JP2013007550A - ヒートポンプ - Google Patents

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英明 浅井
Katsuhiro Kawabata
克宏 川端
輝 ▲てき▼
Hikaru Teki
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Abstract

【課題】各地中熱交換器に送流される熱媒体の偏流を防止する。
【解決手段】圧縮機(50)、室内熱交換器(60)、膨張弁(70)及び熱源側熱交換器(80)が順に接続された冷媒回路(10)を備えた空調システム(1)に、複数の地中熱交換器(20)が設けられている。各地中熱交換器(20)は、内部に熱媒体が封入され、その熱媒体が土壌から吸熱するように形成されている。熱源側熱交換器(80)は、冷媒管(81)と複数の熱媒体管(82)とを備えている。複数の熱媒体管(82)は、複数の地中熱交換器(20)内の熱媒体がそれぞれ独立に循環して冷媒管(81)の冷媒と熱交換するように地中熱交換器(20)に接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の地中熱交換器を備えたヒートポンプに関し、特に、各地中熱交換器に流れる熱媒体の偏流の防止対策に関するものである。
従来より、地中熱を利用したヒートポンプが知られている。例えば、特許文献1には、この種のヒートポンプが開示されている。このヒートポンプは、圧縮機、利用側熱交換器、膨張弁及び熱源側熱交換器が順に接続された冷媒回路と、熱媒体が封入された地中熱交換器とを備えている。ヒートポンプ暖房では、地中熱交換器内で地中から吸熱した熱媒体が熱源側熱交換器へ導入される。そして、その熱媒体と熱源側熱交換器内を流れる冷媒とが熱交換して、冷媒が蒸発する。このように、ヒートポンプ暖房では、熱源側熱交換器が蒸発器として機能し、蒸発器の熱源として地中熱を利用している。
特開2009−236403
ところで、従来のヒートポンプでは、地中熱の採取量を増加させてヒートポンプの能力を高めるため、複数の地中熱交換器が埋設されることがある。このような場合、熱源側熱交換器と地中熱交換器との間では、分流器及び合流器が設けられる。熱媒体は、熱源側熱交換器側の共通配管から各地中熱交換器の配管へ分流し、各地中熱交換器の配管から熱源側熱交換器側の共通配管へ合流して、熱源側熱交換器と各地中熱交換器との間で循環する。
このように、従来のヒートポンプでは、各地中熱交換器が共通配管を介して繋がっている。そのため、例えば、各地中熱交換器の配管長さが異なる場合、熱媒体は均一に分流しなくなる。つまり、熱媒体の偏流が生じてしまう。従って、各地中熱交換器において、必要量の地中熱を採取することが困難であった。
本発明は前記の問題に着目してなされたものであり、複数の地中熱交換器を備えたヒートポンプにおいて、各地中熱交換器に流れる熱媒体の偏流を防止することを目的としている。
第1の発明は、圧縮機(50)、利用側熱交換器(60)、膨張弁(70)及び熱源側熱交換器(80)が順に接続されて蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備えたヒートポンプを前提としている。ヒートポンプは、内部に熱媒体が封入され、地中において熱媒体が土壌から吸熱する管状の複数の地中熱交換器(20)を備えている。そして、熱源側熱交換器(80)は、冷媒が流れる冷媒流路(81,101,111,121)と、複数の地中熱交換器(20)内の熱媒体がそれぞれ独立に循環して冷媒流路(81,101,111,121)の冷媒と熱交換するように地中熱交換器(20)に接続された複数の熱媒体流路(82,102,112,122)とを備えるものである。
上記第1の発明では、複数の地中熱交換器(20)内の熱媒体がそれぞれ独立に循環するように、地中熱交換器(20)が熱媒体流路(82,102,112,122)に接続されている。つまり、地中熱交換器(20)同士は接続されていない。そのため、各地中熱交換器(20)の配管長さが異なる場合でも、熱媒体の偏流を招くことはない。
第2の発明は、上記第1の発明において、複数の熱媒体流路(82,102,112,122)は、冷媒流路(81,101,111,121)内に形成されているものである。
上記第2の発明では、熱媒体流路(82,102,112,122)が冷媒流路(81,101,111,121)内に形成されているため、例えば、熱媒体流路(82,102,112,122)が冷媒流路(81,101,111,121)の外部に形成された場合に比べて、冷媒と熱媒体との熱交換が行われる流路壁の面積が大きくなる。そのため、冷媒と熱媒体との熱交換量が増大する。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、地中熱交換器(20)では、熱媒体が吸熱して相変化し、熱媒体流路(82,102,112,122)では、熱媒体が冷媒流路(81,101,111,121)の冷媒と熱交換して相変化し、地中熱交換器(20)と熱媒体流路(82,102,112,122)との間では、相変化に伴う比重の変化によって熱媒体が自然循環するものである。
熱媒体を自然循環させると、ポンプを用いた循環よりも、熱媒体を循環させる能力が低くなるため、各地中熱交換器(20)に流れる熱媒体の流れが不安定になり易く、偏流が生じ易い。
上記第3の発明では、複数の地中熱交換器(20)内の熱媒体がそれぞれ独立に循環するようになっている。そのため、熱媒体を自然循環させても、偏流を招くことなく、熱媒体は確実に各地中熱交換器(20)に流れる。
本発明によれば、複数の地中熱交換器(20)内の熱媒体をそれぞれ独立に循環させるようにした。そのため、熱媒体の偏流を防止でき、各地中熱交換器(20)において熱媒体の必要循環量を確保することができる。よって、各地中熱交換器(20)において必要量の地中熱を採取できる。
また、本発明によれば、各地中熱交換器(20)内の熱媒体を独立に循環させるようにしたため、例えば熱媒体流路(82,102,112,122)流路が一部破損して熱媒体が外部に漏れても、熱媒体の漏洩を地中熱交換器(20)単位で抑えることができる。
第2の発明によれば、複数の熱媒体流路(82,102,112,122)を冷媒流路(81,101,111,121)内に形成するようにした。そのため、冷媒と熱媒体との熱交換量を増大できる。
第3の発明によれば、各地中熱交換器(20)内の熱媒体を独立に自然循環させるようにした。そのため、偏流が生じ易い自然循環でも、偏流を招くことなく、熱媒体を確実に各地中熱交換器(20)に流すことができる。
図1は、本発明の実施形態1に係る空調システムのシステム図である。 図2は、地中熱交換器を地中に設置した状態を模式的に示す図である。 図3は、本発明の実施形態1に係る熱源側熱交換器の平面図である。 図4は、本発明の実施形態1に係る熱源側熱交換器の側面図である。 図5は、図3のA−A断面図である。 図6は、地中熱交換器を庭に埋設した状態を模式的に示す図である。 図7は、本発明の実施形態2に係る熱源側熱交換器の概略図である。 図8は、本発明の実施形態3に係る熱源側熱交換器の概略図である。 図9は、本発明の実施形態4に係る熱源側熱交換器の概略図である。 図10は、本発明のその他の実施形態に係る熱源側熱交換器の側面図である。 図11は、本発明のその他の実施形態に係る熱源側熱交換器の断面図である。 図12は、本発明のその他の実施形態に係る熱源側熱交換器の側面図である。 図13は、本発明のその他の実施形態に係る熱源側熱交換器の断面図である。 図14は、本発明のその他の実施形態に係る熱源側熱交換器の概略図である。
以下、本発明のヒートポンプの一例として空調システムの実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。また、以下の各実施形態や変形例の説明において、一度説明した構成要素と同様の機能を有する構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
《発明の実施形態1》
〈全体構成〉
実施形態1では、地中から採熱した熱によって暖房運転を行う空調システムについて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る空調システム(1)のシステム図である。空調システム(1)は、図1に示すように、冷媒回路(10)と複数の地中熱交換器(20)とを備えている。この地中熱交換器(20)は、地中から採熱を行う熱交換器である。冷媒回路(10)は、圧縮機(50)、室内熱交換器(60)、膨張弁(70)、及び熱源側熱交換器(80)が順に配管(11)で接続されている。冷媒回路(10)には、冷媒が充填されている。
〈各部の構成〉
圧縮機(50)は、前記冷媒を吸入ポートから吸入して圧縮し、圧縮した冷媒を吐出ポートから吐出する。具体的には、この圧縮機(50)には、例えばスクロール圧縮機などの種々の圧縮機を採用できる。この冷媒回路(10)では、圧縮機(50)は、吐出ポートが室内熱交換器(60)に接続され、吸入ポートが熱源側熱交換器(80)に接続されている。
室内熱交換器(60)は、冷媒を室内空気と熱交換させるための空気熱交換器である。この室内熱交換器(60)には、例えば、クロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器などを採用することができる。この空調システム(1)では、室内熱交換器(60)は、空気調和を行う室内に配置されたいわゆる室内機(40)に組み込まれている。また、冷媒回路(10)においては、室内熱交換器(60)の一端は、既述の通り圧縮機(50)の吐出ポートに接続され、他端は膨張弁(70)に接続されている。室内熱交換器(60)は、暖房運転時に、圧縮機(50)から室内熱交換器(60)へ流入したガス冷媒が室内空気と熱交換して凝縮するように構成されている。なお、この室内熱交換器(60)の近傍には、室内ファン(図示は省略)が設置されている。室内ファンは、調和空気を室内へ送風する。
膨張弁(70)は、流入側が室内熱交換器(60)に、流出側が熱源側熱交換器(80)にそれぞれ接続されている。膨張弁(70)では、室内熱交換器(60)から流入した冷媒が膨張し、所定の圧力まで減圧されて流出する。
上述の圧縮機(50)及び膨張弁(70)は、屋外に設置された室外機(30)に収容されている。
熱源側熱交換器(80)は、膨張弁(70)から流入した冷媒が地中熱交換器(20)から送流された熱媒体(後述)と熱交換するように構成されている。熱源側熱交換器(80)の構成は後述する。
〈地中熱交換器(20)の構成〉
地中熱交換器(20)は、地中に埋設されて、土壌から採熱するものである。ここでの土壌とは、種々の地層を含む概念である。例えば、図2は、地中熱交換器(20)を地中に設置した状態を模式的に示す図である。図2に示すように、地層には、主に土砂のみで形成された層、土砂と水を含んだ層、主に水を含んだ層、さらには、岩石が連続して分布している岩盤等がある。この地中熱交換器(20)は何れの地層に設置してもよい。図2では、これらの各層に渡り地中熱交換器(20)が設置された状態を示しているが、例えば、何れか一つの地層のみにおいて地中熱交換器(20)が熱交換を行うように設置してもよい。
この地中熱交換器(20)は、具体的には、図1に示すように、本体管(21)、液配管(22)、及びガス配管(23)を備えている。
本体管(21)は、両端が閉じられた管状に形成され、地中に縦向きに埋設される。この例では、本体管(21)は、5m程度の長さを有した鋼管で構成されている。本体管(21)を地中に埋設する場合は、垂直に埋設するのが理想であるが、ある程度の傾斜は許容される。なお、この例では、本体管(21)は、その下端が10m程度に達するように埋設深さが設定されている。本体管(21)の内部には、熱媒体として、二酸化炭素等の使用状態で相変化する物質が封入されている。この熱媒体は、後述するように、本体管(21)内において地中熱によって蒸発し、熱源側熱交換器(80)において冷媒との熱交換によって凝縮する。
ガス配管(23)は、本体管(21)内で蒸発した気体状の熱媒体を熱源側熱交換器(80)の後述する熱媒体管(82)内に送るための配管である。ガス配管(23)は、本体管(21)の上部(本体管(21)を埋設した状態での地表側の部分)の壁面に貫通固定されている。ガス配管(23)の下端部は、本体管(21)内の上部空間に開口している。
液配管(22)は、熱源側熱交換器(80)の熱媒体管(82)内で凝縮した液状の熱媒体を本体管(21)内に送るための配管である。液配管(22)は、本体管(21)の上部の壁面に貫通固定されている。液配管(22)の下端部は、本体管(21)内の上部空間に開口している。
〈熱源側熱交換器(80)の構成〉
熱源側熱交換器(80)は、マンホール(90)内に設けられている。図3乃至図5に示すように、熱源側熱交換器(80)は、冷媒管(81)と複数の熱媒体管(82)とを備えている。
冷媒管(81)は、螺旋状に巻回された管であり、マンホール(90)内においてその巻回軸が上下方向に延在するように設置されている。冷媒管(81)には、下側から上側に向かって冷媒が流れる。つまり、冷媒管(81)は、本発明に係る冷媒流路を構成している。冷媒管(81)は、下側の流入側端部に流入管(85)が設けられ、上側の流出側端部に流出管(86)が設けられている。
各熱媒体管(82)は、冷媒管(81)よりも外径の小さい管である。複数の熱媒体管(82)は、冷媒管(81)に挿入されて冷媒管(81)内で螺旋状に巻回され、冷媒管(81)の両端部において流入管(85)及び流出管(86)から延出している。熱媒体管(82)には、上側から下側に向かって熱媒体が流れる。つまり、熱媒体管(82)は、本発明に係る熱媒体流路を構成している。熱媒体管(82)は、上側の流入側端部にガス配管(23)が接続され、下側の流出側端部に液配管(22)が接続されている。各地中熱交換器(20)のガス配管(23)及び液配管(22)は、熱媒体管(82)と一対一に対応して接続されている。そのため、各地中熱交換器(20)と対応する熱媒体管(82)との間で、熱媒体は独立に循環する。熱媒体管(82)は冷媒管(81)内に均等に配置され、熱媒体管(82)の管壁を介して、流入した気体状の熱媒体が冷媒と熱交換するように構成されている。気体状の熱媒体は、熱交換によって凝縮し液状となる。液状の熱媒体は、熱媒体管(82)の下端部に溜まるようになっている。
流入管(85)及び流出管(86)は、T字状に形成され、直進方向に延びる直進部とその直進部の中間位置から直進部に垂直な方向に延びる分岐部とを有している。
流入管(85)は、直進部の一端に冷媒管(81)の流入側端部が接続されている。直進部の他端では、熱媒体管(82)が延出され、他端の開口と複数の熱媒体管(82)との間の隙間が封止されている。流入管(85)の分岐部には、膨張弁(70)に繋がる配管(11)が接続されている。このように、流入管(85)は、膨張弁(70)から流出した冷媒が分岐部から直進部の一端側へ流れ、熱媒体が熱媒体管(82)を介して直進部の一端側から他端側へ流れるように構成されている。
流出管(86)は、直進部の一端に冷媒管(81)の流出側端部が接続されている。直進部の他端では、熱媒体管(82)が延出され、他端の開口と複数の熱媒体管(82)との間の隙間が封止されている。流出管(86)の分岐部には、圧縮機(5)の流入ポートに繋がる配管(11)が接続されている。このように、流出管(86)は、冷媒が直進部の一端側から分岐部へ流れ、熱媒体が熱媒体管(82)を介して直進部の他端側から一端側へ流れるように構成されている。
〈運転動作〉
本実施形態の空調システム(1)の暖房運転の動作について説明する。圧縮機(50)が駆動すると、冷媒は図1に示す矢印の方向に流れ、圧縮機(50)から吐出された高温高圧のガス冷媒は、室内熱交換器(60)に流入する。室内熱交換器(60)では、高温高圧のガス冷媒が室内空気と熱交換する。室内空気は加熱され、室内ファン(図示省略)によって送り返され、室内が暖房される。一方、ガス冷媒は凝縮して、液状の冷媒になる。液状の冷媒は、膨張弁(70)に送られて減圧された後、熱源側熱交換器(80)に流入する。
このとき、各地中熱交換器(20)では、地中熱が本体管(21)の外周面から内周面に伝達され、その内周面に接した液状の熱媒体が吸熱して気体状になる。熱媒体は気体状に相変化すると比重が小さくなる。そのため、気体状の熱媒体は各本体管(21)内を上昇し、ガス配管(23)を通って、熱源側熱交換器(80)の各熱媒体管(82)内に流入する。熱源側熱交換器(80)では、各熱媒体管(82)の壁面において、気体状の熱媒体は冷媒管(81)内の液状の冷媒と熱交換する。液状の冷媒は、熱媒体から吸熱して蒸発し、気体状になる。一方、気体状の熱媒体は、冷媒へ放熱して凝縮し、液状になって各熱媒体管(82)の下端部に貯留される。熱媒体は液状に相変化すると比重が大きくなる。そのため、各熱媒体管(82)の下端部に溜まった液状の熱媒体は、液配管(22)を通って下降し、各本体管(21)に流入する。本体管(21)に流入した熱媒体は、本体管(21)の内周面を伝って、本体管(21)の下部へと向かって流れて行く。その時に、本体管(21)の内周面に接した熱媒体は吸熱して再び蒸発し、熱媒体管(82)に流入する。このように、各地中熱交換器(20)と各熱媒体管(82)との間では、相変化に伴う比重の変化によって熱媒体が自然循環する。
熱源側熱交換器(80)において熱媒体と熱交換して気体状になった冷媒は、再び圧縮機(50)に送られる。このように暖房運転では、室内熱交換器(60)が凝縮器として機能し、熱源側熱交換器(80)が蒸発器として機能する蒸気圧縮式冷凍サイクルが行われる。
上述したように、本実施形態では、地中熱交換器(20)毎に独立した熱媒体の循環流路が形成されている。そのため、地中熱交換器(20)間の熱媒体の偏流を防止することができる。
また、地中熱交換器(20)毎に熱媒体の循環流路(熱媒体管(82)、液配管(22)及びガス配管(23)によって構成される)が独立して形成されると、他の地中熱交換器(20)の循環流路の長さによって、熱媒体の循環量が変化することがない。そのため、地中熱交換器(20)毎に個別に配管設計することができる。つまり、地中熱交換器(20)の配管設計の自由度を向上させることができ、これに伴い、地中熱交換器(20)の埋設位置も自由に設定し易くなる。例えば、本実施形態によれば、図6に示すように、各地中熱交換器(20)及び熱源側熱交換器(80)を、庭(91)の周囲のデッドスペースに埋設することができる。また、施工の容易化によるコストダウンを考慮して、地中熱交換器(20)の埋設位置を設定することも可能である。
〈本実施形態における効果〉
本実施形態では、複数の地中熱交換器(20)内の熱媒体をそれぞれ独立に循環させるようにした。そのため、熱媒体の偏流を防止でき、各地中熱交換器(20)において熱媒体の必要循環量を確保することができる。これにより、各地中熱交換器(20)において必要量の地中熱を採取できる。
また、本実施形態では、各地中熱交換器(20)に、熱媒体を独立に循環させるようにしたため、熱媒体が循環する流路が一部破損して熱媒体が外部に漏れても、熱媒体の漏洩を地中熱交換器(20)単位で抑えることができる。
また、本実施形態では、複数の熱媒体管(82)を冷媒管(81)内に形成するようにした。これにより、冷媒と熱媒体との熱交換が行われる流路壁の面積を大きくでき、熱交換量を増大させることができる。
また、本実施形態では、熱媒体が自然循環するので、地中からの採熱に動力を必要としない。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2は、実施形態1の熱源側熱交換器(80)の構成を変更したものである。実施形態1では、冷媒管(81)内に複数の熱媒体管(82)を設けるようにした。これに対し、実施形態2では、図7に示すように、シェル(101)内に複数の熱媒体の板状配管(102)を設けるようにした。
シェル(101)は、内部の空間が直方体状に形成された密閉容器であり、内部の空間の長辺が上下方向に延在するように設置されている。シェル(101)の内部には、冷媒が流れる。つまり、シェル(101)は、本発明に係る冷媒流路を構成している。シェル(101)の下部には、冷媒が流入する流入管(105)が貫通形成され、シェル(101)の上部には、冷媒が流出する流出管(106)が貫通形成されている。
板状配管(102)は、内部に板状の空間が形成された板状の密閉容器であり、その長辺が上下方向に延在するように設置されている。複数の板状配管(102)は、シェル(101)内において、板厚方向に略平行に離間して配列されている。そのため、冷媒は、板状配管(102)の間の隙間(107)を通って下から上へ流れる。板状配管(102)の内部には、熱媒体が流れる。つまり、板状配管(102)は、本発明に係る熱媒体流路を構成している。板状配管(102)の上部には、熱媒体が流入する流入管(108)が貫通形成され、板状配管(102)の下部には、熱媒体が流出する流出管(109)が貫通形成されている。熱媒体の流入管(108)には、ガス配管(23)が接続され、熱媒体の流出管(109)には、液配管(22)が接続されている。各地中熱交換器(20)のガス配管(23)及び液配管(22)は、板状配管(102)と一対一に対応して接続されている。そのため、各地中熱交換器(20)と対応する板状配管(102)との間で、熱媒体は独立に循環する。板状配管(102)は、壁面において流入した気体状の熱媒体が冷媒と熱交換するように構成されている。気体状の熱媒体は、熱交換によって凝縮し液状となる。液状の熱媒体は、板状配管(102)の下部に溜まるようになっている。
このように、シェル(101)内に板状配管(102)を設けることで、実施形態1の冷媒管(81)及び熱媒体管(82)に比べて、冷媒及び熱媒体の流路断面積が比較的大きくなる。そのため、冷媒及び熱媒体が各流路を通過する通過時間が長くなり、冷媒と熱媒体との間の熱交換量を増大させることができる。尚、その他の構成、作用及び効果は、実施形態1と同様である。
《発明の実施形態3》
本発明の実施形態3は、実施形態1の熱源側熱交換器(80)の構成を変更したものである。実施形態1では、冷媒管(81)内に複数の熱媒体管(82)を設けるようにした。これに対し、実施形態3では、図8に示すように、バッフル(113)によって仕切られたシェル(111)内に複数の熱媒体管(112)を設けるようにした。
シェル(111)は、両端が閉じられた円筒状の密閉容器であり、その軸が上下方向に延在するように設置されている。シェル(111)の内部には、冷媒が流れる。つまり、シェル(111)は、本発明に係る冷媒流路を構成している。シェル(111)の下部には、冷媒が流入する流入管(115)が貫通形成され、シェル(111)の上部には、冷媒が流出する流出管(116)が貫通形成されている。シェル(111)の内部には、板状に形成された複数のバッフル(113)が設けられている。バッフル(113)は、シェル(111)の軸方向において略平行に配置されている。各バッフル(113)には、冷媒を通過させる切り欠き部が設けられ、隣接するバッフル(113)の間では、その切り欠き部が対向しないようになっている。つまり、バッフル(113)は、シェル(111)内で冷媒が蛇行するように構成されている。
各熱媒体管(112)は、シェル(111)に挿入され、シェル(111)の両端部で貫通固定されている。また、熱媒体管(112)は、各バッフル(113)に貫通固定されている。熱媒体管(112)の内部には、熱媒体が流れる。つまり、熱媒体管(112)は、本発明に係る熱媒体流路を構成している。熱媒体管(112)は、上端部にガス配管(23)が接続され、下端部に液配管(22)が接続されている。各地中熱交換器(20)のガス配管(23)及び液配管(22)は、熱媒体管(112)と一対一に対応して接続されている。そのため、各地中熱交換器(20)と対応する熱媒体管(112)との間で、熱媒体は独立に循環する。熱媒体管(112)はシェル(111)内において均等に配置され、熱媒体管(112)の壁面において、流入した気体状の熱媒体が冷媒と熱交換するように構成されている。気体状の熱媒体は、熱交換によって凝縮し液状となる。液状の熱媒体は、熱媒体管(112)の下端部に溜まるようになっている。
このように、実施形態3では、切り欠き部を有したバッフル(113)によって、冷媒が蛇行することで冷媒流路が長くなる。そのため、実施形態1の冷媒管(81)に比べて、冷媒が冷媒流路を通過する通過時間を長くすることができ、熱交換量を増大させることができる。尚、その他の構成、作用及び効果は、実施形態1と同様である。
《発明の実施形態4》
本発明の実施形態4は、実施形態1の熱源側熱交換器(80)の構成を変更したものである。実施形態1では、冷媒管(81)内に複数の熱媒体管(82)を設けるようにした。これに対し、実施形態3では、図9に示すように、シェル(121)内に螺旋状に巻回された複数の熱媒体管(122)を設けるようにした。
シェル(121)は、両端が閉じられた円筒状の密閉容器であり、その軸が上下方向に延在するように設置されている。シェル(121)の内部には、同軸状の円柱部が径方向に隙間(123)を介して形成されている。上記シェル(121)の隙間(123)は、環状に形成され、冷媒が流れるようになっている。つまり、シェル(121)は、本発明に係る冷媒流路を構成している。シェル(121)の下部には、冷媒が流入する流入管(125)が貫通形成され、シェル(121)の上部には、冷媒が流出する流出管(126)が貫通形成されている。
各熱媒体管(122)は、シェル(121)の隙間(123)に挿入され、シェル(121)の両端部で貫通固定されている。また、各熱媒体管(122)は、隙間(123)に沿って螺旋状に巻回されている。熱媒体管(122)には、上側から下側へ熱媒体が流れる。つまり、熱媒体管(122)は、本発明に係る熱媒体流路を構成している。熱媒体管(122)は、上側の流入端部にガス配管(23)が接続され、下側の流出端部に液配管(22)が接続されている。各地中熱交換器(20)のガス配管(23)及び液配管(22)は、熱媒体管(122)と一対一に対応して接続されている。そのため、各地中熱交換器(20)と対応する熱媒体管(122)との間で、熱媒体は独立に循環する。熱媒体管(122)はシェル(121)内において均等に配置され、熱媒体管(122)の壁面において、流入した気体状の熱媒体が冷媒と熱交換するように構成されている。気体状の熱媒体は、熱交換によって凝縮し液状となる。液状の熱媒体は、熱媒体管(122)の下端部に溜まるようになっている。
このように、シェル(121)内の隙間(123)に複数の熱媒体管(122)を螺旋状に巻回することで、冷媒流路に対する熱媒体流路の長さを相対的に長くすることができる。そのため、熱媒体が冷媒と熱交換する時間が長くなり、熱交換量を増大させることができる。尚、その他の構成、作用及び効果は、実施形態1と同様である。
《その他の実施形態》
上記実施形態では、各地中熱交換器(20)に熱媒体流路が1本ずつ接続されているが、これに限らず、各地中熱交換器(20)に複数の熱媒体流路を接続して、各地中熱交換器(20)の熱媒体を独立に循環させても構わない。例えば、図10及び図11に示すように、2本の熱媒体管(82)を分岐管(24)によって並列に接続してから各地中熱交換器(20)に接続して、独立した循環流路を形成しても良い。また、例えば、図12及び図13に示すように、2本の熱媒体管(82)を連結管(25)によって直列に接続してから各地中熱交換器(20)に接続して、独立した循環流路を形成しても良い。
また、上記実施形態では、熱源側熱交換器(80)を1つしか設けていないが、これに限らず、例えば、図14に示すように、蒸発器としての能力を大きくするために、複数の熱源側熱交換器(80)を並列に接続しても構わない。
また、上記実施形態では、冷媒流路の内部に複数の熱媒体流路が形成されているが、これに限らず、複数の熱媒体流路が冷媒流路の外部に形成されても構わない。
また、上記実施形態では、熱源側熱交換器(80)はマンホール(90)の内部に設けられているが、設置場所は地中に限らず、地上に設けても構わない。
また、本体管(21)の長さは例示である。前記の例よりもさらに長く(例えば10m)するなど、利用側熱交換器(60)に必要とされる能力等の諸条件に応じて設定すればよい。
また、空調システムに限らず、例えば、給湯システムへの応用も可能である。
本発明は、土壌から採熱を行う地中熱交換器を備えたヒートポンプとして有用である。
1 空調システム(ヒートポンプ)
10 冷媒回路
20 地中熱交換器
50 圧縮機
60 室内熱交換器(利用側熱交換器)
70 膨張弁
80 熱源側熱交換器
81 冷媒管(冷媒流路)
82 熱媒体管(熱媒体流路)
101 シェル(冷媒流路)
102 板状配管(熱媒体流路)
111 シェル(冷媒流路)
112 熱媒体管(熱媒体流路)
121 シェル(冷媒流路)
122 熱媒体管(熱媒体流路)

Claims (3)

  1. 圧縮機(50)、利用側熱交換器(60)、膨張弁(70)及び熱源側熱交換器(80)が順に接続されて蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備えたヒートポンプであって、
    内部に熱媒体が封入され、地中において前記熱媒体が土壌から吸熱する管状の複数の地中熱交換器(20)を備え、
    前記熱源側熱交換器(80)は、冷媒が流れる冷媒流路(81,101,111,121)と、前記複数の地中熱交換器(20)内の熱媒体がそれぞれ独立に循環して前記冷媒流路(81,101,111,121)の冷媒と熱交換するように前記地中熱交換器(20)に接続された複数の熱媒体流路(82,102,112,122)とを備えていることを特徴とするヒートポンプ。
  2. 請求項1のヒートポンプにおいて、
    前記複数の熱媒体流路(82,102,112,122)は、前記冷媒流路(81,101,111,121)内に形成されていることを特徴とするヒートポンプ。
  3. 請求項1または2のヒートポンプにおいて、
    前記地中熱交換器(20)では、前記熱媒体が吸熱して相変化し、
    前記熱媒体流路(82,102,112,122)では、前記熱媒体が前記冷媒流路(81,101,111,121)の冷媒と熱交換して相変化し、
    前記地中熱交換器(20)と前記熱媒体流路(82,102,112,122)との間では、相変化に伴う比重の変化によって前記熱媒体が自然循環することを特徴とするヒートポンプ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013217581A (ja) * 2012-04-09 2013-10-24 Norimasa Sasaki 地熱利用装置
CN104949383A (zh) * 2015-07-03 2015-09-30 北京中科华誉能源技术发展有限责任公司 梯级利用集中式单管型能源站系统
CN104976674A (zh) * 2015-07-02 2015-10-14 北京中科华誉能源技术发展有限责任公司 单管型梯级利用分布式能源站系统
PL424898A1 (pl) * 2018-03-15 2019-09-23 Politechnika Krakowska im. Tadeusza Kościuszki Układ hydrauliczny dwupoziomowego gruntowego wymiennika ciepła

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