以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる基枠1Aと、その基枠1Aに取り付けられたガラス枠1Bとを備えている。基枠1Aには、遊技球が流下する遊技領域2Aが形成された遊技盤2が設けられている。一方、ガラス枠1Bには、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域2Aを視認可能に覆うガラス板が設けられている。なお、ガラス板は、ガラス枠1Bに対して着脱可能に固定されている。
ガラス枠1Bは、水平方向の一端側においてヒンジ機構部1Cを介して基枠1Aに連結されており、ヒンジ機構部1Cを支点として回動可能に支持されている。よって、ガラス板とともに遊技盤2を覆っているガラス枠1Bを、ヒンジ機構部1Cを支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む基枠1Aの内側部分を開閉することができる。また、ガラス枠1Bの他端側には、ガラス枠1Bの他端側を基枠1Aに固定するロック機構(図示なし)が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。さらに、ガラス枠1Bには、ガラス枠1Bが基枠1Aから開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ(図示なし)も設けられている。
また、ガラス枠1Bには、回動操作されることにより遊技領域2Aに向けて遊技球を発射させるための遊技球発射装置3、スピーカーからなる音声出力装置14、複数のランプを有する演出用照明装置15、及び、複数の遊技球を貯留する受け皿50が設けられている。
遊技領域2Aは、遊技盤2の表面から突出した状態で取り付けられた区画部材4とによって区画されている。区画部材4は、枠状の飾り枠41、湾曲形状を呈した外側レール部材42及び内側レール部材43で構成されている。飾り枠41の内側には、液晶表示装置からなる第1画像出力装置13が嵌め込まれており、これらが一体化されたセンター役物が遊技盤2の中央部に設けられている。また、飾り枠41の外側には内側レール部材43が配置され、内側レール部材43のさらに外側には外側レール部材42が配置されている。
遊技球発射装置3は、受け皿50に回動可能に設けられている発射ハンドル3b、発射ハンドル3b内に取り付けられているタッチセンサ3a、発射ハンドル3bに連動して回動する発射ボリュームのつまみ3d、及び、発射用ソレノイド3cを有している。遊技者が発射ハンドル3bに触れると、タッチセンサ3aが発射ハンドル3bに人間が接触したことを検知し、発射制御基板106(図3参照)に発射ハンドル検出信号を送信する。
発射制御基板106は、タッチセンサ3aから発射ハンドル検出信号を受信すると、発射用ソレノイド3cの通電を許可する。そして、発射ハンドル3bの回転角度が変化すると、発射ハンドル3bに連結されているギアが回転すると共に、ギアに連結した発射ボリュームのつまみ3dが回転する。この発射ボリュームのつまみ3dの検出角度に応じた電圧が、発射用ソレノイド3cに印加される。
そして、発射用ソレノイド3cに電圧が印加されると、発射用ソレノイド3cが印加電圧に応じて作動し、発射ハンドル3bの回動角度(発射ボリュームのつまみ3dの回転角度)に応じた強さ(以下、「遊技球発射強度」という)で、遊技球が発射される。有効に(所定の遊技球発射強度で正常に)発射された遊技球は、外側レール部材42と内側レール部材43との間を上昇して遊技領域2A内を落下(流下)する。このとき、遊技球は遊技領域2Aに設けられた複数の釘や風車との衝突によって、予測不能に落下する。
遊技領域2Aには、複数(本実施の形態では4つ)の一般入賞口11が設けられている。各一般入賞口11には、一般入賞口検出センサ11aが設けられており、この一般入賞口検出センサ11aが遊技球の入賞を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
また、遊技領域2Aにおける飾り枠41の右側には、遊技球の通過が可能な入賞ゲート10が設けられている。入賞ゲート10には、遊技球を検出する入賞ゲート検出センサ10aが設けられている。この入賞ゲート検出センサ10aが遊技球を検出することを条件に、普通図柄の抽選が行われる。
遊技領域2Aの下部には、不変であり、且つ、常時入球可能である第1始動口6が設けられている。遊技領域2Aにおける飾り枠41の左側には、釘や風車等によって遊技球を第1始動口6へ誘導する一連の遊技球経路が形成されている。第1始動口6には、遊技球を検出する第1始動口検出センサ6aが設けられており、この検出センサ6aが遊技球を検出することを条件に、第1特別図柄の抽選が行われる。また、第1始動口検出センサ6aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の賞球が払い出される。
第1始動口6の直下には、可変の第2始動口7が設けられている。入賞ゲート10への入口付近から第2始動口7までの間には、釘や後述する特別可動片80bによって遊技球を第2始動口7へ誘導する一連の遊技球経路が形成されている。すなわち、所定の発射ハンドル3bの操作によって、入賞ゲート10及び第2始動口7のいずれにも遊技球を入賞させることができる。このように、第1始動口6へ遊技球を入賞させるために適した遊技球発射強度と、入賞ゲート10及び第2始動口7へのいずれにも遊技球を入賞させるために適した遊技球発射強度とが異なっている。第2始動口7は、第2始動口制御装置70によって入賞不可能な第2の基本態様又は入賞可能な第2の特別態様のいずれかに制御される。第2始動口7にも、遊技球を検出する第2始動口検出センサ7aが設けられており、この検出センサ7aが遊技球を検出することを条件に、第2特別図柄の抽選が行われる。また、第2始動口検出センサ7aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の賞球が払い出される。
第2始動口7は、基本的には第2の基本態様に制御されているが、所定条件が成立する場合にのみ第2の特別態様に制御される。第2始動口制御装置70は、回動可能な普通可動片70bを具備しており、通常は(所定条件が成立する以外は)停止している。この停止状態の(未作動の)普通可動片70bによって、第2始動口7の入口が封鎖されることで、第2始動口7が入賞不可能な第2の基本態様に制御されている。所定条件が成立すると、普通可動片70bが、その下辺部分に設けられた回転軸を中心に前方側に回動して第2始動口7の入口が開放されることで、第2始動口7が入賞可能な第2の特別態様に制御される。このとき、普通可動片70bが遊技領域2Aに直交した状態で所定時間支持されることによって、流下する遊技球を受けて第2始動口7へ誘導することが可能となる。なお、ここでの所定条件とは、上述した普通図柄の抽選において、当たりに当選することである。
図1に示すように、第1始動口6及び第2始動口7の右方には、可変の大入賞口8が設けられている。大入賞口8は、大入賞口制御装置80によって入賞不可能な第1の基本態様又は入賞可能な第1の特別態様のいずれかに制御される。大入賞口8には、遊技球を検出する大入賞口検出センサ8aが設けられており、この検出センサ8aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、15個)の賞球が払い出される。
大入賞口制御装置80は特別可動片80bを具備しており、特別可動片80bは所定条件が成立する場合にのみ作動する。すなわち、通常は(所定条件が成立する以外は)、遊技領域2Aから突出した状態で停止している(未作動の)特別可動片80bが大入賞口8の入口を封鎖することで、大入賞口8は入賞不可能な第1の基本態様に制御されている。遊技領域2Aから突出した状態で停止している(未作動の)特別可動片80bの下方には、遊技領域2Aの背面側に連通する孔へ遊技球を誘導する斜面(図示なし)が遊技盤2の表面から突出して形成されている。
所定条件が成立すると、大入賞口制御装置80が作動して特別可動片80bが後退して遊技領域2Aより背面側に隠没し、大入賞口8の入口が開放されることで、大入賞口8は入賞可能な第1の特別態様に制御される。ここでの所定条件とは、上述した第1特別図柄の抽選及び第2特別図柄の抽選(以下において、第1特別図柄の抽選及び第2特別図柄の抽選の双方を指す場合、総称して「特別図柄抽選」という)において、特賞(大当たり、及び、小当たり)に当選することである。
上記遊技盤2には、さまざまな演出を実行する演出装置が設けられている。本実施の形態では、演出装置は、第1画像出力装置13、音声出力装置14、演出用照明装置15、及び、演出用役物装置16で構成されている。
第1画像出力装置13は、様々な静止画や動画を表示することで画像による演出を行う。なお、本実施形態においては、第1画像出力装置13として液晶ディスプレイが用いられているが、プラズマディスプレイ、プロジェクター、円環状の構造物からなるリール、いわゆる7セグメントLED、ドットマトリクス等の表示装置等を用いこともできる。
上記演出用役物装置16は、可動部16aを具備し、可動部16aを作動させることで、動作による演出を行う。本実施の形態では、可動部16aは、画像出力装置13の正面視右端部の前方に配置されており、団子を持つ手を模擬し、揺動する。
また、音声出力装置14は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することでサウンドによる演出を行い、演出用照明装置15は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。
また、受け皿50には、演出用の入力装置として機能するタッチパネル17が配設されえいる。本実施の形態において、タッチパネル17は、操作の入力部として機能し、透明性を有する板状のタッチパッドで構成される位置入力装置171と、液晶ディスプレイからなる第2画像出力装置172とを備える。
位置入力装置171は、受け皿50の上面において露出している。本実施の形態においては、位置入力装置171としてのタッチパッドの構造はアナログ抵抗膜方式であり、位置入力装置171の表面(操作部)が接触されると、接触されていること、及び、X軸とY軸とで表されるタッチパッドの表面上の位置(座標)を示す位置情報検出信号が出力される。
第2画像出力装置172は、一入力装置171の真下に配設されており、透明性を有する位置入力装置171を通して視認可能となっている。第2画像出力装置172は、様々な静止画や動画を表示することで画像による演出を行う。なお、本実施形態においては、第2画像出力装置172として液晶ディスプレイが用いられているが、プラズマディスプレイ、プロジェクター、円環状の構造物からなるリール、いわゆる7セグメントLED、ドットマトリクス等の表示装置等を用いこともできる。
演出装置は、遊技の進行(状態)に応じて様々な演出を実行する。遊技中に高い頻度で行われる演出は、遊技球の第1始動口6または第2始動口7への有効な入賞に基づく特別図柄の抽選に対応して行われる抽選演出である。第1画像出力装置13による抽選演出では、基本的には、まず演出図柄が所定の態様で所定時間変動する演出図柄の変動表示が行われ、次いで、演出図柄が停止し、当該抽選演出が終了することを意味する演出図柄の停止表示が行われる。
演出図柄が複数の装飾図柄で構成される場合、全ての装飾図柄が停止表示されることをもって演出図柄の停止表示という。例えば、画像出力装置13等の画面の左側領域、中央領域及び右側領域において、装飾図柄の変動表示及び装飾図柄の停止表示が行われる。この場合、全ての装飾図柄の停止表示が終了した際の所定の有効ライン上に配置された装飾図柄の配列が当該特別図柄の抽選の結果に対応し得る。ただし、抽選演出は特別図柄の抽選に対応して行われるが、あくまで特別図柄の抽選に対する「演出」であるので、演出図柄が停止表示されたときの有効ライン上の装飾図柄の配列が、必ずしも当該特別図柄の抽選の結果(停止表示された特別図柄)を表しているとは限らない。このように装飾図柄が左側領域、中央領域、及び、右側領域で表示される場合、左側領域に表示される装飾図柄を左図柄、右側領域に表示される装飾図柄を右図柄、中央領域に表示される装飾図柄を中図柄という。
各装飾図柄の変動表示では、当該変動表示が開始されてから停止表示が行われるまでの所定時間、複数の装飾図柄が次から次に規則的に縦方向(例えば、上から下)に移動(スクロール)する。このスクロール表示によって、あたかも現在抽選が行われているような印象を遊技者に与える。
演出図柄の変動表示態様は様々であるが、例えば、装飾図柄が最初は高速で移動し、最後に徐々に減速しながら停止する場合や、減速せずに急に停止する場合がある。また、例えば、左図柄、右図柄、中図柄の順番で停止する態様、左図柄と右図柄とが同時に停止し、最後に中図柄が停止する態様、3つの演出図柄が同時に停止する態様がある。なお、特別図柄の抽選が所定期間行われない内部的な待機状態(所謂、客待ち状態)になると、デモ演出が行われる。
また、遊技領域2Aの下方には、第1特別図柄表示装置19並びに第2特別図柄表示装置20、普通図柄表示装置21からなる図柄表示装置、第1特別図柄保留表示装置22、第2特別図柄保留表示装置23並びに普通図柄保留表示装置24からなる保留表示装置が設けられている。
第1特別図柄表示装置19は、第1始動口6に遊技球が入賞することを条件に行われる第1特別図柄の抽選の結果を表示する可変表示装置、第2特別図柄表示装置20は、第2始動口7に遊技球が入賞することを条件に行われる第2特別図柄の抽選の結果を表示する可変表示装置である。各特別図柄の抽選の結果には1又は複数の特別図柄が予め設定されており、特別図柄の抽選が行われると、当該抽選の結果に応じた特別図柄が特別図柄表示装置19、20に停止状態で表示される。つまり、特別図柄表示装置19、20における特別図柄の停止表示は、当該特別図柄抽選の結果の報知となる。
特別図柄表示装置19、20は、例えばそれぞれ複数のLEDを具備しており、大当たりに当選した場合には大当たりに対応する特定のLEDが点灯し、ハズレであった場合にはハズレに対応する特定のLEDが点灯する。このようにして特別図柄表示装置19、20が具備するLEDが点灯することによって現される文字、図形及び模様等の外観形象が特別図柄を構成する。このように、特別図柄が停止する前には必ず所定時間変動する。すなわち、1回の特別図柄の抽選に対して、特別図柄表示が行われ、1回の特別図柄表示においては、特別図柄の変動表示及び特別図柄の停止表示が行われる。
普通図柄表示装置21は、遊技球が入賞ゲート10を通過することを条件に行われる普通図柄抽選の結果を表示する可変表示装置である。普通図柄抽選の結果には普通図柄が設定されており、普通図柄の抽選が行われると、当該抽選の結果に応じた普通図柄が普通図柄表示装置21に停止状態で表示される。つまり、普通図柄表示装置21における普通図柄の停止表示は、当該普通図柄の抽選の結果の報知となる。
普通図柄表示装置21は、例えば複数のLEDを具備しており、当たりに当選した場合には当たりに対応する特定のLEDが点灯し、ハズレであった場合にはハズレに対応する特定のLEDが点灯する。このようにして普通図柄表示装置21が具備するLEDが点灯することによって現される文字、図形及び模様等の外観形象が普通図柄を構成するが、この普通図柄が停止する前には必ず所定時間変動する。すなわち、1回の普通図柄の抽選に対して、普通図柄表示が行われ、1回の普通図柄表示においては、普通図柄の変動表示及び普通図柄の停止表示が行われる。
ところで、特別図柄の変動表示中や大入賞口制御装置80が作動する特別遊技中に、始動口6、7に遊技球が入賞しても、即座に特別図柄の変動表示が行われて特別図柄の抽選の結果が報知されない訳ではない。この場合、一定条件下で特別図柄の変動表示(特別図柄の抽選の結果の確定的な報知)が保留される。一定条件として、特別図柄の変動表示を保留できる個数に上限値が設けられている。本実施の形態では、その上限値は各始動口6、7に対して「4」に設定されている。すなわち、各始動口6、7に対して特別図柄の変動表示、すなわち、特別図柄の抽選の権利を4個まで保留することができる。そして、第1特別図柄保留表示装置22は第1始動口6に対応し、第2特別図柄保留表示装置23は第2始動口7に対応しており、それぞれの表示装置22、23には現時点の保留数(U1、U2)が所定の態様で表示される。普通図柄の変動表示についても同様に、上限保留数が4個に設定されており、その保留数が、普通図柄保留表示装置24において表示される。
遊技機1の裏面には、主制御基板101、演出制御基板102、払出制御基板103、電源基板107、遊技情報出力端子板108などが設けられている。また、電源基板107には遊技機1に電力を給電するための電源プラグや、図示しない電源スイッチが設けられている。
(制御手段の内部構成)
次に、図3を用いて、遊技の進行を制御する制御手段100について説明する。
電源基板107は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給するとともに、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板101に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU101aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU101aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
主制御基板101は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板101は、メインCPU101a、メインROM101b、及び、メインRAM101cを備えている。メインCPU101aは、各検出センサやタイマー等からの入力信号に基づいて、メインROM101bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示装置を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板に所定のコマンドを送信したりする。メインRAM101cは、メインCPU101aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板101の入力側には、第1始動口検出センサ6a、第2始動口検出センサ7a、大入賞口検出センサ8a、入賞ゲート検出センサ10a、及び、一般入賞口検出センサ11aが接続されており、入力ポート(図示せず)を介して各センサに対応した検出信号が主制御基板101に入力する。
主制御基板101の出力側には、第2始動口制御装置70の普通可動片70bを作動させる第2始動口開閉ソレノイド70c、及び、大入賞口制御装置80の特別可動片80bを作動させる大入賞口開閉ソレノイド80cが接続されており、出力ポート(図示せず)を介して各ソレノイドを制御する信号が出力される。また、主制御基板101の出力側には、第1特別図柄表示装置19、第2特別図柄表示装置20、普通図柄表示装置21、第1特別図柄保留表示装置22、第2特別図柄保留表示装置23及び普通図柄保留表示装置24が接続されており、出力ポート(図示せず)を介して各表示装置を制御する信号が出力される。
さらに、主制御基板101の出力側には遊技情報出力端子板108が接続されており、出力ポート(図示せず)を介して、所定の遊技に関する情報(以下、遊技情報という)が変換された外部信号として出力される。遊技情報出力端子板108には遊技情報表示装置700及び遊技店のホールコンピュータが接続されており、上記の所定の遊技情報(外部信号)が遊技情報出力端子板108から遊技情報表示装置700及びホールコンピュータに送信される。所定の遊技情報が遊技情報表示装置700で出力(表示)されることで、遊技者は遊技店に設置された遊技機(台)選びの判断材料が提供されることになる。一方、所定の遊技情報がホールコンピュータに接続された表示装置やプリンターで出力(表示・印刷)されることで、遊技店は各遊技機の稼働状況を把握することができる。
なお、本実施の形態では、遊技情報出力端子板108と遊技情報表示装置700とが接続され、遊技情報表示装置700とホールコンピュータとが接続されているが、接続態様はこれに限られるものでなく、遊技情報出力端子板108とホールコンピュータとが接続され、ホールコンピュータと遊技情報表示装置700とが接続される態様でも、遊技情報出力端子板108から遊技情報表示装置700及びホールコンピュータの双方に直接接続される態様でもよい。
演出制御基板102は、主に遊技状況に応じた遊技演出や客待ち状態に応じたデモ演出等の各種演出を制御する。すなわち、演出を実行する第1画像出力装置13、音声出力装置14、演出用照明装置15、演出用役物装置16及び第2画像出力装置172に演出を実行させる。この演出制御基板102は、サブCPU102a、サブROM102b、及び、サブRAM102cを備えており、主制御基板101に、当該主制御基板101から演出制御基板102への一方向に通信可能に接続されている。また、演出制御基板102の入力側には、位置入力装置171が接続されており、位置入力装置171への接触及び位置入力装置171の操作部171Aにおいて接触された位置(座標)を表す位置情報検出信号が演出制御基板102に入力する。
サブCPU102aは、主制御基板101から出力されたコマンド、位置入力装置171から出力された位置情報検出信号、タイマー(水晶振動子)からの入力信号等に基づいて、サブROM102bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行う。サブCPU102aは、さらに当該処理に基づいて、ランプ制御基板104及び画像制御基板105に演出内容を表す演出制御コマンドを送信する。サブRAM102cは、サブCPU102aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
払出制御基板103は、遊技球の発射制御と遊技球の払い出し制御とを行う。この払出制御基板103は、払出CPU103a、払出ROM103b、払出RAM103cを備えており、主制御基板101及び発射制御基板106に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPU103aの入力側には、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数スイッチ31aが接続されており、これらからの払出球検知信号とタイマーからの入力信号とに基づいて、払出ROM103bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板101に送信する。
払出制御基板103の出力側には、貯留タンク30から所定数の遊技球を遊技者に払い出すための払出装置31の払出駆動部31bが接続されている。払出CPU103aは、主制御基板101から送信された賞球要求信号に基づいて、払出ROM103bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置31を制御して所定の遊技球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM103cは、払出CPU103aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
発射制御基板106は、タッチセンサ3aからの発射ハンドル検出信号及び発射ボリュームのつまみ3dからの入力信号が有する情報に基づいて、発射用ソレノイド3cを通電制御し、遊技球を発射させる。本実施の形態では、発射用ソレノイド3cの往復速度は、発射制御基板106に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。発射用ソレノイド3cが1往復する毎に1個の遊技球が発射されるため、1分間における発射される遊技球の個数は、約99.9(個/分)となる。
ランプ制御基板104は、上記各基板と同様に、ランプCPU104a、ランプROM104b、ランプRAM104cを備えており、遊技盤2に設けられた演出用照明装置15を点灯制御したり、演出用照明装置15の光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。また、演出用役物装置16を作動させるソレノイドやモータ等の駆動源を通電制御する。このランプ制御基板104は、演出制御基板102に接続されており、演出制御基板102から送信されるコマンドに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
画像制御基板105は、少なくとも第1画像出力装置13又は第2画像出力装置172に表示させる動画や静止画等の画像に係る映像信号を角画像出力装置の駆動回路に出力する画像生成部105Bと、音声出力装置14に出力させる音声に係る音声信号を音声出力装置14の駆動回路に出力する音声生成部105Cと、画像生成部105B及び音声生成部105Cを統括して制御する統括部105Aとを有する。
(画像制御基板のブロック図)
次に、図4に示す画像制御基板105のブロック図を用いて、画像表示制御について説明する。
画像制御基板105の統括部105Aは、第1画像出力装置13及びタッチパネル17の第2画像出力装置172による画像表示制御を行うため統括CPU105Aa、統括ROM105b、及び、統括RAM105cを備えている。
統括CPU105Aaは、制御プログラム等が記憶されている統括ROM105Abに接続されており、統括CPU105Aaの動作に必要な制御プログラムが読み出されるようになっている。統括CPU105Aaは、演出制御基板102から送信される演出制御コマンドを受信すると、演出制御コマンドに基づいて画像生成部105Bに画像出力装置13に表示させる画像の指示を出すと共に、音声生成部105Cに音声出力装置14から出力させる音の指示を出す。
統括RAM105Acは、統括CPU105Aaに内蔵されており、統括CPU105Aaの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、統括ROM105Abから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、統括ROM105Abは、マスクROMで構成されており、統括ROM105Abの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている(図50参照)。
このアニメパターンは、画像による演出の具体的な内容を構成するアニメーションを表示するにあたり参照され、アニメシーン情報や各アニメシーンの表示順序等に関連付けられている。なお、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法等などの各種情報が含まれている。
画像生成部105Bは、画像プロセッサであるVDP(Video Display Processor)105Baと、画像データが格納されたCGROM105Bb、及び、画像データから生成された描画データを一時的に記憶するフレームバッファ等を有するVRAM105Bcを備えている。
VDP105Baは、画像データが記憶されているCGROM105Bbに接続されており、統括CPU105Aaからの指示に基づいて、画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)の元となる描画データを生成する。画像データは、画像出力装置13に表示させる画像(フレーム)、例えば、装飾図柄画像や装飾図柄の背景を構成する、景色、キャラクター、及びアイテム等の背景画像等の個々の画像を表す素材的なデータである。一方、描画データは個々の画像が複合して構成されるフレーム全体の画像を表す合成的なデータである。詳細は後述する。
CGROM105Bbは、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、前記画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。さらに、CGROM105Bbには、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM105Bbは、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM105Bcは、画像データの書込み又は読み出しを高速で行うことができるSRAMで構成されている。また、VRAM105Bcは、第1画像出力装置13の画像表示制御のために用いる第1画像出力部2100と、第2画像出力装置172の画像表示制御のために用いる第2画像出力部2200とを具備する。各画像出力部において、統括CPU105Aaから出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域と、伸長回路2060により伸長された画像データ又は転送回路2040により転送された画像データを記憶する展開記憶領域と、画像を描画または表示するためのフレームバッファA、フレームバッファBとを有している。なお、この2つのフレームバッファA、Bは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」と、交互に切り替わる。
また、画像生成部105Bは、水晶発振器105Bdを有している。水晶発振器105Bdは、VDP105Ba(クロック生成回路2050)にパルス信号を出力する。VDP105Baは、このパルス信号を分周することで、クロック生成回路2050にて制御を行うためのシステムクロックや、第1画像出力装置13及び第2画像出力装置172と同期を図るための同期信号等が生成される。
また、VDP105Baは、制御レジスタ2010、CGバス I/F2020、CPU I/F2030、クロック生成回路2050、伸長回路2060、描画回路2070、第1表示回路2080、第2表示回路2085、及び、メモリコントローラ2090を備えている。
制御レジスタ2010は、VDP105Baが描画や表示の制御を行うためのレジスタであり、制御レジスタ2010に対するデータの書き込み及び読み出しにより、描画制御や表示制御が行われる。統括CPU105Aaは、CPU I/F2030を介して、制御レジスタ2010に対するデータの書き込み及び読み出しを行うことができる。制御レジスタ2010は、VDP105Baが動作するために必要な基本的な設定を行うシステム制御レジスタと、描画の制御をするための設定をする描画レジスタと、バスのアクセスに必要な設定をするバスインターフェースレジスタと、圧縮された画像の伸長に必要な設定をする伸長レジスタと、データの転送に必要な設定をするデータ転送レジスタと、第1画像出力装置13における画像表示の制御をするための設定をする第1表示レジスタと、第2画像出力装置172における画像表示の制御をするための設定をする第2表示レジスタの、計7種類のレジスタを備えている。制御レジスタ2010の構成については、図Ωを用いて後述する。
CGバス I/F2020は、CGROM151との通信用のインターフェース回路であり、CGバス I/F2020を介して、CGROM151からの画像データがVDP2000に入力される。また、CPU I/F2030は、統括CPU105Aaとの通信用のインターフェース回路であり、CPU I/F2030を介して、統括CPU105AaがVDP105Baにディスプレイリストを出力し、制御レジスタ2010にアクセスし、VDP105Baからの各種の割込信号を統括CPU105Aaが入力する。
データ転送回路2040は、各種デバイス間のデータ転送を行う。具体的には、統括CPU105AaとVRAM105Bcとのデータ転送、CGROM105BbとVRAMBcとのデータ転送、VRAM105Bcの各記憶部、又は、各記憶領域(フレームバッファも含む)の相互間のデータ転送を行う。
クロック生成回路2050は、水晶発振器105Bdよりパルス信号を入力し、VDP105Baの演算処理速度を決定するシステムクロックを生成する。また、同期信号生成用クロックを生成し、表示回路を介して同期信号を液晶表示装置に出力する。
伸長回路2060は、CGROM105Bbに圧縮された画像データを伸長するための回路であり、伸長した画像データを展開記憶領域153bに記憶させる。
描画回路2070は、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストによるシーケンス制御を行う回路である。
第1表示回路2080は、VRAM105Bcの「表示用フレームバッファ」に記憶された画像データ(デジタル信号)から、映像信号として画像の色データを示すRGB信号(アナログ信号)を生成し、生成した映像信号(RGB信号)を第1画像出力装置13に出力する回路である。さらに、第1表示回路2080は、第1画像出力装置13と同期を図るための同期信号(垂直同期信号、水平同期信号等)も第1画像出力装置13に出力する。なお、本実施形態では、映像信号として、デジタル信号をアナログ信号に変換したRGB信号を第1画像出力装置13に出力するように構成したが、デジタル信号のまま映像信号を出力してもよい。
第2表示回路2085は、VRAM105Bcの「表示用フレームバッファ」に記憶された画像データ(デジタル信号)から、映像信号として画像の色データを示すRGB信号(アナログ信号)を生成し、生成した映像信号(RGB信号)を第2画像出力装置172に出力する回路である。さらに、第2表示回路2085は、第2画像出力装置172と同期を図るための同期信号(垂直同期信号、水平同期信号等)も第2画像出力装置172に出力する。なお、本実施形態では、映像信号として、デジタル信号をアナログ信号に変換したRGB信号を第2画像出力装置172に出力するように構成したが、デジタル信号のまま映像信号を出力してもよい。
メモリコントローラ2090は、統括CPU105Aaからフレームバッファ切換えの指示があると、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とを切り替える制御を行うものである。
音声生成部105Cは、音声プロセッサ105Caと、音声データが多数格納されている音声ROM105Cbとを具備しており、演出制御基板102から送信された演出制御コマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置14による音声出力を制御する。
(VDP105Baにおける制御レジスタ2010の構造図)
ここで、図49を参照して、VDP105Baに備えられた制御レジスタ2010の構成について説明する。図49は、VDP2000における制御レジスタ2010の代表的なデータを取得して示した構造図である。
上述した通り、制御レジスタ2010は、システム制御レジスタ、データ転送レジスタ、描画レジスタ、転送レジスタ、バスインターフェースレジスタ、伸長レジスタ、第1表示レジスタ、及び、第2表示レジスタとの7種類のレジスタを備えている。ここで、図49は、システム制御レジスタ、描画レジスタ、伸長レジスタ、転送レジスタ、第1表示レジスタ、及び、第2表示レジスタの代表的なデータを取得して示した構造図である。
図49(a)は、システム制御レジスタの0〜1bit目を取得した構造図である。システム制御レジスタの0bit目が、Vブランク割込信号を出力させることを指示するデータであり、システム制御レジスタの1bit目が、描画終了割込信号を出力させることを指示するデータである。これらのシステム制御レジスタの0〜1bit目が、「割込レジスタ」に該当する。具体的には、クロック生成回路2050により1/60秒(約16.6ms)毎にVブランク割込信号(垂直同期信号)が生成され、かかるVブランク割込信号が生成される毎にシステム制御レジスタの0bit目に1がセットされる。また、描画回路2070は、描画が終了すると、システム制御レジスタの1bit目に1をセットする。これらの「割込レジスタ」に1がセットされると、CPU I/F2030はVブランク割込信号または描画終了割込信号をホストCPU150aに出力する。なお、CPU I/F2030は、各種割込信号を出力後には、各種割込レジスタの対応するbitに0をセットする。
図49(b)は、描画レジスタの0bit目を取得した構造図である。描画レジスタの0bit目は、描画回路2070に描画の実行開始を指示するデータである。具体的には、統括CPU105Aaは、CPU I/F2030を介して、描画レジスタの0bit目に1をセットして、描画回路2070に描画の実行開始を指示する。描画回路2070は、描画を開始すると、描画レジスタの0bit目に0をセットする。
図49(c)は、伸長レジスタの0〜1bit目を取得した構造図である。伸長レジスタの0bit目は、伸長回路2060に圧縮された画像の伸長開始を指示するデータである。また、伸長レジスタの1bit目は、伸長回路2060の伸長実行状態を示すデータである。具体的には、描画回路2070は、統括CPU105Aaから出力されたディスプレイリストを解析し、使用する画像データが、画像表示制御の対象となる出力装置13、172に係るVRAM105Bcの展開記憶領域2102、2202に存在しないと、伸長レジスタの0bit目に1をセットして、伸長回路2060に使用する画像データの伸長を開始させて、その展開記憶領域2102、2202への記憶の指示を行う。伸長回路2060は、伸長を開始すると、伸長レジスタの0bit目に0をセットする。また、伸長回路2060は、伸長を実行している間は伸長レジスタの1bit目に1をセットし、圧縮された画像の伸長が終了すると伸長レジスタの1bit目に0をセットする。
図49(d)は、転送レジスタの0〜1bit目を取得した構造図である。転送レジスタの0bit目は、転送回路2040に、後述するVRAM105Bcの一方の記憶部に記憶された所定の画像データの他方の記憶部への転送を指示するデータである。また、転送レジスタの1bit目は、転送回路2040の転送実行状態を示すデータである。具体的には、転送回路2040は、統括CPU105Aaから出力されたディスプレイリストを解析し、使用する画像データが、画像表示制御の対象となる出力装置13、172に係るVRAM105Bcの展開記憶領域2102、2202に存在せず、他方の記憶部の展開記憶領域2202(又は、2102)に存在すると、転送レジスタの0bit目に1をセットして、転送回路2040に使用する画像データの転送を開始させて展開記憶領域2102(又は、2202)に記憶させる指示を行う。転送回路2040は、転送を開始すると、転送レジスタの0bit目に0をセットする。また、転送回路2040は、転送を実行している間は転送レジスタの1bit目に1をセットし、画像データの転送が終了すると転送レジスタの1bit目に0をセットする。
図49(e)は、第1表示レジスタの0〜1bit目を取得した構造図である。第1表示レジスタの0bit目は、第1表示回路2080に映像信号を出力させることを指示するデータであり、第1表示レジスタの1bit目は、VRAM105Bcのフレームバッファを指定するデータである。具体的には、統括CPU105Aaは、電源投入時に、CPU I/F2030を介して、第1表示レジスタの0bit目に1をセットして、第1表示回路2080に映像信号を作成して出力させることを指示する。これにより、第1表示回路2080は、指定されている「第1表示用フレームバッファ」にある画像データに基づいて、映像信号を生成して第1画像出力装置13に出力する。また、統括CPU105Aaは、Vブランク割込信号を入力したときに描画が終了していれば、CPU I/F2030を介して、表示レジスタの1bit目に1を加算して、メモリコントローラ2090に「第1表示用フレームバッファ」と「第1描画用フレームバッファ」とを切り替える指示を与える。すなわち、描画の終了毎に、表示レジスタの1bit目が1加算されていくので、「0→1→0→1→・・・・・」と切り替わっていく。
図49(f)は、第2表示レジスタの0〜1bit目を取得した構造図である。第2表示レジスタの0bit目は、第2表示回路2085に映像信号を出力させることを指示するデータであり、第2表示レジスタの1bit目は、VRAM105Bcのフレームバッファを指定するデータである。具体的には、統括CPU105Aaは、電源投入時に、CPU I/F2030を介して、第2表示レジスタの0bit目に1をセットして、第2表示回路2085に映像信号を作成して出力させることを指示する。これにより、第2表示回路2085は、指定されている「第2表示用フレームバッファ」にある画像データに基づいて、映像信号を生成して第1画像出力装置13に出力する。また、統括CPU105Aaは、Vブランク割込信号を入力したときに描画が終了していれば、CPU I/F2030を介して、第2表示レジスタの1bit目に1を加算して、メモリコントローラ2090に「第2表示用フレームバッファ」と「第2描画用フレームバッファ」とを切り替える指示を与える。すなわち、描画の終了毎に、表示レジスタの1bit目が1加算されていくので、「0→1→0→1→・・・・・」と切り替わっていく。
なお、図49に示すレジスタの構造図は、あくまで制御レジスタ2010の代表的なデータを取得したものに過ぎず、より詳細なデータが存在することはいうまでもない。
次に、図5〜図12を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図5(a−1)(a−2)は、大当たり判定テーブルの一例を示す図である。大当たり判定とは、始動口6、7への入賞に基づき取得した大当たり判定用乱数に基づいて、少なくとも特別遊技を実行する権利獲得の成否(特賞の当否)を決定することである。図5(a−1)は、第1始動口6への入賞を契機に行われる第1特別図柄の抽選における大当たり判定において参照されるテーブル(以下、「第1特別図柄用の大当たり判定テーブル」という)である。一方、図5(a−2)は、第2始動口7への入賞を契機に行われる第2特別図柄の抽選における大当たり判定において参照されるテーブル(以下、「第2特別図柄用の大当たり判定テーブル」という)である。
いずれの大当たり判定テーブルも、後述する大当たりの当選確率が、相対的に低い(標準値に設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「低確率用大当たり判定テーブル」という)と、相対的に高い(通常値より高く設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「高確率用大当たり判定テーブル」という)とで構成されている。取得された大当たり判定用乱数を大当たり判定テーブルに照合することで、「大当たり」、「小当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。
各大当たり判定テーブルには、大当たり判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されている。すなわち、取得された大当たり判定用乱数を大当たり判定テーブルに照合することで、「大当たり」、「小当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。「ハズレ」以外、すなわち、「大当たり」又は「小当たり」に当選すると、大入賞口8が開放する特別遊技が実行される。
大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合は、さらに、図5(b)のリーチ判定テーブルに基づいてリーチ判定が行われる。リーチ判定テーブルには、リーチ判定値とリーチ演出の有無とが一義的に対応付けられて格納されている。取得されたリーチ判定用乱数をリーチ判定テーブルに照合することで、リーチ演出の当否が判定される。リーチ判定の結果、リーチに当選する(リーチ演出有りと判定される)と、当該抽選演出中に遊技者の大当たり当選への期待感を高めるためのリーチ演出が行われる。
リーチ演出の態様としては、例えば、演出図柄の変動表示中に第1画像出力装置13の左側領域、中央領域、及び、右側領域のうちの2つの領域で装飾図柄が停止し、残り1つの領域における所定の有効ライン上で所定の装飾図柄が停止すれば大当たりの当選を表す装飾図柄の配列となる状態(所謂「リーチ状態」)が発生する態様がある。大当たり判定の結果が「ハズレ」であれば、このリーチ状態という演出的な特定状態になっても、大当たり判定の結果が「ハズレ」であることに変わりはない。しかし、第1画像出力装置13等で頻繁に行われる主要な抽選演出において、大当たり当選を表す3つの装飾図柄の配列のうち2つの装飾図柄が揃い、途中まで「大当たり」当選と同一の状況を創出することで遊技者の大当たり当選に対する期待感を煽ることができる。
なお、リーチ状態が発生するリーチ演出では、このようなリーチ状態の成立後に、他に特別な演出が行われることなく、最後の演出図柄として大当たりを示さない装飾図柄が有効ライン上で停止して、当該抽選演出が終了する場合や、リーチ状態成立後に発展演出(所謂「スーパーリーチ演出」)に展開していく場合がある。また、リーチ演出において、必ずリーチ状態が発生するとは限らない。すなわち、リーチ状態が発生しなくても、遊技者の大当たり当選への期待感を煽ることができるリーチ演出もある。
図6(a)〜(c)は、特別図柄判定テーブルの一例を示す図である。特別図柄判定とは、取得した特別図柄判定用乱数に基づいて特別図柄表示装置19、20において停止表示される特別図柄の態様(特別図柄の種類:停止図柄データ・演出図柄指定コマンド)を決定することである。
特別図柄判定用テーブルは、大当たり判定の結果(大当たり、小当たり及びハズレ)によって大きく分類されている。すなわち、図6(a)は、当該大当たり判定の結果が「大当たり」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブル、図6(b)は、当該大当たり判定の結果が「小当たり」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブル、図6(c)は、当該大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブルである。
さらに、これらの各テーブルは当該特別図柄の抽選の契機となる始動口の種類によっても分類されている。当該大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合には、特別図柄判定テーブルはリーチ演出の有無によっても分類されている。各特別図柄判定テーブルには、特別図柄用判定値と、特別図柄の種類とが一義的に対応付けられて格納されている。特別図柄の種類の識別情報として、特図停止図柄データ及び演出図柄指定コマンドが設定されている。すなわち、停止図柄データは、主制御基板101における処理において用いられ、演出図柄指定コマンドは演出制御基板102に送信され、演出制御基板102における処理で用いられる。
図7(a)〜図7(b)は、特別遊技を構成する大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルの一例を示す図である。図7(a)は、大当たり遊技を構成する長当たり遊技において参照されるテーブル、図7(b)は、大当たり遊技を構成する短当たり遊技において参照されるテーブルである。
これらのテーブルは、大当たりの種類、すなわち、特別図柄の種類(停止図柄データ)に関連付けられている。すなわち、大当たり遊技の際に、いずれのテーブルを用いるかは特別図柄の種類に基づいて選択される。各テーブルには、大当たり遊技時の大入賞口8の開閉を制御するための条件が格納されている。大入賞口8の開閉を制御するための条件として、ラウンド遊技の番号であるラウンド番号(R)、各ラウンド遊技における大入賞口制御装置の作動(大入賞口8の開放)番号である開放番号(K)、及び、開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
図7(c)は、大当たり遊技制御テーブルの一例を示す図である。このテーブルも、大入賞口開閉制御テーブルと同様に、特別図柄の種類に関連付けられている。各テーブルには、大当たり遊技を制御するための条件が格納されている。大当たり遊技を制御するための条件として、大当たり遊技が開始してから、大入賞口8の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、大入賞口8の最後の開放が終了してから、大当たり遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間とが設定されている。
図8(a)、特別遊技を構成する小当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルの一例を示す図である。このテーブルは、小当たりの種類、すなわち、特別図柄の種類(停止図柄データ)に関連付けられている。このテーブルには、小当たり遊技時の大入賞口8の開閉を制御するための条件が格納されている。小当たり遊技を制御するための条件として、大入賞口制御装置の作動(大入賞口の開放)番号、及び、開放時間・閉鎖時間(作動時間・各未作動時間)が設定されている。
図8(b)は、小当たり遊技制御テーブルの一例を示す図である。このテーブルも、大入賞口開閉制御テーブルと同様に、特別図柄の種類に関連付けられている。各テーブルには、小当たり遊技を制御するための条件が格納されている。大当たり遊技を制御するための条件として、小当たり遊技が開始してから、大入賞口8の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、大入賞口8の最後の開放が終了してから、小当たり遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間とが設定されている。
図9(a)は、大当たり遊技が終了する際に(大当たり遊技終了処理の際に)、後述する始動口入賞容易性に係る状態、及び大当たりの当選確率に係る状態を新たに設定するために参照するデータ(以下、双方合わせて「遊技条件データ」という)を判定するためのテーブル(以下、「遊技条件データ決定テーブル」という)の一例を示す図である。
遊技条件データ決定テーブルでは、当該特別図柄抽選が実行される際の入賞容易性の状態(非時短状態又は時短状態)、及び、特図停止図柄データ(当該特別図柄抽選の結果)と、遊技条件データとが対応付けられている。すなわち、このテーブルに基づいて、当該特別図柄抽選の際の入賞容易性の状態、及び、特図停止図柄データにより、遊技条件データが決定される。なお、遊技条件データとは、大当たりの当選確率の状態を表す確率データ、及び、入賞容易性の状態を表す時短データのことをいう。
図9(b)は、大当たり当選を契機に、当該大当たり遊技後に新たに大当たりの当選確率に係る状態(以下、「大当たり当選確率状態」という)を設定するためのテーブル(以下、「大当たり当選確率状態判定テーブル」という)の一例を表す図である。当該テーブルでは、確率データと、高確率状態を示す高確率フラグのON/OFF及び高確率状態によって実行可能な特別図柄抽選(特別図柄の変動表示)の回数(Xa)とが対応付けられている。すなわち、このテーブルに基づいて、確率データにより、高確率フラグのON/OFF及び実行可能回数(Xa)が決定される。
図9(c)は、大当たり当選を契機に、当該大当たり遊技後に新たに始動口入賞容易性に係る状態(以下、「始動口入賞容易性状態」という)を設定するためのテーブル(以下、「始動口入賞容易性状態判定テーブル」という)の一例を表す図である。当該テーブルでは、時短データと、時短状態を示す時短フラグのON/OFF及び時短状態によって実行可能な特別図柄抽選(特別図柄の変動表示)の回数(Ja)とが対応付けられている。すなわち、このテーブルに基づいて、時短データにより、時短フラグのON/OFF及び実行可能回数(Ja)が決定される。
(特別図柄の変動パターン決定テーブル)
図10、図11は、後述するように特別図柄の変動表示の態様(以下、「特別図柄の変動パターン」という)を決定する変動パターン決定テーブルの一例を示す図である。図10及び図11に示すような特別図柄の変動パターン決定テーブルは、遊技状態、特別図柄表示において作動する特別図柄表示装置(当該特別図柄表示に係る始動口)の種別、停止する特別図柄(特図停止図柄データ)、特別図柄保留数(U1またはU2)に基づいて決定される。そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動表示に要する時間(以下、「特図変動時間」という)が決定されるとともに、特別図柄の識別情報となる特別図柄の変動パターン指定コマンド(以下、「特図変動パターン指定コマンド」という)が生成される。従って、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たり判定の結果及び特別図柄の変動時間を定めるものといえる。
特図変動パターン指定コマンドは、コマンドの分類を識別するための1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示すための1バイトのDATAデータとから構成されている。そして、MODEデータが「E6H」であるときには第1始動口6に遊技球が入賞したことに対応する(第1特別図柄表示装置19の)特別図柄の変動パターン指定コマンドを示し、MODEデータが「E7H」であるときには、第2始動口7に遊技球が入賞したことに対応する(第2特別図柄表示装置20の)特別図柄の変動パターン指定コマンドを示している。
図12(a)〜図12(f)は、入賞ゲート10への入賞に基づく普通図柄系遊技を制御する際に用いられるテーブルの一例を示す。
図12(a)は、普通図柄抽選用の当たり判定テーブルの一例を示す図である。当たり判定とは、入賞ゲート10への入賞に基づき取得した当たり判定用乱数に基づいて、少なくとも補助遊技を実行する権利獲得の成否(当たりの当否)を決定することである。
当たり判定テーブルは、後述する始動口入賞容易性の状態によって分けられている。具体的には、当たり判定テーブルは、非時短状態のときに参照される当たり判定テーブルと、時短状態のときに参照される当たり判定テーブルとで分けられており、メインROM101bに格納されている。取得された当たり判定用乱数を当たり判定テーブルに照合することで、「当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。すなわち、各当たり判定テーブルには、当たり判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されており、取得された当たり判定用乱数を当たり判定テーブルに照合することで、「当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。「当たり」に当選すると、第2始動口7が開放する補助遊技が実行される。
図12(b)は、普通図柄判定テーブルの一例を示す図である。普通図柄判定とは、入賞ゲート10への入賞に基づいて取得された普通図柄判定用乱数に基づいて普通図柄表示装置21において停止表示される普通図柄の態様(普通図柄の種類:普図停止図柄データ・普通演出図柄指定データ)を決定することである。普通図柄判定用テーブルは、当たり判定の結果(当たり及びハズレ)によって分けられており、いずれもメインROM101bに格納されている。
図12(c)は、普通図柄の変動表示に要する時間(以下、「普図変動時間」という)に対応付けられた普通図柄の変動パターン(以下、「普図変動パターン」という)を判定するための普図変動パターン判定テーブルを示す図である。普図変動パターン判定テーブルは、時短状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルと、非時短状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルとで構成されている。いずれのテーブルもメインROM101bに格納されている。
取得された普図変動パターン判定用乱数を普図変動パターン判定テーブルに照合することで、普図変動パターンが決定される。本実施の形態では、各テーブルにおいて1つの普図変動パターンのみが設定されている。すなわち、時短状態における普図変動時間の期待値は3.0秒、一方、非時短状態における普図変動時間の期待値は15.0秒となっている(図12(c)参照)。
図12(d)は、補助遊技参照データ判定テーブルの一例を示す図である。このテーブルには、補助遊技を行う際に参照されるデータ(補助遊技参照データ)が格納されている。図12(d)に示す様に、補助遊技参照データ判定テーブルには、現在の第2始動口7への入賞容易性状態と普図停止図柄データとの組み合わせと、補助遊技参照データとが対応付けられている。すなわち、補助遊技参照データは、当該普通図柄抽選が行われた際の始動口入賞容易性状態及び当該普通図柄抽選の結果に関する情報を有する。
図12(e)は、補助遊技制御テーブルの一例を示す図である。このテーブルには、補助遊技を制御するための条件が上記の補助遊技参照データに関連付けられて格納されている。補助遊技を制御するための条件として、補助遊技が開始してから、第2始動口7の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、第2始動口7の最後の開放が終了してから、補助遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間とが設定されている。なお、補助遊技制御テーブルもメインROM101bに格納されている。
図12(f)は、当たり用の第2始動口開閉制御テーブルの一例を示す図である。このテーブルは、始動口入賞容易性が非時短状態のときに参照される第2始動口開閉制御テーブル(非時短用第2始動口開閉制御テーブル)と、時短状態のときに参照される第2始動口開閉制御テーブル(時短用第2始動口開閉制御テーブル)とで構成されている。いずれのテーブルもメインROM101bに格納されている。
(特別遊技の種類の説明)
特別遊技について説明する。本実施の形態においては、大入賞口制御装置80が作動する(大入賞口8が開放する)特別遊技は、「大当たり」に当選した際に実行され、大入賞口8が開閉する「大当たり遊技」と、「小当たり」に当選した際に実行され、大入賞口8が開閉する「小当たり遊技」とで構成されている。大当たり遊技は、主に大入賞口8の開閉態様の相違によって「長当たり遊技」、「短当たり遊技」に分けられる。
大当たり遊技では、大入賞口8が1回以上は開放するラウンド遊技が所定回数実行される。各ラウンド遊技において、開放し得る回数(以下、最大開放回数という)と、開放し得る時間の合計(以下、最大開放時間という)とが予め設定されている。「開放し得る」となっているのは、1回のラウンド遊技中に大入賞口8に入賞できる遊技球の個数が制限されているからである(例えば9個)。したがって、大入賞口8が最大開放回数開放していなくても大入賞口8が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することがある。また、最大開放時間が経過していなくても大入賞口8が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することもある。なお、各ラウンド遊技における大入賞口8の最大開放回数及び最大開放時間は、各大当たり遊技で統一されていても統一されていなくてもよい。
(遊技条件の説明)
次に、遊技が進行する際の条件となる遊技条件について説明する。本実施形態において、遊技は、大当たりの当選確率について「低確率」状態又は「高確率」状態のもとで行われ、遊技球の始動口への入賞容易性について「時短」状態又は「非時短」状態のもとで行われる。初期(電源投入時)の遊技条件は、「低確率」状態且つ「非時短」状態に設定されており、この、各遊技条件が相対的に遊技者にとって最も不利となる遊技条件の状態を本実施形態においては「通常状態」と称することとする。
本実施形態において大当たりの当選確率についての「低確率」とは、遊技球が第1始動口6または第2始動口7に入賞したことを条件として行われる特別図柄抽選の大当たり判定における大当たりの当選確率が、1/350と遊技者に相対的に不利に設定されていることをいう。ここでいう「大当たり」の当選とは、大当たりの抽選において「長当たり遊技」または「短当たり遊技」を実行する権利を獲得することである。これに対して「高確率」とは、大当たりの当選確率が「低確率」より高く、すなわち、遊技者に相対的に有利に1/80に設定されていることである。したがって、大当たりの当選確率が「高確率」のときは、「低確率」のときよりも大当たりの当選が容易となり、単位時間当たりの大当たりの当選可能回数が相対的に多くなるので、遊技者に有利な状態と言える。
「非時短」とは、遊技球が入賞ゲート10に入賞したことを条件として行われる普通図柄の抽選に対応する普通図柄の変動表示に要する時間(以下、普図変動時間という)が、29秒に設定され、かつ、普通図柄の抽選において「当たり」に当選したときに作動する第2始動口制御装置70の作動時間(第2始動口7の開放時間)の合計が5.6秒又は0.2秒に設定されていることをいう。ここで、「合計」となっているのは、1回の当たりに対して第2始動口7が複数回開放することがあり、又、1回の当たりに対して遊技球が入賞できる個数が制限されているからである。
したがって、非時短状態では、遊技球が入賞ゲート10に入賞すると、普通図柄の抽選が行われ、その抽選結果は、当該抽選に対応する29秒間の普通図柄の変動表示の後に普通図柄の停止表示によって報知される。そして、抽選結果が「当たり」であった場合には、その後、第2始動口7は5.6秒又は0.2秒間開放し、遊技球が入賞可能な状態となる。なお、本実施の形態では、普通図柄抽選で当たりに当選した場合に第2始動口7の開放時間が5.6秒となる確率が90%、0.2秒となる確率が10%となっている。つまり、非時短状態における第2始動口7の開放時間の期待値は、5.06秒である。
これに対して「時短」とは、普図変動時間が3秒と、「非時短」よりも短く設定され、かつ、第2始動口制御装置70の作動時間が6.0秒と、「非時短」よりも長く設定されていることをいう。したがって、「時短」のときは、「非時短」のときよりも第2始動口7への入賞が容易になる。この結果、単位時間当たりの特別図柄の抽選の実行可能回数が多くなる。大当たりの当選確率は一定であるので、特別図柄の抽選の実行回数が多い方が、大当たり当選が容易になる。つまり、入賞容易性が「時短」状態のときの方が、単位時間当たりの大当たりの当選回数が相対的に多くなるので、「時短」状態は「非時短」状態に比して遊技者に有利な状態といえる。
本実施の形態では、始動口6、7に遊技球が入賞すると、3球の賞球を得ることができるものの、「非時短」状態のときには、遊技者が適切な発射ハンドル3の操作で遊技球の発射を行っても、「時短」状態のときと比して遊技者が所持する遊技球の個数が減少し易い。一方、「時短」状態のときでは、「非時短」状態に比して第2始動口7への入賞が容易になるので、遊技者が所持する遊技球の個数の減少を抑えることができる。なお、本実施形態においては、普通図柄の抽選における当たりの当選確率は、始動口への入賞容易性についていずれの状態(非時短状態/時短状態)で異なる。
このように、大当たりの当選によって、大当たり遊技の種類(長当たり遊技・短当たり遊技)と、大当たり遊技後に新たに設定される遊技条件の状態(高確率状態/低確率状態、及び、時短状態/非時短状態)とが決定される。このことを鑑みると、実質的な大当たりの種類(遊技者が享受する利益度に基づく大当たりの種類)は、実行される大当たり遊技の種類と、当該大当たり遊技終了後に新たに設定される遊技条件の状態との組合せと言える。そこで、以下、特図停止図柄データに基づく大当たりの種類とは別に、大当たりによって導かれた大当たり遊技の種類と大当たり遊技後の遊技条件との組合せ、すなわち、遊技者が享受する利益の種類に基づいて、大当たりの種類を分類することができる。すなわち、当選により長当たり遊技を実行させ、その後に遊技条件の状態を「高確率」状態且つ「時短」状態に設定させる大当たりを「高確率時短付き長当たり(確変大当たり)」、当選により長当たり遊技を実行させ、その後に遊技条件の状態を「低確率」状態且つ「時短」状態に設定させる大当たりを「低確率時短付き長当たり(通常大当たり)」、当選により短当たり遊技を実行させ、その後に遊技条件の状態を「高確率」状態且つ「時短」状態に設定させる大当たりを「高確率時短付き短当たり(突確大当たり)」、当選により短当たり1遊技を実行させ、その後に遊技条件の状態を「高確率」状態且つ「非時短」状態に設定させる大当たりを「高確率時短無し短当たり(潜確大当たり)」と称する。
なお、大当たり当選すると、当該大当たり遊技前の状態に関わらず当該大当たり遊技が開始する際に通常状態に設定される。すなわち、大当たりの当選確率は低確率状態になり、始動口の入賞容易性は大当たり遊技中には必ず非時短状態になる。一方、小当たりに当選しても、当該小当たり遊技中は遊技条件の状態は変動しない。すなわち、遊技条件の状態は小当たり遊技中も当該小当たり当選時の状態がそのまま継続される。
(主制御基板のメイン処理)
図13を用いて、主制御基板101のメイン処理を説明する。
電源基板107からメインCPU101aに電力が供給されると、メインCPU101aにシステムリセットが発生し、メインCPU101aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU101aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、電源投入に応じて、メインROM101bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM101cの各記憶領域を初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU101aは、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値等で構成される特別図柄の変動表示における特図変動パターンを決定するための乱数の更新を行う。
ステップS30において、メインCPU101aは、大当たり判定用初期値乱数、特別図柄判定用初期値乱数、当たり判定用初期値乱数等で構成される初期値乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマー割込処理)
図14を用いて、主制御基板101のタイマー割込処理を説明する。
主制御基板101に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマー割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU101aは、メインCPU101aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU101aは、特別図柄の変動時間の更新処理、特別図柄の停止時間の更新処理、オープニング時間の更新処理、大入賞口8の開閉時間の更新処理等を行う特別遊技タイマカウンタ、及び、普通図柄の変動時間の更新処理、普通図柄の停止時間の更新処理、並びに、第2始動口7の開閉時間の更新処理等を行う補助遊技タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS120において、メインCPU101aは、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、当たり判定用乱数値の乱数更新処理を行う。具体的には、それぞれの乱数カウンタを+1加算して、乱数カウンタを更新する。なお、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期値乱数の値から乱数を更新する。
ステップS130において、メインCPU101aは、大当たり判定用初期値乱数カウンタ、特別図柄用初期値乱数カウンタ、当たり判定用初期値乱数カウンタを+1加算して乱数カウンタを更新する初期値乱数更新処理を行う。
ステップS200において、メインCPU101aは、入力制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、所定の検出センサから新たに有効な信号が送信されたか否か判定する入力制御処理を行う。詳しくは、図15〜図18を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU101aは、第1特別図柄表示装置19、第2特別図柄表示装置20、第1特別図柄保留数表示装置22、第2特別図柄保留数表示装置23、及び、大入賞口制御装置80の制御(特別図柄系装置の制御)を行うための特図特電制御処理(特別図柄係処理)を行う。詳しくは、図19〜図28を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU101aは、普通図柄表示装置21、普通図柄保留数表示装置24、第2始動口制御装置70の制御(普通図柄系装置の制御)を行うための普図普電制御処理(普通図柄系処理)を行う。詳しくは、図29〜図33を用いて後述する。
ステップS500において、メインCPU101aは、払出制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、始動口(第1始動口6、第2始動口7)、大入賞口8、及び、一般入賞口11に対応する賞球カウンタが「0」を超えているか否かのチェックを行い、「0」を超えている場合、それぞれの入賞口に対応する賞球個数を示す賞球要求信号を払出制御基板103に送信する。そして賞球信号を送信するとき、その信号に係る賞球カウンタを「1」減算する更新処理を行う。
ステップS600において、メインCPU101aは、遊技に関する情報を外部信号として遊技情報表示装置700等の外部装置に出力するための外部信号出力制御データ、第2始動口開閉ソレノイド70c及び大入賞口開閉ソレノイド80cを駆動させるための駆動制御データ(始動口開閉ソレノイド駆動データ及び大入賞口開閉ソレノイド駆動データ)、及び、図柄表示装置19、20、21や保留数表示装置22、23、24に所定の図柄を表示させるための表示制御データ(特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ)のデータ作成処理を行う。
ステップS700において、メインCPU101aは、出力制御処理を行う。この処理において、まず上記S600で作成した外部信号出力制御データ、駆動制御データに基づいて信号を出力させるポート出力処理が行われる。次いで、図柄表示装置19、20、21及び保留表示装置22、23、24の各LEDを点灯させるために、上記ステップS600で作成した表示制御データに基づいて信号を出力させる表示装置出力処理を行う。最後に、メインRAM101cの送信バッファにセットされているコマンドを他の基板に送信するコマンド送信処理も行う。
ステップS800において、メインCPU101aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU101aのレジスタに復帰させる。
図15を用いて、入力制御処理を説明する。まず、ステップS210において、メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口11に入賞したか否かを判定する。メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
ステップS220において、メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が大入賞口8に入賞したか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口8に入賞した遊技球を計数するためのラウンド入賞カウンタ(C)のカウンタ値を加算して更新する。
ステップS230において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ6aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口6に入賞したか否かを判定する。詳細は、図16を用いて後述する。
ステップS240において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ7aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2始動口7に入賞したか否かを判定する。詳細は、図17を用いて後述する。
ステップS250において、メインCPU101aは、入賞ゲート検出センサ10aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が入賞ゲート10に入賞したか否かを判定する。詳細は、図18を用いて後述する。
次に、図16を用いて第1始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS231において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ6aから有効な検出信号かあったか否か、すなわち、遊技球が第1始動口6に入賞したか否かを判定する。有効な検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な検出信号があれば、ステップS232において、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第1始動口入賞フラグ記憶領域に第1始動口入賞フラグをONする。
メインCPU101aは、ステップS233において、第1特別図柄保留数カウンタのカウンタ値(U1、「第1特図保留数」ともいう)が4(上限値)より小さいか否かを判定する。カウンタ値(U1)が4であれば当該処理を終了し、第1特図保留数(U1)が4より小さければ、特別図柄の変動表示を実行する権利が得られることを意味するので、メインCPU101aは、ステップS234において第1特別図柄保留数カウンタのカウンタ値(U1)を「1」加算して更新する。
メインCPU101aは、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数からなる遊技媒介情報をステップS235において取得し、ステップS236において第1特別図柄保留記憶領域に記憶する。
そして、メインCPU101aは、ステップS237において第1始動口6への入賞に基づく第1事前判定処理を行い、ステップS238において、第1始動口入賞指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットする。このとき、第1特別図柄保留数表示装置21に表示される第1特図保留数(U1)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
第1事前判定処理について説明する。第1事前判定処理は、ステップS300の特図特電制御処理において決定される所定事項を、当該第1始動口6への入賞に基づく確定的な特別図柄の変動表示(特別図柄の抽選の結果の報知)の前に暫定的に決定する処理である。
具体的には、ステップS236で記憶した特別図柄抽選に係る遊技媒介情報(大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数)に基づいて、大当たり判定、特別図柄判定、リーチ判定及び特図変動パターン判定を行う。すなわち、メインCPU101aは、第1事前判定において、大当たり判定処理、特別図柄判定処理、及び、特図変動パターン判定処理を暫定的に行う。
なお、ステップS238においてセットされる第1始動入賞指定コマンドには当該判定結果が反映されている。すなわち、第1始動入賞指定コマンドは、図10に示す変動パターン指定コマンドの上位バイト「E6H」が「E4H」に置き換わったものである。この上位バイト「E4H」によって第1始動口6への入賞による始動入賞指定コマンドであることが識別され、下位バイトによって当該事前判定の結果が反映される。
次いで、図17を用いて、第2始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS241において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ7aから有効な検出信号かあったか否か、すなわち、遊技球が第2始動口7に入賞したか否かを判定する。有効な検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な検出信号があれば、ステップS242において、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新し、第2始動口入賞規定カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第2始動口入賞フラグ記憶領域に第2始動口入賞フラグをONする。第2始動口入賞規定カウンタとは、1回の補助遊技における第2始動口7への入賞個数を計数する装置である。これは、本実施の形態では、1回の補助遊技に対する第2始動口7への入賞個数が制限されているからである。
メインCPU101aは、ステップS243において、第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値(U2)が4(上限値)より小さいか否かを判定する。カウンタ値(U2)が4以上であれば当該処理を終了し、カウンタ値(U2)が4より小さければ、特別図柄の変動表示を実行する権利が得られるので、ステップS244において第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値(U2)を「1」加算して更新する。
そして、メインCPU101aは、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数からなる遊技媒介情報をステップS245において取得し、ステップS246において第2特別図柄保留記憶手段に記憶する。
そして、メインCPU101aは、ステップS247において第2始動口7への入賞に基づく第2事前判定処理を行い、ステップS248において、第2始動口入賞指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。このとき、第2特別図柄保留数表示装置22に表示される第2特図保留数(U2)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
第2事前判定処理について説明する。第2事前判定処理は、ステップS300の特図特電制御処理において決定される所定事項を、当該第2始動口7への入賞に基づく確定的な特別図柄の変動表示(特別図柄の抽選の結果の報知)の前に暫定的に決定する処理である。
具体的には、ステップS246で記憶した特別図柄抽選に係る遊技媒介情報(大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数)に基づいて、大当たり判定、特別図柄判定、リーチ判定及び特図変動パターン判定を行う。すなわち、メインCPU101aは、第2事前判定において、大当たり判定処理、特別図柄判定処理、及び、特図変動パターン判定処理を暫定的に行う。
なお、ステップS248においてセットされる第2始動入賞指定コマンドには当該判定結果が反映されている。すなわち、第2始動入賞指定コマンドは、図11に示す変動パターン指定コマンドの上位バイト「E7H」が「E5H」に置き換わったものである。この上位バイト「E5H」によって第2始動口7への入賞による始動入賞指定コマンドであることが識別され、下位バイトによって当該事前判定の結果が反映される。
次に、図18を用いて入賞ゲート検出センサ入力処理について説明する。ステップS251において、入賞ゲート検出センサ10aから有効な検出信号かあったか否か、すなわち、遊技球が入賞ゲート10に入賞したか否かを判定する。有効な検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な検出信号があれば、ステップS252において、普通図柄保留数カウンタのカウンタ値(G、「普図保留数」ともいう)が4(上限値)より小さいか否かを判定する。カウンタ値(G)が4であれば当該処理を終了し、普図保留数(G)が4より小さければ、普通図柄の変動表示を実行する権利が得られることを意味するので、メインCPU101aは、ステップS253において普通図柄保留数カウンタのカウンタ値(G)を「1」加算して更新する。
メインCPU101aは、当たり判定用乱数、普通図柄判定用乱数等からなる遊技媒介情報をステップS254において取得し、ステップS255において普通図柄保留記憶領域に記憶し、当該入賞ゲート検出センサ入力処理を終了する。なお、メインCPU101aは、ステップS254において、普通図柄保留数表示装置22に表示される普図保留数(G)を更新するために、その保留数を示す普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
図19を用いて、特図特電制御処理を説明する。ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば小当たり遊技処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば大当たり遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。詳しくは、図20〜図28を用いて後述する。
図20を用いて、特別図柄記憶判定処理を説明する。まず、ステップS310−1において、メインCPU101aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判断する。ここで、特別図柄の変動表示中であれば、当該処理を終了し、特別図柄の変動表示中でなければ、ステップ310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU101aは、第2特図保留数(U2)が1以上であるか否かを判断する。第2特図保留数(U2)が1以上でない場合には、ステップS310−4に処理を移し、第2特図保留数(U2)が1以上であると判断した場合にはステップS310−3に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS310−3において、第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第2特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、また、第2特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されているデータは、第2特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されているデータは、第1特別図柄及び第2特別図柄に共通の当該変動用記憶部(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていたデータは、消去される。これにより、前回の遊技で用いられた大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数が消去される。さらに、前回の遊技で用いた停止図柄データ、遊技条件データ及び期間特定データも各々に対応する記憶領域から消去される。
一方、ステップS310−4において、メインCPU101aは、第1特図保留数(U1)が1以上であるか否かを判断する。メインCPU101aは、ステップS310−4において、第1特図保留数(U1)が1以上であると判断した場合にはステップS310−5において第1特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。
例えば、また、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されているデータは、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されているデータは、当該変動用記憶部(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていたデータは、消去される。これにより、前回の遊技で用いた大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数が消去される。さらに、前回の遊技で用いた停止図柄データ、遊技条件データ及び期間特定データも各々に対応する記憶領域から消去される。
なお、ステップS310−6におけるデータのシフト処理(当該保留の消化処理)にともなって、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)を更新するために、具体的には、そのデータに係る始動口の種類に対応する特別図柄保留数表示装置22、23の表示内容を変更するために、第1、第2特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。この保留表示データには、特別図柄保留数表示装置の種類に関する情報及び特別図柄保留数(U1又はU2)に関する情報が含まれている。
また、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−6において第2特別図柄記憶領域を第1特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせることとしたが、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄記憶領域を第2特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS310−4において、第1特別図柄保留数(U1)が1以上でないと判定された場合には、ステップS319−1〜ステップS319−3の客待ち状態設定処理に処理を移す。メインCPU101aは、最初に、ステップS319−1において、デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」がセットされているか否かを判定する。デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」がセットされている場合には当該特別図柄記憶判定処理を終了し、デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」がセットされていない場合にはステップS319−2に処理を移す。
ステップS319−2において、メインCPU101aは、後述するステップS319−3でデモ指定コマンドを何度もセットすることがないように、デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」をセットする。
ステップS319−3において、メインCPU101aは、デモ指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
ステップS311において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて新しく第0記憶部に記憶されたデータに基づいて、大当たり判定処理を実行する。
ここで、図21を用いて、大当たり判定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS311−1において、当該大当たり判定処理がいずれの始動口への入賞によるものであるかを判定する。具体的には、当該大当たり判定に係る大当たり判定用乱数(遊技媒介情報)が第1始動口6への入賞によって取得されたものであるか否かを判定する。
メインCPU101a、ステップS311−1において第1始動口6と判断した場合、ステップS311−2において、第1特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択する。一方、ステップS311−1において第1始動口6ではない(第2始動口7である)と判断した場合、ステップS311−3において、メインCPU101aは、第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択する。
次に、ステップS311−4において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。ここで、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在の大当たりの当選確率が高確率であるということである。
ステップS311−4において、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていると判断した場合には、ステップS311−5において、メインCPU101aは、ステップS311−2又はステップS311−3で選択したテーブルの中からさらに「第1高確率用大当たり判定テーブル」又は「第2高確率用大当たり判定テーブル」を選択する。一方、高確率遊技フラグ記憶領域にフラグがONされていないと判断した場合には、ステップS311−6において、メインCPU101aは、ステップS311−2又はステップS311−3で選択したテーブルの中からさらに「第1低確率用大当たり判定テーブル」又は「第2低確率用大当たり判定テーブル」を選択する。
ステップS311−7において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある大当たり判定用乱数値を、上記ステップS311−5またはステップS311−6で選択された「高確率大当たり判定テーブル」または「低確率大当たり判定テーブル」に基づいて判定し、当該大当たり判定処理を終了する。
大当たり判定処理が終了したら、メインCPU101aは、図20に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS312において、特別図柄判定処理を行う。特別図柄判定処理では、大当たり判定処理の結果に基づいて、特別図柄表示装置19、20において停止表示される特別図柄の態様が決定される。ここで、図22を用いて特別図柄判定処理を説明する。
まず、メインCPU101aは、ステップS312−1において、当該大当たり判定の結果が「大当たり」であるか否かを判定する。ここで「大当たり」と判定された場合には、メインCPU101aは、ステップS312−5において、大当たり当選用の特別図柄判定テーブルを選択し、「大当たり」と判定されなかった場合には、ステップS312−2に処理を移す。
ステップS312−2において、メインCPU101aは、当該大当たり判定の結果が「小当たり」であるか否かを判定する。「小当たり」と判定された場合には、メインCPU101aは、ステップS312−6において、小当たり当選用の特別図柄判定テーブルを選択する。
ステップS312−2において小当たりと判定されなかった場合には、メインCPU101aは、ステップS312−3に処理を移し、リーチ判定を行う。具体的には、上記ステップS310−6でシフトされて第0記憶部にあるリーチ判定用乱数値をリーチ判定テーブルに照合する。
ステップS312−4においてメインCPU101aは、上記ステップS312−3におけるリーチ判定の結果、「リーチ有り」と判定されたか否かを判定する。「リーチ有り」と判定された場合には、ステップS312−7に処理を移し、リーチ有りハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択する。一方、「リーチ有り」ではない、すなわち、「リーチなし」と判定された場合には、ステップS312−8に処理を移し、リーチ無しハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択する。
メインCPU101aは、ステップS312−9において、始動口入賞フラグ記憶領域にONされているフラグに基づいて当該処理に係る始動口を確認し(第1始動口6 or 第2始動口7)、ステップS312−10において始動口の種類に基づいて、第1始動口用の特別図柄判定テーブル、又は、第2始動口用の特別図柄判定テーブルのいずれか一方を選択する。
ステップS312−11において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある特別図柄判定用乱数値を、選択された特別図柄判定テーブルに照合する特別図柄判定を行う。そして、ステップS312−12において、ステップS312−11における特別図柄判定の結果に基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次いで、メインCPU101aは、ステップS312−13において、ステップS312−11における特別図柄判定の結果に基づいて特別図柄に係る停止図柄データ(以下、「特図停止図柄データ」という)、すなわち、特別図柄の種類を決定し、決定した特図停止図柄データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
決定された特図停止図柄データは、後述するように図23の特図変動パターン決定処理において特図変動パターンを決定する際、図25の特別図柄停止処理において「大当たり特別図柄」又は「小当たり特別図柄」を判断する際、図26の大当たり遊技処理や図27の小当たり遊技処理において大入賞口8の開閉態様を決定する際にも用いられる。
ステップS312−14において、メインCPU101aは、特図停止図柄データに基づいて、大当たり終了後の遊技条件を設定する際に参照される遊技条件データをセットし、当該特別図柄判定処理を終了する。具体的には、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域及び時短フラグ記憶領域を確認して、現在の遊技状態に応じた遊技条件データ判定テーブルを選択する。次いで、選択された遊技条件データ判定テーブルに特図停止図柄データを照合して遊技条件データを決定し、メインRAM101cの遊技条件データ記憶領域にセットする。なお、この処理は、大当たり判定の結果が、小当たり及びハズレであるときには行われない。
上記のようにして特別図柄判定処理が終了したら、メインCPU101aは、図20に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS313において、特図変動パターン判定処理を行う。特図変動パターン判定処理では、大当たり判定の結果、特別図柄判定の結果及びリーチ判定の結果に基づいて、当該(これから行う)特別図柄の変動表示に要する時間(以下、特図変動時間という)等に関する情報が含まれる特図変動パターンを決定する。
図22を用いて、特図変動パターン判定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS313−1において、高確率フラグ記憶領域及び時短フラグ記憶領域を参照し、現在の遊技状態を確認する。
メインCPU101aは、ステップS313−2において、始動口入賞フラグに基づいて、当該処理に係る始動口の種類を確認する。これは、本実施の形態では、特図変動パターンを決定するためのテーブルである特図変動パターン判定テーブルが、当該特別図柄抽選に係る始動口の種類によっても分けられているからである。
メインCPU101aは、ステップS313−3において、特図停止図柄データに基づいて当該大当たり判定の結果がハズレであったか否かを判定する。メインCPU101aは、ハズレであると判定すれば、ステップS313−4において、当該リーチ判定の結果がリーチ有りか否かを判定する。ここで、メインCPU101aは、リーチ有りと判定すると、ステップS313−6においてリーチ有りハズレ用の特図変動パターン判定テーブルに決定し、リーチ無しと判定すれば、ステップS313−5において、ステップS313−1で確認した始動口の種類に係る特図保留数(U1orU2)を確認し、ステップS313−7において、その確認した保留数に基づいてリーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルに決定する。一方、メインCPU101aは、ステップS313−3において、ハズレではないと判定すれば、ステップS313−8において、特図停止図柄データに基づいた特図変動パターン判定テーブルを決定する。
このようにして、特図変動パターン判定テーブルが決定されれば、メインCPU101aは、ステップS313−9において、特図変動パターンを判定する。具体的には、決定した特図変動パターン判定テーブルに特図変動パターン判定用乱数を照合し、特図変動パターンを決定する。
メインCPU101aは、特図変動パターンが決定すると、図20に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS310−7において、特図変動パターンに関する情報を有する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。特図変動パターン指定コマンドとは、特図変動パターンを表すコマンドであり、演出制御基板102は、このコマンドを受信することによって、特別図柄の変動表示が開始することを認識し、最終的には特図変動パターン指定コマンドに基づいて変動演出の内容に関連付けられた変動演出パターンを決定する。特図変動パターン指定コマンドは、特図変動時間の他に、大当たりの種類又は小当たりの種類、リーチ演出の有無、特図保留数、及び、期間の種類等が反映された識別情報となっている。
メインCPU101aは、ステップS310−8において、当該特別図柄の変動表示開始時のおける遊技条件の状態を確認して、その状態を示す遊技状態指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS310−9において、当該特図変動パターン基づく特図変動時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは上記ステップS110において4ms毎に減算処理されていく。
メインCPU101aは、ステップS310−10において、第1特別図柄表示装置19または第2特別図柄表示装置20で特別図柄の変動表示を行うために特別図柄変動表示用データをセットし、一旦当該特別図柄変動処理を終了する。特別図柄変動表示用データには、作動させる特別図柄表示装置の種類、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
メインCPU101aは、ステップS310−11において、デモ判定フラグ記憶領域にフラグ「00H」をセットする、すなわち、デモ判定フラグ記憶領域をクリアし、ステップS310−12において、特図特電処理データ=1をセットし、当該特別図柄記憶判定処理を終了する。
次に、図24を用いて、特別図柄変動処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS320−1において、ステップS310−9においてセットされた特図変動時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0か?)を判断する。その結果、セットされた時間を経過していないと判断した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、セットされた特図変動時間が経過したと判断した場合には、ステップS320−2において、演出制御基板102に特別図柄の変動表示が終了することを伝えるために演出図柄停止指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS320−3において、特別図柄表示装置19,20に特別図柄を停止表示するために、上記ステップS312−13でセットされた特図停止図柄データに基づいて特図停止表示用データをセットする。これにより、遊技者に当該特別図柄抽選の結果が報知される。ステップS320−4において、メインCPU101aは、特別図柄の停止表示に要する時間(以下、「特図停止時間」という。例えば、0.8秒)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、ステップS110において、4ms毎に減算処理されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS320−5において、特図特電処理データに2をセットし、ステップS320−6において第1始動口入賞フラグ又は第2始動口入賞フラグをOFFし、当該特別図柄変動処理を終了する。
図25をいて、特別図柄停止処理を説明する。メインCPU101aは、まず、最初に、ステップS330−1において、ステップS320−4において特別遊技タイマカウンタにセットされた特図停止時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0?)を判定する。その結果、特図停止時間が経過していないと判定した場合には、当該特別図柄停止処理を終了し、特図停止時間が経過したと判定した場合には、ステップS330−2に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS320−4においてセットされた時間が経過したと判定した場合には、ステップS330−2において、時短フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、時短状態であることを意味する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−3に処理を移し、時短フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU101aは、時短状態による特別図柄の変動表示の残り回数(J:以下「時短状態残り回数」という)を示す時短状態の残り変動回数カウンタのカウンタ値から「1」を減算した演算値(J−1)を、時短状態残り回数(J)として記憶する。
ステップS330−4において、メインCPU101aは、時短状態残り回数(J)=0か否かを判定する。時短状態残り回数(J)=0であれば、ステップS330−5に処理を移し、時短状態残り回数(J)=0でなければ、ステップS330−6に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−5において、時短フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFし、ステップS330−6において、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、高確率状態であることを意味する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−7に処理を移し、高確率フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−10に処理を移す。
ステップS330−7において、メインCPU101aは、高確率状態による特別図柄の変動表示の残り回数(X:以下、「高確率状態残り回数」という)を示す高確率状態の残り変動回数カウンタのカウンタ値から「1」を減算した演算値(X−1)を、新たな高確率状態残り回数(X)として記憶する。
ステップS330−8において、メインCPU101aは、高確率状態残り回数(X)=0か否かを判定する。高確率状態残り回数(X)=0であれば、ステップS330−9に処理を移し、高確率状態残り回数(X)=0でなければ、ステップS330−10に処理を移す。
ステップS330−9において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記高確率状態残り回数(X)が「0」になるということは、高確率状態における特別図柄の変動表示が実行可能回数(Xa)行われ、「高確率」状態による特別図柄の変動表示が終了することを意味する。
ステップS330−10において、メインCPU101aは、現在の遊技条件の状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−11において、メインCPU101aは、当該特別図柄停止処理に係る大当たり判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する。具体的には特図停止図柄データ記憶領域に記憶されている特図停止図柄データが大当たり特別図柄(停止図柄データ=01〜10)に係るものであるか否かを判定する。ここで、大当たり特別図柄と判定された場合には、ステップS330−14に処理を移し、大当たり特別図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−12に処理を移す。
ステップS330−12において、メインCPU101aは、同様に「小当たり」であるか否かを判定する。具体的には特図停止図柄データ記憶領域に記憶されている特図停止図柄データが小当たり特別図柄(停止図柄データ=11〜20)に係るものであるか否かを判定する。ここで、小当たり特別図柄と判定された場合には、ステップS330−17に処理を移し、小当たり特別図柄と判定されなかった場合には、ステップS320−13に処理を移す。
ステップS330−13において、メインCPU101aは、特図特電処理データに0をセットし、図20に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−14において、特図特電処理データに3をセットし、ステップS330−15において、遊技条件フラグ記憶領域(時短フラグ記憶領域及び高確率フラグ記憶領域)、高確率状態の残り変動回数カウンタ、及び、時短状態の残り変動回数カウンタをリセットする。
メインCPU101aは、ステップS330−16において、特図停止図柄データに応じて、特賞の種類に応じたオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次いで、メインCPU101a、特図停止図柄データに応じて、特賞の種類に応じたオープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理が終了されることで、特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS330−17において、特図特電処理データに4をセットし、ステップS330−16に処理を移す。
図26を用いて、大当たり遊技処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS340−1において、現在オープニング中であるか否かを判断する。ここでいうオープニングとは、大当たり遊技が開始されてから第1ラウンド遊技(大入賞口8の最初の開放)が開始するまでの期間のことをいう。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS340−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、S340−6に処理を移す。
ステップS340−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判断する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判断し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判断する。その結果、設定されたオープニング時間を経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、次のサブルーチンを実行し、オープニング時間を経過している場合にはステップS340−3に処理を移す。
ステップS340−3において、メインCPU101aは、特図停止図柄データに応じて、いずれの大当たりであるかを確認し、大当たりの種類に応じた大入賞口開閉制御テーブルを選択すると共に、メインRAM101cの所定領域にセットする。具体的には、特図停止図柄データに応じて、長当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル、又は、短当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルのいずれか1つをメインRAM101cの所定領域にセットする。次に、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている値(ラウンド番号(R))に「1」を加算して記憶する。なお、ステップS340−3の時点ではラウンド遊技が1回も実行されていないので、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域には「1」を記憶することとなる。
ステップS340−4において、メインCPU101aは、ラウンド開放回数記憶領域に記憶されている値(ラウンド開放番号(K))に「1」を加算して記憶する。そして、メインCPU101aは、大入賞口開閉ソレノイド80cを通電して、大入賞口8を開放するために、大入賞口開閉ソレノイド通電開始データをメインRAM101cの所定領域にセットする。ここで、メインCPU101aは、ステップ340−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、ラウンド番号(R)及びラウンド開放番号(K)に基づいて、大入賞口8の開放時間(大入賞口制御装置80の作動時間)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS340−5において、メインCPU101aは、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これは、ラウンド遊技が開始する旨の情報を演出制御基板102に送信するためである。例えば、長当たり遊技の1回目のラウンド遊技の1回目の開放時においては、ラウンド遊技回数記憶領域に「1」がセットされ、ラウンド開放回数記憶領域に「1」がセットされているので、第1ラウンドを示すラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。一方、ラウンド開放回数記憶領域に「1」がセットされていない場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットせずに、当該大当たり遊技処理を終了する。すなわち、K=1である場合というのはラウンドの開始を意味するので、メインCPU101aは、ラウンドの開始時にのみ、ラウンド指定コマンドを送信する。なお、長当たり遊技において演出制御基板102がラウンド指定コマンドを受信すると、例えば「ラウンド1」といった具合に演出用の表示が第1画像出力装置13にて行われる。
ステップS340−6において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判断する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後(大入賞口8の最後の開放が終了して)から当該大当たり遊技が終了するまでの期間のことをいう。したがって、現在エンディング中であると判断した場合には、ステップS340−17に処理を移し、エンディング時間を経過したか否かが判断され、現在エンディング中でないと判断した場合には、ステップS340−7に処理を移す。
ステップS340−7において、メインCPU101aは、大入賞口8等が開放中であるか否か、すなわち、大入賞口制御装置80が作動中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であると判定した場合には、ステップS340−8において、大入賞口8の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値がラウンド遊技における規定個数(例えば9個)に達したこと、又は、最大開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用されている。そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS340−9に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−9において、メインCPU101aは、大入賞口閉鎖処理を行う。大入賞口閉鎖処理は、大入賞口8を閉鎖するために大入賞口開閉ソレノイド80cの通電停止データをサブRAM102cの所定領域にセットするとともに、上記ステップ340−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在のラウンド番号(R)およびラウンド開放番号(K)に基づいて、大入賞口8の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口8が閉鎖することになる。
ステップS340−10において、メインCPU101aは、1回のラウンドが終了したか否かを判定する。具体的には、1回のラウンドは、ラウンド開放番号(K)が当該ラウンド遊技において設定されたラウンド開放回数となること、又は、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したことを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。そして、1回のラウンドが終了したと判定した場合にはステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合には、当該大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS340−7において、大入賞口8が開放中ではないと判定した場合には、ステップS340−11において、予め設定された閉鎖時間が経過したか否かを判断する。その結果、閉鎖時間が経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間が経過している場合にはステップS340−4に処理を移す。
ステップS340−12において、メインCPU101aは、ラウンド開放回数記憶領域をクリアすると共に、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値をクリアし、「0」にする。
ステップS340−13において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶された値(ラウンド番号(R))が当該大当たり遊技で実行されるラウンド遊技回数であるか否かを判定する。メインCPU101aは「Yes」と判定する場合には、ステップS340−15に処理を移し、「No」と判定する場合には、ステップS340−14に処理を移す。
ステップS340−14において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている現在のラウンド番号(R)に「1」を加算して記憶する。
ステップS340−15において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されたラウンド番号(R)をリセットする。
ステップS340−16において、メインCPU101aは、特図停止図柄データに応じて、大当たりの種類を確認し、演出制御基板102に送信する大当たりの種類に対応付けられたエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次に、メインCPU101aは、大当たりの種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−17において、メインCPU101aは、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合にはステップS340−18に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、そのまま当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−18において、メインCPU101aは、特図特電処理データに5をセットし、図28に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す。
図27を用いて、小当たり遊技処理を説明する。
まず、ステップS350−1において、メインCPU101aは、現在オープニング中であるか否かを判断する。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS350−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、S350−5に処理を移す。
ステップS350−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS350−3に処理を移す。
ステップS350−3において、メインCPU101aは、小当たり遊技開始処理を行う。小当たり遊技開始処理は、特図停止図柄データに応じて、小当たりの種類に応じた第2大入賞口開閉制御テーブルを選択する。具体的には、特図停止図柄データに応じて、小当たり1遊技用大入賞口開閉制御テーブル、又は、小当たり2遊技用大入賞口開閉制御テーブルに決定する。
ステップS350−4において、メインCPU101aは、大入賞口開放処理を行う。大入賞口開放処理では、まずラウンド開放回数記憶領域に記憶されている値(ラウンド開放番号(K))に「1」を加算して記憶する。そして、大入賞口8を開放するために大入賞口開閉ソレノイド80cの通電開始データをセットするとともに、上記ステップ350−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在のラウンド開放番号(K)に基づいた大入賞口8の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットし、当該小当たり遊技を終了する。
ステップS350−5において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、最後の大入賞口8の開放が終了してから当該小当たり遊技が終了するまでの期間のこという。したがって、メインCPU101aは、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS350−13に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS350−6に処理が移す。
ステップS350−6において、メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口8が開放中ではないと判定した場合には、ステップS350−10に処理を移し、大入賞口8が開放中であると判定した場合には、ステップS350−7において、大入賞口8の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したこと、または大入賞口8の1回の開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用される。そして、メインCPU101aは、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS350−8に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−8において、メインCPU101aは、大入賞口閉鎖処理を行う。大入賞口閉鎖処理では、大入賞口8を閉鎖するために大入賞口開閉ソレノイド80cの通電停止データをセットするとともに、上記ステップ350−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在のラウンド開放番号(K)に基づいて、大入賞口8の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口8が閉鎖することになる。
ステップS350−9において、メインCPU101aは、小当たり終了条件が成立したか否かを判定する。小当たり終了条件とは、ラウンド開放番号(K)が予め設定あれたラウンド開放回数になること、又は、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したことである。そして、メインCPU101aは、小当たり終了条件が成立したと判定した場合にはステップS350−11に処理を移し、小当たり終了条件が成立していないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS350−11において、ラウンド開放回数記憶領域に「0」をセットするとともに、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)に「0」をセットする。すなわち、ラウンド開放回数記憶領域及びラウンド入賞カウンタをクリアする。
ステップS350−12において、メインCPU101aは、特図停止図柄データに応じて、小当たりの種類に応じたエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、小当たりの種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU101aは、ステップS350−10において、ステップS350−8において設定された閉鎖時間が経過したか否かを判定する。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、メインCPU101aは、閉鎖時間を経過していないと判定した場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過したと判定した場合には、ステップS350−4に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS350−13において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合には、ステップS350−14に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−14において、メインCPU101aは、特図特電処理データに「0」をセットし、図20に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
図28を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。メインCPU101aは、ステップS360−1において、遊技条件データ(高確率データ及び時短データ)をロードする。
メインCPU101aは、ステップS360−2において、大当たり当選確率状態判定テーブルに、ステップS360−1でロードした高確率データを照合して、当該大当たり遊技後の大当たり当選確率状態を設定する。メインCPU101aは、ステップS360−3において、大当たり当選確率状態判定テーブルに、ステップS360−1でロードした高確率データを照合して、実行可能回数(Xa)を高確率状態の残り変動回数カウンタにセットする。なお、メインCPU101aは、ステップS360−2において高確率フラグをONしないと判定した場合は、ステップS360−3において高確率状態の残り変動回数カウンタに何もセットしない。
メインCPU101aは、ステップS360−4において、始動口入賞容易性状態判定テーブルに、ステップS360−1でロードした時短データを照合して、当該大当たり遊技後の始動口入賞容易性状態を設定する。メインCPU101aは、ステップS360−5において、始動口入賞容易性状態判定テーブルに、ステップS360−1でロードした時短データを照合して、実行可能回数(Ja)を時短状態の残り変動回数カウンタにセットする。なお、メインCPU101aは、ステップS360−4において時短フラグをONしないと判定した場合は、ステップS360−5において時短状態の残り変動回数カウンタに何もセットしない。
メインCPU101aは、ステップS360−6において、現在の遊技条件の状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS360−7において、特図特電処理データに0をセットし、図20に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
図29を用いて、普図普電制御処理を説明する。
まず、ステップS401において普図普電処理データの値をロードし、ステップS402においてロードした普図普電処理データから分岐アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば普通図柄記憶判定処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば普通図柄変動処理(ステップS420)に処理を移し、普図普電処理データ=2であれば普通図柄停止処理(ステップS430)に処理を移し、普図普電処理データ=3であれば補助遊技処理(ステップS440)に処理を移し詳しくは、図30〜図33を用いて後述する。
図30を用いて、普通図柄記憶判定処理を説明する。まず、ステップS410−1において、メインCPU101aは、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し、変動表示中であると判定すれば当該普通図柄記憶判定処理を終了し、変動表示中ではないと判定すればステップS410−2に処理を移す。
ステップS410−2において、メインCPU101aは、普通図柄保留数カウンタのカウンタ値(普通図柄の保留数(G)、以下「普図保留数(G)」という)が1以上であるかを判定する。普図保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS410−2において、普図保留数(G)が「1」以上であると判定した場合には、ステップS410−3において、普通図柄保留数記憶領域に記憶されている値(G)から「1」を減算して更新し、新たな普図保留数(G)を記憶する。
ステップS410−4において、メインCPU101aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第0記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の番号の記憶部にシフトさせる。このとき、1つ前の記憶部に記憶されているデータは、所定の処理領域に書き込まれるとともに、普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。ここで、データのシフト(当該保留の消化)にともなって普通図柄保留表示装置24の表示内容を変更するために、具体的には現時点の普図保留数(G)を表示するために普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS410−5において、メインCPU101aは、当たり判定、すなわち、普通図柄保留記憶領域に記憶された当たり判定用乱数の判定を行う。具体的には、メインCPU101aは、上記ステップS410−4においてシフトされて第0記憶部にある当たり判定用乱数をメインROM101bに格納された普通図柄用の当たり判定テーブルに照合して当たりか否かの判定を行う。なお、本実施の形態では、当たり判定テーブルは、始動口入賞容易性の状態(非時短状態/時短状態)に対応付けられているので(図12(a)参照)、時短フラグ記憶領域を確認して、現在の始動口入賞容易性の状態に係る普通図柄用の当たり判定テーブルを選択する。
ステップS410−6において、メインCPU101aは、普通図柄判定を行う。具体的には、メインCPU101aは、上記ステップS410−4においてシフトされて第0記憶部にある普通図柄判定用乱数をメインROM101bに格納された普通図柄判定テーブルに照合して普通図柄の判定を行う。上述したようにこの普通図柄判定テーブルは、当たり判定の結果(当たり/ハズレ)に対応付けられているので、当該当たり判定の結果を確認して、当該当たり判定の結果に係る普通図柄判定テーブルを選択する。
そして、メインCPU101aは、ステップS410−7において、普通図柄判定の結果に基づいて普通演出図柄指定コマンドを決定し、決定した普通演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。メインCPU101aは、ステップS410−8において、普通図柄判定の結果に基づいて普通図柄に係る停止図柄データ(以下、「普図停止図柄データ」という)、すなわち、普通図柄の種類を決定し、決定した普図停止図柄データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
決定された普図停止図柄データは、当該普通図柄記憶判定処理において補助遊技参照データを決定する際、普図変動パターン決定処理において普図変動パターンを決定する際、図32の普通図柄停止処理において、当たり普通図柄か否かを判断する際、図33の補助遊技処理において第2始動口7の開閉態様を決定する際にも用いられる。
ここでいう当たり普通図柄とは、上記普通図柄表示装置21を構成する第1のLED(図1において「○」が付されている方)による一定時間の点灯により表現される図柄のことであり、ハズレ普通図柄とは第2のLED(図1において「×」が付されている方)による一定時間の点灯により表現される図柄のことである。
ステップS410−9において、メインCPU101aは、普図変動パターン判定処理を行う。具体的には、普図変動パターン判定テーブルは、始動口入賞容易性の状態によって分類されているので、メインCPU101aは、まず、時短フラグ記憶領域を確認して、現在の始動口入賞容易性の状態に係る普図変動パターン判定テーブルを選択する。そして、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある普図変動パターン判定用乱数を、選択された普図変動パターン判定テーブルに照合して普図変動パターン(普図変動時間)を決定する。
メインCPU101aは、ステップS410−10おいて、普図変動パターン判定処理において決定された普図変動時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。このステップの処理によって、普通図柄の変動表示の時間が決定されることとなる。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
メインCPU101aは、ステップS410−11において、普通図柄表示装置21において普通図柄の変動表示を行うために普通図柄変動表示用データをセットする。そして、ステップS410−12において、普図停止図柄データを補助遊技参照データ判定テーブルに照合して補助遊技参照データを決定し、メインRAM101cの補助遊技参照データ記憶領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS410−13において、普図普電処理データに「1」をセットし、当該普通図柄変動処理を終了する。なお、普通図柄変動表示用データには、作動させる普通図柄表示装置21の種類、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
次に、図31を用いて、普通図柄変動処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS420−1において、ステップS410−10でセットされた普図変動時間が経過したか否か(補助遊技タイマカウンタ=0か?)を判定する。その結果、セットされた時間を経過していないと判断した場合には、普通図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、ステップS420−2において、普図変動終了コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS420−3において、上記ステップS410−8でセットされた普図停止図柄データに基づき普通図柄表示装置21に停止表示するための普図停止表示用データをセットする。これにより、遊技者に当該普通図柄の抽選の結果が報知されることになる。ステップS420−4において、メインCPU101aは、普通遊技カウンタに普通図柄停止時間(例えば、0.8秒)をセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、ステップS110において、4ms毎に減算処理されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS420−5において、普図普電処理データに2をセットし、当該普通図柄変動処理を終了する。
次に、図32を用いて普通図柄停止処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS430−1において、ステップS420−4において普通図柄時間カウンタにセットされた普通図柄停止時間が経過したか否か(補助遊技タイマカウンタ=0?)を判定する。その結果、普通図柄停止時間が経過していないと判定した場合には、当該普通図柄停止処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、ステップS420−3においてセットされた時間が経過したと判定した場合には、ステップS430−2において、当該普通図柄停止処理に係る当たり判定の判果が「当たり」であるか否かを判定する。具体的には、普図停止図柄データ記憶領域に記憶されている普図停止図柄データが当たり普通別図柄に係るものであるか否かを判定する。ここで、当たり普通図柄と判定された場合には、ステップS430−4に処理を移し、当たり普通図柄と判定されなかった場合には、ステップS430−3に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS430−4において、普図特電処理データに3をセットする。そして、メインCPU101aは、ステップS430−5において、普図停止図柄データに応じたオープニングコマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットし、補助遊技制御テーブルに基づいて普図停止図柄に応じたオープニング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理が終了されることで、普通図柄停止処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS430−3において、普図普電処理データに0をセットし、当該普通図柄停止処理を終了する。
図33を用いて、補助遊技処理を説明する。メインCPU101a、まず、ステップS450−1において、現在オープニング中であるか否かを判断する。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS450−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、S450−5に処理を移す。
ステップS450−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、補助遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、補助遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該補助遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS450−3に処理を移す。
ステップS450−3において、メインCPU101aは、補助遊技開始処理を行う。補助遊技開始処理では、メインCPU101aは、まず、始動口入賞容易性の状態(時短状態/非時短状態)に基づいて第2始動口開閉制御テーブルを選択し、その中からさらに普図停止図柄データに応じて、当たりの種類に応じた第2大入賞口開閉制御テーブルを選択する。具体的には、普図停止図柄データに応じて、当たり1に係る補助遊技用第2始動口開閉制御テーブル、又は、当たり2に係る補助遊技用第2始動口開閉制御テーブルに決定し、メインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS450−4において、メインCPU101aは、第2始動口開放処理を行う。第2始動口開放処理では、まず普電開放番号記憶領域に記憶されている値(普電開放番号(D))に「1」を加算して記憶する。そして、舌片部材70bを作動させるために第2始動口開閉ソレノイド70cの通電開始データをセットするとともに、上記ステップ450−3においてセットされた第2始動口開閉制御テーブルを参照して、現在の普電開放番号(D)に基づいた第2始動口7の開放時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS450−5において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、第2始動口7の最後の開放が終了してから補助遊技が終了するまでの期間のこという。したがって、メインCPU101aは、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS450−12に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS450−6に処理が移す。
ステップS450−6において、メインCPU101aは、第2始動口7が開放中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、第2始動口7が開放中であると判定した場合には、ステップS450−7において、第2始動口7の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、始動口規定入賞カウンタのカウンタ値が規定(最大)個数(例えば10個)に達したこと、又は、第2始動口7の1回の開放時間が経過したこと(補助遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用される。そして、メインCPU101aは、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS450−8に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS450−8において、メインCPU101aは、第2始動口閉鎖処理を行う。第2始動口閉鎖処理では、第2始動口7を閉鎖するために第2始動口開閉ソレノイド70cの通電停止データをセットするとともに、上記ステップ450−3においてセットされた第2始動口開閉制御テーブルを参照して、現在の普電開放番号(D)に基づいて、第2始動口7の閉鎖時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2始動口7が閉鎖することになる。
ステップS450−9において、メインCPU101aは、補助遊技終了条件が成立したか否かを判定する。補助遊技終了条件とは、普電開放番号(D)が予め設定された第2始動口7の開放回数になること、又は、始動口規定入賞カウンタのカウンタ値が最大個数(例えば10個)に達したことである。そして、メインCPU101aは、補助遊技終了条件が成立したと判定した場合にはステップS450−10に処理を移し、補助遊技終了条件が成立していないと判定した場合には当該補助遊技処理を終了する。
ステップS450−10において、メインCPU101aは、普電開放番号記憶領域に「0」をセットするとともに、第2始動口入賞規定カウンタに「0」をセットする。すなわち、普電開放番号記憶領域および第2始動口規定入賞カウンタをクリアする。
ステップS450−11において、メインCPU101aは、普図停止図柄データに応じたエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、補助遊技制御テーブルに基づいて普図停止図柄データに応じたエンディング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU101aは、ステップS450−6において第2始動口7が開放中ではないと判定した場合には、ステップS450−13において、ステップS450−8において設定された閉鎖時間が経過したか否かを判定する。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に補助遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、メインCPU101aは、閉鎖時間を経過していないと判定した場合には、当該補助遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過したと判定した場合には、ステップS450−4に処理を移す。
次に、メインCPU101aは、ステップS450−12において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合には、ステップS450−14に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS450−14において、メインCPU101aは、普図普電処理データ=0をセットし、当該普通電動役物制御処理を終了する。
(演出制御基板のメイン処理)
次に、演出制御基板102におけるサブCPU102aにより実行される処理について説明する。
最初に、図34を用いて、演出制御基板102のメイン処理を説明する。電源基板107からサブCPU102aに電力が供給されると、サブCPU102aにシステムリセットが発生し、サブCPU102aは、以下の処理を行う。
まず、ステップS1001において、サブCPU102aは、初期化処理を行う。この処理において、サブROM102bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、フラグやコマンドなどが記憶されるサブRAM120cを初期化する処理を行う。
ステップS1002において、サブCPU102aは、演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cに記憶される演出用の乱数(変動演出パターン判定用乱数、演出図柄判定用乱数、及び、演出モード判定用乱数等)を更新する処理を行う。サブCPU102aは、ステップS1002の処理を繰り返し行いながら、所定の割込処理を待つ。
(演出制御基板のタイマー割込処理)
演出制御基板102に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(例えば、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図35に示すタイマー割込処理が実行される。
まず、ステップS1100において、サブCPU102aは、サブCPU102aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1200において、サブCPU102aは、各種の演出に係る時間管理を行うための各タイマカウンタを更新するタイマー更新処理を行う。
ステップS1300において、サブCPU102aは、受信データ解析処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cの受信バッファに格納されているコマンド又は位置情報検出信号を解析する処理を行う。詳しくは、図36及び図37を用いて後述する。なお、演出制御基板102は、主制御基板101から送信されたコマンド又はタッチパネル17の位置入力装置171から出力された位置情報検出信号を受信すると、図示しない演出制御基板102のコマンド受信割込処理又は位置情報検出信号入力割込処理を行い、受信したコマンド又は位置情報検出信号を受信バッファに格納する。その後、本ステップS1300において受信したデータ(コマンド又は位置情報検出信号)の解析処理が行われる。
ステップS1400において、サブCPU102aは、特別演出制御処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、後述する特別演出の時間管理を含む制御を行う。詳しくは、図39を用いて後述する。
ステップS1500において、サブCPU102aは、特図保留演出制御処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、特図保留数を表す演出(以下、「特図保留演出」)に係る制御を行う。
ステップS1600において、サブCPU102aは、サブRAM102cの送信バッファにセットされている各種のコマンドをランプ制御基板104及び画像制御基板105へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1700において、サブCPU102aは、ステップS1100で退避した情報をサブCPU102aのレジスタに復帰させる。
(演出制御基板の受信データ解析処理)
図36及び図37を用いて、演出制御基板102による受信データ解析処理を説明する。
ステップS1301において、サブCPU102aは、受信バッファに新たに送信されてきたコマンド又は位置情報検出信号が記憶されているか否かを判定する。サブCPU102aは、コマンド等がなければ当該受信データ解析処理を終了し、受信バッファにコマンド等があればステップS1302に処理を移す。
ステップS1302において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンド等が、デモ指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドであれば、ステップS1303に処理を移し、デモ指定コマンドでなければステップS1304に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1303において、デモ演出を実行するための事前処理として、サブRAM102cのデモ演出待機フラグにデモ演出待機フラグをONすると共に、デモ演出を開始するまでの時間(デモ演出待機時間)をデモ演出タイマカウンタにセットして、当該受信データ解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1304において、受信バッファに格納されているコマンド等が、始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンド等が始動口入賞指定コマンドであれば、ステップS1305に処理を移し、始動口入賞指定コマンドでなければステップS1306に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1305において、始動口入賞指定コマンドを解析して、当該始動口入賞指定コマンドに係る始動口の種類を確認して、その種類ごとに設けられている保留数カウンタのカウンタ値を加算する保留数加算処理を行い、当該受信データ解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1306において、受信バッファに格納されているコマンド等が、演出図柄指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンド等が演出図柄指定コマンドであれば、ステップS13307に処理を移し、演出図柄指定コマンドでなければステップS1309に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1307において、受信した演出図柄指定コマンドが有する情報に基づいて、第1画像出力装置13に停止表示させる演出図柄、すなわち、装飾図柄の組み合わせを決定する演出図柄パターン決定処理を行う。詳細には、サブCPU102aは、演出図柄指定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別等に応じて装飾図柄の組み合わせ(パターン)を決定すると共に、当該装飾図柄の組み合わせを示す演出図柄データをサブRAM102cの演出図柄記憶領域にセットし、演出図柄の組み合わせ示す演出図柄演出制御コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。また、サブCPU102aは、ステップS1307において、演出図柄指定コマンドを解析して、当該演出図柄指定コマンドに係る始動口の種類を確認して、その種類ごとに設けられている保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算する保留数減算処理を行う。サブCPU102aは、ステップS1307において、演出図柄パターン決定処理及び保留数減算処理を終了すると、ステップS1308に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1308において、上記の演出モード判定用乱数を取得し、取得した演出モード決定用乱数及び当該演出図柄指定コマンド等に基づいて、演出モードを決定し、決定した演出モードを示す演出モードフラグをサブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域にセットする出モード決定処理を行い、当該受信データ解析処理を終了する。
演出モードとは、本実施の形態では、特別図柄の抽選(あるいは、特別図柄の変動表示)に対応して第1画像出力装置13等からなる演出装置で行われる演出の分類態様(カテゴリー)であり、遊技条件の状態や期間の種類に関連付けられている。例えば、第1画像出力装置13による変動演出の演出モードとして、場所、状況、時節等による情景、出現する主要なキャラクターやアングル等の演出を構成する様々な要素について適宜に設定される。
サブCPU102aは、ステップS1309において、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンド等が変動パターン指定コマンドであれば、ステップS1310に処理を移し、変動パターン指定コマンドでなければステップS1311に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1310において、抽選演出を構成する変動演出の態様である変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行い、当該受信データ解析処理を終了する。詳しくは、図38を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1311において、受信バッファに格納されているコマンド等が、演出図柄停止指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンド等が演出図柄停止指定コマンドであれば、ステップS1312に処理を移し、演出図柄停止指定コマンドでなければステップS1313に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1312において、演出図柄を停止表示させることを示す演出図柄停止コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、当該受信データ解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1313において、受信バッファに格納されているコマンド等が、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンド等が遊技状態指定コマンドであればステップS1314に処理を移して当該受信データ解析処理を終了し、遊技状態指定コマンドでなければステップS1315に処理を移す。サブCPU102aは、ステップS1314において、サブCPU102aは、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を示すデータをサブRAM120cにある遊技状態記憶領域にセットする。
サブCPU102aは、ステップS1315において、受信バッファに格納されているコマンド等が、オープニング指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンド等がオープニング指定コマンドであればステップS1316に処理を移して当該受信データ解析処理を終了し、オープニング指定コマンドでなければステップS1317に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1316において、特別遊技に係る演出である特別遊技演出の態様である特別遊技演出パターンを決定する特別遊技演出パターン決定処理を行う。具体的には、サブCPU102aは、オープニング指定コマンドに基づいて特別遊技演出パターンを決定すると共に、決定した特別遊技演出パターンを示す特別遊技演出データをサブRAM102cの特別遊技演出データ記憶領域にセットし、決定した特別遊技演出パターンを示す特別遊技演出制御コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
サブCPU102aは、ステップS1317において、受信バッファに格納されているコマンド等が、ラウンド指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンド等がラウンド指定コマンドであればステップS1318に処理を移して当該受信データ解析処理を終了し、ラウンド指定コマンドでなければステップS1319に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1318において、ラウンド演出の態様であるラウンド演出パターンを決定するラウンド演出パターン決定処理を行う。具体的には、サブCPU102aは、ラウンド指定コマンドに基づいてラウンド演出パターンを決定すると共に、決定したラウンド演出パターンを示すラウンド演出データをラウンド演出パターン記憶領域にセットし、決定したラウンド演出パターンを示すラウンド演出制御コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
サブCPU102aは、ステップS1319において、受信バッファに格納されているコマンド等が、エンディング指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンド等がエンディング指定コマンドであればステップS1320に処理を移して当該受信データ解析処理を終了し、エンディング指定コマンドでなければステップS1321に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1320において、エンディング演出の態様であるエンディング演出パターンを決定するエンディング演出パターン決定処理を行う。具体的には、サブCPU102aは、エンディング指定コマンドに基づいてエンディング演出パターンを決定すると共に、決定したエンディング演出パターンを示すエンディング演出データをエンディング演出パターン記憶領域にセットし、決定したエンディング演出パターンを示すエンディング演出制御コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
サブCPU102aは、ステップS1321において、受信バッファに格納されているコマンド等が、位置情報検出信号であるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンド等が位置情報検出信号であればステップS1320に処理を移して当該受信データ解析処理を終了し、位置情報検出信号でなければ当該受信データ解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1322において、特別演出の態様である特別演出パターンを決定する特別演出パターン決定処理を行う。詳細は、図40を用いて説明する。
(演出制御基板の変動演出パターン決定処理)
図38を用いて、演出制御基板102による変動演出パターン決定処理を説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1310−1において、演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードフラグを参照することで現在の演出モードを確認して、演出モードに基づく変動演出パターン判定テーブルを選択する(図41(a)参照)。これは、変動演出パターン判定テーブルは、演出モードの種類によって分類されているからである。
サブCPU102aは、ステップ1310−2において、変動パターン指定コマンドを解析し、ステップS1310−3において、ステップS1310−1で選択した演出ボタンモード毎の変動演出パターン判定テーブルからさらに、変動パターン指定コマンド(特図変動パターン)に基づく変動演出パターン判定テーブルを選択し、最終的な変動演出パターン判定テーブルを決定する(図41(b)参照)。これは、演出モード毎の演出パターン判定テーブルは、さらに変動パターン指定コマンドの種類によっても分けられているからである。
図41(b)に示すように、本実施の形態においては、各演出モードにおいて変動パターン指定コマンド毎に1つ又は複数の変動演出パターンが演出パターン判定値に対応付けられて格納されている。変動演出パターンとは、変動演出の具体的な内容を表す識別番号のことであり、第1画像出力装置13、音声出力装置14、演出用照明装置15、及び、演出用役物装置16、及び、タッチパネル17によって行われる変動演出の具体的な態様が対応付けられている。したがって、変動演出パターンには、第1画像出力装置13又はタッチパネル17の第2画像出力装置172に表示される画像の具体的な内容(変動演出画像態様)に関する情報が含まれており、例えば、画像制御基板105は、変動演出パターンに対応付けられた変動演出制御コマンドを受信することによって、第1画像出力装置13や第2画像出力装置172に当該変動演出パターンに対応付けられた画像を表示させる。
変動演出パターンには、装飾図柄の変動態様、リーチ演出の有無、後述する特別演出の有無、特殊演出の有無、情景やキャラクターからなる装飾図柄の背景の種類・変動態様等の変動演出の構成が設定されている。そして、例えば、画像制御基板105は、変動演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドに対応する変動演出パターンに基づく演出図柄の変動表示を第1画像出力装置13に行わせる(演出図柄の変動表示を行う)。また、画像制御基板105は、変動演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドに対応する変動演出パターンに基づく背景画像を第1画像出力装置13に表示させる。
サブCPU102aは、ステップS1310−4において、演出パターン判定用乱数を取得し、サブRAM102cの演出パターン判定用乱数記憶領域に記憶し、ステップS1310−5において、取得した演出パターン判定用乱数を、決定した変動演出パターン判定テーブルに照合する変動演出パターン判定を行う。そして、サブCPU102aは、ステップS1310−6において、当該変動演出パターンに対応する変動演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1310−7において当該変動演出パターンに対応する変動演出データをサブRAM102cの変動演出データ記憶領域にセットする。
サブCPU102a、ステップS1310−8において、ステップS1310−7でセットされた変動演出データに基づいて、当該変動演出において後述する特別演出を実行するか否かを判定する。サブCPU102aは、特別演出を実行すると判定しないと当該変動演出パターン決定処理を終了し、特殊演出を実行すると判定するとステップS1310−13に処理を移す。なお、図41(b)に示すように、変動演出パターンに特別演出の実行の可否が関連付けられている。
サブCPU102aは、ステップS1310−9において、サブRAM102cの特別演出待機フラグ記憶領域に特別演出待機フラグをセットし、ステップS1310−10において、特別演出時間管理テーブル(図42(a)参照)に基づいて特別演出が開始するまで待機する時間である特別演出待機時間を特別演出タイマカウンタにセットし、ステップS1310−11において当該変動演出における特別演出の回数を特別演出実行カウンタにセットし、当該変動演出パターン決定処理を終了する。なお、特別演出タイマカウンタは上記ステップS1200において4ms毎に減算処理されていく。
特別演出時間管理テーブルとは、図41(a)に示すように、特別演出の時間を管理するためのテーブルである。このテーブルには、変動演出パターンを表す変動演出データ毎に特別演出の実行回数(回)、特別演出間の待機時間(s)並びに実行時間(s)等、及び、ランプ制御基板104並びに画像制御基板105に送信する特別演出制御コマンドが設定されている。
特別演出実行カウンタは、当該変動演出における特別演出の実行回数を計数する手段である。これは、1つの変動演出において複数の特別演出が実行され得るので、特別演出の順番・進行を管理するためである。なお、ステップS1310−10では、1回目の特別演出が開始されるまでの待機時間がセットされる。
(演出制御基板の特別演出制御処理)
図39を用いて、演出制御基板102による特別演出制御処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1404−1において特別演出待機フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、特別演出待機フラグがONされていると判定すると、ステップS1404−10に処理を移し、特別演出待機フラグがONされていないと判定すると、ステップS1404−2に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1404−10において、特別演出タイマカウンタが「0」すなわち、特別演出待機時間が経過したか否かを判定する。サブCPU102aは、特別演出タイマカウンタが「0」ではない、すなわち、特別演出待機時間が経過していないと判定すると、当該特別演出制御処理を終了し、特別演出タイマカウンタが「0」である、すなわち、特別演出待機時間が経過したと判定すると、ステップS1404−11に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1404−11において、特別演出待機フラグをOFFし、ステップS1404−12においてサブRAM102cの特別演出実行フラグ記憶領域に特別演出実行フラグをONし、ステップS1404−13において、特別演出実行時間を特別演出タイマカウンタにセットし、当該特別演出制御処理を終了する。なお、特別演出実行時間とは、特別演出が実行され得る時間のことである。
サブCPU102aは、ステップS1404−2において、特別演出実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、特別演出実行フラグがONされていないと判定すると、当該特別演出制御処理を終了し、特別演出実行フラグがONされていると判定すると、ステップS1404−3に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1404−3において、特別演出タイマカウンタが「0」、すなわち、特別演出実行時間が経過したか否かを判定する。サブCPU102aは、特別演出タイマカウンタが「0」ではない、すなわち、特別演出実行時間が経過していないと判定すると、当該特別演出制御処理を終了し、特別演出タイマカウンタが「0」である、すなわち、特別演出実行時間が経過したと判定すると、ステップS1404−4に処理を移す。
サブCPU102a、ステップS1404−4において特別演出実行フラグをOFFし、ステップS1404−5において特別演出操作回数カウンタをリセットし、ステップS1404−6において特別演出実行回数カウンタを「1」減算して更新する。これは、1回の特別演出実行期間が終了したからである。なお、特別演出操作回数カウンタとは、1回の特別演出において、タッチパネル17の位置入力装置171が操作された回数を計数する手段である。
サブCPU102aは、ステップS1404−7において特別演出実行カウンタが「0」である、すなわち、当該変動演出における特別演出が完了したか否かを判定する。サブCPU102aは特別演出実行カウンタが「0」であると判定すると、当該特別演出制御処理を終了し、特別演出実行カウンタが「0」ではないと判定すると、ステップS1404−8において特別演出待機フラグをONし、特別演出実行カウンタのカウンタ値に基づいて次回の特別演出が開始するまでの特別演出待機時間を特別演出タイマカウンタにセットし、当該特別演出制御処理を終了する。
(特別演出パターン決定処理)
図40を用いて、演出制御基板102による特別演出パターン決定処理を説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1323−1において、特別演出実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、特別演出実行フラグがONされていないと判定すると当該特別演出パターン決定処理を終了する。一方、サブCPU102aは、特別演出実行フラグがONされていると判定すると、ステップS1323−2において、サブRAM102cに記憶されている変動演出データ、特別演出操作回数カウンタのカウンタ値(当該特別演出における操作回数)、及び、当該位置情報検出信号が表すタッチパネル内座標を確認し、ステップS1323−3において特別演出パターン決定処理を行う。
特別演出パターン決定処理は、図42(b)、図42(c)に示す特別演出パターン判定テーブルに基づいて行われる。図42(b)、図42(c)に示すように、特別演出パターン判定テーブルには、変動演出データ、特別演出実行回数、特別演出操作回数、及び、位置情報検出信号が表す位置入力装置171の操作部における座標と、特別演出パターンを表す特別演出制御コマンドとが対応付けられて格納されている。サブCPU102aは、ステップS1323−2で確認した変動演出データ、特別演出実行回数、特別演出操作回数、及び、位置情報内の座標を特別演出パターン判定テーブルに照合して、特別演出パターン(特別演出制御コマンド)を決定する。
サブCPU102aは、ステップS1323−4において、ステップS1323−3で決定された特別演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、当該特別演出パターン決定処理を終了する。なお、各特別演出における有効な特別演出操作回数が設定されており、図42(b)、図42(c)に示すように、特別演出パターン判定テーブルは、その有効回数以上の操作があっても、特別演出制御コマンドが送信バッファにセットされない構成となっている。図42(b)に示す特別演出パターン判定テーブルの特別演出操作回数の有効回数は「1」回であり、図42(c)に示す特別演出パターン判定テーブルの特別演出操作回数の有効回数は「7」回である。
次に、画像制御基板105における統括CPU105Aaにより実行される処理について説明する。
(画像制御基板のメイン処理)
図43を用いて、画像制御基板105のメイン処理を説明する。電源基板107により電源が供給されると、統括CPU105Aaにシステムリセットが発生し、統括CPU105Aaは、以下のメイン処理を行う。
ステップS2010において、統括CPU105Aaは、初期化処理を行う。この処理において、統括CPU105Aaは、電源投入に応じて、統括ROM105Abからメイン処理プログラムを読み込むとともに、統括CPU105Aaの各種モジュールやVDP105Baの初期設定を指示する。
統括CPU105Aaは、VDP105Baの初期設定の指示として、
(1)第1表示回路2080及び第2表示回路2085に映像信号を作成して出力させることを指示するため、映像信号作成の指示(第1表示レジスタの0bit目に1をセット、第2表示レジスタの0bit目に1をセット)、
(2)伸長回路2060に使用頻度の高い画像データ(装飾図柄等の画像データ)をVRAM105Bcの展開記憶領域2102、2202に伸長させて展開させるために、伸長レジスタに所定の初期値データのセット、
(3)描画回路2070に初期値画像データ(「電源投入中」という文字画像等)を描画させるため、初期値ディスプレイリストの出力、
を行う。
ステップS2020において、統括CPU105Aaは、描画実行開始処理を行う。この処理において、既に出力したディスプレイリストに対する描画の実行をVDP105Baに指示するため、描画レジスタに描画実行開始データをセットする(図49(b)参照)。
すなわち、電源投入開始時には上記ステップS2010で出力された初期値ディスプレイリストに対する描画の実行が指示され、通常のルーチン処理時には後述するS2050で出力されたディスプレイリストに対する描画の実行が指示されることになる。
ステップS2030において、統括CPU105Aaは、演出制御基板102から送信された演出制御コマンド(統括RAM105Acの受信バッファに格納されているコマンド)を解析する演出制御コマンド解析処理を行う。なお、画像制御基板105は、演出制御基板102から送信されたコマンドを受信すると、図示しない画像制御基板105のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS2030において受信したコマンドの解析処理が行われる。
演出制御コマンド解析処理では、変動演出制御コマンドや特別演出制御コマンド等からなる演出制御コマンド(例えば、図41(b)に示すような演出制御コマンド)が受信バッファに記憶されているか否かを確認する。受信バッファに演出制御コマンドが記憶されていなければ、そのままステップS2040に処理を移す。一方、受信バッファに演出制御コマンドが記憶されていれば、新たな演出制御コマンドを読み込み、読み込んだ演出制御コマンドに基づいて、実行する1つまたは複数のアニメグループを決定するとともに、それぞれのアニメグループからアニメパターンを決定する(図50参照)。そして、アニメパターンを決定すると、読み込んだ演出制御コマンドを送信バッファから消去する。
ステップS2040において、統括CPU105Aaは、アニメーション制御処理を行う。この処理において、後述するステップS2210において更新される上記「シーン切換えカウンタ」、上記「ウェイトフレーム」、上記「フレームカウンタ」と、上記ステップS2030で決定されたアニメパターンとに基づいて、各種アニメシーンのアドレスを更新する。
ステップS2050において、統括CPU105Aaは、アニメシーンが属するアニメグループの優先順位(描画順序)に従って、更新したアドレスにあるアニメシーンの1フレームの表示情報(スプライトの識別番号、表示位置等)から、ディスプレイリストを生成していく(図51(a)参照)。そして、ディスプレイリストの生成が完了すると、統括CPU105AaはディスプレイリストをVDP105Baに出力する。ここで出力するディスプレイリストについては、図51(a)を用いて後述する。なお、ここで出力されたディスプレイリストは、VDP105BaにおけるCPU I/F2030を介して、VRAM105Bcのディスプレイリスト記憶領域153aに記憶される。
ステップS2060において、統括CPU105Aaは、FB切換えフラグ=01であるか否かを判定する。ここで、FB切換えフラグは、図44(b)で後述するように、1/60秒(約16.6ms)毎のVブランク割込みにおいて、前回のディスプレイリストの描画が完了していれば、FB切換えフラグ=01になる。すなわち、ステップS2060では、前回の描画が完了したか否かを判定することになる。統括CPU105Aaは、FB切換えフラグ=01であれば、ステップS2070に処理を移し、FB切換えフラグ=00であれば、FB切換えフラグ=01になるまで待機をする。
ステップS2070において、統括CPU105Aaは、FB切換えフラグ=00をセットして(FB切換えフラグをオフにして)、ステップS2020に処理を移す。以降は、図44(a)、図44(b)に示す所定の割り込みが発生するまで、ステップS2020〜ステップS2070の処理を繰り返し行う。
(画像制御基板の割込処理)
図44を用いて、画像制御基板105による割込処理を説明する。画像制御基板105による割込処理には、描画終了割込信号を入力したことで行う描画終了割込処理と、Vブランク割込信号を入力したことで行うVブランク割込処理と、コマンドを受信したことで行われるコマンド受信割込処理とが、少なくとも含まれている。なお、コマンド受信割込処理については、ステップS2030において説明をした通りであり、図示は省略する。
(画像制御基板の描画終了割込処理)
図44(a)を用いて、画像制御基板105による描画終了割込処理について説明する。後述するように、VDP105Baは所定単位のフレーム(1フレーム)の描画が終了すると、CPU I/F2030を介して、統括CPU105Aaに描画終了割込信号を出力する。
統括CPU105Aaは、VDP105Baから描画終了割込信号を入力すると、描画終了割込処理を実行する。描画終了割込処理において、統括CPU105Aaは、描画終了フラグ=01をセット(描画終了フラグをオン)して、今回の描画終了割込処理を終了する(ステップS2110)。すなわち、描画の終了毎に描画終了フラグがオンされる。
(画像制御基板のVブランク割込処理)
図44(b)を用いて、画像制御基板105のVブランク割込処理を説明する。VDP105Baは1/60秒(約16.6ms)毎に、CPU I/F2030を介して、統括CPU105AaにVブランク割込信号(垂直同期信号)を出力する。
統括CPU105Aaは、VDP105BaからVブランク割込信号を入力すると、Vブランク割込処理を実行する。ステップS2210において、統括CPU105Aaは、「シーン切換えカウンタ」、「ウェイトフレーム」、「フレームカウンタ」の各種カウンタを更新する処理を行う。
ステップS2220において、統括CPU105Aaは、描画終了フラグ=01であるか否かを判定する。すなわち、所定単位のフレームの描画が終了しているか否かを判定する。統括CPU105Aaは、描画終了フラグ=01であれば、ステップS2230に処理を移し、描画終了フラグ=01でなければ、今回のVブランク割込処理を終了する。すなわち、Vブランク割込信号を入力しても、描画が終了していなければ、ステップS2230以降の処理が行われない。
ステップS2230において、統括CPU105Aaは、描画終了フラグ=00をセットする(描画終了フラグをオフにする)。
ステップS2240において、統括CPU105Aaは、VDP105Baのメモリコントローラ2090に、VRAM105Bcの第1画像出力部2100及び第2画像出力部2200の「表示用フレームバッファ」と「描画用フレームバッファ」とを切り換える指示を与える。具体的に、統括CPU105Aaは、CPU I/F2030を介して、第1表示レジスタ及び第2表示レジスタの1bit目に1を加算する処理を行う(図49(d)参照)。
ステップS2250において、統括CPU105Aaは、FB切換えフラグ=01をセットし(FB切換えフラグをオンにし)、上記ステップS2060における待機状態を解除して、今回のVブランク割込処理を終了する。
次に、図50〜図51を参照して、アニメパターンの決定方法およびディスプレイリストの生成方法について説明する。
(アニメパターン)
図50は、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターンの一例である。図50(a)に示すように、アニメパターンは、第1画像出力装置13やタッチパネル17の第2画像出力装置172に表示する演出画像の構成単位毎にグループ化されている。具体的に、例えば、背景のアニメーションを表示するための背景グループ、予告Aに用いるキャラクターのアニメーションを表示するための予告Aグループ、予告Bに用いるキャラクターのアニメーションを表示するための予告Aグループ、リーチキャラクターのアニメーションを表示するためのリーチグループ、演出図柄のアニメーションを表示するための演出図柄グループ、・・・・等、多数のアニメパターンがグループ化されている。そして、グループ毎に多数のアニメパターンが対応付けられて統括ROM105Abに記憶されている。統括CPU105Aaは、サブCPU102aから受信した演出制御コマンドに基づいて、実行する1つまたは複数のアニメグループを決定するとともに、それぞれのアニメグループからアニメパターンを決定する。
図50(b)〜(e)は、図41(b)に示す変動演出パターンA007(12秒の特別図柄の変動パターン01)に対応する変動演出制御コマンド(A0H07H)を受信したときに、決定されるアニメパターンの一例を示している。この変動演出パターンに基づくアニメパターンは、画像を表示する装置毎に決定される。すなわち、第1画像出力装置13用のアニメパターン、及び、第2画像出力装置172用のアニメパターンが決定される。
統括CPU105Aaは、変動演出パターンA007に対応する変動演出制御コマンド(A0H07H)を受信したときに、第1画像出力装置13に対して、背景グループ、予告Aグループ、予告Bグループ、演出図柄グループの4つのグループを決定し、背景グループからアニメパターン001、予告Aグループからアニメパターン011、予告Bグループからアニメパターン021、演出図柄グループからアニメパターン501のアニメパターンを決定する。
ここで、アニメパターンには、図50(b)〜(e)に示すように、アニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等で構成されるアニメシーンが対応付けられている。例えば、図50(e)に示す演出図柄グループ_アニメパターン501では、1番目にアニメシーン007が実行され、2番目にアニメシーン085が実行される。
統括RAM105Acには、1フレーム毎に更新する「シーン切換えカウンタ」が設けられており、1番目のアニメシーン007を実行している間にシーン切換えカウンタが660を計測すると、2番目のアニメシーン085にアニメシーンが切り換わる。そして、2番目のアニメシーン085を実行している間にシーン切換えカウンタが60を計測すると、演出図柄グループ_アニメパターン501のアニメシーンが終了する。なお「1フレーム」とは、第1画像出力装置13又は第2画像出力装置172の更新タイミング(垂直同期信号の更新タイミング)であり、1/60秒(約16.6ms)毎に、1フレーム更新される。すなわち、1秒で60フレームが計測される。
また、各アニメシーンには、アニメシーン情報が関連付けられており、1フレーム毎に更新されるウェイトフレーム(すなわち表示時間)、対象オブジェクト(キャラ、背景の構成要素、装飾図柄、文字等)、パラメータ(スプライトの表示位置、拡大倍率、縮小率、透過率、転送先アドレス等)、描画方法等の表示情報を記憶している。
例えば、図50(e)に示すアニメシーン007では、最初に第1図柄〜第4図柄が所定の座標に20フレーム(約0.33秒)まで表示され続ける。その後、第1図柄〜第4図柄が別の座標に15フレーム(約0.25秒)まで表示され続ける。以降も同様に、第1図柄〜第4図柄が予め定められたフレームまで異なる座標に表示され続けていくと、第1図柄〜第4図柄が移動して表示していくようなアニメーションを表示することができる。
そして、図50(b)〜(e)に示すように、背景グループのアニメパターン001と、予告Aグループのアニメパターン011と、予告Bグループのアニメパターン021と、演出図柄グループのアニメパターン501との複数のアニメパターンが決定され、これらのアニメパターンのアニメーションが並列するように実行される。
すなわち、第1画像出力装置13の表示領域には、当該アニメパターンの開始から終了に至るまで、背景としてBG1(山)とBG2(雲)の画像が表示され続け、アニメパターンの開始から2秒(120フレーム)後にキャラAの予告表示のアニメーションを行う画像が3秒(180フレーム)表示され、アニメパターンの開始から3秒(180フレーム)後に、キャラBの予告表示のアニメーションを行う画像が4秒(240フレーム)表示される。さらには、演出図柄の通常変動表示のアニメーションを行う画像が11秒間(660フレーム)行われ、その後1秒間(60フレーム)の仮停止表示のアニメーションを行う画像が表示される。
なお、これらの画像は、第1画像出力装置13の表示領域に重複して表示されることになり、最初に描画された画像は、後に描画された画像によって上書きされて消されることになる。この画像の生成方法は、次のディスプレイリストにおいて説明する。
(ディスプレイリスト)
図51(a)は、各種の描画に係る制御コマンド(以下、「描画制御コマンド」という)群から構成されるディスプレイリストの一例である。統括CPU105Aaは、各画像出力装置13、172に対して、アニメパターンを決定すると、所定単位のフレーム毎(1フレーム毎)にディスプレイリストを生成して、生成したディスプレイリストをVDP105Baに出力する。すなわち、第1画像出力装置13用のディスプレイリスト及び第2画像出力装置172用のディスプレイリストを生成して、VDP105Baに出力する。
ここで、ディスプレイリストの生成方法について説明する。統括CPU105Aaが、現在のフレームを示す「フレームカウンタ」及び決定されたアニメパターン(アニメシーン)に基づいて、現在のフレーム数におけるアニメシーンの内容に従った描画制御コマンドを、各アニメグループの優先順位(描画順序)に従って生成することで、現在のフレーム数におけるディスプレイリストが生成される。
例えば、上記図51(a)に示すアニメグループの優先順位として、背景グループには最も低い優先順位10のデータが対応づけられ、予告Aグループには優先順位9のデータが対応づけられ、予告Bグループには優先順位8のデータが対応づけられ、・・・・、大当り演出グループには優先順位2のデータが対応づけられ、演出図柄グループには最も高い優先順位1のデータが対応づけられているものとする。
そして、上記図50(b)〜(e)に示すように、背景グループのアニメパターン001と、予告Aグループのアニメパターン011と、予告Bグループのアニメパターン021と、演出図柄グループのアニメパターン501と、複数のアニメパターンが決定されたものとする。
次に、最も低い優先順位のアニメグループ(背景グループ)のアニメパターン001から、現在のフレームカウンタ(現在のフレーム数)におけるアニメシーンの内容に従った描画制御コマンドを順次生成していく。そして、決定したアニメグループのうちで最も高い優先順位のアニメグループ(演出図柄グループ)までの描画制御コマンドが生成されると、最後に描画終了コマンドを生成して、図51(a)に示すようなディスプレイリストを完成させる。このようなディスプレイリストは、統括CPU105Aaが必要なデータを参照しながら、プログラム処理によって生成されて行く。
次に、VDP105Baにおいて実行される処理について説明する。
(伸長回路における伸長制御処理)
図45を用いて、VDP105Baの伸長回路2060による伸長制御処理について説明する。まず、ステップS2310において、伸長回路2060は、描画回路2070から、描画する画像データを伸長させる伸長実行開始の指示があったか否かの判定を行う。具体的には、描画回路2070により伸長レジスタに伸長実行開始データがセットされたか否か(伸長レジスタの0bit目に1がセットされたか否か)の判定を行う(図49(c)参照)。伸長回路2060は、伸長実行開始の指示があったときは、ステップS2320に処理を移し、伸長実行開始の指示がなかったときは、伸長実行開始の指示があるまで待機をする。
ステップS2320において、伸長回路2060は、描画回路2070によりセットされた伸長レジスタの伸長実行開始データをクリアする(伸長レジスタの0bit目に0をセットする)。
ステップS2330において、伸長回路2060は、描画回路2070に伸長の実行中であることを知らせるため、伸長レジスタに伸長実行中データをセットする(伸長レジスタの1bit目に1をセットする)(図49(c)参照)。
ステップS2340において、伸長回路2060は、CGROM105Bbに圧縮された圧縮画像データを読み出し、読み出された圧縮画像データを画像データに伸長して、伸長された画像データをVRAM105Bcの展開記憶領域153bに展開させる。
ステップS2350において、伸長回路2060は、1つの画像の伸長が完了したか否かを判定する。伸長回路2060は、1つの画像の伸長が完了したときは、ステップS2360に処理を移し、1つの画像の伸長が完了していないときは、ステップS2340に処理を戻して伸長処理を繰り返し行う。
1つの画像の伸長が完了すると、伸長回路2060は、ステップS2360において、描画回路2070に伸長が終了したことを知らせるため、伸長レジスタの伸長実行中データをクリア(伸長レジスタの1bit目に0をセット)して、ステップS2310に処理を戻して伸長制御処理を繰り返し行う。
(転送回路における転送制御処理)
図46を用いて、VDP105Baの転送回路2040による転送制御処理について説明する。まず、ステップS2410において、転送回路2040は、描画回路2070から、描画する画像データを転送させる転送実行開始の指示があったか否かの判定を行う。具体的には、描画回路2070により転送レジスタに転送実行開始データがセットされたか否か(転送レジスタの0bit目に1がセットされたか否か)の判定を行う(図49(d)参照)。転送回路2040は、転送実行開始の指示があったときは、ステップS2420に処理を移し、転送実行開始の指示がなかったときは、転送実行開始の指示があるまで待機をする。
ステップS2420において、転送回路2040は、描画回路2070によりセットされた転送レジスタの転送実行開始データをクリアする(転送レジスタの0bit目に0をセットする)。
ステップS2430において、転送回路2040は、描画回路2070に転送の実行中であることを知らせるため、転送レジスタに転送実行中データをセットする(転送レジスタの1bit目に1をセットする)(図49(d)参照)。
ステップS2440において、転送回路2040は、一方の展開記憶領域に記憶された画像データを、他方の展開記憶領域に転送する。
ステップS2450において、転送回路2040は、画像データの転送が完了したか否かを判定する。伸長回路2040は、画像データの転送が完了したときは、ステップS2460に処理を移し、画像データの転送が完了していないときは、ステップS2440に処理を戻して転送処理を繰り返し行う。
画像データの転送が完了すると、転送回路2040は、ステップS2460において、描画回路2070に転送が終了したことを知らせるため、転送レジスタの転送実行中データをクリア(転送レジスタの1bit目に0をセット)して、ステップS2410に処理を戻して転送制御処理を繰り返し行う。
(描画回路における描画制御処理)
図47を用いて、VDP105Baの描画回路2070による描画制御処理について説明する。ステップS2510において、描画回路2070は、統括CPU105Aaから描画の実行開始の指示があったか否かの判定を行う。具体的には、統括CPU105Aaにより描画レジスタに描画実行開始データがセットされているか否か(描画レジスタの0bit目に1がセットされているか否か)の判定を行う(図49(b)参照)。描画回路2070は、描画の実行開始の指示があったときは、ステップS2520に処理を移し、描画の実行開始の指示がなかったときは、描画の実行開始の指示があるまで待機をする。
ステップS2520において、描画回路2070は、統括CPU105Aaによりセットされた描画レジスタの描画実行開始データをクリアする(描画レジスタの0bit目に0をセットする)。
ステップS2530において、描画回路2070は、VRAM105Bcの各ディスプレイリスト記憶領域2101、2201に記憶されたディスプレイリスト(第1画像出力用ディスプレイリスト、第2画像出力用ディスプレイリスト)を読み込み、読み込んだディスプレイリスト毎に、ディスプレイリストを構成する描画制御コマンドを、予め定められた優先順位(描画順序)に従って順次解析していく。なお、ここでは、ディスプレイリストにある複数の描画制御コマンドを全て一括して解析するわけではなく、1回のディスプレイリスト解析制御処理においては、あらかじめ定められた優先順位(描画順序)に従って、所定単位(例えば1つの画像データ)の描画制御コマンドを順次解析していく。
ステップS2540において、描画回路2070は、ディスプレイリストに圧縮された画像を伸長させる伸長コマンドが記憶されており、描画する画像データがVRAM105Bcの展開記憶領域2102、2202に記憶(伸長)されていなければ、伸長回路2060に描画する画像データを伸長させること指示する。具体的には、伸長レジスタに伸長実行開始データをセットする(伸長レジスタの0bit目に1をセットする)。
描画回路2070は、ディスプレイリストが指定する対象オブジェクトに係る画像データが、当該ディスプレイリストに係る画像表示制御の対象となる出力装置(例えば、第1画像主力装置13)に対応する一方の展開記憶領域(例えば、第1展開記憶領域2102)には記憶されていないが、他方の展開記憶領域(例えば、第2展開記憶領域2202)に記憶されていると、転送回路2040に描画する画像データを上記他方の展開記憶領域(例えば、第2展開記憶領域2202)から上記一方の展開記憶領域(例えば、第1展開記憶領域2102)に転送させること指示する。具体的には、転送レジスタに転送実行開始データをセットする(転送レジスタの0bit目に1をセットする)。
ステップS2550において、描画回路2070は、描画する画像の伸長又は画像データの転送が完了したか否かを判定する。具体的には、伸長レジスタに伸長実行中データがクリアされているか否か(伸長レジスタの1bit目に0がセットされているか否か)、又は、転送レジスタに転送実行中データがクリアされているか否か(転送レジスタの1bit目に0がセットされているか否か)を判定する。描画回路2070は、描画する画像の伸長又は画像データの転送が完了したときはステップS2560に処理を移し、描画する画像の伸長又は画像データの転送が完了していなかったときは、描画する画像の伸長又は画像データの転送が完了するまで待機をする。
ステップS2560において、描画回路2070は、ディスプレイリスト(描画制御コマンド群)に従い、適宜必要なデータを描画レジスタに設定しながら、VRAM105Bcの各展開記憶領域2102、2202に記憶された画像データに基づいて、対応するVRAM105Bcの「描画用フレームバッファ」に描画する描画処理を行う。すなわち、第1画像出力部2100の第1展開記憶領域2102に記憶された画像データに基づいて、VRAM105Bcの第1画像出力部2100の描画用フレームバッファに描画すると共に、第2画像出力部2200の第2展開記憶領域2202に記憶された画像データに基づいて、VRAM105Bcの第2画像出力部2200の描画用フレームバッファに描画する。
ステップS2570において、描画回路2070は、1フレームのディスプレイリストの全ての描画制御コマンドが終了(1フレームの描画処理が完了)したか否かを判定する。描画回路2070は、1フレームの描画処理が完了したときは、ステップS2580に処理を移し、1フレームの描画処理が完了していなかったときは、ステップS2530に処理を戻して、1フレームの描画処理が完了するまで上記ステップS2530の「ディスプレイリスト解析制御処理」と上記ステップS2540の「伸長・転送実行開始処理」と上記ステップS2460の「描画処理」とを繰り返し行う。
ステップS2580において、描画回路2070は、割込レジスタに描画終了データをセットし(システム制御レジスタの1bit目に1をセットし)(図49(a)参照)、ステップS2510に処理を戻して描画制御処理を繰り返し行う。
(第1表示回路における第1表示制御処理)
図48(a)を用いて、VDP105Baの第1表示回路2080による第1表示制御処理について説明する。ステップS2610において、第1表示回路2080は、統括CPU105Aaから映像信号作成の指示があったか否かの判定を行う。具体的には、第1表示レジスタの0bit目に1がセットされているか否かを判定する(図49(e)参照)。第1表示回路2080は、映像信号の作成の指示があったときは、ステップS2620に処理を移し、映像信号作成の指示がなかったときは、映像信号作成の指示があるまで待機をする。なお、第1表示レジスタの0bit目は、原則として、電源投入時から「1」はセットされたままになっている(電源投入時から映像信号作成ONの状態を維持している)。
ステップS2620において、第1表示回路2080は、VRAM105Bcの第1画像出力部2100の「表示用フレームバッファ」に記憶された画像データ(デジタル信号)から、映像信号として画像の色データを示すRGB信号(アナログ信号)を生成する。
ステップS2630において、第1表示回路2080は、生成した映像信号(RGB信号)と、第1画像出力装置13と同期を図るための同期信号(垂直同期信号、水平同期信号等)とを第1画像出力装置13に出力する。その後、ステップS2610に処理を戻して表示制御処理を繰り返し行う。
(第2表示回路における第2表示制御処理)
図48(b)を用いて、VDP105Baの第2表示回路2085による第2表示制御処理について説明する。ステップS2710において、第2表示回路2085は、統括CPU105Aaから映像信号作成の指示があったか否かの判定を行う。具体的には、第2表示レジスタの0bit目に1がセットされているか否かを判定する(図49(f)参照)。第2表示回路2085は、映像信号の作成の指示があったときは、ステップS2720に処理を移し、映像信号作成の指示がなかったときは、映像信号作成の指示があるまで待機をする。なお、第2表示レジスタの0bit目は、原則として、電源投入時から「1」はセットされたままになっている(電源投入時から映像信号作成ONの状態を維持している)。
ステップS2720において、第2表示回路2085は、VRAM105Bcの第2画像出力部2200の「表示用フレームバッファ」に記憶された画像データ(デジタル信号)から、映像信号として画像の色データを示すRGB信号(アナログ信号)を生成する。
ステップS2730において、第2表示回路2085は、生成した映像信号(RGB信号)と、第2画像出力装置172と同期を図るための同期信号(垂直同期信号、水平同期信号等)とを第2画像出力装置172に出力する。その後、ステップS2710に処理を戻して表示制御処理を繰り返し行う。
次に、図52を用いて、変動演出中において、タッチパネル17を用いて行われる「クイズ演出」について説明する。例えば、演出モード「A」中に、第1特別図柄抽選の結果、確変大当たりに当選し、特図変動パターン指定コマンド「E6H21H」が演出制御基板102に送信され、変動演出パターン「A165」に決定されたとする。この場合、特別演出が1回実行される。具体的には、変動演出パターン「A165」の変動演出(以下、「当該変動演出」という)の開始後、110秒経過してから5秒間、タッチパネル17の位置入力装置171への操作が有効となり(図42(a)参照)特別演出が実行され得る。
ここで、当該変動演出の具体的な内容について説明する。変動演出パターン「A165」に決定されると、変動演出制御コマンド「A0HA5H」が画像制御基板105に送信される。その結果、図52(a−1)に示すように、当該変動演出が開始してから30秒後に、リーチ状態が成立し、所定の発展演出が行われる。なお、この間、第2画像出力装置172には何も表示されていない。
そして、当該変動演出が開始してから105秒後に、図52(a−2)に示すように、第1画像出力装置13に「5秒以内にクイズに正解して、大当たりをゲットしよう!!」というフレーズが表示されると共に、図52(b−2)に示すように、第2画像出力装置172に、所定の平仮名等が配列されたキーボード画像が表示される。
さらに、当該変動演出が開始してから110秒後に、図52(a−3)に示すように、第1画像出力装置13において「問題 日本で一番高い山は?」とクイズの問題が画面の中央上部に表示される。このクイズの問題は5秒間表示され、この間、画面の左下部には残り時間が表示される。なお、この間、第2画像出力装置172においては、上記のキーボード画像が表示され続けている。
上述したように、当該変動演出の開始後、110秒経過してから5秒間、タッチパネル17の位置入力装置171への操作が有効となる。この間、クイズの問題が表示されている。すなわち、この、クイズの問題が表示されルと共に、位置入力装置171への操作が有効となっている期間が、タッチパネル17を用いてクイズの問題に回答する期間となっている。
ここで、タッチパネル17の第2画像出力装置172に表示されているキーボード画像に配列されている各文字のキー画像に対応する位置入力装置171における座標の範囲と、当該変動演出における特別演出パターンが表す文字情報に係る位置情報検出信号が表す位置情報の範囲とは対応付けられている(図42(c)、図42(d)参照)。よって、このキーボード画像に合わせて、位置入力装置171(タッチパネル17)の表面に接触することにより、クイズの問題に対する回答を入力することができる。
そして、当該クイズに正解していると、当該変動演出が開始してから115秒後に、図52(a−5)に示すように、「お見事、正解!!」と表示され、当該クイズに不正解であると、「残念、不正解。しかし、・・・」と表示される。一方、第2画像出力装置172においては、当該変動演出が開始してから115秒後に、すなわち、クイズに対する回答期間が経過すると、上記のキーボード画像が非表示となる。
ここで、当該変動演出のクイズに係る演出における画像制御基板105での処理について図53及び図54を用いて説明する。上述したように、当該変動演出が開始してから1105秒後に、第2画像出力装置172において、所定の平仮名等が配列されたキーボード画像が表示される。この時、統括CPU105Aaは、第2画像出力装置172用のディスプレイリストとして、キーボード画像に係るディスプレイリストを作成して、VDP105Baに送信する。このディスプレイリストでは、キーボード画像全体が対象オブジェクトとして設定されているのではなく、キーボード画像を構成する部品的な画像(以下、「部品画像」という)が対象オブジェクトとして設定されている。これは、CGROM105Bbには、キーボード画像全体に対する画像データが格納されているのではなく、部品の画像データが格納されているからである。具体的に、図53(a)に示すように、文字の範囲を仕切るための枠(キーを構成するための枠)、枠の背後に表示される背景色、及び、各文字が対象オブジェクトとなっている。そして、各対象オブジェクトに対して、パラメータとして描画位置が設定されている。
そして、作成されたディスプレイリストがVDP105Baに送信されると、伸長回路2060がCGROM105Bbに格納されている部品画像の画像データを第2展開記憶領域2202に伸長する。その後、描画回路2070が、第2展開記憶領域2202に記憶されている画像データに基づいて、第2画像出力部2202の描画バッファフレームに描画し、第2表示回路2085がキーボード画像を表す映像信号を第2画像出力装置172に出力する(図54参照)。なお、本実施の形態では、部品画像の画像データは全て、予め第2展開記憶領域2202に展開されておらず、その都度、CGROM105Bbから伸長される。
次に、クイズの回答期間において、すなわち、位置入力装置171への操作が有効な期間において、位置入力装置171に対する操作があり、位置入力装置171から演出制御基板102に位置情報検出信号、例えば、文字画像「ん」の位置を表す位置情報検出信号が出力され、演出制御基板102から画像制御基板105にそれに対応する特別演出制御コマンドが送信されたとする(図54参照)。そうすると、転送回路2040が、第2展開記憶領域2202に展開されている文字画像「ん」の画像データを第1展開記憶領域2102に転送する(図54参照)。なお、位置入力装置171への操作が行われると、文字画像「ん」の画像データに限らず、第2画像出力装置172に表示されている全ての文字画像について、文字画像の画像データが第2展開記憶領域2202から第1展開記憶領域2102に転送される。このように、使用される画像データが、既に他方の展開記憶領域に展開されている場合、わざわざCGROM105Bbから伸長するのではなく、転送することにより、描画処理の効率化を図ることができる。
その後、描画回路2070が、第1展開記憶領域2102に記憶されている画像データに基づいて、第1画像出力部2102の描画バッファフレームに描画し、第1表示回路2080が文字画像「ん」を含む所定の画像を表す映像信号を第1画像出力装置13に出力する(図54参照)。このように、クイズに対する回答期間中、すなわち、特別演出中においては、位置入力装置171への操作を契機に、タッチパネル17の第2画像出力装置172に表示されている文字画像と同一の文字画像が第1画像出力装置13に表示される。この構成により、単に複数の選択肢の中から選択して回答するのではなく、直接入力して回答する方式のクイズを行うことができる、すなわち、演出内容が高度化・複雑化するので、遊技の単調化を抑えることができる。
(その他の実施の形態)
なお、クイズの内容や回答期間は実施の形態1に限られない。また、これらは特別図柄抽選の結果に応じて変更しても良い。例えば、大当たりよりハズレの方が、クイズの難度が高く、又は、回答期間が短いようにすることもできる。このように、内容や回答期間を含むクイズ演出の内容と特別図柄抽選の結果とを関連付けることで、遊技の興趣を高めることができる。
また、実施の形態1では、タッチパネル17を用いて、クイズによる演出を行ったが、演出の態様はこれに限られない。例えば、タッチパネル17の第2画像出力装置172に複数のキャラクターやアイテムを表示させ、タッチパネル17の位置入力装置171を操作することにより、キャラクター等を選択して、第1画像出力装置13に表示させるようにすることもできる。また、位置入力装置171への操作を契機に、第1画像出力装置13に表示されているキャラクター等を第2画像出力装置172に表示するようにすることもできる。そして、この他の画像出力装置への表示に要する時間が大当たり信頼度に関連付けられているようにすることもできる。さらに、他の画像出力装置へ表示される際に、大きさや透過率を変化させ、その変化に大当たり信頼度が関連付けられているようにすることもできる。
さらに、第1画像出力装置13と、第2画像出力装置172に同一のキャラクターを表示させ、第2画像出力装置172に表示されたキャラクターを、位置入力装置171の操作に応じて、移動や作動させることもできる。この場合、第2画像出力装置172に表示されているキャラクターに連動させて、第1画像出力装置13に表示されているキャラクターを移動や作動させることができる。
また、実施の形態1では、変動演出においてタッチパネル17を用いた特別演出が実行されているが、特別遊技演出やエンディング演出等その他の演出においてタッチパネル17を用いた特別演出を実行することもできる。
また、実施の形態1では、第2展開記憶領域に展開された画像データを第1展開記憶領域に転送しているが、第1展開記憶領域に展開された画像データを第2展開記憶領域に転送することもできる。また、転送できるのは展開記憶領域間に限られず、画像出力部の異なるフレームバッファ間においても画像データを転送することも可能である。