本発明が適用された遊技システムは、図1に示すように、遊技場に設置された本発明の遊技機の一例であるスロットマシン1と、インターネットに接続された本発明の管理装置の一例である管理サーバ1000と、から構成され、スロットマシン1と、管理サーバ1000と、は2次元コード読み取り機能及びインターネットへの接続機能を備える携帯端末1001を介してデータのやり取りを行うことが可能とされている。
本実施例のスロットマシン1は、図2及び図3に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図3に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図2に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図4に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図5参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L,2C,2Rに対応する位置には、リール2L,2C,2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図5参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図5参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図3参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図5参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図3に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図5参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図2参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1〜L5が有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図2に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化され入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図2参照)から払い出されるようになっている。尚、有効化され複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効化され入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施例では15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化され入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図5は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図5に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行うメイン制御部41、所定範囲(本実施例では0〜65535)の乱数を生成する乱数回路42、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
また、演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図2参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54(図26参照)、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子の1つは、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、サブCPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施例のスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、RAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
尚、本実施例では、RAM41cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メインCPU41aは、電源投入時においてRAM41cのデータが正常であると判定した場合に、RAM41cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM41cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、レジスタを後述するRAM91cのスタックに退避し、RAM91cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行うようになっている。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メインサブCPU91aと異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
尚、本実施例では、RAM91cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、サブCPU91aは、電源投入時においてRAM91cのデータが正常であると判定した場合に、RAM91cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM91cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、入力ポートの状態や、演出が途中で中断された場合の途中経過などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。例えば、BB中か、通常遊技状態か、などの遊技状態を示すデータのみをバックアップするとともに、遊技状態に対応する演出(BB中であればBB中演出、通常遊技状態であれば通常演出)以外の特定の演出(小役告知など)の実行中に電断が発生した場合に、次回電源投入時において電断時に実行されていた特定の演出を再開するのではなく、電源投入時においてバックアップされている遊技状態に対応する演出を最初から実行するようにしても良い。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行う際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施例においてメインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行う。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化0では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域及び停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施例では、初期化0、初期化1を設定変更モードの移行前に行っているが、設定変更モードの終了時、すなわち設定が確定した後に行うようにしても良い。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行われない。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施例では、後に説明するが、遊技状態として、レギュラーボーナス(以下ではRBと称す)、通常遊技状態があり、いずれの遊技状態であっても賭数の規定数として3が定められており、遊技状態に関わらず、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインL1〜L5の全てが有効化されることとなる。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(以下、単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
このスロットマシン1における役としては、図6に示すように、特別役としてレギュラーボーナス(以下ではレギュラーボーナスをRBとする)、ビッグボーナス(1)(2)(以下ではビッグボーナスをBB(1)(2)とする)が、小役としてスイカ、チェリー、ベルが、再遊技役としてリプレイが定められている。
チェリーは、いずれの遊技状態においても左リールについて入賞ラインのいずれかに「チェリー−ANY−ベル」または「チェリー−ANY−リプレイ」の組合せが揃ったとき、すなわち左リールにおいて入賞ラインのいずれかに「チェリー」の図柄が導出され、右リールの、左リールに「チェリー」が停止した入賞ラインに「ベル」または「リプレイ」の図柄が導出されたときに入賞となり、2枚のメダルが払い出される。
スイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、12枚のメダルが払い出される。
リプレイは、通常遊技状態において入賞ラインに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイが入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
RBは、RB以外の遊技状態において入賞ラインのいずれかに「網7−網7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となり、遊技状態がRBに移行する。RBは、小役、特にベルの当選確率が高まることによって他の遊技状態よりも遊技者にとって有利となる遊技状態であり、RBが開始した後、12ゲームを消化したとき、または4ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。
BB(1)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB(2)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインのいずれかに「網7−網7−網7」の組合せが揃ったときに入賞となる。
BB(1)(2)が入賞すると、遊技状態がBBに移行するとともに同時にRBに移行し、RBが終了した際に、BBが終了していなければ、再度RBに移行し、BBが終了するまで繰り返しRBに制御される。すなわちBB中は、常にRBに制御されることとなる。そして、BBは、当該BB中において遊技者に払い出したメダルの総数が480枚を超えたときに終了する。BBの終了時には、RBの終了条件が成立しているか否かに関わらずRBも終了する。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
本実施例では、図7に示すように、遊技状態が、通常遊技状態であるか、RB(BB)であるか、によって内部抽選の対象となり役が異なり、さらに通常遊技状態においては、特別役の持越中か否か(通常:特別役の持ち越されていない通常遊技状態、当選中:特別役の持ち越されている通常遊技状態)によっても内部抽選の対象が異なる。
遊技状態が通常遊技状態であり、特別役が持ち越されていない状態であれば、RB、BB(1)、BB(2)、RB+スイカ、RB+チェリー、BB(1)+スイカ、BB(1)+チェリー、BB(2)+スイカ、BB(2)+チェリー、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態が通常遊技状態であり、特別役が持ち越されている状態であれば、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRB(BB)であれば、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
内部抽選において、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メインCPU41aは、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役をいずれかの入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役がいずれの入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も入賞ライン上に揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、いずれかの入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
図4に示すように、ベルを構成する左リールの「ベル」、中リールの「ベル」、右リールの「ベル」は、それぞれ4コマ以内の間隔で配置されており、ベルの当選時には、各リールの停止操作をどのタイミングで行った場合でも、必ず「ベル−ベル−ベル」の組合せが入賞ラインに揃い、ベルが入賞することとなる。また、リプレイを構成する左リールの「リプレイ」、中リールの「リプレイ」、右リールの「リプレイ」も、それぞれ4コマ以内の間隔で配置されており、リプレイの当選時には、各リールの停止操作をどのタイミングで行った場合でも、必ず「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃い、リプレイが入賞することとなる。
一方で、チェリーを構成する右リールの「ベル」、「リプレイ」は、4コマ以内の間隔にて配置されているものの、チェリーを構成する左リールの「チェリー」は、7コマを超える間隔にて配置されており、チェリーの当選時には、「チェリー」の引込範囲となるタイミングで左リールの停止操作を行えば「チェリー−ANY−ベル」または「チェリー−ANY−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃ってチェリーが入賞することとなるが、「チェリー」の引込範囲外となるタイミングで右リールの停止操作を行えば、チェリーは入賞せず、取りこぼすこととなる。
また、スイカを構成する左リールの「スイカ」、中リールの「スイカ」、右リールの「スイカ」も、4コマを超える間隔にて配置された箇所があり、スイカの当選時には、「スイカ」の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作を行えば「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが入賞ラインに揃ってスイカが入賞することとなるが、いずれか1つのリールでも「スイカ」の引込範囲外となるタイミングで停止操作を行えば、スイカは入賞せず、取りこぼすこととなる。
また、BB(1)〜(3)も構成図柄が4コマを超える間隔にて配置された箇所があり、BB(1)〜(3)のいずれかが当選しても、当選したBBの構成図柄の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作を行えば当選したBBが入賞することとなるが、いずれか1つのリールでも当選したBBの構成図柄の引込範囲外となるタイミングで停止操作を行えば、BBは入賞せず、取りこぼすこととなる。尚、BBは、前述のように取りこぼしても次ゲームに持ち越されることから、1度BBに当選すれば、例え、取りこぼしても次ゲーム以降で適切なタイミングで停止操作を行うことで入賞させることが可能となる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や特別役が持ち越されていない状態で特別役と小役が同時に当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を有効させることが可能となる。
尚、本実施例では、特別役と小役が同時に当選している場合に、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる構成であるが、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる構成としても良い。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合や特別役が持ち越されていない状態で特別役と再遊技役が同時に当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。
本実施例においてメインCPU41aは、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メインCPU41aが演出制御基板90に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定開始コマンド、確認開始コマンド、確認終了コマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブCPU91aは、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、BETコマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態を特定可能なコマンドであり、設定変更状態の終了時及びゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メインCPU41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メインCPU41aの起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定開始コマンドは、設定変更状態の開始を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する際に送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメインCPU41の制御状態が初期化されるため、設定開始コマンドによりメインCPU41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
確認開始コマンドは、設定確認状態の開始を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に送信される。確認終了コマンドは、設定確認状態の終了を示すコマンドであり、設定確認状態の終了時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(ON/OFF)を示すコマンドであり、一定間隔毎に送信される。
これらコマンドのうち設定開始コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、復帰コマンドは、起動処理において割込が許可される前の段階で生成され、RAM41cの特別ワークに割り当てられた特定コマンド送信用バッファに格納され、直ちに送信される。
設定開始コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、復帰コマンド、操作検出コマンド以外のコマンドは、ゲーム処理においてゲームの進行状況に応じて生成され、RAM41cの特別ワークに設けられた通常コマンド送信用バッファに一時格納され、タイマ割込処理(メイン)において送信される。
本実施例では、ゲーム処理においてコマンドが生成され、通常コマンド送信用バッファに格納される。タイマ割込2内のコマンド送信処理においてコマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドが検知されると、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドが送信される。
また、通常コマンド送信用バッファには、複数のコマンドを格納可能な領域が設けられており、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドの送信を待たずに、新たに生成したコマンドを通常コマンド送信用バッファの空き領域に格納することが可能とされている。すなわち通常コマンド送信用バッファには複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
また、ゲーム処理において通常コマンド送信用バッファにコマンドを格納する際に、これらコマンドをその生成順に格納するとともに、コマンド送信処理では通常コマンド送信用バッファに生成・格納された順番でコマンドを送信するようになっている。すなわち通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンドは、生成・格納された順番で送信されるようになっている。
操作検出コマンドは、コマンド送信処理が5回実行される毎に生成され、前述の特定コマンド送信用バッファに格納され、直ちに送信される。また、通常コマンド送信用バッファに未送信のコマンドが格納されている状態で操作検出コマンドの送信時期に到達した場合には、操作検出コマンドの送信を優先し、通常コマンド送信用バッファに格納されている未送信のコマンドは、次回のコマンド送信処理において送信されるようになっており、1度のコマンド送信処理において複数のコマンドが送信されることがないようになっている。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブCPU91aは、メインCPU41aからのコマンドの送信を示すストローブ信号を入力した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブCPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブCPU91aは、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施例では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブCPU91aが、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブCPU91aが、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブCPU91aは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果、後述するレベル及び演出設定に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
本実施例では、メインCPU41aが、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能な操作検出コマンドをサブCPU91aに対して送信することで、サブCPU91aが、それぞれの制御状態においてゲームの進行制御に関与する操作スイッチであるか否かに関わらず、メインCPU41aにより検出される操作スイッチが操作されたことが特定できるようになっており、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じて演出を実行したり、後述するメインメニュー画面の操作を行うことが可能である。
また、メインCPU41aは、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたか否かに関わらず、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8RそれぞれのON/OFFの状態を特定可能な操作検出コマンドを定期的に送信することで、サブCPU91aは、これら操作スイッチのON/OFFの状態を定期的に特定できるようになっており、サブCPU91aが操作検出コマンドを取りこぼした場合であっても、次回送信される操作検出コマンドに基づいて全ての操作スイッチについて最新の検出状態を特定することが可能となり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じた演出を確実に実行することができる。
また、操作検出コマンドから、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R全ての検出状態を特定することが可能であるため、サブCPU91a側で、複数のスイッチの同時操作や特定のスイッチのみの操作といった複数の操作スイッチの操作状況を反映した演出を行うことが可能となり、操作スイッチの操作を用いた演出を多様なものにできる。
尚、本実施例では、メインCPU41aが、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたか否かに関わらず、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8RそれぞれのON/OFFの状態を特定可能な操作検出コマンドを一定間隔毎に送信する構成であるが、いずれかの操作スイッチの検出状態(ON/OFF)が変化したときのみ、その旨を示す操作検出コマンドを送信するようにしても良く、このような構成とすることで、操作検出コマンドの送信を極力減らすことが可能となり、操作検出コマンドの送信に係る制御の負荷を軽減できるうえに、サブCPU91a側でも必要以上に操作検出コマンドを受信せずに済む。
また、いずれかの操作スイッチの検出状態(ON/OFF)が変化したときに、当該操作スイッチの検出状態に加えて他の操作スイッチの検出状態も特定可能な操作検出コマンドをサブCPU91aに対して送信する構成としても良く、このような構成とすることで、操作検出コマンドの送信を極力減らすことが可能となるうえに、サブCPU91aは、操作検出コマンドから検出状態の変化した操作スイッチの検出状態だけでなく、他の操作手段の検出状態も特定できるようになり、サブCPU91a側で複数の操作手段の操作状況を反映した演出を行うことが可能となり、操作スイッチの操作を用いた演出を多様なものにできる。
サブ制御部91のRAM91cには、操作スイッチの検出状態の変化状況が操作スイッチ毎に格納される検出状態格納領域と、操作スイッチの操作状態が変化した旨を示す操作検出フラグが操作スイッチ毎に格納される操作検出フラグ格納領域と、が割り当てられている。さらに検出状態格納領域には、操作検出コマンドを受信する前(前回)の検出状態と、操作検出コマンドを受信した後(今回)の検出状態と、が割り当てられており、それぞれに操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態が格納されるようになっている。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において受信用バッファに未処理のコマンドが格納されていると判定した場合に、操作検出処理を行う。操作検出処理では、未処理のコマンドが操作検出コマンドか否かを判定し、操作検出コマンドであると判定した場合に、検出状態格納領域に格納されている今回の検出状態を前回の検出状態に移動し、操作検出コマンドが示す各操作スイッチの検出状態を今回の検出状態として格納するとともに、前回の検出状態と今回の検出状態とが異なる操作スイッチがある場合に、OFFからONに変化した場合には、その操作スイッチに対応する操作検出フラグとして立上りフラグを設定し、ONからOFFに変化した場合には、その操作スイッチに対応する操作検出フラグとして立下りフラグを設定する。
このように本実施例では、メインCPU41aが、操作スイッチの検出状態が変化したか否かに関わらず、定期的に全ての操作スイッチの検出状態を特定可能な操作検出コマンドを送信するとともに、サブCPU91aは、操作検出コマンドを受信した際に、検出状態格納領域に格納されている操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態を更新し、検出状態が異なる操作スイッチがある場合に、その操作スイッチに対応する操作検出フラグを設定するようになっており、サブCPU91aは、操作検出フラグの有無を確認することで、操作スイッチの検出状態が変化した旨に加え、操作検出コマンドの受信前後で各操作スイッチの検出状態がどのように変化したか、すなわちOFFからONに変化したのか、ONからOFFに変化したのか、を判別できるようになっている。
このため、サブCPU91aは、操作スイッチの操作が開始したタイミングだけでなく、その操作が解除されたタイミングに応じて演出を行ったり、演出を変化させることが可能となり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作態様に応じて多彩な演出を行うことができる。
尚、本実施例では、サブCPU91aが、操作スイッチの検出状態の変化に加えて操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態がどのように変化したか否かを判別できるようになっているが、サブCPU91aが、操作スイッチが操作されたこと、すなわちOFFからONに変化したことのみを判別できる構成としても良く、このような構成とすることで、ゲームの進行制御に影響しない操作スイッチの操作に伴うサブCPU91aの制御負荷を軽減することができる。
また、検出状態格納領域には、各操作スイッチの検出状態が格納されており、サブCPU91aは、いずれかの操作検出フラグが設定され、当該操作検出フラグに対応する操作スイッチの検出状態の変化が特定された場合に、検出状態格納領域の他の操作スイッチの検出状態を確認することで、検出状態が変化した操作スイッチだけでなく、他の操作スイッチの検出状態も特定できるようになっている。
このため、複数の操作スイッチが同時に操作されている状態を特定可能となり、複数の操作スイッチが同時に操作されることで演出を行うことが可能となり、複数の操作スイッチの操作の仕方によって多様な演出を行うことができる。
また、サブCPU91aは、左ストップスイッチ、中ストップスイッチの操作スイッチが同時に操作されることで演出を行う場合に、左ストップスイッチが検出されており、かつ右ストップスイッチが検出されていない状態で、中ストップスイッチの操作を検出した場合には該当する演出を行うが、左ストップスイッチ及び右ストップスイッチの双方が検出されている状態で、中ストップスイッチの操作を検出した場合には、上記と同様に左ストップスイッチと中ストップスイッチの操作が同時に検出されていることとなるが、この場合には、該当する演出を行わないようになっている。
すなわち特定の操作スイッチの操作に応じて特定の操作演出を行う際に、特定の操作スイッチとともに特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないようになっている。
このため、特定の操作スイッチの操作に基づく特定の操作演出は、特定の操作スイッチが他の操作スイッチと同時に操作された場合や他の操作スイッチが操作されている状態で操作された場合には実行されることがなく、誤った操作によって特定の操作演出が実行されることがないため、特定の操作演出を希望する遊技者に対してのみ特定の操作演出を実行することができる。
また、上記のように特定の操作スイッチとともに特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないことにより、各々の演出を実行させるための操作スイッチの一部が重複する場合でも、異なる演出を実行させることが可能となる。すなわち一方の演出は、左ストップスイッチと中ストップスイッチが同時に操作されることで実行され、他方の演出は、中ストップスイッチと右ストップスイッチが同時に操作されることで実行されるが、左ストップスイッチと右ストップスイッチが同時に操作されている状態で、中ストップスイッチが操作された際に、左ストップスイッチと中ストップスイッチの同時操作なのか、中ストップスイッチと右ストップスイッチの同時操作なのか、を判別することができなくなってしまい、いずれか一方の同時操作に対してしか演出を割り当てることができなくなってしまうが、特定の操作スイッチとともに特定の操作スイッチ以外の操作スイッチが操作された場合には、特定の操作演出を行わないことにより、上記のようなケースであっても、それぞれの同時操作に対して演出を割り当てることが可能となり、複数の操作スイッチの操作の仕方によってさらに多様な演出を行うことができる。
本実施例においてサブCPU91aは、遊技開始時に後述するパスワードが入力された場合に、予め定められた達成条件が成立したことを条件にポイントを付与し、10ポイント獲得する毎にレベルを加算するようになっている。そしてレベルの値が一定値を超える毎に、実行される可能性のある演出の種類数を増加させるようになっている。詳しくは、レベル1〜10の場合に用いる演出テーブル1、レベル11〜20の場合に用いる演出テーブル2、レベル21以上の場合に用いる演出テーブル3を備えており、演出テーブル2には、演出テーブル1に登録されている演出パターンに加えて演出テーブル1に登録されていない演出パターンが定められており、演出テーブル3には、演出テーブル1、2に登録されている演出パターンに加えて演出テーブル1、2にに登録されていない演出パターンが定められており、演出テーブル1〜3のうち現在のレベルに応じた演出テーブルを用いて演出パターンを選択することにより、レベルが10を超えた場合、20を超えた場合にそれぞれ演出パターンが増加することとなる。
また、レベルの値が一定値を超える毎に、演出設定として選択可能な項目を増加させるようになっている。詳しくは、遊技者の選択操作により演出の頻度(演出設定1)、メインとなるキャラクタ(演出設定2)、キャラクタの衣装(演出設定3)、演出の背景デザイン(演出設定4)、BGM(演出設定5)を選択可能とされており、これら演出設定においてレベルが10を超えるまでは、3種類から選択可能であり、レベルが10を超えると5種類から選択可能となり、レベル20を超えると8種類から選択可能となる。
ポイントが付与される達成条件としては、例えば、図8に示すように、特別役の当選可能性を示す連続演出が実行され、かつ特別役が当選した場合または外れた場合、ボーナス確定画面が表示された場合などが定められており、各達成条件の難易度、現在のレベル、ゲームを開始してからのゲーム数に応じて付与されるポイント数が定められ、達成条件が成立した時点の状況に応じたポイント数が付与されることとなる。
図8に示す連続演出Bは、連続演出Aに比較して特別役に当選している可能性が高い旨を示す演出、すなわち特別役の当選時に選択される比率が連続演出Aよりも高い演出であり、かつ連続演出Aより出現率の低い演出である。
そして、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、連続演出Bが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、を比較すると後者の方が多くのポイントが付与されるようになっており、特別役に当選している可能性が高いにも関わらず、特別役が当選していない場合には、より多くのポイントが付与されるようになっている。
また、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選している場合と、を比較すると後者の方が多くのポイントが付与されるようになっており、特別役に当選している可能性が低いにも関わらず、特別役が当選していた場合には、より多くのポイントが付与されるようになっている。
また、同じ達成条件が成立した場合でも、0〜499Gと、500〜699Gと、700G以上と、で付与されるポイントが異なり、ゲーム数が多いほどより多くのポイントが付与されるようになっている。
また、レベルの値が一定の値を超える毎に、付与されるポイントが少なくなり、付与されるポイントは少なくなる。詳しくは、レベル10を超えた場合、レベルを20を超えた場合に、それぞれ付与されるポイントが減少するようになっており、達成条件によっては、ポイントが付与されなくなる。このため、レベルが一定の値を超える毎に、さらなるレベルの上昇が困難となる。
このように本実施例のスロットマシン1では、遊技を行った結果に応じた達成条件が成立することでポイントが付与され、そのポイント数に応じてレベルが上昇し、演出パターンが増加したり、演出の設定項目が増加するようになっており、遊技者が遊技を行う意欲を効果的に高めることができる。
また、一定以上のレベルであることや累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上であることを条件に実行される演出が用意されており、さらに前述のミッションとしてこのような一定以上のレベル、累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上でなければ出現しない演出が実行されることにより達成されるミッション、すなわち一定以上のレベル、累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上でなければ達成できないミッションが定められており、遊技者が遊技を行い、レベルを上昇させることへの意欲も効果的に高めることができる。
また、レベルの値は、1台のスロットマシン1において上昇した値のみならず、他のスロットマシン1において上昇した値を引き継ぐことも可能である。また、レベルの値だけでなく、他のスロットマシン1において遊技者が演出設定を変更した場合、その設定内容も引き継ぐことが可能である。
具体的には、図9(a)に示すメインメニュー画面から「パスワード入力」を選択し、管理サーバ1000にて発行されたパスワードを入力することにより、以前の遊技履歴に応じたレベル及び演出設定を引き継いで遊技を行うことが可能となる。
パスワードは、後に詳述するが、後述する管理サーバ1000にて管理されている遊技者個人の遊技履歴に応じたレベル及び演出設定と、遊技者の要求に応じて管理サーバ1000がパスワードを発行する毎に生成する鍵データと、を特定可能な5文字からなる文字データである。
メインメニュー画面は、ゲーム終了後(設定変更後)から賭数が設定されるまでの制御状態において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち左、右のストップスイッチ8L、8Rが同時に操作されたとき、すなわち操作検出コマンドが示す操作スイッチの検出状態が、ストップスイッチ8C、8Rの検出状態のいずれかがOFFの状態で、ストップスイッチ8L、8Rの検出状態がともにON、ストップスイッチ8Lの検出状態がOFFに変化した場合に、液晶表示器51に表示される。
メインメニュー画面が表示されている状態では、図9(a)(b)に示すように、ストップスイッチ8Lが操作されることで、左側のメニュー項目に移動し、ストップスイッチ8Rが操作されることで右側のメニュー項目に移動する。そして、演出用スイッチ56が操作されることで手前に表示されているメニュー項目が選択される。また、メニュー項目として「終了」が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56が操作されるか、ストップスイッチ8Cが一定時間以上操作されると、図9(c)に示すように、「YES」「NO」を選択可能な終了確認画面が表示され、終了確認画面にてストップスイッチ8L、8R、演出用スイッチ56を操作し、「YES」「NO」のうち「YES」を選択することで、基本画面(メインメニュー画面に移行する前の通常画面)に戻るようになっている。また、何も操作されずに画面毎に定められた時間が経過することでも基本画面に戻る。
パスワード入力前や後述する簡単スタートによる遊技開始前のメインメニュー画面では、図9(a)に示すように、「簡単スタート」「パスワード入力」「会員登録」「終了」のメニュー項目が表示されるようになっており、このパスワード入力前や後述する簡単スタートによる遊技開始前のメインメニュー画面にてストップスイッチ8L、8R及び演出用スイッチ56を操作してパスワードメニューを選択することにより、図10(b)に示すパスワード入力画面が表示される。パスワード入力画面では、図10(c)に示すように、ストップスイッチ8L、8Rを操作することで文字が移動し、図11(a)に示すように、演出用スイッチ56を操作することで、手前に表示されている文字が選択されることとなる。
1文字選択する毎に、次の文字が選択可能となる。また、「1文字戻る」が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56を操作することで、手前の文字を再度選択可能となる。そして、6文字のパスワードを選択すると、決定欄に移動し、図11(b)に示すように、「1文字戻る」以外の文字が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56を操作することで、パスワードが決定される。
そして、入力したパスワードが正規のパスワードであると認証された場合には、図11(c)に示すように、パスワード入力OK画面が表示される。パスワード入力OK画面は、演出用スイッチ56を操作するか、画面毎に定められた時間が経過することで基本画面に切り替わる。尚、パスワードが正規のパスワードであると認証されなかった場合には、パスワード入力NG画面(図示略)が表示される。パスワード入力NG画面も、演出用スイッチ56を操作するか、画面毎に定められた時間が経過することで基本画面に切り替わる。
パスワードが正規のパスワードであると認証されると、RAM91cに割り当てられた個人履歴格納領域(総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッション)の値が初期化されるとともに、パスワードから解析されるレベルがRAM91cに割り当てられたレベル格納領域に、パスワードから解析される演出設定1〜4がRAM91cに割り当てられた演出設定格納領域に設定され、これに伴い以前の遊技履歴に応じたレベル及び演出設定が引き継がれることとなる。
次に、パスワードの解析手順について説明すると、ROM91bには、図14(a)に示すように、パスワードを構成する文字(英数字:10種類、ローマ字:26種類の36種類)に対応して0〜31の数値が定めらたパスワード解析テーブルが記憶されており、まずは、図14(b)に示すように、パスワード解析テーブルを参照し、入力されたパスワードを該当する数値に置き換える。次いで、置き換えた数値を2進数に変換し、そのうちの下位3ビット目、7ビット目、11ビット目、18ビット目、21ビット目、28ビット目に割り当てられた値を鍵データとして抽出し、RAM91cに割り当てられた鍵データ格納領域に記憶しておく一方、鍵データを除く25ビットの値から演出設定及びレベルを解析する。
この25ビットの値のうち、下位4ビットは予備用で常に定数(本実施例では0111)が格納される。下位5ビットから下位9ビットまでがレベルを示し、下位10ビットより上位のビットが演出設定1〜5を示す値であり、それぞれ3ビットづつ割り当てられており、これらの値から特定される演出設定が演出設定格納領域に設定され、レベルがレベル格納領域に設定されることとなる。
また、前述のようにRAM91cには、個人履歴格納領域が割り当てられており、パスワードを入力し、正規のパスワードと認証されてからの遊技履歴(総ゲーム数、BB回数、RB回数)が蓄積されるようになっている。さらに予めスロットマシンに設定されたミッション(課題)を達成した場合には、達成したミッションの種類を示す達成ミッションの履歴も蓄積されるようになっている。また、前述のようにポイントを10ポイント獲得する毎に、レベル格納領域に格納されたレベルが上昇するようになっている。
そして、遊技者が遊技を終える場合には、当該遊技者の遊技履歴、現在のレベル、演出設定、達成ミッションの履歴を特定可能な2次元コードを取得し、2次元コードから特定される内容を管理サーバ1000が備える後述の遊技者データベースの内容に反映させることができるようになっている。
図9(b)に示すように、パスワード入力後や後述する簡単スタートによる遊技開始後のメインメニュー画面では、図9(a)に示すように、「データクリア」「2次元コード作成」「本日の結果」「終了」のメニュー項目が表示されるようになっており、このパスワード入力後や後述する簡単スタートによる遊技開始後のメインメニュー画面にて図12(a)に示すように、「2次元コード作成」のメニュー項目を選択することにより、2次元コードが生成され、図12(b)に示すように、生成された2次元コードが液晶表示器51に表示される。出力される2次元コードには、図15(c)に示すように、管理サーバ上の更新ページの所在を示すURLと、鍵データ格納領域に格納されている鍵データと、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類と、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜5と、が格納されている。
そして、この2次元コードを携帯端末1001により読み取り、2次元コードから特定される管理サーバ1000のURLにアクセスすることで、2次元コードから特定される内容が管理サーバ1000が備える遊技者データベースの内容に反映されるようになっている。
また、パスワードが認証されてから2次元コードが表示されるまでの間は、新たなパスワードの入力が禁止されるようになっており、2次元コードが表示され、その表示がクリアされると、鍵データ格納領域に格納されている鍵データ、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜5の内容が全てクリアされ、再びパスワードの入力が許可されるようになっている。
このように本実施例のスロットマシン1では、遊技を開始する際にパスワードを入力することで、以前遊技を行った際のレベルや演出設定など、過去の遊技履歴を反映した演出を実行させることが可能となり、長期間にわたり継続性のある演出を行わせることができる。また、パスワードには、遊技者に対して生成された鍵データが含まれており、さらに新たな遊技履歴を特定するために出力される2次元コードにも、パスワードに含まれる鍵データが含まれるため、パスワードを発行する管理サーバ1000にて鍵データからパスワードの発行を受けた遊技者であるかを判別することが可能となり、第三者が他人のパスワードを入手して遊技を行い2次元コードを取得したり、他人の2次元コードを取得したりしても、この2次元コードから特定される遊技履歴を特定するためのパスワードの発行を新たに受けることができなくなり、パスワードの発行を受けた遊技者による新たな遊技履歴を引き継ぐことは可能となる一方でパスワードの発行を受けた遊技者以外の遊技者が遊技履歴を引き継ぐことが不可能となる。これによりパスワードや2次元コードを流用したり盗用したりしても意味がなくなるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用を防止することができる。
また、パスワードに含まれる鍵データが、当該パスワードが管理サーバ1000によって発行される毎に変化するデータであるため、同一内容の遊技履歴が特定される場合であっても同一パスワードとなる訳ではなく、パスワードを推測することが困難となる。
また、パスワードに含まれる鍵データが、パスワードを発行する毎に生成されるデータであるため、遊技者個々を識別可能な遊技者IDに比べてパスワードに付加するデータ量を格段に軽減することが可能となり、パスワードの入力が煩わしくなることもない。
また、本実施例では、管理サーバ1000への登録を済ませている遊技者であれば、演出用スイッチ56を操作するのみで、パスワードを入力せず、遊技履歴を蓄積可能な遊技を開始することが可能となる。
詳しくは、遊技の開始操作、本実施例では演出用スイッチ56を一定時間以上操作すること(以下、演出用スイッチ56の長押しとする)で、RAM91cに割り当てられた個人履歴格納領域(総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッション)の値が初期化される。演出用スイッチ56が長押しされた場合には、演出用スイッチ56が長押しされたことやパスワードの入力に伴う遊技の開始操作がなされた後、「2次元コード作成」が選択されていない場合であっても、個人履歴格納領域の値が初期化されるようになっている。
個人履歴格納領域には、演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作からの遊技履歴(総ゲーム数、BB回数、RB回数)が蓄積されるようになっている。さらにパスワードが入力された場合と同様に予めスロットマシンに設定されたミッション(課題)を達成した場合には、達成したミッションの種類を示す達成ミッションの履歴も蓄積されるようになっている。ただし、パスワードを入力せずに演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作を行った場合には、パスワードを入力した場合と異なりポイントは付与されず、レベルも上昇することはなく、演出設定もデフォルトの設定から変更できないようになっている。
そして、遊技者が遊技を終える場合に、遊技の終了操作(メインメニュー画面にて「2次元コード作成」を選択)を行うと、演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作がされてからの遊技履歴から2次元コードが生成され、表示される。
そして、遊技者は、携帯端末にて、この表示された2次元コードを取得して管理サーバ1000にアクセスすることで、2次元コードから特定される遊技履歴を、当該遊技者の所持する携帯端末の端末識別情報に対応して遊技者データベースに登録されている遊技履歴に反映させることができるようになっている。
演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作により遊技を開始した後、遊技を終了する際に表示される2次元コードは、パスワードを入力して開始した場合と異なり、管理サーバ上の更新ページの所在を示すURLと、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類と、が格納されている。
そして、この2次元コードを携帯端末1001により読み取り、2次元コードから特定される管理サーバ1000のURLにアクセスすることで、アクセスした携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)が遊技者データベースに既に登録されているか否かが判定され、アクセスした携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)が既に登録されている場合には、一致する端末識別情報に対応する遊技履歴が更新されるようになっている。
このように本実施例のスロットマシン1では、既に管理サーバ1000に登録されている遊技者であれば、演出用スイッチ56を長押しするのみで、パスワードを入力することなく、パスワードを入力した場合と同様に遊技を行うことが可能となる。そして、遊技終了時には、演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作がされてから終了までの遊技履歴を特定可能な2次元コードが表示される。そして、遊技終了時に表示された2次元コードにて管理サーバ1000にアクセスすることで、管理サーバ1000側では、当該遊技履歴を送信した携帯端末の端末識別情報が、管理サーバ1000の遊技者データベースに既に登録されているか否かを判断し、既に登録されている場合には、該当する端末識別情報に対応する遊技履歴が2次元コードから特定される遊技履歴に更新されることとなる。このため、既に端末識別情報が遊技者データベースに登録されている遊技者であれば、パスワードの発行を受けることなく、遊技履歴の蓄積機能を利用することが可能となり、その後、遊技の終了操作により表示された2次元コードで管理サーバ1000にアクセスするだけで、その間の遊技履歴を管理サーバ1000に登録・蓄積させることが可能となる。
尚、本実施例では、演出用スイッチ56を1回長押しすることで、遊技履歴を蓄積する機能の利用を開始できる構成であるが、メインメニュー画面のメニュー項目として「簡単スタート」とは別に遊技履歴を蓄積する機能の利用開始項目を設け、当該項目を指定することにより遊技履歴を蓄積する機能の利用を開始できる構成としても良いし、演出用スイッチ56の長押し及びメインメニュー画面による項目指定の双方にて遊技履歴を蓄積する機能の利用を開始できる構成としても良い。
本実施例では、管理サーバ1000からパスワードの発行を受けるためには、予め携帯端末などで管理サーバ1000にアクセスし、会員登録などにより携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)を登録しておく必要がある。尚、本実施例では、図9(a)に示す、パスワード入力前のメインメニュー画面にて「会員登録」を選択することで管理サーバ1000の会員登録ページの所在を示すURLが特定される2次元コードが生成されて表示されるようになっており、携帯端末にて2次元コードを読み取ることにより簡単に管理サーバ1000の会員登録ページにアクセスできるようになっている。
また、本実施例では、予め管理サーバ1000にアクセスして会員登録を済ませていない遊技者であっても、遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技を開始することができる。
具体的には、図9(a)に示すメインメニュー画面から「簡単スタート」を選択することで、サブCPU91aは、一定の範囲で更新される乱数から開始時乱数を取得し、RAM91cに割り当てられた開始時乱数格納領域に取得した開始時乱数を格納し、初回開始時用の2次元コードを生成し、表示させる。この2次元コードには、図15(a)に示すように、管理サーバ上の仮登録ページの所在を示すURLと、開始時乱数と、が格納されており、この2次元コードを携帯端末1001により読み取り、2次元コードから特定される管理サーバ1000のURLにアクセスすることで、アクセスした携帯端末1001に割り当てられた端末識別情報(SIMデータ)と、2次元コードから特定される開始時乱数と、が対応付けて仮登録されるようになっている。
一方、スロットマシン1では、「簡単スタート」を選択すると、RAM91cに割り当てられた個人履歴格納領域(総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッション)の値が初期化される。
個人履歴格納領域には、「簡単スタート」が選択されてからの遊技履歴(総ゲーム数、BB回数、RB回数)が蓄積されるようになっている。さらにパスワードが入力された場合と同様に予めスロットマシンに設定されたミッション(課題)を達成した場合には、達成したミッションの種類を示す達成ミッションの履歴も蓄積されるようになっている。また、前述のようにポイントを10ポイント獲得する毎に、レベル格納領域に格納されたレベルが上昇するようになっている。
そして、遊技者が遊技を終える場合には、当該遊技者の遊技履歴、現在のレベル、演出設定、達成ミッションの履歴を特定可能な2次元コードを取得し、2次元コードから特定される内容を管理サーバ1000が備える後述の遊技者データベースの内容に反映させることができるようになっている。
「簡単スタート」を選択して遊技を開始した後、遊技を終了する際に表示される2次元コードは、パスワードを入力して開始した場合と異なり、図15(b)に示すように、管理サーバ上の本登録ページの所在を示すURLと、開始時乱数格納領域に格納されている開始時乱数と、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類と、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜5と、が格納されている。
そして、この2次元コードを携帯端末1001により読み取り、2次元コードから特定される管理サーバ1000のURLにアクセスすることで、アクセスした携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)が仮登録されているか否かが判定され、アクセスした携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)が仮登録されている場合には、仮登録されている端末識別情報に対応する開始時乱数と、2次元コードから特定される開始時乱数と、が一致するかが判定され、一致したことを条件に、端末識別情報に対応付けて、2次元コードから特定される遊技履歴、現在のレベル、演出設定、達成ミッションの履歴が登録され、遊技者のデータが本登録されるようになっており、以後、これらのデータに基づいてパスワードの発行を受けることが可能となる。
このように本実施例のスロットマシン1では、「簡単スタート」を入力することで、開始時乱数を取得し、この開始時乱数を特定可能な2次元コードが表示されるのみで、パスワードを入力することなく、パスワードを入力した場合と同様に遊技を行うことが可能となる。そして、遊技終了時には、「簡単スタート」を入力してから終了までの遊技履歴と、「簡単スタート」入力時に取得した開始時乱数と、を特定可能な2次元コードが表示される。そして、遊技者は、遊技開始時に表示された2次元コードにて管理サーバ1000にアクセスして仮登録しておき、遊技終了時に表示された2次元コードにて管理サーバ1000にアクセスすることで、管理サーバ1000側では、遊技終了時に送信された2次元コードから特定される開始時乱数と、管理サーバ1000に仮登録されている開始時乱数と、が一致したことを条件に、当該2次元コードから特定される遊技履歴、すなわち当該遊技者の遊技履歴を新規に登録することが可能となる。このため、初めて遊技履歴の蓄積機能を利用する遊技者は、遊技を行う前に予め管理サーバ1000にアクセスして会員登録を行う必要がなく、「簡単スタート」の入力により表示された2次元コードで管理サーバ1000にアクセスするだけで、パスワードを入力したのと同様の遊技を開始することが可能となり、その後、遊技の終了操作により表示された2次元コードで管理サーバ1000にアクセスするだけで、その間の遊技履歴を管理サーバ1000に登録・蓄積させることが可能となる。
本実施例のサブCPU91aは、前述のようにメインメニュー画面から移行する各種メニュー画面を表示させた後、何らの操作もなされない場合に、所定時間の経過で基本画面に切り替えるようになっている。
基本画面に切り替わるまでの時間は、画面毎に定められており、図13に示すように、メインメニュー画面、パスワード入力OK画面については1分、終了確認画面、パスワード入力画面、パスワード入力NG画面、2次元コード作成確認画面、2次元コード作成画面、本日の結果画面、データクリア画面、会員登録画面については3分、データクリア完了画面については30秒が定められている。
また、図13に示すように、基本画面に切り替わるまでの時間として比較的長い3分が定められた終了確認画面、パスワード入力画面、パスワード入力NG画面、2次元コード作成確認画面、2次元コード作成画面、本日の結果画面、データクリア画面、会員登録画面については、基本画面に切り替わる30秒前、すなわちこれらいずれかの画面に移行後、2分30秒経過した時点から、何らかの操作がなされて他の画面に移行するか、何らの操作もされずに基本画面に移行するまでの期間において、何らかの選択操作がなければ、基本画面に切り替わる旨が画面の一部に表示され、その旨が報知される事前報知を実行するようになっている。
このように本実施例では、メインメニュー画面から移行する各種メニュー画面のうち、メインメニュー画面、すなわち特定の操作が選択されていない状況の画面、データクリア画面、すなわち遊技が終了した可能性の高い画面では、何ら操作がなされない場合において比較的短時間で基本画面に切り替わるようになっている。
一方で、パスワードの入力画面、すなわち途中で切り替わってしまうと最初から入力しなければならない画面や2次元コードの作成画面(2次元コードが表示されている画面)、すなわち遊技者側が携帯端末で読み取る必要のある画面など、入力や読み取りなど遊技者が比較的煩雑な作業を要する画面であり、すぐに切り替わってしまうと遊技者にとって煩わしいものについては、何ら操作がなされない場合において基本画面に切り替わるまでの時間が上記の画面に比較して長く定められている。
このため、遊技者が比較的煩雑な作業を要する画面については、短時間で基本画面に切り替わってしまうことがなく、基本画面に切り替わるまでの時間として遊技者が必要な作業を終えるのに十分な時間が確保される。特に、パスワードの入力画面、すなわちすぐに切り替わってしまうと、途中まで入力したパスワードを再び入力しなければならなくなってしまうなど、すぐに切り替わってしまうと煩わしい画面、2次元コードの作成画面、すなわち1度しか表示されず、そこで2次元コードを取得できないと遊技履歴が初期化され、2度と取得できなくなってしまうなど、遊技者に不利益が生じうる画面については、何ら操作がなされない場合において基本画面に切り替わるまでの時間として、遊技者がパスワードの入力や2次元コードの取得を終えるのに十分な時間が確保されるので、上記のように遊技者に対して煩わしい操作を強いたり、遊技者に不利益が生じてしまうことを極力回避することができる。
一方で、メインメニュー画面、データクリア画面などは、比較的短時間でも操作がなされない場合には基本画面に切り替わるようになっており、遊技が行われていない状況でメインメニュー画面のみが表示された場合や遊技終了後、データをクリアしたまま基本画面に切り替えなかった場合でも、比較的短時間で基本画面に切り替わり、その際、遊技者がいなければ遊技を行っていないスロットマシンであることを特定できるようになるので、スロットマシンの稼働が低下してしまうことを防止できる。
また、基本画面に切り替わるまでの時間として比較的長い3分が定められた画面、すなわち遊技者が比較的煩雑な作業を要する画面では、基本画面に切り替わるよりも一定時間前から、何らかの操作がなされて他の画面に移行するか、何らの操作もされずに基本画面に移行するまでの期間において、何らかの選択操作がなければ、基本画面に切り替わる旨が報知される事前報知が行われるようになっており、遊技者が比較的煩雑な作業を要する画面が表示された後、遊技者による選択操作がなされない場合でも、事前に基本画面に切り替わることを認識できるので、遊技者が気付かないうちに基本画面に切り替わってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、図13に示す画面、すなわちメインメニュー画面から移行する各種メニュー画面(終了確認画面は除く)では、ストップスイッチ8Cが一定時間以上操作されると、図9(c)に示す終了確認画面が表示され、「YES」「NO」のうち「YES」を選択することで、基本画面に戻るようになっている。すなわち各種メニュー画面が表示されている状態では、時間の経過を待つことなく遊技者の操作により基本画面に戻すことができるようになっている。また、メニュー画面から基本画面に戻すためには、ストップスイッチ8Cを一定時間以上操作する必要、すなわち長押しを要するため、メニュー画面を表示している状態で遊技者が意図せずに誤操作によってメニュー画面から基本画面に移行させてしまうことを防止できる。
本実施例のサブCPU91aは、パスワードを入力するか、「簡単スタート」を入力した場合、または演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作がなされた場合に、パスワードの入力も「簡単スタート」の入力もせず、演出用スイッチ56による遊技の開始操作もなされずに遊技を行った場合の演出態様(通常演出モード)とは異なる演出態様の特定演出モードに制御する。
詳しくは、図16(a)に示すように、液晶表示器51の表示領域には、その一部に特定演出領域51a、51bが割り当てられており、通常演出モードでは、図16(a)に示すように、特定演出領域51a、51bに規則的な模様のみが表示されるようになっている。
これに対して、特定演出モードに制御された場合には、図16(b)に示すように、特定演出領域51aには、遊技者が設定した演出設定に基づくキャラクタが表示され、特定演出領域51bには、当該遊技者のレベル値(パスワードから特定されるレベル値)及び次回レベル上昇までに要するポイント値を示すポイントメータが表示されるようになっている。尚、特定演出モードにおいて特定演出領域51a、51bに表示される対象は、上記に限られず、例えば、ミッションの達成状況などを表示するようにしても良い。
尚、演出用スイッチ56の操作に伴い遊技の開始操作が行われた場合には、演出設定やレベル値などを特定できないため、特定演出領域51aには、遊技者が設定した演出設定ではなく、デフォルトの演出設定に基づくキャラクタが表示され、特定演出領域には、レベル値やポイントメータは表示されないようになっている。
また、通常演出モードか、特定演出モードか、に関わらず、図16(c)に示すように、基本画面が表示されている状態でストップスイッチ8Cを一定時間以上操作することにより、特定演出領域51a、51bを消去することも可能であるが、デフォルトの設定では、特定演出領域51a、51bが表示されるようになっており、遊技の開始操作(パスワードの入力や「簡単スタート」の入力、演出用スイッチ56の長押し)がなされた場合や遊技の終了操作(データクリアや2次元コード表示)がなされた場合には、それまで特定演出領域51a、51bが消去されていても、再び特定演出領域51a、51bが表示されるようになっている。尚、基本画面が表示されており、かつ特定演出領域51a、51bが消去されている状態で、ストップスイッチ8Cを一定時間以上操作した場合にも、再び特定演出領域51a、51bが表示されるようになっている。
また、特定演出モードと、通常演出モードと、では、特定演出領域51a、51b以外の領域における表示態様は、どちらも同じであり、同様の演出が行われることとなる。例えば、演出モードに関わらず、図18(b)に示すように背景で雨が降る演出が行われ、これにより後述のように内部抽選の結果などが示唆されることとなる。
一方、特定演出モードでは、特定演出領域51a、51b以外の領域における表示態様が同じであっても、特定演出領域51a、51bの表示内容を異ならせることにより、そこで特別役の当選期待度を異ならせることも可能である。
本実施例では、サブCPU91aが、スイカ、チェリーの当選(特別役との同時当選含む)時に同時当選示唆演出を実行するか否かを決定する通常演出抽選を行う。同時当選示唆演出は、図18(a)(b)に示すように、特定演出領域51a、51b以外の領域の背景が晴れている状態から雨が降る状態に切り替わる演出Aと、特定演出領域51a、51b以外の領域の背景が晴れている状態から雪が降る状態に切り替わる演出B(図示略)と、からなり、通常演出抽選では、図17(a)に示す選択率にて演出A、演出Bが選択される。尚、通常演出抽選では、スイカ、チェリーの当選時に、100%の確率で演出A、演出Bのいずれかが選択されるものではなく、いずれも選択されたなかった場合には、同時当選役示唆演出は実行されない。
図17(b)に示すように、通常演出抽選では、特別役とスイカの同時当選時における演出Bの選択率:B1とスイカの単独当選時における演出Bの選択率:B2に占める前者:B1の比率が、特別役とスイカの同時当選時における演出Aの選択率:A1とスイカの単独当選時における演出Aの選択率:A2に占める前者:A1の比率よりも高くなる確率にて演出A、Bが選択されるようになっている。また、特別役とチェリーの同時当選時における演出Bの選択率:B3とチェリーの単独当選時における演出Bの選択率:B4に占める前者:B3の比率が、特別役とチェリーの同時当選時における演出Aの選択率:A3とチェリーの単独当選時における演出Aの選択率:A4に占める前者:A3の比率よりも高くなる確率にて演出A、Bが選択されるようになっている。
このため、これら同時当選示唆演出が実行されることで、特別役と同時当選する可能性のあるスイカまたはチェリーが当選している可能性が示唆されるため、特別役の当選に対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、スイカまたはチェリーと特別役が同時当選している場合には、演出A、Bのうち演出Bの同時当選示唆演出が実行される比率が高くなるため、演出Aよりも演出Bの同時当選示唆演出が実行された方が特別役の当選に対してより期待感を高めることができる。
また、サブCPU91aは、通常演出抽選にて演出A、Bのいずれかの同時当選示唆演出を実行する旨が決定された場合に、特定演出モードに制御されていれば、さらに特定演出領域51a、51bにおいて特別役に当選している可能性を報知する特別役当選示唆演出を実行するか否かを決定する特定演出抽選を行う。
特別役当選示唆演出は、特定演出領域51a、51b以外の領域における同時当選示唆演出とは別に、特定演出領域51aのキャラクタがセリフをしゃべり、特定演出領域51bに特別役の当選期待度を示すメータが表示されることで、特別役の当選可能性を示唆する演出であり、図18(a)(b)に示すように、特定演出領域51aのキャラクタが、「もしかして?!」としゃべり、特定演出領域51bにそれに応じた当選期待度のメータが表示される特定演出Aと、図19(a)(b)に示すように、特定演出領域51aのキャラクタが、「大チャンス!!」としゃべり、特定演出領域51bにそれに応じた当選期待度のメータが表示される特定演出Bと、からなり、特定演出抽選では、図17(c)に示す選択率にて特定演出A、特定演出Bが選択される。尚、特定演出抽選では、特定演出モードにおいて同時当選示唆演出の実行が決定された場合に、100%の確率で特定演出A、特定演出Bのいずれかが選択されるようになっている。
図17(d)に示すように、特定演出抽選では、特別役とスイカの同時当選時における特定演出Bの選択率:b1とスイカの単独当選時における特定演出Bの選択率:b2に占める前者:b1の比率が、特別役とスイカの同時当選時における特定演出Aの選択率:a1とスイカの単独当選時における特定演出の選択率:a2に占める前者:a1の比率よりも高くなる確率にて特定演出A、Bが選択されるようになっている。また、特別役とチェリーの同時当選時における特定演出Bの選択率:b3とチェリーの単独当選時における特定演出Bの選択率:b4に占める前者:b3の比率が、特別役とチェリーの同時当選時における特定演出Aの選択率:a3とチェリーの単独当選時における特定演出aの選択率:a4に占める前者:a3の比率よりも高くなる確率にて特定演出A、Bが選択されるようになっている。
このため、スイカまたはチェリーと特別役が同時当選している場合には、特定演出A、Bのうち特定演出Bの特別役当選示唆演出が実行される比率が高くなるため、特定演出Aよりも特定演出Bの特別役当選示唆演出が実行された方が特別役の当選に対してより期待感を高めることができる。
また、特定演出モードに制御されている場合に、同時当選示唆演出に加え、特別役当選示唆演出が実行されることで、特定演出領域51a、51b以外の領域では、同じ同時当選示唆演出が実行されていても、特定演出領域51a、51bにおける特別役当選示唆演出の違いによって特別役の当選可能性がより正確に報知されることとなる。
このように本実施例では、遊技履歴の蓄積機能を利用するために、パスワードを入力するか、「簡単スタート」を入力した場合、または演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作がなされた場合に、遊技の終了操作がなされるまでの期間、すなわち遊技履歴が収集される期間において制御される特定演出モードでは、通常演出モードにおいても実行される同時当選示唆演出に加え、通常モードでは実行されることのない特別役当選示唆演出が実行され得るため、遊技者がパスワードを入力するか、「簡単スタート」を入力した場合、または演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作を行うこと、すなわち遊技履歴を蓄積する機能を利用することを促進できる。
特に、本実施例では、特定演出モードにおいて、特別役当選示唆演出が実行されることで、通常演出モードでは、一の可能性を示唆するにすぎない同時当選示唆演出において、さらに詳細な特別役の当選可能性が示唆されるので、遊技者はより正確に特別役の当選可能性を知ることが可能となるため、遊技履歴を蓄積する機能を利用することを一層促進できる。
さらに、前述したように一定以上のレベルであることや累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上であることを条件に実行される演出が用意されており、さらに前述のミッションとしてこのような一定以上のレベル、累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上でなければ出現しない演出が実行されることにより達成されるミッション、すなわち一定以上のレベル、累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上でなければ達成できないミッションが定められており、これらは遊技履歴を蓄積する機能を利用することが前提となるため、遊技履歴を蓄積する機能を利用することを一層促進できる。
また、液晶表示器51の表示領域に、特定演出領域51a、51bを割り当て、特定演出モードでは、これら特定演出領域51a、51bの表示態様を通常演出モードとは異なる演出態様とすることで、特定演出モードと通常演出モードとの演出態様が異なるように制御しており、特定演出モードにおいて同時当選示唆演出とは異なる特別役当選示唆演出が実行されていることが明確となるうえに、同時当選示唆演出と特別役当選示唆演出が重なることにより示唆される内容が分かりづらくなってしまうことを防止できる。
また、特定演出領域51a、51b以外の領域の表示態様は、特定演出モードと通常演出モードとで共通化できるため、使用する画像データや動画データの容量を抑制することもできる。
また、本実施例では、基本画面が表示されている状態でストップスイッチ8Cを一定時間以上操作することにより、特定演出領域51a、51bを消去することが可能とされており、特に、特定演出モードに移行させないで遊技を行う遊技者に対して、特定演出領域51a、51b、すなわち通常演出モードでは演出が行われることのない領域が邪魔になってしまうことを防止できる。
パスワードを入力して特定演出モードに移行することで、パスワードから特定されるレベル値及び次回レベル上昇までに要するポイント数を示すポイントメータが表示されるようになっており、特定演出領域を利用して遊技履歴の状況も容易に確認することができる。尚、特定演出領域に表示される遊技履歴は、上記のようなレベル値やポイント数に限られず、累積ゲーム数や累積ボーナス回数、さらには、前述した演出の実行条件となるレベル値、累積ゲーム数や累積ボーナス数までの残り値などを表示するようにしても良い。
また、特定演出モードにおいて演出態様を変えるために割り当てられた特定演出領域51a、51b自体を利用して演出を行うことも可能となる。例えば、図20(a)〜(c)に示すように、背景の領域で風が吹く表示を行い、それに合わせて特定演出領域51a、51b自体を移動させることにより、背景の風で特定演出領域51a、51bが飛ばされたように表示することもでき、それにより中のキャラクタのリアクションを変化させるようにしても良く、このようにすることで、特定演出領域51a、51bを演出として有効に利用することができる。
尚、本実施例では、パスワードの入力以外でも特定演出モードへ移行可能な構成であるが、パスワードが入力された場合のみ特定演出モードへ移行する構成としても良く、このようにすることで、遊技履歴を収集する特定演出モードへ移行させるための操作が、管理サーバ1000からパスワードの発行を受け、そのパスワードを入力する操作、すなわち煩雑な操作を必要とする場合であっても、遊技履歴を蓄積する機能を利用することを促進できる。
次に、本発明の管理装置の一例である管理サーバ1000について説明すると、管理サーバ1000は、CPU、RAMなどを備えた一般的なサーバコンピュータにて構成されており、インターネットを介して携帯端末1001からアクセス可能とされており、遊技履歴の管理、パスワードの発行、特典の付与などを行う。尚、本実施例の管理サーバ1000は、端末識別情報(SIMデータ)が付与された端末のみからアクセスが可能とされており、端末識別情報が付与されていない端末や端末識別情報は付与されているものの、端末識別情報の送信を拒否した端末についてはアクセスを拒否するようになっている。
管理サーバ1000は、遊技者の遊技履歴を管理する遊技者データベース、遊技者に対して付与される特典データを格納する特典データベース及び未登録の遊技者の仮登録データを管理する仮登録データベースを備えている。
遊技者データベースは、図21(a)に示すように、遊技者の所有する携帯端末を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)に対応して、現在のステータス(待機中、遊技中)、鍵データ(ステータスが遊技中の場合)、アクセス数(パスワードの発行回数)、ゲーム数、BB回数、RB回数、レベル、ミッション別の達成状況(達成済みのミッションは1、未達成のミッションは0)、演出設定1〜5の設定内容が格納されている。
特典データベースは、図21(b)に示すように、特典を識別可能な特典IDに対応して、特典データの格納場所、特典データの種別、特典を付与する条件の種別、該当する種別の条件値が格納されている。条件の種別としては、レベル、ミッションの達成率、ゲーム数、BB回数、RB回数などが設定可能であり、その種別に応じた条件値が設定可能とされている。
仮登録データベースは、図21(c)に示すように、開始時登録要求を送信した携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)と、開始時登録要求から特定される開始時乱数と、開始時登録要求を受けた登録日時と、が対応付けて登録されている。
次に、携帯端末1001から管理サーバにアクセスして会員登録を行う際の、管理サーバ1000の動作を、図22に基づいて説明する。
図22に示すように、携帯端末1001で会員登録を行う場合には、まず携帯端末1001から管理サーバ1000の会員登録ページにアクセスする。そして会員登録ページにて氏名などの会員情報を入力し、入力された会員情報及び携帯端末1001の端末識別情報を含む会員登録要求を管理サーバ1000に対して送信する。
携帯端末1001から会員登録要求がなされると、管理サーバ1000は、会員登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに既に登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がある場合には、既に登録済みの会員情報の更新、或いは、簡単スタートにて端末識別情報のみ登録済みとして、遊技者データベースの該当する端末識別情報に対応する会員情報を会員登録要求から特定される会員情報に更新し、会員登録要求を行った携帯端末に対して登録結果を通知する。
一方、会員登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに既に登録されている端末識別情報と一致しなかった場合には、未登録の遊技者による会員登録要求として、会員登録要求を行った携帯端末の端末識別情報及び会員登録要求から特定される会員情報を対応付けて遊技者データベースに新規に登録し、会員登録要求を行った携帯端末に対して登録結果を通知する。
登録結果を受けた携帯端末1001では、登録結果が表示され、遊技者にその旨が通知される。
次に、初めて遊技を行う遊技者が「簡単スタート」を入力し、スロットマシン1にて遊技を行う際の管理サーバ1000及びスロットマシン1の動作を、図23に基づいて説明する。
図23に示すように、スロットマシン1において「簡単スタート」が選択されると、開始時乱数を取得し、仮登録ページの所在を示すURLと、開始時乱数と、を特定可能な初回開始時用の2次元コードを生成し、表示させる。
遊技者は、携帯端末1001にて表示された2次元コードを読み取り、2次元コードから解析された開始時乱数及び携帯端末1001の端末識別情報を含む開始時登録要求を管理サーバ1000に対して行うことにより、端末識別情報を管理サーバ1000の仮登録データベースに登録することができる。
携帯端末1001から開始時登録要求がされると、管理サーバ1000は、開始時登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに既に登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がある場合には、登録不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
一方、開始時登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに既に登録されている端末識別情報と一致しない場合には、開始時登録要求から特定される端末識別情報、開始時乱数、登録日時(開始時登録要求を受けた日時)を対応付けて仮登録データベースに登録し、その旨を携帯端末に対して通知する。
また、スロットマシン1では、「簡単スタート」が入力され、2次元コードを表示すると、開始時乱数を開始時乱数格納領域に格納するとともに、遊技履歴を初期化して通常演出モードから特定演出モードに移行する。
そして遊技者が遊技を終了し、メインメニュー画面から「2次元コード作成」を選択することで開始時乱数格納領域に格納されている開始時乱数と、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類と、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜5と、を取得し、これらのデータと、本登録ページの所在を示すURLと、から2次元コードが生成され、液晶表示器51に表示されるとともに、個人履歴格納領域が初期化され、特定演出モードから通常演出モードに移行する。
遊技者は、携帯端末1001にて表示された2次元コードを読み取り、2次元コードから解析された開始時乱数、遊技履歴及び携帯端末1001の端末識別情報を含む終了時登録要求を管理サーバ1000に対して行うことにより、端末識別情報及び初回の遊技履歴を管理サーバ1000の遊技者データベースに登録することができる。
携帯端末1001から終了時登録要求がされると、管理サーバ1000は、終了時登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が、仮登録データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がない場合には、登録不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
一方、終了時登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が、仮登録データベースに登録されている端末識別情報と一致した場合には、一致した端末識別情報に対応して仮登録データベースに登録されている開始時乱数が、終了時登録要求から特定される開始時乱数と一致するか否かを判定し、双方の開始時乱数が一致しない場合には、登録不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
また、双方の開始時乱数が一致した場合には、終了時登録要求を行った携帯端末の端末識別情報を遊技者データベースに新規に登録するとともに、該端末識別情報に対応付けて終了時登録要求から特定される遊技履歴を遊技者データベースに登録し、終了時登録要求を行った携帯端末に対して本登録完了を通知する。
また、双方の開始時乱数が一致した場合に、終了時登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が遊技者データベースに新規に登録されるのと同時に、仮登録データベースの端末識別情報及び対応する開始時乱数、登録日時が削除される。
また、仮登録データベースに登録されている端末識別情報及び対応する開始時乱数、登録日時は、終了時登録要求に伴い本登録が行われない場合、登録日の翌日まで維持されるが、その後は、終了時登録要求に伴い本登録が行われなかった場合でも消去される。
次に、パスワードを発行し、スロットマシン1にて遊技を行う際の管理サーバ1000及びスロットマシン1の動作を、図24に基づいて説明する。
図24に示すように、携帯端末1001から新たなパスワードの発行要求がなされると、管理サーバ1000は、発行要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がない場合には、発行不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
一方、発行要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致した場合には、発行要求を行った端末識別情報に対応付けて遊技者データベースに登録されているステータスが遊技中であるか、待機中であるか、を判定する。
そして該当する端末識別情報のステータスが遊技中であれば、発行不可を通知して処理を終了する一方で、該当する端末識別情報のステータスが待機中であれば、端末識別情報に対応するレベル・演出設定を取得するとともに、さらに鍵データを生成してパスワードを発行する。
パスワードは、図14(b)に示す手順と逆の手順にて生成される。まずは、取得した演出設定及びレベルに基づいて24ビットの値を作成する一方、6ビットの乱数値を取得し、取得した値を鍵データとする。次いで、下位2ビットと3ビットの間、下位5ビットと6ビットの間、下位8ビットと9ビットの間、下位14ビットと15ビットの間、下位16ビットと17ビットの間、下位22ビットと23ビットの間に鍵データを構成するビット値を挿入し、30ビットの値を作成する。次いで、作成した30ビットの値を5ビット毎に分断し、10進数に置き換え、置き換えた値を図14(a)に示すパスワード解析テーブルに基づいて文字に置き換えることにより、6文字のパスワードを生成する。
管理サーバ1000は、上記のようにしてパスワードを発行し、発行要求を行った携帯端末1001に送信するとともに、遊技者データベースにおいて発行要求を行った携帯端末の端末識別情報に対応付けてパスワードを生成する際に取得した鍵データを登録し、該当する端末識別情報のステータスを遊技中に更新する。これに伴い、当該携帯端末からの発行要求が禁止され、以後、遊技が終了してステータスが待機中に変化するまで新たなパスワードの発行が禁止される。
パスワードの発行要求に応じてパスワードが発行されると携帯端末には、発行されたパスワードが表示されることとなり、遊技者は表示されたパスワードをスロットマシン1に入力する。そしてパスワードが入力されたスロットマシン1では、前述のように入力されたパスワードを解析し、パスワードが認証されると、パスワードから特定されるレベル及び演出設定がスロットマシン1側に設定されることにより、管理サーバ1000にて管理されているレベル及び演出設定を引き継いで遊技を行うことが可能となる。この際、パスワードから特定される鍵データが鍵データ格納領域に格納されるとともに、通常演出モードから特定演出モードに移行する。
そして遊技者が遊技を終了し、メインメニュー画面から「2次元コード作成」を選択することで鍵データ格納領域に格納されている鍵データと、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類と、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜5と、を取得し、これらのデータと、更新ページの所在を示すURLと、から2次元コードが生成され、液晶表示器51に表示されるとともに、個人履歴格納領域が初期化され、特定演出モードから通常演出モードに移行する。
遊技者は、携帯端末1001にて表示された2次元コードを読み取り、2次元コードから解析された遊技履歴及び鍵データ、携帯端末1001の端末識別情報を含む更新要求を管理サーバ1000に対して行うことにより、2次元コードにて取得した遊技履歴を管理サーバ1000の遊技者データベースに反映させることができる。
携帯端末1001から更新要求がされると、管理サーバ1000は、更新要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がない場合には、更新不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
一方、更新要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致した場合には、更新要求から特定される鍵データを、更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されている鍵データと照合し、一致するか否かを判定する。そして、更新要求から特定される鍵データと、遊技者データベースに登録されている鍵データと、が一致した場合には、パスワードを発行した遊技者であると認証する一方、双方の鍵データが一致しなかった場合には、登録不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
そして、更新要求を行った遊技者がパスワードを発行した遊技者であると認証した場合には、遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を、更新要求から特定される総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類、演出設定に更新するとともに、該当する端末識別情報のステータスを待機中に更新し、更新要求を行った携帯端末1001に対して更新完了を通知する。これに伴い当該携帯端末1001からのパスワードの発行要求が許可され、新たなパスワードの発行を受けることが可能となる。
また、遊技終了時に2次元コードを取得するのを忘れてしまった場合には、ステータスが遊技中のままであり、新たなパスワードの発行を受けることができなくなるが、携帯端末1001にて管理サーバ1000にアクセスし、端末識別情報と予め設定した暗証キーを入力し、管理サーバ1000に登録されている暗唱キーと一致することで更新要求を行わずとも新たなパスワードの発行が許可されるようになっている。
次に、パスワードを発行せずに、スロットマシン1にて遊技を行う際の管理サーバ1000及びスロットマシン1の動作を、図25に基づいて説明する。
図25に示すように、スロットマシン1において演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作がされると、遊技履歴を初期化して通常演出モードから特定演出モードに移行する。尚、特定演出モードであっても演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作がされた場合には、遊技履歴が初期化される。
そして遊技者が遊技を終了し、メインメニュー画面から「2次元コード作成」を選択することで、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類を取得し、これらのデータと、更新ページの所在を示すURLと、から2次元コードが生成され、液晶表示器51に表示されるとともに、個人履歴格納領域が初期化され、特定演出モードから通常演出モードに移行する。
遊技者は、携帯端末1001にて表示された2次元コードを読み取り、2次元コードから解析された遊技履歴及び携帯端末1001の端末識別情報を含む簡易更新要求を管理サーバ1000に対して行うことにより、既に管理サーバ1000の遊技者データベースに登録されている遊技者であれば、演出用スイッチ56を長押しするのみで、その時点から遊技終了までの遊技履歴を遊技者データベースに反映させることができるようになっている。
携帯端末1001から簡易更新要求がされると、管理サーバ1000は、簡易更新要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、端末識別情報が一致する場合には、遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を、簡易更新要求から特定される総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類に更新し、更新完了を携帯端末に通知する。
また、既に登録されている端末識別情報について、簡易更新要求を行った回数、すなわちパスワードの発行を受けずに遊技を行った回数がカウントされるようになっており、この回数が5回以上か否かを判定し、5回以上であれば、パスワードの発行を受けて遊技を行うことを推奨する旨のパスワード推奨案内を携帯端末に通知する。
パスワード推奨案内では、パスワードの発行を受けて遊技を行うことで、レベルや演出設定などを引き継げること、レベルを上げることでパスワードの発行を受けなければ行われることのない演出が実行されることがあるため、パスワードの発行を受けることを促す内容が案内される。
次に、特典を付与する際の管理サーバ1000の動作を、図26に基づいて説明する。
図26に示すように、携帯端末1001で特典を入手する場合には、まず携帯端末1001から管理サーバ1000の特典付与ページにアクセスする。そして特典付与ページにて携帯端末1001の端末識別情報を含む特典要求を管理サーバ1000に対して送信する。
携帯端末から特典要求がなされると、管理サーバ1000は、特典要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がない場合には、要求不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
一方、特典要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致した場合には、特典要求から特定される端末識別情報に基づいて遊技者データベースから当該遊技者の遊技履歴を取得する。
次いで、特典データベースの条件種別及び条件値と、遊技者データベースから取得した遊技履歴と、に基づいて付与条件を満たす特典データを抽出し、特典リストを作成して特典要求を行った携帯端末1001に対して配信する。
特典リストを取得した携帯端末1001にて特典リストから所望の特典を選択すると、選択した特典種別を示すデータが管理サーバ1000に対して送信され、これを受けて管理サーバ1000では、特典種別に該当する特典データの格納場所から抽出し、抽出した特典データを特典要求を行った携帯端末1001に対して配信し、これに基づいて特典要求を行った遊技者が特典データを取得することとなる。
以上説明したように、本実施例の遊技システムでは、携帯端末1001にてパスワードの発行要求を行うことで、過去の遊技履歴を特定するためのパスワードを取得し、スロットマシン1にて遊技を開始する際に入力することで、過去の遊技履歴、すなわち他のスロットマシンなどで行った際のレベルや演出設定を反映した演出を実行させることが可能となり、遊技の終了時に携帯端末1001にて2次元コードを取得して更新要求を行うことにより管理サーバ1000で管理されている当該遊技者の遊技履歴を新たな遊技履歴に更新し、次回新たな遊技履歴を特定するためのパスワードを取得できるようになるため、長期間にわたり継続性のある演出を行わせることができる。
特に本実施例では、スロットマシン1が、遊技者によって入力されたパスワードを解析し、過去の遊技履歴を特定する構成であるため、スロットマシン1などの個々の遊技機と、他の遊技機、管理サーバ1000と接続することなく、他の遊技機で遊技を行った過去の遊技履歴を反映した演出を行うことも可能となる。
また、管理サーバ1000が発行するパスワードには、パスワードの発行要求に応じて生成された鍵データが含まれ、管理サーバ1000で同じ鍵データが遊技者IDに対応付けて登録されるとともに、さらにスロットマシン1で遊技を終え、新たな遊技履歴を特定するために出力される2次元コードにも、パスワードに含まれる鍵データが含まれ、更新要求には2次元コードから特定された鍵データが含まれ、管理サーバ1000に登録されている鍵データと更新要求に含まれる鍵データが一致することで、当該遊技者がパスワードを発行した遊技者であることを認証し、認証したことを条件に当該遊技者の遊技履歴が新たな遊技履歴に更新されるようになっており、第三者が他人のパスワードを入手して遊技を行い2次元コードを取得したり、他人の2次元コードを取得したりしても、その2次元コードから特定される遊技履歴を自らの遊技履歴に反映させることはできず、パスワードの発行を受けた遊技者による新たな遊技履歴を引き継ぐことは可能となる一方でパスワードの発行を受けた遊技者以外の遊技者が遊技履歴を引き継ぐことが不可能となる。これによりパスワードや2次元コードを流用したり盗用したりしても意味がなくなるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用を防止することができる。
また、パスワードに含まれる鍵データが、パスワードを発行する毎に生成されるデータであるため、遊技者個々を識別可能な遊技者IDに比べてパスワードに付加するデータ量を格段に軽減することが可能となり、パスワードの入力が煩わしくなることもないうえに、遊技者IDとは異なり鍵データの値は変動するため、同一内容の遊技履歴が特定される場合であっても同一パスワードとなる訳ではなく、鍵データを特定してパスワードを改竄することは困難となる。
また、管理サーバ1000では、パスワードの発行を受けた後、当該パスワードに付された鍵データと一致する鍵データによる更新要求を受け付け、更新要求を行った遊技者がパスワードを発行した遊技者であると認証されるまでは、新たなパスワードの発行が許可されないようになっており、このような場合には、新たにパスワードを取得して遊技を行うことができなくなるため、パスワードが重複してしまうことにより遊技履歴が混在してしまうことを防止できる。
また、管理サーバ1000では、携帯端末1001からパスワードの発行要求を受けてパスワードを発行する毎に、乱数を用いて鍵データを生成するので、パスワードに付される鍵データに規則性がなくなり、鍵データを特定して他人のパスワードを改竄することは困難となるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用をさらに確実に防止することができる。
また、本実施例では、既に管理サーバ1000の遊技者データベースに登録されている遊技者であれば、パスワードの発行を受けることなく、演出用スイッチ56を長押しするのみで、遊技を開始することが可能となる。そして、演出用スイッチ56の長押しに伴う遊技の開始操作がされてから終了までの遊技履歴を特定可能な2次元コードが表示される。遊技終了時に表示された2次元コードに基づいて管理サーバ1000に対して簡易更新要求を行うことで、管理サーバ1000側では、まず、当該簡易更新要求を送信した携帯端末の端末識別情報が、管理サーバ1000の遊技者データベースに既に登録されているか否かを判断し、既に登録されている場合には、該当する端末識別情報に対応する遊技履歴が登録要求から特定される遊技履歴に更新されることとなる。このため、既に端末識別情報が遊技者データベースに登録されている遊技者であっても、パスワードの発行を受けることなく、遊技履歴の蓄積機能を利用することが可能となり、その後、遊技の終了操作により表示された2次元コードで管理サーバ1000にアクセスするだけで、その間の遊技履歴を管理サーバ1000に登録・蓄積させることが可能となる。このため、すぐに遊技を開始したい遊技者であっても、パスワードの発行や入力をせずに遊技履歴を蓄積する機能を利用し、蓄積した遊技履歴に基づいて特典の付与を受けることが可能となる。
特に本実施例では、演出用スイッチ56を1回長押しするのみで、遊技履歴を蓄積する機能の利用を開始できるので、すぐに遊技を開始した遊技者であっても、遊技履歴を蓄積する機能を簡単に利用することができる。
また、本実施例では、管理サーバ1000にて、既に登録されている端末識別情報について、簡易更新要求を行った回数、すなわちパスワードの発行を受けずに遊技を行った回数がカウントされるようになっており、この回数が一定回数以上か否かを判定し、一定回数以上であれば、パスワードの発行を受けて遊技を行うことを推奨する旨のパスワード推奨案内を携帯端末に通知する。このパスワード推奨案内では、パスワードの発行を受けて遊技を行うことで、レベルや演出設定などを引き継げること、レベルを上げることでパスワードの発行を受けなければ行われることのない演出が実行されることがあり、より遊技性が広がる点が案内されるので、パスワードの発行を受けずに遊技を行っている遊技者に対して、パスワードを利用することにより遊技履歴を演出にも反映させることが可能な機能を活用することを有効に促すことができる。
尚、本実施例では、簡易更新要求を行った回数が一定回数以上となった場合に、パスワード推奨案内を通知するようになっているが、他のタイミングで通知するようにしても良い。本実施例では、前述のように累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上であることを条件に実行される演出が用意されており、さらに前述のミッションとしてこのような累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上でなければ出現しない演出が実行されることにより達成されるミッション、すなわち累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上でなければ達成できないミッションが定められている。このため、簡易更新要求を行った遊技者の遊技履歴における累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが、一定回数以上となったタイミング、すなわち遊技履歴が演出の出現条件を満たすこととなったタイミングにてパスワード推奨案内するようにしても良く、このような構成であってもパスワードの発行を受けずに遊技を行っている遊技者に対して、パスワードを利用することにより遊技履歴を演出にも反映させることが可能な機能を活用することを有効に促すことができる。また、遊技履歴が演出の出現条件を満たすこととなったタイミングにてパスワード推奨案内する場合には、遊技履歴が演出の出現条件を満たしたために、新たな演出が実行され得ること、その演出によりミッションを達成できること、新たに特典が付与される可能性があることなどを通知することが好ましく、このようにすることで、パスワードを利用することにより遊技履歴を演出にも反映させることが可能な機能を活用することを一層有効に促すことができる。
また、本実施例では、スロットマシン1で「簡単スタート」を入力することで、開始時乱数を取得し、この開始時乱数を特定可能な2次元コードが表示されるのみで、パスワードを入力することなく、パスワードを入力した場合と同様に遊技を行うことが可能となる。そして、遊技終了時には、「簡単スタート」を入力してから終了までの遊技履歴と、「簡単スタート」入力時に取得した開始時乱数と、を特定可能な2次元コードが表示される。そして、遊技者は、遊技開始時に表示された2次元コードに基づいて管理サーバ1000に対して開始時登録要求を行い、携帯端末の端末識別情報及び開始時乱数を仮登録データベースに登録しておき、遊技終了時に表示された2次元コードに基づいて管理サーバ1000に対して終了時登録要求を行うことで、管理サーバ1000側では、終了時登録要求から特定される開始時乱数と、管理サーバ1000の仮登録データベースに登録されている開始時乱数、すなわち開始時登録要求にて送信された開始時乱数と、が一致したことを条件に、当該終了時登録要求から特定される遊技履歴、すなわち当該遊技者の端末識別情報及び遊技履歴を管理サーバ1000の遊技者データベースに新規に登録し、次回からパスワードの発行を受けて遊技履歴を引き継ぐことが可能となる。このため、初めて遊技履歴の蓄積機能を利用する遊技者は、遊技を行う前に予め管理サーバ1000にアクセスして会員登録を行う必要がなく、「簡単スタート」の入力により表示された2次元コードで管理サーバ1000に1度アクセスするだけで、パスワードを入力したのと同様の遊技を開始することが可能となり、その後、遊技の終了操作により表示された2次元コードで管理サーバ1000にアクセスするだけで、その間の遊技履歴を管理サーバ1000の遊技者データベースに登録・蓄積させることが可能となる。
また、開始時登録要求により仮登録データベースに登録された端末識別情報、開始時乱数は、終了時登録要求に含まれる開始時乱数と一致し、該開始時乱数から特定される遊技履歴が登録された場合に消去されるので、1人の遊技者に対して生成された開始時乱数を、他の遊技者により流用されてしまうことを防止できるとともに、他の遊技者による流用を防止するにあたり、管理サーバ1000は、仮登録データベースに一致する端末識別情報及び開始時乱数が登録されているか否かを判断するのみで済むため、管理サーバ1000の負荷も軽減できる。
また、本実施例では、仮登録データベースに登録されている端末識別情報及び対応する開始時乱数、登録日時は、終了時登録要求に伴い本登録が行われない場合でも、登録日の翌日まで維持されるが、その後は、終了時登録要求に伴い本登録が行われなかった場合でも消去されるようになっており、一致する可能性の低い仮登録情報は所定期間の経過により消去されるため、管理サーバ1000の記憶容量を圧迫せずに済む。
尚、本実施例では、登録日の翌々日、すなわち日付単位で仮登録情報が消去される期限を設定しているが、登録した時点から一定時間が経過したことを機に仮登録情報を消去する構成としても良く、このような構成であっても上記と同様に、管理サーバ1000の記憶容量を圧迫せずに済む。
また、本実施例では、端末識別情報が付与された携帯端末であり、かつ端末識別情報の送信が許可された携帯端末のみ、管理サーバ1000にてアクセスを許可するようになっており、携帯端末に付与された端末識別情報に基づいて遊技者を特定するようになっており、他人の情報を不正に利用することを効果的に防止できる。
以上、本発明の実施例1を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例1に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例1では、遊技機としてスロットマシンを適用しているが、外部から遊技履歴を特定可能な情報の入力手段及び遊技機での遊技履歴を特定可能な情報を出力する出力手段を備える遊技機であれば良く、パチンコ遊技機であっても良い。
また、前記実施例1では、遊技機に入力する遊技履歴を特定可能な情報としてパスワードを適用しており、外部から情報を入力するために専用の読み取り装置などを備える必要のないことから好ましいが、バーコードや2次元コードなどのようにコード化され、コードリーダにて読み取り可能なデータ、有線接続、無線接続、赤外線接続などによって入力可能なデータであっても良く、このような構成とすることでこれらデータの入力を簡単に行うことができる。
また、前記実施例1では、遊技機から出力する遊技履歴を特定可能な情報として2次元コードを適用しており、遊技者が2次元コードリーダをかざすのみで簡単にデータを取得できることから好ましいが、バーコードなどのコードリーダにて読み取り可能な他のコードデータにて出力するようにしても良いし、有線接続、無線接続、赤外線接続などによって出力可能なデータであっても良く、さらには、遊技機へ入力する情報と同様にパスワードを適用しても良いし、
また、前記実施例1では、遊技機から出力する2次元コードにパスワードから特定される鍵データのみを付加する構成であり、2次元コードのデータ量、さらには携帯端末から管理サーバ1000に対して更新要求を行う際のデータ量を軽減できることから好ましいが、遊技機から出力する2次元コードにパスワードそのものを付加する構成としても良い。
前記実施例1では、管理サーバ1000では、パスワードの発行を受けた後、当該パスワードに付された鍵データと一致する鍵データによる更新要求を受け付け、更新要求を行った遊技者がパスワードを発行した遊技者であると認証されるまでは、新たなパスワードの発行が許可されないようになっており、更新要求を行わなかった場合には、遊技者IDと予め設定した暗証キーを入力し、一致することで更新要求を行わずとも新たなパスワードの発行が許可されるようになっているが、更新要求が行われなくとも新たなパスワードの発行を許可する構成としても良く、このような構成とした場合には、最後に発行したパスワードに付された鍵データと、2次元コードから特定される鍵データと、が一致した場合のみ、正規の更新要求として認証し、当該更新要求に基づいて遊技履歴を更新する一方、最後に発行したパスワードに付された鍵データと、2次元コードから特定される鍵データと、が一致しなかった場合には、更新要求を拒否する構成とすることで、更新要求がされずに複数のパスワードが発行されてしまった場合でも、最後に遊技を行った際の遊技履歴のみを特定することが可能となる。
また、前記実施例1の遊技システムでは、管理サーバ1000の遊技者データベースに蓄積されている遊技者の遊技履歴に応じて特典が付与される構成であるが、少なくとも遊技機において入力されたパスワードから遊技履歴を特定し、特定した遊技履歴を反映した演出を行う構成であれば、必ずしも遊技履歴に応じて特典を付与する構成でなくとも良く、このような構成であっても、他人の2次元コードを取得したりしても、その2次元コードから特定される遊技履歴を自らの遊技履歴に反映させることはできず、パスワードの発行を受けた遊技者による新たな遊技履歴を引き継ぐことは可能となる一方でパスワードの発行を受けた遊技者以外の遊技者が遊技履歴を引き継ぐことが不可能となる。これによりパスワードや2次元コードを流用したり盗用したりしても意味がなくなるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用を防止することができる。その結果、他人のパスワードなどを利用して、自らの遊技履歴を不正に操作し、当該遊技履歴を演出に反映させるなど、遊技履歴を反映した演出の価値が著しく低下してしまうことを防止できる。
一方で、管理サーバ1000の遊技者データベースに蓄積されている遊技者の遊技履歴に応じて特典が付与される構成であれば、必ずしもパスワードから遊技履歴が特定される構成でなくとも良く、パスワードから特定される遊技履歴を反映した演出を行わない構成であっても良い。このような構成であっても、パスワードに鍵データを付して発行するとともに、遊技者が遊技を開始する際にパスワードを入力し、遊技を終了する際に、パスワードに付した鍵データを含むコード情報を出力し、管理サーバ1000側で、パスワードを発行した際に生成した鍵データと、コード情報から特定された鍵データと、が一致することを条件に、遊技履歴を更新する構成とすることで、第三者が他人のパスワードを入手して遊技を行い2次元コードを取得したり、他人の2次元コードを取得したりしても、その2次元コードから特定される遊技履歴を自らの遊技履歴に反映させることはできず、パスワードの発行を受けた遊技者による新たな遊技履歴を引き継ぐことは可能となる一方でパスワードの発行を受けた遊技者以外の遊技者が遊技履歴を引き継ぐことが不可能となる。これによりパスワードや2次元コードを流用したり盗用したりしても意味がなくなるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用を防止することができる。その結果、不正に更新した遊技履歴を用いて特典データを取得することが困難となる。
前記実施例1では、「簡単スタート」にて仮登録を行って遊技を行う場合に、当該遊技を特定可能な情報として一定範囲で変動する乱数から抽出した開始時乱数を適用しているが、遊技終了時に管理サーバ1000側で当該遊技を特定できるデータであれば良く、例えば、「簡単スタート」が入力される毎に、加算される番号など、規則的に変化するデータを適用しても良い。
前記実施例1では、「簡単スタート」にて仮登録を行って遊技を行う場合に、当該遊技を特定可能な情報として一定範囲で変動する乱数から抽出した開始時乱数を適用しているが、遊技終了時に管理サーバ1000側で当該遊技を特定できるデータであれば良く、例えば、「簡単スタート」が入力される毎に、加算される番号など、規則的に変化するデータを適用しても良い。
前記実施例1では、端末識別情報が付与された携帯端末であり、かつ端末識別情報の送信が許可された携帯端末のみ、管理サーバ1000にてアクセスを許可するようになっているが、少なくとも携帯端末を識別可能な情報(Cookie)にて遊技者を識別したり、管理サーバ1000側で付与した遊技者IDにて遊技者を識別したりできる場合には、端末識別情報が付与された端末や、端末識別情報の送信が許可されていない端末からもアクセスを許可する構成としても良い。
また、前記実施例1では、端末識別情報に対応付けて遊技者に関する情報(遊技履歴など)を管理しているが、遊技者を識別可能な遊技者IDに対応付けて遊技者に関する情報を管理する構成でも良い。