JP2012512523A5 - - Google Patents

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背面シートを有するポリアミド−グラフト化ポリマーと光起電モジュール及びその製造工程とその使用
本発明の課題の1つは、光起電モジュール、光起電モジュールの製造工程及びその使用である。
化石燃料により排出される温室効果ガスに結びつけられる地球温暖化により、例えばソーラーモジュール等の動作中そのようなガスを排出しない代替エネルギー解決策の開発を導いている。ソーラーモジュールは“光起電セル”で構成され、このセルは光エネルギーを電気に変換することが可能である。図1において、従来の光起電セルが示されている。この光起電セル10は、複数のセル12から構成され、1つのセルは、光起電センサ14から構成される。光起電センサ14は、光電特性を得るのに処理されたシリコンを一般に基材としており、光起電センサの上方(上部コレクタ)及び下方(下部コレクタ)に配置された電子コレクタ16に接触する。一般に金属合金からなる1つのセルの上部コレクタ16は、熱伝導バー18により別のセル12の下部コレクタ16と接続される。これら全てのセル12は互いに直列及び/又は並列に接続され、光起電セル10を形成する。光起電セル10が光源下に置かれるとき、光起電セルは連続的に電流を送り出し、その電流がセル10の端子19で回収される。
図2を参照すると、ソーラーモジュール20は、“封止材(encapsulant)”22に包まれる図1の光起電セル10から構成される。上部保護層24と、モジュール26の背面上の“背面シート(backsheet)”という名で知られる保護フィルムは、封止材の両面上に置かれる。
封止材22は、ソーラーモジュールの効率を制限することになる空気と水分の存在を避けるために光起電セル10と保護層24、26間に存在する空間の形状を完全に占めなければならない。
光起電セル10の衝撃と湿分からの保護は、一般にガラスからなる上部保護層24により提供される。
本発明の本質的要素である保護背面シートフィルム26は、それ自体がソーラーモジュール20の湿分からの保護とセル12の電気的絶縁に寄与する。
従来の保護背面シートフィルムは、少なくとも1層のフッ化ポリマーから構成される。フッ化ポリマーの中では、ポリビニルフルオライド(PVF)又はポリビニリデンフルオライド(PVDF)を用いてもよい。これらの物質は、最も広く商用的に使用されている。
一般に使用されるフィルムは、フッ化ポリマー/ポリエステル/フッ化ポリマーの3層フィルムである。これらの3層フィルムは、湿分に対する不浸透性や、良好な耐クリープ性の他に、良好な引裂き強度を有するような、背面シートとして使用可能な特性を有する。これらの層は、可視光又は紫外光に対して良好な経年劣化挙動と良好な耐熱性を示す。最終的に、これらの電気的特性(特に絶縁破壊電圧)は満足したものとなる。
しかしながら、これらのフィルムはいくつかの欠点を有する。この3層フィルムを製造する物質のコスト、特にフッ化ポリマーのコストは重大である。さらにフッ化ポリマーとポリエステルには密着性がない。それ故、3層フィルムを形成できるようにするために、各層間において接着剤を使用する必要がある。さらに、保護フィルムの各々の層の層間剥離が、しばしば光起電モジュールの使用中に観測され、この層間剥離は早期の経年劣化を導く可能性がある。さらにフッ化ポリマーは、一般に使用されるポリオレフィン系封止材と密着性がない。そのため、封止材の保護フィルムの層間剥離が観測され、モジュール内への酸素又は水分の浸入と早期の経年劣化の原因となる。
さらに、保護フィルムを製造するためにフィルムの各々の層をラミネート加工するいくつかのステップを伴う工程を必要とし、その工程はフィルムの製造を複雑にする。
その他では、エチレンビニルアセテート・コポリマー(EVA)/ポリエステル/フッ化ポリマーからなる他の3層フィルムが背面シートとしてよく用いられる。EVA層は、保護フィルムに対する封止材のより良好な接着を得ることを可能にする。
しかしながら、EVAとポリエステル間の接着が弱いので、この解決策は完全に満足のいくものではなく、これらの層間に接着剤を介在させる必要がある。さらに、光起電モジュールの使用中において保護フィルムの各々の層の層間剥離が時間と共に観測され、モジュールの早期経年劣化を導く可能性がある。さらに、この複層フィルムの製造工程は、前記フッ化ポリマー/ポリエステル/フッ化ポリマーの3層フィルムの製造工程と一致したままとなっており、各々の層のラミネート加工が必須である。
2つのフッ化ポリマー連続層からなるフィルムにより保護された光起電セルが特許文献1に記載され、一方の層は135℃より高い融点を有し、もう一方の層は135℃より低い融点を有する。このフィルムは、光起電モジュールの保護背面シートとして使用することもある。しかしながら、特許文献1に記載されている光起電モジュールは、従来使用されているポリオレフィン系封止材で構成することができない。
光起電モジュールの背面保護用としてのポリエステル系フィルムも、特許文献2に記載され、このポリエステルは湿分と紫外線に対して良好な耐久性を有する。PVF層は、ポリエステルフィルムと結合することもできる。
特許文献2は、従来のポリオレフィン系封止材に対して良好な接着性を有する保護フィルムの製造を記載していない。さらに、そのフィルムが複層フィルムであると、フィルムの各々の層を結合するのに接着剤の使用が必要となる。
さらに、特許文献3においては、良好なバリア特性を有する2つのイオノマーの混合物で構成される保護背面シートが記載されている。この保護フィルムの製造コストは、フッ化ポリマーを基材とする保護フィルムの製造コストより低い。さらに、この保護フィルムはイオノマー系封止材に対し非常に良好な接着性を示す。
米国特許出願公開第2005/0268961号明細書 国際公開第2007/011580号 米国特許第5741370号明細書
しかしながら、光起電モジュールを製造するために、各々の層のラミネート加工が、120℃近傍となる温度で実行される。この温度では、イオノマーの混合物は不十分な熱機械的安定性を有し、高品質な光起電モジュールを製造することを困難にする。
このようにして、より簡便に製造することができる新規な光起電モジュールを見出すことが必要となる。より具体的には、従来使用されるポリオレフィン系封止材と良好な接着性を有する保護背面シートが必要となる。その保護背面シートフィルムは、光起電モジュールの製造温度での熱機械的安定性,耐UV性,耐熱性,水蒸気の浸透性及び電気特性の観点から十分な特性を有さなければならない。
本発明の1つの課題は、正確には上述した欠点を克服することが可能な、光起電モジュールにおける保護背面シートとして特定な構造を有するフィルムの使用にある。
より正確には、本発明は、光起電モジュールにおける保護背面シートとしてフィルムの使用に関するものであり、前記フィルムはポリアミド−グラフト化ポリマーを含む組成物からなる少なくとも1層からなり、このポリアミド−グラフト化ポリマーは少なくとも1つの不飽和モノマー(X)と少なくとも1つのポリアミドグラフトの残基を含むポリオレフィン幹からなり、
・前記ポリアミドグラフトは、縮合反応を介して少なくとも1つのアミン末端基及び/又は少なくとも1つのカルボン酸末端基を有するポリアミドとの反応を可能にする官能基からなる前記不飽和モノマー(X)の残基により、前記ポリオレフィン幹に付着され、
・前記不飽和モノマー(X)の残基は、グラフト又は共重合により前記幹に付着され、
前記ポリアミド−グラフト化ポリマーは、その全重量に対して、
・前記不飽和モノマー(X)からなる前記ポリオレフィン幹の重量が40%から95%までであり、
・前記ポリアミドグラフトの重量が5%から60%までからなり、
さらに前記ポリアミドグラフトの融点又はガラス転移温度が85℃以上である。
前記保護フィルムの使用は、非常に有利な熱機械的安定性、耐UV性、耐熱性、水蒸気の浸透性及び電気特性を光起電モジュールに付与することを可能にする。さらに、光起電パネルの他の層、特にポリオレフィン系封止材に対する保護フィルムの優れた接着性が、モジュールの内部で、酸素又は水分等の製品への侵入を制限し、このモジュールの使用寿命を伸ばすことを可能にする。
不飽和モノマー(X)は、酸無水物官能基であることが好ましい。
少なくとも数種のポリアミドグラフトは、単官能基化された第1アミンであることが有利である。単官能基化された第1アミンポリアミドグラフトの質量は、ポリアミドグラフトの全質量の50%よりも多いことが好ましく、ポリアミドの全質量の75%よりも多いことがより好ましい。
“単官能基化された第1アミンポリアミドグラフト”という表現は、単一の末端第1アミン機能を担うポリアミドグラフトを意味すると理解される。
ポリアミド−グラフト化ポリマーは、その全質量に対してポリアミドグラフトの重量が10%から50%の間であることが有利であり、20%から40%までであることが好ましく、25%から35%までであることが最も好ましい。
ポリアミドグラフトの融点又はガラス転移温度は130℃以上で、例えば140℃から350℃の範囲内であることが好ましい。
ポリアミドグラフトの融点又はガラス転移温度がこの範囲内である場合、本発明によるモジュールは優れた特性を有する。具体的には、下部保護フィルムの熱機械的特性は、従来の製造条件すなわち120℃近傍の温度下でラミネート加工をすることによるモジュールの製造を可能にする。
組成物は、ナノ構造であることが好ましい。本発明によれば、“ナノ構造組成物”という表現は、少なくとも2つの不混和相からなる組成物を意味すると理解され、少なくともこれらの相の1相(又は1層より多く)は、その1つ(または2つ以上)が780nmより短い寸法を有する。この寸法は、例えば1nmから380nmまでの範囲で、380nmよりも少ないものが有利であり、10nmから300nmまでの範囲内であることがより良い。各相の寸法は、当業者が透過電子顕微鏡と標準画像処理ソフトウェアによる既知の手法を使用して容易に測定される。ポリアミド−グラフト化ポリマーの良好なナノ構造を得るという観点から、その使用は、ポリアミドグラフトの分子量として1000g/molから5000g/molまでの範囲内の数平均分子量でなされるのが有利であり、2000g/molから3000g/molの範囲内でなされることが好ましい。組成物がナノ構造である場合、保護フィルムはナノ構造でないポリアミド−グラフト化ポリマー組成物からなるフィルムと比較して、改良された特性を有する。
ポリアミドグラフトは、PA−6、PA−6.6、PA−6.T、PA−9.T、PA−10.T、PA−10.10、PA−10.12、PA−11、PA−12等のホモポリアミド及びPA−6/11、PA−6/12、PA−6/11/12等のコポリアミドから選択できる。
ポリオレフィン幹に付着される不飽和モノマー(X)の数量は、1.3以上であり、かつ10以下であることが好ましい。
ポリオレフィン幹は、不飽和モノマー(X)からなるコポリマーであることが有利であり、不飽和モノマー(X)からなるエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーであることが好ましい。
本発明の一実施形態によれば、組成物はポリオレフィン幹及びポリアミドグラフトとは異なるポリオレフィン及びポリアミドから選択される相補ポリマーをさらに備えている。
組成物は、ポリアミド−グラフト化ポリマーの重量が少なくとも50%で構成される。
組成物は、架橋剤、結合剤、UV安定化剤、酸化防止剤、フィラー、可塑剤、消火剤、顔料、染料、及び光学光沢剤から選択される少なくとも1つの添加剤をさらに備えてもよい。
保護フィルムは、20mm未満の厚さが好ましく、100μmから2000μmの範囲内の厚さであることが最も好ましい。
本発明の第1の変形例によれば、保護フィルムは単層フィルムである。本発明の第2の変形例によれば、保護フィルムは少なくとも1層の組成物からなる複層フィルムである。
本発明によれば、保護フィルムが使用されるモジュールは少なくとも1層の封止材からなる。封止材層はポリオフィレンからなるものが有利である。保護背面シートフィルムは、ポリオレフィンからなる封止材と直接接触するのが好ましい。
本発明による保護フィルムは、ポリオレフィンからなる封止材と良い接着性を有する。
本発明はさらに、モジュールを構成する各々の層を組み立てるステップからなる光起電モジュールの製造工程に関する。組み立て工程は、ラミネート加工段階を備えているのが有利である。ラミネート加工段階は、ポリアミドグラフトの融点又はガラス転移温度より低い温度で実行されるのが好ましい。
本発明の別の目的は、背面シート保護フィルムを備えた光起電モジュールである。
本発明のさらに別の課題は、電気を生成するための放射源下での本発明による光起電モジュールの使用である。
以下の説明は、単に図面に関するものであるが、添付図面と関連したものに限られるものではない。
前述した光起電セルの一例を示し、図1(a)と図1(b)は3/4縮尺であり、(a)は接続前のセルを示し、(b)は2つのセルの接続後の図であり、(c)は完成した光起電セルの上面図である。 前述したソーラーモジュールの断面図を示す。
本発明は、光起電モジュールに使用される保護背面シートフィルムに関するものであり、このフィルムは少なくとも1層のポリアミド−グラフト化ポリマーを含む組成物からなり、このポリアミド−グラフト化ポリマーは少なくとも1つの不飽和モノマー(X)と少なくとも1つのポリアミドグラフトの残基を含むポリオレフィン幹からなる。ポリアミド−グラフト化ポリマーを含む組成物は、本実施形態においては“cPgP”としても知られている。
本発明によれば、ポリオレフィン幹はモノマーとしてのα−オレフィンから構成される。
2から30までの炭素原子を持つα−オレフィンが好ましい。
α−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、1−ドデコセン、1−テトラコセン、1−ヘキサコセン、1−オクタコセン、及び1−トリアコンテンからなるものであってもよい。本発明の範囲内では、“α−オレフィン”はスチレンも含む。プロピレン、最も良いのはエチレンが、α−オレフィンとしては好ましい。
単一のα−オレフィンがポリマー鎖で重合された場合、このポリオレフィンはホモポリマーであってもよい。その例としては、ポリエチレン(PE)またはポリプロピレン(PP)である。
少なくとも2つのコモノマーがポリマー鎖で共重合された場合、このポリオレフィンはコポリマーであってもよく、“第1コモノマー”として知られる2つのコモノマーの一方は、α−オレフィンであり、“第2コモノマー”として知られるコモノマーの他方は、第1モノマーと重合することができるモノマーである。
第2コモノマーは、以下に記す物質であってもよい。
・前述したα−オレフィン中の1つの物質。これは第1α−オレフィンコモノマーとは異なる。
・例えば、1,4−ヘキサジエン、エチリデン、ノルボルネン、及びブタジエンのようなジエン。
・アルキル(メタ)アクリレートという用語の下で共に群をなす例えばアルキルアクリレート又はメタアクリレートのような不飽和カルボン酸エステル。これらの(メタ)アクリレートのアルキル鎖は30個までの炭素原子を持つ。アルキル鎖としては、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、オクタコシル、及びノナコシルであってもよい。メチル、エチル、ブチルの(メタ)アクリレートが、不飽和カルボン酸エステルとして好ましい。
・カルボン酸ビニルエステル。カルボン酸ビニルエステルの例として、酢酸ビニル、ビニルバーサテート(vinyl versatate)、プロピオン酸ビニル、ブチル酸ビニル、またはマレイン酸ビニルがある。カルボン酸ビニルエステルとしては、酢酸ビニルが好ましい。
ポリオレフィン幹は、第1コモノマーが少なくとも50モル%からなるのが有利であり、その濃度は0.91から0.96までの間となるのが有利である。
好ましいポリオレフィン幹は、エチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーから形成される。このポリオレフィン幹の使用により、光及び温度による経年劣化に対して良好な耐久性が得られる。
仮に、様々な“第2コモノマー”がポリオレフィン幹で共重合された場合であっても、本発明の範囲外ではない。
本発明によれば、ポリオレフィン幹は、縮合反応を介してポリアミドグラフトの酸及び/又はアミンの官能基と反応する少なくとも1つの不飽和モノマー(X)の残基(residue)を含む。本発明の定義によれば、この不飽和モノマー(X)は“第2コモノマー”とは異なる。
ポリオレフィン幹に含まれる不飽和モノマー(X)としては、以下の物質がある。
・不飽和エポキシド。不飽和エポキシドでは、例えば、アリルグリシジルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、マレイン酸グリシジル、グリシジルイタコネート(glycidyl itaconate)、グリシジルアクリレート、及びグリシジルメタアクリレート等の脂肪族グリシジルエステル及び脂肪族グリシジルエーテルがある。この他に例えば、2−シクロヘキサン−1−グリシジルエーテル、シクロヘキサン−4,5−ジグリシジルカルボン酸、シクロヘキサン−4−グリシジルカルボン酸、5−ノルボルネン−2−メチル−2−グリシジルカルボン酸、エンドシス−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−5−エン−2,3−ジグリシジルジカルボン酸(endocis-bicyclo[2.2.1]hept-5-ene-2,3-diglycidyldicarboxylate)等の脂環式グリシジルエステル及び脂環式グリシジルエーテルがある。不飽和エポキシドとして、グリシジルメタアクリレートを使用することが好ましい。
・不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン塩、例えば、アクリル酸又はメタクリル酸、及びこれらと同じ酸からなる塩。
・カルボン酸無水物。これらは例えば、マレイン酸無水物、イタコン酸無水物(itaconic anhydride)、シトラコン酸無水物、アリルコハク酸無水物、シクロヘクス−4−エン−1,2−ジカルボン酸無水物(cyclohex-4-ene-1,2-dicarboxylic anhydride)、4−メチレンシクロヘキサ−4−エン―1,2−ジカルボン酸無水物(4-methylenecyclohex-4-ene-1,2-dicarboxylic anhydride)、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物(bicyclo[2.2.1]hept-5-ene-2,3-dicarboxylic anhydride)、及びx−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,2−ジカルボン酸無水物(x-methylbicyclo[2.2.1]hept-5-ene-2,2-dicarboxylic anhydride)から選択される。カルボン酸無水物としてはマレイン酸無水物を使用するのが好ましい。
不飽和モノマー(X)は、不飽和カルボン酸無水物と不飽和エポキシドから選択されるのが好ましい。特に、ポリオレフィン幹とポリアミドグラフトの縮合を実行するために、ポリアミドグラフトの反応末端基がカルボン酸官能基である場合に、不飽和モノマー(X)は不飽和エポキシドであることが好ましい。ポリアミドグラフトの反応末端基がアミン官能基である場合、不飽和モノマー(X)は、不飽和エポキシドであることが有利であり、不飽和カルボン酸無水物であることが好ましい。
本発明の1つの有利な形態によれば、ポリオレフィン幹に対して平均に付着させる不飽和モノマー(X)の重量比は、不飽和モノマー(X)を担うポリオレフィン幹の重量と比較して0.5%から12%までの範囲内である。
本発明の別の有利な形態によれば、ポリオレフィン幹に対して平均に付着させる不飽和モノマー(X)の好ましい数量は、1.3以上及び/又は好ましくは10以下である。
これにより、(X)がマレイン酸無水物であり、ポリオレフィンの数平均分子量が15000g/molである場合、これは、ポリオレフィン幹全体の重量で、少なくとも0.8%であり、多くても6.5%である無水物の比率に対応する。ポリアミドグラフトの重量と結び付けられるこれらの値は、ポリアミド−グラフト化ポリマーにおけるポリアミドと幹の比率を決定する。
不飽和モノマー(X)の残基を含むポリオレフィン幹は、モノマーの重合により得られる(モノマーは、第1コモノマー、オプションの第2コモノマー、及びオプション的な不飽和モノマー(X)である)。この重合は、加圧滅菌器(autoclave)又は管型反応器内で、高圧自由ラジカル工程或いは溶解工程によって実行することが可能である。これらの工程と機器は、当業者にとってはよく知られている。不飽和モノマー(X)がポリオレフィン幹で重合されない場合、不飽和モノマー(X)はポリオレフィン幹とグラフト化される。グラフト化も、それ自体が知られた作業工程である。いくつかの異なった官能モノマー(X)がポリオレフィン幹と共重合及び/又はグラフト化された場合、その組成物は本発明によるものである。
ポリオレフィン幹におけるモノマー(X)の官能基は、1以上の金属カチオンと中和させることができる。この場合のポリオレフィン幹は、イオノマーである。この場合、中和官能基のモル量は、全官能基(中和及び非中和の両方)の30%mol未満であることが好ましい。このモル量は10%mol未満であることが好ましく、ポリオレフィン幹がイオノマーでないことが最も好ましい。
ポリオレフィンは、3g/10minから400g/10min(190℃/2.16kg,ASTM D 1238)のメルトフローインデックス(Melt Flow Index:MFI)を有することが好ましい。
本発明によれば、ポリアミドグラフトはホモポリアミド又はコポリアミドの何れかである。
“ポリアミドグラフト”という表現は、特に、ラクタム、または脂肪族α,ω−アミノカルボン酸、または脂肪族ジアミン及び脂肪族二塩基酸の重縮合から得られる脂肪族ホモポリアミドを指す。
ラクタムの例としては、カプロラクタム、オエナントラクタム(oenantholactam)、及びラウリルラクタムがある。
脂肪族α,ω−アミノカルボン酸の例としては、アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、及び12−アミノドデカン酸がある。
脂肪族ジアミンの例としては、ヘキサメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、及びトリメチルヘキサメチレンジアミンがある。
脂肪族二塩基酸の例としては、アジピン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、及びドデカンジカルボン酸がある。
脂肪族ホモポリアミドには、以下のポリアミドの例があるが、これに限定されるものではない。ポリカプロラクタム(PA−6)、ポリウンデカンアミド(PA−11,登録商標名「RILSAN」としてアルケマ社から市販されている)、ポリラウリルラクタム(PA−12,登録商標名「RILSAN」としてアルケマ社から市販されている)、ポリブチレンアジパミド(PA−4,6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(PA−6,6)、ポリヘキサメチレンアゼラミド(PA−6,9)、ポリヘキサメチレンセバカミド(PA−6,10)、ポリヘキサメチレンドデカンアミド(PA−6,12)、ポリデカメチレンドデカンアミド(PA−10,12)、ポリデカメチレンセバカミド(PA−10,10)、及びポリドデカメチレンドデカンアミド(PA−12,12)がある。
“半結晶性ポリアミド”という表現は、脂環式ホモポリアミドをも指す。
上記の表現は、脂環式ジアミン及び脂環式二塩基酸の縮合から得られる脂環式ホモポリアミドを特に示す。
脂環式ジアミンの例としては、“パラ−ビス(アミノシクロヘキシル)メタンまたはPACM”としても知られる4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、又は“ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンまたはBMACM”としても知られる2,2’−ジメチル−4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)がある。
脂環式ホモポリアミドの中では、PACMと、C12二塩基酸、PA−BMACM,10、及びPA−BMACM,12との縮合から得られるポリアミド PA−PACM,12があり、PA−BMACM,12は、BMAと、CMC10脂肪族二塩基酸及びC12脂肪族二塩基酸とのそれぞれの縮合から得られる。
“ポリアミドグラフト”という表現は、以下の縮合から得られる半芳香族ホモポリアミドをも指す。
・テレフタール酸(T)及びイソフタル酸(I)等の脂肪族ジアミンと芳香族二塩基酸の縮合。得られたポリアミドは、“ポリフタルアミド”又はPPAsとして一般に知られている。
・キシリレンジアミン、より具体的にはメタ−キシリレンジアミン(MXD)及び脂肪族二塩基酸等の芳香族ジアミンの縮合。
上記の例としては、PA−6,T、PA−6,I、PA−MXD,6の他に、PA−MXD,10があるが、これに限られるものではない。
本発明による組成物の役割を果たすポリアミドグラフトは、コポリアミドでもあり得る。これらの物質は、ホモポリアミドを得るために少なくとも2つの上述したモノマー基の縮重合から得られる。コポリアミドの本記載における“モノマー”という語は、“繰り返し単位”という意味とすべきである。その理由は、PAの繰り返し単位がジアミンを有する二塩基酸の結合から形成される場合が特別なものであって、それがジアミンと二塩基酸との結合、すなわちモノマーに対応して、ジアミンと二塩基酸のペア(等モル量)と考えらえるからである。このことは、二塩基酸又はジアミンの各々が単に1つの構造単位であり、ポリアミドを生成するためには二塩基酸又はジアミン自身では十分ではないという事実によって説明される。
このようにして、コポリアミドには、特に以下の重合物が含まれる。
・少なくとも2つのラクタム。
・少なくとも2つの脂肪族α,ω−アミノカルボン酸。
・少なくとも1つのラクタム及び少なくとも1つの脂肪族α,ω−アミノカルボン酸。
・少なくとも2つのジアミン及び少なくとも2つの二塩基酸。
・少なくとも1つのジアミン及び少なくとも1つの二塩基酸を有する少なくとも1つのラクタム。
・少なくとも1つのジアミン及び少なくとも1つの二塩基酸を有する少なくとも1つの脂肪族α,ω−アミノカルボン酸。
上記のジアミンと二塩基酸は、それぞれ独立した脂肪族、脂環式、又は芳香族となり得る。
モノマーの型と比率に依存して、コポリアミドは半結晶又はアモルファスであってもよい。アモルファスコポリアミドの場合はガラス転移温度のみが測定され、半結晶コポリアミドの場合はガラス転移温度と融点(必然的により高い)が測定される。
本発明の範囲内で使用され得るアモルファスコポリアミドの中では、例えば半芳香族モノマーを含むコポリアミドがある。
コポリアミドの中では、半結晶性コポリアミドを利用することが可能であり、特にPA−6/11、PA−6/12、PA−6/11/12タイプのものを利用できる。
重合の次数は、ポリアミド又はポリアミドオリゴマーの値である次数に依存して、大きな範囲で変化する。
ポリアミドグラフトは単官能基であるのが有利である。
ポリアミドグラフトがモノアミン末端基を持つためには、以下の化学式の鎖リミタを使用すれば十分である。
Figure 2012512523
ここで、
・R1は、水素、或いは20個までの炭素原子を含む直鎖アルキル基又は分岐アルキル基である。
・R2は、直鎖アルキル基、分岐アルキル基、直鎖アルケニル基、分岐アルケニル基、飽和シクロ脂肪族ラジカル、不飽和シクロ脂肪族ラジカル、芳香族ラジカル、又はこれらの上述したものの結合であり、20個までの炭素原子を有する基である。リミタとしては、例えば、ラウリルアミン又はオレイルアミンであればよい。
ポリアミドグラフトが単カルボン酸末端基を持つためには、化学式R’1−COOH、R’1−CO−O−CO−R’2、或いはカルボン二塩基酸の鎖リミタを使用すれば十分である。
R’1及びR’2は、20個までの炭素原子を含む直鎖アルキル基又は分岐アルキル基である。
ポリアミドグラフトは、アミン機能性を持つ1つの末端基を有するものが有利である。好ましい単官能重合リミタは、ラウリルアミン又はオレイルアミンである。
ポリアミドグラフトは、1000g/molから5000g/molまでの範囲内の分子量を有するものが有利であり、2000g/molから3000g/molの間であるものが好ましい。
上記で定義した重縮合は、例えば、一般に200℃から300℃の温度であり、真空又は不活性雰囲気下であり、反応混合物を撹拌しながら行なうよく知られた工程により実行される。グラフトの平均鎖長さは、重縮合可能なモノマー又はラクタムと単官能重合リミタ間の初期モル比により決定される。平均鎖長さの計算においては、1つの鎖リミタ分子は通常1つのグラフト鎖ごとに数えられる。
当業者は、ガラス転移温度とオプションで融点について、所望の値を容易に得るために、モノマーの型と比率のみを選択し、さらにはポリアミドグラフトの分子量を選ばなければならないであろう。ガラス転移温度又は融点が130℃より高いことが有利であり、140℃から350℃までの間であることがより有利であり、150℃から300℃までの間であることがさらに好ましく、190℃から275℃までの間であることが最も好ましい。当業者は、1分毎に10℃の加熱割合を使用して、DSCとして一般に知られる差動動作熱量法によりポリアミドグラフト及び他のポリマーの融点とガラス転移温度を容易に測定することができる。
(X)の残基を含むポリオレフィン幹上のポリアミドグラフトの縮合反応は、(X)の残基を有するポリアミドグラフトの1つのアミン官能基又は1つの酸官能基の反応により実行される。有益的には、モノアミンポリアミドグラフトを使用して、アミン官能基を(X)の残基の官能基と反応することで、アミド結合又はイミド結合が生成される。この縮合は、溶融状態で実行されるのが好ましい。本発明によるポリアミド−グラフト化ポリマーを製造するためには、従来の混合及び/又は押出の技術を使用することができる。このようにして、組成物の要素は、型を外すと任意に造粒される“合成物”を形成するために混合される。
前記組成物を得るためには、一般に200℃から300℃の間の温度で、押出機内にポリアミドグラフトとその幹を混合することが可能である。押出機内での溶融物質の平均耐久時間は、5秒から5分の間であり、20秒から1分の間であることが好ましい。この縮合反応の効率は、自由ポリアミドグラフト(free polyamide grafts)の選択的抽出により評価することができ、自由ポリアミドグラフトの選択的抽出とは、すなわちポリアミド−グラフト化ポリマーを生成する反応をしないことである。
アミン末端基を有し、(X)の残基を含むポリオレフィン幹に付加したポリアミドグラフトの調製は、米国特許第3976720号明細書、米国特許第3963799号明細書、米国特許第5342886号、仏国特許第2291225号明細書に記載されている。
本発明によるポリアミド−グラフト化ポリマーは、ナノ構造有機物であることが有利である。この型の有機物を得るために、その使用は、1000g/molから5000g/molまでの間の数平均分子量Mnを有するグラフトでなされるのが好ましく、例えば2000g/molから3000g/molの間の数平均分子量Mnを有するグラフトでなされるのがより好ましい。その使用は、ポリアミドグラフトと複数のモノマー(X)の重量で20%から40%の間、さらには25%から35%の間でなされるのが最も好ましく、ここでの複数のモノマー(X)は、1.3から10の範囲内でポリオレフィン幹に平均して付着される。
その組成物は、前述にて定義したようにポリアミド−グラフト化ポリマー混合物からなる。
その組成物は、全重量に対するポリアミド−グラフト化ポリマーの重量が少なくとも25%であることが有利であり、少なくとも50%であることが好ましく、少なくとも75%であることがより好ましい。
本発明によれば、光起電モジュールの背面上の保護フィルムの組成物は、ポリオレフィン幹と異なり、かつポリアミドグラフトとも異なる少なくとも1つの相補ポリマーをさらに含んでもよい。ポリアミド−グラフト化ポリマーと混合又は一部混合するポリマーを使用するのが好ましい。当業者であれば、ポリアミド−グラフト化ポリマーと混合又は一部混合するポリマーを選択する方法は知られている。この付加したポリマーは、ポリオレフィン及びポリアミドから選択されるのが好ましい。例えば付加したポリマーは、同じタイプのポリオレフィン又はポリアミドを使用することができるものの、ポリアミド−グラフト化ポリマーを製造するのに使用されるものとは異なる数平均分子量を有する。ポリオレフィンを付加することにより、有益的には、本発明によるフィルムの水蒸気の浸透性を減少させることを可能にする。ポリアミドを付加することにより、有益的には、フィルムの熱機械的強度を増加させることを可能する。ポリオレフィンは、前述したポリオレフィンの中から選択することができる。前述したポリオレフィンでは、エチレンのホモポリマー又はエチレンと第2α−オレフィンのコポリマーであることが好ましく、コポリマーにおけるエチレンの重量は90%以上である。相補ポリアミドは、前述したポリアミドの中から選択することができる。前述したポリアミドでは、PA−6、PA−6,6、PA−11、及びPA−12等のホモポリアミドと、PA−6/11、PA−6/12、PA−6/11/12等のコポリアミドから選択される。この付加ポリマーの重量は、組成物の全重量に対して50%以下であることが有利であり、5%から35%の間であることが好ましい。
光起電モジュールの保護背面シートフィルムの組成物は、添加物を含んでいてもよい。当業者は、望ましい組成物の特性を得るために、添加物の性質及び量をどのように選択するのかを容易に知っている。
架橋は本質的なものではないが、架橋は保護フィルムの熱機械的特性をさらに改善することを可能にする。それ故、架橋剤が付加される場合も、本発明の範囲外ではない。架橋剤の例としては、イソシアネート又は有機パーオキサイドである。この架橋は、既知の放射技術により実行することも可能である。
組成物の粘着性が高い場合、有益的にはその組成物の粘着性を改善するために、結合剤を付加してもよい。本発明によれば、結合剤は、非高分子成分である。結合剤は、有機物、ミネラルであり、半ミネラル及び半有機物であることがより好ましい。これらの物質の中では、有機シラン又は有機チタン酸があり、例として、モノアルキルチタン酸、トリクロロシラン、トリアルコキシシラン等がある。
紫外線は封止材の黄変を導くので、使用寿命中の封止材の透明度を確保するのに、UV安定化剤を付加してもよい。これらの組成物は、例えば、ベンゾフェノン又はベンゾトリアゾールに基づくものであってもよい。これらの組成物は、組成物の全重量の10%未満の量を付加することができ、0.1%から5%の間であることが好ましい。UV安定化剤は、一般に組成物の重量の0.05%から2%の範囲内の比率にある。
酸化防止剤は、時間の経過と共に組成物の変化中に、フィルムの分解を制限するのに使用してもよい。これらの酸化防止剤は、亜リン酸又はフェノール類から選択される。これらの酸化防止剤は、一般に組成物の0.05重量%から2重量%の範囲内の比率にある。
組成物の熱機械的強度を改善するために、フィラー、具体的にはミネラルフィラーを付加してもよい。例としては、シリカ、改質クレイ又は非改質クレイ、アルミナ、炭酸カルシウム、及びカーボンナノチューブであってもよいが、これらに限られるものではない。
工程を促進するためと、組成物と構造物を製造する工程の生産性を向上するために、可塑剤を付加してもよい。例としては、それはパラフィン系ミネラル油、芳香族系ミネラル油、又はナフタレン系ミネラル油からなり、本発明による組成物の粘着性を改善することを可能にする。可塑剤としてはさらに、フタレート、アゼレート、アジピン酸、リン酸トリクレジルがある。
さらに、火炎防止剤を付加してもよい。火炎防止剤は、ハロゲン化または非ハロゲン化のものであってもよい。ハロゲン化剤の中では、臭化生成物からなるものでもよい。非ハロゲン化剤としては、リン酸アンモニウム、ポリリン酸、ホスフィン酸、ピロリン酸、メラミンシアヌレート、ペンタエリトリトール、ゼオライト、及びこれらの混合物等のリンを基にした添加物である。その組成物は、組成物の全重量に対して3%から40%の範囲内の比率の火炎防止剤からなる。
さらに、染料又は光学光沢剤は、組成物の全重量に対して5%から15%の範囲内の比率で付加される。
組成物は、例えば二酸化チタン等の顔料からなるのが好ましい。これらの顔料は入射光のより良い反射を提供することができ、光起電モジュールによって生成することができる電力量を増加させることが可能になる。
これら全ての添加物は、直接組成物に付加してもよく、またはマスターバッチ(masterbatch)の形態で付加してもよい。
保護フィルムは50μmから2000μmの範囲内の厚さを有し、さらには100μmから750μmの範囲内の厚さを有することがより好ましい。このフィルムは、単層フィルム又は複層フィルムである。
単層フィルムにおいて、フィルムは前述した構成ポリアミド−グラフト化ポリマー(cPgP)からなる1層の組成物から形成される。この単層フィルムの有利な点には、複層フィルムであるフッ化ポリマー/ポリエステル/フッ化ポリマーフィルム、又はEVA/ポリエステル/フッ化ポリマーフィルムとは異なり、その製造において接着剤を必要としない事実がある。
複層フィルムは、例えばcPgP組成物と、“支持層”として知られる別な一層または二層との接合を可能とする。この支持層は、ポリアミド、ポリエステル等のポリマーと、ポリビニルフルオライド(PVF)、又はポリビリデンフルオライド(PVDF)等のフッ化ポリマーからなる。その他の支持体として、ガラス又は金属からなるものでもよい。複層フィルムの各々の層間において接着剤を使用することも可能である。
複層フィルムの例として、フィルムは以下の構造からなるものでもよい。
・cPgP/接着剤/フッ化ポリマー
・cPgP/接着剤/PET
・火炎防止剤を有するcPgP/火炎防止剤なしのcPgP
・火炎防止剤なしのcPgP/火炎防止剤を有するcPgP/火炎防止剤なしのcPgP
保護フィルム、又は保護フィルムの層は、プレス成型、射出成型、円筒(気泡)押出吹込成型、押出積層、押出コーティング、平膜押出(押出キャストとも呼ばれる)、又は別なカレンダリング押出の従来技術によって、前述した組成物から得られる。これら全ての構造物は、後で任意に熱成型することもある。円筒(気泡)押出吹込成型及び平膜押出技術を使用するのが好ましい。
保護フィルムは、当業者にとって既知の技術であるコロナ処理等のプラズマ放電技術により改質された表面を有してもよい。保護フィルムは他の層との接着性を改善するため、その接着剤で覆ってもよい。
本発明はさらに、各々な成分層を組み立てるステップからなる光起電モジュールを製造する工程に関するものであり、光起電モジュールの背面層が前述した保護フィルムとなる。本発明による光起電モジュールを製造するためには、各々の層を組み立てるステップが、プレス成型、例えば熱プレス、真空プレス、またはラミネート加工、特に熱ラミネート加工等のどんなタイプの組み立て工程であっても実行される。製造条件は、光起電モジュールに適用される温度及び圧力を調整することにより、当業者により容易に決定される。この組み立てステップは、有益的には層をラミネート加工する段階で構成してもよい。例えば保護フィルム上に、下部第1封止材層、光起電セル、上部第2封止材層、そして上部保護層を順に配置することを可能にする。これら各々の層は組み立てられ、モジュールを形成する。ラミネート加工温度は、ポリアミドグラフトの融点又はガラス転移温度より低いことが有利である。ポリオレフィンが半結晶性である場合、ラミネート加工温度はポリオレフィンの融点より高いことが好ましい。これらの層は80℃から250℃の範囲内の温度でラミネート加工され、150℃より低い温度であることが好ましい。
光起電モジュールの製造中、封止材と直接接触させる保護背面シートフィルム層は、cPgP層であることが有利である。
光起電セルを形成するために、ドープされた単結晶シリコンまたは多結晶シリコンを基材とする“従来”センサとして知られるセンサは、その中でどの型の光起電センサを使用することを可能にする。例えば、アモルファスシリコン、テルル化カドミウム、銅−インジウムジセレニド、または有機物質から形成される薄膜型センサも、使用することが可能である。
本発明による光起電モジュールに使用され得る封止材の例としては、非消耗性で、EVA又はエチレン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマー等のエチレン系イオノマー又はエチレン系コポリマーに基づくフィルムがある。
上部保護シートは、耐摩耗性及び耐衝撃特性を有し、透明であり、かつ光起電センサを外部の水分から保護する。この層は、ガラス、PMMA、又は上記の特性を併せ持つ他のいかなるポリマー組成物から形成される。
本発明に基づくソーラーモジュールを製造するために、当業者は例えば「太陽光発電技術及び光学ハンドブック,ウィレイ,2003年“Handbook of Photovoltaic Science and Engineering,Wiley,2003”」を参照してもよい。
本発明の具体的、かつ典型的な実施形態を以下に説明する。以下の実施例に本発明の範囲は限定されないことは明確である。
本発明によるフィルムを生成するには、以下の製品が使用される。
登録商標名「LOTADER」 4210: エチレン、エチルアクリレート(6.5重量%)、及びマレイン酸無水物(3.6重量%)のコポリマーであり、アルケマ社によって製造され、9g/10minのMFI(ASTM D 1238によって、190℃/2.16kgでの測定)を有する。
PA−6: カプロラクタムの単官能基化された第1アミンポリアミドであり、2500g/molの数平均分子量を有し、Tmは220℃である。
PA−11: 11−アミノウンデカン酸の単官能基化された第1アミンポリアミドであり、2500g/molの数平均分子量を有し、Tmは220℃である。
MM顔料: 二酸化チタン(TiO2)の重量で70%からなるポリエチレン系マスターバッチ。
酸化防止剤。
UV安定化剤。
登録商標名「ERACLENE」 ML 70: ポリメリ エウローパ(Polimeri Europa)社により製造された高密度ポリエチレン(PE)。
本発明によるフィルムを形成するために製造された組成物(実施例1から実施例4)と重量比は、表1に記載される。
Figure 2012512523
これらの組成物は、ヴエルナー40型(Werner 40 type)の押出機を使用して、スクリュー回転速度が300rpm、温度が260℃、処理速度が80kg/hとなるように押出された。
フィルムの特性を評価するために、フィルムは、コリン45押出ライン(Collin 45 extrusion line)の押出キャストにより、300μmの厚さを有する1個から6個の組成物から製造される。ここでの押出温度は240℃で、ライン速度は5m/minであり、スクリュー回転速度は65rpmであった。
本発明によるフィルムの有利な特性を示すために、様々な評価テストが比較対象保護フィルム(CP)と共に行なわれた。比較対象保護フィルム(CP)は、PVF(37μm)/PET(100μm)/PVF(37μm)の構造を有し、175μmの厚さを有し、イソボルタ(Isovolta)社により製造され、TPTといいう登録商標名で市販されている。
水蒸気浸透度は、ASTM E96 E法(23℃/相対湿度85%)により測定された。実施例1から実施例4までの各フィルムと比較対象保護フィルムCPの浸透度は、表2に記載されている。
光起電モジュールは、紫外線放射と熱の耐久性を評価するためにも製造された。これらのモジュールを製造するために、1枚のガラスシート、EVA系封止材による第1層、光起電センサ、EVA系封止材による第2層、本発明の実施例1から実施例5によるフィルム又はCPフィルムを順に配置した。20分間、150℃でプレス成型した後、モジュールを入手した。
耐熱性は、比色データにより評価された。モジュールは、2000時間の間に、85℃、相対湿度85%でチャンバー内に置いた後で評価した。(初期色と比較する)色差は、2°のC光源でASTM D1003によって測定され、黄変指数(yellowness index)は、経時劣化の最後においてASTM D1925標準による測定された。初期色と経時劣化後の色間の色差に対応する色差と、黄変指数は、ガラス側に光源を配置することにより測定された。これらの条件下で測定された色差と黄変指数は、ガラスと背面シート層との間の封止材層の黄変を測定可能にする。得られた結果を表2に記載する。
電気体積抵抗は、ノボコントロールコンセプト40(NovocontrolConcept 40)誘電分光計を使用して、20℃で測定された。周波数掃引は0.01Hzから106Hzの間で実行され、抵抗が周波数と共にほとんど変化しない場合、サンプルの低周波数で抵抗(0.01Hz)を記録した。
(実施例5とCP)の背面シートの接着性は、ISO標準 8510−1に基づく90°剥離テストで評価した。得られたモジュールは周囲温度で冷却され、剥離強度は製造後85℃、相対湿度(RH)85%で、製造後1000時間で測定された。
Figure 2012512523
生成されたフィルムは、従来使用されている封止材(例えば、EVA)と非常に良好な接着性を有する。例えば、封止材層と本発明(実施例5)の背面シート間の接着性は、表面処理なしでも14N/mmであり、表面処理をした封止材層とCPフッ化ポリマー系フィルム間の接着性(4N/mm)よりもはるかに高い。
本発明によるモジュールの耐UV放射性も、非常に満足のいくものである。
さらに、本発明によるフィルムの絶縁破壊電圧も測定され、この絶縁破壊電圧はPVF/PET/PVFフィルムの絶縁破壊電圧と等価である。
これら全ての結合された特徴から、有利な特性を有する光起電モジュールを得ることが可能になる。
実施例1から実施例4までの本発明によるフィルムを有するモジュールの実施例の耐湿度熱性は特に高く、比較対象となるモジュールの耐湿度熱性よりも高い。さらに、本発明による実施例の体積抵抗は、比較対象となるフッ化ポリマー系フィルムの体積抵抗よりも良好である。特に、実施例4は、有利な水蒸気浸透特性を有する。

Claims (19)

  1. 封止材(22)に包まれる1以上の光起電セル(12,10)と、上部保護層(24)と、保護背面シートフィルム(26)を含む光起電モジュール(20)において、
    前記保護背面シート(26)が、少なくとも1つのポリアミド−グラフト化ポリマーを含む組成物からなる少なくとも1層を含むフィルムであって、
    前記ポリアミド−グラフト化ポリマーが、少なくとも1つの不飽和モノマー(X)の残基を含むポリオレフィン幹と、少なくとも1つのポリアミドグラフトとを含み
    ・前記不飽和モノマー(X)の残基は、グラフト又は共重合により前記幹に付着され、
    ・前記不飽和モノマー(X)の残基は、縮合反応を介して少なくとも1つのアミン末端基及び/又は少なくとも1つのカルボン酸末端基を有するポリアミドとの反応を可能にする官能基を含み、
    ・前記ポリアミドグラフトは、前記不飽和モノマー(X)の残基により、前記ポリオレフィン幹に付着され、
    ・前記ポリアミドグラフトは、少なくとも1つのアミン官能基及び/又は少なくとも1つのカルボン酸官能基を含み、
    ・前記ポリアミドグラフトの1つのアミン官能基又は1つのカルボン酸官能基は、縮合反応を介して、前記残基(X)と反応したものであり、
    前記ポリアミド−グラフト化ポリマーは、その全重量に対して、
    ・前記不飽和モノマー(X)を含む前記ポリオレフィン幹の重量が40%から95%までであり、
    ・前記ポリアミドグラフトの重量が5%から60%までであり、
    さらに前記ポリアミドグラフトの融点又はガラス転移温度が85℃以上であることを特徴とする光起電モジュール(20)。
  2. 前記不飽和モノマー(X)は、酸無水物官能基を含むことを特徴とする請求項1に記載の光起電モジュール(20)。
  3. 少なくとも数種の前記ポリアミドグラフトは、単官能基化された第1アミンであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光起電モジュール(20)。
  4. 前記ポリアミド−グラフト化ポリマーの全重量に対して、ポリアミドグラフトの重量が20%から40%までであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光起電モジュール(20)。
  5. 前記ポリアミドグラフトの融点は、140℃から350℃の範囲内であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光起電モジュール(20)。
  6. 前記ポリアミドグラフトの数平均分子量が、1000g/molから5000g/molの範囲内であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光起電モジュール(20)。
  7. 前記ポリオレフィン幹に付着される前記不飽和モノマー(X)の数量が1.3以上であり、かつ10以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光起電モジュール(20)。
  8. 前記ポリオレフィン幹は、不飽和モノマー(X)を含むコポリマーであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光起電モジュール(20)。
  9. 前記ポリオレフィン幹は、不飽和モノマー(X)を含むエチレン/アルキルメタクリラートコポリマーであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光起電モジュール(20)。
  10. 前記ポリアミド−グラフト化ポリマーは、ナノ構造有機物であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の光起電モジュール(20)。
  11. 前記組成物は、ポリアミド−グラフト化ポリマーの混合物を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の光起電モジュール(20)。
  12. 前記組成物は、ナノ構造であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の光起電モジュール(20)。
  13. 前記組成物は、前記ポリオレフィン幹及び前記ポリアミドグラフトとは異なる、ポリオレフィン及びポリアミドから選択される相補ポリマーをさらに含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の光起電モジュール(20)。
  14. 前記組成物は、少なくとも50重量%のポリアミド−グラフト化ポリマーを含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の光起電モジュール(20)。
  15. 前記保護背面シートフィルム(26)が、前記組成物からなる少なくとも1層を含む複層フィルムであることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の光起電モジュール(20)。
  16. 前記保護背面シートフィルム(26)が、ポリオレフィンを含む前記封止材(22)と直接接触することを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の光起電モジュール(20)。
  17. 少なくとも1層は請求項1〜16のいずれかに記載された保護背面シートフィルム(26)となるように、前記光起電モジュールを構成する各々の層(22,24,26)を組み立てるステップを備えたことを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の光起電モジュール(20)の製造工程。
  18. 前記フィルムは請求項1〜16のいずれかに記載された組成物からなる少なくとも1層を含むことを特徴とする光起電モジュール(20)における保護背面シート(26)としてのフィルムの使用。
  19. 電気を生成するための放射源下における請求項1〜16のいずれかに記載の光起電モジュールの使用。
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