JP2013034190A - セルラワイヤレスネットワークのネットワークパラメータの再選択方法、装置、及びプログラム - Google Patents

セルラワイヤレスネットワークのネットワークパラメータの再選択方法、装置、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】セルラワイヤレスネットワークにおいて、パラメータを再選択するための、改善された方法及び装置を提供する。
【解決手段】ネットワークの装置に、ネットワークのパフォーマンスインジケータと、各パラメータの値が再選択された場合に利用する基準とを受信し、かつ記憶させるステップと、現在及び/又は過去のネットワークのパフォーマンスに関するデータ、オペレーションに関するデータを受信させ、各インジケータに関する統計データを取得するようにさせ、かつ統計データを記憶させるステップと、各パラメータの値が再選択されたとき、少なくとも2つの異なる解決策を取得させるステップと、取得された解決策のうちの何れが、各インジケータに対する各基準を最も満足させるかを決定するために、統計データを利用させるステップと、ネットワークへのインプリメンテーションのための解決策を選択させるステップと、を有する方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、LTE及びLTEアドバンスト、特にSON(Self Organising Network)のような携帯通信ネットワークを含む(これに限定されるものではないが)セルラワイヤレスネットワークのネットワークパラメータを再選択することに関する。
セルラワイヤレスネットワークのネットワークパラメータが再選択される例としては、隣接セル、又はセルセクタの停止(outage)(セル失敗:cell failure)を補償するために調整される場合が挙げられる。停止に対するリアルタイムの補償は、隣接セル/セルセクタの幾つかのカバレッジを調整することが挙げられる。一般的に、多くの代替の解決策が存在し得る。セル/セルセクタの停止の補償を行うための、隣接セル/セルセクタのカバレッジを適合させることは、SONにおいて期待される特徴である。カバレッジ補償の通常の方法は、最適な解決策が見つかるまで、アンテナの傾斜、アジマス、隣接セル/セルセクタ送信パワーを反復的に変えることである。解決策の選択は、現在の設定に対して最低限の変更を加えること、及び/又は、カバレッジされない可能性を最小化することに関連する。このような繰り返しは、許される値の全範囲において実施され、したがって、計算機の能力及び時間を消費する。
セルラワイヤレスネットワークにおいて、パラメータを再選択するための、改善された方法及び装置を提供することが望まれている。
本発明の実施例に従って、本発明の第1の側面によって、セルラワイヤレスネットワークのネットワークパフォーマンス、又はセル又はセルセクタのオペレーションに影響を与える1つ以上のパラメータのそれぞれの値を再選択する方法であって;前記ネットワークの装置に、前記ネットワークの前記パフォーマンス及び/又はオペレーションの状況を表す、1つ以上のインジケータと、前記又は各パラメータの前記値が再選択された場合、関連する前記インジケータにより満たされるべき少なくとも1つの基準とを受信し、かつ記憶させるステップと;前記ネットワークの装置に、前記現在及び/又は過去の前記ネットワークのパフォーマンスに関するデータ、及び/又は、前記現在及び/又は過去の前記ネットワークのオペレーションに関するデータ、を受信させ、かつ、前記データから、前記又は各インジケータに関する統計データを取得するようにさせるステップと;前記ネットワークの装置に、前記統計データを記憶させるステップと;前記又は各パラメータの前記値が、再選択されるべき場合、前記ネットワークの装置に、再選択されるべき前記又は各パラメータの前記値に対する、少なくとも2つの異なる解決策を取得させるステップと;前記ネットワークの装置に、取得された解決策のうちの何れが、前記又は各インジケータに対する前記又は各基準を最も満足させるかを決定するために、前記統計データを利用させるステップと;前記ネットワークの装置に、前記ネットワークへのインプリメンテーションのための前記解決策を選択させるステップと;を有する方法が提供される。
本発明の第2の側面の実施例に従って、セルラワイヤレスネットワークのネットワークパフォーマンス、又はセル又はセルセクタのオペレーションに影響を与える1つ以上のパラメータのそれぞれの値を再選択する装置であって:前記ネットワークの前記パフォーマンス及び/又はオペレーションの状況を表す、1つ以上のインジケータと、前記又は各パラメータの前記値が再選択された場合、関連する前記インジケータにより満たされるべき少なくとも1つの基準とを受信し、かつ記憶するよう構成されたインジケータストレージ手段と;前記現在及び/又は過去の前記ネットワークのパフォーマンスに関するデータ、及び/又は、前記現在及び/又は過去の前記ネットワークのオペレーションに関するデータ、を受信させ、かつ、前記データから、前記又は各インジケータに関する統計データを取得するよう構成されたデータ分析手段と;前記統計データを記憶するよう構成された統計データストレージ手段と;前記又は各パラメータの前記値が、再選択されるべき場合、再選択されるべき前記又は各パラメータの前記値に対する、少なくとも2つの異なる解決策を取得するよう構成された解決策取得手段と;取得された解決策のうちの何れが、前記又は各インジケータに対する前記又は各基準を最も満足させるかを決定するために、前記統計データを利用するよう構成された決定手段と;前記ネットワークへのインプリメンテーションのための前記解決策が選択されるよう構成されたインプリメンテーション手段と;を有する装置が提供される。
本発明の第1の態様を実施する第1の方法を例示したフローチャートである。 本発明の第2の実施例を実現する装置を示す。これは図1のフローチャートで示される方法を実行するのに適している。 本発明の第1の態様を実施する第2の方法を例示するフローチャートである。 ネットワークのセルセクタが停止する場合のカバレッジをプロットした図である。 図4のセルセクタに対するカバレッジのプロットであり、それぞれの停止を補償する解決策を示す。 図4のセルセクタに対するカバレッジのプロットであり、それぞれの停止を補償する解決策を示す。 図4のセルセクタに対するカバレッジのプロットであり、それぞれの停止を補償する解決策を示す。 図4のセルセクタに対するカバレッジのプロットであり、それぞれの停止を補償する解決策を示す。
SONを含む将来のネットワーク(なお、SONに限定されない)において、ネットワークオペレータは、単にカバレッジ及び容量ではなく、他の状況(例えば、収入生成、エネルギー消費、又は、選択された領域における高いQoSの維持)を最適化したいと欲するであろう。従来のセル停止補償法は、この種のメトリックを取扱うための能力がない。本発明の実施例に従って、ネットワーク(例えばSONサーバ)の装置は、これらのパフォーマンス/オペレーションインジケータ及び基準を考慮に入れることができ、かつセル/セクタベースのパフォーマンス統計を構築することができる。ネットワークパラメータが再選択されるべき場合、例えば、セルセクタ停止が報告された場合、ネットワークの装置(例えばSONサーバ)は、選択されたパフォーマンスインジケータに最も満足のゆくように(例えば、最適化するか、又は最も少ないインパクトを与える)解決策をインプリメントすることができる。
装置(例えばSONサーバ)は、特定の基準に対して各々の解決策の影響を評価し、かつ最も満足のゆく解決策を選択する。装置は、現在及び/又は過去のパフォーマンス及び/又は1つ以上のネットワークの状況のオペレーションに関するネットワークからデータ(ネットワーク情報)を受信し、ネットワークの各セクタ/セル又は領域に関する指定されたパフォーマンス/オペレーションインジケータのために、このデータから統計を作るよう構成され、例えば、これらのインジケータは、ネットワークの、サービスされるロード、取得された収入、又は、各セクタ/セルによって消費されるパワーを含んでもよい。より大きなデータのサンプルによって、装置は、特定の日又は週の時刻の統計を作ることができる。アクティブなユーザの位置情報が入手できる場合、装置は、ユーザの高い要求(high user demand)/高い収入生成(high revenue generation)の領域を作ることができる。これらの統計は、ネットワークに対する「価値」分布グラフのようなものである。すなわち、収入、エネルギー利用、eNBsにサポートされた負荷等の観点からの価値である。そして装置は、所定の基準を最も満足する解決策をインプリメントするよう、この情報を用いる。このネットワークデータは、好ましくは、継続的に収集される。なぜなら、様々なパフォーマンス/オペレーションインジケータに影響するファクタは、時間と共に変化し、かつ進展(evolve)するからである。
本発明の実施例の第1又は第2の側面において、得られた解決策の何れが、前記又は各インジケータに対する前記又は各基準を最も満足させるかを決定することは、下記の式のメトリックの最大値を計算することを含んでもよい。
Figure 2013034190
ここで、考慮されるインジケータの合計数はAである。このうち、最大にする基準を持つインジケータの個数はB、そして、最小にする基準を持つインジケータの個数はCである。ここで、A=B+Cである。Iは、現在のパラメータ値に対するB個のインジケータのうちのb番目の値である。Iは、現在のパラメータ値に対するC個のインジケータのうちのc番目のパラメータ値である。I’は、パラメータ値に対する可能な新たな解決策に対するb番目のインジケータである。I’は、パラメータ値に対する可能な新たな解決策に対するc番目のインジケータである。wIbは、b番目のインジケータの所定の重み係数である。wIcは、c番目のインジケータの所定の重み係数である。ここで、以下の式が成り立つ。
Figure 2013034190
本発明の適用において考慮される複数のインジケータは、パラメータ再選択によって直接的に影響を受ける、単一のセルセクタ、又はセルセクタのグループにのみ関連するものであってもよい。或いは、より好ましくは、パラメータ再選択に直接的に影響を受ける単一のセルセクタ、又はセルセクタのグループばかりでなく、間接的にパラメータ再選択に影響を受けるいかなる他のセルセクタ(例えば、直接影響を受けるセルセクタの隣接のもの)(例えば、あるセルセクタによってカバーされている場合、他のセルセクタは、干渉(interference)を避けるために、カバレッジを調整してもよい)をも含むネットワークの領域の全てのセルセクタに関連してもよい。
本発明の実施例は、日々の動的なネットワークパフォーマンス及びオペレーションの最適化に資するために利用することができる。従来のカバレッジ及びキャパシティの側面よりもより多様な観点を考慮したネットワークを提供することができる。特定の基準(例えば、収入生成又は省エネルギー)を最適化することを欲するオペレータに対して、長期的な利益を提供する。例えば、本発明の実施例は、ネットワークオペレータが、局所的でかつ一時的なネットワークオペレーションポリシに適合するよう、異なるオペレーションのパフォーマンス基準値(performance metrics)を最適化するために、よりフレキシブルなオペレーションの選択を可能とする。ネットワークにおいて、このような統合化及び、機敏なオペレーションが望まれている。例えば、ネットワークオペレータのコンペティターの提供するサービスとの差別化を行うことを可能とする。そして、自己の選択したビジネスモデル及び差別化を達成するためのネットワークにおいて、適切なコスト経済バランスを担保することができる。
本発明を実現する方法及び装置が適用される1つのシナリオとしては、ネットワークオペレータが、1つ以上のターゲットセル又はセルセクタの計画された停止(planned outage)を持つことである。例えば、サービスのための基地局/eNodeBを停止することによって、或いは、低トラフィック要求の期間において省エネ対策として多くの基地局/eNodeBを停止することによって、これがなされてもよい。
或いは、本発明の実施例は、計画されていないセルセクタの停止に対する補償に適用してもよい。ネットワークオペレータによって採用されるポリシに依存して、すなわち、そのオペレータによってどのファクタ(例えば、収入、消費エネルギー、サポートされる負荷、不満を持つ顧客/サービスの欠如、収益性等)が優先されているかに依存して、カバレッジの観点からは、好ましいものではない方の解決策が、好ましいこともあり得る。例えば、地理的カバレッジの可能性に焦点を当てるよりも、そうすることにより多数の顧客にサービスすることができることもあるからである。
特に、本発明の実施例において、セルラワイヤレスネットワークのセル又はセルセクタのカバレッジに適合するために、前記又は各パラメータの前記値が、再選択されてもよい。これによって、隣接のセル又はセルセクタのカバレッジホール(coverage hole)の少なくとも一部をカバーすることができる。この場合、前記ネットワークの装置に、再選択されるべき前記又は各パラメータの前記値に対する、少なくとも2つの異なる解決策を取得させるステップは、セル又はセルセクタの1つ以上の前記カバレッジに適合させる前記又は各パラメータの前記値に対する少なくとも2つの解決策を決定するために、前記ネットワーク上でインプリメントされた場合、前記カバレッジホールの少なくとも一部をカバーするように、前記装置に、少なくとも2つの異なるセル/セルセクタ補償アルゴリズムを利用させるステップ、を含んでもよい。
本発明を実施する方法又は装置において、前記インジケータは、例えば、セル、又はセルセクタの送信パワーであってもよく、かつ、基準は、解決策が、ネットワークの送信パワーの最小の全体増加を提供するものであるか否かであってもよい。
或いは、インジケータは、ネットワーク負荷であってもよい。そして、例えば、基準は、前記解決策がネットワーク負荷の最大の可能な改善を提供するか否かであってもよい。
他の変形例としては、インジケータ、例えば、セル、又はセルセクタのサービス品質であってもよく、基準としては、解決策のためのこのサービス品質のメトリックが、所定の値を超えるか否かであってもよい。
更なる変形例としては、例えば、インジケータは、サービスを提供されたユーザの数であってもよい。そして、基準は、解決策が、少なくとも所定のカバレッジのレベルを持つサービスを提供されたユーザ数の最大を提供するか否かであってもよい。
本発明の実施例において、単一の基準を用いることによって、解決策が選択されなくてもよい。単一の基準としては、ネットワークのセル又はセルセクタにおけるカバレッジがない確率を最低にすること、又は現在のネットワーク構成を変更する度合いを最低にすることが挙げられる。
本発明の第3の実施例に従って、命令を格納したコンピュータ可読の媒体が提供される。命令は、コンピュータによって実行されると、コンピュータが本発明の第1の側面を実現する方法を実行するか、又は、本発明の第2の側面を実現する装置となる。
添付の図面を例示として参照する。
本発明の第1の態様を具体化した方法を示すフローチャートを図1に示す。図1において、セルラワイヤレスネットワークのネットワークパフォーマンス又はセル又はセルセクタのオペレーションに影響を与える1つ以上のパラメータのそれぞれの値が再選択される。
本方法のステップ1において、前記ネットワークの装置は、前記ネットワークの前記パフォーマンス及び/又はオペレーションの状況を表す、1つ以上のインジケータを受信しかつ記憶するようにされ、前記又は各パラメータの前記値が再選択された場合、関連する前記インジケータにより満たされるべき少なくとも1つの基準とを受信しかつ記憶するようにされる。
本方法の第2ステップにおいて、前記ネットワークの装置は、前記現在及び/又は過去の前記ネットワークのパフォーマンスに関するデータ、及び/又は、前記現在及び/又は過去の前記ネットワークのオペレーションに関するデータ、を受信させ、かつ、前記データから、前記又は各インジケータに関する統計データを取得するようにされ、かつ、前記統計データを記憶するようにされる。
本方法のステップ3で、前記又は各パラメータの前記値が、再選択されるべきと判断された場合、本方法のステップ4において、前記ネットワークの装置は、再選択されるべき前記又は各パラメータの前記値に対する、少なくとも2つの異なる解決策を得るようにされる。
本方法のステップ5において、前記ネットワークの装置は、取得された解決策のうちの何れが、前記又は各インジケータに対する前記又は各基準を最も満足させるかを決定するために、前記統計データを利用するようにされる。本方法のステップ6において、前記ネットワークの装置は、前記ネットワークへのインプリメンテーションのための前記解決策を選択するようにされる。
図1に示す方法は、ハードウエアによってインプリメントされてもよい。或いは、1つ以上のプロセッサ(例えばCPU)上で動作するソフトウエアとして、或いは、これらの組合せとしてインプリメントされてもよい。すなわち、上述の機能の一部又は全部をインプリメントするために、現実において、マイクロプロセッサ又はディジタルシグナルプロセッサ(DSP)が用いられてもよい。
例えば、図1のフローチャートに示された方法を実行するのに適した、本発明の第2の側面を実現する装置1が、図2に示されている。図2の装置1は、SONサーバによって提供され、ハードウエアとして、及び/又は、1つ以上のプロセッサ上で動作するソフトウエアモジュールとして提供されてもよい。この装置1は、インジケータストレージデバイス2、データ分析デバイス3、統計データストレージデバイス4、解決策取得デバイス5、決定デバイス6、及びインプリメンテーションデバイス7を有する。インジケータストレージデバイス2は、前記又は各パラメータの値が再選択された場合、ネットワークの状況のパフォーマンス及び/又はオペレーション、及び、関連するインジケータにより満足される少なくとも1つの基準を表わす1つ以上のインジケータを受信しかつ記憶するよう構成される。データ分析デバイス3は、現在の及び/又は過去のネットワークのパフォーマンスに関連するデータ、及び/又は現在の及び/又は過去のネットワークのオペレーションに関連するデータを受信し、かつ、このデータから、前記及び各インジケータに関連する統計データを得るよう構成されている。
統計データストレージデバイス4は、この統計データを記憶するよう構成されている。
解決策取得デバイス5は、前記又は各パラメータの値が再選択されるべき場合、再選択されるべき前記又は各パラメータの値に対する少なくとも2つの異なる解決策を取得する。
決定デバイス6は、前記又は各インジケータに対する取得された解決策の何れが前記又は各基準を最も満たすかを決定するために、統計データを利用するよう構成されている。
インプリメンテーションデバイス7は、ネットワークにインプリメントするよう、解決策を選択されるようにする。
1つ以上のインジケータストレージデバイス2、データ分析デバイス3、統計データストレージデバイス4、解決策取得デバイス5、決定デバイス6、及びインプリメンテーションデバイス7は、例えばCPUなどの1つ以上のプロセサ上で動作するソフトウエアモジュールによってインプリメントされてもよい。
図2の装置は、SONサーバに存在するとして描かれている。しかしながら、SON内又は他のタイプのセルラワイヤレスネットワークにおいて、装置が提供されてもよい。例えば、SONにおいて、装置は、SONコントローラ内において提供することができる。SONサーバは、基地局の1つに存在することができるが、より好適には、基地局よりもより高いレイヤにおいて提供される。特に、ネットワークのOAM(Operations and Maintenance entity)にあってもよい。
この装置の異なるデバイスは、全て、ネットワークの1つの要素によって、例えば、上述のSONサーバにおいて、或いはSON又は他のネットワークの様々な要素によって提供されてもよい。
本方法の1つの可能な実施例において、セルラワイヤレスネットワークのセル又はセルセクタのカバレッジを適合させ、少なくとも隣接セル又はセルセクタのカバレッジホールの少なくとも一部をカバーするために、前記又は各パラメータの値が、再選択される。この実施例において、図1のフローチャートのステップ4では、ネットワークの装置は、少なくとも2つの異なるセル/セルセクタ補償アルゴリズムを利用することとなる。これによって、前記又は各パラメータの値に対する少なくとも2つの解決策が決定される。このパラメータは、ネットワークでインプリメントされた場合、前記カバレッジホール(coverage hole)の少なくとも一部をカバーするように、1つ以上のセル又はセルセクタのカバレッジに適合する。この実施例の基本的ステップを示すフローチャートは、ネットワークのSONサーバ内で実行され、図3に示されている。図3に示すステップは、図2に示す装置によって実行することができる。これらは、ハードウエア又はCPUなどの1つ以上のプロセッサ上で動作するソフトウエアモジュールとしてインプリメントすることができる。
実施例のステップ1において、SONサーバは、少なくともパフォーマンスインジケータを受信しかつ記憶する。このパフォーマンスインジケータは、最良の補償オプションを選択するために用いられる。これは、ネットワークのパフォーマンス及び/又はオペレーションの状況を示す1つ以上のインジケータを受信し記憶する。そして、少なくとも1つの基準を受信し記憶する。基準は、前記又は各パラメータの値が再選択された場合に、関連するインジケータによって満足される。実施例のステップ2において、SONサーバは、ライブネットワークパフォーマンスをモニタし、かつパフォーマンスインジケータの統計を構築する。このSONサーバは、ネットワークの現在及び/又は過去のパフォーマンスに関連するデータをサービスし、このデータから、前記又は各インジケータに関連する統計データを得て、かつ、その統計データを記憶する。実施例のステップ3において、SONサーバは、セル/セクタ停止が報告されたことを特定し、その後、ステップ4において、異なる補償オプションに対するパラメータを計算する。SONサーバは、前記及び各パラメータの値に対する少なくとも2つの解決策を決定するために、少なくとも2つの異なるセル/セルセクタ補償アルゴリズムを利用する。パラメータは、ネットワークでインプリメントされた場合、カバレッジホールの少なくとも一部をカバーするように、1つ以上のセル又はセルセクタのカバレッジに適合する。実施例のステップ5において、SONサーバは、所定の基準を最適化する(又はこれに影響を与える)補償オプションを選択する。SONサーバは、取得した何れの解決策が、前記又は各インジケータに対する前記又は各基準を満足するかを決定するために、この統計データを利用する。本実施例のステップ6において、SONサーバが解決策を選択した場合(かつ、その解決策の必要ないかなるテストも実行された場合)、この解決策が、ライブネットワークにインプリメントされる。
例示だけのために、本発明を実現する方法及び装置のシナリオへの適用を以下に記載する。このシナリオでは、ロンドンの小さな領域の例示的SONのセルセクタが停止した場合を想定している。ネットワークがライブである場合、SONサーバは、SONコントローラによってプログラムされ、継続的に1つ以上の対象ネットワークパフォーマンス及び/又はオペレーションインジケータをモニタし、かつ、これらから統計を取得する。加えてこれには、パフォーマンス/オペレーションインジケータによって満足されるべき、少なくとも1つの基準がプログラムされる。所定の基準を満足する最適な解決策を得るために、これらのインジケータがどのように使われ得るかについて、以下に説明する。そして、可能な補償オプションのためのパラメータ計算アルゴリズムについても説明する。
セルラネットワークがあるとする。21個の3セクタ基地局は、通常のセルレイアウトでありロンドン中心の小領域をカバーしている。現実には、イレギュラーなセルレイアウトとなるのが普通であるが、この規則的なネットワークを用いて、停止(outage)補償オプションの基本的な方法論を説明する。この例では、1つのセクタが停止するイベントを想定する。このデフォルトネットワークは、同じパラメータがセットされたサイトで構成されている。基地サイト(base site)は、30mの高さであり、セクタの各々において、43dBmの出力パワーを送信している。各セクタのアンテナは、120°ビーム幅であり、18dBi指向性利得を有する。これらは、デフォルト設定で、4°のダウンティルトとなっている。このアンテナ設定によって、セクタのカバレッジは、ボアサイト700mとなる。基地局間距離(inter−site distance)は、1100mに設定されている。
補償オプションは全て、同じサイトの2つの隣接セクタ、及びこのサイトの隣の第1の層(tier)における複数のセルのカバレッジを調整することに基づいている。120°の基地局内セパレーション(intra−sector separation)及びセクタビーム幅は、維持される。図4は、選択されたセクタが停止した場合のカバレッジをプロットしたものを示している。カバレッジのレベルが見になるため、クラッターズ(clutter map)は、この図に示されていない。なお、クラッターに関連するパスロスは、ここにおいて考慮されている。
補償オプションを計算するためのメカニズムを以下に示すが、これは、出願人の他の出願番号1100599.8と同様である。これによって、幾つかのオプションに対する補償パラメータの計算を早めることができる。
サイト19のセクタ2が停止し、このセクタの信号強度が−95dBmまで下がった。この補償オプションのターゲットは、このセクタのカバレッジを−95dBmを超えて向上させることである。この補償を実行するために、補償に貢献するセクタのカバレッジレベルも、−95dBmを下回らないように担保することが望ましい。
停止補償オプションI
この補償は、停止フットプリント(領域:footprint)を(隣のサイトの)隣のセクタのボアサイトにシフトさせ、かつ、隣のセクタのカバレッジを拡張することである。その停止フットプリントをシフト(回転)させるために、同じサイトの隣のセクタを回転させることが望ましい。この回転は、セクタビーム幅の半分となろう。我々は、120°ビームの3つのセクタを検討しているため、隣のセクタの回転は、60°となる。この回転は、(位相アンテナアレイによって)電気的になされる。電気的なビームシフトにおいて、メインビームの広範囲な拡張及びグレーティングローブ(grating lobe)無の場合、最大のビームシフトは60°である。反時計回りの回転の場合、停止しているセクタの空白フットプリント(vacant footprint)は、サイト8のセクタ3のボアサイトにシフトする。停止フットプリント(outage footprint)を追加的にサービスするために、このセクタ(セクタ3,サイト8)の送信パワー及びダウンティルト(down−tilt)が調整され、このセクタのカバレッジを拡げることが望ましい。必要とされる追加的なパワーは、以下のようにして計算することができる。なお、ネットワークを設計するに当たり、COST 231 HATAパスロスモデルが用いられると仮定する。
追加パワー=(44.9−6.55*log(h))*log(距離比)−ダウンティルトによるパワーゲイン (1)
距離比(distance ratio)は、新たなカバレッジ距離(すなわち、サイト間距離)とデフォルトのセル半径との比である。パワーゲインは、デフォルトの設定よりアンテナがオーバティルトして、より小さいセル/セクタサイズに対してより高いカバレッジレベルを与える場合に発生する。例えば、この場合には、アンテナは、最大の距離をカバーするために、2.5°だけダウンティルトすることが望ましい。しかしながら、これらは、4°だけダウンティルトしている。1.5°だけ追加的にダウンティルトしている。アンテナの垂直パターンを考慮すると、この追加的ダウンティルトは、1dB信号減衰(attenuation)を生じさせる。したがって、1dBは、正しいダウンティルトを用いることによる追加的なゲイン(extra gain)である。拡張されたカバレッジのための正しいダウンティルトは以下のようにして計算される。
ダウンティルト=tan−1((h−h−e)/サイト間距離) (2)
式(1)と式(2)におけるhの項は、基地局のアンテナの高さに関連する、hは、モバイルターミナルの高さに関連する。eは、モバイルターミナルと基地局の高さの差に関連する。
この例示的シナリオに対する計算されたパラメータは以下の通りである。
追加パワー=(44.9−6.55*log(30))*log(1100/700)−1dB
=5.9dB
ダウンティルト=tan−1((30−1.5−0)/1100))=1.5°
サイト19の二つのセクタを反時計回りに60°回転することにより、新たなビームパターンは、隣のセクタービームパターンのボアサイトに入る。過剰な緩衝を避けるため、隣のセクタのビームパターンは、当初の回転の角度の半分だけ回転させることができる(この場合、30°)。サイト19の第1層の隣接サイトの5つ(カバレッジを拡張したサイト8を除く)は、反時計回りに30°だけ、それらの3つのセクタのビームパターンを回転させる。
これによって、干渉を減少させるが、同時にこれによって、停止障害(サイト19)に対するサイトの二つの(60°だけ)回転されたセクタのボアサイトより30°外れた二つのカバレッジホール(coverage holes (CH))が発生する。これらのカバレッジホールを解消するために、2つのセクタの送信パワーを増加させることがのぞましい。以前と同様のダウンティルトを維持する場合、必要な追加的パワーは以下の通りである。
回転したセクタの追加的パワー=(44.9−6.55*log(h))*log(CHまでの距離/当初の距離) (3)
例示的シナリオに対して、2つのCHは、ボアサイトから30°の角度において、800mの距離で発生する。30°における当初のカバレッジ距離は、650mである。したがって、追加的パワーは、以下のように計算できる。
回転したセクタの追加的パワー=(44.9−6.55*log(30))*log(800/650)
=3.2dB
上述のステップを実行することによって、セクタ停止が補償される。これらの設定による、この停止(outage)の補償カバレッジマップを図5に示す。
この補償オプションによって、停止の周辺の全領域において、−95dBmを超えるミニマムカバレッジを提供することに成功している。このオプションは、サイト8のセクタ3に、形成された停止フットプリント(outage footprint)の追加的負荷をかけることとなる。加えて、サイト19の60°回転したセクタは、主要なハンドオーバフローを形成し、また、隣接の第1層の30°の回転は、マイナーなハンドオーバフローを形成する。サイト19のセクタ2の補償されたカバレッジは、2つに分かれることになる。サイト8のセクタ3から、セクタの上半分は、減衰したカバレッジ(poor coverage)を受ける。これに対して、サイト19のセクタ3から、セクタの下半分は、比較的良好なカバレッジを受ける。ハンドオーバゾーンは、この停止したセクタのボアサイト軸に沿って形成される。
この補償オプションを構築するためのステップは、以下のように要約される。
サイト19のセクタ1及び3のアジマスアンテナパターンを反時計方向に60°だけ回転させる
隣接サイト8セクタ3の送信パワーを5.9dBだけ増加させ、かつ、アンテナのダウンティルト(down−tilt)を1.5°だけ減少(reduce)させる。
サイト19の隣接サイト(サイト8を除く)の全てのセクタを反時計回りに30°だけ回転させる。
サイト19のセクタ1及び3の送信パワーを3.2dBだけ増加させる。
停止補償オプションII
この補償オプションは、サイト19のアクティブな隣接セクタが時計回りに60°だけ回転するという事実以外は、オプションIに類似している。そして、空白フットプリント(vacant footprint)に対するカバレッジを提供するために、送信パワーが増加され、かつ、サイト7のセクタ1のティルトが調整される。これらのステップは、式(1)及び(2)に従って実行される。サイト19の5つの第1の隣接のサイト(サイト7を除く)の全てのセクタは、時計回りに30°だけ回転する。サイト19の2つの同一サイト(co−site)のセクタの送信パワーは、回転によって形成されたカバレッジホール(coverage hole)に対して補償するために、式(3)に従って増加される。オプションIIのための、この停止に対するカバレッジ補償のマップを図6に示す。
このカバレッジオプションは、同様に、−95dBm最低カバレッジレベルを提供する。先ほどのオプションと同様に、オプションIIは、オリジナルのボアサイトに沿って延びるハンドオーバ領域として、停止セクタのカバレッジを不規則な(uneven)セグメントに分離する。同様に、このオプションは、ハンドオーバの主要なフローを(60°だけ回転した)2つの同一のサイトのセクタに関連(involve)させ、かつ、ハンドオーバのマイナーなフローを、(60°だけ回転した)第1の層の隣接セクタに関連させる。サイト7のセクタ1は、補償されたフットプリントにおけるアクティブユーザによって形成された追加的なキャパシティ要求を扱うことができる。
オプションIIの補償に係るステップは、以下のようにまとめることができる(検討されたセルレイアウトが規則的(regular)であるため、パラメータの変更された値は、同一である。)
時計回りに60°だけ、サイト19のセクタ1及び3のアジマスアンテナパターンを回転させる。
隣接サイト7セクタ1の送信パワーを5.9dBだけ増加させ、かつアンテナのダウンティルトを1.5°に減少させる。
サイト19の隣接サイト(サイト7を除く)の全てのセクタを時計回りに30°だけ回転させる。
サイト19のセクタ1及び3の送信パワーを3.2dBだけ増加させる。
停止補償オプションIII
この停止補償オプションは、空白フットプリントの方向に、隣接サイトのセクタに再命令を与え(re−directing)、そしてカバレッジを拡張することに関係する。この例示のシナリオにおいて、カバレッジ拡張のための候補セクタは、サイト2のセクタ1及び3である。セクタ1は、60°だけ反時計回りに回転するか、セクタ3が60°だけ時計回りに回転することが望ましい。以前の回転が図示されている。なぜならそれ以外の解決策は同一だからである。
サイト2の3つのセクタを60°だけ時計回りに回転させることによって、セクタ1は、停止セクタ(サイト19のセクタ2)と直接反対になり、それらのボアサイトは、重なる。そして、セクタ1サイト2の送信パワー及びダウンティルトは、拡張されたカバレッジを提供するように、式(1)及び(2)に従って調整される。サイト2のセクタの回転は、第1の層の近隣への干渉を形成する。したがって、サイト2の第1の層(停止サイト19を除く)の全てのセクタは、30°だけ反時計回りに回転することが望ましい。これは、干渉を減少させるが、サイト2のセクタ2と3とのセルエッジにおいて、ボアサイトから30°において、2つのカバレッジホール(coverage holes)を生じさせる。これは、オプションI及びオプションIIにおいて見られるカバレッジホールカバレッジの解決を図7に示す。
この図は、このカバレッジオプションにおいても、最低−95dBmのカバレジを、停止領域のセルに渡って提供することができる。この解決の1つの重要な利点は、停止フットプリント(outage footprint)が単一のセクタ(サイト2の回転したセクタ1)によってカバーされることである。そして、空白フットプリント(vacant footprint)内でハンドオーバボーダー(handover border)がないということである。しかしながら、サイト2のセクタ1は、この拡張されたカバレッジにおいて、追加的なユーザをサポートすることができなければならない。このカバレッジオプションは、セル/セクタに対する変化を、オプションI及びIIと同様に、サイト19の第1の層から、サイト2の第1の層にシフトさせる。
この補償オプションIIIにおけるステップは、以下のようにまとめることができる。(検討しているセルレイアウトが規則的であるため、パラメータの変化する値は同一である。)
サイト2のセクタ1,2及び3のアジマスアンテナパターンを、反時計回りに60°だけ回転させる。
サイト2隣接セクタ1の送信パワーを5.9dB増加させ、かつ、アンテナダウンティルトを1.5°に低下させる。
サイト2の隣接サイト(サイト19を除く)の全てのセクタを、反時計回りに30°だけ回転させる。
サイト2のセクタ2のセクタ2及び3の送信パワーを3.2dBだけ増加させる。
停止補償オプションIV
この補償オプションは、停止しているサイト(サイト19)の2つの残りのアクティブなセクタのフットプリントを回転させることである。サイト19のセクタ1のカバレッジフットプリントは、時計回りに60°だけ回転する。これに対して、セクタ3のフットプリントは、反時計回りに60°だけ回転する。この回転は、サイト20のセクタ2のボアサイト方向に空白のセクタを直接的に形成する。このセクタのカバレッジは、この空白フットプリントをカバーするために拡張されることが望ましい。この拡張は、送信パワーの増加、及び、式(1)及び(2)に従ってアンテナダウンティルトの調整が必要となる。サイト19の近隣セクタの回転は、サイト8セクタ3及びサイト7セクタ1に対して干渉を形成する。この干渉を回避するためには、サイト19の第1の層の全て(サイト20を除く)が反時計回りに30°だけ回転することが望ましい。上述したように、これらの回転は、サイト19(影響を受けるサイト)のセクタ1及び3のボアサイトから30°外れた方向に、カバレッジホールを形成する。式(3)に従って、これらのセクタの送信パワー2を増加させる。この解決策を図8に示す。
オプションI及びIIにおけると同様に、このオプションは、サイト19(影響を受けるサイト)の2つのアクティブセクタに大きな変化を与える。これらの変化は、強制的なハンドオーバによって、ユーザを一方のセクタから他方のセクタに移行させる(この点については後述する)。しかしながら、このオプションは、サイト19の影響を受けるセクタ2に対して、カバレッジの最良のレベルを与える。ネガティブな点は、この停止セクタのボアサイトにおいてハンドオーババウンダリを形成することである。
この補償オプションIVをまとめたステップを、以下に示す。(検討されたセルレイアウトが規則的であるため、変更されたパラメータは、同一である。)
サイト19のセクタ1のアジマスアンテナパターンを時計回りに60°だけ回転させ、セクタ3を時計回りに60°だけ回転させる。
サイト20のセクタ2の送信パワーを5.9dBだけ増加させ、アンテナダウンティルトを1.5°に減少させる。
サイト19の隣接サイト(サイト20を除く)の全てのセクタを反時計回りに30°だけ回転させる。
サイト3のセクタ2の送信パワーを3.2dBだけ増加させる。
様々な補償オプションを計算したが、後述するように、全てのオプションは、どれが、パフォーマンス/オペレーションインジケータに対する基準を最も満足するように満たすかを決定するために検討される。
図5ないし8のカバレッジマップは、第1の層の(30°だけ回転する)隣接セルにおいて発生する幾つかのカバレッジホールを示している。これらは、予測するのが難しく、局部の散乱密度(local clutter densities)に起因する。セル停止の補償を行うためのオプションが選択されると、それは、SONワークスペースのプランニングツールを用いてテストされることが望ましい。幾つかのカバレッジホールが発生した場合、これらを補償するために、(必要に応じて第1の層を超えて)何回かの繰り返し調整が必要となる。SONのプランニングツールにおいて完全であるとされた場合に、その解決策がライブネットワークに適用されることが望ましい。
好ましく、最適化された、ライブネットワークに対する解決策の実行は、多くのセクタのカバレッジフットプリントの変更を伴う。セクタが回転している間におけるアクティブユーザのカバレッジを維持するために、セカンダリキャリアが仲介役としても用いられることが望ましい。例えば、出願人のPCT/GB10/001134の出願において、この点が説明されている。
最も満足できるオプションの選択は、パフォーマンス/オペレーションインジケータ、SONコントローラによって設定された基準、及びSONサーバによって生成された統計に依存し、通常、ライブネットワークの検討のために長い時間がかかることがある。多くのシナリオの幾つかを、例示的目的で以下に説明する。
ネットワークポリシは、可能な最大のネットワーク負荷をサービスすることに基づく(例えば、パフォーマンスインジケータがネットワーク負荷Lであり、基準は、ネットワーク負荷において可能な向上を最大化することである)。−SONサーバは、停止しているセクタを含む全てのセクタの負荷統計を利用する。SONサーバは、拡張されたセクタ及びパワーを増加させた隣接セクタが、停止した負荷の最大部分を吸収できるオプションを選択する。加えて、一日の時刻毎の負荷の情報が利用できる場合、SONサーバは、この情報、及びカバレッジを拡大する最適なセクタを選択するための推定停止時間を利用することができる。例えば、夕方、ビジネス地域に近い住宅地のセクタにおいて発生した場合であって、推定される停止時間が、半日である場合、SONサーバは、平均負荷がより高くなるとしても、ビジネス地域を補償のために選択することができる。
ネットワークポリシは、サービスされるユーザの数を最大化させることである。(例えば、パフォーマンスインジケータが、サービスされるユーザの数Nであり、基準は、所定のカバレッジのレベルを少なくとも持つサービスされるユーザの数を最大化することである。)−SONサーバは、十分なカバレッジを持つアクティブユーザの最大の数を補足する解決策を選択する。これは、負荷の最適化にも通ずるものである。しかしながら、非常に異なる利用プロファイルを持っている場合、これは直接的に満足されないことがあり得る。
ネットワークポリシは、よいサービス品質(QoS)を、全てのアクティブユーザに対して、或いは特定のユーザに対して提供することにある(例えば、パフォーマンスインジケータがサービス品質であり、かつ、基準は、全てのアクティブユーザ又は特定のセクタに対してQoSメトリックが所定の値を超えることである)−SONサーバは、全てのネットワーク又は特定のセクタに対して最良の全体的なカバレッジを提供するオプションを選択する。
ネットワークポリシは、最適な収入生成を提供する特定のセクタに対して最良のサービス品質(QoS)を提供することである(例えば、パフォーマンスインジケータは、サービス品質Q及び収入生成Rであり、そして、基準は、収入を最適化する特定のセクタに対するサービス品質メトリックが所定の値を超えることである)。−SONサーバは、全ての関連するセクタにおいて、これらの統計をモニタする。それは、より高い収入生成セクタに対する最良の可能なカバレッジを提供するオプションを選択する。一日の時刻における情報が入手できる場合、この選択は、これに即して適切に調整することができる。
ネットワークポリシは、省エネルギーに基づく(例えば、パフォーマンスインジケータは、送信パワーPであり、そして、基準は、解決策が送信パワーにおける全体的な増加の最小を提供することである)。−SONサーバは、全てのオプションに対して、送信パワーにおける全体的な増加を検討し、パワー増加が最小のオプションを選択する。
ユーザの位置の情報が利用できる場合(これは、LTE−Aリリース10の特徴である)、SONサーバは、ユーザアクティビティの統計的マップを構築することができる。これによって、SONサーバは、異なる領域に対して、ネットワーク負荷と収入生成(この2つのパラメータは単なる例である)とを切り分けることができる。上述に列挙したポリシの幾つかに従って、最良のオプションを選択するためにこの情報を利用することができる。これらの領域の粒度(解像度)が、セクタフットプリントよりもより細かい場合、この方法によって、より正確な補償戦略(compensation strategies)を提供することができる。
上述の可能性は、複合して、或いは、単独で用いることができる。例示として、一般化した最適化メトリック(M)を以下の式(4)によって示す。ここでw,wN,Q,及びwは、それぞれ上記に詳述した5つのシナリオに対する所定の重み係数である。
Figure 2013034190
サフィックス「new」は、パラメータに対する可能な新たな解決策に対する結果としてのパフォーマンスインジケータを表している。サフィックス「old」は、プリセットされたパラメータ値に対するパフォーマンスインジケータを表している。重み係数w,w,w,w,及びwは、0から1までの範囲の値であってもよい。1つのパフォーマンスインジケータが採用された場合、関連する重み係数が1となり、その他は0となってもよい。一般的なケースの場合、分数値をとり、これらの合計値が1となってもよい。PoldとPnew の項は、式(4)の他の項と比較して、逆となっている点に留意すべきである。なぜなら、目的がパワー消費を最低にすることだからである。例示的なメトリックMは、5つのパフォーマンスインジケータのみを含んでいるが、これは、必要に応じて項を追加して(又は取り去って)、拡張(或いは縮小)することができる。
より一般的には、本発明を実行する方法において、得られた解決策の何れが、前記又は各インジケータに対して、最も前記又は各基準を満たすかは、以下のメトリックに対する値の最大を計算することを含む。
Figure 2013034190
ここにおいて、検討すべきインジケータの総数はAである。この中で、最大にする基準を持つインジケータの数はBである。そして、最小にする基準を持つインジケータの数は、Cである。ここでA=B+Cである。Iは、プリセットされたパラメータ値に対するB個のインジケータのb番目のインジケータである。Icは、プリセットされたパラメータ値に対するC個のインジケータのc番目のインジケータである。I’は、パラメータ値に対する可能な新たな解決策のb番目のインジケータである。I’は、パラメータ値に対する可能な新たな解決策のc番目のインジケータである。wIbは、b番目のインジケータに対する所定の重み係数である。wIcは、c番目のインジケータに対する所定の重み係数である。ここで、
Figure 2013034190
である。
検討されるインジケータは、パラメータ再選択によって直接的に影響を受ける単一のセル/セクタ、又はセル/セクタのグループに関連し、或いは、より好適には、前記ネットワークの、ある領域における全てのセル/セクタに関連する。これは、パラメータ再選択に直接的に影響を受ける単一のセル/セクタ、又はセル/セクタのグループばかりでなく、パラメータ再選択に間接的に影響を受ける、その他のいかなるセル/セクタ(例えば、直接的に影響を受けるセル/セクタに隣接するセル/セクタの第1の、及びおそらく第2の層)を含む(例えば、カバレッジが幾つかのセル/セクタによって拡張される場合、他のセル/セクタは、干渉を避けるために、自身のカバレッジを調整することが必要であってもよい)。
本発明の各実施例は、別個に記載されているが、これらは、必要に応じて、他のいかなる実施例と結合してもよい。
本発明の実施例は、ハードウエアによって、1つ以上のプロセッサ上で動作するソフトウエアモジュールによって、インプリメントされてもよく、これらの組合せでインプリメントされてもよい。すなわち、当業者は、上述の機能の幾つか又は全てを実際にインプリメントするために、マイクロプロセッサ又はデジタルシグナルプロセッサ(DSP)が利用されてもよいことを認識する。
本発明は、本明細書に記載された方法の一部又は全部のために、1つ以上のデバイス又は装置プログラム(例えば、コンピュータプログラム及びコンピュータプログラム製品)として、実施されてもよい。本発明を実施するこのようなプログラムは、コンピュータ可読のメディアに記憶されてもよい。あるいは、これらは、例えば、1つ以上の信号の形態であり得る。このような信号は、インターネットウエブサイトからダウンロード可能であり、或いは、キャリア信号によって、或いはいかなる他の形態によっても適用され得る。
2 インジケータストレージデバイス、
3 データ分析デバイス
4 統計データストレージデバイス
5 解決策取得デバイス
6 決定デバイス
7 インプリメンテーションデバイス

Claims (19)

  1. セルラワイヤレスネットワークのネットワークパフォーマンス、又はセル又はセルセクタのオペレーションに影響を与える1つ以上のパラメータのそれぞれの値を再選択する方法であって;
    前記ネットワークの装置に、前記ネットワークの前記パフォーマンス及び/又はオペレーションの状況を表す、1つ以上のインジケータと、前記又は各パラメータの前記値が再選択された場合、関連する前記インジケータにより満たされるべき少なくとも1つの基準とを受信し、かつ記憶させるステップと;
    前記ネットワークの装置に、現在及び/又は過去の前記ネットワークのパフォーマンスに関するデータ、及び/又は、前記現在及び/又は過去の前記ネットワークのオペレーションに関するデータ、を受信させ、かつ、前記データから、前記又は各インジケータに関する統計データを取得するようにさせるステップと;
    前記ネットワークの装置に、前記統計データを記憶させるステップと;
    前記又は各パラメータの前記値が、再選択されるべき場合、前記ネットワークの装置に、再選択されるべき前記又は各パラメータの前記値に対する、少なくとも2つの異なる解決策を取得させるステップと;
    前記ネットワークの装置に、取得された解決策のうちの何れが、前記又は各インジケータに対する前記又は各基準を最も満足させるかを決定するために、前記統計データを利用させるステップと;
    前記ネットワークの装置に、前記ネットワークへのインプリメンテーションのための前記解決策を選択させるステップと;
    を有する方法。
  2. 請求項1記載の方法であって、取得された解決策のうちの何れが、前記又は各インジケータに対する前記又は各基準を最も満足させるかを決定するステップは:
    下記のメトリックの最大値を算出するステップ、
    Figure 2013034190
    を含み、
    ここにおいて、検討すべきインジケータの総数はAであり、この中で、最大にする基準を持つインジケータの数はBであり、かつ、最小にする基準を持つインジケータの数は、Cであり、ここでA=B+Cであり、Iは、プリセットされたパラメータ値に対するB個のインジケータのb番目のインジケータであり、Icは、プリセットされたパラメータ値に対するC個のインジケータのc番目のインジケータであり、I’は、パラメータ値に対する可能な新たな解決策のb番目のインジケータであり、I’は、パラメータ値に対する可能な新たな解決策のc番目のインジケータであり、wIbは、b番目のインジケータに対する所定の重み係数であり、wIcは、c番目のインジケータに対する所定の重み係数であり、
    ここにおいて、
    Figure 2013034190
    である方法。
  3. 請求項1又は2記載の方法であって、前記インジケータは、前記ネットワークの、ある領域における全てのセル/セクタに関連し、これらは、前記パラメータの再選択に直接的に影響を受ける単一のセル/セクタ、又はセル/セクタのグループばかりでなく、パラメータ再選択に間接的に影響を受ける、その他のいかなるセル/セクタをも含む、方法。
  4. 請求項1ないし3のうち何れか1項記載の方法であって、前記又は各パラメータは、再選択され、これによって、セルラワイヤレスネットワークのセル又はセルセクタのカバレッジに適合し、これによって、隣接セル又はセルセクタのカバレッジホールの少なくとも一部をカバーする、方法。
  5. 請求項4記載の方法であって、前記ネットワークの装置に、再選択されるべき前記又は各パラメータの前記値に対する、少なくとも2つの異なる解決策を取得させるステップは、
    セル又はセルセクタの1つ以上の前記カバレッジに適合させる前記又は各パラメータの前記値に対する少なくとも2つの解決策を決定するために、前記ネットワーク上でインプリメントされた場合、前記カバレッジホールの少なくとも一部をカバーするように、前記装置に、少なくとも2つの異なるセル/セルセクタ補償アルゴリズムを利用させるステップ、を含む方法。
  6. 請求項1ないし5のうちの何れか1項記載の方法であって、前記インジケータは、セル、又はセルセクタの送信パワーであり、かつ、前記基準は、前記解決策が、前記ネットワークの送信パワーの最小の全体増加を提供するものであるか否かである、方法。
  7. 請求項1ないし5のうちの何れか1項記載の方法であって、前記インジケータは、ネットワーク負荷であり、かつ、前記基準は、前記解決策がネットワーク負荷の最大の可能な改善を提供するか否かである、方法。
  8. 請求項1ないし5のうちの何れか1項記載の方法であって、前記インジケータは、セル、又はセルセクタのサービス品質であり、かつ、前記基準は、解決策のためのサービス品質のメトリックが、所定の値を超えるか否かである、方法。
  9. 請求項1ないし5のうちの何れか1項記載の方法であって、前記インジケータは、サービスを提供されたユーザの数であり、前記基準は、解決策が、少なくとも所定のカバレッジのレベルを持つ、サービスを提供された、ユーザ数の最大を提供するか否かである、方法。
  10. セルラワイヤレスネットワークのネットワークパフォーマンス、又はセル又はセルセクタのオペレーションに影響を与える1つ以上のパラメータのそれぞれの値を再選択する装置であって:
    前記ネットワークの前記パフォーマンス及び/又はオペレーションの状況を表す、1つ以上のインジケータと、前記又は各パラメータの前記値が再選択された場合、関連する前記インジケータにより満たされるべき少なくとも1つの基準とを受信し、かつ記憶するよう構成されたインジケータストレージ手段と;
    現在及び/又は過去の前記ネットワークのパフォーマンスに関するデータ、及び/又は、前記現在及び/又は過去の前記ネットワークのオペレーションに関するデータ、を受信させ、かつ、前記データから、前記又は各インジケータに関する統計データを取得するよう構成されたデータ分析手段と;
    前記統計データを記憶するよう構成された統計データストレージ手段と;
    前記又は各パラメータの前記値が、再選択されるべき場合、再選択されるべき前記又は各パラメータの前記値に対する、少なくとも2つの異なる解決策を取得するよう構成された解決策取得手段と;
    取得された解決策のうちの何れが、前記又は各インジケータに対する前記又は各基準を最も満足させるかを決定するために、前記統計データを利用するよう構成された決定手段と;
    前記ネットワークへのインプリメンテーションのための前記解決策が選択されるよう構成されたインプリメンテーション手段と;
    を有する装置。
  11. 請求項10記載の装置であって、前記決定手段は、取得された解決策のうちの何れが、前記又は各インジケータに対する前記又は各基準を最も満足させるかを:
    下記のメトリックの最大値を算出することによって決定し、
    Figure 2013034190
    ここにおいて、検討すべきインジケータの総数はAであり、この中で、最大にする基準を持つインジケータの数はBであり、かつ、最小にする基準を持つインジケータの数は、Cであり、ここでA=B+Cである。Iは、プリセットされたパラメータ値に対するB個のインジケータのb番目のインジケータであり、Icは、プリセットされたパラメータ値に対するC個のインジケータのc番目のインジケータであり、I’は、パラメータ値に対する可能な新たな解決策のb番目のインジケータであり、I’は、パラメータ値に対する可能な新たな解決策のc番目のインジケータであり、wIbは、b番目のインジケータに対する所定の重み係数であり、wIcは、c番目のインジケータに対する所定の重み係数であり、
    ここにおいて、
    Figure 2013034190
    である装置
  12. 請求項10又は11記載の装置であって、前記インジケータは、前記ネットワークの、ある領域における全てのセル/セクタに関連し、これらは、前記パラメータの再選択に直接的に影響を受ける単一のセル/セクタ、又はセル/セクタのグループばかりでなく、パラメータ再選択に間接的に影響を受ける、その他のいかなるセル/セクタをも含む、装置。
  13. 請求項10ないし12のうち何れか1項記載の装置であって、前記又は各パラメータは、再選択され、これによって、セルラワイヤレスネットワークのセル又はセルセクタのカバレッジに適合し、これによって、隣接セル又はセルセクタのカバレッジホールの少なくとも一部をカバーする、装置。
  14. 請求項13記載の装置であって、前記解決策取得手段は、セル又はセルセクタの1つ以上の前記カバレッジに適合する前記又は各パラメータの前記値に対する少なくとも2つの解決策を決定するために、前記ネットワーク上でインプリメントされた場合、前記カバレッジホールの少なくとも一部をカバーするように、少なくとも2つの異なるセル/セルセクタ補償アルゴリズムを採用するよう動作可能である、装置。
  15. 請求項10ないし14のうち何れか1項記載の装置であって、前記インジケータは、セル、又はセルセクタの送信パワーであり、かつ、前記基準は、前記解決策が、前記ネットワークの送信パワーの最小の全体増加を提供するものであるか否かである、装置。
  16. 請求項10ないし14のうち何れか1項記載の装置であって、前記インジケータは、ネットワーク負荷であり、かつ、前記基準は、前記解決策がネットワーク負荷の最大の可能な改善を提供するか否かである、装置。
  17. 請求項10ないし14のうち何れか1項記載の装置であって、前記インジケータは、セル、又はセルセクタのサービス品質であり、かつ、前記基準は、解決策のためのサービス品質のメトリックが、所定の値を超えるか否かである、装置。
  18. 請求項10ないし14のうち何れか1項記載の装置であって、前記インジケータは、サービスを提供されたユーザの数であり、前記基準は、解決策が、少なくとも所定のカバレッジのレベルを持つ、サービスを提供された、ユーザ数の最大を提供するか否かである、装置。
  19. 請求項1ないし9のうち何れか1項記載の方法をコンピュータに実行させるプログラム、又は、請求項10ないし18のうち何れか1項記載の装置をコンピュータに実現させるプログラム。
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