JP2012505232A - アゾロトリアジノンメラニン凝集ホルモン受容体−1アンタゴニスト - Google Patents

アゾロトリアジノンメラニン凝集ホルモン受容体−1アンタゴニスト Download PDF

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Abstract

本願は、MCHR1アンタゴニストとして、特に、肥満症の治療に有用である式I
Figure 2012505232

[式中、Rは、単環式アリールまたは単環式ヘテロアリールからなる群から選択され;Wは、直接結合、−O−、および−N(R)−からなる群から選択されるが;ただし、Wが直接結合である場合、Dは環状アミンであり、その窒素原子によりAに結合し;Dは、直接結合、置換もしくは非置換CからCアルキル、置換もしくは非置換CからCシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、および4から6員環状アミンからなる群から選択されるが、ただし、Dが直接結合である場合、R2a、R2b、およびR2cは、H、アルキル、またはシクロアルキルから選択されなければならず;EおよびGは、独立して、NまたはCHであるが、ただし、両方ともNではなく;Rは、置換もしくは非置換フェニルまたは置換もしくは非置換単環式ヘテロアリールであり;R2a、R2b、およびR2cは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、−NR5a、−SO34、−CO35、−NRCO21、−NR−COR21、置換もしくは非置換CからCアルキル、置換もしくは非置換CからCシクロアルキル、置換もしくは非置換4から6員環状アミン(ここで、該環状アミンは、−OHで適宜置換される)、カルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノからなる群から選択されるか、あるいはR2a、R2b、およびR2cのうちの少なくとも1つは、アミノ酸エステルまたはリン酸エステル(ここで、該アミノ酸エステルは、式−OC(O)CH(NH)R31(式中、R31は、HまたはCからCアルキルである)を有する)から選択されるプロドラッグ部分であるか;あるいはR2a、R、またはR2cのうちのいずれか2つは、一緒になって環を形成してもよく;RおよびR3aは、各々独立して、水素、ヒドロキシル、低級アルコキシ、ハロ、CN、置換もしくは非置換CからCアルキル、アルキル、ペルフルオロアルキル、置換もしくは非置換CからCシクロアルキル、シクロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、およびアミノアルキルからなる群から選択されるか、あるいはRもしくはR3aおよびDは、それらが結合する原子と一緒になって5から7員環を形成していてもよく;RおよびR5aは、同一または異なって、独立して、水素、置換もしくは非置換低級アルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキルシクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、アシル、アルコキシカルボニル、カルボキシアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、ならびに置換もしくは非置換シクロアルキルアルキルからなる群から選択されるものであって、RおよびR5a基ならびにそれらが結合する窒素原子は、環を形成していてもよく;R21およびR31は各々、HまたはCからCアルキルであり;R34は、アルキルであり;R35は、Hまたはアルキルであり;ならびにRは、H、CからCアルキルおよびCからCシクロアルキルからなる群から選択される]で示される化合物(その全ての立体異性体、溶媒和、プロドラッグおよび医薬的に許容される形態を含む)を提供する。

Description

(発明の分野)
本発明は、アゾロトリアジノンメラニン凝集ホルモン受容体−1(MCHR1)アンタゴニスト、アゾロトリアジノンMCHR1アンタゴニストを含有する医薬組成物、ならびにかかるMCHR1アンタゴニストを用いて糖尿病、肥満症および関連疾患を治療するための方法に関する。
(関連出願)
本出願は、2009年10月8日に出願した米国出願第61/103,677号の利益を主張するものであって、出典明示によりその全体を本明細書に取り込む。
いくつかの系の薬理学的および遺伝学的証拠は、食物摂取および体重のモジュレーターとしてのメラニン凝集ホルモン受容体−1(以下、「MCHR1」という)の役割を裏付ける。MCHの中枢内投与は、ラットおよびマウスの両方における食物摂取および体重を増加させる。MCHの慢性的なICV注入は、マウスにおける食物摂取の増大、そして最終的には肥満症を引き起こす一方で、MCHペプチドアンタゴニストの注入がMCH−誘導性食物摂取を妨げ、食餌誘導性肥満マウスの体重減少および摂食減少をもたらす。
MCHペプチドと受容体の両方の発現は、栄養状態によって調節される。MCH mRNAは、食欲過剰の肥満マウス(ob/ob)と絶食させた動物の両者において上方制御される。MCHペプチドに対する遺伝子の標的破壊は、食欲不振および痩せをもたらす。MCHR1遺伝子の破壊は、痩せ、代謝変化、および軽度の過食を伴った過剰運動を引き起こす。反対に、MCHペプチドの過剰発現は、過食症、肥満症および糖尿病を生じる。小分子MCHR1アンタゴニストは、経口投与および腹腔内投与の両方の後に、げっ歯類の体重および摂食モデルにおいて体重減少を引き起こすことが示されている(非特許文献1〜3)。
MCHR1はまた、急性実験大腸炎、あるいはヒトIBD(炎症性腸疾患)の病因において重要な役割を果たすことが報告されている。それは、免疫中和がTNBS誘発性大腸炎に対する有効な治療であることが示されている(非特許文献4)。
さらに、MCHおよびMCHR1はまた、ストレスに対する内分泌性および行動反応において役割を果たすことが報告されている。MCHRアンタゴニストによるラットおよびマウスの処置は、強い抗うつ性および抗不安性効果を生じる(JPET DOI:10.1124/jpet.108.143362)。
多くの非ペプチド性MCHR1アンタゴニストが開示されている。それぞれの属性の範囲は、MCHR1アゴニストとしてのリガント認識に必要とされる基準に関する共通の認識を反映する。MCHR1の特許公開の最近の総説は、以下の記載によりこれらの構造の共通性を強調している;「アリールまたはヘテロアリール基と塩基性アミノ官能基が結合している中心構造からなる分子がMCHの特許文献中の至る所に記載されている」(非特許文献5)。これらの属性に示されるファルマコフォアモデルは、アンタゴニストリガンドの塩基性アミン中心と、受容体のアスパラギン酸123との間の推定上必須の静電気的な相互作用を一貫して予測しており、このことは、MCHペプチドアゴニストのアルギニン14とMCHR1受容体のアスパラギン酸123との間の必須な相互作用と競合するものと考えられる(非特許文献6)。しかしながら、MCHR1アンタゴニスト内にこの塩基性アミンを組み込むことは、オフターゲットのイオンチャンネルおよび生体アミン受容体に対して結合する可能性を大きく高めることになる。
2007年4月26日に公開された特許文献1は、式A:
Figure 2012505232
[式中、
Aは、フェニルまたは単環式ヘテロアリールであり:
Dは、CH2または直接結合であり;
1は、独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級シクロアルキル、CF3、OR6またはSR6から選択され;
2は、水素または低級アルキルであり;
4は、ヒドロキシルまたはG−D2−Znであり;
nは、1から3の整数であり;
5は、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級シクロアルキル、CF3、SR6、低級アルコキシ、低級シクロアルコキシ、CN、CONR77、SOR6、SO26、NR7COR7、NR7CO27、CO26、ヘテロアリール、NR7SO26またはCOR6であり;
Gは、O、SまたはCR77であり;
2は、直接結合、低級アルキル、低級シクロアルキルまたは4から6員非塩基性ヘテロ環であり;
Zは、水素、ヒドロキシル、低級アルコキシ、低級シクロアルコキシ、OCONR77、CN、CONR77、SOR6、SO26、NR7COR7、NR7CO27、CO26、ヘテロアリール、NR6SO26またはCOR6であり;
6は、独立して、低級アルキルまたは低級シクロアルキルから選択され;ならびに
7は、独立して、水素、低級アルキルまたは低級シクロアルキルから選択されるものであって、2つのR7およびそれらが結合する原子は、4から7個の原子の環を適宜形成していてもよい]
で示される一連の新規な高い親和選択性MCHR1アンタゴニストを開示する。
米国特許公開第2007/0093509 A1号
Eur. J. Pharmacol., 438:129-135 (2002) Nat. Med., 8:825-830 (2002) Eur. J. Pharmacol., 497:41-47 (2004) Kokkotou, E. et al., "Melanin-concentrating hormone as a mediator of intestinal inflammation", PNAS, 105(30):10613-10618 (July 29, 2008) Kowalski, T.J. et al., Exp. Opin. Invest. Drugs, 13:1113-1122 (2004) Ulven, T. et al., J. Med. Chem., 48:5684-5697 (2005)
現在、当該技術分野では、MCHR1のさらなる低分子アンタゴニストが必要とされている。
(発明の概要)
本発明は、下記の式I
Figure 2012505232
[式中、
Figure 2012505232
は、単環式アリールまたは単環式ヘテロアリールからなる群から選択され;好ましくは、フェニル、ピリジニル、またはピリミジニルであり;
Wは、直接結合、−O−、および−N(R6)−からなる群から選択されるが、ただし、Wが直接結合である場合、Dは環状アミンであり、その窒素原子によりAに結合し;
Dは、直接結合、置換もしくは非置換C1からC4アルキル、置換もしくは非置換C3からC7シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、および4から6員環状アミンからなる群から選択され;
EおよびGは、独立して、NまたはCHであるが、ただし、両方ともNではなく;
1は、置換もしくは非置換フェニルまたは置換もしくは非置換単環式ヘテロアリールであり;好ましくはフェニル、ピリジニル、またはピリミジニルであり;
2a、R2b、およびR2cは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、−NR55a、−SO234、−CO235、−NR5CO221、−NR5COR21、置換もしくは非置換C1からC4アルキル、置換もしくは非置換C3からC7シクロアルキル、置換もしくは非置換4から6員環状アミン(ここで、該環状アミンは、−OHで適宜置換される)、カルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノからなる群から選択されるか、あるいはR2a、R2b、およびR2cのうちの少なくとも1つは、アミノ酸エステルまたはリン酸エステル(ここで、該アミノ酸エステルは、式−OC(O)CH(NH2)R31(式中、R31は、HまたはC1からC4アルキルである)を有する)から選択されるプロドラッグ部分であるか;あるいはR2a、Rb、またはR2cのうちのいずれか2つは、一緒になって環を形成してもよいが、ただし、Dが直接結合である場合、R2a、R2b、およびR2cは、H、アルキル、またはシクロアルキルから選択されなければならず;
3およびR3aは、各々独立して、水素、ヒドロキシル、低級アルコキシ、ハロ、CN、置換もしくは非置換C1からC4アルキル、アルキル、ペルフルオロアルキル、置換もしくは非置換C3からC7シクロアルキル、シクロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、およびアミノアルキルから選択されるものであって、R3もしくはR3aおよびDは、それらが結合する原子と一緒になって5から7員環を適宜形成していてもよく;
5およびR5aは、同一または異なって、独立して、水素、置換もしくは非置換低級アルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキルシクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、アシル、アルコキシカルボニル、カルボキシアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、ならびに置換もしくは非置換シクロアルキルアルキルからなる群から選択されるものであって、R5およびR5aならびにそれらが結合する窒素原子は環を形成していてもよく;
34は、アルキルであり;
21は、Hまたはアルキルであり;
35は、Hまたはアルキルであり;ならびに
6は、H、C1からC4アルキルおよびC3からC7シクロアルキルからなる群から選択される]
を有するMCHR1アンタゴニストとして有用である化合物に関する。
1の好ましい具体例によると、Dは、ピロリジニル、モルホリニル、アゼチジニル、ピペリジニル、モルフィリニルからなる群から選択される環状アミンであり、R2a、R2b、およびR2cは、各々独立して、H、−OH、−N(R55a)、−NR5CO221、−NR5COR21、−アゼチジニル、オキソ、アミノ酸エステル残基、−OC(O)C(NH2)R31であるか、あるいはR2aおよびR2bは、一緒になって、−CH2OHなどのヒドロキシアルキルで置換されたシクロブチルなどのシクロアルキル環を形成する。
本発明の1の具体例によると、Dは、直接結合、またはメチル、エチル、もしくはプロピルなどのアルキル基であり、R2a、R2b、およびR2cのうちの少なくとも1つは、独立して、H、−OH、−OC(O)C(NH2)R31、ヒドロキシアルキル、シクロプロピル、ピロリジニル、−SO234、−CO2Hであるか、あるいはR2aおよびR2bは、一緒に結合してハロもしくはヒドロキシルで置換されたシクロアルキルを形成する。
本発明の1の具体例によると、化合物は、下記の式:
Figure 2012505232

Figure 2012505232
、または
Figure 2012505232

[式中、
Figure 2012505232
は、フェニル、ピリミジニル、またはピリジニルであり;
1は、ハロで適宜置換されたフェニル、ピリミジニル、またはピリジニルであり;
3aおよびR3は、独立して、Hまたはメトキシであり;
Wは、直接結合またはOであるが、ただし、Wが直接結合である場合、Dは、環状アミンであり、その窒素によりAに結合し;
Dは、直接結合、メチル、エチル、プロピル、またはピロリジニル、モルホリニル、アゼチジニル、ピペリジニル、モルフィリニルから選択される環状アミンであり;ならびに
2a、R2b、およびR2cは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、−NR55a、−SO234、置換もしくは非置換C1からC4アルキル、置換もしくは非置換C3からC7シクロアルキル、置換もしくは非置換4から6員環状アミン(ここで、該環状アミンは、−OHで適宜置換される)、カルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノからなる群から選択されるか、あるいはR2a、R2b、およびR2cのうちの少なくとも1つは、アミノ酸エステルまたはリン酸エステル(ここで、該アミノ酸エステルは、式−OC(O)CH(NH2)R31(式中、R31は、HまたはC1からC4アルキルである)を有する)から選択されるプロドラッグ部分であるか;あるいはR2a、Rb、またはR2cのうちのいずれか2つは、一緒になって環を形成してもよいが、ただし、Dが直接結合である場合、R2a、Rb、およびR2cは、各々独立して、H、アルキル、またはシクロアルキルである]
(その医薬的に許容される塩を含む)を有していてもよい。
(発明の詳細な説明)
本出願は、その全ての立体異性体、溶媒和物、プロドラッグおよび医薬的に許容される形態を含む式Iの化合物を提供する。さらに、本出願は、式Iによる少なくとも1つの化合物を、医薬的に許容される賦形剤および/または担体、ならびに適宜少なくとも1種類のさらなる治療薬、例えば、抗糖尿病薬、抗肥満症薬、抗炎症薬、抗うつ薬、または抗不安薬を含有する医薬組成物を提供する。最後に、本出願は、治療上有効な用量の式Iの化合物の投与による、MCHR−1調節疾患もしくは障害、例えば、肥満症、糖尿病、うつ病または不安症にかかっている患者を治療するための方法を提供する。
それゆえ、本発明によると、下記の式I:
Figure 2012505232
[式中、
Figure 2012505232
は、単環式アリール、好ましくはフェニル、または単環式ヘテロアリール、好ましくは、ピリジニルまたはピリミジニルからなる群から選択され;
Wは、直接結合、−O−、および−N(R6)−からなる群から選択されるが、ただし、Wが直接結合である場合、Dは、窒素原子によりAに結合する環状アミンであり、Dは、直接結合、置換もしくは非置換C1からC4アルキル、置換もしくは非置換C3からC7シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、および4から6員環状アミンからなる群から選択され、
EおよびGは、独立して、NまたはCHであるが、ただし、両方ともNではなく;
1は、置換もしくは非置換フェニルまたは置換もしくは非置換単環式ヘテロアリールであり、好ましくはフェニル、ピリジニル、またはピリミジニルであり;
2a、R2b、およびR2cは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、−NR55a、−SO234、−CO235、置換もしくは非置換C1からC4アルキル、置換もしくは非置換C3からC7シクロアルキル、置換もしくは非置換4から6員環状アミン(ここで、該環状アミンは、−OHで適宜置換される)、カルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノからなる群から選択されるか、あるいはR2a、R2b、およびR2cのうちの少なくとも1つは、アミノ酸エステルまたはリン酸エステル(ここで、該アミノ酸エステルは、式−OC(O)CH(NH2)R31(式中、R31は、HまたはC1からC4アルキルである)を有する)から選択されるプロドラッグ部分であるか;あるいはR2a、Rb、またはR2cのうちのいずれか2つは、一緒になって環を形成してもよいが;ただし、Dが直接結合である場合、R2a、R2b、およびR2cは、独立して、H、アルキル、またはシクロアルキルであり;
3およびR3aは、各々独立して、水素、ヒドロキシル、低級アルコキシ、ハロ、CN、置換もしくは非置換C1からC4アルキル、ペルフルオロアルキル、置換もしくは非置換C3からC7シクロアルキル、およびシクロアルコキシからなる群から選択されるか、あるいはR3もしくはR3aのうちの1つは、Dおよびそれらが結合する原子と一緒になって5から7員環を形成していてもよく;
5およびR5aは、同一または異なって、独立して、水素、置換もしくは非置換C1からC4アルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキルシクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、アシル、アルコキシカルボニル、カルボキシアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、ならびに置換もしくは非置換シクロアルキルアルキルからなる群から選択されるものであって、R5およびR5aならびにそれらが結合する窒素原子は環を形成していてもよく;
34は、アルキルであり;
35は、Hまたはアルキルであり;ならびに
6は、H、C1からC4アルキルおよびC3からC7シクロアルキルからなる群から選択される]
を有する化合物が提供される。
1の好ましい具体例によると、Dは、ピロリジニル、モルホリニル、アゼチジニル、ピペリジニル、モルフィリニルからなる群から選択される環状アミンであり、R2a、R2b、およびR2cは、各々独立して、H、−OH、−N(R55a)、−NR5CO221、−NR5COR21、−アゼチジニル、オキソ、アミノ酸エステル残基、−OC(O)C(NH2)R31であるか、あるいはR2aおよびR2bは、一緒になってヒドロキシアルキル、例えば、−CH2OHなどのヒドロキシアルキルで置換されたシクロブチルなどのシクロアルキル環を形成していてもよい。
本発明の1の具体例によると、Dは、アルキル基、例えば、メチル、エチル、またはプロピルであり、R2a、R2b、およびR2cは、各々独立して、H、−OH、−OC(O)C(NH2)R31、ヒドロキシアルキル、シクロプロピル、ピロリジニル、−SO234、−CO2Hであるか、あるいはR2aおよびR2bは、一緒に結合してハロまたはヒドロキシルで置換されたシクロアルキルを形成するか;あるいはDが直接結合であり、R2a、R2b、およびR2cは、各々独立して、H、アルキル、またはシクロアルキルである。
本発明の1の具体例によると、化合物は、下記の式:
Figure 2012505232

Figure 2012505232
、または
Figure 2012505232

[式中、
Figure 2012505232
は、フェニル、ピリミジニル、またはピリジニルであり;
1は、ハロで適宜置換されたフェニル、ピリミジニル、またはピリジニルであり;
3aおよびR3は、独立して、Hまたはメトキシであり;
Wは、直接結合またはOであるが、ただし、Wが直接結合である場合、Dは、環状アミンであり、その窒素原子によりAに結合し;
Dは、直接結合、メチル、エチル、プロピル、またはピロリジニル、モルホリニル、アゼチジニル、ピペリジニル、モルフィリニルから選択される環状アミンであり;ならびに
2a、R2b、およびR2cは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、−NR55a、−SO234、置換もしくは非置換C1からC4アルキル、置換もしくは非置換C3からC7シクロアルキル、置換もしくは非置換4から6員環状アミン(ここで、該環状アミンは、−OHで適宜置換される)、カルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノからなる群から選択されるか、あるいはR2a、R2b、およびR2cのうちの少なくとも1つは、アミノ酸エステルまたはリン酸エステル(ここで、該アミノ酸エステルは、式−OC(O)CH(NH2)R31(式中、R31は、HまたはC1からC4アルキルである)を有する)から選択されるプロドラッグ部分であるか;あるいはR2a、Rb、またはR2cのうちのいずれか2つは、一緒になって環を形成してもよい]
を有していてもよい(その医薬的に許容される塩を含む)。
1基は、好ましくは、フェニルまたはヘテロアリール、好ましくは、2−ピリジニル、3−ピリジニルまたは2−ピリミジニルであって、該アリールまたはヘテロアリールは、好ましくは、パラ位および/またはメタ位で1から3個のR4基で置換されるものであって、R4基の各々は、同一または異なって、独立して、H、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロ、シクロアルキル、およびポリフルオロアルキル、例えば、4−Cl、4−CF3、3−Fおよび5−シクロプロピルから選択される。
本発明の式I化合物および式ID化合物(下記に示す)中の二環性コア環
Figure 2012505232
には、好ましくは、
Figure 2012505232

Figure 2012505232
、または
Figure 2012505232
が含まれる。
Dおよび/またはWが、直接結合、あるいはDおよび/またはWについて定義されるその他の部分である場合、R2a、R2bおよび/またはR2c基は、できる限り利用可能な原子価数に従って存在する。
それゆえ、本発明の式Iで示される化合物には、下記の亜属(subgenus):
Figure 2012505232

Figure 2012505232
、および
Figure 2012505232
が含まれる。
本発明の式Iで示される化合物の1の具体例において、
構造IA
Figure 2012505232
[構造中、
1、E、G、
Figure 2012505232
、R3およびR3aは、式Iについて上記で定義されるとおりであり;
nは、1、2または3であり;
2aおよびR2bは、同一または異なり、R2aおよびR2bが同一または異なる場合には、アゾ環上の別個の炭素に結合することができ、H、NR55a、OH、オキソ(=O)、ハロ、シアノ、アシルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、またはヒドロキシアルキルオキシカルボニルアミノから独立して選択されてもよく、または好ましくは選択され、
2aおよびR2bならびにそれらが結合される炭素は、同一または異なっていてもよく、独立して、および好ましくは、OH、CN、またはオキソ(=O)から選択される1から3個の置換基で適宜置換され得る二環式ヘテロ環を適宜形成してもよく、
2aおよびR2bは、同一または異なり、単一炭素原子に結合することができ、その場合に、R2aおよびR2bが環を介して結合してスピロ環を適宜形成してもよく、該スピロ環は1から3個の置換基で適宜置換することができ、該置換基は、同一または異なってよく、独立して、および好ましくは、OH、CN、またはオキソ(=O)から選択される]
を有する化合物が提供される。
好ましい
Figure 2012505232
基の例には、
Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232
、または
Figure 2012505232

スピロ環、例えば、
Figure 2012505232

Figure 2012505232
、および
Figure 2012505232
;あるいは
ヘテロ環式アゾ環系、例えば、
Figure 2012505232
;あるいは
二環系、例えば、
Figure 2012505232
;あるいは
カルバメート系、例えば、
Figure 2012505232
または
Figure 2012505232
;あるいは
アミド系、例えば、
Figure 2012505232
;あるいは
ラクタム系、例えば、
Figure 2012505232
;あるいは
オキサゾリジノン系、例えば、
Figure 2012505232
が含まれる。
本発明の式Iで示される化合物のいくつかの具体例において、R1は、アリール、好ましくは、フェニルであって、置換されていてもよく、または置換されていなくてもよく、好ましくは、パラ位で、Clなどのハロゲン、またはCF3などのポリフルオロアルキルで置換されており、
Figure 2012505232
を含み、あるいは
Figure 2012505232

Figure 2012505232
、または
Figure 2012505232
などのヘテロアリールである。
本発明の式Iで示される化合物のいくつかの具体例において、EはCHであり、GはCHまたはNである。
本発明の式Iで示される化合物のいくつかの具体例において、
Figure 2012505232
は、フェニレンまたはピリジニル、好ましくは、
Figure 2012505232
または
Figure 2012505232
である。
本発明の式Iで示される化合物のいくつかの具体例において、R3は、低級アルコキシ、好ましくは−OCH3であるか、またはH、ハロ、もしくはアルキルであり、R3aはHである。
本発明の式Iで示される化合物のいくつかの具体例において、Wは、Oまたは直接結合である。
本発明の式Iで示される化合物のいくつかの具体例において、Dは、結合またはアルキレンである。
本発明の式Iで示される化合物のいくつかの具体例において、R2aは、CH3などの低級アルキル、
Figure 2012505232
などのヒドロキシアルキル、
Figure 2012505232
などのシクロアルキル、
Figure 2012505232
などのシクロアルキルアルキル、
Figure 2012505232
または
Figure 2012505232
OHなどのヘテロシクロアルキル、
Figure 2012505232
もしくは
Figure 2012505232
[式中、R20は、低級アルキルである]、
Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232
などのヘテロシクリル、
Figure 2012505232
または
Figure 2012505232
[式中、アルキルは、好ましくはCH3である]
などのモノ−もしくは−ジアルキルアミノへテロシクリル、
Figure 2012505232
、NH2、NHCH3もしくはN(CH32などのNR55a
Figure 2012505232
、OSO2CH3または
Figure 2012505232
などのヘテロアリールである。
本発明の式Iで示される化合物のいくつかの具体例において、R2bおよびR2cは、独立して、H、
Figure 2012505232
などのシクロアルキルまたはCH3などの低級アルキルであり、あるいは存在しないものである。
本発明の式Iで示される化合物のいくつかの具体例において、
Figure 2012505232
は、−OCH3
Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232
、または
Figure 2012505232
、または
Figure 2012505232
であり、あるいは
Figure 2012505232
は、
Figure 2012505232
である。
本発明の式Iで示される化合物のいくつかの具体例において、R1は、アリール、例えば、
Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232
、またはHであり、好ましくは
Figure 2012505232
であるか;あるいは
Figure 2012505232
は、
Figure 2012505232

Figure 2012505232
、または
Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232
、または
Figure 2012505232

Figure 2012505232
(Rx=OCH3などの低級アルコキシ、CH3などの低級アルキル、あるいはClなどのハロであり、R51は低級アルキルである)であり、好ましくは
Figure 2012505232

Figure 2012505232
または
Figure 2012505232
であるか;あるいは
3は、H、アルキル、またはアルコキシであり、好ましくはOCH3であり;あるいは
3aは、Hであり;あるいは
Dは、CH2、CH2CH2、CH2CH2CH2
Figure 2012505232
または結合であり、好ましくはCH2または結合であり;あるいは
2aは、ヘテロシクリル、例えば
Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232
または
Figure 2012505232
;ヘテロアリール、例えば
Figure 2012505232
;シクロアルキル、例えば
Figure 2012505232
、NH2、NHCH3
Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232
、OH、
Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232
、または
Figure 2012505232
であり;あるいは
2bおよびR2cは各々、Hであり;あるいは
Wは、Oであり;あるいは
Eは、CHであり;あるいは
Gは、CHである。
本発明のいくつかの具体例において、上記の式Iを有する少なくとも1つの化合物、および少なくとも1つの医薬的に許容される希釈剤または担体を含む医薬組成物が提供される。
本発明のいくつかの具体例において、治療上有効な用量の式Iの化合物の、下記のその他の治療薬と適宜組み合わせた投与による、MCHR−1調節疾患もしくは障害、例えば、肥満症、糖尿病、うつ病、不安症、または炎症性腸疾患、大腸炎もしくはクローン病などの腸炎にかかっている患者を治療するための方法が提供される。
(発明の詳細な説明)
定義
他に断りのない限り、単独でまたは別の基の部分として本明細書で用いられる用語「低級アルキル」は、1から8個の炭素を含む直鎖および分枝鎖の両方の炭化水素を含み、単独でまたは別の基の部分として本明細書で用いられる用語「アルキル」および「アルク(alk)」には、直鎖(normal chain)中に、1から20個の炭素、好ましくは1から10個の炭素、より好ましくは1から8個の炭素を含む直鎖および分枝鎖の両方の炭化水素が含まれ、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチル、2,2,4−トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、その様々な分枝鎖異性体など、ならびに1から4個の置換基、例えばハロ(例えばF、Br、ClもしくはI)またはCF3、アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール(アリール)もしくはジアリール、アリールアルキル、アリールアルキルオキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキルオキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アシル、アルカノイル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、シクロヘテロアルキル、アリールヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルコキシ、アリールオキシアルキル、アリールオキシアリール、アルキルアミド、アルカノイルアミノ、アリールカルボニルアミノ、ニトロ、シアノ、チオール、ハロアルキル、トリハロアルキルおよび/またはアルキルチオを含む基が含まれる。
他に断りのない限り、単独でまたは別の基の部分として本明細書で用いられる用語「シクロアルキル」または「低級シクロアルキル」は、1から3個の環(そのいずれか1つは適宜、スピロ置換シクロアルキルであってよい)を含有する飽和または部分不飽和(1または2個の二重結合を含む)環状炭化水素基(環を形成する計3から20個の炭素、好ましくは環を形成する計3から10個の炭素を含有し、単環式シクロアルキル、二環式シクロアルキルおよび三環式シクロアルキルなどが含まれる)を含み、アリールに関して記載されるように、1または2個の芳香環に縮合されていてもよく、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロデシルおよびシクロドデシル、シクロヘキセニル、
Figure 2012505232
が含まれ、その基のいずれも、1から4個の置換基、例えば、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、シクロアルキル、アルキルアミド、アルカノイルアミノ、オキソ、アシル、アリールカルボニルアミノ、ニトロ、シアノ、チオールおよび/またはアルキルチオ、ならびに/あるいはアルキルの置換基のいずれかで適宜置換されていてもよい。
他に断りのない限り、単独でまたは別の基の部分として本明細書で用いられる用語「シクロアルコキシ」または「低級シクロアルコキシ」は、環中に酸素を含有する4、5または6員飽和環を表し、
Figure 2012505232

Figure 2012505232
、および
Figure 2012505232
を含み、シクロアルキルに関して記載されるように、いずれかの置換基のうちの1または2個で適宜置換されていてよい。
単独でまたは別の基の部分として本明細書で用いられる、用語「ヘテロシクロ」、「ヘテロシクリル」および「ヘテロ環」は、非置換または置換された安定な4から7−員単環式環系を表し、当該系は、飽和されていてもよく、または飽和されていなくてもよく、窒素、酸素または硫黄から選択される1から4個のヘテロ原子(該窒素および硫黄のヘテロ原子は適宜酸化されていてよく、該窒素ヘテロ原子は適宜四級化されていてもよい)を有する炭素原子からなる。該ヘテロ環は、いずれかのヘテロ原子または炭素原子に結合して安定な構造を生成する。かかるヘテロ環基の例には、ピペリジニル、ピペラジニル、オキソピペラジニル、オキソピペリジニル、オキソピロリジニル、オキソアゼピニル、アゼピニル、ピロリル、ピロリジニル、フラニル、チエニル、ピラゾリル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、テトラヒドロピラニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、オキサジアゾリル、ならびにKatritzky, A.R. et al., eds., Comprehensive Heterocyclic Chemistry: The Structure, Reactions, Synthesis and Uses of Heterocyclic Compounds, Pergamon Press, New York, NY, publ. (1984);Katritzky, A.R. et al., eds., Comprehensive Heterocyclic Chemistry II: A Review of the Literature 1982-1995, Elsevier Science, Inc., Tarrytown, NY, publ. (1996);およびこれらの中で引用される文献に記載のその他のヘテロ環が含まれるが、これらに限定されない。ヘテロ環は、F、Br、ClもしくはIのうちの少なくとも1つ、またはCF3、アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール(アリール)もしくはジアリール、アリールアルキル、アリールアルキルオキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルキルオキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アシル、アルカノイル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、シクロヘテロアルキル、アリールヘテロアリール、アリールアルコキシカルボニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルコキシ、アリールオキシアルキル、アリールオキシアリール、アルキルアミド、アルカノイルアミノ、アリールカルボニルアミノ、ニトロ、シアノ、チオール、ハロアルキル、トリハロアルキルおよび/またはアルキルチオで適宜置換されていてもよい。
単独でまたは別の基の部分として本明細書で用いられる用語「アルカノイル」は、カルボニル基に結合したアルキルを意味する。
単独でまたは別の基の部分として本明細書で用いられる用語「ハロゲン」または「ハロ」は、塩素、臭素、フッ素、およびヨウ素を意味し、塩素またはフッ素が好ましい。
用語「金属イオン」は、アルカリ金属イオン(例えば、ナトリウム、カリウムまたはリチウム)およびアルカリ土類金属イオン(例えば、マグネシウムおよびカルシウム)、ならびに亜鉛およびアルミニウムを意味する。
単独でまたは別の基の部分として本明細書において、用語「アリール」は、単環式または二環式芳香族基(例えば、フェニル、置換フェニルなど)、ならびに縮合されている基(例えば、ナフチル、フェナントレニルなど)を意味する。それゆえ、アリール基は、少なくとも6個の原子を有する少なくとも1つの環を含み、5個以下のかかる環を有し、その中に22個以下の原子を含み、隣接する炭素原子間または適当なヘテロ原子間の交互(共鳴)二重結合を伴う。アリール基には、水素、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、アルキルオキシカルボニル、ニトロ、アルケニルオキシ、トリフルオロメチル、アミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シアノ、アルキルS(O)m(m=0,1,2)またはチオールおよび/または本明細書に記載のいずれかのアルキル基が含まれるが、これらだけに限定されない1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよい。
他に断りのない限り、単独でまたは別の基の部分として本明細書で用いられる用語「ヘテロアリール」は、1、2、3または4個のヘテロ原子(例えば、窒素、酸素または硫黄)を含む5または6員芳香環を意味する。かかる環は、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルに縮合されていてもよく、Katritzky, A.R. et al., eds., Comprehensive Heterocyclic Chemistry: The Structure, Reactions, Synthesis and Uses of Heterocyclic Compounds, Pergamon Press, New York, NY, publ. (1984);およびKatritzky, A.R. et al., eds., Comprehensive Heterocyclic Chemistry II: A Review of the Literature 1982-1995, Elsevier Science, Inc., Tarrytown, NY, publ. (1996);およびこれらの中で引用される文献に記載されている可能なN−オキシドが含まれる。さらに、本明細書で定義される「ヘテロアリール」は、1つまたはそれ以上の置換基(例えば、上記の「置換アルキル」および「置換アリール」の定義に含まれる置換基)で適宜置換されていてもよい。ヘテロアリール基の例としては、以下:
Figure 2012505232
などが挙げられる。
他に断りのない限り、単独でまたは別の基の部分として本明細書で用いられる用語「低級アルコキシ」、「アルコキシ」、「アリールオキシ」または「アラルコキシ」には、酸素原子に結合したいずれかの上記アルキル、アラルキルまたはアリール基が含まれる。
他に断りのない限り、単独でまたは別の基の部分として本明細書で用いられる用語「低級アルキルチオ」、「アルキルチオ」、「アリールチオ」または「アラルキルチオ」には、硫黄原子に結合したいずれかの上記アルキル、アラルキルまたはアリール基が含まれる。
本明細書で用いられる用語「ポリハロアルキル」は、2から9個、好ましくは2から5個のハロ置換基(例えば、FまたはCl、好ましくは、F)を含む上記で定義される「アルキル」基、例えば、CF3CH2、CF3またはCF3CF2CH2を意味する。
本明細書で用いられる用語「ポリハロアルキルオキシ」は、2から9個、好ましくは2から5個のハロ置換基(例えばFまたはCl、好ましくはF)を含む上記で定義される「アルコキシ」または「アルキルオキシ」基、例えば、CF3CH2O、CF3OまたはCF3CF2CH2Oを意味する。
単独でまたは別の基の部分として本明細書で用いられる用語「アシル」は、カルボニル(C=O)基に結合した基を意味し、例えば、低級アルキル、アリール、ヘテロシクロ、ヘテロアリール、シクロアルキル、低級アルコキシまたはアミノであり得る。
用語「環状アミン」は、式
Figure 2012505232
[式中、nは、1、2、または3である]
を有する基を意味し、O、N、またはSなどのヘテロ原子をさらに含有してもよい。本発明の好ましい環状アミン基には、アゼチジニル、ピロリジル、ピペリジル、モホリニル、チオモルホリニル、および1,1−ジオキソ−1−チオモルフィリニルが含まれる。
医薬組成物
本発明のいくつかの具体例によると、本明細書に記載の式Iを有する少なくとも1つの化合物、および少なくとも1つの医薬的に許容される希釈剤または担体を含む医薬組成物が提供される。本発明の医薬組成物は、本明細書に記載されるような、抗肥満症薬;抗糖尿病薬、食欲抑制薬;コレステロール/脂質低下薬、およびHDL増加薬(HDL-raising agent)からなる群から選択される少なくとも1つのさらなる治療薬を適宜含んでいてもよい。
本発明はまた、少なくとも1つの式Iを有する化合物、ならびに、本明細書に記載されるような、抗肥満症薬;抗糖尿病薬、食欲抑制薬;コレステロール/脂質低下薬、およびHDL増加薬(HDL-raising agent)からなる群から選択される少なくとも1つのさらなる治療薬を含む医薬の組み合わせ(pharmaceutical combination)に関する。
本明細書の1の具体例によると、抗糖尿病薬は、インスリン分泌促進剤、インスリン抵抗性改善薬、グルコキナーゼ阻害薬、グルココルチコイドアンタゴニスト、フルクトース1,6−ビスホスファターゼ阻害薬、AMPキナーゼ活性化薬、インクレチン修飾薬、グルコシダーゼ阻害薬、アルドース還元酵素阻害薬、PPARγアゴニスト、PPARαアゴニスト、PPARδアンタゴニストもしくはアゴニスト、PPARα/γ二重アゴニスト、11−β−HSD−1阻害薬、ジペプチジルペプチダーゼIV(DP4)阻害薬、SGLT2阻害薬、インスリン、グルカゴン−様ペプチド−1(GLP−1)、GLP−1アゴニスト、およびPTP−1B阻害薬からなる群から選択される。
本発明の1の具体例によると、さらなる治療薬は、メラノコルチン受容体(MC4R)アゴニスト、カンナビノイド受容体修飾薬、成長ホルモン分泌促進因子受容体(GHSR)アンタゴニスト、ガラニン受容体修飾薬、オレキシンアンタゴニスト、CCKアゴニスト、GLP−1アゴニスト、プレ−プログルカゴン−由来ペプチド;NPY1またはNPY5アンタゴニスト;NPY2およびNPY4修飾薬;コルチコトロピン放出因子アゴニスト、ヒスタミン受容体−3(H3)修飾薬、aP2阻害薬、PPARガンマ修飾薬、PPARデルタ修飾薬、アセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害薬、11−β−HSD−1阻害薬、アジノペクチン受容体修飾薬;ベータ3アドレナリン作動薬、甲状腺受容体ベータ修飾薬、リパーゼ阻害薬、セロトニン受容体アゴニスト、モノアミン再取り込み阻害薬もしくは放出薬、食欲低下薬、CNTF、BDNF、DGAT阻害薬、レプチン、レプチン受容体修飾薬、およびカンナビノイド−1受容体逆作動薬/ニュートラルアンタゴニストからなる群から選択される抗肥満症薬である。
使用方法
本発明の1の具体例によると、肥満症の治療を必要とする患者において肥満症を治療するための方法であって、治療上有効な量の少なくとも1つの式Iに記載の化合物を単独でまたは1つまたはそれ以上のさらなる抗肥満症薬と組み合わせて投与する工程を特徴とする方法であって、前記肥満症薬が本明細書に記載のものから選択されるものである方法が提供される。
本発明の1の具体例によると、糖尿病の治療を必要とする患者において、糖尿病、特にII型糖尿病を治療するための方法であって、治療上有効な量の少なくとも1つの式Iに記載の化合物を単独でまたは1つまたはそれ以上のさらなる抗糖尿病薬と組み合わせて投与する工程を特徴とする方法であって、前記糖尿病薬が本明細書に記載されるものである方法が提供される。
本明細書の1の具体例によると、患者のうつ病を治療するための方法であって、治療上有効な量の少なくとも1つの式Iに記載の化合物を投与する工程を特徴とする方法が提供される。
本発明の1の具体例によると、不安症の治療を必要とする患者において不安症を治療するための方法であって、治療上有効な量の式Iを有する化合物を投与する工程を特徴とする方法が提供される。
本発明の別の具体例によると、腸炎疾患の治療を必要とする患者において、腸炎疾患、例えば、炎症性腸疾患(IBD)、大腸炎およびクローン病(CD)を治療するための方法であって、治療上有効な量の式Iの化合物を投与する工程を特徴とする方法が提供される。
炎症性腸疾患、大腸炎および/またはクローン病によって引き起こされる腸炎を治療する時の本発明の式Iで示される化合物の活性測定は、上記のように、Kokkotou, E. et al., "Melanin-concentrating hormone as a mediator of intestinal inflammation", Proc. Natl. Acad. Sci., 105(30):10613-10618 (July 29, 2008)に開示されるような様々なアッセイを用いて行われてもよい。
用途
本発明の化合物は、代謝および摂食障害ならびに代謝障害に関連する疾患(例えば、肥満症、糖尿病、動脈硬化症、高血圧症、多嚢胞性卵巣症、循環器疾患、骨関節炎、グルコース産生障害(impaired glucose hemostasis)、インスリン抵抗性、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、胆石症、脂質異常症、神経性過食症および強迫性過食障害);睡眠障害;および精神障害、例えば、うつ病、不安症、統合失調症、薬物乱用、認知障害(cognition-enhancement)およびパーキンソン病;ならびに炎症性疾患、例えば、炎症性腸疾患、大腸炎および/またはクローン病を含むが、これらだけに限定されない様々な疾患および障害の治療のために、哺乳類、好ましくはヒトに投与することができる。
本発明に記載の化合物は、認知促進薬、例えば、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(例えば、タクリン)、ムスカリン受容体−1アゴニスト(例えば、ミラメリン)、ニコチンアゴニスト、グルタミン酸受容体(AMPAおよびNMDA)修飾薬、および向神経性薬(例えば、ピラセタム、レベチラセタム)の効果を高めるために用いることができる。本発明の化合物と組み合わせて用いるのに好適なアルツハイマー病および認知障害の治療薬の例には、ドネペジル、タクリン、レバスチグライン(revastigraine)、5HT6、ガンマセクレターゼ阻害薬、ベータセクレターゼ阻害薬、SKチャネル遮断薬、Maxi−K遮断薬、およびKCNQs遮断薬が含まれる。
本発明に記載の化合物は、パーキンソン病の治療に用いられる薬の効果を高めるために用いることができる。パーキンソン病を治療するために用いられる薬の例は:COMT阻害薬を伴うもしくは伴わないレボドパ(levadopa)、抗グルタミン酸薬(アマンタジン、リルゾール)、α−2アドレナリンアンタゴニスト(例えば、イダゾキサン)、オピエートアンタゴニスト(例えば、ナルトレキソン)、その他のドーパミンアゴニストまたはトランスポーター修飾薬(例えば、ロピニロール、またはプラミペキソール)、あるいは神経栄養因子(例えば、グリア由来神経栄養因子(GDNF))が挙げられる。
製剤
本発明の化合物は、経口製剤で投与することができる。前記医薬組成物の製剤には、顆粒剤、粉末剤、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、乳濁剤、懸濁剤などのような経口製剤、ならびに注射剤(例えば、皮下、静脈内、筋肉内および腹腔内注射剤)、点滴、外用製剤(例えば、点鼻薬調製剤、経皮製剤、軟膏剤など)、および坐薬(例えば、直腸坐薬および膣坐薬)などの非経口製剤が含まれる。
これらの製剤は、製薬過程で通常用いられる公知の技術により製造することができる。具体的な製造方法は以下のとおりである。
経口製剤を製造するために、例えば、賦形剤(例えば、ラクトース、ショ糖、デンプン、マンニトールなど)、崩壊剤(例えば、炭酸カルシウム、カルボキシメチルセルロースカルシウムなど)、結合剤(例えば、α−デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロースなど)、および滑沢剤(例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール6000など)が活性成分に添加され、得られた組成物が圧縮される。必要であれば、圧縮した生成物は、味のマスキングまたは腸での崩壊もしくは徐放のために、公知の技術によりコーティングされる。用いることができるコーティング剤としては、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、およびEUDRAGIT(登録商標)(Rohm&Haas,独国,メタクリル−アクリル共重合体)が挙げられる。
注射剤は、一般に、以下の方法により製造することができる。活性成分は、水性ビヒクル(例えば、蒸留水、生理食塩水、リンガー溶液など)または油性ビヒクル(例えば、オリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油などの植物油、またはプロピレングリコール)中に、分散剤(例えば、Tween80(Atlas Powder,米国)、HCO60(日光ケミカルズ)、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなど)、保存剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、ベンジルアルコール、クロロブタノール、フェノールなど)、等張化剤(isotonizing agent)(例えば、塩化ナトリウム、グリセロール、ソルビトール、グルコース、転化糖など)およびその他の添加剤と共に、溶解、懸濁または乳化させる。必要に応じて、可溶化剤(例えば、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウムなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、クロロプロカイン塩酸塩など)およびその他の添加剤もまた添加することができる。
外用製剤は、活性成分を、固体、半固体もしくは液体組成物中に加工することにより製造することができる。固定組成物を製造するために、例えば、活性成分は、そのままか、あるいは賦形剤(例えば、ラクトース、マンニトール、デンプン、微結晶セルロース、ショ糖など)、増粘剤(例えば、天然ガム、セルロース誘導体、アクリルポリマーなど)などと混合するかのいずれかで、粉末中に加工される。液体組成物は、上記の注射剤と実質的に同じ手法で製造することができる。半固体組成物は、好ましくは、含水(hydrous)もしくは油性ゲル形態または軟膏形態で提供される。これらの組成物は適宜、pH調整剤(例えば、炭酸、リン酸、クエン酸、塩酸、水酸化ナトリウムなど)、および保存剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エステル、クロロブタノール、塩化ベンザルコニウムなど)、その他の添加剤を含んでもよい。
坐薬は、活性成分を、固体、半固体または液体に関わらず、油性または水性組成物中に加工することにより製造することができる。用いることができる油性基剤(oleaginous base)としては、例えば、高級脂肪酸グリセリド[例えば、カカオバター、Witepsols(Dinamit−Nobel)など]、中鎖脂肪酸[例えば、Migriols(Dinamit−Nobel)など]、植物油(例えば、ゴマ油、大豆油、綿実油など)などが挙げられる。水溶性基剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどが挙げられる。親水性基剤としては、例えば、天然ガム、セルロース誘導体、ビニルポリマー、およびアクリルポリマーなどが挙げられる。
用量
本発明の医薬組成物の用量は、各活性成分について推奨される用量を参照して適当に決定されてよく、また、レシピエント、レシピエントの年齢および体重、現在の臨床状態、投与期間、剤形、投与方法、および活性成分の組み合わせ、その他の因子に応じて適当に選択することができる。例えば、成人に対するインスリン感受性促進薬(insulin sensitivity enhancer)の用量は、0.01から10mg/kg体重(好ましくは0.05から10mg/kg体重、より好ましくは0.05〜5mg/kg体重)の臨床経口用量の範囲、または0.005〜10mg/kg体重(好ましくは0.01〜10mg/kg体重、より好ましくは0.01〜1mg/kg体重)の臨床非経口用量の範囲から選択することができる。組み合わせて用いるための異なる作用機序を有するその他の活性成分もまた、それぞれの推奨される臨床用量の範囲を参照することにより選択される用量の範囲で用いることができる。
本発明の医薬組成物中の活性成分の割合は、レシピエント、レシピエントの年齢および体重、現在の臨床状態、投与期間、剤形、投与方法、および活性成分の組み合わせ、その他の因子に応じて適当に選択することができる。
医薬の組み合わせ
本発明は、治療上有効な量の本発明の式Iの化合物のうちの少なくとも1つを、単独でまたは医薬担体もしくは希釈剤と組み合わせて、活性成分として含有する医薬組成物をその範囲内に含む。適宜、本発明の化合物は、単独で、前記疾患の治療に有用なその他の好適な治療薬:抗肥満症薬;抗糖尿病薬、食欲抑制薬;コレステロール/脂質低下薬、HDL増加薬、認知促進薬、神経変性を治療するために用いられる薬、呼吸器疾患を治療するために用いられる薬、腸疾患を治療するために用いられる薬、抗炎症薬;抗不安薬;抗うつ薬;抗高血圧薬;強心配糖体;および抗腫瘍薬などと組み合わせて用いることができる。
本発明の医薬の組み合わせは、それぞれの活性成分を、生理学的に許容される担体、賦形剤、結合剤、希釈剤などと一緒にまたは別々に混合することによって、組み合わせてまたは別々に製剤化することができる。活性成分が別々に製剤化される場合、各製剤は、希釈剤などを用いて一時的に混合させ、投与することができるか、あるいは同じ患者に対して同時もしくは時間差のいずれかで、相互に別々に投与することができる。かかるその他の治療薬は、本発明によるメラニン凝集ホルモン受容体(MCHR)アンタゴニストの投与前、同時、または後に投与されてもよい。
本発明の化合物と組み合わせて用いるのに好適な抗肥満症薬の例としては、メラノコルチン受容体(MC4R)アゴニスト、カンナビノイド受容体修飾薬、成長ホルモン分泌促進因子受容体(GHSR)アンタゴニスト、ガラニン受容体修飾薬、オレキシンアンタゴニスト、CCKアゴニスト、GLP−1アゴニスト、およびその他のプレ−プログルカゴン−由来ペプチド;NPY1もしくはNPY5アンタゴニスト、NPY2およびNPY4修飾薬、コルチコトロピン放出因子アゴニスト、ヒスタミン受容体−3(H3)修飾薬、aP2阻害薬、PPARガンマ修飾薬、PPARデルタ修飾薬、アセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害薬、11−β−HSD−1阻害薬、アディノペクチン受容体修飾薬;ベータ3アドレナリンアゴニスト、例えばAJ9677(武田/大日本)、L750355(Merck)、またはCP331648(Pfizer)あるいは米国特許第5,541,204号、第5,770,615号、第5,491,134号、第5,776,983号および第5,488,064号に開示のその他の公知のβ3アゴニスト、甲状腺受容体β修飾薬、例えば、WO 97/21993(U. Cal SF)、WO 99/00353(KaroBio)およびWO 00/039077(KaroBio)に開示されるような甲状腺受容体リガンド、リパーゼ阻害薬、例えば、オルリスタットまたはATL−962(Alizyme)、セロトニン受容体アゴニスト(例えば、BVT−933(Biovitrum))、モノアミン再取り込み阻害薬もしくは放出薬、例えば、フェンフルラミン、デクスフェンフルラミン、フルボキサミン、フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリン、クロルフェンテルミン、クロホレックス(cloforex)、クロルテルミン(clortermine)、ピシロレクス(picilorex)、シブトラミン、デキサンフェタミン(dexamphetamine)、フェンテルミン、フェニルプロパノールアミンまたはマジンドール、食欲低下薬、例えばトピラメート(Johnson&Johnson)、CNTF(毛様体神経栄養因子)/アクソカイン(AXOKINE)(登録商標)(Regeneron)、BDNF(脳由来神経栄養因子)、レプチンおよびレプチン受容体修飾薬、あるいはカンナビノイド−1受容体逆作動薬/ニュートラルアンタゴニスト、例えばSR−141716(Sanofi)またはSLV−319(Solvay)、ならびにDGAT阻害薬、例えば、WO 2006/134317 (A1)(Astra Zeneca)、WO 2006/044775 (A2)(Bayer)、WO 2006/06019020 (A1)(三共)、WO 2006/082010 (A1)(Roche)、WO 2004/047755 (A2)(日本タバコ,Tularik)、およびWO 2005/0727401 (A2)(アムジェン,日本タバコ)に記載されるものが挙げられる。
本発明の化合物と組み合わせて用いるのに好適な抗糖尿病薬の例としては:インスリン分泌促進薬またはインスリン抵抗性改善薬が挙げられ、これには、ビグアナイド、スルホニル尿素、グルコシダーゼ阻害薬、アルドース還元酵素阻害薬、PPARγアゴニスト(例えば、チアゾリジンジオン)、PPARαアゴニスト(例えば、フィブリン酸誘導体)、PPARδアンタゴニストもしくはアゴニスト、PPARα/γ二重アゴニスト、11−β−HSD−1阻害薬、ジペプチジルペプチダーゼIV(DP4)阻害薬(サクサグリプチン、ビルダグリプチンおよびシタグリプチンを含む)、SGLT2阻害薬(ダパグリフロジンおよびセルグリフロジンを含む)、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害薬、および/またはメグリチニド、ならびにインスリン、および/またはグルカゴン−様ペプチド−1(GLP−1)、GLP−1アゴニスト、および/またはPTP−1B阻害薬(タンパク質チロシンホスファターゼ−1B阻害薬)が含まれ得る。
該抗糖尿病薬は、経口血糖降下薬、好ましくは、メトホルミンまたはフェンホルミンのごときビグアナイドまたはその塩、好ましくは、メトホルミンHClであってもよい。該抗糖尿病薬がビグアナイドである場合、本発明の化合物は、ビグアナイドに対して約0.001:1から約10:1、好ましくは約0.01:1から約5:1の範囲内の重量比で用いられる。
該抗糖尿病薬はまた、好ましくは、グリブリド(グリベンクラミドとしても知られる)、グリメピリド(米国特許第4,379,785号に開示される)、グリピジド、グリクラジドまたはクロルプロパミドのごときスルホニル尿素、ベータ−細胞のATP依存性チャネルに対して作用するその他の公知のスルホニル尿素またはその他の抗高血糖薬であってもよく、グリブリドおよびグリピジドの併用が好ましく、これらは同一または別個の経口製剤で投与されてよい。該経口抗糖尿病薬はまた、アカルボース(米国特許第4,904,769号に開示される)またはミグリトール(米国特許第4,639,436号に開示される)などのグルコシダーゼ阻害薬であってもよく、これらは同一または別個の経口製剤で投与されてもよい。
本発明の化合物は、チアゾリジンジオン経口抗糖尿病薬などのPPARγアゴニスト、またはその他のインスリン抵抗性改善薬(NIDDM患者中でインスリン感受性効果を有する)、例えばロシグリタゾン(SKB)、ピオグリタゾン(武田)、三菱のMCC−555(米国特許第5,594,016号に開示される)、Glaxo−WellcomeのGL−262570、エングリタゾン(CP−68722,Pfizer)もしくはダルグリタゾン(CP−86325,Pfizer)、イサグリタゾン(MIT/J&J)、JTT−501(JPNT/P&U)、L−895645(Merck)、R−119702(三共/WL)、NN−2344(Dr.Reddy/NN)、またはYM−440(山之内)と組み合わせて用いてもよく、ロシグリタゾンおよびピオグリタゾンが好ましい。
本発明の化合物はまた、PPARα/γ二重アゴニスト、例えば、MK−767/KRP−297(Merck/杏林;Yajima, K. et al., Am. J. Physiol. Endocrinol. Metab., 284:E966-E971 (2003)に記載される)、AZ−242(テサグリタザル;Astra−Zeneca;Ljung, B. et al., J. Lipid Res., 43:1855-1863 (2002)に記載される);マルグリタザー(muraglitazar);または米国特許第6,414,002号に記載の化合物と共に用いられてもよい。
本発明の化合物は、抗高脂血症薬、または動脈硬化症を治療するために用いられる薬と組み合わせて用いられてもよい。抗高脂血症薬の例は、HMG CoA還元酵素阻害薬であり、これには、米国特許第3,983,140号に開示のメバスタチンと関連化合物、米国特許第4,231,938号に開示のロバスタチン(メビノリン)と関連化合物、米国特許第4,346,227号に開示のようなプラバスタチンと関連化合物、米国特許第4,448,784号および第4,450,171号に開示のシンバスタチンと関連化合物が含まれるが、これらに限定されない。本明細書で用いられ得るその他のHMG CoA還元酵素阻害薬としては、米国特許第5,354,772号に開示のフルバスタチン、米国特許第5,006,530号および第5,177,080号に開示のセリバスタチン、米国特許第4,681,893号、第5,273,995号、第5,385,929号および第5,686,104号に開示のアトルバスタチン、米国特許第5,011,930号に開示のピタバスタチン(日産/三共のニスバスタチン(NK−104)またはイタバスタチン(itavastatin))、米国特許第5,260,440号に開示の塩野義−Astra/Zeneca ロスバスタチン(visastatin(ZD−4522))、および米国特許第5,753,675号に開示の関連スタチン化合物、米国特許第4,613,610号に開示のメバロノラクトン誘導体のピラゾールアナログ、PCT出願WO 86/03488に開示のメバロノラクトン誘導体のインデンアナログ、米国特許第4,647,576号に開示の6−[2−(置換−ピロール−1−イル)−アルキル)ピラン−2−オンとその誘導体、SearleのSC−45355(3−置換ペンタン二酸誘導体)ジクロロアセテート、PCT出願WO 86/07054に開示のメバロノラクトンのイミダゾールアナログ、仏国特許第2,596,393号に開示の3−カルボキシ−2−ヒドロキシ−プロパン−ホスホン酸誘導体、欧州特許出願第0221025号に開示の2,3−二置換ピロール、フランおよびチオフェン誘導体、米国特許第4,686,237号に開示のメバロノラクトンのナフチルアナログ、米国特許第4,499,289号に開示のオクタヒドロナフタレン、欧州特許出願第0142146A2号に開示のメビノリン(ロバスタチン)のケトアナログ、ならびに米国特許第5,506,219号および第5,691,322号に開示のキノリンおよびピリジン誘導体が挙げられるが、これらだけに限定されない。さらに、本明細書における使用に適しており、HMG CoA還元酵素の阻害に有用なホスフィン酸化合物は、GB 2205837に開示されている。
本明細書における使用に好適なスクアレン合成酵素阻害薬としては、米国特許第5,712,396号に開示のα−ホスホノ−スルホネート、Biller et al., J. Med. Chem., 31, 1869-1871 (1998)により開示されるもの(イソプレノイド(ホスフィニル−メチル)ホスホネートを含む)、ならびに、例えば、米国特許第4,871,721号および第4,924,024号およびBiller, S.A. et al., Current Pharmaceutical Design, 2:1-40 (1996)に開示のその他の公知のスクアレン合成酵素阻害薬が挙げられる。
さらに、本明細書における使用に好適なその他のスクアレン合成酵素阻害薬として、Ortiz de Montellano, P. et al., J. Med. Chem., 20:243-249 (1977)により開示されるテルペノイドピロホスフェート、Corey et al., J. Am. Chem. Soc., 98:1291-1293 (1976)により開示されるファルネシルジホスフェートアナログAおよびプレスクアレンピロホスフェート(PSQ−PP)アナログ、McClard, R.W. et al., J. Am. Chem. Soc., 109:5544 (1987)により報告されたホスフィニルホスホネート、およびCapson, T.L., Ph.D., dissertation, June, 1987, Dept. Med. Chem., U. of Utah, Abstract, Table of Contents, pp. 16, 17, 40-43, 48-51, Summaryにより報告されたシクロプロパンが挙げられる。
本明細書における使用に好適なその他の抗高脂血症薬として、フィブリン酸誘導体、例えばフェノフィブレート、ゲムフィブロジル、クロフィブレート、ベザフィブレート、シプロフィブレート、クリノフィブレートなど、米国特許第3,674,836号に開示されるプロブコールおよび関連化合物、好ましくはプロブコールおよびゲムフィブロジル、胆汁酸捕捉剤(sequestrant)、例えばコレスチラミン、コレスチポールおよびDEAE−セファデックス(SECHOLEX(登録商標),poPOLICEXIDE)およびコレスタゲル(cholestagel)(三共/Geltex)、ならびにリポスタビル(登録商標)(Rhone−Poulenc)、EISAI(登録商標)E−5050(N−置換エタノールアミン誘導体)、イマニキシル(HOE−402)、テトラヒドロリプスタチン(THL)、イスチグマスタニルホスホリルコリン(istigmastanylphosphorylcholine)(SPC,Roche)、アミノシクロデキストリン(田辺製薬)、味の素AJ−814(アズレン誘導体)、メリナミド(住友)、Sandoz 58−035、American Cyanamid CL−277,082およびCL−283,546(二置換ウレア誘導体)、ニコチン酸(ナイアシン)、アシピモックス、アシフラン、ネオマイシン、p−アミノサリチル酸、アスピリン、米国特許第4,759,923号に開示されるポリ(ジアリルメチルアミン)誘導体、四級アミンポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)および米国特許第4,027,009号に開示されるイオネン、ならびにその他の公知の血清コレステロール低下薬が挙げられる。
その他の抗高脂血症薬は、例えば、Drugs of the Future, 24:9-15 (1999), (Avasimibe); Nicolosi et al., "The ACAT inhibitor, Cl-1011 is effective in the prevention and regression of aortic fatty streak area in hamsters", Atherosclerosis (Shannon, Irel.), 137(1):77-85 (1998); Ghiselli, G., "The pharmacological profile of FCE 27677: a novel ACAT inhibitor with potent hypolipidemic activity mediated by selective suppression of the hepatic secretion of ApoB100-containing lipoprotein", Cardiovasc. Drug Rev., 16(1):16-30 (1998); Smith, C. et al., "RP 73163: a bioavailable alkylsulfinyl-diphenylimidazole ACAT inhibitor", Bioorg. Med. Chem. Lett., 6(1):47-50 (1996); Krause, B.R. et al., Chapter 6: "ACAT Inhibitors: Physiologic Mechanisms for Hypolipidemic and Anti-Atherosclerotic Activities in Experimental Animals", Inflammation: Mediators and Pathways, CRC Press, Inc., publ., Ruffolo, Jr., R.R. et al., eds., pp. 173-198 (1995); Sliskovic et al., "ACAT inhibitors: potential anti-atherosclerotic agents", Curr. Med. Chem., 1(3):204-225 (1994); Stout et al., "Inhibitors of acyl-CoA:cholesterol O-acyl transferase (ACAT) as hypocholesterolemic agents. 6. The first water-soluble ACAT inhibitor with lipid-regulating activity. Inhibitors of acyl-CoA:cholesterol acyltransferase (ACAT). 7. Development of a series of substituted N- phenyl -N’-[(1-phenylcyclopentyl)-methyl]ureas with enhanced hypocholesterolemic activity", Chemtracts: Org. Chem., 8(6):359-362 (1995)に開示されるもの、またはTS−962(大正製薬株式会社)、ならびにF−1394、CS−505、F−12511、HL−004、K−10085およびYIC−C8−434などのACAT阻害薬(抗アテローム性動脈硬化活性も有する)であってもよい。
抗高脂血症薬は、MD−700(大正製薬株式会社)およびLY295427(Eli Lilly)などのLDL受容体活性の上方制御剤であり得る。該抗高脂血症薬は、コレステロール吸収阻害薬、好ましくはSchering−PloughのSCH48461(エゼチミブ)ならびにAtherosclerosis, 115:45-63 (1995)およびJ. Med. Chem., 41:973 (1998)に開示されるものであってもよい。
その他の脂質薬(lipid agent)または脂質調節薬は、コレステリル転送タンパク質阻害薬(CETP)、例えば、PfizerのCP−529,414、ならびにWO/0038722とEP 818448 (Bayer)およびEP 992496に開示されるもの、およびPharmaciaのSC−744とSC−795、ならびにCETi−1およびJTT−705であり得る。
該抗高脂血症薬は、Drugs of the Future, 24:425-430 (1999)に開示されるような回腸Na+/胆汁酸共輸送体阻害薬であり得る。本発明の組み合わせで用いられ得るATPクエン酸リアーゼ阻害薬としては、例えば、米国特許第5,447,954号に開示されるものが挙げられ得る。
その他の脂質薬としてはまた、WO 00/30665に開示されるようなフィトエストロゲン化合物(単離された大豆タンパク質、大豆タンパク質濃縮物または大豆粉を含む)、ならびにイソフラボン(ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテインもしくはエコールなど)、またはWO 2000/015201に開示されるフィトステロール、フィトスタノールもしくはトコトリエノール);EP 675714に開示されるようなβ−ラクタムコレステロール吸収阻害薬;HDL上方制御剤、例えばLXRアゴニスト、PPARα−アゴニストおよび/またはFXRアゴニスト;EP 1022272に開示されるようなLDL異化促進剤;DE 19622222に開示されるようなナトリウム−プロトン交換阻害薬;米国特許第5,698,527号およびGB 2304106に開示されるようなLDL受容体誘導薬またはステロイド配糖体;WO 94/15592に開示される、β−カロテン、アスコルビン酸、α−トコフェロールまたはレチノールならびにビタミンCのような抗酸化剤、および葉酸、葉酸塩(folate)、ビタミンB6、ビタミンB12およびビタミンEなどの抗ホモシステイン薬;WO 97/35576に開示されるイソニアジド;WO 97/48701に開示されるコレステロール吸収阻害薬、HMG−CoA合成酵素阻害薬、またはラノステロールデメチラーゼ阻害薬;脂質異常症の治療のためのPPARδアゴニスト;あるいはWO 2000/050574に開示されるステロール調節エレメント結合タンパク質−I(SREBP−1)、例えば、セラミドのようなスフィンゴ脂質、または中性スフィンゴミエリナーゼ(neutral sphingomyelenase)(N−SMase)もしくはそのフラグメントが挙げられる。好ましい抗高脂血症薬は、プラバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチン、ロスバスタチン、およびエゼチミブ、ならびにナイアシンおよび/またはコレスタゲル(cholestagel)である。
本発明の化合物はまた、抗高血圧薬と組み合わせて用いられてもよい。本発明の化合物と組み合わせて用いるのに好適な抗高血圧薬の例としては、βアドレナリン遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬(L−型および/またはT−型;例えば、ジルチアゼム、ベラパミル、ニフェジピン、アムロジピンおよびミベフラジル(mybefradil))、利尿薬(例えば、クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、フルメチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンドロフルメチアジド、メチルクロロチアジド、トリクロルメチアジド、ポリチアジド、ベンゾチアジド、エタクリン酸トリクリナフェン、クロルタリドン、フロセミド、ムソリミン(musolimine)、ブメタニド、トリアムトレン(triamtrenene)、アミロライド、スピノロラクトン)、レニン阻害薬、ACE阻害薬(例えば、カプトプリル、ゾフェノプリル、フォシノプリル、エナラプリル、セラノプリル(ceranopril)、シラゾプリル(cilazopril)、デラプリル、ペントプリル、キナプリル、ラミプリル、リシノプリル)、AT−1受容体アンタゴニスト(例えば、ロサルタン、イルベサルタン、バルサルタン)、ET受容体アンタゴニスト(例えば、シタクスセンタン、アトルセンタン(atrsentan)および米国特許第5,612,359号および第6,043,265号に開示される化合物)、二重ET/AIIアンタゴニスト(例えば、WO 00/01389に開示される化合物)、中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害薬、バソペプシダーゼ(vasopepsidase)阻害薬(二重NEP−ACE阻害薬)(例えば、オマパトリラトおよびゲモパトリラト)、および硝酸薬(nitrate)が挙げられる。
MCHR1アンタゴニストはまた、肥満に関連するその他の疾患(睡眠障害を含む)の治療に有用でもあり得る。従って、本発明に記載の化合物は、睡眠障害を治療するための治療薬(therapeutics)と組み合わせて用いることができる。本発明の化合物と組み合わせて用いられる睡眠障害を治療するのに好適な治療薬の例としては、メラトニンアナログ、メラトニン受容体アンタゴニスト、ML1Bアゴニスト、GABA受容体修飾薬;NMDA受容体修飾薬、ヒスタミン−3(H3)受容体修飾薬、ドーパミンアゴニストおよびオレキシン受容体修飾薬が挙げられる。
MCHR1アンタゴニストは、薬物乱用または嗜癖障害を軽減または改善し得る。従って、カンナビノイド受容体修飾薬と嗜癖障害を治療するのに用いられる薬剤との組み合わせは、必要用量を減らし得るか、あるいは現在の嗜癖障害治療薬の効果を向上させ得る。薬物乱用または嗜癖障害を治療するために用いられる薬の例は:選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、メサドン、ブプレノルフィン、ニコチンおよびブプロピオンである。
MCHR1アンタゴニストは、不安症またはうつ病を軽減し得る; 従って、本発明に記載の化合物は、抗不安薬または抗うつ薬と組み合わせて用いられ得る。本発明の化合物と組み合わせて用いるのに好適な抗不安薬の例としては、ベンゾジアゼピン(例えば、ジアゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、アルプラゾラム、クロルジアゼポキシド、クロナゼパム、クロラゼプ酸、ハラゼパムおよびプラゼパム)、5HT1A受容体アゴニスト(例えば、ブスピロン、フレシノキサン、ゲピロンおよびイプサピロン)、およびコルチコトロピン放出因子(CRF)アンタゴニストが挙げられる。
本発明の化合物と組み合わせて用いるのに好適な抗うつ薬類の例としては、ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(第三級アミンおよび第二級アミン三環系)、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)(フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチンおよびセルトラリン)、モノアミンオキシダーゼ阻害薬(MAOI)(イソカルボキサジド、フェネルジン、トラニルシプロミン、セレギリン)、可逆的モノアミンオキシダーゼ阻害薬(RIMA)(モクロベミド)、セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)(ベンラファキシン)、コルチコトロピン放出因子(CRF)受容体アンタゴニスト、α−アドレナリン受容体アンタゴニスト、および非定型抗うつ薬(ブプロピオン、リチウム、ネファゾドン、トラゾドンおよびビロキサジン)が挙げられる。
MCHR1アンタゴニストと従来の抗精神病薬の組み合わせはまた、精神病または躁病の治療時に症状の軽減を強め得る。さらに、かかる組み合わせは、症状の急速な軽減を可能にし、抗精神病薬を用いた長期治療の必要性を減らし得る。かかる組み合わせはまた、有効な抗精神病薬の必要用量を減少させ、結果として、長期の抗精神病治療の典型的な運動機能障害を発症する可能性を減少させ得る。
本発明の化合物と組み合わせて用いるのに好適な抗精神病薬の例としては、抗精神病薬のフェノチアジン(クロルプロマジン、メソリダジン、チオリダジン、アセトフェナジン、フルフェナジン、ペルフェナジンおよびトリフルオペラジン)、チオキサンチン(クロルプロチキセン、チオチキセン)、ヘテロ環ジベンゾアゼピン(クロザピン、オランゼピン(olanzepine)およびアリピプラゾール)、ブチロフェノン(ハロペリドール)、ジフェニルブチルピペリジン(ピモジド)およびインドロン(indolone)(モリンドロン(molindolone))類が挙げられる。本発明の化合物との組み合わせで治療価値の可能性のあるその他の抗精神病薬としては、ロキサピン、スルピリドおよびリスペリドンが挙げられる。
本発明の化合物と従来の抗精神病薬との組み合わせはまた、躁病に関して上述されているように、統合失調症の治療に対して高い治療効果を提供し得る。本明細書で用いられる統合失調症には、妄想型、解体型、緊張型、非定型型(undifferentiated)および残遺型統合失調症、統合失調症様障害、統合失調感情障害、妄想性障害、短期性精神病障害および特定されていない精神障害が含まれる。本発明の化合物と組み合わせて用いるのに好適な抗精神病薬の例としては、上記の抗精神病薬、ならびにドーパミン受容体アンタゴニスト、ムスカリン受容体アゴニスト、5HT2A受容体アンタゴニストおよび5HT2A/ドーパミン受容体アンタゴニストもしくは部分的アゴニスト(例えば、オランゼピン、アリピプラゾール、リスペリドン、ジプラシドン)が挙げられる。
製造方法
本発明の化合物は、以下に記載される方法を、合成有機化学分野で公知の合成方法と共に用いて、有機合成分野の当業者に周知な多くの方法、または当業者によって評価されるこれらの変形で製造することができる。本明細書で引用される全ての文献は、出典明示によりそれらの全てが取り込まれる。
式Iで示される新規な化合物は、この項目に記載される反応および技術を用いて製造されてもよい。前記反応は、用いられる試薬および物質に適当な溶媒中で行われ、生じさせる変換に適当である。また、下記の合成方法の記載において、溶媒、反応雰囲気、反応温度、実験期間およびワークアップ方法を含む全ての推奨される反応条件は、その反応の標準的な条件であるように選択され、当業者により容易に認識されるべきであると考えられるものである。また、有機合成分野の当業者は、指示された分子の様々な部分に存在する官能基が推奨される試薬および物質に適合しなければならないことを理解する。一定のクラスに分類される式Iで示される全ての化合物は、記載されるいずれかの方法で要求されるいずれかの反応と適合し得るわけではない。反応条件に適合している置換基に対するかかる制限は、当業者にとって明らかであり、代わりの方法が用いられるべきである。
アゾロトリアジノンは、スキーム1および2に示される2つの一般的な経路のうちの1つによって製造することができる。スキーム1で示されるように、アゾール1は、臭素化およびNaOMeによる処理を経てブロモアゾールメチルエステル3に変換され得る。アゾール1(E=G=CH)は市販されている。アゾールエステル3a(E=N、G=CH)は、実施例7Aに示されるとおりに製造することができる。アゾールエステルアミン4a(E=CHおよびG=N)は、(Wei et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 16:6342-6347 (2006)により報告されているように合成した)5−(R1)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸エチルエステルから実施例5Aに記載されるとおりに製造することができる。
化合物3のクロラミンなどの好適なアミノ化剤によるアミノ化は、アミン4を生成し、DMF−ジメチルアセタールで処理することによりアミジン5を得て、第一級アミン6との縮合によりアゾロトリアジノン7を生成する。第一級アミン6の製造例は、スキーム6Aおよび6Bに示される。化合物6が化合物6a(M、Q=CR3)として定義されている場合、化合物6aは、適当なフェノール26をアルキルハライドまたは適宜置換されたエポキシドのいずれかと反応させてニトロ誘導体29を得る反応を経て製造される。あるいは、M、Q=CR3もしくはNである場合、中間体29は、塩基の存在下における適当なアルコールまたはアミン30aを用いて化合物30などのアリールハライドのSNAr置換により製造することができる。H2/Pd−CまたはSn/HClなどの文献中で一般的に用いられている方法を用いる中間体29の還元は、アミン6aを供することができる。
アミン6が化合物6aとして定義されている場合、適当に置換された環状アミン32がハロアレンまたはハロヘテロアレン31と反応して化合物33を生成し、上記に示されるような還元後にアミン34を得ることができる。
化合物7の適当なホウ酸パートナー8とのスズキカップリングは、発明Iの所望化合物を生成する。あるいは、R1基は、化合物2または3などのブロモアゾール中間体から始まる工程の初期の段階で取り込まれ、化合物3aを生成し、続いて化合物3aのN−アミノ化を経る同様の工程により化合物Iを得ることができる。化合物Iはまた、化合物7aなどのホウ酸類を経由し、続いてPd触媒カップリングによりR1基を導入することにより製造することもできる。
スキーム2に示されるように、アミン9[Pは、アゾロトリアジノン基の形成後に取り除くことができる(ベンジル、p−メトキシベンジルまたはアリルなどの)基である]をアミン6(スキーム1)の代わりに用いて中間体10を得る以外は同様の手順で、ホウ酸パートナー8を用いたスズキカップリングおよび脱保護後に遊離のアゾロトリアジノン11を生成することができる。あるいは、化合物11は、ホルムアミドとの反応、続いてスズキカップリングにより化合物4から直接得ることができる。適当な触媒(例えば、Pd−、Cu−に基づく)の存在下におけるボロン酸12またはブッフバルト−カップリング型条件下における臭化物13のいずれかによるカップリングは、発明Iで示される所望の化合物を生成する。スキーム2中の化合物3から化合物11で示される手順と類似するものもまた、化合物3aを化合物11に変換するために用いることができる。最終的に、スキーム1および2において、R1基は、好適なブロモアゾール中間体から始まる工程のいずれかの段階で取り込むことができる。
スキーム3に示されるタイプの本発明のイミダゾロトリアジノンIAは、化合物17などのN−アミノイミダゾールエステルの化合物18などのエナミンとの縮合により得られる。N−アミノイミダゾールエステル17は、クロラミンなどの好適なアミノ化剤を用いる化合物16のアミノ化により製造することができる。化合物16は、スキーム3で概略されるように製造されてもよい。
スキーム4は、化合物Iを、化合物22などのホウ酸類を経て製造する別の方法を示す。中間体22が標準的な条件下で適当なアニリンコンポーネント6とカップリングされ、次いで環化されることにより、化合物Iを得ることができる。
スキーム5は、化合物23を用いる経路による化合物Iのリン酸プロドラッグ(化合物24)の合成を記載し、これは、文献の方法に従って、市販されている出発物質から容易に製造することができる(Chao, H.-G. et al., J. Org. Chem., 59(22):6687-6691 (1994))。それゆえ、化合物Iとビス(2−(トリメチルシリル)エチル)ジイソプロピルホスホラミダイトとの反応、続いてH22による酸化により、ビス−トリメチルシリルエチル−保護化合物24を得ることができる。TFAを用いる脱保護は、リン酸プロドラッグ25を生成することができる。あるいは、リン酸エステルは、文献で公知のその他の方法を用いて製造することができる。例えば、ジベンジルジイソプロピルホスホラミダイトまたはジ−t−ブチルジイソプロピルホスホラミダイトは、文献で一般的に用いられる好適な酸化および脱保護プロトコルに従って、ビス(2−(トリメチルシリル)エチル)ジイソプロピルホスホラミダイトの代わりに用いることができる。
アミノ酸プロドラッグは、文献で一般的に記載される方法を用いて製造するか、または本願で例示されているように製造することができる。
スキーム1
Figure 2012505232
スキーム2
Figure 2012505232
スキーム3
Figure 2012505232
スキーム4
Figure 2012505232
スキーム5
Figure 2012505232
スキーム6A
Figure 2012505232
スキーム6B
Figure 2012505232
プロドラッグ、塩、立体異性体および同位体
用語「プロドラッグ」は、用語「プロドラッグエステル」および用語「プロドラッグエーテル」の両方を包含する。本明細書で用いられる用語「プロドラッグエステル」は、式Iで示される化合物の1つまたはそれ以上のヒドロキシルを、当該技術分野の当業者に公知の方法を用いて、アルキル、アルコキシ、またはアリールで置換されたアシル化剤またはリン酸化剤のいずれかと反応させて、酢酸エステル、ピバル酸エステル、炭酸メチルエステル、安息香酸エステル、アミノ酸エステル、リン酸エステルなどを調製することにより形成されるエステルおよび炭酸塩が含まれる。好ましいプロドラッグには、式−OC(O)CH(NH2)R31
Figure 2012505232
[式中、R31は、HまたはC1からC4アルキルである]
を有するアミノ酸エステル、ならびに式
Figure 2012505232
[式中、Raは、Hである]
を有するリン酸エステルが含まれる。本発明のプロドラッグ部分のさらなる例には、
Figure 2012505232

Figure 2012505232

Figure 2012505232
、および
Figure 2012505232
が含まれる。
用語「プロドラッグエーテル」は、ホスフェートアセタール(phosphate acetal)およびO−グルコシドの両方を含む。かかるプロドラッグエーテルの代表的な例には、
Figure 2012505232
または
Figure 2012505232
が含まれる。
上記式において、Rは、アルキルまたはHであり、Raは、H、アルキルまたはベンジルである。
本発明の化合物は、塩として存在することができ、それらもまた本発明の範囲内である。医薬的に許容される(すなわち、毒性がなく、生理学的に許容される)塩が好ましい。式Iの化合物が、例えば、少なくとも1つの塩基性中心(basic center)を有する場合、それらは酸付加塩を形成することができる。これらは、例えば、鉱酸(例えば、硫酸、リン酸またはハロゲン化水素酸)などの無機強酸と共に、1から4個の炭素原子のアルカンカルボン酸(例えば、置換されていないか、または例えばクロロ酢酸などのハロゲンにより置換されている酢酸)、飽和または不飽和ジカルボン酸(例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸またはテレフタル酸)、ヒドロキシカルボン酸(例えば、アスコルビン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸またはクエン酸)、アミノ酸(例えば、アスパラギン酸またはグルタミン酸またはリジンまたはアルギニン)、または安息香酸などの有機カルボン酸と共に、あるいは、例えば、ハロゲンにより置換されていないか、もしくは置換されている(C1−C4)アルキルまたはアリールスルホン酸(例えばメチル−もしくはp−トルエン−スルホン酸)などの有機スルホン酸と共に形成される。対応する酸付加塩はまた、必要であれば、さらに存在する塩基性中心を有して形成することができる。少なくとも1つの酸性基(例えばCOOH)を有する式Iの化合物もまた、塩基と共に塩を形成することができる。塩基との好適な塩は、例えば、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩などの金属塩(例えば、ナトリウム、カリウムまたはマグネシウム塩)、あるいは、アンモニアまたはモルホリン、チオモルホリン、ピペリジン、ピロリジン、モノ、ジもしくはトリ−低級アルキルアミン(例えばエチル、tert−ブチル、ジエチル、ジイソプロピル、トリエチル、トリブチルもしくはジメチル−プロピルアミン)、またはモノ、ジもしくはトリヒドロキシ低級アルキルアミン(例えばモノ、ジもしくはトリエタノールアミン)などの有機アミンとの塩である。対応する内部塩がさらに形成されてもよい。医薬用途に適していないが、例えば、式Iの遊離化合物またはそれらの医薬的に許容される塩の単離または精製に用いることができる塩もまた含まれる。
塩基性基を含む式Iの化合物の好ましい塩には、一塩酸塩(monohydrochloride)、硫酸水素塩、メタンスルホン酸塩、リン酸塩、硝酸塩または酢酸塩が含まれる。
酸性基を含む式Iの化合物の好ましい塩には、ナトリウム塩、カリウム塩およびマグネシウム塩、ならびに医薬的に許容される有機アミン塩が含まれる。
本発明の化合物の全ての立体異性体は、混合物または純粋もしくは実質的に純粋な形態のいずれかであることが意図される。本発明の化合物は、R置換基のうちのいずれか1つを含有するいずれかの炭素原子に不斉中心を有することができる。従って、式Iの化合物は、エナンチオマーもしくはジアステレオマーの形態、またはそれらの混合物として存在することができる。前記製造プロセスは、出発物質としてラセミ体、エナンチオマーまたはジアステレオマーを利用することができる。ジアステレオマーもしくはエナンチオマーの生成物が製造される場合、それらは、通常の方法、例えば、クロマトグラフィーもしくは分別結晶により分離することができる。
本発明は、本発明の化合物に生じる原子の全ての同位体を含むことが意図される。同位体は、同じ原子番号であるが、異なる質量数を有する原子を含む。一般的な例であって、限定されるものではないが、水素の同位体には、重水素およびトリチウムが含まれる。炭素の同位体には、13Cおよび14Cが含まれる。同位体標識した本発明の化合物は、一般に、他で用いられている標識されていない試薬の代わりに適当な同位体標識試薬を用いて、当業者に周知な一般的な技術または本明細書に記載される技術と同様のプロセスによって製造することができる。
略語
以下の略語が本明細書で用いられる。
Ph=フェニル
Bn=ベンジル
t−Bu=三級ブチル
Me=メチル
Et=エチル
TMS=トリメチルシリル
TBS=tert−ブチルジメチルシリル
THF=テトラヒドロフラン
Et2O=ジエチルエーテル
EtOAc=酢酸エチル
DMF=ジメチルホルムアミド
MeOH=メタノール
EtOH=エタノール
i−PrOH=イソプロパノール
HOAcまたはAcOH=酢酸
TFA=トリフルオロ酢酸
i−Pr2NEt=ジイソプロピルエチルアミン
Et3N=トリエチルアミン
DMAP=4−ジメチルアミノピリジン
NaBH4=水素化ホウ素ナトリウム
n−BuLi=n−ブチルリチウム
Pd/C=パラジウム炭素
KOH=水酸化カリウム
NaOH=水酸化ナトリウム
LiOH=水酸化リチウム
2CO3=炭酸カリウム
NaHCO3=炭酸水素ナトリウム
Ar=アルゴン
2=窒素
min=分
hまたはhr=時間
L=リットル
mL=ミリリットル
μL=マイクロリットル
g=グラム
mg=ミリグラム
mol=モル
mmol=ミリモル
meq=ミリ当量
RT=室温
satまたはsat’d=飽和
aq.=水溶液
TLC=薄層クロマトグラフィー
HPLC=高速液体クロマトグラフィー
LC/MS=高速液体クロマトグラフィー/質量分析
MSまたはMass Spec=質量分析
NMR=核磁気共鳴
mp=融点
HPLC−1:Sunfire C18(4.6x150mm)3.5ミクロン,勾配 12分間で10から100%のB:A,次いで100%のBで3分保つ。
移動相A:水:CH3CN(95:5)中の0.05%のTFA
移動相B:CH3CN:水(95:5)中の0.05%のTFA
TFA緩衝液のpH=2.5;流速:1mL/分;波長:254nm,220nm。

HPLC−2:XBridge Phenyl(4.6x150mm)3.5ミクロン,勾配 12分間で10から100%のB:A,次いで100%のBで3分保つ。
移動相A:水:CH3CN(95:5)中の0.05%のTFA
移動相B:CH3CN:水(95:5)中の0.05%のTFA
TFA緩衝液のpH=2.5;流速:1mL/分;波長:254nm,220nm。
実施例
本発明のいくつかの好ましい実施態様を説明するために以下の実施例を提供するが、その範囲を限定するものではない。
実施例1
6−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例1A.2−トリクロロアセチルピロール
Figure 2012505232
無水エーテル(150mL)中に窒素下で入れた塩化トリクロロアセチル(48mL;0.43mol)に、無水エーテル(500mL)中に溶解させたピロール(25g,0.37mol)を、滴下漏斗により2時間かけて添加した。紫色のエーテル溶液を添加中に還流し始めた。還流を1時間続け、その後、水(200mL)中の炭酸ナトリウム(33g,0.31mol)溶液で反応液をクエンチした。層を分離させ、赤色の有機層を水で4回(4x50mL)およびブラインで1回(1x50mL)洗浄し、最後に無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。次いで、赤色のエーテル溶液をCELITE(登録商標)により濾過し、エーテルで洗浄した。溶媒を減圧下で除去して灰色固形物として2−トリクロロアセチルピロール(実施例1A,72g,91%の収率)を得た。LC-MS, [M-H]+ = 212. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 9.63 (brs, 1H), 7.39 (m, 1H), 7.19 (m, 1H), 6.40 (m, 1H).

実施例1B.4−ブロモ−2−トリクロロアセチルピロール
Figure 2012505232
氷浴で冷却したCHCl3(100mL)中の実施例1A(21.2g,99mmol)溶液に、臭素(17g,106mmol)を滴下した。得られた溶液を周囲温度で10分間撹拌し、次いで水中に注ぎ入れた。有機層を分離させ、飽和NaHCO3水溶液(50mL)および水(50mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で蒸発させた。ヘキサンからの残渣の再結晶化により、オフホワイト色の固形物として生成物4−ブロモ−2−トリクロロアセチルピロールを得た(実施例1B,21g,73%)。LC-MS, [M-H]+ = 289. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 12.9 (brs, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.31 (s, 1H).

実施例1C.4−ブロモ−2−メトキシカルボニルピロール
Figure 2012505232
メタノール(100mL)中の実施例1B(20g,68mmol)溶液に、NaOMe溶液(MeOH中で1M,34mL,34mmol)をゆっくり添加した。次いで、この混合液を周囲温度で1時間撹拌し、その後、水(300mL)で希釈し、有機層を分離させた。水層をCH2Cl2で抽出し、有機層および抽出物を合わせ、水で洗浄し(2x50mL)、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で蒸発させた。ヘキサンからの残渣の再結晶化により白色固形物として4−ブロモ−2−メトキシカルボニルピロールを得た(実施例1C,12g,85%)。LC-MS, [M-H]+ = 203. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 12.31 (brs, 1H), 7.16 (s, 1H), 6.81 (s, 1H), 3.75 (s, 3H).

実施例1D.1−アミノ−4−ブロモ−2−メトキシカルボニルピロール
Figure 2012505232
20mLのDMF中の4−ブロモ−2−メトキシカルボニルピロール(実施例1C,1.8g,8.9mmol)溶液に、NaH(0.34gの60%NaH)を0℃で3回に分けて添加し、次いで室温で撹拌し続けた。1時間後、MTBE中のクロラミン溶液を上記反応物(reaction mass)に0℃でゆっくり添加し、4時間撹拌した。LC−MSを用いて反応の経過をモニタリングした後、50%のチオ硫酸ナトリウム溶液(50mL)で反応をゆっくりクエンチし、酢酸エチル抽出で抽出した(3x50mL)。次いで、有機フラクションを合わせ、乾燥させ、濃縮して茶色の固形物として実施例1Dを得た(1.3g,67%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 219. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 7.19 (s, 1H), 6.75 (s, 1H), 6.34 (brs, 2H), 3.74 (s, 3H).
クロラミン合成:MTBE(75mL)中に入れた2gの塩化アンモニウムに、−10℃で水酸化アンモニウム(アンモニアで飽和させた3.3mLの溶液)および次亜塩素酸ナトリウム(48mLの17%水溶液)をゆっくり添加した。得られた混合液を0℃で30分間撹拌した。次いで、MTBE層をブラインで洗浄し(1x50mL)、無水硫酸ナトリウムで−40℃において約1時間乾燥させた。

実施例1E.4−ブロモ−1−(ジメチルアミノ−メチレンアミノ)−1H−ピロール−2−カルボン酸メチルエステル
Figure 2012505232
1−アミノ−4−ブロモ−2−メトキシカルボニルピロール(実施例1D,1g,4.6mmol)を20容量倍のDMF−ジメチルアセタール中に入れ、次いで60℃で3時間撹拌し続けた。TLCを用いて反応の完了をモニタリングした後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を(溶出液としてジクロロメタンを用いて)中性アルミナカラムに通して濾過して黄色の粘性エナミン化合物を得た(実施例1E,0.8g,64%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 274. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 7.94 (s, 1H), 7.16 (s, 1H), 6.74 (s, 1H), 3.66 (s, 3H), 2.95 (s, 3H), 2.86 (s, 3H).

実施例1F.1−(4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)−2−メチルプロパン−2−オール
Figure 2012505232
実施例1Fを米国出願第US 2007/0093509号のように製造した。

実施例1G.6−ブロモ−3−(4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
アセトニトリルおよび酢酸(2:1)混合液中に入れた実施例1F(170mg,0.81mmol)溶液に、実施例1E(220mg,0.81mmol)を添加し、反応混合液をマイクロ波照射下にて160℃で30分間加熱した。反応物を濃縮してアセトニトリルおよび酢酸を除去した。次に、残渣を酢酸エチル(30mL)で希釈し、水(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。有機層の濃縮、続いて精製(60〜120メッシュのシリカゲルカラム、石油エーテル中の0〜10%の酢酸エチル)により、オフホワイト色の固形物として実施例1Gを得た(60mg,18%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 408; [M+H - 18]+ = 390.

実施例1.6−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
スクリューキャップを備えた圧力管に、ブロモ中間体の実施例1G(60mg,0.15mmol)、4−クロロベンゼンボロン酸(28mg,0.18mmol)、炭酸カリウム(42mg,0.30mmol)、トルエン(2ml)、水(1ml)およびテトラn−ブチルアンモニウムヒドロキシド(0.05mL,触媒量)を充填した。この反応混合液を窒素で15分間パージし、それに窒素下でPd(dppf)Cl2(13mg,10mol%)を添加し、混合液を再び脱気した。反応物を90℃で終夜加熱した。TLCを用いて反応の完了を確認した後、トルエンを減圧下で除去し、反応物を酢酸エチル(30mL)で希釈した。有機層を水(25mL)およびブライン(25mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。精製(60〜120メッシュのシリカカラム,石油エーテル中の0〜15%の酢酸エチル)後の濃縮により、オフホワイト色の固形物として実施例1を得た(15mg,24%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 439. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.26 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.84 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.47 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.16 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.02 (dd, J = 2.4, 8.5 Hz, 1H), 4.63 (s, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.75 (s, 2H), 1.22 (s, 6H). HPLC-1: 純度 = 92.1 %, Rt = 11.474 分. HPLC-2: 純度= 92.1 %, Rt = 10.525 分.

実施例2
6−(4−クロロフェニル)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例2A.6−ブロモ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例2Aを、実施例1Fの代わりに3,4−ジメトキシアニリンを用いることを除いて、実施例1Gと同様の方法を用いて製造した。LC-MS, [M+H]+ = 350. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 8.13 (s, 1H), 7.92 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.09 (m, 2H), 7.03 (dd, J = 2.3, 8.5 Hz, 1H), 3.81 (s, 3H), 3.75 (s, 3H).

実施例2.6−(4−クロロフェニル)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例2を、実施例1Gを実施例2Aで置き換えたことを除いて、実施例1と同様の方法を用いて製造した。収率=46%. LC-MS, [M+H]+ = 382. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.26 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.84 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.47 (m, 3H), 7.16 (m, 1H), 7.10 (m, 2H), 3.81 (s, 3H), 3.77 (s, 3H). HPLC-1: 純度= 96.9 %, Rt = 19.754 分およびHPLC-2: 純度= 96.6 %, Rt =17.546 分.

実施例3
6−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−シクロプロピル−2−ヒドロキシエトキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例3A.4−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−シクロプロピルエトキシ)−3−メトキシアニリン
Figure 2012505232
実施例3Aを、(実施例48Cの合成中に得られた)ラセミ1−シクロプロピル−2−(2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)エタノールのシリル化、続いてH2/Pd−Cの存在下における還元により製造した。

実施例3B.6−ブロモ−3−(4−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−シクロプロピルエトキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例3Aを、実施例1Fを実施例3Aで置き換えたことを除いて、上記実施例1Gと同様の方法を用いて製造した。LC-MS, [M+H]+ = 534. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 8.13 (s, 1H), 7.92 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 8.28 Hz, 1H), 6.99 (dd, J = 2.4, 8.3 Hz, 1H), 3.74 (m, 2H), 3.32 (s, 3H), 3.64 (m, 1H), 0.95 (m, 1H), 0.85 (s, 9H), 0.45 (m, 2H), 0.32 (m, 2H), 0.10 (s, 3H), 0.06 (s, 3H).

実施例3C.3−(4−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−シクロプロピルエトキシ)−3−メトキシフェニル)−6−(4−クロロフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例3Cを、実施例1Gを実施例3Bで置き換えたことを除いて、上記の実施例1と同様の方法を用いて製造した。LC-MS, [M+H]+ = 566. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ 8.25 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.84 (m, 2H), 7.45 (m, 3H), 7.16 (m, 1H), 7.06 (m, 1H), 7.01 (m, 1H), 4.01 (m, 2H), 3.76 (s, 3H), 3.60 (m, 1H), 0.95 (m, 1H), 0.86 (s, 9H), 0.45 (m, 2H), 0.33 (m, 2H), 0.11 (s, 3H), 0.07 (s, 3H).

実施例3.6−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−シクロプロピル−2−ヒドロキシエトキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
THF中に入れた実施例3C(35mg,0.06mmol)に、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(0.12mL,THFで1モル液の0.12mmol)を室温で添加し、3時間撹拌した。(TLCを用いて)反応の完了を確認した後、反応液を濃縮し、水を添加して標的を固形物として沈殿させた。粗生成物をジエチルエーテルから再結晶化させてオフホワイト色の固形物として実施例3を得た(15mg,55%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 452. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.28 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.85 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.48 (s, 1H), 7.46 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.17 (m, 1H), 7.12 (m, 1H), 7.03 (m, 1H), 4.90 (m, 1H), 4.03 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.29 (m, 1H), 0.97 (m, 1H), 0.42 (m, 2H), 0.33 (m, 2H). HPLC-1: 純度= 92.1 %, Rt = 11.862 分. HPLC-2: 純度= 92.7 %, Rt = 10.821 分.

実施例4
6−(4−クロロフェニル)−3−(3−メトキシ−4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例4A.3−メトキシ−4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)アニリン
Figure 2012505232
実施例4Aを、出願WO 2002/101146に記載される方法に従って製造した。

実施例4B.(Z)−メチル4−(4−クロロフェニル)−1−((ジメチルアミノ)メチレンアミノ)−1H−ピロール−2−カルボキシレート
Figure 2012505232
実施例4Bを、実施例1に記載される条件と同様の条件を用いて、実施例1Cと4−クロロフェニルボロン酸とのスズキカップリングにより製造した。

実施例4.6−(4−クロロフェニル)−3−(3−メトキシ−4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
アセトニトリルおよび酢酸(1:1)混合液(4mL)中の実施例4A(323mg,1.37mmol)溶液に、実施例4B(350mg,1.15mmol)を添加し、反応混合液をマイクロ波照射下にて120℃で60分間加熱した。反応物を濃縮してアセトニトリルおよび酢酸を除去した。次いで、残渣を中性アルミナカラムに直接詰め、二塩化メチレン:メタノール混合液(2%のメタノール)で洗浄した。粗生成物を分取HPLCカラム(XTERRA(登録商標)C18,19x300mm,10ミクロン,移動相A:水中に0.1%のTFA;移動相B:CH3CN、10〜40%のBの勾配,流速:15mL/分;波長:210nm)により精製してオフホワイト色の固形物として純粋な実施例4を得た(10mg,2%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 465. 1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 8.29 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.86 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.48 (m, 3H), 7.27 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.11 (dd, J = 2.4, 8.4 Hz, 1H), 4.36 (m, 2H), 3.82 (s, 3H), 3.64 (m, 4H), 3.18 (m, 2H), 2.05 (m, 2H), 1.91 (m, 2H). HPLC-1: 純度= 98 %, Rt = 7.9 分. HPLC-2: 純度= 97 %, Rt = 9.7 分.

実施例5
6−(4−クロロフェニル)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例5A.2−アミノ−5−(4−クロロフェニル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸エチルエステル
Figure 2012505232
15mLのDMF中の(Wei et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 16:6342-6347 (2006)により報告されるように合成した)5−(4−クロロフェニル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸エチルエステル(2g,8mmol)溶液に、NaH(0.446gの60%NaH)を、0℃で3回に分けて添加し、室温で撹拌し続けた。1時間後、MTBE中のクロラミン溶液を上記反応物に0℃でゆっくり添加し、4時間撹拌した。50%チオ硫酸ナトリウム溶液(60mL)を用いて反応物をゆっくりクエンチし、MTBE抽出を用いて抽出した(3x50mL)。次いで、有機フラクションを合わせ、乾燥させ、濃縮して黄色の固形物として実施例5Aを生成した(2.0g,94%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 266. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 7.85 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.47 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.27 (s, 1H), 7.06 (s, 2H), 4.35 (q, J = 7.08 Hz, 2H), 1.34 (t, J = 7.08 Hz, 3H).

実施例5B.5−(4−クロロフェニル)−2−(ジメチルアミノ−メチレンアミノ)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸エチルエステルの合成
Figure 2012505232
1−アミノ−4−(4−クロロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボン酸メチルエステル(実施例5A,0.8g,3.0mmol)をDMF−ジメチルアセタール(4mL)中に入れ、次いで60℃で3時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて黄色の固形物として実施例5Bを得た(0.75g,78%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 306. 1H NMR (DMSO-d6, 300MHz): δ 8.40 (s, 1H), 7.87 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.46 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.29 (s, 1H), 4.26 (q, J = 7.02 Hz, 2H), 3.04 (s, 3H), 2.87 (s, 3H), 1.31 (t, J = 7.08 Hz, 3H).

実施例5.6−(4−クロロフェニル)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
アセトニトリルおよび酢酸(1:1)混合液(6mL)中に入れた3,4−ジメトキシアニリン(0.14g,0.94mmol)溶液に、実施例5B(0.3g,0.94mmol)を添加し、反応混合液を120℃で終夜加熱した。反応物を水(30mL)でクエンチし、酢酸エチルで抽出し(3X30mL)、乾燥させ、濃縮した。次いで、残渣をシリカゲル(60〜120メッシュ)カラムに詰め、酢酸エチル/ヘキサン混合液(20から100%の酢酸エチル)で溶出した。そして、生成物を再結晶(ヘキサン/酢酸エチル)により再精製して白色の固形物として純粋な実施例5を得た(20mg,6%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 383. 1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 8.38 (s, 1H), 8.06 (dd, J = 2.4, 8.4 Hz, 2H), 7.74 (s, 1H), 7.57 (dd, J = 2.4, 8.8 Hz, 2H), 7.22 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.12 (m, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.78 (s, 3H). 13C NMR (DMSO-d6, 100 MHz): δ 153, 149, 148, 147, 142, 133, 131, 130, 129, 128, 127, 119, 112, 111, 101, 56. HPLC-1: 純度 = 98 %, Rt = 11.38分. HPLC-2: 純度= 97 %, Rt = 10.41 分.

実施例6
6−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)エトキシ)−3−メトキシフェニル)ピラゾロ[1,5−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
アセトニトリルおよび酢酸(1:1)混合液(6mL)中に入れた1−(2−(4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)エチル)ピロリジン−3−オール(0.35g,1.38mmol)溶液に、実施例5B(0.445g,1.38mmol)を添加し、反応混合液をマイクロ波照射下にて160℃で60分間加熱した。反応混合液を濃縮してアセトニトリルおよび酢酸を除去した。次いで、残渣をシリカゲル(60〜120メッシュ)カラムに直接詰め、二塩化メチレン:メタノール混合液(4〜5%のメタノール)で溶出してオフホワイト色の固形物として純粋な実施例6を得た(50mg,7.5%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 482. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.39 (s, 1H), 8.06 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.75 (s, 1H), 7.57 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.23 (s, 1H), 7.16 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.80 (brs, 1H), 4.20 (m, 1H), 4.14 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 2.87 (m, 2H), 1.99 (m, 2H), 1.60 (m, 2H). HPLC-1: 純度= 95 %, Rt = 7.26 分. HPLC-2: 純度= 96 %, Rt = 8.7 分.

実施例7
6−(4−クロロフェニル)−3−(3−メトキシ−4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例7A.4−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−カルボン酸メチルエステル
Figure 2012505232
0℃の水(5mL)およびアセトニトリル(10mL)中の酢酸アンモニウム(1.36g,17.7mmol)溶液に、アセトニトリル(5mL)中のグリオキシル酸メチル(2.13g,17.7mmol)、続いて1−(4−クロロフェニル)−2,2−ジヒドロキシ−エタノン(1.1g,5.91mmol)を0℃で20分かけて添加した。混合液を0〜5℃で30分間撹拌し、室温で終夜撹拌した。アセトニトリルの除去後、混合液を酢酸エチルおよび水に分離させた。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣を(ヘキサン/酢酸エチル)を用いる再結晶化により精製して淡黄色の固形物として実施例7Aを得た(0.5g,34%)。LC-MS, [M+H]+ = 237. 1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 13.56 (brs, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.88 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.45 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 3.87 (s, 3H).

実施例7B.1−アミノ−4−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−カルボン酸メチルエステル
Figure 2012505232
10mLのDMF中の4−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−2−カルボン酸メチルエステル(実施例7A,0.5g,2mmol)溶液に、NaH(0.05gの60%NaH)を0℃で添加し、次いで室温で撹拌した。1時間後、MTBE中のクロラミン溶液を上記反応混合液に0℃でゆっくり添加し、次いで室温で4時間撹拌した。LCMSを用いて反応の経過をモニタリングした後、50%のチオ硫酸ナトリウム溶液(30mL)で反応物をゆっくりクエンチし、MTBE抽出で抽出した(3x25mL)。次いで、有機フラクションを合わせ、乾燥させ、濃縮して黄色の固形物として実施例7Bを得た(0.36g,72%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 252. 1H NMR (DMSO-d6, 400MHz): δ 7.99 (s, 1H), 7.87 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.44 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.66 (brs, 2H), 3.85 (s, 3H).

実施例7C.N’−[3−メトキシ−4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−N,N−ジメチル−ホルムアミジン
Figure 2012505232
3−メトキシ−4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−フェニルアミン(0.13g,0.55mmol)をDMF−ジメチルアセタール(2mL)中に入れ、次いで60℃で3時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて茶色の油状物として実施例7Cを得た(0.12g,75%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 292. 1H NMR (DMSO-d6, 300MHz): δ 7.66 (s, 1H), 6.79 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.53 (s, 1H), 6.38 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.72 (s, 3H), 2.93 (m, 6H), 2.74 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.40 (s, 2H), 1.66 (m, 6H).

実施例7.6−(4−クロロフェニル)−3−(3−メトキシ−4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
アセトニトリルおよび酢酸(1:1)混合液(4mL)中に入れた実施例7B(0.112g,0.45mmol)溶液に、実施例7C(0.13g,0.45mmol)を添加し、反応混合液をマイクロ波照射下にて160℃で60分間加熱した。反応混合液を濃縮してアセトニトリルおよび酢酸を除去した。次いで、残渣をシリカゲル(60〜120メッシュ)カラムに直接詰め、二塩化メチレン:メタノール混合液(4〜5%メタノール)で溶出して茶色の固形物として実施例7を得た(10mg,5%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 466. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.69 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 8.03 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.25 (m, 1H), 7.19 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.11 (dd, J = 2.4, 8.8 Hz, 1H), 4.26 (brs, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.00 (brs, 6H), 1.84 (brs, 4H). HPLC-1: 純度= 90 %, Rt = 6.9分. HPLC-2: 純度= 89 %, Rt = 8.6分.
実施例8から14
以下の実施例を実施例4と同様の方法で製造した。
Figure 2012505232
Figure 2012505232
Figure 2012505232
Figure 2012505232
Figure 2012505232
Figure 2012505232
実施例12A
4−(2−(2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)エトキシ)−3−メトキシアニリン
Figure 2012505232
20mLの乾燥ジメチルホルムアミド中に、2−(2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)エタノール(0.5g,3.5mmol)、続いて水素化ナトリウムを0℃で添加した。1時間後、DMF中に溶解させた1−クロロ−2−メトキシ−4−ニトロベンゼンを反応物に添加し、終夜撹拌した。次いで、DMFを減圧下で除去し、水を添加し、ジクロロメタンで抽出した。濃縮物を、溶出液としてクロロホルム中の5〜6%のメタノールを用いたシリカゲルカラム(60〜120メッシュ)により精製した。そして、得られたニトロ化合物(0.27g)をPd/Cを用いてエタノール中で還元させて実施例12Aを得た(0.2g,83%)。

実施例15
2−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−1−シクロプロピルエチル2−アミノ−3−メチル酪酸メチル,HCl
Figure 2012505232
実施例15を、米国公開番号第2009/0011994 (A1)号に記載される方法と同様の方法に従って実施例3から製造した。LC-MS, [M+H]+ = 551. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.40 (m, 3H), 8.26 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.84 (d, J = 8.44 Hz, 2H), 7.46 (m, 3H), 7.20 (m, 2H), 7.05 (m, 1H), 4.70 (m, 1H), 4.28 (m, 2H), 4.11 (m, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.10 (m, 1H), 2.30 (m, 1H), 1.09 (m, 6H), 0.61 (m, 4H). HPLC-1: 純度 = 98 %, Rt = 8.29 分. HPLC-2: 純度= 99 %, Rt = 14.3 分.

実施例16
(1−{5−[6−(4−クロロフェニル)−4−オキソ−4H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−3−イル]−ピリジン−2−イル}−ピロリジン−3−イル)−メチル−カルバミン酸メチルエステル
Figure 2012505232
ジクロロメタン中の実施例10(2mL中に0.05g)の溶液に、トリエチルアミン(0.033mL,2当量)、次いでクロロギ酸メチル(0.02mL,1.5当量)を添加した。室温での3時間の撹拌後、反応物をジクロロメタン(10mL)で希釈し、水(10mL)で洗浄し、次いで濃縮した。濃縮物をアセトニトリルで再結晶化させて実施例16を得た(0.02g,25%収率)。LC-MS, [M+H]+ = 479. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.27 (s, 1H), 8.18 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.85 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.66 (dd, J = 2.4, 8.4 Hz, 1H), 7.48 (m, 3H), 6.61 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.81 (br s, 1H), 3.65 (m, 5H), 3.45 (m, 2H), 2.81 (s, 3H), 2.16 (m, 2H). HPLC-1: 純度=96 %, Rt = 9.24 分. HPLC-2: 純度= 96 %, Rt = 9.4 分.

実施例17
6−(4−クロロフェニル)−3−(2−ピロリジン−1−イル−ピリミジン−5−イル)−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン,HCl
Figure 2012505232
実施例17A.1−アミノ−4−(4−クロロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボン酸メチル
Figure 2012505232
10mLのDMF中の4−(4−クロロフェニル)−1H−ピロール−2−カルボン酸メチル(0.8g,3.4mmol)溶液に、NaH(0.16gの60%NaH)を0℃で3回に分けて添加し、次いで室温で撹拌し続けた。1時間後、MTBE中のクロラミン溶液を上記反応物に0℃でゆっくり添加し、4時間撹拌した。反応物を50%のチオ硫酸ナトリウム溶液(40mL)でゆっくりクエンチし、MTBE抽出を用いて抽出した(3x30mL)。次いで有機フラクションを合わせ、乾燥させ、濃縮して黄色の固形物として実施例17Bを得た(0.75g,88%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 251.

実施例17B.6−(4−クロロフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
ホルムアミド(10mL)中の実施例17A(0.75g,3mmol)の溶液を圧力管内にて150℃で12時間加熱した。水を反応混合液に添加して固形物を沈殿させ、これを濾過して淡い茶色の固形物として実施例17Bを得た(0.4g,54%)。LC-MS, [M+H]+ = 246.

実施例17.6−(4−クロロフェニル)−3−(2−ピロリジン−1−イル−ピリミジン−5−イル)−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン,HCl
Figure 2012505232
ジクロロメタン(3mL)およびDMF(1mL)中の2−(ピロリジン−1−イル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン(0.22g,0.82mmol)および実施例17B(0.1g,0.41mmol)の溶液に、酢酸銅(0.15g,2当量)、トリエチルアミン(0.12g,3当量)および1gの4Åのモレキュラーシーブスを添加した。反応混合液をオープン系で室温で24時間撹拌した。次いで、表題化合物を、溶出液として酢酸エチルおよびヘキサンを用いた中性アルミナカラムクロマトグラフィーにより精製した。得られた固形物をエーテル中に入れ、エーテル中のHClを添加してHCl塩として実施例17を得た。LC-MS, [M+H]+ = 393. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.46 (s, 2H), 8.28 (d, J = 1.76 Hz, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.84 (d, J = 8.56 Hz, 2H), 7.49 (d, J = 1.76 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 8.56 Hz, 2H), 3.54 (m, 4H), 1.97 (m, 4H). HPLC-1: 純度= 95 %, Rt = 12.03分. HPLC-2: 純度= 95 %, Rt = 10.78 分.

実施例18
6−(4−クロロフェニル)−3−(6−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例18A.4−(4−クロロフェニル)−1−(ジメチルアミノ−メチレンアミノ)−1H−ピロール−2−カルボン酸
Figure 2012505232
4−(4−クロロフェニル)−1−((ジメチルアミノ)メチレンアミノ)−1H−ピロール−2−カルボン酸メチル(実施例4B,4g,13mmol)をTHF/水混合液(30mL/15mL)に入れ、LiOH(3.29g,78mmol,6当量)をそこに添加した。次いで、混合液を60℃で終夜撹拌した。TLCを用いて反応の完了を確認した後、THFを除去し、粗生成物(crude mass)を1.5NのHClを用いてpH6〜7に中和した。得られた白い固形物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させて実施例18Aを得た(2.5g,65%)。LC-MS, [M+H]+ = 292. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 11.0 (br s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.48 (d, J = 8.40 Hz, 2H), 7.30 (d, J = 8.40 Hz, 2H), 7.07 (d, J = 2.40 Hz, 1H), 6.62 (d, J = 2.40 Hz, 1H), 2.90 (br s, 6H).

実施例18B.1−(5−ニトロピリジン−2−イル)ピペリジン−4−オール
Figure 2012505232
DMF中の2−クロロ−5−ニトロピリジン(0.5g,3.2mmol)の溶液に、重炭酸カリウム(0.65g,6.4mmol)および4−ヒドロキシピペリジン(0.38g,3.7mmol)を添加した。反応混合液を80℃で3時間加熱した後、反応液を水でクエンチして黄色の固形物を得て、これを濾過し、乾燥させて実施例18Bを得た(0.63g)。LC-MS, [M+H]+ = 224. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.94 (d, J = 2.76 Hz, 1H), 8.19 (dd, J = 2.76, 9.72 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 9.72 Hz, 1H), 4.80 (m, 1H), 4.14 (m, 2H), 3.79 (m, 1H), 3.46 (m, 2H), 1.79 (m, 2H), 1.40 (m, 2H).

実施例18C.1−(5−アミノピリジン−2−イル)ピペリジン−4−オール
Figure 2012505232
エタノール中の1−(5−ニトロピリジン−2−イル)ピペリジン−4−オール(実施例18B,0.6g,2.6mmol)の溶液に、10%のパラジウム炭素(0.3g)を添加し、反応物を水素ブラダーを用いて室温で3時間撹拌した。反応物をCELITE(登録商標)に通して濾過し、濃縮してエタノールを除去して茶色の油状物として実施例18Cを得た(0.45g,89%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 194. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 7.70 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.10 (dd, J = 2.6, 8.8 Hz, 1H), 6.73 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.76 (m, 3H), 2.91 (m, 2H), 1.89 (m, 2H), 1.51 (m, 2H).

実施例18D.4−(4−クロロフェニル)−1−((ジメチルアミノ)メチレンアミノ)−N−(6−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−1H−ピロール−2−カルボキサミド
Figure 2012505232
5−(4−クロロフェニル)−2−(ジメチルアミノ−メチレンアミノ)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸(実施例18A,0.175g,0.59mmol)およびDMF(2mL)の混合液に、HOBT(0.039g,0.3mmol)、EDCI HCl(0.33g,1.7mmol)およびDIPEA(0.15g,1.18mmol)を添加した。得られた混合液を室温で15分間撹拌した。次いで、実施例18Cを添加し、混合液を室温で終夜撹拌した。反応物を水でクエンチし、得られた固形物を濾過し、水で洗浄した。得られた薄い茶色の固形物(実施例18D,0.1g,37%の収率)を精製することなく次の工程に用いた。LC-MS, [M+H]+ = 467.

実施例18.6−(4−クロロフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピリジニル−5’−イル)−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232
アセトニトリル中の4−(4−クロロフェニル)−1−((ジメチルアミノ)メチレンアミノ)−N−(6−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−1H−ピロール−2−カルボキサミド(実施例18D,0.1g,0.2mmol)の溶液に、2滴の酢酸を添加し、混合液をマイクロ波条件下にて160℃で60分加熱した。反応液を室温に冷まし、アセトニトリルを用いて再結晶化した後、オフホワイト色の固形物として実施例18を得た(0.06g,71%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 422. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.25 (s, 1H), 8.16 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.83 (d, J = 8.52 Hz, 2H), 7.64 (dd, J = 2.6, 9.2 Hz, 1H), 7.46 (m, 3H), 6.96 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 4.71 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.07 (m, 2H), 3.76 (m, 1H), 3.20 (m, 2H), 1.81 (m, 2H), 1.41 (m, 2H). HPLC-1: 純度= 97 %, Rt = 8.92 分. HPLC-2: 純度= 94 %, Rt = 8.91 分.
実施例19から21を実施例18について記載される方法と同様の方法で製造した。

実施例19
N−(1−{5−[6−(4−クロロフェニル)−4−オキソ−4H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−3−イル]−ピリジン−2−イル}−ピロリジン−3−イル)−N−エチル−アセトアミド
Figure 2012505232
LC-MS, [M+H]+ = 477. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.30 (m, 2H), 8.17 (s, 1H), 7.93 (m, 1H), 7.85 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.51 (s, 1H), 7.46 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.98 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 4.82 (m, 1H), 3.77 (m, 3H), 3.51 (m, 3H), 2.24 (m, 2H), 1.91 (s, 3H), 1.18 (m, 3H). HPLC-1: 純度= 98 %, Rt = 8.56 分. HPLC-2: 純度= 98 %, Rt = 8.79 分.

実施例20
6−(4−クロロフェニル)−3−[6−(3−ヒドロキシ−アゼチジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232
LC-MS, [M+H]+ = 394. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.26 (s, 1H), 8.14 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.83 (d, J = 8.48 Hz, 2H), 7.65 (dd, J = 2.40, 8.72 Hz, 1H), 7.47 (m, 3H), 6.50 (d, J = 8.72 Hz, 1H), 5.71 (d, J = 6.44 Hz, 1H), 4.61 (m, 1H), 4.22 (m, 2H), 3.74 (m, 2H).HPLC-1: 純度= 92 %, Rt = 7.45 分. HPLC-2: 純度= 92 %, Rt = 8.15 分.

実施例21
(R)−6−(4−クロロフェニル)−3−(6−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)ピリジン−3−イル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
LC-MS, [M+H]+ = 408. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.26 (s, 1H), 8.13 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.84 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.61 (dd, J = 2.4, 9.0 Hz, 1H), 7.46 (m, 3H), 6.55 (d, J = 9.0 Hz,1H), 4.99 (d, J = 2.84 Hz,1H), 4.41 (m, 1H), 3.52 (m, 4H), 2.07 (m, 2H). HPLC-1: 純度= 96 %, Rt = 7.49 分.

実施例22
1−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−2−メチルプロパン−2−イル 2−アミノアセテート,HCl
Figure 2012505232

実施例22A.1−(2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)−2−メチルプロパン−2−イル 2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)アセテート
Figure 2012505232
乾燥ジクロロメタン中の1−(2−メトキシ−4−ニトロ−フェノキシ)−2−メチル−プロパン−2−オール(5g,21mmol)の溶液に、Boc−グリシン(10.86g,62mmol,3当量)およびDMAP(3.78g,31mmol,1.5当量)を添加した。次いで、反応物を40℃に加熱し、DIC(7.8g,62mmol,3当量)を1時間かけてゆっくり添加した。添加完了後、反応物を40℃で4時間撹拌させた。出発物質の消費後、反応物を室温に冷まし、ヒドラジン水和物(3.1g,62mmol,3当量)を添加し、混合液を30分間撹拌した。反応物を濾過し、濾液を水で処理し、ブライン溶液で飽和させ、硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮物を60〜120メッシュのシリカゲルカラム(石油エーテル中の0〜25%の酢酸エチル)で精製して黄色の油状物として実施例22Aを得た(7g,85%の収率)。 LC-MS, [M+H]+ = 399. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): 7.88 (s, 1H), 7.74 (d, 1H), 7.21 (s,1H), 7.18 (m, 1H), 4.25 (s, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.5 (d, 2H), 1.5 (s, 6H), 1.38(s, 9H).

実施例22B.1−(4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)−2−メチルプロパン−2−イル 2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)アセテート
Figure 2012505232
エタノール中の実施例22A(7g,0.0175mol)の溶液に、10%パラジウム炭素を添加し、反応物を水素ブラダー下にて室温で3時間撹拌した。反応物をCELITE(登録商標)に通して濾過し、濃縮してエタノールを除去して茶色の油状物として実施例22Bを得た(6g,93%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 369. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz): 8.3 (s, 1H), 7.1 (s, 1H), 6.57 (d,1H), 6.23 (d, 1H), 6.03 (m, 1H), 4.71 (s, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.5 (d, 2H), 1.46 (s, 6H), 1.36 (s, 9H).

実施例22C.1−(4−(4−(4−クロロフェニル)−1−((ジメチルアミノ)メチレンアミノ)−1H−ピロール−2−カルボキサミド)−2−メトキシフェノキシ)−2−メチルプロパン−2−イル 2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)アセテート
Figure 2012505232
5−(4−クロロフェニル)−2−(ジメチルアミノ−メチレンアミノ)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸(0.5g,1.7mmol)およびDMFの混合液に、HOBT(0.114g,0.85mmol)、EDCI HCl(0.97g,5.1mmol)およびDIPEA(0.43g,3.4mmol)を添加した。得られた混合液を室温で15分間撹拌し、次いでアニリンの実施例22Bを添加し、混合液を同じ温度で終夜撹拌した。反応物を水でクエンチして淡い茶色の固形物として実施例22Cを得た(0.7g,64%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 642. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): 10.08 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 7.82 (d,1H), 7.62 (d, 2H), 7.39 (d, 3H), 7.14 (m, 3H), 6.9 (s, 1H), 4.04 (s, 2H), 3.76(s, 3H), 3.56 (d, 2H), 3.08 (s, 6H), 1.48 (s, 6H), 1.36 (s, 9H).

実施例22D.1−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−2−メチルプロパン−2−イル 2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)アセテート
Figure 2012505232
実施例22C(0.7g,1.1mmol)をアセトニトリル中に入れ、この溶液をマイクロ波照射下にて160℃で30分間加熱した。次いで、アセトニトリルを減圧下で除去し、粗生成物をヘキサン中の0〜25%の酢酸エチルを用いた中性アルミナカラムクロマトグラフィーにより精製して白色の固形物として実施例22Dを得た(0.25g,42%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 597. 1H NMR (DMSO-d6, 400MHz):8.25 (s, 1H), 8.11 (s,1H), 7.83 (m, 2H), 7.46 (m, 3H), 7.14 (m, 4H), 4.15 (s, 2H), 3.78(s, 3H), 3.56 (d, 2H), 1.51 (s, 6H), 1.36 (s, 9H).

実施例22.2−{4−[6−(4−クロロフェニル)−4−オキソ−4H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−3−イル]−2−メトキシ−フェノキシ}−1,1−ジメチル−エチルエステル,HCl
Figure 2012505232
実施例22D(0.25g,0.4mmol)を5mLのジエチルエーテルに入れ、温度を5〜10℃に保ちながらジエチルエーテル2mL中のHClをそれに入れた。溶液がゴム状(gummy)に変化し、エーテルで洗浄することにより流動性の固形物になった(実施例22,0.2g,95%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 497. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.28 (m, 4H), 8.11 (s, 1H), 7.84 (d, J = 8.52 Hz, 2H), 7.47 (m, 3H), 7.21 (d, J = 2.32 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 8.68 Hz, 1H), 7.05 (dd, J = 2.32, 8.86 Hz, 1H), 4.21 (s, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.73 (m, 2H), 1.58 (s, 6H). HPLC-1: 純度= 97 %, Rt = 7.99 分. HPLC-2: 純度= 97 %, Rt = 9.34 分.

実施例23
3−(2−アセチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリン−6−イル)−6−(4−クロロフェニル)−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232
DMF/1,4−ジオキサン混合液中の実施例17B(0.03g,0.12mmol)および1−(6−ブロモ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)エタノン(0.1g,0.39mmol)の溶液に、リン酸カリウム三塩基酸(0.15g,0.7mmol)およびジメチルtrans−シクロヘキサンジアミン(0.1mL,0.6mmol)を添加した。次いでヨウ化銅を反応液に添加し、混合液をマイクロ波反応器中にて120℃で1時間照射した。水を添加し、反応混合液を酢酸エチルで抽出した。濃縮物を分取HPLCで精製して淡い黄色の固体物として実施例23を得た(0.015g,20%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 419. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.27 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.84 (d, J = 8.36 Hz, 2H), 7.48 (s, 1H), 7.45 (d, J = 8.36 Hz, 2H), 7.38 (m, 3H), 4.72 (m, 2H), 3.69 (m, 2H), 2.93 (m, 2H), 2.11 (s, 3H). HPLC-1: 純度= 93 %, Rt = 10.99 分.

実施例24
(S)−((R)−1−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル) 2−アミノ−3−メチルブタノエート,HCl
Figure 2012505232
実施例24A.(R)−1−(2−メトキシ−4−ニトロフェニル)ピロリジン−3−オール
Figure 2012505232
2−クロロ−5−ニトロアニソール(0.59g,3.1mmol)および3−ヒドロキシピロリジン(0.55g,6.2mmol)の混合液を110℃近くで終夜にわたり加熱した。反応物を酢酸エチルで希釈し、有機層を水およびブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して濃い赤色の固形物を得た(0.6g,82%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 239.

実施例24B.(S)−((R)−1−(2−メトキシ−4−ニトロフェニル)ピロリジン−3−イル)2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノエート
Figure 2012505232
ジクロロメタン中の(R)−1−(2−メトキシ−4−ニトロフェニル)ピロリジン−3−オール(1.0g,4.2mmol)の溶液に、Boc−バリン(1.8g,8.4mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(0.25g,2.1mmol)を添加し、混合液を室温で30分撹拌した。次いで、N,N−ジイソプロピルカルボドイミド(1.05g,8.4mmol)を添加し、混合液を窒素下にて室温で終夜撹拌した。次に、反応物を酢酸エチルで希釈し、有機層を水およびブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。有機層を濃縮して実施例24Bを得た(1.7g,94%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 438.

実施例24C.(S)−((R)−1−(4−アミノ−2−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル) 2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノエート
Figure 2012505232
エタノール中の実施例24B(1.7g,3.8mmol)の溶液に、10%のパラジウム炭素(0.9g)を添加し、反応物を水素雰囲気(ブラダー)下にて室温で3時間撹拌した。反応物をCELITE(登録商標)に通して濾過し、減圧下で蒸発させて茶色の油状物として実施例24Cを得た(1.5g,97%の収率)。

実施例24.(S)−((R)−1−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル) 2−アミノ−3−メチルブタノエート,HCl
Figure 2012505232
実施例24を、実施例22で用いた方法に従って、実施例24Cおよび実施例18Aから得た。LC-MS, [M+H]+ = 536. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.31 (m, 4H), 8.10 (s, 1H), 7.85 (d, J = 8.40 Hz, 2H), 7.46 (m, 3H), 7.10 (d, J = 2.00 Hz, 1H), 6.98 (dd, J = 2.00, 8.40 Hz, 1H), 6.79 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 5.46 (m, 1H), 3.93 (m, 3H), 3.78 (s, 3H), 3.39 (m, 2H), 2.33 (m, 3H), 1.00 (m, 6H). HPLC-1: 純度= 95 %, Rt = 8.65 分. HPLC-2: 純度= 95 %, Rt = 9.79 分.
実施例25から28を、実施例18と同様の方法で対応するアニリンおよび実施例18Aから製造した。

実施例25
6−(4−クロロフェニル)−3−[4−(2−ヒドロキシ−プロポキシ)−3−メトキシ−フェニル]−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232
LC-MS, [M+H]+ = 426. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.28 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.85 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.48 (m, 3H), 7.17 (d, J = 2.00 Hz, 1H), 7.10 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 2.00, 8.40 Hz, 1H), 4.90 (d, J = 4.80 Hz, 1H), 3.99 (m, 3H), 3.82 (s, 3H), 1.18 (d, J = 4.80 Hz, 3H). HPLC-1: 純度= 99 %, Rt = 17.86 分. HPLC-2: 純度= 98 %, Rt = 16.03 分.

実施例26
6−(4−クロロフェニル)−3−[4−(3,4−ジヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−3−メトキシ−フェニル]−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232
LC-MS, [M+H]+ = 453. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.26 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.85 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.46 (m, 3H), 7.04 (d, J = 2.00 Hz, 1H), 6.93 (dd, J = 2.00, 8.40 Hz, 1H), 6.63 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 4.83 (d, J = 4.40 Hz, 2H), 4.08 (m, 2H), 3.75 (s, 3H), 3.56 (m, 2H), 3.23 (m, 2H). HPLC-1: 純度= 96 %, Rt = 10.09 分. HPLC-2: 純度= 97 %, Rt = 9.40 分.

実施例27
6−(4−クロロフェニル)−3−{6−[3−(3−ヒドロキシ−アゼチジン−1−イル)−ピロリジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン,HCl塩
Figure 2012505232
LC-MS, [M+H]+ = 463. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 11.08 (br s, 1H), 8.28 (m, 3H), 7.84 (m, 3H), 7.48 (m, 3H), 6.76 (m, 1H), 4.43 (m, 5H), 3.93 (m, 4H), 2.34 (m, 4H). HPLC-2: 純度= 91 %, Rt = 13.51 分.

実施例28
6−(4−クロロフェニル)−3−[4−(1,1−ジオキソ−1λ6−チオモルホリン−4−イル)−3−メトキシ−フェニル]−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232
LC-MS, [M+H]+ = 485. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.28 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.85 (d, J = 8.80 Hz, 2H), 7.49 (m, 3H), 7.20 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 7.06 (dd, J = 2.0, 8.40 Hz, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.49 (m, 4H), 3.26 (m, 4H). HPLC-1: 純度= 98 %, Rt = 11.36 分. HPLC-2: 純度 = 98 %, Rt = 10.59 分.

実施例29
6−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−[4−(2−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−エトキシ)−3−メトキシ−フェニル]−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232

実施例29A.4−ブロモ−1−(ジメチルアミノ−メチレンアミノ)−1H−ピロール−2−カルボン酸[4−(2−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−エトキシ)−3−メトキシ−フェニル]−アミド
Figure 2012505232
乾燥DMF中の4−ブロモ−1−(ジメチルアミノ−メチレンアミノ)−1H−ピロール−2−カルボン酸(実施例18Aで用いた方法と同様の方法を用いて実施例1Eから合成した、0.23g,0.88mmol)の溶液に、HOBT(0.14g,1.06mmol)、EDCI HCl(0.20g,1.06mmol)およびDIPEA(0.45mL,2.65mmol)を添加した。混合液を室温で15分間撹拌し、次いで、2−(4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)−1−シクロプロピルエタノール(実施例48Dで用いた方法により製造した、0.24g,1.07mmol)を添加し、混合液を室温で終夜撹拌した。反応物を水でクエンチし、得られた固形物を濾過し、水で洗浄した。実施例29A(0.15g,36%の収率)をオフホワイト色の固形物として得た。LC-MS, [M+H]+ = 465.

実施例29B.6−ブロモ−3−[4−(2−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−エトキシ)−3−メトキシ−フェニル]−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232
実施例29A(0.15g,0.32mmol)をアセトニトリル中に入れ、触媒量の酢酸をそれに添加した。この反応物をマイクロ波照射下で160℃に30分間加熱した。反応物を室温に冷まし、得られた固形物を濾過し、アセトニトリルで洗浄して淡い茶色の固形物として実施例29Bを得た(0.12g,89%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 420.

実施29C.3−[4−(2−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−エトキシ)−3−メトキシ−フェニル]−6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232
圧力管内の乾燥DMF中の実施例29B(0.4g,0.95mmol)に、ビス(ピナカラト)ジボラン(0.29g,1.14mmol)、酢酸カリウム(0.24g,2.375mmol)を添加し、混合液を脱気した。次いで、Pd(dppf)Cl2(0.07g,0.095mmol)を添加し、混合液を100℃で終夜加熱した。反応物を濃縮してDMFを除去し、粗反応物をジエチルエーテルで洗浄した。得られた固形物を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、捨てた。エーテル層を水、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。蒸発させることにより茶色の油状物として実施例29Cを得て(0.19g,42%の収率)、さらに精製することなく次の工程に用いた。

実施例29.6−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−[4−(2−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−エトキシ)−3−メトキシ−フェニル]−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232
DMF中の実施例29C(0.19g,0.4mmol)の溶液に、5−ブロモ−2−クロロピリジン(0.08g,0.4mmol)、炭酸カリウム(0.11g,0.81mmol)および水を添加した。混合液を脱気し、Pd(dppf)Cl2(0.033g,0.04mmol)を添加し、混合液をマイクロ波条件下で100℃に60分間加熱した。反応物を濃縮してDMFを除去し、酢酸エチルで希釈した。有機層を水、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して茶色の油状物を得た。ヘキサンおよび酢酸エチルを溶出液として用いたシリカ(230〜400メッシュ)カラムクロマトグラフィーによる精製により白色の固形物として実施例29を得た(0.045g,24%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 453. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.61 (d, J = 1.64 Hz, 1H), 8.29 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.99 (m, 2H), 7.56 (s, 1H), 7.17 (d, J = 2.04 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 8.60 Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 2.04, 8.60 Hz, 1H), 4.89 (d, J = 5.00 Hz, 1H), 4.02 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.35 (m, 1H), 0.97 (m, 1H), 0.41 (m, 2H), 0.39 (m, 2H). HPLC-1: 純度= 95 %, Rt = 10.31 分. HPLC-2: 純度= 95 %, Rt = 9.33 分.
実施例30から34を実施例29と同様の方法で製造した。

実施例30
6−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−[4−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−3−メトキシ−フェニル]−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232
LC-MS, [M+H]+ = 438. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.60 (d, J = 1.40 Hz, 1H), 8.27 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.98 (m, 2H), 7.55 (s, 1H), 7.05 (d, J = 2.12 Hz, 1H), 6.94 (dd, J = 2.12, 8.56 Hz, 1H), 6.69 (d, J = 8.56 Hz, 1H), 4.87 (d, J = 3.64 Hz, 1H), 4.32 (m, 1H), 3.75 (s, 3H), 3.62 (m, 1H), 3.42 (m, 1H), 3.28 (m, 1H), 3.13 (m, 1H), 1.95 (m, 1H), 1.75 (m, 1H). HPLC-1: 純度= 96 %, Rt = 8.14 分. HPLC-2: 純度= 96 %, Rt = 8.21 分.

実施例31
6−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−[6−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232
LC-MS, [M+H]+ = 409. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.61 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 8.15 (m, 2H), 7.99 (m, 2H), 7.63 (dd, J = 1.6, 9.2 Hz, 1H), 7.57 (s, 1H), 6.55 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 5.02 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 4.41 (m, 1H), 3.54 (m, 3H), 3.44 (m, 1H), 2.09 (m, 1H), 1.99 (m, 1H). HPLC-1: 純度= 94 %, Rt = 6.21 分. HPLC-2: 純度= 94 %, Rt = 6.96 分.

実施例32
6−(5−クロロピリミジン−2−イル)−3−[4−(2−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−エトキシ)−3−メトキシ−フェニル]−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232
LC-MS, [M+H]+ = 454. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.94 (s, 2H), 8.27 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.49 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.04 (dd, J = 2.0, 8.4 Hz, 1H), 4.90 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 4.03 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.36 (m, 1H), 0.97 (m, 1H), 0.42 (m, 2H), 0.32 (m, 2H). HPLC-1: 純度= 97 %, Rt = 15.69 分. HPLC-2: 純度= 97 %, Rt = 14.10 分.

実施例33
6−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−3−メトキシ−フェニル]−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232
LC-MS, [M+H]+ = 441. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.62 (d, J = 2.00 Hz, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 7.99 (m, 2H), 7.57 (s, 1H), 7.18 (d, J = 1.20 Hz, 1H), 7.10 (d, J = 8.40 Hz, 1H), 7.04 (dd, J = 1.20, 8.40 Hz, 1H), 4.65 (s, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.76 (s, 2H), 1.23 (s, 6H). HPLC-1: 純度 = 92 %, Rt = 10.07 分. HPLC-2: 純度= 93 %, Rt = 9.30 分.

実施例34
6−(5−クロロピリミジン−2−イル)−3−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−3−メトキシ−フェニル]−3H−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232
LC-MS, [M+H]+ = 442. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.94 (s, 2H), 8.28 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.49 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.04 (dd, J = 2.4, 8.8 Hz, 1H), 4.64 (s, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.76 (s, 2H), 1.23 (s, 6H). HPLC-1: 純度 = 96 %, Rt = 9.72 分. HPLC-2: 純度= 96 %, Rt = 8.85 分.
実施例35から37を実施例6と同様の方法で製造した。

実施例35
(3−[4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)−3−メトキシフェニル]−6−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン)
Figure 2012505232
LC-MS, [M+H]+ = 466. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.38 (s, 1H), 8.05 (d, J = 8.56 Hz, 2H), 7.73 (s, 1H), 7.56 (d, J = 8.56 Hz, 2H), 7.22 (d, J = 2.32 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.08 (dd, J = 2.32, 8.5 Hz, 1H), 4.13 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.78 (s, 3H), 2.83 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.53 (m, 4H), 1.70 (m, 4H). HPLC-1: 純度= 95 %, Rt = 7.4 分. HPLC-2: 純度= 96 %, Rt = 8.8 分.

実施例36
6−(4−クロロフェニル)−3−{6−[3−(メチルアミノ)ピロリジン−1−イル]ピリジン−3−イル}ピラゾロ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン,TFA
Figure 2012505232
LC-MS, [M+H]+ = 422. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.72 (br s, 2H), 8.38 (s, 1H), 8.25 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.74 (m, 2H), 7.57 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.70 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.92 (m, 1H), 3.80 (m, 1H), 3.70 (m, 4H), 2.69 (m, 3H), 2.41 (m, 1H), 2.21 (m, 1H). HPLC-1: 純度= 98 %, Rt = 6.68 分. HPLC-2: 純度= 98 %, Rt = 7.74 分.

実施例37
6−(4−クロロフェニル)−3−[4−(2−シクロプロピル−2−ヒドロキシエトキシ)−3−メトキシフェニル]ピラゾロ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
LC-MS, [M+H]+ = 453. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.38 (s, 1H), 8.05 (d, J = 8.16 Hz, 2H), 7.73 (s, 1H), 7.56 (d, J = 8.16 Hz, 2H), 7.21 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 7.96 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 2.0, 7.96 Hz, 1H), 4.89 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 3.99 (s, 2H), 3.77 (s, 3H), 0.96 (m, 1H), 0.40 (m, 2H), 0.31 (m, 2H). HPLC-1: 純度= 96 %, Rt = 11.1 分. HPLC-2: 純度= 95 %, Rt = 10.2 分.

実施例38
6−(4−クロロフェニル)−3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−3H−イミダゾ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232
実施例38を実施例7と同様の方法を用いて製造した。LC-MS, [M+H]+ = 383. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.68 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 8.02 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.54 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.20 (m, 3H), 3.83 (s, 3H), 3.77 (s, 3H). HPLC-1: 純度= 97 %, Rt = 10.44 分. HPLC-2: 純度= 97 %, Rt = 9.70 分.

実施例39
6−(4−クロロフェニル)−3−[4−(2−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−エトキシ)−3−メトキシ−フェニル]−3H−イミダゾ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232

実施例39A.(E)−メチル 4−(4−クロロフェニル)−1−((ジメチルアミノ)メチレンアミノ)−1H−イミダゾール−2−カルボキシレート
Figure 2012505232
実施例39Aを実施例5Bと同様の方法で実施例7Bから製造した。LC-MS, [M+H]+ = 307. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.11 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.82 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.45 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.00 (s, 3H), 2.92 (s, 3H).

実施例39B.(E)−4−(4−クロロフェニル)−1−((ジメチルアミノ)メチレンアミノ)−1H−イミダゾール−2−カルボン酸
Figure 2012505232
実施例39Bを、実施例39Aから出発して実施例18Aと同様の方法を用いて製造した。LC-MS, [M+H]+ = 293.

実施例39.6−(4−クロロフェニル)−3−[4−(2−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−エトキシ)−3−メトキシ−フェニル]−3H−イミダゾ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン
Figure 2012505232
実施例39を、上記実施例18と同様の方法を用いて、2−(4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)−1−シクロプロピルエタノールおよび実施例39Bから製造した。LC-MS, [M+H]+ = 453. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.68 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.03 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.54 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.21 (d, J = 2.40 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 8.80 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 2.40, 8.80 Hz, 1H), 4.91 (d, J = 4.80 Hz, 1H), 4.00 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.33 (m, 1H), 0.97 (m, 1H), 0.43 (m, 4H). HPLC-1: 純度= 97 %, Rt = 10.29 分. HPLC-2: 純度= 98 %, Rt = 9.64 分.
実施例40
(S)−((R)−1−(5−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)ピリジン−2−イル)ピロリジン−3−イル) 2−アミノ−3−メチルブタノエート,2TFA
Figure 2012505232

実施例40A.(S)−((R)−1−(5−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)ピリジン−2−イル)ピロリジン−3−イル) 2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノエート
Figure 2012505232
DCM(0.218mL)中の実施例21(20.5mg,0.050mmol)、DMAP(1.2mg,9.82μmol)、および(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸(14.20mg,0.065mmol)の溶液に、室温でDIC(13μL,0.080mmol)を添加し、混合液を室温で2時間撹拌した。さらなる(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸(2.5mg)およびDIC(8μL)を添加した。得られた混合液を35℃で5分間加熱し、室温で1/2時間撹拌した。蒸発させ、続いてフラッシュクロマトグラフィーによる精製(12gのシリカ,0%から70%のEtOAc−ヘキサン)により白色固形物として実施例40A(31.3mg)を得た。LC-MS, [M+H]+ = 607.2.

実施例40.(S)−((R)−1−(5−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)ピリジン−2−イル)ピロリジン−3−イル) 2−アミノ−3−メチルブタノエート,2TFA
Figure 2012505232
CH2Cl2(2.5mL)中の実施例40A(30.5mg,0.050mmol)の溶液に、室温でTFA(0.75mL)を添加した。得られた混合液を室温で40分間撹拌した。溶媒を蒸発させて粗生成物を得て、分取HPLC(PHENOMENEX(登録商標)Luna Axia 5μ C18 30x100mm;70%のA:30%のBから0%のA:100%のB(A=90%のH2O/10%のMeOH+0.1%のTFA);(B=90%のMeOH/10%のH2O+0.1%のTFA)の10分勾配;220nmで検出)によりさらに精製した。所望のフラクションを収集し、SPEEDVAC(登録商標)で濃縮して白色固形物として実施例40を得た(26mg,69%)。LC-MS, [M+H]+ = 507.3. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 1.05-1.10 (m, 6H), 2.23-2.54 (m, 3H), 3.69-4.00 (m, 5H), 5.65-5.71 (m, 1H), 7.05-7.08 (m, 1H), 7.35-7.40 (m, 3H), 7.64-7.68 (m, 2H), 7.93 (s, 1H), 7.94-8.00 (m, 2H), 8.24 (d, J = 2.0 Hz, 1H).

実施例41
(S)−2−(4−(6−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−1−シクロプロピルエチル 2−アミノ−3−メチルブタノエート,2HCl
Figure 2012505232
実施例41A.(S)−2−(4−(6−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−1−シクロプロピルエチル 2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノエート
Figure 2012505232
実施例41Aを、上記実施例40Aと同様の方法を用いて実施例29から製造した。

実施例41.(S)−2−(4−(6−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−1−シクロプロピルエチル 2−アミノ−3−メチルブタノエート,2HCl
Figure 2012505232
4NのHCl中の実施例41A(27mg,0.041mmol)およびジオキサン(1.5mL)の混合液を室温で2時間撹拌した。ほとんどの溶媒を蒸発させた。得られたスラリーをEt2O(20mL)で希釈した。混合液を5分間撹拌し、濾過にかけた。固形物をEt2O(2x10mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させて白色固形物として実施例41を得た(21mg,77%)。LC-MS, [M+H]+ = 552.5. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 0.48-0.75 (m, 4H), 1.08-1.20 (m, 6H), 1.20-1.35 (m, 1H), 2.25-2.40 (m, 1H), 3.83 (s, 1.5H), 3.86 (s, 1.5H), 3.92 (d, J = 4.4 Hz, 0.5H), 4.01 (d, J = 4.4 Hz, 0.5H), 4.30-4.38 (m, 2H), 4.70-4.85 (m, 1H), 6.99-7.17 (m, 2H), 7.60 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.01 (s, 1H), 8.05-8.19 (m, 2H), 8.28-8.30 (m, 1H), 8.67-8.70 (m, 1H).

実施例42
(S)−((R)−1−(4−(6−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェニル)ピロリジン−3−イル) 2−アミノ−3−メチルブタノエート,2HCl
Figure 2012505232
実施例42を、上記実施例41と同様の方法を用いて実施例30から製造した。LC-MS, [M+H]+ = 537.1 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 1.10 (d, J = 7.1 Hz, 3H), 1.12 (d, J = 7.1 Hz, 3H), 2.32-2.41 (m, 2H), 2.61-2.71 (m, 1H), 3.55-4.15 (m, 5H), 4.05 (s, 3H), 5.70 (bt, 1H), 7.15-7.20 (m, 1H), 7.37-7.39 (m, 1H), 7.58-7.72 (m, 2H), 8.08 (s, 1H), 8.13 (s, J = 8.8 Hz, 1H), 8.25 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 8.32 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.72 (s, 0.5H), 8.73 (s, 0.5H).

実施例43
(S)−1−(5−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル 2−アミノ−3−メチルブタノエート,2HCl
Figure 2012505232
実施例43を、上記実施例41と同様の方法を用いて実施例18から製造した。LC-MS, [M+H]+ = 521.5. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 1.11 (d, J = 7.1 Hz, 6H), 1.90-2.03 (m, 2H), 2.15-2.26 (m, 2H), 2.30-2.40 (m, 1H), 3.80-3.90 (m, 2H), 3.95-4.06 (m, 3H), 5.29-5.36 (m, 1H), 7.37-7.40 (m, 2H), 7.41 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.65-7.70 (m, 2H), 7.98 (s, 1H), 8.00 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 8.10 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 8.32 (d, J = 2.2 Hz, 1H).

実施例44
1−(4−(6−(5−クロロピリミジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−2−メチルプロパン−2−イル 2−アミノアセテート,HCl
Figure 2012505232
実施例44A.1−(4−(6−(5−クロロピリミジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−2−メチルプロパン−2−イル 2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)アセテート
Figure 2012505232
DCM(0.332mL)中の実施例34(8.8mg,0.020mmol)、4−(ピロリジン−1−イル)ピリジン(4.43mg,0.030mmol)、および2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)アセテート(10.47mg,0.060mmol)の溶液に、42℃でDIC(9.31μL,0.060mmol,0.1mLのDCM中に溶解させた)を1時間かけて添加した。混合液を室温で2時間撹拌した。さらなる4−(ピロリジン−1−イル)ピリジン(4.43mg,0.030mmol)、および2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)アセテート(10.47mg,0.060mmol)を添加した。DIC(9.31μL,0.060mmol,0.1mLのDCM中に溶解させた)を室温で1時間かけて添加した。得られた混合液を室温で終夜撹拌した。ヒドラジン−H2O(9.76μL,0.199mmol)を添加し、反応液を室温で1時間撹拌し、蒸発させ、続いてフラッシュクロマトグラフィー(12gのシリカ,0%から45%のEtOAc−ヘキサン)を用いて精製して白色の固形物として実施例44A(9.24mg,77%)を得た。LC-MS, [M+H]+ = 598.7
別の経路:実施例44Aを、実施例22と同様の方法を用いて、(E)−4−(5−クロロピリミジン−2−イル)−1−((ジメチルアミノ)メチレンアミノ)−1H−ピロール−2−カルボン酸(実施例44F)および1−(4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)−2−メチルプロパン−2−イル 2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)アセテート(実施例22B)からも製造した。.

実施例44B.4−ブロモ−1−トシル−1H−ピロール−2−カルボン酸メチル
Figure 2012505232
DCM(20mL)中の4−ブロモ−1H−ピロール−2−カルボン酸メチル(2g,9.80mmol)の溶液に、Et3N(3mL,21.52mmol)、DMAP(127mg,1.040mmol)、および4−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド(2.037g,10.68mmol)を室温で少しずつ添加した。混合液を室温で2.5時間撹拌させ、DCM(100mL)で希釈し、1NのHCl、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、減圧下で蒸発させて金色の油状物を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(120g,0%から100%のEtOAc−ヘキサン)により精製して白色の固形物として実施例44Bを得た(3.1g,8.65mmol,89%の収率)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.9 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.7 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.4 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.0 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 3.7 (s, 3H), 2.4 (s, 3H). LC-MS, [M+H]+ = 357.8/359.8.

実施例44C.4−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)−1−(トシルスルホニル)−1H−ピロール−2−カルボン酸メチル
Figure 2012505232
DMSO(80mL)およびジオキサン(80mL)の混合液を30分間脱気した。次いで、上記の脱気した溶液を、封管(seal tube)中の実施例44B(10g,27.9mmol)、5,5,5’,5’−テトラメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボリナン)(8.82g,39.0mmol)および酢酸カリウム(6.85g,69.8mmol)に添加した。上記混合液をさらに15分間脱気した。Pd(dppf)Cl2(2.280g,2.79mmol)を計量し、すぐに上記混合液に移し入れ、管を密封した。次いで、反応混合液を80℃で4時間加熱した。反応混合液をエーテル(1000mL)で希釈し、水(330mL)で洗浄した。有機層を分離させ、MgSO4で乾燥させて粗生成物を得て、フラッシュクロマトグラフィー(330gのシリカ,0%から50%のEtOAc−ヘキサン)により精製して白色の固形物として実施例44Cを得た(6.38g,58%)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 1.01 (s, 6H), 2.41 (s, 3H), 3.71 (s, 3H), 3.72 (s, 4H), 7.27 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.29-7.32 (m, 2H), 7.86-7.90 (m, 2H), 8.02 (d, J = 1.7 Hz, 1H).

実施例44D.4−(5−クロロピリミジン−2−イル)−1−(トシルスルホニル)−1H−ピロール−2−カルボン酸メチル
Figure 2012505232
トルエン(60mL)を30分間脱気した。次いで、上記脱気した溶媒を5−クロロ−2−ヨードピリミジン(2.560g,10.65mmol)、実施例44C(4.95g,12.65mmol)および炭酸ナトリウム(2.28g,21.30mmol)に添加した。次に、水酸化テトラブチルアンモニウム溶液(2.3mL,水中に40重量%の溶液)およびH2O(6mL)を添加した。PdCl2(dppf)−CH2Cl2付加物(adduct)(870mg,1.065mmol)を計量し、すぐに上記混合液に移し入れ、封管を再び密封した。次いで、反応混合液を100℃で3時間加熱した。溶媒を蒸発させた。残渣をEtOAc(300mL)で希釈し、H2O(80mL)で洗浄した。有機層を分離させ、濃縮して粗生成物を得て、フラッシュクロマトグラフィー(220gのシリカ,0%から25%のEtOAc−ヘキサン)によりさらに精製して固形物として実施例44Dを得た(3.4g,82%)。LC-MS, [M+H]+ = 392.2. 1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 2.44 (s, 3H), 3.78 (s, 3H), 7.31-7.36 (m, 2H), 7.68 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.94-7.98 (m, 2H), 8.51 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 8.66 (s, 2H).

実施例44E.4−(5−クロロピリミジン−2−イル)−1H−ピロール−2−カルボン酸メチル
Figure 2012505232
ナトリウムメトキシド(10.00mL,5.00mmol,MeOH中で0.5M)中の実施例44D(309mg,0.789mmol)を室温で2時間撹拌した。混合液をEtOAc(70mL)および1NのHCl水溶液(5mL)で希釈した。混合液をH2O(30mL)で洗浄した。有機層を分離させ、MgSO4で乾燥させ、濃縮して生成物を得た。生成物をMeOHでさらにトリチュレート(triturated)して白色固形物として実施例44E(150mg,80%)を得た。LC-MS, [M+H]+ = 238.1. 1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 3.89 (s, 3H), 7.57-7.59 (m, 1H), 7.74-7.77 (m, 1H), 8.60 (s, 2H), 9.32 (bs, 1H).

実施例44F.(E)−4−(5−クロロピリミジン−2−イル)−1−((ジメチルアミノ)メチレンアミノ)−1H−ピロール−2−カルボン酸
Figure 2012505232
実施例44Fを、上記実施例18Aと同様の方法を用いて実施例44Eから製造した。LC-MS, [M+H]+ = 238.1. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 2.87 (s, 3H), 2.99 (s, 3H), 7.26 (s, 1H), 7.79-7.82 (m, 1H), 8.21-8.25 (m, 1H), 8.77 (s, 2H).

実施例44.1−(4−(6−(5−クロロピリミジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−2−メチルプロパン−2−イル 2−アミノアセテート,HCl
Figure 2012505232
実施例44を上記実施例41と同様の方法を用いて製造した。LC-MS, [M+H]+ = 499.2. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 1.64 (s, 6H), 3.70 (s, 2H), 3.87 (s, 3H), 4.30 (s, 2H), 7.00 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H),7.10-7.15 (m, 2H), 7.69 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.96 (s, 1H), 8.22 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.77 (s, 2H).

実施例45
6−(4−クロロフェニル)−3−(4−((3,3−ジフルオロ−1−ヒドロキシシクロブチル)メトキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232

実施例45A.3,3−ジフルオロ−N,N−ジメチルシクロブタンカルボキサミド
Figure 2012505232
塩化オキサリル(21.74mL,248mmol)を、CH2Cl2(500mL)およびDMF(0.5mL)中の3,3−ジフルオロシクロブタンカルボン酸(26g,191mmol;引用文献:Elend, D. et al., Syn. Comm., 35:657 (2005)に記載されるように製造した)の撹拌した溶液に0℃で滴下した。反応混合液を室温にし、室温で1時間撹拌した後、ロータリーエバポレーターを約50mmHgの圧力(vacuum)下で用いて室温で濃縮した。得られた残渣にTHF(300mL)を添加した後、撹拌した溶液を0℃に冷却し、THF中のMe2NH(478mL,955mmol)の2Mの溶液を添加した。反応混合液を室温で0.5時間撹拌した後、混合液をエーテルおよび5%のNa2CO3水溶液に分けた。有機層をMgSO4で乾燥させ、室温で減圧下にて濃縮した。残渣をCH2Cl2および水の間で分液処理した後、有機層をMgSO4で乾燥させ、室温で減圧下にて濃縮して茶色の半固形物として3,3−ジフルオロ−N,N−ジメチルシクロブタンカルボキサミド(24g,147mmol,77%の収率)を得て、次の工程に用いた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 2.82 - 3.13 (9 H, m), 2.62 - 2.79 (2 H, m).

実施例45B.1−(3,3−ジフルオロシクロブチル)−N,N−ジメチルメタンアミン
Figure 2012505232
THF(500mL)中の上記パートAで製造した3,3−ジフルオロ−N,N−ジメチルシクロブタンカルボキサミド(24g,147mmol)溶液を、500mLのTHF中の水素化アルミニウムリチウム(7.5g,198mmol)の撹拌懸濁液に0℃で添加した。該混合液を室温にした。反応混合液を室温で18時間撹拌した後、10mLの6NのNaOHおよび5mLの水を5℃で撹拌しながらゆっくり添加することによりクエンチした。混合液を室温で0.5時間撹拌し、Na2SO4で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、ビグリュー(Vigreux)カラムを用いてほとんどのTHFを慎重に蒸留することにより約30mLに濃縮した。残りの物質をわずかな減圧(約100〜200mmHg)下で蒸留させた;フラクション(20mL,bp70〜90℃)は、THFが混入した表題化合物を含有した。残存するTHFを緩やかな窒素気流下で慎重にパージして1−(3,3−ジフルオロシクロブチル)−N,N−ジメチルメタンアミンを得た(12g,80mmol,54.7%収率)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 2.46 - 2.94 (2 H, m), 2.38 (2 H, d, J=6.55 Hz), 2.16 - 2.28 (9 H, m).

実施例45C.1−(3,3−ジフルオロシクロブチル)−N,N−ジメチルメタンアミンオキシド水和物
Figure 2012505232
文献. Cope, A.C. et al., Org. Syn. Coll., IV:612-615;Doering et al., J. Am. Chem. Soc., 89(17):4534 (1967).
30%のH22水溶液(18mL)を、メタノール(100mL)中のパートBで製造した1−(3,3−ジフルオロシクロブチル)−N,N−ジメチルメタンアミン(12g,80mmol)の撹拌溶液に5から22℃で2時間かけて滴下した。室温で20時間撹拌した後、さらに30%のH22(18mL)を添加した。3時間後、水(3mL)中のPdの黒色スラリー(150mg)を、冷却槽を用いて温度を5から25℃の間に保ちながら、撹拌反応混合液に少しずつ添加した。反応混合液を、O2が発生しなくなるまで室温で1時間撹拌した。濾過後、濾液を減圧下で濃縮して厚い無色の油状物として1−(3,3−ジフルオロシクロブチル)−N,N−ジメチルメタンアミンオキシド水和物を得た(15g,半固形物)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δppm 3.47 (2 H, d, J=5.29 Hz), 3.16 (6 H, s), 2.75 - 2.92 (3 H, m), 2.42 - 2.58 (2 H, m).

実施例45D.1,1−ジフルオロ−3−メチレンシクロブタン
Figure 2012505232
ほとんどの水をサンプルから取り除くために、パートCで製造した1−(3,3−ジフルオロシクロブチル)−N,N−ジメチルメタンアミンオキシド水和物(15g,91mmol)を、−78℃に冷却した回収フラスコ(receiving flask)を備えた蒸留装置を用いて減圧(10mm)下で100℃に加熱した。水を除去したら、温度を165℃まで除々に上昇させた。約1時間後、ほとんどの出発物質が熱分解された(少量の暗褐色の物質が蒸留フラスコに残った)。回収フラスコ中の内容物を5%のHCl水溶液(3x3mL)および飽和NaHCO3(5mL)で順次洗浄した。有機層(オレフィン)をNa2SO4に通して濾過し、無色の油状物として1,1−ジフルオロ−3−メチレンシクロブタンを得た(5.5g,52.8mmol,58.2%収率)。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δppm 5.10 (2 H, quin, J=2.52 Hz), 2.77 - 3.57 (4 H, m).

実施例45E.5,5−ジフルオロ−1−オキサスピロ[2.3]ヘキサン
Figure 2012505232
メタクロロ過安息香酸(74.6g,303mmol)を、CH2Cl2(600mL)中のパートDで製造した1,1−ジフルオロ−3−メチレンシクロブタン(21.0g,202mmol)の撹拌溶液に室温で少しずつ添加した。添加の間、反応混合液を水浴で冷ました。約1時間後、わずかな発熱が見られたため、氷−水混合物を用いて冷却した。反応混合液を3時間かけて室温にした。室温で16時間撹拌した後、さらにm−CPBA(10g)を添加した。反応混合液を室温で24時間撹拌した後、冷蔵庫で終夜保存して一部の酸を沈殿させた。濾過後、濾液を10%のNa2CO3で洗浄した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、ビグリュー(vigreux)カラムを用いて約170mLに濃縮した。この物質を−78℃のトラップ(2つのトラップを直列に設置して喪失を最小限にした)に約10mmでフラッシュ蒸留した。蒸留液を、ビグリュー(vigreux)カラムを用いて約50mLの体積まで濃縮し、NMRによるとCH2Cl2:5,5−ジフルオロ−1−オキサスピロ[2.3]ヘキサンの3:1混合液(80g,200mmol,99%収率)となった。この物質をさらに精製することなく次の工程に用いた。1H NMR (400 MHz, CDCl3 δ ppm 2.91 - 3.16 (4 H, m), 2.88 (2 H, s).

実施例45F.3,3−ジフルオロ−1−((2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)メチル)シクロブタノール
Figure 2012505232
50mLのMeCN−水(85:15)中の5,5−ジフルオロ−1−オキサスピロ[2.3]ヘキサン+3当量のCH2Cl2(22.52g,0.06mol)、パートEで製造したカリウム2−メトキシ−4−ニトロフェノレート(12.43g,0.060mol)およびNaH2PO4・H2O(7.45g,0.054mol)の混合液を、スチールボム(steel bomb)内にて130℃で3.5時間加熱した。反応混合液をEtOAcで希釈し、5%のNa2CO3で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮した。粗生成物を約150mLのMTBEから再結晶化し、淡黄色の固形物として3,3−ジフルオロ−1−((2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)メチル)シクロブタノール(11.2g,0.039mol,64.5%収率)を得た。さらに1.2gのごく少量の純粋な所望の生成物を、母液の約50mLまでの濃縮により得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 7.89 (1 H, dd, J=8.94, 2.64 Hz), 7.76 (1 H, d, J=2.77 Hz), 6.95 (1 H, d, J=9.06 Hz), 4.16 (2 H, s), 3.94 (3 H, s), 3.36 (1 H, s), 2.73 - 2.92 (4 H, m).

実施例45G.1−((4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)メチル)−3,3−ジフルオロシクロブタノール
Figure 2012505232
700mLのMeOH中のパートFで製造した3,3−ジフルオロ−1−((2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)メチル)シクロブタノール(32.0g,111mmol)および10%のPd/C(2.0g,1.879mmol)混合液を、H2下で50psiにて1.5時間撹拌した。濾過後、濾液を濃縮して薄い紫色の固形物として1−((4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)メチル)−3,3−ジフルオロシクロブタノール(28.9g,111mmol,定量的収率)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 6.68 (1 H, d, J=8.56 Hz), 6.35 (1 H, d, J=2.52 Hz), 6.16 (1 H, dd, J=8.31, 2.52 Hz), 4.77 (3 H, br. s.), 3.78 (2 H, s), 3.68 (3 H, s), 2.68 - 2.82 (2 H, m), 2.38 - 2.56 (2 H, m).

実施例45.6−(4−クロロフェニル)−3−(4−((3,3−ジフルオロ−1−ヒドロキシシクロブチル)メトキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例45を、上記実施例18と同様の方法を用いて、実施例18Aおよび1−((4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)メチル)−3,3−ジフルオロシクロブタノール(実施例45G)から製造した。LC-MS, [M+H]+ = 488.4. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 2.53-2.68 (m, 2H), 2.80-2.92 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.99 (s, 2H), 5.83 (s, 1H), 7.03 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 7.14 (d, J = 8.8 Hz, 1H),), 7.20 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.40-7.46 (m, 2H), 7.48 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.82-7.86 (m, 2H), 8.12 (s, 1H), 8.26 (d, J = 2.2 Hz, 1H).

実施例46
6−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−(4−((3,3−ジフルオロ−1−ヒドロキシシクロブチル)メトキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン−4(3H)−オン
Figure 2012505232

実施例46A.(E)−4−(5−クロロピリジン−2−イル)−1−((ジメチルアミノ)メチレンアミノ)−1H−ピロール−2−カルボン酸
Figure 2012505232
実施例45Aを、実施例44Fと同様の方法で製造した。LC-MS, [M+H]+ = 293.0. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.40 (d, J = 2.20 Hz, 1H), 8.09 (s, 1H), 7.66 (d, J = 2.20 Hz, 1H), 7.60 (dd, J = 8.52, 2.47 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 8.79 Hz, 1H), 3.13 (br s, 2H), 3.03 (br s, 2H).

実施例46.6−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−(4−((3,3−ジフルオロ−1−ヒドロキシシクロブチル)メトキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例46を、上記実施例18と同様の方法を用いて、実施例46Aおよび1−((4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)メチル)−3,3−ジフルオロシクロブタノール(実施例45G)から製造した。LC-MS, [M+H]+ = 489.0. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 2.53-2.68 (m, 2H), 2.80-2.92 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.99 (s, 2H), 5.83 (s, 1H), 7.02-7.07 (m, 1H), 7.12-7.15 (m, 1H), 7.18-7.22 (m, 1H), 7.56-7.59 (m, 1H), 7.93-8.00 (m, 2H), 8.14-8.16 (m, 1H), 8.27-8.30 (m, 1H), 8.58-8.61 (m, 1H).

実施例47
6−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2,3−ジヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例47を、上記実施例18と同様の方法を用いて、実施例18Aおよび3−(4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)−2−メチルプロパン−1,2−ジオール(米国第2007/0093509号を参照のこと)から製造した。LC-MS, [M+H]+ = 456.0. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 1.15 (s, 3H), 3.30-3.45 (m, 2H), 3.78 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.89 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 4.57 (s, 1H), 4.68 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.02 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.42-7.46 (m, 2H), 7.48 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.80-7.85 (m, 2H), 8.12 (s, 1H), 8.28 (d, J = 1.8 Hz, 1H).

実施例48
(R)−6−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−(4−(2−シクロプロピル−2−ヒドロキシエトキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232

実施例48A.2−ブロモ−1−シクロプロピルエタノン
Figure 2012505232
Calverley, M.J. et al., Tetrahedron Lett., 43:4609 (1987)に記載の方法に従って、Br2(21.72mL,422mmol)をMeOH(250mL)中の1−シクロプロピルエタノン(35.44g,421mmol)溶液に0℃で5分かけて添加した。得られた暗褐色の溶液を10℃より低い温度で50分間撹拌すると、脱色が生じた。氷浴から取り出した後、混合液を20℃でさらに0.5時間撹拌し;すぐに30mlの水を加えた。さらに15分撹拌した後、反応液を90mlの水で希釈し、200mLのEt2Oで抽出した(4x)。有機層を合わせ、1MのNa2CO3(150ml)およびブライン(100ml)で順次洗浄し、続いて無水(anhy)MgSO4で乾燥させた。濾過およびロータリーエバポレーターを用いた濃縮後、粗生成物を無色の油状物として得た。次に、13mmHgでの蒸留によりbp58〜62℃で無色の油状物として40.9gの2−ブロモ−1−シクロプロピルエタノンを得た。 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 0.95-1.03 (m, 2H), 1.08-1.15 (m, 2H), 2.13-2.21 (m, 1H), 4.00 (s, 2H).

実施例48B.1−シクロプロピル−2−(2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)エタノン
Figure 2012505232
DMF(310mL)中の実施例48Aで製造した4−ニトログアイアコールカリウム塩水和物(31.7g,153mmol)および2−ブロモ−1−シクロプロピルエタノン(29.4g,180mmol)のオレンジ色の懸濁液を80℃で1時間加熱した。LC−MS分析により、生成物への変換が完了したことが示された。得られた黄色の反応混合液を水(932ml)で希釈し、混合液を20℃に冷ましながら4時間撹拌した。続いて濾過により黄色の濾過ケーキを得て、150mLのH2Oで3回洗浄した後、空気乾燥により、淡黄色の固形物として34.6gの1−シクロプロピル−2−(2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)エタノンを得た。M.P. 112 - 113 ℃ 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ ppm 0.95-1.03 (m, 2H), 1.13-1.18 (m, 2H), 2.15-2.23 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 4.86 (s, 2H), 6.73 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.82 (dd, J = 8.7, 2.7 Hz, 1H). 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ ppm 205.2, 152.7, 149.1, 117.3, 111.6, 106.9, 73.5, 56.3, 17.1, 12.0. HPLC: 5.8 分の保持時間, 98.7 % API; Zorbax(登録商標)カラム SB C18 4.6 X 75 mm; 流速 2.5 ml/分;勾配溶媒系: 8分間で100 % A:0 % Bから0 % A:100 % B (溶媒A: 10 % MeOH〜90 % H2O = 0.2 % H3PO4; 溶媒B: 90 % MeOH〜10 % H2O + 0.2 % H3PO4) 220 nmでの検出. LC/MS: m/e 252.3 (M+H); 4 分勾配; 2.35 分保持.

実施例48C.(R)−1−シクロプロピル−2−(2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)エタノール
Figure 2012505232
EtOH(356mL)中の1−シクロプロピル−2−(2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)エタノン(34.6g,138mmol)の黄色の懸濁液に、0℃でNaBH4(3.1g,82mmol)を15分かけて添加した。氷浴から取り出した後、温度が20℃を超えないように、反応液をさらに35分間撹拌した。この間に、色は除々により暗い黄色となった。撹拌反応液を氷浴を用いて〜10℃に冷ました後、HOAc(12mL,210mmol)をゆっくり慎重に加えてH2ガスの発生速度を最小限にした。ガスの発生が止まった後に0.5時間撹拌し、黄色の懸濁液をロータリーエバポレーターを用いて減圧下で濃縮して〜300mLのEtOHを除去した。H2Oによる洗浄および空気乾燥後、濾過により淡黄色の固形物(28.7g)を得た。その後のさらなる濾液の濃縮によりほとんどのEtOHを除去し、より多くの沈殿物が形成し、前述のとおりに濾過すると、該沈殿物はさらなる4.9gの所望の生成物に相当した。2つのフラクションを合わせて33.6gのラセミ1−シクロプロピル−2−(2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)エタノールを得た。
2/1のMeCN/i−PrOH(451mL)中のラセミ1−シクロプロピル−2−(2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)エタノール(45.1g,mmol)を、キラル−SFC条件下でChiralpak(登録商標)AD−H(3x25cm,5μm)カラムを用いたキラルクロマトグラフィー分離により分離した。クロマトグラフ条件は、BPR圧力を100barに維持しながら、35℃で130mL/分の流速のCO2/i−PrOHの85/15混合液を移動溶媒とし、ならびに検出器の波長を234nMとして用いた。各0.7mLの注入は7分のラン時間を必要とする。分析用SFC条件を用いたSFC/UV面積%に基づいて、Rエナンチオマーのキラル純度が、234nmで99.9%より高いことを決定した。ロータリーエバポレーターを用いて減圧下で得られた溶離液の濃縮により、黄色の油状物として(R)−1−シクロプロピル−2−(2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)エタノールを得た。続いて150mlのEtOH中での溶解および濃縮により、黄色の油状物の形態で表題化合物を得て、高真空下で終夜乾燥させることにより凝固させて淡い黄色の固形物(20.9g)を形成させた。M.P. 77 ℃ 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ ppm 0.30-0.37 (m, 1H), 0.42-0.50 (m, 1H), 0.55-0.69 (m, 2H), 0.97-1.08 (m, 1H), 2.40-2.70 (bs, 1H), 3.41 (ddd, J = 8.3, 8.3, 2.7 Hz, 1H), 3.93 (s, 3H), 4.10 (dd, J = 9.3, 8.0 Hz, 1H), 4.23 (dd, J = 9.3, 2.7 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.89 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H). 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ ppm 153.7, 149.2, 141.7, 117.6, 111.5, 106.7, 74.4, 73.5, 56.2, 13.4, 2.7, 2.0. HPLC: 6.26分 保持時間, 98.7 % API; Zorbax(登録商標)カラム SB C18 4.6 X 75 mm; 流速 2.5 ml/分; 勾配溶媒系: 8分間で100 % A:0 % Bから0 % A:100 % B (溶媒A: 10 % MeOH〜90 % H2O = 0.2 % H3PO4; 溶媒B: 90 % MeOH〜10 % H2O + 0.2 % H3PO4) 220 nmでの検出. LC/MS: m/e = 254.3 (M+H).
キラルHPLC:光学純度を、Chiralpak(登録商標)AD−H,25X4.6mm ID;5μmカラムを用いて35℃でHPLCクロマトグラフィーにより測定し、その移動相は、2mL/分の流速にて100barでCO2/イソプロパノールの80/20混合液であった。これらの条件下において、所望のRエナンチオマーを7分で溶出し、続いてSエナンチオマーを8.5分で溶出した。

実施例48D.(R)−2−(4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)−1−シクロプロピルエタノール
Figure 2012505232
EtOH(546ml)中の(R)−1−シクロプロピル−2−(2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)エタノール(20.90g,83mmol)の溶液に、5%のPd/C、無水ベース(dry basis)、デグサ型(Degussa type)50%の水含有物(3.0g,0.705mmol)を添加した。懸濁液を20℃で2.5時間水素化し(1atm.H2バルーン);LC/MS分析により反応が完了したことが示された。反応混合液をCeliteパッドに通して濾過し、続いてEtOHによるケーキの洗浄後、濾過物を、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下で濃縮して茶色の固形物として(R)−2−(4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)−1−シクロプロピルエタノールを得た。M.P. 71 ℃ (18.34 g, 100 %). 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ ppm 0.18-0.27 (m, 1H), 0.38-0.43 (m, 1H), 0.45-0.61 (m, 2H), 0.82-0.92 (m, 1H), 3.21 (ddd, J = 8.8, 8.8, 2.6 Hz, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.86 (dd, J = 10.1, 8.8 Hz, 1H), 4.09 (dd, J = 10.1, 2.6 Hz, 1H), 6.21 (dd, J = 8.3, 2.7 Hz, 1H). 6.29 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 6.78 (d, J = 8.3 Hz, 1H). 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ ppm 151.2, 142.1, 140.8, 118.7, 106.9, 100.5, 76.5, 74.4, 55.7, 12.9, 2.5, 1.6. HPLC: 6.28 分の保持時間, 98.5% API; Zorbax(登録商標)カラム SB C18 4.6 X 75 mm; 流速 2.5 ml/分; 勾配溶媒系: 8 分間で100 % A:0 % Bから0 % A:100 % B (溶媒A: 10 % MeOH〜90 % H2O = 0.2 % H3PO4; 溶媒B: 90 % MeOH〜10 % H2O + 0.2 % H3PO4) 220 nmでの検出. LC/MS: m/e 224.5 (M+H); 4分勾配。

実施例48.(R)−6−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−(4−(2−シクロプロピル−2−ヒドロキシエトキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例48を、上記実施例18と同様の方法を用いて、実施例46Aおよび(R)−2−(4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)−1−シクロプロピルエタノール(実施例48D)から製造した。LC-MS, [M+H]+ = 453.4. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 0.29-0.43 (m, 4H), 0.90-1.00 (m, 1H), 3.30-3.40 (m, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.94-4.02 (m, 2H), 4.89 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 7.02 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.92-8.00 (m, 2H), 8.17 (s, 1H), 8.29 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 8.60-8.62 (m, 1H).

実施例49
(R)−2−(4−(6−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−1−シクロプロピルエチル2−アミノアセテート,2TFA
Figure 2012505232
実施例49A.(R)−2−(4−(6−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−1−シクロプロピルエチル2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)アセテート
Figure 2012505232
DCM(0.4mL)中の実施例48(23.3mg,0.051mmol)、DMAP(1.500mg,0.012mmol)、および2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)アセテート(11.72mg,0.067mmol)の溶液に、DIC(13μL,0.080mmol)を室温で添加した。得られた混合液を1時間加熱還流し、室温で2時間撹拌した。蒸発、続いてフラッシュクロマトグラフィー(12gのシリカ,0%から50%のEtOAc−ヘキサン)による精製により、白色固形物として実施例49A(23mg,73%)を得た。LC-MS, [M+H]+ = 610.5.

実施例49.(R)−2−(4−(6−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−1−シクロプロピルエチル 2−アミノアセテート,2TFA
Figure 2012505232
実施例49を上記実施例41と同様の方法を用いて製造した。LC-MS, [M+H]+ = 510.0. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 0.35-0.62 (m, 4H), 1.10-1.20 (m, 1H), 3.71 (d, J = 18.8 Hz, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.79 (d, J = 18.8 Hz, 1H), 4.20-4.29 (m, 2H), 4.61-4.68 (m, 1H), 6.90 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 7.02-7.05 (m, 2H), 7.46 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.75 (dd, J = 8.2, 2.2 Hz, 1H), 7.85 (s, 1H), 8.03 (d, J = 1.8 Hz, 1H).

実施例50
1−((4−(6−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)メチル)−3,3−ジフルオロシクロブチル 2−アミノアセテート,2HCl
Figure 2012505232

実施例50A.1−((4−(6−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)メチル)−3,3−ジフルオロシクロブチル 2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)アセテート
Figure 2012505232
DCM(15.6mL)中の実施例46(0.510g,1.043mmol)、2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)アセテート(1.097g,6.26mmol)および4−(ピロリジン−1−イル)ピリジン(0.928g,6.26mmol)に、EDC(1.200g,6.26mmol)を室温で添加した。反応混合液を15分間加熱還流した。溶媒を蒸発させた。粗残渣をEtOAc(200mL)で希釈し、0.5NのHCl(16mL)およびH2O(16mL)で洗浄した。有機層を分離させ、MgSO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、ISCO自動クロマトグラフィー(120g,ヘキサン/EtOAc,100:0から50:50勾配)によりさらに精製して白色固形物として実施例50A(0.620g,92%)を得た。

実施例50.1−((4−(6−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)メチル)−3,3−ジフルオロシクロブチル 2−アミノアセテート,2HCl
Figure 2012505232
実施例50を、上記実施例41と同様の方法を用いて実施例50Aから製造した。LC-MS, [M+H]+ = 546.0. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 3.02-3.25 (m, 4H), 3.80 (s, 2H), 3.87 (s, 3H), 4.49 (s, 2H), 7.02 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 7.13-7.18 (m, 2H), 7.69 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.04 (s, 1H), 8.20 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.32 (dd, J = 8.2, 2.2 Hz, 1H), 8.36 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.76 (d, J = 2.2 Hz, 1H).

実施例51
3−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−2−メチルプロパン−1,2−ジイル ビス(2−アミノアセテート),2HCl
Figure 2012505232

実施例51A.3−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−2−メチルプロパン−1,2−ジイル ビス(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)アセテート)
Figure 2012505232
実施例51Aを、実施例22Aと同様の方法で実施例47から製造した。LC-MS, [M+H]+ = 770.4.

実施例51.3−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−2−メチルプロパン−1,2−ジイル ビス(2−アミノアセテート),2HCl
Figure 2012505232
実施例51を、上記実施例41と同様の方法を用いて実施例51Aから製造した。LC-MS, [M+H]+ = 570.3. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 1.63 (s, 3H), 3.33 (s, 4H), 3.79 (s, 3H), 4.31 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.40 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 4.55 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.62 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 7.05 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.42-7.48 (m, 3H), 7.82-7.86 (m, 2H), 8.10 (s, 1H), 8.27 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 8.35 (bs, 2H), 8.45 (bs, 2H).

実施例52
(S)−6−(4−クロロフェニル)−3−(4−(3−(エチルスルホニル)−2−ヒドロキシプロポキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例52を、上記実施例18と同様の方法を用いて実施例18Aおよび(S)−1−(4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)−3−(エチルスルホニル)プロパン−2−オール(実施例60D)から製造した。LC-MS, [M+H]+ = 518.3. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 1.23 (t, J = 7.4 Hz, 3H), 3.09-3.26 (m, 3H), 3.34-3.42 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.97-4.05 (m, 2H), 4.27-4.35 (m, 1H), 5.75 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.40-7.45 (m, 2H), 7.47 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.80-7.85 (m, 2H), 8.12 (s, 1H), 8.27 (d, J = 2.2 Hz, 1H).

実施例53
(S)−1−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−3−(エチルスルホニル)プロパン−2−イル 2−アミノアセテート,TFA
Figure 2012505232
実施例53を、N−BocバリンをN−Bocグリシンにより置き換え、最終生成物アミンを分取HPLCにより精製して実施例53のTFA塩を得たことを除いて、上記実施例41と同様の方法を用いて製造した。LC-MS, [M+H]+ = 575.0. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 1.38 (t, J = 7.4 Hz, 3H), 3.22 (q, J = 7.4 Hz, 2H), 3.71 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 3.86 (d, J = 2.7 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 4.32-4.40 (m, 2H), 5.84-5.91 (m, 1H), 7.01 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 7.13-7.16 (m, 2H), 7.37-7.41 (m, 3H), 7.65-7.70 (m, 2H), 7.91 (s, 1H), 7.96 (d, J = 1.8 Hz, 1H).

実施例54
3−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン酸
Figure 2012505232
実施例54A.2−ヒドロキシ−3−(2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)−2−メチルプロパン酸メチル
Figure 2012505232
アセトニトリル(0.85mL)およびH2O(150μL)中のカリウム2−メトキシ−4−ニトロフェノレート(200mg,0.965mmol)、リン酸二水素ナトリウム(116mg,0.965mmol)および2−メチルオキシラン−2−カルボン酸メチル(200μL,1.890mmol)の混合液を、封管内にて150℃で2時間加熱した。室温に冷ました後、反応混合液をH2O(2mL)で希釈した。得られた混合液をCH2Cl2で抽出した(3X8mL)。有機層を分離させ、MgSO4で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、ISCO自動クロマトグラフィー(12gのシリカ,0%から60%EtOAc−ヘキサン)によりさらに精製して固形物として実施例54Aを得た(204mg,74%収率)。LC-MS, [M + H]+ = 286.4.

実施例54B.2−ヒドロキシ−3−(2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)−2−メチルプロパン酸
Figure 2012505232
2O(7.3mL)およびMeOH(4.35ml)中の2−ヒドロキシ−3−(2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)−2−メチルプロパン酸メチル(308mg,1.080mmol)および水酸化ナトリウム(145mg,3.63mmol)の混合液を75℃で2時間加熱した。揮発性物質を蒸発させ、1NのHCl水溶液を添加することにより残りの混合液のpHを2にした。混合液を濾過に付し、混合物を減圧下で乾燥させて淡黄色の固形物として実施例54Bを得た(250mg,85%)。

実施例54C.2−ヒドロキシ−3−(2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)−2−メチルプロパン酸アリル
Figure 2012505232
アセトニトリル(8mL)中の実施例54B(207mg,0.763mmol)、3−ブロモプロパ−1−エン(138mg,1.14mmol)および炭酸セシウム(249mg,0.763mmol)を、週末の間に室温で撹拌させた。固形物を濾過して除去した。濾液を濃縮して粗生成物を得て、フラッシュクロマトグラフィー(12gのシリカ,0%から70%のEtOAc−ヘキサン)によりさらに精製し、黄色の油状物として実施例54C(55.8mg,24%)を得た。

実施例54D.3−(4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン酸アリル
Figure 2012505232
酢酸エチル(3ml)中の実施例54C(55.8mg,0.179mmol)、塩化スズ(II)二水和物(202mg,0.896mmol)を4時間加熱還流した。5滴のEtOHを添加した。得られた混合液を終夜加熱還流した。混合液をEtOAc(15mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(3mL)を添加した。混合液を2分間振り、CELITE(登録商標)パッドに通して濾過した。濾液を蒸発させて粗生成物を得て、フラッシュクロマトグラフィー(12gのシリカ,0%から50%のEtOAc−ヘキサン)によりさらに精製して薄い茶色の固形物として実施例54D(27mg,54%)を得た。LC-MS, [M+H]+ = 282.5.

実施例54.3−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン酸アリル
Figure 2012505232
実施例54Eを、上記実施例18と同様の方法を用いて実施例18Aおよび実施例54Dから製造した。LC-MS, [M+H]+ = 510.5.

実施例54.3−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン酸
Figure 2012505232
THF(0.5mL)中の実施例54E(7mg,0.014mmol)溶液に、室温でアルゴン下にてPd(Ph3P)4(11mg,9.52μmol)およびモルホリン(0.012mL,0.14mmol)を添加した。得られた混合液を室温で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させた。粗生成物をACN(2mL)中に溶解し、分取HPLC(PHENOMENEX(登録商標)Luna Axia 5μm C18 30x100mm;65%のA:35%のBから0%のA:100%のB(A=90%のH2O/10%のACN+0.1%のTFA);(B=90%のACN/10%のH2O+0.1%のTFA)の10分勾配;220nmでの検出)による精製により、白色固形物として実施例54(3.2mg,47%の収率)を得た。LC-MS, [M+H]+ = 470.3. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 1.47 (s, 3H), 3.86 (s, 3H), 4.06 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 4.29 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 6.98 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 7.10-7.13 (m, 2H), 7.37-7.40 (m, 3H), 7.65-7.70 (m, 2H), 7.91 (s, 1H), 7.96 (d, J = 1.8 Hz, 1H).

実施例55
(S)−1−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)プロパン−2−イル 2−アミノ−3−メチルブタノエート,TFA
Figure 2012505232
実施例55を、実施例40について記載される方法と同様の方法に従って、実施例25から製造した。分取HPLC(PHENOMENEX(登録商標)Luna Axia 5μ C18 30x100mm;75%のA:25%のBから0%のA:100%のB(A=90%のH2O/10%のMeOH+0.1%のTFA);(B=90%のMeOH/10%のH2O+0.1%のTFA)の10分勾配;220nmでの検出)による精製により、白色固形物として実施例55(26.8mg,0.047mmol,98%の収率)を得た。 LC-MS, [M+H]+ = 525.0. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 8.0 (t, J = 1.5 Hz, 1H), 7.9 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.65-7.70 (br d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.36-7.42 (m, 3H), 7.0 (ddd, J = 8.6, 2.6, 2.4 Hz, 1H), 5.38-5.5 (m, 1H), 4.12-4.24 (m, 2H), 3.9 (dd, J = 18.9, 4.4 Hz, 1H), 3.8 and 3.9 (二重項, 合計3H), 2.23-2.38 (m, 1H), 1.41-1.47 (2重項, J〜6 Hz) + 1.1 (br d, J = 7.0 Hz), 合計9H.

実施例56
(2S,2’S)−((3S,4R)−1−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェニル)ピロリジン−3,4−ジイル) ビス(2−アミノ−3−メチルブタノエート),2TFA
Figure 2012505232

実施例56A.(2S,2’S)−((3S,4R)−1−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェニル)ピロリジン−3,4−ジイル) ビス(2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノエート)
Figure 2012505232
DCM(5mL)およびアセトニトリル(2mL)中の実施例26(10mg,0.022mmol)、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸(19mg,0.087mmol)、およびDMAP(5mg,0.041mmol)に、DIC(20μL,0.128mmol)を添加し、混合液を室温で3時間撹拌した。さらに10mgのBoc−Valおよび20μLのDICを添加し、混合液を室温でさらに2時間撹拌し、蒸発させ、フラッシュクロマトグラフィー(12g,0%から100%のEtOAc−ヘキサン)により精製して無色の残渣として実施例56Aを得て、これを脱保護するものとして使用した。LC-MS, [M+H]+ = 851.0.

実施例56.(2S,2’S)−((3S,4R)−1−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェニル)ピロリジン−3,4−ジイル) ビス(2−アミノ−3−メチルブタノエート),2TFA
Figure 2012505232
実施例56A(18.73mg,0.022mmol)に4NのHCl/ジオキサン(0.668μL,0.022mmol)を添加し、混合液を室温で2時間撹拌した。蒸発、続いて分取HPLC(PHENOMENEX(登録商標)Luna Axia 5μ C18 30x100mm;100%のA:0%のBから0%のA:100%のB(A=90%のH2O/10%のMeOH+0.1%のTFA);(B=90%のMeOH/10%のH2O+0.1%のTFA)の10分勾配;220nmでの検出)による精製により、薄いピンク色の残渣として実施例56(9.3mg,9.63μmol,43.8%の収率)を得た。LC-MS, [M+H]+ = 651.1. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 8.0, 1H), 7.7 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.35-7.42 (m, 3H), 7.1 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.0 (dd, J = 8.4, 2.2 Hz, 1H), 6.8 (d, J = 88.8 Hz, 1H), 4.03 (m, 2H), 4.0 (s, 2H), 3.82-3.95 (m, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.63-3.70 (m, 2H), 2.27-2.40 (m, 2H), 1.14, 1.13 & 1.08 (三重項, J〜7 Hz 各々, 合計12H).
HPLC−1:Rt=6.73分,純度=91%
HPLC−2:Rt=5.70分,純度=91%。

実施例57
6−(5−クロロピリミジン−2−イル)−3−(4−((3,3−ジフルオロ−1−ヒドロキシシクロブチル)メトキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例57を、実施例18と同様の方法で、実施例44Fおよび1−((4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)メチル)−3,3−ジフルオロシクロブタノール(実施例45G)から製造した。LC-MS, [M+H]+ = 489.9. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.94 (s, 2H), 8.28 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.50 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.05 (dd, J = 8.8, 2.6 Hz, 1H), 5.86 (s, 1H), 4.0 (s, 2H), 3.79 (s, 3H), 2.82-2.94 (m, 2H), 2.58-2.70 (m, 2H).

実施例58
1−((4−(6−(5−クロロピリミジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)メチル)−3,3−ジフルオロシクロブチル 2−アミノアセテート,HCl塩
Figure 2012505232

実施例58A.1−((4−(6−(5−クロロピリミジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)メチル)−3,3−ジフルオロシクロブチル 2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)アセテート
Figure 2012505232
DCM(10mL)中の実施例57(24mg,0.049mmol)、2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)アセテート(49mg,0.280mmol)、および4−(ピロリジン−1−イル)ピリジン(41mg,0.277mmol)の混合液に、EDC(47mg,0.245mmol)を添加し、混合液を2時間還流した。混合液をDCM(25mL)で希釈し、1NのHCl、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、減圧下で蒸発させて残渣を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー(12g,0%から100%のEtOAc−ヘキサン)により精製し、白色固形物として実施例58Aを得た(30mg,0.046mmol,95%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 546.9 (M-Boc).

実施例58.1−((4−(6−(5−クロロピリミジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)メチル)−3,3−ジフルオロシクロブチル 2−アミノアセテート,HCl塩
Figure 2012505232
実施例58A(30mg,0.046mmol)に、4NのHCl/ジオキサン(3mL,99mmol)を室温で添加し、混合液を3時間撹拌した。混合液をエーテルで希釈し、濾過し、エーテルで洗浄し、乾燥させて白色固形物として実施例58を得た(22mg,80%)。LC-MS, [M+H]+ = 547.0. 1H NMR (DMSO-d6, 500 MHz): δ 8.94 (s, 2H), 8.28 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.50 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 8.3, 2.2 Hz, 1H), 4.41 (s, 2H), 3.83 (s, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.16-3.25 (m, 2H), 3.05-3.15 (m, 2H). HPLC-1: Rt = 6.37分, 純度= 98 %; HPLC-2: Rt = 7.24 分, 純度= 98 %.

実施例59
1−((4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)メチル)−3,3−ジフルオロシクロブチル 2−アミノアセテート,HCl塩
Figure 2012505232
実施例59を実施例58と同様の方法で製造した。LC-MS, [M+H]+ = 545.0. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.28 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.83 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.46 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.23 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.04 (dd, J = 8.6, 2.0 Hz, 1H), 4.40 (s, 2H), 3.82 (s, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.05-3.25 (m, 4H). HPLC-1: Rt = 7.69 分, 純度= 93 %; HPLC-2: Rt = 8.60 分, 純度= 93 %.

実施例60
(S)−6−(5−クロロピリミジン−2−イル)−3−(4−(3−(エチルスルホニル)−2−ヒドロキシプロポキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232

実施例60A.(R)−2−((2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)メチル)オキシラン
Figure 2012505232
DMF(30mL)中のカリウム2−メトキシ−4−ニトロフェノレート溶液(6.0g,29.0mmol)に、フッ化セシウム(13.19g,87mmol)を添加した。1時間撹拌した後、(R)−オキシラン−2−イルメチル3−ニトロベンゼンスルホン酸(8.26g,31.8mmol)を添加し、混合液を2日間撹拌した。混合液を減圧下で部分的に濃縮し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を合わせ、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(SiO2溶媒勾配33〜60%のEtOAc/ヘキサン)により精製して白色固形物として実施例60Aを得た(6.41g,98%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 226. 1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.89 (dd, J = 8.8および2.6 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.43 (dd, J = 11.4および2.6 Hz, 1H), 4.08 (dd, J = 11.4および6.2 Hz, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.43 (m, 1H), 2.95 (m, 1H), 2.81 (m, 1H).

実施例60B.(S)−1−(エチルチオ)−3−(2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)プロパン−2−オール
Figure 2012505232
25%のKOH(29.9g,133mmol)中のエタンチオール溶液(0.98mL,13.32mmol)に、THF(20mL)中の実施例60A(3.0g,13.3mmol)および臭化テトラブチルアンモニウム(0.429g,1.33mmol)を添加した。2時間撹拌した後、混合液を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機抽出物を合わせ、水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(SiO2溶媒勾配25〜50%のEtOAc/ヘキサン)により精製して白色固形物として実施例60Bを得た(2.92g,76%の収率)。LC-MS, [M+Na]+ = 310. 1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.89 (dd, J = 8.8および2.6 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.19 (m, 3H), 3.94 (s, 3H), 2.89 (m, 2H), 2.61 (q, J = 7.5 Hz, 2H), 1.28 (t, J = 7.5 Hz, 3H).

実施例60C.(S)−1−(エチルスルホニル)−3−(2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)プロパン−2−オール
Figure 2012505232
塩化メチレン(100mL)中の実施例60B(2.92g,10.16mmol)溶液に、m−CPBA(5.69g,25.4mmol)を0℃で少しずつ添加した。混合液を室温に温め、3時間撹拌した。得られた固形物を濾過し、濾液を塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO3で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(SiO2溶媒勾配40〜100%のEtOAc/ヘキサン)により精製して白色固形物として実施例60Cを得た(3.21g,99%の収率)。LC-MS, [M + H]+ = 320. 1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 7.89 (dd, J = 8.8および2.6 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.71 (m, 1H), 4.18 (d, J = 5.3 Hz, 2H), 3.94 (s, 3H), 3.32 (m, 5H), 1.45 (t, J = 7.5 Hz, 3H).

実施例60D.(S)−1−(4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)−3−(エチルスルホニル)プロパン−2−オール
Figure 2012505232
エタノール(200mL)中の実施例60C(2.0g,6.26mmol)溶液に、Pd/C(0.333g,0.313mmol,10%)を添加した。混合液を水素(50PSI)でパージし、3時間撹拌した。混合液をCELITE(登録商標)に通して濾過し、濾液を濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(SiO2溶媒勾配3〜10%のMeOH/CH2Cl2)により精製して白色固形物として実施例60Dを得た(1.6g,88%の収率)。LC-MS, [M + H]+ = 290. 1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 6.80 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.28 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 6.21 (dd, J = 8.8および2.6 Hz, 1H), 4.46 (m, 1H), 3.97 (m, 2H), 3.81 (s, 3H), 3.25 (m, 4H), 1.42 (t, J = 7.5 Hz, 3H).

実施例60.(S)−6−(5−クロロピリミジン−2−イル)−3−(4−(3−(エチルスルホニル)−2−ヒドロキシプロポキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例60を、実施例18と同様の方法で実施例60Dおよび実施例44Fから製造した。LC-MS, [M+H]+ = 520.0. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.94 (s, 2H), 8.28 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.50 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.06 (dd, J = 8.4, 2.2 Hz, 1H), 5.77 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 4.26-4.38 (m, 1H), 3.96-4.10 (m, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.10-3.28 (m, 4H), 1.25 (t, J = 7.5 Hz, 3H).

実施例61
(S)−1−(4−(6−(5−クロロピリミジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−3−(エチルスルホニル)プロパン−2−イル 2−アミノアセテート,TFA
Figure 2012505232
実施例61を、実施例58と同様の方法で実施例60から製造した。LC-MS, [M+H]+ = 577.0. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.79 (s, 2H), 8.23 (br s, 1H), 7.98 (br s, 1H), 7.70 (br s, 1H), 7.13-7.19 (m, 2H), 7.0-7.05 (m, 1H), 5.84-5.95 (m, 1H), 4.32-4.45 (m, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.86 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 3.70-3.74 (m, 2H), 3.21 (br q, J = 7.5 Hz, 2H), 1.39 (br t, J = 7.5 Hz, 3H).

実施例62
(S)−6−(5−クロロピリジン−2−イル)−3−(4−(3−(エチルスルホニル)−2−ヒドロキシプロポキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例62を、実施例18と同様の方法で実施例60Dおよび実施例46Aから製造した。LC-MS, [M+H]+ = 519.0. 1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 8.60 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 8.16 (s, 1H), 7.92-8.0 (m, 2H), 7.57 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.04 (dd, J = 8.4, 2.2 Hz, 1H), 5.76 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 4.25-4.35 (m, 1H), 3.95-4.04 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.10-3.42 (m, 4H), 1.24 (t, J = 7.5 Hz, 3H).

実施例63
1−(4−(6−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−2−メチルプロパン−2−イル 2−アミノアセテート,2TFA
Figure 2012505232

実施例63A.1−(4−(6−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−2−メチルプロパン−2−イル 2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)アセテート
Figure 2012505232
実施例63Aを、実施例22と同様の方法で実施例46Aおよび実施例22Bから製造した。LC-MS, [M - Boc]+ = 498.0.

実施例63.1−(4−(6−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−2−メチルプロパン−2−イル 2−アミノアセテート,2TFA
Figure 2012505232
実施例63A(78mg,0.131mmol)に、4NのHCl/ジオキサン(4mL,16.00mmol)を添加し、混合液を室温で2時間撹拌させた。蒸発、続いて分取HPLC(PHENOMENEX(登録商標)Luna Axia 5μ C18 30x100mm;80%のA:20%のBから0%のA:100%のB(A=90%のH2O/10%のMeOH+0.1%のTFA);(B=90%のMeOH/10%のH2O+0.1%のTFA)の10分勾配;220nmでの検出)による精製により、オフホワイト色の固形物として実施例63を得た(45mg,0.062mmol,47.3%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 498.0. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 8.55 (br s, 1H), 8.15-8.18 (m, 1H), 7.96-8.00 (m, 1H), 7.82-7.88 (m, 2H), 7.56-7.62 (m, 1H), 7.12-7.18 (m, 2H), 7.00-7.05 (m, 1H), 4.31 (br s, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.75 (br s, 2H), 1.66 (s, 6H).

実施例64
(S)−1−(4−(6−(5−クロロピリジン−2−イル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)−3−(エチルスルホニル)プロパン−2−イル 2−アミノアセテート,2TFA
Figure 2012505232
実施例64を実施例58と同様の方法で製造した。LC-MS, [M+H]+ = 576.0. 1H NMR (CD3OD, 400 MHz): δ 8.52 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.84 (dd, J = 8.4, 2.2 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.13-7.18 (m, 2H), 7.00 (dd, J = 8.4, 2.6 Hz, 1H), 5.84-5.93 (m, 1H), 4.31-4.42 (m, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.87 (s, 2H), 3.68-3.74 (m, 2H), 3.21 (q, J = 7.5 Hz, 2H), 1.39 (t, J = 7.5 Hz, 3H).

実施例65
6−(4−クロロフェニル)−3−(4−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232

実施例65A.3−(2−メトキシ−4−ニトロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸エチル
Figure 2012505232
1−フルオロ−2−メトキシ−4−ニトロベンゼン(258mg,1.5mmol)および3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸エチル(232mg,1.5mmol)を、最小量のDCMを用いてマイクロ波バイアルに入れ、110℃に加熱し、DCMを蒸発させた。混合液をこの温度で終夜撹拌させた。フラッシュクロマトグラフィー(120g,0%から100%のEtOAc−ヘキサン)により、黄色の油状物として実施例65Aを得て(235mg,0.767mmol,51.3%の収率)、そのまま(on standing)凝固させた。LC-MS, [M+H]+ = 307.1.

実施例65B.3−(4−アミノ−2−メトキシフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸エチル
Figure 2012505232
実施例65A(235mg,0.767mmol)、10%のPd−C(35mg,0.329mmol)およびMeOH−EtOAc(10:2mL)の混合液を、室温、1atmでH2バルーンを用いて終夜水素化した。濾過および蒸発により暗いピンク色の油状物として実施例65Bを得た(205mg)。LC-MS, [M+H]+ = 277.0. 1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 6.59 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.27 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 6.23 (dd, J = 8.2, 2.2 Hz, 1H), 4.13 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.66 (d, J = 9.3 Hz, 2H), 3.03 (d, J = 9.3 Hz, 2H), 2.04-2.12 (m, 3H), 1.56 (br s, 2H), 1.27 (t, J = 7.2 Hz, 3H).

実施例65C.3−(2−メトキシ−4−(トリチルアミノ)フェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−カルボン酸エチル
Figure 2012505232
DCM(5mL)中の実施例65B(204mg,0.738mmol)および(クロロメタントリイル)トリベンゼン(226mg,0.812mmol)に、トリエチルアミン(0.206mL,1.476mmol)を添加し、混合液を72時間撹拌させた。蒸発およびフラッシュクロマトグラフィー(40g,0%から100%のEtOAc−ヘキサン)による精製により実施例65Cを得た(320mg,0.617mmol,84%の収率)。

実施例65D.2−(3−(4−アミノ−2−メトキシフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−6−イル)プロパン−2−オール
Figure 2012505232
トルエン(6mL)中の実施例65C(115mg,0.222mmol)に、トルエン:THF(75:25)(1mL,1.400mmol)中の1.4MのMeMgBrを室温で添加し、混合液を室温で終夜撹拌した。反応混合液を飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、1NのNaOHでpH〜9まで塩基性化し、EtOAcで抽出した(x2)。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、減圧下で蒸発させて暗褐色の油状物を得た。LC-MS, [M - Tr]+ = 263.1. 残渣を1〜2mLのMeOH中に溶解させ、3〜4滴のTFAを添加して暗いピンク色溶液を得て、濾過し、分取HPLC(PHENOMENEX(登録商標)Luna Axia 5μ C18 30x100mm;75%のA:25%のBから0%のA:100%のB(A=90%のH2O/10%のMeOH+0.1%のTFA);(B=90%のMeOH/10%H2O+0.1%TFA)の10分勾配;220nmでの検出)により精製して実施例65Dを得た(28mg,47%)。

実施例65E.(E)−4−(4−クロロフェニル)−1−((ジメチルアミノ)メチレンアミノ)−N−(4−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−3−メトキシフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミド
Figure 2012505232
25mLのRBF中の実施例18A(21.5mg,0.074mmol)に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(37mg,0.193mmol)、HOBt(8mg,0.052mmol)、DMF(2.5mL)およびDIPEA(25μL,0.143mmol)を添加した。混合液を室温で15分間撹拌し、次いで、DMF(1mL)中の実施例65D(17mg,0.065mmol)を2分かけて添加した。得られた茶色の溶液を室温で終夜撹拌させた。反応混合液を30mLのDCM中に入れ、H2O、0.3NのHCl、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させて残渣を得て、フラッシュクロマトグラフィー(12g,0%から100%のEtOAc−ヘキサン)により精製して実施例65Eを得た(3.1mg,8.9%の収率)。TLC (7:3 EA-ヘキサン) - Rf 0.16. LC-MS, [M+H]+ = 536.2.

実施例65.6−(4−クロロフェニル)−3−(4−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例65E(3mg,5.60μmol)、アセトニトリル(0.5mL)、および1滴の氷HOAcの混合液を、マイクロ波反応器中にて160℃で30分間加熱した。蒸発、続いてフラッシュクロマトグラフィー(4g,0%から100%のEtOAc−ヘキサン)による精製により白色固形物として実施例65を得た(1mg,1.731μmol,30.9%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 491.2. 1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.67 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 6.72 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.38 (s, 1H), 7.35 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 6.80-6.86 (m, 2H), 6.72 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 3.81-3.86 (m, 4H), 3.22 (d, J = 9.3 Hz, 2H), 1.60-1.65 (m, 2H), 1.27 (s, 6H), 0.80-0.92 (m, 2H).

実施例66
6−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232

実施例66A.(E)−4−(4−クロロフェニル)−1−((ジメチルアミノ)メチレンアミノ)−N−(3−メトキシ−4−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミド
Figure 2012505232
実施例66Aを実施例18Dと同様の方法で実施例18Aから製造した。LC-MS, [M+H]+ = 543.1.

実施例66B.6−(4−クロロフェニル)−3−(3−メトキシ−4−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メトキシ)フェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
実施例66Bを実施例18と同様の方法で製造した。LC-MS, [M+H]+ = 498.2

実施例66C.6−(4−クロロフェニル)−3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
DCM(3mL)中の実施例66B溶液(200mg,0.402mmol)に、4NのHCl/ジオキサン(3mL,0.402mmol)を添加し、混合液を1.5時間撹拌した。最初の5分以内に反応混合液から白色固形物が沈殿した。蒸発させ、続いてエーテル中でトリチュレート(trituration)し、濾過して白色の固形物として実施例66Cを得た(102mg,0.277mmol,69.1%の収率)。

実施例66D.3−(4−(アリルオキシ)−3−メトキシフェニル)−6−(4−クロロフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
DMF中の実施例66C、K2CO3、および臭化アリル(15μL)を室温で終夜撹拌した。混合液をDCMで希釈し、1NのHCl、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、減圧下で蒸発させて残渣を得て、フラッシュクロマトグラフィー(4g,0%から100%のEtOAc−ヘキサン)により精製して白色固形物として実施例66Dを得た(13.6mg,0.033mmol,61.3%の収率)。LC-MS, [M+H]+ =408.0.

実施例66.6−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
アセトン(1mL)および水(0.5mL)中の実施例66D溶液(13mg,0.032mmol)に、OsO4(10μL,1.274μmol)およびNMO(12mg,0.102mmol)を添加し、混合液を室温で終夜撹拌した。Na2SO3水溶液を反応混合液に添加し、反応混合液を10分間撹拌した。次いで、該混合液をEtOAc(20mL)およびH2O(20mL)で希釈し、滴下漏斗に移し入れた。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させて白色固形物を得たが、これはMeOHにやや難溶性であった。固形物を最小量のMeOH−DMF中に溶解させ、分取HPLC(PHENOMENEX(登録商標)Luna Axia 5μ C18 30x100mm;60%のA:40%のBから0%のA:100%のB(A=90%のH2O/10%MeOH+0.1%TFA);(B=90%のMeOH/10%のH2O+0.1%のTFA)の10分勾配;220nmでの検出)により精製して白色固形物として実施例66を得た(2.7mg,5.80μmol,18.21%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 442.0. 1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.69 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.54 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.38 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.35-7.38 (m, 1H), 7.03 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.88-6.95 (m, 2H), 4.20-4.27 (m, 2H), 4.10-4.17 (m, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.78-3.90 (m, 2H). HPLC-1: Rt = 8.8 分, 純度= 96 %; HPLC-1: Rt = 8.2 分, 純度= 96 %.

実施例67
(R)−6−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−ヒドロキシプロポキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232

実施例67A.(R)−1−(4−アミノ−2−メトキシフェノキシ)プロパン−2−オール
Figure 2012505232
EtOH(30mL)中の(R)−1−(2−メトキシ−4−ニトロフェノキシ)プロパン−2−オール(米国公開第2007/0093509号,2.57g,11.3mmol)および10%のパラジウム炭素(0.602g,0.570mmol)のスラリーを、H2(1atm,バルーン)雰囲気下にて室温で5.0時間撹拌させた。反応混合液をCELITE(登録商標)のパッドに通して濾過し、MeOHで洗浄し、濃縮し、減圧下で空気乾燥させて淡い茶色の固形物として実施例67Aを得て(1.93g,87%の収率)、精製することなく次の工程に用いた: LC-MS, [M+H]+ = 198.2.

実施例67B.(R,E)−4−(4−クロロフェニル)−1−((ジメチルアミノ)メチレンアミノ)−N−(4−(2−ヒドロキシプロポキシ)−3−メトキシフェニル)−1H−ピロール−2−カルボキサミド
Figure 2012505232
DMF(10mL)中の実施例18A懸濁液(1.47g,5.04mmol)に、EDC.HCl(2.90g,15.12mmol)、HOBt(0.386g,2.52mmol)、およびDIPEA(80μL,0.458mmol)を添加した。混合液を室温で1時間撹拌し、次いでDMF(3.5mL)中の実施例67A溶液(1.093g,5.54mmol)を5分かけて添加した。得られた溶液を室温で20時間撹拌した。完了後、反応混合液をH2O(100ml)で希釈し、形成した固形物を濾過し、水で十分に洗浄し、減圧下で空気乾燥させて淡褐色の固形物として実施例67Bを得て(1.90g,80%の収率)、さらに精製することなく次の工程に用いた。LC-MS, [M+H]+ = 471.3. 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 10.80 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 7.82 (d, J = 2.20 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 8.25 Hz, 2H), 7.28 - 7.43 (m, 3H), 7.14 (d, J = 2.20 Hz, 1H), 7.03 - 7.12 (m, 1H), 6.92 (d, J = 8.25 Hz, 1H), 4.80 (d, J = 4.40 Hz, 1H), 3.92 (ddd, J = 11.27, 6.05, 5.77 Hz, 1H), 3.59 - 3.83 (m, 5H), 3.08 (d, J = 10.45 Hz, 6H), 1.06 - 1.17 (3 H, m).

実施例67.(R)−6−(4−クロロフェニル)−3−(4−(2−ヒドロキシプロポキシ)−3−メトキシフェニル)ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4(3H)−オン
Figure 2012505232
CH3CN(10.00mL)中の実施例67B(830mg,1.76mmol)および触媒酢酸(0.101mL,1.76mmol)(3滴)の溶液を、マイクロ波照射下にて160℃で0.5時間加熱した。冷却後、沈殿物を濾過し、MeOHで十分に洗浄し、減圧下で空気乾燥させてオフホワイト色の固形物として実施例67を得て(570mg,74%の収率)、さらに精製することなく次の工程に用いた。LC-MS, [M+H]+ = 426.2. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.25 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.82 (d, J = 8.79 Hz, 2H), 7.36 - 7.50 (m, 3H), 7.16 (d, J = 2.20 Hz, 1H), 7.05 - 7.11 (m, 1H), 6.97 - 7.04 (m, 1H), 4.87 (d, J = 4.95 Hz, 1H), 3.97 dt, J = 10.99, 5.50 Hz, 1H), 3.78 - 3.93 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 1.16 (d, J = 6.60 Hz, 3H).

実施例68
(S)−((R)−1−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)プロパン−2−イル) 2−アミノ−3−メチルブタノエート,HCl塩
Figure 2012505232

実施例68A.(S)−((R)−1−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)プロパン−2−イル) 2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノエート
Figure 2012505232
DCM(18.8mL)中の実施例67(1.60g,3.76mmol)、DMAP(0.092g,0.751mmol)およびBOC−Val−OH(0.979g,4.51mmol)の懸濁液に、DIC(0.937mL,6.01mmol)を還流で1時間かけて滴下した。還流で2時間撹拌し続け;その後すぐに混合液を0℃に冷却し、濾過した。濾液を1Nの冷HClで洗浄し(3x75mL)、10%の冷NaHCO3で洗浄し(3x75mL)、続いて無水Na2SO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:EtOAc,100:0から0:100)により精製して白色固形物として実施例68Aを得た(2.15g,92%の収率)。LC-MS, [M+H]+ = 625.4.

実施例68.(S)−((R)−1−(4−(6−(4−クロロフェニル)−4−オキソピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−3(4H)−イル)−2−メトキシフェノキシ)プロパン−2−イル) 2−アミノ−3−メチルブタノエート,HCl塩
Figure 2012505232
ジオキサン(33.6mL)中の実施例68A(2.10g,3.36mmol)溶液に、ジオキサン中の4NのHCl(42.0mL,168mmol)を添加し、反応液を室温で2時間撹拌した。ほとんどの溶媒を蒸発させた。得られたスラリーをEt2O(300mL)で希釈した。混合液を5分間撹拌し、濾過に付した。固形物をEt2Oで洗浄し(3x50ml)、凍結乾燥させて白色固形物として実施例68を得た(1.74g,88%収率)。LC-MS, [M+H]+ = 525.3. 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.38 (br. s., 3H), 8.26 (s, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.82 (d, J = 8.25 Hz, 2H), 7.38 - 7.49 (m, 3H), 7.20 (d, J = 2.20 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 8.80 Hz, 1H), 6.99 - 7.08 (m, 1H), 5.24 - 5.35 (m, 1H), 4.11 - 4.22 (m, 2H), 3.92 (d, J = 3.85 Hz, 1H), 3.77 (s, 3H), 2.11 - 2.23 (m, 1H), 1.36 (d, J = 6.60 Hz, 3H), 0.99 (dd, J = 16.22, 6.87 Hz, 6H).
生物学的測定
MCHR1活性の測定のための放射性リガンド結合アッセイ
安定にトランスフェクトされ、変異型(E4Q、A5T)hMCHR1受容体を発現するHEK−293細胞に由来する膜を、加圧型細胞破砕装置および分画遠心法により調製した。合計0.2mlの25mM HEPES(10mMのMgCl2、2mMのEGTA、および0.1%のBSAを含む)(pH7.4)(結合緩衝液)中で90分間インキュベートした0.5〜1.0μgの膜タンパク質を用いて結合実験を行った。競合結合アッセイについては、0.06〜0.1nMの[Phe13,[125I]Tyr19]−MCHおよび増加濃度の非標識テスト分子の存在下で反応を行った。1%のBSAを含む0.075mlの結合緩衝液でプレコートした96ウェル−GFC UNIFILTER(登録商標)プレート上で急速な減圧濾過により反応を終結させ、0.01%のTX−100を含有する0.4mlのリン酸緩衝塩(pH7.4)で3回洗浄した。フィルターを乾燥させ、0.05mlのmicroscint20を各ウェルに添加し、続いてTOPCOUNT(登録商標)マイクロプレートシンチレーションカウンター(Packard)におけるシンチレーション測定により放射活性を定量した。阻害定数をロジスティック方程式を用いた非線形最小二乗解析により調べた。
Figure 2012505232
Figure 2012505232
約240グラムの重さの雄のSPRAGUE DAWLEY(登録商標)(CD,Charles River Breeding Laboratory)ラットを、ALPHADRI(登録商標)ベッディングを備えたプラスティックケージに別々に入れた。部屋を、72°Fおよび50%の湿度、ならびに12/12明暗サイクルにて1600時間で消灯した。ラットを実験開始前の5日間で飼料を選択することに慣らした。通常の固形飼料(HARLAN TEKLAD(登録商標),2018)には、18%のタンパク質、5%の脂肪および73%の炭水化物が含まれ、高脂肪高糖分食餌(Research Diets(D2327))には、20%のタンパク質、40%の脂肪および40%の炭水化物(炭水化物は全てショ糖であり、脂肪は大豆およびヤシ油である)が含まれる。実験により、ラットが高ヤシ油に対して高い選好を示すことが明らかになった。実験により、ラットが高脂肪/高ショ糖の食餌に対して高い選好(80%の選好)を示すことが明らかになった。体重および食餌の両種類の摂取、ならびに水の摂取を毎日測定した。水は実験中自由に利用できた。食餌の摂取を1日のカロリー摂取として表し、これは、1グラムあたりのKcal(3.5)を乗じた食餌のグラムと、1グラムあたりのKcal(4.59)を乗じた高脂肪高糖分のグラムとの合計である。
体重のベースラインを測定した後、試験の0日目に薬物処理(drug treatment)した。食餌摂取のベースラインは、最初の薬物処理前3日間の平均とした。0日目に開始して4日目まで毎日、15時に(at 1500 hours)、経口3.0、10および30mg/kgでの0.5%メチルセルロース、0.1%のTween80/水に懸濁させた懸濁液として、2.0ml/kgで薬物の経口投与を続けた。全てのデータは、ANOVAおよびFisherのPLSD統計法を用いて評価した。
生物学的データ
Figure 2012505232
本出願は、詳細に説明されている特定の実施形態について本明細書に記載されるが、かかる実施形態は、本出願の一般的な原理を例示するものであって、決してこれらに限定されないと理解されるべきである。いずれの物質、処理工程または化学式における一定の改変および変動は、本出願の真の精神および範囲から逸脱することなく当業者にとって明らかであり、かかる改変および変動は下記の特許請求の範囲の範囲内であると考えられるべきである。

Claims (15)

  1. 式I
    Figure 2012505232
    [式中、
    Figure 2012505232
    は、単環式アリールまたは単環式ヘテロアリールからなる群から選択され;
    Wは、直接結合、−O−、および−N(R6)−からなる群から選択されるが;ただし、Wが直接結合である場合、Dは環状アミンであり、その窒素原子によりAに結合し;
    Dは、直接結合、置換もしくは非置換C1からC4アルキル、置換もしくは非置換C3からC7シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、および4から6員環状アミンからなる群から選択されるが、ただし、Dが直接結合である場合、R2a、R2b、およびR2cは、各々独立して、H、アルキル、またはシクロアルキルであり;
    EおよびGは、独立して、NまたはCHであるが、ただし、両方ともNではなく;
    1は、置換もしくは非置換フェニルまたは置換もしくは非置換単環式ヘテロアリールであり;
    2a、R2b、およびR2cは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、−NR55a、−SO234、−CO235、−NR5CO221、−NR5COR21、置換もしくは非置換C1からC4アルキル、置換もしくは非置換C3からC7シクロアルキル、置換もしくは非置換4から6員環状アミン(ここで、該環状アミンは、−OHで適宜置換される)、カルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノからなる群から選択されるか、あるいはR2a、R2b、およびR2cのうちの少なくとも1つは、アミノ酸エステルまたはリン酸エステル(ここで、該アミノ酸エステルは、式−OC(O)CH(NH2)R31(式中、R31は、HまたはC1からC4アルキルである)を有する)から選択されるプロドラッグ部分であるか;あるいはR2a、Rb、またはR2cのうちのいずれか2つは、一緒になって環を形成してもよく;
    3およびR3aは、各々独立して、水素、ヒドロキシル、低級アルコキシ、ハロ、CN、置換もしくは非置換C1からC4アルキル、ペルフルオロアルキル、置換もしくは非置換C3からC7シクロアルキル、およびシクロアルコキシからなる群から選択されるか、あるいはR3もしくはR3aおよびDは、それらが結合する原子と一緒になって5から7員環を適宜形成してもよく;
    5およびR5aは、独立して、水素、置換もしくは非置換低級アルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキルシクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、アシル、アルコキシカルボニル、カルボキシアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、および置換もしくは非置換シクロアルキルアルキルからなる群から選択されるか、あるいはR5およびR5aならびにそれらが結合する窒素原子は、環を形成してもよく;
    21およびR31は各々、HまたはC1からC4アルキルであり;
    34は、アルキルであり;
    35は、Hまたはアルキルであり;ならびに
    6は、H、C1からC4アルキルおよびC3からC7シクロアルキルからなる群から選択される]
    で示される化合物またはその医薬的に許容される塩もしくは立体異性体。
  2. Dが、ピロリジニル、モルホリニル、アゼチジニル、ピペリジニル、モルフィリニルからなる群から選択される環状アミンであり、R2a、R2b、およびR2cが、各々独立して、H、−OH、−N(R55a)、−NR5CO221、−NR5COR21、−アゼチジニル、オキソ、−OC(O)C(NH2)R31であるか、あるいはR2aおよびR2bが一緒になってヒドロキシアルキルで置換されたシクロアルキル環を形成するものである、請求項1に記載の化合物。
  3. Dが、直接結合、メチル、エチル、またはプロピルであり、R2a、R2b、およびR2cの各々が、独立して、H、−OH、−OC(O)C(NH2)R31、ヒドロキシアルキル、シクロプロピル、ピロリジニル、−SO234、−CO2Hであるか、あるいはR2aおよびR2bが、一緒に結合してハロまたはヒドロキシルで置換されたシクロアルキルを形成するものである、請求項1に記載の化合物。
  4. 1が、フェニル、ピリジニル、またはピリミジニルであり、それらのうちのいずれもが、ハロで置換されていてもよく、
    Figure 2012505232
    が、フェニル、ピリジニル、およびピリミジニルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  5. 1が、フェニル、ピリジニル、またはピリミジニルであり、それらのうちのいずれもが、ハロで置換されていてもよく、
    Figure 2012505232
    が、フェニル、ピリジニル、およびピリミジニルからなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
  6. 1が、フェニル、ピリジニル、またはピリミジニルであり、それらのうちのいずれもが、ハロで置換されていてもよく、
    Figure 2012505232
    が、フェニル、ピリジニル、およびピリミジニルからなる群から選択される、請求項3に記載の化合物。
  7. 下記の構造:
    Figure 2012505232

    Figure 2012505232
    、または
    Figure 2012505232
    [構造中、
    Figure 2012505232
    は、フェニル、ピリミジニル、またはピリジニルであり;
    1は、ハロで適宜置換されたフェニル、ピリミジニル、またはピリジニルであり;
    3aおよびR3は、独立して、Hまたはメトキシであり;
    Wは、直接結合またはOであるが、ただし、Wが直接結合である場合、Dは環状アミンであり、その窒素原子によりAに結合し;
    Dは、直接結合、メチル、エチル、プロピル、またはピロリジニル、モルホリニル、アゼチジニル、ピペリジニル、モルフィリニルから選択される環状アミンであり;ならびに
    2a、R2b、およびR2cは、独立して、水素、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、−NR55a、−SO234、−NR5CO221、−NR5COR21、置換もしくは非置換C1からC4アルキル、置換もしくは非置換C3からC7シクロアルキル、置換もしくは非置換4から6員環状アミン(該環状アミンは、−OHで適宜置換される)、カルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノからなる群から選択されるか、あるいはR2a、R2b、およびR2cのうちの少なくとも1つが、アミノ酸エステルまたはリン酸エステル(該アミノ酸エステルは、式−OC(O)CH(NH2)R31(式中、R21およびR31は、HまたはC1からC4アルキルである)を有する)から選択されるプロドラッグ部分であるか;あるいはR2a、Rb、またはR2cのうちのいずれか2つが一緒になって環を形成していてもよい]
    を有する、その全ての立体異性体を含む化合物またはその医薬的に許容される塩。
  8. 下記
    Figure 2012505232

    Figure 2012505232

    Figure 2012505232

    Figure 2012505232

    Figure 2012505232

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    Figure 2012505232

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    Figure 2012505232

    Figure 2012505232

    Figure 2012505232
    、および
    Figure 2012505232
    のうちの1つから選択される請求項1に記載の化合物であって、その全ての立体異性体および塩を含む化合物。
  9. 請求項1に記載の少なくとも1つの化合物および医薬的に許容される担体を含む医薬組成物。
  10. 少なくとも1つのさらなる抗肥満症薬を含む、請求項9に記載の医薬組成物。
  11. 請求項9に記載の医薬組成物および少なくとも1つのさらなる抗糖尿病薬。
  12. 肥満症の治療を必要とする患者に、治療上有効な量の請求項1に記載の化合物を投与することを特徴とする、肥満症を治療するための方法。
  13. 糖尿病の治療を必要とする患者に、治療上有効な量の請求項1に記載の化合物を投与することを特徴とする、糖尿病を治療するための方法。
  14. 肥満症の治療のための医薬の製造における、請求項1に記載の化合物の使用。
  15. 糖尿病の治療のための医薬の製造における、請求項1に記載の化合物の使用。
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