JP2012254976A - 電荷輸送層添加剤およびそれを用いた有機薄膜電子デバイス - Google Patents

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佑一 宮下
Takeshi Tanaka
剛 田中
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Abstract

【課題】陽極と陰極の間に少なくとも一層の有機化合物層を有する有機薄膜電子デバイスに用いられる電荷輸送層添加剤であって、有機化合物層における電荷輸送性の改善を可能とする、大気安定性が比較的高い材料を提供する。
【解決手段】一般式(1)で示されるフリーカルベン化合物からなる電荷輸送層添加剤を少なくとも一層の有機化合物層を有する有機薄膜電子デバイスに含有させる。
Figure 2012254976

(式中、CとCは単結合または二重結合によって直接結合している炭素原子を表し、前記炭素原子は水素原子で置換されている。Ar及びArは、各々独立に、炭素数6から24の芳香族炭化水素基を表し、当該芳香族炭化水素基は炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のチオアルコキシ基または炭素数1から6のアルキル基であって互いに同一もしくは異なっていてもよいアルキル基を有するジアルキルアミノ基で置換されていてもよい。)
【選択図】なし

Description

本発明は特定のフリーカルベン化合物(ここで述べたフリーカルベン化合物とは、荷電子を6個しか持たない二配位の炭素種を有する化合物であって、金属原子と錯体形成していない化合物のことを指す)からなる電荷輸送層添加剤、及び当該添加剤を含有する有機電界発光素子や有機薄膜太陽電池などの有機薄膜電子デバイスに関する。
近年、有機半導体の開発が急速に進められている。従来の無機半導体に比べて有機半導体は電荷移動度や電荷密度、耐久性等が不十分であり、改善が要求されている。有機半導体のひとつに有機薄膜電子デバイスがあり、その具体例として有機電界発光素子、有機薄膜太陽電池や有機薄膜トランジスタ等が挙げられる。その中でも特に有機電界発光素子は実用化段階に至っており、ディスプレイや照明として利用されている。
有機電界発光素子は発光材料を含有する発光層を正孔輸送層と電子輸送層等の電荷輸送層で挟み、さらにその外側に陽極と陰極を取り付け、発光層に注入された正孔及び電子の再結合により生じる励起子が失活する際の光の放出(蛍光または燐光)を利用する素子である。有機電界発光素子には低消費電力、長寿命化を可能とする材料が求められており、例えば、電荷輸送層用の材料には電荷注入特性、電荷輸送特性、および電荷に対する高い耐久性が求められる。
有機電界発光素子の消費電力を低減させる方法に素子の駆動電圧を下げる手法があり、その方法のひとつとして電荷輸送層に添加剤(電荷輸送層添加剤)を加える手法(ドーピングと呼ぶ)が提案されている。電荷輸送層のうち電子輸送層については、強力な電子供与性化合物(n−ドーパントと呼ぶ)を添加して電子輸送層の電子密度を向上させることによって導電性を向上させ、素子の駆動電圧を低減できることが報告されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし特許文献1のn−ドーパントは、その明細書に記載の通り、空気中で不安定であるために取扱いが困難(例えば、実施例に記載されているように、保護ガス下でアンプル中に密閉したうえで、酸素を除去した蒸着装置内の蒸着源に材料を満たす等の操作を要する。)であり、当該n−ドーパントを含有する有機電界発光素子の実用化が困難であるとの課題があった。
特許文献2にはカルベン化合物を有機電界発光素子に含有させた例が開示されているが、当該カルベン化合物は電子に対する安定性が低いためにカルベン化合物含有層を発光層の陽極側に配置させており、本発明でのカルベン化合物の利用方法とは異なる。また、特許文献1でのカルベン化合物は遷移金属とカルベン炭素が錯形成したカルベン錯体の例に限られており、錯形成されていないフリーカルベンを利用した本発明に記載のカルベン化合物とは異なる(ここで述べたフリーカルベン化合物とは、荷電子を6個しか持たない二配位の炭素種を有する化合物であって、金属原子と錯体形成していない化合物のことを指す)。
特許文献3には有機薄膜電子デバイスにおける電子輸送層のn−ドーパントのための材料が開示されているが、その電荷輸送促進効果は満足のいくものではない。
このように従来公知の電荷輸送層添加材は、取扱いが困難という課題があり、また、電荷輸送促進効果が満足のいくものではない。
特表2007−526640号公報 特開2009−076509号公報 特表2009−510718号公報
本発明の課題は、従来公知の材より取扱いが容易で、且つ電荷輸送促進効果に優れる電荷輸送層添加剤を提供することであり、また当該電荷輸送層添加剤を含有する有機薄膜電子デバイスを提供することである。
本発明者らは、先の課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、特定の構造を有するフリーカルベン化合物からなる電荷輸送層添加剤が、電荷輸送促進効果に優れており、尚且つ、大気安定性が比較的高いために従来公知の材より取扱いが容易であることを見いだした。さらに、予想外の効果として、本発明の電荷輸送層添加剤を用いると有機電界発光素子の駆動電圧の低下ならびに寿命が向上することを見いだし、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、一般式(1)で表されるフリーカルベン化合物からなる電荷輸送層添加剤、および陽極と陰極の間に少なくとも一層の有機化合物層を有する有機薄膜電子デバイスであって、少なくとも一層の有機化合物層に前記電荷輸送層添加剤を含有することを特徴とする有機薄膜電子デバイスに関するものである。
Figure 2012254976
(式中、CとCは単結合または二重結合によって直接結合している炭素原子を表し、前記炭素原子は水素原子で置換されている。Ar及びArは、各々独立に、炭素数6から24の芳香族炭化水素基を表し、当該芳香族炭化水素基は炭素数1から6のアルキル基または炭素数1から6のアルコキシ基または炭素数1から6のチオアルコキシ基または炭素数1から6のアルキル基であって互いに同一もしくは異なっていてもよいアルキル基を有するジアルキルアミノ基で置換されていてもよい。)
なお、本発明の電荷輸送層添加剤を含有する有機化合物層としては、N型半導体層であることが好ましく、電子輸送層または電子注入層であることがさらに好ましい。
当該本発明の有機薄膜電子デバイスとしては有機電界発光素子であることが好ましい。
本発明の電荷輸送層添加剤を用いることによって有機電界発光素子の消費電力が低減されるため、当該素子を搭載した表示装置のバッテリー駆動時間を延長することが可能となる。また、本発明の電荷輸送層添加剤を用いることによって素子が長寿命化する。このため、本発明の電荷輸送層添加剤および当該添加剤を用いた有機薄膜電子デバイスは工業的に非常に有用である。
以下本発明を説明する。
本発明でいう有機薄膜電子デバイスとは、陽極と陰極の間に少なくとも一層の有機化合物層を有する有機薄膜電子デバイスであって、前記有機化合物層の少なくとも一層が本願発明の電荷輸送層添加剤を含有することを特徴とする有機薄膜電子デバイスであり、好ましくは通常陰極と陽極及びそれらに挟まれた複数の薄膜層からなるデバイスであって、当該複数の薄膜層の少なくとも一層が有機化合物からなる薄膜層であるデバイスのことを示し、具体的には、例えば、有機電界発光素子、有機薄膜太陽電池、有機薄膜トランジスタなどが挙げられる。
有機電界発光素子としては、特に限定するものではないが、例えば、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極の構造を有するものが挙げられる。有機薄膜太陽電池としては、特に限定するものではないが、例えば、陽極/P型半導体/N型半導体/陰極の構造を有するものが挙げられる。有機薄膜トランジスタとしては、特に限定するものではないが、例えば、ゲート電極層/ゲート絶縁層/ソース・ドレイン電極層/P型またはN型有機半導体層の構造を有するものが挙げられる。
本発明における電荷輸送層としては、特に限定するものではないが、例えば、上述した有機薄膜電子デバイスにおいて記載した、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、P型半導体、N型半導体、P型またはN型有機半導体層等を挙げることができる。
電荷輸送層のうち電子がキャリアとして流れるN型半導体層において、本発明の電荷輸送層添加剤は好ましく用いられる。当該N型半導体層としては、特に限定するものではないが、例えば、前述の電子注入層、電子輸送層、N型半導体、N型有機半導体層等が挙げられる。
また、正孔がキャリアとして流れるP型半導体層としては、特に限定するものではないが、例えば、前述の正孔輸送層、正孔注入層、P型半導体、P型有機半導体層等が挙げられる。
本発明における電荷輸送層は、無機半導体材料、有機半導体材料のいずれか、または両方からなるものであっても電荷輸送促進効果に優れるが、有機半導体材料を用いた場合、特に電荷輸送促進効果に優れるため好ましい。
本発明の有機薄膜電子デバイスは、高い電荷輸送促進効果が発現される点で、有機電界発光素子として特に好適に用いることができる。この場合、電荷輸送層としては、特に限定するものではないが、有機電界発光素子における正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、および電子注入層等を挙げることができ、このうち高い電荷輸送促進効果が得られる点で、電子注入層または電子輸送層が特に好ましい。
次に本発明の有機薄膜デバイスの構成成分である一般式(1)で表されるフリーカルベン化合物(以下、適宜「カルベン化合物(1)」と称する)について説明する。
Figure 2012254976
(式中、CとCは単結合または二重結合によって直接結合している炭素原子を表し、前記炭素原子は水素原子で置換されている。Ar及びArは、各々独立に、炭素数6から24の芳香族炭化水素基を表し、当該芳香族炭化水素基は炭素数1から6のアルキル基または炭素数1から6のアルコキシ基または炭素数1から6のチオアルコキシ基または炭素数1から6のアルキル基であって互いに同一もしくは異なっていてもよいアルキル基を有するジアルキルアミノ基で置換されていてもよい。)
とCは単結合または二重結合によって直接結合している炭素原子を表し、前記炭素原子は水素原子で置換されており、アルキル基等で置換されていない。
Ar及びArは、各々独立に、炭素数6から24の芳香族炭化水素基を表し、当該芳香族炭化水素基は炭素数1から6のアルキル基または炭素数1から6のアルコキシ基または炭素数1から6のチオアルコキシ基または炭素数1から6のアルキル基であって互いに同一もしくは異なっていてもよいアルキル基を有するジアルキルアミノ基で置換されていてもよい。
一般式(1)で表されるフリーカルベン化合物からなる電荷輸送層添加剤については、Ar及びArが無置換のものであっても、または上記の置換基が置換したものであっても、良好な電荷輸送促進効果を示すが、このうち、無置換のもの、または炭素数6から24の芳香族炭化水素基を有するものが、特に電荷輸送促進効果に優れる点で好ましい。
Ar及びArにおける炭素数6から24の芳香族炭化水素基としては、特に限定するものではないが、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ペリレニル基、トリフェニレニル基等を挙げることができる。
Ar及びArにおける炭素数1から6のアルキル基としては、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。
Ar及びArにおける炭素数1から6のアルコキシ基としては、特に限定するものではないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などが挙げられる。
Ar及びArにおける炭素数1から6のチオアルコキシ基としては、特に限定するものではないが、例えば、チオメトキシ基、チオエトキシ基、チオプロポキシ基、チオイソプロポキシ基、チオブトキシ基、チオイソブトキシ基、チオsec−ブトキシ基、チオtert−ブトキシ基、チオペンチルオキシ基、チオヘキシルオキシ基などが挙げられる。
Ar及びArにおける炭素数1から6のアルキル基であって互いに同一もしくは異なっていてもよいアルキル基を有するジアルキルアミノ基としては、特に限定するものではないが、例えば、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジtert−ブチルアミノ基、メチルペンチルアミノ基、エチルヘキシルアミノ基などが挙げられる。
以上に挙げた、炭素数1から6のアルキル基または炭素数1から6のアルコキシ基または炭素数1から6のアルコキシ基または炭素数1から6のチオアルコキシ基または炭素数1から6のアルキル基であって互いに同一もしくは異なっていてもよいアルキル基を有するジアルキルアミノ基については、炭素数6から24の芳香族炭化水素基上の任意の位置に、任意の数置換していてよい。
以下、Ar及びArで表される芳香族置換基の具体的な例として、特に限定するものではないが、以下に示す置換されてもよいフェニル基、置換されていてもよいナフチル基、置換されていてもよいアントリル基、置換されていてもよいペリレニル基、置換されていてもよいトリフェニレニル基等を挙げることが出来る。
置換されていてもよいフェニル基としては、フェニル基のほか、p−トリル基、m−トリル基、o−トリル基、2,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、メシチル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2,4−ジエチルフェニル基、3,5−ジエチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−プロピルフェニル基、3−プロピルフェニル基、4−プロピルフェニル基、2,4−ジプロピルフェニル基、3,5−ジプロピルフェニル基、2,6−ジプロピルフェニル基、2−イソプロピルフェニル基、3−イソプロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2,4−ジイソプロピルフェニル基、3,5−ジイソプロピルフェニル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基、2−ブチルフェニル基、3−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、2,4−ジブチルフェニル基、3,5−ジブチルフェニル基、2,6−ジブチルフェニル基、2−tert−ブチルフェニル基、3−tert−ブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル基、3,5−ジ−tert−ブチルフェニル基、2,6−ジ−tert−ブチルフェニル基、2,4,6−トリエチルフェニル基、2,4,6−トリプロピルフェニル基、2,4,6−トリイソプロピルフェニル基、2,4,6−トリブチルフェニル基、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェニル基等が挙げられる。
これらのうち、電荷輸送促進効果が高い点で、メシチル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、2,6−ジプロピルフェニル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基、2,6−ジブチルフェニル基、2,6−ジ−tert−ブチルフェニル基、2,4,6−トリエチルフェニル基、2,4,6−トリプロピルフェニル基、2,4,6−トリイソプロピルフェニル基、2,4,6−トリブチルフェニル基、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェニル基が好ましく、化合物の大気下安定性が高く操作性に優れる点で2,6−ジイソプロピルフェニル基、2,6−ジ−tert−ブチルフェニル基、2,4,6−トリイソプロピルフェニル基、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェニル基がさらに好ましい。
また、置換されていてもよいナフチル基としては、1−ナフチル基、2−ナフチル基のほか、2−メチルナフタレン−1−イル基、2−イソプロピルナフタレン−1−イル基、2−tert−ブチルナフタレン−1−イル基、3−メチルナフタレン−1−イル基、3−イソプロピルナフタレン−1−イル基、3−tert−ブチルナフタレン−1−イル基、4−メチルナフタレン−1−イル基、4−エチルナフタレン−1−イル基、4−プロピルナフタレン−1−イル基、4−ブチルナフタレン−1−イル基、4−tert−ブチルナフタレン−1−イル基、5−メチルナフタレン−1−イル基、5−エチルナフタレン−1−イル基、5−プロピルナフタレン−1−イル基、5−ブチルナフタレン−1−イル基、5−tert−ブチルナフタレン−1−イル基、2,7−ジメチルナフタレン−1−イル基、2,7−ジエチルナフタレン−1−イル基、2,7−ジプロピルナフタレン−1−イル基、2,7−ジイソプロピルナフタレン−1−イル基、2,7−ジブチルナフタレン−1−イル基、6−メチルナフタレン−2−イル基、6−エチルナフタレン−2−イル基、6−プロピルナフタレン−2−イル基、6−ブチルナフタレン−2−イル基、6−tert−ブチルナフタレン−2−イル基、7−メチルナフタレン−2−イル基、7−エチルナフタレン−2−イル基、7−プロピルナフタレン−2−イル基、7−ブチルナフタレン−2−イル基、7−tert−ブチルナフタレン−2−イル基、1,3−ジメチルナフタレン−2−イル基、1,3−ジイソプロピルナフタレン−2−イル基等が挙げられる。
これらのうち、電荷輸送促進効果が高い点で、2−メチルナフタレン−1−イル基、2−イソプロピルナフタレン−1−イル基、4−メチルナフタレン−1−イル基、4−tert−ブチルナフタレン−1−イル基、5−メチルナフタレン−1−イル基、5−tert−ブチルナフタレン−1−イル基、2,7−ジメチルナフタレン−1−イル基、2,7−ジエチルナフタレン−1−イル基、2,7−ジプロピルナフタレン−1−イル基、2,7−ジイソプロピルナフタレン−1−イル基、2,7−ジブチルナフタレン−1−イル基、6−メチルナフタレン−2−イル基、6−tert−ブチルナフタレン−2−イル基、7−メチルナフタレン−2−イル基、7−tert−ブチルナフタレン−2−イル基、1,3−ジメチルナフタレン−2−イル基、1,3−ジイソプロピルナフタレン−2−イル基が好ましく、化合物の大気下安定性が高く操作性に優れる点で2,7−ジメチルナフタレン−1−イル基、2,7−ジエチルナフタレン−1−イル基、2,7−ジプロピルナフタレン−1−イル基、2,7−ジイソプロピルナフタレン−1−イル基、2,7−ジブチルナフタレン−1−イル基、1,3−ジメチルナフタレン−2−イル基、1,3−ジイソプロピルナフタレン−2−イル基がさらに好ましい。
置換されていてもよいアントリル基、置換されていてもよいペリレニル基及び置換されていてもよいトリフェニレニル基としては、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−ペリレニル基、2−ペリレニル基または1−トリフェニレニル基等を挙げることができる。
本発明のフリーカルベン化合物は、市販品を用いることもできるし、市販されていないものについては、例えば「Tetrahedron 55巻 14523−l4534 1999年」、または「Organometallics 27巻 3279−3289 2008年」、「Organometallics,29巻,775−788,2010年」等の方法を用いて製造することができる。
陽極と陰極の間に少なくとも一層に本発明の電荷輸送層添加剤を含んでなる有機化合物層を有する有機薄膜電子デバイスの製造方法は特に限定はないが、真空蒸着法により成膜が可能である。真空蒸着法による成膜は汎用の真空蒸着装置を用いることで行うことができる。真空蒸着法で膜を形成する際の真空槽の真空度は、有機電界発光素子の製造タクトタイムや製造コストを考慮すると、一般的に用いられる拡散ポンプ、ターボ分子ポンプ、クライオポンプ等により到達し得る1×10−2〜1×10−5Pa程度が好ましい、蒸着速度は形成する膜の厚さによるが0.005〜1.0nm/秒が好ましい。また、カルベン化合物はクロロホルム、ジクロロメタン、1,2―ジクロロエタン、クロロベンゼン、トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン等に対する溶解度が高いため、汎用の装置を用いてスピンコート法、インクジェット法、キャスト法またはディップ法等による成膜も可能である。
なお、本発明の有機薄膜電子デバイスにおいて本発明の電荷輸送層添加剤を含有する有機化合物層は、電荷輸送層添加剤とは別の電荷輸送性有機化合物を含有しており、当該電荷輸送性有機化合物としては、通常N型半導体層に用いられる(電子輸送性が高い)有機化合物が好ましい。
本発明の有機化合物層における電荷輸送性有機化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、ピリジン誘導体、キノリン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、フタラジン誘導体、フェナントロリン誘導体、トリアジン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フッ素置換芳香族化合物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、シロールに代表される有機シラン誘導体等を挙げることができ、これらの化合物は低分子化合物であっても高分子化合物であっても良い。
これらのうち、優れた電荷輸送促進効果が得られる点で、トリアジン誘導体またはピリジン誘導体がより好ましい。
なお、本発明の電荷輸送層添加剤の添加量としては、高い電荷輸送促進効果が得られる点で、添加する有機化合物層の0.01〜70重量%であることが好ましく、0.05〜50重量%とすることがより好ましく、0.1〜25重量%とすることが特に好ましい。
前記トリアジン誘導体としては、電子輸送性能に優れた化合物であれば特に制限はないが、下記一般式(2)で示されるトリアジン化合物(以下、適宜「トリアリジン化合物(2)」と称する)
Figure 2012254976
(式中、Ar11、Ar12およびAr13は、各々独立に炭素数1から6のアルキル基で置換されていてもよい、フェニル基、ピリジル基、ピリジルフェニル基またはビフェニリル基を示す。Ar11、Ar12およびAr13は同一、または相異なっていてもよい。)
または、下記一般式(3)で示されるトリアジン化合物(以下、適宜「トリアリジン化合物(3)」と称する)
Figure 2012254976
(式中、Ar21およびAr22は、各々独立にフェニル基、ナフチル基またはビフェニリル基を示し、これらの基は炭素数1から6のアルキル基またはトリフルオロメチル基で1つ以上置換されていても良い。R、RおよびRは、各々独立に水素原子またはメチル基を示す。XおよびXは、各々独立にフェニレン基、ナフチレン基またはピリジレン基を示し、これらの基は炭素数1から4のアルキル基またはフッ素原子で1つ以上置換されていても良い。pおよびqは、各々独立に0から2の整数を示す。pが2のとき、連結するXは同一または相異なっていても良い。qが2のとき、連結するXは同一または相異なっていても良い。Ar23およびAr24は、各々独立に炭素数1から4のアルキル基もしくはフッ素原子で1つ以上置換されていても良いピリジル基または炭素数1から4のアルキル基もしくはフッ素原子で1つ以上置換されていても良いフェニル基を示す。)
が特に好ましい。
トリアリジン化合物(2)について、式中のAr11、Ar12およびAr13は、各々独立に炭素数1から6のアルキル基で置換されていてもよい、フェニル基、ピリジル基、ピリジルフェニル基またはビフェニリル基を示す。炭素数1から6のアルキル基とは、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられる。有機薄膜電子デバイスとしての特性が優れる点で、アルキル基に置換されていないフェニル基またはピリジルフェニル基が好ましく、Ar11、Ar12およびAr13は全て同一でないことがより好ましい。
なお、ピリジル基とは、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基のいずれであっても良く、ピリジルフェニル基の場合であっても同様である。
また、ピリジルフェニル基またはビフェニリル基の場合、末端のピリジル基またはフェニル基はフェニレン基の2−、3−、4−位のいずれに結合していてもよい。
トリアリジン化合物(2)は、例えば特開2007−314503号公報の(0041)〜(0101)に記載の方法で製造することが可能である。
トリアリジン化合物(3)について、式中のAr21およびAr22は、各々独立にフェニル基、ナフチル基またはビフェニリル基を示し、これらの基は炭素数1から6のアルキル基またはトリフルオロメチル基で1つ以上置換されていても良い。
Ar21およびAr22で表される炭素数1から6のアルキル基またはトリフルオロメチル基で1つ以上置換されていても良いフェニル基としては、具体的には、フェニル基、p−トリル基、m−トリル基、o−トリル基、p−トリフルオロメチルフェニル基、m−トリフルオロメチルフェニル基、o−トリフルオロメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、メシチル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2,4−ジエチルフェニル基、3,5−ジエチルフェニル基、2−プロピルフェニル基、3−プロピルフェニル基、4−プロピルフェニル基、2,4−ジプロピルフェニル基、3,5−ジプロピルフェニル基、2−イソプロピルフェニル基、3−イソプロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2,4−ジイソプロピルフェニル基、3,5−ジイソプロピルフェニル基、2−ブチルフェニル基、3−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、2,4−ジブチルフェニル基、3,5−ジブチルフェニル基、2−tert−ブチルフェニル基、3−tert−ブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル基、3,5−ジ−tert−ブチルフェニル基、2−ペンチルフェニル基、3−ペンチルフェニル基、4−ペンチルフェニル基、2,4−ジペンチルフェニル基、3,5−ジペンチルフェニル基、2−ネオペンチルフェニル基、3−ネオペンチルフェニル基、4−ネオペンチルフェニル基、2,4−ジネオペンチルフェニル基、3,5−ジネオペンチルフェニル基、2−ヘキシルフェニル基、3−ヘキシルフェニル基、4−ヘキシルフェニル基、2,4−ジヘキシルフェニル基、3,5−ジヘキシルフェニル基、2−シクロヘキシルフェニル基、3−シクロヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、2,4−ジシクロヘキシルフェニル基または3,5−ジシクロヘキシルフェニル基等が挙げられる。
有機電界発光素子用材料としての性能が良い点で、フェニル基、p−トリル基、m−トリル基、4−エチルフェニル基、4−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−ブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−ペンチルフェニル基、4−ヘキシルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基または4−シクロヘキシルフェニル基が望ましく、フェニル基、p−トリル基、m−トリル基、3,5−ジメチルフェニル基、4−ブチルフェニル基または4−tert−ブチルフェニル基がさらに好ましい。
Ar21およびAr22で表される炭素数1から6のアルキル基またはトリフルオロメチル基で置換されていても良いビフェニリル基としては、4−ビフェニリル基、4’−メチルビフェニル−4−イル基、4’−トリフルオロメチルビフェニル−4−イル基、2,5−ジメチルビフェニル−4−イル基、2’,5’−ジメチルビフェニル−4−イル基、4’−エチルビフェニル−4−イル基、4’−プロピルビフェニル−4−イル基、4’−ブチルビフェニル−4−イル基、4’−tert−ブチルビフェニル−4−イル基、4’−ヘキシルビフェニル−4−イル基、3−ビフェニリル基、3’−メチルビフェニル−3−イル基、3’−トリフルオロメチルビフェニル−3−イル基、3’−エチルビフェニル−3−イル基、3’−プロピルビフェニル−3−イル基、3’−ブチルビフェニル−3−イル基、3’−tert−ブチルビフェニル−3−イル基または3’−ヘキシルビフェニル−3−イル基等が挙げられる。有機電界発光素子用材料としての性能が良い点で、4−ビフェニリル基、4’−メチルビフェニル−4−イル基、4’−tert−ブチルビフェニル−4−イル基、3−ビフェニリル基、3’−メチルビフェニル−3−イル基または3’−tert−ブチルビフェニル−3−イル基が望ましく、4−ビフェニリル基または3−ビフェニリル基がさらに好ましい。
Ar21およびAr22で表される炭素数1から6のアルキル基またはトリフルオロメチル基で置換されていても良いナフチル基としては、1−ナフチル基、4−メチルナフタレン−1−イル基、4−トリフルオロメチルナフタレン−1−イル基、4−エチルナフタレン−1−イル基、4−プロピルナフタレン−1−イル基、4−ブチルナフタレン−1−イル基、4−tert−ブチルナフタレン−1−イル基、4−ヘキシルナフタレン−1−イル基、5−メチルナフタレン−1−イル基、5−トリフルオロメチルナフタレン−1−イル基、5−エチルナフタレン−1−イル基、5−プロピルナフタレン−1−イル基、5−ブチルナフタレン−1−イル基、5−tert−ブチルナフタレン−1−イル基、5−ヘキシルナフタレン−1−イル基、2−ナフチル基、6−メチルナフタレン−2−イル基、6−トリフルオロメチルナフタレン−2−イル基、6−エチルナフタレン−2−イル基、6−プロピルナフタレン−2−イル基、6−ブチルナフタレン−2−イル基、6−tert−ブチルナフタレン−2−イル基、6−ヘキシルナフタレン−2−イル基、7−メチルナフタレン−2−イル基、7−トリフルオロメチルナフタレン−2−イル基、7−エチルナフタレン−2−イル基、7−プロピルナフタレン−2−イル基、7−ブチルナフタレン−2−イル基、7−tert−ブチルナフタレン−2−イル基または7−ヘキシルナフタレン−2−イル基等が挙げられる。
有機電界発光素子用材料としての性能が良い点で、1−ナフチル基、4−メチルナフタレン−1−イル基、4−tert−ブチルナフタレン−1−イル基、5−メチルナフタレン−1−イル基、5−tert−ブチルナフタレン−1−イル基、2−ナフチル基、6−メチルナフタレン−2−イル基、6−tert−ブチルナフタレン−2−イル基、7−メチルナフタレン−2−イル基または7−tert−ブチルナフタレン−2−イル基が望ましく、1−ナフチル基または2−ナフチル基がさらに好ましい。
、RおよびRは、各々独立に水素原子またはメチル基を示す。中でも有機電界発光素子用材料としての性能が良い点で水素原子が好ましい。
およびXは、各々独立にフェニレン基、ナフチレン基またはピリジレン基を示し、これらの基は炭素数1から4のアルキル基またはフッ素原子で1つ以上置換されていても良い。
およびXで示されるこれらの基の具体例としては、例えば、1,3−フェニレン基、2−メチル−1,3−フェニレン基、4−メチル−1,3−フェニレン基、5−メチル−1,3−フェニレン基、2−tert−ブチル−1,3−フェニレン基、4−tert−ブチル−1,3−フェニレン基、5−tert−ブチル−1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、2−メチル−1,4−フェニレン基、2−tert−ブチル−1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、2,3,5,6−テトラフルオロ−1,4−フェニレン基、2,5−ジメチル−1,4−フェニレン基などが挙げられる。
また、1,4−ナフチレン基、2−メチル−1,4−ナフチレン基、5−メチル−1,4−ナフチレン基、6−メチル−1,4−ナフチレン基、2−tert−ブチル−1,4−ナフチレン基、5−tert−ブチル−1,4−ナフチレン基、6−tert−ブチル−1,4−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、2−メチル−1,5−ナフチレン基、3−メチル−1,5−ナフチレン基、4−メチル−1,5−ナフチレン基、2−tert−ブチル−1,5−ナフチレン基、3−tert−ブチル−1,5−ナフチレン基、4−tert−ブチル−1,5−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、1−メチル−2,6−ナフチレン基、3−メチル−2,6−ナフチレン基、4−メチル−2,6−ナフチレン基、1−tert−ブチル−2,6−ナフチレン基、3−tert−ブチル−2,6−ナフチレン基、4−tert−ブチル−2,6−ナフチレン基などが挙げられる。
また、2,4−ピリジレン基、3−メチル−2,4−ピリジレン基、5−メチル−2,4−ピリジレン基、6−メチル−2,4−ピリジレン基、3−tert−ブチル−2,4−ピリジレン基、5−tert−ブチル−2,4−ピリジレン基、6−tert−ブチル−2,4−ピリジレン基、2,5−ピリジレン基、3−メチル−2,5−ピリジレン基、4−メチル−2,5−ピリジレン基、6−メチル−2,5−ピリジレン基、3−tert−ブチル−2,5−ピリジレン基、4−tert−ブチル−2,5−ピリジレン基、6−tert−ブチル−2,5−ピリジレン基、2,6−ピリジレン基、3−メチル−2,6−ピリジレン基、4−メチル−2,6−ピリジレン基、3−tert−ブチル−2,6−ピリジレン基、4−tert−ブチル−2,6−ピリジレン基などが挙げられる。
また、3,5−ピリジレン基、2−メチル−3,5−ピリジレン基、4−メチル−3,5−ピリジレン基、6−メチル−3,5−ピリジレン基、2−tert−ブチル−3,5−ピリジレン基、4−tert−ブチル−3,5−ピリジレン基、6−tert−ブチル−3,5−ピリジレン基、3,6−ピリジレン基、2−メチル−3,6−ピリジレン基、4−メチル−3,6−ピリジレン基、5−メチル−3,6−ピリジレン基、2−tert−ブチル−3,6−ピリジレン基、4−tert−ブチル−3,6−ピリジレン基、5−tert−ブチル−3,6−ピリジレン基、4,6−ピリジレン基、2−メチル−4,6−ピリジレン基、3−メチル−4,6−ピリジレン基、5−メチル−4,6−ピリジレン基、2−tert−ブチル−4,6−ピリジレン基、3−tert−ブチル−4,6−ピリジレン基または5−tert−ブチル−4,6−ピリジレン基等を例示することができる。
有機電界発光素子としての性能が良い点で、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、2,3,5,6−テトラフルオロ−1,4−フェニレン基、2,5−ジメチル−1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、2,4−ピリジレン基、2,6−ピリジレン基、3,5−ピリジレン基、3,6−ピリジレン基または4,6−ピリジレン基が好ましい。
Ar23およびAr24は、各々独立に炭素数1から4のアルキル基もしくはフッ素原子で1つ以上置換されていても良いピリジル基または炭素数1から4のアルキル基もしくはフッ素原子で1つ以上置換されていても良いフェニル基を示す。
Ar23およびAr24で示される炭素数1から4のアルキル基またはフッ素原子で1つ以上置換されていても良いピリジル基としては、具体的には、2−ピリジル基、3−メチルピリジン−2−イル基、4−メチルピリジン−2−イル基、5−メチルピリジン−2−イル基、6−メチルピリジン−2−イル基、3−エチルピリジン−2−イル基、4−エチルピリジン−2−イル基、5−エチルピリジン−2−イル基、6−エチルピリジン−2−イル基、3−プロピルピリジン−2−イル基、4−プロピルピリジン−2−イル基、5−プロピルピリジン−2−イル基、6−プロピルピリジン−2−イル基、3−ブチルピリジン−2−イル基、4−ブチルピリジン−2−イル基、5−ブチルピリジン−2−イル基、6−ブチルピリジン−2−イル基、3−tert−ブチルピリジン−2−イル基、4−tert−ブチルピリジン−2−イル基、5−tert−ブチルピリジン−2−イル基などが挙げられる。
また、6−tert−ブチルピリジン−2−イル基、3−フルオロピリジン−2−イル基、4−フルオロピリジン−2−イル基、5−フルオロピリジン−2−イル基、6−フルオロピリジン−2−イル基、3−ピリジル基、2−メチルピリジン−3−イル基、4−メチルピリジン−3−イル基、5−メチルピリジン−3−イル基、6−メチルピリジン−3−イル基、2−エチルピリジン−3−イル基、4−エチルピリジン−3−イル基、5−エチルピリジン−3−イル基、6−エチルピリジン−3−イル基、2−プロピルピリジン−3−イル基、4−プロピルピリジン−3−イル基、5−プロピルピリジン−3−イル基、6−プロピルピリジン−3−イル基、2−ブチルピリジン−3−イル基、4−ブチルピリジン−3−イル基、5−ブチルピリジン−3−イル基、6−ブチルピリジン−3−イル基、2−tert−ブチルピリジン−3−イル基、4−tert−ブチルピリジン−3−イル基などが挙げられる。
また、5−tert−ブチルピリジン−3−イル基、6−tert−ブチルピリジン−3−イル基、2−フルオロピリジン−3−イル基、2−フルオロピリジン−4−イル基、2−フルオロピリジン−5−イル基、2−フルオロピリジン−6−イル基、4−ピリジル基、2−メチルピリジン−4−イル基、3−メチルピリジン−4−イル基、2−エチルピリジン−4−イル基、3−エチルピリジン−4−イル基、2−プロピルピリジン−4−イル基、3−プロピルピリジン−4−イル基、2−ブチルピリジン−4−イル基、3−ブチルピリジン−4−イル基、2−tert−ブチルピリジン−4−イル基、3−tert−ブチルピリジン−4−イル基、1−フルオロピリジン−4−イル基、2−フルオロピリジン−4−イル基等を例示することができる。
Ar23およびAr24で示される炭素数1から4のアルキル基またはフッ素原子で1つ以上置換されていても良いフェニル基としては、具体的には、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2−プロピルフェニル基、3−プロピルフェニル基、4−プロピルフェニル基、2−ブチルフェニル基、3−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、2−tert−ブチルフェニル基、3−tert−ブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基等を例示することができる。
Ar23およびAr24は、有機電界発光素子としての性能が良い点で、各々独立に2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、フェニル基または4−tert−ブチルフェニル基が好ましい。
トリアリジン化合物(3)は、例えば特開2008−280330号公報の(0060)〜(0144)に記載の方法で製造することが可能である。
実施例1で作製する単層素子の断面図である。 実施例2〜4で作製する単層素子の断面図である。 実施例5、6で作製する有機電界発光素子の断面図である。
以下、実施例、試験例及び参考例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、蒸着膜の膜厚については、触針式膜厚測定計(DEKTAK)で測定した。DEKTAKであらかじめ膜厚を測定することで補正した水晶発振子を用いて膜厚と蒸着速度を制御した。
本実施例において、本願発明の電荷輸送層添加剤を蒸着装置内に設置するに当たり、アンプル内に密閉するなどの処置は行っておらず、ごく短時間であるが、本願発明の電荷輸送層添加剤は大気に暴露されている。
作製した素子はいずれも、酸素及び水分濃度1ppm以下の窒素雰囲気グローブボックス内で、ガラス製の封止キャップと前記成膜基板エポキシ型紫外線硬化樹脂(ナガセケムテックス株式会社製)を用いて封止した。
実施例―1
基板には、2mm幅の酸化インジウム−スズ(ITO)膜がストライプ上にパターンされたITO透明電極付きガラス基板を用いた。この基板をアセトン、洗剤、超純水、イソプロピルアルコールで超音波洗浄後、イソプロピルアルコールで蒸気洗浄を行った。その後、UVオゾン洗浄にて表面処理を行った。洗浄後の基板に、真空蒸着法で各層の真空蒸着を行い、断面図を図1に示すような面積4mmの単層素子を作製した。
まず、真空蒸着槽内に前記ガラス基板1を導入し、5.0×10−4Paまで減圧した。その後、前記ガラス基板11上のITOストライプに重なるようにマスクを配し、電極層12としてアルミニウムを0.3nm/秒の成膜速度で50nm成膜した。さらに有機層として、電子輸送層13を成膜し、その後、電子注入層14と陰極層15を順次成膜した。電子輸送層13としては、2,4−ビス(4−ビフェニリル)−6−[4’−(2−ピリジル)ビフェニリル−4−イル]−1,3,5−トリアジンと1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリジン−2−イリデンを90:10(質量%)の割合で100nmの膜厚で真空蒸着した。なお、各有機材料は温度制御したアルミナルツボにより成膜し、加熱した2,4−ビス(4−ビフェニリル)−6−[4’−(2−ピリジル)ビフェニリル−4−イル]−1,3,5−トリアジンの成膜速度が0.1nm/秒になるように真空蒸着した。最後に、ITOストライプと直交するようにメタルマスクを配置し、電子注入層14と陰極層15を成膜した。電子注入層14はフッ化リチウムを0.5nmの膜厚で、陰極層15はアルミニウムを100nmの膜厚で真空蒸着した。
作製した単層素子は、コンピューター制御されたソースメーター(商品名「2400シリーズソースメーター」、keithley社製)を用いて、ITO電極側を陽極として電流密度−電圧特性を測定した。
作製した素子の6Vにおける電流密度は975mA/cmであった。
比較例―1
実施例―1の電子輸送層13において、2,4−ビス(4−ビフェニリル)−6−[4’−(2−ピリジル)ビフェニリル−4−イル]−1,3,5−トリアジンと1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリジン−2−イリデンを90:10(質量%)の割合で100nmの膜厚で真空蒸着する代わりに、2,4−ビス(4−ビフェニリル)−6−[4’−(2−ピリジル)ビフェニリル−4−イル]−1,3,5−トリアジンのみを100nmの膜厚で真空蒸着した単層素子を、実施例―1と同様の方法で作製し、評価した。
作製した素子の6Vにおける電流密度は854mA/cmであった。
実施例―2
基板には、2mm幅の酸化インジウム−スズ(ITO)膜がストライプ上にパターンされたITO透明電極付きガラス基板を用いた。この基板をアセトン、洗剤、超純水、イソプロピルアルコールで超音波洗浄後、イソプロピルアルコールで蒸気洗浄を行った。その後、UVオゾン洗浄にて表面処理を行った。洗浄後の基板に、真空蒸着法で各層の真空蒸着を行い、断面図を図2に示すような面積4mmの単層素子を作製した。
まず、真空蒸着槽内に前記ガラス基板21を導入し、5.0×10−5Paまで減圧した。その後、前記ガラス基板21上に電子輸送層22を0.1nm/秒の成膜速度で30nm成膜した。さらに電子輸送層23を成膜し、その後、電子注入層24と陰極層25を順次成膜した。電子輸送層22としては、2,4−ジフェニル−6−[4,4’’−ビス(2−ピリジル)−[1,1’:3’,1’’]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジンを30nmの膜厚で真空蒸着した。電子輸送層23としては、2,4−ジフェニル−6−[4,4’’−ビス(2−ピリジル)−[1,1’:3’,1’’]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジンと1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリジン−2−イリデンを98:2(質量%)の割合で70nmの膜厚で真空蒸着した。なお、各有機材料は温度制御したアルミナルツボにより成膜し、加熱した2,4−ジフェニル−6−[4,4’’−ビス(2−ピリジル)−[1,1’:3’,1’’]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジンの成膜速度が0.1nm/秒になるように真空蒸着した。最後に、ITOストライプと直交するようにメタルマスクを配置し、電子注入層24と陰極層25を成膜した。電子注入層24はフッ化リチウムを1.0nmの膜厚で、陰極層25はアルミニウムを100nmの膜厚で真空蒸着した。
作製した単層素子は、コンピューター制御されたソースメーター(商品名「2400シリーズソースメーター」、keithley社製)を用いて、ITO電極側を陽極として電流密度−電圧特性を測定した。
作製した素子の5Vにおける電流密度は16.5mA/cmであった。
比較例―2
実施例―2の電子輸送層23において、2,4−ジフェニル−6−[4,4’’−ビス(2−ピリジル)−[1,1’:3’,1’’]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジンと1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリジン−2−イリデンを98:2(質量%)の割合で70nmの膜厚で真空蒸着する代わりに、2,4−ジフェニル−6−[4,4’’−ビス(2−ピリジル)−[1,1’:3’,1’’]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジンのみを70nmの膜厚で真空蒸着した、単層素子を、実施例―2と同様の方法で作製し、評価した。
作製した素子の5Vにおける電流密度は12.1mA/cmであった。
実施例―3
実施例―2の電子輸送層22において、2,4−ジフェニル−6−[4,4’’−ビス(2−ピリジル)−[1,1’:3’,1’’]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジンを30nmの膜厚で真空蒸着する代わりに4’,4’’’’−(1,4−フェニレン)ビス(2,2’:6’,2’’−テルピリジン)を30nmの膜厚で真空蒸着し、さらに電子輸送層23において、2,4−ジフェニル−6−[4,4’’−ビス(2−ピリジル)−[1,1’:3’,1’’]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジンと1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリジン−2−イリデンを98:2(質量%)の割合で70nmの膜厚で真空蒸着する代わりに、4’,4’’’’−(1,4−フェニレン)ビス(2,2’:6’,2’’−テルピリジン)と1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリジン−2−イリデンを98:2(質量%)の割合で70nmの膜厚で真空蒸着した単層素子を実施例―2と同様の方法で作製し、評価した。
作製した素子の5Vにおける電流密度は0.50mA/cmであった。
比較例―3
実施例―3の電子輸送層23において、4’,4’’’’−(1,4−フェニレン)ビス(2,2’:6’,2’’−テルピリジン)と1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリジン−2−イリデンを98:2(質量%)の割合で70nmの膜厚で真空蒸着する代わりに、4’,4’’’’−(1,4−フェニレン)ビス(2,2’:6’,2’’−テルピリジン)のみを70nmの膜厚で真空蒸着した単層素子を実施例―3と同様の方法で作製し、評価した。
作製した素子の5Vにおける電流密度は0.021mA/cmであった。
実施例―4
基板には、2mm幅の酸化インジウム−スズ(ITO)膜がストライプ上にパターンされたITO透明電極付きガラス基板を用いた。この基板をアセトン、洗剤、超純水、イソプロピルアルコールで超音波洗浄後、イソプロピルアルコールで蒸気洗浄を行った。その後、UVオゾン洗浄にて表面処理を行った。洗浄後の基板に、真空蒸着法で各層の真空蒸着を行い、断面図を図3に示すような面積4mmの有機電界発光素子を作製した。
まず、真空蒸着槽内に前記ガラス基板31を導入し、5.0×10−4Paまで減圧した。その後、前記ガラス基板31上の有機層として、正孔注入層32、正孔輸送層33、発光層34、電子輸送層35を順次成膜し、その後、陰極層36を成膜した。正孔注入層32としては三酸化モリブデン(MoO)を0.75nmの膜厚で真空蒸着した。正孔輸送層33としては、N,N’―ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(α―NPD)を90nmの膜厚で真空蒸着した。発光層34としては、トリス(8−キノイノラト)アルミニウム(III)(Alq)を30nmの膜厚で真空蒸着した。電子輸送層35としては2,4−ビス(4−ビフェニリル)−6−[4’−(2−ピリジル)ビフェニリル−4−イル]−1,3,5−トリアジンと1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリジン−2−イリデンを90:10(質量%)の割合で40nmの膜厚で真空蒸着した。なお、各層の材料は温度制御したアルミナルツボにより成膜し、加熱したMoOを0.05nm/秒、α―NPDを0.1nm/秒、Alqを0.1nm/秒、2,4−ビス(4−ビフェニリル)−6−[4’−(2−ピリジル)ビフェニリル−4−イル]−1,3,5−トリアジンの成膜速度が0.1nm/秒になるように真空蒸着した。最後に、ITOストライプと直交するようにメタルマスクを配置し、陰極層36を成膜した。陰極層36は、フッ化リチウムとアルミニウムをそれぞれ0.5nmと100nmの膜厚で真空蒸着し、2層構造とした。
作製した有機電界発光素子は、コンピューター制御されたソースメーター(商品名「2400シリーズソースメーター」、keithley社製)を用いて、電流密度−電圧特性を測定した。
発光特性として、電流密度50mA/cmを流した時の電圧(V)、輝度(cd/m)、電流効率(cd/A)、電力効率(lm/W)を測定して、連続点灯時の輝度が30%減少する時間を測定した。
作製した素子の測定値は6.4V、1835cd/m、3.8cd/A、1.8lm/Wであった。またこの素子の輝度が30%減少する時間は559時間であった。
比較例―4
実施例―4の電子輸送層35において、2,4−ビス(4−ビフェニリル)−6−[4’−(2−ピリジル)ビフェニリル−4−イル]−1,3,5−トリアジンと1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリジン−2−イリデンを90:10(質量%)の割合で40nmの膜厚で真空蒸着する代わりに、2,4−ビス(4−ビフェニリル)−6−[4’−(2−ピリジル)ビフェニリル−4−イル]−1,3,5−トリアジンのみを40nmの膜厚で真空蒸着した有機電界発光素子を実施例―4と同様の方法で作製し、評価した。
作製した素子の測定値は6.7V、1815cd/m、3.7cd/A、1.7lm/Wであった。またこの素子の輝度が30%減少する時間は483時間であった。
実施例―5
実施例―4の電子輸送層35において、2,4−ビス(4−ビフェニリル)−6−[4’−(2−ピリジル)ビフェニリル−4−イル]−1,3,5−トリアジンと1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリジン−2−イリデンを90:10(質量%)の割合で40nmの膜厚で真空蒸着する代わりに、2,4−ジフェニル−6−[4,4’’−ビス(2−ピリジル)−[1,1’:3’,1’’]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジンと1,3−ビス(2,7−ジイソプロピルナフタレン−1−イル)イミダゾール−2−イリデンを95:5(質量%)の割合で40nmの膜厚で真空蒸着し、陰極層36としてアルミニウムのみを100nmの膜厚で真空蒸着した有機電界発光素子を実施例―4と同様の方法で作製し、評価した。
作製した素子の測定値は12.2V、1827cd/m、3.8cd/A、1.0lm/Wであった。またこの素子の輝度が30%減少する時間は173時間であった。
比較例―5
実施例―5の電子輸送層35において、2,4−ジフェニル−6−[4,4’’−ビス(2−ピリジル)−[1,1’:3’,1’’]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジンと1,3−ビス(2,7−ジイソプロピルナフタレン−1−イル)イミダゾール−2−イリデンを95:5(質量%)の割合で40nmの膜厚で真空蒸着する代わりに2,4−ジフェニル−6−[4,4’’−ビス(2−ピリジル)−[1,1’:3’,1’’]−テルフェニル−5’−イル]−1,3,5−トリアジンのみを40nmの膜厚で真空蒸着した有機電界発光素子を実施例―5と同様の方法で作製し、評価した。
作製した素子の測定値は13.8V、1932cd/m、3.7cd/A、0.9m/Wであった。またこの素子の輝度が30%減少する時間は63時間であった。
上記の実施例、比較例から分かるように本発明のフリーカルベン化合物からなる電荷輸送層添加剤は、優れた電荷輸送促進効果を示す。また、本発明の電荷輸送層添加剤を含有させた有機電界発光素子は、その駆動電圧が低下するとともに長寿命化しており、優れた有機電界発光特性を示すことが明らかである。
11.ITO透明電極付きガラス基板
12.電極層
13.電子輸送層
14.電子注入層
15.陰極層
21.ITO透明電極付きガラス基板
22.電子輸送層
23.電子輸送層
24.電子注入層
25.陰極層
31.ITO透明電極付きガラス基板
32.正孔注入層
33.正孔輸送層
34.発光層
35.電子輸送層
36.陰極層

Claims (9)

  1. 一般式(1)で表されるフリーカルベン化合物からなる電荷輸送層添加剤。
    Figure 2012254976
    (式中、CとCは単結合または二重結合によって直接結合している炭素原子を表し、前記炭素原子は水素原子で置換されている。Ar及びArは、各々独立に、炭素数6から24の芳香族炭化水素基を表し、当該芳香族炭化水素基は炭素数1から6のアルキル基または炭素数1から6のアルコキシ基または炭素数1から6のチオアルコキシ基または炭素数1から6のアルキル基であって互いに同一もしくは異なっていてもよいアルキル基を有するジアルキルアミノ基で置換されていてもよい。)
  2. 陽極と陰極の間に少なくとも一層の有機化合物層を有する有機薄膜電子デバイスであって、前記有機化合物層の少なくとも一層が請求項1に記載の電荷輸送層添加剤を含有することを特徴とする有機薄膜電子デバイス。
  3. P型半導体層と陰極の間に少なくとも一層の有機化合物層を有する有機薄膜電子デバイスであって、前記有機化合物層の少なくとも一層が請求項1に記載の電荷輸送層添加剤を含有することを特徴とする有機薄膜電子デバイス。
  4. 有機化合物層の少なくとも一層がさらにトリアジン環を有する化合物またはピリジン環を有する化合物を含有することを特徴とする請求項2または3に記載の有機薄膜電子デバイス。
  5. トリアジン環を有する化合物が一般式(2)で示されるトリアジン化合物であることを特徴とする請求項4に記載の有機薄膜電子デバイス。
    Figure 2012254976
    (式中、Ar11、Ar12およびAr13は、各々独立に炭素数1から6のアルキル基で置換されていてもよい、フェニル基、ピリジル基、ピリジルフェニル基またはビフェニリル基を示す。Ar11、Ar12およびAr13は同一、または相異なっていてもよい。)
  6. トリアジン環を有する化合物が一般式(3)で示されるトリアジン化合物であることを特徴とする請求項4に記載の有機薄膜電子デバイス。
    Figure 2012254976
    (式中、Ar21およびAr22は、各々独立にフェニル基、ナフチル基またはビフェニリル基を示し、これらの基は炭素数1から6のアルキル基またはトリフルオロメチル基で1つ以上置換されていても良い。R、RおよびRは、各々独立に水素原子またはメチル基を示す。XおよびXは、各々独立にフェニレン基、ナフチレン基またはピリジレン基を示し、これらの基は炭素数1から4のアルキル基またはフッ素原子で1つ以上置換されていても良い。pおよびqは、各々独立に0から2の整数を示す。pが2のとき、連結するXは同一または相異なっていても良い。qが2のとき、連結するXは同一または相異なっていても良い。Ar23およびAr24は、各々独立に炭素数1から4のアルキル基もしくはフッ素原子で1つ以上置換されていても良いピリジル基または炭素数1から4のアルキル基もしくはフッ素原子で1つ以上置換されていても良いフェニル基を示す。)
  7. 請求項1に記載の電荷輸送層添加剤を含有する有機化合物層がN型半導体層であることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項に記載の有機薄膜電子デバイス。
  8. 有機薄膜電子デバイスが有機電界発光素子であることを特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれか一項に記載の有機薄膜電子デバイス。
  9. 有機化合物層が電子輸送層または電子注入層であることを特徴とする請求項8に記載の有機薄膜電子デバイス。
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