JP2012235329A - 無線送信装置 - Google Patents

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Hiromitsu Uchida
浩光 内田
Kenichi Horiguchi
健一 堀口
Eigo Kuwata
英悟 桑田
Masatoshi Nakayama
正敏 中山
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Abstract

【課題】より広い周波数帯域あるいはより広範な動作バイアス条件のもとで高出力増幅器の出力電力、効率や歪などの諸特性を最良とすることのできる無線送信装置を得る。
【解決手段】高出力増幅器101,201とアンテナ103,203との間に3端子のサーキュレータ102,202を設ける。サーキュレータ102,202におけるアンテナ103,203からの反射波が出力される端子に、高出力増幅器101,201の負荷反射係数を可変とする可変反射回路104,204を設ける。これにより、アンテナ103,203からの反射波を適切な量で高出力増幅器101,201に適応的に注入させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、送信信号を増幅しさらにそれを放射するための高出力増幅器およびアンテナを含む無線送信装置に関するものである。
従来、高出力増幅器とその出力信号を放射するためのアンテナからなる無線送信装置において、アンテナからの不要な反射波を吸収するため、高出力増幅器とアンテナの間にサーキュレータを接続し、その一端に反射波を吸収するための終端抵抗を接続したものがあった(例えば、特許文献1参照)。
図3は、このような従来の無線通信器を示すブロック図である。
図示の装置は、受信と送信とを切り替えて時分割通信を行う装置である。この装置は、高出力増幅器1の出力波から高周波成分を除去する低域ろ波器2と、低域ろ波器2からの送信信号をアンテナ4に導くと共に、アンテナ4からの受信信号を帯域ろ波器9と受信用増幅器10からなる受信回路に導くサーキュレータ3と、サーキュレータ3の受信回路側の出力にスイッチ5を介して設けられた終端抵抗6と、スイッチ5の制御信号を入力するためのスイッチ制御信号線7とを有するものである。
このような装置において、高出力増幅器1、低域ろ波器2、サーキュレータ3、アンテナ4を経て送信される送信信号と、アンテナ4、サーキュレータ3、帯域ろ波器9、受信用増幅器10を経て受信される受信信号は互いにその周波数が異なっており、同無線通信装置が送信状態にあるときにはスイッチ5はオン状態となり、送信信号のアンテナ4での反射波はサーキュレータ3を経て終端抵抗6で吸収され、送信側の経路(低域ろ波器2〜高出力増幅器1)には到達しない。従って、高出力増幅器1から出力側をみた負荷反射係数はアンテナ4の反射係数によらずほぼ0、換言すればその負荷インピーダンスはサーキュレータ3の入力インピーダンスZo(通常は50Ω)となり、高出力増幅器1を安定的に動作させることが可能となる。
また、従来、複数のアンテナ素子を有する送受信共用アンテナ装置において、送信時に他のアレーアンテナからの漏れ電力が送信系に帰還されないよう、漏れ電力吸収装置を受信系に設け、送信系の出力特性の劣化や送信系の破壊の防止を行うようにしたものがあった(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−111652号公報 特開2000−183783号公報
図3の無線通信装置において含まれる高出力増幅器1は、一般にその出力負荷インピーダンスがほぼZoのときに最も優れた特性(出力電力、効率、歪、利得など)を呈するように設計、使用される。しかしながら、そのような設計は或る限られた周波数帯域、あるいは或る限られた動作バイアス電圧においてのみなされ、同増幅器を比較的広帯域に動作させるときや、出力電力の調整などのためにその動作バイアス電圧を変化させた場合には、高出力増幅器の特性を最良とするための最適な出力負荷インピーダンスがZoからかなり乖離する。
ところが、上述したように、図3において高出力増幅器1からみた出力負荷インピーダンスは、サーキュレータ3、終端抵抗6の効果によりアンテナ4の入力インピーダンスに依らず常にほぼZoとなるため、前述した或る限られた周波数帯域、あるいは或る限られた動作バイアス電圧における高出力増幅器の特性は最良となるが、それ以外の条件下においては必ずしも最良の特性が得られなくなる問題があった。
一方、同無線通信装置に用いられるアンテナ4について考えると、一般にその入力反射係数はほぼ0、換言すればその入力インピーダンスがほぼZoとなるように設計されるが、同アンテナ4を比較的広帯域に動作させる場合、あるいはその近傍に何らかの遮蔽物などが接近した場合には、アンテナ4からの一定量の反射波が発生する。さらに、同無線通信装置を複数個アレー配置し同時に動作させることでフェーズドアレーアンテナ装置を構成した場合には、たとえアンテナ4自体からの反射波が0であっても近接する他のアンテナからの漏洩成分が入射されることにより、みかけの反射係数が無視できない大きさとなる現象が生じる。この現象については上記特許文献2などでも言及されている。
このように、図3に示すような従来の無線通信装置において、高出力増幅器1をより広い周波数帯域あるいはより広範な動作バイアス条件のもとで動作させる場合には、その出力負荷インピーダンスをZo、すなわち負荷反射係数を0とすることなく、ある一定量の反射係数を持たせたほうが好ましい場合があるが、図3の構成においてはアンテナ4からの反射波成分は高出力増幅器1に戻ることなく常に終端抵抗6にて単に吸収されるため、常に前述した負荷インピーダンスがZoとなってしまい、アンテナ4からの反射波がいわば浪費されている問題があった。
この発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、より広い周波数帯域あるいはより広範な動作バイアス条件のもとで高出力増幅器の出力電力、効率や歪などの諸特性を最良とすることのできる無線送信装置を得ることを目的とする。
この発明に係る無線送信装置は、送信信号を増幅する増幅器と、増幅器の出力信号を放射するアンテナと、これら増幅器とアンテナとの間に設けられた3端子のサーキュレータとを備えた無線送信装置において、サーキュレータにおけるアンテナからの反射波が出力される端子に、増幅器の負荷反射係数を可変とする可変反射回路を設けたものである。
この発明の無線送信装置は、サーキュレータにおけるアンテナからの反射波が出力される端子に、増幅器の負荷反射係数を可変とする可変反射回路を設けたので、より広い周波数帯域あるいはより広範な動作バイアス条件のもとで高出力増幅器の出力電力、効率や歪などの諸特性を最良とすることができる。
この発明の実施の形態1による無線送信装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態2による無線送信装置を示す構成図である。 従来の無線通信装置を示す構成図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による無線送信装置を示す構成図である。
図1に示す無線送信装置は、アレー素子数2のアクティブフェーズドアレーアンテナの例であり、高出力増幅器101,201、サーキュレータ102,202、アンテナ103,203、可変反射回路104,204、移相器105,205、制御回路106,206、信号分配・制御回路300を備えている。また、可変反射回路104,204は、スイッチ107,207、抵抗素子108a〜108c,208a〜208c、固定キャパシタ109,209、固定インダクタ110,210を備えて構成されている。尚、図1に示す無線送信装置では、アレー素子数2のフェーズドアレーアンテナとして示しているが、素子数は任意の値を取りうるものとする。また、各可変反射回路104,204の可変状態数を3としているが、この個数は任意の値を取りうるものとする。
高出力増幅器101,201は、移相器105,205で移相された送信信号を増幅する回路である。サーキュレータ102,202は、3端子のサーキュレータであり、高出力増幅器101,201からの送信信号をアンテナ103,203に接続すると共に、アンテナ103,203からの受信信号や反射波を可変反射回路104,204に接続する。アンテナ103,203は、送受信共用のアンテナである。可変反射回路104,204は、高出力増幅器101,201の負荷反射係数を可変とするための回路である。可変反射回路104,204におけるスイッチ107,207は、1対3端子対(SP3T)のスイッチであり、制御回路106,206からの制御信号に基づいて、サーキュレータ102,202からの信号を、抵抗素子108a〜108c,208a〜208cの何れかに接続する。抵抗素子108a〜108c,208a〜208cは、それぞれ一端がスイッチ107,207に接続されており、抵抗素子108a,208aはその他端が接地され、抵抗素子108b,208bは固定キャパシタ109,209を介して接地され、抵抗素子108c,208cは、固定インダクタ110,210を介して接地されている。
移相器105,205は、信号分配・制御回路300から出力される送信信号を、所定の移相角だけ移相させるものである。制御回路106,206は、移相器105,205および可変反射回路104,204の制御電圧を発生させる制御部である。また、信号分配・制御回路300は、フェーズドアレーアンテナとしての信号分配や各部の制御を行うための回路である。
次に、この発明の実施の形態1による無線送信装置の動作について説明する。
同装置は同一の無線装置が複数個アレー配置されたフェーズドアレーアンテナであり、移相器105,205の通過移相を制御することでアンテナの指向性を制御することを目的としている。アンテナ103、203は基本的にはそれ自体の反射係数がほぼ0となるように設計されているが、前述したようにアレー動作している場合には隣接アンテナからの漏洩波により、各アンテナの入力端からみたみかけの入力反射係数は0ではなくなり、その漏洩波成分はサーキュレータ102,202を介して可変反射回路104,204に入力され、それは可変反射回路104,204にて反射されてサーキュレータ102,202を経て高出力増幅器101,201に至る。このとき、高出力増幅器101,201からサーキュレータ102,202、アンテナ103,203側をみた負荷反射係数、ひいては出力負荷インピーダンスは、隣接アンテナからの漏洩波成分と可変反射回路104,204の反射係数により定まる。隣接アンテナからの漏洩波成分はアレーアンテナのビーム走査角、ひいては移相器105,205の移相量により定まり、可変反射回路104,204の反射係数については、可変反射回路104,204に含まれる抵抗、キャパシタ、インダクタからなる複数個の固定反射回路をスイッチ107,207により適宜切り換えることでその反射振幅、反射位相が制御される。
一方、高出力増幅器101,201は基本的には出力負荷インピーダンスがZo(Zoはサーキュレータ102,202の入力インピーダンス)、すなわち負荷反射係数が0のときに最良の特性となるよう設計されるが、その動作周波数を設計時の中心周波数から比較的大きく変化させた場合には、負荷反射係数を0とせずある適切な値とした方が高出力増幅器101,201の最良の特性を維持する観点から望ましい。
従って、本実施の形態による無線送信装置からなるフェーズドアレーアンテナにおいて、そのビーム走査角、ひいては移相器105,205の移相量に応じて可変反射回路の反射係数を制御回路106,206により制御することで高出力増幅器101、201からみた負荷反射係数を常に適切な値に設定し、同増幅器の特性を最良に維持することが可能となる。
このように、高出力増幅器101,201とアンテナ103,203およびそれらの間に接続されたサーキュレータ102,202を複数個アレー配置したフェーズドアレーアンテナからなる無線送信装置において、同サーキュレータにてアンテナ103,203からの漏洩波が入射する端子に可変反射回路104,204を設け、その反射係数をアンテナビーム走査角に応じて適切に制御することで、従来のように、アンテナからの反射波をサーキュレータの終端抵抗で全て吸収させることなく、その反射波を適切な量で高出力増幅器に適応的に注入させることができる。従って、より広い周波数範囲にて高出力増幅器101,201の出力電力、効率、歪などの特性を維持することが可能となる。
以上説明したように、実施の形態1の無線送信装置によれば、送信信号を増幅する増幅器と、増幅器の出力信号を放射するアンテナと、これら増幅器とアンテナとの間に設けられた3端子のサーキュレータとを備えた無線送信装置において、サーキュレータにおけるアンテナからの反射波が出力される端子に、増幅器の負荷反射係数を可変とする可変反射回路を設けたので、より広い周波数帯域あるいはより広範な動作バイアス条件のもとで高出力増幅器の出力電力、効率や歪などの諸特性を最良とすることができる。
また、実施の形態1の無線送信装置によれば、増幅器の入力側に送信信号を移相する移相器を設け、移相器、増幅器、サーキュレータ、アンテナ及び可変反射回路を複数個アレー配置することでアクティブフェーズドアレーアンテナを構成すると共に、それぞれの可変反射回路を、それぞれの移相器の移相量に応じて制御する制御回路を備えたので、フェーズドアレーアンテナとして、より広い周波数帯域あるいはより広範な動作バイアス条件のもとで高出力増幅器の出力電力、効率や歪などの諸特性を最良とすることができる。
また、実施の形態1の無線送信装置によれば、可変反射回路は、抵抗素子とリアクタンス素子からなる互いに異なる複数個の固定反射回路を1対多端子型のスイッチに接続し、回路の入力反射係数をスイッチにより切り替えることで反射係数を可変とするようにしたので、増幅器の負荷反射係数の切り替えを容易に行うことができる。
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2による無線送信装置を示す図である。
図示の装置は、高出力増幅器401,501、サーキュレータ402,502、アンテナ403,503、可変反射回路404,504、移相器405,505、制御回路406,506、DC/DCコンバータ413,513、信号分配・制御回路300からなる。
高出力増幅器401,501は、基本的な機能は実施の形態1における高出力増幅器101,201と同様であるが、DC/DCコンバータ413,513からの電圧によってその動作バイアスが制御されるようになっている点が異なっている。また、可変反射回路404,504の内部構成が実施の形態1とは異なっている。尚、サーキュレータ402,502、アンテナ403,503、移相器405,505は、それぞれ、実施の形態1のサーキュレータ102,202、アンテナ103,203、移相器105,205と同様である。また、信号分配・制御回路300も実施の形態1と同様である。
可変反射回路404,504は、抵抗素子407a〜407c,507a〜507c、キャパシタ408a〜408c、508a〜508c、可変容量素子409a〜409c,509a〜509c、伝送線路410a〜410c,510a〜510c、キャパシタ411a〜411c,511a〜511c、バイアス電圧印加端子412a〜412c,512a〜512cから構成されている。
抵抗素子407a〜407c,507a〜507cは、それぞれ、一端側を伝送線路410a〜410c,510a〜510cの中間点に、他端側をキャパシタ411a〜411c,511a〜511cを介して接地している。キャパシタ408a〜408c、508a〜508cは、直流阻止用のキャパシタであり、伝送線路410a〜410c,510a〜510cの前段側に接続されている。可変容量素子409a〜409c,509a〜509cは一端側を伝送線路410a〜410c,510a〜510cの中間点に、他端側を接地した可変容量素子である。伝送線路410a〜410c,510a〜510cは、一定長の伝送線路であり、サーキュレータ402,502からの信号に対して縦列接続されている。キャパシタ411a〜411c,511a〜511cは、直流阻止用のキャパシタである。バイアス電圧印加端子412a〜412c,512a〜512cは、制御回路406,506からの制御電圧を可変反射回路404,504のバイアス電圧として入力するための入力端子である。即ち、これらの可変反射回路404,504は、伝送線路410a〜410c,510a〜510cの中間点にシャントに接続された抵抗素子407a〜407c,507a〜507cおよび可変容量素子409a〜409c,509a〜509cからなる単位回路を、直流阻止用の直列キャパシタ408a〜408c、508a〜508cを介して複数個縦続接続して構成されている。
また、制御回路406,506は、DC/DCコンバータ413,513に対して、制御電圧を与えると共に、可変反射回路404,504のバイアス電圧印加端子412a〜412c,512a〜512cに対して制御電圧を与えるよう構成されている。尚、実施の形態2においても、アレー素子数2のフェーズドアレーアンテナとして図示しているが、素子数は任意の値を取りうるものとする。
次に、この発明の実施の形態2による無線送信装置の動作について説明する。
同装置は、実施の形態1と同様に、同一の無線装置が複数個アレー配置されたフェーズドアレーアンテナであり、その動作は実施の形態1と基本的には同様であるが、以下に述べる相違点がある。第一の相違点としては、高出力増幅器401,501にその動作バイアスを制御するためのDC/DCコンバータ413,513が接続されていることが挙げられる。これにより、高出力増幅器401,501への入力電力を低減して同増幅器からの出力電力を低下させた場合に、同増幅器へのバイアス電圧を併せて低下させて高出力増幅器401,501を低電圧動作させることでその消費電力を低減させることが可能となる。
但し、一般に、高出力増幅器401,501は高電圧動作時にその出力負荷反射係数を0(出力負荷インピーダンスをZo)とすることでその動作効率などの諸特性が最良となるよう設計されており、そのバイアス電圧を低下させたときには最適負荷インピーダンスがZoから乖離する。そこで、制御回路406,506によりDC/DCコンバータ413,513と可変反射回路404,504を同時に制御し、高出力増幅器401,501からみた負荷反射係数(負荷インピーダンス)をバイアス電圧(DC/DCコンバータの出力電圧)に応じて適応的に変化させることで、高出力増幅器401,501の低電圧動作時における動作効率を向上させることが可能となる。
第二の相違点としては、可変反射回路404,504の回路構成が異なることが挙げられる。本実施の形態においては、伝送線路410a〜410c,510a〜510c、可変容量素子409a〜409c,509a〜509c、抵抗素子407a〜407c,507a〜507c、高周波接地用かつ直流阻止用のキャパシタ411a〜411c,511a〜511cからなる単位セル回路を複数個縦続接続することで可変反射回路404,504が構成されている。そして可変容量素子409a〜409c,509a〜509cに対しては、その容量値制御用のバイアス電圧を、バイアス電圧印加端子412a〜412c,512a〜512cへの制御電圧によって、各々個別に印加できるようになっており、それにより各単位セル回路の通過振幅、通過位相を制御し、ひいては可変反射回路404,504の反射振幅、反射位相を実施の形態1の場合と同様に制御することが可能となる。
さらに第三の相違点として、本実施の形態においては可変反射回路404,504としてスイッチではなく可変容量素子409a〜409c,509a〜509cを用いており、一般に同素子において入力波の高調波成分が生成されることが挙げられる。高出力増幅器401,501においては一般にその出力端子での高調波電圧、電流成分がその動作特性に影響を及ぼし、それらを適切に与えることで同増幅器の動作効率や歪特性を改善できることが知られている。従って、本実施の形態において、サーキュレータ402,502の動作帯域幅を基本波だけでなくその高調波帯域も含むようにし、かつ可変反射回路404,504の反射係数も基本波での値だけでなく高調波での値も考慮してその制御電圧を与えることで、高出力増幅器401,501の更なる特性改善を図ることが可能となる。
このように、高出力増幅器401,501とアンテナ403,503、およびそれらの間に接続されたサーキュレータ402,502を複数個アレー配置したフェーズドアレーアンテナからなる無線送信装置において、サーキュレータ402,502にてアンテナ403,503からの漏洩波が入射する端子に可変容量素子409a〜409c,509a〜509cからなる可変反射回路404,504を設け、その反射係数をアンテナビーム走査角に応じて適切に制御することで、より広い周波数範囲にて高出力増幅器401,501の出力電力、効率、歪などの特性を維持することが可能となる。
また、高出力増幅器401,501の動作バイアス電圧をその出力電力に応じて制御し、それと同時に可変反射回路404,504も制御することにより、より広範なバイアス電圧条件に対して高出力増幅器401,501の動作効率を維持することが可能となる。
以上のように、実施の形態2の無線送信装置によれば、増幅器のバイアス回路として用いる電圧可変回路を設け、電圧可変回路で供給されるバイアス電圧を制御することで、増幅器の出力電力を制御するようにしたので、増幅器の動作効率の向上を図ることができる。
また、実施の形態2の無線送信装置によれば、可変反射回路は、一定長の伝送線路と伝送線路の中間点にシャントに接続された抵抗素子および可変容量素子からなる単位回路を、直流阻止用の直列キャパシタを介して複数個縦続接続して構成するようにしたので、増幅器の更なる特性改善を図ることが可能となる。
尚、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
101,201,401,501 高出力増幅器、102,202,402,502 サーキュレータ、103,203,403,503 アンテナ、104,204,404,504 可変反射回路、105,205,405,505 移相器、106,206,406,506 制御回路、107,207 スイッチ、108a,108b,108c,208a,208b,208c,407a,407b,407c,507a,507b,507c 抵抗素子、109,209,408a,408b,408c,411a,411b,411c,508a,508b,508c,511a,511b,511c キャパシタ、110,210 インダクタ、413,513 DC/DCコンバータ、409a,409b,409c,509a,509b,509c 可変容量素子、410a,410b,410c,510a,510b,510c 伝送線路、412a,412b,412c,512a,512b,512c バイアス電圧印加端子。

Claims (5)

  1. 送信信号を増幅する増幅器と、当該増幅器の出力信号を放射するアンテナと、これら増幅器とアンテナとの間に設けられた3端子のサーキュレータとを備えた無線送信装置において、
    前記サーキュレータにおける前記アンテナからの反射波が出力される端子に、前記増幅器の負荷反射係数を可変とする可変反射回路を設けたことを特徴とする無線送信装置。
  2. 増幅器の入力側に送信信号を移相する移相器を設け、当該移相器、前記増幅器、サーキュレータ、アンテナ及び可変反射回路を複数個アレー配置することでアクティブフェーズドアレーアンテナを構成すると共に、
    前記それぞれの可変反射回路を、前記それぞれの移相器の移相量に応じて制御する制御回路を備えたことを特徴とする請求項1記載の無線送信装置。
  3. 増幅器のバイアス回路として用いる電圧可変回路を設け、
    前記電圧可変回路で供給されるバイアス電圧を制御することで、前記増幅器の出力電力を制御することを特徴とする請求項1または請求項2記載の無線送信装置。
  4. 可変反射回路は、抵抗素子とリアクタンス素子からなる互いに異なる複数個の固定反射回路を1対多端子型のスイッチに接続し、回路の入力反射係数を前記スイッチにより切り替えることで反射係数を可変とすることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の無線送信装置。
  5. 可変反射回路は、一定長の伝送線路と当該伝送線路の中間点にシャントに接続された抵抗素子および可変容量素子からなる単位回路を、直流阻止用の直列キャパシタを介して複数個縦続接続して構成することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の無線送信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015119250A1 (ja) * 2014-02-10 2015-08-13 三菱電機株式会社 アンテナ装置、アンテナシステム、マイクロ波電力利用システム及び電力利用方法
CN116708624A (zh) * 2023-06-13 2023-09-05 云谷(固安)科技有限公司 多功能组件、无线通信设备和显示面板

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