JP2012506415A - 架橋テトラヒドロナフタレン誘導体 - Google Patents

架橋テトラヒドロナフタレン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)の化合物
【化1】
Figure 2012506415

(式中、R、R、R、R、A、B、W及びnは明細書中に定義したとおりである。)及びそのような化合物の薬学的に許容される塩に関する。これらの化合物は、カルシウムチャンネルブロッカーとして有用である。
【選択図】 なし

Description

本発明の分野
本発明は、新規な架橋テトラヒドロナフタレン誘導体、及び狭心症、虚血、不整脈、高血圧及び心不全の治療又は予防における強力なカルシウムチャンネルブロッカーとしてのそれらの使用、これらの誘導体を含有する医薬組成物及びそれらの製造のための方法に関する。特に、そのような誘導体は、単独で、又は医薬組成物中で、人及び他の哺乳類における慢性及び急性の狭心症、心臓性不整脈、高血圧、心不全、腎臓病、糖尿病及びその合併症、高アルドステロン症、てんかん、神経因性疼痛、パーキンソン病、うつ病性不安、睡眠障害、精神病、統合失調症、避妊及び癌の治療のために使用してもよい。
本発明の背景
多くの心血管疾患は、心臓及び血管平滑筋細胞の細胞膜を介した、異常に上昇したカルシウムの流入の結果としてのカルシウム過負荷と関連づけられる。細胞外カルシウムがこれらの細胞内に入る3つの主要な経路がある:1)受容体―活性化型カルシウムチャンネル、2)リガンド依存型カルシウムチャンネル、3)電圧駆動型カルシウムチャンネル(VOCs)。
VOCsは、6つの主要なカテゴリーに分類される:L(Long−lasting)、T(Transient)、N(Neuronal)、P(プルキンエ細胞)、Q(Pの後)及びR(Remaining又はResistant)。
L型カルシウムチャンネルは、カルシウムの内側への移動を司り、心臓及び血管平滑筋細胞の収縮を引き起こすため、心血管系分野における、これらのチャンネルのブロッカーの適用が示唆される。このような見地から、L型カルシウムチャンネルは、60年代初期より、医療において用いられており、現在、収縮期拡張期高血圧及び狭心症の一次治療として推奨されている。
T型カルシウムチャンネルは、冠状及び抹消脈管、SA結節及びプルキンエ繊維、脳、副腎等の種々の組織及び腎臓において見られる。この広範な分布は、T型カルシウムチャンネルが心血管保護作用を有し、睡眠障害、気分障害、うつ病、偏頭痛、高アルドステロン血症、早期分娩、尿失禁、アルツハイマー病等の脳老化又は神経変性障害に対し効果を有することを示唆する。
Mibefradil(Posicor(登録商標))、最初のL型及びT型カルシウムチャンネルブロッカーは、主にLチャンネルを標的とするカルシウムチャンネルブロッカーに対し優位な効果を示した。Mibefradilは、Lチャンネルブロッカーでよく見られる、変力作用、反射性頻脈、血管収縮性ホルモンの分泌又は末梢性浮腫等の好ましくない副作用を示すことなく、高血圧及び狭心症の治療に用いられた。加えて、mibefradilは、潜在的な心筋保護効果(Villame、Cardiovascular Drugs and Therapy 15、41−28、2001;Ramires、J Mol Cell Cardiol 30、475−83、1998)、腎保護作用(Honda、Hypertension 19、2031−37、2001)を示し、また、心不全の治療において有効な効果を示した(Clozel、Proceedings Association American Physicians 111、429−37、1999)。
このようなプロファイルを持つ化合物に対する大きな需要にもかかわらず、許容できないCYP 3A4薬物間相互作用のため、mibefradilは、1998年に(上市から1年後)市場から回収された。さらに、ECG異常(すなわち、QT延長)及びMDR−1介在ジゴキシン流出との相互作用も報告された(du Souich、Clin Pharmacol Ther 67、249−57、2000;Wandel、Drug Metab Dispos 28、895−8、2000)。
T型カルシウムチャンネルブロッカーとして作用するが、mibefradilよりも改善された安全性を有する新規化合物に対する需要が明らかに存在する。
本発明の化合物は、強力なT/Lチャンネルブロッカーであり、従ってT及びLの両チャンネルが関与する疾病において有用である。
1) 本発明の第一の側面は、式(I)の化合物に関する。
Figure 2012506415
式中、
及びRは、独立に水素又はハロゲンを表し;
Aは、直鎖の(C1−3)アルカン−ジイル鎖であって、1又は2以上のメチルで任意に置換された当該直鎖の(C1−3)アルカン−ジイル鎖を表し;
は、水素、(C1−5)アルキル又は−CO−R31を表し;
31は、(C1−5)アルキル、(C1−3)フルオロアルキル、(C3−6)シクロアルキル、(C3−6)シクロアルキル−(C1−3)アルキル、(C1−5)アルコキシ、(C1−2)アルコキシ−(C1−3)アルキル又はR3233N−を表し;
32は(C1−5)アルキルを表し;
33は、水素又は(C1−5)アルキルを表し;
nは、整数の1、2、3又は4を表し;
Bは基−(CH−(式中、mは、整数の1、2、3、4又は5を表す。)を表すか;又はBは、R並びにB及びRが結合する窒素原子とともに、4−〜6−員の飽和環を形成し、当該環は、1個のフェニルにより任意に置換されていてもよく;
は、水素;(C1−5)アルキル;(C1−2)アルコキシ−(C1−3)アルキル;(C1−3)フルオロアルキル;(C3−6)シクロアルキル;(C3−6)シクロアルキル−(C1−3)アルキルを表すか;又はRは、B並びにR及びBが結合する窒素原子とともに、4−〜6−員の飽和環を形成し、当該環は、1個のフェニルにより任意に置換されていてもよく;そして
Wは、
Figure 2012506415
(式中、
は水素又は(C1−5)アルキルを表し;そして
、R及びRは、独立に水素、ハロゲン、(C1−5)アルキル、ヒドロキシ、(C1−5)アルコキシ、−O−CO−(C1−5)アルキル、(C1−3)フルオロアルキル、(C1−3)フルオロアルコキシ、−COOH、−CO−(C1−5)アルコキシ、(C1−2)アルコキシ−(C1−4)アルコキシ又は−NH−CO−(C1−5)アルキルを表す。)を表す。
以下の段落では、本発明の化合物の種々の化学的部分の定義をしており、他の表現によりなされた定義が、より広い又はより狭い定義を与えない限り、当該定義は、本明細書及び請求項を通じて、一律に適用されることを意図している。
本特許出願において、波線で中断された結合は、記載された基の結合点を示す。例えば、下記の基
Figure 2012506415
は、R、R、R及びRでさらに置換されたベンズイミダゾール−2−イル基である。
「(C1−5)アルキル」という用語は、1〜5個の炭素原子を持つ直鎖又は分岐鎖アルキル基を意味する。好ましくは、1〜4個の炭素原子を持つ基である。「(Cx−y)アルキル」(x及びyは整数である。)という用語は、x〜y個の炭素原子を含む、直鎖又は分岐鎖アルキル基を意味する。(C1−5)アルキル基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert.−ブチル、イソブチル、n−ペンチル及びイソペンチルである。好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル及びイソプロピルである。最も好ましくは、メチルである。置換基R31としては、(C1−5)アルキル基の好ましい例はイソプロピルである。
置換基Aについて使用される「直鎖の(C1−3)アルカン−ジイル鎖であって、1又は2以上のメチルで任意に置換された当該直鎖の(C1−3)アルカン−ジイル鎖」という用語は、未置換であるか、又は1個から最大限の水素原子がメチルにより置換された、1〜3個の炭素原子を持つ直鎖のアルカン−ジイル基を意味する。そのような基の例は、メチレン、エタン−1,1−ジイル、プロパン−2,2−ジイル、エタン−1,2−ジイル、1,2−ジメチル−エタン−1,2−ジイル、1,1−ジメチル−エタン−1,2−ジイル、2,2−ジメチル−エタン−1,2−ジイル、1,1,2,2−テトラメチル−エタン−1,2−ジイル、プロパン−1,3−ジイル及び2,2−ジメチル−プロパン−1,3−ジイルである。好ましくは、メチレン、プロパン−2,2−ジイル、エタン−1,2−ジイル及びプロパン−1,3−ジイルである。最も好ましくはエタン−1,2−ジイル及びプロパン−1,3−ジイルである。
「(C1−3)フルオロアルキル」という用語は、1〜7個のフッ素原子で置換された、直鎖又は分岐鎖(C1−3)アルキル基を意味する。(C1−3)フルオロアルキル基の例は、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル及びペンタフルオロエチルである。好ましくは、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル及びペンタフルオロエチルである。最も好ましくは、(特に)トリフルオロメチル及び2,2,2−トリフルオロエチルである。置換基R31に対しては、2,2,2−トリフルオロエチルが好ましい。置換基Rに対しては、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル及び2,2,2−トリフルオロエチルが好ましい。
「(C1−3)フルオロアルコキシ」という用語は、1〜7個のフッ素原子で置換された、直鎖又は分岐鎖の(C1−3)アルキル−O−基を意味する。(C1−3)フルオロアルコキシ基の例は、トリフルオロメトキシ及び2,2,2−トリフルオロエトキシである。好ましくはトリフルオロメトキシである。
「(C3−6)シクロアルキル」という用語は、3〜6個の炭素原子を持つ、飽和環状アルキル基を意味する。(C3−6)シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルである。好ましくはシクロプロピルである。
「(C3−6)シクロアルキル−(C1−3)アルキル」という用語は、前記部分で定義した(C1−3)アルキル基を介して分子の残りの部分に結合する、前記部分で定義した(C3−6)シクロアルキル基を意味する。例は、シクロプロピル−メチル、シクロペンチル−メチル及びシクロヘキシル−メチルであり;好ましくはシクロプロピル−メチルである。
「Bが、R並びにB及びRが結合する窒素原子とともに、4−〜6−員の飽和環を形成し、当該環は、1個のフェニルにより任意に置換されていてもよい」場合の基の例は、アゼチジン−3−イル、ピロリジン−3−イル、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル及び4−フェニル−ピペリジン−4−イルである。好ましくは、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル及び4−フェニル−ピペリジン−4−イルである。別の態様において、好ましくは、このように形成された4−〜6−員の飽和環が未置換である上記の例であり、例えば、アゼチジン−3−イル、ピロリジン−3−イル、ピペリジン−3−イル及びピペリジン−4−イル、特にピペリジン−3−イル及びピペリジン−4−イルである。
「(C1−5)アルコキシ」という用語は、用語(C1−5)アルキルが、前記の意味を有する式(C1−5)アルキル−O−の基を意味する。用語「(Cx−y)アルコキシ」(x及びyは整数である。)は、x〜y個の炭素原子を含む、直鎖又は分岐鎖アルコキシ基を意味する。(C1−5)アルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ及びtert.−ブトキシである。好ましくは、メトキシ及びエトキシである。
「(C1−2)アルコキシ−(C1−3)アルキル」という用語は、前記部分で定義した(C1−3)アルキル基を介して分子の残りの部分に結合する、前記部分で定義した(C1−2)アルコキシ基を意味する。例は、メトキシ−メチル、2−メトキシ−エチル、2−メトキシ−2−メチル−エチル及び3−メトキシ−プロピルである。置換基R31に対しては、2−メトキシ−2−メチル−エチルであり、特にメトキシ−メチルが好ましい。
「(C1−2)アルコキシ−(C1−4)アルコキシ」基の例は、2−メトキシ−エトキシである。
「−O−CO−(C1−5)アルキル」基の例は、−O−CO−CH(CHである。
「−CO−(C1−5)アルコキシ」基の例は、−CO−OCHである。
「−NH−CO−(C1−5)アルキル」基の例は、アセタミドである。
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素、特にフッ素又は塩素を意味する。
2) 本発明のさらなる態様は、架橋テトラヒドロナフタレン部分の配置が、R−O−置換基とテトラヒドロナフタレン部分の架橋Aが、cisの関係にあるような(すなわち、絶対配置が、下記の式(IE1)又は式(IE2)のいずれかに示される)配置である、態様1)に従う式(I)の化合物に関する。
3) 本発明のさらなる態様は、絶対配置が、式(IE1
Figure 2012506415
に示されるような、態様1)又は2)に従う式(I)の化合物に関する。
4) 本発明のさらなる態様は、絶対配置が、式(IE2
Figure 2012506415
に示されるような、態様1)又は2)に従う式(I)の化合物に関する。
5) 本発明のさらなる態様は、R及びRが、共に水素を表す、態様1)〜4)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
6) 本発明のさらなる態様は、R及びRが、共にハロゲン(特にフッ素)を表す、態様1)〜4)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
7) 本発明のさらなる態様は、Aが−(CH−(式中、pは整数の2又は3を表す。)を表す、態様1)〜6)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
8) 本発明のさらなる態様は、pが整数の2を表す、態様7)に従う式(I)の化合物に関する。
9) 本発明のさらなる態様は、pが整数の3を表す、態様7)に従う式(I)の化合物に関する。
10) 本発明のさらなる態様は、Rが水素又は−CO−R31を表す、態様1)〜9)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
11) 本発明のさらなる態様は、Rが−CO−R31を表す、態様1)〜10)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
12) 本発明のさらなる態様は、R31が、(C1−5)アルキル、(C1−3)フルオロアルキル、(C3−6)シクロアルキル又は(C1−2)アルコキシ−(C1−3)アルキルを表す、態様1)〜11)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
13) 本発明のさらなる態様は、R31が、(C1−5)アルキル、(C1−3)フルオロアルキル又は(C3−6)シクロアルキルを表す、態様1)〜12)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
14) 本発明のさらなる態様は、R31が、(C1−5)アルキル(好ましい)又は(C3−6)シクロアルキルを表す、態様1)〜13)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
15) 本発明のさらなる態様は、Rが水素を表す、態様1)〜10)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
16) 本発明のさらなる態様は、Bが、基−(CH−を表す、態様1)〜15)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
17) 本発明のさらなる態様は、Bが、R並びにB及びRが結合する窒素原子と共に、4−から6−員の飽和環を形成し、当該環が、1個のフェニルで任意に置換されていてもよい、態様1)〜15)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
18) 本発明のさらなる態様は、mが整数の1〜3(好ましくは2又は3)を表す、態様1)〜16)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
19) 本発明のさらなる態様は、mが整数の3を表す、態様1)〜16)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
20) 本発明のさらなる態様は、nが整数の2を表す、態様1)〜19)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
21) 本発明のさらなる態様は、Rが(C1−5)アルキルを表す、態様1)〜20)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
22) 本発明のさらなる態様は、R、R及びRが、独立に水素、ハロゲン、(C1−5)アルキル、(C1−5)アルコキシ、(C1−3)フルオロアルキル又は(C1−3)フルオロアルコキシ(特に、水素、(C1−5)アルキル又は(C1−5)アルコキシ)を表す、態様1)〜21)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
23) 本発明のさらなる態様は、Wが、
Figure 2012506415
(式中、R、R又はRの1つは、ベンズイミダゾール環の4位における(C1−5)アルコキシである。)を表す、態様1)〜22)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
24) 本発明のさらなる態様は、Wが、
Figure 2012506415
(式中、R、R又はRの1つは、ベンズイミダゾール環の4位における(C1−5)アルコキシ(特にメトキシ)であり、R、R又はRの1つは水素であり、そして残りは、水素、(C1−5)アルキル及び(C1−5)アルコキシから成る群より選択される。)を表す、態様23)に従う式(I)の化合物に関する。
25) 本発明のさらなる態様は、Wが、
Figure 2012506415
(式中、R、R又はRの1つは、ベンズイミダゾール環の4位における(C1−5)アルコキシ(特にメトキシ)であり、R、R又はRの1つは水素であり、そして残りは、(C1−5)アルコキシ(特にメトキシ)から選択される。)を表す、態様24)に従う式(I)の化合物に関する。
26) 本発明のさらなる態様は、Wが、
Figure 2012506415
(式中、R、R又はRの2つは、ベンズイミダゾール環のそれぞれ4及び7位にあり、当該R、R又はRの2つは、好ましくは水素とは異なる。)を表す、態様22)〜25)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
27) 本発明のさらなる態様は、Wが、
Figure 2012506415
(式中、R及びRは、独立に(C1−5)アルコキシ(特にメトキシ)を表し、そしてRは水素を表す。)を表す、態様1)〜26)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
28) 本発明のさらなる態様は、R、R及びRのすべてが水素を表す、態様1)〜22)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
29) 本発明のさらなる態様は、Rが水素を表す、態様1)〜28)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
30) 本発明のさらなる態様は、Rが(C1−5)アルキルを表す、態様1)〜28)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に関する。
31) 本発明のさらなる態様は、式(ICE)の化合物でもある、態様1)に従う式(I)の化合物に関する:
Figure 2012506415
(式中、
及びRは、独立に水素又はハロゲン(特にフッ素)を表し;そして好ましくは、R及びRは同一であり;
pは整数の2又は3を表し;
は、水素、(C1−5)アルコキシ(特にメトキシ)又は−CO−R31を表し;
31は、(C1−5)アルキル、(C1−3)フルオロアルキル、(C3−6)シクロアルキル又は(C1−2)アルコキシ−(C1−3)アルキルを表し;
Bは基−(CH−(式中、mは整数の3を表す。)を表すか;又はBは、R並びにB及びRが結合する窒素原子とともに、4−〜6−員の(特に6−員の)飽和環を形成し、当該環は、1個のフェニルで任意に置換されていてもよく;
は(C1−5)アルキルを表すか;又はRは、B並びにR及びBが結合する窒素原子と共に、4−〜6−員の(特に6−員の)飽和環を形成し、当該環は、1個のフェニルで任意に置換されていてもよく;
は水素を表し;そして
及びRは、独立に水素、(C1−5)アルキル又は(C1−5)アルコキシを表す。
本発明はまた、同位体標識された、特にH(デューテリウム)標識された式(I)の化合物をも包含し、当該化合物は、1又は2以上の原子が、同じ原子番号を有するが、原子量が自然において通常見出される原子量と異なる原子量を有する原子によって置き換えられた、式(I)の化合物と同一である。同位体標識された、特にH(デューテリウム)標識された式(I)の化合物、及びその塩は、本発明の範囲に含まれる。水素をより重い同位体H(デューテリウム)に置換することにより代謝安定性が増大するため、例えば、in−vivoでの半減期が長くなり、あるいは、用量を減らすことができ、又は、チトクロームP450酵素の阻害が軽減され得るため、例えば、安全性プロファイルが改善される。本発明の態様の1つにおいては、式(I)の化合物は、同位体標識されていないか、又は、1若しくは2以上のデューテリウム原子によって標識されている。副態様において、式(I)の化合物は同位体標識されていない。同位体標識された式(I)の化合物は、適切な試薬又は出発物質の適宜な同位体種を用いることを除いては、下記の方法と同様に製造してもよい。
式(I)の化合物は、不斉炭素原子等のキラル又は不斉中心を含む。従って、式(I)の化合物は、立体異性体の混合物として、又は、好ましくは純粋な立体異性体として存在してもよい。立体異性体の混合物は当業者に知られた方法で分離してもよい。
化合物、塩、医薬組成物、疾病等について複数形が使用される場合は、単数の化合物、塩等をも意味することが意図されている。
式(I)、(ICE)、(IE1)及び/又は(IE2)の化合物に対するいかなる言及も、適宜かつ好都合に、そのような化合物の塩(及び、特に、薬学的に許容される塩)にも言及しているものと理解されるべきである。
「薬学的に許容される塩」という用語は、無毒性の無機若しくは有機酸及び/又は塩基付加塩を意味する。「Salt selection for basic drugs」、Int.J.Pharm.(1986)、33、201−217を参照してもよい。
1態様において、式(I)の好ましい化合物の例は、下記の化合物から成る群より選択される:
(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール;
メトキシ−酢酸(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
イソ酪酸(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
シクロプロパンカルボン酸(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
(1S,8S,9S)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール;
(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール;
イソ酪酸(1S,8S,9S)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
イソ酪酸(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
(1R,8R,9R)−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−[2−(9−メトキシ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イル)−エチル]−メチル−アミン;
(1R,8R,9S)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール;
イソ酪酸(1R,8R,9S)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
(1R,8R,9R)−9−{2−[4−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール;
イソ酪酸(1R,8R,9R)−9−{2−[4−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
(1R,8R,9R)−9−{2−[(3RS)−3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール;
イソ酪酸(1R,8R,9R)−9−{2−[(3RS)−3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
(1R,8R,9R)−9−{2−[4−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−フェニル−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール;
イソ酪酸(1R,8R,9R)−9−{2−[4−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−フェニル−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−4,5−ジフルオロ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール;
イソ酪酸(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−4,5−ジフルオロ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
メトキシ−酢酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
イソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
イソ酪酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
イソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
イソ酪酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
イソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
3,3,3−トリフルオロ−プロピオン酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
3,3,3−トリフルオロ−プロピオン酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
イソ酪酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
イソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
3,3,3−トリフルオロ−プロピオン酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
3,3,3−トリフルオロ−プロピオン酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
イソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
イソ酪酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;及び
イソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル。
立体異性体の相対配置は、下記のように示す:例えば、(1R,8R,9R)−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−[2−(9−メトキシ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イル)−エチル]−メチル−アミンは、
(1R,8R,9R)−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−[2−(9−メトキシ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イル)−エチル]−メチル−アミン若しくは
(1S,8S,9S)−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−[2−(9−メトキシ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イル)−エチル]−メチル−アミン、
又は、例えばラセミ体のような、これらの2種のエナンチオマーの混合物を意味する。
式(I)、(ICE)、(IE1)及び/又は(IE2)の化合物及びこれらの化合物の薬学的に許容される塩は、医薬として、例えば経腸又は非経口投与のための医薬組成物の形態で使用することができる。
医薬組成物の製造は、いずれの当業者によく知られた様式で(例えば、Remington、The Science and Practice of Pharmacy、21st Edition(2005)、Part 5、「Pharmaceutical Manufacturing」[published by Lippincott Williams & Wilkins]を参照されたい。)、記述された式(I)の化合物又はこれらの薬学的に許容される塩を、任意にその他の治療的に有益な物質と組み合わせて、適切な無毒の不活性な薬学的に許容される固体又は液体の担体材料及び、必要に応じて通常の薬学的アジュバントと共に、製剤投与形態とすることにより遂行することができる。
式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、
−慢性安定狭心症、高血圧、(腎臓及び心臓の)虚血、心房細動を含む不整脈、心肥大又はうっ血性心不全の治療又は予防に適切であり、そして/又はそのための医薬の製造において有用である。
さらにまた、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、以下の疾病群の単独の疾病又はそれらの任意の組み合わせに対して適切であり、そして/又はそのための医薬の製造に有用である:
−人及び他の哺乳類における腎臓病、糖尿病及びその合併症、高アルドステロン症、てんかん、神経因性疼痛又は癌の治療用;
−抗細動薬、抗喘息薬、抗動脈硬化薬、肺バイパス用心停止液の添加剤、血栓溶解療法の補助薬としての、抗凝集薬としての、又は、不安定性狭心症の治療薬としての使用のため;
−高血圧、特に、門脈圧亢進、エリスロポエチンによる治療に続発する高血圧及び低レニン性高血圧の治療又は予防のため;
−低酸素性又は虚血性疾患における使用、又は、例えば、(例えば、心肺バイパス手術後に起こる)心、腎及び脳虚血及び再灌流、冠動脈及び脳血管れん縮等の治療のための抗虚血薬としての使用、抹消血管疾患(例えば、レイノー病、間欠は行、高安病)、疼痛クリーゼの初発及び/又は進展を含む鎌状赤血球症の治療における使用のため;
−急性及び慢性腎不全、糖尿病性ネフローゼ、高血圧によるネフローゼ、糸球体傷害、老化又は透析に関連する腎障害、腎硬化症、造影剤及びシクロスポリンに関連する腎毒性、腎虚血、原発性膀胱尿管逆流症又は糸球体硬化症を含む、腎、糸球体及びメサンギウム細胞機能に関連する疾患の治療又は予防のため;
−心筋梗塞の治療、心肥大、原発性及び二次性肺高血圧症の治療、繊維化の阻害、左心室肥大、リモデリング及び不全の阻害を含むうっ血性心不全、又は血管形成術若しくはステント後の再狭窄の治療における使用のため;
−内毒血症若しくはエンドトキシンショック、又は出血性ショックの治療のため;
−生殖器、特に海綿体への血流を改善することによる、男性(例えば、糖尿病、脊髄損傷、前立腺全摘除、心理的要因及び他の原因による勃起不全)及び女性双方における性機能障害の治療のため;
−癌又は細胞増殖に関連する臓器障害の予防及び/若しくは縮小のため;
−代謝障害又は慢性炎症性疾患、インスリン依存性又は非インスリン依存性糖尿病及びその合併症(例えば、神経障害、網膜症)、高アルドステロン症、骨リモデリング、乾癬、関節炎、関節リウマチ、変形性関節症サルコイドーシス又は湿疹性皮膚炎の治療のため;
−肝毒性及び突然死、合併症(例えば、肝毒性、繊維化、硬変)を含む初期及び進行肝疾患及び障害、血管外皮細胞腫に起因する高血圧等の腫瘍の有害な影響、尿路及び/又は膀胱の痙攣性疾患、肝腎症候群、全身性エリテマトーデス、全身性硬化症、混合型クリオグロブリン血症等の血管炎に関連する免疫疾患、腎不全及び肝毒性に関連する繊維化の治療のため;
−潰瘍性大腸炎、クローン病、胃粘膜損傷、潰瘍炎症性腸疾患及び虚血性腸疾患等の胃腸疾患、胆管炎等の胆嚢若しくは胆管に基づく疾患、膵炎、細胞増殖の制御、前立腺肥大症又は移植における使用のため、又は止痢薬としての使用のため;
−気管支収縮に関連する疾患、又は閉塞性肺疾患及び成人窮迫症候群等の慢性若しくは急性の炎症性障害の治療のため;
−神経因性疼痛、末梢性の痛み、及び前立腺癌又は骨癌に関連する痛み等の癌に関連する痛みを含む痛みの緩和のため;
−脳梗塞、一過性脳虚血発作、偏頭痛及びクモ膜下出血等の中枢神経系血管障害、中枢神経系行動障害の治療、アルツハイマー型痴呆、老人性痴呆及び血管性痴呆等を含む痴呆、てんかん又は睡眠障害の治療のため;又は
−上記の使用の結果としての一般罹患率及び/又は死亡率の減少のため。
本発明はまた、薬学的に活性な量の式(I)の化合物を対象に投与することを含む、ここに言及した疾患又は障害の予防又は治療のための方法に関する。
さらに、式(I)の化合物はまた、好ましくは、スタチン等の高脂血症薬、クマリン等の抗凝固薬、クロピドグレル等の抗血栓薬、β−ブロッカー及び他の心保護薬から選択される1又は2以上の薬剤と組み合わせて使用してもよい。
さらに、式(I)の化合物(化合物自体、その塩、当該化合物又はその塩を含む組成物、当該化合物又はその塩の使用、その他であるかを問わない)に対して示された好適性は、式(ICE)、(IE1)及び/又は式(IE2)の化合物に準用され、その逆も可である。
式(I)の化合物の製造:
本発明のさらなる側面は、本発明の式(I)、(ICE)、(IE1)及び/又は式(IE2)の化合物の製造のための方法である。得られた化合物はまた、それ自体知られた方法で、その薬学的に許容される塩に変換してもよい。
一般的に、すべての化学的変換は、文献に記載され、又は以下のスキーム1〜4に要約される手順に記載される、よく知られた標準的な方法に従って行われる。別段の記載が無ければ、包括的な基又は整数、W、R、R、R、R、R、R、R、R、p、m及びnは、式(I)に対して定義した通りである。使用される他の略語は、実験の部に定義される。幾つかの場合においては、包括的な基、W、R、R、R、R、R、R又はRは、下記のスキームに図示した製法に適合しないため、保護基(PG)の使用が必要となる。保護基の使用は、技術分野においてよく知られている(例えば、「Protective Groups in Organic Synthesis」、T.W.Greene、P.G.M. Wuts、Wiley−Interscience、1999を見よ。)。この議論の目的のために、そのような必要な保護基が適切に導入されているものと仮定する。
が−CO−R31を表す式(I)の化合物は、下記のスキーム1に概説する手順に従って製造される。LiAlH及びEtO又はTHF等の溶媒のような標準的な還元剤及び条件を用いて、好ましくは−20℃とrtの間の温度にて、中間体IIを対応するジオールIIIに還元する。式IIIの化合物中の第一アルコール基を、NEt、DMAP等の塩基の存在下、そしてトルエン等の適宜な溶媒中、Ts−Cl等のよく知られた方法を用いて、LがOTs、OMs、OTf、Cl又はBrである化合物IVの脱離基Lに変換する。DIPEA等の非核塩基(non−nuclear base)の存在下、rtと110℃の間の温度にて、適宜なアミンR−NH−B−WによりIVを処理することにより、RがHを表す式(I)の化合物を得る。
がHを表す式(I)のアルコールは、必要であれば、MgBr等のルイス酸の存在下、又はNEt等の塩基の存在下、DCM又はTHF等の不活性溶媒中、0℃とrtの間の温度にて、酸塩化物、酸無水物、クロロギ酸エステル、イソシアネート又はカルバモイルクロリド等の標準的な試薬を用いてアシル化することができ、Rが−CO−R31を表す式(I)の化合物を与える。
Figure 2012506415
が(C1−5)アルキルを表す式(I)の化合物は、下記のスキーム2に概説する手順に従って製造される。TBS又はTBDPS等の標準的なO−保護基を用いた、文献に記載され、そして当業者に知られる標準的な化学を適用した中間体III中の第一OH基の保護により、中間体VIが導かれ、次いでそれは、NaH等の塩基の存在下、アセトン、DMF又はTHF等の溶媒中、0℃からrtの間の温度にて、MeI等のアルキルハロゲニドを用いてO−アルキル化することができ、エーテルVIIを与える。標準的な脱保護試薬及び当業者に知られた手順(例えば、シリルエーテルに対してはTHF中TBAF)を用いた第一アルコールの脱保護により、所望のモノアルコールVIIIが得られる。(上記の条件下での)アルコール基の脱離基Lへの変換、続く下記のような適宜なアミンR−NH−B−Wを用いた置換により、Rが(C1−5)アルキルを表す式(I)の化合物が導かれる。
Figure 2012506415
中間体IIはスキーム3に従って製造される。
P.A.Crooks、Synth.Comm. 2002、24、3813−3819によって記載されるように、熱条件下(ベンゼン又はDCM中で加熱)又はBF−ジエテレート又はAlCl等のルイス酸触媒の存在下、DCM等の適宜な溶媒中で、市販又は下記の実験の部に記載する方法に従って合成される1,4−ベンゾキノンXを、1,3−ジエンを用いてDiels−Alder環化付加することにより、中間体XIが導かれる。ジオールXIIは、Luche条件下、CeCl及びNaBH等の還元剤を用いて、MeOH等の適宜な溶媒中、約0℃の温度にて、ジオンXIを還元することにより得ることができる。ピリジン中、0℃とrtの間の温度にて、POClを用いて脱水反応を行うことにより、式XIIIの化合物が導かれる。アルコールXIVは、THF中BH等の標準的な条件を用いて、中間体XIIIのヒドロホウ素化により形成することができる。次いで、例えば、DCM中のDess−Martins−ペルヨージナンを用いた、rtにおけるアルコールXIVの酸化により、式XVのケトンが生成する。−50℃とrtの間の温度にて、Grignard試薬等の求核剤又はリチウム化酢酸tert.−ブチル(酢酸tert.−ブチル、n−ブチルリチウム及びDIPAを用い、−50℃の温度にて、トルエン−THF又はヘキサン−THF等の溶媒の適宜な混合物中においてin situで製造。)等のリチウム化アルキル基を添加することにより、ケトンXVは、n32である所望の中間体IIに変換される。n=1である中間体IIは、例えば、rtにて、MeCN又はDCM等の適宜な溶媒中でKCN又はTMSCNを用い、標準的な条件下でケトン誘導体XVをヒドロシアノ化して中間体XVIを得、次いで、tert.−BuOH等のアルコールの存在下、標準的な酸性条件下で加水分解を行うことにより得ることができる。
Figure 2012506415
アミノ構成単位R−NH−B−Wは、下記のスキーム4の記載に従って製造することができる。
市販又は下記の実験の部に記載する方法に従って合成される適宜に置換されたジアニリン誘導体XVIIを、標準的なカップリング試薬及びDIPEA等の塩基の存在下における、rtでの、THF等の溶媒中のEDC/HOBt等の条件を用いて、市販又は既知の文献的手順に従って合成される適宜に保護されたN−アルキルアミノ−アルカン酸誘導体とカップリングして、アニリン誘導体XVIIIを得る。XVIIIを、ニートとして又はトルエン等の適宜な溶媒中で、好ましくはTsOH又は酢酸の存在下、好ましくはマイクロ波条件下で約150℃に加熱することにより、保護アミノアルキル ベンズイミダゾール誘導体XIXが得られる。任意に、Rが(C1−5)アルキルである場合には、NaH又はKCO等の塩基の存在下、アセトン、DMF又はTHF等の溶媒中、約0℃の温度にて、適宜なハロゲン化アルキルを用いたアルキル化等の標準的な反応を用いて、置換基を導入することができる。標準的な脱保護試薬及び当業者に既知の手順(PG=Cbzに対しては水素、PG=BOCに対してはTFA又はHCl)を用いて脱保護することにより、所望のアミノアルキル ベンズイミダゾール誘導体Vが得られる。
Figure 2012506415
式(I)の化合物がエナンチオマーの混合物の形態で得られる場合には常に、エナンチオマーは、当業者に知られた方法、例えばジアステレオマー塩の形成及び分離、又はRegis Whelk−O1(R,R)(10μm)カラム、Daicel ChiralCel OD−H(5−10μm)カラム、又はDaicel ChiralPak IA(10μm)若しくはAD−H(5μm)カラム等のキラル固定相上のHPLC、を用いて分離することができる。キラルHPLCの典型的な条件は、0.8から150mL/分の流速における、溶出液A(EtOH。NEt、ジエチルアミン等のアミンの存在下又は非存在下で)及び溶出液B(ヘキサン)の無勾配混合物である。
実験の部
以下の実施例は本発明を説明するが、その範囲をまったく限定するものではない。
温度はすべて℃で示した。化合物は、H−NMRによって(300MHz、400MHz)又は13C−NMR(100MHz)(Bruker/Varian;化学シフトは、使用する溶媒と関連して、ppmで示してある;多重度:s=一重項、d=二重項、t=三重項、q=四重項、p=五重項、hex=六重項、hept=七重項、m=多重項、b=広域、結合定数はHzで示してある。);LC−MS(システムA)、HP 1100 Binary Pump及びDADを備えたFinnigan Navigator、カラム:4.6x50mm、Zorbax SB−AQ、5μm、120Å、勾配:5〜95%のMeCNの水溶液、1分、0.04%のトリフルオロ酢酸を含む、流速:4.5mL/分、により、又はLC−MS(システムB)、カラム:X−terra(登録商標)、MS C18、2.1x50mm、5μm、勾配:5−95%のMeCNの水溶液、1分、0.06%のギ酸を含む、流速:3ml/分、により、tは、分で示してある;TLCによって(MerckからのTLC−プレート、Silica gel 60 F254);又は融点によって特徴付けてある。化合物は、分取用HPLCによって(カラム:X−terra RP18、50×19mm、5μm、勾配:0.5%のギ酸を含む10〜95%のMeCNの水溶液)又はシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製される。ラセミ体は、分取用HPLC(好ましい条件:後述。)によってそのエナンチオマーに分離することができる。
(この項において、又は明細書のこれまでの部分において使用される)略語:
aq. 水性
Ac アセチル
AcOH 酢酸
anh. 無水
BOC tert−ブトキシカルボニル
BSA ウシ血清アルブミン
Bu ブチル
Cbz ベンジルオキシカルボニル
CC シリカゲル上カラムクロマトグラフィー
DCM ジクロロメタン
dil. 希釈した
DIPA ジイソプロピルアミン
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン、Huenigの塩基、
エチル−ジイソプロピルアミン
DMAP ジメチルアミノピリジン
DMP Dess−Martins−ペルヨージナン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EDC N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’エチルカルボジイミド
eq. 当量
Et エチル
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
EtO ジエチルエーテル
h 時間
Hept ヘプタン
Hex ヘキサン
HOBT 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
LC−MS 液体クロマトグラフィー−質量分析
Me メチル
MeCN アセトニトリル
min 分
Ms メタンスルホニル
NEt トリエチルアミン
OAc O−アセチル、アセテート
Pd/C 炭素上パラジウム
prep. 分取用
PyBOP ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−ピロリジノ−
ホスホニウム−ヘキサフルオロ−ホスファート
rt 室温
sat. 飽和
tert.− 三級(tert.−ブチル=t−ブチル=三級ブチル)
TBAF フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム
TBDPS tert.−ブチルジフェニルシリル
TBS tert.−ブチルジメチルシリル
Tf トリフルオロメタンスルホニル
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
TMS トリメチルシリル
保持時間
Ts p−トルエンスルホニル
実施例の製造
実施例1:rac−(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール
1.1 トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−4,9−ジエン−3,6−ジオン
40gの1,4−ベンゾキノンと35mLの1,3−シクロヘキサジエンの、90mLのベンゼン中の溶液を、封止した容器内で、rtにて3日間攪拌した。反応混合物を濃縮し、そして残渣をEtOH中で結晶化して、立体異性体の混合物としての57gの所望の化合物を、緑がかった固体として得た。H−NMR((CDSO):6.70(s、2H);6.18(m、2H);3.03(m、4H);1.65(m、2H);1.20(m、2H)。
1.2 トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−4,9−ジエン−3,6−ジオール
25.6gのトリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−4,9−ジエン−3,6−ジオンの、600mLのMeOH中の溶液に、58.0gのCeCl 7HOを添加した。次いで、5.7gのNaBHを0℃にて少しずつ添加し、そして混合物を同じ温度にて1h攪拌した。溶媒を蒸発させた後、残渣をEtOAcに再溶解し、それをHOで洗浄し、MgSO上で乾燥し、そして真空濃縮した。粗製物を再びEtOAcに再溶解し、そしてHeptで粉砕して、立体異性体の混合物としての27.9gの所望の化合物を、茶色がかった固体として得た。LC−MS(A):t=0.73min;[M−HO+H]:175.21。
1.3 rac−(1R ,8S )−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6,9−テトラエン
27.9gのトリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−4,9−ジエン−3,6−ジオールの、165mLのピリジン中の溶液に、30mLのPOClを0℃にて少しずつ添加した。反応液をrtにて3日間攪拌した後、冷却下で氷を注意深く添加することによりクェンチした。得られた混合物をHept(4x50mL)で抽出した。合わせた有機相を、HO、15%HCl溶液、そして再びHOで洗浄した。有機相をMgSO上で乾燥し、そして真空濃縮して、10.6gの所望の化合物を黄色の油状物として得た。H−NMR((CDSO):7.18(m、2H);7.02(m、2H);6.48(m、2H);3.97(s、2H);1.43(m、2H);1.25(m、2H)。
1.4 (9RS)−(1R ,8S )−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール
15.8gのトリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6,9−テトラエンの、42mLのTHF中の溶液を、THF中1M BH、82mLに、0℃にて添加した。反応混合物を一晩攪拌しつつ、温度をrtに到達させた。反応を、40mLの0.3N NaOH溶液、次いで134mLの35%H溶液の添加によりクェンチした。混合物をEtOで抽出し、HOで洗浄し、MgSO上で乾燥し、そして真空濃縮して、17.7gの所望の化合物を黄色の油状物として得た。LC−MS(A):t=0.84min;[M−HO+H]:157.19。
1.5 rac−(1R ,8R )−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オン
5.6gのトリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オールの、30mLのDCM中の溶液に、DCM中の15%DMP溶液110mLを添加した。一晩攪拌した後、300mLのEtOAc/Hept(1:1)を添加し、得られた懸濁液をセライトのパッド上でろ過し、そしてろ液を真空濃縮した。残渣をEtOAc/Hept(1:1)で再度処理し、そしてセライト上でろ過した。この手順を2回繰り返して、4.9gの所望の化合物を黄色の油状物として得た。LC−MS(A):t=0.88min;[M+H+CHCN]:214.19。
1.6 rac−(1R ,8R ,9R )−(9−ヒドロキシ−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イル)−酢酸 tert−ブチルエステル及びrac−(1R ,8R ,9S )−(9−ヒドロキシ−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イル)−酢酸 tert−ブチルエステル
3.5mLのDIPAの、6mLのTHF中の溶液に、9.9mLのn−ブチルリチウム(Hept中2.5M)を−20℃にて滴下した。20min後、12mLのトルエンを添加し、そして溶液を30min攪拌した。混合物を−50℃に冷却し、4.5mLの酢酸tert.−ブチルを添加し、そして攪拌を−50℃にて1h続けた。次いで、6mLのトルオール中に溶解した、2.5gのrac−(1R,8R)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オンを添加し、そして溶液を、−50〜−20℃にて2.5hに渡って攪拌した。反応混合物を氷/aq.HCl上に注ぎ、有機相を分離し、sat.aq.NaHCOで洗浄し、NaSO上で乾燥し、そして真空濃縮した。粗製反応生成物を、Hept/EtOAc(4:1)を用いたCCで精製して、2.6gの主ラセミ体、rac−(1R,8R,9R)−(9−ヒドロキシ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イル)−酢酸 tert−ブチルエステルをベージュ色の固体として、そして0.4gの副ラセミ体、rac−(1R,8R,9S)−(9−ヒドロキシ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イル)−酢酸 tert−ブチルエステルを黄色の油状物として得た。LC−MS(A)、(主ラセミ体):t=1.04min;[M+H]:288.85。LC−MS(A)、(副ラセミ体):t=1.03min;[M+H]:289.20。
1.7 rac−(1R ,8R ,9R )−9−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール
2.6gのrac−(1R,8R,9R)−(9−ヒドロキシ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イル)−酢酸 tert−ブチルエステルの、10mLのTHF中の溶液を、THF中の1M LiAlH溶液、15.3mLに、−10℃にて添加した。混合物を4h攪拌しつつ、温度をゆっくりと0℃に到達させた。反応を、15%NaOH水溶液の添加によりクェンチした。混合物をEtOAcで希釈し、HOで洗浄し、MgSO上で乾燥し、そして真空濃縮して、1.6gの所望の化合物を白色の固体として得た。LC−MS(A):t=0.78min;[M−HO+H]:201.15。
1.8 (1S,8S,9S)−9−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール及び(1R,8R,9R)−9−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール
rac−(1R,8R,9R)−9−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オールを、prep.キラルHPLC(カラム:Chiralcel OD 20x250mm、10μm;Hex/EtOH、95:5、流速16mL/min)を用いて、それぞれのエナンチオマーに分離した。キラル分析HPLC(Chiralcel OD 4.6x250mm、10μm;Hex/EtOH、95:5、流速0.8mL/min)。エナンチオマーA:t=9.98min。エナンチオマーB:t=11.31min。
1.9 rac−トルエン−4−スルホン酸(1R ,8R ,9R )−2−(9−ヒドロキシ−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イル)−エチルエステル
2.0gのrac−(1R,8R,9R)−9−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール、1.9gのTsCl、1.5mLのNEt及び0.22gのDMAPの、120mLのトルエン中の混合物を、rtにて一晩攪拌した。反応混合物を水でクェンチし、有機相を分離し、塩水(brine)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、そして真空濃縮した。残渣を、Hept/EtOAc(1:1)を用いたCCで精製して、2.7gの所望の化合物を黄色の油状物として得た。LC−MS(A):t=1.03min;[M−HO+H]:355.05。
1.10 rac−(1R ,8R ,9R )−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール
1000mgのrac−トルエン−4−スルホン酸(1R,8R,9R)−2−(9−ヒドロキシ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イル)−エチルエステルと508mgの[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミンの、2mLのDIPEA中の混合物を、30min、110℃に加熱した。反応混合物をrtに冷却し、MeOH−水でクェンチし、そしてEtOAcで抽出した。有機相を分離し、NaSO上で乾燥し、そして真空濃縮して、1.0gのベージュ色の固体として得た。粗生成物の一部を、EtOAc/MeOH(2:1)を用いたCCで精製して、所望の化合物をベージュ色のフォームとして得た。LC−MS(A):t=0.67min;[M+H]:390.35。
実施例1A:rac−メトキシ−酢酸(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル
1A.1 rac−メトキシ−酢酸(1R ,8R ,9R )−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル
250mgのrac−(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オールの、10mLのトルオール及び0.1mLのNEt中の溶液に、0.1mLのメトキシアセチルクロリドを0℃にて添加した。反応混合物をrtにて2h攪拌し、次いでsat.aq.NaHCOでクェンチした。生成物をEtOAcで抽出し、NaSO上で乾燥し、そして真空濃縮した。EtOAc/MeOH(1:1)を用いたCCによる精製により、130mgの所望の化合物をベージュ色のフォームとして得た。LC−MS(A):t=0.71min;[M+H]:462.21。
1A.2 rac−メトキシ−酢酸(1R ,8R ,9R )−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル二塩酸塩
上記の生成物を、下記の手順を用いて、対応する二塩酸塩に変換してもよい。
130mgのrac−メトキシ−酢酸(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステルを、2mLのEtOAcに溶解し、溶液を氷浴で冷却し、そしてEtOAc中の1.5N HClを2mL添加した。反応混合物を、加熱することなく蒸発乾固して、所望の化合物を二塩酸塩として得た。
実施例1B:rac−イソ酪酸(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル
メトキシアセチルクロリドをイソ酪酸クロリドで置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.78min;[M+H]:460.28。
実施例1C:rac−シクロプロパンカルボン酸(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル
メトキシアセチルクロリドをシクロプロパンカルボニルクロリドで置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.77min;[M+H]:458.27。
実施例2:(1S,8S,9S)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール又は(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール
工程2におけるrac−(1R,8R,9R)−9−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール(中間体1.8)のエナンチオマーAを用い、実施例1、工程1.9及び1.10と同様の手順に従って製造。LC−MS(A):t=0.71min;[M+H]:390.17。
実施例2A:イソ酪酸(1S,8S,9S)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル又はイソ酪酸(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル
実施例1の化合物を実施例2の化合物で置き換え、そしてメトキシアセチルクロリドをイソ酪酸クロリドで置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.82min;[M+H]:460.64。
実施例3:(1S,8S,9S)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール又は(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール
工程2におけるrac−(1R,8R,9R)−9−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール(中間体1.8)のエナンチオマーBを用い、実施例1、工程1.9及び1.10と同様の手順に従って製造。LC−MS(A):t=0.72min;[M+H]:390.44。
実施例4:rac−(1R,8R,9R)−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−[2−(9−メトキシ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イル)−エチル]−メチル−アミン
4.1 rac−(1R ,8R ,9R )−9−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール
200mgのrac−(1R,8R,9R)−9−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール、138mgのTBSCl及び62mgのイミダゾールの、DCM、2mL中の混合物を、rtにて一晩攪拌する。反応をHOでクェンチし、有機相を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、そして真空濃縮して、300mgの所望の化合物を黄色の油状物として得た。LC−MS(A):t=1.16min;[M+H]:333.20。
4.2 rac−(1R ,8R ,9R )−2−(9−メトキシ−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イル)−エタノール
135mgのrac−(1R,8R,9R)−9−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エチル]−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オールの、2mLのTHF中の溶液に、29mgのNaH(60%、オイル中の分散体)、次いで74μLのMeIを、0℃にて添加した。10min後に氷浴を除き、そして混合物をrtにて一晩攪拌した。黄色の懸濁液を、HOで注意深くクェンチし、EtOAcで抽出し、塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、次いで真空濃縮して、98mgの黄色の油状物を得た。次いで、粗生成物を2mLのTHFに溶解し、THF中の1M TBAF、0.2mLを添加し、そして混合物をrtにて一晩攪拌した。反応混合物をHOでクェンチし、EtOAcで抽出し、NaSO上で乾燥し、そして真空濃縮した。Hept/EtOAc(4:1)を用いたCCによる精製により、56mgの所望の化合物を黄色の油状物として得た。H−NMR(CDOD):7.13(m、4H);3.50(m、2H);3.22(s、3H);3.08(m、1H);2.95(m、1H);2.08(m、1H);1.80(m、1H);1.65(m、1H);1.43(m、1H);1.33(m、2H);1.12(m、2H)。
4.3 rac−(1R ,8R ,9R )−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−[2−(9−メトキシ−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イル)−エチル]−メチル−アミン
工程1.9の中間体1.7を中間体4.2で置き換えて、実施例1、工程1.9及び1.10と同様の手順に従って製造。LC−MS(A):t=0.75min;[M+H]:404.21。
実施例5:rac−(1R,8R,9S)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール
工程1.7のrac−(1R,8R,9R)−(9−ヒドロキシ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イル)−酢酸 tert−ブチルエステルをrac−(1R,8R,9S)−(9−ヒドロキシ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イル)−酢酸 tert−ブチルエステルで置き換えて、実施例1、工程1.7〜1.10と同様の手順に従って製造。LC−MS(A):t=0.65min;[M+H]:390.39。
実施例5A:rac−イソ酪酸(1R,8R,9S)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル
実施例1の化合物を実施例5の化合物で置き換え、そしてメトキシアセチルクロリドをイソ酪酸クロリドで置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.76min;[M+H]:460.31。
実施例6:rac−(1R,8R,9R)−9−{2−[4−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール
6.1 4−(2−アミノ−フェニルカルバモイル)−ピペリジン−1−カルボン酸 ベンジルエステル
3.5gのピペリジン−1,4−ジカルボン酸 モノベンジルエステル、1.5gのフェニレンジアミン、2.3mLのDIPEA及び6.9gのPyBOPの、DCM40mL中の混合物を、rtにて一晩攪拌した。反応をHOでクェンチし、DCMで抽出し、MgSO上で乾燥し、そして真空濃縮して、10gの所望の化合物を、粗製の茶色の固体として得た。LC−MS(A):t=0.76min;[M+H]:354.26。
6.2 4−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸 ベンジルエステル
10gの粗製の4−(2−アミノ−フェニルカルバモイル)−ピペリジン−1−カルボン酸 ベンジルエステルの溶液を、200mLの氷AcOH中に溶解し、90℃に1.5h加熱した。反応混合物を蒸発乾固し、20mLのMeOHに再溶解し、そして真空濃縮した。EtOAc/Hept(9:1)〜EtOAcでのCCによる精製により、1.3gの所望の化合物をベージュ色の固体として得た。LC−MS(B):t=0.78min;[M+H]:336.12。
6.3 2−ピペリジン−4−イル−1H−ベンゾイミダゾール
1.3gの4−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸 ベンジルエステルを、40mLの脱気EtOHに溶解した。200mgの10wt%Pd/Cを添加し、そして混合物を、H雰囲気下、rtにて4h攪拌した。次いで、反応混合物をセライトのパッド上でろ過し、そしてEtOHで洗浄した。真空濃縮により、0.85gの所望の化合物をベージュ色の固体として得た。LC−MS(A):t=0.30min;[M+H]:202.14。
6.4 rac−(1R ,8R ,9R )−9−{2−[4−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール
[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミンを中間体6.3で置き換えて、実施例1、工程1.10と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.65min;[M+H]:402.32。
実施例6A:rac−イソ酪酸(1R,8R,9R)−9−{2−[4−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル
実施例1の化合物を実施例6の化合物で置き換え、そしてメトキシアセチルクロリドをイソ酪酸クロリドで置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.74min;[M+H]:472.37。
実施例7:(1R,8R,9R)−9−{2−[(3RS)−3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール
7.1 2−ピペリジン−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール
工程6.1のピペリジン−1,4−ジカルボン酸 モノベンジルエステルをピペリジン−1,3−ジカルボン酸 モノベンジルエステルで置き換えて、実施例6、工程6.1〜6.3と同様の手順に従って製造。LC−MS(A):t=0.34min;[M+H]:202.14。
7.2 (1R ,8R ,9R )−9−{2−[(3RS)−3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール
[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミンを中間体7.1で置き換えて、実施例1、工程1.10と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.73min;[M+H]:402.04。
実施例7A:イソ酪酸(1R,8R,9R)−9−{2−[(3RS)−3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル
実施例1の化合物を実施例7の化合物で置き換え、そしてメトキシアセチルクロリドをイソ酪酸クロリドで置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.85min;[M+H]:472.82。
実施例8:rac−(1R,8R,9R)−9−{2−[4−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−フェニル−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール
8.1 2−(4−フェニル−ピペリジン−4−イル)−1H−ベンゾイミダゾール
工程6.1のピペリジン−1,4−ジカルボン酸 モノベンジルエステルを4−フェニル−ピペリジン−1,4−ジカルボン酸 モノベンジルエステルで置き換えて、実施例6、工程6.1〜6.3と同様の手順に従って製造。LC−MS(A):t=0.57min;[M+H]:278.22。
8.2 rac−(1R ,8R ,9R )−9−{2−[4−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−フェニル−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール
[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミンを中間体8.1で置き換えて、実施例1、工程1.10と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.75min;[M+H]:478.19。
実施例8A:rac−イソ酪酸(1R,8R,9R)−9−{2−[4−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−フェニル−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル
実施例1の化合物を実施例8の化合物で置き換え、そしてメトキシアセチルクロリドをイソ酪酸クロリドで置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.86min;[M+H]:548.19。
実施例9:rac−(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−4,5−ジフルオロ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール
9.1 4,5−ジフルオロ−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−4,9−ジエン−3,6−ジオン
1.7gの2,3−ジフルオロ−1,4−ベンゾキノン(G.Haufe、Perkin Transactions 1(2002)、(23)、2719−2728)、2.2mLの1,3−シクロヘキサジエンの、25mLのEtO中の溶液を、封止した容器内で、50℃にて2h加熱した。Rtに冷却した後、混合物を真空濃縮して、立体異性体の混合物としての1.4gの所望の化合物を、黄色の固体として得た。H−NMR(DMSO):6.20(s、2H);3.18(s、2H);3.03(s、2H);1.71(m、2H);1.21(m、2H)。
9.2 rac−(1R ,8R ,9R )−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−4,5−ジフルオロ−トリシクロ[6.2.2.0 2,7 ]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール
工程1.2のトリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−4,9−ジエン−3,6−ジオン(工程1.1)を4,5−ジフルオロ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−4,9−ジエン−3,6−ジオン(工程9.1)で置き換えて、実施例1、工程1.2〜1.10と同様の手順に従って製造。LC−MS(A):t=0.70min;[M−HO+H]:426.04。
実施例9A:rac−イソ酪酸(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−4,5−ジフルオロ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル
実施例1の化合物を実施例9の化合物で置き換え、そしてメトキシアセチルクロリドをイソ酪酸クロリドで置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(B):t=0.78min;[M+H]:496.13。
実施例10:rac−(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール
10.1 トリシクロ[6.3.2.0 2,7 ]トリデカ−4,12−ジエン−3,6−ジオン
17.2gの1,4−ベンゾキノンの、DCM240mL中の溶液に、7.6mLのBF−ジエチルエテレート、次いで17.2mLの1,3−シクロヘプタジエンを、−20℃にて添加した。20min後、冷却浴を除き、そして混合物をrtにて30min、さらに攪拌した。次いで、反応混合物を氷冷KOH(30%)水溶液に注ぎ、それを10min激しく攪拌した。セライト上でろ過した後、有機相をKCO上で乾燥し、そして真空濃縮して、立体異性体の混合物としての21.7gの所望の化合物を、茶色の固体として得た。H−NMR(CDOD):6.71(s、2H);6.04(m、2H);3.02(m、2H);1.65(m、8H)。
10.2 rac−(1R ,8R ,12R )−12−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.3.2.0 2,7 ]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール
工程1.2のトリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−4,9−ジエン−3,6−ジオン(工程1.1)をトリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−4,12−ジエン−3,6−ジオン(工程10.1)で置き換えて、実施例1、工程1.2〜1.7と同様の手順に従って製造。LC−MS(A):t=0.83min;[M+Na+H]:256.23。
10.3 (1S,8S,12S)−12−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.3.2.0 2,7 ]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール及び(1R,8R,12R)−12−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.3.2.0 2,7 ]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール
rac−(1R,8R,12R)−12−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オールを、prep.キラルHPLC(カラム:Chiralcel OJ 250x4.6mm、20μm;Hept/EtOH、95:5、流速2.0mL/min)を用いて、それぞれのエナンチオマーに分離した。キラル分析HPLC(Chiralcel OD 4.6x250mm、10μm;Hex/EtOH、95:5、流速0.8mL/min)。エナンチオマーA:t=9.43min。エナンチオマーB:t=10.58min。
10.4 rac−(1R ,8R ,12R )−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.0 2,7 ]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール
工程1.9のrac−(1R,8R,9R)−9−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オールをrac−(1R,8R,12R)−12−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オールで置き換えて、実施例1、工程1.9〜1.10と同様の手順に従って製造。LC−MS(A):t=0.75min;[M+H]:404.07。
実施例10A:rac−メトキシ−酢酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル
実施例1の化合物を実施例10の化合物で置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.78min;[M+H]:476.49。
実施例10B:rac−イソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル
実施例1の化合物を実施例10の化合物で置き換え、そしてメトキシアセチルクロリドをイソ酪酸クロリドで置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.84min;[M+H]:474.12。
実施例11:(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール又は(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール
工程2におけるrac−(1R,8R,12R)−12−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール(中間体10.3)のエナンチオマーAを用い、実施例1、工程1.9及び1.10と同様の手順に従って製造。LC−MS(A):t=0.74min;[M+H]:404.08。
実施例11A:イソ酪酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル又はイソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル
実施例1の化合物を実施例11の化合物で置き換え、そしてメトキシアセチルクロリドをイソ酪酸クロリドで置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.84min;[M+H]:474.29。
実施例12:(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール又は(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール
工程2におけるrac−(1R,8R,12R)−12−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール(中間体10.3)のエナンチオマーBを用い、実施例1、工程1.9及び1.10と同様の手順に従って製造。LC−MS(A):t=0.74min;[M+H]:404.03。
実施例12A:イソ酪酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル又はイソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル
実施例1の化合物を実施例12の化合物で置き換え、そしてメトキシアセチルクロリドをイソ酪酸クロリドで置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.84min;[M+H]:474.30。
実施例13:(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール又は(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール
13.1 [3−(2−アミノ−3−メトキシ−フェニルカルバモイル)−プロピル]−メチル−カルバミン酸 ベンジルエステル
1.40gの4−(ベンジルオキシカルボニル−メチル−アミノ)−酪酸(4−(メチルアミノ)酪酸及びベンジルクロロギ酸エステルから取得。)の、25mLのTHF中の溶液に、2.9mLのDIPEA、0.97gのHOBt及び1.38gのEDCを添加した。5min攪拌した後、0.80gの3−メトキシ−ベンゼン−1,2−ジアミンを添加し、そして混合物をrtにて3h攪拌した。Sat.aq.NaHCO溶液を添加し、相を分離し、そして有機相を塩水で洗浄した。合わせた有機相をMgSO上で乾燥し、そして真空濃縮した。LC−MS(A):t=0.80min;[M+H]:372.27。
13.2 [3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−カルバミン酸 ベンジルエステル
粗製の[3−(2−アミノ−3−メトキシ−フェニルカルバモイル)−プロピル]−メチル−カルバミン酸 ベンジルエステル酸の、トルエン7mL中の混合物に、数滴のDMFと523mgのTsOHを添加し、そして反応混合物を150℃にて2.5h、マイクロ波中で加熱した。Sat.aq.NaHCO溶液を添加し、相を分離し、そして有機相を塩水で洗浄した。合わせた有機相をMgSO上で乾燥し、そして真空濃縮した。EtOAc/MeOH(10:1)を用いたCCによる精製により、0.74gの所望の化合物を茶色のフォームとして得た。LC−MS(A):t=0.77min;[M+H]:354.40。
13.3 [3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミン
0.74gの[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−カルバミン酸 ベンジルエステルの、EtOH20mL中の溶液を、Nで3回脱気した後、90mgの10wt%Pd/Cを添加した。次いで、反応混合物を、H雰囲気(バルーン)下、rtにて一晩攪拌した。セライトのパッド上でのろ過及び100mLのEtOHでの洗浄により、真空濃縮の後、450mgの所望の化合物をベージュ色の固体として得た。LC−MS(A):t=0.45min;[M+H]:220.32。
13.4 (1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.0 2,7 ]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール又は(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.0 2,7 ]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール
工程2におけるrac−(1R,8R,12R)−12−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール(中間体10.3)のエナンチオマーAを用い、そして工程1.10の[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミンを[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミン(中間体13.3)で置き換えて、実施例1、工程1.9及び1.10と同様の手順に従って製造。LC−MS(A):t=0.71min;[M+H]:434.34。
実施例13A:イソ酪酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル又はイソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル
実施例1の化合物を実施例13の化合物で置き換え、そしてメトキシアセチルクロリドをイソ酪酸クロリドで置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.80min;[M+H]:504.39。
実施例13B:3,3,3−トリフルオロ−プロピオン酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル又は3,3,3−トリフルオロ−プロピオン酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル
実施例1の化合物を実施例13の化合物で置き換え、そしてメトキシアセチルクロリドを3,3,3−トリフルオロプロプリオニル(proprionyl)クロリドで置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.82min;[M+H]:544.44。
実施例14:(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール又は(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール
14.1 3−メトキシ−6−メチル−ベンゼン−1,2−ジアミン
3.3gの1−メトキシ−4−メチル−2,3−ジニトロ−ベンゼン(Can.J.Chem.65,1233−1240、1987)を、100mLのEtOHに懸濁し、Nで3回脱気し、そして450mgの10wt%Pd/Cを添加することにより、3−メトキシ−6−メチル−ベンゼン−1,2−ジアミンを合成した。反応混合物を、H雰囲気下(バルーン)で一晩攪拌した。セライトのパッド上でのろ過及び100mLのEtOHでの洗浄により、真空濃縮の後、2.2gの所望の化合物を茶色の油状物として得た。LC−MS(A):t=0.45min;[M+H]:153.35。
14.2 [3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミン
工程13.1の3−メトキシ−ベンゼン−1,2−ジアミンを中間体14.1で置き換えて、実施例13、工程13.1〜13.3と同様の手順に従って製造。LC−MS(A):t=0.52min;[M+H]:234.18。
14.3 (1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.0 2,7 ]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール又は(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.0 2,7 ]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール
工程2におけるrac−(1R,8R,12R)−12−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール(中間体10.3)のエナンチオマーAを用い、そして工程1.10の[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミンを[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミン(中間体14.2)で置き換えて、実施例1、工程1.9及び1.10と同様の手順に従って製造。LC−MS(A):t=0.73min;[M+H]:448.38。
実施例14A:イソ酪酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル又はイソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル
実施例1の化合物を実施例14の化合物で置き換え、そしてメトキシアセチルクロリドをイソ酪酸クロリドで置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.84min;[M+H]:518.24。
実施例14B:3,3,3−トリフルオロ−プロピオン酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル又は3,3,3−トリフルオロ−プロピオン酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル
実施例1の化合物を実施例14の化合物で置き換え、そしてメトキシアセチルクロリドを3,3,3−トリフルオロプロプリオニルクロリドで置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.83min;[M+H]:558.28。
実施例15:rac−(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール
15.1 3,6−ジメトキシ−ベンゼン−1,2−ジアミン
6.0gの1,4−ジメトキシ−2,3−ジニトロ−ベンゼン(Eur.J.Org.Chem.2006、2786−2794)を、220mLのEtOHに溶解し、Nで3回脱気し、そして600mgの10wt%Pd/Cを添加することにより、3,6−ジメトキシ−ベンゼン−1,2−ジアミンを合成した。H雰囲気下(バルーン)で反応液を攪拌した。2日後、300mgの10wt%Pd/Cをさらに添加し、そして混合物をさらに24h攪拌した。セライトのパッド上でのろ過そしてEtOH及びEtOAcでの洗浄により、真空濃縮の後、4.3gの所望の化合物を黒色の固体として得た。LC−MS(A):t=0.48min;[M+H]:169.09。
15.2 [3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミン
工程13.1の3−メトキシ−ベンゼン−1,2−ジアミンを中間体15.1で置き換えて、実施例13、工程13.1〜13.3と同様の手順に従って製造。LC−MS(A):t=0.57min;[M+H]:250.13。
15.3 rac−(1R ,8R ,12R )−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.0 2,7 ]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール
工程1.9のrac−(1R,8R,9R)−9−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オールをrac−(1R,8R,12R)−12−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール(工程10.2)で置き換え、そして工程1.10の[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミンを[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミン(中間体15.2)で置き換えて、実施例1、工程1.9及び1.10と同様の手順に従って製造。LC−MS(A):t=0.78min;[M+H]:464.17。
実施例15A:rac−イソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル
実施例1の化合物を実施例15の化合物で置き換え、そしてメトキシアセチルクロリドをイソ酪酸クロリドで置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.88min;[M+H]:534.35。
実施例16:(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール又は(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール
工程2におけるrac−(1R,8R,12R)−12−(2−ヒドロキシ−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール(中間体10.3)のエナンチオマーAを用い、そして工程1.10の[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミンを[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミン(中間体15.2)で置き換えて、実施例1、工程1.9及び1.10、と同様の手順に従って製造。LC−MS(A):t=0.78min;[M+H]:464.29。
実施例16A:イソ酪酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル又はイソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル
実施例1の化合物を実施例16の化合物で置き換え、そしてメトキシアセチルクロリドをイソ酪酸クロリドで置き換えて、実施例1A、工程1.A1と同様の方法を用い、本化合物を製造した。LC−MS(A):t=0.87min;[M+H]:534.56。
生物学的試験
インビトロアッセイ Lチャンネル
式(I)の化合物のLチャンネル拮抗活性(IC50値)を、下記の実験法に従って測定した。補助サブユニットβ−2a及びα2δ−1に加え、ヒトCa1.2チャンネルを発現するヒト胎児由来腎臓(HEK293)細胞を、培地(10%の熱非働化ウシ胎児血清(FCS)、100U/mlのペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシン、100μg/mlのG418、40μg/mlのゼオシン及び100μg/mlのハイグロマイシンを含むDMEM)で培養する。細胞を、384穴ブラッククリアボトム滅菌済プレート(poly−L−lysine−コート、Becton Dickinson)に、20.000細胞/ウェルにてシードする。シードしたプレートを、37℃、5% COにて、一晩インキュベートする。アッセイにおいて20mMの最終濃度で使用するため、アッセイバッファー(0.1%のBSA、20mMのHEPES、0.375g/lのNaHCOを含み、NaOHでpH7.4に調整したHBSS)中の80mMストックソリューションとして、KCl溶液を調製する。拮抗薬は、DMSO中の10mMストックソリューションとして調製し、384穴プレート内で、まずDMSOで、次にアッセイバッファーで希釈し、3xのストックを得る。アッセイの日に、25μlの染色バッファー(20mMのHEPES、0.375g/lのNaHCO及び3μMの蛍光性カルシウム指示薬fluo−4 AM(10%のpluronicを含む、DMSO中の1mMストックソリューション)を含むHBSS)を、シードしたプレートの各ウェルに添加する。384穴セルプレートを、37℃、5%COで60minインキュベートした後、各ウェルを、50μlのアッセイバッファーで2回洗浄し、各ウェルにつき50μlの同バッファーを、室温での平衡化(30−60分)のために残しておく。Fluorescent Imaging Plate Reader(FLIPR、Molecular Devices)内で、各ウェルにつき25μlの拮抗薬をプレートに添加し、3minインキュベートし、最後に、細胞の脱分極のために、各ウェルにつき25μlのKCl溶液を添加する。各ウェルについて、2秒のインターバルで8分間、蛍光を測定し、各蛍光ピークの曲線下の面積を、拮抗剤の代わりにビークルを用いた場合に、20mM KClにより誘導される蛍光ピークの面積と比較する。各拮抗薬について、IC50値(KCl−により誘導される蛍光反応の50%を阻害するのに必要な化合物の(nMで表した)濃度)を、10μMまで測定する。
このアッセイにおいては、実施例の化合物13、13A、13B、14、14A、14B、15、15A、16及び16Aについては試験を行わなかった。残りの25種の実施例化合物のIC50値は、1022〜8739nMの範囲内であり、平均は2536nMである。
インビトロアッセイ Tチャンネル:
式(I)の化合物のTチャンネル拮抗活性(IC50値)を、下記の実験法に従って測定し、実施例化合物のデータを表1に示す。
ヒトCa3.1、Ca3.2又はCa3.3チャンネルをそれぞれ発現するヒト胎児由来腎臓(HEK293)細胞を、培地(10%の熱非働化ウシ胎児血清(FCS)、100U/mlのペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシン及び1mg/mlのG418を含むDMEM)で培養する。細胞を、384穴ブラッククリアボトム滅菌済プレート(poly−L−lysine−コート、Becton Dickinson)に、20.000細胞/ウェルにてシードする。シードしたプレートを、37℃、5% COにて、一晩インキュベートする。アッセイにおいて10mMの最終濃度で使用するため、TEA−ヒドロキシドでpH7.2に調整した、100mMのテトラメチルアンモニウムクロリド(TEA−クロリド)、50mMのHEPES、2.5mMのCaCl、5mMのKCl、1mMのMgCl中の100mMストックソリューションとして、Ca2+溶液を調製する。拮抗薬は、DMSO中の10mMストックソリューションとして調製し、384穴プレート内で、まずDMSOで、次にTEA−ヒドロキシドでpH7.2に調整した、100mMのTEA−クロリド、50mMのHEPES、2.5mMのCaCl、5mMのKCl、1mMのMgClで希釈し、9xのストックを得る。アッセイの日に、25μlの染色バッファー(20mMのHEPES、0.375g/lのNaHCO及び3μMの蛍光性カルシウム指示薬fluo−4 AM(10%のpluronicを含む、DMSO中の1mMストックソリューション)を含むHBSS)を、シードしたプレートの各ウェルに添加する。384穴セルプレートを、37℃、5%COで60minインキュベートした後、各ウェルを、0.1%のBSA、20mMのHEPES、0.375g/lのNaHCOを含むHBSS、50μlを用いて2回洗浄し、各ウェルにつき50μlの同バッファーを、室温での平衡化(30−60分)のために残しておく。Fluorescent Imaging Plate Reader(FLIPR、Molecular Devices)内で、各ウェルにつき6.25μlの拮抗薬をプレートに添加し、3minインキュベートし、最後に、各ウェルにつき6.25μlのCa2+溶液を添加する。各ウェルについて、2秒のインターバルで8分間、蛍光を測定し、各蛍光ピークの曲線下の面積を、拮抗剤の代わりにビークルを用いた場合に、10mM Ca2+により誘導される蛍光ピークの面積と比較する。各拮抗薬について、IC50値(Ca2+により誘導される蛍光反応の50%を阻害するのに必要な化合物の(nMで表した)濃度)を、10μMまで測定する。
Figure 2012506415
Langendorff法(Lgdff)による単離した心臓に対する効果
化合物を、それらの血圧降下作用及び心筋収縮に対するそれらの効果について試験した。単離したマウスの心臓に対するEC50を、文献(Doring HJ.、The isolated perfused heart according to Langendorff technique−−function−−application、Physiol. Bohemoslov. 1990、39(6)、481−504;Kligfield P、Horner H、Brachfeld N.、A model of graded ischemia in the isolated perfused rat heart、J.Appl.Physiol.1976 Jun、40(6)、1004−8)に従って測定した。
上記のLangendorff試験について記載した手順を用い、15種の実施例化合物について測定を行った。選択した化合物の結果を表2に示す。
Figure 2012506415

Claims (15)

  1. 式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩:
    Figure 2012506415
    式中、
    及びRは、独立に水素又はハロゲンを表し;
    Aは、直鎖の(C1−3)アルカン−ジイル鎖であって、1又は2以上のメチルで任意に置換された当該直鎖の(C1−3)アルカン−ジイル鎖を表し;
    は、水素、(C1−5)アルキル又は−CO−R31を表し;
    31は、(C1−5)アルキル、(C1−3)フルオロアルキル、(C3−6)シクロアルキル、(C3−6)シクロアルキル−(C1−3)アルキル、(C1−5)アルコキシ、(C1−2)アルコキシ−(C1−3)アルキル又はR3233N−を表し;
    32は(C1−5)アルキルを表し;
    33は、水素又は(C1−5)アルキルを表し;
    nは、整数の1、2、3又は4を表し;
    Bは基−(CH−(式中、mは、整数の1、2、3、4又は5を表す。)を表すか;又はBは、R並びにB及びRが結合する窒素原子とともに、4−〜6−員の飽和環を形成し、当該環は、1個のフェニルにより任意に置換されていてもよく;
    は、水素;(C1−5)アルキル;(C1−2)アルコキシ−(C1−3)アルキル;(C1−3)フルオロアルキル;(C3−6)シクロアルキル;(C3−6)シクロアルキル−(C1−3)アルキルを表すか;又はRは、B並びにR及びBが結合する窒素原子とともに、4−〜6−員の飽和環を形成し、当該環は、1個のフェニルにより任意に置換されていてもよく;そして
    Wは、
    Figure 2012506415
    (式中、
    は水素又は(C1−5)アルキルを表し;そして
    、R及びRは、独立に水素、ハロゲン、(C1−5)アルキル、ヒドロキシ、(C1−5)アルコキシ、−O−CO−(C1−5)アルキル、(C1−3)フルオロアルキル、(C1−3)フルオロアルコキシ、−COOH、−CO−(C1−5)アルコキシ、(C1−2)アルコキシ−(C1−4)アルコキシ又は−NH−CO−(C1−5)アルキルを表す。)を表す。
  2. 架橋テトラヒドロナフタレン部分の配置が、R−O−置換基とテトラヒドロナフタレン部分の架橋Aが、cisの関係にあるような配置である、請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩。
  3. 及びRが共に水素を表す、請求項1又は2に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩。
  4. Aが−(CH−(式中、pは整数の2又は3を表す。)を表す、請求項1〜3のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩。
  5. が水素又は−CO−R31を表す、請求項1〜4のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩。
  6. 31が、(C1−5)アルキル、(C1−3)フルオロアルキル、(C3−6)シクロアルキル又は(C1−2)アルコキシ−(C1−3)アルキルを表す、請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩。
  7. Bが、基−(CH−(式中、mは整数の3を表す、)を表す、請求項1〜6のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩。
  8. nが整数の2を表す、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩。
  9. が(C1−5)アルキルを表す、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩。
  10. 、R及びRが、独立に水素、ハロゲン、(C1−5)アルキル、(C1−5)アルコキシ、(C1−3)フルオロアルキル又は(C1−3)フルオロアルコキシを表す、請求項9に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩。
  11. が水素を表す、請求項1〜11のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩。
  12. 下記の化合物から選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩:
    (1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール;
    メトキシ−酢酸(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
    イソ酪酸(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
    シクロプロパンカルボン酸(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
    (1S,8S,9S)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール;
    (1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール;
    イソ酪酸(1S,8S,9S)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
    イソ酪酸(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
    (1R,8R,9R)−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−[2−(9−メトキシ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イル)−エチル]−メチル−アミン;
    (1R,8R,9S)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール;
    イソ酪酸(1R,8R,9S)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
    (1R,8R,9R)−9−{2−[4−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール;
    イソ酪酸(1R,8R,9R)−9−{2−[4−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
    (1R,8R,9R)−9−{2−[(3RS)−3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール;
    イソ酪酸(1R,8R,9R)−9−{2−[(3RS)−3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
    (1R,8R,9R)−9−{2−[4−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−フェニル−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール;
    イソ酪酸(1R,8R,9R)−9−{2−[4−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−フェニル−ピペリジン−1−イル]−エチル}−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
    (1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−4,5−ジフルオロ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−オール;
    イソ酪酸(1R,8R,9R)−9−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−4,5−ジフルオロ−トリシクロ[6.2.2.02,7]ドデカ−2,4,6−トリエン−9−イルエステル;
    (1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
    メトキシ−酢酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
    イソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
    (1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
    (1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
    イソ酪酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
    イソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
    (1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
    (1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
    イソ酪酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
    イソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
    3,3,3−トリフルオロ−プロピオン酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
    3,3,3−トリフルオロ−プロピオン酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
    (1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
    (1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
    イソ酪酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
    イソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
    3,3,3−トリフルオロ−プロピオン酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
    3,3,3−トリフルオロ−プロピオン酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4−メトキシ−7−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
    (1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
    イソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;
    (1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
    (1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−オール;
    イソ酪酸(1S,8S,12S)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル;及び
    イソ酪酸(1R,8R,12R)−12−(2−{[3−(4,7−ジメトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−プロピル]−メチル−アミノ}−エチル)−トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イルエステル。
  13. 医薬としての、請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
  14. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩を、活性成分として、そして少なくとも1種の治療的に不活性な賦形剤を含む医薬組成物。
  15. 慢性安定狭心症、高血圧、(腎臓及び心臓の)虚血、心房細動を含む不整脈、心肥大又はうっ血性心不全の治療又は予防のための医薬の製造のための、請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩の、又は請求項14に記載の医薬組成物の使用。
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