JP2013020599A - 電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法 - Google Patents

Abstract

【課題】インターネット経由で電子チケットを販売する方法と、購入者がスマートフォンを使用してネットワークを介して電子チケットを購入して使用する方法を提供する。
【解決手段】インターネットを経由して、利用回数が制限できる一意の、光学的な手段で情報の読み取りが可能な識別子となる画像データ（以下、識別子画像）とその他の動的な情報が取得可能なハイパーテキストデータで構成された電子チケットを販売する。本電子チケットは、購入者が保有する、通信機能を持ち情報の機密性を保つことのできるソフトウェアが実行可能な多機能携帯情報端末（以下スマートフォン）にインストールした専用アプリケーションのみで使用可能なものとし、不正な転売を防ぐ。電子チケットの使用は、販売者が専用のスマートフォン用アプリケーション、または専用の入場管理用機器を用いて当該電子チケットの識別子画像を読み取ることで、入場管理を簡便に行うことができる。
【選択図】図１

Description

本発明は、識別子画像による認証方式を利用した電子チケットをスマートフォンで利用する技術に基づいた、チケットの発行・販売・利用、あるいは取り消し・譲渡・払い戻しなどの諸手続きを行う方法に関する。

入場料を支払って会場に入るコンサートやスポーツ・イベント、学会等の有料・無料の会議・講演会・シンポジウム・展示会、美術館・博物館等の催事、その他これらに類似のもの（以下、興行）では、これらに参加する権利を証明するものとしてチケット（切符）が発行される。このチケットは基本的に興行を開催する側（以下、開催者）が直接あるいは販売代理者を通して発行・販売を行い、これらに参加・利用するもの（以下、利用者）がこれを購入、保持・管理を行い、入場の際に使用する。

チケットは現在、紙媒体に興行に参加する権利を証明する情報を記載し発行されるチケット（以下、紙チケット）が主流であるが、近年では特開２００６−３３８３１８で提案されたＱＲコードをはじめとする２次元バーコードを識別子として用いて権利情報を記録し、それを読み取ることで管理するチケット（以下、２次元バーコードチケット）、非接触型ＩＣチップが搭載された携帯電話やＩＣカードに電子的に情報を記録するチケット（以下、電子情報チケット）などがある。後２者については電子的な情報が実体であるため、電子チケットと総称する。

特開２００６−３３８３１８

上記で述べた紙チケットは、実体が印刷された紙である。そのため、直接利用者が受け取り保管する必要がある。主な入手方法としては、取扱店舗からの直接購入、インターネット・電話などを経由した通信販売、インターネット・電話などを経由した購入権利の獲得とコンビニエンスストアでの発券などがある。紙チケットの入手において、利用者は直接販売場所に赴くか、あるいは郵送などの配送手段に頼ることになり、利便性は高くない。また購入にあたって複数のシステムを使用する場合、関連業者ごとにチケット代金以外の費用負担が利用者側に発生する。また、実体が紙である性格上購入者と紙チケットを技術的に一対一の関連付けすることが困難であり、不正流通の抑制が難しい。

上記で述べた２次元バーコードチケットは、権利情報などを記録したバーコードの画像データを、ネットワークを利用して利用者の保有する携帯電話などの情報端末に配信するものである。利用者はこれを興行会場に設置された専用読み取り装置に読み込ませることで、興行参加の権利を示す。デジタルデータであるため利用者はデータ通信を経由した入手が可能であり、開催者・利用者とも流通に関するコストを抑制することができる。しかし、多くの２次元バーコードは仕様が公開されているため誰にでも制作でき、技術的に複製が比較的容易であり、不正流通の可能性を回避できない。

上記で述べた電子情報チケットは、電子的な権利情報をネットワーク経由で利用者が保有する携帯電話などの情報端末、ＩＣカードなどに配信するものである。利用者はこれを興行会場などに設置された専用読み取り装置に読み取らせることで、入場の権利を示す。上記で述べた２次元バーコードチケットと比較し、電子データの形式で保存された参加権利の情報そのものであるため、複製による不正利用のおそれは少ない。ただし、仕組み上まとめ買い・配布が困難であり、使い勝手に劣る。また開催者側は専用の読み取り機器の導入が必須となり、一定額以上の投資がかならず発生する。

以上で述べたすべてのシステムには共通して、提供されるのが参加・入場権利を示す情報のみである、という課題がある。紙チケットは流通効率上汎用的な情報が印刷されたのみのデザインとなっており、２次元バーコードチケット・電子情報チケットのいずれも権利情報のみを実体とする。このため、興行が提供する利用者体験の一部と考えることのできる事前の期待感醸成、事後の参加記憶の回想などを補助する事のできる付加的情報が提供できない。

本発明は識別子画像を用いた画像による電子チケットを媒体として、電子チケットの販売管理、利用者の電子チケット管理・使用、開催者の利用者入場管理を担当する３つのサブシステムの連携により、上記課題を解決する利便性が高くより高度なサービスが提供できるチケットの販売・入場管理システムを実現する方法を提供することを目的とするものである。

上記目的の達成のため、本発明は、特定のスマートフォン用アプリケーションでのみ使用可能な、一意の識別子画像による入場の権利情報とその他の電子情報によって構成される電子チケットと、電子チケットの販売情報、利用顧客の登録情報、購入情報、課金・支払情報等を管理する販売管理システムと、顧客がインターネットを経由してこのシステム上で電子チケットの購入、顧客情報の登録、購入した電子チケットの所有するスマートフォンへのダウンロード・配布等の操作ができるウェブサイトと、電子チケットを保持・表示・使用（以下、利用）するための専用のスマートフォン用アプリケーションソフトウェア（以下、利用者用アプリケーション）と、専用のスマートフォン用の上記識別子画像読み取りアプリケーションソフトウェア（以下、開催者用アプリケーション）または識別子画像読み取り専用機器を用いた開催者側の入場管理手段によって構成される電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法である。

また、本発明は、購入者の入場の権利情報を記録する識別子画像を含み、購入者が自身のスマートフォンにダウンロードをして、利用者用アプリケーションのみで利用可能な電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法である。

また、本発明は、識別子画像の他に電子的な画像情報、ハイパーテキストデータなどで構成され、購入者に入場の権利情報以外の付加価値を提供することが可能な電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法である。

また、本発明は、登録した購入者が購入した電子チケットを自身、あるいは特定の利用者のスマートフォンにインストールされた個別の利用者用アプリケーションにダウンロード（以下、配布）を可能にする操作ができる販売管理システムを用いた電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法である。

また、本発明は、電子チケットのダウンロードにあたってスマートフォンにインストールした利用者用アプリケーションに電子的に割り振られた一意の識別情報を認証し、番号の一致する利用者用アプリケーションにのみダウンロードが可能であるとすることによって、電子チケットの不正な転売などを防止する販売管理システムを用いた電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法である。

また、本発明は、購入者が配布のために購入代行を行った場合に、購入者がその配布対象者が保有するスマートフォンにインストールされた利用者用アプリケーションに電子的に割り振られた一意の識別情報を指定してダウンロード可能に設定することによって、購入代行を可能にする販売管理システムを用いた電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法である。

また、本発明は、電子的に割り振られた一意の識別情報を保有し、その識別情報が指定された電子チケットのみダウンロード可能とする利用者用アプリケーションを用いた電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法である。

また、本発明は、ダウンロードした電子チケットを、割り振られた一意の識別情報が一致するアプリケーションを用いてのみ表示可能とし、電子チケットの不正な流用・転売を防止する利用者用アプリケーションを用いた電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法である。

また、本発明は、専用の画像読み取り機器を用いて識別子画像内の情報を読み取り、データ通信を介して電子チケットの販売管理システムと照合をして、入場管理を行う電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法である。

また、本発明は、開催者用アプリケーションを用いて識別子画像内の情報を読み取り、データ通信を介して電子チケットの販売管理システムと照合をして、入場管理を行う電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法である。

以上説明したように、こちらの発明の方法を用いる事によって、チケットの購買と利用に関する煩雑さを解消する事ができる。また興行の開催者は、顧客に対してより豊富なサービスを提供する事ができる。

本発明が提供する方法を実現するシステム全体の構成図である。 本発明による、利用者用アプリケーションへのスマートフォン単位の識別情報割り当て方法を示す図である。 本発明による、電子チケットの配布方法の実施形態を示す図である。 本発明による、電子チケットの構成を示す図である。 本発明による、利用者用アプリケーションにおける、電子チケットの管理機能の実施形態を示す図である。 本発明による、開催者が用いる識別子画像読み取り機器の実施形態の動作フローチャートである。

本発明は、図１に示すように、識別子画像（図４参照）を用いた電子チケット画像１０７を媒介として、電子チケットの販売情報、すなわち、利用顧客の会員情報、購入情報、チケット情報を管理する販売管理システムおよび顧客がインターネットを経由してこのシステム上で電子チケットの購入、顧客情報の登録、購入した電子チケットの所有するスマートフォンへのダウンロード・配布等の操作ができるウェブサイト、電子チケットを保持・表示・使用するための専用のスマートフォン用電子チケット管理アプリケーション（利用者用アプリケーション）２０２、専用のスマートフォン用の識別子画像読み取りアプリケーション（開催者用アプリケーション）または識別子画像読み取り専用機器３０１を用いた開催者側の入場管理手段を連携させる方法を提供する。

まず、電子チケット販売管理システム１００は、電子チケットの販売情報、すなわち、電子チケット購入のための購入者の会員情報ＤＢ１０１、購入情報ＤＢ１０２、チケット情報ＤＢ１０３を保有し、これらを購入者がインターネットを経由して操作するためのインターフェイスとしての電子チケット販売ウェブサイト１０８を保有する。

購入者は必要な情報の登録を行い、ウェブサイト上でチケット購入の操作を行い、代金支払いの操作を行う。

図２において、購入されたあるいは配布された電子チケットの利用者は、自身の保有するスマートフォン４００に、利用者用アプリケーション４０２をダウンロードする。この利用者用アプリケーション４０２にはそれぞれ一意の識別情報が割り振られており、アプリケーションの利用者をスマートフォン単位で識別できるような仕組みとなっている。

図３に示すように、購入者は電子チケット販売管理システム上で、購入した電子チケット７０４毎に、利用者用アプリケーションに割り振られた一意の識別情報７０１をシステム上で指定することで、電子チケットのダウンロードが可能なスマートフォン７０５の利用者用アプリケーションを配布先として指定する。自分が保有するスマートフォン７０５のアプリケーション情報を指定すれば、購入した電子チケット７０４を利用者として取得し、利用することができる。同様に単数あるいは複数の購入枚数分に相当する数の知人などが保有する利用者用アプリケーションがもつ一意の識別情報７０１をそれぞれシステムに入力することで、知人などに対して、ネットワークを介して確実な配布を行うことができる。

図４に示すように、ここで配布される電子チケット８０４は画像データとハイパーテキストデータ８０２で構成されており、構成要素として権利情報を記録した光学的な識別子としての識別子画像８０１を含む。この識別子画像８０１には、ＱＲコードを例とする２次元バーコードのように、基本的に仕様が公開され誰でも制作・複製が可能なものではなく、仕様が未公開で発行が管理されており、複製が困難なものを用い、不正な利用を防ぐための安全性を確保する。この識別子画像に、運用上実質的に重複のない唯一性を持つ情報として取り扱うことができる、６京以上のユニークな画像を発行できるシステムを用いることで、不正利用を効果的に防止することができる。

この電子チケット８０４は電子的な画像データ（チケット基調画像）８０３を含めることができ、自由にデザインすることができる。またハイパーテキストデータ８０２などを含むことができるため、入場の権利保証以外にも利用者にさまざまな付加的なサービスを提供することができる。これらの機能を用いて、利用者に興行参加に関連するより豊かな参加経験を提供することができる。

図５に示すように、利用者は電子チケット販売管理システム９００の操作により、自身の保有するスマートフォン１０００内で稼働する利用者用アプリケーションに電子チケットをダウンロードする。電子チケットはこの利用者用アプリケーションのみで表示可能であり、取り出して不正に流通させることはできない。またこの利用者用アプリケーションは使用済みの電子チケットをデータとして保管しておくことが可能であり、参加した興行のデザインされた電子チケットをコレクションとして保有し続けることができる。

開催者は、興行会場において利用者が利用者用アプリケーションを用いてスマートフォンの画面上に表示する電子チケットの識別子画像を読み取り、利用者の参加権利を確認して入場を許可する。この場合、図１における専用識別子画像読み取り機器３０１を用いて、参加権利情報を確認することができる。図６の識別子画像読み取り機器の動作フローチャートに示すように、上記の専用識別子画像読み取り機器３０１はネットワークを介して電子チケット販売システムに情報を照会し、電子チケット販売システムの返す情報を確認して参加権利の真否を判断する。

前記、開催者が行う識別子画像の読み取りによる入場管理については、専用の識別子画像読み取り機器ではなく、スマートフォンの別のアプリケーションとして提供される専用の識別子画像読み取りアプリケーションと、スマートフォンに搭載されているカメラ機能によって簡便に行うことも可能である。この方法を適用すると、運用のために開催者側に必要となるのは汎用的なスマートフォンとその上で稼働するアプリケーションのみであり、一定規模までのイベント運営については投資コストを抑えてシステムを利用することができる。

１００ 電子チケット販売管理システム
１０１ 会員情報ＤＢ
１０２ 購入情報ＤＢ
１０３ チケット情報ＤＢ
１０７ 電子チケット画像
１０８ 電子チケット販売ウェブサイト
２０２ 利用者用アプリケーション
３０１ 識別子画像読み取り専用機器
４００ スマートフォン
４０２ 利用者用アプリケーション
７０１ 識別情報
７０４ 電子チケット
７０５ スマートフォン
８０１ 識別子画像
８０２ ハイパーテキストデータ
８０３ チケット基調画像
８０４ 電子チケット
９００ 電子チケット販売管理システム
１０００ スマートフォン

Claims (10)

1. 特定のスマートフォン用アプリケーションでのみ使用可能な、一意の識別子画像による入場の権利情報とその他の電子情報によって構成される電子チケットと、電子チケットの販売情報、利用顧客の登録情報、購入情報、課金・支払情報等を管理する販売管理システムと、顧客がインターネットを経由してこのシステム上で電子チケットの購入、顧客情報の登録、購入した電子チケットの所有するスマートフォンへのダウンロード・配布等の操作ができるウェブサイトと、電子チケットを保持・表示・使用（以下、利用）するための専用のスマートフォン用アプリケーションソフトウェア（以下、利用者用アプリケーション）と、専用のスマートフォン用の上記識別子画像読み取りアプリケーションソフトウェア（以下、開催者用アプリケーション）または識別子画像読み取り専用機器を用いた開催者側の入場管理手段によって構成されることを特徴とする電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法。
2. 前記電子チケットは、購入者の入場の権利情報を記録する識別子画像を含み、購入者が自身のスマートフォンにダウンロードをして、利用者用アプリケーションのみで利用可能であることを特徴とする請求項１記載の電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法。
3. 前記電子チケットは、前記識別子画像の他に電子的な画像情報、ハイパーテキストデータなどで構成され、購入者に入場の権利情報以外の付加価値を提供することが可能であることを特徴とする請求項２記載の電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法。
4. 前記販売管理システムは、登録した購入者が購入した電子チケットを自身、あるいは特定の利用者のスマートフォンにインストールされた個別の利用者用アプリケーションにダウンロード（以下、配布）を可能にする操作ができる販売管理システムを用いたことを特徴とする請求項１記載の電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法。
5. 前記販売管理システムは、電子チケットのダウンロードにあたってスマートフォンにインストールした利用者用アプリケーションに電子的に割り振られた一意の識別情報を認証し、番号の一致する利用者用アプリケーションにのみダウンロードが可能であるとすることによって、電子チケットの不正な転売などを防止する販売管理システムを用いたことを特徴とする請求項４記載の電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法。
6. 前記販売管理システムは、購入者が配布のために購入代行を行った場合に、購入者がその配布対象者が保有するスマートフォンにインストールされた利用者用アプリケーションに電子的に割り振られた一意の識別情報を指定してダウンロード可能に設定することによって、購入代行を可能にする販売管理システムを用いたことを特徴とする請求項４記載の電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法。
7. 前記利用者用アプリケーションは、電子的に割り振られた一意の識別情報を保有し、その識別情報が指定された電子チケットのみダウンロード可能とする利用者用アプリケーションを用いたことを特徴とする請求項１記載の電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法。
8. 前記利用者用アプリケーションは、ダウンロードした電子チケットを、割り振られた一意の識別情報が一致するアプリケーションを用いてのみ表示可能とし、電子チケットの不正な流用・転売を防止する利用者用アプリケーションを用いたことを特徴とする請求項７記載の電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法。
9. 前記入場管理手段は、専用の画像読み取り機器を用いて識別子画像内の情報を読み取り、データ通信を介して電子チケットの販売管理システムと照合をして、入場管理を行うことを特徴とする請求項１記載の電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法。
10. 前記入場管理手段は、開催者用アプリケーションを用いて識別子画像内の情報を読み取り、データ通信を介して電子チケットの販売管理システムと照合をして、入場管理を行うことを特徴とする請求項９記載の電子チケットの販売、利用及び入場管理の方法。

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