JP2012512276A - 両性ポリウレタン分散剤およびインクジェットインクでのそれらの使用 - Google Patents

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JP2012512276A JP2011540924A JP2011540924A JP2012512276A JP 2012512276 A JP2012512276 A JP 2012512276A JP 2011540924 A JP2011540924 A JP 2011540924A JP 2011540924 A JP2011540924 A JP 2011540924A JP 2012512276 A JP2012512276 A JP 2012512276A
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Abstract

本開示は、着色剤および両性ポリウレタン分散剤を含む水性分散系であって、両性ポリウレタン分散剤が、少なくとも1つの塩基性アミンウレタンモノマーと、少なくとも1つの酸性ウレタンモノマーと、2つ以上のイソシアネートを含む少なくとも1つのウレタンモノマーとの反応生成物を含む水性分散系を提供する。本開示は、この水性分散系を含むインクジェットインク、このインクジェットインクおよびこのインクジェットインクを含むプリンターを使用する印刷方法をさらに提供する。これらの分散系を含むインクジェットインクは、とりわけColorlok(登録商標)などの処理紙でまたは反応性化学種を有する第2インクの存在下に、改善されたブリード制御、および光学密度/クロマを有する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2008年12月12日出願の米国仮特許出願第61/122087号明細書の優先権を主張するものである。
本開示は、ある種の両性ポリウレタン分散剤によって安定化された、着色剤、より典型的にはカーボンブラック顔料を含む水性インクジェットインクに関する。本開示はさらに、このインクを含むインクセットにおよびこのインクセットでの印刷方法に関する。
インクジェット印刷は、インクの小滴が、紙などの、基材上に沈着されて所望の画像を形成するノンインパクト方式印刷方法である。小滴は、マイクロプロセッサーによって発生した電気信号に応答してプリントヘッドから吐出される。
ほとんどのインクジェットプリンターは、2種以上の異なるインクを含むインクセットを備えており、黒いテキストおよび多色画像を印刷することができる。典型的には、インクセットは、少なくともシアン、マゼンタおよびイエロー着色インクならびにブラックインクを含むであろう(CMYKインクセット)。
テキストを印刷するために、ブラックインクが高い光学密度を有することが望ましい。この目的のために、顔料または分散染料、とりわけカーボンブラック顔料が最も有利である。顔料着色剤はインクビヒクルに不溶性であり、それを分散されたままにし、そして適切に吐出させるために処理されなければならない。
それらの分散系安定性に影響を及ぼすために、顔料は一般に分散剤で処理され、多種多様なかかる材料が開示されてきた。
顔料入りブラックインクを含むCMYKインクセットについて、向上したブラック対色ブリード制御、従って向上した印刷品質のためにブラック顔料分散系を不安定化させる原料を使って1つ以上の着色インクが調合されるときに、1つ以上の着色インクと隣接関係でブラックインクを印刷してブラックインクの印刷品質を向上させることが知られている。
現在利用可能な成功したインクジェットインクおよび印刷方法にもかかわらず、さらにより良好な印刷品質およびジェット信頼性を有するインクおよび方法が依然として必要とされており、それらを提供することが本開示の目的である。
ある実施形態は、着色剤および両性ポリウレタン分散剤を含む水性分散系であって、両性ポリウレタン分散剤が少なくとも1つの塩基性アミンウレタンモノマーと、少なくとも1つの酸性ウレタンモノマーと、2つ以上のイソシアネートを含む少なくとも1つのウレタンモノマーとの反応生成物を含む水性分散系を提供する。
さらなる実施形態は、反応生成物が少なくとも2つのアルコール官能性を有するポリオールを含む少なくとも1つのウレタンモノマーをさらに含む水性分散系を提供する。
さらなる実施形態は、塩基性アミンウレタンモノマーがイオン基を含む水性分散系を提供する。
さらなる実施形態は、このイオン基が、第一級アミン(−NH2)、第二級アミン(−NRH)、および第三級アミン(NR2)から本質的になる群から選択される水性分散系を提供する。
さらに別の実施形態は、酸性ウレタンモノマーがイオン基を含む水性分散系を提供する。
さらに別の実施形態は、このイオン基が、カルボン酸基(−COOH)、ホスフェート基(−OPO32)、ホスホネート基(−PO32)、およびスルホネート基(−SO3M)から本質的になる群から選択される水性分散系を提供する。
さらに別の実施形態は、両性ポリウレタン分散剤がランダムポリマーである水性分散系を提供する。
別の実施形態は、7超のpHを有する水性分散系を提供する。
別の実施形態は、両性ポリウレタン分散剤が約2000〜約20,000ダルトン(Dalton)の数平均分子量(Mn)を有する水性分散系を提供する。
さらに別の実施形態は、両性ポリウレタン分散剤が約20〜約150(ポリマー固形分の1グラムを中和するためのmgKOH)の酸価を有する水性分散系を提供する。
さらに別の実施形態は、両性ポリウレタン分散剤がアミン価および酸価を有し、アミン価対酸価の比が約0.5〜約1.5である水性分散系を提供する。
別の実施形態は、アミン価対酸価の比が約0.7〜約1.2である水性分散系を提供する。
別の実施形態は、両性ポリウレタン分散剤が一般構造(I):
Figure 2012512276
(式中、
1=ジイソシアネートからのC4〜C20アルキル、置換C4〜C20アルキル、置換C4〜C20アルキル/アリールであり;
2=少なくとも1つのZ1、少なくとも1つのZ2、および少なくとも1つのZ3を含む混合物であり;
3=可能なエーテルスペーサー原子と、アミン末端(amine terminating)または連鎖延長成分からの随意のイソシアネート反応性基とを持ったC4〜C20アルキル/分岐アルキルであり;
4=水素、可能なエーテルスペーサー原子と、アミン末端基からの随意のイソシアネート反応性基とを持ったC4〜C20アルキル/分岐C4〜C20アルキルであり;
ここで、イソシアネート反応性基は、ヒドロキシル、カルボキシル、メルカプト、またはアミドから選択され;
1=酸官能性ジオールに由来する酸性ウレタンモノマー単位であり;
2=第三級アミン官能性ジオールに由来する塩基性アミンウレタンモノマーであり;
3は、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、およびポリアクリレートジオールから選択され;そしてここで、ウレア末端ポリウレタンのウレア含有率は、ポリウレタンの少なくとも2重量%かつポリウレタンの多くとも約14重量%である)
の少なくとも1つの化合物を含む水性分散系を提供する。
別の実施形態は、着色剤が顔料である水性分散系を提供する。
別の実施形態は、顔料がブラック顔料である水性分散系を提供する。
ある実施形態は、水性分散系を含むインクジェットインクであって、水性分散系が着色剤および両性ポリウレタン分散剤を含み、両性ポリウレタン分散剤が、少なくとも1つの塩基性アミンウレタンモノマーと、少なくとも1つの酸性ウレタンモノマーと、2つ以上のイソシアネートを含む少なくとも1つのウレタンモノマーとの反応生成物を含むインクジェットインクを提供する。
別の実施形態は、インクビヒクルをさらに含むインクジェットインクを提供する。
別の実施形態は、インクビヒクルが水または水と有機溶媒との混合物であるインクジェットインクを提供する。
別の実施形態は、反応生成物が少なくとも2つのアルコール官能性を有するポリオールを含む少なくとも1つのウレタンモノマーをさらに含む水性分散系を提供する。
さらに別の実施形態は、塩基性アミンウレタンモノマーがイオン基を含むインクジェットインクを提供する。
さらに別の実施形態は、このイオン基が、第一級アミン(−NH2)、第二級アミン(−NRH)、および第三級アミン(NR2)から本質的になる群から選択されるインクジェットインクを提供する。
別の実施形態は、酸性ウレタンモノマーがイオン基を含むインクジェットインクを提供する。
別の実施形態は、このイオン基が、カルボン酸基(−COOH)、ホスフェート基(−OPO32)、ホスホネート基(−PO32)、およびスルホネート基(−SO3M)から本質的になる群から選択されるインクジェットインクを提供する。
別の実施形態は、両性ポリウレタン分散剤がランダムポリマーであるインクジェットインクを提供する。
さらに別の実施形態は、分散系が7超のpHを有するインクジェットインクを提供する。
さらに別の実施形態は、両性ポリウレタン分散剤が約2000〜約20,000ダルトンの数平均分子量(Mn)を有するインクジェットインクを提供する。
さらに別の実施形態は、両性ポリウレタン分散剤が約20〜約150(ポリマー固形分の1グラムを中和するためのmgKOH)の酸価を有するインクジェットインクを提供する。
別の実施形態は、両性ポリウレタン分散剤がアミン価および酸価を有し、アミン価対酸価の比が約0.5〜約1.5であるインクジェットインクを提供する。
別の実施形態は、アミン価対酸価の比が約0.7〜約1.2であるインクジェットインクを提供する。
さらに別の実施形態は、反応生成物が、少なくとも2つのアルコール官能性を有するポリオールを含む少なくとも1つのウレタンモノマーをさらに含むインクジェットインクを提供する。
さらに別の実施形態は、両性ポリウレタン分散剤が、インクの総重量を基準として、約0.3%〜約5.0%の量で存在するインクジェットインクを提供する。
さらに別の実施形態は、両性ポリウレタン分散剤が一般構造(I):
Figure 2012512276
(式中、
1=ジイソシアネートからのC4〜C20アルキル、置換C4〜C20アルキル、置換C4〜C20アルキル/アリールであり;
2=少なくとも1つのZ1、少なくとも1つのZ2、および少なくとも1つのZ3を含む混合物であり;
3=可能なエーテルスペーサー原子と、アミン末端または連鎖延長成分からの随意のイソシアネート反応性基とを持ったC4〜C20アルキル/分岐アルキルであり;
4=水素、可能なエーテルスペーサー原子と、アミン末端基からの随意のイソシアネート反応性基とを持ったC4〜C20アルキル/分岐C4〜C20アルキルであり;
ここで、イソシアネート反応性基は、ヒドロキシル、カルボキシル、メルカプト、またはアミドから選択され;
1=酸官能性ジオールに由来する酸性ウレタンモノマー単位であり;
2=第三級アミン官能性ジオールに由来する塩基性アミンウレタンモノマーであり;
3は、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、およびポリアクリレートジオールから選択され;そしてここで、ウレア末端ポリウレタンのウレア含有率は、ポリウレタンの少なくとも2重量%かつポリウレタンの多くとも約14重量%である)
の少なくとも1つの化合物を含むインクジェットインクを提供する。
ある実施形態は、第1インクおよび第2インクを含むインクセットであって、前記第1インクが、着色剤および両性ポリウレタン分散剤を含む水性分散系を含み、前記両性ポリウレタン分散剤が、少なくとも1つの塩基性アミンウレタンモノマーと、少なくとも1つの酸性ウレタンモノマーと、2つ以上のイソシアネートを含む少なくとも1つのウレタンモノマーとの反応生成物を含み;そして前記第2インクが第2水性ビヒクルと前記第1インクの水性分散系を不安定化させることができる反応性化学種(reactive species)とを含むインクセットを提供する。
別の実施形態は、反応性化学種が、カチオン剤、塩、およびpH調整剤から本質的になる群から選択されるインクセットを提供する。
別の実施形態は、反応性化学種が第2インク中の着色剤の構造上一部であるインクセットを提供する。
さらに別の実施形態は、第2インクが、反応性化学種を含有する無色インクであるインクセットを提供する。
さらに別の実施形態は、第2インクが着色剤をさらに含むインクセットを提供する。
さらに別の実施形態は、着色剤が染料であるインクセットを提供する。
さらに別の実施形態は、反応生成物が、少なくとも2つのアルコール官能性を有するポリオールを含む少なくとも1つのウレタンモノマーをさらに含むインクセットを提供する。
別の実施形態は、塩基性アミンウレタンモノマーがイオン基を含み、イオン基が、第一級アミン(−NH2)、第二級アミン(−NRH)、および第三級アミン(NR2)から本質的になる群から選択されるインクセットを提供する。
ある実施形態は、酸性ウレタンモノマーがイオン基を含み、イオン基が、カルボン酸基(−COOH)、ホスフェート基(−OPO32)、ホスホネート基(−PO32)、およびスルホネート基(−SO3M)から本質的になる群から選択されるインクセットを提供する。
別の実施形態は、両性ポリウレタン分散剤がランダムポリマーであるインクセットを提供する。
別の実施形態は、水性分散系が7超のpHを有するインクセットを提供する。
さらに別の実施形態は、両性ポリウレタン分散剤が約2000〜約20,000ダルトンの数平均分子量(Mn)を有するインクセットを提供する。
さらに別の実施形態は、両性ポリウレタン分散剤が約20〜約150(ポリマー固形分の1グラムを中和するためのmgKOH)の酸価を有するインクセットを提供する。
別の実施形態は、両性ポリウレタン分散剤がアミン価および酸価を有し、アミン価対酸価の比が約0.5〜約1.5であるインクセットを提供する。
別の実施形態は、アミン価対酸価の比が約0.7〜約1.2であるインクセットを提供する。
さらに別の実施形態は、反応生成物が少なくとも2つのアルコール官能性を有するポリオールを含む少なくとも1つのウレタンモノマーをさらに含むインクセットを提供する。
さらに別の実施形態は、両性ポリウレタン分散剤が一般構造(I):
Figure 2012512276
(式中、
1=ジイソシアネートからのC4〜C20アルキル、置換C4〜C20アルキル、置換C4〜C20アルキル/アリールであり;
2=少なくとも1つのZ1、少なくとも1つのZ2、および少なくとも1つのZ3を含む混合物であり;
3=可能なエーテルスペーサー原子と、アミン末端または連鎖延長成分からの随意のイソシアネート反応性基とを持ったC4〜C20アルキル/分岐アルキルであり;
4=水素、可能なエーテルスペーサー原子と、アミン末端基からの随意のイソシアネート反応性基とを持ったC4〜C20アルキル/分岐C4〜C20アルキルであり;
ここで、イソシアネート反応性基は、ヒドロキシル、カルボキシル、メルカプト、またはアミドから選択され;
1=酸官能性ジオールに由来する酸性ウレタンモノマー単位であり;
2=第三級アミン官能性ジオールに由来する塩基性アミンウレタンモノマーであり;
3は、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、およびポリアクリレートジオールから選択され;そしてここで、ウレア末端ポリウレタンのウレア含有率は、ポリウレタンの少なくとも2重量%かつポリウレタンの多くとも約14重量%である)
の少なくとも1つの化合物を含むインクセットを提供する。
ある実施形態は、
(a)デジタルデータ信号に応答して印刷するインクジェットプリンターを提供する工程と;
(b)印刷される基材をプリンターに装填する工程と;
(c)少なくとも第1および第2インクを含むインクセットをプリンターに装填する工程であって、第1インクが着色剤および両性ポリウレタン分散剤を含む水性分散系を含み、両性ポリウレタン分散剤が少なくとも1つの塩基性アミンウレタンモノマーと、少なくとも1つの酸性ウレタンモノマーと、2つ以上のイソシアネートを含む少なくとも1つのウレタンモノマーとの反応生成物を含み;第2インクが第2水性ビヒクルを含む;そして第2インクまたは基材が、前記第1インクの水性分散系を不安定化させることができる、適切なカチオン剤、塩、またはpH調整剤の反応性化学種を含む工程と;
(d)前記第1および第2インクを、互いに隣接した関係で、基材上に印刷する工程と
を含む、基材上へのインクジェット印刷方法を提供する。
別の実施形態は、基材が反応性化学種で前処理されるインクジェット印刷方法を提供する。
別の実施形態は、第2インクが反応性化学種を含むインクジェット印刷方法を提供する。
別の実施形態は、インクジェットインクを含むプリンターであって、インクジェットインクが、着色剤および両性ポリウレタン分散剤を含む水性分散系を含み、両性ポリウレタン分散剤が少なくとも1つの塩基性アミンウレタンモノマーと、少なくとも1つの酸性ウレタンモノマーと、2つ以上のイソシアネートを含む少なくとも1つのウレタンモノマーとの反応生成物を含むプリンターを提供する。
本開示のこれらのおよび他の特徴および利点は、以下の詳細な説明を読むことから当業者によってより容易に理解されるであろう。明確にするために、別個の実施形態との関連で上および下に記載される本開示のある種の特徴はまた、単一実施形態における組み合わせで提供され得ることが十分理解されるべきである。逆に、簡潔にするために、単一実施形態との関連で記載される本開示の様々な特徴はまた、別々にまたは任意の副次的組み合わせで提供され得る。加えて、単数形での言及はまた、文脈が具体的にそうではないと明記しない限り複数形を含むことができる(例えば、「a」および「an」は1つ、または1つ以上を意味することができる)。さらに、範囲で述べられる値は、当該範囲内のそれぞれのおよびあらゆる値を含む。
着色剤含有インク
着色剤含有インクは、第1水性ビヒクルと、着色剤、より典型的にはカーボンブラック顔料を含む着色剤含有分散系と、両性ポリウレタン分散剤とを含む。任意選択的に着色剤含有インクは他の原料をさらに含む。
水性分散系
顔料または分散染料、より典型的には未加工カーボンブラック顔料であることができる着色剤は、インクビヒクルに不溶性で、非分散性であり、安定な分散系を形成するために処理されなければならない。本開示によれば、着色剤は、少なくとも1つの塩基性アミンウレタンモノマーと少なくとも1つの酸性ウレタンモノマーとを含む両性ポリウレタン分散剤での処理によって水性ビヒクル中で安定化される。
水性分散系は7超のpHを有し、両性ポリウレタン分散剤は、約2000〜約20,000ダルトン、より典型的には約3,000〜約16,000ダルトンの数平均分子量(Mn)、および約20〜約150(ポリマー固形分の1グラムを中和するためのmgKOH)、より典型的には約30〜約100の酸価を有する。
アミン価対酸価の比は、典型的には0.5〜1.5、より典型的には0.7〜1.2である。この比は、ポリマー上のカチオンおよびアニオン電荷が全て合計ゼロになる等電点またはpHに関係する顔料分散系のpH感受性を決定する。本開示の分散剤については、等電点は典型的には5.0〜8.0のpH、より典型的には5.2〜7.6のpHである。この比は、インクにおける顔料分散系安定性および反応性インクの存在下に印刷されるときに最終用途特性を最適化するためにバランスを取られる。
顔料対分散剤の重量比(P/D)は、典型的には約0.5〜約5である。分散剤ポリマー上の酸基は典型的には、塩形態へ部分的にまたは完全に中和されるであろう。有用な塩基の幾つかの例には、アルカリ金属水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、および水酸化カリウム)、アルカリ金属炭酸塩および重炭酸塩(炭酸および重炭酸ナトリウムおよび炭酸および重炭酸カリウム)、有機アミン(モノ−、ジ−、トリ−メチルアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン)、有機アルコールアミン(N,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、モノ−、ジ−、トリ−エタノールアミン)、アンモニウム塩(水酸化アンモニウム、水酸化テトラ−アルキルアンモニウム)、ならびにピリジンが挙げられる。
両性高分子分散剤は、着色剤含有インクの総重量を基準として、約0.3%〜約5.0%、より典型的には約1.0%〜約2.5%の量で存在する。
両性ポリウレタン分散剤
両性ポリウレタン分散剤は、少なくとも1つの塩基性アミンウレタンモノマーと、少なくとも1つの酸性ウレタンモノマーと、2つ以上のイソシアネートを含む少なくとも1つのウレタンモノマーとの反応生成物を含む。任意選択的に、両性ポリウレタン分散剤は、2つ以上のアルコールを含む少なくとも1つのウレタンモノマーをさらに含む。
酸性および塩基性ウレタンモノマー
酸性ウレタンモノマーおよび塩基性アミンウレタンモノマーは、イオン性および/またはイオン化できる基(潜在的イオン基)を含有する親水性反応剤である。好ましくは、これらの反応剤は、少なくとも1つのイオン性またはイオン化できる基だけでなく、1つまたは2つの、より好ましくは2つのイソシアネート反応性基を含有するであろう。本明細書に記載される両性ポリウレタンの構造記述では、イオン基を含有する反応剤はZ1およびZ2と指定される。
幾つかの好適な塩基性アミンウレタンモノマーは、塩基性官能性およびイソシアネートまたはアルコールなどの2つ以上のウレタン反応性基を含む。塩基性官能性は、第一級アミン(−NH2)、第二級アミン(−NRH)、第三級アミン(−NR2)、および第四級(−N+3)から本質的になる群から選択される。より典型的には塩基性官能性は第三級アミンである。幾つかの好適な塩基性アミンウレタンモノマーは、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジエタノールアニリン、N,N’−ジエタノールピペラジン、3−ジメチルアミノ−1,2−プロパンジオール、3−ピロリドン−1,2−プロパンジオール、3−(4−モルホリニル)−1,2−プロパンジオール、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)ピリジンおよびハロゲン化アルキルとの反応からのそれぞれの第四級アンモニウム塩から本質的になる群から選択される。
好適な酸性ウレタンモノマーは、酸性官能性およびイソシアネートまたはアルコールなどの2つ以上のウレタン反応性基を含む。酸性官能性は、カルボン酸基、スルホン酸基、スルホネート基、リン酸基、およびホスホネート基から本質的になる群から選択される。幾つかの好適な酸性ウレタンモノマーは、スルホン化トルエンジイソシアネート、スルホン化ジフェニルメタンジイソシアネート、ジメチロール酢酸、ジヒドロキシアルカン酸、およびスルホネートジオール化合物から本質的になる群から選択される。ジヒドロキシアルカン酸の例には、2,2’−ジメチロールブタン酸、2,2’−ジメチロールプロピオン酸、および2,2’−ジメチロール酪酸が挙げられる。最も典型的なジヒドロキシアルカン酸は2,2’−ジメチロールプロピオン酸(「DMPA」)である。幾つかの好適なスルホネートジオール化合物にはまた、先に援用された米国特許第6,316,586号明細書に記載されているように製造されるジオールおよび5−スルホ−イソフタル酸などのスルホン化ジカルボン酸に由来する繰り返し単位を含むヒドロキシル末端コポリエーテルが含まれる。好適なスルホネートにはまた、H2N−CH2−CH2−NH−(CH2r−SO3Na(式中、r=2または3である);およびHOCH2CH2C(SO3Na)−CH2−OHが含まれる。
ポリイソシアネート成分
2つ以上のイソシアネートを含むウレタンモノマーが典型的には、イソシアネート基に結合した芳香族、脂環式または脂肪族基のどれかを含有するポリイソシアネートを構成する。これらの化合物の混合物をまた使用することができる。イソシアネートが脂環式または脂肪族部分に結合した化合物が典型的である。芳香族イソシアネートが使用される場合、脂環式または脂肪族イソシアネートがより典型的には同様に存在する。
ジイソシアネートが典型的であり、ポリウレタンおよび/またはポリウレタン−ウレアを製造するのに有用な任意のジイソシアネート、ジイソシアネートおよびジオールまたはアミンを本発明に使用することができる。
好適なジイソシアネートの幾つかの例には、2,4−トルエンジイソシアネート(TDI);2,6−トルエンジイソシアネート;トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI);4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI);4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI);3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジイソシアネート(TODI);ドデカンジイソシアネート(C12DI);m−テトラメチレンキシリレンジイソシアネート(TMXDI);1,4−ベンゼンジイソシアネート;トランス−シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート;1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI);1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI);4,6−キシレンジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート(IPDI);およびそれらの組み合わせが挙げられる。IPDIおよびTMXDIがより典型的である。
随意の他のイソシアネート−反応性成分
2つ以上のアルコールを含む随意のウレタンモノマーには、ポリヒドロキシ化合物、典型的にはジオールが含まれる。これらの高分子ジオールは、それらの数平均分子量によって最良に定義され、約100〜約3000、より典型的には約200〜約2000、最も典型的には約200〜約1000の範囲であることができる。
高分子ポリオールの幾つかの例には、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエステルアミド、ポリチオエーテルならびにエステルおよびカーボネート結合が両方とも同じポリマー中に見いだされるポリエステル−ポリカーボネートなどの混合ポリマーが挙げられる。これらのポリマーの組み合わせもまた使用することができる。例えば、ポリエステルポリオールおよびポリ(メタ)アクリレートポリオールを同じポリウレタン合成に使用することができる。
典型的なポリエステルジオールは、ヒドロキシル末端のポリ(ブチレンアジペート)、ポリ(ブチレンスクシネート)、ポリ(エチレンアジペート)、ポリ(1,2−プロピレンアジペート)、ポリ(トリメチレンアジペート)、ポリ(トリメチレンスクシネート)、ポリ乳酸エステルジオールおよびポリカプロラクトンジオールである。他のヒドロキシル末端ポリエステルジオールは、ジオールおよびスルホン化ジカルボン酸に由来する繰り返し単位を含む、米国特許第号明細書に記載されているように製造されるコポリエーテルである。典型的なスルホン化ジカルボン酸は、5−スルホ−イソフタル酸であり、典型的なジオールは1,3−プロパンジオールである。
好適なポリエーテルポリオールは、反応性水素原子を含有する出発化合物とエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド、テトラヒドロフラン、エピクロロヒドリンまたはこれらの混合物などのアルキレンオキシドとの反応による公知の方法で得られる。1,3−プロパンジオールをベースにするポリエーテルジオールおよび線状のコ−ポリエーテルジオールは、米国特許第6,720,459号明細書に記載されているように得ることができる。
ヒドロキシル基を含有するポリカーボネートには、プロパンジオール−(1,3)、ブタンジオール−(1,4)および/またはヘキサンジオール−(1,6)、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールまたはテトラエチレングリコール、高級ポリエーテルジオールなどのジオールとホスゲン、ジフェニルカーボネートなどのジアリールカーボネート、ジエチルカーボネートなどのジアルキルカーボネートとの、またはエチレンもしくはプロピレンカーボネートなどの環状カーボネートとの反応から得られる生成物などの、それ自体、公知のものが含まれる。上述のポリエステルまたはポリラクトンとホスゲン、ジアリールカーボネート、ジアルキルカーボネートまたは環状カーボネートとから得られるポリエステルカーボネートもまた好適である。
ポリカーボネートジオールは典型的には、ポリエチレンカーボネートジオール、ポリトリメチレンカーボネートジオール、ポリブチレンカーボネートジオールおよびポリヘキシレンカーボネートからなる群から選択される。
ヒドロキシル基を含有するポリ(メタ)アクリレートには、カチオン、アニオンおよびフリーラジカル重合などの付加重合の技術分野で一般的なものが含まれる。例は、アルファ−オメガジオールである。これらのタイプのジオールの例は、ポリマーの末端にまたは末端近くに1個のヒドロキシル基の配置を可能にする「リビング」または「制御」または連鎖移動重合法によって製造されるものである。米国特許第6,248,839号明細書および米国特許第5,990,245号明細書は、それらの開示に末端ジオールの製造手順の例がある。他のジ−NCO反応性ポリ(メタ)アクリレート末端ポリマーを使用することができる。例は、アミノまたはチオールなどのヒドロキシル以外の末端基であろうし、そしてまたヒドロキシルとの混合末端基を含むことができる。
ポリオレフィンジオールは、KRATON LIQUID LとしてShellからおよびPOLYTAIL Hとして三菱化学株式会社から入手可能である。
シリコーングリコールはよく知られており、代表的な例は、米国特許第4,647,643号明細書に記載されている。
イソシアネート重付加反応において典型的には二官能性である、上述の成分に加えて、一官能性成分ならびに、トリメチロールプロパンまたは4−イソシアナトメチル−1,8−オクタメチレンジイソシアネートなどの、ポリウレタン化学で一般に知られるごく一部の三官能性および高次官能性成分さえも、NCOプレポリマーまたはポリウレタンの分岐が望ましい場合には使用することができる。
しかしながら、NCO−官能性プレポリマーが実質的に線状であるべきであることは典型的であり、これは、プレポリマー出発成分の平均官能性を2:1以下に維持することによって達成することができる。
同様な、しかし他のNCO反応性基を含有するNCO反応性物質を、ヒドロキシ含有化合物およびポリマーについて記載されたように使用することができる。例はジチオール、ジアミン、チオアミンであり、ヒドロキシチオールおよびヒドロキシルアミンさえもその例であろう。これらは、ポリオールについて記載されたような分子量または数平均分子量の化合物またはポリマーのどちらかであることができる。
随意の連鎖停止反応剤
停止剤は、ウレア末端を作るために加えられる第一級または第二級モノアミンである。構造(I)において、停止剤は、ポリウレタン上でR3(R4)N−置換基として示される。R3およびR4についての置換パターンには、水素、アルキル、置換/分岐アルキル、置換基がヒドロキシル、カルボキシル、メルカプト、アミドおよび第一級または第二級アミンより少ないイソシアネート反応性を有する他のものから選択されるイソシアネート反応性基であることができるイソシアネート反応性基が含まれる。R3およびR4の少なくとも1つは、水素以外でなければならない。
用いられる連鎖停止剤の量は、プレポリマー中の未反応イソシアネート基とほぼ等量であるべきである。連鎖停止剤中のアミンからの活性水素対プレポリマー中のイソシアネート基の比は、当量基準で、好ましくは約1.0:1〜約1.2:1、より好ましくは約1.0:1.1〜約1.1:1、さらにより好ましくは約1.0:1.05〜約1.1:1の範囲にある。アミンで停止されない任意のイソシアネート基は他のイソシアネート反応性官能基および水と反応することができるが、連鎖停止基対イソシアネート基の比は、ウレア末端を確実にするように選ばれる。ポリウレタンのアミン末端は、改善された分子量制御と粒子分散剤として改善された特性を有するウレア末端ポリウレタンとにつながる連鎖停止剤の選択および量によって回避される。
脂肪族第一級または第二級モノアミンが好ましい。連鎖停止剤として有用なモノアミンの例には、ブチルアミン、ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ドデシルアミン、ジイソプロパノールアミン、ステアリルアミン、ジブチルアミン、ジノニルアミン、ビス(2−エチルヘキシル)アミン、ジエチルアミン、ビス(メトキシエチル)アミン、N−メチルステアリルアミン、ジエタノールアミンおよびN−メチルアニリンが挙げられるが、それらに限定されない。好ましいイソシアネート反応性連鎖停止剤は、ビス(メトキシエチル)アミン(BMEA)である。ビス(メトキシエチル)アミンは、置換基がイソシアネート化学において非反応性であるが、非イオン親水性基である好ましいクラスのウレア末端反応剤の一部である。この非イオン親水性基は、より多い水相溶性を両性ポリウレタンに提供する。
より低いイソシアネート反応性基で置換された任意の第一級または第二級モノアミンが連鎖停止剤として使用されてもよい。より低いイソシアネート反応性基は、ヒドロキシル、カルボキシル、アミドおよびメルカプトであることができよう。連鎖停止剤として有用なモノアミンの例には、モノエタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、イソプロパノールアミン、N−エチルエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、6−アミノカプロン酸、8−アミノカプリル酸、3−アミノアジピン酸、およびリジンが挙げられるが、それらに限定されない。連鎖停止剤には、グルタミンなどの2つのより低いイソシアネート反応性基を持ったものが含まれてもよい。好ましいイソシアネート反応性連鎖停止剤はジエタノールアミンである。ジエタノールアミンは、置換基が向上した顔料湿潤を提供することができるヒドロキシル官能性である、好ましいクラスのウレア末端反応剤の一部である。アミン対より低いイソシアネート反応性基の相対的反応性およびNCOと連鎖停止アミンとのモル比がウレア末端ポリウレタンを生成する。
ポリウレタンの重量パーセント単位でのウレア末端ポリウレタンのウレア含有率は、連鎖停止剤の質量を、連鎖停止剤を含む他のポリウレタン成分の合計で割ることによって求められる。ウレア含有率は約0.75重量%〜約14重量%である。ウレア含有率は好ましくは約2.5重量%〜約10.5重量%である。0.75重量%は、使用されるポリエーテルジオールが大きい、例えばMnが約4000超であるおよび/またはイソシアネートの分子量が高いときに起こる。
連鎖延長剤は、より高い分子量範囲でのポリウレタンにとって望ましいかもしれない。連鎖延長剤の好適な例は、ポリアミン化合物である。ポリアミンには、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(イソホロンジアミンまたはIPDA)、ビス−(4−アミノ−シクロヘキシル)−メタン、ビス−(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)−メタン、1,6−ジアミノヘキサン、ヒドラジン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンおよびペンタエチレンヘキサミンが含まれる。
両性ポリウレタンの好ましい構造
好ましい実施形態では、ポリウレタン分散剤は、両性ポリウレタンが一般構造(I)の少なくとも1つの化合物を含む次の理想的な構造を有する:
Figure 2012512276
式中、
1=ジイソシアネートからのC4〜C20アルキル、置換C4〜C20アルキル、置換C4〜C20アルキル/アリールであり;
2=少なくとも1つのZ1、少なくとも1つのZ2、および少なくとも1つのZ3を含む混合物であり;
3=可能なエーテルスペーサー原子と、アミン末端または連鎖延長成分からの随意のイソシアネート反応性基とを持ったC4〜C20アルキル/分岐アルキルであり;
4=水素、可能なエーテルスペーサー原子と、アミン末端基からの随意のイソシアネート反応性基とを持ったC4〜C20アルキル/分岐C4〜C20アルキルであり;
ここで、イソシアネート反応性基は、ヒドロキシル、カルボキシル、メルカプト、またはアミドから選択され;
1=酸官能性ジオールに由来する酸性ウレタンモノマー単位であり;
2=第三級アミン官能性ジオールに由来する塩基性アミンウレタンモノマーであり;
3は、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、およびポリアクリレートジオールから選択され;ここで、ウレア末端ポリウレタンのウレア含有率は、ポリウレタンの少なくとも2重量%かつポリウレタンの多くとも約14重量%である。
両性ポリウレタン分散剤の製造
本開示の分散系の調製方法は、混合法または段階的方法によって製造することができる、ポリウレタンの製造から始まる。ポリウレタンの典型的な物理形態は、分散系としてである。これらの両性ポリウレタンは、顔料などの、粒子用の分散剤として挙動することができる。この場合、ポリウレタンは、1)最初のポリウレタン/粒子混合物が製造され、次にポリウレタン分散粒子を生成するために分散装置を用いて処理される、相溶性溶媒中の溶解ポリウレタンとして利用される、または2)順繰りに両性ポリウレタン分散粒子を生成するために分散装置を用いて処理される、ポリウレタン分散系と分散粒子とが相溶性溶媒系中で混合される、のどちらかである。
両性ポリウレタンを製造するための混合法では、イソシアネート末端ポリウレタンが、少なくとも1つの塩基性アミンウレタンモノマー、典型的にはジオールと、少なくとも1つの酸性ウレタンモノマー、典型的にはジオールと、2つ以上のイソシアネートを含む少なくとも1つのウレタンモノマーと、任意選択的に、少なくとも2つのアルコール官能性を有するポリオールを含む少なくとも1つのウレタンモノマーとを、好適な溶媒の存在下に混合することによって製造される。この反応は、約40℃〜約100℃、より典型的には約50℃〜約90℃で行うことができる。イソシアネート対イソシアネート反応性基の典型的な比は、約1.3:1〜約1.05:1、より典型的には約1.25:1〜約1.1:1であることができる。このイソシアネート末端ポリウレタンは多くの場合、連鎖停止剤との反応前にポリウレタンプレポリマーと呼ばれる。標的とされるパーセント・イソシアネートに達したときに、随意の連鎖停止反応剤(第一級または第二級アミン)を加えることができ、次に塩基または酸を、イオン化できる試薬から組み込まれたイオン化できる部分を中和するために加えることができる。あるいはまた、水分散中にまたは水分散直後に連鎖延長剤がポリウレタン分子量を増加させるために加えられてもよい。ポリウレタン溶液は次に、高剪断下に水の添加によって水性ポリウレタン分散系に変換することができる。存在する場合、揮発性溶媒は、減圧または他の手段下に蒸留することができる。
幾つかの場合に、中和剤、典型的には第三級アミンの添加は、ポリウレタン合成の早期段階中に有益に加えることができる。あるいはまた、利点は、高剪断で反転水と一緒に同時に、中和剤、典型的にはアルカリ塩基の添加によって達成することができる。
段階的方法では、イソシアネート末端ポリウレタンは、随意の他のイソシアネート反応性成分と一緒に、塩基性アミンウレタンモノマーおよび/または酸性ウレタンモノマー、典型的にはジオールを溶媒に溶解させ、次にジイソシアネートを混合物に加えることによって製造することができる。最初のパーセント・イソシアネート目標に達したらすぐに、ポリオール成分を加えることができる。この反応は、約40℃〜約100℃、より典型的には約50℃〜約90℃で行うことができる。イソシアネート対イソシアネート反応性基の典型的な比は、約1.3:1〜約1.05:1、より典型的には約1.25:1〜約1.1:1である。あるいはまた、イオン性ジオール(Z1またはZ2成分)および/または随意の他のイソシアネート反応性成分、好ましくは、ポリオール、ならびに他のイオン性反応剤(Z1またはZ2成分)の1つを、初期パーセント・イソシアネート目標に達した後に加えることができる。ポリウレタンプレポリマーのための最終目標パーセント・イソシアネートに達したときに、随意の連鎖停止反応剤(第一級または第二級アミン)を加えることができ、次に塩基または酸を、イオン化できる試薬から組み込まれたイオン化できる部分を中和するために加えることができる。あるいはまた、水分散中にまたは水分散直後に連鎖延長剤がポリウレタン分子量を増加させるために加えられてもよい。ポリウレタン溶液は次に、高剪断下に水の添加によって水性ポリウレタン分散系に変換することができる。存在する場合、揮発性溶媒は、減圧下に蒸留することができる。
全てのポリウレタン反応スキームにおいて中和反応剤がイソシアネート反応可能性を有する場合(例えばアルコール、第一級アミンまたは第二級アミン)、それは、連鎖停止ウレア形成アミンの前に加えることができない。中和剤が構造(I)に従った連鎖停止反応剤として機能することができる場合、それは、他のイソシアネート反応性基の全てが反応した後に加えなければならない。
触媒は、ポリウレタンを製造するために必要ではないが、それらの製造に利点を提供することができる。最も広く使用される触媒は、第三級アミンおよびオクタン酸第一スズ、ジブチルスズジオクタノエート、ジブチルスズジラウレートなどの有機スズ化合物である。
分散系へのその後の変換のためのポリウレタンの製造は、溶媒を使用することによって容易にすることができる。好適な溶媒は、水と混和性であり、そしてイソシアネートおよびポリウレタンを形成するのに利用される他の反応剤に不活性であるものである。溶媒を含まない分散系を調製することが望ましい場合、蒸留による除去を可能にするのに十分な高い揮発度の溶媒を使用することが典型的である。しかしながら、重合性ビニル化合物をまた溶媒として使用することができ、これに反転後のフリーラジカル重合が続き、こうしてポリウレタン・アクリルハイブリッド分散系を形成する。本開示の実施に有用な典型的な溶媒は、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、テトラグライム、スルホラン、およびN−メチルピロリドンである。典型的には、反応に使用される溶媒の量は、約10重量%〜約50重量%、より典型的には約20重量%〜約40重量%であろう。あるいはまた、ポリウレタンは、5%未満溶媒でメルトにて製造することができる。
NCO含有プレポリマーを製造するためのプロセス条件は、前述の刊行物において議論されている。完成NCO含有プレポリマーは、プレポリマー固形分の重量を基準として、約1〜約20重量%。典型的には約1〜約10重量%のイソシアネート含有率を有するべきである。
混合NCO反応性基を有する化合物および/またはポリマーの混合物もまた可能である。
本開示の両性ポリウレタンを製造するために用いられるプロセス条件は、最終生成物中に存在する構造Iのポリウレタンポリマーを一般にもたらす。しかしながら、最終生成物は典型的には生成物の混合物であろうし、その一部は所望のポリウレタンポリマーであり、他の部分は他のポリマー生成物の正規分布であり、そして様々な比の未反応モノマーを含有し得ることが理解される。得られたポリマーの不均一性は、当業者に明らかであるように、選択される反応剤および選択される反応剤条件に依存するであろう。
ポリウレタン中和
安定な分散系を所有するために、生じたポリウレタンが水性媒体中に安定して分散されたままであるように、十分な量のイオン基が中和されなければならない。一般に、少なくとも約70%、典型的には少なくとも約80%の酸基が相当するカルボキシレート塩基に中和される。あるいはまた、ポリウレタン中のカチオン基は、第四級アンモニウム基(−NR3Y、ここで、Yは、塩素またはヒドロキシルなどの一価アニオンである)であることができる。
酸基を塩基に変換するための好適な中和剤には、第三級アミン、アルカリ金属カチオンおよびアンモニアが含まれる。これらの中和剤の例は、米国特許第4,501,852号明細書だけでなく、先に援用された米国特許第4,701,480号明細書に開示されている。典型的な中和剤は、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメチルエタノールアミン、ならびにトリエタノールアミンおよびジメチルエチルアミンなどの、トリアルキル置換第三級アミンである。ジエチルエタノールアミンまたはジエタノールメチルアミンなどの置換アミンがまた有用な中和基である。
中和は、本方法の任意の時点で行うことができる。典型的な手順には、プレポリマーの少なくとも幾らかの中和が含まれ、それは次に、追加の中和剤の存在下に水中で連鎖延長/停止される。
分散剤として使用されるポリウレタン分散系は、約60重量%以下、典型的には約10〜約60重量%、より典型的には約25〜45重量%の固形分を有するポリウレタン粒子の安定な水性分散系である。しかしながら、ポリウレタンが分散剤として使用されるときに使用できる任意の最小量に分散系を希釈することは常に可能である。生じた分散系の固形分は、サンプルをオーブン中約150℃で約2時間乾燥させ、乾燥前後の重量を比較することによって測定することができる。粒径は一般に約1.0ミクロンより下であり、典型的には約0.01〜約0.5ミクロンである。平均粒径は、約0.5ミクロン未満、典型的には約0.01〜約0.3ミクロンであるべきである。小さい粒径は、分散されたポリウレタン粒子の安定性を高める。
本発明に従って用語「水性ポリウレタン分散系」は、当該用語が当業者によって理解さえるように、ウレタン基を含有するポリマーの水性分散系を意味する。これらのポリマーはまた、水中のポリマーの安定な分散系を維持するために必要とされる程度に親水性官能性を組み入れる。本開示の組成物は、水を含む連続相と、ポリウレタンを含む分散相とを含む水性分散系である。
上に議論されたような溶媒の存在下で、所望のポリウレタン分散系の形成後に、pHは、イオン基へのイオン化できる基の変換を確実にするために、必要な場合、典型的にはpH約7〜9に調整することができる。例えば、典型的なジメチロールプロピオン酸がポリウレタンを製造するのに使用されるイオン性またはイオン化できる原料である場合、カルボキシル基をカルボキシレートアニオンに変換するために十分な水性塩基が加えられる。
水性分散系への変換は水の添加によって完成される。必要ならば、溶媒は次に、減圧下に行うことができる蒸留によって部分的にまたは実質的に除去することができる。
充填剤、可塑剤、顔料、カーボンブラック、シリカゾル、他のポリマー分散系および公知の均染剤、湿潤剤、消泡剤、安定剤、ならびに所望の最終用途向けに公知の他の添加剤をまた組み入れることができる。
インクビヒクル
インクビヒクルは、着色剤および随意の添加剤用の液体キャリア(または媒体)である。用語「水性ビヒクル」は、水または水と共溶媒または保湿剤と一般に言われる1つ以上の有機水溶性ビヒクル成分との混合物からなるビヒクルを意味する。当該技術分野では時々、共溶媒が印刷基材上でのインクの浸透および乾燥を助けることができるときに、それは浸透剤と言われる。
水溶性有機溶媒および保湿剤の例には、アルコール、ケトン、ケト−アルコール、エーテルならびに、チオジグリコール、スルホラン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンおよびカプロラクタムなどの、他のもの;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、トリメチレングリコール、ブチレングリコールおよびヘキシレングリコールなどのグリコール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのオキシエチレンまたはオキシプロピレンの付加ポリマー;グリセロールおよび1,2,6−ヘキサントリオールなどのトリオール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどの、多価アルコールの低級アルキルエーテル;ジエチレングリコールジメチルまたはジエチルエーテルなどの、多価アルコールの低級ジアルキルエーテル;ウレアおよび置換ウレアが挙げられる。
浸透剤として一般に働く共溶媒の例には、高級アルキルグリコールエーテルおよび/または1,2−アルカンジオールが挙げられる。グリコールエーテルには、例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−イソ−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−イソ−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−イソ−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、およびジプロピレングリコールモノ−イソプロピルエーテルが含まれる。1,2−アルカンジオール浸透剤には、線状の、例えば、1,2(C5〜C8)アルカンジオール、とりわけ1,2−ペンタンジオールおよび1,2−ヘキサンジオールが含まれる。
水性ビヒクルは典型的には、残り(すなわち、約50%〜約4%)が水溶性溶媒/保湿剤で、約50%〜約96%の水を含有するであろう。
水性顔料分散系調製
カーボンブラック顔料源は、当業者によく知られている。
分散系を調製するために、顔料および両性ポリウレタン分散剤がプレミッスされる。典型的には混合装置は、Cowels型翼を備えることができる、高速分散機(High Speed Disperser)である。プレミックスされた顔料および両性ポリウレタン分散剤は次に、ミリング工程で分散されるかまたは解凝集される。プレ混合物は、ミリング工程が湿式ミリング操作を含むとき(水および、任意選択的に、水混和性溶媒などの)水性キャリア媒体を含む。ミリングは、水性キャリア媒体中の顔料粒子の一様な分散系を生成するために2−ロールミル、媒体ミル、水平ミニミル、ボールミル、磨砕機で、または少なくとも5,000psiの液体圧力での液体ジェット相互作用チャンバー内の複数のノズルに水性プレミックスを通すことによって成し遂げることができる(微小流動化装置(Microfluidizer))。あるいはまた、コンセントレートは、圧力下に両性ポリウレタン分散剤および顔料を乾式ミリングによって調製することができる。媒体ミル用の媒体は、ジルコニア、YTZ(登録商標)(株式会社ニッカトー、日本国大阪)、およびナイロンを含む、一般に入手可能な媒体から選択される。典型的にはミルド分散系は、ミリング工程後に濾過される。これらの様々な分散方法は、米国特許第5,022,592号明細書、同第5,026,427号明細書、同第5,310,778号明細書、同第5,891,231号明細書、同第5,679,138号明細書、同第5,976,232号明細書、および米国特許出願公開第2003/0089277号明細書によって例示されているように、当該技術分野で一般的によく知られている。製造されたままの顔料分散系は典型的には、濃縮形態(分散コンセントレート)にあり、それはその後、最終インクを製造するために所望の添加剤を含有する好適な液体で希釈される。
分散後の有用な粒径の範囲は、典型的には約0.005ミクロン〜約15ミクロンである。より典型的には、顔料粒径は、約0.005ミクロン〜約5ミクロン、最も典型的には、約0.005ミクロン〜約1ミクロンの範囲であるべきである。動的光散乱で測定される平均粒径は、約500nm未満、より典型的には約300nm未満である。
着色剤
多種多様な有機および無機顔料を、単独でまたは組み合わせて、着色剤分散系および第1インクジェットインクを製造するために選択することができる。用語「顔料」は本明細書で用いるところでは不溶性着色剤を意味する。顔料粒子は、インクジェット印刷装置を通して、とりわけ約10ミクロン〜約50ミクロンの範囲の直径を通常有する吐出ノズルでインクの自由な流れを可能にするほど十分に小さい。粒径はまた、インクの寿命の全体にわたって決定的に重要である、顔料分散系安定性に影響を及ぼす。微小粒子のブラウン(Brownian)運動は、粒子の凝集を防ぐのに役立つであろう。最大の色濃さおよび光沢のために小さい粒子を使用することはまた望ましい。有用な粒径の範囲は典型的には約0.005ミクロン〜約15ミクロンである。典型的には、顔料粒径は、約0.005〜約5ミクロン、最も典型的には、約0.005〜約1ミクロンの範囲であるべきである。動的光散乱によって測定されるような平均粒径は、約500nm未満、典型的には約300nm未満である。
選択された顔料は、乾燥または湿潤形態で使用することができる。例えば、顔料は通常水性媒体中で製造され、生じた顔料は水湿潤プレスケーキとして得られる。プレスケーキ形態では、顔料は、それが乾燥形態で凝集する程に凝集しない。こうして、水湿潤プレスケーキ形態での顔料は、インクを調製するプロセスでは乾燥形態での顔料ほどに多くの解凝集を必要としない。代表的な市販の乾燥顔料は米国特許第5,085,698号明細書にリストされている。
インクジェットインクに有用な色特性の顔料の幾つかの例には、(シアン)ピグメント・ブルー(Pigment Blue)15:3およびPigment Blue 15:4;(マゼンタ)ピグメント・レッド(Pigment Red)122およびPigment Red 202;(イエロー)ピグメント・イエロー(Pigment Yellow)14、Pigment Yellow 74、Pigment Yellow 95、Pigment Yellow 110、Pigment Yellow 114、Pigment Yellow 128およびPigment Yellow 155;(レッド)ピグメント・オレンジ(Pigment Orange)5、Pigment Orange 34、Pigment Orange 43、Pigment Orange 62、Pigment Red 17、Pigment Red 49:2、Pigment Red 112、Pigment Red 149、Pigment Red 177、Pigment Red 178、Pigment Red 188、Pigment Red 255およびPigment Red 264;(グリーン)ピグメント・グリーン(Pigment Green)1、Pigment Green 2、Pigment Green 7および Pigment Green 36;(ブルー)Pigment Blue 60、ピグメント・バイオレット(Pigment Violet)3、Pigment Violet 19、Pigment Violet 23、Pigment Violet 32、Pigment Violet 36およびPigment Violet 38;ならびに(ブラック)カーボンブラックが挙げられる。着色剤は本明細書では、Society Dyers and Colourists(Bradford,Yorkshire,UK)によって確立され、The Color Index、Third Edition、1971に公表されたそれらの「C.I.」呼称によって言及される。顔料の商業的供給源は一般に、当該技術分野でよく知られている。
有用なブラック顔料の幾つかの例には、Evonik Industries AG(Essen,Germany)の一部であるDegussaから入手可能であるNipex(登録商標)180、Nipex(登録商標)160、Nipex(登録商標)150およびPrintex(登録商標)80が挙げられる。次表は、これらのカーボンブラック顔料の特性をまとめる。
Figure 2012512276
有機顔料の場合には、インクは総インク重量を基準として、おおよそ30重量%以下の顔料、典型的には約0.1〜約25重量%の顔料、より典型的には約0.25〜約10重量%の顔料を含有することができる。無機顔料が選択される場合、無機顔料は一般に有機顔料より高い比重を有するので、インクは、有機顔料を用いる匹敵するインクでより高い重量百分率の顔料を含有する傾向があろうし、幾つかの場合には約75%ほどに高いものであることができる。
添加剤
他の原料、添加剤は、所定の実験によって容易に測定することができる、インクの安定性およびジェット性をかかる他の原料が妨げない程度に、インクジェットインク中へ調合することができる。かかる他の原料は、当該技術分野で一般的によく知られている。
一般に、界面活性剤が表面張力および湿潤特性を調節するためにインクに添加される。好適な界面活性剤には、エトキシル化アセチレンジオール(例えばAir Products製のSurfynols(登録商標)シリーズ)、エトキシル化第一級アルコール(例えばShell製のNeodol(登録商標)シリーズ)および第二級アルコール(例えばUnion Carbide製のTergitol(登録商標)シリーズ)、スルホスクシネート(例えばCytec製のAerosol(登録商標)シリーズ)、オルガノシリコ−ン(例えばWitco製のSilwet(登録商標)シリーズ)ならびにフルオロ界面活性剤(例えばDuPont製のZonyl(登録商標)シリーズ)が含まれる。界面活性剤は典型的には、約5重量%以下の量で、より典型的には2重量%以下の量で使用される。任意選択的に、消泡剤を、プレミキシングおよび/またはミリング工程中に起こる空気の閉じ込めを除去するために使用することができる。
ポリマーを、印刷画像の耐久性を向上させるおよび/またはインクのプリンター性能を高めるための添加物としてインクに含めることができる。これらのポリマーは、約10重量%以下でインクに添加することができ、5重量%が性能への影響に依存して典型的である。好適なポリマーには、アクリルコポリマー、乳化重合からのポリマーラテックス、およびポリウレタン分散系が含まれる。アクリルポリマー添加物は好ましくは、グループ移動重合(GTP)または可逆付加開裂連鎖移動(RAFT)重合などの制御重合技法から生じる。ブロックコポリマーが、優れた印刷性能を維持しながら印刷画像の耐久性を向上させるために特に有用である。ポリウレタンが耐久性を向上させるのに特に有効である。ポリマー添加物は、分散剤として使用された同じポリマーの自由な追加を含むことができる。
殺生物剤を、微生物の増殖を抑制するために使用することができる。
顔料入りインクジェットインクは典型的には、25℃で約20mNm-1〜約70mNm-1の範囲の表面張力を有する。粘度は、25℃で30mPa・sほどに高いものであることができるが、典型的には幾らかより低い。インクは、広範囲の吐出条件、材料構成ならびにノズルの形状およびサイズに適合する物理的特性を有する。インクは、インクジェット装置で有意な程度に詰まらないように長期間の優れた貯蔵安定性を有するべきである。さらに、インクは、それが接触するインクジェット印刷装置の部品を腐食するべきではなく、それは本質的に無臭で非毒性であるべきである。
印刷方法およびインクセット
インクジェットインクセットは、所望の画像を生み出すために組み合わせて使用される少なくとも2種の異なるインクを含む。典型的なプリンターは、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラック(CMYK)インクなどの少なくとも4つの異なる着色インクを一般に含むであろう。インクセットは、オレンジインク、グリーンインク、バイオレットインク、レッドインクおよび/またはブルーインク、ならびにフル強度(full strength)インクとライトシアンおよびライトマゼンタなどのライト強度(light strengths)インクとの組み合わせなどの異なる着色インクを含む、1つ以上の「全範囲拡大」インクをさらに含むことができる。加えて、インクセットは、光学密度、クロマ、耐久性および/または光沢などの特性を高めるために着色インクと組み合わせて印刷される1つ以上の無色インクを含むことができる。
本開示の一実施形態によれば、
(a)デジタルデータ信号に応答するインクジェットプリンターを提供する工程と;
(b)印刷される基材を前記プリンターに装填する工程と;
(c)少なくとも第1および第2インクを含むインクセットを前記プリンターに装填する工程であって、前記第1インクが着色剤および両性ポリウレタン分散剤を含む水性分散系を含み、前記両性ポリウレタン分散剤が少なくとも1つの塩基性アミンウレタンモノマーと、少なくとも1つの酸性ウレタンモノマーと、2つ以上のイソシアネートを含む少なくとも1つのウレタンモノマーとの反応生成物を含み;前記第2インクが第2水性ビヒクルを含む;そして前記第2インクまたは前記基材が、前記第1インクの水性分散系を不安定化させることができる、適切なカチオン剤、塩、またはpH調整剤の反応性化学種を含む工程と;
(d)前記第1および第2インクを、互いに隣接した関係で、前記基材上に印刷する工程と
を、任意の実行可能な順に含む、基材上へのインクジェット印刷方法が提供される。
第2インクは着色または無色であることができる。典型的な実施形態では、第2インクは着色されており、最も典型的には多色インクセットでのシアン、マゼンタまたはイエローインクである。典型的には、着色第2インクは、定義により、インクビヒクルに可溶である染料着色剤を含む。第2ビヒクルは、第1ビヒクルと同じものまたはそれとは異なるものであることができ、着色剤含有インクについて本明細書で前に記載されたものと類似の組成に関する考察の対象である。
第2インク用の着色剤の選択は、当業者によって十分に理解されており、定義される分散剤のアミンブロックとよく反応するべきである。有用な染料の幾つかの例には、(シアン)アシッド・ブルー(Acid Blue)9およびダイレクト・ブルー(Direct Blue)199;(マゼンタ)アシッド・レッド(Acid Red)52、リアクティブ・レッド(Reactive Red)180、Acid Red 37およびReactive Red 23;ならびに(イエロー)ダイレクト・イエロー(Direct Yellow)86、Direct Yellow 132およびアッシド・イエロー(Acid Yellow)23が挙げられる。先行染料は、Society Dyers and Colourists(Bradford,Yorkshire,UK)によって確立され、The Color Index、Third Edition、1971に公表されたそれらの「C.I.」呼称によって言及される。
第2インク中の反応性化学種は、適切なカチオン剤、塩またはpH調整剤を含むことができる。反応性化学種はまた、染料の分子構造または顔料の表面の部分としてスルホン酸およびカルボン酸などの酸部分を含むことができる。ブリード制御のメカニズムは、反応性化学種、例えば第2インク中の酸性成分と反応する分散剤構造中のアミンに由来する。
あるいはまた、基材は反応性化学種で前処理されてもよい。商業的に入手可能な処理基材は処理紙として知られており、好適な処理紙は、国際公開第2007/044228号パンフレットに記載されているようなColorLok(登録商標)技術を用いる。
いかなる特定の粘度範囲またはプリントヘッドにも限定されないが、本開示のインクはより低い粘度用途に特に好適である。このように本開示のインクの(25℃での)粘度は、約7mPa・s未満、または約5mPa・s未満、そしてさらに、有利には、約3.5mPa・s未満であることができる。
本開示のインクは、圧電または感熱プリントヘッドを備えたプリンターを含む、任意の好適なインクジェットプリンターで印刷することができる。感熱インクジェットプリントヘッドの幾つかの例は、Hewlett Packard Deskjet、およびキャノン(Canon)iPIXMA iP4200であり、圧電プリントヘッドの幾つかの例は、ブラザー(Brother)MFC3360C、およびエプソン(Epson)Stylus C120である。好適なプリントヘッドは、米国特許第6,161,918号明細書、米国特許第4,490,728号明細書、および米国特許第6,648,463号明細書に開示されている。基材は、一般電子写真複写機紙などの、普通紙;写真品質インクジェット紙などの、処理紙を含む任意の好適な基材であることができる。本開示は、ColorLok(登録商標)などの処理紙および反応性化学種が第2インク中に存在する普通紙上で印刷するために特に有利である。
以下の実施例は本開示を例示するが、それらに限定されない。
以下の実施例は、本発明を例示するという目的のために提示され、限定的であることを意図されない。全ての部、百分率などは、特に明記しない限り重量による。
その調製が下の実施例に記載される分散系は、それらの粒径および粒度分布の観点から特徴づけられた。
原料および省略形
BMEA=ビス(メトキシエチル)アミン
DBTL=ジブチルスズジラウレート
DMEA=ジメチルエタノールアミン
DMIPA=ジメチルイソプロピルアミン
DMPA=ジメチロールプロピオン酸
DMBA=ジメチロール酪酸
EDA=エチレンジアミン
EDTA=エチレンジアミン四酢酸
HDI=1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート
IPDI=イソホロンジイソシアネート
TMDI=トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート
TMXDI=m−テトラメチレンキシリレンジイソシアネート
NMP=N−メチルピロリドン
TEA=トリエチルアミン
TEOA=トリエタノールアミン
TETA=トリエチレンテトラミン
THF=テトラヒドロフラン
テトラグライム=テトラエチレングリコールジメチルエーテル
特に記載のない限り、上記の化学薬品は、Aldrich(Milwaukee,WI)または実験室化学薬品の他の類似の供給業者から入手した。
TERATHANE(登録商標)650は、Invista(Wichita,KS)製の650分子量の、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)である。
TERATHANE(登録商標)250は、250分子量の、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)である。
ポリウレタン反応の程度
ポリウレタン反応の程度は、ジブチルアミン滴定、ウレタン化学における共通方法でNCO%を検出することによって測定した。
この方法では、NCO含有プレポリマーのサンプルを既知量のジブチルアミン溶液と反応させ、残存アミンをHClで逆滴定する。
粒径測定
ポリウレタン分散系、顔料およびインクについての粒径は、Honeywell/Microtrac(Montgomeryville,PA)製のMicrotrac(登録商標)UPA 150分析計を用いる動的光散乱によって測定した。
この技法は、粒子の速度分布と粒径との関係に基づいている。レーザー生成光は各粒子から散乱され、粒子のブラウン運動によってドップラー(Doppler)偏移される。偏移光と非偏移光との周波数差が増幅され、デジタル化され、解析されて粒度分布を回収する。
以下の報告される数は、体積平均粒径である。
固形分測定
溶媒を含まないポリウレタン分散系についての固形分は、Sartorius製の水分分析計、モデルMA50で測定した。NMP、テトラエチレングリコールジメチルエーテルなどの、高沸点溶媒を含有するポリウレタン分散系については、固形分はそのとき、150℃オーブンで180分間のベーキング前後の重量差によって測定した。
MWキャラクタリゼーション
全ての分子量は、溶出液としてのテトラヒドロフランでポリ(メチルメタクリレート)標準を使用するGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)によって測定した。Floryによって導かれた静力学を用いて、ポリウレタンの分子量は、NCO/OH比およびモノマーの分子量に基づいて計算または予測することができる。
両性ポリウレタン分散剤1:11 IPDI/PO3G 700 2DMPA/1MDEA/BMEA
2L反応器に、134gのPO3G(700MW)、43.3gのテトラエチレングリコールジメチルエーテル、および26.3gのジメチロールプロピオン酸を入れた。混合物を1時間N2パージして115℃に加熱した。次に反応物を70℃に冷却し、0.2gのジブチルスズジラウレートを加えた。60分にわたって、118.3gのイソホロンジイソシアネート、引き続き19.5gのテトラエチレングリコールジメチルエーテルおよび11.6gのN−メチルジエタノールアミンを加えた。反応物を80℃で3.5時間保持し、そのとき%NCOは0.7%より下であった。次に、12.9gのビス(2−メトキシエチル)アミンを5分にわたって加えた。80℃で1時間後に、両性ポリウレタン溶液を、45%のKOH(22.1g)と77.1gの水との混合物、引き続き追加の736.6gの水を加えることによって高速混合下に反転させた。両性ポリウレタン分散系は、84cPの粘度および24.7%の固形分を有した。ポリウレタンは、7200の数平均分子量、18.1のアミン価および固形分の1g当たり36.7mgKOHの酸価を有した。
両性ポリウレタン分散剤2:11 IPDI/PO3G700 1DMPA/1MDEA/BMEA 30AN
2L反応器に、128.5gのPO3G(700MW)、54.2gのテトラエチレングリコールジメチルエーテル、および21.9gのジメチロールプロピオン酸を入れた。混合物を1時間N2パージして115℃に加熱した。次に反応物を70℃に冷却し、0.2gのジブチルスズジラウレートを加えた。60分にわたって、122.8gのイソホロンジイソシアネート、引き続き33.4gのテトラエチレングリコールジメチルエーテルおよび18.6gのN−メチルジエタノールアミンを加えた。反応物を80℃で3.5時間保持し、そのとき%NCOは2.3%より下であった。次に、13.8gのビス(2−メトキシエチル)アミンを5分にわたって加えた。80℃で2時間後に、両性ポリウレタン溶液を、45%のKOH(28.3g)と64.2gの水との混合物、引き続き追加の740.1gの水を加えることによって高速混合下に反転させた。両性ポリウレタン分散系は、153cPの粘度および25.3%の固形分を有した。両性ポリウレタンは、7600の数平均分子量、29.1のアミン価および固形分の1g当たり30.5mgKOHの酸価を有した。
両性ポリウレタン分散剤3:11 IPDI/PO3G700 1DMPA/1MDEA/BMEA 45AN
2L反応器に、81.4gのPO3G(700MW)、53.2gのテトラエチレングリコールジメチルエーテル、および32.4gのジメチロールプロピオン酸を入れた。混合物を1時間N2パージして115℃に加熱した。次に反応物を74℃に冷却し、0.4gのジブチルスズジラウレートを加えた。60分にわたって、122.8gのイソホロンジイソシアネート、引き続き58.4gのテトラエチレングリコールジメチルエーテルおよび28.4gのN−メチルジエタノールアミンを加えた。反応物を80℃で2時間保持し、そのとき%NCOは2.1%より下であった。次に、15.9gのビス(2−メトキシエチル)アミンを10分にわたって加えた。80℃で0.5時間後に、ポリウレタン溶液を、45%のKOH(27.1g)と95.2gの水との混合物、引き続き追加の696.8gの水を加えることによって高速混合下に反転させた。ポリウレタン分散系は、24.4%の固形分を有した。ポリウレタンは、7200の数平均分子量、44.6のアミン価および固形分の1g当たり45.1mgKOHの酸価を有した。
顔料分散系1:微小流動化装置法(MF)
顔料分散系1は、下に概説される微小流動化装置ミリング法を用いて調製した:
900グラムの分散系サンプルを、次の原料を、順に、1リットルステンレススチールポットに加えることによって調製した。各原料を、60mmのCowels型翼を備えた、1000rpmで運転される、高速分散機を用いて混合しながらゆっくり加えた。プレミックス段階での目標顔料ローディングは23%であった。
Figure 2012512276
顔料ローディングを完了した後、高速分散機スピードを3500rpmに上げ、原料を2時間プレミックスした。
次に、追加のDI水を加えてミリング中に用いられるレベルである15.0%に顔料ローディングを下げた。
Figure 2012512276
分散系を、Microfluidics(Newton,Massachusetts)から入手可能なZ−チャンバー付き、実験室規模モデルM−110Y高圧空気圧式微小流動化装置(High Pressure Pneumatic Microfluidizer)である、微小流動化装置を通して350ml/分の流量および15,000psiで12パス間ミリングした。
分散系を次に、GE Healthcareから入手可能なモデルUFP−300−E−4MA中空糸カートリッジを通して限外濾過してTEB共溶媒およびイオン性不純物の幾らかを除去した。限外濾過中に追加のDI水を分散系に加えて顔料ローディングを10.0%の目標レベルに下げた。
Figure 2012512276
分散系を次に、1000mlのポリエチレン容器中へ満たした。分散系を、pH、粘度、粒径(D50およびD95)、Accusizer(bigs)について試験し、下の表2に報告する。加えて分散系を、70度摂氏での1週間オーブン安定性について試験し、その試験で全くない有意な変化は、良好で安定な分散系を示した。
顔料分散系2は、下の表2に特定される分散剤、顔料、%顔料ローディングおよびP/Dを用いる上記の微小流動化装置ミリング法を用いて調製した。
顔料分散系3はまた、分散剤3、11 IPDI/PO3G 700 1DMPA/1MDEA/BMEA、45酸価、90%KOH中和を使用する、15,000psiで、12パスで微小流動化装置法を用いて製造されるNipex(登録商標)180カーボンブラック分散系である。
Figure 2012512276
インク調製
インクは、以下の表にまとめられる同じ一般処方に従って顔料分散系および他のインク原料を一緒に撹拌することによって調製した。分散系は、最終インク中の3%顔料固形分を提供する量で加えた。顔料分散系1および2をベースとするインクについてのインク処方を表3にまとめる。同じ処方の比較インクをまた、Cab−o−jet(登録商標)C−300(Cabot Corp.)自己分散ブラック顔料分散系を使用して調製した。
Figure 2012512276
ブラック顔料分散系3をベースとするインクをまた、表4の処方を使用して調製し、OEM CYMのPixma 4200プリンターを用いて印刷した。
Figure 2012512276
光学密度評価
ブラックインクを、次のドローダウン手順を用いてOD印刷潜在性能について試験した。ドローダウンは、#5巻線ロッドを用いてXerox4200紙一面へのインクで行った。反応性化学種処理紙一面のインク試験のために、3%Ca(NO32水溶液をXerox 4200紙上にドローダウンした(#5巻線ロッド)。紙を、インクをドローダウンする前に少なくとも2時間乾燥させた。
光学密度は、X−rite(登録商標)分光光度計を用いて測定し、次表に提示する。
Figure 2012512276
OEM CYMのPixma 4200プリンターを用いて印刷されたブラック顔料分散系3をベースとするインクは、キャノンOffice Planner紙上で1.38の光学密度をもたらした。

Claims (22)

  1. 着色剤および両性ポリウレタン分散剤を含む水性分散系であって、前記両性ポリウレタン分散剤が、少なくとも1つの塩基性アミンウレタンモノマーと、少なくとも1つの酸性ウレタンモノマーと、2つ以上のイソシアネートを含む少なくとも1つのウレタンモノマーとの反応生成物を含む水性分散系。
  2. 前記反応生成物が、少なくとも2つのアルコール官能性を有するポリオールを含む少なくとも1つのウレタンモノマーをさらに含む、請求項1に記載の水性分散系。
  3. 前記塩基性アミンウレタンモノマーがイオン基を含む、請求項1に記載の水性分散系。
  4. 前記塩基性アミンウレタンモノマーイオン基が、第一級アミン(−NH2)、第二級アミン(−NRH)、および第三級アミン(NR2)から本質的になる群から選択される、請求項3に記載の水性分散系。
  5. 前記酸性ウレタンモノマーがイオン基を含む、請求項1に記載の水性分散系。
  6. 前記酸性ウレタンモノマーイオン基が、カルボン酸基(−COOH)、ホスフェート基(−OPO32)、ホスホネート基(−PO32)、およびスルホネート基(−SO3M)から本質的になる群から選択される、請求項5に記載の水性分散系。
  7. 前記両性ポリウレタン分散剤がランダムポリマーである、請求項1に記載の水性分散系。
  8. 前記分散系のpHが7超である、請求項1に記載の水性分散系。
  9. 前記両性ポリウレタン分散剤が約2000〜約20,000ダルトンの数平均分子量(Mn)を有する、請求項1に記載の水性分散系。
  10. 前記両性ポリウレタン分散剤がアミン価および酸価を有し、前記アミン価対酸価の比が約0.5〜約1.5である、請求項1に記載の水性分散系。
  11. 前記両性ポリウレタン分散剤が一般構造(I):
    Figure 2012512276
    (式中、
    1=ジイソシアネートからのC4〜C20アルキル、置換C4〜C20アルキル、置換C4〜C20アルキル/アリールであり;
    2=少なくとも1つのZ1、少なくとも1つのZ2、および少なくとも1つのZ3を含む混合物であり;
    3=可能なエーテルスペーサー原子と、アミン末端または連鎖延長成分からの随意のイソシアネート反応性基とを持ったC4〜C20アルキル/分岐アルキルであり;
    4=水素、可能なエーテルスペーサー原子と、アミン末端基からの随意のイソシアネート反応性基とを持ったC4〜C20アルキル/分岐C4〜C20アルキルであり;
    ここで、前記イソシアネート反応性基は、ヒドロキシル、カルボキシル、メルカプト、またはアミドから選択され;
    1=酸官能性ジオールに由来する酸性ウレタンモノマー単位であり;
    2=第三級アミン官能性ジオールに由来する塩基性アミンウレタンモノマーであり;
    3は、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、およびポリアクリレートジオールから選択され;そしてここで、ウレア末端ポリウレタンのウレア含有率は、ポリウレタンの少なくとも2重量%かつポリウレタンの多くとも約14重量%である)
    の少なくとも1つの化合物を含む、請求項1に記載の水性分散系。
  12. 前記着色剤が顔料である、請求項1に記載の水性分散系。
  13. 前記顔料がブラック顔料である、請求項12に記載の水性分散系。
  14. 水性分散系を含むインクジェットインクであって、前記水性分散系が着色剤および両性ポリウレタン分散剤を含み、前記両性ポリウレタン分散剤が、少なくとも1つの塩基性アミンウレタンモノマーと、少なくとも1つの酸性ウレタンモノマーと、2つ以上のイソシアネートを含む少なくとも1つのウレタンモノマーとの反応生成物を含むインクジェットインク。
  15. インクビヒクルをさらに含む、請求項14に記載のインクジェットインクであって、前記インクビヒクルが水または水と有機溶媒との混合物であるインクジェットインク。
  16. 前記両性ポリウレタン分散剤が、前記インクの総重量を基準として、約0.3%〜約5.0%の量で存在する、請求項14に記載のインクジェットインク。
  17. 前記両性ポリウレタン分散剤が一般構造(I):
    Figure 2012512276
    (式中、
    1=ジイソシアネートからのC4〜C20アルキル、置換C4〜C20アルキル、置換C4〜C20アルキル/アリールであり;
    2=少なくとも1つのZ1、少なくとも1つのZ2、および少なくとも1つのZ3を含む混合物であり;
    3=可能なエーテルスペーサー原子と、アミン末端または連鎖延長成分からの随意のイソシアネート反応性基とを持ったC4〜C20アルキル/分岐アルキルであり;
    4=水素、可能なエーテルスペーサー原子と、アミン末端基からの随意のイソシアネート反応性基とを持ったC4〜C20アルキル/分岐C4〜C20アルキルであり;
    ここで、前記イソシアネート反応性基は、ヒドロキシル、カルボキシル、メルカプト、またはアミドから選択され;
    1=酸官能性ジオールに由来する酸性ウレタンモノマー単位であり;
    2=第三級アミン官能性ジオールに由来する塩基性アミンウレタンモノマーであり;
    3は、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、およびポリアクリレートジオールから選択され;そしてここで、ウレア末端ポリウレタンのウレア含有率は、ポリウレタンの少なくとも2重量%かつポリウレタンの多くとも約14重量%である)
    の少なくとも1つの化合物を含む、請求項14に記載のインクジェットインク。
  18. 第1インクおよび第2インクを含むインクセットであって、前記第1インクが、着色剤および両性ポリウレタン分散剤を含む水性分散系を含み、前記両性ポリウレタン分散剤が、少なくとも1つの塩基性アミンウレタンモノマーと、少なくとも1つの酸性ウレタンモノマーと、2つ以上のイソシアネートを含む少なくとも1つのウレタンモノマーとの反応生成物を含み;前記第2インクが第2水性ビヒクルと前記第1インクの水性分散系を不安定化させることができる反応性化学種とを含み;そして前記反応性化学種が、カチオン剤、塩、およびpH調整剤から本質的になる群から選択されるインクセット。
  19. 前記両性ポリウレタン分散剤が一般構造(I):
    Figure 2012512276
    (式中、
    1=ジイソシアネートからのC4〜C20アルキル、置換C4〜C20アルキル、置換C4〜C20アルキル/アリールであり;
    2=少なくとも1つのZ1、少なくとも1つのZ2、および少なくとも1つのZ3を含む混合物であり;
    3=可能なエーテルスペーサー原子と、アミン末端または連鎖延長成分からの随意のイソシアネート反応性基とを持ったC4〜C20アルキル/分岐アルキルであり;
    4=水素、可能なエーテルスペーサー原子と、アミン末端基からの随意のイソシアネート反応性基とを持ったC4〜C20アルキル/分岐C4〜C20アルキルであり;
    ここで、前記イソシアネート反応性基は、ヒドロキシル、カルボキシル、メルカプト、またはアミドから選択され;
    1=酸官能性ジオールに由来する酸性ウレタンモノマー単位であり;
    2=第三級アミン官能性ジオールに由来する塩基性アミンウレタンモノマーであり;
    3は、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、およびポリアクリレートジオールから選択され;そしてここで、ウレア末端ポリウレタンのウレア含有率は、ポリウレタンの少なくとも2重量%かつポリウレタンの多くとも約14重量%である)
    の少なくとも1つの化合物を含む、請求項18に記載のインクセット。
  20. (a)デジタルデータ信号に応答して印刷するインクジェットプリンターを提供する工程と;
    (b)印刷される基材を前記プリンターに装填する工程と;
    (c)少なくとも第1および第2インクを含むインクセットを前記プリンターに装填する工程であって、前記第1インクが着色剤および両性ポリウレタン分散剤を含む水性分散系を含み、前記両性ポリウレタン分散剤が少なくとも1つの塩基性アミンウレタンモノマーと、少なくとも1つの酸性ウレタンモノマーと、2つ以上のイソシアネートを含む少なくとも1つのウレタンモノマーとの反応生成物を含み;前記第2インクが第2水性ビヒクルを含み;そして前記第2インクまたは前記基材が、前記第1インクの水性分散系を不安定化させることができる、適切なカチオン剤、塩、またはpH調整剤の反応性化学種を含む工程と;
    (d)前記第1および第2インクを、互いに隣接した関係で、前記基材上に印刷する工程と
    を含む、基材上へのインクジェット印刷方法。
  21. 前記基材が前記反応性化学種で前処理される、請求項20に記載のインクジェット印刷方法。
  22. 前記第2インクが前記反応性化学種を含む、請求項20に記載のインクジェット印刷方法。
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