JP2013033895A - 電気式冷却ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】 ブライン管を廃止することにより、冷却効率の改善を図った製氷装置を提供する。
【解決手段】 氷又は水と接触する冷却プレート11、ペルチェ効果を発揮するペルチェ素子21、ペルチェ素子21の吸熱側及び冷却プレート11に接触するとともに、冷却プレート11より熱伝導率の大きい材質からなる冷却ブロック22、及びペルチェ素子21の発熱側に接触し、発熱側で発生した熱を吸熱して放熱させる放熱ブロック23にて熱電効果ユニット20を構成する。これにより、ペルチェ素子21に電通が通電されると、冷却ブロック22の熱が放熱ブロック23に移動し、放熱ブロック23の熱が冷却水を介してラジエータ40から大気中に放熱される。このため、冷却ブロック22に接触する冷却プレート11の温度が低下するので、水又は氷が冷却されていく。
【選択図】図4
【解決手段】 氷又は水と接触する冷却プレート11、ペルチェ効果を発揮するペルチェ素子21、ペルチェ素子21の吸熱側及び冷却プレート11に接触するとともに、冷却プレート11より熱伝導率の大きい材質からなる冷却ブロック22、及びペルチェ素子21の発熱側に接触し、発熱側で発生した熱を吸熱して放熱させる放熱ブロック23にて熱電効果ユニット20を構成する。これにより、ペルチェ素子21に電通が通電されると、冷却ブロック22の熱が放熱ブロック23に移動し、放熱ブロック23の熱が冷却水を介してラジエータ40から大気中に放熱される。このため、冷却ブロック22に接触する冷却プレート11の温度が低下するので、水又は氷が冷却されていく。
【選択図】図4
Description
本発明は、熱電効果を利用した電気式冷却ユニットに関するものである。
例えば、スケートリンク場の氷は、リンクの下に張り巡らされた無数の管(ブライン管)に、冷凍機で冷却された液体(通称:ブライン液)を循環させることにより製氷されるが、この際に用いられる冷凍機は、通常、蒸気圧縮式冷凍機(例えば、特許文献1参照)である。
しかし、上記製氷装置では、ブライン液を循環させる際の冷熱損失が大きく、製氷(冷却)効率の悪化を抑制するには、ブライン管を断熱材にて覆う必要があるので、製氷装置の施工費用及び施工期間の点で不利である。
本発明は、上記点に鑑み、ブライン管を廃止することにより、冷却効率の改善を図ることを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、熱電効果を利用した電気式冷却ユニットであって、冷却対象と接触する第1吸熱部材(11)と、熱電効果を発揮する熱電効果素子(21)と、熱電効果素子(21)の吸熱側及び第1吸熱部材(11)に接触するとともに、第1吸熱部材(11)より熱伝導率の大きい材質からなる第2吸熱部材(22)と、熱電効果素子(21)の発熱側に接触し、発熱側で発生した熱を吸熱して放熱させる放熱部材(23)とを備えることを特徴とする。
これにより、請求項1に記載の発明では、ブライン管等の冷媒(ブライン液)を循環させることなく冷却対象を冷却することができるので、冷却効率の改善を図ることができる。
また、請求項1に記載の発明では、熱電効果素子(21)の吸熱側に接触する第2吸熱部材(22)の熱伝導率が冷却対象と接触する第1吸熱部材(11)の熱伝導率より大きいので、第1吸熱部材(11)に吸熱された冷却対象以外のもの(例えば、雰囲気)の熱が、熱電効果素子(21)の吸熱側に伝導してしまうことを抑制しつつ、第1吸熱部材(11)に吸熱された冷却対象の熱を速やかに熱電効果素子(21)の吸熱側に伝導させることが可能となる。したがって、冷却対象を効率良く冷却することが可能となる。
なお、本発明に係る「熱電効果素子(21)」とは、「ペルチェ効果等の熱電効果を発揮する素子」であり、いわゆるペルチェ素子は勿論のこと、熱電効果を発揮するものであれば、ペルチェ素子に限定されるものではない。
また、請求項2に記載の発明では、熱電効果素子(21)は、第1吸熱部材(11)を挟んで冷却対象と反対側に配設されており、さらに、第1吸熱部材(11)のうち熱電効果素子(21)側の面は、少なくとも第2吸熱部材(22)との接触部を除き、発泡材からなる断熱部材(12)により覆われていることを特徴とする。
これにより、請求項2に記載の発明では、第1吸熱部材(11)に冷却対象以外のもの(例えば、雰囲気)の熱が吸熱されてしまうことを抑制できるので、冷却効率を更に改善することができる。
ところで、熱電効果素子(21)は吸熱側で吸熱した熱を発熱側で放熱するので、放熱部材(23)による放熱能力(単位時間当たりに放熱される熱量)が何らかの原因により低下して放熱部材(23)の温度が上昇すると、熱電効果素子(21)から放熱部材(23)に吸熱される熱量が低下し、熱電効果素子(21)による冷却能力(熱電効果素子(21)の吸熱量を熱電効果素子(21)への通電量で除した値)が低下するおそれがある。
これに対して、請求項3に記載の発明では、第2吸熱部材(22)の熱容量は、放熱部材(23)の熱容量より小さいことを特徴としているので、放熱部材(23)の熱容量が第2吸熱部材(22)の熱容量より大きくなり、仮に、何らかの原因により放熱部材(23)による放熱能力が低下した場合であっても、放熱部材(23)の温度が急激に上昇してしまうことを抑制できる。
したがって、何らかの原因により放熱部材(23)による放熱能力が低下した場合であっても、熱電効果素子(21)から放熱部材(23)に吸熱される熱量が低下することを抑制できるので、熱電効果素子(21)による冷却能力の低下を抑制できる。
請求項4に記載の発明では、第2吸熱部材(22)と放熱部材(23)とは同一の材質から構成されており、さらに、第2吸熱部材(22)の体積は、放熱部材(23)の体積より小さいことを特徴とする。
これにより、請求項4に記載の発明では、比熱の異なる異種の材料を用いることなく、放熱部材(23)の熱容量を大きくすることができるので、電気式冷却ユニットの製造原価上昇を抑制することができる。
また、請求項5に記載の発明では、放熱部材(23)には、放熱部材(23)を冷却する冷却水が流れる水路(23A)が設けられており、さらに、水路(23A)には、熱交換用のフィン(23B)が放熱部材(23)に一体形成されていることを特徴とする。
これにより、請求項5に記載の発明では、放熱部材(23)を空冷する場合に比べて、放熱部材(23)に吸熱された熱を確実に放熱することができる。
請求項6に記載の発明では、少なくとも冷却対象を支持する筒状のフレーム(30)を備えており、フレーム(30)は水路(23A)と連通し、かつ、冷却水は、フレーム(30)を介して放熱用ラジエータ(40)と放熱部材(23)との間を循環することを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、少なくとも冷却対象を支持する筒状のフレーム(30)を備えており、フレーム(30)は水路(23A)と連通し、かつ、冷却水は、フレーム(30)を介して放熱用ラジエータ(40)と放熱部材(23)との間を循環することを特徴とする。
これにより、請求項6に記載の発明では、フレーム(30)を冷却水通路の一部として利用した構成となるので、別途、冷却水配管を設ける必要がなく、施工費用及び施工期間の点で有利である。
また、冷却水を循環させる際の水圧は、大きな圧力を必要とせず、かつ、大気圧との圧力差も小さいので、フレーム(30)として求められる荷重強度を満たせば、通常、十分に耐圧強度を満たす。したがって、フレーム(30)として筒状(円筒又は角筒)のパイプ材を用いることにより、冷却水通路及びフレームを容易に構成することができる。
因みに、上記各手段等の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段等との対応関係を示す一例であり、本発明は上記各手段等の括弧内の符号に示された具体的手段等に限定されるものではない。
以下に説明する「発明の実施形態」は実施形態の一例を示すものである。つまり、特許請求の範囲に記載された発明特定事項等は、下記の実施形態に示された具体的手段や構造等に限定されるものではない。
そして、本実施形態は、本発明に係る電気式冷却ユニットをスケートリンク場用の製氷装置に適用したものであり、以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
1.本実施形態に係る製氷装置の構成
1.1 製氷装置の概略構成(図1、図2参照)
製氷装置1は、冷熱を発生させて水又は氷(以下、これらを冷却対象という。)を冷却する複数の冷却モジュール10(図1参照)、冷却モジュール10及び冷却対象を支持する立体格子状に構成されたフレームメンバー30(図2参照)、並びに冷却モジュール10にて冷却対象から吸熱された熱を大気中に放熱するラジエータ40等から構成されている。
1.本実施形態に係る製氷装置の構成
1.1 製氷装置の概略構成(図1、図2参照)
製氷装置1は、冷熱を発生させて水又は氷(以下、これらを冷却対象という。)を冷却する複数の冷却モジュール10(図1参照)、冷却モジュール10及び冷却対象を支持する立体格子状に構成されたフレームメンバー30(図2参照)、並びに冷却モジュール10にて冷却対象から吸熱された熱を大気中に放熱するラジエータ40等から構成されている。
そして、冷却モジュール10にて冷却対象から吸熱された熱は、冷却モジュール10とラジエータ40との間を循環する冷却水に吸熱され、屋外に設置されたラジエータ40にて大気中に放熱される。なお、ポンプ41は冷却水を循環させる循環機であり、ファン42はラジエータ40に冷却用空気を送風する送風機である。
また、冷却モジュール10とラジエータ40とを繋ぐ冷却水配管43の一部(図1の43Bで示された部分)はフレームメンバー30に構成されており、この冷却水配管43を構成するフレームメンバー30(以下、このフレームメンバー30をフレーム配管43Bという。)は、角筒状のパイプ材にて構成されている。
なお、フレーム配管43Bには、冷却モジュール10とフレーム配管43Bとを繋ぐ冷却水配管43Aを接続するためのジョイント43D、及びラジエータ40及びポンプ41とを繋ぐ冷却水配管43Cがろう付け等の接合方法により接合されている。
1.2 冷却モジュールの構成(図3〜図6参照)
1.2.1 冷却モジュールの概略構成
冷却モジュール10は、図3に示すように、複数(本実施形態では、4個)の熱電効果ユニット20、及びこれらの熱電効果ユニット20が組み付け固定された冷却プレート11等から構成されており、冷却プレート11は、冷却対象と接触して冷却対象から吸熱する第1吸熱部材を成すものである。
1.2.1 冷却モジュールの概略構成
冷却モジュール10は、図3に示すように、複数(本実施形態では、4個)の熱電効果ユニット20、及びこれらの熱電効果ユニット20が組み付け固定された冷却プレート11等から構成されており、冷却プレート11は、冷却対象と接触して冷却対象から吸熱する第1吸熱部材を成すものである。
また、熱電効果ユニット20は、冷却プレート11を挟んで冷却対象と反対側に配設されており、冷却プレート11のうち熱電効果ユニット20側の面(本実施形態では、冷却プレート11の下面側)は、熱電効果ユニット20が組み付けられた部位を除き、発泡樹脂材等からなる断熱部材12により覆われている。
なお、本実施形態において、「熱電効果ユニット20が組み付けられた部位」とは、冷却プレート11のうち少なくとも後述する冷却ブロック22との接触部を含む部位をいう。
1.2.2 熱電効果ユニットの構成
熱電効果ユニット20は、図4に示すように、熱電効果を発揮する熱電効果素子21の吸熱作用を利用して冷却プレート11の熱を冷却水(ラジエータ40側)に移動させるものであり、本実施形態では、熱電効果素子21として、ペルチェ効果を利用したペルチェ素子を採用している。そこで、以下、熱電効果素子21をペルチェ素子21と記す。
熱電効果ユニット20は、図4に示すように、熱電効果を発揮する熱電効果素子21の吸熱作用を利用して冷却プレート11の熱を冷却水(ラジエータ40側)に移動させるものであり、本実施形態では、熱電効果素子21として、ペルチェ効果を利用したペルチェ素子を採用している。そこで、以下、熱電効果素子21をペルチェ素子21と記す。
冷却ブロック22は、ペルチェ素子21の吸熱側及び冷却プレート11に接触し、冷却対象から冷却プレート11に移動した熱をペルチェ素子21の吸熱側に伝導(移動)させる第2吸熱部材であり、この冷却ブロック22は、冷却プレート11より熱伝導率の大きい材質にて構成されている。
因みに、本実施形態では、冷却プレート11をA5051等のアルミニウム金属とし、冷却ブロック22をA6061等のアルミニウム金属とすることにより、冷却ブロック22の熱伝導率を冷却プレート11の熱伝導率より大きくしている。
また、ペルチェ素子21の発熱側には、放熱ブロック(水冷ジャケット)23がペルチェ素子21に接触した状態で配設されており、この放熱ブロック23は、ペルチェ素子21の発熱側で発生した熱を吸熱するとともに、その吸熱した熱を冷却水に放熱させる放熱部材である。そして、放熱ブロック23の熱容量は、冷却ブロック22の熱容量より大きい熱容量に設定されている。
なお、本実施形態においては、冷却ブロック22と放熱ブロック23とを同一の材質(A6061)にて構成するとともに、放熱ブロック23の上下方向寸法を冷却ブロック22の上下方向寸法より大きくすることにより、放熱ブロック23の体積を冷却ブロック22の体積より大きくして、放熱ブロック23の熱容量を冷却ブロック22の熱容量より大きくしている。
また、放熱ブロック23のうちペルチェ素子21との接触面と異なる面(本実施形態では、下面)には、図5に示すように、放熱ブロック23を冷却する冷却水が流れる水路23Aが設けられており、この水路23Aには、熱交換用のフィン23Bが設けられている。
なお、本実施形態では、放熱ブロック23の下面を削ることにより水路23Aを構成する凹部を成形するとともに、角柱状のフィン23Bを放熱ブロック23に一体形成している。そして、水路23Aを構成する凹部は、図6に示すように、ジョイントブロック24により閉塞されており、このジョイントブロック24には、冷却水配管43Aを接続するためのジョイント24Aが組み付けられている。
因みに、ジョイントブロック24は、耐食性に優れ、かつ、熱電効果ユニット20を冷却プレート11に固定するに十分な機械的強度を確保することができる材料(例えば、SUS304等のステンレス)にて構成されている。
そして、ジョイントブロック24は、固定プレート24Cにより放熱ブロック23に押し付けられて水密に固定されており、この固定プレート24Cは、Pネジ24B等の機械的締結手段にて放熱ブロック23に固定されている。
また、固定プレート24Cは、図4に示すように、ジョイントブロック24が嵌り込む穴が中央部に形成された矩形板状であり、その角部(四隅)には、熱電効果ユニット20を冷却プレート11に押し付けた状態で固定するための取付ボルト25が設けられている。
つまり、取付ボルト25を締め付けることにより、(a)冷却ブロック22と冷却プレート11との接触面圧、(b)冷却ブロック22とペルチェ素子21との接触面圧、及び(c)ペルチェ素子21と放熱ブロック23との接触面圧を高めて接触部における熱抵抗を小さくして、これら接触部における熱伝達率の悪化を抑制している。
2.本実施形態に係る製氷装置の作動及びその特徴
ペルチェ素子21に電通が通電されると、ペルチェ効果により冷却ブロック22の熱が放熱ブロック23に移動し、放熱ブロック23の熱が冷却水を介してラジエータ40から大気中に放熱される。このため、冷却ブロック22に接触する冷却プレート11の温度が低下するので、冷却対象である水又は氷が冷却されていく。
ペルチェ素子21に電通が通電されると、ペルチェ効果により冷却ブロック22の熱が放熱ブロック23に移動し、放熱ブロック23の熱が冷却水を介してラジエータ40から大気中に放熱される。このため、冷却ブロック22に接触する冷却プレート11の温度が低下するので、冷却対象である水又は氷が冷却されていく。
このように、本実施形態では、ブライン管等の冷媒(ブライン液)を循環させることなく冷却対象を冷却することができるので、冷却効率の改善を図ることができる。
また、蒸気圧縮式冷凍機と異なり、圧縮機を用いないので、不快な騒音及び振動は殆ど発生しない。
また、蒸気圧縮式冷凍機と異なり、圧縮機を用いないので、不快な騒音及び振動は殆ど発生しない。
また、本実施形態では、ペルチェ素子21の吸熱側に接触する冷却ブロック22の熱伝導率が冷却対象と接触する冷却プレート11の熱伝導率より大きくので、冷却プレート11の熱伝導率が冷却ブロック22の熱伝導率より小さくなり、冷却対象を効率良く冷却することが可能となる。
すなわち、冷却プレート11の温度は、通常、冷却対象以外のもの(例えば、雰囲気)の温度より低いので、雰囲気の熱も冷却プレート11に吸熱されてペルチェ素子21の吸熱側に伝導してしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態では、冷却プレート11の熱伝導率が冷却ブロック22の熱伝導率より小さいので、雰囲気の熱が冷却プレート11を介してペルチェ素子21の吸熱側に伝導してしまうことを抑制しつつ、冷却プレート11に吸熱された冷却対象の熱を速やかにペルチェ素子21の吸熱側に伝導させることが可能となる。したがって、冷却対象を効率良く冷却することが可能となる。
また、本実施形態では、冷却プレート11のうちペルチェ素子21側の面は、少なくとも冷却ブロック22との接触部を除き、断熱部材12により覆われているので、冷却プレート11に雰囲気の熱が吸熱されてしまうことを抑制でき、冷却効率を更に改善することができる。
また、本実施形態では、冷却ブロック22の熱容量は、放熱ブロック23の熱容量より小さいことを特徴としているので、放熱ブロック23の熱容量が冷却ブロック22の熱容量より大きくなり、仮に、何らかの原因により放熱ブロック23による放熱能力が低下した場合であっても、放熱ブロック23の温度が急激に上昇してしまうことを抑制できる。
したがって、何らかの原因により放熱ブロック23による放熱能力が低下した場合であっても、ペルチェ素子21から放熱ブロック23に吸熱される熱量が低下することを抑制できるので、ペルチェ素子21による冷却能力の低下を抑制できる。
また、本実施形態では、冷却ブロック22と放熱ブロック23とは同一の材質から構成されており、さらに、冷却ブロック22の体積は、放熱ブロック23の体積より小さいので、比熱の異なる異種の材料を用いることなく、放熱ブロック23の熱容量を大きくすることができ、製氷装置1の製造原価上昇を抑制することができる。
また、本実施形態では、放熱ブロック23に設けられた水路23Aには、熱交換用のフィン23Bが放熱ブロック23に一体形成されているので、放熱ブロック23を空冷する場合に比べて、放熱ブロック23に吸熱された熱を確実に放熱することができる。
また、本実施形態では、フレームメンバー30は水路23Aと連通し、かつ、冷却水は、フレームメンバー30を介してラジエータ40と放熱ブロック23との間を循環するので、フレームメンバー30を冷却水通路の一部として利用した構成となる。したがって、別途、冷却水配管を設ける必要がないので、施工費用及び施工期間の点で有利である。
また、冷却水を循環させる際の水圧は、大きな圧力を必要とせず、かつ、大気圧との圧力差も小さいので、フレームメンバー30として求められる荷重強度を満たせば、通常、十分に耐圧強度を満たす。したがって、フレームメンバー30として筒状のパイプ材を用いることにより、冷却水通路及びフレームを容易に構成することができる。
3.発明特定事項と実施形態との対応関係
本実施形態では、冷却プレート11が特許請求の範囲に記載された第1吸熱部材に相当し、冷却ブロック22が特許請求の範囲に記載された第2吸熱部材に相当し、放熱ブロック23が特許請求の範囲に記載された放熱部材に相当する。
本実施形態では、冷却プレート11が特許請求の範囲に記載された第1吸熱部材に相当し、冷却ブロック22が特許請求の範囲に記載された第2吸熱部材に相当し、放熱ブロック23が特許請求の範囲に記載された放熱部材に相当する。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、冷却プレート11、冷却ブロック22及び放熱ブロック23をアルミニウムにて構成したが、本発明はこれに限定されるものでなく、例えば、冷却ブロック22及び放熱ブロック23のうち少なくともペルチェ素子21と接触する部分を銅製として熱伝達率を高めてもよい。
上述の実施形態では、冷却プレート11、冷却ブロック22及び放熱ブロック23をアルミニウムにて構成したが、本発明はこれに限定されるものでなく、例えば、冷却ブロック22及び放熱ブロック23のうち少なくともペルチェ素子21と接触する部分を銅製として熱伝達率を高めてもよい。
また、上述の実施形態では、放熱ブロック23を液冷(水冷)方式としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、放熱ブロック23の外壁にフィンを設け、送風機にて冷却用空気を送風する空冷方式としてもよい。
また、上述の実施形態では、製氷装置に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば空調装置や冷蔵庫等又はコールドテーブルにも適用することができる。
なお、コールドテーブルとは、冷却対象物を保冷又は冷却しながら置くための冷却台である。具体的には、例えば、冷却プレート11を冷蔵食品、冷凍食品又は保冷が必要な食材の陳列台又は加工・調理台として利用することができる。
そして、例えば「お造りの舟盛り」にコールドテーブルを用いれば、舟盛りに要する氷を削減ないし廃止することができる。
また、例えば、氷細工、バターの加工、卵製品、冷凍食材、又は製パン時の加工・調理台としてコールドテーブルを用いれば、これら食材等の品質を劣化させることなく、加工・調理をすることができる。
また、例えば、氷細工、バターの加工、卵製品、冷凍食材、又は製パン時の加工・調理台としてコールドテーブルを用いれば、これら食材等の品質を劣化させることなく、加工・調理をすることができる。
また、例えば、飲食店等のバイキングコーナにおいては、氷細工、サラダ、デザートや漬け物等の保冷が必要な食材等の陳列台としてコールドテーブルを用いれば、これら食材等の品質を劣化させることなく、陳列することができる。
また、本発明では、冷却モジュール10単位に冷却温度を管理することができるとともに、冷却プレート11上に食材等を直接的に置くことができるので、食材等を効率よく冷却・保冷することができる。
したがって、蒸気圧縮式冷凍機等に比べて、冷却・保冷に必要な電力量を大幅に小さくすることができるとともに、設備を小型、かつ、簡素な構成とすることができる。
なお、本発明をコールドテーブルとして利用する場合には、ラジエータ40やポンプ41等は不要であり、例えば、放熱ブロック23に冷却フィンを設け、放熱ブロック23に冷却風を送風すれば十分である。
なお、本発明をコールドテーブルとして利用する場合には、ラジエータ40やポンプ41等は不要であり、例えば、放熱ブロック23に冷却フィンを設け、放熱ブロック23に冷却風を送風すれば十分である。
また、上述の実施形態では、冷却プレート11で発生する冷熱を利用し、放熱ブロック23で発生する温熱を廃熱としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、これとは逆に、冷却プレート11で吸熱し、放熱ブロック23で発生する温熱を利用する、又は対象物を一定温度に維持する定温維持装置にも適用することができる。
また、市販のペルチェ素子21では、吸熱側及び発熱側がセラミックにて覆われているが、このセラミックの被覆を廃止してペルチェ素子21の本体部分と冷却ブロック22及び放熱ブロック23とを直接的に接触させてもよい。
また、上述の実施形態では、図4に示すように、ペルチェ素子21のリード線21Aが側方側に延出していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、リード線21Aを放熱ブロック23に接触させる、又はリード線21Aを放熱ブロック23内に埋設してもよい。このようにすれば、リード線21Aで発生する熱を放熱ブロック23を介して放熱することができるので、冷却モジュール10の冷却効率を高めることができる。
また、上述の実施形態では、ペルチェ素子21と冷却ブロック22及び放熱ブロック23とを直接的に接触させたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ペルチェ素子21と冷却ブロック22及び放熱ブロック23との間の熱伝達率を向上させるべく、ペルチェ素子21と冷却ブロック22及び放熱ブロック23との間に、シリコーングリースや熱伝達シート等を配設して間接的に両者を接触させてもよい。
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
1…製氷装置、10…冷却モジュール、11…冷却プレート、12…断熱部材、
20…熱電効果ユニット、21…ペルチェ素子(熱電効果素子)、
21A…リード線、22…冷却ブロック、23…放熱ブロック、
23A…水路、23B…フィン、24…ジョイントブロック、24A…ジョイント、
24C…固定プレート、25…取付ボルト、30…フレームメンバー、
40…ラジエータ、41…ポンプ。
20…熱電効果ユニット、21…ペルチェ素子(熱電効果素子)、
21A…リード線、22…冷却ブロック、23…放熱ブロック、
23A…水路、23B…フィン、24…ジョイントブロック、24A…ジョイント、
24C…固定プレート、25…取付ボルト、30…フレームメンバー、
40…ラジエータ、41…ポンプ。
Claims (6)
- 熱電効果を利用した電気式冷却ユニットであって、
冷却対象と接触する第1吸熱部材と、
熱電効果を発揮する熱電効果素子と、
前記熱電効果素子の吸熱側及び前記第1吸熱部材に接触するとともに、前記第1吸熱部材より熱伝導率の大きい材質からなる第2吸熱部材と、
前記熱電効果素子の発熱側に接触し、前記発熱側で発生した熱を吸熱して放熱させる放熱部材と
を備えることを特徴とする電気式冷却ユニット。 - 前記熱電効果素子は、前記第1吸熱部材を挟んで前記冷却対象と反対側に配設されており、
さらに、前記第1吸熱部材のうち前記熱電効果素子側の面は、少なくとも前記第2吸熱部材との接触部を除き、発泡材からなる断熱部材により覆われていることを特徴とする請求項1に記載の電気式冷却ユニット。 - 前記第2吸熱部材の熱容量は、前記放熱部材の熱容量より小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気式冷却ユニット。
- 前記第2吸熱部材と前記放熱部材とは同一の材質から構成されており、
さらに、前記第2吸熱部材の体積は、前記放熱部材の体積より小さいことを特徴とする請求項3に記載の電気式冷却ユニット。 - 前記放熱部材には、前記放熱部材を冷却する冷却水が流れる水路が設けられており、
さらに、前記水路には、熱交換用のフィンが前記放熱部材に一体形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電気式冷却ユニット。 - 少なくとも前記冷却対象を支持する筒状のフレームを備えており、
前記フレームは前記水路と連通し、かつ、前記冷却水は、前記フレームを介して放熱用ラジエータと前記放熱部材との間を循環することを特徴とする請求項5に記載の電気式冷却ユニット。
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