JP2012236562A - Power transmission device of outboard motor - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、船外機において動力源であるエンジンから最終出力端であるプロペラに至る動力伝達系の途中に配置構成される動力伝達装置に関する。 The present invention relates to a power transmission device that is arranged in the middle of a power transmission system from an engine that is a power source to a propeller that is a final output end in an outboard motor.
船舶もしくは舟艇の推進機関あるいは推進システムの主なものとして船外機、船内外機及び船内機等がある。このうち船外機はアウトボードドライブ等と呼ばれ、エンジン、その捕機類、駆動系のギアやシャフト及びスクリュー等が一体化して構成されており、一般には船体船尾のトランサムボードに搭載される。典型的には小型の舟艇等に搭載され、ステアリング機能とチルティング機能を有している。 Major outboard propulsion engines or propulsion systems include outboard motors, inboard motors, and inboard motors. Outboard motors are called outboard drives, etc., and are composed of an engine, its catchers, drive system gears, shafts, screws, etc., and are generally mounted on a transom board at the stern of the hull. . Typically, it is mounted on a small boat or the like and has a steering function and a tilting function.
また、船内外機は、小型船舶等の推進機関の設置方法として、インボードエンジン・アウトボードドライブ等と呼ばれ、エンジンを船内船尾部に搭載すると共に減速ギア、前後進クラッチ及びプロペラ等を一体化してなるドライブユニットをトランサムボードの外部に配置したものである。 Inboard / outboard motors are called inboard engines / outboard drives, etc., as a method of installing propulsion engines for small vessels, etc., and the engine is mounted on the stern part of the ship and the reduction gear, forward / reverse clutch, propeller, etc. are integrated. This is a drive unit arranged outside the transom board.
動力源であるエンジンから最終出力端であるプロペラに至る動力伝達系において、高出力化や動力伝達の効率化等に関連してエンジン及び動力伝達機構の支持構造やそれらの配置構成は極めて重要であり、種々の工夫がなされている。例えば特許文献1あるいは特許文献2には大型船外機の典型的懸架方法が開示される。これらの場合、チルト軸及びステアリング軸よりも先端側にマウントを置き、そのマウントでエンジン及び推進機部全体を支えている。また、エンジン及び推進機全体をチルト及びステアリング可能としている。マウントは前後軸に平行な4本の軸で成り立っている。なお、これらのようにエンジンと推進機を一体的に懸架した場合、マウントにはエンジン振動と推進力(プロペラスラスト及び舵力)が同時に加わる。
In the power transmission system from the engine that is the power source to the propeller that is the final output end, the support structure of the engine and the power transmission mechanism and their arrangement are extremely important in relation to higher output and more efficient power transmission. There are various ideas. For example, Patent Document 1 or
また、特許文献3に記載の船内外機において、エンジンをマウントし、推進機についてはエンジンとは独立して船体に固定している。このためエンジン振動を吸収しつつ、推進力を船体に伝えることができる。
また、特許文献4等に記載の変則的な船外機では、エンジンだけを独立懸架とし、推進機をユニバーサルジョイントで連結している。
In the inboard / outboard motor described in
Moreover, in the irregular outboard motor described in Patent Document 4 and the like, only the engine is an independent suspension, and the propulsion device is connected by a universal joint.
上述した特許文献1あるいは特許文献2に記載のものでは、エンジン振動と推進力は直接関連がないため、エンジンの振動を船体に伝えず、且つ推進力を適切に操作することが実質的に困難であった。即ち、エンジン振動を吸収するためには軟らかいマウントが必要であり、推進力によって船外機の姿勢が変わってしまったり、ステアリング操作に対して遅れが生じたりする。一方、硬いマウントにすれば、エンジン振動を吸収できなくなる。
In the above-described Patent Document 1 or
また、特許文献3に記載のものでは、船内外機はチルト軸及びステアリング軸をドライブシャフトの自在継手(ユニバーサルジョイント)中心においている。自在継手の折れ曲げ角には制限があるため、チルト角及びステアリング角とも船外機よりも小さくなる。従って、舵が効き難く、小回り性能が悪いという問題があった。
また、特許文献4等に記載のものでは、エンジンだけを独立懸架し、推進機をユニバーサルジョイントで連結したという点で、船内外機と同様なメリットとデメリットを持つ。
更なる例において、エンジンはマウントし、推進機は独立して船体に取り付けられる場合、エンジンの防振によって正確なステアリング操作を損なうことはないが、チルト機構を持たないため、海底を含む障害物と衝突した際、衝撃を吸収できないので、小型船舶には不向きである等の問題を有する。
In the one described in
Moreover, the thing described in patent document 4 etc. has the same merit and demerit as an inboard / outboard motor at the point that only the engine was suspended independently and the propulsion unit was connected by the universal joint.
In a further example, when the engine is mounted and the propulsion unit is independently attached to the hull, it does not impair accurate steering operation due to the vibration isolation of the engine, but it does not have a tilt mechanism and therefore includes obstacles including the seabed. Since the impact cannot be absorbed when it collides with, it has problems such as being unsuitable for small ships.
本発明はかかる実情に鑑み、動力伝達効率に優れると共に、防振性能や操作性等を大幅に向上する船外機の動力伝達装置を提供することを目的とする。 In view of such circumstances, an object of the present invention is to provide a power transmission device for an outboard motor that is excellent in power transmission efficiency and greatly improves vibration isolation performance and operability.
本発明の船外機の動力伝達装置は、エンジンケース内部にエンジンが収容されると共に、該エンジンケース外部に前記エンジンによって駆動される推進機を備えた船外機において、前記エンジンの出力側に減速機を連結し、この減速機に対して前記エンジンからの入力軸と前記推進機への出力軸とを同一側にて相互に平行に配置したことを特徴とする。 The power transmission device for an outboard motor according to the present invention includes an engine housed in an engine case, and an outboard motor provided with a propulsion device driven by the engine outside the engine case. A reduction gear is connected, and the input shaft from the engine and the output shaft to the propulsion device are arranged in parallel to each other on the same side with respect to the reduction gear.
また、本発明の船外機の動力伝達装置において、前記減速機の出力軸上にワンウエイクラッチを装着し、動力伝達方向を規制するようにしたことを特徴とする。 In the power transmission device for an outboard motor according to the present invention, a one-way clutch is mounted on the output shaft of the speed reducer to regulate the power transmission direction.
また、本発明の船外機の動力伝達装置において、船外機内で前記エンジンのみをフローティング支持し、該エンジンと前記推進機をユニバーサルジョイントを介して連結したことを特徴とする。 In the power transmission apparatus for an outboard motor according to the present invention, only the engine is floatingly supported in the outboard motor, and the engine and the propulsion unit are connected via a universal joint.
また、本発明の船外機の動力伝達装置において、その出力側が前記エンジンケースの幅方向外側となるように前記エンジンを配置し、前記減速機は前記エンジンケースの幅方向最外側に設置して、前記ユニバーサルジョイントを介して前記推進機に連結したことを特徴とする。 Further, in the power transmission device for an outboard motor according to the present invention, the engine is arranged so that an output side thereof is on an outer side in the width direction of the engine case, and the speed reducer is installed on an outermost side in the width direction of the engine case. The propulsion unit is connected via the universal joint.
本発明によれば、動力伝達系において減速機で減速することで、大きな出力トルクを得られる。これにより減速機のフリクション発生分を上回るプロペラ効率向上を得ることができる。また、減速機の出力軸上にワンウエイクラッチを装着することで、低負荷時に駆動側エンジンは燃費の良い状態で運転でき、休止側エンジンのフリクションが伝わらないため、総合的にエンジンユニットの燃費を向上することができる。更に、エンジンユニットと推進機の間で相対的な変位又は振動が発生するが、ユニバーサルジョイント等でそのような変位等を有効に吸収することができる。 According to the present invention, a large output torque can be obtained by decelerating with a reduction gear in the power transmission system. As a result, it is possible to obtain an improvement in propeller efficiency that exceeds the amount of friction generated by the reduction gear. In addition, by installing a one-way clutch on the output shaft of the speed reducer, the driving side engine can be operated in a fuel-efficient state at low loads, and the friction of the resting side engine is not transmitted. Can be improved. Furthermore, although a relative displacement or vibration occurs between the engine unit and the propulsion device, such a displacement can be effectively absorbed by a universal joint or the like.
以下、図面に基づき、本発明における船外機の動力伝達装置の好適な実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る船外機10を搭載した船舶もしくは舟艇の例を示している。この例では船舶は典型的には中小型とし、船体1の後部にトランサムボード2(船尾板)有するものとする。船外機10は図示のようにトランサムボード2を利用して搭載される。なお、以下で参照する各図の要所において、前方(船首側)を矢印Frにより、後方(船尾側)を矢印Rrによりそれぞれ示す。また、必要に応じて船体の左右方向(船幅方向)をそれぞれ矢印L、矢印Rにより示す。
Hereinafter, preferred embodiments of a power transmission device for an outboard motor according to the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 shows an example of a ship or a boat equipped with an
ここで先ず本実施形態に係る船体1において、図1のように船体1の底部に船床3が敷設され、この船床3の後端にトランサムボード2が配置される。船床3の中央部付近において操縦席4が設けられ、操縦席4にはハンドル5を始めとする操縦に必要な装置及び機器類、計器類等が配設される。船外機10は動力、推進機、転舵装置及びチルト装置等が一体的に装備され、所謂オールインワンタイプとして構成され、船体1側に燃料タンク、バッテリ等の通常の備品があれば運転可能である。
First, in the hull 1 according to the present embodiment, a
なお、船舶としてこの図示例のものに限定されず、その他トランサムボードの後側に船外機搭載用のブラケット等を具備した船体もあり、つまり船体の船尾に船尾板又はこれに相当する部位もしくは部材を有するタイプのものに対して、本発明の船外機10は有効に適用可能である。
In addition, the ship is not limited to the illustrated example, and there is also a hull having a bracket for mounting an outboard motor on the rear side of the transom board, that is, a stern plate or a part corresponding to the stern plate on the stern of the hull. The
図2〜図5は船外機10の外観を示し、図2は船外機10の斜視図、図3は後面図、図4は側面図及び図5は前面図である。船外機10は樹脂製エンジンケース100を有し、このエンジンケース100内部に後述する動力源であるエンジンユニットを収容すると共に、エンジンケース100の後部下方にスクリュー(プロペラ)を配置し、エンジンユニットによってスクリューを回転駆動する。エンジンケース100は船外機10の外観を構成する外装部材としても機能し、全体として一体感のある外観を呈している。
2 to 5 show the exterior of the
エンジンケース100は図1をも参照して、船体1の船尾部(典型的にはトランサムボード2とする)と略同一の幅を有する筐体として構成される。この例ではエンジンケース100の基本的な形態は概略直方体とし、該直方体の長手方向が船幅方向としている。エンジンケース100はエンジンユニット及びその周辺部品もしくは部材を収容するケース本体101と、ケース本体101の上部開口101a(図12参照)を覆うケースカバー102とを有する。
Referring also to FIG. 1,
エンジンケース100内に収容されるエンジンユニット及びその周辺部品等について説明する。本発明の船外機10はそのパワーユニットとして内燃機関を主動力とし、これを作動させて推進機を駆動する。図6は船外機10におけるエンジンケース100内部の構成例を示し、図7はエンジンケース100内の主要構成の分解斜視図である。エンジンケース100内において、パワーユニットを構成するエンジンユニット11が、コンパクト且つ重量バランス良く配置収容される。この実施形態では2基のエンジンユニット11を有し、その筐体の長手方向が船幅方向としたエンジンケース100の左右に、一対のエンジンユニット11がセンタ振分けで配置される。各エンジンユニット11には、吸気系12及び排気系13が接続されると共に、それぞれの出力端(クランクシャフト)に本発明に係る動力伝達装置14が連結される。動力伝達装置14はエンジンユニット11の後側にて左右方向中央部で推進機15と結合し、これらの船外機構成部材が図7のようにフレーム16上に搭載支持される。
The engine unit housed in the
更に具体的に説明すると、エンジンユニット11において、この例では水冷式直列4気筒4サイクルガソリンエンジンを使用する。なお、エンジン気筒数等は必要に応じて適宜変更可能であり、この例に限定されるものではない。図8を参照して、エンジンユニット11においてクランクケース17、シリンダブロック18、シリンダヘッド19及びシリンダヘッドカバー20が順次重なるように一体的に結合し、最下部にオイルパン21が付設される。各エンジンユニット11のクランクシャフトは船幅方向(左右方向)に沿って配置され、その軸端に結合するエンジン出力軸が左右両外側に位置するように配置され、即ち右側のエンジンユニット11のエンジン出力軸は右側に、左側のエンジンユニット11のエンジン出力軸は左側となるように配置される。
More specifically, the
次に吸気系12において、図6に示すようにエンジンユニット11相互間に単一のエアクリーナ22が配置される。一方、図8に示されるように右側のエンジンユニット11のシリンダヘッド19の前側に、及び左側のエンジンユニット11のシリンダヘッド19の後側にそれぞれインテークマニホールド23が結合し、これらのインテークマニホールド23とエアクリーナ22との間がそれぞれインテークパイプ24を介して接続される。エアクリーナ22の前面部からエンジンケース100前部の船体1側まで吸気管25が延出し(図9参照)、その先端の空気取込み口から空気を取り込むようになっている。空気取込み口は、船体1において波、しぶき及び雨等に曝されることがない部屋もしくはスペースに設置される。図8に示されるように各エンジンユニット11において、単一の吸気管25から複数(この例では4つ)のインテークマニホールド23に分岐する。
Next, in the
排気系13において、図7等に示されるように右側のエンジンユニット11のシリンダヘッド19の後側に、及び左側のエンジンユニット11のシリンダヘッド19の前側にそれぞれエキゾーストマニホールド26が結合し、それらは単一のエキゾーストパイプ27に接続する。エキゾーストパイプ27には排気ホース28が接続され、排気ホース28にはマフラ29が接続される。このマフラ29には排気ホース30が接続され、この排気ホース30に取り付けられた排気出口31から排気ガスが排出されるようになっている。
In the
マフラ29は、エンジンケース100のケース本体101の下面外側に設置される。この場合、マフラ29及び排気ホース30等はケース本体101の下面から実質的に突出しないように配置されると共に、ケース本体101の後面左右両側の下部付近に配置された排気出口31から左右バランス良く水中に排気される。
The
動力伝達装置14はエンジンユニット11の出力を推進機15へと伝達する。動力伝達装置14において、左右のエンジンユニット11のエンジン出力軸には図10に示されるように減速機32が連結される。減速機32のケーシング33内に回転自在に軸支されたギア群を有し、その出力軸にタイロッド34が連結される。左右のタイロッド34は相互に同心且つ水平で左右方向に配置され、左右中央部で中間減速機35と連結する。各タイロッド34は両端でそれぞれユニバーサルジョイント36,37を介して、減速機32及び中間減速機35と連結する。なお、タイロッド34はその軸方向途中適所でスプレライン係合構造を有し、全体としての長さが伸縮可能になっている。
The
本実施形態において中間減速機35は、それぞれタイロッド34に連結する一対の入力側ベベルギアとこれらの入力側ベベルギアに噛合する出力側ベベルギアとを含む。出力側ベベルギアは、ドライブシャフトケース38内のドライブシャフトと連結し、中間減速機35、ドライブシャフトケース38及びスイベルブラケット39が、相互に一体的に結合する。ドライブシャフトは中間減速機35から下方へ延出する。これらのスイベルブラケット39等はベアリング40を介して、後述するようにケース本体101に回動可能に支持される。
In the present embodiment, the
推進機15は図10等に示されるように、ドライブシャフトケース38の下方に配置される。推進機15は、プロペラ駆動用のギアを内蔵するギアケース41を含み、全体としてフィン状を呈する。ギアケース41の後端部にはプロペラ42が装架される。ドライブシャフトはドライブシャフトケース38内を通って更に下方へ延出し、ギアケース41内まで延設される。ギアケース41内には最終減速機が構成され、この最終減速機を介してプロペラ42を回転駆動することができる。
As shown in FIG. 10 and the like, the
更に、推進機15に対するチルト機構及びステアリング機構を備えている。これらについての詳細な説明はここでは省略するが、先ずチルト機構により、中間減速機35、ドライブシャフトケース38及び推進機15全体がチルト軸のまわりに上下方向に回動可能である。チルト軸Tはタイロッド34と同軸に設定され、図10の矢印Aで示すように推進機15はチルト軸Tのまわりにチルト動作することができる。なお、チルト機構において所謂、パワートリムチルト(PTT)等と称する駆動装置を備え、電動油圧式のチルト機構が構成されるものであってよい。
Further, a tilt mechanism and a steering mechanism for the
また、ステアリング機構により、図10の矢印Bで示すように推進機15はステアリング軸Sのまわりにヨー方向(左右方向)に回動可能である(ヨーイング)。このステアリング機構において、例えば電動油圧式に油圧駆動されるステアリングシリンダを有し、油圧ポンプを油圧源としてステアリングロッドに沿って往復動させることで推進機15が左右方向に回動、即ちステアリング動作することができる。
Further, the
上述した船外機10の主要構成部材は図6のようにフレーム16上に搭載支持される。フレーム16は鋼管等の材料を用いて、図11に示されるようにエンジンケース100を構成する筐体の直方体に略沿った外形となるように形成される。フレーム16の所定部位にはエンジンユニット11を搭載支持するための複数のエンジンマウント43が配設され、これらのエンジンマウント43を介してエンジンユニット11がフレーム16上に取り付けられる。また、フレーム16の後部には、前述したスイベルブラケット39等を支持するためのベアリング40が装着されるメインブラケット44が取り付けられる。
The main components of the
更に、フレーム16の前面部には複数のトランサムボルト45が前方に向けて取り付けられる。フレーム16にはエンジンユニット11を始めとする船外機構成部材が搭載されるが、それらを搭載したフレーム16はエンジンケース100内に収容される。トランサムボルト45はそのようなエンジンケース100のケース本体101の前面部を貫通してトランサムボード2に締結され、これによりエンジンケース100全体をトランサムボード2に締着固定することができる。なお、ケース本体101から突出するトランサムボルト45にはシールもしくはパッキン等が装着され、水密性が確保される。
Further, a plurality of
前述のようにエンジンケース100は、エンジンユニット11やその周辺部品を収容するケース本体101と、ケース本体101の上部開口101aを覆うケースカバー102とを有する。ケース本体101に対してケースカバー102が閉じることでエンジンケース100内は実質的に密閉空間となり、高い水密性が確保される。この場合、船外機10の構成部材はフレーム16によって支持され、フレーム16はエンジンユニット11を保持すると共に推進機15の推進力や操舵力を受け持ち、即ちエンジンケース100自体にはそれらの負荷荷重がかからない。また、エンジンケース100は図1に示されるように船外機10の外装部材としても機能し、船外機10に搭載されて全体として一体感の外観を呈する。
As described above, the
図2〜図4等に示されるようにケース本体101の後面側において、その後面部から底面部へかけての領域において、船幅方向中央部にはケース本体101の内方へ凹むように形成された凹部103が設けられている。この凹部103まわりには、推進装置を構成する推進機15やそのチルト及びステアリング機構等が配設される。凹部103はケース本体101の後面側から前方へ向けて形成されるが、チルト機構及びステアリング機構あるいはそれらの周辺機器や部材等がチルトあるいはステアリング動作する際にケース本体101と干渉しないように必要且つ十分な間隙が設けられている。
As shown in FIGS. 2 to 4 and the like, on the rear surface side of the case
前述したように船体1側には燃料タンク、バッテリ等の備品が配備され、これらの備品と船外機10とが接続もしくは連結される。この場合、図5に示すようにケーシング101の前面部とトランサムボード2との間で穴を共あけするかたちで、複数の貫通孔104が形成されている。即ち、エンジンに燃焼用空気を供給するための吸気管25を挿通させるための貫通孔104A、燃料タンクからエンジンに燃料を供給するための燃料パイプを挿通させるための貫通孔104B、エンジンケース100内を換気するための換気空気用筒体を通すための貫通孔104C等が形成される。更に、エンジンケース100内の装置もしくは機器類又は部材と船体1側の操縦装置との間を、電気的(制御信号等を含む)あるいは機械的に接続するコード又はケーブル類を挿通させるための貫通孔104Dが形成される。なお、これらの貫通孔104には吸気管25等の実装時に水密保持手段(シール等)が施される。
As described above, equipment such as a fuel tank and a battery is provided on the hull 1 side, and these equipment and the
ケースカバー102はエンジンケース100の上面部を構成するが、図2あるいは図3に示されるようにケース本体101の後部上端付近にてヒンジ105を介して回動可能に結合する。図12のようにケースカバー102をヒンジ105のまわりに回動させて開成することで、エンジンケース100内部が開放され、これにより露呈したエンジンケース100内部のエンジンユニット11等に自由にアクセス可能となる。ケースカバー102を開けて内部の点検等を容易に行うことができ、この種の作業の利便性を向上することができる。
The
ケース本体101とケースカバー102の閉合部もしくは合せ面には、図12に示されるようにシール106が敷設され、ケースカバー102をケース本体101に対して閉めることでエンジンケース100の高い水密性が確保・保持される。この場合、シール106は、ケース本体101及びケースカバー102の合せ面に沿って全周に亘って敷設される。そして、ケースカバー102が閉まった際にはケース本体101の閉合部との間に挟着され、これによりエンジンケース100に対する高い水密性が得られる。また、ケースカバー102をケース本体101に対して閉じた際、ケースカバー102をその閉合状態に固定保持する図12に示されるようなロック機構107を有している。
As shown in FIG. 12, a
また、ケースカバー102をその開き状態に保持可能な保持機構を有し、図12のようにケース本体101に対してケースカバー102を開いた状態に保持することができる。保持機構の具体的構成において、図12のようにケース本体101の開口部101a付近に油圧ダンパ108が配置される。この油圧ダンパ108は、ケースカバー102とフレーム16との間に結合される。ここで図11を参照して、フレーム16の上部後方において左右一対の支持アーム16aを備え、各油圧ダンパ108の一端が、自在軸受109を介して支持アーム16aに連結支持される。油圧ダンパ108の他端は同様に、自在軸受を介してケースカバー102の裏側に連結される。
In addition, a holding mechanism capable of holding the
上記の場合、上述した船外機10の構成部材の他に、エンジンユニット11の冷却配管系、チルト機構及びステアリング機構の駆動用の油圧配管系あるいは部材相互間等で電気信号もしくは電力等を授受するための電気信号線又はコード類等がエンジンケース100内の適所に引き回されると共に、船外機10の運転に必要な補機類が配設される。そして、これらの配管系等を介して、あるいは補機類が作動して、船外機10の適正な運転が遂行される。
In the above case, in addition to the constituent members of the
前述したようにエンジンユニット11はエンジンマウント43を介して、フレーム16に搭載支持される。ここで、フレーム16は具体的には図11に示されるように左右のサイドフレーム46、船幅方向で凹部103に略対応するインナフレーム47、前部のフロントフレーム48、後部のリヤフレーム49、上部のアッパフレーム50及び下部のロアフレーム51等を含み、パイプ材及び板材、更には厚肉部により構成される。これらの部材は溶接、ボルト結合等によって組み合わされ、相互に結合される。
As described above, the
ケース本体101の後面側に形成された凹部103に対応して、ケース本体101内側のフレーム16も凹状に形成される。この場合、リヤフレーム49やロアフレーム51の凹部103対応する部位を下方に延長し、あるいは斜めに傾斜させることで、図11から分かるようにトラス構造を有する。図13等を参照してスイベルブラケット39の下部において、その左右両側には推進機15がチルト動作する際にケース本体101側に接触するようにしたパッド52が付設される。一方、フレーム16のトラス構造部位には、パッド52に対応するパッド53が付設される。これらのパッド52,53を設けることで、推進機15を左右両側からガイドするようにしている。
Corresponding to the
前述したようにスイベルブラケット39はベアリング40を介して、フレーム16に回動可能に支持される。また、フレーム16の後部には図11に示したように、スイベルブラケット39を回動可能に支持するためのベアリング40が装着されるメインブラケット44が取付支持される。フレーム16の後部中央には、メインブラケット44を取り付けるための一対のドーナツ状フランジ部54が設けられている。図11においてはケース本体101は図示されていないが、メインブラケット44とフランジ部54の間に挟まれるようにケース本体101、より具体的には凹部103の側壁が介在する。
As described above, the
メインブラケット44は平面視(図11等)でコ字状に形成され、コ字の左右両辺部にベアリング40を装着するベアリングハウジング55(軸受部)を有する。このようにメインブラケット44は左右のベアリングハウジング55を含めて、全体としてコ字状に一体成形されるので、高い剛性でスイベルブラケット39を支えることができる。従って、急旋回や旋回中のチルト(トリム)操作が滑らかに且つ短い時間で行えるようになる。
The
ここで、図14はスイベルブラケット39を介して支持される、中間減速機35から推進機15へと至る動力伝達経路に沿った構成例を示している。スイベルブラケット39の左右両肩部には、チルト軸Tと同軸とした中空円筒状のチルト懸架部56が形成されている。このチルト懸架部56にはベアリング40が装着され、ベアリング40が更に上述のように両側からベアリングハウジング55内に嵌着される。このようにスイベルブラケット39はチルト懸架部56にて、ベアリング40を介してチルト軸Tのまわりに回動可能に支持され、これによりスイベルブラケット39全体が円滑にチルト動作することができる。
Here, FIG. 14 shows a configuration example along a power transmission path from the
また、各チルト懸架部56の内部にはチルト軸Tと同軸に、中間減速機35に対する一対の入力軸57がベアリング58を介して回転自在に支持される。入力軸57の一端側には、ユニバーサルジョイント37を介してタイロッド34が連結される。また、各入力軸57の他端側には、ピニオンギアであるベベルギア59が取り付けられる。一方、スイベルブラケット39と一体的に結合するドライブシャフトケース38内にはドライブシャフト60が回転可能に挿通支持されており、ドライブシャフト60の上端に取り付けられたベベルギア61がベアリング62を介して回転自在に支持される。ベベルギア61は、相互に対向配置されたベベルギア59双方に噛合する。このように中間減速機35において、タイロッド34から入力軸57へ入力された動力は、ベベルギア59及びベベルギア61を介してドライブシャフト60へ伝達され、これによりドライブシャフト60が回転駆動される。
In addition, a pair of
ドライブシャフト60は更に、推進機15内部を貫通してギアケース41まで延出し、その下端には、ピニオンギアであるベベルギア63が取り付けられる。ギアケース41内にはプロペラ42を取り付けたプロペラシャフト64が回転可能に支持されており、このプロペラシャフト64に取り付けられたベベルギア65がベベルギア63と噛合する。前述のようにギアケース41内のベベルギア63及びベベルギア65により最終減速機66が構成され、このように中間減速機35から最終減速機66へ至る動力伝達系を経てプロペラ42が回転させるようになっている。
The
更に、ドライブシャフトケース38内には、ドライブシャフト60と同軸なドライブシャフトハウジング67が回転自在に支持され、このドライブシャフトハウジング67内をドライブシャフト60が貫通する。ドライブシャフトハウジング67の下部にはロアケース68が結合する。なお、ロアケース68の下部にはギアケース41が設けられている。ドライブシャフト60の下端は、ベアリング69を介してロアケース68に回転自在に支持される。
Further, a
ドライブシャフトハウジング67は概して筒状に形成され、その上端と下端付近にてそれぞれベアリング70,71を介してドライブシャフトケース38、即ちスラストブラケット39に回転可能に支持される。ドライブシャフトハウジング67は前述のようにロアケース68が一体的に結合し、ステアリング機構76の作動によりドライブシャフトハウジング67及びロアケース68がステアリング軸Sのまわりに回動してステアリング動作が行われる。更に、ドライブシャフトハウジング67の上端には、スラスト受け72が配置される。また、スラスト受け72の上下にはベアリング73,74が装着されると共に、ドライブシャフトハウジング67の下部付近にはベアリング75が装着され、これらのスイベル垂直軸スラストベアリングによりスラスト方向荷重を受けるようにしている。
The
さて、本発明において、動力伝達装置14を構成する減速機32のケーシング33内には図15(a)のように、ドライブギア77、アイドルギア78,79及びドリブンギア80を含むギアトレインが配置構成される。ドライブギア77は後述のように、エンジンユニット11のクランクシャフトの出力側に連結され、該クランクシャフトの回転駆動力をギアトレインを介して減速又は増速して、ユニバーサルジョイント36へと伝達する。なお、ギアトレインにより減速あるいは増速するかは、舟艇の大きさや使用するプロペラによって適宜選択するものとし、また本実施形態ではギアトレインには好適には平歯車を使用する。ケーシング33内部には必要な量の潤滑油が注入され、この潤滑油を使用してギアトレインを潤滑するようにしている。
In the present invention, a gear train including a
図16に示されるようにエンジンケース100内に左右のエンジンユニット11が収容され、右側のエンジンユニット11のエンジン出力側となるクランクシャフト81の右端に、減速機32に対する入力軸であるインプットシャフト82がフランジ結合により取り付けられる。また、同様に左側のエンジンユニット11のエンジン出力側となるクランクシャフト81の左端に、減速機32に対する入力軸であるインプットシャフト82がフランジ結合により取り付けられる。左右の減速機32はそれぞれエンジンユニット11のクランクシャフト81により、インプットシャフト82を介して回転駆動される。ここで、各減速機32においてドライブギア77、アイドルギア78,79及びドリブンギア80は各々、ベアリング83,84,85,86によって回転可能に支持される。
As shown in FIG. 16, the left and
また、各減速機32のドリブンギア80には推進機15側に対する出力軸であるアウトプットシャフト87が取り付けられる。この場合、各減速機32においてアウトプットシャフト87は、そのインプットシャフト82と同一側にて相互に平行に配置される。即ち右左の減速機32のそれぞれアウトプットシャフト87は、エンジンケース100の船幅方向中央に配置された推進機15側へ延出するように設けられる。各アウトプットシャフト87は、ユニバーサルジョイント36の駆動軸36aとフランジ結合する。なお、ユニバーサルジョイント36は前述のように、クランクシャフト81と平行配置されたタイロッド34と連結する。
An
ここで、図15(a)に示されるように各減速機32のケーシング33は、主としてドライブギア77側周辺にて複数のボルト88によりエンジンユニット11に締着固定される。既に説明したようにエンジンユニット11は、複数のエンジンマウント43を介してフレーム16上に搭載支持される。この場合、エンジンマウント43は典型的には強化ゴムを用いて構成され、即ちエンジンユニット11はエンジンマウント43によりフレーム16にフローティング支持、所謂浮動支持される。このため減速機32自体もエンジンユニット11と一体的に、フレーム16上に浮動支持される。
Here, as shown in FIG. 15A, the
上記のようにケーシング33はエンジンユニット11にボルト結合される一方、スイベルブラケット39はフレーム16に支持される。この場合、減速機32側とスイベルブラケット39側をユニバーサルジョイント36,37及びタイロッド34を介して連結し、これにより両者間の相対的な位置誤差を吸収することができる。この相対的な位置誤差としては、エンジン振動及び駆動トルク反力による揺れの合成によるもの等がある。また、スイベルブラケット39はエンジンケース100の中央部に配置され、エンジン出力端(クランクシャフト81の端部)は両エンジンユニット11とも外側にあるため、ユニバーサルジョイント36,37及びタイロッド34の長さを長くすることができる。位置誤差を吸収する際のタイロッド34の船幅方向に対する傾斜角度が小さくなるので、円滑作動が保証される。また、ユニバーサルジョイント36の駆動軸36aとアウトプットシャフト87はフランジ結合されるため、エンジンや駆動部はそのままにして簡単に脱着可能になるので、メンテナンス等の際に極めて便利である。
As described above, the
本実施形態において更に、図15(b)あるいは図16においては簡略的に示されているが、左右の減速機32のうち一方、この例では左側の減速機32のアウトプットシャフト87上にワンウエイクラッチ89が装着される。図17は、ワンウエイクラッチ89まわりの構成を詳細に示している。図において、アウトプットシャフト87とドリブンギア80のボス部80の間にワンウエイクラッチ89が介挿される。また、ワンウエイクラッチ89の左右両側にはベアリング90が装着されると共に、その外側にオイルシール91がそれぞれ装着される。なお、アウトプットシャフト87のフランジ部87aとユニバーサルジョイント36の駆動軸36aはボルト92により結合する。
In the present embodiment, the one-way clutch is further shown in FIG. 15B or FIG. 16 in a simplified manner, but on one of the left and
図17(b)に示されるようにワンウエイクラッチ89は、アウトプットシャフト87とドリブンギア80のボス部80の間に介挿された外輪89Aを有し、この外輪89Aにはカム面89aが形成されたコロガイド孔89bを備える。なお、外輪89Aはドリブンギア80のボス部80側に結合している。コロガイド孔89b内にはコロ93が収容されると共に、このコロ94を弾性付勢する弾機手段94が装着される。この弾機手段94としてはコイルスプリングタイプ94A、あるいはリテーナ/バネタイプ94Bのものであってもよい。いずれの場合も外輪89Aがアウトプットシャフト87に対して図示矢印のように時計方向に回転しようとすることで、弾機手段94のスプリング作用により、コロガイド孔89b内のコロ93がカム面89aと係合し、即ち食い付く。これにより両者のくさび作用によりアウトプットシャフト87を回転駆動する。
As shown in FIG. 17 (b), the one-way clutch 89 has an
本実施形態においては上述のように右側のエンジンユニット11については、ドリブンギア80及びアウトプットシャフト87が直接結合し、左側のエンジンユニット11についてはワンウエイクラッチ89を介して連結されている。従って、このような動力伝達系において加速時及び高速時は2基のエンジンユニット11でプロペラ42を駆動しているが、低速時には左側のエンジンユニット11のエンジン回転数を先に低下させ、又は停止させる。一方、左側のエンジンユニット11については右側のエンジンユニット11又はプロペラ反力(即ち、エンジンブレーキ)で駆動されるようになると自動的にクラッチが離れる。結果的に低出力時は右側のエンジンユニット11だけが運転されることにより、ポンピングロスやフリクションロスが減って燃費が向上する。この例では右側の片側のエンジンユニット11はワンウエイクラッチ89がないので、プロペラ42からの反力を受けることができる。従って、従来型船外機と同様に減速時エンジンブレーキを掛けることが可能となり、舟艇の停止距離を短くすることができる。
In the present embodiment, as described above, the driven
上記の場合、減速機32はギアトレインを用いず、即ちベルト駆動としてもよい。この場合、図18に示すようにドライブギア77及びドリブンギア80に対応して、それらの替わりにドライブプーリ95及びドリブンプーリ96を有し、それらのまわりにベルト97が巻回される。この場合、ベルト97の途中適所にテンショナ98が弾接し、ベルト97の適正なテンションを確保するようになっている。
In the above case, the
本発明の船外機10の基本的作動において、エンジンケース100の内部に並置された2基のエンジンユニット11の出力は動力伝達装置14を経て、エンジンケース100の外部に配置された推進機15へと伝達される。より具体的にはエンジンユニット11が始動すると、その動力は先ず減速機32へ入力され、次にその出力端からユニバーサルジョイント36を介してタイロッド34へ伝達される。エンジン動力は更に、タイロッド34から中間減速機35へ伝達されるが、中間減速機35において入力軸57からベベルギア59及びベベルギア61を介してドライブシャフト60へ伝達され、これによりドライブシャフト60が回転駆動される。ドライブシャフト60の駆動力はギアケース41内の最終減速機66において、ベベルギア63及びベベルギア65を介してプロペラシャフト64、更にプロペラ42へと伝達され、これによりプロペラ42が回転する。
In the basic operation of the
次に、本発明の特徴的な構成及びその作用効果等について説明すると先ず、エンジンユニット11の出力側に減速機32を連結し、この減速機32に対してエンジンユニット11からの入力軸、即ちインプットシャフト82と推進機15への出力軸、即ちアウトプットシャフト87とが同一側にて相互に平行に配置される。
インプットシャフト82及びアウトプットシャフト87をこのように配置することで、減速機32において動力伝達方向を反転させるが、減速機32で減速することで、大きな出力トルクを得られる。これにより大直径プロペラを低速で回転させることで、減速機32のフリクション発生分を上回るプロペラ効率向上を得ることができる。
Next, the characteristic configuration of the present invention and the operation and effect thereof will be described. First, the
By arranging the
また、減速機32のアウトプットシャフト87上にワンウエイクラッチ89を装着し、動力伝達方向を規制するようにしている。
2基のエンジンユニット11のうちいずれか、又は両方が推進機15を駆動していない状態では動力伝達されない。従って1基のエンジンユニット11ずつ独立して始動あるいは停止することができる。例えば、低負荷時には単一のエンジンユニット11で推進機15を駆動し、高負荷時には2基両方のエンジンユニット11で推進機15を駆動する。このような駆動方式とすることによって、特に低負荷時に駆動側エンジンは燃費の良い状態で運転でき、休止側エンジンのフリクションが伝わらないため、総合的にエンジンユニット11の燃費を向上することができる。
A one-way clutch 89 is mounted on the
When one or both of the two
また、エンジンユニット11をエンジンケース100内でフローティング支持し、該エンジンユニット11と推進機15をユニバーサルジョイント36,37及びタイロッド34を介して連結する。
シャーシであるフレーム16に対して、エンジンは防振上マウントされるので相対的に変位もしくは振動する。フレーム16に対して推進機15は防振上マウントが必要ないので、相対的な変位あるいは振動しない。従って、エンジンユニット11と推進機15の間で相対的な変位又は振動が発生する。かかる相対的な変位をユニバーサルジョイント36,37及びタイロッド34で吸収することができる。
The
Since the engine is mounted for vibration isolation with respect to the
従来の船外機ではエンジンと推進機構を一体的にマウントし、且つステアリング及びチルトしている。この点においてはユニバーサルジョイントは必要ないものの、重いエンジン及び推進機全体を一括マウントしているので、全体として防振性能が不十分であり、船体に対してエンジン振動を伝え易くなる。本発明では従来の船外機のように推進力そのものがマウント部に直接加わらず、エンジンのトルク反力及び慣性力反力だけを吸収できれば足りるマウント構造としたことで、極めて高い防振性能を有する。結果的にコンパクトなマウント構造にすることができる。また、2基のエンジンユニット11を独立して運転しても、独立してマウントしているので、船体1に振動を伝えない。
In a conventional outboard motor, an engine and a propulsion mechanism are mounted integrally, and steering and tilting are performed. In this respect, although the universal joint is not necessary, since the heavy engine and the entire propulsion unit are mounted together, the vibration isolation performance is insufficient as a whole, and the engine vibration is easily transmitted to the hull. In the present invention, unlike the conventional outboard motor, the propulsive force itself is not directly applied to the mount portion, but it is sufficient to absorb only the torque reaction force and the inertial force reaction force of the engine. Have. As a result, a compact mounting structure can be obtained. Further, even if the two
更に、エンジンユニット11の出力側がエンジンケース100の幅方向外側となるように配置し、減速機32はエンジンケース100の幅方向最外側に設置して、ユニバーサルジョイント36,37及びタイロッド34を介して推進機15に連結する。
減速機32及び推進機15をこのように配置することで、前述のようにユニバーサルジョイント36,37及びタイロッド34の有効長を長くすることができる。言い換えれば、充分な長さのユニバーサルジョイント36,37及びタイロッド34をコンパクトにエンジンケース100内に設置することができる。従って、両者間に生じ得る変位の吸収分を大きく確保し、これにより防振性能を高めることができる。
Further, the
By arranging the
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
上記実施形態において減速機32のギアトレインが4段の場合を説明したが、その段数はエンジン出力等に応じて適宜増減することができる。
As mentioned above, although this invention was demonstrated with various embodiment, this invention is not limited only to these embodiment, A change etc. are possible within the scope of the present invention.
Although the case where the gear train of the
1 船体、2 トランサムボード、3 船床、6 貫通孔、7 船底、10 船外機、11 エンジンユニット、12 吸気系、13 排気系、14 動力伝達機構、15 推進機、16 フレーム、17 クランクケース、18 シリンダブロック、19シリンダヘッド、20 シリンダヘッドカバー、21 オイルパン、22 エアクリーナ、23 インテークマニホールド、24 インテークパイプ、25 吸気管、26 エキゾーストマニホールド、27 エキゾーストパイプ、28 排気ホース、29 マフラ、30 排気ホース、31 排気出口、32 減速機、33 ケーシング、34 タイロッド、35 中間減速機、36,37 ユニバーサルジョイント、38 ドライブシャフトケース、39 スイベルブラケット、40 ベアリング、41 ギアケース、42 プロペラ、43 エンジンマウント、44 メインブラケット、45 トランサムボルト、46 サイドフレーム、47 インナフレーム、48 フロントフレーム、49 リヤフレーム、50 アッパフレーム、51 ロアフレーム、52,53 パッド、54 フランジ部、55 ベアリングハウジング、56 チルト懸架部、57 入力軸、58 ベアリング、59 ベベルギア、60 ドライブシャフト、61 ベベルギア、62 ベアリング、63 ベベルギア、64 プロペラシャフト、65 ベベルギア、66 最終減速機、67 ドライブシャフトハウジング、68 ロアケース、69,70,71 ベアリング、72 スラスト受け、73,74,75 ベアリング、77 ドライブギア、78,79 アイドルギア、80 ドリブンギア、81 クランクシャフト、82 インプットシャフト、82 インプットシャフト、83,84,85,86 ベアリング、87 アウトプットシャフト、89 ワンウエイクラッチ、89A 外輪、93 コロ、94 弾機手段、100 エンジンケース、101 ケース本体、102 ケースカバー、103 凹部、104 貫通孔、105 ヒンジ、106 シール、107 ロック機構、108 油圧ダンパ、109 自在軸受。 1 hull, 2 transom board, 3 ship floor, 6 through hole, 7 bottom, 10 outboard motor, 11 engine unit, 12 intake system, 13 exhaust system, 14 power transmission mechanism, 15 propulsion unit, 16 frame, 17 crankcase 18 cylinder block, 19 cylinder head, 20 cylinder head cover, 21 oil pan, 22 air cleaner, 23 intake manifold, 24 intake pipe, 25 intake pipe, 26 exhaust manifold, 27 exhaust pipe, 28 exhaust hose, 29 muffler, 30 exhaust hose , 31 Exhaust outlet, 32 Reducer, 33 Casing, 34 Tie rod, 35 Intermediate reducer, 36, 37 Universal joint, 38 Drive shaft case, 39 Swivel bracket, 40 Bearing, 41 Case, 42 Propeller, 43 Engine mount, 44 Main bracket, 45 Transom bolt, 46 Side frame, 47 Inner frame, 48 Front frame, 49 Rear frame, 50 Upper frame, 51 Lower frame, 52, 53 Pad, 54 Flange 55 bearing housing, 56 tilt suspension, 57 input shaft, 58 bearing, 59 bevel gear, 60 drive shaft, 61 bevel gear, 62 bearing, 63 bevel gear, 64 propeller shaft, 65 bevel gear, 66 final reducer, 67 drive shaft housing, 68 Lower case, 69, 70, 71 Bearing, 72 Thrust receiver, 73, 74, 75 Bearing, 77 Drive gear, 78, 79 Idle gear, 80 Revenue gear, 81 Crankshaft, 82 Input shaft, 82 Input shaft, 83, 84, 85, 86 Bearing, 87 Output shaft, 89 One-way clutch, 89A Outer ring, 93 Roller, 94 Bulleting means, 100 Engine case, 101 Case body, 102 Case cover, 103 recess, 104 through hole, 105 hinge, 106 seal, 107 lock mechanism, 108 hydraulic damper, 109 universal bearing.
Claims (4)
前記エンジンの出力側に減速機を連結し、この減速機に対して前記エンジンからの入力軸と前記推進機への出力軸とを同一側にて相互に平行に配置したことを特徴とする船外機の動力伝達装置。 In an outboard motor having an engine housed inside the engine case and a propulsion device driven by the engine outside the engine case,
A ship having a reduction gear connected to an output side of the engine, and an input shaft from the engine and an output shaft to the propulsion device are arranged in parallel to each other on the same side with respect to the reduction gear. Power transmission device for external unit.
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