JP2012221082A - センシング装置および電子機器 - Google Patents

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Hidetoshi Yamamoto
英利 山本
Tetsuji Fujita
徹司 藤田
Eiji Kanda
栄二 神田
Hideto Ishiguro
英人 石黒
Tsukasa Eguchi
司 江口
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Abstract

【課題】受光素子の受光面に発光層からの直接光や対象物から斜めに入射した散乱光が入射することを抑制しつつ装置を薄型化する。
【解決手段】センシング装置は発光部20と受光部30を備え、発光部20は受光部30より対象物F側に位置する。発光部20は、照射光ILを発する発光層26と、照射光ILと反射光RLを透過する第1電極22と、照射光ILと反射光RLを遮光すると共に開口部が形成された第2電極24とを備える。また、受光部30は、反射光RLを受光する受光素子Dを備える。対象物F側から平面視した場合に、受光素子Dの受光面は第2電極24の開口部内に位置する。
【選択図】図2

Description

本発明は、対象物に光を照射してその反射光を受光するセンシング装置および電子機器に関する。
生体認証装置やイメージスキャナーの中には、読取領域の上に置かれた対象物(例えば指や原稿など)に対して発光部と受光部が同じ側に配置され、対象物に対して発光部から光を照射し、その反射光を受光部で受光して対象物の画像を読み取るものがある。例えば特許文献1に記載された撮像装置101では、画素110毎に光源ユニット111(発光部)と検出素子113(受光部)と遮光層126を備え、撮像対象129側から順に、光源ユニット111、遮光層126、検出素子113を配置することで、光源ユニット111と検出素子113の間を遮光層126によって部分的に遮光し、検出素子113に光源ユニット111からの直接光が入射するのを防ぐと共に、検出素子113に対して撮像対象129から斜めに入射する散乱光を減らしている。
特開2009−3821号公報(図3、段落0031〜0035)
しかしながら、特許文献1に記載された撮像装置101では、光源ユニット111と検出素子113の間に遮光層126を設けなければならないので装置の厚みが増してしまう。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、受光素子の受光面に発光層からの直接光や対象物から斜めに入射した散乱光が入射することを抑制しつつ装置を薄型化することが可能なセンシング装置、およびこれを用いた電子機器を提供することを課題とする。
以上の課題を解決するため、本発明に係るセンシング装置は、発光部および受光部を備え、対象物に対して前記発光部から光を照射し、前記対象物からの反射光を前記受光部で受光するセンシング装置において、前記発光部および前記受光部は前記対象物に対して同じ側に設けられ、前記発光部は前記受光部より前記対象物側に位置し、前記発光部は、前記対象物に照射する照射光を発する発光層と、前記発光層より前記対象物側に位置し、前記照射光および前記反射光を透過する第1電極と、前記発光層より前記受光部側に位置し、前記照射光および前記反射光を遮光すると共に開口部が形成された第2電極とを備え、前記受光部は、前記反射光を受光する受光素子を備え、前記対象物側から平面視した場合に前記受光素子の受光面が前記開口部内に位置することを特徴とする。
この構成によれば、第2電極は、電極としての機能の他に照射光と反射光を遮光する機能する。また、対象物側から平面視した場合に、第2電極の開口部内に受光素子の受光面が位置し、開口部以外の部分は第2電極によって遮光される。したがって、第2電極は、対象物から斜めに入射してきた反射光(散乱光)が受光素子の受光面に入射することを抑制することができる。また、発光層は、第1電極と第2電極で挟まれた部分が照射光を発する発光領域になるので、第2電極の開口部に対応する部分(すなわち受光素子の受光面に対応する部分)は、照射光を発光しない非発光領域になる。したがって、発光層(発光領域)から出射された照射光が第2電極の開口部を通って受光素子の受光面に直接入射することも抑制することができる。このように第2電極は、受光素子の受光面に発光層からの直接光や対象物から斜めに入射してきた散乱光が入射することを抑制することができるので、第2電極とは別に遮光層を設ける必要がない。つまり、特許文献1に記載されているように光源ユニット111(発光部)と検出素子113(受光部)の間に遮光層126を設ける必要がないので、センシング装置の厚さを薄くすることができる。また、パターニングによって第2電極とは別に遮光層を形成する必要がないので、センシング装置の製造プロセスを簡素化することや、センシング装置の製造コストを低減することもできる。
なお、対象物は、生体の一部(例えば、指、手のひら、手の甲、眼など)であってもよいし、文書や画像が印刷された紙やOHP(OverHead Projector)シートなどであってもよい。また、発光層が発する光の波長は任意に定めることができる。つまり、照射光と反射光は、例えば近赤外光であってもよいし、可視光であってもよい。また、第1電極と第2電極は、第1電極が陽極で第2電極が陰極であってもよいし、第1電極が陰極で第2電極が陽極であってもよい。また、開口部や受光面の形状は、矩形、円形、楕円、六角形など任意に定めることができる。また、開口部の大きさと受光面の大きさは、開口部の方が受光面より大きくてもよいし、その逆であってもよいし、両者が同じ大きさであってもよい。また、必ずしも受光面の全てが開口部内に位置している必要はなく、少なくとも受光面の一部が開口部内に位置していればよい。
また、上述したセンシング装置において、前記第2電極には、前記開口部が複数形成され、前記受光部は、前記受光素子を複数備え、前記対象物側から平面視した場合に、各々の前記開口部内には前記受光素子の受光面が1つずつ位置するようにしてもよい。
このように開口部と受光素子をそれぞれ複数備える構成であってもよい。なお、開口部の数と受光素子の数は必ずしも一致する必要はなく、開口部の数より受光素子の数が多くてもよい。
また、上述したいずれかのセンシング装置において、前記発光層は、前記対象物を撮像する撮像領域の全面にわたって形成されていてもよい。この場合、発光層のパターニングが不要なので、製造過程での歩留まりを低減することができる。また、第1電極と第2電極の間のリークも抑制することができる。
また、上述したいずれかのセンシング装置において、前記発光層は近赤外光を発してもよい。つまり、照射光と反射光は近赤外光であってもよい。この場合、生体の一部に近赤外光を照射し、その反射光を受光することで静脈像を生成することができる。
また、本発明に係る電子機器は、上述したいずれかのセンシング装置を備える。電子機器には、例えば、静脈、指紋、網膜、虹彩などに基づいて生体認証を行う各種の生体認証装置の他、イメージスキャナー、複写機、ファクシミリ、バーコードリーダーなどの画像読取装置が含まれる。また、電子機器は、生体認証機能を備えたパーソナルコンピューターや携帯電話機などであってもよい。
生体認証装置の構成を示すブロック図である。 センシングユニットの断面図である。 陽極と陰極と受光素子の配置を示す平面図である。 1つの受光素子に着目した場合の各層の配置を示す模式図である。 陽極と陰極の間のリークを説明するための図である。 陽極と陰極と受光素子の配置の変形例を示す平面図である。
以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態を説明する。なお、図面において各層や各部材の寸法の比率は実際のものと適宜異なる。
<1.実施形態>
図1は、生体認証装置1の構成を示すブロック図である。
同図に示す生体認証装置1は、指Fの静脈像を撮像して本人認証を行う装置であり、センシングユニット2と、記憶部40と、制御部50と、出力部60とを備える。また、センシングユニット2は、カバーガラス10と、発光部20と、受光部30とを備える。カバーガラス10は、撮像領域を覆うガラスの保護カバーである。このカバーガラス10の上に認証対象となる者の指F(例えば右手の人差し指)が置かれる。発光部20は、例えば、有機EL(Electro Luminescent)材料で形成された発光層と、陽極と、陰極とを備え、指Fに照射する照射光ILを発する。照射光ILは、例えば600〜1200nm程度の波長を有する近赤外光である。
発光部20から出射された照射光IL(近赤外光)は、カバーガラス10の下側から指Fに照射され、指Fの内部に到達すると散乱し、その一部が反射光RLとして受光部30側に向かう。静脈を流れる還元ヘモグロビンは近赤外光を吸収する性質がある。このため近赤外光用のイメージセンサーを用いて指Fを撮像すると、指Fの皮下にある静脈部分が周辺組織に比べて暗く写る。この明暗の差による紋様が静脈像となる。受光部30は、近赤外光用のイメージセンサーであり、マトリクス状に配列された複数の受光素子を備える。各受光素子は、入射光(指Fからの反射光RL)をその光量に応じた信号レベルを有する電気信号(受光信号)に変換する。
なお、発光部20や受光部30の具体的な構造については後述するが、図1に示すように発光部20と受光部30は、カバーガラス10の上に置かれた指Fに対して同じ側(図中下側)に位置する。また、発光部20は受光部30よりもカバーガラス10側(図中上側)に位置する。
記憶部40は、フラッシュメモリやハードディスクなどの不揮発性メモリであり、本人認証用のマスター静脈像として、事前に登録された指F(例えば右手の人差し指)の静脈像が記憶されている。制御部50は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)を備え、発光部20の点灯や消灯を制御する。また、制御部50は、受光部30に備わる各受光素子から受光信号を読み出し、読み出した1フレーム分(撮像領域分)の受光信号に基づいて指Fの静脈像を生成する。また、制御部50は、生成した静脈像を記憶部40に登録されているマスター静脈像と照合し、本人認証を行う。例えば、制御部50は、照合する2つの静脈像の特徴(例えば静脈の枝分かれの数や位置など)を比較し、類似度が予め定められた閾値以上であった場合に、カバーガラス10の上に指Fを置いた者が記憶部40にマスター静脈像が登録されている本人であると認証する。出力部60は、例えば表示部や音声報知部であり、表示や音声によって認証結果を報知する。
図2は、センシングユニット2の断面図である。
センシングユニット2は、大別すると、基板31上に複数の受光素子Dがマトリクス状に配置されたセンサー基板3と、基板21上(同図では基板21の下面)に陽極22と有機EL層26と陰極24が積層された発光素子基板4と、基板10上(同図では基板10の下面)にレンズアレイLAが形成されたレンズ基板5とに分けられる。つまり、これら3枚の基板3〜5を貼り合わせてセンシングユニット2が作製される。なお、センサー基板3と発光素子基板4の間には封止層29が介在する。また、基板10は、図1におけるカバーガラス10に相当する。
基板31の上面に配置された各受光素子Dは、受光面に入射された反射光RL(近赤外光)をその光量に応じた信号レベルを有する受光信号に変換する。受光素子Dは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)素子であってもよいし、CIGS(Copper Indium Gallium DiSelenide)やマイクロクリスタルシリコンを光電変換用の材料として用いたものであってもよい。なお、基板31としては、近赤外光に対する透過性が高いガラス基板や石英基板の他、セラミックスや金属のシートなど、近赤外光を透過しない板材を採用することができる。
基板10(カバーガラス10)の下面には、撮像領域の全面にわたってレンズアレイLAが形成されている。レンズアレイLAは、複数のマイクロレンズMLをマトリクス状に並べたものであり、ガラスや石英など、近赤外光に対して透過性の高い材料で形成される。マイクロレンズMLの配列ピッチは受光素子Dの配列ピッチと同じであり、各マイクロレンズMLは、指Fからの反射光RLを真下に位置する受光素子Dの受光面に結像する。
基板21はガラス基板や石英基板であり、その下面には撮像領域の全面にわたって陽極22が形成されている。陽極22は、有機EL層26を挟んで陰極24と対向する膜体の電極(導電体)であり、近赤外光に対して透過性が高く、かつ導電性の高い材料で形成される。陽極22の構成材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、In、SnO、Sb含有SnO、Al含有ZnOなどの酸化物や、Au、Pt、Ag、Cuまたはこれらを含む合金などが挙げられる。なお、これらのうちの2種以上を組み合わせてもよい。また、陽極22の膜厚は、材料にもよるが、例えば、10〜200nm程度であるのが好ましく、50〜150nm程度であるのがより好ましい。
一方、陰極24は、複数の受光素子Dの各々と対応する位置に開口部が形成された膜体の電極(導電体)であり、近赤外光に対して遮光性が高く、かつ導電性の高い材料で形成される。陰極24の構成材料としては、例えば、Li、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb、Ag、Cu、Al、Cs、Rb、Crまたはこれらを含む合金などが挙げられる。また、これらのうちの2種以上を組み合わせてもよい。なお、特に、Al、MgAgなどが好ましい。また、陰極24の膜厚は、少なくとも近赤外光を不透過にするだけの厚みが必要であり、材料にもよるが、例えば、100〜1000nm程度であるのが好ましく、100〜500nm程度であるのがより好ましい。
陰極24に形成された各開口部は、真上に位置するマイクロレンズMLを透過してきた反射光RLを、真下に位置にする受光素子Dの受光面に入射させる。つまり、陰極24は、同図に破線の矢印で示すように、隣のマイクロレンズMLなどから斜めに入射してきた反射光RL(いわゆる散乱光)を遮光し、クロストークを抑制する。また、陰極24の下側(各開口部を含む)は、近赤外光に対して透過性の高い材料で形成された封止層29で覆われている。封止層29の構成材料としては、例えば、アクリル系やエポキシ系の樹脂材料(有機材料)の他、SiONなどの無機材料が挙げられる。
なお、開口部のサイズ、陰極24の膜厚、封止層29の厚さなどを調整することで、反射光RLのクロストークを低減することができる。例えば、開口部のサイズを小さくしたり、陰極24や封止層29の厚さを大きくしたりすれば、クロストークを低減することが可能である。このため開口部のサイズ、陰極24の膜厚、封止層29の厚さなどは、クロストークができるだけ生じないようにその値が定められている。
陽極22と陰極24の間には撮像領域の全面にわたって有機EL層26が形成されている。有機EL層26は、近赤外光に対して透過性が高い有機EL材料で形成された発光層である。有機EL層26は、電流を供給することで正孔と電子が結合し、近赤外光を発する。有機EL層26の構成材料としては、例えば、ドーパント−ランタニド系近赤外発光錯体、ポルフィリン誘導体、フタロシアニン誘導体、ピラン誘導体、チアジアゾール誘導体、ホスト−ナフタセン誘導体、キノリン誘導体(Alq)、アントラセン誘導体、カルバゾール誘導体などが挙げられる。
図3は、陽極22と陰極24と受光素子Dの配置を示す平面図である。
同図に示すように陰極24には複数の開口部がマトリクス状に形成されている。開口部の配列ピッチは受光素子Dの配列ピッチと同じであり、開口部と受光素子D(受光面)は1対1で対応する。各開口部の形状は、例えば一辺の長さが5〜20μm程度の正方形であり、カバーガラス10側から平面視したとき、各々の開口部内に受光素子D(受光面)が1つずつ含まれる。このように陰極24は、カバーガラス10側から平面視したとき開口部以外の部分をマスクし、各受光素子Dの受光窓として機能する。
図4は、1つの受光素子Dに着目した場合の各層の配置を示す模式図である。
同図において最下層に位置する受光素子Dの受光面は円形の形状を有する。また、その上には、受光素子Dの受光面よりも大きな正方形の開口部を有する陰極24が設けられており、開口部以外の部分が陰極24によって遮光される。また、最上層には全面にわたって陽極22が設けられ、陽極22と陰極24の間には全面にわたって有機EL層26が設けられている。有機EL層26は、陽極22と陰極24で挟まれた部分が照射光ILを発光する発光領域になり、開口部に対応する部分は照射光ILを発光しない非発光領域になる。したがって、図中ハッチングで示す周辺部分が発光領域になり、その内側部分が非発光領域になる。このように有機EL層26のうち開口部に対応する部分(すなわち受光素子Dの受光面に対応する部分とその周辺)は非発光領域になる。また、有機EL層26のうち開口部以外の部分は近赤外光を遮光する。したがって、有機EL層26(発光領域)から出射された照射光ILが陰極24の開口部を通って受光素子Dの受光面に直接入射することも抑制することができる。
なお、有機EL層26の発光領域は、カバーガラス10側から平面視したとき、図3に示す陰極24のうち各開口部以外の部分になる。つまり、発光領域は、各受光素子Dの周囲を取り囲むように形成されるので、指Fに対して均一な強度の近赤外光(照射光IR)を照射することができ、各受光素子Dに対する光量ムラもない。一方、有機EL層26の非発光領域は、カバーガラス10側から平面視したとき、図3において陰極24の各開口部に相当する部分になる。つまり、有機EL層26のうち、各受光素子Dの受光面に対応する部分とその周辺は非発光領域になる。したがって、各受光素子Dの受光面に入射する反射光RLの光路上(図2において各受光素子Dの受光面からZ軸方向に延びる直線上)から、反射光RLよりも光量が大きい照射光ILを発光する発光領域を排除することができる。このため各受光素子Dにおける反射光RLの受光精度を高めることもできる。
次に、生体認証装置1の動作について説明する。
制御部50は、図示を省略した接触センサーなどを用いてカバーガラス10の上に指Fが置かれたことを検知すると、陽極22と陰極24の間に電流を供給し、有機EL層26を発光させる。有機EL層26から出射された照射光IL(近赤外光)は、陽極22、基板21、レンズアレイLA、カバーガラス10を介して指Fに照射され、指Fの内部に到達すると散乱し、その一部が反射光RLとして受光部30側に向かう。また、指Fからの反射光RLの一部が、カバーガラス10、レンズアレイLA、基板21、陽極22、有機EL層26、陰極24の開口部、封止層29を介して受光素子Dの受光面に入射される。各受光素子Dは、受光面に入射された反射光RLをその光量に応じた信号レベルを有する受光信号に変換する。制御部50は、各受光素子Dから受光信号を読み出し、読み出した1フレーム分の受光信号に基づいて指Fの静脈像を生成する。また、制御部50は、生成した静脈像を記憶部40に登録されているマスター静脈像と照合して本人認証を行い、認証結果を出力部60から出力する。
以上説明したように本実施形態によれば、陰極24は、電極としての機能の他に近赤外光を遮光する機能を有する。また、カバーガラス10側から平面視したとき、陰極24の各開口部内に受光素子Dの受光面が位置し、各開口部以外の部分は陰極24によって遮光される。したがって、陰極24は、隣のマイクロレンズMLなどから斜めに入射してきた反射光RL(散乱光)が各受光素子Dの受光面に入射することを抑制することができる。また、有機EL層26は、陽極22と陰極24で挟まれた部分が照射光ILを発する発光領域になるので、陰極24の各開口部に対応する部分(すなわち各受光素子Dの受光面に対応する部分とその周辺)は、照射光ILを発光しない非発光領域になる。したがって、有機EL層26(発光領域)から出射された照射光ILが陰極24の各開口部を通って各受光素子Dの受光面に直接入射することも抑制することができる。このように陰極24は、各受光素子Dの受光面に有機EL層26からの直接光や隣のマイクロレンズMLなどから斜めに入射してきた散乱光が入射することを抑制することができるので、陰極24とは別に遮光層を設ける必要がない。つまり、特許文献1に記載されているように光源ユニット111(発光部)と検出素子113(受光部)の間に遮光層126を設ける必要がないので、生体認証装置1(センシングユニット2)のZ軸方向の厚さを薄くすることができる。また、パターニングによって陰極24とは別に遮光層を形成する必要がないので、生体認証装置1(センシングユニット2)について製造プロセスを簡素化することや製造コストを低減することもできる。
また、本実施形態によれば、有機EL層26の発光領域は、カバーガラス10側から平面視したとき、図3に示す陰極24のうち各開口部以外の部分になる。したがって、指Fに対して均一な強度の近赤外光を照射することができ、各受光素子Dに対する光量ムラもない。また、本実施形態によれば、有機EL層26のうち、陰極24の各開口部に対応する部分、すなわち各受光素子Dの受光面に対応する部分とその周辺を非発光領域にすることができるので、各受光素子Dにおける反射光RLの受光精度を高め、静脈像の撮像精度を向上することもできる。
また、本実施形態によれば、撮像領域の全面に有機EL層26を成膜すればよいので、有機EL層26のパターニングが不要であり、製造過程での歩留まりを低減することができる。また、図5に示すように、例えば画素毎に有機EL層26と陰極24を形成した場合、図中破線で示す部分で陽極22と陰極24の間にリークが生じることがある。本実施形態によれば、このようなリークも抑制することができる。
<2.変形例>
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の変形が可能である。また、以下に示す2以上の変形を適宜組み合わせることもできる。
[変形例1]
受光素子Dの配列パターンはマトリクス状に限定されない。例えば、チェス柄(市松模様)における黒または白の配列パターンとなるように受光素子Dを並べてもよい。これは開口部の配列パターンについても同様である。また、スイープ型の生体認証装置に本発明を適用してもよい。この場合、図6に示すように受光素子Dや開口部はX軸方向に沿って一列に並んでいればよい。
[変形例2]
陰極24には、必ずしも全ての受光素子D(受光面)に対応する位置に開口部が設けられていなくてもよい。例えば、受光量(積算量)による受光素子Dの光電変換特性の変化を補正するため、あるいは反射光RLが全く入射されていない状態における受光信号の値を基準値として取得するため、撮像領域の端部などに、受光面の上側が陰極24で完全に覆われた受光素子Dが設けられていてもよい。また、受光素子Dと開口部は少なくとも1つずつ以上あればよい。
[変形例3]
受光素子Dの受光面の形状は、円形に限らず、矩形や六角形など任意の形状にすることができる。陰極24の開口部の形状についても正方形に限らず任意の形状であってよい。また、受光面の大きさと開口部の大きさは、両者が同じ大きさであってもよいし、受光面の方が開口部より大きくてもよい。また、カバーガラス10側から平面視したとき、受光面の中心(または重心)が開口部内に位置することが望ましいが、少なくとも受光面の一部が開口部内に位置していればよい。
[変形例4]
発光層として有機EL層26の他に、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層が含まれていてもよい。正孔輸送層や正孔注入層の構成材料としては、例えば、テトラアリールベンジジン誘導体、テトラアリールジアミノフルオレン化合物などが挙げられる。また、電子輸送層の構成材料としては、例えば、キノリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリレン誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、キノキサリン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘導体、アザインドリジン誘導体などが挙げられる。また、電子注入層の構成材料としては、例えば、アルカリ金属カルコゲナイド(酸化物、硫化物、セレン化物、テルル化物)、アルカリ土類金属カルコゲナイド、アルカリ金属のハロゲン化物およびアルカリ土類金属のハロゲン化物などが挙げられ、これらのうちの2種以上を組み合わせてもよい。なお、上述した電子注入層の構成材料については、Li、Na、Ba、Ca、Sr、Yb、Al、Ga、In、Cd、Mg、Si、Ta、SbおよびZnのうちの少なくとも1つの元素を含む酸化物、窒化物または酸化窒化物などであってもよく、さらに、これらのうちの2種以上を組み合わせてもよい。また、有機EL材料ではなく、無機EL材料や発光ポリマーを用いて発光層を形成してもよい。また、発光層は、電圧の印加によって光を発する電圧駆動型であってもよい。また、陽極22と陰極24の極性を逆にしてもよい。
[変形例5]
静脈認証の対象となる生体の部位は、手のひら、手の甲、眼などであってもよい。また、近赤外光以外の光を遮光するバンドパスフィルター(光学フィルター)を設けてもよい。例えば、バンドパスフィルターは、基板21と陽極22の間や、カバーガラス10とレンズアレイLAの間に設けることができる。また、近赤外光の代わりに可視光を使用し、指紋や虹彩に基づいて生体認証を行う生体認証装置に本発明を適用することもできる。この場合、発光部20(有機EL層26)は、照射光ILとして可視光を発する。また、受光部30(各受光素子D)は、反射光RLとして可視光を受光する。また、カバーガラス10、レンズアレイLA、基板21、陽極22、有機EL層26および封止層29は、可視光に対して透過性の高い材料で形成され、陰極24は可視光に対して遮光性の高い材料で形成される。
[変形例6]
例えば、生体認証機能を有するパーソナルコンピューターや携帯電話機などに本発明を適用することができる。また、イメージスキャナー、複写機、ファクシミリ、バーコードリーダーなどの画像読取装置に本発明を適用することもできる。なお、画像読取装置に本発明を適用する場合も、照射光ILや反射光RLとして近赤外光の代わりに可視光を用いることになる。
1…生体認証装置、2…センシングユニット、3…センサー基板、4…発光素子基板、5…レンズ基板、10…カバーガラス/基板、20…発光部、30…受光部、40…記憶部、50…制御部、60…出力部、F…指、IL…照射光、RL…反射光、D…受光素子、21…基板、22…陽極、24…陰極、26…有機EL層、29…封止層、31…基板、LA…レンズアレイ、ML…マイクロレンズ。

Claims (5)

  1. 発光部および受光部を備え、対象物に対して前記発光部から光を照射し、前記対象物からの反射光を前記受光部で受光するセンシング装置において、
    前記発光部および前記受光部は前記対象物に対して同じ側に設けられ、前記発光部は前記受光部より前記対象物側に位置し、
    前記発光部は、
    前記対象物に照射する照射光を発する発光層と、
    前記発光層より前記対象物側に位置し、前記照射光および前記反射光を透過する第1電極と、
    前記発光層より前記受光部側に位置し、前記照射光および前記反射光を遮光すると共に開口部が形成された第2電極とを備え、
    前記受光部は、
    前記反射光を受光する受光素子を備え、
    前記対象物側から平面視した場合に前記受光素子の受光面が前記開口部内に位置する
    ことを特徴とするセンシング装置。
  2. 前記第2電極には、前記開口部が複数形成され、
    前記受光部は、前記受光素子を複数備え、
    前記対象物側から平面視した場合に、各々の前記開口部内には前記受光素子の受光面が1つずつ位置する
    ことを特徴する請求項1に記載のセンシング装置。
  3. 前記発光層は、前記対象物を撮像する撮像領域の全面にわたって形成されている
    ことを特徴する請求項1または2に記載のセンシング装置。
  4. 前記発光層は近赤外光を発する
    ことを特徴する請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載のセンシング装置。
  5. 請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載のセンシング装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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