JP2012228038A - 電力用半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱応力の集中を抑制すると共に他の部品への取り付けの自由度を向上させる。
【解決手段】第1モータを駆動するための半導体チップ50,52のうち一部のチップを基板70に実装すると共に残余のチップを基板72に実装し、第2モータを駆動するための半導体チップ54,56のうち一部のチップを基板74に実装すると共に残余のチップを基板76に実装し、バッテリ44からの電力を昇圧するための半導体チップ58,60のうち一部のチップを基板78に実装すると共に残余のチップを基板80に実装し、基板70,72,74,76,78,80を冷却器90の表面の冷却水路91の上流側の領域に取り付けると共に基板72,76,80を冷却器90の冷却水路91の下流側に取り付ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、電力用半導体装置に関し、詳しくは、動力を入出力可能な第1電動機を駆動する電力用半導体素子が形成された複数の第1の電力用半導体チップと、動力を入出力可能な第2電動機を駆動する電力用半導体素子が形成された複数の第2の電力用半導体チップと、二次電池からの電力を昇圧して第1の電力用半導体素子および第2の電力用半導体素子に供給する複数の第3の電力用半導体素子が形成された複数の第3の電力用半導体チップと、内部に冷却媒体が流通する媒体流路を有し第1の電力用半導体チップおよび第2の電力用半導体チップおよび第3の電力用半導体チップを冷却媒体で冷却する冷却装置と、を備える電力用半導体装置に関する。
従来、この種の半導体装置としては、窒化けい素基板の一方の面に30個以上の金属板が接合され、それぞれの金属板の表面に熱電素子が搭載されているものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、絶縁基板として窒化けい素基板を用いることにより、耐熱サイクルの向上を図ることができるとしている。
特開2002−203993号公報
ところで、複数の種類の電力用半導体チップが搭載された基板を冷却する冷却装置を備える電力用半導体装置では、電力用半導体チップの種類毎に発熱量が異なる。こうした複数の種類の電力用半導体チップを1つの基板に搭載すると、基板内でより発熱量が多いチップが搭載された領域が局所的に加熱されるため、冷却装置での冷却が適正にできず、熱応力が基板の一部に集中する場合がある。また、基板のチップが搭載された面側で電力用半導体装置を他の部品に取り付ける際にはチップおよび基板を避けて取り付ける必要があるが、複数の種類の電力用半導体チップを1つの基板に搭載すると基板が比較的大きくなり取り付けの自由度が低下してしまう。
本発明の電力用半導体装置では、電力用半導体チップが搭載された基板の発熱による熱応力の集中を抑制すると共に他の部品への取り付けの自由度の向上を図ることを主目的とする。
本発明の電力用半導体装置では、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の電力用半導体装置は、
動力を入出力可能な第1電動機を駆動する電力用半導体素子が形成された複数の第1の電力用半導体チップと、動力を入出力可能な第2電動機を駆動する電力用半導体素子が形成された複数の第2の電力用半導体チップと、二次電池からの電力を昇圧して前記第1の電力用半導体素子および前記第2の電力用半導体素子に供給する複数の第3の電力用半導体素子が形成された複数の第3の電力用半導体チップと、内部に冷却媒体が流通する媒体流路を有し前記第1の電力用半導体チップおよび前記第2の電力用半導体チップおよび前記第3の電力用半導体チップを前記冷却媒体で冷却する冷却装置と、を備える電力用半導体装置であって、
前記複数の第1の電力用半導体チップのうち一部のチップは第1の絶縁性能と第1の熱伝導性能とを有する第1の基板に実装されると共に前記複数の第1の電力用半導体チップのうち残余のチップは第2の絶縁性能と第2の熱伝導性能とを有する第2の基板に実装され、
前記複数の第2の電力用半導体チップのうち一部のチップは第3の絶縁性能と第3の熱伝導性能とを有する第3の基板に実装されると共に前記複数の第2の電力用半導体チップのうち残余のチップは第4の絶縁性能と第4の熱伝導性能とを有する第4の基板に実装され、
前記複数の第3の電力用半導体チップのうち一部のチップは第5の絶縁性能と第5の熱伝導性能とを有する第5の基板に実装されると共に前記複数の第3の電力用半導体チップのうち残余のチップは第6の絶縁性能と第6の熱伝導性能とを有する第6の基板に実装され、
前記第1の基板および前記第3の基板および前記第5の基板は前記冷却装置の表面の前記媒体流路の上流側に取り付けられ、前記第2の基板および前記第4の基板および前記第6の基板は前記冷却装置の表面の前記媒体流路の下流側に取り付けられてなる、
ことを要旨とする。
この本発明の電力用半導体装置では、動力を入出力可能な第1電動機を駆動する電力用半導体素子が形成された複数の第1の電力用半導体チップと、動力を入出力可能な第2電動機を駆動する電力用半導体素子が形成された複数の第2の電力用半導体チップと、二次電池からの電力を昇圧して第1の電力用半導体素子および第2の電力用半導体素子に供給する複数の第3の電力用半導体素子が形成された複数の第3の電力用半導体チップと、内部に冷却媒体が流通する媒体流路を有し第1の電力用半導体チップおよび第2の電力用半導体チップおよび第3の電力用半導体チップを冷却媒体で冷却する冷却装置と、を備える電力用半導体装置において、複数の第1の電力用半導体チップのうち一部のチップを第1の絶縁性能と第1の熱伝導性能とを有する第1の基板に実装すると共に複数の第1の電力用半導体チップのうち残余のチップを第2の絶縁性能と第2の熱伝導性能とを有する第2の基板に実装し、複数の第2の電力用半導体チップのうち一部のチップを第3の絶縁性能と第3の熱伝導性能とを有する第3の基板に実装すると共に複数の第2の電力用半導体チップのうち残余のチップを第4の絶縁性能と第4の熱伝導性能とを有する第4の基板に実装し、複数の第3の電力用半導体チップのうち一部のチップを第5の絶縁性能と第5の熱伝導性能とを有する第5の基板に実装すると共に複数の第3の電力用半導体チップのうち残余のチップを第6の絶縁性能と第6の熱伝導性能とを有する第6の基板に実装し、第1の基板および第3の基板および第5の基板を冷却装置の表面の媒体流路の上流側に取り付け、第2の基板および第4の基板および第6の基板を冷却装置の表面の媒体流路の下流側に取り付けている。これにより、各基板を用いて冷却装置と各電力用半導体チップとを絶縁すると共に冷却装置により各基板を介して各電力用半導体チップを冷却することができる。そして、複数の第1の電力用半導体チップには第1電動機を駆動する電力用半導体素子が形成されており、複数の第2の電力用半導体チップには第2電動機を駆動する電力用半導体素子が形成されており、複数の第3の電力用半導体チップには二次電池からの電力を昇圧して第1の電力用半導体素子および第2の電力用半導体素子に供給する複数の第3の電力用半導体素子が形成されている。そのため、第1の電力用半導体チップ、第2の電力用半導体チップ、第3の電力用半導体チップのそれぞれの発熱量は、第1電動機の駆動状態,第2電動機の駆動状態,二次電池からの電力の昇圧動作を反映したものとなって、種類の異なる半導体チップ同士では発熱状態が異なると考えられる。したがって、複数の第1の電力用半導体チップのうち一部のチップを第1の基板に実装すると共に複数の第1の電力用半導体チップのうち残余のチップを第2の基板に実装し、複数の第2の電力用半導体チップのうち一部のチップを第3の基板に実装すると共に複数の第2の電力用半導体チップのうち残余のチップを第4の基板に実装し、複数の第3の電力用半導体チップのうち一部のチップを第5の基板に実装すると共に複数の第3の電力用半導体チップのうち残余のチップを第6の基板に実装することにより、各基板には発熱量が同程度のチップを実装することができ、基板内の熱分布をより均一にすることができ、冷却装置による冷却を適正に行って基板に局所的に熱応力が集中するのを抑制することができる。そして、第1の基板および第3の基板および第5の基板を冷却装置の表面の媒体流路の上流側に取り付け、第2の基板および第4の基板および第6の基板を冷却装置の表面の媒体流路の下流側に第1の基板および第3の基板および第5の基板と離間させて取り付けることにより、上流側に取り付けた第1の基板,第3の基板,第5の基板と下流側に取り付けた第2の基板,第4の基板、第6の基板との間に基板が取り付けられていない領域ができるから、各チップを1つの基板に搭載したものに比して、各基板のチップが搭載されていない面側で他の部品に取り付けられる際の取り付けの自由度の向上を図ることができる。
前記第1の基板および前記第2の基板は、前記第1の電力用半導体チップおよび前記第2の電力用半導体チップを前記冷却装置とを良好に絶縁可能な絶縁性能と前記第1の電力用半導体チップおよび前記第2の電力用半導体チップからの熱を前記冷却装置に良好に伝導可能な熱伝導性能を有する基板であり、前記第3の基板および前記第4の基板は、前記第3の電力用半導体チップおよび前記第4の電力用半導体チップを前記冷却装置とを良好に絶縁可能な絶縁性能と前記第3の電力用半導体チップおよび前記第4の電力用半導体チップからの熱を前記冷却装置に良好に伝導可能な熱伝導性能を有する基板であり、前記第5の基板および前記第6の基板は、前記第5の電力用半導体チップおよび前記第6の電力用半導体チップを前記冷却装置とを良好に絶縁可能な絶縁性能と前記第5の電力用半導体チップおよび前記第6の電力用半導体チップからの熱を前記冷却装置に良好に伝導可能な熱伝導性能を有する基板である、ものとすることもできる。こうすれば、各基板により各電力用半導体チップと冷却装置とを良好に絶縁すると共に冷却装置により各電力半導体チップを良好に冷却することができる。この場合において、前記第1の基板および前記第2の基板および前記第3の基板および前記第4の基板および前記第5の基板および前記第6の基板は、前記第1の電力用半導体チップおよび前記第2の電力用半導体チップおよび前記第3の電力用半導体チップと前記冷却装置とを良好に絶縁可能な所定の絶縁性能と前記第1の電力用半導体チップおよび前記第2の電力用半導体チップおよび前記第3の電力用半導体チップからの熱を前記冷却装置に良好に伝導可能な所定の熱伝導性能を有する基板である、であるものとすることもできる。
また、本発明の電力用半導体装置において前記第1の基板および前記第2の基板および前記第3の基板および前記第4の基板および前記第5の基板および前記第6の基板は、アルミニウムからなる第1の層と窒化アルミニウムからなる第2の層とアルミニウムからなる第3の層とが順に積層されてなる基板である、ものとすることもできる。
本発明の一実施例としての電力用半導体装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 ハイブリッド自動車20が備える電気系の構成の概略を示す構成図である。 インバータ41,42,昇圧コンバータ46のIGBTやダイオードを含む電力用半導体装置の外観を示す外観図である。 電力用半導体装置の断面の概略を示す断面図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての電力用半導体装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図であり、図2は、ハイブリッド自動車20が備える電気系の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図1に示すように、ガソリンや軽油などを燃料とするエンジン22と、エンジン22のクランクシャフト26にキャリアが接続されると共に駆動輪39a,39bにデファレンシャルギヤ38を介して連結された駆動軸32にリングギヤが接続されたプラネタリギヤ30と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤに接続されたモータMG1と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子が駆動軸32に接続されたモータMG2と、モータMG1,MG2を駆動するインバータ41,42と、例えばリチウムイオン二次電池として構成されたバッテリ44と、インバータ41,42が接続された電力ライン(以下、高電圧系電力ラインという)47とバッテリ44が接続された電力ライン(以下、電池電圧系電力ラインという)48とに接続されて電池電圧系電力ライン48の電力を昇圧して高電圧系電力ライン47に供給可能な昇圧コンバータ46とを備える。
インバータ41は、図2に示すように、6個の絶縁ゲートトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor,以下、「トランジスタ」という)と、6個のトランジスタに逆方向に並列接続された6個のダイオードとにより構成されている。6個のトランジスタと6個のダイオードとは、モータMG1の三相コイルのU相,V相,W相からみて高電圧系電力ライン47の正極母線側と負極母線側とに各々接続されている。
インバータ42は、図2に示すように、12個のトランジスタと、各トランジスタに逆方向に並列接続された12個のダイオードとにより構成されている。12個のトランジスタと12個のダイオードとは、モータMG2の三相コイルのU相,V相,W相からみて高電圧系電力ライン47の正極母線側と負極母線側とに各々2つずつ並列接続されている。
昇圧コンバータ46は、図2に示すように、4個のトランジスタと、各トランジスタに逆方向に並列接続された4個のダイオードと、リアクトルLとにより構成されている。4個のトランジスタのうち2個は高電圧系電力ライン47の正極母線に対して並列接続されており、残余の2個は高電圧系電力ライン47の負極母線に対して並列接続されており、前者の2個のトランジスタ(上アーム)と後者の2個のトランジスタ(下アーム)との接続点とバッテリ44の正極端子とにはリアクトルLが接続されている。
こうした電気自動車では、基本的に、駆動軸32に要求される要求トルクTr*が出力されるようエンジン22における燃料噴射制御やインバータ41,42の各トランジスタのスイッチング制御、昇圧コンバータ46の各トランジスタのスイッチング制御が実行される。なお、トランジスタとしては、IGBTに限定されるものではなく、パワーMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタなど、比較的高い電力で用いられる電力用トランジスタであれば如何なるものを用いても構わない。
図3はインバータ41,42,昇圧コンバータ46のトランジスタやダイオードを含む電力用半導体装置の外観を示す外観図であり、図4は電力用半導体装置の半導体チップ58の断面の概略を示す断面図である。なお、図3中、太線の矢印は冷却媒体としての冷却水の流れる方向を示している。電力用半導体装置は、インバータ41の6個のトランジスタがそれぞれ形成された6個の半導体チップ50と、インバータ41の6個のダイオードがそれぞれ形成された6個の半導体チップ52と、インバータ42の12個のトランジスタがそれぞれ形成された12個の半導体チップ54と、インバータ42の12個のダイオードがそれぞれ形成された12個の半導体チップ56と、昇圧コンバータ46の4個のトランジスタがそれぞれ形成された4個の半導体チップ58と、昇圧コンバータ46の4個のダイオードがそれぞれ形成された4個の半導体チップ60と、6個の半導体チップ50のうちの3個および6個の半導体チップ52のうちの3個が実装された基板70と、6個の半導体チップ50のうちの残余の3個および6個の半導体チップ52のうち残余の3個が実装された基板72と、12個の半導体チップ54のうちの6個および12個の半導体チップ56のうちの6個が実装された基板74と、12個の半導体チップ54のうちの残余の6個および12個の半導体チップ56のうち残余の6個が実装された基板76と、4個の半導体チップ58のうちの2個および4個の半導体チップ60のうち2個が実装された基板78と、4個の半導体チップ58のうちの残余の2個および4個の半導体チップ60のうち残余の2個が実装された基板80と、基板70,72,74,76,78,80が表面に取り付けられ内部に図示しない電動ポンプによって圧送される冷却水が流通する冷却水路91が形成された冷却器90とから構成されている。
基板70,72,74,76,78,80は、図4に示すように、アルミニウム(Al)からなるアルミ層92と窒化アルミニウム(AlN)からなる絶縁層94とAlからなるアルミ層96とが順に積層された積層基板として構成されている。アルミ層92,96、絶縁層94は、基板70,72,74,76,78,80を介して半導体チップ50,52,54,56,58,60の冷却を比較的良好に行なう熱伝導性能を有すると共に半導体チップ50,52,54,56,58,60と冷却器90とを十分に絶縁可能な絶縁性能を有する厚さにそれぞれ形成されている。基板70,74,78は、冷却器90の表面の一部に各基板が実装されていない領域ができるよう、冷却器90の表面の冷却水路91の上流側の領域に取り付けられ、基板72,76,80は、冷却器90の冷却水路91の下流側に取り付けられている。アルミ層92,96、絶縁層94を上述した厚さに形成することにより、冷却器90と半導体チップ50,52,54,56,58,60との絶縁を保持しながら、冷却器90により基板70,72,74,76,78,80を介して半導体チップ50,52,54,56,58,60を良好に冷却することができる。また、基板70,74,78を冷却器90の冷却水路91の上流側に取り付け、基板72,76,80を冷却器90の冷却水路91の下流側に取り付けることにより、冷却器90の表面側に他の部品を取り付ける際に、表面の基板が実装されていない領域に他の部品を取り付けることができ、取り付け方法の自由度を向上させることができる。
こうして構成された電力用半導体装置では、モータMG1,MG2や昇圧コンバータ46の駆動状態によって、半導体チップ50,52,54,56,58,60の発熱量が変化する。例えば、モータMG1,MG2から出力すべきトルクが急増するときや高電圧系電力ライン47の電圧VHを急上昇させる必要があるときなどは、インバータ41,42や昇圧コンバータ46に流れる電流が増えるため、半導体チップ50,52,54,56,58,60の発熱量が大きくなる。また、モータMG1,MG2から出力すべきトルクが少ないときや高電圧系電力ライン47の電圧VHを急上昇させる必要がないときなどは、インバータ41,42や昇圧コンバータ46に流れる電流が少ないため、半導体チップ50,52,54,56,58,60の発熱量が小さくなる。こうした半導体チップ50,52,54,56,58,60の発熱量は、同一の装置を駆動するチップ、例えば、モータMG1を駆動するための半導体チップ52,54の間でほぼ同一となり、異なる装置を駆動するためのチップ、例えば、モータMG1を駆動するための半導体チップ52とモータMG2を駆動するための半導体チップ56との間で異なると考えられる。したがって、6個の半導体チップ50のうちの3個および6個の半導体チップ52のうちの3個を基板70に実装すると共に6個の半導体チップ50のうちの残余の3個および6個の半導体チップ52のうち残余の3個を基板72に実装し、12個の半導体チップ54のうちの6個および12個の半導体チップ56のうちの6個を基板74に実装すると共に12個の半導体チップ54のうちの残余の6個および12個の半導体チップ54のうち残余の6個を基板76に実装し、4個の半導体チップ58のうちの2個および4個の半導体チップ60のうち2個を基板78に実装すると共に4個の半導体チップ58のうちの残余の2個および4個の半導体チップ60のうち残余の2個を基板80に実装し、基板70,72,74,76,78,80を冷却器90の表面であり冷却水路91の上流側の領域に取り付けると共に基板72,76,80を冷却器90の冷却水路91の下流側に取り付けることにより、基板70および基板72には互いに発熱量が同程度のチップが実装されていることになり、基板74および基板76には互いに発熱量が同程度のチップが実装されていることになり、基板78および基板80には互いに発熱量が同程度のチップが実装されていることになる。したがって、基板70,72,74,76,78,80内の熱分布をより均一にすることができ、冷却器90による冷却を適正に行って基板70,72,74,76,78,80に局所的に熱応力が集中するのを抑制することができる。
以上説明した実施例の電気自動車20に搭載される電力用半導体装置によれば、個6の半導体チップ50のうちの3個および6個の半導体チップ52のうちの3個を基板70に実装すると共に6個の半導体チップ50のうちの残余の3個および6個の半導体チップ52のうち残余の3個を基板72に実装し、12個の半導体チップ54のうちの6個および12個の半導体チップ56のうちの6個を基板74に実装すると共に12個の半導体チップ54のうちの残余の6個および12個の半導体チップ54のうち残余の6個を基板76に実装し、4個の半導体チップ58のうちの2個および4個の半導体チップ60のうち2個を基板78に実装すると共に4個の半導体チップ58のうちの残余の2個および4個の半導体チップ60のうち残余の2個を基板80に実装し、基板70,72,74,76,78,80を冷却器90の表面であり冷却水路91の上流側の領域に取り付けると共に基板72,76,80を冷却器90の冷却水路91の下流側に取り付けることにより、冷却器90による冷却を適正に行って基板70,72,74,76,78,80に局所的に熱応力が集中するのを抑制することができると共に他の部品への取り付けの自由度を向上させることができる。
実施例の電力用半導体装置では、基板70,72,74,76,78,80は、それぞれAlからなるアルミ層92とAlNからなる絶縁層94とAlからなるアルミ層96とが順に積層された積層基板として構成されているものとしたが、冷却器90により基板70,72,74,76,78,80を介して半導体チップ50,52,54,56,58,60の冷却を比較的良好に行なうと共に半導体チップ50,52,54,56,58,60と冷却器90とを十分に絶縁可能であればよいから、例えば、Alからなるアルミ層92,96に代えて銅(Cu)からなる層を用いたり、AlNからなる絶縁層94に代えて窒化シリコン(SiN)やアルミナ(Al23)からなる層を用いたりしてもよい。また、基板70,72,74,76,78,80は、複数の層が積層された積層基板に限定されたものではなく、単層の基板として構成されているものとしてもよい。
実施例の電力用半導体装置では、基板70,72,74,76,78,80を冷却器90により基板70,72,74,76,78,80を介して半導体チップ50,52,54,56,58,60の冷却を比較的良好に行なうと共に半導体チップ50,52,54,56,58,60と冷却器90とを十分に絶縁可能であるものとしたが、基板70,72,74,76,78,80は、それぞれ冷却器90により各基板を介して実装している半導体チップの冷却を比較的良好に行なう熱伝導性能を有すると共に実装している半導体チップと冷却器90とを十分に絶縁可能な絶縁性能を有するものであればよいから、例えば、基板70を冷却器90により半導体チップ50,52の冷却を比較的良好に行なう熱伝導性能を有すると共に半導体チップ50,52と冷却器90とを十分に絶縁可能な絶縁性能を有するものとし、基板72を冷却器90により半導体チップ50,52の冷却を比較的良好に行なう熱伝導性能を有すると共に半導体チップ50,52と冷却器90とを十分に絶縁可能な絶縁性能を有する基板70と異なる材料や厚さの基板として構成するものとするなど、基板70,72,74,76,78,80を互いに異なる材料や厚さからなる層が積層された積層基板として構成してもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、モータMG1を駆動するトランジスタが形成された6個の半導体チップ50とダイオードが形成された6個の半導体チップ52とが「複数の第1の電力用半導体チップ」に相当し、モータMG2を駆動するトランジスタが形成された12個の半導体チップ54とダイオードが形成された12個の半導体チップ56とが「複数の第2の電力用半導体チップ」に相当し、バッテリ44からの電力を昇圧するためのトランジスタが形成された4個の半導体チップ58と4個のダイオードが形成された4個の半導体チップ60とが「複数の第3の電力半導体チップ」に相当し、冷却器90が「冷却装置」に相当し、6個の半導体チップ50のうちの3個のチップと6個の半導体チップ52のうち3個のチップとが取り付けられた基板70が「第1の基板」に相当し、6個の半導体チップ50のうち残余の3個のチップと6個の半導体チップ52のうち残余の3個のチップとが取り付けられた基板72が「第2の基板」に相当し、12個の半導体チップ54のうちの6個のチップと12個の半導体チップ56のうち6個のチップとが取り付けられた基板74が「第3の基板」に相当し、12個の半導体チップ54のうち残余の6個のチップと12個の半導体チップ56のうち残余の6個のチップとが取り付けられた基板76が「第4の基板」に相当し、4個の半導体チップ58のうちの2個のチップと4個の半導体チップ60のうち2個のチップとが取り付けられた基板78が「第5の基板」に相当し、4個の半導体チップ58のうち残余の2個のチップと4個の半導体チップ60のうち残余の2個のチップとが取り付けられた基板80が「第6の基板」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、電力用半導体装置の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、26 クランクシャフト、30 プラネタリギヤ、32 駆動軸、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、41,42 インバータ、44 バッテリ、46 昇圧コンバータ、47 高電圧系電力ライン、48 電池電圧系電力ライン、50,52,54,56,68,60 半導体チップ、70,72,74,76,78,80 基板、90 冷却器、91 冷却水路、92,96 アルミ層、94 絶縁層、MG1,MG2 モータ。

Claims (4)

  1. 動力を入出力可能な第1電動機を駆動する電力用半導体素子が形成された複数の第1の電力用半導体チップと、動力を入出力可能な第2電動機を駆動する電力用半導体素子が形成された複数の第2の電力用半導体チップと、二次電池からの電力を昇圧して前記第1の電力用半導体素子および前記第2の電力用半導体素子に供給する複数の第3の電力用半導体素子が形成された複数の第3の電力用半導体チップと、内部に冷却媒体が流通する媒体流路を有し前記第1の電力用半導体チップおよび前記第2の電力用半導体チップおよび前記第3の電力用半導体チップを前記冷却媒体で冷却する冷却装置と、を備える電力用半導体装置であって、
    前記複数の第1の電力用半導体チップのうち一部のチップは第1の絶縁性能と第1の熱伝導性能とを有する第1の基板に実装されると共に前記複数の第1の電力用半導体チップのうち残余のチップは第2の絶縁性能と第2の熱伝導性能とを有する第2の基板に実装され、
    前記複数の第2の電力用半導体チップのうち一部のチップは第3の絶縁性能と第3の熱伝導性能とを有する第3の基板に実装されると共に前記複数の第2の電力用半導体チップのうち残余のチップは第4の絶縁性能と第4の熱伝導性能とを有する第4の基板に実装され、
    前記複数の第3の電力用半導体チップのうち一部のチップは第5の絶縁性能と第5の熱伝導性能とを有する第5の基板に実装されると共に前記複数の第3の電力用半導体チップのうち残余のチップは第6の絶縁性能と第6の熱伝導性能とを有する第6の基板に実装され、
    前記第1の基板および前記第3の基板および前記第5の基板は前記冷却装置の表面の前記媒体流路の上流側に取り付けられ、前記第2の基板および前記第4の基板および前記第6の基板は前記冷却装置の表面の前記媒体流路の下流側に前記第1の基板および前記第3の基板および前記第5の基板と離間させて取り付けられてなる、
    電力用半導体装置。
  2. 請求項1記載の電力用半導体装置であって、
    前記第1の基板および前記第2の基板は、前記第1の電力用半導体チップおよび前記第2の電力用半導体チップを前記冷却装置とを良好に絶縁可能な絶縁性能と前記第1の電力用半導体チップおよび前記第2の電力用半導体チップからの熱を前記冷却装置に良好に伝導可能な熱伝導性能を有する基板であり、
    前記第3の基板および前記第4の基板は、前記第3の電力用半導体チップおよび前記第4の電力用半導体チップを前記冷却装置とを良好に絶縁可能な絶縁性能と前記第3の電力用半導体チップおよび前記第4の電力用半導体チップからの熱を前記冷却装置に良好に伝導可能な熱伝導性能を有する基板であり、
    前記第5の基板および前記第6の基板は、前記第5の電力用半導体チップおよび前記第6の電力用半導体チップを前記冷却装置とを良好に絶縁可能な絶縁性能と前記第5の電力用半導体チップおよび前記第6の電力用半導体チップからの熱を前記冷却装置に良好に伝導可能な熱伝導性能を有する基板である、
    電力用半導体装置。
  3. 請求項2記載の電力用半導体装置であって、
    前記第1の基板および前記第2の基板および前記第3の基板および前記第4の基板および前記第5の基板および前記第6の基板は、前記第1の電力用半導体チップおよび前記第2の電力用半導体チップおよび前記第3の電力用半導体チップと前記冷却装置とを良好に絶縁可能な所定の絶縁性能と前記第1の電力用半導体チップおよび前記第2の電力用半導体チップおよび前記第3の電力用半導体チップからの熱を前記冷却装置に良好に伝導可能な所定の熱伝導性能を有する基板である、
    電力用半導体装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つの請求項に記載の電力用半導体装置であって、
    前記第1の基板および前記第2の基板および前記第3の基板および前記第4の基板および前記第5の基板および前記第6の基板は、アルミニウムからなる第1の層と窒化アルミニウムからなる第2の層とアルミニウムからなる第3の層とが順に積層されてなる基板である、
    電力用半導体装置。
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JP2019075957A (ja) * 2017-10-19 2019-05-16 本田技研工業株式会社 電力変換装置

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