JP2013003520A - 歪み補正プリズムとそれを用いた光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2次元走査ミラーで生じる画像の歪みを良好に補正できる高い光学性能を有し、設置や組み込みの容易な小型の歪み補正プリズムと、それを備えた小型・薄型の光学装置を提供する。
【解決手段】歪み補正プリズムPRは、第1,第2プリズムP1,P2から成る接合プリズムである。第1光学面S1−1と第3光学面S2−1とが接合されており、第1,第2光学面S1−1,S1−2に対して垂直な平面は第1走査方向Vに対して平行である。第1,第2光学面S1−1,S1−2で形成される頂角K1が、第3,第4光学面S2−1,S2−2で形成される頂角K2よりも大きく、頂角K1とK2との差が第2,第4光学面S1−2,S2−2で形成される頂角K3と等しく、第1プリズムの分散が第2プリズムの分散よりも小さい。
【選択図】図1

Description

本発明は歪み補正プリズムとそれを用いた光学装置に関するものであり、例えば、2次元走査ミラーで生じる画像歪みを補正する歪み補正プリズムと、それを用いた画像投影装置,画像取得装置等の光学装置に関するものである。
レーザープロジェクタ等の2次元走査型画像投影装置が、小型の画像投影装置として従来より知られている。例えば、レーザープロジェクタに採用されているレーザー走査方式の場合、レーザー光を互いに直交する第1,第2走査方向に偏向させ、スクリーン面上をビームスポットで2次元的に走査することにより、2次元の画像形成が行われる。レーザー光の偏向にはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー等の小さな2次元走査ミラーが用いられ、また、偏向走査に追随してレーザー光の輝度変調が行われる。
上記レーザー走査型の画像投影装置には様々な特長がある。例えば、偏向用の反射ミラーがデジタル・マイクロミラー・デバイス(digital micromirror device)等の光変調素子と比較して小さいこと、光源がレーザー光源であり、レーザー光を偏向反射ミラーに照射するだけなので、そのための入射光学系を小さくできること、スクリーン面上をビームスポットで走査するだけなので、光変調素子の2次元画像を投影する投影光学系と比較すると走査レンズ系を小さくできたり、あるいは走査レンズ系を不要にできたりすること等である。したがって、このレーザー走査方式を採用すると光学装置の小型化が可能である。
上記レーザー走査型の画像投影装置の従来例として、特許文献1,2に記載のものが知られている。特許文献1記載の画像投影装置では、MEMSミラーにレーザー光を入射させる際、台形状の歪みの発生を抑えるために全反射プリズムや偏光ビームスプリッタ等の光学素子が用いられている。特許文献2記載の画像投影装置では、MEMSミラーの前方にくさび状のプリズムを配置して、MEMSミラーで発生する糸巻き状の歪みを補正しており、さらにくさび状のプリズムを分散の異なる2つのプリズムの組み合わせで構成することにより、色補正も可能としている。
US2009/0141244 US2010/0060863
特許文献1記載の画像投影装置は、入射光と反射光との分離に全反射プリズムや偏光ビームスプリッタ等を用いて、立体的な光線の取り回しを行う複雑な構成になっている。しかも、MEMSミラーへの光束の幅等を考慮した具体的な設計になっておらず、MEMSミラーを広い走査角度で使用するための構成も示されていない。したがって、非常に大きな走査角度での画像の歪みや色収差の補正は困難である。特許文献2記載の画像投影装置では、くさび状のプリズムの外側からMEMSミラーに入射光を入射させる構成の場合、くさび状のプリズムをMEMSミラーから離す必要があり、結果として光学装置全体が大きくなってしまう。このように特許文献1,2記載の画像投影装置では、MEMSミラーで発生する歪みを補正するために、光学装置全体の複雑化・大型化を招いている。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、2次元走査ミラーで生じる画像の歪みを良好に補正できる高い光学性能を有し、設置や組み込みの容易な小型の歪み補正プリズムと、それを備えた高性能で小型・薄型の光学装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明の歪み補正プリズムは、互いに直交する第1,第2走査方向に偏向した光から成る画像に歪みが生じないように補正するための歪み補正プリズムであって、第1プリズムと第2プリズムとを接合して成る接合プリズムであり、前記第1プリズムが有する一対の光学平面を第1,第2光学面とし、前記第2プリズムが有する一対の光学平面を第3,第4光学面とすると、第1,第2光学面のうちの一方と第3,第4光学面のうちの一方とが接合されており、第1光学面及び第2光学面に対して垂直な平面が第1走査方向に対して平行であり、第1光学面及び第2光学面に対して垂直な平面に対して垂直な光学平面を、第0光学面として第1プリズムが更に有し、第1光学面と第2光学面とで形成される頂角が、第3光学面と第4光学面とで形成される頂角よりも大きく、第1光学面と第2光学面とで形成される頂角と、第3光学面と第4光学面とで形成される頂角と、の差が、第1〜第4光学面のうち接合に用いられていない一対の光学面で形成される頂角と等しく、第1プリズムの分散が第2プリズムの分散よりも小さいことを特徴とする。
第2の発明の光学装置は、上記第1の発明に係る歪み補正プリズムと、レーザー光源と、2方向の回動によりレーザー光を前記第1,第2走査方向に偏向反射させる2次元走査ミラーと、を有することを特徴とする。
第3の発明の光学装置は、上記第2の発明において、レーザー光が前記第0光学面から入射し、前記第1光学面で全反射され、前記第2光学面を透過し、前記2次元走査ミラーで反射され、前記第2光学面,前記第1光学面,前記第3光学面及び前記第4光学面を順に透過することを特徴とする。
第4の発明の光学装置は、上記第2の発明において、レーザー光が前記第0光学面から入射し、前記第1光学面で全反射され、前記第2光学面,前記第3光学面及び前記第4光学面を順に透過し、前記2次元走査ミラーで反射され、前記第4光学面,前記第3光学面,前記第2光学面及び前記第1光学面を順に透過することを特徴とする。
第5の発明の光学装置は、上記第2〜第4のいずれか1つの発明において、以下の条件式(1)を満足することを特徴とする。
1<T×tan2(Φ−θ)/D<50 …(1)
ただし、
±θ:2次元走査ミラーの走査角度、
Φ:2次元走査ミラー面へのレーザー光の入射角度、
D:2次元走査ミラーの入射平面方向の有効径、
T:主光線(2次元走査ミラーの走査角度の中心で走査停止状態におけるレーザー光の光束中心を通る光線)のミラー法線方向における、2次元走査ミラー面からプリズム射出面までの距離、
である。
第6の発明の光学装置は、上記第2〜第5のいずれか1つの発明において、以下の条件式(2)を満足することを特徴とする。
1<Φ/θ<8 …(2)
ただし、
±θ:2次元走査ミラーの走査角度、
Φ:2次元走査ミラー面へのレーザー光の入射角度、
である。
第7の発明の光学装置は、上記第2〜第6のいずれか1つの発明において、さらに、画像情報を入力する画像入力手段と、前記画像入力手段で入力した画像情報を処理する画像処理手段と、前記レーザー光源を駆動するレーザー駆動手段と、前記2次元走査ミラーを駆動するミラー駆動手段と、を有するレーザー走査方式の画像投影装置であって、前記画像処理手段で処理された画像情報を用いて前記レーザー光源及び2次元走査ミラーを駆動することにより、2次元的に偏向走査されたレーザー光でスクリーン面への2次元画像の投影を行うことを特徴とする。
第8の発明の光学装置は、上記第1の発明に係る歪み補正プリズムと、2方向の回動によりレーザー光を前記第1,第2走査方向に偏向させる2次元走査ミラーと、受光素子と、その受光素子からの信号を検出する信号検出手段と、前記2次元走査ミラーを駆動するミラー駆動手段と、前記2次元走査ミラーの位置を検出するミラー検出手段と、を有する走査型の画像取得装置であって、前記2次元走査ミラーを駆動させてミラー位置を検出することにより、ミラー検出位置での前記信号から2次元画像情報を得ることを特徴とする。
本発明によれば、非常に大きな走査角度においても2次元走査ミラーで生じる画像の歪みと色収差を良好に補正することができる。また、その小型・薄型の構成により設置や組み込みも容易である。そして、本発明に係る歪み補正プリズムを用いることにより、高性能で小型・薄型の光学装置(例えば、画像投影装置,画像取得装置)を実現することができる。
画像投影装置の第1の実施の形態を示す模式図。 画像投影装置の第2の実施の形態を示す模式図。 2次元走査ミラーで生じる歪み(走査角度が小さい場合)を示す歪曲図。 2次元走査ミラーで生じる歪み(走査角度が大きい場合)を示す歪曲図。 プリズム頂角とスクリーン上での画面の歪みとの関係を示す図。 プリズム頂角と水平走査方向の歪みとの関係を示すグラフ。 歪み量の定義を説明するための模式図。 色ズレ量の定義を説明するための模式図。 実施例1の光路図。 実施例1の光学断面図。 実施例1の歪曲図。 実施例2の光路図。 実施例2の光学断面図。 実施例2の歪曲図。 実施例3の光路図。 実施例3の光学断面図。 実施例3の歪曲図。 実施例4の光路図。 実施例4の光学断面図。 実施例4の歪曲図。 画像投影装置及び画像取得装置の概略構成例を示すブロック図。 レーザー光源から歪み補正プリズムまでを示す光学構成図。
以下、本発明に係る歪み補正プリズムとそれを用いた光学装置の実施の形態等を、図面を参照しつつ説明する。なお、実施の形態等の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複説明を適宜省略する。
図1,図2に、光学装置の第1,第2の実施の形態の概略構成を模式的に示す。第1,第2の実施の形態の光学装置は、レーザー光LBの2次元的な偏向走査によりスクリーン面(被走査面)SCに2次元画像を投影するレーザー走査方式の画像投影装置(レーザープロジェクタ)PJであり、レーザー光源1,コリメータレンズ2,歪み補正プリズムPR,MEMSミラーMR等を備えている。図1,図2では、レーザー光源1とコリメータレンズ2がそれぞれ1つだけ記載されているが、実際は図22に示すように、RGB別のレーザー光源1a,1b,1cと、コリメータレンズ2a,2b,2cと、色合成系DX(例えば、ダイクロイックミラー,ダイクロイックプリズム等)が設けられている。そして、レーザー光源1a,1b,1cから射出したレーザー光LBa,LBb,LBcは、コリメータレンズ2a,2b,2cでそれぞれ平行光又は略平行光となった後、色合成系DXで色合成されて、歪み補正プリズムPRの第0光学面S1−0に入射することになる。
MEMSミラーMRは、2方向の回動によりレーザー光LBを第1走査方向(V方向)と第2走査方向(H方向)に偏向反射させる2次元走査ミラーである。レーザー光源1から射出したレーザー光LBは、コリメータレンズ2で平行光又は略平行光となって、歪み補正プリズムPRに入射する。歪み補正プリズムPRは、互いに直交する第1,第2走査方向V,Hに偏向したレーザー光LBから成る画像に歪みが生じないように補正するためにMEMSミラーMRの前に配置される歪み補正用光学素子であって、第1プリズムP1と第2プリズムP2とを接合して成る接合プリズムで構成されている。第1プリズムP1の分散は第2プリズムP2の分散よりも小さくなっている。つまり、第1プリズムP1のアッベ数は第2プリズムP2のアッベ数よりも大きくなっている。
ここで、第1プリズムP1が有する一対の光学平面を第1光学面S1−1,第2光学面S1−2とし、第2プリズムP2が有する一対の光学平面を第3光学面S2−1,第4光学面S2−2とする。第1の実施の形態(図1)では、第1光学面S1−1と第3光学面S2−1とが接合されており、第2の実施の形態(図2)では、第2光学面S1−2と第3光学面S2−1とが接合されている。第1光学面S1−1及び第2光学面S1−2に対して垂直な平面(つまり、第1光学面S1−1の法線と第2光学面S1−2の法線とを含む平面であり、紙面に平行な平面に相当する。)が第1走査方向Vに対して平行になっており、第1プリズムP1は、第1光学面S1−1及び第2光学面S1−2に対して垂直な平面に対して垂直な光学平面を、第0光学面S1−0として更に有している。
第1光学面S1−1と第2光学面S1−2とで形成される頂角K1は、第3光学面S2−1と第4光学面S2−2とで形成される頂角K2よりも大きくなっている。また、第1光学面S1−1と第2光学面S1−2とで形成される頂角K1と、第3光学面S2−1と第4光学面S2−2とで形成される頂角K2と、の差は、第1光学面S1−1,第2光学面S1−2,第3光学面S2−1及び第4光学面S2−2のうち接合に用いられていない一対の光学面で形成される頂角と等しくなっている。つまり、第1の実施の形態(図1)では、第2光学面S1−2と第4光学面S2−2とで形成される頂角K3がK1−K2と等しくなっており、第2の実施の形態(図2)では、第1光学面S1−1と第4光学面S2−2とで形成される頂角K3がK1−K2と等しくなっている(頂角K1は頂角K2,K3を内対角とする外角に相当する。)。これにより、アッベ数の異なる第1,第2プリズムP1,P2の頂角K1,K2の方向が互いに逆方向となって、色消し可能な構成になる。
第1の実施の形態(図1)では、レーザー光LBが第0光学面S1−0から入射し、第1光学面S1−1で全反射され、第2光学面S1−2を透過し、MEMSミラーMRで反射され、第2光学面S1−2,第1光学面S1−1,第3光学面S2−1及び第4光学面S2−2を順に透過する。第2の実施の形態(図2)では、レーザー光LBが第0光学面S1−0から入射し、第1光学面S1−1で全反射され、第2光学面S1−2,第3光学面S2−1及び第4光学面S2−2を順に透過し、MEMSミラーMRで反射され、第4光学面S2−2,第3光学面S2−1,第2光学面S1−2及び第1光学面S1−1を順に透過する。
MEMSミラーMRのような2次元走査ミラーに光を入射させると、反射光の光束は糸巻き状の歪みを有する画像を構成することが知られている。また、光束を斜め入射させると台形歪みも生じる。図3,図4に、走査角度と入射角度を変化させたときの投影画像の歪み状態を示す。図3では走査角度:横±8度,縦±6度であり、図3(A)では入射角度:0度、図3(B)では入射角度:30度である。図4では走査角度:横±15度,縦±12度であり、図4(A)では入射角度:0度、図4(B)では入射角度:30度、スクリーン角度:20度である。
図3,図4から分かるように走査角度が大きいほど歪みは大きくなり、さらに入射角度を大きくすると歪みの向きは画面の上下で同じになることが分かる。その際の歪みは画面の上側で大きく、画面の下側では小さい。上下の幅の違い(台形)はスクリーン角度を調整することで最小化することは可能である。しかしながら、図4(B)に示すような線の歪みは補正不可能である。一方、くさびプリズムに光束を斜めに入射させると、屈折する方向に対して垂直方向の光はより多く屈折するという現象がある。画面の上側の歪みは画面の下側の歪みよりも大きいので、走査角度,入射角度及びプリズム屈折角を適切に選ぶことにより、良好な歪み補正を行うことが可能である。図5,図6に、プリズム頂角と画像に生じる歪みとの関係を示す。
また、2次元走査ミラーにレーザー光を入射させるには、何らかのミラーでレーザー光を反射させる方法、2次元走査ミラーとの距離を取って入射させる方法等が考えられる。しかし、レーザー光を反射させるにはミラー素子が必要であり、2次元走査ミラーまでの距離を大きく確保しようとすると、その方向に光学装置が大きくなってしまう。例えば特許文献2に記載されているように、歪みを補正するプリズムの横からレーザー光を入射させようとすると、レーザー光を分離させるためにプリズムを2次元走査ミラーから離して配置する必要が生じ、その結果、非常に大きな空間が必要となる。
そこで本発明に係る歪み補正プリズムでは、第1,第2プリズムP1,P2から成る特徴的な接合プリズムを用いることによって、製造及び設置が容易でコンパクトな1つの光学素子でありながら、2次元走査ミラーにレーザー光を入射させ、かつ、歪み補正を良好に行うことを可能としている。その構成とは、第1,第2の実施の形態(図1,図2)のように、第1プリズムが有する一対の光学平面を第1,第2光学面とし、第2プリズムが有する一対の光学平面を第3,第4光学面とすると、第1,第2光学面のうちの一方と第3,第4光学面のうちの一方とが接合されており、第1光学面及び第2光学面に対して垂直な平面が第1走査方向に対して平行であり、第1光学面及び第2光学面に対して垂直な平面に対して垂直な光学平面を、第0光学面として第1プリズムが更に有し、第1光学面と第2光学面とで形成される頂角が、第3光学面と第4光学面とで形成される頂角よりも大きく、第1光学面と第2光学面とで形成される頂角と、第3光学面と第4光学面とで形成される頂角と、の差が、第1〜第4光学面のうち接合に用いられていない一対の光学面で形成される頂角と等しく、第1プリズムの分散が第2プリズムの分散よりも小さいことを特徴とするものである。
2次元走査ミラーに起因する台形状・糸巻き状の歪みを補正するには、くさびプリズムの効果を用いることが好ましい。しかも、広い波長域で補正するには色消しプリズムであることが好ましい。頂角が大きいということは屈折角が大きいということなので、頂角とアッベ数との組み合わせにより色消しが可能となる。したがって、頂角の異なる2つのプリズムを接合して、頂角の大きい方のプリズムの分散を他方よりも小さくすることにより、全体としては歪み補正を行い、しかも広い波長で使うことができる。例えば、頂角K1=20°の第1プリズムと頂角K2=10°の第2プリズムとで色収差を補正し、全体としては頂角K3=10°の接合プリズムで歪み補正を行うことができる。しかも、2次元走査ミラーへのレーザー光の入射にプリズム接合面を利用することが可能である。
さらに、歪み補正プリズムが接合プリズムから成っているので、相対的な位置調整等が不要であり、1つの部材として扱うことができる。また、接合面の反射率が小さいので、それによって2面分の表面反射を抑えることができる。表面反射を抑えることは、スループット向上(光利用効率向上)とゴースト低減の両方で意味がある。さらに、第0光学面を有することは、そこから入射(又は射出)するということであり、それによって2次元走査ミラーの側方からレーザー光を入射させることが可能になる。このため、この歪み補正プリズムを用いる装置・機器の薄型化が可能となる。
第1プリズムは頂角(屈折角)が大きいので、第1プリズムに第0光学面を有するということは、第1プリズムが第2プリズムよりも大きな体積を有しているということである。したがって、第0光学面を第1プリズムに有することは、入射光線の配置を容易にする上で好ましい。逆に、第2プリズムに第0光学面を有する場合、第2プリズム自体の頂角が第1プリズムの頂角よりも小さいため、そもそも体積も小さく、その小さいところに一定の光束を入射させようとすることは、第2プリズムの大型化を必要とするので好ましくない。
本発明に係る歪み補正プリズムでは、前記第1の実施の形態(図1)のように、レーザー光が第0光学面から入射し、第1光学面で全反射され、第2光学面を透過し、2次元走査ミラーで反射され、第2光学面,第1光学面,第3光学面及び第4光学面を順に透過することが好ましい。第0光学面から入射させる光線を第1光学面で全反射させることにより、構成としては全体の更なる薄型化を行うことができる。その理由は、全反射面を設けることにより、入射光線がミラー面よりも平行かそれよりミラー面側から入射することになるからである。また、全反射を用いることでエネルギーロスが無くなり、入射ミラー等の光学部品が不要になるという効果も得られる。
また、全反射による入射を行って、更にその同じ面を透過面に用いることにより、1つの光学面で機能を複数有することが可能になるため好ましい。それに加えて、入射と透過を臨界角度で分けるということは、いわゆる角度分離による2次元走査ミラーへの入射と反射の分離方法である。それは偏光分離と異なり、偏光分離に必要な位相板やPBS(polarizing beam splitter)といった複雑で高価な光学素子が不要になる、という効果もある。さらに、角度分離を行うことにより、2次元走査ミラーに対して角度をつけた入射及び反射を行うことになる(0度ではない)。それは、上述したように、2次元走査ミラーの走査歪みが0度入射の場合は上下対称な糸巻き状の歪みとなる。その場合、くさびプリズムの効果で上下共に補正することが困難になる。したがって、良好な歪み補正を得るためにも必要な構成である。
本発明に係る歪み補正プリズムでは、前記第2の実施の形態(図2)のように、レーザー光が第0光学面から入射し、第1光学面で全反射され、第2光学面,第3光学面及び第4光学面を順に透過し、2次元走査ミラーで反射され、第4光学面,第3光学面,第2光学面及び第1光学面を順に透過することが好ましい。前記第1の実施の形態(図1)のように接合面で光を全反射させる場合、全反射する部分の接合が無いような構成にする必要がある。このため、接着剤の管理やプリズム先端の位置決め等に若干の精度が必要になり、構成の複雑さが増すおそれがある。それに対して上記構成には、プリズムを単純に貼り合わせるだけで済むという利点がある。また、より2次元走査ミラー側からの入射が必要になるため、ミラー面の裏側に色々な部品を配置することができる。したがって、ミラー面の前側のスペースの薄型化を容易に行うことが可能になる。
さらに、レーザー光が第1プリズムでの全反射後に第2プリズムを透過する構成になっているため、全体としては歪み補正の効果を有する接合プリズムの頂角に設定した上で、さらに全反射面が2次元走査ミラーの法線に対して最も角度のついた面になる。このため、レーザー光を2次元走査ミラー側からではなく、2次元走査ミラーに対して平行に近い方向から入射させることができるため、全体の配置が容易になるという効果がある。
本発明に係る光学装置では、以下の条件式(1)を満足することが好ましい。
1<T×tan2(Φ−θ)/D<50 …(1)
ただし、
±θ:2次元走査ミラーの走査角度、
Φ:2次元走査ミラー面へのレーザー光の入射角度、
D:2次元走査ミラーの入射平面方向の有効径、
T:主光線(2次元走査ミラーの走査角度の中心で走査停止状態におけるレーザー光の光束中心を通る光線)のミラー法線方向における、2次元走査ミラー面からプリズム射出面までの距離、
である。
上記条件式(1)は、薄型の配置と良好な歪み補正を共に達成する上で好ましい条件範囲を規定している。条件式(1)の下限は、有効範囲Dの光束を折り曲げるのに必要な全体の厚みと接合プリズムでの全反射とを共に実現するのに必要な条件を示している。条件式(1)の下限を下回ると、全反射での良好な光路分離ができなくなるおそれがある。その不具合としては、大きなミラー径が取れない、大きな走査角度が取れない、厚みが厚くなる等が挙げられる。条件式(1)の上限を上回ると、プリズムの大型化を招くことになり、光学装置の大型化や重量増等が問題になるおそれがある。さらに、光路のシフト量が大きくなるため、入射角度の大きな光束の位置ズレによる歪みの発生等、別の現象も発生するおそれがある。したがって、条件式(1)を満たすことにより、光学装置の薄型化と高性能化とをバランス良く達成することができる。
以下の条件式(1a)を満足することが更に望ましい。
1<T×tan2(Φ−θ)/D<10 …(1a)
この条件式(1a)は、前記条件式(1)が規定している条件範囲のなかでも、前記観点等に基づいた更に好ましい条件範囲を規定している。したがって、好ましくは条件式(1a)を満たすことにより、上記効果をより一層大きくすることができる。
本発明に係る光学装置では、以下の条件式(2)を満足することが好ましい。
1<Φ/θ<8 …(2)
ただし、
±θ:2次元走査ミラーの走査角度、
Φ:2次元走査ミラー面へのレーザー光の入射角度、
である。
上記条件式(2)は、歪み補正をより一層良好に補正する上で好ましい条件範囲を規定している。条件式(2)の下限は、2次元走査ミラーからの反射光がフルシフトの状態(片側より上に光線が進む状態)を規定している。少なくともフルシフトでないと、歪み補正を良好に行うことは困難である。したがって、条件式(2)の下限を下回ってフルシフトの状態でなくなると、歪みの方向が画面の上と下で異なってしまう。その結果、歪み補正プリズムは上下で同じ方向しか補正できなくなるため、両方とも良好に補正することが困難になる。
条件式(2)の上限は、補正可能な範囲での入射であることを規定している。条件式(2)の上限を上回って入射角度Φが走査角度θに対して極端に大きくなると、2次元走査ミラーで発生する歪みが非常に大きくなり、歪み補正プリズムで最適に補正することが困難になる。また、入射角度Φが大きくなると、歪み補正プリズムへの入射角度が大きくなる。具体的には、2次元走査ミラーからの射出角度が最大でΦ+2θになる。大きくなりすぎることによる弊害としては、歪み補正プリズムへの入射面でのフレネル反射である。プリズムの屈折率によるが、その反射率は角度が大きくなると急激に増加する。したがって、画面の上下で反射率に大きな差が生じる。これにより画面上下の明るさに違いが生じたり、ゴーストが発生したりするおそれがある。したがって、条件式(2)を満たすことにより、より一層高い光学性能を得ることが可能になる。
以下の条件式(2a)を満足することが更に望ましい。
1<Φ/θ<4 …(2a)
この条件式(2a)は、前記条件式(2)が規定している条件範囲のなかでも、前記観点等に基づいた更に好ましい条件範囲を規定している。したがって、好ましくは条件式(2a)を満たすことにより、上記効果をより一層大きくすることができる。
本発明に係る光学装置では、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
−2<α/θ<0 …(3)
ただし、
α:2次元走査ミラー停止時のミラー面の法線と、ミラー面に最も近いプリズム面(ミラー面での反射光が最初に入射するプリズム面)の法線と、が成す角度、
である。
上記条件式(3)は、歪み補正と色補正を共に良好に補正する上で好ましい条件範囲を規定している。条件式(3)の上限を上回って角度αが正になると、プリズム面からミラー面に向かう光の射出角度が大きくなり、プリズム面での屈折による分散の影響が大きくなる。条件式(3)の下限は、反射光線に対する光線角度を規定している。反射光線はミラー走査により角度分布を持つが、それにより角度αが大きくなって条件式(3)の下限を下回ると、画面上部に相当する部分の入射面への角度が非常に大きくなり、前述のフレネル反射が大きくなる。このため、均一な明るさを得ることができなくなったりゴーストが発生したりするおそれがある。したがって、条件式(3)を満たすことにより、歪み補正と色補正を共に良好に補正することが可能になる。
以下の条件式(3a)を満足することが更に望ましい。
−1.2<α/θ<0 …(3a)
この条件式(3a)は、前記条件式(3)が規定している条件範囲のなかでも、前記観点等に基づいた更に好ましい条件範囲を規定している。したがって、好ましくは条件式(3a)を満たすことにより、上記効果をより一層大きくすることができる。
本発明に係る光学装置では、以下の条件式(4)を満足することが好ましい。
0<β/θ<5 …(4)
ただし、
β:2次元走査ミラー停止時のミラー面の法線と、ミラー面に最も遠いプリズム面(ミラー面での反射光が最後に射出するプリズム面)の法線と、が成す角度、
である。
上記条件式(4)の下限は、透過光線に対する光線角度を規定している。反射光線はミラー走査により角度分布を持つが、それにより角度βが大きくなって条件式(4)の下限を下回ると、画面上部に相当する部分の入射面への角度が非常に大きくなり、前述のフレネル反射が大きくなる。このため、均一な明るさを得ることができなくなったりゴーストが発生したりするおそれがある。さらに、第2の実施の形態(図2)の構成を有する場合には、全反射面の角度がミラー面に対して平行に近くなってしまうため、側方からの入射が困難になる。逆に、条件式(4)の上限を上回ると、角度が付きすぎてしまうため、画面下部の光線が全反射してしまう。つまり、大きな走査角度を取ることが困難になる。したがって、条件式(4)を満たすことにより、歪み補正と色補正を共に良好に補正することが可能になる。
以下の条件式(4a)を満足することが更に望ましい。
0<β/θ<2 …(4a)
この条件式(4a)は、前記条件式(4)が規定している条件範囲のなかでも、前記観点等に基づいた更に好ましい条件範囲を規定している。したがって、好ましくは条件式(4a)を満たすことにより、上記効果をより一層大きくすることができる。
本発明に係る光学装置では、以下の条件式(5)〜(7)を満足することが好ましい。
0.3<(β−α)/Φ<0.9 …(5)
1.5<n1<1.9 …(6)
1.5<n2<1.9 …(7)
ただし、
n1:第1プリズムの屈折率、
n2:第2プリズムの屈折率、
である。
上記条件式(5)〜(7)は、全反射条件を満足し、広い走査角度を有しながらも歪みを真に良好補正する上で好ましい条件範囲を規定している。上記条件式(5)を満足することで、入射角度に対応した最適な歪み補正プリズムの効果を得ることができる。条件式(5)の上限と下限は、入射角度によって決まる頂角の最適な値を示している。若干屈折率等の変動で幅があるが、基本的にこの条件範囲とこの入射角でないと良好な補正は難しい。具体的には図6に示すように、頂角(β−α)は入射角度Φとある条件にあるときにちょうど歪みをキャンセルすることができる。この範囲を越えると、上限では歪み補正が大きすぎるため補正過剰になり、下限では入射角度が大きすぎるか又は補正量が小さいために歪みが残ったままの補正不足になる。したがって、条件式(5)を満足することにより、良好な歪み補正が可能になる。
以下の条件式(5a)を満足することが更に望ましい。
0.5<(β−α)/Φ<0.8 …(5a)
この条件式(5a)は、前記条件式(5)が規定している条件範囲のなかでも、前記観点等に基づいた更に好ましい条件範囲を規定している。したがって、好ましくは条件式(5a)を満たすことにより、上記効果をより一層大きくすることができる。
屈折率の条件式(6),(7)は、全反射での分離角度をある程度大きくするために、第1,第2プリズムの屈折率n1,n2の下限値を決めて、さらに全反射せずに抜けるためにある程度低くないと光が抜けないという条件を満足するための上限を決めている。
図21(A)のブロック図に、レーザー走査方式の画像投影装置PJの概略構成例を示す。この画像投影装置PJは、図1及び図2に示す各構成要素(レーザー光源1,コリメータレンズ2,歪み補正プリズムPR,MEMSミラーMR)の他に、画像情報を入力する画像入力手段3と、画像入力手段3で入力した画像情報を処理する画像処理手段4と、レーザー光源1を駆動するレーザー駆動手段5と、2次元走査ミラー(MEMSミラー)MRを駆動するミラー駆動手段6と、を有している。そして、画像処理手段4で処理された画像情報を用いてレーザー光源1及び2次元走査ミラーMRを駆動することにより、2次元的に偏向走査されたレーザー光LBでスクリーン面SCへの2次元画像の投影が行われる。したがって、高品質の画像が得られる画像投影装置PJをコンパクトに達成することができる。
図21(B)のブロック図に、走査型の画像取得装置CUの概略構成例を示す。この画像取得装置CUは、歪み補正プリズムPRと、2方向の回動によりレーザー光を第1,第2走査方向に偏向させる2次元走査ミラー(MEMSミラー)MRと、光検出器(PD)から成る受光素子9と、その受光素子9からの信号を検出する信号検出手段7と、2次元走査ミラーMRを駆動するミラー駆動手段6と、2次元走査ミラーMRの位置を検出するミラー検出手段8と、信号検出手段7及びミラー検出手段8からの情報を処理する画像処理手段4と、その画像情報を出力する画像出力手段13と、を有している。そして、2次元走査ミラーMRを駆動させてミラー位置を検出することにより、ミラー検出位置での信号から被写体OBの2次元画像情報を得る。なお、前記画像投影装置PJでは複数の色光のレーザー光を使用するために複数のレーザー光源1が搭載されるが、画像取得装置CUでも同様の光路が構成され、被写体OBからの光を色分解系で複数の色光に分けて各色ごとに受光素子9が配置される。
この画像取得装置CUは、第1,第2の実施の形態(図1,図2)の画像投影装置PJとは逆の経路で、全反射した光を受光素子9で受光することを特徴としている。画像投影装置PJはレーザー走査を行う光学装置であるが、光線の向きはそれに限るものではない。本発明に係る光学装置は歪み補正プリズムPRと2次元走査ミラーMRとの組み合わせを特徴としており、光の進む向きは本質ではない。つまり、光には可逆性があることから、画像投影装置PJにおけるレーザー光源1の代わりに、受光素子9を用いて画像取得装置CUを構成しても構わない。その場合、光の向きは逆であり、歪み補正プリズムPR,2次元走査ミラーMR,歪み補正プリズムPRの順に通り、第0光学面S1−0から射出された光を集光レンズ(コリメータレンズ2に相当する。)で集光し、ピンホール等の光束規制手段を透過した後に受光素子9で受光される構成にするのが好ましい。
以下、本発明を実施した歪み補正プリズム及び画像投影装置の光学構成等を、実施例のコンストラクションデータ等を挙げて更に具体的に説明する。ここで挙げる実施例1〜4(EX1〜4)は、前述した第1,第2の実施の形態(図1,図2)に対応する数値実施例であり、実施例1,3,4は第1の実施の形態に対応しており、実施例2は第2の実施の形態に対応している。図9,図12,図15,図18に実施例1〜4の光路図を示し、図10,図13,図16,図19に実施例1〜4の光学断面構成を拡大して示す。なお、図10,図13,図16,図19では、1色のレーザー光の光路のみを記載している。
表1〜表4に、実施例1〜4のコンストラクションデータをそれぞれ示す。また、表5に各条件式の対応データ及び関連データを各実施例について示す。表1〜表4中、各光学面の配置は、面頂点座標(X,Y,Z)とX軸回転角度の各面データでそれぞれ特定される。光学面の面頂点座標は、その面頂点をローカルな直交座標系(x,y,z)の原点として、グローバルな直交座標系(X,Y,Z)におけるローカルな直交座標系(x,y,z)の原点の座標(X,Y,Z)で表されており(単位:mm)、その面頂点を中心とするx軸回りの回転角度で光学面の傾きが表されている(単位:°)。ただし、グローバルな直交座標系(X,Y,Z)はMEMSミラーMRのローカルな直交座標系(x,y,z)と一致した絶対座標系になっている。
また表1〜表4では、第1,第2プリズムP1,P2を構成する光学材料のd線に関する屈折率nd及びd線に関するアッベ数νdと、MEMSミラーMRのミラー面の直径Dと、垂直走査方向(V方向)のミラー回転角度(x軸回り)と、水平走査方向(H方向)のミラー回転角度(z軸回り)を示している。各実施例では、2次元走査ミラーとしてMEMSミラーを想定している。MEMSミラーMRは、そのX方向とZ方向とにレーザー光LBを偏向させることにより、スクリーン面SCに対して2次元走査を行う構成になっており、レーザー光を偏向させる際のX方向が水平走査方向(H方向)に相当し、レーザー光を偏向させる際のZ方向が垂直走査方向(V方向)に相当する。
表5中、歪み量Dt,DH,DVは以下の式(D1)〜(D3)で定義される。つまり、台形歪みDtは以下の式(D1)で定義され、H方向走査歪みDHは以下の式(D2)で定義され(上部,真ん中,下部のうち最も大きい値を評価値とする。)、V方向走査歪みDVは以下の式(D3)で定義される。図7に示すように、式(D1)〜(D3)中、Xup:スクリーン上部のH方向の距離、Xlow:スクリーン下部のH方向の距離、Xmin:H方向で最も小さい距離、Ymin:V方向で最も小さい距離、ΔX:H方向歪み、ΔYup,ΔYcenter,ΔYlow:上部,真ん中,下部のV方向歪みである。
Figure 2013003520
また、表5中の色ズレ量ΔCrH,ΔCrV,ΔCbH,ΔCbVは、図8に示すように定義される。中央の緑色レーザースポットLgを基準にして、赤色レーザースポットLrと、青色レーザースポットLbの各ズレ量をH方向とV方向について求める。表5中のデータは、上下左右の25点での計算値のうち、最大値の絶対量である。
図11,図14,図17,図20に実施例1〜4での2次元画像の歪みを歪曲図でそれぞれ示す(縦軸:Y方向(垂直走査方向),横軸:X方向(水平走査方向);単位:mm)。各歪曲図は、MEMSミラーMRでの偏向走査によるスクリーン面SC上での光線位置を等時間間隔でプロットしたものである。
Figure 2013003520
Figure 2013003520
Figure 2013003520
Figure 2013003520
Figure 2013003520
PJ 画像投影装置(光学装置)
CU 画像取得装置(光学装置)
PR 歪み補正プリズム
P1 第1プリズム
P2 第2プリズム
S1−0 第0光学面
S1−1 第1光学面
S1−2 第2光学面
S2−1 第3光学面
S2−2 第4光学面
1 レーザー光源
2 コリメータレンズ
LB レーザー光
MR MEMSミラー(2次元走査ミラー)
SC スクリーン面

Claims (8)

  1. 互いに直交する第1,第2走査方向に偏向した光から成る画像に歪みが生じないように補正するための歪み補正プリズムであって、
    第1プリズムと第2プリズムとを接合して成る接合プリズムであり、
    前記第1プリズムが有する一対の光学平面を第1,第2光学面とし、前記第2プリズムが有する一対の光学平面を第3,第4光学面とすると、
    第1,第2光学面のうちの一方と第3,第4光学面のうちの一方とが接合されており、
    第1光学面及び第2光学面に対して垂直な平面が第1走査方向に対して平行であり、
    第1光学面及び第2光学面に対して垂直な平面に対して垂直な光学平面を、第0光学面として第1プリズムが更に有し、
    第1光学面と第2光学面とで形成される頂角が、第3光学面と第4光学面とで形成される頂角よりも大きく、
    第1光学面と第2光学面とで形成される頂角と、第3光学面と第4光学面とで形成される頂角と、の差が、第1〜第4光学面のうち接合に用いられていない一対の光学面で形成される頂角と等しく、
    第1プリズムの分散が第2プリズムの分散よりも小さいことを特徴とする歪み補正プリズム。
  2. 請求項1記載の歪み補正プリズムと、レーザー光源と、2方向の回動によりレーザー光を前記第1,第2走査方向に偏向反射させる2次元走査ミラーと、を有することを特徴とする光学装置。
  3. レーザー光が前記第0光学面から入射し、前記第1光学面で全反射され、前記第2光学面を透過し、前記2次元走査ミラーで反射され、前記第2光学面,前記第1光学面,前記第3光学面及び前記第4光学面を順に透過することを特徴とする請求項2記載の光学装置。
  4. レーザー光が前記第0光学面から入射し、前記第1光学面で全反射され、前記第2光学面,前記第3光学面及び前記第4光学面を順に透過し、前記2次元走査ミラーで反射され、前記第4光学面,前記第3光学面,前記第2光学面及び前記第1光学面を順に透過することを特徴とする請求項2記載の光学装置。
  5. 以下の条件式(1)を満足することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の光学装置;
    1<T×tan2(Φ−θ)/D<50 …(1)
    ただし、
    ±θ:2次元走査ミラーの走査角度、
    Φ:2次元走査ミラー面へのレーザー光の入射角度、
    D:2次元走査ミラーの入射平面方向の有効径、
    T:主光線(2次元走査ミラーの走査角度の中心で走査停止状態におけるレーザー光の光束中心を通る光線)のミラー法線方向における、2次元走査ミラー面からプリズム射出面までの距離、
    である。
  6. 以下の条件式(2)を満足することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の光学装置;
    1<Φ/θ<8 …(2)
    ただし、
    ±θ:2次元走査ミラーの走査角度、
    Φ:2次元走査ミラー面へのレーザー光の入射角度、
    である。
  7. さらに、画像情報を入力する画像入力手段と、前記画像入力手段で入力した画像情報を処理する画像処理手段と、前記レーザー光源を駆動するレーザー駆動手段と、前記2次元走査ミラーを駆動するミラー駆動手段と、を有するレーザー走査方式の画像投影装置であって、前記画像処理手段で処理された画像情報を用いて前記レーザー光源及び2次元走査ミラーを駆動することにより、2次元的に偏向走査されたレーザー光でスクリーン面への2次元画像の投影を行うことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の光学装置。
  8. 請求項1記載の歪み補正プリズムと、2方向の回動によりレーザー光を前記第1,第2走査方向に偏向させる2次元走査ミラーと、受光素子と、その受光素子からの信号を検出する信号検出手段と、前記2次元走査ミラーを駆動するミラー駆動手段と、前記2次元走査ミラーの位置を検出するミラー検出手段と、を有する走査型の画像取得装置であって、前記2次元走査ミラーを駆動させてミラー位置を検出することにより、ミラー検出位置での前記信号から2次元画像情報を得ることを特徴とする光学装置。
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