JP2012221763A - 蛍光体シートおよびそれを備えた照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】色温度を確実に調整することのできる積層型蛍光体シートおよびそれを備えた照明装置を提供する。
【解決手段】本発明の照明装置は、蛍光体シート23a,23b,23cが積層された積層型蛍光体シート22を備えている。積層型蛍光体シート22は、光源モジュール21の光路上を移動し、蛍光体シート23a,23b,23cの積層数に応じて、積層型蛍光体シート22から出射される光の色度が設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、部分的に積層数の異なる積層型蛍光体シート、および、その積層型蛍光体シートを備えた照明装置に関する。
LED(発光ダイオード)は、長寿命、低消費電力といった利点を有するため、照明装置の光源として採用されつつある。LEDを光源とする各種照明装置は、地球に優しい次世代の省エネルギー照明として注目されている。
LEDの発光光自体は、青や緑の単色光であるため、照明装置の光源としてLEDを使用するためには、LEDの発光光を白色化することが必要である。
例えば、特許文献1には、LEDからの光の色度を制御する色変換体を備えた照明装置が開示されている。図11は、特許文献1の照明装置に設けられた色変換体103を示す平面図である。色変換体103は、円形状の透明フィルム103aの外周に、透過領域103c、第1の蛍光層103d、第2の蛍光層103eの各領域が部分的に印刷されている。第1の蛍光層103dと第2の蛍光層103eとには、互いに異なる濃度の赤色蛍光体が設けられている。これにより、色変換体103を回転させて、LEDの直上に配置させることにより、LEDからの光の色度が制御される。例えば、第1の蛍光層103dがLEDの直上に配置されると暖色系の白色光が発光し、第2の蛍光層103eがLEDの直上に配置されると青緑に近い色が発光し、LEDの直上に透過領域103cが配置されると寒色系の白色光が発光する。
特開2010−21006号公報(2010年1月28日公開)
しかしながら、特許文献1の照明装置では、光の色度を制御することが困難であるという問題がある。
具体的には、特許文献1の照明装置において、光源からの光の色度を制御するためには、第1の蛍光層103dと第2の蛍光層103eとで、蛍光体の濃度を変える必要がある。しかし、蛍光体は沈降しやすいため、蛍光体の濃度を所望の濃度に正確に調節することは非常に困難である。このため、第1の蛍光層103dおよび第2の蛍光層103eは、目的とする蛍光体濃度からずれやすい。つまり、蛍光層を透過する光は目的とする色度からずれやすい。このように、第1の蛍光層103dおよび第2の蛍光層103eを用いて、色度を制御することは極めて困難である。
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされてものであり、その目的は、透過する光の色度を正確に調整することのできる積層型蛍光体シートおよびそれを備えた照明装置を提供することにある。
本発明に係る積層型蛍光体シートは、上記の課題を解決するために、蛍光体が分散され、透過した光の色度を変換する蛍光体シートが複数積層された積層型蛍光体シートであって、光が透過する複数の領域毎に異なる枚数の前記蛍光体シートが積層されていることを特徴とする積層型蛍光体シート。
上記の発明によれば、積層型蛍光体シートは、複数の蛍光体シートが積層されて構成されており、光が透過する複数の領域毎に、異なる枚数の蛍光体シートが積層されている。つまり、蛍光体シートの積層数が部分的に異なっている。これにより、蛍光体シートの積層方向に光が入射すると、蛍光体シートの積層数によって、入射した光が積層型蛍光体シート内を進む距離が異なる。その結果、蛍光体シートの積層数が多い部分ほど(厚い部分ほど)、入射した光が蛍光体と接触する機会が増える。
上記の発明によれば、このような蛍光体シートの積層数(つまり蛍光体シートの厚さ)を調整することによって、蛍光体シートの積層方向に出射される光の色度(色温度,光色)が設定される。これにより、積層型蛍光体シートから出射される光の色度を調節するために、蛍光体シートの積層数のみを調整すればよく、各蛍光体シートに分散される蛍光体濃度を管理する必要がない。つまり、沈降しやすいため所望の濃度に正確に調整することが困難な蛍光体濃度を調節する必要がない。従って、出射される光の色度を正確に調整することができる。
本発明に係る積層型蛍光体シートにおいて、積層された複数の前記蛍光体シートは、互いに密着していることが好ましい。
上記の発明によれば、各蛍光体シートが互いに密着しているため、蛍光体シート間には空気が存在しない。これにより、積層型蛍光体シートに入射した光が、蛍光体シート間の空気によって損失されない。従って、積層型蛍光体シートを透過する光の利用効率の低減を防止することができる。
本発明に係る積層型蛍光体シートにおいて、積層された複数の前記蛍光体シートの屈折率が同一であることが好ましい。
上記の発明によれば、積層型蛍光体シートが、同一の屈折率を有する蛍光体シートを積層して構成されている。これにより、積層型蛍光体シートに入射した光は、積層型蛍光体シートから出射するまでの間に、損失されない。従って、積層型蛍光体シートを透過する光の利用効率の低減を防止することができる。
本発明に係る積層型蛍光体シートは、基材上に設けられていてもよい。
上記の発明によれば、積層型蛍光体シートは、基材上に設けられている。従って、積層型蛍光体シートの強度を高めることができる。
本発明に係る積層型蛍光体シートにおいて、上記基材は、透明であることが好ましい。
上記の発明によれば、蛍光体シートが、透明基材上に設けられている。従って、積層型蛍光体シートへの光の入射または出射が、基材によって遮蔽されない。
本発明に係る積層型蛍光体シートにおいて、上記基材は、蛍光体シートが積層されない領域を有していてもよい。
上記の発明によれば、積層型蛍光体シートに、蛍光体シートが積層されない領域が形成される。従って、蛍光体シートが積層されない領域では、積層型蛍光体シートに入射した光の色度を変えずに、そのままの光を出射させることができる。
本発明に係る照明装置は、上記の課題を解決するために、前記いずれかの積層型蛍光体シートと、光源とを備え、上記積層型蛍光体シートが、光源から出射される光の光路上に設けられていることを特徴としている。
上記の発明によれば、光源から出射される光の光路上に積層型蛍光体シートを備えている。従って、光源から出射される光の色度を正確に調整することができる。
本発明に係る照明装置において、前記複数の領域の何れかから前記光源の出射光が透過する領域を選択可能にすべく、上記積層型蛍光体シートと前記光源との相対位置を移動させる移動部を備えることが好ましい。
上記の発明によれば、移動部を備えるため、積層型蛍光体シートと光源との相対位置を移動させて、光源の出射光が透過する領域を選択し、蛍光体シートの積層数に応じた色度を実現することができる。
以上のように、本発明によれば、透過する光の色度を確実に調整することのできる積層型蛍光体シートおよびそれを備えた照明装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明の照明装置における積層型蛍光体シートと光源モジュールとの配置状態を示す断面図である。 本発明の照明装置を示す斜視図である。 本発明の照明装置にける発光部(積層型蛍光体シートを除く)を示す斜視図である。 本発明の照明装置にける発光部(積層型蛍光体シートを含む)を示す斜視図である。 本発明の照明装置における発光部および口金を示す断面図である。 本発明の照明装置における積層型蛍光体シートを示す図である。 本発明の照明装置における別の積層型蛍光体シートを示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるA−A矢視断面図、(c)は(a)におけるB−B矢視断面図である。 本発明の照明装置における別の積層型蛍光体シートを示す平面図である。 本発明の別の照明装置を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は平面図である。 図9の照明装置の一部を拡大した図であり、(a)は図9の(a)の一部を拡大した斜視図であり、(b)は図9の(b)の一部を拡大した平面図である。 特許文献1の照明装置に設けられた色変換体を示す平面図である。
以下、本発明の一実施形態について図面に基づいて説明する。図2は、本発明に係る照明装置10の斜視図である。図2のように、照明装置10は、グローブカバー1と、光源としてLEDを備える発光部2と、口金3とが、この順に配置された構成である。以下の説明では、便宜上、グローブカバー11側を上側(上方)、口金3側を下側(下方)として説明する。
グローブカバー1は、ドーム形状であり、内部に発光部2に設けられた光源(光源モジュール)が収容される。グローブカバー1は、光源が発する光を透光させる機能と、発光部2を覆うことによって発光部2(特に光源)を保護する機能とを有する。グローブカバー1は、例えば、透明または光拡散性を有するガラスや合成樹脂などから形成することができる。LEDは点灯時の発熱量が比較的多いため、グローブカバー1は、耐熱性材料から形成することが好ましい。例えば、乳白色のポリカーボネート樹脂は、耐衝撃性、耐熱性、光拡散性に優れているため、グローブカバー11の構成材料として好適である。
発光部2は、照明装置10の本体部である。発光部2の一方の端部(上端)には、グローブカバー1が装着され、他方の端部(下端)には口金3が装着されている。図3は、照明装置10にける発光部2(積層型蛍光体シートを除く)を示す斜視図である。図4は、照明装置10にける発光部2(積層型蛍光体シートを含む)を示す斜視図である。図5は、照明装置10における発光部2および口金3を示す断面図である。
図3に示すように、発光部2の上端面には、光源としてLEDを備えた光源モジュール21が実装されている。さらに、図4に示すように、この光源モジュール21の光路上には、積層型蛍光体シート22が設けられている。つまり、光源モジュール21は、積層型蛍光体シート22によって覆われている。さらに、発光部2は、帯状の積層型蛍光体シート22を、発光部2の上端面内で移動させる移動手段(移動部)を備えている。具体的には、本実施形態の照明装置10では、積層型蛍光体シート22と光源モジュール21との相対位置を移動させる移動手段として、ロータリーソレノイド24を備えている。ロータリーソレノイド24は、光源モジュール21を跨いで設けられている。これにより、ロータリーソレノイド24は、積層型蛍光体シート22を巻取り、積層型蛍光体シート22をその長手方向(図中両矢印で示す方向)に移動させる。これにより、積層型蛍光体シート22における光源モジュール21の出射光が透過する領域を任意に選択することが可能となる。積層型蛍光体シート22の詳細は、後述する。
なお、本実施形態では、移動手段としてロータリーソレノイド24を備えているが、これに限定されるものではない。また、移動手段は、積層型蛍光体シート22を手動で移動させる構成であってもよい。さらに、移動手段は、光源モジュール21を移動させてもよい。つまり、移動手段は、光源モジュール21と積層型蛍光体シート22との相対位置を変動させるようになっていればよい。
一方、図5に示すように、発光部2の内部には、電源モジュール25が設けられている。電源モジュール25は、光源モジュール21に、電力を供給する電源回路部である。また、電源モジュール25は、LEDの点灯状態(発光量等)を制御する制御回路部でもある。なお、図示しないが、発光部2の内部には、LEDの点灯制御、調光、または調色するための電子部品(回路部品)が設けられている。
照明装置10は、LEDを光源としているため、発熱量が比較的多い。このため、発光部2の外装部は、熱伝導性の良好な金属から構成することが好ましい。例えば、発光部2の外装部は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)等の金属またはこれらの合金から構成することが好ましい。また、窒化アルミニウム(AlN)、シリコーンカーバイト(SiC)などの工業材料から構成しても、高熱伝導樹脂等の合成樹脂で構成してもよい。これにより、発光部2は、光源モジュール21および電源モジュール25から発生する熱を、外部に効果的に放熱することができる。
口金3は、外部接続用の金具であり、例えば、一般的なE26型の金具である。すなわち、口金3は、外部電源(図示せず)からの電力を、電源モジュール25に供給する。口金3の内側面には、発光部2の外側面に形成されたねじ山に係合するねじ山が形成されている。これにより、発光部2が螺合して接続される。つまり、口金3の内側面に形成されたねじ山は、口金3を発光部2に螺合して接続するための螺合機構である。口金3の外側面にもねじ山が形成されている。これにより、照明装置10が天井等に設けられたソケットに螺合して装着可能となっている。
このような構成により、照明装置10は、口金3を商用電源(外部電源)のソケット等に螺合して取り付けられると、口金3に接続された電線(図示せず)を介して電源モジュール25に電圧が供給される。そして、電源モジュール25を介してLED(光源モジュール21)に、適切な電圧が供給され、LEDが点灯する。LEDからの光は、グローブカバー1を透過すると共にグローブカバー1で拡散される。これにより、グローブカバー1の略全体が明るくなり、略均一な輝度の光が外部に出射される。照明装置10は、LEDを光源として備えるため、長寿命および低消費電力を実現することができる。
ここで、照明装置10の特徴点について説明する。照明装置10は、LEDの色度の調整を、積層型蛍光体シート22を用いて実現することを最大の特徴としている。図1は照明装置10における積層型蛍光体シート22と光源モジュール21との配置状態を示す断面図である。図6は、照明装置10における積層型蛍光体シート22を示す図であり、上段が平面図であり、下段が断面図である。
図6に示すように、積層型蛍光体シート22は、3枚の蛍光体シート23a,23b,23cが積層されたものである。各蛍光体シート23a,23b,23cは、透過した光の色度を変換する蛍光体が所定濃度分散されている。積層型蛍光体シート22は、光が透過する複数の領域毎に異なる枚数の蛍光体シート23a,23b,23cが積層されている。つまり、蛍光体シート23a,23b,23cの積層数が部分的に異なっている。具体的には、図6では、X領域はは蛍光体シート23aのみ(1層)であり、Y領域は蛍光体シート23a,23b(2層)であり、Z領域は蛍光体シート23a,23b,23c(3層)である。積層型蛍光体シート22は、このような蛍光体シート23a,23b,23cの積層数に応じて、蛍光体シート23a,23b,23cの積層方向に出射されて積層型蛍光体シート22を透過する光の色度が設定されている。
図1に示すように、積層型蛍光体シート22は、光源モジュール21と離間して設けられている。さらに、積層型蛍光体シート22は、上述したロータリーソレノイド25によって、水平方向(図中矢印方向)、つまり光源モジュール21の光出射方向に対して垂直な方向に移動される。図1では、光源モジュール21の真上に、蛍光体シート23a,23b(2層)の領域であるY領域が配置されている。
このように、積層型蛍光体シート22は、蛍光体シート23a,23b,23cが積層されて構成されており、蛍光体シート23a,23b,23cの積層数が部分的に異なっている。これにより、蛍光体シート23a,23b,23cの積層方向に光が入射すると、蛍光体シート23a,23b,23cの積層数によって、入射した光が積層型蛍光体シート22内を進む距離が異なる。その結果、蛍光体シート23a,23b,23cの積層数が多い部分ほど(厚い部分ほど)、入射した光が蛍光体と接触する機会が増える。つまり、光源モジュール21からの光が積層型蛍光体シート22に入射すると、X領域、Y領域、Z領域の順に、出射するまでの距離が長くなる。その結果、各蛍光体シート23a,23b,23cの蛍光体と接触する機会の多さは、Z領域>Y領域>X領域となる。
照明装置10では、このような光源モジュール21から出射される光が透過する蛍光体シート23a,23b,23cの積層数(つまり蛍光体シート23a,23b,23cの厚さ)を調整することによって、蛍光体シート23a,23b,23cの積層方向に出射される光の色度が設定される。これにより、積層型蛍光体シート22から出射される光(光源モジュール21からの光)の色度を調節するために、蛍光体シートの積層数のみを調整すればよく、各蛍光体シートに分散される蛍光体の濃度を管理する必要がない。つまり、沈降しやすいため所望の濃度に正確に調整することが困難な蛍光体濃度を調節する必要がない。従って、出射される光の色度を正確に調整することができる。
しかも、蛍光体シート23a,23b,23を重ねるだけでよいため、積層型蛍光体シート22の形成が簡単である。従って、出射される光の色度(色温度,光色)を正確に調整することができる。例えば、光源モジュール21のLEDを、青色LEDからの光により黄色蛍光体を励起して白色の光を出射するLEDとした場合、1層構造のX領域では3層構造のZ領域よりLED自体からの青色光の割合が高く蛍光体により励起される黄色光の割合が低くなるため色度が高くなり、3層構造のZ領域では1層構造のX領域より黄色光の割合が高くなるため出射される光の色度が低くなる。このように、積層型蛍光体シート22は、蛍光体シート23a,23b,23の積層枚数に応じて、積層型蛍光体シート22から出射される光の色度を正確に調整することができる。
また、積層型蛍光体シート22は、蛍光体シート23a,23b,23の積層数によって、LEDから出射される光の色度を調整する。このため、LEDを点灯させたまま、特定の色度に変更することができる。従って、色度を調整するために、例えば色温度の異なる複数種類のLED(例えば昼白色のLEDと電球色のLED)を用いて、該複数種類のLEDに流す電流量の比率を調整するという制御をする必要がない。色温度の異なる複数種類のLEDを用い場合、昼白色で発光する場合には電球色のLEDを点灯せず、電球色で発光させる場合には昼白色のLEDを点灯させないため、使用しないLEDが存在する分LEDの個数が増大する。本発明においては、常時全てのLEDに電流を流した状態で、色温度を調整することができる。従って、LEDの数が減らすことができ、コストダウンにつながる。しかも、上記電流量の比率を調整するという複雑な制御をする必要がなく、光源モジュールの電流制御を簡略化することができる。また、複数の蛍光体シートを積層して一体に形成した単一のシートであるため、1つの移動手段のみで積層型蛍光体シート22を移動させることが可能であり、移動手段を複数備える必要もない。
X領域、Y領域、Z領域の各領域を透過する光の色温度は、蛍光体シート23a,23b,23cの積層数を変化させて任意に設定すればよく、特に限定されるものではない。例えば、各領域を透過する光の色温度は、例えば電球色(約3000K)、温白色(約3500K)、白色(約4200K)、昼白色(約5000K)、昼光色(約6500K)の中から、任意に設定することができる。実用的な一例としては、X領域を透過する光を昼光色、Y領域を透過する光を昼白色、Z領域を透過する光を電球色に設定することができる。
なお、図1のように、X領域、Y領域、Z領域の各領域の中央部に光源モジュール21が配置されていれば、積層型蛍光体シート22を透過する光は、各領域に設定された色度に調節される。一方、各領域の境界付近に光源モジュール21が配置されていれば、各領域を透過する光の色度を混合した色度を実現することができる。
なお、各蛍光体シート23a,23b,23cは、所定濃度の蛍光体を含んでおり、蛍光体濃度は略均一である。一方、蛍光体シート23a,23b,23c間の蛍光体濃度は、同一であっても、異なっていてもよい。
積層型蛍光体シート22において、積層された複数の蛍光体シート23a,23b,23cは、互いに密着していることが好ましい。つまり、各蛍光体シート23a,23b,23cは、直接または間接的に接していることが好ましい。例えば、各蛍光体シート23a,23b,23cは、透明な接着剤によって互いに接着されていることが好ましい。例えば、接着剤は、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等を用いることができる。なお、蛍光体シート23a,23b,23c自身を溶かして、互いに密着していてもよい。
このように、各蛍光体シートが23a,23b,23c互いに密着していれば、蛍光体シート23a,23b,23c間には空気が存在しない。これにより、積層型蛍光体シート22に入射した光が、蛍光体シート23a,23b,23c間の空気によって損失されない。従って、積層型蛍光体シート22を透過する光の利用効率の低減を防止することができる。
また、積層された複数の蛍光体シート23a,23b,23cは、同一の屈折率を有することが好ましい。つまり、積層型蛍光体シート22は、同一の屈折率を有する蛍光体シート23a,23b,23cを積層して構成されていることが好ましい。また、各蛍光体シート23a,23b,23cを接着する接着剤は、蛍光体シート23a,23b,23cと同一の屈折率を有することが好ましい。これにより、積層型蛍光体シート22に入射した光は、積層型蛍光体シート22から出射するまでの間に、損失されない。従って、積層型蛍光体シート22を透過する光の利用効率の低減を防止することができる。
なお、各蛍光体シート23a,23b,23cの屈折率を同一にする方法は、特に限定されるものではない。例えば、同一材料からなる蛍光体シート23a,23b,23cを用いてもよいし、異なる材料から蛍光体シート23a,23b,23cが形成されている場合には、屈折率が同一の材料から形成されていればよい。
図1の積層型蛍光体シート22は、光源モジュール21の光出射方向に対して垂直な面上において、積層型蛍光体シート22の長手方向の一軸上の一方向にのみに移動するようになっている。しかし、積層型蛍光体シート22の移動方向は、上記一軸方向のみに限定されるものではない。図7は、照明装置10における別の積層型蛍光体シート22aを示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるA−A矢視断面図、(c)は(a)におけるB−B矢視断面図である。図7の積層型蛍光体シート22aは、光源モジュール21の光出射方向に対して垂直な面上において、矢印Hで示す一方向、および、該一方向に対して垂直な他方向(矢印Hで示す方向に対して垂直な矢印Vで示す方向)の、二軸上を移動できるようになっている。この積層型蛍光体シート22aも、積層型蛍光体シート22と同様の効果が得られる。
さらに、図7のように、積層型蛍光体シート22aが、光源モジュール21の光出射方向に対して垂直な面上において矢印H方向および矢印V方向(図7の紙面おける水平方向および垂直方向)に移動できる場合、積層型蛍光体シート22aの形状(構成)を変更することもできる。
具体的には、図1の積層型蛍光体シート22は、蛍光体シート23a,23b,23cから構成されている。これに対し、図7の積層型蛍光体シート22aは、光源モジュール21に最も近い蛍光体シート23a(一番下の蛍光体シート23a)が、透明シート(基材)26上に設けられている。さらに、蛍光体シート23a上に、蛍光体シート23b、蛍光体シート23cが、この順に厚さ方向に積層されている。このように、積層型蛍光体シート22aは、透明シート26上に設けられた蛍光体シート23aを有している。従って、積層型蛍光体シート22aは、積層型蛍光体シート22よりも強度を高めることができる。また、蛍光体シート23aが、透明シート26上に設けられているため、積層型蛍光体シート22aへの光の入射が、透明シート26によって遮蔽されない。
さらに、図7の積層型蛍光体シート22aは、積層型蛍光体シート22aは、上述した3つの領域(X領域、Y領域、Z領域)に加え、T領域を有している。T領域は、蛍光体シート23a,23b,23cが積層されていない領域である。T領域は、透明シート26が露出した領域である。
具体的には、図7の(a)のように、X領域、Y領域、Z領域、T領域は、縦横2列に配置されている。また、光源モジュール21は、X領域の下方に配置されている。さらに、図7の(b)のように、Z領域は、蛍光体シート23a,23b,23c、および透明シート26(4層)であり、T領域は、透明シート26のみ(1層)である。また、図7の(c)のように、Y領域は、蛍光体シート23a,23b、および透明シート26(3層)であり、Z領域は、蛍光体シート23a、透明シート26(2層)である。
このように、積層型蛍光体シート22aでは、蛍光体シート23a,23b,23cが積層されないT領域が形成される。従って、T領域では、積層型蛍光体シート22aに入射した光の色度を変えずに、そのままの光を出射させることができる。なお、T領域は、蛍光体シート23a,23b,23cも透明シート26も存在しない領域であってもよい。この場合、LEDの光をそのまま出射させることができる。また、図7の(a)のように、積層型蛍光体シート22aを、矢印H方向または矢印V方向に移動させることによって、光源モジュール21と各領域との配置状態を変更し、色度を調整することができる。積層型蛍光体シート22aでは、積層型蛍光体シート22のように、積層型蛍光体シート22aを巻き取る必要はないため、発光部2のスペースを有効に利用することができる。
一方、図8は、照明装置10における別の積層型蛍光体シート22bを示す平面図である。積層型蛍光体シート22bは、X領域、Y領域、Z領域のセットを4組備え、多角形状に配置されている。積層型蛍光体シート22bは、回転するようになっており、回転角度に応じて、同一領域に光源モジュール21が配置されるようになっている。図8では、各X領域に、夫々光源モジュール21が配置されている。積層型蛍光体シート22bも、上述した積層型蛍光体シート22,22bと同様の効果を奏する。
また、照明装置10は、LED電球であったが、シーリングライトであってもよい。図9は、別の照明装置10Aを示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は平面図である。また、図10は、図9の照明装置10Aの一部を拡大した図であり、(a)は図9の(a)の一部を拡大した斜視図であり、(b)は図9の(b)の一部を拡大した平面図である。なお、図9,図10では、発光部のみを示し、グローブカバーを省略している。照明装置10Aがシーリングライトの場合、光源モジュール21は、発光部の中央部の周囲に設けられ、外側に向かって光を出射する。さらに、積層型蛍光体シート24は、光源モジュール21を覆うように、光源モジュール21のさらに外側の光路上に設けられている。さらに、積層型蛍光体シート22を巻き取るためのロータリーソレノイド24が設けられている。このように、積層型蛍光体シート22は、電球型の照明装置10だけでなく、シーリングライト型の照明装置10Aにも適用することができ、同様の効果を奏する。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
10 照明装置
10A 照明装置
21 光源モジュール(光源)
22 積層型蛍光体シート
22a 積層型蛍光体シート
22b 積層型蛍光体シート
23a,23b,23c 蛍光体シート
24 ロータリーソレノイド(移動部)
26 透明シート(基材)

Claims (8)

  1. 蛍光体が分散され、透過した光の色度を変換する蛍光体シートが複数積層された積層型蛍光体シートであって、
    光が透過する複数の領域毎に異なる枚数の前記蛍光体シートが積層されていることを特徴とする積層型蛍光体シート。
  2. 積層された複数の前記蛍光体シートは、互いに密着していることを特徴とする請求項1に記載の積層型蛍光体シート。
  3. 積層された複数の前記蛍光体シートの屈折率が同一であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層型蛍光体シート。
  4. 基材上に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層型蛍光体シート。
  5. 上記基材は、透明であることを特徴とする請求項4に記載の積層型蛍光体シート。
  6. 上記基材は、蛍光体シートが積層されない領域を有することを特徴とする請求項4または5に記載の積層型蛍光体シート。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層型蛍光体シートと、光源とを備え、
    上記積層型蛍光体シートが、光源から出射される光の光路上に設けられていることを特徴とする照明装置。
  8. 前記複数の領域の何れかから前記光源の出射光が透過する領域を選択可能にすべく、上記積層型蛍光体シートと前記光源との相対位置を移動させる移動部を備えることを特徴とする請求項7に記載の照明装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015155958A (ja) * 2014-02-20 2015-08-27 セイコーエプソン株式会社 照明装置及びプロジェクター
JP2016510159A (ja) * 2013-08-02 2016-04-04 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 演色評価数を調整可能なランプ及び照明器具

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