以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態を説明する。
<パチンコ機の構成>
まず、図1を参照して、本実施の形態に係るパチンコ機の構成を説明する。遊技場内に複数配置されている各遊技島(図示略)には、遊技機の一例の封入循環式パチンコ機(以下パチンコ機またはP台と略称する)2が併設されている。なお、パチンコ機2の所定側の側方位置には、該パチンコ機2に対して遊技用装置の一例のカードユニット(以下CUと略称することもある)3が1対1に対応設置されている。
パチンコ機2は、内部に遊技媒体の一例のパチンコ玉を封入しており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより、発射モータ18(図2参照)を駆動させて封入玉を1発ずつ遊技盤26前面の遊技領域27に打込んで遊技ができるように構成されている。具体的には、打球操作ハンドル25の周囲にタッチセンサが設けられており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作している状態でその遊技者の手がタッチセンサに触れ、その遊技者の手の接触をタッチセンサで検知して発射モータ18が駆動される。この状態で、遊技者による打球操作ハンドル25の回動操作量に応じて打球発射勢いが調整されて玉が遊技領域27内に発射される。
このパチンコ機2内部に封入されているパチンコ玉は、一般的には、たとえば鋼球やステンレス球などであるパチンコ玉本体の表面に硬質クロムがメッキされて構されている。しかし、このクロムメッキに代えて、たとえばダイヤモンドライクカーボン(DLC)など、硬質であり潤滑性や耐摩耗性、表面平滑性に優れた材質をコーティングしてもよい。コーティングされたダイヤモンドライクカーボンの薄膜は、ビッカース硬度が約7000Hvの、ダイヤモンドと同程度の硬度を有するものであることが好ましい。
さらに、パチンコ玉本体の他の例としては、鋼球やステンレス球に代えて、JISG4305またはJISG4304で規定しているSUS304の鋼材料を用いて、たとえば直径が11.0mm程度の球形に製造してもよい。その質量は5.4g以上5.7g以下であることが好ましい。
また、このようにして製造されたパチンコ玉の表面に、前述のダイヤモンドライクカーボン(DLC)などの材質に代えて、硬質クロムめっきを施してもよい。クロムは非磁性金属材料のため、パチンコ玉の表面にめっきしても、磁石による入賞口への不正な誘導が行なわれる虞がない。
なお、SUS304は、GISG4305あるいはGISG4304で規定されているように、以下に示す質量パーセントの化学成分を有している。
C:0.08%以下、Si:1.00%以下、Mn:2.00%以下、P:0.045%以下、S:0.030%以下、Ni:8.00〜10.50%、Cr:18.00〜20.00%。これら各成分以外の残りは、鉄および不可避不純物である。
また、パチンコ玉は、SUS304以外のオーステナイト系ステンレス鋼(たとえば、SUS305等)を用いてもよい。このオーステナイト系ステンレス鋼は、JISG0203で規定された鋼である。さらには、パチンコ玉は、オーステナイト系ステンレス鋼以外の金属、たとえばアルミニウム等であってもよい。
このような非磁性金属材料によりパチンコ玉を製造した場合には、遊技領域27に発射されたパチンコ玉を磁石を用いて不正に各種入賞口へ誘導する不正行為を防止できつつも、パチンコ玉が非磁性材料ではあるが金属材料であるために、従来から一般的な近接スイッチによりそのパチンコ玉を検出することが可能となる。
しかも、パチンコ玉を磁石を用いて不正に各種入賞口へ誘導する不正行為を防止する手段として、たとえば、磁石検知センサを遊技機に設け、磁石による磁力を検知したときに異常判定して異常報知を行なうなどの方法が考えられるが、この場合には、磁石検知センサを遊技機に設けなければならず、遊技機がコストアップしてしまう不都合が生じる。しかし、非磁性金属材料により製造されたパチンコ玉を用いた場合には、上記のようなコストアップの不都合も生じない。
図1に示すパチンコ機2は、いわゆる第1種のパチンコ機であって、遊技領域27の中央に可変表示装置(特別図柄とも言う)278が設けられている。また、遊技領域27には、打込まれたパチンコ玉が入賞可能な複数種類の入賞口が設けられている。図1に示す遊技領域27には、1つの大入賞口(可変入賞球装置)271と、3つの普通入賞口272,273,274と、3つの始動入賞口275,276,277とが示されている。特に、始動入賞口276は、遊技者にとって有利な第1の状態(たとえば開成状態)と遊技者にとって不利な第2の状態(たとえば閉成状態)とに変化可能な電動チューリップで構成されている。
可変表示装置278は、各始動入賞口275,276,277に入賞した始動入賞玉の検出信号に基づいて変動表示する。可変表示装置の表示結果が特定の識別情報の組合せ(たとえばぞろ目)になると、大当り状態となり、大入賞口271が開放する。
また、可変表示装置の表示結果が大当り図柄の組合せ(ぞろ目)のうちの予め定められた特別の識別情報の組合せ(たとえば777等の確変図柄の組合せ)となることにより、確変大当り状態が発生し、それに伴う大当り状態の終了後大当りの発生確率が向上した確率変動状態(確変状態)が発生する。
遊技領域27内に打込まれたパチンコ玉はいずれかの入賞口に入賞するかあるいは入賞することなくアウト口145(図2参照)に回収される。入賞口に入賞したパチンコ玉およびアウト口145に回収されたパチンコ玉は再度パチンコ機2内の回収経路を通って打球発射位置にまで還元される。そして、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより再びその打球発射位置のパチンコ玉が遊技領域27内に打込まれる。
パチンコ機2における遊技領域27の下方位置には、表示器54が設けられている。表示器54は、液晶表示装置で構成されており、図49〜図62あるいは図70で後述するような表示画面を遊技者に表示する。
さらに、パチンコ機2における打球操作ハンドル25の左方位置には、遊技玉から持玉への計数処理をするための計数ボタン28が設けられている。詳しくは後述するが、計数ボタン28は、1度押下すると、たとえば100玉だけ遊技玉から持玉への計数が行なわれ、長い期間押下(長押し)すると、現在有している遊技玉を考慮して押下している時間に対応した玉数だけ遊技玉から持玉への計数が行なわれる。
このように、計数ボタン28をP台側に設けているため、計数ボタン28をCU側に設ける場合に比較して、P台に正対して座っている遊技者の操作性を向上できる。
<カードユニットの構成>
次に、引き続き図1を参照して、本実施の形態に係るカードユニットの構成を説明する。このカードユニット3は、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカード(一般カードとも言う)や、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付ける。ビジターカードや会員カードはICカードで構成されている。
それらのカードを受け付けたカードユニット3は、カードの記録情報により特定される遊技者所有の遊技価値(たとえばカード残高、持玉数、あるいは貯玉数等)を“遊技玉のデータ”に変換する機能を有する。パチンコ機2では、遊技玉のデータによって特定される玉数相当の弾球遊技が可能とされる。つまり、“遊技玉のデータ”とは、発射可能な発射残数を示すデータである。以下の説明では、“遊技玉のデータ”を貯玉や持玉と同様に、単に“遊技玉”と称する。
カードユニット3の前面側には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方方向に突出形成された突出部305、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入/排出口309などが設けられている。このカード挿入/排出口309に挿入された会員カードやビジターカードがカードリーダライタ(図示省略)に受付けられ、そのカードに記録されている情報が読取られる。
前述の突出部305において、遊技者と対向する面には、表示器312と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID(単に、カードIDとも言う)ならびに会員カードIDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン319と、遊技場の係員が所持するリモコン(図示略)から赤外線信号をIR感光ユニット320で受信して電子信号に変換して出力するIR受光ユニットが設けられている。
表示器312は、挿入された遊技用記録媒体(カード)に記録されているプリペイド残高(カード残高または単に残高とも言う)を表示するものであるが、遊技玉数やその他の各種情報を表示可能であるとともに、表面が透明タッチパネルで構成されており、表示器312の表示部に表示された各種表示項目を指でタッチすることにより各種操作が入力可能となるように構成されている。
再プレイボタン319を操作した場合に、挿入されたカードに遊技者が獲得した持玉数が記録されているときにはその持玉数の一部を引落として遊技玉に変換し、変換した遊技玉に基づいてパチンコ機2による遊技を行なうことが可能となる。一方、挿入されたカードが会員カードであり持玉数が記録されておらずかつ貯玉がホール用管理コンピュータ等に記録されている場合には、その貯玉の一部が引落とされて遊技玉に変換され、パチンコ機2による遊技が可能となる。つまり、挿入されたカードに対応付けて貯玉と持点との双方が記憶されている場合には、持玉が優先的に引き落とされる。
ここで、「貯玉」とは、遊技場に預入れられた遊技媒体であり、一般的に当該遊技場に設置されたホール用管理コンピュータやその他の管理コンピュータにより管理される。
「持玉数」とは、遊技者が遊技機により遊技を行なった結果遊技者の所有となった遊技玉数をカードに記録したものであって、未だに遊技場に預入れられていない玉数のことである。一般的には、遊技場において当日遊技者が獲得した玉数を「持玉」と言い、前日以前に遊技者が獲得した玉数であって遊技場に預入れられた玉数を「貯玉」と言う。
「遊技玉」とは、遊技機で発射可能な玉数のデータである。このデータは、既に説明したとおり、プリペイドカードの残高、持玉、あるいは貯玉を引き落とすことと引き換えにして生成される。
なお、持玉数を遊技場に設定された持玉数管理用の管理装置で管理してもよい。要するに、「貯玉」と「持玉」との違いは、遊技場に預入れるための貯玉操作が行なわれて遊技場に預入れられた玉数であるか、あるいは、未だに遊技場に預入れられていない段階の玉数であるかの点である。
本実施形態では、貯玉データは会員カードに直接記録させずホール用管理コンピュータ等の上位サーバに会員カード番号と対応付けて記憶させ、会員カード番号に基づいて対応する貯玉を検索できるように構成されている。一方、持玉は、カードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、両者ともに上位サーバにカード番号と対応付けて記憶させてもよい。ビジターカードの場合も、持玉は、ビジターカードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、持玉を上位サーバにカード番号と対応させて記憶させてもよい。この上位サーバにカード番号と対応させて記憶させる際に、上位サーバに記憶させた時刻を特定できるデータをカード(会員カード、ビジターカード)に書込んで排出してもよい。また、プリペイド残高についてはカード(会員カード、ビジターカード)に直接書込んで排出する。
なお、持玉を、カード(会員カード、ビジターカード)、または上位サーバに記憶させるタイミングは、たとえば、計数ボタン28が操作されて計数処理が行なわれるたびにリアルタイムに記憶させる、一定周期ごとに記憶させる、またはカードを返却するときに一括して記憶させるなどがある。
紙幣挿入口302に挿入された紙幣は、貨幣識別器(図示省略)により取込まれてその真贋や紙幣種別の識別がなされる。
カードユニット3の前面側には、さらに、玉貸ボタン(貸出ボタンとも言う)321と返却ボタン322とが設けられている。玉貸ボタン321は、挿入されたカードに記録されている残高を引落としてパチンコ機2による遊技に用いるための操作(遊技玉への変換操作)を行なうボタンである。返却ボタン322は、遊技者が遊技を終了するときに操作され、挿入されているカードに遊技終了時の確定した遊技玉数(カード挿入時の持玉数−遊技玉への変換数+計数操作によって計数された持玉数)を記憶させて排出するための操作ボタンである。
<パチンコ玉の循環経路>
図2は、パチンコ機2の背面図であり、図3は遊技玉の循環機構を説明するための正面図、図4は遊技玉の循環機構を説明するための背面図である。図2〜図4を参照して、主に封入循環式のパチンコ玉の循環経路を説明する。
パチンコ機2の遊技盤保持枠95には、遊技盤取付け用の回動レバー100が設けられており、この回動レバー100を回動操作することにより、遊技盤26が着脱可能となる。本実施の形態に係るパチンコ機2は、このように遊技盤26と、それ以外の遊技機枠とに分けることができる。特に、遊技盤26は、各社が開発するパチンコ機の機種毎に異なるものである一方、遊技機枠は、機種に関わらず共通の共通枠とされている。このため、遊技店は新台入れ替えの際には遊技盤のみの交換で事足りる。
遊技領域27に設けられている入賞口や可変入賞球装置などから入賞したすべての入賞玉は、入賞玉集合カバー部材144で集められて回収玉通過経路901に誘導される。一方、アウト口145に進入したアウト玉も、アウト玉流下経路702を流下する。このアウト玉流下経路702にはアウト玉検出スイッチ701が設けられており、アウト玉流下経路702を流下する玉が検出される。
一方、ファール玉はファール玉戻し経路151を流下してファール玉戻り口150からファール玉戻り経路902を通って回収玉通過経路901を流下する。ファール玉戻し経路151の途中箇所には流下するファール玉を検出するファール玉検出スイッチ33が設けられている。
アウト玉流下経路702を流下するアウト玉は、回収玉通過経路901に進入し、入賞玉とファール玉と共に流下して玉回収経路189に進入する。その回収玉通過経路の途中箇所に発射玉検出スイッチ903が設けられており、入賞玉とアウト玉とファール玉とが合流したすべての玉が検出される。
さらに発射玉検出スイッチ903の下流側における途中箇所に、補給50個検出スイッチ(遊技玉不足検出スイッチとも言う)904が設けられている。この補給50個検出スイッチ904は、パチンコ機2に内蔵されたパチンコ玉の数が所定個数(50個)に達しているか否かを検出するためのものである。一方、前述の発射玉検出スイッチ903は、遊技領域27に打込まれたパチンコ玉のすべてが回収されて検出されるものであり、遊技領域27に打込まれた打込玉個数とこの発射玉検出スイッチ903により検出されたパチンコ玉の数とが等しくなったときに、遊技領域27に打込まれたパチンコ玉がすべて回収されたことが検出される。
このような役割を持った発射玉検出スイッチ903は、パチンコ機2に内蔵された封入玉の個数が所定個数(50個)を超過していることの検出にも兼用されている。すなわち、パチンコ機2に封入されているパチンコ玉が所定個数(50個)の場合には、遊技が行なわれていない非稼動状態において停留している封入玉の最後の50個目のパチンコ玉の位置が、補給50個検出スイッチ904と発射玉検出スイッチ903とのちょうど間に位置するように構成されている。
これにより、所定個数(50個)を超えるパチンコ玉が遊技機2内に封入された場合には遊技されていない状態において停留しているパチンコ玉が発射玉検出スイッチ903の検出位置を越える状態となり、常に発射玉検出スイッチ903が玉の検出状態となり、それによって封入玉の個数が多過ぎることが検出可能となる。一方、封入玉の個数が所定個数(50個)より少な過ぎた場合には、非遊技状態において停留しているパチンコ玉が補給50個検出スイッチ904の検出位置よりも下流側になり、補給50個検出スイッチ904が玉を検出していない非検出状態となる。これにより、封入玉の個数が所定個数(50個)よりも少な過ぎることが検出可能となる。
玉回収経路189を流下したパチンコ玉は、パチンコ玉を上方へ搬送するための搬送装置190に進入する。搬送装置190は、搬送モータ40により回転する搬送用スクリュー190bが内蔵されており、この搬送用スクリュー190bが回転することによりパチンコ玉が上方へ搬送される。搬送装置190には、さらに、搬送途中のパチンコ玉と接触することによりそのパチンコ玉を研磨する左右1対の研磨部材913が設けられており、パチンコ玉は上方へ搬送されつつその表面が研磨される。この研磨部材913は、研磨モータ193aの駆動力により回転してパチンコ玉を研磨する。
搬送装置190のパチンコ玉取入口近傍に玉上げスイッチ(下)41bが設けられており、搬送装置190に進入するパチンコ玉が検出される。一方、搬送装置190により上方へ搬送されて搬送装置190から排出されたパチンコ玉が玉上げスイッチ(上)41aにより検出される。その検出されたパチンコ玉は整流器916まで流下する。整流器916は、パチンコ玉を1発ずつ玉発射位置にまで供給するためのものである。遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより発射モータ18が駆動して打球ハンマー920が間欠揺動される。整流器916により発射位置にまで供給されてきた1個のパチンコ玉がこの打球ハンマー920により弾発されてそのパチンコ玉が遊技領域27に打込まれる。
この打球ハンマー920による玉の発射位置にパチンコ玉を1つずつ供給するべく、整流器916には、整流器ソレノイド916aとその整流器ソレノイド916aの駆動力により上下揺動する玉送り部材916bとが設けられている。玉送り部材916bは図2に示すようにコの字型の形状をしており、流下してきたパチンコ玉を1個受入れ、その状態で整流器ソレノイド916aが励磁されることによりその駆動力によって玉送り部材916bが下方に揺動する。すると、受入れていたパチンコ玉が1個打球発射位置に供給される。その供給されてきたパチンコ玉1個を打球ハンマー920が弾発することにより、そのパチンコ玉が遊技領域27に打込まれる。
この打球ハンマー920は、打球打込方向にばねで付勢されており、発射モータ18の駆動力によって回転するカムの作用によりこの打球ハンマー920が打込方向とは逆方向(バックスイング方向)に揺動される。そして、所定量の揺動が行なわれた段階でカムの作用が外れてばねの付勢力により打球ハンマー920が打込方向に揺動されてパチンコ玉が弾発発射される。前述の打球打込方向に付勢するばねは、遊技者が打球操作ハンドル25を回転させることによりその付勢力を調整することができ、これにより打球発射勢いが調整可能となる。
前述した整流器916と玉上げスイッチ(上)41aとの間に、玉抜き部915が設けられている。この玉抜き部915には、玉抜きモータ915aが設けられている。中継基板921に設けられた玉抜きスイッチ922を遊技場の係員が操作することにより、玉抜きモータ915aが所定量回転し、封入玉を経路外に抜き出すことが可能となる。
玉上げスイッチ(上)41aは、その検出信号が搬送モータ40をオンオフ制御するために利用される。打球操作ハンドル25による打球操作が行なわれず打球発射されていない状態では、整流器916が玉送り動作を行なわないために、搬送装置190により上方に搬送されてきたパチンコ玉は、整流器916の箇所で流下が阻止されて停留する。その停留するパチンコ玉が玉上げスイッチ(上)41aの検出位置まで達した段階で、玉上げスイッチ(上)41aから常時玉の検出信号が出力される状態となる。そのような玉の検出信号の継続した出力状態が所定時間(たとえば数msec)続いたときに、搬送モータ40の駆動が停止され、玉の上方への搬送がストップされる。
一方、遊技者が打球操作ハンドル25を回転操作して打球発射させることにより、整流器916が玉送り動作を実行し、その結果、整流器916の箇所で流下が阻止されて停留していた玉が玉送りされて玉上げスイッチ(上)41aから玉の検出信号が出力されない状態となる。すると、搬送モータ40の駆動が開始されて玉が搬送される。搬送モータ40の駆動による単位時間当りの玉の揚送個数の方が発射モータ18の駆動による単位時間当りの玉の発射個数より多くなるように制御されているため、搬送モータ40の駆動が開始されて少し時間が経過することにより再び玉上げスイッチ(上)41aから常時玉の検出信号が出力される状態となり、搬送モータ40の駆動が停止される。しかし、打球発射は継続しているため、再び玉上げスイッチ(上)41aから玉の検出信号が出力されない状態となる。すると、搬送モータ40の駆動が開始されて玉が搬送される。遊技者が打球操作を行なっている稼働状態では、この搬送モータ40の駆動と停止が繰返されることになる。
遊技玉数が遊技領域27に発射されたことを検出する遊技玉の発射検出は、玉上げスイッチ(上)41aがオンからオフに変化したことにより検出される。この検出は、払出制御部171が設けられている払出制御基板17(図5参照)でのポート入力により検知され、その検知に基づいて、払出制御部171が、遊技玉数を「1」減算する。
発射モータ18には発射モータ原点センサ(図示省略)が設けられている。この発射モータ原点センサは、発射モータ18を所定の原点位置で停止させるためのものである。打球操作ハンドル25に設けられたタッチリンク(図示省略)から遊技者が手を離した段階で発射モータ18が停止するのであり、その停止時に発射モータ原点センサが発射モータ18の原点を検出した時点で発射モータ18を停止させるように制御する。
また、パチンコ機2の電源投入時において発射モータ18が原点位置からずれており発射モータ原点センサ37の出力がOFFの場合には、発射モータ18の現在位置の状況によって、発射モータ18を正転または逆転させ、パチンコ玉を発射させることなく、発射モータ18の停止位置を原点に移動させる制御が行なわれる。なお、現在の発射モータ18の停止位置と原点の位置とを比較して発射モータ18を正転または逆転のいずれの方向に回転させるのが原点位置に近い回転方向かを判定し、近い回転方向に回転制御させることにより停止位置を原点に移動させるようにしてもよい。
同様に、玉抜きモータ915aに玉抜きモータ原点センサ(図示省略)が設けられており、玉抜きモータ915aが原点位置で停止するように制御される。
前述した入賞玉検出スイッチ、補給50個検出スイッチ904、玉上げスイッチ(上)41a、玉上げスイッチ(下)41b、ファール玉検出スイッチ33、アウト玉検出スイッチ701は、玉の通過により静電容量の変化を検出する近接スイッチで構成されている。一方、発射玉検出スイッチ903だけは投受光方式のフォトセンサで構成されている。遊技場においては、不正電波を発信させて玉検出スイッチを不正に誤検出させるという電波を利用した不正行為が行なわれる場合がある。そのような不正電波が発信された場合には近接スイッチは誤検出する虞があるが、フォトセンサは誤検出の虞がない。
その結果、不正電波を発信する不正行為が生じた場合に、近接スイッチで構成されている入賞玉検出スイッチやファール玉検出スイッチ33やアウト玉検出スイッチ701が誤検出に伴う検出信号を出力したとしても、フォトセンサで構成されている発射玉検出スイッチ903は誤検出する虞がないために、ファール玉検出スイッチ33とアウト玉検出スイッチ701と入賞玉検出スイッチとの合計の検出玉数と発射玉検出スイッチ903の検出による玉の検出個数との間に齟齬が生じる。その結果、電波による不正行為を監視することができる。なお、前述した入賞玉検出スイッチ、補給50個検出スイッチ904、玉上げスイッチ(上)41a、玉上げスイッチ(下)41b、ファール玉検出スイッチ33、アウト玉検出スイッチ701、発射玉検出スイッチ903を、すべて同じ種類のスイッチで構成してもよい。
<カードユニットとパチンコ機との構成>
図5は、カードユニット3とパチンコ機2との構成を示すブロック図である。図5を参照して、カードユニット3とパチンコ機2との制御回路の概略を説明する。
カードユニット3には、マイクロコンピュータ等から構成されたCU制御部323が設けられている。このCU制御部323は、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Member)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
CU制御部323には、ホール用管理コンピュータやセキュリティ上の管理を行なう上位サーバ801(図63参照)と通信を行なうための外部通信部(図示省略)が設けられているとともに、パチンコ機2の払出制御基板17とセキュリティを確保しながら通信を行なうためのセキュリティ基板325が設けられている。カードユニット3にはパチンコ機2側への接続部(図示省略)が設けられており、パチンコ機2にはカードユニット3側への接続部(図示省略)が設けられている。これら接続部は、たとえばコネクタ等で構成されている。
CU側のセキュリティ基板325とP台側の払出制御基板17とは、このコネクタと接続配線とを介して通信可能に接続される。セキュリティ基板325には、セキュリティ基板325と払出制御基板17との通信を制御するための通信制御IC325aと、パチンコ機2のセキュリティを監視するためのセキュリティチップ(SC)325bが設けられている。
前述した貨幣識別器により紙幣の真贋および種類が識別されてその識別結果信号がCU制御部323に入力される。遊技場の係員が所持しているリモコンから発せられた赤外線をIR感光ユニット320が受光すれば、その受光信号がCU制御部323に入力される。挿入されたカードの記録情報をカードリーダライタが読取って、その読取り情報がCU制御部323に入力されるとともに、CU制御部323からカードリーダライタに対し、挿入されているカードに書込むデータが伝送されたときに、カードリーダライタはそのデータを挿入されているカードに書込む。
CU制御部323は、遊技者が遊技している際、遊技者の持玉を管理・記憶する。CU制御部323から残高あるいは遊技玉数や持玉数等のデータが表示制御部350に出力され、表示制御部350で表示用データに変換される。表示器312に対し、表示制御部350で変換した表示用データが出力され、その出力された表示用データを表示器312が表示する。また、表示器312の表面に設けられているタッチパネルを遊技者が操作すれば、その操作信号が表示制御部350を介してCU制御部323に入力される。遊技者が玉貸ボタン321を操作することにより、その操作信号がCU制御部323に入力される。遊技者が再プレイボタン319を操作することによりその操作信号がCU制御部323に入力される。遊技者が返却ボタン322を操作することによりその操作信号がCU制御部323に入力される。
パチンコ機2には、パチンコ機2の遊技の進行制御を行なう主制御基板16と、遊技玉を管理・記憶する払出制御基板17と、払出制御基板17の指令に基づいて発射モータ18を駆動制御する発射制御基板31と、可変表示装置278とが備えられている。なお、図5では、主制御基板16の指令に基づいて可変表示装置を表示制御する表示制御基板(演出制御基板ともいう)の図示を省略している。
主制御基板16は、遊技盤26に設けてある。主制御基板16には主制御部161である遊技制御用マイクロコンピュータが搭載されている。遊技機制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Member)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。主制御部161は、遊技盤26に設けられている入賞センサ162、および電波センサ163と接続してある。なお、遊技盤26には、さらに可変表示装置278等を制御する表示制御基板(演出制御基板)が設けられている。
払出制御基板17は、遊技枠(前枠)6に設けてある。払出制御基板17には、払出制御部171である払出制御用マイクロコンピュータが搭載されている。払出制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Member)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
また、払出制御基板17に対し、前述した発射玉検出スイッチ903、アウト玉検出スイッチ701、ファール玉検出スイッチ33、計数ボタン28、電波センサ173が電気的に接続された状態で設けられている。この電波センサ173は、電波を不正に発信して主に玉上げスイッチ(上)41aを常時オン状態にする不正行為を検知するためのものである。この電波センサ173の検出信号が払出制御基板17の入力ポート(図示省略)を介して払出制御部171へ入力される。玉上げスイッチ(上)41aは、前述したように、オンからオフに変化したことにより遊技玉の発射を検出し、その検知に基づいて、払出制御部171が、遊技玉数を「1」減算する。従って、不正電波によりこの玉上げスイッチ(上)41aが常時オン状態になると、いくら玉を発射しても遊技玉数が減算されない状態となる。このような電波による不正を電波センサ173により検知する。詳しくは図71で説明する。なお、玉上げスイッチ(上)41aばかりでなく、発射玉検出スイッチ903(図2参照)も電波による不正の対象となる虞がある。つまり、玉上げスイッチ(上)41aだけ不正電波により常時オン状態にした場合には、玉の発射が検出されなくなる一方、実際に発射された玉が回収されて発射玉検出スイッチ903で検出された場合には、発射玉と回収玉(アウト玉)との個数に齟齬が生じ、異常が検知されて「発射/OUT不整合玉数」の不正検知情報3がP台2からCU3へ送信されることになる(図11で後述する)。しかし、この発射玉検出スイッチ903にも不正電波を発信して検出不能状態にすることにより、上記「発射/OUT不整合玉数」の不正検知情報3がP台2からCU3へ送信されなくなる不都合が生じる。本実施の形態では、このような発射玉検出スイッチ903に対して発信される不正電波も、電波センサ173で検出するため、前述の不都合を防止し得る。
主制御基板16から払出制御基板17に対し、主制御チップID、入賞口情報、ラウンド情報、接続確認信号、入賞検出信号、始動入賞口入賞情報、エラー情報、図柄確定回数、大当り情報、メーカ固有大当りの情報が送信される。
主制御チップID(メインチップIDとも言う)は、パチンコ機2の主制御基板16に記録されているチップIDのことであり、パチンコ機2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される情報である。入賞口情報は、入賞口の種類(始動入賞口、普通入賞口、大入賞口)と、賞球数(入賞口に遊技玉が入ったときの払出玉数)とを含む情報であり、パチンコ機2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される。ラウンド情報は、大当りしたときのラウンド数の情報であり、パチンコ機2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される。
接続確認信号は、主制御基板16と払出制御基板17とが接続されていることを確認するための信号であり、主制御基板16から払出制御基板17へ所定の電圧の信号が常時供給されており、払出制御基板17がその所定電圧信号を受信していることを条件として払出制御基板17が動作制御するように構成されている。入賞検出信号は、始動入賞口以外の入賞口に入賞したパチンコ玉の検出信号である。この検出信号を受けた払出制御基板17は、その入賞玉1個に対して付与すべき玉数を、遊技玉数と加算玉数とに加算する制御を行なう。このことに関しては後に詳しく説明する。
始動入賞口入賞情報とは、始動入賞口1または始動入賞口2のいずれかにパチンコ玉が入賞したことを示す情報である。エラー情報とは、主制御基板16が遊技制御を行なっている最中にエラーが発生した場合にその旨を払出制御基板17へ通知するための情報である。
図柄確定回数とは、各始動入賞口への入賞に対する可変表示装置の表示結果として確定した図柄の情報である。
大当り情報とは、大当りが発生したことを示す情報であり、その内訳は、各メーカ共通の大当りを示す共通大当り情報とメーカ固有の大当りを示すメーカ固有大当り情報とがある。共通大当り情報は、たとえば15ラウンド大当り等のように、各遊技機メーカが共通に採用している大当りであり、その大当りに伴って確変が発生する場合には確変情報を含み、その大当りに伴って時短状態(可変表示装置の可変表示時間を短縮する制御状態)が発生する場合にはその時短情報を含んでいる。メーカ固有大当りとは、たとえば突然確変(突確)のような、或る遊技機メーカのみが採用している大当り状態のことである。
払出制御基板17から主制御基板16へ、ヘルスチェックコマンドと賞球個数受付コマンドとが送信される。ヘルスチェックコマンドとは、主制御基板16が正常に動作しているか否かをチェックするためのコマンドである。賞球個数受付コマンドとは、加算玉数を受付けた旨を示すコマンドである。
アウト玉検出スイッチ701から払出制御基板17へアウト玉検出信号が入力される。このアウト玉検出信号が入力された払出制御基板17は、後述するように遊技中玉数(遊技領域27に浮遊している浮遊玉の玉数)を減算更新する。ファール玉検出スイッチ33からファール玉検出信号が入力された払出制御基板17では、後述するように、加算玉数と遊技玉数とを加算更新するとともに、遊技中玉数を減算更新する。発射玉検出スイッチ903から払出制御基板17へ発射玉検出信号が入力される。この発射玉検出信号が入力された払出制御基板17は、遊技中玉数を減算更新する。
カードユニット3のセキュリティ基板325とパチンコ機2の払出制御基板17とが電気的に接続されており、セキュリティ基板325から払出制御基板17へ、後述するように、リカバリ要求、通信開始要求、通信終了要求、状態情報要求、カード挿入通知、カード返却通知、通信テスト要求の各種コマンドが送信される。
リカバリ要求は、後述するように、パチンコ機2に対してリカバリ情報の通知を要求するコマンドである。払出制御基板17は、リカバリ要求を受けてパチンコ機2のリカバリ情報をカードユニット3に通知する。通信開始要求は、パチンコ機2に対して通信開始を要求するコマンドである。払出制御基板17は、通信開始要求を受けてカードユニット3に対して通信開始を応答する。通信終了要求は、パチンコ機2に対して通信終了を要求するコマンドである。払出制御基板17は、通信終了要求を受けてカードユニット3に対して通信終了を応答する。
状態情報要求は、パチンコ機2に対して状態情報の通知を要求するコマンドである。払出制御基板17は、状態情報要求を受けてパチンコ機2の状態情報をカードユニット3に通知する。カード挿入通知は、パチンコ機2に対してカード挿入されたことを通知するコマンドである。払出制御基板17は、カード挿入通知を受けてカードユニット3に対してカード挿入されたことの応答をする。カード返却通知は、パチンコ機2に対してカード返却されたことを通知するコマンドである。払出制御基板17は、カード返却通知を受けてカードユニット3に対してカード返却されたことの応答をする。通信テスト要求は、パチンコ機2に対してテストデータを通知するコマンドである。払出制御基板17は、通信テスト要求を受けてカードユニット3に対してテストデータを応答する。
払出制御基板17からセキュリティ基板325へ、リカバリ応答、通信開始応答、通信終了応答、状態情報応答、カード挿入応答、カード返却応答、通信テスト応答の各種レスポンスが送信される。
遊技枠(前枠)6には、発射制御基板31、発射モータ18が設けられている。発射制御基板31は、遊技者が打球操作ハンドル25に触れていることを検出するタッチリングの入力信号が入力されているときに発射モータ励磁出力を発し、発射モータ18を駆動させる。
払出制御基板17から発射制御基板31へ、発射制御信号と発射許可信号とが出力される。それを受けた発射制御基板31は、発射モータ18を励磁するための信号を出力する。これにより、パチンコ玉が遊技領域27へ弾発発射される状態となる。
遊技枠(前枠)6には、表示器54が設けられている。表示器54は、カードユニット3の表示制御部350からの表示データを受信し、表示画面を表示させる。なお、このように、本実施の形態では、P台側の表示器54がCU側で制御されるように構成されているが、これに代えて、P台側に表示器54を表示制御するための表示制御用基板を設けてもよい。この場合、表示制御用基板は、払出制御部171の指令に基づいて表示器54を表示制御する。
<カードユニット側とパチンコ機側との送受信態様>
次に、図6は、カードユニット3側とパチンコ機2側とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を示す模式図である。図6を参照して、カードユニット3側(CU側)とパチンコ機2側(P台側)とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を説明する。
本実施の形態においては、P台2側において遊技玉数の変動を算出して現在の最新の遊技玉数を記憶・管理している。CU3側においても現在の遊技玉数の算出・記憶を行なっているが、その遊技玉数はP台2側から送信されてきた情報に基づいたものである。一方、持玉や貯玉、カード残高は、CU3側において管理・記憶している。
図6では、CU3側のCU制御部323に設けられているRAMの記憶データと、P台2側の払出制御基板17に搭載されているRAMの記憶データとを示している。まず、P台2(パチンコ機2)とCU3(カードユニット3)とが遊技場に設置されて初めて電気的に接続された状態で電源を立上げたときに、P台2側の払出制御基板17は、主制御基板16からメインチップID(主制御チップID)を送信してもらい、そのメインチップIDをCU3側に送信するとともに、払出制御基板17自身が記憶している払出チップID(払出制御チップID)をCU3側へ送信する。
CU3側では、それら送信されてきたメインチップIDと払出チップIDとを記憶する。次に、接続時刻すなわちCU3側とP台2側とが接続されて通信が開始された時刻のデータがCU3側からP台2側へ送信され、P台2側ではその送信されてきた接続時刻を記憶する。
この状態で、メインチップID、払出チップIDおよびCU3側で識別された接続時刻の3つの情報がCU3側とP台2側とに記憶されることとなる。それ以降の電源投入時においては、P台2側からCU3側へそれら3つの情報、すなわち、メインチップIDと払出チップIDと前回の接続時刻データとが送信される。
CU3側では、それら送信されてきたデータと既に記憶しているデータとを照合し、前回と同じP台2が接続されているか否かを判別する。なお、接続時刻のデータは、電源が立上げられる度にCU3側とP台2側との通信が開始された新たな接続時刻データがCU3側からP台2側へ送信されてその新たな接続時刻データをP台2側において記憶することとなる。
また、CU3側とP台2側とにおいてコマンドおよびレスポンスの送信が行なわれる毎に通番が“1”ずつ加算更新され、その通番がCU3側とP台2側とにおいて記憶される。この通番とは、CU3とP台2との間でのデータの送受信が行なわれる毎に番号が更新されて通信が適正に行なわれているか否かを確認するための通信番号のことであり、最終通番とは、その更新される通信番号の最後に更新された番号のことである。
本実施の形態におけるCU3とP台2とにおける通番のバックアップの具体的態様を説明する。CU3は、コマンドでP台2へ送信した通番をバックアップ記憶し、次にP台2からの通番を受信すると、バックアップ記憶している通番をその受信した通番に書換えて記憶する。そして、次のコマンドを送信するときに、バックアップ記憶している通番を1加算更新してP台2へ送信し、その送信済みの通番をバックアップ記憶する。CU3ではこのような処理を繰返す。
P台2でも同様に、コマンドでCU3から受信した通番をバックアップ記憶し、次にP台2からCU3へレスポンスを送信するときに、バックアップ記憶している通番を1加算更新して送信し、その送信済みの通番をバックアップ記憶する。そして、次のレスポンスを受信したときに、バックアップ記憶している通番をその受信した通番に書換えて記憶する。P台2ではこのような処理を繰返す。
たとえば、CU3側からP台2側に対して、あるコマンドを送信するとともにそのときの通番nを送信し、P台2側ではその送信されてきた通番nを記憶する。そして、レスポンスをP台2側からCU3側へ返信するときにその記憶している通番nに1加算したもの(n+1)も合わせて送信する。CU3側では返信されてきた通番n+1が既に記憶していた通番nより1加算されているためにデータの交信が正常に行なわれたと判断し、次にコマンドを送るときには通番を+1してn+2の通番をP台2側へ送る。
P台2側からCU3側へは、現在玉関連情報(カウント中の玉関連情報)が送信される。この現在玉関連情報は、P台2側の払出制御部171(図5参照)のRAMの現在玉関連情報記憶領域に記憶されている。具体的には、加算玉数カウンタの情報と、減算玉数カウンタの情報と、計数玉数カウンタの情報とが含まれる。なお、遊技玉数は、現在玉関連情報に含まれず、後述するように遊技玉数カウンタのカウント値としてP台2側からCU3側へ送信している。
これらのカウンタの情報が、まとめてレスポンスとしてCU側へ送信される。
加算玉数カウンタは、加算玉数をカウントするカウンタである。加算玉は、「賞球玉数×入賞個数」と「バック玉数」との和である。なお、バック玉とはファール玉のことである。つまり、加算玉とは、加算玉カウンタが遊技玉に加算すべき数を示す。減算玉数カウンタは、減算玉数をカウントするカウンタである。減算玉は、「発射玉数」である。つまり、玉上げスイッチ(上)41aのオンからオフへの出力変化により検出された玉数である。なお、「減算玉数」には、「計数玉数」は含まれない。計数玉数カウンタは、計数玉数をカウントするカウンタである。計数玉は、「計数操作によって遊技玉から持玉に変換された玉数」である。
たとえば、遊技領域27に打込まれたパチンコ玉が入賞して主制御基板16から入賞情報が払出制御基板17へ送信されてきたときに、その入賞情報に基づいて遊技玉を加算すべき加算玉数を加算玉数カウンタがカウントし、その加算玉数カウンタの値(加算玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。また、パチンコ玉が遊技領域27内に発射されてることによる玉上げスイッチ(上)41aのオンからオフへの出力変化に基づいて減算玉数カウンタが発射玉数を減算玉数としてカウントし、その減算玉数カウンタの値(減算玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。
あるいは、払出制御部171は、計数ボタン28の押下により、遊技玉数を計数玉数としてカウントし、その計数玉数カウンタの値(計数玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。
P台2側においては、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、および計数玉数カウンタの値をCU3側へ送信する毎に、それらカウント値を前回玉関連情報記憶領域にバックアップデータとして記憶(書換え)した後、現在玉関連情報としての加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、および計数玉数カウンタの値を0クリアする。なお、本実施の形態において「クリア」とは「初期化」と同じ意味である。
その結果、前回玉関連情報(直前に送信した現在玉関連情報)の記憶エリアに、直前にCU3側に送信した現在玉関連情報である、加算玉数、減算玉数、および計数玉数のデータがバックアップデータとして記憶される。このバックアップデータは、P台2側からCU3側へ現在玉関連情報が送信されなかった場合に、次の送信に際して今回の各カウンタの値ばかりでなくその送信されなかった前回の各カウンタの値をも送信できるようにするためのものである。
また、払出制御基板17は、入賞の発生、玉の発射、バック玉の発生、および計数玉の発生(遊技玉から持玉への変換)に応じて、遊技玉数カウンタの値を更新し、その更新後の遊技玉数カウンタの値を遊技玉数としてCU側に送信する。
CU3側においては、RAM内の累計データ記憶領域に、遊技玉数、カード持玉数(単に、持玉数とも言う)、貯玉数、残高、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)、およびカード挿入時持玉数を記憶している。なお、カード持玉数は、カード挿入時持玉数から持玉払出数(カード持玉数から遊技玉数に変換した玉数)を減算し、計数玉数を加算した玉数である。つまり、カード持玉数は、現時点で遊技者が所有している持玉数である。
P台2側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)に基づいて総加算玉数を加算して玉数を更新する。また、P台2側から送信されてきた減算玉数カウンタの値(減算玉数)に基づいて総減算玉数を減算して玉数を更新する。さらに、P台2から送信されてきた計数玉数カウンタの値に基づいてカード持玉数を加算して更新する。このように、CU3は、P台2より逐一送信されてくる現在玉関連情報によって総加算玉数、総減算玉数、カード持玉数を更新することで最新のそれらの情報を管理をすることが可能となる。
CU3は、図示のとおり、遊技玉を記憶する領域を備えているとともに、P台2側から遊技玉数カウンタのカウント値(遊技玉数または遊技玉トータル個数情報とも言う)も受信している。CU3は、遊技玉を記憶する領域を以下の手順で更新する。すなわち、CU3は、P台側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)、減算玉数カウンタの値(減算玉数)、および計数玉数カウンタの値に基づいて、記憶している遊技玉数を更新するとともに、同じタイミングでP台側から送信されてきた遊技玉数カウンタのカウント値と、更新後の遊技玉数とが一致しているか否かを判定する。一致していれば、遊技の続行を許容するが、一致していなければ、エラー状態に移行する制御を行なう。
その結果、たとえば、異常報知ランプや表示器312によりエラー報知が行なわれたり、あるいは、ホール用管理コンピュータや上位サーバ801にエラーが発生した旨のエラー通知信号が送信される(この場合、ホール用管理コンピュータや上位サーバ801によるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)。その結果、係員による人為的な対応を促す所定の報知が行なわれる。
なお、エラー状態に移行して遊技を停止させることに代えて、CU側で記憶している遊技玉数をP台側から送信されてきた遊技玉数カウンタのカウント値に置き換えるようにしてもよい。または、それに代えて、CU3側で管理している遊技玉数と、P台2側で記憶している遊技玉数との平均値に補正してもよい。
このように、本実施の形態では、CU3側にも遊技玉数を記憶させているが、その遊技玉数がP台2側で管理記憶している遊技玉数と整合するか否かの判定を行なえるようにしている(CU3側機能)。そのため、仮に不正行為その他の事情でP台2側で記憶している遊技玉数がCU3側で記憶している遊技玉数と一致しない状況が発生しても、その旨をチェックできる。なお、ここでは、CU3側にその判定機能を設けたが、たとえば、CU3と接続される上位サーバ801またはホール用管理コンピュータによって、CU3側で記憶している遊技玉数とP台2側で記憶している遊技玉数とを受信し、両者が整合しているか否かの判定を行なうものとしてもよい。
図6に示すように、CU3は、カード持玉数、貯玉数を記憶する記憶領域と、受け付けた(挿入された)カードのカード残高を記憶する記憶領域と、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)およびカード挿入時持玉を記憶する記憶領域をさらに有する。CU制御部323(図5参照)は、貯玉の使用を要求する入力(たとえば、CU3に設けられた再プレイボタン319の押圧入力(ただし、持玉無しのとき))に応じて貯玉を記憶する記憶領域から所定数の貯玉を減算する。
CU制御部323(図5参照)は、持玉の使用を要求する入力(たとえば、持玉有のときのCU3に設けられた再プレイボタン319の押圧入力(ただし、持玉有のとき))に応じて持玉を記憶する記憶領域から所定数の持玉を減算する。さらに、CU制御部323(図5参照)は、カード残高の使用を要求する入力(たとえば、玉貸ボタン321の押圧入力)に応じてカード残高を記憶する記憶領域から所定値を減算する。
遊技者所有の遊技用価値(たとえばプリペイド残高、持玉数、あるいは貯玉数)から価値を引落として遊技に使用する操作を遊技者が行なった場合に、その引落とし分の玉数を遊技玉数カウンタに加算するための加算玉数がCU3側からP台2側へ送信される。P台2側では、それを受けて、遊技玉数カウンタを加算更新する。
本実施の形態に係る遊技システムでは、一方、遊技者所有の遊技用価値を引落としてドリンク等に交換するといういわゆるワゴンサービスのオーダ等を受け付けることが可能である。ただし、遊技玉でワゴンサービスを受けることが制限されており、持玉でしかワゴンサービスを受けることができない。これは、各台計数機が配備された従来の封入式のパチンコ機において、皿に残っている計数前の玉を手で掴み出してワゴンサービスに用いることを禁止するようなイメージである。
このため、本実施の形態では、ワゴンサービスを行なう操作が実行されたときに、持玉数がワゴンサービスの希望メニューに対応する玉数に満たない場合、遊技者に計数操作を促すように構成されている。その際に遊技者が計数操作を実行すると、その操作に基づく計数玉数がP台2側からCU3側へ送信される。CU3側では、それを受けて、遊技玉数を減算し、カード持玉数を加算して更新する。カード持玉数は、現在のCU3が保有している持玉数を表し、カード挿入時持玉数から持玉払出数を減算し、計数玉数を加算した合計である。
<CUとP台との間で送受信するコマンドおよびレスポンス>
次に図7を参照して、カードユニット(CU)3とパチンコ機(P台)2との間で送受信されるコマンドおよびレスポンスの概略を説明する。
図7には、送信方向および送信されるデータがコマンドかレスポンスかの別と送信情報の名称とその概略が示されている。まずCU3からP台2に対してリカバリ要求という名称のコマンドが送信される。このリカバリ要求のコマンドは、P台2に対してリカバリ情報を要求するものである。
P台2からCU3に対してリカバリ応答という名称のレスポンスが送信される。このリカバリ応答のレスポンスは、CU3に対してリカバリ情報を通知するものである。CU3からP台2に対して通信開始要求のコマンドが送信される。この通信開始要求のコマンドは、P台2に対して通信開始を要求するものである。
P台2からCU3に対して通信開始応答のレスポンスが送信される。この通信開始応答のレスポンスは、CU3に対して通信開始を応答するものである。CU3からP台2に対して通信終了要求のコマンドが送信される。この通信終了要求のコマンドは、P台2に対して通信終了を要求するものである。
P台2からCU3に対して通信終了応答のレスポンスが送信される。この通信終了応答のレスポンスは、CU3に対して通信終了を応答するものである。CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信される。この状態情報要求のコマンドは、P台2に対してCU3の状態を要求するものである。CU3はこのコマンドを使用して、P台2の状態を定期的に確認する。また、情報情報要求のコマンドには、図6に示したCU側からP台側へ向かう加算玉数が含まれている。
P台2からCU3に対して状態情報応答のレスポンスが送信される。この状態情報応答のレスポンスは、CU3に対してP台2の情報・状態を通知するものである。情報応答のレスポンスには、図6に示した現在玉関連情報や遊技玉数が含まれている。CU3からP台2に対してカード挿入通知のコマンドが送信される。このカード挿入通知のコマンドは、P台2に対してカード挿入を通知するものである。
P台2からCU3に対してカード挿入応答のレスポンスが送信される。このカード挿入応答のレスポンスは、CU3に対してカード挿入を応答するものである。
CU3からP台2に対してカード返却通知のコマンドが送信される。このカード返却通知のコマンドは、P台2に対してカード返却を通知するものである。
P台2からCU3に対してカード返却応答のレスポンスが送信される。このカード返却応答のレスポンスは、CU3に対してカード返却を応答するものである。
CU3からP台2に対して、通信テスト要求のコマンドが送信される。この通信テスト要求のコマンドは、P台2に対してテストデータを通知するものである。P台2からCU3に対して、通信テスト応答のレスポンスが送信される。このカード返却応答のレスポンスは、CU3に対してテストデータを応答するものである。
次に、図8〜図29に基づいて、図7に示したコマンド/レスポンスの状態情報要求、状態情報応答、カード挿入通知、カード挿入応答、カード返却通知、カード返却応答、リカバリ要求、リカバリ応答、送信開始要求、通信開始応答、通信開始応答、通信終了要求、通信終了応答、通信テスト要求、および通信テスト応答について、その内容を詳細に説明する。
まず、図8を参照して、CU3からP台2に状態情報要求のコマンドが送信される。送信される状態情報要求のコマンドは、P台2に対してCU3の状態を通知するものである。なお、CU3は、このコマンドを使用してP台2の情報・状態を定期的に収集する。
この状態情報要求の具体的データとしては、図8の下方に示されているように、通番、コマンド、CU状態、加算玉数、CUエラー状態のデータがある。通番とは、コマンドのシーケンス番号で、1から255(サイクリック)まで値である。CU3は、初期値を“1”として送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、通番をカウントアップしない。コマンドとは、状態情報要求のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで“0x06”である。
CU状態とは、P台2に対して通知するCU3の状態であり、Bit0が“1”のときにはカード挿入処理中であり、Bit1が“1”のときには遊技許可要求であり、Bit2が“1”のときには遊技禁止要求であり、Bit3が“1”のときには遊技玉加算要求であり、Bit4が“1”のときには計数玉受領完了であり、Bit5〜Bit7は未使用である。
また、CU状態のBit3が“1”のときにのみ有効となる加算玉数のデータがCU3からP台2へ送信される。この加算玉数のデータは、遊技玉数に加算する値を示すものである。
CUエラー状態とは、CU3で発生中のエラーコードであり、“0x00”のときにはエラー無であり、“0x01”−“0xFF”のときエラー発生中である。
図9は、CU状態の各Bitについて、さらに詳しく説明した図である。図9に示すBit0は、データ名がカード挿入処理中であり、“1”のときカード挿入中を、“0”のときカード未挿入をそれぞれ示している。つまり、Bit0は、CU3にカード(一般カード/会員カード)が挿入されている状態を示している。なお、予めCUにストックされているストックカード(一般0円0玉カード)への入金により一般カード挿入中となる。
Bit1は、データ名が遊技許可要求であり、“1”のとき遊技許可要求、“0”のとき遊技許可要求無をそれぞれ示している。つまり、Bit1は、CU3の状態により、P台2に対して遊技許可要求する。遊技許可のタイミングは、たとえば、離席解除時がある。
Bit2は、データ名が遊技禁止要求であり、“1”のとき遊技禁止要求、“0”のとき遊技禁止要求無をそれぞれ示している。つまり、Bit2は、CU3の状態により、P台2に対して遊技禁止要求する。遊技禁止のタイミングは、たとえば離席中や、その他、運用不可エラー発生時などがある。
Bit3は、データ名が遊技玉加算要求であり、“1”のとき遊技玉加算要求、“0”のとき遊技玉加算要求無をそれぞれ示している。つまり、Bit3は、玉貸、持玉払出、および貯玉払出の操作時に遊技玉の加算(加算玉数)を要求する。
Bit4は、データ名が計数玉受領完了であり、“1”計数玉受領完了、“0”のとき計数玉受領無をそれぞれ示している。つまり、Bit4は、遊技玉計数時の計数玉数をP台2より受領完了したことを通知する。なお、Bit4は、後述する状態情報応答のレスポンスにおける「計数玉数」の送達確認用に用いる。
次に、図10および図11を参照して、P台2からCU3に状態情報応答のレスポンスが送信される。送信される状態情報応答のレスポンスは、CU3に対してP台2の情報・状態を通知するものである。
この状態情報要求の具体的データとしては、図10の下方に示されているように、通番、コマンド、玉数情報、遊技台状態、不正検知情報、遊技情報のデータがある。通番とは、コマンドのシーケンス番号で、1から255(サイクリック)まで値である。P台2は、送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、通番をカウントアップしない。コマンドとは、状態情報要求のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで“0x16”である。
玉数情報とは、CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点(現在)の、P台2の玉数(遊技玉数、バック玉数、発射玉数、アウトロ通過玉数、、および計数玉数)と発射強度とを示している。遊技玉数は、現在の遊技玉数(加算・減算を演算した結果の遊技玉数)である。バック玉数は、発射した時のバック玉の個数(送信時に複数のバック玉がある場合は合算する)である。発射玉数は、発射個数(送信時に複数発射された玉がある場合は合算する)である。アウト口通過玉数は、アウト口145を通過した玉の個数(送信時に複数の通過玉がある場合は合算する)である。計数玉数は、計数した遊技玉の個数である。発射強度は、遊技玉の発射するための強度である。
図12は、各種玉数の意味および確定ポイントについて、さらに詳しく説明した図である。図12に示す遊技玉数は、CU3が後述する「賞球玉数×入賞個数」「バック玉数」及び「発射玉数」を使用してCU3の保持している遊技玉数を計算する。その後、CU3は、計算したCU3の遊技玉数と、P台2の遊技玉数とが一致するかをチェックする。
バック玉数(加算)は、ファール玉数のことであり、CU3が保持している遊技玉数に加算するデータである。カードを保持してない状態で該データを受信した場合、CU3は遊技玉数の加算を行なわない。
発射玉数(減算)は、CU3が保持している遊技玉数から減算するデータである。カードを保持してない状態で該データを受信した場合、CU3は遊技玉数の減算を行なわない。また、CU3は、CU3自体の保持している遊技玉数が0玉の場合、減算を行なわない。
計数玉数(減算)は、CU3が保持している遊技玉数から減算し、カード持玉数に加算するデータである。なお、P台2からCU3に送信する減算玉数のデータに計数玉数は利用しない。また、カードを保持してない状態で該データを受信した場合、CU3は遊技玉数の減算を行なわない。また、CU3は、CU3自体の保持している遊技玉数が0玉の場合、減算を行なわない。
図11に戻って、遊技台状態とは、CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台2の状態を示し、遊技台状態1、遊技台状態2、および遊技台エラー状態の情報を含んでいる。
遊技台状態1のBit0は、“0”のときに遊技許可中であり、“1”のとき遊技禁止中である。遊技台状態1のBit1は、“0”のとき待機中であり、“1”のとき遊技中である。遊技台状態1のBit2は、“1”のとき遊技玉無である。遊技台状態1のBit3は、“1”のとき遊技完了である。遊技台状態1のBit4は、“1”のとき計数中である。遊技台状態1のBit5は、“1”のとき遊技玉加算結果である、遊技台状態1のBit6〜Bit7は予備である。
図13は、遊技台状態1の各ビットについて、さらに詳しく説明した図である。図13に示すBit0は、名称が遊技許可/遊技禁止中であり、遊技を許可しているか、禁止しているかを示しており、“0”のとき遊技許可中、“1”のとき遊技禁止中である。Bit1は、名称が待機中/遊技中であり、ファン(遊技者)がプレー中(玉を発射している)か否かを示しており、“0”のとき待機中(ファンが球を発射してない状態)、“1”のとき遊技中(ファンが球を発射している状態)である。
Bit2は、名称が遊技玉無であり、遊技玉の有無(遊技玉無の検知)を示しているいる。“0”のとき遊技玉数有、“1”のとき遊技玉数無である。Bit3は、名称が遊技完了であり、玉の発射が停止している状態で、全ての発射した玉の行方が確定しているか否かを示している。つまり、遊技領域27内の浮遊玉が全て回収されたか否か示している。“0”のとき遊技未完了(全ての玉の行方が未確定の状態)、“1”のとき遊技完了(全ての玉の行方が確定している状態)である。なお、P台2は、玉の発射を停止してから15秒以上遊技の完了を確認出来なかった場合、タイムアウトし、遊技完了とする。
Bit4は、名称が計数中であり、遊技玉の計数中(計数ボタン押下中)か否かを示しており、“0”のとき計数中以外、“1”のとき計数中である。Bit5は、名称が遊技玉加算結果であり、遊技玉加算の処理結果を示しており、“0”のとき加算OK、“1”のとき加算NGである。
図11に戻って、遊技台状態2のBit0は、“1”のとき大当り中である。遊技台状態2のBit1は、“1”のとき特別図柄確率変動機能作動状態である。遊技台状態2のBit2は、“1”のとき特別図柄変動時間短縮機能作動状態である。遊技台状態2のBit3〜Bit7は予備である。
遊技台エラー状態とは、P台2で発生中のエラーコードであり、“0x00”のときにはエラー無であり、“0x01”−“0xFF”のときエラー発生中である。
図14は、遊技台状態2の各ビットについて、さらに詳しく説明した図である。図14に示すBit0は、名称が大当り中であり、大当り情報の1つの情報を示しており、大当り中“1”をセットする。Bit1は、名称が確変中であり、大当り情報の1つの情報を示しており、確変中“1”をセットする。Bit2は、名称が時短中であり、大当り情報の1つの情報を示しており、時短中“1”をセットする。
図11に戻って、不正検知情報とは、CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台2で検知した情報であり、不正検知状態1、不正検知状態2、不正検知情報1〜不正検知情報5の情報を含んでいる。
不正検知状態1のBit0は、“1”のとき賞球センサゴト検知の状態である。ここに、「ゴト」とは、パチンコやスロットマシンにおいて不正な方法で出玉を獲得する不正行為のことである。不正検知状態1のBit1は、“1”のとき戻り球センサゴト検知の状態である。不正検知状態1のBit2は、“1”のとき複合センサゴト検知の状態である。不正検知状態1のBit3は、“1”のとき不正加算検知の状態である。不正検知状態1のBit4は、“1”のとき不正アウト検知の状態である。不正検知状態1のBit5〜Bit7は予備である。
不正検知状態2のBit0は、“1”のとき扉開放の状態である。不正検知状態2のBit1は、“1”のとき遊技盤電波センサ検知の状態である。不正検知状態2のBit2は、“1”のとき遊技盤電波センサ断線検知の状態である。不正検知状態2のBit3は、“1”のとき不正入賞検知の状態である。不正検知状態2のBit4は、“1”のとき磁気センサ検知の状態である。不正検知状態2のBit5は、“1”のとき遊技枠電波センサ検知の状態である。不正検知状態2のBit6は、“1”のとき遊技枠電波センサ断線検知の状態である。不正検知状態1のBit7は予備である。
不正検知情報1は、賞球センサゴト検知(入賞不整合玉数)の情報を示すデータである(図66のS664参照)。不正検知情報2は、戻り球センサゴト検知(戻り賞不整合玉数)の情報を示すデータである。なお、戻り球とはファール玉のことである。不正検知情報3は、複合センサゴト検知(発射/OUT不整合玉数)の情報を示すデータである。つまり、発射玉数とアウト玉数(アウト口通過玉数)との不整合を検知したときの情報を示すデータである。不正検知情報4は、不正加算検知(不正加算玉数)の情報を示すデータである。不正検知情報5は、不正アウト検知(不正アウト口通過玉数)の情報を示すデータである。
遊技情報は、CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台2の情報であり、遊技情報数、種別情報1〜n、賞球情報1〜nを含んでいる。
遊技情報数は、種別情報・賞球情報の個数(n)であり、0〜255(可変長)である。種別情報1〜nは、遊技種別情報1〜nを示し、賞球情報1〜nは、遊技賞球情報1〜nを示している。
図15は、遊技情報のうち、種別情報について、さらに詳しく説明した図である。図15に示す種別情報は、Bit0からBit3までの名称がデータ種別であり、遊技情報のデータ種別を示しており、“0”のとき情報無、“1”のとき入賞口(普通入賞口)、「2」のとき大入賞口、「3」のとき始動入賞口、「4」のとき図柄停止回数である。Bit4からBit7までの名称はデータ番号であり、遊技情報のデータ種別毎のデータ番号を示しており、“0”のとき情報無、“1”〜“15”のときデータ番号である。
図16は、遊技情報のうち、賞球情報について、さらに詳しく説明した図である。図16に示す賞球情報は、Bit0からBit3までの名称が賞球玉数であり、遊技情報のデータ種別毎に入賞時の賞球玉数を示しており、“0”のとき情報無、“1”〜“15”のとき賞球玉数のデータである。Bit4からBit7までの名称は入賞個数であり、遊技情報のデータ種別毎に入賞個数(累計)を示しており、“0”のとき情報無、“1”〜“15”のとき入賞個数のデータである。
賞球玉数と入賞個数とを掛ける「賞球玉数×入賞個数」ことで、入賞により遊技玉数に加算する加算玉数が分かる。カードを保持していない状態で該加算玉数を受信した場合、CU3は遊技玉数の加算を行なわない。
次に、図17を参照して、CU3からP台2にカード挿入通知のコマンドが送信される。送信されるカード挿入通知のコマンドは、カード挿入時に、P台2に対して挿入されたカードのカードIDと挿入時刻を通知するものである。
このカード挿入通知の具体的データとしては、図17の下方に示されているように、通番、コマンド、カードID、カード挿入時刻のデータがある。通番とは、コマンドのシーケンス番号で、1から255(サイクリック)まで値である。CU3は、初期値を“1”として送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、通番をカウントアップしない。コマンドとは、カード挿入通知のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで“0x07”である。
カードIDとは、挿入されたカードのID情報である。カード挿入時刻は、カード挿入/排出口309(図1参照)にカードを挿入した時刻であり、年情報を2桁YY、月情報を2桁MM、日情報を2桁DD、時間情報を2桁hh、分情報を2桁mm、秒情報を2桁ssで表されるデータである。
次に、図18を参照して、P台2からCU3にカード挿入応答のレスポンスが送信される。送信されるカード挿入応答のレスポンスは、CU3に対して正常にカード挿入通知を受信したことを通知するものである。
このカード挿入応答の具体的データとしては、図18の下方に示されているように、通番、コマンドのデータがある。通番とは、コマンドのシーケンス番号で、1から255(サイクリック)まで値である。P台2は、送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、通番をカウントアップしない。コマンドとは、カード挿入応答のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで“0x17”である。
次に、図19を参照して、CU3からP台2にカード返却通知のコマンドが送信される。送信されるカード返却通知のコマンドは、P台2に対してカード返却を通知するものである。また、CU3は、「カード返却」ボタン押下時に同通知を送信する。
このカード返却通知の具体的データとしては、図19の下方に示されているように、通番、コマンドのデータがある。通番とは、コマンドのシーケンス番号で、1から255(サイクリック)まで値である。CU3は、初期値を“1”として送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、通番をカウントアップしない。コマンドとは、カード返却通知のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで“0x08”である。
次に、図20を参照して、P台2からCU3にカード返却応答のレスポンスが送信される。送信されるカード返却応答のレスポンスは、CU3に対してカード返却通知の応答を送信するものである。
このカード返却応答の具体的データとしては、図20の下方に示されているように、通番、コマンド、カードID、カード挿入時刻のデータがある。通番とは、コマンドのシーケンス番号で、1から255(サイクリック)まで値である。P台2は、送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、通番をカウントアップしない。コマンドとは、カード返却応答のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで“0x18”である。
カードIDとは、挿入中のカードのID情報である。カード挿入時刻は、カード挿入/排出口309(図1参照)にカードを挿入した時刻であり、年情報を2桁YY、月情報を2桁MM、日情報を2桁DD、時間情報を2桁hh、分情報を2桁mm、秒情報を2桁ssで表されるデータである。なお、CU3は、カード返却応答の際、コマンドに含まれるカードIDと現在挿入中のカードのIDとが一致しない場合や、コマンドに含まれるカード挿入時刻に問題がある場合、カード返却を行なわない、持玉のカードへの書込みを禁止するなどの処理を行なう。
次に、図21を参照して、CU3からP台2にリカバリ要求のコマンドが送信される。送信されるリカバリ要求のコマンドは、P台2に対してリカバリ情報を通知するものである。
このリカバリ要求の具体的データとしては、図21の下方に示されているように、通番、コマンド、前回最終送信通番、前回挿入中カードID、前回カード挿入時刻、加算玉数のデータがある。通番とは、コマンドのシーケンス番号で、1から255(サイクリック)まで値である。CU3は、初期値を“1”として送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、通番をカウントアップしない。コマンドとは、リカバリ要求のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで“0x03”である。
前回最終送信通番とは、前回接続時にP台2に対して最後に送信したコマンドの通番のデータであり、“0”のときはデータがない場合である。前回挿入中カードIDとは、前回接続時に挿入中だったカードのカードIDのデータであり、“0”のときは挿入中のカードがない場合である。
前回カード挿入時刻とは、前回接続時に挿入中だったカードの挿入時刻のデータであり、“0”のときは挿入中のカードがない場合である。このデータも、年情報を2桁YY、月情報を2桁MM、日情報を2桁DD、時間情報を2桁hh、分情報を2桁mm、秒情報を2桁ssで表されるデータである。加算玉数とは、遊技玉の加算玉数のデータであり、“0”のときは加算玉数のデータがない場合である。
図22は、P台2のリカバリ処理について詳しく説明するための図である。図22に示すP台2のリカバリ処理は、P台2がCU3より通知された「前回最終送信通番」の処理を実施していなかった場合、加算玉数を参照して遊技玉に対して加算を行なう。具体的に、加算玉数のデータが“0”で加算玉が無いとき、CU3は加算玉数のデータをP台2に送信せず、P台2はリカバリ処理を行なわない。逆に、加算玉数のデータが“1”〜“65535”で加算玉が有るとき、CU3は玉貸、持玉払出、貯玉払出による加算玉数のデータをP台2に送信し、P台2は現遊技玉に該加算玉数を加算するリカバリ処理を行なう。
次に、図23を参照して、P台2からCU3にリカバリ応答のレスポンスが送信される。送信されるリカバリ応答のレスポンスは、CU3に対してP台2で保持しているリカバリ情報を通知するものである。この「リカバリ情報」とは、CU3がリカバリ処理の実行に伴ってP台2に対してリカバリ要求のコマンドを送信したときにP台2がCU3へリカバリ応答として送信するためにバックアップ記憶しているデータのことである。P台2からCU3に返信されるリカバリ情報としては、図22に示すように、通番、コマンド、前回最終送信通番、前回挿入中カードID、前回カード挿入時刻、前回遊技台情報、前回遊技情報、最新遊技台情報、最新遊技情報を含んでいる。
通番とは、コマンドのシーケンス番号で、1から255(サイクリック)まで値である。P台2は、送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、通番をカウントアップしない。コマンドとは、リカバリ応答のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで“0x13”である。
前回最終送信通番とは、前回接続時にCU3に対して最後に送信した状態情報応答のレスポンスに含まれる通番のデータであり、“0”のときは保持している通番がない場合である。前回挿入中カードIDとは、前回接続時に挿入中だったカードのカードIDのデータであり、“0”のときは挿入中のカードがない場合である。
前回カード挿入時刻とは、前回接続時に挿入中だったカードの挿入時刻のデータであり、“0”のときは挿入中のカードがない場合である。このデータも、年情報を2桁YY、月情報を2桁MM、日情報を2桁DD、時間情報を2桁hh、分情報を2桁mm、秒情報を2桁ssで表されるデータである。加算玉数とは、遊技玉の加算玉数のデータであり、“0”のときは加算玉数のデータがない場合である。
前回遊技台情報とは、前回CU3に通知した遊技台情報であり、遊技玉数、バック玉数、発射玉数、アウト口通過玉数、および計数玉数の情報を含んでいる。「遊技玉数」は、前回CU3に通知した遊技玉数である。「バック玉数」は、前回CU3に通知したバック玉数である。「発射玉数」は、前回CU3に通知した発射玉数である。「アウト口通過玉数」は、前回CU3に通知したアウト口通過玉数である。「計数玉数」は、前回CU3に通知した計数玉数である。
前回遊技情報とは、前回CU3に通知した遊技情報であり、遊技情報数、種別情報1〜種別情報n、賞球情報1〜賞球情報nの情報を含んでいる。「遊技情報数」は、前回CU3に通知した遊技情報の個数(0〜n)である。「種別情報1」は、前回CU3に通知した遊技種別情報1である。「種別情報n」は、前回CU3に通知した遊技種別情報nである。「賞球情報1」は、前回CU3に通知した遊技賞球情報1である。「賞球情報n」は、前回CU3に通知した遊技賞球情報nである。
最新遊技台情報は、最新の遊技台情報であり、遊技玉数、バック玉数、発射玉数、アウト口通過玉数、および計数玉数の情報を含んでいる。なお、最新遊技台情報は、全ての情報がないとき“0”と設定する。「遊技玉数」は、現在のP台2で保持している遊技玉数である。「バック玉数」は、現在のP台2で保持しているバック玉数(ファール玉数)である。「発射玉数」は、現在のP台2で保持している発射玉数である。「アウト口通過玉数」は、現在のP台2で保持しているアウト口通過玉数である。「計数玉数」は、現在のP台2で保持している計数玉数である。
最新遊技情報とは、現在のP台2保持している遊技情報であり、遊技情報数、種別情報1〜種別情報n、賞球情報1〜賞球情報nの情報を含んでいる。「遊技情報数」は、現在のP台2で保持している遊技情報の個数(0〜n)である。「種別情報1」は、現在のP台2で保持している遊技種別情報1である。「種別情報n」は、現在のP台2で保持している遊技種別情報nである。「賞球情報1」は、現在のP台2で保持している遊技賞球情報1である。「賞球情報n」は、現在のP台2で保持している遊技賞球情報nである。
なお、図23中の注1)に示すように、リカバリ情報は、工場出荷時およびバックアップデータが不定の場合にはALL0をセットする。注2)に示すように、CU3は、P台2より通知された「前回最終送信通番」の処理を実施していなかった場合、前回遊技台情報と最新遊技台情報を使用してリカバリ処理を行なう。なお、「前回最終送信通番」の処理を実施している場合は、CU3は、最新遊技台情報のみ使用してリカバリ処理を行なう。
また、通信相手の不一致等(たとえばCUまたはP台の交換等)でリカバリ処理が実施できない場合、P台2の表示情報を元にPOSで手補正することが考えられる。たとえば、P台2の表示情報は、可変表示装置278の液晶表示画面を利用して表示することが考えられる。あるいは、P台2に対して、払出制御部171が制御する表示器をさらに設けておき、その表示器に対して手補正のための情報を表示することも考えられる。
次に、図24を参照して、CU3からP台2に通信開始要求のコマンドが送信される。送信される通信開始要求のコマンドは、P台2に対して通信開始を通知するものである。また、P台2は、リカバリ情報をクリアする。
この通信開始要求の具体的データとしては、図24の下方に示されているように、通番、コマンドのデータがある。通番とは、コマンドのシーケンス番号で、1から255(サイクリック)まで値である。CU3は、初期値を“1”として送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、通番をカウントアップしない。コマンドとは、通信開始要求のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで“0x04”である。
次に、図25を参照して、P台2からCU3に通信開始応答のレスポンスが送信される。送信される通信開始応答のレスポンスは、CU3に対して、正常に通信開始したことを通知するものである。
この通信開始応答の具体的データとしては、図25の下方に示されているように、通番、コマンドのデータがある。通番とは、コマンドのシーケンス番号で、1から255(サイクリック)まで値である。P台2は、送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、通番をカウントアップしない。コマンドとは、通信開始応答のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで“0x14”である。
次に、図26を参照して、CU3からP台2に通信終了要求のコマンドが送信される。送信される通信終了要求のコマンドは、P台2に対して通信終了を通知するものである。
この通信終了要求の具体的データとしては、図26の下方に示されているように、通番、コマンドのデータがある。通番とは、コマンドのシーケンス番号で、1から255(サイクリック)までの値である。CU3は、初期値を“1”として送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、通番をカウントアップしない。コマンドとは、通信終了要求のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで“0x05”である。
次に、図27を参照して、P台2からCU3に通信終了応答のレスポンスが送信される。送信される通信終了応答のレスポンスは、CU3に対して、正常に通信終了したことを通知するものである。また、CU3およびP台2は、該通知以降、通信を停止し再起動待ちとする。
この通信終了応答の具体的データとしては、図27の下方に示されているように、通番、コマンドのデータがある。通番とは、コマンドのシーケンス番号で、1から255(サイクリック)まで値である。P台2は、送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、通番をカウントアップしない。コマンドとは、通信終了応答のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで“0x15”である。
次に、図28を参照して、CU3からP台2に通信テスト要求のコマンドが送信される。送信される通信テスト要求のコマンドは、P台2に対してテストデータを通知するものである。なお、P台2に対して通知するテストデータは暗号化していない。
この通信テスト要求の具体的データとしては、図28の下方に示されているように、通番、コマンド、およびテストデータのデータがある。通番とは、コマンドのシーケンス番号で、1から255(サイクリック)まで値である。CU3は、初期値を“1”として送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、通番をカウントアップしない。コマンドとは、通信テスト要求のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで“0x0F”である。テストデータとは、P台2に対して通知するテスト用のデータで任意のデータである。
次に、図29を参照して、P台2からCU3に通信テスト応答のレスポンスが送信される。送信される通信テスト応答のレスポンスは、CU3に対してテストデータを通知するものである。なお、CU3に対して通知するテストデータも暗号化していない。
この通信テスト応答の具体的データとしては、図29の下方に示されているように、通番、コマンド、およびテストデータのデータがある。通番とは、コマンドのシーケンス番号で、1から255(サイクリック)まで値である。P台2は、送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、通番をカウントアップしない。コマンドとは、通信テスト応答のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで“0x1F”である。テストデータとは、CU3に対して通知するテスト用のデータで任意のデータである。
<CUとP台との通信における主なシーケンス>
次に、図30〜図46に基づいて、CU制御部323におけるCPUで実行される処理と、払出制御基板17に搭載されたCPUで実行される処理とを説明する。
まず、図30を参照して、CU3とP台2との間でのコマンドおよびレスポンスの送受信の態様を説明する。CU3(1次局)からP台2(2次局)に対してコマンドが送信され、P台2はそのコマンドに応答してレスポンスをCU3に返信する。CU3は、そのレスポンスを受信した後次のコマンドをP台2に送信し、P台2はそのコマンドに応答してレスポンスをCU3へ返信する。図30に示すように、CU3からP台2への最初のコマンドの送信から次のコマンドの送信までの期間が、200msすなわち0.2秒に制御される。またP台2からCU3へのレスポンスの送信を行なった後次のレスポンスの送信までの期間が200msすなわち0.2秒に制御される。
このように、CU3とP台2との間で200msの間隔でコマンドおよびレスポンスの双方が送信される。一方、P台2は、打球操作ハンドル25を操作することによって、1分間に100発のパチンコ玉が遊技領域27内に打込まれるから、打球発射時間間隔は、0.6秒である。その結果、玉を1発発射する間に複数のコマンドおよびレスポンスが送受信されることになる。
それゆえ、P台2からCU3へは、遊技玉数の変化量を通知するためのレスポンスが玉の発射時間間隔よりも短い間隔で次々と送信されることになる。その結果、P台2は、遊技玉数の変化量を細やかにCU3に対して通知可能となる。
なお、ここでは、コマンドおよびレスポンスの送信間隔を200msにしたが、送信間隔をこれよりも長い間隔としても、また、より短い間隔としてもよく、たとえば、その送信間隔をP台2の発射時間間隔と一致させることも考えられる。
また、コマンド、レスポンスの送信は、CU3を1次局としたポーリング方式とする。ただし、リカバリ要求/応答、通信開始要求/応答、通信終了要求/応答のコマンド、レスポンスは含まない。
次に、図31を参照して、CU3側で通信断が検知された場合の処理を説明する。CU3がP台2に対してコマンドを送信してから200ms間にレスポンスを受信できなかった場合には、再度同じコマンドをP台2に送信する。さらにその200ms後までの間にレスポンスを受信できなかった場合には、同じコマンドをP台2に送信するという2回目の再送を行なう。2回目の再送を行なってから200ms後までにP台2からレスポンスを受信できなかった場合には、CU3はこの段階で通信異常と判断して「通信断」とする。この通信異常は、CU3のコネクタとP台22のコネクタとが離脱している場合あるいは接続配線の断線さらにはP台2の電源断などの原因が考えられる。
CU3は、コマンドの再送時に通番のカウントアップを行なわない。
次に図32を参照して、P台2側で通信断を検知した場合の処理を説明する。CU3からP台2へコマンドが送信され、P台2ではそのコマンドに応答してレスポンスをCU3に返信する。その後CU3からのコマンドがP台2に送信されてこない状態が1秒後間継続した場合には、P台2は、通信断と判断し、発射モータ18の駆動を停止させて遊技を停止する。この通信断の発生原因も、図31で説明したものと同様に、CU3のコネクタとP台2のコネクタとの離脱、接続配線の断線、あるいはCU3の電源断などが考えられる。
なお、P台2側で通信断を検知するコマンド、レスポンスには、リカバリ要求/応答、通信開始要求/応答、通信終了要求/応答のコマンド、レスポンスを含まない。
次に図33を参照して、電源投入時の接続シーケンスの処理を説明する。この図33の接続シーケンスの処理は、CU3とP台2との通信が正常に終了した後の通信再開時に実行される処理である。具体的には、カードが挿入されていない待機中において、CU3の電源をOFFにした後の通信再開時に実行される。典型例は、遊技場において1日の営業が終了して電源を立下げ、翌日営業開始時に電源を立上げた場合である。
まず、電源を投入する。電源投入時においては、P台2では発射モータ18を停止させて遊技を停止させてから通信を開始する。その後、認証シーケンスが開始され、P台2からCU3に対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3は、受信したメインチップIDと払出チップIDとにより特定されるP台2に対して、認証要求のデータをP台2へ送信する。認証要求を受信したP台2は、認証応答をCU3へ返信する。
認証シーケンス後、CU3は、リカバリ要求をP台2へ送信する。つまり、CU3は、P台2に対してリカバリデータを送信する。このリカバリデータとしては、前回最終送信通番、前回挿入中カードID、前回カード挿入時刻、および加算玉数が含まれている。正確には、図21に示した各種データであり、以降のフローチャートでCU3からP台2に対して送信する「リカバリデータ」と言えば、正確には図21に示した各種データのことである。
それを受けたP台2では、受信したリカバリデータに基づいてリカバリ処理を実行し、P台2内部(具体的には払出制御基板17)でバックアップしているリカバリデータをレスポンスとしてCU3へ返信する(リカバリ応答)。
このリカバリデータとしては、前回最終送信通番、前回挿入中カードID、前回カード挿入時刻、前回遊技台情報、前回遊技情報、最新遊技台情報、最新遊技情報が含まれている。正確には、図23に示した各種データであり、以降のフローチャートでP台2からCU3に対して送信する「リカバリデータ」と言えば、正確には図23に示した各種データのことである。
このリカバリ応答を受信したCU3はその時点からリカバリ処理を開始する。このリカバリ処理とは、CU3とP台2との間での互いのデータの整合性を回復するための処理であり、電源起動時に実行されるばかりでなく、トラブルが発生し復旧したときにも、実行される。
CU3は、リカバリ要求などのコマンドを送信する度に通番をカウントアップする。ただし、コマンドの再送時の際にはカウントアップしない。P台2は、前回受信した通番と同じ通番のコマンドを受信した場合には、通信不良が発生してCU3がコマンドを再送したと判断する。CU3はコマンドの送信時に通番をバックアップする。P台2は、受信したコマンドに対応するレスポンスを送信する度に通番をカウントアップする。ただし、レスポンスの再送時の際にはカウントアップしない。CU3は、前回受信した通番と同じ通番のレスポンスを受信した場合には、通信不良が発生してP台2がレスポンスを再送したと判断する。P台2はレスポンスの送信時に通番をバックアップする。
CU3は、認証シーケンスが終了した後、通番を「n」としてリカバリ要求のコマンドをP台2に送信する。P台2は、通番をカウントアップして「n+1」としてリカバリ応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、CU3は、通番をカウントアップして「n+2」として、通信開始要求(リカバリクリアON)のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、リカバリデータをクリアする。そして、P台2は、通番をカウントアップして「n+3」として、通信開始応答のレスポンスをCU3へ返信する。CU3では、それを受けて、リカバリデータをクリアする。これ以降、CU3とP台2との間で、状態情報要求のコマンドと状態情報応答のレスポンスとの送受信が行なわれる。
CU3は、通番=n+4の状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、遊技玉数、加算玉数、減算玉数、計数玉数、図柄停止回数、入賞個数、および遊技台状態のデータをバックアップする。また、P台2は、遊技玉数、加算玉数、減算玉数、計数玉数、図柄停止回数、および入賞個数の各カウンタの値を0クリアする。そして、P台2は、通番=n+5の状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
そのレスポンスを受けたCU3は、その状態情報応答に基づき、遊技玉数、加算玉数、減算玉数、計数玉数、図柄停止回数、各入賞個数、および遊技台状態のデータをバックアップする。なお、加算玉数の内訳は、「賞球玉数×入賞個数」と「バック玉数」とである。減算玉数の内訳は、「発射玉数」である。
その後、CU3は、通番=n+6の状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、通番=n+7の状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。P台2は、状態情報応答のレスポンスを送信する毎に前述のデータをバックアップし、前述のカウンタをクリアする。また、CU3は、状態情報応答のレスポンスを受信する毎に前述のデータをバックアップする。
図34を参照して、カードが挿入されたときのCU3とP台2との処理を説明する。まず、CU3は、カード挿入前、通番=n、カード挿入状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、通番=n+1、遊技禁止を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、CU3では、カードが挿入されると、カードリーダライタにカードを取込む指令信号を出力するとともに、取込んだカードに記録されている情報をカードリーダライタが読取って、その読取り情報を受信する等の、カード挿入時処理が実行される。
CU3は、カードの挿入が行なわれた後の所定期間、カード情報問合せ中の状態になる。これは、挿入されたカードの適否や当該遊技場で登録されている会員カードであるか否か、あるいは持玉、貯玉やカード残高等をたとえば上位のサーバ801(図63参照)に問合せて認証している最中であることを表示器312に表示するとともにP台2側の表示器54に表示させる処理を実行している最中であることを意味している。
CU3は、表示器312に挿入されたカードの問合せ中であることを表示している間、挿入されたカードを認証していないので、通番=n+2、カード挿入状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、通番=n+3、遊技禁止を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。なお、P台2側の表示器54は、CU3の表示制御部350により表示制御が行なわれ、カードの問合せ中である旨の表示がなされる。
その後、CU3は、挿入されたカードが認証されると、通番=n+4、カードID、カード挿入時刻を含むカード挿入通知のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、受信したカードID、カード挿入時刻のデータをバックアップするとともに、通番=n+5を含むカード挿入応答のレスポンスをCU3に返信する。
CU3は、それを受けて、通番=n+6、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信することで、カード挿入中である状態をP台2に対して通知する。P台2は、カード挿入中である状態の通知を受けて遊技を許可し、通番=n+7、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
カード挿入中、CU3は、通番=n+8、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、通番=n+9、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
次に、図35を参照して、挿入されているカードへ入金するときの処理を説明する。挿入されているカードは、予めCUにストックされている一般0円0玉カード(残高0円、持玉0玉の一般カード)である。なお、本実施の形態では、予めCUにストックされる記録媒体の一例としてカードを示すが、カードに代えてICコインを用いてもよい。
まず、CU3は、入金操作前、通番=n、カード挿入状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信している。P台2では、それを受けて、通番=n+1、遊技禁止を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信している。
遊技者は、紙幣挿入口302に紙幣を挿入して入金操作を行なう。CU3は、入金操作されると、予めストックされているカードに対してカードリーダライタで入金した金額を書込むとともに、金額を書込んだカードに記録されている情報をカードリーダライタが読取る等の処理が実行される。
CU3は、入金操作されると、通番=n+2、カードID、カード挿入時刻を含むカード挿入通知のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、受信したカードID、カード挿入時刻のデータをバックアップするとともに、通番=n+3を含むカード挿入応答のレスポンスをCU3に返信する。
CU3は、それを受けて、通番=n+4、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信することで、カード挿入中である状態をP台2に対して通知する。P台2は、カード挿入中である状態の通知を受けて遊技を許可し、通番=n+5、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。これにより、遊技が許可された状態となる。この後、カードの残高を用いて遊技玉を確保することによって、弾発遊技が可能とされる。
カード挿入中、CU3は、通番=n+6、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、通番=n+7、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
次に、図36を参照して、挿入されたカードのプリペイド残高から遊技玉を貸出すときの処理を説明する。つまり、挿入されたカードに記録されているプリペイド残高を消費するときの処理を説明する。この図36の処理では、現在の遊技玉数が「50」玉となっている。まず、CU3は、通番=n、遊技玉加算要求=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=50を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、遊技者が1回「貸出」ボタンを押下する貸出操作(玉貸操作)を行なうことにより、CU3は、500円分すなわち125玉の貸出を行なう。CU3は、玉貸ボタン(貸出ボタン)321が押下操作された場合、500円分のプリペイド消費を確定させるとともに、遊技玉数=50(更新前遊技玉数)+125(加算玉数)=175のデータをバックアップする。このように、残高消費は、貸出操作が行なわれた段階でCU3側単独で確定する。その後、CU3は加算表示中となる。この加算表示中では、残高から125玉分引落して遊技玉に加算している最中であることを表示器54に表示させる。
次に、CU3は、通番=n+2、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、遊技玉数=50(現在の遊技玉数)+125(加算玉数)=175に遊技玉数を更新し、通番=n+3、加算玉数=175、遊技玉加算結果=OKを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、CU3は、通番=n+4、遊技玉加算要求=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、通番=n+5、加算玉数=175を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
次に、図37を参照して、持玉払出、貯玉払出をして再プレイする処理を説明する。この図37では、当初の遊技玉数が「50」玉の状態となっている。この図37における再プレイの処理は、図36で示した残高の消費のときの処理と類似している。まず、CU3は、通番=n、遊技玉加算要求=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=50を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、持玉または貯玉が存在する状態で、遊技者が再プレイボタン319を押下すると、CU3は、持玉または貯玉からの125玉分の消費を確定させ、遊技玉数を更新し、遊技玉数=50(更新前遊技玉数)+125(加算玉数)=175のデータをバックアップする。このように、持玉または貯玉の消費は、再プレイボタン319を押下する操作がなされた段階でCU3側単独で確定する。なお、持玉と貯玉との双方が存在する場合には、持玉消費が優先される。
この持玉を優先して消費する制御に代えて、貯玉再プレイボタンと持玉再プレイボタンとを設け、遊技者が選択して操作することにより、貯玉消費または持玉消費のいづれかを選べるようにしてもよい。すなわち、再プレイボタンは、貯玉(貯メダル)から遊技玉(遊技点)を得るための貯玉(貯メダル)再プレイボタンと、持玉(持点)から遊技玉(遊技点)を得るための持玉(持点)再プレイボタンとの2つで構成してもよい。
その後、CU3は遊技玉の加算表示中にするとともに、通番=n+2、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、遊技玉数=50(現在の遊技玉数)+125(加算玉数)=175に遊技玉数を更新し、通番=n+3、加算玉数=175、遊技玉加算結果=OKを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
なお、CU3は、持玉または貯玉から125玉分引落して遊技玉に加算している最中であることを表示器54に表示させることによって、遊技玉の加算表示中であることを示す。
その後、CU3は、通番=n+4、遊技玉加算要求=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、通番=n+5、加算玉数=175を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
次に、図38を参照して、遊技玉の一部を計数して減算する処理を説明する。この図38では、挿入された記録媒体(会員用カードまたはビジターカード)により特定される持玉数が「0」玉であり、当初の遊技玉数が「800」玉の状態となっている。まず、CU3は、通番=n、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=800、計数玉数=0、計数中=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、遊技者が、計数ボタン28を1回押下し、遊技玉を持玉に変換する操作を行なう。この1回押下は、1秒未満の短押下のことであり、後述の図39で説明する1秒以上の長押下とは異なる。計数ボタン28が押下されるとP台2の払出制御部171においてその押下時間を計測し、1秒未満の短押下かまたは1秒以上の長押下かを判別する。図38の「「計数」ボタン1回押下」は、払出制御部171が1秒未満の短押下と判別したときを示しており、その場合には、遊技玉数のうち100玉が計数され計数玉としてカウントされる。当初の遊技玉数が「800」玉の場合、計数ボタン28を1回短押下することで、遊技玉数が「700」玉、計数玉が「100」玉となる。
なお、計数ボタン28を1回短押下する操作において、計数ボタン28を短押下している時間で、計数玉として計数する玉数を変化させてもよい。たとえば、計数ボタン28を短押下している時間が0.5秒未満の短押下の場合、計数玉として計数する玉数を100玉とする。また、計数ボタン28を短押下している時間が0.5秒以上の短押下の場合は、計数玉として計数する玉数を400玉とする。また、計数ボタン28を押下している時間が0.5秒以上の短押下の場合、遊技玉の残数の全てを計数玉として計数してもよい。
計数ボタン28を1回短押下する操作がなされた直後に、CU3は、通番=n+2、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。
それを受けて、P台2は、遊技玉数=700、計数玉数=100の状態をCU3に通知するために、通番=n+3、遊技玉数=700、計数玉数=100、計数中=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、計数玉数(100玉)を持玉数(0玉)に加算して持玉数=100に更新し、遊技玉数=800(更新前遊技玉数)−100(計数玉数)=700のデータをバックアップする。
さらに、CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、100個の遊技玉を計数する表示を開始させる。すなわち、CU制御部323は、表示制御部350に対して計数表示の指令を送信する。表示制御部350は、その指令を受けてP台2側の表示器54を表示制御する。その結果、表示器54には、遊技玉が計数されてその数が減少する一方で、持玉が増加する画像表示が行なわれる。この場合、遊技玉が一発ずつ、各台計数器に案内されて計数されていくような演出表示を行なうことが考えられる。この演出表示の他の例としては、遊技玉数のデータが持玉数のデータに経時的に変換されていく表示であってもよい。たとえば、遊技玉数のデータと持玉数のデータとを棒グラフで示し、遊技玉数の棒グラフを減少させつつ持玉数の棒グラフを増加させたり、遊技玉数の棒グラフの一部を持玉数の棒グラフに移動させる表示を繰り返したり、種々の演出表示が考えられる。
さらに、遊技者が、計数ボタン28を1回短押下し、遊技玉を持玉に変換する操作を行なう。計数ボタン28を1回短押下することで、遊技玉数のうち100玉が計数され計数玉としてカウントされる。現在の遊技玉数が「700」玉の場合、計数ボタン28を1回短押下することで、遊技玉数が「600」玉、計数玉が「100」玉となる。
計数ボタン28を1回短押下する操作がなされた直後に、CU3は、通番=n+4、計数玉受領=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。なお、計数玉受領=ONとなるのは、前回の状態情報応答のレスポンスに応答して、計数玉の受領をP台2に通知するためである。
それを受けて、P台2は、遊技玉数=600、計数玉数=100の状態をCU3に通知するために、通番=n+5、遊技玉数=600、計数玉数=100、計数中=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、計数玉数(100玉)を持玉数(100玉)に加算して持玉数=200に更新し、遊技玉数=700(更新前遊技玉数)−100(計数玉数)=600のデータをバックアップする。
さらに、CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、100個の遊技玉を計数する表示を開始させる。なお、先の100個分の計数表示が終了する前にさらに100個の計数を示す状態情報応答が受信されていた場合には、先の遊技玉100個分の計数表示に連続させて、今回の状態情報応答に基づいた100個分の計数表示を行なう。
その後、CU3は、通番=n+6、計数玉受領=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。なお、計数玉受領=ONとなるのは、前回の状態情報応答のレスポンスに応答して、計数玉の受領をP台2に通知するためである。それを受けて、P台2は、通番=n+7、遊技玉数=600、計数玉数=0、計数中=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
ここで、計数ボタン28を1回短押下することで、遊技玉数のうち100玉が計数され計数玉としてカウントされる場合について説明したが、計数ボタン28を1回短押下することで計数される計数玉は100玉に限定されるものではない。たとえば、計数ボタン28を1回短押下することで、遊技玉数のうち200玉、または300玉などが計数され計数玉としてカウントされる構成でもよい。
次に、図39を参照して、遊技玉の全部を計数して減算する処理を説明する。この図39では、挿入された記録媒体(会員用カード等)により特定される持玉数が「0」玉であり、当初の遊技玉数が「200」玉の状態となっている。まず、CU3は、通番=n、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=200、計数玉数=0、計数中=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、遊技者が、計数ボタン28を長押下(ボタンを1秒以上押下し続ける操作)し、遊技玉を持玉に変換する操作を行なう。図39の「「計数」ボタン長押下」は、払出制御部171が1秒以上の長押下と判別したときを示しており、その場合には、1回のコマンド/レスポンスの期間(200ms)に遊技玉数のうち100玉が計数され計数玉としてカウントされる。当初の遊技玉数が「200」玉の場合、1回のコマンド/レスポンスの期間に、遊技玉数が「100」玉、計数玉が「100」玉となる。
計数ボタン28を長押下する操作がなされた直後に、CU3は、通番=n+2、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。
それを受けて、P台2は、遊技玉数=100、計数玉数=100の状態をCU3に通知するために、通番=n+3、遊技玉数=100、計数玉数=100、計数中=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、計数玉数(100玉)を持玉数(0玉)に加算して持玉数=100に更新し、遊技玉数=200(更新前遊技玉数)−100(計数玉数)=100のデータをバックアップする。
さらに、CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、100個の遊技玉を計数する表示を開始させる。
その後、CU3は、通番=n+4、計数玉受領=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。なお、計数玉受領=ONとなるのは、前回の状態情報応答のレスポンスに応答して、計数玉の受領をP台2に通知するためである。
計数ボタン28を長押下中のP台2は、遊技玉数=0、計数玉数=100の状態をCU3に通知するために、通番=n+5、遊技玉数=0、計数玉数=100、計数中=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、計数玉数(100玉)を持玉数(100玉)に加算して持玉数=200に更新し、遊技玉数=100(更新前遊技玉数)−100(計数玉数)=0のデータをバックアップする。
また、CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、先の100個の遊技玉を計数する表示に連続して、さらに100個の遊技玉を計数する表示を行なう。
さらに、CU3は、通番=n+6、計数玉受領=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。なお、計数玉受領=ONとなるのは、前回の状態情報応答のレスポンスに応答して、計数玉の受領をP台2に通知するためである。
それを受けて、P台2は、遊技玉数=0、計数玉数=0の状態をCU3に通知するために、通番=n+7、遊技玉数=0、計数玉数=0、計数中=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、計数玉数(0玉)を持玉数(200玉)に加算して持玉数=200に更新し、遊技玉数=0(更新前遊技玉数)−0(計数玉数)=0のデータをバックアップする。
計数表示が進行すると、やがて、表示器54での表示上の遊技玉数も0になる。遊技者は、遊技玉数が0玉になったことを確認して、計数ボタン28を離す。計数ボタン28を離すことで、遊技玉を持玉に変換する操作が終了する。
その後、CU3は、通番=n+8、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。なお、計数玉受領=OFFとなるのは、前回の状態情報応答のレスポンスで受信した計数玉数が0玉で、計数玉の受領をP台2に通知する必要がないためである。それを受けて、P台2は、通番=n+9、遊技玉数=0、計数玉数=0、計数中=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
ここで、計数ボタン28を長押下することで、1回のコマンド/レスポンスの期間(200ms)に、遊技玉数のうち100玉が計数され計数玉としてカウントされる場合について説明したが、1回のコマンド/レスポンスの期間(200ms)に計数される計数玉は100玉に限定されるものではない。たとえば、計数ボタン28を長押下することで、1回のコマンド/レスポンスの期間(200ms)に計数される計数玉が200玉、300玉などであってもよい。
また、現在の遊技玉数にかかわらず、計数ボタン28を長押下する操作を5秒程度(25回のコマンド/レスポンスの期間)行なうことで、遊技玉の全部を計数する構成でもよい。なお、計数ボタン28を長押下する操作時間により計数処理する遊技玉数を変更してもよい。つまり、現在の遊技玉数が多いときには、1回のコマンド/レスポンスの期間(200ms)に計数される計数玉を多くし、現在の遊技玉数が少ないときには、1回のコマンド/レスポンスの期間(200ms)に計数される計数玉を少なくする。具体的に、現在の遊技玉数が10000玉のとき、1回のコマンド/レスポンスの期間(200ms)に計数される計数玉を400玉にし、現在の遊技玉数が1000玉のとき、1回のコマンド/レスポンスの期間(200ms)に計数される計数玉を40玉にする。
次に、図40を参照して、会員カード・一般残高有カード・一般持玉有カードの返却処理を説明する。この図40では、挿入された記録媒体(会員用カード等)により特定される持玉数が「0」玉であり、当初の遊技玉数が「200」玉の状態となっている。まず、CU3は、通番=n、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=200、計数玉数=0、計数中=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、遊技者が、計数ボタン28を長押下(ボタンを1秒以上押続ける操作)し、遊技玉を持玉に変換する操作を行なう。計数ボタン28を長押下することで、1回のコマンド/レスポンスの期間(200ms)に遊技玉数のうち100玉が計数され計数玉としてカウントされる。当初の遊技玉数が「200」玉の場合、1回のコマンド/レスポンスの期間に、遊技玉数が「100」玉、計数玉が「100」玉となる。
ただし、表示器54にて行なう計数表示では瞬時に遊技玉数と計数玉数とをそのような数に変更するのではなく、あくまでも、遊技玉が徐々に計数されて減少し、これと連動して持玉が徐々に増加するような演出が行なわれる。このため、計数表示が終了するまでは、表示器54での表示上の遊技単数および持点数と、CU側およびP台側のメモリ上の遊技玉数および持点数とは一致しない。
しかしながら、このような制御に代えて、表示上の持点の計数状況(変換状況)と実際のデータの変換処理とが同期するようにしてもよい。この場合、データの計数処理(変換処理)は即座に完了させることが可能であるため、これと同期する計数表示(変換表示)もまた直ぐに終わってしまうことになる。これでは、データの計数が行なわれたことを遊技者に十分に通知することができないおそれがある。そこで、計数表示をしつつ、その途中から「計数が終了しました」という表示に切り換えててもよい。また、その場合、「計数が終了しました」という表示が開始された段階からカードの返却操作を有効化してもよい。
計数ボタン28を長押下する操作がなされた直後に、CU3は、通番=n+2、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。
それを受けて、P台2は、遊技玉数=100、計数玉数=100の状態をCU3に通知するために、通番=n+3、遊技玉数=100、計数玉数=100、計数中=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、計数玉数(100玉)を持玉数(0玉)に加算して持玉数=100に更新し、遊技玉数=200(更新前遊技玉数)−100(計数玉数)=100のデータをバックアップする。
また、CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、先の100個の遊技玉を計数する表示に連続して、さらに100個の遊技玉を計数する表示を行なう。
その後、CU3は、通番=n+4、計数玉受領=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。なお、計数玉受領=ONとなるのは、前回の状態情報応答のレスポンスに応答して、計数玉の受領をP台2に通知するためである。
計数ボタン28を長押下中のP台2は、遊技玉数=0、計数玉数=100の状態をCU3に通知するために、通番=n+5、遊技玉数=0、計数玉数=100、計数中=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、計数玉数(100玉)を持玉数(100玉)に加算して持玉数=200に更新し、遊技玉数=100(更新前遊技玉数)−100(計数玉数)=0のデータをバックアップする。
また、CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、先の100個の遊技玉を計数する表示に連続して、さらに100個の遊技玉を計数する表示を行なう。
計数表示が進行すると、やがて、表示器54での表示上の遊技玉数も0になる。遊技者は、遊技玉数が0玉になったことを確認して、計数ボタン28を離す。計数ボタン28を離すことで、遊技玉を持玉に変換する操作が終了する。
その後、遊技者は、返却ボタン322を押下する操作を行なう。CU3は、遊技者が返却ボタン322を押下する操作を行なうことで、通番=n+6を含むカード返却通知のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+7、払出制御基板17に保持してあるカードIDおよびカード挿入時刻を含むカード返却応答のレスポンスをCU3に返信する。
それを受けて、CU3は、返信されてきたカードIDおよびカード挿入時刻と、カード挿入時にバックアップ記憶しておいたカードIDおよびカード挿入時刻とを比較し、両者が一致しているか否か判定する。一致することを条件に、カード挿入/排出口309に挿入してあったカードを遊技者に返却する。一致しない場合には、エラー判定し、エラー処理を実行する。このエラー処理としては、たとえば、返却操作に応じたカードの返却を禁止する制御を行なってカードをCU3内部に保持したり、あるいは、持玉のカードへの書込み処理を禁止したりする。さらには、異常報知ランプ等によるエラーの報知や、上位サーバ801への異常発生の通知等を行なう。
その後、CU3は、通番=n+8、カード挿入状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2は、カード挿入状態=OFFを含む状態情報応答を受信したとき、払出制御基板17に保持してあるカードIDおよびカード挿入時刻のデータをクリアする。それを受けて、P台2は、通番=n+9、遊技玉数=0、計数玉数=0、計数中=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
次に、図41を参照して、会員カード・一般残高有カード・一般持玉有カードを返却するときに計数操作を促す処理を説明する。この図41では、挿入された記録媒体(会員用カード等)により特定される持玉数が「0」玉であり、当初の遊技玉数が「200」玉の状態となっている。まず、CU3は、通番=n、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=200、計数玉数=0、計数中=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、遊技者は、返却ボタン322を押下する操作を行なう。しかし、CU3は、保持している遊技玉数が200玉で0玉でないため、カード返却の操作を禁止し、遊技者に計数操作を促すために、表示器54に「遊技玉が残っています。計数操作を行なってください。」などの情報を表示する。このように、計数操作を促す表示が行なわれることによって、カードの返却操作ができない理由を遊技者に察知させることができる。CU3は、通番=n+2、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+3、遊技玉数=200、計数玉数=0、計数中=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、遊技者が、計数ボタン28を長押下(ボタンを1秒以上押続ける操作)し、遊技玉を持玉に変換する操作を行なう。計数ボタン28を長押下することで、1回のコマンド/レスポンスの期間(200ms)に遊技玉数のうち100玉が計数され計数玉としてカウントされる。当初の遊技玉数が「200」玉の場合、1回のコマンド/レスポンスの期間に、遊技玉数が「100」玉、計数玉が「100」玉となる。
計数ボタン28を長押下する操作がなされた直後に、CU3は、通番=n+4、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。
それを受けて、P台2は、遊技玉数=100、計数玉数=100の状態をCU3に通知するために、通番=n+5、遊技玉数=100、計数玉数=100、計数中=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、計数玉数(100玉)を持玉数(0玉)に加算して持玉数=100に更新し、遊技玉数=200(更新前遊技玉数)−100(計数玉数)=100のデータをバックアップする。
さらに、CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、100個の遊技玉を計数する表示を開始させる。
その後、CU3は、通番=n+6、計数玉受領=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。なお、計数玉受領=ONとなるのは、前回の状態情報応答のレスポンスに応答して、計数玉の受領をP台2に通知するためである。
計数ボタン28を長押下中のP台2は、遊技玉数=0、計数玉数=100の状態をCU3に通知するために、通番=n+7、遊技玉数=0、計数玉数=100、計数中=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、計数玉数(100玉)を持玉数(100玉)に加算して持玉数=200に更新し、遊技玉数=100(更新前遊技玉数)−100(計数玉数)=0のデータをバックアップする。
また、CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、先の100個の遊技玉を計数する表示に連続して、さらに100個の遊技玉を計数する表示を行なう。
計数表示が進行すると、やがて、表示器54での表示上の遊技玉数も0になる。遊技者は、遊技玉数が0玉になったことを確認して、計数ボタン28を離す。計数ボタン28を離すことで、遊技玉を持玉に変換する操作が終了する。
その後、遊技者は、返却ボタン322を押下する操作を行なう。CU3は、遊技者が返却ボタン322を押下する操作を行なうことで、通番=n+8を含むカード返却通知のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+9、払出制御基板17に保持してあるカードIDおよびカード挿入時刻を含むカード返却応答のレスポンスをCU3に返信する。
それを受けて、CU3は、返信されてきたカードIDおよびカード挿入時刻と、カード挿入時にバックアップ記憶しておいたカードIDおよびカード挿入時刻とを比較し、両者が一致しているか否か判定する。一致することを条件に、カード挿入/排出口309に挿入してあったカードを遊技者に返却する。一致しない場合には、エラー判定し、エラー処理を実行する。このエラー処理としては、たとえば、返却操作に応じたカードの返却を禁止する制御を行なってカードをCU3内部に保持したり、あるいは、持玉のカードへの書込み処理を禁止したりする。さらには、異常報知ランプ等によるエラーの報知や、上位サーバ801への異常発生の通知等を行なう。
その後、CU3は、通番=n+10、カード挿入状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2は、カード挿入状態=OFFを含む状態情報応答を受信したとき、払出制御基板17に保持してあるカードIDおよびカード挿入時刻のデータをクリアする。それを受けて、P台2は、通番=n+11、遊技玉数=0、計数玉数=0、計数中=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
このように、本実施の形態によれば、遊技により得られた遊技玉を遊技者の操作によって持玉に変換する表示を経て、ようやく、カードの返却操作が可能となる。このため、遊技により得られた玉を各台計数器にて計数してから計数結果をカードによって特定可能にする従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技玉というデータを用いた新たな遊技システムを提供できる。しかも、全遊技玉の変換表示が終了しないと、カードの返却操作が有効にならないため、遊技玉が残っている状態で誤って遊技機を後にして立ち去ってしまう可能性のないシステムであると遊技者に思わせることができ、遊技者に安心感を与えられる。
また、遊技玉が計数されていく様子は、遊技機側の表示器54で表示されるために、遊技機に正対して座っている遊技者が計数の様子を見易くなる。さらに、上記のとおり、遊技機側の表示器54を表示制御する表示制御部350は、CU側に設けているため、遊技機側の表示制御負担を軽減できる。
次に、図42を参照して、残高0円、持玉0玉になった一般カードを自動回収する処理を説明する。この図42では、挿入された記録媒体(会員用カード等)により特定される残高が「0」円、持玉数が「0」玉であり、当初の遊技玉数が「50」玉の状態となっている。まず、CU3は、通番=n、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、遊技台情報をCU3に通知するため、通番=n+1、遊技玉無=OFF、遊技完了=OFF、遊技玉数=20、加算玉数=0、減算玉数=30を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、P台2からの通知を受けて、遊技玉数=20、加算玉数累計=+0、減算玉数累計=+30のデータをバックアップする。
その後、P台2は、遊技者が遊技を行なうことで遊技玉が減少して0玉となったことを検知(遊技玉数=0)する。
CU3は、通番=n+2、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+3、遊技玉無=ON、遊技完了=OFF、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=20を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、P台2からの通知を受けて、遊技玉数=0、加算玉数累計=+0、減算玉数累計=+20のデータをバックアップする。
その後、P台2は、遊技玉数が0玉となり、遊技領域27内の浮遊玉(遊技中球数)がなくなるのを待って遊技完了したことを検知する。なお、浮遊玉(遊技中球数)がなくなることにより「遊技完了ON」の状態情報応答がP台2から送信されてきたときに、CU3が表示器54にたとえば「遊技を終了しますか?」のメッセージ表示を行ない、「YES」の表示を遊技者がタッチ操作することにより一般カードを回収するようにしてもよい。
CU3は、通番=n+4、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+5、遊技玉無=ON、遊技完了=ON、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、CU3は、通番=n+6を含むカード返却通知のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+7、払出制御基板17に保持してあるカードIDおよびカード挿入時刻を含むカード返却応答のレスポンスをCU3に返信する。
それを受けて、CU3は、返信されてきたカードIDおよびカード挿入時刻と、カード挿入時にバックアップ記憶しておいたカードIDおよびカード挿入時刻とを比較し、両者が一致しているか否か判定する。一致することを条件に、曾遊されている一般カードを回収する。一致しない場合には、エラー判定し、エラー処理を実行する。このエラー処理としては、たとえば、返却操作に応じたカードの返却を禁止する制御を行なってカードをCU3内部に保持したり、あるいは、持玉のカードへの書込み処理を禁止したりする。さらには、異常報知ランプ等によるエラーの報知や、上位サーバ801への異常発生の通知等を行なう。
その後、CU3は、通番=n+8、カード挿入状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2は、カード挿入状態=OFFを含む状態情報応答を受信したとき、払出制御基板17に保持してあるカードIDおよびカード挿入時刻のデータをクリアする。それを受けて、P台2は、通番=n+9、遊技玉無=ON、遊技完了=ON、遊技玉数=0、加算玉数=0、減算玉数=0を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
次に、図43を参照して、遊技中の大当りの処理を説明する。この図43では、挿入された記録媒体(会員用カード等)により特定される持玉数「500」玉を、全て遊技玉に変換して、当初の遊技玉数が「500」玉の状態となっているものとする。
まず、CU3は、通番=n、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、遊技台情報をCU3に通知するため、通番=n+1、大当中=OFF、遊技玉数=490、加算玉数=3、減算玉数=13を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、P台2からの通知を受けて、遊技玉数=490、加算玉数累計=+3、減算玉数累計=+13のデータをバックアップする。
その後、CU3は、通番=n+2、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+3、大当中=OFF、遊技玉数=480、加算玉数=0、減算玉数=10を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、図示していないが、P台2からの通知を受けて、遊技玉数=480、加算玉数累計=+0、減算玉数累計=+10のデータをバックアップする。
その後、P台2で大当りが発生する。CU3は、大当り発生後、通番=n+4、カード挿入状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+5、大当中=ON、遊技玉数=580、加算玉数=120、減算玉数=20を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、P台2からの通知を受けて、遊技玉数=580、加算玉数累計=+120、減算玉数累計=+20、大当り回数=+1のデータをバックアップする。なお、現在の加算玉数累計=123、現在の減算玉数累計=43となる。
その後、遊技者が、計数ボタン28を1回短押下し、遊技玉を持玉に変換する操作を行なう。計数ボタン28を1回短押下することで、遊技玉数のうち100玉が計数され計数玉としてカウントされる。現在の遊技玉数が「580」玉の場合、計数ボタン28を1回短押下することで、遊技玉数が「480」玉、計数玉が「100」玉となる。
計数ボタン28を1回短押下する操作がなされた直後に、CU3は、通番=n+6、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。
それを受けて、P台2は、遊技玉数=480、計数玉数=100の状態をCU3に通知するために、通番=n+7、遊技玉数=480、計数玉数=100、計数中=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、計数玉数(100玉)を持玉数(0玉)に加算して持玉数=100に更新し、遊技玉数=580(更新前遊技玉数)−100(計数玉数)=480のデータをバックアップする。
さらに、CU3は、計数操作により持玉が100玉となり、さらに今回の遊技で獲得した玉数(=加算玉数累計「123」玉−減算玉数累計「40」玉、または現在の遊技玉数「580」玉+現在の持玉数「0」玉−遊技開始時の持玉数「500」玉)=+80玉がプラスになったので、表示器312にドル箱表示(図67参照)を開始する。このように、ドル箱表示は、遊技者が今回の遊技で獲得した玉をドル箱に移して、ドル箱を積上げる従来の行為にあわせるため、計数操作を行ない持玉が0玉以上として、かつ、今回の遊技で獲得した玉数がプラスになった時点で実行される。具体的に、ドル箱表示は、図67に示す1つのドル箱に1000玉入り、下にあるドル箱から順に玉が満たされ、ドル箱が積上がるイメージを表現している。また、ドル箱表示は、遊技者が持玉から遊技玉へ変換した場合、遊技玉へ変換した玉数だけドル箱から玉数を減らして表示する。
なお、ドル箱表示は、持玉が0玉以上となり、かつ、今回の遊技で獲得した玉数がプラスになった場合に表示する条件に限定されるものではなく、たとえば、今回の遊技で獲得した玉数が1000玉を越えた場合に表示するなど条件を変更してもよい。また、ドル箱表示は、持玉数に関係なく、今回の遊技で獲得した玉数がプラスになった場合に表示してもよい。さらに、持玉や今回の遊技で獲得した玉数などを表示する手段は、ドル箱表示に限定されるものではなく、玉数を表示器312にデジタル表示してもよい。また、表示器312の代わりにまたはそれに加えて、表示器54により表示させてもよく、さらには別途専用の表示器を設けて表示させてもよい。
次に、図44を参照して、遊技中(特に玉発射中)の計数操作による遊技玉からの減算処理を説明する。この図44では、挿入された記録媒体(会員用カード等)により特定される持玉数が「0」玉であり、当初の遊技玉数が「400」玉の状態となっている。まず、CU3は、通番=n、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=400、計数玉数=0、計数中=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。なお、玉発射中であるため、減算玉数累計には、玉発射により遊技玉を減算する情報も含む必要があるが、図44では説明を簡単にするため、玉発射により遊技玉を減算する情報については図示を省略してある。もちろん、玉発射により遊技玉が後述する250玉以下になった場合、計数ボタン28を押下しても、計数動作が行なわれないように制御することは言うまでもない。
その後、遊技者が、計数ボタン28を1回短押下し、遊技玉を持玉に変換する操作を行なう。計数ボタン28を1回短押下することで、遊技玉数のうち100玉が計数され計数玉としてカウントされる。当初の遊技玉数が「400」玉の場合、計数ボタン28を1回短押下することで、遊技玉数が「300」玉、計数玉が「100」玉となる。
計数ボタン28を1回短押下する操作がなされた直後に、CU3は、通番=n+2、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。
それを受けて、P台2は、遊技玉数=300、計数玉数=100の状態をCU3に通知するために、通番=n+3、遊技玉数=300、計数玉数=100、計数中=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、計数玉数(100玉)を持玉数(0玉)に加算して持玉数=100に更新し、遊技玉数=400(更新前遊技玉数)−100(計数玉数)=300のデータをバックアップする。
さらに、CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、100個の遊技玉を計数する表示を開始させる。
さらに、遊技者が、計数ボタン28を1回短押下し、遊技玉を持玉に変換する操作を行なう。計数ボタン28を1回短押下すると、通常であれば、遊技玉数のうち100玉が計数され計数玉としてカウントされる。そのため、現在の遊技玉数が「300」玉の場合であれば、計数ボタン28を1回短押下することで、遊技玉数が「200」玉、計数玉が「100」玉となるはずである。
しかし、P台2は、玉の発射が継続している状態(遊技が続行されている状態)であり、次々と遊技玉数が減算されている。そのため、計数ボタン28を短押下または長押下したタイミングと玉を発射するタイミングとによっては、遊技玉数が発射玉と計数玉とに重複してカウントされてしまうという不具合が生じる可能性もある。そこで、このような不具合が生じる可能性を回避するため、玉の発射が継続している状態のとき、たとえば遊技玉数が250玉以下になると、それ以降の計数動作が行なわれないように制御する。なお、P台2は、たとえば、タッチセンサーの入力状況や、発射玉検出スイッチ903の状況などから、玉の発射が継続している状態を判断する。
よって、遊技中で玉を発射している状態のとき、現在の遊技玉数が「300」玉の場合、計数ボタン28を1回短押下しても100玉を計数することができず50玉だけ計数され、遊技玉数が「250」玉、計数玉が「50」玉となる。同様に、現在の遊技玉数が「300」玉の場合、計数ボタン28を1回長押下しても100玉を計数することができず50玉だけ計数され、遊技玉数が「250」玉、計数玉が「50」玉となる。なお、計数ボタン28の長押の場合には、遊技を終了する意思があるとして、全部計数させるとしてもよい。
計数ボタン28を1回短押下する操作がなされた直後に、CU3は、通番=n+4、計数玉受領=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。なお、計数玉受領=ONとなるのは、前回の状態情報応答のレスポンスに応答して、計数玉の受領をP台2に通知するためである。
それを受けて、P台2は、遊技玉数=250、計数玉数=50の状態をCU3に通知するために、通番=n+5、遊技玉数=250、計数玉数=50、計数中=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。ここで、「遊技玉数=250、計数玉数=50」であるのは、先に説明したとおり、玉の発射が継続中であるために遊技玉数が250以下になるような計数動作を実行しないためである。
CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、計数玉数(50玉)を持玉数(100玉)に加算して持玉数=150に更新し、遊技玉数=300(更新前遊技玉数)−50(計数玉数)=250のデータをバックアップする。
また、CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、先の100個の遊技玉を計数する表示に連続して、さらに50個の遊技玉を計数する表示を行なう。また、CU3は、計数動作の一部が無効とされたことを、状態情報応答の計数玉数が通常は100であるところ、「計数玉数=50」となっていることおよび「遊技玉数=250」となっていることで特定する。そこで、CU3は、計数操作を途中で無効にしたこと(計数動作の一部を無効にしたこと)を表示器54に表示する。
なお、計数操作を途中で無効にしたことの表示は、図に示すように「計数玉数=50」のレスポンスを受けた瞬間に表示してもよく、あるいは、すべての計数表示が終了した後に表示してもよい。または、「計数玉数=50」のレスポンスを受けた瞬間からすべての計数表示が終了するまで、継続的に表示するようにしてもよい。また、計数操作を途中で無効にしたことをP台2がCUへ通知するための特定データ(ビットのON/OFF)を、状態情報応答に含ませてもよい。
このように、遊技玉を用いた遊技の実行中に計数操作をして遊技玉がそれ以上は変換処理されない所定点数に至ると、計数操作を途中で無効したことが遊技機側の表示器54に表示されるため、それ以上は遊技玉が計数されないことを遊技者に理解させることができる。
この図44では、その後、さらに、玉を発射中の遊技者が、計数ボタン28を1回短押下し、遊技玉を持玉に変換する操作が検出された例が示されている。しかし、遊技中で玉を発射している状態で、遊技玉数が250玉であるため、前述した理由と同様の理由により、計数ボタン28を短押下しても計数操作を無効にする。
CU3は、通番=n+6、計数玉受領=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。なお、計数玉受領=ONとなるのは、前回の状態情報応答のレスポンスに応答して、計数玉の受領をP台2に通知するためである。それを受けて、P台2は、計数操作が無効であるため、通番=n+7、遊技玉数=250、計数玉数=0、計数中=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、「計数玉数=0、計数中=ON」のデータによって、「計数操作が検出されたが、無効とされたこと」を特定する。CU3は、このデータに基づいて、計数操作を無効にしたことを表示器54に表示する。なお、無効にすべき計数操作が検出されたときに「計数玉数=0、計数中=ON」のデータは1度のみ、送信され、以降の状態情報応答のレスポンスでは、「計数中=OFF」とされる。また、計数操作を無効にしたことをP台2がCUへ通知するための特定データ(ビットのON/OFF)を、状態情報応答に含ませてもよい。
ここで、遊技中で玉を発射している状態のとき、計数操作を無効にする遊技玉数の条件は、250玉以下に限定されるものではなく、遊技玉数を計数するスピードと、玉を発射するスピードとを考慮して適切に決めればよい。
以上のとおり、遊技玉を用いた遊技が行なわれているときは、所定点数以上の遊技点が残っていないと計数操作が有効にならないため、計数操作によってわずかしか残っていない遊技玉が計数されるタイミングと遊技の続行によってその残りわずかの遊技玉が消費されるタイミングとが重なってしまい、遊技に必要な遊技玉が持玉として計数されてしまったにも関わらず遊技が続行されてしまうような状況が発生することを防止できる。また、大当たり等が発生したときに全く遊技玉がなくなって玉を打ち込めなくなってしまう遊技者の不利益を防止することもできる。
次に、図45を参照して、持玉共有処理を説明する。持玉共有とは、遊技者が持玉を他人に分割譲渡することである。この図45では、挿入された記録媒体(会員用カード等)により特定される持玉数が「0」玉であり、当初の遊技玉数が「1000」玉の状態となっている。まず、CU3は、通番=n、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=1000、計数玉数=0、計数中=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、遊技者が、たとえば表示器54に表示されている複数のメニューの中から持玉共有をタッチして選択指定した場合(図49〜図55参照)、CU3には、持玉共有の処理が発生する。なお、持玉共有に使用する持玉数は100玉である。
しかし、前述したように持玉数が「0」玉であるため、CU3の表示制御部350は、表示器54に対して「持玉不足のため計数ボタンを押してください」の表示を制御する。表示器54は、当該制御により、「持玉不足のため計数ボタンを押してください」の表示を行なう。なお、表示器54には、図45に示す「表示中」の期間、たとえば図49〜図55に示す表示が行われる。
遊技者は、表示器54の「持玉不足のため計数ボタンを押してください」の表示を見て、計数ボタン28を1回短押下し、遊技玉を持玉に変換する操作を行なう。計数ボタン28を1回短押下することで、遊技玉数のうち100玉が計数され計数玉としてカウントされる。当初の遊技玉数が「1000」玉の場合、計数ボタン28を1回押下することで、遊技玉数が「900」玉、計数玉が「100」玉となる。
このように、残っている持玉が希望の持点共有数に満たないときには、所定の報知が行なわれるために、希望の持点共有のサービスを受けるために遊技玉を計数する操作を遊技者に促すことができる。
計数ボタン28を1回短押下する操作がなされた直後に、CU3は、通番=n+2、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。
それを受けて、P台2は、遊技玉数=900、計数玉数=100の状態をCU3に通知するために、通番=n+3、遊技玉数=900、計数玉数=100、計数中=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、計数玉数(100玉)を持玉数(0玉)に加算して持玉数=100に更新し、遊技玉数=1000(更新前遊技玉数)−100(計数玉数)=900のデータをバックアップする。さらに、CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、100個の遊技玉を計数する表示を開始させる。
その後、CU3は、通番=n+4、計数玉受領=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。なお、計数玉受領=ONとなるのは、前回の状態情報応答のレスポンスに応答して、計数玉の受領をP台2に通知するためである。それを受けて、P台2は、計数ボタン28を押下する操作がなされていないので、通番=n+5、遊技玉数=900、計数玉数=0、計数中=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
前述の計数操作により、持玉数が「100」玉となったので、CU3は、持玉共有に使用する持玉数を確保することができ、持玉を清算後、持玉共有処理が終了する。この持玉の清算は、具体的には、共有(分割譲渡)する持玉を現在の持玉数(1000玉)から減算する処理であり、CU制御部323により実行される。
この持玉共有処理が実行されることにより、共有(分割譲渡)する持玉数(100玉)が記録されたビジターカードがCU3から排出され、遊技者がそのビジターカードを譲渡する相手に手渡すことにより、持玉が共有(分割譲渡)される。
次に、図46を参照して、ワゴンサービスの処理を説明する。ワゴンサービスとは、持玉を消費してドリンク等の商品を遊技者に提供するとサービスである。ワゴンサービスを希望する遊技者は、表示器54をタッチ操作し(図56〜図62参照)、ワゴンオーダーをする。すると、遊技者が注文したオーダー内容がCU3のIR感光ユニット320から赤外線信号として遊技場の店員が所持しているリモコンに入力される。なお、このリモコンによるオーダーの入力に代えてまたはそれ加えて、遊技者によるワゴンサービスのオーダー操作をLAN(Local Area Network)等を使用して収集し、その収集されたオーダー内容に従ってワゴンサービスを行なうようにしてもよい。
遊技場の店員はリモコンに入力されたオーダー内容に従ってワゴンサービスを行なう。図46では、挿入された記録媒体(会員用カード等)により特定される持玉数が「30」玉であり、当初の遊技玉数が「60」玉の状態となっている。
まず、CU3は、通番=n、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+1、遊技玉数=60、計数玉数=0、計数中=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、遊技者が、前述したようにタッチ操作をしてワゴンオーダーをすることにより、CU3には、ワゴンオーダーの処理が発生する。なお、ワゴンオーダーに使用する持玉数は70玉である。
しかし、前述したように持玉数が「30」玉であるため、CU3の表示制御部350は、表示器54に対して「持玉不足のため計数ボタンを押してください」の表示を制御する。表示器54は、当該制御により、「持玉不足のため計数ボタンを押してください」の表示を行なう。なお、表示器54には、図46に示す「表示中」の期間、たとえば図56〜図62に示す表示が行われる。
このように、残っている持玉が希望のワゴンサービス商品額に満たないときには、所定の報知が行なわれるために、希望のワゴンサービスを受けるために遊技玉を計数する操作を遊技者に促すことができる。
遊技者は、表示器54の「持玉不足のため計数ボタンを押してください」の表示を見て、計数ボタン28を1回短押下し、遊技玉を持玉に変換する操作を行なう。計数ボタン28を1回短押下すると、遊技玉が100玉以上あれば、100玉が計数され計数玉としてカウントされる。たとえば、遊技玉数が「160」玉である場合には、上記計数操作により、計数玉数が「100」玉と計数され、遊技玉数が「60」玉となる。しかし、この例では、当初の遊技玉数が「60」玉であるため、計数ボタン28を1回短押下しても60玉しか計数されず、遊技玉数が「0」玉、計数玉が「60」玉となる。なお、この例では、計数ボタン28の操作の際に玉の発射が継続されていない状態を想定しているため、遊技玉数が250未満でも計数操作が無効にされることはない。
計数ボタン28を1回短押下する操作がなされた直後に、CU3は、通番=n+2、計数玉受領=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。
それを受けて、P台2は、遊技玉数=0、計数玉数=60の状態をCU3に通知するために、通番=n+3、遊技玉数=0、計数玉数=60、計数中=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、計数玉数(60玉)を持玉数(30玉)に加算して持玉数=90に更新し、遊技玉数=60(更新前遊技玉数)−60(計数玉数)=0のデータをバックアップする。さらに、CU3は、状態情報応答のレスポンスを受けて、60個の遊技玉を計数する表示を開始させる。
その後、CU3は、通番=n+4、計数玉受領=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。なお、計数玉受領=ONとなるのは、前回の状態情報応答のレスポンスに応答して、計数玉の受領をP台2に通知するためである。それを受けて、P台2は、計数ボタン28を押下する操作がなされていないので、通番=n+5、遊技玉数=0、計数玉数=0、計数中=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
前述の計数操作により、持玉数が「90」玉となったので、CU3は、ワゴンオーダーに使用する持玉数の「70」玉を確保することができ、持玉を精算(ワゴンオーダにて70玉の持玉の減算)後、ワゴンオーダーの処理が終了する。この持玉の清算は、具体的には、ワゴンサービスに用いる持玉(70玉)を現在の持玉数(90玉)から減算する処理であり、CU制御部323により実行される。このワゴンサービスが行われたときの決済は、たとえば、前述の持玉共有と同様に、ワゴンサービスに用いる持玉(70玉)をビジターカードに書込んで排出し、そのビジターカードを渡して支払い決済を行なう。他の方法としては、ワゴンサービスを行なう係員の持つ端末とCU3とが通信してワゴンサービスに用いる持玉(70玉)をその係員の持つ端末へ移動させる方法でもよい。さらには、ワゴンサービスを行なう係員が、オーダー品を届けた時点でCU3に対して何らかの操作を行ない、その操作に基づいてワゴンサービスに用いる持玉(70玉)を減算するようにしてもよい。
<遊技用システムの構成の組合わせ>
前述した遊技用システムの構成は、図5に示すように計数ボタン28をP台2に設けてあり、持玉の管理をP台2で行なわずCU3で行なう一方、遊技玉の管理を主にP台2で行ない、表示器54,312をP台2およびCU3に設け、表示制御部350をCU3のみに設けて、表示器54,312の表示制御をCU3側で行なっている。しかし、本発明に係る遊技用システムは、前述の構成に限定されるものではない。たとえば、別の遊技用システムの構成として、計数ボタン28をP台2に設け、遊技玉・持玉の管理をP台2で行なわずCU3で行ない、表示器をP台2およびCU3に設け、表示制御部350をP台2のみに設けて、表示器の表示制御をP台2側で行なってもよい。遊技用システムの構成の組合わせは、その他多く存在する。図47は、このような遊技用システムの構成の組合わせ例を示した図である。
図5に示す遊技用システムの構成は、図47に示す組合わせのNo.8であり、前述した別の遊技用システムの構成は、図47に示す組合わせのNo.2である。なお、図47では、遊技用システムの構成の組合わせが63通り記載してある。ただし、No.23からNo.41まで、No.44からNo.62までの組合わせは、No.2からNo.20までの組合わせの計数ボタンの欄をCU、・P台に置換えることができるため、記載を省略してある。
なお、玉の管理(持玉の管理、遊技玉の管理)をCU、P台のいずれで行なうかということの意義は、一つには、玉のデータをいずれで記憶するかという点にある。たとえば、持玉はCUのみで記憶し、遊技玉はP台のみで記憶するような遊技システムの場合には、持玉の管理はCU、遊技玉の管理はP台ということになる。
あるいは、また、玉の管理(持玉の管理、遊技玉の管理)をCU、P台のいずれで行なうかということの意義は、玉のデータをCUとP台との双方で記憶しつつも、双方のデータに相違が生じた場合に、いずれのデータに基づいてデータを修正するかという点にある。たとえば、図6に示す遊技用システムの場合には、遊技玉をCUとP台との双方で記憶しているが、双方のデータに相違が生じた場合、P台側のデータに基づいて遊技玉を修正する。この場合、遊技玉の管理はP台ということになる。
<遊技用システムの処理の実施例>
次に、図48は、遊技玉が所定数以上のときの遊技用システムの処理を説明するためのフローチャートである。図48を参照して、遊技玉が所定数以上のときの払出制御部171の処理、および遊技玉が所定数以上のときのCU制御部323の処理について説明する。
遊技玉が所定数以上のときの処理において、まず、払出制御部171は、P台2の現在の遊技玉数を確認する(ステップS481)。具体的には、払出制御部171は、P台側の払出制御基板17に搭載されているRAMに記憶してある現在の遊技玉数を読出す。
次に、払出制御部171は、遊技中で大当りが発生しているか否かを判断する(ステップS482)。遊技中で大当りが発生している場合、遊技玉数は所定数以上になりやすく、そのたびに計数操作を促されたり、遊技玉の発射が停止されたのでは遊技者が不都合を感じることが考えられる。そのため、払出制御部171は、遊技中で大当りが発生していると判断した場合(ステップS482:YES)、以降の処理を行なわずに終了となる(リターン)。
払出制御部171は、遊技中で大当りが発生していないと判断した場合(ステップS482:NO)、確認した遊技玉が満タン状態の基準値である3000玉より多いか否かを判断する(ステップS483)。払出制御部171は、確認した遊技玉が3000玉より多いと判断した場合(ステップS483:YES)、遊技玉超過情報をCU制御部323に送信する(ステップS484)。払出制御部171は、確認した遊技玉が3000玉以下と判断した場合(ステップS483:NO)、以降の処理を行なわずに終了となる(リターン)。
CU制御部323は、払出制御部171から遊技玉超過情報を受信する(ステップS488)と、表示器54に、「遊技玉が一杯になりました。計数操作を行なってください。」と計数操作を促す表示を行なう(ステップS489)。
このように、遊技玉数が所定数以上であれは所定の報知制御が行なわれるのであり、これによって玉が皿に満タンのときに報知する従来の遊技用システムと同様のシステムを擬似的に再現でき、従来の遊技システムに慣れている遊技者に親しみのあるシステムを提供できる。
また、本システムのように、実際の遊技玉ではなくデータの遊技玉を利用する場合には、多量の玉で溢れて困るという不都合が生じることがないので、遊技玉数に上限値を設けないようにしてもよい。しかしながら、上限値を設けない場合には、極めて多数の遊技玉を遊技者が獲得している段階でP台にトラブルが生じて遊技玉のデータが消失してしまった際の遊技者と遊技店との間での問題が大きくなる。そこで、本実施の形態のように、満タンという形で遊技玉数に上限値を設けておき、遊技玉数が上限値に達すれば、計数を促して持点に変換することにより、P台にトラブルが生じて遊技玉のデータが消失してしまうような事態が生じた場合の遊技店の補償額があまりに大きくなり過ぎないようにすることができる。つまり、計数操作に応じて遊技玉数を持点数に変換してCU3に記憶させることにより、そのCU3経由で上位サーバに変換後の持点数を記憶させておくことが可能であり、P台にトラブルが生じたとしても上位サーバに記憶された持点数により遊技者への補償を担保しやすくなる。
払出制御部171は、計数操作を促す表示を行なってから10秒以内に、遊技者が計数ボタン28を押下したか否かを判断する(ステップS485)。払出制御部171は、計数操作を促す表示を行なってから10秒以内に、遊技者が計数ボタン28を押下したと判断した場合(ステップS485:YES)、以降の処理を行なわずに終了となる(リターン)。なお、「遊技玉が一杯になりました。計数操作を行なってください。」と計数操作を促す表示等の報知を終了させる時点は、たとえば、計数ボタン28を押下げたとき、満タン状態が解消されたとき、所定の一定期間経過したとき、あるいはこれらの組み合わせしたものを用いてもよい。なお、計数ボタン28を押下げたとき、満タン状態が解消されたときはP台2側によって判断され、所定の一定期間経過したときはCU3側によって判断される。しかしながらこれに限定されることなく、CU3側あるいはP台2側のどちらかで全て判断してもかまわない。
払出制御部171は、計数操作を促す表示を行なってから10秒以内に、遊技者が計数ボタン28を押下していないと判断した場合(ステップS485:NO)、遊技玉の発射を停止する。つまり、払出制御部171は、計数操作を促してから10秒経過しても遊技者が計数操作しないため、発射制御基板31を介して発射モータ18を止めて遊技玉の発射を停止する。このように、遊技玉数が所定点数以上で計数操作が行なわなければ、遊技が不能動化されるため、遊技者に対して計数操作を促すことができる。
払出制御部171は、計数操作を促してから10秒経過しても計数操作しないので遊技玉の発射を停止したことを、遊技玉超過時の発射停止情報としてCU制御部323に送信する(ステップS487)。その後、払出制御部171は、処理が終了となる(リターン)。
CU制御部323は、払出制御部171から遊技玉超過時の発射停止情報を受信する(ステップS490)と、表示器54に、「遊技玉が一杯になりました。玉の発射を停止します。」と、遊技玉の超過により発射を停止したことを行する(ステップS491)。その後、払出制御部171は、処理が終了となる(リターン)。
以上のように、遊技用システムは、遊技玉が所定数以上になったとき遊技者に計数操作を促すので、遊技媒体が満タンのときに報知する従来のシステムと同様のシステムを擬似的に再現でき、従来の遊技用システムに慣れている遊技者に親しみのあるシステムを提供できる。
図49〜図62は、P台の表示器54により表示される画面図である。
まず、図49〜図55に基づいて、図45に示した持玉共有を行なう場合に表示器54に表示される表示画面を説明する。
図49を参照して、画面左半分の上方に表示された「メニュー」の表示項目(アイコン)を遊技者がタッチして表示された複数のメニューの中から持玉共有を遊技者が選択指定した状態が、図49に示す持玉共有の表示画面である。持玉共有(遊技玉の分割譲渡)は、遊技者所有の持玉からの分割譲渡あるいは貯玉からの分割譲渡のいずれも可能である。そのために、まず「玉共有元を選択してください」のメッセージ表示がなされ、選択対象となる持玉を表わす表示項目(アイコン)と貯玉を表わす表示項目(アイコン)とが表示される。
図49の右半分の表示画面では、現在挿入されているカードの状態が表示されている。図49では、会員カードが挿入されており、その会員カードは、カード残高が0円、持玉が0玉、貯玉が500玉、現在の遊技玉が1000玉であることが示されている。
また、CU3の状態として、カード残高から遊技玉を貸出す際の貸出単位金額が500円であり、その500円分の玉数である125玉が払出玉数であることが表示されている。さらに、遊技者が紙幣をCU3に挿入して挿入されているカードのカード残高をリロードできるという「入金可」の状態であることが示されている。
遊技者は、画面左半分の「持玉」または「貯玉」のいずれかをタッチ操作して玉共有元の選択入力を行なう。ここでは、「持玉」を選択した場合を示す。
遊技者が「持玉」を選択した場合には、次に図50に示す画面が表示される。画面左半分に「共有する玉数を選択ください」のメッセージ表示がなされるとともに、共有玉数の選択対象として、50玉、100玉、150玉、200玉、250玉、300玉、350玉、400玉、500玉の9種類が表示される。遊技者はこの9種類の中から1つをタッチして選択入力する。ここでは、「100玉」を選択入力した場合を説明する。
通常、共有玉数は、持玉から変換されるが、共有玉数が持玉よりも多い場合には、図51に示す画面が表示される。具体的には、遊技者が共有玉数を「100玉」として選択しているが、持玉がゼロであるため、画面左半分に「持玉が足りません。計数ボタンを押して持玉を補充してください」のメッセージ表示がなされる。これにより、遊技者は、P台の計数ボタン28を押すことにより、遊技玉から共有玉数分の持玉へ変換がされる。
なお、図50、図51では、持玉共有についての選択対象となる全玉数(50玉、100玉、150玉・・・500玉)を表示しているが、それに代えて、持玉共有を実行するときの持玉数の範囲内での玉数のみ表示して、持玉数の範囲を超える玉数は表示しないように制御してもよい。あるいは、持玉数の範囲を超える玉数に×印を付して表示してもよい。また、遊技玉数を計数して持玉数に加算することによって共有できるようになる玉数まで表示するように制御してもよい。その場合、持玉数のみで共有できる玉数を実線で囲む一方、遊技玉数を計数して持玉数に加算することによって共有できるようになる玉数を破線で囲む等のように、両者を区別して表示するように制御してもよい。
遊技者が共有玉数分の「100玉」を遊技玉から持玉へ変換すれば、次に図52に示す画面が表示される。図52に示す画面では、「持玉が上記明細で分割されます。よろしいですか?」のメッセージが表示されるとともに、共有玉数の明細として、自分のカードの玉数が900となり、持玉数が100となり、他人に分割譲渡(持玉共有)する共有のカードの玉数が100となることが表示されている。「玉共有開始」の表示項目(アイコン)と「キャンセル」の表示項目(アイコン)とが表示される。遊技者はそれら表示項目のいずれかにタッチして選択入力する。「キャンセル」を選択すれば持玉共有がキャンセルされる。一方、「玉共有開始」が選択入力されれば、共有玉数の明細に示したとおりの玉共有処理が開始される。
遊技者が「玉共有開始」を選択入力すれば、次に図53に示す画面が表示される。図53に示す画面では、「自分のカードが排出されます」のメッセージ表示がなされるとともに、玉共有処理の進行状況を示す玉共有処理状況画像が表示される。この玉共有処理状況画像は、処理の順番として1、2、3の3種類あり、第1処理では、自分(遊技者)のカードの排出、第2処理として共有のカードの排出、第3処理として排出された自分のカードの再挿入が表示されている。そして「状況」の欄に、上から「処理」「待ち」が表示されており、現在、第1処理が処理中であることが示されている。第1処理から破線で自分のカードが排出される画像が示されている。
図53の右半分の画面では、現在P台においての遊技玉である900玉が表示される。この例では、カード排出時については、遊技玉の全てを計数処理した後にしか返却されず、返却ボタンによる操作がないことから持玉共有操作のみを例外としている。なお、カードを排出させるには、持玉共有操作時も含めて遊技玉の全てを計数処理した後にしか排出できないとしてもよい。この場合には、P台2でカード排出前に計数処理をし、計数玉数がCU3側に送信される。
また、この例では、カード挿入口が1つである場合を説明しているが、会員カードおよびビジターカードが挿入されるカード挿入口を1つずつ設け、遊技玉がまだある場合には、会員カードを排出せずに、ビジターカードのみを排出させるようにしてもよい。これにより、遊技玉が残っている場合には、会員カードは排出できないようにすることもできる。
また、この例において、先に遊技玉の全てについて計数処理を行なうように促し、持玉に変換して共有分割をさせてもよい。
自分のカードの排出が終了した段階で次に図54に示す画面が表示される。図54では、「状況」の欄に、第1処理としての自分のカードの排出が「済」であり、次に第2処理としての共有カードの排出が処理中であることが示されている。そして第2処理から矢印で共有カードが排出されている状態が示されている。
遊技者が自分のカードをCU3に再挿入した段階で、次に図55の画面が表示される。図55では、「玉共有が完了しました」のメッセージが表示されるとともに、玉共有処理状況として、第1処理、第2処理、第3処理のすべてが済であることが示される。100玉分の持玉共有が完了したために、現在P台における遊技玉が1000−100=900で、900玉となっていることが表示されている。
次に図56〜図62は、図46に示したワゴンサービスの制御処理が実行された場合の表示器54による表示画面の図である。
まず図56を参照して、画面左半分の上方部分に表示されている「ワゴンサービス」の表示項目(アイコン)を遊技者がタッチして選択入力した状態が図56の表示画面である。まず始めに、「注文する種類を選択してください」のメッセージ表示がなされて、ワゴンメニューとして、「定番メニュー5品」、「ドリンク類30品」、「フード類10品」、「スイーツ類20品」の4種類のメニューが表示されるとともに、「注文状況確認」のアイコンが表示されている。
図56の右半分の画面には、現在P台における持玉として30玉が表示され、遊技玉数として60玉が表示されている。ワゴンサービスの注文の選択は、第1次的には持玉数の範囲内で購入することができるが、計数ボタンを利用して遊技玉数を持玉に変換することにより、実際は持玉数に遊技玉数を加えた範囲まで可能となる。
従って、遊技者は、現在の持玉数と遊技玉数の総数が90玉であることを考慮しつつ、その90玉の範囲内で注文することのできるワゴンメニューを選択できる。
たとえば「ドリンク類30品」を遊技者が選択した場合には、次に図57に示す画面が表示される。図57では、「注文する商品を選んでください」のメッセージが表示されるとともに、ドリンク類の中に含まれるメニューが6種類示されており、各メニューを注文する際に必要となる持玉数が表示されている。遊技者は、現在の持玉数と遊技玉数の総数が90玉であることを考慮しつつ表示されたメニューの中から注文するものをタッチして選択入力する。
表示画面上には、持玉の範囲内で購入可能なメニューであるペットボトルは実線で示され、現在の持玉に、遊技玉を計数ボタンによって持玉に変換し、その変換された持玉を加えることにより購入できるメニューを点線で示される。遊技玉を持玉に変換しても購入できないメニューは、「×」の表示が示される。
例えば、遊技者は持玉30玉、遊技玉60玉を有しているため、ペットボトルのみが実線で表示され持玉で購入可能となる。遊技玉を利用して購入できるのは、消費玉数40玉の缶コーヒーと、消費玉数50玉の牛乳と、消費玉数60玉のカフェオレと、消費玉数75玉のコーヒーとについては、点線で表示される。また、持玉30玉、遊技玉60玉の両方を使用しても消費玉数100玉のアイスフロートには足りないため、アイスフロートを表示する画面上に「×」が示されている。
この表示の仕方は、これに限らず、持玉のみで購入可能なメニューと、持玉および遊技玉を加えた玉数で購入可能なメニューと、持玉および遊技玉を加えた玉数でも購入できないメニューを区別できる表示であればよい。たとえば、持玉のみで購入可能なメニューに対してはランプ等で明るく表示させ、持玉および遊技玉を加えた玉数で購入可能なメニューに対してはランプ等を点滅させて表示させ、持玉および遊技玉を加えた玉数でも購入できないメニューに対しては、ランプ等を点灯させずに、選択できないようにすることもできる。また、持玉および遊技玉を加えた玉数でも購入できないメニューは、表示させないように制御してもよい。さらに、持玉のみでは購入できないが該持玉に対して遊技玉を加えた玉数の場合には購入できるメニューは破線で枠組みして表示しているが(図57、図58参照)、このようなメニューに対しても×印を付して表示してもよく、あるいは、このようなメニューを表示させないように制御してもよい。
なお、左画面の各種メニューが表示されている右側に、正三角形のアイコンと逆三角形のアイコンとが表示されている。正三角形のアイコンを遊技者がタッチした場合には画面が下にスクロールされて画面上方部分が表示される状態となる。一方図57に示す逆三角形のアイコンを遊技者がタッチすれば画面が上にスクロールされて画面下方部分が表示される状態となる。
図57において、遊技者が30玉を必要とする「ペットボトル」のメニューを選択した上で、図59の「注文商品明細」のタイトル欄に表示された「商品追加」のアイコンをタッチしてすると、図58のワゴンメニューの表示画面に戻る。
ここで、既に消費玉数30玉のペットボトルが購入予定になっているため、遊技者は、持玉および遊技玉を合わせても60玉分しか注文することしかできない。従って、図58において、消費玉数100のアイスフロートおよび消費玉数75のコーヒーには、購入ができないように表示上に「×」が表示される。また、この時点において、持玉については消費玉数30玉のペットボトルに当てられているため、今後の購入には遊技玉を計数ボタンによって持玉に変換して利用して購入することになるため、上記以外の各メニューに対しては、点線で表示される。
遊技者が購入したいメニューを選択し終わると、次に図59に示す画面が表示され、今までに選択入力された注文商品の明細が表示される。この注文明細では、注文した商品名、消費玉数、注文した商品の数量が表示される。図59の場合には、消費玉数30玉の「ペットボトル」が1品、消費玉数40玉の「缶コーヒー」が1品、注文されていることが示されている。
合計の消費玉数が70玉であることが表示されている。さらに、注文商品明細の数量の欄に「追加」のアイコンが表示されており、遊技者がこの追加のアイコンをタッチして入力することにより、1回タッチする毎に数量が「1」加算される。また数量の右側に各注文賞品に対応して「削除」のアイコンが表示されている。遊技者がこのアイコンをタッチ入力することにより、対応する商品の注文を削除することが可能となる。たとえば1番上の「削除」をタッチすれば、「ペットボトル」の注文が削除され、2番目の「削除」をタッチすることにより「缶コーヒー」の注文が削除される。
さらに、この注文商品明細の下方に、「商品追加」のアイコンが示されており、これを遊技者がタッチすることにより、前述したように再度図57、図58のワゴンメニューの表示画面に戻り、遊技者が注文商品を選択して追加注文することが可能となる。
また図59の注文商品明細の下方に「キャンセル」のアイコンが示されており、遊技者がこのアイコンをタッチすることにより、現在までに注文しているすべての注文商品をキャンセルすることができる。
さらに、注文商品明細の下方に「注文」のアイコンが示されており、遊技者がこれをタッチ操作することにより、注文商品明細に示されたとおりのワゴンサービスの注文処理が実行されることとなる。
図59の表示画面において遊技者が「缶コーヒー」の注文に対応する「削除」のアイコンをタッチ操作した場合に、図示はしていないが、「缶コーヒー」の注文が取消された状態が示される。
一方、図59において「注文」のアイコンを遊技者がタッチ操作した場合に、消費玉数が持玉数よりも多い場合には、遊技玉を持玉に変換するように表示画面上に表示される。たとえば、「持玉が足りません。計数ボタンを押して、持玉を補充してください。」のような表示がされ、遊技者は、計数ボタンによって遊技玉を持玉に変換させるように促される。
上記の操作した場合には、図60に示す画面が表示される。図60の表示画面では、計数ボタンの1回短押下によって60玉分の全ての遊技玉が持玉に変換され、持玉数が合計して90玉となる。一方、遊技玉数は60玉から0玉に減少する。通常、計数ボタンの1回短押下げ当たり100玉分の遊技玉が持玉に変換されるが、上記の場合には、遊技玉が60玉分しかないため全て変換されている。また、再度遊技を開始する場合には、例えば、玉貸ボタン321を押し、持玉から遊技玉へ変換し遊技を開始する。
上記の操作が終了すると、図61に示す画面が表示される。図61の表示画面では、注文商品の問合せ中の画像が表示される。消費玉数の合計である70玉と現在P台での持玉数90玉との間で送受信が行なわれていることを示す矢印表示がなされ、交信中であることが示される。この交信中であることを示す矢印の表示は、具体的には、図61を参照して、まず消費玉数「70」玉からP台の「90」玉の方向に矢印が表示され、「問合せ中」の文字が表示される。
この表示がなされた後に、P台の「90」玉から消費玉数「70」玉の方向へ矢印表示がなされ、「問合せ中」の文字が表示される。これら両表示を複数回繰返して表示する。その表示の後、次に図62の画面が表示される。図62の画面では、「注文商品を受付いたしました。持玉より上記消費玉数分を引落しいたしました。」のメッセージが表示されるとともに、注文商品受付完了の表示がなされて受付けた注文商品の明細および総消費玉数「70」玉であることが表示される。画面右半分には、70玉の消費の結果、現在のP台における持玉数および遊技玉がそれぞれ「20」玉、「0」玉になっていることが表示される。
また、図51、図59の「持玉が足りません。計数ボタンを押して、持玉を補充してください。」の表示が行なわれている間に玉の発射により遊技玉数が減少して持玉数を必要な持玉数まで更新できなくなると、表示制御部350は、「遊技玉数が減少したためサービスを選択できなくなりました。」のメッセージを表示する制御を行なう。
また、この例では、カード挿入口が1つである場合を説明しているが、会員カードおよびビジターカードが挿入されるカード挿入口を1つずつ設け、消費玉数と比較して遊技玉数と持玉数との合算された玉数より多い決済をビジターカードによって決済を行なう場合には、決済終了後、会員カードを排出せずに、ビジターカードのみを排出させるようにしてもよい。これにより、遊技玉が残っている場合には、会員カードは排出できないようにすることもできる。また、この例において、先に遊技玉の全てについて計数処理を行なうように促し、持玉に変換してワゴンサービス処理を開始させてもよい。
図63は、不正検知処理についてのP台の遊技盤および遊技枠(前枠)との関係を示すブロック図である。図63を参照してパチンコ機(P台)2は、遊技盤26と、遊技枠(前枠)6とを含む。
遊技盤26は、主制御基板16を含み、遊技枠(前枠)6は、払出制御基板17を含む。払出制御基板17は主制御基板16に対して情報要求を行なう。一方、主制御基板16は、払出制御基板17に後に図64で説明をする入賞口情報、ラウンド数、主制御チップIDを送信する。また、カードユニット3(CU3)は、CU制御部323と、セキュリティ基板325とを含む。
セキュリティ基板325は、遊技機チップ情報要求を行い、この要求に対して、払出制御基板17は、主制御チップID、払出制御チップID等を応答としてセキュリティ基板325に送信する。セキュリティ基板325は、受信した主制御チップID、払出制御チップIDをCU制御基板323へ送信する。
CU制御基板323は、受信した主制御チップID、払出制御チップIDを上位サーバ801へ送信して、それら主制御チップID、払出制御チップIDが登録された正規のものであるか否かの照会を行なってもらう。遊技機メーカが製造したP台2を遊技場に出荷するときに、そのP台2の主制御チップID、払出制御チップIDを遊技機メーカから上位サーバ801へ送信して登録してもらう。従って、遊技場に搬入されたP台2の主制御チップと払出制御チップが、遊技機メーカから出荷された正規のものである場合には、CU制御基板323が上位サーバ801へ主制御チップID、払出制御チップIDを送信して照会したもらったときに、登録済みの適正な旨の回答が返信されてくる。しかし、主制御チップや払出制御チップが不正改造されたものであった場合には、未登録で不適正な旨の回答が上位サーバ801から返信されてくる。
CU制御基板323は、適正な旨の回答が返信されてきたことを条件としてP台2による遊技を可能にするが、不適正な旨の回答が返信されてきたときには、P台2がリセットされるのを待機するリセット待ち状態となる。
図64は、不正検知処理を行なうために、払出制御基板17の情報要求に対して主制御基板16から送信される情報を説明するための図である。図64を参照して、送信される情報として、(a)入賞口情報と、(b)ラウンド数情報と、(c)主制御チップID情報とを含む。
まず、(a)入賞口情報について、入賞口の種類およびその入賞口からの賞球数の情報(当該入賞口への入賞時に加算される遊技玉数の値)が送信される。このような情報が送信されるのは、不正行為により賞球数が変更され正常の賞球数以上の賞球数を払出させないように防止するためである。
たとえば、始動入賞口については、始動入賞口1〜3が存在し、各始動入賞口に遊技玉が1玉入賞すると、賞球数として3玉がそれぞれ払出される。
また、普通入賞口についても、始動入賞口と同様に、普通入賞口1〜3が存在し、普通入賞口に遊技玉が1玉入賞すると、賞球数として5玉がそれぞれ払出される。
さらに、大入賞口については、1つのみ存在し、大入賞口に遊技玉が1玉入賞すると、賞球数として15玉が払出される。
これら入賞口情報は主制御基板16に設けられた主制御部161のROM等のメモリに記憶されている。
次に、(b)ラウンド数情報について、通常大当たり時において、大入賞口が開かれる回数に制限があり、最大ラウンド数は15回(15ラウンド)である。大当たりが発生すれば15玉の賞球数が頻繁に払出制御基板17に送信されてくるのであるが、このような状態が最大ラウンド数を超えた後も継続するという不正行為を防止する目的で、ラウンド数情報が主制御基板16から送信されてくる。
次に、(c)主制御チップID情報についても、主制御基板16自体が変更されている場合も検知する必要があるため、主制御チップID情報である「XXXXXX」が送信される。遊技盤が適正なものか否かを判断するために払出制御部へ送信される。
ここで、上記情報を用いて不正検知処理される制御についてフローチャートを用いて説明する。
図65は、電源投入時の不正検知処理の制御を示すフローチャートである。図65を参照して、P台の電源投入されることなどにより、P台の起動が開始されるとステップS651において、主制御基板16からの遊技盤情報(主制御チップID、入賞口情報、ラウンド数情報)を遊技枠(前枠)6の払出制御基板17は入手する。
ステップS652において、払出制御基板17は、フラッシュメモリ装置、ハードディスク装置、および、バックアップRAM等の電源断状態でも次回の電源投入時まで記憶情報の記憶保持が可能な記憶媒体に保持された電源投入以前の遊技盤情報(主制御チップID、入賞口情報、ラウンド数情報)をRAMなどに読み込む。
ステップS653において、払出制御基板17は、電源投入時に送信された主制御チップIDおよび払出制御チップIDをCU3側へ送信する。CU3側は、たとえば、送信された主制御チップIDおよび払出制御チップIDを上位サーバ801に照会を行なう。
ステップS654において、払出制御基板17は、電源投入時に送信され入手した主制御チップIDと既に払出制御基板17に保持されていた主制御チップIDとが同一か否かを判断する。
払出制御基板17は、電源投入時に送信され入手した主制御チップIDと既に払出制御基板17に保持されていた主制御チップIDとが同一と判断されれば、ステップS655に処理が進み、入賞口情報の同一性が判断される。
一方、払出制御基板17は、電源投入時に送信され入手した主制御チップIDと既に払出制御基板17に保持されていた主制御チップIDとが同一ではないと判断されれば、ステップS659に処理が進む。
次に、ステップS655において、払出制御基板17は、電源投入時に送信され入手した入賞口情報と既に払出制御基板17に保持されていた入賞口情報とが同一か否かを判断する。
払出制御基板17は、電源投入時に送信され入手した入賞口情報と既に払出制御基板17に保持されていた入賞口情報とが同一と判断されれば、ステップS656に処理が進み、ラウンド数情報の同一性が判断される。
一方、払出制御基板17は、電源投入時に送信され入手した入賞口情報と既に払出制御基板17に保持されていた入賞口情報とが同一ではないと判断されれば、ステップS658に処理が進み、不正検知情報が上位サーバ801へ発信される。このときに異常報知ランプ等によるエラー表示の制御を行なってもよい。
次に、ステップS656において、払出制御基板17は、電源投入時に送信され入手したラウンド数情報と既に払出制御基板17に保持されていたラウンド数情報とが同一か否かを判断する。
払出制御基板17は、電源投入時に送信され入手したラウンド数情報と既に払出制御基板17に保持されていたラウンド数情報とが同一と判断されれば、ステップS657に処理が進む。
一方、払出制御基板17は、電源投入時に送信され入手したラウンド数情報と既に払出制御基板17に保持されていたラウンド数情報とが同一ではないと判断されれば、ステップS658に処理が進み、不正検知情報が上位サーバ801へ発信される。このときに異常報知ランプ等によるエラー表示の制御を行なってもよい。
ステップS655およびステップS656の処理の次には、ステップS658において、払出制御部171から不正検知情報が発信され、処理が終了となる(リターン)。
また、ステップS654の処理の次には、ステップS659おいて、電源投入時に送信され入手した主制御チップIDと既に払出制御基板17に保持されていた主制御チップIDとが同一ではないが、主制御チップIDの上位サーバ801への既に登録がされているかどうかの照会結果を取得する。
ステップS659およびステップS660の処理は、下記の目的で設けられている。通常、新たなP台を設置する際に、通常コストを安くするために、遊技盤のみが交換(盤交換)される場合がある。この場合には、払出制御基板に保持されている主制御チップIDと交換された遊技盤の主制御チップIDは異なる。このような盤交換が原因で主制御チップIDが異なる場合に不正検知情報の発信を禁止する必要がある。
従って、新たな遊技盤を設置する場合には、上位サーバ801に最初に主制御チップID等が登録されるため、主制御基板から送信された主制御チップIDが上位サーバ801に登録されているかどうかの判定を上位サーバ801に行なってもらい、その照会結果をCU3経由で払出制御基板17へ送信してもらう。次にS660に処理が進む。
ステップS660において、上記照会結果が適正(上位サーバ801に記憶されている主制御チップIDと主制御部161から送信された主制御チップIDとが同一)であると判断されれば、ステップS657に処理が進む。
一方、上記照会結果が適正(上位サーバ801に記憶されている主制御チップIDと主制御部161から送信された主制御チップIDとが同一)ではないと判断されれば、ステップS670に処理が進み、ステップS670において、異常時処理が行なわれ、処理が終了する(リターン)。
ステップS656およびステップS660の処理の次には、ステップS657において、主制御基板16から送信された遊技盤情報(主制御チップID、入賞口情報、ラウンド数情報)が払出制御基板17に保持され、処理が終了する(リターン)。払出制御基板17は、フラッシュメモリ装置、ハードディスク装置、および、バックアップRAM等の電源断状態でも次回の電源投入時まで記憶情報の記憶保持が可能な記憶媒体を有しており、その記憶媒体に遊技盤情報(主制御チップID、入賞口情報、ラウンド数情報)を記憶保持する。
図66は、遊技中の不正検知処理を表したフローチャートである。図66を参照して、ステップS661において、払出制御基板17は、主制御基板の加算数カウンタの情報を入手する。次に、ステップS662において、払出制御基板17は、払出制御基板17に保持されていた入賞口情報を読み込む。
ステップS663において、ポーリング間隔における加算数カウンタの増加量(増加遊技玉数)が、図64に示された払出制御基板17に保持されていた入賞口情報の賞球数に基づいて生成可能か否かを判断する。
なお、図64に示された入賞口情報と図11に示された遊技情報との関係について説明する。図64に示された入賞口の種類と賞球数とがそれぞれ図11の種別情報と賞球情報とに対応する。
具体的には、始動入賞口1〜3は図11の種別情報1〜3の遊技種別情報1〜3をそれぞれ示し、その賞球数である3玉は図11の賞球情報1〜3の遊技賞球情報1〜3をそれぞれ示す。
次に、普通入賞口1〜3は図11の種別情報4〜6の遊技種別情報4〜6をそれぞれ示し、その賞球数である5玉は図11の賞球情報4〜6の遊技賞球情報4〜6をそれぞれ示す。
また、大入賞口は図11の種別情報7の遊技種別情報7を示し、その賞球数である15玉は図11の賞球情報7の遊技賞球情報7を示す。
ステップS663において、ポーリング間隔における加算数カウンタの増加量(増加遊技玉数)が、払出制御基板17に保持されていた入賞口情報の賞球数に基づいて生成可能と判断された場合、不正検知情報は発信されず、処理は終了する(リターン)。具体的には、増加遊技玉数が9玉のときに、図64に基づくと、始動入賞口1に3玉入賞した場合や始動入賞口1〜3に同時に1玉が入賞した場合で生成可能となる。
一方、ステップS663において、ポーリング間隔における加算数カウンタの増加量(増加遊技玉数)が、払出制御基板17に保持されていた入賞口情報の賞球数に基づいて生成不可能と判断された場合、ステップS664に処理が進む。具体的には、増加遊技玉数が7玉のときに、図64に基づくと、どのような組み合わせ方をしても、7玉を生成することができない。
ステップS664では、遊技機に何かしらの不正行為がなされていることを知らせる不正検知情報がCU3へ発信され、処理は終了する(リターン)。この「不正検知情報」は、具体的には図11の「不正検知情報1」のことである。この不正検知情報1を受信したCU3は、異常報知ランプによる異常報知を行なうとともに、上位サーバ801へその旨の通知を行ない、上位サーバ801で異常が発生したことの報知を行なう。
なお、S663では、ポーリング間隔における加算数カウンタの増加量(増加遊技玉数)が、払出制御基板17に保持されていた入賞口情報の賞球数に基づいて生成可能か否かを判断しているが、さらにそれに加えて、遊技中に主制御基板161から送信されてきた加算数カウンタの情報を、記憶保持しているラウンド数情報と比較して整合しているか否か判定してもよい。すなわち、主制御基板161から送信されてくる加算数がアップしている状態が大当たりのラウンド数(15回)を超えて継続している場合には、異常と判断する。
図67は、CU3の表示器312にドル箱表示として表示される図の一例である。図67を参照して、図43でも説明したように、大当たり等により、今回(現在)の遊技で獲得した玉数に応じてドル箱表示がCU3側の表示器312に行なわれる。
具体的には、今回の遊技で獲得した玉数を加算玉数累計−減算玉数累計としてプラスかどうかを判断する。または今回の遊技で獲得した玉数として現在の遊技玉数+現在の持玉数−遊技開始時の持玉数としてもよい。なお、ドル箱表示は、計数操作にかかわらず、今回の遊技で獲得した玉数がプラスになった時点で開始してもよい。
なお、ドル箱表示は、今回の遊技で獲得した玉数がプラスになった場合に表示する条件に限定されるものではなく、たとえば、今回の遊技で獲得した玉数が1000玉を越えた場合に表示するなど条件を変更してもよい。
今回(現在)の遊技で獲得した玉数が多くなれば、空玉箱621の数が減少するとともに遊技玉で満たされている玉箱622の数が増加する。一方、大当たりがなく遊技玉が減ってしまうと、玉箱622の数が減少し、空玉箱621の数が増加する。なお、ドル箱表示は、玉箱621,622の増減で示されることに限定はされず、図示はしないが、遊技玉数の変化に応じてドル箱表示の色を変化させてもよい。また、遊技玉数の変化に応じて、玉箱622を出現させてもよい。
このドル箱表示は、遊技が開始されると同時に今回(現在)の遊技で獲得した玉数をCU3側で計算を開始する。ここでは、CU3側で計算するとして説明したが、P台2側で計算し、その結果をCU3側へ通知してもよい。
図68は、図1の再プレイボタン319の操作処理について説明するためのフローチャートである。図68を参照して、ステップS681において、遊技者(ユーザ)が図1の再プレイボタン319を押下げられることによって、再プレイボタン319の処理が開始される。
ステップS682において、遊技玉から持玉への計数処理の実行中か否かが判断される。ステップS682により、持玉から遊技玉へ変換する再プレイボタン319による貸出処理とこの貸出処理とは互いに反対の処理である計数処理とを競合させることが防止される。
ステップS682において遊技玉から持玉への計数処理の実行中であると判断されれば、ステップS684に処理が進む。次にステップS684において、再プレイボタン319による操作と計数操作が競合しているため、再プレイボタン319を押下げた操作は無効にされ、処理は終了する(リターン)。再プレイボタン319を押下げた操作が無効にされたときに、「計数処理中のため再プレイボタンの操作を無効にします」のメッセージ表示を表示器54,312等により行なうようにしてもよい。
一方、ステップS682において遊技玉から持玉への計数処理の実行中ではないと判断されれば、ステップS683に処理が進む。次にステップS683において、再プレイボタン319による操作により持玉から遊技玉への貸出処理は実行され、処理が終了する(リターン)。
次に、図69は、計数ボタンの操作処理について説明するためのフローチャートである。図69を参照して、ステップS691において、遊技者(ユーザ)が図1の計数ボタン28を押下げられることによって、計数ボタン28の操作処理が開始される。
ステップS692において、持玉から遊技玉への貸出処理(再プレイボタン319の操作処理)の実行中か否かが判断される。これは図68のステップS682と同様に、ステップS692により持玉から遊技玉へ変換する再プレイボタン319による貸出処理とこの貸出処理とは互いに反対の処理である計数処理とを競合させることが防止される。
ステップS692において持玉から遊技玉への貸出処理の実行中であると判断されれば、ステップS698に処理が進む。次にステップS697において、再プレイボタン319による操作と計数操作が競合しているため、計数ボタンを押下げた操作は無効にされ、処理は終了する(リターン)。計数ボタン28を押下げた操作が無効にされたときに、「持玉・貯玉からの玉貸し処理中のため計数ボタンの操作を無効にします」のメッセージ表示を表示器54,312等により行なうようにしてもよい。
一方、ステップS692において持玉から遊技玉への貸出処理の実行中ではないと判断されれば、ステップS693に処理が進む。次にステップS693において、この処理がなされている時点において遊技中であるか否かが判断される。
ステップS693において遊技中であると判断されれば、ステップS694に処理が進み、遊技中の最低必要遊技玉数の250玉以上の玉数が確保されているかどうかがさらに判断される。ここで最低必要遊技玉数を250玉として説明しているが、これに限定されることはなく、最低必要遊技玉数は任意で設定することができる。
ステップS694において、現在の遊技玉数が250玉以上あると判断されれば、ステップS695に処理が進む。一方、現在の遊技玉数が250玉未満と判断されれば、ステップS698に処理が進む。このステップS694の処理は、遊技中の玉数管理上、最低必要な玉数は確保しておくことがシステム上望ましいために設けられた処理である。
ステップS695は、長押下の場合の計数制御を示しているが、前述の図38の制御とは異なる他の例を示している。ステップS695において、現在の遊技玉数から1秒間に計数処理する遊技玉数(処理玉数)を求める。たとえば、現在の遊技玉数が10000玉以上である場合は処理玉数として2500玉とし、現在の遊技玉数が5000玉以上〜10000玉未満である場合は処理玉数として2000玉とし、現在の遊技玉数が1000玉以上〜5000玉未満である場合は処理玉数として1000玉とし、現在の遊技玉数が200玉以上〜1000玉未満である場合は処理玉数として200玉とし、現在の遊技玉数が200玉未満である場合は処理玉数として現在の遊技玉数として設定され、ステップS696に処理が進む。
ステップS696において、上記設定した処理玉数に応じて、遊技玉から持玉への計数処理が実行される。たとえば、現在の遊技玉数が15000玉である場合は、2500玉を計数した後1秒経過するまで待ち、1秒経過した時点でまた2500玉を計数を計数する動作を繰り返し、2500玉の計数動作を6回繰り返すことにより5秒間かけて全玉の計数が終了する。次に、ステップS697に処理が進む。
ステップS696での複数回にわたる計数動作を随時表示器54に表示する制御がステップS697で実行される、処理が終了する(リターン)。上記した現在の遊技玉数が15000玉である場合は、2500玉を計数した後1秒経過するまで待ち、1秒経過した時点でまた2500玉を計数を計数する動作が6回繰り返すことにより5秒間かけて全玉の計数が終了する状態が表示器54に表示される。
ステップS692およびステップS694の処理の次には、ステップS698において、計数ボタンを押下げた操作を無効にし、処理が終了する(リターン)。ステップS698においては、計数処理とは逆の処理である玉貸処理や、遊技中の玉数管理上不適切である最低必要遊技玉数以下の遊技玉数での計数処理要求を無効にする目的で設けられている。
上記の構成によれば、遊技者が獲得している遊技玉数に応じて1回の計数操作で計数される計数玉数が異なるようになるため、遊技玉が比較的多い場合であってもすべての遊技玉を計数するために必要な計数操作回数が極端に多くなってしまうことがなく、これにより計数ボタンの操作性を向上させることができる。
図70は、計数操作の表示の変形例を示す図である。上記の実施の形態では、計数ボタン28を押下げる回数および時間により、遊技玉が計数される玉数が決定されていた。この変形例では、計数ボタン28の代わりに、表示器54の液晶画面に図70に示されるような全部計数ボタン28aと一部計数ボタン28bとを表示する。
図70を参照して、画面左半分には、全部計数ボタン28aと、一部計数ボタン28bとが表示されている。全部計数ボタン28aは、遊技玉数の全てを持玉に変換する全部計数処理するためのボタンである。一方、一部計数ボタン28bは、遊技玉数の一部を持玉に変換する一部計数処理するためのボタンである。たとえば、持玉共有やワゴンサービスの利用のときに一部計数ボタン28bが利用される。
一方、画面右半分には、テンキー28cが表示され、テンキー28cは0〜9の数字キーと、クリアキー(C)と、イコールキー(=)とを含む。ここでは、数字キー、クリアキー、イコールキーの3種類で構成されているが、これに限らず、様々な機能を持たせるためのキーを配置できる。
遊技者は、このテンキー28cを利用して、計数処理したい遊技玉数を入力し、イコールキーを入力する。これにより、計数処理したい遊技玉数が確定する。その後一部計数ボタン28bを押すことにより、所望の遊技玉数を持玉に変換することができる。ここでは、テンキー28cを利用して先に計数処理したい遊技玉を入力し確定後、一部計数ボタン28bを押す操作で説明したが、これに限らず、一部計数ボタン28bを押した後に、計数処理したい遊技玉数を入力後、イコールキーを入力することで、計数処理が開始される。
計数処理したい遊技玉数の入力を誤った場合には、クリアキーを入力後、所望の変換したい遊技玉数を再度入力することができる。
入力された遊技玉数は、テンキー28cの上部にある表示部分に表示される。この表示部分を遊技者が確認することにより、要求通りの遊技玉数が入力されているかを確認できる。
このような変形例を採用した場合には、遊技玉の全部計数操作と一部計数操作とが可能であるため、各台計数器にて玉の一部を計数することが可能とされる従来の遊技用システムに近い形で、遊技玉のデータを用いた新たなシステムを提供できる。
なお、表示器54はCU3側が制御しているため(図5参照)、表示器54のタッチパネルのタッチ操作の信号がP台2を経由することなくCU3側に入力される。よって、図70に示したような変形例を採用した場合には、CU3に入力されたタッチパネルのタッチ操作信号をそのCU3からP台側の払出制御部171へ送信してやる必要がある。このようなタッチ操作信号は、たとえば、状態情報要求に含めることが考えられる。また、図70に示したような表示は、CU側の表示器312に行なうようにしてもよい。この場合も同様に、CU3に入力されたタッチパネルのタッチ操作信号をそのCU3からP台側の払出制御部171へ送信してやる必要がある。なお、表示器54や表示器312の他に、別途専用のタッチパネル付きの計数専用表示器を設け、P台2側でその計数専用表示器を制御するようにして、その計数専用表示器で図70に示したような表示を行ない、そのタッチ操作信号が直接P台2に入力されるようにしてもよい。また、遊技者の選択により、CU側の表示器312およびP台側の表示器54のいずれにも図70に示したような画面を表示できるようにしてもよい。さらには、図1に示した計数ボタン28を残しつつ、上記のように画面に計数操作ボタンを表示可能としてもよく、あるいは、この変形例を採用した場合には、図1に示した計数ボタン28は削除してもよい。
図71は、電波センサによる払出制御部171およびCU制御部323の制御について説明するためのフローチャートである。図71を参照して、電波センサによる払出制御部171の制御について、ステップS711において、払出制御部171に主制御部161からの遊技盤電波センサ検知の通知、または遊技枠電波センサ検知の通知がなされたかどうかについて判断する。
ステップS711において、払出制御部171に主制御部161からの遊技盤電波センサ検知の通知、または遊技枠電波センサ検知の通知がなされたと判断されれば、ステップS714に処理が進む。
一方、払出制御部171に主制御部161からの遊技盤電波センサ検知の通知および遊技枠電波センサ検知の通知がなされていないと判断されれば、ステップS712に処理が進み、遊技盤または遊技枠に有している電波センサ断線検知の通知が判断される。
ステップS712において、上述したように、払出制御部171に主制御部161からの遊技盤電波センサ断線検知の通知、または遊技枠電波センサ断線検知の入力がなされたかどうかについて判断する。
ここで、電波センサの断線検知の方法については、電波センサ検知信号の信号レベル検出を行なっている。具体的には、電波センサ検知信号のレベルとしてHレベル、L1レベル、L0レベルの3種類が用いられる。不正行為により電波センサ検知の通知がされるときの電波センサの信号レベルをHレベルとし、断線により電波センサの信号レベルをL0(接地電位レベル)とし、通常の電波センサの信号レベルL1(>L0)とすることにより、断線検知を行なうことができる。ここでは、信号レベル検出により、断線検知の通知の方法を説明したが、これに限られることはない。たとえば、上記信号レベルH、L1を同じレベルにしてもよい、これにより、複雑な信号レベルを検知することが必要なく費用を低減することができる。
また、上記の例では、各信号の電圧を測定することにより検知したが、各電流を測定することにより検知することもできる。
ステップS712において、払出制御部171に主制御部161からの遊技盤電波センサ断線検知の通知、または遊技枠電波センサ断線検知の入力がなされたと判断されれば、ステップS714に処理が進む。
一方、払出制御部171に主制御部161からの遊技盤電波センサ断線検知の通知および遊技枠電波センサ断線検知の入力がなされていないと判断されれば、ステップS713に処理が進む。
ステップS713において、遊技盤電波センサまたは遊技枠電波センサのいずれも不正行為を検知していないと払出制御部171によって判断され、処理が終了する(リターン)。
ステップS711およびステップS721の処理の次には、ステップS714において、遊技盤電波センサまたは遊技枠電波センサにおいて、不正を検知したと払出制御部171によって判断される。ステップS715において、不正を検知したことをCU3側へ通知すること(不正通知)によって処理が終了する(リターン)。
一方、ステップS716において、CU制御部323はステップS715の処理によって払出制御部171からの不正通知を受信し、ステップS717に処理が進む。
ステップS717において、CU制御部323は、ホール用管理コンピュータへ不正を通知し、ステップS718に処理が進む。
ステップS718において、CU制御部323は、異常報知ランプを作動させ、処理が終了する(リターン)。この異常報知ランプが作動することによりホール管理者は、不正が行なわれている可能性のある遊技機を短時間に遊技機の動作状況を確認することができ、不正行為を防止することができる。
次に、遊技機の他の例としてスロットマシンを説明する。図72は、スロットマシンの前面扉を開放した状態を示す斜視図である。これまでの説明において、パチンコ機を“P台”と略称したこととの関係上、スロットマシンを以下では、“S台”とも略称する。
遊技玉および持玉を用いた上記の遊技用システムは、S台にも同様に適用される。ただし、S台では、玉を使わずにゲームが行なわれる関係上、以下では、遊技玉を遊技点、持玉を持点と称する。
図72を参照して、スロットマシン2Sは、本体枠2aSに対して前面扉2bSがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。図72では図示を省略しているが、スロットマシン2Sの図面左隣には、P台と同様にCUが接続される。
スロットマシン2Sでは、遊技点を用いることによって賭数が設定され、入賞に応じてその遊技点が加算更新される。このため、スロットマシン2Sにおいて遊技をする際には、メダルの投入操作は不要である。ゆえに、スロットマシン2Sには、メダル投入口およびメダル払出口が設けられていない。
スロットマシン2Sの筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉2bSに設けられた透視窓10から見えるように配置されている。リール2L、2C、2Rの外周部には、複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。
前面扉2bSの各リール2L、2C、2Rを取り囲む部分には、タッチパネル式の表示器510が設けられている。この表示器510は、P台の表示器54に相当する表示器であり、表示器54と同種の各種情報(遊技点や持点など)が表示される他、ゲームにおいて設定された賭数などが表示される。表示器510は、図5の表示器54と同様にCUの表示制御部350に接続されており、CU側で表示制御される。なお、この表示器510は、各リール2L、2C、2Rを取り囲む部分に設けるのではなく、P台と同様にさらに下方のパネル部分(図72に示されるスタートスイッチ7よりも下方の位置の、従来のS台のメダル払出口が設けられたパネル部分)に設けてもよい。
また、前面扉2bSには、メダル1枚分に相当する「遊技点=1」を用いて賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5S、遊技状態に応じて定められた最大の賭数(たとえば、BB発生前の通常遊技状態およびリプレイの当選確率が高確率となるRT(Replay Time)においては「遊技点=3」、ボーナスにおいては「遊技点=2」)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6S、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rがそれぞれ設けられている。
スロットマシン2Sにおいてゲームを行なう場合には、まず、P台と同様に、隣接されたCUを利用して遊技点を確保の上で、その遊技点を使用して賭数を設定する。遊技点は、CUに挿入されたプリペイドカードの残高、持点、あるいは遊技場に預け入れている貯メダル(P台の貯玉に相当)を引き落とすことによって得られる。遊技点を使用するには1枚BETスイッチ5、またはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。本実施の形態では、たとえば、賭数を1設定することによって遊技点が1減点され、表示器510の遊技点の表示も減算更新される。賭数が設定されると、賭数および遊技状態に応じて定められた入賞ラインが有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓10に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化された入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた遊技点が遊技者に対して付与され、表示器510の遊技点の表示も加算更新される。
S台の場合にも、P台と同様に遊技点を計数することが可能である。図1に示すとおり、スロットマシン2Sには、遊技点を計数して持点に変換するための計数ボタン28Sが設けられている。なお、玉貸ボタン、返却ボタン、および再プレイボタンは、CU側に設けられている(図5参照)。遊技者は任意のタイミング、あるいは、P台と同様に計数操作を促す表示が表示器510に行なわれたことに基づいて、計数操作を実行する。すると、遊技点が計数されて遊技点が減少する一方で持点が増加する様子が表示器510に表示される。なお、玉貸ボタンは、CU側ではなくP台側およびS台側に設けてもよい。その場合に、玉貸ボタンの操作信号が直接CU2へ入力されるようにしてもよく、あるいは、P台2やS台2Sを経由して状態情報応答としてCU3へ送信されるようにしてもよい。
入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)への移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役(リプレイ)とがある。
複数種類の入賞役のうちのいずれを当選させるか、あるいはいずれの入賞役も当選しない外れとするかは、たとえば、スタート操作が検出されたときに、スロットマシン2Sを制御する主制御部(S台の主制御部161に相当)によって決定される。この決定は、たとえば、所定の乱数発生器から発生され、あるいはソフトウエア上で生成される乱数を抽選することによって決定される。
その後、主制御部は、遊技者によるリールの停止操作を待ち、停止操作時を基準にして、所定のコマ数範囲に当選役に対応する図柄があればそれを引き込み、なければ、他の図柄を引込む制御を行ない、3つの図柄を停止させ、入賞の有無を判定する。主制御基部は、入賞と判定した場合には、入賞の種類に応じた遊技点を遊技者に付与する(遊技点を加算する)。
すなわち、S台により、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、前記可変表示装置に表示結果が導出される前に、複数種類の入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、前記事前決定手段の決定結果に応じて、前記可変表示装置に表示結果を導出させる制御を行なう導出制御手段と、前記入賞が発生した場合に遊技価値を付与する付与手段とを含むスロットマシンが構成されている。
図73は、カードユニットおよびスロットマシンのそれぞれにおいて記憶している各種データおよびその送受信態様を説明するための説明図である。この図73は、P台の構成として説明した図6の用語をS台用に置き換えたものであり、その態様は、図6を用いて説明したものと同様であるので、ここでは、これ以上の説明を省略する。
<カードユニットおよびパチンコ機の表示器に関する変形例>
次に、図74および図75を参照して、これまでに説明したカードユニット3およびパチンコ機2の変形例を説明する。図74は、カードユニットおよびパチンコ機を示す正面図である。図74に示される構成が図1に示した構成と異なる点は、次の点である。
まず、図74に示すパチンコ機2には、図1のような表示器54が設けられていない。図1に示すパチンコ機2の場合には、タッチパネルの表示器54が設けられており、遊技者が操作することで表示内容を切り換えたり、ワゴンサービスの提供を受けたりなどすることができた。これに対して、図74に示すパチンコ機2の場合には、タッチパネルの表示器54に代えて、遊技玉数を表示するための遊技玉数表示器29が設けられている。遊技玉数表示器29は、7セグメント式のディスプレイであって、たとえば、0〜999999までの数字を表示可能である。遊技玉数表示器29は、液晶表示器や有機EL表示器、その他の表示器で構成してもよい。
なお、図74に示すパチンコ機2において、遊技玉数表示器29に加えて、図1に示したタッチパネルの表示器54も設けるようにしてもよい。この場合、遊技玉数表示器29はP台2の払出制御部171が表示制御する一方、表示器54はCU3の表示制御部350が表示制御するものとする。あるいは、遊技玉数表示器29および表示器54の双方ともにP台2の払出制御部171が表示制御する構成としてもよく、逆に、遊技玉数表示器29および表示器54の双方ともにCU3の表示制御部350が表示制御する構成としてもよい。また、表示器54には遊技玉数を表示しないようにしても、また、表示器54にも遊技玉数を表示するようにしてもよい。
次に、図74に示すカードユニット3には、図1のような表示器312が設けられていない。図1に示すカードユニット3の場合には、タッチパネルの表示器312が設けられており、遊技玉数やカード残高、持玉数等のCU制御部323が記憶しているデータを表示するとともに、表示器312の表示部に表示された各種表示項目を遊技者が指でタッチすることにより各種操作が入力可能となるように構成されていた。これに対して、図74に示すカードユニット3の場合には、タッチパネルの表示器312に代えて、カード残高および持玉数を表示するための表示器329が設けられている。表示器329は液晶表示器であるが、有機EL表示器、その他の表示器で構成してもよい。また、カード残高表示用の表示器と持玉数表示用の表示器とを分けてカードユニット3に設けてもよい。
図75は、図74に示したカードユニットおよびパチンコ機に用いられる制御回路を示すブロック図である。図75に示されるブロック図が図2に示したブロック図と異なる点は、次の点である。
まず、CU3には、図2に示されるタッチパネルの表示器312が設けられておらず、代わりに図74に示した表示器329が設けられている。この表示器329は表示制御部350の制御対象である。このため、表示器329には、表示制御部350の制御によって、カード残高および持玉数が表示される。
また、先の図2に示したブロック図では、CU3側の表示制御部350がP台2側の表示器(タッチパネル)54を表示制御するものとなっているが、図75に示すブロック図にはこのような構成は存在しない。
一方、図75に示すブロック図には、P台2側の構成として、遊技玉数表示器29が示されている。遊技玉数表示器29は前枠6(遊技枠)に設けられている。図示のとおり、遊技玉数表示器29は払出制御部171と通信可能に接続されている。
主制御基板16に搭載されている主制御部161は、遊技制御に伴い変化する各種の遊技情報を払出制御基板17の払出制御部171へ送信する。払出制御部171は、主制御部161から送信されてくる遊技情報に基づいて玉数情報等をCU制御部323へ送信するとともに、遊技玉数表示器29を表示制御する。その結果、遊技玉数表示器29には、遊技者が現在所有している遊技玉数が表示され、玉の発射あるいは計数操作に基づいて遊技玉数の表示が減算更新され、入賞の発生あるいは貸玉操作等に基づいて遊技玉数の表示が加算更新される。
より具体的には、遊技玉数表示器29では、玉の発射または計数動作に連動して玉数が1つずつ減っていく表示がなされ、玉貸操作等に応じて玉数が1つずつあるいは所定単位数ずつ増加する表示がなされる。遊技玉数表示器29を液晶表示装置などの画像表示器で構成した場合には、単に遊技玉数をデジタル表示するのではなく、遊技玉数の変化が弾球によるものであるのか、計数によるものであるのか、入賞の発生によるものであるのか、貯玉の引き落としによるものであるのか、貸出操作によるものであるか、など、その種類に応じた画像を遊技玉数の表示更新と併せて表示するようにしてもよい。
なお、遊技玉数表示器29は前枠6に直接取り付けてもよいが、玉が払い出される通常のパチンコ機の前面側に設けられた上皿や下皿のように、前枠6に対して回動可能な態様で設けるようにしてもよい。
このように、図75に示す変形例の場合には、遊技玉数を表示する遊技玉数表示器29の表示制御はCU3ではなく、遊技玉数の変動に直接的に関わるP台2によって行なわれるため、遊技玉数が遊技で使用されて減算され、あるいは遊技によって加算された場合に、その更新後の遊技玉数を即座に遊技玉数表示器29に反映させることができる。
遊技玉数表示器29の表示制御を主制御部161が行なうようにしてもよい。あるいは、遊技玉数表示器29の表示制御をCU3(たとえば、表示制御部350)が行なうようにしてもよい。しかし、仮に、遊技玉数表示器29の表示制御をCU3が行なうものとした場合には、P台2からCU3に対して送信する遊技玉数の情報に基づいてCU3から遊技玉数表示器29へと表示制御信号が送られるものとなる。
しかし、その場合、CU3とP台2との通信状況等によって、実際には遊技玉数が変化しているものの、その変化が遊技玉数表示器29にすぐに反映されないものとなるという不都合が生じるおそれがある。そのため、図75に示す構成の場合には、このような不都合が生じることを防止できる。
また、遊技玉が一杯になった場合には、遊技玉数表示器29においてその旨を特定可能に表示してもよい。たとえば、遊技玉数表示器29で玉数を点滅表示させることが考えられる。あるいは、遊技玉数表示器29を画像表示器で構成した場合には、「遊技玉が一杯になりました。計数操作を行なってください。」と表示してもよい。あるいは、遊技玉が一杯になった場合には、遊技玉数表示器29以外の他の報知手段を用いて報知するようにしてもよい。たとえば、報知手段としては、可変表示装置278等の他の表示器、スピーカ等を採用することが考えられる。あるいは、遊技玉が一杯になったことを示す信号をCU3へ入力してCU3側の表示器329で報知してもよい。さらには、CU3と接続されたサーバへ報知信号を出力するようにし、サーバに接続されたモニタや警報機で報知するようにしてもよい。
さらに、報知対象としては、遊技玉の満タンに限られるものではなく、P台2とCU3との間の通信異常(無応答、異常データ受信)、会員カード等のカードの読み取り異常、その他の異常の発生を報知対象としてもよい。
また、遊技玉数表示器29を液晶表示装置などの画像表示器で構成して、遊技玉数のみならず、持玉数も表示できるようにしてもよい。この場合、持玉数のデータは、P台2側に存在しないため、遊技玉数表示器29はCU3の表示制御部350で表示制御するようにすればよい。あるいは、持玉数のデータをCU3からP台2へ送信(CU制御部323から払出制御部171へ送信)するようにすれば、P台2側の払出制御部171によって遊技玉数表示器29に遊技玉数と持玉数との双方を表示可能となる。
さらに、計数操作が行われた場合、遊技玉数表示器29では、計数動作に連動した計数表示が行われるが、遊技玉数表示器29を液晶表示装置などの画像表示器で構成した場合には、表示器54を用いた場合と同様に、遊技玉が計数されてその数が減少する一方で、持玉が増加する画像表示を行なうようにしてもよい。
この場合、遊技玉数のデータが持玉数のデータに経時的に変換されていく表示(たとえば、棒グラフの表示)や、現在の遊技玉数のデータと持玉数のデータをそのままデジタル表示し、遊技玉数を減少させつつ持玉数を増加させたり、遊技玉数の一部を持玉数に移動させる表示を繰り返したりすることが考えられる。
以上、図74および図75を用いて表示器の構成に関する変形例を説明したが、両図に記載された符号に示される各構成のうち、ここで説明していない構成は、図1、図2と同じ構成であり、また、動作の点でも同じであるので、ここでは、これ以上の詳細な説明を省略する。
<スロットマシンの表示器に関する変形例>
次に、図76を参照して、これまでに説明したスロットマシン2Sの変形例を説明する。図76は、スロットマシン2Sの前面扉を開放した状態を示す斜視図である。図76に示される構成が図72に示した構成と異なる点は、スロットマシン2Sに、図72のような表示器510が設けられていない点である。
図72に示すスロットマシン2Sの場合には、タッチパネルの表示器510が設けられていた。この表示器510は、図1〜図71を用いて説明したパチンコ機2の表示器54と同じ機能を果たすものである。これに対して、図76に示すスロットマシン2Sの場合には、タッチパネルの表示器510に代えて、遊技点数を表示するための遊技点数表示器29Sが設けられている。遊技点数表示器29Sは、図74に示した遊技玉数表示器29と同じ機能を備えるものであり、7セグメント式のディスプレイであって、たとえば、0〜999999までの数字を表示可能である。遊技点数表示器29Sは、液晶表示器や有機EL表示器、その他の表示器で構成してもよい。図76に示されるスロットマシン2Sに対しては、図74および図75に示したCU3が接続される。
遊技点数表示器29Sは、図75に示したブロック図と同様に、CU3側ではなく、スロットマシン2S側の払出制御部によって表示制御される。その動作は、図75を用いて説明した動作と同様であるので、ここではこれ以上の詳細な説明を省略する。
なお、ここでは、スロットマシン2Sにはタッチパネルの表示器510が設けられない例について説明したが、図72に示したようにリール2L、2C、2Rを覆う表示器510は、演出用(予告演出など)に機能する演出表示器として残しておいてもよい。
<変形例や特徴点など>
次に、以上、説明した本実施の形態の変形例や特徴点などを列挙する。
(1) 上記遊技用システムに遊技機の一例となるスロットマシン(S台)を適用した場合、たとえば、リールおよびリールに付属する各種センサ部分とリールを制御する主制御基板とがP台の遊技盤に対応し、それ以外の構成がP台の遊技枠に対応する。ただし、S台には、図5に示した遊技枠の各種検出スイッチ41a、701、33、発射制御基板31、および発射モータ18は、不要である。
従来のS台にはクレジット機能が設けられており、これが有効になっているときには、賭数を設定するとクレジットが減算され、入賞が発生するとクレジットが加算される。ただし、クレジットには上限が定められており、クレジット数が上限値に達している状態で入賞が発生すると、ホッパーからメダルが払い出される。
一方、本実施の形態に係るS台では、賭数を設定すると遊技点が減算され、入賞が発生すると遊技点が加算される。また、遊技点が所定数に達すると、計数操作を促す表示がなされ、計数操作をすることによって、遊技点が持点に変換される。このため、従来のS台のようにクレジットが上限に達してメダルを払い出す必要がない。その結果、本実施の形態に係るS台にはホッパーを設ける必要がない。
その結果、遊技場は、大量のメダルを確保する必要がなく、経済的負担が軽減される。また、遊技場は、メダルの補充・回収といった業務やメダル詰まりなどに対応するためのメンテナンス業務からも解放される。遊技客は、クレジットが満タンになった後で賭け操作毎にメダルを投入する煩わしさから解放され、遊技に集中しやすくなる。
他方、S台がメダルレスになった場合には、大量のメダルを獲得した遊技者が席の脇にメダルが入った箱を積み上げて自身の腕を誇示するような行為をすることができなくなるという不都合が生じる。しかしながら、本実施の形態では、上記のとおりドル箱表示する機能が設けられているため、このような不都合が生じることも防止できる。なお、S台の場合のドル箱表示は、図67に示した多数の玉に代えて多数のメダルが積載されているようにするのが望ましい。
遊技機としてS台を適用した場合、「持点」および「遊技点」の2種類と、「クレジット」および「クレジット超過点」の2種類のデータとを用いて、以下のように各データが変換されるような遊技用システムを構成することも可能である。なお、S台の表示器510には、これら4種類のデータを表示する。
まず、プリペイドカードの残高、貯メダル、または持点からの変換操作(貸出操作、貯メダル払出し操作、持点払出し操作)が検出された場合には、夫々が引き落とされて、遊技点に変換される。
遊技点は、従来のスロットマシンにおけるメダルに対応するデータである。このため、たとえば、表示器510には遊技点の点数を表示するとともに、遊技点相当の数のメダル画像を表示することが望ましい。たとえば、このメダル画像に遊技者が触れてスロットマシンに投入するような擬似投入メダル操作(たとえば、メダルを押し込むような操作)が検出されると、メダル画像が消え、遊技点が減算されて、代わりに賭数が1つ設定される。このような擬似メダル投入操作が3度行なわれることによって、賭数が最大値の3に設定される。
その後、さらに擬似メダル投入操作が検出されると、その検出に応じて、クレジットが加算される。クレジットには上限値(たとえば、50)が設定されており、クレジットが上限値を超えたときには、クレジット超過点が加算される。
賭数設定は、遊技点を用いて上記のように行なうことが可能である他、クレジットを用いて行なうことも可能である。すなわち、1枚BETスイッチ5Sの操作があれば、賭数設定値が1加算され、クレジットが1減算される。また、MAXBETスイッチ6の操作があれば、賭数が3に設定され、クレジットが賭数設定に応じて減算される。
ゲームの結果、入賞が発生すると、入賞に応じた数の得点がクレジットに加算される。なお、クレジットの上限値をオーバーする入賞が発生したときには、そのオーバー分の点数がクレジット超過点として記憶される。このクレジット超過点は、従来のスロットマシンにおける、クレジットの上限を超えて入賞が発生したときに払い出されるメダルに相当する。このため、たとえば、表示器510にはクレジット超過点を表示するとともに、クレジット超過点相当の数のメダル画像を表示することが望ましい。また、このメダル画像は、遊技点に対応するメダル画像と区別できるように色を変えるなどすることが望ましい。
また、クレジット超過点は、遊技者の操作によって遊技点に変換されるようにすることが望ましい。たとえば、クレジット超過点に対応するメダル画像に遊技者が触れて遊技点に変換するような擬似メダル変換操作(たとえば、メダルを押し込むような操作)が検出されると、メダル画像が消え、クレジット超過点が減算されて遊技点が加算されるものとする。
あるいは、クレジットが上限値未満になれば、自動的にクレジット超過点がクレジットに変換されるようにしてもよい。
遊技者が計数操作を実行すると、遊技点、クレジット、およびクレジット超過点の各々が計数されて持点に変換される。その結果、遊技者の持点は、「カード持玉数+遊技点+クレジット+クレジット超過点」と掲載される。なお、“カード持玉数”とは、遊技点に変換していない変換前の持点(現時点で遊技者が所有している持玉数)である。
以上の説明において、持点、遊技点、クレジット、およびクレジット超過点の4種類のデータは、CUとS台とでデータのやりとりをすることによって双方で記憶してもよく、あるいは、持点はCU側のみで、それ以外はS台側のみで記憶してもよい。また、クレジット超過点を図67のドル箱表示の対象としてもよい。
また、以上の説明では、クレジット超過点を用いる例を説明したが、クレジット超過点を用いなくてもよい。この場合、クレジットの上限を超えるような場合には、遊技点に加算するようにしてもよい。
(2) 本実施の形態では、カード度数を消費することによって、遊技点が加算される。あるいは、貯玉(貯メダル)を消費することによって、遊技点が加算される。つまり、カード度数あるいは貯玉から遊技点に変換される。一方、カード度数および貯玉から持点(計数玉、計数メダル)には変換されない。しかしながら、カード度数および貯玉から一旦、持点に変換されるようにしてもよい。
(3) 本実施の形態では、計数操作によって、遊技点が持点に変換される。この場合の変換率は1:1である。しかしながら、変換される場合の変換率を1:1以外としてもよい。たとえば、遊技点100点を変換した場合、そのうちの3点を差し引いた97点が持点に変換されるようにしてもよい。または、持点に対して10割未満の所定割合を乗じて得られた数の遊技玉に変換されるようにしてもよい。
(4) 持点を特定可能に記録するための記録媒体は、スマートフォンなどの携帯端末を利用したものとしてもよい。この場合、CUに携帯端末と通信するための通信部を設けて、携帯端末を通信部にかざすことによって、携帯端末内に記憶されているIDをCUが認識し、後は本実施の形態に記載したような手順で遊技を可能とする。一方、遊技終了時には、再度、携帯端末を通信部にかざすことによって、遊技終了時の持点がIDを通じて遊技者の持点に加算されるようにする。
(5) 遊技点を計数するための操作手段は、CU側に設けてもよい。その場合の操作手段は、タッチパネルに表示されるものとしてもよく、物理的なスイッチで構成してもよい。
(6) 本実施の形態では、カード返却操作をしたときに、未計数の遊技点が残っているときには、P台あるいはCU側の表示器にて計数を促すメッセージを表示する。しかし、このような構成に代えて、カード返却操作をしたときに、未計数の遊技点が残っているときには、自動的に計数表示を開始するとともに、P台あるいはCU側の表示器にて、未計数の遊技点が残っているために自動計数を開始したこと、あるいは、さらにそれに加えて、自動計数が完了した後にカードが返却されることを報知してもよい。
あるいは、カード返却操作をしたときに、未計数の遊技点が残っているときには、遊技者が一時的に離席する可能性があると判断し、表示器(CU側あるいはP台側)に、一時的な離席であるか否かを確認するメッセージを表示してもよい。さらに、表示器をタッチパネルで構成し、そのメッセージに対して遊技者が応答入力できるようにしてもよい。さらに、その応答入力が遊技終了であれば、計数操作を促すメッセージを表示する。一方、応答入力が一時離席であれば、CU側あるいはP台側または双方でカードのIDを記憶した状態のままで一旦、カードを排出するようにしてもよい。その後、同じIDのカードが挿入されたときには、元の状態から遊技を再開させる。
(7) 計数操作を開始してから計数表示が完了するまでの計数時間は、遊技点が第1基準値よりも少ないときと、遊技点が第1基準値を超えるときとで、遊技点に対する計数時間の増加割合が小さくなるようにしてもよい。これによって、実球を計数するかのような計数表示という演出をできながらも、遊技点が多くなることで計数完了までにあまりに時間がかかってしまうことを防止できる。また、遊技点がある基準値を超えた場合には、計数時間がすべて同一になるようにしてもよい。あるいは、基準値を設けることなく、遊技点の多少に関わらす一律に同じ計数時間を採用してもよい。
(8) 大当り中は、遊技玉数が満タンと判断するための判断基準値を上げてもよい。つまり、大当り中とそうでないときとで、満タン判断の判断基準値を異ならせてもよい。これによって、大当り中に遊技玉数が急激に多くなり、すぐに満タン判断がなされて発射停止してしまうことを防止できる。
(9) 大当りが発生したときの遊技玉数を記憶しておき、大当り中は、満タンの判断基準値を超えた場合であっても、大当りが発生してから増加した遊技玉数が許容値(たとえば、1000玉)以内であれば、満タン判定しないものとしてもよい。
(10) 遊技玉を計数するための計数操作手段としては、2回以上の所定回数操作したときに、計数機能を発揮するようなものを採用してもよい。これによって、誤操作を防止できる。また、この場合、1回操作では、計数機能とは異なる他の機能を発揮させるようにしてもよい。たとえば、1回操作をしてから所定時間(たとえば、1秒以内)、操作が無い場合には、店員を呼び出すためのランプを点灯させるような機能を発揮させ、1操作から1秒以内に2回目の操作が検出されたときには、計数機能を発揮させることも考えられる。
(11) 本実施の形態では、計数操作ボタンを所定時間未満操作(短時間操作)すると、たとえば、第1の玉数が計数される一方、所定時間以上操作(長時間操作)すると、その操作時間に応じて前記第1の玉数よりも多い第の玉数が計数される。たとえば、短時間操作では100玉が計数される一方、長時間操作では100玉を超える所定数、たとえば、200玉や400玉が計数されるようにすることが考えられる。また、計数操作ボタンの長押し時間によって、計数対象の遊技点数が異なるように制御してもよい。たとえば、1秒の長押しで100玉が計数され始め、さらにそのまま5秒間の長押しが継続すると、残りのすべての玉が計数されるようにすることが考えられる。あるいは、1回の操作で所定個数が計数され、5回目の操作では残りのすべての玉が計数されるように制御してもよい。
(12) 「所定の記録媒体処理操作を検出したときに、前記遊技点を前記持点として、所定の処理が可能となるように処理する記録媒体処理手段」の「所定の処理」は、たとえば、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理(カードで特定可能に記録された持玉を引き落として遊技玉に変換する処理や持玉共有処理、あるいはワゴンサービス処理等)を意味する。あるいはまた、「所定の処理」とは、景品交換用の景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理であってもよい。
また、「…が可能となるように処理」とは、たとえば、カードの返却操作を検出したときに、CUに挿入されているカードに持点を特定可能に記録し、当該カードを返却する処理である。ここで、「特定可能に記録」とは、カードに直接、持点を記録することの他、カードには持点を記録せずにカードのIDと持点とをCUに接続されたサーバに送信し、サーバ内でIDと持点とを対応付けて記憶するような方式を含む。
(13) 本実施の形態では、(A)「所定点数」以上の遊技点が記憶されていないことには、計数操作をしても、遊技点の計数が行なわれず、また、その旨の報知が行なわれる。また、本実施の形態の形態では、(B)記憶している遊技点が「所定点数」に至るまで遊技点の計数が実行されると、それ以上の計数ができなくなるとともに、その旨の報知が行われる。これら(A)(B)2つの場合の所定点数、すなわち、基準値は、同じものを採用してもよいし、異ならせてもよい。
(14) 本実施の形態では、玉の発射中に計数操作をすると、そのときの遊技玉数が基準値以下の場合には、計数操作が無効とされる。しかしながら、さらに、玉の発射中に計数操作が検出されたときの遊技玉数が基準値を超える場合であっても、1回の計数操作で計数される玉数が所定数に定められている場合において、計数操作が検出されたときの遊技玉数からその所定数を差し引いた値が前記基準値に満たない場合には、計数操作を無効とするようにしてもよい。
また、本実施の形態では、遊技中の計数操作を無効とするために、遊技中であるか否かを玉の発射動作が検出されているか否かで判断したが、これに代えて、あるいは、これに加えて、遊技中球数(遊技領域27内で浮遊している浮遊玉)が0になっている(遊技中でない)か否か(遊技中)で、遊技中であるか否かを判定するようにしてもよい。さらに、加えて、可変表示装置が変動中であるか否か、大当り中であるか否か、アタッカーが開いているか否か、などで遊技中であるか否かを判定することも考えられる。
さらに、遊技機としてS台を適用して遊技中の計数操作を無効とする場合の「遊技中」とは、たとえば、リール2L、2C、2Rが回転開始してから停止するまでの期間である。あるいは、スタート操作が検出されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでの期間である。
(15) 図48では、大当りが発生していないことを条件(S482でNO)として、S483に移行するが、S482のステップを削除して、S481からS483に移行するものとしてもよい。すなわち、大当り中であるか否かに関わらず、遊技玉数が所定数より多いときには、計数操作を促す表示が行なわれるようにしてもよい。
また、S486およびS487のステップを削除してもよい。すなわち、図48では、計数操作を促す表示が行なわれてから所定時間が経過しても計数操作が検出されない場合、遊技玉の発射を強制的に停止させているが、発射の強制停止までは行なわないようにしてもよい。
(16) 図6を参照して、P台は、計数された計数玉(持玉)を一時記憶する計数玉数カウンタを備えているものの、計数玉の累積値を記憶するカウンタを備えていない。しかしながら、P台側に、計数玉の累積値を記憶する計数玉累積記憶カウンタを備えてもよい。また、CU側には、カード持玉(計数玉)を記憶する領域が備えられているが、この領域には、挿入されたカード自体に持玉が記録されていた場合には、そのカード持玉も含めて現在の遊技者の持玉数が記憶される。このため、この領域のみでは、今回の遊技で遊技者が計数した計数玉の数を特定できない。そこで、今回の遊技で遊技者が計数した計数玉の数を記憶する領域をCU側にさらに設けてもよい。CUは、この場合、遊技が開始してからP台から送られてくる計数玉数の情報に基づいて当該領域に持玉を加算し、持玉が遊技玉に変換されると、当該領域から持玉を減算する。
(17) 図41の計数操作を促す表示としては、文章にて「遊技玉が残っているので計数してから返却操作をして下さい」という表示であってもよく、あるいは画面上に計数ボタン28を表示させて点滅するような表示であってもよい。
(18) 本実施の形態では、遊技玉が所定玉数以上(3000玉以上)であるときに、「所定の報知制御」として、「表示器にて計数操作を促す表示を行なう制御」が実行される。ここで、「計数操作を促す」とは、たとえば、「遊技玉数が上限に達したため、計数操作して下さい」と表示するものや、単に「計数操作が必要です。」と表示するものであってもよい。また、「所定の報知制御」としては、スピーカから計数操作を促す報知音を出力する制御であってもよい。さらに、「報知」としては、「計数操作を促す報知」ではなく、単に、「遊技玉数が上限に達したこと」を通知するのみ(計数操作を促す報知まではしない)であってもよい。
また、遊技点が所定の第1基準値以上(3000玉以上)であるときに、「所定の報知制御」をし、さらに、その後、遊技点が第1基準値よりも多い第2基準値に達した時点で遊技不能状態に制御し、遊技点が前記第1基準値から前記第2基準値に達するまでは遊技を許容(発射禁止しない)するように制御してもよい。なお、遊技機がスロットマシンである場合には、スタートレバーを操作してリールが回転開始しない、あるいは、賭数設定が無効化される、などの制御によって遊技不能状態を実現できる。
(19) 本実施の形態では、遊技点を用いた遊技が行なわれているとき(玉の発射継続中)は、遊技点が所定点数(たとえば、250点)以上残っていないと、計数操作が有効化されない。ここで、所定点数は、250点に限られるものではなく、1点以上であれば、どのような点数であってもよい。ただし、たとえば、1点など、あまりに少なすぎる点数を設定した場合には発射のタイミングと計数のタイミングとがほぼ同時に生じたときに、不具合が生じるため、2〜3点以上とするのが望ましい。あるいは、点数が所定点数以下(たとえば、10点以下)で発射が継続しているときに計数操作が検出された場合には、5点を発射用として残し、残りの点数を計数対象とするように制御してもよい。
また、遊技点が所定点数以上、残っていないために計数操作が無効化されていることに気づいた遊技者が玉の発射動作を停止させたことが検出された際には、先に無効化された計数操作を有効化して計数動作が自動的に開始されるようにしてもよい。つまり、この場合には、計数操作が無効化されたことに気づいた遊技者は、発射操作を停止さえすればよく、再度、計数操作をやり直す必要がない。
(20) 計数ボタンを押し続ける時間に応じて、1回の操作で持点変換する遊技点数が異なるようにするために、たとえば、長押し(たとえば、1秒以上連続操作)のときには遊技点のすべてが計数される一方、短押し(たとえば、1秒未満の連続操作)のときには、200玉だけが計数されるようにしてもよい。ただし、この場合には、遊技玉の残数が少ない場合、たとえば、200玉未満の場合には、計数ボタンの操作ですべての遊技玉が計数されるようにするのが望ましい。
(21) 遊技点の残数に応じて、計数ボタンの1回の短押下操作で計数される点数が異なるようにする場合、たとえば、次のようにすることが考えられる。たとえば、遊技点が200点未満のときには、計数ボタンの1回の短押下操作ですべての遊技点が計数されるようにする。遊技点が200以上1000未満のときには、1回の短押下操作で200点が計数されるようにする。遊技点が1000以上5000未満のときには、1回の短押下操作で1000点が計数されるようにする。遊技点が5000以上10000未満のときには、1回の短押下操作で2000点が計数されるようにする。遊技点が10000以上のときには、1回の短押下操作で2500点が計数されるようにする。なお、以上の数値は具体例であって、適宜、設定できる。
(22) 遊技玉(遊技点)を計数して持点変換する際には、計数表示のみならず、計数音をスピーカから出力する制御をしてもよい。また、遊技点の計数の際には、玉が1つずつ、玉貯留皿から計数器へと落下していくような画像表示を行なうことが考えられる。
(23) 計数操作に基づいて遊技点を持点に変換する変換表示(遊技玉を計数していき、持玉が増えていく様を示す表示)を行なうタイミングと、データ上で遊技点を減算し、持点を加算する演算を行なうタイミングとは様々なものとすることができる。変換表示が終わってから、前記演算を実行してもよい。また、そのために、変換表示が終わった後に遊技機からCUに対して計数データが送信されるようにしてもよい。なお、このような変形例は、持点を遊技点に変換する場合についても同様に適用可能である。
(24) 本実施の形態では、CUと遊技機との間の通信において、CUを一次局、遊技機を二次局とするコマンド−レスポンス方式が採用されているが、一次局と二次局との関係を逆にしてもよい。あるいは、このような主従の関係がある通信方式を採用するのではなく、通信すべき要求が生じたときに双方が相手にデータを送信するような方式を採用してもよい。
(25) 図6あるいは図73において、遊技機側およびCU側の双方で遊技玉(遊技点)を記憶するようにしているが、遊技玉(遊技点)は遊技機側のみで記憶し、CU側では記憶しないようにしてもよい。一方、カード持玉(持点)は、CU側でのみ記憶しているが、遊技機側でも記憶するようにしてもよい。特に、遊技玉(遊技点)は遊技機側のみで記憶し、一方、カード持玉(持点)は、CU側でのみ記憶するようにして、データの記憶管理の役割分担を明確にしてもよい。
(26) 表示器54で行なう計数表示や各種の報知は、同様に表示器312で行なうようにしてもよい。
(27) CU3において、P台側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)および減算玉数カウンタの値(減算玉数)に基づいて、記憶している遊技玉数を更新し、P台側から送信されてきた計数玉数カウンタの値に基づいて記憶している遊技玉数を減算したときに、遊技玉数の値がマイナスになる場合には、エラー(異常)判定し、エラー処理を行なうようにしてもよい。エラー処理の具体例として、異常報知ランプ等によりエラー報知が行なわれたり、あるいは、ホール用管理コンピュータや上位サーバ801にエラーが発生した旨のエラー通知信号が送信される(この場合、ホール用管理コンピュータや上位サーバ801によるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)。
(28) 前述の実施の形態では、電波センサ163、173が電波を検出したときにハイレベル信号が主制御基板16、払出制御基板17に入力されるものを示したが、電波センサ163、173の信号を反転する反転増幅器(インバータ)を電波センサ163、173に設けてその反転増幅器を経由して信号が主制御基板16、払出制御基板17に入力されるように構成してもよい。このようにすることにより、電波センサ163、173が非検出時にはハイレベル信号が主制御基板16、払出制御基板17に入力される一方、電波の検出時にはローレベル信号が入力されて主制御基板16、払出制御基板17で異常発生の判定を行ない、電波センサ163、173が不正に引抜かれた場合には、主制御基板16、払出制御基板17にローレベル信号が入力されて電波検出時と同様に主制御基板16、払出制御基板17が異常発生の判定を行なうことが可能になる。
(29) 前述の実施の形態では、電源投入時に主制御基板161から送信されてきた入賞口情報やラウンド数情報を記憶保持する記憶手段を払出制御部171が有しており、遊技中に主制御基板161から送信されてきた加算数カウンタの情報を記憶保持している入賞口情報やラウンド数情報と比較して整合しているか否か判定している(図65、図66参照)。これを「トータル賞球個数整合判定」と呼ぶ。しかし、入賞口情報やラウンド数情報を記憶保持することに代えて、主制御基板161から加算数カウンタの情報とともに入賞口情報やラウンド数情報もその都度送信してもらい、それを受信した払出制御部171において、受信した加算数カウンタの情報が受信した入賞口情報やラウンド数情報と整合しているか否か判定するように制御してもよい。これを、「入賞口情報やラウンド数情報の毎回送信方式」と呼ぶ。
(30) 遊技盤電波センサ断線検知または遊技枠電波センサ断線検知が払出制御基板17に入力がなされたときに、払出制御基板17を不能動化してもよい。不能動化の具体例としては、加算玉数のCU3への送信を停止する、加算玉カウンタの計数動作を停止する、などがある。
(31) 貸出操作あるいは持点(持玉)から遊技点(遊技玉)への変換操作(貸出操作)が検出された場合、遊技点は、1点ずつカウントアップするようにしてもよいが、遊技者の待ち時間を短くするために、複数点(たとえば、100円相当の25点)ずつカウントアップするように表示してもよい。また、逆に、遊技点の計数操作が実行されたときにも、複数点ずつ持点がカウントアップするように表示してもよい。さらに、遊技点あるいは持点をカウントアップ表示するときの単位数を複数種類の中から設定できるようにしてもよい。その設定の際には、P台あるいはS台の表示器のタッチパネルを利用することが考えられる。
(32) 計数操作が実行されたとき、持点のカウントアップが開始してから所定時間が経過すると、持点が加速度的にカウントアップするようにしてもよい。あるいは、計数表示を加速させるための速度アップボタンをCU側あるいは遊技機側のタッチパネルの表示器に表示し、その操作が検出されることによって、加速計数表示をしてもよい。このように持点の加速計数表示を行なうことにより、多数の遊技点を計数する際の遊技者の待ち時間を短くすることができる。
(33) 打球操作ハンドルにタッチセンサを設けて、遊技者が打球操作ハンドルを握っていることがタッチセンサによって検出されている間は、計数操作を無効にしてもよい。係数操作を無効とは、計数操作を検出するが、その検出出力に基づいた計数動作を実行しないこと、あるいは、計数操作の検出自体をしないことの双方を意味する。または、遊技者が打球操作ハンドルに触れているだけでは計数操作を無効にせず、打球操作ハンドルを玉発射の駆動パルスが出力される程度にまで回している場合に、計数操作を無効にしてもよい。
これらの場合には、計数操作が検出されると、「ハンドルを放してください」というメッセージを遊技機あるいはCUの表示器に表示するようにしてもよい。あるいは、計数操作ボタンをタッチパネルの画面上のアイコンで表示するようにしたときには、計数操作ボタンをグレーアウトして、操作不能であることを遊技者に通知するようにしてもよい。
(34) 玉貸ボタン、返却ボタン、再プレイボタン、および計数ボタンのうちの少なくとも1つ、あるいはすべては、遊技機側に設けてもよく、あるいはCU側に設けてもよい。また、そのボタンは、タッチパネル式の表示器として説明した遊技機側あるいはCU側の表示器に表示することが考えられる。
(35) 図66のS663では、ポーリング間隔における加算数カウンタの増加量(遊技玉)が適正な値になっているか否かにより異常の有無の判断を行なっているが、それに代えてまたはそれに加えて、どこの入賞口に入賞したかの情報とその入賞によって加算した賞球個数情報(加算玉数)とを関連付けて主制御基板16から払出制御基板17へ送信し、払出制御基板17において、入賞した入賞口に応じて加算されるはずの賞球個数が受信した賞球個数情報(加算玉数)と一致しているか否かにより、異常の有無の判断を行なってもよい。これを、「入賞口別の個別判定方式」と呼ぶ。
具体的には、払出制御基板17は、主制御基板16から送信されてきた入賞口情報を記憶している。その内容は、各入賞口毎に対応付けられた賞球個数情報(加算玉数)である(図64(a)参照)。そして、遊技中に入賞が生じれば、どこの入賞口に入賞したかの情報とその入賞によって加算した賞球個数情報(加算玉数)とを関連付けて主制御基板16から払出制御基板17へ送信される。たとえば、「始動入賞口1に入賞し賞球個数情報(加算玉数)が5」のような情報が送られてくる。それを受信した払出制御基板17は、記憶している入賞口情報(図64(a))を参照し、「始動入賞口1」にたいおうして記憶されている賞球個数情報(加算玉数)「3」を読出す。その読出した賞球個数情報(加算玉数)「3」と受信した賞球個数情報(加算玉数)「5」とを比較し、不一致の場合に異常が発生したと判定する。
つまり、入賞の発生により所定の遊技点を付与する遊技機(P台、S台)は、
遊技機の遊技の進行を制御するとともに、複数種類の入賞のうちのいずれかに入賞の発生に基づいて該入賞の種類に対応する点数を前記遊技点に加算する加算更新量を特定するための加算更新情報を生成する遊技制御手段(P台の主制御基板16、S台の主制御基板)が設けられた遊技部品(遊技盤26、リールおよびリールに付属する各種センサ部分)と、
前記遊技部品を取付け可能に構成された遊技枠(P台の前枠6、S台におけるリールおよびリールに付属する各種センサ部分とリールを制御する主制御基板以外の構成)と、
前記遊技枠に設けられ、前記遊技制御手段により生成された前記加算更新情報(加算玉数、加算数)を受信し、該加算更新情報に基づいて前記遊技点を加算更新するとともに該遊技点の遊技への使用に基づいて該遊技点を減算更新する遊技点処理手段(払出制御基板17)とを備え、
前記入賞の発生に応じて加算更新される前記遊技点の加算更新量は、発生した入賞の種類に応じて予め定められており(図64(a))、
前記遊技制御手段は、予め定められた加算更新量を規定加算更新量として記憶しており(入賞口情報は主制御基板16に設けられた主制御部161のROM等のメモリに記憶されている)、該規定加算更新量を前記遊技点処理手段へ送信する処理を行ない(図63:主制御基板16から払出制御基板17へ入賞口情報が送信される)、
前記遊技点処理手段は、前記加算更新情報と該加算更新情報の発生の原因となる入賞の種類と該入賞の数とを前記遊技制御手段より受信し、前記入賞の種類に対応する規定加算更新量に対する前記入賞の数の積の値が前記加算更新情報により特定される加算更新量に一致するか否かにより、前記加算更新量が適正な大きさであるか否かを判定する適否判定手段を含む。
このような「入賞口別の個別判定方式」は、メインの実施の形態に記載した「トータル賞球個数整合判定」と、上記(29)に記載した「入賞口情報やラウンド数情報の毎回送信方式」との、いずれに適用してもよい。
(36) 本実施の形態に係る遊技用システムは、持点を使用した所定の持点使用処理を実行するための持点使用操作手段を含む。ここで、所定の持点使用処理とは、ワゴンサービスを実行するための処理や、あるいは、持点(持玉)を分割して共有する処理(持点を他人に分割譲渡する処理)を含む概念である。また、持点使用操作手段は、たとえば、タッチパネルである。あるいは、持点使用操作手段は、CU又は遊技機に対して持点使用処理の実行を指令するために遊技店の係員に与えられるリモコンであってもよい。
<実施の形態に含まれる各種の構成>
(1−1) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台、S台)による遊技を可能とするための遊技用システムであって、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(図6の遊技玉数カウンタ、図73の遊技点数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作手段(計数ボタン28,28S)と、
前記変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点の前記持点への変換表示を行なう表示手段(表示器29,29S,54,312,329,510)と、
所定の記録媒体処理操作(カード返却操作(返却ボタン322の操作))を検出したときに、前記遊技点を前記持点として、所定の処理(景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理)が可能となるように処理(カードのIDで持玉を特定可能にする処理、たとえば、カードに持玉を記録、あるいは持玉をコンピュータにてID管理)する記録媒体処理手段(CU制御部323)と、
前記遊技点記憶手段に記憶されている全遊技点に対する変換表示が終了したときに、前記記録媒体処理操作を有効化する有効化手段(図41)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換する表示を経て、記録媒体処理操作が可能となる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数して計数結果を記録媒体により特定可能にする従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。
(1−2) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技を可能とするための遊技点処理装置(CU、P台、S台)であって、
前記遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作(計数ボタン28,28Sの操作)が検出されたことに基づいて、前記遊技点の前記持点への変換表示を行なう表示手段(表示器29,29S,54,312,329,510)と、
所定の記録媒体処理操作(カード返却操作(返却ボタン322の操作))を検出したときに、前記遊技点を前記持点として、所定の処理(景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理)が可能となるように処理(カードのIDで持玉を特定可能にする処理、たとえば、カードに持玉を記録、あるいは持玉をコンピュータにてID管理)する記録媒体処理手段(CU制御部323)と、
全遊技点に対する変換表示が終了したときに、前記記録媒体処理操作を有効化する有効化手段(図41)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換する表示を経て、記録媒体処理操作が可能となる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数して計数結果を記録媒体により特定可能にする従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。
(1−3) (1−1)に記載の遊技用システムであって、
前記変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換する変換処理手段(図41、払出制御部171、CU制御部323)と、
前記持点を記憶する持点記憶手段(図6のCU側の「カード持玉(計数玉)」)とを含む。
上記の構成によれば、表示上だけでなく、実際に遊技点が持点に変換されて持点として記憶されるため、より一層、従来のシステムに近い形で遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。
(1−4) (1−1)(1−3)に記載の遊技用システムであって、
前記記録媒体処理手段を含む遊技用装置(CU)と、
前記表示手段を含む遊技機(P台、S台)とを含み、
前記遊技用装置は、前記表示手段を表示制御する表示制御手段(表示制御部350)を含む。
上記の構成によれば、表示手段を遊技側に設けることによって遊技機に正対する遊技者が変換表示の様子を見易くなるとともに表示制御手段を遊技用装置側に設けることによって遊技機側の表示制御負担を軽減できる。
(1−5) (1−4)に記載の遊技用システムであって、
前記遊技機は、前記変換操作手段(計数ボタン28,28S)を含む。
上記の構成によれば、変換操作手段を遊技側に設けることによって遊技機に正対する遊技者の操作性を向上できる。
(1−6) (1−1)(1−3)(1−4)(1−5)に記載の遊技用システムであって、
全遊技点に対する変換表示が前記表示手段によって行なわれていないときに前記記録媒体処理操作が検出されると、前記表示手段は前記変換操作手段の操作を促す表示(図41)を行なう。
上記の構成によれば、変換操作手段の操作を促す表示が行なわれることによって、記録媒体処理操作が有効化されなかった理由を遊技者に察知させることができる。
(1−7) (1−4)(1−5)に記載の遊技用システムであって、
前記遊技機は前記遊技点記憶手段(図6の遊技玉数カウンタ、図73の遊技点数カウンタ)を含み、
前記遊技用装置は前記持点を記憶する持点記憶手段(図6のカード持玉(計数玉)の領域)を含む。
上記の構成によれば、遊技点と持点との管理を遊技機と遊技用装置とに分担させることが可能となり、各々の管理負担を軽減できる。
(1−8) (1−1)(1−3)〜(1−7)に記載の遊技用システムであって、
前記記録媒体処理手段は、
前記持点記憶手段に記憶されている持点を前記記録媒体の記録情報により特定可能とするための持点処理を行なう持点処理手段(CU制御部323がカードに持点を記録、またはカードIDと持点とをサーバに送信して記憶させる)と、
前記持点処理が行なわれた後、前記記録媒体を遊技者に返却する返却処理手段(CU制御部323がカードを排出)とを含む。
上記の構成によれば、記録媒体処理操作によって、持点処理と記録媒体の返却処理とが併せて行なわれるため、遊技を終了する際の遊技者の操作が楽になる。
(2−1) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台、S台)による遊技を可能とするための遊技用システムであって、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(図6の遊技玉数カウンタ、図73の遊技点数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作手段(計数ボタン28,28S)と、
前記変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点の前記持点への変換表示を行なう表示手段(表示器29,29S,54,312,329,510)と、
前記遊技点記憶手段に記憶されている遊技点が所定点数以上(3000玉以上)であるときに、所定の報知制御(表示器にて計数操作を促す表示をするための制御)を行なう報知制御手段(図48のS489)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数する従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、遊技点が所定点数以上であれは所定の報知制御が行なわれるのであり、これによって遊技媒体が満タンのときに報知する従来のシステムと同様のシステムを擬似的に再現でき、従来の遊技用システムに慣れている遊技者に親しみのあるシステムを提供できる。
(2−2) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技を可能とするための遊技点処理装置(CU、P台、S台)であって、
前記遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作(計数ボタン28,28Sの操作)が検出されたことに基づいて、前記遊技点の前記持点への変換表示を行なう表示手段(表示器29,29S,54,312,329,510)と、
前記遊技点が所定点数以上(3000玉以上)であるときに、所定の報知制御(表示器にて計数操作を促す表示をするための制御)を行なう報知制御手段(図48のS489)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数する従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、遊技点が所定点数以上であれは所定の報知制御が行なわれるのであり、これによって遊技媒体が満タンのときに報知する従来のシステムと同様のシステムを擬似的に再現でき、従来の遊技用システムに慣れている遊技者に親しみのあるシステムを提供できる。
(2−3) (2−1)に記載の遊技用システムであって、
前記報知制御手段は前記表示手段を制御する手段(表示制御部350)であって、前記遊技点記憶手段に記憶されている遊技点が前記所定点数以上であるときに、前記変換操作手段の操作を促す表示を前記表示手段に行なわせる(図48)。
上記の構成によれば、前記変換操作を促す表示が行なわれるため、遊技者に報知の意味を理解させ易い。
(2−4) (2−1)(2−3)に記載の遊技用システムであって、
前記遊技点記憶手段に記憶されている遊技点が前記所定点数以上であるときに、前記遊技機を遊技不能状態に制御する不能動化手段(図48のS486;発射停止)を含む。
上記の構成によれば、遊技点が所定点数以上であれば遊技が不能動化されるため、変換操作を促すことができる。
(3−1) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台、S台)による遊技を可能とするための遊技用システムであって、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(図6の遊技玉数カウンタ、図73の遊技点数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作手段(計数ボタン28,28S)と、
前記変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点の前記持点への変換表示を行なう表示手段(表示器29,29S,54,312,329,510)と、
前記遊技点を用いた前記遊技機による遊技が行なわれているとき(玉の発射継続中)は、前記遊技点記憶手段に所定点数以上(たとえば、250点以上)の遊技点が記憶されていることを条件にして、前記変換操作手段の操作を有効化する有効化手段(図44)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数する従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、遊技点を用いた遊技が行なわれているときは、所定点数以上の遊技点が残っていないと変換操作手段による変換操作が有効にならないため、変換操作によってわずかしか残っていない遊技点が変換表示されるタイミングと遊技の続行によってその残りわずかの遊技点が消費されるタイミングとが重なってしまい、遊技に必要な遊技点が持点に変換表示されてしまったにも関わらず遊技が続行されてしまうような状況が発生することを防止できる。
(3−2) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技を可能とするための遊技点処理装置(CU、P台、S台)であって、
前記遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作(計数ボタン28,28Sの操作)が検出されたことに基づいて、前記遊技点の前記持点への変換表示を行なう表示手段(表示器29,29S,54,312,329,510)と、
前記遊技点を用いた遊技機による遊技が行なわれているとき(玉の発射継続中)は、所定点数以上(たとえば、250点以上)の遊技点が残っていることを条件にして、前記変換操作を有効化する有効化手段(図44)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数する従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、遊技点を用いた遊技が行なわれているときは、所定点数以上の遊技点が残っていないと変換操作手段による変換操作が有効にならないため、変換操作によってわずかしか残っていない遊技点が変換表示されるタイミングと遊技の続行によってその残りわずかの遊技点が消費されるタイミングとが重なってしまい、遊技に必要な遊技点が持点に変換表示されてしまったにも関わらず遊技が続行されてしまうような状況が発生することを防止できる。
(3−3) (3−1)に記載の遊技用システムであって、
前記遊技点を用いた前記遊技機による遊技が行なわれているときに、前記遊技点記憶手段に前記所定点数以上の遊技点が記憶されていない状態で前記変換操作手段の操作が検出されると、第1の報知制御(遊技中かつ遊技玉が250個以下であるため、計数操作を無効にしたことを表示器に表示する制御)を行なう報知制御手段を含む。
上記の構成によれば、遊技点を用いた遊技の実行中に遊技点が所定点数残っていない状態で変換操作をすると第1の報知制御が行なわれるため、遊技者に変換操作が有効でないことを理解させることができる。
(3−4) (3−1)(3−3)に記載の遊技用システムであって、
前記変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点記憶手段に記憶されている前記遊技点を前記持点に変換する変換処理を行なう変換処理手段(図41、払出制御部171、CU制御部323)と、
前記持点を記憶する持点記憶手段(図6のCU側の「カード持玉(計数玉)」)とを含み、
前記変換処理手段は、前記遊技点を用いた前記遊技機による遊技が行なわれているときに前記変換操作手段の操作が検出されると、前記遊技点記憶手段に記憶されている前記遊技点が前記所定点数に至るまで前記変換処理を行ない(図44)、
前記報知制御手段は、前記遊技点記憶手段に記憶されている前記遊技点が前記所定点数に至るまで前記変換処理が行なわれたときに、第2の報知制御(計数操作を途中で無効にしたことを表示する制御)を行なう。
上記の構成によれば、遊技点を用いた遊技の実行中に変換操作をして遊技点がそれ以上は変換処理されない所定点数に至ると、第2の報知制御が行なわれるため、それ以上は遊技点が変換されないことを遊技者に理解させることができる。
(4−1) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台、S台)による遊技を可能とするための遊技用システムであって、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(図6の遊技玉数カウンタ、図73の遊技点数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作手段(計数ボタン28,28S)と、
前記変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換する変換処理手段(図41、払出制御部171、CU制御部323)と、
前記持点を記憶する持点記憶手段(図6のCU側の「カード持玉(計数玉)」)と、
前記持点を使用した所定の持点使用処理(ワゴンサービス、持点共有)を実行するための持点使用操作手段(タッチパネル;図49等)と、
前記持点使用操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記持点記憶手段に記憶されている前記持点から前記持点使用処理に必要な点数を減点する減点手段(図45、図46)と、
前記持点記憶手段に記憶されている持点が前記持点使用処理に必要な点数に満たないときに、所定の報知制御(図45、図46;「持玉不足のため計数ボタンを押してください」と表示器に表示する制御)を行なう報知制御手段(表示制御部350)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数する従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、変換後の持点と引き換えにした持点使用処理を実行できるとともに、残っている持点が持点使用処理に必要な点数に満たないときには、所定の報知制御が行なわれるために、希望の持点使用処理を実行するために遊技点を持点に変換する操作を遊技者に促すことができる。
(4−2) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技を可能とするための遊技点処理装置(CU、P台、S台)であって、
前記遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作(計数ボタン28,28Sの操作)が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換する変換処理手段(図41、払出制御部171、CU制御部323)と、
前記持点を記憶する持点記憶手段(図6のCU側の「カード持玉(計数玉)」)と、
前記持点を使用した所定の持点使用処理(ワゴンサービス、持点共有)を実行するための持点使用操作手段(タッチパネル;図49等)と、
前記持点使用操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記持点記憶手段に記憶されている前記持点から前記持点使用処理に必要な点数を減点する減点手段(図45、図46)と、
前記持点記憶手段に記憶されている持点が前記持点使用処理に必要な点数に満たないときに、所定の報知制御(図45、図46;「持玉不足のため計数ボタンを押してください」と表示器に表示する制御)を行なう報知制御手段(表示制御部350)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数する従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、変換後の持点と引き換えにした持点使用処理を実行できるとともに、残っている持点がその持点使用処理に必要な点数に満たないときには、所定の報知制御が行なわれるために、希望の持点使用処理を実行するために遊技点を持点に変換する操作を遊技者に促すことができる。
(4−3) (4−1)に記載の遊技用システムであって、
所定の記録媒体処理操作(カード返却操作(返却ボタン322の操作))を検出したときに、前記遊技点を前記持点として、所定の処理(景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理)が可能となるように処理(カードのIDで持玉を特定可能にする処理、たとえば、カードに持玉を記録、あるいは持玉をコンピュータにてID管理)する記録媒体処理手段(CU制御部323)を含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換する表示を経て、記録媒体処理操作が可能となる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数して計数結果を記録媒体により特定可能にする従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。
(4−4) (4−3)に記載の遊技用システムであって、
前記記録媒体処理手段を含む遊技用装置(CU)と、
前記変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点の前記持点への変換表示を行なう表示手段(表示器29,29S,54,312,329,510)を備える遊技機(P台、S台)とを含み、
前記遊技用装置は、前記表示手段を表示制御する表示制御手段(表示制御部350)を含む。
上記の構成によれば、表示手段を遊技側に設けることによって遊技機に正対する遊技者が変換表示の様子を見易くなるとともに表示制御手段を遊技用装置側に設けることによって遊技機側の表示制御負担を軽減できる。
(4−5) (4−4)に記載の遊技用システムであって、
前記遊技機は、前記変換操作手段(計数ボタン28,28S)を含む。
上記の構成によれば、変換操作手段を遊技側に設けることによって遊技機に正対する遊技者の操作性を向上できる。
(4−6) (4−4)(4−5)に記載の遊技用システムであって、
前記遊技機は前記遊技点記憶手段(図6の遊技玉数カウンタ、図73の遊技点数カウンタ)を含み、
前記遊技用装置は前記持点記憶手段(図6のカード持玉(計数玉)の領域)を含む。
上記の構成によれば、遊技点と持点との管理を遊技機と遊技用装置とに分担させることが可能となり、各々の管理負担を軽減できる。
(4−7) (4−3)〜(4−6)に記載の遊技用システムであって、
前記記録媒体処理手段は、
前記遊技点記憶手段に記憶されている前記遊技点を前記持点として前記記録媒体の記録情報により特定可能とするための持点処理を行なう持点処理手段(CU制御部323がカードに持点を記録、またはカードIDと持点とをサーバに送信して記憶させる)と、
前記持点処理が行なわれた後、前記記録媒体を遊技者に返却する返却処理手段(CU制御部323がカードを排出)とを含む。
上記の構成によれば、記録媒体処理操作によって、持点処理と記録媒体の返却処理とが併せて行なわれるため、遊技を終了する際の遊技者の操作が楽になる。
(5−1) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台、S台)による遊技を可能とするための遊技用システムであって、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(図6の遊技玉数カウンタ、図73の遊技点数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作手段(計数ボタン28,28S)と、
前記変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点の前記持点への変換表示を行なう表示手段(表示器29,29S,54,312,329,510)とを含み、
前記変換操作手段に対する操作に応じて、前記遊技点記憶手段に記憶されている全遊技点を前記持点に変換表示するための全部変換操作(図70の「全部計数」)と、前記遊技点記憶手段に記憶されている遊技点のうちの一部を前記持点に変換表示するための一部変換操作(図70の「一部計数」)とを実行可能に構成されている。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数する従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、遊技点の全部変換操作と一部変換操作とが可能であるため、遊技により得られた遊技媒体の一部計数が可能とされる従来の遊技用システムにより一層、近い形で遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。
(5−2) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技を可能とするための遊技点処理装置(CU、P台、S台)であって、
前記遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作手段と、
前記変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点の前記持点への変換表示を行なう表示手段(表示器29,29S,54,312,329,510)とを含み、
前記変換操作手段に対する操作に応じて、全遊技点を前記持点に変換表示するための全部変換操作(図70の「全部計数」)と、前記遊技点のうちの一部を前記持点に変換表示するための一部変換操作(図70の「一部計数」)とを実行可能に構成されている。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数する従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。しかも、遊技点の全部変換操作と一部変換操作とが可能であるため、遊技により得られた遊技媒体の一部計数が可能とされる従来の遊技用システムにより一層、近い形で遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。
(5−3) (5−1)に記載の遊技用システムであって、
前記表示手段は、前記変換操作手段を操作し続ける連続操作時間に応じて、前記変換操作手段の1回の操作で前記持点に変換表示する遊技点の点数を異ならせる(短押しでは100玉、長押しでは400玉以上)。
上記の構成によれば、変換操作手段を操作し続ける連続操作時間に応じて変換操作手段の1回の操作で持点に変換表示する遊技点の点数が異なるため、変換操作手段を操作する遊技者にとっての利便性を向上させることができる。
(5−4) (5−1)に記載の遊技用システムであって、
前記表示手段は、前記遊技点記憶手段に記憶されている遊技点の点数に応じて、前記変換操作手段の1回の操作で前記持点に変換表示する遊技点の点数を異ならせる(図69のS694〜S696)。
上記の構成によれば、遊技点記憶手段に記憶されている遊技点の点数に応じて変換操作手段の1回の操作で持点に変換表示する遊技点の点数が異なるため、遊技点が比較的多い場合であってもすべての遊技点を変換表示させるために必要な変換操作手段の操作回数が極端に多くなってしまうことがなく、これにより操作性を向上させることができる。
(5−5) (5−1)に記載の遊技用システムであって、
前記表示手段は、前記変換操作手段の1回の操作で所定点数の前記遊技点を前記持点に変換表示する(短押しでは100玉(図41)。長押しでは100玉以上の所定数、たとえば、200あるいは400とすることが考えられる。)。
上記の構成によれば、変換操作手段の1回の操作で所定点数の遊技点が持点に変換表示されるため、変換操作と変換表示対象の遊技点との関係を遊技者が理解し易い。
(5−6) (5−1)に記載の遊技用システムであって、
前記変換操作手段は、第1の大きさの点数の遊技点を前記持点に変換表示するための操作が可能な第1の変換操作手段と、第2の大きさの点数の遊技点を前記持点に変換表示するための操作が可能な第2の変換操作手段とを含む(図70)。
上記の構成によれば、第1および第2の変換操作手段を選択的に操作することによって、遊技者は1回の操作で変換表示する遊技点数を選択できる。
(6−1) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点(遊技玉、遊技点)を付与する遊技機(P台、S台)による遊技を可能とするための遊技用システムであって、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(図6の遊技玉数カウンタ、図73の遊技点数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作手段(計数ボタン28,28S)と、
前記変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換する変換処理手段(図41、払出制御部171、CU制御部323)と、
前記持点を記憶する持点記憶手段(図6のCU側の「カード持玉(計数玉)」)と、
前記持点を使用して所定のサービスを受けるための持点使用操作手段(再プレイボタン319)と、
前記持点を使用して遊技者が受けることのできるサービスを報知する制御を行なう報知制御手段(表示制御部350、図45、図46、図49〜図62)と、
前記持点使用操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記持点記憶手段に記憶されている前記持点から前記サービスに必要な点数を減点する減点手段(図45の「持点を精算後、持玉共有処理が終了」、図46「持点を精算後、ワゴンサービス終了」)とを含み、
前記報知制御手段は、前記持点記憶手段に記憶されている持点が所定のサービスに必要な点数に満たないときに、前記遊技点記憶手段に遊技点が記憶されている場合であっても、遊技者が受けることのできるサービスとして前記所定のサービスを報知しないように制御する(図57と図58のように×印を表示することにより遊技者が受けることのできるサービスとしての表示を行なわない。あるいは、持玉および遊技玉を加えた玉数でも購入できないメニューは、表示させないように制御してもよい)。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数する従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。さらに、持点記憶手段に記憶されている持点を使用して遊技者が所定のサービスを受ける際に、持点を使用して遊技者が受けることのできるサービスが報知され、遊技者がその受けることのできるサービスを認識することができる。また、持点記憶手段に記憶されている持点が所定のサービスに必要な点数に満たないときに、遊技点記憶手段に遊技点が記憶されている場合であっても、遊技者が受けることのできるサービスとして所定のサービスを報知する制御が行なわれないために、持点記憶手段に記憶されている持点の範囲内で受けることのできるサービスであるとの誤解を遊技者に与える不都合を防止できる。
(6−2) 上記(6−1)の遊技用システムにおいて、前記報知制御手段は、必要な持点が異なる複数種類のサービスを報知する制御が可能であり(図50、図57、図58)、必要な持点が前記持点記憶手段に記憶されている持点以内のサービス(図57、図58の実線で囲んだメニュー)と、必要な持点が前記持点記憶手段に記憶されている持点を超えるが前記変換操作手段の操作により変換することのできる前記遊技点を前記持点に変換して持点を加算更新することにより必要な持点が更新後の持点以内とすることが可能なサービス(図57、図58の破線で囲んだメニュー)とを、区別して報知する制御を行なう。
このような構成によれば、遊技者は、複数種類のサービスのうち、持点記憶手段に記憶されている持点以内で受けることのできるサービスと、持点記憶手段に記憶されている持点を超えるが遊技点を持点に変換して持点を加算更新することにより受けることのできるサービスとを、区別して認識することができる。サービスを受けるときの遊技者の利便性が向上する。
(6−3) 上記(6−1)または(6−2)の遊技用システムにおいて、前記報知制御手段は、必要な持点が異なる複数種類のサービスを報知する制御が可能であり(図50、図57、図58)、前記変換操作手段の操作により変換することのできる前記遊技点をすべて前記持点に変換して加算更新しても必要な持点が更新後の持点を超えるサービスを報知しないように制御する(持玉および遊技玉を加えた玉数でも購入できないメニューは、表示させないように制御してもよい)。
上記の構成によれば、遊技点をすべて持点に変換して加算更新しても必要な持点が更新後の持点を超えるサービスを報知する制御が行なわないために、そのようなサービスも受けることができるとの遊技者の誤解を防止することができる。
(6−4) 上記(6−1)または(6−2)の遊技用システムにおいて、前記報知制御手段は、必要な持点が異なる複数種類のサービスを報知する制御が可能であり(図50、図57、図58)、前記変換操作手段の操作により変換することのできる前記遊技点をすべて前記持点に変換して加算更新しても必要な持点が更新後の持点を超えるサービスは遊技者が受けることのできないサービスとして報知する制御を行なう(図57と図58のように×印を表示することにより遊技者が受けることのできないサービスであることを表示する)。
上記の構成によれば、遊技点をすべて持点に変換して加算更新しても必要な持点が更新後の持点を超えるサービスは遊技者が受けることのできないサービスとして報知する制御が行なわないために、そのようなサービスも受けることができるとの遊技者の誤解を防止することができる。
(6−5) 上記(6−1)〜(6−4)のいずれかの遊技用システムにおいて、前記報知制御手段は、必要な持点が前記持点記憶手段に記憶されている持点を超えるが前記変換操作手段の操作により変換することのできる前記遊技点を前記持点に変換して加算更新することにより必要な持点が更新後の持点以内とすることが可能なサービスが選択されたときに、前記変換処理手段の操作を促す報知制御を行なう(図51、図59の「持玉が足りません。計数ボタンを押して、持玉を補充してください。」)。
上記の構成によれば、選択されたサービスが、持点記憶手段に記憶されている持点を超えるが遊技点を持点に変換して加算更新することにより更新後の持点の範囲内で提供することのできるサービスであったときに、変換処理手段の操作を促す報知制御が行なわれるために、遊技者はその報知に従って変換操作を行ないサービスの提供を受けることができ、遊技者の利便性が向上する。
(6−6) 上記(6−5)の遊技用システムにおいて、前記報知制御手段は、前記変換操作手段の操作を促す報知制御が行なわれている間に遊技点が減少して前記持点記憶手段に記憶されている持点を必要な持点まで更新できなくなると、サービスを選択できなくなったことを報知する制御を行なう(図51、図59の「持玉が足りません。計数ボタンを押して、持玉を補充してください。」の表示が行なわれている間に遊技玉数が減少して持玉数を必要な持玉数まで更新できなくなると、表示制御部350は、「遊技玉数が減少したためサービスを選択できなくなりました。」のメッセージを表示する制御を行なう)。
上記の構成によれば、変換操作手段の操作を促す報知が行なわれたにも拘らずサービスを選択できなくなったことを遊技者が認識することができる。
(6−7) 上記(6−1)〜(6−6)の遊技用システムにおいて、前記遊技点を用いた前記遊技機による遊技が行なわれているときは、前記遊技点記憶手段に所定点数以上の遊技点が記憶されていることを条件にして、前記変換操作手段の操作を有効化する有効化手段(図69のS691〜S698)をさらに含む。
上記の構成によれば、遊技点を用いた遊技が行なわれているときは、所定点数以上の遊技点が残っていないと変換操作手段による変換操作が有効にならないため、変換操作によってわずかしか残っていない遊技点が変換表示されるタイミングと遊技の続行によってその残りわずかの遊技点が消費されるタイミングとが重なってしまい、遊技に必要な遊技点が持点に変換されてしまったにも関わらず遊技が続行されてしまうような状況が発生することを防止できる。
(6−8) 本発明の他の態様は、入賞の発生により付与された所定の遊技点を記憶する遊技点記憶手段を備えた遊技機(P台、S台)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ)を備え、前記遊技機での遊技を可能にするための遊技用装置(CU)であって、
前記遊技点を所定の持点に変換するための変換操作(計数ボタン28,28Sの押下操作)が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換するサービスを行なう変換処理手段(図41、払出制御部171、CU制御部323)と、
前記持点を記憶する持点記憶手段(図6のCU側の「カード持玉(計数玉)」)と、
前記持点を使用して遊技者が受けることのできるサービスを報知する制御を行なう報知制御手段(表示制御部350、図45、図46、図49〜図62)と、
前記持点を使用して所定のサービスを受けるための持点使用操作が検出されたことに基づいて、前記持点記憶手段に記憶されている前記持点から前記サービスに必要な点数を減点する減点手段(図45の「持点を精算後、持玉共有処理が終了」、図46「持点を精算後、ワゴンサービス終了」)とを含み、
前記報知制御手段は、前記持点記憶手段に記憶されている持点が所定のサービスに必要な点数に満たないときに、前記遊技点記憶手段に遊技点が記憶されている場合であっても、遊技者が受けることのできるサービスとして前記所定のサービスを報知しないように制御する(図57と図58のように×印を表示することにより遊技者が受けることのできるサービスとしての表示を行なわない。あるいは、持玉および遊技玉を加えた玉数でも購入できないメニューは、表示させないように制御してもよい)。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数する従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。さらに、持点記憶手段に記憶されている持点を使用して遊技者が所定のサービスを受ける際に、持点を使用して遊技者が受けることのできるサービスが報知され、遊技者がその受けることのできるサービスを認識することができる。また、持点記憶手段に記憶されている持点が所定のサービスに必要な点数に満たないときに、遊技点記憶手段に遊技点が記憶されている場合であっても、遊技者が受けることのできるサービスとして所定のサービスを報知する制御が行なわれないために、持点記憶手段に記憶されている持点の範囲内で受けることのできるサービスであるとの誤解を遊技者に与える不都合を防止できる。
(6−9) 上記(6−8)の遊技用装置において、前記報知制御手段は、必要な持点が異なる複数種類のサービスを報知する制御が可能であり(図50、図57、図58)、必要な持点が前記持点記憶手段に記憶されている持点以内のサービス(図57、図58の実線で囲んだメニュー)と、必要な持点が前記持点記憶手段に記憶されている持点を超えるが前記変換操作により変換することのできる前記遊技点を前記持点に変換して持点を加算更新することにより必要な持点が更新後の持点以内とすることが可能なサービス(図57、図58の破線で囲んだメニュー)とを、区別して報知する制御を行なう。
上記の構成によれば、遊技者は、複数種類のサービスのうち、持点記憶手段に記憶されている持点以内で受けることのできるサービスと、持点記憶手段に記憶されている持点を超えるが遊技点を持点に変換して持点を加算更新することにより受けることのできるサービスとを、区別して認識することができ、サービスを受けるときの遊技者の利便性が向上する。
(6−10) 上記(6−8)または(6−9)の遊技用装置において、前記報知制御手段は、必要な持点が異なる複数種類のサービスを報知する制御が可能であり(図50、図57、図58)、前記変換操作により変換することのできる前記遊技点をすべて前記持点に変換して加算更新しても必要な持点が更新後の持点を超えるサービスを報知しないように制御する(持玉および遊技玉を加えた玉数でも購入できないメニューは、表示させないように制御してもよい)。
上記の構成によれば、遊技点をすべて持点に変換して加算更新しても必要な持点が更新後の持点を超えるサービスを報知する制御が行なわないために、そのようなサービスも受けることができるとの遊技者の誤解を防止することができる。
(6−11) 上記(6−8)または(6−9)の遊技用装置において、前記報知制御手段は、必要な持点が異なる複数種類のサービスを報知する制御が可能であり(図50、図57、図58)、前記変換操作により変換することのできる前記遊技点をすべて前記持点に変換して加算更新しても必要な持点が更新後の持点を超えるサービスは遊技者が受けることのできないサービスとして報知する制御を行なう(図57と図58のように×印を表示することにより遊技者が受けることのできないサービスであることを表示する)。
上記の構成によれば、遊技点をすべて持点に変換して加算更新しても必要な持点が更新後の持点を超えるサービスは遊技者が受けることのできないサービスとして報知する制御が行なわれるために、そのようなサービスも受けることができるとの遊技者の誤解を防止することができる。
(6−12) 上記(6−8)〜(6−11)のいずれかの遊技用装置において、前記報知制御手段は、必要な持点が前記持点記憶手段に記憶されている持点を超えるが前記変換操作により変換することのできる前記遊技点をすべて前記持点に変換して加算更新することにより必要な持点が更新後の持点以内とすることが可能なサービスが選択されたときに、前記変換処理手段の操作を促す報知制御を行なう(図51、図59の「持玉が足りません。計数ボタンを押して、持玉を補充してください。」)。
上記の構成によれば、選択されたサービスが、持点記憶手段に記憶されている持点を超えるが遊技点を持点に変換して加算更新することにより更新後の持点の範囲内で提供することのできるサービスであったときに、変換処理手段の操作を促す報知制御が行なわれるために、遊技者はその報知に従って変換操作を行ないサービスの提供を受けることができ、遊技者の利便性が向上する。
(6−13) 上記(6−12)の遊技用装置において、前記報知制御手段は、前記変換操作を促す報知制御が行なわれている間に遊技点が減少して前記持点記憶手段に記憶されている持点を必要な持点まで更新できなくなると、サービスを選択できなくなったことを報知する制御を行なう(図51、図59の「持玉が足りません。計数ボタンを押して、持玉を補充してください。」の表示が行なわれている間に遊技玉数が減少して持玉数を必要な持玉数まで更新できなくなると、表示制御部350は、「遊技玉数が減少したためサービスを選択できなくなりました。」のメッセージを表示する制御を行なう)。
上記の構成によれば、変換操作手段の操作を促す報知が行なわれたにも拘らずサービスを選択できなくなったことを遊技者が認識することができる。
(6−14) 上記(6−8)〜(6−13)のいずれかの遊技用装置において、前記変換処理手段は、前記遊技点を用いた前記遊技機による遊技が行なわれているときは、前記遊技点記憶手段に所定点数以上の遊技点が記憶されていることを条件にして、前記変換操作が検出されたときの変換処理を行なう(図69のS691〜S698)。
上記の構成によれば、遊技点を用いた遊技が行なわれているときは、所定点数以上の遊技点が残っていないと変換操作手段による変換操作が有効にならないため、変換操作によってわずかしか残っていない遊技点が変換表示されるタイミングと遊技の続行によってその残りわずかの遊技点が消費されるタイミングとが重なってしまい、遊技に必要な遊技点が持点に変換されてしまったにも関わらず遊技が続行されてしまうような状況が発生することを防止できる。
(7−1) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点を付与する遊技機(P台、S台)であって、
遊技機の遊技の進行を制御する遊技制御手段(P台の主制御基板16、S台の主制御基板)が設けられた遊技部品(遊技盤26、リールおよびリールに付属する各種センサ部分)と、
異なる種類の前記遊技部品を選択的に取付け可能に構成された遊技枠(P台の前枠6、S台におけるリールおよびリールに付属する各種センサ部分とリールを制御する主制御基板以外の構成)と、
前記遊技枠側に設けられ、入賞の発生により前記遊技制御手段から出力される加算更新情報(加算玉数、加算数)を受信し、該加算更新情報に基づいて前記遊技点を加算更新するとともに該遊技点の遊技への使用に基づいて該遊技点を減算更新する遊技点処理手段(払出制御基板17)と、
前記遊技枠側に設けられ、電磁波を検出するためのセンサ(電波センサ173)とを備えている。
上記の構成によれば、遊技点処理手段が設けられた遊技枠側に電波センサを検出するためのセンサが設けられているために、遊技機枠側に対する電磁波による不正行為に対しても対処可能となる。
(7−2) 上記(7−1)の遊技機において、前記遊技点処理手段は、前記センサが取外されることにより不能動化される(遊技枠電波センサ断線検知が払出制御基板17に入力がなされたときに、払出制御基板17を不能動化(たとえば、加算玉数のCU3への送信の停止、加算玉カウンタの計数動作の停止)してもよい)。
上記の構成によれば、センサが取外されることによって遊技点処理手段が不能動化されるために、センサを取外すという不正行為に対しても対処することが可能となる。
(7−3) 上記(7−1)または(7−2)の遊技機において、前記電磁波センサの検出信号を入力する入力部(図5の電波センサ173の払出制御基板17への入力ポート)を有し、検出信号が入力されたときに異常時制御を行なう異常時制御手段(S714、S715)をさらに備え、
前記センサが取外されたときに、該センサの検知信号と同じ入力状態となる(電波センサ173の信号を反転する反転増幅器(インバータ)を電波センサ173に設けてその反転増幅器を経由して信号が払出制御基板17に入力されるように構成することにより、電波センサ173が非検出時にはハイレベル信号が主制御基板16、払出制御基板17に入力される一方、電波の検出時にはローレベル信号が入力されて払出制御基板17で異常発生の判定を行ない、電波センサ173が不正に引抜かれた場合には、払出制御基板17にローレベル信号が入力されて電波検出時と同様に払出制御基板17が異常発生の判定を行なう)。
上記の構成によれば、センサが取外されたときに、そのセンサの検出信号と同じ入力状態となって異常時制御手段により異常時制御が実行されることとなるために、センサを取外すという不正行為に対しても対処することが可能となる。
(7−4) 本発明の他の態様は、遊技機(P台、S台)による遊技の進行を制御する遊技制御手段(P台の主制御基板16、S台の主制御基板)が備えられた遊技部品(遊技盤26、リールおよびリールに付属する各種センサ部分)を取付け可能に構成された遊技枠(P台の前枠6、S台におけるリールおよびリールに付属する各種センサ部分とリールを制御する主制御基板以外の構成)であって、
入賞に基づいて前記遊技制御手段より出力される加算更新情報(加算玉数、加算数)を受信し、該受信した加算更新情報に基づいて遊技点を加算更新するとともに、該遊技点が遊技に用いられることにより該遊技点を減算更新する遊技点処理手段(払出制御基板17)と、
電磁波を検出するためのセンサ(電波センサ173)とを備える。
上記の構成によれば、遊技点処理手段が設けられた遊技枠側に電波センサを検出するためのセンサが設けられているために、遊技機枠側に対する電磁波による不正行為に対しても対処可能となる。
(7−5) 上記(7−4)の遊技枠において、前記遊技点処理手段は、前記センサが取外されることにより不能動化される(遊技枠電波センサ断線検知が払出制御基板17に入力がなされたときに、払出制御基板17を不能動化(たとえば、加算玉数のCU3への送信の停止、加算玉カウンタの計数動作の停止)してもよい)。
上記の構成によれば、センサが取外されることによって遊技点処理手段が不能動化されるために、センサを取外すという不正行為に対しても対処することが可能となる。
(7−6) 上記(7−4)または(7−5)の遊技枠において、前記電磁波センサの検出信号を入力する入力部(図5の電波センサ173の払出制御基板17への入力ポート)を有し、検出信号が入力されたときに異常時制御を行なう異常時制御手段をさらに備え、
前記センサが取外されたときに、該センサの検知信号と同じ入力状態となる。
上記の構成によれば、センサが取外されたときに、そのセンサの検出信号と同じ入力状態となって異常時制御手段により異常時制御が実行されることとなるために、センサを取外すという不正行為に対しても対処することが可能となる(電波センサ173の信号を反転する反転増幅器(インバータ)を電波センサ173に設けてその反転増幅器を経由して信号が払出制御基板17に入力されるように構成することにより、電波センサ173が非検出時にはハイレベル信号が主制御基板16、払出制御基板17に入力される一方、電波の検出時にはローレベル信号が入力されて払出制御基板17で異常発生の判定を行ない、電波センサ173が不正に引抜かれた場合には、払出制御基板17にローレベル信号が入力されて電波検出時と同様に払出制御基板17が異常発生の判定を行なう)。
上記の構成によれば、センサが取外されたときに、そのセンサの検出信号と同じ入力状態となって異常時制御手段により異常時制御が実行されることとなるために、センサを取外すという不正行為に対しても対処することが可能となる。
(7−7) 本発明のさらに他の態様は、遊技枠に取付けられる遊技部品(遊技盤26、リールおよびリールに付属する各種センサ部分)であって、
遊技機による遊技の進行を制御するとともに、入賞の発生に基づいて所定の遊技点に加算する加算更新量を特定するための加算更新情報(加算玉数、加算数)を生成する遊技制御手段(P台の主制御基板16、S台の主制御基板)と、
電磁波を検出するためのセンサが設けられた前記遊技枠側に備えられ遊技点を加減算更新する遊技点処理手段(払出制御基板17)に対し、前記加算更新情報を送信するための送信手段(図6の加算玉数の送信、図73の加算数の送信、図43)とを備える。
上記の構成によれば、遊技部品を遊技枠に取付けることにより、その遊技枠側に電波センサを検出するためのセンサが設けられているために、遊技機枠側に対する電磁波による不正行為に対しても対処可能となる。
(8−1) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点を付与する遊技機(P台、S台)であって、
遊技機の遊技の進行を制御するとともに、入賞の発生に基づいて前記遊技点に加算する加算更新量を特定するための加算更新情報を生成する遊技制御手段(P台の主制御基板16、S台の主制御基板)が設けられた遊技部品(遊技盤26、リールおよびリールに付属する各種センサ部分)と、
前記遊技部品を取付け可能に構成された遊技枠(P台の前枠6、S台におけるリールおよびリールに付属する各種センサ部分とリールを制御する主制御基板以外の構成)と、
前記遊技枠に設けられ、前記遊技制御手段により生成された前記加算更新情報(加算玉数、加算数)を受信し、該加算更新情報に基づいて前記遊技点を加算更新するとともに該遊技点の遊技への使用に基づいて該遊技点を減算更新する遊技点処理手段(払出制御基板17)とを備え、
前記入賞の発生に応じて加算更新される前記遊技点の加算更新量は、発生した入賞の種類に応じて予め定められており(図64(a))、
前記遊技制御手段は、予め定められた加算更新量を規定加算更新量として記憶しており(入賞口情報は主制御基板16に設けられた主制御部161のROM等のメモリに記憶されている)、該規定加算更新量を前記遊技点処理手段へ送信する処理を行ない(図63:主制御基板16から払出制御基板17へ入賞口情報が送信される)、
前記遊技点処理手段は、予め定められた加算更新量を規定加算更新量として記憶している前記遊技制御手段から該規定加算更新量を受信し、該規定加算更新量に基づいて判定する適否判定手段(S663)を含む。
上記の構成によれば、入賞の発生に応じて加算更新される遊技点の加算更新量が、発生した入賞の種類に応じて予め定められており、遊技制御手段は、その予め定められた加算更新量を規定加算更新量として記憶しており、その規定加算更新量を遊技点処理手段へ送信する処理を行ない、それを受けた遊技点処理手段は、遊技制御手段より送信される加算更新情報により特定される加算更新量が適正な大きさであるか否かを前記規定加算更新量に基づいて判定する。本来、入賞の発生に基づいて遊技制御手段から送信されてきた加算更新情報により特定される加算更新量と前記規定加算更新量とは整合性がとれているが、遊技制御手段から送信される加算更新情報自体に不正が行なわれた場合には、両者の整合性がとれなくなり、適否判定手段が適正な大きさでないと判定し、不正行為に対処することが可能となる。
(8−2) 上記(8−1)の遊技機において、前記遊技制御手段は、遊技機の電源投入時に規定加算更新量を送信し(S651)、
前記遊技点処理手段は、前記遊技制御手段より送信されてきた前記規定加算更新量を記憶する記憶手段(S657で遊技盤情報(主制御チップID、入賞口情報、ラウンド数情報)を記憶保持する記憶媒体)を含み、
前記適否判定手段は、前記遊技制御手段より送信されてきた前記加算更新情報により特定される加算更新量が適正な大きさであるか否かを前記記憶手段に記憶されている規定加算更新量に基づいて判定する(S663)。
上記の構成によれば、電源投入時に送信されてきた規定加算更新量が遊技点処理手段側において記憶され、それ以降遊技制御手段より送信されてきた加算更新情報により特定される加算更新量が適正な大きさであるか否かを、記憶されている規定加算更新量に基づいて判定するために、遊技制御手段は、加算更新量を送信する度に規定加算更新量も送信する必要がなくなり、遊技制御手段の制御負担を軽減することができる。
(8−3) 上記(8−2)の遊技機において、前記遊技制御手段は、遊技機の電源投入時に当該遊技制御手段を識別するための遊技制御手段識別情報も前記遊技点処理手段へ送信する処理を行ない(S651)、
前記記憶手段は、前記遊技制御手段より送信されてきた前記遊技制御手段識別情報も記憶し(S657で主制御チップIDも記憶保持し)、
前記適否判定手段は、前記遊技制御手段より送信されてきた前記遊技制御手段識別情報および前記規定加算更新量を前記記憶手段に記憶されている前記遊技制御手段識別情報および前記規定加算更新量と照合し、前記遊技制御手段識別情報は一致するが前記規定加算更新量が不一致のときに異常判定を行なう(S654でYESでS655でNOのときにS658で不正検知情報を発信)。
上記の構成によれば、遊技制御手段より送信されてきた遊技制御手段識別情報を記憶手段が記憶する。そして、遊技制御手段より送信されてきた遊技制御手段識別情報および規定加算更新量と、記憶手段に記憶されている遊技制御手段識別情報および規定加算更新量とを照合し、遊技制御手段識別情報は一致するが規定加算更新量が不一致のときに異常判定される。その結果、遊技制御手段と共に遊技部品を交換して新たな遊技部品を遊技枠に取付けた場合には遊技制御手段識別情報が一致しないと判定されるが遊技制御手段識別情報が一致する場合にはそのような交換が行なわれておらず、同じ遊技制御手段から送信されてきた規定加算更新量が既に記憶している規定加算更新量と不一致の場合には、遊技点処理手段へ送信される規定加算更新量自体に対する不正が行なわれたことが想定され、そのような場合に異常判定が行なわれるために、規定加算更新量自体に対する不正行為にも対処することが可能となる。
(8−4) 上記(8−2)または(8−3)の遊技機において、前記遊技制御手段は、所定の遊技条件が成立することにより入賞発生確率が向上した高入賞状態を複数回継続させる特定遊技状態に制御し(大当たりの発生により可変入賞球装置271を15ラウンド開閉制御し)、
前記特定遊技状態における前記高入賞状態の継続回数は、予め定められており(図64(b)の15回)、
前記遊技制御手段は、前記予め定められた高入賞状態の継続回数を規定継続回数として記憶しているとともに(入賞口情報は主制御基板16に設けられた主制御部161のROM等のメモリに記憶されている)、遊技機の電源投入時に、該規定継続回数も前記遊技点処理手段へ送信する処理を行ない(S651)、
前記記憶手段は、前記遊技制御手段より送信されてきた規定継続回数を記憶し(S657でラウンド数情報を記憶保持し)、
前記適否判定手段は、受信した前記加算更新量の増加状態が前記記憶手段に記憶されている規定継続回数に整合しているか否かを判定する(遊技中に主制御基板161から送信されてきた加算数カウンタの情報を、記憶保持しているラウンド数情報と比較して整合しているか否か判定し、主制御基板161から送信されてくる加算数がアップしている状態が大当たりのラウンド数(15回)を超えて継続している場合には、異常と判断する)。
上記の構成によれば、記憶手段が遊技制御手段より送信されてきた規定継続回数も記憶している。そして、その規定継続回数に亘って高入賞状態が継続されるのであり、その間加算更新量が増加した状態となるのが一般的である。そして、適否判定手段は、受信した加算更新量の増加状態が記憶手段に記憶されている規定継続回数に整合しているか否かを判定するために、規定継続回数を超えて加算更新量が増加状態となるなどの不整合な状態を異常判定することが可能となる。
(8−5) 本発明の他の態様は、遊技機による遊技の進行を制御するとともに入賞の発生に基づいて遊技点に加算する加算更新量を特定するための加算更新情報(加算玉数、加算数)を生成する遊技制御手段(P台の主制御基板16、S台の主制御基板)が備えられた遊技部品(遊技盤26、リールおよびリールに付属する各種センサ部分)を取付け可能に構成された遊技枠(P台の前枠6、S台におけるリールおよびリールに付属する各種センサ部分とリールを制御する主制御基板以外の構成)であって、
前記遊技制御手段により生成された前記加算更新情報(加算玉数、加算数)を受信し、該加算更新情報に基づいて前記遊技点を加算更新するとともに該遊技点の遊技への使用に基づいて該遊技点を減算更新する遊技点処理手段(払出制御基板17)を備え、
前記入賞の発生に応じて加算更新される前記遊技点の加算更新量は、発生した入賞の種類に応じて予め定められており(図64(a))、
前記遊技点処理手段は、前記遊技制御手段より送信されてきた前記加算更新情報により特定される加算更新量が適正な大きさであるか否かを前記規定加算更新量に基づいて判定する適否判定手段(S663)を含む。
上記の構成によれば、入賞の発生に応じて加算更新される遊技点の加算更新量が、発生した入賞の種類に応じて予め定められており、その予め定められた加算更新量を規定加算更新量として記憶している遊技制御手段から送信されてきた規定加算更新情報を受信した遊技点処理手段は、遊技制御手段より送信される加算更新情報により特定される加算更新量が適正な大きさであるか否かを前記規定加算更新量に基づいて判定する。本来、入賞の発生に基づいて遊技制御手段から送信されてきた加算更新情報と前記規定加算更新量とは整合性がとれているが、遊技制御手段から送信される加算更新情報自体に不正が行なわれた場合には、両者の整合性がとれなくなり、適否判定手段が適正な大きさでないと判定し、不正行為に対処することが可能となる。
(8−6) 上記(8−5)の遊技枠において、前記遊技点処理手段は、遊技機の電源投入時に前記遊技制御手段より送信されてきた規定加算更新量を受信し(S651)、
前記遊技点処理手段は、前記予め定められ加算更新量を規定加算更新量として記憶している前記遊技制御手段より送信されてきた前記規定加算更新量を記憶する記憶手段(S657で遊技盤情報(主制御チップID、入賞口情報、ラウンド数情報)を記憶保持する記憶媒体)を含み、
前記適否判定手段は、前記遊技制御手段より送信されてきた前記加算更新情報により特定される加算更新量が適正な大きさであるか否かを前記記憶手段に記憶されている規定加算更新量に基づいて判定する(S663)。
上記の構成によれば、電源投入時に送信されてきた規定加算更新量が遊技点処理手段側において記憶され、それ以降遊技制御手段より送信されてきた加算更新情報により特定される加算更新量が適正な大きさであるか否かを、記憶されている規定加算更新量に基づいて判定するために、遊技制御手段は、加算更新量を送信する度に規定加算更新量も送信する必要がなくなり、遊技制御手段の制御負担を軽減することができる。
(8−7) 上記(8−6)の遊技枠において、前記遊技点処理手段は、遊技機の電源投入時に、前記遊技制御手段を識別するための遊技制御手段識別情報も当該遊技制御手段から受信し(S651)、
前記記憶手段は、前記遊技制御手段より送信されてきた前記遊技制御手段識別情報も記憶し(S657で主制御チップIDも記憶保持し)、
前記適否判定手段は、前記遊技制御手段より送信されてきた前記遊技制御手段識別情報および前記規定加算更新量を前記記憶手段に記憶されている前記遊技制御手段識別情報および前記規定加算更新量と照合し、前記遊技制御手段識別情報は一致するが前記規定加算更新量が不一致のときに異常判定を行なう(S654でYESでS655でNOのときにS658で不正検知情報を発信)。
上記の構成によれば、遊技制御手段より送信されてきた遊技制御手段識別情報を記憶手段が記憶する。そして、遊技制御手段より送信されてきた遊技制御手段識別情報および規定加算更新量と、記憶手段に記憶されている遊技制御手段識別情報および規定加算更新量とを照合し、遊技制御手段識別情報は一致するが規定加算更新量が不一致のときに異常判定される。その結果、遊技制御手段と共に遊技部品を交換して新たな遊技部品を遊技枠に取付けた場合には遊技制御手段識別情報が一致しないと判定されるが遊技制御手段識別情報が一致する場合にはそのような交換が行なわれておらず、同じ遊技制御手段から送信されてきた規定加算更新量が既に記憶している規定加算更新量と不一致の場合には、遊技点処理手段へ送信される規定加算更新量自体に対する不正が行なわれたことが想定され、そのような場合に異常判定が行なわれるために、規定加算更新量自体に対する不正行為にも対処することが可能となる。
(8−8) 上記(8−6)または(8−7)の遊技枠において、所定の遊技条件が成立することにより入賞発生確率が向上した高入賞状態を複数回継続させる特定遊技状態における前記高入賞状態の継続回数が、予め定められており(図64(b)の15回)、
前記記憶手段は、遊技機の電源投入時に、前記予め定められた高入賞状態の継続回数を規定継続回数として記憶している前記遊技制御手段より送信されてきた前記規定継続回数を記憶し(S657でラウンド数情報を記憶保持し)、
前記適否判定手段は、受信した前記加算更新量の増加状態が前記記憶手段に記憶されている規定継続回数に整合しているか否かを判定する(遊技中に主制御基板161から送信されてきた加算数カウンタの情報を、記憶保持しているラウンド数情報と比較して整合しているか否か判定し、主制御基板161から送信されてくる加算数がアップしている状態が大当たりのラウンド数(15回)を超えて継続している場合には、異常と判断する)。
上記の構成によれば、記憶手段が遊技制御手段より送信されてきた規定継続回数も記憶している。そして、その規定継続回数に亘って高入賞状態が継続されるのであり、その間加算更新量が増加した状態となるのが一般的である。そして、適否判定手段は、受信した加算更新量の増加状態が記憶手段に記憶されている規定継続回数に整合しているか否かを判定するために、規定継続回数を超えて加算更新量が増加状態となるなどの不整合な状態を異常判定することが可能となる。
(8−9) 本発明のさらなる他の態様は、遊技枠に取付けられる遊技部品(遊技盤26、リールおよびリールに付属する各種センサ部分)であって、
遊技機による遊技の進行を制御するとともに、入賞の発生に基づいて所定の遊技点に加算する加算更新量を特定するための加算更新情報を生成する遊技制御手段(P台の主制御基板16、S台の主制御基板)を備え、
前記入賞の発生に応じて加算更新される前記遊技点の加算更新量は、発生した入賞の種類に応じて予め定められており(図64(a))、
前記遊技制御手段は、前記予め定められた加算更新量を規定加算更新量として記憶しており(入賞口情報は主制御基板16に設けられた主制御部161のROM等のメモリに記憶されている)、前記加算更新情報に基づいて前記遊技点を加算更新するとともに該遊技点の遊技への使用に基づいて該遊技点を減算更新する遊技点処理手段へ送信する処理を行なう(図63:主制御基板16から払出制御基板17へ入賞口情報が送信される)。
上記の構成によれば、入賞の発生に応じて加算更新される遊技点の加算更新量が、発生した入賞の種類に応じて予め定められており、遊技制御手段は、その予め定められた加算更新量を規定加算更新量として記憶しており、その規定加算更新量を遊技枠側の遊技点処理手段へ送信する処理を行なう。よって、それを受けた遊技点処理手段は、遊技制御手段より送信される加算更新情報により特定される加算更新量が適正な大きさであるか否かを前記規定加算更新量に基づいて判定することが可能となる。本来、入賞の発生に基づいて遊技制御手段から送信されてきた加算更新情報により特定される加算更新量と前記規定加算更新量とは整合性がとれているが、遊技制御手段から送信される加算更新情報自体に不正が行なわれた場合には、両者の整合性がとれなくなり、適否判定手段が適正な大きさでないと判定し、不正行為に対処することが可能となる。
(8−10) 上記(8−9)の遊技部品であって、前記遊技制御手段は、遊技機の電源投入時に規定加算更新量を送信する(S651)。
上記の構成によれば、電源投入時に送信されてきた規定加算更新量が遊技枠側の遊技点処理手段側において記憶され、それ以降遊技制御手段より送信されてきた加算更新情報により特定される加算更新量が適正な大きさであるか否かを、記憶されている規定加算更新量に基づいて判定可能となるために、遊技制御手段は、加算更新量を送信する度に規定加算更新量も送信する必要がなくなり、遊技制御手段の制御負担を軽減することができる。
(8−11) 上記(8−9)または(8−10)の遊技部品であって、前記遊技制御手段は、当該遊技制御手段を識別するための遊技制御手段識別情報も前記遊技点処理手段へ送信する処理を行なう(S651)。
上記の構成によれば、遊技制御手段より送信されてきた遊技制御手段識別情報を遊技枠側の記憶手段が記憶することが可能となる。そして、遊技制御手段より送信されてきた遊技制御手段識別情報および規定加算更新量と、記憶手段に記憶されている遊技制御手段識別情報および規定加算更新量とを照合し、遊技制御手段識別情報は一致するが規定加算更新量が不一致のときに異常判定が可能となる。その結果、遊技制御手段と共に遊技部品を交換して新たな遊技部品を遊技枠に取付けた場合には遊技制御手段識別情報が一致しないと判定されるが遊技制御手段識別情報が一致する場合にはそのような交換が行なわれておらず、同じ遊技制御手段から送信されてきた規定加算更新量が既に記憶している規定加算更新量と不一致の場合には、遊技点処理手段へ送信される規定加算更新量自体に対する不正が行なわれたことが想定され、そのような場合に異常判定が行なわれるために、規定加算更新量自体に対する不正行為にも対処することが可能となる。
(8−12) 上記(8−9)〜(8−11)のいずれかの遊技部品であって、所定の遊技条件が成立することにより入賞発生確率が向上した高入賞状態を複数回継続させる特定遊技状態における前記高入賞状態の継続回数が、予め定められており(図64(b)の15回)、
前記遊技制御手段は、前記予め定められた高入賞状態の継続回数を規定継続回数として記憶しているとともに(入賞口情報は主制御基板16に設けられた主制御部161のROM等のメモリに記憶されている)、該規定継続回数も前記遊技点処理手段へ送信する処理を行なう(S651)。
上記の構成によれば、遊技枠側の記憶手段が遊技制御手段より送信されてきた規定継続回数も記憶可能となる。そして、その規定継続回数に亘って高入賞状態が継続されるのであり、その間加算更新量が増加した状態となるのが一般的である。そして、遊技枠側において、受信した加算更新量の増加状態が記憶手段に記憶されている規定継続回数に整合しているか否かを判定するために、規定継続回数を超えて加算更新量が増加状態となるなどの不整合な状態を異常判定することが可能となる。
(9−1) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点を付与する遊技機(P台、S台)による遊技を可能とするための遊技用システムであって、
前記遊技点を記憶する遊技点記憶手段(図6の遊技玉数カウンタ、図73の遊技点数カウンタ)と、
前記遊技点を所定の持点(持玉、持点)に変換するための変換操作手段(計数ボタン28,28S)と、
前記変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点の前記持点への変換表示を行なう変換表示手段(表示器29,29S,54,312,329,510)と、
遊技者が前記遊技機により遊技を開始してから現時点までに付与された前記遊技点に基づく表示を行なう表示手段(図43のドル箱表示、図67)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数して計数結果を記録媒体により特定可能にする従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。さらに、遊技者が遊技機により遊技を開始してから現時点までに付与された遊技点に基づく表示が行なわれるために、遊技者が遊技を開始してから現時点までに獲得している利益を視認することができ、遊技者の利便性が向上する。
(9−2) 上記(9−1)の遊技用システムにおいて、前記変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換する変換処理手段(図41、払出制御部171、CU制御部323)をさらに含み、
前記表示手段は、前記変換処理手段により変換された持点と遊技点との和に対して前記遊技機による遊技の開始前から遊技者が所有していた持点を減算することによって算出される利益(加算玉数累計−減算玉数累計)を表示する(図43)。
上記の構成によれば、変換処理手段により変換された持点と遊技点との和に対して遊技機による遊技の開始前から遊技者が所有していた持点を減算することにより、遊技を開始してから現時点までに獲得している利益を正確に算出することができ、その正確な利益を表示することが可能となる。
(9−3) 本発明の他の態様は、入賞の発生により付与された所定の遊技点を記憶する遊技点記憶手段(図6の遊技玉数カウンタ、図73の遊技点数カウンタ)を備えた遊技機(P台、S台)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ)を備え、前記遊技機での遊技を可能にするための遊技用装置CU)であって、
前記遊技点を所定の持点に変換するための変換操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点の前記持点への変換表示を行なう変換表示手段(表示器29,29S,54,312,329,510)と、
遊技者が前記遊技機により遊技を開始してから現時点までに付与された前記遊技点に基づく表示を行なう表示手段(図43のドル箱表示、図67)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数して計数結果を記録媒体により特定可能にする従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。さらに、遊技者が遊技機により遊技を開始してから現時点までに付与された遊技点に基づく表示が行なわれるために、遊技者が遊技を開始してから現時点までに獲得している利益を視認することができ、遊技者の利便性が向上する。
(9−4) 上記(9−3)の遊技用装置において、前記変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換する変換処理手段(図41、払出制御部171、CU制御部323)をさらに含み、
前記表示手段は、前記変換処理手段により変換された持点と遊技点との和に対して前記遊技機による遊技の開始前から遊技者が所有していた持点を減算することによって算出される利益(加算玉数累計−減算玉数累計)を表示する(図43)。
上記の構成によれば、変換処理手段により変換された持点と遊技点との和に対して遊技機による遊技の開始前から遊技者が所有していた持点を減算することにより、遊技を開始してから現時点までに獲得している利益を正確に算出することができ、その正確な利益を表示することが可能となる。
(10−1) 本発明は、入賞の発生により所定の遊技点を付与する遊技機(P台、S台)による遊技を可能とするための遊技用システムであって、
遊技者所有の持点を前記遊技点に変換するための第1変換操作手段(再プレイボタン319)と、
該第1変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記持点を前記遊技点に変換する処理を行なう第1変換処理手段(図37、払出制御部171、CU制御部323)と、
前記遊技点を前記持点に変換するための第2変換操作手段(計数ボタン28,28S)と、
該第2変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換する処理を行なう第2変換処理手段(図41、払出制御部171、CU制御部323)と、
前記第2変換処理手段による変換処理の実行中は前記第1変換操作手段の操作を無効にする第1変換操作無効手段(S684)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数して計数結果を記録媒体により特定可能にする従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。さらに、第2変換処理手段による変換処理の実行中は第1変換操作手段の操作が無効にされるために、遊技点を持点に変換する処理の実行中において持点を遊技点に変換する処理が行なわれず、持点がわかりにくくなる不都合を防止することができる。
(10−2) 本発明の他の態様は、遊技の使用により所定の遊技点を減算更新するとともに入賞の発生により持点を加算更新する遊技機(P台、S台)による遊技を可能とするための遊技用システムであって、
遊技者所有の持点を前記遊技点に変換するための第1変換操作手段(再プレイボタン319)と、
該第1変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記持点を前記遊技点に変換する処理を行なう第1変換処理手段(図37、払出制御部171、CU制御部323)と、
前記遊技点を前記持点に変換するための第2変換操作手段(計数ボタン28,28S)と、
該第2変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換する処理を行なう第2変換処理手段(図41、払出制御部171、CU制御部323)と、
前記第1変換処理手段による処理の実行中は前記第2変換操作手段の操作を無効にする第2変換操作無効手段(S698)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数して計数結果を記録媒体により特定可能にする従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。さらに、第1変換処理手段による変換処理の実行中は第2変換操作手段の操作が無効にされるために、持点を遊技点に変換する処理の実行中において遊技点を持点に変換する処理が行なわれず、持点がわかりにくくなる不都合を防止することができる。
(10−3) 上記(10−1)の遊技用システムにおいて、前記第1変換操作無効手段による無効処理が実行されたことを報知する第1無効処理報知手段(再プレイボタン319を押下げた操作が無効にされたときに、「計数処理中のため再プレイボタンの操作を無効にします」のメッセージ表示を表示器54,312等により行なうようにしてもよい)をさらに含む。
上記の構成によれば、第1変換操作無効手段による無効処理が実行されたことが報知されるために、遊技者が第1変換操作手段の操作が無効にされたことを認識することができる。
(10−4) 上記(10−2)の遊技用システムにおいて、前記第2変換操作無効手段による無効処理が実行されたことを報知する第2無効処理報知手段(計数ボタン28を押下げた操作が無効にされたときに、「持玉・貯玉からの玉貸し処理中のため計数ボタンの操作を無効にします」のメッセージ表示を表示器54,312等により行なうようにしてもよい)をさらに含む。
上記の構成によれば、第2変換操作無効手段による無効処理が実行されたことが報知されるために、遊技者が第2変換操作手段の操作が無効にされたことを認識することができる。
(10−5) 上記(10−1)〜(10−4)のいずれかの遊技用システムにおいて、前記第2変換操作手段の操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点の前記持点への変換表示を行なう表示手段(表示器29,29S,54,312,329,510)をさらに含む。
上記の構成によれば、遊技者が、第2変換操作手段の操作を行なうことにより遊技点の持点への変換表示がなされるため、遊技により得られた遊技媒体を計数している状態が視認できる従来の遊技用システムにより近くなり、従来の遊技用システムに慣れている遊技者の混乱の防止をより確実に行ない得る。
(10−6) 本発明の他の態様は、入賞の発生により所定の遊技点を付与する遊技機(P台、S台)と通信可能に接続するための接続部を備え、前記遊技機での遊技を可能にするための遊技用装置(CU)であって、
遊技者所有の持点を前記遊技点に変換する第1変換操作(再プレイボタン319の押下)が検出されたことに基づいて、前記持点を前記遊技点に変換する処理を行なう第1変換処理手段(図37、CU制御部323)と、
前記遊技点を前記持点に変換する第2変換操作(計数ボタン28,28Sの押下)が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換する処理を行なう第2変換処理手段(図41、CU制御部323)と、
前記第2変換処理手段による変換処理の実行中は前記第1変換操作を無効にする第1変換操作無効手段(S684)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数して計数結果を記録媒体により特定可能にする従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。さらに、第2変換処理手段による変換処理の実行中は第1変換操作手段の操作が無効にされるために、遊技点を持点に変換する処理の実行中において持点を遊技点に変換する処理が行なわれず、持点がわかりにくくなる不都合を防止することができる。
(10−7) 本発明の他の態様は、入賞の発生により所定の遊技点を付与する遊技機(P台、S台)と通信可能に接続するための接続部(コネクタ)を備え、前記遊技機での遊技を可能にするための遊技用装置(CU)であって、
遊技者所有の持点を前記遊技点に変換する第1変換操作(再プレイボタン319の押下)が検出されたことに基づいて、前記持点を前記遊技点に変換する処理を行なう第1変換処理手段(図37、CU制御部323)と、
前記遊技点を前記持点に変換する第2変換操作(計数ボタン28,28Sの押下)が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換する処理を行なう第2変換処理手段(図41、CU制御部323)と、
前記第1変換処理手段による変換処理の実行中は前記第2変換操作を無効にする第2変換操作無効手段(S698)とを含む。
上記の構成によれば、遊技により得られた遊技点を遊技者の操作によって一旦持点に変換するステップが生じる。このため、遊技により得られた遊技媒体を計数して計数結果を記録媒体により特定可能にする従来の遊技用システムに慣れている遊技者に混乱を与えることなく、遊技点を用いた新たなシステムを提供できる。さらに、第1変換処理手段による変換処理の実行中は第2変換操作手段の操作が無効にされるために、持点を遊技点に変換する処理の実行中において遊技点を持点に変換する処理が行なわれず、持点がわかりにくくなる不都合を防止することができる。
(10−8) 上記(10−6)の遊技用装置において、前記第1変換操作無効手段による無効処理が実行されたことを報知する第1無効処理報知手段(再プレイボタン319を押下げた操作が無効にされたときに、「計数処理中のため再プレイボタンの操作を無効にします」のメッセージ表示を表示器54,312等により行なうようにしてもよい)をさらに含む。
上記の構成によれば、第1変換操作無効手段による無効処理が実行されたことが報知されるために、遊技者が第1変換操作手段の操作が無効にされたことを認識することができる。
(10−9) 上記(10−7)の遊技用装置において、前記第2変換操作無効手段による無効処理が実行されたことを報知する第2無効処理報知手段(計数ボタン28を押下げた操作が無効にされたときに、「持玉・貯玉からの玉貸し処理中のため計数ボタンの操作を無効にします」のメッセージ表示を表示器54,312等により行なうようにしてもよい)をさらに含む。
上記の構成によれば、第2変換操作無効手段による無効処理が実行されたことが報知されるために、遊技者が第2変換操作手段の操作が無効にされたことを認識することができる。
(10−10) 上記(10−6)〜(10−9)のいずれかの遊技用装置において、前記第2変換操作が検出されたことに基づいて、前記遊技点を前記持点に変換する表示を行なう表示手段(表示器29,29S,54,312,329,510)をさらに含む。
上記の構成によれば、遊技者が、第2変換操作手段の操作を行なうことにより遊技点の持点への変換表示がなされるため、遊技により得られた遊技媒体を計数している状態が視認できる従来の遊技用システムにより近くなり、従来の遊技用システムに慣れている遊技者の混乱の防止をより確実に行ない得る。
本実施の形態には、入賞の発生により付与された所定の遊技点を記憶する遊技点記憶手段(図6の遊技玉数カウンタ、図73の遊技点数カウンタ)を備える遊技点処理装置(CU、P台、S台)が含まれる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。