JP2012520314A - 癌治療のためのインダゾリルアミノピロロトリアジンとタキサンの併用 - Google Patents

癌治療のためのインダゾリルアミノピロロトリアジンとタキサンの併用 Download PDF

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Abstract

本出願において、治療有効量のインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式(I)の化合物)及びタキサンを対象に投与することを含む、該対象の増殖性疾患の治療方法を提供する。また、本出願において、1以上の医薬として許容し得る賦形剤との併用で、インダゾリルアミノピロロトリアジン及びタキサンを含む、医薬組成物も提供する。
【化1】
Figure 2012520314

【選択図】図1

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許法合衆国法典第35巻(35 U.S.C.)第119条(e)の下で、米国仮出願第61/159,404号(2009年3月11日出願)の優先権を主張して、その開示全体は、引用により本明細書中に組み込まれる。
(分野)
本明細書において、治療有効量のインダゾリルアミノピロロトリアジン及びタキサンを対象に投与することを含む、該対象の増殖性疾患の治療方法を提供する。また、本明細書において、1以上の医薬として許容し得る賦形剤との併用で、インダゾリルアミノピロロトリアジン及びタキサンを含む、医薬組成物も提供する。
(背景)
受容体チロシンキナーゼのHerファミリーは、Her 1(EGFR又はErbB-1としても知られている)、Her2 (ErbB-2)、Her3 (ErbB-3)、及びHer4 (ErbB-4)からなる。Her 1又はHer2等のそのメンバーの活性化又は過剰発現は、乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、食道癌、胃癌、結腸直腸癌、膵臓癌、前立腺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、膀胱癌、頭頸部癌、及び膠芽腫を含んだ神経膠腫を含むヒト悪性腫瘍に関係する。現在市場規模の抗EGFR治療は、NSCLCの治療に承認されている小分子のゲフィチニブ(IRESSA(登録商標))、及びNSCLCと膵臓癌の治療に承認されているエルロチニブ(TARCEVA(登録商標))を含む。現在市場規模のモノクローナル抗体治療は、セツキシマブ(ERBITUX(登録商標))、結腸直腸癌の治療に承認されている抗EGFR抗体、及びトラスツズマブ(HERCEPTIN(登録商標))、Her2陽性乳癌の治療に承認されている抗Her2抗体を含む。ラパチニブ(TYKERB(登録商標))は、二重抗EGFR/Her2活性を有する小分子の阻害剤であり、Her2陽性乳癌の治療にごく最近承認された。
タキサンは、イチイ属植物から単離することができ、さらに、合成類縁体として誘導することができる、強力な分類の化学療法剤である。この分類を含むタキサンは、同一の化学的足場と類似した作用機序を共有し、また、類似した臨床前活性及び臨床活性を有することが見出された。Eisenhauerらの文献:Drugs 1998, 55, 5-30;Huizingらの文献:Cancer Investigation 1995, 13, 381-404;及びVon Hoffらの文献:Seminars in Oncology, 1997, 24, S13-3-S13-10を参照されたい。最初のタキサンであるパクリタキセル(TAXOL(登録商標))は、5β,20-エポキシ-1,2α,4,7β,10β,13α-ヘキサヒドロキシタキサ-11-エン-9-オン4,10-ジアセタート2-ベンゾアート13-エステルと(2R,3S)-N-ベンゾイル-3-フェニルイソセリンであり、1971年に西洋イチイ(Pacific yew)(タキサス・ブレビフォリア(Taxus brevifolia))から単離されるが、ヨーロッパイチイ(European yew)(タキサス・バカッタ(Taxus baccata))から半合成工程を使用して調製することもできる。他の周知のタキサンであるドセタキセル(TAXOTERE(登録商標))は、(2R,3S)-N-カルボキシ-3-フェニルイソセリン、N-tert-ブチルエステル、13-エステルと5β-20-エポキシ-1,2α,4,7β,10β,13α-ヘキサヒドロキシタキサ-11-エン-9-オン4-アセタート2-ベンゾアート、三水和物であり、また、タキサス・バカッタから半合成工程で調製される。タキサンは、抗有糸分裂剤のサブクラスに属し、細胞周期のチューブリンの集合と分解の正常な動態過程を干渉する程度まで、チューブリンの重合を促進することによって、該抗有糸分裂剤の効果を発揮する。この微小管機能障害は、細胞死をもたらす。これらの抗癌治療の発展にかかわらず、増殖性疾患(一実施態様においては、既存の治療法では効果のない癌)に有効な治療の長年にわたる需要がある。
本明細書において、治療有効量の(i)タキサン;及び(ii)式(I)のインダゾリルアミノピロロトリアジン(indazolylaminopyrrolotriazine)、又はそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくは2以上のそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを対象に投与することを含む、該対象の増殖性疾患の治療方法を提供する。
Figure 2012520314
式中、Rは、C6-14アリール、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;
R1は、C1-6アルキルであり;
R2は、水素、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-20アラルキル、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;
Xは、結合、-O-、-S-、-C(R3R4)-、若しくは-N(R3)-であり;かつ、
R3及びR4はそれぞれ、独立して、水素、C1-6アルキル、C6-14アリール、C7-20アラルキル、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;
アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルはそれぞれ、(a)シアノ、ハロ及びニトロ;(b) C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクリル;並びに(c) -C(O)Ra、-C(O)ORa、-C(0)NRbRc、-C(=NRa)NRbRc、-ORa、-OC(O)Ra、-OC(O)ORa、-0C(0)NRbRc、-OC(=NRa)NRbRc、-OS(O)Ra、-OS(O)2Ra、-OS(O)NRbRc、-OS(O)2NRbRc、-NRaRd、-NRaC(0)Rb、-NRaC(0)0Rb、-NRaC(O)NRbRc、-NRaC(=NRd)NRbRc、-NRaS(O)Rb、-NRaS(O)2Rb、-NRaS(O)NRbRc、-NRaS(O)2NRbRc、-SRa、-S(O)Ra及び-S(O)2Ra(式中、Ra、Rb、Rc及びRdはそれぞれ、独立して、(i)水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;又は(ii) Rb及びRcは、それらに結合されるN原子と一緒に、ヘテロシクリル若しくはヘテロアリールを形成する)からなる群より選択される1以上の置換基Qと任意に置換する。
一実施態様において、本明細書に記載されるタキサンと、インダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I若しくはIIの化合物)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)とを、本明細書で提供される投与計画によって投与する。
また、本明細書において、有効量のタキサン及び本明細書に記載されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I若しくはIIの化合物)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)と細胞を接触させることを含む、該細胞の増殖を阻害する方法も提供する。
さらに、本明細書において、1以上の医薬として許容し得る賦形剤との併用で、(i)タキサン;と、(ii)本明細書に記載されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I若しくはIIの化合物)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)とを含む、医薬組成物を提供する。
図1は、腫瘍サイズにより決定される、MX-1ヒト乳癌に対するパクリタキセルとの併用でのAC480の相乗効果を示す。表1に示す投与計画に従って、動物を処置した。
図2は、完全退縮の割合により測定される、MX-1ヒト乳癌に対するパクリタキセルとの併用でのAC480の相乗効果を示す。表1に示す投与計画によって、動物を処置した。
図3は、処置後の生存率により測定される、MX-1ヒト乳癌に対するパクリタキセルとの併用でのAC480の相乗効果を示す。表1に示す投与計画によって、動物を処置した。
図4は、完全退縮の割合により測定される、MX-1ヒト乳癌に対するパクリタキセルとの併用でのAC480の相乗効果を示す。表2に示す投与計画によって、動物を処置した。
(詳細な説明)
下に示す開示を理解しやすくするために、多くの用語を下に定義する。
一般に、本明細書での命名法、有機化学、薬品化学、生化学、生物学、薬理学における実験室の手法、並びに本明細書に記載される他の手法は、当技術分野で周知かつ通常用いられるものである。本明細書において、他に定義がない場合、すべての技術用語及び科学用語は、一般に、本開示に属する当業者によって通常理解されるものと同一の意味を有する。
用語“腫瘍”、“新生物”及び“腫瘍性疾患若しくは疾病”とは、本明細書では区別なく使用し、多細胞生物の1以上の細胞サブセットの不要な細胞増殖に関係することを意味し、これは、多細胞生物に害をもたらす(すなわち、不快感、又は該多細胞生物の平均寿命を減少させる)。特定の実施態様において、腫瘍は、良性(非侵襲性)か悪性(侵襲性)であり得る。
用語“癌”とは、悪性新生物を指すことを意味し、これは、細胞が正常な調節制御を失った(そうでなければ、細胞増殖の速度を調節する)制御されない細胞増殖が特徴である。これらの無制御の分裂する細胞は、身体を通じて広がり、“転移”と呼ばれるプロセスで正常な組織に侵入することができる。
用語“自然発生型の”又は“野生型の”とは、核酸分子、ポリペプチド、宿主細胞等の生体物質に関して使用する場合、自然界でみられ、人間によって操作されない物質をいう。同様に、“非自然発生型の”又は“非野生型の”とは、自然界でみられず、人間によって構造上改良されたか、又は合成された物質をいう。
用語“HER1"、“上皮細胞成長因子受容体"、“EGFR"及び“ErbBl"は、本明細書では区別なく使用し、例えば、Carpenterらの文献:Ann. Rev. Biochem. 1987, 56, 881-914に記載されている、EGFR受容体タンパク質、又はその変異体をいう。HER2変異体は、野生型EGFRのアミノ酸配列と比較して、野生型EGFRと実質的に相同性のあるタンパク質(すなわち、1以上の自然発生型若しくは非自然発生型のアミノ酸欠失、挿入又は置換(例えば、EGFR誘導体、同族体及び断片)を有するタンパク質)を含む。HER2変異体のアミノ酸配列は、野生型EGFRと、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%一致する。野生型EGFRの自然発生型突然変異体の形態(すなわち、欠失突然変異体EGFR)の一例は、Humphreyらの文献:Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1990, 87, 4207-4211に記載されている。
用語“HER2"及び“ErbB2"は、本明細書では区別なく使用し、HER2受容体タンパク質、又はその変異体をいう。例えば、ヒトHER2タンパク質は、Sembaらの文献:Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1985, 82, 6497-6501、及びYamamotoらの文献:Nature 1986, 319, 230-234(Genebank受託番号:X03363)に記載されている。HER2変異体は、野生型HER2のアミノ酸配列と比較して、野生型HER2と実質的に相同性のあるタンパク質(すなわち、1以上の自然発生型若しくは非自然発生型のアミノ酸欠失、挿入又は置換(例えば、HER2誘導体、同族体及び断片)を有するタンパク質)を含む。HER2変異体のアミノ酸配列は、野生型HER2と、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%一致する。
用語“過剰発現する”又は“過剰発現”とは、疾病、疾患若しくは状態に関連する細胞が、疾病、疾患若しくは状態に関連しない同一の細胞よりも検出可能な高いレベルのタンパク質(HER2若しくはHER2等)を含むことを意味する。
用語“対象”とは、霊長類(例えば、ヒト)、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット又はマウスを含むが、これらに限定されない動物をいう。用語“対象”及び“患者”は、本明細書の言及では区別なく使用し、例えば、ヒト対象等の哺乳動物対象(一実施態様においては、ヒト)に使用する。
用語“治療する(treat)”、“治療すること(treating)”及び“治療”とは、疾患、疾病若しくは状態、又は該疾患、疾病若しくは状態に関連する1以上の症状を緩和若しくは抑止すること;あるいは、該疾患、疾病若しくは状態自体の発症を緩和若しくは除去することを含むことを意味する。
用語“接触すること(contacting)”及び“接触する(contact)”とは、このような接触の結果として、生理学的及び/又は化学的効果が生じるように、治療剤と細胞若しくは組織をくっつけることをいう。接触することは、インビトロ、エクスビボ、又はインビトロで行うことができる。一実施態様において、治療剤は、細胞培養(インビトロ)で細胞と接触し、該細胞上の該治療剤の効果を決定する。他の実施態様において、治療剤と細胞又は組織の接触は、接触される細胞又は組織を有する対象に治療剤を投与することを含む。
用語“治療有効量”とは、投与時に、1以上の治療する疾患、疾病若しくは状態の症状の進行を防ぐ、又はある程度緩和するのに十分な化合物の量を含むことを意味する。また、用語“治療有効量”とは、研究者、獣医、医師又は臨床医が必要とする、生物分子(例えば、タンパク質、酵素、RNA若しくはDNA)、細胞、組織、系、動物又はヒトの生物学的又は医学的反応を誘導するのに十分な化合物の量もいう。
用語“医薬として許容し得るキャリア”、“医薬として許容し得る賦形剤”、“生理学的に許容し得るキャリア”、又は“生理学的に許容し得る賦形剤”とは、液状若しくは固形充填物、希釈剤、溶媒、又は封入材料等の医薬として許容し得る材料、組成物、又はビヒクルをいう。一実施態様において、各成分は、医薬配合物の他の原料と適合し、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、免疫原性、又は他の問題若しくは合併症なしで、合理的な利益/危険の比と相応して、ヒト及び動物の組織若しくは器官と接触して使用するのに適するという意味で“医薬として許容し得る”。Remingtonの文献:「薬学の科学と実践(The Science and Practice of Pharmacy)」、第21版、Lippincott Williams & Wilkins: Philadelphia, PA, 2005;Roweら編集の文献:「医薬賦形剤のハンドブック(Handbook of Pharmaceutical Excipients)」、第5版、The Pharmaceutical Press and the American Pharmaceutical Association: 2005;Ashら編集の文献:「医薬添加剤のハンドブック(Handbook of Pharmaceutical Additives)」、第3版、Gower Publishing Company: 2007;及びGibson編集の文献:「医薬の予備処方と処方 (Pharmaceutical Preformulation and Formulation)」、第2版、CRC Press LLC: Boca Raton, FL, 2009を参照されたい。
用語“約”又は“およそ”とは、当業者によって決定される特定の値の許容し得る誤差を意味し、該値がどのように測定されるか、又は決定されるかに一部依存する。特定の実施態様において、用語“約”又は“およそ”とは、標準偏差が1、2、3又は4以内を意味する。特定の実施態様において、用語“約”又は“およそ”とは、所定の値又は範囲の50%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%又は0.05%以内を意味する。
用語“有効成分”及び“活性物質”とは、状態、疾患若しくは疾病の1以上の症状を治療、予防若しくは寛解するために、単独で、又は1以上の医薬として許容し得る賦形剤と併用して対象に投与する化合物をいう。本明細書において、“有効成分”及び“活性物質”は、本明細書に記載される化合物の光学活性のある異性体であり得る。
用語“薬剤”、“治療剤”及び“化学療法剤”とは、状態、疾患若しくは疾病の1以上の症状を治療、予防若しくは寛解するために、対象に投与する化合物又はその医薬組成物をいう。
用語“アルキル”とは、直鎖又は分岐飽和一価炭化水素基であって、本明細書に記載されるように、アルキレンが任意に置換され得るものをいう。また、用語“アルキル”は、別段の定めがない限り、直鎖及び分岐両方のアルキルも包含する。特定の実施態様において、アルキルは、1〜20個(C1-20)、1〜15個(C1-15)、1〜10個(C1-10)、若しくは1〜6個(C1-6)の炭素原子を有する直鎖飽和一価炭化水素基であり、又は3〜20個(C3-20)、3〜15個(C3-15)、3〜10個(C3-10)、若しくは3〜6個(C3-6)の炭素原子を有する分岐飽和一価炭化水素基である。また、本明細書において、直鎖C1-6及び分岐C3-6個アルキル基とは、“低級アルキル”をいう。アルキル基の一例は、メチル、エチル、プロピル(すべての異性体の形態を含む)、n-プロピル、イソプロピル、ブチル(すべての異性体の形態を含む)、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチル(すべての異性体の形態を含む)、及びヘキシル(すべての異性体の形態を含む)を含むが、これらに限定されない。例えば、C1-6アルキルとは、1〜6個の炭素原子の直鎖飽和一価炭化水素基、又は3〜6個の炭素原子の分岐飽和一価炭化水素基をいう。
用語“アルケニル”とは、1以上の(一実施態様においては、1〜5の)炭素−炭素二重結合を含む、直鎖又は分岐一価炭化水素基をいう。アルケニルは、本明細書に記載されるように、任意に置換してもよい。また、用語“アルケニル”は、当業者によって認識される“シス”及び“トランス”配置、あるいは“Z”及び“E”配置を有する基も包含する。本明細書において、用語“アルケニル”は、別段の定めがない限り、直鎖及び分岐両方のアルケニルを包含する。例えば、C2-6アルケニルとは、2〜6個の炭素原子の直鎖不飽和一価炭化水素基、又は3〜6個の炭素原子の分岐不飽和一価炭化水素基をいう。特定の実施態様において、アルケニルは、2〜20個(C2-20)、2〜15個(C2-15)、2〜10個(C2-10)、若しくは2〜6個(C2-6)の炭素原子を有する直鎖一価炭化水素基であり、又は3〜20個(C3-20)、3〜15個(C3-15)、3〜10個(C3-10)、若しくは3〜6個(C3-6)の炭素原子を有する分岐一価炭化水素基である。アルケニル基の一例は、エテニル、プロペン-1-イル、プロペン-2-イル、アリル、ブテニル、及び4-メチルブテニルを含むが、これらに限定されない。
用語“アルキニル”とは、1以上の(一実施態様においては、1〜5の)炭素−炭素三重結合を含む、直鎖又は分岐一価炭化水素基をいう。アルキニルは、本明細書に記載されるように、任意に置換してもよい。また、用語“アルキニル”は、別段の定めがない限り、直鎖及び分岐両方のアルキニルも包含する。特定の実施態様において、アルキニルは、2〜20個(C2-20)、2〜15個(C2-15)、2〜10個(C2-10)、若しくは2〜6個(C2-6)の炭素原子を有する直鎖一価炭化水素基であり、又は3〜20個(C3-20)、3〜15個(C3-15)、3〜10個(C3-10)、若しくは3〜6個(C3-6)の炭素原子を有する分岐一価炭化水素基である。アルキニル基の一例は、エチニル(-CCH)、及びプロパルギル(-CH2CCH)を含むが、これらに限定されない。例えば、C2-6アルキニルとは、2〜6個の炭素原子の直鎖不飽和一価炭化水素基、又は3〜6個の炭素原子の分岐不飽和一価炭化水素基をいう。
用語“シクロアルキル”とは、本明細書に記載されるように、任意に置換してもよい、環式飽和架橋及び/又は非架橋一価炭化水素基をいう。特定の実施態様において、シクロアルキルは、3〜20個(C2-20)、3〜15個(C3-15)、3〜10個(C3-10)、若しくは3〜7個(C3-7)の炭素原子を有する。シクロアルキル基の一例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、デカリニル(decalinyl)、及びアダマンチルを含むが、これらに限定されない。
用語“アリール”とは、少なくとも1つの芳香族炭化水素環を含む、単環式芳香族基及び/又は多環式一価芳香族基をいう。特定の実施態様において、アリールは、6〜20個(C6-20)、6〜15個(C6-15)、若しくは6〜10個(C6-10)の環原子を有する。アリール基の一例は、フェニル、ナフチル、フルオレニル、アズレニル、アントリル、フェナントリル、ピレニル、ビフェニル、及びテルフェニルを含むが、これらに限定されない。また、アリールとは、環のうちの1つが芳香族であり、その他の環が飽和、部分的に不飽和、若しくは芳香族であり得る、二環式又は三環式炭素環もいう(例えば、ジヒドロナフチル、インデニル、インダニル、若しくはテトラヒドロナフチル(テトラリニル))。特定の実施態様において、アリールは、本明細書に記載されるように、任意に置換してもよい。
用語“アラルキル”又は“アリールアルキル”とは、1以上のアリール基と置換した一価アルキル基をいう。特定の実施態様において、アラルキルは、7〜30個(C7-30)、7〜20個(C7-20)、若しくは7〜16個(C7-16)の炭素原子を有する。アラルキル基の一例は、ベンジル、2-フェニルエチル、及び3-フェニルプロピルを含むが、これらに限定されない。また、特定の実施態様において、アラルキルは、本明細書に記載されるように、任意に置換してもよい。
用語“ヘテロアリール”とは、少なくとも1つの芳香環を含む、単環式芳香族基及び/又は多環式芳香族基であって、少なくとも1つの芳香環が、O、S及びNから独立して選択される1以上のヘテロ原子を含むものをいう。ヘテロアリール基の各環は、1又は2個のO原子、1又は2個のS原子、及び/又は1〜4個のN原子を含み得る(但し、各環のヘテロ原子の総数は4個以下であり、各環は、少なくとも1個の炭素原子を含む)。特定の実施態様において、ヘテロアリールは、5〜20個、5〜15個、又は5〜10個の環原子を有する。単環式ヘテロアリール基の一例は、フラニル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、テトラゾリル、トリアジニル、及びトリアゾリルを含むが、これらに限定されない。二環式ヘテロアリール基の一例は、ベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾキサゾリル、フロピリジル、イミダゾピリジニル、イミダゾチアゾリル、インドリジニル、インドリル、インダゾリル、イソベンゾフラニル、イソベンゾチエニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、ナフチリジニル、オキサゾロピリジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピリドピリジル、ピロロピリジル、キノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、チアジアゾロピリミジル、及びチエノピリジルを含むが、これらに限定されない。三環式ヘテロアリール基の一例は、アクリジニル、ベンゾインドリル、カルバゾリル、ジベンゾフラニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェナントリジニル、フェナルサジニル(phenarsazinyl)、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、及びキサンテニルを含むが、これらに限定されない。また、特定の実施態様において、ヘテロアリールは、本明細書に記載されるように、任意に置換してもよい。
用語“ヘテロシクリル”又は“複素環の”とは、少なくとも1つの非芳香環を含む単環式非芳香環系及び/又は多環系であって、1以上の非芳香環原子が、O, S又はNから独立して選択されるヘテロ原子であり;かつ、残りの環原子が炭素原子であるものをいう。特定の実施態様において、ヘテロシクリル又は複素環基は、3〜20個、3〜15個、3〜10個、3〜8個、4〜7個、若しくは5〜6個の環原子を有する。特定の実施態様において、ヘテロシクリルは、縮合又は架橋環系を含み得る単環式、二環式、三環式、又は四環式環系であって、窒素又は硫黄原子が任意に酸化してもよく、窒素原子が任意に四級化してもよく、及び環のうち、一部又は全部が飽和しているか、又は芳香族であってもよい。ヘテロシクリルは、ヘテロ原子又は炭素原子の主構造に結合してもよく、これは、安定した化合物の形成をもたらす。このような複素環基の一例は、アゼピニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾフラノニル、ベンゾピラノニル、ベンゾピラニル、ベンゾテトラヒドロフラニル、ベンゾテトラヒドロチエニル、ベンゾチオピラニル、ベンズオキサジニル、β-カルボリニル、クロマニル、クロモニル、シンノリニル、クマリニル、デカヒドロイソキノリニル、ジヒドロベンズイソチアジニル、ジヒドロベンズイソオキサジニル、ジヒドロフラニル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロピラニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロピロリル、ジオキソラニル、1,4-ジチアニル、フラノニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、インドリニル、イソベンゾテトラヒドロフラニル、イソベンゾテトラヒドロチエニル、イソクロマニル、イソクマリニル、イソインドリニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、オキサゾリジノニル、オキサゾリジニル、オキシラニル、ピペラジニル、ピペリジニル、4-ピペリドニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピロリジニル、ピロリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロキノリニル、及び1,3,5-トリチアニルを含むが、これらに限定されない。また、特定の実施態様において、複素環は、本明細書に記載されるように、任意に置換してもよい。
用語“ハロゲン”、“ハロゲン化物”又は“ハロ”とは、フッ素、塩素、臭素、及び/又はヨウ素をいう。
用語“任意に置換した”とは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、又はアルコキシ基等の基が、例えば、(a)それぞれ、1以上の(一実施態様においては、1、2、3若しくは4の)置換基Qと任意に置換したアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリル;並びに(b)ハロ、シアノ(-CN)、ニトロ(-NO2)、-C(O)Ra、-C(O)ORa、-C(O)NRbRc、-C(NRa)NRbRc、-ORa、-OC(O)Ra、-OC(O)ORa、-OC(O)NRbRc、-OC(=NRa)NRbRc、-OS(O)Ra、-OS(O)2Ra、-OS(O)NRbRc、-OS(O)2NRbRc、-NRbRc、-NRaC(O)Rd、-NRaC(O)ORd、-NRaC(O)NRbRc、-NRaC(=NRd)NRbRc、-NRaS(O)Rd、-NRaS(O)2Rd、-NRaS(O)NRbRc、-NRaS(O)2NRbRc、-SRa、-S(O)Ra、-S(O)2Ra、-S(O)NRbRc、及び-S(O)2NRbRc(式中、Ra、Rb、Rc及びRdはそれぞれ、独立して、(i)水素;(ii)それぞれ、1以上の(一実施態様においては、1、2、3若しくは4の)置換基Qと任意に置換したC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;又は(iii) Rb及びRcは、それらに結合されるN原子と一緒に、1以上の(一実施態様においては、1、2、3若しくは4の)置換基Qと任意に置換したヘテロアリール若しくはヘテロシクリルを形成する;である)から独立して選択される1以上の置換基と置換してもよいことを意味するように意図される。本明細書において、置換することができるすべての基は、別段の定めがない限り、“任意に置換”する。
一実施態様において、各Qは、独立して(a)シアノ、ハロ及びニトロ;(b) C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリル;並びに(c) -C(O)Re、-C(O)ORe、-C(0)NRfRg、-C(NRe)NRfRg、-ORe、-OC(O)Re、-OC(O)ORe、-0C(0)NRfRg、-0C(=NRe)NRfRg、-OS(O)Re、-OS(O)2Re、-OS(O)NRfRg、-OS(O)2NRfRg、-NRfRg、-NReC(O)Rh、-NReC(0)0Rh、-NReC(0)NRfRg、-NReC(=NRh)NRfRg、-NReS(O)Rh、-NReS(O)2Rh、-NReS(0)NRfRg、-NReS(O)2NRfRg、-SRe、-S(O)Re、-S(O)2Re、-S(0)NRfRg、及び-S(0)2NRfRg(式中、Re、Rf、Rg及びRhはそれぞれ、独立して、(i)水素;(ii) C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7シクロアルキル、C6-14アリール、C7-15アラルキル、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;又は(iii) Rf及びRgは、それらに結合されるN原子と一緒に、ヘテロアリール若しくはヘテロシクリルを形成する)からなる群より選択される。
特定の実施態様において、“光学活性のある”及び“鏡像異性的に活性のある”とは、約50%以上、約70%以上、約80%以上、約90%以上、約91%以上、約92%以上、約93%以上、約94%以上、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上、約99%以上、約99.5%以上、又は約99.8%以上の鏡像体過剰率を有する分子の集合をいう。特定の実施態様において、該化合物は、問題のラセミ化合物の全重量に基づいて、約95%以上の所望のエナンチオマと、約5%以下の好ましくないエナンチオマを含む。
光学活性のある化合物について説明する際に、接頭語RとSは、そのキラル中心周辺の分子の絶対配置を表示するのに使用する。(+)及び(-)は、該化合物の旋光度、すなわち、偏光面が、光学活性のある化合物よって回転する方向を表示するのに使用する。接頭語(-)は、該化合物が左旋性であること、すなわち、該化合物が、偏光面を左又は反時計回りに回転させることを示す。接頭語(+)は、該化合物が右旋性であること、すなわち、該化合物が、偏光面を右又は時計回りに回転させることを示す。しかしながら、旋光度の記号(+)及び(-)は、分子の絶対配置R及びSと関係がない。
用語“溶媒和物”とは、本明細書で提供される化合物又はその塩をいい、非共有結合分子間力によって結合した化学量論量又は非化学量論量の溶媒和物を更に含む。該溶媒和物が水である場合、該溶媒和物は水和物である。
(インダゾリルアミノピロロトリアジン:indazolylaminopyrrolotriazine)
一実施態様において、本明細書に記載されるインダゾリルアミノピロロトリアジンは、式Iの構造、並びにそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、及び2以上のそのジアステレオマの混合物;並びにその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、及びプロドラッグを有する。
Figure 2012520314
式中、Rは、C6-14アリール、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;
R1は、C1-6アルキルであり;
R2は、水素、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-20アラルキル、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;
Xは、結合、-O-、-S-、-C(R3R4)-、若しくは-N(R3)-であり;かつ
R3及びR4はそれぞれ、独立して、水素、C1-6アルキル、C6-14アリール、C7-20アラルキル、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;
アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルはそれぞれ、(a)シアノ、ハロ及びニトロ;(b) C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクリル;並びに(c) -C(O)Ra、-C(O)ORa、-C(0)NRbRc、-C(=NRa)NRbRc、-ORa、-OC(O)Ra、-OC(O)ORa、-0C(0)NRbRc、-OC(=NRa)NRbRc、-OS(O)Ra、-OS(O)2Ra、-OS(O)NRbRc、-OS(O)2NRbRc、-NRaRd、-NRaC(0)Rb、-NRaC(0)0Rb、-NRaC(O)NRbRc、-NRaC(=NRd)NRbRc、-NRaS(O)Rb、-NRaS(O)2Rb、-NRaS(O)NRbRc、-NRaS(O)2NRbRc、-SRa、-S(O)Ra及び-S(O)2Ra(式中、Ra、Rb、Rc及びRdはそれぞれ、独立して、(i)水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;又は(ii) Rb及びRcは、それらに結合されるN原子と一緒に、ヘテロシクリル若しくはヘテロアリールを形成する)からなる群より選択される1以上の置換基Qと任意に置換する)。
一実施態様において、式Iのインダゾリルアミノピロロトリアジンでは、RはC6-14アリールであり、R1はC1-4アルキルであり、それぞれ、1以上の置換基Q(一実施態様においては、1、2又は3の置換基Q)と任意に置換する。
他の実施態様において、式Iのインダゾリルアミノピロロトリアジンでは、XはOであり、R2は、C3-10シクロアルキル、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、それぞれ、1以上の置換基Q(一実施態様においては、1、2又は3の置換基Q)と任意に置換する。
他の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンは、下記のもの、及びその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、又はプロドラッグからなる群より選択される:
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2R)-2-ピロリジニルメチルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2S)-2-ピロリジニルメチルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3R)-3-モルホリニルメチルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3-[(3S)-3-ヒドロキシ-1-ピロリジニル]プロピルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、3-[(3S)-3-ヒドロキシ-1-ピペリジニル]プロピルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3R)-3-ピロリジニルメチルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、3-[(3R)-3-ヒドロキシ-1-ピロリジニル]プロピルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、[(2S)-1-メチル-2-ピロリジニル]メチルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2S)-2-モルホリニルメチルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-ピロリジニルメチルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2R)-2-モルホリニルメチルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、[(3R)-1-メチル-3-ピロリジニル]メチルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、トランス-4-アミノシクロヘキシルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3R)-3-ピペリジニルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-ピペリジニルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、シス-4-アミノシクロヘキシル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2R,4R)-2-(ヒドロキシメチル)-4-ピペリジニルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2S)-2-(ヒドロキシメチル)-4-ピペリジニルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、シス-4-(アミノメチル)シクロヘキシルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、シス-アミノ-4-メチルシクロヘキシルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、[(2R,4R)-4-(ヒドロキシ-2-ピペリジニル]メチルエステル;
[5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、トランス-4-(アミノメチル)シクロヘキシルエステル;
[5-エチル-4-[[1-(2-オキサゾリルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2、4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
[5-エチル-4-[[1-(2-チエニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
[5-エチル-4-[[1-[(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
[5-エチル-4-[[1-(4-チアゾリルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
[5-エチル-4-[[1-(3-チエニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
[5-エチル-4-[[1-(2-ピリジニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
[5-エチル-4-[[1-(2-チアゾリルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
[5-エチル-4-[[1-(3-ピリジニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
[5-エチル-4-[[1-(ピラジニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、トランス-4-アミノシクロヘキシルエステル;
[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2R,4R)-2-(ヒドロキシメチル)-4-ピペリジニルエステル;
[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2S,4S)-2-(ヒドロキシメチル)-4-ピペリジニルエステル;
[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、シス-4-アミノシクロヘキシルエステル;
[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、シス-4-アミノ-4-メチル-シクロヘキシルエステル;
[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2R)-2-アミノプロピルエステル;
[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2S)-2-アミノプロピルエステル;
[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3R)-3-モルホリニルメチルエステル;
[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3R)-3-ピペリジニルエステル;
[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-ピペリジニルエステル;
3-[[[[[4-[[1[(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]-5-メチルピロロ[2,1-f][1,2,4]-(トリアジン-6-イル]アミノ]カルボニル]オキシ]メチル]-4-モルホリンカルボン酸、(3S)-1,1-ジメチルエチルエステル;
[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、3-モルホリニルメチルエステル;及び
[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3R)-3-モルホリニルメチルエステル。
さらに別の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンは、式IIの構造を有し、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグである。
Figure 2012520314
また、式IIの化合物は、AC480又はBMS-599626としても知られている。
本明細書で提供される医薬組成物及び方法に使用するのに適したインダゾリルアミノピロロトリアジンの更なる一例は、米国特許第6,916,815号、第7,102,001号、及び第7,148,220号;並びに米国特許出願公開第2005/0209454号、及び第2006/0014741号に示されている(それぞれの全体は、引用により本明細書中に組み込まれる)。
式Iの化合物は、米国特許第6,916,815号、第7,102,001号、及び第7,148,220号;並びに米国特許出願公開第2005/0209454号、及び第2006/0014741号に記載されている方法によって製造することができる。また、該化合物は、本明細書中の教示に基づいて、当業者に明らかな他の方法によって合成することもできる。
一実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンは、式Iの化合物、又はその医薬として許容し得る溶媒和物、若しくは水和物である。一実施態様において、式Iの化合物は固体である。他の実施態様において、式Iの化合物は、非晶形の固体である。さらに別の実施態様において、式Iの化合物は、結晶形の固体である。さらに別の実施態様において、式Iの化合物は溶媒和物である。さらに別の実施態様において、式Iの化合物は水和物である。さらに別の実施態様において、式Iの化合物は一水和物である。更なる別の実施態様において、式Iの化合物は、結晶形の一水和物である。
他の実施態様において、本明細書で提供される方法に使用するインダゾリルアミノピロロトリアジンは、式IIの化合物の遊離塩基、又はその医薬として許容し得る溶媒和物、若しくは水和物である。一実施態様において、該遊離塩基は固体である。他の実施態様において、該遊離塩基は、非晶形の固体である。他の実施態様において、該遊離塩基は、N-2型を含むが、これに限定されない結晶形の固体である。さらに別の実施態様において、該遊離塩基はN-2型の固体である。さらに別の実施態様において、該化合物は溶媒和物である。さらに別の実施態様において、該化合物は水和物である。さらに別の実施態様において、該化合物は一水和物である。更なる別の実施態様において、該化合物は、H-1型の一水和物である。固形の式IIの化合物は、米国特許出願公開第2006/0014741号(その全体は、引用により本明細書中に組み込まれる)に記載されている方法によって;又は当技術分野で公知の他の適切な方法を用いて、製造することができる。
本明細書で提供される化合物は、特定の立体化学の指定がない場合、すべての可能性のある立体異性体を包含することが意図される。本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンは、アルケニル又はアルケニレン基を含む場合、該化合物は、幾何シス/トランス(若しくはZ/E)異性体の1つ又はこれらの混合物として存在し得る。構造異性体は、低エネルギー障壁によって変換可能である場合、該インダゾリルアミノピロロトリアジンは、単一の互変異性体又はこれらの混合物として存在し得る。これは、例えば、イミノ、ケト、若しくはオキシム基を含むインダゾリルアミノピロロトリアジンに陽子互変異性;又は芳香族部分を含む該化合物のいわゆる原子価互変異性の形態を採用することができる。単一のインダゾリルアミノピロロトリアジンが、1つの型の異性を示してもよいことになる。
本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンは、単一のエナンチオマ若しくは単一のジアステレオマなど、鏡像異性的に純粋であるか、又はエナンチオマの混合物、例えば、2つのエナンチオマのラセミ混合物;若しくは、2以上のジアステレオマの混合物等の立体異性体の混合物であり得る。そのため、当業者は、インビボでエピマー化する化合物において、(R)型の化合物の投与が(S)型の化合物の投与と同等であることを認識する。個々のエナンチオマの調製/単離の従来技術は、適切な光学的に純粋な前駆体からの合成、アキラル出発物質からの不斉合成、又はエナンチオマの混合物の分割(例えば、キラルクロマトグラフィ、再結晶、分割、ジアステレオマ塩の形成、若しくは、ジアステレオマ付加物への誘導とその後の分離)を含む。
本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンが、酸性又は塩基部分を含む場合、医薬として許容し得る塩としても提供することができる(Bergeらの文献:J. Pharm. Sci. 1977, 66, 1-19;及びStahlとWermuth編集の文献:「医薬塩類、特性及び利用のハンドブック(Handbook of Pharmaceutical Salts, Properties, and Use)」; Wiley-VCH and VHCA, Zurich, 2002参照)。
医薬として許容し得る塩の製造に使用する適切な酸は、酢酸、2,2-ジクロロ酢酸、アシル化アミノ酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、L-アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4-アセトアミド安息香酸、ホウ酸、(+)-樟脳酸、カンファースルホン酸、(+)-(1S)-カンフル-10-スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、桂皮酸、クエン酸、シクラミン酸、シクロヘキサンスルファミン酸、ドデシル硫酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸、D-グルコン酸、D-グルクロン酸、L-グルタミン酸、α-オキソグルタル酸、グリコール酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、(+)-L-乳酸、(±)-DL-乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、(-)-L-リンゴ酸、マロン酸、(±)-DL-マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、オロチン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモン酸、過塩素酸、リン酸、L-ピログルタミン酸、糖酸、サリチル酸、4-アミノ-サリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、(+)-L-酒石酸、チオシアン酸、p-トルエンスルホン酸、ウンデシレン酸、及び吉草酸を含むが、これらに限定されない。
医薬として許容し得る塩の製造に使用する適切な塩基は、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化亜鉛、及び水酸化ナトリウ等の無機塩基;並びにL-アルギニン、ベネタミン、ベンザチン、コリン、デアノール、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、2-(ジエチルアミノ)-エタノール、エタノールアミン、エチルアミン、エチレンジアミン、イソプロピルアミン、N-メチル-グルカミン、ヒドラバミン、1H-イミダゾール、L-リジン、モルホリン、4-(2-ヒドロキシエチル)-モルホリン、メチルアミン、ピペリジン、ピペラジン、プロピルアミン、ピロリジン、1-(2-ヒドロキシエチル)-ピロリジン、ピリジン、キヌクリジン、キノリン、イソキノリン、第二アミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N-メチル-D-グルカミン、2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール、及びトロメタミンを含む、第一、第二、第三及び第四アミン、脂肪族アミン、芳香族アミン、ヘテロアリールアミン及び複素環アミン等の有機塩基を含むが、これらに限定されない。
一実施態様において、本明細書で提供される方法に使用するのに適切な該化合物は、式IIの化合物の医薬として許容し得る塩である。一実施態様において、該塩は固体である。別の実施態様において、該塩は、非晶形の固体である。さらに別の実施態様において、該塩は、N-1型を含むが、これに限定されない結晶形の固体である。さらに別の実施態様において、該塩は、N-1型の固体である。さらに別の実施態様において、該塩は塩酸塩である。さらに別の実施態様において、該塩酸塩は、N-1型を含むが、これに限定されない結晶形の固体である。更なる別の実施態様において、該塩酸塩は、N-1型の固体である。固形の式IIの化合物の医薬として許容し得る塩は、米国特許出願公開第2006/0014741号(その全体は、引用により本明細書中に組み込まれる)に記載されている方法によって;又は当技術分野で公知の他の適切な方法を用いて、製造することができる。
特定の実施態様において、該塩はスルホン酸塩である。例えば、米国仮出願(2010年3月11日出願)を参照されたい(その開示全体は、引用により本明細書中に組み込まれる)。特定の実施態様において、該スルホン酸塩は非晶形である。特定の実施態様において、該スルホン酸塩は結晶形である。
特定の実施態様において、本明細書で提供される方法に使用するのに適切な該化合物は、(S)-モルホリン-3-イルメチル4-(1-(3-フルオロベンジル)-1H-インダゾール-5-イルアミノ)-5-メチルピロロ[1,2-f][1,2,4]トリアジン-6-イルカルバマートのエタンスルホン酸塩、又はその水和物、若しくは医薬として許容し得る溶媒和物である。本明細書において、用語“エタンスルホン酸塩”は、用語“エシル酸塩”と区別なく使用する。
特定の実施態様において、(S)-モルホリン-3-イルメチル4-(1-(3-フルオロベンジル)-1H-インダゾール-5-イルアミノ)-5-メチルピロロ[1,2-f][1,2,4]トリアジン-6-イルカルバマート対本明細書で提供される塩(その水和物、及び医薬として許容し得る溶媒和物を含む)におけるエタンスルホン酸のモル比は、約0.5〜約3、約0.5〜約2、又は約0.8〜約1.2である。特定の実施態様において、(S)-モルホリン-3-イルメチル4-(1-(3-フルオロベンジル)-1H-インダゾール-5-イルアミノ)-5-メチルピロロ[1,2-f][1,2,4]トリアジン-6-イルカルバマート対本明細書で提供される塩(その水和物、及び医薬として許容し得る溶媒和物を含む)におけるエタンスルホン酸のモル比は、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.4、約1.5、約1.6、約1.8、約2、約2.2、約2.4、約2.6、約2.8又は約3である。
一実施態様において、(S)-モルホリン-3-イルメチル4-(1-(3-フルオロベンジル)-1H-インダゾール-5-イルアミノ)-5-メチルピロロ[1,2-f][1,2,4]トリアジン-6-イルカルバマートのエタンスルホン酸塩、又はその水和物、若しくは医薬として許容し得る溶媒和物は、約1モル当量の(S)-モルホリン-3-イルメチル4-(1-(3-フルオロベンジル)-1H-インダゾール-5-イルアミノ)-5-メチルピロロ[1,2-f][1,2,4]トリアジン-6-イルカルバマートと、約1モル当量のエタンスルホン酸を含む。特定の実施態様において、(S)-モルホリン-3-イルメチル4-(1-(3-フルオロベンジル)-1H-インダゾール-5-イルアミノ)-5-メチルピロロ[1,2-f][1,2,4]トリアジン-6-イルカルバマート対エタンスルホン酸のモル比は、1H NMRスペクトルに基づいて決定する。
特定の実施態様において、(S)-モルホリン-3-イルメチル4-(1-(3-フルオロベンジル)-1H-インダゾール-5-イルアミノ)-5-メチルピロロ[1,2-f][1,2,4]トリアジン-6-イルカルバマートのエタンスルホン酸塩、又はその水和物、若しくは医薬として許容し得る溶媒和物は、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約98.5%、少なくとも約99%、少なくとも約99.2%、少なくとも約99.4%、少なくとも約99.5%、少なくとも約99.6%、少なくとも約99.7%、少なくとも約99.8%、又は少なくとも約99.9%の純度である。特定の実施態様において、(S)-モルホリン-3-イルメチル4-(1-(3-フルオロベンジル)-1H-インダゾール-5-イルアミノ)-5-メチルピロロ[1,2-f][1,2,4]トリアジン-6-イルカルバマートのエタンスルホン酸塩、又はその水和物、若しくは医薬として許容し得る溶媒和物は、約5 ppm以下、約4 ppm以下、約3 ppm以下、約2 ppm以下、約1.5 ppm以下、約1 ppm以下、約0.8 ppm以下、約0.6 ppm以下、約0.4 ppm以下、約0.2 ppm以下、又は約0.1 ppm以下のニトロソアミンを含む。
一実施態様において、(S)-モルホリン-3-イルメチル4-(1-(3-フルオロベンジル)-1H-インダゾール-5-イルアミノ)-5-メチルピロロ[1,2-f][1,2,4]トリアジン-6-イルカルバマートのエタンスルホン酸塩、又はその水和物、若しくは医薬として許容し得る溶媒和物は、非晶形である。他の実施態様において、(S)-モルホリン-3-イルメチル4-(1-(3-フルオロベンジル)-1H-インダゾール-5-イルアミノ)-5-メチルピロロ[1,2-f][1,2,4]トリアジン-6-イルカルバマートのエタンスルホン酸塩、又はその水和物、若しくは医薬として許容し得る溶媒和物は、結晶形である。特定の実施態様において、エタンスルホン酸塩は、DSCサーモグラムで約202℃のピーク温度及び197℃の開始温度の吸熱を有する。特定の実施態様において、エタンスルホン酸塩は、熱重量分析サーモグラムで、25℃〜150℃において、約1%以下、約0.8%以下、約0.6%以下、約0.4%以下、約0.2%以下、約0.1%以下、約0.09%以下、約0.08%以下、約0.07%以下、約0.06%以下、又は約0.05%以下の重量損失を示す。特定の実施態様において、エタンスルホン酸塩は、熱重量分析サーモグラムで、25℃〜150℃において、約0.1%の重量損失を示す。
一実施態様において、(S)-モルホリン-3-イルメチル4-(1-(3-フルオロベンジル)-1H-インダゾール-5-イルアミノ)-5-メチルピロロ[1,2-f][1,2,4]トリアジン-6-イルカルバマートのエタンスルホン酸塩、又はその水和物、若しくは医薬として許容し得る溶媒和物は、II-A型の結晶形である。
他の実施態様において、(S)-モルホリン-3-イルメチル4-(1-(3-フルオロベンジル)-1H-インダゾール-5-イルアミノ)-5-メチルピロロ[1,2-f][1,2,4]トリアジン-6-イルカルバマートのエタンスルホン酸塩、又はその水和物、若しくは医薬として許容し得る溶媒和物は、II-B型の結晶形である。
さらに別の実施態様において、(S)-モルホリン-3-イルメチル4-(1-(3-フルオロベンジル)-1H-インダゾール-5-イルアミノ)-5-メチルピロロ[1,2-f][1,2,4]トリアジン-6-イルカルバマートのエタンスルホン酸塩、又はその水和物、若しくは医薬として許容し得る溶媒和物は、II-C型の結晶形である。
さらに別の実施態様において、(S)-モルホリン-3-イルメチル4-(1-(3-フルオロベンジル)-1H-インダゾール-5-イルアミノ)-5-メチルピロロ[1,2-f][1,2,4]トリアジン-6-イルカルバマートのエタンスルホン酸塩、又はその水和物、若しくは医薬として許容し得る溶媒和物は、II-D型の結晶形である。
更なる別の実施態様において、(S)-モルホリン-3-イルメチル4-(1-(3-フルオロベンジル)-1H-インダゾール-5-イルアミノ)-5-メチルピロロ[1,2-f][1,2,4]トリアジン-6-イルカルバマートのエタンスルホン酸塩、又はその水和物、若しくは医薬として許容し得る溶媒和物は、II-E型の結晶形である。
また、本明細書で提供される化合物は、化合物(例えば、式I又はII)の官能性誘導体であり、インビボで親化合物に容易に変換可能である、プロドラッグとして提供してもよい。状況によっては、親化合物より投与しやすいので、プロドラッグは有用であることが多い。例えば、該プロドラッグは、経口投与によって生物に適合することができるが、親化合物は、そうではない。また、該プロドラッグは、親化合物における医薬組成物の溶解能を促進することもできる。プロドラッグは、酵素のプロセス及び代謝加水分解を含む種々の機構によって親化合物に変換することができる。Harperの文献: Progress in Drug Research 1962, 4, 221-294;Morozowichらの文献:「プロドラッグと類縁体による生物薬剤の特性のデザイン(Design of Biopharmaceutical Properties through Prodrugs and Analogs)」, Roche Ed., APHA Acad. Pharm. Sci. 1977;「薬剤及び薬剤のデザインにおける体内可逆性キャリア、理論と応用(Bioreversible Carriers in Drug in Drug Design, Theory and Application)」, Roche Ed., APHA Acad. Pharm. Sci. 1987;「プロドラッグのデザイン(Design of Prodrugs)」 Bundgaard, Elsevier, 1985;Wangらの文献:Curr. Pharm. Design 1999, 5, 265-287;Paulettiらの文献:Adv. Drug. Delivery Rev. 1997, 27, 235-256;Mizenらの文献:Pharm. Biotech. 1998, 11, 345-365;Gaignaultらの文献:Pract. Med. Chem. 1996, 671-696;Asgharnejadの文献:「医薬系における輸送プロセス(Transport Processes in Pharmaceutical Systems)」、Amidonら編集、Marcell Dekker, 185-218, 2000;Balantらの文献:Eur. J. Drug Metab. Pharmacokinet. 1990, 15, 143-53;Balimane及びSinkoの文献: Adv. Drug Delivery Rev. 1999, 39, 183-209;Browneの文献:Clin. Neuropharmacol 1997, 20, 1-12;Bundgaardらの文献:Arch. Pharm. Chem. 1979, 86, 1-39;Bundgaardの文献:Controlled Drug Delivery 1987, 17, 179-96;Bundgaardらの文献: Adv. Drug Delivery Rev. 1992, 8, 1-38;Fleisherらの文献:Adv. Drug Delivery Rev. 1996, 19, 115-130;Fleisherらの文献:Methods Enzymol. 1985, 112, 360-381;Farquharらの文献:J. Pharm. Sci. 1983, 72, 324-325;Freemanらの文献:J. Chem. Soc, Chem. Commun. 1991, 875-877;Friis及びBundgaardの文献:Eur. J. Pharm. Sci. 1996, 4, 49-59;Gangwarらの文献:Des. Biopharm. Prop. Prodrugs Analogs, 1977, 409-421;Nathwani及びWoodの文献:Drugs 1993, 45, 866-94;Sinhababu及びThakkerの文献:Adv. Drug Delivery Rev. 1996, 19, 241-273;Stellaらの文献:Drugs 1985, 29, 455-73;Tanらの文献:Adv. Drug Delivery Rev. 1999, 39, 117-151;Taylorの文献:Adv. Drug Delivery Rev. 1996, 19, 131-148;Valentino及びBorchardtの文献:Drug Discovery Today 1997, 2, 148-155;Wiebe及びKnausの文献:Adv. Drug Delivery Rev. 1999, 39, 63-80;及びWallerらの文献:Br. J. Clin. Pharmac. 1989, 28, 497- 507を参照されたい。
(タキサン)
本明細書において、用語“タキサン”は、パクリタキセル(TAXOL(登録商標))およびドセタキセル(TAXOTERE(登録商標))を含むが、これらに限定されない、天然由来及び化学合成したテルペン又はその誘導体を含む。パクリタキセルとその誘導体は、米国特許第4,942,184号、第5,440,056号、第5,496,804号、第5,641,803号、第5,670,537号、及び第6,380,405号(それぞれの全体は、引用により本明細書中に組み込まれる)に記載されている。ドセタキセルは、米国特許第4,814,470号、第5,438,072号、第5,698,582号、及び第5,714,512号(それぞれの全体は、引用により本明細書中に組み込まれる)に記載されている。
特定の実施態様において、該タキサンはパクリタキセルである。特定の実施態様において、該タキサンは、アルブミン結合パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))である。特定の実施態様において、該タキサンはドセタキセルである。
(医薬組成物)
一実施態様において、医薬として許容し得るビヒクル、キャリア、希釈剤、賦形剤、又はこれらの混合物との併用で、タキサンと、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIの化合物)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)とを含む、医薬組成物を提供する。
他の実施態様において、医薬として許容し得るビヒクル、キャリア、希釈剤、賦形剤、又はこれらの混合物との併用で、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIの化合物)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を含む、医薬組成物を提供する。
さらに別の実施態様において、ヒドロキシプロピル-b-シクロデキストリン、マンニトール、水、又はこれらの混合物との併用で、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIの化合物)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を含む、医薬組成物を提供する。
さらに別の実施態様において、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、マンニトール、水、又はこれらの混合物との併用で、[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む、医薬組成物を提供する。
さらに別の実施態様において、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、マンニトール、水、又はこれらの混合物との併用で、[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル、エタンスルホン酸塩、又はその医薬として許容し得る溶媒和物、若しくは水和物を含む、医薬組成物を提供する。
さらに別の実施態様において、約15重量%の[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル、エタンスルホン酸塩、約75重量%のヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン及び10重量%のマンニトールを含む、医薬組成物を提供する。
さらに別の実施態様において、約363 mgの[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル、エタンスルホン酸塩、約1,800 mgのヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン及び1,240 mgのマンニトールを含む、医薬組成物を提供する。
特定の実施態様において、単位投与型の医薬組成物は、約363 mgの結晶形の[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル、エタンスルホン酸塩を含む。特定の実施態様において、単位投与型の医薬組成物は、約363 mgのII-B型の結晶形の[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル、エタンスルホン酸塩を含む。
さらに別の実施態様において、タキサンと、医薬として許容し得るビヒクル、キャリア、希釈剤、賦形剤、又はこれらの混合物とを含む、医薬組成物を提供する。
また、本明細書で提供されるタキサン含有組成物は、当業者に公知であるように、製剤化することができる。タキサン含有医薬組成物の一部の例は、米国特許第4,814,470号、第4,942,184号、第5,438,072号、第5,440,056号、第5,496,804号、第5,641,803号、第5,670,537号、第5,698,582号、第5,714,512号、及び第6,380,405号に記載されている(それぞれの全体は、引用により本明細書中に組み込まれる)。
本明細書で提供される医薬組成物は、本明細書で提供される付加的な活性剤を更に含み得る。一実施態様において、該付加的な活性剤は、シスプラチン、カペシタビン、カルボプラチン、セツキシマブ、ビノレルビン、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、エトポシド、イリノテカン、ラパチニブ、トラスツズマブ、ビンブラスチン、マイトマイシン、イホスファミド、ペメトレキセド、エルロチニブ、ベバシズマブ、又はセツキシマブである。
本明細書で提供される医薬組成物は、経口、非経口、及び局所投与のための種々の剤形で製剤化することができる。また、該医薬組成物は、遅延放出剤形、延長放出剤形、持続放出剤形、徐放性剤形、拍動性放出剤形(pulsatile-release dosage form)、制御放出剤形、加速放出剤形(accelerated-release dosage form)、高速放出剤形(fast-release dosage form)、標的放出剤形(targeted-release dosage form)、プログラム放出剤形(programmed-release dosage form)、及び胃内滞留剤形(gastric retention dosage form)を含む、放出制御剤形として製剤化することもできる。これらの剤形は、当業者に公知の従来法及び従来技術によって調製することができる(Remingtonの文献:「薬学の科学と実践(The Science and Practice of Pharmacy)」(上記参照);文献:「放出制御ドラッグデリバリー技術(Modified-Release Drug Deliver Technology)」, Rathboneら編集、「薬剤と製薬科学(Drugs and the Pharmaceutical Science)」, Marcel Dekker, Inc.: New York, NY, 2003; Vol. 126参照)。
一実施態様において、該医薬組成物は、経口投与のための剤形で提供される。他の実施態様において、該医薬組成物は、非経口投与のための剤形で提供される。さらに別の実施態様において、該医薬組成物は、局所投与のための剤形で提供される。
本明細書で提供される医薬組成物は、単位剤形又は複数剤形で提供することができる。本明細書において、単位剤形とは、対象(例えば、ヒト及び動物の対象)への投与に適し、当技術分野で公知のように、個別に包装した、物理的に分離したユニットをいう。それぞれの単位用量は、必要とする医薬キャリア若しくは賦形剤と共同して、所望の治療効果を奏するのに十分な所定量の有効成分を含む。単位剤形の一例は、アンプル、シリンジ、並びに個別に包装した錠剤及びカプセル剤を含む。単位剤形は、その一部か、又は複合して投与してもよい。複数剤形は、分離した単位剤形で投与する、単一の容器で包装した複数の同一の単位剤形である。複数剤形の一例は、バイアル、錠剤若しくはカプセル剤の瓶、又はパイント若しくはガロンの瓶を含む。
本明細書で提供される医薬組成物は、1回、又は時間間隔を置いた複数回で投与することができる。正確な投与及び治療期間は、治療する患者の年齢、体重、及び状態によって変化し、公知の試験プロトコルを経験的に使用して、あるいはインビボ試験若しくはインビトロ試験若しくは診断データからの推定によって、決定することができることが理解される。さらに、特定の個体において、個々の必要性、及び製剤の投与若しくは該投与を監督する人の専門的な判断によって、特定の投与計画を調整する必要があることが理解される。
(A. 経口投与)
本明細書で提供される医薬組成物は、経口投与のための固体剤形、半固体剤形、若しくは液状剤形を提供することができる。また、本明細書において、経口投与は、口腔内投与、舌投与及び舌下投与も含む。適切な経口投与剤形は、錠剤、ファストメルト(fasetmelt)、チュアブル錠、カプセル剤、丸剤、ストリップ剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、パステル剤、カシェ剤、ペレット剤、薬用チューインガム、混合散剤、発泡あるいは非発泡性散剤若しくは顆粒、口腔ミスト剤、液剤、乳剤、懸濁剤、ウエハ、スプリンクル剤(sprinkle)、エリキシル剤、及びシロップ剤を含むが、これらに限定されない。有効成分に加え、該医薬組成物は、バインダ、充填剤、希釈剤、崩壊剤、湿潤剤、潤滑剤、滑走剤、着色剤、色素移動阻害剤(dye-migration inhibitor)、甘味料、着香料、乳化剤、懸濁剤と分散剤、保存剤、溶剤、非水性液体、有機酸、及び二酸化炭素供給源を含むが、これらに限定されない、1以上の医薬として許容し得るキャリア若しくは賦形剤を含むことができる。
バインダ又はグラニュレータ(granulator)は、錠剤に粘着性を付与し、確実に錠剤を圧縮後無傷に維持する。適切なバインダ又はグラニュレータは、トウモロコシ澱粉、ジャガイモ澱粉、及びα化澱粉(例えば、STARCH 1500)等の澱粉;ゼラチン;スクロース、グルコース、ブドウ糖、糖蜜、及びラクトース等の糖;アラビアゴムのような天然若しくは合成ゴム、アルギン酸、アルギン酸塩、アイルランドコケの抽出物、パンワールゴム(panwar gum)、ガッチゴム、イサゴール(isabgol)ハスクの粘液、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン(PVP)、ビーガム、カラマツアラビノガラクタン、粉末トラガカントゴム、及びグアーゴム;エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)等のセルロース;AVICEL-PH-101、AVICEL-PH-103、AVICEL RC-581、AVICEL-PH-105(FMC社(Marcus Hook, PA)製)等の微結晶性セルロース;及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。適切な充填剤は、タルク、炭酸カルシウム、微結晶性セルロース、粉末セルロース、デキストレート(dextrates)、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、澱粉、α化澱粉、及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。本明細書で提供される医薬組成物のバインダ又は充填剤の量は、製剤の型によって変化し、当業者に容易に認識することができる。バインダ又は充填剤は、本明細書で提供される医薬組成物の約50〜約99重量%を含み得る。
適切な希釈剤は、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、ラクトース、ソルビトール、スクロース、イノシトール、セルロース、カオリン、マンニトール、塩化ナトリウム、乾燥澱粉、及び粉糖を含むが、これらに限定されない。マンニトール、ラクトース、ソルビトール、スクロース、及びイノシトール等の特定の希釈剤は、十分な量を含む場合、咀嚼によって口で分解することが可能な圧縮錠剤に特性を付与することができる。このような圧縮錠剤は、チュアブル錠として使用することができる。本明細書で提供される医薬組成物の希釈剤の量は、製剤の型によって変化し、当業者に容易に認識することができる。
適切な崩壊剤は、寒天;ベントナイト;メチルセルロース及びカルボキシメチルセルロース等のセルロース;木製品;海綿;陽イオン交換樹脂;アルギン酸;グアーゴム及びビーガムHV等のゴム;柑橘類の果肉;クロスカルメロースのような架橋セルロース;クロスポビドンのような架橋ポリマー;架橋澱粉;炭酸カルシウム;グリコール酸ナトリウム澱粉のような微結晶性セルロース;ポラクリリンカリウム;トウモロコシ澱粉、ジャガイモ澱粉、タピオカ澱粉、及びα化澱粉等の澱粉;粘土;アライン(align);及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。本明細書で提供される医薬組成物の崩壊剤の量は、製剤の型によって変化し、当業者に容易に認識することができる。本明細書で提供される医薬組成物は、約0.5〜約15重量%、又は約1〜約5重量%の崩壊剤を含み得る。
適切な潤滑剤は、ステアリン酸カルシウム;ステアリン酸マグネシウム;鉱油;軽油;グリセリン;ソルビトール;マンニトール;ベヘン酸グリセロール、及びポリエチレングリコール(PEG)等のグリコール;ステアリン酸;ラウリル硫酸ナトリウム;タルク;落花生油、綿実油、ヒマワリ油、胡麻油、オリーブオイル、トウモロコシ油、及び大豆油を含む、水素化植物油;ステアリン酸亜鉛;オレイン酸エチル;ラウリン酸エチル(ethyl laureate);寒天;澱粉;石松子;AEROSIL(登録商標)200(W.R. Grace社 (Baltimore, MD)製)、及びCAB-O-SIL(登録商標)(Cabot社 (Boston, MA)製)等のシリカ若しくはシリカゲル;及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。本明細書で提供される医薬組成物は、約0.1〜約5重量%の潤滑剤を含み得る。
適切な滑走剤は、コロイド状二酸化ケイ素、CAB-O-SIL(登録商標)(Cabot社 (Boston, MA)製)、及び石綿を含まないタルクを含むが、これらに限定されない。適切な着色剤は、承認、保証されたいずれかの、水溶性FD&C色素、アルミナ水和物で懸濁した水不溶性FD&C色素、レーキ顔料、及びこれらの混合物を含む。レーキ顔料は、重金属の水和酸化物への水溶性色素の吸着による組み合わせであり、不溶性形態の色素を生ずる。適切な着香料は、果実のような植物から抽出した天然香料、並びにペパーミント及びサリチル酸メチル等の快適な味覚を産生する化合物の合成混合物を含むが、これらに限定されない。適切な甘味料は、スクロース、ラクトース、マンニトール、シロップ、グリセリン、並びにサッカリン及びアスパルテーム等の人工甘味料を含むが、これらに限定されない。適切な乳化剤は、ゼラチン、アラビアゴム、トラガカントゴム、ベントナイト、並びにポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート(TWEEN (登録商標)20)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート80 (TWEEN (登録商標)80)、及びオレイン酸トリエタノールアミン等の界面活性剤を含むが、これらに限定されない。適切な懸濁剤及び分散剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ペクチン、トラガカントゴム、ビーガム、アラビアゴム、カルボメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びポリビニルピロリドンを含むが、これらに限定されない。適切な保存剤は、グリセリン、メチル及びプロピルパラベン、安息香酸付加物(benzoic add)、安息香酸ナトリウム、並びにアルコールを含むが、これらに限定されない。適切な湿潤剤は、プロピレングリコールモノステアラート、ソルビタンモノオレアート、ジエチレングリコールモノラウラート、及びポリオキシエチレンラウリルエーテルを含むが、これらに限定されない。適切な溶剤は、グリセリン、ソルビトール、エチルアルコール、及びシロップを含むが、これらに限定されない。エマルジョンで利用する適切な非水性液体は、鉱油及び綿実油を含むが、これらに限定されない。適切な有機酸は、クエン酸及び酒石酸を含むが、これらに限定されない。適切な二酸化炭素の供給源は、重炭酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムを含むが、これらに限定されない。
多くのキャリア及び賦形剤が、同じ製剤内であっても、幾つかの機能に有用であり得ることを理解する必要がある。
経口投与のための本明細書で提供される医薬組成物は、圧縮錠剤、粉薬錠剤、チュアブルロゼンジ剤、速溶性錠剤、多重圧縮錠剤、又は腸溶性錠剤、糖衣錠若しくはフィルムコート錠として提供することができる。腸溶性錠剤は、胃酸の作用に耐えるが、腸内で溶解若しくは崩壊する物質でコーティングした圧縮錠剤であり、このため、胃の酸性環境から有効成分を保護する。腸溶コーティングは、脂肪酸、脂肪、サリチル酸フェニル、ワックス、セラック、アンモニア化セラック、及び酢酸フタル酸セルロースを含むが、これらに限定されない。糖衣錠は、糖衣に囲まれた圧縮錠剤であり、不快な味あるいは臭いを隠し、酸化から錠剤を保護するのに有用であり得る。フィルムコート錠は、水溶性物質の薄層又はフィルムで覆われている圧縮錠剤である。フィルムコーティングは、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエチレングリコール4000、及び酢酸フタル酸セルロースを含むが、これらに限定されない。フィルムコーティングは、糖衣と同じ一般的性質を付与する。多重圧縮錠剤は、1以上の圧縮サイクルによって作製した圧縮錠剤であり、多層の錠剤を含み、プレスコーティング又はドライコーティング錠剤である。
錠剤の剤形は、単独で、又は本明細書に記載される1以上のキャリア若しくは賦形剤と併用して、粉末、結晶若しくは顆粒形態の有効成分から製造することができ、バインダ、崩壊剤、制御放出ポリマー、潤滑剤、希釈剤、及び/又は着色剤を含む。着香料及び甘味料は、チュアブル錠及びロゼンジ剤の形成に特に有用である。
経口投与のための本明細書で提供される医薬組成物は、軟カプセル剤又は硬カプセル剤として提供することができ、ゼラチン、メチルセルロース、澱粉、又はアルギン酸カルシウムから作製することができる。乾燥充填カプセル(DFC)としても公知の硬ゼラチンカプセル剤は、2つの部分から成り、一方が他方で収まり、このため、有効成分を完全に包囲する。軟カプセル剤(SEC)は、ゼラチンシェル等の、柔軟で、球状のシェルであり、グリセリン、ソルビトール、又は類似したポリオールの添加によって可塑化される。ソフトゼラチンシェルは、微生物の増殖を防止する保存剤を含み得る。適切な保存剤は、本明細書に記載されているとおりであり、メチルパラベン、プロピルパラベン、及びソルビン酸を含む。本明細書で提供される液状剤形、半固体剤形、及び固体剤形は、カプセルに封入してもよい。適切な液状剤形及び半固体剤形は、プロピレンカーボネート、植物油、若しくはトリグリセリド中の液剤及び懸濁剤を含む。このような液剤を含むカプセルは、米国特許第4,328,245号、第4,409,239号、及び第4,410,545号に記載されているとおりに製造することができる。また、該カプセルは、有効成分の分解を改良又は維持するために、当業者に公知のコーティングをしてもよい。
経口投与のための本明細書で提供される医薬組成物は、液状剤形及び半固体剤形で提供することができ、エマルジョン、液剤、懸濁剤、エリキシル剤、及びシロップを含む。エマルジョンは、二相系であり、一方の液体は、他方の液体全体にわたって小球の形態で分散し、水中油型又は油中水型であり得る。エマルジョンは、医薬として許容し得る非水性液体若しくは溶剤、乳化剤、及び保存剤を含み得る。懸濁剤は、医薬として許容し得る懸濁化剤及び保存剤を含み得る。水性アルコール性溶液は、低級アルキルアルデヒドのジ(低級アルキル)アセタール(例えば、アセトアルデヒドジエチルアセタール)等の医薬として許容し得るアセタール;並びにプロピレングリコール及びエタノール等の、1以上の水酸基を有する水混和性溶媒を含み得る。エリキシル剤は、透明で、甘い、水アルコール性溶液である。シロップは、糖(例えば、スクロース)の濃縮水溶液であり、保存剤も含み得る。液状剤形については、例えば、十分な量の医薬として許容し得る液状キャリア(例えば、水)でポリエチレングリコールの溶液を希釈して、投与に都合の良いように測定してもよい。
他の有用な液状剤形及び半固体剤形は、本明細書で提供される有効成分を含むもの、及び1,2-ジメトキシメタン、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、ポリエチレングリコール-350-ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール-550-ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール-750-ジメチルエーテル(ここで、350、550及び750とは、ポリエチレングリコールの概算の平均分子量をいう)を含むジアルキル化モノ-若しくはポリ-アルキレングリコールを含むが、これらに限定されない。これらの製剤は、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、ビタミンE、ヒドロキノン、ヒドロキシクマリン、エタノールアミン、レシチン、ケファリン、アスコルビン酸、リンゴ酸、ソルビトール、リン酸、亜硫酸水素塩、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオジプロピオン酸とそのエステル、及びジチオカーバメート等の1以上の抗酸化剤を更に含み得る。
また、経口投与のための本明細書で提供される医薬組成物は、リポソーム、ミセル、マイクロスフィア、若しくはナノシステムの形態でも提供することができる。ミセル剤形は、米国特許第6,350,458号に記載されているとおりに製造することができる。
経口投与のための本明細書で提供される医薬組成物は、非発泡あるいは発泡性顆粒及び散剤として提供することができ、液状剤形に再構成される。該非発泡性顆粒若しくは散剤に使用する医薬として許容し得るキャリア及び賦形剤は、希釈剤、甘味料、及び湿潤剤を含み得る。該発泡性顆粒若しくは散剤に使用する医薬として許容し得るキャリア及び賦形剤は、有機酸、及び二酸化炭素の供給源を含み得る。
着色剤及び着香料は、上述のすべての剤形に使用することができる。
経口投与のための本明細書で提供される医薬組成物は、即時放出性剤形若しくは放出制御剤形として製剤化することができ、遅延放出剤形、徐放性剤形、パルス放出剤形(pulsed-release form)、制御放出剤形、標的放出剤形、及びプログラム放出剤形を含む。
(B. 非経口投与)
本明細書で提供される医薬組成物は、局所投与若しくは全身投与のための、注射、注入、又は植込によって、非経口的に投与することができる。本明細書において、非経口投与は、静脈内投与、動脈内投与、腹腔内投与、髄腔内投与、脳室内投与、尿道内投与、胸骨内投与、頭蓋内投与、筋肉内投与、滑液包内投与、膀胱内投与、及び皮下投与を含む。
非経口投与のための本明細書で提供される医薬組成物は、液剤、懸濁剤、エマルジョン、ミセル、リポソーム、マイクロスフィア、ナノシステムを含む非経口投与に適した任意の剤形、及び注射前の液体中溶剤若しくは懸濁剤に適した固体形態で製剤化することができる。このような剤形は、製薬科学の当業者に公知の従来法によって製造することができる(Remingtonの文献:「薬学の科学と実践(The Science and Practice of Pharmacy)」、上記参照)。
非経口投与を意図した医薬組成物は、水性ビヒクル、水混和性ビヒクル、非水性ビヒクル、微生物の増殖に対する抗微生物剤若しくは保存剤、安定剤、溶解促進剤、等張剤、緩衝剤、抗酸化剤、局所麻酔薬、懸濁剤及び分散剤、湿潤剤若しくは乳化剤、錯化剤、金属イオン封鎖剤若しくはキレート剤、凍結防止剤、リオプロテクタント、増粘剤、pH調整剤、並びに不活性ガスを含むが、これらに限定されない、1以上の医薬として許容し得るキャリア及び賦形剤を含み得る。
適切な水性ビヒクルは、水、食塩水、生理食塩水、生理食塩液若しくはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、等張性デキストロース注射液(isotonic dextrose injection)、注射用滅菌水、デキストロース及び乳酸リンゲル注射液を含むが、これらに限定されない。適切な非水性ビヒクルは、植物由来の不揮発性油、ヒマシ油、トウモロコシ油、綿実油、オリーブオイル、落花生油、ハッカ油、サフラワー油、胡麻油、大豆油、水素化植物油、水素化大豆油、並びにやし油及びパームシード油の中鎖トリグリセリドを含むが、これらに限定されない。適切な水混和性ビヒクルは、エタノール、1,3-ブタンジオール、液体ポリエチレングリコール(例えば、ポリエチレングリコール300、及びポリエチレングリコール400)、プロピレングリコール、グリセリン、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、及びジメチルスルホキシドを含むが、これらに限定されない。
適切な抗微生物剤又は保存剤は、フェノール、クレゾール、水銀剤、ベンジルアルコール、クロロブタノール、p-ヒドロキシ安息香酸メチル及びp-ヒドロキシ安息香酸プロピル、チメロサール、塩化ベンザルコニウム(例えば、塩化ベンゼトニウム)、メチル及びプロピルパラベン、並びにソルビン酸を含むが、これらに限定されない。適切な等張剤は、塩化ナトリウム、グリセリン、及びデキストロースを含むが、これらに限定されない。適切な緩衝剤は、リン酸塩及びクエン酸塩を含むが、これらに限定されない。適切な抗酸化剤は、本明細書に記載されているものであり、亜硫酸水素塩及びメタ重亜硫酸ナトリウムを含む。適切な局所麻酔薬は、塩酸プロカインを含むが、これに限定されない。適切な懸濁剤及び分散剤は、本明細書に記載されているものであり、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びポリビニルピロリドンを含む。適切な乳化剤は、本明細書に記載されているものであり、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート80、及びオレイン酸トリエタノールアミンを含む。適切な金属イオン封鎖剤若しくはキレート剤は、EDTAを含むが、これに限定されない。適切なpH調整剤は、水酸化ナトリウム、塩酸、クエン酸、及び乳酸を含むが、これらに限定されない。適切な錯化剤は、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリン、及びスルホブチルエーテル7-β-シクロデキストリン(CAPTISOL(登録商標)、CyDex社(Lenexa, KS)製)を含んだデキストリンを含むが、これらに限定されない。
本明細書で提供される医薬組成物が、複数用量投与で製剤化される場合、該複数用量非経口製剤は、静菌濃度又は静真菌濃度の抗微生物剤を含む必要がある。すべての非経口製剤は、当技術分野において、公知で、実施されるように、滅菌する必要がある。
一実施態様において、非経口投与のための該医薬組成物を、使用可能な状態の滅菌溶液として提供する。他の実施態様において、該医薬組成物を、滅菌乾燥可溶性製品として提供し、これは、凍結乾燥粉末、及び注射用錠剤を含み、使用前に、ビヒクルで再構成する。さらに別の実施態様において、該医薬組成物を、使用可能な状態の滅菌懸濁液として提供する。さらに別の実施態様において、該医薬組成物を、滅菌乾燥不溶性製品として提供し、使用前に、ビヒクルで再構成する。更なる別の実施態様において、該医薬組成物を、使用可能な状態の滅菌エマルジョンとして提供する。
非経口投与のための本明細書で提供される医薬組成物は、即時放出性剤形若しくは放出制御剤形として製剤化することができ、これは、遅延放出剤形、徐放性剤形、パルス放出剤形、制御放出剤形、標的放出剤形、及びプログラム放出剤形を含む。
非経口投与のための本明細書で提供される医薬組成物は、植込み型デポー製剤として投与するための、懸濁剤、固体、半固体、又はチキソトロピック液体(thixotropic liquid)として製剤化することができる。一実施態様において、本明細書で提供される医薬組成物は、固形状の内側マトリクスで分散し、該内側マトリクスは、体液に不溶であるが、該医薬組成物の有効成分を拡散させる、外側高分子膜に囲まれる。
適切な内側マトリクスは、ポリメチルメタクリラート、ポリブチル-メタクリラート、可塑化若しくは非可塑化ポリ塩化ビニル、可塑化ナイロン、可塑化ポリエチレンテレフタレート、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、シリコーンカーボネート共重合体、アクリル及びメタクリル酸のエステルのヒドロゲル等の親水性高分子、コラーゲン、架橋ポリビニルアルコール、並びに架橋部分的加水分解ポリ酢酸ビニルを含むが、これらに限定されない。
適切な外側高分子膜は、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、ネオプレンゴム、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニルとの塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン、エチレン及びプロピレン、イオノマーポリエチレンテレフタレート、ブチルゴムエピクロロヒドリンゴム、エチレン/ビニルアルコール共重合体、エチレン/酢酸ビニル/ビニルアルコール三量体、並びにエチレン/ビニルオキシエタノール共重合体を含むが、これらに限定されない。
(C. 局所投与)
本明細書で提供される医薬組成物は、皮膚、孔、又は粘膜に局所的に投与することができる。本明細書において、局所投与は、皮膚投与(皮内投与)、結膜投与、角膜投与、眼内投与、眼投与、耳介投与、経皮投与、経鼻投与、膣内投与、経尿道投与、経気管投与、及び直腸投与を含む。
本明細書で提供される医薬組成物は、局所若しくは全身効果のための局所投与に適した任意の剤形で製剤化することができ、エマルジョン、液剤、懸濁剤、クリーム、ゲル、ヒドロゲル、軟膏剤、粉剤、包帯剤、エリキシル剤、ローション、懸濁剤、チンキ剤、ペースト、泡沫剤、フィルム、エアゾール剤、灌注剤、スプレー剤、坐薬、包帯、及び貼付剤を含む。また、本明細書で提供される医薬組成物の局所製剤は、リポソーム、ミセル、マイクロスフィア、ナノシステム、及びこれらの混合物も含む。
本明細書で提供される局所製剤に使用するのに適した医薬として許容し得るキャリア及び賦形剤は、水性ビヒクル、水混和性ビヒクル、非水性ビヒクル、微生物の増殖に対する抗微生物剤若しくは保存剤、安定剤、溶解促進剤、等張剤、緩衝剤、抗酸化剤、局所麻酔薬、懸濁剤及び分散剤、湿潤剤若しくは乳化剤、錯化剤、金属イオン封鎖剤若しくはキレート剤、浸透促進剤、凍結防止剤、リオプロテクタント、増粘剤、並びに不活性ガスを含むが、これらに限定されない。
また、該医薬組成物は、エレクトロポレーション、イオン導入、フォノフォレーシス、ソノフォレーシス、又はPOWDERJECT(商標)(Chiron Corp社(Emeryville, CA)製)及びBIOJECT(商標)(Bioject Medical Technologies社(Tualatin, OR)製)等の極微針若しくは針無注射によって、局所的に投与することができる。
本明細書で提供される医薬組成物は、軟膏、クリーム、及びゲルの形態で提供することができる。適切な軟膏のビヒクルは、油性若しくは炭化水素のビヒクルを含み、ラード、安息香豚脂、オリーブオイル、綿実油、及び他の油、白色ワセリン;親水性ワセリン、ヒドロキシステアリンスルファート、及び無水ラノリン等の乳化可能なビヒクル若しくは吸収ビヒクル;親水軟膏等の水除去可能なビヒクル;種々の分子量のポリエチレングリコールを含む水溶性軟膏ビヒクル;セチルアルコール、モノステアリン酸グリセリン、ラノリン、及びステアリン酸を含む、エマルジョンビヒクル、油中水型(W/O)エマルジョン又は水中油型(O/W)エマルジョンのいずれか(Remingtonの文献:「薬学の科学と実践(The Science and Practice of Pharmacy)」上記参照)を含む。これらのビヒクルは、軟化するが、一般に抗酸化剤及び保存剤の添加を必要とする。
適切なクリーム基剤は、水中油型又は油中水型であり得る。適切なクリームのビヒクルは、水洗い可能であり、油相、乳化剤、及び水相を含み得る。また、該油相は、“内部”相とも呼ばれ、一般に、ワセリン、及びセチル若しくはステアリルアルコール等の脂肪アルコールからなる。該水相は通常、必ずではないが、該油相より容積が大きく、一般に、湿潤剤を含む。クリーム製剤の乳化剤は、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性、両性界面活性剤であり得る。
ゲルは、半固体の懸濁型の系である。単相のゲルは、液体キャリアの全体にわたって実質的に均一に分散した有機高分子を含む。適切なゲル化剤は、カルボマー、カルボキシポリアルキレン、及びCARBOPOL(商標)等の架橋アクリル酸ポリマー;ポリエチレンオキシド、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン共重合体、及びポリビニルアルコール等の親水性高分子;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びメチルセルロース等のセルロースポリマー;トラガカントゴム及びキサンタンゴム等のゴム;アルギン酸ナトリウム;並びにゼラチンを含むが、これらに限定されない。均一なゲルを調製するために、アルコール若しくはグリセリン等の分散剤を添加することができ、また、ゲル化剤は、トリチュレーション、機械的な混合、及び/または撹拌によって分散することができる。
本明細書で提供される医薬組成物は、坐薬、ペッサリー、ブジー剤、湿布若しくはパップ剤、ペースト、粉末、包帯剤、クリーム、プラスタ、避妊薬、軟膏、溶液、エマルジョン、懸濁液、タンポン、ゲル、泡、スプレー、又は浣腸の形態で、直腸に、尿道に、経膣的に、又は膣周囲に(perivaginally)、投与することができる。これらの剤形は、Remingtonの文献:「薬学の科学と実践(The Science and Practice of Pharmacy)」(上記参照)に記載されている従来法を用いて、製造することができる。
直腸、尿道、及び膣の坐薬は、身体の孔に挿入するための固体であり、常温で固体であるが、体温で溶けるか、又は軟らかくなり、該孔の内部で有効成分を放出する。直腸及び膣の坐薬で利用する医薬として許容し得るキャリアは、硬化剤等の基剤若しくはビヒクルを含み、本明細書で提供される医薬組成物;並びに亜硫酸水素塩及びメタ重亜硫酸ナトリウムを含めた本明細書に記載される抗酸化剤と製剤化される場合、体温に近い温度で融点を生ずる。適切なビヒクルは、カカオバター(カカオ脂)、グリセリン-ゼラチン、カーボワックス(ポリオキシエチレングリコール)、鯨蝋、パラフィン、白ろう及び黄ろう、脂肪酸のモノ-、ジ-、及びトリグリセリド、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルメタクリレート、及びポリアクリル酸等のヒドロゲルの適切な混合物を含むが、これらに限定されない。また、種々のビヒクルの組み合わせを使用してもよい。直腸及び膣の坐薬は、圧縮又は成形によって製造してもよい。直腸及び膣の坐薬の一般的な重量は、約2〜約3gである。
本明細書で提供される医薬組成物は、溶液、懸濁液、軟膏、エマルジョン、ゲル形成溶液、溶液のための粉末、ゲル、眼球インサート、及びインプラントの形態で、眼科的に投与することができる。
本明細書で提供される医薬組成物は、鼻腔内で、又は呼吸器官への吸入によって投与することができる。該医薬組成物は、加圧容器、ポンプ、スプレー、電気流体力学を用いて微細なミストを生成するアトマイザーのようなアトマイザー、又はネブライザーを使用して、単独で、又は1,1,1,2-テトラフルオロエタン、若しくは1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン等の適切な噴霧剤と併用して、送達用のエアゾール若しくは溶液の形態で、提供することができる。また、該医薬組成物は、単独で、又はラクトース若しくはリン脂質のような不活発なキャリアと併用して、吸入用の乾燥粉末;及び点鼻剤として提供することもできる。鼻腔内の使用において、粉末は、キトサン若しくはシクロデキストリンを含む生体付着剤(bioadhesive agent)を含み得る。
加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー、若しくはネブライザーで使用する、溶液若しくは懸濁液は、製剤化され、エタノール、水性エタノール、又は本明細書で提供される有効成分の分散、安定化、若しくは延長放出のための適切な代替的な薬剤;溶媒としての噴霧剤;及び/又はトリオレイン酸ソルビタン、オレイン酸、若しくはオリゴ乳酸等の界面活性剤を含み得る。
本明細書で提供される医薬組成物は、約50マイクロメートル以下、若しくは約10マイクロメートル以下等の、吸入による送達に適したサイズに微細化することができる。このようなサイズの粒子は、スパイラル式ジェットミル、ナノ粒子を形成する超臨界流体処理、高圧均質化、若しくは噴霧乾燥等の当業者に公知の粉砕法を用いて、製造することができる。
吸入器若しくは通気器で使用するカプセル、ブリスター、及びカートリッジは、製剤化され、本明細書で提供される医薬組成物の粉末混合物;ラクトース若しくは澱粉等の適切な粉末基剤;及びl-ロイシン、マンニトール、若しくはステアリン酸マグネシウム等の機能調整剤(performance modifier)を含み得る。ラクトースは、無水、又は一水和物の形態であり得る。他の適切な賦形剤若しくはキャリアは、デキストラン、グルコース、マルトース、ソルビトール、キシリトール、フルクトース、スクロース、及びトレハロースを含むが、これらに限定されない。吸入投与/鼻腔内投与のための本明細書で提供される医薬組成物は、メントール及びレボメントール等の適切なフレーバ;及び/又はサッカリン及びサッカリンナトリウム等の甘味料を更に含み得る。
局所投与のための本明細書で提供される医薬組成物は、遅延放出、徐放、パルス放出、制御放出、標的放出、及びプログラム放出を含む、即時放出若しくは制御放出のために、製剤化される。
(D. 放出制御)
本明細書で提供される医薬組成物は、放出制御剤形として製剤化することができる。本明細書において、用語“放出制御”とは、同じ経路で投与した場合、有効成分の放出の速度、若しくは場所が、即時放出性剤形とは異なる剤形をいう。放出制御剤形は、遅延放出剤形、延長放出剤形、持続放出剤形、徐放性剤形、拍動性放出剤形、制御放出剤形、加速放出剤形、高速放出剤形、標的放出剤形、プログラム放出剤形、及び胃内滞留剤形を含むが、これらに限定されない。放出制御剤形における該医薬組成物は、マトリクス制御放出デバイス、浸透性制御放出デバイス、多粒子制御放出デバイス、イオン交換樹脂、腸溶コーティング、多層コーティング、マイクロスフィア、リポソーム、及びこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない、当業者に公知の種々の制御放出デバイス及び方法を使用して製造することができる。また、有効成分の放出速度も、該有効成分の粒子サイズ、及び多形を変えることによって、改良することができる。
制御放出の一例は、米国特許第3,845,770号、第3,916,899号、第3,536,809号、第3,598,123号、第4,008,719号、第5,674,533号、第5,059,595号、第5,591,767号、第5,120,548号、第5,073,543号、第5,639,476号、第5,354,556号、第5,639,480号、第5,733,566号、第5,739,108号、第5,891,474号、第5,922,356号、第5,972,891号、第5,980,945号、第5,993,855号、第6,045,830号、第6,087,324号、第6,113,943号、第6,197,350号、第6,248,363号、第6,264,970号、第6,267,981号、第6,376,461号、第6,419,961号、第6,589,548号、第6,613,358号、及び第6,699,500号に記載されているものを含むが、これらに限定されない。
(1. マトリクス制御放出デバイス)
放出制御剤形における本明細書で提供される医薬組成物は、当業者に公知のマトリクス制御放出デバイスを使用して製造することができる(Takadaらの文献:「制御ドラッグデリバリーの専門事典(Encyclopedia of Controlled Drug Delivery)」 第2巻、Mathiowitz編集、Wiley, 1999参照)。
特定の実施態様において、放出制御剤形における本明細書で提供される医薬組成物は、合成高分子を含むがこれに限定されない水膨潤性、侵食性若しくは非侵食性高分子、並びに多糖及びタンパク質等の天然高分子並びに誘導体である、侵食性マトリクスデバイスを使用して製剤化される。
侵食性マトリクスを形成するのに有用な物質は、キチン、キトサン、デキストラン、及びプルラン;ゴム寒天、アラビアゴム、カラヤガム、ローカストビーンガム、トラガカントゴム、カラギーナン、ガッチゴム、グアーゴム、キサンタンゴム、及びスクレログルカン;デキストリン及びマルトデキストリン等の澱粉;ペクチン等の親水コロイド;レシチン等のリン脂質;アルギン酸塩;アルギン酸プロピレングリコール;ゼラチン;コラーゲン;エチルセルロース(EC)、メチルエチルセルロース(MEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、CMEC、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、酢酸セルロース(CA)、プロピオン酸セルロース(CP)、酪酸セルロース(CB)、酢酸酪酸セルロース(CAB)、CAP、CAT、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、HPMCP、HPMCAS、トリメリト酸酢酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAT)、及びエチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)等のセルロース化合物;ポリビニルピロリドン;ポリビニルアルコール;ポリ酢酸ビニル;グリセロール脂肪酸エステル;ポリアクリルアミド;ポリアクリル酸;エタクリル酸若しくはメタクリル酸の共重合体(EUDRAGIT(登録商標)、Rohm社(America, Inc., Piscataway, NJ)製);ポリ(2-ヒドロキシエチル-メタクリラート);ポリ乳酸;L-グルタミン酸とエチル-L-グルタミン酸エチルの共重合体;分解性乳酸-グリコール酸共重合体;ポリD-(-)-3-ヒドロキシブチル酸;並びにブチルメタクリラート、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸エチル、(2-ジメチルアミノエチル)メタクリラート、及び(トリメチルアミノエチル)メタクリラートクロリドのホモ重合体及び共重合体等の他のアクリル酸誘導体を含むが、これらに限定されない。
特定の実施態様において、本明細書で提供される医薬組成物は、非侵食性マトリクスデバイスによって製剤化される。有効成分は、不活性マトリクスに溶解又は分散し、一旦投与されると、該不活性マトリクスによる拡散によって最初に放出される。非侵食性マトリクスデバイスとして使用するのに適した物質は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリメチルメタクリラート、ポリブチルメタクリラート、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、酢酸ビニルとの塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン、エチレン及びプロピレン、イオノマーポリエチレンテレフタレート、ブチルゴム、エピクロロヒドリンゴム、エチレン/ビニルアルコール共重合体、エチレン/酢酸ビニル/ビニルアルコール三量体、エチレン/ビニルオキシエタノール共重合体、ポリ塩化ビニル、可塑化ナイロン、可塑化ポリエチレンテレフタレート、天然ゴム、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、及びシリコーンカーボネート共重合体等の不溶性プラスチック;エチルセルロース、酢酸セルロース、クロスポビドン、及び架橋部分的加水分解ポリ酢酸ビニル等の親水性高分子;並びにカルナウバ蝋、マイクロクリスタリンワックス、及びトリグリセリド等の脂肪族化合物を含むが、これらに限定されない。
マトリクス制御放出系において、例えば、使用する高分子の型、該高分子の粘性、該高分子及び/又は有効成分の粒子サイズ、該有効成分:該高分子の比、並びに該組成物の他の賦形剤若しくはキャリアによって、所望の放出速度を制御することができる。
放出制御剤形における本明細書で提供される医薬組成物は、直接打錠法、圧縮前の乾式若しくは湿式造粒法、及び圧縮前の溶融造粒を含む、当業者に公知の方法によって調製することができる。
(2. 浸透性制御放出デバイス)
放出制御剤形における本明細書で提供される医薬組成物は、一室系、二室系、非対称膜技術(AMT)、及び押出コアシステム(extruding core system)(ESC)を含むが、これらに限定されない浸透性制御放出デバイスを使用して製造することができる。一般に、このような装置には、少なくとも2つの構成部分がある:(a)有効成分を収容するコア部;及び(b)該コア部を封入し、少なくとも1つの送達ポートを具備する半透膜。該半透膜は、該送達ポートによる押し出しによって薬剤が放出をするように、使用時の水性環境からコア部への水の流入を制御する。
有効成分に加え、該浸透性デバイスのコア部は、浸透物質を任意に含み、使用時の水性環境から該デバイスのコア部への水移送の原動力を作り出す。浸透物質の一つの分類である水膨潤性親水性高分子は、“オスモポリマー(osmopolymer)”及び“ヒドロゲル”ともいう。浸透物質としての適切な水膨潤性親水性高分子は、アルギン酸カルシウム、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリラート、ポリ(アクリル)酸、ポリ(メタクリル)酸、ポリビニルピロリドン(PVP)、架橋PVP、ポリビニルアルコール(PVA)、PVA/PVP共重合体、メタクリル酸メチル及び酢酸ビニル等の疎水性モノマーとのPVA/PVP共重合体、大きなPEOブロックを含む親水性ポリウレタン、クロスカルメロースナトリウム、カラギーナン、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)及びカルボキシエチルセルロース(CEC)、アルギン酸ナトリウム、ポリカルボフィル、ゼラチン、キサンタンゴム、並びにグリコール酸ナトリウム澱粉等の親水性ビニル及びアクリルポリマー、多糖を含むが、これらに限定されない。
浸透物質の他の分類は、オスモゲン(osmogen)であり、これは、水を吸収して、周囲のコーティングの障壁において浸透圧勾配に影響する。適切なオスモゲンは、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、硫酸カリウム、リン酸カリウム、炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸リチウム、塩化カリウム、及び硫酸ナトリウム等の無機塩類;デキストロース、フルクトース、グルコース、イノシトール、ラクトース、マルトース、マンニトール、ラフィノース、ソルビトール、スクロース、トレハロース、及びキシリトール等の糖類;アスコルビン酸、安息香酸、フマル酸、クエン酸、マレイン酸、セバシン酸、ソルビン酸、アジピン酸、エデト酸、グルタミン酸、p-トルエンスルホン酸、コハク酸、及び酒石酸等の有機酸;尿素;並びにこれらの混合物を含むが、これらに制限されない。
種々の溶出速度の浸透物質は、どれくらい速く有効成分が初期に剤形から送達されるかについて影響を及ぼすのに使用することができる。例えば、MANNOGEM(商標)EZ(SPI Pharma社(Lewes, DE)製)等の非晶形の糖を使用して、初期の2、3時間で速い送達を提供し、速やかに所望の治療効果を奏し、長期間にわたって、所定レベルの治療効果若しくは予防効果を維持する残量の徐放及び連続的な放出を生ずることができる。この場合、有効成分は、代謝及び排出した該有効成分の量を補充するような割合で放出される。
また、コア部は、本明細書に記載される種々様々の他の賦形剤及びキャリアも含み、剤形の機能を促進するか、あるいは安定性若しくは加工を促進する。
半透膜を形成するのに有用な材料は、生理学上適切なpHで透水性及び不水溶性であるか、あるいは架橋等の化学変成によって不水溶性にされやすい、種々の等級のアクリル樹脂、ビニル、エーテル、ポリアミド、ポリエステル、及びセルロース誘導体を含む。コーティングを形成するのに適切な高分子の一例は、可塑性、非可塑性及び強化酢酸セルロース(CA)、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸CA、硝酸セルロース、酢酸酪酸セルロース(CAB)、カルバミン酸エチルCA、CAP、カルバミン酸メチルCA、コハク酸CA、トリメリト酸酢酸セルロース(CAT)、ジメチルアミノ酢酸CA、炭酸エチルCA、クロロ酢酸CA、シュウ酸エチルCA、スルホン酸メチルCA、スルホン酸ブチルCA、スルホン酸p-トルエンCA、酢酸寒天、三酢酸アミロース、酢酸βグルカン、三酢酸βグルカン、ジメチル酢酸アセトアルデヒド、ローカストビーンガムのトリアセテート、ヒドロキシル化エチレン-酢酸ビニル、EC、PEG、PPG、PEG/PPG共重合体、PVP、HEC、HPC、CMC、CMEC、HPMC、HPMCP、HPMCAS、HPMCAT、ポリ(アクリル)酸とエステル、ポリ(メタクリル)酸とエステル、及びこれらの共重合体、澱粉、デキストラン、デキストリン、キトサン、コラーゲン、ゼラチン、ポリアルキレン、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリスチレン、ポリハロゲン化ビニル、ポリビニルエステルとエーテル、天然ワックス、並びに合成ワックスを含む。
また、半透膜は、疎水性微孔膜であり、米国特許第5,798,119号に開示されているように、該孔は、実質的にガスで充填され、水性媒体によって湿っていないが、水蒸気に対して浸透性である。このような疎水性であるが水蒸気浸透性の膜は通常、ポリアルキレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリル酸誘導体、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリスチレン、ポリハロゲン化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルエステルとエーテル、天然ワックス、並びに合成ワックス等の疎水性高分子からなる。
該半透膜の該送達ポートは、機械穿孔又はレーザードリルによって、コーティング後に形成することができる。また、送達ポートは、水溶性物質のプラグの浸食、又は該コア部の窪みにおける該膜の薄い部分の破断によって、インサイチューで形成することもできる。さらに、送達ポートは、米国特許第5,612,059号及び第5,698,220号に開示されている型の非対称膜コーティングの事例のように、コーティング工程時に形成することができる。
放出する有効成分の全量、及び放出速度は、該半透膜の厚さ及び孔隙率、該コア部の組成、該送達ポートの数、サイズ及び位置によって実質的に調整することができる。
浸透性制御放出剤形中の医薬組成物は、本明細書に記載される付加的な従来の賦形剤若しくはキャリアを更に含み、製剤の機能若しくは加工を促進する。
該浸透性制御放出剤形は、当業者に公知の従来法及び従来技術によって製造することができる(Remingtonの文献:「薬学の科学と実践(The Science and Practice of Pharmacy)」上記;Santus及びBakerの文献:J. Controlled Release 1995, 35, 1-21;Vermaらの文献:Drug Development and Industrial Pharmacy 2000, 26, 695-708;Vermaらの文献J. Controlled Release 2002, 79, 7-27参照)。
特定の実施態様において、本明細書で提供される医薬組成物は、AMT制御放出剤形として製剤化され、該剤形は、有効成分と他の医薬として許容し得る賦形剤若しくはキャリアとを含むコアをコーティングする非対称浸透膜を具備する。米国特許第5,612,059号及び国際公開公報第2002/17918号を参照されたい。該AMT制御放出剤形は、直接打錠法、乾式造粒法、湿式造粒法、及びディップコーティング法を含む、当業者に公知の従来法及び従来技術によって調製することができる。
特定の実施態様において、本明細書で提供される医薬組成物は、ESC制御放出剤形として製剤化され、該剤形は、有効成分、ヒドロキシエチルセルロース、及び他の医薬として許容し得る賦形剤若しくはキャリアを含むコアをコーティングする浸透膜を具備する。
(3. 多粒子制御放出デバイス)
放出制御剤形における本明細書で提供される医薬組成物は、多粒子制御放出デバイスとして製造することができ、これは、約10 μm〜約3 mm、約50 μm〜約2.5 mm、若しくは約100 μm〜約1 mmの直径の多数の粒子、顆粒、もしくはペレット含む。このような多粒子は、乾式及び湿式造粒法、押出/球状化、ローラー圧縮、溶融凝固(melt congealing)を含む当業者に公知の工程によって、及びスプレーコーティングシードコア(spray-coating seed core)によって、作製することができる。例えば、「多粒子経口ドラッグデリバリー(Multiparticulate Oral Drug Delivery)」; Marcel Dekker: 1994;及び「製薬球状化技術(Pharmaceutical Pelletization Technology)」; Marcel Dekker: 1989を参照されたい。
本明細書に記載される他の賦形剤若しくはキャリアは、該医薬組成物と混合することができ、多粒子の加工と形成に有用であり得る。生じる粒子はそれら自身、多粒子デバイスを構成することができるか、あるいは、腸溶ポリマー、水膨張性、及び水溶性高分子等の種々の膜形成材料によってコーティングすることができる。さらに、該多粒子は、カプセル又は錠剤として加工することができる。
(4. 標的送達)
また、本明細書で提供される医薬組成物を製剤化して、リポソーム送達系、再封赤血球系、及び抗体系送達系を含む、特定の組織、受容体、若しくは治療対象の身体の他の領域を目標とすることもできる。一例は、米国特許第6,316,652号、第6,274,552号、第6,271,359号、第6,253,872号、第6,139,865号、第6,131,570号、第6,120,751号、第6,071,495号、第6,060,082号、第6,048,736号、第6,039,975号、第6,004,534号、第5,985,307号、第5,972,366号、第5,900,252号、第5,840,674号、第5,759,542号、及び5,709,874号に開示されたものを含むが、これらに限定されない。
(使用方法)
一実施態様において、治療有効量の(i)タキサン;及び(ii)インダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIの化合物)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を対象に投与することを含む、該対象の増殖性疾患の治療方法を提供する。特定の実施態様において、タキサン又はインダゾリルアミノピロロトリアジンの単独の投与と比較した場合、タキサン及びインダゾリルアミノピロロトリアジンの併用には、相乗効果がある。
他の実施態様において、該方法は、治療有効量のプラチナ製剤を対象に投与することを更に含む。特定の実施態様において、該プラチナ製剤は、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、サトラプラチン(JM-216)又はCI-973である。特定の実施態様において、該プラチナ製剤は、カルボプラチンである。特定の実施態様において、タキサン及びプラチナ製剤の併用、又はインダゾリルアミノピロロトリアジン単独の投与と比較した場合、タキサン、プラチナ製剤、及びインダゾリルアミノピロロトリアジンの併用には、相乗効果がある。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、1日1回投与する。特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、食物と共に1日1回投与する。特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、1日2回投与する。特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、食物と共に1日2回投与する。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンを、約0.01〜約1,000 mg/kg、約0.1〜約500 mg/kg、約0.1〜約250 mg/kg、又は約0.1〜約100 mg/kgの量で対象に投与する。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンを、約0.01〜約1,000 mg/kg/日、約0.1〜約500 mg/kg/日、約0.1〜約250 mg/kg/日、又は約0.1〜約100 mg/kg/日の量で対象に投与する。特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンを、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約50、約60、約70、約75、約80、約90、約100、約105、約120、約130、約140、約150、約160、約170、約180、約190、約200、約300、約400、約500、約600、約700、約750、約800、約900、又は約1,000 mg/kg/日の量で対象に投与する。
また、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンの投与量は、“mg/kg/日”以外の単位で表すこともできる。例えば、非経口投与の用量は、“mg/m2/日”で表すことができる。当業者は、所与の対象の身長若しくは体重のいずれか、又はこれらの両方に対するmg/kg/日からmg/m2/日への用量の変換方法を容易に理解する(www.fda.gov/cder/cancer/animalframe.htm参照)。例えば、65 kgのヒトの1 mg/kg/日の用量は、およそ38 mg/m2/日に等しい。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンを、約1〜約1,500 mg/m2/日、約1〜約1,000 mg/m2/日、約10〜約500 mg/m2/日、約10〜約300 mg/m2/日、又は約20〜約200 mg/m2/日の量で対象に投与する。特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンを、約10、約20、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、約130、約134、約140、約150、約160、約170、約180、約190、約200、約210、約220、約230、約240、約250、約260、約270、約280、約290、又は約300 mg/m2/日の量で対象に投与する。
一実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、1日の総用量が、約1 mg〜約2,000 mg、約10 mg〜約1,600 mg、約100 mg〜約1,200 mg、約200〜約1,200 mg、約200〜約1,100 mg、約300 mg〜約1,100 mg、約300 mg〜約1,000 mg、約300 mg〜約800 mg、約320〜約800 mg、約320〜約700 mg、約325〜約650 mg、約325 mg〜約600 mg、又は約350 mg〜約600 mgであるように、単回投与又は分割投与で毎日投与する。
他の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、少なくとも200 mg、少なくとも250 mg、少なくとも300 mg、少なくとも320 mg、少なくとも325 mg、少なくとも350 mg、又は少なくとも400 mgの1日の総用量で、単回投与又は分割投与で毎日投与する。
さらに別の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、約10 mg、約30 mg、約65 mg、約100 mg、約200 mg、約250 mg、約300 mg、約320 mg、約400 mg、約480 mg、約500 mg、約600 mg、約660 mg、約700 mg、約800 mg、約900 mg、約1,000 mg、約1,200 mg、約1,400 mg、又は約1,600 mgの1日の総用量で、単回投与又は分割投与(例えば、BID)で毎日投与する。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、約0.5 μM〜約40 μM、約1 μM〜約30 μM、約5 μM〜約25 μM、又は約10 μM〜約20 μM;一実施態様においては、約1 μM、約2 μM、約5 μM、約10 μM、約15 μM、約30 μM、約40 μM、又は約50 μMの、定常状態の該化合物の血漿濃度を達成するのに十分な1日の総用量で、単回投与又は分割投与で毎日投与する。本明細書において、用語“定常状態の血漿濃度”は、化合物の投与期間後に達した濃度である。一旦定常状態に達すると、該化合物の血漿濃度の時間依存曲線には小さなピークと谷が存在する。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、約0.5 μM〜約40 μM、約1 μM〜約30 μM、約5 μM〜約25 μM、又は約10 μM〜約20 μM;一実施態様においては、約1 μM、約2 μM、約5 μM、約10 μM、約15 μM、約30 μM、約40 μM、又は約50 μMの、定常状態の該化合物の血漿濃度を達成するように計算した1日の総用量で、単回投与又は分割投与で毎日投与する。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、約0.1〜約100 μM、約0.2〜約50 μM、約0.4〜約40 μM、約0.5〜約10 μM、約5〜約40 μM、約10〜約40 μM、約0.4〜約4.5 μM、又は約3.5〜約6 μM;一実施態様においては、約0.1 μM、0.2 μM、約0.3 μM、約0.4 μM、約0.5 μM、0.6 μM、約0.7 μM、0.8 μM、約0.9 μM、約1 μM、約2 μM、約3 μM、約4 μM、約5 μM、約6 μM、7 μM、約8 μM、9 μM、約10 μM、約15 μM、約20 μM、約30 μM、約40 μM、約50 μMの、Cmaxに達するのに十分な1日の総用量で、単回投与又は分割投与で投与する。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、約0.1〜約100 μM、約0.2〜約50 μM、約0.4〜約40 μM、約0.5〜約10 μM、約5〜約40 μM、約10〜約40 μM、約0.4〜約4.5 μM、又は約3.5〜約6 μM;一実施態様においては、約0.1 μM、0.2 μM、約0.3 μM、約0.4 μM、約0.5 μM、0.6 μM、約0.7 μM、0.8 μM、約0.9 μM、約1 μM、約2 μM、約3 μM、約4 μM、約5 μM、約6 μM、7 μM、約8 μM、9 μM、約10 μM、約15 μM、約20 μM、約30 μM、約40 μM、約50 μMの、Cmaxに達するように計算した1日の総用量で、単回投与又は分割投与で投与する。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、約0.1〜約50 μg/mL、約0.2〜約40 μg/mL、約2〜約20 μg/mL、約1.5〜約3.2 μg/mL、又は約0.2〜約2.2 μg/mLの、Cmaxに達するのに十分な1日の総用量で、単回投与又は分割投与で投与する。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、約0.1〜約50 μg/mL、約0.2〜約40 μg/mL、約2〜約20 μg/mL、約1.5〜約3.2 μg/mL、又は約0.2〜約2.2 μg/mLの、Cmaxに達するように計算した1日の総用量で、単回投与又は分割投与で投与する。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、約1〜約500、約5〜約400、約60〜約500、約125〜約500、約125〜約300、125〜約200、約4〜約35、又は約40〜約55 μg*hr/mLの、AUCを達成するのに十分な1日の総用量で、単回投与又は分割投与で投与する。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、約1〜約500、約5〜約400、約60〜約500、約125〜約500、約125〜約300、125〜約200、約4〜約35又は約40〜約55 μg*hr/mLの、AUCを達成するように計算した1日の総用量で、単回投与又は分割投与で投与する。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、約5〜約1,000、約125〜約1,000、約250〜約500、約80〜約110、又は約5〜約65 μM*hrの、AUCを達成するのに十分な1日の総用量で、単回投与又は分割投与で投与する。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、約5〜約1,000、約125〜約1,000、約250〜約500、約80〜約110、又は約5〜約65 μM*hrの、AUCを達成するように計算した1日の総用量で、単回投与又は分割投与で投与する。
治療する疾病、及び対象の状態によって、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、CIV、嚢内注射若しくは注入、皮下注射、又は植込)、吸入、鼻、膣、直腸、舌下、又は局所(例えば、経皮的若しくは局部的)の投与経路によって、投与することができる。本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンは、単独で、又はそれぞれの投与経路に適切な医薬として許容し得る賦形剤、キャリア、補助薬、及びビヒクルと、適切な単位剤形で製剤化することができる。
本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、例えば、単回ボーラス注射、又は経口錠剤若しくは丸剤等の単回投与として;又は例えば、長期の連続注入、若しくは長期の分割したボーラス投与等の長期にわたって、送達することができる。
本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、1日1回(QD)投与するか、又は1日2回(BID)、1日3回(TID)、及び1日4回(QID)等の1日複数回投与に分けることができる。さらに、該投与は、連続的(すなわち、毎日)、又は断続的にすることができる。本明細書において、用語“断続的な”又は“断続的に”は、規則的又は不規則的な間隔で停止する及び開始することを意味することが意図される。例えば、本明細書で提供される化合物の断続的な投与は、週1〜6日の投与、周期(例えば、2〜8の連続した週の毎日投与、その後、1週以内の投与しない休息期間)での投与、又は隔日での投与である。
特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンの投与の頻度は、大体毎日投与から大体毎月投与の範囲である。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンの投与は、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、1日おきに1回、週2回、毎週1回、2週毎に1回、3週毎に1回、又は4週毎に1回である。一実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンを、1日1回投与する。他の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンを、1日2回投与する。さらに別の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンを、1日3回投与する。更なる別の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンを、1日4回投与する。
特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを毎週投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、28日周期の第1、8及び15日目に投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、21日周期の第1、8及び15日目に投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、28日周期の第2、9及び16日目に投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、21日周期の第2、9及び16日目に投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、28日周期の第3、10及び17日目に投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、21日周期の第3、10及び17日目に投与する。
特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを週2回投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、21日周期の第1、2、8、9、15及び16日目に投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、28日周期の第1、2、8、9、15及び16日目に投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、21日周期の第2、3、9、10、16及び17日目に投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、28日周期の第2、3、9、10、16及び17日目に投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、21日周期の第4、5、11、12、18及び19日目に投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、28日周期の第4、5、11、12、18及び19日目に投与する。
特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、21日周期の第7日目に投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、28日周期の第7日目に投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを3週間毎日投与した後、28日周期で1週休息する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、28日周期で4週間連続して毎日投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、21日周期の第1及び2日目に投与する。
特定の実施態様において、該タキサンを3週毎に投与する。特定の実施態様において、該タキサンを2週毎に投与する。特定の実施態様において、該タキサンを毎週投与する。特定の実施態様において、該タキサンを28日周期の第1、8及び15日目に投与する。特定の実施態様において、該タキサンを21日周期の第1、8及び15日目に投与する。特定の実施態様において、該タキサンを28日周期の第3、10及び17日目に投与する。特定の実施態様において、該タキサンを21日周期の第3、10及び17日目に投与する。特定の実施態様において、該タキサンを21日周期の第7日目に投与する。
特定の実施態様において、パクリタキセルを3週毎に投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを2週毎に投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを毎週投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを28日周期の第1、8及び15日目に投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを21日周期の第1、8及び15日目に投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを28日周期の第3、10及び17日目に投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを21日周期の第3、10及び17日目に投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを21日周期の第7日目に投与する。
特定の実施態様において、該タキサンを1時間静脈内投与する。特定の実施態様において、該タキサンを30分間静脈内投与する。特定の実施態様において、該タキサンを3時間静脈内投与する。特定の実施態様において、該タキサンを24時間静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを3時間静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを24時間静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを1時間静脈内投与する。特定の実施態様において、カルボプラチンを30分間静脈内投与する。
一実施態様において、式Iの化合物の静脈内投与は、パクリタキセルの静脈内投与前に行う。一実施態様において、式Iの化合物の静脈内投与は、パクリタキセルの静脈内投与2日前に行う。一実施態様において、式Iの化合物の静脈内投与は、パクリタキセルの静脈内投与1日前に行う。一実施態様において、式Iの化合物の静脈内投与は、パクリタキセルの静脈内投与と同じ日に行う。
さらに別の実施態様において、式Iの化合物の静脈内投与は、パクリタキセルの静脈内投与後に行う。さらに別の実施態様において、式Iの化合物の静脈内投与は、パクリタキセルの静脈内投与1日後に行う。さらに別の実施態様において、式Iの化合物の静脈内投与は、パクリタキセルの静脈内投与2日後に行う。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるタキサンを、約10〜約1,000 mg/m2、約20〜約500 mg/m2、約50〜約250 mg/m2、約110〜約200 mg/m2、約60〜約175 mg/m2、約60〜約100 mg/m2、又は約80〜約90 mg/m2の1日の総用量で、単回投与又は分割投与で対象に投与する。特定の実施態様において、本明細書で提供されるタキサンを、約60、約75、約80、約90、約100、約135、約150、約175、約250 mg/m2、又は約260 mg/m2の1日の総用量で、単回投与又は分割投与で対象に投与する。特定の実施態様において、本明細書で提供されるタキサンを、約60、約75、約80、約90、約100、約135、約150、約170、約175、約200、約210、約225、約250、255、約260、約275、約280、又は約300 mg/m2の1日の総用量で、単回投与又は分割投与で対象に投与する。
特定の実施態様において、パクリタキセルを、250 mg/m2の量で3時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、250 mg/m2の量で24時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、175 mg/m2の量で3時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、175 mg/m2の量で24時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、150 mg/m2の量で3時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、150 mg/m2の量で24時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、135 mg/m2の量で3時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、135 mg/m2の量で24時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、100 mg/m2の量で3時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、100 mg/m2の量で24時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、80〜90 mg/m2の量で3時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、80〜90 mg/m2の量で24時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、90 mg/m2の量で3時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、90 mg/m2の量で24時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、80 mg/m2の量で3時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、80 mg/m2の量で24時間対象に静脈内投与する。
特定の実施態様において、パクリタキセルを、175 mg/m2の量で3週毎に3時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、100 mg/m2の量で2週毎に3時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、135 mg/m2の量で3時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、80〜90 mg/m2の量で毎週対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、80 mg/m2の量で毎週対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを、28日毎の第1、8、及び15日目に、80 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。
特定の実施態様において、パクリタキセルを、5日連続30 mg/m2又は40 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。
特定の実施態様において、アルブミン結合パクリタキセルを、28日毎に100 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、アルブミン結合パクリタキセルを、28日毎の第1、8、及び15日目に、150 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、アルブミン結合パクリタキセルを、21日毎に260 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、アルブミン結合パクリタキセルを、110〜200 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。
特定の実施態様において、パクリタキセルを1時間静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを1〜2時間静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを2時間静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを6時間静脈内投与する。特定の実施態様において、パクリタキセルを24時間静脈内投与する。
特定の実施態様において、ドセタキセルを1時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを3週毎に対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを、3週毎に1時間対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを、60〜100 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを、60〜125 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを60 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを70 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを75 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを90 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを100 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを115 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを125 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。
特定の実施態様において、ドセタキセルを、60、70又は75 mg/m2の量で3週毎に1回対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを、60、70又は75 mg/m2の量で2週毎に1回対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを、60、70又は75 mg/m2の量で毎週1回対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを21日周期の第2日目に投与する。
特定の実施態様において、ドセタキセルを、21日毎の第1及び8日目に、50 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを、30日毎の第1及び8日目に、50 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを、毎月第1及び8日目に、50 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。
特定の実施態様において、ドセタキセルを、5日連続14 mg/m2の量で対象に静脈内投与する。
特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、21日毎の第1及び2日目に、対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを、21日毎の第2日目に、対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、21日毎の第1及び2日目に、約20、約30、約40、約80、約134、約200、又は約280 mg/m2/日の量で、対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを、21日毎の第2日目に、約60又は75 mg/m2/日の量で、対象に静脈内投与する。
特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、21日毎の第1及び2日目に静脈内投与し、かつドセタキセルを21日毎の第2日目に対象に静脈内投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを、21日毎の第1及び2日目に、約20、約30、約40、約80、約134、約200、又は約280 mg/m2/日の量で静脈内投与し、かつドセタキセルを21日毎の第2日目に、約60又は75 mg/m2/日の量で、対象に静脈内投与する。
特定の実施態様において、ドセタキセルを1時間静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを1〜2時間静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを2時間静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを6時間静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを24時間静脈内投与する。特定の実施態様において、該インダゾリルアミノピロロトリアジンを30分間静脈内投与する。特定の実施態様において、ドセタキセルを第2日目に、該インダゾリルアミノピロロトリアジンの投与直後に投与する。
一実施態様において、該方法は、次のものから選択されるレジメンによる本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンの経口投与:と、
a. 21日間600 mg/日;
b. 28日間600 mg/日;及び
c. 21日間400 mg/日;
次のものから選択されるレジメンによるタキサンの静脈内投与:と、
i. 24時間260 mg/m2
ii. 24時間250 mg/m2
iii. 24時間200 mg/m2
iv. 3時間185 mg/m2
v. 24時間185 mg/m2
vi. 3時間175 mg/m2
vii. 24時間175 mg/m2
viii. 3時間150 mg/m2
ix. 24時間150 mg/m2
x. 3時間135 mg/m2
xi. 24時間135 mg/m2
xii. 3時間100 mg/m2
xiii. 80〜90 mg/m2
xiv. 80 mg/m2
xv. 30 mg/m2;及び
xvi. 20 mg/m2
を含み、該インダゾリルアミノピロロトリアジン及びタキサンを、同時に、共に、別々に、又は連続して投与する。
他の実施態様において、該方法は、次のものから選択されるレジメンによる本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンの経口又は静脈内投与:と、
a. 21日間600 mg/日;
b. 28日間600 mg/日;
c. 21日間400 mg/日;及び
d. 40〜300 mg/m2/日;
次のものから選択されるレジメンによるタキサンの静脈内投与:と、
i. 24時間260 mg/m2
ii. 24時間250 mg/m2
iii. 24時間200 mg/m2
xvii. 3時間185 mg/m2
xviii. 24時間185 mg/m2
xix. 3時間175 mg/m2
xx. 24時間175 mg/m2
xxi. 3時間150 mg/m2
xxii. 24時間150 mg/m2
xxiii. 3時間135 mg/m2
xxiv. 24時間135 mg/m2
xxv. 3時間100 mg/m2
xxvi. 1時間100 mg/m2
xxvii. 80〜90 mg/m2
xxviii. 80 mg/m2
xxix. 30 mg/m2
xxx. 20 mg/m2
xxxi. 60〜125 mg/m2/日;及び
xxxii. 135〜250 mg/m2/日;
を含み、該インダゾリルアミノピロロトリアジン及びタキサンを、同時に、共に、別々に、又は連続して投与する。
さらに別の実施態様において、該方法は、次のものから選択されるレジメンによる本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンの静脈内投与:と、
a. 第1及び2日目に20 mg/m2
b. 第1及び2日目に30 mg/m2
c. 第1及び2日目に40 mg/m2
d. 第1及び2日目に80 mg/m2
e. 第1及び2日目に100 mg/m2
f. 第1及び2日目に134 mg/m2
g. 第1及び2日目に135 mg/m2
h. 第1及び2日目に150 mg/m2
i. 第1及び2日目に200 mg/m2
j. 第1及び2日目に250 mg/m2
k. 第1及び2日目に275 mg/m2
1. 第1及び2日目に280 mg/m2
m. 第1及び2日目に300 mg/m2;及び
n. 40〜300 mg/m2/日;
次のものから選択されるレジメンによるタキサンの静脈内投与:と、
i. 24時間260 mg/m2
ii. 24時間250 mg/m2
iii. 24時間200 mg/m2
iv. 3時間185 mg/m2
v. 24時間185 mg/m2
vi. 3時間175 mg/m2
vii. 24時間175 mg/m2
viii. 3時間150 mg/m2
ix. 24時間150 mg/m2
x. 3時間135 mg/m2
xi. 24時間135 mg/m2
xii. 3時間100 mg/m2
xiii. 1時間100 mg/m2
xiv. 80〜90 mg/m2
xv. 80 mg/m2
xvi. 75 mg/m2
xvii. 70 mg/m2
xviii. 65 mg/m2
xix. 60 mg/m2
xx. 50 mg/m2
xxi. 30 mg/m2
xxii. 20 mg/m2
xxiii. 60〜125 mg/m2/日;及び
xxiv. 135〜250 mg/m2/日;
を含み、該インダゾリルアミノピロロトリアジン及びタキサンを、同時に、共に、別々に、又は連続して投与する。
さらに別の実施態様において、該方法は、次のものから選択されるレジメンによる本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンの投与:と、
a. 約5〜約40 μMのCmaxに達するのに十分な用量;
b. 約10〜約40 μMのCmaxに達するのに十分な用量;
c. 約2〜約20 μg/mLのCmaxに達するのに十分な用量;
d. 約3.5〜約6 μMのCmaxに達するのに十分な用量;
e. 約0.4〜約4.5 μMのCmaxに達するのに十分な用量;
f. 約1.5〜約3.2 μg/mLのCmaxに達するのに十分な用量;及び
g. . 約0.2〜約2.2 μg/mLのCmaxに達するのに十分な用量;
次のものから選択されるレジメンによるタキサンの静脈内投与:と、
i. 24時間260 mg/m2
ii. 24時間250 mg/m2
iii. 24時間200 mg/m2
iv. 3時間185 mg/m2
v. 24時間185 mg/m2
vi. 3時間175 mg/m2
vii. 24時間175 mg/m2
viii. 3時間150 mg/m2
ix. 24時間150 mg/m2
x. 3時間135 mg/m2
xi. 24時間135 mg/m2
xii. 3時間100 mg/m2
xiii. 80〜90 mg/m2
xiv. 80 mg/m2
xv. 30 mg/m2
xvi. 20 mg/m2;及び
xviii. 60〜100 mg/m2/日;
を含み、該インダゾリルアミノピロロトリアジン及びタキサンを、同時に、共に、別々に、又は連続して投与する。
さらに別の実施態様において、該方法は、次のものから選択されるレジメンによる本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンの静脈内投与:と、
a. 約60〜約500 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
b. 約125〜約500 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
c. 約125〜約300 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
d. 約125〜約200 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
e. 約125〜約1,000 μM*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
f. 約250〜約500 μM*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
g. 約4〜約35 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;及び
h. 約40〜約55 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
次のものから選択されるレジメンによるタキサンの静脈内投与:と、
i. 24時間260 mg/m2
ii. 24時間250 mg/m2
iii. 24時間200 mg/m2
iv. 3時間185 mg/m2
v. 24時間185 mg/m2
vi. 3時間175 mg/m2
vii. 24時間175 mg/m2
viii. 3時間150 mg/m2
ix. 24時間150 mg/m2
x. 3時間135 mg/m2
xi. 24時間135 mg/m2
xii. 3時間100 mg/m2
xiii. 80〜90 mg/m2
xiv. 80 mg/m2
xv. 30 mg/m2
xvi. 20 mg/m2;及び
xvii. 60〜100 mg/m2/日;
を含み、該インダゾリルアミノピロロトリアジン及びタキサンを、同時に、共に、別々に、又は連続して投与する。
さらに別の実施態様において、該方法は、次のものから選択されるレジメンによる本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンの投与:と、
a. 約5〜約40 μMのCmaxに達するのに十分な用量;
b. 約10〜約40 μMのCmaxに達するのに十分な用量;
c. 約2〜約20 μg/mLのCmaxに達するのに十分な用量;
d. 約3.5〜約6 μMのCmaxに達するのに十分な用量;
e. 約0.4〜約4.5 μMのCmaxに達するのに十分な用量;
f. 約1.5〜約3.2 μg/mLのCmaxに達するのに十分な用量;及び
g. . 約0.2〜約2.2 μg/mLのCmaxに達するのに十分な用量;
次のものから選択されるレジメンによるタキサンの静脈内投与:と、
i. 20〜100 mg/m2
ii. 60 mg/m2
iii. 75 mg/m2
iv. 100 mg/m2
v. 30 mg/m2
vi. 20 mg/m2;及び
vii. 60〜100 mg/m2/日;
を含み、該インダゾリルアミノピロロトリアジン及びタキサンを、同時に、共に、別々に、又は連続して投与する。
さらに別の実施態様において、該方法は、次のものから選択されるレジメンによる本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンの静脈内投与:と、
a. 約60〜約500 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
b. 約125〜約500 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
c. 約125〜約300 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
d. 約125〜約200 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
e. 約125〜約1,000 μM*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
f. 約250〜約500 μM*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
g. 約4〜約35 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;及び
h. 約40〜約55 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
次のものから選択されるレジメンによるタキサンの静脈内投与:と、
i. 60〜100 mg/m2
ii. 60 mg/m2
iii. 75 mg/m2;及び
iv. 100 mg/m2
を含み、該インダゾリルアミノピロロトリアジン及びタキサンを、同時に、共に、別々に、又は連続して投与する。
さらに別の実施態様において、該方法は、次のものから選択されるレジメンによる本明細書で提供されるカルボプラチンの静脈内投与:
1. 約2〜約8 mg*min/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
2. 約3〜約8 mg*min/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
3. 約3〜約7.5 mg*min/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
4. 約2 mg*min/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
5. 約3 mg*min/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
6. 約5 mg*min/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
7. 約6 mg*min/mLのAUCを達成するのに十分な用量;及び
8. 約7.5 mg*min/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
を更に含み、該インダゾリルアミノピロロトリアジン、タキサン、及びカルボプラチンを、同時に、共に、別々に、又は連続して投与する。
更なる別の実施態様において、該方法は、次のものから選択されるレジメンによる本明細書で提供されるカルボプラチンの静脈内投与:
1. 約2〜約8 mg*min/mLのAUCを達成するように計算した用量;
2. 約3〜約8 mg*min/mLのAUCを達成するように計算した用量;
3. 約3〜約7.5 mg*min/mLのAUCを達成するように計算した用量;
4. 約2 mg*min/mLのAUCを達成するように計算した用量;
5. 約3 mg*min/mLのAUCを達成するように計算した用量;
6. 約5 mg*min/mLのAUCを達成するように計算した用量;
7. 約6 mg*min/mLのAUCを達成するように計算した用量;及び
8. 約7.5 mg*min/mLのAUCを達成するように計算した用量;
を含み、該インダゾリルアミノピロロトリアジン、タキサン、及びカルボプラチンを、同時に、共に、別々に、又は連続して投与する。
特定の実施態様において、該対象は哺乳動物である。特定の実施態様において、該対象はヒトである。
一実施態様において、該増殖性疾患は腫瘍である。他の実施態様において、該増殖性疾患は固型腫瘍である。特定の実施態様において、該固型腫瘍は進行性固型腫瘍である。特定の実施態様において、該固型腫瘍は転移性固型腫瘍である。さらに別の実施態様において、該増殖性疾患は癌である。さらに別の実施態様において、該増殖性疾患は進行癌である。特定の実施態様において、該固型腫瘍は転移癌である。
特定の実施態様において、該腫瘍は、HER1タンパク質を過剰発現する。特定の実施態様において、該腫瘍は、HER2タンパク質を過剰発現する。
特定の実施態様において、本明細書で提供される方法によって治療可能な癌は、(1)急性白血病、急性骨髄白血病(AML)、急性リンパ性白血病、骨髄芽球、前骨髄球、骨髄単球性、単球等の急性骨髄性白血病、赤白血病、骨髄異形成症候群若しくはその症状(貧血、血小板減少症、好中球減少、両血球減少、若しくは汎血球減少症等)、不応性貧血(RA)、環状鉄芽球によるRA(RARS)、芽球増加によるRA (RAEB)、形質転換RAEB(RAEB-T)、前白血病、及び慢性骨髄単球性白血病(CMML)を含むが、これらに限定されない白血病;(2)慢性骨髄性(顆粒球性)白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病(CML)、及び毛様細胞性白血病を含むが、これらに限定されない慢性白血病;(3)真性赤血球増加;(4)ホジキン病及び非ホジキン病を含むが、これらに限定されないリンパ腫;(5)くすぶり型多発性骨髄腫、非分泌性骨髄腫、骨硬化性骨髄腫、形質細胞白血病、孤発性形質細胞腫、及び髄外性形質細胞腫を含むが、これらに限定されない多発性骨髄腫;(6)ワルデンストレームマクログロブリン血症;(7)良性単クローン性免疫グロブリン血症;(8)良性単クローン性γグロブリン血症;(9)重鎖病;(10)骨肉腫、骨原性肉腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性巨細胞腫、骨繊維肉腫、脊索腫、骨膜肉腫、軟部組織肉腫、血管肉腫(血管内皮腫)、繊維肉腫、カポジ肉腫、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、リンパ管肉腫、転移癌、神経鞘腫、横紋筋肉腫、及び滑膜肉腫を含むが、これらに限定されない、骨及び結合組織の肉腫;(11)神経膠腫、星状細胞腫、脳幹部グリオーマ、上衣腫、希突起膠腫、非神経膠腫瘍(nonglial tumor)、聴神経腫、頭蓋咽頭腫、髄芽細胞腫、髄膜腫、松果体腫、松果体芽腫、及び主要な脳リンパ腫を含むが、これらに限定されない脳腫瘍;(12)腺癌、小葉(小細胞)癌、腺管内癌、乳房髄様癌、乳房粘液癌、乳腺管状癌、乳頭状乳癌、原発性癌、パジェット病、及び炎症性乳癌を含むが、これらに限定されない乳癌;(13)褐色細胞腫及び副腎皮質癌を含むが、これらに限定されない副腎癌;(14)甲状腺乳頭癌若しくは濾胞性甲状腺癌、髄様甲状腺癌、及び組織非形成性甲状腺癌を含むが、これらに限定されない甲状腺癌;(15)インシュリノーマ、多発性胃潰瘍、グルカゴノーマ、ビポーマ、ソマトスタチン分泌腫瘍、及び類癌腫若しくは島細胞腫を含むが、これらに限定されない膵臓癌;(16)クッシング症候群、プロラクチン分泌腫瘍、先端肥大症、及び尿崩症を含むが、これらに限定されない下垂体癌;(17)虹彩黒色腫、脈絡膜黒色腫、及び毛様体黒色腫等の眼球黒色腫、並びに網膜芽細胞腫を含むが、これらに限定されない眼癌;(18)扁平上皮癌、腺癌及び黒色腫を含むが、これらに限定されない膣癌;(19)扁平上皮癌、黒色腫、腺癌、基底細胞癌、肉腫、及びパジェット病を含むが、これらに限定されない外陰部癌;(20)扁平上皮癌及び腺癌を含むが、これらに限定されない子宮頸癌;(21)子宮内膜癌及び子宮肉腫を含むが、これらに限定されない子宮癌;(22)卵巣上皮悪性腫瘍、境界型腫瘍、生殖細胞腫瘍、及び間質腫瘍 を含むが、これらに限定されない卵巣癌;(23)扁平上皮癌 、腺癌、腺様嚢胞癌、粘液性類表皮癌、腺扁平上皮癌、肉腫、黒色腫、形質細胞腫、疣状癌、及び燕麦細胞(小細胞)癌を含むが、これらに限定されない食道癌;(24)腺癌、菌状(ポリープ様)、潰瘍化、表在拡大型、びまん性、悪性リンパ腫、脂肪肉腫、繊維肉腫、及び癌肉腫を含むが、これらに限定されない胃癌;(25)結腸癌;(26)直腸癌;(27)肝細胞癌及び肝芽腫を含むが、これらに限定されない肝臓癌;(28)腺癌を含むが、これに限定されない胆嚢癌;(29)乳頭状、結節性、及びびまん性を含むが、これらに限定されない胆管癌;(30)非小細胞肺癌、扁平上皮癌(類表皮癌)、腺癌、大細胞癌、及び小細胞肺癌を含むが、これらに限定されない肺癌;(31)胚腫瘍、精上皮腫、未分化、古典型(典型的)、精母細胞性、非精上皮腫、胎生期腫瘍、奇形腫癌、及び絨毛膜癌腫(卵黄嚢腫瘍)を含むが、これらに限定されない睾丸癌;(32)腺癌、平滑筋肉腫、及び横紋筋肉腫を含むが、これらに限定されない前立腺癌;(33)陰茎癌(penal cancer);(34)扁平上皮癌を含むが、これに限定されない口腔癌;(35)基底癌;(36)腺癌、粘液性類表皮癌、及び腺様嚢胞癌を含むが、これらに限定されない唾液腺癌;(37)扁平上皮細胞癌及び疣贅性を含むが、これらに限定されない咽頭癌;(38)基底細胞癌、扁平上皮癌、黒色腫、表在拡大型黒色腫、結節型黒色腫、悪性黒子型黒色腫、及び末端性黒子型黒色腫を含むが、これらに限定されない皮膚癌;(39)腎細胞癌、腺癌、副腎腫、繊維肉腫、及び移行細胞癌(腎盂及び/又は尿管(uterer))を含むが、これらに限定されない腎臓癌;(40)ウィルムス腫瘍;(41)移行上皮癌、扁平上皮細胞癌、腺癌、及び癌肉腫を含むが、これらに限定されない膀胱癌;並びに粘液肉腫、骨原性肉種、内皮肉腫、リンパ管内皮肉腫、中皮腫、滑膜腫、血管芽腫、上皮性悪性腫瘍、嚢胞腺癌、気管支原性癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭状癌、及び乳頭腺癌を含むが、これらに限定されない他の癌を含むが、これらに限定されない(Fishmanらの文献:1985,「医学(Medicine)」第2版、J. B. Lippincott Co., Philadelphia;及びMurphyらの文献;1997, 「詳細な説明を受けた上での決断:癌診断、治療及び回復の完全本(Informed Decisions:The Complete Book of Cancer Diagnosis, Treatment, and Recovery)」Viking Penguin, Penguin Books U.S.A., Inc., United States of Americaを参照)。
特定の実施態様において、本明細書で提供される方法によって治療可能な癌は、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸癌(例えば、結腸直腸癌)、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、神経膠腫(例えば、膠芽腫)、頭頸部癌、肝臓癌、肺癌(例えば、小細胞及び非小細胞肺癌)、黒色腫、骨髄腫、神経芽細胞腫、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎臓癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、皮膚癌(例えば、扁平上皮癌)、胃癌、睾丸癌、甲状腺癌、及び子宮癌を含むが、これらに限定されない。
特定の実施態様において、本明細書で提供される方法によって治療可能な癌は、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸癌(例えば、結腸直腸癌)、子宮内膜癌、胃癌、神経膠腫(例えば、膠芽腫)、頭頸部癌、肝臓癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、膵臓癌、及び前立腺癌を含むが、これらに限定されない。
特定の実施態様において、該癌は非小細胞肺癌である。特定の実施態様において、該癌は、HER1タンパク質を過剰発現する非小細胞肺癌である。特定の実施態様において、該癌は、HER2タンパク質を過剰発現する非小細胞肺癌である。特定の実施態様において、該癌は、HER1及びHER2タンパク質を過剰発現する非小細胞肺癌である。特定の実施態様において、該癌は、転移性非小細胞肺癌である。特定の実施態様において、該癌は、HER1タンパク質を過剰発現する転移性非小細胞肺癌である。特定の実施態様において、該癌は、HER2タンパク質を過剰発現する転移性非小細胞肺癌である。特定の実施態様において、該癌は、HER1及びHER2タンパク質を過剰発現する転移性非小細胞肺癌である。
特定の実施態様において、該癌は乳癌である。特定の実施態様において、該癌は、HER1タンパク質を過剰発現する乳癌である。特定の実施態様において、該癌は、HER2タンパク質を過剰発現する乳癌である。特定の実施態様において、該癌は、HER1及びHER2タンパク質を過剰発現する乳癌である。特定の実施態様において、該癌は転移性乳癌である。特定の実施態様において、該癌は、HER1タンパク質を過剰発現する転移性乳癌である。特定の実施態様において、該癌は、HER2タンパク質を過剰発現する転移性乳癌である。特定の実施態様において、該癌は、HER1及びHER2タンパク質を過剰発現する転移性乳癌である。
特定の実施態様において、該癌は頭頸部癌である。特定の実施態様において、該癌は肺癌である。特定の実施態様において、該癌は肺腺癌である。特定の実施態様において、該癌は、食道又は上部消化管癌である。
特定の実施態様において、本明細書で提供される方法のうちの1つで治療される対象は、抗癌治療で治療されていない。特定の実施態様において、本明細書で提供される方法のうちの1つで治療される対象は、抗癌治療で治療されている。
本明細書で提供される方法は、一部の疾病又は疾患が、特定の年齢のグループにより一般的である場合があるが、患者の年齢にかかわらず、対象を治療することを包含する。疾病又は症状を治療しようとして手術を受けた、及び該手術を受けていない対象の治療方法を更に提供する。癌を有する対象には、種々雑多な臨床症状があり、かつ該対象は臨床結果が変化するので、特定の対象に行う治療は、その人の予後に応じて変更してもよい。
例えば、患者が不変の疾病若しくは退行を経験するか、又は患者が疾病の進行若しくは許容し得ない毒性を経験するまで、必要な場合、併用レジメンを反復して投与することができる。例えば、固型腫瘍についての不変の疾病は、一般に、測定可能な病変の垂直方向の直径が、直近の測定から25%以上増加しないことを意味する。固型腫瘍の反応評価基準(RECIST)ガイドライン、Journal of the National Cancer Institute 2000, 92, 205-216を参照されたい。不変の疾病又はその欠如は、患者症状の評価、身体検査、X線、CAT、PET若しくはMRIスキャンを使用して画像化した腫瘍の視覚化、及び他の一般的に認められている評価法等の当技術分野で公知の方法によって測定する。
特定の実施態様において、該併用レジメンを、1日〜約12ヶ月、2日〜約6ヶ月、3日〜約5ヶ月、3日〜約4ヶ月、3日〜約12週、3日〜約10週、3日〜約8週、3日〜約6週、3日〜約5週、3日〜約4週、3日〜約3週、3日〜約2週、又は3日〜約10日の長期間対象に投与する。
特定の実施態様において、該併用レジメンを21日周期で投与する。特定の実施態様において、該併用レジメンを28日周期で投与する。特定の実施態様において、該併用レジメンを月1回の周期で投与する。
特定の実施態様において、該併用レジメンを周期的に対象に投与する。サイクリング療法は、長期間の本明細書で提供される併用レジメンの投与、その後の長期間の休息期間、及びこの連続する投与を繰り返すことを必要とする。サイクリング療法は、1以上の治療に対する抵抗性の発達を低減し、該治療のうちの1つの副作用を回避若しくは低減し、及び/又は該治療の有効性を改善することができる。
したがって、一実施態様において、本明細書で提供される併用レジメンを、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、10週間、15週間、又は20週間毎日投与し、その後、約1日〜約10週間の休息期間がある。例えば、該方法は、1週、2週、3週、4週、5週、6週、8週、10週、15週、又は20週の周期を利用することを企図する。他の実施態様において、本明細書で提供される併用レジメンを、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、又は6週間毎日投与し、1、3、5、7、9、12、14、16、18、20、22、24、26、28、29又は30日の休息期間がこれに伴う。特定の実施態様において、該休息期間は14日である。特定の実施態様において、該休息期間は28日である。一実施態様において、該休息期間は、骨髄回復に十分な期間である。投与サイクルの頻度、数及び長さは、増加又は減少することができる。
本明細書において、用語“併用レジメン”は、1以上の治療法(例えば、1以上の予防剤及び/又は治療剤)の使用を含む。しかしながら、用語“併用レジメン”の使用は、対象に治療(例えば、予防剤及び/又は治療剤)を行う順序を限定しない。第一の治療(例えば、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン等の予防剤又は治療剤)を、第二の治療(例えば、本明細書に記載されるタキサン等の予防剤又は治療剤)の前に(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週、2週、3週、4週、5週、6週、8週、又は12週前に)、これと同時に、あるいはこの後に(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週、2週、3週、4週、5週、6週、8週、又は12週後に)、対象に行うことができる。また、本明細書において、3剤併用療法(例えば、第三の治療としてのプラチナ製剤)も企図する。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、タキサンの投与前に、対象に投与する。特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンを、タキサンの投与約2日、約1日、約12時間、約6時間、約4時間、約2時間、約60分、約30分、約20分、約10分前に、対象に投与する。特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンを、タキサンの投与約2日前に、対象に投与する。特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンを、タキサンの投与約1日前に、対象に投与する。特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンを、タキサンの投与と同じ日に、対象に投与する。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、タキサンの投与後に、対象に投与する。特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンを、タキサンの投与約2日、約1日、約12時間、約6時間、約4時間、約2時間、約60分、約30分、約20分、約10分後に、対象に投与する。特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンを、タキサンの投与約2日後に、対象に投与する。特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンを、タキサンの投与約1日後に、対象に投与する。
特定の実施態様において、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)を、タキサンの投与と同時に、対象に投与する。
本明細書で提供される各実施態様において、該方法は、腫瘍細胞におけるHER1タンパク質の発現レベルを決定するための診断ステップを更に含む。一実施態様において、該診断ステップは、本明細書で提供される併用レジメンの投与前に行う。該対象が過剰発現したHER1がある腫瘍を有する場合、本明細書で提供される併用レジメンを投与する。他の実施態様において、該診断ステップは該治療中に行う。
本明細書で提供される各実施態様において、該方法は、腫瘍細胞におけるHER2タンパク質の発現レベルを決定するための診断ステップを更に含む。一実施態様において、該診断ステップは、該化合物の投与前に行う。他の実施態様において、該診断ステップは該治療中に行う。
本明細書で提供される方法は、本明細書に記載される疾病の治療及び/又は予防に有用な他の治療剤を投与することを更に含む。
特定の実施態様において、本明細書で提供される各方法は、付加的な治療剤を投与するステップを独立して更に含む。本明細書において、該併用レジメンと併用して使用することができる該付加的な治療剤は、手術、内分泌腺治療、生物学的反応変性剤(例えば、インターフェロン、インターロイキン、及び腫瘍壊死因子(TNF))、発熱療法と凍結療法、悪影響を減ずる薬剤(例えば、制吐剤)、並びにアルキル化剤(メクロレタミン、クロラムブチル、シクロフォスファミド、メルファラン、及びイホスファミド)、代謝拮抗剤(シタラビン(シトシンアラビノシド又はAra-Cとしても知られている)、HDAC(高服用量のシタラビン)、及びメトトレキサート)、プリンアンタゴニストとピリミジンアンタゴニスト(6-メルカプトプリン、5-フルオロウラシル、シタラビン、及びゲムシタビン)、紡錘体毒(ビンブラスチン、ビンクリスチン、及びビノレルビン)、ポドフィロトキシン(エトポシド、イリノテカン、及びトポテカン)、抗生物質(ダウノルビシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン、及びマイトマイシン)、ニトロソ尿素(カルマスティン及びロムスチン)、酵素(アスパラギナーゼ)、ホルモン(タモキシフェン、ロイプロリド、フルタミド、及びメゲストロール)、イマチニブ、アドリアマイシン、デクサメタゾーン、及びシクロフォスファミドを含むが、これらに限定されない他の承認された化学療法剤を含むが、これらに限定されない。最新の癌治療のより包括的な考察については、http://www.nci.nih.gov/、http://www.fda.gov/cder/cancer/druglistframe.htmのFDA承認腫瘍薬剤の一覧、及び「Merckマニュアル(The Merck Manual)」、第17版、1999を参照されたい(これらの全体の内容は、引用により本明細書中に組み込まれる)。
特定の実施態様において、該併用レジメンと併用して使用することができる該付加的な治療剤は、ビノレルビン、ビンブラスチン、エルロチニブ、ゲムシタビン、マイトマイシン、ベバシズマブ、エトポシド、イホスファミド、セツキシマブ、イリノテカン、及びペメトレキセドを含むが、これらに限定されない。
他の実施態様において、有効量のタキサン及び本明細書に記載されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)と細胞を接触させることを含む、該細胞の増殖を阻害する方法を提供する。
特定の実施態様において、該細胞は哺乳動物の細胞である。特定の実施態様において、該哺乳動物の細胞は、ヒト細胞である。特定の実施態様において、該細胞は腫瘍細胞である。特定の実施態様において、該細胞は、哺乳動物の腫瘍細胞である。特定の実施態様において、該細胞はヒトの腫瘍細胞である。特定の実施態様において、該細胞は癌細胞である。特定の実施態様において、該細胞は、哺乳動物の癌細胞である。特定の実施態様において、該細胞はヒトの癌細胞である。
特定の実施態様において、該腫瘍細胞は、HER1タンパク質を過剰発現する。特定の実施態様において、該腫瘍細胞は、HER2タンパク質を過剰発現する。
特定の実施態様において、本明細書で提供される方法によって治療することができる癌細胞は、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸癌(例えば、結腸直腸癌)、子宮内膜癌、食道癌、胃癌、神経膠腫(例えば、膠芽腫)、頭頸部癌、肝臓癌、肺癌(例えば、小細胞及び非小細胞肺癌)、黒色腫、骨髄腫、神経芽細胞腫、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎臓癌、肉腫(例えば、骨肉腫)、皮膚癌(例えば、扁平上皮癌)、胃癌、睾丸癌、甲状腺癌、及び子宮癌の細胞を含むが、これらに限定されない。
特定の実施態様において、該細胞は、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸癌(例えば、結腸直腸癌)、子宮内膜癌、胃癌、神経膠腫(例えば、膠芽腫)、頭頸部癌、肝臓癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、膵臓癌、又は前立腺癌の細胞である。
特定の実施態様において、タキサンと細胞を接触させる前に、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)と該細胞を接触させることによって、該細胞を処理する。特定の実施態様において、タキサンと細胞を接触させる約2日、約1日、約12時間、約6時間、約4時間、約2時間、約60分、約30分、又は約10分前に、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンによって、該細胞を処理する。
特定の実施態様において、タキサンと細胞を接触させると同時に、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)と該細胞を接触させることによって、該細胞を処理する。
特定の実施態様において、タキサンと細胞を接触させた後に、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジン(例えば、式I又はIIのインダゾリルアミノピロロトリアジン)(単一のそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくはそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを含む)と該細胞を接触させることによって、該細胞を処理する。特定の実施態様において、タキサンと細胞を接触させた約2日、約1日、約12時間、約6時間、約4時間、約2時間、約60分、約30分、又は約10分後に、本明細書で提供されるインダゾリルアミノピロロトリアジンによって、該細胞を処理する。
細胞増殖の阻害は、例えば、関心のある化合物と細胞を接触させない場合の細胞増殖と比較して、該化合物と同一の細胞を接触させることによって、又は該細胞を包含する腫瘍のサイズを測定することによって、評価することができる。細胞数、及び細胞のサイズは、当技術分野で公知の方法(例えば、トリパンブルー排除法、及び細胞計測、細胞の新生DNAへの3H-チミジンへの取込みの測定)を使用して、容易に評価することができる。
また、本明細書で提供される併用レジメンは、当業者に周知の包装材料を使用して、一製品としても提供することができる。例えば、米国特許第5,323,907号、第5,052,558号、及び第5,033,252号を参照されたい。医薬包装材料の一例は、ブリスターパック、瓶、チューブ、吸入器、ポンプ、バッグ、バイアル、容器、シリンジ、並びに選択した処方と、投与及び治療の意図した方式に適切な任意の包装材料を含むが、これらに限定されない。
また、本明細書において、開業医が使用する場合、対象への有効成分の適正量の投与を単純化することができる、キットを提供する。特定の実施態様において、本明細書で提供されるキットは、容器と、本明細書で提供される併用レジメンの該化合物の剤形とを含む。
特定の実施態様において、該キットは、本明細書で提供される併用レジメンの該化合物の剤形を含んだ容器を、1以上の容器に含む。
本明細書で提供されるキットは、有効成分を投与するのに使用するデバイスを更に含み得る。このようなデバイスの一例は、シリンジ、無針注射器、ドリップバッグ、パッチ、及び吸入器を含むが、これらに限定されない。また、本明細書で提供されるキットは、有効成分投与のためのコンドームも含み得る。
本明細書で提供されるキットは、1以上の有効成分を投与するのに使用することができる、医薬として許容し得るビヒクルを更に含み得る。例えば、有効成分を、非経口投与のために再構成する必要がある固形で提供する場合、該キットは、適切なビヒクルの密封容器を含み、該有効成分が溶解し、非経口投与に適切な粒子を含まない滅菌溶液を形成することができる。医薬として許容し得るビヒクルの一例は、次のものを含むが、これらに限定されない:米国薬局方注射水、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、デキストロース注射液、デキストロース及び塩化ナトリウム注射液、及び乳酸リンゲル注射液を含むが、これらに限定されない水性注射液;エチルアルコール、ポリエチレングリコール、及びポリプロピレングリコールを含むが、これらに限定されない水混和性ビヒクル;並びにトウモロコシ油、綿実油、落花生油、胡麻油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、及び安息香酸ベンジルを含むが、これらに限定されない非水性ビヒクル。
本開示は、次の非限定的な実施例によって更に理解される。
(実施例1:MX-1ヒト乳癌マウス異種移植試験)
ヒト乳癌細胞系MX-1を、10以下の連続継代で、インビボで連続的に継代培養した凍結ストックから用意した。
ヌードマウス(Taconic Labs社)の腋窩部に、トロカール破片としてMX-1細胞を皮下接種した。腫瘍は、約100 mgのサイズまで成長し(皮膚における電子カリパス測定によって測定した)、次いで、該マウスを対照グループ及び種々の処置グループ(有効群のグループ当たり8匹のマウス)で無作為抽出した。処置期間において、固型腫瘍を週3回測定した。また、体重も週3回測定した。
AC480(Ambit Biosciences社(San Diego, CA))を30mg/mlの濃度で、50%プロピレングリコール水溶液中で配合し、これを1日1回(QD)、経口投与した(PO)。パクリタキセル(Hauser Pharmaceuticals社(Denver, CO))を2 mg/mlの濃度で、10%エタノール/10% CREMOPHOR(登録商標)EL(Sigma社(St. Louis, MO))水溶液中で配合し、これを1日1回(QD)、腹腔内投与した(IP)。表1に示すように、動物をグループ化し、投与した。
Figure 2012520314
本試験の結果を図1〜3に概説する。AC480とパクリタキセルの併用は、非常に許容されるものと思われる。
(実施例2:MX-1ヒト乳癌マウス異種移植試験)
代替的な投与の組み合わせ及び計画を検討するために、第二のマウス異種移植試験を行った。実施例1に記載されたものと同じプロトコルによって、体重及び腫瘍サイズについて測定した。また、同じ化合物の配合を使用したが、本試験では、パクリタキセル用量を25 mg/kgまで調整し、これを静脈内投与(IV)した。
Figure 2012520314
本試験の結果を図4に示す。
(実施例3:[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル(AC480)の合成)
AC480の合成をスキーム1に示す。化合物1を塩素化し、その後、化合物2と結合して化合物3を形成した。化合物3のけん化によって酸4を得て、アシルアジ化物にまず変換し、次いで、化合物5の存在下のクルチウス転位によって、化合物6を形成した。塩化水素酸によるBoc (N-tert-ブトキシカルボニル)基の除去、塩酸塩の形成、及びその後の中性化によって、遊離塩基化合物IIを得た後、これを結晶化によって精製した。
Figure 2012520314
(実施例4:II-B型結晶形の[4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル、エタンスルホン酸塩(AC480エシラート)の合成)
エタノール中遊離塩基化合物IIとエタンスルホン酸の混合物を、78±5℃で少なくとも1時間加熱した。次いで、その反応混合物を20±5℃まで冷却し、AC480エシラートを沈殿させた。ろ過後、そのろ過ケーキを0±5℃まで冷却したエタノールで洗浄した。その後、生じた固形物を真空オーブンで、30℃以下で一定重量まで乾燥し、II-B型結晶形のAC480エシラート(融点は約202℃)を得た。
Figure 2012520314
Figure 2012520314
次の3つの異なる保存条件下で、II-B型結晶形のAC480エシラートの安定性を決定した:i) 5℃;ii) 25℃及び60% RH;並びにiii) 40℃及び75% RH。結果を表3〜5に概説する。
(実施例5:AC480エシラートを含む医薬配合物の製造)
AC480エシラートを含む医薬配合物を無菌凍結乾燥工程によって製造した。該医薬配合物の組成、及び製造に使用した水の量を表6に概説する。
Figure 2012520314
該医薬配合物の製造において、必要量の注射滅菌水の75%を、無菌の乾熱したガラス容器に加えた。必要量の粉末マンニトール(2重量%)、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン(HPβCD)(15重量%)、及びAC480エシラートを容器に加え、溶解するまで混合した。その溶液を注射滅菌水で(すなわち、残りの25%)最終的なバッチ重量にした。次いで、その溶液をろ過し、30 cc琥珀色ガラスバイアルに12 mL/バイアルで充填した。該バイアルに部分的に栓をし、凍結乾燥した。一旦凍結乾燥が完了したら、該バイアルを滅菌ろ過窒素で充填し、栓を完全に挿入した。次いで、該バイアルを20 mmホワイトフリップオフクリンプシール(White Flip-Off Crimp seal)を使用して密封した。
Figure 2012520314
患者への投与前に、各バイアルは、25 mg/mLのAC480遊離塩基に対し水で再構成する。
(実施例6:ドセタキセルと併用したAC480エシラートのフェーズI臨床試験)
AC480エシラートを、広範囲の進行性固型悪性腫瘍を有するヒト患者のフェーズIで試験した。本フェーズI試験は、進行性固型腫瘍の患者において、単独療法、次いで、3週毎に1回のドセタキセルと併用した2日間のAC480エシラートのパルスIV投与による非盲検の用量漸増試験である。本フェーズI試験において、単独療法、及び3週毎に1回のドセタキセルと併用した2日間のAC480エシラートのパルスの安全性とPKパラメータを決定する。
AC480エシラートを21日治療周期の第1及び2日目に静脈内投与し、ドセタキセルを21日治療周期の第2日目に静脈内投与する。用量漸増試験は、予め指定された漸増及び停止の規則による毒性の入念なモニタリングによって誘導される。試験集団は、転移性若しくは局所的固型腫瘍を有する成人の被験者を含み、その疾病は、進行しているか、又は現在利用可能な標準的治療があるか若しくはない。HER1及び/又はHER2を発現することが分かっている、又はその可能性のある腫瘍(頭頸部癌、肺腺癌、上部消化管/食道癌、及び乳癌を含む)を有し、AC480による治療に反応し、また、それから臨床的利益が生じ得る被験者を含む。
フェーズ1は、3部に分けられる。第1部:単独療法としてのAC480エシラートの安全性及び忍容性を、2日間のAC480エシラートのパルスIV投与のMTD (MTD1)の決定に沿って、最初に規定する。第2部:60 mg/m2(肝臓毒性を潜在的に重複させることによる80%標準用量)の低減した用量で、ドセタキセル単独療法のPKパラメータを決定する。次いで、AC480エシラート(第1及び2日目に投与)とドセタキセル(同じ低減した用量で、第2日目にAC480エシラート投与直後に投与)併用の安全性及び忍容性を決定する。なお、AC480エシラートの開始用量は、第1部で決定したMTD1より1用量レベル少ない。また、低減した用量のドセタキセル(MTD2)と併用したAC480エシラートのMTDも決定する。第3部:AC480エシラート(第1及び2日目に投与)とドセタキセル(75 mg/m2の標準完全用量で、第2日目にAC480エシラート投与直後に投与)の併用のMTD (MTD3)を決定する。
(第1部)
臨床前のサルのデータに基づき、AC480エシラートの開始IV用量は、およそ30分間で40 mg/m2である。第1部の間に、第1及び2日目の単独療法として、患者にAC480エシラートを供する。PK血液試料を予め指定された時間点で採る。次いで、患者に21日間毎週続け、毒性を評価する。第1周期後及びその後の2周期毎(6週)に有効性を評価する。AC480エシラート単独療法のDLT評価期間は、最初の21日である。
用量漸増は、第1部の促進された計画、並びに第2部及び3部の標準3+3コホート計画を利用する。第1部の最初の2つの投与コホートにおいて、最初は1人の患者だけであり、各コホートの最初の患者が、DLTなしで最初の21日間を終了すれば、用量を漸増する機会がある。これを、最初の2つの用量漸増コホート(40及び80 mg/m2)のみに適用する。したがって、第一のコホート(40 mg/m2)の最初の患者が、DLTなしの21日間を終了すれば、次の患者は、第二のコホート(80 mg/m2)で試験を開始する。それぞれのコホートのこれらの最初の2人の患者のみに、試験薬剤に関係すると考えられる最初の21日間の任意の時点の2以上の毒性グレード(有害事象バージョン4.0 [CTCv4]の国立癌研究所の共通毒性基準に基づく)としてDLTを規定する。また、第二のコホート(80 mg/m2)の最初の患者が、21日間でDLTを経験しない場合、次の患者は、第三のコホート(134 mg/m2)で試験を開始し、その後、標準3+3コホート計画を使用する。
第一又は第二のコホートのいずれかの最初の患者がDLTを経験する場合、用量漸増を標準3+3コホート計画に直ちに変更する。これが、第一又は第二のコホートのいずれかで生じる場合、試験の第1部の第三の投与コホート及びすべての後のコホート、並びに第2部及び3部のすべてのコホートにおいて、AC480エシラートを標準3+3コホート(下で説明)で用量漸増する。該3+3コホートにおいて、試験薬剤に関係すると考えられる最初の21日間の任意の時点の3以上のCTCv4非血液毒性グレード及び/又は4以上の血液毒性グレード(又はグレード3の好中球減少性発熱)の毒性である場合、これを、AC480エシラート単独療法のDLTとして規定する。更なるAC480IVの投与は、恒久的に中止し、患者は試験から外れる。また、第一のコホートが3+3コホートになり、6人の患者のうちの2人以上がDLTを有する場合、用量を-1用量レベルに低減する(表7)。-2用量レベルへの用量低減が必要な場合、同様のアプローチを使用する。
Figure 2012520314
投与コホートによる用量漸増は、フェーズ1試験の標準的な改良フィボナッチ計画で行う。各用量レベルは100%〜33%増加し、用量の増加に伴って増加が小さくなる。用量漸増が標準3+3コホートに移行する場合、治療の少なくとも21日で、次のコホートが次の用量レベルで開始する前に、単一コホートのすべての3人の患者の毒性データを利用する必要がある。コホートの3人の患者がDLTを経験しない場合、次のコホートを次の高い用量レベルに登録する。3人の患者のうちの1人がDLTを経験する場合、該コホートは、全6人の患者に拡大する。6人の患者のうちの1人以上がDLTを有する場合、それ以上の用量漸増はなく、直近の用量を最大投与用量(MAD)として定める。この場合において、次の低い用量レベルを全6人の患者に拡大するか、又は評価のために中間の用量レベル(MAD及び次の低い用量レベルの間)を開始する。コホートの6人の患者のうちの5人以上が許容する最高用量レベルをMADとして定める。第1部では、これをMTD1という。一旦MTD1が6人全員の患者で確認されると、少なくとも追加の3人の患者を追加的なPKデータのMTDとして登録する。したがって、AC480エシラート単独療法のMTDは、少なくとも全9人の患者の全員で決定する。
(第2部)
第2部は、21日周期の第1日目の60 mg/m2(80%の標準用量、AC480エシラートと併用して肝臓毒性を潜在的に重複させることによって試験の第2部で低減する)ドセタキセルの単回投与によって、開始する。ドセタキセルPK試験のための血液試料を、ドセタキセル単独療法の本周期(第2部の第1周期)において、予め指定された時間点で採る。第1周期後の全周期のレジメンは、第1及び2日目のAC480エシラートの注入、及びこれとAC480エシラート投与後の第2日目の60 mg/m2のドセタキセルとの併用からなる。各周期は、3週(21日)毎に繰り返す。第2部のAC480エシラートの開始用量は、第1部の-1用量レベルのMTDである(MTD1-1)。過度の毒性を経験しておらず、疾病進行の証拠がない限り、患者は治療を継続する。第2部のすべてのその後の周期は、第2周期と同一であるが、更なるPK評価は必要ない。第2周期直前の第1周期後の有効性を評価し、その後、2周期(6週)毎に評価する。DLTは評価するが、更なるPK評価は必要ない。第2部のDLT評価期間は、AC480エシラートとドセタキセルの併用療法の最初の21日である(第2周期)。
AC480エシラートIV用量は、表8によって第2部で漸増又は低減することができる。しかしながら、AC480エシラートの最大用量は、第1部でみられるMTD (MTD1)より高くない。第1部でのように、第2部のAC480エシラートIV用量は、3つのコホートで用量漸増する。コホートの3人の患者がDLTを経験しない場合、次のコホートを次の高い用量レベルに登録する。患者が、決められたAC480エシラートIV用量と60 mg/m2ドセタキセル用量を許容することができない場合、該AC480エシラートIV用量を、6人の患者のうちの5人以上が該用量を許容するまで下げる。AC480エシラートの漸増又は低減する用量レベルは、第1部で使用するものである。コホートの6人の患者のうちの5人以上が許容する最高用量レベルを併用療法のMTDとして定める。第2部では、これをMTD2という。一旦MTD2が6人全員の患者で確認されると、少なくとも追加の3人の患者を追加的なPKデータのMTD2として登録する。
Figure 2012520314
(第3部)
一旦60 mg/m2ドセタキセルとのAC480エシラートのMTDが確立される(MTD2)と、完全標準容量のドセタキセル(75 mg/m2)とのAC480エシラートのMTDを決定することになる(MTD3)。第3部の開始AC480エシラートIV用量は、第2部のMTDの-1の用量レベルである(MTD2-1)。ドセタキセルの最初の用量レベルは、75 mg/m2である。各周期の第1及び2日目にAC480エシラートを投与する。第2日目のAC480エシラート注入直後に、ドセタキセルを投与する。各周期は21日の長さである。3人の患者がDLTを経験しない場合、次のコホートにMTD2でAC480エシラートを供し、ドセタキセルの用量レベルを75 mg/m2で維持する。過度の毒性を経験しておらず、疾病進行の証拠がない限り、患者は治療を継続する。試験の第3部のすべてのその後の周期は、第2周期であるが、更なるPK評価は必要ない。第2周期直前の第1周期後の有効性を評価し、その後、2周期(6週)毎に評価する。第3部のDLT評価期間は、AC480エシラートとドセタキセルの併用療法の最初の21日である(第2周期)。
第3部の用量漸増及び低減計画は、第2部と類似する(表9参照)。AC480エシラートの開始用量はMTD2-1であり、ドセタキセルの開始用量は75 mg/m2である。AC480エシラートの用量は、患者の忍容性に基づいて増加又は減少する。しかしながら、AC480エシラートの最大用量は、第2部でみられるMTD (MTD2)より高くない。AC480 IVの漸増又は低減する用量レベルは、第1部で使用するものである。ドセタキセルの用量は、75 mg/m2に固定され続ける。
Figure 2012520314
上で説明した実施例は、当業者にどのように特許請求の範囲の実施態様を作製及び使用するかについての開示及び説明を提供し、本明細書に開示される範囲を限定することは意図されない。当業者に明らかな改良は、次の特許請求の範囲の範囲内であることが意図される。本明細書で引用されるすべての出版物、特許、及び特許出願は、引用により組み込まれるものとしてこのようなそれぞれの出版物、特許、及び特許出願が、具体的及び個々に示されているように、引用により本明細書中に組み込まれる。

Claims (43)

  1. タキサン、及び式(I)のインダゾリルアミノピロロトリアジン、又はそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくは2以上のそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグを対象に投与することを含む、該対象の増殖性疾患の治療方法:
    Figure 2012520314
    (式中、Rは、C6-14アリール、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;
    R1は、C1-6アルキルであり;
    R2は、水素、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-20アラルキル、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;
    Xは、結合、-O-、-S-、-C(R3R4)-、若しくは-N(R3)-であり;かつ、
    R3及びR4はそれぞれ、独立して、水素、C1-6アルキル、C6-14アリール、C7-20アラルキル、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;
    アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルはそれぞれ、(a)シアノ、ハロ及びニトロ;(b) C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクリル;並びに(c) -C(O)Ra、-C(O)ORa、-C(0)NRbRc、-C(=NRa)NRbRc、-ORa、-OC(O)Ra、-OC(O)ORa、-0C(0)NRbRc、-OC(=NRa)NRbRc、-OS(O)Ra、-OS(O)2Ra、-OS(O)NRbRc、-OS(O)2NRbRc、-NRaRd、-NRaC(0)Rb、-NRaC(0)0Rb、-NRaC(O)NRbRc、-NRaC(=NRd)NRbRc、-NRaS(O)Rb、-NRaS(O)2Rb、-NRaS(O)NRbRc、-NRaS(O)2NRbRc、-SRa、-S(O)Ra及び-S(O)2Ra(式中、Ra、Rb、Rc及びRdはそれぞれ、独立して、(i)水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;又は(ii) Rb及びRcは、それらに結合されるN原子と一緒に、ヘテロシクリル若しくはヘテロアリールを形成する)からなる群より選択される1以上の置換基Qと任意に置換する)。
  2. 前記タキサンがパクリタキセルである、請求項1記載の方法。
  3. 前記パクリタキセルが、アルブミン結合パクリタキセルである、請求項2記載の方法。
  4. 前記タキサンがドセタキセルである、請求項1記載の方法。
  5. 前記タキサンを静脈内投与する、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
  6. 前記タキサンを次のものから選択されるレジメンによって投与する、請求項5記載の方法:
    i. 24時間260 mg/m2
    ii. 24時間250 mg/m2
    iii. 24時間200 mg/m2
    iv. 3時間185 mg/m2
    v. 24時間185 mg/m2
    vi. 3時間175 mg/m2
    vii. 24時間175 mg/m2
    viii. 3時間150 mg/m2
    ix. 24時間150 mg/m2
    x. 3時間135 mg/m2
    xi. 24時間135 mg/m2
    xii. 3時間100 mg/m2
    xiii. 60〜100 mg/m2
    xiv. 100 mg/m2
    xv. 80〜90 mg/m2
    xvi. 80 mg/m2
    xvii. 75 mg/m2;及び
    xviii. 60 mg/m2
  7. 前記タキサンを21又は28日周期の第3、10及び17日目に投与する、請求項1〜6のいずれか一項記載の方法。
  8. 前記タキサンを21日周期の第2日目に投与する、請求項1〜6のいずれか一項記載の方法。
  9. 前記インダゾリルアミノピロロトリアジンを経口投与する、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。
  10. 前記インダゾリルアミノピロロトリアジンを次のものから選択されるレジメンによって投与する、請求項9記載の方法:
    a. 600 mg/日;
    b. 400 mg/日;及び
    c. 40〜300 mg/m2/日。
  11. 前記インダゾリルアミノピロロトリアジンを次のものから選択されるレジメンによって投与する、請求項9又は10記載の方法:
    a. 約5〜約40 μMのCmaxに達するのに十分な用量;
    b. 約10〜約40 μMのCmaxに達するのに十分な用量;
    c. 約2〜約20 μg/mLのCmaxに達するのに十分な用量;
    d. 約3.5〜約6 μMのCmaxに達するのに十分な用量;
    e. 約0.4〜約4.5 μMのCmaxに達するのに十分な用量;
    f. 約1.5〜約3.2 μg/mLのCmaxに達するのに十分な用量;及び
    g. 約0.2〜約2.2 μg/mLのCmaxに達するのに十分な用量。
  12. 前記インダゾリルアミノピロロトリアジンを静脈内投与する、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。
  13. 前記インダゾリルアミノピロロトリアジンを次のものから選択されるレジメンによって投与する、請求項1〜12のいずれか一項記載の方法:
    a. 約60〜約500 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
    b. 約125〜約500 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
    c. 約125〜約300 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
    d. 約125〜約200 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
    e. 約125〜約1,000 μM*hrのAUCを達成するのに十分な用量;
    f. 約250〜約500 μM*hrのAUCを達成するのに十分な用量;
    g. 約4〜約35 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量;及び
    h. 約40〜約55 μg*hr/mLのAUCを達成するのに十分な用量。
  14. 前記インダゾリルアミノピロロトリアジンを21日周期の第1及び2日目に投与する、請求項1〜13のいずれか一項記載の方法。
  15. 前記インダゾリルアミノピロロトリアジンを前記タキサンの投与前に投与する、請求項1〜14のいずれか一項記載の方法。
  16. 前記インダゾリルアミノピロロトリアジンを、21又は28日周期の第2、9及び16日目に投与する、請求項15記載の方法。
  17. 前記インダゾリルアミノピロロトリアジンを前記タキサンの投与と同時に投与する、請求項1〜14のいずれか一項記載の方法。
  18. 前記インダゾリルアミノピロロトリアジンを前記タキサンの投与後に投与する、請求項1〜14のいずれか一項記載の方法。
  19. 前記インダゾリルアミノピロロトリアジンを、21又は28日周期の第3、10及び17日目に投与する、請求項1〜18のいずれか一項記載の方法。
  20. 前記増殖性疾患が腫瘍である、請求項1〜19のいずれか一項記載の方法。
  21. 前記腫瘍が固型腫瘍である、請求項20記載の方法。
  22. 前記腫瘍が悪性腫瘍である、請求項20又は21記載の方法。
  23. 前記悪性腫瘍が、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸癌、子宮内膜癌、胃癌、神経膠腫、頭頸部癌、肝臓癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、膵臓癌、又は前立腺癌である、請求項22記載の方法。
  24. 前記腫瘍がHER1タンパク質を過剰発現する、請求項20〜23のいずれか一項記載の方法。
  25. 前記腫瘍がHER2タンパク質を過剰発現する、請求項24記載の方法。
  26. プラチナ製剤を前記対象に投与することを更に含む、請求項1〜25のいずれか一項記載の方法。
  27. 前記プラチナ製剤が、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、サトラプラチン(JM-216)又はCI-973である、請求項26記載の方法。
  28. 前記プラチナ製剤がカルボプラチンである、請求項26又は27記載の方法。
  29. 前記プラチナ製剤を次のものから選択されるレジメンによって投与する、請求項26〜28のいずれか一項記載の方法:
    i. 約2〜約8 mg*min/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
    ii. 約3〜約8 mg*min/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
    iii. 約3〜約7.5 mg*min/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
    iv. 約2 mg*min/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
    v. 約3 mg*min/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
    vi. 約5 mg*min/mLのAUCを達成するのに十分な用量;
    vii. 約6 mg*min/mLのAUCを達成するのに十分な用量;及び
    viii. 約7.5 mg*min/mLのAUCを達成するのに十分な用量。
  30. タキサン、及び式(I)のインダゾリルアミノピロロトリアジン、又はそのエナンチオマ、エナンチオマの混合物、若しくは2以上のそのジアステレオマの混合物;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグと細胞を接触させることを含む、該細胞の増殖を阻害する方法:
    Figure 2012520314
    (式中、Rは、C6-14アリール、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;
    R1は、C1-6アルキルであり;
    R2は、水素、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、C7-20アラルキル、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;
    Xは、結合、-O-、-S-、-C(R3R4)-、若しくは-N(R3)-であり;かつ
    R3及びR4はそれぞれ、独立して、水素、C1-6アルキル、C6-14アリール、C7-20アラルキル、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;
    アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルはそれぞれ、(a)シアノ、ハロ及びニトロ;(b) C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクリル;並びに(c) -C(O)Ra、-C(O)ORa、-C(0)NRbRc、-C(=NRa)NRbRc、-ORa、-OC(O)Ra、-OC(O)ORa、-0C(0)NRbRc、-OC(=NRa)NRbRc、-OS(O)Ra、-OS(O)2Ra、-OS(O)NRbRc、-OS(O)2NRbRc、-NRaRd、-NRaC(0)Rb、-NRaC(0)0Rb、-NRaC(O)NRbRc、-NRaC(=NRd)NRbRc、-NRaS(O)Rb、-NRaS(O)2Rb、-NRaS(O)NRbRc、-NRaS(O)2NRbRc、-SRa、-S(O)Ra及び-S(O)2Ra(式中、Ra、Rb、Rc及びRdはそれぞれ、独立して、(i)水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、C6-14アリール、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;又は(ii) Rb及びRcは、それらに結合されるN原子と一緒に、ヘテロシクリル若しくはヘテロアリールを形成する)からなる群より選択される1以上の置換基Qと任意に置換する)。
  31. 前記タキサンと前記細胞を接触させる前に、前記インダゾリルアミノピロロトリアジンと前記細胞を接触させる、請求項30記載の方法。
  32. 前記タキサンと同時に、前記インダゾリルアミノピロロトリアジンと前記細胞を接触させる、請求項30記載の方法。
  33. 前記タキサンと前記細胞を接触させた後に、前記インダゾリルアミノピロロトリアジンと前記細胞を接触させる、請求項30記載の方法。
  34. 前記細胞が腫瘍細胞である、請求項30〜33のいずれか一項記載の方法。
  35. 前記腫瘍細胞が固型腫瘍細胞である、請求項34記載の方法。
  36. 前記細胞が癌細胞である、請求項30〜35のいずれか一項記載の方法。
  37. 前記癌細胞が、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸癌、子宮内膜癌、胃癌、神経膠腫、頭頸部癌、肝臓癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、膵臓癌、又は前立腺癌の細胞である、請求項36記載の方法。
  38. 前記細胞がHER1タンパク質を過剰発現する、請求項30〜37のいずれか一項記載の方法。
  39. 前記細胞がHER2タンパク質を過剰発現する、請求項38記載の方法。
  40. RがC6-14アリールであり、R1がC1-4アルキルであり、それぞれ1以上の置換基Qと任意に置換する、請求項1〜39のいずれか一項記載の方法。
  41. XがOであり、R2がシクロアルキル又はヘテロシクリルであり、それぞれ1以上の置換基Qと任意に置換する、請求項1〜40のいずれか一項記載の方法。
  42. 前記化合物が下記のもの、及びその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、又はプロドラッグからなる群より選択される、請求項1〜41のいずれか一項記載の方法:
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2R)-2-ピロリジニルメチルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2S)-2-ピロリジニルメチルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3R)-3-モルホリニルメチルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3-[(3S)-3-ヒドロキシ-1-ピロリジニル]プロピルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、3-[(3S)-3-ヒドロキシ-1-ピペリジニル]プロピルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3R)-3-ピロリジニルメチルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、3-[(3R)-3-ヒドロキシ-1-ピロリジニル]プロピルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、[(2S)-1-メチル-2-ピロリジニル]メチルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2S)-2-モルホリニルメチルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-ピロリジニルメチルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2R)-2-モルホリニルメチルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、[(3R)-1-メチル-3-ピロリジニル]メチルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、トランス-4-アミノシクロヘキシルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3R)-3-ピペリジニルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-ピペリジニルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、シス-4-アミノシクロヘキシル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2R,4R)-2-(ヒドロキシメチル)-4-ピペリジニルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2S)-2-(ヒドロキシメチル)-4-ピペリジニルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、シス-4-(アミノメチル)シクロヘキシルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、シス-アミノ-4-メチルシクロヘキシルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、[(2R,4R)-4-(ヒドロキシ-2-ピペリジニル]メチルエステル;
    [5-エチル-4-[[(1-フェニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、トランス-4-(アミノメチル)シクロヘキシルエステル;
    [5-エチル-4-[[1-(2-オキサゾリルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2、4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
    [5-エチル-4-[[1-(2-チエニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
    [5-エチル-4-[[1-[(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
    [5-エチル-4-[[1-(4-チアゾリルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
    [5-エチル-4-[[1-(3-チエニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
    [5-エチル-4-[[1-(2-ピリジニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
    [5-エチル-4-[[1-(2-チアゾリルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
    [5-エチル-4-[[1-(3-ピリジニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
    [5-エチル-4-[[1-(ピラジニルメチル)-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
    [4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、トランス-4-アミノシクロヘキシルエステル;
    [4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2R,4R)-2-(ヒドロキシメチル)-4-ピペリジニルエステル;
    [4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2S,4S)-2-(ヒドロキシメチル)-4-ピペリジニルエステル;
    [4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、シス-4-アミノシクロヘキシルエステル;
    [4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、シス-4-アミノ-4-メチル-シクロヘキシルエステル;
    [4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2R)-2-アミノプロピルエステル;
    [4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(2S)-2-アミノプロピルエステル;
    [4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-モルホリニルメチルエステル;
    [4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3R)-3-ピペリジニルエステル;
    [4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3S)-3-ピペリジニルエステル;
    3-[[[[[4-[[1[(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イル]アミノ]-5-メチルピロロ[2,1-f][1,2,4]-(トリアジン-6-イル]アミノ]カルボニル]オキシ]メチル]-4-モルホリンカルボン酸、(3S)-1,1-ジメチルエチルエステル;
    [4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、3-モルホリニルメチルエステル;及び
    [4-[[1-(3-フルオロフェニル)メチル]-1H-インダゾール-5-イルアミノ]-5-メチル-ピロロ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-6-イル]-カルバミン酸、(3R)-3-モルホリニルメチルエステル。
  43. 前記インダゾリルアミノピロロトリアジンが、下記式II、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくはプロドラッグである、請求項1〜42のいずれか一項記載の方法:
    Figure 2012520314
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