JP2012502079A - クロロヒドリン、エポキシド、ジオール、ジオール誘導体またはエポキシ誘導体の製造方法 - Google Patents

クロロヒドリン、エポキシド、ジオール、ジオール誘導体またはエポキシ誘導体の製造方法 Download PDF

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Abstract

工業プラントでの、クロロヒドリン、エポキシド、ジオール、ジオール誘導体、エポキシ誘導体およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択される化学品の製造方法であって、この方法が、化学品を製造するための化学反応の工程と、化学品の製造方法で使用されるかまたは生成される化合物の貯蔵、供給、取出し、移送、化学的処理および物理的処理の工程からなる群から選択される少なくとも1つの工程とを含み、この方法において少なくとも1つの水性流出物が発生し、この水性流出物が、上空の水、地表水、地下水、飲料水分配網からの水、工業用水分配網からの水、プラント洗浄水、プラントを加熱するおよび冷却するために使用される水からなる群から選択される少なくとも1つを含有し、この水性流出物が水以外の少なくとも1つの化合物を含有し、前記化合物が次の特徴、水1kg当たり0.01g以上の25℃での水溶解度および−100℃以上の、1013ミリバールでの沸点の少なくとも1つを示し、この方法において前記発生した水性流出物の少なくとも一部が集められ、前記集められた水性流出物の少なくとも一部が前記製造方法でリサイクルされる、化学品の製造方法。

Description

関連出願の相互参照
本特許出願は、その内容が参照により本明細書に援用される、2008年9月10日出願の次の特許出願FR第0856059号明細書の優先権を主張するものである。
本発明は、化学品の製造方法に関する。
化学品の製造方法は、様々なタイプの化合物で弱汚染されている水性流出物を発生する。これらの流出物は、環境へのそれらの放出前の、生物学的および/または物理化学的精製処理にあまり適していない。
SOLVAY SAの名義での国際出願(特許文献1)は、クロロヒドリンおよびエポキシドを製造するための統合された方法を開示している。有機物質で汚染された、本方法から得られる水、およびプラントからの転化水は、プラントの特定の装置で再使用される。かかる水は、弱汚染された水性流出物ではない。
国際公開第2006/106153号パンフレット
本発明の目的は、工業プラントでの、クロロヒドリン、エポキシド、ジオール、ジオール誘導体、エポキシ誘導体およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択される化学品の製造方法であって、この方法が、化学品を製造するための化学反応の工程と、化学品の製造方法で使用されるかまたは生成される化合物の貯蔵、供給、取出し、移送、化学的処理および物理的処理の工程からなる群から選択される少なくとも1つの工程とを含み、この方法において少なくとも1つの水性流出物が発生し、この水性流出物が、上空の水、地表水、地下水、飲料水分配網からの水、工業用水分配網からの水、プラント洗浄水、プラントを加熱するおよび冷却するために使用される水からなる群から選択される少なくとも1つを含有し、この水性流出物が水以外の少なくとも1つの化合物を含有し、前記化合物が次の特徴、水1kg当たり0.01g以上の25℃での水溶解度および−100℃以上の、1013ミリバールでの沸点の少なくとも1つを示し、この方法において前記発生した水性流出物の少なくとも一部が集められ、前記集められた水性流出物の少なくとも一部が前記製造方法でリサイクルされる、化学品の製造方法を提供することによってこの問題の解決法を与えることである。
本方法の主な特徴の1つは、本発明による化学品の製造方法における前記集められた水性流出物のリサイクリングにある。
本製造方法での前記水性流出物のリサイクリングは、それらを処理し、それらを環境へ放出するよりもむしろ、
1.前記水が汚染されているときに、例えば蒸発による、前記水性流出物のエネルギー集約的な処理操作を回避すること;
2.かかる化合物は前記水中に低濃度で存在する可能性があるが、前記水性流出物中に含有される化合物を再使用すること;
3.給水が制限されているおよび/または高価である場所で特に重要である、本方法の全体水消費の削減に寄与すること;ならびに
4.本方法を、工業用地での、生物学的水処理プラントの存在と無関係であるものにすること
を可能にすることが分かった。
1つの理論的な説明に縛られることなく、それらの起源のために、前記水は化合物で弱汚染されていると考えられる。これらの化合物は、有機化合物、無機化合物、またはそれらの混合物でありうる。それらは通常重質化合物である。それらは水溶性化合物でありうる。それらは、非常に低い濃度でさえ、毒性でありうる。これらの化合物はまた、かかる特性の幾つかを示しうる。とりわけ有機タイプの、化合物の希釈と、おそらくそれらの毒性とは、前記水を生物学的消化に不適切なものにする。化合物のこの高希釈は、それらの非常に揮発性ではない本質と関連して、ストリッピングなどの簡単な操作によるそれらの回収を非常に有益でないものにする。
本発明による方法では、集められる発生水性流出物の量は、発生水性流出物の一般に5重量%以上、通常10重量%以上、通例20重量%以上、多くの場合には30重量%以上、しばしば50重量%以上、頻繁に70重量%以上、特に90重量%以上である。この量は一般に99.9重量%以下である。
本発明による方法では、化学品の製造方法でリサイクルされる前記集められた水性流出物の量は、前記集められた水性流出物の一般に5重量%以上、通常10重量%以上、通例20重量%以上、多くの場合に30重量%以上、しばしば50重量%以上、頻繁に70重量%以上、特に90重量%以上である。この量は一般に99.9重量%以下である。
本発明による方法では、上空の水は、雨水、雪、雹およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択されてもよい。
本発明による方法では、地表水は、陸氷からの水、海氷からの水、地表面上の雪からの水、湖からの、沼からの、プールからの、水路からの、川からの、小川からの水、生物学的水処理プラントからの水、海水、海洋水、およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択される。
本発明による方法では、地表水は、陸氷または海氷、地表面上の雪からの水、湖からの、沼からの、プールからの、水路からの、川からの、小川からの、生物学的水処理プラントからの水、およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群からしばしば選択される。生物学的水処理プラントは好ましくは、本発明による方法を実施するためのプラントの一部ではない。
本発明による方法では、地表水は、海水、海洋水、およびそれらの混合物からなる群から頻繁に選択される。
本発明による方法では、地下水は、泉からの、地下水面からのおよび地下水路からの水、およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択されてもよい。
本発明による方法では、飲料水分配網からの水は、飲料化(potabilization)および/または脱塩処理などの、それらを食品での使用に好適なものにすることを意図される処理を受けたものであってもよい上に定義されたような上空の水、地表水および地下水、ならびにそれらの少なくとも2つの混合物からなる群に由来してもよい。
本発明による方法では、工業用水分配網からの水は、例えば、沈澱、濾過およびpH調整処理などの、それらを工業的用途向けに好適なものにすることを意図される処理を受けたものであってもよい上に定義されたような上空の水、地表水および地下水、ならびにそれらの少なくとも2つの混合物からなる群に由来してもよい。
本発明による方法では、プラント洗浄水は、プラントを掃除するために使用された、上に記載されたような、上空の水、地表水、地下水、飲料水分配網からの水、工業用水分配網からの水、ならびにそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択されてもよい。
本発明による方法では、プラントを加熱するおよび/または冷却するために使用される水は、上に記載されたような、上空の水、地表水、地下水、飲料水分配網からの水、工業用水分配網からの水、ならびにそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択されてもよい。かかる水は、例えば、腐食防止剤の添加などの、プラントの加熱および/または冷却のためにそれらを好適なものにすることを意図される処理を受けたものであってもよい。
例えば蒸留操作から得られた水、イオン交換樹脂から得られた脱塩水、蒸留水、および水蒸気凝縮から生じた水のようなプロセス水は、上空の水、地表水、地下水、飲料水分配網からの水、工業用水分配網からの水、プラント洗浄水、プラントを加熱するおよび冷却するために使用される水であるとは考えられない。
本発明による方法では、水は液体状態、ガス状態、固体状態に、またはこれらの状態の少なくとも2つの組み合わせにあってもよい。これらの水はしばしば液体状態にあり、頻繁に液体状態とガス状態との組み合わせにある。
本発明による方法の第1変形では、前記水は、収集前に、本発明による製造方法が実施される工業プラントの壁と接触したものである。
本発明による方法では、表現「プラントの壁」は、
・この設備が運転されていないとき、設備の外壁だけでなく内壁であることができ、
・この設備が正常運転にあるとき、例えば反応器の、パイプの、塔のなどの外壁のような、プラントで実施される化学品の製造方法に関与する化学物質と接触することを意図されない表面のみであることができる
プラントの設備の任意の表面を意味すると理解される。
前述の化学物質は具体的には、使用される原材料(反応剤、触媒、希釈剤、溶媒)、製造方法で形成される中間体、生成物および副生物である。
本発明による方法では、プラントのこれらの壁は、外壁または内壁、より具体的にはプラントを構成する設備の外壁または内壁であってもよい。用語「設備」は、化学物質が貯蔵されるならびに化学反応および/または物理的操作が実施される容器、これらの容器を接続する配管および管継手、管継手で密封を提供する部品、容器間で化学物質を移送するために必要な機器、貯蔵を管理するために、化合物を移送するためにならびに化学反応および物理的操作を実施するために必要な様々なパラメーターを測定するための機器およびデバイスを意味すると理解される。
本発明によるプラントの壁の一例は、本発明による製造方法が実施される反応器の外壁である。かかる表面の別の例は、反応器中に配置された、そしてその中を水および/または水蒸気が流れる熱交換器管の内壁である。本発明によるプラントの壁のさらに別の例は、本発明による製造方法が実施された、そして反応器の運転のシャットダウン中にこれらの水での清浄作業にかけられた反応器の内壁である。
本発明による方法の第2変形では、前記水は、本発明による製造方法が実施される工業プラントの壁と接触しなかったものである。プラントの壁と接触することなく集められた雨水は、かかる水の例である。
本発明による化学品の製造方法は、反応剤から反応生成物に変えることを可能にする工程を全て含む。これらの工程は、とりわけ、化学品を製造するための化学反応の工程、化学品の製造方法で使用されるかまたは生成される化合物の貯蔵、供給、取出し、移送、化学的処理または物理的処理の工程を含む。
貯蔵工程のうち、例えば、使用前の反応剤の貯蔵、処理前のパージの貯蔵、生成物の貯蔵、随意の触媒のおよびその調剤の貯蔵が言及されてもよい。
化学的処理工程のうち、例えば、随意の触媒を回収することを意図される処理および前記触媒を溶解させるための処理が言及されてもよい。
物理的処理工程のうち、例えば、ストリッピング、蒸留、蒸発、抽出、沈降、および濾過による分離のための操作、熱交換、加熱および冷却操作が言及されてもよい。
供給、取出しまたは移送工程のうち、例えば、流出物のリサイクリング、パージングおよび放出の操作、化学反応、貯蔵ならびに化学的および物理的処理が行われる設備の様々な部分間の流体の移送が言及されてもよい。
本発明による化学品の製造方法は、連続または不連続モードで実施されてもよい。当該方法は連続モードでしばしば実施される。
水とプラントの壁との任意のモードの接触を予想することができる。雨水については、それは例えば、プラント上の雨の流出および/またはプラントの近くに形成された雨水の水たまりからの飛び散りによる流出であってもよい。それはまた、プラントの清掃中の水の接触であってもよい。別の例は、プラントを加熱するおよび冷却するために使用される、配管中を循環する水および/または流れ間の接触である。
本発明による化学品の製造方法では、化学品は、クロロヒドリン、エポキシド、ジオール、ジオール誘導体、エポキシ誘導体およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択される。
本発明による方法では、クロロヒドリンは、モノクロロエタノール、モノクロロプロパノール、モノクロロプロパンジオール、ジクロロプロパノール、およびそれらの少なくとも2つの混合物から通常選択される。モノクロロプロパンジオール、ジクロロプロパノール、およびそれらの混合物がしばしば用いられる。ジクロロプロパノールが頻繁に用いられる。
本発明による方法では、エポキシドは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、エピクロロヒドリン、グリシドールまたはそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から通常選択される。エピクロロヒドリンが頻繁に用いられる。
本発明による方法では、ジオールは、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、モノクロロプロパンジオール、およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から一般に選択される。モノクロロプロパンジオールがしばしば用いられる。
本発明による方法では、ジオール誘導体は、ジオールのエーテルおよびエステル、特に1,2−プロパンジオールのおよび1,3−プロパンジオールのそれら、ならびにそれらの混合物からなる群から選択されてもよい。
本発明による方法では、エポキシ誘導体は、エポキシ樹脂、グリシジルエーテル、グリシジルエステル、グリシジルアミド、グリシジルイミド、グリシジルアミン、凝固剤、湿潤強度樹脂、カチオン化剤、難燃剤として使用することができる製品、洗剤用の原料、エピクロロヒドリンエラストマー、ハロゲン化ポリエーテルポリオール、モノクロロプロパンジオール、およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から通常選択される。
本発明による方法では、クロロヒドリンとエポキシドとの混合物を用いてよい。ジオールが頻繁に用いられる。エポキシ誘導体がしばしば用いられる。
本発明による方法では、化学品がクロロヒドリンであるとき、これは、任意の方法によって得られてもよい。この方法は、オレフィンの次亜塩素酸化、不飽和脂肪族アルコールの塩素化、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素の塩化水素化、およびそれらの少なくとも2つの任意の組み合わせからなる群から選択されてもよい。ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素の塩化水素化方法がしばしば用いられる。グリセロールを塩素化剤、好ましくは塩化水素との反応にかけることによるジクロロプロパノールの製造方法が特に興味深い。
本発明による方法では、化学品がエポキシドであるとき、これは、任意の方法によって得られてもよい。この方法は、オレフィンのエポキシ化、クロロヒドリンの脱塩化水素およびそれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。クロロヒドリンの脱塩化水素法がしばしば用いられる。クロロヒドリンと塩基性試剤との間の反応による脱塩化水素法が頻繁に用いられる。ジクロロプロパノールを塩基性試剤との反応にかけることによるエピクロロヒドリンの製造方法が特に興味深い。
本発明による方法では、化学品がジオールであるとき、これは、任意の方法によって得られてもよい。この方法は、過酸を使用するオレフィンのヒドロキシル化、エポキシドの加水分解、β−ヒドロキシアルデヒドの、不飽和1,4−ジオールの、二酸の、ジエステルの、フェノール類の、およびフェノール誘導体の水素化、バイオマスの発酵、糖類の水素化、ソルビトールおよびキシリトールなどの糖誘導体の水素化分解、ならびにそれらの少なくとも2つの任意の組み合わせからなる群から選択されてもよい。
本発明による方法では、化学品がエポキシ誘導体であるとき、これは、その内容が参照により本明細書によって援用される、SOLVAY SAの名義での出願国際公開第2008/152045号パンフレット、より具体的には32ページ6行から63ページ4行までの節に、およびその内容が参照により本明細書によって援用される、SOLVAY SAの名義での出願国際公開第2008/152044号パンフレット、より具体的には13ページ22行から44ページ8行までの節に、およびその内容が参照により本明細書によって援用される、SOLVAY SAの名義での出願PCT/EP2009/053766号明細書、より具体的には27ページ10行から33ページ7行までの節に記載されているなどの、任意の方法によって得られてもよい。
エピクロロヒドリンが、モノアルコール、モノカルボン酸、ポリオール、ポリアミン、アミノアルコール、ポリイミド、ポリアミド、ポリカルボン酸、アンモニア、アミン、ポリアミノアミド、ポリイミン、アミン塩、リン酸、リン酸塩、オキシ塩化リン、リン酸エステル、ホスホン酸、ホスホン酸のエステル、ホスホン酸の塩、ホスフィン酸、ホスフィン酸のエステル、ホスフィン酸の塩、ホスフィンオキシド、ホスフィン、エトキシル化アルコール、アルキレンもしくはフェニレンオキシド、およびこれらの化合物の少なくとも2つの混合物から選択される少なくとも1つの化合物との反応にかけられる方法、またはエピクロロヒドリンがホモ重合にかけられる方法、またはエピクロロヒドリンがオリゴマー化の、コオリゴマー化の、縮合の、脱塩化水素のおよび水との、もしくは、任意選択的にハロゲン化されていてもおよび/またはエーテルオキシド結合および/またはその後の段階でハロゲン化することができる二重結合を有してもよいジ−もしくはポリヒドロキシル化化合物との加水分解の反応にかけられる方法、またはエピクロロヒドリンが水との反応にかけられる方法が特に興味深い。
エピクロロヒドリンが、
・エポキシ樹脂、グリシジルエーテル、グリシジルエステル、グリシジルアミド、グリシジルイミドもしくはそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択される、エポキシ誘導体を得るために、少なくとも1個の活性水素原子を含有する少なくとも1つの化合物との;または
・凝固剤を得るために、アンモニア、アミン、ポリアミノアミドもしくはポリイミンとの;または
・紙の処理用の湿潤強度樹脂を得るために、ポリアミン、ポリアミドもしくはポリアミノアミドとの;または
・カチオン化剤を得るために、アミンもしくはアミン塩との;または
・難燃剤を得るために、リン酸、リン酸塩、オキシ塩化リン、リン酸エステル、ホスホン酸、ホスホン酸エステル、ホスホン酸塩、ホスフィン酸、ホスフィン酸エステル、ホスフィン酸塩、ホスフィンオキシドもしくはホスフィンから選択される化合物との;または
・洗剤の組成物へ組み入れられる助剤を得るために、12〜16個の炭素原子を含有するモノアルコールまたは線状アルキルアミン、分岐アルキルアミン、シクロアルキルアミン、アルコキシアミン、アミノアルコール、環構造中に少なくとも1個の窒素原子を含有する環式アミン、アルキレンジアミン、ポリエーテルジアミンもしくはポリアルキレンポリアミンから選択されるアミンとの;または
・エピクロロヒドリンエラストマーを得るために、アルキレンオキシド、フェニレンオキシドとの、またはアルキレンオキシド、フェニレンオキシドおよびグリシジルエーテルとの反応にもしくはホモ重合反応に;または
・ハロゲン化ポリエーテルポリオールを得るために、オリゴマー化の、コオリゴマー化の、縮合の、脱塩化水素のおよび、水との、もしくは任意選択的にハロゲン化されていてもおよび/またはエーテルオキシド結合および/またはその後の段階でハロゲン化することができる二重結合を有してもよいジ−もしくはポリヒドロキシル化化合物との加水分解の、
・モノクロロプロパンジオールを得るために、水との反応に
反応にかけられる方法がより特に興味深い。
本発明による方法では、前記集められた水性流出物は、水以外の少なくとも1つの化合物を含有する。
この化合物は、本発明による方法および/または本発明による方法以外に由来してもよい。
第1の場合では、それは、例えば、使用される原材料(反応剤、触媒、希釈剤、溶媒)、化学品の製造方法で形成される中間体、生成物、副生物、およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択される化合物であってもよい。
第2の場合では、それは、例えば、食品または工業用途向けに好適な水を製造することを意図される処理から生じた化合物であってもよい。この第2の場合では、それはまた、水の腐食性を下げ、そしてそれをプラントの加熱および/または冷却回路での使用に好適なものにすることを意図される処理から生じた化合物であってもよい。この第2の場合では、それはさらに、プラントに添加される、そして回転機械用の潤滑油、アセンブリの形成用の潤滑油、および温度自動調節流体中に存在する成分などの、その運転のために必要な補助化合物であってもよい。潤滑油は、有機または鉱物潤滑油であってもよい。潤滑油は、動物起源のおよび/または植物起源の、油およびグリースをベースとする潤滑油などの天然起源のものであってもよい。潤滑油はまた、例えば、シリコーンオイルなどの合成潤滑油であってもよい。
化合物は、本発明による方法に通常由来する。
化合物は、水とかかる化合物によって汚染されているプラントの壁との接触後におそらく前記集められた水性流出物中に見いだされる。壁のこの汚染は、任意の正常または異常起源を有してもよい。正常起源の例は、化学品の製造プロセス中の反応器のまたは分離塔の壁上への化合物の沈着である。これらの化合物は次に、製造プロセスのシャットダウン中にプラント洗浄水中に同伴される。異常起源の例は、パイプの外面の汚染が原因の、反応媒体を移送するためのパイプの穿孔である。
化合物は、またおそらく水とかかる化合物との接触後に、しかしかかる水とプラントの壁とのいかなる接触もなしに前記集められた水性流出物中に見いだされる。漏洩から生じた、もはやプラントの壁と接触しないガス状または液体化合物の、例えば雨水による、急冷はかかる接触の例である。
化合物はまた、上空の水、地表水、地下水、飲料水分配網からの水、工業用水分配網からの水、プラント洗浄水、プラントを加熱するおよび冷却するために使用される水に由来してもよい。地表水は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム塩およびそれらの少なくとも2つの任意の混合物のような金属塩を例えば含有してもよい。これらの塩は、塩化物、重炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩およびそれらの少なくとも2つの任意の混合物として通常見いだされる。上空の水は、硫酸、塩化水素、硝酸、およびそれらの少なくとも2つの任意の混合物のような酸性化合物を例えば含有してもよい。かかる化合物は、本プロセスにリサイクルされたときにプロセスに影響を及ぼさないことが意外にも分かった。
前記集められた水性流出物中に存在する化合物は、次の特徴、水1kg当たり0.01g以上の25℃での水溶解度および−100℃以上の、1013ミリバールでの沸点の少なくとも1つを示す。
前記集められた水性流出物中に存在する化合物は、しばしば0.02g/kg以上、頻繁に0.03g/kg以上、よりしばしば0.05g/kg以上、より頻繁に0.08g/kg以上、特に0.1g/kg以上、その上よりしばしば10g/kg以上、その上より頻繁に50g/kg以上、さらによりしばしば100g/kg以上、さらにより頻繁に100g/kg以上、特に150g/kg以上、より特に200g/kg以上、その上より特に500g/kg以上である25℃での水溶解度を有する。ある種の場合には、化合物は、任意の割合で水と混ざり合ってもよい。
前記集められた水性流出物中に存在する化合物は、しばしば−50℃以上、頻繁に−10℃以上、よりしばしば0℃以上、より頻繁に25℃以上、その上よりしばしば30℃以上、その上頻繁に35℃以上、さらによりしばしば40℃以上、さらにより頻繁に45℃以上、特に50℃以上、より特に100℃以上、その上より特に150℃以上、さらにより特に200℃以上、特異的に225℃以上、より特異的に250℃以上、その上より特異的に280℃以上である1013ミリバールでの沸点を有する。1013ミリバールでの沸点とは、純粋な化合物が1013ミリバールの蒸気圧を示す温度を意味することが意図される。
前記集められた水性流出物中に存在する化合物は、水1kg当たり0.01g以上の25℃での水溶解度および−100℃以上の、1013ミリバールでの沸点をしばしば示す。前記集められた水性流出物中に存在する化合物は、水1kg当たり0.1g以上の25℃での水溶解度および25℃以上の、1013ミリバールでの沸点を頻繁に示す。
前記集められた水性流出物中に存在する化合物が臨界状態で存在する場合、それは、0℃以上、しばしば35℃以上、頻繁に50℃以上の臨界温度を通常示す。
前記集められた水性流出物中に存在する化合物は、1013ミリバールの圧力で水と共沸混合物を通常形成しない。前記集められた水性流出物中に存在する化合物は、1013ミリバールで水と共沸混合物を好ましくは形成しない。
前記集められた水性流出物中に存在する化合物は、1013ミリバールの圧力で水と共沸混合物を形成してもよい。共沸混合物は、最高沸騰温度共沸混合物または最低沸騰温度共沸混合物であってもよい。共沸混合物は好ましくは、水との最高沸騰温度共沸混合物である。
化合物はしばしば、前記水の収集および貯蔵条件下に加水分解反応を受けることができる化合物である。加水分解反応とは、水が化合物と反応して1つ以上の新規物質を形成する化学反応を意味することが意図される。
前記集められた水性流出物中のこの化合物の含有率は、集められた水性流出物1kg当たり一般に0.01g以上、通常0.03g/kg以上、通例0.05g/kg以上、多くの場合に0.05g/kg以上、時々0.1g/kg以上、頻繁に1g/kg以上、しばしば5g/kg以上の化合物である。この含有率は、集められた水性流出物1kg当たり一般に500g以下、通常300g/kg以下、通例100g/kg以下、多くの場合に50g/kg以下、時々20g/kg以下、頻繁に10g/kg以下の化合物である。
前記集められた水性流出物中に存在する化合物は、有機化合物、無機化合物、または2つの混合物であってもよい。表現「無機化合物」は、その分子が炭素−炭素結合または炭素−水素結合を含有しない化合物を意味すると理解される。表現「有機化合物」は、その分子が少なくとも1つの炭素−炭素結合または1つの炭素−水素結合を含有する化合物を意味すると理解される。
化合物はしばしば有機化合物である。有機化合物は、上に定義されたような化学品であってもよい。
本発明による化学品の製造方法において、化合物は、オレフィン、エポキシド、ジオール、ジオール誘導体、エーテル、エステル、アクロレインなどのアルデヒド、ケトン、アルコール、線状、分岐もしくは環式の、脂肪族もしくは芳香族の、飽和もしくは不飽和の炭化水素、これらの炭化水素のハロゲン化誘導体、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素エステル、カルボン酸、カルボン酸エステル、クロロヒドリン、クロロヒドリンエステル、部分塩素化および/またはエステル化されたポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素オリゴマー、クロロエーテル、ハロゲン化アルコール、塩素化ポリオール、クロロケトンなどの、それらの分子中に幾つかの化学的機能を組み合わせている他の化合物、塩、鉱酸、塩基性化合物、ならびにそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から一般に選択される。
本発明による方法では、化合物は、オレフィン、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素エステル、カルボン酸、カルボン酸エステル、クロロヒドリン、クロロヒドリンエステル、部分塩素化および/またはエステル化されたポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素オリゴマー、塩、鉱酸、塩基性化合物、エポキシド、ならびにそれらの少なくとも2つの混合物からなる群からしばしば選択される。これらの化合物は、本発明による方法が、クロロヒドリン、エポキシド、ジオール、ジオール誘導体、エポキシ誘導体からなる群から選択される化学品の製造方法、およびそれらの方法の少なくとも2つの任意の組み合わせであるときにしばしば用いられる。それらは、本発明による方法が、クロロヒドリン、エポキシド、エポキシ誘導体からなる群から選択される化学品の製造方法、およびそれらの方法の少なくとも2つの任意の組み合わせであるときに頻繁に用いられる。
本発明による方法では、化合物は、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素エステル、カルボン酸、カルボン酸エステル、クロロヒドリン、クロロヒドリンエステル、部分塩素化および/またはエステル化されたポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素オリゴマー、エポキシド、ならびにそれらの少なくとも2つの任意の混合物からなる群からしばしば選択される。
本発明による方法では、化合物は、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素エステル、カルボン酸、カルボン酸エステル、部分塩素化および/またはエステル化されたポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素オリゴマー、ならびにそれらの少なくとも2つの任意の混合物からなる群からよりしばしば選択される。
本発明による方法では、化合物は、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素、カルボン酸、部分塩素化および/またはエステル化されたポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素オリゴマー、ならびにそれらの少なくとも2つの任意の混合物からなる群からより頻繁に選択される。
本発明による方法では、化合物は、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素、部分塩素化および/またはエステル化されたポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素オリゴマー、ならびにそれらの少なくとも2つの任意の混合物からなる群から特に選択される。
本発明による方法では、化合物は、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素からなる群からより特に選択される。
表現「オレフィン」は、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する化合物を記載するために本明細書では用いられる。一般に、化合物は、水素およびハロゲン原子などの、炭素原子以外の原子を含有してもよい。しばしば用いられるオレフィンは、エチレン、プロピレン、塩化アリルおよびそれらの少なくとも2つの混合物である。プロピレンおよび塩化アリルが頻繁に用いられ、塩化アリルはよりしばしば用いられる。
表現「ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素」は、2つの異なる飽和炭素原子に結合した少なくとも2個のヒドロキシル基を含有する炭化水素に関する。ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素は、2〜60個の炭素原子を含有してもよいが、それらに限定されない。
官能性ヒドロキシル(OH)基を有するポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素の炭素のそれぞれは、1個超のOH基を有することができず、sp3混成のものでなければならない。OH基を有する炭素原子は、第一級、第二級または第三級であってもよい。ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素は、OH基を有するsp3混成の少なくとも2個の炭素原子を含有しなければならない。ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素には、より高次のこれらのビシナルまたは隣接繰り返し単位を含むビシナルジオール(1,2−ジオール)またはビシナルトリオール(1,2,3−トリオール)を含有する任意の炭化水素が含まれる。ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素の定義にはまた、例えば、1つ以上の1,3−、1,4−、1,5−および1,6−ジオール官能基が含まれる。ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素はまた、ポリビニルアルコールなどのポリマーであってもよい。例えば、ジェミナルジオールは、このクラスのポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素から排除される。
ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素は、芳香族エンティティまたは、例えば、ハロゲン、硫黄、リン、窒素、酸素、ケイ素およびホウ素タイプ、およびそれらの混合物のヘテロ原子を含むヘテロ原子を含有してもよい。
ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素には、例えば、1,2−エタンジオール(エチレングリコール)、1,2−プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3−プロパンジオール、1−クロロ−2,3−プロパンジオール(クロロプロパンジオール)、2−クロロ−1,3−プロパンジオール(クロロプロパンジオール)、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,2,3−プロパントリオール(「グリセロール」または「グリセリン」としても知られる)、ならびにそれらの混合物が含まれる。しばしば、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素には、例えば、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、クロロプロパンジオールおよび1,2,3−プロパントリオール、ならびにそれらの少なくとも2つの混合物が含まれる。頻繁に、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素には、例えば、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、2−クロロ−1,3−プロパンジオール、3−クロロ−1,2−プロパンジオールおよび1,2,3−プロパントリオール、ならびにそれらの少なくとも2つの混合物が含まれる。1,2,3−プロパントリオールまたはグリセロールがとりわけ用いられる。
ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素は、それらの内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAによる国際出願国際公開第2005/054167号パンフレット、より具体的には1ページ、26行から4ページ、2行までに、SOLVAY SAによる国際出願国際公開第2006/100312号パンフレット、より具体的には3ページ29行から5ページ24行までに、およびSOLVAY SAによる仏国出願FR第07/56125号明細書、より具体的には4ページ35行から5ページ22行までに定義されているように、化石原材料からまたは再生可能な原材料から、好ましくは再生可能な原材料から得られてもよい。特に、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素は、加水分解、鹸化、エステル交換、アミノリシスおよび水素化法ならびに酵素的破断法などの、例えば、動物または植物起源の油および/または脂肪の転化方法でなどの任意の方法によって再生可能な原材料から得られてもよい。ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素はまた、発酵法および熱化学法、例えば水素化および水素化分解などの、単糖類および多糖類ならびに誘導アルコールの転化方法で得られてもよい。
表現「クロロヒドリン」は、様々な飽和炭素原子に結合した少なくとも1個のヒドロキシル基と少なくとも1個の塩素原子とを含有する化合物を記載するために本明細書では用いられる。少なくとも2個のヒドロキシル基を含有するクロロヒドリンはまた、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素である。しばしば用いられるクロロヒドリンは、クロロエタノール、クロロプロパノール、クロロプロパンジオール、ジクロロプロパノールおよびそれらの少なくとも2つの混合物である。ジクロロプロパノールが特に用いられる。頻繁に用いられるクロロヒドリンは、2−クロロエタノール、1−クロロプロパン−2−オール、2−クロロプロパン−1−オール、1−クロロプロパン−3−オール、1−クロロプロパン−2,3−ジオール、2−クロロプロパン−1,3−ジオール、1,3−ジクロロプロパン−2−オール、2,3−ジクロロプロパン−1−オールおよびそれらの少なくとも2つの混合物である。1−クロロプロパン−2,3−ジオール、2−クロロプロパン−1,3−ジオール、1,3−ジクロロプロパン−2−オール、2,3−ジクロロプロパン−1−オールおよびそれらの少なくとも2つの混合物が特に用いられる。1,3−ジクロロプロパン−2−オール、2,3-ジクロロプロパン−1−オールおよびそれらの混合物が特に用いられる。
表現「エポキシド」は、炭素−炭素結合にわたって架橋した少なくとも1個の酸素原子を有する化合物を記載するために本明細書では用いられる。一般に、炭素−炭素結合の炭素原子は隣接しており、化合物は、水素およびハロゲン原子などの、炭素および酸素原子以外の原子を含有してもよい。しばしば用いられるエポキシドは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、グリシドールおよびエピクロロヒドリンである。エピクロロヒドリンに頻繁に用いられる。
カルボン酸は一般に、1〜20個の炭素原子を含有するモノカルボン酸またはポリカルボン酸である。これらの酸は、化学品の製造方法に触媒として使用されてもよい。化学品がクロロヒドリンであるとき、これらのカルボン酸は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAによる国際出願国際公開第05/054167号パンフレット、より具体的には6ページ28行から7ページ35行までに記載されている通りである。
カルボン酸エステルは一般に、上述のモノカルボン酸またはジカルボン酸と上述のポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素および/またはクロロヒドリンとのエステルである。
鉱酸は通常、ハロゲン化水素、頻繁には塩化水素である。
本発明による方法では、塩は、アルカリまたはアルカリ土類金属塩化物、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、リン酸水素塩およびホウ酸塩、ならびにそれらの少なくとも2つの混合物から選択されてもよい。アルカリおよびアルカリ土類金属塩化物が通常用いられる。
本発明による方法では、塩基性化合物は、有機または無機塩基性化合物であってもよい。有機塩基性化合物は例えば、アミン、ホスフィンおよび水酸化アンモニウム、ホスホニウムまたはアルソニウムである。無機塩基性化合物が好ましい。無機塩基性化合物は、アルカリまたはアルカリ土類金属酸化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、リン酸水素塩およびホウ酸塩、アンモニアならびにそれらの少なくとも2つの混合物から選択されてもよい。アルカリおよびアルカリ土類金属酸化物および水酸化物が通常用いられる。
部分塩素化および/またはエステル化されたポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素オリゴマーは通常、部分塩素化および/またはエステル化されたグリセロールオリゴマーである。
本発明による方法の第1実施形態では、製造される化学品はジクロロプロパノールである。この実施形態では、ジクロロプロパノールは、グリセロールを、好ましくは塩化水素を含む、塩素化剤と反応させることによって通常得られる。
この実施形態では、前記集められた水性流出物は、単独でまたは混合物として、ジクロロプロパノール、グリセロール、クロロプロパンジオールを一般に含有する。これらの化合物はストリッピングによって水から分離することが困難である。それらは、前記水の化学的酸素要求量(COD)に寄与する。それらは、前記水を生物学的処理プラントでの処理に非常に適していないものにする低濃度で一般に存在する。
第1実施形態の第1変形では、ジクロロプロパノールの製造方法は、次の工程:
(a)グリセロールが、気相と平衡にある液体反応媒体中で、少なくともジクロロプロパノールと水とを得るために、塩化水素を含む塩素化剤との反応にかけられる工程:
(b)工程(a)からの液体反応媒体のおよび/または気相の少なくとも1つの第1部分が、ジクロロプロパノール、塩化水素および水を含む少なくとも1つの混合物を分離するために、蒸留および/または水蒸気蒸留および/またはストリッピング操作にかけられる工程
を含む。
第1実施形態の第1変形の第1態様では、前記集められた水性流出物の少なくとも一部は、ジクロロプロパノールの製造方法の工程(a)にリサイクルされる。このリサイクリングは、次の利点:
・これが水性塩化水素から部分的になるとき、塩素化剤の調製のために必要な水の少なくとも一部の置換;
・再使用可能な生成物へのCODの少なくとも一部の転化、例えばジクロロプロパノールへのグリセロールのおよび/またはモノクロロプロパンジオールの転化
を有する。
第1実施形態の第1変形の第2態様では、前記集められた水性流出物の少なくとも一部は、ジクロロプロパノールの製造方法の工程(b)にリサイクルされる。
第1実施形態の第1変形の第3態様では、前記集められた水性流出物の少なくとも1つの第1部分は、工程(a)にリサイクルされ、前記集められた水性流出物の少なくとも1つの第2部分は、ジクロロプロパノールの製造方法の工程(b)にリサイクルされる。
本発明による方法の第1実施形態の第2変形は、ジクロロプロパノールの製造方法が、
(c)工程(a)からの液体反応媒体のおよび/または気相の少なくとも1つの第2部分が、少なくとも塩化水素と水とを発生させるために高温酸化操作にかけられる
補充の工程(c)を含むことを除いて第1変形と同じものである。
第1実施形態の第2変形の最初の3つの態様は、第1変形の3つの態様と同じものである。
第1実施形態の第2変形の第4態様では、前記集められた水性流出物の少なくとも一部は、ジクロロプロパノールの製造方法の工程(c)にリサイクルされる。このリサイクリングは、前記水の炭化水素ベース分をエネルギーの形態で再使用するというおよび前記水のクロロカーボンベース分を再使用可能な塩化水素の形態で回収するという利点を有する。
第1実施形態の第2変形の他の態様では、前記集められた水性流出物は、本発明による方法の、工程(a)に一部および工程(c)に一部、または工程(b)に一部および工程(c)に一部、または工程(a)に一部、工程(b)に一部および工程(c)に一部リサイクルされる。
当該第1実施形態では、グリセロールは、窒素化合物、Solvay SAの名義での出願国際公開第2009/077528号パンフレット、1ページ31行から3ページ24行までに記載されているような、通常少なくとも1つの窒素化合物を一般に含有し、その内容は参照により本明細書に援用される。
当該第1実施形態では、グリセロールは、ジオール、Solvay SAの名義での出願国際公開第2009/000773号パンフレット、1ページ30行から3ページ21行までに記載されているような、通常少なくとも1つのジオールを一般に含有し、その内容は参照により本明細書に援用される。
当該第1実施形態では、グリセロールは、グリセロールアルキルエーテル、Solvay SAの名義での出願国際公開第2007/144335号パンフレット、1ページ33行から3ページ25行までに記載されているような、通常少なくとも1つのグリセロールアルキルエーテルを一般に含有し、その内容は参照により本明細書に援用される。
当該第1実施形態では、グリセロールはまた、モノアルコール、Solvay SAの名義での出願国際公開第2007/144335号パンフレット、3ページ26から31行までに記載されているモノアルコールなどの、通常少なくとも1つのモノアルコールを含んでもよく、その内容は参照により本明細書に援用される。
当該第1実施形態では、グリセロールはまた、脂肪酸のアルキルエステル、Solvay SAの名義での出願国際公開第2007/144335号パンフレット、5ページ12から20行までに記載されているような、通常少なくとも1つの脂肪酸のアルキルエステル、グリセロールエステル、一般に少なくとも1つのグリセロールエステル、および塩、通例少なくとも1つの塩を含んでもよい。
当該第1実施形態では、グリセロールは、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2005/054167号パンフレット、およびとりわけ1ページ、26行から4ページ2行までの節に記載されているように、化石原材料から出発してまたは再生可能な原材料から出発して、好ましくは再生可能な原材料から出発して得られてもよい。
当該第1実施形態では、グリセロールはまた、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2009/000773号パンフレット、およびとりわけ10ページ、16から23行、および11ページ4から25行までの節に記載されているように、化石原材料から出発してまたは再生可能な原材料から出発して、好ましくは再生可能な原材料から出発して得られてもよい。
当該第1実施形態では、グリセロールは、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2006/100315号パンフレット、およびとりわけ7ページ、11行から9ページ10行までの節に記載されているようにアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属分を有してもよい。
当該第1実施形態では、グリセロールは、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2006/100319号パンフレット、とりわけ2ページ3から8行、および6ページ20行から9ページ14行までの節に記載されているようにアルカリ金属およびアルカリ土類金属以外の元素を含有してもよい。
当該第1実施形態では、グリセロールは、グリセロール以外のそして1バール絶対の圧力下でのその沸騰温度が、その内容が参照により本明細書に援用されるSOLVAY SAの国際公開第2006/1000316号パンフレット、とりわけ15ページ32行から17ページ33行までの節に記載されているようにジクロロプロパノールの沸騰温度より少なくとも15℃高い、ある量の重質化合物を一般に含有する。
当該第1実施形態では、グリセロールは、その内容が参照により本明細書に援用されるSOLVAY SAのPCT/EP2009/053766号明細書、とりわけ1ページ、25行から6ページ、19行までの節に記載されているようにグリセロールオリゴマーを含有してもよい。
当該第1実施形態では、グリセロールは、その内容が参照により本明細書に援用されるSOLVAY SAのFR第0858362号明細書、とりわけ1ページ16から23行、および6ページ4行から11ページ26行までの節に記載されているように処理されてもよい。
当該第1実施形態では、塩素化剤は、その内容が参照により本明細書に援用されるSolvay SAの名義での、特許出願国際公開第2005/054167号パンフレット、4ページ32行から5ページ18行までに記載されている通りである。
当該第1実施形態では、塩化水素はしばしば、ガスまたはガスの混合物および塩化水素の水溶液である。塩化水素は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2005/054167号パンフレット、とりわけ4ページ32行から5ページ35行までの節に記載されているなどの方法から少なくとも部分的に得られてもよい。
当該第1実施形態では、塩化水素は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2006/106153号パンフレット、とりわけ2ページ10行から3ページ20行、および11ページ1行から18ページ29行までの節に記載されているなどの方法から少なくとも部分的に得られてもよい。
当該第1実施形態では、塩化水素は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2007/144335号パンフレット、とりわけ12ページ14行から14ページ21行までの節に記載されているなどの方法から少なくとも部分的に得られてもよい。
当該第1実施形態では、塩化水素は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAのFR第08/56138号明細書、とりわけ2ページ33行から16ページ21行までの節に記載されているように精製されてもよい。
当該第1実施形態では、グリセロールと塩素化剤塩化水素との反応は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2006/106154号パンフレット、とりわけ14ページ15行から17ページ10行までの節に記載されているような反応媒体中で実施されてもよい。
当該第1実施形態では、塩素化剤との反応は、その内容が参照により本明細書に援用される、Solvay SAの名義での特許出願国際公開第2005/054167号パンフレット、6ページ24行から7ページ35行までに記載されているように、触媒、好ましくはカルボン酸またはカルボン酸誘導体の存在下に実施されてもよい。
当該第1実施形態では、塩素化剤との反応は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2005/054167号パンフレット、とりわけ8ページ1行から10ページ10行までの節に記載されているような温度で、圧力でおよび滞留時間で触媒濃度について実施されてもよい。
当該第1実施形態では、塩素化剤との反応は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2007/054505号パンフレット、とりわけ1ページ24行から6ページ18行までの節に記載されているように実施されてもよい。
当該第1実施形態では、ジクロロプロパノールの製造方法は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2005/054167号パンフレット、とりわけ6ページ3から23行までの節に記載されているなどの、プロセス条件下に塩素化剤による腐食に耐性がある材料でできたまたは被覆された設備で実施されてもよい。
当該第1実施形態では、ジクロロプロパノールの製造方法は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2006/100317号パンフレット、とりわけ23ページ22行から27ページ25行までの節に記載されているなどの、プロセス条件下に塩素化剤による腐食に耐性がある材料でできたまたは被覆された設備で実施されてもよい。
当該第1実施形態では、本発明によるジクロロプロパノールの製造方法は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2009/043796号パンフレット、とりわけ1ページ30行から9ページ17行、および19ページ25行から20ページ33行までの節に記載されているなどの、プロセス条件下に塩素化剤による腐食に耐性がある材料でできたまたは被覆された設備で実施されてもよい。
当該第1実施形態では、塩素化反応は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2005/054167号パンフレット、とりわけ11ページ12から36行までの節に記載されているような溶媒の存在下に実施されてもよい。
当該第1実施形態では、塩素化剤との反応は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2006/100316号パンフレット、とりわけ2ページ18から25行および15ページ、32行から17ページ33行までの節に記載されているような、グリセロール以外の重質化合物を含む液相の存在下に実施されてもよい。
当該第1実施形態では、塩素化剤との反応は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2008/145729号パンフレット、とりわけ1ページ、30行から2ページ33行、および6ページ22行から14ページ31行までの節に記載されているような、撹拌システムでの撹拌下に実施されてもよい。
当該第1実施形態では、塩素化剤との反応は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2006/106154号パンフレット、とりわけ1ページ29行から2ページ6行まで、および14ページ15行から17ページ10行までの節に記載されているような液体反応媒体中で実施されてもよい。
当該第1実施形態では、塩素化剤との反応は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2008/107468号パンフレット、とりわけ1ページ29行から4ページ27行まで、および5ページ34行から9ページ17行までの節にその供給が記載されている、反応器で実施されてもよい。
当該第1実施形態では、反応混合物の他の化合物からのジクロロプロパノールの分離は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2005/054167号パンフレット、とりわけ12ページ1行から17ページ20行までの節に記載されているように実施されてもよい。
当該第1実施形態では、反応混合物の他の化合物からのジクロロプロパノールの分離は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2006/100313号パンフレット、とりわけ2ページ1から23行まで、および21ページ7行から25ページ25行までの節に記載されているような方法に従って実施されてもよい。
当該第1実施形態では、反応混合物の他の化合物からのジクロロプロパノールの分離は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2006/100314号パンフレット、とりわけ2ページ6行から3ページ4行まで、および18ページ33行から22ページ29行までの節に記載されているような方法に従って実施されてもよい。
当該第1実施形態では、反応混合物の他の化合物からのジクロロプロパノールの分離は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2006/100320号パンフレット、とりわけ1ページ30行から2ページ23行まで、および6ページ25行から10ページ28行までの節に記載されているような方法に従って実施されてもよい。
当該第1実施形態では、反応混合物の他の化合物からのジクロロプロパノールの分離は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2006/100315号パンフレット、とりわけ2ページ3から29行まで、および23ページ3行から24ページ13行までの節に記載されているような方法に従って実施されてもよい。
当該第1実施形態では、反応混合物の他の化合物からのジクロロプロパノールの分離は、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2008/110588号パンフレット、とりわけ1ページ31行から27ページ25行までの節に記載されているような方法に従って実施されてもよい。
当該第1実施形態では、ジクロロプロパノールは、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2006/100319号パンフレット、とりわけ23ページ34行から24ページ29行までの節に記載されているように1,3−ジクロロプロパン−2−オールと2,3−ジクロロプロパン−1−オール異性体との混合物として一般に得られる。
当該第1実施形態では、ジクロロプロパノールは、その内容が参照により本明細書に援用される、SOLVAY SAの国際公開第2006/100311号パンフレット、とりわけ2ページ22から34行まで、および22ページ8行から23ページ、35行までの節に記載されているようなハロゲン化ケトンを含有してもよい。
本発明による方法の第2実施形態では、製造される化学品はエピクロロヒドリンである。この実施形態では、エピクロロヒドリンは、ジクロロプロパノールを塩基性試剤での脱塩化水素反応にかけることによって通常得られる。塩基性試剤は、上に記載された通りであってもよい。
この実施形態では、前記集められた水性流出物は、単独でまたは混合物として、エピクロロヒドリン、グリセロール、クロロプロパンジオール、ジクロロプロパノールを一般に含有する。これらの化合物はストリッピングによって水から分離することが困難である。それらは、前記水の化学的酸素要求量(COD)に寄与する。それらは、前記水を生物学的処理プラントでの処理に非常に適していないものにする低濃度で一般に存在する。
第2実施形態の第1変形では、エピクロロヒドリンの製造方法は、次の工程:
i.ジクロロプロパノールが、液体反応媒体中で、エピクロロヒドリンと少なくとも1つの塩とを得るために少なくとも1つの塩基性化合物と反応させられる工程:および
ii.工程(i)からの液体反応媒体の少なくとも一部が、沈降操作前に工程(i)からの反応媒体の一部中に含有されたエピクロロヒドリンのほとんどを含有する第1画分が、沈降操作前に工程(i)からの反応媒体の一部中に含有された塩のほとんどを含有する第2画分から分離される沈降操作にかけられる工程
を含む。
第2実施形態の第1変形の第1態様では、前記集められた水性流出物の少なくとも一部は、エピクロロヒドリンの製造方法の工程(i)にリサイクルされる。このリサイクリングは、次の利点:
・これが水溶液または懸濁液から部分的になるとき、塩基性化合物の調製のために必要な水の少なくとも一部の置換;
・再使用可能な生成物へのCODの少なくとも一部の転化、例えばエピクロロヒドリンおよび/またはグリシドールへのモノクロロプロパンジオールおよび/またはジクロロプロパノールの転化
を有する。
第2実施形態の第1変形の第2態様では、前記集められた水性流出物の少なくとも一部は、エピクロロヒドリンの製造方法の工程(ii)にリサイクルされる。この態様では、リサイクリングは、エピクロロヒドリンの製造方法の工程(ii)の沈降操作中に画分の分離のために必要な水の一部を供給することができるという利点を有する。
第2実施形態の第1変形の第3態様では、前記集められた水性流出物の第1部分は、エピクロロヒドリンの製造方法の工程(i)にリサイクルされ、第2部分は工程(ii)にリサイクルされる。このリサイクリングは、最初の2つの態様の利点を組み合わせている。
本発明による方法の第2実施形態の第2変形は、エピクロロヒドリンの製造方法が、
iii.工程(ii)で分離された第1画分が、単独でまたは組み合わせて、希釈、濃縮、蒸発、蒸留、水蒸気蒸留および/またはストリッピング、液/液抽出ならびに吸着操作から選択される少なくとも1つの補充の処理にかけられる
補充の工程(iii)を含むことを除いて第1変形と同じものである。
第2実施形態の第2変形の最初の3つの態様は、第1変形の3つの態様と同じものである。
第2実施形態の第2変形の第4態様では、前記集められた水性流出物の少なくとも一部はエピクロロヒドリンの製造方法の工程(iii)にリサイクルされる。このリサイクリングは、様々な処理操作中に水の炭化水素ベース分を回収することができるという利点を有する。
第2実施形態の第2変形の他の態様では、前記集められた水性流出物は、本発明による方法の、工程(i)に一部および工程(iii)に一部、または工程(ii)に一部および工程(iii)に一部、または工程(i)に一部、工程(ii)に一部および工程(iii)に一部リサイクルされる。
本発明による方法の第2実施形態の第3変形は、エピクロロヒドリンの製造方法が、
iv.工程(ii)で分離された第2画分が、単独でまたは組み合わせて、希釈、濃縮、蒸発、蒸留、水蒸気蒸留、ストリッピング、液/液抽出、吸着、酸化、還元、中和、錯体形成および沈澱操作、好気性細菌処理、嫌気性細菌処理ならびに酵素処理から選択される少なくとも1つの精製処理にかけられる
補充の工程(iv)を含むことを除いて第1変形とまたは第2変形と同じものである。
第2実施形態の第3変形の様々な態様では、前記集められた水性流出物は、単独でまたは組み合わせて、本発明による方法の工程(i)、(ii)、(iii)、(iv)の1つに一部リサイクルされる。
第2実施形態のこの第3変形では、工程(iv)の酸化処理は、その内容が参照により本明細書によって援用される、SOLVAY SAの名義での国際公開第2008/152043号パンフレット、より具体的には21ページ、18行から26ページ、28行までの節に記載されている通りであってもよい。より具体的には、酸化処理で、工程(ii)で分離された第2画分は、分子状塩素、酸化二塩素、二酸化塩素、過塩素酸、塩素酸、亜塩素酸および次亜塩素酸ならびに相当する塩、過塩素酸塩、塩素酸塩、亜塩素酸塩および次亜塩素酸塩、ならびにそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択される塩素化酸化剤との反応にかけられる。
本発明による方法での前記水性流出物のリサイクリングは、連続または回分式モードで実施されてもよい。モードの選択は、集められた水の量におよびこれらの水の収集頻度に依存する。
当該第2実施形態では、ジクロロプロパノールの脱塩化水素方法は、その内容が参照により本明細書によって援用される、SOLVAY SAの名義での国際公開第2005/054167号パンフレット、より具体的には19ページ、12行から22ページ、30行までの節に記載されているものなどであってもよい。
当該第2実施形態では、ジクロロプロパノールの脱塩化水素方法は、その内容が参照により本明細書によって援用される、SOLVAY SAの名義での国際公開第2006/100311号パンフレット、より具体的には2ページ、22から25行まで、および22ページ、28行から23ページ、35行までの節に記載されているものなどであってもよい。
当該第2実施形態では、ジクロロプロパノールの脱塩化水素方法は、その内容が参照により本明細書によって援用される、SOLVAY SAの名義での国際公開第2008/101866号パンフレット、より具体的には2ページ、1行から13ページ、16行までの節に記載されているものなどであってもよい。
当該第2実施形態では、ジクロロプロパノールの脱塩化水素方法は、その内容が参照により本明細書によって援用される、SOLVAY SAの名義での国際公開第2008/152045号パンフレット、より具体的には9ページ、22行から13ページ、31行までの節に記載されているものなどであってもよい。
当該第2実施形態では、ジクロロプロパノールの脱塩化水素方法は、その内容が参照により本明細書によって援用される、SOLVAY SAの名義での国際公開第2008/152043号パンフレット、より具体的には7ページ、35行から8ページ、25行までの節に記載されているものなどであってもよい。
当該第2実施形態では、エピクロロヒドリンの製造方法は、その内容が参照により本明細書によって援用される、SOLVAY SAの名義での国際公開第2006/106155号パンフレット、より具体的には2ページ、26から31行まで、および22ページ、10行から23ページ、19行までの節に記載されているものなどの、ジクロロプロパノールを製造するための全体的スキームに統合されてもよい。
当該第2実施形態では、ジクロロプロパノールの脱塩化水素方法はまた、その内容が参照により本明細書によって援用される、SOLVAY SAの名義での国際公開第2006/100318号パンフレット、より具体的には2ページ、23行から3ページ、26行まで、および24ページ、17行から31ページ、18行までの節に記載されているものなどで実施されてもよい。
当該第2実施形態では、ジクロロプロパノールの脱塩化水素方法はまた、その内容が参照により本明細書によって援用される、SOLVAY SAの名義での国際公開第2009/095429号パンフレット、より具体的には1ページ、24行から27ページ、26行までの節に記載されているものなどの水流出物の処理工程を含んでもよい。
本発明による方法の第3実施形態では、本方法は、ジクロロプロパノールおよびエピクロロヒドリンを製造するために、好ましくは統合された方法である。この第3実施形態では、ジクロロプロパノールは、第1実施形態に従って、グリセロールを、好ましくは塩化水素を含む、塩素化剤と反応させることによって得られ、前記ジクロロプロパノールは、第2実施形態に従ってエピクロロヒドリンを得るために塩基性試剤とさらに反応させられる。
この第3実施形態の異なる変形は、第1実施形態の任意の変形を第2実施形態の任意の変形と組み合わせることによって得ることができる。
この第3実施形態の変形の異なる態様は、第1実施形態の任意の変形の任意の態様を第2実施形態の任意の変形の任意の態様と組み合わせることによって得ることができる。
本発明はまた、クロロヒドリン、エポキシド、ジオール、ジオール誘導体、エポキシ誘導体およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択される化学品を製造するためのプラントであって、この方法が、化学品を製造するための化学反応の工程と、化学品の製造方法で使用されるかまたは生成される化合物の貯蔵、供給、取出し、移送、化学的処理および物理的処理の工程からなる群から選択される少なくとも1つの工程とを含み、前記プラントが、前記製造方法で、上空の水、地表水、地下水、飲料水分配網からの水、工業用水分配網からの水、プラント洗浄水、プラントを加熱するおよび冷却するために使用される水からなる群から選択される少なくとも1つを含有する少なくとも1つの水性流出物を集め、かつリサイクルするための少なくとも1つのシステムを含み、前記水性流出物が水以外の少なくとも1つの化合物を含有し、前記化合物が次の特徴、水1kg当たり0.01g以上の25℃での水溶解度および−100℃以上の、1013ミリバールでの沸点の少なくとも1つを示すプラントに関する。
収集システムは、プラントの他の構成要素がその上に備え付けられている少なくとも1つの底部スラブを含む。底部スラブは、一般にコンクリートでできた、逆床または逆アーチの形態の構造を一般に有する。底部スラブは、漏れない基盤システムを構成する。底部スラブは、特に、上に記載された水を集めるという役割を有する。
プラントの転化水は、この収集システムと関係しない。それらの転化水は、本発明の水性流出物とは反対のプロセス水であり、それらは、化学品下水道に接続された特異的な基盤浮き台によって集められる。
収集システムは、底部スラブによって集められた水を回収するおよび貯蔵することを可能にするタンクを一般に含む。これらのタンクはコンクリートで一般にできている。
プラントはまた、例えばポンプおよび配管などの、水を底部スラブから貯蔵タンクまで移送するために、およびこれらの水をリサイクルするために必要な設備を含む。
プラントは、底部スラブによって集められる水の量を制限するために、屋根、時々側板を任意選択的に含んでもよい。
本発明は最後に、工業プラントでの、クロロヒドリン、エポキシド、ジオール、ジオール誘導体、エポキシ誘導体およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択される化学品の製造方法の少なくとも1つの工程での、発生する水性流出物の少なくとも一部の使用であって、この水性流出物が、上空の水、地表水、地下水、飲料水分配網からの水、工業用水分配網からの水、プラント洗浄水、プラントを加熱するおよび冷却するために使用される水からなる群から選択される少なくとも1つを含有し、この水性流出物が水以外の少なくとも1つの化合物を含有し、前記化合物が次の特徴、水1kg当たり0.01g以上の25℃での水溶解度および−100℃以上の、1013ミリバールでの沸点の少なくとも1つを示す、使用に関する。
実施例(本発明による)
0.2g/kgの塩酸、1.67g/kgのクロロプロパンジオール、0.17g/kgのグリセロール、0.97g/kgのジクロロプロパノール、0.03g/kgのアジピン酸、0.47g/kgの塩素化ジグリセロールならびにクロロプロパンジオール、グリセロールおよびジクロロプロパノールのアジピン酸エステルの1.09g/kgを含有し、約1.6g/kgの全有機炭素含有率を示す水性組成物を調製した。この組成物は、グリセロールの塩化水素化法によるジクロロプロパノールの製造方法で漏洩によって汚染された上空の水を含有する水性流出物であって、本発明による方法の第3実施形態に従って、前記ジクロロプロパノールからのエピクロロヒドリンの製造方法で集められ、リサイクルされた水性流出物をシミュレートするために使用された。
292.2gの当該組成物を、垂直の水冷冷却器を、ポリテトラフルオロエチレン被覆磁気棒を、熱電対を含有する外套をおよびpH電極を備えた1リットルの自動温度調節ガラス反応器に入れた。反応器に、ポンプを用いて1N塩酸を注入し、別のポンプを用いて1N苛性ソーダ水溶液を注入した。
水性組成物を撹拌し、93℃に加熱した。総量195gの次亜塩素酸ナトリウム水溶液を4つの等しい画分で加えた。各添加の持続期間は15分であった。次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、90.0g/kgの次亜塩素酸ナトリウム、8.0g/kgの苛性ソーダおよび13.0g/kgの塩素酸ナトリウムから構成された。1N苛性ソーダ水溶液および1N塩酸を、反応混合物のpH値を8.0〜9.3に保つために添加した。反応媒体の温度を、次亜塩素酸塩溶液の添加中および15分の追加時間の間91℃〜96℃に維持した。総量12.6mlの1N苛性ソーダおよび総量31mlの1N塩酸を、pHを調整するために最終的に添加した。
最終混合物の全有機炭素含有率は0.21g/kgであった。

Claims (17)

  1. 工業プラントでの、クロロヒドリン、エポキシド、ジオール、ジオール誘導体、エポキシ誘導体およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択される化学品の製造方法であって、前記方法が、前記化学品を製造するための化学反応の工程と、前記化学品の製造方法で使用されるかまたは生成される化合物の貯蔵、供給、取出し、移送、化学的処理および物理的処理の工程からなる群から選択される少なくとも1つの工程とを含み、この方法において少なくとも1つの水性流出物が発生し、この水性流出物が、上空の水、地表水、地下水、飲料水分配網からの水、工業用水分配網からの水、プラント洗浄水、プラントを加熱するおよび冷却するために使用される水からなる群から選択される少なくとも1つを含有し、この水性流出物が水以外の少なくとも1つの化合物を含有し、前記化合物が次の特徴、水1kg当たり0.01g以上の25℃での水溶解度および−100℃以上の、1013ミリバールでの沸点の少なくとも1つを示し、この方法において前記発生した水性流出物の少なくとも一部が集められ、前記集められた水性流出物の少なくとも一部が前記製造方法でリサイクルされる、化学品の製造方法。
  2. 前記化学品が前記クロロヒドリン(ジクロロプロパノール)である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記化学品が前記エポキシド(エピクロロヒドリン)である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記化学品が、エポキシ樹脂、グリシジルエーテル、グリシジルエステル、グリシジルアミド、グリシジルイミド、グリシジルアミン、凝固剤、湿潤強度樹脂、カチオン化剤、難燃剤として使用することができる製品、洗剤用の原料、エピクロロヒドリンエラストマー、ハロゲン化ポリエーテルポリオール、モノクロロプロパンジオール、およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択されるエポキシ誘導体である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記集められた水性流出物の少なくとも5重量%が前記製造方法でリサイクルされる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. ・前記上空の水が、雨水、雪、雹およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択され;
    ・前記地表水が、陸氷からの水、海氷からの水、地表面上の雪からの水、湖からの、沼からの、プールからの、水路からの、川からの、小川からの、生物学的水処理プラントからの水、海水、海洋水、およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択され;
    ・前記地下水が、泉からの、地下水面からのおよび地下水路からの水、およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記水が液体状態にもしくは気体状態に、または液体状態と気体状態との組み合わせにある、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記化合物が0℃以上の臨界温度を示す、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記集められた水性流出物1kg当たりの前記化合物含量が0.01g以上および500g以下である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記化合物が、オレフィン、エポキシド、ジオール、ジオール誘導体、エポキシ誘導体、エーテル、エステル、アクロレインなどのアルデヒド、ケトン、アルコール、線状、分岐もしくは環式の、脂肪族もしくは芳香族の、飽和もしくは不飽和の炭化水素、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素、ポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素エステル、カルボン酸、カルボン酸エステル、これらの炭化水素類のハロゲン化誘導体、クロロヒドリン、クロロヒドリンエステル、部分塩素化および/またはエステル化されたポリヒドロキシル化脂肪族炭化水素オリゴマー、クロロエーテル、ハロゲン化アルコール、塩素化ポリオール、クロロケトンなどの、それらの分子中に幾つかの化学的機能を組み合わせている他の化合物、塩、鉱酸、塩基性化合物、ならびにそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記化学品がクロロヒドリン(ジクロロプロパノール)であり、そして以下の工程:
    (a)グリセロールが、気相と平衡にある液体反応媒体中で、少なくともジクロロプロパノールと水とを得るように、塩化水素を含む塩素化剤との反応にかけられる工程;
    (b)工程(a)からの前記液体反応媒体のおよび/または前記気相の少なくとも1つの第1部分が、ジクロロプロパノールと水とを含む少なくとも1つの混合物を分離するために、蒸留および/または水蒸気蒸留、および/またはストリッピング操作にかけられる工程
    を含み、
    かつ、前記集められた水性流出物の少なくとも一部が、ジクロロプロパノールの製造方法の工程(a)および(b)の少なくとも1つでリサイクルされる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. (c)前記液体反応媒体のおよび/または工程(a)からの前記気相の第2部分が、少なくとも塩化水素および水を発生させるために高温酸化操作にかけられる
    補充の工程(c)を含み、
    かつ、前記集められた水性流出物の少なくとも一部が、ジクロロプロパノールの製造方法の工程(c)にリサイクルされる、請求項11に記載の方法。
  13. 前記化学品がエポキシド(エピクロロヒドリン)であり、次の工程:
    i.ジクロロプロパノールが、液体反応媒体中で、エピクロロヒドリンと少なくとも1つの塩とを得るために少なくとも1つの塩基性化合物と反応させられる工程と;
    ii.工程(i)からの前記液体反応媒体の少なくとも一部が沈降分離操作にかけられる工程であって、前記沈降分離操作前に工程(i)からの前記反応媒体の前記部分中に含有される前記エピクロロヒドリンのほとんどを含有する第1画分が、前記沈降分離操作前に工程(i)からの前記反応媒体の前記部分中に含有される前記塩のほとんどを含有する第2画分から分離される工程と
    を含み、
    かつ、前記集められた水性流出物の少なくとも一部が、エピクロロヒドリンの製造方法の工程(i)および(ii)の少なくとも1つにリサイクルされる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  14. iii.工程(ii)で分離された第1画分が、単独でまたは組み合わせて、希釈、濃縮、蒸発、蒸留、水蒸気蒸留、ストリッピング、液/液抽出ならびに吸着操作から選択される少なくとも1つの補充の処理にかけられる
    補充の工程(iii)を含み、
    かつ、前記集められた水性流出物の少なくとも一部が、エピクロロヒドリンの製造方法の工程(iii)にリサイクルされる、請求項13に記載の方法。
  15. iv.工程(ii)で分離された前記第2画分が、単独でまたは組み合わせて、希釈、濃縮、蒸発、蒸留、水蒸気蒸留、ストリッピング、液/液抽出、吸着、酸化、還元、中和、錯体形成および沈澱操作、好気性細菌処理、嫌気性細菌処理ならびに酵素処理から選択される少なくとも1つの精製処理にかけられる
    補充の工程(iv)を含み、
    かつ、前記集められた水性流出物の少なくとも一部が、エピクロロヒドリンの製造方法の工程(iv)にリサイクルされる、請求項13または14に記載の方法。
  16. 前記酸化処理で、工程(ii)で分離された前記第2画分が、分子状塩素、酸化二塩素、二酸化塩素、過塩素酸、塩素酸、亜塩素酸および次亜塩素酸ならびに相当する塩、過塩素酸塩、塩素酸塩、亜塩素酸塩および次亜塩素酸塩、ならびにそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択される塩素化酸化剤との反応にかけられる、請求項15に記載の方法。
  17. クロロヒドリン、エポキシド、ジオール、ジオール誘導体、エポキシ誘導体およびそれらの少なくとも2つの混合物からなる群から選択される化学品を製造するためのプラントであって、前記方法が、前記化学品を製造するための化学反応の工程と、前記化学品の製造方法で使用されるかまたは生成される化合物の貯蔵、供給、取出し、移送、化学的処理および物理的処理の工程からなる群から選択される少なくとも1つの工程とを含み、前記プラントが、前記製造方法で、上空の水、地表水、地下水、飲料水分配網からの水、工業用水分配網からの水、プラント洗浄水、プラントを加熱するおよび冷却するために使用される水からなる群から選択される少なくとも1つを含有する少なくとも1つの水性流出物を集め、かつリサイクルするための少なくとも1つのシステムを含み、前記水性流出物が水以外の少なくとも1つの化合物を含有し、前記化合物が次の特徴、水1kg当たり0.01g以上の25℃での水溶解度および−100℃以上の、1013ミリバールでの沸点の少なくとも1つを示すプラント。
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