JP2012523979A - 航空機のウィングボックスから発した気体及び/または液体が当該航空機の機体胴体部の中へ侵入することを防止する装置 - Google Patents

航空機のウィングボックスから発した気体及び/または液体が当該航空機の機体胴体部の中へ侵入することを防止する装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、航空機のウィングボックス(2)から漏出した気体及び/または液体が、ウィングボックスの下方に位置している当該航空機の機体胴体部の中へ侵入することを防止する装置に関する。本発明によれば、本装置はウィングボックス(2)の上方または下方に配設された少なくとも1枚のシート状部材(13)を備えている。シート状部材(13)は、好ましくは織物により形成され、その織物は例えばアラミド繊維などで補強すると共に、液体状及び/または気体状の物質を、また特に燃料を封止するのに必要な密封性を確保するために、エピクロロヒドリン系エラストマーやゴム組成物などのエラストマーを含浸させ、ないしは完全に浸透させたものなどである。かかる構造を有することから、シート状部材(13)は、航空機の前後方向軸心に平行な方向の調節移動が可能であり、そのため組付時に、当該方向の誤差を補償することができる。また、シート状部材(13)が周期的に波打つ波形構造を有しているため、更に、組付時の位置合せや、航空機の飛行中に発生する位置ずれの吸収も可能となっている。更に、シート状部材(13)の表面形状が、浅く波を打つ波形となっているため、このシート状部材(13)の全領域において捕集された液体を、好ましくはその波形の谷部(32)に配設される複数のドレイン接続部と、それらドレイン接続部に接続されたホース配管系(51)とを介して、迅速に且つ確実に流出させることが可能となっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、航空機のウィングボックスから発した気体及び/または液体が当該航空機の機体胴体部の中へ侵入することを防止する装置に関する。
現代の航空機では、燃料タンクを主翼の中に設けた構造が好んで採用されている。この構造とすることによって、機体胴体部領域において省スペースがもたらされると同時に、機の軽量化及び質量分布の利点がもたらされる。
しかしながら、特に、それがいわゆる高翼設計の航空機である場合には、主翼内の燃料タンクから微量でも燃料が漏出したならば、その燃料タンクの下方に位置する機体胴体部の中へ燃料及び/または揮発性物質が侵入するという問題が存在していた。従来、そのような事態を防止するための装置は、必ずしも全ての航空機に装備されていなかった。しかるに、航空機の構造に対する安全上及び環境上の観点からの規制が厳格化の一途をたどっている現在、その種の装置を装備していないという状況はもはや許容されるものではない。
旅客機や貨物機などの低翼機では、程度は小さいものの、このことはやはり問題である。低翼機では、機体胴体部の下方に主翼が位置しており、その主翼のウィングボックスの中に燃料タンクが設けられている。この燃料タンクから燃料が漏出したならば、少なくとも気体状物質が客室内へ侵入するおそれがあり、そのような事態は健康被害を防止するためにも、また航空安全監督当局の規制条項を満たすためにも防止する必要がある。
しかるに、この問題に対処するための従来公知の様々な解決手段としては、非常に複雑でしかも大きな剛性を必要とする構造であるため、不都合なほどの重量増大を余儀なくされるような手段、及び/または、必要とされる密封性を十分な期間に亘って高い信頼性をもって持続させることができず、例えば航空機の使用寿命の全期間に亘って、ないしは、所定の保守サイクルの一周期の期間に亘って持続させることができないような手段しかなかった。
本発明の目的は、信頼性が高く、なお且つ、軽量であり、しかも容易に組付けることのできる、主翼内燃料タンクから発した液体及び/または気体が航空機の機体胴体部の中へ侵入することを防止するバリヤ型の装置であって、そこに作用する圧力差に耐え得る十分な強度を有する装置を提供することにある。
上記目的は、請求項1に記載の特徴を備えた装置により達成される。
ウィングボックスの底面または上面に周縁枠体が配設されており、この周縁枠体により囲繞されている領域に少なくとも1枚のシート状部材が配設されていることから、障壁が極めて軽量でありながら、ウィングボックスの中の燃料タンクから、例えばその燃料タンクのシール部材の損傷などによって漏出した液体及び/または気体を封止するための最適な密封性が得られる。
更に、前記シート状部材の組付けは迅速且つ容易に行うことができ、また、前記シート状部材は十分な可撓性をもって作動するものであるため、航空機の飛行中に発生する主翼とその下方の機体胴体部との間の、即ち、主翼のウィングボックスの中の燃料タンクとその下方の機体胴体部との間の移動を補償することができる。更に、本装置は使用するシート状部材の形状を適宜に設計することにより、様々な種類の航空機に容易に適用することができる。尚、可撓性を有する前記シート状部材は、圧力差を受けて変形することにより変位するが、その変位の大きさはウィングボックスによって制限される。
前記シート状部材は、ワンピース部材として製作したものとすることが好ましい。ただし場合によっては、複数枚のすき間が開いたシート状部材を適宜の縫製糸で縫い合わせて前記シート状部材を製作するようにしてもよく、その場合には、その製作の過程において、所要の密封性を確保するために必要とされる重ね縫い部分に、エピクロロヒドリン系エラストマー組成物などのゴム組成物を用いて封止処理を施すようにするとよい。
本装置の特に有利な1つの構成例によれば、前記シート状部材は、例えばエピクロロヒドリン系エラストマー組成物などのエラストマーを、少なくとも部分的に含浸させた、例えば熱可塑性の織布、編布、スクリム布、またはそれらの任意の組合せなどから成る補強材料を含んでいる。
この構成とすることで、本装置を、液体及び/または揮発性物質などの気体を封止することのできる密封性を備えると共に、誤差を補償しウィングボックスと機体胴体部との相対移動を吸収することのできる優れた可撓性を備えたものとすることができる。熱可塑性の補強材料としては、例えば、エピクロロヒドリン系ゴム組成物などを含浸ないし浸透させたアラミド繊維の織布などが用いられる。あるいは、ガラス繊維、炭素繊維、天然繊維、または金属繊維の織布なども、補強用の織布材料として用いることができる。
更に、エラストマー組成物やゴム組成物は静電防止特性を有しており、そのため、本装置の周囲で爆発性の気体混合物が発火するおそれは非常に小さい。静電気の帯電は、例えば燃料漏出や摩擦電気などの結果として発生することもある。帯電した静電気が十分に且つ確実に散逸するようにするには、本装置におけるシート状部材の表面抵抗を200kΩ〜500MΩの範囲にするとよい。また、2枚のシート状部材を重ね合せ部で接着して接合する場合に、それらシート状部材の間の接触抵抗は、重ね合せ部の幅が75mmのときには約2.8MΩになり、重ね合せ部の幅が50mmのときには約270kΩになる。
本装置の別の有利な実施形態によれば、前記シート状部材は前記周縁枠体を介して前記ウィングボックスに結合されており、前記周縁枠体は、前記シート状部材の周縁部を挟圧保持するための少なくとも1本の本体側係止プロファイル材と少なくとも1本の対向側係止プロファイル材とを含んでいる。
この構成とすることで、本装置を例えば航空機のウィングボックスの底面などに固定して組付ける際に、その周縁部の全周において密封性を確保しつつしっかりと組付けることが可能となっている。また、前記シート状部材を結合するために、前記シート状部材の周縁部、前記本体側係止プロファイル材、及び前記対向側係止プロファイル材には、それらの対応する位置に多数の孔を穿設するようにしている。それら多数の孔は等間隔とすることが望ましい。前記シート状部材を固定するには、それら部材に穿設されているそれら孔にボルト及び/またはリベットを挿通して締着すればよい。これによって、前記シート状部材が前記本体側係止プロファイル材と前記対向側係止プロファイル材との間で挟圧され、この挟圧だけで密封性を確保することができる。
好適な1つの変更実施形態によれば、前記ウィングボックスの底面に固定される前記本体側係止プロファイル材の概略的な横断面形状が、約45°の角度をもって互いに接続した2本の枝部を有すると共に、それら枝部のうち前記シート状部材から離隔する方向へ延出している枝部に半円形部が接続した形状とされている。一方、前記対向側係止プロファイル材の横断面形状はこれよりも単純であり、概略的にU字形の横断面形状とされている。
本装置の1つの構成例によれば、前記周縁枠体に囲繞された内側領域であって、前記ウィングボックスの少なくとも1つの結合箇所の近傍領域に、前記シート状部材をその周縁部以外の箇所で結合するための少なくとも1本の固設ボルトが配設されている。
この構成とすることで、前記ウィングボックスが、更に結合可能となるようにしている。前記シート状部材内の、周縁部以外の領域に設ける結合箇所は、前記シート状部材の全域に亘って略々等間隔の格子行列を成すように分布した少なくとも36箇所の結合箇所とすることが好ましい。
更に別の1つの有利な構成例によれば、前記シート状部材は、各々の前記固設ボルトに結合するための少なくとも1つの補強部分を備えており、前記補強部分には、長孔を有する金属製のスリーブ部材が、例えば接着及び/または硬化処理などによって一体的に固設されている。
この構成とすることで、前記シート状部材へ伝達される荷重を一様化することができ、それによって、前記結合箇所の近傍領域における前記シート状部材の断裂を防止することができる。
1つの構成例によれば、前記少なくとも1本の固設ボルトは、例えばリベット結合、ボルト結合、及び/または、接着結合などによって前記ウィングボックスに結合するようにしており、また、前記少なくとも1本の固設ボルトは雄ねじ部を備えており、前記雄ねじ部には、前記スリーブ部材と前記固設ボルトの台座部とを締結するためのナットが螺合される。
この構成では、前記固設ボルトが前記ウィングボックスに固定され、前記スリーブ部材が前記ナットを介して前記固設ボルトに締結されることから、前記シート状部材を前記ウィングボックスの下方に確実に取付けることができる。尚、ここでいう「ボルト結合」とは、螺着方式一般を指すものである。
別の1つの有利な構成例によれば、前記スリーブ部材と前記ナットとの間に偏心多角形板状部材が配設されており、前記偏心多角形板状部材の少なくとも一部分が、前記スリーブ部材のフランジ部に形成されている縦溝に嵌合するようにしてあり、前記偏心多角形板状部材を90°以下の所定角度ずつ回転させることで、前記機体胴体部の前後方向軸心に対して平行な方向へ前記シート状部材を段階的に調節移動できるようにしてある。
この構成では、前記偏心多角形板状部材を回転させることによって、誤差を容易に補償することができる。
また別の1つの発展例によれば、前記シート状部材は前記機体胴体部の前後方向軸心に対して略々平行な方向に延在する少なくとも1本の波形部を備えており、該波形部を備えることで、前記機体胴体部の前後方向軸心に対して横方向への、前記ウィングボックスに対する相対的な前記シート状部材のさらなる位置調節移動を可能としている。
前記波形部を備えた結果として、一方では前記機体胴体部の前後方向軸心に対する横方向の誤差を補償することができ、他方では前記シート状部材によって捕集された液体の合流と流出が改善される。
更なる発展例によれば、前記少なくとも1本の波形部の少なくとも1本の谷部の領域に、少なくとも1つのドレイン接続部が配設されており、該ドレイン接続部には前記ウィングボックスから発した液体及び/またはガスを放出するためのホース配管が接続されている。
前記ドレイン接続部を、かかる領域に配設することで、捕集された液体ないし流体を効率的に流出させることができるようになる。
更に別の1つの構成例によれば、前記シート状部材の前記少なくとも1つの補強部分は、前記波形部の山部の領域に配設されている。
前記補強部分を、かかる領域に配設することで、前記シート状部材に前記波形部を形成することが容易になる。
航空機のウィングボックスの底面の斜視図であり、本発明に係る装置によってまだ覆われていない状態にあるウィングボックスを示した図である。 本発明に係る装置の周縁部の簡略化した横断面図である。 図2に示した固設ボルトの詳細な断面図である。 図3に示した固設ボルトの、装着した偏心多角形板状部材と共に示す平面図である。 図4に示した固設ボルトの、ナットと共に示す斜視図である。 複数の補強部分と複数のドレイン接続部とを備えたシート状部材の斜視図である。 下方から見た本発明に係る装置の斜視図であり、複数のドレイン接続部とそれらに接続された複数のホースを示した図である。
尚、添付図面においては、同一の構成要素には同一の参照符号を付すようにした。
図1に示したのは、航空機のウィングボックスの底面の斜視図であり、本発明に係る装置によってまだ覆われていない状態にあるウィングボックスを示した図である。
高翼機である航空機のウィングボックス2は、図に示されていない機体胴体部の上方に位置するものであり、このウィングボックス2の底面1に周縁枠体3が配設されている。周縁枠体3は、本装置のシート状部材(図1には示されていない)の周縁部をウィングボックス2の底面1に結合するためのものである。周縁枠体3の近傍に、4個の取付金具4〜7が配設されており、それら取付金具4〜7は、図に示されていない更に別の部品を結合するためのものである。周縁枠体3は、略々長方形の形状を呈しており、その形状は、航空機が高翼機である場合にその主翼を機体胴体部に結合するために機体胴体部の上部に形成される開口部(図1には示されていない)の形状に略々対応しており、この周縁枠体3に囲繞される内側領域の面積は、航空機によって異なるが、通常は数平方メートル程度の大きさである。図3に示す実施形態において、周縁枠体3に囲繞された内側領域に、36箇所の結合箇所が設けられており、それら結合箇所は、周縁枠体3に囲繞された領域の全体に亘って、略々等間隔の格子行列を成すようにして分布している。図中、それら結合箇所のうちの1つにだけ、それらの代表として参照符号「8」を付してある。それら結合箇所は、本装置のシート状部材13を、その周縁部以外の箇所でもウィングボックス2の底面1に結合する箇所である。
どの図面においても、三次元空間内の方向を座標系9によって図示してある。座標系9のx軸は航空機の機体胴体部の前後方向軸心に対して平行に延在しており、この場合、x軸の方向は航空機の飛行方向と逆向きとしてある。座標系9のz軸は地表面から垂直に離れる向きに延在しており、座標系9のy軸は、x軸に直交する方向に延在しており、従って、航空機の機体胴体部の前後方向軸心に直交する方向に延在している。
本装置は更に、複数のドレイン箇所を備えており、それらドレイン箇所のうちの1つのみに参照符号「10」を付して図示してある。それら複数のドレイン箇所は、本装置のシート状部材により捕集された液体及び/または気体状物質を、このシート状部材に組み込まれたドレイン接続部を介して制御して流出させる箇所である。また、それら複数のドレイン箇所10は、周縁枠体3に囲繞された領域の全体に亘って分布するように配列されている。この配列位置は、航空機の飛行中及び航空機が地上で操作されているときに、機体胴体部とウィングボックス2との間に相対的な変位が発生した場合にもこれとは無関係に、本装置により捕集された液体を完全に且つ均一に制御して流出させることのできる位置とされている。
図2に示したのは、本装置の簡略化した断面図である。
本発明に従って構成される装置は様々な特徴を備えるものであるが、それらのうちでも特に重要な特徴は、シート状部材13を備えていることであり、このシート状部材13はその周縁部が周縁枠体3に保持されることによって、波形の形状を呈しつつウィングボックス2の底面に沿って延展し、そして、ウィングボックス2の底面に取付けられている。シート状部材13の好適な1つの構成例は、例えばアラミド繊維の織布によりこれを形成し、更にその織布に、液体の漏出並びに圧力抜けを防止するための完全な密封性を付与するために例えばエピクロロヒドリン系エラストマー組成物などを含浸させて架橋硬化させることでゴム組成物とし、また更に、そのように構成したシート状部材が所要の耐荷重性を備えるようにしたものである。
周縁枠体3は、シート状部材13の周縁部を保持できるように、本体側係止プロファイル材14と、対向側係止プロファイル材15とで構成されている。対向側係止プロファイル材15の横断面形状は、略々U字形の形状とすることが好ましい。一方、本体側係止プロファイル材14の好ましい横断面形状は、第1枝部16と、約45°の角度をもってこの第1枝部16に接続した第2枝部17とを含む。この第2枝部17の先端に半円形部18が接続している。図中に参照符号を付さずに示した2本のリベットにより、本体側係止プロファイル材14の第1枝部16はウィングボックス2に接続している。それらリベットは、適宜のシーラントを用いて封止されている。シート状部材13は、その周縁部が、周縁枠体3の本体側係止プロファイル材14の第2枝部と、周縁枠体3の対向側係止プロファイル材15との間に挟持されて固着されている。シート状部材13を固着するために、例えばボルト結合のためのボルトや、リベット結合のためのリベットなどの結合部材19が用いられている。また別法として、接着剤を用いて接着結合するようにしてもよい。図示例では、ボルトによる結合を可能にするために、本体側係止プロファイル材14と、対向側係止プロファイル材15と、シート状部材13の周縁部とに、多数の孔を穿設してある。それら孔を穿設するには例えばドリル穿孔などの方法を用いればよく、また、それら孔の配置は等間隔とすることが好ましい。シート状部材13の止着箇所に必要とされる密封性は、このシート状部材13の周縁枠体3の領域が、本体側係止プロファイル材14と対向側係止プロファイル材15との間で挟圧されて圧縮されることによって得られている。本体側係止プロファイル材14と対向側係止プロファイル材15とはいずれも、プロファイル材を並置して構成するようにしてもよい。
シート状部材13の図2に示した図示部分においては、ドレイン箇所10にドレイン接続部20が一体的に固設されている。このドレイン接続部20は、シート状部材13により捕集されて航空機の機体胴体部の中へ侵入することが阻止された液体及び/または気体を、そこから流出させるための部材である。このドレイン接続部20は、シート状部材13の製作過程の中で接着または架橋硬化によりシート状部材13に一体的に固設することができる。
ドレイン接続部20には、単管のホースが接続されることもあり、また、より複雑なホース配管系の構成要素であるホース配管が接続されることもある(図2には図示されていない)。そのようなホースないしホース配管を接続できるようにするために、ドレイン接続部20は、略々漏斗形状として、その下端部分にフランジ部21を形成してあり、図には明示されていないがこのフランジ部21にはシーラントが施されている。ドレイン接続部20に接続するホース配管は、例えば止めねじなどの、保守作業などに際して容易に取外すことのできる結合手段を用いてフランジ21部に結合すればよく、そうすることで、ホース配管をドレイン接続部20に容易に接続することができる。シート状部材13のドレイン接続部20を取付ける箇所には、補強部材を備えるようにすることが好ましく、その補強部材は、例えば繊維強化エポキシ樹脂材料などから成る円板状部材として、その円板状部材をシート状部材13に埋込むか、或いはシート状部材13の表面に取付けて接着または架橋硬化により固定することができる。
シート状部材13は、その周縁部が固定されているばかりでなく、更に、その周縁部以外の領域に設けられた結合箇所8においてもウィングボックス2の底面1に結合されている。かかる結合箇所8における結合は、円板形の台座部を有する固設ボルト22を介してなされている。台座部23は、少なくも2つの結合部材24、25によってウィングボックス2に固定されており、結合部材24、25としては例えばリベットや止めねじなどが用いられる。また、結合部材24、25とウィングボックス2との間に密封処理を施す必要がある場合には、適宜の密封処理を施すようにする。この密封処理は、例えば、結合部材24、25の頭部をウィングボックス2の表面より僅かに沈ませ、それによって形成された凹部に、例えばエピクロロヒドリン系ゴム組成物などを充填すればよい。固設ボルト22は更に、その端部が雄ねじ部26として形成されており、この雄ねじ部26にナット27が螺合される。シート状部材13に設けられている略々円形リング形の補強部分28には、架橋硬化処理によりスリーブ部材29が固設されており、この補強部分28はシート状部材13に一体化した構成部分である。スリーブ部材29は長孔30を備えており、この長孔30によって、座標系9のx軸に平行な方向の誤差を補償することが可能となっている。固設ボルト22にスリーブ部材29を嵌合したときには、このスリーブ部材29が固設ボルト22の雄ねじ部ではない部分に嵌合し、その状態で、雄ねじ部26にナット27を締付けることによって、スリーブ部材29がその位置に固定される。
更に、シート状部材13は、小さな振幅高さの波形部31を備えている。それら波形部31の谷部32に、即ち、シート状部材13の最低位をなす位置に、ドレイン接続部20が配設されていることで、シート状部材13により捕集された液体及び/または揮発性物質を、確実に流出させることができるようにしている。一方、波形部31の山部33の位置は、固設ボルト22の配設領域に対応しており、従って、ウィングボックス2の結合箇所8が設けられている領域に対応している。このようにシート状部材13が波形構造を有することから、更に、ウィングボックス2の誤差、及び/又は固有の動作を補償し、ならびに、座標系9のy軸に平行に取り付けられた固設ボルト22の取付位置のずれを補償することが可能となっている。尚、図2には、波形部の谷部32が1つだけしか示されていないが、シート状部材13は波形部の谷部を複数備えており、それら谷部は、図示した谷部32に対して平行に、そして、互いの間に間隔を開けて延在している。図2には更に、シート状部材13の表面上をドレイン接続部20へ向かって誘導される液滴34が示されている。
図3に示したのは、図2に示した固設ボルトの詳細な断面図である。
固設ボルト22の台座部23は2つの結合部材24、25を嵌装するための2つの座ぐり孔35、36を備えている。それら座ぐり孔35、36には密封処理が施されており、この密封処理は、結合部材24、25によって固設ボルト22を結合した後に、それら座ぐり孔35、36に適当なシーラント37を面一に充填したものである。好適なシーラント37としては、例えばエピクロロヒドリン系ゴム組成物などがある。シート状部材13には、ウィングボックス2の複数の結合箇所8の夫々に対応した位置に、夫々に補強部分28が設けられており、それら補強部分28にスリーブ部材29が一体的に固設されている。スリーブ部材29を固設する方法としては、例えばシーラント37の架橋硬化を利用する方法などがある。スリーブ部材29は、このスリーブ部材29を貫通して延在する横断面形状が略々長円形の長孔30を備えている。シート状部材13の補強部分28は、このシート状部材13の両面に夫々、円環形状の口縁部補強部材38を接着することによって形成されている。図3では、図の見易さを考慮して、その接着のための接着剤層を、引用符号を付すことなく網点によって示してある。また、その接着剤としては、例えば「Permabond737(登録商標)」などを用いることができる。更に、接着した口縁部補強部材38の周縁部の全周に亘ってシーラント37を塗布して架橋硬化させることで密封処理が施されている。こうしてシート状部材13に一体的に固設される口縁部補強部材38は、繊維強化エポキシ樹脂材料で製作したものとするとよい。また、その強化用繊維としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、或いは更にその他の適宜の強化用繊維を使用することができる。補強部分28には更に、同じく円環形状の部材である凸部形成部材39が架橋硬化を利用して貼着されている。この凸部形成部材39は固設ボルト22の台座部23に対向しており、シート状部材13をウィングボックス2に組付ける際にこの凸部形成部材39が圧縮されることによって、高度の密封性が得られるようにしたものである。更に、この凸部形成部材39にも、シーラント37による密封処理が施されている。
補強部分28を固設ボルト22の台座部23に押付けているのは、偏心多角形板状部材40である。この偏心多角形板状部材40は、参照符号を付していない偏心孔を備えており、偏心多角形板状部材40は固設ボルト22の軸心に対して偏心した位置を占めることになる。偏心多角形板状部材40の偏心孔は、固設ボルト22に螺合されるのではなく、位置決めのために単に嵌合されるだけである。偏心多角形板状部材40は、固設ボルト22の雄ねじ部26に螺合するナット27により、架橋硬化を利用してシート状部材13に一体的に固設されたスリーブ部材29に押付けられ、そしてそれによって、横断面形状が長円形の筒体として形成されているスリーブ部材の筒部42が固設ボルト22の台座部23に締結される。また更に、凸部形成部材39が固設ボルト22の軸心方向に圧縮されることで、結合箇所8において良好な密封性が得られる。
更に、固設ボルト22の雄ねじ部26の先端部分には、ナットの緩み止めのための貫通孔43が穿設されている。この貫通孔43に例えばコッターピンや割りピンなどの不図示の回転止め手段を挿通することによって、雄ねじ部26に螺着したナット27の不測の緩みを防止することができる。
台座部23を有する固設ボルト22、スリーブ部材29、及び偏心多角形板状部材40はいずれも金属材料製の部材であり、その金属材料としては、例えばステンレス鋼合金やチタン合金などが用いられる。また、スリーブ部材29は、シート状部材に一体化されており、シート状部材の一部を構成している。
図4に示したのは、台座部を有する固設ボルトとその固設ボルトに嵌合したスリーブ部材とを等角図法で示した斜視図であり、ただし架橋硬化を利用してスリーブ部材が一体的に固設されているシート状部材を除いて図示したものである。
台座部23には2つの座ぐり孔35、36が形成されており、また、台座部23は略々円板形の形状を呈している。台座部23の周縁部には面取りが施されており、参照符号を付していないこの面取部の斜面の角度は45°以下にするとよい。台座部23の中央に固設ボルト22が台座部23から垂直に立設されている。固設ボルト22には雄ねじ部26が形成されており、この雄ねじ部26には貫通孔43が穿設されている。固設ボルト22にはスリーブ部材29が嵌合される。スリーブ部材29のフランジ部41には溝部44が形成されており、この溝部44の両側面は、平面視弓形の一対の側壁部45、46により画成されている。スリーブ部材29のフランジ部41及び筒部42を共に貫通する長孔30が形成されており、この長孔30によって、スリーブ部材29を、またひいてはシート状部材13を、座標系9のx軸方向に平行に移動させるようにしている。一対の側壁部45、46は、それらの間に、図4には示していない偏心多角形板状部材40の少なくとも一部分が嵌合するようにしてある。
図5に模式的に示した図は、図4に示した固設ボルトの上面図であり、その固設ボルトに装着された偏心多角形板状部材と、その固設ボルトに螺合したナットとを併せて図示している。
図示した実施形態の偏心多角形板状部材40は、夫々に長さの異なる合計12本の辺を有する十二角形の板状部材であり、固設ボルト22に対して常に偏心するように形成されている。この偏心多角形板状部材40を、30°ずつ回転させた上で、座標軸9のx軸方向に延在している2つの側壁部45、46の間の溝部44に嵌合することによって、複数通りの大きさの誤差を補償することができ、その複数通りの大きさは、例えば、0.5mm、1.0mm、1.5mm、2.0mm、それに2.5mmなどとすることができる、
このように偏心多角形板状部材40を回転させて溝部44に嵌合することで、それら複数通りの大きさの移動量をもって、シート状部材13をウィングボックス2に対して(従ってウィングボックス2に固定されている固設ボルト22に対して)相対的に、座標系9のx軸方向へ調節移動することができるため、本装置をウィングボックス2に組付ける際に、この調節移動を行うことによってウィングボックス2の関連部分の製作誤差などを補償することができる。そして、最終的にナット27で偏心多角形板状部材40を固設ボルト22に締結することによって、その調節移動がなされた状態でシート状部材13を結合箇所10に固定することができる。
図6に示したのは、シート状部材を斜め上方から見た斜視図である。
ワンピース部材として形成されたシート状部材13は、その周縁部に沿って多数の孔が穿設されている(図を見やすくするために、それら孔には参照符号を付さず、それら孔を単なる小さな点で表してある)。それら多数の孔を穿設することで、周縁枠体3を介してシート状部材13の周縁部をウィングボックス2に結合する上で、密封性が得られるようにしている。また、取付金具4〜7(図1参照)の密封性及び耐圧接続のために、シート状部材13には、その4箇所に略々長方形の切り取り部47〜50を形成してある。
図2に示した実施の形態では、シート状部材13をウィングボックス2の底面に結合するために、本体側係止プロファイル材14と、対向側係止プロファイル材15とを用いており、それら2つのプロファイル材14、15の組合せによって、前述の周縁枠体13が構成されている。更に、略々長方形のシート状部材13には、36箇所の補強部分(ただし図6では、それら補強部分のうちの1つにだけ、それらの代表として引用符号「28」を付してある)が設けられている。それら補強部分28は、シート状部材13をその周縁部以外の箇所でもウィングボックス2に結合するために設けられているものであって、それら補強部分28における結合は、ウィングボックス2の複数の結合箇所8に固定されている複数の固設ボルト22を介してなされる。尚、それら補強部分28の構成は、図2を参照して上で説明した実施形態の構成と同様のものである。
更に、図示した実施形態に係るシート状部材13は、合計8個のドレイン接続部(ただし図6では、それらドレイン接続部のうちの1つにだけ、それらの代表として引用符号「20」を付してある)を備えており、それらドレイン接続部20は、例えば、シート状部材に埋め込むことによって、或いは、架橋硬化を利用して、或いは、接着剤を用いてシート状部材13に固定される。
複数のドレイン接続部は、それらの全てがホース配管系(図7参照)を介して互いに接続されている。このホース配管系は、複数本のホース即ちホース配管から成るものであって、シート状部材13により捕集された液体及び/または揮発性物質ないし気体状物質を合流させるためのものである。また、合流した液体及び/または揮発性物質ないし気体状物質は、このホース配管系を介して航空機の機外の環境中へ放出される。複数のドレイン接続部の夫々に接続された複数のホース配管は、T字形接続菅で形成される合流箇所で合流させることにより、少なくとも1本の合流管路を形成することができる。そして、この少なくとも1つの合流管路を、航空機の機体胴体部の下部に設けた少なくとも1つの不図示の放出口に接続すればよい。また別の構成例として、複数のドレイン流出口の各々を、それに対応した個別のホース配管を介して、個別の放出口に接続した構成としてもよく、この構成によれば特に、ホース配管系の合流箇所が存在しないことから、合流箇所での閉塞が発生するおそれがない。
以上のいずれの構成とする場合にも、ドレイン接続部の配設位置は、シート状部材13の局所的最低位をなす位置とすることが望ましく、従って、複数本の波形部を備えているシート状部材13(図2参照)の、それら複数本の波形部の谷部に該当する位置とすることが望ましい。またそれに加えて、複数のホース配管は、それらホース配管の中を流れる液体が完全に流出するように、十分に大きく且つ一様な傾斜角を持つように配設することが望ましい。
図7は、シート状部材の更に別の斜視図であり、この斜視図はシート状部材を斜め下方から見た図である。
複数のドレイン接続部20は、それらのいずれもがシート状部材13の波形部の谷部32に配置されており、一方、更なる接続領域の複数の補強部分28は、それらのいずれもがシート状部材13の波形部の山部33に配置されている。また、図7から明らかなように、シート状部材13の波形構造における複数本の山線及び谷線は、座標系9のx軸と平行に延在している。図6の説明の中で既に言及したように、複数のドレイン接続部はホース配管系51を介して互いに接続されており、このホース配管系51は複数のホース配管から成るものであって、図7では、それらホース配管のうちの1本にだけ、それらの代表として参照符号「52」を付してある。ホース配管52どうしをT字形接続菅に接続して分岐点を形成した場合には、シート状部材13により捕集された液体及び/または揮発性成分を、航空機の機体胴体部の下部に設けた少なくとも1つの放出口へ導き、そこから環境中へ最終的に放出するなどすればよい。また、ドレイン接続部を、各々がT字形接続管を備えたものとして、ホース配管の両端をドレイン接続部に接続することによって、連続した1本のホース配管を構成するようにしてもよく、これによってホース配管系を容易に構成することができる。また別の構成例として、複数のドレイン接続部の各々を、個別のホース配管を介して、個別の放出口に接続した構成としてもよい。
1 ウィングボックスの底面
2 ウィングボックス
3 周縁枠体
4〜7 取付金具
8 ウィングボックスの底面の結合箇所
9 座標系
10 ドレイン箇所
13 シート状部材
14 本体側係止プロファイル材
15 対向側係止プロファイル材
16 本体側係止プロファイル材の第1枝部
17 本体側係止プロファイル材の第2枝部
18 本体側係止プロファイル材の半円形部
19 結合部材
20 ドレイン接続部
21 ドレイン接続部のフランジ部
22 固設ボルト
23 固設ボルトの台座部
24 結合部材
25 結合部材
26 雄ねじ部
27 ナット
28 シート状部材の補強部分
29 スリーブ部材
30 スリーブ部材の長孔
31 シート状部材の波形部
32 シート状部材の波形部の谷部
33 シート状部材の波形部の山部
34 液滴
35 座ぐり孔
36 座ぐり孔
37 シーラント
38 補強部分の口縁部補強部材
39 補強部分の凸部形成部材
40 偏心多角形板状部材
41 スリーブ部材のフランジ部
42 スリーブ部材の筒部
43 固設ボルトの雄ねじ部に形成された緩み止め孔
44 スリーブ部材の溝部
45 スリーブ部材の側壁部
46 スリーブ部材の側壁部
47〜50 切り取り部
51 ホース配管系
52 ホース配管

Claims (10)

  1. 航空機のウィングボックス(2)から発した気体及び/または液体が当該航空機の機体胴体部の中へ侵入することを防止する装置において、
    前記ウィングボックス(2)の底面(1)または上面に周縁枠体(3)が配設されており、前記周縁枠体(3)により囲繞されている領域に少なくとも1枚のシート状部材(13)が配設されていることを特徴とする装置。
  2. 前記シート状部材(13)は、例えばエピクロロヒドリン系エラストマー組成物などのエラストマーを少なくとも部分的に含浸させた、例えば熱可塑性の織布、編布、スクリム布、またはそれらの任意の組合せなどから成る補強材料を含んでいることを特徴とする請求項1記載の装置。
  3. 前記シート状部材(13)は前記周縁枠体(3)を介して前記ウィングボックス(2)に結合されており、前記周縁枠体(3)は、前記シート状部材(13)の周縁部を挟圧保持するための少なくとも1本の本体側係止プロファイル材(14)と少なくとも1本の対向側係止プロファイル材(15)とを含んでいることを特徴とする請求項1又は2記載の装置。
  4. 前記周縁枠体(3)に囲繞された内側領域であって、前記ウィングボックス(2)の少なくとも1つの結合箇所(8)の近傍領域に、前記シート状部材(13)をその周縁部以外の箇所で結合するための少なくとも1本の固設ボルト(22)が配設されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の装置。
  5. 前記シート状部材(13)は、各々の前記固設ボルト(22)に結合するための少なくとも1つの補強部分(28)を備えており、前記補強部分(28)には、長孔(30)を有する金属製のスリーブ部材(29)が、例えば接着及び/または硬化処理などによって一体的に固設されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の装置。
  6. 前記少なくとも1本の固設ボルト(22)は、例えばリベット結合、ボルト結合、及び/または、接着結合などによって前記ウィングボックス(2)に結合されており、前記少なくとも1本の固設ボルト(22)は雄ねじ部(26)を備えており、前記雄ねじ部(26)には、前記スリーブ部材(29)と前記固設ボルト(22)の台座部(23)とを締結するためのナット(27)が螺合されることを特徴とする請求項4又は5記載の装置。
  7. 前記スリーブ部材(29)と前記ナット(27)との間に偏心多角形板状部材(40)が配設されており、前記偏心多角形板状部材(40)の少なくとも一部分が、前記スリーブ部材のフランジ部(41)に形成されている縦溝(44)に嵌合するようにしてあり、前記偏心多角形板状部材(40)を90°以下の所定角度ずつ回転させることで、前記機体胴体部の前後方向軸心に対して平行な方向へ前記シート状部材(13)を段階的に調節移動できるようにしたことを特徴とする請求項4乃至6の何れか1項記載の装置。
  8. 前記シート状部材(13)は前記機体胴体部の前後方向軸心に対して略々平行な方向に延在する少なくとも1本の波形部(31)を備えており、該波形部を備えることで、前記機体胴体部の前後方向軸心に対して横方向への、前記ウィングボックス(2)に対する相対的な前記シート状部材(13)のさらなる位置調節移動を可能としていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項記載の装置。
  9. 前記少なくとも1本の波形部(31)の少なくとも1本の谷部(32)の領域に、少なくとも1つのドレイン接続部(20)が配設されており、該ドレイン接続部(20)には前記ウィングボックス(2)から発した液体及び/またはガスを逃すためのホース配管(52)が接続されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項記載の装置。
  10. 前記シート状部材(13)の前記少なくとも1つの補強部分(28)は、好ましくは前記波形部の山部(33)の領域に配設されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項記載の装置。
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