JP2012250953A - アデノシン誘導体とα2受容体作動薬の組合せ剤 - Google Patents

アデノシン誘導体とα2受容体作動薬の組合せ剤 Download PDF

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Abstract

【課題】緑内障若しくは高眼圧症の予防または治療剤として有用な4−{3−[6−アミノ−9−((2R,3R,4S,5S)−5−シクロプロピルカルバモイル−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)−9H−プリン−2−イル]−2−プロピニル}−ピペリジン−1−カルボン酸メチルエステルと他の眼圧下降剤との組み合わせを見出すこと。
【解決手段】4−{3−[6−アミノ−9−((2R,3R,4S,5S)−5−シクロプロピルカルバモイル−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)−9H−プリン−2−イル]−2−プロピニル}−ピペリジン−1−カルボン酸メチルエステルとα受容体作動薬とを組み合わせることで、眼圧下降作用をお互いに補完および/または増強する。投与の形態としては、併用投与しても、合剤として投与してもよい。
【選択図】なし

Description

本発明は4−{3−[6−アミノ−9−((2R,3R,4S,5S)−5−シクロプロピルカルバモイル−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)−9H−プリン−2−イル]−2−プロピニル}−ピペリジン−1−カルボン酸メチルエステル(以下、「本化合物」ともいう)とα受容体作動薬とを組み合わせた緑内障若しくは高眼圧症の予防または治療剤に関するものである。
緑内障は、種々の病因により眼圧が上昇し、眼球の内部組織(網膜、視神経など)が障害を受けることで失明に至る危険性のある難治性の眼疾患である。緑内障の治療方法としては、眼圧下降療法が一般的であり、その代表的なものとして薬物療法、レーザー治療法、手術療法などがある。
薬物療法には、交感神経刺激薬(エピネフリンなどの非選択性刺激薬、アプラクロニジンなどのα受容体刺激薬)、交感神経遮断薬(チモロール、ベフノロール、カルテオロール、ニプラジロール、ベタキソロール、レボブノロール、メチプラノロール(Metipranolol)などのβ受容体遮断薬、塩酸ブナゾシンなどのα受容体遮断薬)、副交感神経作動薬(ピロカルピンなど)、炭酸脱水酵素阻害薬(アセタゾラミドなど)、プロスタグランジン類(イソプロピルウノプロストン、ラタノプロスト、トラボプロスト、ビマトプロストなど)などの薬物が使用されている。また、Rhoキナーゼ阻害剤(SNJ−1656など)、アデノシン作動薬(INO−8875など)、セロトニン遮断薬(BVT−28949)などが新たな薬物として開発中である。
一方で、本化合物は、優れた眼圧下降作用を発揮し、緑内障若しくは高眼圧症の予防または治療薬として有用であることが米国特許出願公開第2010/0093770号明細書(特許文献1)に報告されている。
ところで、緑内障を治療する目的で眼圧下降作用を有する薬剤を組み合わせて使用することに関していくつかの報告がある。例えば、特許第2726672号公報(特許文献2)には、交感神経遮断薬とプロスタグランジン類の組み合わせの投与が報告されている。また、国際公開第2002/38158号(特許文献3)には、眼圧下降作用を有する薬剤をいくつか組み合わせて眼に投与することによる緑内障の治療方法が開示されている。さらに、国際公開第2004/019951号(特許文献4)には、Rhoキナーゼ阻害剤とプロスタグランジン類の組み合わせの投与が、国際公開第2004/045644号(特許文献5)にはRhoキナーゼ阻害剤およびβ受容体遮断薬の組み合わせの投与が報告されている。
しかしながら、いずれの報告にも本化合物と他の眼圧下降剤との組み合わせに関する記載は全くなされておらず、当然、本化合物とα受容体作動薬との組み合わせ効果に関する記載もない。
上述したように、これまで本化合物とα受容体作動薬とを組み合わせたときの緑内障若しくは高眼圧症の予防または治療効果に関する報告は全くなされていなかった。
米国特許出願公開第2010/0093770号明細書 特許第2726672号公報 国際公開第2002/38158号 国際公開第2004/019951号 国際公開第2004/045644号
緑内障若しくは高眼圧症の予防または治療剤として有用な本化合物と他の眼圧下降剤との組み合わせを見出すことは非常に興味のある課題である。
本発明者らは、本化合物と他の眼圧下降剤との組み合わせによる効果を鋭意研究した結果、本化合物とα受容体作動薬とを組み合わせることで各薬剤の単独使用時と比較して眼圧下降作用が増強および/またはその作用の持続性が向上することを見出し、本発明を完成させた。詳細な試験方法およびその結果は後述の薬理試験の項で説明するが、本化合物とα受容体作動薬とを組み合わせることにより、眼圧下降作用の顕著な増強および/またはその作用の持続性の顕著な向上が見られた。
すなわち、本発明は、本化合物とα受容体作動薬とを組み合わせた緑内障若しくは高眼圧症の予防または治療剤、である。
また、本発明の他の態様は、本化合物とα受容体作動薬とを組み合わせることで、お互いにその作用を補完および/または増強することを特徴とする緑内障若しくは高眼圧症の予防または治療剤、である。
また、本発明の他の態様は、本化合物とα受容体作動薬とを組み合わせた眼圧下降剤、である。
また、本発明の他の態様は、本化合物とα受容体作動薬とを組み合わせた緑内障若しくは高眼圧症の予防または治療剤であって、該α受容体作動薬がブリモニジンまたはアプラクロニジンである緑内障若しくは高眼圧症の予防または治療剤、である。
また、本発明の他の態様は、本化合物とα受容体作動薬とを組み合わせることで、お互いにその作用を補完および/または増強することを特徴とする緑内障若しくは高眼圧症の予防または治療剤であって、該α受容体作動薬がブリモニジンまたはアプラクロニジンである緑内障若しくは高眼圧症の予防または治療剤、である。
また本発明の他の態様は、本化合物とα受容体作動薬とを組み合わせた眼圧下降剤であって、該α受容体作動薬がブリモニジンまたはアプラクロニジンである眼圧下降剤、である。
本化合物とα受容体作動薬とを組み合わせて、眼に投与することで眼圧下降作用の増強および/またはその作用の持続性が向上する。したがって、本発明は緑内障若しくは高眼圧症の予防または治療剤、眼圧下降剤として有用である。
本発明は、下記式(1)で示される4−{3−[6−アミノ−9−((2R,3R,4S,5S)−5−シクロプロピルカルバモイル−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)−9H−プリン−2−イル]−2−プロピニル}−ピペリジン−1−カルボン酸メチルエステル(本化合物)とα受容体作動薬とを組み合わせた緑内障若しくは高眼圧症の予防または治療剤、眼圧下降剤であり、お互いにその作用を補完および/または増強するものである。
Figure 2012250953
本発明における本化合物は、国際公開第2003/029264号、国際公開第2006/015357号、国際公開第2007/136817号などに記載された方法により合成することができる。
本発明におけるα受容体作動薬としては眼圧下降作用を有して緑内障治療に有用なものであればよい。眼圧下降作用を有するα受容体作動薬の具体例としては、既に緑内障治療薬として販売されているブリモニジンまたはアプラクロニジンが挙げられる。
本発明における本化合物およびα受容体作動薬は塩の形態も包含する。それらは医薬として許容される塩であれば特に制限はない。塩の具体例としては、本化合物および/またはα受容体作動薬がアミノ基などの塩基性基を含む場合には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸との塩、シュウ酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、アジピン酸、グルコン酸、グルコヘプト酸、グルクロン酸、テレフタル酸、メタンスルホン酸、乳酸、馬尿酸、1,2−エタンジスルホン酸、イセチオン酸、ラクトビオン酸、オレイン酸、パモ酸、ポリガラクツロン酸、ステアリン酸、タンニン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、硫酸ラウリルエステル、硫酸メチル、ナフタレンスルホン酸、スルホサリチル酸などの有機酸との塩が例示される。また、本化合物および/またはα受容体作動薬がカルボキシル基などの酸性基を含む場合には、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属との塩、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属との塩、アンモニアとの塩、トリエチレンジアミン、2−アミノエタノール、2,2−イミノビス(エタノール)、1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−2−D−ソルビトール、2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、プロカイン、N,N−ビス(フェニルメチル)−1,2−エタンジアミンなどの有機アミンとの塩が例示される。
また、本発明における本化合物およびα受容体作動薬は、エステル、アミドなどの誘導体も包含する。エステルの具体例としては、本化合物および/またはα受容体作動薬中のヒドロキシル基と酢酸、プロピオン酸、イソプロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、ピバル酸などのカルボン酸が縮合したエステル、α受容体作動薬中のカルボキシル基とメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコールなどのアルコールが縮合したエステルが例示される。アミドの具体例としては、本化合物および/またはα受容体作動薬中のアミノ基と酢酸、プロピオン酸、イソプロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、ピバル酸などのカルボン酸が縮合したアミド、α受容体作動薬中のカルボキシル基とメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミンなどのアミンが縮合したアミドが例示される。
さらに、本発明における本化合物およびα受容体作動薬は、水和物または溶媒和物の形態をとってもよい。
本発明は、本化合物とα受容体作動薬とを組み合わせて緑内障若しくは高眼圧症を予防または治療するところに特徴がある。本発明における緑内障としては、原発性開放隅角緑内障、正常眼圧緑内障、房水産生過多緑内障、高眼圧症、急性閉塞隅角緑内障、慢性閉塞隅角緑内障、混合型緑内障、ステロイド緑内障、アミロイド緑内障、血管新生緑内障、悪性緑内障、水晶体の嚢性緑内障、plateau iris syndromeなどが例示される。
投与形態としては、本化合物とα受容体作動薬とを別々に処方した2つの製剤とした形態で投与(併用投与)してもよく、また、それぞれの成分を配合した1つの製剤とした形態(合剤)で投与してもよい。
本発明の製剤は経口でも非経口でも投与することができ、これらの製剤化には特別な技術は必要なく、汎用される技術を用いて製剤化をすることができる。投与剤型としては、点眼剤、眼軟膏、注射剤、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤などが挙げられ、点眼剤または眼軟膏が好ましい。
本化合物とα受容体作動薬とを別々に製剤化する場合は、それぞれ公知の方法に準じて製剤を調製することができる。たとえば、本化合物の製剤は、米国特許出願公開第2010/0093770号明細書(特許文献1)に記載の製剤例を参考にして調製することができる。α受容体作動薬の製剤としては、既に緑内障治療薬として販売されているブリモニジン、アプラクロニジンなどの製剤またはそれに準じたものを使用することもできる。また、本化合物とα受容体作動薬とを配合した1つの製剤を調製する場合も、公知の方法に準じて調製することができる。
点眼剤とする場合、たとえば、塩化ナトリウム、濃グリセリンなどの等張化剤、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウムなどの緩衝剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ステアリン酸ポリオキシル40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などの界面活性剤、クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウムなどの安定化剤、塩化ベンザルコニウム、パラベンなどの防腐剤などの公知の添加剤を必要に応じて添加して、調製することができる。
点眼剤とする場合、pHは眼科製剤に許容される範囲内にあればよく、pH4〜8の範囲が好ましい。生理食塩水に対する浸透圧比も眼科製剤に許容される範囲内にあればよく、0より大きく4以下の範囲が好ましく、0より大きく2以下の範囲がより好ましく、0より大きく1以下の範囲がさらに好ましく、0より大きく0.5以下の範囲が最も好ましい。
眼軟膏とする場合、白色ワセリン、流動パラフィンなどの汎用される基剤を用いて調製することができる。また、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤などの経口剤は、乳糖、結晶セルロース、デンプン、植物油などの増量剤、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどの滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンなどの結合剤、カルボキシメチルセルロースカルシウム、低置換ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの崩壊剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マクロゴール、シリコン樹脂などのコーティング剤、ゼラチン皮膜などの皮膜剤などを必要に応じて加え、調製することができる。
参考までにその製剤例の一部を後述の実施例の項に記載するが、その製剤例は本発明の範囲を限定するものではない。
本化合物およびα受容体作動薬の投与量は、患者の症状、年齢、剤型、投与経路などに応じて定めることができる。点眼投与の場合を例にとり以下に簡単に説明する。
本化合物の投与量は、通常1日の投与量は0.005〜7500μg、好ましくは0.05〜1500μg、より好ましくは1.5〜450μgの範囲で、1日に1回または数回に分けて投与することができ、それらの用量は患者の年齢、症状などにより適宜増減できる。点眼剤中の本化合物の濃度に特に制限はないが、0.00001〜5w/v%の範囲内、好ましくは0.0001〜1w/v%の範囲内、より好ましくは0.003〜0.3w/v%の範囲内の濃度の点眼剤を1日1回または数回点眼することができる。なお、点眼剤中の化合物の濃度は、化合物のフリー体およびその塩のいずれの重さを基準として計算されたものであってもよい(以下、同じ)。
α受容体作動薬の投与量は薬物の種類によって異なるが、通常1日の投与量は2〜3000μgの範囲で、1日に1回または数回に分けて投与できる。より具体的に言えば、ブリモニジンの場合には1日量として2〜1000μgが、アプラクロニジンの場合には、1日量として20〜3000μgが通常使用され、それらの用量は患者の年齢、症状などにより適宜増減できる。また、他のα受容体作動薬についても同様な基準に基づいて、その用量を定めることができる。点眼液中のα受容体作動薬の濃度に特に制限はないが、ブリモニジンの場合には、0.01〜5w/v%の範囲内、好ましくは0.1〜0.5w/v%の範囲内、より好ましくは0.1w/v%、0.15w/v%、0.2w/v%または0.5w/v%の濃度の点眼剤を1日1回または数回点眼することができる。またアプラクロニジンの場合には、0.01〜5w/v%の範囲内、好ましくは0.5〜1w/v%の範囲内、より好ましくは0.5w/v%または1w/v%の濃度の点眼剤を1日1回または数回点眼することができる。
これらの投与量は本化合物とα受容体作動薬とを併用投与するときに適用されるが、本化合物とα受容体作動薬とを配合した製剤を投与する場合には、1日の投与量が上記の各成分の量またはそれ以下になるように、配合割合を適宜選択した製剤を調製して、その配合製剤を1日1回または数回に分けて投与できる。
以下に製剤例および薬理試験を示すが、これらは本発明をより良く理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
[製剤例]
本発明における本化合物とα受容体作動薬とを配合した点眼剤の具体的な製剤例を以下に示す。
[製剤例1]
点眼剤(100mL中)
本化合物 0.01g
ブリモニジン 0.1g
リン酸二水素ナトリウム 0.15g
グリセリン 0.54g
塩化ベンザルコニウム 0.005g
希塩酸 適量
水酸化ナトリウム 適量
精製水 適量
[製剤例2]
点眼剤(100mL中)
本化合物 0.01g
ブリモニジン 0.2g
リン酸二水素ナトリウム 0.15g
グリセリン 0.54g
塩化ベンザルコニウム 0.005g
希塩酸 適量
水酸化ナトリウム 適量
精製水 適量
[製剤例3]
点眼剤(100mL中)
本化合物 0.1g
ブリモニジン 0.1g
リン酸二水素ナトリウム 0.15g
グリセリン 0.54g
塩化ベンザルコニウム 0.005g
希塩酸 適量
水酸化ナトリウム 適量
精製水 適量
[製剤例4]
点眼剤(100mL中)
本化合物 0.1g
ブリモニジン 0.2g
リン酸二水素ナトリウム 0.15g
グリセリン 0.54g
塩化ベンザルコニウム 0.005g
希塩酸 適量
水酸化ナトリウム 適量
精製水 適量
[製剤例5]
眼軟膏(100g中)
本化合物 0.03g
ブリモニジン 0.15g
流動パラフィン 10.0g
白色ワセリン 適量
上記処方において、本化合物ならびにα受容体作動薬の種類および量を変えて、また、添加剤の量を適宜変化させることで、所望の組み合わせおよび所望の濃度の点眼剤を調整することができる。
[薬理試験]
本化合物とα受容体作動薬との組み合わせの有用性を調べるため、実験動物に本化合物とチモロールを併用投与したときの眼圧下降効果を検討した。
(被験化合物溶液の調製)
(1)基剤の調製
濃グリセリン4.7gに精製水900mLを加え溶解した。溶解後、リン酸二水素ナトリウム1.5gを加え溶解させた。さらに、0.1w/v%塩化ベンザルコニウム溶液50mLを加え攪拌し、水酸化ナトリウム溶液を適量加え、製剤のpHを6.0付近とした後、精製水を適量加えて全量を1000mLとした。
(2)本化合物溶液の調製(浸透圧比:0.25)
濃グリセリン0.94gに精製水180mLを加え溶解した。溶解後、リン酸二水素ナトリウム0.3g、本化合物0.2gを加え溶解させた。さらに、0.1w/v%塩化ベンザルコニウム溶液10mLを加え攪拌し、水酸化ナトリウム溶液を適量加え、製剤のpHを6.0付近とした後、精製水を適量加えて全量を200mLとした。そのうち1mLを基剤で100mLに希釈して0.001w/v%の本化合物溶液を調製した。
(3)生理食塩液の調製
市販の生理食塩液(商品名:大塚生食注、株式会社大塚製薬工場より入手)をそのまま使用した。
(4)ブリモニジン溶液の調製
市販のブリモニジン点眼液をそのまま使用した。
(試験方法)
本化合物とブリモニジンとを併用投与したときの眼圧下降効果を検討した。比較対照として、本化合物を単独投与またはブリモニジンを単独投与した時の眼圧下降効果についても検討した。コントロールには基剤および生理食塩水を投与した。
(試験に使用した薬剤および動物)
本化合物溶液:0.001w/v% 本化合物溶液(点眼量:50μL)
ブリモニジン溶液:ブリモニジン点眼液(商品名:Alphagan P Ophthalmic Solution 0.15%、点眼量:50μL)
実験動物:日本白色ウサギ(系統:JW、性別:雄性、一群4から5匹)
(投与方法および測定方法)
〔1〕本化合物とブリモニジンとの併用投与
(1)0.4%塩酸オキシブプロカイン点眼液(商品名:ベノキシール0.4%液)を実験動物の両眼に一滴点眼し局所麻酔をした。
(2)被験化合物溶液投与直前に眼圧を測定し、初期眼圧とした。
(3)ブリモニジン溶液を実験動物の片眼に点眼した(対側眼は無処置)。同時に本化合物溶液を点眼するのは不可能なので、少し時間をおいて本化合物溶液を同一眼に点眼した。
(4)本化合物溶液点眼後2時間、4時間および6時間に0.4%塩酸オキシブプロカイン点眼液を一滴ずつ眼圧測定眼に点眼し局所麻酔後、眼圧を測定した。また、眼圧は各3回測定し、その平均値を結果に示す。
〔2〕本化合物の単独投与
ブリモニジン溶液を生理食塩水に代え、他は上記併用投与試験と同じ方法で試験をした。
〔3〕ブリモニジンの単独投与
本化合物溶液を基剤に代え、他は上記併用投与試験と同じ方法で試験をした。
〔4〕コントロール
本化合物溶液を基剤に、ブリモニジン溶液を生理食塩水に代え、他は上記併用投与試験と同じ方法で試験をした。
(結果および考察)
各投与群の最大眼圧下降幅(対コントロール群平均値)を表1に示す。最大眼圧下降幅(対コントロール群平均値)は、コントロール群の初期眼圧値からの眼圧値変動幅(ΔIOP)の平均値と各個体のΔIOPの差が最大となった値で示す。なお、コントロール群、本化合物単独投与群およびブリモニジン単独投与群は5匹、本化合物とブリモニジンとの併用投与群は4匹の平均値を示す。
Figure 2012250953
表1から明らかなように、本化合物とブリモニジンの併用投与群は、薬剤単独投与群、すなわち、本化合物投与群およびブリモニジン投与群よりも優れた眼圧下降作用を示した。
以上から、本化合物とα受容体作動薬を組み合わせることにより、より強い眼圧下降効果が得られることが分かった。

Claims (5)

  1. 4−{3−[6−アミノ−9−((2R,3R,4S,5S)−5−シクロプロピルカルバモイル−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)−9H−プリン−2−イル]−2−プロピニル}−ピペリジン−1−カルボン酸メチルエステルとα受容体作動薬とを組み合わせた緑内障若しくは高眼圧症の予防または治療剤。
  2. 4−{3−[6−アミノ−9−((2R,3R,4S,5S)−5−シクロプロピルカルバモイル−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)−9H−プリン−2−イル]−2−プロピニル}−ピペリジン−1−カルボン酸メチルエステルとα受容体作動薬とを組み合わせることで、お互いにその作用を補完および/または増強することを特徴とする緑内障若しくは高眼圧症の予防または治療剤。
  3. 4−{3−[6−アミノ−9−((2R,3R,4S,5S)−5−シクロプロピルカルバモイル−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)−9H−プリン−2−イル]−2−プロピニル}−ピペリジン−1−カルボン酸メチルエステルとα受容体作動薬とを組み合わせた眼圧下降剤。
  4. α受容体作動薬がブリモニジンまたはアプラクロニジンである請求項1または2に記載の緑内障若しくは高眼圧症の予防または治療剤。
  5. α受容体作動薬がブリモニジンまたはアプラクロニジンである請求項3に記載の眼圧下降剤。
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