JP2012500302A - ファウリングの軽減およびオンライン清浄のための高溶解分散力(hsdp)原油のブレンド - Google Patents
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Abstract
高溶解分散力(HSDP)原油を、非親和性および/または近非親和性油のブレンドへ添加して、熱交換装置をファウリングする可能性に対して積極的に対処する。HSDP成分は、アスファルテン沈殿物を溶解し、コーキングが熱交換器の表面に影響を及ぼす前に、無機沈殿物を分散し続ける。ファウリングの軽減およびオンライン清浄のためのHSDP共ブレンドは、上位性能および中位性能のHSDP原油の異なる濃度を用いることにより、影響を受ける場合がある。
Description
本発明は、精油所および石油化学プラントにおける全原油、ブレンド(配合物又は混合物)、および留分の処理に関する。より詳しくは、本発明は、微粒子誘導(又は微粒子によって引き起こされる)原油ファウリング(汚れ又は汚れ物質)およびアスファルテン誘導(又はアスファルテンによって引き起こされる)原油ファウリングの低減に関する。本発明は、予熱列交換器、加熱炉、および他の製油所プロセス(又は石油精製処理)装置におけるファウリングを低減するための、高全酸価(TAN)および高溶解性ブレンディング数(SBN)原油のブレンドに関する。
ファウリングは、一般に、処理機器の表面における望ましくない物質の蓄積として定義される。石油の処理においては、ファウリングは、熱交換器表面における望ましくない炭化水素ベースのデポジット(堆積物又は沈積物)の蓄積である。それは、精製および石油化学処理システム(装置又は設備)の設計および運転におけるほぼ全般的な問題として認められており、二つの点で、機器の運転に悪影響を及ぼす。先ず、ファウリング層は、低い熱伝導率を有する。これは、熱交換器の伝熱抵抗を増大し、その効率を低減する。第二に、デポジットの沈積が発生すると、断面積が低減される。これは、装置の圧力低下の増大を引起こし、熱交換器に不十分な圧力および流動をもたらす。
石油タイプのストリームに伴う熱交換器のファウリングは、多数のメカニズムに起因し得る。これには、化学反応、腐食、不溶性物質のデポジット、ならびに流体および熱交換器壁の間の温度差によって不溶性となる物質のデポジットが含まれる。例えば、本発明者らは、低硫黄低アスファルテン(LSLA)原油および高硫黄高アスファルテン(HSHA)原油のブレンドは、酸化鉄(錆)微粒子が存在する場合に、ファウリングの深刻な増大にさらされることを示している。これは、例えば、図1および2に示される。
急速なファウリングのより一般的な根本原因の一つは、特に、コークの形成である。これは、原油アスファルテンが加熱装置の管表面の温度に過剰に暴露される場合に生じる。交換器の他方側の液体は、全原油よりずっと高温であり、相対的に高い表面またはスキン温度をもたらす。アスファルテンは、油から沈澱し、これらの高温表面へ付着する場合がある。急速なファウリングの他の普通の原因は、塩および微粒子の存在に起因される。塩/微粒子は、原油から沈澱し、熱交換器の高温表面へ付着する場合がある。無機汚染物は、全原油およびブレンドのファウリングにおいて、開始および促進の両役割を果たす。酸化鉄、硫化鉄、炭化カルシウム、シリカ、塩化ナトリウムおよびカルシウムは全て、ファウリングされた加熱装置ロッドの表面へ直接に、かつコークデポジット全体に亘って付着することが見出されている。
これらの表面温度への長期間の暴露は、特に後系列交換器において、有機物およびアスファルテンのコークへの熱劣化を可能にする。コークは、次いで断熱物として作用し、熱交換器の伝熱効率のロスの原因となる。これは、表面が、装置を通過する油を加熱するのを阻害することによる。塩、沈降物、および微粒子は、予熱列熱交換器、加熱炉、および他の下流装置をファウリングする際に、主な役割を果たすことが示されている。脱塩装置は、依然として、製油所がこれらの汚染物を除去するために有する唯一の機会であり、非効率性は、しばしば、これらの物質を原油原料と共に随伴することに起因する。
製油所における油のブレンドは、普通であるが、あるブレンドは、親和性がなく、アスファルテンの沈澱を引起す。これは、プロセス機器を急速にファウリングする場合がある。原油の不適切な混合は、アスファルテンの沈降物をもたらす場合がある。これは、伝熱効率を低減することが知られる。未処理原油の殆どのブレンドは潜在的に非親和性でないものの、非親和性ブレンドが得られると、結果として生じる急速なファウリングおよびコーキングは、通常、短時間で、精製プロセスの停止を必要とする。製油所をより採算的なレベルへ戻すためには、ファウリングされた熱交換器を清浄する必要があり、典型的には、運転から取外す必要がある。これは、以下で議論される。
熱交換器の管内ファウリングは、石油製油所に、失われた効率、通油量、および追加のエネルギー消費によって毎年数億ドルの負担を強いる。エネルギーコストの増大により、熱交換器のファウリングは、プロセスの収益性により大きな影響を有する。石油製油所および石油化学プラントはまた、全原油、ブレンド、および留分を伝熱機器内で熱処理する際に生じるファウリングの結果として必要とされる清浄化により、高い運転コストをこうむる。多くのタイプの製油所機器は、ファウリングによって悪影響を及ぼされるものの、コスト予測は、大部分の収益性ロスが、予熱列交換器における全原油、ブレンド、および留分のファウリングにより生じることを示している。
熱交換器のファウリングは、製油所に、清浄化プロセスのための費用を要する運転停止をしばしば用いることを強いる。最近では、殆どの製油所は、熱交換器の管束のオフライン清浄を、熱交換器を運転から外して化学的または機械的な清浄を行なうことによって行なう。清浄化は、計画された時間または使用に、または実際に監視されたファウリング状態に基づくことができる。これらの状態は、熱交換効率のロスを評価することによって決定することができる。しかし、オフライン清浄は、運転を中断する。これは、小規模な製油所にとっては、非生産期間が存在することから、特に相当な負担であり得る。
微粒子およびアスファルテンの加熱された表面への沈澱/付着を、微粒子がファウリングを促進し、アスファルテンが熱劣化またはコーキングされる前に防止できるようにする必要性が存在する。コーキングのメカニズムは、温度および時間の両方を必要とする。時間要因は、微粒子を表面から遠ざけることによって、およびアスファルテンを溶液で保持することによって、顕著に低減できる。ファウリングのこれらの低減および/または消滅は、運転時間の増大(より少ない清浄)、性能およびエネルギー効率の向上をもたらし、一方また、費用を要するファウリング緩和の選択肢の必要性を低減するであろう。
いくつかの製油所および原油予定計画者は、近年、ブレンディング指針にしたがって、アスファルテンの沈澱および予熱列機器の結果的なファウリングが最小にされる。これらの指針は、ブレンドの溶解性ブレンディング数(SBN)および不溶解性数(IN)の間に一定の相関関係を得るように、原油をブレンドすることを示唆する。SBNは、油と、異なる比率のモデル溶剤混合物(トルエン/n−ヘプタンなど)との親和性に関する指標である。SBNは、IN(類似の方法で決定される)に関連する。これは、特許文献1(本明細書に参照として含まれる)に記載される。いくつかのブレンディング指針は、アスファルテンの沈澱およびファウリングを最小化するのに、SBN/INブレンド比>1.3、およびデルタ(SBN−IN)>10を示唆する。しかし、これらのブレンドは、アスファルテンの沈澱を最小化するための受身的な手法として用いるために設計される。
潜在的に非親和性である二種以上の石油をブレンドし、一方親和性を保持して、製油所機器のファウリングおよびコーキングを防止する方法を向上する試みがなされている。特許文献1は、ブレンディング方法を開示する。これには、各原料ストリームの不溶解性数(IN)を決定し、かつ各ストリームの溶解性ブレンディング数(SBN)を決定する工程、および原料ストリームを、混合物のSBNが混合物のいかなる成分のINより大きいように組合わせる工程が含まれる。他の方法においては、特許文献2は、石油が、混合物のSBNを混合物中のいかなる油のINの1.4倍より高く保持するように、一定の比率で組合わされるブレンディング方法を用いる。
これらのブレンドは、アスファルテンに伴うファウリング、および微粒子誘導/促進ファウリングの両方とも最小化するわけではない。有機、無機、およびアスファルテン沈澱に対処する順向的な方法を開発し、それによって付随されるファウラントの沈澱および/または蓄積を最小化する必要性が存在する。
本発明の一態様にしたがって、ファウリングされた(又は汚された)原油製油所(又は石油精製)構成装置をオンライン清浄するための方法が開示される。これは、ファウリングされた原油製油所構成装置を運転する工程、およびブレンド原油(配合原油又は混合原油)をファウリングされた原油製油所構成装置へ供給する工程を有し、その際ブレンド原油は、ベース原油、および所定量の高溶解分散力(HSDP)原油を含み、HSDP原油は、全酸価(TAN)少なくとも0.3mgKOH/gおよび溶解性ブレンディング数(SBN)少なくとも90を有する。原油製油所構成装置は、熱交換器、加熱炉、蒸留カラム(又は蒸留塔)、スクラバー、反応器、液体ジャケット付きタンク、パイプスチル、コーカー、またはビスブレーカーであり得る。所定量のHSDP原油は、ブレンドベース原油の全容積の3〜50パーセントであり得る。ベース原油は、全原油、または少なくとも二種の原油のブレンドのうちの一方であり得る。
本発明の他の態様にしたがって、微粒子またはアスファルテンファウリングに伴うファウリング条件に適応できるシステムが開示される。これには、少なくとも一種の原油製油所構成装置、および少なくとも一種の原油製油所構成装置と流体連絡するブレンドが含まれ、その際ブレンドには、ベース原油、および所定量の高溶解分散力(HSDP)原油のブレンドが含まれ、HSDP原油は、少なくとも0.3mgKOH/gの全酸価(TAN)および少なくとも90の溶解性ブレンディング数(SBN)を有する。原油製油所構成装置は、熱交換器、加熱炉、蒸留カラム(又は蒸留塔)、スクラバー、反応器、液体ジャケット付きタンク、パイプスチル、コーカー、またはビスブレーカーであり得る。所定量のHSDP原油は、ブレンドベース原油の全容積の3〜50パーセントであり得る。ベース原油は、全原油、または少なくとも二種の原油のブレンドの一方であり得る。
本発明のこれらおよび他の特徴は、好ましい実施形態についての以下の詳細な説明から明らかになるであろう。これは、添付の図面を参照して理解されるが、実施例を用いて本発明の原理を示す。
本発明は、ここで、添付の図面を参照して説明されるであろう。
図面においては、同じ参照番号は、異なる図面の対応する部位を示す。
本発明は、種々の修正および別の形態が可能であるものの、それらの特定の実施形態は、プロセス概略図、および図1〜19に示される試験データにより示されており、本明細書に詳細に開示されるであろう。しかし、それは、本発明を、開示される特定の形態へ限定するものではなく、逆に、本発明は、添付される請求によって定義される本発明の精神および範囲内に入る全ての修正物、均等物、および代替物を包含するものであることは、理解されるべきである。
ここで、本発明の種々の態様が、より詳細に参照されるであろう。本発明の方法および対応する工程は、構成装置の詳細な説明と組合わせて説明されるであろう。
本発明は、ここで、図に関連して、より詳細に記載されるであろう。本発明は、製油所内に配置される熱交換器および他の構成装置におけるファウリングを低減することを目的とする。この目的は、ブレンドベース原油(全原油、二種以上の原油のブレンド、またはそれらの留分からなることができる)を、所定量の高溶解分散力(HSDP)原油とブレンドすることによって達成される。HSDP原油の添加は、アスファルテン誘導ファウリングおよび微粒子誘導/促進ファウリングの両方を軽減する。これらHSDP原油の高SBNは、残りの原油および/またはブレンド中のいかなるアスファルテンの溶解性をも高めることを可能にする。測定されたTANは、微粒子が分散するのに資する分子が、原油ブレンド中に存在することを示すと考えられる。これは、それらが加熱表面に付着するのを防止する。ファウリングの低減を達成するために、HSDP原油は、全酸価(TAN)少なくとも0.3mgKOH/gを有するべきである。より高いTANレベルは、ファウリングの低減および軽減の向上をもたらすことができる。HSDP原油は、溶解性ブレンディング数(SBN)少なくとも90を有するべきである。より高いSBNレベルは、ファウリングの低減および軽減の向上をもたらすことができる。ブレンド原油中に必要なHSDP原油の容積は、HSDP原油のTANおよび/またはSBN値に基づいて変動するであろう。HSDP原油のTANおよび/またはSBN値が高いほど、ブレンド原油を製造するのに必要なHSDP原油の容積は低い。これは、製油所構成装置(限定されることなく、熱交換器などが含まれる)におけるアスファルテン誘導ファウリング、ならびに微粒子誘導ファウリングおよび/または促進の両方を低減および/または軽減するであろう。HSDP原油は、好ましくは、ブレンド原油の全容積の3パーセント〜50パーセントを構成する。
ブレンド原油は、次いで、製油所内で処理される。ブレンド原油は、ベース原油を超えて、向上された特性を示す。特に、ブレンド原油は、微粒子を含むベース原油を越えて、ファウリングの顕著な低減を示す。これは、熱交換器内の向上された伝熱、およびエネルギー消費量全体の低減をもたらす。
図10は、Alcor試験配置を示す。これは、原油への微粒子の添加がファウリングにいかなる影響を有するか、およびHSDP原油の添加がファウリングの低減および軽減にいかなる影響を有するかを測定するのに用いられる。試験配置には、原油の原料供給物を含む貯蔵器10が含まれる。原油の原料供給物は、全原油、または二種以上の原油を含むブレンド原油を含むベース原油を含むことができる。原料供給物はまた、HSDP原油を含むことができる。原料供給物は、温度約150℃/302°Fへ加熱され、次いでシェル11に送られる。これは、垂直に配向された加熱ロッド12を含む。加熱ロッド12は、炭素鋼から形成することができる。加熱ロッド12は、熱交換器の管を模擬する。加熱ロッド12は、所定温度へ電気的に加熱され、試験中、これらの所定温度で保持される。典型的には、ロッドの表面温度は、約370℃/698°Fおよび400℃/752°Fである。原料供給物は、流速約3.0mL/分で、加熱ロッド12を横切って圧送される。使用後の原料供給物は、貯蔵器10の頂部に収集される。使用後の原料供給物は、シールされたピストンによって未処理の原料供給物油と分離され、それによりワンススルー運転が可能となる。システムは、窒素で加圧(400〜500psig)され、ガスが、試験中油に溶解したままであることが確実にされる。バルク流体入口および出口の温度、およびロッド12の表面について、熱電対の読取値が記録される。
一定の表面温度試験の間、ファウラントは、加熱表面に沈積および蓄積する。ファウラントデポジットは、コークへ熱劣化される。コークデポジットは、表面(それを通過する油を加熱する)の効率および/または能力を低減する断熱効果をもたらす。その結果、出口バルク流体温度の低下は、ファウリングが継続する間継続する。温度のこの低下は、出口液体のΔ(デルタ)TまたはΔTと呼ばれ、原油/ブレンドのタイプ、試験条件、および/または他の影響(塩、沈殿物、または他のファウリング促進物質の存在など)によって左右される場合がある。標準Alcorファウリング試験は、180分間行われる。全ファウリングは、出口液体温度の全低下によって測定されるが、これは、ΔT180またはdT180と呼ばれる。
図1および図2は、原油中の微粒子の存在が、製油所構成装置または装置のファウリングに有する影響を示す。微粒子を含まない類似の原油と比較した場合に、ファウリングは、酸化鉄(Fe2O3)粒子の存在下に増大する。本発明は、ベース原油の例として、低硫黄低アスファルテンすなわちLSLA全原油、および高硫黄高アスファルテンすなわちHSHA原油ブレンドを使用することに関連して記載されるであろう。これらの油は、ある分類の原油を表すものとして選択された。LSLA原油は、低SBN、高反応性硫黄、および低アスファルテンの原油を表す。HSHAブレンド原油は、アスファルテンおよび反応性硫黄がいずれも高い原油を表す。これらの原油の使用は、例証目的のためのみのものであり、本発明は、LSLA原油およびHSHA原油のみへの適用へ限定されるものではない。本発明は、全ての全原油およびブレンド原油、ならびに製油所構成装置(限定されることなく、熱交換器を含む)におけるファウリングに適応するか、および/またはファウリングを生成する同様のものの処方物に適用されるものである。ファウリングの存在は、熱交換器内に含まれる加熱管またはロッドの伝熱を低減する。上記されるように、ファウリングの存在は、熱交換器の性能および効率に有害な影響を有する。
本発明者らは、高TANおよび高SBNを有する原油のベース原油への添加が、微粒子誘導ファウリングを低減することを見出した。ファウリングの低減の程度は、ブレンド全体に対して測定されたTANの関数であることがわかる。これは、ブレンド中に存在する微粒子が、加熱表面を湿潤しないように、およびそれに付着しないようにするナフテン酸の能力によるものであると考えられる。一方さもなければ、ファウリング/コーキングの促進および加速が生じる。殆どの高TAN原油はまた、非常に高いSBNレベルを有し、アスファルテンを溶解するか、および/またはそれらを、より効果的に溶液中に保持するのに資することが示されている。これはまた、さもなければ、原油およびブレンドの非親和性および近非親和性により生じるであろうファウリングを低減する。これらの原油は、高溶解分散力(HSDP)原油として分類される。所定量のHSDP原油が、ベース原油に添加される場合には、ファウリングが顕著に低減する。その際、HSDP原油は、0.3mgKOH/g程度に低いTAN、および90程度に低いSBNを有する。所定量のHSDP原油は、ブレンド原油(すなわち、ベース原油+HSDP原油)の全容積の3パーセント(3%)を構成する程度に低くすることができる。
試料試験を行って、HSDP原油Aおよび/またはBのHSHAベース原油への添加がベース油のファウリングに有する影響を測定した。結果を、図3に示す。図3は、図2の変型であり、HSHA原油を含むベース原油とブレンドされる、所定量のHSDP原油の添加に伴いファウリングが低減した。一例においては、HSHAを含むベース原油は、HSDP原油とブレンドされる。これ(又はHSDP原油)は、ブレンド原油の全容積の25パーセント(25%)を占める。HSDP原油は、約TAN4.8mgKOH/gおよびSBN112を有するHSDP原油Aと表示される。図3に示されるように、ファウリングの実質的な低減は、微粒子を含むベース原油および微粒子を含まないベース油の両方と比較した場合に達成される。他の例においては、HSHAを含むベース原油は、HSDP原油とブレンドされる。これ(又はHSDP原油)は、ブレンド原油の全容積の50パーセント(50%)を占める。HSDP原油は、約TAN1.1mgKOH/gおよびSBN115を有するHSDP原油Bである。ベース原油のファウリングに対するHSDP原油Bの影響は、HSDP原油Aほど顕著でないものの、HSDP原油Bは、それでもなお、微粒子を含むベース原油のファウリングの目覚しい低減をもたらす。
試料試験を行って、HSDP原油AおよびBの添加がベース油のファウリングに有する影響を測定した。結果を、図4に示す。図4は、図1の変型であり、ベース原油とブレンドされる、所定量のHSDP原油の添加に伴いファウリングが低減した。示される例においては、ベース原油は、LSLA原油であり、HSDP原油Aとブレンドされる。これは、ブレンド原油の全容積の25パーセント(25%)を占める。HSDP原油AのHSHA原油への添加と同様に、ファウリングの実質的な低減は、微粒子を含むベース原油および微粒子を含まないベース油の両方と比較した場合に達成される。他の示される例においては、LSLAベース原油は、HSDP原油Bとブレンドされる。これは、ブレンド原油の全容積の50パーセント(50%)を占める。ベース原油のファウリングに対するHSDP原油Bの影響は、HSDP原油Aほど顕著でないものの、HSDP原油Bもやはり、微粒子を含むベース原油のファウリングの目覚しい低減をもたらす。
試料試験をまた行って、HSDP原油AのLSLA全原油またはHSHAブレンド原油のいずれかを含むベース油への添加が、ベース油のファウリングに有する影響を測定した。HSDP A原油は、約TAN4.8mgKOH/gおよびSBN112を有する。HSHAブレンドに対するHSDP Aの影響に伴う結果を、図5に示す。LSLA全原油に対するHSDP Aの影響に伴う結果を、図6に示す。両ベース油について、HSDP原油としてのHSDP A原油の添加は、ファウリングの低減をもたらした。
図5〜8に示されるように、ブレンド原油中の所定量のHSDP原油の含有量が増大するにつれて、ファウリングの低減が増大した。
本発明の利点について、上記の例示的な例は、HSDP原油としての例証のAおよびB原油の使用に基づく。本発明は、HSDP原油のこれらの例証のみに限定されるものではない。約TAN少なくとも0.3mgKOH/gおよびSBN少なくとも90を有する他のHSDP原油は、ファウリングの低減を達成するであろう。図9は、種々のHSDP原油の添加がLSLA全原油のベース油に有する、ファウリングに対する有利な影響を示す。以下の表1に要約されるように、HSDP原油の添加は、微粒子を含むベース原油に比較した場合に、ファウリングの低減をもたらした。
本発明の他の態様にしたがって、ファウリングされた原油製油所構成装置をオンライン清浄するための方法が提供される。ファウリングされた原油製油所構成装置のオンライン清浄は、構成装置が運転から取り外される必要がなく、かつ、他の製油所構成装置へ原油を別ルートで送る必要がないことを定める。本方法には、一般に、ファウリングされた原油製油所構成装置を運転する工程、およびブレンド原油をファウリングされた原油製油所構成装置へ供給する工程が含まれる。ブレンド原油には、ベース原油、および所定量の高溶解分散力(HSDP)原油が含まれ、その際HSDP原油は、全酸価(TAN)少なくとも0.3mgKOH/gおよび溶解性ブレンディング数(SBN)少なくとも90を有する。
実験室ファウリング模擬試験を行い、ファウリングを軽減するための多くのHSDP原油の能力差が実証され、測定された。より高度の有効性を有する(同様の濃度で測定される)ものは、「上位性能」のHSDP原油と呼ばれる。その際、少量のこれらの原油が、一般に、望ましいファウリングの軽減を達成する必要がある。他の有効性の低い(中位性能の)HSDP原油は、同レベルのファウリングの低減を達成するのに、より多量にブレンドすることが必要である。
SBNおよびTAN特性は、原油がHSDPであるか否かを識別する。Alcorファウリング模擬試験は、既知のファウリング原油とブレンドされたHSDP原油を用いて行われるが、これは、相対的なHSDP性能を定義するのに、ならびに全原油ブレンドのファウリングを軽減するのに望ましい、好ましい濃度を推定するのに用いることができる。
表2は、HSDP能力を有するように決定されている原油の一覧を提供する。試験されたSBNおよびTANレベルを、表2に提供する。各HSDP原油の相対性能を、Alcorファウリング模擬試験を用いて決定した。これは、全容積の25%で、200wppmの微粒子(<0.5ミクロン)を有する二種の異なるファウリング対照ブレンドと共ブレンドすることを伴う。表2に列挙されるHSDP原油は、例証目的のために提供され、限定するものではない。さらなるHSDP原油はまた、本発明に適切であり得る。
製油所の評価は、オンライン清浄性を促進するのに必要とされる濃度を定義するのに用いることができる。表2に列挙される各HSDP原油の有効性を、Alcor試験手順(上記される)を用いて決定した。図11および12は、試験からのAlcor無次元デルタTを提供する。これは、各HSDPブレンドA〜Rの全容積の25%との二種の異なるファウリング対照ブレンドについて行われた。上記のように、いかなる既知の、または適切な技術も、HSDP原油をベース原油とブレンドするのに用いることができる。油の伝熱特性(粘度、密度、熱容量など)および達成される油の最大出口温度に僅かに影響を及ぼし得る周囲条件(例えば、室温の変動)における無次元デルタTが主な要因である。無次元dTは、これらの異なる伝熱の影響を補正する。この補正は、ΔT(すなわち、T出口−T出口最大)を各実験中にロッドから伝導される熱の測定値(単純に、ロッド温度−最大出口温度である)で除することによって達成される。これを、次に示す。
dimdT=(T出口−T出口最大)/(Tロッド−T出口最大)
dimdT=(T出口−T出口最大)/(Tロッド−T出口最大)
図13および14は、上位性能および中位性能のHSDP原油の間の性能差を示す。図13に示されるように、上位性能のHSDP原油は、3パーセント(3%)程度に低い濃度でファウリングを低減するのに効果的である。さらにより低い濃度が、ファウリングのより低い低減に対して用いることができることが考慮される。濃度が、ブレンドの全容積の10パーセント(10%)または25パーセント(25%)へ増大されると、ファウリングの低減が増大する。本発明は、図13に示される濃度に限定されるものではなく、むしろ、図13で識別される濃度間の上位性能のHSDP原油の濃度は、十分に本発明の範囲内に入り、濃度25パーセント(25%)超の濃度も同様である。「中位性能」のHSDP原油を用いて、より効果的なレベルのファウリングの低減を達成するためには、「上位性能」のHSDP原油を用いる場合より、比較的高濃度のHSDP原油が必要である。図14に示されるように、より高い濃度の中位性能のHSDP原油が、ファウリングを低減するのに必要とされる。中位性能のHSDP原油の濃度25パーセント(25%)および50パーセント(50%)が、ファウリングを低減するのに効果的である。本発明は、図14に示される濃度に限定されるものではなく、むしろ、図14で識別される濃度間の中位性能のHSDP原油の濃度は、十分に本発明の範囲内に入り、ならびに濃度50パーセント(50%)超も同様である。
図15および16に示されるように、ファウリングを低減する際のHSDP原油の性能は、HSDP原油の濃度による。図15および16は、運転時間180分後の、最終的なAlcor無次元ΔTレベルをプロットする。図15に示されるように、上位性能のHSDP原油は、ブレンド中のHSDP原油A約2パーセント程度にわずかで、ファウリングを低減するのに効果的である。
他の原油のファウリングを効果的に軽減するのに適切なHSDP原油の濃度が、上記されるAlcor試験方法を用いて決定された。上位および中位性能のHSDP原油のAlcor試験によって実証されるように、低レベルの上位性能の原油は、原油製油所構成装置のファウリングを軽減するのに効果的である。ブレンドの全容積の2〜25パーセント程度に低い上位性能のHSDP原油のレベルが効果的である。例えば、図15に示されるように、上位性能のHSDP原油の2パーセント(2%)程度の少なさが、ファウリングの実質的な低減に効果的である。ブレンドの全容積の約10〜50パーセントのより高いレベルの中位性能のHSDP原油は、同様に効果的である。例えば、図16に示されるように、中位性能のHSDP原油の少なくとも約25パーセント(25%)は、ファウリングを実質的に低減するのに効果的である。好ましくは、一種以上のHSDP原油が、ブレンドの全容積の2〜50パーセントの量でブレンド原油にブレンドされる。より好ましくは、一種以上のHSDP原油が、ブレンドの全容積の3〜25パーセントの量でブレンドされる。本発明の他の態様にしたがって、一種以上のHSDP原油は、ブレンドの全容積の約5〜10パーセント、またはブレンドの全容積の10〜50パーセントの量でブレンドすることができる。
本発明の他の態様にしたがって、微粒子またはアスファルテンファウリングに伴うファウリング条件に適応できるシステムが提供される。システムには、一般に、少なくとも一種の原油製油所構成装置、および原油製油所構成装置と流体連通するブレンドが含まれる。ブレンドには、ベース原油、および所定量の高溶解分散力(HSDP)原油が含まれ、その際HSDP原油は、全酸価(TAN)少なくとも0.3mgKOH/gおよび溶解性ブレンディング数(SBN)少なくとも90を有する。
特に、また、HSDP原油を用いて、既にファウリングされた原油予熱列交換器および他の製油所構成装置のオンライン清浄が行われ、伝熱効率が向上され、加熱炉コイル入口温度(CIT)が回復されることが、発見されている。常圧および減圧パイプスチルの両加熱炉のCITレベルは、HSDP原油を通す場合に、劇的に増大することが見出されている。エネルギー節減および環境的利点が、燃焼加熱の必要性の低減の結果としてもたらされる。ファウリング軽減のための共ブレンドと同様、オンライン熱交換器の清浄効率は、HSDP原油およびその濃度による。
図17および18に示されるように、異なるレベルのHSDP原油は、既にファウリングされた原油製油所構成装置(熱交換器など)を清浄するのに効果的であることが示されている。ファウリングされた交換器は、加熱炉(常圧および減圧)のコイル入口温度(CIT)の低減をもたらす。これは、さらなる燃焼を必要とし、エネルギー需要およびコストの増大がもたらされる。本発明のHSDP原油は、ファウラントを、既にファウリングされた製油所構成装置から除去することが示されている。図17および18に示されるように、ファウリングされた熱交換器への上位性能のHSDP原油の添加は、CITレベルの回復をもたらし、それにより加熱炉を燃焼するのに必要とされるエネルギーが低減される。図17に示されるCITの回復は、40℃であり、およびHSDP原油をブレンドに導入する約1〜2日程度の短い期間内に生じた。図18は、HSDP原油Bを2〜20パーセントの異なる量で添加した際の、熱交換器の性能向上を示す。
図19に示されるように、中位性能のHSDP原油は、既にファウリングされた熱交換器を清浄するのに効果的である。観察されたCITの向上は、中位性能のHSDP原油K約20パーセント(20%)〜40パーセント(40%)を添加する場合に、20℃未満であった。図17および19に示されるように、より高レベルの中位性能のHSDP原油は、より低レベルの上位性能のHSDP原油を用いて得られるのと同じ熱交換器の回復を得るのに必要とされる。
当業者には、種々の修正および/または変更が、本発明の範囲から逸脱することなくなされ得ることは明らかであろう。添付の明細書に含まれる全ての事項は、単に例証として、および限定する意味ではなく、解釈されるべきものである。本発明は、製油所運転における熱交換器に関連して記載されているものの、本発明は、そのように限定されるものではなく、むしろ、本発明は、他の製油所構成装置(限定されることなく、パイプスチル、コーカー、ビスブレーカーなどを含む)におけるファウリングを低減および/または軽減するのに適切であると考慮される。
さらに、HSDP原油の使用は、本発明に関連して記載されるように、ファウリングを低減および/または軽減する他の技術と組合わせ得ることが考慮される。これらの技術には、限定されることなく、(i)熱交換器の管における低エネルギー表面および改良鋼表面の提供(米国特許出願第11/436,602号明細書および米国特許出願第11/436,802号明細書に記載され、その開示は、本明細書に、特に参照として含まれる)、(ii)制御された機械的振動の使用(米国特許出願第11/436,802号明細書に記載され、その開示は、本明細書に、特に参照として含まれる)、(iii)流体脈動および/または振動の使用(表面被覆と組合わせることができる)(米国特許出願第11/802,617号明細書(2007年6月19日出願、表題「熱交換器におけるファウリングの低減」(“Reduction of Fouling in Heat Exchangers”))に記載され、その開示は、本明細書に、特に参照として含まれる)、(iv)熱交換器の管の電解研磨および/または表面被覆および/または改良の使用(米国特許出願第11/641,754号明細書に記載され、その開示は、本明細書に、特に参照として含まれる)、ならびに(v)同様物の組合せ(米国特許出願第11/641,755号明細書(2006年12月20日出願、表題「製油所における熱交換器のファウリングの低減方法」(“A Method of Reducing Heat Exchanger Fouling in a Refinery”))に記載され、その開示は、本明細書に、特に参照として含まれる)が含まれる。したがって、本発明は、それらが添付される特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲に入る場合には、本明細書における方法の修正および変更を包含するものである。
本発明の特定の形態が記載されてはいるものの、当業者には、種々の修正が、本発明の精神および範囲から逸脱することなくなされ得ることは明らかであろう。
したがって、本発明は、添付される請求によるものを除いて、限定されるものではない。本発明は、一つ以上の特定の実施形態を参照して記載されているものの、当業者は、多くの変更が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、それに対してなされ得ることを理解するであろう。これらの実施形態およびその明らかな変更のそれぞれは、請求発明の精神および範囲内に入るものとして考慮される。これは、以下の特許請求の範囲に示される。
Claims (14)
- ファウリングされた原油製油所構成装置を運転する工程と、
ブレンド原油を、ファウリングされた原油製油所構成装置に供給する工程
を含む、ファウリングされた原油精油所構成装置のオンライン清浄方法であって、
ブレンド原油は、
ベース原油と、
所定量の高溶解分散力(HSDP)原油
を含み、
HSDP原油は、少なくとも0.3mgKOH/gの全酸価(TAN)及び少なくとも90の溶解性ブレンディング数(SBN)を有する方法。 - 前記原油製油所構成装置は、熱交換器、加熱炉、蒸留塔、スクラバー、反応器、液体ジャケット付きタンク、パイプスチル、コーカー、およびビスブレーカーから選択される請求項1に記載の方法。
- 前記所定量は、ブレンドベース原油およびHSDP原油の全容積の3〜50パーセントである請求項1に記載の方法。
- 前記所定量は、ブレンドベース原油およびHSDP原油の全容積の3〜25パーセントである請求項1に記載の方法。
- 前記所定量は、ブレンドベース原油およびHSDP原油の全容積の5〜10パーセントである請求項1に記載の方法。
- 前記所定量は、ブレンドベース原油およびHSDP原油の全容積の10〜50パーセントである請求項1に記載の方法。
- 前記ベース原油は、全原油、または少なくとも二種の原油のブレンドの一方である請求項1に記載の方法。
- 少なくとも一種の原油製油所構成装置、
少なくとも一種の原油製油所構成装置と流体連絡するブレンド
を含む、微粒子またはアスファルテンファウリングに伴うファウリング条件に適応できるシステムであって、
ブレンドは、ベース原油、および所定量の高溶解分散力(HSDP)原油のブレンドを含み、
HSDP原油は、少なくとも0.3mgKOH/gの全酸価(TAN)および少なくとも90の溶解性ブレンディング数(SBN)を有するシステム。 - 前記所定量は、ブレンドの全容積の3〜50パーセントである請求項8に記載のシステム。
- 前記所定量は、ブレンドの全容積の3〜25パーセントである請求項8に記載のシステム。
- 前記所定量は、ブレンドの全容積の5〜10パーセントである請求項8に記載のシステム。
- 前記所定量は、ブレンドの全容積の10〜50パーセントである請求項8に記載のシステム。
- 前記ベース原油は、全原油、および少なくとも二種の原油のブレンドのうちの一方である請求項5に記載のシステム。
- 前記原油製油所構成装置は、熱交換器、加熱炉、蒸留塔、スクラバー、反応器、液体ジャケット付きタンク、パイプスチル、コーカー、およびビスブレーカーから選択される請求項5に記載のシステム。
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