JP2013013814A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣の低下を軽減することができる遊技機を提供する。
【解決手段】特定の特別遊技が実行された後に高確率遊技状態且つ時短遊技状態に移行する。高確率遊技状態且つ時短遊技状態にて特別図柄の変動表示が70回数実行されると、特別移行期間である高確率遊技状態且つ非時短遊技状態に移行する。高確率遊技状態且つ非時短遊技状態にて特別図柄の変動表示が4回数実行されると、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態に戻る。特別移行期間に係る図柄変動時間決定テーブルに基づいて所定の図柄変動時間(8秒、16秒、25秒)に決定される確率は、非特別移行期間に係る図柄変動時間決定テーブルに基づいて所定の図柄変動時間に決定される確率より高い。
【選択図】図28

Description

本発明は、特賞抽選結果報知に要する時間である特賞抽選時間を、特賞抽選時間が所定の割合で割り振られている特賞抽選時間決定テーブルを用いて決定する遊技機に関する。
従来の遊技機では、遊技球の始動口への有効な入賞を契機に特賞抽選が実行され、特賞の当否、特賞の種類等が特賞抽選の結果として判定される。この抽選結果は、図柄表示装置に表示される図柄の停止表示によって遊技者に報知(発表)される。図柄の停止表示に至るまでは、この図柄表示装置において図柄の変動表示が所定時間行われる。つまり、遊技球が始動口へ有効に入賞して特賞抽選が行われると、図柄表示装置において図柄の変動表示が開始され、所定時間経過した後に当該図柄の変動表示が終了すると共に図柄の停止表示が行われる(以下、変動表示のあとに停止表示されることを可変表示という)。
そして、図柄の変動表示に対応して、液晶表示装置、スピーカー、照明装置及び役物装置等からなる演出装置において、様々な演出(以下、図柄の変動表示に対応して演出装置において行われる演出を「抽選演出」という)が行われる。抽選演出は、図柄の変動表示に対応して特賞抽選の結果の報知に向けて行われるので、図柄の変動表示と平行して行われる。抽選演出は、図柄の変動表示の開始とほぼ同時に開始され、図柄の変動表示に要する時間(以下、変動時間という)とほぼ同じ時間行われる。すなわち、抽選演出は、変動時間に基づいて行われる。
一般的には、特賞抽選の結果はほとんど「ハズレ」となるので、特賞抽選結果報知及び抽選演出が繰り返される。したがって、遊技が淡々と進行し、単調になり易いので、ハズレが続けば続くほど、遊技者は退屈してしまう。そこで、特賞抽選の結果が「ハズレ」であれば、遊技が単調になるのを防ぐべく、当該抽選演出において、「大当たり」当選に対する期待感を高めるリーチ演出を行うか否かを判定するリーチ判定が行われる。
ところで、変動時間は、毎回同じではなく、1又は複数の変動時間が所定の割合で割り振られている変動パターン判定テーブルに基づいて決定される。そして、変動パターン判定テーブルは、特賞抽選の結果やリーチ判定の結果毎に設定されている(例えば、特許文献1参照)。これは、特賞抽選の結果やリーチ判定の結果によって変動時間の範囲や割り振りの割合を変更することができることを意味する。
リーチ判定の結果、リーチ有りと判定されて行われるリーチ演出の形態としては、液晶表示装置において装飾図柄がリーチ状態になるだけでとどまる数秒〜十数秒(例えば、4秒〜12秒)程度の所謂「ノーマルリーチ演出」や、リーチ状態後にさらに特別な映像が表示される十数秒〜2、3分程度の所謂「スーパーリーチ演出」等がある。したがって、特賞抽選の結果がハズレであっても、リーチ有りと判定された場合には、リーチ演出を行うために変動時間は、大体数秒〜2、3分程度となるが、リーチ無しと判定された場合は、遊技の進行効率を低下させないために変動時間が数秒〜十数秒(例えば、4秒〜12秒)程度となる。
特賞抽選の結果がハズレである場合、遊技が単調になるのを防ぐためと言えども、リーチ演出がむやみに行われ過ぎると、遊技の進行効率だけでなく、リーチ演出に対する信頼度も低下させるおそれがある。したがって、リーチ演出をそれほど頻繁に行わせないために、リーチ判定においてリーチ演出を実行する確率は、大体、1/10〜1/20程度に設定されていることが多い。
特開2009−119195号公報
ところで、所定条件の成立に基づく所定回数の図柄の変動表示にわたる特定期間において、例えば、バトルシーンの映像が表示され、バトルの勝敗によって特賞抽選の結果を報知するバトル演出のような特殊な抽選演出が行われることがある。複数種類の時間によるバトル演出が行われる場合、上述したようにリーチ演出を実行(リーチ演出有り)と判定される確率は低く設定されているので、「リーチ演出有り」に基づく変動パターン判定テーブルを構成する変動時間の割合は全体的に低くなる。一方、「リーチ演出無し」に基づく変動パターン判定テーブルを構成する変動時間の割合は全体的に高くなってしまう。つまり変動時間が偏ってしまう。この結果、特定の変動時間による抽選演出の割合が多くなってしまうので、遊技の興趣が低下する。
本発明の目的は、上記の背景を鑑みて、遊技の興趣の低下を軽減する遊技機を提供することである。
本発明は、閉鎖態様又は開放態様に変化可能な始動領域への遊技球の入球を契機に、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定手段による特別遊技判定を契機に、特別図柄表示手段において、特別図柄を変動表示させた後、当該特別遊技判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる特別図柄表示制御手段と、特定の特別図柄が停止表示された場合、前記特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、非時短遊技状態または該非時短遊技状態よりも前記始動領域が前記開放態様になり易い時短遊技状態にて遊技を制御可能な始動領域状態制御手段と、前記特別遊技判定手段により前記特別遊技の実行と判定される確率が所定の確率に設定される低確率遊技状態または前記所定の確率よりも高確率に設定される高確率遊技状態にて遊技を制御可能な特別遊技判定状態制御手段と、前記特別図柄の変動表示に要する時間である図柄変動時間が所定の割合で割り振られている複数の図柄変動時間決定テーブルを遊技状態に対応付けて記憶する図柄変動時間決定テーブル記憶手段と、前記特別遊技判定手段による特別遊技判定を契機に、前記始動領域状態制御手段及び前記特別遊技判定状態制御手段により制御されている遊技状態に係る図柄変動時間決定テーブルに基づいて、当該特別遊技判定に係る特別図柄の変動表示に対する前記図柄変動時間を決定する図柄変動時間決定手段と、前記特別図柄の変動表示が実行されているときに、演出手段に演出を実行させる演出制御手段と、を有し、前記始動領域状態制御手段は、前記特別遊技制御手段により特定の特別遊技が実行された場合、当該特定の特別遊技が終了してから、前記特別図柄の変動表示が第1回数行われるまで前記時短遊技状態にて遊技を制御可能な時短遊技状態制御手段を備え、前記特別遊技判定状態制御手段は、前記特別遊技制御手段により前記特定の特別遊技が実行された場合、当該特定の特別遊技が終了してから、前記特別図柄の変動表示が前記第1回数より第2回数多く行われるまで前記高確率遊技状態にて遊技を制御可能な高確率遊技状態制御手段を備え、前記図柄変動時間決定テーブル記憶手段は、前記特定の特別遊技終了後に前記高確率遊技状態且つ前記時短遊技状態にて前記特別図柄の変動表示が前記第1回数行われてから前記高確率遊技状態且つ前記非時短遊技状態にて前記特別図柄の変動表示が前記第2回数行われるまでの特別移行期間用の特別移行期間用図柄変動時間決定テーブルと、前記特別移行期間以外の非特別移行期間用の非特別移行期間用図柄変動時間決定テーブルと、を備え、前記図柄変動時間決定手段が前記非特別移行期間用図柄変動時間決定テーブルに基づいて予め設定された所定の図柄変動時間に決定する確率より、前記特別移行期間用図柄変動時間決定テーブルに基づいて前記所定の図柄変動時間に決定する確率の方が高いことを特徴とする。
図柄変動時間決定手段が非特別移行期間用図柄変動時間決定テーブルに基づいて予め設定された所定の図柄変動時間に決定する確率より、特別移行期間用図柄変動時間決定テーブルに基づいて所定の図柄変動時間に決定する確率の方が高いので、遊技の興趣の低下を抑えることができる。
本実施形態の釘が省略された遊技機の正面図である。 本実施形態の遊技機の正面図である。 図1の電飾装置の斜視図である。 図3の電飾装置から側壁を除いた図である。 (a)は図1の第1始動口、第2大入賞口及び第2始動口付近の拡大図、図5(a)の第1始動口飛び出し防止部、第2大入賞口用飛び出し防止部及び第2始動口用飛び出し防止部を省略した図である。 第2大入賞口が入賞可能な状態に制御されている状態を示す斜視図である。 第2始動口が入賞可能な状態に制御されている状態を示す斜視図である。 (a)は第2大入賞口制御装置の未通電時における斜視図、(b)は第2大入賞口制御装置の通電時における斜視図である。 (a)は第2始動口制御装置の未通電時における斜視図、(b)は第2始動口制御装置の通電時における斜視図である。 図1の遊技機の背面図である。 図2の払出装置の拡大図である。 制御手段のブロック図である。 (a−1)は第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを表す図、(a−2)は第2特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを表す図、(b−1)は大当たり時の第1特別図柄表示装置用の図柄判定テーブルを表す図、(b−2)は大当たり時の第2特別図柄表示装置用の図柄判定テーブルを表す図、(b−3)は小当たり時の図柄判定テーブルを表す図、(c)はリーチ判定テーブルを表す図、(d)はハズレ時の図柄判定テーブルを表す図である。 (a)は長当たり遊技用の大入賞口制御装置作動態様判定テーブルを表す図、(b)は短当たり遊技用の大入賞口制御装置作動態様判定テーブルを表す図、(c)は小当たり遊技用の大入賞口制御装置作動態様判定テーブルを表す図である。 (a)は遊技条件データ・参照データ判定テーブルを表す図、(b)は遊技条件判定テーブルを表す図である。 主制御基板におけるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御基板におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 主制御基板における入力制御処理を示すフローチャートである。 主制御基板における特図特電制御処理を示すフローチャートである。 主制御基板における特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 主制御基板における大当たり判定処理を示すフローチャートである。 主制御基板における図柄判定処理を示すフローチャートである。 主制御基板における変動パターン判定処理を示すフローチャートである。 通常期間における変動パターン判定テーブルを表す図である。 出玉確変大当たり遊技後の特定期間における変動パターン判定テーブル及び突確大当たり遊技後の特定期間における変動パターン判定テーブルを表す図である。 潜確大当たり遊技後の特定期間における変動パターン判定テーブルを表す図である。 小当たり遊技後の特定期間における変動パターン判定テーブルを表す図である。 特別移行期間における変動パターン判定テーブルを表す図である。 主制御基板における特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 主制御基板における大当たり遊技処理を示すフローチャートである。 期間特定フラグ及び実行回数を設定するためのテーブルを表す図である。 主制御基板における小当たり遊技処理を示すフローチャートである。 主制御基板における大当たり遊技終了処理を示すフローチャートである。 主制御基板における普図普電制御処理を示すフローチャートである。 主制御基板における普通図柄変動処理を示すフローチャートである。 主制御基板における普通電動役物制御処理を示すフローチャートである。 主制御基板におけるデータ作成処理を示すフローチャートである。 主御基板における出力制御処理を示すフローチャートである。 主御基板におけるポート出力制御処理を示すフローチャートである。 演出制御基板におけるメイン処理を示すフローチャートである。 演出制御基板におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 演出制御基板におけるコマンド受信処理を示すフローチャートである。 演出制御基板における抽選演出決定処理を示すフローチャートである。 演出制御基板における抽選演出終了処理を示すフローチャートである。 演出モードフラグ及び演出モードの残り回数を設定するためのテーブルを表す図である。 演出制御基板における客待ちコマンド受信処理を示すフローチャートである。 演出制御基板における演出ボタン処理を示すフローチャートである。 演出Aモードにおける抽選演出パターン判定テーブルを表す図である。 演出Bモードにおける抽選演出パターン判定テーブルを表す図である。 演出Dモードにおける抽選演出パターン判定テーブルを表す図である。 演出Fモードにおける抽選演出パターン判定テーブルを表す図である。 大当たり当選後の遊技条件と演出モードとの関係を示したタイムチャートを表す図である。 演出モードFにおける1回目の抽選演出の様子を表す図である。 (a)は演出モードFにおける2回目の抽選演出の開始時の様子を表す図、(b)は演出モードFにおける4回目の抽選演出の開始時の様子を表す図、(c)は演出モードFにおける4回目の抽選演出の終了時の様子を表す図である。 演出モードFにおけるステップアップ予告演出の第1ステージの様子を表す図である。 演出モードFにおけるステップアップ予告演出の第2ステージの様子を表す図である。 演出モードFにおけるステップアップ予告演出の第3ステージの様子を表す図である。 演出モードFにおけるステップアップ予告演出の第4ステージの様子を表す図である。 (a−1)はその他の実施の形態における第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを表す図、(a−2)はその他の実施の形態における第2特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを表す図、(b−1)はその他の実施の形態における大当たり時の第1特別図柄表示装置用の図柄判定テーブルを表す図、(b−2)はその他の実施の形態における大当たり時の第2特別図柄表示装置用の図柄判定テーブルを表す図、(b−3)はその他の実施の形態における小当たり時の図柄判定テーブルを表す図、(b−4)はハズレ時の図柄判定テーブルを表す図、(c)はその他の実施の形態におけるリーチ判定テーブルを表す図である。 (a)はその他の実施の形態における遊技条件データ・参照データ判定テーブルを表す図、(b)はその他の実施の形態における遊技条件判定テーブルを表す図である。 その他の実施の形態における主制御基板における図柄判定処理を示すフローチャートである。 その他の実施の形態における主制御基板における変動パターン判定処理を示すフローチャートである。 その他の実施の形態における変動パターン判定テーブルを決定するためにテーブルの概略図である。 その他の実施の形態における通常期間における変動パターン判定テーブルを表す図である。 その他の実施の形態における出玉確変大当たり遊技後の特定期間における変動パターン判定テーブル及び突確大当たり遊技後の特定期間における変動パターン判定テーブルを表す図である。 その他の実施の形態における潜確大当たり遊技後の特定期間における変動パターン判定テーブルを表す図である。 その他の実施の形態における小当たり遊技後の特定期間における変動パターン判定テーブルを表す図である。 その他の実施の形態における特別移行期間における変動パターン判定テーブルを表す図である。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
図1に示すように、遊技機1は、遊技球が流下する遊技領域5が形成された遊技盤2と遊技盤2の正面側に回転自在に配設されたガラス枠110とを有する。遊技機1の周辺には所定の情報を表示するデータ表示器700と、プリペイドカード(図示せず)を挿入するカード挿入口800aが形成されたカードユニット800とが遊技機1及びホールコンピュータ(図示せず)に通信的に接続可能に配設されている。また、遊技盤2の裏面には、遊技の進行を制御する制御基板100が設けられている。
ガラス枠110の下部には、遊技球供給皿25が設置されており、遊技球供給皿25には、遊技球を借りるための貸出ボタン26と、プリペイドカードを返却するための返却ボタン27とが設けられている。貸出ボタン26を操作すると遊技球供給皿25に遊技球が供給される。
また、ガラス枠110には操作ハンドル3が回動可能に設けられており、人体が操作ハンドル3に接触すると、操作ハンドル3に設けられているタッチセンサ3bが、操作ハンドル3に遊技者が触れたことを検知し、発射制御基板106にタッチ信号を送信する。発射制御基板106は、タッチセンサ3bからタッチ信号を受信すると、発射用ソレノイド3cの通電を許可する(図12参照)。
発射用ソレノイド3cが通電許可状態において、操作ハンドル3の回転角度が変化すると、操作ハンドル3に直結しているギア(図示せず)が回転し、ギアに連結された発射ボリューム3aのつまみが回転する。この発射ボリューム3aの検出角度に応じた電圧が発射用ソレノイド3cに印加される(図12参照)。発射用ソレノイド3cに電圧が印加されると、発射用ソレノイド3cが印加電圧に応じて作動し、操作ハンドル3の回動角度に応じた強さ(以下、「ストローク」という)で、遊技領域5に向けて遊技球を発射する。
遊技領域5は主に、遊技盤2から突設されている区画部材4によって区画されており、遊技盤2の略中央に配設センター役物Cの周囲に形成されている。センター役物Cは、画像出力装置13、演出用役物装置14、演出用電飾装置15及び第1ステージS1からなる。遊技領域5は、センター役物Cの上側に形成される上遊技領域5Aと、センター役物Cの下側に形成される下遊技領域5Bと、センター役物Cの正面視左側に形成される左遊技領域5Cと、センター役物Cの右側に形成される右遊技領域5Dとからなる。
上遊技領域5Aは、案内路の外側を区画する外レール部材4aと、センター役物Cの上に位置する上レール部材4cとで区画され、下遊技領域5Bは、案内路の内側を区画する内レール4bと、内レール部材4bに接続された第2ステージ4dとで区画されている。一方、左遊技領域5Cは、内レール部材4bと、センター役物Cを構成し、センター役物Cの正面視左端部に位置する電飾装置15Aとで区画され、右遊技領域5Dは、センター役物Cを構成し、センター役物Cの正面視右端部に位置する電飾装置15Bと、外レール部材4aに接続された側壁4eとで区画される。
発射用ソレノイド3cによって発射された遊技球は、区画部材4を構成する外レール部材4aと内レール部材4bとで区画される案内路を通って遊技領域5に進入する。遊技領域5に進入した遊技球は大きく分けて次の4つのパターンで流下する。第1に、遊技球が遊技領域5に進入することなく、案内路内で落下するパターン。第2に、遊技球が案内路から遅い速度で脱出すると直ぐに左遊技領域5C内を流下するパターン。第3に、遊技球が案内路から脱出して、上遊技領域5Aに進入した後、左遊技領域5C内を流下するパターン。なお、左遊技領域5C内を流下する遊技球は、左遊技領域5Cと下遊技領域5Bとの境界付近に設置された風車F(進行方向変更手段)を経由するか、又は、電飾装置15A上に入口が設けられたワープ管路wによって遊技球が導かれ、画像出力装置13の正面に位置する第1ステージS1を経由して、下遊技領域5Bに進入する。そして、第4に、遊技球が案内路から速い速度で脱出した後、上遊技領域5Aを通過して右遊技領域5D内を流下するパターン。右遊技領域5Dに進入した遊技球は、後述する右遊技領域5D内に設置された一般入賞口11に入賞するか、そのまま下遊技領域5B内に進入する。基本的に第1のパターンから第4のパターンにかけて、必要な「ストローク」が大きくなる。
上記遊技領域5には、複数の一般入賞口11が設けられている。各一般入賞口11には一般入賞口検出センサ11aが設けられており、この一般入賞口検出センサ11aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。図1では、下遊技領域5Bに3つの一般入賞口11が設けられ、右遊技領域5Dに1つの一般入賞口11が設けられている。
下遊技領域5Bのセンター役物Cの中心線より正面視右側、すなわち一般入賞口11の下流側には、遊技球が通過可能な入賞ゲート10が設けられている。入賞ゲート10には、遊技球を検出する入賞ゲート検出センサ10aが設けられており、この入賞ゲート検出センサ10aが遊技球を検出すると、後述する当たりの抽選が行われる。当たりの抽選において、「当たり」に当選すると第2始動口制御装置70が作動し、第2始動口7への入賞が可能となる。
また、下遊技領域5Bのセンター役物Cの中心線上には、遊技球が常時入賞可能な第1始動口6、入賞可能な状態と入賞不可能な状態とが切り換えられる第2大入賞口9及び入賞可能な状態と入賞不可能な状態とが切り換えられる第2始動口7が上から(センター役物C側から)順に並設されている。第1始動口6には第1始動口検出センサ6aが、第2大入賞口9には第2大入賞口検出センサ9aが、第2始動口7には第2始動口検出センサ7aが設けられており、各センサが遊技球を検出すると、各入賞口に応じた所定個数(例えば、第1始動口6及び第2始動口7は3個、第2大入賞口9は14個)の遊技球が賞球として払い出される。
図2に示すように、第1始動口6の側部及び下部口縁には、流下してきた遊技球を受け取ると共に、遊技盤2の裏側へ導く、U字断面状の第1始動口用受け部61が突設されている。第1始動口用受け部61の上端部には第1始動口6へ遊技球を誘導する一連の遊技球通路が接続されている。詳細には、第1始動口6の正面視左上方から第1始動口用受け部61の正面視左側上端部に向けて第3遊技球通路K3が形成され、第1始動口6の正面視右上方から第1始動口用受け部61の正面視右側上端部に向けて第4遊技球通路K4が形成されている。なお、いずれの遊技球通路も多数の釘によって構成されている。
第1始動口用受け部61の前面には、第1始動口用受け部61に入った遊技球の前面側への飛び出しを防止する第1始動口用飛び出し防止部62が形成されている。また、第1始動口用受け部61(の両側面)から入賞阻止部63が水平方向両外側に突設されている。この入賞阻止部63は、第3遊技球通路K3又は第4遊技球通路K4に沿って流下してきた遊技球が、第3遊技球通路K3に形成された調整孔h3又は第4遊技球通路K4に形成された調整孔h4から第2大入賞口9へ入賞することを防止するためのものである。調整孔h3及び調整孔h4は、第1始動口6への入賞個数を調整するために設けられている。
入賞阻止部63の上面には、水平方向外側へ向かって下降し、第1始動口6の中心線に向かって凹む湾曲状の誘導部63aが形成されている。第3遊技球通路K3及び第4遊技球通路K4は複数本の釘によって構成されているが、最も第1始動口6側に位置すると共に、調整孔h3を構成する釘k3及び調整孔h4を構成する釘k4と、誘導部63aとは、遊技球の通過が容易な程度(例えば、遊技球の直径+約5mm)以上離れている。これは、様々な製造誤差等(釘の位置、釘の打ち込み角度、遊技球の形状等)を考慮しても、誘導部63a上に導かれた遊技球を、釘k3又は釘k4で係止させることなく、水平方向外側へ確実に排出させるためである。
誘導部63aが水平方向外側へ向かって下降しているので、上方から誘導部63aに衝突する遊技球は第1始動口6の中心線から遠ざかる向きに跳ね返る。したがって、その跳ね返った遊技球が、第1始動口6に向かって流下してくる他の遊技球と衝突し、その遊技球の入賞を妨げることはない。また、誘導部63aは第1始動口6の中心に向かって凹む湾曲状を呈しているので、誘導部63aと釘k3及び釘k4との最短距離を遊技球の通過が容易な程度にするために必要なスペースの省力化を図ることができる。
第1始動口6の真下に形成される第2大入賞口9の側部口縁には、流下してきた遊技球を受け取ると共に、第2大入賞口9の正面に導く第2大入賞口用受け部91、92が突設されている。両受け部91、92の上面91a、92aは共に、第2大入賞口9に向かって下降するように傾斜している。なお、上面91a、92aの遊技盤2に垂直方向の幅は、少なくとも遊技球の半径以上であるので、第2大入賞口用受け部の上面91a、92a上を流下可能となっている。入賞ゲート10から遠い方の第2大入賞口用受け部91の入賞ゲート10から遠い方の端部には、第2大入賞口9へ遊技球を誘導する一連の第5遊技球通路K5が接続されている。詳細には、正面視左上方から第2大入賞口用受け部91の正面視左側端部に向けて、多数の釘による第5遊技球通路K5が形成されている。
両受け部91、92の第2大入賞口9寄り端部からは、スライド部材90bのスライド(直線運動)をガイドするガイド部93、94が下側へ延設されている。スライド部材90bは、低板90b1と、低板90b1の外縁部に立設された側壁90b2と、正面側端部に立設された正面壁90b3とからなり、低板90b1、側壁90b2及び正面壁90b3とで遊技球を収容するための遊技球収容領域が区画されている(図8参照)。スライド部材90bは、例えば回転自在な連結部材90dを介して第2大入賞口開閉ソレノイド90cに接続されており、通常の遊技状態(第2大入賞口開閉ソレノイド90cが未通電状態)においては完全に第2大入賞口9に収容されているが(図6、図8(a)参照)、所定条件が成立して特別遊技状態(第2大入賞口開閉ソレノイド90cが通電状態)になると、第2大入賞口開閉ソレノイド90cの直線運動に連動してガイド部93、94間を遊技盤2に対して垂直方向に直線運動する(図7、図8(b)参照)。
スライド部材90bは、通常の遊技状態では第2大入賞口9を入賞不可能な状態に制御しているが、所定条件が成立して特別遊技状態になると入賞可能な状態に制御する。すなわち、第2大入賞口開閉ソレノイド90cが未通電の場合、スライド部材90bが完全に第2大入賞口9内に収容されて、側壁90b2と正面壁90b3と遊技盤2の表面との間に遊技球の最大断面(中心を通る断面)以上の空間が形成されない。一方、第2大入賞口開閉ソレノイド90cが通電されると、スライド部材90bが正面側へ移動し、側壁90b2と正面壁90b3と遊技盤2の表面との間に遊技球の最大断面(中心を通る断面)以上の空間が形成される。なお、スライド部材90bのスライド中、側壁90b2の上端は上面91a、92aの第2大入賞口9側先端と同一高さ以下に維持されるので、側壁90b2が遊技球収容領域の手前(上流側)で遊技球を係止(遮断)することはない。そして、再び第2大入賞口開閉ソレノイド90cへの通電が停止されると、スライド部材90bは、第2大入賞口9に完全に収容される。このように、第2大入賞口開閉ソレノイド90cへの通電の有無、すなわち、スライド部材90bの作動の有無によって、第2大入賞口9の実質的な開閉(入賞可能・不可能)が制御される。第2大入賞口9の上には、第1始動口6が形成されているが、第1始動口6は入賞が常時可能な状態に保持され、且つ、入賞領域が固定されているので、第2大入賞口制御装置90が作動して第2大入賞口9が遊技球の入賞が可能な状態になるときに、第2大入賞口9への入賞経路を狭めて遊技者の利益を軽減することはない。
第2大入賞口用受け部91、92の前面側には、これらの受け部91、92及び第2大入賞口9を覆う第2大入賞口用飛び出し防止部96が形成されている。スライドしたスライド部材90bの正面側先端は、第2大入賞口用飛び出し防止部96の背面付近で停止し、又は、当接して停止し、第2大入賞口用飛び出し防止部96とスライド部材90bとの最短距離が遊技球の直径より小さくなる。したがって、所定条件が成立して、第2大入賞口開閉ソレノイド90cが通電されている間、第2大入賞口用受け部91、92へ導かれた遊技球が該受け部91、92間から流下することは困難である。しかしながら、第2大入賞口開閉ソレノイド90cが未通電の場合、当該飛び出し防止部96とスライド部材90bとは遊技球の直径以上離れているので、第2大入賞口用受け部91、92へ導かれた遊技球が第2大入賞口9の正面まで導かれ、受け部91、92間から流下する。
なお、本実施の形態では、第2大入賞口用飛び出し防止部96は透明性を有し、第2大入賞口用飛び出し防止部96を通してスライド部材90bの動作を視認できるようになっているので、遊技者が完全に不利になることはない。一方、第2大入賞口用飛び出し防止部96のスライド部材90bに対向する一部96Aは不透明性を有するので、遊技者はスライド部材90bの動作を容易に視認することはできない。これによって、遊技者の集中力が高められるので、遊技者が飽き易くなることを防止することができる。また、第2大入賞口用飛び出し防止部96が不透明性を有していてもよいが、この場合においてスライド部材90bの動作の視認が容易ではないが可能とするためには、例えば、そのスライド部材90aに対向する一部96Aを透明性にする、又は、孔にする必要がある。
第2大入賞口9の真下に形成される第2始動口7の下部口縁には、流下してきた遊技球を受け取ると共に、遊技盤2の裏側へ導く第2始動口用受け部71が遊技盤2から突設されている。第2始動口用受け部71の両端部には、後述する一対の羽根部材70b、70bの過度な回転を防止する一対の回転防止部72、73が第2始動口7の中心線で線対称に形成されている。回転防止部72、73間には、同一形状からなる一対の羽根部材70b、70bが第2始動口7の中心線で線対称に配設されている(図2、図9(a)参照)。これらの羽根部材70b、70bの各基端部には遊技盤2に垂直な回転軸が設けられており、各回転軸は1つの第2始動口開閉ソレノイド70cに接続されている。第2始動口開閉ソレノイド70cが通電されると、羽根部材70b、70bは基端部の回転軸の軸周りであって先端部同士が離れる向き(反対向き)に回転する(図9(b)参照)。
第2始動口開閉ソレノイド70cが通電されていないときは、羽根部材70b、70bの先端部は遊技球の直径程度離れており、それらの先端から形成される平坦な誘導部70b1、70b1は、第2始動口7の中心線を挟んで対向し、略垂直に維持されている。したがって、遊技球が誘導部70b1、70b1の先端部間に流下してくると仮定すると、第2始動口開閉ソレノイド70cが通電されていないにも関わらず第2始動口7に入賞してしまう。この第2始動口開閉ソレノイド70cが未通電時の遊技球の第2始動口7への入賞を防止すべく、第2始動口入賞防止部95が上記ガイド部94から延設されている。つまり、第2始動口開閉ソレノイド70cが未通電の場合、羽根部材70b、70bは先端部間から第2始動口7への入賞が可能な状態で保持されているが、各羽根部材70b、70bの先端部と第2始動口入賞防止部95との距離は遊技球の直径より小さい(例えば、0〜1mm)ので、第2始動口7は入賞不可能に制御されている。
一方、第2始動口開閉ソレノイド70cが通電されると、各羽根部材70b、70bは、それぞれの回転軸を中心に、先端部同士が離隔する向きに回転防止部72、73に当接するまで回転する。この状態のおける羽根部材70b、70bの先端部には第2始動口7へ遊技球を誘導する一連の遊技球通路が接続されている。詳細には、第2始動口7の正面視左上方から、入賞ゲート10から遠いほうの羽根部材70bの先端部に向けて第6遊技球通路K6が形成され、第2始動口7の正面視右上方から入賞ゲート10寄りの羽部材70bの先端部に向けて第2遊技球通路K2が形成されている。なお、第6遊技球通路K6は多数の釘によって構成され、第2遊技球通路K2は、入賞ゲート10の下に形成された第2ステージ4dと、第2ステージ4dの第2始動口7側端部から続く複数本の釘とで構成されている。
また、誘導部70b1、70b1は第2始動口7の中心に向かって下降し、誘導部70b1、70b1と第2始動口入賞防止部95との最短距離が遊技球の直径以上であるので、誘導部70b1、70b1に到達した遊技球は第2始動口7の正面に向かって流下可能になる。
各誘導部70b1、70b1の先端部に対して回転軸を挟んだ反対側からガイド部70b2、70b2が突設されている。ガイド部70b2、70b2は、第2始動口開閉ソレノイド70cが未通電の時に第2始動口用受け部71に対向し、羽根部材70b、70bが回転すると(通電時には)、遊技球の直径以上離れて対向する。したがって、誘導部70b1、70b1上を流下する遊技球は、第2始動口用受け部71のガイド部70b2、70b2間から遊技盤2の裏側へ導かれる。このように、第2始動口開閉ソレノイド70cが通電されると、遊技球の第2始動口7への入賞が可能になる。なお、第2始動口用受け部71の前面側には、第2始動口用受け部71に入った遊技球が出ないように第2始動口用飛び出し防止部72が形成され、第2始動口用受け部71及び第2始動口7を覆っている。
第2始動口入賞防止部95は、入賞ゲート10寄りのガイド部94の第2始動口7側端部から下向きに延設される落下誘導部95aと、一端部で落下誘導部95aに接続されている排出誘導部95bとで構成されている。排出誘導部95bの他端部は自由端を構成しており、入賞ゲート10から離れている方の未通電時の羽根部材70bの先端付近まで形成されている。
落下誘導部95aの長さは遊技球の直径以上であるので、ガイド部93、94を脱出し、落下誘導部95aの領域内に侵入してくる遊技球はそのまま落下する。これによって、その遊技球は即座にスライド部材90aの稼動域外に導かれるので、スライド部材90aと遊技球との衝突による第2大入賞口制御装置90の故障を妨げることができる。特に、本実施の形態においては、後述するように、第2大入賞口制御装置90は、第2大入賞口9が高速で開閉する短当たり遊技においてのみ作動するので、この効果は顕著である。
そして、排出誘導部95bの上面(第2大入賞口9側の面)95b1は、ガイド部93の下端部から遊技球の直径以上離れているので、ガイド部93、94上を流下する遊技球は排出誘導部95b上を通過することができる。そして、排出誘導部95bから排出された遊技球は、第2始動口開閉ソレノイド70cが未通電であれば、入賞ゲート10から離れている方の羽根部材70bの先端が排出誘導部95bの先端部下側に位置するので、その羽根部材70bの外側を通って流下する。一方、通電されていれば入賞ゲート10から離れている方の羽根部材70bの先端と排出誘導部95bの先端との間は遊技球の直径以上離れているので、誘導部70b1上に落下して、そのまま第2始動口7に入賞する。また、排出誘導部95bの上面は入賞ゲート10から遠ざかる向きに下降する。よって、排出誘導部95b上に流下してきた遊技球を入賞ゲート10から遠ざかる向きに即座に排出し、停留させることなく円滑に流下させることができる。この、第2大入賞口用受け部91、92から第2始動口入賞防止部95通って通電時の羽根部材70b、70bへ続く経路によって第1遊技球通路K1が構成される(図5〜7参照)。
排出誘導部95bは一定の幅の厚さで形成されているので、その底面(第2始動口7側の面)95b2が上面95b1と平行になり、入賞ゲート10から遠ざかる向きに下降している。ここで、上述したように両羽根部材70b、70bと第2始動口入賞防止部95との通電時の最短距離は遊技球の直径以上であるが、入賞ゲート10寄りの羽根部材70bと第2始動口入賞防止部95との最短距離の方が大きい。つまり、遊技球は入賞ゲート寄りの羽根部材70bからの方が第2始動口7へ入賞し易い。後述するように、入賞ゲート10への入賞を契機に行われる当たりの抽選において「当たり」に当選したときにのみ第2始動口制御装置70が作動する。したがって、第2大入賞口7へは基本的に、入賞ゲート10への入賞に照準を合されて発射された遊技球が第2遊技球通路K2を通って入賞する。しかも、当たりの抽選において「当たり」に当選しても、両羽根部材70b、70bが遊技球が第2始動口7へ入賞容易に(入賞容易な程度長い時間)作動するのは、後述する時短状態のときだけである。したがって、時短状態のときは、遊技球が入賞ゲート10を目標に発射されるので、入賞ゲート10寄りの羽根部材70bの誘導部70b1に遊技球が集まり易くなる。しかし、入賞ゲート10寄りの最終的な第2始動口7の入り口を構成する部分(羽根部材70bと第2始動口入賞防止部95との隙間で最も狭い部分)の方が大きいので、遊技球を円滑に第2始動口7へ導くことができる。よって、遊技球同士の無駄な衝突を抑えると共に、スペースの省力化を図ることができる。
第2始動口7への遊技球通路は、入賞ゲート10側の第2遊技球通路K2、入賞ゲート10と反対側の第6遊技球通路K6及び第2大入賞口用受け部91、92と第2始動口入賞防止部95とを経由する第1遊技球通路K1からなる。そして、遊技球は主に時短状態において入賞ゲート10側の第2遊技球通路K2に沿って第2始動口7へ入賞する。ここで、入賞ゲート10側の第2遊技球通路K2と、その他の遊技球通路K1、K6とは、第2始動口入賞防止部95によって遮断されている。したがって、通路K2に沿って流下してきた遊技球と、通路K1又はK6に沿って羽根部材70bに流下してきた遊技球とが衝突し、羽根部材70bの外に弾き飛ばされることで、第2始動口7への入賞の機会が損なわれるという遊技者にとっての不測の不利益を軽減することができる。さらに、第1遊技球通路K1に沿って第2始動口7に流下してくる遊技球は第2始動口入賞防止部95から入賞ゲート10から遠ざかる向きに飛び出すので、第2遊技球通路K2に沿って第2始動口7に流下してくる遊技球との衝突を確実に防止することができる。
入賞ゲート10の直ぐ下には第1大入賞口8が形成されている。第1大入賞口8は通常の遊技状態においては、遊技盤2内に水平方向の回転軸を有する板状の回転扉80bによって封鎖されることで入賞不可能な状態に維持されている。回転扉80bは、その回転軸を介して第1大入賞口開閉ソレノイド80aに接続されており、所定条件が成立して(本実施の形態において、「長当たり」の当選)第1大入賞口開閉ソレノイド80bが通電されると、回転扉80bが回転軸周りに回転し、遊技盤2(又は、遊技領域5)に略垂直に保持される。すなわち、所定条件が成立すると、回転扉80bが回転し、遊技球を受け取ると共に第1大入賞口8へ導く役割を果たすので、第1大入賞口8への入賞が可能になる。第1大入賞口8の口縁側部には、回転扉80bの回転をガイドするガイド部81、82が遊技盤2から突設されている。
第1大入賞口8の直ぐ下には、第2始動口7への第2遊技球通路K2の一部を構成し、全体的に水平方向第2始動口7側へ下降している第2ステージ4dが形成している。そして、第2ステージ4dの第2始動口7側先端からは、第2始動口7への第2遊技球通路K2のその他の部分(以下、「第2遊技球通路後部K2B」という)が全体的に水平方向第2始動口7側へ下降して形成されている。詳細には、第2遊技球通路後部K2Bは、第2ステージの第2始動口7側先端から、入賞ゲート10寄りの羽根部材70bが回転したときの、当該羽根部材70bの先端に向かって形成されて、釘道によって構成されている。当該釘道の中間部及び第2始動口7側端部には、当該通路の軸方向長さが遊技球の直径以上の調整孔h21、h22が形成されている。この調整孔h21、h22は、第2遊技球通路K2に沿って第2始動口7へ向かう遊技球の個数を調整するための、具体的には多くなり過ぎない様に調整するための孔である。
第2始動口制御装置70が作動しているとき、すなわち、第2始動口7が開放しているときの第2始動口7への入賞確率については、第2遊技球通路K2より第1遊技球通路K1の方が高い。これは、上述したように第2遊技球通路K2と第2始動口制御装置70の通電時の羽根部材70b、70bとの間には遊技球の直径以上の空間が形成され、第2遊技球通路K2上には遊技球の直径以上の空間(調整孔h21、h22)が2つ形成されていることに起因する。
上述した通り、入賞ゲート10へ照準を定めたストロークで発射された遊技球は基本的には第2遊技球通路K2を通って第2始動口7へ向かうが、第2始動口7への入賞は確実ではない。しかし、第2始動口制御装置70の作動時に偶然に第2大入賞口受け部91、92に到達した遊技球はほぼ確実に、(少なくとも第1遊技球通路K1より高い確率で)、第2始動口7に入賞する。このように、入賞確率が相対的に高い第1遊技球通路K1への到達が容易であると遊技者に与える利益が過剰になり得るが、第1遊技球通路K1への到達を困難にし、第1遊技球通路K1より入賞確率の低い第2遊技球通路K2への到達を第1遊技球通路K1より容易にすることで、遊技性を適度に複雑化すると共に、遊技者が享受する利益の調和を図ることもできる。
なお、本実施の形態では、入賞ゲート10が、入賞ゲート10を通過した遊技球が遊技球通路等の特別な誘導手段無しでは第1始動口6及び第2大入賞口9に入賞不可能な位置に設けられている。そして、入賞ゲート10を通過した遊技球が第1始動口6及び第2大入賞口9へ向かう遊技球通路等の誘導手段は形成されていない。したがって、基本的には入賞ゲート10を通過した遊技球が第1始動口6又は第2大入賞口9へ入賞することはない。しかし、入賞ゲート10に照準を定めたストロークで発射された(所謂、「右打ちされた」)遊技球が、偶然に第1始動口6又は第2大入賞口9に入賞する可能性はある。これは、以下の理由からである。すなわち、遊技球が左遊技領域5C内を流下して、ワープ管路wを通って第2ステージ4dに到達したり、第3遊技球通路K3・第4遊技球通路K4上で跳ねたりすることによって、下遊技領域5B内の入賞ゲート10側(下遊技領域5Bの中心線より正面視右側)に侵入する。そして、入賞ゲート10の上から第1始動口6への第2遊技球通路K2が形成され、また、第2大入賞口受け部92の入賞ゲート10寄り端部への到達が可能であるからである。
また、本実施の形態では、第1始動口用受け部61、入賞防止部63、第2大入賞口用受け部91、92、ガイド部93、94、第2始動口入賞防止部95及び第2始動口用受け部71は台板40によって一体化されている。
遊技領域5の最下部には、一般入賞口11、第1始動口6、第2始動口7、第1大入賞口8および第2大入賞口9のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するための排出口12が設けられている。
また、上記遊技盤2には、演出を行う様々な演出装置が設けられている。
具体的には、上記遊技領域6の略中央部分には、液晶表示器(LCD)等からなる画像出力装置13が設けられている。さらに、この画像出力装置13の上部正面側に演出用役物装置14が設けられ、両端部正面側に電飾装置15A、15Bが設けられている。なお、画像出力装置13、演出用役物装置14及び電飾装置15A、15Bはセンター役Cを構成する。また、遊技盤2の上方および下方に演出用照明装置16が設けられており、操作ハンドル3の左側には演出ボタン18が設けられている。
上記画像出力装置13には、主に遊技の進行に応じた演出が表示されたりする。そのなかでも特に主要なものは、第1始動口6または第2始動口7に遊技球が入賞することを契機に行われる特賞抽選に対応した抽選演出である。抽選演出は、演出図柄が停止して当該抽選演出における演出図柄が確定すると共に、当該抽選演出が終了することを意味する演出図柄の停止表示と、内部的ではなく外部的(遊技者的)な特賞抽選の開始から、終了直前すなわち演出図柄の停止表示まで誘導する演出図柄の変動表示とからなる。なお、抽選演出は特賞抽選に対応して行われるが、あくまで特賞抽選に対する演出であるので、後述する演出図柄の停止表示における、有効ライン上の演出図柄の配列は必ずしも特賞抽選の結果、換言すれば、停止表示された特別図柄に対応付けられているわけではない。
本実施の形態では、画像出力装置13の表示領域(画面)は、正面視左側部分に区画される左側表示領域13Aと、中央部分に区画される中央表示領域13Bと、右側部分に区画される右側表示領域13Cとで3分割されている。演出図柄は装飾図柄で構成されており、左側表示領域13Aに表示される左図柄と、中央表示領域13Bに表示される中図柄と、右側図柄表示領域13Cに表示される右図柄とがある。変動表示では、各表示領域13A〜13Cにおいて停止表示が行われるまでの所定時間、複数種類の装飾図柄が次から次に規則的に縦方向(例えば、上から下)に移動(スクロール)する。このスクロール表示によって、あたかも現在抽選が行われているような印象を遊技者に与える。また、この装飾図柄のスクロール表示中に、特殊な画像やキャラクター等を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにしている。そして、変動表示が終了すると、各表示領域13A〜13Cに1つの装飾図柄が停止表示される。したがって、この場合の有効ラインは水平線で構成される。なお、特賞抽選が所定期間行われない待機状態(所謂、客待ち)になると、演出制御基板102に客待ちコマンドが送信され、客待ち演出が行われる。
上記演出用役物装置14は、その動作態様によって遊技者に期待感を与えるものである。本実施形態においては、演出用役物装置14は、中央部に回転可能な風車部材が配設されたベルトを模擬している。演出に応じて風車部材が回転したり、ベルト全体が下降したりする。
また、電飾装置15(15A、15B)は、電飾装置15は、電子回路とLED151とが実装され、遊技盤2に取り付けられた基板152と、基板152を収容する収容箱153とからなる。収容箱153は、遊技領域5に面する外側壁153A、画像出力装置13に面する内側壁153B、上側を向く上側壁153C、下側を向く下側壁153D、基板152に実装された電子回路やLED151に対向すると共に、収容箱153の蓋として機能する蓋板153Eで構成される。なお、少なくとも収容箱153の表面には、意匠性(装飾性)を高めるためにめっきが施されている。
蓋板153Eには、「変身」という文字形状の透過性部材からなる透過部153bが組み込まれている。したがって、遊技の進行(演出内容)に応じてLED151が発光すると、「変身」という文字が光っているように見える。外側壁153Aの基板152の側面152aに対向する範囲には切欠部153aが形成されている。本実施の形態では、切欠部153aは、外側壁153Aのセンター役物Cの台板C2から基板152のLED151等が実装されている面152bの位置まで形成されている。このように、基板152と収容箱153の側壁153A〜153Dと所定距離は離れており、外側壁153Aの基板152に対抗する範囲には切欠部153aが形成されているので、遊技球と収容箱153との接触によって発生する静電気がLED151に影響を及ぼすことを軽減あるいは防止し、演出効果の低下を軽減することができる。このようなLED151に対する静電気の影響を軽減等するためには、収容箱153と基板152との距離を大きくとるために収容箱152の容積を大きくすればよい。しかし、画像出力装置13の正面側の領域や遊技領域5を縮小させることになり、好ましくない。ここで、切欠部153aによって、収容箱153と基板152とを接近させることができる。つまり、収容箱153(電飾装置15)の画像出力装置13の正面側の領域や遊技領域5への侵食を軽減することができる。
演出ボタン18は、押圧操作可能に構成されており、遊技においては、例えば、上記画像出力装置13に演出ボタン18を操作するようなメッセージが表示されたときにのみその操作が有効となる。演出ボタン18には、演出ボタン検出SW18aが設けられており、この演出ボタン検出SW18aが遊技者の操作を検出すると、後述する演出制御基板102に演出ボタン操作検出信号を送信し、この操作に応じて特別な演出が実行される。
さらに、図1には示していないが、遊技機1にはスピーカからなる音出力装置17(図12参照)が設けられており、上記の各演出装置に加えて、音楽、音声、効果音その他の音による演出が行われる。
そして、遊技領域5の下方には、第1特別図柄表示装置19、第2特別図柄表示装置20、普通図柄表示装置21、第1特別図柄保留表示装置22、第2特別図柄保留表示装置23、普通図柄保留表示装置24、高確率状態表示装置25及び時短状態表示装置26が設けられている。
特別図柄表示装置19、20は、始動口6、7に遊技球が入賞することを条件に行われる特賞抽選の抽選結果を表示するためのものである。つまり、特賞抽選の抽選結果に対応する特別図柄が複数設定されており、これらの特別図柄表示装置19、20に特賞抽選の抽選結果に対応する特別図柄を停止表示することによって、抽選結果が遊技者に報知される。特別図柄表示装置19、20は、例えばそれぞれ複数のLEDで構成されており、大当たりに当選した場合には特定の複数のLEDが点灯し、ハズレであった場合にはそれに対応した特定のLEDが1つ点灯する。このようにして点灯することによって現される模様が特別図柄となるが、この特別図柄は、所定時間変動表示された後に、停止表示される。逆に言えば、特別図柄の変動表示が行われると必ず特別図柄の停止表示が行われ、特賞抽選の抽選結果が報知される。
普通図柄表示装置21は、入賞ゲート10を遊技球が通過したことを契機として行われる当たりの抽選の抽選結果を報知するためのものである。詳しくは後述するが、この当たりの抽選によって当たりに当選するとLEDで構成された普通図柄表示装置21が点灯し、その後、上記始動口制御装置70が所定時間開放する。なお、この当たりの抽選の抽選結果も、入賞ゲート10を遊技球が通過して即座に報知されるわけではない。すなわち、所定時間が経過するまで普通図柄表示装置21は点滅する。この普通図柄表示装置21の点滅が普通図柄の変動表示を構成し、普通図柄表示装置21の点灯が、当たりの抽選の抽選結果に対応する普通図柄の停止表示を構成する。
ところで、特別図柄の変動表示中や大入賞口制御装置80、90が作動する特別遊技中に、始動口6、7に遊技球が入球しても、即座に特別図柄の変動表示が行われて特賞抽選の抽選結果が報知されない場合には、一定条件下で特別図柄の変動表示(特賞抽選の抽選結果の報知)が保留される。特別図柄の変動表示を保留できる個数には上限が設けられており、その上限値は各始動口6、7に対して「4」と設定されている。すなわち、各始動口6、7に対して特別図柄の変動表示の権利を4個まで保留することができる。そして、第1特別図柄保留表示装置は第1始動口6に対応し、第2特別図柄保留表示装置23は第2始動口7に対応しており、それぞれの表示装置22、23には現時点の保留個数が個数に応じて設定された所定の態様で表示される。
一方、普通図柄の変動表示についても同様に、上限留保個数が4個に設定されており、その留保個数が、上記第1特別図柄保留表示装置22および第2特別図柄保留表示装置23と同様の態様によって、普通図柄保留表示装置24において表示される。高確率状態表示装置25はLEDで構成されており、モーニング(電源復旧時)において当該電源切断前に後述する高確率状態であることを条件に点灯する。一方、時短状態表示装置26もLEDで構成されているが、こちらはモーニング時に限らず電源が投入されていれば時短状態であることを条件に点灯する。
遊技機1の上側には、種々の遊技に関する情報(以下、遊技情報という)を表示する遊技情報表示装置700が設置され、正面視左側には、プリペイドカードが挿入されることによって球貸し(遊技球の貸し出し)を可能にしているカードユニット800が設置されている。
遊技情報表示装置700には、液晶パネルや多数のLEDを格子状に配置したドットマトリックス型のデータ表示部710が設けられ、データ表示部710には遊技情報として大当たり当選回数(図において「大当」)、大当たりのうちで高確率遊技状態に移行した回数(図において「確変」)の本日分、前日分、前々日分が表示されている。また、前回の大当たりから現在までに行われた特別図柄の変動表示の回数(図において「回」)等が表示されている。さらに、データ表示部710の左右には、遊技者が、適宜操作可能な「サービス」ボタン、「呼出」ボタン、「履歴」ボタン、「累計」ボタン等の押しボタンスイッチが配設され、これらの押しボタンスイッチの外側には、ランプ装置が配設されている。
図10に示すように、遊技機1の裏面の上部には、遊技球を貯留する貯留タンク30が設置されており、貯留タンク30は、遊技球通路を介して入球に基づく賞球(景品)としての遊技球や球貸し要求に基づく遊技球を遊技者に払い出す、賞球ケース32に覆われた払出装置31に接続されている。払出装置31は、例えばステッピングモータ等の駆動部31b(図5、6参照)が駆動することによって、賞球または貸し球としての遊技球を1個ずつ遊技者に払い出す。
図11に示すように、払出装置31の出力側には近接スイッチ等で構成される払出球計数スイッチ31aが設置されている。払出装置31から1個の遊技球が払い出される毎に、払出球計数スイッチ31aがONされ、1個の遊技球が払い出されたことを示す払出検出信号が出力される。なお、本実施の形態では、払出装置31は、賞球払出しと球貸しとを共に行うように構成されているが、賞球を払い出す賞球払出装置と球を貸し出す貸球払出装置とに分けて構成するようにすることもできる。
(制御手段の内部構成)
次に、図12を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。本実施形態においては、制御手段100は、主制御基板101、演出制御基板102、払出制御基板103、ランプ制御基板104及び画像制御基板105から構成されている。
主制御基板101は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板101は、メインCPU101a、メインROM101b、メインRAM101cを備えている。メインCPU101aは、各検出センサやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM101bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示装置を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板に所定のコマンドを送信したりする。メインRAM101cは、メインCPU101aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板101の入力側には、第1始動口検出センサ6a、第2始動口検出センサ7a、第1大入賞口検出センサ8a、第2大入賞口検出センサ9a、入賞ゲート検出センサ10a及び一般入賞口検出センサ11a接続されており、各センサに対応した検出信号が主制御基板101に入力する。
主制御基板101の出力側には、第2始動口制御装置70の一対の羽根部材70b、70bを動かす始動口開閉ソレノイド70c、第1大入賞口制御装置80の大入賞口開閉扉80bを動かす第1大入賞口開閉ソレノイド80c及び第2大入賞口制御装置90のスライド部材90bを動かす第2大入賞口開閉ソレノイド90cが接続されており、出力ポート(図示せず)を介して各ソレノイドを制御する信号が出力される。また、主制御基板101の出力側には、第1特別図柄表示装置19、第2特別図柄表示装置20、普通図柄表示装置21、第1特別図柄保留表示装置22、第2特別図柄保留表示装置23及び普通図柄保留表示装置24が接続されており、出力ポート(図示せず)を介して各表示装置を制御する信号が出力される。
さらに、主制御基板101の出力側には遊技情報出力端子板108が接続されており、出力ポートを介して、所定の遊技に関する情報(以下、遊技情報という)が変換された外部信として出力される。遊技情報出力端子板108には遊技情報表示装置700及び遊技店のホールコンピュータが接続されており、上記の所定の遊技情報(外部信号)が遊技情報出力端子板108から遊技情報表示装置700及びホールコンピュータに送信される。所定の遊技情報が遊技情報表示装置700で出力(表示)されることで、遊技者は遊技機(台)選びの判断材料が提供されることになる。一方、所定の遊技情報がホールコンピュータに接続された表示装置やプリンターで出力(表示・印刷)されることで、遊技店は各遊技機の稼働状況を把握することができる。
なお、本実施の形態では、遊技情報出力端子板108と遊技情報表示装置700とが接続され、遊技情報表示装置700とホールコンピュータとが接続されているが、接続態様はこれに限られるものでなく、遊技情報出力端子板108とホールコンピュータとが接続され、ホールコンピュータと遊技情報表示装置700とが接続される態様でも、接続遊技情報出力端子板108から遊技情報表示装置700及びホールコンピュータの双方に直接接続される態様でもよい。
演出制御基板102は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板102は、サブCPU102a、サブROM102b、サブRAM102cを備えており、主制御基板101に、当該主制御基板101から演出制御基板102への一方向に通信可能に接続されている。また、演出制御基板102の入力側には、演出ボタン検出SW18aが接続されており、演出ボタン18の操作が行われたことを示す演出ボタン検出信号が演出制御基板102に入力する。
サブCPU102aは、主制御基板101から送信されたコマンド、または、上記演出ボタン検出SW18aやタイマからの入力信号に基づいて、サブROM102bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、コマンドをランプ制御基板104または画像制御基板105に送信する。サブRAM102cは、サブCPU102aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
払出制御基板103は、遊技球の発射制御と遊技球の払い出し制御とを行う。この払出制御基板103は、払出CPU103a、払出ROM103b、払出RAM103cを備えており、主制御基板101及び発射制御基板106に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPU103aの入力側には、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数スイッチ31aが接続されており、これらからの払出球検知信号とタイマからの入力信号とに基づいて、払出ROM103bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板101に送信する。
払出制御基板103の出力側には、貯留タンク30から所定数の遊技球を遊技者に払い出すための払出装置31の払出駆動部31bが接続されている。払出CPU103aは、主制御基板101から送信された賞球要求信号に基づいて、払出ROM103bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置31を制御して所定の遊技球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM103cは、払出CPU103aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
また、払出CPU103aはカードユニット(遊技球貸出装置)800が払出制御基板103に接続されているか否かを確認し、カードユニット800が接続されていれば、発射制御基板106に遊技球を発射させることを許可する発射制御データを送信する。
発射制御基板106は、払出制御基板103から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。そして、タッチセンサ3bからのタッチ信号及び発射ボリューム3aからの入力信号を読み出し、発射用ソレノイド3cを通電制御し、遊技球を発射させる。
本実施の形態では、発射用ソレノイド3cの回転速度は、発射制御基板106に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。
ランプ制御基板104は、上記各基板と同様に、ランプCPU104a、ランプROM104b、ランプRAM104cを備えており、遊技盤2に設けられた電飾装置15及び演出用照明装置16を点灯制御したり、演出用照明装置16の光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。また、演出用役物装置14を作動させるソレノイドやモータ等の駆動源を通電制御する。このランプ制御基板104は、演出制御基板102に接続されており、演出制御基板102から送信されたコマンドに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
画像制御基板105は、少なくとも画像出力装置13に表示される動画や静止画等の画像を制御する画像制御部105Bと、音出力装置17から出力される音を制御する音声制御部105Cと、画像制御部105B及び音制御部105Cを統括制御する統括部105Aとを有する。
画像制御基板105の統括部105Aは、演出制御基板102から送信される演出確定コマンドを受信し、統括部105Aの統括CPU105Aaが画像出力装置13に表示される画像の制御及び音出力装置17から出力される音の制御を行う。統括CPU105Aaは、統括CPU105Aaの実行する制御プログラムが記憶されているプログラムROM105Abが接続されており、統括CPU105Aaの動作に必要な制御プログラムが読み出されるようになっている。
統括CPU105Aaは、画像制御部105Bの画像CPU105Ba、及び、音制御部105Cの音CPU105Caに接続され、画像CPU105Baは画像出力装置13に表示させる画像に対応する画像信号を生成し、生成した画像信号を画像出力装置13の駆動回路に送信する。一方、音CPU105Caは音出力装置17から出力させる音に対応する音信号を生成し、生成した音信号を音出力装置17の駆動回路に送信する。
画像CPU105Baには、画像CPU105Baの実行する制御プログラムが記憶されている画像ROM105Bbが接続されており、画像CPU105Baの動作に必要な制御プログラムが読み出されるようになっている。画像CPU105Baは、画像出力装置13に表示する、例えば背景、キャラクター、装飾図柄等の画像に係る画像データも予め記憶されている。また、画像CPU105Baは、生成した画像信号を展開して記憶させる画像RAM105Bcにも接続されている。
なお、画像CPU105Baは、画像出力装置13に対して、背景画像表示処理、装飾図柄表示処理、キャラクター画像表示処理など各種画像処理を実行するが、背景画像、装飾図柄画像、キャラクター画像は、画像出力装置13の表示画面上において重畳表示される。すなわち、装飾図柄画像やキャラクター画像は背景画像よりも手前に見えるように表示される。このとき、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合、Zバッファ法など周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先して画像RAM105Bcに記憶させる。
一方、音CPU105Caにも、音CPU105Caの実行する制御プログラムが記憶されている音声ROM105Cbが接続されており、音105Caの動作に必要な制御プログラムが読み出されるようになっている。音105Caには、音出力装置17から出力される音の音データも予め記憶されている。また、音CPU105Caは、生成した音信号を展開して記憶する音RAM105Ccにも接続されている。
遊技情報出力端子板108は、主制御基板101において生成された外部信号を遊技店のホールコンピュータ及び遊技情報表示装置700に伝達するための中継的な基板である。本実施形態においては、遊技情報出力端子板108は出力側で遊技情報表示装置700にのみ直接接続されており、遊技情報表示装置700を介してホールコンピュータに接続されている。遊技情報出力端子板108は、主制御基板101と配線接続され、遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
なお、本実施の形態では遊技情報出力端子板108は遊技情報表示装置700を介してホールコンピュータに接続されているが、遊技情報出力端子板108から遊技情報表示装置700及びホールコンピュータの双方に接続される構成でもよい。また、遊技情報出力端子板108はホールコンピュータを介して遊技情報表示装置700に接続される構成でもよい。
払出情報出力端子板109は、払出制御基板103において生成された、賞球払出個数を示す賞球要求信号及び貸し球払出個数を示す球貸要求信号をホールコンピュータに出力するための中継的な基板である。本実施形態においては、払出情報出力端子板109も遊技情報表示装置700を介してホールコンピュータに接続されている。払出情報出力端子板109は、払出制御基板103と配線接続され、遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
なお、本実施の形態では払出情報出力端子板109は遊技情報表示装置700を介してホールコンピュータに接続されているが、払出情報出力端子板109から遊技情報表示装置700及びホールコンピュータの双方に接続される構成でもよい。また、払出情報出力端子板109はホールコンピュータを介して遊技情報表示装置700に接続される構成でもよい。
電源基板107は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており(図示せず)、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板101に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU101aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU101aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
次に、図13〜図15を参照して、メインROM101bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図13(a−1)(a−2)は、大当たり判定テーブルの一例を示す図である。
図13(a−1)は、第1始動口6への入賞を契機に行われる大当たり判定において参照されるテーブル(図において第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブル)であり、図13(a−2)は、第2始動口7への入賞を契機に行われる大当たり判定において参照されるテーブルである(図において第2特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブル)。
いずれの大当たり判定テーブルも、後述する大当たりの当選確率(第1遊技条件)が、相対的に低い(第1の標準値に設定された)状態(第1の通常状態)のときに参照される大当たり判定テーブルと、相対的に高い(第1の特別値に設定された)状態(第1の特別状態)のときに参照される大当たり判定テーブルとで構成されている。つまり、大当たりの当選確率に関する遊技条件に基づいて大当たり判定テーブルが異なる。取得された大当たり判定用乱数値を遊技条件に応じた大当たり判定テーブルに照合することで、「大当たり」、「小当たり」又は「ハズレ」のいずれかが判定される。なお、図13(a−1)のテーブルと図13(a−2)のテーブルとでは、小当たりの当選確率が相違しているものの、大当たりの当選確率は同一である。
たとえば、図13(a−1)に示す大当たりの当選確率が相対的に低い低確率状態における第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブル(以下、第1低確率大当たり判定テーブルという)によれば、25〜29の5つの大当たり判定用乱数値が大当たりと判定される。一方、相対的に高い高確率状態における第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブル(以下、第1高確率大当たり判定テーブルという)によれば、25〜70の46個の大当たり判定用乱数値が大当たりと判定される。また、いずれの大当たり判定テーブルを用いても大当たり判定用乱数値が0〜24であった場合に「小当たり」と判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
本実施の形態において、大当たり判定用乱数値の乱数範囲が0〜1998であるので、低確率状態で大当たりと判定される確率は1/399.8であり、高確率状態で大当たりと判定される確率は1/43.5である。なお、小当たりと判定される確率は、低確率状態でも高確率状態でも1/80である。
大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合は、さらに、図13(c)のリーチ判定テーブルに基づいてリーチ判定が行われる。詳細には、リーチ判定用乱数値を取得して、リーチ判定値とリーチの有無とが対応付けられたリーチ判定テーブルに、取得したリーチ判定用乱数値を照合することで、リーチの当否が判定される。リーチ判定の結果、リーチに当選する(リーチ有りと判定される)と、特別図柄の変動表示に対応する抽選演出中に画像出力装置13において変動表示される3列に配列された装飾図柄のうち2列が最終的に有効ライン上で同一の図柄で停止するリーチ状態になる。リーチ状態という演出的な特定状態になっても、大当たり判定の判定結果が「ハズレ」であることに変わりはないが、画像出力装置13で行われる主要な抽選演出において、3つの装飾図柄のうち2つが揃い、「大当たり」に近い状況を創出することで遊技者の大当たりへの期待感を煽ることができる。
図13(b−1)〜(b−3)及び(d)は、図柄判定テーブルの一例を示す図である。図柄判定とは、取得した図柄判定用乱数に基づいて特別図柄表示装置19、20において停止表示される図柄の態様(特別図柄の種類:停止図柄データ)を決定することである。図13(b−1)は、第1始動口6への入賞を契機に行われる大当たり判定の結果が「大当たり」である場合の図柄判定において参照されるテーブル(図において大当たり時の第1特別図柄表示装置用の図柄判定テーブル)であり、図13(b−2)は、第2始動口7への入賞を契機に行われる大当たり判定の結果が「大当たり」である場合の図柄判定において参照されるテーブル(図において大当たり時の第2特別図柄表示装置用の図柄判定テーブル)である。また、図13(b−3)は、遊技球が入球する始動口の種類にかかわらず、大当たり判定の結果が「小当たり」である場合の図柄判定において参照される図柄判定テーブルである。また、図13(d)も、遊技球が入球する始動口の種類にかかわらず、大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合の図柄判定において参照される図柄判定テーブルである。
「大当たり」又は「小当たり」に当選すると大入賞口制御装置80、90が作動し、大入賞口が遊技球の入賞が可能な状態になる特別遊技が実行されるが、特別図柄表示装置19、20において停止表示される特別図柄の種類毎に停止図柄データが設定されており、停止図柄データは特別遊技の種類に関連付けられている(図14参照)。特別遊技の種類は、作動する大入賞口制御装置の種類(第1大入賞口制御装置80又は第2大入賞口制御装置90)と大入賞口制御装置の作動態様とで構成されている。停止図柄データはさらに、「大当たり」の当選に係る大当たり遊技の終了後に変動する遊技条件が関連付けられている遊技条件データにも関連付けられている(図15参照)。
(特別遊技の種類の説明)
特別遊技について説明する。本実施形態においては、大入賞口制御装置が作動する(大入賞口が開放する)特別遊技は、「大当たり遊技」と「小当たり遊技」とで構成され、「大当たり遊技」はさらに「長当たり遊技」と「短当たり遊技」とで構成されている。
「長当たり遊技」とは、多量の賞球を獲得することが可能であり、遊技者が所持する遊技球の個数を増やすことが容易な特別遊技である。「長当たり遊技」では、大入賞口が少なくとも1回は開放するラウンド遊技が計15回行われる。本実施の形態では、1回のラウンド遊技における大入賞口の開放しうる開放時間の合計は一律で30.0秒に設定されている(図14(a)参照)。「大入賞口の開放しうる開放時間の合計(以下、最大開放時間という)」となっているのは、1回のラウンド遊技中に大入賞口に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、最大開放時間を経過していなくても大入賞口が閉鎖してしまい、そのラウンド遊技が終了するからである。
「短当たり遊技」とは、遊技者が所持する遊技球の個数を増やすことが困難な遊技である。「短当たり遊技」では、ラウンド遊技が計15回行われ、1回のラウンド遊技における最大開放時間は一律で0.052秒に設定されている(図14(b)参照)。本実施の形態では、各ラウンド遊技における大入賞口の開放回数は1回であるので、短当たり遊技中に大入賞口は15回開放しうる。
「小当たり遊技」も遊技者が所持する遊技球の個数を増やすことが困難な遊技である。本実施の形態においては、「小当たり遊技」においても、「短当たり遊技」と同様、大入賞口が15回開放し、このときの大入賞口制御装置の作動態様、すなわち、大入賞口の開放時間、閉鎖時間等による開閉態様は、上記「短当たり遊技」と同一であるが(図14(c)参照)、必ずしも同一である必要はなく、遊技者が「小当たり遊技」と「短当たり遊技」との判別を不能もしくは困難な程度に近似されていればよい。「小当たり遊技」においても、大入賞口に遊技球が入賞した場合には、上記と同様に所定個数(例えば14個の遊技球)の遊技球が賞球として払い出される。なお、「小当たり遊技」には、ラウンド遊技という概念がなく、小当たり遊技全体を通して所定個数(例えば、9個)入球すると、小当たり遊技の途中であっても当該遊技が終了する。
なお、「長当たり遊技」及び「短当たり遊技」におけるラウンド遊技の実行回数、ラウンド遊技における大入賞口の開放回数・最大開放時間等の大入賞口の開閉態様は本実施の形態の例に限られるものではなく、機種の種類やその機種の仕様等によって適宜に設定される。
(遊技条件の説明)
次に、遊技が進行する際の前提となる遊技条件について説明する。本実施形態において、遊技は、大当たりの当選確率について「低確率」状態又は「高確率」状態の基で行われ、遊技球の始動口への入賞容易性について「時短」状態又は「非時短」状態の基で行われる。初期(電源投入時)の遊技条件は、「低確率」状態且つ「非時短」状態に設定されており、この、各遊技条件が相対的に遊技者に不利となる遊技条件を本実施形態においては「標準遊技条件」と称することとする。
本実施形態において「低確率」とは、遊技球が第1始動口6または第2始動口7に入賞したことを条件として行われる抽選(以下、特賞抽選という)における大当たりの当選確率が、1/399.8と遊技者に相対的に不利に設定されていることをいう。ここでいう「大当たり」の当選とは、特賞抽選において「長当たり遊技」または「短当たり遊技」を実行する権利を獲得することである。これに対して「高確率」とは、大当たりの当選確率が「低確率」より高く、すなわち、遊技者に相対的に有利に1/43.5に設定されていることである。したがって、大当たりの当選確率が「高確率」のときは、「低確率」のときよりも大当たりの当選が容易となり、単位時間当たりの大当たりの当選回数が相対的に多くなるので、遊技者に有利な状態と言える。
一方、「非時短」とは、遊技球が入賞ゲート10に入賞したことを条件として行われる抽選(以下、補助抽選という)に対応する普通図柄の変動表示に要する時間(以下、普図変動時間という)が、29秒と遊技者に相対的に不利に設定され、かつ、補助抽選において当たりに当選したときに作動する第2始動口制御装置70の作動時間(第2始動口7の開放時間)が0.2秒と遊技者に相対的に不利に設定されていることをいう。遊技球が入賞ゲート10に入賞すると、補助抽選が行われるが、その抽選結果は、当該抽選に対応する29秒間の普通図柄の変動表示の後に行われる普通図柄の停止表示によって報知される。そして、抽選結果が当たりであった場合には、その後、第2始動口7が約0.2秒間、遊技球が入賞可能な状態となる。
これに対して「時短」とは、普図変動時間が3秒と、「非時短」状態よりも短く設定され、かつ、第2始動口制御装置70の作動時間が3.5秒と、「非時短」よりも長く設定されていることをいう。したがって、「時短」状態のときは、「非時短」状態のときよりも第2始動口7への入賞が容易になり、単位時間当たりの特賞抽選実行可能回数が多くなる。同一の大当たりの当選確率の基では、特賞抽選実行回数が多い方が、大当たり当選が容易になる。つまり、入賞容易性が「時短」のときの方が、単位時間当たりの大当たりの当選回数が相対的に多くなるので、遊技者に有利な状態といえる。
始動口6、7に遊技球が入球すると、本実施の形態では、3球の賞球を得ることができる。「非時短」状態のときには、遊技者が適切な操作ハンドル3の操作で遊技球の発射を行っても、遊技者が所持する遊技球の個数が減少していく。一方、「時短」状態のときでは、「非時短」状態に比して第2始動口7への入賞が容易になるので、遊技者が所持する遊技球の個数の減少を抑えることができる。ここに「時短」の本来の目的がある。なお、本実施形態においては、補助抽選における当たりの当選確率はいずれの遊技条件(非時短状態/時短状態)でも所定値(例えば、90%)に設定されているが、「時短」に係る当たりの当選確率を「非時短」に係る当たりの当選確率よりも高くすることで、「時短」を設けた上記の目的を達成するようにしても構わない。この場合、当たりの当選確率も、本発明の「遊技条件」を構成する。
このように遊技条件は2種類の遊技条件(大当たりの当選確率及び始動口への入賞容易性)の組合せで構成されるが、大当たりの当選を契機に変動する。すなわち、当該大当たり遊技後に、特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づく遊技条件に変動する。ここで、「変動する」には、当該大当たり遊技後に「大当たり」に係る特賞抽選時と同一の遊技条件になる(例えば、「高確率」且つ「時短」→「高確率」且つ「時短」)ことも含まれる。この場合、遊技条件自体は大当たり遊技の前後で同一であるが、後述する変動した遊技条件の継続期間(特別図柄の変動表示の実行回数)は一新(更新)される。
大当たり遊技後にどのような遊技条件に変動するかは、当選した大当たりの種類、すなわち、特別図柄の種類によって決定される(図15参照)。大当たりの種類を構成する要素として、上述した大当たり遊技の種類(長当たり遊技・短当たり遊技)もあるので、これらを総合すると、大当たりの種類は、実行される特別遊技の種類と、当該大当たり遊技終了後に変動する遊技条件との組合せと言える。本実施の形態では、大当たりの種類は4種類(大当たり1(大当たり特別図柄1〜5、11〜15)、大当たり2(大当たり特別図柄6、7、16、17)、大当たり3(大当たり特別図柄8、18)及び大当たり4(大当たり特別図柄9、10、19、20)ある。
図15(a)、(b)に示すように、特別図柄の種類によって、大当たり遊技後の遊技条件が決定されるが、大当たり4に係る特別図柄(大当たり特別図柄8、18)については、その大当たり4当選時の遊技条件、具体的には第1の遊技条件(大当たりの当選確率)によって、大当たり遊技後に変動する遊技条件が異なる。本実施の形態では、「高確率」状態のときに大当たり4に当選すると、短当たり遊技が行われ、その後「高確率」且つ「時短」からなる遊技条件に変動し、「低確率」状態のときに大当たり4に当選すると、同様に短当たり遊技が行われるが、その後「高確率」且つ「非時短」からなる遊技条件に変動する。
以下、特別図柄の種類に関係なく、大当たりによって導かれた大当たり遊技の種類と大当たり遊技後の遊技条件との組合せ、すなわち、遊技者が享受する利益の種類に基づいて、大当たりの種類を分類するとき、当選により長当たり遊技が実行され、その後「高確率」且つ「時短」遊技条件になる大当たりを「出玉確変大当たり」、当選により短当たり遊技が実行され、その後「高確率」且つ「時短」遊技条件になる大当たりを「突確大当たり」、当選により短当たり遊技が実行され、その後「高確率」且つ「非時短」遊技条件になる大当たりを「潜確大当たり」という。
一方、「小当たり」に当選した場合には、「小当たり遊技」の終了後に、大当たりの当選確率や始動口への入省容易性が変動することはない。すなわち、遊技条件は当該遊技後も当該遊技中もそのまま継続される。例えば、「高確率」且つ「時短」状態において「小当たり」に当選した場合には、「小当たり遊技」の最中も終了後以降も「高確率」且つ「時短」状態が継続する。なお、「小当たり」の種類は1つであるが、この1種類の「小当たり」に対して、特別図柄は2種類(小当たり特別図柄1〜2)設定されている。
(主制御基板のメイン処理)
図16を用いて、主制御基板101のメイン処理を説明する。
電源基板107により電源が供給されると、メインCPU101aにシステムリセットが発生し、メインCPU101aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU101aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、電源投入に応じて、メインROM101bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM101cの各記憶領域を初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU101aは、リーチ判定用乱数値、変動パターン判定用乱数値等で構成される特別図柄の変動表示における変動パターンを決定するための乱数の更新を行う。
ステップS30において、メインCPU101aは、大当たり判定用初期値乱数、特別図柄判定用初期値乱数、当たり判定用初期値乱数等で構成される初期値乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図17を用いて、主制御基板101のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板101に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU101aは、メインCPU101aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU101aは、特別図柄の変動時間カウンタの更新処理、普通図柄の変動時間カウンタの更新処理、第1大入賞口制御装置80、第2大入賞口制御装置90(特別電動役物)の作動時間の更新処理、第2始動口制御装置70(普通電動役物)の作動時間の更新処理などの特別遊技タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS120において、メインCPU101aは、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、当たり判定用乱数値の乱数更新処理を行う。
具体的には、それぞれの乱数カウンタを+1加算して、乱数カウンタを更新する。なお、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期値乱数の値から乱数を更新する。
ステップS130において、メインCPU101aは、大当たり判定用初期値乱数カウンタ、特別図柄用初期値乱数カウンタ、当たり判定用初期値乱数カウンタを+1加算して乱数カウンタを更新する初期値乱数更新処理を行う。
ステップS200において、メインCPU101aは、入力制御処理を行う。
この処理において、メインCPU101aは、所定の検出センサから新たに有効な信号が送信されたか否か判定する入力制御処理を行う。詳しくは、図18を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU101aは、第1特別図柄表示装置19、第2特別図柄表示装置20、第1特別図柄保留表示装置22、第2特別図柄保留表示装置23、第1大入賞口制御装置80及び第2大入賞口制御装置90の制御(特別図柄系制御)を行うための特図特電制御処理を行う。詳しくは、図19〜図33を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU101aは、普通図柄表示装置21、普通図柄保留表示装置24、第2始動口制御装置70の制御(普通図柄系制御)を行うための普図普電制御処理を行う。詳しくは、図34〜図36を用いて後述する。
ステップS500において、メインCPU101aは、払出制御処理を行う。
この処理において、メインCPU101aは、始動口(第1始動口6、第2始動口7)、大入賞口(第1大入賞口8、第2大入賞口9)、一般入賞口11に対応する賞球カウンタが「0」を超えているか否かのチェックを行い、「0」を超えている場合、それぞれの入賞口に対応する賞球個数を示す賞球要求信号を払出制御基板103に送信する。そして賞球信号を送信するとき、その信号に係る賞球カウンタを「1」減算する更新処理を行う。
ステップS600において、メインCPU101aは、遊技に関する情報を外部信号として遊技情報表示装置700等の外部装置に出力するための外部信号出力制御データ、始動口開閉ソレノイド70cや大入賞口開閉ソレノイド80c、90cを駆動させるための駆動制御データ(始動口開閉ソレノイド駆動データ、大入賞口開閉ソレノイド駆動データ)、及び、図柄表示装置19、20、21や保留表示装置22、23、24に所定の図柄を表示させるための表示制御データ(特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ)のデータ作成処理を行う。詳しくは、図37を用いて後述する。
ステップS700において、メインCPU101aは、出力制御処理を行う。この処理において、まず上記S600で作成した外部信号出力制御データ、駆動制御データに基づいて信号を出力させるポート出力処理が行われる。次いで、特別図柄表示装置19、20及び普通図柄表示装置21の各LEDを点灯させるために、上記S600で作成した表示制御データに基づいて信号出力する図柄表示装置出力処理を行う。最後に、メインRAM101cの送信バッファにセットされているコマンドを他の基板に送信するコマンド送信処理も行う。詳しくは、図38、図39を用いて後述する。
ステップS800において、メインCPU101aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU101aのレジスタに復帰させる。
図18を用いて、入力制御処理を説明する。
まず、ステップS201において、メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから有効な検出信号かあったか否か、すなわち、遊技球が一般入賞口11に入賞したか否かを判定する。有効な検出信号があればステップS202において、一般入賞口賞球カウンタを「1」加算して更新し、有効な検出信号がなければ、ステップS203に処理を移す。
次に、ステップS203において、メインCPU101aは、入賞ゲート検出センサ10aから有効な検出信号かあったか否か、すなわち、遊技球が入賞ゲート10に入賞したか否かを判定する。有効な検出信号がなければステップS207に進み、有効な検出信号があればステップS204に進む。
そして、ステップS204において普通図柄保留カウンタのカウンタ値(G)が4(上限値)より小さいか否かを判定する。カウンタ値(G)が4以上であればステップS207に進み、カウンタ値(G)が4より小さければ、普通図柄の変動表示を実行する権利が得られるので、ステップS205において普通図柄保留カウンタのカウンタ値(G)を「1」加算して更新し、ステップS206において、当たり判定用乱数を取得すると共に、普通図柄保留記憶装置に記憶する。このとき、普通図柄保留表示装置24に表示される普通図柄保留数(G)を更新するために、その保留数を示す普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
次いで、ステップS207において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ6aから有効な検出信号かあったか否か、すなわち、遊技球が第1始動口6に入賞したか否かを判定する。有効な検出信号がなければステップS213に進み、有効な検出信号があればステップS208において、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新する。
そして、ステップS209において第1特別図柄保留カウンタのカウンタ値(U1)が4(上限値)より小さいか否かを判定する。カウンタ値(U1)が4以上であればステップS213に進み、カウンタ値(U1)が4より小さければ、特別図柄の変動表示を実行する権利が得られるので、ステップS210において第1特別図柄保留カウンタのカウンタ値(U1)を「1」加算して更新し、ステップS211において、に第1保留個数増加コマンドをセットする。
ステップS212において、メインCPU101aは、大当たり判定用乱数、図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数等の所定の乱数を取得すると共に、第1特別図柄保留記憶装置に記憶する。このとき、第1特別図柄保留表示装置21に表示される第1特別図柄保留数(U1)を更新するために、その保留個数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
次いで、ステップS213において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ7aから有効な検出信号かあったか否か、すなわち、遊技球が第2始動口7に入賞したか否かを判定する。有効な検出信号がなければステップS219に進み、有効な検出信号があればステップS214において、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新する。
そして、ステップS215において第2特別図柄保留カウンタのカウンタ値(U2)が4(上限値)より小さいか否かを判定する。カウンタ値(U2)が4以上であればステップS219に進み、カウンタ値(U2)が4より小さければ、特別図柄の変動表示を実行する権利が得られるので、ステップS216において第2特別図柄保留カウンタのカウンタ値(U2)を「1」加算して更新し、ステップS217において、に第2保留個数増加コマンドをセットする。
ステップS218において、メインCPU101aは、大当たり判定用乱数、図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数等の所定の乱数を取得すると共に、第2特別図柄保留記憶装置に記憶する。このとき、第2特別図柄保留表示装置23に表示される第2特別図柄保留数(U2)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
次いで、ステップS219において、メインCPU101aは、第1大入賞口検出センサ8a又は第2大入賞口検出センサ9aから有効な検出信号かあったか否か、すなわち、遊技球が第1大入賞口8又は第2大入賞口9に入賞したか否かを判定する。有効な検出信号がなければ当該入力制御処理に進み、有効な検出信号があればステップS221において、大入賞口賞球カウンタを「1」加算して更新し、ステップS222において大入賞口ラウンド入球カウンタを「1」加算して更新する。
図19を用いて、特図特電制御処理を説明する。ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄変動処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄停止処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば大当たり遊技処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば小当り遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば特別遊技終了処理(ステップS350)に処理を移す。詳しくは、図20〜図33を用いて後述する。
図20を用いて、特別図柄変動処理を説明する。
まず、ステップS310−1において、メインCPU101aは、特図特電処理データ=0であるか否かを判定する。特図特電処理データ=0でなければ、特別図柄変動処理を終了し、特図特電処理データ=0であればステップS310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU101aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判断する。ここで、特別図柄の変動表示中であれば、ステップ310−15に処理を移し、特別図柄の変動表示中でなければ、ステップ310−3に処理を移す。
ステップS310−3において、メインCPU101aは、特別図柄の変動中ではない場合には、第2特別図柄保留カウンタのカウンタ値(第2特別図柄保留数)(U2)が1以上であるかを判断する。第2特別図柄保留数(U2)が1以上でない場合には、ステップS310−7に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)が「1」以上であると判断した場合にはステップS310−4に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS310−4において、第2特別図柄保留数カウンタを「1」減算して更新し、ステップS310−5において、第2保留個数減少コマンドをセットし、ステップS310−6において、第2特別図柄保留記憶装置に記憶されたデータのシフト処理を行い、第0記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第1記憶部に記憶されているデータは、第0記憶部にシフトさせる。このとき、第0記憶部に記憶されているデータは、消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた大当たり判定用乱数値、図柄判定用乱数値等が消去される。さらに、前回の遊技で用いた停止図柄データも停止図柄データ記憶領域から消去される。
一方、ステップS310−7において、メインCPU101aは、第1特別図柄保留カウンタのカウンタ値(第1特別図柄保留数)(U1)が1以上であるかを判断する。第1特別図柄保留数(U1)が1以上でない場合には、ステップS314の客待ち設定処理に処理を移す。
ここで、客待ち設定処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、客待ちフラグがONされているか否かを判定する。ここで当該フラグがONされていると判定されれば、当該客待ち設定処理を終了し、当該フラグがONされていないと判定されれば、客待ちコマンドをメインRAM101cの送信バッファにセットして、メインRAM101cの客待ちフラグ記憶領域に客待ちフラグをONする。客待ちコマンドが演出制御基板102に送信されて所定時間(客待ち待機時間)経過するまでに始動口6、7への入賞がない場合に客待ち演出が行われる。
メインCPU101aは、ステップS310−7において、第1特別図柄保留数(U1)が「1」以上であると判断した場合にはステップS310−8において第1特別図柄保留数カウンタを「1」減算して更新し、ステップS310−9において、第1保留個数減少コマンドをセットし、ステップS310−10において、第1特別図柄保留記憶装置に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第0記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。例えば、第1記憶部に記憶されているデータは、第0記憶部にシフトさせる。このとき、第0記憶部に記憶されているデータは、消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた大当たり判定用乱数値、図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値等が消去される。さらに、前回の遊技で用いた停止図柄データも停止図柄データ記憶領域から消去される。
なお、ステップS310−6又はステップS310−10におけるデータのシフト処理(当該保留の消化処理)にともなって、第1特別図柄保留数(U1)又は第2特別図柄保留数(U2)を更新するために、具体的には、そのデータに係る始動口の種類に対応する特別図柄保留表示装置22、23の表示内容を変更するために、第1、第2特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。この保留表示データには、特別図柄保留表示装置の種類に関する情報及び特別図柄保留数(U1又はU2)に関する情報が含まれている。
ステップS310−11において、メインCPU101aは、客待ちフラグをOFFする。
ステップS311において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6又はステップS310−10においてシフトされて新しく第0記憶部に記憶されたデータに基づいて、大当たり判定処理を実行する。
ここで、図21を用いて、大当たり判定処理を説明する。
ステップS311−1において、メインCPU101aは、当該大当たり判定処理がいずれの始動口への入賞によるものであるかを判定する。具体的には、当該大当たり判定処理が第1始動口6への入賞によるものであるか否かを判定する。
ステップS311−1において第1始動口6と判断した場合、ステップS311−2において、メインCPU101aは、第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブル(図13(a−1)参照)を選択する。一方、ステップS311−1において第1始動口6ではない(第2始動口7である)と判断した場合、ステップS311−3において、メインCPU101aは、第2特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブル(図13(a−2)参照)を選択する。
次に、ステップS311−4において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。ここで、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在の大当たりの当選確率に係る遊技条件が高確率であるということである。
ステップS311−4において、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていると判断した場合には、ステップS311−5において、メインCPU101aは、ステップS311−2又はステップS311−3で選択したテーブルの中からさらに「第1高確率大当たり判定テーブル」又は「第2高確率大当たり判定テーブル」を選択する。一方、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていないと判断した場合には、ステップS311−6において、メインCPU101aは、ステップS311−2又はステップS311−3で選択したテーブルの中からさらに「第1低確率大当たり判定テーブル」又は「第2低確率大当たり判定テーブル」を選択する。
ステップS311−7において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6又はステップS310−10においてシフトされて第0記憶部にある大当たり判定用乱数値を、上記ステップS311−5またはステップS311−6で選択された「高確率大当たり判定テーブル」または「低確率大当たり判定テーブル」に基づいて判定する。
上記のようにして大当たり判定処理が終了したら、メインCPU101aは、図20に示す特別図柄変動処理に戻り、ステップS312において、図柄判定処理を行う。図柄判定処理では、大当たり判定処理の結果に基づいて、特別図柄表示装置19、20において停止表示される特別図柄の態様について決定される。図22を用いて図柄判定処理を説明する。
ステップS312−1において、メインCPU101aは、上記大当たり判定の結果、「大当たり」と判定されたか否かを判定する。「大当たり」と判定された場合には、ステップS312−2に処理を移し、「大当たり」と判定されなかった場合には、ステップS312−5に処理を移す。
ステップS312−2において、メインCPU101aは、ステップS311−1と同様に第1始動口6への入賞によるものであるか否かを判定する。
ステップS312−2において第1始動口6と判断した場合、ステップS312−3において、メインCPU101aは、大当たり時の第1特別図柄表示装置用の図柄判定テーブルを選択する。一方、ステップS312−2において第1始動口6ではない(第2始動口7である)と判断した場合、ステップS312−4において、メインCPU101aは、大当たり時の第2特別図柄表示装置用の図柄判定テーブルを選択する。
上記テップS312−1において大当たりと判定されなかった場合には、メインCPU101aは、ステップS312−5において、「小当たり」と判定されたか否かの判定を行う。「小当たり」と判定された場合には、ステップS312−6に処理を移して、小当たり時の図柄判定テーブルを選択する。
ステップS312−5において小当たりと判定されなかった場合には、メインCPU101aは、ステップS312−7に処理を移し、リーチ判定を行う。具体的には、上記ステップS310−6又はステップS310−10でシフトされて第0記憶部にあるリーチ判定用乱数値をリーチ判定テーブルに照合する。
ステップS312−8においてメインCPU101aは、上記ステップS312−7におけるリーチ判定の結果、「リーチ有り」と判定されたか否かを判定する。「リーチ有り」と判定された場合には、ステップS312−9に処理を移し、リーチ有りハズレ時の図柄判定テーブルを選択する。一方、「リーチ有り」ではない、すなわち、「リーチ無し」と判定された場合には、ステップS312−10に処理を移し、リーチ無しハズレ時の図柄判定テーブルを選択する。
ステップS312−11において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6又はステップS310−10においてシフトされて第0記憶部にある図柄判定用乱数値を、選択された図柄判定テーブルに照合する図柄判定を行う。そして、ステップS312−12において特別図柄の停止図柄データ(特別図柄の種類)を決定し、決定した特別図柄の停止図柄データをメインRAM101cの特図停止図柄データ記憶領域にセットする。
決定された特別図柄の停止図柄データは、後述するように図23の変動パターン決定処理において変動パターンを決定する際、図29の特別図柄停止処理において「大当たり特別図柄」又は「小当たり特別図柄」を判断する際、図30の大当たり遊技処理や図32の小当たり遊技処理において大入賞口制御装置80、90の作動態様を決定する際にも用いられる。
ステップS312−13において、メインCPU101aは、停止図柄データに基づいて、大当たり終了後の遊技条件を設定する際に参照される遊技条件データを判定し、セットする。具体的には、メインCPU101aは、当該特賞抽選に係る始動口の種類及び高確率フラグ記憶領域を確認して、始動口の種類及び現時点の第1遊技条件の状態(低確率/高確率)に基づく遊技条件データ・参照データ判定テーブルを選択し(図15(a)参照)、選択された遊技条件データ・参照データ判定テーブルに停止図柄データを照合して遊技条件データを決定し、メインRAM101cの遊技条件データ記憶領域にセットする。なお、この処理は、大当たり判定の結果が、小当たり又はハズレであるときには行われない。
そして、ステップS312−14において、メインCPU101aは、停止図柄データに基づいて、変動パターンを決定する際に参照される参照データを判定し、セットする。具体的には、メインCPU101aは、当該特賞抽選に係る始動口の種類、高確率フラグ記憶領域を確認して、始動口の種類及び現時点の第1遊技条件の状態(低確率/高確率)に基づく遊技条件データ・参照データ判定テーブルを選択し(図15(a)参照)、選択された遊技条件データ・参照データ判定テーブルに停止図柄データを照合して参照データを決定し、メインRAM101cの参照データ記憶領域にセットする。なお、停止図柄データがリーチ無しハズレを示す場合、停止図柄データの他に、現時点における当該始動口に係る保留個数(U1orU2)に基づいて参照データを判定する。
上記のようにして大当たり判定処理が終了したら、メインCPU101aは、図20に示す特別図柄変動処理に戻り、ステップS313において、変動パターン判定処理を行う。変動パターン判定処理では、変動パターン判定用乱数値を取得して、大当たり判定の結果、図柄判定の結果及びリーチ判定の結果が反映される参照データに基づいて、当該(これから行う)特別図柄の変動表示に要する時間(以下、特図変動時間(特賞抽選時間)という)に関する情報が含まれる変動パターンを決定する。
図23を用いて、変動パターン判定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS313−1において、期間特定フラグ記憶領域に記憶されている期間特定フラグを参照する。期間特定フラグとは、後述するように、各特別遊技が実行された後の所定期間及び特別移行期間からなる特定期間中であることを示すものであり、期間特定フラグ記憶領域に記憶(ON)される。ONされるフラグは、特定期間の種類に対応付けられている。すなわち、特別遊技後の所定期間からなる特定期間は、特定期間を発生させる特賞の種類、さらには特賞の種類が大当たりの場合における大当たり遊技後に変動する遊技条件及び大当たり遊技の種類によって分類される大当たりの種類によって関連付けられている。本実施の形態では、出玉確変大当たりに当選すると当該大当たり遊技後にフラグ「F11」がONされ、同様に、突確大当たりに当選するとフラグ「F12」がONされ、潜確大当たりに当選するとフラグ「F13」がONされ、大当たりの当選確率が低確率状態中に小当たり遊技に当選するとフラグ「F14」がONされ、出玉確変大当たり及び突確大当たりに係る特定期間終了後の特別移行期間になるとフラグ「F15」がONされる。これらの特定期間は、特別図柄の変動表示の実行回数をもって設定されており、その特定期間になってから特賞に当選しないまま、所定回数の特別図柄の変動表示(特賞抽選の結果の発表)が行われると、その特定期間が終了する。なお、電源投入(復旧)後や、特定期間ではない通常期間には期間特定フラグ記憶領域にいずれのフラグも記憶されない。なお、特別移行期間に滞在することが本発明の所定条件が成立することを構成し、特別移行期間が本発明の、所定条件が成立した特定期間を構成する。
メインCPU101aが変動パターン決定処理の最初に(ステップS313−1において)期間特定フラグを参照するのは、本実施の形態では、変動パターンを決定するためのテーブルである変動パターン判定テーブル(特賞抽選時間決定テーブル)が、期間特定フラグの有無(通常期間or特定期間)及び期間特定フラグの種類によって大きく分類されているからである(図24〜図28参照)。つまり、出玉確変大当たり遊技後の特定期間、突確大当たり遊技後の特定期間、潜確大当たり遊技後の特定期間、小当たり遊技後の特定期間、特別移行期間、あるいは、通常期間によって、選択(参照)される変動パターン判定テーブルが異なる。したがって、メインCPU101aは、ステップS313−1において期間特定フラグを参照し、ステップS313−2において、期間特定フラグに対応する変動パターン判定テーブルを選択する。なお、本実施の形態では、出玉確変大当たり遊技後の特定期間の変動パターン判定テーブルと、突確大当たり遊技後の特定期間の変動パターン判定テーブルとは同一の内容となっている。なお、特別移行期間用の変動パターン判定テーブル(図28参照)が本発明の、特定期間用特賞抽選時間決定テーブルを構成する。
次いで、ステップS313−2において、メインCPU101aは、期間特定フラグに基づいて、期間特定フラグに関連付けられた変動パターン判定―ブルを選択する。そして、期間特定フラグに関連付けられた各変動パターン判定テーブルは、参照データによってさらに分類されていることから、ステップS313−3において、参照データ記憶領域に記憶された参照データをロードし、ステップS313−4において、ステップS313−2で選択した変動パターン判定テーブルの中からさらに、当該参照データに基づいて、参照データに関連付けられた変動パターン判定テ―ブルを選択し、変動パターン判定テーブルを決定する。すなわち、当該特賞抽選の抽選結果が出玉確変大当たり(参照データ=F01)である場合には出玉確変大当たり当選用変動パターン判定テーブルを選択し、突確大当たり(参照データ=02)である場合には突確大当たり当選用変動パターン判定テーブルを選択し、潜確大当たり(参照データ=F03)である場合には、潜確大当たり当選用変動パターン判定テーブルを選択する。
また、小当たりに当選した場合、その当選時の大当たりの当選確率によって、参照データが異なる。すなわち、当該参照データは、大当たりの当選確率が高確率のときに小当たりに当選すると「F05」となり、低確率のときに当選すると「F04」となる。しかしながら、いずれの参照データであっても、小当たり当選時には同一の変動パターン判定テーブルが選択される。
出玉確変大当たり遊技後の特定期間、突確大当たり遊技後の特定期間、潜確大当たり遊技後の特定期間、小当たり遊技後の特定期間、又は、通常期間において、特賞抽選の結果がハズレである場合には、リーチの有無によって参照データ、つまり、選択される変動パターン判定テーブルが異なる。さらに、リーチ無しハズレの場合は、その当該特賞抽選に係る始動口の種類の保留個数(U1orU2)によっても参照データが異なる。具体的には、保留個数が0〜2個の場合(参照データ=F07)と、保留個数が3個の場合(参照データ=F08)と、保留個数が4個の場合(参照データ=F09)に選択される変動パターン判定テーブルが異なる。
このように、特別移行期間以外の特定期間、又は、通常期間において、特賞抽選の結果がハズレである場合は、保留個数に対応付けられて変動パターン判定テーブルが設定されている。そして、特別移行期間を除く各期間において保留個数が0〜2個、保留個数が3個、保留個数が4個と保留個数が多くなるにつれて、変動パターン判定テーブルにおける特図変動時間の期待値が小さくなる。すなわち、保留個数が多くなるにつれて特図変動時間が短縮される。例えば、図24に示すように、通常期間における特図変動時間の期待値は、保留個数が0〜2個の場合、12秒×1.0=12秒、3個の場合、12秒×300/10363+8秒×10063/10363=8.1秒、4個の場合、12秒×200/10363+4秒×10163/10363=4.2秒となる。また、図25に示すように、出玉確変大当たり遊技後の特定期間及び突確大当たり遊技後の特定期間における特図変動時間の期待値は、保留個数が0〜2個の場合、12秒×1.0=12秒、3個の場合、6秒×1.0=6秒、4個の場合、2秒×1.0=2秒となる。したがって、保留個数が上限値のとき又は上限値に近いとき、特賞抽選(特別図柄の変動表示)の単位時間あたりの実行回数が増加するので、遊技の進行効率を向上させることができる。
これに対して、特別移行期間においては、図28に示すように、他の期間と同様に保留個数に対応付けられて変動パターン判定テーブルが設定されているが、保留個数が0〜2個のときも、3個のときも、4個のときも選択される変動パターン判定テーブルは同一である。具体的には、構成される特図変動時間及びその割り振られる割合が同一である。この結果、いずれの保留個数であっても同一の特図変動時間の期待値(8秒×5000/10363+16秒×3000/10363+25秒×2363/10363=14.19)となる。すなわち、保留個数に基づいて変動パターン判定テーブルが選択されるが、変動パターン判定テーブルが同一であるので、保留個数の違いによる特図変動時間の偏り(バラツキ)がなくなる。
また、特別移行期間における特図変動時間の中で最も短いものは8秒であるが、出玉確変大当たり遊技後の特定期間及び突確大当たり遊技後の特定期間では2秒、それ以外では、4秒となっている。すなわち、特図変動時間の中で最も短いものについては特別移行期間においてが最も長い。これは、後述するように、変動パターン決定処理において決定された変動パターン(特図変動時間)に基づいて、抽選演出態様が決定され、特別移行期間における抽選演出では画像表示装置13においてバトルシーンの動画が表示されることから、ある程度の時間を必要とするからである。すなわち、特別移行期間以外の場合のように保留個数が4個になれば特図変動時間が2秒、4秒となり易くなるので、遊技者にドキドキ感を持続させる演出を行うことができない可能性が高いからである。この結果、演出効果の低下を防ぐことができる。
このようにして、変動パターン判定テーブルが決定されれば、メインCPU101aは、ステップS313−5において変動パターン判定用乱数を取得し、ステップS313−6において変動パターンを判定する。具体的には、決定した変動パターン判定テーブルに変動パターン判定用乱数を照合する。
メインCPU101aは、変動パターンが決定すると、図20に示す特別図柄変動処理に戻り、ステップS310−12において、変動パターンに対応する変動開始コマンドをメインRAM101cの送信バッファにセットする。変動開始コマンドとは、変動パターンに対応したコマンドであり、演出制御基板102がこのコマンドを受信することによって、特別図柄の変動表示が開始することを認識する。図24〜図28に示すように、変動開始コマンドは、変動パターンの他に、特賞抽選の結果及びリーチの有無が反映された識別情報となっている。
ここで、図24〜図28に示す変動パターン判定テーブルについて説明する。上述した通り、変動パターン判定テーブルは、まず現時点が属する期間の種類(特定期間(特定期間の場合はその種類)、又は、通常期間)、すなわち、当該特別図柄変動処理が行われる時点での期間特定フラグ記憶領域に記憶されているフラグの種類によって大きく分けられている。そして、その分けられた中でさらに、特賞抽選の結果(特賞の種類(大当たり・小当たり)、大当たりの種類、リーチの有無)等によっても分けられている。このように2段階で細分化された各変動パターン判定テーブルにおいて、変動パターン判定値と変動パターンとが対応付けられている。変動パターンは、特図変動時間についての情報を有するものである。
本実施の形態では、出玉確変大当たり遊技後の特定期間においての変動パターン判定テーブルと、突確大当たり遊技後の特定期間においての変動パターン判定テーブルは全く同一であり、変動パターン判定値に対応付けられている変動パターンの種類や、発生しうる変動パターンの割合(割り振り、振り分け)等が同一である。一方、潜確大当たり遊技後の特定期間においての変動パターン判定テーブルと、小当たり遊技後の特定期間においての変動パターン判定テーブルの内容は異なるものの、変動パターン判定値に対応付けられた変動パターンに係る特図変動時間は全く同一となっている。つまり、潜確大当たり遊技後の特定期間において生じうる特図変動時間と、小当たり遊技後の特定期間において生じうる特図変動時間とは全く同一である。しかし、潜確大当たり遊技後の特定期間において生じうる特図変動時間の割合(割り振り、振り分け)と、小当たり遊技後の特定期間において生じうる特図変動時間の割合とは異なっている。これは、潜確大当たり遊技後と小当たり遊技後とで起こり得る特図変動時間の割合を異にすることによって、潜確大当たりの当選又は小当たりの当選に対する期待度も異なるので、遊技者に状況を推測できる余地を与えることで遊技の興趣を高めるためである。
また、特別移行期間における変動パターン判定テーブルでは、ハズレに係るテーブルが全て同一となっており、リーチの有無又は保留個数に違いがあっても、起こり得る特図変動時間の種類・割合が同一となっている。本実施の形態では、特別移行期間において特賞抽選の結果が「ハズレ」である場合の変動パターン判定テーブルを構成する特図変動時間は、8秒、16秒及び25秒となっている。これらの特図変動時間の中で、8秒は他の期間に係る変動パターン判定テーブルにおいてリーチ無しに係るものであり、16秒及び25秒は他の期間に係る変動パターン判定テーブルにおいてリーチ有りに係るものである。ここで、リーチ判定において、「リーチ有り」となる確率は、30/200=1/6.67となるので、この確率が用いられると、特定期間においては、8秒の特図変動時間の割合が、約1/1.12(89%)となり、16秒と25秒の特図変動時間の割合の合計は約1/6.67(11%)となる。しかしながら、リーチの有無に関係なく、リーチ有りでもリーチ無しでも、それぞれの変動パターン判定テーブルは同一の特賞抽選時間パターンで構成されているので、リーチ判定において「リーチ有り」となる確率に制限されず、それより高い割合で設定することができる。したがって、特定の特図変動時間の偏りをなくすことができ、これに伴って特定の時間による抽選演出(バトル演出)の偏りもなくすことができる。この結果、遊技の興趣の低下を軽減することができる。
そして、メインCPU101aは、ステップS310−13において、当該変動パターン基づく特図変動時間を特別図柄の変動時間カウンタにセットする。なお、変動時間カウンタは上記ステップS110において4ms毎に減算処理されていく。
メインCPU101aは、ステップS310−14において、特別図柄表示装置19または20で特別図柄の変動表示を行うために特別図柄変動表示データをセットし、一旦当該特別図柄変動処理を終了する。特別図柄変動表示用データには、作動させる特別図柄表示装置の種類、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
ステップS310−15において、メインCPU101aは、ステップS312−13においてセットされた変動時間が経過したか否か(変動時間カウンタ=0か?)を判断する。その結果、セットされた時間を経過していないと判断した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、セットされた時間を経過したと判断した場合には、ステップS310−14において、当該特別図柄の変動表示を終了すると共に、ステップS310−16において、メインCPU101aは、演出制御基板102に特別図柄の変動表示が終了することを伝えるために変動終了コマンドを送信バッファにセットする。
メインCPU101aは、ステップS310−17において、当上記ステップS312−12でセットされた停止図柄データに基づき特別図柄表示装置19,20に停止表示するために特別図柄停止表示データをセットする。これにより、基本的には遊技者に特賞抽選の抽選結果が報知されることとなる。ステップS310−18において、メインCPU101aは、特図特電処理データに1をセットし、当該特別図柄変動処理を終了する。
図29を用いて、特別図柄停止処理を説明する。
まず、ステップS320−1において、メインCPU101aは、特図特電処理データ=1であるか否かを判定する。特図特電処理データ=1でなければ、特別図柄停止処理を終了し、特図特電処理データ=1であればステップS320−2に処理を移す。
ステップS320−2において、メインCPU101aは、時短フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、時短状態であることを意味する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS320−3に処理を移し、時短フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS320−6に処理を移す。
ステップS320−3において、メインCPU101aは、現在の遊技条件が時短である場合には、時短の残り変動回数(J)記憶領域に記憶されている(J)から「1」を減算した演算値を、新たな残り変動回数(J)として記憶する。
ステップS320−4において、メインCPU101aは、残り変動回数(J)=0か否かを判定する。残り変動回数(J)=0であれば、ステップS320−5に処理を移し、残り変動回数(J)=0でなければ、ステップS320−6に処理を移す。
ステップS320−5において、メインCPU101aは、残り変動回数(J)=0の場合には、時短フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記残り変動回数(J)が「0」になるということは、時短における特別図柄の変動表示が所定回数行われ、「時短」遊技条件の基での特賞抽選が終了することを意味する。
ステップS320−6において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、高確率状態であることを意味する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS320−7に処理を移し、高確率フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS320−10に処理を移す。
ステップS320−7において、メインCPU101aは、現在の遊技条件が高確率である場合には、高確率の残り変動回数(X)記憶領域に記憶されている(X)から「1」を減算した演算値を、新たな残り変動回数(X)として記憶する。
ステップS320−8において、メインCPU101aは、残り変動回数(X)=0であるか否かを判定する。残り変動回数(X)=0であると判定された場合には、ステップS320−9に処理を移し、残り変動回数(X)=0でないと判定された場合には、ステップS320−10に処理を移す。
ステップS320−9において、メインCPU101aは、残り変動回数(X)=0の場合には、高確率フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記残り変動回数(X)が「0」になるということは、高確率状態における特別図柄の変動表示が所定回数行われ、「高確率」遊技条件の基での特賞抽選が終了することを意味する。
ステップS320−10において、メインCPU101aは、期間特定フラグ記憶領域に期間特定フラグ(出玉確変大当たり遊技後特定期間フラグ、突確大当たり遊技後特定期間フラグ、潜確大当たり遊技後特定期間フラグ、小当たり遊技後特定期間フラグ又は特別移行期間フラグ)がONされているか否かを判断する。期間特定フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS320−11に処理を移し、期間特定フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS320−16に処理を移す。
ステップS320−11において、メインCPU101aは、特定期間の残り変動回数(T)記憶領域に記憶されている(T)から「1」を減算した演算値を、新たな残り変動回数(T)として記憶する。
ステップS320−12において、メインCPU101aは、残り変動回数(T)=0であるか否かを判定する。残り変動回数(T)=0であると判定された場合には、ステップS320−13に処理を移し、残り変動回数(T)=0でないと判定された場合には、ステップS320−16に処理を移す。
ステップS320−13において、メインCPU101aは、期間特定フラグ記憶領域に記憶されているフラグが出玉確変大当たり遊技後特定期間フラグ(F11)又は突確大当たり遊技後特定期間フラグ(F12)であるか否かを判定する。ここで、メインRAM101cは、出玉確変大当たり遊技後特定期間フラグ(F11)又は突確大当たり遊技後特定期間フラグ(F12)ではあると判定すると、ステップS320−15において、特別移行期間フラグをON(セット)し、期間特定フラグ記憶領域に記憶されるフラグを上書きする。一方、出玉確変大当たり遊技後特定期間フラグ(F11)又は突確大当たり遊技後特定期間フラグ(F12)ではないと判定されると、メインCPU101aは、ステップS320−14において、期間特定フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、メインCPU101aは、ステップS320−15において、特別移行期間フラグをONすると共に、図29に示す期間特定フラグ判定テーブルに基づいて、上記残り変動回数(T)記憶領域に「4」をセットする。
ステップS320−16において、メインCPU101aは、現在の遊技条件を確認し、遊技状態指定コマンドを送信バッファにセットする。
ステップS320−17において、メインCPU101aは、当該特別図柄停止処理に係る大当たり判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する。具体的には停止図柄データ記憶領域に記憶されている停止図柄データが大当たり特別図柄(停止図柄データ=01〜20)に係るものであるか否かを判定する。ここで、大当たり図柄と判定された場合には、ステップS320−23に処理を移し、大当たり特別図柄と判定されなかった場合には、ステップS320−18に処理を移す。
ステップS320−18において、メインCPU101aは、同様に「小当たり」であるか否かを判定する。具体的には停止図柄データ記憶領域に記憶されている停止図柄データが小当たり特別図柄(停止図柄データ=21、22)に係るものであるか否かを判定する。ここで、小当たり特別図柄と判定された場合には、ステップS320−20に処理を移し、小当たり特別図柄と判定されなかった場合には、ステップS320−19に処理を移す。
ステップS320−19において、メインCPU101aは、特図特電処理データに0をセットし、図20に示す特別図柄変動処理に処理を移す。
ステップS320−20において、メインCPU101aは、当該小当たり当選が大当たりの当選確率が「低確率」のときに行われたものであるか否かを判定する。具体的には、参照データが「F04」であるか否かを判定する。ここで、低確率のときに行われたものであると判定されると、ステップS320−21において、メインCPU101aは、期間特定フラグ記憶領域、期間特定フラグの残り変動回数記憶領域にあるデータをクリア(リセット)する。そして、ステップS320−22において、メインCPU101aは、特図特電処理データに3をセットし、図31に示す小当たり遊技処理に処理を移す。ステップS320−20において、「低確率」のときに行われたものではないと判定されると、メインCPU101aは、ステップS320−21をとばして、ステップS320−22の処理を行う。
ステップS320−23において、メインCPU101aは、遊技条件や実行回数をリセットする。具体的には、高確率フラグ記憶領域、高確率の残り変動回数(X)記憶領域、時短フラグ記憶領域及び時短の残り変動回数(J)記憶領域にあるデータをクリアする。
ステップS320−24において、メインCPU101aは、期間特定フラグ記憶領域、期間特定フラグの残り変動回数記憶領域にあるデータをクリア(リセット)する。
ステップS320−25において、メインCPU101aは、特図特電処理データに2をセットし、図30に示す大当たり遊技処理に処理を移す。
図30を用いて、大当たり遊技処理を説明する。
まず、ステップS330−1において、メインCPU101aは、特図特電処理データ=2であるか否かを判定する。特図特電処理データ2でなければ、大当たり遊技処理を終了し、特図特電処理データ=2であればステップS330−2に処理を移す。
ステップS330−2において、メインCPU101aは、オープニングコマンドが既に送信されているか否かを判断する。オープニングコマンドが送信されていないと判断した場合には、ステップS330−3に処理を移し、オープニングコマンドが送信されたと判断した場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU101aは、停止図柄データに応じて、いずれの大当たりであるかを判断し、大当たりの種類についての情報が含まれた大当たり用オープニングコマンドを送信バッファにセットする。
ステップS330−4において、メインCPU101aは、停止図柄データに応じて、いずれの大当たりであるかを判断し、大当たりの種類に応じたオープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS330−5において、メインCPU101aは、停止図柄データに応じて、いずれの大当たりであるかを判断し、大当たりの種類に応じた大入賞口制御装置(特別電動役物)作動態様決定テーブルを選択すると共に、所定領域にセットする。具体的には、停止図柄データに応じて、長当たり用大入賞口制御装置作動態様判定テーブル(図14(a))又は短当たり用大入賞口制御装置作動態様判定テーブル(図14(b))のいずれかをメインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS330−6において、メインCPU101aは、既にオープニングコマンドが送信されていると判断した場合には、現在オープニング中であるか否かを判断する。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS330−7に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、S330−14に処理を移す。
ステップS330−7において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判断する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判断し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判断する。また、後述するように、ステップ330−14において大入賞口制御装置未作動中(大入賞口が閉鎖中)と判断され、ステップS330−7において設定された閉鎖時間が経過したか否かも判断される。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判断される。その結果、設定時間を経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、次のサブルーチンを実行し、設定時間を経過している場合にはステップS330−8に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−8において、開放回数(K)=0か否かを判定する。その結果、開放回数(K)=0ではないと判断した場合には、ステップS330−11に処理を移す。
ステップS330−8において開放回数(K)=0と判断した場合には、これからラウンド遊技が開始されるということであるので、メインCPU101aは、ステップS330−9において、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。なお、現在オープニング中であり、かつ、設定されたオープニング時間を経過したと判断した場合には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には何も記憶されていない。つまり、まだラウンド遊技が1回も行われていないので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には「1」を記憶することとなる。
ステップS330−10において、メインCPU101aは、ラウンド遊技が開始する旨の情報を演出制御基板102に送信すべく、ラウンド開始コマンドをセットする。なお、大当たり遊技において演出制御基板102がラウンド開始コマンドを受信すると、例えば「第5ラウンド」といった具合に演出用の表示が行われる。
ステップS330−11において、メインCPU101aは、開放回数(K)記憶領域に、記憶されている現在の開放回数(K)に「1」を加算して記憶する。
ステップS330−12において、メインCPU101aは、第1大入賞口開閉ソレノイド80c又は第2大入賞口開閉ソレノイド90cを通電して、開閉扉80b又はスライド部材90bを作動させて第1大入賞口8又は第2大入賞口9を開放するために、大入賞口開閉ソレノイド通電開始データをセットする。
ステップS330−13において、メインCPU101aは、上記ステップ330−5において決定された大入賞口制御装置作動態様判定テーブル(図14(a)、(b))を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、大入賞口8(9)の開放時間を開放タイマカウンタにセットする。なお、開放タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS330−14において、メインCPU101aは、大入賞口8(9)が閉鎖中であるか否かを判断する。大入賞口8(9)が閉鎖中と判断された場合には、上記ステップS330−7において、予め設定された閉鎖時間を経過したか否かを判断する。また、大入賞口8(9)が閉鎖中でないと判断された場合には、ステップS330−15に処理を移す。
ステップS330−15において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判断する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の処理をいうものである。したがって、現在エンディング中であると判断した場合には、ステップS330−27に処理を移し、エンディング時間を経過したか否かが判断され、現在エンディング中でないと判断した場合には、ステップS330−15に処理が移される。
ステップS330−16において、メインCPU101aは、設定された開放時間を経過したか否か(開放タイマカウンタ=0となったか否か)を判断する。
その結果、設定された開放時間を経過した場合には、ステップS330−20に処理を移し、設定された開放時間を経過していない場合には、ステップS330−19に処理を移す。
ステップS330−17において、大入賞口ラウンド入球カウンタ(C)のカウンタ値が所定個数(例えば、9個)に達したか否かを判定する。その結果、所定個数に達していないと判断した場合、当該大当たり遊技処理を終了し、所定個数に達していると判断した場合、ステップS330−18に処理を移す。
ステップS330−18において、メインCPU101aは、大入賞口開閉ソレノイド80c(90c)の通電を停止して大入賞口8(9)を閉鎖するために、大入賞口開閉ソレノイド通電停止データをセットする。
ステップS330−19において、メインCPU101aは、開放回数(K)が1ラウンドあたりの最大開放回数であるか否かを判定する。具体的には、図14(a)、(b)、に示すように、本実施の形態では、いずれの大当たり遊技(長当たり遊技、短当たり遊技)のときにも、1ラウンド遊技あたりの最大開放回数は1回となっているので、大入賞口8(9)が1回開放すると、そのラウンド遊技は終了することになる。ここで、開放回数(K)が1ラウンドあたりの最大開放回数でなければ、ステップS330−20に処理を移し、開放回数(K)が1ラウンドあたりの最大開放回数であれば、ステップS330−21に処理を移す。
ステップS330−21において、メインCPU101aは、開放回数(K)記憶領域をクリアし、ステップS330−22において、ラウンド大入賞口ラウンド入球カウンタをクリアし、そのカウンタ値(C)を「0」にする。
ステップS330−23において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)が最大であるか否かを判断する。ラウンド遊技回数(R)が最大である場合には、ステップS330−24に処理を移し、ラウンド遊技回数(R)が最大でない場合には、ステップS330−20に処理を移す。
ステップS330−20において、メインCPU101aは、上記ステップ330−5においてセットされた大入賞口制御装置作動態様決定テーブル(図14(a)、(b))を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、大入賞口11の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS330−24において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)をリセットする。
ステップS330−25において、メインCPU101aは、停止図柄データに応じて、いずれの大当たりであるかを判断し、大当たりの種別に関する情報が含まれた大当たり用エンディングコマンドを演出制御基板102に送信するために送信バッファにセットする。
ステップS330−26において、メインCPU101aは、停止図柄データに応じて、いずれの大当たりであるかを判断し、大当たりの種別に応じたエンディング時間をエンディングタイマカウンタにセットする。なお、エンディングタイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS330−27において、メインCPU101aは、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判断し、設定時間を経過したと判断した場合には、ステップS330−28において、メインCPU101aは、特図特電処理データ=4をセットし、図32に示す特別遊技終了処理に処理を移す。一方、設定時間を経過していないと判断した場合には、そのまま当該大当たり遊技処理を終了する。
図31を用いて、小当たり遊技処理を説明する。
まず、ステップS350−1において、メインCPU101aは、特図特電処理データ=3であるか否かを判定する。特図特電処理データ=3でなければ、小当たり遊技処理を終了し、特図特電処理データ=3であればステップS350−2に処理を移す。
ステップS350−2において、メインCPU101aは、オープニングコマンドが既に送信されているか否かを判断する。オープニングコマンドが送信されていないと判断した場合には、ステップS350−3に処理を移し、オープニングコマンドが送信されたと判断した場合には、ステップS350−6に処理を移す。
ステップS350−3において、メインCPU101aは、小当たり遊技に関する情報が含まれた小当たり用オープニングコマンドを送信バッファにセットする。
ステップS350−4において、メインCPU101aは、オープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS350−5において、メインCPU101aは、小当たり用大入賞口制御装置作動態様決定テーブル(図14(c))を選択すると共に、所定領域にセットする。具体的には、停止図柄データに応じて、小当たり用大入賞口制御装置作動態様判定テーブル(図14(c))をメインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS350−6において、メインCPU101aは、既にオープニングコマンドが送信されていると判断した場合には、現在オープニング中であるか否かを判断する。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS350−7に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、S350−11に処理を移す。
ステップS350−6において、現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS350−7において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判断する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判断し、オープニングタイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判断する。また、後述するように、ステップ350−11において第2大入賞口9の閉鎖中と判断され、ステップS350−7において設定された閉鎖時間が経過したか否かも判断される。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判断される。その結果、設定時間を経過していない場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、次のサブルーチンを実行し、設定時間を経過している場合にはステップS350−8に処理を移す。
ステップS350−8において、メインCPU101aは、開放回数(K)記憶領域に、記憶されている現在の作動回数(K)に「1」を加算して記憶する。
ステップS350−9において、メインCPU101aは、第2大入賞口開閉ソレノイド90cの通電を開始するために、大入賞口開閉ソレノイド通電開始データをセットする。
ステップS350−10において、メインCPU101aは、上記ステップ350−5において決定された小当たり用大入賞口制御装置作動態様決定テーブル(図14(c))を参照して、開放回数(K)に基づいて、第2大入賞口9の開放時間を開放タイマカウンタにセットする。なお、開放タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS350−11において、メインCPU101aは、第2大入賞口9が閉鎖中であるか否かを判断する。閉鎖中と判断された場合には、上記ステップS350−7において、閉鎖時間を経過したか否かを判断する。また、第2大入賞口9の閉鎖中でないと判断された場合には、ステップS350−12に処理を移す。
ステップS350−12において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判断する。現在エンディング中であると判断した場合には、ステップS350−22において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判断され、現在エンディング中でないと判断した場合には、ステップS350−13に処理が移される。
ステップS350−13において、メインCPU101aは、設定された開放時間を経過したか否か(開放タイマカウンタ=0となったか否か)を判断する。その結果、設定された開放時間を経過した場合には、ステップS350−15に処理を移し、設定された開放時間を経過していない場合には、ステップS350−14に処理を移す。
ステップS350−14において、大入賞口ラウンド入球カウンタ(C)のカウンタ値が所定個数(9個)に達したか否かを判定する。その結果、所定個数に達していないと判断した場合、当該大当たり遊技処理を終了し、所定個数に達していると判断した場合、ステップS350−15に移る。
ステップS350−15において、メインCPU101aは、第2大入賞口開閉ソレノイド90cの通電を停止するために、大入賞口ソレノイド通電停止データをセットする。これにより、第2大入賞口9が閉鎖することになる。
ステップS350−16において、メインCPU101aは、開放回数(K)が1ラウンドあたりの最大開放回数であるか否かを判定する。ここで、開放回数(K)が1ラウンドあたりの最大開放回数でなければ、ステップS350−17に処理を移し、開放回数(K)が最大開放回数であれば、ステップS350−18に処理を移す。
具体的には、図14(c)に示すように、本実施の形態では、「小当たり」のときは、最大開放回数は15回となっている。
ステップS350−17において、メインCPU101aは、上記ステップ350−5において決定された小当たり用大入賞口制御装置作動態様決定テーブル(図14(c))を参照して、開放回数(K)に基づいて、閉鎖時間を閉鎖タイマカウンタセットする。なお、閉鎖タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS350−16において、開放回数(K)が最大に達したと判断した場合には、ステップS350−18において、メインCPU101aは、開放回数(K)記憶領域に記憶された開放回数(K)をリセットする。
ステップS350−19において、メインCPU101aは、大入賞口ラウンド入球カウンタ(C)をクリアする。
ステップS350−20において、メインCPU101aは、小当たり遊技終了の情報を演出制御基板102に送信するためにエンディングコマンドを送信バッファにセットする。
ステップS350−21において、メインCPU101aは、メインRAM101cのエンディングタイマカウンタに、エンディングに要する時間すなわちエンディング時間に対応するカウンタをセットする。なお、エンディングタイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS350−22において、メインCPU101aは、エンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定し場合には、ステップS350−23において、特図特電処理データに4をセットし、図32に示す特別遊技終了処理に処理を移す。一方、ステップS350−22において、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、そのまま小当たり遊技処理を終了する。
図32を用いて、特別遊技終了処理を説明する。まず、ステップS360−1において、メインCPU101aは、特図特電処理データ=4であるか否かを判定する。特図特電処理データ=4でなければ、特別遊技終了処理を終了し、特図特電処理データ=4であればステップS360−2に処理を移す。
ステップS360−2において、メインCPU101aは、終了する特別遊技が大当たり遊技であるか否かを判定する。具体的には、停止図柄データをロードして、その停止図柄データが01〜20であるか否かを判定する。メインCPU101aは、ステップS360−2において大当たり遊技であると判定すれば、ステップS360−3に処理を移し、大当たり遊技ではないと判定すれば、ステップS360−8に処理を移す。
ステップS360−3において、メインCPU101aは、遊技条件データをロードする。遊技条件データは、前部と後部で構成されており、前部は当該大当たり遊技終了後に高確率状態に移行するか否か、後部は当該大当たり終了後に時短状態に移行するか否かの情報を示す。具体的には、前部が「01H」の場合は高確率に変動することを表し、「00H」の場合は低確率に変動することを表している。一方、同様に後部が「01H」の場合は時短に変動することを表し、「00H」の場合は非時短に変動することを表している。
メインCPU101aは、ステップS360−4において、その遊技条件データを図15(b)に示す遊技条件決定テーブルに照合し、高確率フラグ記憶領域に高確率フラグをONするか否かの判定を行う。当該大当たり遊技後に「高確率」に変動する場合、高確率フラグ記憶領域に高確率フラグをONし、ステップS360−5において、高確率の残り変動回数(X)記憶領域に所定の回数をセットする。本実施の形態では、大当たりに当選すると、当該大当たり遊技以降大当たりの当選確率は必ず「高確率」になる。また、遊技条件データが01H01Hのときでも、01H00Hのときでも、高確率の残り変動回数(X)記憶領域に74回がセットされる。
ステップS360−6において、図15(b)に示す遊技条件決定テーブルを参照し、上記S360−3においてロードした遊技条件データに基づいて、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットさせるか否かの処理を行う。遊技条件データが01H01Hであれば、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットする。
ステップS360−7において、図15(b)に示す遊技条件決定テーブルを参照し、上記S360−2においてロードした遊技条件データに基づいて、時短の残り変動回数(J)記憶領域に所定の回数をセットする。遊技条件データが01H01Hであれば、時短の残り変動回数(J)記憶領域に70回がセットされる。
メインCPU101aは、ステップS360−8において、参照データをロードし、その参照データを図31に示す期間特定フラグ判定テーブルに照合して、ステップS360−9において、期間特定フラグ(F11〜F14)をONし、ステップS360−10において、その期間特定フラグに対応する期間特定フラグの残り変動回数(T)記憶領域に所定の回数をセットする。
このように、出玉確変大当たり又は突確大当たりに当選すると、当該大当たり遊技後は「高確率」且つ「時短」遊技条件の基で最大で70回の特賞抽選が行われ、この遊技条件による特賞抽選が70回行われると、特別移行期間になり「高確率」且つ「非時短」遊技条件の基で最大で4回の特賞抽選が行われる。「高確率」且つ「非時短」遊技条件での4回の特賞抽選が行われて特別移行期間が終了すると、通常期間となり再度大当たりに当選するまで「低確率」且つ「非時短」遊技条件の基で特賞抽選が行われる(図52参照)。特別移行期間における遊技条件は「高確率」且つ「非時短」であるので、潜確大当たり遊技後に変動する遊技条件、言い換えれば、潜確大当たりに付随する遊技条件と同一である。つまり、出玉確変大当たり又は突確大当たりによって遊技者が受ける恩恵(特典)は突然消滅するわけではなく、遊技条件について出玉確変大当たり又は突確大当たりより恩恵の度合いが低い潜確大当たりによる恩恵を経由して(介して)消滅する。遊技者にとっては、結果的には、本実施の形態では、ある大当たり当選に付随する最も有利な遊技条件から最も不利な遊技条件に変動することになるが、その途中で、他の大当たり当選に付随する、最も有利な遊技条件よりは不利で、最も不利な遊技条件よりは有利な遊技条件を経由することで、遊技者の落胆による遊技意欲の減退を緩和することができる。
また、本実施の形態では、特別移行期間中に最大で4回の特賞抽選が行われるが、これは第2特別図柄保留個数(U2)の上限値に関連付けられている。これは、特別移行期間を恩情的な措置としての位置付けにするためである。この理由を以下に説明する。出玉確変大当たり遊技又は突確大当たり遊技が終了して、「高確率」且つ「時短」遊技条件になると、遊技者は基本的には入賞ゲート10に狙いを定めて遊技球を発射する。入賞ゲート10への入賞を契機に補助抽選が行われ、当たりに当選すると、第1始動口6より入賞させることが容易な第2始動口7が入球させるのに容易な程度の時間(6.0秒)開放する。したがって、遊技者は「時短」遊技条件の基では、入賞ゲート10を狙って、第2始動口7を開放させるので、第2始動口7への入賞による第2保留の増加と特賞抽選の実行による第2保留の減少(消化)が繰り返される。ここで、遊技球の発射間隔(例えば、0.6秒)と、特図変動時間とからすると、基本的な又は一般的な盤面設計では第2保留の増加の方が減少より速い。したがって、「時短」遊技条件の基では第2保留数(U2)は上限値である「4」に維持される傾向にある。よって、出玉確変大当たり遊技後の特定期間又は突確大当たり遊技後の特定期間が終了するとき、すなわち、「高確率」且つ「時短」遊技条件が終了するとき、第2保留数(U2)は4つである。そこで、「高確率」且つ「時短」遊技条件の基での第2始動口7への入賞に基づく特賞抽選を「高確率」遊技条件の基で行わせるべく、「高確率」且つ「時短」遊技条件から「時短」のみが解除された「高確率」且つ「非時短」遊技条件からなる特別移行期間に移行させる。
特別移行期間は、4回の特賞抽選についてのみ、つまり、出玉確変大当たり遊技又は突確大当たり遊技に付随する「高確率」且つ「時短」遊技条件の基で保留可能な特賞抽選についてのみ設定されるので、遊技者が享受する利益が過剰になることもない。また、「高確率」且つ「非時短」遊技条件には、潜確大当たりを契機に直接的に変動する経路と、出玉確変大当たり又は突確大当たりを契機に間接的に変動する経路とがある。このように同一の遊技条件に複数の経路が存在することで、遊技性が適度に複雑化されるので、遊技の興趣を高めることができる。
ステップS360−11において、メインCPU101aは、特図特電処理データに0をセットし、図20に示す特別図柄変動処理に処理を移す。
図34を用いて、普図普電制御処理を説明する。
まず、ステップS401において普図普電処理データの値をロードし、ステップS401においてロードした普図普電処理データから分岐アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば普通図柄変動処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データタ=1であれば普通電動役物制御処理(ステップS420)に処理を移す。詳しくは、図35、図36を用いて後述する。
図35を用いて、普通図柄変動処理を説明する。まず、ステップS410−1において、メインCPU101aは、普図普電処理データ=0であるか否かを判定する。普図普電処理データ=0でなければ、普通図柄変動処理を終了し、普図普電処理データ=0であればステップS410−2に処理を移す。
ステップS410−2において、メインCPU101aは、普通図柄の変動表示中であるか否かを判断する。
ステップS410−3において、メインCPU101aは、普通図柄の変動表示中でない場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶された普通図柄の保留数(G)が1以上であるかを判断する。保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、普通図柄変動処理を終了する。
ステップS410−4において、メインCPU101aは、ステップS410−3において、普通図柄の保留数(G)が「1」以上であると判断した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値(G)から「1」を減算した新たな保留数(G)を記憶する。
ステップS410−5において、メインCPU101aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第0記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、1つ前の記憶部に記憶されているデータは、所定の処理領域に書き込まれるとともに、普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。ここで、データのシフト(当該保留の消化)にともなって保留図柄保留表示装置24の表示内容を変更するために、具体的には現時点の普通図柄保留数(G)を表示するために普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS410−6において、メインCPU101aは、普通図柄保留記憶領域に記憶された当たり判定用乱数値の判定を行う。なお、複数の当たり判定用乱数値が記憶されている場合には、当該当たり判定用乱数値が記憶された順に読み出されるようにしている。そして、メインROM101bにはこの当たり判定用乱数値の判定を行うテーブルが設けられており(図示せず)、読み出された乱数値を上記のテーブルに照合して当たりか否かの判定を行う。例えば、当たり判定用乱数の範囲が「0」〜「250」であり、上記テーブルには「0」〜「224」までの乱数が当たりと判定され、その他の乱数はハズレと判定されるよう設定されている。この場合、普通図柄の当選確率が90%程度ということになる。
ステップS410−7において、メインCPU101aは、上記ステップS206における当たり判定用乱数の判定の結果を参照して、当たりと判定された場合には、ステップS410−8において当たり図柄がセットされ、ハズレと判定された場合にはステップS410−9においてハズレ図柄がセットされる。
ここでいう当たり図柄とは、上記普通図柄表示装置21のLEDによる最終的な点灯により表現される図柄のことであり、ハズレ図柄とはLEDの最終的な消灯により表現される図柄のことである。また、当たり図柄のセットとは、当たりを示すデータ(普通図柄の停止図柄データ)をメインRAM101cの普図停止図柄データ記憶領域に記憶することであり、ハズレ図柄のセットとは、ハズレを示すデータ(普通図柄の停止図柄データ)をメインRAM101cの普図停止図柄データ記憶領域に記憶することである。
ステップS410−10において、メインCPU101aは、時短フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされている場合というのは、遊技条件が時短状態にあるときであり、上記フラグがONされていない場合というのは、遊技条件が非時短状態にあるときである。
そして、メインCPU101aは、時短フラグ記憶領域にフラグがONされていると判断した場合には、ステップS410−11において普通図柄の変動時間カウンタに3秒をセットし、時短フラグ記憶領域にフラグがONされていないと判断した場合には、ステップS410−12において普通図柄の変動時間カウンタに29秒をセットする。このステップS410−11またはステップS410−12の処理によって、普通図柄の変動表示の時間が決定されることとなる。なお、変動時間カウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS410−13において、メインCPU101aは、普通図柄表示装置21において普通図柄の変動表示を行うために普通図柄変動表示データをセットする。つまり、変動表示の態様(本実施の形態では、LEDを所定の間隔で点滅させる態様であって、例えば0.2秒点灯と0.2秒消灯を繰り返す)、変動時間等による情報を有する普通図柄変動表示用データをセットする。ここで、変動時間は、ステップS410−11、又はステップS410−12においてセットされた変動時間となる。
ステップS410−14において、メインCPU101aは、演出制御基板102に対して普通図柄表示装置21の作動が開始することを示す情報を送信するため、普通図柄作動開始コマンドを送信バッファにセットし、一旦当該普通図柄変動処理を終了する。
ステップS410−15において、メインCPU101aは、上記ステップS410−2において普通図柄の変動表示中であると判断した場合、設定された変動時間を経過したか否かを判断する。すなわち、セットされた変動時間カウンタが4ms毎に減算処理されていき、変動時間カウンタが0となっているか判定する。その結果、設定された変動時間を経過していないと判断した場合には、そのまま変動表示を継続して行う必要があるため、普通図柄変動処理を終了して次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、設定された変動時間を経過したと判断した場合には、ステップS410−16において、普通図柄表示装置21における普通図柄の変動表示を終了させると共に、普通図柄表示装置21で普通図柄を停止表示させるために、上記ステップS410−8、又は、S410−9でセットされたデータに基づいて普通図柄停止表示データをセットする。
メインCPU101aは、ステップS410−17において、演出制御基板102に対して普通図柄表示装置21の作動が終了することを示す情報を送信するため、普通図柄作動終了コマンドを送信バッファにセットする。
ステップS410−18においてメインCPU101aは、普図停止図柄データに記憶されている図柄データが当たり図柄であるか否かを判定し、当たり図柄である場合には、ステップS410−19において普図普電処理データ=1をセットし、普通電動役物制御処理に処理を移し、ハズレ図柄である場合には、そのまま普通図柄変動処理を終了する。
図36を用いて、普通電動役物制御処理を説明する。
まず、ステップS420−1において、メインCPU101aは、普図普電処理データ=1であるか否かを判定する。普図普電処理データ=1でなければ、普通電動役物制御処理を終了し、普図普電処理データ=1であればステップS420−2に処理を移す。
ステップS420−2において、メインCPU101aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短フラグがONされているか否かを判断する。
ステップS420−3において、メインCPU101aは、時短フラグ記憶領域に時短遊技フラグがONされていると判定した場合、すなわち、現在の遊技条件が時短状態である場合には、普電開放時間カウンタに3.5秒をセットする。
ステップS420−4において、メインCPU101aは、時短フラグ記憶領域に時短遊技フラグがONされていないと判定した場合には、普電開放時間カウンタに0.2秒をセットする。
ここで、普電開放時間というのは、第2始動口制御装置70を未作動にする、すなわち第2始動口7が一対の羽根部材70b、70bによって遊技球が入賞可能な状態にする時間のことである。また、普電開放時間カウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS420−5において、メインCPU101aは、第2始動口開閉ソレノイド70cに通電を開始するために、始動口開閉ソレノイド通電開始データをセットする。
ステップS420−6において、メインCPU101aは、設定された普電開放時間を経過したか否かを判断する。すなわち、普電開放時間カウンタが4ms毎に減算処理されていき、普電開放時間カウンタ=0となったか否かを判定する。
ステップS420−8において、メインCPU101aは、設定された普電開放時間を経過したと判定されている場合には、第2始動口開閉ソレノイド70cの通電を停止するために、始動口開閉ソレノイド通電終了データをセットする。このデータに基づいて、第2始動口7は遊技球が入賞不可能な状態に復帰し、実行されていた補助遊技が終了することとなる。
ステップS420−9において、メインCPU101aは、普図普電処理データ=0をセットし、当該普通電動役物制御処理を終了する。
図37を用いて、データ作成処理を説明する。
ステップS611において、メインCPU101aは、普通電動役物制御処理でセットされた始動口開閉ソレノイド駆動データ(始動口開閉ソレノイド通電開始データ、始動口開閉ソレノイド通電終了データ)に基づいて、第2始動口開閉ソレノイド70cを駆動制御して第2始動口7を入賞可能状態または入賞不可能状態にするためにポート出力される駆動信号に対応する駆動制御データを作成する。
ステップS612において、メインCPU101aは、大当たり遊技処理又は小当たり遊技処理でセットされた大入賞口開閉ソレノイド駆動データ(大入賞口開閉ソレノイド通電開始データ、大入賞口開閉ソレノイド通電終了データ)に基づいて、大入賞口開閉ソレノイド80c(90c)を駆動制御して大入賞口8(9)を開放状態または閉鎖状態にするためにポート出力される駆動信号に対応する駆動制御データを作成する。
ステップS613において、メインCPU101aは、特別図柄変動処理でセットされた特別図柄表示データ(特別図柄変動表示データ、特別図柄停止表示データ)に基づいて、特別図柄表示装置19、20を表示制御してLEDを点灯若しくは消灯又は点滅させるために、ポート出力される特別図柄表示信号に対応する特別図柄表示制御データを作成する。
ステップS614において、メインCPU101aは、普通図柄変動処理でセットされた普通図柄表示データ(普通図柄変動表示データ、普通図柄停止表示データ)に基づいて、普通図柄表示装置21を表示制御して普通図柄表示装置21を点灯若しくは消灯又は点滅するためにポート出力される普通図柄表示信号に対応する表示制御データを作成する。
ステップS615において、メインCPU101aは、入力制御処理、特別図柄変動処理及び普通図柄変動処理においてセットされた、特別図柄保留表示データ及び普通図柄保留表示データに基づいて、第1保留表示装置22、第2保留表示装置23、普通図柄保留表示装置24を表示制御して、LEDを点灯若しくは消灯又は点滅させるためにポート出力される保留表示信号に対応する表示制御データを作成する。
ステップS620において、メインCPU101aは、一般的な遊技情報(大当たり当選回数、大当たりのうちで高確率遊技状態に移行した回数、前回の大当たり遊技終了後以降、現在までに行われた特別図柄の変動表示回数)を遊技情報表示装置700に表示するために外部信号出力制御データを作成する。具体的には、メインCPU101aは、メインRAM101cの所定領域に記憶された特図特電処理データや停止図柄データに基づいて、一般的な外部情報を遊技情報表示装置700に表示するためにポート出力される外部信号に対応する外部情報出力制御データを作成する。
図38を用いて、出力制御処理を説明する。
ステップS710において、メインCPU101aは、ポート出力処理を行う。詳しくは、図39を用いて後述する。
ステップS780において、メインCPU101aは、図柄表示装置19〜21、及び保留表示装置22〜24の各LEDを点灯させるために、上記ステップS613〜615で作成した表示制御データに基づいて表示信号(特別図柄表示信号、普通図柄表示信号、保留表示信号)を出力する処理を行う。
ステップS790において、メインCPU101aは、メインRAM101cの送信バッファにセットされているコマンドを演出制御基板102に送信するコマンド送信処理を行う。
図39を用いて、ポート出力処理を説明する。
ステップS711において、メインCPU101aは、上記S611で作成した始動口開閉ソレノイド10c用の駆動制御データに基づいて駆動信号を第2始動口開閉ソレノイド70cに向けて出力するとともに、ステップS712において、メインCPU101aは、上記S612で作成した大入賞口開閉ソレノイド11c用の駆動制御データに基づいて駆動信号を大入賞口開閉ソレノイド80c(90c)に向けて出力させるポート出力処理を行う。さらに、ステップS713において、メインCPU101aは、ステップS620において作成した外部信号出力制御データに基づいて外部信号1〜3を遊技情報出力端子板108に向けてポート出力処理を行う。
(演出制御基板のメイン処理)
次に、演出制御基板102のメイン処理を説明する。
図40に示すように、電源基板107により電源が供給されると、サブCPU102aにシステムリセットが発生し、サブCPU102aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS1010において、サブCPU102aは、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、電源投入に応じて、サブROM102bから起動プログラムを読み込むとともに、サブRAM102cの各記憶領域を初期化する処理を行う。
ステップS1020において、サブCPU102aは、演出モード判定用乱数及び演出パターン判定用乱数等の演出乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS1020の処理を繰り返し行う。
(演出制御基板のタイマ割込処理)
図41を用いて、演出制御基板102のタイマ割込処理を説明する。
演出制御基板102に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS1100において、サブCPU102aは、サブCPU102aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1110において、サブCPU102aは、各種の演出に係る時間カウンタの更新処理における演出時間タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS1120において、サブCPU102aは、種々の演出確定乱数の乱数更新処理を行う。具体的には、それぞれの乱数カウンタを+1加算して、乱数カウンタを更新する。なお、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期値乱数の値から乱数を更新する。
ステップS1200において、サブCPU102aは、コマンド受信処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、主制御基板101から送信された各種のコマンドをサブRAM102cのそれぞれのコマンドに対応した所定領域に記憶する。なお、以前に送信されたコマンドが記憶されているときは、以前のコマンドを上書して、新たに送信されてきたコマンドを記憶する。詳しくは、図42〜図46及び図48〜図58を用いて後述する。
ステップS1300において、サブCPU102aは、演出ボタン処理を行う。詳しくは、図47を用いて後述する。
ステップS1600において、サブCPU102aは、コマンド送信処理(出力制御処理)を行う。この処理において、各種コマンドに基づく演出を行うために、送信バッファにセットされたコマンドをランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信する。
ステップS1130において、サブCPU102aは、ステップS1100で退避した情報をサブCPU102aのレジスタに復帰させる。
図42を用いて、コマンド受信処理を説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1201において保留個数増加コマンドの有効な受信があったか否かを判定する。ここで、有効な受信がなかったと判定されれば、ステップS1202に処理を移す。有効な受信があったと判定されれば、サブCPU102aは、ステップS1210において、保留個数カウンタを更新する保留個数増加処理を行う。
サブCPU102aは、ステップS1202において保留個数減少コマンドの有効な受信があったか否かを判定する。ここで、有効な受信がなかったと判定されれば、ステップS1203に処理を移す。有効な受信があったと判定されれば、サブCPU102aは、ステップS1220において、保留個数カウンタを更新する保留個数減少処理を行う。
サブCPU102aは、ステップS1203において、変動開始コマンドの有効な受信があったか否かを判定する。ここで、有効な受信がなかったと判定されれば、ステップS1204に処理を移す。有効な受信があったと判定されれば、サブCPU102aは、ステップS1230において、当該特賞抽選、すなわち、特別図柄の変動表示に対応する抽選演出を行うために抽選演出パターンを決定する抽選演出パターン決定処理を行う。詳しくは、図43及び図48〜図58を用いて、後述する。
サブCPU102aは、ステップS1204において、変動終了コマンドの有効な受信があったか否かを判定する。ここで、有効な受信がなかったと判定されれば、ステップS1205に処理を移す。有効な受信があったと判定されれば、サブCPU102aは、ステップS1240において、抽選演出終了処理を行う。詳しくは、図53、図54を用いて、後述する。
サブCPU102aは、ステップS1205において、オープニングコマンドの有効な受信があったか否かを判定する。ここで、有効な受信がなかったと判定されれば、ステップS1206に処理を移す。有効な受信があったと判定されれば、サブCPU102aは、ステップS1250において、大当たり遊技または小当たり遊技に係る主要な演出を行うために特別遊技演出決定処理を行う。
サブCPU102aは、ステップS1206において、ラウンド開始コマンドの有効な受信があったか否かを判定する。ここで、有効な受信がなかったと判定されれば、ステップS1207に処理を移す。有効な受信があったと判定されれば、サブCPU102aは、ステップS1260において、長当たり遊技に係るラウンド番号を表示する演出を行うためにラウンド開始演出決定処理を行う。
サブCPU102aは、ステップS1207において、エンディングコマンドの有効な受信があったか否かを判定する。ここで、有効な受信がなかったと判定されれば、ステップS1280に処理を移す。有効な受信があったと判定されれば、サブCPU102aは、ステップS1270において、大当り遊技または小当たり遊技のエンディングに係るエンディング演出を行うためにエンディング演出決定処理を行う。
サブCPU102aは、ステップS1280において、客待ちコマンド受信処理を行う。詳しくは、図46を用いて、後述する。
ここで、図43を用いて抽選演出パターン決定処理を説明する。
まず、サブCPU102aは、ステップS1211において、演出パターン判定用乱数を取得し、サブRAM102cの演出パターン判定用乱数記憶領域に記憶する。次いで、ステップS1212において、演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードフラグを参照し、ステップS1213において、演出モードに基づく演出パターン判定テーブルを選択する。
演出モードとは、本実施の形態では、特賞抽選(あるいは、特別図柄の変動表示)に対応して画像出力装置13等で行われる演出(以下、抽選演出という)の演出内容に対する最上位の分類態様(カテゴリー)である。本実施の形態では、演出モードは全部で6種類(演出モード「A」〜演出モード「F」)設定されており、演出モードフラグ「F20」〜「F25」が、演出モード「A」〜「F」に対応する。画像出力装置13による抽選演出の演出モードとして、場所、状況、時節等による背景、出現する主要なキャラクターや背景のアングル等の演出を構成する様々な要素について適宜に設定されるが、本実施の形態では「場所」の種類に応じて演出モードが異なるよう設定されている。そして、演出モードに関連付けた演出パターン判定テーブルがサブROM102bに格納されている。つまり、演出モード「A」用の演出パターン判定テーブル〜演出モード「F」用の演出パターン判定テーブルが記憶されている(図48〜図51参照)。
次いで、サブCPU102aは、ステップS1214において、サブCPU102aは受信してサブRAM102cに記憶している変動開始コマンドを解析して、ステップS1215において、ステップS1212で選択した演出モード判定テーブルからさらに、変動開始コマンド(変動パターン)に基づく演出モード判定テーブルを選択し、最終的な演出モード判定テーブルを決定する。これは、演出モード毎に分けられた演出モード判定テーブルは、さらに変動開始コマンド(変動パターン)の種類によっても分けられているからである。
基本的に演出モード「A」は通常期間に対応し、演出モード「B」は、出玉確変大当たり遊技後の特定期間に対応し、演出モード「C」は、突確大当たり遊技後の特定期間に対応し、演出モード「D」及び演出モード「E」は、潜確大当たり遊技後又は小当たり遊技後の特定期間(低確率時の小当たり当選によるものに限る)に対応し、演出モード「F」は、特別移行期間に対応する。そして、変動開始コマンドの種類によって分類された演出パターン判定テーブルにおいて、演出パターン判定値と抽選演出パターンを示す抽選演出開始コマンドとが対応付けられている。
抽選演出パターンとは、画像出力装置13、演出用役物装置14、演出用電飾装置15、演出用照明装置16、音出力装置17及び演出ボタン18によって行われる抽選演出のパターンのことである。したがって、抽選演出パターンには、画像出力装置13に表示される演出画像の具体的な内容(抽選演出画像態様)も含まれており、画像制御基板105が抽選演出パターンに対応付けられた変動演出開始コマンドを受信することにより画像出力装置13において当該抽選演出パターンに対応付けられた演出画像を表示する。抽選演出画像態様は、装飾図柄の表示パターンや背景の表示パターン等からなり、表示される装飾図柄の種類・変動態様・停止態様、リーチ演出の有無、背景の種類・変動態様等が設定されている。
例えば、通常期間において出玉確変大当たりに当選して、変動開始コマンド「E6H31H」が演出制御基板102に送信されると、図48に示すように、装飾図柄の変動表示中に疑似抽選演出が2回連続して行われる2連疑似連続予告演出とリーチ演出A22−1又はリーチ演出A22−2とからなる35秒間の抽選演出か、リーチ演出A22−3のみからなる35秒間の抽選演出かが行われる。
疑似抽選演出とは、抽選演出の擬似的なものであり、装飾図柄の疑似変動表示と疑似停止表示とからなり、1回の抽選演出内に複数回行われる。具体的な態様について抽選演出と疑似抽選演出とが完全に同一である必要はなく、基本的な構成が同一であればよい。したがって、例えば、疑似抽選演出における装飾図柄の疑似停止表示時に、装飾図柄が、完全に停止する態様でも、小さく揺れているが停止しているように見える態様もよい。本実施の形態で言えば、左図柄、中図柄、右図柄が疑似停止することによって、1回の疑似抽選演出が終了したかのように遊技者に見せ掛けられればよい。つまり、疑似抽選演出が複数回行われることで、遊技者に複数回の特賞抽選が行われているように錯覚させることができる。
そして、図48に示すように、通常期間に対応する演出モード「A」における2連疑似連続予告演出を含む抽選演出には、複数のパターンが設定されている。ここでは、4種類の2連続疑似連続予告演出と2種類のリーチ演出A22とが適宜に組み合わされて4種類の抽選演出パターンが設定されている(抽選演出パターンA22−01〜A22−04)。具体的には、2連疑似連続予告演出については、ノーマル変動態様・左右ズレ目停止態様(左右ズレ目n)の疑似抽選演出が2回連続して行われる画像態様、すべり変動態様・左右ズレ目停止態様(左右ズレ目s)の疑似抽選演出が2回連続して行われる画像態様、ノーマル変動態様・左右同一目停止態様(左右同一目n)の疑似抽選演出が2回連続して行われる画像態様及びすべり変動態様・左右同一目停止態様(左右同一目s)の疑似抽選演出が2回連続して行われる画像態様の4つがある。
ノーマル変動態様とは、取り分け特徴のない装飾図柄の疑似変動表示の態様であり、左側表示領域13A・中央表示領域13B・右側表示領域13Cの各領域において、所定速度で縦方向(例えば、上から下)に次から次に移動する複数種類の装飾図柄(左図柄、中図柄、右図柄)が、左側表示領域13A・右側表示領域13C・中央表示領域13Bの順番で徐々に減速しながら疑似停止する。すべり変動態様とは、左図柄・中図柄・右図柄が、最終的には左側・右側・中央の順番で疑似停止する点でノーマル変動態様と同じであるが、右図柄がノーマル変動態様と同様に徐々に減速した後に、一度仮疑似停止して、すべり変動(上記の所定速度より速く)してから再度徐々に減速して疑似停止する点でノーマル変動態様と異なる。
左右ズレ目停止態様とは、装飾図柄が疑似停止する際に左図柄の種類と右図柄の種類とが異なることであり、左右同一目停止態様とは、装飾図柄が疑似停止する際に左図柄の種類と右図柄の種類とが同一になる、すなわち疑似的なリーチになることである。なお、後述するように、いずれの場合も中図柄の表示態様(変動態様・停止態様)はほとんど同一である。このように、疑似抽選演出の画像態様は、装飾図柄の疑似変動表示の態様と疑似停止表示の態様との組合せで4種類ある。
そして、リーチ演出A02の画像態様は、リーチ演出A22―1とリーチ演出A22−2とがあり、共に、演出モード「A」での「出玉確変大当たり」当選を表す内容であって、例えば当該リーチ演出の最後に「お見事!!大当たり」というフレーズが背景画像に重畳的に表示されるが、それぞれに係る背景画像が異なる。例えば、リーチ演出A22−1に係る背景は、主要キャラクター「K」が走って移動するシーンであるのに対し、リーチ演出A22−2に係る背景は、主要キャラクター「K」がバイクに乗って移動するシーンである。つまり、リーチ演出A22−1とリーチ演出A22−2とは、同一種類のリーチ演出であるが、具体的な表示態様について異なる。リーチ演出A12−1とリーチ演出A12−2、リーチ演出A32−1とリーチ演出A32−2、リーチ演出A42−1とリーチ演出A42−2についても同様に共に同一の内容(特賞抽選の抽選結果)を示唆するリーチ演出であるが、具体的な表示態様について異なる。また、リーチ演出A12−1、リーチ演出A22−1、リーチ演出A32−1及びリーチ演出A42−1と、リーチ演出A12−2、リーチ演出A22−2、リーチ演出A32−2及びリーチ演出A42−2とは、それぞれ具体的な表示態様の種類としては同一で、当該抽選演出に係る特賞抽選の抽選結果を示唆する内容が異なるだけでそれ以外はほとんど同じになっている。
このように、変動開始コマンドに係る抽選演出パターンは複数設定されており、各抽選演出パターンは抽選演出開始コマンドに対応付けられている。演出モード「A」における他の変動開始コマンドについても、他の演出モードにおける変動開始コマンドについても同様に、複数の抽選演出パターンが設定され、各抽選演出パターンには抽選演出開始コマンドが対応付けられている。
そして、サブCPU102aは、ステップS1216において、ステップS1211において記憶した演出パターン判定用乱数をステップS1215において決定した演出パターン判定テーブルに照合する演出パターン判定を行う。そして、ステップS1217において、ステップS1216の判定結果である抽選演出開始コマンド(抽選演出パターン)をサブRAM102cの送信バッファにセットし、当該抽選演出パターン決定処理を終了する。
次に、図44を用いて抽選演出終了処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1221において、サブRAM102cの変動終了コマンド記憶領域に記憶されている変動終了コマンドを解析して、当該抽選演出に対応する特賞抽選の抽選結果を判定する。
サブCPU102aは、ステップS1222において、その判定結果がハズレ(変動終了コマンド=E3H001H、E4H001H)であるか否かを判定する。この結果、ハズレであればステップS1223に処理を移し、ハズレでなければステップS1231に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1223において、演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードフラグを参照し、ステップS1224において、演出モードフラグが「F20」であるか否かを判定する。演出モードフラグ「F20」は、特別ではない、電源投入直後に行われる演出モード「A」を表し、他の特別な演出モードである演出モード「B」〜演出モード「F」とは異なる。なお、この演出モード「A」に残り回数は設定されていない。
サブCPU102aは、ステップS1224において演出モードフラグ「F20」と判定したとき、ステップS1230に処理を移す。一方、演出モードフラグ「F20」ではないと判定すれば、残り回数が設定された演出モードに係る1回の特別図柄の変動表示が終了するので、ステップS1225において、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値(M)を「1」減算する。
次いで、サブCPU102aは、ステップS1226において、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値(M)が「0」であるか否かを判定、すなわち、当該演出モードによる抽選演出が終了するか否かを判定する。ここで、M≠0と判定されれば、直接ステップS1230に処理を移す。M=0と判定されれば、ステップS1227において、現在、サブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されているのが、演出モードフラグ「F21」であるか、又は、演出モードフラグ「F22」であるか否かを判定する。
サブCPU102aは、ステップS1227において演出モードフラグ「F21」又は演出モードフラグ「F22」であると判定すると、ステップS1228において、演出モードフラグ「F25」をセットし、ステップS1227において演出モードフラグ「F21」又は演出モードフラグ「F22」ではないと判定すると、ステップS1229において演出モードフラグ「F20」をセットする。
サブCPU102aは、ステップS1231〜ステップS1234において、演出モード変更処理を行う。詳細には、サブCPU102aは、最初に、ステップS1231において、ステップS1221で解析した変動終了コマンドが有する情報に基づいて、当該特賞抽選の抽選結果を確認し、特賞の種類に関連付けられてサブROM102bに記憶されている演出モード判定用のテーブルを選択する(図45)。
特賞の種類に関連付けられた各演出モード判定テーブルには、演出モード判定値と演出モードとが対応付けられている。そこで、サブCPU102aは、ステップS1232において、演出モード判定用乱数を取得し、ステップS1233において、取得した演出モード判定用乱数を演出モード判定テーブルに照合して、次回からの抽選演出における演出モードを決定する。そして、サブCPU102aは、ステップS1234において、決定された演出モードに対応する演出モードフラグを演出モードフラグ記憶領域に記憶し、演出モードの残り回数を演出モード残り回数カウンタにセットする。
サブCPU102aは、ステップS1230において送信バッファに抽選演出終了コマンドをセットする。抽選演出終了コマンドは、当該特別図柄の変動表示に対応する抽選演出が終了することを示す、すなわち装飾図柄の停止表示がおこなわれることを示すコマンドである。本実施の形態では、サブRAM102cに記憶された変動終了コマンドが抽選演出終了コマンドとしてそのままサブRAM102cの送信バッファにセットされる。送信バッファにセットされた抽選演出終了コマンドは画像制御基板105に送信される。
図45に示すように、出玉確変大当たりに当選した場合は、当該大当たり遊技終了以降演出モード「B」の演出が行われ、突確大当たりに当選した場合は、当該大当たり遊技終了以降演出モード「C」の演出が行われる。一方、「潜確大当たり」又は「小当たり」に当選した場合、当該特別遊技以降、演出モード「D」又は演出モード「E」による抽選演出が行われる。つまり、出玉確変大当たり又は突確大当たりに当選すれば必ず演出モード「B」又は演出モード「C」の演出が確定的に実行されるが、潜確大当たり又は小当たりに当選すればいずの場合においても共通して、演出モード「D」又は演出モード「E」の演出が選択的に行われる。このように、潜確大当たり遊技後と小当たり遊技後に同一の演出モードによる抽選演出が行われるのは、いずれの遊技後であるかの見分けを困難又は不可能にするためである。この結果、遊技者は特別遊技終了後以降においても、例えば潜確大当たりに当選して大当たりの当選確率が高確率になっているのか、あるいは、小当たりに当選して大当たりの当選確率が低確率のままであるのか分からないので、遊技者のドキドキ感を持続させることができる。しかしながら、各遊技後において出現しうる演出モードの確率は異なって設定されている。これによって、出現した演出モードに基づく潜確大当たり又は小当たりの期待度も異なることから、遊技者がおかれている遊技状況を推測できる余地が残るので、遊技の興趣を高めることができる。
次に、図46を用いて客待ちコマンド受信処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1281において、客待ちコマンドを有効に受信したか否かを判定する。ここで、サブCPU102aは、受信したと判定すると、ステップS1283において、客待ち認定時間の計測を開始すると共に、ステップS1284において、客待ち認定時間計測フラグを客待ち認定時間計測フラグ記憶領域にONする。そして、ステップS1285に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1285において、客待ち認定時間が経過したか否かを判定する。ここで、サブCPU102aは、経過していないと判定すれば、当該処理を終了する。一方、ステップS1281において、客待ちコマンドを有効に受信していないと判定したとき、サブCPU102aは、ステップS1282において、客待ち認定時間計測フラグがONされているか否かを判定する。ここで、ONされていないと判定すれば、当該処理を終了し、ONされていると判定すれば、ステップS1285に処理を移す。
ステップS1285において、サブCPU102aが客待ち認定時間が経過したと判定するとき、ステップS1286において、客待ち認定時間計測フラグをOFFし、ステップS1287において、客待ち演出確定コマンドを送信バッファにセットする。このコマンドが画像制御基板105に送信されることによって、客待ち演出が実行される。
図47を用いて、演出ボタン処理について、説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1301において、演出ボタン検出SW18aからの有効な演出ボタン検出信号があったか否かを判定する。ここで、当該信号がないと判定すれば、サブCPU102aは、当該処理を終了し、当該信号があると判定すれば、ステップS1302において、演出ボタンコマンドを送信バッファにセットする。このコマンドは、ランプ制御基板104及び画像制御基板105に演出ボタン18の操作が検出されたことを報知するためのコマンドである。
サブCPU102aは、ステップS1400においてコマンド送信処理を行う。具体的には、送信バッファにセットされたコマンドを画像制御基板105及びランプ制御基板104に送信する。画像制御基板105は受信したコマンドに基づいて、画像出力装置13及び音出力装置17を作動させ、ランプ制御基板104は受信したコマンドに基づいて演出用役物装置14、演出用電飾装置15及び演出用照明装置16を作動させる。
次に、画像出力装置13による演出モード「F」の抽選演出について説明する。本実施の形態では、演出モード「F」の演出は、演出モード「B」又は演出モード「C」の演出が終了したあと、最大で4回の抽選演出において行われる(図52参照)。「最大で4回の」とあるのは、この4回の抽選演出の間に、いずれかの大当たりに当選すると、他の演出モードに移行するからである。例えば、演出モード「F」の演出が開始されてから2回目の特賞抽選で「出玉確変大当たり」に当選すると、演出モード「F」による演出はその抽選演出で終了し、次の抽選演出からは演出モード「B」になる。
図53(a)に示すように、演出モード「F」による抽選演出の開始時には、例えば、画像出力装置13に「4回転以内に○○を撃破せよ!」と、演出モード「F」による抽選演出、すなわち、特別移行期間での特賞抽選(特別図柄の変動表示)が残り4回であることを示唆する残り抽選回数示唆演出が表示される。この時、画像出力装置13の画面右上にも残り抽選回数示唆演出として「あと4回」と表示される。残り抽選回数示唆演出が表示される。
そして、演出モード「F」に係る特賞抽選がハズレである場合、演出モード「F」における2回目の抽選演出(特賞抽選)が行われる。このとき、2回目の抽選演出の開始時には演出モード「F」による抽選演出の開始時と同様に、「3回転以内に○○を撃破せよ」と、演出モード「F」に係る抽選演出、すなわち、特別移行期間に係る特賞抽選が残り3回であることを示唆する残り抽選回数示唆演出が表示される(図54(a)参照)。この時も、残り抽選回数示唆演出として画像出力装置13の画面右上に「あと3回」と表示される。
特賞抽選でハズレが続き、4回目の抽選演出が行われるときには、その開始時に「これがラストチャンスだ!○○を撃破せよ!」と、演出モード「F」に係る抽選演出、すなわち、特別移行期間に係る特賞抽選が残り1回であることを示唆する残り抽選回数示唆演出が表示される(図54(b)参照)。この時も、画像出力装置13の画面右上にも残り抽選回数示唆演出として「あと1回」と表示される。なお、画面右上の表示される「あと○回」という表示は、抽選演出中継続して表示されている。
そして、演出モード「F」に係る最後の抽選演出においてもハズレである場合、このハズレである特賞抽選の結果に対応する装飾図柄の停止表示が当該抽選演出の終了間際に行われるが、この停止表示される時に次の演出モード、すなわち、演出モード「A」に切り替わる。したがって、演出モード「F」による最後の抽選演出においてもハズレであれば、装飾図柄の停止表示は演出モード「A」で行われる(図54(c)参照)。
ところで、演出モード「F」の抽選演出においては、ステップアップ予告演出が行われうる。ステップアップ予告演出は、複数のステージ(演出的な段階)で構成されており、ステージが進んでいくことで遊技者の大当たり当選への期待感を上昇させるための演出である。本実施の形態において、ステップアップ予告演出を構成するステージは、バトルシーン(主要キャラクター「K」と敵キャラクター軍団とが決闘する状況)で構成されている。したがって、ステップアップ予告演出を構成する各ステージとして、弱い敵キャラクター群(図51、図53(a)において、第1陣)とのバトル、普通の(弱い敵キャラクターよりは強い)敵キャラクター群(図51、図53(a)において、第2陣)とのバトル、強い敵キャラクター群(図51、図53(a)において、第3陣)とのバトル、ボス敵キャラクター(図51、図53(a)において、第4陣)とのバトルがある。したがって、敵キャラクターに勝利することがステージを進むことに相当する。
ステップアップ予告演出では、ステップアップするということで、少なくとも1回は敵キャラクターに勝利する。上述した通り、演出画像態様は変動開始コマンドに基づいて演出制御基板102において決定されるので、ステップアップ予告演出の態様であるステップアップの仕方は演出制御基板102において決定される。例えば、図51に示すように、変動開始コマンド「E6H31H」に基づく抽選演出では、3回ステージを進むステップアップ予告演出(以下、3回ステップアップ予告演出という)が行われる。
図51に示すように、この3回ステップアップ予告演出では、弱い敵キャラクター、普通の敵キャラクター、強い敵キャラクター、ボス敵キャラクターの順で敵に勝利していく(図55〜図57、図58(a)、(b))ことで、ステージが3回進むことになる。ボス敵キャラクターに勝利した後は、すなわち、3回ステップアップ予告演出が終了すると、例えば30秒程度の出玉確変大当たりを示唆するリーチ演出F2が表示され(図58(d))、出玉確変大当たりが確定したことを示す装飾図柄の停止表示が行われる(図58(e))。変動開始コマンド「E6H31H」に基づく演出画像態様の種類は2つであるが(F31−01、F31−02)、これはリーチ演出F2の演出画像態様の違いによるものである(リーチ演出F2−1、リーチ演出F2−2)。ステップアップ予告演出の部分の演出画像態様は共通している。
また、潜確大当たり当選に係る変動開始コマンド「E6H11H」の場合及び小当たり当選に係る変動開始コマンド「E6H10H」の場合にも、3回ステップアップ予告演出が行われる。3回ステップアップ予告演出の部分についての演出画像態様については、出玉確変大当たり当選に係る変動開始コマンド「E6H31H」と同一であるが、リーチ演出の部分の演出画像態様については異なる。すなわち、ボス敵キャラクターに勝利した後、5秒程度の潜確大当たり当選又は小当たり当選を示唆するリーチ演出F3又はF4と、潜確大当たり当選又は小当たり当選が確定しことを示す装飾図柄の停止表示とが同時に行われる(図53(c)参照、図53(c)では潜確大当たり遊技後及び小当たり遊技後に出現する演出モードの名称が表示されている)。
また、出玉確変大当たり当選に係る変動開始コマンド「E6H31H」に基づく抽選演出では、1回ステージを進むステップアップ予告演出(以下、1回ステップアップ予告演出という)が行われる。1回ステップアップ予告演出では、弱い敵キャラクター、普通の敵キャラクター、強い敵キャラクター及びボス敵キャラクターの全員が一斉に倒されて、当該予告演出が終了する。つまり、外見上は1回のステップアップが行われているが、内容的には3回のステップアップが一度に行われている。このステップアップ予告演出が終了した後は、上記の演出画像態様の3回ステップアップ予告演出の場合と同様に、出玉確変大当たり当選を示唆するリーチF2演出(リーチ演出F2−1、リーチ演出F2−2)が表示される。
このように、さまざまな構成のステップアップ予告演出が行われるが、いずれの場合においても、ステップアップ予告演出中は、画面の右下において透明性を有する装飾図柄の変動表示がおこなわれている。また、特賞抽選の結果が特賞であり、第2陣とのバトルシーンが表示される場合には、通常の抽選演出時の表現方式とは異なる表現方式の主要キャラクター画像(例えば、実写)がカットインされ、カットインの終了後に第2陣が全員一斉に倒される画像が表示される(図56参照)。このような、特異な演出が行われることによって遊技者の期待感が煽られる。
また、図51によれば、ハズレに係る変動開始コマンド「E6H02H」に基づく抽選演出では、第1陣で敗北する内容の抽選演出が行われる。すなわち、1回もステップアップしない抽選演出が行われる。ここで、この1回もステップアップしない抽選演出について簡単に説明する。最初に、図53(a)に示すように、弱い敵キャラクター群(第1陣)との所定のバトルシーンの映像が表示される。そして、図53(b)に示すように、弱い敵キャラクターの1人に攻撃をかわされて「MISS」と当該抽選結果がハズレであることを示唆する表示がなされ、図53(c)に示すように、「YOU LOSE」とハズレであることが確定的な表示がなされて、当該抽選演出が終了する。なお、この場合においても当該抽選演出が開始されてから、画面右下に透明性を有する装飾図柄の変動表示が行われ、最終的にハズレを示す配列で、不透明性の装飾図柄の停止表示が行われて、ハズレが確定する。
以上のような演出モード「F」の抽選演出は、特別移行期間特有の演出であるので、遊技者は、演出モード「F」の抽選演出が行われると、容易に現在特別移行期間であることを認識することができる。本実施の形態では出玉確変大当たり遊技後又は突確大当たり遊技後の、「高確率」且つ「時短」遊技条件のうち「時短」のみが終了して、「高確率」且つ「非時短」と、潜確大当たり遊技後と同一の遊技条件に変動したことになるが、遊技者は現在の大当たりの当選確率が「高確率」であるか「低確率」であるかを認識することは非常に困難である。したがって、そのような状況において、特別移行期間特有の演出モード「F」を出現させることで、遊技者が「高確率」且つ「時短」遊技条件からいきなり「低確率」且つ「非時短」遊技条件に変動(転落)したと誤解することを防止することができる。また、遊技条件にだけ着目すると、特別移行期間における遊技条件は、潜確大当たり遊技後の特定期間における遊技条件と同一であるが、特別移行期間に対応する演出モード「F」は、潜確大当たり当選に付随する演出モード「D」、「E」とも異なるので、知らぬ間に潜確大当たりに当選して「高確率」且つ「非時短」遊技条件に変動したと誤解することも防止することができる。
また、本実施の形態では、期間の種類毎に変動パターン判定テーブルが設けられている。したがって、期間の特徴に応じた変動パターン(特図変動時間)を設定することができる。そして、特賞抽選回数が4回と制限され、開始時に保留個数(特に、優先的に特賞抽選が行われる始動口7についての保留個数(U2))が上限値に達している状況になり易いという特別移行期間の特徴を考えると、保留個数に基づいて4秒の抽選演出(特別図柄の変動表示)が行われ、特別移行期間が淡々と進んでいくと、遊技の興趣を低下させてしまう。しかしながら、短くても、保留個数が上限値である場合の最も短い特図変動時間より長く、遊技者のドキドキ感を持続させるのに必要最低限の長さの特図変動時間が確保されているので、遊技の興趣の低下を防ぐことができる。また、特別移行期間は、遊技者にとって最も不利な通常遊技条件に変動(転落)する直前の4回の特賞抽選に対応するので、ある程度の時間を要する特別な抽選演出を行うことで、遊技者を一層ドキドキさせて演出効果を高めることができる。さらに、上述したように、特別移行期間開始時において保留個数が上限値に達する状況になり易いといっても、保留個数は未確定であるので、保留個数がいくつであっても同一の抽選演出(特図変動時間)が同一の確率で起こり得ることで、不適切な抽選演出が行われることによる演出効果の低下を防ぐことができる。
一方で、特図変動時間が180秒と極端に長くなってしまうと、かえって遊技者に煩わしさを感じさせてしまう虞がある。しかしながら、期間によって変動パターン判定テーブルが設けられるので、ある程度じっくりと、且つ、煩わしさを感じさせない特別移行期間に適切な演出を行うための適切な特図変動時間の範囲を設定することができる。
(その他の実施の形態)
次に、図柄判定処理及び変動パターン決定処理についてのその他の形態について実施の形態1と異なる部分について説明する。最初に図柄判定について、説明する。図61に示すように、当該特賞抽選の結果が「大当たり」でも「小当たり」でもなく(ステップS312−1’において「NO」且つステップS312−5’において「NO」)、「ハズレ」である場合は、ハズレ時の図柄判定テーブル(図59(b−4)参照)を選択する(ステップS312−7’)。これは、本実施の形態においては、リーチの有無に関係なく、特賞抽選の結果が「ハズレ」であれば、停止図柄データが「23」となるからである。これ以降は、実施の形態1と同様に、選択した図柄判定テーブルに基づいて図柄判定を行い(ステップS312−8’)、停止図柄データ、遊技条件データ及び参照データをセットする(ステップS312−9’〜ステップS312−11’)。
次いで、変動パターン決定処理について説明する。ここでは、図63に示す変動パターン判定テーブルを決定するためのテーブルを用いて変動パターンが決定される。このテーブルでは、期間の種類、特賞抽選の結果(停止図柄データ)、参照データ、リーチの有無及び保留個数に、変動パターン判定テーブルを示す番号(変動パターン判定テーブルの識別情報:TBLA1〜TBLF6)が対応付けられている。
最初に、メインCPU101aは、ステップS313−1’において期間特定フラグを参照し、ステップS313−2’において変動パターン判定テーブルを選択する。具体的には、変動パターン判定テーブルは期間の種類に対応付けられて設けられているので、現在いずれの期間であるのかを確認し、現在の期間に基づいて変動パターン判定テーブルを選択する。
次に、メインCPU101aは、ステップS313−3’において、停止図柄データをロードし、ステップS313−4’において当該特賞抽選の結果が「ハズレ」であるか否かを判定する。具体的には、停止図柄データが「23」であるか否かを判定する。ステップS313−4’において、「ハズレ」であると判定されれば、ステップS313−5’に処理を移し、「ハズレ」ではないと判定されれば、ステップS313−10’に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS313−5’においてリーチ判定テーブル(図59(c)参照)に基づいてリーチ判定を行い、ステップS313−6’において当該リーチ判定の結果が「リーチ有り」か否かを判定する。ここで、「リーチ有り」であると判定されれば、メインCPU101aはリーチ有りハズレ用の変動パターン判定テーブルに決定する(図63において、TBLA6〜TBLF6)。一方、「リーチ有り」ではないと判定されれば、メインCPU101aは、ステップS313−8’において、当該特賞抽選に係る始動口の種類及び第1特別図柄保留カウンタ(U1)若しくは第2特別図柄保留カウンタ(U2)に基づいて、現在の保留個数(U1orU2)を確認し、ステップS313−9’において保留個数に基づいて、リーチ無しハズレ用の変動パターン判定テーブルを決定する。
また、メインCPU101aは、ステップS313−10’において、参照データをロードして、当該特賞抽選に係る参照データを確認し、ステップS313−11’において、参照データに対応付けられた特賞当選用の変動パターン判定テーブルを決定する。なお、図63における大当たり図柄は停止図柄データ「01」〜「20」に対応し、小当たり図柄は停止図柄データ「21」、「22」に対応し、ハズレ図柄は停止図柄データ「23」に対応している。
このように、変動パターン判定テーブルが決定されれば、メインCPU101aは、ステップS313−12’において、変動パターン判定用乱数を取得し、ステップS313−13’において、変動パターンを判定する。「変動パターンを判定する」方法として、ステップS313−7’、ステップS313−9’又は ステップS313−11’ において図63のテーブルに基づいて決定された変動パターン判定テーブル番号(TBL―)が示す変動パターン判定テーブルに、ステップS313−12’において取得した変動パターン判定用乱数を照合する方法がある。
本実施の形態においては、特定期間において特賞抽選が行われた結果、「ハズレ」となった場合、リーチ判定の結果及び保留個数の確認の結果に関わらず、選択される変動パターン判定テーブルは同一(TBLF6、図68参照)である。したがって、リーチ判定の結果が「リーチ有り」でも「リーチ無し」でも、また、保留個数がいくつであっても、当該特別図柄の変動表示に係る特図変動時間のパターンは同一となる。本実施の形態においても、特定期間用の変動パターン判定テーブルは、リーチ判定の結果に関わらず、同一の特図変動時間で構成されるので、特図変動時間について、リーチ判定において「リーチ有り」となる確率(約11%)による制約を受けることがない。したがって、発生する特図変動時間が偏ることで、実行される抽選演出の種類が偏ることもない。よって、遊技の興趣の低下を軽減することができる。さらに、特定期間における特殊な抽選演出であるバトル演出が行われる場合でも、特定期間以外の期間における処理と同一の処理が行われるので、メインCPU101aの負担を軽減することができる。また、特定期間において特賞抽選の結果が「ハズレ」である場合の変動パターン判定テーブルは1種類であるので、メインROM101bに記憶されるデータ量を抑えることができる。
1 遊技機
2 遊技盤
6 第1始動口
6a 第1始動口検出センサ
7 第2始動口
7a 第2始動口検出センサ
10 入賞ゲート
10a 入賞ゲート検出センサ
13 画像出力装置
100 制御手段
101 主制御基板
102 演出制御基板
105 画像制御基板

Claims (1)

  1. 閉鎖態様又は開放態様に変化可能な始動領域への遊技球の入球を契機に、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定を行う特別遊技判定手段と、
    前記特別遊技判定手段による特別遊技判定を契機に、特別図柄表示手段において、特別図柄を変動表示させた後、当該特別遊技判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる特別図柄表示制御手段と、
    特定の特別図柄が停止表示された場合、前記特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
    非時短遊技状態または該非時短遊技状態よりも前記始動領域が前記開放態様になり易い時短遊技状態にて遊技を制御可能な始動領域状態制御手段と、
    前記特別遊技判定手段により前記特別遊技の実行と判定される確率が所定の確率に設定される低確率遊技状態または前記所定の確率よりも高確率に設定される高確率遊技状態にて遊技を制御可能な特別遊技判定状態制御手段と、
    前記特別図柄の変動表示に要する時間である図柄変動時間が所定の割合で割り振られている複数の図柄変動時間決定テーブルを遊技状態に対応付けて記憶する図柄変動時間決定テーブル記憶手段と、
    前記特別遊技判定手段による特別遊技判定を契機に、前記始動領域状態制御手段及び前記特別遊技判定状態制御手段により制御されている遊技状態に係る図柄変動時間決定テーブルに基づいて、当該特別遊技判定に係る特別図柄の変動表示に対する前記図柄変動時間を決定する図柄変動時間決定手段と、
    前記特別図柄の変動表示が実行されているときに、演出手段に演出を実行させる演出制御手段と、を有し、
    前記始動領域状態制御手段は、前記特別遊技制御手段により特定の特別遊技が実行された場合、当該特定の特別遊技が終了してから、前記特別図柄の変動表示が第1回数行われるまで前記時短遊技状態にて遊技を制御可能な時短遊技状態制御手段を備え、
    前記特別遊技判定状態制御手段は、前記特別遊技制御手段により前記特定の特別遊技が実行された場合、当該特定の特別遊技が終了してから、前記特別図柄の変動表示が前記第1回数より第2回数多く行われるまで前記高確率遊技状態にて遊技を制御可能な高確率遊技状態制御手段を備え、
    前記図柄変動時間決定テーブル記憶手段は、前記特定の特別遊技終了後に前記高確率遊技状態且つ前記時短遊技状態にて前記特別図柄の変動表示が前記第1回数行われてから前記高確率遊技状態且つ前記非時短遊技状態にて前記特別図柄の変動表示が前記第2回数行われるまでの特別移行期間用の特別移行期間用図柄変動時間決定テーブルと、前記特別移行期間以外の非特別移行期間用の非特別移行期間用図柄変動時間決定テーブルと、を備え、
    前記図柄変動時間決定手段が前記非特別移行期間用図柄変動時間決定テーブルに基づいて予め設定された所定の図柄変動時間に決定する確率より、前記特別移行期間用図柄変動時間決定テーブルに基づいて前記所定の図柄変動時間に決定する確率の方が高いことを特徴とする遊技機。
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