以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は対応する構成部材には同一の参照符号を付して、その説明については省略する。
本実施の形態に係る重量選別システム100は、搬送する物品4を、その重量に応じて選別することができるものであり、例えば、農・畜産物,加工食品等の製造工場における生産ライン等に組み込んで利用することができる。
また、詳細は後述するが、本実施の形態に係る重量選別システム100は、搬送された物品4の重量の計測中に、この重量選別システム100の測定精度を評価することができるように構成されている。すなわち、予め正確に重量が測定されているサンプル品20を準備し、重量の計測が順次行われる物品群の中にサンプル品20を混ぜて計測を行うことで、実際の測定時における測定精度を容易に、精確に評価することができるように構成されている。
(重量選別システムの構成)
以下において、重量選別システム100の概略構成について図1,2を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る重量選別システム100を、その側部からみた概略構成の一例を示す図である。つまり、重量選別システム100を水平方向で見たときの概略構成の一例を示している。また、図2は、図1に示す重量選別システム100を上から見たときの概略構成の一例を示す図である。
重量選別システム100は、図1に示すように計量コンベヤ1,送り込みコンベヤ2,搬送コンベヤ3,および振り分けコンベヤ5からなる搬送ユニットを備える。
計量コンベヤ1は、荷重センサ6を備えており、物品4を搬送しながら重量を測定する。なお、計量コンベヤ1と荷重センサ6とによって、本発明の搬送計測部を実現する。荷重センサ6は、例えば、ロードセルによって実現でき、このロードセルによって物品4からの荷重を検知すると、この検知結果は、重量信号Waとして計測制御装置9(図1、2において不図示)に出力される。
搬送コンベヤ3により搬送されてきた物品4は、送り込みコンベヤ2を介して計量コンベヤ1まで搬送される。なお、送り込みコンベヤ2から計量コンベヤ1に物品4が載りこむ際に生じる衝撃を低減させるため、この送り込みコンベヤ2と計量コンベヤ1との物品4の搬送速度は同速度で一定(V)となるように設定されている。このため、本実施の形態に係る重量選別システム100は、特に図示していないが各コンベヤの搬送速度を検出する速度検出器も備えている。
また、送り込みコンベヤ2と計量コンベヤ1との連結部分、すなわち計量コンベヤ1における搬入口には、物品検出センサ8が備えられている。物品検出センサ8は、計量コンベヤ1に搬入される搬送品(物品4または後述するサンプル品20)の有無を検出するものである。物品検出センサ8は、例えば、計量コンベヤ1の搬入口における一方の側部に備えられた発光部8aと、他方の側部に備えられた受光部8bとのセットからなるフォトセンサにより実現することができる。
すなわち、図2に示すように、計量コンベヤ1の搬入口における側部において、発光部8aと受光部8bとが対向する位置に配置される。そして、発光部8aから照射される光を受光部8bで受光する。この時、発光部8aから照射された光の軌跡(光線ライン)は、図2において物品4の搬送方向aに対して略垂直の方向となる。そして、本実施の形態に係る重量選別システム100では、搬送品(例えば、物品4)の先端部がこの光線ラインを遮ったタイミングm1を、該物品4が計量コンベヤ1への搬入位置に達した、つまり計量コンベヤ1に物品4が搬入されたと判定する。
計量コンベヤ1に搬入された物品4は、荷重センサ6からの出力信号(重量信号Wa)に基づき計測制御装置9によりその重量が求められ、計量コンベヤ1から振り分けコンベヤ5へと搬出される。振り分けコンベヤ5は、フリッパー7を備え、このフリッパー7によって物品の排出先を振り分ける。なお、この振り分けコンベヤ5とフリッパー7とによって本発明の搬送選別部を実現する。
すなわち、荷重センサ6により計量コンベヤ1上に載置された物品4からの荷重を示す重量信号Waが検知されると、この重量信号Waは計測制御装置9に出力される。計測制御装置9は、入力された重量信号Waに基づき、計量コンベヤ1上にある物品4の重量が所定の重量範囲に含まれるか否か判定する。そして、計測制御装置9は所定の重量範囲に含まれると判定した場合、その物品4を良品と判定し、逆に所定の重量範囲に含まれていないと判定した場合、その物品4を不良品と判定する。
良品と判定された場合、物品4は振り分けコンベヤ5によりそのまま搬送され、振り分けコンベヤ5の下流側に設けられた収集容箱(不図示)に収容される。
一方、不良品と判定された場合、計測制御装置9からの指示に応じて、振り分けコンベヤ5による物品4の搬送方向aから逸脱する方向にフリッパー7が物品4を押しやり、除去されるように構成されている。より具体的には、図2に示すように、重量選別システム100を上から見下ろしたとき、フリッパー7がその一端を軸にして時計回りに回転(cの方向に回転)することで、搬送方向aに対して略垂直となる振り分け方向dに向かうように物品4を押し出す。このように振り分け方向dに押し出された物品は、不良品として不良品収納箱(不図示)に収容される。
なお、荷重センサ6は、この荷重センサ6が備える計量部(不図示)の固有振動周期に比して十分短い周期(例えば、1msec)でサンプリングし、物品4の重量負荷を示すアナログ信号(アナログ重量信号Wa1)を検知する。そして、この検知したアナログ重量信号Wa1は、A/D変換器16でデジタル信号(デジタル重量信号Wa2)に変換され、この変換されたデジタル重量信号Wa2をフィルタ11によってフィルタ処理する。そして、このフィルタ処理後のデジタル重量信号Wa3が計測制御装置9に出力されるようになっている。図3は、本実施の形態に係る重量選別システム100における荷重センサ6から計測制御装置9に入力される重量信号Waの変換工程の一例を示すブロック図である。なお、本明細書において重量信号がデジタル信号であるのかアナログ信号であるのか、あるいはフィルタ処理後であるのかフィルタ処理前であるのか特に区別して説明をする必要が無い場合は、重量信号Waと称するものとする。
(物品の重量の計測処理)
ここで、計測制御装置9による物品4の重量の計測処理に関する詳細について説明する。
まず、計測処理を実行する計測制御装置9の概略構成について図13を参照して説明する。図13は、本実施の形態に係る重量選別システム100が備える計測制御装置9の概略構成の一例を示すブロック図である。
図13に示すように、計測制御装置9は、各種指示や情報等を入力するための入力インターフェイスとして操作部17およびデータ設定部18と接続されている。また、各種指示や情報等を出力するための出力インターフェイス(出力手段)として印字部14および表示部15と接続されている。
また、計測制御装置9は、計測処理に係る各種制御を各部に指示するためのCPU93、CPU93と各部との情報の入出力を司るI/O回路91、ならびに所定期間の計測および現時点の年月日時分秒等を記録するクロック回路92を備えている。また、クロック回路92は、一定の短い時間間隔のパルスを出力し、A/D変換器16への動作指令のタイミング、あるいは、後述の重量値取得タイミング、フリッパー7の振り分け動作タイミングの時間カウントに使用される。さらにまた、計測制御装置9は、搬送計量して得た物品4およびサンプル品20それぞれの重量値を記憶するメモリ94も備える。
荷重センサ6により検知された重量信号Waは、不図示の増幅回路により増幅される。そして、計測制御装置9はこの増幅されたアナログ重量信号Wa1をA/D変換器16によりアナログデータからデジタルデータに変換し、デジタル重量信号Wa2とする。そして、このデジタル重量信号Wa2をフィルタ11によりフィルタ処理して、計測制御装置9に入力されるように構成されている。
また、物品検出センサ8から出力された論理信号もまた計測制御装置9に入力されるように構成されている。
また、計測制御装置9では、物品検出センサ8から、計量コンベヤ1への物品4の載りこみタイミングを示す論理信号を受信すると、CPU93がクロック回路92からのクロック信号をカウントし、物品4の重量値の取得タイミングを生成する。また、CPU93が、重量値を取得し、物品4を適量品でないと判定したタイミングからクロック信号をカウントし、このサンプル品20を振り分けるのに適切なタイミングでI/O回路91を通じてフリッパー7にその稼動を指示する。
さらにまた、計測制御装置9では、CPU93が、メモリ94に、計測対象となる物品4の重量値、あるいはサンプル品20の重量値をそれぞれ別々に管理できるように記憶している。なお、メモリ94は、例えば、ROMであってもよいし、RAM、あるいはEEPROMなどによって実現できる。
上述した構成を有する計測制御装置9は、以下のようにして物品の重量の計測処理を行なう。
まずここで、荷重センサ6により検知され、計測制御装置9に入力される重量信号Wa(フィルタ処理後のデジタル重量信号Wa3)は、横軸を時間とし、縦軸を物品4の重量としたとき図4に示すような関係を示す。すなわち、図4は、本実施の形態に係る物品4の重量値を示すデジタル重量信号Wa3の応答波形と、計量コンベヤ1上で搬送されながら検知された物品4からの荷重の理論的な変化を示す負荷直線fとの関係の一例を示すグラフである。
図4に示すように、理論的な負荷直線fをみると、物品4からの荷重は、時間の経過に応じて単調増加し、一定の期間、一定値を維持して、その後単調減少する、いわゆる台形形状に変化する。つまり、物品4は時間の経過とともに送り込みコンベヤ2から計量コンベヤ1上に徐々に移っていきそれに伴って荷重センサ6により検知される物品4の荷重(デジタル重量信号Wa3)が増加していく。物品4全体が計量コンベヤ1に載せられると、デジタル重量信号Wa3の値は略一定となり、物品4が計量コンベヤ1から振り分けコンベヤ5に徐々に移っていくと、それに伴い荷重センサ6により検知される物品4からの荷重(デジタル重量信号Wa3)が減少していく。
このように、荷重センサ6で検知されるデジタル重量信号Wa3の値は理論的には、台形形状に変化するため、物品4の重量を計測する最適なタイミング、すなわちデジタル重量信号Wa3を取得する最適なタイミングがあることが分かる。つまり、物品4の重量を計測する最適なタイミングとは、計量コンベヤ1に載りこんだ物品4が振り分けコンベヤ5に接触しない状態で計量コンベヤ1上に最も長い時間、滞在しているタイミングである。つまり、図1,2に示すように、物品4の先端部が計量コンベヤ1の最後尾に達した時点(タイミングm2)である。
ここで、以下においてデジタル重量信号Wa3を取得し、物品4の重量を計測するタイミングm2を把握する構成について説明する。
上述したように、物品検出センサ8は、受光部8bにおいて発光部8aから照射した光の受光が途絶えたことにより物品4の計量コンベヤ1への載り込みを検出できるように構成されている。より具体的には、受光部8bにより、発光部8aからの光の受光が途絶えた場合、Hレベルとなる論理信号を受光部8bから出力するようになっている。
ここで、物品4の搬送方向aでの長さ寸法をgとし、計量コンベヤ1の搬送速度をVとしたとき、図5に示すようにHレベルの論理信号が出力される時間TaはTa=g/Vで求めることができる。図5は、本実施の形態に係る重量選別システム100が備える物品検出センサ8から出力される論理信号の、出力レベルの時系列変化の一例を示すグラフである。図5では、縦軸に論理信号レベルの高さ(HまたはL)を、横軸に時間を示す。
そこで、計測制御装置9では、このTaよりも十分に短い時間間隔(例えば、1msec)でこの論理信号を読み取る。このようにして、物品検出センサ8は計量コンベヤ1に搬送されてくる物品4の有無を確認することができる。
また、物品4の先端部が検知されたタイミングm1から、上述したデジタル重量信号Wa3を取得する最適なタイミングm2までの距離をhとすると、計量コンベヤ1の搬送速度Vとこの距離hとから、物品4の先端部が検知されてからデジタル重量信号Wa3を取得する最適なタイミングまでの時間(計測期間Ti)をTi=h/Vで求めることができる。そこで、事前にこの時間(計測期間Ti)を求めておき、物品4の先端部が検知された時点から計測期間Tiの間を、クロック回路92から出力されるパルスをカウントさせることで、デジタル重量信号Wa3を取得する最適なタイミングm2を把握することができる。これにより、計測制御装置9は、タイミングm2で取得したデジタル重量信号Wa3に基づき物品4の重量の計測を行うことができる。
ところで、上述したように重量選別システム100では、予め正確に重量が測定されているサンプル品20を準備し、重量の計測対象である物品群の中にこれを混ぜて計測を行うことで、実際の測定時における測定精度を評価することができるように構成されている。
そこで、まず本実施の形態に係る重量選別システム100で利用するサンプル品20について説明する。
(サンプル品)
本実施の形態に係るサンプル品20は、動的計測(搬送計量)における重量の計測条件が標準的な物品4と同じとなるような物品性状を有するものとして製造される。すなわち、計量対象となる物品4のうち標準的な物品とサンプル品20とは、外観寸法、外見形状、硬さ、重心位置等についてほほ同様である。重量についても、サンプル品20は、物品4の平均重量とほほ同じとなる。言い換えれば、サンプル品20は、計測対象となる物品群全体において、例えば、過渡応答信号f´の信号波形などの動的計測特性が平均的な波形を示す物品(標準的な物品)と同じ動的計測特性を有するものである。
つまり、計量対象となる物品4が計量コンベヤ1に載りこんだときに生じる過渡応答信号f´が十分収束しないうちに、この物品4の重量を測定しなければならない。ここで、サンプル品20と計量対象となる物品4との間で上記したような物品性状に相違があると、両者が同じ重量であっても過渡応答信号f´の違いによって重量値に違いが生じてしまう。その結果、計量コンベヤ1による測定結果の正確な測定評価を行なうことができなくなる。
例えば、サンプル品20と物品4との間で寸法が異なると、重量を計測した結果を示す出力信号(重量信号Wa)の立ち上がり応答信号の波形が異なってしまう。また、サンプル品20と物品4との間で、硬さや横幅寸法が異なると、計量コンベヤ1への載りこみ時にこの計量コンベヤ1に与える衝撃荷重が異なってしまい、その結果、重量信号に含まれる外乱振動信号が異なるものとなる。
このため、サンプル品20と計量対象となる物品4とは両者を同様な物品性状を有するものとなるように、サンプル品20が製造されなければならない。両者が同様な物品性状を有するためには、サンプル品20を測定対象となる物品4から製造されていることが特に好ましい。また、サンプル品20の重量は物品4の中の標準的なものの重量(例えば、多数の物品から求めた平均重量値)に合わせていることが好適である。
このように、サンプル品20は、標準的な物品4と同様な物品性状を有するように、そして重量値も略近い値となるように製造されるため、物品検出センサ8から計測制御装置9に入力されるデジタル重量信号Wa3の値(応答信号の波形)は、両者とも同様なものとなる。そのため、デジタル重量信号Wa3として得られた測定結果がサンプル品20のものであるのか、物品4のものであるのか区別することができない。そこで、本実施形態では、サンプル品20を以下の構成とし物品4と区別できるように構成されている。
例えば、重量を計測する物品4の形状が直方体形状となる箱型物品であるとする。このとき、サンプル品20は、図6(a),(b)に示すように物品4と同じ外形寸法の直方体とするが、サンプル品20の側面において水平方向でかつ、搬送方向aと略垂直となる方向に該サンプル品20を貫通する貫通孔(加工部)10が設けられている。この貫通孔10は、サンプル品20が物品検出センサ8の前(発光部8aまたは受光部8bの前)を通過するとき、発光部8aおよび受光部8bの中心を結ぶラインと一致する位置に設けられている。なお、図6(a)は、本実施の形態に係るサンプル品20の側部形状の一例を示す図であり、図6(b)は、本実施の形態に係るサンプル品20の平面形状の一例を示す図である。
このようにサンプル品20に貫通孔10が設けられているため、このサンプル品20が計量コンベヤ1に載りこんだ場合、物品検出センサ8によって出力される論理信号は、図7に示すような出力パターンとなる。図7は、本実施の形態に係る重量選別システム100が備える物品検出センサ8から出力される論理信号の、出力レベルの時系列変化の一例を示すグラフである。図7では、縦軸に論理信号レベルの高さ(HまたはL)を、横軸に時間を示す。
すなわち、サンプル品20の先端部が物品検出センサ8により検知された時点では、物品4と同様に発光部8aから照射された光はサンプル品20により遮断され、Hレベルの論理信号が受光部8bから計測制御装置9に出力される。しかしながら、サンプル品20の貫通孔10が発光部8aおよび受光部8bの前を通過する際、発光部8aから照射された光は受光部8bに受光されるため、受光部8bから計測制御装置9に出力される論理信号はLレベルとなる。このため、図7に示すように受光部8bから計測制御装置9に出力される論理信号の出力パターンは、図6(a),(b)に示す物品4を検出した際の論理信号の出力パターンとは異なるものとなる。そこで計測制御装置9はこの論理信号の出力パターンの相違に基づき、物品4が計量コンベヤ1に載りこんだのか、サンプル品20が計量コンベヤ1に載りこんだのか判定する。なお、計測制御装置9が備えるCPU93により本発明のサンプル品判定手段を実現する。
なお、サンプル品20ではLレベルの論理信号を出力する期間(時間幅)が計測制御装置9により読み取られる時間間隔(読み取り周期)より長くなるように貫通孔10の口径寸法を設定している。また、この貫通孔10の存在の有無によって応答信号の波形が標準的な物品4の重量を計測した際に得られる応答信号の波形と異なることが無いようにするため、貫通孔10の左右にバランスを取るための錘を付属させるように構成されていてもよい。
また、重量を計測する物品4が上記した箱型の物品ではなく図8に示すように袋型の場合であっても、同様にして貫通孔10を設けることで、計量コンベヤ1に物品が載りこんだのか、あるいはサンプル品20が載りこんだのか判定することができる。図8は、本実施の形態に係るサンプル品20の側部形状の一例を示す図である。
なお、本実施の形態に係るサンプル品20は、計測対象となる物品4の中の標準的なものと同じ物品性状を有するものとするために、具体的には計測対象となる物品4の中の標準的なものに上述したような貫通孔10などを設けてサンプル品20として利用することが好適である。
また、計測対象の物品4そのものが固形物であり、物品4そのものに貫通孔10を形成することが可能な場合は物品4に直接、貫通孔10を開けサンプル品20を形成する。一方、物品4が箱型容器または袋型容器に収容されて搬送されるものであって、例えば、液体など貫通孔10を、物品4自身に設けることができない場合、パイプ等の管を物品4に通し貫通孔10を形成してもよい。
また、サンプル品20と物品4とを区別する方法はこれらに限定するものではなく、サンプル品20を以下のような構成として計量対象とする物品4と区別可能としてもよい。すなわち、サンプル品20において、貫通孔10を設ける代わりに、図9(a),(b)に示すように光遮蔽板13を設ける構成としてもよい。図9(a)は、本実施の形態に係るサンプル品20の側面形状の一例を示す図であり、図9(b)は、サンプル品20を上から見た場合の平面形状の一例を示す図である。
この光遮蔽板13はサンプル品20の後端部において、発光部8a,受光部8bの前を通過する際、発光部8aから受光部8bに向けて照射された光を遮る位置に設けられている板形状の突出部である。
この光遮蔽板13を備えることで、発光部8aから照射された光が遮られる時間が、計量対象となる物品4よりも長くなり、これにより計測制御装置9は物品4とサンプル品20とを区別することができる。
あるいは、計量対象となる物品4が強磁性を示す金属から構成されている場合は、物品検出センサ8が磁気の変化を検出する磁気変化検出部(不図示)をさらに備え、サンプル品20については非磁性体の金属で構成することで、物品検出センサ8により検知される出力信号に相違が現れるように構成してもよい。
逆に、計量対象となる物品4が磁性体を含む構成ではない場合、サンプル品20に磁石などの磁性体を含ませ、物品4とサンプル品20との間で、磁気変化検出部(不図示)をさらに備えた物品検出センサ8により検知される出力信号に相違が現れるように構成してもよい。
さらには、重量選別システム100は、図10に示すようにサンプル品20のみを認識するためのサンプル品検出部21をさらに備えた構成としてもよい。図10は本実施の形態に係る重量選別システム100においてサンプル品検出部21を備えた構成の一例を示す概略図である。
サンプル品検出部21は、発光部と受光部とを備え、この発光部と受光部とを計量コンベヤ1におけるいずれか一方の側部に両者を設けた構成とする。すなわち、サンプル品検出部21は発光部から照射した光の反射を受光部で受光できる、いわゆる光反射式の構成とする。そして、サンプル品検出部21は、発光部から照射した光の反射を受光部で受光したとき、計測制御装置9に対してHレベルの論理信号が出力されるように構成されている。
一方、サンプル品20は、図10に示すように計量対象となる物品と同じ形状、硬さ、重量を有するものではあるが、少なくともその一部に反射率の大きい物質(例えば、金属箔テープ12等)が貼り付けられている。
このように構成することで、計量コンベヤ1によりサンプル品20が搬送されると、サンプル品検出部21の発光部から照射した光が金属箔テープ12により反射し、受光部で受光する。そして、受光部は、Hレベルの論理信号を計測制御装置9に出力する。この受光部から出力された論理信号により、計測制御装置9は、物品検出センサ8により検出した物品がサンプル品20であることを把握することができる。
さらには、図11に示すようにサンプル品20を代表的な計量対象となる物品4の上に光遮蔽板13を設置した構成としてもよい。図11は本実施の形態に係るサンプル品20の側部形状の一例を示す図である。そして、図12に示すように、このサンプル品20の上で発光する発光部21aと、光を受光する受光部21bとを備えたサンプル品検出部21を備え、発光部21aから照射した光が一定期間、遮断され受光部21bにて受光できなかった場合、サンプル品20と識別する構成であってもよい。図12は本実施の形態に係る重量選別システム100においてサンプル品検出部21を備えた構成の一例を示す概略図である。
すなわち、本実施の形態に係る重量選別システム100では、搬送計量により得たサンプル品20の測定結果は、適正な重量の物品4を搬送計量したときに得られる測定結果と同様な値となる関係にあるが、両者の間で異なる物理現象を生じるように構成し、この物理現象の相違からサンプル品20と計量対象となる物品4とを区別できるように構成されていればよい。
なお、サンプル品20と計量対象となる物品4との間で生じる異なる物理現象として上記では、光の受光の有無、磁性の有無を例に挙げて説明した。しかしながらこれらに限定されるものではない。
また、適正な重量の物品4に固体識別可能なICタグを取り付けたものをサンプル品20としてもよい。この場合、重量選別システム100は、このICタグから固体識別情報を読み取る読み取り装置を備える。
本実施の形態に係る重量選別システム100では、以上のようにして計量対象の物品4とサンプル品20とを区別すると、計測制御装置9は、サンプル品20の重量の測定値を、その測定日時と対応づけて記憶させる。なお、計測制御装置9は、サンプル品20の重量の測定値と、物品4の重量の測定値とを、別々に管理している。例えば、計測制御装置9は、メモリ94を複数備え、サンプル品20の重量と物品4の重量とを物理的に異なるメモリ94にそれぞれ別々に記憶して管理してもよいし、一つのメモリ94において異なる記憶領域にそれぞれを区別して記憶してもよい。なお、計測制御装置9が備えるCPU93により本発明の記録手段を実現する。
このように、物品4の重量と、サンプル品20の重量とを分けて管理することにより、測定した物品4あるいはサンプル品20の重量だけを利用して各種データ処理を行なうことができる。例えば、搬送された物品4あるいはサンプル品20において、重量が過量なもの、適量なもの、あるいは軽量なもののばらつきや分布などを示す統計処理などを施すことができる。なお、サンプル品20と区別して記憶する物品4の重量には、良品の重量のみならず不良品の重量も合わせて記憶される。
計測制御装置9は、サンプル品20の重量の測定値をメモリ94に記憶させると、サンプル品20が計量コンベヤ1から振り分けコンベヤ5に搬送されるタイミングでフリッパー7の稼動を指示する。計測制御装置9からの指示に応じてフリッパー7は稼動し、搬送されてきたサンプル品20を搬送方向とは異なるdの方向(過量品または軽量品を振り分ける方向)に押しやり、適量な物品4とは別の搬送先となるように振り分ける。
また、計測制御装置9は、フリッパー7を制御してサンプル品20を振り分けコンベヤ5で振り分ける際に、振り分けられる品がサンプル品20である旨、表示部15で表示するように構成されていてもよい。さらにまた、計測制御装置9は、サンプル品振り分け用の警報を出力するように構成されていてもよい。
以上のように、重量選別システム100は、運転中の任意のタイミングで複数のサンプル品20を物品4に混ぜて搬送させた場合であっても、計量コンベヤ1に載りこんだ物が、サンプル品20であるのか、物品4であるのか区別できる構成である。また、重量選別システム100は、サンプル品20の重量を示す計測値と、物品4の重量を示す計測値とを区別して管理することができる。さらに、振り分けコンベヤ5において、サンプル品20を、過量または軽量な不良品の物品4とともに、適量な物品4とは異なる搬送先へと振り分けることができ、適量な物品4の中にサンプル品20を混在させてしまうことがない。また、過量また軽量な不良品の物品4とともに振り分けられたサンプル品20を、さらに手元近く(搬送方向における下流)で振り分けるように構成しておけば、このサンプル品20を容易に繰り返し再使用することができる。
このため、重量選別システム100では、サンプル品20の重量の測定結果を、重量選別システム100の測定精度に関する検査記録として記憶することができる。
さらにまた、サンプル品20の重量は既知であるため、重量選別システム100において各種設定または調整が行なわれた直後の、精度よく重量の計測を行うことができる状態(つまり、重量選別システム100、ならびにその設置環境が正常な状態)の時からサンプル品20を使って計測精度の変動について確認することができる。このため、計測精度に小さな異常が生じた場合であっても迅速にこの異常に気づくことができる。
つまり、重量選別システム100では、正常な状態でサンプル品20の重量を計測すると、その計測結果は常に同じ重量となり、計測したサンプル品20の重量の平均値がシフトしたり、標準偏差においてバラツキが生じたりしない。そこで、計測したサンプル品20の重量の平均値がシフトしている場合は、このシフトは重量選別システム100のスパンの変動を示すこととなる。また、標準偏差にバラツキが生じている場合は、このばらつきは、湿度、振動等に起因する測定精度の劣化を示すこととなる。よって、作業員は稼動運転時に容易に測定されたサンプル品20の重量およびこの重量から求めた統計データより、現時点での重量選別システム100の重量の測定精度の良否などを把握することができる。
なお、重量選別システム100では、サンプル品20の重量についての測定値の標準偏差を求める構成である。このため、サンプル品20から測定値を得るたびにその2乗値を加算し、標準偏差演算用として保持する演算方式が好ましい。
また、重量選別システム100は、計測したサンプル品20の重量に関する情報と物品4の重量に関する情報とを区別して印字する印字部14と、サンプル品20の重量の計測結果の印字指示を行なう入力インターフェイス(操作部17)とを備えている。
このため、作業員は、この操作部17を押下することで、サンプル品20の重量および計量回数とともに、サンプル品20の全重量値から求めた統計データを、印字部14で印字して出力することができる。
なお、この印字部14では、サンプル品20の重量、計量回数、あるいはサンプル品20の全重量値から求めた統計データなどサンプル品20の重量に関する情報とは区別して、物品4の重量に関する情報も印字することができるように構成されている。つまり、印字部14におけるサンプル品20および物品4の重量に関する情報の印字は、それぞれを同一紙面上の異なる場所に区別して印字されてもよいし、それぞれが異なる紙面に印字されてもよい。
さらに、重量選別システム100は、計測したサンプル品20の重量に関する情報と物品4の重量に関する情報とを区別して表示する表示部15と、サンプル品20の計測結果の表示指示を行なう入力インターフェイス(操作部17)とを備えている。
このため、作業員は、この操作部17を押下することで、サンプル品20の重量および計量回数とともに、全重量値から求めた統計データを、表示部15で表示させることもできる。
なお、この表示部15では、サンプル品20の重量、計量回数、あるいはサンプル品20の全重量値から求めた統計データなどサンプル品20の重量に関する情報とは区別して、物品4の重量に関する情報を表示することができるように構成されている。つまり、表示部15におけるサンプル品20および物品4の重量に関する情報の表示は、それぞれを同一画面の異なる場所に区別して表示されてもよいし、それぞれが異なる画面で切り替えられて表示されてもよい。
さらには、重量選別システム100は、リセットキー(不図示)を備え、作業員は、このリセットキーを押下することで、計測したサンプル品20の全重量値や、これらの重量値を使って求めた統計データを消去することもできる。
(動補正処理と測定結果に対する評価)
ところで、計量台に物品を載置し、静止させた状態で重量を計測する場合、計量台に物品を載置した際に生じる過渡応答信号f´が十分に収束した時点で物品の重量を測定することができる。このように静止状態の物品の重量を計測して得られた重量値を、静的重量値と称する。
一方、計量コンベヤ1上で物品4の重量を計測する場合、その重量は計量コンベヤ1上を物品4が搬送されながら計測されることとなる。このため、物品4の重量を計測するために費やされる時間が短くなり、図4に示すようにフィルタを通過した重量の過渡応答信号f´が静的重量値に十分収束しない間に物品4の重量の計測をしなければならい。このように搬送されながら物品4の重量を計測して得られた重量値を、動的重量値と称する。
ここで、静的重量値と動的重量値とでは、同じ物の重量を計測したとしても計測条件が異なるため、両者の重量値は異なるものとなる。例えば、硬さが異なる物品同士では、静的重量値がともに同じ値であっても過渡応答信号f´に含まれる振動信号或いは立ち上がり応答特性によって動的重量値は異なる値となる。
このため、サンプル品20を製作する場合、まず静的重量値で正確な重量となるように調整する。そして、次に、重量選別システム100では、稼動前に、計測制御装置9のCPU93がサンプル品20について動的重量値を静的重量値と等しくするための補正値(動補正値)、あるいは動補正係数を予め求める。そして、この求めた動補正値または動補正係数によりサンプル品20および計量対象となる物品4の動的重量値を静的重量値に補正する。なお、計測制御装置9のCPU93により本発明の補正値算出手段を実現する。
より具体的には、本実施の形態に係る重量選別システム100では、まず、サンプル品20について静的重量値を求めておき、この静的重量値を用いて補正係数を算出する。より具体的には、まず正常に調整された状態の重量選別システム100において、搬送ベルトの稼動を停止させている計量コンベヤ1上にサンプル品20を載置し、計測制御装置9が備えるCPU93がこのサンプル品20の静的重量値(基準重量値Ws)を求める。求めた静的重量値(基準重量値Ws)は、計測制御装置9が備えるCPU93が表示レベル数値の基準重量値WSに変換し、メモリ94に記憶しておく。なおこの場合、搬送ベルトの稼動を停止させている計量コンベヤ1と計測制御装置9が備えるCPU93とにより本発明の静的重量取得手段を実現する。
あるいは他の計量装置によりサンプル品20の静的重量値(基準重量値WS)を事前に求めていてもよい。この場合、他の計量装置により求められた静的重量値(基準重量値WS)は、USBメモリ等の補助メモリに格納され、該USBメモリから本実施の形態に係る重量選別システム100の計測制御装置9がこの静的重量値(基準重量値WS)を読み出すように構成されていてもよい。あるいは、有線または無線により他の計量装置から重量選別システム100の計測制御装置9がこの静的重量値(基準重量値WS)を取得する構成であってもよい。なおこの場合、他の計量装置で求められた静的重量値を受け付ける入力ポート(不図示)と、該入力ポートを介して静的重量値を取得する計測制御装置9が備えるCPU93とにより本発明の静的重量取得手段を実現する。さらには、他の計量装置により求められた静的重量値を、キーボード等の入力インターフェイス(不図示)を作業員が操作して入力することにより計測制御装置9がこの静的重量値を取得する構成としてもよい。この場合、入力インターフェイスと計測制御装置9が備えるCPU93とにより本発明の静的重量取得手段を実現する。
なお、この静的重量値(基準重量値WS)の重量選別システム100への入力は、該重量選別システム100の据え付け時、あるいは工場出荷時点でのみ実施される。
以上のようにしてサンプル品20の静的重量値(基準重量値WS)が重量選別システム100に入力され、保持される。ここで、作業員から動補正値の生成指示を受け付けると、計測制御装置9は、保持された静的重量値(基準重量値WS)を、表示レベル数値に変換する前の内部カウントレベル(内部分解能におけるカウントレベル)の基準重量値Wsに変換する。そして、計測制御装置9は、重量選別システム100の稼動中にこのサンプル品20の動的重量値を求め、この動的重量値と、基準重量値Wsとを比較する。
より具体的には、計測制御装置9は、複数のサンプル品20について、物品4の計量の場合と同じ条件で、その動的重量値を求め、その平均値を算出する。そして、この動的重量値の平均値と基準重量値Wsとを比較する。そして、両者の間の差に基づき、動的重量値が静的重量値(基準重量値Ws)に一致すようにするための動補正値を求める。
なお、複数のサンプル品20の動的重量値の平均値と静的重量値(基準重量値Ws)とを比較する構成とした場合、振動ノイズの信号を平滑化できる点で好適である。
このようにして複数個のサンプル品20の測定結果に基づき動的重量値と静的重量値との比較を行なった後、作業者が両者の差の大きさを判断して補正の要否を検討する。作業者が、補正が必要であると判断した場合、計測制御装置9が備える操作部17を操作して動補正指令を入力する。そして、この入力された動補正指令に応じて計測制御装置9は、動的重量値と静的重量値との差が0になるようにするための動補正値を算出する。
なお、動的重量値の平均値と基準重量値Wsとの比率を算出し、この比率が1から大きくなったり小さくなったりしている場合は、比率が1となるように動補正係数を算出するように構成されていてもよい。
以上のようにして、動補正値または動補正係数を算出すると、この動補正値または動補正係数を用いて、計量コンベヤ1で計量した動的重量値を静的重量値に変換して出力することができる。
しかしながら、上述したように重量選別システム100が備える荷重センサ6は、その取り巻く環境下での気温や湿度変化に応じて該荷重センサ6のスパンが変動することがある。そして、計測対象とする物品4またはサンプル品20の重量に対する計測結果も誤差を含むものとなり、このため、得られた動的重量値を補正しても静的重量値と一致しない場合がある。
そこで、重量選別システム100では、再度、動補正値または動補正係数を求めなおして、現在利用している動補正値または動補正係数を更新するように構成されている。これにより、重量選別システム100は、最新の状態に応じた動的重量値の補正を行なうことができる。
上述したように、本実施の形態に係る重量選別システム100では、稼動運転中、計量コンベヤ1で計量した物品4の重量、サンプル品20の重量それぞれを個別に管理してメモリ94に記憶している。そして、物品4の重量とサンプル品20の重量および平均重量とについて別々に表示部15で表示したり、印字部14で印刷したりすることができるように構成されている。
また、表示部15において表示された、または印字部14で印刷されたサンプル品20の重量および平均重量と基準重量値Wsを参照して、このサンプル品20の重量と基準重量値Wsとの間に大きな差が生じている場合、作業員は、上述した動補正値または動補正係数を求めなおし、動補正値または動補正係数を更新する。この場合、サンプル品20の動的重量値(またはその平均値)は内部分解能カウントレベルで表示または印字されることが好ましい。
さらに、重量選別システム100では、複数のサンプル品20の重量の計測結果から、その標準偏差を求め、求めた標準偏差の結果を表示部15に表示したり、印字部14で印字したりすることができるようにも構成されている。このため、重量選別システム100の運転中にこのシステムを取り巻く環境の変化(例えば、床振動の振幅が大きくなったり、その振動の周波数が変動したりするなどの変化)による重量値への影響を、この標準偏差の変動から把握することができる。
このため、適量品に対して不良品と判定してしまう、あるいは不良品を適量品と判定してしまう誤判定が多発する前に、環境の変化要因として例えば、床振動を調べたり、重量選別システム100の運転を停止させ、荷重センサ6の状態を確認したりすることができる。
(計測処理フロー)
次に、図14〜16を参照して本実施の形態に係る重量選別システム100における計測処理についてより具体的に説明する。図14〜16は、本実施の形態に係る重量選別システム100における計測処理の処理フローの一例を示すフローチャートである。
重量選別システム100では、まず、CPU93がクロック回路92からの出力パルスを読み込む(ステップS1、これ以降、S1のように称する)。次に、搬送品が、計量コンベヤ1の搬入口に達したか否か物品検出センサ8の検出出力(論理信号)に基づき計測制御装置9が備えるCPU93が判定する(S2)。これは、クロック回路からパルスが出力される毎に、検出センサ8の検出出力(論理信号のレベル)をCPU93に読み込んで判定する。すなわち、重量選別システム100では、重量の計測対象となる搬送品(物品4またはサンプル品20)が計量コンベヤ1の搬入口に達するまで待機状態にある。
ここで、搬送品が計量コンベヤ1の搬入口に達したと判定した場合(S2において「YES」)、CPU93は、搬送品の重量値を取得するタイミングを示す計測期間Tiを計測させるようにタイマー(不図示)を起動させる(S3)。すなわち、CPU93からの指示に応じてクロック回路92から出力されるパルスをカウントすることにより、重量信号Waの取得タイミングを計測する。
さらに計測制御装置9では、CPU93が物品検出センサ8から出力される論理信号の出力パターンから、物品検出センサ8により検出された搬送品が、サンプル品20であるか否かの識別処理を行なう(S4)。すなわち、重量信号Waの取得タイミングの待ち時間の間に、CPU93が論理信号を読み込んでその出力パターンまたは出力時間等を調べる。
同時に、クロック回路92から出力されるパルスをカウントすることによって、重量信号Waの取得タイミングを示すと(ステップS5において「YES」)、CPU93は荷重センサ6から重量信号Waを読み取るようにA/D変換器16に指示する。この指示に応じて、A/D変換器16は、荷重センサ6からアナログ重量信号Wa1を取得し、デジタル重量信号Wa2に変換する。そして、このデジタル変換したデジタル重量信号Wa2をフィルタ11に出力する。フィルタ11は、デジタル重量信号Wa2をフィルタ処理してデジタル重量信号Wa3に変換し、計測制御装置9に出力する。このようにして、計測制御装置9は、フィルタ処理後のデジタル重量信号Wa3を取得する(S6)。
このようにデジタル重量信号Wa3を取得すると、この値を動補正前重量測定値Wpに変換する(S7)。すなわち、取得したデジタル重量信号Wa3は、アナログ信号をデジタル信号に変換したA/D変換値である。このため、数式(1)に示すように、このデジタル重量信号Wa3から初期重量Wiを差し引き、スパン係数Kを乗算し、零点Wzの補正を行い、物品の重量値を表す動補正前重量測定値Wpへと変換する。
[数1]
Wp=K・(Wa3−Wi)−Wz ・・・(1)
ここで、初期重量Wiは重量選別システム100の調整時においてKの値を1に置き換え、このときのデジタル重量信号Wa3の値を初期重量としてメモリ94に登録したものである。また、Wzは、このときの零点変化量(あるいは零点移動量)の値であってメモリ94に予め記憶されている。
ここで、重量選別システム100において現時点でメモリ94に記憶されている動補正値をwdとすると、この動補正値Wdを使って動補正後重量値Wnを算出する(下記の数式(2)参照)(S8)。
[数2]
Wn=Wp+wd ・・・(2)
次に、計測制御装置9では、CPU93がクロック回路92から測定日時データ(年月日時秒)を読み込み(S9)、そして、ステップS3にて行なった識別処理の結果に基づき、計量コンベヤ1に搬送された搬送品がサンプル品20であるか否か判定する(S10)。
ここで、CPU93がサンプル品20であると判定した場合(S10において「YES」)、A(図15のステップS11)に進む。すなわち、ステップS7,S8それぞれで求めたサンプル品20の内部分解能レベルである重量測定値(動補正前重量測定値Wp、動補正後重量値Wn)を、その取得した測定日時データ(年月日時分秒)と対応づけてメモリ94に格納する(S11)。
また、CPU93は、サンプル品20の動補正後重量値Wnを印字部14または表示部15で適切に出力できるように表示レベル数値の動補正後重量値WNに変換する。すなわち、動補正後重量値Wnは、表示レベル数値よりも一般には4倍以上の分解能を有する値である。そこで、この動補正後重量値Wnを表示レベルに合わせた数値(動補正後重量値WN)となるように変換する。このように表示レベル数値に変換すると、CPU93はこの動補正後重量値WNを表示部15に出力して表示させる(S12)。この動補正後重量値WNの表示の際に、予め保持しているサンプル品20の基準重量値WSと併せて表示させる。このように表示レベル数値WNと基準重量値WSとを併せて表示させることで、作業員は両者を比較して容易に重量測定に関する評価を行なうことができる。さらにまた、サンプル品20の重量値の小さな変化を判断することができるように、内部分解能レベルの測定値(動補正後重量値Wn)も併せて表示させることが好ましい。
また、CPU93は、以下の数式(4)および(5)に示すように演算を行い、サンプル品20の動補正後重量値Wn,および動補正後重量測定値の2乗値Wn2それぞれを加算する。そして、CPU93は、これら動補正後重量値Wn,および動補正後重量測定値の2乗値Wn2それぞれの加算値をメモリに格納する(S13)。また、数式(3)に示すように、それぞれの重量値の加算回数を記録するために回数値Cをインクリメントする。なお、この回数値Cは、計測処理によりサンプル品20を計測した回数となる。
[数3]
C+1→C ・・・(3);回数加算
[数4]
Wn+ΣWn→ΣWn ・・・(4);補正後重量値加算
[数5]
Wn2+ΣWn2→ΣWn2 ・・・(5);補正後重量値の2乗値加算
このようにして、計測制御装置9ではCPU93が種々の重量値を集計すると、フリッパー7の起動タイミングとなる期間を計測させるようにタイマーを起動させる(S14)。そして、タイマーのカウント値がフリッパー7の稼動タイミングを示すと(ステップS15において「YES」)、CPU93は、I/O回路91を通じてフリッパー7に駆動信号を出力する(S16)。この駆動信号を受信するとフリッパー7は駆動し、計量コンベヤ1から振り分けコンベヤ5に搬送されてきたサンプル品20を、搬送方向aから逸脱する方向(振り分け方向d)に押し出す。このようにサンプル品20を適量な物品4とは異なる搬送先に振り分け、両者が搬送先で混在することを防止するとともに、サンプル品20をすぐに回収することができる。
一方、ステップS8において計量コンベヤ1に搬送されてきた搬送品がサンプル品20ではないと判定された場合(S10において「NO」)、B(図16のステップS17)に進む。すなわち、計測制御装置9では、ステップS12の処理と同様に、CPU93がステップS8で求めた物品4の動補正後重量測定値Wnを、表示部15で表示できるように表示レベル数値の動補正後重量値WNに変換する。このように、動補正後重量値WNに変換すると、CPU93はこの動補正後重量値WNを表示部15に出力して表示させる(S17)。さらにまた、物品4の重量値の小さな変化を判断することができるように、内部分解能レベルの測定値(動補正後重量値Wn)も併せて表示させることが好ましい。
また、CPU93は、ステップS13の処理と同様に、上記した数式(4)および(5)に示すように演算を行い、統計データ用として、物品4の動補正後重量値Wn,および動補正後重量測定値の2乗値Wn2それぞれを加算する。そして、CPU93は、これら動補正後重量値Wn,および動補正後重量測定値の2乗値Wn2それぞれの加算値をメモリに格納する(S18)。また、数式(3)に示すように、それぞれの重量値の加算回数を記録するために回数Cをインクリメントする。すなわち、物品4についても、その重量値を測定日時データとともにメモリに記憶させて管理する。さらにまた、サンプル品20と同様にして統計データも求めることが好ましい。
さらに、CPU93は、この表示レベル数値である動補正後重量値WNと、予め設定されている物品4の重量の基準値Wtを表示レベルで示した基準値WTと比較して計量コンベヤ1に載りこんだ物品4が適量品であるか否か判定する(S19)。すなわち、本実施形態では物品4には適量とされる基準値WTが定められており、基準値WTを中心に上限値WU、下限値WLの範囲内に収まるものを適量品としている。そこで、表示レベル数値WNが以下の数式(6)に示す関係にある場合は過量、以下の数式(7)に示す関係にある場合は適量、以下の数式(8)に示す関係にある場合は軽量と判定する。
[数6]
WN>WT+WU ・・・(6)
[数7]
WT−WL≦WN≦WT+WU ・・・(7)
[数8]
WN<WT−WL ・・・(8)
ステップS19において、計量した物品4が適量品であると判定した場合(ステップS19において「YES」)、この物品4は計量コンベヤ1上および振り分けコンベヤ5上を移動して、そのまま搬送先まで搬送される。
一方、ステップS19において、計量した物品4が適量品ではないと判定した場合(ステップS19において「NO」)、CPU93は、フリッパー7の起動タイミングとなる期間を計測させるようにタイマーを起動させる(S20)。そして、タイマーのカウント値がフリッパー7の起動タイミングを示すと(ステップS21において「YES」)、CPU93は、I/O回路91を通じてフリッパー7に駆動信号を出力する(S22)。
駆動信号を受信するとフリッパー7は駆動し、計量コンベヤ1から振り分けコンベヤ5に搬送されてきた物品4(適量品ではない物品4)を、搬送方向aから逸脱する方向(振り分け方向d)に押し出す。このように適量品ではない物品4を適量品の物品4とは異なる搬送先に振り分け、両者が搬送先で混在することを防止する。
なお、ステップS19における判定処理の結果に応じて、CPU93は、今まで搬送した適量品の個数をカウントしたカウンタCT、過量品の個数をカウントしたカウンタCU、あるいは軽量品の個数をカウントしたカウンタCLいずれかの値をインクリメントする。そして、CPU93は、これらカウンタCU、CT、CLの値を過量品、適量品、軽量品の個数値として表示部15に送信して表示させる。
また、本実施の形態に係る重量選別システム100では、作業員からの指示に応じて、以下のように重量値に関する様々な情報を印字部14または表示部15から出力させることができる。
(各種情報の出力処理)
ここで、図17〜図19を参照して、重量選別システム100における各種情報の出力処理について説明する。
まず、作業員が操作部17を操作して検査データの出力指示を計測制御装置9に対して行った場合について図17を参照して説明する。図17は、本実施の形態に係る重量選別システム100における検査データの出力処理の一例を示すフローチャートである。
ここで、検査データとは、サンプル品20の重量値を測定した結果をまとめたデータであり、計量コンベヤ1における計測精度の評価を行うことができる情報である。
作業員が操作部17を操作して検査データの出力指示を行なう(S31)。なお、この作業員からの出力指示は、重量選別システム100の稼動中であってもよいし、停止中であってもよい。
この作業員からの指示をCPU93がI/O回路91を通じて受信すると、メモリ94から、重量値を測定した測定日時データ(年月日時分秒)とともにサンプル品20の動補正後重量値Wnを読み出す(S32)。
そして、CPU93は、この読み出した動補正後重量値Wnを表示レベル数値の動補正後重量値WNに変換する(S33)。CPU93は、動補正後重量値WNとその測定日時データとを対応づけてI/O回路91を通じて印字部14または表示部15に出力する。このとき、内部分解能レベルの動補正後重量値Wnもその測定日時データと対応づけて、同時に出力させることが好ましい。
印字部14は、CPU93から動補正後重量値WN、Wnとそれらの測定日時データとを受信した場合、これらの情報を印字して出力する。また、表示部15がCPU93から動補正後重量値WN、Wnとそれらの測定日時データとを受信した場合、これらの情報を表示部15で表示させる(S34)。
次に、作業員から統計データ出力が指示された場合について図18を参照して説明する。図18は、本実施の形態に係る重量選別システム100における統計データの出力処理の一例を示すフローチャートである。
ここで統計データとは、動補正後重量値Wnから求めた、動補正後の平均重量値Wna(=ΣWn/C)、この平均重量値Wnaを利用して求めた標準偏差Sn、これら平均重量値Wnaを表示レベル数値に変換した平均重量値WNa、標準偏差Snを表示レベル数値に変換した標準偏差SNなどである。
作業員が操作部17を操作して統計データの出力指示を行なう(S41)。なお、この作業員からの出力指示は、重量選別システム100の稼動中に行なう。
この作業員からの指示をCPU93がI/O回路91を通じて受信すると、メモリ94から、重量値を測定した測定日時データ(年月日時分秒)とともにサンプル品20の動補正後重量値Wn、動補正後重量値Wnの2乗値Wn2と、これら動補正後重量値Wn、Wn2の加算回数を記録した回数Cを読み出す。また、このとき、最新のWnの測定日時データも併せて読み出す(S42)。そして、この読み出した動補正後重量値Wnを加算し、加算した値を回数Cにより割る(ΣWn/C)。このようにしてCPU93は動補正後の平均重量値Wnaを求める。さらにまた、読み出した動補正後重量値Wnの加算値、およびその2乗値Wn2の加算値を利用して動補正後重量値Wnの標準偏差Snを算出する(S42)。
また、CPU93は、ステップS43にて求めた平均重量値Wnaおよび標準偏差Snを表示レベル数値である平均重量値WNa、標準偏差SNに変換する(S44)。
そして、この表示レベル数値に変換した平均重量値WNa,標準偏差SNとともに、変換前の平均重量値Wna,標準偏差Snも併せて印字部14または表示部15に出力する(S45)。さらにこのとき、ステップS42で求めた統計データと測定日時データとを併せて印字部14または表示部15に出力する。特に印字部14には、C回分の動補正後重量値Wnをそれぞれの測定日時データと共に出力する。
このように、平均重量値WNaおよび平均重量値Wnaを印字部14または表示部15に出力して印字または表示することで、現時点で計測したサンプル品20の動補正後重量値WNおよび動補正後重量値Wnと比較し計測精度の評価を容易に行なうことができる。特に表示レベル数値である平均重量値WNaよりも高い分解能で示される平均重量値Wnaと、現時点で計測したサンプル品20の重量値Wnとを比較することで、より詳細な違いを作業員は認識することができる。
また、表示レベル数値である標準偏差SNおよび標準偏差Snを印字部14または表示部15に出力して印字または表示することで、サンプル品20の重量の測定結果のばらつきを把握することができる。特に、表示レベル数値に変換された標準偏差SNよりも高い分解能で示される標準偏差Snを表示したり、印字したりすることで、作業員はより詳細に測定結果のばらつきを把握することができる。また、測定日時データを印字部14に出力し、該印字部14により印字することができるため、作業員は、平均重量値WNaのシフトや、ばらつきの経時変化を把握することができる。
なお、サンプル品20は全て同じ重量であるため、この計測結果におけるばらつきはサンプル品20の個体差に起因するばらつきではなく、荷重センサのスパンドリフト、零点ドリフト、床振動などの外部の環境変化に起因するものとなる。このため、作業員は、印字部14で印字された、あるいは表示部15において表示された、測定日時データと平均重量値WNa、あるいは平均重量値WNaと標準偏差SNまたは標準偏差Snから、早期に外部の環境変化に起因する異常状態を把握することができる。特に、作業員は標準偏差Snから表示レベル数値では示されないような小さい異常状態を把握することができる。
次に、作業員から動補正値の更新が指示された場合について図19を参照して説明する。図19は、本実施の形態に係る重量選別システム100における動補正値の更新処理の一例を示すフローチャートである。
作業員は出力されたサンプル品20の平均重量値Wnaあるいは平均重量値WNaと、サンプル品20の基準重量値Wsまたは基準重量値WSとの間で差があると認めると、操作部17を操作して動補正値の更新処理指示を指示する(S51)。この作業員から入力された指示をI/O回路91を通じてCPU93が受信すると、メモリ94から予め設定されているサンプル品20の基準重量値WSを読み出す。そして、読み出したこの基準重量値WSを計測制御装置9内部で扱うデータ形式である内部カウントレベル数値(基準重量値Ws)に変換させる(S52)。そして、この基準重量値Wsを利用して動補正値Wdの算出を行なう(S53)。より具体的には、事前に求めたサンプル品20の静的重量値である基準重量値Wsから、現時点までに収集しているC個のサンプル品20の動補正前の重量測定値Wpの平均値(ΣWp/C)を差し引くことにより動補正値Wdを求める。
このようにして新たな動補正値Wdを求めると、CPU93は、メモリ94に記憶している動補正値Wdをこの新たに求めた動補正値Wdに書き換え、更新する(S54)。
なお、サンプル品20を測定対象となる物品4に混ぜて行なう上述した計測処理は、重量選別システム100における稼動運転中であればいつでも行なうことができる。
例えば、1日のうちで重量選別システム100の運転開始時と、昼休憩後の始業時とにそれぞれ1回、行なうように計画されていてもよい。このようにサンプル品20の計測処理を実施するタイミングを異ならせ、異なる実施タイミング間で算出した統計データ(動補正後の平均重量値Wna、動補正後重量値Wnの加算値、およびその2乗値Wn2の加算値、動補正後重量値Wnの標準偏差Snなど)を比較し、変化を調べる。
また、サンプル品20は、測定対象の物品の搬送中に、この物品に替えてC個挿入するか、物品の間に挿入する回数値をC回として計測を行うが、この回数値Cの値は予め決められている値であってもよいし、作業員によって任意に設定された値であってもよい。
また、この回数値Cの値が予め決められている場合、サンプル品20の計量がその所定の回数値Cに達した時点で重量選別システム100は、自動的に、上述した統計データの算出を実施し、その算出結果を表示したり印字したりするように構成されていてもよい。
あるいは、この回数値Cの値が作業員によって任意に設定された値の場合、本実施の形態に係る重量選別システム100を、以下のように構成してもよい。すなわち、作業者からの、計測処理により得られる統計データの出力(印字、表示)指示をトリガとして、この指示されたタイミングまでに得られたサンプル品20の計量回数を回数値Cとしてもよい。
なお、重量選別システム100は、統計データの算出が完了すると、C個分の補正後重量値Wnおよびその2乗値Wn2と回数値Cをリセットし、次の計測処理の実施に備えるように構成されている。
次に本実施形態の変形例を説明する。
[変形例1]
本実施の形態に係る重量選別システム100では、物品4が計量コンベヤ1の搬入口に搬送されるタイミングを基点にして物品4の重量の計測タイミングを規定する構成であった。しかしながら、この構成に限定されるものではなく、以下のように構成してもよい。
すなわち、計量コンベヤ1に物品4が載り込むと荷重センサ6に力が加わり、荷重センサ6から重量信号が出力される。この重量信号の出力開始時点(出力開始から立ち上がりの期間)、または重量信号の信号波形が平衡状態となった時点を検出し、この検出したタイミングを基点にして物品4の重量の計測タイミングを規定する構成としてもよい。
このような構成の場合、上述した物品検出センサ8は、搬送されてきたのが計量対象となる物品4であるのか、サンプル品20であるのかを識別するためにのみ利用されることとなる。
また、このようにサンプル品20であるか否か識別するためだけに物品検出センサ8を利用する構成の場合、物品検出センサ8を構成する発光部および受光部の設置位置は、上述したような計量コンベヤ1の搬入口(載りこみ位置)の両側部に限定されるものではない。例えば、物品4の全体が計量コンベヤ1に載りこんだ時点の物品の先端位置に対応する計量コンベヤ1の両側部に設けられていてもよい。
[変形例2]
また、本実施の形態に係る重量選別システム100では、計測制御装置9は、所定の重量範囲に含まれると判定した場合、その物品4を良品とし、逆に所定の重量範囲に含まれていないと判定した場合、例えば、過量品や軽量品などの物品4を不良品と判定するように構成されていた。
しかしながら重量選別システム100による物品4の選別はこれに限定されるものではない。例えば、重量範囲を特定の範囲で数段階に分割し(例えば、重量範囲をそれぞれ、重量に応じてLL、L、M、S、SSなど数段階のランクに分割)、計測された物品4がどの範囲に属するものか判定し、それぞれを選別するように構成されていてもよい。このように構成する場合、振り分けコンベヤ5は、それぞれのランクに応じた搬送先に物品が搬送されるように構成される。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。