JP2012514990A - グルタコネートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【選択図】なし
Description
最初の実施形態では、本発明は、一般式I:
HOOC-CH=CH-X-COOH (I)
の不飽和ジカルボン酸化合物、特にそのような化合物のE型(式中、Xは、直鎖または分岐鎖であり、任意により不飽和であり、任意により置換されている炭化水素基(好ましくは、1、2、3または4個の炭素原子を有する)を表す)の製造のための生体触媒的方法を提供し、該方法は、以下のステップ:
・グルタコネートCoA-トランスフェラーゼ(E.C. 2.8.3.12)および2-ヒドロキシグルタリル-CoAデヒドラターゼ系を共発現する組み換え微生物中で、所望の生成物の形成を可能にする条件下で、特に、または任意により、式Iの前記化合物が形成されるように、補酵素A(CoA)供給源(C2-C6-アシル-CoAなどのアシル-CoAなど、特にアセチル-補酵素A)の存在下で(CoA供給源はいずれの起源によるものでもよく、該微生物に内在性のもの、すなわち該微生物により産生されるもの、または外因性のもの、すなわち該微生物もしくは産生培地に添加されたものでもよい)、かつ/または任意により式Iの化合物の形成に必要とされるかもしくはこれをを改善するいずれかの他の外因性または内因性因子の存在下で、2-ヒドロキシ置換ジカルボン酸III化合物:
HOOC-C(OH)H-CH2-X-COOH (III)
(式中、Xは上記で定義した通り)
を変換するステップ;
・任意により、実質的に純粋な立体異性体の形態で、例えば、Z型もしくは特にE型として、またはそれぞれその塩もしくは遊離酸の形態のいずれかである立体異性体の混合物として、式Iの該化合物を単離するステップ
を含む。
HOOC-C(=O)-CH2-X-COOH (II)
(式中、Xは上記で定義した通り)
の2-オキソ-ジカルボン酸化合物の、2-ヒドロキシグルタレートデヒドロゲナーゼ(E.C. 1.1.1.-)により触媒される変換において、前記組み換え微生物により形成される。特に、前記2-ヒドロキシグルタレートデヒドロゲナーゼは、同様に、前記組み換え微生物により共発現させることができる。
(a)少なくとも1個のα(A)サブユニットおよび少なくとも1個のβ(B)サブユニットを含み、前記αサブユニットは、配列番号4のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも50%の同一性(例えば、少なくとも60、70、80、85、90、92、95、96、97、98または99%の配列同一性)を有する配列を含み、前記βサブユニットは、配列番号6のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも50%の同一性(例えば、少なくとも60、70、80、85、90、92、95、96、97、98または99%の配列同一性)を有する配列を含み、かつ所望の酵素活性を保持している、すなわちGctAB酵素として適用可能であるか;または
(b)少なくとも1個のαサブユニットおよび少なくとも1個のβサブユニットを含み、前記αサブユニットは、配列番号22のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも50%の同一性(例えば、少なくとも60、70、80、85、90、92、95、96、97、98または99%の配列同一性)を有する配列を含み、前記βサブユニットは、配列番号24のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも50%の同一性(例えば、少なくとも60、70、80、85、90、92、95、96、97、98または99%の配列同一性)を有する配列を含み、かつ所望の酵素活性を保持している、すなわちGctAB酵素として適用可能であるか;または
(c)少なくとも1個のαサブユニットおよび少なくとも1個のβサブユニットを含み、前記αサブユニットは、配列番号18のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも50%の同一性(例えば、少なくとも60、70、80、85、90、92、95、96、97、98または99%の配列同一性)を有する配列を含み、前記βサブユニットは、配列番号20のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも50%の同一性(例えば、少なくとも60、70、80、85、90、92、95、96、97、98または99%の配列同一性)を有する配列を含み、かつ所望の酵素活性を保持している、すなわちGctAB酵素として適用可能である。
(a)少なくとも1個のα(A)サブユニットおよび少なくとも1個のβ(B)サブユニットを含み、前記αサブユニットは、配列番号26のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも50%の同一性(例えば、少なくとも60、70、80、85、90、92、95、96、97、98または99%の配列同一性)を有する配列を含み、前記βサブユニットは、配列番号28のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも50%の同一性(例えば、少なくとも60、70、80、85、90、92、95、96、97、98または99%の配列同一性)を有する配列を含み、かつ所望の酵素活性を保持している、すなわちデヒドラターゼ酵素として適用可能であるか;または
(b)少なくとも1個のα(A)サブユニット、少なくとも1個のβ(B)サブユニットおよび少なくとも1個のδ(D)サブユニットを含み、前記αサブユニットは、配列番号30のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも50%の同一性(例えば、少なくとも60、70、80、85、90、92、95、96、97、98または99%の配列同一性)を有する配列を含み、前記βサブユニットは、配列番号32のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも50%の同一性(例えば、少なくとも60、70、80、85、90、92、95、96、97、98または99%の配列同一性)を有する配列を含み、前記γサブユニットは、配列番号34のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも50%の同一性(例えば、少なくとも60、70、80、85、90、92、95、96、97、98または99%の配列同一性)を有する配列を含み、かつ所望の酵素活性を保持している、すなわちデヒドラターゼ酵素として適用可能であるか;または
(c)少なくとも1個のαサブユニットおよび少なくとも1個のβサブユニットを含み、前記αサブユニットは、配列番号8のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも50%の同一性(例えば、少なくとも60、70、80、85、90、92、95、96、97、98または99%の配列同一性)を有する配列を含み、前記βサブユニットは、配列番号10のアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも50%の同一性(例えば、少なくとも60、70、80、85、90、92、95、96、97、98または99%の配列同一性)を有する配列を含み、かつ所望の酵素活性を保持している、すなわちデヒドラターゼ酵素として適用可能である。
・上記で規定した酵素またはタンパク質をコードする少なくとも2種類の異なる核酸配列の組み合わせ(すなわち、式IIIの化合物を介して式Iの化合物を産生するのに必要な酵素/タンパク質の必要セット(またはサブセット)をコードする配列の必要セット(またはサブセット))(それらの配列は、少なくとも1つの調節核酸配列に機能的に連結されている)を含む発現カセット;
・前記発現カセットの少なくとも1つを含む組み換えベクター;
・少なくとも1つのそのようなベクターで形質転換された組み換え原核生物または真核生物宿主
にも関する。
(a)本明細書中に記載された方法により、上記で規定された一般式(I)のモノ不飽和ジカルボン酸化合物を作製するステップ;
(b)該化合物を単離し、任意によりC=C-二重結合を除去するために水素化するステップ;および
(c)ステップ(b)に従い取得した該化合物を、少なくとも1種の好適な多価重合性アミンモノマーまたは多価重合性ヒドロキシル化合物と重合させるステップ
を含む。
(a)上記で規定した方法により、上記で規定した一般式(I)のモノ不飽和ジカルボン酸化合物を作製するステップ;
(b)該化合物を単離するステップ;および
(c)ステップ(b)に従い取得した該化合物を、少なくとも1種の好適な不飽和重合性モノマーと重合するステップ
を含む。
特に明記しない限り、「グルタコネート」および「グルタコン酸」との表現または「グルタコネート化合物」および「グルタコン酸化合物」との表現または「不飽和ジカルボン酸」または「不飽和ジカルボン酸化合物」との表現は、同義であるとみなされる。本発明に従い取得される(式Iの)グルタコネートまたはジカルボン酸化合物は、遊離酸の形態、該酸の部分塩もしくは完全塩の形態または酸とその塩との混合物の形態であり得る。
ee% = [XA-XB]/[XA+XB]*100
[式中、XAおよびXBは、それぞれ、エナンチオマーAおよびBのモル分率を指す]。
3.1 本発明のタンパク質
本発明は、具体的に言及された酵素/タンパク質に限定されるものではなく、それらの機能的等価物にも及ぶ。
元の残基 置換の例
Ala Ser
Arg Lys
Asn Gln;His
Asp Glu
Cys Ser
Gln Asn
Glu Asp
Gly Pro
His Asn;Gln
Ile Leu;Val
Leu Ile;Val
Lys Arg;Gln;Glu
Met Leu;Ile
Phe Met;Leu;Tyr
Ser Thr
Thr Ser
Trp Tyr
Tyr Trp;Phe
Val Ile;Leu
本発明はまた、本明細書中に規定される酵素/タンパク質をコードする核酸配列にも関する。
多重アライメントパラメータ:
Gap opening penalty 10
Gap extension penalty 10
Gap separation penalty range 8
Gap separation penalty off
% identity for alignment delay 40
Residue specific gaps off
Hydrophilic residue gap off
Transition weighing 0
ペアワイズアライメントパラメータ:
FAST algorithm on
K-tuple size 1
Gap penalty 3
Window size 5
Number of best diagonals 5
DNA Gap Open Penalty 15.0
DNA Gap Extension Penalty 6.66
DNA Matrix Identity
Protein Gap Open Penalty 10.0
Protein Gap Extension Penalty 0.2
Protein matrix Gonnet
Protein/DNA ENDGAP -1
Protein/DNA GAPDIST 4
当業者であれば、機能的突然変異体を作製する方法も承知している。
・部位特異的突然変異誘発:遺伝子の1個または複数のヌクレオチドを特異的に置換する(Trower MK (Ed.) 1996; In vitro mutagenesis protocols. Humana Press, New Jersey)、
・飽和突然変異誘発:遺伝子のいずれかの位置で、いずれかのアミノ酸のコドンを交換または付加することができる(Kegler-Ebo DM, Docktor CM, DiMaio D (1994) Nucleic Acids Res 22:1593; Barettino D, Feigenbutz M, Valcarel R, Stunnenberg HG (1994) Nucleic Acids Res 22:541; Barik S (1995) Mol Biotechnol 3:1)、
・エラープローン(error-prone)ポリメラーゼ連鎖反応(PCR):正常に機能しないDNAポリメラーゼの作用を介して、ヌクレオチド配列に突然変異を起こさせる(Eckert KA, Kunkel TA (1990) Nucleic Acids Res 18:3739);
・SeSaM法(配列飽和法):好ましい置換をポリメラーゼにより回避する(Schenk et al., Biospektrum, Vol. 3, 2006, 277-279)、
・突然変異誘発株(mutator strain)に遺伝子を通過させること:例えば、不完全なDNA修復機構により、ヌクレオチド配列の突然変異の発生率を増大させる(Greener A, Callahan M, Jerpseth B (1996) An efficient random mutagenesis technique using an E.coli mutator strain. In: Trower MK (Hrsg.) In vitro mutagenesis protocols. Humana Press, New Jersey)、または
・DNAシャッフリング:密接に関連した遺伝子のプールを形成させ、消化し、かつ断片をPCR反応のための鋳型として用い、そして、全長モザイク遺伝子を形成させる(Stemmer WPC (1994) Nature 370:389; Stemmer WPC (1994) Proc Natl Acad Sci USA 91:10747)。
本発明はまた、調節核酸配列の遺伝学的制御下に、本発明のポリペプチドまたは融合タンパク質をコードする核酸配列を保持する発現構築物;ならびにそのような発現構築物のうち少なくとも1つを含むベクターにも関する。
文脈に応じて、「微生物」との用語は、出発微生物(野生型)もしくは本発明に従って遺伝的に改変された微生物、またはその両方を意味する。
本発明は、グルタコネートおよび式(I)の関連化合物の発酵的製造のための方法に関する。
本発明の方法はさらに、グルタコネートまたは関連化合物を回収するステップを含むことができる。「回収する」との用語は、培養培地から化合物を抽出すること、採取すること、単離することまたは精製することを含む。化合物の回収は、当技術分野で公知のいずれかの慣用の単離または精製法に従って行なうことができ、そのようなものとしては、限定するものではないが、慣用の樹脂(例えば、アニオンまたはカチオン交換樹脂、非イオン性吸着樹脂など)での処理、慣用の吸収剤(例えば、活性炭、ケイ酸、シリカゲル、セルロース、アルミナなど)での処理、pHの変化、溶媒抽出(例えば、アルコール、酢酸エチル、ヘキサンなどの慣用の溶媒での)、蒸留、透析、ろ過、濃縮、結晶化、再結晶化、pH調整、凍結乾燥などが挙げられる。例えば、グルタコネートは、最初に微生物を除去することにより培地から回収することができる。残った培地を、続いて、カチオン交換樹脂に通して、望ましくないカチオンを除去し、続いて、アニオン交換樹脂を通して、望ましくない無機アニオンおよび有機酸を除去する。
別の態様では、本発明は、ポリエステルまたはポリアミド(例えば、ナイロン(登録商標)または関連ポリマー)の製造方法を提供し、該方法は、グルタコネート化合物の生成のために上述したステップを含む。グルタコネート化合物を、公知の様式で、ジ、トリもしくはポリアミンと反応させてポリアミドを取得するか、またはジ、トリもしくはポリオールと反応させてポリエステルを取得する。例えば、グルタコネート型化合物を、4〜10個の炭素を含有するポリアミンまたはポリオールと反応させる。
ポリオール、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、2〜8グリセロール単位を有するポリグリセロール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、およびソルビトール;
ポリアミン、例えば、ジアミン、トリアミンおよびテトラアミン、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ネオペンチルジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレントリアミン、トリプロピレンテトラミン、ジヘキサメチレントリアミン、アミノプロピルエチレンジアミンおよびビスアミノプロピルエチレンジアミン。好適なポリアミンはまた、ポリアルキレンポリアミンである。より高級なポリアミンが、ジアミンとの混合物中に存在してもよい。有用なジアミンとしては、例えば、1,2-ジアミノエタン、1,3-ジアミノプロパン、1,4-ジアミノブタン、1,5-ジアミノペンタン、1,6-ジアミノヘキサン、1,8-ジアミノオクタンが挙げられる;
アルケン、特に、2〜12個の炭素原子を有するモノ不飽和直鎖または分岐鎖炭化水素であるC2〜C12-アルケン、例えば、エチレン、1-もしくは2-プロピレン、1-、2-および3-ブチレン、2-メチル-プロピレン、1-、2-、3-および4-ペンテニレン、1-、2-、3-、4-および5-ヘキシレン、1-、2-、3-、4-、5-および6-ヘプチレン、または1-、2-、3-、4-、5-、6-および7-オクチレン、1-デセン、1-ドデセン;およびまたそれらの構造異性体;
モノ不飽和C3〜C8-カルボン酸、例えば、アクリル酸または(C1〜C7-アルキル)アクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸;
モノエチレン性不飽和C3〜C8モノカルボン酸とC1〜C20アルカノール、C5〜C8シクロアルカノール、フェニル-C1〜C4アルカノールまたはフェノキシ-C1〜C4アルカノールとのエステル、例えば、アクリル酸とC1〜C20アルカノールとのエステル、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸2-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert-ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリルおよびアクリル酸ステアリル、アクリル酸とC5〜C10シクロアルカノールとのエステル、例えば、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸とフェニル-C1〜C4アルカノールとのエステル、例えば、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2-フェニルエチルおよびアクリル酸1-フェニルエチル、アクリル酸とフェノキシ-C1〜C4アルカノールとのエステル、例えば、アクリル酸2-フェノキシエチル、メタクリル酸とC1〜C20アルカノール(好ましくはC1〜C10アルカノール)とのエステル、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸2-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ラウリルおよびメタクリル酸ステアリル、メタクリル酸とC5〜C10シクロアルカノールとのエステル、例えば、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸とフェニル-C1〜C4アルカノールとのエステル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2-フェニルエチルおよびメタクリル酸1-フェニルエチル、ならびにメタクリル酸とフェノキシ-C1〜C4アルカノールとのエステル、例えばメタクリル酸2-フェノキシエチル;
モノエチレン性不飽和C4〜C8ジカルボン酸とC1〜C20アルカノールとのジエステル、例えば、マレイン酸またはフマル酸とC1〜C20アルカノールとのジエステル、例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジ-n-ブチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、およびフマル酸ジ-n-ブチル;
モノエチレン性不飽和C3〜C8モノカルボン酸のC1〜C20アルキルアミドおよびジ-C1〜C20アルキルアミド、特にアクリル酸およびメタクリル酸のC1〜C20アルキルアミドおよびジ-C1〜C20アルキルアミド、例えば、
モノエチレン性不飽和カルボン酸のアミド、例えばアクリルアミドまたはメタクリルアミド、
3〜8個のC原子を有するモノエチレン性不飽和モノカルボン酸およびジカルボン酸の無水物、例えば、アクリル酸無水物、メタクリル酸無水物、マレイン酸無水物またはイタコン酸無水物、
3〜8個のC原子を有するモノエチレン性不飽和モノカルボン酸またはジカルボン酸のヒドロキシル-C2〜C4アルキルエステル、例えば、アクリル酸2-ヒドロキシエチル、アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、アクリル酸2-ヒドロキシブチル、アクリル酸4-ヒドロキシブチル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸2-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2-ヒドロキシブチル、メタクリル酸4-ヒドロキシブチル、
モノエチレン性不飽和スルホン酸およびそれらの塩、例えば、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、2-メタクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、2-アクリルアミドエタンスルホン酸、2-メタクリルアミドエタンスルホン酸、2-アクリロイルオキシエタンスルホン酸、2-メタクリロイルオキシエタンスルホン酸、3-アクリロイルオキシプロパンスルホン酸および2-メタクリロイルオキシプロパンスルホン酸、
3〜5個のC原子を有するモノエチレン性不飽和ニトリル、例えば、アクリルニトリルおよびメタクリロニトリル、
N-ビニル複素環、例えば、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルイミダゾール、ならびに
少なくとも1個のポリ-C2〜C4アルキレンオキシド基を有するモノエチレン性不飽和化合物、例えば、ポリ-C2〜C4アルキレングリコールまたはC1〜C10アルキル-ポリ-C2〜C4アルキレングリコールのビニルエーテルおよびアリルエーテル、3〜8個のC原子を有するモノエチレン性不飽和モノカルボン酸およびジカルボン酸とポリ-C2〜C4アルキレングリコールまたはC1〜C10アルキル-ポリ-C2〜C4アルキレングリコールとのエステル、3〜8個のC原子を有するモノエチレン性不飽和モノカルボン酸およびジカルボン酸とポリ-C2〜C4アルキレングリコールアミンまたはC1〜C10アルキル-ポリ-C2〜C4アルキレングリコールアミンとのアミド、
少なくとも1個の塩基性窒素または四級化窒素原子を有するエチレン的不飽和化合物、例えば、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、塩化物、硫酸塩またはメト硫酸塩などのN-メチル-N-ビニルイミダゾリウム塩、N-(2-(ジメチルアミノ)エチル)アクリルアミド、アクリル酸2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル、メタクリル酸2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル、2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルアクリルアミド、3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド、3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルメタクリルアミド、2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルメタクリルアミド、アクリル酸2-(N,N,N-トリメチルアンモニオ)エチル塩化物、メタクリル酸2-(N,N,N-トリメチルアンモニオ)エチル塩化物、2-(N,N,N-トリメチルアンモニオ)エチルメタクリルアミド塩化物、3-(N,N,N-トリメチルアンモニオ)プロピルアクリルアミド塩化物、3-(N,N,N-トリメチルアンモニオ)プロピルメタクリルアミド塩化物、2-(N,N,N-トリメチルアンモニオ)エチルアクリルアミド塩化物、ならびに対応する硫酸塩およびメチル硫酸塩、
ビニル芳香族モノマー、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、tert-ブチルスチレン、ビニルピリジン;
1〜20個のC原子を有する脂肪族カルボン酸のビニルおよびアリルエステル、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、およびステアリン酸ビニル;
共役ジオレフィン、例えば、ブタジエンおよびイソプレン、ならびに
ハロビニル化合物、例えば、クロロエテン(塩化ビニル)、1,1-ジクロロエテン(塩化ビニリデン)、フルオロエテン、1,1-ジフルオロエテン、およびテトラフルオロエテン。
特に明記しない限り、以下の実験は、遺伝的操作、微生物の培養による化合物の発酵的製造、ならびに生成物の分析および単離で用いられる標準的な設備、方法、化学物質、および生化学物質を用いることにより行われた。上記で引用したSambrookらおよびChmielらの文献も参照されたい。
(a)材料
全ての化学物質および生化学物質は、Roche(Mannheim, Germany)、Sigma(Deisenhofen, Germany)、およびAppliChemから入手した。DNA操作のための酵素、DNAサイズマーカー、タンパク質分子量マーカーおよびSDS/PAGEのための分子量標準物質は、Fermentas GmbH(St. Leon-Rot, Germany)から入手した。大腸菌株BL21は、Stratageneから入手した。シークエンシングプライマーは、MWG-Biotech AG(Ebersberg, Germany)から購入した。補酵素Aは、MP Biomedicals由来のものである。グルタル酸および酢酸のCoAエステルは、対応する無水物から作製した(Simon, E.J & Shemin, D. (1953) J. Am. Chem. Soc. 75, 2530)。
クローニングに用いた大腸菌DH5αおよび発現に用いた大腸菌BL21は、嫌気性条件下、室温で、50mM MOPS、3mMシステイン塩酸塩、10mMグルタミン酸ナトリウム、リボフラビンおよびFeCl2を種々の濃度で添加したStandard I培地(1.5%ペプトン、0.3%酵母エキス、100mM NaCl、5mMグルコース;Merck, Darmstadt)で増殖させた。
2-ヒドロキシグルタレートデヒドロゲナーゼ活性は、周囲温度で、0.1M Tris/HCl pH8.0、0.2mM NADHおよび2-ヒドロキシグルタレートデヒドロゲナーゼを含有する総量0.5mlのキュベット中で、室温で測定した。1mM α-ケトグルタレートの添加後、NADHの吸光度の低下を、340nmでモニタリングした(ε=6.3mM-1cm-1)(Bresser J (1997) (R)-2-Hydroxyglutarat-Dehydrogenase aus Acidaminococcus fermentans. PhD Thesis, Philipps-Universita t Marburg, Germany; Martins BM, Macedo-Ribeiro S, Bresser J, Buckel W, Messerschmidt A (2005) Structural basis for stereo-specific catalysis in NAD+-dependent (R)-2-hydroxyglutarate dehydrogenase from Acidaminococcus fermentans. Febs J 272:269-281)。
タンパク質濃度は、標準としてウシ血清アルブミンを用いて、Bio-Radマイクロアッセイを用いて測定した。SDS-PAGEは、Mini Protein装置(Bio-Rad,Heidelberg, Germany)で行なった。タンパク質は、クーマシー・ブリリアント・ブルー(Serva, Heidelberg, Germany)を用いて染色した。
クローニング法
DNAの通常の操作、PCRおよび組み換えプラスミドの構築は、Sambrook J & Russell DW (2001) Molecular Cloning: a Laboratory Manual, 3rd edn. Cold Spring. Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NYに記載されているように行なった。制限部位を含む以下のプライマー:
NdeI:5´-ATGGT ACATATGTGAGT AAAG TAATGACGTTAAAAGACGCAATCG-3´(配列番号39)およびXhoI:5´-ATGGTACTCGAGTTATTTTGCTTCC GTGGGGA CCTGG-3´(配列番号40)
を用いたgctABのPCR増幅のために、PfuUltra高フィデリティーDNAポリメラーゼ(Stratagene, USA)を用いた。
pASKIBA7+(研究室コレクション)中の遺伝子hgdHを、pETDuetにサブクローニングし(下記と同様の手順)、続いてpACYCDuet-1(8つまでの遺伝子(10kb)を発現することができる)に移した。ライゲーション前に、pETDuet_hgdHおよびpACYCDuet-1ベクターを、別々に、制限酵素BamHIおよびEcoNI(Fermentas)で37℃で1時間処理した(表1)。
gctAB遺伝子を、PCR反応(表3および4)によりその認識部位を導入した2種類の制限酵素NdeIおよびXhoIで処理した。hgdH遺伝子を含有するpACYCDuet-1ベクターであるpACYCDuet-1_hgdHも、同じ制限酵素で処理した(表5)。ライゲーション反応および形質転換は、表6に説明されている条件下で行なった。
アクチベーターhgdCを、hgdAB遺伝子を含有するpASK-IBA 3ベクターに導入した。両方のDNAを、別々に、制限酵素Eco47IIIおよびMlsI(Fermentas)で37℃にて1時間処理した(表7)。消化後、65℃にて20分間のインキュベーションにより、酵素を不活化した。周囲温度での30分間の上記の通りのドロップ透析により、塩を除去した。pASK-IBA 3_hgdABを含有する、塩を含まない反応溶液に、1μl(1u/μl)のShrimpアルカリホスファターゼ(Fermentas)、2μlの10×反応バッファーを添加し、37℃で1時間インキュベートした。65℃で15分間加熱することによって、反応を停止させた。ライゲーション反応(表8)および形質転換は、上記で説明した条件下で行なった。抗生物質として、クロラムフェニコールの代わりにカルベニシリン(100μg・ml-1)を用いた。
それら遺伝子を、改変型大腸菌BL21-CodonPlus(DE3)に形質転換した。新鮮な単一コロニーの一晩嫌気性条件前培養(100ml)を用いて、抗生物質(カルベニシリン、100μg・ml-1;クロラムフェニコール、50μg・ml-1)を含有する1リットルのStandard I培地(上記)に植菌し、同じ条件で増殖させた。培養物がOD578=0.2に達したら、イソプロピル-1-チオ-β-D-ガラクトシド(IPTG、240mg・リットル-1)およびアンヒドロテトラサイクリン(AHT、200μg・リットル-1)を用いて遺伝子発現を誘導した。誘導の3時間後(OD578=0.573の時点)に細胞を回収し、洗浄し、無酸素条件下で20mlのバッファー(50mM MOPS、5mM MgCl2、2mM DTT)に懸濁した。誘導された大腸菌細胞をフレンチプレスで溶解させ、細胞残渣を100,000g、4℃で1時間の超遠心により除去した。
第1ステップはプラスミドの構築であった。このプラスミドは、2-ヒドロキシグルタレートデヒドロゲナーゼ(hgdH)、グルタコネートCoA-トランスフェラーゼ(gctAB)、およびA.フェルメンタンス由来の2-ヒドロキシグルタリル-CoAデヒドラターゼのアクチベーター(hgdC)ならびにC.シンビオスム由来の2-ヒドロキシグルタリル-CoAデヒドラターゼ(hgdAB)の6種類の遺伝子を含む(実施例1を参照されたい)。
増殖後、培地中のグルタコネート濃度は0.30±0.05mMであり;グルタメートを排除した場合、濃度は0.1mMに減少した(表10)。したがって、グルタコネートが実際に産生されており、このことは、酵素がin vivoでも機能していることを示している。しかしながら、グルタコネートの前駆体は、当初推察されていたようにグルコースではなく、グルタメート(それ自体が添加されたか、またはペプトン由来)である。
データは、組み換え大腸菌株が、実際にグルタコネートを産生したことを示している。しかしながら、グルタメートがグルタコネート産生を3倍増強したため、基質は、グルコースではなくグルタメートである可能性が最も高い。アミノ酸の非存在下では、ペプトン中に存在するグルタメートがグルタコネートの前駆体である可能性が最も高い(表10)。前駆体としてのグルコースの使用は電子受容体を必要とし、電子受容体は、この物質に対するアクチベーターの極端な選択性のために、酸素ではあり得ない(Buckel W, Golding BT (2006) Radical enzymes in anaerobes. Annu Rev Microbiol 60:27-49; , Kim J, Darley DJ, Buckel W, Pierik AJ (2008) An allylic ketyl radical intermediate in clostridial amino-acid fermentation. Nature 452:239-242)。鉄要求性(表11)は、デヒドラターゼ(HgdAB)およびそのアクチベーター(HgdC)中の鉄硫黄クラスターに起因する。リボフラビンでの若干の改善は、おそらく、デヒドラターゼの補欠分子族としてのリボフラビン-5’-ホスフェート(FMN)によるものである(Hans M, Buckel W, Bill E (2000) The iron-sulfur clusters in 2-hydroxyglutaryl-CoA dehydratase from Acidaminococcus fermentans. Biochemical and spectroscopic investigations. Eur J Biochem 267:7082-93)。データはさらに、細胞内のグルタコネート濃度(16mM)が、細胞外(1.4mM)の約12倍であることを示している。したがって、おそらくコハク酸輸送体により媒介される(Janausch IG, Zientz E, Tran QH, Kroger A, Unden G. (2002) C4-dicarboxylate carriers and sensors in bacteria.Biochim Biophys Acta. 1553:39-56)、グルタコネートの細胞外輸送が、ジカルボン酸産生を制限しているようである。
さらなる基質の非限定的な例を、以下に示す:
(a)クロストリジウム・シンビオスム由来の2-ヒドロキシグルタリル-CoAデヒドラターゼおよびアシダミノコッカス・フェルメンタンス由来のアクチベーター
この酵素が、(R)-2-ヒドロキシグルタリル-CoA以外の基質にも2R特異性を示すと仮定した(Anutthaman Parthasarathy and Wolfgang Buckel、未発表データ)。
おそらく、両方の2-オキソ酸が2R-エナンチオマーに還元される。Km値およびkact値は測定していない。この酵素は、NAD+/NADHに特異的である。NADPH/2-オキソグルタレートまたはNADH/オキサロ酢酸では、活性は観察されなかった。
この酵素は、(E)-グルタコネート、グルタレート、(R)-2-ヒドロキシグルタレート、アジペート;アセテート、プロピオネート、アクリレートに作用する(Buckel, W., Dorn, U. & Semmler, R. 1981. Glutaconate CoA-transferase from Acidaminococcus fermentans. Eur. J. Biochem. 118, 315-321)。
グルタコネート産生経路の3種類の酵素全てが、C-6相同体も用いることができるので、2-オキソアジピン酸または2-アミノアジピン酸からのヘクス-2-エンジオン酸の生成も実行可能である。
500mlの反応器フラスコに、グルタコン酸(10.00g)および蒸留水(30.00g)を入れた。混合物を、窒素雰囲気下、98℃で15分間撹拌した。蒸留水(15.31g)中のNAPS(0.23g)の溶液を、5時間にわたって反応器に滴下した。開始剤の添加開始5分後に、蒸留水(25.00g)中のアクリル酸(5.54g)の溶液も、4時間にわたって反応器に滴下した。反応物の温度は、98℃に維持した。開始剤添加の終了時に、反応物をさらに2時間、98℃に保ち、その後、室温まで冷却した。
500mlの反応器フラスコに、グルタコン酸(10.00g)および蒸留水(30.00g)を入れた。混合物を、窒素雰囲気下、98℃で15分間撹拌した。蒸留水(20.76g)中のNAPS(0.32g)の溶液を、6時間にわたって反応器に滴下した。開始剤の添加開始5分後に、蒸留水(33.23g)中のアクリル酸(11.08g)の溶液も、5時間にわたって反応器に滴下した。反応物の温度は、98℃に維持した。開始剤添加の終了時に、反応物をさらに2時間、98℃に保ち、その後、室温まで冷却した。
500mlの反応器フラスコに、グルタコン酸(10.00g)および蒸留水(30.00g)を入れた。混合物を、窒素雰囲気下、98℃で15分間撹拌した。蒸留水(26.00g)中のNAPS(0.40g)の溶液を、6時間にわたって反応器に滴下した。開始剤の添加開始5分後に、蒸留水(49.86g)中のアクリル酸(16.62g)の溶液も、5時間にわたって反応器に滴下した。反応物の温度は、98℃に維持した。開始剤添加の終了時に、反応物をさらに2時間、98℃に保ち、その後、室温まで冷却した。
コポリマー水溶液のK値は、脱イオン水溶液中、pH=7、T=25℃で、1重量%のポリマー濃度を用いて、H. Fikenscher(“Cellulose-Chemie” (1932), Band 13, 48-64, 71-74)により記載された手順に従って測定した。
Claims (27)
- 一般式I:
HOOC-CH=CH-X-COOH (I)
[式中、Xは、直鎖または分岐鎖であり、任意により不飽和であり、任意により置換されている炭化水素基を表す]
の不飽和ジカルボン酸化合物の生体触媒的製造方法であって、該方法は、以下のステップ:
グルタコネートCoA-トランスフェラーゼ(E.C. 2.8.3.12)および2-ヒドロキシグルタリル-CoAデヒドラターゼ系をコードする遺伝子を共発現する組み換え微生物中で、任意により補酵素A供給源の存在下で、式Iの前記化合物が形成されるように、一般式III:
HOOC-C(OH)H-CH2-X-COOH (III)
[式中、Xは上記で定義した通り]
の2-ヒドロキシ置換ジカルボン酸化合物を変換するステップ;
および任意により、実質的に純粋な立体異性体の形態で、または立体異性体の混合物として、式Iの該化合物を単離するステップ
を含む、上記方法。 - Xが、(CH2)n [nは1〜4の整数である]、CH=CH、CH2-C(=O)、またはCH=C(OH)から選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記2-ヒドロキシ置換ジカルボン酸IIIが、式II:
HOOC-C(=O)-CH2-X-COOH (II)
[式中、Xは上記で定義した通りである]
の2-オキソ-ジカルボン酸化合物の2-ヒドロキシグルタレートデヒドロゲナーゼ(E.C. 1.1.1.-)触媒変換により前記組み換え微生物により形成される、請求項1または2に記載の方法。 - 前記2-ヒドロキシグルタレートデヒドロゲナーゼの遺伝子が、前記組み換え微生物により共発現される、請求項3に記載の方法。
- 式IIの前記オキソ-ジカルボン酸化合物が、添加されるか、または前記組み換え微生物により発酵的に産生される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記微生物が、グルタメートおよび/もしくはグルコース代謝好気性または嫌気性組み換え細菌であり、式IIの前記化合物が、2-オキソグルタレートである、請求項5に記載の方法。
- 前記グルタメートおよび/またはグルコース代謝組み換え細菌が、エシェリキア属から選択される、請求項6に記載の方法。
- 前記2-ヒドロキシグルタリル-CoAデヒドラターゼ系が、2-ヒドロキシグルタリル-CoAデヒドラターゼ(E.C. 4.2.1.-)および任意により該酵素に対するアクチベータータンパク質を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記酵素およびアクチベータータンパク質が、原核生物起源または真核生物起源のものである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 前記酵素およびアクチベーターが、グルタメートをグルタコネートに変換する能力を有する、同じかまたは異なる嫌気性細菌に由来する、請求項9に記載の方法。
- 前記嫌気性細菌が、アシダミノコッカス属(Acidaminococcus)、クロストリジウム属(Clostridium)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、ペプトストレプトコッカス属(Peptostreptococcus)の細菌から選択される、請求項10に記載の方法。
- 前記嫌気性細菌が、アシダミノコッカス・フェルメンタンス(Acidaminococcus fermentans)、クロストリジウム・シンビオスム(Clostridium symbiosum)、クロストリジウム・スポロスフェアロイデス(Clostridium sporosphaeroides)、全ての亜種を含むフソバクテリウム・ヌクレアツム(Fusobacterium nucleatum)、またはペプトストレプトコッカス・アサッカロリティクス(Peptostreptococcus asaccharolyticus)である、請求項11に記載の方法。
- (a) 前記2-ヒドロキシグルタレートデヒドロゲナーゼ(HgdH)が、配列番号2または16のアミノ酸配列、またはそれに対して少なくとも50%の同一性を有する配列を含み;
(b) 前記グルタコネートCoAトランスフェラーゼ(GctAB)が、配列番号4および/もしくは6;配列番号18および/もしくは20;または配列番号22および/もしくは24のアミノ酸配列;あるいはそれに対して少なくとも50%の同一性を有する配列を含み;
(c) 前記2-ヒドロキシグルタリル-CoAデヒドラターゼが、配列番号8および/もしくは10;配列番号26および/もしくは28;または配列番号30、32および/もしくは34のアミノ酸配列;あるいはそれに対して少なくとも50%の同一性を有する配列を含み;
(d)さらに、(c)のアクチベータータンパク質(HdgC)が、配列番号12、36もしくは38のアミノ酸配列;またはそれに対して少なくとも50%の同一性を有する配列を含む、
請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。 - 前記2-ヒドロキシグルタリル-CoAデヒドラターゼがC.シンビオスム由来であり、前記2-ヒドロキシグルタレートデヒドロゲナーゼ、前記グルタコネートCoAトランスフェラーゼおよび前記アクチベータータンパク質がA.フェルメンタンス由来である、請求項13に記載の方法。
- 前記タンパク質が、式IIの前記2-オキソ-ジカルボン酸を産生する能力を有する前記微生物のコドン使用頻度に合わせた核酸配列によりそれぞれコードされる、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
- 前記タンパク質が、1以上の発現ベクター中に含まれる核酸配列によりコードされる、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
- 前記共発現タンパク質のうち少なくとも1種が、前記組み換え微生物に対して異種である、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
- XがCH2、C2H4、CH=CH;CH=C(OH)から選択される式Iの化合物が製造される、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1〜17のいずれか1項に規定される酵素またはタンパク質をそれぞれコードする少なくとも2種の異なる核酸配列の組み合わせを含み、該配列同士が少なくとも1つの調節核酸配列に機能的に連結している、発現カセット。
- 請求項19に記載の少なくとも1つの発現カセットを含む、組み換えベクター。
- 請求項20に記載の少なくとも1つのベクターで形質転換された、組み換え原核生物または真核生物宿主。
- 前記少なくとも1つのベクターによりコードされる前記発現産物の発現に際して式(I)の化合物に変換される式(II)の2-オキソ-ジカルボン酸化合物を産生する能力を有する、請求項21に記載の組み換え宿主。
- エシェリキア属の細菌の組み換え株である、請求項22に記載の宿主。
- 以下のステップ:
(a)請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法により、上記で規定された一般式(I)のモノ不飽和ジカルボン酸化合物を作製するステップ;
(b)該化合物を単離し、その後、任意によりC=C二重結合を除去するために水素化するステップ;および
(c)ステップ(b)に従い取得した該化合物を、少なくとも1種の好適な多価アミンモノマーと重合させるステップ
を含む、ポリアミドの作製方法。 - ポリアミンが、ジアミン、トリアミンまたはそれらの混合物である、請求項24に記載の方法。
- 以下のステップ:
(a)請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法により、上記で規定された一般式(I)のモノ不飽和ジカルボン酸化合物を作製するステップ;
(b)該化合物を単離し、その後、任意によりC=C二重結合を除去するために水素化するステップ;および
(c)ステップ(b)に従い取得した該化合物を、少なくとも1種の好適な多価アルコールと重合させるステップ
を含む、ポリエステルの作製方法。 - 以下のステップ:
(a)請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法により、上記で規定された一般式(I)のモノ不飽和ジカルボン酸化合物を作製するステップ;
(b)該化合物を単離するステップ;および
(c)ステップ(b)に従い取得した該化合物を、少なくとも1種の好適な不飽和重合性モノマーと重合させるステップ
を含む、ポリマーの作製方法。
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