JP2012514400A - 無線ネットワークにおける適応的走査法と無線ネットワーク - Google Patents

Abstract

本発明は、ハンドオーバ時の移動体局による隣接セルリストの走査にあたって、その走査により本来の通信内容が少なくなることを軽減する。無線ネットワーク３における走査方法は、移動体局ＭＳ５の進行中のサービスに関する属性を決定し、決定された属性に依存したＭＳのための走査期間を割当てることからなる。進行中のサービスの属性は、サービスのタイプ及びサービス要求の品質の少なくとも１つを含む。１つの方法では、ＭＳのための走査期間は隣接セルリストのサイズに依存して基地局により割当てられる。例えば、無線ネットワークは、ＷｉＭＡＸネットワークであり得る。

Description

本発明は無線ネットワークにおける適応的走査法と、適応的走査を有する無線ネットワークに関する。この方法は特に、しかしそれに限定されないが、広帯域アクセス移動体ネットワークに係る。

典型的な無線セルラーネットワークにおいて、活性移動体はセルに登録され、セルはサービスセルと呼ばれる。サービスセルから移動体により受信された信号品質が不十分であるとき、移動体は新しいサービスセルとして用いられるべき別なセルを見出さなければならない。新しいサービスセルを選択する手順はハンドオーバと呼ばれ、新しいサービスセルとして選択されたセルはハンドオーバターゲットセルと称される。例えば、あるネットワークにおいて、現在のサービスセルはハンドオーバターゲットセルとして選択される潜在的候補である隣接セルのリストを同報発信（放送）している。このリストは隣接セルリストとして参照される。

適当なターゲットセルを見出すため、移動体は隣接セルリストに含まれるセルを走査する。隣接セルリストは十分な潜在的候補を含んでいなければならない。その結果移動体の位置が不確か又は隣接セルの現在の状況が未知であっても、移動体が成功裏にターゲットセルにハンドオーバされそれに付属することのできるに十分なパワーのある信号又は良好な干渉対信号比（ＳＩＮＲ）を有するターゲットセルを、移動体が見出し得るようにしている。サービスセルは、移動体が走査手順を行い得る時間期間を割り当てる。走査を移動体が行う時間期間は、通常送信のための時間期間（リスニング（聞き取り）期間と称する）と走査のための時間期間（走査期間と称する）とに挿間的に分割されている。
現在開発中の無線ネットワークの幾つかのタイプは、例えばＩＥＥＥ８０２規格に従う、又ＷｉＭＡＹとして参照される広帯域アクセス移動体ネットワークを提供することを意図している。図１に模式的に示されるようなＷｉＭＡＸにおいて、移動体２をサービスしているサービス基地局１が周期的に移動体２にＭＯＢ＿ＮＢＲ＿ＡＤＶメッセージを送る。このメッセージは隣接セルリストを含む。時間ｔ１で、移動体２はハンドオーバが要求される、例えばサービスセルから受信している信号の品質が閾値品質レベル以下に落ちているならば、ハンドオーバの要求を決定する。移動体２はＭＯＢ＿ＳＣＮ＿ＲＥＱメッセージを基地局１に送り、そのメッセージは走査を行うことの必要性を示す。基地局１はＭＯＢ＿ＳＣＮ＿ＲＳＰメッセージを送り、そのメッセージは走査期間として移動体２に割当てられる時間期間を与える。それから、移動体２は走査期間として規定された時間で隣接セルリストにおけるセルを走査する。走査の間、移動体２とそのサービスセルとの間でのペイロードデータの通信はない。従って，走査が要求されていない期間に比べて、データのスループット（処理量）は減少する。

本発明は、ハンドオーバに係る上述のペイロードデータの減少を改善することにある。

本発明の第１の側面に従うと、無線ネットワークにおける適応的走査の方法は、移動体局ＭＳの進行中のサービスの属性又は性質を決定することからなる。ＭＳのための走査期間は決定された属性に依存して割当てられる。１つの方法では、進行中サービスに関する属性は、サービスのタイプ及びサービス要求の品質の少なくとも１つを含む。この方法を採用することにより、進行中のサービスの要求を考慮しながら、本来的な性能に対するセル走査の影響を限定的にし得る。

本発明に従う方法において、ＭＳによる走査に関する隣接セルリストは進行中のサービス属性に依存するよう選択される。移動体に送られるべき潜在的に利用され得る複数の隣接セルがある。異なるサービスがサービス品質の異なるレベルを要求することを認識することにより、隣接セルリストは適宜長くも短くにもなり得、ハンドオーバターゲットセルの品質は通信成果の劣化を最小にしながら進行中のサービスの要求に適うようにする。例えば、進行中のサービスの属性を考慮することにより、走査に関しより少ない候補を有するリストを選択し得、要求される走査時間を減少させ、そして移動体との通常通信に関する増加されたリスニング時間を与えてデータスループットを増す。もし、対照的に、進行中のサービスの属性にかかわりなく、固定された隣接セルリストが用いられて、付加的利益なく長い走査時間をもたらす。走査がかなりの時間を占める場合、無線状態は走査が完了する時間により変わってしまい、ターゲットセルを選択するための決定作業は信頼性がなくなる。

本発明に従う方法において、ＭＳのための走査期間は、ＭＳによる走査に関する隣接セルリストのサイズに依存して割当てられる。
本発明に従う１つの方法は、ＷｉＭＡＸネットワークと共に用いられる。本発明に従う方法は無線ネットワークの他のタイプにおいて用いられ、例えば３ＧＰＰ長期間進化（Ｌｏｎｇ Ｔｅｒｍ Ｅｖｏｌｕｔｉｏｎ−ＬＴＥ）実装ネットワークで用いられ、そのネットワークの場合に基地局はｅＮｏｄｅＢ及びＭＳはＵＥ（ユーザ装置）として参照される。本発明に従う方法は、１つのネットワークから他へのハンドオーバを伴うネットワーク技術の他のタイプと共に用いられ得、そして第４世代（４Ｇ）ネットワークに又は広帯域移動体アクセスを提供するネットワークに必ずしも限定されない。本発明に従う方法は、例えばハンドオーバが単一ネットワークで生ずる又は同一技術タイプの異なるネットワークの間で生ずる場合に適用され得る。１つの実施例において、本発明に従う方法は、１つの技術タイプのネットワークに含まれるネットワーク装置から異なる技術タイプのネットワークにおけるターゲットネットワーク装置へのハンドオーバに用いられる。
本発明に従う第２の側面は、無線ネットワークは複数の基地局からなり、移動体局ＭＳの進行中のサービスの決定された属性に依存して、移動体局ＭＳのための走査期間を割当てるに動作可能な適応的時間割当てを含む。

進行中のサービス上の走査の影響を限定化し、ハンドオーバの性能と同様にネットワークの総合的容量を増し、そしてネットワークの総合的品質を上げる。
本発明の幾つかの実施例は、添付図面を参照して例として記述される。

図１は、既知のＷｉＭＡＸネットワークの動作を模式的に示す図である。 図２は、本発明に従う方法とネットワークを模式的に示す図である。 図３は図２のネットワークに含まれる基地局を模式的に示す図である。 図４は、模式的な例示時間図表を示す図である。

図２を参照すると、ＷｉＭＡＸネットワーク３は複数の基地局を含み、その１つは４として示されている。基地局４は移動体局ＭＳに関するサービス基地局であり、サービスセルを提供している。サービス基地局４は、図１に示された先の装置のように、破線６で示される隣接セルリスト（ＮＣＬ）をＭＳ ５に送る。しかし、これはオプションであって、ＮＣＬはハンドオーバ手順の間の後のステージでＭＳ ５に送信され得る。
ＭＳ ５が７でハンドオーバを行う必要性を検出したとき、それは走査要求ＳＣＮ−ＲＥＱ ８を基地局４に送る。

基地局４は図３に示すプロセッサ９を含み、プロセッサ９はＭＳ ５が接続される進行中のサービスの属性を決定する。選択された実際の属性は特定のネットワーク又は基地局の配置に依存している。この例において、ストリーミングビデオ、ＶｏＩＰ又は幾つかの他のタイプのようなサービスのタイプを識別し、そして又最大待ち時間許容度のようなサービス（ＱｏＳ）要求の種々の品質、最小持続スループット等を識別する。ＱｏＳパラメータは、プロファイルからの情報、基地局管理からの情報、測定からの情報又は他の手法による情報のいずれかを検索することにより取得される。その決定の結果は、適応的時間割当てモジュール１０に適用される。

１つの実施例は、隣接セルの共通走査リストが全ての移動体に関して用いられる。そのリストは記憶手段１１に保持され、リストのサイズは適応的時間割当てモジュール１０に適用される。
異なる走査リストが利用可能でありそして最適性が個有な移動体との使用に関し選択される場合に、複数のリストはライブラリ１２に保持されている。セレクタ１３はライブラリ１２をアクセスしそして走査リスト記憶手段１１へ選択されたリストに入力する。

それから、適応的時間割当てモジュール１０は、出力１４を与えるため操作に関する最良時間期間を計算する。サービス基地局４は走査セルリストと割当てられた時間期間をメッセージＳＣＮ＿ＲＳＰ１５を介して移動体５に応答する。従って、進行中のサービスの要求は尊重され、走査によるスループットの減少は最小化され、そして全走査期間は最少化される。

操作における時間期間が図４に示されている、ここで、走査を完了するための期間は走査継続期間Ｄと称される。全リスニング期間の和をＬとする。走査セルリストがＮ個のセルを有するとすると、移動体は所望の精度で１つのセルを走査するに時間Ａを必要とする。移動体はこのリストを走査するに、走査時間期間Ｓ＝Ｎ×Ａを必要とする。
走査に対する送信の比Ｒは、Ｒ＝Ｌ／Ｓである（移動体はリスニング期間の間は通常送信を有している）。従ってＤ＝Ｌ＋Ｓ＝（Ｒ＋１）×Ｓ。

１つの実施例において、比Ｒが範囲〔Ｒｍｉｎ，Ｒｍａｘ〕内に制限されるように割当てられる。下限Ｒｍｉｎは走査の際サービスセルに最少スループットを与え，一方上限Ｒｍａｘは走査継続時間Ｄが急な増大をすることを防ぐ。

時間割当ての例は以下である。
所与の値：進行中のサービスの最小要求スループット、最大待ち時間許容度等
Ｎ―走査セルリストのサイズ、及び
走査継続期間の確実な制限Ｄｍａｘ
計算： Ｒｍｉｎ、Ｒｍａｘ及び
Ｓ―Ｎ個のセルを走査するに必要な時間
もし： （Ｒｍａｘ＋１）×Ｓ＜＝Ｄｍａｘならば
そのときは：Ｌ＝Ｒｍａｘ×Ｓ
それ以外でもし：（Ｒｍｉｎ＋１）×Ｓ＜＝Ｄｍａｘならば
そのときは：Ｌ＝Ｄｍａｘ−Ｓ
それ以外は：Ｌ＝Ｒｍｉｎ×Ｓ

この時間割り当てポリシーは、走査リストのサイズを考慮することなしに時間Ｌを割当てるポリシーよりも、より長い走査リストを可能にする。
本発明に従う走査に関する適応的時間割当ては、従って進行中のサービス上の走査の影響を限定化し、ハンドオーバの性能と同様にネットワークの総合的容量を増し、そしてネットワークの総合的品質を上げる。
本発明は、その技術思想から離れることなく他の個有の実施形態を与える。上述の実施例は例示的なものでそれに限定されるものではない。それ故、本発明の範囲は上述の内容よりも特許請求の範囲によって規定される。特許請求の範囲の均等物内の全ての変更は本発明の範囲に包含される。

４ 移動体
５ サービス基地局
１０ 適応的時間割り当てモジュール
１２ ライブラリ
１３ セレクタ

Claims (14)

1. 無線ネットワークにおける適応的走査の方法において、
   移動体局の進行中のサービスに関する属性を決定し、そして
   該決定された属性に依存して該移動体局のための走査期間を割当てることからなる方法。
2. 請求項１に記載の適応的走査の方法において、該進行中のサービスに関する属性がサービスのタイプ及びサービス要求の品質の少なくとも１つを含む方法。
3. 請求項１又は２に記載の適応的走査の方法において、該移動体局による走査のための隣接セルリストが進行中のサービスの属性に依存して選択される方法。
4. 請求項１、２又は３に記載の適応的走査の方法において、該移動体局による走査のための隣接セルリストのサイズに依存して該移動体局のための走査期間を割当てる方法。
5. 請求項１、２、３又は４に記載の適応的走査の方法において、該移動体局は、無線ネットワークのサービス基地局と通信中にあり、そして該サービス基地局は走査期間を割当て、該割り当てられた走査期間についての情報を該移動体局へ通信する方法。
6. 請求項１、２、３、４又は５に記載の適応的走査の方法において、該ネットワークは広帯域移動体規格に従って実装されている方法。
7. 請求項６に記載の適応的走査の方法において、該ネットワークはＷｉＭＡＸ規格に従って実装される方法。
8. 請求項１〜７の１に記載の適応的走査の方法において、該移動体局は無線ネットワークのサービス基地局と通信中にあって、該サービス基地局はハンドオーバを必要とする時に該移動体局から走査要求を受信し、該走査要求の受信時に該サービス基地局は該移動体局による走査のために割当てられるべき時間期間を計算し、そして該サービス基地局は走査されるべきセルのリストと該割当てられる時間期間をもって該移動体局に応答する方法。
9. 請求項１〜８の１に記載の適応的走査の方法において、走査継続時間Ｄｍａｘにわたっての走査期間Ｓに対するリスニング期間Ｌの比Ｒが次のように範囲〔Ｒｍｉｎ，Ｒｍａｘ〕内に制限されるよう選択され、
   もし：（Ｒｍａｘ ＋１）×Ｓ＜＝Ｄｍａｘならば
   そのときは： Ｌ＝Ｒｍａｘ ×Ｓ
   それ以外で もし： （Ｒｍｉｎ ＋１）×Ｓ＜＝Ｄｍａｘならば
   そのときは：Ｌ＝Ｄｍａｘ−Ｓ
   それ以外は：Ｌ＝Ｒｍｉｎ×Ｓ
   とする方法。
10. 複数の基地局からなる無線ネットワークにであって、移動体局の進行中のサービスに関する決定された属性に依存して移動体局のための走査期間を割当てる動作をする適応的時間割り当てモジュールを含む無線ネットワーク。
11. 請求項１０に記載の無線ネットワークにおいて、進行中のサービスに関する決定された属性はサービスのタイプ及びサービス要求の品質の少なくとも１つを含む無線ネットワーク。
12. 請求項１０又は１１に記載の無線ネットワークにおいて、進行中のサービスの属性に依存して移動体局による走査のための隣接セルリストを選択するセレクタを含む無線ネットワーク。
13. 請求項１０、１１、又は１２に記載の無線ネットワークにおいて、該適応的時間割当てモジュールは隣接セルリストのサイズに依存して移動体局のための走査期間を割当てる動作をする無線ネットワーク。
14. 請求項１０、１１、１２、又は１３に記載の無線ネットワークにおいて、該時間割り当てモジュールは移動体局をサービスする基地局に位置している無線ネットワーク。

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