JP2012222890A - モータ制御装置 - Google Patents

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浩一郎 上田
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Abstract

【課題】電力計等の専用の測定機器を用いることなしに、正確に消費電力の計測を可能にする抵抗回生方式のモータ制御装置を得ること。
【解決手段】抵抗回生方式のモータ制御装置において、モータに流れる電流に基づき該モータに発生するトルクもしくは推力を算出するトルク・推力算出部と、前記モータに流れる電流とモータ速度との一方または両方に基づき損失Lを算出し、前記モータ速度と前記トルク・推力算出部が算出したトルクもしくは推力との積から出力Wを算出し、瞬時電力Pを、損失Lと出力Wとの和L+Wが、L+W≧0のときはP=L+Wと算出し、L+W<0のときはP=0と算出する電力算出部とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、サーボモータなどの各種モータを駆動制御するモータ制御装置に関するものである。
サーボアンプなどに代表されるモータ制御装置は、モータ駆動時に発生する回生エネルギーを処理する方式で分けると、回生エネルギーを電源に戻す電源回生方式と、回生エネルギーを回生抵抗器(回生ブレーキ)で消費させる抵抗回生方式とに分類される。抵抗回生方式のモータ制御装置は、電源回生方式と異なり回生エネルギーを電源に戻す専用の回路(電源回生コンバータなど)を設ける必要がないことから、電源回生方式のモータ制御装置よりもハードウェアの価格が安いという利点があり、産業用機械を駆動するためのモータ制御装置として幅広く使用されている。
一方、この抵抗回生方式のモータ制御装置では、モータを駆動する際の消費電力を、電力計(パワーメータ)等の専用の測定機器を設けることなく、正確に把握したいという課題がある。消費電力を正確に把握することにより、電気料金の正確な把握が可能になる。
このような問題を解決するために、例えば特許文献1では、共通電源部から電力が供給される複数軸を駆動する抵抗回生方式のモータ駆動装置において、各軸の出力の合計値を算出し、合計値が負の場合電力量をゼロとして全体の消費電力を算出する方法が開示されている。
特開2010−81679号公報
ここで、抵抗回生方式のモータ制御装置が消費する電力は、駆動するモータの出力だけで決まるものではなく、モータに発生する損失にも依存する。また、モータ制御装置が、回生処理状態であるか否かは、駆動するモータの損失の大きさと出力の大きさとの兼ね合いで決まる。
しかし、特許文献1に開示されている方法は、これらの点を考慮して消費電力を算出していないため、正確な消費電力を算出できないという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、電力計等の専用の測定機器を用いることなしに、正確に消費電力の計測を可能にする抵抗回生方式のモータ制御装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、交流電源を直流電源へ変換するコンバータ回路と、両端に前記直流電源が印加される回生抵抗器および回生トランジスタの直列回路で構成される回生回路と、前記直流電源からモータを駆動する交流電力を変換生成するインバータ回路とを備え、前記モータからの回生電力により前記直流電源の電圧が所定値を超えたときに、前記回生トランジスタをオンさせて該回生電力を前記回生抵抗器に消費させる方式のモータ制御装置において、前記モータに流れる電流に基づき該モータに発生するトルクもしくは推力を算出するトルク・推力算出部と、前記モータに流れる電流とモータ速度との一方または両方に基づき損失Lを算出し、前記モータ速度と前記トルク・推力算出部が算出したトルクもしくは推力との積から出力Wを算出し、瞬時電力Pを、損失Lと出力Wとの和L+Wが、L+W≧0のときはP=L+Wと算出し、L+W<0のときはP=0と算出する電力算出部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、発生する出力Wおよび損失Lとを同時に考慮に入れ、その合計値の正負によって瞬時電力Pを算出するので、速度が小さく、かつ、減速動作を行う場合でも瞬時電力Pを正の値として正確に計算することができる。したがって、電力計等の専用の測定機器を用いずとも、正確に消費電力を計測することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1によるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 図2は、図1に示す電力算出部が行う消費電力算出動作の手順を説明するフローチャートである。 図3は、図2に示す手順により消費電力が正確に算出されることを説明する図である。 図4は、本発明の実施の形態2によるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 図5は、図4に示す電力算出部が行う消費電力算出動作の手順を説明するフローチャートである。 図6は、本発明の実施の形態3によるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 図7は、図6に示すモータ動作模擬部の一構成例を示すブロック図である。 図8は、図6に示すモータ動作模擬部の他の一構成例を示すブロック図である。 図9は、図6に示すモータ制御装置が行う消費電力算出動作の手順を説明するフローチャートである。
以下に本発明にかかるモータ制御装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。図1において、モータ制御装置1aは、本実施の形態1に関わる構成として、コンバータ回路2と、回生回路3と、インバータ回路4と、電流検出器5と、エンコーダ6と、サーボ制御部7と、トルク算出部8と、電力算出部9aとを備えている。
コンバータ回路2は、整流回路を備えるが、ここでは平滑コンデンサも含まれている。整流回路は三相交流電源10から供給される交流電力を直流電力へ変換する。整流回路の正極出力端に正極母線Pが接続され、整流回路の負極出力端に負極母線Nが接続される。平滑コンデンサは、正極母線Pと負極母線Nとの間に接続され、整流回路の出力電圧を平滑し、正極母線Pと負極母線Nとの間に所定電圧の直流電源Vを形成する。
インバータ回路4は、正極母線Pと負極母線Nとの間に、複数の上下アームスイッチング素子からなるスイッチング回路を備え、各スイッチング素子がサーボ制御部7からの電圧指令13に基づく駆動信号により直流電源Vの電圧をスイッチングすることで、電圧指令13が指定する交流電圧および交流電流からなる交流電力(モータ駆動信号)を生成しモータ11へ供給する。
電流検出部5は、モータ11へ供給される電流を検出し、それを電流情報14としてサーボ制御部7とトルク算出部8と電力算出部9aとに出力する。また、エンコーダ6は、モータ11の速度や位置を検出し、それをモータ情報15としてサーボ制御部7と電力算出部9aとに出力する。
モータ11は、力行動作と回生動作とを行う。モータ11が回生動作を行う場合には、その回生電力がインバータ回路4を介してコンバータ回路2内の平滑コンデンサを充電し母線電圧を上昇変化させる。
回生回路3は、正極母線Pと負極母線Nとの間に直列に接続された回生抵抗器3aおよび回生トランジスタ3bを備えている。直流電源Vの電圧変化を監視する回路(図示せず)が、モータ11からの回生電力により直流電源Vの電圧が所定電圧を超えたことを検出した場合に、回生トランジスタ3bが図示しない駆動回路からのオン駆動信号によりオンし、モータ11からの回生電力が回生抵抗器3aにて消費される。
サーボ制御部7は、モータ動作の参照信号となる各種指令情報(位置指令、速度指令、電流指令)16に、モータ11を追従させるために必要な電流をインバータ回路4に発生させるための電圧指令13を算出する。サーボ制御部7は、典型的には、図1に示すように、各種指令情報16に、検出値である電流情報14およびモータ情報(速度または位置)15を追従させるようにフィードバック制御を行っている。
トルク算出部8は、検出された電流情報14に基づきモータ11に発生しているトルク情報17を算出し、電力算出部9aに出力する。トルクの算出方法には種々あるが、例えばモータ11のトルクτと電流Iとが比例関係にある場合には、トルク定数Ktを用いて
τ=Kt・I …(1)
と算出する。なお、モータ11が同期モータを用いる場合には、トルク定数と誘起電圧定数が等しくなるため、トルク定数のかわりに誘起電圧定数を用いてもよい。
一方、トルクと電流に比例関係が成り立たない場合でも、トルクは電流に依存する。この場合には、モータに電流が流れたときに発生するトルクの値をテーブル、もしくは関数で予め記憶しておき、これをもとにトルクを算出するとよい。すなわち、電流I(t)とトルクτ(t)との関係を表すテーブルもしくは関数をF(・)と表すと、
τ=F(I) …(2)
である。
要するに、トルク算出部8は、トルク定数Kt、あるいは、テーブル、関数Fを記憶していて、検出された電流情報14を適用してトルク情報17を求めている。
電力算出部9aは、例えば図2に示す方法で、電流情報14と速度情報とトルク情報17とをもとに消費電力を算出する。なお、電力算出部9aは、モータ情報15がモータ位置を示すときは、そのモータ位置からモータ速度を算出する。つまり、電力算出部9aでのモータ情報15は、以降速度情報15と称する。以下、図2を参照して、電力算出部9aが行う消費電力算出動作について説明する。図2は、電力算出部9aが行う消費電力算出動作の手順を説明するフローチャートである。
図2において、電力算出部9aは、モータ11の起動タイミングに同期して、消費電力の算出値を示す積算電力Eをクリアし、すなわちE=0とし(ステップST1)、サンプリング時間ΔT毎に、ステップST2〜ステップST8の処理を実行する。
ステップST2では、電力算出部9aは、検出された電流情報14および速度情報15を取得する。ステップST3では、電力算出部9aは、トルク算出部8が算出したトルク情報17を取得する。
ステップST4では、電力算出部9aは、速度情報15とトルク情報17から出力(仕事)Wを算出し、電流情報14と速度情報15から損失Lを算出する。すなわち、出力Wは、検出された速度vと、トルク算出部8が算出したトルクτとを式(3)に適用して算出する。
W=v・τ …(3)
また、モータ11に駆動電流を供給し、モータ11に速度が発生することに伴う損失Lは、次のように計算する。損失Lは、消費電力のうち出力(仕事)として消費されない電力を表すものである。損失Lの具体例としては、モータコイルの電気抵抗によって失われるエネルギーである銅損Lcopperと、モータに巻かれた鉄心に交流で磁化したときに失われるエネルギーである鉄損Lcoreとがある。
銅損Lcopperはモータ巻線抵抗rを比例定数として用いて、
Lcopper=r・I^2 …(4)
と計算することができる。なお、記号^は、べき乗を表す。
また、鉄損Lcoreは、ヒステリシス損と渦電流損との合計値と考えると、モータ11の磁束密度B、速度v、比例定数α’,β’を用いて、
Lcore=α’・v・β’・v^2・B^2 …(5)
と表すことができる。
さらに、磁束密度Bは、モータ電流Iに概ね比例して発生するので、別の比例定数α、βを用いることにより、
Lcore=α・v・I^γ+β・v^2・I^2 …(6)
と表すことができる。鉄損Lcoreは、電流Iだけでなく、速度vにも依存し、その損失の大きさが決定される。定数α,β,γはモータを電磁界解析することにより得ることができる。
損失として、銅損Lcopperを式(4)で表し、鉄損Lcoreを式(6)表した場合に、トータルの損失Lは、
L=r・I^2+α・v・I^γ+β・v^2・I^2 …(7)
で計算される。
損失Lを計算する式(7)の計算式情報と各係数r,α,β,γは、電力算出部9aに記憶されている。上記例では、電流の二乗に比例して発生する銅損Lcopperと、モータ11の速度vと電流Iの両方に依存して発生する鉄損Lcoreとからなる損失Lを式(7)のような計算式にて算出する場合を挙げたが、これに限られるものではなく、損失をモデル化するための計算式および定数を表すものであれば何でもよい。
ステップST5では、電力算出部9aは、出力Wと損失Lの合計の正負により、単位時間当たりに消費する電力を表す瞬時電力Pを式(8)のように算出する。
Figure 2012222890
ステップST6では、電力算出部9aは、出力Wと損失Lの合計の正負により、回生電力Rを式(9)のように算出する。
Figure 2012222890
次に、ステップST7では、電力算出部9aは、瞬時電力Pを積算することにより、所定時間内に消費した電力を表す積算電力Eを、E=E+P・ΔT、と算出する。
ステップST8では、電力算出部9aは、積算電力を計算する積算時間が経過したか否かを判定し、積算時間になっていなければ(ステップST8:No)、ステップST2〜ステップST8の処理を再度実行する。その繰り返し過程で、積算時間に到達すると(ステップST8:Yes)、その時点での積算電力Eを消費電力値として保存し、処理を終了する。
このように、サンプリング時間ΔT毎に、出力Wおよび損失Lとを算出し、それに基づき瞬時電力Pおよび回生電力Rを算出し、瞬時電力Pを所定の時間内積算して消費電力を示す積算電力を算出するので、電力計等の専用の測定機器を用いずとも、消費電力を計測することができる。
図3は、図2に示す手順により消費電力が正確に算出されることを説明する図である。図3では、モータ11に位置決め制御動作を行わせた場合の、(a)速度、(b)電流、(c)出力、(d)損失、(e)瞬時電力の関係特性が示されている。
図3において、位置決め制御は、一般に、モータ11が、停止状態からある加速時間(T1)の間加速し、その後ある一定速時間(T2)の間一定速度を維持し、さらにその後ある減速時間(T3)の間減速動作を行って停止することにより、モータ11が所望の移動距離を移動する。
加速時間(T1)において、モータ11は加速を行うためにトルクを必要とするので、モータ制御装置1aは電流を正の方向に流す制御を行う。一定速時間(T2)においては、モータ11は加速のための電流を必要としないが、摩擦トルクで減速しないように、モータ制御装置1aは正の方向に電流を発生する。減速動作(T3)中では、モータ制御装置1aはモータ11を減速させるための減速トルクを発生させるため負の方向に電流を発生させる。
加速時間(T1)中と一定速時間(T2)中とにおいて、速度は正、電流も正と同一符号となり、式(3)により計算される出力Wも正の値をとる。減速時間(T3)中のときは、速度は正、電流は負と異符合となり出力Wは負の値をとる。一方、電流、速度が発生したときに発生する銅損や鉄損などの損失は熱エネルギーなどになることから必ず正の値をとる。
加速時間(T1)と一定速時間(T2)において、出力Wと損失Lとの和W+Lは正の値となり、このとき必要な瞬時電力Pは出力Wと損失Lとの合計W+Lとなる。減速時間(T3)においては、出力Wは負になる。出力Wは速度の大きさに比例するので、速度が比較的大きければ出力Wの絶対値も大きくなり、出力Wと損失Lの合計は負の値をとる。
このとき、モータ11とモータ制御装置1aとの全体で見ると、電力を消費するのではなく、逆に発電し余剰な電力(回生電力)が発生していることになる。抵抗回生方式のモータ制御装置1aでは、この回生電力は回生抵抗器3aで消費され、このときの瞬時電力PはP=0となる。また、このとき回生抵抗器3aで消費される回生電力Rは、負の値となった(W+L)の絶対値、すなわち、R=|W+L|となる。また、(W+L)が正のときは、回生抵抗器3aでは、電力が消費されないので、R=0となる。
しかし、減速時間(T3)においても減速が十分になされ、速度が比較的小さくなった場合、出力Wは負のままで、その絶対値が小さくなるので、出力Wの絶対値は損失Lよりも小さくなる。このときの出力Wと損失Lとの和W+Lは正となり、瞬時電力PはP=W+Lとなる。
これは、減速動作に伴う運動エネルギーの減少分のエネルギーが、全て回生電力となるわけではなく、損失分を補って、それでもなお余剰な電力が発生していれば回生電力となり、これが回生抵抗器3aで消費されることに対応している。よって、モータ11の出力Wが負であっても回生電力が発生せず、逆に電力を消費することがある。
抵抗回生方式のモータ制御装置1aの消費電力を計算する際に、出力のみで回生状態を判定し、出力を計算すると、速度が小さく、かつ、減速動作を行う場合でも瞬時電力Pを0として計算してしまい、本来とは異なる瞬時電力を算出することになる。なお、図3では、加速動作(T1)、減速動作(T3)は直線的な加減速をする場合を示しているが、S字加減速などの加減速パターンであっても、上記は同様に成立する。
本実施の形態1によれば、発生する損失Lと出力Wとを同時に考慮に入れ、その合計値の正負によって、瞬時電力を計算するので、速度が小さく、かつ、減速動作を行う場合でも瞬時電力Pを正の値として計算することができる。位置決め制御を例に説明したが、モータ11が動作するときは、加速状態、減速状態、一定速状態に分類できるので、位置決め制御以外のときにも上記のことが当てはまる。
加えて、本実施の形態1によれば、損失のうち鉄損が比較的大きな割合を示すモータを用いる場合は、損失に式(7)のように、銅損に加えて速度に依存して発生する損失を表現する損失モデルを用いることで、より正確に損失を評価し、消費電力を計算することができる。
以上説明した消費電力の算出手法は、複数軸のモータを駆動するモータ制御装置においても同様に実施できるので、その一例として、2軸のモータを駆動するモータ制御装置への適用例を実施の形態2として説明する。
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2によるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。なお、図4では、図1(実施の形態1)に示した構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、本実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。
図4において、本実施の形態2による2軸のモータ111,211を駆動するモータ制御装置1bでは、コンバータ回路2が生成する直流電源Vを、第1軸モータ111を駆動するインバータ回路104と第2軸モータ211を駆動するインバータ回路204とが共用する形となり、2軸制御の過程で1つの電力算出部9bが消費電力を算出する構成となるだけで、その他の各軸の構成は図1と同じである。
すなわち、第1軸では、電流検出器105と、エンコーダ106と、第1軸サーボ制御部107と、第1軸トルク算出部108とを備える。第2軸では、電流検出器205と、エンコーダ206と、第2軸サーボ制御部207と、第2軸トルク算出部208とを備える。
インバータ回路104,204は、それぞれ、図1におけるインバータ回路4と同様の構成であり、直流電源Vの電圧を、電圧指令113,213が指定する交流電圧および交流電流からなるモータ駆動信号へ変換し、第1軸モータ111、第2軸モータ211へ供給する。
第1軸サーボ制御部107は、第1軸モータ111を動作させる参照信号となる第1軸指令情報(位置指令、速度指令、電流指令)116に、第1軸モータ111を追従させるために必要な電流をインバータ回路104に発生させるための電圧指令113を、電流検出器105が検出した電流情報114、およびエンコーダ106が検出したモータ情報(速度または位置)115に基づき算出する。
第2軸サーボ制御部207は、第2軸モータ211を動作させる参照信号となる第2軸指令情報(位置指令、速度指令、電流指令)216に、第2軸モータ211を追従させるために必要な電流をインバータ回路204に発生させるための電圧指令213を、電流検出器205が検出した電流情報214、およびエンコーダ206が検出したモータ情報(速度または位置)215に基づき算出する。
また、第1軸トルク算出部108は、電流検出器105にて検出された電流情報114に基づき第1軸モータ111に発生しているトルク情報117を算出し、電力算出部9bに出力する。第2軸トルク算出部208は、電流検出器205にて検出された電流情報214に基づき第2軸モータ211に発生しているトルク情報217を算出し、電力算出部9bに出力する。第1軸トルク算出部108および第2軸トルク算出部208でのトルクの算出方法は、実施の形態1と同様である。第1軸トルク算出部108および第2軸トルク算出部208は、それぞれ対応する軸で使用されるモータに対応するトルク定数、或いは、電流からトルク変換するテーブル、関数を備えることは言うまでもない。
電力算出部9bは、例えば図5に示す方法で、電流検出器105,205が検出した電流情報114,214と、エンコーダ106,206が検出した速度情報115,215と、第1軸トルク算出部108および第2軸トルク算出部208が算出したトルク情報117,217とをもとに消費電力を算出する。
以下、図5を参照して、電力算出部9bが行う消費電力算出動作について説明する。図5は、電力算出部9bが行う消費電力算出動作の手順を説明するフローチャートである。
図5において、電力算出部9bは、各軸モータの起動タイミングに同期して、消費電力の算出値を示す積算電力Eをクリアし、すなわちE=0とし、併せて、軸番号を表すインデックスiをi=1にセットし、また軸数を表す変数NをN=2にセットし(ステップST21)、サンプリング時間ΔT毎に、ステップST22〜ステップST31の処理を実行する。
したがって、ステップST22〜ステップST24では、まず、i=1、つまり第1軸について、電力算出部9aは、検出された電流情報114および速度情報115を取得し(ステップST22)、また、第1軸トルク算出部108が算出したトルク情報117を取得する(ステップST23)。そして、図2のステップST4にて説明した方法で、速度情報115およびトルク情報117から第1軸の出力(仕事)Wi(Wi=W1)を算出し、電流情報114および速度情報115から第1軸の損失Li(Li=L1)を算出して保存し(ステップST24)、i=Nである否かを判断する(ステップST25)。
今の例では、i=1であり、N=2であるから、ステップST25の判定は否定(No)となり、電力算出部9aは、インデックスiをi=i+1し(ステップST26)、第2軸についてステップST22〜ステップST24の処理を行い、第2軸の出力W2および損失L2を算出して保存する。そして、電力算出部9aは、再度i=Nである否かを判断する(ステップST25)。
今度は、i=2であるから、ステップST25の判定は肯定(Yes)となり、電力算出部9aは、保存した第1軸の出力W1および損失L1と、第2軸の出力W2および損失L2とを用いて、各軸の瞬時電力Pの算出処理(ステップST27)と各軸の回生電力Rの算出処理(ステップST28)とを行う。
ステップST27では、各軸の出力Wiと損失Liの合計の正負により、各軸の瞬時電力Pを式(10)のように算出する。
Figure 2012222890
また、ステップST28では、各軸の出力Wiと損失Liの合計の正負により、各軸の回生電力Rを式(11)のように算出する。
Figure 2012222890
そして、電力算出部9aは、サンプリング時間ΔT毎に各軸の瞬時電力Pを積算して各軸の積算電力(消費電力)Eを、E=E+P・ΔT、と算出し(ステップST29)、積算時間が経過したか否かを判定する(ステップST30)。
ステップST30の判定結果、積算時間になっていなければ(ステップST30:No)、インデックスiをi=1に戻し(ステップST31)、ステップST22〜ステップST31の処理を再度実行する。その繰り返し過程で、積算時間に到達すると(ステップST30:Yes)、その時点での積算電力Eを消費電力値として保存し、処理を終了する。
このように、軸数NがN=2である場合において、サンプリング時間ΔT毎に、各軸の出力Wiおよび損失Liとを算出し、それに基づき各軸の瞬時電力Pおよび回生電力Rを算出し、各軸の瞬時電力Pを所定の時間内積算して消費電力を算出するので、電力計等の専用の測定機器を用いずとも、各軸の消費電力を正確に計測することができる。このことは、軸数Nが3以上となる場合でも同様であることは、図5に示す処理手順から理解できる。
ここで、インバータ回路が1個で、駆動するモータが1軸の場合のモータ制御装置が回生状態にあるか否かは、実施の形態1にて示したように、損失と出力との合計の正負により決まる。しかし、共通コンバータ回路に対し複数のインバータ回路と複数のモータ軸とから構成されるモータ制御装置の場合は、各インバータ回路は、共通のコンバータから直流電力を供給されるため、各モータ軸の出力と損失のみでモータ制御装置全体の回生状態が決まるわけではなく、各軸の総合計によりモータ制御装置全体の回生状態が決まり、消費電力が決まる。
例えば、軸数NがN=2の場合、1軸で損失と出力との合計L1+W1が負であれば、1軸は回生電力を発生していることになる。各軸は、コンバータ回路が共通であるため、2軸目で損失と出力との合計L2+W2が正であれば、1軸目で発生している回生電力を使用することができる。各軸の出力と損失との総合計が負になる場合、モータ制御装置全体で回生電力が発生していることになるので、−(L1+W1+L2+W2)が回生電力となり、この分が回生抵抗器3aで消費されていることになる。このことを表しているのが、式(10)(11)である。複数軸の場合でも、1軸の場合と同様に、各軸の出力だけではなく、各軸の損失も考慮している。したがって、共通コンバータ回路を複数のインバータ回路が用いて、複数のモータを駆動する場合であっても、正確に消費電力を算出できるという効果がある。
実施の形態1,2では、実際にモータを駆動させたときのモータの実速度、モータに流れる実電流、および、実電流から算出したトルクから消費電力を算出する形態について説明を行った。
次に、実施の形態3として、実電流、実速度を用いずに、モータを動作させる各種指令情報を、対象とするモータおよび機械負荷等の動特性を表すモデルに適用してシミュレーションを行うことにより、指令情報に追従させたときに発生するモータの速度、電流、トルクを算出し、抵抗回生方式のモータ制御装置における消費電力の推定値を計算する場合について説明する。
実施の形態3.
図6は、本発明の実施の形態3によるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。図6において、本実施の形態3によるモータ制御装置1cは、モータ動作模擬部301と擬似消費電力算出部302とを備えている。
モータ動作模擬部301は、モータを駆動するための模擬指令情報307をもとに、モータおよび該モータに接続された機械負荷の動作をシミュレーションすることにより、模擬指令情報307に追従したときに発生する電流を模擬する模擬電流303と、速度を模擬する模擬速度304と、トルクを模擬する模擬トルク305とを生成する。
模擬消費電力算出部302は、モータ動作模擬部301から生成出力される模擬電流303と模擬速度304と模擬トルク305とを用いて、図1に示した電力算出部9aが行う算出方法と同じ算出方法により模擬消費電力を算出する。
ここで、モータ動作模擬部301は、典型的には、PC(パーソナルコンピュータ)上のプログラムとして実現される。したがって、機能ブロックで示す具体的な構成は、複数通り存在するが、その一例を図7と図8に示してある。なお、模擬指令情報307や、モータ動作模擬部301が使用する定数等は、プログラムのユーザから与えられる形態を考えている。
図7は、図6に示すモータ動作模擬部の一構成例を示すブロック図である。図7において、模擬指令情報307として、位置指令を模擬する模擬位置指令情報308を使用している。模擬位置指令情報308は、並列に二回微分器310と一回微分器314とに入力される。
二回微分器310は、模擬位置指令情報308を二回微分することにより加速度を模擬する模擬加速度311を生成し、乗算器312へ出力する。乗算器312は、モータのイナーシャおよびモータに接続された機械イナーシャの合計値Jを模擬指令加速度311に乗算して模擬慣性トルク313を生成し、加算器317の一方の加算入力端へ出力する。
一方、一回微分器314は、模擬位置指令情報308を一回微分することにより指令速度を模擬する模擬速度304を生成し、乗算器315と図6に示す模擬消費電力算出部302とに出力する。乗算器315は、モータもしくは機械に作用する粘性摩擦の粘性摩擦係数Cを模擬速度304に乗算して模擬摩擦トルク316を生成し、加算器317の他方の加算入力端へ出力する。
加算器317は、模擬慣性トルク313と模擬摩擦トルク316とを加算して模擬トルク305を生成し、乗算器318と図6に示す模擬消費電力算出部302とに出力する。乗算器318は、モータのトルク定数Ktの逆数を模擬トルク305に乗算して模擬電流303を生成し、図6に示す模擬消費電力算出部302へ出力する。
ここで、図7に示すモータ動作模擬部301はモータの加速度aとモータ速度vとを用いたモータと機械負荷に対する運動方程式、
J・a=Kt・I−C・v …(12)
に対し、速度、加速度として、位置指令の1回微分、2回微分した信号をそれぞれ用い、さらに、電流を上記運動方程式から算出した信号を用いた場合に相当する。なお、式(12)において、Jはシミュレーションを行うモータと機械負荷の合計イナーシャ、Cはモータ速度に比例して発生する粘性摩擦係数、Ktはモータのトルク定数である。
次に、図8は、図6に示すモータ動作模擬部の他の一構成例を示すブロック図である。図8では、モータ・機械の運動方程式だけでなく、位置指令値をモータ位置に追従させるための制御系も同時にシミュレーションする構成例が示されている。
図8において、模擬位置指令情報308は加減算器330の加算入力端に入力される。加減算器330の減算入力端には積分器337にて算出される模擬位置338が入力される。乗算器331は、加減算器330にて生成される模擬位置指令情報308と模擬位置338との偏差に模擬位置制御ゲインKpを乗算して速度指令信号332を生成し、加減算器333の加算入力端へ出力する。加減算器333の減算入力端には積分器336にて算出される模擬速度304が入力される。
模擬速度制御部334は、加減算器333にて生成される速度指令信号332と模擬速度304との偏差に対し、PI制御の速度制御を模擬して模擬電流303を算出し、乗算器335と図6に示す模擬消費電力算出部302とに出力する。乗算器335は、入力される模擬電流303にトルク定数Ktを乗算して模擬トルク305を生成し、積分器336と図6に示す模擬消費電力算出部302とに出力する。
積分器336は、入力される模擬トルク305に対する、モータと機械の合計イナーシャJの逆数と積分特性からなる伝達特性を演算して模擬速度304を生成し、積分器337と図6に示す模擬消費電力算出部302とに出力する。積分器337は、入力される模擬速度304に対する、積分特性を演算して模擬位置338を生成し、上記加減算器330の減算入力端へ出力する。
図8に示す構成では、モータ・機械負荷の動特性だけでなく、制御系の動特性を含めてシミュレーション行うので、図7に示す構成に比べて、より正確に電流、速度、トルクを模擬し、これらをもとに電力を算出するので、より正確な電力の推定値を算出することが可能である。
なお、モータ動作模擬部301は、図7や図8に示す構成に限られるものではなく、模擬指令情報307をもとに、模擬電流303、模擬速度304、模擬トルク305を生成できるものであればどうような構成でもよい。
以下、図9を参照して、本実施の形態3によるモータ制御装置1cの動作について説明する。図9は、図6に示すモータ制御装置が行う消費電力算出動作の手順を説明するフローチャートである。
図9において、ステップST40では、シミュレーションを行うための諸定数を、モータ動作模擬部301に設定する。ここで、シミュレーションを行うための定数とは、モータ動作模擬部301として図7に示す構成を用いる場合であれば、モータと機械負荷のイナーシャ合計値J、粘性摩擦係数C、モータのトルク定数Ktである。また、図8に示す構成を用いる場合であれば、モータと機械負荷のイナーシャ合計値J、モータのトルク定数Kt、模擬位置ゲインKp、模擬速度制御のゲインKvおよびKviである。
ステップST41では、模擬消費電力算出部302における積算電力推定値Eをクリアし、E=0とする。ステップST42では、モータ動作模擬部301に模擬指令情報307として時系列の模擬位置指令情報308を入力し、模擬電流303、模擬速度304、模擬トルク305を生成するシミュレーション、具体的には、図7や図8に示すモデルから得られるシミュレーションを実行させる。ステップST43では、模擬消費電力算出部302が、シミュレーションで得られる模擬電流303、模擬速度304、模擬トルク305を算出する。
ステップST44では、模擬消費電力算出部302において、出力推定値Wと損失推定値Lとを算出する。具体的には、図2におけるステップST4において、損失Lと出力Wとを算出する際に、検出した電流のかわりに模擬電流303を、検出した速度のかわりに模擬速度304を、電流から算出されるトルクのかわりに模擬トルク305を用いて、損失推定値Lと出力推定値Wとを算出する。
そして、模擬消費電力算出部302において、瞬時電力推定値Pを算出し(ステップST45)、回生電力推定値Rを算出し(ステップST46)、瞬時電力推定値Pを積算して積算電力推定値Eを算出し(ステップST47)、積算時間終了したか否かを判定する(ステップST48)。積算時間が完了していなければ(ステップST48:No)、ステップST43〜ステップST47の処理を再度実行する。
ステップST43〜ステップST47の処理を繰り返し実行する過程で、積算時間が完了すると(ステップST48:Yes)、ステップST49へ移行し、シミュレーションが終了するまで(ステップST49:No)、ステップST42〜ステップST48の処理を繰り返し実行する。
このように、図6に示すモータ制御装置1cでは、モータ・機械負荷を、抵抗回生方式のモータ制御装置を用いて、ある指令値に追従させて駆動させたときの消費電力の推定値を算出することができる。
したがって、本実施の形態3によれば、実物のモータや機械を動作させることなく、モータ・機械負荷が追従すべき指令値から、模擬電流、模擬速度、模擬トルクをシミュレーションにより算出するので、抵抗回生方式のモータ制御装置がモータを駆動したときの消費電力を予測することができる。これによって、モータ駆動を利用した機械を導入する際に、事前に機械が使用する消費電力を予測することができる。
なお、本実施の形態3では、実施の形態1に対応して1個のモータおよび、そのモータが駆動する機械負荷を駆動したときの消費電力の推定値を計算する場合を説明したが、実施の形態2に対応して、複数(N個)のモータ、および、複数機械負荷に対して、複数インバータを共通電源コンバータ構成のモータ制御装置で駆動したときの消費電力を計算することも可能である。この場合には、モータ動作模擬部をN個用意し、それぞれのモータを模擬電流、模擬速度、模擬トルクを算出し、これらをもとに各軸の出力Wiと損失Li(i=1,2,…,N)を算出する構成になる。
また、以上説明した実施の形態1,2,3において、モータとして回転型モータを使用した場合を説明したが、リニアモータを用いても同様に実施できる。このとき、モータトルクに相当するのは、リニアモータ推力である。リニアモータにおいても、推力はモータ電流に依存し、推力定数Ktやテーブル、関数Fを用いて、リニアモータの推力を計算すれば、ほぼ同様に実施することができる。
以上のように、本発明にかかるモータ制御装置は、電力計等の専用の測定機器を用いることなしに、正確に消費電力の計測を可能にする抵抗回生方式のモータ制御装置として有用である。
1a,1b,1c モータ制御装置
2 コンバータ回路
3 回生回路
3a 回生抵抗器
3b 回生トランジスタ
4,104,204 インバータ回路
5,105,205 電流検出器
6,106,206 エンコーダ
7 サーボ制御部
8 トルク算出部
9a,9b 電力算出部
10 三相交流電源
11 モータ
111 第1軸モータ
107 第1軸サーボ制御部
108 第1軸トルク算出部
211 第2軸モータ
207 第2軸サーボ制御部
208 第2軸トルク算出部
301 モータ動作模擬部
302 模擬消費電力算出部
P 正極母線
N 負極母線
V 直流電源

Claims (14)

  1. 交流電源を直流電源へ変換するコンバータ回路と、
    両端に前記直流電源が印加される回生抵抗器および回生トランジスタの直列回路で構成される回生回路と
    前記直流電源からモータを駆動する交流電力を変換生成するインバータ回路と
    を備え、
    前記モータからの回生電力により前記直流電源の電圧が所定値を超えたときに、前記回生トランジスタをオンさせて該回生電力を前記回生抵抗器に消費させる方式のモータ制御装置において、
    前記モータに流れる電流に基づき該モータに発生するトルクもしくは推力を算出するトルク・推力算出部と、
    前記モータに流れる電流とモータ速度との一方または両方に基づき損失Lを算出し、前記モータ速度と前記トルク・推力算出部が算出したトルクもしくは推力との積から出力Wを算出し、瞬時電力Pを、損失Lと出力Wとの和L+Wが、L+W≧0のときはP=L+Wと算出し、L+W<0のときはP=0と算出する電力算出部と
    を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 交流電源を直流電源へ変換するコンバータ回路と、
    両端に前記直流電源が印加される回生抵抗器および回生トランジスタの直列回路で構成される回生回路と
    前記直流電源からN軸(N≧2)それぞれのモータを駆動する交流電力を変換生成するN個のインバータ回路と
    を備え、
    前記モータからの回生電力により前記直流電源の電圧が所定値を超えたときに、前記回生トランジスタをオンさせて該回生電力を前記回生抵抗器に消費させる方式のモータ制御装置において、
    各軸の前記モータに流れる電流に基づき該モータに発生するトルクもしくは推力を算出するN個のトルク・推力算出部と、
    各軸の損失Liを各軸の前記モータに流れる電流とモータ速度との一方または両方に基づき算出し、各軸の出力Wiを各軸の前記モータ速度と前記トルク・推力算出部が算出したトルクもしくは推力との積から算出し、各軸の瞬時電力Pを、損失Liと出力Wiとの和Σ(Li+Wi)が、Σ(Li+Wi)≧0のときはP=Σ(Li+Wi)と算出し、Σ(Li+Wi)<0のときはP=0と算出する電力算出部と
    を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  3. モータが追従すべき指令情報に基づき、モータおよび該モータが組み込まれた機械の動作をシミュレーションすることにより、模擬電流、模擬速度、模擬トルクを算出するモータ動作模擬部と、
    前記モータを駆動する抵抗回生方式のモータ制御装置の損失推定値Lを前記模擬電流と前記模擬速度との一方または両方に基づき算出し、出力推定値Wを前記模擬速度と前記模擬トルクとの積から算出し、瞬時電力推定値Pを、前記損失推定値Lと前記出力推定値Wとの和L+Wが、L+W≧0のときはP=L+Wと算出し、L+W<0のときはP=0と算出する模擬電力算出部と
    を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  4. 複数軸のモータがそれぞれ追従すべき指令情報に基づき、各軸のモータおよび該各軸のモータが組み込まれた機械の動作をシミュレーションすることにより、各軸の模擬電流、模擬速度、模擬トルクを算出するモータ動作模擬部と、
    前記複数軸のモータを駆動する抵抗回生方式のモータ制御装置の各軸の損失推定値Lを前記模擬電流と前記模擬速度との一方または両方に基づき算出し、各軸の出力推定値Wを前記模擬速度と前記模擬トルクとの積から算出し、各軸の瞬時電力推定値Pを、前記損失推定値Liと前記出力推定値Wiとの和Σ(Li+Wi)が、Σ(Li+Wi)≧0のときはP=Σ(Li+Wi)と算出し、Σ(Li+Wi)<0のときはP=0と算出する模擬電力算出部と
    を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  5. 前記電力算出部は、
    前記瞬時電力をサンプリング時間毎に算出することを所定時間内積算しつつ繰り返すことにより消費電力を示す積算電力を算出する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  6. 前記模擬電力算出部は、
    前記瞬時電力推定値をサンプリング時間毎に算出することを所定時間内積算しつつ繰り返すことにより消費電力推定値を示す積算電力推定値を算出する
    ことを特徴とする請求項3または4に記載のモータ制御装置。
  7. 前記電力算出部は、
    前記損失Lと出力Wとの和L+WがL+W<0のときは、回生電力RをR=|L+W|と算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  8. 前記電力算出部は、
    前記各軸の損失Liと出力Wiとの和Σ(Li+Wi)がΣ(Li+Wi)<0のときは、各軸の回生電力RをR=|Σ(Li+Wi)|と算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。
  9. 前記模擬電力算出部は、
    前記損失推定値Lと出力推定値Wとの和L+WがL+W<0のときは、回生電力推定値RをR=|L+W|と算出する
    ことを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。
  10. 前記模擬電力算出部は、
    前記各軸の損失推定値Liと出力推定値Wiとの和Σ(Li+Wi)がΣ(Li+Wi)<0のときは、各軸の回生電力推定値RをR=|Σ(Li+Wi)|と算出する
    ことを特徴とする請求項4に記載のモータ制御装置。
  11. 前記損失には、前記モータに流れる電流の二乗に比例して発生する損失が含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  12. 前記損失推定値には、前記模擬電流の二乗に比例して発生する損失が含まれていることを特徴とする請求項3または4に記載のモータ制御装置。
  13. 前記損失には、前記モータに流れる電流と前記モータ速度とに依存して発生する損失が含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  14. 前記損失推定値には、前記模擬電流と前記模擬速度とに依存して発生する損失が含まれていることを特徴とする請求項3または4に記載のモータ制御装置。
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