JP2012238230A - 自律走行装置及び自律走行方法並びにそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】周囲の検出範囲の接地面に仮想的に設けた点範囲それぞれの高さを検出し、近傍の点範囲との高さの差が路肩検出基準値以上となる場合の点範囲を、路肩点を示す点範囲と検出する。そして、検出範囲内における基準経路の左右両側それぞれにおいて検出した路肩点を左右両側ごとにそれぞれ結んだ左右両側それぞれの路肩線を特定し、当該左右両側それぞれの路肩線に基づいて道路形状を認識する。また、検出範囲内の左右の路肩線の間に仮想的に設けた複数の経路候補が示す点範囲を特定し、当該経路候補が示す各点範囲の高さと、当該経路候補が示す点範囲隣接する他の点範囲の高さとの変化量の小さい経路候補を走行経路と特定する。
【選択図】図3
Description
つまり、上述の特許文献1では、白線等の基準線が必要であり、オフロードを自律走行する技術としては適用することができない。
また、上述の特許文献2の技術では、レーザセンサで検出した路肩の点列を、2重円弧、スプラインなどの曲線で近似するため、認識した道路形状が1本道(直線または曲線)になり、分岐路のある道路を自律走行する技術としては適用することができない。
また、上述の非特許文献1の技術は、地図データにおける経路上の点を、短い間隔で設定するため、長距離走行となるほどオペレータによる経路上の点の入力の負担が増大する。またGPS精度が低い場合には、オペレータが入力した経路とのマッチングができず道路形状を判定できない。
また、上述の特許文献3の技術では、道路の曲率、道幅、分岐に応じた多数の道路モデルを用意する必要があり、効率的でない。
また、本発明によれば、基準経路を基に設定した円の検出範囲内において路肩点を検出し、当該路肩点による左右両側の路肩線内の経路候補から走行経路を特定するため、分岐路のある道路でも自律走行が可能となる。
また、本発明によれば、道路の曲率、道幅、分岐に応じた多数の道路モデルを用意しなくとも自律走行を行うことが可能となる。
また、本発明によれば、GPSセンサにより検出する現在の位置の精度が低下する山間部などにおいても、基準経路との差を判定して、現在の位置を補正するため、山間部などのGPSセンサにより検出する現在の位置の精度が低下する範囲においても自律走行することができる。
図1は同実施形態による自律走行装置の概要を示す図である。
この図において、符号1は、自律走行装置を示している。また符号10は、自律走行装置1に備えられたレーザセンサを示している。自律走行装置10は車輪を備えており、車輪を回転駆動することにより前方または後方へ進むことができる。また自律走行装置10は内部にハンドル機能を備えており、前輪または後輪またはそれら両方の左右の向きを変えることにより、進行方向を変更することができるものである。そして、自律走行装置1に備えられたレーザセンサ10は、周囲の検出範囲Aの接地面Eにレーザを照射して、その反射波によって接地面Eの高さを計測するものである。当該レーザセンサ10は接地面Eに垂直な回転軸Oを中心に回転する。これによりレーザセンサ10は、自律走行装置1の周り360度の各方向にレーザを照射することもできる。従って、自律走行装置1は自装置を囲む360度全ての方向の所定の検出範囲Aの接地面Eの高さを計測することができる。
この図が示すように、自律走行装置1に備えられたレーザセンサ10は、レーザセンサ10を中心とする半径Rの検出範囲Aの接地面Eに対してレーザ光を照射することができる。これにより、レーザ光の照射できる半径Rの円の検出範囲Aが、接地面Eの高さを検出できる範囲となる。つまり本実施形態においては、検出範囲Aはレーザセンサ10を中心とした円である。自律走行装置1は、算出した走行経路を走行しながらレーザセンサ10を回転軸O周りに回転させて、自装置の周囲の接地面Eの高さを計測し、これにより、自律走行が可能な走行経路を算出し、これを繰り返す。
この図が示すように自律走行装置1は、レーザセンサ10、制御装置11、GPSセンサ12、運転装置13、姿勢センサ14、車輪回転センサ15を備えている。制御装置11は自律走行装置1の制御を行う装置である。またGPSセンサ12はGPS衛星から受信した信号に基づいて、現在の自律走行装置1の位置座標を検出する装置である。また運転装置13は、ハンドル角度、ブレーキ強度、アクセル強度を調整する装置である。
制御装置11はレーザセンサ10から入力した情報に基づいて接地面Eの高さを検出し、走行経路を特定する。また制御装置11はGPSセンサ12から入力した位置に基づいて、地図上における自装置の位置を特定する。そして、制御装置11は、特定した走行経路に関する情報を運転装置13に対して出力し、運転装置13が走行経路に基づいてハンドル角度、ブレーキ強度、アクセル強度を調整する。
自律走行制御部111は、制御装置11内の各処理部を制御するとともに、運転装置13に対して自律走行のための制御を行う処理部である。
またデータベース117は各処理に必要な情報を記録し、また各処理部によって算出された結果の情報を記録する。
路肩検出部112、道路形状認識部113、走行経路特定部114、座標修正部115、処理結果記録部116は自律走行制御部111がメモリから制御プログラムを読み込んで実行することにより、制御装置11内に構成される各処理部である。
また、道路形状認識部113は、検出範囲A内における基準経路の左右両側それぞれにおいて検出した路肩点を左右両側ごとにそれぞれ結んだ左右両側それぞれの路肩線を特定し、当該左右両側それぞれの路肩線に基づいて道路形状を認識する処理部である。
また、走行経路特定部114は、検出範囲A内の左右の路肩線の間に仮想的に設けた複数の線状の経路候補が示す点範囲(グリッド)を特定し、当該経路候補が示す各点範囲(グリッド)の高さと、当該経路候補が示す点範囲(グリッド)が隣接する他の点範囲(グリッド)の高さとの変化量の小さい経路候補を走行経路と特定する処理部である。
また、処理結果記録部116は、走行経路を示す点範囲(グリッド)の情報、路肩線を示す点範囲(グリッド)の情報、点範囲(グリッド)それぞれの高さの情報を記録する処理部である。
自律走行装置1は、データベース117において、予めオペレータによって作成された基準経路の情報を記憶している。当該基準経路は、オペレータが、地図上にプロットした座標と、当該座標をスプラインなどの公知の曲線で補完して結んだ線の情報を含むものである。例えば、オペレータが制御装置11を操作して、制御装置11に接続されたモニタに地図を表示し、当該地図上に基準経路上の点をプロットすることにより、当該地図上にプロットされた点に対応する座標が制御装置11のデータベース117内に基準経路情報として記録される。また、制御装置11の自律走行制御部111は、当該入力された基準経路上の点をスプライン曲線により補完して、基準経路の線データを生成するとともに、線データを所定の距離毎に分割した分割点を、当該線データをデータベース117内に基準経路情報として記録する。つまり、基準経路情報は、オペレータから入力された点と、基準経路の線データを分割して得た分割点とからなる情報である。基準経路を表す線上の各分割点の距離は、例えば、10メートルなどの距離である。
図6は自律走行装置の処理概要を示す第1の図である。
図7は自律走行装置の処理概要を示す第2の図である。
次に、自律走行装置の処理フローについて順を追って説明する。
まず、オペレータの入力部の操作等により、自律走行装置1の自律走行制御部111が自律走行開始の信号を入力すると、当該自律走行制御部111は、データベース117から基準経路情報を読み取る。そして、自律走行制御部111は、基準経路情報内から始点として記録されている座標を取得する。また自律走行制御部111は、基準経路情報内の始点から2つ先の点(走行ベクトル算出点)までの座標を取得する。そして、自律走行制御部111は、現在位置を示す点(始点)と次の基準経路上の点(走行ベクトル算出点)とを結ぶ走行ベクトルを算出し(ステップS101)、当該走行ベクトルを運転装置13へ出力する。これにより、運転装置13は走行ベクトル方向にハンドル角度を制御して、自律走行を開始する(ステップS102)。当該自律走行の初期速度は、例えば、予めメモリ等に記録された初期速度まで加速し、その後その初期速度により自律走行を行う。
図8(g)で示すように、予め記録する基準経路が示す座標と、GPSセンサ12から得た座標に基づいて特定した路肩点に基づいて認識した道路形状が示す座標とが、著しく離れている場合には、基準経路に基づいて走行経路を特定する場合に備えて、座標修正をすることが必要となる。従って、上述のステップS107において座標修正処理が必要であると判定した場合には、座標修正部115は座標修正処理を開始する(ステップS114)。より具体的には、座標修正処理が必要であるかどうかの判定は、まず、座標修正部115が、GPSセンサ12から入力した座標と、基準経路上の分割点が示す座標のうち最も近い分割点の座標との距離が、所定の距離以上になったかを判定する。そして、GPSセンサ12から入力した座標と、基準経路上の分割点が示す座標のうち最も近い分割点の座標との距離が、所定の距離以上である場合には、座標修正部115は、座標修正処理を行うと判定する。
図9で示すように、座標修正部115は、基準経路上の分割点に移動量を加算して、移動後基準経路の各分割点(p1,p2・・・pn)を算出する。また座標修正部115は、認識した道路形状上の各分割点(q1,q2・・・qn)を特定する。そして、移動後基準経路上および認識した道路形状上の対応する分割点の曲率のずれをr、当該対応する分割点のユークリッド距離をdとして表すと、ある移動量nによる移動後基準経路と、認識した道路形状との間の評価関数E(n)は式(1)により表すことができる。
10・・・レーザセンサ
11・・・制御装置
12・・・GPSセンサ
13・・・運転装置
111・・・自律走行制御部
112・・・路肩検出部
113・・・道路形状認識部
114・・・走行経路特定部
115・・・座標修正部
116・・・処理結果記録部
117・・・データベース
Claims (13)
- 周囲の検出範囲の接地面に仮想的に設けた点範囲それぞれの高さを検出し、前記検出範囲外側に隣接する他の点範囲との高さの差が路肩検出基準値以上となる場合の点範囲を、路肩点を示す点範囲と検出する路肩検出部と、
前記検出範囲内における基準経路の左右両側それぞれにおいて検出した前記路肩点を前記左右両側ごとにそれぞれ結んで前記左右両側それぞれの路肩線を特定し、当該左右両側それぞれの路肩線に基づいて道路形状を認識する道路形状認識部と、
前記検出範囲内の前記左右の路肩線の間に仮想的に設けた複数の線状の経路候補が示す前記点範囲を特定し、当該経路候補が示す各点範囲の高さの変化量の小さい前記経路候補を走行経路と特定する走行経路特定部と、
を備えることを特徴とする自律走行装置。 - 前記道路形状認識部は、前記左右両側それぞれの路肩線の中央線を道路形状と認識する
ことを特徴とする請求項1に記載の自律走行装置。 - 前記走行経路特定部は、前記道路形状と認識した中央線に平行な、異なる複数の前記経路候補を前記左右の路肩線の間に仮想的に設け、
当該複数の経路候補のうち、経路候補が示す各点範囲の高さの変化量の小さい経路候補を走行経路と特定する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自律走行装置。 - 前記道路形状と認識した前記中央線を示す座標と、前記基準経路を示す座標とが、所定の距離以上離れている場合には、前記中央線と前記基準経路との距離を示す評価関数に基づいて、当該距離が最小と評価できる前記基準経路の移動量を用いて、前記道路形状を示す前記路肩点の座標を修正する座標修正部と、
を備えることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の自律走行装置。 - 前記走行経路を示す前記点範囲の情報を記録する走行経路記録部と、
を備えることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の自律走行装置。 - 前記路肩線を示す前記点範囲の情報を記録する路肩記録部と、
を備えることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の自律走行装置。 - 前記点範囲それぞれについて算出した高さを記録する高さ情報記録部と、
を備えることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の自律走行装置。 - 自律走行装置の自律走行方法であって、
周囲の検出範囲の接地面に仮想的に設けた点範囲それぞれの高さを検出し、前記検出範囲外側に隣接する他の点範囲との高さの差が路肩検出基準値以上となる場合の点範囲を路肩点を示す点範囲と検出し、
前記検出範囲内における基準経路の左右両側それぞれにおいて検出した前記路肩点を前記左右両側ごとにそれぞれ結んで前記左右両側それぞれの路肩線を特定し、当該左右両側それぞれの路肩線に基づいて道路形状を認識し、
前記検出範囲内の前記左右の路肩線の間に仮想的に設けた複数の線状の経路候補が示す前記点範囲を特定し、当該経路候補が示す各点範囲の高さの変化量の小さい前記経路候補を走行経路と特定する
ことを特徴とする自律走行方法。 - 前記走行経路特定部は、前記道路形状と認識した前記左右両側それぞれの路肩線の中央線に平行な、異なる複数の前記経路候補を前記左右の路肩線の間に仮想的に設け、
当該複数の経路候補のうち、経路候補が示す各点範囲の高さの変化量の小さい経路候補を走行経路と特定する
ことを特徴とする請求項8に記載の自律走行方法。 - 前記道路形状と認識した前記中央線を示す座標と、前記基準経路を示す座標とが、所定の距離以上離れている場合には、前記中央線と前記基準経路との距離を示す評価関数に基づいて、当該距離が最小と評価できる前記基準経路の移動量を用いて、前記道路形状を示す前記路肩点の座標を修正する
ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の自律走行方法。 - 自律走行装置のコンピュータを、
周囲の検出範囲の接地面に仮想的に設けた点範囲それぞれの高さを検出し、前記検出範囲外側に隣接する他の点範囲との高さの差が路肩検出基準値以上となる場合の点範囲を、路肩点を示す点範囲と検出する路肩検出手段、
前記検出範囲内における基準経路の左右両側それぞれにおいて検出した前記路肩点を前記左右両側ごとにそれぞれ結んで前記左右両側それぞれの路肩線を特定し、当該左右両側それぞれの路肩線に基づいて道路形状を認識する道路形状認識手段、
前記検出範囲内の前記左右の路肩線の間に仮想的に設けた複数の線状の経路候補が示す前記点範囲を特定し、当該経路候補が示す各点範囲の高さの変化量の小さい前記経路候補を走行経路と特定する走行経路特定手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。 - 前記走行経路特定手段は、前記道路形状と認識した前記左右両側それぞれの路肩線の中央線に平行な、異なる複数の前記経路候補を前記左右の路肩線の間に仮想的に設け、
当該複数の経路候補のうち、経路候補が示す各点範囲の高さの変化量の小さい経路候補を走行経路と特定する
ことを特徴とする請求項11に記載のプログラム。 - 上述の手段に加え、さらに前記コンピュータを、
前記道路形状と認識した前記中央線を示す座標と、前記基準経路を示す座標とが、所定の距離以上離れている場合には、前記中央線と前記基準経路との距離を示す評価関数に基づいて、当該距離が最小と評価できる前記基準経路の移動量を用いて、前記道路形状を示す前記路肩点の座標を修正する座標修正部手段、
として機能させることを特徴とする請求項11または請求項12に記載のプログラム。
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