JP2013015901A - アンテナ付きシート取換式通信装置 - Google Patents

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Hiromichi Sasaki
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Abstract

【課題】各使用状況に合わせてアンテナを自由に取り換えることができるアンテナ付きシート取換式通信装置を提供する。
【解決手段】リーダライタ3は、紙7の裏面にアンテナパターン(ループアンテナ8)を印刷したアンテナ付きシート4と、このアンテナ付きシート4を着脱可能に取り付けることが可能なシート取付ユニット5とを備える。アンテナ付きシート4の表面には、通信端末2をループアンテナ8にかざすのを誘導する印刷物(広告/宣伝)が印刷されている。アンテナ付きシート4がシート取付ユニット5に対し着脱可能であるので、例えばアンテナ位置、広告、宣伝等を変更したいときには、単にアンテナ付きシート4を取り換えるのみで対応可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、シートにアンテナが設けられたアンテナ付きシートを取り換え可能なアンテナ付きシート取換式通信装置に関する。
従来、二者が無線により通信する通信システムとして、例えば近距離無線(通信距離:約10数cm)により双方向通信する近距離無線通信システムが普及してきている(特許文献1等参照)。近距離無線通信システムでは、リーダライタから送信された電波を通信端末が受信すると、通信端末が起動してリーダライタに電波を返信することで、双方向で通信が行われる。近距離無線通信システムには、例えばRFID(Radio Frequency Identification)やNFC(Near Field Communication)が使用されている。
特開2010−009161号公報
しかし、この種のリーダライタは、1つのシステムにおいて機種の形状/構造が1つに統一されてしまっているので、例えばリーダライタの一部分(例えば、通信端末をかざすアンテナ部分)の形状/構造を変更しようとした場合には、市販先に問い合せて、特別注文で別仕様のリーダライタを最初から製造する必要があった。このため、リーダライタの汎用性に乏しく、顧客のニーズに対して迅速かつ低コストに形状/構造を変更可能なリーダライタの開発要望があった。
本発明の目的は、各使用状況に合わせてアンテナ付きシートを自由に取り換え可能とすることで、部品交換を容易に行うことができるアンテナ付きシート取換式通信装置を提供することにある。
前記問題点を解決するために、本発明では、アンテナにおける電波の送受信の動作をコントローラにて制御し、通信端末が前記アンテナにかざされたとき、近距離無線通信によって前記通信端末と双方向により通信するアンテナ付きシート取換式通信装置において、シート部材に前記アンテナが設けられたアンテナ付きシートと、前記コントローラに繋がるとともに、前記アンテナ付きシートを着脱可能に電気接続するシート取付ユニットとを備えたことを要旨とする。
本発明の構成によれば、近距離無線通信の通信マスタ側のアンテナを、シート部材にアンテナを設けることにより形成したアンテナ付きシートとし、このアンテナ付きシートを本体側から分割し、このアンテナ付きシートを本体側のシート取付ユニットに着脱可能とした。このため、アンテナ付きシートを単に交換するという簡素な作業にて、通信マスタ側のアンテナを自由に取り換えることが可能となる。
本発明では、前記アンテナ付きシートは、前記シート部材が可撓性の部材により形成されていることを要旨とする。この構成によれば、アンテナ付きシートが自在に撓むことが可能となるので、仮に人体がアンテナ付きシートに触れても、シートが撓むことで衝撃を逃がすことが可能となる。
本発明では、前記アンテナ付きシートには、前記アンテナへの前記通信端末のかざし操作を誘導する表示部が設けられていることを要旨とする。この構成によれば、アンテナ付きシートに設けられた表示部によってアンテナへの通信端末のかざしを誘導して、通信端末とアンテナとの間の近距離無線通信を実行させるアンテナ付きシートとして使用可能となる。そして、この表示部が設けられたアンテナ付きシートを、他のデザインのものに自由に取り換えることが可能となる。
本発明では、前記シート取付ユニットに取り付けられた前記アンテナ付きシートを、当該シート取付ユニットに固定する固定機構を備えたことを要旨とする。この構成によれば、アンテナ付きシートをシート取付ユニットに取り付けたとき、固定機構によってアンテナ付きシートをシート取付ユニットに強く保持することが可能となるので、アンテナ付きシートの脱落を生じ難くすることが可能となる。
本発明では、前記アンテナ付きシートを前記シート取付ユニットに取り付けたとき、当該取り付けの位置状態で前記アンテナ付きシート及び前記シート取付ユニットの各端子を電気接続させる位置決め機構を備えたことを要旨とする。この構成によれば、アンテナ付きシートをシート取付ユニットに取り付けると、取り付けた時点でアンテナ付きシート及びシート取付ユニットの各端子が電気接続する状態となる。よって、アンテナ付きシートの位置合わせの作業が必要ないので、シート取り付け作業を簡素化することが可能となる。
本発明では、前記コントローラに書き込まれた前記近距離無線通信用の書込情報を別のものに変更するとき、外部記録媒体から新規の書込情報を取得し、当該新規の書込情報を基に、前記コントローラの既存の書込情報を書き換える情報書換手段を設けたことを要旨とする。この構成によれば、コントローラの書込情報を自由に変更することが可能となるので、書込情報を他の情報に書き換えたい状況が生じても、これに対応することが可能となる。
本発明によれば、各使用状況に合わせてアンテナ付きシートを自由に取り換え可能とすることにより、部品交換を容易に行うことができる。
第1実施形態のリーダライタの斜視図。 (a)はアンテナ付きシートを正面側から見た斜視図、(b)はアンテナ付きシートを裏面側から見た斜視図、(c)はアンテナ付きシートを裏面正面から見た図。 図2(b)のII−II線断面図。 (a)〜(c)はアンテナ付きシートをシート取付ユニットに取り付ける際の手順図。 リーダライタのブロック図。 (a),(b)はアンテナ付きシートを他シートに取り換えるときの手順図。 第2実施形態のリーダライタの斜視図。 (a)〜(c)はアンテナ付きシートをシート取付ユニットに取り付ける際の手順図。 第3実施形態のリーダライタの正面図。 シート取付ユニットの断面図。 第4実施形態のリーダライタの正面図。 (a)は図11のIII−III線断面図、(b)は図11のIV−IV線断面図。 (a)〜(j)は別例のアンテナの模式図。 (a),(b)は他の別例のアンテナ端子部分の模式図。 (a),(b)は他の別例のアンテナの模式図。 他の別例のクリップ式シート取付ユニットの模式図。 他の別例の額縁式シート取付ユニットの模式図。 (a)〜(c)は他の別例のアンテナ付きシートの斜視図。 他の別例のクリップ式シート取付ユニットの模式図。 他の別例の説明図であって、(a)が概略構成図、(b)が断面図。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化したアンテナ付きシート取換式通信装置の第1実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1に示すように、二者が近距離無線通信(通信距離:約10数cm)にて双方向通信を行う通信システム1には、ユーザが携帯する通信端末2と、通信システム1の通信マスタとなるリーダライタ3とが設けられている。近距離無線通信では、通信端末2をリーダライタ3にかざす操作をユーザに課して、極近傍距離で無線通信する。本例の近距離無線通信には、例えばRFIDやNFCが使用されている。また、通信端末2には、例えば携帯電話が使用されている。なお、リーダライタ3がアンテナ付きシート取換式通信装置に相当する。
リーダライタ3には、可撓性を有するシート状をなすとともに電波を送受信可能なアンテナ付きシート4と、アンテナ付きシート4が着脱可能に取り付けられるシート取付ユニット5とが設けられている。シート取付ユニット5は、アンテナ付きシート4のアンテナ線の電気接続箇所にもなる。シート取付ユニット5には、アンテナ付きシート4が自由に取り外し可能となっているので、様々な種類のアンテナ付きシート4に取り換え可能である。
アンテナ付きシート4の表面には、例えば飲食店や企業の広告や宣伝等の印刷物6が印刷されている。印刷物6の内容としては、例えば通信端末2をアンテナ付きシート4にかざせば、飲食店や企業のURLデータ(ホームページアドレス等)が自動登録されたり、飲食店での飲食代を割り引いたり、各種ポイントを付与したりするなどの表示がある。よって、本例のアンテナ付きシートは、広告/宣伝用のアンテナ付きシートでもある。なお、印刷物6が表示部に相当する。
リーダライタ3は、シート取付ユニット5を電車の天井に取り付け、このシート取付ユニット5に広告用や宣伝用のアンテナ付きシート4を取着することにより、電車の中吊り広告等に使用されている。そして、リーダライタ3は、電車内の乗客が所持する通信端末2がかざされると、その通信端末2と近距離無線通信し、通信端末2に飲食店の値引きや各種ポイントを提供する。
図1、図2(b)及び図3に示すように、アンテナ付きシート4の裏面には、アンテナ付きシート4の基材となるシート状の紙(台紙)7に、例えば導電性粉末をアンテナパターン形状に沿って印刷することにより、例えばループ状(環状)のアンテナ8が形成されている。図2(b)及び図2(c)に示すように、本例のループアンテナ8は、真円をなすとともに、紙7の略中央位置に配置されている。ループアンテナ8は、通信端末2のかざし箇所となる円環状のループ部9と、ループ部9から延びる一対の脚部10,10とが形成されている。ループアンテナ8は、一対の脚部10,10の開放端がそれぞれアンテナ端子11,11となる。なお、紙7がシート部材に相当する。
本例の場合、ループ部9の始点と終点とをループ端9a,9aとした場合、これらループ端9a,9aの間の間隔(図1に示すL)は、ループ端9a,9a同士を極力近づけることにより、できるだけ小さくした方が好ましい。これは、間隔Lを小さくすること、つまりループ端9a,9aを絞ってループ部9をより環状にすることが、ループアンテナ8の利得確保に効果が高いからである。アンテナ端子11,11は、後述の接続端子20,20との接触面積を確保するために、他の部分に比べて幅を広げた形状に形成されている。脚部10,10の長さは、アンテナ利得を確保するために、なるべく短くするのが好ましい。
図4(a)〜(c)に示すように、シート取付ユニット5は、アンテナ付きシート4の1辺(上辺)の端を両側から挟み込んで保持するクリップ式(以下、5aと記す)をとる。この場合、クリップ式のシート取付ユニット5aには、支え側となる板状の固定部12が設けられている。固定部12には、固定部12と向き合う板状の可動部13が、シート取付ユニット5aの幅方向(図1のY軸方向)に沿って延びる軸部14回りに回動可能に枢支されている。また、可動部13の上辺一帯には、可動部13を開き方向(図4(b)の矢印A1方向)に回す際に押す押し片15が曲げ形成されている。
クリップ式のシート取付ユニット5aには、固定部12及び可動部13で挟み込んだアンテナ付きシート4を取り付け状態において固定する固定機構16が設けられている。この場合、固定部12と可動部13との間には、可動部13を固定部12側に常時付勢する付勢部材17が介装されている。付勢部材17には、例えばトーションばねが使用されている。また、可動部13の下端一帯には、アンテナ付きシート4を上から押さえ付ける押当部18が折り曲げ形成されている。
シート取付ユニット5aは、図4(a)に示すアンテナ付きシート4を挟んでいない状態と、図4(b)に示す可動部14が押し片15により押されて回動した状態と、図4(c)に示すアンテナ付きシート4を固定部12と可動部13とで挟み込んだ状態とをとる。図4(c)に示すように、固定機構16は、固定部12と可動部13との間に挟み込んだアンテナ付きシート4を、付勢部材17の付勢力にて閉じる可動部13の押当部18によって固定部12に強く押し付けることにより、シート取付ユニット5aに固定する。
図1及び図4に示すように、シート取付ユニット5aの固定部12には、アンテナ付きシート4の電気接続箇所として、シート取付ユニット5aのコネクタ19が設けられている。コネクタ19には、アンテナ端子11,11が接続されるモーメンタリ式の一対の接続端子20,20が設けられている。また、コネクタ19は、固定部12に凹設されたコネクタ収納部21に嵌め込み取り付けされている。このため、コネクタ19は、接続端子20,20が外側に飛び出した状態で、固定部12と略面一となっている。可動部13の裏面には、取り付け状態のアンテナ付きシート4のアンテナ端子11,11を、接続端子20,20に押し付ける突部13aが突設されている。
図1に示すように、コネクタ19(接続端子20,20)は、ケーブル22を介してコントローラ23に接続されている。コントローラ23は、ループアンテナ8における電波の送受信を制御するものである。コントローラ23は、ループアンテナ8から通信端末2の近距離無線機能を起動させる電波(起動電波Sa)を断続的に送信させるとともに、起動電波Saで起動した通信端末2が送信してくる送信電波Sbをループアンテナ8で受信する。コントローラ23は、ループアンテナ8における電波の送受信を同時実行可能である。
図5に示すように、コントローラ23には、コントローラ23の動作を統括制御する制御部24と、コントローラ23の電源25とが設けられている。制御部24は、例えばCPU(Central Processing Unit)26やメモリ27等により構築されている。制御部24のメモリ27には、近距離無線の通信態様を決めるアプリケーション28や、近距離無線にて通信端末2に提供する通信データ29などが登録されている。通信データ29には、例えば飲食店や企業のURLデータ、飲食代の値引きデータ、提供するポイント数データなどがある。なお、制御部24が情報書込手段に相当し、アプリケーション28や通信データ29が書込情報を構成する。
コントローラ23には、共振用のコンデンサ30が設けられ、このコンデンサ30の一端がケーブル22を介してループアンテナ8に接続され、他端が通信回路31を介して制御部24に接続されている。リーダライタ3は、ループアンテナ8をインダクタンスとし、このインダクタンスとコンデンサ30とで共振回路を形成する。コンデンサ30は、例えばコントローラ23内の基板(図示略)に実装されている。通信回路31には、例えば変調回路、復調回路、整流回路、増幅回路、定電圧回路などが設けられている。
コントローラ23には、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリやメモリカード等の外部記録媒体32を接続可能な外部記録媒体接続口33が設けられている。メモリ27内の既存の通信データ29a(アプリケーション28も可)を書き換える場合、新規の通信データ29bを書き込んだ外部記録媒体32を外部記録媒体接続口33に接続し、外部記録媒体32内の新規の通信データ29bを制御部24に入力することにより、メモリ27内の通信データ29aを新規データに上書きする。
次に、本例のリーダライタ3の使用や動作について、図4及び図6を用いて説明する。
図4(a)に示すように、シート取付ユニット5aにアンテナ付きシート4が取り付けられていないとき、可動部13が閉じ状態をとる。このとき、コネクタ19の接続端子20,20は、外側に最大量飛び出した状態をとる。
そして、シート取付ユニット5aにアンテナ付きシート4を取り付ける場合、図4(b)に示すように、閉じ状態にある可動部13の押し片15を指等で押して、可動部13を開き方向(図4(b)の矢印A1方向)に回動させる。そして、この状態で、固定部12及び可動部13の間にアンテナ付きシート4を下から挿し込む。このとき、アンテナ端子11,11と接続端子20,20とが重なり合うように、アンテナ付きシート4を位置調整する。
続いて、可動部13及び固定部12の間にアンテナ付きシート4を挿し込んだ後、図4(c)に示すように、押し片15から指を離すと、付勢部材17の付勢力により可動部13が閉じ方向(図4(c)の矢印A2方向)に回り、可動部13が閉じ状態をとる。このとき、突部13aがアンテナ端子11,11をコネクタ19の接続端子20,20に強く押し付けるとともに、可動部13の押当部18がアンテナ付きシート4を固定部12に強く押し付けることにより、アンテナ付きシート4をシート取付ユニット5aに固定する。また、可動部13が閉じたとき、接続端子20,20はアンテナ端子11,11により上から押され、所定量沈んだ状態をとる。
電車内の乗客は、アンテナ付きシート4の表面の広告や宣伝に興味を持つと、自身の通信端末2をアンテナ付きシート4にかざす操作をとる。このとき、通信端末2をループアンテナ8の中央にかざすと、通信が最も成立し易い。そして、通信端末2とリーダライタ3との間で近距離無線通信が確立すると、リーダライタ3から通信端末2に各種情報やポイントが提供される。
また、広告や宣伝の変更によりアンテナ付きシート4を取り換えたいとき、図6(a)に示すように、可動部13の押し片15を押して可動部13を開き状態にし、取り付け状態にあったアンテナ付きシート4aを抜き取る。そして、図6(b)に示すように、シート取付ユニット5aに新たなアンテナ付きシート4bを取り付け、広告や宣伝を取り換える。これにより、シート取付ユニット5aは共通のまま、アンテナ付きシート4を取り換えるだけで、広告や宣伝の変更が可能となる。
以上により、本例においては、印刷物6が印刷されたアンテナ付きシート4を、シート取付ユニット5に対して着脱可能にした。このため、ループアンテナ8の位置や形状を変更したいとき、つまり電車内の中吊りの広告や宣伝を変更したいときには、単にアンテナ付きシート4を別のものに取り換えることで対応することが可能となる。よって、その時々の状況に合わせて、リーダライタ3のアンテナ部分やデザインを簡単に他のものに取り換えることが可能となる。
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)リーダライタ3のアンテナを、紙7にアンテナパターンを印刷することにより形成したアンテナ付きシート4とし、このアンテナ付きシート4を本体側から分割して、アンテナ付きシート4をシート取付ユニット5の着脱可能とした。このため、アンテナ付きシート4を単に交換するという簡素な作業にて、リーダライタ3のアンテナやデザインを自由に取り換えることができる。
(2)アンテナ付きシート4の表面に印刷物6を印刷するので、アンテナ付きシート4を飲食店や企業の広告や宣伝として使用することができる。また、アンテナ付きシート4の印刷物6として、アンテナ付きシート4に通信端末2をかざせばサービスが受けられることが印刷されていれば、ユーザ(消費者)は通信端末2をアンテナ付きシート4にかざして各種情報を取得することもできる。よって、飲食店や企業にとっては認知のきっかけになり、一方でユーザにとっては通信端末2でサービスが受けられるので、双方にとって利益のあるビジネスモデルを提供することができる。
(3)アンテナ付きシート4に広告や宣伝等の印刷物6が印刷されている場合、アンテナ付きシート4を単に交換するだけで、広告や宣伝を他のデザイン(内容)に変更することができる。
(4)シート取付ユニット5に、アンテナ付きシート4をシート取付ユニット5に固定する固定機構16を設けた。このため、アンテナ付きシート4をシート取付ユニット5に取り付けたとき、固定機構16によってアンテナ付きシート4をシート取付ユニット5に強く保持することが可能となるので、アンテナ付きシート4の脱落を生じ難くすることができる。
(5)新規の通信データ29bが書き込まれた外部記録媒体32を外部記録媒体接続口33に挿し込めば、コントローラ23に書き込まれた既存の通信データ29a(アプリケーション28も可)が新規の通信データ29bに上書きされる。よって、コントローラ23内の既存の通信データ29aを自由に変更することが可能となるので、通信データ29aを書き換えたい(更新したい)状況が生じても、これに対応することができる。
(6)無線通信に近距離無線通信を用いたので、ループアンテナ8に通信端末2を単にかざすだけで、通信端末2が各種情報を取得可能である。ところで、携帯電話で情報取得する方式としては、例えばカメラでQRコードを撮影して得る方式が知られているが、この方式の場合は、携帯電話を起動させてカメラ撮影する作業が必要となるので、非常に面倒に感じる。特に、混み合った電車内で中吊り広告のQRコードをカメラ撮影するのは、ユーザにとって酷である。しかし、本例の場合は、通信端末2をループアンテナ8に近づけるだけで情報取得できるので、取得作業が容易という観点から非常に効果が高い。
(7)アンテナ付きシート4は紙7から製造されるので、製造コストが安価で済む。
(8)アンテナ付きシート4は紙7に導電性粉末を印刷することで製造されるので、例えば工場等にて大量生産することができる。
(9)アンテナ付きシート4の基材を紙7としたので、アンテナ付きシート4が可撓性を持つ部材となる。よって、仮に人体がアンテナ付きシート4に触れても、アンテナ付きシート4が撓むことにより、衝撃を人体から逃がすことができる。
(10)アンテナ端子11,11を幅広に形成したので、アンテナ付きシート4をシート取付ユニット5に取り付けるとき、アンテナ付きシート4が幅方向で多少ずれても、アンテナ端子11,11と接続端子20,20との接続が確保される。よって、シート取り付けに際し、細かな位置合わせを作業者に課さずに済むので、その点で利便性が高いと言える。
(11)ループ端9a,9a間の間隔Lを極力小さくしたので、ループ部9の形状を、より環状に近づけることができる。よって、ループアンテナ8の利得を確保することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図7及び図8に従って説明する。なお、第2実施形態は、シート取付ユニット5の構造を変更した実施例であって、他の基本的な構成は、第1実施形態と同じである。よって、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して詳しい説明を省略し、異なる部分についてのみ詳述する。
図7に示すように、本例のシート取付ユニット5は、額部材の中にアンテナ付きシート4全体を収める額縁式(以下、5bと記す)をとっている。この場合、シート取付ユニット5bには、本体側となる略四角状の固定フレーム40が設けられている。固定フレーム40には、例えば横開き式の扉部41が一対のヒンジ部42,42を支点として開閉可能に取りけられている。扉部41は、閉じ状態のとき、固定フレーム40に施錠可能である。
図7及び図8(a),(b)に示すように、固定フレーム40の周縁一帯には、一段高くなった枠部43が4辺に亘り形成されている。このため、固定フレーム40には、4辺の枠部43に囲まれる一段下がった領域が、アンテナ付きシート4のシート収納部44として形成されている。シート収納部44は、アンテナ付きシート4及び扉部41の両方を収納可能な深さ及び面積に形成されている。
扉部41の周縁一帯には、扉部41の略四角状の枠部45が4辺に亘り設けられている。枠部45には、シート収納部44内のアンテナ付きシート4の宣伝や広告が外から見えるようにする透明の窓部46が取り付けられている。窓部46は、例えば透明樹脂やガラスが使用され、薄い板状に形成されている。
固定フレーム40の内壁面には、高さ方向(図7のZ軸方向)の下端寄りの位置にコネクタ収納部21が形成されている。よって、本例のコネクタ19は、固定フレーム40の内壁面において下端寄りの位置に埋め込まれた取り付け状態をとる。コネクタ19をコネクタ収納部21に取り付けたとき、固定フレーム40の壁面とコネクタ19の外面とが略面一をとるとともに、コネクタ19の接続端子20,20が周囲に対し外側に飛び出した状態をとる。
図8(c)に示すように、固定フレーム40にアンテナ付きシート4を収納して扉部41を閉じたとき、扉部41の枠部45及び窓部46によってアンテナ付きシート4が固定フレーム40に押し付けられる。また、このとき、窓部46がアンテナ端子11,11をコネクタ19の接続端子20,20に強く押し付ける。
また、本例のシート取付ユニット5には、アンテナ付きシート4をシート収納部44にセットしたとき、その位置状態でループアンテナ8のアンテナ端子11,11とコネクタ19の接続端子20,20とが接触する位置決め機構47が設けられている。本例の位置決め機構47は、アンテナ付きシート4を位置決めする深さ及び面積のシート収納部44と、シートセット状態において互いに対向する位置に配置されたアンテナ端子11,11及び接続端子20,20とから構成される。
さて、額縁式のシート取付ユニット5bにアンテナ付きシート4を取り付ける場合、図8(a)に示すように、扉部41を開き方向(図8(a)の矢印B1方向)に操作して、開き状態する。続いて、図8(b)に示すように、固定フレーム40のシート収納部44にアンテナ付きシート4を縦向きにセットする。そして、図8(c)に示すように、扉部41を閉じ方向(図8(b)の矢印B2方向)に操作して、扉部41を閉じ状態にする。
本例の場合、図8(b)に示すように、固定フレーム40のシート収納部44にアンテナ付きシート4をセットしたとき、その位置決め状態の時点で、アンテナ付きシート4のアンテナ端子11,11がコネクタ19の接続端子20,20に接触する。つまり、アンテナ付きシート4をシート収納部44にセットした時点で、アンテナ端子11,11が接続端子20,20に当接する。そして、図8(c)に示すように、扉部41を閉めると、窓部46にてアンテナ端子11,11が接続端子20,20に押さえ付けられ、端子間の接続が確保される。
本実施形態の構成によれば、第1実施形態に記載の(1)〜(11)に加え、以下の効果を得ることができる。
(12)シート取付ユニット5が額縁式でも、アンテナ付きシート4を自由に取り換えることができる。
(13)アンテナ付きシート4をシート取付ユニット5にセットしたとき、位置決め機構47により、そのセット時点でアンテナ端子11,11と接続端子20,20とが接触する状態となる。このため、アンテナ付きシート4の位置調整が不要となるので、簡単な作業でアンテナ付きシート4をシート取付ユニット5にセットすることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態を図9及び図10に従って説明する。なお、第3実施形態も、第1及び第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。第3実施形態の思想は、第1実施形態及び第2実施形態の両方に適用可能であるが、一例として第1実施形態の構成を前提とした具体例を詳述する。
図9及び図10に示すように、アンテナ付きシート4の裏面には、略コ字形状を呈するアンテナパターン9bが印刷されている。アンテナパターン9bは、自身単体のみではループをなさず、単体で通信することは不可となっている。アンテナパターン9bは、紙面略全体を使って設けられ、アンテナ付きシート4の3辺(図9の紙面右辺、左辺、下辺)に沿う形状にて形成されている。なお、アンテナパターン9bが紙面上のアンテナを構成する。
シート取付ユニット5aの固定部12には、コネクタ19が高さ方向(図9のZ軸方向)に並んで一対設けられている。本例の場合、高さ方向上側を第1コネクタ19aとし、高さ方向下側を第2コネクタ19bとする。第1コネクタ19aには、接続端子20aが幅方向(図9のY軸方向)に沿って複数等間隔に配置されている。これら接続端子20aは、第1コネクタ19a内を延びる配線48aにて電気接続され、配線48aの略中央位置から延びる引き出し線がコントローラ23に接続されている。
また、第2コネクタ19bにも、複数の接続端子20bが幅方向に沿って等間隔に配置されている。接続端子20bは、第2コネクタ19b内を延びる配線48bにて電気接続されるとともに、配線48bの略中央位置が引き出されて、コントローラ23に接続されている。第1コネクタ19aの接続端子20aと、第2コネクタ19bの接続端子20bとは、幅方向において互い違いに配置されている。配線48a,48bは、アンテナ付きシート4の裏面のアンテナパターン9bと協同して、1つのアンテナループ(ループ部9)を形成する。
さて、アンテナ付きシート4をシート取付ユニット5aにセットするとき、アンテナパターン9bの一方の開放端9baを、第1コネクタ19aの所定の接続端子20aに当接させ、アンテナパターン9bの他方の開放端9bbを、第2コネクタ19bの所定の接続端子20bに当接させる。図9の場合は、開放端9baを第1コネクタ19aの紙面右端の接続端子20aに当接させ、開放端9bbを第2コネクタ19bの紙面左端の接続端子20bに当接させる。
これにより、本例の場合、アンテナ付きシート4のアンテナパターン9bと、第1コネクタ19aにおける配線48aの距離Laの部分と、第2コネクタ19bにおける配線48bの距離Lb部分とにより、1つのループ部9、つまりループアンテナ8が形成される。よって、リーダライタ3がループアンテナ8を持つことになり、通信端末2との近距離無線通信が可能となる。
また、シート取付ユニット5aのアンテナ付きシート4を別のものに交換するとき、場合によっては別形状のアンテナパターン9bを有するアンテナ付きシート4を取り付けることもある。この場合、各コネクタ19a,19bの複数の接続端子20a,20bのうち、別形状のアンテナパターン9bの開放端9ba,9bbと位置が合う接続端子20a,20bに各開放端9ba,9bbを当接させる。これにより、別形状のアンテナパターン9bを有するアンテナ付きシート4に変更する場合であっても、配線48a,48bと共同して、ループアンテナ8を形成することが可能となる。
本実施形態の構成によれば、第1実施形態に記載の(1)〜(13)に加え、以下の効果を得ることができる。
(14)アンテナ付きシート4のアンテナパターン9bとコネクタ19a,19bの配線48a,48bとの協同により、1つのアンテナループを形成するので、アンテナ付きシート4には、必ずしもループアンテナ8を設ける必要がなくなる。よって、アンテナ付きシート4の形状やデザイン等の自由度を向上することができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態を図11及び図12に従って説明する。なお、第4実施形態も、第1〜第3実施形態と異なる部分についてのみ説明する。第4実施形態の技術思想は、第1実施形態及び第2実施形態の両方に適用可能であるが、一例として第1実施形態の構成を前提とした具体例を詳述する。
図11及び図12に示すように、アンテナ付きシート4の表面には、略コ字形状を呈するアンテナパターン9cが印刷されている。本例のアンテナパターン9cは、第3実施形態においてアンテナ付きシート4の裏面に設けたものを、アンテナ付きシート4の表面に設けたものである。また、アンテナ付きシート4の上端中央には、コネクタ19の接続端子20,20を避けるように切り込みを入れることで切欠部7bが形成されている。なお、アンテナパターン9cが紙面上のアンテナを構成する。
シート取付ユニット5aの可動部13において突部13aには、シート取付ユニット5aの幅方向(図11のY軸方向)に沿って延びる一対の電気配線部49a,49bが設けられている。電気配線部49a,49bは、例えば金属薄膜が使用されるとともに、シート取付ユニット5aの幅方向に沿って同一軸上に配置されている。本例の場合、図11の紙面左側を第1電気配線部49aとし、紙面右側を第2電気配線部49bとする。
第1電気配線部49aは、一端がコネクタ19の一方の接続端子20まで延び、他方がシート取付ユニット5aの端(図11の紙面左端)まで延びている。また、第2電気配線部49bは、一端がコネクタ19の他方の接続端子20まで延び、他方がシート取付ユニット5aの端(図11の紙面右端)まで延びている。第1電気配線部49a及び第2電気配線部49bは、アンテナ付きシート4の表面のアンテナパターン9cと協同して、1つのアンテナループ(ループ部8)を形成する。
さて、アンテナ付きシート4をシート取付ユニット5aにセットするとき、アンテナパターン9cの一方の開放端9caを第1電気配線部49aに当接させ、アンテナパターン9cの他方の開放端9cbを第2電気配線部49bに当接させる。これにより、アンテナ付きシート4のアンテナパターン9cと、第1電気配線部49aにおける距離Lcの部分と、第2電気配線部49bの距離Ldの部分とにより、1つのループ部9、つまりループアンテナ8が形成される。よって、リーダライタ3がループアンテナ8を持つことになり、通信端末2との近距離無線通信が可能となる。
また、シート取付ユニット5aのアンテナ付きシート4を、別形状のアンテナパターン9cを有するアンテナ付きシート4に交換することもある。本例の場合、第1電気配線部49a及び第2電気配線部49bは、可動部13の幅方向略全域に亘り設けられているので、アンテナ付きシート4をシート取付ユニット5aにセットしたときは、その時点でアンテナパターン9cが各電気配線部49a,49bと当接した状態、つまり1つのループアンテナ8が形成された状態となる。このため、シート取り付けに際し、細かな位置合わせが不要となるので、この点で利便性がよい。
本実施形態の構成によれば、第1実施形態に記載の(1)〜(14)に加え、以下の効果を得ることができる。
(15)アンテナパターン9cの電気接続箇所である第1電気配線部49a及び第2電気配線部49bが、シート取付ユニット5aの幅方向全体に延設されているので、アンテナ付きシート4をシート取付ユニット5aにセットするとき、アンテナ付きシート4の細かな位置決めが不要になる。よって、アンテナ付きシート4をシート取付ユニット5aにセットするときの利便性をよくすることができる。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・各実施形態において、ループアンテナ8のループ部9は、真円に限らず、図13(a)に示す楕円形状でもよいし、図13(b)に示す長方形状(四角形状)でもよい。また、図示はしないが、ループアンテナ8のループ部9は、三角形状や星形状を採用してもよい。
・各実施形態において、ループアンテナ8の脚部10は、図13(c)に示すように、1辺において端寄りの位置にオフセット配置されてもよい。
・各実施形態において、ループアンテナ8のアンテナ端子11,11は、図13(d)に示すように、他の部位と同じ幅を有するものでもよい。
・各実施形態において、ループアンテナ8は、図13(e)に示すように、アンテナ線を略楕円状に巻き、残りを直線状に引き出した形状でもよい。また、ループアンテナ8は、図13(f)に示すように、脚部10がない形状でもよい。さらに、ループアンテナ8は、図13(g)に示すように、脚部10がない形状で、端子部分が角に位置する形状でもよい。
・各実施形態において、ループアンテナ8は、図13(h)に示すように、真円のアンテナ線の側部から脚部10が引き出された形状でもよい。ループアンテナ8は、図13(i)に示すように、真四角の形状をなし、角に端子部分が位置する形状でもよい。ループアンテナ8は、図13(j)に示すように、四角形状をなすとともに、脚部10のない形状でもよい。
・各実施形態において、図14に示すように、ループアンテナ8の端子部分が角に位置する場合、図14(a)に示すように、始点と終点の各アンテナ線が各々直線状をとるものでもよい。また、図14(b)に示すように、一方が折れ曲がる形状を有するものでもよい。
・各実施形態において、ループアンテナ8は、1重のループに限定されない。例えば、図15(a)に示すように、1本のアンテナ線を複数回巻き付ける複数ループとしてもよい。なお、図15(a)の例では、ループを四角形状とし、かつアンテナ端子11,11をループ1辺の端に配置している。また、ループ途中においてアンテナ端子11,11と対応する位置に凹部51を設け、この凹部51にアンテナ端子11,11の一方を引き出すことにより、アンテナ端子11,11の面積が確保されている。さらに、複数巻きのループは、四角形状に限らず、円形に変えてもよい。
・各実施形態において、ループアンテナ8のループを複数巻きにする場合、図15(b)に示すように、アンテナ端子11,11は、ループ1辺の途中位置(略中央位置)に配置されてもよい。
・第1実施形態において、図16に示すように、アンテナ8はアンテナ付きシート4の表面に配置されてもよい。この場合、例えば可動部13を金属製の板ばねとすることで接続コネクタ19とすることで対応してもよい。
・第2実施形態において、アンテナ8がアンテナ付きシート4の表面に配置される場合、図17に示すように、接続コネクタ19が扉部41に配置されてもよい。
・各実施形態において、アンテナ8がアンテナ付きシート4の表面に配置される場合、図18(a)に示すように、紙7aなどをシート表面に貼り付けて、アンテナ線を見えないようにしてもよい。また、図18(b)に示すように、ループアンテナ8の脚部10,10はデザイン部として利用し、ループ部分のみを紙7a等で隠してもよい。さらに、図18(c)に示すように、脚部10,10のみを紙7aで隠してもよい。
・各実施形態において、図19に示すように、接続コネクタ19の接点は、板ばね52を採用してもよい。
・各実施形態において、アンテナ8は、1枚のアンテナ付きシート4に複数設けられてもよい。
・各実施形態において、電源25は、交換式の電池でもよいし、コントローラ23に一体化(固定)された電池でもよい。また、電源25は、1次電池又は2次電池のいずれでもよい。
・各実施形態において、1つのコントローラ23に対し、複数のアンテナ(アンテナ付きシート4及びシート取付ユニット5の組)が接続される構造でもよい。
・第2実施形態において、額縁式の場合、シート取付ユニット5は、扉開閉式に限定されない。例えば、シート取付ユニット5を扉部41がない単なる箱状とし、アンテナ付きシート4を上や横からスライドによって挿し込む方式としてもよい。
・各実施形態において、コネクタ19の配置位置や配置向きは適宜変更可能である。
・各実施形態において、コネクタ19は、凹部に嵌め込み取り付けされない取り付け状態をとってもよい。
・各実施形態において、アンテナ付きシート4のアンテナは、ループアンテナに限らず、ダイポール等の他のアンテナとしてもよい。
・各実施形態において、通信端末2は、携帯電話に限定されず、例えば携帯式の小型パーソナルコンピュータやICカード等を採用してもよい。
・各実施形態において、近距離無線通信は、RFIDやNFCに限定されず、他の通信方式(例えばブルートゥース等)を採用してもよい。
・各実施形態において、シート部材は、紙7に限定されず、例えばPET(Polyethylene Terephthalate)等の樹脂としてもよい。
・各実施形態において、アンテナ付きシート4は、可撓性を有する部材に限定されず、例えば木材の板など、他の部材を使用してもよい。
・各実施形態において、ループアンテナ8は、導電性粉末を材料とすることに限定されず、他の素材を使用してもよい。また、ループアンテナ8の印刷方式は、シート部材にアンテナ線を印刷することができれば、例えばエッチング等の種々の印刷方式を使用可能である。
・各実施形態において、シート取付ユニット5は、クリップ式や額縁式に限定されず、アンテナ付きシート4を取り付け可能であれば、どのような形式のものでもよい。
・各実施形態において、コントローラ23は、シート取付ユニット5と別体であることに限定されず、シート取付ユニット5に一体に組み込むことにより、一部品としてユニット化されてもよい。
・各実施形態において、リーダライタ3は、電車内の広告に使用されることに限定されず、例えば街に設置されたポスター等に適用してもよい。
・各実施形態において、表示部は、印刷物6に限定されず、例えばシートに貼り付けるシール等でもよい。また、表示部は、表示画面を自由に切り換え可能なもの、例えば液晶表示器、電子ペーパ等の電光表示機を用いてもよい。このとき、表示部に表示される画像は、静止画又は動画のどちらでもよい。
・各実施形態において、印刷物6は、宣伝や広告に限定されず、他のデザイン等を広く採用可能である。
・各実施形態において、リーダライタ3は、広告や宣伝の媒体に限らず、他の役務等に広く採用可能である。例えば、コンビニエンスストア等で新製品の表示をするポップや、スーパー等で野菜や生鮮品を宣伝するタグとして使用することも可能である。
・第2実施形態において、図20に示すように、窓部46の略全体(一部分でも可)にタッチセンサ(タッチパネル)53を敷設し、タッチセンサ53をコントローラ23に接続しておく。そして、タッチセンサ53のタッチ操作面を、アンテナ付きシート4の表面にデザインされた各々の目印54a,54b…ごとに、例えば55a,55b…と区分けする。そして、目印54a,54b…を目当てに、タッチセンサ53の1つの領域をユーザにタッチさせ、その後、ユーザが通信端末2をアンテナ8にかざすことにより、そのタッチ位置に応じた情報を、ループアンテナ8から通信端末2に送信させてもよい。この場合、窓部46へのタッチ位置に応じて、通信端末2に送信する情報を変えることができる。なお、このとき、通信端末2をタッチセンサ53(扉部46)に直接タッチさせてもよい。この場合、タッチ操作位置に応じて通信する情報を切り換えることが可能となるので、通信バリエーションを様々なかたちで増やすことができる。
・各実施形態において、通信端末2を「かざす」とは、通信端末2をアンテナ8に極近傍に近づけることの他に、通信端末2をシート面にタッチ(接触)させることも含む。
・各実施形態において、第1実施形態の思想と第2実施形態の思想とを部分的に適宜組み合わせて応用することも可能である。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(イ)請求項1〜6のいずれかにおいて、前記アンテナは、アンテナ線が環状になったループ部を備え、当該ループ部の各々端であるループ端は、ループ端同士が極近傍に配置されている。この構成によれば、アンテナをループに近づけることが可能となるので、アンテナの利得を確保することができる。
(ロ)請求項1〜6、前記技術的思想(イ)のいずれかにおいて、前記アンテナ付きシートには、自身単体ではループをなさないアンテナパターンが設けられ、前記シート取付ユニットには、前記アンテナの一部として機能するアンテナ配線とが設けられ、前記アンテナ付きシートを前記シート取付ユニットに取り付けたとき、前記アンテナパターンと前記アンテナ配線とで、1つのループアンテナが形成される。この構成によれば、アンテナ付きシートには、必ずしもループをなすアンテナを形成する必要がなくなるので、アンテナ付きシートの形状やデザインの自由度が増すことになる。
(ハ)請求項1〜6、前記技術的思想(イ),(ロ)のいずれかにおいて、タッチ操作を検出するタッチ操作検出手段と、前記タッチ操作検出手段にて検出したタッチ位置に応じた信号(情報)を前記アンテナから送信させる信号送信手段とを備えた。この構成によれば、タッチ操作位置に応じてアンテナから送信される信号を切り換えることが可能となるので、1つのアンテナで様々な情報をユーザに提供することができる。なお、タッチセンサ53がタッチ操作検出手段に相当し、コントローラ23が信号送信手段に相当する。
2…通信端末、3…アンテナ付きシート取換式通信装置としてのリーダライタ、4(4a,4b)…アンテナ付きシート、5(5a,5b)…シート取付ユニット、6…表示部としての印刷物、7…シート部材としての紙、8…ループアンテナ、9b,9c…紙面上のアンテナを構成するアンテナパターン、16…固定機構、23…コントローラ、24…情報書換手段としての制御部、28…書込情報を構成するアプリケーション、29(29a,29b)…書込情報を構成する通信データ、32…外部記録媒体、47…位置決め機構。

Claims (6)

  1. アンテナにおける電波の送受信の動作をコントローラにて制御し、通信端末が前記アンテナにかざされたとき、近距離無線通信によって前記通信端末と双方向により通信するアンテナ付きシート取換式通信装置において、
    シート部材に前記アンテナが設けられたアンテナ付きシートと、
    前記コントローラに繋がるとともに、前記アンテナ付きシートを着脱可能に電気接続するシート取付ユニットと
    を備えたことを特徴とするアンテナ付きシート取換式通信装置。
  2. 前記アンテナ付きシートは、前記シート部材が可撓性の部材により形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ付きシート取換式通信装置。
  3. 前記アンテナ付きシートには、前記アンテナへの前記通信端末のかざし操作を誘導する表示部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアンテナ付きシート取換式通信装置。
  4. 前記シート取付ユニットに取り付けられた前記アンテナ付きシートを、当該シート取付ユニットに固定する固定機構を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のアンテナ付きシート取換式通信装置。
  5. 前記アンテナ付きシートを前記シート取付ユニットに取り付けたとき、当該取り付けの位置状態で前記アンテナ付きシート及び前記シート取付ユニットの各端子を電気接続させる位置決め機構を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載のアンテナ付きシート取換式通信装置。
  6. 前記コントローラに書き込まれた前記近距離無線通信用の書込情報を別のものに変更するとき、外部記録媒体から新規の書込情報を取得し、当該新規の書込情報を基に、前記コントローラの既存の書込情報を書き換える情報書換手段を設けた
    ことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一項に記載のアンテナ付きシート取換式通信装置。
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