JP2013013530A - 穿刺針刺入装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】穿刺針刺入装置を構成する内筒部1と外筒部2の相対位置を所定範囲内に規制することにより、内筒部1と外筒部2が過度に偏倚するのを防止するとともに、術者に対し、内筒部1を介して外筒部2の異常を検知させる。
【解決手段】先端に穿刺針を備えた内筒部1と、この内筒部の側面の少なくとも一部を覆い、独立に運動可能な外筒部2を備えた穿刺針刺入装置を生体内に刺入する際、内筒部1に作用する切削力に抗して負荷される内筒部刺入力と、外筒部2に作用する摩擦力に抗して負荷される外筒部刺入力とを、内筒部1と外筒部2の間に生ずる内筒部外筒部間相対的位置の検出値に基づいて、両者の相対的位置を一定に保つよう、外筒部2に対し作用する刺入補助力をフィードバック制御する。そして、外筒部2が内筒部1に対し所定の距離以上偏倚したとき、両者の相対位置を制限する止め具29を内筒部1と外筒部2との間に設ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、生検、薬液注入、内視鏡手術におけるトロカール穿刺、その他針状器具を生体組織に刺入する穿刺針刺入装置に関するものである。
穿刺針を用いた医療行為は、薬液を投与する注射や病変組織のサンプルをとる生検、血液を採取する採血、内視鏡下手術における手術器具を導入する孔を開けるトロカール穿刺など様々である。穿刺による正常組織への損傷は穿刺経路に限定されるため、非常に低侵襲な外科的治療診断行為であり、しかも、穿刺針しか使用しないので簡便で手術費用を低減することができる。
しかし、目的の生体組織に穿刺針を安全かつ正確に到達させるには多くの困難が伴い、その一つとして、穿刺針の先端が目的の生体組織に正しく到達できたかの判定問題が挙げられる。
硬膜外麻酔を例に取れば、皮膚、筋肉、靭帯などの幾層もの生体組織を通過して、硬膜の手前で刺入を止めなければならない。このとき、硬さの異なる生体組織に到達する度に、穿刺針先端に負荷される切削力が変わるため、熟練した術者はこれを頼りに穿刺針先端がどの生体組織に到達しているかを判定している。しかし、穿刺が深くなっていくにつれて穿刺針側面と生体組織との間に生ずる摩擦力が増大するため、穿刺針先端に負荷される切削力の変化を穿刺針終端で知覚するのが難しくなる。
これに対して、下記特許文献1では、中空または中実の針部と、その側面を全部又は一部を覆い、針部と独立に運動可能な外筒部を備えた二重針のそれぞれに荷重計を設ける穿刺針刺入装置が提案されている。この穿刺針刺入装置によって穿刺針先端に負荷される切削力は中心にある針部に負荷され、また、穿刺針側面と生体組織との間に生ずる摩擦力は外筒部に負荷されるため、針部に備えられた荷重計の値の変化により生体組織の貫通を判定することが可能になる。
特開2004−81852号公報
しかし、上記特許文献1では、荷重計により切削力を計測し、その変化を閾値による状態判定などによる信号処理により生体組織の貫通を判定しているが、生体組織の硬さは患者によって異なるため一律なアルゴリズムとパラメータで穿刺状態を判定することは困難である。また、一般に穿刺針を用いた医療行為では、熟練の術者は穿刺針を穿刺する際の様々な切削力の変化により、生体組織の貫通のみならず異物との接触などを知覚して、穿刺針の微妙な操作を行っていることから、切削力の変化を信号処理して一律な判定をしていては、切削力の変化のもつ様々な情報が術者に伝わらないおそれがあった。
そこで、発明者らは、特願2010−9248号において、硬さの異なる生体組織が層をなす部位に術者が穿刺針を刺入する際、穿刺針先端が到達している生体組織を知るのに有用な、穿刺針先端に負荷される切削力と、穿刺針の側面と生体組織との間に生ずる摩擦力とを分離することにより、術者が、穿刺針終端が目的とする生体組織に到達したことを正確に感知でき、術者の技能の差にかかわらず、安全に目的とする生体組織までの刺入を可能にするとともに、ロボットハンド等の遠隔操作により穿刺針を操作させる場合でも、穿刺針終端が目的とする生体組織に到達した情報を、ロボットハンド制御システムに正確に伝達できるようにした穿刺針刺入装置を提案した。
この穿刺針刺入装置においては、先端に穿刺針を備えた内筒部と、この内筒部の側面の少なくとも一部を覆い、内筒部と独立に運動可能な外筒部を備えた穿刺針を刺入する穿刺針刺入装置であって、穿刺針刺入装置を生体内に刺入する際、内筒部に作用する切削力に抗して負荷される内筒部刺入力と、外筒部に作用する摩擦力に抗して負荷される外筒部刺入力とを分離する分離手段を設けている。
この分離手段としては、内筒部刺入力に相当する力が、術者あるいはロボットアームからの刺入操作力により付与され、外筒部刺入力に相当する力を、モーターなどの直動アクチュエータなどによる発生される刺入駆動力により付与されることにより実現している。
より具体的には、図1に示すように、内筒部1に術者4による刺入操作力が付与され、直動アクチュエータ6による刺入駆動力が外筒部2に付与され、この内筒部1と外筒部2がほぼ一定の相対的位置を保つよう、図2に示される制御系により、直動アクチュエータを制御して、外筒部刺入力を相殺する。
これにより、術者は、穿刺針終端が目的とする生体組織に到達したことを正確に感知できるとともに、術者の技能の差にかかわらず、安全に目的とする生体組織までの刺入を行うことが可能になる。
こうした直動アクチュエータ等による刺入駆動力は、外筒部刺入力に相当する力を相殺するため、例えば、内筒部−外筒部間の相対的位置を検出するセンサが故障したり、外筒に刺入駆動力を付加する直動アクチュエータやその制御系が故障したりした場合、術者の意図に反する過度な刺入駆動力が外筒部2に発生し、円滑な刺入操作が不可能になる可能性がある。
例えば、図1において、内筒部−外筒部間の相対的位置を検出するセンサ12が故障して、内筒部1と外筒部2の実際の相対位置にかかわらず、外筒部2が内筒部1に対し、反刺入方向に偏倚しているとの検出信号を出力し続けた場合、直動アクチュエータ6から外筒部2に対し、過大な刺入駆動力が際限なく出力されることになり、術者の意図に反し、外筒部2のみが生体組織内に侵入し、最悪の場合、血管や重要臓器を損傷する可能性がある。
また、例えば、穿刺手技中に、刺入操作とかかわりのない外力が、内筒部1と外筒部2のいずれかに偶発的に作用した場合を想定すると、その一方が他方に対し大きく偏倚し、生体組織内に侵入し得ることは、安全上好ましくない。さらに、緊急時やトラブル発生時に、直動アクチュエータ6等に影響を受けることなく、内筒部1と外筒部2を連動させて、通常の穿刺針刺入装置と同様の手技を可能に確保することも必要である。
そこで、本発明の目的は、このような場合に備え、内筒部1と外筒部2との相対位置を所定範囲に規制することにより、内筒部1と外筒部2が過度に偏倚するのを防止することにより、術者に対し異常を瞬時に検知させて安全対策を促すとともに、どのような事態でも、通常の穿刺針刺入装置と全く同様の操作を確保することにある。
上記の課題を達成するため、本発明の穿刺針刺入装置においては、次のような技術的手段を講じた。すなわち、
(1)先端に穿刺針を備えた内筒部と、前記内筒部の側面の少なくとも一部を覆い、前記内筒部と独立に運動可能な外筒部を備えた穿刺針刺入装置であって、前記穿刺針刺入装置を生体内に刺入する際、前記内筒部と前記外筒部が一定の相対的位置を維持するよう、前記外筒部に対し作用する刺入補助力をフィードバック制御することにより、前記内筒部に作用する切削力に抗して負荷される内筒部刺入力と、前記外筒部に作用する摩擦力に抗して負荷される外筒部刺入力とを分離する分離手段を設けた穿刺針刺入装置において、前記内筒部と前記外筒部の相対位置が所定の距離以上偏倚したとき、両者の相対位置を制限する止め具を前記内筒部と前記外筒部の間に設けた。
(2)上記の穿刺針刺入装置であって、前記止め具が、前記外筒部の内壁に当接したとき、オフになるリミットスイッチを設け、前記外筒部に対し作用する刺入補助力を停止させるようにした。
(3)上記の穿刺針刺入装置であって、前記リミットスイッチにより、前記外筒部に対し作用する刺入補助力を停止させる際、前記外筒部と前記刺入補助力を出力する直動アクチュエータとを切り離す電磁クラッチを同時に作動させるようにした。
(4)上記の穿刺針刺入装置であって、前記リミットスイッチにより、前記外筒部に対し作用する刺入補助力を停止させる際、前記刺入補助力を出力する空圧式アクチュエータの圧力室を大気解放する電磁弁を同時に作動させるようにした。
本発明によれば刺入補助力フィードバック制御系に異常が生じ、外筒部が内筒部に対し所定の距離以上偏倚したような場合でも、内筒部に設けた止め具が外筒部の内壁に当接して、両者の相対位置がそれ以上偏倚するのを確実に防止することでき、穿刺手術の安全性を飛躍的に向上させることができる。
従来の穿刺針刺入装置の構造を示す図。 従来の穿刺針刺入装置の制御系を示す図。 実施例1の穿刺針刺入装置の構造を示す図。 実施例2の穿刺針刺入装置の構造を示す図。 実施例2のリミットスイッチの作動を示す図。
以下、本発明の実施例を図面とともに説明する。
[実施例1]
図3は、本発明の実施例1の穿刺針刺入装置3が、術者4と直動アクチュエータ6により生体組織5に刺入されている様子を示す。
穿刺針刺入装置3は内筒部1と外筒部2から構成され、内筒部1は先端に穿刺針を備え、外筒部2により穿刺針先端を除く全体を覆われている。内筒部1と外筒部2とは互いに固着されておらず、後述するように、内筒部1に配設した正方向止め具29、負方向止め具30が、外筒部2の反刺入方向内壁、刺入方向内壁に当接して制止される範囲で、独立に運動可能となっている。
内筒部1と外筒部2の刺入方向における相対的位置を測定する内筒部外筒部相対的位置測定装置12が設けられており、穿刺針刺入補助装置として、外筒部2の終端に連結され、穿刺針刺入装置3の刺入方向に刺入駆動力を発生して位置決めする直動アクチュエータ6を使用している。術者4は操作ハンドル13により穿刺針刺入装置3に刺入操作力を付与し、生体組織5内に刺入させたうえで、内筒部1先端の穿刺針を目的とする生体組織に到達させる。その際の刺入操作力は、直接内筒部1の終端に伝達されている。
直動アクチュエータ6は、図2に示されるコンピュータ等を用いた制御系により、内筒部−外筒部間の相対的位置を検出するセンサ12の測定値に基づいて、内筒部−外筒部間の相対的位置を一定に保つように、外筒部2の終端の位置をフィードバック制御する。
内筒部1には、外筒部2の反刺入方向内壁に対して所定の間隙が形成されるよう、正方向止め具29が設けられている。この正方向止め具29は、外筒部2が内筒部1に対し、刺入方向に過度に移動した際、外筒部2の反刺入方向内壁に当接するようになっている。
(作用)
前記制御系の作用について説明する。穿刺針刺入装置3の先端は生体組織5を切り開いているので、その切削力は内筒部1に負荷される。内筒部1の終端には切削力に抗する内筒部刺入力が負荷されている。この負荷に対して、術者4が付与する刺入操作力が抗している。一方で穿刺針刺入装置3の側面は生体組織5と接しているので、その摩擦力は外筒部2に負荷される。外筒部2の終端には摩擦力に抗する外筒部刺入力が負荷されている。この負荷に対して直動アクチュエータ6が発生する刺入駆動力が抗している。
内筒部1を術者4が押し込むと生体組織5が切削され、押し込まれた分だけ内筒部1が外筒部2から突出し、内筒部1と外筒部2の間の相対的位置が変化する。この相対的位置が変わらないようにフィードバック制御することで、内筒部1が常に外筒部2によって覆われた状態を維持し、摩擦力が内筒部1に負荷されるのを妨げることができる。
すなわち、外筒部2を駆動する直動アクチュエータ6及びその制御系が、内筒部1に負荷される内筒部刺入力と、外筒部2に負荷される外筒部刺入力とを分離する分離手段を構成している。
なお、手術が終了したり、あるいは、穿刺針刺入装置3の先端を一旦引き戻し、刺入ルートを修正したりする場合、術者4は、内筒部1を反刺入方向に操作力を加えることになるが、この場合も、内筒部1と外筒部2の間の相対的位置がフィードバック制御されることにより、外筒部2に作用する生体組織との摩擦力にかかわりなく、外筒部2が内筒部1に追随して、スムースに引き戻すことが可能になる。
これにより、内筒部1に負荷される切削力と外筒部2に負荷される摩擦力が分離され、術者4は内筒部1に負荷される切削力を容易に知覚することができる。その結果、穿刺針先端が到達している生体組織の硬さを術者4は容易に知覚することが可能になり、しかも、非常にスムースな引き戻しが可能になる。
一方、直動アクチュエータ6や内筒部−外筒部間の相対的位置を検出するセンサ12が故障するなど、上述したフィードバック制御系が異常になった場合、内筒部1と外筒部2の相対的位置にかかわりなく、直動アクチュエータ6が、外筒部2に対し、刺入方向あるいは反刺入方向に駆動力を継続して出力する可能性がある。
例えば、内筒部−外筒部間の相対的位置を検出するセンサ12が、内筒部1と外筒部2の相対位置にかかわりなく、外筒部2が反刺入方向に大きくずれているとの検出値を継続した場合、直動アクチュエータ6が、外筒部2を刺入方向に駆動してずれを補償しようとすることになる。しかし、その際、内筒部1に設けた正方向止め具29が外筒部2の反刺入方向内壁に当接し、外筒部2のそれ以上の刺入方向への突出を防止することができる。一方、術者4には、正方向止め具29を介して、外筒部2の刺入方向の駆動力が負荷されることになるので、術者4は直ちに異常に気づき、直動アクチュエータ6をオフにするなどの対応を採ることができる。このことは、外筒部2に、術者4の意図しない刺入方向の外力が偶発的に作用した場合でも同様である。
上述のように、正方向止め具29を設けるだけで、外筒部2が内筒部1を越えて単独で生体組織に侵入し、血管や重要臓器を損傷するのを確実に防止することができるが、この実施例では、内筒部1に、外筒部2の刺入方向内壁に対して所定の間隙が形成されるよう、負方向止め具30が設けられており、この負方向止め具30は、外筒部2が内筒部1に対し、反刺入方向に過度に移動した際、外筒部2の刺入方向内壁に当接するようになっている。
すなわち、内筒部−外筒部間の相対的位置を検出するセンサ12の異常により、内筒部1と外筒部2の相対位置にかかわりなく、外筒部2が刺入方向に大きくずれているとの検出値を継続した場合、直動アクチュエータ6が、外筒部2を反刺入方向に駆動してずれを補償しようとすることになる。しかし、その際、内筒部1に設けた負方向止め具30が外筒部2の刺入方向内壁に当接し、外筒部2のそれ以上の反刺入方向への移動を防止することができる。その際、術者4には、負方向止め具30を介して、外筒部2の反刺入方向の駆動力が伝達されることになるので、術者4は直ちに異常に気づき、反射的に内筒部1に付加する刺入方向の操作力を高めたり、直動アクチュエータ6をオフにしたりするなどの対応を採ることができる。
このような異常に対し、術者4が迅速に直動アクチュエータ6をオフできるよう、操作ハンドル13等の近傍に、直動アクチュエータ6をオフできるスイッチ14、特に押下したときのみ直動アクチュエータ6をオンにするスイッチ14を設け、異常時に術者4がこのスイッチ14を反射的に離すことにより、直動アクチュエータ6をオフできるようにすることが好ましい。
さらに、停止された直動アクチュエータ6が、外筒部2への駆動力伝達機構(減速機構等)を介して、術者4による操作の抵抗になる場合には、このスイッチに連動して、電磁クラッチ28などを作動させ、外筒部2を直動アクチュエータ6から切り離すようにすれば、術者4が内筒部1に負荷した刺入操作力がそのまま負方向止め具30を介して、外筒部2に伝達されるので、外筒部2の突出量を抑制しつつ、穿刺針刺入補助装置を備えていない通常の穿刺針刺入装置と同様の操作で手術を続行することが可能になる。
また、穿刺針の引き戻し操作を行う際も、術者4が内筒部1に負荷した引き戻し操作力がそのまま正負方向止め具29を介して、外筒部2に伝達されるので、外筒部2を内筒部1の内部に収容したまま、穿刺針刺入補助装置を備えていない通常の穿刺針刺入装置と同様の操作で穿刺針を引き戻すことができる。なお、直動アクチュエータ6として、空気圧アクチュエータを使用する場合には、圧縮室をリリーフする電磁弁をスイッチ操作に連動して作動させればよい。
[実施例2]
実施例2は、上述のような異常時に、内筒部1に設けた正方向止め具29が外筒部2の反刺入方向内壁に当接したとき、あるいは、内筒部1に設けた負方向止め具30が外筒部2の刺入方向内壁に当接したときに連動して、直動アクチュエータを自動的にオフすることにさらに安全性を高めたものである。
図4は、本発明の実施例2の穿刺針刺入装置3が、術者4と直動アクチュエータ6により生体組織5に刺入されている様子を示す。
この実施例では、正方向止め具29が外筒部2の刺入方向内壁に近接したとき、正方向止め具29によりオフになる正方向リミットスイッチ31が、外筒部刺入方向内壁に設けられている。同様に、負方向止め具30が外筒部2の反刺入方向内壁に近接したとき、負方向止め具30によりオフになる負方向リミットスイッチ32が設けられている。
これらの正方向リミットスイッチ31、負方向リミットスイッチ32は、常閉型のスイッチであり、図5に示されるように、それぞれ直動アクチュエータ6を構成するモーターを制御するモーターアンプにそれぞれ入力されており、正方向止め具29が外筒部2の刺入方向内壁に当接したとき、そして、負方向止め具30が外筒部2の反刺入方向内壁に当接したとき、モーターアンプがオフとなり、直動アクチュエータ6を構成するモーターが停止される。
なお、この実施例においても、正方向リミットスイッチ31、負方向リミットスイッチ32に連動して、外筒部2から直動アクチュエータ6を切り離す電磁クラッチや電磁弁を作動させるようにすれば、通常の穿刺針刺入装置と同様の操作で刺入操作、引き戻し操作を行うことが可能になる。
以上の実施例では、内筒部1に、外筒部2の反刺入方向内壁及び刺入方向内壁に当接する正方向止め具29及び負方向止め具30を設けたが、外筒部2の内壁にこれらの止め具を設け、内筒部1に形成された突起部などに当接させて、内筒部1と外筒部2の相対位置が所定の距離以上偏倚しないようにしてもよい。また、正方向止め具29と負方向止め具30の両方を設けたが、異常の発生態様に応じて、そのいずれか一方のみを設けてもよい。
さらに、正方向リミットスイッチ31、負方向リミットスイッチ32により、モーターアンプをオフするに限らず、内筒部−外筒部間の相対的位置を検出するセンサ12の検出値をゼロとしたり、モーターアンプから直動アクチュエータ6への出力のみをオフにして、タンバイ状態にしたりしてもよい。さらに、正方向リミットスイッチ31、負方向リミットスイッチ32がオン、オフを繰り返すチャタリングを起こすことのないよう、正方向リミットスイッチ31、負方向リミットスイッチ32がオフからオンに切り替わる場合は、直動アクチュエータ6への出力を徐々に上昇させたり、所定の時間後に上昇させたりすると好適である。
以上説明したように、本発明によれば、腰椎麻酔や硬膜外麻酔、生検、採血、中心動脈穿刺、関節穿刺、内視鏡手術におけるトロカール穿刺等、硬さの異なる生体組織が層をなす部位や、硬さの異なる重要組織が穿刺経路周辺に存在する部位に、術者等が穿刺針を刺入する際、内筒部と外筒部の間に生ずる相対的位置が一定を保つよう、外筒部に対し作用する刺入補助力をフィードバック制御することにより、内筒部刺入力と外筒部刺入力とが完全に分離されることから、術者や遠隔装置による穿刺針刺入操作を円滑に行える。そして、刺入補助力フィードバック制御系に異常が発生して、外筒部が内筒部に対し所定の距離以上偏倚したときでも、内筒部に設けた止め具が外筒部の内壁に当接して、両者の相対位置を確実に制限するので、安全性がきわめて高い穿刺針刺入装置として広く利用されることが期待できる。
1 内筒部
2 外筒部
3 穿刺針刺入装置
4 術者
5 生体組織
6 穿刺針刺入補助装置
12 内筒部外筒部間相対的位置測定装置
13 操作ハンドル
14 スイッチ
28 クラッチ
29 正方向止め具
30 負方向止め具
31 正方向リミットスイッチ
32 負方向リミットスイッチ

Claims (4)

  1. 先端に穿刺針を備えた内筒部と、前記内筒部の側面の少なくとも一部を覆い、前記内筒部と独立に運動可能な外筒部を備えた穿刺針刺入装置であって、前記穿刺針刺入装置を生体内に刺入する際、前記内筒部と前記外筒部が一定の相対的位置を維持するよう、前記外筒部に対し作用する刺入補助力をフィードバック制御することにより、前記内筒部に作用する切削力に抗して負荷される内筒部刺入力と、前記外筒部に作用する摩擦力に抗して負荷される外筒部刺入力とを分離する分離手段を設けた穿刺針刺入装置において、
    前記内筒部と前記外筒部の相対位置が所定の距離以上偏倚したとき、両者の相対位置を制限する止め具を前記内筒部と前記外筒部の間に設けたことを特徴とする穿刺針刺入装置。
  2. 請求項1に記載の穿刺針刺入装置であって、
    前記止め具により前記内筒部と前記外筒部の相対位置が制限されたとき、これに連動して作動するリミットスイッチを設け、前記外筒部に対し作用する刺入補助力を停止させるようにしたことを特徴する請求項1に記載の穿刺針刺入装置。
  3. 前記リミットスイッチにより、前記外筒部に対し作用する刺入補助力を停止させる際、前記外筒部と前記刺入補助力を出力する直動アクチュエータとを切り離す電磁クラッチを同時に作動させることを特徴とする請求項1または2に記載の穿刺針刺入装置。
  4. 前記リミットスイッチにより、前記外筒部に対し作用する刺入補助力を停止させる際、前記刺入補助力を出力する空圧式アクチュエータの圧力室を大気解放する電磁弁を同時に作動させることを特徴とする請求項1または2に記載の穿刺針刺入装置。

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