JP2012519660A - フィブリノーゲン420及びその活性ドメインの新規用途 - Google Patents

フィブリノーゲン420及びその活性ドメインの新規用途 Download PDF

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Abstract

本発明は、フィブリノーゲン420及びその活性ドメイン(アルファECドメイン)の新規用途を開示する。個々のアルファECドメインタンパク質は、フィブリノーゲン420と同一又は類似の機能を有する。フィブリノーゲン420及びその活性ドメインは、タンパク質凝集の阻害、タンパク質のリフォールディングの補助、タンパク質コンフォメーション病を予防及び/又は治療することができる医薬の製造、品質管理における変性タンパク質の検出、及びタンパク質の変性からの保護において広く用いることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、フィブリノーゲン420及びその活性ドメインの新規用途に関する。
凝固因子Iとしても知られているフィブリノーゲンは、血液凝固プロセスにおいて重要なタンパク質である。フィブリノーゲンの分子量は、340,000ダルトンであり、ジスルフィド結合によって結合されて二量体を形成する2つのサブユニットから構成される。各サブユニットは、それぞれ、A鎖、B鎖、C鎖と呼ばれる3本の絡み合ったポリペプチド鎖からなる。凝固プロセスにおいて、フィブリノーゲンは、トロンビンによって分解されてフィブリンを生成して、不溶性フィブリンポリマーを形成する。次いで、フィブリンポリマー線維及び血小板の組成物は、固体の止血栓を形成する。また、フィブリノーゲンは、ストレスタンパク質でもあり、その血液中の含有量は、約1.5mg/mL〜4mg/mLである。フィブリノーゲンの含有量は、免疫状態に関連し、これは、心血管疾患のリスクも反映している場合がある。
フィブリノーゲン420は、フィブリノーゲンのサブタイプであり、A鎖のC末端の球状ドメインが、通常のフィブリノーゲンよりも伸長している。この球状ドメインの伸長は、アルファECドメインと呼ばれ、B鎖、C鎖の末端における球状ドメインと高い相同性を有する。フィブリノーゲン420の分子量は、420,000ダルトンであり、一般的な組織フィブリノーゲンの340,000ダルトンとは異なる。
タンパク質ミスフォールディング病は、組織において特定のタンパク質の立体構造が変化することに起因し、その間にタンパク質が集まってアミロイドーシスを生じさせ、最終的には、アルツハイマー病及びウシ海綿状脳症等の、組織及び器官における病理学的変化を有する分類の疾患を引き起こす。これまで、これら疾患の有効な予防的処置又は治療は存在しなかった。モノクローナル抗体技術、小分子、合成ペプチド等の既存の方法は、免疫拒絶反応、汎用性が低い、重篤な副作用、及びインビボにおける半減期が短い等を含む多くの問題点を有している。
身体が刺激を受けたときに、高温、フリーラジカル、有機溶媒(例えば、エタノール)、及び他のダメージから細胞を保護する多数の熱ショックタンパク質又はシャペロンが存在する。しかし、熱ショックタンパク質は、循環系には存在しない。身体が細胞外タンパク質を保護する機構は、明らかになっていない。
本発明の目的は、フィブリノーゲン420及びその活性ドメインの新規用途を提供することにある。
図1は、フィブリノーゲン420又はアルファECドメインタンパク質が、熱によって誘導されるクエン酸合成酵素の変性及び凝集を阻害できることを示す。 図2は、アルファECドメインタンパク質が、クエン酸合成酵素の化学変性及び凝集を阻害することを示す。 図3は、フィブリノーゲン420が、熱によって誘導されるクエン酸合成酵素の変性及び不活化を阻害することを示す。 図4は、アルファECドメインタンパク質が、熱によって誘導されるクエン酸合成酵素の変性及び不活化を阻害することを示す。 図5は、アルファECドメインタンパク質が、変性しているクエン酸合成酵素タンパク質を特異的に認識することを示す。
本発明者らによる研究において、フィブリノーゲン420が、分子シャペロン活性及び広範囲に使用できる非特異的保護効果を有することが示された。フィブリノーゲン420は、内因性タンパク質であるので、体内で速やかに分解されず、免疫拒絶を引き起こさない。フィブリノーゲン420は、変性タンパク質の適切なリフォールディング、並びにタンパク質の立体構造及び機能の安定化を促進することができる。したがって、タンパク質のリフォールディング、品質管理における変性タンパク質試験、及びタンパク質の変性防止等において広く用いることができる。記載されるタンパク質は、組換えタンパク質であっても、天然タンパク質であってもよい。
フィブリノーゲン420は、アルファECドメインを含み、個々のアルファECドメインタンパク質が、インタクトなフィブリノーゲン420と同一又は類似の機能を有する。アルファECドメインのアミノ酸配列を配列番号1に示す。フィブリノーゲン420は、特に、ヒトフィブリノーゲン420であってもよい。
フィブリノーゲン420又はアルファECドメインは、使用するためのタンパク質試薬に調製することができる。記載されるタンパク質試薬は、少なくともフィブリノーゲン420又はアルファECドメインタンパク質を含み、前記タンパク質試薬は、他の溶媒及び添加剤を含んでいてもよい。他のタンパク質対フィブリノーゲン420又はアルファECドメインタンパク質の比が25:1〜1:100である場合、特に、1:1である場合、良好な結果が得られると予測される。最良の比は、特定の用途の要件に依存する。
また、本発明は、フィブリノーゲン420又はアルファECドメインタンパク質が、変性タンパク質の凝集を阻害し、その上タンパク質の活性を保護できることを示す。したがって、本発明は、タンパク質の立体構造に関連する疾患を治療するための医薬として用いることができる。
ここで、タンパク質ミスフォールディング病を治療するための医薬は、活性成分としてフィブリノーゲン420又はアルファECドメインタンパク質を含む。記載される治療用タンパク質は、発熱、タバコ、アルコール、酸素のフリーラジカル、及び他の有害物質によって引き起こされるタンパク質の変性等の様々なタンパク質変性疾患を治療するために用いることができる。
タンパク質ミスフォールディング病を治療するための医薬は、活性成分としてフィブリノーゲン420又はアルファECドメインタンパク質を含む。
本発明では、フィブリノーゲン420又はアルファECドメインタンパク質は、タンパク質のアンフォールディングプロセスを支配(capture)することができる。タンパク質の正確なリフォールディングを補助するか、又はタンパク質を折り畳まれた状態に維持することにより、フィブリノーゲン420又はアルファECドメインタンパク質は、タンパク質の凝集を防ぎ、且つタンパク質の活性及び機能を安定化させることができる。したがって、フィブリノーゲン420又はアルファECドメインタンパク質は、タンパク質の抗変性能を高めることができるので、インビトロにおいてタンパク質安定化剤として用いることができる。
ここで、記載されるタンパク質安定化剤は、活性成分としてフィブリノーゲン420又はアルファECドメインタンパク質を含む。記載されるタンパク質安定化剤は、容易に集まって凝集体を形成するタンパク質の沈殿を阻害することができる。また、タンパク質安定化剤は、クエン酸合成酵素、ルシフェラーゼ、インスリン、及び他の酵素活性を安定化させる等、酵素活性を保護することができる。
実施例1:フィブリノーゲン420及びアルファECドメインタンパク質は、クエン酸合成酵素の変性凝集を抑制する
a.フィブリノーゲン420及びアルファECドメインタンパク質の調製
フィブリノーゲン420の調製は、血液又は臍帯血からフィブリノーゲン混合物を精製することから始め、その後、フィブリノーゲンを更に精製することができる。詳細は、以下の通りである:
(1)フィブリノーゲン混合物の調製:先ず、プロテアーゼ阻害剤を新鮮血又は臍帯血に添加し、次いで、4℃、2,000rpmで遠心分離し、上清から黄色の血漿を得る。次いで、撹拌しながらグリシン乾燥粉末を前記血漿に添加して、グリシンを完全に溶解させ、グリシンの最終濃度を2.1Mにする。5,000rpmで15分間遠心分離した後、白色の綿状沈殿物が得られる。前記沈殿物を、血漿の原体積の1/3の体積であるバッファ(0.15MのNaCl、0.01Mのリン酸ナトリウム、pH6.4溶液)に溶解させ、溶解した体積が血漿の原体積の1/10になるまでこの工程を繰り返す。等体積の水を添加して、希釈する。次いで、希釈溶液を2℃〜5℃で6時間静置し、遠心分離後に沈殿物を除去し、等体積の0.3M塩化ナトリウム溶液を上清に添加し、次いで、最終濃度8%エタノール(体積比)になるように95%エタノールを添加し、温度を−3℃に維持しながら、完全に沈殿させ、5,000rpmで遠心分離した後の沈殿物を次のフィブリノーゲン420精製工程の原料として用いる。
(2)フィブリノーゲン420の精製:工程(1)で得られたフィブリノーゲン沈殿物を0.3Mの塩化ナトリウム溶液に溶解させ、pH8.6である0.005Mのトリス−リン酸バッファ(リン酸ラジカルに基づいて計算したモル濃度)を用いて透析を行う。クロマトグラフィーカラムとしてMono Q HR 10/10アニオン交換カラム(Pharmacia)を用いる。0.005Mのトリス−リン酸バッファから開始して0.2Mのトリス−リン酸バッファ(pH6.0)に急速に推移させるpH段階溶出を用いてサンプルを溶出させ、次いで、0.2Mのトリス−リン酸バッファ(pH6.0)を維持して、カラム体積の12倍量を溶出させ、最後に、0.5Mのトリス−リン酸バッファ(pH4.2)までの直線勾配を用いてカラム体積の12倍量を溶出させる。フィブリノーゲン420は、直線溶出の最後の工程で得られる。125mMの塩化ナトリウム、25mMのHEPESバッファ(pH7.4)を用いて透析を行った後、タンパク質を保存することができる。
アルファECドメインタンパク質は、以下のように得られる:
アルファECドメインタンパク質のリフォールディング及び精製:ヒト肝臓cDNAライブラリをPCR増幅のテンプレートとして用いる。プライマーは、以下の通りである:
5−GGAATTCCATATGGACTGTGATGATGTCCTCC−3’
5−ACCGCTCGAGCTATTGGGTCACAAGGGGCC−3’
NdeI及びXhoIの制限酵素部位がプライマーに組み込まれている。PCR増幅のアニーリング温度は、55℃である。同じ2つの制限酵素部位を制限酵素NdeI及びXhoIで切断した後、αECフラグメントをpET−30a発現ベクター(Novagen Inc.)に連結させる。大腸菌のコンピーテントセルBL21/DE3(Beijing DingGuo Biotechnology Company)を組換え発現ベクターで形質転換した後、組換え細菌を得る。モノクローナル組換え細菌を10mLのLB培地(カナマイシン100μg/mL)に取り、一晩培養する。次いで、1LのLB培地(カナマイシン100μg/mL)に移す。菌液の濁度のOD600が0.8程度に達するまで、0.5mMのIPTGを添加して4時間誘導し、遠心分離によって細菌を回収する。細菌を破壊した後、封入体タンパク質を回収する。溶解している封入体タンパク質を復元し、次いで、アニオン交換カラムによって精製する。サンプルローディングバッファは、以下の通りである:8Mの尿素、20mMのトリス−HCl及びpH8.0、30mMのBME。1MのNaClをローディングバッファに添加したものが溶出バッファである。直線勾配溶出を用いて、段階毎に溶出ピークを回収する。電気泳動によってタンパク質の純度を検出する。純度が80%超である成分を選択して、リフォールディング実験を行う。リフォールディングするとき、8Mの尿素を含有する20mMのトリス−HClバッファ(pH8.0)を用いてタンパク質濃度を0.2mg/mL未満に調整し、次いで、20mMのトリス−HCl、150mMのNaCl、1mMの塩化カルシウム(pH8.0)を用いて透析を行う。少なくとも4時間間隔で透析液を交換し、少なくとも2回リフォールディング溶液を交換し、一晩十分に透析する。最後に、精製タンパク質を回収するために20mMのトリス−HClローディングバッファを用いて透析を行う。精製にはアニオン交換カラムを用いる。カラムに添加する前に、サンプルを遠心分離するか、孔径0.22ミクロンの膜で濾過すべきである。直線勾配の塩イオンを用い、段階毎にタンパク質のピークを回収する。オキシドゲル電気泳動によって純度を検出する。
b.フィブリノーゲン420及びアルファECドメインタンパク質は、クエン酸合成酵素の熱変性凝集を阻害する
クエン酸合成酵素は、TCA回路において重要な酵素であるが、その熱安定性は低い。43℃の温度で変性し、凝集し、沈殿する。クエン酸合成酵素の凝集プロセスは、光散乱の変化により調べることができる。方法は、以下の通りである:
励起光、放射モノクロメータを500nmに、スリット幅を2.5nmに調整した蛍光分析機器FL4500(Hitachi,Ltd)で光散乱のプロセスを検出する。クエン酸合成酵素を40mMのHEPESバッファ溶液に溶解させ、最終濃度を0.15μMにする。同時に、実験群1に0.15μMのフィブリノーゲン420を添加し、実験群2に0.15μMのアルファECドメインタンパク質を添加し、対照群1に等体積のHEPESバッファ溶液を添加し、対照群2に等体積の1.2μMのウシ血清アルブミンを添加する。サンプルを43℃の水浴に入れ、光散乱シグナルを検出する。この実験を3回繰り返す。
図1に示す光散乱シグナルの検出結果は、200秒間の加熱工程中に、対照群1及び2のクエン酸合成酵素が凝集し始め、光散乱シグナルの強度が高まることを示す。しかし、実験群1及び2のクエン酸合成酵素の凝集は、明らかに少ない。実験群2の阻害効果は、実験群1よりも大きい。更に、0.15μMのアルファECドメインタンパク質は、熱変性及び凝集プロセス中、等モルのクエン酸合成酵素を略完全に阻害することができる。
図1において、(○)は、対照群1を表し、(△)は、対照群2を表し、(◇)は、実験群1を表し、(□)は、実験群2を表す。
c.フィブリノーゲン420及びアルファECドメインタンパク質は、クエン酸合成酵素の化学変性凝集を阻害する
クエン酸合成酵素は、塩酸グアニジン及び還元剤条件下(6Mの塩酸グアニジン、10mMのDTT、室温で2時間インキュベート)で完全に変性し、それを40mMのHEPESバッファで最終濃度0.15μMに希釈した。同時に、実験群1に0.3μMのアルファECドメインタンパク質を添加し、実験群2に0.6μMのアルファECドメインタンパク質を添加し、対照群1に等体積のHEPESバッファを添加し、対照群2に等体積の1.2μMのウシ血清アルブミンを添加した。次いで、蛍光分析機器FL4500(Hitachi,Ltd)で各サンプルの光散乱シグナルを検出し、この実験を3回繰り返した。励起波長及び発光波長は500nm、スリット幅は2.5nmであった。
図2に示される光散乱シグナルの検出結果は、対照群と比べて、実験群における凝集プロセスが著しく変化することを示す。0.3μMのアルファECは、凝集プロセスを劇的に阻害し、一方、0.6μMのアルファECは、凝集を略完全に阻害する。
図2において、(○)は、対照群1を表し、(●)は、対照群2を表し、(△)は、実験群1を表し、(□)は、0.6μMのアルファECの添加を表す。
実施例2:フィブリノーゲン420及びアルファECドメインタンパク質は、クエン酸合成酵素(CS)の活性を保護する
フィブリノーゲン420及びアルファECドメインタンパク質の、熱変性によるCS不活化阻害実験の方法は、以下の通りである:
40mMのHEPESバッファ溶液にクエン酸合成酵素を溶解させ、最終濃度を0.075μMにする。同時に、実験群1に0.075μMのフィブリノーゲン420を添加し、実験群2に0.15μMのフィブリノーゲン420を添加し、実験群3に0.075μMのアルファECドメインタンパク質を添加し、実験群4に0.15μMのアルファECドメインタンパク質を添加し、対照群に等体積のHEPESバッファ溶液を添加する。サンプルを43℃の水浴に入れ、クエン酸合成酵素の活性の変化を検出し始める。加熱前のクエン酸合成酵素の活性を100%と定義する。
クエン酸合成酵素の活性を検出する方法は、以下の通りである:
TEバッファ溶液930μL(50mMのトリス、2mMのEDTA、pH8.0)、10mMのオキサロ酢酸10μL、10mMのDTNB10μL、5mMのアセチル−CoA30μL)。上記溶液を混合し、20μLのクエン酸合成酵素を含有する溶液に速やかに添加し、412nmの波長における紫外線吸収の動的変化を検出する。吸収度の変化の直線性曲線勾配は、酵素活性を表す。
図6及び7に示すクエン酸合成酵素活性の測定結果は、経時的に、対照群のクエン酸合成酵素の活性は速やかに低下するが、全ての実験群では活性の低下速度を有効に減速させ得ることを示す。
図3において、(○)は、対照群を表し、(△)は、実験群1を表し、(□)は、実験群2を表す。図4において、(○)は、対照群を表し、(△)は、実験群3を表し、(□)は、実験群4を表す。
実施例3:アルファECドメインタンパク質は、クエン酸合成酵素を特異的に認識する
クエン酸合成酵素及びアルファECドメインタンパク質を43℃で一緒にインキュベートする。5分間又は10分間加熱した後、クエン酸合成酵素及びアルファECドメインタンパク質の抗体を上清に添加して、免疫共沈降法を実施する。対照群では、クエン酸合成酵素及びアルファECドメインタンパク質を室温で一緒にインキュベートし、クエン酸合成酵素及びアルファECドメインタンパク質の抗体を上清に添加して、免疫共沈降法を実施する。
図5に示す結果は、クエン酸合成酵素の抗体を添加した後、変性クエン酸合成酵素は、沈殿することができ、また、アルファECドメインタンパク質も同時に沈殿できることを示す。アルファECドメインタンパク質の抗体を添加した後、アルファECドメインタンパク質及びクエン酸合成酵素の両方が沈殿することができる。上記結果は、加熱後、クエン酸合成酵素及びアルファECドメインタンパク質は複合体を形成することができ、その結果、一方のタンパク質の抗体が他のタンパク質を同時に沈殿させることをできることを示す。対照群では、免疫共沈降は生じない。結果は、アルファECドメインタンパク質は、熱変性したクエン酸合成酵素を特異的に認識し、結合することができる。
図5において、上図は、クエン酸合成酵素の免疫共沈降である。電気泳動後にアルファECドメインタンパク質の抗体で検出する。レーン1は、ポジティブコントロールである。レーン2は、室温で10分間インキュベートした後の免疫共沈降を示す。レーン3及びレーン4は、それぞれ、43℃で5分間及び10分間加熱した後の免疫共沈降を表す。下図は、電気泳動後にクエン酸合成酵素の抗体で検出した、アルファECドメインタンパク質の抗体による免疫共沈降である。レーン1は、ポジティブコントロールである。レーン2は、室温で10分間インキュベートした後の免疫共沈降を示す。レーン3及び4は、それぞれ、43℃で5分間及び10分間インキュベートした後の免疫共沈降を示す。図において、「CS」は、クエン酸合成酵素を示し、「アルファEC」は、アルファECドメインタンパク質を表す。

Claims (8)

  1. タンパク質凝集を阻害するか又は変性タンパク質をリフォールディングさせることを特徴とする以下のa)又はb)のタンパク質の用途;
    a)アミノ酸配列が、配列表の配列番号1である;
    b)フィブリノーゲン420、好ましくは、ヒトフィブリノーゲン420である。
  2. a)又はb)に記載のタンパク質と変性タンパク質とのモル比が、25:1〜1:100である請求項1に記載の用途。
  3. タンパク質ミスフォールディング病の予防及び治療の少なくともいずれかを行うことができる医薬の調製における以下のa)又はb)のタンパク質の用途;
    a)アミノ酸配列が、配列表の配列番号1である;
    b)フィブリノーゲン420、好ましくは、ヒトフィブリノーゲン420である。
  4. タンパク質コンフォメーション病の予防及び/又は治療の少なくともいずれかを行うための医薬であって、その活性成分が、以下のa)又はb)のタンパク質であることを特徴とする医薬;
    a)アミノ酸配列が、配列表の配列番号1である;
    b)フィブリノーゲン420、好ましくは、ヒトフィブリノーゲン420である。
  5. タンパク質の変性を防ぐことを特徴とする以下のa)又はb)のタンパク質の用途;
    a)アミノ酸配列が、配列表の配列番号1である;
    b)フィブリノーゲン420、好ましくは、ヒトフィブリノーゲン420である。
  6. タンパク質変性疾患を治療するための医薬であって、その活性成分が以下のa)又はb)のタンパク質であることを特徴とする医薬;
    a)アミノ酸配列が、配列表の配列番号1である;
    b)フィブリノーゲン420、好ましくは、ヒトフィブリノーゲン420である。
  7. 活性成分が以下のa)又はb)のタンパク質であることを特徴とするタンパク質安定化剤;
    a)アミノ酸配列が、配列表の配列番号1である;
    b)フィブリノーゲン420、好ましくは、ヒトフィブリノーゲン420である。
  8. タンパク質産物の品質管理及び検出における以下のa)又はb)のタンパク質の用途;
    a)アミノ酸配列が、配列表の配列番号1である;
    b)フィブリノーゲン420、好ましくは、ヒトフィブリノーゲン420である。
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