JP2012508884A - 振動の存在下で用いる位相シフト干渉方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(i)検査面から反射された検査光と基準面から反射された基準光との間の位相のシーケンスにおける各位相に対しインターフェログラムを記録するステップであって、前記検査光及び基準光は共通光源から発生されるようになっており、各インターフェログラムは、反射された検査光と反射された基準光との干渉により生ぜしめられた強度パターンに対応させ、これらインターフェログラムにより、検査面及び基準面により規定されたキャビティの種々の横断方向位置の各々に対する干渉信号を規定し、各干渉信号は、位相のシーケンスに対応する一連の強度値を有し、位相のこのシーケンスにおける各位相対の間の差により対応する位相シフトの増分を規定するようにする当該ステップと、(ii)記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部に基づいて、キャビティに対する最初の位相マップを計算するステップと、(iii )この最初の位相マップと記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて位相シフトの増分のうちの少なくとも一部の各々に対する推定値を計算するステップと、(iv)位相シフトの増分に対するこれらの計算した推定値と記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて改善した位相マップを計算するステップとを具えている位相シフト干渉(PSI)方法を開示する。例えば、改善した位相マップは、検査面に対する表面トポグラフィーを表すようにしうる。
に対する理論的な干渉信号に対応し、A(x)及びB(x)は、記録された干渉信号に対するAC及びDC成分とし、Cj = cos(Δj )及びSj =− sin(Δj )とし、位相シフトの増分Δ´はΔ´j = Mod 2π(Δj −Δj-1 )に応じて位相のシーケンスから決定するようにする。
(i)インターフェログラムのうちの少なくとも一部に基づいてキャビティに対する最初の位相マップを計算し、
(ii)この最初の位相マップと、記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて、位相シフトの増分のうちの少なくとも一部の各々に対する推定値を計算し、
(iii )位相シフトの増分に対し計算された推定値と、記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて、改善された位相マップを計算する
ように構成されている。
ここでの説明は、位相シフト干渉計に関するものである。図1は、基準信号を得るための位相シフト干渉システム50の一例が、干渉計51とプロセッサ52(例えば、自動コンピュータ制御システム)とを有することを示している。この位相シフト干渉システム(測定システム)50は、検査物体53の表面の空間的な位置の位相シフト干渉データを得るように動作しうる。
位相シフトされたM個の単一フレームのインターフェログラムを有するPSIデータの取得を考慮する。振動は、M個のフレーム間の位相シフトにランダム成分が含まれ、従って、特定の位相関係を予め仮定することができないということを意味する。しかし、フレーム積分時間は存在する振動に対しては短くて、コントラスト損失を無視しうるものと仮定する。Mは、少なくとも従来のPSIデータの取得に比べて大きくし、広範囲の時間位相のサンプリング(大きな時間位相のダイバーシティ)を取りうるようにする。振動がない場合でもMは従来のPSIに比べ大きいが、これはほんの一部の時間しか表しておらず、従って、現在のカメラ技術に対して大きな負担となるものではない。二光束干渉を仮定すると、キャビティ強度は、
ィールド位置に対し正弦関数を式(1)にフィッティングさせることによっても推定しうる。
最初の位相マップの推定値
が得られているものと仮定する。この最初の位相マップがデータの取得中に一定であると仮定すると、この位相マップに対する全てのフレームIj 間の位相シフトΔj に対する推定値を、A(x)及びB(x)に対する測定値を用いて最小二乗法で計算しうる。その為に、各フレームIj を式
に対して計算される為、この位相マップの推定値が、決定された位相の増分から相殺され、最初の位相マップの推定値が正しければ、主として最初の位相マップの推定値の質にかかわらず、決定された位相の増分を正確にする。
を改善する。一実施例では、この最終の位相マップは、測定された何らかの空間的依存性を考慮する測定された位相シフトを用いる最小二乗解析により位相シフト軸(時間軸)に沿って得られる一次の干渉信号の位相を各ピクセルに対し個々に計算することにより見つけることができる。更に、信号を歪ませるおそれのあるキャビティの多重反射をも考慮するために、第一高調波及び第二高調波を同時に求めることができる。このことは、サンプリングが均一でない場合にこれらの2つの高調波を分離させるのに、直交性を計算しえない為に重要なことである。キャビティのフィネスが高い場合には、更に高い高調波を含めるのが望ましい。従って、各インターフェログラムで各ピクセルiをフィッティングする式は、
実際の位相シフトの増分への振動の影響を低減させる一方法は、位相シフトされたインターフェログラムが取得されるレートを改善することにある。しかし不運にも、このような高速な位相シフトには実際的な制限がある。これらの制限には、カメラのフレームレート期間に対する下限と、各インターフェログラムの積分時間に対する下限と、所望の位相シフトの増分(代表的に+90°又は−90°)を与えるのに必要とする時間に対する下限とが含まれる。更に、検査光と基準光との間のOPDの高速な機械的走査のような高速な位相シフトによれば、後に取得するPSIデータを更に破損させる追加の振動を生ぜしめるおそれがある。
“QuadPair”又はQPは、持続時間の短いインターフェログラムの対であって、これらのインターフェログラム間の位相シフトが既知である(通常90°)当該インターフェログラムの対である。QPは、一定のDC項と相俟って、他の手段によっては得られない場合に、最初の位相マップを生ぜしめる方法を提供する。QPを生成するのに好適な方法を図5に示す。光源照明は、位相がシフトされている間にカメラのフレーム同期をまたぐようにシャッタにより制御される。位相シフトは多くの方法(例えば、機械的運動法又は波長同調法)で適用でき、シフトの実際の正負符号は重要ではないが分かっている。意図する位相シフト量は代表的に90°である。図5はQPのみの取得を示しているが、ここで述べる解析は、インターフェログラムの総数が3以上である限り、如何なる個数の付随の単一インターフェログラムを有する1つ以上のQPに適用しうる。照明自体を例えば、レーザダイオードを用いることにより変調できれば、シャッタは必ずしも必要としない。従って、本発明の実施例には、変調式カメラシャッタ又は変調式光源或いはこれらの双方を設けることができる。図5を参照するに、τは単一フレームに与えられる積分時間を表す。フレーム0及び1は1つのQPを構成し、フレーム2及び3は他のQPを構成する。
の光同調レートに対する干渉周波数fは、
合計でM=N+2NQ個のフレームに対し、NQ個のQPと位相シフトされたN個の単一フレームのインターフェログラムとの合計を取得する場合を考慮する。振動は、N個のフレームとNQ個のQPとの間の位相シフトをランダムにし、従って、特定の如何なる位相関係をも予め仮定することができないということを意味する。しかし、フレーム積分時間は存在する振動に比べて短くして、コントラスト損失を無視しうるようにする必要がある。Mは、少なくとも通常のPSIの取得に比べて大きくして、時間位相の広範囲のサンプリング(大きな時間位相のダイバーシティ)を確実に達成しうるようにするのが好ましい。この場合も、2ビーム干渉を仮定した場合、キャビティ強度は式(1)で表され、AC及びDC項は、式(2)において最大値及び最小値の計算でM個のインターフェログラムのフルセットを用いて求めることができる。これらの推定は多数のフレームに対して最良なものであり、主としてMに対する最大値を取り出す。NQ個のQPの各々に対しては、キャビティ位相マップθ(x)の推定値を、
振動が実際の位相シフトの増分を意図する位相シフトの増分と異ならせる場合に生じる問題に対処する他の方法は、位相バイアスの概念を用いる方法である。このような実施例では、少なくとも、正負符号の変化に対してよりロバストとするためのPSIデータのサブセットを取得する必要がない。
上述した解析を僅かに変えることにより、他の有効な多数の測定モードを可能にする。例えば、多くの測定の平均化を定期的に実行して雑音レベルを低くするとともに、機器の精度及び再現性を改善させる。上述した解析によれば、連続平均化モードが可能である。その理由は、位相シフト中に取得される各々の新たな単一インターフェログラムを、位相マップを計算するのに用いたインターフェログラムの組に加えることができる為である。この組が大きければ大きいほど、最終のマップにおける位相誤差が小さくなる。データの正負符号を評価するためには、QPの取得又は相関解析を一度だけ行う必要があるだけである。
上述した解析過程は、標準のプログラミング技術を用いるコンピュータプログラムで実行しうる。このようなプログラムは、プログラマブルコンピュータで、又は特別に設計した集積回路で実行されるように設計されており、各集積回路は、プロセッサと、データ記憶システム(メモリ及び記憶素子の双方又は何れか一方を含む)と、少なくとも1つの入力装置と、ディスプレイ又はプリンタのような少なくとも1つの出力装置とを有している。プログラムコードは、ここで述べた機能を実行するとともに、1つ以上の出力装置に供給される出力情報(例えば、位相マップ、表面のプロファイル等)を発生させるための入力データ(例えば、検出器からの映像)に与えられている。このようなコンピュータプログラムの各々は、高レベル手順の又はオブジェクト指向のプログラミング言語で、或いはアセンブリ言語又はマシン語で実行しうる。更に、言語はコンパイラ型又はインタープリタ型言語とすることができる。このような各コンピュータプログラムは、コンピュータにより読み出した際にコンピュータ内のプロセッサがここで述べた解析及び制御機能を実行するようにしうるコンピュータ可読記憶媒体(例えば、CDROM又は磁気ディスケット)に記憶させることができる。
Claims (50)
- 振動の存在下で用いる位相シフト干渉方法であって、この位相シフト干渉方法は、
検査面から反射された検査光と基準面から反射された基準光との間の位相のシーケンスにおける各位相に対するインターフェログラムを記録するステップであって、前記検査光及び基準光は共通光源から発生されるようになっており、各インターフェログラムは、反射された検査光と反射された基準光との干渉により生ぜしめられた強度パターンに対応させ、これらインターフェログラムにより、検査面及び基準面により規定されたキャビティの種々の横断方向位置の各々に対する干渉信号を規定し、各干渉信号は、位相のシーケンスに対応する一連の強度値を有し、位相のこのシーケンスにおける各位相対の間の差により対応する位相シフトの増分を規定するようにする当該ステップ
を具えており、
各位相シフトの増分は、系統的成分と、振動により生ぜしめられるランダム成分とを有し、このランダム成分は、位相シフトの増分が正負符号を系統的成分に対する正負符号に対し変化させる確率を生じるものであり、
インターフェログラムは、インターフェログラムの少なくとも2つの異なる組を生じるように記録させ、インターフェログラムのこれらの異なる組は、インターフェログラムの少なくとも1つの対を有する第1の組と、少なくとも1つのインターフェログラムを有する第2の組とを具え、第1の組におけるインターフェログラムの対に対する位相シフトの増分における正負符号の変化の確率が、第2の組からの少なくとも1つのインターフェログラムを有するインターフェログラムの如何なる対に対する正負符号の変化の確率よりも小さくなるようにし、
前記位相シフト干渉方法は更に、
少なくとも、インターフェログラムの第1の組におけるインターフェログラムの対に基づいて、キャビティに対する最初の位相マップを計算するステップと、
この最初の位相マップと記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて位相シフトの増分のうちの少なくとも一部の各々に対する推定値を計算するステップと、
位相シフトの増分に対するこれらの計算した推定値と記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて改善した位相マップを計算するステップと
を具えている位相シフト干渉方法。 - 請求項1に記載の位相シフト干渉方法において、位相シフト増分を計算するのに用いられる記録されたインターフェログラムが、第2の組からの少なくとも1つのインターフェログラムを有するようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項1に記載の位相シフト干渉方法において、位相シフトの増分の推定値を計算する前記ステップが、キャビティの種々の位置に対する干渉信号を、最初の位相マップに対応する理論的なキャビティに対する一組の理論的な干渉信号にフィッティングさせるとともに、位相シフトの増分に対する推定値によりパラメータ化するステップを有している位相シフト干渉方法。
- 請求項3に記載の位相シフト干渉方法において、位相シフトの増分に対するパラメータ化推定値が、種々の位置に共通の一組の位相シフトの増分を有するようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項1に記載の位相シフト干渉方法において、インターフェログラムを記録するのに用いる電子検出器によりフレームレートを規定し、第1の組の各インターフェログラムはフレームレートの逆数よりも短い積分時間で記録するようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項5に記載の位相シフト干渉方法において、第1の組の記録されたインターフェログラムは、電子検出器の隣接フレームにまたがる位相シフトの増分中に得られる少なくとも一対の順次のインターフェログラム有するようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項1に記載の位相シフト干渉方法において、順次の位相に対する各位相シフトの増分の系統的成分により、位相シフトの増分に対する大きさの絶対値と、この大きさの絶対値を与える期間と、この大きさの絶対値をこの期間で割った値に等しい位相勾配とを規定し、インターフェログラムは、第1の組におけるインターフェログラムに対応する位相シフトの増分に対する位相勾配を、第2の組におけるインターフェログラムを含む位相シフトに対応する何れの位相勾配よりも大きくするように記録させるようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項7に記載の位相シフト干渉方法において、第1の組におけるインターフェログラムを位相のシーケンスの終端に記録する位相シフト干渉方法。
- 請求項1に記載の位相シフト干渉方法において、位相のシーケンスを、機械的な位相シフト、波長同調、電気光学位相変調及び音響光学変調の何れか1つにより発生させる位相シフト干渉方法。
- 請求項1に記載の位相シフト干渉方法において、第1の組の位相シフトの増分の系統的成分の大きさを絶対値でπ/2ラジアンにほぼ等しくする位相シフト干渉方法。
- 請求項1に記載の位相シフト干渉方法において、最初の位相マップを計算する前記ステップが、第1の組におけるインターフェログラムの種々の対の各々に対し予備的な位相マップを計算するとともに、これらの予備的な位相マップを平均化する処理を有するようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項3に記載の位相シフト干渉方法において、前記フィッティングの処理は、位相シフトの増分の推定値を決定するために、種々の横断方向位置xに対する干渉信号Ij を式
Δj はjによりインデックス化した位相のシーケンスを規定し、
式
に対する理論的な干渉信号に対応し、
A(x)及びB(x)は、記録された干渉信号に対するAC及びDC成分とし、
Cj = cos(Δj )及びSj =− sin(Δj )とし、
位相シフトの増分Δ´はΔ´j = Mod 2π(Δj −Δj-1 )に応じて位相のシーケンスから決定するようにする位相シフト干渉方法。 - 請求項3に記載の位相シフト干渉方法において、前記フィッティングの処理は更に、位相のシーケンス中での検査面のピストン運動、チップ運動及びチルト運動のうちの2つ以上における変化を考慮するようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項1に記載の位相シフト干渉方法において、この方法が更に、改善した位相マップに関する情報を記憶又は出力するステップを具えている位相シフト干渉方法。
- 請求項1に記載の位相シフト干渉方法において、最初の位相マップを計算する前記ステップが、インターフェログラムの第1の組におけるインターフェログラムであって、第2の組における如何なるインターフェログラムでもないインターフェログラムのうちの少なくとも一部に基づいて、最初の位相マップに対する正負符号を決定する処理を有するようにする位相シフト干渉方法。
- 位相シフト干渉方法であって、この方法は、
検査面から反射された検査光と基準面から反射された基準光との間の位相のシーケンスにおける各位相に対するインターフェログラムを記録するステップであって、これらの検査光及び基準光は共通光源から発生させ、各インターフェログラムは、反射された検査光と反射された基準光との干渉により生ぜしめられた強度パターンに対応させ、これらインターフェログラムにより、検査面及び基準面により規定されたキャビティの種々の横断方向位置の各々に対する干渉信号を規定し、各干渉信号は、位相のシーケンスに対応する一連の強度値を有し、位相のこのシーケンスにおける各位相対の間の差により対応する位相シフトの増分を規定するようにするステップ
を具えており、
インターフェログラムを記録するのに用いる電子検出器によりフレームレートを規定し、記録されたインターフェログラムは、各インターフェログラムがフレームレートの逆数よりも短い積分時間で記録されたこれらインターフェログラムの少なくとも1つの対を有する第1の組を具えるようにし、
位相シフト干渉方法は更に、
少なくとも、インターフェログラムの第1の組におけるインターフェログラムの対に基づいて、キャビティに対する最初の位相マップを計算するステップと、
この最初の位相マップと記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて位相シフトの増分のうちの少なくとも一部の各々に対する推定値を計算するステップと、
位相シフトの増分に対するこの計算した推定値と記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて改善した位相マップを計算するステップと
を具えている位相シフト干渉方法。 - 請求項16に記載の位相シフト干渉方法において、第1の組における記録されたインターフェログラムは、電子検出器の隣接フレームにまたがる位相シフトの増分中に得られる少なくとも一対の順次のインターフェログラムを有するようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項16に記載の位相シフト干渉方法において、位相シフトの増分の推定値を計算する前記ステップが、キャビティの種々の位置に対する干渉信号を、最初の位相マップに対応する理論的なキャビティに対する一組の理論的な干渉信号にフィッティングさせるとともに、位相シフトの増分に対する推定値によりパラメータ化する処理を有している位相シフト干渉方法。
- 請求項18に記載の位相シフト干渉方法において、位相シフトの増分に対するパラメータ化推定値が、種々の位置に共通の一組の位相シフトの増分を有するようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項16に記載の位相シフト干渉方法において、インターフェログラムの第1の組は、順次のインターフェログラムの複数の対を有し、各インターフェログラムは、フレームレートの逆数よりも短い積分時間で記録されるとともに電子検出器の隣接フレームにまたがる位相シフトの増分中に得られるようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項20に記載の位相シフト干渉方法において、最初の位相マップを計算する前記ステップが、第1の組におけるインターフェログラムの種々の対の各々に対し予備的な位相マップを計算するとともに、これらの予備的な位相マップを平均化する処理を有するようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項16に記載の位相シフト干渉方法において、最初の位相マップを計算する前記ステップが、インターフェログラムの第1の組におけるインターフェログラムであって、この第1の組とは異なる第2の組における如何なるインターフェログラムでもないインターフェログラムのうちの少なくとも一部に基づいて、最初の位相マップに対する正負符号を決定する処理を有するようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項22に記載の位相シフト干渉方法において、最初の位相マップを計算する前記ステップが更に、互いにほぼ直角位相関係にある記録されたインターフェログラムの対の1つ以上を、1つ以上の記録された干渉信号に基づいて識別するとともに、最初の位相マップの大きさに対する絶対値を、識別された直角位相関係にあるインターフェログラムの対に基づいて決定する処理を有するようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項16に記載の位相シフト干渉方法において、位相のシーケンスを、機械的な位相シフト、波長同調、電気光学位相変調及び音響光学変調の何れか1つにより発生させる位相シフト干渉方法。
- 振動の存在下で用いる位相シフト干渉システムであって、この位相シフト干渉システムは、
光源と、位相シフト干渉計と、電子検出器とを有する位相シフト干渉装置であって、検査面から反射された検査光と前記位相シフト干渉計の基準面から反射された基準光との間の位相のシーケンスにおける各位相に対するインターフェログラムを記録するように構成された当該位相シフト干渉装置
を具えており、前記検査光及び基準光は前記光源に相当する共通光源から発生されるようになっており、
各インターフェログラムは、反射された検査光と反射された基準光との干渉により生ぜしめられた強度パターンに相当し、これらインターフェログラムにより、検査面及び基準面により規定されたキャビティの種々の横断方向位置の各々に対する干渉信号を規定し、各干渉信号は位相のシーケンスに対応する一連の強度値を有し、この位相のシーケンスにおける位相の各対間の差が対応する位相シフトの増分を規定するようになっており、
各位相シフトの増分は、位相シフト干渉計により与えられる系統的成分と振動により生ぜしめられるランダム成分とを有し、このランダム成分により、位相シフトの増分が正負符号を系統的成分に対する正負符号に対して変化させる確率を生ぜしめるようになっており、
前記位相シフト干渉装置は、インターフェログラムの少なくとも2つの異なる組を生じるようにこれらインターフェログラムを記録するように構成されており、これらの異なる組は、少なくとも一対のインターフェログラムを有する第1の組と少なくとも1つのインターフェログラムを有する第2の組とを具え、第1の組におけるインターフェログラムの対に対する位相シフトの増分における正負符号の変化の確率が、第2の組からの少なくとも1つのインターフェログラムを有するインターフェログラムの如何なる対に対する正負符号の変化の確率よりも小さくなるようにし、
前記位相シフト干渉システムは更に、
前記位相シフト干渉装置に結合された電子プロセッサ
を具え、この電子プロセッサは、
(i)少なくとも、インターフェログラムの第1の組におけるインターフェログラムの対に基づいてキャビティに対する最初の位相マップを計算し、
(ii)最初の位相マップと、記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて、位相シフトの増分のうちの少なくとも一部の各々に対する推定値を計算し、
(iii )位相シフトの増分に対し計算された推定値と、記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて、改善された位相マップを計算する
ように構成された、
位相シフト干渉システム。 - 請求項25に記載の位相シフト干渉システムにおいて、前記電子プロセッサによる位相シフトの増分の推定値の前記計算が、前記キャビティの種々の位置に対する干渉信号を、最初の位相マップに対応する理論的なキャビティに対する理論的な干渉信号の組にフィッティングさせるとともに、位相シフトの増分に対する推定値によりパラメータ化する処理を有するようにする位相シフト干渉システム。
- 請求項25に記載の位相シフト干渉システムにおいて、前記電子検出器は、インターフェログラムをフレームレートに応じて記録するように構成されており、前記位相シフト干渉装置は、各インターフェログラムがフレームレートの逆数よりも短い積分時間で記録されるとともに電子検出器の隣接フレームにまたがる位相シフトの増分中に得られた少なくとも一対の順次のインターフェログラムを有するように、第1の組におけるインターフェログラムを記録するように構成されている位相シフト干渉システム。
- 請求項25に記載の位相シフト干渉システムにおいて、順次の位相に対する各位相シフトの増分の系統的成分により、位相シフトの増分の大きさに対する絶対値と、この絶対値を与えるための期間と、この絶対値をこの期間で割った値に等しい位相傾斜とを規定し、前記位相シフト干渉装置は、第1の組におけるインターフェログラムに対応する位相シフトの増分の各々に対する位相傾斜を、第2の組におけるインターフェログラムを含む位相シフトの増分に対応する何れの位相傾斜よりも大きくするインターフェログラムを記録するように構成されている位相シフト干渉システム。
- 位相シフト干渉システムであって、この位相シフト干渉システムは、
光源と、位相シフト干渉計と、電子検出器とを有する位相シフト干渉装置であって、検査面から反射された検査光と前記位相シフト干渉計の基準面から反射された基準光との間の位相のシーケンスにおける各位相に対するインターフェログラムを記録するように構成された当該位相シフト干渉装置
を具えており、前記検査光及び基準光は前記光源に相当する共通光源から発生されるようになっており、
各インターフェログラムは、反射された検査光と反射された基準光との干渉により生ぜしめられた強度パターンに相当し、これらインターフェログラムにより、検査面及び基準面により規定されたキャビティの種々の横断方向位置の各々に対する干渉信号を規定し、各干渉信号は位相のシーケンスに対応する一連の強度値を有し、この位相のシーケンスにおける位相の各対間の差が対応する位相シフトの増分を規定するようになっており、
前記電子検出器は、インターフェログラムをフレームレートに応じて記録するように構成されており、前記位相シフト干渉装置は、各インターフェログラムがフレームレートの逆数よりも短い積分時間で記録される少なくとも一対のインターフェログラムを有する第1の組を含むようにインターフェログラムを記録するように構成されており、
前記位相シフト干渉システムは更に、
前記位相シフト干渉装置に結合された電子プロセッサ
を具え、この電子プロセッサは、
(i)少なくとも、インターフェログラムの第1の組におけるインターフェログラムの対に基づいてキャビティに対する最初の位相マップを計算し、
(ii)最初の位相マップと、記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて、位相シフトの増分のうちの少なくとも一部の各々に対する推定値を計算し、
(iii )位相シフトの増分に対し計算された推定値と、記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて、改善された位相マップを計算する
ように構成された、
位相シフト干渉システム。 - 請求項29に記載の位相シフト干渉システムにおいて、位相シフト干渉装置は更に、第1の組における記憶されたインターフェログラムが、電子検出器の隣接フレームにまたがる位相シフトの増分中に得られた少なくとも一対の順次のフレームを含むようにするように構成されている位相シフト干渉システム。
- 位相シフト干渉方法であって、この位相シフト干渉方法は、
検査面から反射された検査光と基準面から反射された基準光との間の位相のシーケンスにおける各位相に対するインターフェログラムを記録するステップであって、これらの検査光及び基準光は共通光源から発生させ、各インターフェログラムは、反射された検査光と反射された基準光との干渉により生ぜしめられた強度パターンに対応させ、これらインターフェログラムにより、検査面及び基準面により規定されたキャビティの種々の横断方向位置の各々に対する干渉信号を規定し、各干渉信号は、位相のシーケンスに対応する一連の強度値を有し、位相のこのシーケンスにおける各位相対の間の差により対応する位相シフトの増分を規定するようにする当該ステップと、
記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部に基づいてキャビティに対する最初の位相マップを計算するステップと、
この最初の位相マップと記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて位相シフトの増分のうちの少なくとも一部の各々に対する推定値を計算するステップと、
位相シフトの増分に対するこれらの計算した推定値と記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて改善した位相マップを計算するステップと
を具えており、
各位相シフトの増分は、系統的成分と、振動により生ぜしめられるランダム成分とを有するようにし、
位相シフトの増分の推定値を計算する前記ステップが、位相シフトの増分のうちの少なくとも一部に対する系統的成分に関する情報に基づいて、推定値に対する正負符号を決定する処理を有するようにする、
位相シフト干渉方法。 - 請求項31に記載の位相シフト干渉方法において、推定値に対する正負符号を決定する前記処理は、系統的成分に関する前記情報を、位相シフトの増分の推定値の組に対し正及び負の符号の各々と相関づける処理を有するようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項31に記載の位相シフト干渉方法において、最初の位相マップを計算する前記ステップは、互いにほぼ直角位相関係にある記録されたインターフェログラムの対の1つ以上を、1つ以上の記録された干渉信号に基づいて識別する処理を有するようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項33に記載の位相シフト干渉方法において、直角位相関係にある複数の対を識別し、最初の位相マップを計算する前記ステップは更に、直角位相関係にある各対に対し予備的な位相マップを計算し、これらの予備的な位相マップの全てに対する正負符号を同じに設定し、予備的な位相マップを平均化して最初の位相マップを提供する処理を有するようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項31に記載の位相シフト干渉方法において、位相シフトの増分の推定値を計算する前記ステップが、キャビティの種々の位置に対する干渉信号を、最初の位相マップに対応する理論的なキャビティに対する一組の理論的な干渉信号にフィッティングさせるとともに、位相シフトの増分に対する推定値によりパラメータ化する処理を有している位相シフト干渉方法。
- 請求項35に記載の位相シフト干渉方法において、位相シフトの増分に対するパラメータ化推定値が、種々の位置に共通の一組の位相シフトの増分を有するようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項31に記載の位相シフト干渉方法において、インターフェログラムを記録するのに用いる電子検出器によりフレームレートを規定し、インターフェログラムの少なくとも1つの順次の対が、フレームレートの逆数よりも短い積分時間で記録されるとともに電子検出器の隣接フレームにまたがる位相シフトの増分中に得られるようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項31に記載の位相シフト干渉方法において、位相のシーケンスを、機械的な位相シフト、波長同調、電気光学位相変調及び音響光学変調の何れか1つにより発生させる位相シフト干渉方法。
- 請求項35に記載の位相シフト干渉方法において、前記フィッティングの処理は、位相シフトの増分の推定値を決定するために、種々の横断方向位置xに対する干渉信号Ij を式
Δj はjによりインデックス化した位相のシーケンスを規定し、
式
に対する理論的な干渉信号に対応し、
A(x)及びB(x)は、記録された干渉信号に対するAC及びDC成分とし、
Cj = cos(Δj )及びSj =− sin(Δj )とし、
位相シフトの増分Δ´はΔ´j = Mod 2π(Δj −Δj-1 )に応じて位相のシーケンスから決定するようにする位相シフト干渉方法。 - 請求項35に記載の位相シフト干渉方法において、前記フィッティングの処理は更に、位相のシーケンス中での検査面のピストン運動、チップ運動及びチルト運動のうちの2つ以上における変化を考慮するようにする位相シフト干渉方法。
- 請求項31に記載の位相シフト干渉方法において、この方法が更に、改善した位相マップに関する情報を記憶又は出力するステップを具えている位相シフト干渉方法。
- 請求項31に記載の位相シフト干渉方法において、記録されたインターフェログラムに基づいて改善した位相マップを計算する前記ステップが、
位相シフトの増分に対する計算した推定値と記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて、中間の位相マップを計算する処理と、
この中間の位相マップと記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて位相シフトの増分の各々に対する改善した推定値を計算する処理と、
位相シフトの増分に対するこの改善した推定値と記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて改善した位相マップを計算する処理と
を具えている位相シフト干渉方法。 - 請求項31に記載の位相シフト干渉方法において、位相シフトの増分に対する計算した推定値に基づいて改善した位相マップを計算する前記ステップが、種々の横断方向位置の各々における記録された干渉信号を、位相シフトの増分に対する計算した推定値の正弦関数にフィッティングさせて各位置におけるキャビティ位相を決定する処理を有している位相シフト干渉方法。
- 請求項43に記載の位相シフト干渉方法において、前記正弦関数により、記録された干渉信号の1つ以上の高調波を考慮してキャビティ中の複数の反射をモデリングするようにする位相シフト干渉方法。
- 位相シフト干渉システムであって、この位相シフト干渉システムは、
光源と、位相シフト干渉計と、電子検出器とを有する位相シフト干渉装置であって、検査面から反射された検査光と前記位相シフト干渉計の基準面から反射された基準光との間の位相のシーケンスにおける各位相に対するインターフェログラムを記録するように構成された当該位相シフト干渉装置
を具えており、前記検査光及び基準光は前記光源に相当する共通光源から発生されるようになっており、
各インターフェログラムは、反射された検査光と反射された基準光との干渉により生ぜしめられた強度パターンに相当し、これらインターフェログラムにより、検査面及び基準面により規定されたキャビティの種々の横断方向位置の各々に対する干渉信号を規定し、各干渉信号は位相のシーケンスに対応する一連の強度値を有し、この位相のシーケンスにおける位相の各対間の差が対応する位相シフトの増分を規定するようになっており、
各位相シフトの増分は、位相シフト干渉計により与えられる系統的成分と振動により生ぜしめられるランダム成分とを有し、
前記位相シフト干渉システムは更に、
前記位相シフト干渉装置に結合された電子プロセッサ
を具えており、この電子プロセッサは、
(i)記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部に基づいてキャビティに対する最初の位相マップを計算し、
(ii)この最初の位相マップと、記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて、位相シフトの増分のうちの少なくとも一部の各々に対する推定値を計算し、
(iii )位相シフトの増分に対し計算された推定値と、記録されたインターフェログラムのうちの少なくとも一部とに基づいて、改善された位相マップを計算する
ように構成され、
前記電子プロセッサによる位相シフトの増分の推定値の前記計算が、位相シフトの増分のうちの少なくとも一部に関する情報に基づいて推定値に対する正負符号を決定する処理を有するようにする、
位相シフト干渉システム。 - 請求項45に記載の位相シフト干渉システムにおいて、電子プロセッサにより正負符号を決定する前記処理は、系統的成分に関する前記情報を、位相シフトの増分の推定値の組に対し正及び負の符号の各々と相関づける処理を有するようにする位相シフト干渉システム。
- 請求項45に記載の位相シフト干渉システムにおいて、電子プロセッサにより最初の位相マップを計算する処理は、互いにほぼ直角位相関係にある記録されたインターフェログラムの1つ以上の対を、記録された干渉信号の1つ以上に基づいて識別する処理を有するようにした位相シフト干渉システム。
- 請求項47に記載の位相シフト干渉システムにおいて、直角位相関係にある複数の対を識別し、最初の位相マップを計算する前記処理は更に、直角位相関係にある各対に対し予備的な位相マップを計算し、これらの予備的な位相マップの全てに対する正負符号を同じに設定し、その後に予備的な位相マップを平均化して最初の位相マップを提供する処理を有するようにする位相シフト干渉システム。
- 請求項46に記載の位相シフト干渉システムにおいて、前記電子プロセッサにより位相シフトの増分の推定値を計算する前記処理は、キャビティの種々の位置に対する干渉信号を、最初の位相マップに対応する理論的なキャビティに対する一組の理論的な干渉信号にフィッティングさせるとともに、位相シフトの増分に対する推定値によりパラメータ化する処理を有している位相シフト干渉システム。
- 請求項49に記載の位相シフト干渉システムにおいて、位相シフトの増分に対するパラメータ化推定値が、種々の位置に共通の一組の位相シフトの増分を有するようにする位相シフト干渉システム。
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