はクロック信号401に同期してレンズ側接点LP5から応答データの前半部分であるレンズ側コマンドパケット信号403を出力する。
レンズ側第1通信部217は、レンズ側コマンドパケット信号403の送信完了に応じて、信号線RDYの信号レベルをHレベルにする(T2)。レンズ側制御部203は、受信したボディ側コマンドパケット信号402の内容に応じた処理である第1制御処理404を開始する。例えば受信したボディ側コマンドパケット信号402が特定のデータを要求する内容であった場合、レンズ側制御部203は第1制御処理404として、当該データを生成する処理を実行する。
レンズ側制御部203は第1制御処理404が完了すると、レンズ側第1通信部217に第1制御処理404の完了を通知する。レンズ側第1通信部217はこの通知に応じて、レンズ側接点LP6からLレベルの信号を出力する(T3)。ボディ側第1通信部117はこの信号レベルの変化に応じて、ボディ側接点BP3からクロック信号405を出力する。ボディ側第1通信部117はこのクロック信号405に同期して、ボディ側接点BP4から制御データの後半部分であるボディ側データパケット信号406を出力する。
また、信号線CLKにクロック信号405が出力されると、レンズ側第1通信部217はクロック信号405に同期してレンズ側接点LP5から応答データの後半部分であるレンズ側データパケット信号407を出力する。
レンズ側第1通信部217は、レンズ側データパケット信号407の送信完了に応じて、信号線RDYの信号レベルを再びHレベルにする(T4)。レンズ側制御部203は、受信したボディ側コマンドパケット信号402およびボディ側データパケット信号406の内容に応じた処理である第2制御処理408を開始する。例えば受信したボディ側コマンドパケット信号402が、フォーカシングレンズ210bの駆動指示であり、受信したボディ側データパケット信号406がフォーカシングレンズ210bの駆動量であった場合、レンズ側制御部203は第2制御処理408として、フォーカシングレンズ210bを当該駆動量だけ駆動する処理を実行する。
レンズ側制御部203は第2制御処理408が完了すると、レンズ側第1通信部217に第2制御処理408の完了を通知する。レンズ側第1通信部217はこの通知に応じて、レンズ側接点LP6からLレベルの信号を出力する(T5)。
上述した時刻T1〜時刻T5に行われた通信が、1回のコマンドデータ通信である。上述のように、1回のコマンドデータ通信では、ボディ側制御部103およびボディ側第1通信部117により、ボディ側コマンドパケット信号402およびボディ側データパケット信号406がそれぞれ1つずつ送信される。すなわち、処理の都合上2つに分割されて送信されるものの、ボディ側コマンドパケット信号402およびボディ側データパケット信号406は2つ合わせて1つの制御データを構成する。
同様に、1回のコマンドデータ通信では、レンズ側制御部203およびレンズ側第1通信部217によりレンズ側コマンドパケット信号403およびレンズ側データパケット信号407がそれぞれ1つずつ送信される。すなわち、レンズ側コマンドパケット信号403およびレンズ側データパケット信号407は2つ合わせて1つの応答データを構成する。以上のように、レンズ側第1通信部217は、ボディ側第1通信部117からの制御データの受信と、ボディ側第1通信部117への応答データの送信とを並行して行う。
上述したように、コマンドデータ通信に用いられる4つの信号線(CLK、BDAT、LDAT、RDY)には、レンズ側第1通信部217およびボディ側第1通信部117により種々の信号が出力される。図4を参照すれば明らかな通り、これらの信号のうちで信号レベルの変化が最も少ない信号は、レンズ側第1通信部217により信号線RDYに出力される信号である。すなわち、レンズ側第1通信部217は、カメラボディ100とのコマンドデータ通信において、4つのレンズ側接点LP3〜LP6のうちレンズ側接点LP6の信号レベルの変化が最も少なくなるようレンズ側接点LP3〜LP6を制御する。
なお、上述した第1制御処理404および第2制御処理408に関しては、徒にカメラ全体の処理が滞らないよう、それらの制御処理に要する時間に対して、所定の規定(制限/上限)時間が、レンズ側制御部203のメモリ内に予め設けられている。コマンドデータ通信において、レンズ側で行われる制御処理(作業)は、通常(レンズ側が正常動作している場合)であれば、約数百マイクロ秒〜数ミリ秒程度で終えるよう構成されている。このため上記の規定時間として、コマンドデータ通信におけるレンズ側での作業時間に、ある程度のマージン時間を加えた時間が、設定されている。本実施形態では、この規定時間として、例えば、数10ミリ秒〜数100ミリ秒の範囲の中で、適切な値にチューニングされている。つまり、レンズ側制御部203は、図4に示した期間T23およびT45が上記の規定時間を上回らないように制御する。換言すると、レンズ側第1通信部217は、レンズ側レンズマウント201にカメラボディ100が取り付けられている間は、レンズ側接点LP6の信号レベルが上記の規定時間以上連続して真理値Hに対応する信号レベルにならないようにレンズ側接点LP6を制御する。
コマンドデータ通信によりボディ側制御部103からレンズ側制御部203へ送信する指示には、上述した特定データの要求やフォーカシングレンズ210bの駆動指示以外に、絞り220の駆動指示、交換レンズ200の光学特性に関する情報を要求する指示などが含まれる。
<ホットライン通信の説明>
レンズ側第2通信部218は、レンズ側接点LP7〜LP10、すなわち信号線HREQ、HANS、HCLK、およびHDATを介して、ボディ側第2通信部118へレンズ位置データを送信する。以下、レンズ側第2通信部218とボディ側第2通信部118との間で行われる通信の詳細を説明する。なお、本実施形態において、レンズ側第2通信部218とボディ側第2通信部118との間で行われる通信をホットライン通信と称する。
図5は、ホットライン通信の例を示すタイミングチャートである。本実施形態のボディ側制御部103は、ホットライン通信を第2の所定周期Tn(本実施形態では、例えば1ミリ秒)毎に開始するように構成されている。この周期は、上述したコマンドデータ通信を行う周期よりも短い。図5(a)は、ホットライン通信が所定周期Tn毎に繰り返し実行されている様子を示す図である。繰り返し実行されるホットライン通信のうち、ある1回の通信の期間Txを拡大した様子が図5(b)に示されている。以下、図5(b)のタイミングチャートに基づいて、ホットライン通信の手順を説明する。
ボディ側第2通信部118はホットライン通信の開始時(T6)、まずボディ側接点BP7からLレベルの信号を出力する。レンズ側第2通信部218は、この信号がレンズ側接点LP7に入力されたことをレンズ側制御部203に通知する。レンズ側制御部203はこの通知に応じて、所定のデータを生成する生成処理501の実行を開始する。生成処理501とは、たとえば、レンズ側制御部203がフォーカシングレンズ位置検出部213に現在のフォーカシングレンズ210bのフォーカス位置を検出させ、検出結果を表すレンズ位置データ(後述する距離情報Distに対応)を生成する処理である。
レンズ側制御部203が生成処理501を実行完了すると、レンズ側第2通信部218はレンズ側接点LP8からLレベルの信号を出力する(T7)。ボディ側第2通信部118は、この信号がボディ側接点BP8に入力されたことに応じて、ボディ側接点BP9からクロック信号502を出力する。レンズ側第2通信部218はこのクロック信号502に同期して、レンズ側接点LP10からレンズ位置データを表すレンズ位置データ信号503を出力する。
レンズ位置データ信号503の送信が完了すると、レンズ側第2通信部218はレンズ側接点LP8からHレベルの信号を出力する(T8)。ボディ側第2通信部118は、この信号がボディ側接点BP8に入力されたことに応じて、レンズ側接点LP7からHレベルの信号を出力する(T9)。
上述した時刻T6〜時刻T9に行われた通信が、1回のホットライン通信である。上述のように、1回のホットライン通信では、レンズ側制御部203およびレンズ側第2通信部218により、レンズ位置データ信号503が1つ送信される。
ホットライン通信に用いられる4つのレンズ側接点LP7〜LP10のうち、レンズ側接点LP7、LP8には、クロック信号でもデータ信号でもない信号が出力される。これら2つのレンズ側接点の信号レベルの変化は、コマンドデータ通信に用いられるレンズ側接点LP6よりも多くなる。これは、ホットライン通信がコマンドデータ通信に比べてより短い周期で実行されるためである。
ホットライン通信によりレンズ側制御部203からボディ側制御部103へ送信する情報には、上述したフォーカス位置を示すデータ(後述する距離情報Distに対応)以外に、ズームレンズ210cの現在の位置を示すデータ、後述する絞りバラツキ誤差情報ΔFno などが含まれる。
以上説明したコマンドデータ通信とホットライン通信は、同時並行的に実行することが可能である。すなわち、レンズ側第1通信部217とレンズ側第2通信部218との一方は、その他方がカメラボディ100と通信を行っている場合であってもカメラボディ100と通信を行うことが可能である。
<閃光撮影動作>
本実施形態は、上述したカメラシステム1で行う閃光撮影(とくに閃光装置300の発光量補正)に特徴を有するので、以降の説明は閃光撮影動作を中心に行う。
図6は、ボディ側制御部103が閃光撮影動作時に実行する処理の流れを例示するフローチャートである。ボディ側制御部103は、カメラボディ100に設けられている不図示のメインスイッチがオンされ、カメラシステム1の各部へ電力が供給されている場合に図6による処理を繰り返し実行する。なお、カメラボディ100および交換レンズ200は、電力が供給されると上述したコマンドデータ通信を約16ミリ秒毎に行い、上述したホットライン通信を約1ミリ秒毎に行う。
図6のステップ201において、ボディ側制御部103は、スルー画表示を開始させてステップS202へ進む。具体的には、撮影指示前に撮像素子104によって所定のフレームレート(例えば、30フレーム/毎秒)で取得されるモニタ用の被写体画像を表示装置111に逐次表示させる。ボディ側制御部103はさらに、上記フレームレートに合わせて測光演算を繰り返し行う。測光演算では、撮像素子104の出力に基づいて被写体輝度を算出する。被写体輝度は、露出や撮像素子104の感度などの撮影時の制御情報の決定に用いられる。
ステップS202において、ボディ側制御部103は、レリーズスイッチがオン操作されたか否かを判定する。レリーズスイッチは、レリーズボタン107の押下操作に連動してオンし、押下解除に連動してオフするように構成されている。レリーズスイッチのオンは撮影指示に相当する。ボディ側制御部103は、レリーズスイッチがオンするとステップS202を肯定判定してステップS203へ進む。ボディ側制御部103は、レリーズスイッチがオンしない場合はステップS202を否定判定してステップS211へ進む。
ステップS203において、ボディ側制御部103は、閃光装置300の予備発光に先立って絞り220を予備発光時の制御絞りPreAv へ制御する。予備発光時の制御絞りPreAv は、予備発光時に撮像素子104に設定されている感度を用いて次式(1)により算出する。制御絞りPreAv の単位系はAPEXである。
PreAv = AvSvConst − PreSv …(1)
上式(1)において、AvSvConst は絞り値を適正に決定するための定数項である。PreSv は撮像素子104の感度であり、例えばAPEX単位系において5(ISO100相当)の値をとる。ボディ側制御部103は、絞り220を制御絞りPreAv に対応する絞り値へ駆動するように交換レンズ200へ指示を送ってステップ204へ進む。カメラボディ100から交換レンズ200に対して絞り220を駆動指示する送受信は、コマンドライン通信によって行う。
ステップS204において、ボディ側制御部103は、交換レンズ200から絞りバラツキ誤差情報ΔFno と距離情報Dist とを取得してステップS205へ進む。絞りバラツキ誤差情報ΔFnoは、絞り220において生じる設定絞り値(目標値)と実際の絞り値との間の設定誤差のバラツキ量を示す値である。交換レンズ200のレンズ側制御部203は、上記制御絞りPreAv に対応する絞りバラツキ誤差情報ΔFno(PreAv)をカメラボディ100へ送信する。
設定絞り値と実際の絞り値との間の設定誤差は、結像光学系210と絞り220のメカ精度や絞り駆動部211のガタ量などによって決まる。また、上記設定誤差は、絞り220の駆動後の口径によっても変化する。このため、交換レンズ200は、カメラボディ100から制御絞りPreAv への駆動指示を受けると、最新の絞り220の状態(駆動方向(開方向または閉方向)および設定絞り値)に対応する絞りバラツキ誤差情報ΔFno をカメラボディ100へ送信する。本実施形態では、予めROM215内に絞り220の状態と絞りバラツキ誤差情報ΔFno との関係を示すデータが記録されている。レンズ側制御部203は、ステップS203で受信した駆動指示に対応する絞りバラツキ誤差情報ΔFno をROM215から読み出して、カメラボディ100へ送信する。なお、絞りバラツキ誤差情報ΔFno の単位系はAPEXである。
距離情報Dist は、結像光学系210のフォーカス位置によって決まり、カメラからフォーカスが合っている被写体位置までの距離(撮影距離)を示す。本実施形態では、予めROM215内にフォーカス位置と撮影距離との関係を示すデータが記録されている。交換レンズ200は、フォーカス調節後のフォーカス位置に対応する距離情報Dist をカメラボディ100へ送信する。距離情報Dist の単位はメートル[m]である。交換レンズ200からカメラボディ100に対する絞りバラツキ誤差情報ΔFno および距離情報Dist の送受信は、ホットライン通信によって行う。
ステップS205において、ボディ側制御部103は閃光装置300に対して予備発光実行の指示を行う。ボディ側制御部103は、閃光装置300から発光準備完了(充電完了)を示す信号を取得した場合に、予備発光タイミング信号を閃光装置300へ送信してステップS206へ進む。これにより、閃光装置300が所定の予備発光量で発光部304を発光させる。予備発光時の発光量を示す情報(後述する予備発光時のガイドナンバーGnMon)は、閃光装置300からボディ側制御部103へ送信される。
ステップS206において、ボディ側制御部103は、上記予備発光と同期するように撮像素子104を蓄積制御し、撮像素子104の出力に基づいて受光量(反射光量)を取得する。ボディ側制御部103は、反射光量を取得するとステップS207へ進む。本実施形態では、撮像素子104が受光した光量に基づいて、横20×縦10ブロックの評価値を算出する。図7(a)のような被写体を撮影する場合、評価値の出力は図7(b)のようになる。本実施形態において各評価値は受光量に比例し、A/D変換後の値として0〜1023の値をとるものとする(10bitの場合)。評価値の座標(i,j)における出力をVoy[i][j]と表す。
ステップS207において、ボディ側制御部103は、上記算出した評価値に基づいて閃光装置300の撮影時の本発光の暫定発光量の算出を行う。暫定発光量のガイドナンバーの対数値HonGv は、次式(2)で算出される。
HonGv = GvMon − Log2((ΣΣ(Voy[i][j]))/(20×10))
+ GnConst ― PreAv + HonAv …(2)
上式(2)においてGvMon は、予備発光時の閃光装置300の発光量ガイドナンバーである。発光量ガイドナンバーGvMon は、次式(3)により算出する。
GvMon = Log√2(GnMon) …(3)
上式(3)においてGnMon は、予備発光時の発光量ガイドナンバーである。Log√2()は、√2を底とした引数の対数値を返す関数である。
また、上式(2)においてLog2()は、2を底とした引数の対数値を返す関数である。2つのΣの加算範囲は i の範囲が0〜19、j の範囲が0〜9である。GnConstは、発光量を最適化するための定数項である。HonAv は撮影時の制御絞りであり、単位系はAPEXである。
ステップS208において、ボディ側制御部103はステップS207で算出した暫定発光量を補正する。暫定発光量の補正値DeltaYは、被写体の反射率RefEv から算出される暫定発光量に補正を行うための変数であり、単位系はAPEXである。被写体の反射率RefEv は、次式(4)で算出される。
RefEv = 2×log2(Dist) + PreAv
+log2((ΣΣ(Voy[i][j]))/(20×10))+ RefEvConst …(4)
上式(4)において、RefEvConst は、被写体の反射率RefEv を算出するための固定値である。反射率RefEv は、基準反射率(例えば18%)からの相対値で表現され、単位系はAPEXである。また、反射率RefEv は、基準反射率より高いか低いかによって正負両方の値をとる。被写体の反射率RefEvに基づいて、暫定発光量の補正値DeltaY が次式(5)で算出される。
DeltaY = KDltY × RefEv …(5)
KdltY は、補正量を出すための固定値である。暫定発光量の補正値DeltaY と被写体の反射率RefEv との関係は図8(a)ようになる。暫定発光量の補正値DeltaY は、距離情報Dist(カメラと被写体の距離)および予備発光時の受光量に基づいて算出される。図8(a)によれば、被写体の反射率RefEv が大きいほど大きな補正値を暫定発光量に加算し、被写体の反射率RefEv が小さいほど大きな補正値を暫定発光量から減算する。すなわち補正値DeltaY は、白いものを白く、黒いものを黒く撮影するために必要な補正量となる。
ここで、上式(4)の第2項のPreAv は予備発光時の制御絞りである。上述したように、交換レンズ200において実際に制御される絞り値との間には設定誤差が生じる。そこで、ステップS204において交換レンズ200から取得した絞りバラツキ誤差情報ΔFnoを用いて予備発光時における実際の絞り値RealPreAvの範囲を以下のように推定する。
RealPreAv =(PreAv+ΔFno)〜(PreAv−ΔFno) …(6)
上式(6)によれば、予備発光時の絞り220の設定誤差の影響で、上式(4)で算出される被写体の反射率RefEv には最大でΔFno の誤差が見込まれる。このため、本実施形態では、交換レンズ200から絞りバラツキ誤差ΔFno の情報が取得できる場合には、上式(5)の代わりに次式(7)〜次式(9)を用いて暫定発光量の補正値DeltaY を算出する。この場合の暫定発光量の補正値DeltaY と被写体の反射率RefEv 、ならびに絞りバラツキ誤差ΔFno の関係は図8(b)となる。
(イ)被写体の反射率RefEv が絞りバラツキ誤差ΔFno よりも大きい場合
DeltaY = KDltY ×(RefEv − ΔFno) …(7)
(ロ)被写体の反射率RefEv が絞りバラツキ誤差ΔFno よりも小さい場合
DeltaY = KDltY ×(RefEv + ΔFno) …(8)
(ハ)上記(イ)、(ロ)以外の場合
DeltaY = 0 …(9)
上式(7)から上式(9)を用いて暫定発光量の補正値DeltaY を算出することで、絞り220の制御バラツキに起因する意図しない過補正を避けることが可能である。図8(b)において、被写体の反射率RefEv と基準反射率との差の絶対値が絞りバラツキ誤差ΔFno に相当する大きさを超える場合のみ、撮影時の暫定発光量を補正する。つまり、図8(a)の場合に比べて暫定発光量に対する補正量DeltaY を抑え、控えめに補正する。
ボディ側制御部103は、上式(2)により算出した発光量ガイドナンバーの対数値HonGv と上記補正値DeltaY とを用いて撮影時の発光量ガイドナンバーHonGn を次式(10)で算出してステップS209へ進む。
HonGn = Power√2(HonGv + DeltaY) …(10)
上式(10)において Power√2()は、√2の引数乗を返す関数である。
ステップS209において、ボディ側制御部103は、絞り220を撮影時の制御絞りHonAv に対応する絞り値へ駆動するように交換レンズ200へ指示を送ってステップ210へ進む。カメラボディ100から交換レンズ200に対して絞り220を駆動指示する送受信は、コマンドライン通信によって行う。撮影時の制御絞りHonAv は、ステップS201において開始した測光演算に基づいて決定する。
ステップS210において、ボディ側制御部103は、撮像素子104の蓄積制御を開始させるとともに、閃光装置300へ指示を送り、撮像素子104の蓄積(撮影)に同期するように上式(10)で算出した撮影時の発光量ガイドナンバーHonGn で本発光させる。ボディ側制御部103は、所定時間経過後に撮像素子104の蓄積を終了させる。ボディ側制御部103は、撮像素子104の出力に基づいて所定の処理を行い、処理後の画像データファイルを不図示の記憶媒体へ記録してステップS211へ進む。
ステップS211において、ボディ側制御部103は、電源オフ操作されたか否かを判定する。ボディ側制御部103は、不図示のメインスイッチがオフ操作された場合はステップS211を肯定判定し、所定の電源オフ処理を行って図6による処理を終了する。ボディ側制御部103は、不図示のメインスイッチがオフ操作されない場合はステップS211を否定判定してステップS201へ戻る。ステップS201へ戻る場合は、上述した処理を繰り返し実行する。
以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)カメラボディ100は、閃光撮影前の予備発光と閃光撮影時の本発光とを行う閃光装置300へ発光を指示するボディ側制御部103と、交換レンズ200を通して予備発光時の反射光量を測光するボディ側制御部103と、予備発光時の交換レンズ200の絞り値PreAv 、予備発光時の閃光装置300のガイドナンバーGnMon、およびボディ側制御部103による測光結果に基づいて暫定発光量HonGv を演算するボディ側制御部103と、交換レンズ200の絞りバラツキ誤差ΔFno に基づいて暫定発光量HonGv を補正した発光量(HonGv + DeltaY)を得るボディ側制御部103と、発光量(HonGv + DeltaY)で本発光を行うように閃光装置300を制御するボディ側制御部103と、を備えるようにしたので、より精度の高い露出制御を実現できる。すなわち、予備発光時の反射光量に基づいて閃光撮影時の発光量を決定する場合に、絞りの設定誤差に起因する過補正を防止できる。
(2)上記(1)のカメラにおいて、ボディ側制御部103は、絞りバラツキ誤差ΔFno を予備発光時の被写体の反射率RefEv に換算し、換算後の反射率と所定の反射率(18%)との差が所定値ΔFno を超える場合に暫定発光量HonGv を補正した発光量(HonGv + DeltaY)を得るようにしたので、APEX単位系において適切に補正演算できる。
(3)上記(2)のカメラにおいて、ボディ側制御部103は、換算後の反射率と所定の反射率(18%)との差が所定値ΔFno を超えない場合は、暫定発光量HonGv で本発光を行うように閃光装置300を制御する。すなわち、DeltaYを0にして過補正を防止できる。
(4)上記(2)のカメラにおいて、ボディ側制御部103は、予備発光時の反射率が大きいほど大きな補正量DeltaYを暫定発光量HonGv に加算し、予備発光時の反射率が小さいほど大きな補正量DeltaYを暫定発光量HonGv から減算して補正後の発光量を得るようにしたので、白いものを白く、黒いものを黒く撮影するために必要な補正を行える。
(5)上記カメラにおいて、ボディ側制御部103はさらに、距離情報Dist に基づいて暫定発光量HonGv を補正して発光量を得るようにしたので、さらに適切に補正演算できる。
(6)上記(5)のカメラにおいて、結像光学系210、絞り220、および絞りバラツキ誤差ΔFnoを記憶するROM215を含む交換レンズ200との間で通信を行うボディ側第2通信部118を備え、ボディ側制御部103は、ボディ側第2通信部118を介して受信した絞りバラツキ誤差ΔFnoおよび距離情報Dist に基づいて暫定発光量HonGv を補正した発光量を得るようにした。交換レンズ200側から受信した絞りバラツキ誤差ΔFnoを用いることで、カメラボディ100内に記憶しておかなくても適切な補正が可能である。とくに、交換レンズ200の種類が多い場合は好適である。
(変形例1)
上述した説明では、交換レンズ200がカメラボディ100から制御絞りPreAv への駆動指示を受けると(S203)、最新の絞り220の状態に対応する絞りバラツキ誤差情報ΔFno をカメラボディ100へ送信する(S204)例を説明した。絞りバラツキ誤差情報ΔFno がズームレンズ210cの位置、またはフォーカシングレンズ210bの位置によって異なる場合には、最新のズームレンズ210cの位置、またはフォーカシングレンズ210bの位置に対応する絞りバラツキ誤差情報ΔFno をカメラボディ100へ送信するとよい。
変形例1の場合は、ズームレンズ210cの位置、またはフォーカシングレンズ210bの位置と、絞りバラツキ誤差情報ΔFno との関係を示すデータを予めROM215内に記録しておく。交換レンズ200のレンズ側制御部203は、フォーカシングレンズ位置検出部213やズームレンズ位置検出部219で検出されたそれぞれのレンズ位置に対応する絞りバラツキ誤差情報ΔFno をROM215から読み出してカメラボディ100へ送信する。
(変形例2)
一般に、設定絞り値と実際の絞り値との間の設定誤差には、絞り220を駆動(設定変更)する度に再現される再現性のある誤差(オフセット成分)と、絞り220を駆動(設定変更)する度に異なる再現性のない誤差(バラツキ成分)とが存在する。上述した説明においては、設定誤差について再現性のある誤差と再現性のない誤差とを区別せずに取り扱う例を説明した。
これに代えて、絞り220の設定誤差について再現性のある誤差と再現性のない誤差とを分けるようにしてもよい。この場合には、絞りバラツキ誤差情報ΔFno に再現性のある誤差と再現性のない誤差とを両方含めてもよいし、たとえば設定誤差に関して支配的となるいずれか一方のみを含めるようにしても構わない。
(変形例3)
閃光装置300としてカメラボディ100に装着する外付けタイプの例を説明したが、カメラボディ100に閃光装置を内蔵するように構成してもよい。
以上の説明はあくまで一例であり、上記の実施形態の構成に何ら限定されるものではない。
1…カメラシステム
100…カメラボディ
101…ボディ側レンズマウント
102、202…接点群
103…ボディ側制御部
105…アクセサリー取り付け部
117…ボディ側第1通信部
118…ボディ側第2通信部
200…交換レンズ
201…レンズ側レンズマウント
203…レンズ側制御部
210…結像光学系
210b…フォーカシングレンズ
210c…ズームレンズ
211…絞り駆動部
213…フォーカシングレンズ位置検出部
214…絞り位置検出部
215…ROM
217…レンズ側第1通信部
218…レンズ側第2通信部
219…ズームレンズ位置検出部
220…絞り
300…閃光装置
303…閃光装置側制御部
304…発光部

Claims (6)

  1. 閃光撮影前の予備発光と閃光撮影時の本発光とを行う閃光手段へ発光を指示する発光指示手段と、
    撮影光学系を通して前記予備発光時の反射光を測光する測光手段と、
    前記予備発光時の前記撮影光学系の絞り値、前記予備発光時の前記閃光手段による発光量、および前記測光手段による測光結果に基づいて第1発光量を演算する演算手段と、
    前記撮影光学系の絞り誤差情報に基づいて前記第1発光量を補正した第2発光量を得る発光量補正手段と、
    前記第2発光量で前記本発光を行うように前記閃光手段を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1に記載の撮像装置において、
    前記発光量補正手段は、前記絞り誤差情報を前記予備発光時の反射率に換算し、換算後の反射率と所定の反射率との差が所定値を超える場合に前記第1発光量を補正した前記第2発光量を得ることを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項2に記載の撮像装置において、
    前記制御手段は、前記換算後の反射率と前記所定の反射率との差が前記所定値を超えない場合は、前記第1発光量で前記本発光を行うように前記閃光手段を制御することを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項2に記載の撮像装置において、
    前記発光量補正手段は、前記予備発光時の反射率が大きいほど大きな補正量を前記第1発光量に加算し、前記予備発光時の反射率が小さいほど大きな補正量を前記第1発光量から減算して前記第2発光量を得ることを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の撮像装置において、
    前記発光量補正手段はさらに、撮影距離情報に基づいて前記第1発光量を補正して第2発光量を得ることを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項5に記載の撮像装置において、
    前記撮影光学系、および前記絞り誤差情報を記憶する記憶手段を含むレンズ鏡筒との間で通信を行う通信手段を備え、
    前記発光量補正手段は、前記通信手段を介して受信した前記絞り誤差情報および前記撮影距離情報に基づいて前記第1発光量を補正した前記第2発光量を得ることを特徴とする撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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