JP2013014844A - 低温靭性に優れた厚肉高張力熱延鋼板 - Google Patents

低温靭性に優れた厚肉高張力熱延鋼板 Download PDF

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Abstract

【課題】X65グレード以上の高強度電縫鋼管の製造が可能で、かつ低温靭性に優れた厚肉高張力熱延鋼板を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.02〜0.25%、Si:1.0%以下、Mn:0.3〜2.3%、P:0.03%以下、S:0.03%以下、Al:0.1%以下、Nb:0.03〜0.25%、Ti:0.001〜0.10%を含み、かつ(Ti+Nb/2)/C<4を満足するように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、表面から板厚方向に1mmの位置における組織が、ベイナイト相またはベイニティックフェライト相からなる単相でかつ粒界セメンタイトが全粒界長さに対する粒界セメンタイト長さの比率で10%以下となる組織を有し、板厚が8.7〜35.4mmである。
【選択図】図1

Description

本発明は、原油、天然ガス等を輸送するラインパイプ用として、高靭性が要求される高強度溶接鋼管の素材用として好適な、厚肉高張力熱延鋼板に係り、とくに低温靭性の改善に関する。なお、ここでいう「厚肉鋼板」とは、板厚:8.7mm以上35.4mm以下の鋼板をいうものとする。また、「鋼板」は、鋼板および鋼帯を含むものとする。
近年、石油危機以来の原油の高騰や、エネルギー供給源の多様化の要求などから、北海、カナダ、アラスカ等のような極寒冷地での石油、天然ガスの採掘およびパイプラインの敷設が活発に行われるようになっている。さらに、パイプラインにおいては、天然ガスやオイルの輸送効率向上のため、大径で高圧操業を行う傾向となっている。パイプラインの高圧操業に耐えるため、輸送管(ラインパイプ)は厚肉の鋼管とする必要があり、厚鋼板を素材とするUOE鋼管が使用されている。
しかし、最近では、パイプラインの施工コストの更なる低減という強い要望にしたがい、鋼管の材料コスト低減の要求が強い。このため、輸送管として、厚鋼板を素材とするUOE鋼管に代わり、生産性が高くより安価な、コイル形状の熱延鋼板(熱延鋼帯)を素材とした高強度溶接鋼管が用いられるようになってきた。
これら高強度溶接鋼管には、ラインパイプの破壊を防止する観点から、同時に優れた低温靭性を保持することが要求されている。このような強度と靭性とを兼備した鋼管を製造するために、鋼管素材である鋼板では、熱間圧延後の加速冷却を利用した変態強化や、Nb、V、Ti等の合金元素の析出物を利用した析出強化等による高強度化と、制御圧延等を利用した組織の微細化等による高靭性化が図られてきた。
例えば、特許文献1には、API X70以上の高強度電縫鋼管向けの鋼板についてであるが、C:0.03〜0.08%、Mn:1.0〜1.9%、Nb:0.005〜0.05%、Ti:0.005〜0.02%、Al:0.01〜0.07%、Ca:0.0005〜0.0040%を含有する鋼片を、1000〜1200℃でスラブ加熱し、熱間圧延終了後の鋼板の加速冷却を、鋼板の表面温度が500℃以下となるまで行ったのち、加速冷却を一旦中断し、鋼板の表面温度が500℃以上になるまで復熱させ、その後3〜50℃/sの冷却速度で600℃以下の温度まで加速冷却する高強度ラインパイプ用鋼板の製造方法が記載されている。特許文献1に記載された技術では、間欠型の加速冷却を採用しており、これにより、板厚方向の温度分布が均一化するとともに、表面側に生成した硬化組織が焼戻し処理を受け、鋼板表面近傍の硬度上昇を抑えつつ、高強度鋼板の耐HIC性が向上することを可能にするとしている。
また、特許文献2には、API X60以上の高強度鋼管向けの鋼板についてであるが、C:0.03〜0.08%、Mn:1.0〜1.8%、Nb:0.005〜0.05%、Ti:0.005〜0.02%、Ca:0.0005〜0.0025%を含む鋼片を、1000〜1200℃に加熱し、950℃以下のオーステナイト温度域で圧下率60%以上の圧延を行ったのち、(Ar−50℃)以上から鋼板の表面温度が500℃以下になるまで鋼板中央部の平均冷却速度5〜20℃/sで冷却し、さらに鋼板中央部の平均冷却速度5〜50℃/sで600℃以下まで冷却する高強度鋼の製造方法が記載されている。特許文献1に記載された技術は、冷却途中で冷却速度を変化させる2段冷却を採用しており、鋼板表面付近の硬度を抑制しつつ、所望の強度を確保するとしている。
また、厚鋼板ではあるが、特許文献3には、C:0.005〜0.2%、N:0.0001〜0.01%、Al:0.001〜0.1%、Si:0.01〜1%、Mn:0.1〜2%を含み、さらにTi:0.001〜0.1%、V:0.001〜0.2%、Nb:0.001〜0.1%の1種または2種以上を含有する鋼片または鋳片を、1050〜1350℃に加熱し、該温度域に20分以上保持したのち圧延を開始し、圧延をAr点以上900℃以下で終了した後、20秒以内に鋼板表面の平均冷却速度が0.5℃/s以上の冷却を行い、300℃以上で冷却を終了した後空冷するか、あるいは該冷却をAr点以下500℃以上で冷却を終了しさらに600秒以内に鋼板表面の平均冷却速度が0.5℃/s以上の冷却を行う、鋼板の製造方法が記載されている。
特開平11−80833号公報 特開2000−160245号公報 特開2004−162076号公報
最近では、輸送管(ラインパイプ)に対する要求も厳しさを増し、更なる高強度化が求められ、X65グレード以上の高強度で優れた低温靭性を確保することが要求されるようになっている。しかし、特許文献1〜3に記載された技術では、X65グレード以上の高強度電縫鋼管の製造が可能な高強度と、優れた低温靭性を兼備した厚肉高張力熱延鋼板を製造することができないという問題があった。
本発明は、かかる従来技術の問題を解決し、X65グレード以上の高強度電縫鋼管の製造が可能で、かつ低温靭性に優れた厚肉高張力熱延鋼板を提供することを目的とする。なお、ここでいう「高強度」鋼板とは、引張強さ:535MPa以上を有する鋼板をいい、「低温靭性に優れた」とは、シャルピー衝撃試験の試験温度:−80℃における吸収エネルギーvE-80(J)が200J以上である場合をいうものとする。
本発明者らは、上記した目的を達成するため、低温靭性に及ぼす各種要因の影響について鋭意検討した。その結果、結晶粒界に析出するセメンタイト(以下、粒界セメンタイトともいう)が低温靭性に大きな影響を及ぼしていることを新規に見出した。そして、粒界セメンタイト量を特定値以下に調整することにより、低温靭性が大きく改善されることを見出した。
まず、本発明の基礎となった実験結果について説明する。
質量%で、0.04〜0.05%C−0.15〜0.25%Si−0.95〜1.05%Mn−0.005〜0.007%P−0.0003〜0.0006%S−0.035〜0.045%Al−0.045〜0.055%Nb−0.010〜0.015%Tiを含む鋼素材に、熱間圧延を施し、熱延板(板厚:15.9mm)としたのち、各種の冷却を施しコイル状に巻き取った。得られた熱延板から、組織観察用試験片と、引張試験片、衝撃試験片を採取し、組織と強度、靭性との関係を調査した。得られた結果を、シャルピー衝撃試験のvE-80(J)と粒界セメンタイト量との関係で図1に示す。なお、粒界セメンタイト量は全粒界長さに対する粒界セメンタイト長さの比率(%)で表示した。
図1から、粒界セメンタイト量を10%以下とすることにより、vE-80(J)が200J以上と、低温靭性が顕著に改善できることがわかる。なお、粒界セメンタイト量を10%以下とするには、Nb、Ti、C含有量を適正範囲内とし、さらに冷却の冷却停止温度を適正範囲に調整することが肝要となることを知見した。本発明は、このような知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)質量%で、C:0.02〜0.25%、Si:1.0%以下、Mn:0.3〜2.3%、P:0.03%以下、S:0.03%以下、Al:0.1%以下、Nb:0.03〜0.25%、Ti:0.001〜0.10%を含み、かつNb、Ti、Cが次(1)式
(Ti+Nb/2)/C < 4 ‥‥(1)
(ここで、Ti、Nb、C:各元素の含有量(質量%))
を満足するように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、表面から板厚方向に1mmの位置における組織が、ベイナイト相またはベイニティックフェライト相からなる単相でかつ粒界セメンタイトが全粒界長さに対する粒界セメンタイト長さの比率で10%以下となる組織を有し、板厚が8.7〜35.4mmであることを特徴とする低温靭性に優れた厚肉高張力熱延鋼板。
(2)(1)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、V:1.0%以下、Mo:1.5%以下、Cr:1.0%以下、Ni:4.0%以下、Cu:2.0%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする厚肉高張力熱延鋼板。
(3)(1)または(2)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Ca:0.01%以下、REM:0.02%以下の1種または2種を含有する組成とすることを特徴とする厚肉高張力熱延鋼板。
本発明によれば、高強度電縫鋼管用素材として好適な、引張強さTSが535MPa以上の高強度と、シャルピー衝撃試験の−80℃における吸収エネルギーvE-80(J)が200J以上の高靭性とを有する厚肉高張力熱延鋼板を安定して製造でき、産業上格段の効果を奏する。また、本発明により製造された熱延鋼板を素材とすることにより、低温靭性に優れたX65グレード以上の高強度電縫鋼管を安価にしかも安定して製造できるという効果もある。
シャルピー衝撃試験のvE-80に及ぼす粒界セメンタイト量の影響を示すグラフである。
まず、使用する鋼素材の組成限定理由について説明する。なお、とくに断らない限り質量%は単に%と記す。
C:0.02〜0.25%
Cは、鋼の強度を増加させる作用を有する元素であり、本発明では所望の高強度を確保するために、0.02%以上の含有を必要とする。一方、0.25%を超える過剰な含有は、パーライト等の第二相の組織分率を増大させ、母材靭性および溶接熱影響部靭性を低下させる。このため、Cは0.02〜0.25%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.03〜0.10%である。
Si:1.0%以下
Siは、脱酸剤として作用するとともに、固溶強化、焼入れ性の向上を介して、鋼の強度を増加させる作用を有する。このような効果は0.01%以上の含有で認められる。一方、1.0%を超える含有は、電縫溶接時にSiを含有する酸化物を形成し、溶接部品質を低下させるとともに、溶接熱影響部靭性を低下させる。このため、Siは1.0%以下に限定した。なお、好ましくは0.2〜0.5%である。
Mn:0.3〜2.3%
Mnは、焼入性を向上させる作用を有し、焼入性向上を介し鋼板の強度を増加させる。また、Mnは、MnSを形成しSを固定することにより、Sの粒界偏析を防止してスラブ(鋼素材)割れを抑制する。このような効果を得るためには、0.3%以上の含有を必要とする。一方、2.3%を超える含有は、溶接性、耐食性を低下させる。また、多量のMn含有は、スラブ鋳造時の凝固偏析を助長し、鋼板にMn濃化部を残存させ、セパレーションの発生を増加させる。このMn濃化部を消失させるには、1300℃を超える温度に加熱する必要があり、このような熱処理を工業的規模で実施することは現実的でない。このため、Mnは0.3〜2.3%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.5〜2.0%である。
P:0.03%以下
Pは、鋼中に不純物として不可避的に含まれるが、鋼の強度を増加させる作用を有する。しかし、0.03%を超えて過剰に含有すると溶接性が低下する。このため、Pは0.03%以下に限定した。なお、好ましくは0.01%以下である。
S:0.03%以下
Sは、Pと同様に鋼中に不純物として不可避的に含まれるが、0.03%を超えて過剰に含有すると、スラブ割れを生起させるとともに、熱延鋼板においては粗大なMnSを形成し、延性の低下を生じさせる。このため、Sは0.03%以下に限定した。なお、好ましくは0.01%以下である。
Al:0.1%以下
Alは、脱酸剤として作用する元素であり、このような効果を得るためには、0.01%以上含有することが望ましい。一方、0.1%を超える含有は、電縫溶接時の、溶接部の清浄性を著しく損なう。このため、Alは0.1%以下に限定した。なお、好ましくは0.08%以下である。
Nb:0.03〜0.25%
Nbは、オーステナイト粒の粗大化、再結晶を抑制する作用を有する元素であり、熱間仕上圧延におけるオーステナイト未再結晶温度域圧延を可能にするとともに、炭窒化物として微細析出することにより、溶接性を損なうことなく、少ない含有量で熱延鋼板を高強度化する作用を有する。このような効果を得るためには、0.03%以上の含有を必要とする。一方、0.25%を超える過剰な含有は、熱間仕上圧延中の圧延荷重の増大をもたらし、熱間圧延が困難となる場合がある。このため、Nbは0.03〜0.25%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.04〜0.10%である。
Ti:0.001〜0.10%
Tiは、窒化物を形成しNを固定しスラブ(鋼素材)割れを防止する作用を有するとともに、炭化物として微細析出することにより、鋼板を高強度化させる。このような効果は、0.001%以上の含有で顕著となるが、0.10%を超える含有は析出強化により降伏点が著しく上昇する。このため、Tiは0.001〜0.10%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.01〜0.08%である。
本発明では、上記した範囲内で、かつ下記(1)式
(Ti+(Nb/2))/C<4 ‥‥(1)
を満足するようにNb、Ti、Cの含有量を調整する。
Nb、Tiは、炭化物形成傾向の強い元素で、C含有量が低い場合にはほとんどのCが炭化物となり、フェライト粒内の固溶C量が激減することが想定される。フェライト粒内の固溶C量の激減は、パイプライン施工時の鋼管の円周溶接性に悪影響を及ぼす。フェライト粒内の固溶C量が極度に低減した鋼板を用いて製造された鋼管をラインパイプとして、円周溶接を行った場合には、円周溶接部の熱影響部(HAZ)の粒成長が顕著となり、円周溶接部のHAZ靭性が低下する恐れがある。このため、本発明では、Nb、Ti、Cを(1)式を満足するように調整して含有させる。これにより、フェライト粒内の固溶C量を10ppm以上とすることが可能となり、円周溶接部のHAZ靭性の低下を防止できる。
上記した成分が基本の成分であるが、本発明では、この基本の組成に加えてさらに、V:1.0%以下、Mo:1.5%以下、Cr:1.0%以下、Ni:4.0%以下、Cu:2.0%以下のうちから選ばれた1種または2種以上、および/または、Ca:0.01%以下、REM:0.02%以下の1種または2種、を必要に応じて、選択して含有できる。
V:1.0%以下、Mo:1.5%以下、Cr:1.0%以下、Ni:4.0%以下、Cu:2.0%以下のうちから選ばれた1種または2種以上
V、Mo、Cr、Ni、Cuはいずれも、焼入れ性を向上させ、鋼板の強度を増加させる元素であり、必要に応じて1種または2種以上を選択して含有できる。
Vは、焼入性を向上させるとともに、炭窒化物を形成して鋼板を高強度化する作用を有する元素であり、このような効果は0.01%以上の含有で顕著となる。一方、1.0%を超える過剰の含有は、溶接性を劣化させる。このため、Vは1.0%以下とすることが好ましい。なお、さらに好ましくは0.1%以下である。
Moは、焼入性を向上させるとともに、炭窒化物を形成して鋼板を高強度化する作用を有する元素であり、このような効果は0.01%以上の含有で顕著となる。一方、1.5%を超える多量の含有は、溶接性を低下させる。このため、Moは1.5%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.1〜1.0%である。
Crは、焼入性を向上させ、鋼板強度を増加させる作用を有する元素である。このような効果は、0.01%以上の含有で顕著となる。一方、1.0%を超える過剰の含有は、電縫溶接時に溶接欠陥を多発させる傾向となる。このため、Crは1.0%以下に限定することが好ましい。なお、さらに好ましくは0.1〜1.0%である。
Niは、焼入性を向上させ、鋼の強度を増加させるとともに、鋼板の靭性をも向上させる作用を有する元素である。このような効果を得るためには、0.01%以上含有することが望ましい。一方、4.0%を超えて含有しても、効果が飽和し含有量に見合う効果が期待できなくなり経済的に不利となる。このため、Niは4.0%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.1〜1.0%である。
Cuは、焼入れ性を向上させるとともに、固溶強化あるいは析出強化により鋼板の強度を増加させる作用を有する元素である。このような効果を得るためには、0.01%以上含有することが望ましいが、2.0%を超える含有は熱間加工性を低下させる。このため、Cuは2.0%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.1〜1.0%である。
Ca:0.01%以下、REM:0.02%以下の1種または2種
Ca、REMはいずれも、展伸した粗大な硫化物を球状の硫化物とする硫化物の形態制御に寄与する元素であり、必要に応じて1種または2種を選択して含有できる。このような効果を得るためには、Ca:0.001%以上、REM:0.001%以上含有することが望ましいが、Ca:0.01%、REM:0.02%を超える多量の含有は、鋼板の清浄度を低下させる。このため、Ca:0.01%以下、REM:0.02%以下に限定することが好ましい。
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物からなる。
なお、不可避的不純物としては、O:0.005%以下、N:0.008%以下が許容できる。
O:0.005%以下
Oは、鋼中では各種の酸化物を形成し、熱間加工性、耐食性、靭性等を低下させる。このため、できるだけ低減することが望ましいが、極端な低減は精錬コストの高騰を招くため、0.005%までは許容できる。
N:0.008%以下
Nは、鋼中に不可避的に含まれる元素であるが、過剰な含有はスラブ鋳造時の割れを多発させるため、できるだけ低減することが望ましいが、0.008%までは許容できる。
なお、鋼素材の製造方法としては、上記した組成の溶鋼を転炉等の常用の溶製方法で溶製し、連続鋳造法等の常用の鋳造方法でスラブ等の鋼素材とすることが好ましいが、本発明では、これに限定されることはない。
本発明では、上記した組成を有する鋼素材を、加熱し、熱間圧延を施して、熱延板(熱延鋼板あるいは熱延鋼帯)とする。
鋼素材の製造方法としては、上記した組成の溶鋼を転炉等の常用の溶製方法で溶製し、連続鋳造法等の常用の鋳造方法でスラブ等の鋼素材とすることが好ましいが、本発明では、これに限定されることはない。
熱間圧延は、鋼素材を加熱し、シートバーとする粗圧延と、該シートバーを熱延板とする仕上圧延とからなる。
鋼素材の加熱温度は、所望の形状寸法の熱延板に圧延することが可能な温度であればよく、とくに限定する必要はないが、1000〜1300℃の範囲の温度とすることが好ましい。加熱温度が1000℃未満では、変形抵抗が高く圧延負荷が増大し圧延機への負荷が過大となりすぎる。一方、加熱温度が1300℃を超えて高温になると、結晶粒が粗大して低温靭性が低下するうえ、スケール生成量が増大し、歩留りが低下する。このため、熱間圧延における加熱温度は1000〜1300℃とすることが好ましい。
加熱された鋼素材に、粗圧延を施し、シートバーとする。粗圧延の条件は、所望の寸法形状のシートバーが得られればよく、その条件はとくに限定されない。
得られたシートバーに、さらに仕上圧延を施し、熱延板とする。
仕上圧延では、高靭性化の観点から、仕上圧延終了温度を表面温度で(Ar3−50℃)以下とし、1000℃以下の温度域での全圧下量(%)を60%以上とすることが好ましい。
仕上圧延を施された熱延板は、ついで、第一の冷却工程と、第二の冷却工程と、第三の冷却工程とを順次施される。
第一の冷却工程では、仕上圧延終了後直ちに、熱延板表面が20℃/s以上マルテンサイト生成臨界冷却速度未満の平均冷却速度で表面温度がAr3変態点以下Ms点以上となるまで加速冷却を施す。なお、ここでいう「仕上圧延終了後直ちに」とは、仕上圧延終了後10s以内に冷却を開始することを意味する。
第一の冷却工程における加速冷却では、表面温度制御とする。熱延板表面の平均冷却速度が、20℃/s未満では、ポリゴナルフェライトが析出し、所望の高強度化、高靭性化を達成できない。なお、熱延板表面の平均冷却速度の上限は、表層のマルテンサイトの生成を防止する目的から、マルテンサイト生成臨界冷却速度未満(本発明の組成範囲では100℃/s〜500℃/s程度)とすることが好ましい。なお、好ましい表面平均冷却速度は50〜100℃/sである。また、第一の冷却工程では、加速冷却の冷却停止温度は表面温度でAr3変態点以下Ms点以上の温度とする。冷却停止温度がAr3変態点を超えると、表層領域での変態が完了しない恐れがあり、その後の冷却工程でさらに低温変態生成物に変態し、表層の低硬度化が期待できなくなる。また、冷却停止温度がMs点未満では、所望の表層の低硬度化が期待できなくなる。
第二の冷却工程では、第一の冷却工程終了後、板厚中心が350℃以上600℃未満の温度域の温度になるまで急冷する。なお、急冷における冷却速度は、板厚中心位置の平均冷却速度で、10℃/s以上とすることが好ましい。板厚中心位置の平均冷却速度が、10℃/s未満では、パーライトが析出しやすくなり、所望の高強度化、高靭性化を達成できない。なお、板厚中心の平均冷却速度の上限は、使用する冷却装置の能力に依存して決定されるが、反り等の鋼板形状の悪化を伴わない300℃/s以下とすることが好ましい。なお、靭性向上という観点から、好ましい板厚中心位置の平均冷却速度は、25℃/s以上である。このような冷却は、全面核沸騰で、熱流速が1.0Gcal/mhr以上である冷却(水冷)とすることにより達成できる。なお、板厚中心位置での温度、冷却速度は板厚、表面温度、熱流速から計算で求めるものとする。
上記したような急冷は、板厚中心の温度が350℃以上600℃未満の温度(冷却停止温度)となるまで行う。冷却停止温度が350℃未満では、その後の正常な巻取りが不可能となる。一方、巻取温度が600℃以上では、結晶粒が粗大化し、所望の高強度、高靭性を確保できなくなる。
第二の冷却工程を施された後、熱延板は、巻取温度が、板厚中心温度で、350以上600℃未満の温度となるように調整されてコイル状に巻取られ、コイル厚み方向の1/4T〜3/4Tの位置で350℃以上600℃未満の温度域で30min以上保持または滞留する第三の冷却工程を施される。
巻取温度が350℃未満では、板温が低くなりすぎ、適正な巻取り形状に巻き取ることが難しくなる。一方、巻取温度が600℃を超えて高くなると、結晶粒が粗大化して所望の高強度、高靭性を確保することができなくなる。このため、巻取温度は、板厚中心温度で、350〜600℃未満の範囲の温度とした。なお、好ましくは450〜550℃である。
第三の冷却工程では、コイル状に巻き取られた熱延板は、少なくともコイルの厚み方向に1/4T〜3/4Tの位置が、350℃以上600℃未満の温度域で30 min以上保持あるいは滞留するような冷却を施される。上記した冷却停止温度で急冷を停止し、上記した巻取温度でコイル状に巻取ることにより、そのまま放冷するだけで、コイル厚み方向の1/4T〜3/4Tの位置が、350℃以上600℃未満の温度域で30min以上、保持あるいは滞留する冷却が可能であるが、このような保持または滞留を確実なものにするために、コイル状に巻き取ったのちに、コイルを加熱するか、あるいはコイルボックスで保管することが好ましい。
コイルに、350℃以上600℃未満の温度域で30 min以上保持あるいは滞留するような冷却を施すことにより、鋼板内部では析出強化が促進され高強度となり、一方、鋼板表層では自己焼鈍により硬さが低下する。これにより、所望の高強度と高靭性を確保できる。
上記した本発明の製造方法で得られる熱延鋼板は、上記した組成を有し、さらに表面から板厚方向に1mmの位置における組織が、ベイナイト相またはベイニティックフェライト相からなる単相(ここで、単相とは体積率で98%以上である場合をいう)で、結晶粒界に析出する粒界セメンタイト量が全粒界長さに対する粒界セメンタイト長さの比率で10%以下の組織を有する圧肉高張力熱延鋼板である。板内部は、ベイニティックフェライト相またはベイナイト相からなる単相組織(ここで、単相とは体積率で98%以上である場合をいう)で、結晶粒界に析出する粒界セメンタイト量が全粒界長さに対する粒界セメンタイト長さの比率で10%以下である組織を有する。
本発明による厚肉高張力熱延鋼板は、上記した組成と組織とを有し、引張強さ:535MPa以上の高強度と、吸収エネルギーvE-80(J)が200J以上の優れた低温靭性と、を有する。ここでいう、「ベイニティックフェライト相」とは、針状フェライト、アシキュラー状フェライトをも含むものとする。なお、「表層」とは、鋼板表面から板厚方向に1mm以内の領域をいう。
以下、さらに実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
表1に示す組成の鋼素材に、表2(表2−1および表2−2,以下同様)に示す熱間圧延条件で熱間圧延を施し、熱間圧延終了後、表2に示す冷却条件で冷却し、表2に示す巻取り温度でコイル状に巻取り、表2に示す板厚の熱延鋼板(鋼帯)とした。
得られた熱延鋼板から、試験片を採取し、組織観察、引張試験、衝撃試験、溶接試験を実施し、引張特性、靭性、溶接性を評価した。試験方法はつぎのとおりとした。
(1)組織観察
得られた熱延鋼板から組織観察用試験片を採取し、圧延方向断面を研磨し、ナイタール腐食して、光学顕微鏡(倍率:1000倍)または走査型電子顕微鏡(倍率:1000倍)で、表層で、各10視野以上観察し、組織の種類、およびその組織分率を測定した。なお、粒界セメンタイト量は、各視野内で、全粒界長さおよび粒界に析出したセメンタイト長さの合計(全粒界セメンタイト長さ)を測定し、(全粒界セメンタイト長さ)/(全粒界長さ)×100を用いて、粒界セメンタイト量(%)を評価した。
(2)引張試験
得られた熱延鋼板から、圧延方向に直交する方向(C方向)が長手方向となるように、API−5Lの規定に準拠して、室温で引張試験を実施し、降伏強さYS、引張強さTSを求めた。
(3)衝撃試験
得られた熱延鋼板の板厚中央部から、圧延方向に直交する方向(C方向)が長手方向となるようにVノッチ試験片を採取し、JIS Z 2242の規定に準拠してシャルピー衝撃試験を実施し、破面遷移温度Trs50(℃)を求めた。
(4)溶接試験
y形溶接割れ試験を用いて円周溶接性を評価した。得られた熱延鋼板から、試験板を採取し、JIS Z 3158の規定に準拠して、試験溶接を行い、溶接割れの有無を調査した。割れが発生した場合を×、割れの発生が無い場合を○として、円周溶接性を評価した。
得られた結果を表3(表3−1および表3−2)に示す。
Figure 2013014844
Figure 2013014844
Figure 2013014844
Figure 2013014844
Figure 2013014844
本発明例はいずれも、引張強さ:535MPa以上の高強度とvE-80が200J以上を満足する高靭性を有し、円周溶接性にも優れた熱延鋼板となっている。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、所望の高強度が確保できないか、あるいは低温靭性が低下しているか、あるいは円周溶接性が低下しているかして、高強度電縫鋼管用素材として、所望の特性を確保できていない。

Claims (3)

  1. 質量%で、
    C:0.02〜0.25%、 Si:1.0%以下、
    Mn:0.3〜2.3%、 P:0.03%以下、
    S:0.03%以下、 Al:0.1%以下、
    Nb:0.03〜0.25%、 Ti:0.001〜0.10%
    を含み、かつNb、Ti、Cが下記(1)式を満足するように含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、表面から板厚方向に1mmの位置における組織が、ベイナイト相またはベイニティックフェライト相からなる単相で、かつ粒界セメンタイトが全粒界長さに対する粒界セメンタイト長さの比率で10%以下となる組織を有し、板厚が8.7〜35.4mmであることを特徴とする低温靭性に優れた厚肉高張力熱延鋼板。

    (Ti+Nb/2)/C < 4 ‥‥(1)
    ここで、Ti、Nb、C:各元素の含有量(質量%)
  2. 前記組成に加えてさらに、質量%で、V:1.0%以下、Mo:1.5%以下、Cr:1.0%以下、Ni:4.0%以下、Cu:2.0%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項1に記載の厚肉高張力熱延鋼板。
  3. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Ca:0.01%以下、REM:0.02%以下の1種または2種を含有する組成とすることを特徴とする請求項1または2に記載の厚肉高張力熱延鋼板。
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