以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機、あるいは、スロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、所定の遊技を行なうことが可能な遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
〔第1実施形態〕
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面から見た正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。
パチンコ遊技機1は、遊技場(遊技店)に設置される。遊技場内には遊技機が複数台並べて配置されている遊技機設置島が複数設けられており、パチンコ遊技機1は、そのような遊技機設置島に設置される。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。図1に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、打球操作ハンドル5の上方には、遊技中に遊技者が操作するための操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120は、押しボタン式のプッシュスイッチであって、手で押すとオン状態となり、手を離すとオフ状態となるモーメンタリスイッチである。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の飾り図柄を変動表示(可変表示または更新表示ともいう)する複数の変動表示領域を含み、所定の始動条件の成立(たとえば、打球が始動入賞口14に入賞したこと)に基づいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を変動表示し表示結果を導出表示する変動表示装置9が配置されている。この実施の形態では、変動表示装置9は液晶表示装置(LCD)により構成され、左・中・右の3つの表示領域(飾り図柄表示エリア)に飾り図柄が表示制御されるように構成されている。なお、入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄の変動表示を開始してから所定の変動時間が経過したときに図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の仮停止を除く。)。
この実施の形態では、変動表示装置9の3つの表示領域に表示される飾り図柄として、「0」〜「9」の数字の図柄を用いている。飾り図柄の変動表示(変動)中、「0」〜「9」の飾り図柄が番号順に表示される。
変動表示装置9の上部には、識別情報としての特別図柄を変動表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、たとえば「0」〜「99」の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。なお、特別図柄表示器8は、より簡易化した「0」〜「9」等の数字を可変表示するように構成されていてもよい。特別図柄表示器8は表示部が小型であるので、変動表示の態様および変動表示の表示結果が変動表示装置9と比べて見づらいため、遊技者は主として変動表示装置9の方に注目する。
変動表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の変動表示を行なう。飾り図柄の変動表示を行なう変動表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(図4参照)によって制御される。特別図柄の変動表示を行なう特別図柄表示器8は、遊技制御基板に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560(図4参照)によって制御される。
なお、本実施の形態においては、変動表示装置9は、液晶表示装置を用いた例について説明するが、これに限らず、変動表示装置9は、CRT(Cathode Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、PDP(Plasma Display Panel)、ドットマトリクス、7セグメントLED等のLED(Light Emitting Diode)、エレクトロルミネッセンス、蛍光表示管等のその他の画像表示式の表示装置により構成されてもよい。また、変動表示装置9は、回転ドラム式表示装置等の機械式の表示装置であってもよい。
変動表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効入賞球数の記憶数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、1つの表示器の表示色を変化させる。そして、特別図柄表示器8の変動表示が開始される毎に、1つの表示器の表示色を元に戻す。この例では、特別図柄表示器8と特別図柄保留記憶表示器18とが別個に設けられているので、変動表示中も保留記憶数が表示された状態にすることができる。なお、変動表示装置9の表示領域内に、保留記憶数を表示する4つの表示領域からなる特別図柄保留記憶表示領域を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
変動表示装置9の下方には、始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15には、開閉動作をすることが可能な態様で左右一対の可動片が設けられている。可変入賞球装置15の可動片は、後述する開放条件が成立したときに、ソレノイド16によって駆動されて所定期間開状態とされる。可変入賞球装置15の可動片が開状態となることにより、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態(第1の状態)となる。一方、可変入賞球装置15の可動片が閉状態となることにより、遊技球が始動入賞口14に入賞しにくくなり(始動入賞しにくくなり)、遊技者にとって不利な状態(第2の状態)となる。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。
可変入賞球装置15の下部には、特別図柄表示器8に特定表示結果(大当り図柄:たとえば「−−」以外の「00」〜「99」の図柄)が導出表示された場合に生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉される開閉板20aを用いた特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、開閉板20aによって開閉される大入賞口が設けられており、大当り遊技状態において開閉板20aが遊技者にとって有利な開状態(第1の状態)に制御され、大当り遊技状態以外の状態において開閉板が遊技者にとって不利な閉状態(第2の状態)に制御される。このように、特別可変入賞球装置20は、大当り遊技状態となるときに開放条件が成立する。特別可変入賞球装置20に入賞し遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域:特別領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出された後カウントスイッチ23で検出され、他方の領域に入った遊技球は、そのままカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
本実施の形態の場合は、大当りとして複数種類の大当りが設けられている。大当りには、通常大当り、確変大当り、および、突然確変大当りが設けられている。また、特別図柄の表示結果に応じて特定遊技状態となる当りには、大当りの他に、小当りも含まれている。なお、大当りのうち、確変大当りのときと通常大当りのときとで、特別図柄表示器8に異なる図柄を表示させるようにしてもよい。たとえば、確変大当りのときには特別図柄表示器8に「40」〜「79」の図柄を表示させるようにし、通常大当りのときには特別図柄表示器8に「00」〜「39」の図柄を表示させるようにしてもよい。また、確変大当りのときと通常大当りのときとで、特別図柄表示器8に同じ図柄を表示させるようにしてもよい。たとえば、確変大当りまたは通常大当りのいずれの場合であっても、特別図柄表示器8に「00」〜「79」の図柄を表示させるようにしてもよい。また、突然確変大当りのときと小当りのときとで特別図柄表示器8に同じ図柄(たとえば、「80」〜「99」)を表示させるようにしてもよく、異なる図柄を表示させるようにしてもよい。
変動表示装置9の真上には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示する。
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つの音出力装置としてのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、LEDよりなる天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、パチンコ遊技機1に設けられている装飾発光体の一例である。
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球払出中に点灯するLEDよりなる賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍に、補給球が切れたときに点灯するLEDよりなる球切れランプ52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、「カードユニット」という。)50が、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている。賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28c等の各種発光手段は、後述するランプドライバ基板35によって点灯制御(ランプ制御)される。また、スピーカ27からの音発生制御(音制御)は、後述する音声出力基板70によって行なわれる。
カードユニット50には、たとえば、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口、および、カード挿入口の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放するためのカードユニット錠が設けられている。
パチンコ遊技機1には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、大当り遊技終了または前回の変動表示の終了)、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、変動表示装置9において飾り図柄の変動表示が開始される。特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、特別図柄保留記憶表示器18についての保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄および変動表示装置9の飾り図柄の変動表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の停止図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、遊技状態が大当り遊技状態以外の通常状態のときと比較して遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する。特定遊技状態(大当り遊技状態)では、一定時間(たとえば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(たとえば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置が開放される。なお、特別可変入賞装置が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(たとえば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。なお、この実施の形態では、大当り遊技状態を15ラウンド継続させる。
特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示と、変動表示装置9における飾り図柄の変動表示とは同期している。ここで、同期とは、変動表示の期間が同じであることをいう。また、特別図柄表示器8において大当り図柄(たとえば「−−」以外の「00」〜「99」の図柄)が停止表示されるときには、変動表示装置9において左中右の飾り図柄が揃った状態(たとえば「222」や「777」等)で停止表示される。以下、変動表示装置9において左中右の飾り図柄が揃った状態で停止表示されることを、飾り図柄の大当り図柄(特定表示結果)が表示されるというように表現する。
変動表示装置9において左中右の奇数の飾り図柄(「1」「3」「5」「7」「9」)が揃った状態(たとえば「777」)で停止表示されたときは、大当り遊技状態に移行するとともに、大当り遊技状態の終了後に、大当りの判定を行なう際に通常遊技状態よりも高い確率(割合)で大当りと判定する遊技者にとって有利な特別遊技状態としての確変状態(確率変動状態のことをいい、高確率状態ともいう)に制御される。すなわち、変動表示装置9の表示結果が大当り図柄の表示結果のうちの特別な表示結果となったときには、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態になる。この実施の形態では、所定の移行条件が成立したときに遊技状態が確変状態に移行される。具体的には、内部的に確変とすることが決定され、上記のように飾り図柄の変動表示の終了時に停止図柄として確変図柄を停止表示したとき(左中右の奇数の図柄が揃った状態で停止表示したとき、飾り図柄が「123」または「357」で停止表示したとき)、所定の移行条件が成立したとして確変状態に移行される。
このように、「0」〜「9」の飾り図柄のうち、確変状態を生起させる奇数の飾り図柄のことを確変図柄といい、確変状態を生起させない偶数の飾り図柄のことを非確変図柄という。また、変動表示装置9において左中右の奇数の飾り図柄が揃った状態で停止表示されることを、飾り図柄の確変図柄(特別表示結果)が表示されるというように表現する。
この実施の形態では、確変大当りにすることが事前決定されているときに、高確率状態に移行するとともに、特別図柄および飾り図柄の変動時間を短縮する時短状態に移行するように制御する。その場合、確変フラグとは別に時短フラグをセットし、時短フラグに基づいて変動時間を短縮させればよい。また、突然確変大当りにすることが事前決定されているときには、高確率状態に移行するだけで時短状態には移行しないように制御する。なお、遊技状態を確変状態に移行する場合には、単に特別図柄や飾り図柄が大当り図柄となる確率を高めた高確率状態に移行するだけで、普通図柄が当り図柄となる確率や、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数の状態を変化させず、普通図柄が当り図柄となる確率や、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数の状態の変化は、時短状態(時短フラグがセットされた状態)に制御されていることに基づいて実行するようにすればよい。
たとえば、通常大当りや突然確変大当りを除く確変大当りである場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示装置8や変動表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、たとえば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。したがって、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(変動表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。したがって、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や飾り図柄の変動時間(変動表示期間)が短縮される特別図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。特別図柄時短状態では、特別図柄や飾り図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や飾り図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、結果として、始動入賞しやすくなり(高ベース状態に移行し)大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。この実施の形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した飾り図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない飾り図柄については変動表示(変動表示)が行なわれていること、および、全てまたは一部の飾り図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
たとえば、変動表示装置9における左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には大当り図柄の一部になる飾り図柄(たとえば、「7」)が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行なわれている状態、および表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(たとえば、変動表示装置9における左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行なわれ、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行なわれている状態)がリーチ表示態様またはリーチになる。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれる。その演出と変動表示装置9におけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、変動表示装置9の背景の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図3を参照して説明する。図3は、パチンコ遊技機1を裏面から見た背面図である。
図3に示すように、パチンコ遊技機1裏面側では、変動表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータが搭載された演出制御基板80を含む変動表示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、および、球払出制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37等の各種基板が設置されている。
さらに、パチンコ遊技機1裏面側には、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5V等の各種電源電圧を作成する電源回路が搭載された電源基板910やタッチセンサ基板91Aが設けられている。電源基板910は、大部分が主基板31と重なっているが、主基板31に重なることなく外部から視認可能に露出した露出部分がある。この露出部分には、パチンコ遊技機1における主基板31および各電気部品制御基板(演出制御基板80、払出制御基板37、音声出力基板70、および、ランプドライバ基板35)やパチンコ遊技機1に設けられている各電気部品(電力が供給されることによって動作する部品)への電力供給を実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての電源スイッチ911と、遊技制御用マイクロコンピュータ等のマイクロコンピュータのRAMの記憶情報をクリアすることを指示するためのクリアスイッチ912とが設けられている。クリアスイッチ912は、押しボタン式のプッシュスイッチであって、手で押すとオン状態となり、手を離すとオフ状態となるモーメンタリスイッチである。電源スイッチ911と、クリアスイッチ912とのそれぞれは、パチンコ遊技機1の裏面側に設けられているので、遊技場の店員が操作することができるが、遊技者は操作することができない操作手段である。また、露出部分における電源スイッチ911の内側(基板内部側)には、交換可能なヒューズが設けられている。
また、ランプドライバ基板35には、後述するような演出に関する情報等の各種の情報を設定するための演出スイッチ354が設けられている。演出スイッチ354は、押しボタン式のプッシュスイッチであって、手で押すとオン状態となり、手を離すとオフ状態となるモーメンタリスイッチである。このような演出スイッチ354は、パチンコ遊技機1の裏面側に設けられているので、遊技場の店員が操作することができるが、遊技者は操作することができない操作手段である。
なお、電気部品制御基板には、電気部品制御用マイクロコンピュータを含む電気部品制御手段が搭載されている。電気部品制御手段は、遊技制御手段等からのコマンドとしての指令信号(制御信号)にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品(遊技用装置:球払出装置97、変動表示装置9、ランプやLEDなどの発光体、スピーカ27等)を制御する。以下、主基板31を電気部品制御基板に含めて説明を行なうことがある。その場合には、電気部品制御基板に搭載される電気部品制御手段は、遊技制御手段と、遊技制御手段等からの指令信号にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品を制御する手段とのそれぞれを指す。また、主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板をサブ基板ということがある。
パチンコ遊技機1裏面において、上方には、各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板160が設置されている。ターミナル基板160には、少なくとも、球切れ検出スイッチ167の出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球情報(賞球個数信号)を外部出力するための賞球用端子および球貸し情報(球貸し個数信号)を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板31からの各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情報出力基板)36が設置されている。
貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導レール(図示せず)を通り、カーブ樋を経て払出ケース40Aで覆われた球払出装置に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ187が設けられている。球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ167も誘導レールにおける上流部分(貯留タンク38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出スイッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構からパチンコ遊技機1に対して遊技球の補給が行なわれる。
入賞に基づく景品としての遊技球や球貸し要求に基づく遊技球が多数払出されて打球供給皿3が満杯になると、遊技球は、余剰球通路を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払出されると、感知レバー(図示せず)が貯留状態検出手段としての満タンスイッチ(図示せず)を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチがオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに打球発射装置の駆動も停止する。
図3は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、パチンコ遊技機1に搭載されている払出制御基板37、インタフェース基板66、中継基板77および演出制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの信号を基本回路53に与える入力ドライバ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令にしたがって駆動する出力回路59とが搭載されている。
なお、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。入賞検出を行なう始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各スイッチは、入賞領域への遊技球の入賞を検出する入賞検出手段でもある。なお、ゲート32のような通過ゲートであっても、賞球の払出しが行なわれるものであれば、通過ゲートへ遊技球が進入することが入賞になり、通過ゲートに設けられているスイッチ(たとえばゲートスイッチ32a)が入賞検出手段になる。
基本回路53は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM55、およびプログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56を有する遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む。なお、この実施の形態では、CPU56とは、基本回路53のうち、プログラムにしたがって動作する中央処理装置(ROM54やRAM55等の記憶手段、I/Oポート部57等を除いた部分)を指し、後述するメイン処理や割込処理(タイマ割込処理)を実行する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560とは、基本回路53のうち、CPU56に加えて、ROM54やRAM55等の記憶手段、I/Oポート部57等を含む部分を指し、各基板(払出制御基板37や演出制御基板80)が搭載するマイクロコンピュータと各種データの送受信を行なう。
この実施の形態では、ROM54、ワークメモリとしての記憶手段であるRAM55およびI/Oポート部57は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む基本回路53で実現されている。
また、RAM55は、揮発性の記憶手段であるが、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされていることにより、不揮発性記憶手段として機能するバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、パチンコ遊技機1は、バックアップ電源電圧を検知し、検知した電圧値が所定時間継続して一定値以下に低下すると、電力が低下した旨を変動表示装置9に表示したり音やランプを用いて報知する報知手段を設けてもよい。なお、バックアップ電源はコンデンサに限らず、たとえば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。要は、バックアップ電源は、瞬停電または停電の間において、たとえば、大当りに関する情報および確変に関する情報等の遊技状態に関する情報を記憶できるように、電力供給が可能なものであればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板910からのリセット信号が入力される。また、払出制御用マイクロコンピュータのリセット端子にも、電源基板910からのリセット信号が入力される。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作停止状態になる。したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの制御基板(主基板31を含む)に搭載してもよいし、複数の制御基板のうちの一つまたは複数にリセット回路を搭載し、そこからリセット信号を他の制御基板に供給するようにしてもよい。
さらに、基本回路53の入力ポートには、払出制御基板37を経由して、電源基板910からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。また、基本回路53の入力ポートには、遊技制御用マイクロコンピュータ560等のマイクロコンピュータのRAMの内容をクリアすることを指示するための前述したクリアスイッチ912が操作されたことを示すクリア信号が入力される。
クリア信号は、主基板31において分岐され、演出制御基板80にも供給される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が入力ポートを介して入力したクリア信号の状態を、出力ポートを介して演出制御基板80に出力してもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御基板80に表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御を指令するための制御信号としての演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。演出制御基板80には、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、変動表示装置9での表示制御を行なう演出制御用マイクロコンピュータ(図8参照)等の電気部品制御手段が搭載されている。主基板31と演出制御基板80との間には、演出制御信号としての演出制御コマンドをパラレル信号で送信するためのパラレル信号線として、8本の信号線と、ストローブ信号としての演出制御INT信号を送信するための1本の信号線とが設けられている。
この実施の形態では、演出制御基板80等に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータや各種処理回路で構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を変動表示する変動表示装置9の表示制御を行なう。また、演出制御手段は、音声出力基板70を介してスピーカ27の音出力制御を行なったり、ランプドライバ基板35を介して各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御等を行なう。また、この実施の形態では、「演出制御」とは、変動表示装置9の表示制御や、スピーカ27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行なうことによって、遊技演出等の演出を行なうことをいう。また、この実施の形態では、演出制御手段は、変動表示装置9の表示制御、スピーカ27の音出力制御、および各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行なう演出制御用マイクロコンピュータ100や各種処理回路(たとえば、後述するリアルタイムクロック353やバックアップ電源回路355、音声合成用IC703)によって実現される。
演出制御用マイクロコンピュータは、演出制御コマンドに応じて、変動表示装置9の変動表示等の各種表示の演出に関する制御の他に、賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cの制御(ランプ制御)と、スピーカ27を用いた遊技音発生制御(音制御)とを含む各種演出に関する制御を行なう。演出制御基板80には、演出制御用マイクロコンピュータの他に、たとえば、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有する処理装置であり、変動表示装置9の表示制御を行なうVDP(Video Display Processor )、変動表示装置9に表示する画像データを予め格納するキャラクタROM、および、VDPによって生成された画像データを展開するためのVRAM(Video Random Access Memory)が搭載されている。演出制御基板80の詳細な構成については、図5を用いて後述する。
図5は、中継基板77および演出制御基板80の回路構成例を示すブロック図である。図5に示すように、この実施の形態では、パチンコ遊技機1は、変動表示装置9の表示制御を行なうための演出制御基板80と、スピーカ27の音出力制御を行なうための音声出力基板70と、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行なうためのランプドライバ基板35とを含む。なお、この実施の形態では、複数の制御基板(演出制御基板80,音声出力基板70、ランプドライバ基板35)を用いて、変動表示装置9の表示制御や、スピーカ27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行なう場合を説明するが、1つの制御基板(たとえば、1つの演出制御基板)を用いて行なってもよい。
演出制御基板80は、表示制御用のプログラム等を記憶するROM84と、ワークメモリとして使用されるRAM85と、プログラムにしたがって表示制御動作を行なうプロセッサであるCPU101と、I/Oポート87とを含む。なお、RAM85は外付けであってもよい。演出制御基板80には、演出制御用マイクロコンピュータ100の他に、たとえば、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有する処理装置であり、変動表示装置9の表示制御を行なうVDP(Video Display Processor )88、変動表示装置9に表示する画像データを予め格納するキャラクタROM89、および、VDP88によって生成された画像データを展開するためのVRAM(Video Random Access Memory)83が搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAM83をマッピングする。VRAM83は、VDP109によって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM83内の画像データを変動表示装置9に出力する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御基板80に表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御を指令するための制御信号としての演出制御コマンドと演出制御INT信号)とを送信する。演出制御基板80において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、内蔵または外付けのROM84に格納されたプログラムにしたがって動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの演出制御INT信号に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた変動表示装置9の表示制御を行なわせる。
具体的に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドにしたがってキャラクタROM89から必要なデータを読出す。キャラクタROM89は、変動表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)を予め格納しておくための記憶手段である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、キャラクタROM89から読出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力されたデータに基づいて変動表示装置9の表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、たとえばダイオードやトランジスタが使用される。図5には、単方向性回路として、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
なお、演出制御コマンドを送信するための信号線としては、前述の8本というようなパラレル信号線を用いる構成に代えて、1本の信号線、すなわち、シリアル信号線を用いる構成を採用してもよい。シリアル信号線を用いる場合には、演出制御コマンドをシリアルデータとし、そのシリアルデータの送信前にローレベル信号のスタートビットを送信し、そのシリアルデータの送信後にハイレベル信号のストップビットを送信する。このようなスタートビットとストップビットとにより演出制御コマンドの取込みタイミングが示されるので、演出制御用マイクロコンピュータ100では、スタートビットとストップビットとの間に送信されたシリアルデータを演出制御コマンドとして受信する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、出力ポート104を介して音声出力基板70にスピーカ27を駆動して音声を出力させるための音番号データを出力する。これにより、変動表示装置9での演出表示に対応して(同期して)音声を出力させる音声制御が行なわれる。
音声出力基板70は、入出力ドライバ702、音声合成用IC703、音声データROM704、増幅回路705、および、ボリューム706等の音声を出力させる回路が形成された基板である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、スピーカ27を駆動するための信号として、音声出力基板70に搭載された音声合成用IC173に対して音番号データを出力する。音声出力基板70において、音番号データは、入出力ドライバ702を介して音声合成用IC173に入力する。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(たとえば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入出力ポート105を介してランプドライバ基板35にランプ(各種発光手段)を駆動する信号を出力する。これにより、変動表示装置9での演出表示に対応して(同期して)音声を出力させる音声制御が行なわれる。このように、演出制御用マイクロコンピュータ100により、変動表示装置9での演出表示に対応して(同期して)、音声制御および発光制御が行なわれる。
ランプドライバ基板35は、入出力ドライバ351およびランプドライバ352等の回路が形成された基板である。ランプドライバ基板35においては、演出制御用マイクロコンピュータ100から出力された各種ランプを駆動する信号を、入出力ドライバ351を介してランプドライバ352が受ける。ランプドライバ352は、その信号を増幅して、賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、および、右枠ランプ28c等の各種発光手段に供給することにより、当該各種発光手段を駆動する。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用マイクロコンピュータ100とランプドライバ352および音声合成IC703との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
また、操作ボタン120からの操作信号が、入力ポート108を介して演出制御用マイクロコンピュータ100に入力される。同様に、前述した電源基板910からのクリア信号が、入力ポート108を介して演出制御用マイクロコンピュータ100に入力される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、後述するように、操作ボタン120からの操作信号に基づいて遊技演出を行なう。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120からの操作信号に基づいて各種設定処理を行なう。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、後述するように、操作ボタン120からの操作信号に基づいて告知演出で遊技者に告知する告知内容を設定する。なお、操作ボタン120からの操作信号に基づいて告知内容を設定するのではなく、ランプドライバ基板35に設けられた演出スイッチ354からのオン/オフ信号に基づいて告知内容を設定してもよい。
また、この実施の形態では、ランプドライバ基板35には、リアルタイムクロック(RTC)モジュール(以下、リアルタイムクロックという)353、演出スイッチ354、バックアップ電源回路355、バックアップRAM356、電源監視回路357、および、データ転送コントローラ358が搭載されている。ランプドライバ基板35に設けられたリアルタイムクロック353、演出スイッチ354、バックアップRAM356、および電源監視回路357のそれぞれと、演出制御基板80に設けられた演出制御用マイクロコンピュータ100とは、ランプドライバ基板35に設けられた入出力ドライバ351および演出制御基板80に設けられた入出力ポート105を介して接続される。
リアルタイムクロック353は、現在の「年」,「月」,「日」,「曜日」,「時」,「分」,「秒」を示すために計時を行ない、その計時値(「年」,「月」,「日」,「曜日」,「時」,「分」,「秒」のすべてのカウント値のうちの一部または全部)を出力する装置である。
リアルタイムクロック353の計時値は、バックアップRAM356に記憶される。バックアップRAM356は、たとえば、揮発性の記憶手段であるSRAM(Static Random Access Memory)を用いて構成された記憶手段であり、パチンコ遊技機1の稼動開始日時およびリアルタイムクロック353の計時値等各種の情報が記憶される。バックアップRAM356は、パチンコ遊技機1への電源電力の供給が断たれているときでも、バックアップ電源回路355から供給されるバックアップ電力に基づいて、記憶データが保持される。バックアップRAM356は、演出制御用マイクロコンピュータ100と接続されており、演出制御用マイクロコンピュータ100により記憶情報の管理が行なわれる。また、バックアップRAM356は、データ転送コントローラ358を介してリアルタイムクロック353と接続されている。
バックアップRAM356の記憶領域としては、パチンコ遊技機1の稼動開始日時を記憶する稼動開始日時記憶領域、および、リアルタイムクロック353による日時(「年」,「月」,「日」,「曜日」,「時」,「分」,「秒」)の計時値(現在の計時値)を特定可能な計時情報としての計時値データを記憶する計時値データ記憶領域等の各種の記憶領域が設けられている。
データ転送コントローラ358は、所定周期(1秒よりも短い周期)でリアルタイムクロック353の計時値(「年」〜「秒」のすべての計時値)のデータを読出し、そのデータをバックアップRAM356に転送し、バックアップRAM356の計時値記憶領域のアドレスを指定して、計時値記憶領域にそのデータを上書きする態様で書込む。これにより、バックアップRAM356の計時値記憶領域に記憶された計時値のデータは、リアルタイムクロック353の計時値のデータと同じデータとなる。データ転送コントローラ358は、たとえば、DMAコントローラ(Direct Memory Access)のようにCPUを介さずに、リアルタイムクロック353から直接的にデータをメモリに転送して書込む回路により構成される。なお、データ転送コントローラ358は、リアルタイムクロック353からバックアップRAM356へ計時値のデータを転送できる回路であればどのような回路で構成されてもよい。
また、バックアップRAM356の計時値記憶領域以外の記憶領域に記憶される各種のデータは、演出制御用マイクロコンピュータ100が、随時、書込み先のアドレスを指定して、そのアドレスにデータを書込むことにより各種記憶領域に書込まれる。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、バックアップRAM356の計時値記憶領域に記憶されている計時データを必要に応じて読出すことにより、リアルタイムクロック353で計時されている現在の日付(年、月、日、曜日)を示す日付情報や現在の時刻(時、分、秒)を示す時刻情報を取得し、現在の日時に基づいて各種処理を実行する。リアルタイムクロック353、バックアップRAM356、および、データ転送コントローラ358のそれぞれは、遊技場の営業時間(たとえば、10時00分〜23時00分)中のように、電源スイッチ911がオン状態となっていることによりパチンコ遊技機1の電源電力が供給されているときにはパチンコ遊技機1からの電源電力によって動作し、遊技場の閉店時間中のようにパチンコ遊技機1の電源スイッチ911がオフ状態となっていることによりパチンコ遊技機1の電源電力が供給されていないときには、ランプドライバ基板35に搭載されたバックアップ電源回路355から供給される電源によって動作する。
バックアップ電源回路355は、たとえば、パチンコ遊技機1への電源電力が供給されているときにその電力に基づいて電荷を蓄積することによりバックアップ用の電力を蓄積(充電)し、パチンコ遊技機1への電源電力が供給されていないときでも、蓄積した電荷を放電することにより、蓄積した電力をバックアップ用の電力として供給するコンデンサ式の充放電回路により構成されている。したがって、パチンコ遊技機1の電源が切られている場合であっても、リアルタイムクロック353は現在の日時を計時することができ、データ転送コントローラ358はデータの転送をすることができ、バックアップRAM356は、リアルタイムクロック353により計時されている現在の日時を更新しながら記憶することができる。バックアップ電源回路355は、たとえば、4ヶ月間程度の期間に亘りバックアップ用の電力を供給可能なものである。なお、バックアップ電源回路355は、少なくとも、遊技場について一般的に想定される連続な営業休み期間中においてバックアップ用の電力を供給可能なものであればよい。また、バックアップ電源回路355は、着脱可能な態様で設けられてもよく、着脱不可能な態様で設けられてもよい。また、バックアップ電源回路355は、パチンコ遊技機1への電源電力が供給されていないときにのみ、リアルタイムクロック353、データ転送コントローラ358、および、バックアップRAM356に電力を供給するためにこれらに電気的に接続され、パチンコ遊技機1への電源電力が供給されているときには、リアルタイムクロック353、データ転送コントローラ358、および、バックアップRAM356に電力を供給しない(そのときにはパチンコ遊技機1への電源電力がこれらに供給される)ようにこれから電気的に切断されるように構成されてもよい。
また、演出スイッチ354の操作信号は、演出制御用マイクロコンピュータ100に入力される。電源監視回路357は、バックアップ電源回路356の電圧を計測して監視する回路であり、当該電圧が所定値以下に低下したときに、電圧低下信号を演出制御用マイクロコンピュータ100に出力する。なお、電圧低下信号は、バックアップ電源回路356の出力電圧が0Vになったときに出力されるように設定してもよく、また、バックアップ電源回路356の出力電圧が0V以上でバックアップRAM356の記憶データをバックアップ記憶できない電圧として予め定められた電圧に設定してもよい。電圧低下信号は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、電圧低下信号が入力されたときに、バックアップRAM356の記憶データをバックアップ記憶できるバックアップ電力の供給がなくなったと判断し、後述するような制御を行なう。
なお、バックアップ電源回路355を電池により構成し、リアルタイムクロック353、バックアップRAM356、および、データ転送コントローラ358のそれぞれは、パチンコ遊技機1に電源が供給されていないときに、電池により構成されたバックアップ電源回路から供給される電源によって動作するようにしてもよい。また、バックアップ電源回路355を電池により構成し、リアルタイムクロック353、バックアップRAM356、および、データ転送コントローラ358のそれぞれは、パチンコ遊技機1に電源が供給されているときであっても電池により構成されたバックアップ電源回路から供給される電源によって動作するようにしてもよい。これらの場合に用いる電池は、充電が不可能な一次電池と、充電が可能な二次電池とのどちらを用いてもよい。バックアップ電源回路355として二次電池を用いるときには、パチンコ遊技機1において二次電池がセットされた状態で電源電力に基づいて充電可能な二次電池と、パチンコ遊技機1から取外して所定の充電器により充電可能な二次電池とのどちらを用いてもよい。つまり、バックアップ電源回路355としては、パチンコ遊技機1への電源電力が供給されていないときでも所定時間は電力を供給する手段であれば、各種コンデンサおよび電池のうち、どのようなものを用いてもよい。
また、リアルタイムクロック353、バックアップRAM356、および、データ転送コントローラ358のそれぞれをランプドライバ基板35ではなく、演出制御基板80や音声出力基板70に搭載してもよい。また、リアルタイムクロック353、バックアップRAM356、および、データ転送コントローラ358のそれぞれを主基板31に搭載するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120からの操作信号に基づいて遊技演出を行なう。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120からの操作信号に基づいて各種設定処理を行なう。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、後述するように、操作ボタン120からの操作信号に基づいて告知演出で遊技者に告知する告知内容を設定する。なお、操作ボタン120からの操作信号に基づいて告知内容を設定するのではなく、ランプドライバ基板35に設けられた演出スイッチ354からのオン/オフ信号に基づいて告知内容を設定してもよい。また、演出スイッチ354を演出制御基板80または音声出力基板70に設けてもよい。また、演出スイッチ354は、前述したモーメンタリスイッチに限らず、ディップスイッチやプッシュロックスイッチ、ロータリスイッチのようにスイッチ側でオン/オフを固定できるものであってもよい。
次に、リアルタイムクロック353の構成について説明する。図6は、リアルタイムクロック353の構成例を示すブロック図である。リアルタイムクロック353は、たとえば、水晶発振子を内蔵したシリアルインタフェース方式のリアルタイムクロックモジュールとして実現される。図6に示すように、リアルタイムクロック353は、水晶発振子360、出力制御部361、割込制御部362、バス/インタフェース回路363、クロック出力/カレンダ機能部364、タイマレジスタ365、アラームレジスタ366、コントロールレジスタ367およびシフトレジスタ368を含む。
水晶発振子(OSC)360は、所定の発振周波数(たとえば、32.768kHz)の発振信号を出力する。クロック出力/カレンダ機能部364は、水晶発振子360からの発振信号に基づいてクロック信号を出力する機能を備える。また、クロック出力/カレンダ機能部364は、水晶発振子360からの発振信号に基づいて日時や時刻を計時する機能を備える。たとえば、クロック出力/カレンダ機能部364は、複数のレジスタにより構成される時計カウンタを備え、水晶発振子360からの発振信号に基づいて時計カウンタをカウントアップすることによって時刻(時、分、秒)を計時する。このような時計カウンタは、秒をカウントする秒レジスタ、分をカウントする分レジスタ、および、時をカウントする時レジスタよりなる。秒レジスタの桁上げ(60秒経過により桁上げ)により分レジスタがカウント値を更新する。分レジスタの桁上げ(60分経過により桁上げ)により時レジスタがカウント値を更新する。
また、たとえば、クロック出力/カレンダ機能部364は、複数のレジスタにより構成されるカレンダカウンタを備え、水晶発振子360からの発振信号に基づいてカレンダカウンタをカウントアップすることによって日付(年、月、日)を管理する。このようなカレンダカウンタは、日をカウントする日レジスタ、月をカウントする月レジスタ、および、年をカウントする年レジスタよりなる。前述の時レジスタの桁上げにより日レジスタがカウント値を更新する(24時間経過により桁上げ)。日レジスタの桁上げにより月レジスタがカウント値を更新する(月末日経過により桁上げ)。月レジスタの桁上げにより年レジスタがカウント値を更新する(年末月経過により桁上げ)。たとえば、クロック出力/カレンダ機能部364は、レジスタ(曜レジスタ)により構成される曜日カウンタを備え、水晶発振子360からの発振信号に基づいて曜日カウンタをカウントアップすることによって曜日を管理する。具体的には、前述の時レジスタの桁上げにより曜レジスタがカウント値を更新する。このように、クロック出力/カレンダ機能部364は、年(西暦),月,日,曜,時,分,秒をカウントする計時を行なうレジスタを設けることにより、計時を行なう機能を備えている。
出力制御部361は、水晶発振子360からの発振信号に基づいて、予め設定された周波数のクロック信号(FOUT)を出力する機能を備える。たとえば、出力制御部361は、周波数設定レジスタを備え、外部入力(FCON)に基づいて周波数設定レジスタに予め周波数を設定する。そして、周波数設定レジスタに設定された設定周波数に基づいてクロック信号(FOUT)を出力する。
割込制御部362は、タイマレジスタ365に設定された設定値(定周期割込時刻)に基づいて、所定周期ごとに割込信号(TIRQ)を出力する機能を備える。また、割込制御部362は、アラームレジスタ366に設定された設定値(アラーム時刻)に基づいて、所定の時刻にアラームとしての割込信号(AIRQ)を出力する機能を備える。
また、この実施の形態では、リアルタイムクロック353は、2つのイネーブル信号(CE0,CE1)の入力がともにハイレベルとなったときに、外部からのアクセスが可能となる。たとえば、リアルタイムクロック353の各レジスタの設定値をセットしたり、リアルタイムクロック353が計時する時刻を外部から調整したりする場合には、2つのイネーブル信号(CE0,CE1)の入力がともにハイレベルとされアクセス許可状態とされて、外部からコマンドが入力される。
シフトレジスタ368は、クロック出力/カレンダ機能部364、タイマレジスタ365、アラームレジスタ366、および、コントロールレジスタ367のそれぞれのレジスタに、リアルタイムクロック353の外部からデータを書込むときであるデータの入力時と、これらのレジスタからリアルタイムクロック353の外部にデータを読出すときであるデータの出力時とのそれぞれにおいて、データをシリアルに転送するために用いられるレジスタである。
シフトレジスタ368は、データバスを介して、バス/インタフェース回路363と、クロック出力/カレンダ機能部364、タイマレジスタ365、アラームレジスタ366、および、コントロールレジスタ367のそれぞれとの間でデータの双方向転送を行なう。
バス/インタフェース回路363には、演出制御用マイクロコンピュータ100から、書込用(入力用)のデータ(シリアルデータ)、または、読出用(出力用)のデータ(シリアルデータ)が入力される(DATA1)。また、バス/インタフェース回路363には、データ転送コントローラ358から、読出用(出力用)のデータ(シリアルデータ)が入力される(DATA2)。また、バス/インタフェース回路363には、演出制御用マイクロコンピュータ100またはデータ転送コントローラ358からデータ入出力動作用のクロック信号(CLK)が入力され、そのクロック信号に基づいて設定される動作タイミングで、データを入力する動作およびデータを出力する動作を行なう。データ入出力動作用のクロック信号は、パチンコ遊技機1の電源が供給されているときには演出制御用マイクロコンピュータ100から与えられ、パチンコ遊技機1の電源が供給されていないときにはバックアップ電源により動作しているデータ転送コントローラ358から与えられる。
書込用のデータとしては、データの書込モードであることを指定するモードデータと、データを書込むアドレス(レジスタのアドレス)を指定するアドレスデータと、そのアドレスに書込む書込データとが演出制御用マイクロコンピュータ100からシリアルにバス/インタフェース回路363に入力される。バス/インタフェース回路363では、入力されるデータを監視し、モードデータが書込モードを示すときに、アドレスデータにより指定されるレジスタのアドレスを選択し、選択したアドレスに、シフトレジスタ368を介してバスに出力される書込データを書込む制御を行なう。
このようなデータの書込みは、人が操作ボタン120および演出スイッチ354によりデータを書込むための操作をすること、または、後述する標準日時データ出力装置300(図14参照)から送信される標準日時コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100が受信したことに基づいて、書込用のデータが演出制御用マイクロコンピュータ100からリアルタイムクロック353に与えられることにより行なうことができる。ここで、標準日時コマンドは、日本標準時刻と同期した計時値(年月日時分秒)を示すコマンドデータである。たとえば、標準日時コマンドは、後述するように、秒,分,時,曜,日,月,年のそれぞれの標準値データを示すコマンド(標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、標準年コマンド)が独立的に設けられている(後述する図13(b)参照)。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ800では、受信した標準日時コマンドの種類に応じて、秒,分,時,曜,日,月,年のそれぞれの標準値データを順次取得することができる。
たとえば、日時コマンド、すなわち、標準日時コマンドとして、標準秒コマンドが受信されたときは、標準秒コマンドが示す標準秒データを秒レジスタに書込むための書込用のデータが、演出制御用マイクロコンピュータ100からリアルタイムクロック353に入力される。この場合の書込用のデータは、データの書込モードであることを指定するモードデータと、データを書込むアドレス(秒レジスタのアドレス)を指定するアドレスデータと、そのアドレスに書込む書込データ(標準秒コマンドが示す標準秒データ)とが含まれる。このような書込用のデータが入力されると、バス/インタフェース回路363では、入力されるアドレスデータにより指定されるレジスタのアドレス(秒レジスタのアドレス)を選択し、選択したアドレスに、書込データ(標準秒コマンドが示す標準秒データ)を書込む制御が行なれる。これにより、秒レジスタのカウント値が、標準秒データに書換えられることにより、標準秒に設定される。
また、標準日時コマンドとして、標準秒コマンド以外の標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、および、標準年コマンドのそれぞれが受信されたときについては、標準秒コマンドが受信されたときと同様に、データの入出力要求信号と、受信した標準日時コマンドが示すデータ(標準分データ、標準時データ、標準曜データ、標準日データ、標準月データ、または、標準年データ)を、対応するレジスタ(分レジスタ、時レジスタ、曜レジスタ、日レジスタ、月レジスタ、または、年レジスタ)に書込むための書込用のデータとが、演出制御用マイクロコンピュータ100からリアルタイムクロック353に入力される。この場合の書込用のデータは、データの書込モードであることを指定するモードデータと、データを書込むアドレス(分レジスタ、時レジスタ、曜レジスタ、日レジスタ、月レジスタ、または、年レジスタのアドレス)を指定するアドレスデータと、そのアドレスに書込む書込データ(標準分コマンドが示す標準分データ、標準時コマンドが示す標準時データ、標準曜コマンドが示す標準曜データ、標準日コマンドが示す標準日データ、標準月コマンドが示す標準月データ、または、標準年コマンドが示す標準年データ)とが含まれる。このような書込用のデータが入力されると、バス/インタフェース回路363では、入力されるアドレスデータにより指定されるレジスタのアドレス(分レジスタ、時レジスタ、曜レジスタ、日レジスタ、月レジスタ、または、年レジスタのアドレス)を選択し、選択したアドレスに、書込データを書込む制御が行なれる。これにより、指定されたレジスタのカウント値が、標準値データに書換えられることにより、標準値データに設定される。
読出用のデータとしては、データの読出モードであることを指定するモードデータと、データを読出すアドレス(レジスタのアドレス)を指定するアドレスデータとが演出制御用マイクロコンピュータ100からシリアルにリアルタイムクロック353に入力される。この場合における読出用のデータのモードデータは、読出したデータの出力先が演出制御用マイクロコンピュータ100と、データ転送コントローラ358とのどちらであるかを指定している。
バス/インタフェース回路363は、リアルタイムクロック353に入力される読出用のデータを監視し、モードデータが読出モードを示すときに、アドレスデータにより指定されるレジスタのアドレスを選択し、選択したアドレスに記憶されたデータを読出してバスに出力し、その読出データを、シフトレジスタ368を介してバス/インタフェース回路363に入力し、バス/インタフェース回路363からシリアルに演出制御用マイクロコンピュータ100またはデータ転送コントローラ358に出力する制御を行なう。読出データを演出制御用マイクロコンピュータ100と、データ転送コントローラ358とのどちらに出力するかは、入力された読出用のデータにより指定された出力先に基づいて選択する。バス/インタフェース回路363は、入力された読出用のデータにより指定された出力先が演出制御用マイクロコンピュータ100であるときは、演出制御用マイクロコンピュータ100へデータを出力する出力経路(DATA1)を選択して読出データを出力し、指定された出力先がデータ転送コントローラ358であるときは、データ転送コントローラ358へデータを出力する出力経路(DATA2)を選択して読出データを出力する。
このようなデータの読出しは、演出制御用マイクロコンピュータ100が演出制御において必要なときにデータの入出力要求信号および読出用のデータが自動的にリアルタイムクロック353に与えられること、および、データ転送コントローラ358がリアルタイムクロック353の計時値のデータを所定周期でバックアップRAM356に転送するために所定周期で読出用のデータが自動的にリアルタイムクロック353に与えられることにより行なわれる。また、このようなデータの読出しは、操作ボタン120および演出スイッチ354によりデータを読出すための操作をすることことに基づいて読出用のデータが演出制御用マイクロコンピュータ100からリアルタイムクロック353に与えられることによっても行なうことができる。
ここで、人が操作ボタン120および演出スイッチ354によりデータを読出すための操作をすることに基づいて読出用のデータがリアルタイムクロック353に与えられるときとは、たとえば、次のようなときが含まれる。遊技場の店員等の人がリアルタイムクロック353の現在の計時値を確認したいときには、操作ボタン120および演出スイッチ354によりデータを読出すための操作をすることに基づいて、計時値のデータをリアルタイムクロック353から読出し、変動表示装置9に表示させることができる。また、前述した定周期タイマ割込機能、アラーム割込機能、および、クロック出力機能を実現するために用いられる各種レジスタの値を確認したいときには、設定操作部355によりデータを読出すための操作をすることに基づいて、計時値のデータをリアルタイムクロック353から読出し、変動表示装置9に表示させることができる。
なお、前述のクリア信号は、主基板31から演出制御コマンドの送信経路を介して演出制御基板80に入力されるようにしてもよい。本実施の形態においては、クリア信号が演出制御コマンドの送信経路を介さずに入力されるので、前述のように標準日時データ出力装置300から演出制御コマンドの送信経路を介して演出制御基板80に標準日時コマンドを入力させるときであっても、クリア信号を演出制御基板80に入力することができるため、便利である。
次に、特別のデモンストレーション表示の表示例を説明する。図7は、特別ののデモンストレーション表示の表示例を示す遊技機設置島200の正面図である。図7に示すように、遊技機設置島200には、パチンコ遊技機1が複数台並べて配置されている。
本実施の形態においては、客待ちデモンストレーションとしてのデモンストレーション表示を行なう演出として、現時刻が所定の特別デモ実行時刻でないときに実行する通常のデモンストレーション表示の演出と、現時刻が所定の特別デモ実行時刻となったときにのみ実行する特別のデモンストレーション表示の演出とが行なわれる。以下においては、デモンストレーション表示をデモ表示と略称で示す場合があり、特別のデモンストレーション表示を特別デモ表示と略称で示す場合がある。特別のデモンストレーション表示は、図7に示すように、各パチンコ遊技機1の変動表示装置9において、予め設定された特別のデモンストレーション表示の開始時刻となったときに、予め定められた特別デモ表示用画像の表示を開始させることにより行なわれる。
また、各遊技機設置島200で特別のデモンストレーション表示が行なわれるときには、各パチンコ遊技機1の装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、および、右枠ランプ28cが、所定の発光パターンで点灯動作させられる。この特別のデモンストレーション表示における発光パターンは、特別のデモンストレーション表示特有のものであってもよく、他の演出の実行時に用いられる発光パターンと共通に用いられるものであってもよい。つまり、特別のデモンストレーション表示における発光パターンは、特別のデモンストレーション表示であることが識別できるようなものであればどのような発光パターンを用いてもよい。このような発光パターンとしては、単位時間(たとえば、1秒間)ごとに変化するものが望ましく、また、単位時間ごとに比較しやすいものが好ましい。たとえば、このような発光パターンとしては、ある種のメーターが増加または減少していく発光パターン、色が漸時変化する発光パターン、および、単なる時刻を表示する時計のような発光パターンのいずれか1つ、または、いずれかの組合せであってもよい。
なお、特別のデモンストレーション表示は、変動表示装置9において前述のような画像の表示とランプの発光とを行なう制御に加えて、予め定められた音を出力する制御を行なうものであってもよい。
特別のデモンストレーション表示は、予め設定された時刻となったときに各パチンコ遊技機1において一斉に実行されるため、各遊技機設置島200においては、予め設定された時刻となったときに各遊技機設置島200で列設されたパチンコ遊技機1においいて一斉に実行される一斉演出となる。
このような特別のデモンストレーション表示を行なう制御は、各パチンコ遊技機1に設けられたリアルタイムクロック353の計時値に基づいてパチンコ遊技機1ごとに行なわれるため、同時に開始されないとき(同期して実行されないとき)には、パチンコ遊技機1相互間でリアルタイムクロック353の計時値にずれ(狂い)が生じていると判断することができる。これにより、たとえば遊技場の営業時間外にこのような特別のデモンストレーション表示を行なうことに基づいて、各遊技機設置島200においてパチンコ遊技機1相互間でリアルタイムクロック353の計時値にずれが生じているか否かを判断し、ずれが生じていると判断したときには、後述するように、標準日時データ出力装置300(図14)を用いて、各パチンコ遊技機1のリアルタイムクロック353の計時値を標準日時データに基づいて設定し直すようにすれば、そのような計時値のずれを解消することができる。また、各遊技機設置島200においてパチンコ遊技機1相互間でリアルタイムクロック353の計時値にずれが生じていると判断したときには、後述するように、遊技場の店員が手動で各パチンコ遊技機1のリアルタイムクロック353の計時値を標準日時に設定し直すようにしてもよい。
このように、各遊技機設置島200に設置された各パチンコ遊技機1におけるリアルタイムクロック353の計時値のずれを解消することができれば、前述したような遊技場の営業時間内において各遊技機設置島200で行なわれる一斉演出を、各遊技機設置島200に設けられた全パチンコ遊技機1において同期させて行なうことができるようになる。
また、このような特別のデモンストレーション表示を、遊技場の営業時間内において各遊技機設置島200で行なうことにより、パチンコ遊技機1により行なわれる演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、特別のデモンストレーション表示の代わりに、特別デモ表示用画像のような画像を表示しない特別デモンストレーションとしての特別デモ演出を行なうようにしてもよい。このような特別デモ演出としては、各パチンコ遊技機1の装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、および、右枠ランプ28cを所定の発光パターンで点灯動作させられる。特別デモ演出は、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、および、右枠ランプ28c以外のランプを用いて行なうようにしてもよい。また、特別デモ演出は、ランプを動作させる制御に加えて、予め定められた音を出力する制御を行なうものであってもよい。また、特別デモ演出は、ランプを動作させる制御に加えて、変動表示装置9において予め定められた画像を表示する制御(たとえば、その時点で変動表示装置9に表示されている変動表示中または非変動表示中の画像に、予め定められた特別デモ演出用の画像を重畳して表示する制御)を行なうものであってもよい。また、特別デモ演出は、変動表示装置9において予め定められた画像を表示する制御のみを行なうものであってもよい。
このような特別デモ演出を、遊技場の営業時間内において各遊技機設置島200で行なうことにより、パチンコ遊技機1により行なわれる演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
なお、特別デモ演出が実行されている期間中には、それ以外の期間と比べて、前述の特別リーチの出現率を増加させる制御、大当り予告の出現率を増加させる制御、および、大当り予告の種類を変更する制御のうち、いずれか1つ、または、いずれかの組合せを実行する等、特有の制御を行なうようにしてもよい。
次にパチンコ遊技機1の動作について説明する。図8および図9は、パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、S1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS(以下、単にSという)1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。なお、S2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行なう(S4)。S4の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次に、入力ポート1のビット0の状態によって電源断信号がオフ状態になっているか否かを確認する(S5)。パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されたときに、+5V電源等の各種電源の出力電圧は徐々に規定値に達するのであるが、S5の処理によって、すなわち、電源断信号が出力されていない(ハイレベルになっている)ことを確認することによりCPU56は電源電圧が安定したことを確認することができる。
電源断信号がオン状態である場合には、CPU56は、所定期間(たとえば、0.1秒)の遅延時間の後に(S80)、再度、電源断信号がオフ状態になっているか否かを確認する。電源断信号がオフ状態になっている場合には、RAM55をアクセス可能状態に設定し(S6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
なお、電源断信号がオフ状態である場合に、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのようなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには、他の制御基板(たとえば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板31)が送信するコマンドを他の制御基板のマイクロコンピュータが受信できないという状況が発生することを防止できる。
次いで、CPU56は、クリアスイッチ912がオンされているか否かを確認する(S7)。なお、CPU56は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。たとえば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(たとえば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
S7でクリアスイッチ912がオンでない場合には、パチンコ遊技機1への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否かを確認する(S8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行なわれている。そのような電力供給停止時処理が行なわれていたことを確認した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理が行なわれた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行なわれていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行なわれていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(たとえば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、たとえば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、S8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行なわれたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行なう(S9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。S9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(S10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。S91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、たとえば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ等)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分等である。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S93)、S15に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行なう(S10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、たとえば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ等制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S13)、その内容にしたがってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(S14)。初期化コマンドとして、変動表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
そして、CPU56は、所定時間(たとえば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(S15)。すなわち、初期値としてたとえば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU56は、表示図柄乱数更新処理(S17)および初期値決定用乱数更新処理(S18)を繰り返し実行する。CPU56は、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(S16)、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(S19)。
なお、表示図柄乱数とは、特別図柄表示器8の表示を決定するための乱数である。この実施の形態では、表示図柄乱数として、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数や、大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定するためのリーチ判定用乱数が用いられる。また、表示図柄乱数更新処理とは、表示図柄乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
また、初期値決定用乱数更新処理とは、初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値決定用乱数とは、大当りの種類を決定するための判定用乱数(たとえば、大当りを発生させる特別図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数や、普通図柄に基づく当りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当り判定用乱数)を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、パチンコ遊技機1に設けられている変動表示装置9、可変入賞球装置15、球払出装置97等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のS25,S26でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、S17,S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示図柄乱数や初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、S17,S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
以上のように、遊技場員等は、クリアスイッチ912をオン状態してクリア信号が出力される状態にしながらパチンコ遊技機1に対する電力供給を開始する(たとえば電源スイッチ911をオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行なうことができる。
次に、遊技制御処理について説明する。図7は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、S16〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理において遊技制御処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(S20)。次いで、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次いで、CPU56は、特別図柄表示器8や、普通図柄表示器10、状態表示灯等の各種表示器へのDG信号の出力やクリアを行なう表示制御処理を実行する(S22)。次いで、CPU56は、大入賞口への異常入賞を検出したことを報知する異常入賞報知処理を実行する(S23)。具体的には、後述する特別図柄プロセス処理において大入賞口を開放する前である(具体的には、後述するS300〜S303の処理の段階である)にもかかわらず、カウントスイッチ23のオンを検出した場合に、大入賞口への異常入賞を検出したと判定し報知する制御を行なう。
次に、遊技制御に用いられる各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(乱数更新処理:S24)。また、CPU56は、初期値決定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値決定用乱数更新処理:S25)。さらに、CPU56は、表示図柄乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(表示図柄乱数更新処理:S26)。
乱数更新処理、初期値決定用乱数更新処理および表示図柄乱数更新処理を行なうと、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S27)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行なう(S28)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動に同期する飾り図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出図柄コマンド制御処理:S29)。なお、飾り図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(変動表示期間)が同じであることを意味する。
次いで、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、小当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S30)。なお、後述するように、特別図柄プロセス処理において、特別図柄プロセスフラグは「0」〜「10」の値をとり得る。また、それらの値のうち特別図柄プロセスフラグの値が「8」〜「10」である場合に、小当りに関する処理が実行される。そのため、情報出力処理において外部情報を出力するときに、小当りに関する情報であるか否かを容易に判定して小当り情報として出力することができる。たとえば、CPU56は、現在の特別図柄プロセスフラグの値が「8」以上であるか否かを確認し、「8」以上であれば、小当りに関する情報であると判定し小当り情報として出力する。また、特別図柄プロセスフラグの値が「4」〜「10」である場合に、大入賞口の開放制御を行なう処理(大当りのときと小当りのときとを含む)が実行される。そのため、情報出力処理において外部情報を出力するときに、大入賞口の開放制御に関する情報であるか否かを容易に判定して出力することができる。たとえば、CPU56は、現在の特別図柄プロセスフラグの値が「4」以上であるか否かを確認し、「4」以上であれば、大入賞口の開放制御に関する情報であると判定して外部情報を出力する。
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S31)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等がオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す賞球個数コマンド等の払出指令コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ370は、賞球個数を示す賞球個数コマンドの受信に応じて球払出装置97を駆動する。
また、CPU56は、パチンコ遊技機1の制御状態をパチンコ遊技機1外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(S32)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポート2のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(S33:ソレノイド出力処理)。そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(S34)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S35)。
次いで、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S36)。
さらに、CPU56は、各状態表示灯の表示を行なうための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行なう(S37)。この場合、遊技状態が高確率状態(たとえば、確変状態)である場合には、高確率状態であることを示す状態表示灯1の表示を行なうための状態表示制御データを出力バッファに設定する。また、遊技状態が時短状態である場合には、時短状態であることを示す状態表示灯2の表示を行なうための状態表示制御データを出力バッファに設定する。
この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(たとえば2msごと)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はフラグがセットされたことに基づいてメイン処理において実行されるようにしてもよい。なお、この実施の形態において、S21〜S37の処理(S30およびS32を除く)が、遊技の進行を制御する遊技制御処理に相当する。
その後、CPU56は、割込許可状態に設定し(S38)、処理を終了する。
次に、メイン処理における特別図柄プロセス処理(S27)を説明する。図11は、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56)が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理において、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(S311)、始動口スイッチ通過処理(S312)を行なった後に、内部状態に応じて、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行なう。始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行なう。
S122の始動口スイッチ通過処理では、始動口スイッチ14aがオンしたとき(具体的には、前述の乱数読出フラグがセットされているとき)に、RAM55の保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)が上限値(4)に達しているかどうか確認し、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数が上限値に達していなければ、保留記憶数を示す始動入賞記憶数カウンタのカウント値を1増やす。そして、後述するような複数種類の乱数値(数値データ)を予め定められた数値データ更新手段(乱数回路またはランダムカウンタ)から抽出し、それらを保留記憶バッファの抽出順番に対応する(始動入賞記憶カウンタの値に対応する)保存領域に格納する処理が実行される。このように始動口スイッチ14aがオンし、かつ、保留記憶バッファに記憶される数値データ(保留記憶データ)の記憶数(保留記憶数)が上限値に達していないときに、乱数値となる数値データを抽出する条件が成立し、変動表示を実行するための条件、すなわち、変動表示の実行条件(始動条件)が成立することとなる。なお、始動口スイッチ14aが正常にオンした状態であるか否かの判断は、始動口スイッチ14aに対応して、始動口スイッチ14aが継続してオンしている時間を計時するタイマを設け、そのタイマ値が所定値となったときに、始動口スイッチ14aがオンした状態であると判断するようにしてもよい。
特別図柄通常処理(S300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動表示を実行開始できる条件が成立した状態に(たとえば、特別図柄表示器8において図柄の変動表示がなされておらず、特別図柄表示器8における前回の図柄の変動表示が終了してから所定期間が経過しており、かつ、大当り遊技中でもない状態)なるのを待つ。そして、特別図柄の変動表示が開始できる条件が成立した状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データ(保留記憶データ)の記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、特別図柄の変動表示の表示結果を特定表示結果とするか否か(大当りとするか否か)を決定する。特定表示結果とする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(S301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。特別図柄の変動表示の変動パターン(ここでは変動時間に相当)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン決定用乱数(表示図柄乱数の一つ)の値に応じて予め定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して、変動パターンを指令する情報(変動パターンコマンドすなわち変動表示パターンコマンド)を送信するために、変動パターンコマンドを変動パターンバッファにセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS302に応じた値(この例では2)に更新する。
特別図柄変動処理(S302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(S301でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウトすなわち特別図柄プロセスタイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS303(この例では3)に移行するように制御する。
特別図柄停止処理(S303):特別図柄表示器8における特別図柄を停止させるとともに、変動表示装置9における飾り図柄の変動の停止を指定する飾り図柄停止指定コマンドを送信する。そして、特別図柄の停止図柄が大当り図柄である場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS304に移行するように更新する。または、特別図柄の停止図柄が小当り図柄である場合には、内部状態を(特別図柄プロセスフラグ)をS308に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をS300に移行するように更新する。
この実施の形態では、大入賞口は、遊技者にとって有利な第1状態(開状態)と遊技者にとって不利な第2状態(閉状態)とのいずれかの状態に変化する。この実施の形態では、大当り遊技状態に移行すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口を所定期間(たとえば、29.5秒)第1状態に変化させることを所定回数(たとえば15ラウンド)行なうことにより終了するように制御する。
また、この実施の形態では、いわゆる突然確変大当り(各ラウンドの演出が順に進行していくのではなく、突然、遊技状態が確変状態に移行したように遊技者に見せる特別な演出を行なう大当り)に移行されることがある。突然確変大当り遊技状態に移行すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口を上記の所定期間よりも短い期間(たとえば0.1秒)および上記の所定回数よりも少ない回数(たとえば2回)の少なくともいずれかで第1状態に変化させることにより終了し、突然確変大当り遊技状態終了後に特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が通常状態よりも向上しかつ始動領域への遊技媒体の進入しやすさが通常状態と同一である第1高確率状態に制御する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り遊技状態終了後に特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が第1高確率状態と同一でありかつ第1高確率状態より始動領域への遊技媒体が進入しやすく設定された第2高確率状態に制御するようにしてもよい。なお、始動領域への遊技媒体が進入しやすく設定された状態とは、具体的には、始動入賞口14が開状態となる頻度が高められ遊技球が入賞しやすさが通常状態よりも向上した状態(高ベース状態)のことである。たとえば、遊技状態を高確率状態に移行するとともに時短状態に移行することによって第2高確率状態に制御される。また、この実施の形態では、通常の確変大当り(突然確変大当り以外の15ラウンドの確変大当り)の大当り遊技状態終了後には、大当り遊技状態終了後に特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が第1高確率状態と同一でありかつ第1高確率状態より始動領域に遊技媒体が進入しやすく設定された第2高確率状態に制御される。
また、この実施の形態では、いわゆる小当り(発生前と発生後とで遊技状態の変化を生じさせず、大入賞口を短時間だけ開放させるとともに特別な演出を行なう当り)に移行されることがある。小当り遊技状態に移行すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口を突然確変大当り遊技状態と同一期間(または、突然確変大当り遊技状態と同一期間かつ突然確変大当り遊技状態と同一の回数)で第1状態に変化させることにより終了し、小当り遊技状態終了後の遊技状態として小当り遊技状態開始直前の遊技状態が継続されるように制御する。なお、小当り遊技状態において、大入賞口を突然確変大当り遊技状態とは異なる期間または異なる回数第1状態に変化させてもよい。
大入賞口開放前処理(S304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、カウンタ(たとえば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)等を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置20を開状態にして大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に応じた値(この例では5)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口開放前処理を実行することによって特定遊技状態移行制御手段を実現している。また、特定遊技状態移行制御手段は、演出制御用マイクロコンピュータ100が大当り表示処理を実行することによって実現されると定義してもよい。すなわち、特定遊技状態が開始される時点を、大当りの発生を報知するための演出が開始される時点であるとしてもよい。この場合、変動表示装置9に表示結果として特定表示結果を導出表示する時点からの特定時間は、大当り図柄が表示されている期間に相当する。
大入賞口開放中処理(S305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。また、大入賞口の閉成条件が成立したときには、大入賞口を閉成する制御を行なう。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置20を閉状態にして大入賞口を閉成する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放後処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS306に応じた値(この例では6)に更新する。
大入賞口開放後処理(S306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態の残りラウンドがあるか否かを確認する処理等を行なう。まだ残りラウンドがある場合には、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する大入賞口開放後表示コマンドを送信するとともに、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS304に移行するように更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS307に応じた値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(S307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に応じた値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(S308:特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置20を開状態にして大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって小当り開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS309に応じた値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(S309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。また、大入賞口の閉成条件が成立したときには、大入賞口を閉成する制御を行なう。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置20を閉状態にして大入賞口を閉成する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS310に応じた値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(S310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態を終了するための制御を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に応じた値(この例では0)に更新する。
次に、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)について説明する。図12および図13は、特別図柄通常処理を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、特別図柄の変動を開始することができる状態(たとえば特別図柄プロセスフラグの値がS300を示す値となっている場合)には(S1501)、始動入賞記憶数(保留記憶数)の値を確認する(S1502)。具体的には、始動入賞記憶カウンタのカウント値を確認する。なお、特別図柄プロセスフラグの値がS300を示す値となっている場合とは、変動表示装置9において図柄の変動がなされていず、かつ、大当り遊技中でもない場合である。
S1501で変動開始不可能である場合や、S1502で保留記憶数が0である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、デモ表示フラグがセットされているか否かを確認する(S1503)。デモ表示フラグとは、客待ちデモンストレーション表示の演出が実行されていることを示すフラグである。セットされていれば、そのまま特別図柄通常処理を終了する。セットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、デモ表示フラグをセットし(S1504)、デモ表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(S1505)。なお、S1504において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始不可能である場合や保留記憶数が0である場合に毎回デモ表示コマンドを送信するのではなく、一定時間カウントを行なった後にデモ表示コマンドを送信するようにしてもよい。
S1502で保留記憶数が0でなければ、保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値(各判定用乱数や表示図柄乱数)を読出してRAM55の乱数格納バッファの領域に格納するとともに(S1506)、各保存領域の内容をシフトし(S1507)、かつ、保留記憶数の値を1減らす(始動入賞記憶カウンタの値を1減らす)。すなわち、保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする処理を実行する。
なお、S1507において始動入賞記憶カウンタの値が更新(RAMに設けられた所定の作業領域の値が更新)されたことに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄コマンド制御処理(S29)において、演出記憶情報指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、更新後の保留記憶数が0である場合には演出記憶情報0指定コマンドを送信し、更新後の保留記憶数が1である場合には演出記憶情報1指定コマンドを送信し、更新後の保留記憶数が2である場合には演出記憶情報2指定コマンドを送信し、更新後の保留記憶数が3である場合には演出記憶情報3指定コマンドを送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りとするか否かを判定する大当り判定処理(S1508〜S1511)を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読出し(S1508)、大当り判定モジュールを実行する(S1509)。大当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、予め定められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りの判定に用いる大当り判定用乱数として、ソフトウェア乱数を用いてもよく、乱数回路が出力するハードウェア乱数を用いてもよい。
大当りとすることに決定した場合には(S1510のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグをセットする(S1511)。大当りフラグは、大当りとすることを決定したことを示すフラグである。
大当りとしないことに決定した場合には(S1510のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りとするか否かを判定する小当り判定処理(S1512〜S1515)を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読出し(S1512)、小当り判定用モジュールを実行する(S1513)。小当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、予め定められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。なお、この実施の形態では、大当りとするか否かを判定する場合と小当りとするか否かを判定する場合とで、共通の大当り判定用乱数を用いる場合を説明するが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り専用の判定用乱数(小当り判定用乱数)を用いて小当りとするか否かを決定してもよい。
小当りとすることに決定した場合には(S1514)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグをセットする(S1515)。なお、小当りフラグは、小当りとすることを決定したことを示すフラグである。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り図柄や大当りの種別、小当り図柄を設定する特別図柄情報設定処理(S1516〜S1532)を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(S1516)。大当りフラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りと決定した場合の特別図柄の停止図柄を決定するとともに大当りの種別を決定するための大当り図柄設定用テーブルをロードする(S1517)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから、大当りと決定した場合の特別図柄の停止図柄および大当りの種別を決定するための大当り図柄用乱数を読出す(S1518)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り図柄設定用テーブルと大当り図柄用乱数とに基づいて、特別図柄の停止図柄および大当りの種別を決定する(S1519)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定した大当りの種類が確変大当りであれば(S1520のY)、確変大当りとすることを決定したことを示す確変大当りフラグをセットする(S1521)とともに、確変大当りを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(S1522)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定した大当りの種別が確変大当りでなければ(S1520のN)、決定した大当りの種別が突然確変大当りであるか否かを確認する(S1523)。そして、突然確変大当りであれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りとすることを決定したことを示す突然確変大当りフラグをセットする(S1524)とともに、突然確変大当りを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(S1525)。突然確変大当りでもなければ、通常大当りを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(S1526)。
S1516で大当りフラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(S1527)。小当りフラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りと決定した場合の特別図柄の停止図柄を決定するための小当り図柄設定用テーブルをロードする(S1528)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから、小当りと決定した場合の特別図柄の停止図柄を決定するための小当り図柄用乱数を読出す(S1529)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り図柄設定用テーブルと小当り図柄用乱数とに基づいて、特別図柄の停止図柄を決定する(S1530)。そして、小当りを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(S1531)。
S1527で小当りフラグもセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(S1532)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、背景表示指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(S1533)。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、たとえば、遊技状態が通常状態である場合には、背景表示指定コマンドとして、通常状態における背景表示を指定する通常状態背景指定コマンドを送信する。また、たとえば、確変大当り後に遊技状態が高確率状態である場合には、背景表示指定コマンドとして、高確率状態における背景表示を指定する高確率状態背景指定コマンドを送信する。また、たとえば、突然確変大当り後に遊技状態が高確率状態である場合には、背景表示指定コマンドとして、突然確変状態背景指定コマンドを送信する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)を示す値に更新する(S1534)。
なお、この実施の形態では、S1519において、大当り図柄設定用テーブルおよび大当り図柄用乱数を用いて大当りの種別を一括して決定する場合を説明したが、別々の乱数を用いて大当りの種別を別々に決定するようにしてもよい。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変決定用乱数を用いて確変とするか否かを決定するとともに、確変決定用乱数とは別に突然確変決定用乱数を用いて突然確変とするか否かを決定してもよい。
リアルタイムクロック353の計時値は、パチンコ遊技機1の外部からパチンコ遊技機1の内部の回路(入力ポート)に接続可能な装置である標準日時データ出力装置(図14参照)を用いて調整することが可能である。
図14は、主基板31と演出制御基板80との間での演出制御コマンドの送信経路と、標準日時データ出力装置300から演出制御基板80への標準日時コマンドの送信経路との構成を示すブロック図である。
演出制御コマンドは、2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。たとえば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
主基板31と演出制御基板80との間には、演出制御コマンドをパラレル信号で送信するためのパラレル信号線として、8本の信号線L1〜L8と、ストローブ信号としての演出制御INT信号を送信するための1本の信号線L9とが設けられている。信号線L1〜L9の両端部のそれぞれには、パラレル形式のコネクタ(図示省略)が設けられている。信号線L1〜L9は、一端側のパラレル形式のコネクタが、主基板31に設けられたパラレル形式のコネクタ311に装着され、他端側のパラレル形式のコネクタが、演出制御基板80に設けられたパラレル形式のコネクタ801に装着されることにより、主基板31と演出制御基板80との間を中継基板77を介して接続し、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータ800との間で演出制御コマンドの通信を可能としている。コネクタ801は、図5に示した入力ドライバ102に接続されている(図14では、図5の詳細な構成は省略)。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、信号線L9からの演出制御INT信号により示された取込みタイミングで、演出制御コマンドを送信するための8本の信号線L1〜L8から演出制御コマンドを受信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ800では、受信した演出制御コマンドのMODEデータおよびEXTデータを解析して、受信したコマンドが演出制御コマンドであることを特定するとともに、演出制御コマンドが示す演出内容を特定し、その演出制御コマンドが示す演出内容に対応して行なうべき表示制御、音制御、および、ランプ制御をするために、変動表示装置9の表示制御を行なうとともに、スピーカ27の制御信号および各種ランプの駆動信号を出力する。このような構成においては、演出制御コマンドに基づいて演出制御が行なわれるときに、演出制御用マイクロコンピュータ800により、変動表示装置9の表示制御に合せて、音制御およびランプ制御が行なわれる。つまり、演出制御用マイクロコンピュータ800において、演出制御コマンドに基づいて変動表示装置9の表示制御を行なうとともに、その表示制御内容に対応する音制御およびランプ制御を行なうことにより、変動表示装置9での表示制御の演出に合せた(同期した)音制御およびランプ制御が行なわれるのである。
標準日時データ出力装置300は、演出制御基板80に接続し、標準日時を示す標準日時コマンド(標準日時信号)を演出制御基板80へ送信することに基づいて、リアルタイムクロック353の計時値を調整することが可能である。演出制御用マイクロコンピュータ800は、演出制御コマンドと同様に、標準日時データ出力装置300から出力される標準日時コマンドを受信することが可能である。標準日時データ出力装置300は、リアルタイムクロック部302、制御部303、操作部304、および、コネクタ301を含み、日本標準時刻と同期した計時値(年月日時分秒)を示すコマンドデータである標準日時コマンドを外部に出力する装置であり、パチンコ遊技機1のリアルタイムクロック353の計時値を標準時刻に同期させるため、すなわち、リアルタイムクロック353の計時値を正確な計時値に設定するために用いられる。
リアルタイムクロック部302は、電波時計を用いて計時値を定期的に日本標準時刻に自動調整する機能を有し、リアルタイムクロック353と同様の計時(年月日時分秒の計時)を行なう。制御部303は、リアルタイムクロック部302における計時値(年月日時分秒)を示す標準日時コマンドを外部に出力する等、各種の制御を行なう。コネクタ301は、標準日時コマンドを、演出制御コマンドと同じデータ形式のパラレル信号で外部に出力するためのパラレル形式のコネクタである。操作部304は、標準日時コマンドを外部に出力するために必要な操作等の各種操作を行なうために設けられたスイッチ等の操作手段よりなる。
標準日時コマンドは、2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類および種類)を表し、2バイト目はEXT(標準値データ)を表す。前述の演出制御コマンドと標準日時コマンドとでは、MODEのデータが異なる分類のデータとなるように設定されているため、演出制御用マイクロコンピュータ800は、MODEのデータに基づいて、受信したコマンドが演出制御コマンドと標準日時コマンドとのどちらに属するかを判別することができる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよく、たとえば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
このような標準日時データ出力装置300については、標準日時コマンドをパラレル信号で送信するためのパラレル信号線として、8本の信号線L11〜L18と、ストローブ信号としての標準日時INT信号を送信するための1本の信号線L19とが設けられている。信号線L11〜L19の両端部のそれぞれには、パラレル形式のコネクタ(図示省略)が設けられている。信号線L11〜L19は、一端側のパラレル形式のコネクタが、標準日時データ出力装置300に設けられたパラレル形式のコネクタ301に装着され、他端側のパラレル形式のコネクタが、演出制御基板80に設けられたパラレル形式のコネクタ801に装着されることにより、標準日時データ出力装置300と演出制御基板80との間を接続し、標準日時データ出力装置300と演出制御用マイクロコンピュータ800との間で標準日時コマンドの通信を可能とする。
標準日時データ出力装置300を用いるときには、演出制御基板80に設けられた演出制御コマンド用の信号線L1〜L9のコネクタを取外し、標準日時データ出力装置300のコネクタ301に一端側のコネクタが装着された信号線L11〜L19の他端側のコネクタを、演出制御基板80に設けられたコネクタ801に装着する。そして、パチンコ遊技機1の製造メーカの者(製造段階での検査者、出荷段階での検査者等の担当者)、および、遊技場の者(遊技場の店員、遊技場での検査者等の担当者)等の操作者により、標準日時コマンドを出力するための操作が操作部304において行なわれると、制御部303が、リアルタイムクロック部302から計時値(秒,分,時,曜,日,月,年)のデータを順次読出し、そのデータが示す計時値を指示する標準日時コマンドをコネクタ301から信号線L11〜L18を介して外部に出力させるとともに、標準日時INT信号を信号線L19を介して外部に出力させる制御を行なう。これにより、標準日時コマンドが、信号線L11〜L18により伝送され、コネクタ801を介して演出制御用マイクロコンピュータ800に入力される。
標準日時データ出力装置300が信号線L11〜L19により接続された場合において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、信号線L19からの標準日時INT信号により示された取込みタイミングで、8本の信号線L11〜L18から標準日時コマンドを受信する。具体的に、標準日時コマンドは、後述するように、秒,分,時,曜,日,月,年のそれぞれの標準値データを示すコマンド(標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、標準年コマンド)が独立的に設けられている(後述する図15(b)参照)。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ800では、受信した標準日時コマンドの種類に応じて、秒,分,時,曜,日,月,年のそれぞれの標準値データを順次取得することができる。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、受信した標準日時コマンドのMODEデータおよびEXTデータを解析して、受信したコマンドが標準日時コマンドであること、秒,分,時,曜,日,月,年のうちのどの標準値データを示すかということ、および、標準日時コマンドが示す標準日時(秒,分,時,曜,日,月,年)の値を特定し、その標準日時コマンドが示す標準値データをリアルタイムクロック353の計時値として設定することに基づいてリアルタイムクロック353の計時値を変更することにより、リアルタイムクロック353の計時値を正確な計時値に設定する。たとえば、標準日時データ出力装置300からの標準日時コマンドは、秒,分,時,曜,日,月,年の順番で続く態様で順次送信されるので、演出制御用マイクロコンピュータ800がこれら一連の標準日時コマンドを受信することにより、その標準日時コマンドが示す標準値データに基づいて、リアルタイムクロック353の計時値のデータ(年,月,日,曜,時,分,秒のデータ)が標準値データに設定される。
また、標準日時データ出力装置300を用いたリアルタイムクロック353の計時値の設定が完了したときには、そのような計時値の設定が完了した旨を示す報知(たとえば、変動表示装置9においてそのような旨を示すメッセージを表示する報知)が行なわれる。
標準日時データ出力装置300を用いたリアルタイムクロック353の計時値の設定が終了した後には、コネクタ801から信号線L11〜L19のコネクタを取外して、再び演出制御コマンド用の信号線L1〜L9のコネクタを取付けることにより、演出制御コマンドに基づいた変動表示装置9等の演出制御を行なうことが可能となる。
このような標準日時データ出力装置300は、パチンコ遊技機1のリアルタイムクロック353の計時値を正確な値に設定するために用いられる装置であり、たとえば、パチンコ遊技機1が遊技場に導入されたとき(設置時)、および、遊技場に導入された後のパチンコ遊技機1においてリアルタイムクロック353の計時値に狂いが生じたとき等、リアルタイムクロック353の計時値を調整することが必要なときに、パチンコ遊技機1に接続されて用いられる。また、標準日時データ出力装置300は、パチンコ遊技機1の製造段階において、リアルタイムクロック353の計時値を調整することも可能である。
なお、標準日時データ出力装置300は、標準日時コマンドを送信できる装置であればどのような構成であってもよく、たとえば、次のような構成であってもよい。標準日時データ出力装置300は、たとえば、リアルタイムクロック部302が、FM放送の電波に含まれる時刻情報に基づいて計時値を日本標準時刻に自動調整する機能を有するものであってよく、GPS(Global Positioning System)の衛星電波に含まれる時刻情報に基づいて計時値を日本標準時刻に自動調整する機能を有するものであってもよい。また、標準日時データ出力装置300は、たとえば、リアルタイムクロック部302が、計時値を日本標準時刻に自動調整する機能を有しておらず、人が操作部304を操作して標準時刻データを入力することに基づいて計時値を日本標準時刻に調整するものであってもよい。
また、標準日時コマンドとしては、1バイトで区切られた2バイトのデータにより、年,月,日,曜,時,分,秒のいずれかを示すようにし、秒,分,時,曜,日,月,年のデータを複数のコマンドに分けて送信する例を示した。しかし、これに限らず、標準日時コマンドとしては、複数バイトの連続したデータにより、秒,分,時,曜,日,月,年のすべてを示すようにしてもよい。つまり、秒,分,時,曜,日,月,年のデータを1つのコマンドにまとめて送信するようにしてもよい。また、パチンコ遊技機1が遊技場に導入された後に狂いが生じるのは、一般的に、秒,分,時の範囲内のような一定の範囲内であるので、標準日時コマンドとしては、秒,分,時のような一定の範囲を示すもののみを用いるようにし、その標準日時コマンドに基づいて、リアルタイムクロック353の計時値の一部(たとえば、秒,分,時)のみを設定するようにしてもよい。
また、前述のように演出制御コマンドを送信するための信号線としてシリアル信号線を用いる構成を採用したときには、標準日時データ出力装置300から演出制御用マイクロコンピュータ800に標準日時コマンドを送信する信号線としても、シリアル信号線を用いるようにする必要がある。
また、標準日時コマンドとしては、秒,分,時,曜,日,月,年の順番で標準日時コマンドを送信することに限らず、年,月,日,曜,時,分,秒の順番で標準日時コマンドを送信するようにしてもよい。
また、標準日時データ出力装置300の代わりに、リアルタイムクロック353の計時値を設定するためのコマンドを送信する装置として、標準日時コマンド程正確なコマンドではない日時を示すコマンドを送信する日時データ出力装置を用いてもよい。そのような日時データ出力装置においては、たとえば、リアルタイムクロック部302が、電波時計を用いて計時値を調整する機能を持たず、操作者が外部から計時値のデータを適宜入力することにより計時値を調整するものであってもよい。つまり、リアルタイムクロック353の計時値を設定するためのコマンドを送信する装置としては、標準日時のような極めて正確な日時を示すコマンドを送信できなくてもよく、手動入力により調整した日時を示すコマンドを送信するものであってもよい。このように、リアルタイムクロック353の計時値を設定するためのコマンドを送信する装置としては、日時を示すコマンドを送信できるものであればよい。
次に、演出制御コマンドおよび標準日時コマンドの代表例を説明する。図15は、演出制御コマンドおよび標準日時コマンドのそれぞれの代表例を表形式で示す図である。図15の(a)においては、代表的な演出制御コマンドのそれぞれについて、MODEのデータとEXTのデータとがそれぞれ16進数で示されるとともに、コマンドによる指示内容が示される。また、図15の(b)においては、代表的な演出制御コマンドのそれぞれについて、MODEのデータとEXTのデータとがそれぞれ16進数で示されるとともに、コマンドによる指示内容が示される。なお、図中において、XXHは、16進数であることを示しており、演出制御コマンドによる指令内容に応じて任意に設定される値である。
図15の(a)において、コマンド80XXH、および、81XXHは、特別図柄および飾り図柄の変動表示を開始するときに送信される変動パターンコマンドであり、前述したリーチ変動パターンのような変動パターン等が通知される。変動パターンコマンドでは、変動パターンに応じて異なるEXTデータが設定される。また、時短状態または記憶変動短縮状態であるか否かに応じて、MODEデータとして、「80H」と「81H」とのいずれかが指定される。時短状態でない通常状態における変動表示のときには「80H」が指定され、時短状態における変動表示のときには「81H」が指定される。また、前述のようなリーチ演出の種類については、EXTデータの設定により指定される。
コマンド8CXXHは、表示結果コマンドであり、EXTデータの設定により、確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り、または、はずれのいずれの表示結果であるかが指定される。このように、大当りの種類を特定可能な表示結果コマンドが送信されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ800では、大当りとなるかはずれとなるかの区別をすることができるとともに、大当りとなるときにどのような種類の大当りとなるかについて明確に把握することができる。
コマンド9F00Hは、前述のデモ表示コマンドである。コマンドA0XXHは、確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、および、小当りのような当りとなったときに、当りによる特定遊技状態が開始することを示すファンファーレ指定コマンドであり、EXTデータの設定により、当りの種類が指定される。このように、大当りの種類を特定可能な大当り開始コマンドが送信されることにより、そのコマンドに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ800では、どのような種類の当りによる特定遊技状態が開始されるかについて明確に把握することができる。コマンドA3XXHは、確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、および、小当りのような当りとなったときに、当りによる特定遊技状態が終了することを示すエンディング指定コマンドであり、EXTデータの設定により、当りの種類が示される。
図15の(b)に示すように、標準日時コマンドは、標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、標準年コマンド、および、送信終了コマンドを含む。
コマンド20XXHは、標準秒を示す標準秒コマンドであり、EXTデータの設定により何秒であるかが指定される。コマンド21XXHは、標準分を示す標準分コマンドであり、EXTデータの設定により何分であるかが指定される。コマンド22XXHは、標準時を示す標準時コマンドであり、EXTデータの設定により何時であるかが指定される。コマンド23XXHは、標準曜を示す標準曜コマンドであり、EXTデータの設定により何曜日であるかが指定される。コマンド24XXHは、標準日を示す標準日コマンドであり、EXTデータの設定により何日であるかが指定される。コマンド25XXHは、標準月を示す標準月コマンドであり、EXTデータの設定により何月であるかが指定される。コマンド26XXHは、標準年を示す標準年コマンドであり、EXTデータの設定により何年(西暦)であるかが指定される。ここで、EXTデータは1バイトのデータであるので、「0〜255」の範囲の数値データしか指定できないので、この実施の形態の場合は、「0〜255」の範囲で数値データを指定することにより、西暦の「2000年〜2255年」の範囲の年を示す。たとえば、EXTデータが「0」のときにはそのデータが「2000年」を指定し、EXTデータが「225」のときにはそのデータが「2225年」を指定するのである。この実施の形態の場合は、演出制御用マイクロコンピュータ800が、そのような「0〜255」の範囲の数値データを「2000年〜2255年」の範囲の数値データに置換える処理を行なう。なお、EXTデータとしては、2バイトのデータを用いることにより、その数値データで直接的に2000年等の西暦の年を指定するようにしてもよい。コマンド2700Hは、標準日時コマンドの送信が終了したときに、当該送信が終了したことを指定する送信終了コマンドである。また、EXTデータとしては、1バイトのデータを用いて西暦の下2桁を指定するようにしてもよい。
標準日時コマンドは、前述したように、標準日時データ出力装置300から出力されるコマンドであり、標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、および、標準年コマンドの順番で順次送信され、送信終了時において、送信終了コマンドが送信される。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、このような順番で送信された標準日時コマンドを、順次受信し、受信したコマンドに基づいて、クロック出力/カレンダ機能部364における秒レジスタ、分レジスタ、時レジスタ、曜レジスタ、日レジスタ、月レジスタ、および、年レジスタのそれぞれのカウント値を順次新たに設定していくことにより、これらのカウント値を標準の年,月,日,曜,時,分,秒に設定し、現在の年,月,日,曜,時,分,秒を正しくカウントすることができるようになる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ800では、送信終了コマンドを受信したときに、変動表示装置9において、日時の設定が完了した旨を示すメッセージを表示する日時設定完了報知を実行する。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図16は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御処理の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S700)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、バックアップ電源回路355が供給するバックアップ電力を監視するバックアップ電源監視処理を行なう(S700A)。そして、リアルタイムクロック353の計時値に関する情報の設定、および、バックアップRAM356に記憶された特別のデモンストレーション表示の演出に関する情報の設定等のパチンコ遊技機1に関する各種情報の設定を行なう情報設定処理を行なう(S701)。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込フラグの監視を行なう(S702)。タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。S702において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのタイマ割込フラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、情報消滅管理処理を行なう(S703A)。情報消滅管理処理においては、前述のバックアップ電源監視処理でバックアップ電力の供給がなくなったと判断したときに、バックアップRAM356に記憶されているリアルタイムクロック353の計時値の情報が消滅した旨を報知する情報消滅報知が行なわれる。なお、バックアップRAM356に記憶させる各種データが消滅したときには、所定の操作を行なうことに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ100により、データ入力用のプログラムを起動して、操作ボタン120および演出スイッチ354b等の操作手段を用いた操作に応じて各種データを入力することが可能である。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知タイミングで所定の告知演出を実行する際の告知内容を設定する告知内容設定処理を実行する(S704)。なお、告知演出とは、遊技中に遊技に関して遊技者に対して所定の告知を行なうための演出である。この実施の形態では、たとえば、遊技中に告知演出として「おすすめ台」や「優良台」、「あま釘台」等の内容を告知する演出を行なう。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:S705)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デモ表示プロセス処理を行なう(S706)。デモ表示プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(デモ表示プロセスフラグ)に対応した処理を選択して、変動表示装置9を用いた動画によるデモンストレーション表示の演出を実行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセス処理を行なう(S707)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して変動表示装置9の表示制御を実行する。次に、後述する標準日時データ出力装置300を用いてリアルタイムクロック353の計時値を設定することによりリアルタイムクロック353の計時値を管理するクロック管理処理を行なう(S707A)。
そして、変動表示装置9に表示する左中右の飾り図柄のはずれ図柄を決定するためのはずれ表示図柄決定用乱数や、変動表示装置9に表示する飾り図柄の大当り図柄を決定するための大当り表示図柄決定用乱数等の乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S708)。その後、S702に移行する。
主基板31からの演出制御INT信号は、演出制御用マイクロコンピュータ100の割込端子に入力される。たとえば、主基板31からの演出制御INT信号がオン状態になると、演出制御用マイクロコンピュータ100においてINT割込が発生する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、INT割込が発生すると、INT割込処理において演出制御コマンドを受信する処理を実行する。演出制御コマンドを受信する処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドデータを、RAM85に設けられたコマンド受信バッファに格納する。また、前述のようにコネクタを外して差替えることにより、同様に、標準日時データ出力装置300からの標準日時INT信号は、演出制御用マイクロコンピュータ100において演出制御INT信号が入力される割込端子と同じ割込端子に入力される。たとえば、標準日時データ出力装置300からの標準日時INT信号がオン状態になると、演出制御用マイクロコンピュータ100においてINT割込が発生する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、INT割込が発生すると、INT割込処理において標準日時コマンドを受信する処理を実行する。標準日時コマンドを受信する処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した標準日時コマンドデータを、RAM85に設けられたコマンド受信バッファに格納する。
主基板31からの演出制御コマンド、および、標準日時データ出力装置300からの標準日時コマンドのそれぞれは、演出制御メイン処理とは異なる割込み処理である図17のINT割込処理によって演出制御用マイクロコンピュータ100に受信される。
このパチンコ遊技機1においては、演出制御用マイクロコンピュータ100が受信した演出制御コマンドおよび標準日時コマンドは、RAM85に設けられた受信コマンドを記憶するための記憶領域であるコマンド受信バッファに記憶される。コマンド受信バッファは、2バイト構成のコマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のバッファである。したがって、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すために、コマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。受信コマンドバッファ1〜12のそれぞれは、コマンド受信個数カウンタの値が0〜11のそれぞれのときに対応して用いられるバッファである。なお、コマンド受信バッファは、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよく、たとえば、図柄指定コマンド格納領域を3個(2×3=6バイトのコマンド受信バッファ)、それ以外の変動パターン指定などのコマンド格納領域を1個(2×1=2バイトのコマンド受信バッファ)のようなバッファ構成としてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ100がコマンド(演出制御コマンドおよび標準日時コマンド)を受信するごとに、受信個数カウンタが0からカウントアップされる。そして、コマンド受信個数カウンタが0のときには受信コマンドバッファ1が選択されて、その受信コマンドが記憶される。
また、コマンド受信個数カウンタが2のときには、受信コマンドバッファ3が選択されて、その受信コマンドが記憶される。さらに、コマンド受信個数カウンタが10のときには受信コマンドバッファ11が選択されて、その受信コマンドが記憶される。さらに、コマンド受信個数カウンタが11のときには受信コマンドバッファ12が選択されて、その受信コマンドが記憶される。このように送信されてくるコマンドの個数によって、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドを受け入れる記憶領域であるバッファ記憶領域を異ならせて記憶させている。この受信コマンドバッファは、受信コマンドを同時に12回分まで記憶することが可能であり、受信コマンドバッファ1から受信コマンドバッファ12まで全ての記憶領域にコマンドが記憶された状態で新たにコマンドを受信した場合には、コマンド受信個数カウンタが0から再度カウントアップされるため、最も古いコマンドを記憶している記憶領域である受信コマンドバッファ1から順に受信コマンドバッファ12まで新たなコマンドが上書きされていくことを繰返すリングバッファとなっている。
図17は、演出制御用マイクロコンピュータ100により実行されるINT割込処理を示すフローチャートである。INT割込処理は、INT信号(演出制御INT信号または標準日時INT信号)が受信されるごとに割込処理として実行される処理である。
まず、送信されてきたコマンド(演出制御コマンドまたは標準日時コマンド)を読込むための処理を行なう(S711)。次に、読込まれたコマンドが1バイト目であるか否かを判別する(S712)。たとえば、コマンドの1バイト目と2バイト目とで特定ビットの値を異ならせる等、1バイト目であるか2バイト目であるかを識別できるコマンド形態にし、その特定ビットの値に基づいて、1バイト目であるか2バイト目であるかを判別するようにするのが望ましい。S712において、読込まれたコマンドが1バイト目のコマンドであればS718に進み、受信データをコマンド受信個数カウンタが指す受信コマンドバッファに格納して後述するS719に進む。
S712において、読込まれたコマンドが1バイト目のコマンドでなければ1バイト目をすでに受信したか否かがを判別する(S713)。S713において、1バイト目のデータをまだ受信していなければ後述するS719に進む。一方、S713において、1バイト目のコマンドをすでに受信していれば、S714に進み、受信したコマンドを「コマンド受信個数カウンタの値+1」が指す記憶領域、すなわち、受信コマンドバッファ2に格納する。そして、コマンド受信個数カウンタの値を「+2」する。これにより、その次に受信したコマンドが記憶される領域は、1バイト目が受信コマンドバッファ3となり、2バイト目が受信コマンドバッファ4となる。以後、次回のINT割込処理においては、コマンド受信個数カウンタの値が+2ずつカウントアップされて、1バイト目が記憶される記憶領域が、順次、受信コマンドバッファ5,7,9,11となり、2バイト目が記憶される記憶領域が、順次、受信コマンドバッファ4,6,8,10,12となる。
次に、コマンド受信個数カウンタが12以上であるか否かを判別する(S716)。S716において、コマンド受信個数カウンタが12以上でなければ後述するS719に進む。一方、S716において、コマンド受信個数カウンタが12以上であればコマンド受信個数カウンタをクリアし(S717)、後述するS719に進む。これにより、コマンドは、1つのコマンドを構成する2バイトデータを6回受信するまで受信バッファに記憶可能であり、7回目以後に受信されたコマンドとしての2バイトデータは、前に受信されたコマンドに上書されて記憶されることになる。次に、S719においては、割込許可がなされてINT割込処理が終了する。以上のような処理によって、2バイトで構成される演出制御コマンドまたは標準日時コマンドのデータが、演出制御用マイクロコンピュータ100に受信される。
図18は、図16のバックアップ電源監視処理(S700A)の処理を示すフローチャートである。バックアップ電源監視処理においては、電源監視回路357から前述の電圧低下信号が入力されたか否かを判断することに基づいて、バックアップRAM356の記憶データをバックアップ記憶できるバックアップ電力の供給がなくなったか否かを判断する(S601)。
S601によりバックアップ電力の供給がなくなっていないと判断されたときは、リターンする。一方、S601によりバックアップ電力の供給がなくなったと判断されたときは、リアルタイムクロック353の情報が消滅したことを示すクロック情報消滅フラグをセットする(S602)。そして、リアルタイムクロック353の情報が消滅したことを報知する情報消滅報知を実行する期間を計測するための情報消滅報知タイマをセットし(S603)、情報消滅報知を行なうことを示す情報消滅報知フラグをセットする(S604)。そして、リアルタイムクロック353の計時値のうちの時刻を予め定められた初期設定値のデフォルト値である9時00分00秒に初期設定し(S605)、リターンする。このようなリアルタイムクロック353の計時値の初期設定値のデフォルト値は、ROM84に記憶されており、ROM84から読出されて用いられる。
リアルタイムクロック353は、計時値の初期値が00年00月00日00時00分00秒であり、前述のようにバックアップ電力の供給がなくなると、計時値をこのような初期値にリセットする。したがって、バックアップ電力の供給がなくなったときには、パチンコ遊技機1の電源投入後において、リアルタイムクロック353自体の動作は、00年00月00日00時00分00秒という初期値から計時を開始することとなるが、演出制御用マイクロコンピュータ800が前述のS605を実行することにより、9時00分00秒というような初期設定値のデフォルト値から計時を開始させる制御が行なわれる。この場合の初期設定値のデフォルト値は、9時00分00秒というような遊技場の一般的な開店時刻よりも前の時刻(開店準備をする時刻)に予め設定されている。これにより、たとえば、遊技場の開店前において、パチンコ遊技機1の電源投入を実際の時刻が初期設定値のデフォルト値と同じ9時00分00秒となったとき(または9時00分00秒に近い時刻)に行なうようにすれば、バックアップ電力の供給がなくなっていても、パチンコ遊技機1の電源が断たれるまでは、リアルタイムクロック353が実際の時刻と同様の時刻を計時することとなる。
次に、図16のS701による情報設定処理により各種情報の設定を行なうときに変動表示装置9において表示される設定画面の表示例について説明する。図19は、情報設定処理により各種情報の設定を行なうときに変動表示装置9において表示される設定画面の表示例を示す表示画面図である。
図19においては、稼動開始日に関する情報を設定するときに表示される稼動開始日データ設定画面が(a)に示されている。電源スイッチ911をオン状態にするパチンコ遊技機1の電源投入時において、クリアスイッチ912と演出スイッチ354と操作ボタン120とが同時にオン状態にされた状態で、電源投入が行なわれたときに、起動時において、稼動開始日データ設定画面が変動表示装置9に表示される。
稼動開始日データ設定画面においては、稼動開始日を示すリアルタイムクロック353の計時値と、その稼動開始日から現在日までの稼動日数(稼動日数は、リアルタイムクロック353の計時値に基づく現在日から稼動開始日を減算することにより得られる)とが表示される。稼動開始日の情報の表示および稼動日数の情報の表示は、バックアップRAM356の稼動開始日時記憶領域に記憶されている稼動開始日時の情報に基づいて行なわれる。稼動開始日時の情報の初期値は、たとえば、パチンコ遊技機1の製造工程において、任意の日時(たとえば、製造日時等)に予め設定されている。さらに、稼動開始日データ設定画面においては、稼動日数を減らすときに操作する操作領域950と、稼動開始日データ設定画面の表示を終了させるときに操作する操作領域951とが表示される。また、稼動開始日データ設定画面においては、「操作ボタンで項目移動/演出スイッチで設定」というような稼動開始日データ設定画面での操作ボタン120および演出スイッチ354の操作案内をする表示が行なわれる。
稼動開始日データ設定画面が表示されたときに、操作ボタン120を押圧操作すると、1回操作するごとに、操作領域950と操作領域951とのどちらかの操作領域(表示項目)を選択することができる。稼動開始日データ設定画面においては、操作領域950と操作領域951とのうち、選択されている領域が、予め定められた色(選択報知色)で表示されることとなり、どの領域が選択されているかが示される。
そして、稼動開始日データ設定画面において、操作領域950が選択されているときに演出スイッチ354を押圧操作すると、1回操作するごとに、表示されている稼動開始日を1日ずつ加算更新するととともに、表示されている稼動日数を1日ずつ減算更新する表示が行なわれる。そして、操作領域951が選択されているときに演出スイッチ354を押圧操作すると、その操作が行なわれた時点で表示されていた稼動開始日がリアルタイムクロック353に記憶されている稼動開始日として更新記憶され、稼動開始日データ設定画面の表示が終了する。これにより、パチンコ遊技機1の電源投入時においては、稼動開始日データ設定画面を表示させて操作ボタン120および演出スイッチ354を操作することに基づいて、バックアップRAM356に記憶されている稼動開始日のデータを任意に設定(設定変更)することができる。
また、図19においては、リアルタイムクロック353の計時値に関する情報を設定するときに表示される計時データ設定画面が(b)に示されている。電源スイッチ911をオン状態にするパチンコ遊技機1の電源投入時において、クリアスイッチ912と演出スイッチ354とが同時にオン状態にされた状態(操作ボタン120はオフ状態)で、電源投入されたときに、起動時において、計時データ設定画面が変動表示装置9に表示される。
計時データ設定画面においては、リアルタイムクロック353の現在の計時値(年,月,日,曜,時,分,秒)を示す計時値情報952が表示される。計時値情報952における計時値の表示は、リアルタイムクロック353における現在の計時値の情報に基づいて行なわれる。さらに、計時データ設定画面においては、計時値を設定するときに操作する操作領域953と、計時値を設定することをキャンセルするとき(計時データ設定画面の表示を終了させるとき)に操作する操作領域954とが表示される。また、計時データ設定画面においては、「操作ボタンで項目移動/演出スイッチで設定」というような計時データ設定画面での操作ボタン120および演出スイッチ354の操作案内をする表示が行なわれる。
計時データ設定画面が表示されたときに、操作ボタン120を押圧操作すると、1回操作するごとに、変動表示装置9で表示されている計時値情報952において、年のデータの表示領域、月のデータの表示領域、日のデータの表示領域、時のデータの表示領域、分のデータの表示領域、および、秒のデータの表示領域(表示項目)のいずれかを予め定められた順番にしたがって選択するとともに、操作領域953と操作領域954と(表示項目)を予め定められた順番にしたがって選択することができる。計時データ設定画面においては、選択可能な領域のうち、選択されている領域が、予め定められた色(選択報知色)で表示されることとなり、どの領域が選択されているかが示される。
そして、計時データ設定画面において、年,月,日,時,分,秒の各データの表示領域が選択されたときに、演出スイッチ354を押圧操作すると、1回操作するごとに、表示されている各データが1ずつ加算更新されるととともに(たとえば、分のデータは57分→58分→59分というように更新される)、各データの上限値を超えると各データが下限値からさらに加算更新される(たとえば、分のデータは59分→00分→01分というように更新される)。これにより、操作ボタン120および演出スイッチ354を操作することに基づいて、年,月,日,時,分,秒の各データを任意に設定(設定変更)することができる。
そして、操作領域953が選択されているときに演出スイッチ354を押圧操作すると、その操作が行なわれた時点で表示されていた計時値(年,月,日,曜,時,分,秒)がリアルタイムクロック353の計時値として更新記憶される。これにより、パチンコ遊技機1の電源投入時においては、計時データ設定画面を表示させて操作ボタン120および演出スイッチ354を操作することに基づいて、リアルタイムクロック353における計時値の情報を任意に設定(設定変更)することができる。そして、操作領域954が選択されているときに演出スイッチ354を押圧操作すると、計時データ設定画面の表示が終了する。
また、図19においては、リアルタイムクロック353の計時値に基づいて行なう所定の演出(本実施の形態では、特別デモ表示)に関する演出データ(本実施の形態では、演出の開始時刻を示すデータ)を設定するときに表示される演出データ設定画面が(c)に示されている。電源スイッチ911をオン状態にするパチンコ遊技機1の電源投入時において、クリアスイッチ912がオン状態にされた状態(演出スイッチ354および操作ボタン120はオフ状態)で、電源投入されたときに、電源投入時から30秒間が経過するまでの間に5秒以上続けて操作ボタン120がオン状態にされたときに、起動時において、演出データ設定画面が変動表示装置9に表示される。
演出データ設定画面においては、特別のデモンストレーション表示を実行する時刻を演出データとして設定するための情報を表示する演出データ設定領域955が表示される。演出データ設定領域955においては、9時、10時、12時、14時、16時、18時、20時等の予め定められた特別のデモンストレーション表示の実行選択時刻を複数表示するとともに、それぞれの実行選択時刻に対応して、特別のデモンストレーション表示の実行をOFFさせる(実行を停止する)設定をすることにより特別のデモンストレーション表示を実行させる時刻を選択するためのチェックボックスが表示されている。さらに、演出データ設定画面においては、演出データを設定するときに操作する操作領域956と、演出データを設定することをキャンセルするとき(演出データ設定画面の表示を終了させるとき)に操作する操作領域956とが表示される。また、計時データ設定画面においては、「操作ボタンで項目移動/演出スイッチで設定」というような計時データ設定画面での操作ボタン120および演出スイッチ354の操作案内をする表示が行なわれる。また、演出データ設定領域955においては、特別のデモンストレーション表示を必ず実行する時刻として設定された時刻(以下、特別デモ表示のデフォルト時刻という)が表示される(たとえば、「9:00、20:00は必ず実行」という表示が行なわれる)。このような特別のデモンストレーション表示のデフォルト時刻のデータは、ROM84に記憶されており、実行を停止する選択をすることが不可能となっている。このような特別のデモンストレーション表示のデフォルト時刻は、ROM84に記憶されているため、バックアップRAM356に記憶されている特別のデモンストレーション表示を実行する時刻を示すデータが消滅してしまっても、ROM84に記憶されている特別のデモンストレーション表示のデフォルト時刻のデータを読出して用いることにより、予め定められた時刻については、特別のデモンストレーション表示を実行することができる。
演出データ設定画面が表示されたときに、操作ボタン120を押圧操作すると、1回操作するごとに、変動表示装置9で表示されている演出データ設定領域955において、複数の特別のデモンストレーション表示の実行選択時刻(表示項目)のそれぞれを予め定められた順番にしたがって選択するとともに、操作領域956と操作領域957と(表示項目)を予め定められた順番にしたがって選択することができる。計時データ設定画面においては、選択可能な領域のうち、選択されている領域が、予め定められた色(選択報知色)で表示されることとなり、どの領域が選択されているかが示される。
そして、演出データ設定画面において、演出データ設定領域955での特別のデモンストレーション表示のいずれかの実行選択時刻が選択されたときに、演出スイッチ354を押圧操作すると、1回操作するごとに、チェックボックスへのチェックマーク(たとえば、16時のチェックボックスに示されているマーク)と、そのチェックマークの解除とが交互に行なわれる。これにより、操作ボタン120および演出スイッチ354を操作することに基づいて、特別のデモンストレーション表示の実行実行時刻を任意に設定(設定変更)することができる。
そして、操作領域956が選択されているときに演出スイッチ354を押圧操作すると、その操作が行なわれた時点で演出データ設定領域955において示された特別のデモンストレーション表示の実行時刻がリアルタイムクロック353の計時値として更新記憶される。これにより、パチンコ遊技機1の電源投入時においては、計時データ設定画面を表示させて操作ボタン120および演出スイッチ354を操作することに基づいて、バックアップRAM356に記憶されている特別のデモンストレーション表示の実行時刻の情報を任意に設定(設定変更)することができる。そして、操作領域957が選択されているときに演出スイッチ354を押圧操作すると、演出データ設定画面の表示が終了する。
演出データ設定画面において設定される特別のデモンストレーション表示を実行する時刻のうち、営業時間内(10時〜23時)に実行することを設定する特別のデモンストレーション表示は、遊技者に見せて演出効果を向上させることを目的とする表示であり、営業時間外(たとえば、9時等)に実行することを設定する特別のデモンストレーション表示はリアルタイムクロック353の計時値に狂いが生じているか否かを判断することを目的とすると表示である。
図20は、図16の情報設定処理(S701)の処理を示すフローチャートである。情報設定処理においては、クリアスイッチ912、演出スイッチ354、および、操作ボタン120からの信号に基づいて、クリアスイッチ912と演出スイッチ354と操作ボタン120との3つの操作手段が同時にオン状態にされているか否かを判断することにより、これらが同時にオン状態にされた状態で電源投入が行なわれたか否かを判断する(S921)。S921において同時にオン状態にされた状態で電源投入が行なわれていないと判断したときは、後述するS926に進む。一方、S921において同時にオン状態にされた状態で電源投入が行なわれたと判断したときは、図19の(a)に示すような稼動開始日データ設定画面を表示する(S922)。そして、稼動開始日データ設定画面が表示された後において、操作ボタン120、および、演出スイッチ354からの信号に基づいて、操作ボタン120または演出スイッチ354の操作が行なわれたか否かを判断する(S923)。
S923では、操作ボタン120または演出スイッチ354の操作が行なわれるまで待つ。S923で操作が行なわれたと判断したときは、その操作に対応して、前述したような選択項目の表示の変更等の表示の変更、および、前述しような稼動開始日のデータの更新等の処理を実行する(S924)。そして、S923により判断された操作が操作領域951の操作であるか否かを判断することにより、稼動開始日データ設定画面の表示の終了操作であるか否かを判断する(S925)。S925により終了操作ではないと判断したときには、前述のS923に戻る。一方、S925により終了操作であると判断したときには、リターンする。
S921において同時にオン状態にされた状態で電源投入が行なわれていないと判断してS926に進んだときは、クリアスイッチ912、演出スイッチ354、および、操作ボタン120からの信号に基づいて、クリアスイッチ912と演出スイッチ354とが同時にオン状態にされており、操作ボタン120が同時に操作されていない状態であるかどうかを判断することにより、これら2つの操作手段が同時にオン状態にされた状態で電源投入が行なわれたか否かを判断する(S926)。S926において2つの操作手段が同時にオン状態にされた状態で電源投入が行なわれていないと判断したときは、後述するS931に進む。一方、S926において2つの操作手段が同時にオン状態にされた状態で電源投入が行なわれたと判断したときは、図19の(b)に示すような計時データ設定画面を表示する(S927)。そして、計時データ設定画面が表示された後において、操作ボタン120、および、演出スイッチ354からの信号に基づいて、操作ボタン120または演出スイッチ354の操作が行なわれたか否かを判断する(S928)。
S928では、操作ボタン120または演出スイッチ354の操作が行なわれるまで待つ。S928で操作が行なわれたと判断したときは、その操作に対応して、前述したような選択項目の表示の変更等の表示の変更、および、前述しような計時データの更新等の処理を実行する(S929)。そして、S928により判断された操作が操作領域954の操作であるか否かを判断することにより、計時データ設定画面の表示の終了操作であるか否かを判断する(S930)。S930により終了操作ではないと判断したときには、前述のS928に戻る。一方、S930により終了操作であると判断したときには、リターンする。
S926において2つの操作手段が同時にオン状態にされた状態で電源投入が行なわれていないと判断してS931に進んだときは、クリアスイッチ912、演出スイッチ354、および、操作ボタン120からの信号に基づいて、クリアスイッチ912がオン状態にされており、操作ボタン120および演出スイッチ354が操作されていない状態であるかどうかを判断することにより、クリアスイッチ912のみがオン状態にされた状態で電源投入が行なわれたか否かを判断する(S931)。S931においてクリアスイッチ912のみがオン状態にされた状態で電源投入が行なわれていないと判断したときは、リターンする。一方、S931においてクリアスイッチ912のみがオン状態にされた状態で電源投入が行なわれたと判断したときは、電源投入後30秒間が経過したか否かを判断する(S932a)。電源投入後の時間の計測は、所定のタイマ(図示省略)により、電源投入時からの経過時間を計時することに基づいて行なう。したがって、S932aでは、このようなタイマの値を参照して判断を行なう。S932aで電源投入後30秒間が経過したと判断したときは、リターンする。一方、S932aで電源投入後30秒間が経過していないと判断したときは、操作ボタン120からの信号に基づいて、操作ボタン120がオン状態に操作されているかどうかを判断するとともに、オン状態のときの操作継続時間を予め定められたタイマ(図示省略)により計時することに基づいて、操作ボタン120が5秒以上続けてオン状態にされているか否かを判断する(S932b)。操作ボタン120が5秒以上続けてオン状態にされていないと判断したときは、S932aに戻る。一方、操作ボタン120が5秒以上続けてオン状態にされていると判断したときは、図19の(c)に示すような演出データ設定画面を表示する(S932)。つまり、クリアスイッチ912のみがオン状態にされた状態で電源投入が行なわれた後、電源投入時から30秒間が経過するまでの間に5秒以上続けて操作ボタン120がオン状態にされたときに、図19の(c)に示すような演出データ設定画面が表示されることとなる。S932により、演出データ設定画面が表示された後において、操作ボタン120、および、演出スイッチ354からの信号に基づいて、操作ボタン120または演出スイッチ354の操作が行なわれたか否かを判断する(S933)。
S933では、操作ボタン120または演出スイッチ354の操作が行なわれるまで待つ。S933で操作が行なわれたと判断したときは、その操作に対応して、前述したような選択項目の表示の変更等の表示の変更、および、前述しような演出データの更新等の処理を実行する(S934)。そして、S933により判断された操作が操作領域957の操作であるか否かを判断することにより、演出データ設定画面の表示の終了操作であるか否かを判断する(S935)。S935により終了操作ではないと判断したときには、前述のS933に戻る。一方、S935により終了操作であると判断したときには、リターンする。
次に、図16のS703Aによる情報消滅管理処理により変動表示装置9において前述の情報消滅報知を行なうときの表示例について説明する。図21は、情報消滅管理処理により変動表示装置9において前述の情報消滅報知を行なうときの表示例を示す表示画面図である。図20に示すように、報消滅報知が行なわれるときには、「クロック情報が消滅しました」というようなバックアップRAM356に記憶されているリアルタイムクロック353の計時値の情報が消滅した旨を報知する表示が行なわれる。
図22は、図16の情報消滅管理処理(S703A)の処理を示すフローチャートである。情報消滅管理処理においては、前述した情報消滅フラグがセットされているか否かを判断する(S1001)。S1001で情報消滅フラグがセットされていないと判断したときは、リターンする。一方、S1002で情報消滅フラグがセットされていると判断したときは、前述の消滅報知タイマの値を更新(減算更新)し、その消滅報知タイマがタイムアップ(タイマの値が「0」になる)したか否かを判断する(S1003)。
S1003により消滅報知タイマがタイムアップしていないと判断したときは、図21に示したクロック情報消滅報知を実行し、リターンする。これにより、クロック情報消滅報知は、消滅報知タイマに設定された期間中において継続して実行される。一方、S1003により消滅報知タイマがタイムアップしたと判断したときは、図21に示したクロック情報消滅報知の実行を終了させ(S1005)、前述の情報消滅フラグをリセットした(S1006)後、リターンする。これにより、クロック情報消滅報知は、消滅報知タイマに設定された期間が経過した時点で終了させられる。
図23は、演出制御メイン処理における告知内容設定処理(S704)を示すフローチャートである。なお、この実施の形態において、告知内容とは、遊技者に対して告知する情報(「おすすめ台」や「優良台」、「あま釘台」等の情報)と、その告知する情報に対応する演出とを含む。
告知内容設定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、前述のようなリアルタイムクロック353の情報が消滅したことを示すクロック情報消滅フラグがセットされているかどうかを確認する(S1740a)。クロック情報消滅フラグがセットされているときは、リアルタイムクロック353の計時値に基づく前述のような告知演出の実行を禁止するために、リターンする。一方、クロック情報消滅フラグがセットされていないときは、告知内容の設定を禁止する告知内容設定禁止フラグがセットされているか否かを確認する(S1740)。この実施の形態では、後述するように、告知内容の設定処理が所定期間(告知内容設定禁止期間)禁止される。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技場の開店時刻(たとえば10:00)から閉店時刻(たとえば23:00)の間には告知内容設定禁止フラグをセットするように制御し、告知内容設定処理の実行を禁止する。
告知内容設定禁止フラグがセットされていなければ(すなわち、告知内容設定処理の禁止期間でなければ)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容を既に設定済みであることを示す告知内容設定フラグがセットされているか否かを確認する(S1741)。セットされていなければ(すなわち、告知内容を未設定であれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120から検出信号を入力したか否かを確認する(S1742)。すなわち、遊技場の店員等によって告知内容の設定操作が開始されたか否かを確認する。
なお、S1742で操作ボタン120からの検出信号を入力した後に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技中における操作であるか否か(たとえば、所定の遊技演出中や背景画面選択中の操作か否か)を判断し、遊技中における操作でなければ、S1743以降の処理に移行するようにしてもよい。また、S1742で操作ボタン120からの検出信号を入力した後に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から時刻情報を入力し、現時刻が所定の告知内容設定禁止期間でないことを確認してからS1743以降の処理に移行するようにしてもよい。そのようにすれば、所定の告知内容設定禁止期間になってからパチンコ遊技機1の電源投入が行なわれた場合であっても、確実に告知内容設定禁止期間における告知内容の設定操作を禁止することができる。
操作ボタン120から検出信号が入力されると(すなわち、告知内容の設定操作が開始されると)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容の設定操作を促す旨の告知内容設定画面を変動表示装置9に表示させる(S1743)。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図24(a)に示す告知内容設定画面を変動表示装置9に表示させ、「おすすめ台」、「優良台」または「あま釘台」のいずれかの選択操作を促す。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120から検出信号が入力されるまで(すなわち、遊技場の店員等によって告知内容の設定操作が行なわれるまで)待つ(S1744)。なお、告知内容設定の禁止期間になるまで操作ボタン120からの検出信号が入力されなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定禁止フラグをセットするとともに、そのまま告知内容設定処理を終了する。
操作ボタン120からの検出信号を入力すると(S1744のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力した検出信号にしたがって告知内容を選択する(S1745)。たとえば、設定者(遊技場の店員等)は、操作ボタン120を操作することによって、図24に示す告知内容設定画面においてカーソルを移動させ、「A.おすすめ台」、「B.優良台」、「C.あま釘台」のいずれかを選択指示する選択操作を行なう(操作ボタン120を1回押圧操作(2秒未満等の所定時間未満の短い押圧時間での操作)するごとにカーソルが1項目ずつ選択項目を変更するように移動する)。次いで、設定者は、操作ボタン120を2秒以上等の所定時間以上続けて押圧操作すること(所謂長押し操作)によって、選択した告知内容に決定する操作(決定操作)を行なう。すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、設定者の操作にしたがって、告知内容を選択する。なお、前述の決定操作は、演出スイッチ354を押圧操作させることにより行なうようにしてもよい。
次いで、そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した告知内容を告知する告知演出を特定可能な告知演出情報を所定の告知演出情報格納領域に保存する(S1746)。なお、この実施の形態では、所定の告知演出情報格納領域は、バックアップRAM356に確保される。
図25は、S1746で保存される告知演出情報の例を示す説明図である。図25に示すように、たとえば、おすすめ台である旨の告知内容を選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、おすすめ台である旨の告知演出を特定可能な告知演出情報として告知演出識別子「K01」を所定の告知演出情報格納領域に保存する。また、たとえば、優良台である旨の告知内容を選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、優良台である旨の告知演出を特定可能な告知演出情報として告知演出識別子「K02」を所定の告知演出情報格納領域に保存する。たとえば、あま釘台である旨の告知内容を選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、あま釘台である旨の告知演出を特定可能な告知演出情報として告知演出識別子「K03」を所定の告知演出情報格納領域に保存する。
上記の処理によって、告知内容として、遊技者に対して告知する情報(「おすすめ台」や「優良台」、「あま釘台」等の情報)と、その告知する情報に対応する演出とが選択され、告知演出情報として記憶される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、S1746で設定した告知内容を自動消去する時刻(告知内容消去時刻)をセットする(S1747)。この実施の形態では、S1747でセットした告知内容消去時刻に基づいて、遊技中に告知内容が消去されなくても、遊技場の閉店時刻(たとえば、23:00)に告知内容が自動的に消去される。なお、遊技場の閉店時刻ではなく、たとえば、リアルタイムクロック353からの日付情報や時刻情報に基づいて告知内容の設定時刻を記録し、告知内容を設定してから所定期間経過したことを検出したときに告知内容を自動消去するようにしてもよい。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定フラグがセットされた時刻の24時間後に告知内容を自動消去するように、告知内容消去時刻を自動設定してもよい。また、予め定められた告知内容消去時刻を設定するのではなく、複数の時刻から告知内容消去時刻を選択できるようにしてもよい。この場合、たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、複数の時刻を含む告知内容消去時刻選択画面を変動表示装置9に表示し、操作ボタン120からの検出信号に基づいて、遊技場の店員等によって選択された時刻を告知内容消去時刻として設定するようにしてもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定フラグをセットして(S1748)、処理を終了する。
S1740で告知内容設定禁止フラグがセットされていれば(すなわち、告知内容設定処理の禁止期間であれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、バックアップRAM356の記憶領域(計時値データ記憶領域)から、リアルタイムクロック353の計時値のデータのうち現時刻情報(時、分、秒)を入力する(S1749)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力した現時刻情報に基づいて、現時刻が所定期間(告知内容設定処理の禁止期間)であるか否かを確認する(S1750)。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現時刻が遊技場の開店時刻(10:00)から閉店時刻(23:00)までの間の期間であるか否かを確認する。現時刻が所定期間であれば、そのまま処理を終了する。現時刻が所定期間でなければ(すなわち、告知内容設定処理の禁止期間でなくなれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定禁止フラグをリセットし(S1751)、処理を終了する。
S1741で告知内容設定フラグがセットされていれば(すなわち、既に告知内容が設定されていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、バックアップRAM356の記憶領域(計時値データ記憶領域)から、リアルタイムクロック353の計時値のデータのうち現時刻情報(時、分、秒)を入力する(S1752)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力した現時刻情報に基づいて、現時刻が所定期間(告知内容設定処理の禁止期間)であるか否かを確認する(S1753)。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現時刻が遊技場の開店時刻(10:00)から閉店時刻(23:00)までの間の期間であるか否かを確認する。現時刻が所定時間でなければ、S1755に移行する。現時刻が所定期間であれば(すなわち、告知内容設定処理の禁止期間になれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定禁止フラグをセットする(S1754)。
なお、この実施の形態では、一例として所定期間(告知内容設定処理の禁止期間)が遊技場の開店時刻(10:00)から閉店時刻(23:00)までの期間である場合を説明するが、この実施の形態で示した期間に限らず、たとえば、所定期間を複数設けてもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現時刻が複数の所定期間のいずれかに該当すると判断すると、告知内容設定禁止フラグをセットするようにしてもよい。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現時刻が所定の告知内容消去時刻(たとえば、遊技場の閉店時刻である23:00)であるか否かを確認する(S1755)。現時刻が所定の告知内容消去時刻でなければ、そのまま処理を終了する。現時刻が所定の告知内容消去時刻であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出情報格納領域に保存する告知演出情報を消去する(S1756)とともに、告知内容設定フラグをリセットする(S1757)。
S1742で操作ボタン120からの検出信号を入力しなかった場合(すなわち、告知内容の設定操作が行なわれなかった場合)には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、バックアップRAM356の記憶領域(計時値データ記憶領域)から、リアルタイムクロック353の計時値のデータのうち現時刻情報(時、分、秒)を入力する(S1758)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力した現時刻情報に基づいて、現時刻が所定期間(告知内容設定処理の禁止期間)であるか否かを確認する(S1759)。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現時刻が遊技場の開店時刻(10:00)から閉店時刻(23:00)までの間の期間であるか否かを確認する。現時刻が所定時間でなければ、そのまま処理を終了する。現時刻が所定期間であれば(すなわち、告知内容設定処理の禁止期間になれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定禁止フラグをセットし(S1760)、処理を終了する。
なお、図23に示す例では、操作ボタン120からの検出信号に基づいて告知内容の設定を行なう場合を示しているが、たとえば、ランプドライバ基板35に設けられた演出スイッチ354からのオン/オフ信号に基づいて告知内容を設定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、告知内容の設定が可能な期間(告知内容設定処理の禁止期間以外の期間)に一回だけ告知内容の設定が可能である場合を示しているが、告知内容の設定が可能な期間内に何回でも告知内容の設定が変更可能に構成してもよい。この場合、たとえば、図23に示す告知内容設定処理において、S1740で告知内容設定禁止フラグがセットされていなければ、S1741を行なわずにそのままS1742に移行するようにするとともに、S1760で告知内容設定禁止フラグをセットした後にS1752〜S1757の処理を実行するようにすればよい。
図26は、演出制御メイン処理におけるコマンド解析処理(S705)を示すフローチャートである。コマンド解析処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否かを確認する(S1611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読出す(S1612)。
S1612で読出したコマンドが、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)であれば(S1613)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドに示される変動パターンをセーブする(S1614)。具体的には、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信したことを示す変動パターン受信フラグをセットする(S1615)。なお、変動パターンコマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって変動パターン設定処理(S301参照)でセットした変動パターンに基づいて送信される。
S1612で読出したコマンドが、表示結果コマンドであれば(S1616)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した表示結果コマンドに示される表示結果をセーブする(S1617)。具体的には、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける表示結果データ格納領域に格納する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドを受信したことを示す表示結果受信フラグをセットする(S1618)。なお、表示結果コマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって特別図柄通常処理(S300参照)で演出図柄情報バッファにセットされた演出指定値に基づいて、演出図柄コマンド制御処理(S29参照)で送信される。
また、S1612で読出したコマンドが、ファンファーレ指定の演出制御コマンド(ファンファーレコマンド)であれば(S1619)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるファンファーレデータ格納領域に格納し(S1620)、ファンファーレコマンドを受信したことを示すファンファーレフラグをセットする(S1621)。なお、ファンファーレコマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって特別図柄停止処理(S303参照)で送信される。
また、S1612で読出したコマンドが、エンディング指定の演出制御コマンド(エンディングコマンド)であれば(S1622)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるエンディングデータ格納領域に格納し(S1623)、エンディングコマンドを受信したことを示すエンディングフラグをセットする(S1624)。なお、エンディングコマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって大当り終了処理(S307参照)で送信される。
また、S1612で読出したコマンドが、デモ表示コマンドであれば(S1625)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デモ表示コマンドを受信したことを示すデモ表示受信フラグをセットし(S1626)、S1611に戻る。また、デモ表示コマンドでないと判断したときには、受信したコマンドが標準日時コマンドであるか否かを判断する(S1627)。
標準日時コマンドであると判断したときには、受信した標準日時コマンドの第1バイト目のデータに基づいて、受信した標準日時コマンドの種類(標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、標準年コマンド、および、送信終了コマンドという種類)を特定可能な受信フラグである標準日時コマンド受信フラグをセットする(S1628)。そして、受信した標準日時コマンドの第2バイト目のデータに基づいて、受信した標準日時コマンドが指示する標準値データを受信標準値データとしてRAM85の所定の格納領域に格納し(S1629)、S1611に戻る。
また、受信したコマンドが前述の各コマンド以外のその他のコマンドであるときには、その受信したコマンドがいかなるコマンドか判断し、受信したコマンドに対応したコマンド受信フラグをセットし(S1630)、S1611に戻る。すなわち、S1630は、前述した変動パターンコマンド、表示結果コマンド、ファンファーレ指定コマンド、エンディング指定コマンド、デモ表示コマンド、および、標準日時コマンド以外の各種コマンドの受信に対応した処理をまとめて示したものである。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドが飾り図柄停止指定コマンドである場合には、飾り図柄停止指定コマンドを受信したことを示す飾り図柄停止指定受信フラグをセットする。
図27は、演出制御メイン処理におけるデモ表示プロセス処理(S706)を示すフローチャートである。デモ表示プロセス処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デモ表示プロセスフラグの値に応じてS760,S761のうちのいずれかの処理を行なう。各処理において、以下のような処理を実行する。
デモ表示開始処理(S760):デモ表示コマンドを受信したことに基づいて、デモンストレーション表示の演出を開始する。この場合、現時刻が所定の特別デモ実行時刻であるか否かを確認する。そして、現時刻が所定の特別デモ実行時刻でなければ通常のデモンストレーション表示の演出を開始し、現時刻が所定の特別デモ実行時刻であれば特別のデモンストレーション表示の演出を開始する。
デモ表示中処理(S761):デモ表示コマンドを受信したことに基づいて、デモンストレーション表示の演出を継続して実行する。また、デモ表示コマンドを受信していなければ、デモンストレーション表示の演出を終了する。デモンストレーション表示の演出を継続して実行する場合、特別のデモンストレーション表示の演出を実行している場合には、そのまま特別のデモンストレーション表示の演出を継続して実行する。通常のデモンストレーション表示の演出を実行している場合には、現時刻が所定の特別デモ実行時刻であるか否かを確認する。そして、現時刻が所定の特別デモ実行時刻でなければそのまま通常のデモンストレーション表示の演出を継続して実行し、現時刻が所定の特別デモ実行時刻であれば特別のデモンストレーション表示の演出に切替える。
図28は、デモ表示プロセス処理におけるデモ表示開始処理(S760)を示すフローチャートである。デモ表示開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、デモ表示受信フラグがセットされているか否かを確認する(S7601)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デモ表示受信フラグをリセットする(S7602)。そして、前述のようなリアルタイムクロック353の情報が消滅したことを示すクロック情報消滅フラグがセットされているかどうかを確認する(S7603a)。クロック情報消滅フラグがセットされているときは、リアルタイムクロック353の計時値に基づく演出の実行を禁止するために、後述するS7605に進む。一方、クロック情報消滅フラグがセットされていないときは、バックアップRAM356の記憶領域(計時値データ記憶領域)からリアルタイムクロック353の計時値のデータのうち、現時刻情報(時、分、秒)を読出して入力する(S7603)。そして、バックアップRAM356に記憶されている特別のデモンストレーション表示の選択時刻のデータ、および、ROM84に記憶されている特別のデモンストレーション表示のデフォルト時刻のデータを参照し、入力した現時刻情報に基づいて、現時刻が所定の特別デモ実行時刻(特別のデモンストレーション表示の実行時刻)であるか否かを確認する(S7604)。
所定の特別デモ実行時刻でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常のデモンストレーション表示の演出に応じたプロセスデータを選択する(S7605)。所定の特別デモ実行時刻であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常のデモンストレーション表示の演出とは異なる演出態様の特別のデモンストレーション表示の演出に応じたプロセスデータを選択するとともに(S7606)、特別のデモンストレーション表示の演出を実行することを示す特別デモ表示フラグをセットする(S7607)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したプロセスデータ1におけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(S7608)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)にしたがって演出装置(変動表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(S7609)。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示装置9を用いて所定の動画像を表示させることによってデモンストレーション表示の演出(通常のデモンストレーション表示の演出または特別のデモンストレーション表示の演出)を開始する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デモ表示プロセスフラグの値をデモ表示中処理(S761)を示す値に更新する(S7610)。
図29は、デモ表示プロセス処理におけるデモ表示中処理(S761)を示すフローチャートである。デモ表示中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、デモ表示受信フラグがセットされているか否かを確認する(S7651)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デモ表示受信フラグをリセットするとともに(S7652)、特別デモ表示フラグがセットされているか否かを確認する(S7653)。
特別デモ表示フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのままS7654に移行する。すなわち、既に特別のデモンストレーション表示の演出を実行中である場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのまま特別のデモンストレーション表示の演出を継続して実行する。
特別デモ表示フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、前述のようなリアルタイムクロック353の情報が消滅したことを示すクロック情報消滅フラグがセットされているかどうかを確認する(S7659a)。クロック情報消滅フラグがセットされているときは、特別のデモンストレーション表示の実行を禁止するためにリターンする。一方、クロック情報消滅フラグがセットされていないときは、バックアップRAM356の記憶領域(計時値データ記憶領域)からリアルタイムクロック353の計時値のデータのうち、現時刻情報(時、分、秒)を読出して入力する(S7659)。そして、バックアップRAM356に記憶されている特別デモ表示の選択時刻のデータ、および、ROM84に記憶されている特別デモ表示のデフォルト時刻のデータを参照し、入力した現時刻情報に基づいて、現時刻が所定の特別デモ実行時刻(特別デモ表示の実行時刻)であるか否かを確認する(S7660)。
所定の特別デモ実行時刻でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、S7654に移行する。すなわち、現時刻が所定の特別デモ実行時刻でないので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのまま通常のデモンストレーション表示の演出を継続して実行する。
所定の特別デモ実行時刻であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常のデモンストレーション表示の演出とは異なる演出態様の特別のデモンストレーション表示の演出に応じたプロセスデータに切替える(S7661)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、切替えたプロセスデータ1におけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(S7662)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)にしたがって演出装置(変動表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(S7663)。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示装置9を用いて所定の動画像を表示させることによって特別のデモンストレーション表示の演出を開始する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別デモ表示フラグをセットし(S7664)、処理を終了する。
S7654では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマを1減算する(S7654)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容にしたがって演出装置(変動表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(S7655)。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示装置9を用いて所定の動画像を表示させることによってデモンストレーション表示の演出(通常のデモンストレーション表示の演出または特別のデモンストレーション表示の演出)を継続して実行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(S7656)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替えを行なう(S7657)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせて(S7658)、処理を終了する。
S7651でデモ表示フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デモ表示プロセスフラグの値をデモ表示開始処理(S760)を示す値に更新する(S7665)。すなわち、変動開始可能となるか保留記憶数が0でなくなり遊技制御用マイクロコンピュータ560からデモ表示コマンドを受信しなかった場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デモンストレーション表示の演出を終了する。なお、S7665では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別デモ表示フラグがセットされていれば、そのフラグをリセットする。
上記の処理が実行されることによって、この実施の形態では、バックアップRAM356から入力した現時刻情報に基づいて、所定の特別デモ実行時刻であれば、通常のデモンストレーション表示の演出とは異なる特別のデモンストレーション表示の演出を行なう。そのようにすることによって、たとえば、リアルタイムクロック353が計時する時間に基づいて、図7のように複数のパチンコ遊技機1で一斉に演出を実行する場合に、デモンストレーション表示の演出の開始タイミングやさらに動作の同期を視覚的に確認することによって、複数のパチンコ遊技機1間でリアルタイムクロック353が計時する時間にずれが生じているか否かを確認することができる。そのため、視覚による確認結果に基づいてリアルタイムクロック353が計時する時間のずれに対する処理を講じることができ、パチンコ遊技機1の製造コストを増加させることなく、演出の実行タイミングが複数のパチンコ遊技機1間でずれてしまう事態を防止するとともに、遊技者に与える演出効果が低減してしまう事態を防止することができる。
図30は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S707)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):コマンド受信割込処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否かを確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否かを確認する。変動パターン受信フラグは、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理で変動表示装置9における飾り図柄の変動パターン指定の演出制御コマンドが受信されたことが確認された場合にセットされる(S1615参照)。
飾り図柄変動開始処理(S801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。また、変動時間タイマに変動時間に相当する値を設定し、使用するプロセステーブルを選択するとともに、プロセステーブルの最初に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する。
飾り図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。
飾り図柄変動停止処理(S803):飾り図柄停止指定コマンドを受信したことに応じて、飾り図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を導出表示する制御を行なう。なお、飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、変動時間タイマがタイムアウトしたことに応じて、飾り図柄の変動を停止し停止図柄を導出表示する制御を行なう。
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、大当り表示の制御を行なう。たとえば、大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。
ラウンド中処理(S805):ラウンド中の表示制御を行なう。たとえば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行なう。
ラウンド後処理(S806):ラウンド間の表示制御を行なう。たとえば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行なう。
大当り終了演出処理(S807):大当り遊技の終了後の大当り終了表示の制御を行なう。たとえば、大当りの終了を指定するエンディングコマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。
図31は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組合せが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、変動パターンを構成する各変動態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行なう。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示制御実行データに基づく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データに基づいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。
図31に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。
図32および図33は、演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターン受信フラグがセットされたか否かを確認する(S1801)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(S1802)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドがはずれ指定であるか否かを確認する(S1803)。はずれ指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれ図柄決定用乱数を抽出し(S1804)、はずれ図柄決定用乱数の値に基づいて、はずれに対応した左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(S1805)。そして、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納する(S1806)。
受信した変動パターンコマンドがはずれ指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、バックアップRAM356の記憶領域(計時値データ記憶領域)からリアルタイムクロック353の計時値のデータのうち、現時刻情報(時、分、秒)を読出して入力する(S1807)。そして、受信した変動パターンコマンドが通常大当り指定であるか否かを確認する(S1808)。通常大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当りが指定されたことを示す通常大当り演出フラグをセットする(S1809)。そして、前述のようなリアルタイムクロック353の情報が消滅したことを示すクロック情報消滅フラグがセットされているかどうかを確認する(S1809a)。クロック情報消滅フラグがセットされているときは、リアルタイムクロック353の計時値に基づく演出の実行を禁止するために、後述するS1813に進む。一方、クロック情報消滅フラグがセットされていないときは、S1807で入力した現時刻情報に基づいて、現時刻が所定の図柄変更期間(たとえば、昼の12:00から13:00の間)であるか否かを確認する(S1810)。図柄変更期間を示すデータは、演出制御用マイクロコンピュータ100のROM84に記憶されており、図柄変更期間を確認するときにRAM85に読出される。なお、図柄変更期間を示すデータは、バックアップRAM356に記憶し、なお、所定の図柄変更期間は特定の時間に限らず、特定の曜日(たとえば、日曜日)であってもよい。また、所定の図柄変更期間を設定変更できるように構成してもよい。その場合、図柄変更期間は、バックアップRAM356に記憶させ、演出制御用マイクロコンピュータ100のRAM85に読出して用いるようにしてもよい。そのような場合の図柄変更期間を示すデータは、データ入力用のプログラムを起動して、操作ボタン120および演出スイッチ354b等の操作手段を用いた操作に応じて入力できるようにする。
この実施の形態では、飾り図柄の変動表示を行なう場合に、「1」から「9」までの図柄を用いた通常の飾り図柄変動と、「1」から「9」までの図柄に加えて所定のオールマイティー図柄を用いた特別の飾り図柄変動とのいずれかを実行する。オールマイティー図柄とは、通常の飾り図柄変動に用いられる全ての図柄(たとえば「1」から「9」までの図柄)と等価的に用いられる図柄である。たとえば、オールマイティー図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行なうときに、変動表示装置9における左、右の表示領域のうちいずれか一方がオールマイティー図柄で停止表示された場合、他方が「1」から「9」までのいずれの図柄で停止表示されたとしてもリーチ状態となる。この場合、たとえば、左の表示領域が図柄「7」で停止表示され、右の表示領域がオールマイティー図柄で停止表示されたことによってリーチ態様となった場合、最終的に中の表示領域が図柄「7」で停止表示されれば大当り図柄の表示となる。また、たとえば、オールマイティー図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行なうときに、変動表示装置9における左、右の表示領域がともにオールマイティー図柄で停止表示された場合もリーチ状態となる。この場合、最終的に中の表示領域がいずれの図柄(「1」から「9」)で停止表示されたとしても大当り図柄の表示となる。
現時刻が所定の図柄変更期間であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして、オールマイティー図柄を含む通常時大当り図柄決定用テーブルを選択し(S1811)、オールマイティー図柄を含む飾り図柄変動を選択したことを示すオールマイティー選択フラグをセットする(S1812)。
この実施の形態では、通常の飾り図柄変動を行なう場合、確変図柄を決定するときに用いる確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(確変時大当り図柄決定用テーブル)と、通常大当りのときに用いる通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(通常時大当り図柄決定用テーブル)とが予め用意されている。確変時大当り図柄決定用テーブルには各確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られ、また、通常時大当り図柄決定用テーブルには各非確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られている。また、特別の飾り図柄変動を行なう場合、オールマイティー図柄を含む確変図柄を決定するときに用いる確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(オールマイティー付き確変時大当り図柄決定用テーブル)と、オールマイティー図柄を含む通常大当りのときに用いる通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(オールマイティー付き通常時大当り図柄決定用テーブル)とが予め用意されている。オールマイティー付き確変時大当り図柄決定用テーブルには各確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られ、また、オールマイティー付き通常時大当り図柄決定用テーブルには各非確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られている。このような各種の図柄決定用テーブルは、演出制御用マイクロコンピュータ100のROM84に記憶されている。
現時刻が所定の図柄変更期間でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして通常時大当り図柄決定用テーブルを選択する(S1813)。なお、S1810で現時刻が所定の図柄変更期間でないと判定した場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、オールマイティー選択フラグが既にセットされていれば、そのオールマイティー選択フラグをリセットしてS1813に移行する。
受信した変動パターンコマンドが通常大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定であるか否かを確認する(S1814)。確変大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りが指定されたことを示す確変大当り演出フラグをセットする(S1815)。そして、前述のようなリアルタイムクロック353の情報が消滅したことを示すクロック情報消滅フラグがセットされているかどうかを確認する(S1816a)。クロック情報消滅フラグがセットされているときは、リアルタイムクロック353の計時値に基づく演出の実行を禁止するために、後述するS1819に進む。一方、クロック情報消滅フラグがセットされていないときは、S1807で入力した現時刻情報に基づいて、現時刻が所定の図柄変更期間(たとえば、昼の12:00から13:00の間)であるか否かを確認する(S1816)。
現時刻が所定の図柄変更期間であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして、オールマイティー図柄を含む確変時大当り図柄決定用テーブルを選択し(S1817)、オールマイティー選択フラグをセットする(S1818)。
なお、通常大当り指定および確変大当り指定の両方の場合に飾り図柄変動を行なうのではなく、確変大当り指定の場合にのみオールマイティー図柄を用いた飾り図柄変動を行なうようしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、S1808でYと判定すると、S1809を実行した後に、S1810〜S1812の処理を行なわずにそのままS1813に移行すればよい。また、S1810とS1816とで図柄変更期間を異ならせてもよい。
現時刻が所定の図柄変更期間でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして確変時大当り図柄決定用テーブルを選択する(S1819)。なお、S1816で現時刻が所定の図柄変更期間でないと判定した場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、オールマイティー選択フラグが既にセットされていれば、そのオールマイティー選択フラグをリセットしてS1819に移行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り図柄決定用乱数の値と、選択した図柄決定用テーブルとに基づいて、大当りに対応した左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(S1820)。
S1820では、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルに基づいて、飾り図柄の停止図柄として確変図柄(たとえば、左中右の図柄が同一の奇数図柄で揃うように)を決定する。また、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルに基づいて、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄(たとえば、左中右の図柄が同一の偶数図柄で揃うように)を決定する。
また、オールマイティー付き確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルに基づいて、飾り図柄の停止図柄としてオールマイティー図柄を含む確変図柄を決定する。たとえば、左中右の図柄のうちいずれか2つが同一の奇数図柄で揃い他の1つがオールマイティー図柄となるように決定する。また、左中右の図柄のうちいずれか1つが奇数図柄となり他の2つがオールマイティー図柄となるように決定する。
また、オールマイティー付き通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルに基づいて、飾り図柄の停止図柄としてオールマイティー図柄を含む非確変図柄を決定する。たとえば、左中右の図柄のうちいずれか2つが同一の偶数図柄で揃い他の1つがオールマイティー図柄となるように決定する。また、左中右の図柄のうちいずれか1つが偶数図柄となり他の2つがオールマイティー図柄となるように決定する。
図34は、大当り図柄決定用テーブルの例を示す説明図である。図34(A)に示すように、オールマイティー付き通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、オールマイティー図柄を含む非確変図柄として「22 ALL」や「44 ALL」、「66ALL」、「88 ALL」を決定する。また、図34(B)に示すように、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、非確変図柄として「222」や「444」、「666」、「888」を決定する。また、図34(C)に示すように、オールマイティー付き確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、オールマイティー図柄を含む確変図柄として「11 ALL」や「33 ALL」、「55ALL」、「77 ALL」、「99 ALL」を決定する。また、図34(D)に示すように、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変図柄として「111」や「333」、「555」、「777」、「999」を決定する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納する(S1821)。
受信した変動パターンコマンドが確変大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当り指定であるか否かを確認する(S1822)。突然確変大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りが指定されたことを示す突然確変大当り演出フラグをセットし(S1823)、S1825に移行する。
受信した変動パターンコマンドが突然確変大当り指定でなければ(この場合、変動パターンコマンドが小当り指定ということになる)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当りが指定されたことを示す小当り演出フラグをセットし(S1824)、S1825に移行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変図柄決定用乱数を抽出する(S1825)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変図柄決定用乱数の値に基づいて、突然確変大当りに対応した左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(S1826)。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りに対応した飾り図柄の停止図柄として「123」や「357」等の図柄の組合せを決定する。そして、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納する(S1827)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する(S1828)。なお、この実施の形態では、S1824〜S1827の処理が実行されることによって、小当りが指定されている場合であっても、突然確変大当りと同じ「123」や「357」等の図柄の組合せが決定されることになる。
なお、確変大当りや通常大当り、小当りにおける飾り図柄の停止図柄を、後述する飾り図柄変動中処理において、表示結果コマンドを受信したことに基づいて決定するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定の表示結果コマンドを受信したことに基づいて、飾り図柄の停止図柄として確変図柄(左中右の飾り図柄が奇数で揃った状態)を決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定の表示結果コマンドを受信したことに基づいて、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄(左中右の飾り図柄が偶数で揃った状態)を決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれ指定の表示結果コマンドを受信したことに基づいて、飾り図柄の停止図柄としてはずれ図柄を決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当り指定の表示結果コマンドを受信したことに基づいて、突然確変大当りに対応した飾り図柄の停止図柄として「123」や「357」等の図柄の組合せを決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り指定の表示結果コマンドを受信したことに基づいて、突然確変大当りに対応した飾り図柄の停止図柄と同じ「123」や「357」等の図柄の組合せを決定してもよい。なお、この場合に、表示結果コマンドを受信できなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りに対応した飾り図柄の停止図柄と同じ「123」や「357」等の図柄の組合せを決定すればよい。
なお、この実施の形態では、所定の図柄変更期間となったときに、「1」から「9」までの図柄に加えて所定のオールマイティー図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行なう場合を説明したが、オールマイティー図柄以外の特別な図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行なうようにしてもよい。たとえば、「1」から「9」までのいずれか複数(たとえば2つ)の図柄と等価的に用いられるカップル図柄を用いて特別の飾り図柄変動を行なうようにしてもよい。
たとえば、カップル図柄として「7」と「5」とを組合せた図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行なう場合を説明する。この場合、たとえば、カップル図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行なうときに、変動表示装置9における左、右の表示領域のうちいずれか一方がカップル図柄で停止表示された場合、他方が「5」または「7」のいずれの図柄で停止表示されたとしてもリーチ状態となる。この場合、たとえば、左の表示領域が図柄「7」で停止表示され、右の表示領域がカップル図柄で停止表示されたことによってリーチ態様となった場合、最終的に中の表示領域が「7」で停止表示されれば大当り図柄の表示となる。また、たとえば、カップル図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行なうときに、変動表示装置9における左、右の表示領域がともにカップル図柄で停止表示された場合もリーチ態様となる。この場合、最終的に中の表示領域が「5」または「7」のいずれの図柄で停止表示されたとしても大当り図柄の表示となる。
また、たとえば、所定の図柄変更期間となったときに、オールマイティー図柄のみを用いた特別の飾り図柄変動を行なうようにしてもよく、カップル図柄のみを用いた特別の飾り図柄変動を行なうようにしてもよい。
また、この実施の形態では、確変大当りまたは通常大当りが指定されているときに、所定の図柄変更期間であれば、オールマイティー図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行なう場合を示したが、たとえば、変動パターンコマンドではずれが指定されているとともにリーチ演出の実行が指定されているときに、所定の図柄変更期間であれば、オールマイティー図柄やカップル図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行なうようにしてもよい。また、突然確変大当りや小当りが指定されているときに、所定の図柄変更期間であれば、オールマイティー図柄やカップル図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行なうようにしてもよい。
なお、前述したようなオールマイティー図柄およびカップル図柄のそれぞれは、通常用いられる飾り図柄に追加する形式で用いるようにしてもよく、通常用いられる飾り図柄を変更する形式で用いるようにしてもよい。
図35は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、オールマイティー選択フラグがセットされているか否かを確認する(S820)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、オールマイティー図柄を含む飾り図柄変動用のプロセスデータを選択する(S821)。
この実施の形態では、飾り図柄の変動パターンに応じたプロセスデータとして、オールマイティー図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行なう場合に用いるオールマイティー変動用のプロセスデータと、遊技状態が確変状態に移行されているときに用いる確変用のプロセスデータと、遊技状態が確変状態以外の状態(通常状態や突然確変大当り状態、小当り状態)であるときに用いる通常用のプロセスデータとが用いられる。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、オールマイティー変動用のプロセスデータ、確変用のプロセスデータまたは通常用のプロセスデータを選択することによって、オールマイティー図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行なうとき、遊技状態が確変状態であるとき、または遊技状態が確変状態以外の状態であるときで、異なる背景色(たとえば、オールマイティー図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行なうときは「黄」、確変状態のときは「赤」、通常状態のときは「青」)を表示して飾り図柄の変動表示を実行する。また、オールマイティー変動用のプロセスデータを選択することによって、通常の図柄「1」〜「9」に加えてオールマイティー図柄を用いた飾り図柄の変動表示が実行される。
オールマイティー選択フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景表示指定コマンドとして高確率状態背景指定コマンドを受信したか否かを確認する(S822)。受信していれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、確変用のプロセスデータを選択する(S823)。受信していなければ(この場合、高確率状態背景指定コマンド以外の背景表示指定コマンド(S1533で送信される通常状態背景指定コマンドまたは突然確変状態背景指定コマンド)を受信していることになる)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、通常用のプロセスデータを選択する(S824)。
図36は、変動パターンコマンドで指定される変動パターンに応じて選択される飾り図柄変動用のプロセスデータの例を示す説明図である。図36(A)に示すように、オールマイティー選択フラグがセットされている場合には、S821において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドでノーマルリーチを含む変動指定がされている場合には、オールマイティー図柄を用いたノーマルリーチ態様の飾り図柄変動用(背景色「黄」)のプロセスデータを選択する。また、変動パターンコマンドでスーパーリーチを含む変動指定がされている場合には、オールマイティー図柄を用いたスーパーリーチ態様の飾り図柄変動用(背景色「黄」)のプロセスデータを選択する。
また、図36(B)に示すように、オールマイティー選択フラグがセットされておらず、高確率状態背景指定コマンドを受信している場合には、S823において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドで通常変動指定(リーチを含まない変動指定)がされている場合には、通常の飾り図柄変動用(背景色「赤」)のプロセスデータを選択する。また、変動パターンコマンドでノーマルリーチを含む変動指定がされている場合には、ノーマルリーチ態様の飾り図柄変動用(背景色「赤」)のプロセスデータを選択する。また、変動パターンコマンドでスーパーリーチを含む変動指定がされている場合には、スーパーリーチ態様の飾り図柄変動用(背景色「赤」)のプロセスデータを選択する。
また、図36(C)に示すように、オールマイティー選択フラグがセットされておらず、高確率状態背景指定コマンドを受信していない場合には、S824において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドで通常変動指定(リーチを含まない変動指定)がされている場合には、通常の飾り図柄変動用(背景色「青」)のプロセスデータを選択する。また、変動パターンコマンドでノーマルリーチを含む変動指定がされている場合には、ノーマルリーチ態様の飾り図柄変動用(背景色「青」)のプロセスデータを選択する。また、変動パターンコマンドでスーパーリーチを含む変動指定がされている場合には、スーパーリーチ態様の飾り図柄変動用(背景色「青」)のプロセスデータを選択する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したプロセスデータ1におけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(S825)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)にしたがって演出装置(変動表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(S826)。たとえば、変動表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマ(飾り図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートする(S827)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(S802)を示す値に更新する(S828)。
図37は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、飾り図柄停止指定コマンドを受信したか否かを確認する(S1851)。なお飾り図柄停止指定コマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄停止処理(S303参照)で送信される。受信していたら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(S803)を示す値に更新する(S1859)。飾り図柄停止指定コマンドを受信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(S1852)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(S803)を示す値に更新する(S1859)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の変動時間が経過したことに基づいて飾り図柄変動停止処理に移行し、飾り図柄の変動表示を停止して停止図柄を導出表示する。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンド(確定コマンド)を受信すると、所定の変動時間が経過したと判断し、飾り図柄変動停止処理に移行する。また、飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、変動時間タイマがタイムアウトしたことに基づいて、所定の変動時間が経過したと判断し、飾り図柄変動停止処理に移行する。
なお、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことのいずれか一方のみを監視して飾り図柄の変動表示を停止して停止図柄を導出表示するようにしてもよい。また、飾り図柄停止指定コマンドを受信したことのみを監視して飾り図柄の変動表示を停止して停止図柄を導出表示する場合、変動時間がタイムアウトしても飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、S1851〜S1859の処理において、飾り図柄の変動表示を完全には停止させないようにし、飾り図柄を揺れ表示したり、飾り図柄を少し拡大縮小する表示を繰返したりしてもよい。
変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマを1減算するとともに(S1853)、変動時間タイマを1減算する(S1854)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容にしたがって演出装置(変動表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(S1855)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(S1856)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替えを行なう(S1857)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(S1858)。
具体的には、S1855において、プロセスデータnの内容にしたがって演出装置の制御が実行されることによって、変動表示装置9において飾り図柄の変動表示が実行されることになる。なお、この場合に、オールマイティー図柄を用いた飾り図柄変動が選択されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、「1」から「9」までの図柄に加えてオールマイティー図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行なうことになる。
図38は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(S803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、まず、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(S1871)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、S1877に移行する。この実施の形態では、後述するように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、S1876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにS1878で停止図柄表示フラグがリセットされる。したがって、S1871で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、S1872の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、S1877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、記憶されている停止図柄(飾り図柄(はずれ図柄)、大当り表示図柄(突然確変大当り図柄を含む)、小当り図柄(本例では、突然確変大当り図柄と同じ図柄))を停止表示させる制御を行なう(S1872)。
そして、S1872で大当り表示図柄(突然確変大当り図柄を含む)または小当り図柄(ただし、本例では、突然確変大当り図柄と同じ図柄)を表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:S1873のN)は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグ(たとえば飾り図柄停止指定コマンドに応じたフラグがセットされるときは、そのフラグ)をリセットし(S1874)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する(S1875)。
S1872で大当り図柄(突然確変大当り図柄を含む)または小当り図柄を表示する場合には(S1873のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、停止図柄表示フラグをセットし(S1876)、ファンファーレフラグがセットされたか否かを確認する(S1877)。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドを受信したか否かを確認する。ファンファーレフラグがセットされたときは(S1877のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、停止図柄表示フラグをリセットし(S1878)、小当り演出フラグがセットされているか否かを確認する(S1879)。また、小当り演出フラグがセットされていなければ、突然確変大当り演出フラグがセットされているか否かを確認する(S1880)。突然確変大当り演出フラグおよび小当り演出フラグのいずれもセットされていなければ、通常のファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(S1883)。突然確変大当り演出フラグがセットされていれば(S1880のY)、突然確変大当り用のファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(S1882)。
小当り演出フラグがセットされていれば(S1879のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り時のファンファーレ演出の実行時間を計測するための小当り表示時間計測タイマをセットし(S1881)、S1882に移行して、突然確変大当り用のファンファーレ演出に応じたプロセスデータと同じプロセスデータを選択する。すなわち、この実施の形態では、突然確変大当りのときと小当りのときとで、同じプロセスデータを用いてファンファーレ演出が実行される。そして、プロセスタイマをスタートさせ(S1884)、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に対応した値に設定する(S1885)。
図39は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(S804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、小当り演出フラグがセットされているか否かを確認する(S900)。小当り演出フラグがセットされていれば、そのままS902に移行する。小当り演出フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(S901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(S901のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(S902)、セットされている場合には小当り表示時間計測タイマの値を1減算する(S903)。次いで、小当り表示時間計測タイマがセットされているときには、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り表示時間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(S904)。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、たとえば、小当り演出フラグがセットされているときにのみ、S904の判定を行なうようにし、小当り演出フラグがセットされていなければ、そのままS905に移行する。したがって、小当り以外の場合において、S904の処理でYesと判定されることはない。タイムアウトしていれば、S909に移行し、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に設定する(S909)。
小当り表示時間計測タイマがセットされていない場合、または小当り表示時間タイマがタイムアウトしていない場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容にしたがって演出装置(変動表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(S905)。たとえば、変動表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタ等を表示する演出が実行される。この場合、突然確変大当りの場合または小当りの場合には、同じ突然確変大当り用のプロセスデータnの内容にしたがって、所定期間ファンファーレ演出が実行されることになる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(S906)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替えを行なう(S907)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(S908)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(S901のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定フラグがセットされているか否かを確認する(S910)。セットされていれば(すなわち、告知内容の設定が行なわれていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容に基づいて、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報に示される告知演出を含むラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(S911)。なお、大入賞口開放中表示コマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって大入賞口開放中処理(S305参照)で送信される。
告知内容設定フラグがセットされていなければ(すなわち、告知内容の設定が行なわれていなければ)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容に基づいて、告知演出を含まない通常のラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(S912)。
次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(S913)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(S914)。この場合、告知演出を含むラウンド中演出が選択された場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定処理で保存(S1746参照)した告知演出情報に基づいて、告知演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する。たとえば、告知演出情報として図25に示す告知演出識別子「K01」が保存されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、おすすめ台である旨の告知演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する。また、たとえば、告知演出情報として図25に示す告知演出識別子「K02」が保存されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、優良台である旨の告知演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する。また、たとえば、告知演出情報として図25に示す告知演出識別子「K03」が保存されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、あま釘台である旨の告知演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する。
そして、プロセスタイマをスタートさせ(S915)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に設定する(S916)。
なお、この実施の形態では、大当り(突然確変大当りを含む)のファンファーレ演出と小当りのファンファーレ演出とをともに大当り表示処理において実行する場合を説明したが、小当りのファンファーレ演出を実行する小当り表示処理を大当り表示処理とは別に設けてもよい。この場合、たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄変動停止処理において、小当り演出フラグがセットされていた場合には、小当り表示時間計測タイマをセットするとともに、突然確変大当り用のファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択し、演出制御プロセスフラグの値を小当り表示処理に対応した値に設定する。そして、小当り表示処理においてS902〜S909と同様の処理を実行する。
図40は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(S805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、エンディングフラグがセットされているか否かを確認する(S1901)。エンディングフラグがセットされていないときは(S1901のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(S1902)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって大入賞口開放後処理(S306参照)において送信された大入賞口開放後コマンドを受信したことに基づいて、コマンド解析処理でセットされる(S1627参照)。
大入賞口開放後フラグもセットされていないときは(S1902のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(S1903)、プロセスデータnの内容にしたがって演出装置(変動表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(S1904)。たとえば、変動表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタ等を表示する演出が実行される。この場合、告知演出を含むラウンド中演出が選択されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知演出を含むラウンド中演出を実行する。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示装置9において大当り表示図柄やラウンド数を示す文字、その他のキャラクタ等を表示するとともに、「おすすめ台」や「優良台」、「あま釘台」等の告知内容を示す文字列を表示する。なお、告知演出の演出態様は、この実施の形態で示したものに限られない。たとえば、告知内容を示す文字列を変動表示装置9に表示するのではなく、告知内容を音声で出力(たとえば、「おすすめ台です」という音声を出力)するようにしてもよい。また、告知内容を示す文字列を表示するとともに、告知内容を音声で出力するようにしてもよい。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(S1905)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替えを行なう(S1906)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(S1907)。
S1902において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(S1902のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドの内容に基づいてインターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行なう演出)を選択する(S1908)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後フラグをリセットし(S1909)、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(S1910)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(S1911)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に設定する(S1912)。なお、突然確変大当りである場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドを受信した場合であっても、S1910でインターバル演出に応じたプロセスデータへの切替えを行なわないように制御する。
S1901においてエンディングフラグがセットされたときは(S1901のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560からエンディングコマンドを受信したときである。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、エンディングフラグをリセットし(S1913)、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(S1914)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディング演出の演出期間を計測するための演出期間計測タイマをスタートさせる(S1915)とともに、プロセスタイマをスタートさせる(S1916)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S807)に対応した値に設定する(S1917)。
図41は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(S806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(S1971)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(S1971のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(S1972)、プロセスデータnの内容にしたがって演出装置(変動表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(S1973)。たとえば、変動表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、所定のキャラクタ等を表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(S1974)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替えを行なう(S1975)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(S1976)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(S1971のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定フラグがセットされているか否かを確認する(S1977)。セットされていれば(すなわち、告知内容の設定が行なわれていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容に基づいて、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報に示される告知演出を含むラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(S1978)。
告知内容設定フラグがセットされていなければ(すなわち、告知内容の設定が行なわれていなければ)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容に基づいて、告知演出を含まない通常のラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(S1979)。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(S1980)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(S1981)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(S1982)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に設定する(S1983)。
図42は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(S807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算するとともに(S971)、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(S972)。なお、演出期間計測タイマは、ラウンド中処理においてセットされる(S1915参照)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(S972のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(S973)、プロセスデータnの内容にしたがって演出装置(変動表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(S974)。たとえば、大当りが終了することを表示したり、変動表示装置9の表示画面に所定のキャラクタを表示させ、キャラクタのセリフとして「またね!」等の文章を表示させることによって、大当りが終了することを報知する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(S975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替えを行なう(S976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(S977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしたときは(S972のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り演出フラグや確変大当り演出フラグ等の所定のフラグをリセットする(S978)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定フラグがセットされているか否かを確認する(S979)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去する(S980)とともに、告知内容設定フラグをリセットする(S981)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に設定する(S982)。
次に、変動表示装置9において実行される告知演出の演出態様について説明する。図43は、変動表示装置9において実行される告知演出の表示例を示す説明図である。図43において、(1)(2)(3)(4)(5)というように番号順に表示状態が遷移する。なお、図43に示す例では、前提条件として、告知内容設定処理(S704)において告知内容として「おすすめ台」の情報とそれに対応する演出とが選択され、告知内容消去時刻として遊技場の閉店時刻である23:00が設定されているものとする。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、図43(1)(2)に示すように、変動パターンコマンドを受信すると、変動表示装置9において飾り図柄の変動表示を開始する(S825〜S828参照)。次いで、大当りが指定されている場合には、図43(3)に示すように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄(図43では確変図柄)を導出表示する(S1872参照)。次いで、図43(4)に示すように、ファンファーレコマンドを受信したことに基づいてファンファーレ演出を実行し(S905参照)、大当り表示を行なう。そして、大入賞口が開放され第1ラウンドが開始されると(S901参照)、告知演出を含むラウンド中演出を選択し(S911参照)、図43(5)に示すように、告知演出を含むラウンド中演出を実行する(S1904参照)。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図43(5)に示すように、ラウンド中演出において、告知内容として「おすすめ台」の文字列を変動表示装置9に表示する。なお、告知演出を実行する場合、告知内容を示す文字列を表示するのではなく、告知内容を音声で出力(たとえば、「おすすめ台です」という音声を出力)するようにしてもよい。また、告知内容を示す文字列を表示するとともに、告知内容を音声で出力するようにしてもよい。
その後、この実施の形態では、告知内容が設定されている場合には、第1ラウンドが終了した後も、ラウンドが開始されるごとに告知演出を含むラウンド中演出を選択し(S1978参照)、図43(5)と同様の態様で告知演出を含むラウンド中演出を実行する(S1904参照)。なお、S1978で選択したラウンド中演出における告知演出と、S911で選択したラウンド中演出における告知演出とで、演出の態様を異ならせてもよい。そして、大当り遊技状態を終了しエンディング演出が終了すると、告知演出情報が消去されるとともに告知内容設定フラグがリセットされ(S980,S981参照)、告知演出の設定内容がクリアされる。なお、ラウンドごとに毎回告知演出を実行するのではなく、全ラウンドのうちの所定番目のラウンドのみ(たとえば、ラウンド1,5,10のみや、奇数番目のラウンドのみ)告知演出を実行するようにしてもよい。
以上のように、この実施の形態では、告知内容が設定されている場合には、大当り遊技中となったことに基づいて(具体的には、大当り遊技状態に移行し大入賞口開放中コマンドを受信したことに基づいて(S901参照))、所定の告知演出実行条件が成立したと判断し、大当り遊技中のラウンド中演出において告知演出が実行される。また、所定の告知演出実行条件が成立し告知演出を実行した場合には、告知演出の設定内容がリセットされる。
なお、大当り遊技中となったときに、ラウンド中演出において告知演出を実行するのではなく、たとえば、インターバル演出やエンディング演出において告知演出を実行してもよい。また、この実施の形態では、大当り遊技中となったことに基づいて所定の告知演出実行条件が成立したと判断し告知演出を実行する場合を示したが、大当り遊技中以外のタイミングで所定の告知演出実行条件が成立したと判断するようにしてもよい。たとえば、大当り当選時(飾り図柄の停止図柄が大当り図柄となったとき)や、小当り時、いわゆる5連荘(5回連続で大当りとなったこと)時に所定の告知演出実行条件が成立したと判断し告知演出を実行してもよい。また、たとえば、大当り時や小当り時の始動回数をカウントし、カウント数が所定回数となった場合に所定の告知演出実行条件が成立したと判断し告知演出を実行してもよい。また、たとえば、告知演出の実行時刻を告知内容設定処理で予め設定しておき、演出制御用マイクロコンピュータ100は、バックアップRAM356から入力した現時刻情報に基づいて、設定した実行時刻であると判断すると、告知演出を実行するようにしてもよい。
また、告知演出を実行する条件と告知演出情報を消去する条件とを異ならせてもよい。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技中となるごとに告知演出を実行するように制御し、いわゆる3連荘(3回連続で大当りとなったこと)となったことを条件として告知演出情報を消去して、以後大当り遊技中となっても告知演出を実行しないように制御してもよい。
次に、変動表示装置9におけるオールマイティー図柄を用いた飾り図柄の変動表示の表示態様について説明する。図44は、変動表示装置9において実行されるオールマイティー図柄を用いた飾り図柄の変動表示の表示例を示す説明図である。図44において、(1)(2)(3)(4)(5)というように番号順に表示状態が遷移する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信すると、現時刻が所定の図柄変更期間(たとえば、昼の12:00から13:00までの間)であれば(S1810,S1816参照)、オールマイティー図柄を含む飾り図柄の停止図柄を決定する(S1811,S1817,S1820参照)。そして、図44(1)(2)に示すように、変動表示装置9において飾り図柄の変動表示を開始する(S825〜S828参照)。
次いで、飾り図柄の変動表示中に、リーチ演出を行なう場合には、図44(3)に示すように、オールマイティー図柄を含むリーチ演出を実行する(S1855参照)。図44(3)に示す例では、変動表示装置9の左の表示領域に図柄「7」が表示され、右の表示領域にオールマイティー図柄が表示されることによって、リーチ演出が実行されている。なお、左、右の表示領域ともにオールマイティー図柄を表示することによってリーチ演出を実行してもよい。
次いで、大当りが指定されている場合には、図44(4)に示すように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄(図44では確変図柄)を導出表示する(S1872参照)。図44(4)に示す例では、左、中の表示領域に図柄「7」が揃った状態で表示され、右の表示領域にオールマイティー図柄が表示されることによって、大当り図柄が表示された状態となっている。なお、左、右の表示領域ともにオールマイティー図柄を表示することによってリーチ態様とした場合には、中の表示領域にいずれの図柄(「1」から「9」までのいずれの図柄)が停止表示された場合であっても、大当り図柄を表示した状態となる。
そして、図44(5)に示すように、ファンファーレコマンドを受信したことに基づいてファンファーレ演出を実行し(S905参照)、大当り表示を行なう。
また、オールマイティー図柄を用いる代わりに、カップル図柄を用いて飾り図柄の変動表示を行なうようにしてもよい。図45は、変動表示装置9において実行されるカップル図柄を用いた飾り図柄の変動表示の表示例を示す説明図である。図45において、(1)(2)(3)(4)(5)というように番号順に表示状態が遷移する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信すると、現時刻が所定の図柄変更期間(たとえば、昼の12:00から13:00までの間)であれば(S1810,S1816参照)、カップル図柄を含む飾り図柄の停止図柄を決定する(S1811,S1817,S1820参照)。そして、図45(1)(2)に示すように、変動表示装置9において飾り図柄の変動表示を開始する(S825〜S828参照)。
次いで、飾り図柄の変動表示中に、リーチ演出を行なう場合には、図45(3)に示すように、カップル図柄を含むリーチ演出を実行する(S1855参照)。図45(3)に示す例では、変動表示装置9の左の表示領域に図柄「7」が表示され、右の表示領域にカップル図柄(本例では「5」と「7」とで兼用に用いることができる図柄)が表示されることによって、リーチ演出が実行されている。なお、左、右の表示領域ともにカップル図柄を表示することによってリーチ演出を実行してもよい。
次いで、大当りが指定されている場合には、図45(4)に示すように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄(図45では確変図柄)を導出表示する(S1872参照)。図45(4)に示す例では、左、中の表示領域に図柄「7」が揃った状態で表示され、右の表示領域にカップル図柄が表示されることによって、大当り図柄が表示された状態となっている。なお、左、右の表示領域ともにカップル図柄を表示することによってリーチ態様とした場合には、中の表示領域に「5」または「7」のうちいずれの図柄が停止表示された場合であっても、大当り図柄を表示した状態となる。
そして、図45(5)に示すように、ファンファーレコマンドを受信したことに基づいてファンファーレ演出を実行し(S905参照)、大当り表示を行なう。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100による告知演出の実行タイミングについて説明する。図46は、演出制御用マイクロコンピュータ100による告知演出の実行タイミングを示すタイミング図である。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、パチンコ遊技機1への電源が投入された後、遊技場の店員等によって告知内容の設定操作が行なわれると、操作にしたがって告知内容の設定を行ない、設定した告知内容にしたがって告知演出情報を所定の告知演出情報格納領域に記憶する(S1746参照)。また、告知内容の設定を行なった後、所定の告知内容設定の禁止期間になると(たとえば、遊技場の開店時刻である10:00になると)、告知内容設定禁止フラグをセットし、告知内容設定を禁止状態にセットする(S1754参照)。なお、告知演出の設定操作が行なわれなかった場合であっても、所定の告知内容設定の禁止期間になると、告知内容設定を禁止状態にセットするように制御する(S1760参照)。
遊技中に飾り図柄の停止図柄が大当り図柄となり(S1872参照)、大当り遊技中となりラウンド中演出が開始されると(具体的には、S901,S1971で大入賞口開放中フラグがセットされると)、図46(A)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出実行条件が成立したと判断して、告知演出を含むラウンド中演出を実行する(S1904参照)。この実施の形態では、大当り遊技中にラウンドごとに告知演出を含むラウンド中演出が実行される。
次いで、大当り遊技状態を終了しエンディング演出を終了すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去する(S980参照)とともに、告知内容設定フラグをリセットする(S981参照)。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技中となり所定の告知演出実行条件が成立したことに基づいて、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去する。したがって、一度大当り遊技状態となり告知演出が実行された後には告知演出を再度実行されないようにすることができ、同じ告知演出が反復して実行されてしまう事態を防止することができる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知内容設定の禁止期間が終わると(たとえば、遊技場の閉店時刻である23:00になると)、告知内容設定禁止フラグをリセットし、告知内容設定の禁止状態を解除する(S1750参照)。
なお、遊技中に一度も大当りとならず所定の告知演出実行条件が成立しなかった場合には、図46(B)に示すように、遊技中に告知演出が一度も実行されないとともに、所定の告知演出情報格納領域に告知演出情報が記憶されたままの状態となる。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図46(B)に示すように、所定の告知内容設定の禁止期間が終わると(たとえば、遊技場の閉店時刻である23:00になると)、告知内容設定禁止フラグをリセットし、告知内容設定の禁止状態を解除する(S1750参照)とともに、所定の告知内容消去時刻(たとえば、遊技場の閉店時刻である23:00)を経過したと判断したことに基づいて(S1755参照)、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去し(S1756参照)、告知内容設定フラグをリセットする(S1757参照)。
上記のように制御することによって、リアルタイムクロック353が計時する時間にもとづいて所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去することができ、所定の告知演出実行条件が成立せずに告知演出を実行しなかった場合であっても、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去することができる。
なお、この実施の形態では、告知演出が実行されなかった場合に遊技場の閉店時刻(23:00)になったことに基づいて告知演出情報を自動消去する場合を示したが、告知演出情報を自動消去するタイミングは、この実施の形態で示したものに限られない。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容の設定が行なわれたときに、リアルタイムクロック353からの日付情報および時刻情報に基づいて告知内容を設定した日時を記憶し、告知内容の設定日時から所定期間(たとえば1日)経過したことに基づいて告知演出情報を自動消去してもよい。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100による飾り図柄変動における図柄変更の実行タイミングについて説明する。図47は、演出制御用マイクロコンピュータ100による飾り図柄変動における図柄変更の実行タイミングを示すタイミング図である。なお、図47に示す例では、前提条件として、図柄変更期間が昼の12:00から13:00までの間であるものとし、図柄変更期間におおいてオールマイティー図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行なうものとする。なお、カップル図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行なう場合の図柄変更の実行タイミングについても図47に示す場合と同様である。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信すると、大当り指定である場合には、バックアップRAM356からの現時刻情報に基づいて、現在の時刻が所定の図柄変更期間であるか否かを確認する(S1810,S1816参照)。図47に示すように、現時刻が図柄変更期間の前である場合には(S1810のN,S1816のN)、飾り図柄の停止図柄として通常の確変図柄または非確変図柄を決定し(S1813,S1819,1820参照)、通常の飾り図柄(たとえば「1」から「9」までの図柄)を用いて飾り図柄の変動表示を行ない、大当り図柄を導出表示する(S825〜S828,S1851〜S1859,S1872参照)。
図47に示すように、現時刻が図柄変更期間であれば(S1810のY,S1816のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、オールマイティー図柄を含む飾り図柄の停止図柄を決定する(S1811,S1817,S1820参照)。そして、オールマイティー図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行ない、オールマイティー図柄を含む大当り図柄を導出表示する(S825〜S828,S1851〜S1859,S1872参照)。
以上のように、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技者に対して告知する告知内容を設定し、設定された告知内容を報知するための告知演出を特定可能な告知演出情報を所定の告知演出情報格納領域に記憶する。また、告知演出を実行するための所定の告知演出実行条件が成立したときに(本例では、大当り遊技中に)、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報に基づいて告知演出を実行する。そのため、設定した告知内容を報知するための告知演出を適当なタイミングで実行することができる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353が計時する時間に基づいて、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去する。そのため、設定した告知演出が自動的に適宜消去され、設定者の作業負担を軽減することができる。したがって、リアルタイムクロック353を用いた多様な遊技演出を可能とするとともに設定者の作業負担を軽減することができる。また、リアルタイムクロック353が計時する時間に基づいて所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去するので、所定の告知演出実行条件が成立せずに告知演出を実行しなかった場合であっても、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353が計時する時間に基づいて、所定の変動表示態様変更時に到達すると、変動表示装置9に表示される表示態様を変更する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示装置9に表示される少なくとも1つの表示列における飾り図柄を、複数種類の飾り図柄として兼用に用いることができるオールマイティー図柄やカップル図柄に変更する。そして、変更したオールマイティー図柄やカップル図柄を用いて、変動表示装置9の飾り図柄の変動表示を実行し、変動表示装置9に飾り図柄の停止図柄を導出表示する。そのため、リアルタイムクロック353が計時する時間に基づいて変動表示装置9に表示される飾り図柄をオールマイティー図柄やカップル図柄に変更することができる。したがって、時間に応じて変動表示装置9に表示され得る大当り図柄の組合せを増加させることができ、リアルタイムクロック353を用いた多様な遊技演出を可能とし、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出実行条件が成立したときに、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去する。そのため、同じ告知演出が反復して実行されてしまう事態を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120からの指示入力に基づいて告知内容を設定可能に構成されている。そのため、操作ボタン120を、遊技演出の実行中に遊技者によってなされる操作を受付ける用途と、告知内容を設定する際に設定者によってなされる操作を受付ける用途とに兼用して用いることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の操作禁止条件が成立したときに(本例では、遊技場の開店時刻(10:00)となったときに)、操作ボタン120による告知内容の設定操作を禁止する。そのため、遊技中には操作ボタン120からの操作を禁止することができ、遊技者によって告知内容を設定されてしまう事態を防止することができる。
なお、この実施の形態では、所定の告知内容設定禁止期間(本例では、遊技場の開店時刻(10:00)から閉店時刻(23:00)までの間に告知内容の設定操作を禁止する場合を説明したが、たとえば、操作ボタン120とは別に機構板裏に禁止設定ボタンを設けるようにし、禁止設定ボタンが押されると操作禁止条件が成立したとして告知内容の設定操作を禁止するようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示がなされず変動表示を行なう条件も成立していないときに実行すると判定し、動画像を用いた通常のデモンストレーション表示の演出を実行する。また、デモンストレーション表示の演出を実行すると判定したときに、リアルタイムクロック353が計時する時間に基づいて、通常のデモンストレーション表示の演出と異なる特別のデモンストレーション表示の演出を実行する。そのため、たとえば、リアルタイムクロック353が計時する時間に基づいて複数のパチンコ遊技機1で一斉に演出を実行する場合に、デモンストレーション表示の演出の開始タイミングやさらに動作の同期を視覚的に確認することによって、複数のパチンコ遊技機1間でリアルタイムクロック353が計時する時間にずれが生じているか否かを確認することができる。そのため、視覚による確認結果に基づいてリアルタイムクロック353が計時する時間のずれに対する処理を講じることができ、パチンコ遊技機1の製造コストを増加させることなく、演出の実行タイミングが複数のパチンコ遊技機1間でずれてしまう事態を防止するとともに、遊技者に与える演出効果が低減してしまう事態を防止することができる。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560がデモ表示コマンドを送信し、受信したデモ表示コマンドに基づいて演出制御用マイクロコンピュータ100がデモンストレーション表示を行なう場合を説明したが、遊技制御用マイクロコンピュータ560がデモ表示コマンドを送信せずに、演出制御用マイクロコンピュータ100側でデモンストレーション表示の演出の実行タイミングを判断するようにしてもよい。この場合、たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンド受信待ち処理において、S1801で変動パターン受信フラグがセットされていなければ(すなわち、変動パターンコマンドを受信していなければ)、所定の動画像を用いたデモンストレーション表示の演出を実行するように制御する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、たとえば、リアルタイムクロック353から入力した時刻情報に基づいて、現時刻が所定の特別デモ実行時刻であるか否かを判断し、特別デモ実行時刻でなければ通常のデモンストレーション表示の演出を実行するように制御し、特別デモ実行時刻であれば特別のデモンストレーション表示の演出を実行するように制御してもよい。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、外部から入力したコマンドに基づいてリアルタイムクロック353を設定するリアルタイムクロック設定処理(S701)を実行する。そして、リアルタイムクロック353は、リアルタイムクロック設定処理における設定に基づいて時間を計時する。そのため、たとえば、リアルタイムクロック353が計時する時間に基づいて複数のパチンコ遊技機1で一斉に演出を実行する場合に、パチンコ遊技機1が搭載する各基板の汎用性を確保しつつ、正確なリアルタイムクロック353の計時結果に基づいて一斉に演出を実行することができる。
また、この実施の形態では、予め定められた告知演出実行条件(本例では、大当り遊技中となったこと)が成立したときに告知演出を実行する場合を示したが、告知演出実行条件を複数の条件の中から選択できるようにしてもよい。また、告知演出実行条件が成立するまでの経過時間に応じて告知演出の演出態様を変化させてもよい。
図48は、図16のS707Aによるクロック管理処理を示すフローチャートである。クロック管理処理においては、次のような処理が行なわれる。
まず、前述の標準日時コマンド受信フラグがセットされているか否かを判断する(S601)。標準日時コマンド受信フラグがセットされていないと判断したときは、リターンする。一方、標準日時コマンド受信フラグがセットされていると判断したときは、標準日時コマンド受信フラグが示すコマンドの種類に基づいて、受信した標準日時コマンドが送信終了コマンドであるか否かを判断する(S602)。送信終了コマンドであると判断したときは、後述するS604に進む。一方、送信終了コマンドではないと判断したときは、受信した標準日時コマンドが、標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、および、標準年コマンドのうちいずれかであるので、受信した標準日時コマンドに応じた標準の計時値のデータをリアルタイムクロック353の計時データとして設定し(S603)、後述するS605に進む。
S603では、具体的に次のように標準の計時値のデータをリアルタイムクロック353に設定する。図15に示すように、標準日時コマンドは、標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、標準年コマンド、および、送信終了コマンドに分けられて順次送信される。このため、標準日時コマンド受信フラグの種類により標準日時コマンドの種類を特定するとともに、前述のように受信した標準日時コマンドのEXTデータが示す標準値データとしてRAM85に記憶された受信標準値データの値により標準日時コマンドが示す標準値のデータを確認し、データの入出力要求信号と、受信した標準日時コマンドが示すデータ(標準秒データ、標準分データ、標準時データ、標準曜データ、標準日データ、標準月データ、または、標準年データ)を、クロック出力/カレンダ機能部364の対応するレジスタ(秒レジスタ、分レジスタ、時レジスタ、曜レジスタ、日レジスタ、月レジスタ、または、年レジスタ)に書込むための書込用のデータとが、演出制御用マイクロコンピュータ100からリアルタイムクロック353に入力される。
この場合の書込用のデータは、データの書込モードであることを指定するモードデータと、データを書込むアドレス(秒レジスタ、分レジスタ、時レジスタ、曜レジスタ、日レジスタ、月レジスタ、または、年レジスタのアドレス)を指定するアドレスデータと、そのアドレスに書込む書込データ(標準秒コマンドが示す標準秒データ、標準分コマンドが示す標準分データ、標準時コマンドが示す標準時データ、標準曜コマンドが示す標準曜データ、標準日コマンドが示す標準日データ、標準月コマンドが示す標準月データ、または、標準年コマンドが示す標準年データ)とが含まれる。このような書込用のデータが入力されると、リアルタイムクロック353においては、バス/インタフェース回路363に入力される書込用のデータに含まれるアドレスデータにより指定されるレジスタのアドレス(秒レジスタ、分レジスタ、時レジスタ、曜レジスタ、日レジスタ、月レジスタ、または、年レジスタのアドレス)を選択し、選択したアドレスに、書込データを書込む制御が行なれる。これにより、指定されたレジスタのカウント値が、標準値データに書換えられることにより、標準値データに設定される。
演出制御用マイクロコンピュータ100では、順次送信されてくる標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、および、標準年コマンドを受信することに応じて、S603が実行されるごとに、秒レジスタ、分レジスタ、時レジスタ、曜レジスタ、日レジスタ、月レジスタ、および、年レジスタのカウント値を順次設定していくことにより、クロック出力/カレンダ機能部364における年,月,日,曜,時,分,秒の計時値のすべてを標準値に設定することができる。
また、前述のS602により送信終了コマンドであると判断してS604に進んだときは、変動表示装置9において、日時の設定が完了した旨を示すメッセージを表示する日時設定完了報知を実行し(S604)、S605に進む。このような日時設定完了報知が行なわれることにより、標準日時データ出力装置300から出力される標準日時コマンドを用いたリアルタイムクロック353の計時値の設定が完了したことを容易に把握することができる。S605では、セットされている標準日時コマンド受信フラグをリセットしてリターンすることにより、次のコマンドの受信に備える。
なお、図48のクロック管理処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100により、順次受信した標準日時コマンドに基づいて、クロック出力/カレンダ機能部364における秒レジスタ、分レジスタ、時レジスタ、曜レジスタ、日レジスタ、月レジスタ、および、年レジスタのそれぞれのカウント値を順次新たに設定していく例を示した。しかし、これに限らず、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信したすべての標準日時コマンドに基づいて、クロック出力/カレンダ機能部364における秒レジスタ、分レジスタ、時レジスタ、曜レジスタ、日レジスタ、月レジスタ、および、年レジスタのそれぞれのカウント値を一度に新たに設定する処理を行なうようにしてもよい。
また、標準日時コマンドとしては、秒,分,時,曜,日,月,年の順番で標準日時コマンドを送信することに限らず、年,月,日,曜,時,分,秒の順番で標準日時コマンドを送信するようにしてもよい例を前述したが、このように、年,月,日,曜,時,分,秒の順番で標準日時コマンドを送信するときには、標準日時コマンドが標準日時データ出力装置300より送信されてからリアルタイムクロック353に設定されるまでの時間により実時刻(標準値)との差が最も大きくなりやすい標準秒コマンドが最後に出力されるので、リアルタイムクロック353に設定される日時と、実際の標準日時との差を可能な限り少なくすることができる。
また、パチンコ遊技機1が稼動状態にあるときにおいては、クロック管理処理がいつでも実行可能であるので、いつでも、標準日時コマンドに基づいてリアルタイムクロック353の計時値を標準値に設定することが可能である。しかし、これに限らず、クロック管理処理は、所定の実行条件が成立したときに限り実行されるようにしてもよい。所定の実行条件としては、たとえば、デモ表示の実行条件が成立したときであってもよい。また、所定の実行条件としては、たとえば、電源投入時から所定時間が経過するまでのときであってもよい。また、所定の実行条件としては、たとえば、デモ表示の実行条件が成立していないが、変動表示が実行されていないときであってもよい。
図49は、告知演出実行条件を設定できるようにするとともに告知演出の演出態様を変化させるように制御する場合の演出制御用マイクロコンピュータ100が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。図49において、S700,S700A,S701の処理は、図16で示したそれらの処理と同様である。
S701aでは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り後経過時間計測タイマに所定期間(たとえば1時間)をセットしてスタートさせる。大当り後経過時間計測タイマは、電源投入後の経過時間または大当り遊技状態が終了してからの経過時間を計測するためのタイマである。
図49において、S702〜S708の処理は、図16で示したそれらの処理と同様である。
ステップ708の乱数更新処理を実行すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り後経過時間計測タイマを1減算し(S708A)、その後、S702に移行する。
図50は、告知演出実行条件を設定できるようにするとともに告知演出の演出態様を変化させるように制御する場合の告知内容設定処理(S704)を示すフローチャートである。図50において、S1740a,S1740の処理は、図23で示したS1740a,S1740の処理と同様である。
S1740で告知内容設定禁止フラグがセットされていなければ(すなわち、告知内容設定処理の禁止期間でなければ)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容を既に設定済みであることを示す告知内容設定1フラグまたは告知内容設定2フラグがセットされているか否かを確認する(S1741A)。なお、図50に示す例では、告知内容設定処理において告知演出実行条件として大当り中または大当り当選時のいずれかを選択可能であり、告知演出実行条件として大当り中を選択した場合には告知内容設定1フラグがセットされている(後述するS1746c,S1746d参照)。また、告知演出実行条件として大当り当選時を選択した場合には告知内容設定2フラグがセットされている(後述するS1746c,S1746e参照)。
図50において、S1742〜S1746の処理は、図23に示したそれらの処理と同様である。
S1746で告知演出情報を所定の告知演出情報格納領域に保存すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知演出実行条件の設定操作を促す旨の告知条件設定画面を変動表示装置9に表示させる(S1746a)。図51は、告知演出実行条件を設定できるようにするとともに告知演出の演出態様を変化させるように制御する場合の告知内容設定画面および告知条件設定画面の例を示す説明図である。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、S1743で図51(A)に示す告知内容設定画面を表示して告知内容の設定を行なった後に、S1746で図51(B)に示す告知条件設定画面を変動表示装置9に表示させ、告知演出実行条件として「大当り中」または「大当り当選時」のいずれかの選択操作を促す。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120から検出信号が入力されるまで(すなわち、遊技場の店員等によって告知内容の設定操作が行なわれるまで)待つ(S1746b)。なお、告知演出実行条件として「大当り中」や「大当りの当選時」に限らず、たとえば告知演出実行条件として「小当り」や「5連荘」の選択を指示する告知条件設定画面を表示させてもよく、「10:00」や「17:00」等特定の時刻の選択を指示する告知条件設定画面を表示させてもよい。
なお、告知内容設定の禁止期間になるまで操作ボタン120からの検出信号が入力されなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定禁止フラグをセットするとともに、そのまま告知内容設定処理を終了する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、S1746でセットした告知演出情報を消去してもよいし、デフォルトで告知演出実行条件として大当り中を選択し告知内容設定1フラグをセットしてもよい。
操作ボタン120からの検出信号を入力すると(S1746bのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力した検出信号にしたがって、いずれの告知演出実行条件が選択されたかを判断する(S1746c)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知演出実行条件として大当り中が選択された場合には告知内容設定1フラグをセットする(S1746d)また、告知演出実行条件として大当り当選時が選択された場合には告知内容設定2フラグをセットする(S1746e)。
S1749〜S1756の処理は、図23で示したそれらの処理と同様である。
S1755において現時刻が所定の告知内容消去時刻であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出情報格納領域に保存する告知演出情報を消去する(S1756)とともに、告知内容設定1フラグまたは告知内容設定2フラグをリセットし(S1757A)、リターンする。
図50において、S1758〜S1760の処理は、図23で示したそれらの処理と同様である。
図52は、告知演出実行条件を設定できるようにするとともに告知演出の演出態様を変化させるように制御する場合の飾り図柄変動停止処理(S803)を示すフローチャートである。図52において、S1871〜S1882の処理は、図38で示したそれらの処理と同様である。
S1880で小当り演出フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定2フラグがセットされているか否かを確認する(S1882a)。すなわち、告知内容設定処理において、告知内容が設定されているとともに告知演出実行条件として大当り当選時が選択されたか否かを確認する。
告知内容設定2フラグがセットされていれば(すなわち、告知内容が設定されているとともに告知演出実行条件として大当り当選時が選択されていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り後経過時間計測タイマが既にタイムアウトしたか否かを確認する(S1882b)。図52に示す例では、前述したように(図49参照)パチンコ遊技機1の電源を投入したとき、または後述するように(図54参照)大当り後エンディング演出を終了したときに、大当り後経過時間計測タイマに所定時間(たとえば1時間)がセットされ大当り後経過時間計測タイマがスタートされる。したがって、S1882bでは、電源投入後または最後に大当りを終了してから所定時間(たとえば1時間)が経過したか否かを判断する。
大当り後経過時間計測タイマがタイムアウトしていれば、パチンコ遊技機1に電源投入してからまたは最後に大当りを終了してから所定時間(たとえば1時間)より長い時間経過して大当りとなった場合である。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、非好調時の告知演出を含むファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(S1882c)。大当り後経過時間計測タイマがタイムアウトしていれば、パチンコ遊技機1に電源投入してからまたは最後に大当りを終了してから所定時間(たとえば1時間)以内に大当りとなった場合である。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、好調時の告知演出を含むファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(S1882d)とともに、大当り後経過時間計測タイマをクリアする(S1882e)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去する(S1882f)、告知内容設定2フラグをリセットする(S1882g)。そして、S1884に移行する。
図52において、S1883〜S1885の処理は、図38に示したそれらの処理と同様である。
図53は、告知演出実行条件を設定できるようにするとともに告知演出の演出態様を変化させるように制御する場合のラウンド後処理(S806)を示すフローチャートである。図53において、S1971〜S1976の処理は、図41に示したそれらの処理と同様である。
S1971で大入賞口開放中フラグがセットされているときは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定1フラグがセットされているか否かを確認する(S1977A)。すなわち、告知演出設定処理で告知内容が設定されているとともに告知演出実行条件として大当り中が選択されたか否かを確認する。告知内容設定1フラグがセットされていれば(すなわち、告知内容の設定が行なわれているとともに告知演出実行条件として大当り中が選択されていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容に基づいて、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報に示される告知演出を含むラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(S1978)。
告知内容設定1フラグがセットされていなければ(すなわち、告知内容の設定が行なわれていなければ)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容に基づいて、告知演出を含まない通常のラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(S1979)。
図53において、S1980〜S1983の処理は、図41に示したそれらの処理と同様である。
図54は、告知演出実行条件を設定できるようにするとともに告知演出の演出態様を変化させるように制御する場合の大当り終了演出処理(S807)を示すフローチャートである。図54において、S971〜S978の処理は、図42で示したそれらの処理と同様である。
S978で通常大当り演出フラグや確変大当り演出フラグ等の所定のフラグをリセットすると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定1フラグがセットされているか否かを確認する(S979A)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去する(S980)とともに、告知内容設定1フラグをリセットする(S981a)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り後経過時間計測タイマに所定時間(たとえば1時間)をセットし、大当り後経過時間計測タイマをスタートさせる(S981b)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に設定する(S982)。
図55は、告知演出実行条件を設定できるようにするとともに告知演出の演出態様を変化させるように制御する場合の変動表示装置9において実行される告知演出の表示例を示す説明図である。図55において、(1)(2)(3)(4)というように番号順に表示状態が遷移する。なお、図55に示す例では、前提条件として、告知内容設定処理(S704)において告知内容として「おすすめ台」の情報とそれに対応する演出とが選択され、告知内容消去時刻として遊技場の閉店時刻である23:00が設定されているものとする。また、告知演出実行条件として大当り当選時が選択されたものとする。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、図55(1)(2)に示すように、変動パターンコマンドを受信すると、変動表示装置9において飾り図柄の変動表示を開始する(S825〜S828参照)。次いで、大当りが指定されている場合には、図55(3)に示すように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄(図55では確変図柄)を導出表示する(S1872参照)。
次いで、ファンファーレコマンドを受信したことに基づいてファンファーレ演出を実行し(S905参照)、大当り表示を行なう。この場合に、図55に示す例では、告知演出実行条件として大当り当選時が選択されている場合であるので(S1882a参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図55(4)に示すように、告知演出を含むファンファーレ演出を実行する。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図55(4)に示すように、ファンファーレ演出において、告知内容として「おすすめ台」の文字を変動表示装置9に表示する。
また、告知演出を含むファンファーレ演出を実行する際に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り後経過時間計測タイマがタイムアウトしているか否かを確認する(S1882b参照)。タイムアウトしていれば(S1882bのY)、電源投入後または最後に大当りが終了してから所定時間(たとえば1時間)より長い時間が経過してやっと大当りとなった場合であるので、非好調時対応の告知演出を含むファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択し(S1882c参照)、図55(4)に示すように、「やっと出たね!」等非好調時を示す文字を変動表示装置9に表示する。なお、非好調時を示す文字を表示するのではなく、たとえば、「やっと出たね」等の音声を出力するようにしてもよい。
タイムアウトしていなければ(S1882bのN)、電源投入後または最後に大当りが終了してから所定時間(たとえば1時間)以内に再び大当りとなった場合であるので、好調時対応の告知演出を含むファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択し(S1882d参照)、図55(4)に示すように、「絶好調だね!」等好調時を示す文字を変動表示装置9に表示する。なお、非好調時を示す文字を表示するのではなく、たとえば、「絶好調だね」等の音声を出力するようにしてもよい。
以上のように、図49〜図55に示したように構成すれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出実行条件(本例では、大当り遊技中と大当り当選時)を設定する。そのため、所定の告知演出実行条件を変更することができ、様々なバリエーションで告知演出を実行することができる。
また、図49〜図55に示したように構成すれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353が計時する時間に基づいて、所定の遊技状態が成立するまでの時間(本例では、大当りとなる間での時間)に応じて、実行する告知演出の演出態様(本例では、好調時の演出または非好調時の演出)を変更する。そのため、所定の遊技状態が成立した状況に応じた告知演出を行なうことができる。
なお、図49〜図55では、パチンコ遊技機1に電源を投入してから所定期間(たとえば2時間)経過したか否か、または最後に大当り遊技を終了してから所定期間(たとえば2時間)経過したか否かに基づいて告知演出の演出態様を変更する場合を示したが、告知演出の演出態様を変更するタイミングはこの実施の形態で示したものに限られない。たとえば、告知演出の演出態様を変更する時刻を予め設定し、リアルタイムクロック353からの時刻情報に基づいて設定時刻であると判断すると、告知演出の演出態様を変更するようにしてもよい。
なお、図49〜図55に示した例では、告知演出実行条件として、大当り遊技中または大当り当選時のいずれかを選択可能とする場合を示したが、選択可能に制御する告知演出実行条件は、図49〜図55に示したものに限られない。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定処理において、告知演出実行条件として、小当り時やいわゆる5連荘、特定の時刻を選択可能に制御してもよい。
また、この実施の形態において、所定の図柄変更期間となりオールマイティー図柄やカップル図柄を用いた変動表示が実行される所定期間前に、飾り図柄変動における図柄が変更されることを予告する図柄変更予告演出を行なうようにしてもよい。
図56は、図柄変更予告演出を行なう場合の変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)を示すフローチャートである。図56において、S1801の処理は、図32で示したS1801の処理と同様である。S1801で変動パターン受信フラグがセットされていなければ、前述したリアルタイムクロック353の情報が消滅したことを示すクロック情報消滅フラグがセットされているかどうかを確認する(S1801a)。クロック情報消滅フラグがセットされているときは、リアルタイムクロック353の計時値に基づく演出の実行を禁止するために、リターンする。一方、クロック情報消滅フラグがセットされていないときは、バックアップRAM356の記憶領域(計時値データ記憶領域)からリアルタイムクロック353の計時値のデータのうち、現時刻情報(時、分、秒)を読出して入力する(S1801A)。また、入力した現時刻情報に基づいて、現時刻が所定の図柄変更予告期間であるか否かを判定する(S1801B)。たとえば、図柄変更期間として昼の12:00〜13:00の間に図柄変更が行なわれ、オールマイティー図柄やカップル図柄を用いた変動表示が行なわれる場合には、図柄変更期間が開始される30分前から図柄変更期間の開始時刻までであるとき(すなわち、11:30〜12:00)に、所定の図柄変更予告期間であると判定する。
現時刻が所定の図柄変更予告期間であると判定すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄が変更されることを予告する図柄変更予告画面を変動表示装置9に表示させ(S1801C)、図柄変更予告演出を実行する。たとえば、図57に示すように、「まもなく図柄が変わります」等の文字列を含む図柄変更予告画面が表示され、飾り図柄が所定期間以内に変更されることを遊技者に予告する演出が行なわれる。
図56において、S1802〜S1821の処理は、図32で示したそれらの処理と同様である。
以上のように、図56および図57に示す例によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353が計時する日時に基づいて、変動表示装置9に表示される表示態様が変更される日時を予告する変動表示態様予告演出(本例では、図柄変更予告演出)を実行する。そのため、変動表示装置9に表示され得る大当り図柄の組合せを増加させる日時を予め遊技者に報知することができる。
〔第2実施形態〕
前述した第1実施形態では、所定の図柄変更期間となったときにオールマイティー図柄やカップル図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行なう場合を説明したが、所定の図柄変更期間となったときに飾り図柄の図柄列を増加させ大当り図柄となり得る図柄の表示位置を増加させてもよい。以下、所定の図柄変更期間となったときに飾り図柄の図柄列を増加させ大当り図柄となり得る図柄の表示位置を増加させて飾り図柄変動を行なう第2実施形態を説明する。
なお、本実施の形態において、第1実施形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1実施形態と異なる部分について説明する。
図58は、第2実施形態における変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)を示すフローチャートである。この実施の形態において、S1801〜S1810の処理は、第1実施形態で示したそれらの処理と同様である。
この実施の形態では、飾り図柄の変動表示を行なう場合に、左中右の3つの表示領域にそれぞれ「1」から「9」までの図柄を表示させて行なう通常の飾り図柄変動と、表示領域を5つの拡張してそれぞれ「1」から「9」までの図柄を表示させて行なう特別の飾り図柄変動とのいずれかを実行する。この実施の形態では、飾り図柄が表示される各表示領域のことを図柄列ともいう。図柄列を5つに拡張して飾り図柄変動を行なう場合には、5列の図柄列のうちいずれかの連続した3列の停止図柄が同じ図柄となった場合に大当り図柄となる。したがって、図柄列を5列に拡張することによって、大当り図柄となり得る図柄の表示位置を増加させ大当り図柄の組合せを増加させることができる。
なお、大当り図柄となり得る図柄の表示位置とは、変動表示装置9に表示される飾り図柄の変動表示の画面中に含まれる各図柄の表示位置のうち、いずれか複数位置の図柄の表示状態が特定の表示状態となったときに大当り図柄となる図柄の表示位置のことである。この実施の形態では、5列の図柄列のうちいずれかの連続した3列の停止図柄が同じ図柄となった場合に大当り図柄となるので、5列の図柄列の左から1番目〜3番目、2番目〜4番目、および3番目〜5番目の表示ラインによって、それぞれ大当り図柄となり得る図柄の表示位置が形成される。
S1810で現時刻が所定の図柄変更期間でれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして、5列の図柄列を含む場合の通常大当り図柄決定用テーブルを選択し(S1811A)、5列の図柄列を含む飾り図柄変動を選択したことを示す図柄列拡張フラグをセットする(S1812A)。
この実施の形態では、通常の飾り図柄変動を行なう場合の確変時大当り図柄決定用テーブルおよび通常時大当り図柄決定用テーブルに加えて、特別の飾り図柄変動を行なう場合の大当り図柄決定用テーブルが用意されている。特別の飾り図柄変動を行なう場合、5列の図柄列を用いる場合の確変図柄を決定するときに用いる確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(図柄列拡張確変時大当り図柄決定用テーブル)と、5列の図柄列を用いる場合の非確変図柄を決定するときに用いる通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(図柄列拡張通常時大当り図柄決定用テーブル)とが予め用意されている。図柄列拡張確変時大当り図柄決定用テーブルには各確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られ、また、図柄列拡張通常時大当り図柄決定用テーブルには各非確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られている。
この実施の形態において、S1813〜S1816の処理は、第1実施形態で示したそれらの処理と同様である。
S1816で現時刻が所定の図柄変更期間であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして、5列の図柄列を含む場合の確変時大当り図柄決定用テーブルを選択し(S1817A)、図柄列拡張フラグをセットする(S1818A)。
この実施の形態において、S1819〜S1828の処理は、第1実施形態で示したそれらの処理と同様である。
図59は、第2実施形態における飾り図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。この実施の形態では、飾り図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、図柄列拡張フラグがセットされているか否かを確認する(S820A)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、5列の図柄列を含む場合の飾り図柄変動用のプロセスデータを選択する(S821A)。
この実施の形態では、飾り図柄の変動パターンに応じたプロセスデータとして、5列の図柄列を用いた特別の飾り図柄変動を行なう場合に用いる図柄列拡張変動用のプロセスデータと、遊技状態が確変状態に移行されているときに用いる確変用のプロセスデータと、遊技状態が確変状態以外の状態(通常状態や突然確変大当り状態、小当り状態)であるときに用いる通常用のプロセスデータとが用いられる。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄列拡張変動用のプロセスデータ、確変用のプロセスデータまたは通常用のプロセスデータを選択することによって、5列の図柄列を用いた特別の飾り図柄変動を行なうとき、遊技状態が確変状態であるとき、または遊技状態が確変状態以外の状態であるときで、異なる背景色(たとえば、5列の図柄列を用いた特別の飾り図柄変動を行なうときは「黄」、確変状態のときは「赤」、通常状態のときは「青」)を表示して飾り図柄の変動表示を実行する。また、図柄列拡張変動用のプロセスデータを選択することによって、変動表示装置9の表示画面上で飾り図柄の図柄列を5列に拡張した飾り図柄の変動表示が実行される。
この実施の形態において、S822〜S828の処理は、第1実施形態で示したそれらの処理と同様である。
次に、変動表示装置9における5列の図柄列を用いた飾り図柄の変動表示の表示態様について説明する。図60は、第2実施形態における変動表示装置9において実行される5列の図柄列を用いた飾り図柄の変動表示の表示例を示す説明図である。図60において、(1)(2)(3)(4)というように番号順に表示状態が遷移する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信すると、現時刻が所定の図柄変更期間(たとえば、昼の12:00から13:00までの間)であれば(S1810,S1816参照)、5列の図柄列を用いた飾り図柄の停止図柄を決定する(S1811A,S1817A,S1820参照)。そして、図60(1)(2)に示すように、変動表示装置9において飾り図柄の変動表示を開始する(S825〜S828参照)。
次いで、大当りが指定されている場合には、図60(3)に示すように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄(図60では確変図柄)を導出表示する(S1872参照)。図60(3)に示す例では、変動表示装置9の表示画面上の左から3番目〜5番目の連続する3つの表示領域に図柄「7」が揃った状態で表示されることによって、大当り図柄が表示された状態となっている。なお、図60に示す例では、変動表示装置9の表示画面上の左から1番目〜3番目の連続する3つの表示領域に同じ図柄が揃った状態で停止表示したときや、2番目〜4番目の連続する3つの表示領域に同じ図柄が揃った状態で停止表示したときも大当り図柄が導出表示された状態となる。したがって、図柄列(表示領域)を5列に拡張することによって、大当り図柄となり得る図柄の表示位置が増加し大当り図柄の組合せが増加している。
たとえば、現時刻が所定の図柄変更期間でない場合には、図60(5)に示すように、3列の図柄列を用いた通常の飾り図柄変動が行なわれ停止図柄が導出表示される。3列の図柄列を用いた通常の飾り図柄変動では、図60(5)に示すように、大当り図柄が形成され得る表示ライン50aが1つだけ形成される。これに対して、図柄列を5列に拡張した場合には、図60(2)(3)に示すように、5列の図柄列の左から1番目〜3番目のライン40a、2番目〜4番目のライン40b、および3番目〜5番目のライン40cのいずれかの停止図柄が同じ図柄となった場合に大当り図柄となるので、表示ラインが3つ形成されることになる。したがって、図柄列を拡張することによって、表示ラインを増加させて大当り図柄となり得る図柄の表示位置を増加させ、大当り図柄の組合せを増加させることができる。
そして、図60(4)に示すように、ファンファーレコマンドを受信したことに基づいてファンファーレ演出を実行し(S905参照)、大当り表示を行なう。
なお、図柄列を拡張するのではなく、たとえば、1列当りの図柄列に表示する図柄数を増加させてもよい。たとえば、1列当りの図柄列に上中下に3つの図柄を表示するようにし、飾り図柄変動を行なう際に変動表示装置9の表示画面上に複数行複数列の飾り図柄が表示されるようにしてもよい。そして、上中下のいずれかの行または左中右のいずれかの列において同じ図柄が揃って停止表示した場合に大当り図柄としてもよい。また、変動表示装置9の表示画面上で斜め方向に同じ図柄が揃って停止表示した場合にも大当り図柄としてもよい。さらに、図柄列を拡張するとともに1列当りの図柄列に表示する図柄数を増加させてもよい。そのように構成しても、大当り図柄の組合せの数を増加させることができる。
なお、所定の図柄変更期間になったときに、図柄列を減少させたり1列当りの図柄列に表示する図柄数を減少させて、大当り図柄の組合せの数を減少させてもよい。そのように構成すれば、飾り図柄の変動中に遊技者に1つの図柄に注視させることができる。また、通常の飾り図柄変動では各飾り図柄を左右中の順に停止表示させるようにし、所定の図柄変更期間になったときに、右左中の順に停止表示させるように変動態様を変更したり、中左右の順に停止表示させるように変動態様を変更してもよい。
図61は、1列当りの図柄列に表示する図柄数を3図柄に増加した場合の変動表示装置9において実行される飾り図柄の変動表示の表示例を示す説明図である。この場合、飾り図柄変動を行なう際に、変動表示装置9の表示画面上に3行3列の飾り図柄が表示されることになる。図61において、(1)(2)(3)(4)というように番号順に表示状態が遷移する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信すると、現時刻が所定の図柄変更期間(たとえば、昼の12:00から13:00までの間)であれば(S1810,S1816参照)、1列の図柄数を3図柄に増加させた飾り図柄の停止図柄を決定する(S1811A,S1817A,S1820参照)。そして、図61(1)(2)に示すように、変動表示装置9において飾り図柄の変動表示を開始する(S825〜S828参照)。
次いで、大当りが指定されている場合には、図61(3)に示すように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄(図61では確変図柄)を導出表示する(S1872参照)。図61(3)に示す例では、変動表示装置9に表示される3行3列の飾り図柄の左下から右上までの連続する3つの表示領域に斜めに図柄「7」が揃った状態で表示されることによって、大当り図柄が表示された状態となっている。なお、図61に示す例では、変動表示装置9に表示された3行3列の飾り図柄の上中下いずれかの行で横方向に同じ図柄が揃った場合にも大当り図柄が導出表示された状態となる。また、変動表示装置9に表示された3行3列の飾り図柄の左上から右下までの連続する3つの表示領域に斜めに同じ図柄が揃った場合にも大当り図柄が導出表示された状態となる。さらに、変動表示装置9に表示された3行3列の飾り図柄の左中右いずれかの列で縦方向に同じ図柄が揃った場合にも大当り図柄が導出表示された状態となる。したがって、1列当りの図柄数を増加させることによって、さらに大当り図柄となり得る図柄の表示位置が増加し大当り図柄の組合せが増加している。
たとえば、現時刻が所定の図柄変更期間でない場合には、図61(5)に示すように、3列の図柄列を用いた通常の飾り図柄変動が行なわれ停止図柄が導出表示される。3列の図柄列を用いた通常の飾り図柄変動では、図61(5)に示すように、大当り図柄が形成され得る表示ライン50aが1つだけ形成される。これに対して、1列の図柄数を3図柄に増加させ3行3列の飾り図柄が表示されるようにした場合には、図61(2)(3)に示すように、変動表示装置9に表示された3行3列の飾り図柄の上中下いずれかの行のライン45a,45b,45cで横方向に同じ図柄が揃った場合、変動表示装置9に表示された3行3列の飾り図柄の左下から右上までの連続する3つの図柄の表示ライン45dに斜めに同じ図柄が揃った場合、変動表示装置9に表示された3行3列の飾り図柄の左上から右下までの連続する3つの図柄の表示ライン45eに斜めに同じ図柄が揃った場合、および変動表示装置9に表示された3行3列の飾り図柄の左中右いずれかの列のライン45f,45g,45hで縦方向に同じ図柄が揃った場合に大当り図柄となるので、表示ラインが8つ形成されることになる。したがって、1列当りの図柄数を増加させることによって、表示ラインを増加させて大当り図柄となり得る図柄の表示位置を増加させ、大当り図柄の組合せを増加させることができる。
なお、大当り図柄となり得る図柄の表示位置は、図61に示す表示ライン45a〜45hのような直線上に並ぶものに限らず、たとえば、山形やCの字形に配置された表示位置の図柄が同じ図柄で揃った場合に大当り図柄となるようにしてもよい。また、図柄列の拡張または1列当りの図柄数の増加のいずれかの方法を用いて、大当り図柄となり得る図柄の表示位置を増加させ大当り図柄の組合せを増加させるのではなく、図柄列を拡張するとともに1列当りの図柄数を増加させてもよい。たとえば、図柄列を5列に拡張するとともに1列当りの図柄数を3図柄に増加させて(すなわち、3行5列の飾り図柄を表示させて)、大当り図柄となり得る図柄の表示位置を増加させ大当り図柄の組合せを増加させてもよい。
そして、図61(4)に示すように、ファンファーレコマンドを受信したことに基づいてファンファーレ演出を実行し(S905参照)、大当り表示を行なう。
以上のように、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353が計時する時間に基づいて、所定の変動表示態様変更時に到達すると、変動表示装置9に表示される表示態様を変更する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示装置9に表示される表示中の表示ラインの数を増加させる(本例では、図柄列を3列から5列に増加させる)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、増加させたいずれかの表示ラインにおいて大当り図柄が導出表示されたときに、遊技状態を大当り遊技状態に移行させる。そのため、変動表示装置9に表示され得る大当り図柄の表示パターンを増加させることができ、リアルタイムクロック353を用いた多様な遊技演出を可能とし、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。たとえば、本実施の形態によれば、変動表示装置9において縦方向、横方向および斜め方向に形成される図柄の表示ラインをそれぞれ別々の表示パターンとして形成することができ、図柄の表示パターンを増加させることができる。
〔第3実施形態〕
上記に示した各実施の形態の構成に加えて、パチンコ遊技機1を最初に遊技場に導入した稼動開始日時を自動的に記録できるようにし、稼動開始日時から所定期間が経過したときに変動表示装置9における表示態様を変更できるようにしてもよい。以下、稼動開始日時を自動的に記録し、稼動開始日時から所定期間が経過したときに変動表示装置9における表示態様を変更する第3実施形態を説明する。
なお、本実施の形態において、第1実施形態または第2実施形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1実施形態または第2実施形態と異なる部分について説明する。
図62は、第3実施形態における演出制御用マイクロコンピュータ100が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。この実施の形態において、S700,S701の処理は、第1実施形態で示したそれらの処理と同様である。
S701Aでは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源投入後時間計測タイマに所定期間(たとえば2時間)をセットしてスタートさせる。電源投入後時間計測タイマは、パチンコ遊技機1に電源が投入されてからの経過時間を計測するためのタイマである。なお、既に稼動開始日時が設定されている場合には(たとえば、後述するホール導入設定済フラグがセットされている場合には)、S701Aの処理をスキップするようにしてもよい。
この実施の形態において、S702〜S705までの処理は、第1実施形態で示したそれらの処理と同様である。
コマンド解析処理(S705)を実行すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、稼動開始日時となったか否かを判定し、稼動開始日時であると判定すると、リアルタイムクロック353からの日付情報(年、月、日)および時刻情報(時、分、秒)に基づいて稼動開始日時を設定する(稼動開始日設定処理:S705A)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の表示態様変更期間になったか否か(稼動開始日時から所定期間を経過したか否か)を判定し、所定の表示態様変更期間であると判定すると、変動表示装置9における表示態様を変更する処理を行なう(表示態様変更処理:S705B)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示装置9における表示態様の変更に先立ち、その表示態様変更を予告する予告演出を実行するか否かを判定する処理を実行する(予告実行判定処理:S705C)。
この実施の形態において、S707,S708の処理は、第1実施形態で示したそれらの処理と同様である。
図63は、第3実施形態における稼動開始日設定処理(S705A)を示すフローチャートである。稼動開始日設定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、稼動開始日設定済フラグがセットされているか否かを確認する(S2750)。稼動開始日設定済フラグは、稼動開始日時を既に設定済みであることを示すフラグである。稼動開始日設定済フラグは、後述するように、稼動開始日時を設定したときにセットされる(S2756参照)。
稼動開始日設定済フラグがセットされていれば(すなわち、既に稼動開始日時が設定されていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのまま処理を終了する。稼動開始日設定済フラグがセットされていなければ(すなわち、稼動開始日時が未設定であれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源投入後時間計測タイマを1減算する(S2751)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、いずれかのコマンド受信フラグ(変動パターン受信フラグや表示結果受信フラグ、ファンファーレフラグ、エンディングフラグ、その他のコマンド受信フラグ)がセットされているか否かを確認する(S2752)。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560からデモ表示コマンドを除くいずれかの演出制御コマンドを受信したか否かを確認する。コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、いずれかの演出制御コマンドを受信していれば)、S2754に移行する。
コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、いずれの演出制御コマンドも受信していなければ)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源投入後時間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(S2753)。すなわち、パチンコ遊技機1に電源を投入してから所定期間(たとえば2時間)が経過したか否かを確認する。タイムアウトしていれば(すなわち、所定期間を経過していれば)、S2754に移行する。タイムアウトしていなければ(すなわち、所定期間をまだ経過していなければ)、そのまま処理を終了する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、バックアップRAM356の記憶領域(計時値データ記憶領域)からリアルタイムクロック353の現在の日付情報(年、月、日)および時刻情報(時、分、秒)を含む現計時値情報を読出して入力する(S2754)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力した現計時値情報に含まれる日付情報および時刻情報に示される現在の日時を稼動開始日時に決定し、決定した稼動開始日時(年、月、日、時、分、秒)の情報を、バックアップRAM356の稼動開始日時格納領域に記憶させる(S2755)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、稼動開始日設定済フラグをセットする(S2756)。これにより、稼動開始日時の情報が自動的にバックアップRAM356の稼動開始日時格納領域に記憶される。
S2756において、稼動開始日設定済フラグは、ランプドライバ基板35に設けられたバックアップRAM356にセットされる。そのようにすることによって、パチンコ遊技機1の電源がオフ状態とされた場合であっても、設定した稼動開始日時や稼動開始日設定済フラグが保持される。なお、バックアップRAM356を演出制御基板80や音声出力基板70に設けるようにし、演出制御基板80や音声出力基板70に設けられたバックアップRAMに稼動開始日時や稼動開始日時設定済フラグを設定するようにしてもよい。
このように自動的にバックアップRAM356に記憶した稼動開始日時は、パチンコ遊技機1の電源投入時において、前述したような操作を行なうことにより、図20の情報設定処理において手動により修正することができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の情報出力処理を実行して、バックアップRAM356に記憶した稼動開始日時を外部(たとえば、他のパチンコ遊技機1)に出力できるようにしてもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、外部から他のパチンコ遊技機1の稼動開始日時を入力し、入力した他のパチンコ遊技機1の稼動開始日時をバックアップRAM356に記憶できるようにしてもよい。
以上の処理が実行されることによって、パチンコ遊技機1を遊技場に導入し最初に電源投入したときに、遊技が行なわれて遊技制御用マイクロコンピュータ560から最初に演出制御コマンド(デモ表示コマンドを除く)を受信すると、稼動開始日時になったと判断して稼動開始日時が設定される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御コマンドを受信しなくても、最初に電源を投入してから所定期間(たとえば2時間)経過すれば、稼動開始日時になったと判断して稼動開始日時が設定される。
また、一度稼動開始日時が設定されると、稼動開始日時設定済フラグをセットし、以後、S2750〜S2756の稼動開始日時の設定処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560からのコマンドを特定して稼動開始日時を特定するプログラム)を行なわないように制御される。
図64は、第3実施形態における表示態様変更処理(S705B)を示すフローチャートである。表示態様変更処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、稼動開始日設定済フラグがセットされているか否かを確認する(S2760)。セットされていなければ、そのまま処理を終了する。
稼動開始日決定済フラグがセットされていれば、前述のようなリアルタイムクロック353の情報が消滅したことを示すクロック情報消滅フラグがセットされているかどうかを確認する(S2761a)。クロック情報消滅フラグがセットされているときは、リアルタイムクロック353の計時値に基づく演出の実行を禁止するために、リターンする。一方、クロック情報消滅フラグがセットされていないときは,演出制御用マイクロコンピュータ100は、バックアップRAM356の記憶領域(計時値データ記憶領域)からリアルタイムクロック353の現在の日付情報(年、月、日)および時刻情報(時、分、秒)を含む現計時値情報を読出して入力する(S2761)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力した日付情報および時刻情報に示される現在の日時と、稼動開始日設定処理で所定の稼動開始日時格納領域に記憶した稼動開始日時とに基づいて、稼動開始日時からの期間が所定の表示態様変更期間(たとえば、稼動開始日時から3週目〜4週目の間)であるか否かを確認する(S2762)。
稼動開始日時からの期間が所定の表示態様変更期間であれば(S2763のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示装置9における表示態様を変更することに決定し、表示態様を変更することを示す表示態様変更フラグをセットする(S2764)。稼動開始日時からの期間が所定の表示態様変更期間でなければ(S2763のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、セットされていれば、表示態様変更フラグをリセットし(S2765)、処理を終了する。
図65は、第3実施形態における予告実行判定処理(S705C)を示すフローチャートである。この実施の形態において、予告演出とは、変動表示装置9における表示態様が変更される所定期間前に前もって表示態様が変更されることを予告する演出である。この実施の形態では、変動表示装置9における表示態様が変更されるまでの期間に応じて2段階(たとえば、表示態様が変更される4日前と6時間前)にわたって予告演出が実行される場合を説明する。
予告実行判定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、稼動開始日設定済フラグがセットされているか否かを確認する(S2770)。セットされていなければ、そのまま処理を終了する。
稼動開始日決定済フラグがセットされていれば、前述のようなリアルタイムクロック353の情報が消滅したことを示すクロック情報消滅フラグがセットされているかどうかを確認する(S2771a)。クロック情報消滅フラグがセットされているときは、リアルタイムクロック353の計時値に基づく演出の実行を禁止するために、リターンする。一方、クロック情報消滅フラグがセットされていないときは,演出制御用マイクロコンピュータ100は、バックアップRAM356の記憶領域(計時値データ記憶領域)からリアルタイムクロック353の現在の日付情報(年、月、日)および時刻情報(時、分、秒)を含む現計時値情報を読出して入力する(S2771)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力した日付情報および時刻情報に示される現在の日時と、稼動開始日設定処理で所定の稼動開始日時格納領域に記憶した稼動開始日時とに基づいて、稼動開始日時からの期間が所定の予告演出実行期間(本例では、予告演出1実行期間と予告演出2実行期間)であるか否かを確認する(S2772)。
稼動開始日時からの期間が所定の予告演出1実行期間(たとえば、表示態様を変更する4日前)であれば(S2773のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の演出態様で予告演出を実行することを決定し、所定の演出態様で予告演出を実行することを示す予告演出1実行フラグをセットする(S2774)。
稼動開始日時からの期間が所定の予告演出2実行期間(たとえば、表示態様を変更する6時間前)であれば(S2775のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出1実行期間とは異なる演出態様で予告演出を実行することを決定し、予告演出1実行期間とは異なる演出態様で予告演出を実行することを示す予告演出2実行フラグをセットする(S2776)。
稼動開始日時からの期間が所定の予告演出2実行期間でもなければ(S2775のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、セットされていれば、予告演出1実行フラグまたは予告演出2実行フラグをリセットし(S2777)、処理を終了する。
図66および図67は、第3実施形態における変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)を示すフローチャートである。この実施の形態において、S1801の処理は、第1実施形態で示したS1801の処理と同様である。
変動パターン受信フラグがセットされていなければ(S1801のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出1実行フラグがセットされているか否かを確認する(S1801a)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様の変更を予告する表示態様変更予告1画面を変動表示装置9に表示させる(S1801b)。たとえば、「プロジェクトまであと4日」等の文字を含む表示態様変更予告1画面を変動表示装置9に表示させる。
予告演出1実行フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出2実行フラグがセットされているか否かを確認する(S1801c)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様変更予告1画面とは異なる態様で表示態様の変更を予告する表示態様変更予告2画面を変動表示装置9に表示させる(S1801d)。たとえば、「プロジェクトまであと6時間」等の文字を含む表示態様変更予告1画面を変動表示装置9に表示させる。
なお、表示態様変更の予告をする場合に、「4日」や「6時間」等具体的な日数や時間を表示するのではなく、たとえば「水にまつわる日」等遊技者に暗に日時を示唆する内容を表示するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、変動表示装置9において飾り図柄変動が実行されず大当り遊技中でもない場合に予告演出を実行する場合を説明するが、この場合に、予告演出を実行すると決定した場合であっても、遊技制御用マイクロコンピュータ560からデモ表示コマンドを受信する可能性がある。そのため、たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド解析処理において、予告演出1実行フラグまたは予告演出2実行フラグがセットされている場合には、デモ表示受信フラグをセットする処理(S1626参照)を行なわないように制御し、予告演出を優先して実行するように制御する。また、飾り図柄変動が実行されず大当り遊技中でもない場合に予告演出を実行するのではなく、たとえば、飾り図柄の変動中や大当り遊技のラウンド中において、表示態様の変更を予告する画面を変動表示装置9に重畳表示してもよい。
この実施の形態において、S1802〜S1812の処理は、第1実施形態で示したそれらの処理と同様である。
S1810で現時刻が所定の図柄変更期間でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様変更フラグがセットされているか否かを確認する(S1812a)。表示態様変更フラグがセットされていれば(すなわち、変動表示装置9における表示態様を変更することが決定されていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様を変更した場合の通常時大当り図柄決定用テーブル(特別演出用の通常時大当り図柄決定用テーブルともいう)を選択する(S1812b)。
この実施の形態では、第1実施形態で示した確変時大当り図柄決定用テーブル、通常時大当り図柄決定用テーブル、オールマイティー付き通常時大当り図柄決定用テーブルおよびオールマイティー付き確変時大当り図柄決定用テーブルに加えて、表示態様を変更したときに用いる特別演出用の通常時大当り図柄決定用テーブルと特別演出用の確変時大当り図柄決定用テーブルとが予め用意されている。特別演出用の確変時大当り図柄決定用テーブルには各確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られ、また、特別演出用の通常時大当り図柄決定用テーブルには各非確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られている。この実施の形態では、特別演出用の通常時大当り図柄決定用テーブルまたは特別演出用の確変時大当り図柄決定用テーブルを用いて飾り図柄の停止図柄を決定する(S1820参照)ことによって、表示態様を変更する前と後とで異なる態様の飾り図柄を用いた停止図柄を決定する。たとえば、表示態様を変更する前には通常の数字「1」〜「9」を表す図柄を用いて停止図柄を決定するようにし、表示態様を変更した後には魚等を模した図形と数字との組合せを表す図柄を用いて停止図柄を決定する。
この実施の形態において、S1813〜S1818の処理は、第1実施形態で示したそれらの処理と同様である。
S1816で現時刻が所定の図柄変更期間でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様変更フラグがセットされているか否かを確認する(S1818a)。表示態様変更フラグがセットされていれば(すなわち、変動表示装置9における表示態様を変更することが決定されていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様を変更した場合の確変時大当り図柄決定用テーブル(特別演出用の確変時大当り図柄決定用テーブル)を選択する(S1818b)。
この実施の形態において、S1819〜S1828の処理は、第1実施形態で示したそれらの処理と同様である。
図68は、第3実施形態における飾り図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。この実施の形態において、S820,S821の処理は、第1実施形態で示したそれらの処理と同様である。
S820でオールマイティー選択フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様変更フラグがセットされているか否かを確認する(S821a)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、表示態様を変更した飾り図柄変動用のプロセスデータ(特別演出用のプロセスデータともいう)を選択する(S821b)。
この実施の形態では、飾り図柄の変動パターンに応じたプロセスデータとして、第1実施形態で示したオールマイティー変動用のプロセスデータ、確変用のプロセスデータおよび通常用のプロセスデータに加えて、特別演出用のプロセスデータが用いられる。そして、表示態様を変更すると決定された場合には、特別演出用のプロセスデータを用いることによって、表示態様を変更する前と後とで異なる表示態様で飾り図柄の変動表示を行なう。たとえば、表示態様を変更する前には、山の風景を模した背景を表示し、通常の数字「1」〜「9」を表す図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行なう。また、たとえば、表示態様を変更した後には、海の中を模した背景を表示し、魚を模した図形と数字との組合せを表す図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行なう。
この実施の形態において、S822〜S828の処理は、第1実施形態で示したそれらの処理と同様である。
次に、変動表示装置9における表示態様を変更する場合の表示態様について説明する。図69は、第3実施形態において変動表示装置9における表示態様を変更する場合の表示例を示す説明図である。
変動表示装置9における表示態様を変更することが決定されておらず、予告演出を行なうことも決定されていない場合には、変動表示装置9において通常の表示態様で演出が行なわれる。この場合、図69(1)に示すように、たとえば、変動表示装置9には山を模した背景が表示され、飾り図柄として通常の数字「1」〜「9」を表す図柄が表示される。
表示態様の変更期間に先立ち、予告演出1実行期間(たとえば、表示態様変更の4日前)になると(S2773参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出1実行フラグをセットし(S2774参照)、図69(2)に示すように、表示態様変更予告1画面を変動表示装置9に表示して所定の予告演出を行なう(S1801b参照)。たとえば、図69(2)に示すように、表示態様の変更を予告する「プロジェクトまであと4日」等の文字を表示して予告演出を行なう。
次いで、予告演出2実行期間(たとえば、表示態様変更の6時間前)になると(S2775参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出2実行フラグをセットし(S2776参照)、図69(3)に示すように、表示態様変更予告2画面を変動表示装置9に表示して、表示態様変更予告1画面を用いる場合とは異なる態様で所定の予告演出を行なう(S1801d参照)。たとえば、図69(3)に示すように、表示態様の変更を予告する「プロジェクトまであと6時間」等の文字を表示して予告演出を行なう。
なお、表示態様変更の予告をする場合に、「4日」や「6時間」等具体的な日数や時間を表示するのではなく、たとえば「水にまつわる日」等遊技者に暗に日時を示唆する内容を表示するようにしてもよい。また、この実施の形態では、予告演出を2段階(4日前と6時間前)に実行する場合を説明するが、2段階に限らず、3以上の複数段階にわたって実行してもよい。
次いで、表示態様の変更期間(たとえば、稼動開始日時から3週目)になると(S2763参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様変更フラグをセットし(S2764参照)、図69(4)に示すように、変動表示装置9における表示態様を変更する(S1812b,S1818b,S821b参照)。この場合、図69(4)に示すように、たとえば、変動表示装置9の表示画面の背景表示が海の中を模した背景に切替えられ、飾り図柄が魚等の図形と数字との組合せの図柄に切替えられる。
なお、この実施の形態に示した表示態様は一例であり、たとえば、表示態様の変更前と変更後とで、山や海以外(たとえば空)を模した背景に切替えるようにしてもよく、数字や魚等の図形以外(たとえば、アルファベット等の文字や記号、鳥等の図形)を組合せた飾り図柄に切替えて変動表示を行なうようにしてもよい。
また、表示態様の変更期間となったときに、変動表示装置9における表示態様を変化させるだけでなく、表示態様の変更前と変更後とで、スピーカ27から出力する音を異ならせたり、各ランプ25,28a,28b,28cの表示を異ならせるようにしてもよい。
以上のように、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353が計時する日時に基づいて、特定の日時より所定期間前の予告演出実行時に、遊技演出における表示態様の変更を予告する表示態様予告演出を実行する。そのため、特定の日時に達したときに遊技演出における表示態様を変更する場合に、表示態様を変更する日時を予め遊技者に報知することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信するコマンドに基づいて、パチンコ遊技機1の稼動開始日時(稼動開始日時)を特定し、特定した稼動開始日時を特定可能な稼動開始時情報を記憶する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、記憶する稼動開始時情報で特定される稼動開始日時を基準として、特定の日時に達したか否かを判定する。そのため、複数の遊技機間において稼動開始時が異なったとしても、稼動開始日時から遊技演出における表示態様を変更するまでの期間を同じにすることができる。
なお、この実施の形態では、表示態様変更期間となったときに、予め定められた表示態様に変更する場合を示したが、複数用意された表示態様の中から遊技者が操作ボタン120を操作して表示態様を選択できるようにしてもよい。
図70〜図74は、複数用意された表示態様の中から遊技者が表示態様を選択できるようにした場合の変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)を示すフローチャートである。図70にS1801〜S1812の処理は、図66に示したそれらの処理と同様である。
S1810で現時刻が所定の図柄変更期間でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様変更フラグがセットされているか否かを確認する(S1812A)。表示態様変更フラグがセットされていれば(すなわち、変動表示装置9における表示態様を変更することが決定されていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技者に表示態様の選択操作を指示するための表示態様選択1画面を変動表示装置9に表示させ(S1812B)、遊技者に表示態様の選択操作を促す。図70〜図74に示す例では、表示態様1〜表示態様3の3つの表示態様が用意されており、遊技者は、操作ボタン120を操作して、3つの表示態様のいずれかを選択指示する。たとえば、表示態様選択1画面が表示されるときにおいては、10秒間程度の所定期間内で、表示態様1〜表示態様3の3つの表示態様の例を示す画像を所定周期で切替えて提示する表示をし、いずれかの表示態様が表示されているときに操作ボタン120が操作されると、その操作時に表示されていた表示態様が選択されて変動表示に用いられる。なお、表示態様選択1画面が表示されるときにおいては、操作ボタン120を1回押圧操作(押圧期間が短い操作)するごとに表示態様1〜表示態様3の3つの表示態様の例を示す画像を所定周期で切替えて提示する表示をし、いずれかの表示態様が表示されているときに操作ボタン120が所定時間以上続けて押圧操作(所謂長押し操作)されると、その操作時に表示されていた表示態様が選択されて変動表示に用いられるようにしてもよい。表示態様を変更することが決定されている場合には3つの表示態様のいずれかを選択できるが、表示態様を変更することが決定されていない場合には、これら3つのうち一部の表示態様のいずれかを選択できるように制御する。図70〜図74に示す例では、表示態様を変更することが決定されていない場合には、3つの表示態様のうち表示態様1、表示態様2または表示態様3のいずれかを選択できるように制御するものとする。
表示態様1が選択指示された場合には(S1812CのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1を用いた場合の通常時大当り図柄決定用テーブル(特別演出1用の通常時大当り図柄決定用テーブルともいう)を選択する(S1812D)とともに、表示態様1が選択されたことを示す表示態様1選択フラグをセットする(S1812E)。
図70〜図74に示す例では、確変時大当り図柄決定用テーブル、通常時大当り図柄決定用テーブル、オールマイティー付き通常時大当り図柄決定用テーブルおよびオールマイティー付き確変時大当り図柄決定用テーブルに加えて、表示態様の選択結果に応じて、特別演出1用の通常時大当り図柄決定用テーブル、特別演出1用の確変時大当り図柄決定用テーブル、特別演出2用の通常時大当り図柄決定用テーブル、特別演出2用の確変時大当り図柄決定用テーブル、特別演出3用の通常時大当り図柄決定用テーブル、および特別演出3用の確変時大当り図柄決定用テーブルが予め用意されている。特別演出1〜3用の確変時大当り図柄決定用テーブルにはそれぞれ各確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られ、また、特別演出1〜3用の通常時大当り図柄決定用テーブルにはそれぞれ各非確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られている。この実施の形態では、特別演出1〜3用の通常時大当り図柄決定用テーブルまたは特別演出1〜3用の確変時大当り図柄決定用テーブルのいずれかを用いて飾り図柄の停止図柄を決定する(S1820参照)ことによって、遊技者の選択操作に応じてそれぞれ異なる態様の飾り図柄を用いた停止図柄を決定する。たとえば、遊技者の選択操作に応じて、通常の数字「1」〜「9」を表す図柄を用いて停止図柄を決定するようにしたり、魚や鳥等を模した図形と数字との組合せを表す図柄を用いて停止図柄を決定したりする。
表示態様2が選択指示された場合には(S1812FのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様2を用いた場合の通常時大当り図柄決定用テーブル(特別演出2用の通常時大当り図柄決定用テーブル)を選択する(S1812G)とともに、表示態様2が選択されたことを示す表示態様2選択フラグをセットする(S1812H)。
表示態様2も選択指示されなかった場合には(S1812FのN)、表示態様3が選択指示された場合である。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様3を用いた場合の通常時大当り図柄決定用テーブル(特別演出3用の通常時大当り図柄決定用テーブル)を選択する(S1812I)とともに、表示態様3が選択されたことを示す表示態様3選択フラグをセットする(S1812J)。
なお、遊技者によって表示態様の選択操作が全く行なわれなかった場合には、たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、3つの表示態様のうちのいずれかをデフォルトで選択するようにしてもよい。たとえば、表示態様の選択操作が全く行なわれなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デフォルトで表示態様1を選択してもよい。
表示態様変更フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技者に表示態様の選択操作を指示するための表示態様選択2画面を変動表示装置9に表示させ(S1813A)、遊技者に表示態様の選択操作を促す。前述のように、図70〜図74に示す例では、表示態様1,表示態様2の2つの表示態様が用意されており、遊技者は、操作ボタン120を操作して、2つの表示態様のいずれかを選択指示する。たとえば、表示態様選択2画面が表示されるときにおいては、10秒間程度の所定期間内で、表示態様1,表示態様2の2つの表示態様の例を示す画像を所定周期で切替えて提示する表示をし、いずれかの表示態様が表示されているときに操作ボタン120が操作されると、その操作時に表示されていた表示態様が選択されて変動表示に用いられる。なお、表示態様選択2画面が表示されるときにおいては、操作ボタン120を1回押圧操作(押圧期間が短い操作)するごとに表示態様1,表示態様2の2つの表示態様の例を示す画像を所定周期で切替えて提示する表示をし、いずれかの表示態様が表示されているときに操作ボタン120が所定時間以上続けて押圧操作(所謂長押し操作)されると、その操作時に表示されていた表示態様が選択されて変動表示に用いられるようにしてもよい。表示態様を変更することが決定されている場合には2つの表示態様のいずれかを選択できるが、表示態様を変更することが決定されていない場合には、これら2つのうち一部の表示態様のいずれかを選択できるように制御する。図70〜図74に示す例では、表示態様を変更することが決定されていない場合には、2つの表示態様のうち表示態様1または表示態様2のいずれかを選択できるように制御するものとする。
表示態様1が選択指示された場合には(S1813BのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1を用いた場合の通常時大当り図柄決定用テーブル(特別演出2用の通常時大当り図柄決定用テーブルともいう)を選択する(S1813C)とともに、表示態様1が選択されたことを示す表示態様1選択フラグをセットする(S1813D)。
表示態様1が選択指示されなかった場合には(S1813BのN)、表示態様2が選択指示された場合である。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様2を用いた場合の通常時大当り図柄決定用テーブル(特別演出2用の通常時大当り図柄決定用テーブル)を選択する(S1813E)とともに、表示態様2が選択されたことを示す表示態様2選択フラグをセットする(S1813F)。
なお、遊技者によって表示態様の選択操作が全く行なわれなかった場合には、たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1または表示態様2のうちのいずれかをデフォルトで選択するようにしてもよい。たとえば、表示態様の選択操作が全く行なわれなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デフォルトで表示態様1を選択してもよい。
図72において、S1814〜S1818の処理は、図67に示したそれらの処理と同様である。
S1816で現時刻が所定の図柄変更期間でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様変更フラグがセットされているか否かを確認する(S1818A)。表示態様変更フラグがセットされていれば(すなわち、変動表示装置9における表示態様を変更することが決定されていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技者に表示態様の選択操作を指示するための表示態様選択1画面を変動表示装置9に表示させ(S1818B)、遊技者に表示態様の選択操作を促す(後述する図77(1)参照)。図70〜図74に示す例では、表示態様1〜表示態様3の3つの表示態様が用意されており、遊技者は、操作ボタン120を操作して、3つの表示態様のいずれかを選択指示する。
表示態様1が選択指示された場合には(S1818CのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1を用いた場合の確変時大当り図柄決定用テーブル(特別演出1用の確変時大当り図柄決定用テーブルともいう)を選択する(S1818D)とともに、表示態様1が選択されたことを示す表示態様1選択フラグをセットする(S1818E)。
表示態様2が選択指示された場合には(S1818FのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様2を用いた場合の確変時大当り図柄決定用テーブル(特別演出2用の確変時大当り図柄決定用テーブル)を選択する(S1818G)とともに、表示態様2が選択されたことを示す表示態様2選択フラグをセットする(S1818H)。
表示態様2も選択指示されなかった場合には(S1818FのN)、表示態様3が選択指示された場合である。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様3を用いた場合の確変時大当り図柄決定用テーブル(特別演出3用の確変時大当り図柄決定用テーブル)を選択する(S1818I)とともに、表示態様3が選択されたことを示す表示態様3選択フラグをセットする(S1818J)。
なお、遊技者によって表示態様の選択操作が全く行なわれなかった場合には、たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、3つの表示態様のうちいずれかをデフォルトで選択するようにしてもよい。たとえば、表示態様の選択操作が全く行なわれなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デフォルトで表示態様1を選択してもよい。
表示態様変更フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技者に表示態様の選択操作を指示するための表示態様選択2画面を変動表示装置9に表示させ(S1819A)、遊技者に表示態様の選択操作を促す(後述する図76(1)参照)。
表示態様1が選択指示された場合には(S1819BのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1を用いた場合の確変時大当り図柄決定用テーブル(特別演出2用の確変時大当り図柄決定用テーブルともいう)を選択する(S1819C)とともに、表示態様1が選択されたことを示す表示態様1選択フラグをセットする(S1819D)。
表示態様1が選択指示されなかった場合には(S1819BのN)、表示態様2が選択指示された場合である。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様2を用いた場合の確変時大当り図柄決定用テーブル(特別演出2用の確変時大当り図柄決定用テーブル)を選択する(S1819E)とともに、表示態様2が選択されたことを示す表示態様2選択フラグをセットする(S1819F)。
なお、遊技者によって表示態様の選択操作が全く行なわれなかった場合には、たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1または表示態様2のうちのいずれかをデフォルトで選択するようにしてもよい。たとえば、表示態様の選択操作が全く行なわれなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デフォルトで表示態様1を選択してもよい。
図72〜図74において、S1820〜S1828の処理は、図67で示したそれらの処理と同様である。
図75は、複数用意された表示態様の中から遊技者が表示態様を選択できるようにした場合の飾り図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。図75において、S820,S821の処理は、図68で示したそれらの処理と同様である。
S820でオールマイティー選択フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1変更フラグがセットされているか否かを確認する(S821A)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、表示態様1を用いた飾り図柄変動用のプロセスデータ(特別演出1用のプロセスデータともいう)を選択する(S821B)。
図75に示す例では、飾り図柄の変動パターンに応じたプロセスデータとして、オールマイティー変動用のプロセスデータ、確変用のプロセスデータおよび通常用のプロセスデータに加えて、特別演出1用のプロセスデータ、特別演出2用のプロセスデータ、および特別演出3用のプロセスデータが用いられる。そして、表示態様の選択結果に応じて(具体的には表示態様1変更フラグ〜表示態様3変更フラグのいずれがセットされているかに応じて)、特別演出1〜3用のいずれかのプロセスデータを用いることによって、それぞれ異なる表示態様で飾り図柄の変動表示を行なう。たとえば、表示態様1が選択された場合には、山の風景を模した背景を表示し、通常の数字「1」〜「9」を表す図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行なう。また、たとえば、表示態様2が選択された場合には、海の中を模した背景を表示し、魚を模した図形と数字との組合せを表す図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行なう。また、たとえば、表示態様3が選択された場合には、平坦な地面を模した背景を表示し、地面を歩く鳥を模した図形と数字との組合せを表す図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行なう。
表示態様1変更フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様2変更フラグがセットされているか否かを確認する(S821C)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、表示態様2を用いた飾り図柄変動用のプロセスデータ(特別演出2用のプロセスデータ)を選択する(S821D)。
表示態様2変更フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様3変更フラグがセットされているか否かを確認する(S821E)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、表示態様3を用いた飾り図柄変動用のプロセスデータ(特別演出3用のプロセスデータ)を選択する(S821F)。
図75において、S822〜S828の処理は、図68で示したそれらの処理と同様である。
次に、複数用意された表示態様の中から遊技者が表示態様を選択できるようにした場合の変動表示装置9の表示態様について説明する。図76および図77は、複数用意された表示態様の中から遊技者が表示態様を選択できるようにした場合の変動表示装置9の表示例を示す説明図である。なお、図76は、現時刻が所定の表示態様変更期間でない場合の変動表示装置9の表示例である。また、図77は、現時刻が所定の表示態様変更期間である場合の変動表示装置9の表示例である。なお、図76および図77に示す例では、前提条件として、予め複数表示態様として表示態様1〜表示態様3の3つが用意されているとする。
図76に示すように、現時刻が所定の表示態様変更期間でない場合において、たとえば、飾り図柄の変動表示を開始するときには、図76に示すように、遊技者に表示態様の選択操作を指示する表示態様選択2画面が表示される(S1813A,S1819A参照)。なお、現時刻が所定の表示態様変更期間でない場合には、図76(1)に示すように、3つの表示態様のうち表示態様1(演出A)または表示態様2(演出B)のいずれかの選択を指示する選択画面が表示される。
図76(2)に示すように、遊技者が操作ボタン120を操作して表示態様1(演出A)を選択指示すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1(演出A)を選択し、表示態様1を用いた表示を行なう(S1813C,S1819C,S821B参照)。たとえば、図76(3)に示すように表示態様1を選択したことに基づいて、山を模した背景が表示され、通常の数字「1」〜「9」を表す図柄を用いた演出が行なわれる。
一方、図76(2)に示すように、遊技者が操作ボタン120を操作して表示態様2(演出B)を選択指示すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様2(演出B)を選択し、表示態様2を用いた表示を行なう(S1813E,S1819E,S821D参照)。たとえば、図76(3)に示すように表示態様2を選択したことに基づいて、海の中を模した背景が表示され、魚等を模した図形と数字との組合せを表す図柄を用いた演出が行なわれる。
図77に示すように、現時刻が所定の表示態様変更期間である場合において、たとえば、飾り図柄の変動表示を開始するときには、図77に示すように、遊技者に表示態様の選択操作を指示する表示態様選択1画面が表示される(S1812B,S1818B参照)。なお、現時刻が所定の表示態様変更期間である場合には、図77(1)に示すように、予め用意された全て(3つ)の表示態様1〜3(演出A〜演出C)のうちのいずれかの選択を指示する選択画面が表示される。
図77(2)に示すように、遊技者が操作ボタン120を操作して表示態様1(演出A)を選択指示すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1(演出A)を選択し、表示態様1を用いた表示を行なう(S1812D,S1818D,S821B参照)。たとえば、図77(3)に示すように表示態様1を選択したことに基づいて、山を模した背景が表示され、通常の数字「1」〜「9」を表す図柄を用いた演出が行なわれる。
また、図77(2)に示すように、遊技者が操作ボタン120を操作して表示態様2(演出B)を選択指示すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様2(演出B)を選択し、表示態様2を用いた表示を行なう(S1812G,S1817G,S821D参照)。たとえば、図77(3)に示すように表示態様2を選択したことに基づいて、海の中を模した背景が表示され、魚等を模した図形と数字との組合せを表す図柄を用いた演出が行なわれる。
さらに、図77(2)に示すように、遊技者が操作ボタン120を操作して表示態様3(演出C)を選択指示すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様3(演出C)を選択し、表示態様3を用いた表示を行なう(S1812I,S1818I,S821F参照)。たとえば、図77(3)に示すように表示態様3を選択したことに基づいて、平坦な地面を模した背景が表示され、地面を歩く鳥等を模した図形と数字との組合せを表す図柄を用いた演出が行なわれる。
なお、図70〜図77に示した表示態様の変更は一例であり、図70〜図77に示した表示態様以外の態様に変更するように制御してもよい。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示装置9を用いて行なう予告振分けや予告態様を変更してもよい。また、表示態様の変更前と変更後とで、スピーカ27から出力する音を異ならせたり、各ランプ25,28a,28b,28cの表示を異ならせるようにしてもよい。
また、特定の日時となる前後で選択可能な表示態様の数を変化させるのではなく、特定の日時となる前には予め定められた通常の表示態様で遊技演出を行なうように制御し、特定の日時となった後にのみ複数の表示態様の中から遊技者の選択操作にしたがって表示態様を選択可能となるように制御してもよい。
以上のように、図70〜図77に示した例によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、一の状況に対して複数の演出種類を有し、複数の演出種類からいずれかの演出種類を選択する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、日時が特定の時となっていないと判定されるときには、複数の演出種類の一部(本例では、予め用意された3つの表示態様1〜3のうちの2つ)から選択し、特定の日時となったと判定された後は全部(本例では、予め用意された3つの表示態様1〜3の全部)から選択する。そのため、遊技機の演出に変化をもたせることができる。
また、図70〜図77に示した例によれば、特定の日時となったと判定された後に、増加させた演出内容や表示態様を遊技者が選択できるので、さらに遊技機1の演出に変化をもたせることができる。
なお、上記に示した各実施の形態では、1つの演出制御手段を用いて全ての演出手段(変動表示装置9、スピーカ27および各ランプ25,28a,28b,28c)を制御する場合を説明したが、複数の制御基板および複数の制御手段を用いて各演出手段を制御してもよい。以下、スピーカ27および各ランプ25,28a,28b,28cを制御する音/ランプ制御用マイクロコンピュータを搭載した音/ランプ制御基板80bと、変動表示装置9を制御する図柄制御用マイクロコンピュータを搭載した図柄制御基板80aとを備える場合について説明する。
図78は、複数の制御手段を用いる場合の中継基板77、音/ランプ制御基板80bおよび図柄制御基板80aの回路構成例を示すブロック図である。図78に示す例では、音/ランプ制御基板80bは、スピーカ27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行なう。また、図柄制御基板80aは、変動表示装置9の表示制御を行なう。また、図78に示す例では、「演出制御」とは、変動表示装置9の表示制御や、スピーカ27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行なうことによって、遊技演出等の演出を行なうことをいう。また、図78に示す例では、演出制御手段は、変動表示装置9の表示制御を行なう図柄制御用マイクロコンピュータ100a、スピーカ27の音出力制御、および各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行なう音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100b、音/ランプ制御基板80bに搭載されたリアルタイムクロック353bや、バックアップ電源回路355b、音声合成用IC173等の各種制御回路によって実現される。
音/ランプ制御基板80bは、音/ランプ制御用CPU101b、ROM84b、RAM85bおよびI/Oポート87bを含む音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bを搭載している。なお、RAM85bは外付けであってもよい。音/ランプ制御基板80bにおいて、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、内蔵または外付けのROM84bに格納されたプログラムにしたがって動作する。
さらに、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、ランプドライバ352に対してランプを駆動する信号を出力する。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して装飾ランプ25や天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、球切れランプ52、賞球ランプ51等の枠側に設けられている各ランプに供給する。
また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、音声合成用IC173に対して音番号データを出力する。音声合成用IC173は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路175に出力する。増幅回路175は、音声合成用IC173の出力レベルを、ボリューム176で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM174には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(たとえば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bとランプドライバ352および音声合成IC173との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
図柄制御基板80aは、図柄制御用CPU101a、ROM84a、RAM85aおよびI/Oポート87aを含む図柄制御用マイクロコンピュータ100aを搭載している。なお、RAM85aは外付けであってもよい。図柄制御基板80aにおいて、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、内蔵または外付けのROM84aに格納されたプログラムにしたがって動作する。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、音/ランプ制御基板80bから受信した演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた変動表示装置9の表示制御を行なわせる。
図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、音/ランプ制御基板80bから受信した演出制御コマンドにしたがってキャラクタROM89aから必要なデータを読出す。キャラクタROM89aは、変動表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)を予め格納しておくためのものである。図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、キャラクタROM89aから読出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから入力されたデータに基づいて変動表示装置9の表示制御を実行する。
図78に示す例では、変動表示装置9の表示制御を行なうVDP109が図柄制御基板80aに搭載されている。VDP109は、図柄制御用マイクロコンピュータ100aとは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAM83aをマッピングする。VRAM83aは、VDP109によって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM83a内の画像データを変動表示装置9に出力する。
音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、中継基板77を介して入力される主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、音/ランプ制御基板80bにおいて、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を音/ランプ制御基板80bの内部に向かう方向にしか通過させない(音/ランプ制御基板80bの内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を音/ランプ制御基板80bに向かう方向にしか通過させない(音/ランプ制御基板80bから中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、たとえばダイオードやトランジスタが使用される。図78には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
また、図78に示す例では、音/ランプ制御基板80bには、現在時刻を出力するリアルタイムクロック353b、バックアップRAM356b、電源監視回路357b、および、データ転送コントローラ358bが搭載されている。リアルタイムクロック353b、バックアップRAM356b、電源監視回路357b、および、データ転送コントローラ358bの機能は、前述したリアルタイムクロック353、バックアップRAM356、電源監視回路357、および、データ転送コントローラ358の機能と同様である。
図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、バックアップRAM356bからリアルタイムクロック353で計時されている現在の日付(年、月、日)を示す日付情報や現在の時刻(時、分、秒)を示す時刻情報を含む計時値情報を読出して入力し、現在の日時に基づいて各種処理を実行する。
なお、リアルタイムクロック353b、バックアップ電源回路355b、バックアップRAM356b、電源監視回路357b、および、データ転送コントローラ358bは、音/ランプ制御基板80bではなく、図柄制御基板80aに搭載してもよい。また、バックアップ電源回路355b、バックアップRAM356b、電源監視回路357b、および、データ転送コントローラ358bは、主基板31に搭載するようにしてもよい。また、リアルタイムクロック353bを設けずに、バックアップRAM356bに設けたカウンタをカウントアップすることによって計時をしてもよい。たとえば、バックアップRAM356bに設けたカウンタが、バックアップ電源回路によってバックアップされたクロック回路から供給されるクロックパルス信号に同期して稼動開始日時から経過した「日」,「時」,「分」,「秒」を示すために計時を行なう。
また、図78に示す例では、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、操作ボタン120からの操作信号に基づいて遊技演出を行なう。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、操作ボタン120からの操作信号に基づいて各種設定処理を行なう。この実施の形態では、図柄制御用マイクロコンピュータ100は、第1実施形態〜第3実施形態で示した演出制御用マイクロコンピュータ100と同様の処理にしたがって、操作ボタン120からの操作信号に基づいて告知演出で遊技者に告知する告知内容を設定する。なお、操作ボタン120からの操作信号に基づいて告知内容を設定するのではなく、音/ランプ制御基板80bに設けられた演出スイッチ354bからのオン/オフ信号に基づいて告知内容を設定してもよい。また、演出スイッチ354bを図柄制御基板80aに設けてもよい。
図78に示す例では、図柄制御用マイクロコンピュータ100は、第1実施形態〜第3実施形態で示した演出制御用マイクロコンピュータ100と同様の処理にしたがって、リアルタイムクロック353bからの日付情報や時刻情報に基づいて、告知演出を実行したり、オールマイティー図柄を用いた飾り図柄変動を行なったり、飾り図柄変動を行なう際の図柄列を拡張したり、変動表示装置9における表示態様を変更する処理を行なう。
なお、図78に示す例では、複数の制御基板および複数の制御手段を用いて各演出手段を制御する例として、音/ランプ制御基板80bに搭載された音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bが、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを図柄制御基板80aに搭載された図柄制御用マイクロコンピュータ100aに転送する場合を説明したが、複数の制御基板および複数の制御手段を用いて各演出手段を制御する態様は、この実施の形態で示したものに限られない。たとえば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aが、最初に遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御コマンドを受信し、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに転送するようにしてもよい。
また、図78に示す例では、複数の制御基板および複数の制御手段を用いて各演出手段を制御する例として、パチンコ遊技機1が図柄制御基板80aと音/ランプ制御基板80bとを備える場合を説明したが、他の種類の制御基板を複数備えるものであってもよい。たとえば、パチンコ遊技機1は、変動表示装置9とスピーカ27とを制御する図柄/音制御基板と、各ランプ25,28a,28b,28cを制御するランプ制御基板とを備えていてもよい。また、たとえば、パチンコ遊技機1は、変動表示装置9と各ランプ25,28a,28b,28cとを制御する図柄/ランプ制御基板と、スピーカ27を制御する音制御基板とを備えていてもよい。
また、上記に示した各実施の形態におけるリアルタイムクロック353を用いた演出は一例であって、演出制御用マイクロコンピュータ100(図柄制御用マイクロコンピュータ100aや音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bであってもよい)は、上記の各実施の形態で示した演出以外の演出を実行してもよい。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予め各種演出の実行タイミングを設定した設定テーブル(図79、図80〜図83、図85に示す設定テーブル)を備え、予め備える設定テーブルおよびリアルタイムクロック353からの日付情報や時刻情報に基づいて各種演出を実行してもよい。このような設定テーブルは、たとえば、各種演出の実行タイミング等の設定データを適宜書換え可能とするためにバックアップRAM356に記憶させ、演出制御用マイクロコンピュータ100のRAM85に読出して用いるようにすればよい。そのような場合の設定テーブルのデータ(演出の実行タイミング等のデータ)は、データ入力用のプログラムを起動して、操作ボタン120および演出スイッチ354b等の操作手段を用いた操作に応じて入力できるようにする。なお、キーボード等のデータ入力用の操作手段をバックアップRAM356に接続可能とし、その操作手段を用いてそのようなデータを入力できるようにしてもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100のRAM85をバックアップ電源によりデータのバックアップが可能なものとし、そのRAMに設定テーブルのデータを書換え可能な態様で記憶できるようにしてもよい。その場合には、前述した場合と同様に、操作手段によりデータの入力が可能な構成を用いる。また、設定テーブルのデータを書換える必要がない場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100のROM85に設定テーブルのデータを記憶し、その設定テーブルのデータをRAM84に読出して用いるようにしてもよい。また、このような設定テーブルは、図78に示す回路構成においても同様に用いることが可能である。
図79は、予め各種演出の実行タイミングを設定した設定テーブル(稼動期間別演出選択テーブル)の例を示す説明図である。図79に示す例では、演出Aと演出Bとの2種類の演出を切替えて用いる場合の各演出の実行タイミングが予め設定されている。図79に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロックからの日付情報および時刻情報に基づいて、現在の日時が2006年6月1日〜2006年6月22日の18:00の間である場合には、遊技演出(たとえば、飾り図柄の変動中)において演出Aを実行する。また、現在の日時が2006年6月22日の18:00〜2006年7月13日の18:00の間である場合には、遊技演出において演出Bを実行する。さらに、現在の日時が2006年7月13日の18:00以降である場合には、遊技演出において演出Aまたは演出Bのいずれかを実行する。なお、この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽選により演出Aまたは演出Bのいずれかを選択して実行してもよいし、遊技者による選択操作にしたがって演出Aまたは演出Bのいずれかを選択して実行してもよい。
図80は、予め各種演出の実行タイミングを設定した設定テーブル(曜日別演出選択テーブル)の他の例を示す説明図である。図80に示すように、予め設定テーブルにおいて、曜日ごとに異なる演出(図80に示す例ではリーチ演出)を実行するように設定してもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から入力した日付情報に基づいて曜日を判定し、判定した曜日および図80に示す設定テーブルに基づいて、演出の種類を選択してリーチ演出を実行してもよい。
また、予め演出の実行形態を規定する複数のプロジェクトを定めておき、予め設定テーブルにおいて各プロジェクトの実行タイミングを設定してもよい。図81は、予め各プロジェクトの実行タイミングを設定したプロジェクト実行情報テーブルの例を示す説明図である。図81に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から入力した日付情報および時刻情報に基づいて、現在の日時が6月22日の18:00であると判断すると、プロジェクト1の実行タイミングであると判定する。そして、プロジェクト1を実行し、たとえば、稼動期間別演出の演出種類を変更する制御を行なう。また、現在の日時が7月13日の18:00であると判断すると、プロジェクト2の実行タイミングであると判定する。そして、プロジェクト2を実行し、たとえば、稼動期間別演出の演出種類を変更する制御を行なうとともに、遊技者による選択操作によって演出種類を選択可能とするように制御する。
また、各プロジェクトの実行を遊技者に予告する予告演出の実行タイミングを予め設定テーブルに設定してもよい。図82は、各プロジェクトに対する予告演出の実行タイミングを設定した設定テーブルとしてのプロジェクト予告情報テーブルの例を示す説明図である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353からの日付情報および時刻情報と、図82に示すプロジェクト予告情報テーブルとに基づいて、予告演出の実行タイミングになったか否かを判断する。そして、予告演出の実行タイミングであれば、対応する予告演出を実行する。たとえば、図82に示す例では、プロジェクト1に対して、6月18日の18:00に予告演出1を実行し、6月19日の18:00に予告演出2を実行し、6月20日の18:00に予告演出3を実行し、6月21日の18:00に予告演出4を実行し、6月22日の12:00に予告演出5を実行し、6月22日の15:00に予告演出6を実行し、6月22日の17:00に予告演出7を実行する。また、プロジェクト2に対して、7月9日の18:00に予告演出1を実行し、7月10日の18:00に予告演出2を実行し、7月11日の18:00に予告演出3を実行し、7月12日の18:00に予告演出4を実行し、7月13日の12:00に予告演出5を実行し、7月13日の15:00に予告演出6を実行し、7月13日の17:00に予告演出7を実行する。
また、告知演出の実行タイミングを予め設定テーブルに設定してもよい。図83は、各告知演出の実行タイミングを設定した設定テーブルとしての告知情報テーブルの例を示す説明図である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353からの日付情報および時刻情報と、図83に示す告知情報テーブルとに基づいて、告知演出の実行タイミングになったか否かを判断する。そして、告知演出の実行タイミングであれば、対応する告知演出を実行する。
図84は、図83に示す告知情報テーブルにしたがって告知演出を実行する場合の変動表示装置9の表示例を示す説明図である。なお、図84では、一例として、図83に示す告知情報テーブルにしたがって日曜日において実行される告知演出の表示態様を示している。
図84(1)に示すように、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、初期画面(たとえば、機種名等の所定の画像を表示する画面であって、図7に示す特別デモンストレーション表示の画像とは異なる画像が表示される画面)が表示された後に遊技が可能な状態となる。演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロックからの日付情報および時刻情報に基づいて、日曜日の10:00になったと判断すると、本日イベントであることの告知時刻になったと判定する(図83参照)。そして、図84(2)に示すように、本日イベントであることを告知する告知画面を表示し告知演出を実行する。なお、告知時刻を過ぎると、図84(3)に示すように、通常の演出態様に戻る。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロックからの日付情報および時刻情報に基づいて、日曜日の17:00になったと判断すると、店長一押し台であることの告知時刻になったと判定する(図83参照)。そして、図84(3)に示すように、店長一押し台であることを告知する告知画面を表示し告知演出を実行する。
また、所定期間(たとえば20分間)にわたって実行される特別な演出(たとえば、ミッション演出と呼ばれる演出)の実行期間を予め設定テーブルに設定してもよい。図85は、特別な演出の実行期間を設定した設定テーブルとしての特別演出情報テーブルの例を示す説明図である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353からの日付情報および時刻情報と、図85に示す特別演出情報テーブルとに基づいて、特別な演出の開始時刻になったか否かを判断する。そして、特別な演出の開始時刻であれば、特別な演出(たとえば、ミッション演出)を開始する。特別な演出を開始した後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353からの日付情報および時刻情報と、図85に示す特別演出情報テーブルとに基づいて、特別な演出の終了時刻になったか否かを判断する。そして、たとえば、開始後20分を経過し、特別な演出の終了時刻となれば、特別な演出を終了する。
図86および図87は、図85に示す特別演出情報テーブルにしたがって特別な演出を実行する場合の変動表示装置9の表示例を示す説明図である。図86(1)に示すように、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、初期画面(たとえば、機種名等の所定の画像を表示する画面であって、図7に示す特別デモ表示の画像とは異なる画像が表示される画面)が表示された後に遊技が可能な状態となる。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロックからの日付情報および時刻情報に基づいて、10:00になったと判断すると、特別な演出(本例では、ミッション演出)の開始時刻になったと判定する(図85参照)。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図86(2)(3)に示すように、特別な演出を開始することを示す画面を変動表示装置9に表示し、特別な演出を開始する。たとえば、図86(2)(3)に示すように、「ゴールデンタイム」の文字列を含む画面を表示した後に、「20分以内に7でリーチを出せ!」の文字列を含む画面を表示する。
図86および図87に示す例では、図86(4)(5)および図87(6)に示すように、特別な演出の実行中に、左右の図柄が7で揃った状態でリーチ態様となった場合には無条件に大当りを表示する態様の演出を行なう。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロックからの日付情報および時刻情報に基づいて、特別な演出の終了時刻になったと判断すると、特別な演出の実行中に大当りとならなかった場合には、図86(4)(5)に示すように、「20分経過」の文字列を表示した後に「残念」の文字列を表示して、特別な演出を終了する。なお、特別な演出の実行中に大当りとなった場合には、特別な演出の終了時刻になった後に大当り遊技を終了すると、図87(7)に示すように、特別な演出を終了して通常の演出に戻る。
その後、同様の処理を繰り返し、たとえば、17:00になったと判断すると、再び特別な演出の開始時刻になったと判定し(図85参照)、図87(8)に示すように、特別な演出を開始する。
なお、特定の演出やプロジェクトを実行する特定日時は、パチンコ遊技機1の稼働率の統計に基づいて予め設定テーブルに設定されていてもよい。たとえば、パチンコ遊技機1の稼動率の統計に基づいて、導入4週目に所定のマンスリープロジェクトを実行するように設定されていてもよい。この場合、たとえば、マンスリープロジェクトを実行する際に、変動表示装置9に表示する背景等の基本画面やリーチ演出等の各種演出を全て入れ替えるようにしてもよく、複数種類の画面や演出をランダムに入れ替えるようにしてもよい。また、全ての画面や演出を入れ替えるのではなく画面や演出の一部のみを入れ替えるようにしてもよい。
また、たとえば、遊技状態を高確率/低ベース状態(通常遊技状態よりも高い確率(割合)で大当りと判定する高確率状態に移行するが、遊技球が始動入賞しやすくなる高ベース状態には移行しない状態)にも移行するように制御する場合には、リアルタイムクロック353からの日付情報や時刻情報に基づいて、稼動開始日時から所定期間(たとえば1ヶ月)以内には、高確率/低ベース状態になっても高確率/低ベース状態であることを報知しないようにし、所定期間(たとえば1ヶ月)以降になると、高確率/低ベース状態になっても高確率/低ベース状態であることを報知するようにしてもよい。また、この場合に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353からの日付情報や時刻情報に基づいて、現時刻が所定の範囲内(たとえば、稼動開始日時から1ヶ月)以内であれば、高確率/低ベース状態になっても通常の態様の演出表示(いわゆる潜伏状態)を行ない、現時刻が所定の範囲を超えたときに、高確率/低ベース状態になると、専用の演出(たとえば、図86および図87に示したミッション演出)を実行するようにしてもよい。そのように構成すれば、期間によって専用の演出の出現確率を変化させることができる。したがって、1つのパチンコ遊技機1でリアルタイムクロック353の計時結果に基づいて異なる興趣を与えることができ、遊技者が遊技に飽きてしまう事態を防止することができる。
また、上記に示した各実施の形態において、たとえば、通常の飾り図柄変動において用いる第1の飾り図柄に加えて、第1の飾り図柄とは異なる第2の飾り図柄(たとえば、文字の色や態様が異なる図柄)を設けてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常、第1の飾り図柄を用いた変動表示を行なうように制御し、リアルタイムクロック353からの日付情報や時刻情報に基づいて特定の日時になったと判断すると、第1の飾り図柄の変動中やリーチ時、リーチ中、リーチはずれ変動後に、さらに第2の飾り図柄を用いた変動表示を実行して補助的に大当り図柄を導出表示するようにしてもよい。
〔第4実施形態〕
第4実施形態では、バックアップ電源回路355として電池を用い、パチンコ遊技機1に電力が供給されているときにも、バックアップ電源回路355からリアルタイムクロック353、バックアップRAM356、および、データ転送コントローラ358のそれぞれに、電力が供給される例を示す。この場合にバックアップ電源回路355として用いる電池は、充電が不可能な一次電池と、充電が可能な二次電池とのどちらを用いてもよい。
この第4実施形態においては、第1実施形態との相違点を主に説明する。図88は、第4実施形態によるバックアップ電源監視処理を示すフローチャートである。図88の処理は、図16のS700Aにおいて実行される処理であって、図18に示されるものと置換えられるものである。
図88のバックアップ電源監視処理が図18に示すバックアップ電源監視処理と異なるのは、図18のS605のステップが設けられていないことである。つまり、第4実施形態の場合は、パチンコ遊技機1に電力が供給されているとき、および、パチンコ遊技機1に電力が供給されているときの両方のときにおいて、電池から、リアルタイムクロック353、バックアップRAM356、および、データ転送コントローラ358のそれぞれに電力が供給される。したがって、バックアップ電源回路の電池切れにより電力が供給できなくなったときには、たとえパチンコ遊技機1に電力が供給されていても、リアルタイムクロック353が動作できず、バックアップRAM356がリアルタイムクロック353の計時値のデータを記憶できない。これにより、第4実施形態の場合は、S601によりバックアップ電源監視処理においてバックアップ電源の電力がなくなっていると判断されたときでも、リアルタイムクロック353の計時値のうちの時刻の初期設定値としてデフォルト値を設定する処理は行なわない。
なお、上記の各実施の形態のパチンコ遊技機1は、主として、始動入賞に基づいて変動表示部に変動表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機であったが、始動入賞に基づいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機や、始動入賞に基づいて変動表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組合せになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。さらに、遊技メダルを投入して賭け数を設定し遊技を行なうスロット機や、遊技メダルではなく遊技球を投入して賭け数を設定し遊技を行なう遊技機等にも本発明を適用できる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図14に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100において、リアルタイムクロック353での計時値の標準値を示す標準日時コマンドがコネクタ801から入力されたときに、図48のS613に示すように、当該標準日時コマンドが示す日時の標準値に基づいて、リアルタイムクロック353による計時値が標準値に設定される。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100が設けられた主基板31において、演出制御コマンドが入力される既存の構成であるコネクタ801から標準日時コマンドを入力させることに基づいてリアルタイムクロック353による計時値が標準値に設定されるので、リアルタイムクロック353による計時値を標準値に設定するために必要となる主基板80および演出制御用マイクロコンピュータ100に関わる構成に関し、標準値設定用の特別な端子および特別なポート等を設ける必要がなく、既存の構成を用いることができ、構成の汎用性を確保することができる。そして、このようにリアルタイムクロック353による計時値を標準値に設定することが可能になることにより、リアルタイムクロック353による計時値をより正確なものにすることができるので、たとえば、遊技機設置島200のように列設された複数のパチンコ遊技機1において、前述した特別のデモンストレーション表示のように一斉に所定の演出を実行するときにおいて、それぞれのパチンコ遊技機1で行なわれる演出を正確に一致させることが可能となる。さらに、バックアップ電源回路355の電力を検出することに基づいて、バックアップRAM356に記憶されている計時値の情報が消滅したか否かを判定し、図22のS1001〜S1004に示すように、当該計時値の情報が消滅したと判定されたときに、図21に示すような情報消滅報知により、当該計時値の情報が消滅した旨が報知される。このようにバックアップRAM356に記憶されている計時値の情報が消滅した旨が報知されることにより、バックアップRAM356に記憶されている計時値の情報に基づいて行なう特別のデモンストレーション表示のような演出態様の変更が正常に行なわれなくなることを容易に知ることができるとともに、バックアップ電源回路355の電力供給機能が低下したことを容易に知ることができる。したがって、電力供給機能が低下したバックアップ電源回路355の修理および交換を容易に行なうことができるようになる。
(2) 図18のS601で説明したように、電源監視回路357により監視されるバックアップ電源回路356の電圧が所定値以下に低下したか否かを判定することに基づいて、バックアップRAM356に記憶されているリアルタイムクロック353の計時値データが消滅したか否かを判定するので、バックアップRAM356に供給される電力に基づいて、バックアップRAM356に記憶されているリアルタイムクロック353の計時値データが消滅したか否かを容易に判定することができる。
(3) デモ表示コマンドを受信し、かつ、図28のS7604で現在の時刻が特別デモ実行時刻であることが判定されたことを条件に、特別のデモンストレーション表示が実行させられる。このように、リアルタイムクロック353の計時値が特別デモ実行時刻となったときに遊技設置島200で一斉に実行される特別デモのデモンストレーション表示が設けられることにより、その特別のデモンストレーション表示が実行されるタイミングを確認することに基づいて、リアルタイムクロック353の計時について狂いが生じているか否かをパチンコ遊技機1の外部において容易に判断することができる。これにより、リアルタイムクロック353の計時値に狂いが生じているか否かの判断結果に基づいて、その計時値を標準値に設定する等、リアルタイムクロック353の計時の狂いに対処する処置を講じることが可能となる。具体的には、標準日時データ出力装置300を用いて自動でリアルタイムクロック353の計時値の設定(調整)を行なうか、または、操作ボタン120および演出スイッチ354のような操作手段を用いて手動入力によりリアルタイムクロック353の計時値の設定(調整)を行なうかのうちいずれかの処理を講じることができる。これにより、たとえば、遊技機設置島200のように列設されたパチンコ遊技機1において一斉に、このような特別のデモンストレーション表示を実行するときにおいて、これらパチンコ遊技機1の特別のデモンストレーション表示の開始タイミングにずれが生じているか否かを確認することに基づいて、リアルタイムクロック353の計時により特定される日時について狂いが生じているか否かを判断することができ、たとえば、遊技場の営業時間中において遊技機設置島200における複数のパチンコ遊技機1で一斉に特別のデモンストレーション表示を実行するとき(たとえば、図19(c)のように設定されて実行される前述の一斉演出)において、それぞれの遊技機で行なわれる演出を正確に一致させることが可能となる。また、デモンストレーション表示は、一般的にパチンコ遊技機1において行なわれるものであるので、特別な構成を設けることなく、リアルタイムクロック353の計時値により特定される日時について狂いが生じているか否かを判断することができる。また、パチンコ遊技機1とは別に設けられた標準日時データ出力装置300から出力される標準日時コマンドに基づいてリアルタイムクロック353の計時値を調整する構成を採用したことにより、パチンコ遊技機1において電波時計等の計時値調整用の装置を設ける必要がなくなるので、パチンコ遊技機1の製造コストを増加させないようにすることができる。
(4) 図23のS1744〜S1746に示すように、操作ボタン120の操作に応じて設定された告知内容を報知するための告知演出を特定可能な告知演出情報が、バックアップRAM356に設けられた告知演出情報格納領域に記憶される。そして、図39のS911、図40のS1904、図41のS1978に示すように、告知演出を実行するための告知演出実行条件が成立したときに、バックアップRAM356に記憶された告知演出情報に基づいて告知演出が実行されるので、設定した告知内容を報知するための告知演出を適当なタイミングで実行することができる。また、図23のS1755〜S1757に示すように、バックアップRAM356に記憶された現在時刻が、予め定められた告知内容消去時刻となったときに、バックアップRAM356に記憶された告知演出情報が消去されるので、設定した告知演出が自動的に適宜消去され、設定者の作業負担を軽減することができる。したがって、バックアップRAM356に記憶された現在時刻の情報により特定される日時を用いた多様な遊技演出を可能とするとともに設定者の作業負担を軽減することができる。また、バックアップRAM356に記憶された現在時刻の情報に基づいてバックアップRAM356に記憶された告知演出情報が消去されるので、告知演出の実行条件が成立せずに告知演出を実行しなかった場合であっても、バックアップRAM356に記憶された告知演出情報を消去することができる。
(5) 図32のS1810,S1811,S1816,S1817,図35のS820,S821に示すように、バックアップRAM356に記憶された現在時刻の情報により特定される日時に基づいて、図柄変更期間に到達すると、変動表示装置9に表示される変動表示の表示態様が変更される。その表示態様の変更は、変動表示装置に表示される少なくとも1つの表示列において識別情報を複数種類の識別情報として兼用に用いることができるオールマイティー図柄またはカップル図柄に変更、あるいは兼用識別情報を追加することであり、図35のS821で選択したオールマイティー図柄を含むプロセスデータを用いて図35のS825〜S828、図37のS1851〜S1859、図38のS1872に示すように、そのような変更あるいは追加されたオールマイティー図柄またはカップル図柄を用いて、変動表示装置9における飾り図柄の変動表示が実行される。これにより、バックアップRAM356に記憶された現在時刻の情報により特定される日時に基づいて、変動表示装置9に表示され得る大当り表示結果の種類を増加させることができ、リアルタイムクロック353を用いた多様な遊技演出を可能とし、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
(6) 図32のS1810a,S1816aに示すように、バックアップRAM356に記憶された計時値が消滅したと判定されたときには、バックアップRAM356に記憶された計時値に基づいて行なわれる演出態様の変更としての飾り図柄の変更(オールマイティー図柄を用いた飾り図柄変動への変更)が禁止されるので、消滅して不正確となった計時値に基づいて演出態様の変更が行なわれない。これにより、日時と演出態様の変更との対応関係に誤りが生じることにより遊技者に違和感を与えるような演出が行なわれないようにすることができる。
(7) 図18のS605に示すように、バックアップRAM356に記憶された計時値の情報が消滅したと判定されたときに、リアルタイムクロック353の計時値のうちの時刻が、予め定められた初期設定値のデフォルト値である9時00分00秒に初期設定される。このように、初期設定値のデフォルト値が遊技場の開店前の所定時刻に設定されていることにより、バックアップRAM356に記憶された計時値の情報が消滅しても、パチンコ遊技機1の電源投入を実際の時刻が初期設定値のデフォルト値と同じ9時00分00秒となったとき(または9時00分00秒に近い時刻)に行なうようにすれば、リアルタイムクロック353が実際の時刻と同様の時刻を計時することとなるように、リアルタイムクロック353の計時値を正しい時間に調整することが可能となる。
(8) 図65のS2772〜S2776および図66のS1801a,S1801b,S1801c,S1801dに示すように、変動表示装置9における演出態様(表示態様)が変更される所定の日時よりも所定期間前の日時に、その所定の日時に演出態様が変更されることを特定可能に報知する予告演出が、図69に示すように行なわれる。このような予告演出が行なわれることにより、遊技者が演出態様の変更日時を前以って知ることができるので、遊技者が演出態様の変更を容易に見ることができるようになり、これによって、遊技者の興趣を向上させることができる。
(9) 図63のS2750〜S2755に示すように、パチンコ遊技機1が稼動を開始したか否かの判定が、遊技制御用マイクロコンピュータ5690から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される演出制御コマンドに基づいて行なわれるので、リアルタイムクロック353の初期設定作業として遊技機の稼動開始日の設定作業を行なう必要がなくなるため、計時手段の初期設定作業を遊技機の製造工程において完了させることができるようになる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(2) 前述した実施の形態では、図14に示すように標準日時データ出力装置300を用いてリアルタイムクロック353の計時値を標準値に設定するときに、演出制御基板80に設けられたコネクタ801から主基板31からの信号線L1〜L9のコネクタを取外して、標準日時データ出力装置300からの信号線L11〜L19のコネクタを装着することにより、標準日時データ出力装置300から演出制御用マイクロコンピュータ100に標準日時コマンドを送信する例を示した。しかし、これに限らず、信号線L1〜L9の経路の途中に標準日時データ出力装置300からの信号線L11〜L19のコネクタを装着することが可能なパラレル形式の中継用のコネクタを設けておき(たとえば、中継基板77に設ける)、その中継用のコネクタに標準日時データ出力装置300からの信号線L11〜L19のコネクタを装着したときに、標準日時データ出力装置300からの標準日時コマンドが、信号線L11〜L19から中継用のコネクタを介し、信号線L1〜L9を経て演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるように構成してもよい。その場合において、標準日時データ出力装置300からの標準日時コマンドを送信するときには、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御コマンドを送信しないようにする。このように構成すれば、主基板31からの信号線L1〜L9を取外すことなく、標準日時コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信することができる。
(3) 前述した実施の形態においては、特別のデモンストレーション表示を開始する時刻になると、通常のデモンストレーション表示が行なわれているときであっても、特別のデモンストレーション表示が突然実行開始される(突然表示が切替わる)例を示した。しかし、これに限らず、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別のデモンストレーション表示を開始する時刻の所定時間前(たとえば、1分前)になったときにおいて、通常のデモンストレーション表示が実行されているか否かを判断し、通常のデモンストレーション表示が実行されているときには、当該所定時間前のタイミングで通常のデモンストレーション表示の実行を禁止する制御を行なうようにしてもよい。また、通常のデモンストレーション表示が実行されていないときでも、当該所定時間前のタイミングで通常のデモンストレーション表示の実行を禁止する制御を行なうようにしてもよい。
(4) 前述した実施の形態においては、図16に示すように、タイムクロック353の計時値を管理するクロック管理処理(S707A)を、タイマ割込みのタイミングで実行する例を示した。しかし、これに限らず、クロック管理処理については、標準日時データ出力装置300から標準日時コマンドに伴って送信されてくる標準日時INT信号を受信したときに割込み処理を行ない、その割込処理において、実行するようにしてもよい。このようにすれば、標準日時コマンドが送信されてから、その標準日時コマンドに基づいてリアルタイムクロック353の計時値が標準値データに設定されるまでの時間を短縮することができるので、実際の標準日時に対するリアルタイムクロック353の計時値のずれをより一層少なくすることができる。
(5) 前述した実施の形態では、パチンコ遊技機1において、デモ表示として、通常のデモンストレーション表示と特別のデモンストレーション表示とを実行する例を示した。しかし、これに限らず、デモンストレーション表示として、特別のデモンストレーション表示のみを実行するようにしてもよい。
(6) 前述した実施の形態では、演出スイッチ354がランプドライバ基板35に設けられる例を示した。しかし、これに限らず、演出スイッチ354は、演出制御基板80または音声出力基板70等のその他のサブ基板に設けられてもよい。
(7) 前述した実施の形態では、リアルタイムクロック353の計時値の情報をバックアップRAM356に一時記憶させるために転送する手段として、データ転送コントローラ358を設けた例を示した。しかし、これに限らず、データ転送コントローラ358を設けずに、リアルタイムクロック353からバックアップRAM356への計時値の情報の転送は、リアルタイムクロック353において、周期的に、バックアップRAM356における計時値データ記憶領域のアドレスを指定して、その時点での計時値の情報を転送する機能を持たせ、かつ、バックアップRAM356において、そのように転送されてきた計時値の情報を、指定されたアドレスに書込む機能を持たせてもよい。
(8) 前述した実施形態に示した標準日時データ出力装置300においては、標準日時データ出力装置300の動作状態を文字、数字等の画像等により表示する表示部を設けてもよい。制御部303は、リアルタイムクロック部302において電波時計が日本標準時刻を取得するために定期的に受信する日本長波標準電波の受信状況を表示部に表示する制御を行なってもよい。また、制御部303は、標準日時コマンドを外部に出力するときに、表示部において、その出力動作の開始時、出力中、および、終了時を特定する表示をする制御を行なってもよい。また、操作部304での操作により手動で標準日時コマンドを作成するための計時値(秒,分,時,曜,日,月,年)のデータを入力することを可能としてもよい。その場合には、リアルタイムクロック部302により自動で作成される計時値のデータと、操作部304での操作により手動で作成される計時値のデータとを選択する操作を行なう機能を持たせ、選択された方の計時値のデータに基づいて標準日時コマンドを出力させるようにする。このようにすれば、リアルタイムクロック部302での電波時計が電波を受信しにくいときでも、手動で作成される計時値のデータに基づいて、標準日時コマンドを出力させることができる。また、標準日時データ出力装置300においては、バックアップRAM356に書込む各種のデータを記憶する記憶手段を設けておき、その記憶手段に記憶されたデータをコマンドにより送信するようにしてもよい。その場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、バックアップRAM356に書込む各種のデータを示すコマンドを受信したときに、そのコマンドに基づいて特定されるデータをバックアップRAM356に書込む制御を行なうようにしてもよい。
(9) 前述した実施の形態では、バックアップ電源回路356の電圧を計測し、当該電圧が所定値以下に低下したときに、バックアップRAM356に記憶された計時値の情報が消滅したと判定する例を示した。しかし、これに限らず、バックアップRAM356に記憶されている計時値を読出し、その計時値が、リアルタイムクロック353が初期値にリセットされたと判断できる所定の値であるか否かを判定することに基づいて、バックアップRAM356に記憶された計時値の情報が消滅したと判定するようにしてもよい。このような判定は、パチンコ遊技機1の電源投入時に行なってもよく、当該電源投入時から所定期間(たとえば、1時間程度の時間)経過時に行なってもよい。この場合において、「リアルタイムクロック353が初期値にリセットされたと判断できる所定の値」としては、年の情報が00年という値、月の値が00月という値、日の値が00日という値、または、時,分,秒の値が00時00分00秒から所定時間内(たとえば、1分間以内、1時間以内等の初期値から比較的近い時間)の値(ただし、計時値を判定するタイミングが、実時刻が00時00分00秒から所定期間内である場合を除く)のいずれに設定されてもよい。このようにバックアップRAM356に記憶されている計時値がどのような値であるかに基づいて計時値の情報が消滅したか否かを判定するようにすれば、パチンコ遊技機1の電源投入前にバックアップ電源回路を新たなものに交換したとき、および、バックアップ電源回路が急速充電式の充電池により構成されることにバックアップ電源回路の電圧が電源投入直後に上昇するものであるときのように、計時値の情報が消滅したか否かをバックアップ電源回路の電圧により判断しにくいときでも、計時値の情報が消滅したか否かを容易に判断することができる。また、バックアップ電源回路356の電圧に基づいてバックアップRAM356に記憶された計時値の情報が消滅したと判定する機能と、バックアップRAM356に記憶されている計時値がどのような値であるかに基づいて計時値の情報が消滅したか否かを判定する機能との両方を用いて、バックアップRAM356に記憶された計時値の情報が消滅したか否かを監視するようにしてもよい。
(10) 前述した実施の形態では、バックアップRAM356に記憶された計時値の情報が消滅した旨を報知(クロック情報消滅報知)するときに、報知を継続する期間が、消滅報知タイマがタイムアップまでというように、限定されている例を示した。しかし、これに限らず、バックアップRAM356に記憶された計時値の情報が消滅した旨の報知は、リアルタイムクロック353について、前述のような標準日時データ出力装置300を用いた自動的な日時の調整、または、前述のような手動入力による日時の調整が行なわれるまで継続して行なうようにしてもよい。また、バックアップRAM356に記憶された計時値の情報が消滅した旨の報知は、パチンコ遊技機1における遊技が開始されるときまで継続して行なうようにしてもよい。また、前述したような、バックアップRAM356に記憶されている計時値がどのような値であるかに基づいて計時値の情報が消滅したか否かを判断する場合にも、このような継続的な報知を行なうようにしてもよい。
(11) 前述したオールマイティー図柄またはカップル図柄を用いた図柄の変更は、毎日実行する例に限らず、毎月何日、毎週何曜日というように、日または曜日を指定して実行するようにしてもよい。また、毎月何日の何時から何時まで、毎週何曜日の何時から何時までというように、日または曜日と時刻とを指定して実行するようにしてもよい。
(12) 前述した特別のデモンストレーション表示のデフォルト時刻のデータは、ROM84に限らず、ランプドライバ基板35にROMを設け、そのROMに記憶して用いるようにしてもよい。また、前述したバックアップRAM356に記憶されているリアルタイムクロック353の計時値の情報が消滅したときに用いる計時値のデフォルト値(前述の9時00分00秒)のデータは、ROM84に限らず、そのようなランプドライバ基板35に設けたROMに記憶して用いるようにしてもよい。
(13) 前述した電源監視回路357の電力が低下したことによりバックアップRAM356の記憶データが消滅した後に、バックアップRAM356に前述したような各種データを再度記憶させて新たに各種データを設定するときには、標準日時データ出力装置300からそのような各種データを指定するためのコマンドを送信し、そのコマンドに基づいて各種データを再度記憶させるようにしてもよい。
(14) 遊技の演出を行なう演出装置(変動表示装置9、装飾ランプ25等の各種ランプ、スピーカ27)を備え、遊技において特定の条件が成立したとき(変動表示結果が大当り表示結果となったとき)に、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
遊技の進行を制御し、前記演出装置を制御するための演出制御コマンド(演出制御コマンド)を送信する遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、
該遊技制御手段から送信された前記演出制御コマンドに基づいて所定の演出態様により前記演出装置の制御を行なう演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ800)と、
日時を特定可能とする計時を行なう計時手段(図5等のリアルタイムクロック353)と、
揮発性の記憶手段であって、前記計時手段の計時値により特定される日時を特定可能な計時情報を、前記計時手段による計時の進行に応じて更新する態様で記憶する計時記憶手段(図4等のバックアップRAM356)と、
前記遊技機への電力供給が停止している場合でも、所定時間は前記計時手段および前記計時記憶手段のそれぞれに動作用の電力を供給する電力供給手段(図5等のバックアップ電源回路355)と、
該電力供給手段から供給する電力を検出する電力検出手段(図5等の電源監視回路357)とを備え、
前記演出制御手段は、
前記計時記憶手段に記憶されている計時情報が消滅したか否かを判定する消滅判定手段(図18のS601)と、
該消滅判定手段により前記計時情報が消滅したと判定されたときに、当該計時情報が消滅した旨を報知する(図21の情報消滅報知をする)報知手段(図22のS1001〜S1004、変動表示装置9)と、
前記計時記憶手段に記憶された前記計時情報により特定される日時が所定の日時となったか否かを判定する日時判定手段(図32のS1810,S1816)と、
該日時判定手段により前記所定の日時となったと判定されたことに基づいて、前記演出装置における演出態様を変更する演出態様変更手段(図32のS1811,S1817)と、
前記演出制御コマンドが入力されるコマンド入力手段(図14のコネクタ801)とを含み、
該コマンド入力手段は、日時を示す日時コマンド(標準日時コマンド)を入力可能であり(図14)、
前記演出制御手段は、前記コマンド入力手段から前記日時コマンドが入力されたときに、当該日時コマンドが示す日時に基づいて、前記計時手段による計時値を設定する日時設定手段(図48のS613)をさらに含む。
このような構成によれば、計時記憶手段に計時手段による計時情報が記憶されるような構成で、演出制御手段において、計時手段の計時に用いられる日時を示す日時コマンドがコマンド入力手段から入力されたときに、当該日時コマンドが示す日時に基づいて、計時手段による計時値が設定される。これにより、演出制御手段において、演出制御コマンドが入力される既存の構成であるコマンド入力手段から日時コマンドを入力させることに基づいて計時手段による計時値が設定されるので、計時手段による計時値を設定するために必要となる演出制御手段に関わる構成に関し、既存の構成を用いることができ、構成の汎用性を確保することができる。そして、このように計時手段による計時値を設定することが可能になることにより、計時手段による計時値をより正確なものにすることができるので、たとえば、遊技機設置島に列設された複数の遊技機において一斉に所定の演出を実行するときにおいて、それぞれの遊技機で行なわれる演出を正確に一致させることが可能となる。さらに、計時記憶手段に記憶されている計時情報が消滅したか否かを判定し、当該計時情報が消滅したと判定されたときに、当該計時情報が消滅した旨が報知される。これにより、計時情報が消滅した旨が報知されたことにより、計時記憶手段に記憶された計時情報に基づく演出装置における演出態様の変更が正常に行なわれなくなることを容易に知ることができるとともに、計時記憶手段に電力を供給する電力供給手段の機能が低下したことを容易に知ることができる。
(15) 前記電力供給手段から供給する電力を検出する電力検出手段(図5等の電源監視回路357)をさらに備え、
前記消滅判定手段は、前記電力検出手段の検出結果(電圧低下信号)に基づいて、前記計時記憶手段に記憶されている計時情報が消滅したか否かを判定する(図18のS601)。
このような構成によれば、電力供給手段から供給する電力を検出する電力検出手段の検出結果に基づいて、計時記憶手段に記憶されている計時情報が消滅したか否かが判定されるので、計時記憶手段に供給される電力に基づいて、計時記憶手段に記憶されている計時情報が消滅したか否かを容易に判定することができる。
(16) 前記演出装置に含まれ、予め定められた変動表示の実行条件(始動口スイッチ14aがオンし、かつ、保留記憶データ数が上限値に達していないとき)が成立した後、変動表示の開始条件(たとえば、特別図柄表示器8において図柄の変動表示がなされておらず、特別図柄表示器8における前回の図柄の変動表示が終了してから所定期間が経過しており、かつ、大当り遊技中でもない状態)が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別図柄、飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示し、前記特定遊技状態に制御される前記特定の条件が成立するときに、変動表示の表示結果として予め定められた特定表示結果(「777」等)を導出表示する変動表示装置(変動表示装置9)をさらに備え、
前記遊技制御手段は、前記変動表示の実行条件が成立したが未だ前記変動表示の開始条件が成立していない前記変動表示の実行条件の成立回数を示す実行条件成立データ(保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数のデータ、すなわち、始動入賞記憶カウンタのカウント値のデータ)を記憶する実行条件成立データ記憶手段(RAM55)をさらに含み、
前記演出制御手段は、前記識別情報の変動表示が行なわれておらず、かつ、前記実行条件成立データ記憶手段に前記実行条件成立データが記憶されていない(保留記憶数が「0」のとき)こと(デモ表示コマンドを受信したこと)に基づいて所定のデモンストレーション演出(特別のデモンストレーション表示)を実行するデモンストレーション実行手段(図28のS7604,S7606〜S7610、図29のS7654〜S7658、S7661〜S7664)をさらに含み、
該デモンストレーション実行手段は、前記計時記憶手段に記憶された前記計時情報により特定される日時が予め定められたデモンストレーション実行条件(特別デモ実行時刻であること)を満たすことを条件に、前記デモンストレーション演出を実行する(図28のS7604でYでS7606〜S7610が実行される)。
このような構成によれば、計時手段の計時結果が、予め定められたデモンストレーション実行条件を満たすことを条件に、当該デモンストレーション演出が実行させられる。このように、計時手段の計時結果がデモンストレーション実行条件を満たしたと判定されたときに実行されるデモンストレーション演出が設けられることにより、そのデモンストレーション演出が実行されるタイミングを確認することに基づいて、計時手段の計時について狂いが生じているか否かを遊技機の外部において容易に判断することができる。これにより、計時手段の計時結果に狂いが生じているか否かの判断結果に基づいて、計時値を設定する等、計時手段の計時の狂いに対処する処置を講じることが可能となる。これにより、たとえば、遊技機設置島のように列設された複数の遊技機において一斉に、このようなデモンストレーション演出を実行するときにおいて、これら遊技機のデモンストレーション演出の開始タイミングにずれが生じているか否かを確認することに基づいて、計時手段の計時により特定される日時について狂いが生じているか否かを判断することができ、たとえば、遊技機設置島における複数の遊技機で一斉に所定の演出を実行するときにおいて、それぞれの遊技機で行なわれる演出を正確に一致させることが可能となる。
(17) 前記演出制御手段は、
遊技者に対して告知する告知内容を設定する告知内容設定手段(図23のS1745)と、
前記電力供給手段から動作用の電力が供給され、前記告知内容設定手段によって設定された告知内容を報知するための告知演出を特定可能な告知演出情報を記憶する告知演出記憶手段(バックアップRAM356に設けられた告知演出情報格納領域)と、
前記告知演出を実行するための所定の告知演出実行条件が成立したときに、前記告知演出記憶手段が記憶する告知演出情報に基づいて告知演出を実行する告知演出実行手段(図39のS911、図40のS1904、図41のS1978)と、
前記計時記憶手段に記憶された前記計時情報により特定される日時に基づいて、前記告知演出記憶手段が記憶する告知演出情報を消去する告知演出消去手段(図23のS1755〜S1757)とをさらに含む。
このような構成によれば、知内容設定手段によって設定された告知内容を報知するための告知演出を特定可能な告知演出情報が、遊技機への電力供給が停止している場合でも電力を供給する電力供給手段から動作用の電力が供給される告知演出記憶手段に記憶される。そして、告知演出を実行するための所定の告知演出実行条件が成立したときに、告知演出記憶手段が記憶する告知演出情報に基づいて告知演出が実行されるので、設定した告知内容を報知するための告知演出を適当なタイミングで実行することができる。また、計時記憶手段に記憶された計時情報により特定される日時に基づいて、告知演出記憶手段が記憶する告知演出情報を消去する告知演出消去手段を備えるように構成されているので、設定した告知演出が自動的に適宜消去され、設定者の作業負担を軽減することができる。したがって、計時記憶手段に記憶された計時情報により特定される日時を用いた多様な遊技演出を可能とするとともに設定者の作業負担を軽減することができる。また、計時記憶手段に記憶された計時情報により特定される日時に基づいて告知演出記憶手段が記憶する告知演出情報が消去されるので、所定の告知演出実行条件が成立せずに告知演出を実行しなかった場合であっても、告知演出記憶手段が記憶する告知演出情報を消去することができる。
(18) 前記演出装置に含まれ、予め定められた変動表示の実行条件(始動口スイッチ14aがオンし、かつ、保留記憶数が上限値に達していないとき)が成立した後、変動表示の開始条件(たとえば、特別図柄表示器8において図柄の変動表示がなされておらず、特別図柄表示器8における前回の図柄の変動表示が終了してから所定期間が経過しており、かつ、大当り遊技中でもない状態)が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示し、前記特定遊技状態に制御される前記特定の条件が成立するときに、変動表示の表示結果として予め定められた特定表示結果(「777」等)を導出表示する変動表示装置(変動表示装置9)をさらに備え、
前記演出制御手段は、
前記計時記憶手段に記憶された前記計時情報により特定される日時に基づいて、所定の変動表示態様変更時(図柄変更期間)に到達すると、前記変動表示装置に表示される表示態様を変更する変動表示態様変更手段(図32のS1810,S1811,S1816,S1817,図35のS820,S821)と、
前記変動表示を実行する変動表示実行手段(図35のS825〜S828、図37のS1851〜S1859、図38のS1872)とをさらに含み、
前記変動表示態様変更手段は、前記変動表示装置に表示される少なくとも1つの表示列において識別情報を複数種類の識別情報として兼用に用いることができる兼用識別情報(オールマイティー図柄、カップル図柄)に変更、あるいは兼用識別情報を追加し(図23のS1811,S1817でオールマイティー図柄を含む大当り図柄決定用テーブルを選択する)、
前記変動表示実行手段は、前記変動表示態様変更手段によって変更あるいは追加された兼用識別情報を用いて、前記変動表示装置における識別情報の変動表示を実行する(図35のS821で選択したオールマイティー図柄を含むプロセスデータを用いて図35のS825〜S828、図37のS1851〜S1859、図38のS1872を実行する)。
このような構成によれば、計時記憶手段に記憶された計時情報により特定される日時に基づいて、所定の変動表示態様変更時に到達すると、変動表示装置に表示される表示態様が変更される。その表示態様の変更は、変動表示装置に表示される少なくとも1つの表示列において識別情報を複数種類の識別情報として兼用に用いることができる兼用識別情報に変更、あるいは兼用識別情報を追加することであり、そのような変更あるいは追加された兼用識別情報を用いて、変動表示装置における識別情報の変動表示が実行される。これにより、計時情報により特定される日時に基づいて、変動表示装置に表示され得る特定表示結果の種類を増加させることができ、計時手段を用いた多様な遊技演出を可能とし、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
(19) 前記演出制御手段は、前記消滅判定手段により前記計時情報が消滅したと判定されたときに、前記演出態様変更手段による演出態様の変更を禁止する演出態様変更禁止手段(図32のS1810a,S1816a)をさらに含む。
このような構成によれば、計時記憶手段に記憶された計時情報が消滅したと判定されたときに、計時記憶手段に記憶された計時情報に基づく演出態様の変更が禁止されるので、消滅して不正確となった計時情報に基づいて演出態様の変更が行なわれない。これにより、日時と演出態様の変更との対応関係に誤りが生じることにより遊技者に違和感を与えるような演出が行なわれないようにすることができる。
(20) 前記演出制御手段は、
前記計時手段の計時に用いられる時刻の初期値(たとえば、9時00分)を記憶した初期値記憶手段(ROM84)と、
前記消滅判定手段により前記計時情報が消滅したと判定されたときに、前記初期値記憶手段に記憶された初期値に基づいて、前記計時手段の計時に用いられる時刻を当該初期値に設定する初期化手段(図18のS605)とをさらに含む。
このような構成によれば、計時記憶手段に記憶された計時情報が消滅したと判定されたときに、初期化手段により、初期値記憶手段に記憶された計時手段の計時に用いられる時刻の初期値に基づいて、計時手段の計時に用いられる時刻が当該初期値に設定される。これにより、計時記憶手段に記憶された計時情報が消滅しても、初期値記憶手段に記憶された時刻の初期値に対応する時刻に初期化手段による初期値の設定が行なわれるようにすれば、計時手段による計時値を正しい時間に調整することが可能となる。たとえば、初期値記憶手段に記憶される計時手段の計時に用いられる時刻の初期値が、遊技場の開店前の所定時刻に設定されている場合には、遊技場の開店前において、遊技機の電源投入を、実際の時刻が初期値記憶手段に記憶された時刻の初期値と同じ時刻となったときに行なうようにすれば、計時手段が実際の時刻と同様の時刻を計時することとなる。
(21) 前記演出制御手段は、
前記演出装置における演出態様を変更する日時として前記日時判定手段により判定される前記所定の日時よりも所定期間前の日時である所定期間前日時を特定する所定期間前日時特定手段(図65のS2772)と、
前記計時記憶手段に記憶された前記計時情報により特定される日時が前記所定期間前日時となったか否かを判定する所定期間前日時判定手段(図65のS2772)と、
該所定期間前日時判定手段により前記計時記憶手段に記憶された前記計時情報により特定される日時が前記所定期間前日時と一致したと判定されたことに基づいて、前記所定の日時に前記演出装置における演出態様が変更されることを特定可能に報知する予告演出(図69の予告演出)を行なう予告手段(図66のS1801a,S1801b,S1801c,S1801d)とを含む。
このような構成によれば、演出装置における演出態様が変更される所定の日時よりも所定期間前の日時にその所定の日時に演出態様が変更されることを特定可能に報知する予告演出が行なわれる。このような予告演出が行なわれることにより、遊技者が演出態様の変更日時を前以って知ることができるので、遊技者が演出態様の変更を容易に見ることができるようになり、これによって、遊技者の興趣を向上させることができる。
(22) 前記演出制御手段は、
前記遊技機が稼動を開始したか否かを判定する稼動開始判定手段(図63のS2750〜S2755)と、
該稼動開始判定手段により稼動を開始したと判定された稼動開始日時を特定可能な稼動開始日時情報(稼動開始日時の情報)を記憶する稼動開始日時記憶手段(バックアップRAM356に設けられた稼動開始日時格納領域)とをさらに含み、
前記稼動開始判定手段は、前記遊技制御手段から前記演出制御手段に送信される前記演出制御コマンド(変動パターンコマンド、ファンファーレ指定コマンド、エンディング指定コマンド、その他の演出制御コマンド)に基づいて、遊技機が稼動を開始したか否かを判定し(図63のS2752)、
前記所定期間前日時判定手段は、前記稼動開始日時記憶手段に記憶された前記稼動開始日時情報により特定される稼動開始日時を基準として、前記計時記憶手段に記憶された前記計時情報により特定される日時が前記所定期間前日時と一致したと判定する(図65のS2772)。
このような構成によれば、遊技機が稼動を開始したか否かの判定が、遊技制御手段から演出制御手段に送信される演出制御コマンドに基づいて行なわれるので、計時手段の初期設定作業として遊技機の稼動開始日の設定作業を行なう必要がなくなるため、計時手段の初期設定作業を遊技機の製造工程において完了させることができるようになる。
(23) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。